(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-25
(54)【発明の名称】風力タービンのための支持構造
(51)【国際特許分類】
F03D 13/20 20160101AFI20220217BHJP
B23K 9/00 20060101ALI20220217BHJP
【FI】
F03D13/20
B23K9/00 501Z
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021541043
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(85)【翻訳文提出日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 EP2019086234
(87)【国際公開番号】W WO2020148065
(87)【国際公開日】2020-07-23
(31)【優先権主張番号】102019101330.5
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521154291
【氏名又は名称】エル・ヴェー・エー リニューワブルズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】RWE Renewables GmbH
【住所又は居所原語表記】Kruppstrasse 74,45145 Essen,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル バルトミン
(72)【発明者】
【氏名】アルトゥール チャルネッキ
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン マットロック
【テーマコード(参考)】
3H178
4E081
【Fターム(参考)】
3H178AA20
3H178AA40
3H178BB75
3H178BB77
3H178CC22
4E081YX02
4E081YX16
(57)【要約】
少なくとも部分的に互いに接続された少なくとも2つのサブセグメントを有する、特に風力発電施設のための、支持構造であって、各サブセグメントは長さと幅とを有する金属板から形成され、長さは幅より大きく、これらサブセグメントは、長手方向に延在する長手方向端縁を有し、長手方向端縁に沿って互いに当接する接合面に沿って互いに溶接接合部によって接続され、これらサブセグメントは幅方向に延在する末端縁をそれぞれ有し、これらサブセグメントはそれぞれの末端縁に沿ってそれぞれ曲げられている、支持構造において、それぞれの溶接接合部は、金属板の肉厚未満の厚さを複数区間に有し、金属板の肉厚に少なくとも相当する厚さを複数区間に有する、ことを特徴とする支持構造。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に風力発電施設のための、支持構造であって、前記支持構造は、
- 互いに、少なくとも部分的に、接続された少なくとも2つのサブセグメントであって、前記サブセグメントは長さと幅とを有する金属板からそれぞれ形成されており、前記長さは前記幅より大きい、サブセグメントを有し、
- 前記サブセグメントは、長手方向に延在する長手方向端縁をそれぞれ有し、前記長手方向端縁に沿って互いに当接する接合面がそれぞれの溶接接合部によって互いに接合されており、
- 前記サブセグメントの各々は、幅方向に延在する末端縁を有し、前記サブセグメントはそれぞれの末端縁に沿ってそれぞれ曲げられている、
支持構造において、
- 前記それぞれの溶接接合部は、前記金属板の肉厚より薄い厚さを複数区間に有し、前記金属板の前記肉厚に少なくともに等しい厚さを複数区間に有する、
ことを特徴とする支持構造。
【請求項2】
- 前記サブセグメントの曲げ半径は、囲んでいる円状線の半径以上または以下であること、および/または、
- 前記サブセグメントはそれぞれの末端縁に沿って非真円状に、特に楕円形、ファセット、ハイポサイクロイド、またはエピサイクロイド状に、曲げられていること、
を特徴とする、請求項1に記載の支持構造。
【請求項3】
相互接続された複数のサブセグメントは互いに対して長手方向にずれているので、それぞれの末端縁は軸線方向に互いに離れていることを特徴とする、請求項1または2に記載の支持構造。
【請求項4】
相互接続された複数のサブセグメントは互いに対して長手方向にずれているので、それぞれの末端縁は軸線方向に互いに離れており、少なくとも1つのサブセグメントは隣接サブセグメントから長手方向に離れているので、結果としてギャップが形成されていることを特徴とする、請求項1~3の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項5】
2つのサブセグメントが前記末端縁に沿って互いに当接する接合面において溶接接合部によって接合されており、前記溶接接合部の厚さは、少なくとも複数区間において、前記金属板の肉厚未満であることを特徴とする、請求項1~4の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項6】
1つのサブセグメント上の互いに対向する2つの接合面は、前記長手方向端縁に沿って互いに対して長手方向にずれており、その溶接接合部の厚さは、隣接する金属板の少なくとも一方の肉厚であることを特徴とする、請求項1~5の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項7】
