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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-25
(54)【発明の名称】三次元冷間成形された湾曲複合材料
(51)【国際特許分類】
   C03C 27/04 20060101AFI20220217BHJP
   B32B 1/00 20060101ALI20220217BHJP
   B32B 17/10 20060101ALI20220217BHJP
   B32B 15/04 20060101ALI20220217BHJP
   B32B 7/12 20060101ALI20220217BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20220217BHJP
   G02B 7/00 20210101ALI20220217BHJP
   G02B 1/00 20060101ALI20220217BHJP
【FI】
C03C27/04 D
B32B1/00 Z
B32B17/10
B32B15/04 B
B32B7/12
G06F3/041 495
G02B7/00 F
G02B1/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538978
(86)(22)【出願日】2020-01-02
(85)【翻訳文提出日】2021-08-31
(86)【国際出願番号】 US2020012045
(87)【国際公開番号】W WO2020142602
(87)【国際公開日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】62/788,292
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【弁理士】
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】コール,ジェフリー リン
(72)【発明者】
【氏名】ミトラ,アーピータ
(72)【発明者】
【氏名】モース,マシュー カール
(72)【発明者】
【氏名】ショーキー,マイケル ディヴィッド
【テーマコード(参考)】
2H043
4F100
4G061
【Fターム(参考)】
2H043AE02
4F100AB01B
4F100AB03B
4F100AB09B
4F100AB10B
4F100AB31B
4F100AG00A
4F100AH06C
4F100AK01B
4F100AK07B
4F100AK25A
4F100AK25C
4F100AK42B
4F100AK45A
4F100AK45B
4F100AK49A
4F100AK51C
4F100AK52C
4F100AK53C
4F100AK74B
4F100AK75B
4F100AL06C
4F100AT00A
4F100AT00B
4F100BA03
4F100BA07
4F100CA23B
4F100CB00C
4F100DD11A
4F100DH02B
4F100EC182
4F100EH71A
4F100EH71B
4F100EJ212
4F100EJ242
4F100EJ34A
4F100EJ34B
4F100EJ592
4F100EJ65A
4F100EJ65B
4F100GB31
4F100GB41
4F100JA03C
4F100YY00A
4G061AA02
4G061AA13
4G061AA15
4G061BA02
4G061CA03
4G061CA05
4G061CB16
4G061CB18
4G061CB20
4G061CD03
4G061DA07
4G061DA13
4G061DA32
4G061DA38
(57)【要約】
本開示は、第1及び第2の主面を有する冷間成形された装飾又は非装飾ガラス基板;第1及び第2の主面を有する金属又はポリマー基板;並びに、ガラス基板の第1の主面と金属又はポリマー基板の第1の主面との間に位置した少なくとも1つの接着剤を含む、複合材料に関し、ガラス基板の第1及び第2の主面と金属又はポリマー基板の第1及び第2の主面とが、約60mm以上の曲げ半径を有する少なくとも1つの曲率を画成し、複合材料は、修正されたGMW3172環境及び耐久性試験による物理的試験の後に、ガラス基板と金属又はポリマー基板との間の接着を維持する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材料であって、
第1及び第2の主面を有する冷間成形された装飾又は非装飾ガラス基板;
第1及び第2の主面を有する金属又はポリマー基板;並びに
前記ガラス基板の第1の主面と前記金属又はポリマー基板の第1の主面との間に位置した少なくとも1つの接着剤;
を含み、
前記ガラス基板の第1及び第2の主面と前記金属又はポリマー基板の第1及び第2の主面とが、約60mm以上の曲げ半径を有する少なくとも1つの曲率を画成し;
前記複合材料が、修正されたGMW3172環境及び耐久性試験による物理的試験の後に、前記ガラス基板と前記金属又はポリマー基板との間の接着を維持する、
複合材料。
【請求項2】
前記少なくとも1つの曲率が約60mm~約5000mmの曲げ半径を有する、請求項1に記載の複合材料。
【請求項3】
前記ガラス基板が、ソーダ石灰ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸ガラス、ホウアルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有アルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホウケイ酸ガラス、アルカリ含有ホウアルミノケイ酸塩ガラス、ポリカーボネート、ポリイミド、又はアクリルから形成される、請求項1又は2に記載の複合材料。
【請求項4】
前記ガラス基板が、ガラスの最も厚い部分において、約0.2mm~約2mmの第1の主面から第2の主面まで測定した厚さを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の複合材料。
【請求項5】
前記金属又はポリマー基板が、マグネシウム及びそれらの合金;アルミニウム及びそれらの合金;鋼及びそれらの合金;PC/ABS;PP/EPDM;PC/PBT;PP;並びに、PCコポリマーブレンドから形成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の複合材料。
【請求項6】
前記ポリマー基板が、少なくとも充填及び強化されたものである、請求項1から5のいずれか一項に記載の複合材料。
【請求項7】
前記ガラス基板及び前記金属又はポリマー基板の少なくとも一方が、グリットブラスト又は他の表面の粗面化;亜鉛めっき;e-コーティング;酸エッチング;プライミング;若しくは、塗装による表面改質を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の複合材料。
【請求項8】
前記接着剤が凝集破壊モードを有するか、又は前記複合材料が、任意の所与の界面において接着不良を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の複合材料。
【請求項9】
前記接着剤が、エポキシ、ポリウレタン、アクリレート、シラン変性ポリマー、又はシリコーンを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の複合材料。
【請求項10】
前記接着剤が、硬化時の5%未満の収縮;及び、少ないガス放出のうちの少なくとも一方を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の複合材料。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、その内容が依拠され、その全体がここに参照することによって本願に援用される、2019年1月4日出願の米国仮特許出願第62/788,292号の米国法典第35編特許法119条に基づく優先権の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本出願は、車両内部システムのための複合材料に関する。
【背景技術】
【0003】
車両内部は、ディスプレイ及び/又はタッチパネルを組み込んだ湾曲表面を含みうる。このような湾曲した表面の形成に用いられる材料は、通常、ガラスの耐久性及び光学性能を示さないポリマーに限定される。したがって、とりわけディスプレイ及び/又はタッチパネルのカバーとして用いられる場合には、湾曲したガラス基板が望ましい。熱成形などの湾曲したガラス基板を形成する既存の方法は、コストが高く、湾曲中又は成形中に光学的歪み/表面マーキングの発生を含めた欠点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、費用効果の高い方法で、典型的にはガラスの熱成形プロセスに関連する問題なしに、湾曲したガラス基板を組み込むことができる車両内部システムが必要とされている。さらには、接着した湾曲ガラス基板が車両の寿命全体にわたって実質的に瞬時の生存性及び信頼性を有するように、きつい曲げ半径を有する領域を含む車両内部の表面への湾曲したガラス基板の適切な接着を維持する接着剤が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、とりわけ、(i)複合材料にきつい曲げ半径が存在する場合でも;及び、(ii)修正されたGMW3172環境及び耐久性試験による物理的試験の後でも、冷間成形された装飾又は非装飾ガラス基板と金属又はポリマー基板との間の接着を維持する積層体を含む複合材料を提供する。本開示には、(i)及び(ii)の両方の特徴を満たす接着剤が記載されている。
【0006】
図面は、概して、限定としてではなく、例として、本明細書で論じられるさまざま実施形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】1つ以上の実施形態による車両内部システムを備えた車両内部の斜視図
図2】平らな先端を有しない、湾曲したガラス基板を含むディスプレイの側面図
図3図2のディスプレイに用いられるガラス基板の側面図
図4図3のガラス基板の正面斜視図
図5】互いに同じ又は異なる半径でありうる2つの独立した方向に明確な曲率半径を有する複雑に湾曲した、冷間成形ガラス基板の側面図
図6A】本明細書に記載される複合材料に有用なさまざまな構造用接着剤を示すチャート
図6B】本明細書に記載される複合材料に有用なさまざまな構造用接着剤を示すチャート
