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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(54)【発明の名称】高速田植機及びその取り付け方法
(51)【国際特許分類】
   F02N 11/00 20060101AFI20220216BHJP
   F02B 65/00 20060101ALI20220216BHJP
   F02B 67/00 20060101ALI20220216BHJP
   A01C 11/02 20060101ALN20220216BHJP
【FI】
F02N11/00 J
F02B65/00 B
F02B67/00 H
A01C11/02 313Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538440
(86)(22)【出願日】2019-09-19
(85)【翻訳文提出日】2021-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2019106718
(87)【国際公開番号】W WO2020134218
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】201811598542.8
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201822198976.0
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521285193
【氏名又は名称】豊疆智能科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】FJ DYNAMICS TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No.1, Dongfeng Jingguan Avenue, International Logistics Park, Xiangzhou District Xiangyang, Hubei 441100 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】叶 宏軍
(72)【発明者】
【氏名】朱 杰
(72)【発明者】
【氏名】李 棟
(72)【発明者】
【氏名】蒋 源冰
【テーマコード(参考)】
2B062
【Fターム(参考)】
2B062AA20
2B062AB01
2B062BA01
(57)【要約】
高速田植機及びその取り付け方法において、高速田植機(900)は、田植機本体(910)と、動力装置(920)と、を備え、動力装置(920)は、エンジンメインボディ(1100)及びエンジンメインボディ(1100)に延在する少なくとも1つのストッパ本体(1200)を含むエンジン(1000)と、電動機本体(2100)及び少なくとも1つの組立本体(2200)を含む始動電動機(2000)と、を備え、組立本体(2200)は、電動機本体(2100)に延在し、始動電動機(2000)の組立本体(2200)は、エンジン(1000)のストッパ本体(1200)に取り付けられ、電動機本体(2100)は、エンジンメインボディ(1100)の一側に保持される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
田植機本体と、動力装置と、を備える高速田植機であって、
前記動力装置は、エンジン及び始動電動機を備え、
前記エンジンは、エンジンメインボディと、前記エンジンメインボディに延在する少なくとも1つのストッパ本体と、を含み、
前記始動電動機は、電動機本体と、少なくとも1つの組立本体と、を含み、
前記組立本体は、前記電動機本体に延在し、
前記電動機本体の前記組立本体は、前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付けられ、
前記電動機本体は、前記エンジンメインボディの一側に保持されることを特徴とする高速田植機。
【請求項2】
前記電動機本体は、軸方向側面を有し、
前記軸方向側面の延在方向は、前記電動機本体の長手方向であり、
前記始動電動機の前記組立本体は、前記軸方向側面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の高速田植機。
【請求項3】
前記始動電動機の前記組立本体は、少なくとも2つであり、
少なくとも2つの前記組立本体は、前記電動機本体の上部及び下部にそれぞれ延びていることを特徴とする請求項2に記載の高速田植機。
【請求項4】
前記始動電動機の前記組立本体は、少なくとも3つであり、
そのうちの1つの前記組立本体は、前記電動機本体の上部に延びており、
ほかの2つの前記組立本体は、互いに間隔を空けて前記電動機本体の下部に延びていることを特徴とする請求項2に記載の高速田植機。
【請求項5】
前記始動電動機の前記組立本体は、なくとも1つの組立孔を有し、
前記エンジンの前記ストッパ本体は、少なくとも1つのストッパ孔を有し、
前記始動電動機の前記組立本体は、前記組立孔が前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に対応するように前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付けられ、前記組立孔は前記ストッパ孔に連通することを特徴とする請求項1に記載の高速田植機。
【請求項6】
前記始動電動機の前記組立本体は、なくとも1つの組立孔を有し、
前記エンジンの前記ストッパ本体は、少なくとも1つのストッパ孔を有し、
前記始動電動機の前記組立本体は、前記組立孔が前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に対応するように前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付けられ、前記組立孔は前記ストッパ孔に連通することを特徴とする請求項4に記載の高速田植機。
【請求項7】
前記始動電動機の前記組立本体における前記組立孔の延在方向は、前記電動機本体の径方向と平行であり、前記エンジンの前記ストッパ本体における前記ストッパ孔の延在方向は、前記エンジンメインボディの径方向と平行であることを特徴とする請求項6に記載の高速田植機。
【請求項8】
前記始動電動機の前記組立本体は、互いに間隔を空けて前記電動機本体に延在する2つの組立アームを備え、2つの前記組立孔は、それぞれ2つの前記組立アームを貫通し、
前記エンジンの前記ストッパ本体は、互いに間隔を空けて前記エンジンメインボディに延在する2つのストッパアームを備え、2つの前記ストッパ孔は、それぞれ2つの前記ストッパアームを貫通し、
前記始動電動機の前記組立本体の前記ストッパアームは、前記組立孔が前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に対応するように、前記エンジンメインボディの前記ストッパ本体の前記ストッパアームに取り付けられることを特徴とする請求項6に記載の高速田植機。
【請求項9】
前記始動電動機の前記組立本体の前記組立アームは、上下方向に間隔を空けて前記電動機本体に延びており、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパアームは、上下方向に間隔を空けて前記エンジンメインボディに延びていることを特徴とする請求項8に記載の高速田植機。
【請求項10】
前記始動電動機の前記組立本体における前記組立アームの延在方向は、水平面と平行であり、前記エンジンの前記ストッパ本体における前記ストッパアームの延在方向は、水平面と平行であることを特徴とする請求項9に記載の高速田植機。
【請求項11】
前記始動電動機の前記組立本体の前記組立アームは、左右方向に間隔を空けて前記電動機本体に延びており、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパアームは、左右方向に間隔を空けて前記エンジンメインボディに延びていることを特徴とする請求項8に記載の高速田植機。
【請求項12】
前記エンジンの前記ストッパ本体は、2つのストッパアームを備え、
2つの前記ストッパアームは、前記エンジンメインボディに一体的に延びており、
2つの前記ストッパアームの間には、組立空間が形成され、
2つの前記ストッパア孔は、それぞれ2つの前記ストッパアームを貫通し、
前記始動電動機の前記組立本体は、前記組立空間に収容され、
前記組立本体の1つの組立孔は、2つの前記ストッパアームに形成された前記ストッパ孔に連通することを特徴とする請求項6に記載の高速田植機。
【請求項13】
前記動力装置は、さらに、前記ストッパ本体のストッパ孔と、前記組立本体の組立孔とに取り付けられる連結素子と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の高速田植機。
【請求項14】
前記動力装置は、さらに、前記ストッパ本体の前記ストッパ孔と、前記組立本体の前記組立孔とに取り付けられる連結素子と、を備えることを特徴とする請求項12に記載の高速田植機。
【請求項15】
前記動力装置は、前記連結素子の一端に取り付けられる締結素子をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の高速田植機。
【請求項16】
前記動力装置は、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に取り付けられる位置決め素子をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の高速田植機。
【請求項17】
前記エンジンの前記ストッパ本体は、支持ベースと、少なくとも2つのストッパ部と、を備え、
前記ストッパ部は、前記支持ベースに一体的に延在し、隣り合う前記ストッパ部の間に少なくとも1つのストッパ溝が形成され、
前記始動電動機の前記組立本体は、組立ベースと、少なくとも1つ組立突起と、を有し、
前記組立突起は、前記組立ベースに一体的に延びており、前記ストッパ溝に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の高速田植機。
【請求項18】
前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ溝の延在方向は、水平面と平行であることを特徴とする請求項17に記載の高速田植機。
【請求項19】
前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ溝の延在方向は、水平面と垂直であることを特徴とする請求項17に記載の高速田植機。
【請求項20】
前記エンジンは、動力システムおよび潤滑システムを含むエンジン本体と、
エンジンブロックと、を備え、
前記エンジンブロックは、機体と、統合シリンダと、を備え、
前記機体は、上部クランク収容室と、前記上部クランク収容室とが連通して前記動力空間を形成する複数の動力室と、および第2組立面と、を有し、
前記統合シリンダは、下部クランク収容室と、貯油室と、第1組立面と、を有し、
前記貯油室と前記下部クランク収容室とが連通して第1収容空間を形成し、
前記統合シリンダは、前記第1組立面が前記機体の前記第2組立面に対応するように前記機体に取り付けられ、
前記統合シリンダの前記収容空間は、前記動力空間に連通し、
前記動力系統と前記潤滑系統とは、前記動力空間および前記収容空間に収容されることを特徴とする請求項1に記載の高速田植機。
【請求項21】
前記エンジンは、動力システムおよび潤滑システムを含むエンジン本体と、
エンジンブロックと、を備え、
前記エンジンブロックは、機体と、統合シリンダと、を備え、前記機体は、上部クランク収容室と、前記上部クランク収容室とが連通して前記動力空間を形成する複数の動力室と、および第2組立面と、を有し、
前記統合シリンダは、下部クランク収容室と、貯油室と、第1組立面と、を有し、
前記貯油室と前記下部クランク収容室とが連通して第1収容空間を形成し、
前記統合シリンダは、前記第1組立面が前記機体の前記第2組立面に対応するように前記機体に取り付けられ、
前記統合シリンダの前記収容空間は、前記動力空間に連通し、
前記動力システムと前記潤滑システムとは、前記動力空間および前記収容空間に収容されることを特徴とする請求項19に記載の高速田植機。
【請求項22】
前記エンジンブロックは、互いに独立して前記機体に取り付けられる複数のメインベアリングカバーをさらに有することを特徴とする請求項21に記載の高速田植機。
【請求項23】
前記エンジンブロックの前記メインベアリングカバーと前記統合シリンダは、互いに間隔を空けて設けられることを特徴とする請求項22に記載の高速田植機。
【請求項24】
前記第1組立面および前記第2組立面は、フランジ面であることを特徴とする請求項22に記載の高速田植機。
【請求項25】
前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、
前記シリンダ本体の表面には、間隔をあけて外側に突出することで、波形状構造が形成されることを特徴とする請求項22に記載の高速田植機。
【請求項26】
前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、
前記シリンダ本体の表面には、間隔をあけて内側に凹むことで、波形状構造が形成されることを特徴とする請求項22に記載の高速田植機。
【請求項27】
前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、
前記シリンダ本体の表面には、連続的に外側に突出することで、波形状構造が形成されることを特徴とする請求項22に記載の高速田植機。
【請求項28】
前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、
前記シリンダ本体の表面には、連続的に内側に凹むことで、波形状構造が形成されることを特徴とする請求項22に記載の高速田植機。
【請求項29】
前記機体および前記統合シリンダは、アルミ鋳材で製造されることを特徴とする請求項28に記載の高速田植機。
【請求項30】
前記メインベアリングカバーは、鋳鉄材料で製造されることを特徴とする請求項29に記載の高速田植機。
【請求項31】
前記エンジンブロックは、シール材をさらに備え、
前記シール材は、前記統合シリンダの前記第1組立面と前記機体の前記第2組立面との間に保持されることを特徴とする請求項30に記載の高速田植機。
【請求項32】
前記統合シリンダは、前記シリンダ本体に一体的に延在する複数の補強用リブを有することを特徴とする請求項31に記載の高速田植機。
【請求項33】
前記エンジンブロックは、前記統合シリンダ及び前記機体の周りに分布された複数の適合孔が設けられることを特徴とする請求項32に記載の高速田植機。
【請求項34】
前記エンジンブロックは、前記統合シリンダの両側及び底部に設けられた複数のオイルドレンプラグ座をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載の高速田植機。
【請求項35】
田植機本体と、前記田植機本体に設けられるエンジンと、を備える高速田植機であって、前記エンジンは、動力システムおよび潤滑システムを含むエンジン本体と、
エンジンブロックと、を備え、
前記エンジンブロックは、機体と、統合シリンダと、を備え、
前記機体は、上部クランク収容室と、前記上部クランク収容室とが連通して前記動力空間を形成する複数の動力室と、第2組立面と、を有し、
前記統合シリンダは、下部クランク収容室と、貯油室と、および第1組立面と、を有し、
