(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(54)【発明の名称】自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム
(51)【国際特許分類】
B05C 13/02 20060101AFI20220216BHJP
B05C 5/00 20060101ALI20220216BHJP
B05C 11/00 20060101ALI20220216BHJP
B05C 11/10 20060101ALI20220216BHJP
B05C 9/10 20060101ALI20220216BHJP
B62D 65/06 20060101ALI20220216BHJP
B05B 12/00 20180101ALN20220216BHJP
【FI】
B05C13/02
B05C5/00 A
B05C11/00
B05C11/10
B05C9/10
B62D65/06 B
B05B12/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021537888
(86)(22)【出願日】2020-02-20
(85)【翻訳文提出日】2021-06-25
(86)【国際出願番号】 CN2020076067
(87)【国際公開番号】W WO2020181970
(87)【国際公開日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】201910180472.2
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518110198
【氏名又は名称】広汽本田汽車有限公司
【氏名又は名称原語表記】GAC HONDA AUTOMOBILE CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 1, Guangben Road, Huangpu, Guangzhou, Guangdong 510700, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】劉 徳志
(72)【発明者】
【氏名】李 暁東
(72)【発明者】
【氏名】劉 健華
(72)【発明者】
【氏名】黄 鋭偉
(72)【発明者】
【氏名】余 盈
(72)【発明者】
【氏名】盧 宏基
(72)【発明者】
【氏名】何 剣波
(72)【発明者】
【氏名】羅 偉強
【テーマコード(参考)】
3D114
4F035
4F041
4F042
【Fターム(参考)】
3D114AA20
3D114BA09
3D114CA09
3D114CA10
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4F035AA03
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4F042DF35
4F042DH09
4F042ED04
4F042ED05
4F042ED10
(57)【要約】
本発明は、予備塗布時に予備塗布剤を吐出する予備塗布装置と、対応する位置にあるガラスを把持して前記予備塗布装置の下方に移動させ、前記ガラスを所定の軌跡に従って移動させ、前記予備塗布剤を前記ガラスに塗布する予備塗布ロボットとを備える自動車のフロントガラスの接着剤塗布システムを提供し、手動作業の代わりに予備塗布ロボット及び予備塗布装置を利用して、手動作業により塗布のムラが発生し、効率が低く、健康を損なうという問題が解決され、さらに、本発明のシステムは、第1材料供給装置、材料供給ロボット、センタリング装置、第2材料供給装置、及び接着剤塗布ロボットを備え、手動作業の代わりに機器を利用し、作業者が材料ラックを第1材料供給装置に置くだけでよく、自動化レベルが高く、接着剤の塗布品質が確保される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のフロントガラスの接着剤塗布システムであって、
予備塗布時に予備塗布剤を吐出する予備塗布装置と、
対応する位置にあるガラスを把持して前記予備塗布装置の下方に移動させ、かつ、前記ガラスを所定の軌跡に従って移動させ、前記予備塗布剤を前記ガラスに塗布する予備塗布ロボットと、
を備える、ことを特徴とする自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム。
【請求項2】
第1材料供給装置、材料供給ロボット、センタリング装置、第2材料供給装置、及び接着剤塗布ロボットをさらに備え、前記第1材料供給装置は、ガラスを載置する材料ラックを前記材料供給ロボットの前方に移動させ、前記材料供給ロボットは、前記材料ラックにおけるガラスを把持して前記センタリング装置に置いて位置決め及びセンタリングを行い、前記予備塗布ロボットは、前記センタリング装置からガラスを把持して前記予備塗布装置に置いて予備塗布を行い、そして予備塗布終了後にガラスを前記第2材料供給装置に置き、前記第2材料供給装置は、ガラスを前記接着剤塗布ロボットの前方に移動させ、そして塗布終了後にガラスを取り出し、前記接着剤塗布ロボットには、塗布時に接着剤を吐出するための塗布ヘッドが接続され、前記接着剤塗布ロボットは、前記塗布ヘッドを移動させガラス上に接着剤を塗布する、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム。
【請求項3】