図7】本明細書に記載される複合材料を評価するために用いられる修正されたGMW3172環境及び耐久性試験による物理的試験を示すフローチャート
図8図7に示されるフローチャートに従って累積応力試験に合格した冷間成形された0.7mmのガラス基板製品で特定された接着剤を示す表。レグ1:85℃/85%RH+温湿度サイクル(フロストあり)+95℃/500時間+熱サイクルによる振動+機械的衝撃-ポットホール;及び、レグ2:熱衝撃
図9図7に示されるフローチャートに従って累積応力試験に合格した冷間成形された0.55mmのガラス基板製品で特定された接着剤を示す表。第1レグ:85℃/85%RH+温湿度サイクル(フロストあり)+95℃/500時間+熱サイクルによる振動+機械的衝撃-ポットホール;及び、レグ2:熱衝撃
【発明を実施するための形態】
【0008】
さまざまな図における同様の参照番号は、同様の要素を示している。幾つかの要素は、同一又は同等の倍数で存在する場合があり、このような場合、1つ以上の代表的な要素のみを参照番号で指定する場合があるが、このような参照番号は、このようなすべての同一の要素に適用されることが理解されよう。特に断りのない限り、本文献のすべての図及び図面は、縮尺どおりではなく、本発明の異なる実施形態を説明する目的で選択される。特に、さまざまな構成要素の寸法は例示的な用語でのみ示され、さまざまな構成要素の寸法間の関係は、そのように示されていない限り、図面から推測されるべきではない。本開示では、「上部」、「低部」、「上方」、「下方」、「下側」、「上側」、「前」、「後」、「上」及び「下」、「第1」及び「第2」などの用語を使用することができるが、これらの用語は、特に断りのない限り、相対的な意味でのみ用いられるものと理解されたい。
【0009】
これより、その例が添付の図面に部分的に示されている、開示された主題のある特定の実施形態を詳細に参照する。開示された主題は、列挙された特許請求の範囲と併せて説明されるが、例示された主題は、特許請求の範囲を開示された主題に限定することを意図していないことが理解されよう。
【0010】
冷間成形(例えば、曲げ)は、比較的低温(例えば、140℃未満)でのガラスの弾性変形に基づいて湾曲したガラス基板を生成するエネルギー効率のよい方法であり、面外荷重を加えることにより、所望の形状を生成する。冷間成形プロセス中、平らな高強度のガラスが、3次元的に(3D)変形され、接着剤中間層によって目的の予備成形された3Dフレーム(例えば、マグネシウム、アルミニウム及びそれらの合金、鋼、及びそれらの合金などの金属、およびそれらの合金、又は、PC/ABS、PP/EPDM、PC/PBT合金、PP、PCコポリマーブレンドなどのポリマー/コポリマー/ポリマーブレンドであって、これらはすべて、充填されていてもされていなくてもよく、強化されていてもされていなくてもよい(ガラス又はカーボンファイバ)など)に機械的に固定される。(一又は複数の)ディスプレイ機能モジュールの積層は、3D冷間成形プロセスの前又は後に行うことができる。この冷間成形プロセスにより、結果として生じる湾曲したガラス基板、接着剤層、及び目的のフレームに応力が生じる。
【0011】
ガラスの曲げに起因して接着剤に生じる機械的応力は、その寿命全体を通じて持続する。機械的応力は、接着剤の瞬時故障だけでなく、長期的な信頼性/耐久性の問題も引き起こす可能性がある。接着剤の所望の応力閾値は、その瞬間的生存性と長期的な信頼性/耐久性を決定するための重要な値の一部である。閾値は、接着剤の種類、ボンドラインの寸法(例えば、ボンドラインの幅及び高さ)、ガラスの機械的特性、材料の種類、事前に形成された3Dフレームの形状、及び本明細書に記載される複合材料の信頼性/耐久性に応じて異なる。
【0012】
したがって、本開示は、複合材料であって、第1及び第2の主面を有する冷間成形された装飾又は非装飾ガラス基板;第1及び第2の主面を有する金属又はポリマー基板;並びに、ガラス基板の第2の主面と金属又はポリマー基板の第1の主面との間に位置した少なくとも1つの接着剤であって、ガラス基板の第1及び第2の主面と金属又はポリマー基板の第1及び第2の主面とが、少なくとも1つの曲率を画成し、少なくとも1つの曲率が約60mm以上(例えば、約60mm~約10000mm、約60mm~約7500mm、約60mm~約50000mm、約60mm~約4000mm、約60mm~約3000mm、約60mm~約2000mm、約60mm~約1000mm、約60mm~約600mm、約60mm~約250mm、約100mm~約500mm、約300mm~約1000mm、約500mm~約750mm、約250mm~約800mm又は約100mm~約450mm)の曲げ半径を有する、接着剤;を含む、積層体を含む複合材料を提供し、
該複合材料は、修正されたGMW3172環境及び耐久性試験による物理的試験の後に、ガラス基板と金属又はポリマー基板との間の接着を維持する。
【0013】
本明細書での使用に適したガラス基板は、ソーダ石灰ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸ガラス、ホウアルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有アルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホウケイ酸ガラス、アルカリ含有ホウアルミノケイ酸塩ガラス、ポリカーボネート、ポリイミド、及びポリメチルメタクリレートなどのアクリレート/アクリルを含むが、これらに限定されない。
【0014】
ガラス基板、フレーム、及びガラス基板をフレームに接着する接着剤は、車両内部システムに見出すことができる。次に、車両内部システムは、列車、自動車(例えば、乗用車、トラック、バス等)、船舶(ボート、船、潜水艦等)、並びに航空機(例えば、ドローン、飛行機、ジェット機、ヘリコプター等)を含む任意の車両に組み込むことができる。
【0015】
図1は、車両内部システム100、200、300を含む、車両内部10の例を提示している。車両内部システム100は、ディスプレイ130を含む湾曲表面120を備えたセンターコンソールベース110を含む。車両内部システム200は、ディスプレイ230を含む湾曲表面220を備えたダッシュボードベース210を含む。ダッシュボードベース210は通常、ディスプレイも含みうる計器パネル215を含む。車両内部システム300は、湾曲表面320及びディスプレイ330を備えたダッシュボードステアリングホイールベース310を含む。車両内部システムは、アームレスト、ピラー、背もたれ、床板、ヘッドレスト、ドアパネル、又は湾曲した表面を含む車両内部の任意の部分である基部を含むことができる。
【0016】
本明細書に記載されるガラス基板は、車両内部システム100、200及び/又は300での使用を含めた、本明細書に記載されるディスプレイのいずれかの湾曲したカバーガラスとして使用することができる。本明細書で用いられる場合、「ガラス基板」という用語は、全体的又は部分的にガラスで作られた任意の物体を含むために、その最も広い意味で用いられる。ガラス基板は、ガラスと非ガラス材料との積層体、ガラスと結晶性材料との積層体、及びガラスセラミック(非晶質相及び結晶相を含む)を含む。ガラス基板は透明又は不透明でありうる。ガラス基板は、特定の色を提供する着色剤を含むことができる。加えて、ガラス基板は装飾されていても装飾されていなくてもよい。装飾される場合、ガラス基板は、インクコーティング(例えば、ポリウレタン又はアクリルインク)若しくは反射防止コーティングなどのコーティングで片面又は両面にコーティングで装飾することができる。
【0017】
図2に示されるように、ディスプレイ130は、第1の曲率半径及びフレーム150を有する冷間成形された湾曲ガラス基板140、及びガラス基板140とフレーム150との間に位置する接着剤層160を含み、ここで、フレーム150の少なくとも一部は、第1の曲率半径に近似又は一致する第2の曲率半径を有しており、車両内部システムの湾曲表面に組み込むことができる、カバーガラスとしての湾曲したガラス基板を備えたディスプレイ130を提供する。凸状又は凹状のディスプレイ、並びに凸状及び凹状の両方の特徴を有するディスプレイが想定されている。
【0018】
フレーム150は、ステンレス鋼などの金属及びそれらの合金;アルミニウム及びそれらの合金;並びに、マグネシウム及びそれらの合金を含む、任意の適切な材料で作ることができる。場合によっては、フレーム150及び冷間成形された湾曲ガラス基板140のうちの少なくとも一方は、グリットブラスト又は他の表面の粗面化;亜鉛めっき;e-コーティング;酸エッチング;プライミング;塗装;などに起因する表面改質から生じるものなど、表面改質を含む。
【0019】
ステンレス鋼は、鉄とクロムの単純な合金から、クロム、ニッケル、及び他のさまざまな元素を少量含有する複雑な合金まで、組成が異なりうる。
【0020】
ステンレス鋼には、その組成及び内部構造に基づいて区別される、3つの主要な分類が存在する。これらの種類は、オーステナイト系、フェライト系、及びマルテンサイト系である。
【0021】
オーステナイト鋼は、16~26%のクロムと6~22%のニッケルとを含む合金である。それらは非磁性であり、優れた耐食性を有している。それらは熱処理によって硬化しない。しかしながら、それらは、軽い冷間加工であっても高強度を発揮しうる。それらはAISI300系列で識別される。
【0022】
フェライト鋼は、ニッケルを含まない、12~30%のクロムを含む合金である。それらは本質的に強磁性であり、良好な耐食性及びかなりの溶接性を有している。それらはAISI400系列で識別される。
【0023】
マルテンサイト鋼は、ニッケルを含まない、11~14%のクロムを含む合金であるが、オーステナイト系及びフェライト系のステンレス鋼と比較して炭素含有量がわずかに高い。それらは本質的に強磁性であり、熱処理によって硬化可能である。それらは、中程度の耐食性と不十分な溶接性を有しており、AISI400系列で識別される。
【0024】
鋼は、特定の等級又は種類に基づいて分離することができる。最も一般的なものは、タイプ304、タイプ316、タイプ410、及びタイプ430である。タイプ304は、最も一般的に生産されているステンレス鋼であり、すべてのステンレス鋼生産の半分以上を占めている。それは、普通の状態に耐えるオーステナイト系の等級である。タイプ316は、モリブデンを含むオーステナイト鋼であり、さまざまな種類の劣化及び腐食に対してより大きい耐性を与える。タイプ410は、最も広く用いられているマルテンサイト系ステンレス鋼である。それは、高強度、低コスト、及び熱処理可能であり、深刻ではない腐食用途に適している。タイプ430は、最も広く用いられているフェライト系ステンレス鋼であり、標準の耐食性を提供する。
