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特表2022-516110電気コネクタ及び電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタ
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  • 特表-電気コネクタ及び電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(54)【発明の名称】電気コネクタ及び電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20220216BHJP
   G01M 3/26 20060101ALI20220216BHJP
【FI】
H01R13/52 301H
G01M3/26 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021537994
(86)(22)【出願日】2019-12-30
(85)【翻訳文提出日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 CN2019130080
(87)【国際公開番号】W WO2020135882
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】201811642277.9
(32)【優先日】2018-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519238325
【氏名又は名称】オールトン ニュー エナジー オートモーティヴ テクノロジー グループ
(74)【代理人】
【識別番号】100072604
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 軍一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140501
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 栄一郎
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ジャンピン
(72)【発明者】
【氏名】ファン, チュンファ
【テーマコード(参考)】
2G067
5E087
【Fターム(参考)】
2G067AA23
2G067BB22
2G067CC02
2G067DD02
2G067EE12
5E087EE15
5E087FF03
5E087FF12
5E087LL04
5E087LL12
5E087MM05
5E087MM08
5E087MM09
5E087QQ04
5E087RR12
5E087RR23
(57)【要約】
電気コネクタ及び電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタであって、電気コネクタ(21)は、ポール(211)及びポール(211)を取り囲む第1の収容キャビティ(212)を含み、圧力検出ユニットを含むシール検出装置をさらに含み、圧力検出ユニットは、第1の収容キャビティ(212)内に位置し、第1の収容キャビティ(212)がシール状態にあるときの圧力変化を検出する。圧力検出ユニットによってクイックチェンジコネクタのキャビティの空気圧の変化を検出し、クイックチェンジコネクタのシールが正常であるか否かをタイムリーに判断することにより、タイムリーに警報を出し、車両の故障を避ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポール及び前記ポールを取り囲む第1の収容キャビティを含む電気コネクタであって、
圧力検出ユニットを含むシール検出装置をさらに含み、前記圧力検出ユニットは、前記第1の収容キャビティ内に位置し、第1の収容キャビティがシール状態にあるときの圧力変化を検出する、
ことを特徴とする電気コネクタ。
【請求項2】
前記圧力変化を受信し、かつ前記圧力変化が予め設定された値よりも大きい場合に警報指令信号を出すための歪みコントローラをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項3】
前記圧力検出ユニットは、光ファイバ歪みセンサを含み、前記光ファイバ歪みセンサの検出端が前記第1の収容キャビティ内に設けられ、前記光ファイバ歪みセンサの光ファイバが前記第1の収容キャビティの外部に引き出され、前記歪みコントローラは、前記第1の収容キャビティの外部に設けられ、前記歪みコントローラは、前記光ファイバに接続されて前記圧力変化を受信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電気コネクタ。
