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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-28
(54)【発明の名称】摘出バスケット
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/221 20060101AFI20220218BHJP
【FI】
A61B17/221
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021537855
(86)(22)【出願日】2019-12-26
(85)【翻訳文提出日】2021-08-24
(86)【国際出願番号】 US2019068620
(87)【国際公開番号】W WO2020139979
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】62/785,279
(32)【優先日】2018-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・エドワード・フランクリン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160EE22
(57)【要約】
例の摘出デバイスは、患者へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフト、シャフトの遠位端から延び、遠位へ延びる複数の柔軟な脚部を備えるバスケットであって、脚部は、バスケット遠位開放部を少なくとも一部で定めるために概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える、バスケット、シャフトの近位端に配置されるハンドル、ハンドルに配置されるアクチュエータ、ならびに/または、アクチュエータに動作可能に結合され、シャフトを通じて遠位へ延び、シャフトの遠位端に配置される閉鎖ライン案内部を通じて延び、バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延びる閉鎖ラインであって、各々の脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くでスライド可能に結合される閉鎖ラインを備え得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトと、
前記シャフトの前記遠位端から延び、遠位へ延びる複数の柔軟な脚部を備えるバスケットであって、前記脚部は、バスケット遠位開放部を少なくとも一部で定めるために概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える、バスケットと、
前記シャフトの前記近位端に配置されるハンドルと、
前記ハンドルに配置されるアクチュエータと、
前記アクチュエータに動作可能に結合され、前記シャフトを通じて遠位へ延び、前記シャフトの前記遠位端に配置される閉鎖ライン案内部を通じて延び、前記バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延びる閉鎖ラインであって、各々の脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くでスライド可能に結合される閉鎖ラインと
を備え、
前記アクチュエータは、前記閉鎖ラインの延長および引き込みを行うように開位置と閉位置との間で動作可能であり、それによって前記バスケットを開構成と閉構成との間でそれぞれ移動させる、摘出デバイス。
【請求項2】
前記脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の壁をさらに備える、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項3】
前記壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備える、請求項2に記載の摘出デバイス。
【請求項4】
前記脚部のうちの少なくとも2つは、互いと実質的に同一であり、前記シャフトにおいて実質的に対称的に配置される、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項5】
前記閉鎖ライン案内部は、概して管状であり、前記閉鎖ラインをスライド可能に受け入れ、前記シャフトの前記遠位端から把握脚部のうちの1つの遠位端へと実質的に延びる、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項6】
前記脚部のうちの少なくとも1つは、遠位へ延びる葉状の形のループを備える、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項7】
前記ハンドルにロック部をさらに備え、前記ロック部は、前記アクチュエータを開位置と閉位置との少なくとも一方において固定するために前記アクチュエータに動作可能に結合される、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項8】
前記閉鎖ラインは、各々の脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くで引き紐の様態でスライド可能に結合される、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項9】
前記閉鎖ライン案内部は、前記バスケットが前記閉構成にあるときに径方向内向きに曲げられるように柔軟である、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項10】
摘出デバイスを動作させる方法であって、
摘出デバイスのバスケットが物体を含む目標領域に到達するまで、前記摘出デバイスを患者の身体内へと前進させるステップであって、前記バスケットは、遠位へ延びる複数の柔軟な脚部を備え、前記脚部は、バスケット遠位開放部を少なくとも一部で定めるために概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える、ステップと、
前記バスケットの中に前記物体を少なくとも一部位置付けるために前記摘出デバイスを操作するステップと、
閉鎖ラインを近位へ引き込むことで前記バスケット遠位開放部を少なくとも一部で閉じることによって前記物体を捕らえるステップであって、前記閉鎖ラインは、閉鎖ライン案内部を通じて延び、前記バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延び、前記閉鎖ラインは、各々の脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くでスライド可能に結合され、前記閉鎖ラインは、引き紐の様態で前記脚部遠位端を一緒に引き込む、ステップと
を含む方法。
【請求項11】
前記物体を捕らえるステップの後、前記摘出デバイスおよび前記物体を前記患者の身体から除去するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記バスケットの中に前記物体を少なくとも一部位置付けるために前記摘出デバイスを操作するステップの前に、前記閉鎖ラインを遠位へ移動させることで前記バスケットを開構成にするステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記摘出デバイスは、
前記患者の身体へと挿入されるように構成される遠位端、および、前記患者の身体の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトと、
前記シャフトの前記近位端に配置されるハンドルと
を備え、
前記バスケットは前記シャフトの前記遠位端から延び、
前記閉鎖ライン案内部は前記シャフトの前記遠位端に配置され、
前記閉鎖ラインを近位へ引き込むことは、前記ハンドルに配置されるアクチュエータを動作させることで、前記閉鎖ラインを前記閉鎖ライン案内部および前記シャフトを通じて近位へ引き込むことを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記前進させる動作は、前記摘出デバイスを尿管鏡におけるワーキングチャネルを通じて前進させることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記摘出デバイスは、前記脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の壁を備え、
前記物体を捕らえるステップは、前記少なくとも1つの壁を用いて前記物体を捕らえることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記バスケット遠位開放部を少なくとも一部で閉じることは、前記閉鎖ライン案内部を径方向内向きに曲げることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
患者へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトと、
前記シャフトの前記遠位端から延びるバスケットであって、
遠位へ延びる複数の柔軟な延長脚部であって、概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える延長脚部、および、
遠位へ延びる複数の柔軟な把握脚部であって、各々の把握脚部はそれぞれの延長脚部の前記遠位端に搭載され、前記把握脚部のそれぞれの遠位端はバスケット遠位開放部を少なくとも一部定める、把握脚部
を備えるバスケットと、
前記シャフトの前記近位端に配置されるハンドルと、
前記ハンドルに配置される閉鎖アクチュエータと、
前記閉鎖アクチュエータに動作可能に結合され、前記シャフトを通じて遠位へ延び、前記シャフトの前記遠位端に配置される閉鎖ライン案内部を通じて延び、前記バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延びる閉鎖ラインであって、各々の把握脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くでスライド可能に結合される閉鎖ラインと、
前記ハンドルに配置され、前記延長脚部を少なくとも一部で前記シャフトの前記遠位端から遠位へ延ばすために、および、前記延長脚部を少なくとも一部で前記シャフト内へと近位へ後退させるために、前記延長脚部に動作可能に結合される後退アクチュエータと
を備え、
前記閉鎖アクチュエータは、前記閉鎖ラインの延長および引き込みを行うように開位置と閉位置との間で動作可能であり、それによって前記バスケットを開構成と閉構成との間でそれぞれ移動させる、摘出デバイス。
【請求項18】
前記バスケットは、前記把握脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の把握脚部壁を備える、請求項17に記載の摘出デバイス。