前記貯油室と前記下部クランク収容室とが連通して第1収容空間を形成し、
前記統合シリンダは、前記第1組立面が前記機体の前記第2組立面に対応するように前記機体に取り付けられ、
前記統合シリンダの前記収容空間は、前記動力空間に連通し、
前記動力システムと前記潤滑システムとは、前記動力空間および前記収容空間に収容されることを特徴とする高速田植機。
【請求項36】
前記エンジンブロックは、互いに独立して前記機体に設けられた複数のメインベアリングカバーをさらに有することを特徴とする請求項35に記載の高速田植機。
【請求項37】
前記エンジンブロックの前記メインベアリングカバーと前記統合シリンダは、互いに間隔を空けて設けられることを特徴とする請求項36に記載の高速田植機。
【請求項38】
前記第1組立面および前記第2組立面は、フランジ面であることを特徴とする請求項36に記載の高速田植機。
【請求項39】
前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、
前記シリンダ本体の表面には、間隔をあけて外側に突出することで、波形状構造が形成されるか、または、
前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、
前記シリンダ本体の表面には、間隔をあけて内側に凹むことで、波形状構造が形成される、または、
前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、
前記シリンダ本体の表面には、連続的に外側に突出することで、波形状構造が形成される、または、
前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、
前記シリンダ本体の表面には、連続的に内側に凹むことで、波形状構造が形成されることを特徴とする請求項36に記載の高速田植機。
【請求項40】
前記エンジンブロックは、シール材をさらに備え、
前記シール材は、前記統合シリンダの前記第1組立面と前記機体の前記第2組立面との間に設けられることを特徴とする請求項35に記載の高速田植機。
【請求項41】
前記エンジンブロックは、シール材をさらに備え、
前記シール材は、前記統合シリンダの前記第1組立面と前記機体の前記第2組立面との間に保持されることを特徴とする請求項39に記載の高速田植機。
【請求項42】
エンジンのエンジンメインボディのエンジンブロックに、始動電動機を取り付けるステップ(a)、
前記始動電動機の電動機本体を前記エンジンメインボディのエンジン本体に接続するステップ(b)、および
前記エンジンを高速田植機本体に取り付けることで、高速田植機として取り付けるステップ(c)を備える高速田植機の取り付け方法。
【請求項43】
前記ステップ(a)において、前記エンジンの少なくとも1つのストッパ本体に、前記始動電動機の少なくとも1つの組立本体を、その径方向に位置決められるように取り付けることを特徴とする請求項42に記載の取り付け方法。
【請求項44】
前記ステップ(a)は、
前記組立本体の組立孔が前記ストッパ本体のストッパ孔に連通させステップ(a.1)をさらに含むことを特徴とする請求項43に記載の取り付け方法。
【請求項45】
前記ステップ(a.1)の後に、前記ステップ(a)は、
前記始動電動機の前記組立本体の前記組立孔と、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔には、少なくとも1つの連結素子が取り付けられるステップ(a.2)をさらに含むことを特徴とする請求項44に記載の取り付け方法。
【請求項46】
前記ステップ(a.2)の後に、前記ステップ(a)は、
前記連結素子に少なくとも1つの締結素子を取り付け、前記始動電動機の前記組立本体と前記エンジンの前記ストッパ本体を、前記連結素子と前記締結素子との間に保持するステップ(a.3)をさらに含むことを特徴とする請求項45に記載の取り付け方法。
【請求項47】
前記ステップ(a.2)の前に、前記ステップ(a)は、
前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に位置決め素子を取り付けるステップ(a.4)をさらに含むことを特徴とする請求項45に記載の取り付け方法。
【請求項48】
前記ステップ(a)において、前記始動電動機の組立本体の少なくとも1つの組立部と、前記エンジンのストッパ本体の少なくとも1つのストッパ溝とが、互いに嵌合して、始動電動機が前記エンジンの一側に保持されることを特徴とする請求項42に記載の取り付け方法。
【請求項49】
動力システムと潤滑システムとを前記エンジンブロックに取り付けるステップ(i)、および前記エンジンブロックの統合シリンダのシリンダ本体の第1組立面を、前記エンジンブロックの機体の第2組立面に結合して、前記エンジンを組み立てるステップ(ii)をさらに備える請求項42に記載の取り付け方法。
【請求項50】
動力システムと潤滑システムとを前記エンジンブロックに取り付けるステップ(i)、および前記エンジンブロックの統合シリンダのシリンダ本体の第1組立面を、前記エンジンブロックの前記機体の第2組立面に結合して、前記エンジンを組み立てるステップ(ii)をさらに備える請求項48に記載の取り付け方法。
【請求項51】
前記ステップ(i)の前に、前記エンジンの前記機体に、独立的な複数のメインベアリングカバーを順に取り付けるステップ(iii)をさらに含むことを特徴とする請求項50に記載の取り付け方法。
【請求項52】
前記メインベアリングカバーの第2組立溝を前記機体の支持ベースの第1組立溝に連通させることを特徴とする請求項51に記載の取り付け方法。
【請求項53】
前記ステップ(ii)において、前記統合シリンダの下部クランク収容室と、貯油室と、前記機体の上部クランク収容室と、を連通することを特徴とする請求項52に記載の取り付け方法。
【請求項54】
前記ステップ(iii)において、前記メインベアリングカバーの複数の第2組立孔が前記支持ベースの組立部の複数の第1組立孔に対応するように、前記メインベアリングカバーを前記機体の前記支持ベースに取り付けることを特徴とする請求項53に記載の取り付け方法。
【請求項55】
前記ステップ(iii)において、連結素子を前記第1組立孔及び前記第2組立孔に取り付けて、さらに複数の連結素子によって前記メインベアリングカバーが前記機体に固定されることを特徴とする請求項54に記載の取り付け方法。
【請求項56】
前記ステップ(ii)において、前記統合シリンダの前記シリンダ本体の複数の第3組立孔が前記機体の複数の第4組立孔に対応するように、前記統合シリンダを前記機体に取り付けることを特徴とする請求項55に記載の取り付け方法。
【請求項57】
前記連結素子を前記第3組立孔及び前記第4組立孔に取り付け、さらに、前記連結素子によって前記統合シリンダを前記機体に固定されることを特徴とする請求項56に記載の取り付け方法。
【請求項58】
前記ステップ(iii)において、前記シリンダ本体の前記第1組立面と前記機体の第2組立面との間にシール材を保持することで、前記第1組立面と前記第2組立面との間の隙間の発生を阻止することを特徴とする請求項50に記載の取り付け方法。
【請求項59】
前記シール材を変形させることで、前記第1組立面と前記第2組立面との間の隙間の発生を阻止することを特徴とする請求項58に記載の取り付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速田植機の分野に関し、特に、高速田植機及びその取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、田植機の出現により、徐々に人工田植えの作業モードに代わって、田植機は、水田に水稲を定植し、苗の行間や株間等を適切に制御でき、農作物の増産に有利であり、特に高速田植機の出現により、植付作業の効率を高め、農業生産に広く応用されている。エンジンは、高速田植機の動力源であり、高速田植機の効率的な作業を保障することができる。また、エンジンが自力で作動する前に、回転を達成するために外力によって駆動されなければならず、始動電動機はその役割を担っている。始動電動機は、蓄電池での電気エネルギーを機械エネルギーに変換し、さらにエンジンを動かして所定の回転速度で運転され、エンジンを円滑に始動する。始動電動機の操作が便利で、起動が速く、繰り返し始動することができ、遠隔制御が可能となる。
【0003】
図1A及び図1Bを参照すると、具体的には、従来の始動電動機2000Pは、エンジン1000Pの一側にフライホイールハウジング3000Pによって保持されて動力装置10000Pに組み付けられ、このエンジン1000Pは、始動電動機2000Pに回転可能に接続され、始動電動機2000Pは、エンジン1000Pの運転を駆動することができ、エンジン1000Pは高速田植機に連結され、高速田植機に動力を供給する。高速田植機の作業環境が悪いため、動力装置10000Pの安定性能に対する要求が高い。しかしながら、従来の動力装置10000Pは、実際の運用過程において依然として多くの問題が存在している。
【0004】
具体的には、図1Aを参照すると、従来のエンジン1000Pは、エンジンブロック100Pと、エンジンブロック100Pに設けられるエンジン本体200Pと、を備え、エンジンブロック100Pは、機体10Pと、一体式メインベアリングカバー20Pおよびオイルパン30Pと、を備え、機体200Pは、複数のチャンバを有するエンジン本体200Pを取り付けるためのものであり、一体式メインベアリングカバー20Pは、支持フレーム21Pと複数のメインベアリングカバー22Pを備え、支持フレーム21Pは、複数のメインベアリングカバー22Pが互いに離間して設けられた取付空間211Pを有し、メインベアリングカバー22Pの両端がそれぞれ支持フレーム21Pに一体的に延びる。機体10Pは、取付端面101Pを有し、一体式メインベアリングカバー20Pは、上端面201Pと、上端面201Pに対する下端面202Pと、を有し、オイルパン30Pは、シール端面301Pと収容室302Pを有し、上端面201Pが機体10Pの取付端面101Pに密着するように、機体10Pに取り付けられて、エンジンのエンジン本体200Pのクランクシャフト2001Pを固定し、且つ、一体式メインベアリングカバー20Pの取付空間211Pが機体10Pのチャンバに連通する。オイルパン30Pは、シール端面301Pが一体式メインベアリングカバー20Pに貼合されるように一体式メインベアリングカバー20Pに装着され、オイルパン30Pの収容室302Pは、一体式メインベアリングカバー20Pの収容室302Pに連通し、一体式メインベアリングカバー20Pの収容室302Pは、エンジンの部品間の摩擦を低減するために潤滑油を収容する。そして、オイルパン30Pが一体式メインベアリングカバー20Pに装着されると、オイルパン30Pは、機体10Pのチャンバと一体式メインベアリングカバー20Pの取付空間211Pとを密封して、オイル漏れ等の現象を回避する。
【0005】
しかし、機体10Pと一体式メインベアリングカバー20Pとは、鋳鉄材料で構成されており、鋳鉄材料の密度が大きいため、エンジンブロック全体の重量が大きくなって、エンジンの軽量化に不利である。次に、エンジンブロックは、複数の組立の端面が互いに結合するように密封されて、例えば、一体式メインベアリングカバー20Pの上端面と機体10Pの取付面とが互いに密着しており、かつオイルパン30Pのシール面31Pと一体式メインベアリングカバー20Pの下端面21Pとが互いに密着しており、オイルパン30P内に収容された潤滑油の漏れを回避する。しかし、組み立て用の端面同士の接触部分は、製造精度等の問題で密閉が不十分で油漏れのリスクがある。つまり、組み立て及びシールするための端面が多いほど、エンジンの油漏れのリスクが高まり、動力装置10000Pの安定性能が低減され、高速田植機での長期の安定作業に不利となる。
【0006】
さらに、始動電動機2000Pは、フライホイールハウジング3000Pによってエンジン1000Pに取り付けられるので、動力装置10000Pの軽量化だけでなく、動力装置10000Pの安定性能に影響を与える。具体的には、図1Bを参照すると、エンジンブロック100Pは、複数の組立孔1010Pを有し、始動電動機2000Pは、電動機本体2100Pと、取付部2200Pと、を有し、取付部2200Pは、複数の取付孔2210Pを有し、フライホイールハウジング3000Pは、1つのエンジン貫通孔3010Pと、1つの電動機貫通孔3020Pと、複数のエンジンストッパ孔3030Pとおよび複数の電動機ストッパ孔3040Pと、を有し、複数のエンジンストッパ孔3030Pは、エンジン貫通孔3010Pの周囲に周設され、複数の電動機ストッパ孔3040Pは、電動機貫通孔3020Pの周囲に周設される。フライホイールハウジング3000Pは、エンジン貫通孔3010Pがエンジン本体200Pの一端に対応し、且つエンジンストッパ孔3030Pがエンジン1000Pのエンジンブロック100Pの組立孔1010Pに対応するように、エンジン1000Pに取り付けられ、エンジン本体200Pの一端はフライホイールハウジング30のエンジン貫通孔3010Pに貫通される。始動電動機2000Pは、取付部2200Pの取付孔2210Pがフライホイールハウジング3000Pの電動機ストッパ孔3040Pに対応するように、フライホイールハウジング3000Pに取り付けられ、且つエンジン本体200Pの一端は、フライホイールハウジング3000Pの電動機貫通孔3020Pに貫通される。さらに、動力装置10000Pは複数の 連結アセンブリ4000Pを備え、一部の 連結アセンブリ4000Pは、フライホイールハウジング3000Pの電動機ストッパ孔3040Pとエンジン1000Pのエンジンブロック100Pの取付孔1010Pとに取り付けられて、さらに 連結アセンブリ4000Pによってフライホイールハウジング3000Pがエンジン1000Pに固定され、一部の 連結アセンブリ4000Pは、フライホイールハウジング3000Pのエンジンストッパ孔3030Pおよび始動電動機2000Pの取付部2200Pの取付孔2210Pに取付けられて、さらに、始動電動機2000Pが 連結アセンブリ4000Pによってフライホイールシェル3000Pに固定され、エンジン1000 Pの側に保持される。さらに、エンジン本体200Pがフライホイールハウジング3000Pの電動機貫通孔3020Pを通る部分は、電動機本体2100Pがフライホイールハウジング3000Pの電動機貫通孔3020Pを通る部分に駆動可能に連結され、よって、電動機本体2100Pがエンジン本体200Pに連動して回転することができる。しかしながら、従来の動力装置10000Pは、組み立てや使用の過程で複数の問題が存在する。
【0007】
まず、通常は、フライホイールハウジング3000Pの重量を増加させることで、始動電動機2000Pを支持するのに十分な強度及び剛性を有し、かつ、始動電動機2000Pの運転中のエンジン1000P側に安定的に保持できるようにする。このように、フライホイールハウジング3000Pの重量は、動力装置10000Pの全体重量を増加させ、動力装置10000Pの軽量化を図り難くし、ひいては、高速田植機の重量を増加させる。
【0008】