【請求項4】
前記電気コネクタに引き出し穴が設けられ、前記光ファイバが前記引き出し穴を通過して前記第1の収容キャビティの外部に引き出され、前記光ファイバと前記引き出し穴との間の空隙は、シール部材によってシールされる、
ことを特徴とする請求項3に記載の電気コネクタ。
【請求項5】
前記シール部材は、エポキシ樹脂接着剤シール部材または有機シリカゲルシール部材を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の電気コネクタ。
【請求項6】
前記歪みコントローラは、前記車両のバッテリー管理システムに電気的に接続され、前記歪みコントローラは、前記バッテリー管理システムに前記警報指令信号を送信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電気コネクタ。
【請求項7】
前記バッテリー管理システムは、前記車両の車両全体コントローラに電気的に接続され、前記バッテリー管理システムは、前記車両全体コントローラに前記警報指令信号を送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の電気コネクタ。
【請求項8】
前記歪みコントローラに電気的に接続され、前記警報指令信号を受信してから警報を出すための警報ユニットをさらに含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の電気コネクタ。
【請求項9】
電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタであって、
車両側接続部材及び請求項1~8のいずれかに記載の電気コネクタを含み、前記電気コネクタは、前記クイックチェンジコネクタのバッテリ側接続部材として、バッテリパックに接続され、前記車両側接続部材は、車両に接続され、前記車両側接続部材は、前記第1の収容キャビティをシールするように、前記電気コネクタにドッキングされる、
ことを特徴とする電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタ。
【請求項10】
前記車両側接続部材に第2の接触部が設けられ、前記第1の接触部と前記第2の接触部とが対応して設けられ、前記クイックチェンジコネクタは、ガスケットをさらに含み、前記第1の接触部及び前記第2の接触部は、前記車両側接続部材が前記電気コネクタにドッキングされるように、前記ガスケットを押圧する、
ことを特徴とする請求項9に記載の電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、出願日が2018年12月29日である中国特許出願201811642277.9の優先権を主張するものであり、当該中国特許出願の全内容は参照により本明細書に組み入れられる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、電気自動車のクイックチェンジコネクタ技術の分野に属し、特に電気コネクタ及び電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
電気自動車は、クイックチェンジコネクタを使用してクイックチェンジ挿抜の機能を実現している。図1及び図2には、従来技術のクイックチェンジコネクタが示され、当該クイックチェンジコネクタは、バッテリ側接続部材101及び車両側接続部材102を含む。バッテリ側接続部材101は、バッテリパックに接続され、車両側接続部材102は、車両に接続される。バッテリ側接続部材101と車両側接続部材102が組み合わせられた後、バッテリ側接続部材101の電極は、車両側接続部材102の電極に対応して接続され、バッテリ側接続部材101と車両側接続部材102との間の隙間は、ガスケットによってシールされ、バッテリ側接続部材101と車両側接続部材102との間にキャビティがある。
【0004】
クイックチェンジ挿抜を実現すると同時に、電気的接続の安全性と信頼性も非常に重要であり、電気的接続の信頼性を満たすと同時に、シール要件もそれに応じて上げなければならない。クイックチェンジコネクタのシールレベルがIP67規格(防護と安全のレベル)に達していないと、車両の走行中に、クイックチェンジコネクタのバッテリ側接続部材101と車両側接続部材102の隙間では防護が効かなくなり、浸水が発生し、電気的性能が不良になり、車両が絶縁故障を報告し、車両全体コントローラが電気的保護を遮断し、車両が走行できなくなり、ひどい場合にシール不良による電気的短絡、車両自然発火の現象が発生する可能性がある。したがって、コネクタのシールは、非常に重要である。
【0005】