1つのサブセグメント上の前記長手方向端縁に沿って互いに対向する2つの接合面は、その溶接接合部の厚さが前記隣接するサブセグメントの少なくとも一方の肉厚であり、それぞれの高さが長手方向に互いに対して同じ高さであることを特徴とする、請求項1~6の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項8】
前記金属板の肉厚未満の厚さを有する溶接接合部を有する前記接合面の区間において、保持クリップが前記接合面の間に配置されていることを特徴とする、請求項1~7の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項9】
前記保持クリップは、2つの側で前記接合面によって囲まれている、および/または前記サブセグメントの少なくとも一方の外側面および/または内側面と面一に終端していることを特徴とする、請求項8に記載の支持構造。
【請求項10】
前記保持クリップは、少なくとも1つの凹状窪み、特に隅肉、を有し、前記窪みは、特に基本的に如何なるジャンプもなしに、前記接合面に移行している、および/または基本的に両凹形状を有することを特徴とする、請求項6~9の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項11】
前記接合面は、互いに対するギャップを少なくとも複数区間に有する、および/または互いに当接している、および/または少なくとも1枚の金属薄板が前記接合面の間に配置されており、前記金属薄板は、特に前記管の内部に大きく突出延在する、および/またはほぼL字状の断面を有することを特徴とする、請求項1~10の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項12】
前記支持構造は、特に洋上風力発電施設のための、基礎構造、特に基礎杭、特にモノパイル、トリプレット、トリポッド、またはジャケット、であることを特徴とする、請求項1~11の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項13】
前記支持構造は、特に陸上または洋上風力発電施設のための、塔構造であることを特徴とする、請求項1~12の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項14】
前記サブセグメントは部分円筒セグメントであることを特徴とする、請求項1~13の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項15】
それぞれの長手方向端縁が互いに平行に配置され、相互接続されてリングを形成している複数のサブセグメントが支持構造セグメントを形成していることと、前記支持構造は少なくとも2つの支持構造セグメントを備え、前記2つの支持構造セグメントの長手方向軸線が互いにほぼ一線上にあり、その末端縁同士が相互接続されていることと、を特徴とする、請求項1~14の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項16】
2つの支持構造セグメントの前記当接する末端縁は少なくとも部分的に周方向に溶接接合部によって接続されており、前記溶接接合部の厚さは前記金属板の肉厚に少なくとも等しいことを特徴とする、請求項1~15の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項17】
前記末端面において互いに当接する2つの支持構造セグメントのサブセグメントの長手方向端縁が互いに対して角度的にずれていることを特徴とする、請求項1~16の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項18】
前記それぞれのサブセグメントの各々はそれぞれの長手方向に長手方向軸線を画定していることと、前記それぞれのサブセグメントの前記長手方向軸線は、前記支持構造の長手方向軸線に平行に延びていることと、を特徴とする、請求項1~17の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項19】
前記それぞれのサブセグメントの曲げ半径は、前記支持構造の曲率半径に相当することを特徴とする、請求項1~18の何れか一項に記載の支持構造。
【請求項20】
前記部分シームの位置は、前記サブセグメントの外側面または内側面と面一である、中心にある、または前記サブセグメントの前記両側面から非対称距離にあることを特徴とする、請求項1~19の何れか一項に記載の支持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本主題は、特に風力発電施設のための、支持構造に関する。このような支持構造は、施設の、特に風力発電施設の、管状基礎杭の一部であり得る。
【背景技術】
【0002】
互いに上下に配置されて互いに接続された複数の支持構造セグメントから支持構造、例えば基礎杭、を構築することは、従来技術から公知である。これら支持構造セグメントは、曲げられた鋼板から成る1、2、またはそれ以上の数のサブセグメントから組み立てられている。
【0003】
