(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(54)【発明の名称】顕微鏡画像の圧縮された入手
(51)【国際特許分類】
G02B 21/00 20060101AFI20220216BHJP
G02B 21/36 20060101ALI20220216BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20220216BHJP
G06T 3/40 20060101ALI20220216BHJP
【FI】
G02B21/00
G02B21/36
G06T1/00 295
G06T3/40 735
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021536395
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(85)【翻訳文提出日】2021-08-19
(86)【国際出願番号】 IL2019051388
(87)【国際公開番号】W WO2020129064
(87)【国際公開日】2020-06-25
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521271129
【氏名又は名称】スコピオ ラブズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】レシェム, ベン
(72)【発明者】
【氏名】スモール, エラン
(72)【発明者】
【氏名】ハユット, イタイ
(72)【発明者】
【氏名】ナアマン, エレズ
(72)【発明者】
【氏名】ベン-バサット, エイアル
【テーマコード(参考)】
2H052
5B057
【Fターム(参考)】
2H052AA00
2H052AA09
2H052AB01
2H052AC05
2H052AC13
2H052AC14
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2H052AF14
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2H052AF25
5B057BA02
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5B057CD05
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5B057CE16
5B057CH18
(57)【要約】
算出撮像のための顕微鏡は、複数の波長を用いてサンプルを照明するように構成される、照明源と、画像センサと、画像センサ上にサンプルを撮像するための対物レンズと、照明アセンブリおよび画像センサに動作的に結合される、プロセッサとを含み得る。プロセッサは、第1の波長における照明条件の第1のセットを使用して照明されるサンプルから第1の画像データセットを入手するように構成され得る。プロセッサはまた、第2の波長における第2の数の照明条件を有する照明条件の第2のセットを使用して照明されるサンプルから第2の画像データセットを入手するように構成され得る。照明条件の第2のセットは、入手時間を減少させるために、第1のセットよりも少ない照明条件を備える。プロセッサは、第1および第2の画像データセットをサンプルの算出的に再構築された画像に組み合わせるように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
算出的に再構築された画像を発生させるための方法であって、
画像センサを用いて、それぞれが第1の波長を備える、第1の数の照明条件を備える照明条件の第1のセットを使用して照明されたサンプルから第1の画像データセットを入手することと、
前記画像センサを用いて、それぞれが第2の波長を備える、第2の数の照明条件を備える照明条件の第2のセットを使用して照明された前記サンプルから第2の画像データセットを入手することであって、前記第1の数は、前記第2の数よりも大きい、ことと、
前記第1の画像データセットおよび前記第2の画像データセットを前記サンプルの算出的に再構築された画像に組み合わせることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記算出的に再構築された画像は、前記第1の波長に対応する第1の空間周波数帯域幅と、前記第2の波長に対応する第2の空間周波数帯域幅とを備え、前記第1の空間周波数帯域幅は、前記第2の空間周波数帯域幅を上回る、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の空間周波数帯域幅は、前記第1の波長における前記照明条件の第1のセットを用いて前記画像センサによって入手された1つ以上の画像の空間周波数帯域幅を上回る、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の空間周波数帯域幅は、前記第2の波長における前記照明条件の第2のセットを用いて前記画像センサによって入手された1つ以上の画像の空間周波数帯域幅を上回る、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記算出的に再構築された画像は、少なくとも部分的に、前記第1の波長からの前記第1の画像データセットに基づいて、前記第2の波長に関する増加されたコントラストまたは収差補正のうちの1つ以上を備える、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記再構築された画像を、前記第1の波長に対応する第1の空間周波数帯域幅および第1のユーザ知覚可能な色と前記第2の波長に対応する第2の空間周波数帯域幅および第2のユーザ知覚可能な色とを用いてディスプレイ上に提供することをさらに含み、前記第1の空間周波数帯域幅は、前記第2の空間周波数帯域幅と前記第1の波長における前記照明条件の第1のセットを用いて前記画像センサによって入手された1つ以上の画像の空間周波数帯域幅とを上回る、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の数は、前記第2の数よりも少なくとも2倍大きく、前記第2の画像データセットと関連付けられる第2の入手時間は、前記第1の画像データセットと関連付けられる第1の入手時間の半分以下であり、前記算出的に再構築された画像の空間周波数帯域幅は、前記照明条件の第1のセットを用いて入手された複数の画像のそれぞれの空間周波数帯域幅を少なくとも1.5倍上回る、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の画像データセットは、前記サンプルの複数の画像を備え、前記第2の画像データセットは、前記サンプルの1つ以上の画像を備え、前記第2の画像データセットは、前記第1の画像データセットよりも少ない前記サンプルの画像を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記算出的に再構築された画像は、増加された空間周波数帯域幅、光学収差に関する補正、または画像コントラストの増加のうちの1つ以上を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の画像データセットは、空間周波数空間に変換され、前記照明条件の第1のセットに基づいて前記空間周波数空間内の空間周波数にマッピングされ、前記照明条件の第1のセットを用いて入手された複数の画像のそれぞれの第1の空間周波数帯域幅と比べて、前記算出的に再構築された画像の前記増加された空間周波数帯域幅を提供する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記画像センサは、ある空間周波数帯域幅を備え、前記算出的に再構築された画像の前記増加された空間周波数帯域幅は、前記画像センサの空間周波数帯域幅を前記画像センサ上への前記サンプルの画像の倍率で除算したものを上回る、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の画像データセットは、それぞれが第1の空間周波数帯域幅を備える、第1の複数の画像を備え、前記算出的に再構築された画像の前記増加された空間周波数帯域幅は、前記第1の複数の画像の前記それぞれの第1の空間周波数帯域幅を上回る、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の複数の画像は、前記第1の複数の画像の前記それぞれの第1の空間周波数帯域幅を用いて分解されない前記サンプルの特徴を備え、前記算出的に再構築された画像は、前記算出的に再構築された画像の前記増加された空間周波数帯域幅を用いて分解される前記サンプルの特徴を備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記光学収差の補正は、前記算出的に再構築された画像上の光学収差の効果を減少させるように、サンプル情報から収差情報を分離することによって提供され、随意に、前記収差情報は、前記画像センサ上に前記サンプルを撮像するために使用される光学系と関連付けられる収差空間周波数および位相を備え、随意に、前記サンプル情報は、前記サンプルの構造と関連付けられるサンプル空間周波数および位相を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記算出的に再構築された画像の前記増加された画像コントラストは、前記サンプルをより良好に表すために、前記再構築された画像の高空間周波数を算出的に増幅することによって提供される、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記算出的に再構築された画像は、前記増加されたコントラストを備え、前記増加されたコントラストは、前記第1の画像データセットの複数の画像のそれぞれの高空間周波数と低空間周波数との比率と比べて、前記算出的に再構築された画像における高空間周波数と低空間周波数との増加された比率を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の画像データセットおよび前記第2の画像データセットは、前記第1の画像データセットから第1の算出的に再構築された画像を発生させ、前記第2のデータセットから第2の算出的に再構築された画像を発生させるために、別個に処理され、前記第1の算出的に再構築された画像は、前記算出的に再構築された画像を発生させるために、前記第2の算出的に再構築された画像と組み合わせられる、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の画像データセットは、第1の複数の画像を備え、前記第2の画像データセットは、1つ以上の画像を備え、前記第1の複数の画像および前記1つ以上の画像は、前記算出的に再構築された画像を発生させるために、ともに処理される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記1つ以上の画像は、前記照明条件の第2のセットを用いて入手された単一の画像を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記1つ以上の画像は、第2の複数の画像を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記算出的に再構築された画像は、色画像を備え、前記色画像は、赤色チャネル、緑色チャネル、または青色チャネルのうちの2つ以上を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の波長は、前記赤色チャネル、前記緑色チャネル、または前記青色チャネルのうちの1つに対応し、前記第2の波長は、前記赤色チャネル、前記青色チャネル、または前記緑色チャネルのうちの別のものに対応する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記再構築された画像は、前記第1の波長に対応する第1の色チャネルに関する第1の空間周波数帯域幅を用いて、かつ前記第2の波長に対応する第2の色チャネルに関する第2の空間周波数帯域幅を用いて前記ディスプレイ上に示され、前記第1の空間周波数帯域幅は、前記第2の空間周波数帯域幅を上回る、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1の波長は、緑色光を備え、前記第1のチャネルは、前記緑色チャネルを備え、前記第2の波長は、赤色光または青色光を備え、前記第2の色チャネルは、前記赤色チャネルまたは前記青色チャネルを備え、前記緑色チャネルは、前記第1の空間周波数帯域幅を用いて前記ディスプレイ上に示され、前記赤色チャネルまたは前記青色チャネルは、前記第2の空間周波数帯域幅を用いて前記ディスプレイ上に示される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記算出的に再構築された画像は、前記赤色チャネルと、前記緑色チャネルと、前記青色チャネルとを備え、前記第2の波長は、前記赤色チャネルに対応する赤色光を備え、第3の波長は、第3のチャネルに対応する青色光を備え、前記第3のチャネルは、前記第1の空間周波数帯域幅を下回る第3の空間周波数帯域幅を用いて前記ディスプレイ上に示される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記画像センサは、ピクセルの2次元アレイを備えるセンサを備え、前記第1の画像データセットの第1の色は、前記第1の波長に対応し、前記第2の画像データセットの第2の色は、前記第2の波長に対応し、前記算出的に再構築された画像は、前記第1の波長および前記第2の波長に基づいて、前記赤色チャネル、前記緑色チャネル、および前記青色チャネルにマッピングされる、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記画像センサは、前記ピクセルの2次元アレイを備えるグレースケール画像センサを備える、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記画像センサは、ピクセルの2次元アレイを備える色画像センサと、前記2次元アレイにわたって配列された複数の色フィルタを備える色フィルタアレイとを備える、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の画像データセットは、前記第1の波長と前記第1の波長における前記色フィルタの第1の吸収特性とに基づいて判定され、前記第2の画像データセットは、前記第2の波長と前記第2の波長における第2の吸収特性とに基づいて判定される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の画像データセットおよび前記第2の画像データセットは、前記算出的に再構築された画像を発生させるために、前記第1の波長における前記色フィルタの第1の吸収特性および前記第2の波長における前記色フィルタの第2の吸収特性に従って組み合わせられる、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記第1の波長は、前記第2の波長と異なり、第1の画像データセットの一部および前記第2の画像データセットの一部は、前記サンプルが、前記照明条件の第2のセットのうちの1つ以上を用いて照明されるとき、前記サンプルを照明する前記照明条件のセットのうちの1つ以上を用いて実質的に同時に入手される、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の波長は、前記第2の波長と異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の波長は、第1の色を備え、前記第2の波長は、前記第1の色と異なる第2の色を備える、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の波長は、波長の第1の分布を放出する第1の照明源の第1のピークを備え、前記波長の第1の分布は、第1の全幅半値を備え、前記第2の波長は、波長の第2の分布の第2のピークを備え、前記波長の第2の分布は、第2の全幅半値を備え、前記第1の全幅半値は、前記第2の全幅半値と重複しない、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の波長は、以下の範囲のうちの1つの中にあり、前記第2の波長は、以下の範囲のうちの異なるものの中にあり、すなわち、約200~約380ナノメートル(nm)の紫外範囲、約380~約450nmの紫色範囲、約450~約485nmの青色範囲、約485~500nmのシアン色範囲、約500~565nmの緑色範囲、約565~約590nmの黄色範囲、約590~625nmの橙色範囲、約625~約740nmの赤色範囲、または約700nm~約1100nmの近赤外範囲内にある、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記第1の波長は、前記範囲のうちの1つの中にあり、前記第2の波長は、前記範囲のうちの異なるものの中にある、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記画像センサを用いて、照明条件の第3のセットを使用して、第3の波長を用いて照明された前記サンプルから第3の画像データセットを入手することをさらに含み、
前記第3のデータセットは、前記算出的に再構築された画像を発生させるために、前記第1の画像データセットおよび前記第2の画像データセットと組み合わせられる、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記照明条件の第3のセットは、前記第1の数の照明条件を下回る第3の数の照明条件を備える、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記画像センサを用いて、照明条件のN個の付加的セットを使用して、N個の付加的波長を用いて照明された前記サンプルからN個の付加的画像データセットを入手することをさらに含み、
前記N個の付加的データセットは、前記算出的に再構築された画像を発生させるために、前記第1の画像データセット、前記第2の画像データセット、および前記第3の画像データセットと組み合わせられ、
Nは、少なくとも1の整数を備える、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
Nは、約10~100の範囲内の整数を備える、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記算出的に再構築された画像は、ハイパースペクトル画像を備える、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記算出的に再構築された画像は、2D画像、3D画像、2D強度画像、3D強度画像、2D位相画像、3D位相画像、2D蛍光画像、3D蛍光画像、2Dハイパースペクトル画像、または3Dハイパースペクトル画像のうちの1つ以上を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項43】
前記第1のデータセットおよび前記第2のデータセットは、前記サンプルの第1の深度に対応し、前記方法はさらに、
前記顕微鏡の焦点を調節し、複数の深度において前記サンプルを撮像することと、
前記算出的に再構築された画像を発生させるために、前記入手するステップおよび組み合わせるステップを繰り返すことであって、前記算出的に再構築された画像は、前記複数の深度に対応する異なる深度における複数の算出的に再構築された画像を備える、ことと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
前記第1の波長を判定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項45】
前記第1の波長は、ユーザ定義される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記第1の波長を判定することはさらに、
前記画像センサを用いて、複数の波長を用いて照明された前記サンプルの初期画像データセットを入手することと、
前記初期画像データセットの第1の画像が、前記初期画像データセットの第2の画像よりも多くの情報を含むと判定することと、
前記第1の波長として、前記第1の画像に対応する前記複数の波長の第1の波長を選択することと、
前記第2の波長として、前記第2の画像に対応する前記複数の波長の第2の波長を選択することと
を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記情報は、空間周波数情報を備える、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記初期画像データセットから識別された情報に基づいて、前記照明条件の第1のセットを判定することをさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記照明条件の第1のセットを判定することは、光源の数、光源の場所、複数の光源の場所の組み合わせ、照明角度、照明角度の組み合わせ、照明の数、拡散器の位置、光のパターン、フィルタ、マスク、または前記サンプルの焦点のうちの1つ以上を判定することを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記初期画像データセットに基づいて、前記第1の画像を再構築するための算出プロセスを判定することをさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項51】
前記算出的に再構築された画像は、3次元画像を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項52】
前記照明条件の第2のセットは、前記照明条件の第1のセットと異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項53】
前記第2の画像データセットは、前記第1の画像データセットよりも小さい、請求項1に記載の方法。
【請求項54】
前記第1の画像データセットは、前記第2の画像データセットの後に入手される、請求項1に記載の方法。
【請求項55】
画像再構築のための顕微鏡であって、
複数の角度における複数の波長を用いてサンプルを照明するように構成された照明源と、
画像センサと、
前記照明アセンブリを用いて照明されたサンプルを前記画像センサ上に撮像するための対物レンズと、
前記照明アセンブリおよび前記画像センサに動作的に結合されたプロセッサであって、前記プロセッサは、前記請求項のうちのいずれか1項に記載の方法を実施するための命令とともに構成されている、プロセッサと
を備える、顕微鏡。
【請求項56】
前記複数の波長は、約380~約450ナノメートル(nm)の範囲内の紫色波長、約450~約485nmの範囲内の青色波長、約485~500nmの範囲内のシアン色波長、約500~565nmの範囲内の緑色波長、約565~約590nmの範囲内の黄色波長、約590~625nmの範囲内の橙色波長、約625~約740nmの範囲内の赤色波長、700nmを上回る赤外波長、または約700nm~約1100nmの範囲内の近赤外波長のうちの1つ以上を備える、請求項55に記載の顕微鏡。
【請求項57】
前記照明アセンブリは、前記サンプルの異なる照明角度に対応する複数の場所において、複数の光源を用いて前記サンプルを照明するように構成されている、請求項55に記載の顕微鏡。
【請求項58】
前記画像センサ上に前記サンプルの画像を形成するために使用される、前記サンプルの深度を調節するために前記プロセッサに結合されている、焦点アクチュエータをさらに備える、請求項55に記載の顕微鏡。
【請求項59】
前記焦点アクチュエータは、第1の深度において前記サンプルを撮像するための第1の構成に移動し、第2の深度において前記サンプルを撮像するための第2の構成に移動するように構成されている、請求項58に記載の顕微鏡。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その開示が、本明細書に参照することによってその全体として組み込まれる、2018年12月21日に出願された米国仮特許出願第62/783,527号の第35 U.S.C. § 119(e)条に基づく利益を主張する。
【0002】
(背景)
算出撮像では、物体の高分解能の算出的に再構築された画像が、様々な照明を用いて撮影された一連の低分解能画像から生成され得る。本アプローチは、より低い分解能を伴う撮像システムからサンプルの高分解能の算出的に再構築された画像を提供する利益を有する。算出撮像は、低分解能画像から高分解能の算出的に再構築された色画像を発生させるために使用されることができる。しかしながら、複数の低分解能画像を収集し、収集された情報から高分解能画像を算出的に生成するために要求される時間のため、算出撮像と関連付けられるオーバーヘッドは、理想的ではない。低分解能画像の数は、典型的には、出力される高分解能画像の品質および分解能を判定し得るため、少なくともいくつかの事例では、出力画像を実質的に劣化させることなくオーバーヘッドを低減させることは、困難であり得る。複数の視野を要求する用途に関して、オーバーヘッドは、特に有意であり得る。
【0003】
算出撮像アルゴリズムは、多くの場合、(既知である、学習される、または暗示され得る)物理的システムの比較的に良好なモデルに依拠するため、これらのアルゴリズムは、波長依存性であり得る。本波長依存性は、いくつかの事例では、例えば、各波長が、別個に処理されるとき、さらなるオーバーヘッドを生じ得る。再構築時間は、波長毎に重複され得、いくつかの事例では、入手時間も、重複され得る。例えば、色撮像プロセスは、3つの色チャネル(例えば、赤色、緑色、および青色、または「RGB」)を用いて動作し得、これは、3倍の入手時間の増加および3倍の算出再構築時間の増加をもたらし得る。これらのチャネルはまた、Lab(例えば、CIELab)、YCbCr、YUV、または同等物等の別の色空間において使用され得、これはさらに、算出再構築および/または入手時間を追加し得る。
【0004】
上記に照らして、出力における算出的に再構築された画像の品質および実用性を有意に劣化させることなく、入手ならびに/もしくは再構築時間を低減させることが、望ましいであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(要約)
下記により詳細に説明されるであろうように、本開示は、第1の波長に関する照明条件の第1のセットを使用して、サンプルの第1の画像データセットを入手し、第2の波長に関する照明条件の第2のセットを使用して、サンプルの第2の画像データセットを入手することによる、顕微鏡画像の圧縮された入手のための種々のシステムおよび方法を説明する。照明条件の第1のセットは、照明条件の第2のセットを上回る数の照明条件を含んでもよい。第1および第2の画像データセットは、サンプルの算出的に再構築された画像に組み合わせられてもよい。照明条件の第2のセットは、照明条件の第1のセットよりも少ないため、本アプローチは、従来のアプローチと比較すると、入手時間、再構築時間、記憶要件、および他の費用を減少させ得る。加えて、第1の波長は、第2の波長の画像よりも多くの情報を含有する画像を生成するように選択され得るため、結果として生じる再構築された画像は、従来のアプローチから再構築された画像よりも有意に少ない情報を含有し得ない。
【0006】
加えて、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、データセットサイズを縮小し、再構築された画像をより効率的に算出することによって、(例えば、顕微鏡に接続される、またはそれと統合される)コンピューティングデバイスの機能を改良し得る。これらのシステムおよび方法はまた、入手時間を改良することによって、顕微鏡撮像の分野を改良し得る。