次に、端面の軸方向の位置決め方式によって動力装置10000Pの安定性が低減される。具体的には、始動電動機2000Pの取付部2200Pは、電動機本体2100Pの端部に近接し、始動電動機2000Pの取付部2200Pにおける取付孔2210Pに延設する矩形は、電動機本体2100Pの軸方向と平行であり、 連結アセンブリ4000Pは、電動機本体2100Pの軸方向と平行させるように、始動電動機2000Pをフライホイールハウジング3000Pに固定する。例えば、フライホイールハウジング3000Pの電動機ストッパ孔3040Pと、始動電動機2000Pの取付孔2210Pと、1つの平ガスケットと、1つのスプリングガスケットとを1つのボルトで順次挿通し、ナットでロックして固定する。そして、始動電動機2000Pの取付孔2210Pは、始動電動機2000Pの端部に近接し、始動電動機2000Pは、端部が軸方向に位置決めされるようにフライホイールハウジング3000Pに取り付けられる。このように、フライホイールハウジング3000Pが始動電動機2000Pを支持する支持面は、始動電動機2000Pの一側端面に近づけ、始動電動機2000Pの中心は、始動電動機2000Pの被支持面から離れ、始動電動機2000Pのほとんどの構造はオーバーハング状態となっているため、始動電動機2000Pの重心を始動電動機2000Pの被支持面から離れやすく、その結果、始動電動機2000Pがエンジン1000Pを回転させる間、および、その後エンジン1000Pが所定の速度で運転される間、始動電動機2000Pが激しい振動を起こす。長期間の激しい振動によって、 連結アセンブリ4000Pの連結に緩みが生じ、厳しい場合、 連結アセンブリ4000Pがフライホイールハウジング3000Pの電動機ストッパ孔304及び始動電動機2000Pの取付孔2210Pから外れ、ひいては始動電動機2000Pとエンジン1000Pとが分離させるため、動力装置10000Pが正常に作業できず、高速田植機の正常の運転に影響を与える。
【0009】
また、エンジン本体200Pと電動機本体2100Pとは、いずれもフライホイールハウジング3000Pを通ってこそ接続されることができ、これにより、エンジン本体200Pと電動機本体2100Pとの長さを長くし、さらに動力装置10000Pの体積を大きくし、エンジン装置100Pの小型化には不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的の一つは高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記高速田植機は、田植機本体と、動力装置とを備え、前記動力装置の起動電動機を前記動力装置のエンジンに直接取り付けることで、前記動力装置の安定性能を高め、よって前記田植機本体に動力を安定して供給することで、前記高速田植機の安定性を保障する。
【0011】
本発明の目的の一つは高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンのエンジンブロックの構造を改良することにより、前記エンジンブロックの総重量を低減し、前記エンジンの軽量化を図る。
【0012】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンブロックがシーリングための端面の数を減少させることで、前記エンジンの使用中の油漏れのリスクを低減する。
【0013】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンブロックは、前記メインベアリングカバーが取り付けられる機体と、統合シリンダと、を備え、前記統合シリンダは、第1組立面が前記機体の第2組立面に対応するように前記機体に取り付けられて、機体を密封して、前記エンジンの油漏れ確率を低減することで、前記エンジンの安定性能を向上する。
【0014】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンブロックは、互いに独立して前記機体に取り付けられる複数のメインベアリングカバーをさらに有することで、前記エンジンブロックの全体重量を低減する。
【0015】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記メインベアリングカバーと前記統合シリンダは、互いに間隔を空けて設けられ、前記エンジンブロックの全体材料を少なくし、省コストに貢献して軽量化を図る。
【0016】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記メインベアリングカバーは、鋳鉄材料からなり、前記エンジンブロックの剛性が保障される。
【0017】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンブロックは、アルミ鋳材を使って、前記エンジンブロックの全体質量が低減されるので、前記エンジンの軽量化に有利である。
【0018】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記機体の前記第2組立面および前記統合シリンダの前記第1組立面いずれもフランジ面であり、前記第1組立面と前記第2組立面とが組立中に互いに押しつぶされて変形してしまうことを回避し、前記エンジンブロックの使用中の油漏れのリスクを低減することに有利である。
【0019】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、前記シリンダ本体の外面には、間隔をあけて、外側に突出すること、あるいは内側に凹むことで、波形状構造が形成され、さらに前記統合シリンダの全体の剛性を高める。
【0020】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記シリンダ本体の外面には、連続的に外側に突出すること、あるいは内側に凹むことで、さらに前記統合シリンダの全体の剛性を高める。
【0021】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記統合シリンダの前記波形状構造は、前記統合シリンダの表面積を大きくしており、前記エンジンの放熱に有利である。
【0022】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記統合シリンダの前記波形状構造は、前記機体と前記統合シリンダとの接触面積を大きくして、前記エンジンブロックの安定性を高め、前記統合シリンダ内に収容される液体の激しい振動を抑制しつつ、振動騒音を効果的に抑制することができる。
【0023】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記統合シリンダは、前記シリンダ本体の外側に一体的に延在する複数の補強用リブを有するため、前記統合シリンダの剛性を高めることに有利である。
【0024】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンブロックは、シール材を前記機体の第2組立面と前記シリンダ本体の第1組立面との間に配置されることで、前記第1組立面と第2組立面との間の隙間の発生を回避する。
【0025】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記統合シリンダは、前記統合シリンダの両側に形成される複数の適合孔を有するため、前記エンジンがその後に他の機械装置に適用されることで、前記エンジンの汎用性を向上させる。
【0026】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記統合シリンダは、前記統合シリンダの両側及び底部に分布される複数のオイルドレンプラグ座を備えることで、前記エンジンがその後に他の機械装置を取り付けられ、前記エンジンの汎用性を向上させる。
【0027】
本発明の目的の一つは高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記動力装置は、エンジンと、前記エンジンに直接取り付けられる始動電動機と、を備え、組立工程を削減し、組立時間を短縮して、前記動力装置の組立効率の向上に有利である。
【0028】
本発明の目的の一つは高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機は、前記エンジンに直接取り付けられ、組立工程を削減し、組立時間を短縮して、前記動力装置の組立効率の向上に有利である。
【0029】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンは、エンジンメインボディと、少なくとも一つのストッパ本体とを備え、前記始動電動機は、電動機本体と、少なくとも一つの組立本体とを備え、前記始動電動機の前記組立本体は、前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付けられ、前記電動機本体は、前記エンジンメインボディを連れ回し、部品の取り付けが省く、動力装置の全体重量を大幅に削減することに有利である。
【0030】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機は、前記エンジンに直接に取り付けられ、前記始動電動機および前記エンジンの長さを短くして、前記動力装置の小型化に有利である。
【0031】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機は、前記エンジンに直接に取り付けられ、前記始動電動機と前記エンジンとの同軸度を保障して、さらに前記動力装置の安定性を高める。
【0032】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンと前記始動電動機との接触面は、前記動力装置の物理的な中心に近く、前記エンジンと前記始動電動機との接触面と前記始動電動機の重心との距離を小さくすることによって、前記エンジンが前記始動電動機を安定して支持し、前記始動電動機の振動幅を小さくし、さらに、前記動力装置の安定性能を高める。
【0033】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機は、径方向に位置決めされるように前記エンジンに取り付けられて、さらに前記動力装置の安定性を高める。
【0034】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機の前記組立本体は、前記電動機本体の一軸方向の側面に垂直に延び、前記軸方向の側面は前記組立本体の物理的な中心に近く、前記エンジンと前記始動電動機との接触面と前記始動電動機の重心との距離を小さくすることに有利である。
【0035】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンの前記ストッパ本体は、少なくとも1つのストッパ孔を有し、前記始動電動機の前記組立本体は、なくとも1つの組立孔を有し、前記始動電動機の前記ストッパ本体は、前記組立孔が前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に対応するように前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付ける。
【0036】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔の延在方向は、前記エンジンの径方向と一致し、前記始動電動機の前記組立本体の前記組立孔の延在方向は、前記電動機本体の径方向と一致することによって、前記始動電動機が径方向に位置決めされるように前記エンジンに取り付けられて、さらに前記動力装置の安定性を高める。
【0037】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンは、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔と、前記始動電動機の前記組立本体の前記組立孔とに取り付けられる少なくとも1つの連結素子を備え、前記連結素子によって、前記始動電動機を前記エンジンに取り付ける。
【0038】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンは、位置決め素子をさらに備え、前記位置決め素子は、前記エンジンの前記ストッパ孔に取り付け、組み立て位置決めに使われ、前記連結素子が前記位置決め素子に取り付けられることで、組み立て時間の短縮に有利である。
【0039】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンは、補助コンポーネントをさらに備え、前記補助コンポーネントは、前記連結素子と前記エンジンの前記組立本体との間に保持され、前記補助コンポーネントによって前記連結素子と前記エンジンの前記組立本体との接触面積を増大させることで、前記エンジンの安定性を向上させる上で有利である。
【0040】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記補助コンポーネントは、前記エンジンメインボディ及び前記電動機本体の始動時に発生する振動の前記連結素子への影響を低減し、前記連結素子の緩みを防止することができ、前記エンジンの安定性を向上させる上で有利である。
【0041】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンは、前記電動機本体の上部および下部にそれぞれ延在する複数の前記組立本体を備え、前記組立本体が前記ストッパ本体に取り付けられると、前記エンジンが前記始動電動機の上部および下部を支持することで、前記始動電動機が前記エンジンの一側に安定して保持させ、使用中の前記始動電動機の振動を低減させて前記エンジンの安定性を向上する。
【0042】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機の前記組立本体は、2つの組立アームを備え、前記組立孔は前記組立アームを貫通し、前記エンジンの前記ストッパ本体は、2つのストッパアームを備え、前記ストッパ孔は前記ストッパアームを貫通し、前記始動電動機の前記組立本体の前記組立アームは、前記組立孔が前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に対応するように、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパアームに取り付け、前記連結素子によって前記組立孔および前記ストッパ孔を貫通することで、前記始動電動機の前記組立本体を前記エンジンの前記ストッパ本体に固定する。
【0043】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機の前記組立本体は、組立ベースと、少なくとも1つの組立部とを有し、対応して、前記エンジンの前記ストッパ本体はストッパ溝を有し、前記組立部は、前記ストッパ溝に設けられ、前記始動電動機が前記エンジンの一側に安定して保持させる。
【0044】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンは、エンジンメインボディと、少なくとも一つのストッパ本体とを備え、前記エンジンメインボディは、前記エンジン本体と、前記エンジンブロックに延びるストッパ本体と、を備え、前記始動電動機は、電動機本体と、少なくとも一つの組立本体とを備え、前記始動電動機の前記組立本体は、前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付けられ、前記電動機本体は、前記エンジン本体を連れ回し、部品の取り付けが省く、前記動力装置の全体重量を大幅に削減することに有利であり、前記高速田植機の重量を削減することに有利である。
【0045】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機は、前記エンジンに直接に取り付けられ、前記始動電動機および前記エンジンの長さを短くして、前記動力装置の小型化に有利である。
【0046】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機は、前記エンジンに直接に取り付けられ、前記始動電動機と前記エンジンとの同軸度を保障して、さらに前記動力装置の安定性を高める。
