(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-25
(54)【発明の名称】ユーザの消化管内に摂取可能薬剤を送達するためのデバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61J 3/07 20060101AFI20220217BHJP
【FI】
A61J3/07 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538943
(86)(22)【出願日】2020-01-02
(85)【翻訳文提出日】2021-07-08
(86)【国際出願番号】 IB2020050008
(87)【国際公開番号】W WO2020141469
(87)【国際公開日】2020-07-09
(32)【優先日】2019-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519098796
【氏名又は名称】ヴァイブラント リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ベン―ツール,リオール
(72)【発明者】
【氏名】モルナール,シャイ
(72)【発明者】
【氏名】シャバット,ロニ
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047CC15
4C047CC16
4C047GG10
4C047NN19
(57)【要約】
ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するためのデバイスおよび方法。本発明に係るデバイスは、振動型摂取可能カプセルと、中空薬剤収容室とを含む。振動型カプセルは、収容部と、収容部内に配置された振動攪拌機構と、電源と、制御要素とを含む。中空薬剤収容室は、カプセルの収容部と関連付けられ、少なくとも1つの開口部を含む。薬剤収容室の空洞は、内部に医薬錠剤が配置されるように構成される。開口部(複数も可)は、周囲環境と空洞との流体連通を可能にするように寸法設定される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するためのデバイスであって、
収容部と、
前記収容部内に配置され、振動動作モードにおいて、振動型胃腸カプセルを包囲する環境に前記収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
前記収容部内に配置され、前記振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
前記振動動作モードにおいて動作可能であるように前記振動攪拌機構を作動させるように適合された制御要素と
を含む振動型摂取可能カプセルと、
前記収容部と関連付けられ、少なくとも1つの開口部が形成された中空薬剤収容室と
を含み、
前記薬剤収容室の空洞は、内部に前記医薬錠剤が配置されるように寸法設定および構成され、
前記少なくとも1つの開口部は、前記薬剤収容室を包囲する環境と前記空洞との間の流体連通を可能にするように寸法設定および構成される、デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つの開口部は、前記医薬錠剤が前記空洞内に配置され、前記デバイスが前記ユーザの前記消化管内にある時、前記医薬錠剤の前記摂取可能薬剤が、前記ユーザの身体への送達のために、前記薬剤収容室を包囲する前記環境に入り込むように寸法設定および構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記振動型摂取可能カプセルの少なくとも1つの振動パラメータは、前記ユーザの血流内への前記摂取可能薬剤の吸収を促進するように設定される、請求項1~2のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つの振動パラメータは、振動周波数、累積振動期間、時間単位当たりの振動サイクル数、振動サイクル内の振動期間の持続時間、振動サイクル内の休止期間の持続時間、単一の振動サイクルの合計期間、および前記収容部によって前記環境に及ぼされる合力の少なくとも1つを備える、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記医薬錠剤が前記薬剤収容室の前記空洞内に配置されている時、前記医薬錠剤を前記収容部の方へ付勢するように適合された少なくとも1つの付勢機構を更に備える、請求項1~4のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つの付勢機構は、前記医薬錠剤の長手方向軸に沿って圧力を加えることによって前記医薬錠剤に付勢するように適合された少なくとも1つの長手方向付勢機構を備える、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つの付勢機構は、前記医薬錠剤の周囲に沿って径方向圧力を加えることによって前記医薬錠剤に付勢するように適合された少なくとも1つの径方向付勢機構を備える、請求項5または請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記振動型摂取可能カプセルを前記中空薬剤収容室に相互接続するために、前記振動型摂取可能カプセルの前記収容部は取付け機構を含み、前記薬剤収容室は対応する取付け機構を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記制御要素は、前記ユーザの前記消化管内で前記医薬錠剤から放出された前記摂取可能薬剤の推定吸収期間および実際の吸収期間の少なくとも1つの間に前記振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように、前記振動動作モードのタイミングまたは作動遅延時間を制御するように適合される、請求項1~8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記振動攪拌機構は、前記振動動作モードにおいて、前記収容部に、前記収容部の長手方向軸または前記長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼすことにより、前記収容部によって及ぼされる前記振動をもたらすように適合された径方向攪拌機構を少なくとも備える、請求項1~9のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記振動攪拌機構は、前記振動動作モードにおいて、前記収容部に、前記収容部の長手方向軸または前記長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすことにより、前記収容部によって及ぼされる前記振動をもたらすように適合された軸方向攪拌機構を少なくとも備える、請求項1~9のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記薬剤収容室は、前記振動型摂取可能カプセルに少なくとも部分的に取り付けられる、請求項1~11のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記薬剤収容室は、前記振動型摂取可能カプセルを少なくとも部分的に封入する、請求項1~12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記薬剤収容室は、内部に前記振動型摂取可能カプセルが配置された、前記少なくとも1つの開口部を含む中空カプセルを備える、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記薬剤収容室の前記空洞は、200mm
3~800mm
3、300mm
3~700mm
3、または400mm
3~600mm
3の範囲内の容積を有する、請求項1~14のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項16】
前記少なくとも1つの開口部は、前記医薬錠剤が欠けのない状態である間、前記空洞から取り出され得ないように寸法設定および構成される、請求項1~15のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項17】
前記少なくとも1つの開口部は、前記少なくとも1つの開口部を介して前記空洞内に前記医薬錠剤を挿入することが可能であるように寸法設定および構成される、請求項1~15のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項18】
使用中、前記少なくとも1つの付勢機構は、前記医薬錠剤からの前記摂取可能薬剤が前記空洞を包囲する前記環境に送達される間、前記医薬錠剤を前記収容部の方へ付勢し続けるように適合される、請求項5~17のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項19】
前記薬剤収容室は、生分解性を有する、請求項1~18のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項20】
前記薬剤収容室は、前記ユーザの前記消化管によって消化可能である、請求項1~19のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項21】
前記薬剤収容室は、可撓性である、請求項1~20のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項22】
前記収容部の少なくとも一部の外形は、前記医薬錠剤の外形と合致するように適合される、請求項1~21のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項23】
前記少なくとも1つの付勢機構は、少なくとも1つのプリロード式圧縮ばねを備える、請求項5~22のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項24】
前記少なくとも1つの付勢機構は、少なくとも1つの可撓性かつ弾性リーフを備える、請求項5~22のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項25】
前記摂取可能薬剤を含む前記医薬錠剤を更に備える、請求項1~24のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項26】
前記医薬錠剤は、
5mm以下、6mm以下、7mm以下、8mm以下、または9mm以下の径、
10mm以下の最大寸法、
100mm
3以下、150mm
3以下、200mm
3以下、250mm
3以下、または300mm
3以下の体積、および
3mm以下、4mm以下、または5mm以下の高さ
の少なくとも1つを有する、請求項25に記載のデバイス。
【請求項27】
前記医薬錠剤の前記摂取可能薬剤は、前記ユーザの胃で吸収可能である、請求項25~26のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項28】
前記医薬錠剤の前記摂取可能薬剤は、前記ユーザの小腸で吸収可能である、請求項25~26のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項29】
ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するために振動型摂取可能カプセルと関連付けられるように適合された中空薬剤送達室であって、内部に前記医薬錠剤が配置されるように寸法設定および構成され、前記中空薬剤送達室に形成された少なくとも1つの開口部を含み、
前記少なくとも1つの開口部は、前記中空薬剤送達室を包囲する環境間の流体連通を可能にするように寸法設定および構成される、中空薬剤送達室。
【請求項30】
ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するために中空薬剤送達室と関連付けられるように適合された振動型摂取可能カプセルであって、
前記中空薬剤送達室の対応する取付け機構に相互接続するために適合された取付け機構を含む収容部と、
前記収容部内に配置され、振動動作モードにおいて、前記振動型摂取可能カプセルを包囲する環境に前記収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
前記収容部内に配置され、前記振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
前記振動動作モードにおいて動作可能であるように前記振動攪拌機構を作動させるように適合された制御要素と
を含み、
前記振動攪拌機構の少なくとも1つの振動パラメータは、前記ユーザの血流内への前記摂取可能薬剤の吸収を促進するように設定される、振動型摂取可能カプセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年1月3日に出願された、DEVICE AND METHOD FOR DELIVERING AN INGESTIBLE MEDICAMENT INTO THE GASTROINTESTINAL TRACT OF A USERと題された英国特許出願第1900082.7号からの優先権を得るものである。
【0002】
本発明は、一般に、ユーザの体内に摂取可能薬剤を送達するためのデバイスおよび方法に関し、特に、振動型カプセルを含む摂取可能薬剤のそのような送達に関するデバイスおよび方法に関する。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施形態によると、ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するためのデバイスが提供され、このデバイスは、
収容部と、
収容部内に配置され、振動動作モードにおいて、振動型胃腸カプセルを包囲する環境に収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
収容部内に配置され、振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
振動動作モードにおいて動作可能であるように振動攪拌機構を作動させるように適合された制御要素と
を含む振動型摂取可能カプセルと、
収容部と関連付けられ、薬剤収容室に形成された少なくとも1つの開口部を有する中空薬剤収容室と
を含み、
薬剤収容室の空洞は、内部に医薬錠剤が配置されるように寸法設定および構成され、
少なくとも1つの開口部は、薬剤収容室を包囲する環境と空洞との間の流体連通を可能にするように寸法設定および構成される。
【0004】
本発明の実施形態によると、ユーザの消化管内に摂取可能薬剤を送達する方法が提供され、この方法は、
ユーザによる摂取のために、上述したようなデバイスをユーザに提供することと、
ユーザがデバイスを摂取した後、ユーザの消化管内での摂取可能薬剤の推定吸収期間および実際の吸収期間の少なくとも1つの間に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように振動型摂取可能カプセルを制御することと
を含む。
【0005】
本発明の実施形態によると、ユーザの消化管内に摂取可能薬剤を送達する方法が提供され、この方法は、
本明細書で説明するようなデバイスをユーザに提供することと、
医薬錠剤を薬剤収容室の空洞内に挿入することと、
空洞内に配置された医薬錠剤を有するデバイスをユーザが摂取した後、ユーザの消化管内での摂取可能薬剤の推定吸収期間および実際の吸収期間の少なくとも1つの間に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように振動型摂取可能カプセルを制御することと
を含む。
【0006】
本発明の実施形態によると、ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するために振動型摂取可能カプセルと関連付けられるように適合された中空薬剤送達室が提供され、この中空薬剤送達室は、内部に医薬錠剤が配置されるように寸法設定および構成され、中空薬剤送達室に形成された少なくとも1つの開口部を含み、
少なくとも1つの開口部は、中空薬剤送達室を包囲する環境間の流体連通を可能にするように寸法設定および構成される。
【0007】
本発明の実施形態によると、ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するために中空薬剤送達室と関連付けられるように適合された振動型摂取可能カプセルが提供され、この振動型摂取可能カプセルは、
中空薬剤送達室の対応する取付け機構に相互接続するための取付け機構を含む収容部と、
収容部内に配置され、振動動作モードにおいて、振動型胃腸カプセルを包囲する環境に収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
収容部内に配置され、振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
振動動作モードにおいて動作可能であるように振動攪拌機構を作動させるように適合された制御要素と