【請求項19】
前記把握脚部壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備える、請求項18に記載の摘出デバイス。
【請求項20】
前記バスケットは、前記延長脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の延長脚部壁を備える、請求項17に記載の摘出デバイス。
【請求項21】
前記延長脚部壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備える、請求項20に記載の摘出デバイス。
【請求項22】
前記閉鎖ライン案内部は、概して管状であり、前記閉鎖ラインをスライド可能に受け入れ、前記シャフトの前記遠位端から前記把握脚部のうちの1つの遠位端へと実質的に延びる、請求項17に記載の摘出デバイス。
【請求項23】
前記閉鎖ラインは、各々の把握脚部にそのそれぞれの脚部遠位端の近くで引き紐の様態でスライド可能に結合される、請求項17に記載の摘出デバイス。
【請求項24】
前記閉鎖ライン案内部は、前記バスケットが前記閉構成にあるときに径方向内向きに曲げられるように柔軟である、請求項17に記載の摘出デバイス。
【請求項25】
摘出デバイスを動作させる方法であって、
摘出デバイスのバスケットが物体を含む目標領域に到達するまで、前記摘出デバイスを患者の身体内へと前進させるステップであって、前記摘出デバイスは、
前記患者の身体へと挿入されるように構成される遠位端、および、前記患者の身体の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトと、前記シャフトの前記遠位端から延びるバスケットであって、遠位へ延びる複数の柔軟な延長脚部であって、概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える延長脚部、および、遠位へ延びる複数の柔軟な把握脚部であって、各々の把握脚部はそれぞれの延長脚部の前記遠位端に搭載され、前記把握脚部のそれぞれの遠位端はバスケット遠位開放部を少なくとも一部定める、把握脚部を備えるバスケットとを備える、ステップと、
前記バスケットの中に前記物体を少なくとも一部位置付けるために前記摘出デバイスを操作するステップと、
閉鎖ラインを近位へ引き込むことで前記バスケット遠位開放部を少なくとも一部で閉じることによって前記物体を捕らえるステップであって、前記閉鎖ラインは、前記シャフトを通じて遠位へ延び、前記シャフトの前記遠位端に配置される閉鎖ライン案内部を通じて延び、前記バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延び、前記閉鎖ラインは、各々の把握脚部に、そのそれぞれの把握脚部遠位端の近くでスライド可能に結合され、前記閉鎖ラインは、引き紐の様態で前記把握脚部遠位端を一緒に引き込む、ステップと、
前記延長脚部を少なくとも一部で前記シャフト内へと近位へ後退させるステップと
を含む方法。
【請求項26】
前記延長脚部を後退させるステップの後、前記摘出デバイスおよび前記物体を前記患者の身体から除去するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記バスケットの中に前記物体を少なくとも一部位置付けるために前記摘出デバイスを操作するステップの前に、前記閉鎖ラインを遠位へ移動させることで前記バスケットを開構成にするステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記摘出デバイスは、前記シャフトの前記近位端に配置されるハンドルを備え、
前記閉鎖ラインを近位へ引き込むことは、前記ハンドルに配置される閉鎖アクチュエータを動作させることで、前記閉鎖ラインを前記閉鎖ライン案内部および前記シャフトを通じて近位へ引き込むことを含み、
前記延長脚部を後退させるステップは、前記ハンドルに配置される後退アクチュエータを動作させることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記前進させる動作は、前記摘出デバイスを尿管鏡におけるワーキングチャネルを通じて前進させることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記バスケットは、前記把握脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の把握脚部壁を備え、
前記バスケットは、前記延長脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の延長脚部壁を備え、
前記物体を捕らえるステップは、前記少なくとも1つの把握脚部壁および前記少なくとも1つの延長脚部壁の少なくとも一方を用いて前記物体を捕らえることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
前記バスケット遠位開放部を少なくとも一部で閉じることは、前記閉鎖ライン案内部を径方向内向きに曲げることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項32】
患者へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトであって、前記シャフトの前記遠位端は遠位端開放部を備える、シャフトと、
前記シャフトの前記遠位端から延び、遠位へ延びる複数の花弁状部を備える花弁状把握部であって、前記花弁状部は、概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備え、前記花弁状部の前記遠位端は、前記花弁状把握部が開構成にあるとき、把握部遠位開放部を少なくとも一部で定める、花弁状把握部と、
前記シャフトの前記近位端に配置されるハンドルと、
前記ハンドルに配置されるアクチュエータと、
前記花弁状把握部を、前記開構成と、前記複数の花弁状部が前記遠位端開放部において前記シャフトの中に少なくとも一部引き込まれる閉構成との間で移動させるために、前記アクチュエータおよび前記複数の花弁状部に動作可能に結合されるアクチュエータラインと
を備え、
前記閉構成において、前記花弁状部は、その中に含まれる物体を実質的に完全に包み込む、摘出デバイス。
【請求項33】
前記花弁状把握部は、前記花弁状部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の壁を備え、
前記壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備える、請求項32に記載の摘出デバイス。
【請求項34】
前記閉構成において、前記花弁状部の前記遠位端は互いと実質的に接触する、請求項32に記載の摘出デバイス。
【請求項35】
摘出デバイスを動作させる方法であって、
摘出デバイスの花弁状把握部が物体を含む目標領域に到達するまで、前記摘出デバイスを患者の身体内へと前進させるステップであって、前記花弁状把握部は、遠位へ延びる複数の花弁状部を備え、前記花弁状部は、概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備え、前記花弁状部の前記遠位端は、前記花弁状把握部が開構成にあるとき、把握部遠位開放部を少なくとも一部で定める、ステップと、
前記花弁状把握部の中に前記物体を少なくとも一部位置付けるために前記摘出デバイスを操作するステップと、
アクチュエータラインを近位へ引き込むことで前記花弁状把握部の前記遠位開放部を少なくとも一部で閉じることによって前記物体を捕らえるステップであって、前記アクチュエータラインは、前記花弁状把握部を前記開構成と閉構成との間で移動させるために、前記複数の花弁状部に動作可能に結合される、ステップと
を含む方法。
【請求項36】
前記物体を捕らえるステップの後、前記摘出デバイスおよび前記物体を前記患者の身体から除去するステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記花弁状把握部の中に前記物体を少なくとも一部位置付けるために前記摘出デバイスを操作するステップの前に、前記花弁状把握部を前記開構成にするステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記摘出デバイスは、
前記患者の身体へと挿入されるように構成される遠位端、および、前記患者の身体の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトと、
前記シャフトの前記近位端に配置されるハンドルと
を備え、
前記花弁状把握部は前記シャフトの前記遠位端から延び、
前記花弁状把握部の前記遠位開放部を少なくとも一部で閉じることは、前記複数の花弁状部を前記シャフトの前記遠位端において前記シャフトの中に少なくとも一部引き込むことを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記前進させる動作は、前記摘出デバイスを尿管鏡におけるワーキングチャネルを通じて前進させることを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記花弁状把握部は、前記花弁状部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の壁を備え、
前記物体を捕らえるステップは、前記少なくとも1つの壁を用いて前記物体を捕らえることを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
本明細書に開示されているような装置、方法、またはそれらの組合せ。
【請求項42】
任意の組合せでの前述の請求項のうちのいずれか2つ以上。
【請求項43】
前述の請求項のうちの1つまたは複数からの要素の任意の組合せ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により組み込まれている2018年12月27日に出願された米国仮特許出願第62/785,279号の利益を主張する。
【0002】
本開示は、医療用のデバイスおよび器具を対象としており、より詳細には、例えば身体の管および/または身体の貯蔵部の中から物体を摘出するために使用され得る摘出デバイスを対象としている。
【背景技術】
【0003】
本開示は、遠位尿管における小さい結石が尿管鏡検査結石用バスケットで確実に信頼して摘出され得ることを検討している。現在、幅広い尿管鏡検査バスケットが市販されている。これらの尿管鏡検査バスケットの多くは、カニューレを形成する管状の袖体にスライド可能に搭載されるワイヤを備える。ワイヤの遠位端は、自由端を有し得るかまたは互いと固定させることができ、ワイヤを備える材料の弾力性のおかげで外向きに延ばされるときに拡張することができる。互いと連結されるそれらのワイヤについて、遠位プラグがバスケットの遠方の遠位先端に存在してもよい。当業者は、端からバスケットの機能的係合部分までの距離を先端が作り出し、そのため結石の取り込みをより難しくするため、バスケットの遠位先端の存在が不利であり得ると理論付けてきた。また、当業者は、遠位先端を有する特定のバスケットが腎杯尿路上皮内壁に突き刺さり、それによって視覚化を妨げる出血を引き起こす可能性があり、結石摘出処置の終了を早めることになる可能性があることを嘆いてきた。同様の欠点は、例が米国特許第6,416,519号に開示されている、自由である端を伴うバスケットに関する技術において指摘されている。