製作上の理由のために、各サブセグメントの鋼板は、通常、約3m~5mの幅と最大24mの長さとを有する。支持構造セグメントを形成するために、各サブセグメントの鋼板は曲げられる。従来技術においては、サブセグメントを製作するために、鋼板はサブセグメントの長さに沿って曲げられるので、このようにして製作された、管区間としても公知の、部分円筒セグメントは、鋼板の幅に相当する高さを有する。その結果、鋼板の幅が3mである場合、鋼板をその長さに沿って曲げることによって、3mの高さを有するサブセグメントが製作される。
【0004】
支持構造が2つ以上の支持構造セグメントで構成される場合、これら支持構造セグメントは、環状溶接シームによってそれぞれの長手方向端縁が互いに接合される。この基礎杭の組み立ては、隣接する支持構造セグメントのそれぞれの長手方向軸線が互いに一線上にあるように、これら支持構造セグメント同士が環状溶接シームによってそれぞれ接合されるように行われる。
【0005】
その結果、このような基礎杭を製作するには、長い全長を有する溶接シームが多数必要とされる。そのため、基礎杭の製造が複雑になり、コストもかかる。例えば、高さ3mおよび直径7mの支持構造セグメントを2つ製造し、これらを接続するには、全長28mの溶接シームが必要になる。すなわち、個々のサブセグメントの対向する側縁または材料端縁を接続するための各3mの2倍の溶接シームと、この2つの支持構造セグメントを接続するための22mの周方向溶接シームとが必要とされる(または、個々の管区間が2つのハーフシェルから製造される場合は、34m)。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本主題は、溶接シームの数を減らす、特に、溶接作業の継続時間を減らす、という目的に基づいている。
【0007】
この課題は、請求項1に記載の支持構造によって解決される。
【0008】
1つの支持構造セグメントが2つ以上のサブセグメントから製造される場合、これらサブセグメントは、それぞれの長手方向端縁において、長手方向溶接シームによって互いに接合される。この場合、これらサブセグメントを接合するために、サブセグメントの数に相当する数の長手方向溶接シームが必要とされる。
【0009】
これらサブセグメントは、金属板、特に金属薄板、から形成されている。金属板は、特に鋼板にし得る。特に、隣接する少なくとも2つのサブセグメントの金属板は同じ肉厚を有する。1つの支持構造セグメントを形成する全てのサブセグメントの金属板は、同じ肉厚を有し得る。1つの支持構造を形成する全ての支持構造セグメントの金属板は、同じ肉厚を有し得る。総トン数を最適化するために、隣接し合う管区間が、または一管区間の各サブセグメントでさえも、それぞれ異なる肉厚を有し得る。
【0010】
サブセグメントの互いに対向する長手方向端縁同士の溶接は、通常、長手方向溶接によって行われる。これは、例えば、EN ISO 2553、表2、によると、サブマージアーク溶接による両側の突き合わせ溶接として行うことができる。このプロセスにおいて、対向する長手方向端縁は、その後の溶接工程において貫通溶接される両面突き合わせ溶接部を製作するために、例えば尖らせてあるので、それぞれの接合面において互いに当接する薄板端縁は、サブセグメントの薄板の肉厚全体にわたって接合される。対向する長手方向端縁の準備および貫通溶接される両側の突き合わせ溶接部の製作は、どちらも時間およびコストがかかる。
【0011】
今や認識されているのは、支持構造のために必要とされる機械的特性を実現するために、長手方向端縁に沿った溶接シームが全長にわたって全シームである必要はないことである。むしろ、提案されるのは、それぞれの溶接接合部が複数区間において金属板の肉厚未満の厚さを有し(部分シーム)、複数区間において金属板の肉厚に少なくとも等しい厚さを有する(全シーム)ことである。したがって、2つのサブセグメントの間の接合面において、長手方向端縁に沿って全シームと部分シームとが交互に存在する。
【0012】
特にEN ISO 2553、表2、によると、特に突き合わせ溶接としての、サブマージアーク溶接による、その厚さが少なくとも複数区間において金属板の肉厚未満である溶接接合部、特に溶接シーム(部分シーム)、を設けると、貫通溶接を全肉厚にわたって必要とする解決策(全シーム)に比べ、工程所要時間および構成要素への入熱を低減できるという利点がもたらされる。驚くべきことに、製作工程中に構造要素の形状を確実に維持するには、接合面の接合を複数の部分領域において行えば既に十分であることが分かっている。
【0013】
溶接接合部の、特に溶接シームの、厚さは、金属板の肉厚に沿った溶接接合部の広がりである。換言すると、金属板の肉厚および溶接接合部の厚さはどちらも、長手方向軸線を横切る、特に支持構造セグメントの内側面および/または外側面に直交する、断面において測定される。支持構造セグメントの肉厚は、成形によってサブセグメントが製作された金属板の厚さに相当することが好ましい。
【0014】
溶接接合部は、サブセグメントの1つの部分長に、2つ以上の長さ区間に、または全長にわたって、延在し得る。それぞれの長手方向軸線に沿って互いに溶接されて閉じたリングを形成している複数のサブセグメントは、支持構造セグメントまたは管区間として理解することができる。支持構造セグメントの長さは、サブセグメントの長手方向軸線に平行に測定され得る。特に、複数の個別スポット溶接または1つ以上の長手方向溶接シームが支持構造セグメントの1つの部分長の、1つの長さ区間の、領域に、または全長に沿って、設けられ得る。
【0015】