【0025】
アルミニウム合金は、熱的及び機械的処理に応答する能力、並びにアルミニウム合金に添加された主要な合金元素など、特定の材料の特性に基づいて、幾つかの群に分類することができる。鍛造アルミニウムと鋳造アルミニウムでは、異なる識別システムを有する。鍛造システムは4桁のシステムであり、割り当ては3桁と小数点以下1桁である。幾つかの実施形態では、表1に示されるように分類することができる、1000、2000、3000、4000、5000、6000、及び7000系列の鍛造アルミニウム合金を含む鍛造アルミニウム合金が想定されており、ここで、xは、0と異なる場合、特定の合金の修正を示し、y及びzは、系列内の特定の合金を識別するために与えられた任意の番号である。例えば、5000系列の合金5183では、番号5はマグネシウム合金系列であることを示し、1は元の合金5083に対する最初の修正であることを示し、83は5xyz系列でのそれを識別する。この合金番号付けシステムの唯一の例外は、1xyz系列のアルミニウム合金(純アルミニウム)であり、この場合、y及びzは99%を超える最小アルミニウムパーセンテージを提供する。したがって、例えば、1000系列の合金1350は、99.50%の最小アルミニウムを含む。
【0026】
図3及び4を参照すると、冷間成形されたガラス基板140は、第1の主面142と該第1の主面の反対側の第2の主面144とを含む。冷間成形されたガラス基板は、第2の主面144で測定して、第1の曲率半径を示す。
【0027】
本明細書で用いられる場合、「冷間成形された」、「冷間曲げ」、「冷間曲げする」、「冷間成形」、又は「冷間成形する」という用語は、ガラスの軟化点未満の冷間成形温度でガラス基板を湾曲させることを指す。「冷間曲げ可能」という用語は、ガラス基板が冷間曲げされる能力を指す。冷間成形されたガラス基板の特徴は、第1の主面142と第2の主面144との間の非対称表面圧縮応力である。非主面146は第1の主面142と第2の主面144とを接続する。冷間成形プロセスの前又は冷間成形される前のガラス基板の第1の主面142及び第2の主面144におけるそれぞれの圧縮応力は、実質的に等しい。ガラス基板が強化されない場合、第1の主面142及び第2の主面144は、冷間成形前に、感知できるほどの圧縮応力を示さない。ガラス基板が強化される場合、第1の主面142及び第2の主面144は、冷間成形の前に、互いに実質的に等しい圧縮応力を示す。
【0028】
ガラス基板は、表面から圧縮深さ(DOC)まで延びるガラス基板内への圧縮応力(CS)を含むことによって;複合材料の部分間の熱膨張係数の不一致を利用して、圧縮応力領域と引張応力を示す中央領域とを生成することによって;ガラスを、ガラス転移点を超える温度に加熱し、次に急速に急冷することによって熱的に;並びに、イオン交換(例えば、ガラス基板の表面又はその近くのイオンが、同じ原子価又は酸化状態を有するより大きいイオンによって置き換えられるか、又は交換される)によって化学的に;を含む、当技術分野で知られている任意の適切な方法を使用して強化することができる。
【0029】
ガラス基板の厚さは、所望の曲率半径を達成できるように、ガラス基板がより柔軟になるように調整することができる。さらには、より薄いガラス基板140は、より容易に変形することができ、それにより、ディスプレイモジュール150の形状(湾曲している場合)によって生じうる形状の不一致及びギャップを潜在的に補償することができる。1つ以上の実施形態では、薄い強化ガラス基板140は、とりわけ、冷間曲げ中により大きい柔軟性を示す。本明細書で論じられるガラス基板のより大きい柔軟性は、本明細書で論じられるような空気圧ベースの曲げプロセスを介して、十分な程度の曲げを生成可能にし、また、加熱することなく、一貫した曲げ形成も可能にする。ガラス基板140とディスプレイモジュール150の少なくとも一部とは、第1の主面142とディスプレイモジュール150との間に、接着剤で満たすことができる実質的に均一な距離を提供するために、実質的に同様の曲率半径を有する。
【0030】
冷間成形されたガラス基板(及び、任意選択的に湾曲したディスプレイモジュール)は、主半径及び交差曲率を含む複合曲線を有しうる。複雑に湾曲した冷間成形ガラス基板には、C字型、J字型、S字型、V字型を有する基板、及びフロントガラスが含まれる。複雑に湾曲した冷間成形されたガラス基板(及び、任意選択的に湾曲したディスプレイモジュール)は、図5に示されるように、互いに同じ半径であっても異なる半径であってもよい、基板の少なくとも2つの異なる領域(例えば、フロントガラスなどのように)、又は少なくとも2つの独立した方向に、異なる曲率半径を有することができる。したがって、複雑に湾曲した冷間成形されたガラス基板(及び、任意選択的に湾曲したディスプレイモジュール)は、「交差曲率」を有するものとして特徴付けることができ、ここで、冷間成形されたガラス基板(及び、任意選択的に湾曲したディスプレイモジュール)は、所与の寸法に平行な軸(例えば、第1の軸)に沿って湾曲しており、また、同じ寸法に垂直な軸(すなわち、第2の軸)に沿っても湾曲している。冷間成形されたガラス基板(及び、任意選択的に湾曲したディスプレイモジュール)の曲率は、有意な最小半径を有意な交差曲率及び/又は曲げの深さと組み合わせると、さらに複雑になりうる。
【0031】
冷間成形されたガラス基板は実質的に一定であり、第1の主面142と第2の主面144との間の距離として画成される厚さ(t)を有する。本明細書で用いられる場合、厚さ(t)とはガラス基板の最大厚さを指す。図3~4に示されるように、ガラス基板は、厚さ(t)に直交する第1又は第2の表面の一方の第1の最大寸法として定義される幅(W)と、厚さ及び幅の両方に直交する第1又は第2の表面の一方の第2の最大寸法として定義される長さ(L)とを含む。本明細書で論じられる寸法は平均寸法でありうる。
【0032】
ガラス基板は、曲げ半径又は曲率半径を有しうる。曲率半径は、例えば、約20mm以上、40mm以上、50mm以上、60mm以上、100mm以上、250mm以上、又は500mm以上でありうる。例えば、第1の曲率半径は、約60mm~約1200mm、約20mm~約10000mm、約30mm~約10000mm、約40mm~約10000mm、約50mm~約10000mm、60mm~約10000mm、約70mm~約10000mm、約80mm~約10000mm、約90mm~約10000mm、約100mm~約10000mm、約120mm~約10000mm、約140mm~約10000mm、約150mm~約10000mm、約160mm~約10000mm、約180mm~約10000mm、約200mm~約10000mm、約220mm~約10000mm、約240mm~約10000mm、約250mm~約10000mm、約260mm~約10000mm、約270mm~約10000mm、約280mm~約10000mm、約290mm~約10000mm、約300mm~約10000mm、約350mm~約10000mm、約400mm~約10000mm、約450mm~約10000mm、約500mm~約10000mm、約550mm~約10000mm、約600mm~約10000mm、約650mm~約10000mm、約700mm~約10000mm、約750mm~約10000mm、約800mm~約10000mm、約900mm~約10000mm、約950mm~約10000mm、約1000mm~約10000mm、約1250mm~約10000mm、約1500mm~約10000mm、約1750mm~約10000mm、約2000mm~約10000mm、約2250mm~約10000mm、約2500mm~約10000mm、約2750mm~約10000mm、約3000mm~約10000mm、約5000mm~約10000mm、約20mm~約9000mm、約20mm~約8000mm、約20mm~約7000mm、約20mm~約6000mm、約20mm~約5000mm、約20mm~約4500mm、約20mm~約4000mm、約20mm~約3500mm、約20mm~約3000mm、約20mm~約2750mm、約20mm~約2500mm、約20mm~約2250mm、約20mm~約2000mm、約20mm~約1900mm、約20mm~約1800mm、約20mm~約1700mm、約20mm~約1600mm、約20mm~約1500mm、約20mm~約1400mm、約20mm~約1300mm、約20mm~約1200mm、約20mm~約1100mm、約20mm~約1000mm、約20mm~約950mm、約20mm~約900mm、約20mm~約850mm、約20mm~約800mm、約20mm~約750mm、約20mm~約700mm、約20mm~約650mm、約20mm~約200mm、約20mm~約550mm、約20mm~約500mm、約20mm~約450mm、約20mm~約400mm、約20mm~約350mm、約20mm~約300mm、約20mm~約250mm、約20mm~約200mm、約20mm~約150mm、約20mm~約100mm、約20mm~約50mm、約150mm~約5000mm、約200mm~約5000mm、約250mm~約5000mm、約300mm~約5000mm、約350mm~約5000mm、約400mm~約5000mm、約450mm~約5000mm、約500mm~約5000mm、約550mm~約5000mm、約600mm~約5000mm、約650mm~約5000mm、約700mm~約5000mm、約750mm~約5000mm、約800mm~約5000mm、約850mm~約5000mm、約900mm~約5000mm、約950mm~約5000mm、約1000mm~約5000mm、約150mm~約4500mm、約150mm~約4000mm、約150mm~約3500mm、約150mm~約3000mm、約150mm~約2750mm、約150mm~約2500mm、約150mm~約2250mm、約150mm~約2000mm、約150mm~約1750mm、約150mm~約1500mm、約150mm~約1250mm、約150mm~約1000mm、約250mm~約2000mm、約250mm~約1000mm、約60mm~約1400mm、約60mm~約1300mm、約60mm~約1200mm、約60mm~約1100mm、約60mm~約1000mm、約60mm~約950mm、約60mm~約900mm、約60mm~約850mm、約60mm~約800mm、約60mm~約750mm、約60mm~約700mm、約60mm~約650mm、約60mm~約600mm、約60mm~約550mm、約60mm~約500mm、約60mm~約450mm、約60mm~約400mm、約60mm~約350mm、約60mm~約300mm、又は約60mm~約250mmの範囲でありうる。1つ以上の実施形態では、約0.4mm未満の厚さを有するガラス基板は、約100mm未満、又は約60mm未満の曲率半径を示しうる。