【0004】
本開示は、遠位先端を有するかまたは自由な遠位端を伴うバスケットの認識されている欠点に対処するための手段として、ある「開放した端とされた」バスケットが開発されていることを検討している。これらの「開放した端とされた」バスケットには、米国特許第5,906,622号に開示されている実施形態が含まれる。しかし、米国特許第5,906,622号の実施形態は、除去されるべき意図された物体をしっかりと把持する能力がないという1つの非常に明白な欠点を有する。意図されている物体を、物体を越えて延びて物体の周りをしっかり掴むことで把持するのではなく、'622特許の実施形態は、物体の側面から物体を摘まむように動作する。この摘まむ動作は、'622特許の実施形態のバスケットへの周囲の圧力(比較的小さい直径の腎臓の導管を通じてバスケットを引き込む結果であり得る)が物体をバスケットの遠位端からはじき出させてしまう可能性があるため、不十分であり得る。別の言い方をすれば、'622特許の実施形態は、周囲または近接の圧力がバスケットに加えられるとき、バスケットに対する物体の遠位への動きを回避することができない可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,416,519号
【特許文献2】米国特許第5,906,622号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
患者へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフト、シャフトの遠位端から延び、遠位へ延びる複数の柔軟な脚部を備えるバスケットであって、脚部は、バスケット遠位開放部を少なくとも一部で定めるために概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える、バスケット、シャフトの近位端に配置されるハンドル、ハンドルに配置されるアクチュエータ、ならびに/または、アクチュエータに動作可能に結合され、シャフトを通じて遠位へ延び、シャフトの遠位端に配置される閉鎖ライン案内部を通じて延び、バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延びる閉鎖ラインであって、各々の脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くでスライド可能に結合される閉鎖ラインを備える摘出デバイスを提供することが、本開示の第1の態様である。アクチュエータは、閉鎖ラインの延長および引き込みを行うように開位置と閉位置との間で動作可能であり、それによってバスケットを開構成と閉構成との間でそれぞれ移動させ得る。
【0007】
第1の態様のより詳細な実施形態では、摘出デバイスは、脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の壁を備え得る。壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備え得る。脚部のうちの少なくとも2つは、互いと実質的に同一であり得る、および/または、シャフトにおいて実質的に対称的に配置され得る。閉鎖ライン案内部は、概して管状とでき、閉鎖ラインをスライド可能に受け入れでき、および/または、シャフトの遠位端から把握脚部のうちの1つの遠位端へと実質的に延びることができる。脚部のうちの少なくとも1つは、遠位へ延びる葉状の形のループを備え得る。摘出デバイスは、ハンドルにロック部を備えてもよく、ロック部は、アクチュエータを開位置と閉位置との少なくとも一方において固定するためにアクチュエータに動作可能に結合される。閉鎖ラインは、各々の脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くで引き紐の様態でスライド可能に結合され得る。閉鎖ライン案内部は、バスケットが閉構成にあるときに径方向内向きに曲げられるように柔軟であり得る。
【0008】
摘出デバイスを動作させる方法であって、摘出デバイスのバスケットが物体を含む目標領域に到達するまで、摘出デバイスを患者の身体内へと前進させるステップであって、バスケットは、遠位へ延びる複数の柔軟な脚部を備え、脚部は、バスケット遠位開放部を少なくとも一部で定めるために概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える、ステップと、バスケットの中に物体を少なくとも一部位置付けるために摘出デバイスを操作するステップと、閉鎖ラインを近位へ引き込むことでバスケットのバスケット遠位開放部を少なくとも一部で閉じることによって物体を捕らえるステップであって、閉鎖ラインは、閉鎖ライン案内部を通じて延び、バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延び、閉鎖ラインは、各々の脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くでスライド可能に結合される、ステップとを含む方法を提供することが、本開示の第2の態様である。閉鎖ラインは、引き紐の様態で脚部遠位端を一緒に引き込むことができる。
【0009】
第2の態様のより詳細な実施形態では、方法は、物体を捕らえるステップの後、摘出デバイスおよび物体を患者の身体から除去するステップを含み得る。方法は、バスケットの中に物体を少なくとも一部位置付けるために摘出デバイスを操作するステップの前に、閉鎖ラインを遠位へ移動させることでバスケットを開構成にするステップを含み得る。摘出デバイスは、患者の身体へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の身体の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフト、ならびに/または、シャフトの近位端に配置されるハンドルを備え得る。バスケットはシャフトの遠位端から延び得る。閉鎖ライン案内部はシャフトの遠位端に配置され得る。閉鎖ラインを近位へ引き込むことは、ハンドルに配置されるアクチュエータを動作させることで、閉鎖ラインを閉鎖ライン案内部およびシャフトを通じて近位へ引き込むことを含み得る。前進させる動作は、摘出デバイスを尿管鏡におけるワーキングチャネルを通じて前進させることを含み得る。摘出デバイスは、脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の壁を備え得る。物体を捕らえるステップは、少なくとも1つの壁を用いて物体を捕らえることを含み得る。バスケット遠位開放部を少なくとも一部で閉じることは、閉鎖ライン案内部を径方向内向きに曲げることを含み得る。
【0010】
患者へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフト、シャフトの遠位端から延びるバスケットであって、遠位へ延びる複数の柔軟な延長脚部であって、概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える延長脚部、および/または、遠位へ延びる複数の柔軟な把握脚部であって、各々の把握脚部はそれぞれの延長脚部の遠位端に搭載され、把握脚部のそれぞれの遠位端はバスケット遠位開放部を少なくとも一部定める、把握脚部を備えるバスケット、シャフトの近位端に配置されるハンドル、ハンドルに配置される閉鎖アクチュエータ、閉鎖アクチュエータに動作可能に結合され、シャフトを通じて遠位へ延び、シャフトの遠位端に配置される閉鎖ライン案内部を通じて延び、バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延びる閉鎖ラインであって、各々の把握脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くでスライド可能に結合される閉鎖ライン、ならびに/または、ハンドルに配置され、延長脚部を少なくとも一部でシャフトの遠位端から遠位へ延ばすために、および、延長脚部を少なくとも一部でシャフト内へと近位へ後退させるために、延長脚部に動作可能に結合される後退アクチュエータとを備える摘出デバイスを提供することが、本開示の第3の態様である。閉鎖アクチュエータは、閉鎖ラインの延長および引き込みを行うように開位置と閉位置との間で動作可能であり、それによってバスケットを開構成と閉構成との間でそれぞれ移動させ得る。
【0011】
第3の態様のより詳細な実施形態では、バスケットは、把握脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の把握脚部壁を備え得る。把握脚部壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備え得る。バスケットは、延長脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の延長脚部壁を備え得る。延長脚部壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備え得る。閉鎖ライン案内部は、概して管状とでき、閉鎖ラインをスライド可能に受け入れでき、および/または、シャフトの遠位端から把握脚部のうちの1つの遠位端へと実質的に延びることができる。閉鎖ラインは、各々の把握脚部にそのそれぞれの脚部遠位端の近くで引き紐の様態でスライド可能に結合され得る。閉鎖ライン案内部は、バスケットが閉構成にあるときに径方向内向きに曲げられるように柔軟であり得る。
【0012】
摘出デバイスを動作させる方法であって、摘出デバイスのバスケットが物体を含む目標領域に到達するまで、摘出デバイスを患者の身体内へと前進させるステップであって、摘出デバイスは、患者の身体へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の身体の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトと、シャフトの遠位端から延びるバスケットであって、遠位へ延びる複数の柔軟な延長脚部であって、概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える延長脚部、および、遠位へ延びる複数の柔軟な把握脚部であって、各々の把握脚部はそれぞれの延長脚部の遠位端に搭載され、把握脚部のそれぞれの遠位端はバスケット遠位開放部を少なくとも一部定める、把握脚部を備えるバスケットとを備える、ステップと、バスケットの中に物体を少なくとも一部位置付けるために摘出デバイスを操作するステップと、閉鎖ラインを近位へ引き込むことでバスケットのバスケット遠位開放部を少なくとも一部で閉じることによって物体を捕らえるステップであって、閉鎖ラインは、シャフトを通じて遠位へ延び、シャフトの遠位端に配置される閉鎖ライン案内部を通じて延び、バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延び、閉鎖ラインは、各々の把握脚部に、そのそれぞれの把握脚部遠位端の近くでスライド可能に結合され、閉鎖ラインは、引き紐の様態で把握脚部遠位端を一緒に引き込む、ステップと、ならびに/または、延長脚部を少なくとも一部でシャフト内へと近位へ後退させるステップとを含む方法を提供することが、本開示の第4の態様である。
