IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アムリット・ジェネティクス・リミテッドの特許一覧

特表2022-515980ポリプレックスを形成するための方法
<>
  • 特表-ポリプレックスを形成するための方法 図1
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(54)【発明の名称】ポリプレックスを形成するための方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/7088 20060101AFI20220216BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20220216BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20220216BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20220216BHJP
   A61K 47/69 20170101ALI20220216BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20220216BHJP
【FI】
A61K31/7088
A61K47/32
A61K48/00
A61P17/00
A61K47/69
A61K47/34
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531230
(86)(22)【出願日】2019-12-30
(85)【翻訳文提出日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 US2019068954
(87)【国際公開番号】W WO2020140116
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】62/786,050
(32)【優先日】2018-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
2.SPAN
(71)【出願人】
【識別番号】521154741
【氏名又は名称】アムリット・ジェネティクス・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】コナル・オブロイン
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA29
4C076BB31
4C076CC18
4C076EE02A
4C076FF32
4C076FF36
4C076FF61
4C076FF63
4C076GG06
4C084AA13
4C084MA44
4C084NA03
4C084ZA891
4C084ZA892
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA02
4C086MA05
4C086MA44
4C086NA03
4C086ZA89
(57)【要約】
本開示は、安全で非毒性の核酸トランスフェクション剤として遺伝子治療用途での使用を見出すポリプレックスを形成するための方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のポリプレックスを作製するための方法であって、前記方法が、
(a)i.第1の液体流中のポリマー、
ii.第2の液体流中の核酸構成成分、
を提供すること、
(b)前記第1の液体流中の前記ポリマーを、前記第2の液体流中の前記核酸構成成分と接触させて、治療的投与に適するサイズ及び電荷を有するポリプレックスを形成すること、ならびに
(c)前記ポリプレックスを単離して、安定化ポリプレックスを得ること、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記単離が、前記ポリプレックスを安定化するのに十分な滞留時間の間、液体チャネル内で前記ポリプレックスを輸送することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
さらに、1つ以上のポリプレックスを評価及び収集することを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の液体流及び第2の液体流が、溶液である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
さらに、経皮投与に適するサイズ及び電荷を有するポリプレックスを提供する速度で、流量調整装置に、前記第1の液体流及び前記第2の液体流を流すことを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
流量調整装置が、容積式ポンプ、シリンジ駆動ポンプ、圧力駆動ポンプ、及び重力供給ポンプからなる群より選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記接触ステップが、ノズル、マイクロ流体混合装置、接触チューブ、液体ブリッジ、縦型混合機、回転二重チューブ、または噴霧器を使用する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記接触ステップが、空隙内または前記液体チャネル内のキャリア流体内で生じる、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記安定化ポリプレックスが、わずかに正電荷を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記液体チャネルが、わずかに負電荷を持つ、請求項2~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記液体チャネルが、キャリア流体に囲まれた水相を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記キャリア流体の密度が、1,300~2,000kg/mの範囲の値であり、前記水相の密度が、900~1200kg/mの範囲の値である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記水相が、酢酸ナトリウム緩衝液を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記キャリア流体が、オイルである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記オイルが、(a)Fluorinert FC-40(フルオロ炭酸オイル)、(b)シリコンオイル、(c)ミネラルオイル、(d)過フッ素化アミンオイル、(e)フェニルメチルポリシロキサン、及び(f)フェニルメチルポリシロキサンベースのオイル及び添加剤、からなる群より選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記添加剤が、2~8の範囲の親水性-親油性バランス数を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記添加剤が、ポリソルベート添加剤である、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記ポリソルベート添加剤が、SPAN80、SPAN65、またはTween20である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記水相中の前記添加剤の濃度が、約0.001%~約10%(wt/wt%)である、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記単離が、前記液体チャネル内の前記ポリプレックスを分割することを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記分割されたポリプレックス間の空間が、前記チャネル内の液体の速度により制御される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記滞留時間が、約1秒~約20分である、請求項2~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記滞留時間が、約10分である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
評価が、
前記液体チャネル内のポリプレックスの屈折率を測定すること、及び
任意に、仕様に適合しない屈折率を有するポリプレックスを除去すること、
を含む、請求項3~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
さらに、前記安定化ポリプレックスを濾過、洗浄、凍結、及び/または凍結乾燥することを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記ポリマーが、正電荷を有し、前記核酸構成成分が、負電荷を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記ポリマー及び核酸構成成分が、約0.1:1~約200:1(w/w)の比で混合される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記ポリマー及び前記核酸構成成分が、約20:1~約80:1(w/w)の比で混合される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記ポリマー及び前記核酸構成成分が、約30:1(w/w)の比で混合される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記ポリマーが、HPAEである、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記ポリマー及び核酸構成成分が、前記ポリプレックス中に約0.1:1~約200:1(w/w)の比で存在する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
ポリマー及び核酸構成成分が、前記ポリプレックス中に約20:1~約80:1(w/w)の比で存在する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
ポリマー及び核酸構成成分が、前記ポリプレックス中に約30:1(w/w)の比で存在する、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記安定化ポリプレックスの粒径が、約2μm未満である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記安定化ポリプレックスの粒径が、約60nm~約250nmである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記安定化ポリプレックスの粒径が、約175nm~約250nmである、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記安定化ポリプレックスのゼータ電位が、約0mV~約100mVである、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記安定化ポリプレックスのゼータ電位が、約30mV~約34mVである、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記安定化ポリプレックスが、球状である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
前記ポリマーが、約10kDaのMを有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
前記核酸構成成分が、プラスミド、ナノプラスミド、核酸、ミニサークル、または遺伝子編集システムである、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記核酸構成成分が、遺伝性疾患または障害と関連する遺伝子を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記遺伝性疾患または障害が、タンパク質発現の低下、不存在、または機能不全をもたらす1つ以上の遺伝子の変異により引き起こされる、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記遺伝子が、COL7A1、LAMB3、ADA、SERPINA1、CFTR、HTT、NF1、PHA、HBS、FERMT1、KRT14、DSP、SPINK5、及びFLGからなる群より選択される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記遺伝子が、COL7A1であり、前記遺伝性疾患または障害が、表皮水疱症の一形態である、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記遺伝子の前記配列が、前記ポリプレックスの細胞への送達時に、最大タンパク質発現について最適化される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記ポリマーが、約0.5未満の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記ポリマーが、約0.2~約0.5の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記ポリマーが、約1.01~約8.0のPDIを有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
前記ポリマーが、約2.5のPDIを有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記ポリマーが、少なくとも3kDaのMを有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記ポリマーが、約5kDa~50kDaのMを有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
前記ポリマーが、約10kDaのMを有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年12月28日に出願された米国仮出願第62/786,050号の優先権の利益を主張し、この内容は、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
遺伝子治療は、健康状態を改善して遺伝障害を修正するためのナノ医薬品の急速な成長分野である。[1]現在では、遺伝子送達プロトコールの大部分は、遺伝子キャリアとしてウイルスベクターを利用する。しかし、免疫原性応答及び導入遺伝子の挿入変異導入のリスク、大規模製造と関連する制限、及び遺伝物質の「カーゴ容量」の低さ、ベクターの移動性の予測不可能性を含む、ウイルスベクターと関連する懸念は、依然として、対処されていない。[2,3]
【0003】
非ウイルスベクターは、最小の免疫原性、非腫瘍形成性、費用効果の高い製造、核酸の高いペイロード、及び局所的な遺伝子発現の可能性などのウイルスシステムに優る多くの利点を提供する。2010年以降、非ウイルス性遺伝子ベクターを使用した遺伝子治療の臨床試験数が大幅に増加している。プラスミドDNA及び小型干渉RNA(siRNA)は、遺伝子修正、治療用タンパク質発現、及び抗原ワクチン接種のために少なくとも40のナノ粒子ベースの遺伝子治療で製剤化されており、27の臨床試験で12の主要なリポソームシステムが調査され、13の臨床試験で7つのポリマーベースのシステムが調査された。[3]ポリマーベースの遺伝子治療の臨床試験の中で、既製のカチオン性ポリマーであるポリエチレンイミン(PEI)が有望であることが示されている。しかし、PEIは、非分解性であり、安全上の懸念がネックになっている。[4]従って、ポリマーベースの遺伝子治療を臨床用途に近づけることができるように、ポリマー遺伝子ベクターの遺伝子トランスフェクション効率及び安全性を改善する多くの取り組みがなされている。ポリマーのサイズ、分子量、ポリマー分岐の程度、電荷密度、ならびに、製剤媒体の組成及びポリマー対核酸構成成分の比などのいくつかの要因が、ポリプレックスのトランスフェクション効率及び生物学的活性に影響を与える。[5]
【0004】
商業的に有用であるために、物理的パラメーターの厳密な制御を伴う、均一で安定したポリプレックス複合体を組み立てるための再現及び拡張可能な方法が必要である。いくつかの実施形態では、本開示は、商業規模製造のために拡張可能な方法を含む、ポリプレックスを調製するための改善された方法を提供する。
【発明の概要】
【0005】
いくつかの実施形態では、本開示は、1つ以上のポリプレックスを作製するための方法を提供し、方法は、
(a)i.第1の液体流中のポリマー、
ii.第2の液体流中の核酸構成成分、
を提供すること、
(b)第1の液体流中のポリマーを、第2の液体流中の核酸構成成分と接触させて、治療的投与に適するサイズ及び電荷を有するポリプレックスを形成すること、ならびに
(c)ポリプレックスを単離して、安定化ポリプレックスを得ること、を含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、方法は、さらに、1つ以上のポリプレックスを評価及び収集することを含む。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、形成された各ポリプレックスが、方法で形成された他のポリプレックスから単離される連続プロセスである。いくつかの実施形態では、各ポリプレックスは、第1及び第2の液体流と接触した後に、安定化段階中に他のポリプレックスから分離される。
【0007】
いくつかの実施形態では、方法は、さらに、安定化ポリプレックスを濾過、洗浄、凍結、及び/または凍結乾燥することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ポリプレックスを製造するための本開示の例示的方法を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上記で及び本開示を通して使用される場合、以下の用語は、別途指示のない限り、以下の意味を有するように理解されるものとする。用語がない場合、当業者に既知の従来の用語が優先される。
【0010】
本明細書で使用される場合、「含むこと(including)」、「含有すること(containing)」、及び「含むこと(comprising)」という用語は、オープンな非限定的な意味で使用される。
【0011】
冠詞「a」及び「an」は、本開示では、その冠詞の文法的目的語の1つまたは複数(すなわち、少なくとも1つ)を指すために使用される。例として、「要素(an element)」は、1つの要素または複数の要素を意味する。
【0012】
「及び/または」という用語は、別途指示のない限り、本開示では「及び」または「または」のいずれかを意味するために使用される。
【0013】
数値の直前の「約」という用語は、範囲(例えば、その値の±10%)を意味する。例えば、開示の文脈で別途指示のない限り、または、そのような解釈と矛盾しない限り、「約50」は、45~55を意味し得、「約25,000」は、22,500~27,500などを意味し得る。例えば、「約49、約50、約55、…」、「約50」などの数値のリストでは、前値及び後値間の間隔(複数可)の半分未満、例えば、49.5超~52.5未満、に及ぶ範囲を意味する。さらに、「約」値「未満」または「約」値「超」という語句は、本明細書で提供される「約」という用語の定義を考慮して理解されるべきである。同様に、一連の数値または値の範囲(例えば、「約10、20、30」または「約10~30」)の前の「約」という用語は、それぞれ、一連の全ての値、または範囲の端点を指す。別途指示のない限り、パーセンテージで示される濃度は、質量比を指す。
【0014】
「障害」という用語は、別途指示のない限り、本開示では、疾患、状態、または病気という用語を意味するために使用され、これらの用語と互換的に使用される。
【0015】
「薬学的に許容される」または「薬理学的に許容される」という用語を使用することにより、生物学的に、または、別途望ましくない物質であることを意味することが意図されており、そのような物質は、実質的に望ましくない生物学的作用を引き起こすことなく、または、それが含有される組成物の任意の構成成分のいずれかと有害に相互作用することなく、個体に投与されてもよい。
【0016】
本明細書で参照される全ての文献は、あらゆる目的のために全体が参照により組み込まれる。
【0017】
本明細書で使用される場合、「アルキル」は、1~40個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状飽和鎖を意味する。代表的な飽和アルキル基としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチル-1-プロピル、2-メチル-2-プロピル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-3-ブチル、2,2-ジメチル-1-プロピル、2-メチル-1-ペンチル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシルなど、ならびに、より長いアルキル基、例えば、ヘプチル及びオクチルなど、が挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、非置換または置換であり得る。3個以上の炭素原子を含有するアルキル基は、直鎖状または分枝状であってよい。本明細書で使用される場合、「低級アルキル」は、1~10個の炭素原子を有するアルキルを意味する。