【0033】
ガラス基板は、ガラス基板の厚さ部分において、約0.2mm~約3mm(例えば、約0.2mm~約2mm、及び約0.4mm~約1.1mm)の第1の主面から第2の主面まで測定した任意の適切な厚さを有しうる。例えば、ガラス基板は、約1.5mm未満の厚さ(t)を有しうる。例えば、厚さは、約0.01mm~約1.5mm、約0.02mm~約1.5mm、0.03mm~約1.5mm、0.04mm~約1.5mm、0.05mm~約1.5mm、0.06mm~約1.5mm、0.07mm~約1.5mm、0.08mm~約1.5mm、0.09mm~約1.5mm、0.1mm~約1.5mm、約0.15mm~約1.5mm、約0.2mm~約1.5mm、約0.25mm~約1.5mm、約0.3mm~約1.5mm、約0.35mm~約1.5mm、約0.4mm~約1mm、約0.4mm~約1.5mm、約0.45mm~約1.5mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.55mm~約1.5mm、約0.6mm~約1.5mm、約0.65mm~約1.5mm、約0.7mm~約1.5mm、約0.01mm~約1.4mm、約0.01mm~約1.3mm、約0.01mm~約1.2mm、約0.01mm~約1.1mm、約0.01mm~約1.05mm、約0.01mm~約1mm、約0.01mm~約0.95mm、約0.01mm~約0.9mm、約0.01mm~約0.85mm、約0.01mm~約0.8mm、約0.01mm~約0.75mm、約0.01mm~約0.7mm、約0.01mm~約0.65mm、約0.01mm~約0.6mm、約0.01mm~約0.55mm、約0.01mm~約0.5mm、約0.01mm~約0.4mm、約0.01mm~約0.3mm、約0.01mm~約0.2mm、約0.01mm~約0.1mm、約0.04mm~約0.07mm、約0.1mm~約1.4mm、約0.1mm~約1.3mm、約0.1mm~約1.2mm、約0.1mm~約1.1mm、約0.1mm~約1.05mm、約0.1mm~約1mm、約0.1mm~約0.95mm、約0.1mm~約0.9mm、約0.1mm~約0.85mm、約0.1mm~約0.8mm、約0.1mm~約0.75mm、約0.1mm~約0.7mm、約0.1mm~約0.65mm、約0.1mm~約0.6mm、約0.1mm~約0.55mm、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約0.4mm、又は約0.3mm~約0.7mmの範囲でありうる。
【0034】
ガラス基板はまた、約5cm~約250cm、約5cm~約20cm、約10cm~約250cm、約15cm~約250cm、約20cm~約250cm、約25cm~約250cm、約30cm~約250cm、約35cm~約250cm、約40cm~約250cm、約45cm~約250cm、約50cm~約250cm、約55cm~約250cm、約60cm~約250cm、約65cm~約250cm、約70cm~約250cm、約75cm~約250cm、約80cm~約250cm、約85cm~約250cm、約90cm~約250cm、約95cm~約250cm、約100cm~約250cm、約110cm~約250cm、約120cm~約250cm、約130cm~約250cm、約140cm~約250cm、約150cm~約250cm、約5cm~約240cm、約5cm~約230cm、約5cm~約220cm、約5cm~約210cm、約5cm~約200cm、約5cm~約190cm、約5cm~約180cm、約5cm~約170cm、約5cm~約160cm、約5cm~約150cm、約5cm~約140cm、約5cm~約130cm、約5cm~約120cm、約5cm~約110cm、約5cm~約110cm、約5cm~約100cm、約5cm~約90cm、約5cm~約80cm、又は約5cm~約75cmの範囲の幅(W)も有しうる。
【0035】
ガラス基板はまた、約5cm~約250cm、約30cm~約90cm、約10cm~約250cm、約15cm~約250cm、約20cm~約250cm、約25cm~約250cm、約30cm~約250cm、約35cm~約250cm、約40cm~約250cm、約45cm~約250cm、約50cm~約250cm、約55cm~約250cm、約60cm~約250cm、約65cm~約250cm、約70cm~約250cm、約75cm~約250cm、約80cm~約250cm、約85cm~約250cm、約90cm~約250cm、約95cm~約250cm、約100cm~約250cm、約110cm~約250cm、約120cm~約250cm、約130cm~約250cm、約140cm~約250cm、約150cm~約250cm、約5cm~約240cm、約5cm~約230cm、約5cm~約220cm、約5cm~約210cm、約5cm~約200cm、約5cm~約190cm、約5cm~約180cm、約5cm~約170cm、約5cm~約160cm、約5cm~約150cm、約5cm~約140cm、約5cm~約130cm、約5cm~約120cm、約5cm~約110cm、約5cm~約110cm、約5cm~約100cm、約5cm~約90cm、約5cm~約80cm、又は約5cm~約75cmの長さ(L)も有しうる。
【0036】
金属又はポリマー基板は、任意の適切な厚さを有することができる。例えば、金属又はポリマー基板の厚さは、約0.5mm~約20mm(例えば、約2mm~約20mm、約3mm~約20mm、約4mm~約20mm、約5mm~約20mm、約6mm~約20mm、約7mm~約20mm、約8mm~約20mm、約9mm~約20mm、約10mm~約20mm、約12mm~約20mm、約14mm~約20mm、約1mm~約18mm、約1mm~約16mm、約1mm~約15mm、約1mm~約14mm、約1mm~約12mm、約1mm~約10mm、約1mm~約8mm、約1mm~約6mm、約1mm~約5mm、約1mm~約4mm、約1mm~約3mm、約1mm~約2mmの範囲、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲でありうる。
【0037】
接着剤は、該接着剤の厚さ及びベゼル幅のうちの少なくとも一方によって画成された、任意の適切なボンドラインを有しうる。したがって、図1に示されるように、接着剤は、装飾又は非装飾ガラス基板に接触する接着剤の表面から金属又はポリマー基板の表面まで測定して、任意の適切な厚さを有することができ、ここで、両方の基板は、例えば、プライマーシステム、エッチング、表面粗面化、又はe-コーティングなどを使用する、表面コーティング又はテクスチャリングを有していても、有していなくてもよい。接着剤の厚さは、とりわけ、金属又はポリマー基板とガラス基板との間の積層を確実にするように調整することができる。例えば、接着剤は、約5mm未満の厚さを有しうる。接着剤は、約200μm~約500μm、約225μm~約500μm、約250μm~約500μm、約275μm~約500μm、約300μm~約500μm、約325μm~約500μm、約350μm~約500μm、約375μm~約500μm、約400μm~約500μm、約200μm~約475μm、約200μm~約450μm、約200μm~約425μm、約200μm~約400μm、約200μm~約375μm、約200μm~約350μm、約200μm~約325μm、約200μm~約300μm、又は約225μm~約275μmの範囲の厚さを有しうる。
【0038】
接着剤はまた、任意の適切なベゼル幅も有しうる。例えば、接着剤は、25mm未満など、約50mm未満のベゼル幅を有しうる。接着剤は、約1mm~約15mm、約2mm~約50mm、約5mm~約20mm、約10mm~約15mm、約1mm~約10mm、約5mm~約10mm、約5mm~約15mm、約10mm~約20mm、又は約1mm~約5mmの範囲のベゼル幅を有しうる。
【0039】
適切な接着剤には、他の特徴の中でもとりわけ、硬化時に5%未満の収縮;及び、少ないガス放出(例えば、約5%未満の体積損失)のうちの少なくとも一方を示す、任意の接着剤が含まれる。
【0040】
適切な接着剤はまた、少なくとも0.5MPaの重ね合わせ剪断強度;少なくとも0.5MPaの引張強度;少なくとも3%の%破断伸び;及び、約22℃~約25℃の温度における少なくとも2N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する接着剤も含む。
【0041】
適切な接着剤はまた、(6~200)×10-6m/(mK)の範囲の線膨張係数(CTE)、高い衝撃強度;約0.5~約5GPaのヤング率;約15MPa~約80MPaの引張強度;とりわけ、CTEと振動の違いに起因する応力に対応するための、約2%~約20%の%破断伸び、クリープ/垂下に耐えるのに十分な剛性;約2MPa~約50MPaのAl/Alの重ね合わせ剪断強度;約2MPa~約40MPaのAl/ポリマー基板(例えば、装飾、プライマー、塗装などを有するAl/ポリマー基板)の室温(RT;約22℃~約25℃の温度である)での重ね合わせ剪断強度;並びに、約22℃~約25℃の温度における約2N/mm~約15N/mmのT字剥離強度で、ガラス基板と金属又はポリマー基板とを接着する能力の少なくとも1つを有する接着剤も含む。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤は、約250mm未満の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有する複合材料に適している。このような接着剤は、約25℃~約100℃のガラス転移温度;並びに、-40℃における約1GPa~約5GPa及び95℃における約2MPa~約50MPaの貯蔵弾性率(E’)を有しうる。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤の例には、2パート強化エポキシ(例えば、Masterbond EP21TDCHT-LO、3M Scotch Weld Epoxy DP460 Off-white)が含まれる。
【0042】
