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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(54)【発明の名称】音制御の装置、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
   G10K 11/178 20060101AFI20220216BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20220216BHJP
   H04R 1/40 20060101ALI20220216BHJP
【FI】
G10K11/178 140
H04R3/00 310
H04R1/40 310
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021539094
(86)(22)【出願日】2020-01-05
(85)【翻訳文提出日】2021-08-25
(86)【国際出願番号】 IB2020050041
(87)【国際公開番号】W WO2020141489
(87)【国際公開日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】62/788,868
(32)【優先日】2019-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.MATLAB
3.VISUAL BASIC
(71)【出願人】
【識別番号】521291943
【氏名又は名称】シレンティウム リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フリドマン、ツヴィ
(72)【発明者】
【氏名】ハーモン、ジブ
(72)【発明者】
【氏名】ナオール、ヨエル
(72)【発明者】
【氏名】セルファティー、ユバル
【テーマコード(参考)】
5D018
5D061
5D220
【Fターム(参考)】
5D018AF21
5D061FF02
5D220AA02
5D220AA03
5D220AA04
5D220AA05
5D220AA12
5D220AA16
5D220AB01
5D220AB06
(57)【要約】
いくつかの実証的な実施例は、音制御の装置、システム、及び方法を含む。たとえば、装置は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とを処理することであって、複数のモニタリング入力は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表す、処理することと、1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定することであって、音制御パターン10は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて、1つ又は複数のオーディオ入力が聴こえるように、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備える、決定することと、複数の音制御信号を、複数の音響トランスデューサに出力することとを行うように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とを受信するための入力であって、前記複数のモニタリング入力は、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表す、入力と、
前記1つ又は複数のオーディオ入力と、前記複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定するように構成されたコントローラであって、前記音制御パターンは、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて、前記1つ又は複数のオーディオ入力が聴こえるように、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備える、コントローラと、
前記複数の音制御信号を、前記複数の音響トランスデューサに出力するための出力とを備える、装置。
【請求項2】
前記入力は、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置において環境音響音を表す環境音響情報を受信するように構成され、前記コントローラは、前記環境音響情報に基づいて前記音制御パターンを決定するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記環境音響情報は、前記複数の事前定義された環境位置のうちの環境位置において音響センサによって感知される音響音の情報を備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記環境音響情報は、オーディオ信号、又は事前定義されたオーディオ源によって作り出された音響音のうちの少なくとも1つの情報を備える、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記音制御パターンに含まれる複数の選択された周波数を決定するように構成され、前記コントローラは、前記環境音響情報及び前記1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、周波数スペクトルから、前記複数の選択された周波数を選択するように構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記コントローラは、突出したオーディオ及び突出した環境音に基づいて、前記複数の選択された周波数を決定するように構成され、前記突出したオーディオは、前記複数のトランスデューサからパーソナル音ゾーンへの伝達関数によって、前記パーソナル音ゾーンにおいて聴かれるオーディオ入力の突出に基づき、前記突出した環境音は、複数の事前定義された環境位置から前記パーソナル音ゾーンへの伝達関数による前記環境音響音の突出に基づく、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記コントローラは、特定の周波数における前記突出したオーディオと、前記特定の周波数における前記突出した環境音とに基づいて、前記特定の周波数が、前記複数の選択された周波数に含まれるか否かを判定するように構成される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記特定の周波数における前記突出したオーディオと、前記特定の周波数における前記突出した環境音との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、前記特定の周波数が、前記複数の選択された周波数に含まれることを判定するように構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記コントローラは、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、前記複数の音制御信号を決定するように構成され、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、前記複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、前記重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、前記複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく、請求項1から8までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記コントローラは、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットから、特定の音響トランスデューサに対応する重みベクトルを、前記パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるオーディオ入力に適用することによって、前記特定の音響トランスデューサの音制御信号を決定するように構成される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記コントローラは、第1の複数の音響伝達関数と、第2の複数の音響伝達関数とに基づいて、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットを決定するように構成され、前記第1の複数の音響伝達関数は、前記複数の音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数を備え、前記第2の複数の音響伝達関数は、前記複数の音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を備える、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記コントローラは、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置における環境音響音を表す環境音響情報に基づいて、前記第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記コントローラは、前記パーソナル音ゾーンの位置における変化に基づいて、前記第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記コントローラは、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む、環境の1つ又は複数の環境パラメータの環境パラメータ情報に基づいて、前記第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記コントローラは、第1の音響エネルギと、第2の音響エネルギとの間のコントラストに関する基準に基づいて、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットを決定するように構成され、前記第1の音響エネルギは、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットに基づく前記パーソナル音ゾーンにおける音響エネルギを備え、前記第2の音響エネルギは、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットに基づく前記パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置における音響エネルギを備える、請求項9に記載の装置。
【請求項16】
前記基準は、前記オーディオ入力が前記パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるボリュームに基づいて前記第1のエネルギを制限することと、前記第2のエネルギを最小化することとを備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記重みベクトルは、複数の音響周波数それぞれに対応する複数の重みを備える、請求項9に記載の装置。
【請求項18】
前記コントローラは、少なくとも第1及び第2のオーディオ入力、第1のパーソナル音ゾーンのための第1のオーディオ入力と、第2のパーソナル音ゾーンのための第2のオーディオ入力とに基づいて前記音制御パターンを決定するように構成され、前記コントローラは、前記第1のパーソナル音ゾーン内部に定義される第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、前記第2のパーソナル音ゾーン内部に定義される第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいて前記音制御パターンを決定するように構成される、請求項1から8までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記コントローラは、前記1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、及び、1つ又は複数のアクティブ・ノイズ・キャンセル(ANC)音響センサ入力に基づいて、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンの外側からの残留ノイズを低減するように構成されたANCメカニズムに基づいて、前記音制御パターンを決定するように構成される、請求項1から8までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
音制御のシステムであって、前記システムは、
1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される複数の事前定義されたモニタリング感知位置において音響音を感知するための複数のモニタリング音響センサと、
複数の音響トランスデューサと、
前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、前記複数のモニタリング音響センサからの複数のモニタリング入力とを受信するコントローラとを備え、前記複数のモニタリング入力は、前記複数の事前定義されたモニタリング感知位置における前記音響音を表し、前記コントローラは、前記1つ又は複数のオーディオ入力と、前記複数のモニタリング入力とに基づいて、音制御パターンを決定するように構成され、前記音制御パターンは、前記複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備え、これによって、前記1つ又は複数のオーディオ入力が、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるようにする、システム。
【請求項21】
前記コントローラは、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、前記複数の音制御信号を決定するように構成され、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、前記複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、前記重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、前記複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
1つ又は複数の座席と、
前記1つ又は複数の座席に関して定義された1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部の音を制御するように構成された音制御システムとを備え、前記音制御システムは、
前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される複数の事前定義されたモニタリング感知位置において音響音を感知するための複数のモニタリング音響センサと、
複数の音響トランスデューサと、
前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、前記複数のモニタリング音響センサからの複数のモニタリング入力とを受信するコントローラとを備え、前記複数のモニタリング入力は、前記複数の事前定義されたモニタリング感知位置における前記音響音を表し、前記コントローラは、前記1つ又は複数のオーディオ入力と、前記複数のモニタリング入力とに基づいて、音制御パターンを決定するように構成され、前記音制御パターンは、前記複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備え、これによって、前記1つ又は複数のオーディオ入力が、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるようにする、車両。
【請求項23】
前記コントローラは、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置において、環境音響音を表す環境音響情報を受信するように構成され、前記コントローラは、前記環境音響情報に基づいて前記音制御パターンを決定するように構成される、請求項22に記載の車両。
【請求項24】
前記コントローラは、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、前記複数の音制御信号を決定するように構成され、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、前記複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、前記重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、前記複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく、請求項22に記載の車両。
【請求項25】
前記コントローラは、少なくとも、第1のパーソナル音ゾーンのための第1のオーディオ入力と、第2のパーソナル音ゾーンのための第2のオーディオ入力とに基づいて前記音制御パターンを決定するように構成され、前記コントローラは、前記第1のパーソナル音ゾーン内部に定義される第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、前記第2のパーソナル音ゾーン内部に定義される第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいて前記音制御パターンを決定するように構成される、請求項22から24までのいずれか一項に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2019年1月6日に出願された「APPARATUS, SYSTEM AND METHOD OF SOUND CONTROL(音制御の装置、システム、及び方法)」と題された米国仮特許出願第62/788,868号の利益及び優先権を主張し、その開示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に記載の実施例は、一般に、音制御(「サウンド制御」ともいう)に関する。
【背景技術】
【0003】
たとえば、列車、バス、飛行機などのように、複数のユーザが複数の異なる音を作り出す及び/又は聴くことができる多くのマルチ音環境があり得る。
【0004】
そのようなマルチ音環境では、ユーザは、1人又は複数の他のユーザの音によって妨害される可能性がある。
【0005】
例示の簡略化及び明確化のために、図に示される要素は、必ずしも一定の縮尺で描かれている訳ではない。たとえば、一部の要素の寸法は、表示を明確にするために他の要素に比べて誇張されている場合がある。さらに、参照番号は、対応する又は類似する要素を示すために図の間で繰り返され得る。図が以下に列挙される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】いくつかの実証的な実施例による、音制御システムの概略ブロック図である。
図2】いくつかの実証的な実施例による、音制御システムの構成要素の展開スキームの概略図である。
図3】いくつかの実証的な実施例による、コントローラの概略ブロック図である。
図4A】いくつかの実証的な実施例による、複数の音制御ゾーンにおいて音を制御するために展開されたラウドスピーカのアレイの概略図である。
図4B】いくつかの実証的な実施例による、複数の音制御ゾーンにおいて音を制御するために展開されたラウドスピーカのアレイの概略図である。
図5】いくつかの実証的な実施例による、音制御システムの展開スキームの概略図である。
図6】いくつかの実証的な実施例による、音制御システムの構成要素の展開スキームの概略図である。
図7】いくつかの実証的な実施例による、音制御システムの構成要素の展開スキームの概略図である。
図8】いくつかの実証的な実施例による、音制御システムの構成要素の展開スキームの概略図である。
図9】いくつかの実証的な実施例による、音制御システムの構成要素の展開スキームの概略図である。
図10】いくつかの実証的な実施例による、コントローラの概略図である。
図11】いくつかの実証的な実施例による、周波数セレクタの概略図である。
図12】いくつかの実証的な実施例による、スピーカ伝達関数(STF:Speaker Transfer Function)アダプタの概略図である。
図13】いくつかの実証的な実施例による、音制御パターン発生器の概略図である。
図14】いくつかの実証的な実施例による、車両の概略図である。
図15】いくつかの実証的な実施例による、アクティブ・ノイズ制御(ANC:Active Noise Control)メカニズムを含むコントローラの概略図である。
図16】いくつかの実証的な実施例による、音制御の方法の概略フローチャート図である。
図17】いくつかの実証的な実施例による、製品の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明では、いくつかの実施例の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載されている。しかしながら、いくつかの実施例は、これらの特定の詳細なしで実践され得ることが当業者によって理解されるであろう。他の事例では、よく知られた方法、手順、構成要素、ユニット、及び/又は回路は、議論を曖昧にしないように詳細に説明されていない。
【0008】
たとえば、「処理する」、「コンピューティングする」、「計算する」、「判定する」、「確立する」、「分析する」、「チェックする」などの用語を利用する本明細書の議論は、コンピュータのレジスタ及び/又はメモリ内部の物理的(たとえば、電子的)量として表されるデータを操作し、及び/又は、演算及び/又は処理を実行するための命令を格納し得るコンピュータのレジスタ及び/又はメモリ又は他の情報記憶媒体内部で物理量として同様に表される他のデータへ変換する、コンピュータ、コンピューティング・プラットフォーム、コンピューティング・システム、又は他の電子コンピューティング・デバイスの演算及び/又は処理を称し得る。
【0009】
本明細書で使用される「複数(plurality)」及び「複数(a plurality)」という用語は、たとえば、「複数」又は「2つ以上」を含む。たとえば、「複数のアイテム」は、2つ以上のアイテムを含む。
【0010】
以下の詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータ・メモリ内部のデータ・ビット又はバイナリ・デジタル信号に対する動作のアルゴリズム及びシンボル表現に関して提示される。これらのアルゴリズムの記述及び表現は、データ処理技術における当業者が、彼らの作業の実体を当業者に伝えるために使用される技法であり得る。
【0011】
アルゴリズムは、本明細書では、一般に、所望の結果に至る動作又は演算の、自己矛盾のないシーケンス(self-consistent sequence)であると見なされる。これらは、物理量の物理的操作を含む。通常、必ずしもそうとは限らないが、これらの量は、記憶、転送、結合、比較、及びその他の方法で操作できる電気信号又は磁気信号の形態をとる。主に一般的な使用法の理由から、これらの信号をビット、値、要素、シンボル、文字、用語、数値などとして称すると便利な場合があることが判明している。しかしながら、これら及び類似の用語はすべて、適切な物理量に関連付けられており、これらの量に適用される便利なラベルにすぎないことが理解されるべきである。
【0012】
いくつかの実証的な実施例は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、事前定義されたエリア及び/又はゾーン内部で音を制御するために効率的に実施され得るシステム及び方法を含む。
【0013】
いくつかの実証的な実施例は、たとえば、以下に説明するように、少なくとも1つのパーソナル音ゾーン(personal sound zone)(「パーソナル音バブル(PSB:Personal Sound Bubble)」とも呼ばれる)内部の音を制御するように構成された方法及び/又はシステムを含み得る。
【0014】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム(「PSBシステム」とも呼ばれる)は、音制御パターンを生み出すように構成され得、これは、たとえば、少なくとも1つのパーソナル音ゾーンが、オーディオ入力に基づいて生成され得るように、少なくとも1つのオーディオ入力に基づき得る。
【0015】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システムは、たとえば、以下に説明するように、たとえば、PSBにおいてユーザによって聴かれるオーディオに基づいて、たとえば少なくとも1つのPSBのように、少なくとも1つの事前定義された位置、エリア、又はゾーン内部の音を制御するように構成され得る。