長手方向軸線を横切る断面において測定された、金属板の、例えば溶接部の溶接ビードの、肉厚未満である溶接接合部の厚さd1は、支持構造セグメントの肉厚d2の4/5以下、または1/2以下、好ましくは1/10以下、より好ましくは1/20以下、にでき、したがって、規則d1=0.8・d2、d1=0.5・d2、好ましくはd1=0.1・d2、より好ましくはd1=0.05・d2、のうちの1つを満たすことができる。例えば、支持構造セグメントの肉厚が100mmになり得る一方で、溶接接合部の、例えば溶接部の溶接ビードの、厚さは僅か5mm以下である。このケースにおいて、厚さd1は、例えば、EN ISO 2553、表5、に記載の溶接厚さsでもよい。
【0016】
支持構造は、適切に形成された複数の支持構造セグメントから組み立てられる。この組み立ては、末端面において当接し合う支持構造セグメントのそれぞれ長手方向軸線が互いに同一線上にあるように、これら支持構造セグメントをそれぞれ周方向溶接シームによって接合することによって行われる。この周方向溶接は、全溶接であることが好ましい。
【0017】
曲げ加工によってサブセグメントを製作可能な各金属板の幅は、通常3m~5mであり、各サブセグメントを形成する金属板の長さ寸法は、最大24mであり得る。
【0018】
それぞれのサブセグメントの長手方向端縁は、互いに平行に配置され、したがって互いに対向する。
【0019】
1つの支持構造セグメントは、2より多い数の、すなわち3、4、5、6、7、8、またはそれ以上の数の、相互接続されたサブセグメントを備えることが好ましい。この点に関して、サブセグメントの数に関する制約はない。1つの支持構造セグメントを構成するサブセグメントの数は、その支持構造の直径と、各サブセグメントを形成する金属板の長さとに依存する。
【0020】
各サブセグメントは、金属板から、金属板の幅に沿った曲げ加工によって、部分円筒セグメントとして製作されていることが好ましい。
【0021】
したがって、複数の管区間の異なる直径間の移行は、円錐形サブセグメントによってもたらされる。支持構造は、その鉛直方向に沿って複数の直径を有することが一般的である。
【0022】
サブセグメントの曲げ半径は、囲んでいる円状線の半径以上にすることができる。したがって、囲んでいる円状線を形成する一管区間の各サブセグメントは、それぞれ異なる曲げ半径を有し得る。これにより、当該管区間の安定性を高めることができる。各サブセグメントは、それぞれの末端縁に沿って、非真円状に、特に楕円形、ファセット、ハイポサイクロイド、またはエピサイクロイド状に、曲げられ得る。
【0023】
一実施形態によると、相互接続されるサブセグメントが、それぞれの末端縁が軸線方向に(すなわち、支持構造セグメントの長手方向軸線の方向に)互いから離されるように、互いから長手方向にずらされることが提案される。長手方向のずれの結果、末端縁同士が互いからずらされる。これにより、末端縁間のずれの故に剛性が増した接合部がサブセグメント間にもたらされる。長さがそれぞれ異なる複数のサブセグメントをそれぞれの末端縁において互いに接合する場合は、1つの支持構造セグメントを終端させるために、この支持構造セグメントは1つの平面に延びる1つの末端縁を有することができる。この接合は、ハーフボンドまたはクォータボンドとして形成可能である。これらサブセグメントの末端縁が常に1つの平面にある場合、この接合はクロスボンドと称され得る。
【0024】
2つのサブセグメントの間に軸線方向にギャップが形成されるように、隣接する2つの末端縁を互いから離すこともできる。これにより、一管区間のために必要とされる材料の量が減る。
【0025】
一実施形態によると、2つのサブセグメントが、末端縁に沿って互いに当接する接合面において、少なくとも複数区間において金属板の肉厚より薄い厚さの溶接接合部によって接合されることが提案される。サブセグメント間の互いに当接する末端縁における接合部は、部分シームまたは全シームとして形成可能である。周方向に隣接する末端縁を部分シームまたは全シームとして交互に形成することも可能であり、あるいは末端縁の全てまたは一部の接続を部分シームまたは全シームとして形成することも可能である。1つの支持構造セグメントは、周方向には、それぞれの長手方向端縁が互いに溶接された複数のサブセグメントから形成可能であり、その長さ方向には、それぞれの末端縁が部分シームによって互いに接合された少なくとも2つのサブセグメントから形成可能である。隣接する2つの支持構造セグメントは、当接し合うそれぞれの末端縁において全シームによって互いに周方向に溶接可能である。
【0026】
一実施形態例によると、溶接接合部の厚さが少なくとも金属板の肉厚である、サブセグメント上の互いに対向する2つの接合面を長手方向端縁に沿って長手方向に互い違いにずらすことが提案される。これが意味するのは、第1の長手方向端縁において全シームはサブセグメントの末端縁から第1の距離を有し、もう一方の長手方向端縁において全シームはサブセグメントの末端縁から異なる距離を有することである。したがって、支持構造セグメントの長手方向軸線に垂直な一平面において周方向に、全シームを1つの接合面に形成でき、部分シームを次の接合面に形成できる。また、溶接接合部の厚さが少なくとも一方の隣接サブセグメントの肉厚である、1つのサブセグメント上の互いに対向する2つの接合面を長手方向端縁に沿って長手方向に互いに同じレベルにできる。
【0027】
1つの実施形態によると、溶接接合部の厚さが金属板の肉厚未満である接合面の一区間において、これら接合面の間に保持クリップを配置することが提案される。
【0028】