を含み、
振動攪拌機構の少なくとも1つの振動パラメータは、摂取可能薬剤のユーザの血流内への吸収を促進するように設定される。
【0008】
本発明の実施形態によると、ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するための方法が提供され、この方法は、
収容部と、
収容部内に配置され、振動動作モードにおいて、振動型胃腸カプセルを包囲する環境に収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
収容部内に配置され、振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
振動動作モードにおいて動作可能であるように振動攪拌機構を作動させるように適合された制御要素と
を含む振動型摂取可能カプセルを提供することと、
少なくとも1つの開口部が形成された中空薬剤収容室を収容部と関連付けることと、
中空薬剤収容室内に医薬錠剤を挿入することと、
振動型摂取可能カプセル、中空薬剤収容室、および医薬錠剤のアセンブリをユーザによって摂取することと、
ユーザがアセンブリを摂取した後、ユーザの消化管内での摂取可能薬剤の推定吸収期間および実際の吸収期間の少なくとも1つの間に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように振動型摂取可能カプセルを制御することと
を含む。
【0009】
上記説明は、添付図面(1~9)と関連して取り上げた場合、以下に示す本発明の詳細な説明から、より容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る、ユーザの消化管内に摂取可能薬剤を送達するためのデバイスの概略ブロック図である。
【
図2A-B】それぞれ、本発明の実施形態に係る、ユーザの消化管内に摂取可能薬剤を送達するための、内部に摂取可能薬剤を含む医薬錠剤が配置されたデバイスの第1の実施形態の斜視図および平面側面図である。
【
図3A-B】それぞれ、内部に医薬錠剤が配置された
図2のデバイスの全体斜視断面図および部分斜視断面図である。
【
図4A-B】それぞれ、内部に医薬錠剤が配置された
図2のデバイスの全体平面断面図および部分平面断面図である。
【
図5A-B】それぞれ、その使用中の2つの時間における
図2のデバイスの部分断面図である。
【
図6A-B】それぞれ、本発明の他の実施形態に係る、その使用中の2つの時間における、
図2のデバイスと同様であり径方向医薬錠剤付勢機構を有するデバイスの部分断面図である。
【
図7A-7B】それぞれ、本発明のまた他の実施形態に係る、ユーザの消化管内に摂取可能薬剤を送達するための、内部に摂取可能薬剤を含む医薬錠剤が配置されたデバイスの第2の実施形態の斜視図および平面図である。
【
図8A-8B】それぞれ、内部に医薬錠剤が配置された
図7Aおよび7Bのデバイスの全体平面断面図および部分平面断面図である。
【
図9】本発明に係る、
図1~8Bのデバイスのいずれか1つの使用に基づく、ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するための方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ユーザの体内へ摂取可能薬剤を送達するための発明的なデバイスおよび方法、特に、振動型カプセルを含む、摂取可能薬剤のそのような送達のためのデバイスおよび方法の原理は、図面およびそれに伴う説明を参照して、より良く理解され得る。
【0012】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳しく説明する前に、本発明は、本出願において、以下の説明に記載された、または図面に示された構成要素の構造および配置の細部に限定されるものではないことを理解すべきである。本発明は、他の実施形態であること、または様々な方法で実施または実行されることが可能である。また、本明細書において用いられる表現および用語は、説明を目的としており、限定的なものと見なされてはならない。
【0013】
本出願の目的に関し、「ユーザ」という用語は、人間に関する。
【0014】
本出願の目的に関し、「振動型摂取可能カプセル」という用語は、カプセルの振動プロトコルに従って少なくとも1分の累積期間にわたり少なくとも間欠的に振動するように適合された摂取可能カプセルに関する。
【0015】
本出願の目的に関し、「振動攪拌機構」という用語は、たとえばモータ駆動型偏心重錘またはモータ駆動型振り子などのモータ駆動型撹拌器を含む、振動する、またはその近傍の要素を振動させる任意の種類の機構に関する。
【0016】
本出願の目的に関し、「間欠作動型振動攪拌機構」という用語は、振動し、またはその近傍の要素を振動させ、特定の時間に動作可能であり、他の時間には振動せず、またはその近傍の要素を振動させない振動攪拌機構に関し、その作動時間は、振動攪拌機構を制御する制御要素または他の制御ユニットによって選択される。
【0017】
本出願の目的に関し、「制御要素」という用語およびその等価語である「コントローラ」は、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体と機能的に関連付けられた処理ユニットを含む、カプセルの機械部品および/または電気部品の動作を制御するための構成要素に関する。記憶媒体は、処理ユニットによって実行されると、処理ユニットに、カプセルの機械部品および/または電気部品の動作を制御する動作を実行させる命令を格納する。たとえば、命令は、特定の時間、周波数、サイクルで、および/または特定の期間にわたり振動攪拌機構の動作を作動させる命令を含んでよい。制御要素は、記憶媒体に格納された特定の命令の実行をトリガするために用いられ得る入力を受信するためのトランシーバと機能的に関連付けられ、またはトランシーバを含んでよい。
【0018】
本出願の目的に関し、「付勢機構」という用語は、第2の要素の位置が構造またはデバイスの係止点に対し変化した場合でも、第2の要素に継続的な圧力を加えるように適合された任意の構造またはデバイスに関する。付勢機構は、たとえば圧縮ばね、ばね負荷式リーフおよび/または可撓性リーフ、プランジャなどのばねを含む。
【0019】
本出願の目的に関し、「振動プロトコル」という用語は、振動型摂取可能カプセルの間欠作動型振動攪拌機構の振動パラメータを指定するプロトコルに関する。一般に、振動プロトコルは、振動を開始するための作動遅延時間(たとえば、カプセルの「初期」作動と、振動攪拌機構の最初の作動との間の期間)、振動速度(毎時の振動サイクル数)、各振動サイクルに関する振動期間および休止期間、振動周波数、振動によって及ぼされる力の量などに関する。
【0020】
本出願の目的に関し、「治療手順」という用語は、一般に治療を行う医師または医療従事者によって定められる、振動型摂取可能カプセルを利用する治療のパラメータに関する。たとえば、治療手順は、特定の期間内に摂取されるカプセルの数(たとえば1週間に3カプセル、1日に2カプセル)、カプセルを摂取すべき頻度、カプセルを摂取すべき時間帯、カプセルを食事とともに摂取すべきか食事なしで摂取すべきか、などを含んでよい。
【0021】
本出願の目的に関し、「治療プロトコル」という用語は、振動型摂取可能カプセルを用いるユーザの治療の全態様に関し、治療手順ならびにユーザを治療するために用いられる振動プロトコルを含む。
【0022】
本出願の目的に関し、「作動入力」という用語は、カプセルの入力を処理および/または追加の構成要素を制御することができるように、制御要素またはカプセルの制御要素にそれ自体を作動させる、制御要素または振動型摂取可能カプセルの制御要素によって受信される入力に関する。作動入力は、たとえばカプセルが作動すべき特定の条件を感知するセンサなど、カプセルの一部を形成する要素から、またはたとえば遠隔制御要素などの遠隔ソースから、たとえばカプセルに送信される信号、カプセルに及ぼされる磁場、カプセルに及ぼされる特定の運動、または遠隔ソースからカプセルに提供される他の任意の種類の入力によって受信され得る。
【0023】
本出願の目的に関し、振動型摂取可能カプセルは、カプセルが、カプセルのバッテリ寿命を保つことが意図された保管状態である時、「非動作状態」であると言われる。非動作状態において、たとえば特定のセンサ、トランシーバ、および/またはタイミング機構など、作動入力を受信または提供することが意図されたカプセルの構成要素は、少なくとも最小程度にアクティブであってよい。ただし、非動作状態において、振動は起こらず、カプセルの振動を制御する制御要素は非アクティブである。
【0024】
本出願の目的に関し、振動型摂取可能カプセルは、カプセルの制御要素が入力およびデータを処理し、カプセルの振動攪拌機構を振動させ、またはその近傍の要素に振動を起こさせ得る時、「動作状態」であると言われる。
【0025】
本出願の目的に関し、「摂取可能薬剤」は、胃、小腸、および大腸の内部、より一般的には胃または小腸の内部から血流に少なくとも部分的に吸収可能である。
【0026】
本出願の目的に関し、「部分的に吸収可能」という用語は、(酸、酵素などを含む)消化管内の環境が、「部分的に吸収可能」な特性をもたらすために摂取された薬剤を化学的に変化させ得る可能性を含むことが意図される。
【0027】
本出願の目的に関し、「医薬錠剤」という用語は、摂取可能薬剤が既定の閉曲線を維持する任意の剤形の摂取可能薬剤に関する。これは、丸薬、錠剤、カプセル、液体ゲルカプセル、または圧縮粉末を含んでよい。
【0028】
本出願の目的に関し、物質または薬品の商品名の開示は、対応するジェネリック物質または薬品の開示、および、市販の物質または薬品および/または対応するジェネリック物質または薬品内の有効成分(複数も可)の開示であることが意図される。
【0029】
本出願の目的に関し、推定吸収時間は、以下のように決定され得る。
(i)胃において吸収される摂取可能薬剤は、摂取可能薬剤の摂取時間から0.5~1.5時間の範囲内の推定吸収時間を有する。
(ii)小腸において吸収される摂取可能薬剤は、摂取可能薬剤の摂取時間から1.0~5時間の範囲内の推定吸収時間を有する。
(iii)胃および小腸の両方において吸収される摂取可能薬剤は、摂取可能薬剤の摂取時間から0.5~5時間の範囲内の推定吸収時間を有する。
(iv)大腸において吸収される摂取可能薬剤は、摂取可能薬剤の摂取時間から4時間以上、より一般的には4~30時間、6~30時間、6~20時間、または8~20時間の範囲内の推定吸収時間を有する。
【0030】
特定の摂取可能薬剤が血流に吸収される消化管内の位置は、多くの場合、公知である。この位置は、特定の摂取可能薬剤の製造業者および/または販売業者によって提供され、またはそれらに既知であってよい。代替または追加として、この位置は、医師および薬剤師を含む関連医療者に、特にユーザの医療者に既知であってよい。
【0031】
本出願の目的に関し、実際の吸収時間は、当業者に既知である承認された臨床手順に従って、体内または体外で、臨床データから決定され得る。実際の吸収はある期間にわたりもたらされるので、「実際の吸収時間」または「実際の吸収期間」は、吸収の20%~80%が生じる期間によって定義され得る。そのようなデータがない場合、「実際の吸収時間」または「実際の吸収期間」は、「ピーク」の実際の吸収時間を決定し、ピーク時間の前後1時間までの期間をまとめることによって定義され得る。
【0032】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群」という用語は、パーキンソン病、またはそれに伴う神経変性の症状を含むことが意図される。
【0033】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群」という用語は、進行性核上性麻痺、またはそれに伴う神経変性の症状を含むことが意図される。
【0034】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群」という用語は、大脳皮質基底核変性症、またはそれに伴う神経変性の症状を含むことが意図される。
【0035】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群」という用語は、多系統萎縮症、またはそれに伴う神経変性の症状を含むことが意図される。
【0036】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群」という用語は、(多系統変性症障害としても知られている)パーキンソンプラス症候群、またはそれに伴う神経変性の症状を含むことが意図される。
【0037】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群」という用語は、被験者が、震え、姿勢動揺、および無動または動作緩慢というパーキンソン病の典型的特徴の少なくとも1つ(一般に2つまたは3つ以上)を示す任意の神経変性疾患を含むことが意図される。
【0038】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群」という用語は、被験者がドパミン治療に好反応を示す任意の神経変性疾患を含むことが意図される。
【0039】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群」という用語は、特定の被験者が抗コリン薬治療に好反応を示す任意の神経変性疾患を含むことが意図される。
【0040】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群」という用語は、罹患者または被験者を治療するためにドパミン治療が臨床的に用いられる任意の神経変性疾患を含むことが意図される。
【0041】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群」という用語は、罹患者または被験者を治療するために抗コリン薬治療が臨床的に用いられる任意の神経変性疾患を含むことが意図される。
【0042】
本出願の目的に関し、「パーキンソン病」(PD)という用語は、神経変性疾患の当業者によって用いられるように意図される。PDは、ドパミンを生成する脳細胞の低下に起因するとされている。パーキンソン病の初期徴候および症状は、震え(または動揺)、動作の緩慢、身体の硬直または凝り、および歩行の問題の少なくとも1つを含む。
【0043】
本出願の目的に関し、「パーキンソン症候群の治療」という用語および同種のものは、(i)パーキンソン症候群(たとえばPD)の始まりを遅らせること、(ii)パーキンソン症候群(たとえばPD)の進行を緩和すること、および(iii)パーキンソン症候群(たとえばPD)の状態を管理することの少なくとも1つを指す。
【0044】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、慢性または急性便秘、またはそれに伴う症状を含むことが意図される。
【0045】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、胃不全麻痺、またはそれに伴う症状を含むことが意図される。
【0046】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、クローン病、またはそれに伴う症状を含むことが意図される。
【0047】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、慢性または急性下痢、またはそれに伴う症状を含むことが意図される。
【0048】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、大腸炎、またはそれに伴う症状を含むことが意図される。
【0049】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、消化不良または嚥下障害、またはそれに伴う症状を含むことが意図される。
【0050】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、ヒルシュスプルング病、またはそれに伴う症状を含むことが意図される。
【0051】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、過敏性腸症候群、またはそれに伴う症状を含むことが意図される。
【0052】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、被験者が浸透性胃腸治療に好反応を示す任意の疾患を含むことが意図される。
【0053】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、特定の被験者が大便軟化治療に好反応を示す任意の疾患を含むことが意図される。
【0054】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、特定の被験者が胃腸収縮誘発治療に好反応を示す任意の疾患を含むことが意図される。
【0055】
本出願の目的に関し、「消化管の病気」という用語は、被験者が胃腸液吸収誘発治療に好反応を示す任意の疾患を含むことが意図される。
【0056】
