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特表2022-516546ブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機及びその応用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-28
(54)【発明の名称】ブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機及びその応用
(51)【国際特許分類】
   A01C 11/02 20060101AFI20220218BHJP
【FI】
A01C11/02 310
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538496
(86)(22)【出願日】2019-09-19
(85)【翻訳文提出日】2021-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2019106715
(87)【国際公開番号】W WO2020134216
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】201811598456.7
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201822198873.4
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521285193
【氏名又は名称】豊疆智能科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】FJ DYNAMICS TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No.1, Dongfeng Jingguan Avenue, International Logistics Park, Xiangzhou District Xiangyang, Hubei 441100 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】張 剣
(72)【発明者】
【氏名】徐 友偉
(72)【発明者】
【氏名】王 寅
【テーマコード(参考)】
2B062
【Fターム(参考)】
2B062AA02
2B062AA04
2B062AA05
2B062AB01
2B062BA04
2B062BA13
2B062BA14
2B062BA21
2B062BA41
2B062BA43
2B062BA45
2B062CA05
2B062CB06
(57)【要約】
ブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機及びその応用であって、前記スマート高速田植機は、ブレーキアーム142を有する田植機車体10と、バルブアーム22を有する自動変速機20と、前記ブレーキアーム142と前記自動変速機20の前記バルブアーム22との間に配設される中立復帰連動機構40とを備え、前記田植機車体10が走行中に制動されると、前記ブレーキアーム142の揺動に伴って、前記中立復帰連動機構40が対応する距離だけ移動し、前記自動変速機20の前記バルブアーム22が中立位置に引き戻される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキアームを有する田植機車体と、
バルブアームを有する自動変速機と、
前記ブレーキアームと前記自動変速機のバルブアームとの間に配設される中立復帰連動機構とを備え、前記田植機車体が走行中に制動されると、前記ブレーキアームの揺動に伴って、前記中立復帰連動機構が対応する距離だけ移動し、前記自動変速機の前記バルブアームが中立位置に引き戻されることを特徴とするスマート高速田植機。
【請求項2】
前記中立復帰連動機構は、第1連動部材を有し、前記自動変速機は、安全クラッチを有し、前記第1連動部材は、前記ブレーキアームと前記安全クラッチとの間に連動可能に設けられ、前記田植機車体が前進中にブレーキをかけた場合、前記第1連動部材が前記ブレーキアームによって駆動されて移動した対応する距離に基づいて、前記第1連動部材は、前記バルブアームが中立位置に引き戻されるように前記安全クラッチを分離状態に伝動することを特徴とする請求項1に記載のスマート高速田植機。
【請求項3】
前記中立復帰連動機構は、第2連動部材を有し、前記第2連動部材は、前記ブレーキアームと前記バルブアームとの間に連動可能に設けられ、前記田植機車体が後退中にブレーキをかけると、前記ブレーキアームが前記第2連動部材を駆動して移動させ、前記バルブアームが前記第2連動部材によって中立位置に引き戻されることを特徴とする請求項1に記載のスマート高速田植機。
【請求項4】
前記中立復帰連動機構は、第2連動部材をさらに有し、前記第2連動部材は、前記ブレーキアームと前記バルブアームとの間に連動可能に設けられ、前記田植機車体が後退中にブレーキをかけると、前記ブレーキアームが前記第2連動部材を駆動して移動させ、前記バルブアームが前記第2連動部材によって中立位置に引き戻されることを特徴とする請求項2に記載のスマート高速田植機。