【0013】
第4の態様のより詳細な実施形態では、方法は、延長脚部を後退させるステップの後、摘出デバイスおよび物体を患者の身体から除去するステップを含み得る。方法は、バスケットの中に物体を少なくとも一部位置付けるために摘出デバイスを操作するステップの前に、閉鎖ラインを遠位へ移動させることでバスケットを開構成にするステップを含み得る。摘出デバイスは、シャフトの近位端に配置されるハンドルを備え得る。閉鎖ラインを近位へ引き込むことは、ハンドルに配置される閉鎖アクチュエータを動作させることで、閉鎖ラインを閉鎖ライン案内部およびシャフトを通じて近位へ引き込むことを含み得る。延長脚部を後退させるステップは、ハンドルに配置される後退アクチュエータを動作させることを含み得る。前進させる動作は、摘出デバイスを尿管鏡におけるワーキングチャネルを通じて前進させることを含み得る。バスケットは、把握脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の把握脚部壁を備え得る。バスケットは、延長脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の延長脚部壁を備え得る。物体を捕らえるステップは、少なくとも1つの把握脚部壁および少なくとも1つの延長脚部壁の少なくとも一方を用いて物体を捕らえることを含み得る。バスケット遠位開放部を少なくとも一部で閉じることは、閉鎖ライン案内部を径方向内向きに曲げることを含み得る。
【0014】
患者へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトであって、シャフトの遠位端は遠位端開放部を備える、シャフト、シャフトの遠位端から延び、遠位へ延びる複数の花弁状部を備える花弁状把握部であって、花弁状部は、概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備え、花弁状部の遠位端は、花弁状把握部が開構成にあるとき、把握部遠位開放部を少なくとも一部で定める、花弁状把握部、シャフトの近位端に配置されるハンドル、ハンドルに配置されるアクチュエータ、ならびに/または、花弁状把握部を、開構成と、複数の花弁状部が遠位端開放部においてシャフトの中に少なくとも一部引き込まれる閉構成との間で移動させるために、アクチュエータおよび複数の花弁状部に動作可能に結合されるアクチュエータラインを備える摘出デバイスを提供することが、本開示の第5の態様である。閉構成において、花弁状部は、その中に含まれる物体を実質的に完全に包み込むことができる。
【0015】
第5の態様のより詳細な実施形態では、花弁状把握部は、花弁状部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の壁を備え得る。壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備え得る。閉構成において、花弁状部の遠位端は互いと実質的に接触し得る。
【0016】
摘出デバイスを動作させる方法であって、摘出デバイスの花弁状把握部が物体を含む目標領域に到達するまで、摘出デバイスを患者の身体内へと前進させるステップであって、花弁状把握部は、遠位へ延びる複数の花弁状部を備え、花弁状部は、概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備え、花弁状部の遠位端は、花弁状把握部が開構成にあるとき、把握部遠位開放部を少なくとも一部で定める、ステップ、花弁状把握部の中に物体を少なくとも一部位置付けるために摘出デバイスを操作するステップ、および/または、アクチュエータラインを近位へ引き込むことで花弁状把握部の遠位開放部を少なくとも一部で閉じることによって物体を捕らえるステップであって、アクチュエータラインは、花弁状把握部を開構成と閉構成との間で移動させるために、複数の花弁状部に動作可能に結合される、ステップを含む方法を提供することが、本開示の第6の態様である。
【0017】
第6の態様のより詳細な実施形態では、方法は、物体を捕らえるステップの後、摘出デバイスおよび物体を患者の身体から除去するステップを含み得る。方法は、花弁状把握部の中に物体を少なくとも一部位置付けるために摘出デバイスを操作するステップの前に、花弁状把握部を開構成にするステップを含み得る。摘出デバイスは、患者の身体へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の身体の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフト、ならびに/または、シャフトの近位端に配置されるハンドルを備え得る。花弁状把握部はシャフトの遠位端から延び得る。花弁状把握部の遠位開放部を少なくとも一部で閉じることは、複数の花弁状部をシャフトの遠位端においてシャフトの中に少なくとも一部引き込むことを含み得る。前進させる動作は、摘出デバイスを尿管鏡におけるワーキングチャネルを通じて前進させることを含み得る。花弁状把握部は、花弁状部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の壁を備え得る。物体を捕らえるステップは、少なくとも1つの壁を用いて物体を捕らえることを含み得る。
【0018】
例の実施形態は、添付の図面との組合せで記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】例の摘出デバイスの立面斜視図である。
図2】例のバスケットが開構成にある例の摘出デバイスの詳細な斜視図である。
図3】例のバスケットが閉構成にある例の摘出デバイスの詳細な斜視図である。
図4】例の二重モードバスケットを備える例の摘出デバイスの立面斜視図である。
図5】開構成にある例の二重モードバスケットの詳細な斜視図である。
図6】閉構成にある例の二重モードバスケットの詳細な斜視図である。
図7】後退構成にある例の二重モードバスケットの詳細な斜視図である。
図8】二重モードバスケット摘出デバイスの例のシャフトの断面図である。
図9】開構成にある花弁状把握部の形態での代替の例のバスケットの詳細な斜視図である。
図10】開構成にある例の花弁状把握部の断面図である。
図11】本開示の少なくとも一部の態様による、閉構成にある例の花弁状把握部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示による例の実施形態は、医療処置および外科処置に関するデバイス、方法、および技術を包含するように以下に記載および図示されている。当然ながら、以下に詳述されている実施形態が例であり、本開示の範囲および精神から逸脱することなく、特徴を実施形態にわたって組み込むことで再構成され得ることは、当業者には明らかである。明確にはっきりとさせると、1つまたは複数の特徴を実施形態にわたって組み合わせることは本発明の範囲内にあり、本開示はこの意図で読まれるべきである。当業者によって検討されている例の実施形態の変形が本開示の一部を同時に含み得ることも、理解されるものである。しかしながら、明確性および正確性のために、以下に検討されているような例の実施形態は、当業者が本開示の範囲内になる必要条件ではないとして認識しなければならない任意選択のステップ、方法、および特徴を含んでもよい。
【0021】
本開示は、とりわけ、医療用のデバイスおよび器具を含み、より詳細には、身体の管および/または身体の貯蔵部の中から物体を摘出するために使用され得る摘出デバイスを含む。
【0022】
図1は、本開示の少なくとも一部の態様による例の摘出デバイス100の立面斜視図である。摘出デバイス100は、細長い中空で概して管状の鞘体の形態であり得るシャフト200を備え得る。シャフト200は、その遠位端201が患者へと挿入され、その近位端204が患者の外部で保持されるように概して構成され得る。再構成可能なバスケット300がシャフト200の遠位端201に配置され得る。ハンドル400がシャフト200の近位端204に配置され得る。アクチュエータ500が、ハンドル400に移動可能に配置され得る、および/または、バスケット300に動作可能に結合され得る。本明細書で使用されているように、「遠位」は、概してバスケット300に向かう方向を指すことができ、「近位」は、概してハンドル400に向かう方向を指すことができる。
【0023】
図2および図3は、本開示の少なくとも一部の態様による、バスケット300が開構成および閉構成にそれぞれある例の摘出デバイス100の詳細な斜視図である。一部の例の実施形態では、バスケット300は2つ以上の脚部302、304、306、308、310を備え得る。脚部302、304、306、308、310は、シャフト200に、シャフト遠位端開放部202またはその近くにおいて搭載され得る。例えば、脚部302、304、306、308、310は、概して周方向で均等に離間され得る、および/または、シャフト遠位端開放部202の中に搭載され得る。脚部302、304、306、308、310は、柔軟であり得る(図2図3とを比較されたい)、および/または、開構成に付勢され得る(図2)。例えば、脚部302、304、306、308、310は、それらのそれぞれの遠位端303、305、307、309、311がバスケット遠位開放部301を形成するために概して径方向外向きに付勢されるように(例えば、開放へ付勢されるように)形成され得る。一部の例の実施形態では、脚部302、304、306、308、310は、例えば、超弾性の範囲におけるバネ等級のステンレス鋼および/またはニッケルチタン合金(例えば、ニチノール)から少なくとも一部構築され得る。
【0024】
図2を参照すると、一部の例の実施形態は、脚部302、304、306、308、310にそれぞれ配置される壁312、314、316、318、320を備え得る。例えば、葉状の形で遠位に延びるループとして概して形成される脚部302、304、306、308、310が、概して円周の様態で葉状の形のループの中に概して配置される壁312、314、316、318、320を有し得る。一部の例の実施形態では、壁312、314、316、318、320は、網(例えば、金属ワイヤ網)および/またはエラストマー膜(例えば、レーザー切断され得る、および/または、多孔性とされ得る)から構築され得る。
【0025】