【0047】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンと前記始動電動機との接触面は、前記動力装置の物理的な中心に近く、前記エンジンと前記始動電動機との接触面と前記始動電動機の重心との距離を小さくすることによって、前記エンジンが前記始動電動機を安定して支持し、前記始動電動機の振動幅を小さくし、さらに、前記動力装置の安定性能を高める。
【0048】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機は、径方向に位置決めされるように前記エンジンに取り付けられて、さらに前記動力装置の安定性を高める。
【0049】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機の前記組立本体は、前記電動機本体の一軸方向の側面に垂直に延び、前記軸方向の側面は前記組立本体の物理的な中心に近く、前記エンジンと前記始動電動機との接触面と前記始動電動機の重心との距離を小さくすることに有利である。
【0050】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンの前記ストッパ本体は、少なくとも1つのストッパ孔を有し、前記始動電動機の前記組立本体は、なくとも1つの組立孔を有し、前記始動電動機の前記ストッパ本体は、前記組立孔が前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に対応するように前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付ける。
【0051】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔の延在方向は、前記エンジンの径方向と一致し、前記始動電動機の前記組立本体の前記組立孔の延在方向は、前記電動機本体の径方向と一致することによって、前記始動電動機が径方向に位置決めされるように前記エンジンに取り付けられて、さらに前記動力装置の安定性を高める。
【0052】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンは、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔と、前記始動電動機の前記組立本体の前記組立孔とに取り付けられる少なくとも1つの連結素子を備え、前記連結素子によって、前記始動電動機を前記エンジンに取り付ける。
【0053】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンは、位置決め素子をさらに備え、前記位置決め素子は、前記エンジンの前記ストッパ孔に取り付け、組み立て位置決めに使われ、前記連結素子が前記位置決め素子に取り付けられることで、組み立て時間の短縮に有利である。
【0054】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンは、補助コンポーネントをさらに備え、前記補助コンポーネントは、前記連結素子と前記エンジンの前記組立本体との間に保持され、前記補助コンポーネントによって前記連結素子と前記エンジンの前記組立本体との接触面積を増大させることで、前記エンジンの安定性を向上させる上で有利である。
【0055】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記補助コンポーネントは、前記エンジンメインボディ及び前記電動機本体の始動時に発生する振動の前記連結素子への影響を低減し、前記連結素子の緩みを防止することができ、前記エンジンの安定性を向上させる上で有利である。
【0056】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記エンジンは、前記電動機本体の上部および下部にそれぞれ延在する複数の前記組立本体2200を備え、前記組立本体が前記ストッパ本体に取り付けられると、前記エンジンが前記始動電動機2000の上部および下部を支持することで、前記始動電動機が前記エンジンの一側に安定して保持させ、使用中の前記始動電動機の振動を低減させてエンジンの安定性を向上する。
【0057】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機の前記組立本体は、2つの組立アームを備え、前記組立孔は前記組立アームを貫通し、前記エンジンの前記ストッパ本体は、2つのストッパアームを備え、前記ストッパ孔は前記ストッパアームを貫通し、前記始動電動機の前記組立本体の前記組立アームは、前記組立孔が前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に対応するように、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパアームに取り付け、前記連結素子によって前記組立孔および前記ストッパ孔を貫通することで、前記始動電動機の前記組立本体を前記エンジンの前記ストッパ本体に固定する。
【0058】
本発明の別の目的は高速田植機及びその取り付け方法を提供することにあり、前記始動電動機の前記組立本体は、組立ベースと、少なくとも1つの組立部とを有し、対応して、前記エンジンの前記ストッパ本体はストッパ溝を有し、前記組立部は、前記ストッパ溝に設けられ、前記始動電動機が前記エンジンの一側に安定して保持させる。
【課題を解決するための手段】
【0059】
本発明の一態様によれば、本発明は、
田植機本体と、
動力装置と、を備える高速田植機をさらに提供し、前記動力装置は、
エンジンメインボディ及び前記エンジンメインボディに延在する少なくとも1つのストッパ本体を含むエンジンと、および
電動機本体及び少なくとも1つの組立本体を含む始動電動機と、を備え、
前記組立本体は、前記電動機本体に延在し、
前記電動機本体の前記組立本体は、前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付けられ、
前記電動機本体は、前記エンジンメインボディの一側に保持される。
【0060】
本発明のある実施例によれば、前記電動機本体は、軸方向側面を有し、前記軸方向側面の延在方向は、前記電動機本体の長手方向であり、前記始動電動機の前記組立本体は、前記軸方向側面に設けられる。
【0061】
本発明のある実施例によれば、前記始動電動機の前記組立本体は、少なくとも2つであり、少なくとも2つの前記組立本体は、前記電動機本体の上部及び下部にそれぞれ延びている。
【0062】
本発明のある実施例によれば、前記始動電動機の前記組立本体は、少なくとも3つであり、そのうちの1つの前記組立本体は、前記電動機本体の上部に延びており、ほかの2つの前記組立本体は、互いに間隔を空けて前記電動機本体の下部に延びている。
【0063】
本発明のある実施例によれば、前記始動電動機の前記組立本体は、なくとも1つの組立孔を有し、前記エンジンの前記ストッパ本体は、少なくとも1つのストッパ孔を有し、
前記始動電動機の前記組立本体は、前記組立孔が前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に対応するように前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付けられ、前記組立孔は前記ストッパ孔に連通する。
【0064】
本発明のある実施例によれば、前記始動電動機の前記組立本体における前記組立孔の延在方向は、前記電動機本体の径方向と平行であり、前記エンジンの前記ストッパ本体における前記ストッパ孔は、前記エンジンメインボディの径方向と平行である。
【0065】
本発明のある実施例によれば、前記始動電動機の前記組立本体は、互いに間隔を空けて前記電動機本体に延在する2つの組立アームを備え、2つの前記組立孔は、それぞれ2つの前記組立アームを貫通し、前記エンジンの前記ストッパ本体は、互いに間隔を空けて前記エンジンメインボディに延在する2つのストッパアームを備え、2つの前記ストッパ孔は、それぞれ、2つの前記ストッパアームを貫通し、前記始動電動機の前記組立本体の前記ストッパアームは、前記組立孔が前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に対応するように、前記エンジンメインボディの前記ストッパ本体の前記ストッパアームに取り付けられる。
【0066】
本発明のある実施例によれば、前記始動電動機の前記組立本体の前記組立アームは、上下方向に間隔を空けて前記電動機本体に延びており、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパアームは、上下方向に間隔を空けて前記エンジンメインボディに延びている。
【0067】
本発明のある実施例によれば、前記始動電動機の前記組立本体における前記組立アームの延在方向は、水平面と平行であり、前記エンジンの前記ストッパ本体における前記ストッパアームの延在方向は、水平面と平行である。
【0068】
本発明のある実施例によれば、前記始動電動機の前記組立本体の前記組立アームは、左右方向に間隔を空けて前記電動機本体に延ており、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパアームは、左右方向に間隔を空けて前記エンジンメインボディに延びている。
【0069】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンの前記ストッパ本体は、2つのストッパアームを備え、2つの前記ストッパアームは、前記エンジンメインボディに一体的に延びており、2つの前記ストッパアームの間には組立空間が形成され、2つの前記ストッパア孔は、それぞれ2つの前記ストッパアームを貫通し、前記始動電動機の前記組立本体は、前記組立空間に収容され、前記組立本体の1つの組立孔は、2つの前記ストッパアームに形成された前記ストッパ孔に連通する。
【0070】
本発明のある実施例によれば、前記動力装置は、さらに、前記ストッパ本体のストッパ孔と、前記組立本体の組立孔とに取り付けられる連結素子と、を備える。
【0071】
本発明のある実施例によれば、前記動力装置は、前記連結素子の一端に取り付けられる締結素子をさらに有する。
【0072】
本発明のある実施例によれば、前記動力装置は、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に取り付けられる位置決め素子をさらに備える。
【0073】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンの前記ストッパ本体は、支持ベースと、少なくとも2つのストッパ部と、を備え、前記ストッパ部は、前記支持ベースに一体に延在し、隣り合う前記ストッパ部の間に少なくとも1つのストッパ溝が形成され、前記始動電動機の前記組立本体は、組立ベースと、少なくとも1つ組立突起と、を有し、前記組立突起は、前記組立ベースに一体的に延びており、前記ストッパ溝に取り付けられる。
【0074】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ溝の延在方向は、水平面と平行である。
【0075】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ溝の延在方向は水平面と垂直である。
【0076】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンは、
動力システムおよび潤滑システムを含むエンジン本体と、
エンジンブロックと、を備え、
前記エンジンブロックは、機体と、統合シリンダと、を備え、
前記機体は、上部クランク収容室と、前記上部クランク収容室とが連通して前記動力空間を形成する複数の動力室と、第2組立面と、を有し、
前記統合シリンダは、下部クランク収容室と、貯油室と、第1組立面と、を有し、前記貯油室と前記下部クランク収容室とが連通して第1収容空間を形成し、前記統合シリンダは、前記第1組立面が前記機体の前記第2組立面に対応するように前記機体に取り付けられ、前記統合シリンダの前記収容空間は、前記動力空間に連通し、前記動力システムと前記潤滑システムとは、前記動力空間および前記収容空間に収容される。
【0077】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンブロックは、互いに独立して前記機体に設けられる複数のメインベアリングカバーをさらに有する。
【0078】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンブロックの前記メインベアリングカバーと前記統合シリンダは、互いに間隔を空けて設けられる。
【0079】
本発明のある実施例によれば、前記第1組立面および前記第2組立面はフランジ面である。
【0080】
本発明のある実施例によれば、前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、前記シリンダ本体の表面には、間隔をあけて、外側に突出することで、波形状構造が形成される。
【0081】
本発明のある実施例によれば、前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、前記シリンダ本体の表面には、間隔をあけて、内側に凹むことで、波形状構造が形成される。
【0082】
本発明のある実施例によれば、前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、前記シリンダ本体の表面には、連続的に外側に突出することで、波形状構造が形成される。
【0083】
本発明のある実施例によれば、前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、
前記シリンダ本体の表面には、連続的に内側に凹むことで、波形状構造が形成される。
【0084】
本発明のある実施例によれば、前記機体および前記統合シリンダはアルミ鋳材で製造される。
【0085】
本発明のある実施例によれば、前記メインベアリングカバーは鋳鉄材料で製造される。
【0086】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンブロックは、シール材をさらに備え、前記シール材は、前記統合シリンダの前記第1組立面と前記機体の前記第2組立面との間に保持される。
【0087】
本発明のある実施例によれば、前記統合シリンダは、前記シリンダ本体に一体的に延在する複数の補強用リブを有する。
【0088】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンブロックは、前記統合シリンダ及び前記機体の周りに分布された複数の適合孔が設けられる。
【0089】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンブロックは、前記統合シリンダの両側及び底部に設けられた複数のオイルドレンプラグ座をさらに備える。
【0090】
本発明の別の態様によれば、本発明は、田植機本体と、前記田植機本体に設けられるエンジンと、を備える高速田植機をさらに提供する。
【0091】
前記エンジンは、
動力システムおよび潤滑システムを含むエンジン本体と、
エンジンブロックと、を備え、
前記エンジンブロックは、機体と、統合シリンダと、を備え、
前記機体は、上部クランク収容室と、前記上部クランク収容室とが連通して前記動力空間を形成する複数の動力室と、および第2組立面と、を有し、