前記第1材料供給装置は、移動プラットフォーム、ガイドレール、X軸クランプ機構、及びY軸クランプ機構を備え、前記移動プラットフォームは、前記ガイドレールにスライド可能に設けられ、前記移動プラットフォームの第1側及びそれに隣接する第2側の両方にはいずれもストッパーブラケットが設けられ、前記X軸クランプ機構及び前記Y軸クランプ機構は、前記移動プラットフォームに設けられ、前記X軸クランプ機構は、前記移動プラットフォームの第2側に平行し、かつ第2側に対向して設置され、前記Y軸クランプ機構は、前記移動プラットフォームの第1側に平行し、かつ第1側に対向して設置され、前記X軸クランプ機構は、前記材料ラックを押して前記移動プラットフォームの第2側へ移動させ、前記Y軸クランプ機構は、前記材料ラックを押して前記移動プラットフォームの第1側へ移動させ、前記X軸クランプ機構にはX軸変位センサが設けられ、前記Y軸クランプ機構にはY軸変位センサが設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム。
【請求項4】
前記第1材料供給装置は、前記材料ラックの脚部を載置するための4つのトレイをさらに備え、4つの前記トレイは、それぞれ前記移動プラットフォームの4つのコーナーに移動可能に設けられ、前記移動プラットフォームには、矩形のアレイ状に設置された複数の鋼球ローラが設けられ、前記トレイは前記鋼球ローラの上方に設けられ、前記X軸クランプ機構及び前記Y軸クランプ機構はいずれも前記トレイの外側に設けられる、ことを特徴とする請求項3に記載の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム。
【請求項5】
前記材料供給ロボットは、把持吸盤付きの治具、前記材料ラックにおけるストッパーロッドをシフトするためのシフトレバー、及びシフトレバー検出機構を備え、前記シフトレバー検出機構は、弾性部材及びタッチセンサを備え、前記シフトレバーは、軸方向に移動可能に前記治具に設けられ、前記シフトレバーには接続ブロックが外嵌され、前記弾性部材は、前記シフトレバーの下側と前記接続ブロックの底部との間に接続され、前記シフトレバーに対して付勢力を作用し、前記タッチセンサは、前記接続ブロックに設けられ、前記シフトレバーの上方に位置する、ことを特徴とする請求項2に記載の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム。
【請求項6】
前記センタリング装置は、横方向クランプ機構、縦方向クランプ機構、支持柱、支持吸盤、及び測定装置を備え、前記横方向クランプ機構は、前記縦方向クランプ機構の上方に設けられ、かつ前記縦方向クランプ機構に垂直であり、
前記横方向クランプ機構及び前記縦方向クランプ機構は、いずれもセンタリングシリンダ、第1クランプユニット、及び第2クランプユニットを備え、前記第1クランプユニットと前記第2クランプユニットは、伝動歯車を介して接続され、かつ前記第1クランプユニットと前記第2クランプユニットは、前記伝動歯車を対称軸として中心対称的に設けられ、前記センタリングシリンダは第1クランプユニットに接続され、
前記第1クランプユニット及び前記第2クランプユニットは、いずれもスライドテーブル、クランプロッド、センタリングガイドレール、及びスライダを備え、前記スライダは前記センタリングガイドレールにスライド可能に設けられ、前記スライドテーブルは前記スライダの上方に接続され、前記クランプロッドは前記スライドテーブルに垂直に設けられ、かつ、前記第1クランプユニットのクランプロッド及び前記第2クランプユニットのクランプロッドは、前記伝動歯車の中心と同一の直線に位置し、前記スライドテーブルの側面には前記伝動歯車と噛み合う噛合歯が設けられ、前記支持柱及び前記支持吸盤は、各前記クランプロッドを結んでなる領域内に位置し、前記支持吸盤は吸気装置に接続され、
前記測定装置は、エンコーダ及びラックを備え、前記ラックは、前記第1クランプユニットのスライドテーブルの上方に設けられ、かつスライドテーブルの長手方向に沿って延びており、前記エンコーダは、前記第1クランプユニットのスライドテーブルの側辺に設けられ、前記エンコーダの延出軸には前記ラックと噛み合う測定歯車が套設されている、ことを特徴とする請求項2に記載の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム。
【請求項7】
前記予備塗布装置は、立柱、接続アーム、クリーニングヘッド、及び下塗りヘッドを備え、前記接続アームの一端は前記支持柱に接続され、前記接続アームの他端には取付ブラケットが設けられ、前記クリーニングヘッドは前記取付ブラケットに接続され、前記下塗りヘッドは前記取付ブラケットに上下移動可能に設けられ、前記クリーニングヘッド及び前記下塗りヘッドは、それぞれ接続管を介してそれぞれのホッパに接続され、前記クリーニングヘッド及び前記下塗りヘッドの給液は、PLCシステムによって制御される、ことを特徴とする請求項2に記載の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム。
【請求項8】
前記取付ブラケットには、第1シリンダが設けられ、前記下塗りヘッドは、前記第1シリンダのピストンロッドに接続され、前記支持柱の底部には、第2シリンダが設けられ、前記第2シリンダのピストンロッドは、前記立柱に平行であり、前記接続アームは、前記第2シリンダのピストンロッドに接続される、ことを特徴とする請求項7に記載の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム。
【請求項9】
視覚検出装置をさらに備え、前記視覚検出装置は、カメラ、画像処理モジュール、及び表示画面を備え、前記カメラは前記接着剤塗布ロボットに接続され、前記カメラは前記画像処理モジュールに接続され、前記画像処理モジュールは前記表示画面に接続される、ことを特徴とする請求項2に記載の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム。
【請求項10】
