(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-25
(54)【発明の名称】着用可能なモバイル電子システム
(51)【国際特許分類】
H04N 5/64 20060101AFI20220217BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20220217BHJP
H01M 50/298 20210101ALI20220217BHJP
H01M 10/46 20060101ALI20220217BHJP
H01M 50/247 20210101ALI20220217BHJP
H01M 50/238 20210101ALI20220217BHJP
【FI】
H04N5/64 511A
H01M50/284
H01M50/298
H01M10/46
H01M50/247
H01M50/238
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021534810
(86)(22)【出願日】2020-01-04
(85)【翻訳文提出日】2021-07-21
(86)【国際出願番号】 US2020012294
(87)【国際公開番号】W WO2020142757
(87)【国際公開日】2020-07-09
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516201548
【氏名又は名称】ビュージックス コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Vuzix Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100085556
【氏名又は名称】渡辺 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100115211
【氏名又は名称】原田 三十義
(74)【代理人】
【識別番号】100153800
【氏名又は名称】青野 哲巳
(72)【発明者】
【氏名】ポーター,タイラー ダブリュー.
【テーマコード(参考)】
5H030
5H040
【Fターム(参考)】
5H030AS06
5H030AS11
5H030BB09
5H030DD18
5H040AA12
5H040AS12
5H040AS13
5H040AS14
5H040AS15
5H040AS18
5H040AT01
5H040AY02
5H040AY05
5H040CC33
5H040DD08
5H040DD10
5H040DD26
5H040NN03
(57)【要約】
モバイル電子システムは、左フレキシブル部に結合された左バッテリー部と、右フレキシブル部に結合された右バッテリー部と、左バッテリー部の反対側において左フレキシブル部に結合されるとともに右バッテリー部の反対側において右フレキシブル部に結合された電子部と、を備えている。モバイル電子システムはさらに、電子部内に配置された回路基板と、左バッテリー部内に配置された第1バッテリーと、左フレキシブル部内に配置された左電線アセンブリとを備えている。左電線アセンブリは、第1バッテリーと回路基板とを電気的に接続する。左右のフレキシブル部は、屈曲姿勢を保持することができるフレキシブル材を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左フレキシブル部に結合された左バッテリー部と、
右フレキシブル部に結合された右バッテリー部と、
前記左バッテリー部の反対側で前記左フレキシブル部に結合されるとともに、前記右バッテリー部の反対側で前記右フレキシブル部に結合された電子部と、
前記電子部内に配置された回路基板と、
前記左バッテリー部内に配置された第1バッテリーと、
前記左フレキシブル部内に配置され、前記第1バッテリーを前記回路基板に電気的に接続する左電線アセンブリと、
を備え、前記左フレキシブル部と前記右フレキシブル部は、屈曲した姿勢を保持することができるフレキシブル材を含む、モバイル電子システム。
【請求項2】
第2バッテリーが前記右バッテリー部内に配置されている、請求項1に記載のモバイル電子システム。
【請求項3】
前記第1バッテリーが前記左バッテリー部と一体であり、前記第2バッテリーが前記右バッテリー部と一体であり、前記第1バッテリーおよび前記第2バッテリーは再充電可能である、請求項2に記載のモバイル電子システム。