【0016】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システムは、たとえば、以下に説明するように、PSBにおける1つ又は複数の第1の音パターンと、1つ又は複数の第2の音パターンとの間の音コントラストを制御するように構成され得る。
【0017】
いくつかの実証的な実施例では、たとえば、音制御システムは、たとえば、以下に説明するように、PSBにおけるユーザによって聴かれるオーディオの1つ又は複数の第1の音パターンと、1つ又は複数の第2の音パターンとの間の音コントラストを制御するように構成され得る。
【0018】
いくつかの実証的な実施例では、たとえば、音制御システムは、たとえば、PSBにおいて聴かれるオーディオに基づいて、PSB内部の1つ又は複数のタイプの音響パターンの音エネルギ及び/又は波の振幅を、選択的に増加及び/又は増幅し、たとえば、1つ又は複数の他のPSBに提供されるオーディオに基づいて、PSB内部の1つ又は複数のタイプの音響パターンの音エネルギ及び/又は波の振幅を、選択的に低減及び/又は除去し、及び/又は、PSB内部の1つ又は複数の他のタイプの音響パターンの音エネルギ及び/又は波の振幅を、選択的に及び/又は選択的に維持及び/又は保存するように構成され得る。
【0019】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システムは、たとえば、以下に説明するように、他の任意の追加又は代替の入力又は基準に基づいて、PSB内部の音を制御するように構成され得る。
【0020】
いくつかの実証的な実施例では、たとえば、音制御システムは、以下に説明するように、たとえば、PSBの周囲の環境のように、たとえば、PSBの外側の、及び/又は、たとえば近隣のPSBのように、1つ又は複数の他のPSBのような、たとえば、環境における音の1つ又は複数の属性に基づいて、PSB内部の音を制御するように構成され得る。
【0021】
いくつかの実証的な実施例では、たとえば、音制御システムは、たとえば、以下に説明するように、たとえば、PSB内部の1つ又は複数の音パターンを低減及び/又は除去するために、たとえば、ノイズ及び/又は不要音の1つ又は複数の属性に基づいて、PSB内部の音を制御するように構成され得る。
【0022】
いくつかの実証的な実施例では、たとえば、本明細書に記載の音制御システム及び/又は方法は、たとえば、事前定義されたゾーン内部の1つ又は複数の音響パターンの音エネルギ及び/又は波の振幅に影響、変更、及び/又は補正を与えるために、PSB内部の1つ又は複数の音パターンの音エネルギ及び/又は波の振幅を、他の任意の方式で制御するように構成され得る。
【0023】
いくつかの実証的な実施例では、パーソナル音ゾーンは、たとえば、音が制御されるボリューム(volume)(「体積」ともいう)を定義する3次元ゾーンを含み得る。
【0024】
1つの実例では、パーソナル音ゾーンは、球形のボリューム(spherical volume)、たとえば、泡のようなボリューム、又は他の任意の形状又は形態を有する他の任意のボリュームを含み得、PSBシステムは、球形のボリューム内部の音を制御するように構成され得る。
【0025】
他の実施例では、パーソナル音ゾーンは、たとえば、パーソナル音ゾーンが維持される位置の1つ又は複数の属性に基づいて定義され得る、他の任意の適切なボリュームを含み得る。
【0026】
ここで、いくつかの実証的な実施例による、音制御システム100(「PSBシステム」とも呼ばれる)を概略的に示す図1が参照される。いくつかの実証的な実施例による、PSBシステム100の構成要素の展開スキーム200を概略的に例示する図2も参照される。
【0027】
いくつかの実証的な実施例では、システム100は、たとえば、少なくとも1つのオーディオ入力に少なくとも基づいて、たとえば、「ゾーン1」と示される少なくともパーソナル音ゾーン220を含む少なくとも1つのパーソナル音ゾーン201内部の音を制御するように構成され得る。たとえば、PSBシステムは、たとえば、以下に説明するように、たとえば、PSB220におけるユーザによって聴かれる少なくとも1つのオーディオ入力に基づいて、少なくとも1つのPSB220内部のオーディオを制御するように構成され得る。
【0028】
いくつかの実証的な実施例では、パーソナル音ゾーン220は、3次元ゾーンを含み得る。たとえば、パーソナル音ゾーン220は、球形ゾーンを含み得る。
【0029】
1つの実例では、パーソナル音ゾーン220は、事前定義されたゾーン及び/又はエリアを含み得、これは、単数の人、動物、植物、デバイス、たとえば、スマートホームデバイス、又は他の任意のオブジェクトに適している可能性がある。
【0030】
1つの実例では、パーソナル音ゾーン220は、たとえば、音が制御されるボリュームを定義する3次元ゾーンを含み得る。
【0031】
いくつかの実証的な実施例では、オーディオ入力は、たとえば、以下に説明するように、パーソナル音ゾーンで聴くように指定されたオーディオを含み得る。
【0032】
いくつかの実証的な実施例では、システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、2つ以上のパーソナル音ゾーンを含む、複数のパーソナル音ゾーン201内部の音を制御するように構成され得る。
【0033】
いくつかの実証的な実施例では、複数の音ゾーン201は、たとえば、パーソナル音ゾーン220と、「ゾーンP」と示される少なくとも1つの他のパーソナル音ゾーン229とを含む、P個のパーソナル音ゾーンを含み得る。
【0034】
いくつかの実証的な実施例では、たとえば、以下に説明するように、複数のパーソナル音ゾーン201は、たとえば、1つ又は複数の、たとえば、複数の人、動物、植物、デバイス、又は、他の任意のオブジェクト、たとえば、コンピューティング・デバイス又はパーソナル・アシスタント・デバイスのために構成され得る。
【0035】
1つの実例では、いくつかの環境、たとえば、車両、列車、飛行機、作業スペース、家、公共の場所などのマルチ音環境は、複数のユーザによって共有されるスペースを含み得、ここで、各ユーザは、たとえば、オーディオ、音楽、音声など、異なる音を聴きたい場合がある。この実例によれば、たとえば、以下に説明するように、複数のユーザが個々の音体験を楽しむことを可能にする必要があり得る。
【0036】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、そのようなマルチ音環境における音分離を実施するために、複数の音ゾーン201のパーソナル音ゾーン間の分離を生成するように構成され得る。
【0037】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、パーソナル音体験が、たとえば、各パーソナル音ゾーンに伝えられるように、たとえば、マルチ音環境である環境215を、たとえば、いくつかのパーソナル音ゾーンの形態で、いくつかの仮想独立ゾーンに分割するように構成され得る。
【0038】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、環境を、複数のパーソナル音ゾーン201に分割するように構成され得る方式で、環境215に展開された、たとえば、ラウドスピーカである音響トランスデューサ108のアレイを使用するように構成され得る。
【0039】
複数のラウドスピーカを利用する音制御システムに関して、いくつかの実証的な実施例が本明細書に記載されている。他の実施例では、音制御システムは、たとえば、ラウドスピーカのうちの1つ又は複数に加えて、又はその代わりに、1つ又は複数の他のタイプの音響トランスデューサを含み得る。
【0040】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、環境215を複数のパーソナル音ゾーン201に分割するために、高度な信号処理方法を実施するように構成され得る。
【0041】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、複数のパーソナル音ゾーン201の他のパーソナル音ゾーン、及び/又は、音ゾーン220の外側の環境215における1つ又は複数の他の位置のようなどこかにおける音の強さを低減、最小化、又は除去さえしながら、たとえばパーソナル音ゾーン220のようなパーソナル音ゾーンへの集束された音伝送を可能に及び/又はサポートし得る。
【0042】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、環境、たとえば、部屋又は車などの均質な環境においてさえ、独立したオーディオコンテンツを複数のパーソナル音ゾーン201に提供することを可能に及び/又はサポートし得る。たとえば、環境におけるリスナ、たとえば各リスナは、たとえば、以下に説明するように、たとえば、音楽、音声、ニュースなどの自分自身の選択したオーディオを楽しむことができ得る。
【0043】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、様々な環境で実施され、及び/又は、様々な環境をサポートするように構成され得る。
【0044】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、車両システムを含み得る。
【0045】
1つの実例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、車両の1つ又は複数の車両システムの一部として実施され得る。たとえば、音制御システム100は、車両のインテリア内部で実施され得る。たとえば、車両は、バス、バン、車、トラック、飛行機、船、列車、自動運転車両などを含み得る。
【0046】
他の実施例では、音制御システム100は、他の任意のデバイス、システム、及び/又は環境と併せて実施され得る。
【0047】
1つの実例では、音制御システム100は、たとえば、飛行機、列車、及び/又は車などの輸送環境をサポートするように実施されるよう構成され得及び/又は構成され得、たとえば、運転者、同乗者、及び/又は旅行者のような、たとえば各ユーザであるユーザが、自分が選択したオーディオを楽しむことを可能にする。
【0048】
1つの実例では、音制御システム100は、たとえば、ユーザの個々の好みに対応しながら、たとえば、テレビ、オーディオ、ビデオ及び/又はゲームのような個別仕様のマルチメディア体験を、1人又は複数のユーザへ提供することを可能及び/又はサポートするように、家庭環境において実施されるように、及び/又は、家庭環境をサポートするように構成され得る。
【0049】
1つの実例では、音制御システム100は、たとえば、同じ作業スペースを共有するユーザのために、たとえば、プライバシを可能にする、及び/又は、作業環境内の秘密保持性を改善するために、作業環境において実施されるように、及び/又は、作業環境をサポートするように構成され得る。
【0050】
1つの実例では、音制御システム100は、公共環境において実施されるように、及び/又は、サポートするように、たとえば、オーディオ信号の、公共環境における1つ又は複数の関連ゾーンへのオーディオ遷移を可能に、及び/又は、サポートするように構成され得る。
【0051】
別の実例では、音制御システム100は、他の任意の環境において実施されるように、及び/又は、サポートするように構成され得る。
【0052】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、パーソナル音ゾーン、たとえば、各パーソナル音ゾーンが、それぞれのオーディオ信号、たとえば、所望の1つ又は複数のオーディオ信号を体験し得るように、複数の音響トランスデューサ108、たとえば、ラウドスピーカを使用して、たとえば、1つ又は複数の入力オーディオ信号117を、特定のパーソナル音ゾーンに集束させるように構成され得る。
【0053】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、パーソナル音ゾーン220における1つ又は複数の不要なオーディオ信号の音の強さを低減する、たとえば、最小化するか、又は除去さえしながら、たとえば、それぞれのパーソナル音ゾーンにおいて、たとえば、信号117の1つ又は複数の入力オーディオ信号の音の強さを、たとえば、増加させる、たとえば、最大化する、高度な信号処理方法を実施し得る。
【0054】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、複数の音制御ゾーン201の音を個別に処理する、たとえば、複数のパーソナル音ゾーン201の各ゾーンにおける音の強さを、たとえば、増加させる、たとえば、最大化する、1つ又は複数の信号処理技法を実施するように構成され得る。
【0055】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、複数のパーソナル音ゾーン201の2つ以上の音制御ゾーンの音を共同で処理する、たとえば、複数のパーソナル音ゾーン201の各ゾーンにおける音の強さを、たとえば、増加させる、たとえば、最大化する、1つ又は複数の信号処理技法を実施するように構成され得る。
【0056】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、パーソナル音体験を提供しながら、たとえば、パーソナル音ゾーンにいない他の人の邪魔をすることなく、又は邪魔を最小限とするように、たとえば、オーディオ品質に対する低減された、たとえば、最小の影響で、パーソナル音ゾーンにオーディオを提供するように構成され得る。
【0057】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、環境215内部の音を制御するように構成された音コントローラ102を含み得る。
【0058】
1つの実例では、環境215は、車両のインテリア、共有オフィス、及び/又は他の任意の環境を含み得る。
【0059】
いくつかの実証的な実施例では、音コントローラ102は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、複数のパーソナル音ゾーン201の1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力117を受信するように構成された入力125を含み得る。たとえば、1つ又は複数のオーディオ入力117は、1つ又は複数のオーディオ源119からのものであり得る。
【0060】
1つの実例では、1つ又は複数のオーディオ入力117は、たとえば、音楽、電話会話、ヒューマン・マシン・インタラクション音、ナビゲーション入力、車両アラート、及び/又は他の任意の音及び/又はオーディオ入力を含み得る。
【0061】
いくつかの実証的な実施例では、入力125は、たとえば、以下に説明するように、複数のモニタリング入力113を受信するように構成され得る。
【0062】
いくつかの実証的な実施例では、複数のモニタリング入力113は、たとえば、以下に説明するように、複数のパーソナル音ゾーン201のうちの1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内で定義され得る、複数の事前定義されたモニタリング感知位置207における音響音を表し得る。
【0063】
いくつかの実証的な実施例では、音コントローラ102は、たとえば、以下に説明するように、1つ又は複数のオーディオ入力117と、複数のモニタリング入力113とに基づいて、音制御パターン123を決定するように構成されたコントローラ120を含み得る。
【0064】
いくつかの実証的な実施例では、音制御パターン123は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、1つ又は複数のオーディオ入力117が、たとえば、複数のパーソナル音ゾーン201のうちの、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいてそれぞれ聴こえるように、複数の音響トランスデューサ108を駆動するように構成された複数の音制御信号を含み得る。
【0065】
いくつかの実証的な実施例では、音コントローラ102は、たとえば、以下に説明するように、複数の音制御信号を、複数の音響トランスデューサ108に出力するための出力127を含み得る。
【0066】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、環境音響情報に基づいて、音制御パターン123を決定するように構成され得る。
【0067】
他の実施例では、コントローラ120は、たとえば、環境音響情報を使用しなくても、音制御パターン123を決定するように構成され得る。
【0068】
いくつかの実証的な実施例では、入力125は、たとえば、以下に説明するように、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン201を含む環境215に関して定義され得る、複数の事前定義された環境位置205における環境音響音を表す環境音響情報111を受信するように構成され得る。
【0069】
1つの実例では、コントローラ120は、たとえば、環境音及び/又はノイズを「聴く」、「環境音響センサ」として構成され得る音響センサを使用して、パーソナル音ゾーンに伝送されるオーディオ・ストリームの品質を改善するように構成され得る。たとえば、環境音響センサを実施することは、たとえば、以下に説明するように、たとえば、任意の時間においてパーソナル音ゾーン220においてリスナによって聴かれる周波数を、音制御システム100が、たとえば、リアルタイムで制御できるようにする技術的利点を提供し得る。
【0070】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、環境音響情報111に基づいて、音制御パターン123を決定するように構成され得る。
【0071】
いくつかの実証的な実施例では、環境音響情報111は、たとえば、以下に説明するように、複数の事前定義された環境位置205のうちの環境位置205において、音響センサ110によって感知された音響音の情報を含み得る。
【0072】
いくつかの実証的な実施例では、環境音響情報111は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、1つ又は複数のオーディオ入力117、事前定義されたオーディオ源によって作り出された音響音203、及び/又は、環境215の1つ又は複数の位置における音に関連する他の任意の情報からなるオーディオ信号の情報を含み得る。
【0073】
たとえば、事前定義されたオーディオ源203は、セルラ電話のスピーカ、車両安全システムの音アラートなどを含み得る。
【0074】
他の実施例では、環境音響情報111は、環境215に関連する他の任意の追加又は代替の音響情報を含み得る。
【0075】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、音制御パターン123に含まれる複数の選択された周波数を決定するように構成され得る。
【0076】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、環境音響情報111及び1つ又は複数のオーディオ入力117に基づいて、周波数スペクトルから、複数の選択された周波数を選択するように構成され得る。
【0077】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、突出したオーディオ及び突出した環境音に基づいて、複数の選択された周波数を決定するように構成され得る。
【0078】
いくつかの実証的な実施例では、突出したオーディオは、たとえば、以下に説明するように、たとえば、複数のトランスデューサ108からパーソナル音ゾーン220への伝達関数によって、パーソナル音ゾーン220において聴こえるオーディオ入力117の突出に基づき得る。
【0079】
いくつかの実証的な実施例では、突出した環境音は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、複数の事前定義された環境位置205からパーソナル音ゾーン220への伝達関数による環境音響音の突出に基づき得る。
【0080】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、特定の周波数における突出したオーディオ、及び特定の周波数における突出した環境音に基づいて、たとえば、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれるべきか否かを判定するように構成され得る。
【0081】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、特定の周波数は、複数の選択された周波数に含まれるべきであると判定するように構成され得る。しきい値は、たとえば、パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるオーディオと、パーソナル音ゾーンに影響を与える環境音との間の所望のコントラストに基づいて定義され得る。
【0082】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン210に対応する1つ又は複数の重みベクトルのセットに基づいて、複数の音制御信号を決定するように構成され得る。
【0083】
いくつかの実証的な実施例では、パーソナル音ゾーン220に対応する重みベクトルのセットは、たとえば、以下に説明するように、それぞれ、複数の音響トランスデューサ108に対応する複数の重みベクトルを含み得る。
【0084】
いくつかの実証的な実施例では、重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、たとえば、以下に説明するように、複数の音響トランスデューサ108のうちの音響トランスデューサ108と、パーソナル音ゾーン220との間の音響伝達関数に基づき得る。
【0085】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、パーソナル音ゾーン220に対応する重みベクトルのセットからの特定の音響トランスデューサ108に対応する重みベクトルを、パーソナル音ゾーン220において聴こえるオーディオ入力117に適用することによって、特定の音響トランスデューサ108の音制御信号を決定するように構成され得る。
【0086】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、第1の複数の音響伝達関数及び第2の複数の音響伝達関数に基づいて、パーソナル音ゾーン220に対応する重みベクトルのセットを決定するように構成され得る。
【0087】
いくつかの実証的な実施例では、第1の複数の音響伝達関数は、たとえば、以下に説明するように、複数の音響トランスデューサ108とパーソナル音ゾーン220との間の音響伝達関数を含み得る。
【0088】
いくつかの実証的な実施例では、第2の複数の音響伝達関数は、たとえば、以下に説明するように、複数の音響トランスデューサ108と、たとえば、1つ又は複数の他のパーソナル音ゾーンにおける1つ又は複数のモニタリング位置、及び/又は、環境215における1つ又は複数のモニタリング位置である、パーソナル音ゾーン220の外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を含み得る。
【0089】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、複数の事前定義された環境位置205における環境音響音を表し、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン201を含む環境215に関して定義され得る環境音響情報111に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成され得る。
【0090】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、パーソナル音ゾーン220の位置における変化に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成され得る。
【0091】
1つの実例では、環境215は、車両のインテリアを含み得、パーソナル音ゾーン220は、旅行者、たとえば、運転者又は同乗者の頭の近傍のエリアを含み得る。たとえば、パーソナル音ゾーン220は、旅行者の少なくとも片方の耳の近く又は周囲のエリアをカバーするように定義され得る。この実例によれば、パーソナル音ゾーン220の位置における変化は、たとえば、旅行者のヘッドレスト及び/又は座席の動き、たとえば、上下、後方及び/又は前方への動きを含み得、これは、運転者の頭を動かす可能性がある。1つの実例では、コントローラ120は、たとえば、車両の車両システムから、座席及び/又はヘッドレストの位置の位置情報を受信するように構成され得、コントローラ120は、位置情報に基づいて、パーソナル音ゾーンのための1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成され得る。