前記第2材料供給装置は、搬送ベルトを備え、前記予備塗布ロボット及び前記接着剤塗布ロボットはそれぞれ前記搬送ベルトの両端に近接して設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の最終組立の技術分野に関し、特に、自動車のフロントガラスの接着剤塗布システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のフロントガラスの最終組立ラインにおいて、まず、ガラスに対して、主に洗浄剤及び下塗り剤を塗布する予備塗布を行い、次に接着剤を塗布し、最後に組付けを行う。従来の自動車用ガラスの最終組立ラインでは、一般的に、作業者により材料ラックからガラスをコンベヤチェーンに搬送し、毛筆を用いて手動で洗浄剤、下塗り剤をガラスに塗布して塗布の品質を確認した後、6軸ロボットを利用して接着剤を塗布し、組付けを行う。従来技術は、自動化レベルが低いため、人件費が高くなり、生産効率が低くなる。さらに、洗浄剤として一般的にガラス脱脂剤(アセトンを主成分とする)、下塗り剤として強化剤(カーボンブラック、ブタノン、酢酸エチル、酢酸2-エトキシエチル、及びキシレンを主成分とする)が使用されており、洗浄剤及び下塗り剤がいずれも危険な化学品であるため、長期に接触すると人体に有害である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来技術における欠陥に対して、本発明の目的は、洗浄剤及び下塗り剤を自動的に塗布する自動車のフロントガラスの接着剤塗布システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術的課題を解決するために、本発明に係る自動車のフロントガラスの接着剤塗布システムは、予備塗布時に予備塗布剤を吐出する予備塗布装置と、対応する位置にあるガラスを把持して前記予備塗布装置の下方に移動させ、かつ、前記ガラスを所定の軌跡に従って移動させ、前記予備塗布剤を前記ガラスに塗布する予備塗布ロボットと、を備える。
【0005】
好ましい形態として、第1材料供給装置、材料供給ロボット、センタリング装置、第2材料供給装置、及び塗布ロボットをさらに備え、前記第1材料供給装置は、ガラスを載置する材料ラックを前記材料供給ロボットの前方に移動させ、前記材料供給ロボットは、前記材料ラックにおけるガラスを把持して前記センタリング装置に置いて位置決め及びセンタリングを行い、前記予備塗布ロボットは、前記センタリング装置からガラスを把持して前記予備塗布装置に置いて予備塗布を行い、そして予備塗布終了後にガラスを前記第2材料供給装置に置き、前記第2材料供給装置は、ガラスを前記塗布ロボットの前方に移動させ、そして塗布終了後にガラスを取り出し、前記塗布ロボットには、塗布時に接着剤を吐出するための塗布ヘッドが接続され、前記塗布ロボットは、前記塗布ヘッドを移動させガラス上に接着剤を塗布する。
【0006】
好ましい形態として、前記第1材料供給装置は、移動プラットフォーム、ガイドレール、X軸クランプ機構、及びY軸クランプ機構を備え、前記移動プラットフォームは、前記ガイドレールにスライド可能に設けられ、前記移動プラットフォームの第1側及びそれに隣接する第2側の両方にはいずれもストッパーブラケットが設けられ、前記X軸クランプ機構及び前記Y軸クランプ機構は、前記移動プラットフォームに設けられ、前記X軸クランプ機構は、前記移動プラットフォームの第2側に平行し、かつ第2側に対向して設置され、前記Y軸クランプ機構は、前記移動プラットフォームの第1側に平行し、かつ第1側に対向して設置され、前記X軸クランプ機構は、前記材料ラックを押して前記移動プラットフォームの第2側へ移動させ、前記Y軸クランプ機構は、前記材料ラックを押して前記移動プラットフォームの第1側へ移動させ、前記X軸クランプ機構にはX軸変位センサが設けられ、前記Y軸クランプ機構にはY軸変位センサが設けられる。
【0007】
好ましい形態として、前記第1材料供給装置は、前記材料ラックの脚部を載置するための4つのトレイをさらに備え、4つの前記トレイは、それぞれ前記移動プラットフォームの4つのコーナーに移動可能に設けられ、前記移動プラットフォームには、矩形のアレイ状に設置された複数の鋼球ローラが設けられ、前記トレイは前記鋼球ローラの上方に設けられ、前記X軸クランプ機構及び前記Y軸クランプ機構はいずれも前記トレイの外側に設けられる。
【0008】
好ましい形態として、前記材料供給ロボットは、把持吸盤付きの治具、前記材料ラックにおけるストッパーロッドをシフトするためのシフトレバー、及びシフトレバー検出機構を備え、前記シフトレバー検出機構は、弾性部材及びタッチセンサを備え、前記シフトレバーは、軸方向に移動可能に前記治具に設けられ、前記シフトレバーには接続ブロックが外嵌され、前記弾性部材は、前記シフトレバーの下側と前記接続ブロックの底部との間に接続され、前記シフトレバーに対して付勢力を作用し、前記タッチセンサは、前記接続ブロックに設けられ、前記シフトレバーの上方に位置する。
【0009】
好ましい形態として、前記センタリング装置は、横方向クランプ機構、縦方向クランプ機構、支持柱、支持吸盤、及び測定装置を備え、前記横方向クランプ機構は、前記縦方向クランプ機構の上方に設けられ、かつ前記縦方向クランプ機構に垂直であり、
前記横方向クランプ機構及び前記縦方向クランプ機構は、いずれもセンタリングシリンダ、第1クランプユニット、及び第2クランプユニットを備え、前記第1クランプユニットと前記第2クランプユニットは、伝動歯車を介して接続され、かつ前記第1クランプユニットと前記第2クランプユニットは、前記伝動歯車を対称軸として中心対称的に設けられ、前記センタリングシリンダは第1クランプユニットに接続され、
前記第1クランプユニット及び前記第2クランプユニットは、いずれもスライドテーブル、クランプロッド、センタリングガイドレール、及びスライダを備え、前記スライダは前記センタリングガイドレールにスライド可能に設けられ、前記スライドテーブルは前記スライダの上方に接続され、前記クランプロッドは前記スライドテーブルに垂直に設けられ、かつ、前記第1クランプユニットのクランプロッド及び前記第2クランプユニットのクランプロッドは、前記伝動歯車の中心と同一の直線に位置し、前記スライドテーブルの側面には前記伝動歯車と噛み合う噛合歯が設けられ、前記支持柱及び前記支持吸盤は、各前記クランプロッドを結んでなる領域内に位置し、前記支持吸盤は吸気装置に接続され、