【請求項4】
前記第1、第2バッテリーは、前記第1、第2バッテリー部に対して着脱可能である、請求項2に記載のモバイル電子システム。
【請求項5】
前記回路基板は、前記第1バッテリーと前記第2バッテリーの充電を制御するように動作可能なコントローラを含む、請求項3に記載のモバイル電子システム。
【請求項6】
前記回路基板は、前記第1、第2バッテリーを充電するように動作可能な電磁誘導コイルを含む、請求項3に記載のモバイル電子システム。
【請求項7】
前記回路基板が、外部電子機器と接続するように動作可能な1つ又はそれ以上の接続ポートを含む、請求項1に記載のモバイル電子システム。
【請求項8】
前記回路基板は、メモリ、無線ネットワーク、または全地球測位システム受信機を提供する1つ又はそれ以上の集積回路を含む、請求項1に記載のモバイル電子システム。
【請求項9】
前記回路基板は、ブルートゥースモジュール、ティップ-ティルトセンサーモジュール、磁力計モジュールのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のモバイル電子システム。
【請求項10】
前記左バッテリー部と前記右バッテリー部は、着用者の首周りに配置可能であることを特徴とする請求項1に記載の携帯電子システム。
【請求項11】
前記右フレキシブル部内に配置された右電線アセンブリを備えた、請求項2に記載のモバイル電子システム。
【請求項12】
前記右バッテリー部に配置されたタッチパッドを備えた、請求項1に記載のモバイル電子システム。
【請求項13】
前記右バッテリー部と前記左バッテリー部の一方に配置されたマイクロホンを備える、請求項1に記載のモバイル電子システム。
【請求項14】
前記回路基板は、前記外部電子機器に信号を送信するように動作可能であり、前記外部電子機器はニアアイディスプレイであり、前記回路基板は、前記ニアアイディスプレイを制御するように動作可能な中央処理装置を含む、請求項7に記載のモバイル電子システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、着用可能なモバイル電子システムに関し、より詳しくはモバイル電子機器に供給可能な電力源を有する着用可能なモバイル電子システムに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル電子機器(限定しないが、スマートフォン、仮想現実および拡張現実のスマートアイグラス(スマート眼鏡)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)等)は全て、その内部に電子機器に電力を供給するための電力源を必要とする。モバイル電子機器内のスペースが限られているため、その中の電力源のサイズ、ひいては電力源の電力密度が制限される。このスペースの制限により、モバイル電子機器の使用寿命に問題が生じる。したがって、ほとんどのモバイル電子機器には、一体化された再充電可能なバッテリーが含まれている。
【0003】
モバイル電子機器内の再充電可能なバッテリーに加えて、従来の外部バッテリーパックを接続することができる。このような従来の外部バッテリーパックは、ポケットや財布に入れて持ち運ぶことができ、給電されるべきモバイル電子機器に有線で接続することができる。このような従来の外部バッテリーパックをポケット及び/又は財布に配置することは、使用者にとって扱いにくいものである。したがって、使用者の快適性、アクセスのしやすさ、およびモバイル電子機器との接続からの取り外しの容易さを向上させるために、モバイル外部電源を再設計することは有意義なことである。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、フレキシブルな電子パッケージを備えた着用可能なモバイル電子システムを提供する。フレキシブルな電子パッケージは、少なくともバッテリーを収容し、使用者の首の周りに着用され、使用者にフィットするように調節できる。バッテリーに加えて、電力レギュレーター、バッテリー電力レベルモニター、充電手段、GPS受信機、Wi-Fi集積回路チップ、Bluetooth集積回路、磁力計、コンピューター処理ユニット、コンピューターメモリなどの電子素子を、フレキシブル電子パッケージに含むことができる。外部電子機器に接続する手段を提供する電気接続ポートを、フレキシブル電子パッケージに組み込むことができる。
【0005】