本出願の目的に関し、消化管の病気に関する「状態を管理する」という用語は、特に、たとえば消化管の病気の治療に使用される薬剤(たとえばリナクロチド(Linzess(登録商標))などの薬剤の血流内への吸収を増加させることを含むことが意図される。そのような状態管理は、(i)増加した吸収に起因する薬剤効果の増加、および(ii)増加した薬剤吸収効果に起因する投薬量の低減の少なくとも1つによって示され得る。
【0057】
本出願の目的に関し、パーキンソン症候群および同種のものに関する「状態を管理する」という用語は、特に、たとえばパーキンソン症候群の治療に使用される薬剤(たとえばレボドパ)などの薬剤の血流内への吸収を増加させることを含むことが意図される。そのような状態管理は、(i)増加した吸収に起因する薬剤効果の増加、および(ii)増加した薬剤吸収効果に起因する投薬量の低減の少なくとも1つによって示され得る。
【0058】
本出願の目的に関し、第2の要素が第1の要素内に配置され、第1の要素が第2の要素を完全に包囲する場合、第1の要素は第2の要素を封入すると言われる。第2の要素は必ずしも第1の要素に取り付けられる必要はなく、第1の要素内で第1の要素に対し可動であってよいが、第1の要素に取り付けられてもよい。
【0059】
本出願の目的に関し、第2の要素の外側表面の少なくとも一部が第1の要素によって覆われ、または第1の要素に包囲される場合、第1の要素は第2の要素を部分的に封入すると言われる。第2の要素は必ずしも第1の要素に取り付けられる必要はなく、第1の要素内で第1の要素に対し可動であってよいが、第1の要素に取り付けられてもよい。
【0060】
ここで、図面を参照すると、
図1は、本発明の実施形態に係る、ユーザの消化管内に医薬錠剤102内の摂取可能薬剤を送達するためのデバイス100の概略ブロック図である。
【0061】
図1に示すように、デバイス100は、振動型摂取可能カプセル110を含む。カプセル110は、長手方向軸113に沿って配置され、内部に振動攪拌機構114が設けられたカプセル収容部またはシェル112を含む。制御要素116は、振動攪拌機構114の動作を制御するように適合され、少なくとも1つの電源118が、振動攪拌機構114および制御要素116へ電力を供給する。
【0062】
中空薬剤収容室120は、カプセル収容部112と関連付けられる。薬剤収容室120は、内部に医薬錠剤102が配置されるように寸法設定および構成された空洞122を画定する。少なくとも1つの開口部124が薬剤収容室120に形成され、開口部は、薬剤収容室120を包囲する環境と空洞122との間の流体連通を可能にするように寸法設定および構成される。
【0063】
いくつかの実施形態において、開口部124は、医薬錠剤102が空洞122内に配置され、デバイス100がユーザの消化管内にある時、医薬錠剤102の摂取可能薬剤が、ユーザの身体への送達のために薬剤収容室120を包囲する環境に入り込むように寸法設定および構成される。
【0064】
いくつかの実施形態において、薬剤収容室120は、医薬錠剤102が空洞122内に配置された時、医薬錠剤102をカプセル110のカプセル収容部112の方へ付勢するように適合された少なくとも1つの付勢機構126も含む。以下で更に詳しく説明するように、付勢機構126は、たとえば圧縮ばね、ばね負荷式リーフ、プリロード式プランジャなど、任意の種類のばねまたはばね性要素、および/または任意の種類のプリロード要素を含んでよい。
【0065】
特にカプセル110に関して、電源118は、たとえば1または複数のアルカリ電池または酸化銀電池、一次電池、充電式電池、キャパシタ、および/またはスーパーキャパシタなど、任意の適当な電源であってよい。
【0066】
間欠作動型振動攪拌機構114は、(第1の動作モードとも称される)振動動作モードおよび(第2の動作モードとも称される)休止モードを有するように適合される。振動動作モードにおいて、間欠作動型振動攪拌機構114は、カプセル収容部112が、カプセル110を包囲する環境および/またはデバイス100に振動を及ぼすように、カプセル収容部112に力を及ぼすように適合される。
【0067】
いくつかの実施形態において、カプセル110は、制御要素116にカプセルを非動作状態から動作状態へ移行させる作動入力を受信するまで、非動作状態である。
【0068】
いくつかの実施形態において、制御要素116は、電源118によって給電され、たとえば作動入力が受信されてから経過した期間またはユーザがカプセル110を摂取してから経過した期間などの少なくとも1つの時間特性を追跡するように適合されたタイミング機構130と機能的に関連し、またはこれを含む。
【0069】
いくつかの実施形態において、カプセル110は、カプセル110の環境を感知するための任意のセンサを有さない。いくつかのそのような実施形態において、制御要素116は、作動入力の受信に応答して、所定の遅延時間待機し、所定の遅延時間の後、上記第1の振動動作モードで動作するように振動攪拌機構114を作動させるように適合される。
【0070】
たとえば
図1に示す実施形態などの他の実施形態において、カプセル110は更に、制御要素116と機能的に関連する少なくとも1つのセンサ132を含む。少なくとも1つのセンサ132は、カプセル110内またはカプセル110の環境内の少なくとも1つのパラメータを感知するように適合されてよく、温度センサ、照明センサ、湿度センサ、圧力センサ、加速度計、または他の任意の適当なセンサを含んでよい。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのセンサ132は、カプセル110内またはその近傍における特定の状態を識別し、状態の識別に応答して制御要素116に作動入力を提供するように適合される。たとえば、いくつかの実施形態において、状態は、カプセル110を摂取するユーザを示すものである。
【0071】
たとえば、いくつかの実施形態において、センサ132は、照明環境(たとえば人間の体外)から暗環境(たとえば人間の体内)へのカプセル110の移行を識別し、そのような移行の識別に応答して作動入力を提供するように適合された照明センサを含んでよい。
【0072】
他の例として、いくつかの実施形態において、センサ132は、カプセル110またはデバイス100に対しユーザによって実行された作動運動を識別し、そのような移行の識別に応答して作動入力を提供するように適合された、たとえば加速度計などの運動または加速センサを含んでよい。胃腸カプセルに関する作動入力を提供する加速度計の例は、全ての目的に関して参照によって本明細書に全体が記載されたものとして組み込まれる米国特許第10,314,514号に記載される。
【0073】
他の例として、いくつかの実施形態において、センサ132は、ユーザの咽頭を通るカプセルの移動を示す、カプセル110またはデバイス100に加わる圧力を識別し、そのような圧力の識別に応答して作動入力を提供するように適合された圧力センサを含んでよい。
【0074】
更なる例として、いくつかの実施形態において、センサ132は、周囲温度を有するエリア(たとえば人間の体外)から人間の体温を有するエリアへのカプセル110またはデバイス100の移行を識別し、そのような移行の識別に応答して作動入力を提供するように適合された温度センサを含んでよい。
【0075】
更なる例として、いくつかの実施形態において、センサ132は、乾燥エリア(たとえば人間の体外)から湿潤エリア(たとえば人間の体内)へのカプセル110またはデバイス100の移行を識別し、そのような移行の識別に応答して作動入力を提供するように適合された湿度センサを含んでよい。
【0076】
当業者には理解されるように、センサ132は、必ずしも
図1に示すようにカプセル110内に配置される必要はなく、デバイス100内の任意の場所、たとえば薬剤収容室120の空洞122内、カプセル110の外側、またはデバイス100の外側に配置されてよい。
【0077】
いくつかの実施形態において、デバイス100は、デバイス100およびカプセル110から遠隔であってよく、カプセルに1または複数の入力を提供するように適合された制御ユニット140と機能的に関連してよい。いくつかのそのような実施形態において、カプセル110は、制御要素116と機能的に関連し、制御ユニット140の入力提供機構142からの入力を受信するように適合された遠隔入力受信機構136を更に含む。
【0078】
いくつかの実施形態において、制御ユニット140は、たとえば制御命令がカプセル110に提供されてから経過した期間などの少なくとも1つの時間特性を追跡するように適合されたタイミング機構146を更に含んでよい。
【0079】
いくつかの実施形態において、制御ユニット140は、たとえばユーザ、ユーザを治療している医療従事者、またはユーザの介護人などのユーザからの入力を受信するように適合された、たとえばキーボード、タッチスクリーン、またはタッチパッドなどのユーザ入力受信機148を更に含んでよい。
【0080】
制御ユニット140は、任意の適当な種類の制御ユニットであってよい。いくつかの実施形態において、制御ユニットは、適当に構成されたスマートフォンまたはタブレットコンピュータであってよい。
【0081】
いくつかのそのような実施形態において、制御ユニット140は、たとえば無線周波数(RF)通信またはBluetooth(登録商標)通信などの短距離無線通信法を用いて、入力提供機構142から遠隔入力受信機構136へ入力を遠隔送信することによって、カプセル110に入力を提供してよい。カプセルに入力を提供するためのそのような機構の一例は、全ての目的に関して参照によって本明細書に全てが記載されたものとして組み込まれる米国特許第10,478,373号において説明される。
【0082】
いくつかの実施形態において、制御ユニット140は、カプセル110の制御要素116に作動入力を提供するように適合される。いくつかのそのような実施形態において、制御ユニット140は、カプセル110を含むデバイス100をユーザが摂取する前に作動入力を提供するが、他の実施形態において、制御ユニット140は、ユーザによるデバイス100およびカプセル110の摂取後に作動入力を提供する。
【0083】
振動攪拌機構114の特徴に関して、振動攪拌機構は、間欠的に作動され、カプセル収容部112に適当な力を加えることができる任意の適当な機構であってよい。
【0084】
いくつかの実施形態において、間欠作動型振動攪拌機構114は、カプセル収容部112に、収容部112の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼすように適合された径方向攪拌機構を含んでよい。たとえば、径方向攪拌機構は、実質的に、全ての目的に関して参照によって本明細書に全てが記載されたものとして組み込まれる米国特許第9,707,150号において説明されるように、上記バッテリによって給電される電気モータのシャフトに取り付けられた不平衡重りを含んでよい。
【0085】
いくつかの実施形態において、間欠作動型振動攪拌機構114は、カプセル収容部112に、収容部112の長手方向軸に対し軸方向に径方向力を及ぼすように適合された軸方向攪拌機構を含んでよい。たとえば、軸方向攪拌機構は、バッテリによって給電される電気モータと、電気モータと関連付けられ電気モータによって駆動される付勢機構とを含んでよく、付勢機構は、実質的に米国特許第9,707,150号において説明されるように、上記軸方向力を及ぼすように適合される。いくつかの実施形態において、付勢機構は反対方向に軸方向力を及ぼすように適合される。いくつかの実施形態において、付勢機構は、軸方向力の少なくとも一部をノッキングモードで伝達するように適合される。
【0086】
いくつかの実施形態において、間欠作動型振動攪拌機構114によって、振動動作モードのカプセル収容部112に及ぼされる力は、収容部の長手方向軸に対して径方向の径方向力および長手方向軸に対して軸方向の軸方向力を含む。いくつかの実施形態において、単一の攪拌機構が、径方向力および軸方向力の両方を及ぼす。他の実施形態において、1つの攪拌機構によって軸方向力が及ぼされ、他の別の攪拌機構によって径方向力が及ぼされ、両方の攪拌機構が、間欠作動型振動攪拌機構114の一部を形成する。
【0087】
いくつかの実施形態において、間欠作動型振動攪拌機構114は、カプセル収容部112に磁場および径方向力を及ぼすように適合されたロータに取り付けられた磁石を含んでよい。たとえば、そのような磁気振動攪拌機構は、全ての目的に関して参照によって本明細書に全てが記載されたものとして組み込まれる米国特許出願公開第2016/0310357号において説明される。
【0088】
いくつかの実施形態において、収容部112は、第1および第2の部材を含んでよく、振動攪拌機構114は、実質的に、全ての目的に関して参照によって本明細書に全てが記載されたものとして組み込まれる米国特許第9,078,799号において説明されるように、収容部の第1の部材を収容部の第2の部材と反対方向に動かすことによって振動をもたらすように適合された機構を含んでよい。
【0089】
いくつかの実施形態において、収容部112は、たとえば全ての目的に関して参照によって本明細書に全てが記載されたものとして組み込まれる2016年6月16日に出願された中国特許出願第105997466号において説明されるように、カプセルの近傍に振動をもたらすために振り子を利用する振動攪拌機構114を含んでよい。
【0090】
いくつかの実施形態において、または場合によっては、制御要素116は、摂取可能薬剤のユーザの血流への吸収を促進するために振動攪拌機構114を制御し、特に、振動攪拌機構114の少なくとも1つの振動パラメータを設定するように適合される。たとえば、摂取可能薬剤の吸収は、医薬錠剤を、より小さく吸収されやすい片に分解する振動によって促進され得る。他の例として、摂取可能薬剤の吸収は、摂取可能薬剤の乳化を促進する振動によって促進され得る。また他の例として、摂取可能薬剤の吸収は、摂取可能薬剤の疎水性相に、より小さな気泡を形成させることにより、吸収するための疎水性相の表面積を増加させる振動によって促進され得る。他の例として、摂取可能薬剤の吸収は、より大部分の摂取可能薬剤を環境に触れさせる振動によって促進され得る。
【0091】
いくつかの実施形態において、または場合によっては、制御要素116は、カプセルが環境に力を加えることにより消化管内で消化管壁の機械的刺激がもたらされるように振動攪拌機構114を制御するように適合され得る。
【0092】
いくつかのそのような実施形態において、以下で更に詳しく説明するように、少なくとも1つの振動パラメータは、振動周波数、累積振動期間、時間単位当たりの振動サイクル数、振動サイクル内の振動期間の持続時間、振動サイクル内の休止期間の持続時間、単一の振動サイクルの合計期間、および上記収容部によって上記環境に及ぼされる合力の少なくとも1つを含む。
【0093】
いくつかの実施形態において、制御要素116は、ユーザの消化管内で医薬錠剤102から放出された摂取可能薬剤の推定吸収期間内に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように、振動攪拌機構114の振動動作モードのタイミングまたは作動遅延時間を制御するように適合される。
【0094】
いくつかの実施形態において、制御要素116は、ユーザの消化管内で医薬錠剤102から放出された摂取可能薬剤の実際の吸収期間内に振動動作モードが少なくとも部分的に生じるように、振動攪拌機構114の振動動作モードのタイミングまたは作動遅延時間を制御するように適合される。
【0095】
振動動作モードにおいて、間欠作動型振動攪拌機構114は、複数の振動サイクルを有するように適合され、各サイクルは、振動期間の後に休止期間を含む。振動期間中のみ、振動攪拌機構114によってカプセル収容部112に力が及ぼされ、その結果、カプセル収容部112は、振動期間中しか、その環境に力を及ぼさない。
【0096】
いくつかの実施形態において、毎時振動サイクル数は、20~400、40~400、60~400、80~400、40~380、60~380、80~380、40~360、60~360、80~360、100~360、100~330、100~300、100~280、100~250、100~220、100~200、120~300、120~280、120~250、120~220、120~200、150~300、150~280、150~250、150~220、170~300、170~250、170~220、または170~200の範囲内である。
【0097】
いくつかの実施形態において、休止期間は、振動期間より長い。
【0098】
いくつかの実施形態において、振動期間は、0.1秒~10秒、1秒~10秒、1秒~9秒、2秒~9秒、3秒~9秒、3秒~8秒、3秒~7秒、3秒~6秒、4秒~6秒、または5秒~6秒の範囲内である。
【0099】
いくつかの実施形態において、休止期間は、1秒~180秒、3秒~180秒、5秒~180秒、5秒~150秒、5秒~120秒、8秒~100秒、8秒~30秒、10秒~80秒、10秒~70秒、10秒~60秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、10秒~20秒、または15秒~20秒の範囲内である。
【0100】