前記測定装置は、エンコーダ及びラックを備え、前記ラックは、前記第1クランプユニットのスライドテーブルの上方に設けられ、かつスライドテーブルの長手方向に沿って延びており、前記エンコーダは、前記第1クランプユニットのスライドテーブルの側辺に設けられ、前記エンコーダの延出軸には前記ラックと噛み合う測定歯車が套設されている。
【0010】
好ましい形態として、前記予備塗布装置は、立柱、接続アーム、クリーニングヘッド、及び下塗りヘッドを備え、前記接続アームの一端は前記支持柱に接続され、前記接続アームの他端には取付ブラケットが設けられ、前記クリーニングヘッドは前記取付ブラケットに接続され、前記下塗りヘッドは前記取付ブラケットに上下移動可能に設けられ、前記クリーニングヘッド及び前記下塗りヘッドは、それぞれ接続管を介してそれぞれのホッパに接続され、前記クリーニングヘッド及び前記下塗りヘッドの給液は、PLCシステムによって制御される。
【0011】
好ましい形態として、前記取付ブラケットには、第1シリンダが設けられ、前記下塗りヘッドは、前記第1シリンダのピストンロッドに接続され、前記支持柱の底部には、第2シリンダが設けられ、前記第2シリンダのピストンロッドは、前記立柱に平行であり、前記接続アームは前記第2シリンダのピストンロッドに接続される。
【0012】
好ましい形態として、視覚検出装置をさらに備え、前記視覚検出装置は、カメラ、画像処理モジュール、及び表示画面を備え、前記カメラは前記塗布ロボットに接続され、前記カメラは前記画像処理モジュールに接続され、前記画像処理モジュールは前記表示画面に接続される。
【0013】
好ましい形態として、前記第2材料供給装置は搬送ベルトを備え、前記予備塗布ロボット及び前記塗布ロボットはそれぞれ前記搬送ベルトの両端に近接して設けられる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
1.本発明は、予備塗布装置及び予備塗布ロボットを設置し、予備塗布ロボットにより塗布対象ガラスを把持して予備塗布剤を吐出する予備塗布装置の下方に置き、そして予備塗布剤をガラス上の所定の位置に塗布されるようにガラスを把持したまま移動させ、これにより、手動作業の代わりに予備塗布ロボット及び予備塗布装置を利用し、手動作業により塗布にムラが生じ、効率が低く、健康を損なうという問題を解決する。
2.本発明の接着剤塗布システムは、第1材料供給装置、材料供給ロボット、センタリング装置、第2材料供給装置、及び塗布ロボットによりガラスの接着剤塗布のすべての工程が実現され、作業者がガラスを載置した材料ラックを第1材料供給装置に置くだけで、洗浄剤、下塗り剤、及び接着剤を自動的に塗布することができ、自動化レベルが高く、作業のプロセスを最適化させ、接着剤の塗布効率を向上させ、接着剤の塗布品質が確保され、さらにコストが削減される。
3.本発明では、第1材料供給装置にはX軸クランプ構造とY軸クランプ機構が設けられ、X軸クランプ機構によって材料ラックが移動プラットフォームの第2側に押され、Y軸クランプ機構によって材料ラックが移動プラットフォームの第1側に押され、材料ラックは、移動プラットフォームの第1側と第2側との交差点をその1つの頂点とするように配置され、X軸変位センサ及びY軸センサにより2つの方向における変位距離を測定し、材料ラックのサイズを得て、それに基づいて、材料ラックが第1材料供給ロボットの真正面に位置するように移動プラットフォームの移動距離を制御する。また、材料供給ロボットに設けられたシフトレバー検出機構により、材料ラックのストッパーロッドが開いたか否かを検出し、材料供給ロボットや自動車のガラスを保護することができる。センタリング装置は、それにおけるガラスの中心を位置決めすることができ、これにより、予備塗布ロボットはガラスの所定の位置を把持し、予備塗布剤をガラスの所定の位置に塗布することができ、また、センタリング装置の測定装置によりガラスのサイズを測定して、ガラスのタイプを取得することができ、それにより、予備塗布ロボットの移動軌跡を計画しやすい。予備塗布装置には、クリーニングヘッドと下塗りヘッドの両方が設けられ、同一のロボットで洗浄剤及び下塗り剤の両方を塗布することができ、このため、使用されるロボットを減らし、コストを削減させ、また、ワークショップを簡素化することができる。また、視覚検出装置がさらに設けられ、それにより、接着剤塗布前に洗浄剤、下塗り剤の塗布品質及び接着剤塗布後の接着剤の塗布品質を確認することができ、作業者は、表示画面を通じて画像処理モジュールで処理された画像を確認することで、肉眼で視認できない欠陥を拡大、強化又は明確に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施例の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システムの模式図である。
【
図3】実施例の移動プラットフォームにおける配置の模式図である。
【
図5】実施例の材料供給ロボットと材料ラックの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
なお、本発明の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語で示す方位又は位置関係は、図面に示された方位又は位置関係に基づき、本発明の説明の便宜及び説明の簡略化のためのものに過ぎず、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成・操作されることを明示又は暗示するものではないので、本発明を制限するものと理解されるべきではない。さらに、「第1」、「第2」、「第3」の用語は、説明のためのものであり、相対的な重要性を明示又は暗示するものとして理解されるべきではない。
【0017】