適切な接着剤はまた、約5MPa~約500MPaのヤング率;約1MPa~約30MPaの引張強度;約10%~約200%の%破断伸び;約1MPa~約40MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al);並びに、約2N/mm~約10N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する接着剤も含む。このような接着剤は、約10℃~約50℃のガラス転移温度;並びに、-40℃で約0.25GPa~約5GPa及び95℃で約0.5MPa~約40MPaの貯蔵弾性率(E’)を有しうる。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤の例には、可撓性エポキシ(例えば、Masterbond EP21TDC-2LO、米国ミネソタ州セントポール所在の3M(登録商標)社から入手可能な3M Scotch Weld Epoxy 2216、3M Scotch Weld Epoxy DP125、DP105、DP100+、Epoxy 2216)が含まれる。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤は、約150mm以上(例えば、約150mm~約3000mm)の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有する複合材料に適している。
【0043】
他の適切な接着剤はまた、約0.5GPa~約1GPaのヤング率;約5~約35MPaの引張強度;約20%~約150%の%破断伸び;約5MPa~約30MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al);並びに、約2N/mm~約15N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する接着剤も含む。このような接着剤は、約25℃~約100℃のガラス転移温度;並びに、-40℃で約0.5GPa~約2GPa及び95℃で約0.5MPa~約40MPaの貯蔵弾性率(E’)を有しうる。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤の例には、強化アクリル(例えば、LORD AP 134プライマーとともにLORD Accelerator19又は19GBを伴う、LORD Adhesive403、406又は410Acrylic接着剤、LORD Adhesive850又は852/LORD Accelerator 25GB、Loctite HF8000、Loctite AA4800)が含まれる。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤は、約150mm以上(例えば、約150mm~約3000mm)の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有する複合材料に適している。
【0044】
他の適切な接着剤はまた、約1MPa~約925MPaのヤング率;約1~約40MPaの引張強度;約40%~約900%の%破断伸び;約1MPa~約25MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al)のうちの少なくとも1つを有する接着剤も含む。このような接着剤は、約-70℃~約30℃のガラス転移温度;並びに、-40℃で約10MPa~約5GPa及び95℃で約0.5MPa~約50MPaの貯蔵弾性率(E’)を有しうる。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤の例には、米国ミネソタ州セントポール所在の3M(登録商標)社から入手可能な3M Scotch Weld DP640、DP604NS、DP620NS、Loctite HHD 3542、米国デラウェア州ウィルミントン所在のDupont(登録商標)社のBetamate 73100/002、73100/005、73100/010、Betaseal X2500、及びBetalink K2などのポリウレタンが含まれる。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤は、約150mm以上(例えば、約150mm~約5000mm)の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有する複合材料に適している。
【0045】
適切な接着剤はまた、約1MPa~約10MPaの引張強度;約50%~約500%の%破損点伸び;約0.5MPa~約7MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al)のうちの少なくとも1つを有する接着剤も含む。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤は、約150mm以上(例えば、約150mm~約5000mm)の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有する複合材料に適している。このような接着剤は、約-70℃~約-5℃のガラス転移温度、並びに-40℃で約5MPa~約400MPa及び95℃で約0.5MPa~約5MPaの貯蔵弾性率(E’)を有しうる。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤の例には、Loctite(登録商標)社から入手可能なTEROSON RB IX(TEROSTAT MS 9399としても知られる)、Teroson MS 930/Teroson MS 9371及びTEROSON MS 647、及びVIASeal XBなどのシラン変性ポリマーが含まれる。
【0046】
適切な接着剤はまた、約0.5MPa~約5MPaの引張強度;約600%~約1000%の%破断伸び;約0.5MPa~約5MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al)のうちの少なくとも1つを有する接着剤も含む。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤は、約400mm以上(例えば、約400mm~約5000mm)の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有する複合材料に適している。このような接着剤は、約-50℃~約-10℃のガラス転移温度;並びに、-40℃における約10MPa~約50MPa及び95℃における約0.25MPa~約5MPaの貯蔵弾性率(E’)を有しうる。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤の例には、シリコーン又はシロキサン、例えば、Dow Corning 7091、995 Silicone、Dow Corning HM-2600 Assemblyシーラント、Dow Corning HM-2500 Assemblyシーラント、121 Structural Glazing Sealant、並びに他の有機官能性シロキサンが含まれる。前述の特性のうちの少なくとも1つを有する接着剤は、約250mm以上(例えば、約250mm~約5000mm)の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有する複合材料に適している。
【0047】
適切な接着剤には、ポリウレタン(例えば、米国ミネソタ州セントポール所在の3M(登録商標)社から入手可能なDP604NS、並びに、米国デラウェア州ウィルミントン所在のDupont(登録商標)社のBetamate 73100/002、73100/005、73100/010、Betaseal X2500、及びBetalink K2)、ポリシロキサン及びシラン変性ポリマー(例えば、Loctite(登録商標)社から入手可能なTEROSON RB IX(TEROSTAT MS 9399としても知られる)及びTEROSON MS 647)、及びエポキシ(例えば、米国ミネソタ州セントポール所在の3M(登録商標)社から入手可能なScotch-Weld(商標)Epoxy Adhesive DP125及びDP105)が含まれる。
【0048】
追加の接着剤には、次のカテゴリの1つ以上から選択された接着剤が含まれるが、これらに限定されない:(a)強化エポキシ(例えば、Masterbond EP21TDCHT-LO、3M Scotch Weld Epoxy DP460 Off-white);(b)可撓性エポキシ(例えば、Masterbond EP21TDC-2LO、3M Scotch Weld Epoxy 2216);(c)アクリル及び/又は強化アクリル(例えば、LORD AP 134プライマーとともにLORD Accelerator19又は19GBを用いるLORD Adhesive403、406又は410Acrylic接着剤、LORD Adhesive850又は852/LORD Accelerator 25GB、Loctite HF8000、Loctite AA4800);(d)ポリウレタン(例えば、3M Scotch Weld Urethane DP640 Brown、SikaForce 7570 L03、SikaForce 7550 L15、Sikaflex 552、及びポリウレタン(PUR)ホットメルト接着剤、例えば、Technomelt PUR 9622-02 UVNA、Loctite HHD 3542、Loctite HHD 3580、3M Hotmelt接着剤3764及び3748);及び、(e)シリコーン(Dow Corning 995、Dow Corning HM-2600シリコーンアセンブリ接着剤、Dow Corning 7091、SikaSil-GP)。場合によっては、シート又はフィルムとして利用可能な構造用接着剤(例えば、限定はしないが、3M構造用接着剤フィルムAF126-2、AF163-2M、SBT 9263及び9214、Masterbond FLM36-LO)を利用することができる。さらには、3M VHBテープなどの感圧式の接着剤を利用することができる。このような実施形態では、感圧式接着剤を利用することにより、とりわけ、硬化ステップを必要とせずに湾曲したガラス基板をフレームに接着させることが可能になる。
【0049】
適切な接着剤の例、及びそれらのレオロジー特性が表1に、機械的特性が図6に示されている。
【0050】
【表1】
【0051】