いくつかの実施形態において、振動サイクルの合計期間は、1.1秒~200秒、5秒~200秒、10秒~200秒、10秒~150秒、10秒~100秒、10秒~80秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、15秒~50秒、15秒~40秒、15秒~30秒、または15秒~25秒の範囲内である。
【0101】
いくつかの実施形態において、振動動作モードの累積期間または振動サイクルが発生している累積期間は、1時間~12時間、2時間~10時間、2時間~8時間、2時間~6時間、2時間~4時間、または2時間~3時間の範囲内である。振動サイクルの累積期間は、電源118の特性に依存し得ることが理解される。
【0102】
当業者には理解されるように、振動動作モードは、振動攪拌機構114が、たとえば30分である第1の期間にわたり振動動作モードで動作可能であり、その後、たとえば1時間である第2の期間にわたり任意の振動サイクルを有し、その後、たとえば2時間である第3の期間にわたり振動モードで動作可能であり振動サイクルを有するように、間欠的または断続的であってよい。累積期間は、振動攪拌機構114が振動モードで動作可能であり、振動サイクルの振動期間および休止期間を含む振動サイクルを含んでいた全ての期間の合計に関する。
【0103】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構114は、カプセル収容部112によってその環境に及ぼされる合力が50重量グラム(gf)~600gf、50gf~550gf、100gf~550gf、100gf~500gf、150gf~500gf、200gf~500gf、または200gf~450gfの範囲内であるように、カプセル収容部112に力を及ぼすように構成される。
【0104】
いくつかの実施形態において、振動攪拌機構114は、10Hz~650Hz、15Hz~600Hz、20Hz~550Hz、30Hz~550Hz、50Hz~500Hz、70Hz~500Hz、100Hz~500Hz、130Hz~500Hz、または150Hz~500Hzの範囲内のカプセル収容部112振動周波数を得るためにカプセル収容部112に上記力を及ぼすように構成される。
【0105】
たとえば特定のカプセルに与えることができる特定の周波数および力の範囲などのカプセルの正確な仕様は、電源118および振動攪拌機構114の仕様に依存することが理解される。
【0106】
特定のカプセルが、カプセルの様々な振動サイクルにおいてカプセルによって様々な振動周波数が得られ、および/または様々な合力が及ぼされ得るように制御要素116によって制御され得ることが更に理解される。ユーザ間の生来の差異により、単一のカプセルの様々な振動サイクルにおける複数の様々なパラメータの使用は、振動サイクルの少なくともいくつかにおいてカプセルの作動パラメータが各特定のユーザに関する最適パラメータに到達し、または近付く確率がより高くなるので、それらユーザの個人的な最適治療が同じではない場合でも、カプセルが複数のユーザを適切に治療することを可能にする。
【0107】
制御要素116は、間欠作動型振動攪拌機構114の動作を制御するように適合される。そのような制御は、振動攪拌機構114によって加えられる力、到達する振動周波数、振動攪拌機構114が振動動作モードで動作する回数、各振動サイクルの振動期間、各振動サイクルの休止期間、振動サイクル期間、および振動攪拌機構の累積振動期間のいずれか1または複数の制御を含んでよい。
【0108】
いくつかの実施形態において、制御要素116は、デバイス100およびカプセル110の摂取またはカプセルの作動の前、またはデバイスおよびカプセルがユーザの消化管を通過する間、制御ユニット140から、所望の振動プロトコルに関する情報を受信するように適合される。たとえば、情報は、たとえば短距離無線通信法を用いて、制御ユニット140から制御要素116へ遠隔送信され得る。いくつかの実施形態において、情報は、振動プロトコルをもたらすための振動パラメータのリストとして送信される。いくつかの実施形態において、情報は、第1の振動プロトコルをもたらすための実行可能コードとして送信される。
【0109】
いくつかの実施形態において、情報は、所望の振動サイクル数、各振動サイクル内の所望の振動期間、各振動サイクル内の所望の休止期間、所望の累積振動期間などを含む。
【0110】
中空薬剤収容室120に関して、いくつかの実施形態において、薬剤収容室120は生分解性を有する。いくつかの実施形態において、薬剤収容室120は、ユーザの消化管によって消化可能である。いくつかの実施形態において、薬剤収容室120は、可撓性である。
【0111】
いくつかの実施形態において、空洞122は、200mm3~800mm3、300mm3~700mm3、400mm3~600mm3、または500mm3の範囲内の容積を有する。
【0112】
いくつかの実施形態において、開口部124は、医薬錠剤102が、欠けのない状態である間、薬剤収容室120の空洞122から取り出され得ないように寸法設定および構成される。
【0113】
他の実施形態において、開口部124は、少なくとも1つの開口部を介して薬剤収容室120の空洞122内に医薬錠剤102を挿入することを可能にするように寸法設定および構成される。
【0114】
いくつかの実施形態において、使用中、ユーザの消化管を通るデバイス100の移行中、付勢機構126は、摂取可能薬剤が医薬錠剤102から空洞122およびデバイス100を包囲する環境へ送達される間、医薬錠剤102を振動型摂取可能カプセル110の収容部112の方へ付勢し続けるように適合される。
【0115】
いくつかの実施形態において、付勢機構126は、たとえば以下で詳しく説明される
図5Aおよび
図5Bに示すように、少なくとも1つのプリロード式圧縮ばねを含む。いくつかの実施形態において、付勢機構126は、たとえば以下で詳しく説明される
図6Aおよび
図6Bに示すように、少なくとも1つの可撓性かつ弾性リーフを含む。
【0116】
いくつかの実施形態において、付勢機構126は、たとえば以下で詳しく説明される
図5Aおよび
図5Bに示すように、医薬錠剤の長手方向軸に沿って圧力を加えることによって医薬錠剤102に付勢するように適合された少なくとも1つの長手方向付勢機構を含む。
【0117】
いくつかの実施形態において、付勢機構126は、たとえば以下で詳しく説明される
図6Aおよび
図6Bに示すように、医薬錠剤の周囲に沿って径方向圧力を加えることによって医薬錠剤102に付勢するように適合された少なくとも1つの径方向付勢機構を含む。
【0118】
いくつかの実施形態において、振動型摂取可能カプセル110の収容部112の少なくとも一部の外形は、たとえば以下で詳しく説明される
図3Bおよび
図4Bに示すように、医薬錠剤102の外形と合致するように適合される。いくつかのそのような実施形態において、収容部112の少なくとも一部の外形は、
図3Bに示すように凹形である。
【0119】
いくつかの実施形態において、薬剤収容室120は、振動型摂取可能カプセル110の収容部112に少なくとも部分的に取り付けられる。いくつかの実施形態において、薬剤収容室120は、振動型摂取可能カプセル110の収容部112に全体的に取り付けられる。
【0120】
いくつかの実施形態において、薬剤収容室120は、たとえば接着、はんだ付け、またはスナップフィット係合によって、振動型摂取可能カプセル110の収容部112に固定的に取り付けられる。他の実施形態において、薬剤収容室120は、たとえば螺合によって、振動型摂取可能カプセル110の収容部112に取外し可能に取り付けられる。
【0121】
いくつかの実施形態において、振動型摂取可能カプセル110を中空薬剤収容室120に相互接続するために、振動型摂取可能カプセル110の収容部112は取付け機構を含み、薬剤収容室120は対応する取付け機構を含む。そのような取付け機構の典型的な構成は、たとえば以下で詳しく説明される
図3Bおよび
図4Bに示される。
【0122】
いくつかの実施形態において、薬剤収容室120は、たとえば
図7A~8Bに示すように、振動型摂取可能カプセル110の収容部112を少なくとも部分的に封入する。
【0123】
いくつかの実施形態において、薬剤収容室120は、振動型摂取可能カプセル110の収容部112を完全に封入する。いくつかのそのような実施形態において、薬剤収容室120は、振動型摂取可能カプセル110の長さよりも大きい長さおよび振動型摂取可能カプセルの径よりも大きい径を有する、開口部(複数も可)124を含む中空カプセルを含む。そのような実施形態において、振動型摂取可能カプセル110は、薬剤収容室の中空カプセル内に配置される。
【0124】
ここで、医薬錠剤102の特性に関して、いくつかの実施形態において、医薬錠剤102は、5mm以下、6mm以下、7mm以下、8mm以下、または9mm以下の径を有する。
【0125】
いくつかの実施形態において、医薬錠剤102は、錠剤の任意の方向において10mm以下の最大直線寸法を有する。
【0126】
いくつかの実施形態において、医薬錠剤102は、3mm以下、4mm以下、または5mm以下の高さを有する。
【0127】
いくつかの実施形態において、医薬錠剤102は、100mm3以下、150mm3以下、200mm3以下、250mm3以下、または300mm3以下の体積を有する。
【0128】
いくつかの実施形態において、医薬錠剤102の摂取可能薬剤は、ユーザの胃で吸収可能または少なくとも部分的に吸収可能である。いくつかの実施形態において、医薬錠剤102の摂取可能薬剤は、ユーザの小腸で吸収可能または少なくとも部分的に吸収可能である。
【0129】
いくつかの実施形態において、医薬錠剤102の摂取可能薬剤は、パーキンソン症候群、パーキンソン病、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、多系統萎縮症、(多系統変性症障害としても知られている)パーキンソンプラス症候群、被験者が、震え、姿勢動揺、および無動または動作緩慢というパーキンソン病の典型的特徴の少なくとも1つ(一般に2つまたは3つ以上)を示す任意の神経変性疾患、被験者がドパミン治療に好反応を示す任意の神経変性疾患、特定の被験者が抗コリン薬治療に好反応を示す任意の神経変性疾患、便秘、クローン病、胃不全麻痺、過敏性腸症候群(IBS)、下痢または軟便、大腸炎、ヒルシュスプルング秒、消化不良、および嚥下障害から成るグループから選択された1または複数の症状または疾患の治療に適している。
【0130】
いくつかの実施形態において、医薬錠剤102の摂取可能薬剤は、レボドパ、ドパミン作用薬、少なくとも1つのカテコールアミン前駆体、ドパミン前駆体、少なくとも1つのドパミン前駆体物質、(L)-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン、N-メチル-N-(2-プロピニル)-2-メチル-1-フェニルエチル-2-アミン、チロシンヒドロキシラーゼ、アポモルフィン、少なくとも1つの抗コリン薬、少なくとも1つのコリン受容体に拮抗するために選択された少なくとも1つの薬剤、トリヘキシフェニジル、オルフェナドリン、代謝型グルタミン酸受容体4(mGluR4)の少なくとも1つの選択的アロステリック増強剤、N-フェニル-7-(ヒドロキシルイミノ)シクロプロパ[b]クロメン-la-カルボキサイド、少なくとも1つの浸透圧剤、クエン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、ポリエチレングリコール、リン酸ナトリウム、MiraLAX(登録商標)、少なくとも1つの収縮刺激剤、ビサコジル、センナ、コレクトール、ダコジル、ダルコラックス、セネクソン、セノコット、少なくとも1つの大便軟化剤、ドクサートナトリウム、コレース、リナクロチド、ラクチュロース、ルビプロストン、プレカナチド、プルカロプリド、ロペラミド、および次サリチル酸ビスマスから成るグループから選択された摂取可能薬剤を備え、または含む。
【0131】
ここで、それぞれ、本発明の実施形態に係る、内部に摂取可能薬剤を含む医薬錠剤202が配置された、ユーザの消化管内に摂取可能薬剤を送達するためのデバイス200の第1の実施形態の斜視図および平面側面図である
図2Aおよび
図2B、それぞれ、デバイス200および内部に配置された医薬錠剤202の全体および部分斜視断面図である
図3Aおよび
図3B、および、それぞれ、医薬錠剤202を有するデバイス200の全体および部分平面断面図である
図4Aおよび
図4Bが参照される。
【0132】
示されるように、長手方向軸204に沿って配置されたデバイス200は、実質的に
図1に関して上述したように、収容部212を含む振動型摂取可能カプセル210を含む。理解されるように、カプセル210は、
図1に関して上述したように、振動攪拌機構、制御要素、および電源を少なくとも含むが、これらの構成要素は
図2A~4Bに明示されない。
【0133】
ここでは凸形ドーム形状を有するように図示される中空薬剤収容室220は、空洞222を画定し、その中に医薬錠剤202が配置される。複数の開口部224が、薬剤収容室220の周囲に形成される。図示した実施形態において、開口部224は、医薬錠剤202全体が通過することが可能であるほど大きくないが、他の実施形態において、開口部は、ユーザが開口部224の1つを介して医薬錠剤を空洞222内へ挿入することが可能であるように寸法設定および構成され得る。
【0134】
中空薬剤収容室220は、振動型摂取可能カプセル210に取り付けられる。図示された実施形態において、振動型摂取可能カプセル210の収容部212は、円周スロット214の形状の第1の取付け機構と、カプセル収容部212の長手方向端部218に隣接して配置された円周突起部216とを含む。中空薬剤収容室は、円周スロット228の形状の第2の対応する取付け機構と、薬剤収容室220の端部232に隣接して配置された円周突起部230とを含む。円周スロット228は、寸法において、カプセル210の円周突起部216に対応し、円周突起部230は、寸法において、カプセル210の円周スロット214に対応する。
【0135】
図示した実施形態において、薬剤収容室220は、スロット228と突起部216とのスナップフィット係合および突起部230とスロット214とのスナップフィット係合によって振動型摂取可能カプセル210に固定的に取り付けられる。ただし、螺合、はんだ付けによる係合、接着による係合などを含む、薬剤収容室220と振動型摂取可能カプセル210との間の任意の種類の取付けが本発明の範囲内で考慮される。
【0136】
図3A~4Bに明示されるように、カプセル収容部212の長手方向端部218の外側表面は凹形であり、医薬錠剤202の外形と合致する外形を有する。ただし、理解されるように、この構造は必須ではなく、医薬錠剤202は、カプセル収容部の表面に沿って、医薬錠剤の表面に沿って、または接線方向に、カプセル収容部の任意の部分と係合してよい。
【0137】
圧縮板227を終端とする圧縮ばね226の形状である付勢機構は、中空薬剤収容室220の内側表面から医薬錠剤202の方へ伸長する。圧縮ばね226および圧縮板227は、医薬錠剤202を、振動型摂取可能カプセル210の収容部212の外側表面の方へ付勢する。図示された実施形態において、圧縮ばねおよび圧縮板は、薬剤収容室220のドームの頂点から伸長し、医薬錠剤202に、医薬錠剤およびデバイス200の長手方向軸に沿って長手方向に圧力を加える。ただし、
図6Aおよび
図6Bに関して後述するように、他の任意の適当な構成の付勢機構が本発明の範囲内で考慮される。
【0138】
ここで更に、それぞれ、その使用中の2つの時間におけるデバイス200の部分断面図である
図5Aおよび
図5Bが参照される。
【0139】
示されるように、
図5Aにおいて、医薬錠剤202はより大きく、または欠けのない状態であり、振動型摂取可能カプセル210の収容部212の端部218に対し、圧縮ばね226および圧縮板227によって圧縮されている。その後、たとえばデバイス200が摂取され、医薬錠剤202が胃液に触れた後、医薬錠剤は、開始時よりも著しく小さくなる。しかしながら、圧縮ばね226および圧縮板227は、医薬錠剤をカプセル収容部212の端部218に対し付勢し続ける。
【0140】
このように、本発明の
図5Aおよび
図5Bに示す長手方向付勢機構は、医薬錠剤を「追いかけ」、医薬錠剤の寸法が変化する間、およびそこから薬剤が吸収される間、医薬錠剤を所望の方向に付勢し続けることが理解される。
【0141】
ここで、それぞれ、本発明の他の実施形態に係る、その使用中の2つの時間における、デバイス200と同様であり径方向付勢機構を有するデバイスの部分断面図である
図6Aおよび
図6Bが参照される。特に、断面
図6Aおよび6Bは、医薬錠剤の中心を通るデバイスの長手方向軸に対し垂直な方向で示される。
【0142】
図6Aおよび
図6Bに示すように、中空薬剤収容室250は、内部に配置された医薬錠剤252を有する。中空薬剤収容室250の内側表面から径方向内側に伸長する複数の可撓性かつ弾性リーフ254は、医薬錠剤を薬剤収容室250の中心に向けて付勢し、そこで定位置に保持するために、医薬錠剤252の周囲に径方向に圧力を加える。
【0143】
示されるように、