【0092】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、環境215の1つ又は複数の環境パラメータの環境パラメータ情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成され得る。
【0093】
1つの実例では、環境215の環境パラメータ情報は、たとえば、システム100が車両において実施されている場合、たとえば、エアコン車両システムのような、1つ又は複数の車両システムから受信され得る、たとえば、車両内の温度のような、環境215内の温度を含み得る。この実例によれば、コントローラ120は、たとえば、車両のシステムコントローラから、車両における環境の温度情報及び/又は他の任意の情報を受信するように構成され得、コントローラ120は、環境パラメータ情報に基づいて、パーソナル音ゾーンのための1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成され得る。
【0094】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、第1の音響エネルギと第2の音響エネルギとの間のコントラストに関する基準に基づいて、パーソナル音ゾーン220に対応する重みベクトルのセットを決定するように構成され得る。
【0095】
いくつかの実証的な実施例では、第1の音響エネルギは、たとえば、以下に説明するように、たとえば、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づいて、パーソナル音ゾーン220における音響エネルギを含み得る。
【0096】
いくつかの実証的な実施例では、第2の音響エネルギは、たとえば、以下に説明するように、たとえば、パーソナル音ゾーン220に対応する重みベクトルのセットに基づいて、パーソナル音ゾーン220の外側の1つ又は複数のモニタリング位置、たとえば、1つ又は複数の他のパーソナル音ゾーンにおける1つ又は複数の位置、及び/又は、環境215における他の任意の位置における音響エネルギを含み得る。
【0097】
いくつかの実証的な実施例では、重みベクトルは、たとえば、以下に説明するように、複数の音響周波数それぞれに対応する複数の重みを含み得る。
【0098】
1つの実例では、重みベクトルは、たとえば、以下に説明するように、周波数スペクトルから選択された複数の周波数のいくつか又はすべてに対応する複数の重みを含み得る。
【0099】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、少なくとも第1及び第2のオーディオ入力117に基づいて、音制御パターン123を決定するように構成され得る。
【0100】
いくつかの実証的な実施例では、第1のオーディオ入力は、第1のパーソナル音ゾーン、たとえば、パーソナル音ゾーン220のためであり得、第2のオーディオ入力は、第2のパーソナル音ゾーン、たとえば、パーソナル音ゾーン229のためであり得る。
【0101】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、第1のパーソナル音ゾーン220内部で定義される、第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、第2のパーソナル音ゾーン229内部で定義される、第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいて、音制御パターン123を決定するように構成され得る。
【0102】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、パーソナル音ゾーン201の環境215からのノイズを動的に制御、低減、又は除去するために、アクティブ・ノイズ除去(ANC)メカニズムを利用して構成され得る。
【0103】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、1つ又は複数のオーディオ入力及びANCマイクロフォンからの入力に基づいて、パーソナル音ゾーンの外側の残留ノイズを低減するように構成されたANCメカニズムに基づいて音制御パターンを決定するように構成され得る。
【0104】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に詳細に説明するように、少なくとも1つのパーソナル音ゾーン220内部の音を制御するように構成され得る。
【0105】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、パーソナル音ゾーン220において聴かれるように指定され得るオーディオ入力117に基づいて、パーソナル音ゾーン220内部の音を制御するように構成され得る。
【0106】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、少なくとも1つの音源119からオーディオ入力117を受信するように構成され得る。
【0107】
いくつかの実証的な実施例では、たとえば、音源119は、たとえば、以下に説明するように、1つ又は複数のデジタル・オーディオ源を含み得る。
【0108】
1つの実例では、音源119は、オーディオ入力117を提供するように構成された任意のオーディオ源、たとえば、オーディオ信号、電話の呼出、ナビゲーション命令、人間の音声、機械音、システム・アラート、及び/又は他の任意の音声、音、及び/又はノイズを含み得る。
【0109】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、パーソナル音ゾーン220の外側の音の1つ又は複数の周波数の影響を制御、たとえば、低減又は除去しながら、たとえば、音の1つ又は複数の周波数が音ゾーン220に向けられ得るように、局所的な方式で、音、たとえば、オーディオを、パーソナル音ゾーン220に提供するように構成され得る。
【0110】
1つの実例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、オーディオ入力117に基づいて、パーソナル音ゾーン220に向けて音を制御及び/又は局所化するように構成され得る。
【0111】
たとえば、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、パーソナル音ゾーン220における音のパフォーマンスを最大化するために、たとえば、ユーザによって聴かれる所望の音に関連する可聴周波数のみにおいて、パーソナル音ゾーン220における、たとえば、1つ又は複数の可聴周波数における音を制御及び/又は局所化するように構成され得る。
【0112】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、パーソナル音ゾーン220内部で定義され得る複数の事前定義されたモニタリング感知位置207における音響音を表し得る複数のモニタリング入力113を、たとえば、入力125を介して、受信するように構成され得る。
【0113】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に詳細に説明するように、モニタリング感知位置207のうちの1つ又は複数に配置された複数のモニタリング・センサ112、たとえば、マイクロフォン、加速度計、タコメータなどから、及び/又は、モニタリング感知位置207のうちの1つ又は複数において音響-オーディオを推定するように構成された1つ又は複数の仮想センサから、複数のモニタリング入力113を受信し得る。
【0114】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、パーソナル音ゾーン220を含む環境215に関して定義され得る複数の事前定義された環境位置205における環境音響音を表し得る環境音響情報111を、たとえば入力125を介して、受信するように構成され得る。
【0115】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に詳細に説明するように、複数の事前定義された環境位置205のうちの1つ又は複数に配置された複数の音響センサ110、たとえば、マイクロフォン、加速度計、タコメータなどから、及び/又は、複数の事前定義された環境位置205のうちの1つ又は複数における音響音を推定するように構成された1つ又は複数の仮想センサから、音響音の情報111を受信し得る。
【0116】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に詳細に説明するように、たとえば、音制御ゾーン220に提供されるオーディオ入力117、環境音響情報111、及び/又は、複数のモニタリング入力113に基づいて音制御パターン123を決定し、音制御パターン123を出力して、複数の音響トランスデューサ108を制御するように構成され得る。
【0117】
いくつかの実証的な実施例では、たとえば、以下に説明するように、たとえば、複数の音響トランスデューサ108、たとえば、複数のスピーカは、スピーカ・アレイを含み得る。
【0118】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、複数の音響トランスデューサ108を制御して、たとえば、音制御パターン123に基づいて、パーソナル音ゾーン220内部のオーディオを制御するように構成されたオーディオ出力パターン122を作り出し得る。
【0119】
1つの実例では、複数の音響トランスデューサ108は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、各パーソナル音ゾーン220が、それぞれのオーディオ入力を体験できるように、オーディオ出力パターン122を、たとえば、複数のオーディオ入力117に基づいて、たとえば、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン201に集束させるように構成された複数のスピーカ、ラウドスピーカ、又は他の任意の音響トランスデューサを含み得る。
【0120】
いくつかの実証的な実施例では、複数の音響トランスデューサ108は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、パーソナル音ゾーン220を含む、環境215に展開されたラウドスピーカのアレイを含み得る。
【0121】
いくつかの実証的な実施例では、複数の音響トランスデューサ108は、たとえば、音制御パターン123に基づいてオーディオ出力パターン122を生み出すために、たとえば、1つ又は複数の音響トランスデューサ、たとえば、少なくとも1つの適切なスピーカのアレイを含み得る。
【0122】
いくつかの実証的な実施例では、複数の音響トランスデューサ108は、たとえば、ゾーン220のサイズ及び/又は形状、パーソナル音ゾーン220の予想される位置及び/又は方向、パーソナル音ゾーン220において聴こえるオーディオ入力117の1つ又は複数の属性、複数の音響トランスデューサ108の数などのように、パーソナル音ゾーン220の1つ又は複数の属性に基づいて決定され得る1つ又は複数の位置に配置され得る。
【0123】
1つの実例では、複数の音響トランスデューサ108は、Mで示される、スピーカ又はマルチチャネル音響源の所定の数を含むスピーカ・アレイを含み得る。
【0124】
いくつかの実証的な実施例では、複数の音響トランスデューサ108は、適切な位置、たとえば、パーソナル音ゾーン220の外部に配置された適切な「コンパクトな音響源」を使用して実施されるスピーカのアレイを含み得る。別の実例では、スピーカのアレイは、空間に、たとえば、パーソナル音ゾーン220の周囲に分布された複数のスピーカを使用して実施され得る。
【0125】
いくつかの実証的な実施例では、複数の環境位置205は、パーソナル音ゾーン220の外部に分布され得る。たとえば、複数の環境位置205のうちの1つ又は複数は、パーソナル音ゾーン220を取り囲むエンベロープ又はエンクロージャ上に、又はその近くに分布され得る。
【0126】
たとえば、パーソナル音ゾーン220が球形ボリュームによって定義される場合、複数の環境位置205のうちの1つ又は複数は、球形ボリュームの表面上及び/又は球形ボリュームの外部に分布され得る。
【0127】
別の実例では、複数の環境位置205のうちの1つ又は複数は、パーソナル音ゾーン220上及び/又は外部の位置の任意の組合せ、たとえば、球形ボリュームを取り囲む1つ又は複数の位置に分布され得る。
【0128】
いくつかの実証的な実施例では、モニタリング感知位置207は、パーソナル音ゾーン220内部、たとえば、パーソナル音ゾーン220のエンベロープの近傍、及び/又はパーソナル音ゾーン220内部の他の任意の位置に分布され得る。
【0129】
たとえば、ゾーン220が球形ボリュームによって定義される場合、モニタリング感知位置207は、パーソナル音ゾーン220の半径よりも小さい半径を有する球面上に分布され得る。
【0130】
いくつかの実証的な実施例では、複数の音響センサ110は、複数の環境位置205のうちの1つ又は複数において音響音を感知するように構成及び/又は分布され得る。
【0131】
いくつかの実証的な実施例では、複数の音響センサ110は、たとえば、以下に説明するように、環境を聴くように、及び/又は環境215で感知された音に基づいて、たとえば、環境音響情報111などの基準信号を提供するように構成され得る。
【0132】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、少なくとも1つのパーソナル音ゾーン内部の「希望」音、たとえば、パーソナル音ゾーン220へ提供される音入力117を、たとえば、希望音に関連する可聴周波数のみにおけるように、1つ又は複数の周波数において、希望音を選択的に制御することによって、制御するように構成され得る。
【0133】
たとえば、1つ又は複数の周波数、たとえば、希望音に関連する可聴周波数のみにおける希望音の選択的制御は、コントローラ120のコントローラ音パフォーマンスを増加させる、たとえば、最大化するという技術的利点を提供し得る。
【0134】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、環境音響情報111を利用して、たとえば、複数の環境位置205における1つ又は複数の可聴周波数における音響エネルギ、たとえば、不要な音響エネルギを推定するように構成され得る。たとえば、コントローラ120は、たとえば、モニタリング位置205において、たとえば、オーディオ入力117のように、パーソナル音ゾーン220において聴こえる音をマスクし得る、推定された環境の不要な音響エネルギを利用しながら、パーソナル音ゾーン220の音制御パターン123を決定するように構成され得る。
【0135】
1つの実例では、コントローラ120は、環境音響情報111を利用して、たとえば、プライベート音ゾーン220において聞こえることが望ましい音をマスクする環境の不要な音響エネルギに関連する、少なくとも1つのパーソナル音ゾーン220内部の可聴周波数を推定するように構成され得る。
【0136】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、環境音響情報111に基づいて、環境ノイズと、パーソナル音ゾーン220へのその寄与とを、スペクトル的に推定するように構成され得る。
【0137】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、環境ノイズ源に対する関連する「支配的な」オーディオ周波数に基づいて、パーソナル音ゾーン220内部の音を制御するように構成され得る。たとえば、すべての周波数スペクトルではない、支配的なオーディオ周波数のみを使用することは、たとえば、システム100の複雑さの低減、たとえば、計算の複雑さの低減、処理の複雑さの低減、処理遅延の低減、及び/又は電力消費量の低減をサポートする技術的解決策を提供し得る。
【0138】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、解決する周波数を決定することによって、関連する支配的な周波数の制約を使用して、及び/又は、解決策の複雑さを最適化して、解決策を最適化するために、到来するオーディオ・ストリーミング117へスペクトル分析を実行することを実施及び/又はサポートするように構成され得る。
【0139】
1つの実例では、コントローラ120は、たとえば、オーディオ入力の異なる音タイプ、たとえば、言葉、音楽、アラートなどについて、スペクトル分析を実施するように構成され得る。
【0140】
別の実例では、コントローラ120は、たとえば、複数の音のバブルについて、スペクトル分析を実施するように構成され得る。
【0141】
いくつかの実証的な実施例では、複数のモニタリング・センサ112は、モニタリング感知位置207のうちの1つ又は複数において音響音を感知するように構成され得る。
【0142】
1つの実例では、複数のモニタリング・センサ112は、複数の事前定義されたモニタリング感知位置207において、音響音の有効性を感知及び/又はモニタリングするように構成され得る。
【0143】
いくつかの実証的な実施例では、複数のモニタリング・センサ112は、たとえば、以下に説明するように、パーソナル音ゾーン220内部の複数の事前定義されたモニタリング感知位置207において、音響音を表す複数のモニタリング入力113を作り出すように構成され得る。
【0144】
いくつかの実証的な実施例では、複数のモニタリング・センサ112は、モニタリング信号、たとえば、複数のモニタリング入力113を作り出すように構成され得、及び/又はパーソナル音ゾーン220に配置され得る。
【0145】
1つの実例では、複数のモニタリング・センサ112を使用して、パーソナル音ゾーン220におけるオーディオの有効性を、たとえばリアルタイムでモニタリングして、パーソナル音ゾーン220の寸法を定義し、及び/又は、パーソナル音ゾーン220におけるオーディオのパフォーマンスを、たとえば、リアルタイムで継続的に最適化し得る。
【0146】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、リアルタイムで、伝達関数、たとえば、複数のトランスデューサ108から1つ又は複数のパーソナル音ゾーン220への伝達関数を、調整及び/又は最適化し、たとえば、ユーザが音響環境効果を変更した場合、たとえば、システム及び/又は環境における変化に対応するように構成され得る。
【0147】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、伝達関数のうちの1つ又は複数を最適化するために、モニタリング入力113及び/又は環境音響情報111を使用するように構成され得る。
【0148】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、仮想感知方法論に基づいて、伝達関数のうちの1つ又は複数を最適化し得る。
【0149】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、音響環境効果及び/又は変化を引き起こし得る1つ又は複数のシナリオに基づいて、伝達関数のうちの1つ又は複数を調整及び/又は最適化し得る。
【0150】
たとえば、コントローラ120は、たとえば、人の動き、物体の動き、温度変化、及び/又は環境215内の他の任意の環境的及び/又は物理的変化に基づいて、伝達関数のうちの1つ又は複数を最適化するように調整し得る。
【0151】
たとえば、コントローラ120は、たとえば、パーソナル音ゾーン220の位置における変化に基づいて、伝達関数のうちの1つ又は複数を調整及び/又は最適化し得る。たとえば、パーソナル音ゾーン220は、移動及び/又は変化され得る。1つの実例では、システム100が車両内部で実施される場合、運転者のパーソナル音ゾーンは、運転者及び/又は運転者の座席の動きに基づいて移動され得る。
【0152】
1つの実例では、複数のモニタリング・センサ112及び/又は複数の音響センサ110は、1つ又は複数の電子源と、音響源と、電子信号と、及び/又は、たとえば、マイクロフォンや、加速度計や、たとえば、レーザ・センサ、ライダ・センサ、カメラ、レーダ、デジタル音響信号及び/又は他のセンサのような光学センサのようなセンサとを含み得るか、これらによって実施され得る。
【0153】
いくつかの実証的な実施例では、複数の音響センサ110のうちの1つ又は複数、及び/又は、複数のモニタリング・センサ112のうちの1つ又は複数は、1つ又は複数の「仮想センサ」(「仮想マイクロフォン」)を使用して実施され得る。特定のマイクロフォン位置に対応する仮想マイクロフォンは、特定のマイクロフォン位置に配置された実際の音響センサによって感知されたであろう音響パターンを評価することができる任意の適切なアルゴリズム及び/又は方法によって実施され得る。
【0154】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、仮想マイクロフォンの特定の位置における音響オーディオ・パターンを推定及び/又は評価することによって、仮想マイクロフォンの機能をシミュレート及び/又は実行するように構成され得る。
【0155】
いくつかの実証的な実施例では、システム100は、複数の環境位置205のうちの1つ又は複数において音響音を感知するように構成された、たとえば、マイクロフォン、加速度計、タコメータなどの複数の音響センサ110のうちの1つ又は複数の第1のアレイを含み得る。たとえば、複数の音響センサ110は、パーソナル音ゾーン220の外側のゾーンにおいて音響音を感知する1つ又は複数のセンサを含み得る。
【0156】
いくつかの実証的な実施例では、第1のアレイのセンサのうちの1つ又は複数は、1つ又は複数の「仮想センサ」を使用して実施され得る。たとえば、第1のアレイは、少なくとも1つのマイクロフォンと少なくとも1つの仮想マイクロフォンとの組合せによって実施され得る。複数の環境位置205の特定のマイクロフォン位置に対応する仮想マイクロフォンは、任意の適切なアルゴリズム及び/又は方法によって、たとえば、特定のマイクロフォン位置に配置された音響センサによって感知されたであろう音響パターンを評価することができるコントローラ120の一部、又はシステム100の他の任意の要素として実施され得る。たとえば、コントローラ120は、第1のアレイの少なくとも1つのマイクロフォンによって感知された少なくとも1つの実際の音響パターンに基づいて、仮想マイクロフォンの音響パターンを評価するように構成され得る。
【0157】
いくつかの実証的な実施例では、システム100は、モニタリング感知位置207のうちの1つ又は複数において音響音を感知するように構成された、複数のモニタリング・センサ112、たとえば、マイクロフォンのうちの1つ又は複数の第2のアレイを含み得る。たとえば、複数のモニタリング・センサ112は、パーソナル音ゾーン220内部のゾーンにおける音響音パターンを感知する1つ又は複数のセンサを含み得る。
【0158】
いくつかの実証的な実施例では、第2のアレイのセンサのうちの1つ又は複数は、1つ又は複数の「仮想センサ」を使用して実施され得る。たとえば、第2のアレイは、少なくとも1つのマイクロフォンと少なくとも1つの仮想マイクロフォンとの組合せを含み得る。モニタリング感知位置207の特定のマイクロフォン位置に対応する仮想マイクロフォンは、特定のマイクロフォン位置において配置された音響センサによって感知されたであろう音響パターンを評価することができる、たとえば、コントローラ120の一部、又はシステム100の他の任意の要素として、任意の適切なアルゴリズム及び/又は方法によって実施され得る。たとえば、コントローラ120は、第2のアレイの少なくとも1つのマイクロフォンによって感知された少なくとも1つの実際の音響パターンに基づいて、仮想マイクロフォンの音響パターンを評価するように構成され得る。
【0159】
いくつかの実証的な実施例では、環境位置205及び/又はモニタリング感知位置207の数、位置、及び/又は分布、及び/又は、環境位置205及び/又はモニタリング感知位置207うちの1つ又は複数における1つ又は複数の音響センサの数、位置、及び/又は分布は、パーソナル音ゾーン220の、又はパーソナル音ゾーン220のエンベロープのサイズと、パーソナル音ゾーン220の、又はパーソナル音ゾーン220のエンベロープの形状と、たとえばセンサのサンプリング・レートのように、環境位置205及び/又はモニタリング感知位置207のうちの1つ又は複数に配置される音響センサの1つ又は複数の属性などに基づいて決定され得る。
【0160】
1つの実例では、1つ又は複数の音響センサ、たとえば、マイクロフォン、加速度計、タコメータなどは、たとえば、式1によって以下に定義されるような空間サンプリング定理にしたがって、環境位置205及び/又はモニタリング感知場所207において展開され得る。
【0161】
たとえば、複数の音響センサ110の数、複数の音響センサ110間の距離、モニタリング・センサ112の数、及び/又はモニタリング・センサ112間の距離は、たとえば、式1によって以下に定義されるような空間サンプリング定理にしたがって決定され得る。
【0162】
1つの実例では、複数の音響センサ110及び/又は複数のモニタリング・センサ112は、互いにdで示される距離で、たとえば、均等に分布されて分布され得る。たとえば、距離dは、以下のように決定され得る。
【数1】