【0007】
(参照による組み込み)
本明細書に参照および識別される全ての特許、出願、ならびに刊行物は、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれ、本願の他の場所で参照されたとしても、参照することによって完全に組み込まれると見なされるものとする。
【0008】
本開示の特徴、利点、および原理のより深い理解が、例証的実施形態を記載する以下の発明を実施するための形態、ならびに付随の図面を参照することによって取得されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、いくつかの実施形態による、例示的顕微鏡の略図を示す。
【0010】
【
図2A】
図2Aは、いくつかの実施形態による、
図1の顕微鏡が焦点外れであるときの2つのビーム対の光路の略図を示す。
【0011】
【
図2B】
図2Bは、いくつかの実施形態による、
図1の顕微鏡の焦点が合っているときの2つのビーム対の光路の略図を示す。
【0012】
【
図3】
図3は、いくつかの実施形態による、顕微鏡画像の圧縮された入手のための例示的プロセスに関するフローチャートを示す。
【0013】
【
図4】
図4A-Cは、いくつかの実施形態による、顕微鏡画像の圧縮された入手のための例示的プロセスに関するいくつかのワークフロー図を示す。
【0014】
【
図5】
図5は、いくつかの実施形態による、顕微鏡画像の圧縮された入手のための例示的プロセスに関するワークフロー図を示す。
【0015】
【
図6】
図6は、いくつかの実施形態による、第1のチャネルにおける複数の低分解能画像からのサンプルの高分解能再構築を示す。
【0016】
【
図7】
図7は、いくつかの実施形態による、第2のチャネルにおいて入手された
図6のサンプルの単一の画像を示す。
【0017】
【
図8】
図8は、いくつかの実施形態による、第3のチャネルにおいて入手された
図6のサンプルの単一の画像を示す。
【0018】
【
図9】
図9は、いくつかの実施形態による、
図6、7、および8の画像をともに処理することによって発生された色高分解能画像を示す。
【0019】
【
図10】
図10は、赤色照明色を使用する画像センサを用いて入手されたズームイン未加工画像および対応する細胞構造を示す。
【0020】
【
図11】
図11は、青色照明色を使用する画像センサを用いて入手されたズームイン未加工画像および
図10の対応する細胞構造を示す。
【0021】
【
図12】
図12は、緑色照明色を使用する画像センサを用いて入手されたズームイン未加工画像および
図10の対応する細胞構造を示す。
【0022】
【
図13】
図13は、緑色を用いて照明された複数の画像から取得された算出的に再構築された画像および
図10-12の対応する細胞構造を示す。
【0023】
【
図14】
図14は、
図10-12におけるような画像からのズームインされた算出的に再構築された色画像および対応する細胞構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(詳細な説明)
以下の発明を実施するための形態は、本明細書に開示される実施形態による、本開示に説明される本発明の特徴および利点のより深い理解を提供する。発明を実施するための形態は、多くの具体的実施形態を含むが、これらは、実施例としてのみ提供され、本明細書に開示される本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0025】
人間の眼における錐体細胞は、約555nmにおいて最大視力を生成し得るため、ある照明条件では、最も高い人間の知覚可能な分解能は、緑色チャネルであり得る。他の色チャネルに関して、人間の眼は、緑色チャネルと同程度に高い分解能を知覚し得ない。いくつかの実施形態では、算出的に再構築された画像は、第1の波長、例えば、緑色に関するより高い空間周波数帯域幅と、第2の波長、例えば、赤色に関するより低い空間周波数帯域幅とを備える。ユーザは、画像を色画像として知覚しながら、第1の波長のより高い空間周波数帯域幅を有するものとしてこれらの画像を知覚し得る。色画像が、参照されるが、本アプローチは、同様に、紫外波長または赤外波長を備え得る、2つのみの波長を伴う算出的に再構築された画像にも適用されることができる。本明細書に開示される実施形態は、異なる色チャネル(例えば、波長)に調節された様式で画像を処理することによって、算出撮像システムの撮像時間(例えば、入手時間および再構築時間)を改良し得る。本アプローチは、再構築のために入手および/または使用される画像の数を低減させ得る。加えて、異なる再構築プロセスが、異なる波長のために使用されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、異なる波長に対する人間の眼の感度に基づいて、入手される低分解能画像の数は、異なる波長に関して変動してもよい。例えば、一実施形態では、本明細書に説明されるシステムは、緑色チャネル、赤色チャネル、および青色チャネルを使用して算出撮像を実施してもよい。緑色チャネルに対する人間の眼の感度のため、本明細書に説明されるシステムは、結果として生じる再構築された画像の人間による知覚を有意に劣化させることなく、緑色チャネルにおいて複数の画像を入手し、赤色および青色チャネルのそれぞれにおいてより少ない画像(単一の画像等)を入手してもよい。いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるシステムは、赤色および青色チャネルにおける中分解能画像の再構築のために赤色および青色チャネルにおいてより少ない画像を入手しながら、緑色チャネルにおける高分解能算出画像の再構築のために緑色チャネルにおいて複数の画像を入手してもよい。
【0027】
生物学的および他のサンプルのスライドは、ある色チャネルにおいて他のものよりも多くの情報を保持し得る。例えば、緑色チャネルを使用して高分解能詳細を捕捉することが、情報を捕捉するために十分であり得る。ある染料または他の性質が、存在するとき、緑色チャネルの代わりに、もしくはそれに加えて、他のチャネルにおいて高分解能を捕捉することの利益が、存在し得る。本アプローチは、他の波長(例えば、赤外(IR)波長、紫外(UV)波長、および/または蛍光波長)を使用するシナリオに適用されてもよい。
【0028】
以下は、
図1-9を参照して、適応的感知の詳細な説明を提供するであろう。
図1および2は、顕微鏡および種々の顕微鏡構成を図示する。
図3-5は、サンプルの顕微鏡画像の圧縮された入手のための例示的プロセスを図示する。
図6-9は、異なる波長におけるサンプルの例示的画像を図示する。
【0029】
図1は、例示的な開示される実施形態と一貫する顕微鏡100の図式的表現である。本明細書に使用されるような用語「顕微鏡」は、概して、裸眼によって容易に観察可能なものよりも小さい物体を拡大する、すなわち、画像が物体よりも大きい物体の画像をユーザのために作成するための任意のデバイスまたは器具を指す。1つのタイプの顕微鏡は、物体を拡大するための光学システムと組み合わせて光を使用する、「光学顕微鏡」であり得る。光学顕微鏡は、1つ以上の拡大レンズを有する、単一の顕微鏡であり得る。別のタイプの顕微鏡は、画像センサと、画像処理アルゴリズムとを備え、物体のサイズまたは他の性質を強化もしくは拡大する、「算出顕微鏡」であり得る。算出顕微鏡は、専用デバイスである、または高分解能デジタル画像を生成するために、ソフトウェアならびに/もしくはハードウェアを既存の光学顕微鏡に組み込むことによって作成されてもよい。
図1に示されるように、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス102と、焦点アクチュエータ104と、メモリ108に接続される、コントローラ106と、照明アセンブリ110と、ユーザインターフェース112とを備える。顕微鏡100の例示的使用は、画像捕捉デバイス102の視野(FOV)内に位置するステージ116上に搭載されるサンプル114の画像を捕捉すること、捕捉された画像を処理すること、およびユーザインターフェース112上にサンプル114の拡大画像を提示することであってもよい。
【0030】
画像捕捉デバイス102は、サンプル114の画像を捕捉するために使用されてもよい。本明細書では、本明細書に使用されるような用語「画像捕捉デバイス」は、概して、レンズに入射する光学信号を画像または画像のシーケンスとして記録するセンサもしくはデバイスを指す。光学信号は、近赤外、赤外、可視、および紫外スペクトル内にあり得る。画像捕捉デバイスの実施例は、CCDカメラ、CMOSカメラ、フォトセンサアレイ、ビデオカメラ、カメラを装備したモバイル電話、ウェブカメラ、プレビューカメラ、顕微鏡対物レンズおよび検出器等を備える。いくつかの実施形態は、単一の画像捕捉デバイス102のみを備えてもよい一方、他の実施形態は、2つ、3つ、またはさらには4つ、もしくはそれを上回る画像捕捉デバイス102を備えてもよい。いくつかの実施形態では、画像捕捉デバイス102は、定義された視野(FOV)内の画像を捕捉するように構成されてもよい。また、顕微鏡100が、いくつかの画像捕捉デバイス102を備えるとき、画像捕捉デバイス102は、それらの個別のFOV内に重複面積を有し得る。画像捕捉デバイス102は、サンプル114の画像データを捕捉するための1つ以上の画像センサ(
図1に図示せず)を有してもよい。他の実施形態では、画像捕捉デバイス102は、VGAよりも高い、1メガピクセルよりも高い、2メガピクセルよりも高い、5メガピクセルよりも高い、10メガピクセルよりも高い、12メガピクセルよりも高い、15メガピクセルよりも高い、または20メガピクセルよりも高い画像分解能において画像を捕捉するように構成されてもよい。加えて、画像捕捉デバイス102はまた、15マイクロメートルよりも小さい、10マイクロメートルよりも小さい、5マイクロメートルよりも小さい、3マイクロメートルよりも小さい、または1.6マイクロメートルよりも小さいピクセルサイズを有するように構成されてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、顕微鏡100は、焦点アクチュエータ104を備える。本明細書に使用されるような用語「焦点アクチュエータ」は、概して、入力信号をサンプル114と画像捕捉デバイス102との間の相対的距離を調節するための物理的運動に変換することが可能な任意のデバイスを指す。例えば、線形モータ、電歪アクチュエータ、静電モータ、静電容量モータ、ボイスコイルアクチュエータ、磁歪アクチュエータ等を含む、種々の焦点アクチュエータが、使用されてもよい。いくつかの実施形態では、焦点アクチュエータ104は、アナログ位置フィードバックセンサおよび/またはデジタル位置フィードバック要素を備えてもよい。焦点アクチュエータ104は、光ビームを収束させ、サンプル114の明確かつ鮮明に定義された画像を形成するために、コントローラ106から命令を受信するように構成される。
図1に図示される実施例では、焦点アクチュエータ104は、画像捕捉デバイス102を移動させることによって距離を調節するように構成されてもよい。いくつかの実施例では、焦点アクチュエータ104は、画像捕捉デバイス102上にサンプル114の画像を形成するために使用される、サンプル114の深度を調節するように構成されてもよい。例えば、焦点アクチュエータ114は、第1の深度においてサンプル114を撮像または捕捉するための第1の構成に移動し、第2の深度においてサンプル114を撮像または捕捉するための第2の構成に移動するように構成されてもよい。
【0032】
しかしながら、他の実施形態では、焦点アクチュエータ104は、ステージ116を移動させることによって、または画像捕捉デバイス102およびステージ116の両方を移動させることによって距離を調節するように構成されてもよい。顕微鏡100はまた、開示される実施形態に従って、顕微鏡100の動作を制御するためのコントローラ106を備えてもよい。コントローラ106は、所望の機能性を提供する記憶された、またはアクセス可能なソフトウェア命令に従って、画像データおよび他のデータの1つ以上の入力に対して論理動作を実施するための種々のタイプのデバイスを備えてもよい。例えば、コントローラ106は、中央処理ユニット(CPU)、サポート回路、デジタル信号プロセッサ、集積回路、キャッシュメモリ、またはグラフィックス処理ユニット(GPU)等の画像処理および分析のための任意の他のタイプのデバイスを備えてもよい。CPUは、画像センサからの像を処理するように構成される任意の数のマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサを備えてもよい。例えば、CPUは、任意のタイプのシングルまたはマルチコアプロセッサ、モバイルデバイスマイクロコントローラ等を備えてもよい。例えば、Intel(登録商標)、AMD(登録商標)等の製造業者から入手可能なプロセッサを含む、種々のプロセッサが、使用されてもよく、種々のアーキテクチャ(例えば、x86プロセッサ、ARM(登録商標)等)を備えてもよい。サポート回路は、キャッシュ、電力供給、クロック、および入力/出力回路を含む、概して、当技術分野で周知の任意の数の回路であってもよい。コントローラ106は、顕微鏡100に通信可能に結合されるコンピューティングデバイス等、遠隔場所にあってもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、コントローラ106は、コントローラ106によって実行されると、顕微鏡100の動作を制御する、ソフトウェアを記憶するために使用されるメモリ108と関連付けられてもよい。加えて、メモリ108はまた、例えば、サンプル114の捕捉または発生された画像等の顕微鏡100の動作と関連付けられる電子データを記憶してもよい。一事例では、メモリ108は、コントローラ106の中に統合されてもよい。別の事例では、メモリ108は、コントローラ106から分離されてもよい。