【0018】
本明細書で使用される場合、「アルケニル」には、2~40個の炭素原子を含有する非分枝状または分枝状炭化水素鎖が含まれる。「アルケニル」基は、少なくとも1つの二重結合を含有する。アルケニル基の二重結合は、別の不飽和基と共役しない可能性も、共役する可能性もある。アルケニル基の例としては、エチレニル、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2-エチルヘキセニル、2-プロピル-2-ブテニル、4-(2-メチル-3-ブテン)-ペンテニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。アルケニル基は、非置換または置換であり得る。本明細書で定義する場合、アルケニルは、分枝状または直鎖状であってもよい。
【0019】
本明細書で使用される場合、「アルキニル」には、2~40個の炭素原子を含有する非分枝状または分枝状不飽和炭化水素鎖が含まれる。「アルキニル」基は、少なくとも1つの三重結合を含有する。アルキニル基の三重結合は、別の不飽和基に共役しない可能性も、共役する可能性もある。アルキニル基の例としては、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルプロピニル、4-メチル-1-ブチニル、4-プロピル-2-ペンチニル、4-ブチル-2-ヘキシニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。アルキニル基は、非置換または置換であり得る。
【0020】
本明細書に記載の満たされていない原子価を有する任意の炭素ならびにヘテロ原子は、原子価を満たすのに十分な水素原子(複数可)の数を有すると想定されることも理解されるべきである。
【0021】
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を指す。
【0022】
本明細書で使用される「ハロアルキル」という用語は、本明細書で定義される、1つ以上のハロゲンで置換されているアルキル基を指す。ハロアルキル基の例としては、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、トリクロロメチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】
別途具体的な規定のない限り、「アリール」という用語は、フェニル、ビフェニル、またはナフチルなどの単環式または二環式基を含む、1~3つの芳香環を有する環式芳香族炭化水素基を指す。2つの芳香環(二環式など)を含有する場合、アリール基の芳香環は、一点で結合されても(例えば、ビフェニル)、縮合されてもよい(例えば、ナフチル)。アリール基は、任意の結合点において、1つ以上の置換基(例えば、1~5つの置換基)で任意に置換されてもよい。置換基は、それ自体が任意に置換することができる。さらに、2つの縮合環を含有する場合、本明細書で定義されるアリール基は、完全に飽和した環と縮合している不飽和または部分的飽和環を有してもよい。これらのアリール基の例示的な環系としては、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナレニル、フェナントレニル、インダニル、インデニル、テトラヒドロナフタレニル、テトラヒドロベンゾアヌレニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
別途具体的な規定のない限り、「ヘテロアリール」は、N、O、またはSから選択される1つ以上の環ヘテロ原子を含有し、残りの環原子がCである、5~18環原子の一価の単環式もしくは多環式芳香族ラジカル、または多環式芳香族ラジカルを意味する。本明細書で定義されるヘテロアリールは、また、ヘテロ原子がN、O、またはSから選択される二環式ヘテロ芳香族基を意味する。芳香族ラジカルは、独立して、本明細書に記載の1つ以上の置換基で任意に置換される。置換基は、それ自体が任意に置換することができる。例としては、ベンゾチオフェン、フリル、チエニル、ピロリル、ピリジル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラジニル、インドリル、チオフェン-2-イル、キノリル、ベンゾピラニル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チエノ[3,2-b]チオフェン、トリアゾリル、トリアジニル、イミダゾ[1,2-b]ピラゾリル、フロ[2,3-c]ピリジニル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、インダゾリル、ピロロ[2,3-c]ピリジニル、ピロロ[3,2-c]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-c]ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、チエノ[3,2-c]ピリジニル、チエノ[2,3-c]ピリジニル、チエノ[2,3-b]ピリジニル、ベンゾチアゾリル、インドリル、インドリニル、インドリノニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾフラン、クロマニル、チオクロマニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンゾチアジン、ジヒドロベンゾオキサニル、キノリニル、イソキノリニル、1,6-ナフチリジニル、ベンゾ[de]イソキノリニル、ピリド[4,3-b][1,6]ナフチリジニル、チエノ[2,3-b]ピラジニル、キナゾリニル、テトラゾロ[1,5-a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル、イソインドリル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、ピロロ[3,4-b]ピリジニル、ピロロ[3,2-b]ピリジニル、イミダゾ[5,4-b]ピリジニル、ピロロ[1,2-a]ピリミジニル、テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジニル、3,4-ジヒドロ-2H-1λ-ピロロ[2,1-b]ピリミジン、ジベンゾ[b,d]チオフェン、ピリジン-2-オン、フロ[3,2-c]ピリジニル、フロ[2,3-c]ピリジニル、1H-ピリド[3,4-b][1,4]チアジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、フロ[2,3-b]ピリジニル、ベンゾチオフェニル、1,5-ナフチリジニル、フロ[3,2-b]ピリジン、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル、ベンゾ[1,2,3]トリアゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジニル、ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾリル、ベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール、1,3-ジヒドロ-2H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[1,5-b][1,2]オキサジニル、4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、チアゾロ[5,4-d]チアゾリル、イミダゾ[2,1-b][1,3,4]チアジアゾリル、チエノ[2,3-b]ピロリル、3H-インドリル、及びその誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、2つの縮合環を含有する場合、本明細書で定義されるヘテロアリール基は、完全飽和環と縮合している不飽和または部分的飽和環を有してもよい。
【0025】
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、環当たり3~18個の炭素原子を有する、飽和または部分飽和の単環式炭素環、縮合炭素環、またはスピロ多環式炭素環を指す。シクロアルキル環または炭素環は、任意の結合点において、1つ以上の置換基、例えば、1~5つの置換基、で任意に置換されてもよい。置換基は、それ自体が任意に置換することができる。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプタニル、シクロオクタニル、ノルボラニル、ノルボレニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、ビシクロ[2.2.2]オクテニル、デカヒドロナフタレニル、オクタヒドロ-1H-インデニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサ-1,4-ジエニル、シクロヘキサ-1,3-ジエニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニル、オクタヒドロペンタレニル、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-インデニル、1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[2.1.0]ペンタニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニル、6-メチルビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、及びその誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
本明細書で使用される場合、「シクロアルケニル」という用語は、環当たり3~18個の炭素原子を有する、部分飽和の単環式炭素環、縮合炭素環、またはスピロ多環式炭素環を指し、少なくとも1つの二重結合を含有する。シクロアルケニル環は、任意の結合点において、1つ以上の置換基(例えば、1~5つの置換基)で任意に置換されてもよい。置換基は、それ自体が任意に置換することができる。
【0027】
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクリル」いう用語は、炭素原子、及び酸素、窒素、または硫黄から得られるヘテロ原子を含有する4~18個の原子の飽和もしくは部分不飽和で非芳香族の単環式、または縮合もしくはスピロ多環式の環構造を指し、環炭素またはヘテロ原子間で共有される非局在化π電子(芳香族性)は存在しない。ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクリル環構造は、1つ以上の置換基で置換されてもよい。置換基は、それ自体が任意に置換することができる。ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクリル環の例としては、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、ピラニル、チオピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサリニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオモルホリニルS-オキシド、チオモルホリニルS-ジオキシド、ピペラジニル、アゼピニル、オキセピニル、ジアゼピニル、トロパニル、ホモトロパニル、ジヒドロチオフェン-2(3H)-オニル、テトラヒドロチオフェン1,1-ジオキシド、2,5-ジヒドロ-1H-ピロリル、イミダゾリジン-2-オン、ピロリジン-2-オン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、1,3-ジオキソラン-2-オン、イソチアゾリジン1,1-ジオキシド、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾリル、4,5-ジヒドロオキサゾリル、オキシラニル、ピラゾリジニル、4H-1,4-チアジニル、チオモルホリニル、1,2,3,4-テトラヒドロピリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロピラジニル、1,3-オキサジナン-2-オン、テトラヒドロ-2H-チオピラン1,1-ジオキシド、7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、1,2-チアゼパン1,1-ジオキシド、オクタヒドロ-2H-キノリジニル、1,3-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル、2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン、3-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、8-アザスピロ[4.5]デカン、8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,8-ジアザスピロ[5.5]ウンデカニル、2-アザスピロ[5.5]ウンデカニル、3-アザスピロ[5.5]ウンデカニル、デカヒドロイソキノリニル、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、1,4’-ビピペリジニル、アゼパニル、8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジニル、1,4-ジアゼパニル、フェノキサチイニル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソリル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニル、4-(ピペリジン-4-イル)モルホリニル、3-アザスピロ[5.5]ウンデカニル、デカヒドロキノリニル、ピペラジン-2-オン、1-(ピロリジン-2-イルメチル)ピロリジニル、1,3’-ビピロリジニル、及び6,7,8,9-テトラヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a][1,2]ジアゼピニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
本明細書で使用される場合、数値範囲は、別途記載のない限り、連続的な整数を含むように意図される。例えば、「0~5」と表現される範囲は、0、1、2、3、4及び5を含むことになる。
【0029】
本明細書で使用される場合、「置換された」という用語は、特定の基または部分が、1つ以上の位置でその特定の基または部分に結合し得る1つ以上の好適な置換基を有することを意味する。例えば、シクロアルキルで置換されたアリールは、シクロアルキルが、結合により、またはアリールと融合し2個以上の共通の原子を共有することにより、アリールの1個の原子に結合することを示し得る。
【0030】
本明細書で使用される場合、「非置換」という用語は、特定の基が置換基を有さないことを意味する。
【0031】
「任意に置換された」という用語は、所与の化学部分(例えば、アルキル基)が、(必須ではないが)他の置換基(例えば、ヘテロ原子)に結合し得ることを意味するものと理解される。例えば、任意に置換されたアルキル基は、完全飽和アルキル鎖(すなわち、純粋な炭化水素)であり得る。あるいは、同じ任意に置換されたアルキル基は、水素とは異なる置換基を有し得る。例えば、それは、鎖に沿った任意の点で、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、または本明細書に記載の他の任意の置換基に結合させることができる。従って、「任意に置換された」という用語は、所与の化学部分が他の官能基を含有する可能性があるが、必ずしも任意のさらなる官能基を有するわけではないことを意味する。別途指定のない場合、説明された基の任意の置換で使用される好適な置換基としては、オキソ、-ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cハロアルキル、C-Cハロアルコキシ、-OC-Cアルケニル、-OC-Cアルキニル、-C-Cアルケニル、-C-Cアルキニル、-OH、CN(シアノ)、-CHCN、-OP(O)(OH)、-C(O)OH、-OC(O)C-Cアルキル、-C(O)C-Cアルキル、-C(O)-C-Cアルキレニル-シクロアルキル、-C(O)-C-Cアルキレニル-ヘテロシクロアルキル、-C(O)-C-Cアルキレニル-アリール、-C(O)-C-Cアルキレニル-ヘテロアリール、-OC(O)OC-Cアルキル、NH、NH(C-Cアルキル)、N(C-Cアルキル)、-C(O)NH、-C(O)NH(C-Cアルキル)、-C(O)N(C-Cアルキル)、-C(O)NHシクロアルキル、-C(O)N(C-Cアルキル)シクロアルキル、-C(O)NHヘテロシクロアルキル、-C(O)N(C-Cアルキル)ヘテロシクロアルキル、-C(O)NHアリール、-C(O)N(C-Cアルキル)アリール、-C(O)NHヘテロアリール、-C(O)N(C-Cアルキル)ヘテロアリール、-S(O)-C-Cアルキル、-S(O)-C-Cハロアルキル、-S(O)-シクロアルキル、-S(O)-ヘテロシクロアルキル、-S(O)-アリール、-S(O)-ヘテロアリール-C-Cアルキレニル-S(O)NH、-S(O)NHC-Cアルキル、-S(O)N(C-Cアルキル)、-S(O)NHシクロアルキル、-S(O)NHヘテロシクロアルキル、-S(O)NHアリール、-S(O)NHヘテレオアリール(hetereoaryl)、-NHS(O)-Cアルキル、-N(C-Cアルキル)S(O)(C-Cアルキル)、-NHS(O)アリール、-N(C-Cアルキル)S(O)アリール、-NHS(O)ヘテロアリール、-N(C-Cアルキル)S(O)ヘテロアリール、-NHS(O)シクロアルキル、-N(C-Cアルキル)S(O)シクロアルキル、-NHS(O)ヘテロシクロアルキル、-N(C-Cアルキル)S(O)ヘテロシクロアルキル、-N(C-Cアルキル)S(O)アリール,-C-Cアルキレニル-アリール、-C-Cアルキレニル-ヘテロアリール、-C-Cアルキレニル-シクロアルキル、-C-Cアルキレニル-ヘテロシクロアルキル、-O-アリール、-NH-アリール、及びN(C-Cアルキル)アリールが挙げられるが、これらに限定されない。置換基は、それ自体が任意に置換することができる。多官能部分が示される場合、コアへの結合点が線で示され、例えば、(シクロアルキルオキシ)アルキル-は、コアへの結合点であるアルキルを指す一方、シクロアルキルは、オキシ基を介してアルキルに結合している。「任意に置換された」は、上記の意味を伴う「置換された」または「置換されていない」も指す。
【0032】
本明細書で使用される場合、「リンカー」または「連結部分」という用語は、2つの基を結合し、0~100個の原子の骨格を有する基を指す。リンカーまたは連結は、2つの基または、長さが1~100個の原子、例えば、長さが約1、2、3、4、5、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、または100個の炭素原子、の鎖を結合する共有結合(すなわち、0個の原子の骨格)であってよく、リンカーは、直鎖状、分枝状、環状、または単一の原子であってよい。特定の場合では、リンカー骨格の1つ以上の炭素原子は、硫黄、窒素、または酸素ヘテロ原子で任意に置換されてもよい。骨格原子間の結合は、飽和または不飽和であってよい。リンカーには、1つ以上の置換基、例えば、アルキル、アリール、またはアルケニル基、が含まれてもよい。リンカーには、オリゴ(エチレングリコール)、エーテル、チオエーテル、3級アミン、直鎖状または分枝状であり得るアルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(イソ-プロピル)、n-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルエチル(t-ブチル)など、が含まれるが、これらに限定されない。リンカー骨格としては、環状基、例えば、アリール、複素環、またはシクロアルキル基を挙げられ得、環状基の2個以上の原子、例えば、2個、3個、または4個の原子が骨格に含まれる。リンカーは、切断可能または切断不可能であってよい。
【0033】
別途記載のない限り、分子量という用語は、量平均分子量(M)を指す。
【0034】
「ヘテロアルキレン」という用語は、硫黄、酸素、またはNR(式中、Rは、水素またはアルキルである)で置き換えられた1個以上の炭素原子を有する2価アルキレンを指す。ヘテロアルキレンは、直鎖状、分枝状、環状、またはこれらの組み合わせであり得る。
【0035】
「ヘテロアルケニレン」という用語は、その骨格内に、少なくとも1つの炭素間二重結合及び1個以上のヘテロ原子(例えば、N、S、またはO)を有する、2価の直鎖状または分枝状鎖ヒドロカルビル基を指す。
【0036】