ここで、cは音速を示し、fmaxは、オーディオ制御が所望される最大周波数を示す。
【0163】
たとえば、関心のある最大周波数がfmax=100[Hz]である場合、距離dは、
【数2】

として決定され得る。
【0164】
他の実施例では、他の任意の距離及び/又は展開スキームが使用され得る。
【0165】
いくつかの実証的な実施例では、図2に示されるように、展開スキーム200は、円形又は球形のパーソナル音ゾーン220に関して構成され得る。たとえば、複数の環境位置205は、パーソナル音ゾーン220の周囲及び外側に球形又は円形の方式で分布され得、たとえば、実質的に均等に分布され得、及び/又はモニタリング感知位置207は、パーソナル音ゾーン220内で球形又は円形に分布され得、たとえば、実質的に均等に分布され得る。
【0166】
しかしながら、他の実施例では、システム100の構成要素は、たとえば、他の任意の適切な形態及び/又は形状のパーソナル音ゾーンに関して構成された、環境位置205及び/又はモニタリング感知位置207の任意の適切な分布を含む他の任意の展開スキームにしたがって展開され得る。
【0167】
いくつかの実証的な実施例では、たとえば、複数のモニタリング・センサ112及び/又は音響センサ110は、たとえば、仮想感知技法を使用して、たとえば、ユーザの人間の耳に、及び/又は、ユーザの頭の周囲にマイクロフォンを配置する必要なしに、ユーザ202のためのパーソナル音ゾーン220を可能にしながら、たとえば、ヘッドレストにおけるように、車の占有座席の上などの実現可能な位置に、たとえば、モニタリング・センサ112及び/又は音響センサ110を配置するために配置され得る。
【0168】
1つの実例では、
【数3】