図2および図3を参照すると、本開示の少なくとも一部の態様による一部の例の実施形態では、バスケット300は閉鎖ライン322を備えてもよく、閉鎖ライン322は、一部または全部の脚部302、304、306、308、310の遠位端303、305、307、309、311の近くなど、概してバスケット遠位開放部301の周りで周方向に延び得る。閉鎖ライン322は、引き紐(例えば、巾着縫合糸)の様態で遠位端303、305、307、309、311にスライド可能に取り付けられることなどで、脚部302、304、306、308、310の一部または全部に動作可能に結合され得る。例えば、閉鎖ライン322は、閉鎖ライン322がきつく引かれるとき、遠位端303、305、307、309、311が一緒に引き込まれるかおよび/または閉じられ、それによってバスケット遠位端開放部301を少なくとも一部で閉じるように、概して円形の経路で、脚部302、304、306、308、310の遠位端303、305、307、309、311の近くにおいてバスケット300の周りで概して周方向に延び得る。
【0026】
一部の例の実施形態では、閉鎖ライン322は、脚部302、304、306、308、310から閉鎖ライン案内部324を通じて延びることができ、閉鎖ライン案内部324は、脚部302、304、306、308、310のうちの少なくとも1つに、および/または、シャフト遠位端開放部202の近くなどでシャフト200に配置され得る。閉鎖ライン案内部324は、例えば、シャフト遠位端開放部202から脚部302の遠位端303の近くまで概して遠位に延びることができる。閉鎖ライン案内部324は、閉鎖ライン322が概して脚部302、304、306、308、310の遠位端303、305、307、309、311の周りで周方向外向きに延び得るのに通る閉鎖ライン案内部の遠位端開放部325を備え得る。一部の例の実施形態では、閉鎖ライン案内部324は概して管状であり得る(例えば、それを通る長手方向の通路を有し得る)。一部の例の実施形態では、閉鎖ライン案内部324は、閉構成において径方向内向きに曲がるように概して柔軟(例えば、概して脚部302、304、306、308、310と同じくらい柔軟)であり得る(図3)。
【0027】
一部の例の実施形態では、閉鎖ライン322は、アクチュエータ500に動作可能に結合され得る、および/または、ハンドル400からシャフト200を通じて遠位へ延び、閉鎖ライン案内部324を通じて遠位へ延び、遠位端開放部325を通じて外向きに延び得る。
【0028】
一部の例の実施形態では、アクチュエータ500は、閉鎖ライン322を延長および/または引き込みしてバスケット300を開けるかおよび/または閉じるための、回転、スライド、および/または枢動などの使用者による動作のために構成され得る。一部の例の実施形態では、バスケット300が開構成にあるとき(図2)、アクチュエータ500を開位置(図2)から閉位置(図3)に向けて動作させることで、シャフト200を通じて閉鎖ライン322を近位へ引っ張ることができ、これは脚部302、304、306、308、310の遠位端303、305、307、309、311を径方向内向きに概して引き紐(例えば、巾着縫合糸)の様態で引き込み、それによってバスケット遠位端開放部301を実質的に縮小するかおよび/または少なくとも一部で閉じることができる。
【0029】
一部の例の実施形態はハンドル400にロック部502を備えてもよく、ロック部502は、アクチュエータ500を、開位置で、完全に閉じた位置で、および/または、開位置と閉位置との間(例えば、一部閉じた位置)において固定するためにアクチュエータ500に動作可能に結合され得る。
【0030】
一部の例の実施形態では、完全に閉じた構成において、壁312、314、316、318、320は、バスケット300内で保持される物体600を実質的に完全に包み込む(例えば、封入する)ことができる。一部の例の実施形態では、完全に閉じた構成において、壁312、314、316、318、320は、バスケット300内で保持される物体600を一部で包み込むことができる。一部の例の実施形態では、一部で閉じた構成では、壁312、314、316、318、320は、バスケット300内で保持される物体600を一部で包み込むことができる。
【0031】
一部の例の実施形態では、バスケット300が閉構成にあるとき(図3)、アクチュエータ500を閉構成(図3)から開構成(図2)に向けて動作させることで閉鎖ライン322の遠位への移動を許容でき、閉鎖ライン322は、脚部302、304、306、308、310の開こうとする付勢によって遠位へ引っ張られ得る。閉鎖ライン322の遠位への移動は、脚部302、304、306、308、310の遠位端303、305、307、309、311を径方向外向きに移動させ、バスケット遠位端開放部301を概して周方向に拡張および/または開放させることができる。
【0032】
一部の例の実施形態では、脚部302、304、306、308、310および/または壁312、314、316、318、320は、互いと実質的に同一とされ得る、および/または、シャフト遠位端開放部202の周りで概して対称的に配置され得る。一部の例の実施形態では、1つまたは複数の脚部302、304、306、308、310および/または壁312、314、316、318、320は、互いと異なり得る、および/または、シャフト遠位端開放部202の周りで概して非対称的に配置され得る。
【0033】
図1図3を参照すると、バスケット300を含む摘出デバイス100を動作させる例の方法が記載されている。摘出デバイス100は、解剖学的空洞の内部の中から様々な物体600を摘出するために利用され得る。例として、摘出デバイス100の使用が腎臓結石除去処置の状況で説明される。それでもなお、当業者は、摘出デバイス100の使用が腎臓結石除去処置に限定されないことと、むしろ、この記載は、摘出デバイス100の用途がある数々の処置のうちの1つだけにすぎないこととを理解するものである。
【0034】
一部の例の方法では、患者の身体における腎臓結石への適切な経路が確立され、適切な視覚化も尿管鏡などを用いて確立され得る。その後、除去される物体600が位置する目標領域にバスケット300が到達するまで摘出デバイス100は前進させられる。一部の例の実施形態では、この前進は、尿管鏡におけるワーキングチャネルを通じてシャフト200を手作業で送り込むことで達成され得る。
【0035】
物体600に到達すると、バスケット300は、開構成にまだない場合、開構成にさせられる(図2)。例えば、一部の状況では、バスケット300が閉構成にある状態で摘出デバイス100を挿入することが望ましい可能性がある。そのため、摘出デバイス100は、物体600(例えば、腎臓結石)をバスケット300の中に少なくとも一部位置付けるように操作され得る。次に、アクチュエータ500は、閉鎖ライン322を近位に引き込むように動作させることができ、これは、遠位端303、305、307、309、311を一緒に引くかおよび/または閉じさせ、したがって、バスケット遠位端開放部301を少なくとも一部で閉じるかおよび/またはバスケット300の中で物体600を少なくとも一部捕らえることができる。物体600がバスケット300に保持された状態で、摘出デバイス100が患者から除去され、それによって物体600を患者から除去することができる。
【0036】
図4は、本開示の少なくとも一部の態様による二重モードバスケット1300を含む例の摘出デバイス1100の立面斜視図である。摘出デバイス1100は、細長い中空で概して管状の鞘体の形態であり得るシャフト1200を備え得る。シャフト1200は、その遠位端1201が患者へと挿入され、その近位端1204が患者の外部で保持されるように概して構成され得る。再構成可能なバスケット1300がシャフト1200の遠位端1201に配置され得る。ハンドル1400がシャフト1200の近位端1204に配置され得る。閉鎖アクチュエータ1500および/または後退アクチュエータ1502が、ハンドル1400に移動可能に配置され得る、および/または、バスケット1300に動作可能に結合され得る。
【0037】
図5図7は、本開示の少なくとも一部の態様による、それぞれ開構成、閉構成、および後退構成での例の二重モードバスケット1300の詳細な斜視図である。一部の例の実施形態では、二重モードバスケット1300がシャフト1200の遠位端1201に配置され得る。二重モードバスケット1300は、シャフト1200にシャフト遠位端開放部1202またはその近くで軸方向(長手方向)にスライド可能に搭載され得る2つ以上の延長脚部1302、1304、1306、1308を備え得る。例えば、延長脚部1302、1304、1306、1308は、概して周方向で均等に離間され得る、および/または、シャフト遠位端開放部1202の中に一部配置され得る。延長脚部1302、1304、1306、1308は、柔軟であり得る(図5図7とを比較されたい)、および/または、開構成に付勢され得る(図5)。例えば、延長脚部1302、1304、1306、1308は、それぞれの遠位端1303、1305、1307、1309が概して径方向外向きに付勢される(例えば、開放へ付勢される)ように形成され得る。一部の例の実施形態では、延長脚部1302、1304、1306、1308は、例えば、超弾性の範囲におけるバネ等級のステンレス鋼および/またはニッケルチタン合金(例えば、ニチノール)から少なくとも一部構築され得る。
【0038】
一部の例の実施形態では、二重モードバスケット1300は、それぞれの延長脚部1302、1304、1306、1308の遠位端1303、1305、1307、1309から遠位に延び得る2つ以上の把握脚部1310、1312、1314、1316を備えてもよい。把握脚部1310、1312、1314、1316は、柔軟であり得る(図5図6とを比較されたい)、および/または、開構成に付勢され得る(図5)。例えば、把握脚部1310、1312、1314、1316は、それぞれの遠位端1311、1313、1315、1317が概して径方向外向きに付勢される(例えば、開放へ付勢される)ように形成され得る。把握脚部1310、1312、1314、1316は、それらのそれぞれの遠位端1311、1313、1315、1317がバスケット遠位開放部1301を形成するために概して径方向外向きに付勢されるように(例えば、開放へ付勢されるように)形成され得る。一部の例の実施形態では、把握脚部1310、1312、1314、1316は、例えば、超弾性の範囲におけるバネ等級のステンレス鋼および/またはニッケルチタン合金(例えば、ニチノール)から少なくとも一部構築され得る。
【0039】
一部の例の実施形態では、二重モードバスケット1300は、一部または全部の把握脚部1310、1312、1314、1316の遠位端1311、1313、1315、1317の近くなど、バスケット遠位開放部1301の周りで概して周方向に延びる閉鎖ライン1322を備え得る。閉鎖ライン1322は、引き紐(例えば、巾着縫合糸)の様態で遠位端1311、1313、1315、1317にスライド可能に取り付けられることなどで、把握脚部1310、1312、1314、1316の一部または全部に動作可能に結合され得る。例えば、閉鎖ライン1322は、閉鎖ライン1322がきつく引かれるとき、遠位端1311、1313、1315、1317が一緒に引き込まれるかおよび/または閉じられ、それによってバスケット遠位端開放部1301を少なくとも一部で閉じるように(図6および図7)、概して円形の経路で、把握脚部1310、1312、1314、1316の遠位端1311、1313、1315、1317の近くにおいてバスケット1300の周りで概して周方向に延び得る。