加えて、少なくとも1つの保持クリップによって接合面同士を接続できる。この保持クリップは、接合面同士を互いに接続するために、物質結合式に、または取り外し可能に、接合面の領域に固締可能な中間片である。保持クリップは、接合される各サブセグメントを、取り扱いおよび接合操作のために望ましい形状に、更に、必要であれば、完成した組み立て状態に、保持するために使用される。1つの支持構造セグメントが末端面において別の支持構造セグメントに接合された後、保持クリップを取り外すことも、当該構成要素上に残すこともできる。
【0029】
保持クリップは、支持構造セグメントの構造安定性を保証しながら、接合面の領域における連続的な長手方向溶接シームを省けるという利点を提供する。例えば、互いに面する2つの接合面を互いから1メートルの距離にすることができる。この距離は、接合面間の接続を確立するために、保持クリップの助けを借りて架橋される。接合面間に2つ以上の保持クリップが設けられ得ることを理解されたい。
【0030】
保持クリップの固締は、各接合面の領域において、溶接、ネジ締め、ボルト締め、リベット留め、または磁気結合、によって行うことができる。その後、貫通溶接が行われず、互いに対向する接合対象構成要素区間の厚さおよび/または長さの一部のみを溶接が構成するように、溶接接合を上記のように行うことができる。
【0031】
一実施形態によると、保持クリップが2つの側で接合面によって囲まれる、および/または少なくとも一方のサブセグメントの外側面および/または内側面と面一に終端する、ことが提案される。これにより、保持クリップを支持構造セグメントの壁形状に、当該構成要素の外形寸法、または完全に組み立てられた状態の支持構造セグメントの所要設置スペース、を増大させることなく、一体化できる。
【0032】
一実施形態によると、保持クリップが少なくとも1つの凹状窪み、特に隅肉、を有し、この窪みが接合面に、特に基本的に如何なるジャンプもなしに、移行すること、および/または基本的に両凹形状を有すること、が提案される。隣接する、または隣接して設けられた、溶接シームに導入される引張応力をできる限り少なくするために、保持クリップは少なくとも1つの凹状隅肉を有することができる。この隅肉は、特に、基本的に如何なるジャンプもなしに、接合面に移行可能である。この隅肉は、ケーブル、線、管、または他の保持および/または接続要素、のためのフィードスルーとして使用可能であり、ひいては環境から支持構造セグメントの内部への、およびこの逆方向への、貫通開口部としての役割を果たすことができる。
【0033】
代わりに、または補足的に、保持クリップはほぼ両凹形状を有し得る。このような両凹形状は、特に、互いに反対方向に向いた2つの隅肉を特徴とする。これら隅肉の各々は、対向する接合面に、ほぼ如何なるジャンプもなしに、移行可能であることが好ましい。これにより、支持構造セグメントの2つの末端面から離して配置された各保持クリップは、境を接する、または隣接する、溶接シームへの引張応力の伝達を2方向に減らすことができる。したがって、両凹保持クリップは、特に、隣接配置された2つの溶接シームの間の亀裂を抑止または制限するために役立ち得る。したがって、溶接シームの亀裂の広がりを保持クリップの領域において中断または停止できるので、亀裂が保持クリップを越えて隣接溶接シームに広がらない。
【0034】
一実施形態によると、接合面を少なくとも複数区間において互いに離す、および/または当接させる、ことが提案される。
【0035】
接合面同士を「突き合わせて」互いに直接隣接させ得る。この場合、これら接合面は、1つ以上の長手方向溶接シームによって簡単に互いに直接接合可能である。これら長手方向溶接シームは、全シームと部分シームとを交互に有する。互いに接触する接合面は、隣接する支持構造セグメントへの周方向溶接を中断なく行えるという利点も提供する。特にサブマージアーク溶接において、連続的な溶接シームが有利である理由は、溶接装置を停止させる必要なしに、シームを形成できるからである。
【0036】
また、少なくとも1枚の金属薄板を接合面の間に配置できる。この金属薄板は、特に、管の内部に大きく突出延在する、および/または、ほぼL字状の断面を有する。この場合、単純な直線状の金属薄板も考えられる。この金属薄板は、接合面同士がこの金属薄板を介して間接的に互いに接続されるように、それぞれの接合面に溶接され得る。例えば、互いにほぼ平行に延在する複数の長手方向溶接シームを設けることができる。これら長手方向溶接シームは、金属薄板を2つの側で少なくとも複数区間において囲み、金属薄板を一方の接合面にそれぞれ接続する。この金属薄板は、ケーブル、線、または管を保持および案内するために、および/または防食システムまたは保守設備の構成要素を固締するために、使用可能である。この金属薄板は、全シームおよび/または部分シームの領域に配置され得る。薄板自体も、第1の領域において全溶接によって、および第2の領域において部分溶接によって、各サブセグメントに接合され得る。
【0037】
この溶接接合部は、その強度を高めるために、機械仕上げにかけられていることもある。有利な更なる一展開によると、この溶接接合部は残留圧縮応力を厚さ断面に有する。この残留圧縮応力は、特に冷間成形および/または鍛造によって生じている。溶接部への残留圧縮応力の導入は、引張荷重下での亀裂し易さを低減する。本文脈において、溶接接合部の、特に溶接シームの、厚さ断面に言及するときは、これは、支持構造の長手方向軸線を横切る、特に直交する、断面を指している。溶接シームの領域における残留圧縮応力は、公知の方法で求めることができ、例えば、シームの表面硬度を求めることによって推定可能である。代わりに、または加えて、溶接接合部の荷重が穿孔によって軽減されている場合がある。溶接部は、残留引張応力の故に亀裂し易い領域に特に位置する穴または窪みを含み得る。例えば、長手方向溶接部とこれに隣接する周方向溶接部との間の移行領域の荷重をコア穴によって軽減できる。この場合、長手方向溶接部の一部、特に基材への移行領域、が少なくとも複数区間において除去される。