「ヘテロアルキニレン」という用語は、その骨格内に、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合及び1個以上のヘテロ原子(例えば、N、S、またはO)を有する、2価の直鎖状または分枝状鎖ヒドロカルビル基を指す。
【0037】
本明細書で使用される場合、「ポリプレックス」という用語は、核酸及びポリマー間の複合体を指す。核酸は、非共有力、例えば、静電相互作用を介して、ポリマーに結合、カプセル化、または連結する。
【0038】
「プラスミド」という用語は、多くの場合、細胞の中枢代謝の一部ではなく、通常は、環状二本鎖DNA分子の形態で、遺伝子を運ぶ染色体外要素を指す。そのような要素は、任意の供給源に由来する1本鎖または2本鎖DNAまたはRNAの、直鎖状、環状、またはスーパーコイル状の、自己複製配列、ゲノム組み込み配列、ファージ、またはヌクレオチド配列であってよく、多数のヌクレオチド配列は、適切な3’非翻訳配列と共に、選択された遺伝子産物のプロモーターフラグメント及びDNA配列を細胞に導入可能なユニークな構造に、連結または組み換えされている。本明細書で使用される場合、「プラスミド」という用語は、遺伝物質(すなわち、核酸)から構成された構築物を指す。通常は、プラスミドは、細菌宿主細胞、例えば、Escherichia coli、内で機能的である複製起点、及びプラスミドを含む細菌宿主細胞を検出するための選択マーカーを含有する。
【0039】
「ナノプラスミド」という用語は、より小さなプラスミドに所望の遺伝子挿入物を提供する、低減した細菌配列を有する環状DNA配列を指す。例えば、抗生物質を含まないRNA-OUT選択システムにより生成されたナノプラスミド、及びその作製方法は、Nature Technologyが特許を取得した米国特許第9,109,012号に記載され、これは、全体が本明細書に参照により組み込まれる。
【0040】
「核酸」という用語は、ヌクレオチド塩基の生物学的ポリマーを指し、これには、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、マイクロRNA(miRNA)、及びペプチド核酸(PNA)が含まれてもよいが、これらに限定されない。
【0041】
「ミニサークル」という用語は、細菌の複製配列を除去するために分子内組み換えにより親プラスミドから誘導された最小サイズの小型環状DNAを指す。
【0042】
「遺伝子編集システム」という用語は、多くのDNA修復経路の1つにより標的核酸を改変可能なシステムを指す。
【0043】
ポリプレックスが、限定されないが、サイズ、形状、ゼータ電位、形態(例えば、非凝集形態)、または屈折率を含む仕様に適合するかどうかを決定するために、ポリプレックスの1つ以上の特性を評価することを意味する「評価」という用語は、本開示で使用される。
【0044】
方法
本開示は、ポリプレックスを製造するための方法を提供し、方法は、ポリマー及び核酸構成成分(例えば、DNA)を混合して、単離される安定化ポリプレックスを提供することを含む。
【0045】
ポリプレックスを調製するための従来のプロセスは、好適なポリマーの溶液を、好適なDNA(またはRNA)の溶液と混合することを提供する。得られた混合物は、一般に、静電相互作用を介して、DNA(またはRNA)及びポリマー間に複合体を形成する。得られたポリプレックスは、様々なサイズで存在し、標的細胞への吸収に適さない凝集したポリプレックスを含む。本明細書に記載の方法は、制御された条件下で、選択された体積及び濃度のDNA及びポリマー溶液に接触させることにより、そのようなポリプレックスの制御された形成を提供し、その結果、得られるポリプレックスは、ポリプレックス特性(例えば、サイズ、電荷など)の比較的狭く輪郭のはっきりした分布を有する。さらに、ポリプレックスが逐次的に形成されるので、自動品質管理方法は、定義された製造仕様外の特性を有するポリプレックスを廃棄し、及び/または定義された製造仕様を満たすポリプレックスを選択及び単離するために、使用することができる。このようにして、得られるポリプレックスは、より均一な特性及び治療効果の改善を有する。
【0046】
いくつかの実施形態では、本開示は、1つ以上のポリプレックスを作製するための方法を提供し、方法は、
(a)i.第1の液体流中のポリマー、
ii.第2の液体流中の核酸構成成分、
を提供すること、
(b)第1の液体流中のポリマーを、第2の液体流中の核酸構成成分と接触させて、治療的投与(例えば、経皮投与)に適するサイズ及び電荷を有するポリプレックスを形成すること、ならびに
(c)ポリプレックスを単離して、安定化ポリプレックスを得ること、を含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、第1の液体流及び第2の液体流は、溶液である。
【0048】
いくつかの実施形態では、本開示は、ポリプレックスを作製するための連続的な方法を提供する。
【0049】
本開示の方法のいくつかの実施形態では、第2の液体流の核酸構成成分を伴う第1の液体流中のポリマーは、本明細書に記載されるように、核酸構成成分対ポリマーの特定比を提供する量で接触させる。
【0050】
いくつかの実施形態では、方法は、経皮投与または注射に適するサイズ及び電荷を有するポリプレックスを提供する速度で、流量調整装置に第1の液体流及び第2の液体流を流すことを含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、方法は、マイクロリットルの速度で、流量調整装置に、第1の液体流及び第2の液体流を流すことを含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、ポリマーを含有する第1の液体流及び核酸を含有する第2の液体流は、それぞれ、独立して、約1.0μL/min、約2.0μL/min、約3.0μL/min、約4.0μL/min、約5.0μL/min、約6.0μL/min、約7.0μL/min、約8.0μL/min、約9.0μL/min、約10μL/min、約15μL/min、約20μL/min、約25μL/min、約30μL/min、約35μL/min、約40μL/min、約45μL/min、約50μL/min、約55μL/min、約60μL/min、約65μL/min、約70μL/min、約75μL/min、約80μL/min、約85μL/min、約90μL/min、約95μL/min、約100μL/min、約150μL/min、約200μL/min、約250μL/min、約300μL/min、約350μL/min、約400μL/min、約450μL/min、約500μL/min、約550μL/min、約600μL/min、約650μL/min、約700μL/min、約750μL/min、約800μL/min、約850μL/min、約900μL/min、約950μL/min、及び約1000μL/min(その間の全ての範囲を含む)を含む、約1μL/min~約1000μL/minの速度で流量調整装置を通って流れる。
【0053】
いくつかの実施形態では、ポリマーを含有する第1の液体流及び核酸を含有する第2の液体流は、それぞれ、独立して、約1μL/min、約2.0μL/min、約3.0μL/min、約4.0μL/min、約5.0μL/min、約6.0μL/min、約7.0μL/min、約8.0μL/min、約9.0μL/min、約10μL/min、約15μL/min、約20μL/min、約25μL/min、約30μL/min、約35μL/min、約40μL/min、約45μL/min、約50μL/min、約55μL/min、約60μL/min、約65μL/min、約70μL/min、約75μL/min、約80μL/min、約85μL/min、約90μL/min、約95μL/min、約100μL/min、約150μL/min、約200μL/min、約250μL/min、約300μL/min、約350μL/min、約400μL/min、約450μL/min、約500μL/min、約550μL/min、約600μL/min、約650μL/min、約700μL/min、約750μL/min、約800μL/min、約850μL/min、約900μL/min、約950μL/min、または約1000μL/minの速度で流量調整装置を通って流れる。
【0054】
いくつかの実施形態では、方法は、約500mbar、約550mbar、約600mbar、約650mbar、約700mbar、約750mbar、約800mbar、約850mbar、約900mbar、約950mbar、約1bar、約1.1bar、約1.2bar、約1.3bar、約1.4bar、約1.5bar、約1.6bar、約1.7bar、約1.8bar、約1.9bar、及び約2bar(その間の全ての範囲を含む)を含む、約500mbar~約2barの圧力で実施される。いくつかの実施形態では、方法は、約500mbar、約550mbar、約600mbar、約650mbar、約700mbar、約750mbar、約800mbar、約850mbar、約900mbar、約950mbar、約1bar、約1.1bar、約1.2bar、約1.3bar、約1.4bar、約1.5bar、約1.6bar、約1.7bar、約1.8bar、約1.9bar、または約2barの圧力で実施される。いくつかの実施形態では、方法は、約1~約2barの圧力で実施される。本明細書に記載の全ての圧力は、絶対圧力である。
【0055】
いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分を運ぶ第1及び第2の液体流は、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、及び約12mm(その間の全ての範囲を含む)を含む、約1mm~約12mmの幅を有するチャネルに封入される。いくつかの実施形態では、チャネルの幅は、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、または約12mmである。
【0056】
いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分を運ぶ第1及び第2の液体流は、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、及び約12mm(その間の全ての範囲を含む)を含む、約1mm~約12mmの高さを有するチャネルに封入される。いくつかの実施形態では、チャネルの高さは、約1mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、または約12mmである。チャネルの断面は、ほぼ長方形、楕円形、または円形とし得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、流量調整装置は、容積式ポンプ、シリンジ駆動ポンプ、圧力駆動ポンプ、及び重力供給ポンプまたはシステムからなる群より選択される。
【0058】
いくつかの実施形態では、接触ステップは、ノズル、マイクロ流体混合装置、接触チューブ、液体ブリッジ、縦型混合機、回転二重チューブ、または噴霧器を使用する。
【0059】
以下の実施形態は、ポリマーを含有する第1の液体流及び核酸を含有する第2の液体流を接触させるための方法の非限定例を提供する。
【0060】
ノズル。いくつかの実施形態では、ノズルは、本開示の方法で使用される。いくつかの実施形態では、1つのノズルは、制御量の核酸構成成分をオイル/液体チャネルに注入し、制御システムによりセンサー(例えば、カメラ)により決定される指定される時間及び位置で、第2のノズルは、ポリプレックスを得るために、核酸を含有する第2の液体流に、ポリマーを含有する第1の液体流を注入する。正確に制御された時間、速度、体積、密度、及び位置パラメーター下で、複数の注入を提供するこの精度は、比較的均一で制御された特性を有するポリプレックスの制御された形成を提供する。いくつかの実施形態では、2つのノズル(1つは、核酸を含有する第2の液体流用であり、1つは、ポリマーを含有する第1の液体流用)は、混合チャンバーに2つの対向する液体流を高速で注入するように、相対して構成される(すなわち、ジェット混合に作用する)。
【0061】
マイクロ流体。いくつかの実施形態では、マイクロ流体が、本開示の方法で使用される。いくつかの実施形態では、2つのマイクロ流体流(例えば、ポリマーを含む第1の液体流及び核酸を含む第2の液体流)は、ポリプレックスを形成するために一緒になる。いくつかの実施形態では、制御量の核酸構成成分及びポリマー(例えば、HPAE)を含有する液体のパルスは、各マイクロ流体流から、混合領域に、正しい量の原材料(例えば、核酸構成成分またはHPAE)を放出するために、各マイクロ流体流に沿って移動する。混合は、瞬時及び正確である。
【0062】
接触チューブ。いくつかの実施形態では、接触チューブは、本開示の方法で使用される。いくつかの実施形態では、ポリマーを含有する第1の液体流及び核酸を含有する第2の液体流は、それらがそれぞれのノズルまたはマイクロ流体流から排出された後に、接触チューブ内で合流及び混合するために一緒になる。いくつかの実施形態では、チューブは、互いに、小さな空隙で隔てられる。いくつかの実施形態では、複数の接触チューブは、個別または集合的に、ポリマーを含有する第1の液体流及び核酸を含有する第2の液体流をキャリア流に排出する。
【0063】
液体ブリッジング:いくつかの実施形態では、液体ブリッジングは、本開示の方法で使用される。いくつかの実施形態では、ポリマーを含有する第1の液体流及び核酸を含有する第2の液体流は、それらが合流及び複合化する縦型配向プラットフォーム上で、ほぼ平行なチューブを通って運ばれる。次に、得られたポリプレックスは、本明細書に記載されるように、縦型プラットフォームからはずれて液体チャネルに入る可能性があり、これは、形成されたポリプレックスを、例えば、収集用リザーバー、に運ぶ。
【0064】
縦型混合機:いくつかの実施形態では、縦型混合は、本開示の方法で使用される。いくつかの実施形態では、ポリマーを含有する第1の液体流及び核酸を含有する第2の液体流は、2つの同心配向チューブ内で別々に供給され、一方のチューブは他方のチューブの内側にある。排出時に、内側のチューブの内容物(例えば、核酸構成成分またはポリマー)は、ポリプレックスを形成するために、同心配向の外側のチューブの内容物(例えば、核酸構成成分またはポリマー)と混合する。ポリプレックスが形成されると、密度が変化し、形成されたポリプレックスは、本明細書に記載されるように、外側に移動し、液体チャネルに流れ込み、これは、形成されたポリプレックスを、例えば、収集用リザーバー、に運ぶ。
【0065】
回転縦型混合機:いくつかの実施形態では、回転縦型混合機は、本開示の方法で使用される。いくつかの実施形態では、ポリマーを含有する第1の液体流及び核酸を含有する第2の液体流は、チューブインチューブシナリオで供給され、遠心力により、両方の材料が異なる速度で中心から移動して混合される。ポリプレックスが形成されると、密度が変化し、それにより、形成されたポリプレックスは、外側に移動し、本明細書に記載の液体チャネルに流れ込み、これは、例えば、収集用リザーバーに、形成されたポリプレックスを運ぶ。
【0066】
いくつかの実施形態では、接触ステップは、ノズルを使用する。いくつかの実施形態では、ノズルは、個々の材料それぞれの移動方向に対して90°をなす第1の液体流及び第2の液体流間のパルス流接触を得るように向けられる。液体輸送チャネルに対するノズルの角度は、0°から90°まで変動し得る。
【0067】
いくつかの実施形態では、接触ステップは、本明細書に記載される空隙内または液体チャネル内のキャリアオイル内で生じる。いくつかの実施形態では、ポリプレックス形成は、外部混合(例えば、機械的混合)なしで直ちに生じる。いくつかの実施形態では、ポリプレックス形成は、接触ステップ後に外部混合を必要とする。いくつかの実施形態では、外部混合は、接触ステップ後に混合物上に空気流を吹き付けることを含む。いくつかの実施形態では、気流は、安定化段階中に新たに形成されたポリプレックスの移動を支援する。
【0068】
いくつかの実施形態では、接触ステップにおけるポリマーを含有する第1の液体流及び核酸を含有する第2の液体流の体積は、マイクロリットルの範囲(例えば、約1μL~約1000μL)である。いくつかの実施形態では、接触ステップにおけるポリマーを含有する第1の液体流及び核酸を含有する第2の液体流の体積は、約5μL未満である。
【0069】
いくつかの実施形態では、第1の液体流及び第2の液体流の体積は、それぞれ、独立して、約1μL、約5μL、約10μL、約15μL、約20μL、約25μL、約30μL、約35μL、約40μL、約45μL、約50μL、約55μL、約60μL、約65μL、約70μL、約75μL、約80μL、約85μL、約90μL、約95μL、約100μL、約105μL、約110μL、約115μL、約120μL、約125μL、約130μL、約135μL、約140μL、約145μL、約150μL、約155μL、約160μL、約165μL、約170μL、約175μL、約180μL、約185μL、約190μL、約195μL、約200μL、約205μL、約210μL、約215μL、約220μL、約225μL、約230μL、約235μL、約240μL、約245μL、約250μL、約255μL、約260μL、約265μL、約270μL、約275μL、約280μL、約285μL、約290μL、約295μL、約300μL、約305μL、約310μL、約315μL、約320μL、約325μL、約330μL、約335μL、約340μL、約345μL、約350μL、約355μL、約360μL、約365μL、約370μL、約375μL、約380μL、約385μL、約390μL、約395μL、約400μL、約405μL、約410μL、約415μL、約420μL、約425μL、約430μL、約435μL、約440μL、約445μL、約450μL、約455μL、約460μL、約465μL、約470μL、約475μL、約480μL、約485μL、約490μL、約495μL、約500μL、約505μL、約510μL、約515μL、約520μL、約525μL、約530μL、約535μL、約540μL、約545μL、約550μL、約555μL、約560μL、約565μL、約570μL、約575μL、約580μL、約585μL、約590μL、約595μL、約600μL、約605μL、約610μL、約615μL、約620μL、約625μL、約630μL、約635μL、約640μL、約645μL、約650μL、約655μL、約660μL、約665μL、約670μL、約675μL、約680μL、約685μL、約690μL、約695μL、約700μL、約705μL、約710μL、約715μL、約720μL、約725μL、約730μL、約735μL、約740μL、約745μL、約750μL、約755μL、約760μL、約765μL、約770μL、約775μL、約780μL、約785μL、約790μL、約795μL、約800μL、約810μL、約815μL、約820μL、約825μL、約830μL、約835μL、約840μL、約845μL、約850μL、約855μL、約860μL、約865μL、約870μL、約875μL、約880μL、約885μL、約890μL、約895μL、約900μL、約905μL、約910μL、約915μL、約920μL、約925μL、約930μL、約935μL、約940μL、約945μL、約950μL、約955μL、約960μL、約965μL、約970μL、約975μL、約980μL、約985μL、約990μL、約995μL、及び約1000μL(その間の全ての範囲を含む)を含む、約1μL~約1000μLである。
【0070】
いくつかの実施形態では、第1の液体流及び第2の液体流の体積は、それぞれ、独立して、約1μL、約5μL、約10μL、約15μL、約20μL、約25μL、約30μL、約35μL、約40μL、約45μL、約50μL、約55μL、約60μL、約65μL、約70μL、約75μL、約80μL、約85μL、約90μL、約95μL、約100μL、約105μL、約110μL、約115μL、約120μL、約125μL、約130μL、約135μL、約140μL、約145μL、約150μL、約155μL、約160μL、約165μL、約170μL、約175μL、約180μL、約185μL、約190μL、約195μL、約200μL、約205μL、約210μL、約215μL、約220μL、約225μL、約230μL、約235μL、約240μL、約245μL、約250μL、約255μL、約260μL、約265μL、約270μL、約275μL、約280μL、約285μL、約290μL、約295μL、約300μL、約305μL、約310μL、約315μL、約320μL、約325μL、約330μL、約335μL、約340μL、約345μL、約350μL、約355μL、約360μL、約365μL、約370μL、約375μL、約380μL、約385μL、約390μL、約395μL、約400μL、約405μL、約410μL、約415μL、約420μL、約425μL、約430μL、約435μL、約440μL、約445μL、約450μL、約455μL、約460μL、約465μL、約470μL、約475μL、約480μL、約485μL、約490μL、約495μL、約500μL、約505μL、約510μL、約515μL、約520μL、約525μL、約530μL、約535μL、約540μL、約545μL、約550μL、約555μL、約560μL、約565μL、約570μL、約575μL、約580μL、約585μL、約590μL、約595μL、約600μL、約605μL、約610μL、約615μL、約620μL、約625μL、約630μL、約635μL、約640μL、約645μL、約650μL、約655μL、約660μL、約665μL、約670μL、約675μL、約680μL、約685μL、約690μL、約695μL、約700μL、約705μL、約710μL、約715μL、約720μL、約725μL、約730μL、約735μL、約740μL、約745μL、約750μL、約755μL、約760μL、約765μL、約770μL、約775μL、約780μL、約785μL、約790μL、約795μL、約800μL、約810μL、約815μL、約820μL、約825μL、約830μL、約835μL、約840μL、約845μL、約850μL、約855μL、約860μL、約865μL、約870μL、約875μL、約880μL、約885μL、約890μL、約895μL、約900μL、約905μL、約910μL、約915μL、約920μL、約925μL、約930μL、約935μL、約940μL、約945μL、約950μL、約955μL、約960μL、約965μL、約970μL、約975μL、約980μL、約985μL、約990μL、約995μL、または約1000μLである。