図6Aにおいて、医薬錠剤252はより大きく、または欠けのない状態であり、中空薬剤収容室250と同心状となるようにリーフ254を付勢することによって保持される。その後、たとえばデバイスが摂取され、医薬錠剤252が胃液に触れた後、医薬錠剤は、開始時よりも著しく小さくなる。しかしながら、付勢リーフ254は、中空薬剤収容室250と同心状となるように医薬錠剤252に付勢し続ける。
【0144】
このように、本発明の
図6Aおよび
図6Bに示す径方向付勢機構は、医薬錠剤を「追い」、医薬錠剤の寸法が変化する間、およびそこから摂取可能薬剤が吸収される間、医薬錠剤を所望の方向に付勢し続けることが理解される。
【0145】
ここで、それぞれ、本発明のまた他の実施形態に係る、内部に配置された摂取可能薬剤を含む医薬錠剤302を有する、ユーザの消化管内に摂取可能薬剤を送達するためのデバイス300の第2の実施形態の斜視図および平面図である
図7Aおよび
図7B、および、それぞれ、内部に配置された医薬錠剤302を有するデバイス300の全体および部分平面断面図である
図8Aおよび
図8Bが参照される。
【0146】
示されるように、長手方向軸304に沿って配置されたデバイス300は、実質的に
図1に関して上述したように、収容部312を含む振動型摂取可能カプセル310を含む。理解されるように、カプセル310は、
図1に関して上述したように、振動攪拌機構、制御要素、および電源を少なくとも含むが、これらの構成要素は、
図7A~8Bに明示されない。
【0147】
ここでは凸形ドーム状スリーブの形状を有するものとして示される中空薬剤収容室320は、空洞322を画定し、その中に医薬錠剤302が配置される。複数の円形開口部324が、薬剤収容室320の周囲に形成される。図示した実施形態において、開口部324は、医薬錠剤302全体が通過することが可能であるほど大きくないが、他の実施形態において、開口部は、ユーザが開口部324の1つを介して医薬錠剤を空洞322内へ挿入することが可能であるように寸法設定および構成され得る。
【0148】
中空薬剤収容室320は、振動型摂取可能カプセル310を部分的に封入する。いくつかの実施形態において、薬剤収容室は、カプセル310の収容部312と摩擦係合してよい。
【0149】
図示されない他の実施形態において、中空薬剤収容室320は、振動型摂取可能カプセル310を完全に封入してよい。いくつかのそのような実施形態において、中空薬剤収容室320は、カプセル310および医薬錠剤302が薬剤収容室320のカプセル内で隣り合って配置され得るように、カプセル310よりも大きな径およびカプセル310よりも大きな長さを有する中空カプセルを形成してよい。
【0150】
図8Aおよび
図8Bに示すように、医薬錠剤302は、カプセル310の方へ能動的に付勢されることなく、振動型摂取可能カプセル310の収容部31A2内に配置され、これと係合する。その結果、カプセル310が動作可能振動モードである時、カプセル310の振動は、タブレット302およびカプセル310を包囲する薬剤収容室320に影響を及ぼし、実質的に上述したように、錠剤302からの摂取可能薬剤品の吸収を促進する。
【0151】
ここで更に、本発明に係る、ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するための方法の概略フローチャートである
図9が参照される。この方法は、
図1~8Bを参照して上述したように、振動型摂取可能カプセルおよび医薬錠剤を含むデバイスの使用に基づいてよい。
【0152】
ステップ400に示すように、振動型摂取可能カプセルおよび中空薬剤収容室を含む、たとえば上述したデバイス100、200、または300などのデバイスがユーザに提供される。
【0153】
ステップ402において、振動型摂取可能カプセルおよび中空薬剤収容室は、互いに関連付けられる。いくつかの実施形態において、ステップ402は、ステップ400においてユーザにデバイスを提供する前に、製造所で行われ得る。他の実施形態において、デバイスは、2つの個別片、すなわち振動型摂取可能カプセルおよび中空薬剤収容室としてユーザに提供されてよく、ユーザは、ステップ400においてデバイスを受け取った後、ステップ402を実行する。
【0154】
いくつかの実施形態において、ステップ402における関連付けは、振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を少なくとも部分的に取り付けることを含む。
【0155】
いくつかの実施形態において、ステップ402における関連付けは、振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を完全に取り付けることを含む。
【0156】
いくつかの実施形態において、ステップ402における関連付けは、振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を固定的に取り付けることを含む。
【0157】
いくつかの実施形態において、ステップ402における関連付けは、振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を取外し可能に取り付けることを含む。
【0158】
いくつかの実施形態において、ステップ402における関連付けは、スナップフィット係合、螺合、接着、はんだ付け、または他の任意の適当な取付け機構の1または複数によって、振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を取り付けることを含む。
【0159】
いくつかの実施形態において、ステップ402における関連付けは、たとえば請求項2A~5Bに関して説明するように、振動型摂取可能カプセルにおける第1の取付け機構を、薬剤収容室における対応する取付け機構に相互接続することを含む。
【0160】
いくつかの実施形態において、ステップ402における関連付けは、振動型摂取可能カプセルの周囲で薬剤収容室を少なくとも部分的に封入することを含む。
【0161】
いくつかの実施形態において、ステップ402における関連付けは、振動型摂取可能カプセルの周囲で薬剤収容室を完全に封入することを含む。
【0162】
いくつかの実施形態において、中空薬剤収容室内に医薬錠剤が配置されたデバイスがユーザに提供される。
【0163】
ステップ404において、医薬錠剤は、中空薬剤収容室内に挿入される。いくつかの実施形態において、ステップ404は、製造所において、またはユーザによって、振動型摂取可能カプセルと中空薬剤収容室内とを関連付ける前に行われ得る。他の実施形態において、ステップ404は、振動型摂取可能カプセルと中空薬剤収容室との関連付けの後、たとえば中空薬剤収容室における開口部の1つを介して空洞内に医薬錠剤を挿入することによって実行され得る。ステップ404において挿入された医薬錠剤は、上記で詳しく説明したように、任意の適当な種類の医薬錠剤であってよい。
【0164】
ステップ406において、振動型摂取可能カプセル、中空薬剤収容室、および医薬錠剤を含むデバイスがユーザによって摂取され、ユーザの消化管を通る移動を開始する。
【0165】
ステップ406においてユーザがデバイスを摂取した後に起こるステップ408において、振動型摂取可能カプセルは、ユーザの消化管内の医薬錠剤に含まれる摂取可能薬剤の吸収期間内に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように(たとえば振動動作モードがいつ開始されるか、振動モードの期間などを)制御される。
【0166】
吸収期間は、本明細書で定義されたような推定吸収期間、および/または本明細書で定義されたような実際の吸収期間であってよい。
【0167】
いくつかの実施形態において、ステップ408は、摂取可能薬剤が一般に血流内に吸収される消化管領域内にカプセルがある時に振動モードが少なくとも部分的に発生するように、振動動作モードのタイミングを制御することを含んでよい。この消化管領域は、ユーザの胃、ユーザの十二指腸、ユーザの小腸、ユーザの大腸、またはユーザの結腸の1または複数を含んでよい。
【0168】
たとえば、医薬錠剤が、一般に胃壁および/または小腸壁を通って血流内に吸収される摂取可能薬剤レボドパを含む場合、振動モードは、デバイスが胃および小腸を通過する、または通過すると予想される期間内に少なくとも部分的に発生する。
【0169】
いくつかの実施形態において、ステップ408は、ユーザの血流内への摂取可能薬剤の吸収を促進するように、デバイスの振動型摂取可能カプセルの少なくとも1つの振動パラメータを設定することを含む。いくつかのそのような実施形態において、ステップ408において設定された少なくとも1つのパラメータは、振動周波数、累積振動期間、時間単位当たりの振動サイクル数、振動サイクル内の振動期間の持続時間、振動サイクル内の休止期間の持続時間、単一の振動サイクルの合計期間、および上記収容部によって上記環境に及ぼされる合力の少なくとも1つを含む。
【0170】
いくつかの実施形態において、ステップ408における制御は、振動動作モードが複数のサイクルを含むように振動攪拌機構を制御することを含み、サイクルの各々は、振動期間の後に休止期間を含み、振動期間中、収容部は振動を及ぼす。
【0171】
いくつかの実施形態において、休止期間は振動期間よりも長い。
【0172】
いくつかの実施形態において、振動期間は、0.1秒~10秒、1秒~10秒、1秒~9秒、2秒~9秒、3秒~9秒、3秒~8秒、3秒~7秒、3秒~6秒、4秒~6秒、または5秒~6秒の範囲内である。
【0173】
いくつかの実施形態において、休止期間は、1秒~180秒、3秒~180秒、5秒~180秒、5秒~150秒、5秒~120秒、8秒~100秒、8秒~30秒、10秒~80秒、10秒~70秒、10秒~60秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、10秒~20秒、または15秒~20秒の範囲内である。
【0174】
いくつかの実施形態において、複数のサイクルの各々の期間は、1.1秒~200秒、5秒~200秒、10秒~200秒、10秒~150秒、10秒~100秒、10秒~80秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、15秒~50秒、15秒~40秒、15秒~30秒、または15秒~25秒の範囲内である。
【0175】
いくつかの実施形態において、ステップ408における制御は、振動動作モードの累積期間が、1時間~12時間、2時間~10時間、2時間~8時間、2時間~6時間、2時間~4時間、または2時間~3時間の範囲内であるように振動攪拌機構を制御することを含む。
【0176】
いくつかの実施形態において、ステップ408における制御は、収容部によってその環境に及ぼされる合力が、50重量グラム(gf)~600gf、50gf~550gf、100gf~550gf、100gf~500gf、150gf~500gf、200gf~500gf、または200gf~450gfの範囲内であるように、振動型摂取可能カプセルの収容部に力を及ぼすように振動攪拌機構を制御することを含む。
【0177】
いくつかの実施形態において、ステップ408における制御は、10Hz~650Hz、15Hz~600Hz、20Hz~550Hz、30Hz~550Hz、50Hz~500Hz、70Hz~500Hz、100Hz~500Hz、130Hz~500Hz、または150Hz~500Hzの範囲内の収容部振動周波数に到達するように収容部に力を及ぼすように振動攪拌機構を制御することを含む。
【0178】
いくつかの実施形態において、方法は、医薬錠剤が振動型摂取可能カプセルの方へ付勢されるステップ410も含んでよい。ステップ410は、ステップ404において医薬錠剤が中空薬剤収容室内に挿入されると開始し、医薬錠剤が中空薬剤収容室から取り除かれない限り、かつ完全に溶解しない限り継続する連続ステップであってよい。より具体的には、ステップ410は、ステップ406におけるユーザによるデバイスの摂取中、またいくつかの実施形態において、ステップ408における振動攪拌機構の制御中の少なくとも一部の間、継続的に起こり得る。
【0179】
いくつかの実施形態において、ステップ410における付勢は、医薬錠剤の長手方向軸に沿って圧力を加えることによって医薬錠剤に付勢することを含む。
【0180】
いくつかの実施形態において、ステップ410における付勢は、医薬錠剤の周囲に沿って径方向圧力を加えることによって医薬錠剤に付勢することを含む。
【0181】
いくつかの実施形態において、本明細書で更に詳しく説明するように、方法は、カプセルを(非動作状態から)動作状態に移行する追加のステップ412を含んでよい。
【0182】
カプセルは、振動プロトコルで事前プログラムされ得る。このプロトコルは、例として、カプセルが非動作状態から動作状態に移行される、摂取後の特定のまたは所定の作動時間を含んでよい。そのような実施形態において、ステップ412は、方法から省かれ得る。
【0183】
代替または追加として、カプセルは、本明細書で詳しく説明するように、作動入力を(たとえばRFを介して外部コントローラから)能動的に、または受動的に(たとえばセンサからオンボードコントローラへの信号を)受信してよい。理解されるように、振動型摂取可能カプセルが非動作状態から動作状態へ移行されるステップ412は、ステップ406におけるユーザによるデバイスの摂取より前、またはたとえばRFを介した外部制御の場合、そのような摂取の後、行われ得る。
【0184】
実質的に上述したように、たとえば制御ユニットからの信号によって、またはユーザが作動運動を行うことによって、ステップ406においてユーザがカプセルを摂取する前に、ステップ412が実行されてよく、振動型摂取可能カプセルが作動され得る。他の実施形態において、作動入力、およびカプセルの非動作状態から動作状態への移行は、詳細に上述したように、たとえばセンサがカプセルの摂取によるカプセルの環境の変化を感知することによって、摂取時または摂取直後に起こる。また他の実施形態において、ステップ412におけるカプセルの移行は、カプセルが既にユーザの体内にある場合、たとえば制御モジュール140からの遠隔通信によって、カプセルが遠隔に提供される作動入力を受信することを含んでよい。
【0185】
いくつかの実施形態において、振動型摂取可能カプセルの制御要素は、任意選択的なステップ414において、ユーザに関する所望の振動プロトコルを任意選択的に受信してよい。いくつかの実施形態において、ステップ414における所望の振動プロトコルのプログラミングは、たとえば制御要素にプロトコルを事前プログラムすることによって、振動型摂取可能カプセルまたはデバイスの製造時に起こる。他の実施形態において、ステップ414におけるユーザに関する所望の振動プロトコルの提供は、
図1に関して詳しく上述したように、たとえば
図1の制御ユニット140などの制御ユニットによってもたらされ得る。
【0186】
本発明の実施形態は、以下に記載される。
【0187】
実施形態1
ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するためのデバイスであって、
収容部と、
収容部内に配置され、振動動作モードにおいて、振動型胃腸カプセルを包囲する環境に収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
収容部内に配置され、振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
振動動作モードにおいて動作可能であるように振動攪拌機構を作動させるように適合された制御要素と
を含む振動型摂取可能カプセルと、
収容部と関連付けられ、薬剤収容室に形成された少なくとも1つの開口部を有する中空薬剤収容室と
を含み、
薬剤収容室の空洞は、内部に医薬錠剤が配置されるように寸法設定および構成され、
少なくとも1つの開口部は、薬剤収容室を包囲する環境と空洞との間の流体連通を可能にするように寸法設定および構成される、デバイス。
【0188】
実施形態2
少なくとも1つの開口部は、医薬錠剤が空洞内に配置され、デバイスがユーザの消化管内にある時、医薬錠剤の摂取可能薬剤が、ユーザの身体への送達のために薬剤収容室を包囲する環境に入り込むように寸法設定および構成される、実施形態1に記載のデバイス。
【0189】
実施形態3
振動型摂取可能カプセルの少なくとも1つの振動パラメータは、摂取可能薬剤のユーザの血流内への吸収を促進するように設定される、実施形態1~2のいずれか1つに記載のデバイス。
【0190】
実施形態4
少なくとも1つの振動パラメータは、振動周波数、累積振動期間、時間単位当たりの振動サイクル数、振動サイクル内の振動期間の持続時間、振動サイクル内の休止期間の持続時間、単一の振動サイクルの合計期間、および収容部によって環境に及ぼされる合力の少なくとも1つを含む、実施形態3に記載のデバイス。
【0191】
実施形態5
医薬錠剤が薬剤収容室の空洞内に配置されている時、医薬錠剤を収容部の方へ付勢するように適合された少なくとも1つの付勢機構を更に含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載のデバイス。
【0192】
実施形態6
少なくとも1つの付勢機構は、医薬錠剤の長手方向軸に沿って圧力を加えることによって医薬錠剤に付勢するように適合された少なくとも1つの長手方向付勢機構を含む、実施形態5に記載のデバイス。