【0038】
一実施形態によると、支持構造は、特に洋上風力発電施設のための基礎構造、特に基礎杭、特にモノパイル、トリプレット、トリポッド、またはジャケット、であることが提案される。特に、支持構造は、洋上施設、特に風力発電施設、の塔構造であり得る。
【0039】
一実施形態によると、それぞれの長手方向端縁が互いに平行に配置され、相互接続されてリングを形成している複数のサブセグメントが1つの支持構造セグメントを形成していることと、支持構造は、それぞれの長手方向軸線が互いにほぼ一線上にあってそれぞれの末端縁が互いに接続されている少なくとも2つの支持構造セグメントを備えることと、が提案される。これらサブセグメントから形成された支持構造セグメントは、それぞれの末端縁に沿って互いに接続され、ひいては支持構造を形成し得る。この場合、それぞれの支持構造セグメントの長手方向軸線は、互いに一線上に延びる。
【0040】
1つの実施形態によると、2つの支持構造セグメントの当接する末端縁は、少なくとも金属板の肉厚に等しい厚さを有する溶接接合部によって周方向に少なくとも部分的に接続されることが提案される。したがって、2つの支持構造セグメントは、全溶接によって互いに接合される。
【0041】
一実施形態によると、末端面において互いに当接する2つの支持構造セグメントの各サブセグメントの長手方向端縁を互いから角度的にずらすことが提案される。2つの支持構造セグメントがそれぞれの末端面を介して接続される場合は、それぞれのサブセグメントの間の接合面が互いに位置合わせされて一線上に存在するのではなく、隣接する2つの支持構造セグメントの接合面同士が互いにずれるように、これら支持構造セグメントを互いから角度的にずらすことができる。
【0042】
更に示唆されるのは、部分シームの位置をサブセグメントの外側面または内側面と面一にする、中心にする、またはサブセグメントの両側面から非対称距離にする、ことである。
【0043】
以下においては、複数の例示的実施形態を示す図面を参照して、本主題をより詳細に説明する。図面には以下の図が示されている。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図2】長手方向端縁に沿って互いに接続されたサブセグメントである。
【
図3a】それぞれの末端縁に沿って互いに接続された2つの支持構造セグメントである。
【
図3b】サブセグメントが互いにずらされて配置された支持構造セグメントである。
【
図4】末端縁に沿った2つのサブセグメントの接続である。
【
図7b】サブセグメントと
図7aの保持クリップとの間の溶接シームである。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1は、例えば、金属薄板から、特に薄鋼板から、形成された金属板2を示す。金属板2は、
図1bに示されているように、曲げ半径4に沿って曲げられる。曲げ半径4は、特に、支持構造セグメントの半径に相当し、したがって、以下に説明するように、管状基礎杭の支持構造の半径に相当する。ただし、曲げ半径は、サブセグメントを囲む半径より大きくすることも小さくすることもできる。
【0046】
曲げられた金属板2は、1つのサブセグメント6を形成する。サブセグメント6は、長さ8ならびに幅10を有する。長さ8では、2つの長手方向端縁8a、8bが互いに対向し、幅10では、2つの末端縁10a、10bが互いに対向する。サブセグメント6の金属板2は、矩形であることが好ましい。
【0047】
支持構造を形成するために、複数のサブセグメント6が、それぞれの長手方向端縁8a、8bに沿って、互いに接合される。長手方向端縁8a、8bに隣接する狭い表面は、2つのサブセグメント6の間の長手方向接合面として理解できる。末端縁10a、10bに隣接する狭い表面は、2つのサブセグメント6の間の末端側接合面として理解できる。
【0048】
接合のために、2つのサブセグメント6は、
図2から分かるように、長手方向端縁8a、8b、またはそれぞれの長手方向接合面、が互いに押し当てられる。その後、これらサブセグメント6は溶接される。この溶接シームは、部分的に全シーム12で、および部分的に部分シーム14で、またはシームなしでも、形成可能である。
図2は、隣接する長手方向端縁8a、8bが全シーム12および部分シーム14によって互いに溶接されていることを示す。長さ8に沿って、全シーム12と部分シーム14とが交互に存在する。
【0049】
図2は、全シーム12ひいては部分シーム14を長手方向軸線18に垂直な平面16に対してずらすことが可能であることも示す。すなわち、1つのサブセグメント6は、第1の長手方向端縁8aに全シーム12を有し得る一方で、このサブセグメント6の反対側では、同じ平面16に、部分シーム14が長手方向端縁8bに存在し得る。換言すると、長手方向端縁8a、8b上の対向する接合面の全シーム12は、長手方向軸線18に沿って互いにずらされている。
【0050】
別の実施形態においては、全シームと部分シームとが周方向に主に1つの平面に存在する。
【0051】
互いに溶接されるサブセグメント6は、曲げ半径4でのそれぞれの曲がりの故に、互いに接合され、