前記統合シリンダは、下部クランク収容室と、貯油室と、第1組立面と、を有し、前記貯油室と前記下部クランク収容室とが連通して第1収容空間を形成し、前記統合シリンダは、前記第1組立面が前記機体の前記第2組立面に対応するように前記機体に取り付けられ、前記統合シリンダの前記収容空間は、前記動力空間に連通し、前記動力システムと前記潤滑システムとは、前記動力空間および前記収容空間に収容される。
【0092】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンブロックは、互いに独立して前記機体に設けられた複数のメインベアリングカバーをさらに有する。
【0093】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンブロックの前記メインベアリングカバーと前記統合シリンダは、互いに間隔を空けて設けられる。
【0094】
本発明のある実施例によれば、前記第1組立面および前記第2組立面はフランジ面である。
【0095】
本発明のある実施例によれば、前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、前記シリンダ本体の表面には、間隔をあけて、外側に突出することで、波形状構造が形成される、または、前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、前記シリンダ本体の表面には、間隔をあけて、内側に凹むことで、波形状構造が形成される、または、前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、前記シリンダ本体の表面には、連続的に外側に突出することで、波形状構造が形成される、または、前記統合シリンダは、シリンダ本体を備え、前記シリンダ本体の表面には、連続的に内側に凹むことで、波形状構造が形成される。
【0096】
本発明のある実施例によれば、前記エンジンブロックは、シール材をさらに備え、前記シール材は、前記統合シリンダの前記第1組立面と前記機体の前記第2組立面との間に保持される。
【0097】
本発明の一態様によれば、本発明は、
エンジンのエンジンメインボディのエンジンブロックに、始動電動機を取り付けるステップ(a)、
前記始動電動機の電動機本体を前記エンジン本体のエンジンメインボディに接続するステップ(b)、および
前記エンジンを高速田植機本体に取り付けることで、前記高速田植機として取り付けるステップ(c)を含む高速田植機の取り付け方法をさらに提供する。
【0098】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(a)において、前記始動電動機の少なくとも1つの組立本体を、前記エンジンの少なくとも1つのストッパ本体に径方向に位置決められるように取り付ける。
【0099】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(a)は、前記組立本体の前記組立孔を前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に連通させるステップ(a.1)をさらに含む。
【0100】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(a.1)の後に、前記ステップ(a)は、前記始動電動機の前記組立本体の前記組立孔と、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔には、少なくとも1つの連結素子を取り付けるステップ(a.2)をさらに含む。
【0101】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(a.2)の後に、前記ステップ(a)は、前記連結素子に少なくとも1つの締結素子を取り付け、前記始動電動機の前記組立本体と前記エンジンの前記ストッパ本体を、前記連結素子と前記締結素子との間に保持するステップ(a.3)をさらに含む。
【0102】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(a.2)の前に、前記ステップ(a)は、前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に位置決め素子を取り付けるステップ(a.4)をさらに含む。
【0103】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(a)において、前記始動電動機の前記組立本体の少なくとも1つの組立部と、前記エンジンの前記ストッパ本体の少なくとも1つのストッパ溝とが、互いに嵌合して、前記始動電動機が前記エンジンの一側に保持される。
【0104】
本発明のある実施例によれば、前記取り付け方法は、さらに、
動力システムと潤滑システムとを前記エンジンブロックに取り付けるステップ(i)、および
前記エンジンブロックの統合シリンダのシリンダ本体の第1組立面を、前記エンジンブロックの前記機体の第2組立面に結合して、前記エンジンを組み立てるステップ(ii)含む。
【0105】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(i)の前に、前記エンジンの機体に、独立的な複数のメインベアリングカバーを順次取り付けるステップ(iii)をさらに含む。
【0106】
本発明のある実施例によれば、前記取り付け方法において、前記メインベアリングカバーの第2組立溝を前記機体の支持ベースの第1組立溝に連通する。
【0107】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(ii)において、前記統合シリンダの下部クランク収容室と、貯油室と、前記機体の上部クランク収容室とを連通する。
【0108】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(iii)において、前記メインベアリングカバーの複数の第2組立孔が前記支持ベースの組立部の複数の第1組立孔に対応するように、前記メインベアリングカバーを前記機体の前記支持ベースに取り付ける。
【0109】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(iii)において、連結素子を前記第1組立孔及び前記第2組立孔に取り付けて、さらに複数の連結素子によって前記メインベアリングカバーが前記機体に固定される。
【0110】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(ii)において、前記統合シリンダの前記シリンダ本体の複数の第3組立孔が前記機体の複数の第4組立孔に対応するように、前記統合シリンダを前記機体に取り付ける。
【0111】
本発明のある実施例によれば、前記取り付け方法において、前記連結素子を前記第3組立孔及び前記第4組立孔に取り付け、さらに、前記連結素子によって前記統合シリンダを前記機体に固定される。
【0112】
本発明のある実施例によれば、前記ステップ(iii)において、前記シリンダ本体の前記第1組立面と前記機体の第2組立面との間にシール材を保持することで、前記第1組立面と前記第2組立面との間の隙間の発生を阻止する。
【0113】
本発明のある実施例によれば、前記取り付け方法において、前記シール材を変形させることで、前記第1組立面と前記第2組立面との間の隙間の発生を阻止する。
【図面の簡単な説明】
【0114】
図1A】従来のエンジンのエンジンブロックの分解模式図である。
図1B】従来の動力装置の分解模式図である。
図2】本発明のより好ましい実施例に係る高速田植機の斜視模式図である。
図3】本発明の上記より好ましい実施例に係る前記高速田植機の動力装置のエンジンの斜視模式図である。
図4A】本発明の上記より好ましい実施例に係る前記エンジンの分解模式図である。
図4B】本発明の上記より好ましい実施例に係る前記エンジンの潤滑システムの模式図である。
図5A】本発明の上記より好ましい実施例に係る前記エンジンの組立手順の1段階の模式図である。
図5B】本発明の上記より好ましい実施例に係る前記エンジンの組立手順の1段階の模式図である。
図5C】本発明の上記より好ましい実施例に係る前記エンジンの組立手順の1段階の模式図である。
図5D】本発明の上記より好ましい実施例に係る前記エンジンの組立手順の1段階の模式図である。
図6A】本発明の上記より好ましい実施例に係る高速田植機の前記動力装置の斜視模式図である。
図6B】本発明の上記より好ましい実施例に係る前記高速田植機の前記動力装置の爆発模式図である。
図7】本発明の別の好ましい実施例に係る前記高速田植機の前記動力装置の模式図である。
図8】本発明の別の好ましい実施例に係る前記高速田植機の前記動力装置の模式図である。
図9】本発明の別の好ましい実施例に係る前記高速田植機の前記動力装置の模式図である。
図10】本発明の別の好ましい実施例に係る前記高速田植機の前記動力装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0115】
以下の記載は、当業者が本発明を実施することを可能にするために本発明を開示するためのものである。以下の記載における好ましい実施例はあくまで例示であって、当業者は他の自明な変形を想到し得る。以下の記載で定義される本発明の基本的な原理は、他の実施の形態、変形の形態、改良の形態、均等の形態、および本発明の精神と範囲を乖離しない他の態様に適用することができる。
【0116】
当業者は、本発明の開示において、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等の用語で示された方位や位置関係は、図面に示す方位や位置関係に基づくものであり、指す装置や素子を指示や暗示せずに特定の方位、特定の方位構造や動作をしなければならないと理解する必要があるので、本出願の制限であるとは理解できない。
【0117】
「1つ」という用語は「少なくとも1つ」又は「1つ又は複数」と理解されるべきであり、つまり、ある実施例において、1つの素子の数は1つでもよいが、他の実施例において、その素子の数は複数でもよく、「1つ」という用語は、数の制限として理解できない。
【0118】
図2乃至図10を参照すると、本発明のより好ましい実施例に係る高速田植機は、以下の説明で説明され、図2に示されるように、田植機本体910と、該田植機本体910に装着され、田植機本体910に動力を供給する動力装置920とを備える。
【0119】
具体的には、図2図6A図10に示されるように、動力装置920は、エンジン1000と、エンジン1000に搭載され、エンジン1000が駆動されて回転するように接続される始動電動機2000と、を備え、始動電動機2000は、エンジン1000を所定の速度で回転させることができ、エンジン1000は、田植機本体910に装着され、田植機本体910に動力を供給する。つまり、動力装置920の始動電動機2000は、エンジン1000に直接取り付けられることにより、組立ステップを短縮する、動力装置920の小型化に寄与するだけでなく、組立時間が節減され、さらに、動力装置920の組立効率が高められており、また、エンジン1000は、始動電動機2000を直接支持しており、動力装置920の安定性能の向上に有利である。
【0120】
具体的には、図6A及び図6Bを参照すると、エンジン1000は、エンジンメインボディ1100と、少なくとも1つの電動機本体2100と、を備え、ストッパ本体1200はエンジンメインボディ1100に一体的に延在し、始動電動機2000は、電動機本体2100と、少なくとも1つの組立本体2200と、を備え、始動電動機2000の組立本体2200は、エンジン1000のストッパ本体1200に取り付けられ、エンジンメインボディ1100は電動機本体2100に駆動可能に電動機本体2100に連結され、電動機本体2100によってエンジンメインボディ1100を駆動して所定速度で回転させ、エンジン1000をスムーズに始動させる。
【0121】
図3~5Dを参照すると、エンジンメインボディ1100は、エンジンブロック100と、エンジンブロック100に設けられたエンジン本体200と、を備え、ストッパ本体1200がエンジンメインボディ1100のエンジンブロック100に一体的に延びる。具体的には、エンジンブロック100は、動力空間101を有する機体10と、複数のメインベアリングカバー20と、機体10に取り付けられ、動力空間101を連通する収容空間301を有する統合シリンダ30と、を備え、エンジン本体200は、動力空間101および収容空間301に収容される。好ましくは、ストッパ本体1200は機体10の一側に延在して、さらに始動電動機2000は、エンジン1000のエンジンブロック100の機体10の側に保持される。好ましくは、ストッパ本体1200は、統合シリンダ30の側に延びており、さらに始動電動機2000は、さらに統合シリンダ30の側に保持される。
【0122】
さらに、図4A及び図4Bを参照すると、エンジン本体200は、動力空間101及び収容空間301に収容される動力システム210および潤滑システム220を備え、動力システム210は機体10に取り付けられ、メインベアリングカバー20は、機体10に取り付けられて動力システムを機体10に固定され、潤滑システム220は、統合シリンダ30の収容空間301に収容される潤滑油を取得して、当該潤滑油を動力システム210に伝達して、さらに、動力システム210の運転中の摩擦抵抗を低減して、エンジンの寿命を延ばすことを有利にしつつ、動力システム210の温度を下げて、エンジン1000の温度が高いことによる故障を回避することができる。
【0123】
具体的には、機体10は、上部クランク収容室11と、上部クランク収容室11とが連通して動力空間101を形成する複数の動力室12と、を有する。エンジン本体200の動力システム210は、クランクシャフト211と、クランクシャフト211に駆動可能に連結された動力アセンブリ212と、を備え、クランクシャフト211は、上部クランク収容室11に収容され、動力アセンブリ212は動力室12に収容される。さらに、メインベアリングカバー20は、機体10に取り付けられ、クランクシャフト211を機体10に固定する。統合シリンダ30は、下部クランク収容室31と貯油室32とを有し、下部クランク収容室31と貯油室32とが連通して統合シリンダ30の収容空間301を形成する。統合シリンダ30は、機体10に取り付けられ、下クランク収容室31は、上クランク収容室11と貯油室32とを連通し、メインベアリングカバー20とクランクシャフト211とは、統合シリンダ30の下クランク収容室31に収容される。貯油室32は、下部クランク収容室31の下方に位置し、潤滑油を収容するためのものであり、潤滑システム220は、統合シリンダ30の貯油室32からエンジンブロック100の動力室12まで延在し、統合シリンダ30の貯油室32に収容された潤滑油を得るとともに、動力システム210の各動面に潤滑油が伝送されて、動力システム210のクランクシャフト211および動力アセンブリ212の動面に潤滑油膜が形成され、クランクシャフト211および動力アセンブリ212の摩耗が低減されながら、運動中のクランクシャフト211および動力アセンブリ212を冷却して降温させることができる。
【0124】
図4Bを参照すると、潤滑システム220は、サクションフィルター221と、オイルポンプ222と、オイルフィルター223と、給油路224と、を備え、給油路224は、サクションフィルター221とオイルポンプ222、オイルポンプ222とオイルフィルター223を連通して、潤滑油が給油路224によって導かれて、クランクシャフト211および動力アセンブリ212の運動面に送られる。本発明のある実施例において、給油路224は、エンジンブロック100に形成される。