と示される、たとえば仮想マイクロフォンである仮想センサの信号は、
【数4】

と示される所望される仮想センサと、
【数5】

と示される仮想オーディオ信号推定値との総和に基づいて、たとえば、以下のように決定され得る。
【数6】
【0169】
たとえば、{hi,j}と示される仮想感知伝達関数は、以下の要件を満たすように定義され得る。
【数7】
【0170】
たとえば、仮想感知伝達関数{hi,j}は、
【数8】

と示される、物理的な所望信号を、
【数9】

と示される、仮想的な所望信号へマッピングするように設計され得る。
【0171】
たとえば、仮想的なマイク信号は、たとえば、以下のように決定され得る。
【数10】
【0172】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、パーソナル音ゾーン220内部の音の音響コントラストを制御するように構成され得る。
【0173】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、パーソナル音ゾーン220と、パーソナル音ゾーン220の周囲との間の音響コントラストを生成するように構成され得る。
【0174】
1つの実例では、音響コントラストは、パーソナル音ゾーン220のオーディオ入力、たとえば、オーディオ入力117と、他のパーソナル音ゾーンの1つ又は複数の他のオーディオ入力との間、及び/又は、複数のオーディオ入力のサブセットと、複数のオーディオ入力の相補的なサブセットとの間であり得る。
【0175】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、環境音響情報111を利用して、たとえば、パーソナル音ゾーン220、環境215、及び/又は1つ又は複数の他のパーソナル音ゾーンにおけるオーディオ品質に対する低減された、たとえば最小限の影響で、たとえば、パーソナル音ゾーン220と、パーソナル音ゾーン220の周囲との間の音響コントラストを増加させる、たとえば最大化するように構成され得る。
【0176】
1つの実例では、環境音響情報111は、コントローラ120への基準信号として機能し得る。この実例によれば、コントローラ120は、環境の事前の音響知識を使用して、たとえば、オーディオ出力パターン122において、パーソナル音ゾーン220においてユーザによって聴かれるように指定され得る1つ又は複数の関連する周波数を補正することができる。
【0177】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、環境音響情報111及び/又は複数のモニタリング入力113を受信し、たとえば、パーソナル音ゾーン220の音響コントラストに基づいて、複数の音響トランスデューサ108へ音制御信号122を出力するように構成され得る。
【0178】
1つの実例では、環境音響情報111及び/又は複数のモニタリング入力113は、たとえば、音制御信号123の伝送及び処理のための十分な時間を可能にするために、コントローラ120によって設定可能な遅延時間によって遅延され得る。たとえば、遅延時間は、たとえば、コントローラ120への入力のうちの1つ又は複数の性質に基づき得る。
【0179】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、環境ノイズを表すことができ、及び/又は、パーソナル音ゾーン220におけるオーディオの制御を、たとえば、リアルタイムで可能にすることができる環境音響情報111に基づいて、たとえば、オーディオ出力パターン122、たとえばパーソナル音ゾーン220へ伝送されるオーディオ・ストリームの品質を改善する、最適化方法を実施及び/又はサポートするように構成され得る。
【0180】
1つの実例では、コントローラ120は、環境音響情報111を利用して、1つ又は複数の周波数、たとえば、特定の時間にリスナによって聴かれる周波数のみ、及び/又は他の任意の周波数を考慮するように構成され得る。
【0181】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、PSB220に位置していない他のユーザの邪魔をすることなく、個人的な音体験を提供しながら、たとえば、オーディオ品質への影響を低減する、たとえば最小限に抑える、最適化方法を実施するように構成され得る。
【0182】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラは、環境音響情報111及び/又は複数のモニタリング入力113を利用して、たとえば、複数のモニタリング・センサ112によって定義され得る、パーソナル音ゾーン220の外側に位置する、他のゾーンへの低減された、たとえば最小限の妨害で、たとえば、パーソナル音ゾーン220におけるオーディオを改善するように構成され得る。
【0183】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、環境音響情報111に基づいて、音響トランスデューサ108に送信される音制御パターン123を補正して、たとえば環境215において、周囲の音への影響を低減、たとえば最小限に抑えて、たとえば、局所的な音のバブル、たとえばPSB220を達成するように構成され得る。
【0184】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、最適化方法をサポートし、たとえば、パーソナル音ゾーン220に位置していない他の人の邪魔をすることなく、たとえばパーソナル音ゾーン220において、たとえば、パーソナル音体験を可能にするように構成され得る。
【0185】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、複数のパーソナル音ゾーンの各ゾーンについて、たとえば、パーソナル音ゾーン220である1つのパーソナル音ゾーンに対して、上記の1つ又は複数の動作を実行することによって、複数のパーソナル音ゾーンに対する複数のオーディオ入力を個別に又は共同で制御するように構成され得る。
【0186】
1つの実例では、たとえば音響トランスデューサ108の場合、音制御パターン123の複数の音制御信号のうち、「オーディオ信号」と示される音制御信号は、たとえば、パーソナル音ゾーン220において聴かれるように指定されたオーディオ入力117、音響センサ110からの入力、モニタリング・センサ112からの入力に基づいて、及び/又はパーソナル音ゾーン220において必要とされない他のオーディオ信号に基づいて決定され得る。
【0187】
たとえば、音制御信号は、1つ又は複数のオーディオ入力117、環境音響情報111、及び/又は複数のモニタリング入力113に基づいて、たとえば、以下のように決定され得る。
(音制御信号’=f(環境マイク(n)、モニタリングマイク(n)、オーディオ信号1-P(n)))
【0188】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム、たとえば、システム100は、1つ又は複数の他のシステムと組み合わせて、たとえば、パーソナル音ゾーン220におけるオーディオ品質を改善し得る。
【0189】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム100は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、パーソナル音ゾーン220において、たとえば、所望されないノイズを低減又は除去するように構成され得るアクティブ・ノイズ制御/キャンセル(ANC)システムと組み合わされ、及び/又は実施され得る。
【0190】
1つの実例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、本明細書に記載のパーソナル音制御技法のANC技法との組合せを利用して、たとえば、オーディオ入力117と、1つ又は複数の不要なノイズ信号のANCとの組合せに基づいて、PSB220における音を制御するように構成され得る。この実例によれば、PSBシステムのパフォーマンスは、たとえば、ANCを使用して、たとえば、他のPSB及び/又は他のノイズ源から発生する、PSBにおける残りの不要な音を低減することによって改善され得る。たとえば、PSB220のオーディオ・ストリームは、たとえば、以下に説明するように、たとえば、それらのストリームが望まれないゾーンにおいて、たとえば、これらのオーディオ・ストリームの影響を低減するために、たとえば、基準入力として、ANCシステムの入力として使用され得る。
【0191】
1つの実例では、コントローラ120は、たとえば、パーソナル音ゾーン220及び229を含む、Q個の音ゾーン210の音制御パターン123を決定するように構成され得る。
【0192】
いくつかの実証的な実施例では、Lqで示される事前定義された数のモニタリング・センサが、音ゾーンq内に配置される。
【0193】
いくつかの実証的な実施例では、モニタリング・センサの合計は、すべてのパーソナル音ゾーンQにおけるモニタリング・センサLqの総和、たとえば、
【数11】

を含み得る。
【0194】
いくつかの実証的な実施例では、wで示される特定の周波数におけるゾーン
【数12】

におけるマイクロフォン感知位置に対応する、Pで示される音圧のベクトルは、たとえば、以下のように定義され得る。
【数13】
【0195】
いくつかの実証的な実施例では、ゾーンqにおける音圧のベクトルPは、gで示される重みベクトルのセットと、複数の音響トランスデューサM、たとえば複数の音響トランスデューサ108と、パーソナル音ゾーンqとの間の伝達関数、たとえば、以下のように複数の音響トランスデューサMと、パーソナル音ゾーンqにおけるモニタリング・センサとの間のHで示される伝達関数との積、
=H
(7)
に基づいて定義され得る。
【0196】
いくつかの実証的な実施例では、重みベクトルgのセットは、たとえば、以下のように、たとえば、重みベクトルgのセットの重みベクトルgqmが、複数のトランスデューサMのそれぞれm番目のトランスデューサに対応するように、特定の周波数wにおいて、複数の音響トランスデューサMに対応する複数の重みベクトルを含み得る。
【数14】
【0197】
1つの実例では、重みベクトルgのセットは、たとえば、パーソナル音ゾーン220であるパーソナル音ゾーンqを生成するために、所与の周波数wにおけるラウドスピーカ駆動信号のベクトルを含み得、及び/又は、Hは、ゾーンqにおけるラウドスピーカ・ドライバとモニタリング・マイクロフォンとの間の音響伝達関数の行列を表し得る。
【0198】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、パーソナル音ゾーン220のような、オーディオ入力が聴こえるパーソナル音ゾーンb(「明ゾーン」)と、たとえば、複数のパーソナル音ゾーン201の1つ又は複数の他のパーソナル音ゾーンのような、別のゾーンd(「暗ゾーン」)との間の音響エネルギにおけるコントラストを最大化するように構成され得る。
【0199】
1つの実例では、複数のパーソナル音ゾーンQのパーソナル音ゾーンqは、明ゾーンbとして定義され得、複数のパーソナル音ゾーンQの残りのQ-1個の音ゾーンは、暗ゾーンdとして定義され得る。
【0200】
別の実例では、暗ゾーンdは、たとえばゾーン201の内側又は外側のような、環境215における1つ又は複数の他のゾーン又はエリアを含み得る。
【0201】
いくつかの実証的な実施例では、明ゾーンにおいてEで示されるエネルギは、たとえば、以下のように、パーソナル音ゾーンqに対応する重みベクトルgのセットに基づき得、また、複数の音響トランスデューサMと、たとえば、パーソナル音ゾーンqの内側の1つ又は複数のモニタリング位置における、パーソナル音ゾーンqとの間の、Hと示される音響伝達関数に基づき得る、パーソナル音ゾーンqにおける音響エネルギを含み得る。
【数15】
【0202】
いくつかの実証的な実施例では、暗ゾーンにおいてEで示されるエネルギは、たとえば、以下のように、パーソナル音ゾーンqに対応する重みベクトルgのセットに基づき得、また、複数の音響トランスデューサMと、たとえば、パーソナル音ゾーンqの外側の1つ又は複数のモニタリング位置における、残りのQ-1個の音ゾーンとの間の、Hと示される音響伝達関数に基づき得る、残りのQ-1個の音ゾーンにおける音響エネルギを含み得る。
【数16】
【0203】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、第1の音響エネルギEと第2の音響エネルギEとの間のコントラストに関する基準に基づいて、パーソナル音ゾーンqに対応する重みベクトルgのセットを決定するように構成され得る。
【0204】
いくつかの実証的な実施例では、基準は、たとえば、オーディオ入力がパーソナル音ゾーンqにおいて聴こえる、Bで示されるボリュームに基づいて音響エネルギEを制限することと、及び/又は、たとえば、以下の基準セットのいくつか又はすべてに基づいて、明ゾーンと暗ゾーンとの間のコントラストを最大化するために、第2のエネルギEを最小化することを含み得る。
【数17】

ここで、第1の基準は、暗ゾーンにおける音響エネルギEが最小であることを必要とし得、第2の基準は、たとえばパーソナル音ゾーン220である明ゾーンにおける音響エネルギEが、所望のボリュームBによって制御され得ることを必要とし得、及び/又は、第3の基準は、たとえば、スピーカmのタイプ及び/又は仕様に応じて、たとえば、複数のスピーカMのうち、いくつか又はすべてのスピーカであるスピーカmに、エネルギ制約を適用し得る。
【0205】
いくつかの実証的な実施例では、L(g)で示される目標関数は、たとえば、以下のように、基準セット(11)に基づいて定義され得る。
【数18】
【0206】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、以下のように、たとえば、目標関数L(g)を最小化する最大固有ベクトルを決定することによって、重みベクトルgのセットを決定するように構成され得る。
【数19】
【0207】
いくつかの実証的な実施例では、重みベクトルgのセットは、特定のパーソナル音ゾーンq及び特定の周波数wについて決定され得、たとえば、1個からM個の、複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルを含み得る。
【0208】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、
【数20】

と示される音制御信号を、特定の周波数wにおける特定の音響トランスデューサmについて、たとえば、パーソナル音ゾーンqにおいて聴かれるAudio(w)と示されるオーディオ入力へ、パーソナル音ゾーンqに対応する重みベクトルgのセットからの特定の音響トランスデューサmに対応する重みベクトルを適用することによって、たとえば、以下のように決定するように構成され得る。
【数21】