図3aに示されているように、管状支持構造セグメントを形成する。
【0052】
それぞれ長手方向端縁8a、8bに沿って互いに接合された複数のサブセグメント6が支持構造セグメント20を一緒に形成する。2つの支持構造セグメント20は、それぞれの末端縁において、全シーム22によって互いに接合されている。
図3aから分かるように、当接する2つの支持構造セグメント20の各サブセグメント6の長手方向端縁8a、8bは、相互に角度的にずらされている。その結果、長手方向端縁8a、8bにおける接合面に沿った長手方向シームは、1つの支持構造セグメント20のみにわたって延在し、この支持構造セグメント20に隣接する次の支持構造セグメント20において、長手方向端縁8a、8bにおける接合面に沿った長手方向シームは、それに対して角度的にずらされている。
【0053】
図3bに示されているように、1つの支持構造セグメント20は、それぞれの末端縁10a、10bが長手方向軸線18に沿って互いにずらされている複数のサブセグメント6から形成可能である。この場合、当接する末端縁10a、10bは、部分シーム14によって互いに接合可能である。長手方向端縁8a、8bに沿った接合面は、互いに交互する全シーム12と部分シーム14とによって形成可能である。
【0054】
図4は、それぞれの末端縁10a、10bが部分シーム14によって互いに接合された2つのサブセグメント6を示す。
【0055】
図5aは、サブセグメント6のそれぞれの長手方向端縁8a、8bの材料厚全体に及ぶ全シーム12を示す。
図5bは、サブセグメント6の材料厚の一部のみに及ぶ部分シームを示す。部分シームの位置は、サブセグメントの側面の外側または内側と面一にすることも、中心にすることも、両側面から非対称距離にすることもできる。
【0056】
セグメント14の接合面18の接合部は、保持クリップ24(
図7a)を有し得る。保持クリップ24は、2つの側がシーム12によって囲まれ、サブセグメント6の内側面(図示せず)および外側面と面一に終端する。保持クリップ24は、サブセグメント6の長手方向端縁8a、8bに、特に長手方向接合面8’に、溶接される。これは、
図7bに示されている。この図では、保持クリップ24が隣接する接合面8’に全シーム12によって接続されていることが分かる。
【0057】
保持クリップ24は、2つの凹状隅肉28を有する。これら隅肉28は、長手方向接合面8’内まで、ほぼジャンプなしに延在するので、特に、隅肉28から互いに対向する接合面8’への移行部に段差または肩部が設けられていない。保持クリップ24は、ほぼ両凹形状を有する。
【0058】
保持クリップ24の両凹形状の故に、境を接する、または隣接する、溶接シーム14の荷重が軽減されるので、特に、溶接シーム14の領域における引張応力故の亀裂の形成を抑えることができる。更に、保持クリップ24は、亀裂制限子として役立ち得る。したがって、サブセグメント6の溶接シーム14のうちの1つが損傷した場合でも、亀裂はセグメント14の全長に沿って広がらず、保持クリップ24の領域において中断される。
【0059】
このケースにおいて、保持クリップ24は支持構造に恒久的に一体化されている。複数の代替実施形態によると、セグメント6同士が末端面において互いに接続された後、保持クリップ24を除去することもできる。これにより、より大きな貫通開口部を形成できるので、ケーブルまたは他の付属品を管壁に通して取り付けることも、管壁に通すことも、重量を減らすことも、または保持クリップの再利用によってコストを削減することもできる。
【0060】
特に引張荷重に対する、溶接シーム12、14の強度を高めるために、冷間成形によって残留圧縮応力が溶接シーム12、14に導入されている。代わりに、または加えて、鍛造によって残留圧縮応力を溶接シームに導入することもできる。
【0061】
特にL字状の、板26を接合面8’の間に導入することもできる。板26は、
図6に示されているように、特に部分シーム14の領域に、設けることができる。
【符号の説明】
【0062】
2 金属板
4 曲げ半径
6 サブセグメント
8 長さ
8a、8b 長手方向端縁
8’ 接合面
10 幅
10a、10b 末端縁
12 全シーム
14 部分シーム
16 平面
18 長手方向軸線
20 支持構造セグメント
24 保持クリップ
16 板
28 隅肉
【手続補正書】
【提出日】2021-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に風力発電施設のための、支持構造であって、前記支持構造は、
- 互いに、少なくとも部分的に、接続された少なくとも2つのサブセグメントであって、前記サブセグメントは長さと幅とを有する金属板からそれぞれ形成されており、前記長さは前記幅より大きい、サブセグメントを有し、
- 前記サブセグメントは、長手方向に延在する長手方向端縁をそれぞれ有し、前記長手方向端縁に沿って互いに当接する接合面がそれぞれの溶接接合部によって互いに接合されており、
- 前記サブセグメントの各々は、幅方向に延在する末端縁を有し、前記サブセグメントはそれぞれの末端縁に沿ってそれぞれ曲げられている、
支持構造において、
- 前記それぞれの溶接接合部は、前記金属板の肉厚より薄い厚さを複数区間に有し、前記金属板の前記肉厚に少なくともに等しい厚さを複数区間に有する
、
支持構造。
【請求項2】
- 前記サブセグメントの曲げ半径は、囲んでいる円状線の半径以上または以下であ
る、および/または、