なお、本発明の説明において、他の明確な規定や限定がない限り、「取り付け」、「繋ぐ」、「接続」などの用語は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続してもよく、取り外し可能に接続してもよく、一体に接続してもよく、機械的に接続してもよく、電気的に接続してもよく、直接接続してもよく、中間媒体を介して間接的に連結してもよく、2つの構成要素の内部が連通してもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本発明での具体的な定義を理解することができる。
【0018】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明するが、明らかなように、説明する実施例は、本発明の実施例の一部に過ぎず、すべての実施例ではない。当業者が本発明における実施例に基づいて創造的な努力をせずに得る他のすべての実施例は、いずれも本発明の特許保護の範囲に属する。
【0019】
図1~
図11に示すように、本実施例の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システムは、予備塗布ロボット4と、予備塗布装置5とを備え、予備塗布装置5は、予備塗布時に予備塗布剤を吐出するためのものであり、予備塗布ロボット4は、対応する位置にあるガラスを把持して予備塗布装置5の下方に移動させ、予備塗布剤がガラスに塗布されるようにガラスを所定の軌跡に従って移動させるためのものである。本実施例では、予備塗布装置5及び予備塗布ロボット4を配置し、予備塗布ロボット4により塗布対象ガラスを把持して予備塗布剤を吐出する予備塗布装置5の下方に置き、そして、予備塗布剤がガラス上の所定の位置に塗布されるようにガラスを把持したまま移動させ、これにより、手動作業の代わりに予備塗布ロボット4及び予備塗布装置5を利用し、手動作業により塗布にムラが生じ、効率が低く、健康を損なうという問題を解決する。
【0020】
本実施例の接着剤塗布システムは、第1材料供給装置1、材料供給ロボット2、センタリング装置3、第2材料供給装置6、及び塗布ロボット7をさらに備え、第1材料供給装置1は、ガラスを載置する材料ラック8を材料供給ロボット2の前方に移動させるためのものであり、材料供給ロボット2は、材料ラック8におけるガラスを把持してセンタリング装置3に置いて位置決め及びセンタリングを行うためのものであり、予備塗布ロボット4は、センタリング装置3からガラスを把持して予備塗布装置5に置いて予備塗布を行い、予備塗布終了後にガラスを第2材料供給装置6に置き、第2材料供給装置6は、ガラスを塗布ロボット7の前方に移動させ、塗布終了後にガラスを取り出すためのものであり、塗布ロボット7には、塗布時に接着剤を吐出するための塗布ヘッド701が接続され、塗布ロボット7は、塗布ヘッド701を移動させてガラス上に接着剤を塗布するためのものである。本実施例の接着剤塗布システムは、第1材料供給装置1、材料供給ロボット2、センタリング装置3、第2材料供給装置6、及び塗布ロボット7によりガラスの接着剤塗布のすべての工程が実現され、作業者がガラスを載置した材料ラック8を第1材料供給装置1に置くだけで、自動的に接着剤塗布を行うことができ、自動化レベルが高く、作業のプロセスを最適化させ、接着剤の塗布効率を向上させ、かつ洗浄剤、下塗り剤及び接着剤の塗布がいずれも機械で行われるため、接着剤の塗布品質が確保され、コストが低減される。
【0021】
さらに、本実施例では、第1材料供給装置1と第2材料供給装置6は対向して設置され、材料供給ロボット2、センタリング装置3、予備塗布ロボット4、及び予備塗布装置5は、第1材料供給装置1と第2材料供給装置6との間に順次設けられ、材料供給ロボット2は、第1材料供給装置1の前方に設けられ、接着剤塗布ロボット7は、第2材料供給装置6の前方に設けられ、本実施例では、第2材料供給装置6は、搬送ベルト601を備え、予備塗布ロボット4及び接着剤塗布ロボット7はそれぞれ搬送ベルト601の両端に近接して設けられ、これにより、プロセスを順次正しく行うことができ、生産ラインの長さを効果的に短縮させ、生産スペースを十分に利用することができる。
【0022】
本実施例では、第1材料供給装置は、ガイドレール101、移動プラットフォーム102、X軸クランプ機構、及びY軸クランプ機構を備え、移動プラットフォーム102は、ガイドレール101にスライド可能に設けられ、移動プラットフォーム102の第1側及びそれに隣接する第2側の両方にはいずれもストッパーブラケット103が設けられ、X軸クランプ機構及びY軸クランプ機構は、移動プラットフォーム102に設けられ、X軸クランプ機構は、移動プラットフォーム102の第2側に平行し、かつそれに対向して設置され、Y軸クランプ機構は、移動プラットフォーム102の第1側に平行し、かつそれに対向して設置され、X軸クランプ機構は、材料ラック8を押して移動プラットフォーム102の第2側へ移動させるためのものであり、Y軸クランプ機構は、材料ラック8を押して移動プラットフォーム102の第1側へ移動させるためのものであり、X軸クランプ機構にはX軸変位センサが設けられ、Y軸クランプ機構にはY軸変位センサが設けられる。作業者がフォークリフトにより材料ラック8を第1材料供給装置1に置くと、第1材料供給装置1の移動プラットフォーム102に設けられるX軸クランプ機構とY軸クランプ機構は、材料ラック8を所定の位置に移動し、かつプラットフォーム102がガイドレール101でスライドすることにより、材料供給ロボット2が材料ラック8からガラスをスムーズに把持できるように、材料ラック8を材料供給ロボット2の前方に移動させ、これにより、手動で材料ラック8を材料供給ロボット2の前方に位置決めする必要がなく、フォークリフトと材料供給ロボット2との衝撃を回避し、材料供給ロボット2を保護することができ、かつ、材料ラック8を正確に位置決めすることを確保することができる。