接着剤材料は、さまざまな方法で施すことができる。例えば、接着剤は、アプリケータガン及び混合ノズル又は予混合シリンジを使用して手動で塗布するか、あるいは、ロボット接着剤ディスペンサを使用して塗布し、例えば、ローラ、ブラシ、ドクターブレード、又はドローダウンバーのいずれかを使用して均一に広げられる。加えて、接着剤は、連続的な方法又はセグメント化された方法で施すことができる。
【0052】
一例では、接着剤は、装飾又は非装飾ガラス基板をフレームに係合する前に、装飾又は非装飾ガラス基板に施される。別の例では、接着剤は、装飾又は非装飾ガラス基板を係合する前に、フレームに施される。さらに他の例では、装飾又は非装飾ガラス及び/又はフレームは、例えば、プライマーシステムの使用、エッチング、表面粗面化、又はガラス基板とフレームとを係合する前の時点でのe-コーティングなど、表面コーティング又はテクスチャリングを有していてもよい。さらに別の例では、装飾又は非装飾ガラス基板は、真空成形の少なくとも1つを含む任意の適切な方法によって、湾曲したフレームに冷間成形することができる。
【0053】
接着剤は、適切な期間、並びに、室温(例えば、24℃)、高温(例については表2を参照)、又は化学線(例えば、IR又は紫外線))を含む任意の適切な条件下で、硬化させることができる。接着剤の硬化は、取り扱い強度が達成されるまで、又は完全に硬化するまで、真空チャックにおいて行うこともできる。
【0054】
【表2】
【0055】
範囲形式で表現された値は、範囲の限定として明示的に列挙された数値だけを含むのでなく、あたかも各数値及び部分範囲が明示的に列挙されているかのように、その範囲内に包含される個々の数値又は部分範囲をすべて含むように、柔軟に解釈されるべきであるものと理解されるべきである。例えば、「約0.1%~約5%」又は「約0.1%~5%」の範囲は、約0.1%~約5%だけでなく、指定された範囲内の個々の値(例えば、1%、2%、3%、及び4%)及び部分範囲(例えば、0.1%~0.5%、1.1%~2.2%、3.3%~4.4%)も含むと解釈されるべきである。「約X~Y」という記述は、特に明記しない限り、「約X~約Y」と同じ意味を有する。同様に、「約X、Y、又は約Z」という記述は、特に明記しない限り、「約X、約Y、又は約Z」と同じ意味を有する。
【0056】
この文書では、「a」、「an」、又は「the」という用語は、文脈が明確に別のことを指示しない限り、一又は複数を含むために用いられる。「又は」という用語は、特に明記されていない限り、非排他的な「又は」を指すために用いられる。加えて、本明細書で用いられ、他に定義されていない表現又は用語は、説明のみを目的としており、限定ではないものと理解されたい。セクションの見出しの使用は、文書の読み取りを支援することを目的としており、限定として解釈されるべきではない;セクションの見出しに関連する情報は、その特定のセクションの内外で生じうる。さらには、この文書で参照されるすべての刊行物、特許、及び特許文献は、参照することによって個別に組み込まれるかのように、その全体が参照することにより本明細書に組み込まれる。この文書と参照によりって組み込まれた文献との間に一貫性のない使用法がある場合には、組み込まれた参照文献の使用法は、この文書の使用法を補足するものと見なすべきである;調整不可能な不整合については、この文書の使用法が支配する。
【0057】
本明細書に記載される方法では、時間的順序又は操作上の順序が明示的に記載されている場合を除き、本発明の原理から逸脱することなく、任意の順序で工程を実行することができる。さらには、明示的な特許請求の範囲の文言に個別に実行することが明記されていない限り、指定された工程を同時に実行することができる。例えば、Xを実行する特許請求された工程と、Yを実行する特許請求された工程は、単一の操作内で同時に実行することができ、結果のプロセスは、特許請求されたプロセスの文字通りの範囲内に含まれる。
【0058】
本明細書で用いられる「約」という用語は、値又は範囲、例えば、記載された値又は範囲の記載された限界値の10%以内、5%以内、又は1%以内のある程度の変動性を考慮に入れることができる。
【0059】
本明細書で用いられる「実質的に」という用語は、約50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、99.99%、又は少なくとも約99.999%以上のように、大部分若しくはほとんどを指す。
【0060】
用いられている用語及び表現は、限定ではなく説明の用語として使用されており、示され記載された特徴又はその一部の同等物を除外する用語及び表現の使用には意図は存在しないが、本開示の実施形態の範囲内でさまざまな修正が可能であることが認識される。したがって、本開示は特定の実施形態及び任意選択的な特徴によって具体的に開示されているが、当業者は、本明細書に開示される概念の修正及び変形を用いることができ、そのような修正及び変形は、本開示の実施形態の範囲内であると見なされるものと理解されたい。
【実施例
【0061】
以下の実施例は、例示のみを目的として提供されており、本開示の残りの部分を何らかの形で限定するものとして解釈されるべきではない。したがって、実施例は、本明細書に提供される教示の結果として明らかになるありとあらゆる変形を包含すると解釈されるべきである。
【0062】
本開示は、冷間成形ガラスの技術を可能にするために、図6に示されるように、それらの材料特性属性に基づいて選択されている構造用接着剤に関し、ここで、冷間成形された薄いガラスは、自動車内装用途向けの単一の構造用接着剤又は複数の構造用接着剤の組合せを介して、湾曲した構造フレームに対して凹状及び/又は凸状の曲げで保持され、結果的により高い信頼性のある、消費者への安全性が向上した冷間成形された積層体/製品をもたらす。
【0063】
一例では、次の工程に従った:
構造用接着剤は、アプリケータキットを使用して分配され、また、カバーガラスのインクが塗られた領域(最小0.25インチのベゼル幅)又は非ディスプレイ領域(接着性を向上させるために、プラズマ処理又はコロナ放電で表面を修飾することができる)、あるいはイソプロピルアルコール又はアセトンで完全に洗浄されている構造フレーム[例えば、グリットブラストアルミニウム(Alグリット、18~50メッシュ)]のいずれかの上に、ドローダウンコーター(若しくは、フィルムアプリケータ、ローラ、こて、又はプラスチックナイフ)を使用して8ミルのウェットフィルムを形成するように均一にコーティングされる。次に、カバーガラスは、ネガティブ金型-ポジティブ金型のいずれかを使用して、さまざまな曲げ半径(R250mm、R400mm、及びR600mm)の凸状及び/又は凹状の湾曲した構造フレーム上に積層され、クランプによって、又は真空バッグ積層プロセス又は真空チャック積層プロセスによって一緒に保持される。
【0064】
次に、積層スタックをオーブン又はオートクレーブに入れて、接着剤の製造業者が推奨する硬化スケジュールに従って接着剤を架橋する。光学スタックの積層は任意選択的であり、含まれる場合には、構造用接着剤を用いてカバーガラスを構造フレームに冷間成形する前、又は冷間成形と組み合わせて、又は冷間成形の後に実施することができる。
【0065】
ディスプレイスタックでのMura関連の問題の発生を防ぐために、構造用接着剤の硬化温度は、熱硬化性接着剤では24~90℃(例えば、66℃)の間になるように選択され、接着剤の製造業者が推奨する硬化スケジュールを使用した強化アクリル、シラン変性ポリマー、及びシリコーン接着剤では、室温又は低温(例えば、50℃未満)になるように選択される。硬化工程の後、積層スタックは、業界で認められているように試験されるが、修正され、加速された環境/耐久性標準テスト(GMW3172)が順次及び/又は並行して実行される(図7)。これにより、さまざまなガラス厚の冷間成形ガラス技術のための構造用接着剤の最適な選択と、自動車内装用途のためのさまざまな凸状及び/又は凹状の曲げ半径についての接着ベゼル幅とが提供される。特定の形状及び曲げ半径に対する接着剤及びガラスの厚さの組合せのさまざま実施形態が、図8及び9に提供されている。これにより、設計の柔軟性、信頼性、消費者への安全性が向上した製品がもたらされ、車の内装設計者のための設計空間が開かれる。
【0066】
本開示は、以下の実施態様を提供するが、その番号付けは、重要性のレベルを指定するものとして解釈されるべきではない。
【0067】
実施態様1は、第1及び第2の主面を有する冷間成形された装飾又は非装飾ガラス基板;第1及び第2の主面を有する金属又はポリマー基板;並びに、ガラス基板の第1の主面と金属又はポリマー基板の第1の主面との間に位置した少なくとも1つの接着剤;を含む複合材料であって、ガラス基板の第1及び第2の主面と金属又はポリマー基板の第1及び第2の主面とが、約60mm以上の曲げ半径を有する少なくとも1つの曲率を画成し;複合材料が、修正されたGMW3172環境及び耐久性試験による物理的試験の後に、ガラス基板と金属又はポリマー基板との間の接着を維持する、複合材料に関する。
【0068】
実施態様2は、少なくとも1つの曲率が約60mm~約5000mmの曲げ半径を有する、実施態様1に記載の複合材料に関する。
【0069】
実施態様3は、ガラス基板が、ソーダ石灰ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸ガラス、ホウアルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有アルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホウケイ酸ガラス、アルカリ含有ホウアルミノケイ酸塩ガラス、ポリカーボネート、ポリイミド、又はアクリルから形成される、実施態様1又は2に記載の複合材料に関する。
【0070】
実施態様4は、ガラス基板が、ガラスの最も厚い部分において、約0.2mm~約2mmの第1の主面から第2の主面まで測定した厚さを有する、実施態様1~3のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0071】
実施態様5は、ガラス基板が、ガラスの最も厚い部分において、約0.4mm~約1.1mmの第1の主面から第2の主面まで測定した厚さを有する、実施態様1~3のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0072】
実施態様6は、金属又はポリマー基板が、マグネシウム及びそれらの合金;アルミニウム及びそれらの合金;鋼及びそれらの合金;PC/ABS;PP/EPDM;PC/PBT;PP;並びに、PCコポリマーブレンドから形成される、実施態様1~5のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0073】