【0034】
具体的には、メモリ108は、コントローラ106に、またはクラウドサーバ等の遠隔場所に位置する、複数の構造もしくはコンピュータ可読記憶媒体を指し得る。メモリ108は、任意の数のランダムアクセスメモリ、読取専用メモリ、フラッシュメモリ、ディスクドライブ、光学記憶装置、テープ記憶装置、リムーバブル記憶装置、および他のタイプの記憶装置を備えてもよい。
【0035】
顕微鏡100は、照明アセンブリ110を備えてもよい。本明細書に使用されるような用語「照明アセンブリ」は、概して、サンプル114を照明するための光を投影することが可能な任意のデバイスまたはシステムを指す。
【0036】
照明アセンブリ110は、発光ダイオード(LED)、LEDアレイ、レーザ、およびハロゲンランプ、白熱ランプ、またはナトリウムランプ等の光を放出するように構成されるランプ等の任意の数の光源を備えてもよい。一実施形態では、照明アセンブリ110は、単一の光源のみを備えてもよい。代替として、照明アセンブリ110は、アレイまたはマトリクスにおいて編成される、4個、16個、もしくはさらには100個を上回る光源を備えてもよい。いくつかの実施形態では、照明アセンブリ110は、サンプル114を照明するために、平行な表面に位置する、1つ以上の光源を使用してもよい。他の実施形態では、照明アセンブリ110は、サンプル114に対して垂直な表面に、またはそれに対してある角度に位置する、1つ以上の光源を使用してもよい。
【0037】
加えて、照明アセンブリ110は、一連の異なる照明条件においてサンプル114を照明するように構成されてもよい。一実施例では、照明アセンブリ110は、光源の2次元配列等、異なる照明角度において配列される複数の光源を備えてもよい。この場合では、異なる照明条件は、異なる照明角度を備えてもよい。例えば、
図1は、第1の照明角度α1から投影されるビーム118および第2の照明角度α2から投影されるビーム120を描写する。いくつかの実施形態では、第1の照明角度α1および第2の照明角度α2は、反対の符号であるが、同一の値を有してもよい。他の実施形態では、第1の照明角度α1は、第2の照明角度α2と別個であってもよい。しかしながら、両方の角度は、光学系の受光角内の点を起点とする。
【0038】
別の実施例では、照明アセンブリ110は、異なる波長における光を放出するように構成される、1つ以上の光源を備えてもよい。この場合では、異なる照明条件は、異なる波長を備えてもよい。異なる波長は、約380~約450ナノメートル(nm)の範囲内の紫色波長、約450~約485nmの範囲内の青色波長、約485~500nmの範囲内のシアン色波長、約500~565nmの範囲内の緑色波長、約565~約590nmの範囲内の黄色波長、約590~625nmの範囲内の橙色波長、約625~約740nmの範囲内の赤色波長、700nmを上回る赤外波長、または約700nm~約1100nmの範囲内の近赤外波長のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0039】
また別の実施例では、照明アセンブリ110は、所定の時間にいくつかの光源を使用するように構成されてもよい。この場合では、異なる照明条件は、異なる照明パターンを備えてもよい。故に、本開示と一貫して、異なる照明条件は、異なる持続時間、異なる強度、異なる位置、異なる照明角度、異なる照明パターン、異なる波長、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択されてもよい。
【0040】
開示される実施形態と一貫して、顕微鏡100は、ユーザインターフェース112を備える、それと接続される、または(例えば、ネットワークを経由して、もしくは無線で、例えば、Bluetooth(登録商標)を介して)それと通信してもよい。本明細書に使用されるような用語「ユーザインターフェース」は、概して、サンプル114の拡大画像を提示するために好適な任意のデバイスもしくは顕微鏡100の1人以上のユーザから入力を受信するために好適な任意のデバイスを指す。
図1は、ユーザインターフェース112の2つの実施例を図示する。第1の実施例は、Bluetooth(登録商標)、セルラー接続、またはWi-Fi接続を経由して、直接、もしくは遠隔サーバを通してコントローラ106と無線で通信するスマートフォンまたはタブレットである。第2の実施例は、コントローラ106に物理的に接続されるPCディスプレイである。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース112は、例えば、ディスプレイ、触覚デバイス、スピーカ等を含む、ユーザ出力デバイスを備えてもよい。他の実施形態では、ユーザインターフェース112は、例えば、タッチスクリーン、マイクロホン、キーボード、ポインタデバイス、カメラ、ノブ、ボタン等を含む、ユーザ入力デバイスを備えてもよい。そのような入力デバイスを用いて、ユーザは、命令または情報をタイピングする、音声コマンドを提供する、ボタン、ポインタ、もしくは眼追跡能力を使用して画面上のメニューオプションを選択することによって、または情報を顕微鏡100に通信するための任意の他の好適な技法を通して、情報入力もしくはコマンドを顕微鏡100に提供することが可能であり得る。ユーザインターフェース112は、ユーザに、またはユーザから情報を提供および受信し、その情報を処理するために、コントローラ106等の1つ以上の処理デバイスと(物理的に、または無線で)接続されてもよい。いくつかの実施形態では、そのような処理デバイスは、キーボード打ち込みまたはメニュー選択に応答する、タッチスクリーン上で行われたタッチおよび/またはジェスチャを認識ならびに解釈する、眼移動を認識および追跡する、音声コマンドを受信および解釈する等のための命令を実行してもよい。
【0041】
顕微鏡100はまた、ステージ116を備える、またはそれに接続されてもよい。ステージ116は、サンプル114が検査のために搭載され得る、任意の水平な剛性表面を備える。ステージ116は、サンプル114を含有するスライドを固定された位置に保定するための機械的コネクタを備えてもよい。機械的コネクタは、以下のもの、すなわち、マウント、取付部材、保持アーム、クランプ、クリップ、調節可能フレーム、係止機構、ばね、またはそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上を使用してもよい。いくつかの実施形態では、ステージ116は、光がサンプル114を照明することを可能にするための半透明部分または開口部を備えてもよい。例えば、照明アセンブリ110から伝送された光は、サンプル114を通して、画像捕捉デバイス102に向かって通過し得る。いくつかの実施形態では、ステージ116および/またはサンプル114は、サンプルの複数の面積の撮像を可能にするために、XY平面においてモータまたは手動制御を使用して移動されてもよい。
【0042】
図2Aおよび2Bは、2つの場合における顕微鏡100の拡大図を描写する。具体的には、
図2Aは、顕微鏡100が焦点外れであるときの2つのビーム対の光路を図示し、
図2Bは、顕微鏡100の焦点が合っているときの2つのビーム対の光路を図示する。サンプルが焦点の深度よりも厚い、または深度の変化が急速である場合では、サンプルのいくつかの部分は、焦点が合っている場合がある一方、他の部分は、焦点が合っていない場合がある。
【0043】
図2Aおよび2Bに示されるように、画像捕捉デバイス102は、画像センサ200と、レンズ202とを備える。顕微鏡法では、レンズ202は、顕微鏡100の対物レンズと称され得る。本明細書に使用されるような用語「画像センサ」は、概して、光学信号を検出し、電気信号に変換することが可能なデバイスを指す。電気信号は、検出された信号に基づいて、画像またはビデオストリームを形成するために使用されてもよい。画像センサ200の実施例は、半導体電荷結合デバイス(CCD)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)におけるアクティブピクセルセンサ、またはN型金属酸化膜半導体(NMOS、Live MOS)を備えてもよい。本明細書に使用されるような用語「レンズ」は、その一方または両方が湾曲する、対向する表面を伴うガラス、プラスチック、もしくは他の透明材料の研磨または成形された部品を指し、それを用いて、光線が、それらが画像を形成するように収束または発散するように屈折される。用語「レンズ」はまた、顕微鏡対物レンズにおけるもの等、上記に定義されるような1つ以上のレンズを含有する要素を指し得る。レンズは、画像センサ200の光軸に少なくとも略横方向に位置付けられる。レンズ202は、サンプル114からの光ビームを集光し、それらを画像センサ200に向かって指向するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、画像捕捉デバイス102は、固定レンズまたはズームレンズを備えてもよい。
【0044】
サンプル114が、焦点面204に位置するとき、レンズ202から投影される画像は、完全に合焦される。用語「焦点面」は、レンズ202の光軸に対して垂直であり、レンズの焦点を通して通過する平面を説明するために本明細書に使用される。焦点面204とレンズ202の中心との間の距離は、焦点距離と呼ばれ、D1によって表される。ある場合には、サンプル114は、完全には平坦ではない場合があり、焦点面204とサンプル114の種々の領域との間に小さい差異が、存在し得る。故に、焦点面204とサンプル114またはサンプル114の着目領域(ROI)との間の距離は、D2としてマーキングされる。距離D2は、サンプル114の画像またはサンプル114のROIの画像が焦点外れである程度に対応する。例えば、距離D2は、0~約3mmであってもよい。いくつかの実施形態では、D2は、3mmを上回ってもよい。距離D2が、ゼロに等しいとき、サンプル114の画像(またはサンプル114のROIの画像)は、完全に合焦される。対照的に、D2が、ゼロ以外の値を有するとき、サンプル114の画像(またはサンプル114のROIの画像)は、焦点外れである。
【0045】
図2Aは、サンプル114の画像が焦点外れである場合を描写する。例えば、サンプル114の画像は、サンプル114から受光された光のビームが、画像センサ200上に収束しないとき、焦点外れであり得る。
図2Aは、ビーム対206およびビーム対208を描写する。いずれの対も、画像センサ200上に収束しない。簡易化のために、サンプル114の下方の光路は、示されない。本開示と一貫して、ビーム対206は、照明角度α2において照明アセンブリ110から投影されたビーム120と対応し得、ビーム対208は、照明角度α1において照明アセンブリ110から投影されたビーム118と対応し得る。加えて、ビーム対206は、ビーム対208と並行して画像センサ200に衝打してもよい。本文脈における用語「並行して」は、画像センサ200が、一方が他方の持続時間の間に開始および終了する場合、または後の一方が他方の完了前に開始する場合のいずれかで、一致もしくは重複する時間周期の間に2つ以上のビーム対と関連付けられる情報を記録したことを意味する。他の実施形態では、ビーム対206およびビーム対208は、画像センサ200に連続的に接触してもよい。用語「連続的に」は、画像センサ200が、例えば、ビーム対208と関連付けられる情報の記録の完了後に、例えば、ビーム対206と関連付けられる情報の記録を開始したことを意味する。
【0046】
上記に議論されるように、D2は、焦点面204とサンプル114との間の距離であり、これは、サンプル114が焦点外れである程度と対応する。一実施例では、D2は、50マイクロメートルの値を有してもよい。焦点アクチュエータ104は、コントローラ106からの入力信号を物理的運動に変換することによって、距離D2を変化させるように構成される。いくつかの実施形態では、サンプル114の画像を合焦させるために、焦点アクチュエータ104は、画像捕捉デバイス102を移動させてもよい。本実施例では、サンプル114の画像を合焦させるために、焦点アクチュエータ104は、画像捕捉デバイス102を50マイクロメートル上に移動させてもよい。他の実施形態では、サンプル114の画像を合焦させるために、焦点アクチュエータ104は、ステージ116を下に移動させてもよい。したがって、本実施例では、画像捕捉デバイス102を50マイクロメートル上に移動させる代わりに、焦点アクチュエータ104は、ステージ116を50マイクロメートル下に移動させてもよい。
【0047】
図2Bは、サンプル114の画像の焦点が合っている場合を図示する。この場合では、ビーム対206および208は両方とも、画像センサ200上に収束し、距離D2は、ゼロに等しい。言い換えると、サンプル114の画像(またはサンプル114のROIの画像)を合焦させることは、画像捕捉デバイス102とサンプル114との間の相対的距離を調節することに依拠してもよい。相対的距離は、D1-D2によって表されてもよく、距離D2が、ゼロに等しいとき、画像捕捉デバイス102とサンプル114との間の相対的距離は、距離D1に等しく、これは、サンプル114の画像が合焦されていることを意味する。
【0048】
図3は、顕微鏡100等の好適な顕微鏡を使用する、サンプル114等のサンプルの顕微鏡画像の圧縮された入手のための例示的方法300を図示する。一実施例では、
図3に示されるステップはそれぞれ、その構造が複数のサブステップを含む、および/またはそれによって表されるアルゴリズムを表してもよく、その実施例が、下記により詳細に提供されるであろう。
【0049】
図3に図示されるように、ステップ310において、本明細書に説明されるシステムのうちの1つ以上が、画像センサを用いて、それぞれ、第1の波長を備える、第1の数の照明条件を備える照明条件の第1のセットを使用して照明されたサンプルから第1の画像データセットを入手してもよい。例えば、顕微鏡100が、画像捕捉デバイス102を用いて、第1の数の照明条件を有する照明条件の第1のセットを使用して、照明アセンブリ110によって照明されたサンプル114から第1の画像データセットを入手してもよい。第1の画像データセットは、サンプル114の複数の画像を含んでもよい。