第2の例示的な実施形態では、モバイル電子システムは、左フレキシブル部に結合された左バッテリー部と、右フレキシブル部に結合された右バッテリー部と、左バッテリー部の反対側において左フレキシブル部に結合されるとともに右側のバッテリー部の反対側において右側のフレキシブル部に結合される電子部とを備えている。さらにモバイル電子システムは、電子部内に配置された回路基板と、左バッテリー部内に配置された第1バッテリーと、左フレキシブル部内に配置された左電線アセンブリとをさらに備えている。左電線アセンブリは、第1バッテリーと回路基板とを電気的に接続する。左右のフレキシブル部は、屈曲した姿勢を保持することができるフレキシブル材を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
添付図面は、本明細書の一部として本明細書に組み込まれる。図面は、本開示の主題の実施形態を示し、本開示の選択された原理および教示を例示するものである。ただし、図面は、本開示の主題のすべての可能な実装を示しているわけではなく、いかなる形でも本開示の範囲を限定することを意図していない。
【0007】
【
図1】本開示の一実施形態による着用可能なモバイル電子システムを示す図である。
【0008】
【
図2A】本開示の一実施形態による着用可能なモバイル電子システムを切り欠いて示す図である。
【0009】
【
図2B】本開示の一実施形態による着用可能なモバイル電子システムの斜視図である。
【0010】
【
図2C】本開示の別の実施形態による着用可能なモバイル電子システムを示す図である。
【0011】
【
図3】本開示の一実施形態による、着脱可能なケーブルが結合された着用可能なモバイル電子システムを示す図である。
【0012】
【
図4】電源への追加のケーブルを備えた着用可能なモバイル電子システムを示す図である。
【0013】
【
図5】本開示の一実施形態による着用可能なモバイル電子システムを着用している人の背面図であり、この着用可能なモバイル電子システムは、仮想現実眼鏡に接続されている。
【0014】
【
図6】本開示の一実施形態による着用可能なモバイル電子システムを着用している人の背面図であり、この着用可能なモバイル電子システムは、仮想現実眼鏡への代替接続を備えている。
【0015】
【
図7】本開示の一実施形態による着用可能なモバイル電子システムを着用している人の斜視図であり、この着用可能なモバイル電子システムは、仮想現実眼鏡への代替接続を備えている。
【0016】
【
図8】本開示の一実施形態による着用可能なモバイル電子システムを着用している人の斜視図であり、この着用可能なモバイル電子システムは、バーチャルリアリティ眼鏡およびイヤホンに接続されている。
【0017】
【
図9】本開示の別の実施形態による着用可能なモバイル電子システムの斜視図である。
【0018】
【
図10A】本開示の一実施形態による着用可能なモバイル電子システムの一部の概略図を示す。
【0019】
【
図10B】本開示の別の実施形態による着用可能なモバイル電子システムの一部の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、明示的に指定されている場合を除いて、様々な代替の態様を想定し得ることを理解するべきである。添付の図面に示され以下の明細書に記載される特定のアセンブリおよびシステムは、本明細書で定義される本発明の概念の単なる例示的な実施形態であることも理解されたい。したがって、開示された実施形態について記載された特定の寸法、方向、またはその他の物理的特性は、特に明記しない限り、限定的であると見なされるべきではない。また、そうではない場合もあるが、本明細書に記載の様々な実施形態における同様の要素は、本明細書において同様の参照番号で言及される。
【0021】
着用可能なモバイル電子システムを利用して、仮想現実眼鏡/拡張現実眼鏡(virtual/augmented reality glasses)やニアアイディスプレイなど(ただし、限定はしない)のモバイル電子機器を使用できる時間を延長することができる。このシステムは、モバイル電子機器に組み込まれたバッテリーを固定電源を介して再充電する前に用いることができる。
図1および
図2Cに示すように、一実施形態では、着用可能なモバイル電子システムは、電子トークシステム10、200(首輪システム、装身具システム;torc system)を備えている。