ここで、
【数22】

は、スピーカmの周波数調整されたオーディオ出力として定義され得、たとえば、適切な重みベクトルgqm(w)を乗じられた周波数wにおけるQ個のゾーンの各ゾーンqへのすべての音響出力の総和を表し得る。
【0209】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120は、たとえば、信号
【数23】

をスピーカmに送信する前に、周波数領域から時間領域へ信号を変換するように構成され得る。たとえば、コントローラ120は、たとえば、以下のように、特定の周波数wにおいて、特定の音響トランスデューサmの音制御信号
【数24】

に逆高速フーリエ転送(IFFT:Inverse Fast Fourier Transfer)を適用することができる。
【数25】
【0210】
ここで、いくつかの実証的な実施例による、PSBコントローラ320を概略的に示す図3が参照される。
【0211】
1つの実例では、コントローラ120(図1)は、PSBコントローラ320(図3)の1つ又は複数の動作、1つ又は複数の機能、及び/又は役割を実行し得る。
【0212】
いくつかの実証的な実施例では、図3に示されるように、PSBコントローラ320は、複数の環境センサ310から複数の環境入力311を受信するための多入力多出力(MIMO:multi-input-multi-ouput)PSBコントローラとして実施され得る。
【0213】
いくつかの実証的な実施例では、図3に示されるように、PSBコントローラ320は、複数のモニタリング・センサ312から複数のモニタリング入力313を受信し得る。
【0214】
いくつかの実証的な実施例では、図3に示されるように、PSBコントローラ320は、音制御パターン322を複数の音響トランスデューサ308に出力し得る。
【0215】
いくつかの実証的な実施例による、複数の音制御ゾーンにおいて音を制御するために展開されたラウドスピーカ400のアレイを概略的に例示する図4A及び図4Bが参照される。
【0216】
いくつかの実証的な実施例では、ラウドスピーカ400のアレイは、たとえば、以下に説明するように、2つのオーディオ入力を、たとえば、2つのそれぞれのパーソナル音ゾーンに集束させるように構成され得る。
【0217】
たとえば、図4Aに示されるように、ラウドスピーカ400のアレイは、たとえば上記で説明したように、第1の音伝送402を第1のパーソナル音ゾーン404に向けて、第2の音伝送406を第2のパーソナル音ゾーン408に向けて送信するように構成され得る複数のラウドスピーカを含み得る。
【0218】
たとえば、図4Bに示されるように、アレイ400の複数のラウドスピーカは、たとえば上記で説明したように、第1の音伝送412を、たとえばパーソナル音ゾーンである第1の音ゾーン414に向けて、たとえば、第1の音ゾーン414の周囲の環境において、第2の音ゾーン418のために第2の音伝送416を送信するように構成され得る。
【0219】
他の実施例では、第1及び第2の音ゾーンの他の任意の構成が実施され得、及び/又は、他の任意の数の複数の音ゾーンが実施され得る。
【0220】
いくつかの実証的な実施例による、PSBシステムの展開スキーム500を概略的に例示する図5が参照される。
【0221】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム100(図1)は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、車、及び飛行機などの環境で実施され得、たとえば、2つの座席に座っている2人のために構成され得る。
【0222】
1つの実例では、展開スキーム500は、2つの座席、たとえば、連続した、車の2つの前方座席、及び/又は他の任意の数の座席、及び/又は他の任意の座席の配置に対してPSBシステムを実施し得る。
【0223】
いくつかの実証的な実施例では、図5に示されるように、PSBシステムは、第1のユーザの頭の周囲に少なくとも1つの第1のPSB502を、たとえば、第1のユーザの2つの耳の周囲に2つのPSBを、及び/又は第2のユーザの頭の周囲に少なくとも1つの第2のPSB508を、たとえば、第2のユーザの2つの耳の周囲の2つのPSBを生成するように構成され得る。
【0224】
1つの実例では、コントローラ120(図1)は、PSB504及び/又は508を生成するためにラウドスピーカ400のアレイ(図4)を制御するように構成され得る。
【0225】
いくつかの実証的な実施例では、音制御システム、たとえば、PSBシステム100(図1)は、たとえば、以下に説明するように、1つ又は複数のPSBの様々な展開スキームを実施及び/又はサポートするように構成され得る。
【0226】
いくつかの実証的な実施例による、PSBシステム600の展開スキームを概略的に例示する図6が参照される。たとえば、ノイズ制御システム100(図1)は、PSBシステム600の1つ又は複数の動作、1つ又は複数の機能、及び/又は役割を実行し得る。
【0227】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム600は、たとえば、以下に説明するように、「信号1」で示されるオーディオ信号のためのPSB602を生成するように構成され得る。
【0228】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム600は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、PSB602と1つ又は複数の他のエリアとの間のオーディオ信号1のための音響コントラストを生成することによって、PSB602を生成し得る。
【0229】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム600は、PSB602の内側のオーディオ信号1の第1の振幅、たとえば、高振幅と、PSB602の外側のオーディオ信号1の第2の振幅、たとえば、低振幅との間に高コントラストを生成するように構成され得る。
【0230】
いくつかの実証的な実施例による、PSBシステム700の展開スキームを概略的に例示する図7が参照される。たとえば、ノイズ制御システム100(図1)は、PSBシステム700の1つ又は複数の動作、1つ又は複数の機能、役割を実行し得る。
【0231】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム700は、たとえば、以下に説明するように、「信号1,2,3,4,...」で示される、複数のオーディオ信号それぞれのために複数のPSBを生成するように構成され得る。
【0232】
1つの実例では、PSBシステム700は、複数のPSBシステムを使用して実施され得る。たとえば、PSBシステム700は、たとえば、個別に及び/又は独立して、複数のPSBのための複数のオーディオ信号を処理するための複数のPSBシステムを含み得る。
【0233】
別の実例では、PSBシステム700は、複数のPSBのうちの2つ以上のPSBを共同で実施及び/又は制御するように実施され得る。
【0234】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム700は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、複数のオーディオ信号間に音響コントラストを生成することによって、複数のPSBを生成するように構成され得る。
【0235】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム700は、複数のオーディオ信号のオーディオ信号、たとえば各信号について、オーディオ信号に対応するそれぞれのPSBの内側のオーディオ信号の第1の振幅、たとえば、高振幅と、それぞれのPSBの外側のオーディオ信号の第2の振幅、たとえば、低振幅との間に高コントラストを生成するように構成され得る。
【0236】
1つの実例では、PSBシステム700は、たとえば、PSBシステム600(図6)の動作を、たとえば、複数のオーディオ信号の各信号に対して繰り返すことによって、各信号のために高コントラストを生成するように構成され得る。
【0237】
たとえば、PSBシステム700は、たとえば、PSB712の内側のオーディオ信号1の第1の振幅、たとえば高振幅と、PSB712の外側の信号1の第2の振幅、たとえば低振幅との間に、高コントラストを生成することによって、「信号1」と示される第1のオーディオ信号のための「PSB A」と示される第1のPSB712と、たとえば、PSB714の内側の信号2の高振幅と、PSB714の外側のオーディオ信号2の低振幅との間に、高コントラストを生成することによって、「信号2」と示される第2のオーディオ信号のための「PSB B」と示される第2のPSB714と、たとえば、PSB716の内側の信号3の高振幅と、PSB716の外側のオーディオ信号3の低振幅との間に、高コントラストを生成することによって、「信号3」と示される第3のオーディオ信号のための「PSB C」と示される第3のPSB716と、及び/又は、たとえば、PSB718の内側の信号4の高振幅と、PSB718の外側の信号4の低振幅との間に、高コントラストを生成することによって、「信号4」と示される第4のオーディオ信号のための「PSB D」と呼ばれる第4のPSB718とを生成し得る。
【0238】
いくつかの実証的な実施例による、PSBシステム800の展開スキームを概略的に例示する図8が参照される。たとえば、ノイズ制御システム100(図1)は、PSBシステム800の1つ又は複数の動作、1つ又は複数の機能、及び/又は役割を実行し得る。
【0239】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム800は、「信号1」と示されるオーディオ信号のためのPSBを生成するように構成され得る。
【0240】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム800は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、オーディオ信号1と、「信号2,3,4,..」で示される複数の他の(不要な)オーディオ信号との間に音響コントラストを生成することによって、オーディオ信号1のためのPSBを生成し得る。
【0241】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム800は、たとえば、PSB802の内側に、信号1の第1の振幅、たとえば、高振幅を生成し、PSB802の内側に、複数の他のオーディオ信号の第2の振幅、たとえば、低振幅を生成することによって、オーディオ信号1のために高コントラストを生成するように構成され得る。
【0242】
いくつかの実証的な実施例による、PSBシステム900の展開スキームを概略的に例示する図9が参照される。たとえば、音制御システム100(図1)は、PSBシステム900の1つ又は複数の動作、1つ又は複数の機能、及び/又は役割を実行し得る。
【0243】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム900は、たとえば、以下に説明するように、それぞれの複数の入力オーディオ信号のために複数のPSBを生成するように構成され得る。
【0244】
1つの実例では、PSBシステム900は、複数のPSBシステムを使用して実施され得る。たとえば、PSBシステム900は、たとえば、個別に及び/又は独立して、複数のPSBのための複数のオーディオ信号を処理するための複数のPSBシステムを含み得る。
【0245】
別の実例では、PSBシステム900は、複数のPSBのうちの2つ以上のPSBを共同で実施及び/又は制御するように実施され得る。
【0246】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム900は、たとえば、以下に説明するように、複数のPSBにおけるオーディオ信号間に音響コントラストを生成するように構成され得る。
【0247】
いくつかの実証的な実施例では、PSBシステム900は、たとえば、PSBの内側に、PSBの専用のオーディオ信号に対する第1の振幅、たとえば高振幅を生成することによって、及び、PSBの内側に、PSBの内側の複数のオーディオ信号の残留オーディオ信号に対する第2の振幅、たとえば低振幅を生成することによって、複数のPSBの、たとえば、各PSBであるPSBのオーディオ信号のために高コントラストを生成するように構成され得る。
【0248】
たとえば、PSBシステム900は、たとえば、PSB912の内側に、オーディオ信号1の第1の振幅、たとえば高振幅と、信号2,3,及び/又は4の第2の振幅、たとえば低振幅との間の高コントラストを生成することによって、「信号1」と示される第1のオーディオ信号のために「PSB A」と示される第1のPSB912を、たとえば、PSB914の内側に、信号2の高振幅と、信号1,3,及び/又は4の低振幅との間の高コントラストを生成することによって、「信号2」と示される第2のオーディオ信号のために「PSB B」と示される第2のPSB914を、たとえば、PSB916の内側に、信号3の高振幅と、信号1,2,及び/又は4の低振幅との間の高コントラストを生成することによって、「信号3」と示される第3のオーディオ信号のために「PSB C」と示される第3のPSB916を、たとえば、信号4の高振幅と、信号1,2,及び/又は3の低振幅との間の高コントラストを生成することによって、「信号4」と示される第4のオーディオ信号のために「PSB D」と示される第4のPSB918を生成し得る。
【0249】
1つの実例では、PSBシステム900は、たとえば、複数のPSBの各PSBのために、たとえば、PSBシステム800(図8)の動作を繰り返すことによって、各PSBのために高コントラストを生成するように構成され得る。
【0250】
いくつかの実証的な実施例による、コントローラ1020を概略的に例示する図10が参照される。たとえば、コントローラ120(図1)は、コントローラ1020の役割を含み、実行し、機能を実行し、役割を実行し、及び/又は、1つ又は複数の動作を実行し得る。
【0251】
いくつかの実証的な実施例では、図10に示されるように、コントローラ1020は、たとえば、以下に説明するように、複数の選択された周波数1052を出力するために、たとえば、周波数リスト・モジュールとして実施される周波数セレクタ1050を含み得る。
【0252】
いくつかの実証的な実施例では、図10に示されるように、コントローラ1020は、たとえば、以下に説明するように、複数の音響伝達関数1042を出力するために、たとえば、適応型STFモジュールとして実施される、スピーカ伝達関数(STF)アダプタ1040を含み得る。
【0253】
いくつかの実証的な実施例では、図10に示されるように、コントローラ1020は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、出力モジュールとして実施され、複数のセットの重みベクトル1023を処理し、複数の音響トランスデューサ1008への複数の音制御信号1032を含む音制御パターンを作り出すための音制御パターン発生器1030を含み得る。
【0254】
いくつかの実証的な実施例では、図10に示されるように、複数の音制御信号1032は、たとえば、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transfer)119をオーディオ入力1017に適用することによって、たとえば、オーディオ入力を周波数領域に変換した後、重みベクトル1023、及びオーディオ入力1017に基づき得る。
【0255】
いくつかの実証的な実施例では、図10に示されるように、コントローラ1020は、たとえば、以下に説明するように、複数の選択された周波数1052及び音響伝達関数1042に基づいて重みベクトル1023を決定し得る。
【0256】
ブロック1012及び1014に示されるように、いくつかの実証的な実施例では、コントローラ1020は、たとえば、以下に説明するように、周波数Wにわたって複数の選択された周波数1052を反復し得る。
【0257】
いくつかの実証的な実施例では、ブロック1016に示されるように、コントローラ1020は、たとえば上記で説明したように、たとえば、STFアダプタ1040からの複数の音響伝達関数に基づいて、Hd(W)で示される第1の伝達関数、たとえば、暗ゾーン伝達関数、及び/又はHb(W)で示される第2の伝達関数、たとえば、明ゾーン伝達関数を決定し得る。
【0258】
1つの実例では、たとえば、上記で説明したように、明伝達関数は、複数の音響トランスデューサ1008とパーソナル音ゾーンqとの間の音響伝達関数を含み得、暗音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサ1008と、パーソナル音ゾーンqの外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を含み得る。
【0259】
いくつかの実証的な実施例では、ブロック1018に示されるように、コントローラ1020は、たとえば、上記で説明したように、たとえば、式13に基づいて、パーソナル音ゾーンqに対応する重みベクトルのセットを決定し得る。
【0260】
いくつかの実証的な実施例による、周波数セレクタ1150を概略的に例示する図11が参照される。たとえば、コントローラ120(図1)は、周波数セレクタ1150の1つ又は複数の動作又は機能を実行するように構成され得る。
【0261】
いくつかの実証的な実施例では、図11に示されるように、周波数セレクタ1150は、音制御パターン、たとえば、音制御パターン1032(図10)に含まれる、複数の選択された周波数1112、たとえば、複数の選択された周波数1052(図10)を決定するように構成され得る。
【0262】
いくつかの実証的な実施例では、図11に示されるように、周波数セレクタ1150は、たとえば、環境音響情報1111及びオーディオ入力1117に基づいて、周波数スペクトルから、複数の選択された周波数1112を選択し得る。
【0263】
いくつかの実証的な実施例では、図11に示されるように、たとえば、上記で説明したように、周波数セレクタ1150は、突出したオーディオ1119及び突出した環境音1113に基づいて、複数の選択された周波数1112を決定し得る。
【0264】
いくつかの実証的な実施例では、図11に示されるように、たとえば、上記で説明したように、突出したオーディオ1119は、複数のトランスデューサ1008(図10)から、パーソナル音ゾーンqへの伝達関数によるオーディオ入力1117の突出1131に基づき得る。
【0265】
いくつかの実証的な実施例では、図11に示されるように、突出した環境音1113は、たとえば、上記で説明したように、複数の事前定義された環境位置、たとえば、複数の環境位置205(図1)から、パーソナル音ゾーンqへの伝達関数による環境音響音1111の突出1133に基づき得る。
【0266】
いくつかの実証的な実施例では、図11に示されるように、周波数セレクタ1150は、たとえば、FFT1115を使用して、周波数領域において、突出した環境音1113を作り出し得る。
【0267】
いくつかの実証的な実施例では、図11に示されるように、周波数セレクタ1150は、たとえば、FFT1118を使用して、周波数領域において、突出したオーディオ1119を作り出し得る。
【0268】
いくつかの実証的な実施例では、ブロック1124に示されるように、周波数セレクタ1150は、たとえば、特定の周波数における突出したオーディオ1119と、特定の周波数における突出した環境音1113との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きいか否かに基づいて、特定の周波数Wkが、複数の選択された周波数1112に含まれるべきか否かを判定し得る。
【0269】
いくつかの実証的な実施例では、ブロック1126に示されるように、周波数セレクタ1150は、たとえば、特定の周波数において突出するオーディオ1119と、特定の周波数において突出する環境音1113との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、周波数セレクタ1150は、特定の周波数Wkを、複数の選択された周波数1112へ追加し得る。
【0270】
いくつかの実証的な実施例による、STFアダプタ1240を概略的に例示する図12が参照される。たとえば、コントローラ120(図1)は、周波数セレクタSTFアダプタ1240の1つ又は複数の動作又は機能を実行するように構成され得る。
【0271】
いくつかの実証的な実施例では、図12に示されるように、STFアダプタ1240は、たとえば、上記で説明したように、たとえば、パーソナル音ゾーンq内部に定義され得るモニタリング感知位置においてモニタリング・マイクロフォン1210によって感知された音響音1213を処理するように構成され得る。
【0272】
いくつかの実証的な実施例では、図12に示されるように、STFアダプタ1240は、たとえば、複数の音響トランスデューサ1008(図10)からのオーディオ入力1217に基づいて、複数の音響トランスデューサ1008(図10)と、パーソナル音ゾーンq内部のモニタリング感知位置との間の音響伝達関数1214を動的に調整するように構成され得る。
【0273】
いくつかの実証的な実施例では、図12に示されるように、STFアダプタ1240は、たとえば、上記で説明したように、たとえば、モニタリング感知位置においてモニタリング・マイクロフォン1210によって感知された音響音1213と、決定された音響伝達関数1214をオーディオ入力1217に適用した結果との比較に基づいて、音響伝達機能1214を適合させるように構成され得る。
【0274】
いくつかの実証的な実施例による、音制御パターン発生器1330を概略的に例示する図13が参照される。たとえば、コントローラ120(図1)は、音制御パターン発生器1330の1つ又は複数の動作又は機能を実行するように構成され得る。
【0275】
いくつかの実証的な実施例では、図13に示されるように、音制御パターン発生器1330は、たとえば、以下に説明するように、たとえば、FFT演算1319の後に、オーディオ入力1317を処理し得、複数の音響トランスデューサ1308をそれぞれの駆動するために提供される、複数の音制御信号1325を含む音制御パターンを作り出し得る。
【0276】
たとえば、図13に示されるように、音制御パターン発生器1330は、複数のM個それぞれの音響トランスデューサ1308、たとえば、トランスデューサ108(図1)を駆動するために、M個の音制御信号1325を作り出し得る。
【0277】
いくつかの実証的な実施例では、ブロック1321及び1323に示されるように、音制御パターン発生器1330は、たとえば、上記で説明したように、複数の選択された周波数1052のうちの周波数Wにわたって反復することによって、複数の音制御信号1325を作り出し得る(図10)。
【0278】
いくつかの実証的な実施例では、図13に示されるように、音制御パターン発生器1330は、たとえば、上記で説明したように、パーソナル音ゾーンqのための複数の音響トランスデューサ1308に対応する複数の重みベクトル1327に基づいて、複数の音制御信号1325を作り出し得る。
【0279】
いくつかの実証的な実施例では、パーソナル音ゾーンqのための音響トランスデューサ1308の重みベクトル1327は、たとえば、上記で説明したように、たとえば、音響トランスデューサ1308とパーソナル音ゾーンqとの間の音響伝達関数に基づき得る。
【0280】
いくつかの実証的な実施例では、図13に示されるように、音制御パターン発生器1330は、たとえば、上記で説明したように、たとえば、式14にしたがって、特定の周波数wにおいて、複数の重みベクトル1327にオーディオ入力1317を乗じることによって、複数の音制御信号1325を作り出し得る。
【0281】
いくつかの実証的な実施例では、図13に示されるように、音制御パターン発生器1330は、たとえば、音制御信号1325を周波数領域から時間領域に変換するために、複数の音制御信号1325に対してIFFT演算1329を実行し得る。
【0282】
いくつかの実証的な実施例では、図13に示されるように、音制御パターン発生器1330は、たとえば、複数の音響トランスデューサ1308に複数の音制御信号1325を提供し得る。
【0283】
いくつかの実証的な実施例による、車両1400を概略的に例示する図14が参照される。
【0284】
1つの実例では、車両1440は、たとえば、車両1400内の1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部の音を制御するために、システム100(図1)の単独又は複数の要素及び/又は構成要素を含み得る。
【0285】
いくつかの実証的な実施例では、図14に示されるように、車両1400は、複数のスピーカ1408、複数のモニタリング・マイクロフォン1412、及び複数の環境マイクロフォン1410を含み得る。
【0286】
いくつかの実証的な実施例では、車両1400は、複数のスピーカ1408を制御して、たとえば、運転席のヘッドレストの位置において、車両1400の運転者に第1のパーソナル音ゾーン1420を提供するように構成されたコントローラ120(図1)を含み得る。
【0287】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ120(図1)は、複数のスピーカ1408を制御して、たとえば、同乗者のために、たとえば、運転席の近くの前方座席、たとえば、客席のヘッドレストの位置に、第2のパーソナル音ゾーン1420を提供するように構成され得る。
【0288】
いくつかの実証的な実施例では、図14に示されるように、複数のモニタリング・マイクロフォン1412は、第1及び第2のパーソナル音ゾーン1420及び1430内部に配置され得る。
【0289】
いくつかの実証的な実施例では、図14に示されるように、複数の環境マイクロフォン1410は、パーソナル音ゾーン1420及び1430の外側の環境に配置され得る。
【0290】
他の実施例では、車両1400は、他の任意の数の複数のスピーカ1408、複数のモニタリング・マイクロフォン1412、及び/又は複数の環境マイクロフォン1410、他の任意の配置、場所、及び/又は位置の複数のスピーカ1408、複数のモニタリング・マイクロフォン1412、及び/又は複数の環境マイクロフォン1410、及び/又は他の任意の追加又は代替の構成要素を含み得る。
【0291】
いくつかの実証的な実施例による、ANCメカニズムを含むコントローラ1520を概略的に例示する図15が参照される。たとえば、コントローラ120(図1)は、コントローラ1520の役割を含み、実行し、機能を実行し、役割を実行し、及び/又は、1つ又は複数の動作を実行し得る。
【0292】
いくつかの実証的な実施例では、図15に示されるように、コントローラ1520は、たとえば、以下に説明するように、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンの外側からの残留ノイズを低減するように構成されたANCコントローラ1560を含み得る。
【0293】
いくつかの実証的な実施例では、図15に示されるように、コントローラ1520は、たとえば、ANCコントローラ1560の出力1566を、音制御パターン発生器1430、たとえば、音制御パターン発生器1330(図13)の出力と組み合わせることによって、複数の音響トランスデューサ1508に提供される音制御パターン1523を決定し得る。
【0294】
いくつかの実証的な実施例では、図15に示されるように、ANCコントローラ1560は、たとえば、1つ又は複数のオーディオ入力1517に基づいて、及び1つ又は複数のANC音響センサ入力1562に基づいて、出力1566を作り出し得る。
【0295】
いくつかの実証的な実施例では、パーソナル音ゾーンからのANC音響センサ入力1562は、パーソナル音ゾーンの外側にある1つ又は複数の感知位置からのものであり得る。たとえば、1つ又は複数のANC音響センサ入力1562は、パーソナル音ゾーンの周囲、たとえば、パーソナル音ゾーンの近辺及び/又は近傍の、1つ又は複数の位置からのものであり得る。別の実例では、1つ又は複数のANC音響センサ入力1562は、1つ又は複数の他のパーソナル音ゾーンから、及び/又は環境内の他の任意の位置からのものであり得る。
【0296】
いくつかの実証的な実施例では、コントローラ1520は、ANCコントローラ1560の出力1566のうちの1つ又は複数の出力、たとえば、すべての出力と、音制御パターン1523の複数の音制御信号のうちの1つ又は複数、たとえばすべてとを総和するように構成され得る。
【0297】
1つの実例では、車両、たとえば、車両1440(図14)における左座席の左座席ヘッドレスト・スピーカが、ANCの場合にも同様に、左座席PSBのために使用され、たとえば、車両における右座席の右座席ヘッドレスト・スピーカへ送信されるオーディオを低減し、たとえば、右座席のためのPSBを達成でき、及び/又はその逆に、たとえば、左座席PSBに関しても達成できる。
【0298】
いくつかの実証的な実施例では、アクティブ・ノイズ制御技術をPSB技術にともに組み込むことにより、たとえば、ANCコントローラ1560を使用して、たとえば、他のパーソナル音バブルから発生する可能性があるパーソナル音バブルにおける残りの不要な音を低減することによって、PSBのパフォーマンスを改善することが可能になり得る。
【0299】
いくつかの実証的な実施例では、たとえば、ANCコントローラ1560を参照するように、ANCコントローラ1560に送信され得るオーディオ・ストリーム1517のうちのオーディオ・ストリームは、それらのストリームが望まれないゾーンにおいて低減され得る。
【0300】
いくつかの実証的な実施例による、音制御の方法を概略的に示す図16が参照される。たとえば、図16の方法の1つ又は複数の動作は、音制御システム、たとえば、音制御システム100(図1)、音コントローラ、たとえば、音コントローラ102(図1)、及び/又はコントローラ、たとえば、コントローラ120(図1)、及び/又は音制御システムの他の任意の構成要素のうちの1つ又は複数の要素によって実行され得る。
【0301】
ブロック1602に示されるように、この方法は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とを受信することを含み得、複数のモニタリング入力は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表す。たとえば、コントローラ120(図1)は、たとえば、上記で説明したように、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力117(図1)と、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義され得る、複数の事前定義されたモニタリング感知位置207(図2)における音響音を表す複数のモニタリング入力113とを受信し得る。
【0302】
ブロック1604に示されるように、この方法は、1つ又は複数のオーディオ入力、及び複数のモニタリング入力に基づいて音制御パターンを決定することを含み得、音制御パターンは、1つ又は複数のオーディオ入力が、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるように、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を含む。たとえば、コントローラ120(図1)は、たとえば、上記で説明したように、1つ又は複数のオーディオ入力117(図1)と、複数のモニタリング入力113(図1)とに基づいて、音制御パターン123(図1)を決定し得、音制御パターン123(図1)は、1つ又は複数のオーディオ入力117(図1)が、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるように、複数の音響トランスデューサ108(図1)をそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を含む。
【0303】
ブロック1608に示されるように、この方法は、複数の音制御信号を複数の音響トランスデューサに出力することを含み得る。たとえば、コントローラ120(図1)は、たとえば、上記で説明したように、複数の音制御信号を複数の音響トランスデューサ108(図1)に出力し得る。
【0304】
いくつかの実証的な実施例による、製造品1700を概略的に例示する図17が参照される。製品1700は、1つ又は複数の有形のコンピュータ可読非一時的記憶媒体1702を含み得、これは、少なくとも1つのコンピュータ・プロセッサによって実行された場合、少なくとも1つのコンピュータ・プロセッサに対して、音制御システム100(図1)及び/又はコントローラ120(図1)において1つ又は複数の動作を実施させ、及び/又は、1つ又は複数の図1図16、及び/又は本明細書で説明された1つ又は複数の動作にしたがって、1つ又は複数の動作、通信、及び/又は機能を実行、トリガ、及び/又は実施させるように動作可能な、たとえばロジック1704によって実施される、コンピュータ実行可能命令を含み得る。「非一時的機械可読媒体」というフレーズは、一時的な伝搬信号を唯一の例外として、すべてのコンピュータ可読媒体を含むことを対象とされている。
【0305】
いくつかの実証的な実施例では、製品1700及び/又は機械可読記憶媒体1702は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、取り外し可能又は取り外し不可能なメモリ、消去可能又は消去不可能なメモリ、書き込み可能又は再書き込み可能なメモリなどを含む、データを記憶することができる1つ又は複数のタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。たとえば、機械可読記憶媒体1702は、RAM、DRAM、ダブル・データ・レートDRAM(DDR-DMAM:Double-Data-Rate DRAM)、SDRAM、静的RAM(SRAM:static RAM)、ROM、プログラマブルROM(PROM:programmable ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM:erasable programmable ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM:electrically erasable programmable ROM)、コンパクト・ディスクROM(CD-ROM:Compact Disk ROM)、コンパクト・ディスク記録可能(CD-R:Compact Disk Recordable)、コンパクト・ディスク再書き込み可能(CD-RW:Compact Disk Rewritable)、フラッシュ・メモリ(たとえば、NOR又はNANDフラッシュ・メモリ)、コンテンツ・アドレス指定可能メモリ(CAM:content addressable memory)、ポリマ・メモリ、位相変化メモリ、強誘電体メモリ、酸化ケイ素-窒化物-酸化物-ケイ素(SONOS:silicon-oxide-nitride-oxide-silicon)メモリ、ディスク、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD:Solid State Drive)、フロッピー・ディスク、ハード・ドライブ、光ディスク、磁気ディスク、カード、磁気カード、光カード、テープ、カセットなどを含み得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ・プログラムをリモート・コンピュータから、通信リンク、たとえば、モデム、無線又はネットワーク接続を介して、搬送波又は他の伝搬媒体に具現化されたデータ信号によって搬送され、要求元のコンピュータにダウンロード又は転送することに関連する任意の適切な媒体を含み得る。
【0306】
いくつかの実証的な実施例では、ロジック1704は、命令、データ、及び/又はコードを含み得、これらは、機械によって実行される場合、機械に、本明細書に記載の方法、プロセス、及び/又は動作を実行させ得る。機械は、たとえば、任意の適切な処理プラットフォーム、コンピューティング・プラットフォーム、コンピューティング・デバイス、処理デバイス、コンピューティング・システム、処理システム、コンピュータ・プロセッサなどを含み得、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアなどの任意の適切な組合せを使用して実施され得る。
【0307】
いくつかの実証的な実施例では、ロジック1704は、ソフトウェア、ソフトウェア・モジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、計算コード、単語、値、シンボルなどを含み得るか、又はこれらとして実施され得る。命令は、ソース・コード、コンパイルされたコード、解釈されたコード、実行可能コード、静的コード、動的コードなどの任意の適切なタイプのコードを含み得る。命令は、特定の機能を実行するようにプロセッサに指示するために、事前定義されたコンピュータ言語、方式、又は構文にしたがって実施され得る。命令は、C、C++、Python、Java、BASIC、Matlab、Pascal、Visual Basic、アセンブリ言語、機械語など、任意の適切な高レベル、低レベル、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイル済み、及び/又は解釈されたプログラミング言語を使用して実施され得る。