【0193】
実施形態7
少なくとも1つの付勢機構は、医薬錠剤の周囲に沿って径方向圧力を加えることによって医薬錠剤に付勢するように適合された少なくとも1つの径方向付勢機構を含む、実施形態5または実施形態6に記載のデバイス。
【0194】
実施形態8
振動型摂取可能カプセルを中空薬剤収容室に相互接続するために、振動型摂取可能カプセルの収容部は取付け機構を含み、薬剤収容室は対応する取付け機構を含む、実施形態1~6のいずれか1つに記載のデバイス。
【0195】
実施形態9
制御要素は、ユーザの消化管内で医薬錠剤から放出される摂取可能薬剤の推定吸収期間および実際の吸収期間の少なくとも1つの間に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように、振動動作モードのタイミングまたは作動遅延時間を制御するように適合される、実施形態1~8のいずれか1つに記載のデバイス。
【0196】
実施形態10
制御要素は、作動入力の受信に応答して振動動作モードで動作可能であるように振動攪拌機構を作動させるように適合される、実施形態1~9のいずれか1つに記載のデバイス。
【0197】
実施形態11
制御要素に作動入力を提供するように適合された少なくとも1つのセンサを更に含む、実施形態10に記載のデバイス。
【0198】
実施形態12
少なくとも1つのセンサは、振動型摂取可能カプセルの一部を形成する、実施形態11に記載のデバイス。
【0199】
実施形態13
少なくとも1つのセンサは、照明環境から暗環境へのデバイスの移行を示す入力を提供するように適合された照明センサを含む、実施形態11または実施形態12に記載のデバイス。
【0200】
実施形態14
少なくとも1つのセンサは、ユーザの咽頭を通るデバイスの移動を示す、デバイスに加えられた圧力を示す入力を提供するように適合された圧力センサを含む、実施形態11~13のいずれか1つに記載のデバイス。
【0201】
実施形態15
少なくとも1つのセンサは、周囲温度を有する領域から人間の体温を有する領域へのデバイスの移行を示す入力を提供するように適合された温度センサを含む、実施形態11~14のいずれか1つに記載のデバイス。
【0202】
実施形態16
少なくとも1つのセンサは、デバイスで実行された作動運動検出に応答して入力を提供するように適合された加速度計を含む、実施形態11~15のいずれか1つに記載のデバイス。
【0203】
実施形態17
少なくとも1つのセンサは、乾燥環境から湿潤環境へのデバイスの移行を示す入力を提供するように適合された湿度センサを含む、実施形態11~16のいずれか1つに記載のデバイス。
【0204】
実施形態18
デバイスから遠隔にある制御ユニットと機能的に関連し、制御要素は、制御ユニットからの作動入力を受信するように適合される、実施形態10~14のいずれか1つに記載のデバイス。
【0205】
実施形態19
制御要素は、デバイスの摂取後、作動入力を受信するように適合される、実施形態10~18のいずれか1つに記載のデバイス。
【0206】
実施形態20
制御要素は、デバイスの摂取より前に、作動入力を受信するように適合される、実施形態10~18のいずれか1つに記載のデバイス。
【0207】
実施形態21
制御要素は、振動攪拌機構の動作を制御するために制御要素によって用いられる振動プロトコルを受信することによって作動入力を受信するように適合される、実施形態10~20のいずれか1つに記載のデバイス。
【0208】
実施形態22
振動攪拌機構は、振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼすことにより、収容部によって及ぼされる振動をもたらすように適合された径方向攪拌機構を少なくとも含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載のデバイス。
【0209】
実施形態23
振動攪拌機構は、振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすことにより、収容部によって及ぼされる振動をもたらすように適合された軸方向攪拌機構を少なくとも含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載のデバイス。
【0210】
実施形態24
振動攪拌機構は、振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼすように適合された径方向攪拌機構と、振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすように適合された別の軸方向攪拌機構とを含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載のデバイス。
【0211】
実施形態25
振動攪拌機構は、振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼし、かつ、収容部に、収容部の長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすように適合された単一の攪拌機構を含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載のデバイス。
【0212】
実施形態26
制御要素は、振動動作モードが、各々が振動期間の後に休止期間を含む複数のサイクルを含むように振動攪拌機構を制御するように適合され、収容部は、振動期間中に振動を及ぼす、実施形態1~25のいずれか1つに記載のデバイス。
【0213】
実施形態27
休止期間は振動期間よりも長い、実施形態26に記載のデバイス。
【0214】
実施形態28
振動期間は、0.1秒~10秒、1秒~10秒、1秒~9秒、2秒~9秒、3秒~9秒、3秒~8秒、3秒~7秒、3秒~6秒、4秒~6秒、または5秒~6秒の範囲内である、実施形態26または実施形態27に記載のデバイス。
【0215】
実施形態29
休止期間は、1秒~180秒、3秒~180秒、5秒~180秒、5秒~150秒、5秒~120秒、8秒~100秒、8秒~30秒、10秒~80秒、10秒~70秒、10秒~60秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、10秒~20秒、または15秒~20秒の範囲内である、実施形態26~28のいずれか1つに記載のデバイス。
【0216】
実施形態30
複数のサイクルの各々の期間は、1.1秒~200秒、5秒~200秒、10秒~200秒、10秒~150秒、10秒~100秒、10秒~80秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、15秒~50秒、15秒~40秒、15秒~30秒、または15秒~25秒の範囲内である、実施形態26~29のいずれか1つに記載のデバイス。
【0217】
実施形態31
制御要素は、振動動作モードの累積期間が、1時間~12時間、2時間~10時間、2時間~8時間、2時間~6時間、2時間~4時間、または2時間~3時間の範囲内であるように振動攪拌機構を制御するように適合される、実施形態1~30のいずれか1つに記載のデバイス。
【0218】
実施形態32
振動攪拌機構は、収容部によって収容部の環境に及ぼされる合力が、50重量グラム(gf)~600gf、50gf~550gf、100gf~550gf、100gf~500gf、150gf~500gf、200gf~500gf、または200gf~450gfの範囲内であるように、振動型摂取可能カプセルの収容部に力を及ぼすように構成される、実施形態1~31のいずれか1つに記載のデバイス。
【0219】
実施形態33
振動攪拌機構は、10Hz~650Hz、15Hz~600Hz、20Hz~550Hz、30Hz~550Hz、50Hz~500Hz、70Hz~500Hz、100Hz~500Hz、130Hz~500Hz、または150Hz~500Hzの範囲内の収容部振動周波数に到達するように収容部に力を及ぼすように構成される、実施形態1~32のいずれか1つに記載のデバイス。
【0220】
実施形態34
薬剤収容室は、振動型摂取可能カプセルに少なくとも部分的に取り付けられる、実施形態1~33のいずれか1つに記載のデバイス。
【0221】
実施形態35
薬剤収容室は、振動型摂取可能カプセルに取り付けられる、実施形態34に記載のデバイス。
【0222】
実施形態36
薬剤収容室は、振動型摂取可能カプセルに固定的に取り付けられる、実施形態34または実施形態35に記載のデバイス。
【0223】
実施形態37
薬剤収容室は、スナップフィット係合によって振動型摂取可能カプセルに取り付けられる、実施形態34~36のいずれか1つに記載のデバイス。
【0224】
実施形態38
薬剤収容室は、螺合によって振動型摂取可能カプセルに取り付けられる、実施形態34~36のいずれか1つに記載のデバイス。
【0225】
実施形態39
薬剤収容室は、接着によって振動型摂取可能カプセルに取り付けられる、実施形態34~36のいずれか1つに記載のデバイス。
【0226】
実施形態40
薬剤収容室は、はんだ付けによって振動型摂取可能カプセルに取り付けられる、実施形態34~36のいずれか1つに記載のデバイス。
【0227】
実施形態41
薬剤収容室は、振動型摂取可能カプセルを少なくとも部分的に封入する、実施形態1~40のいずれか1つに記載のデバイス。
【0228】
実施形態42
薬剤収容室は、振動型摂取可能カプセルを完全に封入する、実施形態41に記載のデバイス。
【0229】
実施形態43
薬剤収容室は、振動型摂取可能カプセルが内部に配置された、少なくとも1つの開口部を含む中空カプセルを含む、実施形態42に記載のデバイス。
【0230】
実施形態44
薬剤収容室の空洞は、200mm3~800mm3、300mm3~700mm3、または400mm3~600mm3の範囲内の容積を有する、実施形態1~43のいずれか1つに記載のデバイス。
【0231】
実施形態45
少なくとも1つの開口部は、医薬錠剤が欠けのない状態である間、空洞から取り出され得ないように寸法設定および構成される、実施形態1~44のいずれか1つに記載のデバイス。
【0232】
実施形態46
少なくとも1つの開口部は、少なくとも1つの開口部を介して医薬錠剤を空洞内へ挿入することを可能にするように寸法設定および構成される、実施形態1~44のいずれか1つに記載のデバイス。
【0233】
実施形態47
使用中、少なくとも1つの付勢機構は、医薬錠剤からの摂取可能薬剤が空洞を包囲する環境に送達される間、医薬錠剤を収容部の方へ付勢し続けるように適合される、実施形態5~46のいずれか1つに記載のデバイス。
【0234】
実施形態48
薬剤収容室は、生分解性を有する、実施形態1~47のいずれか1つに記載のデバイス。
【0235】
実施形態49
薬剤収容室は、ユーザの消化管によって消化可能である、実施形態1~48のいずれか1つに記載のデバイス。
【0236】
実施形態50
薬剤収容室は、可撓性である、実施形態1~49のいずれか1つに記載のデバイス。
【0237】
実施形態51
収容部の少なくとも一部の外形は、医薬錠剤の外形と合致するように適合される、実施形態1~50のいずれか1つに記載のデバイス。
【0238】
実施形態52
収容部の少なくとも一部の外形は、凹形である、実施形態51に記載のデバイス。
【0239】
実施形態53
少なくとも1つの付勢機構は、少なくとも1つのプリロード式圧縮ばねを含む、実施形態5~52のいずれか1つに記載のデバイス。
【0240】
実施形態54
少なくとも1つの付勢機構は、少なくとも1つの可撓性かつ弾性リーフを含む、実施形態5~52のいずれか1つに記載のデバイス。
【0241】
実施形態55
摂取可能薬剤を含む医薬錠剤を更に含む、実施形態1~54のいずれか1つに記載のデバイス。
【0242】
実施形態56
医薬錠剤は、5mm以下、6mm以下、7mm以下、8mm以下、または9mm以下の径を有する、実施形態55に記載のデバイス。
【0243】
実施形態57
医薬錠剤は、10mm以下の最大寸法を有する、実施形態55または実施形態56に記載のデバイス。
【0244】
実施形態58
医薬錠剤は、100mm3以下、150mm3以下、200mm3以下、250mm3以下、または300mm3以下の体積を有する、実施形態55~57のいずれか1つに記載のデバイス。
【0245】
実施形態59
医薬錠剤は、3mm以下、4mm以下、または5mm以下の高さを有する、実施形態55~58のいずれか1つに記載のデバイス。
【0246】
実施形態60
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、ユーザの胃で吸収可能である、実施形態55~59のいずれか1つに記載のデバイス。
【0247】
実施形態61
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、ユーザの小腸で吸収可能である、実施形態55~60のいずれか1つに記載のデバイス。
【0248】
実施形態62
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、パーキンソン症候群、パーキンソン病、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、多系統萎縮症、パーキンソンプラス症候群、被験者が、震え、姿勢動揺、および無動または動作緩慢というパーキンソン病の典型的特徴の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを示す任意の神経変性疾患、被験者がドパミン治療に好反応を示す任意の神経変性疾患、特定の被験者が抗コリン薬治療に好反応を示す任意の神経変性疾患、便秘、クローン病、胃不全麻痺、過敏性腸症候群(IBS)、下痢または軟便、大腸炎、ヒルシュスプルング秒、消化不良、および嚥下障害から成るグループから選択された1または複数の症状または疾患の治療に適している、実施形態55~61のいずれか1つに記載のデバイス。
【0249】
実施形態63
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、レボドパ、少なくとも1つのドパミン作用薬、少なくとも1つのカテコールアミン前駆体、ドパミン前駆体、少なくとも1つのドパミン前駆体物質、(L)-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン、N-メチル-N-(2-プロピニル)-2-メチル-1-フェニルエチル-2-アミン、チロシンヒドロキシラーゼ、アポモルフィン、少なくとも1つの抗コリン薬、少なくとも1つのコリン受容体に拮抗するために選択された少なくとも1つの薬剤、トリヘキシフェニジル、オルフェナドリン、代謝型グルタミン酸受容体4(mGluR4)の少なくとも1つの選択的アロステリック増強剤、N-フェニル-7-(ヒドロキシルイミノ)シクロプロパ[b]クロメン-la-カルボキサイド、少なくとも1つの浸透圧剤、クエン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、ポリエチレングリコール、リン酸ナトリウム、MiraLAX(登録商標)、少なくとも1つの収縮刺激剤、ビサコジル、センナ、コレクトール、ダコジル、ダルコラックス、セネクソン、セノコット、少なくとも1つの大便軟化剤、ドクサートナトリウム、コレース、リナクロチド、ラクチュロース、ルビプロストン、プレカナチド、プルカロプリド、ロペラミド、および次サリチル酸ビスマスから成るグループから選択された摂取可能薬剤を含み、または含む、実施形態55~61のいずれか1つに記載のデバイス。
【0250】
実施形態64
ユーザの消化管内に摂取可能薬剤を送達する方法であって、
ユーザによる摂取のために、実施形態55~63のいずれか1つに記載のデバイスをユーザに提供することと、
ユーザがデバイスを摂取した後、ユーザの消化管内での摂取可能薬剤の推定吸収期間および実際の吸収期間の少なくとも1つの間に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように振動型摂取可能カプセルを制御することと
を含む方法。
【0251】
実施形態65
ユーザの消化管内に摂取可能薬剤を送達する方法であって、
実施形態1~54のいずれか1つに記載のデバイスをユーザに提供することと、
医薬錠剤を薬剤収容室の空洞内に挿入することと、
ユーザが、空洞内に配置された医薬錠剤を有するデバイスを摂取した後、
ユーザの消化管内での摂取可能薬剤の推定吸収期間および実際の吸収期間の少なくとも1つの間に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように振動型摂取可能カプセルを制御することと
を含む方法。
【0252】
実施形態66
ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するために振動型摂取可能カプセルと関連付けられるように適合された中空薬剤送達室であって、内部に医薬錠剤が配置されるように寸法設定および構成され、中空薬剤送達室に形成された少なくとも1つの開口部を含み、
少なくとも1つの開口部は、中空薬剤送達室を包囲する環境間の流体連通を可能にするように寸法設定および構成される、中空薬剤送達室。