【0071】
いくつかの実施形態では、第1の液体流及び第2の液体流の体積は、それぞれ、独立して、約1μL~約300μLの体積である。いくつかの実施形態では、第1の液体流及び第2の液体流の体積は、それぞれ、独立して、約10μLである。
【0072】
いくつかの実施形態では、第1の液体流及び第2の液体流の体積(例えば、ノズルからの、例えば、第1及び第2の液体流の各パルス)は、それぞれ、独立して、約0.1μL、約0.5μL、約1μL、約2μL、約3μL、約4μL、約5μL、約6μL、約7μL、約8μL、約9μL、約10μL、約11μL、約12μL、約13μL、約14μL、約15μL、約16μL、約17μL、約18μL、約19μL、約20μL、約21μL、約22μL、約23μL、約24μL、約25μL、約26μL、約27μL、約28μL、約29μL、約30μL、約31μL、約32μL、約33μL、約34μL、約35μL、約36μL、約37μL、約38μL、約39μL、約40μL、約41μL、約42μL、約43μL、約44μL、約45μL、約46μL、約47μL、約48μL、約49μL、約50μL、約51μL、約52μL、約53μL、約54μL、約55μL、約56μL、約57μL、約58μL、約59μL、約60μL、約61μL、約62μL、約63μL、約64μL、約65μL、約67μL、約68μL、約69μL、約70μL、約71μL、約72μL、約73μL、約74μL、約75μL、約76μL、約77μL、約78μL、約79μL、約80μL、約81μL、約82μL、約83μL、約84μL、約85μL、約86μL、約87μL、約88μL、約89μL、約90μL、約91μL、約92μL、約93μL、約94μL、約95μL、約96μL、約97μL、約98μL、約99μL、約100μL、約101μL、約102μL、約103μL、約104μL、約105μL、約106μL、約107μL、約108μL、約109μL、約110μL、約111μL、約112μL、約113μL、約114μL、約115μL、約116μL、約117μL、約118μL、約119μL、約120μL、約121μL、約122μL、約123μL、約124μL、約125μL、約126μL、約127μL、約128μL、約129μL、約130μL、約131μL、約132μL、約133μL、約134μL、約135μL、約136μL、約137μL、約138μL、約139μL、約140μL、約141μL、約142μL、約143μL、約144μL、約145μL、約146μL、約147μL、約148μL、約149μL、約150μL、約151μL、約152μL、約153μL、約154μL、約155μL、約156μL、約157μL、約158μL、約159μL、約160μL、約161μL、約162μL、約163μL、約164μL、約165μL、約166μL、約167μL、約168μL、約169μL、約170μL、約171μL、約172μL、約173μL、約174μL、約175μL、約176μL、約177μL、約178μL、約179μL、約180μL、約181μL、約182μL、約183μL、約184μL、約185μL、約186μL、約187μL、約188μL、約189μL、約190μL、約191μL、約192μL、約193μL、約194μL、約195μL、約196μL、約197μL、約198μL、約199μL、約200μL、約201μL、約202μL、約203μL、約204μL、約205μL、約206μL、約207μL、約208μL、約209μL、約210μL、約211μL、約212μL、約213μL、約214μL、約215μL、約216μL、約217μL、約218μL、約219μL、約220μL、約221μL、約222μL、約223μL、約224μL、約225μL、約226μL、約227μL、約228μL、約229μL、約230μL、約231μL、約232μL、約233μL、約234μL、約235μL、約236μL、約237μL、約238μL、約239μL、約240μL、約241μL、約242μL、約243μL、約244μL、約245μL、約246μL、約247μL、約248μL、約249μL、約250μL、約251μL、約252μL、約253μL、約254μL、約255μL、約256μL、約257μL、約258μL、約259μL、約260μL、約261μL、約262μL、約263μL、約264μL、約265μL、約266μL、約267μL、約268μL、約269μL、約270μL、約271μL、約272μL、約273μL、約274μL、約275μL、約276μL、約277μL、約278μL、約279μL、約280μL、約281μL、約282μL、約283μL、約284μL、約285μL、約286μL、約287μL、約288μL、約289μL、約290μL、約291μL、約292μL、約293μL、約294μL、約295μL、約296μL、約297μL、約298μL、約299μL、約300μL、約305μL、約310μL、約315μL、約320μL、約325μL、約330μL、約335μL、約340μL、約345μL、約350μL、約355μL、約360μL、約365μL、約370μL、約375μL、約380μL、約385μL、約390μL、約395μL、約400μL、約405μL、約410μL、約415μL、約420μL、約425μL、約430μL、約435μL、約440μL、約445μL、約450μL、約455μL、約460μL、約465μL、約470μL、約475μL、約480μL、約485μL、約490μL、約495μL、約500μL、約505μL、約510μL、約515μL、約520μL、約525μL、約530μL、約535μL、約540μL、約545μL、約550μL、約555μL、約560μL、約565μL、約570μL、約575μL、約580μL、約585μL、約590μL、約595μL、約600μL、約605μL、約610μL、約615μL、約620μL、約625μL、約630μL、約635μL、約640μL、約645μL、約650μL、約655μL、約660μL、約665μL、約670μL、約675μL、約680μL、約685μL、約690μL、約695μL、約700μL、約705μL、約710μL、約715μL、約720μL、約725μL、約730μL、約735μL、約740μL、約745μL、約750μL、約755μL、約760μL、約765μL、約770μL、約775μL、約780μL、約785μL、約790μL、約795μL、約800μL、約805μL、約810μL、約815μL、約820μL、約825μL、約830μL、約835μL、約840μL、約845μL、約850μL、約855μL、約860μL、約865μL、約870μL、約875μL、約880μL、約885μL、約890μL、約895μL、約900μL、約905μL、約910μL、約915μL、約920μL、約925μL、約930μL、約935μL、約940μL、約945μL、約950μL、約955μL、約960μL、約965μL、約970μL、約975μL、約980μL、約985μL、約990μL、約995μL、または約1000μLである。
【0073】
いくつかの実施形態では、第1の液体流及び第2の液体流は、ほぼ室温(例えば、約20~22℃)で接触させる(または混合する)。いくつかの実施形態では、第1の液体流及び第2の液体流は、約0℃、約1℃、約2℃、約3℃、約4℃、約5℃、約6℃、約7℃、約8℃、約9℃、約10℃、約11℃、約12℃、約13℃、約14℃、約15℃、約16℃、約17℃、約18℃、約19℃、約20℃、約21℃、約22℃、約23℃、約24℃、約25℃、約26℃、約27℃、約28℃、約29℃、約30℃、約31℃、約32℃、約33℃、約34℃、約35℃、約36℃、約37℃、約38℃、約39℃、約40℃、約41℃、約42℃、約43℃、約44℃、約45℃、約46℃、約47℃、約48℃、約49℃、約50℃、約51℃、約52℃、約53℃、約54℃、約55℃、約56℃、約57℃、約58℃、約59℃、または約60℃の温度で接触させる(または混合する)。いくつかの実施形態では、第1の液体流及び第2の液体流は、25℃+/-5℃で接触させる(または混合する)。いくつかの実施形態では、第1の液体流及び第2の液体流は、20℃+/-10℃で接触させる(または混合する)。
【0074】
いくつかの実施形態では、単離は、ポリプレックスを安定化するのに十分な滞留時間の間、(例えば、ポリマー及び核酸構成成分を混合した後に形成されるように)液体チャネルにポリプレックスを運ぶことを含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、滞留時間は、約1sec、約2sec、約3sec、約4sec、約5sec、約6sec、約7sec、約8sec、約9sec、約10sec、約15sec、約20sec、約30sec、約40sec、約50sec、約1min、約1.5min、約2min、約2.5min、約3min、約3.5min、約4min、約4.5min、約5min、約5.5min、約6min、約6.5min、約7min、約7.5min、約8min、約8.5min、約9min、約9.5min、約10min、約10.5min、約11min、約11.5min、約12min、約12.5min、約13min、約13.5min、約14min、約14.5min、約15.0min、約15.5min、約16min、約16.5min、約17min、約17.5min、約18min、約18,5min、約19min、約19.5min、及び約20min(その間の全ての範囲を含む)を含む、約1秒(sec)~約20分(min)である。
【0076】
いくつかの実施形態では、滞留時間は、約1sec、約2sec、約3sec、約4sec、約5sec、約6sec、約7sec、約8sec、約9sec、約10sec、約15sec、約20sec、約30sec、約40sec、約50sec、約1min、約1.5min、約2min、約2.5min、約3min、約3.5min、約4min、約4.5min、約5min、約5.5min、約6min、約6.5min、約7min、約7.5min、約8min、約8.5min、約9min、約9.5min、約10min、約10.5min、約11min、約11.5min、約12min、約12.5min、約13min、約13.5min、約14min、約14.5min、約15.0min、約15.5min、約16min、約16.5min、約17min、約17.5min、約18min、約18,5min、約19min、約19.5min、または約20minである。
【0077】
いくつかの実施形態では、滞留時間は、1秒以上、10分以下である。いくつかの実施形態では、滞留時間は、約10分である。
【0078】
異なるポリプレックス製品(すなわち、ポリマー及び核酸構成成分の異なる組み合わせ)は、異なる沈降または形成時間を必要とし得る。沈降及び形成時間は、液体チャネル内の滞留時間を長くするかまたは短くすることにより変動させてもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の方法は、新たに形成されたポリプレックスが、共に、集塊、凝集、凝固、群化、または固着するのを阻止する。例えば、パルス方式で第1及び第2の液体流を接触させることにより、得られるポリプレックスは、形成中及び/または単離前に、互いに空間的に隔てることができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、液体チャネルは、わずかに負電荷を持つ。いくつかの実施形態では、液体チャネルは、キャリア流体に囲まれた水相を含む。いくつかの実施形態では、キャリア流体の密度は、約1,300kg/m~約2000kg/mの範囲の値であり、水相の密度は、約900kg/m~約1200kg/mの範囲の値である。いくつかの実施形態では、キャリア流体の密度は、約1,300kg/m、約1,400kg/m、約1,500kg/m、約1,600kg/m、約1,700kg/m、約1,800kg/m、約1,900kg/m、または約2000kg/mである(本明細書の値のいずれかの間の全ての範囲を含む)。いくつかの実施形態では、水相の密度は、約900kg/m、約1,000kg/m、約1,100kg/m、または約1,200kg/m(本明細書の値のいずれかの間の全ての範囲を含む)である。いくつかの実施形態では、水相は、酢酸ナトリウム緩衝液を含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、キャリア流体は、(本明細書に記載の)オイルである。いくつかの実施形態では、オイルチャネルは、約5~100mm幅である。理論に拘束されることを望むものではないが、オイル/液体チャネルのわずかな負電荷は、正電荷を有するポリプレックスを静電的に引き付け、これは、液体チャネルを通して規則正しくポリプレックスを運び、システムの安定性を高める。
【0082】
いくつかの実施形態では、オイルは、(a)Fluorinert FC-40(フルオロ炭酸オイル)、(b)シリコンオイル、(c)ミネラルオイル、(d)過フッ素化アミンオイル、(e)フェニルメチルポリシロキサン、または(f)フェニルメチルポリシロキサンベースのオイル及び添加剤、からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、添加剤は、2~8の範囲の親水性-親油性バランス数を有する。いくつかの実施形態では、添加剤は、ポリソルバート添加剤である。
【0083】
いくつかの実施形態では、ポリソルベート添加剤は、SPAN80(ソルビタンポリソルバート)、SPAN65(ソルビタントリステアラート)、またはTween20(ポリエチレングリコールソルビタンモノラウラート)である。
【0084】
いくつかの実施形態では、水相中の添加剤の濃度は、約0.001%~約10%(wt/wt%)である。
【0085】
いくつかの実施形態では、添加剤は、水相中で、10mg/mL~50mg/mLの最終濃度まで添加される。一態様では、ポリプレックスは、液体チャネル内で空間的に分離または分割される。いくつかの実施形態では、分割されたポリプレックス間の空間は、チャネル内の液体の速度により制御される。つまり、個々のポリプレックスは、液体チャネルに導入される前に、離散的な速度でDNA溶液の一部及びポリマー溶液の一部を接触させることにより形成されるので、液体チャネル内の液体の速度が大きいほど、ポリプレックス間の空間的間隔が小さくなる。
【0086】
いくつかの実施形態では、チャネル内で移動する液体の速度は、約0.1m/s、約0.11m/s、約0.12m/s、約0.13m/s、約0.14m/s、約0.15m/s、約0.16m/s、約0.17m/s、約0.18m/s、約0.19m/s、約0.2m/s、約0.21m/s、約0.22m/s、約0.23m/s、約0.24m/s、約0.25m/s、約0.26m/s、約0.27m/s、約0.28m/s、約0.29m/s、約0.30m/s、約0.31m/s、約0.32m/s、約0.33m/s、約0.34m/s、約0.35m/s、約0.36m/s、約0.37m/s、約0.38m/s、約0.39m/s、約0.4m/s、約0.41m/s、約0.42m/s、約0.43m/s、約0.44m/s、約0.45m/s、約0.46m/s、約0.47m/s、約0.48m/s、約0.49m/s、約0.5m/s、約0.51m/s、約0.52m/s、約0.53m/s、約0.54m/s、約0.55m/s、約0.56m/s、約0.57m/s、約0.57m/s、約0.59m/s、約0.6m/s、約0.61m/s、約0.62m/s、約0.63m/s、約0.64m/s、約0.65m/s、約0.66m/s、約0.67m/s、約0.68m/s、約0.69m/s、約0.7m/s、約0.71m/s、約0.72m/s、約0.73m/s、約0.74m/s、約0.75m/s、約0.76m/s、約0.77m/s、約0.78m/s、約0.79m/s、約0.8m/s、約0.81m/s、約0.82m/s、約0.83m/s、約0.84m/s、約0.85m/s、約0.86m/s、約0.87m/s、約0.88m/s、約0.9m/s、約0.91m/s、約0.92m/s、約0.93m/s、約0.94m/s、約0.95m/s、約0.96m/s、約0.97m/s、約0.98m/s、及び約1.0m/s(その間の全ての範囲を含む)を含む、約0.1m/s~約1m/sである。
【0087】
いくつかの実施形態では、チャネル内で移動する液体の速度は、約0.10m/s、約0.11m/s、約0.12m/s、約0.13m/s、約0.14m/s、約0.15m/s、約0.16m/s、約0.17m/s、約0.18m/s、約0.19m/s、約0.20m/s、約0.21m/s、約0.22m/s、約0.23m/s、約0.24m/s、約0.25m/s、約0.26m/s、約0.27m/s、約0.28m/s、約0.29m/s、約0.30m/s、約0.31m/s、約0.32m/s、約0.33m/s、約0.34m/s、約0.35m/s、約0.36m/s、約0.37m/s、約0.38m/s、約0.39m/s、約0.40m/s、約0.41m/s、約0.42m/s、約0.43m/s、約0.44m/s、約0.45m/s、約0.46m/s、約0.47m/s、約0.48m/s、約0.49m/s、約0.50m/s、約0.51m/s、約0.52m/s、約0.53m/s、約0.54m/s、約0.55m/s、約0.56m/s、約0.57m/s、約0.58m/s、約0.59m/s、約0.60m/s、約0.61m/s、約0.62m/s、約0.63m/s、約0.64m/s、約0.65m/s、約0.66m/s、約0.67m/s、約0.68m/s、約0.69m/s、約0.70m/s、約0.71m/s、約0.71m/s、約0.72m/s、約0.73m/s、約0.74m/s、約0.75m/s、約0.76m/s、約0.77m/s、約0.78m/s、約0.78m/s、約0.79m/s、約0.80m/s、約0.81m/s、約0.82m/s、約0.83m/s、約0.84m/s、約0.85m/s、約0.86m/s、約0.87m/s、約0.88m/s、約0.89m/s、約0.90m/s、約0.91m/s、約0.92m/s、約0.93m/s、約0.94m/s、約0.95m/s、約0.96m/s、約0.97m/s、約0.98m/s、約0.99m/s、または約1.0m/sである。
【0088】
いくつかの実施形態では、ポリプレックスが形成される流体の流れは、層流条件下で移動する。いくつかの実施形態では、流体の流れは、部分的な層流条件下で移動する。
【0089】
いくつかの実施形態では、方法は、さらに、1つ以上のポリプレックスを評価及び収集することを含む。
【0090】
いくつかの実施形態では、ポリプレックスの評価は、ポリプレックスが仕様に適合するかどうかを決定するために、ポリプレックスが液体チャネル内を移動する間に(例えば、インラインQC試験により)行われる。例えば、いくつかの実施形態では、液体チャネル及びその中のポリプレックス内の目的の領域は、ポリプレックスの光学特性(例えば、屈折率)を測定する高速カメラで監視される。仕様を満たしていないポリプレックスは、分離されて廃棄物に向けられる。いくつかの実施形態では、仕様を満たさないポリプレックスは、目的の領域に空気圧を加えることにより分離される。仕様を満たすポリプレックスが収集される。
【0091】
いくつかの実施形態では、評価は、液体チャネル内のポリプレックスの屈折率を測定すること、及び、任意に、仕様に適合しない屈折率を有するポリプレックスを除去すること、を含む。ポリプレックスの屈折率は、適切に形成されたポリプレックスの望ましい属性(例えば、所望のポリプレックス粒径)と相関する。
【0092】
いくつかの実施形態では、ポリプレックス粒子が完全に形成されると、ポリプレックス粒子及びオイル/液体チャネルは、負電荷がオイル/液体から除去される領域に入り、粒子がオイル/液体から容易に分離されて収集されることが可能になる。
【0093】
いくつかの実施形態では、安定化ポリプレックスの収集は、以下を含む:
a)リザーバーにポリプレックスを収集すること、または
b)規定量の液体ポリプレックスのアリコートを収集すること、及び、治療的使用のためにアリコートを凍結すること、または