【請求項5】
前記第1連動部材は、第1ブレーキ端部と、第1連動本体と、第1クラッチ端部と、を有し、前記第1ブレーキ端部と前記第1クラッチ端部とは、それぞれ、前記第1連動本体の両端に接続され、前記第1ブレーキ端部は、前記ブレーキアームに接続され、前記第1クラッチ端部は、前記安全クラッチのクラッチプレートに接続されることを特徴とする請求項2に記載のスマート高速田植機。
【請求項6】
前記第1クラッチ端部は、第1可動孔を有し、前記安全クラッチの前記クラッチプレートは第1ボスを有し、前記第1ボスは、前記第1可動孔内で相対的に移動するように設けられ、または前記第1可動孔は前記第1ボスと位置が交換されることを特徴とする請求項5に記載のスマート高速田植機。
【請求項7】
前記第2連動部材は、第2ブレーキ端部と、第2連動本体と、第2バルブアーム端部と、を有し、前記第2ブレーキ端部と前記第2バルブアーム端部とは、それぞれ、前記第2連動本体の両端に接続され、前記第2ブレーキ端部は、前記ブレーキアームに接続され、前記第2バルブアーム端部は、前記バルブアームに接続されることを特徴とする請求項3に記載のスマート高速田植機。
【請求項8】
前記第2バルブアーム端部は第2可動孔を有し、前記バルブアームは、第2ボスを有し、前記第2ボスは、前記第2可動孔内に相対的に移動するように設けられ、または前記第2可動孔は前記第2ボスと位置が交換されることを特徴とする請求項7に記載のスマート高速田植機。
【請求項9】
運転システムをさらに有し、前記運転システムは、前記田植機車体に取り付けられ、走行関連情報を検出して取得し、前記走行関連情報に基づいて、前記田植機車体の前記ブレーキアームがブレーキ揺動するように制御することを特徴とする請求項1に記載のスマート高速田植機。
【請求項10】
運転システムをさらに有し、前記運転システムは、前記田植機車体に取り付けられ、走行関連情報を検出して取得し、前記走行関連情報に基づいて、前記田植機車体の前記ブレーキアームがブレーキ揺動するように制御することを特徴とする請求項8に記載のスマート高速田植機。
【請求項11】
変速制御装置をさらに有し、前記自動変速機及び前記変速制御装置は、前記田植機車体にそれぞれ設けられ、前記自動変速機は、前記変速制御装置に制御可能に接続され、前記変速制御装置は、前記田植機車体の現在の車速と、直前の未来の車速とに基づいて前記自動変速機を変速制御することを特徴とする請求項9に記載のスマート高速田植機。
【請求項12】
変速制御装置をさらに有し、前記自動変速機及び前記変速制御装置は、前記田植機車体にそれぞれ設けられ、前記自動変速機は、前記変速制御装置に制御可能に接続され、前記変速制御装置は、前記田植機車体の現在の車速と、直前の未来の車速とに基づいて前記自動変速機を変速制御することを特徴とする請求項10に記載のスマート高速田植機。
【請求項13】
スマート高速田植機が走行中にブレーキングされた時に自動変速機が中立復帰する連動方法であって、田植機車体のブレーキアームの揺動に基づいて、自動変速機のバルブアームを中立位置に引き戻すステップを含むことを特徴とするスマート高速田植機が走行中にブレーキングされた時に自動変速機が中立復帰する連動方法。
【請求項14】
前記田植機車体が前進中にブレーキをかけると、前記田植機車体の前記ブレーキアームの揺動に基づいて、前記自動変速機の安全クラッチを伝動して分離状態に入らせるステップと、
前記自動変速機の前記バルブアームを中立位置に引き戻すステップと、を含むことを特徴とする請求項13に記載のスマート高速田植機が走行中にブレーキングされた時に自動変速機が中立復帰する連動方法。
【請求項15】
前記田植機車体が後進中にブレーキをかけると、前記田植機車体の前記ブレーキアームの揺動に基づいて、前記自動変速機の前記バルブアームを中立位置に引き戻すステップを含むことを特徴とする請求項13に記載のスマート高速田植機が走行中にブレーキングされた時に自動変速機が中立復帰する連動方法。
【請求項16】
前記田植機車体が後進中にブレーキをかけると、前記田植機車体の前記ブレーキアームの揺動に基づいて、前記自動変速機の前記バルブアームを中立位置に引き戻すステップを含むことを特徴とする請求項14に記載のスマート高速田植機が走行中にブレーキングされた時に自動変速機が中立復帰する連動方法。
【請求項17】
検出して走行関連情報を取得するステップと、
前記走行関連情報に基づいて、前記ブレーキアームのブレーキ揺動を制御するステップと、を含むことを特徴とする請求項11に記載のスマート高速田植機が走行中にブレーキングされた時に自動変速機が中立復帰する連動方法。
【請求項18】
検出して走行関連情報を取得するステップと、
前記走行関連情報に基づいて、前記ブレーキアームのブレーキ揺動を制御するステップと、を含むことを特徴とする請求項14に記載のスマート高速田植機が走行中にブレーキングされた時に自動変速機が中立復帰する連動方法。
【請求項19】
変速制御装置をさらに有し、前記自動変速機及び前記変速制御装置は、前記田植機車体にそれぞれ設けられ、前記自動変速機は、前記変速制御装置に制御可能に接続され、前記変速制御装置が前記田植機車体の現在の車速と直前の未来の車速とに基づいて前記自動変速機を変速制御することを特徴とする請求項17に記載のスマート高速田植機が走行中にブレーキングされた時に自動変速機が中立復帰する連動方法。