図9に示すように、別の実施形態では、着用可能なモバイル電子システムは、電子ヨークシステム140(くびきシステム;yoke system)を備えている。電子トークシステム10は、本明細書では電子カラーシステム(首輪システム;collar system)と呼ばれることもある。電子ヨークシステム140は、本明細書では電子ハーネスシステム(馬具システム;harness system)と呼ばれることもある。
【0022】
図1に示すように、一実施形態では、電子トークシステム10は、左バッテリー部16、右バッテリー部18、左フレキシブル部12、右フレキシブル部14、および電子部22を備えている。左右のフレキシブル部12、14は、電子トークシステム10の特定の着用者に適合するように電子トークシステム10を調整することを可能にする。一実施形態では、左右のフレキシブル部12、14は、可撓性グースネック管を含み、調節後に電子トークシステム10がその姿勢(ポジション)を保持するのを容易にする。
図5~
図8に示すように、電子トークシステム10は、少なくとも部分的に着用者の首の周りに配置され、少なくとも部分的に着用者の左右の肩に置かれるように作用可能である。言い換えれば、電子トークシステム10は、着用者の左右の僧帽筋上およびその周囲に少なくとも部分的に配置されるように作用可能である。着用者の頭部は、電子トークシステム10によって画定された半円形の開口部20を通して概ね配置され得る。
【0023】
一実施形態では、
図2Aに示すように、左側のバッテリー部16は1つ以上の再充電可能なバッテリー30を含み、右側のバッテリー部18は1つ以上の再充電可能なバッテリー30を含むことができる。一実施形態では、バッテリー30は、電子トークシステム10に固定的に一体化されており、保守、修理、または交換の場合を除いて取り外されないようになっている。別の実施形態では、バッテリー30は、再充電または交換のために電子トークシステム10から取り外し可能である。左バッテリー部16は、その外端部に選択的に結合される着脱可能なキャップ24を含むことができる。同様に、右側のバッテリー部18は、その外端部に選択的に結合される着脱可能なキャップ26を含むことができる。一実施形態では、左右の着脱可能なキャップ24、26は、左右のバッテリー部16、18の外端に配置された雌ねじと螺合する雄ねじを有している。別の実施形態では、左右の着脱可能なキャップ24、26は、左右のバッテリー部16、18の外端に配置されたリップ部及び/又は凹部と係合する1つまたは複数の弾性部材(例えば可撓性タブ。ただしこれに限定されない)を有していてもよい。
【0024】
左右の着脱可能なキャップ24、26は、再充電可能なバッテリー30にアクセス及び/又は取り外すために用いることができる。左バッテリー部16および右バッテリー部18はまた、照明手段を含むことができる。一実施形態では、照明手段は、左右のバッテリー部16、18の径方向外側の面に取り付けることができる。別の実施形態では、照明手段は、左右の着脱可能なキャップ24、26に配置することができる。照明手段は、1つまたは複数の発光ダイオード(LED)とすることができ(ただし、これに限定されない)、着用者の周囲環境に対する着用者の知覚を支援し、及び/又は安全識別照明を提供することができる。
【0025】
フレキシブル部12、14は、左右のバッテリー部16、18内のバッテリー30を電子部22と電気的に接続する手段を提供する。一実施形態では、フレキシブル部12、14は、バッテリー30を電子部22と電気的に接続するために、左右のフレキシブル部12、14内に少なくとも部分的に配置された1つまたは複数の電線32及び/又はケーブルアセンブリを含む。
【0026】
図2Aは、電子部22、左フレキシブル部12、および左バッテリー部16を切り欠いて示す電子トークシステム10の斜視図である。左バッテリー部16は、バッテリー30を収容している。一実施形態において、バッテリー30は、再充電可能なバッテリーとすることができる。別の実施形態では、バッテリー30は使い捨て電池であってもよい。バッテリー30は、着脱可能な左キャップ24を左バッテリー部16から外すことにより、左バッテリー部16から取り外すことが可能である。左フレキシブル部12は、バッテリー30を回路基板36のコネクタ34に電気的に接続するための電線32を含む。さらに、左フレキシブル部12および電線32はフレキシブルであり、電子トークシステム10の形状の調整を可能にし容易にする。