現在、クイックチェンジコネクタのシール状況は車両上では自動検出できず、シール不良が発生した後、車両全体がコネクタの浸水を検出した場合のみ、絶縁値が設定された値を下回って、車両が警報を出して停車し、実際には、この時点では既に効果的にコントロールすることができなくなり、4Sショップ(自動車の販売、修理、部品及び情報サービスを一体化した販売店)に戻って修理しないと引き続き走行できない。この場合、ユーザに大きな不便をもたらし、クイックチェンジ車両の使用に対するユーザの運転体験に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施例は、従来技術における電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタのシール状況が車両上では自動検出できない不備を解消するために、電気コネクタ及び電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例は、下記の技術案によって上記課題を解決するものである。
本発明は、ポール及びポールを取り囲む第1の収容キャビティを含み、圧力検出ユニットを含むシール検出装置をさらに含み、圧力検出ユニットは、第1の収容キャビティ内に位置し、第1の収容キャビティがシール状態にあるときの圧力変化を検出する電気コネクタを提供する。
【0008】
好ましくは、電気コネクタは、圧力変化を受信し、かつ圧力変化が予め設定された値よりも大きい場合に警報指令信号を出すための歪みコントローラをさらに含む。
【0009】
好ましくは、圧力検出ユニットは、光ファイバ歪みセンサを含み、光ファイバ歪みセンサの検出端が第1の収容キャビティ内に設けられ、光ファイバ歪みセンサの光ファイバが第1の収容キャビティの外部に引き出され、歪みコントローラは、第1の収容キャビティの外部に設けられ、歪みコントローラは、光ファイバに接続されて圧力変化を受信する。
【0010】
好ましくは、電気コネクタに引き出し穴が設けられ、光ファイバは、引き出し穴を通過して第1の収容キャビティの外部に引き出され、光ファイバと引き出し穴との間の空隙は、シール部材によってシールされる。
【0011】
好ましくは、シール部材は、エポキシ樹脂接着剤シール部材または有機シリカゲルシール部材を含む。
【0012】
好ましくは、歪みコントローラは、車両のバッテリー管理システムに電気的に接続され、歪みコントローラは、バッテリー管理システムに警報指令信号を送信する。
【0013】
好ましくは、バッテリー管理システムは、車両の車両全体コントローラに電気的に接続され、バッテリー管理システムは、車両全体コントローラに警報指令信号を送信する。
【0014】
好ましくは、電気コネクタは、歪みコントローラに電気的に接続され、警報指令信号を受信してから警報を出すための警報ユニットをさらに含む。
【0015】
本発明は、電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタをさらに提供し、車両側接続部材及び本発明に係る電気コネクタを含み、電気コネクタは、クイックチェンジコネクタのバッテリ側接続部材として、バッテリパックに接続され、車両側接続部材は、車両に接続され、車両側接続部材は、第1の収容キャビティをシールするために、電気コネクタにドッキングされる。
【0016】
好ましくは、車両側接続部材に第2の接触部が設けられ、第1の接触部と第2の接触部とが対応して設けられ、クイックチェンジコネクタは、ガスケットをさらに含み、第1の接触部及び第2の接触部は、車両側接続部材が電気コネクタにドッキングされるように、ガスケットを押圧する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の顕著な効果は以下の通りである。本発明は、圧力検出ユニットによってクイックチェンジコネクタのキャビティの空気圧の変化を検出し、クイックチェンジコネクタのシールが正常であるか否かをタイムリーに判断することにより、タイムリーに警報を出し、車両の故障を避ける。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】従来のクイックチェンジコネクタの概略斜視図である。
図2】従来のクイックチェンジコネクタのバッテリ側接続部材及び車両側接続部材の概略構造図である。
図3】本発明の好ましい一実施例の電気コネクタの断面図である。
図4】本発明の好ましい一実施例の電気コネクタの部分的構造の概略図である。
図5】本発明の好ましい一実施例の電気コネクタの光ファイバ歪みセンサの概略構造図である。
図6】本発明の好ましい一実施例の電気コネクタの、光ファイバ歪みセンサが含まれる部分的構造の概略図である。
図7】本発明の好ましい一実施例の電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタの断面図である。