- 前記サブセグメントはそれぞれの末端縁に沿って非真円状に、特に楕円形、ファセット、ハイポサイクロイド、またはエピサイクロイド状に、曲げられてい
る、
請求項1に記載の支持構造。
【請求項3】
相互接続された複数のサブセグメントは互いに対して長手方向にずれているので、それぞれの末端縁は軸線方向に互いに離れてい
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項4】
相互接続された複数のサブセグメントは互いに対して長手方向にずれているので、それぞれの末端縁は軸線方向に互いに離れており、少なくとも1つのサブセグメントは隣接サブセグメントから長手方向に離れているので、結果としてギャップが形成されてい
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項5】
2つのサブセグメントが前記末端縁に沿って互いに当接する接合面において溶接接合部によって接合されており、前記溶接接合部の厚さは、少なくとも複数区間において、前記金属板の肉厚未満であ
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項6】
1つのサブセグメント上の互いに対向する2つの接合面は、前記長手方向端縁に沿って互いに対して長手方向にずれており、その溶接接合部の厚さは、隣接する金属板の少なくとも一方の肉厚であ
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項7】
1つのサブセグメント上の前記長手方向端縁に沿って互いに対向する2つの接合面は、その溶接接合部の厚さが前記隣接するサブセグメントの少なくとも一方の肉厚であり、それぞれの高さが長手方向に互いに対して同じ高さであ
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項8】
前記金属板の肉厚未満の厚さを有する溶接接合部を有する前記接合面の区間において、保持クリップが前記接合面の間に配置されてい
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項9】
前記保持クリップは、2つの側で前記接合面によって囲まれている、および/または前記サブセグメントの少なくとも一方の外側面および/または内側面と面一に終端してい
る、請求項8に記載の支持構造。
【請求項10】
前記保持クリップは、少なくとも1つの凹状窪み、特に隅肉、を有し、前記窪みは、特に基本的に如何なるジャンプもなしに、前記接合面に移行している、および/または基本的に両凹形状を有す
る、請求項
8に記載の支持構造。
【請求項11】
前記接合面は、互いに対するギャップを少なくとも複数区間に有する、および/または互いに当接している、および/または少なくとも1枚の金属薄板が前記接合面の間に配置されており、前記金属薄板は、特に前記管の内部に大きく突出延在する、および/またはほぼL字状の断面を有す
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項12】
前記支持構造は、特に洋上風力発電施設のための、基礎構造、特に基礎杭、特にモノパイル、トリプレット、トリポッド、またはジャケット、であ
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項13】
前記支持構造は、特に陸上または洋上風力発電施設のための、塔構造であ
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項14】
前記サブセグメントは部分円筒セグメントであ
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項15】
それぞれの長手方向端縁が互いに平行に配置され、相互接続されてリングを形成している複数のサブセグメントが支持構造セグメントを形成して
おり、前記支持構造は少なくとも2つの支持構造セグメントを備え、前記2つの支持構造セグメントの長手方向軸線が互いにほぼ一線上にあり、その末端縁同士が相互接続されてい
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項16】
2つの支持構造セグメントの前記当接する末端縁は少なくとも部分的に周方向に溶接接合部によって接続されており、前記溶接接合部の厚さは前記金属板の肉厚に少なくとも等し
い、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項17】
前記末端面において互いに当接する2つの支持構造セグメントのサブセグメントの長手方向端縁が互いに対して角度的にずれてい
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項18】
前記それぞれのサブセグメントの各々はそれぞれの長手方向に長手方向軸線を画定して
おり、前記それぞれのサブセグメントの前記長手方向軸線は、前記支持構造の長手方向軸線に平行に延びてい
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項19】
前記それぞれのサブセグメントの曲げ半径は、前記支持構造の曲率半径に相当す
る、請求項
1に記載の支持構造。
【請求項20】
前記部分シームの位置は、前記サブセグメントの外側面または内側面と面一である、中心にある、または前記サブセグメントの前記両側面から非対称距離にあ
る、請求項
1に記載の支持構造。
【国際調査報告】