【0027】
一実施形態では、電子部22は回路基板36を含む。回路基板36は、1つまたは複数の電子モジュールを含むことができる。例えば、回路基板36は、WiFiモジュール、ブルートゥースモジュール、バッテリー再充電用誘導コイル、電力監視・調整モジュール、コンピュータプログラミングユニット(CPU)モジュール、コンピュータメモリモジュール、GPSモジュール、磁力計モジュール、ティルト-ティップ方位センサーモジュール (例えば、傾斜計)、加速度計モジュール、温度センサーモジュール、湿度センサーモジュール、および環境照度検出モジュールを含むことができる。これらのモジュールは、集積回路または集積回路チップと呼ばれることもある。一実施形態では、回路基板36はコントローラ36A(例えば、MCU)を備えている。このコントローラ36Aは、回路基板36の他の構成要素との間で信号を送受信するように動作可能である。コントローラ36Aは、バッテリー30の充電を制御するように動作可能である。回路基板36は、1つまたは複数の電気接続ポートをさらに含むことができる。電気接続ポートは、外部電源ポート60、外部電子機器(例えば、仮想現実スマートグラス)接続ポート40、および外部オーディオ接続ポート50などであるがこれらに限定されない。一実施形態では、外部オーディオ接続ポート50は、トークシステムの電子部22のほぼ頂部に位置する。例えば、外部オーディオ接続ポート50は、ヘッドホン及び/又は1つまたは複数のイヤホンと共に用いられる。一実施形態では、オーディオ接続ポート50は、オーディオジャックタイプのコネクタを利用する。別の実施形態では、オーディオ接続ポート50は、ライトニング(8ピン)タイプのコネクタを利用する。さらに別の実施形態では、オーディオ接続ポート50は、USB―Cタイプのコネクタを利用する。外部電子機器接続ポート40も、トークシステムの電子部22の頂部に配置することができる。回路基板36および電子部22には、コンピュータメモリ拡張及び/又は加入者識別モジュール(SIM)カード(ただしこれらに限定されない)のための追加の電気接続ポートが設けられてもよい。
【0028】
右フレキシブル部14および右バッテリー部18は、上述した左フレキシブル部12および左バッテリー部16と同様の構成要素を含むことができることを理解されたい。さらに、回路基板36は、右フレキシブル部14内の電線への電気接続を含み、右バッテリー部18内の1つまたは複数のバッテリー30への電気接続を提供する。
【0029】
図2Bに示すように、一実施形態では、右バッテリー部18は、タッチパッド46及び/又は1つまたは複数のボタン48を含む。タッチパッド46及び/又はナビゲーションボタン48は、電子トークシステム10の機能および特徴を制御するように動作可能である。一実施形態では、タッチパッド46及び/又はナビゲーションボタン48は、それに結合された電子機器(例えば、電子眼鏡)の機能を制御するように動作可能である。電子トークシステム10は、バッテリー30の充電量を視覚的に表示するように動作可能な発光ダイオード(LED)のインジケータ56も含む。このLEDインジケータ56は、垂直方向に整列した3つのLEDを備え、ボタン58を押すことにより、バッテリー30の充電レベルを表示するようになっている。
【0030】
図2Cに示すように、一実施形態では、電子トークシステム200は、左右のフレキシブル部202、204にそれぞれ一体に組み込んだオーディオスピーカ234、236を備えることができる。さらに、電子トークシステム200の左右のバッテリー部206、208は、一体に組み込んだ1つまたは複数の一体型マイクロホン230、232を含むことができる。別の実施形態では、オーディオスピーカ234、236は、それぞれ左右のバッテリー部206、208に一体に組み込まれてもよい。さらに別の実施形態では、オーディオスピーカ234、236は、電子部212と一体に組み込まれていてもよい。
【0031】