【0040】
図5図7を参照すると、一部の例の実施形態では、閉鎖ライン1322は、把握脚部1310、1312、1314、1316から、シャフト遠位端開放部1202の近くなどで、延長脚部1302、1304、1306、1308、把握脚部1310、1312、1314、1316、および/またはシャフト1200のうちの少なくとも1つに配置され得る閉鎖ライン案内部1324を通じて延び得る。閉鎖ライン案内部1324は、例えば、シャフト遠位端開放部1202から脚部1314の遠位端1315の近くまで概して遠位に延びることができる。閉鎖ライン案内部1324は、閉鎖ライン1322が概して把握脚部1310、1312、1314、1316の遠位端1311、1313、1315、1317の周りで周方向外向きに延び得るのに通る閉鎖ライン案内部の遠位端開放部1325を備え得る。一部の例の実施形態では、閉鎖ライン案内部1324は概して管状であり得る(例えば、それを通る長手方向の通路を有し得る)。一部の例の実施形態では、閉鎖ライン案内部1324は、閉構成(図6)および/または後退構成(図7)において必要とされるように(例えば、径方向内向きに)曲がるように概して柔軟(例えば、概して把握脚部1310、1312、1314、1316および/また延長脚部1302、1304、1306、1308と同じくらい柔軟)であり得る。
【0041】
図8は、本開示の少なくとも一部の態様による二重モードバスケット1300の摘出デバイス1100の例のシャフト1200の断面図である。シャフト1200は、二重モードバスケット1300を含む摘出デバイス1100など、一部の例の摘出デバイスにおいて利用され得る。一部の例の実施形態では、シャフト1200は外側鞘体1206を備えることができ、外側鞘体1206は、概して管状であり得る、および/または、長手方向の空洞1207を中に定め得る。概して管状の導管1208は、外側鞘体1206の空洞1207の中にスライド可能に配置され得る。導管1208は、概して管状であり得る、および/または、長手方向の空洞1209を中に定め得る。導管1208は、近位および遠位になど、外側鞘体1206に対して軸方向(例えば、長手方向)にスライド可能であり得る。延長脚部1302、1304、1306、1308は、空洞1209内など、導管1208に搭載され得る。閉鎖ライン1322が中を貫いて延び得る閉鎖ライン案内部1324は、導管1208の空洞1209内に延び得る。
【0042】
図4図8を参照すると、一部の例の実施形態では、閉鎖ライン1322は、閉鎖アクチュエータ1500に動作可能に結合され得る、および/または、ハンドル1400からシャフト1200を通じて遠位へ延び、閉鎖ライン案内部1324を通じて遠位へ延び、閉鎖ライン案内部の遠位端開放部1325を通じて外向きに延び得る。一部の例の実施形態では、閉鎖アクチュエータ1500は、閉鎖ライン1322を延長または引き込みしてバスケット1300を開けるかおよび/または閉じるための、回転、スライド、および/または枢動などの使用者による動作のために構成され得る。一部の例の実施形態では、バスケット1300が開構成にあるとき(図5)、閉鎖アクチュエータ1500を開位置から閉位置に向けて動作させることで、シャフト1200を通じて閉鎖ライン1322を近位へ引っ張ることができ、これは把握脚部1310、1312、1314、1316の遠位端1311、1313、1315、1317を径方向内向きに概して引き紐(例えば、巾着縫合糸)の様態で引き込み、バスケット遠位端開放部1301を概して縮小するかおよび/または少なくとも一部で閉じることができる(図6)。
【0043】
一部の例の実施形態では、二重モードバスケット1300が閉構成(図6)および/または後退構成(図7)にあるとき、閉鎖アクチュエータ1500を閉位置から開位置に向けて動作させることで、閉鎖ライン1322の遠位への移動を許容することができ、閉鎖ライン1322は、把握脚部1310、1312、1314、1316および/または延長脚部1302、1304、1306、1308の開こうとする付勢によって遠位へ引っ張られ得る。閉鎖ライン1322の遠位への移動は、把握脚部1310、1312、1314、1316の遠位端1311、1313、1315、1317を径方向外向きに移動させ、バスケット遠位端開放部1301を概して周方向に拡張および/または開放させることができる(図6)。
【0044】
一部の例の実施形態では、延長脚部1302、1304、1306、1308はシャフト1200に対して軸方向(長手方向)にスライド可能であり得る。例えば、延長脚部1302、1304、1306、1308は導管1208に搭載されてもよく、導管1208はシャフト1200の中でスライド可能に配置され得る(図8)。図6を参照すると、例の延長構成において、延長脚部1302、1304、1306、1308はシャフト遠位端開放部1202から遠位に延び得る。図7を参照すると、例の後退構成において、延長脚部1302、1304、1306、1308はシャフト1200の中に少なくとも一部含まれ得る。例えば、延長脚部1302、1304、1306、1308は、それぞれの延長脚部1302、1304、1306、1308の遠位端1303、1305、1307、1309の近くの比較的短い部分だけがシャフト遠位端開放部1202から遠位に延びる状態で、シャフトの中に実質的に収容され得る。
【0045】
一部の例の実施形態では、シャフト1200内へと少なくとも一部で後退している延長脚部1302、1304、1306、1308は、延長脚部1302、1304、1306、1308の遠位端1303、1305、1307、1309を径方向でより近くに移動させることができる(図7)。延長脚部1302、1304、1306、1308をシャフト1200から少なくとも一部延び出させることで、延長脚部1302、1304、1306、1308の付勢による開放の性質などによって、延長脚部1302、1304、1306、1308の遠位端1303、1305、1307、1309を径方向に遠くに離すように移動させることができる(図5および図6)。
【0046】
一部の例の実施形態では、ハンドル1400における後退アクチュエータ1502は、延長脚部1302、1304、1306、1308をシャフト1200に対して延長(図5および図6)および/または後退(図7)させるために、ハンドル1400に対して再位置決め可能であり得る。図8を参照すると、例えば、後退アクチュエータ1502は、延長脚部1302、1304、1306、1308が搭載され得る導管1208に動作可能に結合され得る。導管1208は、鞘体1206の最小内部寸法より小さい外部最大寸法を有し、それによって導管1208を鞘体1206に対して長手方向に再位置決め可能とさせることができる。一部の例の実施形態では、閉鎖ライン1322は、閉鎖アクチュエータ1500の動きなどによって、導管1208および/または鞘体1206に対して独立して長手方向に再位置決め可能であり得る。同様に、導管1208は、後退アクチュエータ1502の作動などによって、閉鎖ライン1322および/または鞘体1206に対して独立して長手方向に再位置決め可能であり得る。この様態では、ハンドル1400に対する後退アクチュエータ1502の動きは、対応する長手方向の動きを鞘体1206内の導管1208に伝達するように動作でき、これは、延長脚部1302、1304、1306、1308の対応する長手方向の動き(延長および/または後退)を引き起こす。一部の例の実施形態では、後退アクチュエータ1502の移動は、その動きの範囲が延長脚部1302、1304、1306、1308を延長および後退させる範囲と一致するように制限され得る。別の言い方をすれば、後退アクチュエータ1502がその動きの範囲の一端にあるとき、延長脚部1302、1304、1306、1308は後退構成にあることができ(図7)、および/または、後退アクチュエータ1502がその動きの範囲の反対の端にあるとき、延長脚部1302、1304、1306、1308は延長構成にあることができる(図5および図6)。
【0047】
図4図8を参照すると、二重モードバスケット1300を含む摘出デバイス1100を動作させる例の方法が記載されている。二重モードバスケット1300を含む摘出デバイス1100は、解剖学的空洞の内部の中から様々な物体600を摘出するために利用され得る。例として、二重モードバスケット1300を含む摘出デバイス1100の使用が腎臓結石除去処置の状況で説明される。それでもなお、当業者は、二重モードバスケット1300を含む摘出デバイス1100の使用が腎臓結石除去処置に限定されないことと、むしろ、この記載は、二重モードバスケット1300を含む摘出デバイス1100の用途がある数々の処置のうちの1つだけにすぎないこととを理解するものである。
【0048】
一部の例の方法では、患者の身体における腎臓結石への適切な経路が確立され、適切な視覚化も尿管鏡などを用いて確立され得る。その後、除去される物体600が位置する目標領域に摘出デバイス1100の二重モードバスケット1300が到達するまで摘出デバイス1100の二重モードバスケット1300は前進させられる。一部の例の実施形態では、この前進は、尿管鏡におけるワーキングチャネルを通じてシャフト1200を手作業で送り込むことで達成され得る。
【0049】
物体600に到達すると、二重モードバスケット1300は、開構成にまだない場合、開構成にさせられる(図5)。例えば、一部の状況では、二重モードバスケット1300が閉構成および/または後退構成にある状態で摘出デバイス1100を挿入することが望ましい可能性がある。そのため、摘出デバイス1100は、物体600(例えば、腎臓結石)を概して二重モードバスケット1300の中に位置付けるように操作され得る(図5)。次に、閉鎖アクチュエータ1500は、閉鎖ライン1322を近位に引き込むように動作させることができ、これは、遠位端1311、1313、1315、1317を一緒に引くかおよび/または閉じさせ、したがって、バスケット遠位端開放部1301を少なくとも一部で閉じるかおよび/または二重モードバスケット1300の中で物体600を少なくとも一部捕らえることができる(図6)。次に、後退アクチュエータ1502は、延長脚部1302、1304、1306、1308を少なくとも一部後退させるために動作され得る(図7)。物体600が二重モードバスケット1300の中に保持された状態で、摘出デバイス1100が患者から除去され、それによって物体600を患者から除去することができる。
【0050】