【0050】
照明条件の第1のセットは、それぞれ、照明アセンブリ110が、第1の波長における光を放出することによって、サンプル114を照明し得るように、第1の波長を含んでもよい。第1の波長は、第1の色に対応してもよい。例えば、第1の波長は、以下の範囲、すなわち、約200~約380ナノメートル(nm)の紫外範囲、約380~約450nmの紫色範囲、約450~約485nmの青色範囲、約485~500nmのシアン色範囲、約500~565nmの緑色範囲、約565~約590nmの黄色範囲、約590~625nmの橙色範囲、約625~約740nmの赤色範囲、または約700nm~約1100nmの近赤外範囲のうちの1つに対応してもよい。いくつかの実施例では、第1の波長は、波長の第1の分布を放出する第1の照明源の第1のピークに対応してもよい。波長の第1の分布は、第1の全幅半値を含んでもよい。
【0051】
いくつかの実装では、方法300は、第1の波長を判定することを含んでもよい。第1の波長は、各サンプルとともに定義される、および/またはそれと関連付けられる等、ユーザ定義されてもよい。代替として、第1の波長を判定することは、顕微鏡100によって捕捉されるべき波長毎に動的および/または適応的であってもよい。第1の波長を判定することは、画像捕捉デバイス102を用いて、例えば、照明アセンブリ110によって、複数の波長を用いて照明されたサンプル114の初期画像データセットを入手することを含んでもよい。コントローラ106は、顕微鏡100の一部として、初期画像データセットの第1の画像が、初期データセットの第2の画像よりも多くの情報を含むと判定してもよい。顕微鏡100は、第1の波長として、第1の画像に対応する波長を選択してもよい。例えば、顕微鏡100は、緑色波長下で照明されたサンプル114の第1の画像、赤色波長下で照明されたサンプル114の第2の画像、および青色波長下で照明されたサンプル114の第3の画像を捕捉してもよい。顕微鏡100は、第1の波長として、空間周波数情報に対応し得る、最も多くの情報を有する画像に対応する波長を選択してもよい。例えば、緑色チャネル画像が、赤色チャネル画像および青色チャネル画像よりも多くの情報を含有する場合、顕微鏡100は、第1の波長として緑色を選択してもよい。顕微鏡100はまた、他の波長に優先順位を付ける、または別様にランク付けをしてもよい。例えば、顕微鏡100は、第2の波長として赤色を選択し、第3の波長として青色を選択してもよい。
【0052】
いくつかの実施例では、顕微鏡100は、照明条件の第1のセットを判定してもよい。顕微鏡100は、初期画像データから識別された情報に基づいて、照明条件の第1のセットを判定してもよい。顕微鏡100は、例えば、光源の数、光源の場所、複数の光源の場所の組み合わせ、照明角度、照明角度の組み合わせ、照明の数、拡散器の位置、光のパターン、フィルタ、マスク、またはサンプルの焦点を判定してもよい。
【0053】
いくつかの実施例では、顕微鏡100は、第1の画像を再構築するための算出プロセスを判定してもよい。例えば、顕微鏡100は、初期画像データセットからのある情報および/またはパターンを認識することによって等、初期画像データセットに基づいて、算出プロセスを判定してもよい。
【0054】
ステップ320において、本明細書に説明されるシステムのうちの1つ以上が、画像センサを用いて、それぞれ、第2の波長を備える、第2の数の照明条件を備える照明条件の第2のセットを使用して照明されたサンプルから第2の画像データセットを入手してもよい。第1の数の照明条件は、第2の数の照明条件よりも大きくてもよい。例えば、顕微鏡100が、画像捕捉デバイス102を用いて、第1の数の照明条件を下回る第2の数の照明条件を有する照明条件の第2のセットを使用して、照明アセンブリ110によって照明されたサンプル114から第2の画像データセットを入手してもよい。第2の画像データセットは、サンプル114の1つ以上の画像を含んでもよい。
【0055】
第1の数は、第2の数よりも少なくとも2倍大きくてもよい。第2の画像データセットと関連付けられる第2の入手時間は、第1の画像データセットと関連付けられる第1の入手時間の半分以下であってもよい。
【0056】
より少ない照明条件を有することに加えて、照明条件の第2のセットはさらに、照明条件の第1のセットと異なってもよい。第2の画像データセットは、第1の画像データセットよりも小さくてもよい。例えば、より少ない照明条件が、存在するため、顕微鏡100は、第1の画像データセットよりも少ない第2の画像データセットに関する画像を捕捉してもよい。いくつかの実装では、顕微鏡100は、第1の画像データセットを入手した後に第2の画像データセットを入手してもよい。
【0057】
照明条件の第2のセットは、それぞれ、照明アセンブリ110が、第2の波長における光を放出することによって、サンプル114を照明し得るように、第2の波長を含んでもよい。第2の波長は、第2の色に対応してもよい。例えば、第2の波長は、以下の範囲、すなわち、約200~約380ナノメートル(nm)の紫外範囲、約380~約450nmの紫色範囲、約450~約485nmの青色範囲、約485~500nmのシアン色範囲、約500~565nmの緑色範囲、約565~約590nmの黄色範囲、約590~625nmの橙色範囲、約625~約740nmの赤色範囲、または約700nm~約1100nmの近赤外範囲のうちの1つに対応してもよい。
【0058】
第2の波長は、第1の波長と異なってもよい。例えば、第2の波長は、(第1の波長の)第1の色と異なる第2の色に対応してもよい。いくつかの実施例では、第1の波長は、(第1の全幅半値を含み得る)波長の第1の分布を放出する第1の照明源の第1のピークに対応してもよく、第2の波長は、(第2の全幅半値を含み得る)波長の第2の分布の第2のピークに対応してもよい。第1の全幅半値は、第2の全幅半値と重複し得ない。代替として、第1および第2の波長は、異なる範囲の波長に対応してもよい。
【0059】
いくつかの実施例では、第2の波長は、判定されてもよい。例えば、第2の波長は、ユーザ定義されてもよい。代替として、顕微鏡100は、ステップ310に関して上記に説明されるように、第2の波長を判定してもよい。加えて、顕微鏡100は、例えば、ステップ310に関して上記に説明される初期画像データセットに基づいて、照明条件の第2のセットを判定してもよい。
【0060】
ステップ330において、本明細書に説明されるシステムのうちの1つ以上が、第1の画像データセットおよび第2の画像データセットをサンプルの算出的に再構築された画像に組み合わせてもよい。例えば、顕微鏡100は、第1の画像データセットおよび第2の画像データセットをサンプル114の算出的に再構築された画像に組み合わせてもよい。
【0061】
算出的に再構築された画像は、2次元(2D)画像、3次元(3D)画像、2D強度画像、3D強度画像、2D位相画像、3D位相画像、2D蛍光画像、3D蛍光画像、2Dハイパースペクトル画像、または3Dハイパースペクトル画像のうちの1つ以上を含んでもよい。算出的に再構築された画像は、色画像を含んでもよい。例えば、色画像は、赤色チャネル、緑色チャネル、または青色チャネルのうちの2つ以上を含んでもよい。そのような実施例では、第1の波長は、赤色チャネル、緑色チャネル、または青色チャネルのうちの1つに対応してもよく、第2の波長は、赤色チャネル、青色チャネル、または緑色チャネルのうちの別のものに対応してもよい。
【0062】
また、算出的に再構築された画像の空間周波数帯域幅は、照明条件の第1のセットを用いて入手された複数の画像のそれぞれの空間周波数帯域幅を少なくとも1.5倍上回ってもよい。
【0063】
いくつかの実施例では、顕微鏡100は、第1の画像データセットから第1の算出的に再構築された画像を発生させ、第2のデータセットから第2の算出的に再構築された画像を発生させるために、第1の画像データセットおよび第2の画像データセットを別個に処理してもよい。顕微鏡100は、算出的に再構築された画像を発生させるために、第1の算出的に再構築された画像を第2の算出的に再構築された画像と組み合わせてもよい。第1の画像データセットは、第1の複数の画像を含んでもよく、第2の画像データセットは、1つ以上の画像を含んでもよい。1つ以上の画像は、照明条件の第2のセットを用いて入手された単一の画像を含んでもよい。代替として、1つ以上の画像は、第2の複数の画像を含んでもよい。顕微鏡100は、算出的に再構築された画像を発生させるために、第1の複数の画像および1つ以上の画像をともに処理してもよい。
【0064】
また、いくつかの実施例では、顕微鏡100は、画像センサ(例えば、画像捕捉デバイス102)を用いて、照明条件の第3のセットを使用して、第3の波長を用いて照明されたサンプルから第3の画像データセットを入手してもよい。照明条件の第3のセットは、第1の数の照明条件を下回る第3の数の照明条件を含んでもよい。顕微鏡100は、算出的に再構築された画像を発生させるために、第3のデータセットを第1の画像データセットおよび第2の画像データセットと組み合わせてもよい。
【0065】
別の実施例では、顕微鏡100は、画像センサ(例えば、画像捕捉デバイス102)を用いて、照明条件のN個の付加的セットを使用して、N個の付加的波長を用いて照明されたサンプルからN個の付加的画像データセットを入手してもよい。Nは、少なくとも1の整数であってもよい。例えば、Nは、約10~100の範囲内の整数であってもよい。顕微鏡100は、算出的に再構築された画像を発生させるために、N個の付加的データセットを第1の画像データセット、第2の画像データセット、および第3の画像データセットと組み合わせてもよい。算出的に再構築された画像は、ハイパースペクトル画像を含んでもよい。
【0066】
図4Aは、顕微鏡100等の好適な顕微鏡によって実施され得る、対応する方法400のワークフロー図を図示する。方法400は、方法300の変形例に対応し得る。
【0067】
図4Aに図示されるように、ステップ410(ステップ310に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス102を使用して、照明アセンブリ110によって照明されるようなチャネル#1からのN
1個の画像を入手してもよい。ステップ411(ステップ330に対応し得る)において、顕微鏡100は、例えば、チャネル#1に関する第1の算出的に再構築された画像を発生させるために、チャネル#1からのN
1個の画像を処理してもよい。顕微鏡100は、低分解能画像の数(例えば、N
1)に基づいて、第1の算出的に再構築された画像に関する分解能を判定してもよい。
【0068】
ステップ420(ステップ320に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス101を使用して、照明アセンブリ110によって照明されるようなチャネル#2からのN2個の画像を入手してもよい。ステップ421(ステップ330に対応し得る)において、顕微鏡100は、例えば、チャネル#2に関する第2の算出的に再構築された画像を発生させるために、チャネル#2からのN2個の画像を処理してもよい。顕微鏡100は、低分解能画像の数(例えば、N2)に基づいて、第2の算出的に再構築された画像に関する分解能を判定してもよい。
【0069】
顕微鏡100は、任意の順序で、チャネル、例えば、チャネル#1-チャネル#M毎に入手および処理を繰り返してもよい。加えて、本明細書に説明されるように、顕微鏡100は、チャネル毎に、かつサンプル毎に、照明の数を含む、照明条件を適応的に判定してもよい。ステップ430(ステップ320に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス101を使用して、チャネル#MからのNM個の画像を入手してもよい。ステップ431(ステップ330に対応し得る)において、顕微鏡100は、例えば、チャネル#Mに関する算出的に再構築された画像を発生させるために、チャネル#MからのNM個の画像を処理してもよい。
【0070】
ステップ440(ステップ330に対応し得る)において、顕微鏡100は、チャネル(例えば、チャネル#1-M)を融合し、最終画像を形成してもよい。例えば、顕微鏡100は、チャネル毎の入手された画像、チャネル毎の算出的に再構築された画像、および/またはそれらの任意の副次的組み合わせを使用して、サンプル114に関する最終的な算出的に再構築された画像を発生させてもよい。チャネルの融合は、多くの方法で実施されることができる。いくつかの実施形態では、ステップ540、440、442、または444のうちの1つ以上は、色較正を含み、例えば、CIELAB、CIELUV、YCbCr、XYZ、またはCIEUVW等の色空間を使用してもよい。
【0071】
図4Bは、顕微鏡100等の好適な顕微鏡によって実施され得る、別の方法402のワークフロー図を図示する。方法402は、方法300および/または方法400の変形例に対応し得る。
【0072】
図4Bに図示されるように、ステップ412(ステップ310に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス102を使用して、照明アセンブリ110によって照明されるようなチャネル#1からのN
1個の画像を入手してもよい。ステップ422(ステップ320に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス101を使用して、照明アセンブリ110によって照明されるようなチャネル#2からのN
2個の画像を入手してもよい。
【0073】
ステップ413(ステップ330に対応し得る)において、顕微鏡100は、例えば、チャネル#1およびチャネル#2に関する算出的に再構築された画像を発生させるために、チャネル#1からのN1個の画像およびチャネル#2からのN2個の画像を処理してもよい。