c)最終的な治療用製品の調製において、ポリプレックスを凍結または凍結乾燥するための容器にポリプレックスを収集すること。
【0094】
いくつかの実施形態では、方法は、さらに、安定化ポリプレックスを濾過、洗浄、凍結、及び/または凍結乾燥することを含む。
【0095】
いくつかの実施形態では、方法は、さらに、最初にポリプレックスを濾過及び洗浄することを含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、方法は、ポリプレックスを凍結及び/または凍結乾燥することを含む。
【0097】
いくつかの実施形態では、凍結乾燥ポリプレックスは、包装して確実に保存することができる。
【0098】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、正電荷を有し、核酸構成成分は、負電荷を有する。
【0099】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、最初に、300μg/μL以下の濃度で有機溶媒に溶解させ、次に、酢酸ナトリウム溶液に懸濁させる。いくつかの実施形態では、酢酸ナトリウム溶液は、25mM及びpH5.2である。
【0100】
いくつかの実施形態では、有機溶媒中のポリマーの濃度は、約1μg/μL、約5μg/μL、約10μg/μL、約15μg/μL、約20μg/μL、約25μg/μL、約30μg/μL、約35μg/μL、約40μg/μL、約45μg/μL、約50μg/μL、約55μg/μL、約60μg/μL、約65μg/μL、約70μg/μL、約75μg/μL、約80μg/μL、約85μg/μL、約90μg/μL、約95μg/μL、約100μg/μL、約105μg/μL、約110μg/μL、約115μg/μL、約120μg/μL、約125μg/μL、約130μg/μL、約135μg/μL、約140μg/μL、約145μg/μL、約150μg/μL、約155μg/μL、約160μg/μL、約165μg/μL、約170μg/μL、約175μg/μL、約180μg/μL、約185μg/μL、約190μg/μL、約195μg/μL、約200μg/μL、約205μg/μL、約210μg/μL、約215μg/μL、約220μg/μL、約225μg/μL、約230μg/μL、約235μg/μL、約240μg/μL、約245μg/μL、約250μg/μL、約255μg/μL、約260μg/μL、約265μg/μL、約270μg/μL、約275μg/μL、約280μg/μL、約285μg/μL、約290μg/μL、約295μg/μL、及び約300μg/μL(その間の全ての範囲を含む)を含む、約1μg/μL~約300μg/μLである。
【0101】
いくつかの実施形態では、有機溶媒中のポリマーの濃度は、約1μg/μL、約2μg/μL、約3μg/μL、約4μg/μL、約5μg/μL、約6μg/μL、約7μg/μL、約8μg/μL、約9μg/μL、約10μg/μL、約11μg/μL、約12μg/μL、約13μg/μL、約14μg/μL、約15μg/μL、約16μg/μL、約17μg/μL、約18μg/μL、約19μg/μL、約20μg/μL、約21μg/μL、約22μg/μL、約23μg/μL、約24μg/μL、約25μg/μL、約26μg/μL、約27μg/μL、約28μg/μL、約29μg/μL、約30μg/μL、約31μg/μL、約32μg/μL、約33μg/μL、約34μg/μL、約35μg/μL、約36μg/μL、約37μg/μL、約38μg/μL、約39μg/μL、約40μg/μL、約41μg/μL、約42μg/μL、約43μg/μL、約44μg/μL、約45μg/μL、約46μg/μL、約47μg/μL、約48μg/μL、約49μg/μL、約50μg/μL、約51μg/μL、約52μg/μL、約53μg/μL、約54μg/μL、約55μg/μL、約56μg/μL、約57μg/μL、約58μg/μL、約59μg/μL、約60μg/μL、約61μg/μL、約62μg/μL、約63μg/μL、約64μg/μL、約65μg/μL、約67μg/μL、約68μg/μL、約69μg/μL、約70μg/μL、約71μg/μL、約72μg/μL、約73μg/μL、約74μg/μL、約75μg/μL、約76μg/μL、約77μg/μL、約78μg/μL、約79μg/μL、約80μg/μL、約81μg/μL、約82μg/μL、約83μg/μL、約84μg/μL、約85μg/μL、約86μg/μL、約87μg/μL、約88μg/μL、約89μg/μL、約90μg/μL、約91μg/μL、約92μg/μL、約93μg/μL、約94μg/μL、約95μg/μL、約96μg/μL、約97μg/μL、約98μg/μL、約99μg/μL、約100μg/μL、約101μg/μL、約102μg/μL、約103μg/μL、約104μg/μL、約105μg/μL、約106μg/μL、約107μg/μL、約108μg/μL、約109μg/μL、約110μg/μL、約111μg/μL、約112μg/μL、約113μg/μL、約114μg/μL、約115μg/μL、約116μg/μL、約117μg/μL、約118μg/μL、約119μg/μL、約120μg/μL、約121μg/μL、約122μg/μL、約123μg/μL、約124μg/μL、約125μg/μL、約126μg/μL、約127μg/μL、約128μg/μL、約129μg/μL、約130μg/μL、約131μg/μL、約132μg/μL、約133μg/μL、約134μg/μL、約135μg/μL、約136μg/μL、約137μg/μL、約138μg/μL、約139μg/μL、約140μg/μL、約141μg/μL、約142μg/μL、約143μg/μL、約144μg/μL、約145μg/μL、約146μg/μL、約147μg/μL、約148μg/μL、約149μg/μL、約150μg/μL、約151μg/μL、約152μg/μL、約153μg/μL、約154μg/μL、約155μg/μL、約156μg/μL、約157μg/μL、約158μg/μL、約159μg/μL、約160μg/μL、約161μg/μL、約162μg/μL、約163μg/μL、約164μg/μL、約165μg/μL、約166μg/μL、約167μg/μL、約168μg/μL、約169μg/μL、約170μg/μL、約171μg/μL、約172μg/μL、約173μg/μL、約174μg/μL、約175μg/μL、約176μg/μL、約177μg/μL、約178μg/μL、約179μg/μL、約180μg/μL、約181μg/μL、約182μg/μL、約183μg/μL、約184μg/μL、約185μg/μL、約186μg/μL、約187μg/μL、約188μg/μL、約189μg/μL、約190μg/μL、約191μg/μL、約192μg/μL、約193μg/μL、約194μg/μL、約195μg/μL、約196μg/μL、約197μg/μL、約198μg/μL、約199μg/μL、約200μg/μL、約201μg/μL、約202μg/μL、約203μg/μL、約204μg/μL、約205μg/μL、約206μg/μL、約207μg/μL、約208μg/μL、約209μg/μL、約210μg/μL、約211μg/μL、約212μg/μL、約213μg/μL、約214μg/μL、約215μg/μL、約216μg/μL、約217μg/μL、約218μg/μL、約219μg/μL、約220μg/μL、約221μg/μL、約222μg/μL、約223μg/μL、約224μg/μL、約225μg/μL、約226μg/μL、約227μg/μL、約228μg/μL、約229μg/μL、約230μg/μL、約231μg/μL、約232μg/μL、約233μg/μL、約234μg/μL、約235μg/μL、約236μg/μL、約237μg/μL、約238μg/μL、約239μg/μL、約240μg/μL、約241μg/μL、約242μg/μL、約243μg/μL、約244μg/μL、約245μg/μL、約246μg/μL、約247μg/μL、約248μg/μL、約249μg/μL、約250μg/μL、約251μg/μL、約252μg/μL、約253μg/μL、約254μg/μL、約255μg/μL、約256μg/μL、約257μg/μL、約258μg/μL、約259μg/μL、約260μg/μL、約261μg/μL、約262μg/μL、約263μg/μL、約264μg/μL、約265μg/μL、約266μg/μL、約267μg/μL、約268μg/μL、約269μg/μL、約270μg/μL、約271μg/μL、約272μg/μL、約273μg/μL、約274μg/μL、約275μg/μL、約276μg/μL、約277μg/μL、約278μg/μL、約279μg/μL、約280μg/μL、約281μg/μL、約282μg/μL、約283μg/μL、約284μg/μL、約285μg/μL、約286μg/μL、約287μg/μL、約288μg/μL、約289μg/μL、約290μg/μL、約291μg/μL、約292μg/μL、約293μg/μL、約294μg/μL、約295μg/μL、約296μg/μL、約297μg/μL、約298μg/μL、約299μg/μL、または約300μg/μLである。
【0102】
いくつかの実施形態では、最初にポリマーを溶解させるために使用される有機溶媒は、水混和性有機溶媒である。いくつかの実施形態では、有機溶媒は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、またはイソプロパノールである。いくつかの実施形態では、有機溶媒は、DMSO、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)など;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;またはテトラヒドロフラン(THF)などのエーテルである。いくつかの実施形態では、有機溶媒は、DMSOである。
【0103】
いくつかの実施形態では、核酸構成成分(例えば、DNA)は、最初に、4mg/mL以下の濃度で溶媒に溶解させ、次に、酢酸ナトリウム溶液に懸濁させる。いくつかの実施形態では、酢酸ナトリウム溶液は、25mM及びpH5.2である。
【0104】
いくつかの実施形態では、核酸構成成分(例えば、DNA)は、約3.5mg/mL以下、約3.0mg/mL以下、約2.5mg/mL以下、約2.0mg/mL以下、約1.5mg/mL以下、約1.0mg/mL以下、約0.5mg/mL以下、約0.1mg/mL以下、約0.05mg/mL以下、及び約0.01mg/mL以下(間の全ての濃度を含む)を含む、約4mg/mL以下の濃度を有する溶液を得るために溶解させる。
【0105】
いくつかの実施形態では、核酸構成成分(例えば、DNA)は、約0.01mg/mL、約0.02mg/mL、約0.06mg/mL、約0.07mg/mL、約0.08mg/mL、約0.09mg/mL、約0.1mg/mL、約0.11mg/mL、約0.12mg/mL、約0.13mg/mL、約0.14mg/mL、約0.15mg/mL、約0.16mg/mL、約0.17mg/mL、約0.18mg/mL、約0.19mg/mL、約0.20mg/mL、約0.25mg/mL、約0.30mg/mL、約0.35mg/mL、約0.40mg/mL、約0.45mg/mL、約0.50mg/mL、約0.55mg/mL、約0.60mg/mL、約0.65mg/mL、約0.70mg/mL、約0.75mg/mL、約0.80mg/mL、約0.85mg/mL、約0.90mg/mL、約0.95mg/mL、約1.0mg/mL、約1.05mg/mL、約1.10mg/mL、約1.15mg/mL、約1.20mg/mL、約1.25mg/mL、約1.30mg/mL、約1.35mg/mL、約1.40mg/mL、約1.45mg/mL、約1.50mg/mL、約1.55mg/mL、約1.60mg/mL、約1.65mg/mL、約1.70mg/mL、約1.75mg/mL、約1.80mg/mL、約1.85mg/mL、約1.90mg/mL、約1.95mg/mL、約2.0mg/mL、約2.10mg/mL、約2.15mg/mL、約2.20mg/mL、約2.25mg/mL、約2.30mg/mL、約2.35mg/mL、約2.40mg/mL、約2.45mg/mL、約2.50mg/mL、約2.55mg/mL、約2.60mg/mL、約2.65mg/mL、約2.70mg/mL、約2.75mg/mL、約2.80mg/mL、約2.85mg/mL、約2.90mg/mL、約2.95mg/mL、約3.0mg/mL、約3.10mg/mL、約3.15mg/mL、約3.20mg/mL、約3.25mg/mL、約3.30mg/mL、約3.35mg/mL、約3.40mg/mL、約3.45mg/mL、約3.50mg/mL、約3.55mg/mL、約3.60mg/mL、約3.65mg/mL、約3.70mg/mL、約3.75mg/mL、約3.80mg/mL、約3.85mg/mL、約3.90mg/mL、約3.95mg/mL、及び約4.0mg/mL(その間の全ての値を含む)を含む、約0.01mg/mL~4mg/mLの濃度を有する溶液を得るために溶解させる。いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分(例えば、DNA)は、糖を含有する液体に懸濁させる。例えば、トレハロース、スクロース、グルコース、及びマンニトール。いくつかの実施形態では、糖は、スクロースである。
【0106】
いくつかの実施形態では、本開示の方法は、ポリエチレンイミン、直鎖状ポリ(アミノエステル)(LPAE)[例えば、Mol Ther.2005,11(3),426-434;及びMethods Mol Biol.2009;480,53-63に記載のもの(これらの内容は、それぞれ、全体が本明細書に参照により組み込まれる)]、キトサン、ポリ(乳酸-co-グリコール酸)ポリマー、ポリ乳酸ポリマー、及び高度に分岐したポリ(アミノエステル)、例えば、高度に分岐した(b-アミノエステル)[例えば、Biomacromolecules 2016,17,3640-3647;Biomacromolecules 2015,16,2609-2617;ACS Appl.Mater.Interfaces 2016,8,50,34218-34226;J.Control Release,2016,244(Pt B),336-346;Drug Discov.Today.2013 Nov;18(21-22),1090-1098;Sci.Adv.2016;2:e1600102;WO2014/053654;US2015/0266986;及びWO2016/020474に記載されるもの(これらの内容は、それぞれ、全体が本明細書に参照により組み込まれる)]を含む、ポリプレックスを形成することが可能な任意のポリマーを用いる。いくつかの実施形態では、ポリマーは、例えば、以下に記載されるように、高度に分岐したポリ(アミノエステル)(HPAE)である。
【0107】
一態様では、本明細書に記載の方法は、核酸構成成分、及び以下を含むポリマーを含むポリプレックスを提供する:
【化1】
(式中、
各Jは、-O-であり、
Z’’は、連結部分であり、
Zは、1~30個の炭素原子の直鎖状もしくは分枝状炭素鎖、1~30個の原子の直鎖状もしくは分枝状ヘテロ原子含有炭素鎖、3~30個の炭素原子を含有する炭素環、もしくは3~30個の原子を含有する複素環であるか、または、Zは、
【化2】
(式中、xは、1~1000である)であり、
Zは、非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、アミノ基、スルホニル基、スルホンアミド基、チオール、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cエーテル、C-Cチオエーテル、C-Cスルホン、C-Cスルホキシド、C-C1級アミド、C-C2級アミド、ハロC-Cアルキル、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、-OC(O)NR’R’、-N(R’)C(O)NR’R’、-N(R’)C(O)O-C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、C-Cヘテロシクリル、C-Cヘテロアリール、またはC-C10アリールのうちの少なくとも1つで置換され;各R’は、独立して、水素及びC-Cアルキルからなる群から選択され、
Aは、1~30個の炭素原子の直鎖状もしくは分枝状炭素鎖、2~30個の原子の直鎖状もしくは分枝状ヘテロ原子含有炭素鎖、3~30個の炭素原子を含有する炭素環、または3~30個の原子を含有する複素環であり、
Aは、1つ以上のハロゲン、ヒドロキシル、アミノ基、スルホニル基、スルホンアミド基、チオール、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cエーテル、C-Cチオエーテル、C-Cスルホン、C-Cスルホキシド、C-C1級アミド、C-C2級アミド、ハロC-Cアルキル、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、-OC(O)NR’R’、-N(R’)C(O)NR’R’、-N(R’)C(O)O-C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、C-Cヘテロシクリル、C-Cヘテロアリール、またはC-C10アリールで任意に置換され;各R’は、独立して、水素及びC-Cアルキルからなる群より選択される、
Gは、-C-であり、
各Qは、Hであり、
各Eは、ヘテロアルキレンであり、
及びRは、それぞれ、独立して、C-C40アルキル、C-C40ヘテロアルキル、C-C40アルケニル、C-C40ヘテロアルケニレン、C-Cシクロアルケニル、C-C40アルキニル、C-C40ヘテロアルキニレン、C-Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールであり;ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、N、S、P、及びOからなる群より選択される1~5個のヘテロ原子を含み、C-C40アルキル、C-C40アルケニル、C-Cシクロアルケニル、C-C40アルキニル、C-Cシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、D、ハロゲン、C-Cアルキル、-OH、-O-C-Cアルキル、-NH、-NH(C-Cアルキル)、または-N(C-Cアルキル)で任意に置換されており、R及びRは、それぞれ、独立して、非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、アミノ基、スルホニル基、スルホンアミド基、チオール、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cエーテル、C-Cチオエーテル、C-Cスルホン、C-Cスルホキシド、C-C1級アミド、C-C2級アミド、ハローC-Cアルキル、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、-OC(O)NR’R’、-N(R’)C(O)NR’R’、-N(R’)C(O)O-C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、C-Cヘテロシクリル、C-Cヘテロアリール、及びC-C10アリールのうちの少なくとも1つで置換されており;各R’は、独立して、水素及びC-Cアルキルからなる群から選択され、
各nは、少なくとも1である)。
【0108】
いくつかの実施形態では、Zは、1~30個の炭素原子の直鎖状または分枝状炭素鎖、または1~30個の原子の直鎖状または分枝状ヘテロ原子含有炭素鎖であり;Zは、非置換であるか、または、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ基、スルホニル基、スルホンアミド基、チオール、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cエーテル、C-Cチオエーテル、C-Cスルホン、C-Cスルホキシド、C-C1級アミド、C-C2級アミド、ハロC-Cアルキル、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、-OC(O)NR’R’、-N(R’)C(O)NR’R’、-N(R’)C(O)O-C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、C-Cヘテロシクリル、C-Cヘテロアリール、またはC-C10アリール(式中、各R’は、独立して、水素及びC-Cアルキルからなる群から選択される)のうちの少なくとも1つで置換されているか;または、Zは、
【化3】
(式中、xは、1~1000である)である。
【0109】
いくつかの実施形態では、Z’’は、1~30個の炭素原子の直鎖状または分枝状炭素鎖、1~30個の原子の直鎖状または分枝状ヘテロ原子含有炭素鎖、3~30個の炭素原子を含有する炭素環、または3~30個の原子を含有する複素環であり;Zは、非置換であるか、または、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ基、スルホニル基、スルホンアミド基、チオール、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cエーテル、C-Cチオエーテル、C-Cスルホン、C-Cスルホキシド、C-C1級アミド、C-C2級アミド、ハロC-Cアルキル、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、-OC(O)NR’R’、-N(R’)C(O)NR’R’、-N(R’)C(O)O-C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、C-Cヘテロシクリル、C-Cヘテロアリール、またはC-C10アリールのうちの少なくとも1つで置換されており;各R’は、独立して、水素及びC-Cアルキルからなる群から選択される。