図5を参照すると、一部の例の実施形態は、1つまたは複数の延長脚部1302、1304、1306、1308および/または把握脚部1310、1312、1314、1316に配置される1つまたは複数のネットまたは壁を備え得る。例えば、図5は、把握脚部1312、1314に配置されるネットまたは壁1312aと、延長脚部1302、1308に配置されるネットまたは壁1302aとを示している。ネットまたは壁は、明確性のために他の図のいくつかからは省略されており、図5における一部の延長脚部および把握脚部にだけ示されているが、任意またはすべての延長脚部および/または任意またはすべての把握脚部にネットまたは壁を備えることは、本開示の範囲内にある。一部の例の実施形態では、壁および/またはネット(例えば、ネットまたは壁1312a、1302a)は、網(例えば、金属ワイヤ網)および/またはエラストマー膜(例えば、レーザー切断され得る、および/または、多孔性とされ得る)から構築され得る。
【0051】
図9は、本開示の少なくとも一部の態様による、開構成での花弁状把握部2300の形態での代替の例のバスケットの詳細な斜視図である。図10および図11は、本開示の少なくとも一部の態様による、それぞれ開構成および閉構成での例の花弁状把握部2300の断面図である。概して、花弁状把握部2300は、摘出デバイス100におけるバスケット300(図1)の代わりに利用され得る代替のバスケット構造であり得る。
【0052】
図9図11を参照すると、一部の例の実施形態では、花弁状把握部2300は2つ以上の花弁状部2302、2304、2306、2308を備え得る。一部の例の実施形態は、4つの花弁状部2302、2304、2306、2308など、3つ以上の花弁状部2302、2304、2306、2308を備え得る。明確性のために、図10および図11は花弁状部2302および2304を示しているが、当業者は、任意の他の花弁状部(例えば、花弁状部2306、2308)が花弁状部2302および/または花弁状部2304と実質的に同じ様態で動作できることを認識するものである。花弁状部2302、2304、2306、2308は、シャフト200に、シャフト遠位端201またはその近くにおいて搭載され得る。例えば、花弁状部2302、2304、2306、2308は、シャフト遠位端開放部202において概して周方向に均等に離間され得る。花弁状部2302、2304、2306、2308は、シャフト200に対して長手方向で(例えば、近位および/または遠位に)スライド可能であり得る。
【0053】
一部の例の実施形態では、花弁状部2302、2304、2306、2308は湾曲可能および/もしくは枢動可能であり得る(図10図11とを比較されたい)、ならびに/または、開構成へと付勢され得る(図9および図10)。例えば、花弁状部2302、2304、2306、2308は、それらのそれぞれの遠位先端2303、2305、2307、2309が把握部遠位端開放部2301を形成するために概して径方向外向きに付勢されるように(例えば、開放へ付勢されるように)形成され得る。一部の例の実施形態では、花弁状部2302、2304、2306、2308は、例えば、超弾性の範囲におけるニッケルチタン合金(例えば、ニチノール)から少なくとも一部構築され得る。
【0054】
図9を参照すると、一部の例の実施形態は、それぞれの花弁状部2306、2308に配置される壁2316、2318を備え得る。例えば、葉状の形で遠位に延びるループとして概して形成される花弁状部2306、2308が、概して円周の様態で葉状の形のループの中に概して配置される壁2316、2318を有し得る。一部の例の実施形態では、壁2316、2318は、網(例えば、金属ワイヤ網)および/またはエラストマー膜(例えば、レーザー切断され得る、および/または、多孔性とされ得る)から構築され得る。図2および図9を参照すると、本開示の少なくとも一部の態様による一部の例の実施形態では、壁312、314、316、318、320、2316、2318は、それぞれの脚部302、304、306、308、310および/もしくは花弁状部2302、2304、2306、2308を一部覆うことができる(例えば、図9における壁2316を参照されたい)、または、それぞれの脚部302、304、306、308、310および/もしくは花弁状部2302、2304、2306、2308を完全に覆うことができる(例えば、図9における壁2318を参照されたい)。本明細書に記載されている任意の例の実施形態で本明細書に記載されている壁を利用することは、本開示の範囲内にある。
【0055】
図1図10、および図11を参照すると、本開示の少なくとも一部の態様による一部の例の実施形態では、アクチュエータライン2322がシャフト200を通じてハンドル400におけるアクチュエータ500から花弁状把握部2300へと延び得る。アクチュエータライン2322は、アクチュエータ500が開位置にあるときに花弁状部2302、2304、2306、2308が開構成になるように(図9および図10)、および/または、アクチュエータ500が閉位置にあるときに花弁状部2302、2304、2306、2308が閉構成になるように(図11)、アクチュエータ500および/または花弁状部2302、2304、2306、2308に動作可能に結合され得る。閉構成において、花弁状部2302、2304、2306、2308は、概して一緒に引き込まれるかおよび/または閉じられ、それによって把握部遠位端開放部2301を少なくとも一部で閉じることができる。
【0056】
一部の例の実施形態では、完全に閉じた構成において、花弁状部2302、2304、2306、2308は、花弁状把握部2300内で保持される物体600を実質的に完全に包み込む(例えば、封入する)ことができる。例えば、花弁状部2302、2304、2306、2308の遠位端2303、2305、2307、2309は互いと実質的に接触し、それによって把握部遠位端開放部2301を実質的に閉じることができる。一部の例の実施形態では、閉構成において(図11)、花弁状部2302、2304、2306、2308の遠位端2303、2305、2307、2309は、互いと少なくとも一部重なり得る、および/または、一緒に固定し得る。
【0057】
一部の例の実施形態では、完全に閉じた構成において、花弁状部2302、2304、2306、2308は、花弁状把握部2300内で保持される物体600を一部包み込むことができる。一部の例の実施形態では、一部閉じた構成(例えば、開構成と閉構成との間の構成)において、花弁状部2302、2304、2306、2308は、花弁状把握部2300内で保持される物体600を一部包み込むことができる。
【0058】
一部の例の実施形態では、花弁状把握部2300が開構成にあるとき(図9および図10)、アクチュエータ500を開位置から閉位置に向けて動作させることで、アクチュエータライン2322の近位への移動を引き起こすことができ、アクチュエータライン2322は、花弁状部2302、2304、2306、2308の開こうとする付勢によって遠位へ引っ張られ得る。アクチュエータライン2322の近位への移動は、花弁状部2302、2304、2306、2308をシャフト遠位端開放部202の中に少なくとも一部引き込ませ、それによって、シャフト遠位端開放部202に接触させ、花弁状部2302、2304、2306、2308の遠位端2303、2305、2307、2309を径方向内側に移動させ、把握部遠位端開放部2301を概して周方向に縮小および/または閉鎖させるように、花弁状部2302、2304、2306、2308を回転させることができる。一部の例の実施形態では、閉構成において(図11)、花弁状部2302、2304、2306、2308は、少なくとも一部でシャフト200の中にあり、シャフト遠位端201から遠位に少なくとも一部延び得る。
【0059】
一部の例の実施形態では、花弁状把握部2300が閉構成にあるとき(図11)、アクチュエータ500を閉位置から開位置に向けて動作させることで、アクチュエータライン2322の遠位への移動を引き起こすことができ、アクチュエータライン2322は、花弁状部2302、2304、2306、2308の開こうとする付勢によって遠位へ引っ張られ得る。アクチュエータライン2322の遠位への移動は、花弁状部2302、2304、2306、2308の遠位端2303、2305、2307、2309を径方向外向きに移動させ、把握部遠位端開放部2301を概して周方向に拡張および/または開放させることができる。
【0060】
一部の例の実施形態では、花弁状部2302、2304、2306、2308は、互いと実質的に同一とされ得る、および/または、シャフト遠位端開放部202の周りで概して対称的に配置され得る。一部の例の実施形態では、1つまたは複数の花弁状部2302、2304、2306、2308は、互いと異なり得る、および/または、シャフト遠位端開放部202の周りで概して非対称的に配置され得る。
【0061】
図1および図9図11を参照すると、花弁状把握部2300を含む摘出デバイス100を動作させる例の方法が記載されている。一部の例の方法では、患者の身体における腎臓結石への適切な経路が確立され、適切な視覚化も尿管鏡などを用いて確立され得る。その後、除去される物体600が位置する目標領域に花弁状把握部2300が到達するまで摘出デバイス100は前進させられる。一部の例の実施形態では、この前進は、尿管鏡におけるワーキングチャネルを通じてシャフト200を手作業で送り込むことで達成され得る。
【0062】
物体600に到達すると、花弁状把握部2300は、開構成にまだない場合、開構成にさせられる(図9および図10)。例えば、一部の状況では、花弁状把握部2300が閉構成にある状態で摘出デバイス100を挿入することが望ましい可能性がある。そのため、摘出デバイス100は、物体600(例えば、腎臓結石)を花弁状把握部2300の中に概して位置付けるように操作され得る。アクチュエータ500は、アクチュエータライン2322を近位へ引き込むように動作させることができ、アクチュエータライン2322は、花弁状部2302、2304、2306、2308をシャフト遠位端開放部202の中に少なくとも一部引き込ませ、それによって、シャフト遠位端開放部202に接触させ、花弁状部2302、2304、2306、2308の遠位端2303、2305、2307、2309を径方向内側に移動させ、把握部遠位端開放部2301を概して周方向に縮小および/もしくは閉鎖させるように、ならびに/または、花弁状把握部2300の中で物体600を少なくとも一部捕らえるように、花弁状部2302、2304、2306、2308を回転させることができる。物体600が花弁状把握部2300に保持された状態で、摘出デバイス100が患者から除去され、それによって物体600を患者から除去することができる。
【0063】
本開示の少なくとも一部の態様による一部の例の実施形態では、シャフト200、1200は、概して滑らかな外部周辺と中空の内部とを提供するように製作され得る。例えば、シャフト200、1200、および/または外側鞘体1206は、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、テフロン(登録商標))の外側層、ポリイミド層、ステンレス鋼の編層、および/または、中空の内部を画定する内側ポリイミド層を含み得る多層構造を備えてもよい。シャフト200、1200、および/または外側鞘体1206は、実質的に一定の断面、または、その長手方向の長さに沿って変わる断面を有し得る。さらに、シャフト200、1200、および/または外側鞘体1206は、内部を貫く長手方向の導管を提供する円形の断面、楕円形の断面、または任意の他の形の断面を有し得る。