本実施例のX軸クランプ機構は、2つの第1押し板104及び2つの第1クランプシリンダ105を備え、いずれの第1クランプシリンダ105のピストンロッドには、一つの第1押し板104が接続され、第1押し板104は移動プラットフォーム12の第2側に平行して設けられ、2つの第1クランプシリンダ105は、移動プラットフォーム102の第2側に対向する第4側に設けられ、かつそれぞれ移動プラットフォーム102の第1側、第3側に近接して設けられる。Y軸クランプ機構は、4つの第2押し板106及び4つの第2クランプシリンダ107を備え、いずれの第2クランプシリンダ107のピストンロッドには、一つの第2押し板106が接続され、そのうち、2つの第2クランプシリンダ107は、移動プラットフォーム102の第3側に設けられ、かつそれぞれ移動プラットフォーム102の第2側、第4側に近接して設けられ、他の2つの第2クランプシリンダ107は、それぞれ移動プラットフォーム102の第2側と第4側に設けられ、かつ両者が対向して設置され、移動プラットフォーム102の第4側にある第2クランプシリンダ107は、第1クランプシリンダ105のピストンロッドに接続され、かつこの第1クランプシリンダ105の第1押し板104の後方に位置する。また、移動プラットフォームの第2側、第4側に設けられた第2クランプシリンダ107のピストンロッドには、押し板延出シリンダ108が接続され、第2押し板106は押し板延出シリンダ108のピストンロッドに接続される。第1クランプシリンダ105のピストンロッドは、押し板延出シリンダ108のピストンロッドと平行で、第1クランプシリンダ105のピストンロッドは、第2クランプシリンダ107のピストンロッドに垂直である。ピストンロッドの伸縮により、押し板が移動し、押し板により材料ラック8を移動させる。材料ラック8の2つの脚部の間に一定の空間が存在し、そして、移動プラットフォーム102の第3側にある第2クランプシリンダ107の位置が固定されているので、この2つの第2クランプシリンダ107に接続された第2押し板106が材料ラック8の脚部とずれる場合があり、このため、移動プラットフォーム102の第2側及び第4側のそれぞれには、1つの第2クランプシリンダ107が設けられ、第1クランプシリンダ105で押す時、第2クランプシリンダ107は、第1クランプシリンダ105のピストンロッドの移動に伴って材料ラック8の脚部付近に移動し、それにより、Y軸方向において押すことができない問題を回避する。本実施例では、押し板延出シリンダ108がさらに設けられ、第1押し板104で材料ラック8を押す時に、材料ラック8と第2押し板107との衝撃を回避することができる。X軸クランプ機構によって材料ラック8が移動プラットフォーム102の第2側に押され、Y軸クランプ機構によって材料ラックが移動プラットフォーム102の第1側に押され、それにより、材料ラック8は、移動プラットフォーム102の第1側と第2側との交差点をその1つの頂点とするように配置される。本実施例のX軸変位センサ及びY軸変位センサは、それぞれ第1押し板104、第2押し板106の変位を測定し、第1押し板104、第2押し板106の変位を元の距離と比較することにより、材料ラック8のサイズが得られ、それに基づいて、材料ラック8が材料供給ロボット2の真正面に位置するように移動プラットフォーム102の移動距離を制御し、これにより、移動軌跡が一定である材料供給ロボット2が材料ラック8からガラスを円滑に把持することができ、材料供給ロボット2と材料ラック8との衝撃が回避される。さらに、本実施例では、ガイドレール101に2つの移動プラットフォーム102が設けられ、ロボットがそのうちの一方の移動プラットフォーム102に載置された材料ラック8からガラスを把持する時に、物流担当者は、フォークリフトで材料ラック8を他方の移動プラットフォーム102に置くことができ、作動効率を向上させる。
【0023】
また、第1材料供給装置1は、材料ラックの脚部を載置するための4つのトレイ109をさらに備え、4つのトレイ109は、それぞれ移動プラットフォーム102の4つのコーナーに移動可能に設けられ、移動プラットフォーム102には、矩形のアレイ状に設置された複数の鋼球ローラ(未図示)が設けられ、トレイ109は鋼球ローラの上方に設けられ、X軸クランプ機構及びY軸クランプ機構はいずれもトレイ109の外側に設けられる。X軸クランプ機構、Y軸クランプ機構により材料ラック8を押す時、トレイ4は材料ラック8の移動に伴って移動し、材料ラック8と移動プラットフォーム102との摩擦を低減させ、かつ小さな押し力で材料ラック8を押すことができる。
【0024】
材料ラック8は、一般的に、ガラスを分離して反転固定機構によりそれに設けられたストッパーロッド801、横ロッド802、2本の縦ロッド803を備え、横ロッド802の両端はそれぞれ2本の縦ロッド803に接続され、ストッパーロッド801は、横ロッド802を軸として反転固定機構を介して横ロッド802に回動可能に接続され、ガラスを供給する時、材料供給ロボット2は材料ラック8のストッパーロッド801をシフトしてストッパーロッド801の反転固定機構を開き、ストッパーロッド801を反転させ、そして、材料供給ロボット2は、材料ラック8からガラスを把持する。本実施例では、材料ラック8にストッパーロッド801の反転を検出するためのストッパーロッド検出装置804が設けられ、本実施例のストッパーロッド検出装置804は、レーザーセンサを用い、縦ロッド803に設けられ、かつストッパーロッド801の上方に位置し、ストッパーロッド801がストッパーロッド検出装置804の前を通過したか否かを検出することにより、ストッパーロッド801が開いたか否かを判断する。ストッパーロッド801が開いておらず、材料供給ロボット2の作動が停止しない場合、自動車用ガラス及び材料供給ロボット2が損傷するため、ストッパーロッド検出装置804の設置により警告をタイムリーに発して材料供給ロボット2を停止し、自動車用ガラスや材料供給ロボット2を保護することができる。