【0110】
いくつかの実施形態では、Z’’は、1~30個の炭素原子の直鎖状炭素鎖である。例えば、Z’’は、限定されないが、C-C24アルキレン、C-C20アルキレン、C-C16アルキレン、C-C12アルキレン、C-Cアルキレン、C-Cアルキレン、C-Cアルキレン、C-Cアルキレン、C-Cアルキレン、Cアルキレンを含むアルキレン基であってよい。代表的なアルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、エテニレン、プロペニレン、n-ブテニレン、プロピニレン、n-ブチニレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0111】
いくつかの実施形態では、Z’’は、1~30個の炭素原子の直鎖状または分枝状炭素鎖、または1~30個の原子の直鎖状または分枝状ヘテロ原子含有炭素鎖である。
【0112】
いくつかの実施形態では、Zは、1~30個の炭素原子の直鎖状または分枝状炭素鎖、1~30個の原子の直鎖状または分枝状ヘテロ原子含有炭素鎖、3~30個の炭素原子を含有する炭素環、または3~30個の原子を含有する複素環であり;Zは、非置換であるか、または、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ基、スルホニル基、スルホンアミド基、チオール、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、C-Cエーテル、C-Cチオエーテル、C-Cスルホン、C-Cスルホキシド、C-C1級アミド、C-C2級アミド、ハロC-Cアルキル、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、-OC(O)NR’R’、-N(R’)C(O)NR’R’、-N(R’)C(O)O-C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、C-Cヘテロシクリル、C-Cヘテロアリール、またはC-C10アリールのうちの少なくとも1つで置換されており;各R’は、独立して、水素及びC-Cアルキルからなる群から選択される。
【0113】
いくつかの実施形態では、Zは、1~30個の炭素原子の直鎖状もしくは分枝状炭素鎖、または1~30個の原子の直鎖状もしくは分枝状ヘテロ原子含有炭素鎖である。いくつかの実施形態では、Zは、1~30個の炭素原子の直鎖状炭素鎖である。例えば、Zは、限定されないが、C-C24アルキレン、C-C20アルキレン、C-C16アルキレン、C-C12アルキレン、C-Cアルキレン、C-Cアルキレン、C-Cアルキレン、C-Cアルキレン、C-Cアルキレン、Cアルキレンを含むアルキレン基であってよい。代表的なアルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、エテニレン、プロペニレン、n-ブテニレン、プロピニレン、n-ブチニレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、Zは、1~30個の炭素原子の分枝状炭素鎖である。いくつかの実施形態では、Zは、1~30個の原子の直鎖状または分枝状ヘテロ原子含有炭素鎖である。例えば、Zは、限定されないが、O、N、S、またはPを含むヘテロ原子で置換された炭素原子のうちの1つ以上を有する直鎖状または分枝状炭素鎖であってよい。いくつかの実施形態では、Zは、1から10個の炭素原子の直鎖状または分枝状炭素鎖である。いくつかの実施形態では、Zは、
【化4】
であり、xは、1~1000である。いくつかの実施形態では、Zは、
【化5】
である。
【0114】
いくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、C-C20アルキルである。例えば、R及びRは、C、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、またはC20アルキル基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチル-1-プロピル、2-メチル-2-プロピル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-3-ブチル、2,2-ジメチル-1-プロピル、2-メチル-1-ペンチル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシル、またはn-イコシルであってよい。いくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、非置換である。いくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、置換されている。いくつかの実施形態では、R及びRは、独立して、
【化6】
からなる群から選択される。
【0115】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化7】
であり、Rは、
【化8】
である。
【0116】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化9】
であり、Rは、
【化10】
である。
【0117】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、以下を含む:
【化11】
【0118】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、以下を含む:
【化12】
【0119】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、以下を含む:
【化13】
【0120】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、以下を含む:
【化14】
(式中、
Jは、Oであり、Zは、
【化15】
であり、xは、1~1000である)。
【0121】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、以下を含む:
【化16】
【0122】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、以下を含む:
【化17】
(式中、
は、
【化18】
であり、
は、
【化19】
から選択される)。
【0123】
いくつかの実施形態では、ポリプレックスは、核酸構成成分、及び以下を含むポリマーを含む:
【化20】
(式中、
Jは、Oであり、Zは、
【化21】
であり、xは、1~1000であり、
は、
【化22】
であり、
は、
【化23】
である)。
【0124】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約0.5未満の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する。例えば、本開示のポリマーは、約0.01~約0.49の範囲の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する。例えば、本開示のポリマーは、約0.01、約0.02、約0.03、約0.04、約0.05、約0.06、約0.07、約0.08、約0.09、約0.10、約0.11、約0.12、約0.13、約0.14、約0.15、約0.16、約0.17、約0.18、約0.19、約0.20、約0.21、約0.22、約0.23、約0.24、約0.25、約0.26、約0.27、約0.28、約0.29、約0.30、約0.31、約0.32、約0.33、約0.34、約0.35、約0.36、約0.37、約0.38、約0.39、約0.40、約0.41、約0.42、約0.43、約0.44、約0.45、約0.46、約0.47、約0.48から、約0.49まで(その間の全ての範囲を含む)の範囲の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する。いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約0.2~約0.5の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する。
【0125】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約0.01、約0.02、約0.03、約0.04、約0.05、約0.06、約0.07、約0.08、約0.09、約0.10、約0.11、約0.12、約0.13、約0.14、約0.15、約0.16、約0.17、約0.18、約0.19、約0.20、約0.21、約0.22、約0.23、約0.24、約0.25、約0.26、約0.27、約0.28、約0.29、約0.30、約0.31、約0.32、約0.33、約0.34、約0.35、約0.36、約0.37、約0.38、約0.39、約0.40、約0.41、約0.42、約0.43、約0.44、約0.45、約0.46、約0.47、約0.48、または約0.49の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する。
【0126】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、約0.5未満の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する。いくつかの実施形態では、ポリマーは、約0.2~約0.5の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する。
【0127】
「多分散指数」(PDI)という用語は、所与のポリマー試料中の分子量分布の程度を指す。多分散性指数は、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で除することにより計算される。本明細書で使用される場合、「重量平均分子量」という用語は、一般に、そのサイズに応じて、ポリマー分子の寄与に依存する分子量測定値を指す。本明細書で使用される場合、「数平均分子量」という用語は、一般に、試料中の全てのポリマー分子の総重量を、試料中のポリマー分子の総数で除することにより計算される分子量測定値を指す。これらの用語は、当業者らに周知である。
【0128】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約1.01~約8.0のPDIを有する。例えば、PDIは、約1.01、約1.02、約1.03、約1.04、約1.05、約1.06、約1.07、約1.08、約1.09、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2.0、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、約3.0、約3.1、約3.2、約3.3、約3.4、約3.5、約3.6、約3.7、約3.8、約3.9、約4.0、約4.1、約4.2、約4.3、約4.4、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5.0、約5.1、約5.2、約5.3、約5.4、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、約6.0、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9から、約8.0まで(その間の全ての範囲を含む)の範囲であってよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約1.01、約1.02、約1.03、約1.04、約1.05、約1.06、約1.07、約1.08、約1.09、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2.0、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、約3.0、約3.1、約3.2、約3.3、約3.4、約3.5、約3.6、約3.7、約3.8、約3.9、約4.0、約4.1、約4.2、約4.3、約4.4、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5.0、約5.1、約5.2、約5.3、約5.4、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、約6.0、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、または約8.0のPDIを有する。いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約2.5のPDIを有する。
【0130】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約1.01~約8.0のPDIを有する。いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約2.5のPDIを有する。
【0131】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、少なくとも3kDaのMを有する。いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約3kDa~約200kDaのMを有する。従って、本開示のポリマーは、約3kDa、約4kDa、約5kDa、約6kDa、約7kDa、約8kDa、約9kDa、約10kDa、約11kDa、約12kDa、約13kDa、約14kDa、約15kDa、約16kDa、約17kDa、約18kDa、約19kDa、約20kDa、約21kDa、約22kDa、約23kDa、約24kDa、約25kDa、約26kDa、約27kDa、約28kDa、約29kDa、約30kDa、約31kDa、約32kDa、約33kDa、約34kDa、約35kDa、約36kDa、約37kDa、約38kDa、約39kDa、約40kDa、約41kDa、約42kDa、約43kDa、約44kDa、約45kDa、約46kDa、約47kDa、約48kDa、約49kDa、約50kDa、約51kDa、約52kDa、約53kDa、約54kDa、約55kDa、約56kDa、約57kDa、約58kDa、約59kDa、約60kDa、約61kDa、約62kDa、約63kDa、約64kDa、約65kDa、約66kDa、約67kDa、約68kDa、約69kDa、約70kDa、約71kDa、約72kDa、約73kDa、約74kDa、約75kDa、約76kDa、約77kDa、約78kDa、約79kDa、約80kDa、約81kDa、約82kDa、約83kDa、約84kDa、約85kDa、約86kDa、約87kDa、約88kDa、約89kDa、約90kDa、約91kDa、約92kDa、約93kDa、約94kDa、約95kDa、約96kDa、約97kDa、約98kDa、約99kDa、約100kDa、約101kDa、約102kDa、約103kDa、約104kDa、約105kDa、約106kDa、約107kDa、約108kDa、約109kDa、約110kDa、約111kDa、約112kDa、約113kDa、約114kDa、約115kDa、約116kDa、約117kDa、約118kDa、約119kDa、約120kDa、約121kDa、約122kDa、約123kDa、約124kDa、約125kDa、約126kDa、約127kDa、約128kDa、約129kDa、約130kDa、約131kDa、約132kDa、約133kDa、約134kDa、約135kDa、約136kDa、約137kDa、約138kDa、約139kDa、約140kDa、約141kDa、約142kDa、約143kDa、約144kDa、約145kDa、約146kDa、約147kDa、約148kDa、約149kDa、約150kDa、約151kDa、約152kDa、約153kDa、約154kDa、約155kDa、約156kDa、約157kDa、約158kDa、約159kDa、約160kDa、約161kDa、約162kDa、約163kDa、約164kDa、約165kDa、約166kDa、約167kDa、約168kDa、約169kDa、約170kDa、約171kDa、約172kDa、約173kDa、約174kDa、約175kDa、約176kDa、約177kDa、約178kDa、約179kDa、約180kDa、約181kDa、約182kDa、約183kDa、約184kDa、約185kDa、約186kDa、約187kDa、約188kDa、約189kDa、約190kDa、約191kDa、約192kDa、約193kDa、約194kDa、約195kDa、約196kDa、約197kDa、約198kDa、約199kDaから、約200kDaまで(その間の全ての範囲を含む)の範囲のMを有する。いくつかの実施形態では、ポリマーは、約5kDa~50kDaのMを有する。いくつかの実施形態では、ポリマーは、約10kDa~50kDaのMを有する。
【0132】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約3kDa、約4kDa、約5kDa、約6kDa、約7kDa、約8kDa、約9kDa、約10kDa、約11kDa、約12kDa、約13kDa、約14kDa、約15kDa、約16kDa、約17kDa、約18kDa、約19kDa、約20kDa、約21kDa、約22kDa、約23kDa、約24kDa、約25kDa、約26kDa、約27kDa、約28kDa、約29kDa、約30kDa、約31kDa、約32kDa、約33kDa、約34kDa、約35kDa、約36kDa、約37kDa、約38kDa、約39kDa、約40kDa、約41kDa、約42kDa、約43kDa、約44kDa、約45kDa、約46kDa、約47kDa、約48kDa、約49kDa、約50kDa、約51kDa、約52kDa、約53kDa、約54kDa、約55kDa、約56kDa、約57kDa、約58kDa、約59kDa、約60kDa、約61kDa、約62kDa、約63kDa、約64kDa、約65kDa、約66kDa、約67kDa、約68kDa、約69kDa、約70kDa、約71kDa、約72kDa、約73kDa、約74kDa、約75kDa、約76kDa、約77kDa、約78kDa、約79kDa、約80kDa、約81kDa、約82kDa、約83kDa、約84kDa、約85kDa、約86kDa、約87kDa、約88kDa、約89kDa、約90kDa、約91kDa、約92kDa、約93kDa、約94kDa、約95kDa、約96kDa、約97kDa、約98kDa、約99kDa、約100kDa、約101kDa、約102kDa、約103kDa、約104kDa、約105kDa、約106kDa、約107kDa、約108kDa、約109kDa、約110kDa、約111kDa、約112kDa、約113kDa、約114kDa、約115kDa、約116kDa、約117kDa、約118kDa、約119kDa、約120kDa、約121kDa、約122kDa、約123kDa、約124kDa、約125kDa、約126kDa、約127kDa、約128kDa、約129kDa、約130kDa、約131kDa、約132kDa、約133kDa、約134kDa、約135kDa、約136kDa、約137kDa、約138kDa、約139kDa、約140kDa、約141kDa、約142kDa、約143kDa、約144kDa、約145kDa、約146kDa、約147kDa、約148kDa、約149kDa、約150kDa、約151kDa、約152kDa、約153kDa、約154kDa、約155kDa、約156kDa、約157kDa、約158kDa、約159kDa、約160kDa、約161kDa、約162kDa、約163kDa、約164kDa、約165kDa、約166kDa、約167kDa、約168kDa、約169kDa、約170kDa、約171kDa、約172kDa、約173kDa、約174kDa、約175kDa、約176kDa、約177kDa、約178kDa、約179kDa、約180kDa、約181kDa、約182kDa、約183kDa、約184kDa、約185kDa、約186kDa、約187kDa、約188kDa、約189kDa、約190kDa、約191kDa、約192kDa、約193kDa、約194kDa、約195kDa、約196kDa、約197kDa、約198kDa、約199kDa、~約200kDaのMを有する。いくつかの実施形態では、ポリマーは、約5kDa~50kDaのMを有する。いくつかの実施形態では、ポリマーは、約10kDa~50kDaのMを有する。いくつかの実施形態では、ポリマーは、約10kDaのMを有する。いくつかの実施形態では、ポリマーは、約20kDaのMを有する。いくつかの実施形態では、ポリマーは、約30kDaのMを有する。いくつかの実施形態では、ポリマーは、約40kDaのMを有する。