実施態様7は、金属基板がアルミニウムから形成される、実施態様5に記載の複合材料に関する。
【0074】
実施態様8は、ポリマー基板が、少なくとも充填及び強化されたものである、実施態様1~5のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0075】
実施態様9は、ガラス基板及び金属又はポリマー基板の少なくとも一方が、グリットブラスト又は他の表面の粗面化;亜鉛めっき;e-コーティング;酸エッチング;プライミング;若しくは、塗装による表面改質を含む、実施態様1~8のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0076】
実施態様10は、接着剤が凝集破壊モードを有するか、又は複合材料が、任意の所与の界面において接着不良を有する、実施態様1~9のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0077】
実施態様11は、接着剤が、エポキシ、ポリウレタン、アクリレート、シラン変性ポリマー、又はシリコーンを含む、実施態様1~10のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0078】
実施態様12は、接着剤が、硬化時の5%未満の収縮;及び、少ないガス放出のうちの少なくとも一方を有する、実施態様1~11のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0079】
実施態様13は、接着剤が、少なくとも0.5MPaの重ね合わせ剪断強度;少なくとも0.5MPaの引張強度;少なくとも3%の%破断伸び;及び、約22℃~約25℃の温度における少なくとも2N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0080】
実施態様14は、複合材料が、約250mm未満の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約0.5~約5GPaのヤング率;約15MPa~約80MPaの引張強度;約2%~約20%の%破断伸び;約2MPa~約50MPaのAl/Alの重ね合わせ剪断強度;約2MPa~約40MPaのAl/ポリマー基板の室温(RT)での重ね合わせ剪断強度;及び、約22℃~約25℃の温度における約2N/mm~約15N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0081】
実施態様15は、複合材料が、約250mm未満の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約25℃~約100℃のガラス転移温度;並びに、-40℃における約1GPa~約5GPa及び95℃における約2MPa~約50MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0082】
実施態様16は、少なくとも1つの接着剤が2パート強化エポキシである、実施態様14又は15に記載の複合材料に関する。
【0083】
実施態様17は、複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約5MPa~約500MPaのヤング率;約1MPa~約30MPaの引張強度;約10%~約200%の%破断伸び;約1MPa~約40MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al);並びに、約2N/mm~約10N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0084】
実施態様18は、複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約10℃~約50℃のガラス転移温度;並びに、-40℃で約0.25GPa~約5GPa及び95℃で約0.5MPa~約40MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0085】
実施態様19は、少なくとも1つの接着剤が可撓性エポキシである、実施態様17又は18に記載の複合材料に関する。
【0086】
実施態様20は、複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約0.5GPa~約1GPaのヤング率;約5~約35MPaの引張強度;約20%~約150%の%破断伸び;約5MPa~約30MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al);並びに、約2N/mm~約15N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0087】
実施態様21は、複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約25℃~約100℃のガラス転移温度;並びに、-40℃で約0.5GPa~約2GPa及び95℃で約0.5MPa~約40MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0088】
実施態様22は、少なくとも1つの接着剤が強化アクリルである、実施態様20又は21に記載の複合材料に関する。
【0089】
実施態様23は、複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約1MPa~約925MPaのヤング率;約1~約40MPaの引張強度;約40%~約900%の%破断伸び;約1MPa~約25MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al)のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0090】
実施態様24は、複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約-70℃~約30℃のガラス転移温度;並びに、-40℃で約10MPa~約5GPa及び95℃で約0.5MPa~約50MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0091】
実施態様25は、少なくとも1つの接着剤がポリウレタンである、実施態様23又は24に記載の複合材料に関する。
【0092】
実施態様26は、複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約1MPa~約10MPaの引張強度;約50%~約500%の%破損点伸び;約0.5MPa~約7MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al)のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0093】
実施態様27は、複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約-70℃~約-5℃のガラス転移温度、並びに-40℃で約5MPa~約400MPa;及び95℃で約0.5MPa~約5MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0094】
実施態様28は、少なくとも1つの接着剤がシラン変性ポリマーである、実施態様26又は27に記載の複合材料に関する。
【0095】
実施態様29は、複合材料が、約400mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約0.5MPa~約5MPaの引張強度;約600%~約1000%の%破断伸び;約0.5MPa~約5MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al)のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0096】
実施態様30は、複合材料が、約400mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、少なくとも1つの接着剤が、約-50℃~約-10℃のガラス転移温度;並びに、-40℃における約10MPa~約50MPa及び95℃における約0.25MPa~約5MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施態様1~12のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0097】
実施態様31は、少なくとも1つの接着剤がシリコーン又はシロキサンである、実施態様29又は30に記載の複合材料に関する。
【0098】
実施態様32は、接着剤が約2mm~約50mmのベゼル幅を有する、実施態様1~31のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0099】
実施態様33は、複合材料が少なくとも1つの曲率を有する、実施態様1~32のいずれかに記載の複合材料に関する。
【0100】
実施態様34は、少なくとも1つの曲率が凸状である、実施態様33に記載の複合材料に関する。
【0101】
実施態様35は、少なくとも1つの曲率の1つが凸状の曲率であり、第2の曲率が凹状の曲率である、実施態様33に記載の複合材料に関する。
【0102】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0103】
実施形態1
複合材料であって、
第1及び第2の主面を有する冷間成形された装飾又は非装飾ガラス基板;
第1及び第2の主面を有する金属又はポリマー基板;並びに
前記ガラス基板の第1の主面と前記金属又はポリマー基板の第1の主面との間に位置した少なくとも1つの接着剤;
を含み、
前記ガラス基板の第1及び第2の主面と前記金属又はポリマー基板の第1及び第2の主面とが、約60mm以上の曲げ半径を有する少なくとも1つの曲率を画成し;
前記複合材料が、修正されたGMW3172環境及び耐久性試験による物理的試験の後に、前記ガラス基板と前記金属又はポリマー基板との間の接着を維持する、
複合材料。
【0104】
実施形態2
前記少なくとも1つの曲率が約60mm~約5000mmの曲げ半径を有する、実施形態1に記載の複合材料。
【0105】
実施形態3