【0025】
材料供給ロボット2は、吸盤付きの治具201、ストッパーロッド801をシフトするためのシフトレバー202、及びシフトレバー検出機構をさらに備え、シフトレバー検出機構は、弾性部材203及びタッチセンサ204を備え、シフトレバー202は、軸方向に移動可能に治具201に設けられ、シフトレバー202には接続ブロック204が外嵌され、弾性部材203は、シフトレバー202の下側と接続ブロック205の底部との間に接続され、シフトレバー202に対して付勢力を作用し、タッチセンサ204は、接続ブロック205に設けられ、かつシフトレバー202の上方に位置する。材料供給ロボット2がストッパーロッド801をシフトする時、材料供給ロボット2の治具201はストッパーロッド801の上方に移動し、所定の角度だけ下向きに傾斜し、シフトレバー202は突出してストッパーロッド801と接触し、そして、治具201は上斜めに移動して、シフトレバー202を介してストッパーロッド801に上斜めの力を与え、ストッパーロッド801の反転固定機構を開き、次に、治具201はストッパーロッド801の下方に移動し、その後、上向きに移動して、ストッパーロッド801を反転するまで押し、これにより、ストッパーロッド801を開く。輸送中において材料ラック8のストッパーロッド801が開いてガラスが落ちることを防止するために、メーカーは、ストッパーロッド801の開きを防止するために固定ベルトを用いて材料ラック8のストッパーロッド801を縛り、固定ベルト8がストッパーロッド801の上方に位置し、自動車用ガラスを供給する時、作業者が固定ベルトを取り外して、材料供給ロボットによりストッパーロッド801をシフトしてストッパーロッド801を反転可能にする必要がある。ストッパーロッド801の上方にある固定ベルトが取り外されていない場合、シフトレバー202は、通常作動の場合よりも大きな付勢力を受け、弾性部材203による引っ張り力に抗して上向きに移動し、上方にあるタッチセンサ204をタッチし、これにより、情報を制御システムに伝送し、材料供給ロボット2を停止して材料供給ロボット2及び自動車用ガラスを保護する。さらに、治具201には、ガラスを検出してガラスとストッパーロッド801との位置を判断するための超音波センサ206がさらに設けられ、それにより、材料供給ロボット2がレバーを正確にシフトしてガラスを把持することができる。さらに、本実施例の治具201にはシフトレバー延出シリンダ207が接続され、シフトレバー207の一端はシフトレバー延出シリンダ207のピストンロッドに接続され、シフトレバー207の他端には接続ブロック205が取り付けられる。
【0026】
本実施例では、センタリング装置3は、横方向クランプ機構、縦方向クランプ機構、支持柱3010、吸盤3011、及び測定装置を備え、横方向クランプ機構は、縦方向クランプ機構の上方に設けられ、縦方向クランプ機構に垂直であり、横方向クランプ機構及び縦方向クランプ機構は、いずれもセンタリングシリンダ301、第1クランプユニット、及び第2クランプユニットを備え、第1クランプユニットと第2クランプユニットは伝動歯車302を介して接続され、伝動歯車302を対称軸として中心対称的に設けられ、センタリングシリンダ301は第1クランプユニットに接続され、第1クランプユニット及び第2クランプユニットは、いずれもスライドテーブル303、クランプロッド304、センタリングガイドレール305、及びスライダ306を備え、スライダ306は、センタリングガイドレール305にスライド可能に設けられ、スライドテーブル303は、スライダ306の上方に接続され、クランプロッド304は、スライドテーブル303に垂直に設けられ、かつ、第1クランプユニットのクランプロッド304及び第2クランプユニットのクランプロッド304は、伝動歯車302の中心と同一の直線に位置し、スライドテーブル303の側面には伝動歯車302と噛み合う噛合歯が設けられ、支持柱3010及び吸盤3011は、各クランプロッド304を結んでなる領域に位置し、吸盤3011は吸気装置に接続される。測定装置は、エンコーダ307及びラック308を備え、ラック308は、第1クランプユニットのスライドテーブル303の上方に設けられ、かつスライドテーブル303の長手方向に沿って延びており、エンコーダ307は、第1クランプユニットのスライドテーブル303の側辺に設けられ、エンコーダ307の延出軸にはラック308と噛み合う測定歯車309が套設されている。材料供給ロボット2がガラスをセンタリング装置3の支持柱3010に置くと、伝動歯車302は回転して、第1クランプユニットのスライドテーブル303及び第2クランプユニットのスライドテーブル303を同じ速度で内方へ移動させ、クランプロッド304は、ガラスの中心が所定の位置に合わせるようにガラスを押して移動させ、それにより、予備塗布ロボット4がガラスを正確に把持してガラスの中心を確認することができ、かつ、エンコーダ307によりスライドテーブル303の移動距離を測定して、ガラスのサイズを得ることができ、これにより、接着剤塗布システムはガラスのタイプ及びサイズを判断し、判断結果に基づいて予備塗布ロボット4がガラスを把持したまま移動する軌跡を制御し、ガラスの所定の塗布位置を予備塗布装置5に正確に接触させることができる。
【0027】