図8】発明の好ましい一実施例の電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、好ましい一実施例を用いて本発明をさらに説明するが、本発明を前記の実施例の範囲に限定するわけではない。
【0020】
本実施例は、電気コネクタを提供し、図3図4及び図5を参照し、当該電気コネクタ21は、ポール211及びポール211を取り囲む第1の収容キャビティ212を含み、ポール211の数は複数である。電気コネクタ21は、圧力検出ユニットを含むシール検出装置をさらに含み、圧力検出ユニットは、第1の収容キャビティ212内に位置し、第1の収容キャビティ212がシール状態にあるときの圧力変化を検出する。本実施例において、圧力検出ユニットは、光ファイバ歪みセンサ213によって実現され、光ファイバ歪みセンサ213の数は2つである。光ファイバ歪みセンサ213は、歪みシート231、透明ガラス管232、及び光ファイバ233を含む。光ファイバ歪みセンサの動作原理は、光ファイバ233を介して特定の波長のレーザービームを前の歪みシート231に放射し、空気圧が変化したとき、歪みシートが変形し、変形がレーザーの波長に影響を与え、波長の変化から空気圧の変化を算出できることである。
【0021】
本実施例において、図6を参照し、光ファイバ歪みセンサ213の検出端(すなわち歪みシート231)が第1の収容キャビティ212内に設けられ、光ファイバ歪みセンサ213の光ファイバ233が第1の収容キャビティ212の外部に引き出される。電気コネクタ21に引き出し穴216が設けられ、透明ガラス管232(点線で示されている)が引き出し穴216の内部に嵌合され、光ファイバ233が引き出し穴216を通過して第1の収容キャビティ212の外部に引き出され、光ファイバ233の引き出し穴216内に位置する部分は、点線で示される。光ファイバ233と引き出し穴216との間の空隙は、シール部材222によってシールされる。透明ガラス管232と引き出し穴216の内壁との間に隙間が存在する場合、シール部材は、当該隙間も充填する。当該シール部材は、エポキシ樹脂接着剤シール部材である。別の選択可能な実施形態において、当該シール部材は、有機シリカゲルシール部材である。エポキシ樹脂接着剤及び有機シリカゲルはいずれも市販の材料である。電気コネクタ21のプラグ215は、車両のバッテリパックに接続される。
【0022】
本実施例の電気コネクタは、歪みコントローラ(図示せず)をさらに含み、歪みコントローラは、第1の収容キャビティ212の外部に設けられ、歪みコントローラは、光ファイバに接続されて圧力変化を受信する。圧力変化が予め設定された値よりも大きい場合、歪みコントローラが警報指令信号を出す。例えば、第1の収容キャビティ212内の初期圧力値をAとし、第1の収容キャビティ212内の圧力値がA・80%よりも小さい場合、すなわち、圧力変化が初期圧力値の20%よりも大きい場合、第1の収容キャビティ212のシール性能が要件を満たさなくなることを表し、歪みコントローラが警報指令信号を出す。具体的には、初期状態では、歪みコントローラは、光ファイバ233を介して歪みシート231に第1の波長のレーザーを放射し、反射して帰ってきたレーザーの波長を第2の波長として受信し、歪みコントローラは、第2の波長に基づいて第1の収容キャビティ212内の初期圧力値を算出する。当該電気コネクタの使用期間の延長に伴い、歪みコントローラが光ファイバ233を介して歪みシート231に第1の波長のレーザーを放射する場合、反射して帰ってきたレーザーの波長を第3の波長として受信し、歪みコントローラは、第2の波長に対する第3の波長の変化に基づいて、このときの初期圧力値に対する第1の収容キャビティ212内の圧力値の変化幅を算出できる。当該変化幅が予め設定された値(例えば20%)よりも大きい場合、歪みコントローラが警報指令信号を出す。本実施例において、歪みコントローラは、車両のバッテリー管理システムに電気的に接続され、歪みコントローラは、バッテリー管理システムに警報指令信号を送信する。バッテリー管理システムは、車両の車両全体コントローラに電気的に接続され、バッテリー管理システムは、歪みコントローラから警報指令信号を受信した後、車両全体コントローラに警報指令信号を送信する。車両全体コントローラがセンターコンソールを介して車両のユーザ(例えば、運転手)に注意情報を送信し、車両のユーザは、タイムリーに点検補修を行う。
【0023】
別の選択可能な実施形態において、電気コネクタは、歪みコントローラに電気的に接続され、警報指令信号を受信してから警報を出すための警報ユニットをさらに含む。警報ユニットは、警報ランプ及びブザーの少なくとも一方を含む。車両のユーザは、警報ランプまたはブザーによる注意に基づいて、電気コネクタのシール性能が悪くなったことをタイムリーに知り、タイムリーに点検補修を行うことができる。
【0024】