前記ガラス基板が、ソーダ石灰ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸ガラス、ホウアルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有アルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホウケイ酸ガラス、アルカリ含有ホウアルミノケイ酸塩ガラス、ポリカーボネート、ポリイミド、又はアクリルから形成される、実施形態1又は2に記載の複合材料。
【0106】
実施形態4
前記ガラス基板が、ガラスの最も厚い部分において、約0.2mm~約2mmの第1の主面から第2の主面まで測定した厚さを有する、実施形態1から3のいずれかに記載の複合材料。
【0107】
実施形態5
前記ガラス基板が、ガラスの最も厚い部分において、約0.4mm~約1.1mmの第1の主面から第2の主面まで測定した厚さを有する、実施形態1から3のいずれかに記載の複合材料。
【0108】
実施形態6
前記金属又はポリマー基板が、マグネシウム及びそれらの合金;アルミニウム及びそれらの合金;鋼及びそれらの合金;PC/ABS;PP/EPDM;PC/PBT;PP;並びに、PCコポリマーブレンドから形成される、実施形態1から5のいずれかに記載の複合材料。
【0109】
実施形態7
前記金属基板がアルミニウムから形成される、実施形態5に記載の複合材料。
【0110】
実施形態8
前記ポリマー基板が、少なくとも充填及び強化されたものである、実施形態1から5のいずれかに記載の複合材料。
【0111】
実施形態9
前記ガラス基板及び前記金属又はポリマー基板の少なくとも一方が、グリットブラスト又は他の表面の粗面化;亜鉛めっき;e-コーティング;酸エッチング;プライミング;若しくは、塗装による表面改質を含む、実施形態1から8のいずれかに記載の複合材料。
【0112】
実施形態10
前記接着剤が凝集破壊モードを有するか、又は前記複合材料が、任意の所与の界面において接着不良を有する、実施形態1から9のいずれかに記載の複合材料。
【0113】
実施形態11
前記接着剤が、エポキシ、ポリウレタン、アクリレート、シラン変性ポリマー、又はシリコーンを含む、実施形態1から10のいずれかに記載の複合材料。
【0114】
実施形態12
前記接着剤が、硬化時の5%未満の収縮;及び、少ないガス放出のうちの少なくとも一方を有する、実施形態1から11のいずれかに記載の複合材料。
【0115】
実施形態13
前記接着剤が、少なくとも0.5MPaの重ね合わせ剪断強度;少なくとも0.5MPaの引張強度;少なくとも3%の%破断伸び;及び、約22℃~約25℃の温度における少なくとも2N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0116】
実施形態14
前記複合材料が、約250mm未満の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約0.5~約5GPaのヤング率;約15MPa~約80MPaの引張強度;約2%~約20%の%破断伸び;約2MPa~約50MPaのAl/Alの重ね合わせ剪断強度;約2MPa~約40MPaのAl/ポリマー基板の室温(RT)での重ね合わせ剪断強度;及び、約22℃~約25℃の温度における約2N/mm~約15N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0117】
実施形態15
前記複合材料が、約250mm未満の曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約25℃~約100℃のガラス転移温度、並びに-40℃における約1GPa~約5GPa及び95℃における約2MPa~約50MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0118】
実施形態16
前記少なくとも1つの接着剤が2パート強化エポキシである、実施形態14又は15に記載の複合材料。
【0119】
実施形態17
前記複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約5MPa~約500MPaのヤング率;約1MPa~約30MPaの引張強度;約10%~約200%の%破断伸び;約1MPa~約40MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al);並びに、約2N/mm~約10N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0120】
実施形態18
前記複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約10℃~約50℃のガラス転移温度;並びに、-40℃で約0.25GPa~約5GPa及び95℃で約0.5MPa~約40MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0121】
実施形態19
前記少なくとも1つの接着剤が可撓性エポキシである、実施形態17又は18に記載の複合材料。
【0122】
実施形態20
前記複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約0.5GPa~約1GPaのヤング率;約5~約35MPaの引張強度;約20%~約150%の%破断伸び;約5MPa~約30MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al);並びに、約2N/mm~約15N/mmのT字剥離強度のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0123】
実施形態21
前記複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約25℃~約100℃のガラス転移温度;並びに、-40℃で約0.5GPa~約2GPa及び95℃で約0.5MPa~約40MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0124】
実施形態22
前記少なくとも1つの接着剤が強化アクリルである、実施形態20又は21に記載の複合材料。
【0125】
実施形態23
前記複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約1MPa~約925MPaのヤング率;約1~約40MPaの引張強度;約40%~約900%の%破断伸び;約1MPa~約25MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al)のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0126】
実施形態24
前記複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約-70℃~約30℃のガラス転移温度;並びに、-40℃で約10MPa~約5GPa及び95℃で約0.5MPa~約50MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0127】
実施形態25
前記少なくとも1つの接着剤がポリウレタンである、実施形態23又は24に記載の複合材料。
【0128】
実施形態26
前記複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約1MPa~約10MPaの引張強度;約50%~約500%の%破損点伸び;約0.5MPa~約7MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al)のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0129】
実施形態27
前記複合材料が、約150mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約-70℃~約-5℃のガラス転移温度、並びに-40℃で約5MPa~約400MPa及び95℃で約0.5MPa~約5MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0130】
実施形態28
前記少なくとも1つの接着剤がシラン変性ポリマーである、実施形態26又は27に記載の複合材料。
【0131】
実施形態29
前記複合材料が、約400mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約0.5MPa~約5MPaの引張強度;約600%~約1000%の%破断伸び;約0.5MPa~約5MPaの重ね合わせ剪断強度(Al/Al)のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0132】
実施形態30
前記複合材料が、約400mm~約5000mmの曲率半径を有する少なくとも1つの曲面を有し;かつ、前記少なくとも1つの接着剤が、約-50℃~約-10℃のガラス転移温度;並びに、-40℃における約10MPa~約50MPa及び95℃における約0.25MPa~約5MPaの貯蔵弾性率(E’)のうちの少なくとも1つを有する、実施形態1から12のいずれかに記載の複合材料。
【0133】
実施形態31
前記少なくとも1つの接着剤がシリコーン又はシロキサンである、実施形態29又は30に記載の複合材料。
【0134】
実施形態32
前記接着剤が約2mm~約50mmのベゼル幅を有する、実施形態1から31のいずれかに記載の複合材料。
【0135】
実施形態33
前記複合材料が少なくとも1つの曲率を有する、実施形態1から32のいずれかに記載の複合材料。
【0136】
実施形態34
前記少なくとも1つの曲率が凸状である、実施形態33に記載の複合材料。
【0137】
実施形態35
前記少なくとも1つの曲率の1つが凸状の曲率であり、第2の曲率が凹状の曲率である、実施形態33に記載の複合材料。
【符号の説明】
【0138】
10 車両内部
100,200,300 車両内部システム
110 センターコンソールベース
120 湾曲表面
130,230,330 ディスプレイ
140 ガラス基板
142 第1の主面
144 第2の主面
146 非主面
150 フレーム
160 接着剤層
210 ダッシュボードベース
215 計器パネル
220 湾曲表面
310 ダッシュボードステアリングホイールベース
320 湾曲表面
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
【国際調査報告】