【0064】
本開示の少なくとも一部の態様による一部の例の実施形態では、閉鎖ライン322、1322および/またはアクチュエータライン2322は、金属ワイヤおよび/またはケーブルから少なくとも一部構築され得る。一部の例の実施形態では、閉鎖ライン322、1322は、縫合糸の材料から少なくとも一部構築され得る。
【0065】
上記の記載および本発明のまとめに続いて、本明細書に記載されている方法および装置が本開示による例の実施形態を構成する一方で、本明細書に含まれる開示の範囲が上記の詳細な実施形態に限定されないことと、範囲から逸脱することなく変更が行われ得ることとが理解されるものであることは、当業者には明らかなはずである。本明細書に記載された様々な特性および特徴は、互いと組み合わされ、本明細書に記載された他の実施形態との組合せで利用されるように設計される。同様に、固有の利点および/もしくは予測不可能な利点が、本明細書において明示的に詳述されていない可能性はあるが、存在する可能性があるため、本開示の範囲内となるために本明細書に開示されている特定の利点または目的のいずれかかまたは全部を満たすことが必要とは限らないことは、理解されるものである。
【符号の説明】
【0066】
100 摘出デバイス
200 シャフト
201 遠位端
202 シャフト遠位端開放部
204 近位端
300 バスケット
301 バスケット遠位端開放部
302、304、306、308、310 脚部
303、305、307、309、311 遠位端
312、314、316、318、320 壁
322 閉鎖ライン
324 閉鎖ライン案内部
325 遠位端開放部
400 ハンドル
500 アクチュエータ
502 ロック部
600 物体
1100 摘出デバイス
1200 シャフト
1201 遠位端
1202 シャフト遠位端開放部
1204 近位端
1206 外側鞘体
1207 空洞
1208 導管
1209 空洞
1300 二重モードバスケット
1301 バスケット遠位端開放部
1302、1304、1306、1308 延長脚部
1302a ネット、壁
1303、1305、1307、1309 遠位端
1310、1312、1314、1316 把握脚部
1311、1313、1315、1317 遠位端
1312a ネット、壁
1322 閉鎖ライン
1324 閉鎖ライン案内部
1325 遠位端開放部
1400 ハンドル
1500 閉鎖アクチュエータ
1502 後退アクチュエータ
2300 花弁状把握部
2301 把握部遠位端開放部
2302、2304、2306、2308 花弁状部
2303、2305、2307、2309 遠位先端
2316、2318 壁
2322 アクチュエータライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2021-08-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトと、
前記シャフトの前記遠位端から延び、葉状の形を有し、遠位へ延びる複数の柔軟な脚部を備えるバスケットであって、前記脚部は、バスケット遠位開放部を少なくとも一部で定めるために概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える、バスケットと、
前記シャフトの前記近位端に配置されるハンドルと、
前記ハンドルに配置されるアクチュエータと、
前記アクチュエータに動作可能に結合され、前記シャフトを通じて遠位へ延び、前記シャフトの前記遠位端に配置される閉鎖ライン案内部を通じて延び、前記バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延びる閉鎖ラインであって、各々の脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くでスライド可能に結合される閉鎖ラインと
を備え、
前記アクチュエータは、前記閉鎖ラインの延長および引き込みを行うように開位置と閉位置との間で動作可能であり、それによって前記バスケットを開構成と閉構成との間でそれぞれ移動させる、摘出デバイス。
【請求項2】
前記脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の壁をさらに備える、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項3】
前記壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備える、請求項2に記載の摘出デバイス。
【請求項4】
前記脚部のうちの少なくとも2つは、互いと実質的に同一であり、前記シャフトにおいて実質的に対称的に配置される、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項5】
前記閉鎖ライン案内部は、概して管状であり、前記閉鎖ラインをスライド可能に受け入れ、前記シャフトの前記遠位端から把握脚部のうちの1つの遠位端へと実質的に延びる、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項6】
前記脚部のうちの少なくとも1つは、遠位へ延びる葉状の形のループを備える、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項7】
前記ハンドルにロック部をさらに備え、前記ロック部は、前記アクチュエータを開位置と閉位置との少なくとも一方において固定するために前記アクチュエータに動作可能に結合される、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項8】
前記閉鎖ラインは、各々の脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くで引き紐の様態でスライド可能に結合される、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項9】
前記閉鎖ライン案内部は、前記バスケットが前記閉構成にあるときに径方向内向きに曲げられるように柔軟である、請求項1に記載の摘出デバイス。
【請求項10】
患者へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトと、
前記シャフトの前記遠位端から延びるバスケットであって、
遠位へ延びる複数の柔軟な延長脚部であって、概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備える延長脚部、および、
遠位へ延びる複数の柔軟な把握脚部であって、各々の把握脚部はそれぞれの延長脚部の前記遠位端に搭載され、前記把握脚部のそれぞれの遠位端はバスケット遠位開放部を少なくとも一部定める、把握脚部
を備えるバスケットと、
前記シャフトの前記近位端に配置されるハンドルと、
前記ハンドルに配置される閉鎖アクチュエータと、
前記閉鎖アクチュエータに動作可能に結合され、前記シャフトを通じて遠位へ延び、前記シャフトの前記遠位端に配置される閉鎖ライン案内部を通じて延び、前記バスケット遠位開放部の周りで概して周方向に延びる閉鎖ラインであって、各々の把握脚部に、そのそれぞれの脚部遠位端の近くでスライド可能に結合される閉鎖ラインと、
前記ハンドルに配置され、前記延長脚部を少なくとも一部で前記シャフトの前記遠位端から遠位へ延ばすために、および、前記延長脚部を少なくとも一部で前記シャフト内へと近位へ後退させるために、前記延長脚部に動作可能に結合される後退アクチュエータと
を備え、
前記閉鎖アクチュエータは、前記閉鎖ラインの延長および引き込みを行うように開位置と閉位置との間で動作可能であり、それによって前記バスケットを開構成と閉構成との間でそれぞれ移動させる、摘出デバイス。
【請求項11】
前記バスケットは、前記把握脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の把握脚部壁を備える、請求項10に記載の摘出デバイス。
【請求項12】
前記把握脚部壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備える、請求項11に記載の摘出デバイス。
【請求項13】
前記バスケットは、前記延長脚部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の延長脚部壁を備える、請求項10に記載の摘出デバイス。
【請求項14】
前記延長脚部壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備える、請求項13に記載の摘出デバイス。
【請求項15】
前記閉鎖ライン案内部は、概して管状であり、前記閉鎖ラインをスライド可能に受け入れ、前記シャフトの前記遠位端から前記把握脚部のうちの1つの遠位端へと実質的に延びる、請求項10に記載の摘出デバイス。
【請求項16】
前記閉鎖ラインは、各々の把握脚部にそのそれぞれの脚部遠位端の近くで引き紐の様態でスライド可能に結合される、請求項10に記載の摘出デバイス。
【請求項17】
前記閉鎖ライン案内部は、前記バスケットが前記閉構成にあるときに径方向内向きに曲げられるように柔軟である、請求項10に記載の摘出デバイス。
【請求項18】
患者へと挿入されるように構成される遠位端、および、患者の外部で保持されるように構成される近位端を備える概して管状のシャフトであって、前記シャフトの前記遠位端は遠位端開放部を備える、シャフトと、
前記シャフトの前記遠位端から延び、遠位へ延びる複数の花弁状部を備える花弁状把握部であって、前記花弁状部は、概して径方向外向きに付勢される遠位端をそれぞれ備え、前記花弁状部の前記遠位端は、前記花弁状把握部が開構成にあるとき、把握部遠位開放部を少なくとも一部で定める、花弁状把握部と、
前記シャフトの前記近位端に配置されるハンドルと、
前記ハンドルに配置されるアクチュエータと、
前記花弁状把握部を、前記開構成と、前記複数の花弁状部が前記遠位端開放部において前記シャフトの中に少なくとも一部引き込まれる閉構成との間で移動させるために、前記アクチュエータおよび前記複数の花弁状部に動作可能に結合されるアクチュエータラインと
を備え、
前記閉構成において、前記花弁状部は、その中に含まれる物体を実質的に完全に包み込む、摘出デバイス。
【請求項19】
前記花弁状把握部は、前記花弁状部のうちの少なくとも1つに配置される少なくとも1つの概して周方向の壁を備え、
前記壁は、ワイヤ網およびエラストマー膜の少なくとも一方を備える、請求項18に記載の摘出デバイス。
【請求項20】
前記閉構成において、前記花弁状部の前記遠位端は互いと実質的に接触する、請求項18に記載の摘出デバイス。
【国際調査報告】