【0253】
実施形態67
少なくとも1つの開口部は、医薬錠剤が空洞内に配置され、中空薬剤送達室がユーザの消化管内にある時、医薬錠剤の摂取可能薬剤が、ユーザの身体への送達のために中空薬剤送達室を包囲する環境に入り込むように寸法設定および構成される、実施形態66に記載の中空薬剤送達室。
【0254】
実施形態68
医薬錠剤が中空薬剤送達室の空洞内に配置されている時、医薬錠剤を振動型摂取可能カプセルの方へ付勢するように適合された少なくとも1つの付勢機構を更に含む、実施形態66~67のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0255】
実施形態69
少なくとも1つの付勢機構は、医薬錠剤の長手方向軸に沿って圧力を加えることによって医薬錠剤に付勢するように適合された少なくとも1つの長手方向付勢機構を含む、実施形態68に記載の中空薬剤送達室。
【0256】
実施形態70
少なくとも1つの付勢機構は、医薬錠剤の周囲に沿って径方向圧力を加えることによって医薬錠剤に付勢するように適合された少なくとも1つの径方向付勢機構を含む、実施形態68または実施形態69に記載の中空薬剤送達室。
【0257】
実施形態71
中空薬剤送達室は、振動型摂取可能カプセルの対応する取付け機構に相互接続するための取付け機構を含む、実施形態66~70のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0258】
実施形態72
中空薬剤送達室は、振動型摂取可能カプセルに少なくとも部分的に取り付けられるように適合される、実施形態66~71のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0259】
実施形態73
中空薬剤送達室は、振動型摂取可能カプセルに取り付けられるように適合される、実施形態72に記載の中空薬剤送達室。
【0260】
実施形態74
中空薬剤送達室は、振動型摂取可能カプセルに固定的に取り付けられるように適合される、実施形態72または実施形態73に記載の中空薬剤送達室。
【0261】
実施形態75
中空薬剤送達室は、スナップフィット係合によって振動型摂取可能カプセルに取り付けられるように適合される、実施形態72~74のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0262】
実施形態76
中空薬剤送達室は、螺合によって振動型摂取可能カプセルに取り付けられるように適合される、実施形態72~74のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0263】
実施形態77
中空薬剤送達室は、接着によって振動型摂取可能カプセルに取り付けられるように適合される、実施形態72~74のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0264】
実施形態78
中空薬剤送達室は、はんだ付けによって振動型摂取可能カプセルに取り付けられるように適合される、実施形態72~74のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0265】
実施形態79
中空薬剤送達室は、振動型摂取可能カプセルを少なくとも部分的に封入するように適合される、実施形態66~78のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0266】
実施形態80
中空薬剤送達室は、振動型摂取可能カプセルを完全に封入するように適合される、実施形態79に記載の中空薬剤送達室。
【0267】
実施形態81
中空薬剤送達室は、内部に振動型摂取可能カプセルが配置された、少なくとも1つの開口部を含む中空カプセルを含む、実施形態80に記載の中空薬剤送達室。
【0268】
実施形態82
中空薬剤送達室は、200mm3~800m3、300m3~700m3、400mm3~600mm3、または500mm3の範囲内の容積を有する、実施形態66~81に記載の中空薬剤送達室。
【0269】
実施形態83
少なくとも1つの開口部は、中空薬剤送達室が振動型摂取可能カプセルに取り付けられている時、医薬錠剤が欠けのない状態である間、中空薬剤送達室から取り出され得ないように寸法設定および構成される、実施形態66~82のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0270】
実施形態84
少なくとも1つの開口部は、少なくとも1つの開口部を介して医薬錠剤を中空薬剤送達室内へ挿入することが可能であるように寸法設定および構成される、実施形態66~82のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0271】
実施形態85
ユーザの消化管内での使用中、付勢機構は、医薬錠剤からの摂取可能薬剤が中空薬剤送達室を包囲する環境に送達される間、医薬錠剤を振動型摂取可能カプセルの方へ付勢し続けるように適合される、実施形態68~84のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0272】
実施形態86
中空薬剤送達室は、生分解性を有する、実施形態66~85のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0273】
実施形態87
中空薬剤送達室は、ユーザの消化管によって消化可能である、実施形態66~86のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0274】
実施形態88
中空薬剤送達室は、可撓性である、実施形態66~87のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0275】
実施形態89
少なくとも1つの付勢機構は、少なくとも1つのプリロード式圧縮ばねを含む、実施形態68~88のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0276】
実施形態90
少なくとも1つの付勢機構は、少なくとも1つの可撓性かつ弾性リーフを含む、実施形態68~89のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0277】
実施形態91
中空薬剤送達室内に配置された薬剤を含む医薬錠剤を更に含む、実施形態66~90のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0278】
実施形態92
医薬錠剤は、5mm以下、6mm以下、7mm以下、8mm以下、または9mm以下の径を有する、実施形態91に記載の中空薬剤送達室。
【0279】
実施形態93
医薬錠剤は、10mm以下の最大寸法を有する、実施形態91または実施可能92に記載の中空薬剤送達室。
【0280】
実施形態94
医薬錠剤は、100mm3以下、150mm3以下、200mm3以下、250mm3以下、または300mm3以下の体積を有する、実施形態91~93のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0281】
実施形態95
医薬錠剤は、3mm以下、4mm以下、または5mm以下の高さを有する、実施形態91~94のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0282】
実施形態96
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、ユーザの胃で吸収可能である、実施形態91~95のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0283】
実施形態97
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、ユーザの小腸で吸収可能である、実施形態91~96のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0284】
実施形態98
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、実施形態62に挙げたグループから選択された1または複数の症状または疾患の治療に適している、実施形態91~97のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0285】
実施形態99
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、実施形態63に挙げたグループから選択された摂取可能薬剤を含み、または含む、実施形態91~98のいずれか1つに記載の中空薬剤送達室。
【0286】
実施形態100
ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するために中空薬剤送達室と関連付けられるように適合された振動型摂取可能カプセルであって、
中空薬剤送達室の対応する取付け機構に相互接続するために適合された取付け機構を含む収容部と、
収容部内に配置され、振動動作モードにおいて、振動型摂取可能カプセルを包囲する環境に収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
収容部内に配置され、振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
振動動作モードにおいて動作可能であるように振動攪拌機構を作動させるように適合された制御素子と、
を含み、
振動攪拌機構の少なくとも1つの振動パラメータは、ユーザの血流内への摂取可能薬剤の吸収を促進するように設定される、振動型摂取可能カプセル。
【0287】
実施形態101
少なくとも1つの振動パラメータは、振動周波数、累積振動期間、時間単位当たりの振動サイクル数、振動サイクル内の振動期間の持続時間、振動サイクル内の休止期間の持続時間、単一の振動サイクルの合計期間、および収容部によって環境に及ぼされる合力の少なくとも1つを含む、実施形態100に記載の振動型摂取可能カプセル。
【0288】
実施形態102
制御要素は、ユーザの消化管内で医薬錠剤から放出される薬剤の推定吸収期間および実際の吸収期間の少なくとも1つの間に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように振動動作モードのタイミングまたは作動遅延時間を制御するように適合される、実施形態100~101のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0289】
実施形態103
制御要素は、作動入力の受信に応答して振動動作モードで動作可能であるように振動攪拌機構を作動させるように適合される、実施形態100~102のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0290】
実施形態104
制御要素に作動入力を提供するように適合された少なくとも1つのセンサを更に含む、実施形態103に記載の振動型摂取可能カプセル。
【0291】
実施形態105
少なくとも1つのセンサは、振動型摂取可能カプセルの一部を形成する、実施形態104に記載の振動型摂取可能カプセル。
【0292】
実施形態106
少なくとも1つのセンサは、照明環境から暗環境への振動型摂取可能カプセルの移行を示す入力を提供するように適合された照明センサを含む、実施形態104または実施形態105に記載の振動型摂取可能カプセル。
【0293】
実施形態107
少なくとも1つのセンサは、ユーザの咽頭を通る振動型摂取可能カプセルの移動を示す、振動型摂取可能カプセルに加えられた圧力を示す入力を提供するように適合された圧力センサを含む、実施形態104~106のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0294】
実施形態108
少なくとも1つのセンサは、周囲温度を有する領域から人間の体温を有する領域への振動型摂取可能カプセルの移行を示す入力を提供するように適合された温度センサを含む、実施形態104~107のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0295】
実施形態109
少なくとも1つのセンサは、振動型摂取可能カプセルで実行された作動運動検出に応答して入力を提供するように適合された加速度計を含む、実施形態104~108のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0296】
実施形態110
少なくとも1つのセンサは、乾燥環境から湿潤環境への振動型摂取可能カプセルの移行を示す入力を提供するように適合された湿度センサを含む、実施形態104~109のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0297】
実施形態111
振動型摂取可能カプセルから遠隔にある制御ユニットと機能的に関連し、制御要素は、制御ユニットからの作動入力を受信するように適合される、実施形態103~110のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0298】
実施形態112
制御要素は、振動型摂取可能カプセルの摂取後、作動入力を受信するように適合される、実施形態103~111のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0299】
実施形態113
制御要素は、振動型摂取可能カプセルの摂取より前に、作動入力を受信するように適合される、実施形態103~111のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0300】
実施形態114
制御要素は、振動攪拌機構の動作を制御するために制御要素によって用いられる振動プロトコルを受信することによって作動入力を受信するように適合される、実施形態103~113のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0301】
実施形態115
振動攪拌機構は、振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼすことにより、収容部によって及ぼされる振動をもたらすように適合された径方向攪拌機構を少なくとも含む、実施形態100~114のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0302】
実施形態116
振動攪拌機構は、振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすことにより、収容部によって及ぼされる振動をもたらすように適合された軸方向攪拌機構を少なくとも含む、実施形態100~114のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0303】
実施形態117
振動攪拌機構は、振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼすように適合された径方向攪拌機構と、振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすように適合された別の軸方向攪拌機構とを含む、実施形態100~114のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0304】
実施形態118
振動攪拌機構は、振動動作モードにおいて、収容部に、収容部の長手方向軸に対し径方向に径方向力を及ぼし、かつ、収容部に、収容部の長手方向軸に対し軸方向に軸方向力を及ぼすように適合された単一の攪拌機構を含む、実施形態100~114のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0305】
実施形態119
制御要素は、振動動作モードが、各々が振動期間の後に休止期間を含む複数のサイクルを含むように振動攪拌機構を制御するように適合され、収容部は、振動期間中に振動を及ぼす、実施形態100~118のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0306】
実施形態120
休止期間は振動期間よりも長い、実施形態119に記載の振動型摂取可能カプセル。
【0307】
実施形態121
振動期間は、0.1秒~10秒、1秒~10秒、1秒~9秒、2秒~9秒、3秒~9秒、3秒~8秒、3秒~7秒、3秒~6秒、4秒~6秒、または5秒~6秒の範囲内である、実施形態119または実施形態120に記載の振動型摂取可能カプセル。
【0308】
実施形態122
休止期間は、1秒~180秒、3秒~180秒、5秒~180秒、5秒~150秒、5秒~120秒、8秒~100秒、8秒~30秒、10秒~80秒、10秒~70秒、10秒~60秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、10秒~20秒、または15秒~20秒の範囲内である、実施形態119~121のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0309】