【0125】
具体的には、オイルポンプ222は、統合シリンダ30の貯油室32に収容された潤滑油が給油路224の延在方向に沿って持続的に動くことができ、エンジン1000内を潤滑油が循環して流れるように負圧を形成することができる。また、給油路224は、サクションフィルター221とオイルポンプ222を連通する第1給油路2241を備え、サクションフィルター221は、貯油室32に収容され、貯油室32内の潤滑油は、オイルポンプ222による負圧によって、潤滑油中の不純物、例えば大きな粒子の機械不純物などをろ過するようにサクションフィルター221を通過することで、給油路224内に入り込んだ潤滑油の清浄度を高め、潤滑油内の不純物が動力本体220に輸送されて部品の摩耗を加速することを回避する。
【0126】
給油路224は、オイルポンプ222とオイルフィルター223を連通する第2給油路2242をさらに備え、オイルポンプ222を通過した潤滑油は、ポンプ222の負圧によって第2給油路2242からオイルフィルター223に流入し、オイルフィルター223は、潤滑油における金属屑、空気中の塵埃、潤滑油酸化物、燃料の不完全燃焼で生じる炭素粒子等の不純物を再び濾過して、クランクシャフト211および動力アセンブリ212の運動面に到達する潤滑油の清浄度をより向上させる。
【0127】
また、給油路224は、オイルフィルター223に連通する主給油路2243と、主給油路2243に連通する副給油路2244と、を備え、オイルポンプ222により、主給油路2243には、オイルフィルター223を通過したオイルが入り込み、複数の副給油路2244が互いに間隔を空けて設けられ、主給油路2243内の潤滑油が誘導されて副給油路2244毎に進入することで、さらに潤滑油が分流される。各副給油路2244は、動力本体220のクランクシャフト211および動力アセンブリ212に対応して、クランクシャフトおよび動力アセンブリ212の運動面に潤滑油を輸送して、さらにクランクシャフト221および動力アセンブリ212の表面に油膜を形成し、運転時における摩擦抵抗を低減しつつ、高速運転中の部品を降温させ、エンジン1000の過熱による故障を回避する。さらに、クランクシャフト211および動力アセンブリ212を通過した潤滑油は、再び、統合シリンダ30の貯油室32内に戻され、オイルポンプ222によって持続的に循環して流れる。
【0128】
例えば、1つの副給油路2244に通過した潤滑油は、動力アセンブリ212のあるピストンの背面に散布されて、動力アセンブリ212のピストンが冷却されるとともに、動力アセンブリ212のピストンピンが潤滑され、ピストンピンとピストンのお互いの接続面との間の摩擦抵抗が低減される。他の副給油路2244に通過した潤滑油は、動力アセンブリ212のカムシャフトを流れることにより、運転中のカムシャフトの摩擦抵抗を低減する。
【0129】
なお、潤滑システム220のサクションフィルター221、オイルポンプ222、およびオイルフィルター223の種類に制限はない。サクションフィルター221は、浮動式サクションフィルターや固定式サクションフィルターに限らず実施されてもよい。オイルポンプ222は、ギア式オイルポンプやロータ式オイルポンプに限らず実施されてもよい。オイルフィルター223は、サクションフィルター、粗フィルター、細フィルター、複合型フィルター及び当業者が知る他のタイプのフィルター等に限らず実施されてもよい。
【0130】
図4A及び図5Aを参照すると、機体10は、シリンダ本体13と、複数の互いに離間した支持ベース14と、を備え、上クランク収容室11は、シリンダ本体13に設けられ、複数の支持ベース14は、順に並んで上クランク収容室11に設けられ、その両端がシリンダ本体13の内壁にそれぞれ延在する。クランクシャフト211は、支持ベース14とシリンダ本体13と共に支持されるように、両者に配置され、メインベアリングカバー20は、支持ベース14に取り付けられて、クランクシャフト211を機体10に固定し、クランクシャフト211の始動時の振動の発生を低減する。延出本体1200は、シリンダ本体13の一側に延びることが好ましい。
【0131】
具体的には、支持ベース14は、シリンダ本体13の内壁に一体に延設された2つの組立部141と、一方の組立部141から他方の組立部141に一体的に延設された支持部142とを備え、支持部142の表面を内側に窪ませて第1組立溝143を形成し、第1組立溝143は、上部クランク収容室11に連通して、クランクシャフト211が第1組立溝143及び上部クランク収容室11に収容される。好ましくは、支持部142に形成された第1組立溝143が半円形状であり、第1組立溝143の半径がクランクシャフト211の半径に合わせて、支持部142の表面をエンジン1000の安定性能を保障するためにクランクシャフト211に密着させる。
【0132】
さらに、支持ベース14の組立部141には、第1組立孔1411が設けられ、これに対応してメインベアリングカバー20の両端には、それぞれ第2組立孔21が設けられ、メインベアリングカバー20は、支持ベース14の組立部141の第1組立孔1411に対応するように、その第2組立孔21が支持ベース14に取り付けられ、クランクシャフト211を機体10に固定する。
【0133】
具体的には、図4Aを参照すると、メインベアリングカバー20は、1つのストッパ部22と、2つの固定部23と、を備えて、ストッパ部22は、一方の固定部23から他方の固定部23まで一体的に延在し、ストッパ部22の表面から内側に凹むように半円形となる第2組立溝24が形成されることで、メインベアリングカバー20がアーチ構造をなす。第2組立溝24の半径は、クランクシャフト211の半径に適合し、第2組立孔21は、固定部23に形成される。さらに、メインベアリングカバー20が機体10に取り付けられるように、メインベアリングカバー20の2つの固定部23がそれぞれ機体10の支持ベース14の2つの組立部141に固定されるとともに、第2組立溝24が第1組立溝143に連通し、クランクシャフト211が第1組立溝143、第2組立溝24および上部クランク収容室11内に位置し、クランクシャフト211がメインベアリングカバー20と機体10との間に保持される。
【0134】
エンジンブロック100は、更に、複数の連結素子40を備えて、メインベアリングカバー20の第2組立孔21、及び支持ベース14の組立部141の第1組立孔1411に取り付けられ、連結素子40によってメインベアリングカバー20を機体10の支持ベース14に取り付ける。連結素子40は、ボルトとして実施され、ボルト連結によりメインベアリングカバー20を機体10の支持ベース14に固定するのが好ましく、例えば、メインベアリングカバー20の両端を、2つのハイレベルのM10ボルトを用いて機体10の支持ベース14に固定する。
【0135】
好ましくは、機体10にはアルミ鋳材を使って、エンジンブロック100の全体質量を低減しているので、エンジン1000の軽量化に有利である。好ましくは、メインベアリングカバー20は、鋳鉄材料からなり、耐摩耗性能及び剛性が良好であり、大きな圧力に耐えることが保障される。より好ましくは、機体10の材料には、ダイカストアルミニウム合金、すなわち、YL113を使っている。メインベアリングカバーの材料には、球状黒鉛鋳鉄材料、すなわち、QT450を使って、さらに本発明に係るエンジンブロック100は、良好な剛性を有するとともに、全体の質量を大幅に低減する。
【0136】
好ましくは、機体10の支持ベース14とメインベアリングカバー20との具体的な数は4つに実施される。なお、支持ベース14及びメインベアリングカバー20の具体的な数量は、単に模式的なものであり、本発明のエンジンブロック100の内容や範囲に対する制限はできない。
【0137】
具体的には、図4Aを参照すると、統合シリンダ30は、第1組立面331を有する下部クランク収容室31と、貯油室32とが形成されるシリンダ本体33とを有する。これに対応して、機体10は、第2組立面15を有し、シリンダ本体33の第1組立面331は、機体10の第2組立面15に貼り合わせることができ、さらに、複数の連結素子40によって、シリンダ本体33が機体10に固定される。好ましくは、統合シリンダ30の第1組立面331と機体10の第2組立面15とはフランジ面であり、第1組立面331と第2組立面15とが組立中に、互いに押しつぶされて変形してしまうことを回避し、エンジンブロック100の使用中の油漏れのリスクを低減することに有利である。延出本体1200は、シリンダ本体33の一側に延びることが好ましい。
【0138】
なお、エンジンブロック100は、シリンダ本体33の第1組立面331と機体10の第2組立面15とを互いに結合するだけで、統合シリンダ30を機体10に装着することができ、機体10の上部クランク室11と統合シリンダ30の下部クランク室31とリ貯油室32とを密閉することができるので、従来のエンジンブロックよりもシール端面数を減らして、使用時のオイル漏れのリスクを低減することができる。
【0139】
さらに、シリンダ本体33は、両側に分布する複数の第3組立孔332を有し、機体10は、両側に分布する複数の第4組立孔16を有し、シリンダ本体13は、第3組立孔332が機体10の第4組立孔16に対応するように機体10に設けられ、連結素子40は、第3組立孔332及び第4組立孔16に装着され、複数の連結素子40によってシリンダ本体13を機体10に固定することにより、クランクシャフト211を機体10に固定する。好ましくは、連結素子40は、ボルトに実施され、14本のM8ボルトと2本のM6ボルトとによってシリンダ本体13を機体10に固定する。
【0140】
なお、メインベアリングカバー20と統合シリンダ30は、互い間隔に取り付け、すなわち、メインベアリングカバー20と統合シリンダ30との間に隙間があり、エンジンブロック100の全体の材料を低減しつつ、エンジンブロック100の全体質量を低減し、エンジン1000の軽量化を図る。一方、エンジンブロック100の製造コストが省略できる。
【0141】
シリンダ本体33は、波形状であることが好ましい。具体的には、シリンダ本体33の少なくとも一側の面が外側へ突出することで、波形状構造が形成され、統合シリンダ30の剛性を高めることが有利である。さらに、シリンダ本体33の第1組立面331の面積を大きくして、シリンダ本体33と機体10との接触面積を大きくし、統合シリンダ30と機体10との相互結合の安定性に寄与する一方、エンジンブロック100の使用時におけるオイル漏れのリスクを低減させるように、統合シリンダ30と機体10との接触面のシール効果をさらに補強する。
【0142】
ところで、統合シリンダ30の貯油室32に収容された潤滑油は、エンジン1000の仕事中に温度が急激に上昇し、温度が高すぎるとエンジン1000に故障が発生するが、波形状構造のシリンダ本体33が統合シリンダ30の放熱面積を増大させるので、貯油室32に収容された潤滑油の温度がシリンダ本体33の表面から外部空間へ速やかに伝わり、エンジン1000の正常作業を保障することができる。なお、波形状構造のシリンダ本体33は、統合シリンダ30の貯油室32に収容された潤滑油の激しい振動を低減するのに有利であり、急激な振動による潤滑油の急激な昇温を回避するだけでなく、急激な振動中に潤滑油が溢れる可能性を低減する。また、波形状構造のシリンダ本体33は、エンジン1000が仕事中に発生する振動騒音を抑制することに有利である。
【0143】
好ましくは、シリンダ本体33の表面には、間隔をあけて内側に凹むことで波形状構造が形成される。本発明のある実施例において、シリンダ本体33の表面には、間隔をあけて、外側に突出すること、および内側に凹むことで、波形状構造が形成される。本発明の他の実施形態において、シリンダ本体33の表面には、連続的に外側に突出するか、または連続的に内側に凹むことで、波形状構造が形成される。
【0144】
統合シリンダ30は、シリンダ本体33の外面に一体的に下方から上方に向けて延在し、統合シリンダ30の全体の剛性を高めるための複数の補強用リブ34を有する。補強用リブ34は、統合シリンダ30の両側に分布することが好ましい。
【0145】
なお、統合シリンダ30には、アルミ鋳材で製造され、エンジンブロック100の全体質量を低下させてエンジン1000の軽量化を図るとともに、アルミ鋳材が熱伝導性に優れるため、貯油室32に収容された潤滑油の温度により速やかに統合シリンダ30の表面から外部空間へ伝わる。より好ましくは、統合シリンダ30の材料には、ダイカストアルミニウム合金、すなわち、YL113が用いられる。この統合シリンダ30は、金型鋳造成形で実施されることができる。
【0146】
エンジンブロック100は、シール材をさらに備え、シール材50は、統合シリンダ30のシリンダ本体33の第1組立面331と機体10の第2組立面15との間に保持され、統合シリンダ30の貯油室32に収容された潤滑油が第1組立面331と第2組立面15との隙間から溢れて、エンジン1000の正常な作業に影響を及ぼすことがシール材によって阻止され、さらに、エンジンブロックのシーリング性能の向上に有利である。好ましくは、シール材は、プリフォームであり、すなわち、シール材50は、予め製造されたものであり、シール材50の形状および構造は、第1組立面331及び第2組立面15に適合する。好ましくは、シール材は、弾性を有し、ゴムシール材又はシリカゲルシール材と実施され、機体10の第2組立面15と統合シリンダ30のシリンダ本体33の第1組立面331とに押圧されて弾性変形を生じるように、第1組立面331と第2組立面15との間に隙間が生じることを防止する。好ましくは、粘性材料を機体10の第2組立面15にスプレー塗布することにより、統合シリンダ30のシリンダ本体33の第1組立面331が、機体10の第2組立面15に結合されると、粘性材料が押し出されて、第1組立面331と第2組立面15とに貼着されるとともに、貯油室32に収容された潤滑油が溢れないように第1組立面331と第2組立面15との間に隙間が生じることを防止する。
【0147】
図4Aを参照すると、エンジンブロックには、統合シリンダ30及び機体10の周りに分布する複数の適合孔60が設けられ、エンジン1000がエンジンブロック100を介してその後に異なる機械装置を取り付けることで、エンジン1000が異なる機械装置に運動エネルギーを与えることができ、エンジンブロック100の汎用性を向上させる。
【0148】
図4Aを参照すると、エンジンブロックは、統合シリンダ30の両側及び底部に設けられた複数のオイルドレンプラグ座70を備え、エンジン1000がエンジンブロック100を介してその後に異なる機械装置を取り付けることで、エンジンブロック100の汎用性を向上させる。
【0149】
図6A及び図6Bを参照すると、エンジン1000のストッパ本体1200は、少なくとも1つのストッパ孔1210を有し、始動電動機2000の組立本体2200は、なくとも1つの組立孔2210を有し、始動電動機2000は、組立孔2210がエンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210に対応するようにエンジン1000のストッパ本体1200に取り付け、組立孔2210のストッパ孔1210は組立本体2200の組立孔2210に連通する。
【0150】