本実施例の電気コネクタ21に第1の接触部が設けられ、第1の接触部に第1の接触部の形状に合ったガスケット214が設けられる。具体的には、図3を参照し、ガスケット214は、第1の接触部の嵌合溝218内に嵌合される嵌合部217を含む。本実施例の電気コネクタが電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタのバッテリ側接続部材として車両側接続部材にドッキングされた場合、車両側接続部材の第2の接触部及び電気コネクタ21の第1の接触部がガスケット214を押圧することにより、第1の収容キャビティ212のシールを実現する。
【0025】
本実施例の電気コネクタは、圧力検出ユニットによって第1の収容キャビティの空気圧の変化を検出し、第1の収容キャビティのシールが正常であるか否かをタイムリーに判断することにより、タイムリーに警報を出し、低コストで電気的接続の安全性を向上させた。
【0026】
本実施例は、電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタをさらに提供する。図7図8を参照し、当該クイックチェンジコネクタは、車両側接続部材102及び本実施例の電気コネクタ21を含む。電気コネクタ21は、当該クイックチェンジコネクタのバッテリ側接続部材として、プラグ215を介してバッテリパックに接続される。車両側接続部材102は、車両に接続される。車両側接続部材102が電気コネクタ21にドッキングされ、車両側接続部材102の第2の接触部及び電気コネクタ21の第1の接触部は、第1の収容キャビティ212をシールするようにガスケット214を押圧する。
【0027】
車両側接続部材102が電気コネクタ21にドッキングされた後、電気コネクタ21のポール211は、車両側接続部材102における対応するポール121に接続されて、電気信号を伝送する。
【0028】
車両側接続部材102が電気コネクタ21にドッキングされた後、第1の収容キャビティ212のシールレベルがIP67規格を満たす。車両側接続部材102が電気コネクタ21にドッキングされた後、歪みコントローラは、光ファイバ歪みセンサ213の歪みシート231から反射されたレーザーの波長に基づいて第1の収容キャビティ212内の初期圧力値を算出し、歪みコントローラは、当該初期圧力値を記憶する。本実施例のクイックチェンジコネクタの使用プロセスにおいて、歪みコントローラは、光ファイバ歪みセンサ213の歪みシート231で反射されたレーザーの波長に基づいて第1の収容キャビティ212内のリアルタイム圧力値を算出し、歪みコントローラは、当該リアルタイム圧力値を記憶するとともに、当該リアルタイム圧力値と初期圧力値との差分値を算出する。初期圧力値に対するリアルタイム圧力値の減少幅が予め設定された幅値を超える場合、第1の収容キャビティ212のシール状況がIP67規格を満たさなくなることを示す。例えば、第1の収容キャビティ212内の初期圧力値をAとし、第1の収容キャビティ212内のリアルタイム圧力値がA・80%よりも小さい場合、すなわち、初期圧力値に対する実施圧力値の減少幅が20%よりも大きい場合、歪みコントローラは、バッテリー管理システムに警報指令信号を送信する。バッテリー管理システムは、歪みコントローラから警報指令信号を受信した後、車両全体コントローラに警報指令信号を送信する。車両全体コントローラがセンターコンソールを介して車両のユーザ(例えば、運転手)に注意情報を送信し、車両のユーザは、タイムリーに点検補修を行う。
【0029】
別の選択可能な実施形態において、電気コネクタは、歪みコントローラに電気的に接続され、警報指令信号を受信してから警報を出すための警報ユニットをさらに含む。警報ユニットは、警報ランプ及びブザーの少なくとも一方を含む。車両のユーザは、警報ランプまたはブザーによる注意に基づいて、電気コネクタのシール性能が悪くなったことをタイムリーに知り、タイムリーに点検補修を行うことができる。
【0030】
本実施例の電気自動車のバッテリパック用のクイックチェンジコネクタは、圧力検出ユニットによってクイックチェンジコネクタのキャビティ(すなわち第1の収容キャビティ)の空気圧の変化を検出し、クイックチェンジコネクタのシールが正常であるか否かをタイムリーに判断することにより、タイムリーに警報を出し、車両の故障を避け、低コストで電気自動車の安全性を向上させた。
【0031】
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、当業者は、これらが単に説明する例に過ぎず、本発明の原理および本質から逸脱することなく、これらの実施形態について様々な変更および修正を行うことができることを理解すべきである。したがって、本発明の保護範囲が添付の特許請求の範囲によって限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】