【実施例
【0308】
以下の実例は、さらなる実施例に関する。
【0309】
実例1は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とを受信するための入力であって、複数のモニタリング入力は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表す、入力と、1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定するように構成されたコントローラであって、音制御パターンは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて、1つ又は複数のオーディオ入力が聴こえるように、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備える、コントローラと、複数の音制御信号を、複数の音響トランスデューサに出力するための出力とを備える、装置を含む。
【0310】
実例2は、例1の主題を含み、任意選択で、入力は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置において環境音響音を表す環境音響情報を受信するように構成され、コントローラは、環境音響情報に基づいて音制御パターンを決定するように構成される。
【0311】
実例3は、実例2の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、複数の事前定義された環境位置のうちの環境位置において音響センサによって感知される音響音の情報を備える。
【0312】
実例4は、実例2又は実例3の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、オーディオ信号、又は事前定義されたオーディオ源によって作り出された音響音のうちの少なくとも1つの情報を備える。
【0313】
実例5は、実例2~実例4のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、音制御パターンに含まれる複数の選択された周波数を決定するように構成され、コントローラは、環境音響情報及び1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、周波数スペクトルから、複数の選択された周波数を選択するように構成される。
【0314】
実例6は、実例5の主題を含み、任意選択で、コントローラは、突出したオーディオ及び突出した環境音に基づいて、複数の選択された周波数を決定するように構成され、突出したオーディオは、複数のトランスデューサからパーソナル音ゾーンへの伝達関数によって、パーソナル音ゾーンにおいて聴かれるオーディオ入力の突出に基づき、突出した環境音は、複数の事前定義された環境位置からパーソナル音ゾーンへの伝達関数による環境音響音の突出に基づく。
【0315】
実例7は、実例6の主題を含み、任意選択で、コントローラは、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音とに基づいて、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれるか否かを判定するように構成される。
【0316】
実例8は、実例7の主題を含み、任意選択で、コントローラは、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれることを判定するように構成される。
【0317】
実例9は、実例1~実例8のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、複数の音制御信号を決定するように構成され、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく。
【0318】
実例10は、実例9の主題を含み、任意選択で、コントローラは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットから、特定の音響トランスデューサに対応する重みベクトルを、パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるオーディオ入力に適用することによって、特定の音響トランスデューサの音制御信号を決定するように構成される。
【0319】
実例11は、実例9又は実例10の主題を含み、任意選択で、コントローラは、第1の複数の音響伝達関数と、第2の複数の音響伝達関数とに基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定するように構成され、第1の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数を備え、第2の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を備える。
【0320】
実例12は、実例11の主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置における環境音響音を表す環境音響情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される。
【0321】
実例13は、実例11又は実例12の主題を含み、任意選択で、コントローラは、パーソナル音ゾーンの位置における変化に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される。
【0322】
実例14は、実例11~実例13のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む、環境の1つ又は複数の環境パラメータの環境パラメータ情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される。
【0323】
実例15は、実例9~実例14のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、第1の音響エネルギと、第2の音響エネルギとの間のコントラストに関する基準に基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定するように構成され、第1の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンにおける音響エネルギを備え、第2の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置における音響エネルギを備える。
【0324】
実例16は、実例15の主題を含み、任意選択で、基準は、オーディオ入力がパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるボリュームに基づいて第1のエネルギを制限することと、第2のエネルギを最小化することとを備える。
【0325】
実例17は、実例9~実例16のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、重みベクトルは、複数の音響周波数それぞれに対応する複数の重みを備える。
【0326】
実例18は、実例1~実例17のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、少なくとも第1及び第2のオーディオ入力、第1のパーソナル音ゾーンのための第1のオーディオ入力と、第2のパーソナル音ゾーンのための第2のオーディオ入力とに基づいて音制御パターンを決定するように構成され、コントローラは、第1のパーソナル音ゾーン内部に定義される第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、第2のパーソナル音ゾーン内部に定義される第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定するように構成される。
【0327】
実例19は、実例1~実例18のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、及び、1つ又は複数のアクティブ・ノイズ・キャンセル(ANC)音響センサ入力に基づいて、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンの外側からの残留ノイズを低減するように構成されたANCメカニズムに基づいて、音制御パターンを決定するように構成される。
【0328】
実例20は、音制御のシステムを含み、システムは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される複数の事前定義されたモニタリング感知位置において音響音を感知するための複数のモニタリング音響センサと、複数の音響トランスデューサと、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング音響センサからの複数のモニタリング入力とを受信するコントローラとを備え、複数のモニタリング入力は、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表し、コントローラは、1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とに基づいて、音制御パターンを決定するように構成され、音制御パターンは、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備え、これによって、1つ又は複数のオーディオ入力が、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるようにする。
【0329】
実例21は、実例20の主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置において、環境音響音を表す環境音響情報を受信するように構成され、コントローラは、環境音響情報に基づいて音制御パターンを決定するように構成される。
【0330】
実例22は、実例21の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、複数の事前定義された環境位置のうちの環境位置において音響センサによって感知される音響音の情報を備える。
【0331】
実例23は、実例21又は実例22の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、オーディオ信号、又は事前定義されたオーディオ源によって作り出された音響音のうちの少なくとも1つの情報を備える。
【0332】
実例24は、実例21~実例23のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、音制御パターンに含まれる複数の選択された周波数を決定するように構成され、コントローラは、環境音響情報及び1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、周波数スペクトルから、複数の選択された周波数を選択するように構成される。
【0333】
実例25は、実例24の主題を含み、任意選択で、コントローラは、突出したオーディオ及び突出した環境音に基づいて、複数の選択された周波数を決定するように構成され、突出したオーディオは、複数のトランスデューサからパーソナル音ゾーンへの伝達関数によって、パーソナル音ゾーンにおいて聴かれるオーディオ入力の突出に基づき、突出した環境音は、複数の事前定義された環境位置からパーソナル音ゾーンへの伝達関数による環境音響音の突出に基づく。
【0334】
実例26は、実例25の主題を含み、任意選択で、コントローラは、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音とに基づいて、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれるか否かを判定するように構成される。
【0335】
実例27は、実例26の主題を含み、任意選択で、コントローラは、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれることを判定するように構成される。
【0336】
実例28は、実例20~実例27のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、複数の音制御信号を決定するように構成され、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく。
【0337】
実例29は、実例28の主題を含み、任意選択で、コントローラは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットから、特定の音響トランスデューサに対応する重みベクトルを、パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるオーディオ入力に適用することによって、特定の音響トランスデューサの音制御信号を決定するように構成される。
【0338】
実例30は、実例28又は実例29の主題を含み、任意選択で、コントローラは、第1の複数の音響伝達関数と、第2の複数の音響伝達関数とに基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定するように構成され、第1の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数を備え、第2の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を備える。
【0339】
実例31は、実例30の主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置における環境音響音を表す環境音響情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される。
【0340】
実例32は、実例30又は実例31の主題を含み、任意選択で、コントローラは、パーソナル音ゾーンの位置における変化に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される。
【0341】
実例33は、実例30~実例32のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む、環境の1つ又は複数の環境パラメータの環境パラメータ情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される。
【0342】
実例34は、実例28~実例33のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、第1の音響エネルギと、第2の音響エネルギとの間のコントラストに関する基準に基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定するように構成され、第1の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンにおける音響エネルギを備え、第2の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置における音響エネルギを備える。
【0343】
実例35は、実例34の主題を含み、任意選択で、基準は、オーディオ入力がパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるボリュームに基づいて第1のエネルギを制限することと、第2のエネルギを最小化することとを備える。
【0344】
実例36は、実例28~実例35のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、重みベクトルは、複数の音響周波数それぞれに対応する複数の重みを備える。
【0345】
実例37は、実例20~実例36のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、少なくとも第1及び第2のオーディオ入力、第1のパーソナル音ゾーンのための第1のオーディオ入力と、第2のパーソナル音ゾーンのための第2のオーディオ入力とに基づいて音制御パターンを決定するように構成され、コントローラは、第1のパーソナル音ゾーン内部に定義される第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、第2のパーソナル音ゾーン内部に定義される第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定するように構成される。
【0346】
実例38は、実例20~実例37のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、及び、1つ又は複数のアクティブ・ノイズ・キャンセル(ANC)音響センサ入力に基づいて、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンの外側からの残留ノイズを低減するように構成されたANCメカニズムに基づいて、音制御パターンを決定するように構成される。
【0347】
実例39は、1つ又は複数の座席と、1つ又は複数の座席に関して定義された1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部の音を制御するように構成された音制御システムとを備える車両を含み、音制御システムは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される複数の事前定義されたモニタリング感知位置において音響音を感知するための複数のモニタリング音響センサと、複数の音響トランスデューサと、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング音響センサからの複数のモニタリング入力とを受信するコントローラとを備え、複数のモニタリング入力は、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表し、コントローラは、1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とに基づいて、音制御パターンを決定するように構成され、音制御パターンは、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備え、これによって、1つ又は複数のオーディオ入力が、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるようにする。
【0348】
実例40は、実例39の主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置において、環境音響音を表す環境音響情報を受信するように構成され、コントローラは、環境音響情報に基づいて音制御パターンを決定するように構成される。
【0349】
実例41は、実例40の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、複数の事前定義された環境位置のうちの環境位置において音響センサによって感知される音響音の情報を備える。
【0350】
実例42は、実例40又は実例41の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、オーディオ信号、又は事前定義されたオーディオ源によって作り出された音響音のうちの少なくとも1つの情報を備える。
【0351】
実例43は、実例40~実例42のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、音制御パターンに含まれる複数の選択された周波数を決定するように構成され、コントローラは、環境音響情報及び1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、周波数スペクトルから、複数の選択された周波数を選択するように構成される。
【0352】
実例44は、実例43の主題を含み、任意選択で、コントローラは、突出したオーディオ及び突出した環境音に基づいて、複数の選択された周波数を決定するように構成され、突出したオーディオは、複数のトランスデューサからパーソナル音ゾーンへの伝達関数によって、パーソナル音ゾーンにおいて聴かれるオーディオ入力の突出に基づき、突出した環境音は、複数の事前定義された環境位置からパーソナル音ゾーンへの伝達関数による環境音響音の突出に基づく。
【0353】
実例45は、実例44の主題を含み、任意選択で、コントローラは、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音とに基づいて、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれるか否かを判定するように構成される。
【0354】
実例46は、実例45の主題を含み、任意選択で、コントローラは、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれることを判定するように構成される。
【0355】
実例47は、実例39~実例46のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、複数の音制御信号を決定するように構成され、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく。
【0356】
実例48は、実例47の主題を含み、任意選択で、コントローラは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットから、特定の音響トランスデューサに対応する重みベクトルを、パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるオーディオ入力に適用することによって、特定の音響トランスデューサの音制御信号を決定するように構成される。
【0357】
実例49は、実例47又は実例48の主題を含み、任意選択で、コントローラは、第1の複数の音響伝達関数と、第2の複数の音響伝達関数とに基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定するように構成され、第1の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数を備え、第2の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を備える。
【0358】
実例50は、実例49の主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置における環境音響音を表す環境音響情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される。
【0359】
実例51は、実例49又は実例50の主題を含み、任意選択で、コントローラは、パーソナル音ゾーンの位置における変化に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される。
【0360】
実例52は、実例49~実例51のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む、環境の1つ又は複数の環境パラメータの環境パラメータ情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整するように構成される。
【0361】
実例53は、実例47~実例52のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、第1の音響エネルギと、第2の音響エネルギとの間のコントラストに関する基準に基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定するように構成され、第1の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンにおける音響エネルギを備え、第2の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置における音響エネルギを備える。
【0362】
実例54は、実例53の主題を含み、任意選択で、基準は、オーディオ入力がパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるボリュームに基づいて第1のエネルギを制限することと、第2のエネルギを最小化することとを備える。
【0363】
実例55は、実例47~実例54のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、重みベクトルは、複数の音響周波数それぞれに対応する複数の重みを備える。
【0364】
実例56は、実例39~実例55のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、少なくとも第1及び第2のオーディオ入力、第1のパーソナル音ゾーンのための第1のオーディオ入力と、第2のパーソナル音ゾーンのための第2のオーディオ入力とに基づいて音制御パターンを決定するように構成され、コントローラは、第1のパーソナル音ゾーン内部に定義される第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、第2のパーソナル音ゾーン内部に定義される第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定するように構成される。
【0365】
実例57は、実例39~実例56のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、及び、1つ又は複数のアクティブ・ノイズ・キャンセル(ANC)音響センサ入力に基づいて、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンの外側からの残留ノイズを低減するように構成されたANCメカニズムに基づいて、音制御パターンを決定するように構成される。
【0366】
実例58は、音制御の方法を含み、方法は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とを処理することであって、複数のモニタリング入力は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表す、処理することと、1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定することであって、音制御パターンは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて、1つ又は複数のオーディオ入力が聴こえるように、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備える、決定することと、複数の音制御信号を、複数の音響トランスデューサに出力することとを備える。
【0367】
実例59は、実例58の主題を含み、任意選択で、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置において環境音響音を表す環境音響情報を受信し、環境音響情報に基づいて音制御パターンを決定することを備える。
【0368】
実例60は、実例59の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、複数の事前定義された環境位置のうちの環境位置において音響センサによって感知される音響音の情報を備える。
【0369】
実例61は、実例59又は実例60の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、オーディオ信号、又は事前定義されたオーディオ源によって作り出された音響音のうちの少なくとも1つの情報を備える。
【0370】
実例62は、実例59~実例61のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、音制御パターンに含まれる複数の選択された周波数を決定し、環境音響情報及び1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、周波数スペクトルから、複数の選択された周波数を選択することを備える。
【0371】
実例63は、実例62の主題を含み、任意選択で、突出したオーディオ及び突出した環境音に基づいて、複数の選択された周波数を決定することを備え、突出したオーディオは、複数のトランスデューサからパーソナル音ゾーンへの伝達関数によって、パーソナル音ゾーンにおいて聴かれるオーディオ入力の突出に基づき、突出した環境音は、複数の事前定義された環境位置からパーソナル音ゾーンへの伝達関数による環境音響音の突出に基づく。
【0372】
実例64は、実例63の主題を含み、任意選択で、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音とに基づいて、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれるか否かを判定することを備える。
【0373】
実例65は、実例64の主題を含み、任意選択で、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれることを判定することを備える。
【0374】
実例66は、実例58~実例65のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、複数の音制御信号を決定することを備え、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく。
【0375】
実例67は、実例66の主題を含み、任意選択で、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットから、特定の音響トランスデューサに対応する重みベクトルを、パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるオーディオ入力に適用することによって、特定の音響トランスデューサの音制御信号を決定することを備える。
【0376】
実例68は、実例66又は実例67の主題を含み、任意選択で、第1の複数の音響伝達関数と、第2の複数の音響伝達関数とに基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定することを備え、第1の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数を備え、第2の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を備える。
【0377】
実例69は、実例68の主題を含み、任意選択で、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置における環境音響音を表す環境音響情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整することを備える。
【0378】
実例70は、実例68又は実例69の主題を含み、任意選択で、パーソナル音ゾーンの位置における変化に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整することを備える。
【0379】
実例71は、実例68~実例70のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む、環境の1つ又は複数の環境パラメータの環境パラメータ情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整することを備える。
【0380】
実例72は、実例66~実例71のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1の音響エネルギと、第2の音響エネルギとの間のコントラストに関する基準に基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定することを備え、第1の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンにおける音響エネルギを備え、第2の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置における音響エネルギを備える。
【0381】
実例73は、実例72の主題を含み、任意選択で、基準は、オーディオ入力がパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるボリュームに基づいて第1のエネルギを制限することと、第2のエネルギを最小化することとを備える。
【0382】
実例74は、実例66~実例73のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、重みベクトルは、複数の音響周波数それぞれに対応する複数の重みを備える。
【0383】
実例75は、実例58~実例74のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、少なくとも第1及び第2のオーディオ入力、第1のパーソナル音ゾーンのための第1のオーディオ入力と、第2のパーソナル音ゾーンのための第2のオーディオ入力とに基づいて音制御パターンを決定し、第1のパーソナル音ゾーン内部に定義される第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、第2のパーソナル音ゾーン内部に定義される第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定することを備える。
【0384】
実例76は、実例58~実例75のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、及び、1つ又は複数のアクティブ・ノイズ・キャンセル(ANC)音響センサ入力に基づいて、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンの外側からの残留ノイズを低減するように構成されたANCメカニズムに基づいて、音制御パターンを決定することを備える。
【0385】
実例77は、少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合、少なくとも1つのプロセッサに対して、音制御のシステムに、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とを処理させることであって、複数のモニタリング入力は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表す、処理させること、1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定させることであって、音制御パターンは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて、1つ又は複数のオーディオ入力が聴こえるように、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備える、決定させること、及び複数の音制御信号を、複数の音響トランスデューサに出力させることができるように動作可能なコンピュータ実行可能命令を備える、1つ又は複数の有形のコンピュータ可読非一時的記憶媒体を備える、製品を含む。
【0386】
実例78は、例77の主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置において環境音響音を表す環境音響情報を受信させ、環境音響情報に基づいて音制御パターンを決定させる。
【0387】
実例79は、実例78の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、複数の事前定義された環境位置のうちの環境位置において音響センサによって感知される音響音の情報を備える。
【0388】
実例80は、実例78又は実例79の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、オーディオ信号、又は事前定義されたオーディオ源によって作り出された音響音のうちの少なくとも1つの情報を備える。
【0389】
実例81は、実例78~実例80のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、音制御パターンに含まれる複数の選択された周波数を決定させ、環境音響情報及び1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、周波数スペクトルから、複数の選択された周波数を選択させる。