図6A及び図6Bを参照すると、動力装置920は、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210と、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210とに取り付けられる連結素子3000をさらに備え、連結素子3000によって、始動電動機2000の組立本体2200がエンジン1000のストッパ本体1200に取り付ける。例えば、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210は止まり孔と実施され、始動電動機2000の組立本体2200のストッパ孔1210は貫通孔とされ、ストッパ孔1210の孔壁には雌ねじが設けられ、連結素子3000は、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210に貫通されるボルトとされ、ボルトは、ボルトの雄ねじとストッパ孔1210の孔壁の雌ねじとが嵌合するように、始動電動機2000の組立本体2200をエンジン1000のストッパ本体1200に固定して、始動電動機2000をエンジン1000側に安定して保持させる。
【0151】
図6A及び図6Bを参照すると、動力装置920は、連結素子3000の端部に取り付けられる締結素子4000をさらに備え、連結素子3000及び締結素子4000によって始動電動機2000の組立本体2200をエンジン1000のストッパ本体1200に固定することが好ましい。
【0152】
好ましくは、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210、およびエンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210は、いずれも貫通孔であり、連結素子3000および締結素子4000は、それぞれボルトおよびナットとして実施され、始動電動機2000の組立本体2200がエンジン1000のストッパ本体1200に固定されるように、ボルトが始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210およびエンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210を順番に通過し、ナットがボルトに装着される。
【0153】
好ましくは、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210は止まり孔であり、ストッパ孔1210の孔壁に雌ネジが設けられ、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210は貫通孔であり、連結素子3000と締結素子4000とは、それぞれ双頭スタッドおよびナットとして実施され、双頭スタッドの一端がエンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210にねじ込まれ、他端が始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210とナットとを通過し、ナットが双頭スタッドにねじ締結され、さらに始動電動機をエンジン1000に取り付ける。
【0154】
図6A及び図6Bを参照すると、本発明のより好ましい実施例において、動力装置920は、少なくとも1の位置決め素子5000をさらに備え、位置決め素子5000は、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210に取り付け、始動電動機2000の組立本体2200がエンジン1000のストッパ本体1200に取り付けられたときに、迅速な位置決めにより連結素子3000が位置決め素子5000に設けられることに有利である。
【0155】
好ましくは、位置決め素子5000は、位置決め貫通孔を備え、位置決め素子5000の位置決め貫通孔は、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210を連通し、連結素子3000は、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210および位置決め素子5000の位置決め貫通孔に順に挿通し、エンジン1000のストッパ本体1200にねじ接続されて固定される。好ましくは、位置決め要素5000の中軸線と、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210の中軸線とが重なり合い、始動電動機とエンジンとの同軸度を保障し、ひいては、動力装置920の安定性を高める。あるいは、位置決め素子5000の中軸線と、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210の中軸線とは、互いにずれて配置される。本発明のある実施例において、位置決め素子5000は、位置決め軸カバーである。
【0156】
好ましくは、位置決め素子5000は、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210に隙間嵌め、又は締まり嵌めで固定され、位置決め素子5000の位置決め貫通孔の孔壁には、雌ねじが設けられ、連結素子3000は、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210を貫通し、連結素子3000の雄ねじと位置決め素子5000の位置決め貫通孔の孔壁の雌ねじとが螺合することにより、始動電動機2000がエンジン1000の側に固定される。本発明のある実施例において、位置決め素子5000は、締結素子4000として用いられてもよい。本発明のある実施例において、位置決め素子5000は、位置決めピンとして実施される。
【0157】
なお、位置決め素子5000の具体的な実施の形態は、例に過ぎず、本発明に係る動力装置の内容や範囲に対する制限はない。
【0158】
図6A及び図6Bを参照すると、動力装置920は補助コンポーネント6000をさらに備え、連結素子3000の安定性を高め、補助コンポーネント6000は、連結素子3000と始動電動機2000の組立本体2200との間に保持され、さらに、始動電動機2000がエンジン1000に確実に装着されることが保障される。
【0159】
具体的には、補助コンポーネント6000は、平ガスケット6100を備え、平ガスケット6100は、連結素子3000と始動電動機2000の組立本体2200との間に保持され、連結素子3000と始動電動機2000の組立本体2200との接触面積を大きくし、圧力分散に寄与し、連結素子3000と始動電動機2000の組立本体2200との摩擦力を小さくし、連結素子3000の緩みを回避し、動力装置920の安定性能を向上させるのに有利である。
【0160】
また、補助コンポーネントは、スプリングガスケット6200をさらに備え、スプリングガスケット6200は、平ガスケット6100と始動電動機2000の組立本体2200との間に保持され、連結素子3000は、平ガスケット6100、スプリングガスケット6200、始動電動機2000の組立本体2200の順に貫通し、エンジン1000のストッパ本体1200に固定される。スプリングガスケット6200は、エンジン1000および始動電動機2000の運転中に連結素子3000が緩むことを効果的に回避して、動力装置920の安定性能をより向上させる。
【0161】
なお、エンジン1000には、ラジアル嵌合によって始動電動機2000が取り付けられ、始動電動機2000の安定性の向上のみならず、始動電動機2000およびエンジン1000の長さを短くして、動力装置920の小型化に有利である。具体的には、始動電動機2000の組立本体2200は、電動機本体2100の一軸方向の側面2101に延び、軸方向の側面2101は、始動電動機2000の電動機本体2100の延在方向と始動電動機2000の長手方向とが一致する側面であって、軸方向の側面2101が始動電動機2000の中心に近く、エンジン1000は、始動電動機2000の軸方向の側面2101を支持し、エンジン1000により始動電動機2000を支持する支持面が始動電動機2000の中心に近く、始動電動機2000の振動幅を小さくすることに有利である。また、径方向組立て方式により、組立本体2200の取付位置の選択が増えており、始動電動機2000の激しい振動を回避するのに有利であり、動力装置920の安定性能を向上させる。
【0162】
本発明に係る動力装置の具体的な実施例において、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210の延在方向は、始動電動機2000の径方向と平行であり、対応してエンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210の延在方向は、エンジン1000の径方向と平行であり、連結素子3000は、始動電動機2000の径方向およびエンジン1000の径方向と平行となるように、始動電動機2000の組立本体2200とエンジン1000のストッパ本体1200とに接続される。つまり、始動電動機2000は、径方向に位置決めされるようにエンジン1000に取り付けられる。
【0163】
好ましくは、始動電動機2000は、電動機本体2100の上部および下部にそれぞれ延在する少なくとも2つの組立本体2200を備え、エンジン1000のストッパ本体1200の位置および数と組立本体2200とが互いに対応することにより、始動電動機2000の電動機本体2100の上部および下部がいずれもエンジン1000に固定され、さらにエンジン1000は、始動電動機2000の上部および下部を支持するので、始動電動機2000の運転時の振動幅を小さくするのに有利である。
【0164】
より好ましくは、始動電動機2000の組立本体2200の数は3つとされ、そのうちの1つの組立本体2200が始動電動機2000の上部に延び、2つの組立本体2200が始動電動機2000の下部に延び、始動電動機2000の下部に設けられた2つの組立本体2200が、電動機本体2100の軸線方向に平行に互いに離間して設けられ、あるいは、始動電動機2000の上部には2つの組立本体2200が延在し、始動電動機2000の下部には1つの組立本体2200が延在し、始動電動機2000の上部に設けられた2つの組立本体2200は、電動機本体2100の軸方向に平行に互いに離間して設けられる。エンジン1000のストッパ本体1200の位置および数と、組立本体2200とが対応し、さらに3点固定で始動電動機2000がエンジン1000に取り付けられ、始動電動機2000の運転中の振動幅を小さくなると共に、連結素子3000が受ける圧力を低くして、連結素子3000の緩みや変形を回避するのに有利である。
【0165】
本発明の他の実施例において、電動機本体2100の前部、中部および後部に始動電動機2000の組立本体2200が設けられ、電動機本体2100の前部、中部および後部の全てがエンジンブロック100に固定されるように、エンジン1000のストッパ本体1200の位置および数と組立本体2200とが互いに対応し、さらに、始動電動機2000の運転中の振動幅が低減される。当業者が分かるように、始動電動機2000の組立本体2200とエンジン1000のストッパ本体1200の具体的な数及び位置は例に過ぎず、本発明のエンジンの内容及び範囲に対する制限とはならない。
【0166】
図3に示す動力装置920の実施例と図2の動力装置920との相違点は、図3に示す動力装置920のエンジン1000のストッパ本体1200が、2つのストッパ孔1210を有し、対応的に、始動電動機2000の組立本体2200は、2つのストッパ孔1210とが連通する2つの組立孔2210を有し、連結素子3000は、始動電動機2000がエンジン1000に取り付けられるように、組立孔2210とストッパ孔1210に取り付けられる。具体的には、エンジン1000のストッパ本体1200は、エンジンメインボディ1100のエンジンブロック100に一体的に延びる少なくとも2つのストッパアーム1220を備え、2つのストッパアーム1220は、2つのストッパアーム1220をそれぞれ貫通し、2つのストッパアーム1220にそれぞれ形成されたストッパ孔1210が互いに対応して互いに連通可能である。始動電動機2000の組立本体2200は、組立アーム2220をそれぞれ貫通する少なくとも2つの組立アーム2220を含み、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210がエンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210に対応するように、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパアーム1220に貼り合わせられ、2つのストッパアーム1220に形成されたストッパ孔1210と、組立アーム2220に形成された組立孔2210とがお互いに連通する。さらに、連結素子3000は、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210と、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210とを順次貫通し、始動電動機2000の組立本体2200の組立アーム2220がエンジン1000のストッパ本体1200のストッパアーム1220に固定されるように、締結素子4000が連結素子3000に取り付けられる。
【0167】
好ましくは、図7を参照して、2つの組立アーム2220は上下方向に離間して電動機本体2100の軸方向の側面2101に設けられ、組立アーム2220の延在方向が水平面に平行であり、組立孔2210の延在方向が組立アーム2220の延在方向に垂直であり、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパアーム1220の延在方向が水平面に平行であり、2つのストッパアーム1220が上下方向に離間して設けられ、ストッパ孔1210の延在方向がストッパアーム1220の延在方向に垂直であり、連結素子3000がエンジン1000のストッパ本体1200のストッパアーム1220と始動電動機2000の組立本体2200の組立アーム2220とに垂直になるように、ストッパアーム1220および組立アーム2220に取り付けられ、すなわち、連結素子3000が水平面に垂直となるように、ストッパアーム1220および組立アーム2220に取り付けられる。
【0168】
好ましくは、図8を参照すると、2つの組立アーム2220が左右方向に離間して電動機本体2100の軸方向の側面2101に設けられ、組立アーム2220の延在方向が水平面に垂直であり、組立孔2210の延在方向が組立アーム2220の延在方向に垂直であり、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパアーム1220の延在方向が水平面に垂直であり、ストッパ孔1210の延在方向がストッパアーム1220の延在方向に垂直であり、連結素子3000は、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパアーム1220と、始動電動機2000の組立本体2200の組立アーム2220とに水平面と平行に取り付けられる。
【0169】
図9に示す動力装置920と図8に示す動力装置との差異は、図5に示す動力装置920の始動電動機2000の組立本体2200の1つの組立孔2210が、エンジンの10のストッパ本体1200の2つのストッパ孔1210を連通し、始動電動機2000がエンジン1000に取り付けられるように、組立孔2210とストッパ孔1210とに連結素子3000が取り付けられる点である。具体的には、組立孔2210は組立本体2200を貫通し、エンジン1000のストッパ本体1200の2つのストッパアーム1220との間に、2つのストッパアーム1220のストッパ孔1210に連通する組立空間1200が形成され、組立本体2200がストッパ本体1200の組立空間1200に収容され、組立孔2210は、2つのストッパ孔1210に連通し、連結素子3000は、ストッパ孔1210と、組立孔2210とを順次貫通し、締結素子4000は連結素子3000の端部に取り付けて、始動電動機2000がエンジン1000の一側に安定して保持される。