本実施例では、予備塗布装置は、立柱501、接続アーム502、クリーニングヘッド503、及び下塗りヘッド504を備え、接続アーム502の一端は立柱501に接続され、接続アーム502の他端には取付ブラケットが取り付けられ、クリーニングヘッド503は取付ブラケットに接続され、下塗りヘッド504は取付ブラケットに上下移動可能に設けられ、クリーニングヘッド503及び下塗りヘッド504は、それぞれ接続管を介してそれぞれのホッパ9に接続され、クリーニングヘッド503及び下塗りヘッド504の給液は、PLCシステムによって制御される。取付ブラケットには、第1シリンダ505が設けられ、下塗りヘッド504は、第1シリンダ505のピストンロッドに接続され、立柱501の底部には第2シリンダ506が設けられ、第2シリンダ506のピストンロッドは立柱501に平行であり、接続アーム502は第2シリンダ506のピストンロッドに接続され、第1接続アーム502の上下移動が可能であるため、メンテナンスしやすい。クリーニングヘッド503及び下塗りヘッド504は同一の取付ブラケットに取り付けられ、かつ下塗りヘッド504は上下移動可能に設けられ、洗浄剤を塗布する場合、下塗りヘッド504はクリーニングヘッド503の上方に位置し、下塗り剤を塗布する場合、下塗りヘッド504はクリーニングヘッド503の下方に位置し、クリーニングと下塗りとは互いに影響せず、1つの接着剤塗布ロボットを減らし、生産ラインを簡素化させることができる。本実施例の予備塗布ロボット4は6軸ロボットであり、洗浄剤及び下塗り剤を塗布する際に、予備塗布ロボット4が反転して移動することで、クリーニングヘッド503及び下塗りヘッド504の材料をガラスの縁部位置に塗布することができる。また、本実施例の立柱501と接続アーム502は中空構造であり、かつ立柱501の底部及び上部、接続アーム502の両端のそれぞれには、その内部に連通している貫通孔507が設けられ、接続管は立柱501の底部から立柱501内に入り、そして、立柱501の上部の貫通孔507から延出し、さらに、接続アーム502の立柱501に近い貫通孔507から接続アーム502に入り、最後に、接続アーム502の他端の貫通孔507から延出し、そして、クリーニングヘッド503、下塗りヘッド504に接続され、このように配管を保護することができる。さらに、本実施例の接続アーム502は2つの接続部を備え、一方の接続部は立柱501に垂直に接続され、他方の接続部は一定の角度をなしてこの接続部に接続され、このように、予備塗布ロボット4と立柱501との衝撃を回避することができる。
【0028】
さらに、本実施例では、立柱501には、接続アーム502、クリーニングヘッド503、及び下塗りヘッド504が別途に設けられ、2つの接続アーム502、クリーニングヘッド503、及び下塗りヘッド504は、それぞれ立柱501の対向する両側に位置する。本実施例の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システムでは、第1材料供給装置1、材料供給ロボット2、センタリング装置3、予備塗布ロボット4、予備塗布装置5、第2材料供給装置6、及び接着剤塗布ロボット7は、それぞれ、同じ構造の2組が設けられており、2組の第1材料供給装置1、2組の材料供給ロボット2、2組のセンタリング装置3、2組の予備塗布ロボット4、2組の予備塗布装置5、2組の第2材料供給装置6、及び2組の接着剤塗布ロボット7は、それぞれ、立柱501の位置する直線を対称軸として立柱501の両側に配置され、ホッパ9は、2組の第1材料供給装置1の間に設けられ、2枚のガラスを同時に塗布することができ、このため、スペースが十分に利用される。
【0029】
本実施例の自動車のフロントガラスの接着剤塗布システムは、視覚検出装置をさらに備え、視覚検出装置は、カメラ10、画像処理モジュール、及び表示画面を備え、カメラ10は接着剤塗布ロボット7に接続され、カメラ10は画像処理モジュールに接続され、画像処理モジュールは表示画面に接続される。画像処理モジュールは、カメラ10が収集した画像において塗布軌跡を拡大、強化及び明確に表示することができ、作業者は、表示画面を通じて画像処理モジュールで処理された画像を確認することで、肉眼で確認できない欠陥を明確かつ正確に検出でき、接着剤塗布前に洗浄剤、下塗り剤の塗布品質を検査し、接着剤塗布後に接着剤の塗布品質を検査し、それにより、塗布品質が確保される。本実施例の接着剤塗布ロボット7は6軸ロボットであり、塗布ヘッド701及びカメラ10はいずれも接着剤塗布ロボット7のT軸部材に接続される。
【0030】
以上のように、本実施例では、予備塗布装置5と予備塗布ロボット4が設けられることにより、予備塗布ロボット4は塗布対象ガラスを把持して予備塗布剤を吐出する予備塗布装置5の下方に置き、ガラスを把持したまま移動させ、予備塗布剤をガラス上の所定の位置に塗布し、それにより、予備塗布ロボット4及び予備塗布装置5により手動作業を代替し、手動作業により塗布にムラが生じ、効率が低く、健康を損なうという問題を解決する。
【0031】
以上は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、なお、当業者であれば、本発明の技術的原理を逸脱することなく、いくつかの改良及び置換を行うことができ、これら改良及び置換も本発明の特許範囲とみなされるべきである。
【符号の説明】
【0032】
1-第1材料供給装置、101-ガイドレール、102-移動プラットフォーム、103-ストッパーブラケット、104-第1押し板、105-第1クランプシリンダ、106-第2押し板、107-第2クランプシリンダ、108-押し板延出シリンダ、109-トレイ;2-材料供給ロボット、201-治具、202-シフトレバー、203-弾性部材、204-タッチセンサ、205-接続ブロック、206-超音波センサ、207-シフトレバー延出シリンダ;3-センタリング装置、301-センタリングシリンダ、302-伝動歯車、303-スライドテーブル、304-クランプロッド、305-センタリングガイドレール、306-スライダ、307-エンコーダ、308-ラック、309-測定歯車、3010-支持柱、3011-吸盤;4-予備塗布ロボット;5-予備塗布装置、501-立柱、502-接続アーム、503-クリーニングヘッド、504-下塗りヘッド、505-第1シリンダ、506-第2シリンダ、507-貫通孔;6-第2材料供給装置;7-接着剤塗布ロボット、701-塗布ヘッド;8-材料ラック、801-ストッパーロッド、802-横ロッド、803-縦ロッド、804-ストッパーロッド検出装置;9-ホッパ;10-カメラ。
【国際調査報告】