【請求項20】
変速制御装置をさらに有し、前記自動変速機及び前記変速制御装置は、前記田植機車体にそれぞれ設けられ、前記自動変速機は、前記変速制御装置に制御可能に接続され、前記変速制御装置が前記田植機車体の現在の車速と直前の未来の車速とに基づいて前記自動変速機を変速制御することを特徴とする請求項18に記載のスマート高速田植機が走行中にブレーキングされた時に自動変速機が中立復帰する連動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速田植機の分野に関し、さらにブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機及びその応用に関する。
【背景技術】
【0002】
高速田植機は、スマート方式で、従来の高速田植機とスマート高速田植機に分けることができ、前記従来の高速田植機は、一般に手動変速であり、前記スマート高速田植機は、一般に自動変速である。スマート化世代の発展に伴い、スマート高速田植機は、人々に歓迎されている。
【0003】
従来の場合、この従来の高速田植機の前進又は後進の実行は、運転者がシフトレバーを操作してロッドとアーム機構の伝動作用により手動変速機のバルブアームの回動を制御される。前記従来の高速田植機の走行中、運転者が車体のブレーキペダルを踏み込むと、前記車体のブレーキアームは、前記ロッド及び前記アーム機構とは逆連動して、前記シフトレバーと前記手動変速機のバルブアームとを中立位置に戻す。
【0004】
従来、前記スマート高速田植機は、前記リンク及び前記スイングアーム機構を解除して、前記レンジレバーの回動角度をアンギュラ変位センサで検出し、前記回動角度に基づいて、前記引っ張りレバーを駆動することによりワンウェイ・自動変速機のバルブアームの揺動を連係させて、前記スマート高速田植機の車体の前進又は後進を制御する。しかし、前記スマート高速田植機は、走行中にブレーキが制動されると、前記ブレーキアームが前記シフトレバーと中立位置に復帰するように前記シフトレバーと連動するが、前記自動変速機の弁アームと前記ブレーキアームとが連動しなくなり、前記自動変速機の弁アームが中立位置に復帰できない、すなわちシフトポジションが零にならず、さらに前記自動変速機を損ない、変速効率を低下させ、前記自動変速機の寿命を低下させる。
【0005】
あるいは、無人で運転されるスマート高速田植機については、人為的な運転が不要となるため、上述したシフトレバーを設ける必要がないので、シフトレバーと自動変速機との間の機械伝動もキャンセルされる。しかし、走行時にブレーキの際に、如何にして前記自動変速機のバルブアームを中立位置に復帰させることができるかは、解決すべき課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、スマート高速田植機が走行中にブレーキをかけると、前記スマート高速田植機の自動変速機が中立位置に復帰し、さらに前記自動変速機が損傷するのを防止するブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機及びその応用を提供する。
【0007】
本発明の他の目的は、スマート高速田植機が前進中にブレーキをかけると、前記スマート高速田植機の自動変速機が中立位置に復帰するブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機及びその応用を提供する。
【0008】
本発明の他の目的は、スマート高速田植機が後進中にブレーキをかけると、前記スマート高速田植機の自動変速機が中立位置に復帰するブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機及びその応用を提供する。
【0009】
本発明の他の目的は、ブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機及びその応用であって、無人で運転可能なスマート高速田植機を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、構成が簡単で、実用性が高く、低コストであるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機及びその応用を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一形態によれば、本発明は、
ブレーキアームを有する田植機車体と、
バルブアームを有する自動変速機と、
前記ブレーキアームと前記自動変速機のバルブアームとの間に配設される中立復帰連動機構とを備え、前記田植機車体が走行中に制動されると、前記ブレーキアームの揺動に伴って、前記中立復帰連動機構が対応する距離だけ移動し、前記自動変速機の前記バルブアームが中立位置に引き戻される、スマート高速田植機をさらに提供する。
【0012】
本発明いくつかの実施形態では、前記中立復帰連動機構は、第1連動部材を有し、前記自動変速機は、安全クラッチを有し、前記第1連動部材は、前記ブレーキアームと前記安全クラッチとの間に連動可能に設けられ、前記田植機車体が前進中にブレーキをかけた場合、前記第1連動部材が前記ブレーキアームによって駆動されて移動した対応する距離に基づいて、前記第1連動部材は、前記バルブアームが中立位置に引き戻されるように前記安全クラッチを分離状態に伝動する、