【0133】
いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、少なくとも3kDaのMを有する。いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約5kDa~50kDaのMを有する。いくつかの実施形態では、本開示のポリマーは、約10kDaのMを有する。
【0134】
いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分は、約0.1:1~約200:1(w/w)の比で混合される。例えば、ポリマーと核酸構成成分は、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約11:1、約12:1、約13:1、約14:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、約25:1、約26:1、約27:1、約28:1、約29:1、約30:1、約31:1、約32:1、約33:1、約34:1、約35:1、約36:1、約37:1、約38:1、約39:1、約40:1、約41:1、約42:1、約43:1、約44:1、約45:1、約46:1、約47:1、約48:1、約49:1、約50:1、約51:1、約52:1、約53:1、約54:1、約55:1、約56:1、約57:1、約58:1、約59:1、約60:1、約61:1、約62:1、約63:1、約64:1、約65:1、約66:1、約67:1、約68:1、約69:1、約70:1、約71:1、約72:1、約73:1、約74:1、約75:1、約76:1、約77:1、約78:1、約79:1、約80:1、約81:1、約82:1、約83:1、約84:1、約85:1、約86:1、約87:1、約88:1、約89:1、約90:1、約91:1、約92:1、約93:1、約94:1、約95:1、約96:1、約97:1、約98:1、約99:1、約100:1、約101:1、約102:1、約103:1、約104:1、約105:1、約106:1、約107:1、約108:1、約109:1、約110:1、約111:1、約112:1、約113:1、約114:1、約115:1、約116:1、約117:1、約118:1、約119:1、約120:1、約121:1、約122:1、約123:1、約124:1、約125:1、約126:1、約127:1、約128:1、約129:1、約130:1、約131:1、約132:1、約133:1、約134:1、約135:1、約136:1、約137:1、約138:1、約139:1、約140:1、約141:1、約142:1、約143:1、約144:1、約145:1、約146:1、約147:1、約148:1、約149:1、約150:1、約151:1、約152:1、約153:1、約154:1、約155:1、約156:1、約157:1、約158:1、約159:1、約160:1、約161:1、約162:1、約163:1、約164:1、約165:1、約166:1、約167:1、約168:1、約169:1、約170:1、約171:1、約172:1、約173:1、約174:1、約175:1、約176:1、約177:1、約178:1、約179:1、約180:1、約181:1、約182:1、約183:1、約184:1、約185:1、約186:1、約187:1、約188:1、約189:1、約190:1、約191:1、約192:1、約193:1、約194:1、約195:1、約196:1、約197:1、約198:1、約199:1から、約200:1まで(その間の全ての範囲を含む)の範囲の比で混合される。いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分は、約20:1~約80:1(w/w)の比で混合される。
【0135】
いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分は、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約11:1、約12:1、約13:1、約14:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、約25:1、約26:1、約27:1、約28:1、約29:1、約30:1、約31:1、約32:1、約33:1、約34:1、約35:1、約36:1、約37:1、約38:1、約39:1、約40:1、約41:1、約42:1、約43:1、約44:1、約45:1、約46:1、約47:1、約48:1、約49:1、約50:1、約51:1、約52:1、約53:1、約54:1、約55:1、約56:1、約57:1、約58:1、約59:1、約60:1、約61:1、約62:1、約63:1、約64:1、約65:1、約66:1、約67:1、約68:1、約69:1、約70:1、約71:1、約72:1、約73:1、約74:1、約75:1、約76:1、約77:1、約78:1、約79:1、約80:1、約81:1、約82:1、約83:1、約84:1、約85:1、約86:1、約87:1、約88:1、約89:1、約90:1、約91:1、約92:1、約93:1、約94:1、約95:1、約96:1、約97:1、約98:1、約99:1、約100:1、約101:1、約102:1、約103:1、約104:1、約105:1、約106:1、約107:1、約108:1、約109:1、約110:1、約111:1、約112:1、約113:1、約114:1、約115:1、約116:1、約117:1、約118:1、約119:1、約120:1、約121:1、約122:1、約123:1、約124:1、約125:1、約126:1、約127:1、約128:1、約129:1、約130:1、約131:1、約132:1、約133:1、約134:1、約135:1、約136:1、約137:1、約138:1、約139:1、約140:1、約141:1、約142:1、約143:1、約144:1、約145:1、約146:1、約147:1、約148:1、約149:1、約150:1、約151:1、約152:1、約153:1、約154:1、約155:1、約156:1、約157:1、約158:1、約159:1、約160:1、約161:1、約162:1、約163:1、約164:1、約165:1、約166:1、約167:1、約168:1、約169:1、約170:1、約171:1、約172:1、約173:1、約174:1、約175:1、約176:1、約177:1、約178:1、約179:1、約180:1、約181:1、約182:1、約183:1、約184:1、約185:1、約186:1、約187:1、約188:1、約189:1、約190:1、約191:1、約192:1、約193:1、約194:1、約195:1、約196:1、約197:1、約198:1、約199:1、または約200:1の比で混合される。いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分は、約30:1(w/w)の比で混合される。
【0136】
いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約3kDa~約200kDaのMを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約5kDa~約50kDaのMを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約10kDa~50kDaのMを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約5kDa~約15kDaのMを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約10kDaのMを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約20kDaのMを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約30kDaのMを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約40kDaのMを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約0.5未満の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約0.3~約0.5の範囲の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約1.0~約8.0のPDIを有する。いくつかのさらなる実施形態では、ポリマーは、約2.5のPDIである。
【0137】
一態様では、ポリマーは、HPAEである。
【0138】
いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分は、ポリプレックス中に、約0.1:1~約200:1(w/w)の比で存在する。例えば、ポリマー及び核酸構成成分は、ポリプレックス中に、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約11:1、約12:1、約13:1、約14:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、約25:1、約26:1、約27:1、約28:1、約29:1、約30:1、約31:1、約32:1、約33:1、約34:1、約35:1、約36:1、約37:1、約38:1、約39:1、約40:1、約41:1、約42:1、約43:1、約44:1、約45:1、約46:1、約47:1、約48:1、約49:1、約50:1、約51:1、約52:1、約53:1、約54:1、約55:1、約56:1、約57:1、約58:1、約59:1、約60:1、約61:1、約62:1、約63:1、約64:1、約65:1、約66:1、約67:1、約68:1、約69:1、約70:1、約71:1、約72:1、約73:1、約74:1、約75:1、約76:1、約77:1、約78:1、約79:1、約80:1、約81:1、約82:1、約83:1、約84:1、約85:1、約86:1、約87:1、約88:1、約89:1、約90:1、約91:1、約92:1、約93:1、約94:1、約95:1、約96:1、約97:1、約98:1、約99:1、約100:1、約101:1、約102:1、約103:1、約104:1、約105:1、約106:1、約107:1、約108:1、約109:1、約110:1、約111:1、約112:1、約113:1、約114:1、約115:1、約116:1、約117:1、約118:1、約119:1、約120:1、約121:1、約122:1、約123:1、約124:1、約125:1、約126:1、約127:1、約128:1、約129:1、約130:1、約131:1、約132:1、約133:1、約134:1、約135:1、約136:1、約137:1、約138:1、約139:1、約140:1、約141:1、約142:1、約143:1、約144:1、約145:1、約146:1、約147:1、約148:1、約149:1、約150:1、約151:1、約152:1、約153:1、約154:1、約155:1、約156:1、約157:1、約158:1、約159:1、約160:1、約161:1、約162:1、約163:1、約164:1、約165:1、約166:1、約167:1、約168:1、約169:1、約170:1、約171:1、約172:1、約173:1、約174:1、約175:1、約176:1、約177:1、約178:1、約179:1、約180:1、約181:1、約182:1、約183:1、約184:1、約185:1、約186:1、約187:1、約188:1、約189:1、約190:1、約191:1、約192:1、約193:1、約194:1、約195:1、約196:1、約197:1、約198:1、約199:1から、約200:1まで(その範囲の全ての範囲を含む)の範囲の比で存在する。いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分は、ポリプレックス中に、約20:1~約80:1(w/w)の比で存在する。
【0139】
いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分は、ポリプレックス中に、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約11:1、約12:1、約13:1、約14:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1、約20:1、約21:1、約22:1、約23:1、約24:1、約25:1、約26:1、約27:1、約28:1、約29:1、約30:1、約31:1、約32:1、約33:1、約34:1、約35:1、約36:1、約37:1、約38:1、約39:1、約40:1、約41:1、約42:1、約43:1、約44:1、約45:1、約46:1、約47:1、約48:1、約49:1、約50:1、約51:1、約52:1、約53:1、約54:1、約55:1、約56:1、約57:1、約58:1、約59:1、約60:1、約61:1、約62:1、約63:1、約64:1、約65:1、約66:1、約67:1、約68:1、約69:1、約70:1、約71:1、約72:1、約73:1、約74:1、約75:1、約76:1、約77:1、約78:1、約79:1、約80:1、約81:1、約82:1、約83:1、約84:1、約85:1、約86:1、約87:1、約88:1、約89:1、約90:1、約91:1、約92:1、約93:1、約94:1、約95:1、約96:1、約97:1、約98:1、約99:1、約100:1、約101:1、約102:1、約103:1、約104:1、約105:1、約106:1、約107:1、約108:1、約109:1、約110:1、約111:1、約112:1、約113:1、約114:1、約115:1、約116:1、約117:1、約118:1、約119:1、約120:1、約121:1、約122:1、約123:1、約124:1、約125:1、約126:1、約127:1、約128:1、約129:1、約130:1、約131:1、約132:1、約133:1、約134:1、約135:1、約136:1、約137:1、約138:1、約139:1、約140:1、約141:1、約142:1、約143:1、約144:1、約145:1、約146:1、約147:1、約148:1、約149:1、約150:1、約151:1、約152:1、約153:1、約154:1、約155:1、約156:1、約157:1、約158:1、約159:1、約160:1、約161:1、約162:1、約163:1、約164:1、約165:1、約166:1、約167:1、約168:1、約169:1、約170:1、約171:1、約172:1、約173:1、約174:1、約175:1、約176:1、約177:1、約178:1、約179:1、約180:1、約181:1、約182:1、約183:1、約184:1、約185:1、約186:1、約187:1、約188:1、約189:1、約190:1、約191:1、約192:1、約193:1、約194:1、約195:1、約196:1、約197:1、約198:1、約199:1、または約200:1の比で存在する。いくつかの実施形態では、ポリマー及び核酸構成成分は、ポリプレックス中に、約30:1(w/w)の比で存在する。
【0140】
いくつかの実施形態では、安定化ポリプレックスの粒径は、2μm未満である。いくつかの実施形態では、安定化ポリプレックスの粒径は、約300nm未満である。いくつかの実施形態では、安定化ポリプレックスの粒径は、約50nm、約51nm、約52nm、約53nm、約54nm、約55nm、約56nm、約57nm、約58nm、約59nm、約60nm、約61nm、約62nm、約63nm、約64nm、約65nm、約66nm、約67nm、約68nm、約69nm、約70nm、約71nm、約72nm、約73nm、約74nm、約75nm、約76nm、約77nm、約78nm、約79nm、約80nm、約81nm、約82nm、約83nm、約84nm、約85nm、約86nm、約87nm、約88nm、約89nm、約90nm、約91nm、約92nm、約93nm、約94nm、約95nm、約96nm、約97nm、約98nm、約99nm、約100nm、約101nm、約102nm、約103nm、約104nm、約105nm、約106nm、約107nm、約108nm、約109nm、約110nm、約111nm、約112nm、約113nm、約114nm、約115nm、約116nm、約117nm、約118nm、約119nm、約120nm、約121nm、約122nm、約123nm、約124nm、約125nm、約126nm、約127nm、約128nm、約129nm、約130nm、約131nm、約132nm、約133nm、約134nm、約135nm、約136nm、約137nm、約138nm、約139nm、約140nm、約141nm、約142nm、約143nm、約144nm、約145nm、約146nm、約147nm、約148nm、約149nm、約150nm、約151nm、約152nm、約153nm、約154nm、約155nm、約156nm、約157nm、約158nm、約159nm、約160nm、約161nm、約162nm、約163nm、約164nm、約165nm、約166nm、約167nm、約168nm、約169nm、約170nm、約171nm、約172nm、約173nm、約174nm、約175nm、約176nm、約177nm、約178nm、約179nm、約180nm、約181nm、約182nm、約183nm、約184nm、約185nm、約186nm、約187nm、約188nm、約189nm、約190nm、約191nm、約192nm、約193nm、約194nm、約195nm、約196nm、約197nm、約198nm、約199nm、約200nm、約201nm、約202nm、約203nm、約204nm、約205nm、約206nm、約207nm、約208nm、約209nm、約210nm、約211nm、約212nm、約213nm、約214nm、約215nm、約216nm、約217nm、約218nm、約219nm、約220nm、約221nm、約222nm、約223nm、約224nm、約225nm、約226nm、約227nm、約228nm、約229nm、約230nm、約231nm、約232nm、約233nm、約234nm、約235nm、約236nm、約237nm、約238nm、約239nm、約240nm、約241nm、約242nm、約243nm、約244nm、約245nm、約246nm、約247nm、約248nm、約249nm、約250nm、約251nm、約252nm、約253nm、約254nm、約255nm、約256nm、約257nm、約258nm、約259nm、約260nm、約261nm、約262nm、約263nm、約264nm、約265nm、約266nm、約267nm、約268nm、約269nm、約270nm、約271nm、約272nm、約273nm、約274nm、約275nm、約276nm、約277nm、約278nm、約279nm、約280nm、約281nm、約282nm、約283nm、約284nm、約285nm、約286nm、約287nm、約288nm、約289nm、約290nm、約291nm、約292nm、約293nm、約294nm、約295nm、約296nm、約297nm、約298nm、約299nm、または約300nmである。いくつかの実施形態では、本開示の安定化ポリプレックスは、約60nm~約250nmの粒径を有する。いくつかの実施形態では、本開示の安定化ポリプレックスは、約175nm~約250nmの粒径を有する。
【0141】
いくつかの実施形態では、安定化ポリプレックスは、わずかに負電荷を有する。いくつかの実施形態では、わずかに正電荷を有するのは、約10及び40mVのゼータ電位である。
【0142】
いくつかの実施形態では、本開示の安定化ポリプレックスは、約0mV、約1mV、約2mV、約3mV、約4mV、約5mV、約6mV、約7mV、約8mV、約9mV、約10mV、約11mV、約12mV、約13mV、約14mV、約15mV、約16mV、約17mV、約18mV、約19mV、約20mV、約21mV、約22mV、約23mV、約24mV、約25mV、約26mV、約27mV、約28mV、約29mV、約30mV、約31mV、約32mV、約33mV、約34mV、約35mV、約36mV、約37mV、約38mV、約39mV、約40mV、約41mV、約42mV、約43mV、約44mV、約45mV、約46mV、約47mV、約48mV、約49mV、約50mV、約51mV、約52mV、約53mV、約54mV、約55mV、約56mV、約57mV、約58mV、約59mV、約60mV、約61mV、約62mV、約63mV、約64mV、約65mV、約66mV、約67mV、約68mV、約69mV、約70mV、約71mV、約72mV、約73mV、約74mV、約75mV、約76mV、約77mV、約78mV、約78mV、約79mV、約80mV、約81mV、約82mV、約83mV、約84mV、約85mV、約86mV、約87mV、約88mV、約89mV、約90mV、約91mV、約92mV、約93mV、約94mV、約95mV、約96mV、約97mV、約98mV、約99mV、及び約100mV(その間の全ての範囲を含む)を含む、約0mV~約100mVのゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、安定化ポリプレックスのゼータ電位は、約30mV~約34mVである。