図3は、回路基板36の外部電子機器接続ポート40に接続された電線アセンブリ42を装備した電子トークシステム10の背面図である。電線アセンブリ42は、外部電子機器に接続するための電気コネクタ44を含む。一実施形態では、電気コネクタ44は、USBコネクタまたはミニUSBコネクタとすることができる。別の実施形態では、電子コネクタ44は、USB C型コネクタであってもよい。電線アセンブリ42は、電気コネクタ44と係合する外部機器との間で、電力及び/又は電子データ及び/又はコマンドを伝送するために用いることができる。一実施形態では、電線アセンブリ42は着脱可能であり、外部電子機器接続ポート40を介して回路基板36に対し選択的に結合/結合解除され、これにより、例えば、異なる電気コネクタを有する電線アセンブリを交換可能に電子トークシステム10とともに用い、多くの外部機器との協働を容易にすることができる。別の実施形態では、電線アセンブリ42は、外部電子機器接続ポート40を介して回路基板36に永久的に結合されてもよい。
図3をさらに参照すると、一実施形態では、電線アセンブリ52がオーディオ接続ポート50に取り外し可能に接続されている。一実施形態では、
図3に示されるように、電線アセンブリ52は1つまたはそれ以上のイヤホン54を含み、着用者はこのイヤホン54によって音声に変換されたオーディオ信号を受信することができる。
【0032】
図4は、外部電源ポート60に電気コネクタを介して接続された電線62を装備した電子トークシステム10の背面図である。電気コネクタは、限定はしないが、USB、ミニUSB、USB C型、または磁気コネクタである。電線62は電力変圧器64に接続することができ、電力変圧器64は電線66を介して電気プラグ68に接続されている。内部の再充電可能なバッテリー30は、電線62、電力変換器64、電線66、および電気プラグ68を介して充電される。あるいは、内部の再充電可能なバッテリー30を充電するための電力は、外部電子機器を介して電子トークシステム10に伝達することもできる。外部電子機器としては、ラップトップ、スマートフォン、充電ステーション、またはポータブルパワーバンク(携帯バッテリー)等があるがこれらに限定されない。内部の再充電可能なバッテリーを再充電するための電力は、電磁誘導コイルを介して電子トークシステム10に伝送することもできる。電磁誘導コイルは、内部回路基板36(
図2A参照)の1つのモジュールとすることができる。
【0033】
図5は、人70に着用された電子トークシステム10の背面図である。電子トークシステム10は、左の首/肩74および右の首/肩76に掛けられ、人70の首72の周りに少なくとも部分的に配置される。一実施形態では、電子トークシステム10の左右のバッテリー部16、18は、その重さにより、電子トークシステム10が人70の首の周りに位置した状態を維持する。左右のバッテリー部16、18の重量は、電子トークシステム10の電子部22の少なくとも一部を人70に向かって引き寄せることができる。左右のバッテリー部16、18は、バッテリー30の重量、左右のバッテリー部16、18を形成する材料の重量、または左右のバッテリー部16,18に追加された材料により、電子部22よりも重くすることができる。
【0034】
図5をさらに参照すると、人70は、左テンプル80および右テンプル82を有する電子眼鏡を着用することができる。電子眼鏡のテンプル80、82は、アームまたはテンプルアームと呼ばれることもある。電子眼鏡は、限定はされないが、内部電子要素を含む仮想現実アイウェア及び/又は拡張現実スマートグラスである。内部電子要素は、限定されないが、バーチャル像を生成するための画像プロジェクタ、コンピューター(例えば、中央処理装置、揮発性および不揮発性メモリ、データ記憶装置など)、および電力を必要とするWiFi及び/又はブルートゥース通信モジュールである。ケーブル86は、電子トークシステム10の電気ポート40に接続され、電子眼鏡に電力を伝送し、及び/又は電子眼鏡との間でデータを送受信する。電子眼鏡は、WiFi及び/又はブルートゥース接続によって電子トークシステム10に接続し、データ及び/又はコマンドを電子トークシステム10との間で送受信することができる。ケーブル86は、電線接合部96で分岐して、左電線90と右電線88を提供する。左電線90と右電線88は、左電気接続部92および右電気接続部94をそれぞれ介して、左テンプルアーム80と右テンプルアーム82に接続されている。一実施形態では、電気接続部92、94は、ケーブル86に対して選択的に結合/結合解除するための結合手段を含む。
【0035】
図6は、人70に着用された電子トークシステム10の背面図である。電子トークシステム10は、人70の左首/肩74、右首/肩76の上に配置され、少なくとも部分的に首72の周りに配置される。電気ケーブル102は、電気ポート40を介して電子トークシステム10に接続され、接続部106で電子眼鏡の左テンプル100に接続されている。電気ケーブル102は、電子トークシステム10から電子眼鏡に電力を伝送することができる。電気ケーブル102は、電子トークシステム10から電子眼鏡にデータを伝送することができる。電気ケーブル102は、電子眼鏡から電子トークシステム10にデータを伝送することができる。