【0013】
本発明いくつかの実施形態では、前記中立復帰連動機構は、第2連動部材を有し、前記第2連動部材は、前記ブレーキアームと前記バルブアームとの間に連動可能に設けられ、前記田植機車体が後退中にブレーキをかけると、前記ブレーキアームが前記第2連動部材を駆動して移動させ、前記バルブアームが前記第2連動部材によって中立位置に引き戻される。
【0014】
本発明いくつかの実施形態では、前記第1連動部材は、第1ブレーキ端部と、第1連動本体と、第1クラッチ端部と、を有し、前記第1ブレーキ端部と前記第1クラッチ端部とは、それぞれ、前記第1連動本体の両端に接続され、前記第1ブレーキ端部は、前記ブレーキアームに接続され、前記第1クラッチ端部は、前記安全クラッチのクラッチプレートに接続される。
【0015】
本発明いくつかの実施形態では、記第1クラッチ端部は、第1可動孔を有し、前記安全クラッチの前記クラッチプレートは第1ボスを有し、前記第1ボスは、前記第1可動孔内で相対的に移動するように設けられ、または前記第1可動孔は前記第1ボスと位置が交換される。
【0016】
本発明いくつかの実施形態では、前記第2連動部材は、第2ブレーキ端部と、第2連動本体と、第2バルブアーム端部と、を有し、前記第2ブレーキ端部と前記第2バルブアーム端部とは、それぞれ、前記第2連動本体の両端に接続され、前記第2ブレーキ端部は、前記ブレーキアームに接続され、前記第2バルブアーム端部は、前記バルブアームに接続される。
【0017】
本発明いくつかの実施形態では、前記第2バルブアーム端部は第2可動孔を有し、前記バルブアームは、第2ボスを有し、前記第2ボスは、前記第2可動孔内に相対的に移動するように設けられ、または前記第2可動孔は前記第2ボスと位置が交換される。
【0018】
本発明いくつかの実施形態では、運転システムをさらに有し、前記運転システムは、前記田植機車体に取り付けられ、走行関連情報を検出して取得し、前記走行関連情報に基づいて、前記田植機車体の前記ブレーキアームがブレーキ揺動するように制御する。
【0019】
本発明いくつかの実施形態では、変速制御装置をさらに有し、前記自動変速機及び前記変速制御装置は、前記田植機車体にそれぞれ設けられ、前記自動変速機は、前記変速制御装置に制御可能に接続され、前記変速制御装置は、前記田植機車体の現在の車速と、直前の未来の車速とに基づいて前記自動変速機を変速制御する。
【0020】
本発明の別の態様によれば、スマート高速田植機が走行中にブレーキングされた時に自動変速機が中立復帰する連動方法であって、田植機車体のブレーキアームの揺動に基づいて、自動変速機のバルブアームを中立位置に引き戻している。
【0021】
本発明いくつかの実施形態では、前記連動方法は、
前記田植機車体が前進中にブレーキをかけると、前記田植機車体の前記ブレーキアームの揺動に基づいて、前記自動変速機の安全クラッチを伝動して分離状態に入らせるステップと、
前記自動変速機の前記バルブアームを中立位置に引き戻するステップと、をさらに含む。
【0022】
本発明いくつかの実施形態では、前記連動方法は、
前記田植機車体が後進中にブレーキをかけると、前記田植機車体の前記ブレーキアームの揺動に基づいて、前記自動変速機の前記バルブアームを中立位置に引き戻すステップを含む。
【0023】
本発明いくつかの実施形態では、前記連動方法は、
検出して走行関連情報を取得するステップと、
前記走行関連情報に基づいて、前記ブレーキアームのブレーキ揺動を制御するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の斜視図である。
図2】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機のモジュール概略図である。
図3A】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の無人運転の場合の非ブレーキング時のブレーキアームの斜視図である。
図3B】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の無人運転の場合のブレーキング時のブレーキアームの斜視図である。
図4A】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の第1変形例による非ブレーキング時のブレーキアームの斜視図である。
図4B】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の無人運転の場合のブレーキング時のブレーキアームの斜視図である。
図5A】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の第1連動部材が非ブレーキング時の斜視図である。
図5B】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の第1連動部材がブレーキング時の斜視図である。
図6A】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の第2連動部材が非ブレーキング時の斜視図である。