【0390】
実例82は、実例81の主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、突出したオーディオ及び突出した環境音に基づいて、複数の選択された周波数を決定させ、突出したオーディオは、複数のトランスデューサからパーソナル音ゾーンへの伝達関数によって、パーソナル音ゾーンにおいて聴かれるオーディオ入力の突出に基づき、突出した環境音は、複数の事前定義された環境位置からパーソナル音ゾーンへの伝達関数による環境音響音の突出に基づく。
【0391】
実例83は、実例82の主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音とに基づいて、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれるか否かを判定させる。
【0392】
実例84は、実例83の主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれることを判定させる。
【0393】
実例85は、実例77~実例84のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、複数の音制御信号を決定させ、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく。
【0394】
実例86は、実例85の主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットから、特定の音響トランスデューサに対応する重みベクトルを、パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるオーディオ入力に適用することによって、特定の音響トランスデューサの音制御信号を決定させる。
【0395】
実例87は、実例85又は実例86の主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、第1の複数の音響伝達関数と、第2の複数の音響伝達関数とに基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定させ、第1の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数を備え、第2の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を備える。
【0396】
実例88は、実例87の主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置における環境音響音を表す環境音響情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整させる。
【0397】
実例89は、実例87又は実例88の主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、パーソナル音ゾーンの位置における変化に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整させる。
【0398】
実例90は、実例87~実例89のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む、環境の1つ又は複数の環境パラメータの環境パラメータ情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整させる。
【0399】
実例91は、実例85~実例90のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、第1の音響エネルギと、第2の音響エネルギとの間のコントラストに関する基準に基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定させ、第1の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンにおける音響エネルギを備え、第2の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置における音響エネルギを備える。
【0400】
実例92は、実例91の主題を含み、任意選択で、基準は、オーディオ入力がパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるボリュームに基づいて第1のエネルギを制限することと、第2のエネルギを最小化することとを備える。
【0401】
実例93は、実例85~実例92のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、重みベクトルは、複数の音響周波数それぞれに対応する複数の重みを備える。
【0402】
実例94は、実例77~実例93のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、少なくとも第1及び第2のオーディオ入力、第1のパーソナル音ゾーンのための第1のオーディオ入力と、第2のパーソナル音ゾーンのための第2のオーディオ入力とに基づいて音制御パターンを決定させ、第1のパーソナル音ゾーン内部に定義される第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、第2のパーソナル音ゾーン内部に定義される第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定させる。
【0403】
実例95は、実例77~実例94のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、命令は、実行された場合、音制御のシステムに、1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、及び、1つ又は複数のアクティブ・ノイズ・キャンセル(ANC)音響センサ入力に基づいて、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンの外側からの残留ノイズを低減するように構成されたANCメカニズムに基づいて、音制御パターンを決定させる。
【0404】
実例96は、音制御の装置を含み、装置は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とを処理する手段であって、複数のモニタリング入力は、1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表す、処理する手段と、1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定する手段であって、音制御パターンは、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて、1つ又は複数のオーディオ入力が聴こえるように、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備える、決定する手段と、複数の音制御信号を、複数の音響トランスデューサに出力する手段とを備える。
【0405】
実例97は、実例96の主題を含み、任意選択で、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置において環境音響音を表す環境音響情報を受信し、環境音響情報に基づいて音制御パターンを決定する手段を備える。
【0406】
実例98は、実例97の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、複数の事前定義された環境位置のうちの環境位置において音響センサによって感知される音響音の情報を備える。
【0407】
実例99は、実例97又は実例98の主題を含み、任意選択で、環境音響情報は、オーディオ信号、又は事前定義されたオーディオ源によって作り出された音響音のうちの少なくとも1つの情報を備える。
【0408】
実例100は、実例97~実例99のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、音制御パターンに含まれる複数の選択された周波数を決定し、環境音響情報及び1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、周波数スペクトルから、複数の選択された周波数を選択する手段を備える。
【0409】
実例101は、実例100の主題を含み、任意選択で、突出したオーディオ及び突出した環境音に基づいて、複数の選択された周波数を決定する手段を備え、突出したオーディオは、複数のトランスデューサからパーソナル音ゾーンへの伝達関数によって、パーソナル音ゾーンにおいて聴かれるオーディオ入力の突出に基づき、突出した環境音は、複数の事前定義された環境位置からパーソナル音ゾーンへの伝達関数による環境音響音の突出に基づく。
【0410】
実例102は、実例101の主題を含み、任意選択で、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音とに基づいて、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれるか否かを判定する手段を備える。
【0411】
実例103は、実例102の主題を含み、任意選択で、特定の周波数における突出したオーディオと、特定の周波数における突出した環境音との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、特定の周波数が、複数の選択された周波数に含まれることを判定する手段を備える。
【0412】
実例104は、実例96~実例103のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、複数の音制御信号を決定する手段を備え、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、複数の音響トランスデューサ対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく。
【0413】
実例105は、実例104の主題を含み、任意選択で、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットから、特定の音響トランスデューサに対応する重みベクトルを、パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるオーディオ入力に適用することによって、特定の音響トランスデューサの音制御信号を決定する手段を備える。
【0414】
実例106は、実例104又は実例105の主題を含み、任意選択で、第1の複数の音響伝達関数と、第2の複数の音響伝達関数とに基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定する手段を備え、第1の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数を備え、第2の複数の音響伝達関数は、複数の音響トランスデューサと、パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を備える。
【0415】
実例107は、実例106の主題を含み、任意選択で、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置における環境音響音を表す環境音響情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整する手段を備える。
【0416】
実例108は、実例106又は実例107の主題を含み、任意選択で、パーソナル音ゾーンの位置における変化に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整する手段を備える。
【0417】
実例109は、実例106~実例108のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む、環境の1つ又は複数の環境パラメータの環境パラメータ情報に基づいて、第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整する手段を備える。
【0418】
実例110は、実例104~実例109のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1の音響エネルギと、第2の音響エネルギとの間のコントラストに関する基準に基づいて、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットを決定する手段を備え、第1の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンにおける音響エネルギを備え、第2の音響エネルギは、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットに基づくパーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置における音響エネルギを備える。
【0419】
実例111は、実例110の主題を含み、任意選択で、基準は、オーディオ入力がパーソナル音ゾーンにおいて聴こえるボリュームに基づいて第1のエネルギを制限することと、第2のエネルギを最小化することとを備える。
【0420】
実例112は、実例104~実例111のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、重みベクトルは、複数の音響周波数それぞれに対応する複数の重みを備える。
【0421】
実例113は、実例96~実例112のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、少なくとも第1及び第2のオーディオ入力、第1のパーソナル音ゾーンのための第1のオーディオ入力と、第2のパーソナル音ゾーンのための第2のオーディオ入力とに基づいて音制御パターンを決定し、第1のパーソナル音ゾーン内部に定義される第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、第2のパーソナル音ゾーン内部に定義される第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定する手段を備える。
【0422】
実例114は、実例96~実例113のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、及び、1つ又は複数のアクティブ・ノイズ・キャンセル(ANC)音響センサ入力に基づいて、1つ又は複数のパーソナル音ゾーンの外側からの残留ノイズを低減するように構成されたANCメカニズムに基づいて、音制御パターンを決定する手段を備える。
【0423】
1つ又は複数の実施例を参照して本明細書に記載される機能、動作、構成要素、及び/又は特徴は、1つ又は複数の他の実施例を参照して、本明細書に記載の1つ又は複数の他の機能、動作、構成要素及び/又は特徴と組み合わせることができ、又は組み合わせて利用することができ、逆もまた同様である。
【0424】
特定の特徴が本明細書で例示及び説明されているが、多くの修正、置換、変更、及び同等物が当業者に想起される。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の主旨の範囲内にあるような、そのようなすべての修正及び変更を網羅することが意図されていることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2021-08-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とを受信することであって、前記複数のモニタリング入力は、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表す、前記受信することと、
前記1つ又は複数のオーディオ入力と、前記複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定することであって、前記音制御パターンは、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて、前記1つ又は複数のオーディオ入力が聴こえるように、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備える、前記決定することと、
前記複数の音制御信号を、前記複数の音響トランスデューサに出力すること、を含む、音制御の方法。
【請求項2】
前記方法は、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置において環境音響音を表す環境音響情報を受信し、前記環境音響情報に基づいて前記音制御パターンを決定する、ことを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記環境音響情報は、前記複数の事前定義された環境位置のうちの環境位置において音響センサによって感知される音響音の情報を備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記環境音響情報は、オーディオ信号、又は事前定義されたオーディオ源によって作り出された音響音のうちの少なくとも1つの情報を備える、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、前記環境音響情報及び前記1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、周波数スペクトルから前記複数の選択された周波数を選択することによって前記音制御パターンに含まれる複数の選択された周波数を決定する、ことを含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、突出したオーディオ及び突出した環境音に基づいて、前記複数の選択された周波数を決定する、ことを含み、前記突出したオーディオは、前記複数のトランスデューサからパーソナル音ゾーンへの伝達関数によって、前記パーソナル音ゾーンにおいて聴かれるオーディオ入力の突出に基づき、前記突出した環境音は、複数の事前定義された環境位置から前記パーソナル音ゾーンへの伝達関数による前記環境音響音の突出に基づく、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、特定の周波数における前記突出したオーディオと、前記特定の周波数における前記突出した環境音とに基づいて、前記特定の周波数が、前記複数の選択された周波数に含まれるか否かを判定する、ことを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、前記特定の周波数における前記突出したオーディオと、前記特定の周波数における前記突出した環境音との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、前記特定の周波数が、前記複数の選択された周波数に含まれることを判定する、ことを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、前記複数の音制御信号を決定する、ことを含み、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、前記複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、前記重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、前記複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく、請求項1から8までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットから、特定の音響トランスデューサに対応する重みベクトルを、前記パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるオーディオ入力に適用することによって、前記特定の音響トランスデューサの音制御信号を決定する、ことを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、第1の複数の音響伝達関数と、第2の複数の音響伝達関数とに基づいて、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットを決定する、ことを含み、前記第1の複数の音響伝達関数は、前記複数の音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数を備え、前記第2の複数の音響伝達関数は、前記複数の音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を備える、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置における環境音響音を表す環境音響情報;
前記パーソナル音ゾーンの位置における変化;
前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む、前記環境の1つ又は複数の環境パラメータの環境パラメータ情報;
の少なくとも1つに基づいて、前記第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整する、ことを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、第1の音響エネルギと、第2の音響エネルギとの間のコントラストに関する基準に基づいて、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットを決定するように構成され、前記第1の音響エネルギは、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットに基づく前記パーソナル音ゾーンにおける音響エネルギを備え、前記第2の音響エネルギは、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットに基づく前記パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置における音響エネルギを備える、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記基準は、前記オーディオ入力が前記パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるボリュームに基づいて前記第1のエネルギを制限することと、前記第2のエネルギを最小化することとを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記重みベクトルは、複数の音響周波数それぞれに対応する複数の重みを備える、請求項9から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、複数のパーソナル音ゾーンで聞こえる複数のオーディオ入力に基づいて前記音制御パターンを決定する、ことを含み、前記複数のオーディオ入力は、第1のパーソナル音ゾーンで聞こえる第1のオーディオ入力と、第2のパーソナル音ゾーンで聞こえる第2のオーディオ入力を含み、前記音制御パターンの決定は、前記第1のパーソナル音ゾーン内部に定義される第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、前記第2のパーソナル音ゾーン内部に定義される第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいており、前記音制御パターンは、前記第1のオーディオ入力が前記第1のパーソナル音ゾーンで聞こえ、前記第2のオーディオストリームが前記第2のパーソナル音ゾーンで聞こえるように構成される、請求項1から15までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、前記1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、及び、1つ又は複数のアクティブ・ノイズ・キャンセル(ANC)音響センサ入力に基づいて、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンの外側からの残留ノイズを低減するように構成されたANCメカニズムに基づいて、前記音制御パターンを決定する、ことを含む、請求項1から16までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたコントローラを備える装置。
【請求項19】
音制御のシステムであって、前記システムは、
1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される複数の事前定義されたモニタリング感知位置において音響音を感知するための複数のモニタリング音響センサと、
複数の音響トランスデューサと、
請求項1から17のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたコントローラと、を備えるシステム。
【請求項20】
1つ又は複数の座席と、
前記1つ又は複数の座席に関して定義された1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部の音を制御するように構成された音制御システムと、を備える車両であって、前記音制御システムは、
前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される複数の事前定義されたモニタリング感知位置において音響音を感知するための複数のモニタリング音響センサと、
複数の音響トランスデューサと、
請求項1から17のいずれか一項に記載の方法に応じて前記複数の音響トランスデューサを駆動するための音制御パターンを生成するように構成されたコントローラと、を備える、車両。
【請求項21】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、少なくとも1つのプロセッサが音制御のシステムに請求項1から17のいずれか1項に記載の方法を実行させることを可能にするように動作可能なコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータが可読な1つまたは複数の有形の非一時的記憶媒体を備える装置。
【手続補正書】
【提出日】2021-10-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて聴かれる1つ又は複数のオーディオ入力と、複数のモニタリング入力とを受信することであって、前記複数のモニタリング入力は、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される、複数の事前定義されたモニタリング感知位置における音響音を表す、前記受信することと、
前記1つ又は複数のオーディオ入力と、前記複数のモニタリング入力とに基づいて音制御パターンを決定することであって、前記音制御パターンは、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンにおいて、前記1つ又は複数のオーディオ入力が聴こえるように、複数の音響トランスデューサをそれぞれ駆動するように構成された複数の音制御信号を備える、前記決定することと、
前記複数の音制御信号を、前記複数の音響トランスデューサに出力すること、を含む、音制御の方法。
【請求項2】
前記方法は、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置において環境音響音を表す環境音響情報を受信し、前記環境音響情報に基づいて前記音制御パターンを決定する、ことを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記環境音響情報は、前記複数の事前定義された環境位置のうちの環境位置において音響センサによって感知される音響音の情報を備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記環境音響情報は、オーディオ信号、又は事前定義されたオーディオ源によって作り出された音響音のうちの少なくとも1つの情報を備える、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、前記環境音響情報及び前記1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、周波数スペクトルから前記複数の選択された周波数を選択することによって前記音制御パターンに含まれる複数の選択された周波数を決定する、ことを含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、突出したオーディオ及び突出した環境音に基づいて、前記複数の選択された周波数を決定する、ことを含み、前記突出したオーディオは、前記複数のトランスデューサからパーソナル音ゾーンへの伝達関数によって、前記パーソナル音ゾーンにおいて聴かれるオーディオ入力の突出に基づき、前記突出した環境音は、複数の事前定義された環境位置から前記パーソナル音ゾーンへの伝達関数による前記環境音響音の突出に基づく、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、特定の周波数における前記突出したオーディオと、前記特定の周波数における前記突出した環境音とに基づいて、前記特定の周波数が、前記複数の選択された周波数に含まれるか否かを判定する、ことを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、前記特定の周波数における前記突出したオーディオと、前記特定の周波数における前記突出した環境音との差分が、事前定義されたしきい値よりも大きい場合、前記特定の周波数が、前記複数の選択された周波数に含まれることを判定する、ことを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルの1つ又は複数のセットそれぞれに基づいて、前記複数の音制御信号を決定する、ことを含み、パーソナル音ゾーンに対応する重みベクトルのセットは、前記複数の音響トランスデューサに対応する複数の重みベクトルをそれぞれ備え、前記重みベクトルのセットにおける重みベクトルは、前記複数の音響トランスデューサのうちの音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数に基づく、請求項1から8までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットから、特定の音響トランスデューサに対応する重みベクトルを、前記パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるオーディオ入力に適用することによって、前記特定の音響トランスデューサの音制御信号を決定する、ことを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、第1の複数の音響伝達関数と、第2の複数の音響伝達関数とに基づいて、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットを決定する、ことを含み、前記第1の複数の音響伝達関数は、前記複数の音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンとの間の音響伝達関数を備え、前記第2の複数の音響伝達関数は、前記複数の音響トランスデューサと、前記パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置との間の音響伝達関数を備える、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む環境に関して定義される、複数の事前定義された環境位置における環境音響音を表す環境音響情報;
前記パーソナル音ゾーンの位置における変化;
前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンを含む、前記環境の1つ又は複数の環境パラメータの環境パラメータ情報;
の少なくとも1つに基づいて、前記第1又は第2の複数の音響伝達関数における1つ又は複数の音響伝達関数を調整する、ことを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、第1の音響エネルギと、第2の音響エネルギとの間のコントラストに関する基準に基づいて、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットを決定するように構成され、前記第1の音響エネルギは、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットに基づく前記パーソナル音ゾーンにおける音響エネルギを備え、前記第2の音響エネルギは、前記パーソナル音ゾーンに対応する前記重みベクトルのセットに基づく前記パーソナル音ゾーンの外側の1つ又は複数のモニタリング位置における音響エネルギを備える、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記基準は、前記オーディオ入力が前記パーソナル音ゾーンにおいて聴こえるボリュームに基づいて前記第1のエネルギを制限することと、前記第2のエネルギを最小化することとを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記重みベクトルは、複数の音響周波数それぞれに対応する複数の重みを備える、請求項9から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、複数のパーソナル音ゾーンで聞こえる複数のオーディオ入力に基づいて前記音制御パターンを決定する、ことを含み、前記複数のオーディオ入力は、第1のパーソナル音ゾーンで聞こえる第1のオーディオ入力と、第2のパーソナル音ゾーンで聞こえる第2のオーディオ入力を含み、前記音制御パターンの決定は、前記第1のパーソナル音ゾーン内部に定義される第1の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第1の複数のモニタリング入力と、前記第2のパーソナル音ゾーン内部に定義される第2の複数のモニタリング感知位置における音響音を表す第2の複数のモニタリング入力とに基づいており、前記音制御パターンは、前記第1のオーディオ入力が前記第1のパーソナル音ゾーンで聞こえ、前記第2のオーディオ入力が前記第2のパーソナル音ゾーンで聞こえるように構成される、請求項1から15までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、前記1つ又は複数のオーディオ入力に基づいて、及び、1つ又は複数のアクティブ・ノイズ・キャンセル(ANC)音響センサ入力に基づいて、前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーンの外側からの残留ノイズを低減するように構成されたANCメカニズムに基づいて、前記音制御パターンを決定する、ことを含む、請求項1から16までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたコントローラを備える装置。
【請求項19】
音制御のシステムであって、前記システムは、
1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される複数の事前定義されたモニタリング感知位置において音響音を感知するための複数のモニタリング音響センサと、
複数の音響トランスデューサと、
請求項1から17のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたコントローラと、を備えるシステム。
【請求項20】
1つ又は複数の座席と、
前記1つ又は複数の座席に関して定義された1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部の音を制御するように構成された音制御システムと、を備える車両であって、前記音制御システムは、
前記1つ又は複数のパーソナル音ゾーン内部に定義される複数の事前定義されたモニタリング感知位置において音響音を感知するための複数のモニタリング音響センサと、
複数の音響トランスデューサと、
請求項1から17のいずれか一項に記載の方法に応じて前記複数の音響トランスデューサを駆動するための音制御パターンを生成するように構成されたコントローラと、を備える、車両。
【請求項21】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、少なくとも1つのプロセッサが音制御のシステムに請求項1から17のいずれか1項に記載の方法を実行させることを可能にするように動作可能なコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータが可読な1つまたは複数の有形の非一時的記憶媒体を備える装置。
【国際調査報告】