【0074】
顕微鏡100は、任意の順序で、チャネル、例えば、チャネル#1-チャネル#M毎に入手および処理を繰り返してもよい。ステップ432(ステップ320に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス101を使用して、チャネル#MからのNM個の画像を入手してもよい。ステップ433(ステップ330に対応し得る)において、顕微鏡100は、例えば、チャネル#Mに関する算出的に再構築された画像を発生させるために、チャネル#MからのNM個の画像を処理してもよい。
【0075】
ステップ442(ステップ330に対応し得る)において、顕微鏡100は、チャネル(例えば、チャネル#1-M)を融合し、最終画像を形成してもよい。例えば、顕微鏡100は、チャネル毎の入手された画像、各チャネルおよび/またはチャネル組み合わせに関する算出的に再構築された画像、ならびに/もしくはそれらの任意の副次的組み合わせを使用して、サンプル114に関する最終的な算出的に再構築された画像を発生させてもよい。
【0076】
図4Cは、顕微鏡100等の好適な顕微鏡によって実施され得る、別の方法404のワークフロー図を図示する。方法404は、方法300、方法400、および/または方法402の変形例に対応し得る。
【0077】
顕微鏡100は、任意の順序で、画像を入手し、各チャネル、例えば、チャネル#1-チャネル#Mを処理してもよい。
図4Cに図示されるように、ステップ414(ステップ310に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス102を使用して、照明アセンブリ110によって照明されるようなチャネル#1からのN
1個の画像を入手してもよい。ステップ424(ステップ320に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス101を使用して、照明アセンブリ110によって照明されるようなチャネル#2からのN
2個の画像を入手してもよい。ステップ432(ステップ320に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス101を使用して、チャネル#MからのN
M個の画像を入手してもよい。
【0078】
ステップ415(ステップ330に対応し得る)において、顕微鏡100は、例えば、チャネル#1-チャネル#Mに関する算出的に再構築された画像を発生させるために、チャネル#1からのN1個の画像、チャネル#2からのN2個の画像、およびチャネル#MからのNM個の画像を処理してもよい。
【0079】
ステップ444(ステップ330に対応し得る)において、顕微鏡100は、チャネル(例えば、チャネル#1-M)を融合し、最終画像を形成してもよい。例えば、顕微鏡100は、チャネル毎の入手された画像、チャネル組み合わせに関する算出的に再構築された画像、および/またはそれらの任意の副次的組み合わせを使用して、サンプル114に関する最終的な算出的に再構築された画像を発生させてもよい。
【0080】
図5は、顕微鏡100等の好適な顕微鏡によって実施され得る、方法500のワークフロー図を図示する。方法500は、方法300、方法400、方法402、および/または方法404の変形例に対応し得る。特に、方法500は、方法400の具体的実施例に対応し得る。
【0081】
図5に図示されるように、ステップ510(ステップ310および/またはステップ410に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス102を使用して、照明アセンブリ110によって照明されるような緑色チャネルを使用するN個の画像を入手してもよい。上記に説明されるように、緑色チャネルは、赤色または青色チャネルよりも多くの情報を提供し得、したがって、緑色チャネルを優先することが、望ましくあり得る。顕微鏡100は、本明細書に説明されるように、適応的にNを判定してもよい、または事前構成された値を使用してもよい。加えて、顕微鏡100は、顕微鏡100の固有の分解能よりも低い分解能等の低分解能において緑色チャネルからのN個の画像を入手してもよい。ステップ511(ステップ330および/またはステップ411に対応し得る)において、顕微鏡100は、例えば、低分解能画像であり得る緑色チャネル画像から高分解能画像を再構築するために、緑色チャネルからのN個の画像を処理してもよい。
図6は、緑色チャネルからのN個の画像から再構築され得る、高分解能画像600を示す。
【0082】
ステップ520(ステップ320および/またはステップ420に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス101を使用して、照明アセンブリ110によって照明されるような赤色チャネルからの単一の画像を入手してもよい。顕微鏡100は、顕微鏡100の固有の分解能において赤色チャネル画像を入手してもよい。ステップ521(ステップ330および/またはステップ421に対応し得る)において、顕微鏡100は、例えば、赤色画像から雑音除去する、またはそれを別様に強化するために、赤色チャネルからの画像を処理してもよい。
図7は、ケーラー照明を使用して入手された単一の画像であり得る、画像700を示す。
図6および7に見られるように、画像700は、画像600のものよりも低い分解能を有し得る。
【0083】
ステップ530(ステップ320および/またはステップ430に対応し得る)において、顕微鏡100は、画像捕捉デバイス101を使用して、青色チャネルからの単一の画像を入手してもよい。顕微鏡100は、顕微鏡100の固有の分解能において青色チャネル画像を入手してもよい。ステップ531(ステップ330および/またはステップ431に対応し得る)において、顕微鏡100は、例えば、青色画像から雑音除去するために、青色チャネルからの画像を処理してもよい。
図8は、ケーラー照明を使用して入手された単一の画像であり得る、画像800を示す。
図6および8に見られるように、画像800は、画像600のものよりも低い分解能を有し得る。
【0084】
ステップ540(ステップ330および/またはステップ440に対応し得る)において、顕微鏡100は、チャネル(例えば、赤色、緑色、および青色チャネル)を融合し、高分解能色画像を形成してもよい。例えば、顕微鏡100は、チャネル毎の入手された画像、チャネル毎の処理された画像、および/またはそれらの任意の副次的組み合わせを使用して、サンプル114に関する最終的な算出的に再構築された画像を発生させてもよい。
図9は、画像600、画像700、および画像800をともに処理することによって発生された色高分解能画像であり得る、画像900を示す。
図6-9に見られるように、画像900は、画像600、画像700、および画像800のものよりも高い分解能を有し得る。
図5は、緑色、赤色、および青色の順序における入手ならびに処理を示すが、顕微鏡100は、任意の順序でチャネル毎に入手および処理を実施してもよい。
【0085】
算出的に再構築された画像の改良された空間周波数帯域幅が、いくつかの実施形態による、
図10-13に示される例示的画像を参照して理解されるであろう。
【0086】
図10は、赤色照明色を使用する画像センサを用いて入手されたズームイン未加工画像1000および対応する細胞構造を示す。
【0087】
図11は、青色照明色を使用する画像センサを用いて入手されたズームイン未加工画像1100および
図10の対応する細胞構造を示す。
【0088】
図12は、緑色照明色を使用する画像センサを用いて入手されたズームイン未加工画像1200および
図10の対応する細胞構造を示す。
【0089】
図13は、緑色を用いて照明された複数の画像から取得された算出的に再構築された画像1300および
図10-12の対応する細胞構造を示す。複数の画像は、本明細書に説明されるような照明条件の第1のセットを用いて発生され、算出的に再構築された画像1300は、本明細書に説明されるような複数の画像から取得された。
【0090】
図14は、算出的に再構築されたRGB画像1400および
図10-13における画像の対応する細胞構造を示す。算出的に再構築された色画像1400は、複数の緑色照明条件および単一の赤色照明条件ならびに単一の青色照明条件を用いて発生された。
図10-14を参照して理解されるであろうように、算出的に再構築された色画像1400は、それぞれ、
図10-12の個々の赤色、青色、および緑色画像と比べて、細胞構造の改良された分解能を示す。算出的に再構築された色画像1400は、第1の波長および照明条件の第1のセットに対応する算出的に再構築された画像、例えば、画像1300を、本明細書に説明されるような他の照明波長からの1つ以上の画像、例えば、画像1000および画像1100と組み合わせることによって取得されることができる。代替として、異なる波長および照明条件における画像からのデータが、最初に、本明細書に説明されるような第1の波長および照明条件の第1のセットに対応する算出的に再構築された画像を発生させることなく、算出的に再構築された色画像1400を発生させるために組み合わせられることができる。
【0091】
算出的に再構築された色画像は、細胞分析のために使用されることができ、本明細書に説明されるようなユーザによって視認されるディスプレイ上に示されてもよい。
【0092】
いくつかの実施例では、第1の数の照明条件は、第2の数の照明条件よりも少なくとも2倍大きい。第2の画像データセットと関連付けられる第2の入手時間は、第1の画像データセットと関連付けられる第1の入手時間の半分以下であってもよい。算出的に再構築された画像の空間周波数帯域幅は、照明条件の第1のセットを用いて入手された複数の画像のそれぞれの空間周波数帯域幅を少なくとも1.5倍上回ってもよい。
【0093】
いくつかの実施例では、算出的に再構築された画像は、増加された空間周波数帯域幅、光学収差に関する補正、または画像コントラストの増加のうちの1つ以上を含んでもよい。顕微鏡100は、第1の画像データセットを空間周波数空間に変換し、これは、照明条件の第1のセットに基づいて、空間周波数空間内の空間周波数にマッピングされ、照明条件の第1のセットを用いて入手された複数の画像のそれぞれの第1の空間周波数帯域幅と比べて、算出的に再構築された画像の増加された空間周波数帯域幅を提供してもよい。画像センサ、例えば、画像捕捉デバイス102は、ある空間周波数帯域幅を含んでもよく、算出的に再構築された画像の増加された空間周波数帯域幅は、画像センサの空間周波数帯域幅を画像センサ上へのサンプルの画像の倍率で除算したものを上回ってもよい。
【0094】
いくつかの実施例では、第1の画像データセットは、それぞれ、第1の空間周波数帯域幅を備える、第1の複数の画像を含んでもよい。算出的に再構築された画像の増加された空間周波数帯域幅は、第1の複数の画像の該それぞれの第1の空間周波数帯域幅を上回ってもよい。第1の複数の画像は、第1の複数の画像の該それぞれの第1の空間周波数帯域幅を用いて分解されないサンプルの特徴を含んでもよく、算出的に再構築された画像は、算出的に再構築された画像の増加された空間周波数帯域幅を用いて分解されるサンプルの特徴を含んでもよい。
【0095】
顕微鏡100は、算出的に再構築された画像上の光学収差の効果を減少させるように、サンプル情報から収差情報を分離することによって、光学収差の補正を提供してもよい。随意に、収差情報は、画像センサ上にサンプルを撮像するために使用される光学系と関連付けられる収差空間周波数および位相を含んでもよい。随意に、サンプル情報は、サンプルの構造と関連付けられるサンプル空間周波数および位相を含んでもよい。
【0096】
顕微鏡100は、サンプルをより良好に表すために、再構築された画像の高空間周波数を算出的に増幅することによって、算出的に再構築された画像の増加された画像コントラストを提供してもよい。算出的に再構築された画像は、増加されたコントラストを含んでもよい。増加されたコントラストは、第1の画像データセットの複数の画像のそれぞれの高空間周波数と低空間周波数との比率と比べて、算出的に再構築された画像における高空間周波数と低空間周波数との増加された比率を含んでもよい。
【0097】
顕微鏡100は、ユーザインターフェース112等のディスプレイ上に再構築された画像を示してもよい。再構築された画像は、第1の波長に対応する第1の色チャネルに関する第1の空間周波数帯域幅を用いて、かつ第2の波長に対応する第2の色チャネルに関する第2の空間周波数帯域幅を用いてディスプレイ上に示されてもよい。第1の空間周波数帯域幅は、第2の空間周波数帯域幅を上回ってもよい。例えば、第1の波長は、第1の色チャネルが、緑色チャネルに対応するように、緑色光に対応してもよい。第2の波長は、第2の色チャネルが、赤色チャネルまたは青色チャネルに対応するように、赤色光または青色光に対応してもよい。緑色チャネルは、第1の空間周波数帯域幅を用いてディスプレイ上に示されてもよく、赤色または青色チャネルは、第2の空間周波数帯域幅を用いてディスプレイ上に示されてもよい。
【0098】
いくつかの実施例では、顕微鏡100は、再構築された画像を、第1の波長に対応する第1の空間周波数帯域幅および第1のユーザ知覚可能な色ならびに第2の波長に対応する第2の空間周波数帯域幅および第2のユーザ知覚可能な色を用いてディスプレイ、例えば、ユーザインターフェース112上に提供してもよい。第1の空間周波数帯域幅は、第2の波長における照明条件の第2のセットを用いて画像センサによって入手された1つ以上の画像の空間周波数帯域幅を上回ってもよい。
【0099】
いくつかの実施例では、算出的に再構築された画像は、第1の波長に対応する第1の空間周波数帯域幅と、第2の波長に対応する第2の空間周波数帯域幅とを含んでもよい。第1の空間周波数帯域幅は、第2の波長における照明条件の第2のセットを用いて画像センサによって入手された1つ以上の画像の空間周波数帯域幅を上回ってもよい。
【0100】