図10Aに示すように、一実施形態では、電子トークシステム10の電子部22は、電子眼鏡を動作させるために必要なコンピュータハードウェア300の全て(これに限定されないが、中央演算装置(CPU)302、揮発性および不揮発性メモリ304、データ記憶装置306)を含む。
図10Bに示すように、一実施形態では、電子眼鏡のCPU302、メモリ304およびデータ記憶装置306は、回路基板36と一体である。電子眼鏡のCPU302、メモリ304およびデータ記憶装置306が電子トークシステム10に配置されている実施形態では、電子眼鏡は、Wi-Fi等のローカルエリアネットワークを介して電子トークシステム10と繋がることができる。
【0036】
図7は、人70に着用された電子トークシステム10の斜視図である。人は電子眼鏡122を着用している。電子眼鏡122は、仮想現実眼鏡、拡張現実眼鏡、及び/又はニアアイディスプレイであり、これらは、少なくとも画像プロジェクタ124と、電気接続部118を有する右テンプルアーム120と、を備えている。一実施形態では、画像プロジェクタ124は、バーチャル像を生成するために角度的にエンコードされたビームの全範囲を生成するように、動作可能である。電気接続部118は電線アセンブリ126に接続される。電線アセンブリ126は、少なくともフレキシブルな電線部116と、オプションのストレインリリーフ114と、電線部112とから構成されている。電線アセンブリ126は、電気コネクタ110によって電子トークシステム10に電気的に接続されている。
【0037】
図8に示すように、人70は、右耳136にオーディオイヤホン54を装着することができる。イヤホン54は電線アセンブリ52に接続されている。電線アセンブリ52は、電気コネクタ130および外部オーディオ接続ポート50によって電子トークシステム10に接続されている。
【0038】
図9は、電子ヨークシステム140の斜視図である。電子ヨークシステム140は、右前部142、左前部144、右後部146、左後部148、および接続首部156を備えている。右前部142は、右フレキシブル部150によって右後部146に機械的に接続されている。左前部144は、左フレキシブル部152によって左後部148に機械的に接続されている。右前部142、左前部144、および接続首部156は、着用時に使用者の首のための空間158を画成する。右前部142、左前部144、右後部146、左後部148は、内部に再充電可能なバッテリーを備えることができる。接続首部156は、内部に1つまたは複数の電子回路基板を備えることができる。接続首部156は、外部電子機器(例えば電子眼鏡)に接続するための1つまたは複数の電気接続ポート(
図2Aを参照)をさらに含むことができる。
【0039】
右前部142、左前部144、右後部146、左後部148、および接続首部156は、電子ヨークシステム140を衣服(例えばコート)の下に着用できるように、ほぼ扁平な形状にすることができる。
【0040】
上記の実施形態の1つまたは複数の特徴を組み合わせて、図示されていない追加の実施形態を作成することができる。様々な実施形態を詳細に説明してきたが、それらは、限定ではなく例として提示されたことを理解されたい。開示された主題が、その範囲、精神、または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態、変形、および修正で具体化され得ることは、当業者には明らかであろう。したがって、上記の実施形態はすべての点で例示であって限定的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示され、その均等物の意味および範囲内にあるすべての変更は、その範囲に含まれることが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2021-07-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
前記第1、第2バッテリーは、前記
左右バッテリー部に対して着脱可能である、請求項2に記載のモバイル電子システム。
【国際調査報告】