【0170】
明細書の図10には、動力装置920のエンジン1000のストッパ本体1200と、始動電動機2000の組立本体2200と、の他の変形した実施形態の模式図が示される。エンジン1000のストッパ本体1200は、支持ベース1230と、少なくとも2つのストッパ部1240と、を備え、ストッパ部1240は、支持ベース1230に一体的に延在し、隣り合うストッパ部1240の間に少なくとも1つのストッパ溝1250が形成され、支持ベース1230は、エンジン1000のエンジンメインボディ1100に延在する。始動電動機2000の組立本体2200は、組立ベース2230と、少なくとも1つの組立部2240とを備え、組立部2240は、組立ベース2230に一体的に延在し、その断面形状は、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ溝1250の断面形状に嵌合し、組立部2240がストッパ溝1250に進入可能であり、始動電動機2000の組立本体2200は、組立部2240とストッパ溝1250とが隙間嵌め、中間嵌め、または締まり嵌め等によりエンジン1000のストッパ本体1200に固定される。
【0171】
好ましくは、エンジン1000のストッパ本体1200の2つのストッパ部1240の間に形成されるストッパ溝1250の延在方向は、エンジンメインボディ1100の軸方向と平行であり、さらに、始動電動機200がエンジン1000に固定されるように、組立本体2200の組立部2240は、ストッパ溝1250に水平に入り込むことできる。即ち、組立部2240がストッパ溝1250に左から右へ進入するか、組立部がストッパ溝1250に右から左へ進入する。この発明に係る始動装置のある実施例において、ストッパ溝1250の延在方向は、水平面に直交すると実施され、さらに、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ部1240は、上方から下方に入り込むように記ストッパ溝1250に入り込む。
【0172】
なお、始動電動機2000の組立本体2200とエンジン1000のストッパ本体1200との互いの結合方式は、単に例示であり、本発明の動力装置920の内容および範囲の制限とはなっていない。また、始動電動機2000の組立本体2200の構成と、エンジン1000のストッパ本体1200の構成とは、交換可能である。
【0173】
本発明の他の態様によれば、本発明は、
エンジン1000のエンジンメインボディ1100のエンジンブロック100に、始動電動機2000を取り付けるステップ(a)、
始動電動機2000の電動機本体2100をエンジンメインボディ1100のエンジン本体200に接続するステップ(b)、および
エンジン1000を高速田植機本体910に取り付けることで、高速田植機900として取り付けるステップ(c)を含む高速田植機の取り付け方法をさらに提供する。
【0174】
ステップ(a)において、始動電動機2000の少なくとも1つの組立本体2200は、エンジン1000の少なくとも1つのストッパ本体1200に径方向に位置決めるように取り付けられる。
【0175】
ステップ(a)において、ステップ(a.1)をさらに備える。始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210が、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210に対応するように、始動電動機の組立本体2200とエンジン1000のストッパ本体1200とが取り付けられる。つまり、ステップ(a.1)において、組立本体2200の組立孔2210がストッパ本体1200のストッパ孔1210に連通する。
【0176】
ステップ(a.1)の後に、ステップ(a.2)をさらに含む。始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210と、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210には、少なくとも1つの連結素子3000が取り付けられる。好ましくは、連結素子3000は、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210を貫通して、エンジン1000のストッパ本体1200に螺着される。
【0177】
好ましくは、ステップ(a.2)の後に、ステップ(a.3)をさらに含む。連結素子3000に少なくとも1つの締結素子4000を取り付けられ、始動電動機2000の組立本体2200とエンジン1000のストッパ本体1200とは、連結素子3000と締結素子4000との間に保持される。
【0178】
本発明のより好ましい実施形態において、ステップ(a.2)の前に、ステップ(a.4)をさらに包含する。エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ孔1210に位置決め素子5000を取り付ける。好ましくは、連結素子3000は、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210と位置決め素子5000との位置決め貫通孔を通って、エンジン1000のストッパ本体1200にねじ接続される。好ましくは、連結素子3000は、始動電動機2000の組立本体2200の組立孔2210を通って、位置決め素子5000にねじ接続される。
【0179】
本発明のより好ましい実施例では、ステップ(a)において、始動電動機2000の組立本体2200の少なくとも1つの組立部2240と、エンジン1000のストッパ本体1200の少なくとも1つのストッパ溝1250とが、互いに嵌合して、始動電動機2000がエンジン1000の一側に固定して保持される。
【0180】
好ましくは、上記の方法において、始動電動機2000の組立本体2200の組立部2240は、エンジン1000のストッパ本体1200のストッパ溝1250に水平に入り込む。好ましくは、エンジン1000の組立本体2200の組立部2240は、ストッパ本体1200のストッパ溝1250に垂直に入り込む。さらに、始動電動機2000の組立本体2200は、組立部2240とストッパ溝1250とが隙間嵌め、中間嵌め又は締まり嵌め等によりエンジン1000のストッパ本体1200に固定される。
【0181】
本発明のより好ましい実施例は、さらに、
動力システム210と潤滑システム220とをエンジンブロック100に取り付けるステップ(i)、および
エンジンブロック100の統合シリンダ30のシリンダ本体33の第1組立面331を、エンジンブロック100の機体10の第2組立面15に結合して、エンジン1000が組み立てられるステップ(ii)を含む。
【0182】
具体的には、ステップ(iii)の前に、上記クランクシャフト211を、上記機体10の上部クランク収容室11及び支持ベース14の第1組立溝143に収容する。上記ステップ(iii)において、メインベアリングカバー20の複数の第2組立孔21が、支持ベース14の組立部141の複数の第1組立孔1411に対応するように、メインベアリングカバー20を、機体10の支持ベース14に取り付ける。さらに、連結素子40を第1組立孔1411及び第2組立孔21に取り付けて、さらに複数の連結素子40によってメインベアリングカバー20が機体10に固定される。同時に、メインベアリングカバー20の第2組立溝24を、機体10の支持ベース14の第1組立溝143に連通して、クランクシャフト211を、メインベアリングカバー20と機体10との間に保持する。
【0183】
ステップ(ii)では、統合シリンダ30のシリンダ本体33の複数の第3組立孔332が機体10の複数の第4組立孔16に対応するように、シリンダ本体33の第1組立面331を機体10の第2組立面15に貼り合わせる。さらに、連結素子40を第3組立孔332及び第4組立孔16に取り付け、さらに、連結素子40によって統合シリンダ30を機体10に固定する。同時に、統合シリンダ30の下部クランク収容室31と、貯油室32と、および機体10の上部クランク収容室11とを連通し、貯油室32は潤滑油を収容して、後続の作業でクランクシャフト211に潤滑油を供給されて得ることができ、作業時の摩擦抵抗を低減する。
【0184】
本発明のより好ましい実施例では、ステップ(ii)において、シリンダ本体33の第1組立面331と機体10の第2組立面15との間に、第1組立面331と第2組立面15との間の隙間の発生を阻止して、貯油室32に収容された潤滑油がオーバーフローしないように、シール材を保持する。好ましくは、予め準備したシール材50は機体10の第2組立面15に設けられ、 シリンダ本体33の第1組立面331が、機体10の第2組立面15に係合する過程で、第1組立面331と第2組立面15とはシール材を押圧して、シール材は変形して第1組立面331と第2組立面15との隙間の発生を阻止する。好ましくは、粘性材料を機体10の第2組立面15にスプレー塗布し、シリンダ本体33の第1組立面331が機体10の第2組立面15に結合される過程で、第1組立面331と第2組立面15とはシール材を押圧し、シール材は、第1組立面331と第2組立面15とを貼り合わせて、第1組立面331と第2組立面15との間に隙間の発生を阻止する。
【0185】
以上の実施例はあくまで例示であり、異なる実施例の特徴が互いに組み合わされても良いことから、本発明に開示される内容を得ることは容易に想到できるが、図面に明示的に示されていない実施形態を得る、と当業者には理解できる。
【0186】
上記記載及び図面に示す本発明の実施例は示例として本発明を限定するものではない、と当業者には理解されるべきである。本発明の目的は、全体的に且つ効率的に実現された。本発明の機能及び構造の原理は、実施例に示され説明されていて、本発明の実施形態は、上記原理を背切なければ、何ら変形又は修正を加えてもよい。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
田植機本体と、動力装置と、を備える高速田植機であって、
前記動力装置は、エンジン及び始動電動機を備え、
前記エンジンは、エンジンメインボディと、前記エンジンメインボディに延在する少なくとも1つのストッパ本体と、を含み、
前記始動電動機は、電動機本体と、少なくとも1つの組立本体と、を含み、
前記組立本体は、前記電動機本体に延在し、
前記電動機本体の前記組立本体は、前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付けられ、
前記電動機本体は、前記エンジンメインボディの一側に保持されることを特徴とする高速田植機。
【請求項2】
前記電動機本体は、軸方向側面を有し、
前記軸方向側面の延在方向は、前記電動機本体の長手方向であり、
前記始動電動機の前記組立本体は、前記軸方向側面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の高速田植機。
【請求項3】
前記始動電動機の前記組立本体は、なくとも1つの組立孔を有し、
前記エンジンの前記ストッパ本体は、少なくとも1つのストッパ孔を有し、
前記始動電動機の前記組立本体は、前記組立孔が前記エンジンの前記ストッパ本体の前記ストッパ孔に対応するように前記エンジンの前記ストッパ本体に取り付けられ、前記組立孔は前記ストッパ孔に連通することを特徴とする請求項1に記載の高速田植機。
【請求項4】
前記動力装置は、さらに、前記ストッパ本体のストッパ孔と、前記組立本体の組立孔とに取り付けられる連結素子と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の高速田植機。
【請求項5】
前記エンジンの前記ストッパ本体は、支持ベースと、少なくとも2つのストッパ部と、を備え、
前記ストッパ部は、前記支持ベースに一体的に延在し、隣り合う前記ストッパ部の間に少なくとも1つのストッパ溝が形成され、
前記始動電動機の前記組立本体は、組立ベースと、少なくとも1つ組立突起と、を有し、
前記組立突起は、前記組立ベースに一体的に延びており、前記ストッパ溝に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の高速田植機。
【請求項6】
前記エンジンは、動力システムおよび潤滑システムを含むエンジン本体と、
エンジンブロックと、を備え、
前記エンジンブロックは、機体と、統合シリンダと、を備え、
前記機体は、上部クランク収容室と、前記上部クランク収容室とが連通して前記動力空間を形成する複数の動力室と、および第2組立面と、を有し、
前記統合シリンダは、下部クランク収容室と、貯油室と、第1組立面と、を有し、
前記貯油室と前記下部クランク収容室とが連通して第1収容空間を形成し、
前記統合シリンダは、前記第1組立面が前記機体の前記第2組立面に対応するように前記機体に取り付けられ、
前記統合シリンダの前記収容空間は、前記動力空間に連通し、
前記動力系統と前記潤滑系統とは、前記動力空間および前記収容空間に収容されることを特徴とする請求項1に記載の高速田植機。
【請求項7】
田植機本体と、前記田植機本体に設けられるエンジンと、を備える高速田植機であって、前記エンジンは、動力システムおよび潤滑システムを含むエンジン本体と、
エンジンブロックと、を備え、
前記エンジンブロックは、機体と、統合シリンダと、を備え、
前記機体は、上部クランク収容室と、前記上部クランク収容室とが連通して前記動力空間を形成する複数の動力室と、第2組立面と、を有し、
前記統合シリンダは、下部クランク収容室と、貯油室と、および第1組立面と、を有し、
前記貯油室と前記下部クランク収容室とが連通して第1収容空間を形成し、
前記統合シリンダは、前記第1組立面が前記機体の前記第2組立面に対応するように前記機体に取り付けられ、
前記統合シリンダの前記収容空間は、前記動力空間に連通し、
前記動力システムと前記潤滑システムとは、前記動力空間および前記収容空間に収容されることを特徴とする高速田植機。
【請求項8】
前記エンジンブロックは、互いに独立して前記機体に設けられた複数のメインベアリングカバーをさらに有することを特徴とする請求項に記載の高速田植機。
【請求項9】
前記エンジンブロックは、シール材をさらに備え、
前記シール材は、前記統合シリンダの前記第1組立面と前記機体の前記第2組立面との間に設けられることを特徴とする請求項に記載の高速田植機。
【請求項10】
エンジンのエンジンメインボディのエンジンブロックに、始動電動機を取り付けるステップ(a)、
前記始動電動機の電動機本体を前記エンジンメインボディのエンジン本体に接続するステップ(b)、および
前記エンジンを高速田植機本体に取り付けることで、高速田植機として取り付けるステップ(c)を備える高速田植機の取り付け方法。
【請求項11】
前記ステップ(a)において、前記エンジンの少なくとも1つのストッパ本体に、前記始動電動機の少なくとも1つの組立本体を、その径方向に位置決められるように取り付けることを特徴とする請求項10に記載の取り付け方法。
【請求項12】
前記ステップ(a)において、前記始動電動機の組立本体の少なくとも1つの組立部と、前記エンジンのストッパ本体の少なくとも1つのストッパ溝とが、互いに嵌合して、始動電動機が前記エンジンの一側に保持されることを特徴とする請求項10に記載の取り付け方法。
【請求項13】
動力システムと潤滑システムとを前記エンジンブロックに取り付けるステップ(i)、および前記エンジンブロックの統合シリンダのシリンダ本体の第1組立面を、前記エンジンブロックの機体の第2組立面に結合して、前記エンジンを組み立てるステップ(ii)をさらに備える請求項10に記載の取り付け方法。
【国際調査報告】