実施形態123
複数のサイクルの各々の期間は、1.1秒~200秒、5秒~200秒、10秒~200秒、10秒~150秒、10秒~100秒、10秒~80秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、15秒~50秒、15秒~40秒、15秒~30秒、または15秒~25秒の範囲内である、実施形態119~122のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0310】
実施形態124
制御要素は、振動動作モードの累積期間が、1時間~12時間、2時間~10時間、2時間~8時間、2時間~6時間、2時間~4時間、または2時間~3時間の範囲内であるように振動攪拌機構を制御するように適合される、実施形態100~123のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0311】
実施形態125
振動攪拌機構は、収容部によって収容部の環境に及ぼされる合力が、50重量グラム(gf)~600gf、50gf~550gf、100gf~550gf、100gf~500gf、150gf~500gf、200gf~500gf、または200gf~450gfの範囲内であるように、振動型摂取可能カプセルの収容部に力を及ぼすように構成される、実施形態100~124のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0312】
実施形態126
振動攪拌機構は、10Hz~650Hz、15Hz~600Hz、20Hz~550Hz、30Hz~550Hz、50Hz~500Hz、70Hz~500Hz、100Hz~500Hz、130Hz~500Hz、または150Hz~500Hzの範囲内の収容部振動周波数に到達するように収容部に力を及ぼすように構成される、実施形態100~125のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0313】
実施形態127
収容部は、中空薬剤送達室に少なくとも部分的に取り付けられるように適合される、実施形態100~126のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0314】
実施形態128
収容部は、中空薬剤送達室に取り付けられるように適合される、実施形態127に記載の振動型摂取可能カプセル。
【0315】
実施形態129
収容部は、中空薬剤送達室に固定的に取り付けられるように適合される、実施形態127または実施形態128に記載の振動型摂取可能カプセル。
【0316】
実施形態130
収容部は、スナップフィット係合によって中空薬剤送達室に取り付けられるように適合される、実施形態127~129のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0317】
実施形態131
収容部は、螺合によって中空薬剤送達室に取り付けられるように適合される、実施形態127~129のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0318】
実施形態132
収容部は、接着によって中空薬剤送達室に取り付けられるように適合される、実施形態127~129のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0319】
実施形態133
収容部は、はんだ付けによって中空薬剤送達室に取り付けられるように適合される、実施形態127~129のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0320】
実施形態134
収容部は、中空薬剤送達室に少なくとも部分的に封入されるように適合される、実施形態100~127のいずれか1つに記載の振動型摂取可能カプセル。
【0321】
実施形態135
収容部は、中空薬剤送達室に完全に封入されるように適合される、実施形態134に記載の振動型摂取可能カプセル。
【0322】
実施形態136
ユーザの消化管内に医薬錠剤の摂取可能薬剤を送達するための方法であって、
収容部と、
収容部内に配置され、振動動作モードにおいて、振動型胃腸カプセルを包囲する環境に収容部が振動を及ぼすように適合された振動攪拌機構と、
収容部内に配置され、振動攪拌機構に給電するように適合された電源と、
振動動作モードにおいて動作可能であるように振動攪拌機構を作動させるように適合された制御要素と
を含む振動型摂取可能カプセルを提供することと、
内部に形成された少なくとも1つの開口部を有する中空薬剤収容室を収容部と関連付けることと、
中空薬剤収容室に医薬錠剤を挿入することと、
振動型摂取可能カプセル、中空薬剤収容室、および医薬錠剤のアセンブリをユーザによって摂取することと、
ユーザがアセンブリを摂取した後、ユーザの消化管内での摂取可能薬剤の推定吸収期間および実際の吸収期間の少なくとも1つの間に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように振動型摂取可能カプセルを制御することと
を含む方法。
【0323】
実施形態137
振動型摂取可能カプセルを制御することは、摂取可能薬剤のユーザの血流内への吸収を促進するように振動型摂取可能カプセルの少なくとも1つの振動パラメータを設定することを含む、実施形態136に記載の方法。
【0324】
実施形態138
少なくとも1つの振動パラメータは、振動周波数、累積振動期間、時間単位当たりの振動サイクル数、振動サイクル内の振動期間の持続時間、振動サイクル内の休止期間の持続時間、単一の振動サイクルの合計期間、および収容部によって環境に及ぼされる合力の少なくとも1つを含む、実施形態137に記載の方法。
【0325】
実施形態139
医薬錠剤を挿入した後、医薬錠剤を振動型摂取可能カプセルの収容部の方へ付勢することを更に含む、実施形態136~138のいずれか1つに記載の方法。
【0326】
実施形態140
付勢することは、医薬錠剤の長手方向軸に沿って圧力を加えることによって医薬錠剤に付勢することを含む、実施形態139に記載の方法。
【0327】
実施形態141
付勢することは、医薬錠剤の周囲に沿って径方向圧力を加えることによって医薬錠剤に付勢することを含む、実施形態139または実施形態140に記載の方法。
【0328】
実施形態142
振動型摂取可能カプセルの収容部は、取付け機構を含み、中空薬剤収容室は、対応する取付け機構を含み、関連付けることは、振動型摂取可能カプセルを中空薬剤収容室に相互接続することを含む、実施形態136~141のいずれか1つに記載の方法。
【0329】
実施形態143
制御することは、ユーザの消化管内で医薬錠剤から放出される摂取可能薬剤の推定吸収期間および実際の吸収期間の少なくとも1つの間に振動動作モードが少なくとも部分的に発生するように、振動動作モードのタイミングまたは作動遅延時間を制御することを含む、実施形態136~142のいずれか1つに記載の方法。
【0330】
実施形態144
制御することの前に、制御要素において作動入力を受信することを更に含み、
制御することは、作動入力の受信後に振動動作モードにおいて動作可能であるように振動攪拌機構を作動させることを含む、実施形態136~143のいずれか1つに記載の方法。
【0331】
実施形態145
作動入力を受信することは、少なくとも1つのセンサからの作動入力を受信することを含む、実施形態144に記載の方法。
【0332】
実施形態146
作動入力を受信することは、照明センサから、照明環境から暗環境へのアセンブリの移行を示す入力を受信することを含む、実施形態145に記載の方法。
【0333】
実施形態147
作動入力を受信することは、圧力センサから、ユーザの咽頭を通るアセンブリの移動を示す、アセンブリに加えられた圧力を示す入力を受信することを含む、実施形態145~146のいずれか1つに記載の方法。
【0334】
実施形態148
作動入力を受信することは、温度センサから、周囲温度を有する領域から人間の体温を有する領域へのアセンブリの移行を示す入力を受信することを含む、実施形態145~147のいずれか1つに記載の方法。
【0335】
実施形態149
作動入力を受信することは、加速度計から、アセンブリで実行された作動運動検出に応答して入力を受信することを含む、実施形態145~148のいずれか1つに記載の方法。
【0336】
実施形態150
作動入力を受信することは、湿度センサから、乾燥環境から湿潤環境へのアセンブリの移行を示す入力を受信することを含む、実施形態145~149のいずれか1つに記載の方法。
【0337】
実施形態151
作動入力を受信することは、アセンブリから遠隔にあり、制御要素と機能的に関連する制御ユニットからの作動入力を受信することを含む、実施形態144~150のいずれか1つに記載の方法。
【0338】
実施形態152
作動入力を受信することは、アセンブリの摂取後に起こる、実施形態144~151のいずれか1つに記載の方法。
【0339】
実施形態153
作動入力を受信することは、アセンブリの摂取より前に起こる、実施形態144~152のいずれか1つに記載の方法。
【0340】
実施形態154
作動入力を受信することは、振動攪拌機構の動作を制御するために制御要素によって用いられる振動プロトコルを受信することを含む、実施形態144~153のいずれか1つに記載の方法。
【0341】
実施形態155
振動攪拌機構を制御することは、振動動作モードが、各々が振動期間の後に休止期間を含む複数のサイクルを含むように振動攪拌機構を制御することを含み、収容部は、振動期間中に振動を及ぼす、実施形態136~154のいずれか1つに記載の方法。
【0342】
実施形態156
休止期間は振動期間よりも長い、実施形態155に記載の方法。
【0343】
実施形態157
振動期間は、0.1秒~10秒、1秒~10秒、1秒~9秒、2秒~9秒、3秒~9秒、3秒~8秒、3秒~7秒、3秒~6秒、4秒~6秒、または5秒~6秒の範囲内である、実施形態155または実施形態156に記載の方法。
【0344】
実施形態158
休止期間は、1秒~180秒、3秒~180秒、5秒~180秒、5秒~150秒、5秒~120秒、8秒~100秒、8秒~30秒、10秒~80秒、10秒~70秒、10秒~60秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、10秒~20秒、または15秒~20秒の範囲内である、実施形態155~157のいずれか1つに記載の方法。
【0345】
実施形態159
複数のサイクルの各々の期間は、1.1秒~200秒、5秒~200秒、10秒~200秒、10秒~150秒、10秒~100秒、10秒~80秒、10秒~50秒、10秒~40秒、10秒~30秒、15秒~50秒、15秒~40秒、15秒~30秒、または15秒~25秒の範囲内である、実施形態155~158のいずれか1つに記載の方法。
【0346】
実施形態160
制御することは、、振動動作モードの累積期間が、1時間~12時間、2時間~10時間、2時間~8時間、2時間~6時間、2時間~4時間、または2時間~3時間の範囲内であるように振動攪拌機構を制御することを含む、実施形態136~159のいずれか1つに記載の方法。
【0347】
実施形態161
制御することは、収容部によって収容部の環境に及ぼされる合力が、50重量グラム(gf)~600gf、50gf~550gf、100gf~550gf、100gf~500gf、150gf~500gf、200gf~500gf、または200gf~450gfの範囲内であるように、振動型摂取可能カプセルの収容部に力を及ぼすように振動攪拌機構を制御することを含む、実施形態136~160のいずれか1つに記載の方法。
【0348】
実施形態162
制御することは、10Hz~650Hz、15Hz~600Hz、20Hz~550Hz、30Hz~550Hz、50Hz~500Hz、70Hz~500Hz、100Hz~500Hz、130Hz~500Hz、または150Hz~500Hzの範囲内の収容部振動周波数に到達するように収容部に力を及ぼすように振動攪拌機構を制御することを含む、実施形態136~161のいずれか1つに記載の方法。
【0349】
実施形態163
関連付けることは、振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を少なくとも部分的に取り付けることを含む、実施形態136~162のいずれか1つに記載の方法。
【0350】
実施形態164
関連付けることは、振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を取り付けることを含む、実施形態163に記載の方法。
【0351】
実施形態165
関連付けることは、振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を固定的に取り付けることを含む、実施形態163または実施形態164に記載の方法。
【0352】
実施形態166
関連付けることは、スナップフィット係合によって振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を取り付けることを含む、実施形態163~165のいずれか1つに記載の方法。
【0353】
実施形態167
関連付けることは、螺合によって振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を取り付けることを含む、実施形態163~165のいずれか1つに記載の方法。
【0354】
実施形態168
関連付けることは、接着によって振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を取り付けることを含む、実施形態163~165のいずれか1つに記載の方法。
【0355】
実施形態169
関連付けることは、はんだ付けによって振動型摂取可能カプセルに薬剤収容室を取り付けることを含む、実施形態163~165のいずれか1つに記載の方法。
【0356】
実施形態170
関連付けることは、振動型摂取可能カプセルの周囲で薬剤収容室を少なくとも部分的に封入することを含む、実施形態136~162のいずれか1つに記載の方法。
【0357】
実施形態171
関連付けることは、振動型摂取可能カプセルの周囲で薬剤収容室を完全に封入することを含む、実施形態170に記載の方法。
【0358】
実施形態172
挿入することは、少なくとも1つの開口部を介して医薬錠剤を中空薬剤収容室内に挿入することを含む、実施形態136~171のいずれか1つに記載の方法。
【0359】
実施形態173
医薬錠剤は、5mm以下、6mm以下、7mm以下、8mm以下、または9mm以下の径を有する、実施形態136~172のいずれか1つに記載の方法。
【0360】
実施形態174
医薬錠剤は、10mm以下の最大寸法を有する、実施形態136~173のいずれか1つに記載の方法。
【0361】
実施形態175
医薬錠剤は、100mm3以下、150mm3以下、200mm3以下、250mm3以下、または300mm3以下の体積を有する、実施形態136~174のいずれか1つに記載の方法。
【0362】
実施形態176
医薬錠剤は、3mm以下、4mm以下、または5mm以下の高さを有する、実施形態136~175のいずれか1つに記載の方法。
【0363】
実施形態177
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、ユーザの胃で吸収可能である、実施形態136~176のいずれか1つに記載の方法。
【0364】
実施形態178
医薬錠剤は、ユーザの小腸で吸収可能な摂取可能薬剤を含む、実施形態136~177のいずれか1つに記載の方法。
【0365】
実施形態179
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、実施形態62に挙げたグループから選択された1または複数の症状または疾患の治療に適している、実施形態136~178のいずれか1つに記載の方法。
【0366】
実施形態180
医薬錠剤の摂取可能薬剤は、実施形態63に挙げたグループから選択された摂取可能薬剤を含み、または含む、実施形態136~179のいずれか1つに記載の方法。
【0367】
理解されるように、明確性のために別々の実施形態の文脈で説明された本発明の特定の特徴は、単一の実施形態で組み合わせて提供されてもよい。逆に、簡潔性のために単一の実施形態の文脈で説明された本発明の様々な特徴は、個別に、または任意の適当な部分的組み合わせで提供されてもよい。
【0368】
本発明は、本発明の特定の実施形態と関連して説明されたが、当業者には多くの代替例、修正例、および変化例が明らかとなることは明白である。したがって、添付の特許請求の範囲の主旨および広い範囲に収まるそのような全ての代替例、修正例、および変化例を包括することが意図される。本明細書において言及された全ての出版物、特許、および特許出願は、個々の出版物、特許、または特許出願が参照によって本明細書に組み込まれることを明確かつ個々に示された場合と同様に、参照によって本明細書にそれらの全体が組み込まれるものである。加えて、本出願における任意の参照文献の引用または識別は、そのような参照文献が本発明に対する従来技術として利用可能であることを認めるものとして解釈されてはならない。
【国際調査報告】