いくつかの実施例では、算出的に再構築された画像は、赤色チャネルと、緑色チャネルと、青色チャネルとを含んでもよい。第2の波長は、赤色チャネルに対応する赤色光を含んでもよく、第3の波長は、第3のチャネルに対応する青色光を含んでもよい。第3のチャネルは、第1の空間周波数帯域幅を下回り得る第3の空間周波数帯域幅を用いてディスプレイ上に示されてもよい。
【0101】
いくつかの実施例では、画像センサ、例えば、画像捕捉デバイス102は、ピクセルの2次元アレイを備える、センサを含んでもよい。第1の画像データセットの第1の色は、第1の波長に対応してもよく、第2の画像データセットの第2の色は、第2の波長に対応してもよい。顕微鏡100は、第1の波長および第2の波長に基づいて、赤色チャネル、緑色チャネル、ならびに青色チャネルに算出的に再構築された画像をマッピングしてもよい。
【0102】
いくつかの実施例では、画像センサは、ピクセルの2次元アレイを備える、グレースケール画像センサを含んでもよい。いくつかの実施例では、画像センサは、ピクセルの2次元アレイを備える、色画像センサと、2次元アレイにわたって配列される複数の色フィルタを備える、色フィルタアレイとを含んでもよい。第1の画像データセットは、第1の波長および第1の波長における色フィルタの第1の吸収特性に基づいて判定されてもよい。第2の画像データセットは、第2の波長および第2の波長における第2の吸収特性に基づいて判定されてもよい。顕微鏡100は、算出的に再構築された画像を発生させるために、第1の波長における色フィルタの第1の吸収特性および第2の波長における色フィルタの第2の吸収特性に従って、第1の画像データセットおよび第2の画像データセットを組み合わせてもよい。
【0103】
いくつかの実施例では、第1の波長は、第2の波長と異なってもよく、第1の画像データセットの一部および第2の画像データセットの一部は、サンプルが、照明条件の第2のセットのうちの1つ以上を用いて照明されるとき、サンプルを照明する照明条件のセットのうちの1つ以上を用いて実質的に同時に入手されてもよい。
【0104】
いくつかの実施例では、第1のデータセットおよび第2のデータセットは、サンプルの第1の深度に対応する。顕微鏡100はさらに、顕微鏡100の焦点を調節し、複数の深度においてサンプルを撮像してもよい。顕微鏡100はまた、算出的に再構築された画像を発生させるために、入手するステップおよび組み合わせるステップ(例えば、ステップ310-330)を繰り返してもよい。算出的に再構築された画像は、複数の深度に対応する異なる深度における複数の算出的に再構築された画像を含んでもよい。
【0105】
例示的方法300、方法400、方法402、方法404、および方法500に関連して上記に解説されるように、本明細書に説明される算出撮像システムは、波長毎に入手をカスタマイズすることによって、異なる波長において画像を入手するための入手時間を低減させ得る。より多くの情報を生成するであろう波長は、より少ない情報を生成するであろう波長よりも優先されてもよい(例えば、より多くの入手および/または再構築時間を与えられる)。例えば、緑色に対する人間の眼の感度のため、緑色チャネルは、赤色および青色チャネルよりも優先されてもよい。算出撮像システムに関する全体的撮像時間は、優先順位のより低い波長に関する入手および/または再構築時間を低減させ、その他の点で、優先される波長に関する入手および/または再構築時間を維持することによって、結果として生じる再構築された画像への有意な有害効果を伴わずに低減され得る。言い換えると、優先順位のより低い波長に関する入手および/または再構築時間を低減させることに起因する情報の損失は、優先される波長からの情報の保全によって軽減され得る。
【0106】
本明細書に説明されるように、本明細書に説明および/または図示されるコンピューティングデバイスならびにシステムは、広義には、本明細書に説明されるモジュール内に含有されるもの等のコンピュータ可読命令を実行することが可能な任意のタイプまたは形態のコンピューティングデバイスもしくはシステムを表す。それらの最も基本的な構成では、これらのコンピューティングデバイスは、それぞれ、少なくとも1つのメモリデバイスと、少なくとも1つの物理的プロセッサとを備えてもよい。
【0107】
本明細書に使用されるような用語「メモリ」または「メモリデバイス」は、概して、データならびに/もしくはコンピュータ可読命令を記憶することが可能な任意のタイプまたは形態の揮発性もしくは不揮発性記憶デバイスまたは媒体を表す。一実施例では、メモリデバイスは、本明細書に説明されるモジュールのうちの1つ以上を記憶、ロード、および/または維持してもよい。メモリデバイスの実施例は、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、光ディスクドライブ、キャッシュ、同一物のうちの1つ以上の変形例もしくは組み合わせ、または任意の他の好適な記憶メモリを備える。
【0108】
加えて、本明細書に使用されるような用語「プロセッサ」または「物理的プロセッサ」は、概して、コンピュータ可読命令を解釈ならびに/もしくは実行することが可能な任意のタイプまたは形態のハードウェア実装処理ユニットを指す。一実施例では、物理的プロセッサは、上記に説明されるメモリデバイス内に記憶される1つ以上のモジュールにアクセスする、および/またはそれを修正してもよい。物理的プロセッサの実施例は、限定ではないが、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット(CPU)、ソフトコアプロセッサを実装するフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、同一物のうちの1つ以上の部分、同一物のうちの1つ以上の変形例もしくは組み合わせ、または任意の他の好適な物理的プロセッサを備える。
【0109】
別個の要素として図示されるが、本明細書に説明および/または図示される方法ステップは、単一のアプリケーションの部分を表し得る。加えて、いくつかの実施形態では、これらのステップのうちの1つ以上は、コンピューティングデバイスによって実行されると、コンピューティングデバイスに、方法ステップ等の1つ以上のタスクを実施させ得る、1つ以上のソフトウェアアプリケーションもしくはプログラムを表す、またはそれに対応し得る。
【0110】
加えて、本明細書に説明されるデバイスのうちの1つ以上は、データ、物理的デバイス、および/または物理的デバイスの表現を、1つの形態から別の形態に変換してもよい。加えて、または代替として、本明細書に列挙されるモジュールのうちの1つ以上は、コンピューティングデバイス上で実行すること、コンピューティングデバイス上にデータを記憶すること、および/または別様にコンピューティングデバイスと相互作用することによって、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ならびに/もしくは物理的コンピューティングデバイスの任意の他の部分を、1つの形態のコンピューティングデバイスから別の形態のコンピューティングデバイスに変換してもよい。
【0111】
本明細書に使用されるような用語「コンピュータ可読媒体」は、概して、コンピュータ可読命令を記憶または搬送することが可能な任意の形態のデバイス、キャリア、もしくは媒体を指す。コンピュータ可読媒体の実施例は、限定ではないが、搬送波等の伝送型媒体、および磁気記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ、テープドライブ、およびフロッピーディスク)、光学記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、およびBLU-RAY(登録商標)ディスク)、電子記憶媒体(例えば、ソリッドステートドライブおよびフラッシュ媒体)、ならびに他の分散システム等の非一過性型媒体を備える。
【0112】
当業者は、本明細書に開示される任意のプロセスまたは方法が、多くの方法で修正され得ることを認識するであろう。本明細書に説明および/または図示されるプロセスパラメータならびにステップのシーケンスは、実施例としてのみ与えられ、所望に応じて変動されることができる。例えば、本明細書に図示および/または説明されるステップは、特定の順序で示される、もしくは議論されるが、これらのステップは、必ずしも図示または議論される順序で実施される必要はない。
【0113】
本明細書に説明および/または図示される種々の例示的方法はまた、本明細書に説明もしくは図示されるステップのうちの1つ以上を省略する、もしくは開示されるものに加えて、付加的ステップを備えてもよい。さらに、本明細書に開示されるような任意の方法のステップが、本明細書に開示されるような任意の他の方法のいずれか1つ以上のステップと組み合わせられることができる。
【0114】
本明細書に説明されるようなプロセッサは、本明細書に開示される任意の方法の1つ以上のステップを実施するように構成されることができる。代替として、または組み合わせて、プロセッサは、本明細書に開示されるような1つ以上の方法の1つ以上のステップを組み合わせるように構成されることができる。
【0115】
別様に記述されない限り、本明細書および請求項に使用されるような用語「~に接続される」ならびに「~に結合される」(およびそれらの派生語)は、直接ならびに間接的(すなわち、他の要素または構成要素を介した)接続の両方を可能にするものとして解釈されるものである。加えて、本明細書および請求項に使用されるような用語「a」ならびに「an」は、「~のうちの少なくとも1つ」を意味するものとして解釈されるものである。最後に、使用を容易にするために、本明細書および請求項に使用されるような用語「~を含む(including)」ならびに「~を有する(having)」(およびそれらの派生語)は、単語「~を備える(comprising)」と同義的であり、それと同一の意味を有するものとする。
【0116】
本明細書に開示されるようなプロセッサは、本明細書に開示されるような任意の方法のいずれか1つ以上のステップを実施するための命令とともに構成されることができる。
【0117】
用語「第1の」、「第2の」、「第3の」等が、事象の任意の特定の順序またはシーケンスを指すことなく、種々の層、要素、構成要素、領域、もしくは区分を説明するために本明細書に使用され得ることを理解されたい。これらの用語は、単に、1つの層、要素、構成要素、領域、または区分を別の層、要素、構成要素、領域、もしくは区分と区別するために使用される。本明細書に説明されるような第1の層、要素、構成要素、領域、または区分は、本開示の教示から逸脱することなく、第2の層、要素、構成要素、領域、もしくは区分と称され得る。
【0118】
本明細書に使用されるように、用語「または」は、代替として、かつ組み合わせて、項目を指すために包括的に使用される。
【0119】
本明細書に使用されるように、数字等の文字が、同様の要素を指す。
【0120】
本開示は、以下の付番された付記を含む。各付記は、そのような組み合わせが、本明細書に開示される教示と一貫する範囲内で、1つ以上の他の付記と組み合わせられることができる。
【0121】
付記1.算出的に再構築された画像を発生させるための方法であって、画像センサを用いて、それぞれが第1の波長を備える、第1の数の照明条件を備える照明条件の第1のセットを使用して照明されたサンプルから第1の画像データセットを入手することと、画像センサを用いて、それぞれが第2の波長を備える、第2の数の照明条件を備える照明条件の第2のセットを使用して照明されたサンプルから第2の画像データセットを入手することであって、第1の数は、第2の数よりも大きい、ことと、第1の画像データセットおよび第2の画像データセットをサンプルの算出的に再構築された画像に組み合わせることとを含む、方法
【0122】
付記2.算出的に再構築された画像は、第1の波長に対応する第1の空間周波数帯域幅と、第2の波長に対応する第2の空間周波数帯域幅とを備え、第1の空間周波数帯域幅は、第2の空間周波数帯域幅を上回る、付記1に記載の方法。
【0123】
付記3.第1の空間周波数帯域幅は、第1の波長における照明条件の第1のセットを用いて画像センサによって入手された1つ以上の画像の空間周波数帯域幅を上回る、付記2に記載の方法。
【0124】
付記4.第2の空間周波数帯域幅は、第2の波長における照明条件の第2のセットを用いて画像センサによって入手された1つ以上の画像の空間周波数帯域幅を上回る、付記2に記載の方法。
【0125】
付記5.算出的に再構築された画像は、少なくとも部分的に、第1の波長からの第1の画像データセットに基づいて、第2の波長に関する増加されたコントラストまたは収差補正のうちの1つ以上を備える、付記2に記載の方法。
【0126】
付記6.再構築された画像を、第1の波長に対応する第1の空間周波数帯域幅および第1のユーザ知覚可能な色ならびに第2の波長に対応する第2の空間周波数帯域幅および第2のユーザ知覚可能な色を用いてディスプレイ上に提供することであって、第1の空間周波数帯域幅は、第2の空間周波数帯域幅および第1の波長における照明条件の第1のセットを用いて画像センサによって入手された1つ以上の画像の空間周波数帯域幅を上回る、ことをさらに含む、付記1に記載の方法。
【0127】
付記7.第1の数は、第2の数よりも少なくとも2倍大きく、第2の画像データセットと関連付けられる第2の入手時間は、第1の画像データセットと関連付けられる第1の入手時間の半分以下であり、算出的に再構築された画像の空間周波数帯域幅は、照明条件の第1のセットを用いて入手された複数の画像のそれぞれの空間周波数帯域幅を少なくとも1.5倍上回る、付記1に記載の方法。
【0128】
付記8.第1の画像データセットは、サンプルの複数の画像を備え、第2の画像データセットは、サンプルの1つ以上の画像を備え、第2の画像データセットは、第1の画像データセットよりも少ないサンプルの画像を備える、付記1に記載の方法。
【0129】
付記9.算出的に再構築された画像は、増加された空間周波数帯域幅、光学収差に関する補正、または画像コントラストの増加のうちの1つ以上を備える、付記1に記載の方法。