【0143】
いくつかの実施形態では、本開示の安定化ポリプレックスは、約0mV、約1mV、約2mV、約3mV、約4mV、約5mV、約6mV、約7mV、約8mV、約9mV、約10mV、約11mV、約12mV、約13mV、約14mV、約15mV、約16mV、約17mV、約18mV、約19mV、約20mV、約21mV、約22mV、約23mV、約24mV、約25mV、約26mV、約27mV、約28mV、約29mV、約30mV、約31mV、約32mV、約33mV、約34mV、約35mV、約36mV、約37mV、約38mV、約39mV、約40mV、約41mV、約42mV、約43mV、約44mV、約45mV、約46mV、約47mV、約48mV、約49mV、約50mV、約51mV、約52mV、約53mV、約54mV、約55mV、約56mV、約57mV、約58mV、約59mV、約60mV、約61mV、約62mV、約63mV、約64mV、約65mV、約66mV、約67mV、約68mV、約69mV、約70mV、約71mV、約72mV、約73mV、約74mV、約75mV、約76mV、約77mV、約78mV、約78mV、約79mV、約80mV、約81mV、約82mV、約83mV、約84mV、約85mV、約86mV、約87mV、約88mV、約89mV、約90mV、約91mV、約92mV、約93mV、約94mV、約95mV、約96mV、約97mV、約98mV、約99mV、または約100mVのゼータ電位を有する。
【0144】
いくつかの実施形態では、安定化ポリプレックスは、球状である。
【0145】
いくつかの実施形態では、ポリプレックスの核酸構成成分は、プラスミド、ナノプラスミド、核酸、ミニサークル、または遺伝子編集システムである。いくつかの実施形態では、ポリプレックスの核酸構成成分は、プラスミドである。いくつかの実施形態では、ポリプレックスの核酸構成成分は、ナノプラスミドである。いくつかの実施形態では、ナノプラスミドは、真核導入遺伝子及び0.5kb未満のサイズの細菌骨格を含む。いくつかの実施形態では、プラスミドまたはナノプラスミドは、抗生物質耐性マーカーなしのプラスミドまたは抗生物質耐性マーカーなしのナノプラスミドである。いくつかの実施形態では、プラスミドまたはナノプラスミドは、スクロース選択マーカーまたはナンセンスサプレッサーマーカーを含む。
【0146】
いくつかの実施形態では、ポリプレックスの核酸構成成分は、遺伝子編集システムである。いくつかの実施形態では、遺伝子編集システムは、(i)クラスター化され、規則的に間隔があいた短い回文構造の繰り返し(CRISPR)関連(Cas)システム;(ii)転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)システム;または、(iii)ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)システムである。
【0147】
いくつかの実施形態では、核酸構成成分は、RNAi誘導分子である。RNAi誘導分子は、siRNA、dsRNA、shRNA、及びマイクロRNAからなる群より選択されてもよい。
【0148】
いくつかの実施形態では、核酸構成成分は、組織特異的プロモーターを含む。
【0149】
いくつかの実施形態では、核酸構成成分は、遺伝性疾患または障害と関連する遺伝子を含む。遺伝性疾患または障害は、タンパク質発現の低下、不存在、または機能不全をもたらす1つ以上の遺伝子の変異により引き起こされ得る。いくつかの実施形態では、遺伝子は、COL7A1、LAMB3、ADA、SERPINA1、CFTR、HTT、NF1、PHA、HBS、FERMT1、KRT14、DSP、SPINK5、及びFLGからなる群より選択される。
【0150】
いくつかの実施形態では、遺伝子は、COL7A1であり、遺伝性疾患または障害は、表皮水疱症の一形態である。表皮水疱症には、栄養障害型表皮水疱症(常染色体劣性)、栄養障害型表皮水疱症(限局型バリアント)、痒疹型表皮水疱症、表皮水疱症(前脛骨型)、単純型表皮水疱症(Dowling-Meara型)、単純型表皮水疱症(Koebner型)、単純型表皮水疱症(劣性1)、単純型表皮水疱症(Weber-Cockayne型)、表皮水疱症(致死性棘融解型症)が含まれる。いくつかの実施形態では、遺伝子障害または遺伝性疾患は、アデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症、アルファ-1アンチトリプシン欠損症、嚢胞性線維症、ハンチントン病、1型神経線維腫症、フェニルケトン尿症、鎌状赤血球症、孤発性封入体筋炎、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、キンドラー症候群、接合部型表皮水疱症、網状色素性皮膚症、Naegeli-Franceschetti-Jadassohn症候群、ネザートン症候群、尋常性魚鱗癬、アトピー性皮膚炎、アッシャー症候群、Ehlers-Danlos症候群、ホモ接合性家族性高コレステロール血症(HoFH)、またはクローン病である。
【0151】
いくつかの実施形態では、遺伝子の配列は、ポリプレックスを細胞に送達した際に、タンパク質発現が最大になるように最適化される。
【0152】
医薬組成物
いくつかの実施形態では、本開示は、凍結保護剤と組み合わせて、本明細書に記載の1つ以上のポリプレックスの有効量を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、グルコース、スクロース、トレハロース、ラクトース、マンニトール、ソルビトール、アエロジル(コロイド状二酸化ケイ素)、マルトース、ポリ(ビニルピロリドン)、フルクトース、デキストラン、グリセロール、ポリ(ビニルアルコール)、グリシン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、及びゼラチンからなる群より選択される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、トレハロース、スクロース、グルコース、及びマンニトールからなる群より選択される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロースである。
【0153】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、凍結乾燥物質である。いくつかの実施形態では、凍結乾燥物質は、薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて、本明細書に記載の1つ以上のポリプレックスの有効量を含む。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、凍結保護剤を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、トレハロース、スクロース、グルコース、及びマンニトールからなる群より選択される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、スクロースである。
【0154】
いくつかの実施形態では、方法は、本明細書に記載の1つ以上のポリプレックスを好適な溶媒と組み合わせることを含む。いくつかの実施形態では、好適な溶媒は、水、ジメチルスルホキシド、及びそれらの混合物からなる群より選択される。いくつかの実施形態では、好適な溶媒は、水を含む。
【0155】
いくつかの実施形態では、方法は、以下を含む:
(a)本明細書に記載の1つ以上のポリプレックスを好適な溶媒と組み合わせること、
(b)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤をステップ(a)の混合物に添加すること、及び
(c)ステップ(b)の混合物を凍結乾燥して、凍結乾燥物を得ること。
【0156】
いくつかの実施形態では、ステップ(b)の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤は、凍結保護剤を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤の濃度は、ステップ(b)の混合物の、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、及び約19重量%(それらの間の全ての範囲を含む)を含む、約1重量%~約20重量%である。いくつかの実施形態では、凍結保護剤の濃度は、ステップ(b)の混合物の、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、または約20重量%である。いくつかの実施形態では、凍結保護剤の濃度は、ステップ(b)の混合物の約1重量%である。いくつかの実施形態では、凍結保護剤の濃度は、ステップ(b)の混合物の約3重量%である。いくつかの実施形態では、凍結保護剤の濃度は、ステップ(b)の混合物の約5重量%である。
【実施例
【0157】
以下の実施例は、本開示を例示するために提供され、それらを限定するものとして解釈されるべきではない。これらの実施例では、別途記載のない限り、全ての部分及びパーセンテージは、重量によるものである。実施例中の略語が以下に示される。
【0158】
実施例1.
例示的な高度分岐PAE(HPAE)ポリマーの合成:0.28gのトリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)、0.29gのビスフェノールエトキシレートジアクリラート(BE)及び0.18gの4-アミノ-1-ブタノール(S4)を、7.5mLのDMSOに溶解させ、90℃に到達させる。アクリル酸末端ベースのポリマーを室温で24時間エンドキャップするために、分子量が5000~7000Daの範囲にあると、2.88mLのDMSOに溶解させた0.288gの3-モルホリノプロピルアミン(MPA)を添加する。ポリマー生成物を、ジエチルエーテルに3回沈殿させ、真空下で24時間乾燥させ、次に、後続の研究のために-20℃で保存する。
【0159】
ポリプレックスの調製:最初に、HPAEポリマーを、約100μg/μLの濃度までDMSOに溶解させる。HPAEポリマー/DNAの重量比30:1(w/w)に従って、必要量のHPAEポリマーストック溶液及び4mg/mLのナノプラスミドCOL7A1溶液を、酢酸ナトリウム緩衝液(0.025M、pH=5.2)で希釈して必要体積にする。次に、別々のノズルを通して、10μLのHPAE溶液及び10μLのDNA溶液を混合チャンバーに分注し、2つの溶液を接触させて混合する。新たに形成されたポリプレックスドロップは、シリコンオイル/酢酸ナトリウム緩衝液を含有するわずかに負電荷を有する液体チャネルに流れ込む。ポリプレックスは、0.1~1m/sの範囲の速度で、約10分間の滞留時間の間、液体チャネルを通って運ばれる。経皮投与に適するサイズ及び電荷を有するポリプレックスは、治療的使用のために再懸濁させるために凍結及び凍結乾燥させる。
【0160】
実施形態:
1.1つ以上のポリプレックスを作製するための方法であって、前記方法が、
(a)i.第1の液体流中のポリマー、
ii.第2の液体流中の核酸構成成分、
を提供すること、
(b)第1の液体流中のポリマーを、第2の液体流中の核酸構成成分と接触させて、治療的投与に適するサイズ及び電荷を有するポリプレックスを形成すること、ならびに
(c)ポリプレックスを単離して、安定化ポリプレックスを得ること、
を含む、前記方法。
2.単離が、ポリプレックスを安定化するのに十分な滞留時間の間、液体チャネル内で、ポリプレックスを輸送することを含む、実施形態1に記載の方法。
3.さらに、1つ以上のポリプレックスを評価及び収集することを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
4.第1の液体流及び第2の液体流が、溶液である、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
5.さらに、経皮投与に適するサイズ及び電荷を有するポリプレックスを提供する速度で、流量調整装置に第1の液体流及び第2の液体流を流すことを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
6.流量調整装置が、容積式ポンプ、シリンジ駆動ポンプ、圧力駆動ポンプ、及び重力供給ポンプからなる群より選択される、実施形態5に記載の方法。
7.前記接触ステップが、ノズル、マイクロ流体混合装置、接触チューブ、液体ブリッジ、縦型混合機、回転二重チューブ、または噴霧器を使用する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
8.接触ステップが、空隙内または液体チャネル内のキャリア流体内で生じる、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
9.安定化ポリプレックスが、わずかに正電荷を有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
10.液体チャネルが、わずかに負に帯電している、実施形態2~9のいずれか1つに記載の方法。
11.液体チャネルが、キャリア流体に囲まれた水相を含む、実施形態10に記載の方法。
12.キャリア流体の密度が、1,300~2,000kg/mの範囲の値であり、水相の密度が、900~1200kg/mの範囲の値である、実施形態11に記載の方法。
13.水相が、酢酸ナトリウム緩衝液を含む、実施形態12に記載の方法。
14.キャリア流体が、オイルである、任意の実施形態11に記載の方法。
15.オイルが、(a)Fluorinert FC-40(フルオロ炭酸オイル)、(b)シリコンオイル、(c)ミネラルオイル、(d)ペルフルオロ化アミンオイル、(e)フェニルメチルポリシロキサン、及び(f)フェニルメチルポリシロキサンベースのオイル及び添加剤、からなる群より選択される、実施形態14に記載の方法。
16.添加剤が、2~8の範囲の親水性-親油性バランス数を有する、実施形態15に記載の方法。
17.添加剤が、ポリソルバート添加剤である、実施形態15に記載の方法。
18.ポリソルベート添加剤が、SPAN80、SPAN65、またはTween20である、実施形態17に記載の方法。
19.水相中の添加剤の濃度が、約0.001%~約10%(wt/wt%)である、実施形態15に記載の方法。
20.単離が、液体チャネル内でポリプレックスを分割することを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
21.分割されたポリプレックス間の空間が、チャネル内の液体の速度により制御される、実施形態20に記載の方法。
22.滞留時間が、約1秒~約20分である、実施形態2~21のいずれか1つに記載の方法。
23.滞留時間が、約10分である、実施形態22に記載の方法。
24.評価が、
液体チャネル内のポリプレックスの屈折率を測定すること、及び
任意に、仕様に適合しない屈折率を有するポリプレックスを除去すること、
を含む、実施形態3~23のいずれか1つに記載の方法。
25.さらに、安定化ポリプレックスを濾過、洗浄、凍結、及び/または凍結乾燥することを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
26.ポリマーが、正電荷を有し、核酸構成成分が、負電荷を有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
27.ポリマー及び核酸構成成分が、約0.1:1~約200:1(w/w)の比で混合される、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
28.ポリマー及び核酸構成成分が、約20:1~約80:1(w/w)の比で混合される、実施形態27に記載の方法。
29.ポリマー及び核酸構成成分が、約30:1(w/w)の比で混合される、実施形態27に記載の方法。
30.ポリマーが、HPAEである、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
31.ポリマー及び核酸構成成分が、ポリプレックス中に約0.1:1~約200:1(w/w)の比で存在する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
32.ポリマー及び核酸構成成分が、ポリプレックス中に約20:1~約80:1(w/w)の比で存在する、実施形態31に記載の方法。
33.ポリマー及び核酸構成成分が、ポリプレックス中に約30:1(w/w)の比で存在する、実施形態31に記載の方法。
34.安定化ポリプレックスの粒径が、約2μm未満である、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
35.安定化ポリプレックスの粒径が、約60nm~約250nmである、実施形態34に記載の方法。
36.安定化ポリプレックスの粒径が、約175nm~約250nmである、実施形態34に記載の方法。
37.安定化ポリプレックスのゼータ電位が、約0mV~約100mVである、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
38.安定化ポリプレックスのゼータ電位が、約30mV~約34mVである、実施形態37に記載の方法。
39.安定化ポリプレックスが、球状である、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
40.ポリマーが、約10kDaのMを有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
41.核酸構成成分が、プラスミド、ナノプラスミド、核酸、ミニサークル、または遺伝子編集システムである、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
42.核酸構成成分が、遺伝性疾患または障害と関連する遺伝子を含む、実施形態41に記載の方法。
43.遺伝性疾患または障害が、タンパク質発現の低下、不存在、または機能不全をもたらす1つ以上の遺伝子の変異により引き起こされる、実施形態42に記載の方法。
44.遺伝子が、COL7A1、LAMB3、ADA、SERPINA1、CFTR、HTT、NF1、PHA、HBS、FERMT1、KRT14、DSP、SPINK5、及びFLGからなる群より選択される、実施形態43に記載の方法。
45.遺伝子が、COL7A1であり、遺伝性疾患または障害が、表皮水疱症の一形態である、実施形態44に記載の方法。
46.遺伝子の配列が、細胞へのポリプレックスの送達時に、最大タンパク質発現について最適化される、実施形態45に記載の方法。
47.ポリマーが、約0.5未満の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
48.ポリマーが、約0.2~約0.5の、マーク-ハウウィンク方程式で規定されたアルファパラメーターを有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
49.ポリマーが、約1.01~約8.0のPDIを有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
50.ポリマーが、約2.5のPDIを有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
51.ポリマーが、少なくとも3kDaのMを有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
52.ポリマーが、約5kDa~50kDaのMを有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
53.ポリマーが、約10kDaのMを有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。
54.ポリマーが、
【化24】
(式中、
Jは、Oであり、Zは、
【化25】
であり、xは、1~1000であり、
は、
【化26】
であり、
は、
【化27】
である)
を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の方法。


参考文献
[1]L.Naldini,Gene therapy returns to centre stage.Nature 2015.
[2]H.Yin,R.L.Kanasty,A.A.Eltoukhy,A.J.Vegas,J.R.Dorkin,D.G.Anderson,Non-viral vectors for gene-based therapy.Nat.Rev.Genet.2014.
[3]M.Foldvari,D.W.Chen,N.Nafissi,D.Calderon,L.Narsineni,A.Rafiee,J.Control.Release 2016.
[4]H.Lv,S.Zhang,B.Wang,S.Cui,J.Yan,Toxicity of cationic lipids and cationic polymers in gene delivery.J.Control.Release 2006.
[5]C.Tros de Ilarduya,Y.Sun,N.Duzgunes,Gene delivery by lipoplexes and polyplexes.Eur.J.Pharm.Sci.2010,pages 159-170.
図1
【国際調査報告】