【0130】
付記10.第1の画像データセットは、空間周波数空間に変換され、照明条件の第1のセットに基づいて空間周波数空間内の空間周波数にマッピングされ、照明条件の第1のセットを用いて入手された複数の画像のそれぞれの第1の空間周波数帯域幅と比べて、算出的に再構築された画像の増加された空間周波数帯域幅を提供する、付記9に記載の方法。
【0131】
付記11.画像センサは、ある空間周波数帯域幅を備え、算出的に再構築された画像の増加された空間周波数帯域幅は、画像センサの空間周波数帯域幅を画像センサ上へのサンプルの画像の倍率で除算したものを上回る、付記9に記載の方法。
【0132】
付記12.第1の画像データセットは、それぞれが第1の空間周波数帯域幅を備える、第1の複数の画像を備え、算出的に再構築された画像の増加された空間周波数帯域幅は、第1の複数の画像の該それぞれの第1の空間周波数帯域幅を上回る、付記9に記載の方法。
【0133】
付記13.第1の複数の画像は、第1の複数の画像の該それぞれの第1の空間周波数帯域幅を用いて分解されないサンプルの特徴を備え、算出的に再構築された画像は、算出的に再構築された画像の増加された空間周波数帯域幅を用いて分解されるサンプルの特徴を備える、付記12に記載の方法。
【0134】
付記14.光学収差の補正は、算出的に再構築された画像上の光学収差の効果を減少させるように、サンプル情報から収差情報を分離することによって提供され、随意に、収差情報は、画像センサ上にサンプルを撮像するために使用される光学系と関連付けられる収差空間周波数および位相を備え、随意に、サンプル情報は、サンプルの構造と関連付けられるサンプル空間周波数および位相を備える、付記9に記載の方法。
【0135】
付記15.算出的に再構築された画像の増加された画像コントラストは、サンプルをより良好に表すために、再構築された画像の高空間周波数を算出的に増幅することによって提供される、付記9に記載の方法。
【0136】
付記16.算出的に再構築された画像は、増加されたコントラストを備え、増加されたコントラストは、第1の画像データセットの複数の画像のそれぞれの高空間周波数と低空間周波数との比率と比べて、算出的に再構築された画像における高空間周波数と低空間周波数との増加された比率を備える、付記9に記載の方法。
【0137】
付記17.第1の画像データセットおよび第2の画像データセットは、第1の画像データセットから第1の算出的に再構築された画像を発生させ、第2のデータセットから第2の算出的に再構築された画像を発生させるために、別個に処理され、第1の算出的に再構築された画像は、算出的に再構築された画像を発生させるために、第2の算出的に再構築された画像と組み合わせられる、付記1に記載の方法。
【0138】
付記18.第1の画像データセットは、第1の複数の画像を備え、第2の画像データセットは、1つ以上の画像を備え、第1の複数の画像および1つ以上の画像は、算出的に再構築された画像を発生させるために、ともに処理される、付記1に記載の方法。
【0139】
付記19.1つ以上の画像は、照明条件の第2のセットを用いて入手された単一の画像を備える、付記18に記載の方法。
【0140】
付記20.1つ以上の画像は、第2の複数の画像を備える、付記18に記載の方法。
【0141】
付記21.算出的に再構築された画像は、色画像を備え、色画像は、赤色チャネル、緑色チャネル、または青色チャネルのうちの2つ以上を備える、付記1に記載の方法。
【0142】
付記22.第1の波長は、赤色チャネル、緑色チャネル、または青色チャネルのうちの1つに対応し、第2の波長は、赤色チャネル、青色チャネル、または緑色チャネルのうちの別のものに対応する、付記21に記載の方法。
【0143】
付記23.再構築された画像は、第1の波長に対応する第1の色チャネルに関する第1の空間周波数帯域幅を用いて、かつ第2の波長に対応する第2の色チャネルに関する第2の空間周波数帯域幅を用いてディスプレイ上に示され、第1の空間周波数帯域幅は、第2の空間周波数帯域幅を上回る、付記22に記載の方法。
【0144】
付記24.第1の波長は、緑色光を備え、第1のチャネルは、緑色チャネルを備え、第2の波長は、赤色光または青色光を備え、第2の色チャネルは、赤色チャネルまたは青色チャネルを備え、緑色チャネルは、第1の空間周波数帯域幅を用いてディスプレイ上に示され、赤色チャネルまたは青色チャネルは、第2の空間周波数帯域幅を用いてディスプレイ上に示される、付記23に記載の方法。
【0145】
付記25.算出的に再構築された画像は、赤色チャネルと、緑色チャネルと、青色チャネルとを備え、第2の波長は、赤色チャネルに対応する赤色光を備え、第3の波長は、第3のチャネルに対応する青色光を備え、第3のチャネルは、第1の空間周波数帯域幅を下回る第3の空間周波数帯域幅を用いてディスプレイ上に示される、付記24に記載の方法。
【0146】
付記26.画像センサは、ピクセルの2次元アレイを備える、センサを備え、第1の画像データセットの第1の色は、第1の波長に対応し、第2の画像データセットの第2の色は、第2の波長に対応し、算出的に再構築された画像は、第1の波長および第2の波長に基づいて、赤色チャネル、緑色チャネル、および青色チャネルにマッピングされる、付記21に記載の方法。
【0147】
付記27.画像センサは、ピクセルの2次元アレイを備える、グレースケール画像センサを備える、付記26に記載の方法。
【0148】
付記28.画像センサは、ピクセルの2次元アレイを備える、色画像センサと、2次元アレイにわたって配列される複数の色フィルタを備える、色フィルタアレイとを備える、付記26に記載の方法。
【0149】
付記29.第1の画像データセットは、第1の波長および第1の波長における色フィルタの第1の吸収特性に基づいて判定され、第2の画像データセットは、第2の波長および第2の波長における第2の吸収特性に基づいて判定される、付記28に記載の方法。
【0150】
付記30.第1の画像データセットおよび第2の画像データセットは、算出的に再構築された画像を発生させるために、第1の波長における色フィルタの第1の吸収特性および第2の波長における色フィルタの第2の吸収特性に従って組み合わせられる、付記29に記載の方法。
【0151】
付記31.第1の波長は、第2の波長と異なり、第1の画像データセットの一部および第2の画像データセットの一部は、サンプルが、照明条件の第2のセットのうちの1つ以上を用いて照明されるとき、サンプルを照明する照明条件のセットのうちの1つ以上を用いて実質的に同時に入手される、付記28に記載の方法。
【0152】
付記32.第1の波長は、第2の波長と異なる、付記1に記載の方法。
【0153】
付記33.第1の波長は、第1の色を備え、第2の波長は、第1の色と異なる第2の色を備える、付記32に記載の方法。
【0154】
付記34.第1の波長は、波長の第1の分布を放出する第1の照明源の第1のピークを備え、波長の第1の分布は、第1の全幅半値を備え、第2の波長は、波長の第2の分布の第2のピークを備え、波長の第2の分布は、第2の全幅半値を備え、第1の全幅半値は、第2の全幅半値と重複しない、付記32に記載の方法。
【0155】
付記35.第1の波長は、以下の範囲のうちの1つの中にあり、第2の波長は、以下の範囲のうちの異なるものの中にあり、すなわち、約200~約380ナノメートル(nm)の紫外範囲、約380~約450nmの紫色範囲、約450~約485nmの青色範囲、約485~500nmのシアン色範囲、約500~565nmの緑色範囲、約565~約590nmの黄色範囲、約590~625nmの橙色範囲、約625~約740nmの赤色範囲、または約700nm~約1100nmの近赤外範囲内にある、付記32に記載の方法。
【0156】
付記36.第1の波長は、範囲のうちの1つの中にあり、第2の波長は、範囲のうちの異なるものの中にある、付記33に記載の方法。
【0157】
付記37.画像センサを用いて、照明条件の第3のセットを使用して、第3の波長を用いて照明されたサンプルから第3の画像データセットを入手することをさらに含み、第3のデータセットは、算出的に再構築された画像を発生させるために、第1の画像データセットおよび第2の画像データセットと組み合わせられる、付記1に記載の方法。
【0158】
付記38.照明条件の第3のセットは、第1の数の照明条件を下回る第3の数の照明条件を備える、付記37に記載の方法。
【0159】
付記39.画像センサを用いて、照明条件のN個の付加的セットを使用して、N個の付加的波長を用いて照明されたサンプルからN個の付加的画像データセットを入手することをさらに含み、N個の付加的データセットは、算出的に再構築された画像を発生させるために、第1の画像データセット、第2の画像データセット、および第3の画像データセットと組み合わせられ、Nは、少なくとも1の整数を備える、付記37に記載の方法。
【0160】
付記40.Nは、約10~100の範囲内の整数を備える、付記39に記載の方法。
【0161】
付記41.算出的に再構築された画像は、ハイパースペクトル画像を備える、付記39に記載の方法。
【0162】
付記42.算出的に再構築された画像は、2D画像、3D画像、2D強度画像、3D強度画像、2D位相画像、3D位相画像、2D蛍光画像、3D蛍光画像、2Dハイパースペクトル画像、または3Dハイパースペクトル画像のうちの1つ以上を備える、付記1に記載の方法。
【0163】
付記43.第1のデータセットおよび第2のデータセットは、サンプルの第1の深度に対応し、本方法はさらに、顕微鏡の焦点を調節し、複数の深度においてサンプルを撮像することと、算出的に再構築された画像を発生させるために、入手するステップおよび組み合わせるステップを繰り返すことであって、算出的に再構築された画像は、複数の深度に対応する異なる深度における複数の算出的に再構築された画像を備える、こととを含む、付記1に記載の方法。
【0164】
付記44.第1の波長を判定することをさらに含む、付記1に記載の方法。
【0165】
付記45.第1の波長は、ユーザ定義される、付記44に記載の方法。
【0166】
付記46.第1の波長を判定することはさらに、画像センサを用いて、複数の波長を用いて照明されたサンプルの初期画像データセットを入手することと、初期画像データセットの第1の画像が、初期画像データセットの第2の画像よりも多くの情報を含むと判定することと、第1の波長として、第1の画像に対応する複数の波長の第1の波長を選択することと、第2の波長として、第2の画像に対応する複数の波長の第2の波長を選択することとを含む、付記44に記載の方法。
【0167】
付記47.情報は、空間周波数情報を備える、付記46に記載の方法。
【0168】
付記48.初期画像データセットから識別された情報に基づいて、照明条件の第1のセットを判定することをさらに含む、付記46に記載の方法。
【0169】
付記49.照明条件の第1のセットを判定することは、光源の数、光源の場所、複数の光源の場所の組み合わせ、照明角度、照明角度の組み合わせ、照明の数、拡散器の位置、光のパターン、フィルタ、マスク、またはサンプルの焦点のうちの1つ以上を判定することを含む、付記48に記載の方法。
【0170】
付記50.初期画像データセットに基づいて、第1の画像を再構築するための算出プロセスを判定することをさらに含む、付記46に記載の方法。
【0171】
付記51.算出的に再構築された画像は、3次元画像を備える、付記1に記載の方法。
【0172】
付記52.照明条件の第2のセットは、照明条件の第1のセットと異なる、付記1に記載の方法。
【0173】
付記53.第2の画像データセットは、第1の画像データセットよりも小さい、付記1に記載の方法。
【0174】
付記54.第1の画像データセットは、第2の画像データセットの後に入手される、付記1に記載の方法。
【0175】
付記55.画像再構築のための顕微鏡であって、複数の角度における複数の波長を用いてサンプルを照明するように構成される、照明源と、画像センサと、照明アセンブリを用いて照明されたサンプルを画像センサ上に撮像するための対物レンズと、照明アセンブリおよび画像センサに動作的に結合される、プロセッサであって、プロセッサは、先述の付記のいずれか1項に記載の方法を実施するための命令とともに構成される、プロセッサとを備える、顕微鏡。
【0176】
付記56.複数の波長は、約380~約450ナノメートル(nm)の範囲内の紫色波長、約450~約485nmの範囲内の青色波長、約485~500nmの範囲内のシアン色波長、約500~565nmの範囲内の緑色波長、約565~約590nmの範囲内の黄色波長、約590~625nmの範囲内の橙色波長、約625~約740nmの範囲内の赤色波長、700nmを上回る赤外波長、または約700nm~約1100nmの範囲内の近赤外波長のうちの1つ以上を備える、付記55に記載の顕微鏡。
【0177】
付記57.照明アセンブリは、サンプルの異なる照明角度に対応する複数の場所において、複数の光源を用いてサンプルを照明するように構成される、付記55に記載の顕微鏡。
【0178】
付記58.画像センサ上にサンプルの画像を形成するために使用される、サンプルの深度を調節するためにプロセッサに結合される、焦点アクチュエータをさらに備える、付記55に記載の顕微鏡。
【0179】
付記59.焦点アクチュエータは、第1の深度においてサンプルを撮像するための第1の構成に移動し、第2の深度においてサンプルを撮像するための第2の構成に移動するように構成される、付記58に記載の顕微鏡。
【0180】
本開示の実施形態は、本明細書に記載されるように示され、説明され、実施例としてのみ提供される。当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、多数の適合、変更、変形例、および代用を認識するであろう。本明細書に開示される実施形態のいくつかの代替物および組み合わせが、本明細書に開示される本開示および本発明の範囲から逸脱することなく、利用されてもよい。したがって、本開示される発明の範囲は、添付される請求項およびその均等物の範囲のみによって定義されるものとする。
【国際調査報告】