図6B】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の第2連動部材がブレーキング時の斜視図である。
図7A】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の前進中にブレーキングした場合の方法を示すフローチャートである。
図7B】本発明の好ましい実施形態によるブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機の後進中にブレーキングした場合の方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を開示して、当業者が本発明を実現できるようにすることについて記載する。以下の記載における好ましい実施例はあくまで例示であって、当業者は他の自明な変形を想到し得るものである。以下の説明において、本発明の基本的な原理は、他の実施の形態、変形の形態、改良の形態、均等の形態、本発明の精神及び範囲から逸脱した他の態様に適用することができる。
【0026】
当業者であれば、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「上」、「底」、「内」、「外」等の用語で指し示す方位や位置関係は、図面に示す方位や位置関係に基づくものであると理解すべきであり、本発明の説明や説明の簡略化のため、指す装置や部材が特定の方位を持ち、特定の方位で構造や動作をしなければならないので、上記用語は、本発明の制限であると理解できない。
【0027】
理解できるように、「一」という用語は「少なくとも1つ」又は「1又は複数」と理解されるべきであり、つまり、ある実施例では、1つの部材の数は1つでもよいが、他の実施の形態では、その部材の数は複数でもよく、「一」という用語は、数の制限として理解されない。
【0028】
本明細書の記載において、「ある実施の形態」、「いくつかの実施の形態」、「一例」、「具体例」、「いくつかの例」又は「いくつかの例」等の用語を参照すると、これらの実施の形態又は例示と結合される具体的な特徴、構造、材料、又は特徴は、あらゆる実施の形態又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記の用語の模式的な表現は、同一の実施例または例について必須であるとは限らない。また、いくつかの実施形態や例においても、発明の具体的な特徴、構造、材料、または特徴を適宜組み合わせてもよい。また、当業者は、相互に矛盾しない限り、本明細書に記載の異なる実施例または例と異なる実施例または例の特徴を結合および組み合わせることができる。
【0029】
本発明は、ブレーキング時に自動変速機が中立復帰するスマート高速田植機及びを提供し、前記スマート高速田植機が走行中にブレーキをかけると、前記スマート高速田植機の自動変速機が中立位置に復帰でき、前記自動変速機が損傷するのを防止できる。
【0030】
前記スマート高速田植機は、作業環境、例えば、圃場の地理的位置および形状の大きさ、障害物の位置および形状の大きさ、作業プロセスの人為的な配車等に応じて、圃場を前進、加速、減速、旋回、後進または停止等の走行作業を行う必要があるが、前記スマート高速田植機は、異なる走行作業の切り換え過程で、時間内に自動速度変更を完了することができ、車体走行の穏やかさと苗植え密度信頼性とを確保すると共に、機関車の耐久性を向上させ、磨耗度を低減することができる。
【0031】
前記スマート高速田植機は、動力分類に応じて、フュエル田植機、電動田植機、又は油電ハイブリッド田植機であってもよい。前記スマート高速田植機は、操縦タイプ分類によると、運転者が自乗して田植作業を完了させる乗物用のスマート高速田植機、又は無人のスマート高速田植機、例えば田植作業は、操縦者がリモートコントローラを用いて遠隔操縦するか、又は、予め設定された走行プログラムとセンサのセットで自律的に完了するかに制限しない。
【0032】
図1~7に示す本発明の好適な実施の形態に係るスマート高速田植機は、田植機車体10と、自動変速機20と、変速制御装置30と、中立復帰連動機構40とを備え、前記自動変速機20は前記田植機車体10に介装され、前記変速制御装置30は、前記自動変速機20を制御して自動変速を実現するように設けられており、前記中立復帰連動機構40は、前記田植機車体10と前記自動変速機20との間に連動して取り付けられている。前記田植機車体10が走行中にブレーキ制動されると、前記中立復帰連動機構40の連動作用が前記自動変速機20を中立状態に復帰させ、さらに前記自動変速機20を損なうことを防止する。
【0033】
理解できるように、前記スマート高速田植機の前記田植機車体10は、無人運転のスマート高速田植機の車体として実施されてもよく、あるいは、前記スマート高速田植機は運転者によって操作されるが、例えば上記スマート高速田植機の操向や変速等に限定されない。あるいは、他の例では、前記スマート高速田植機の前記田植機車体10は、無人運転と手動運転とが両立して格納されていてもよく、ここでは制限されない。
【0034】
図2に示すように、田植機車体10は、車体フレーム11と、エンジン12と、運転システム13とを備え、前記エンジン12および前記運転システム13は、いずれも前記車体フレーム11に介装されており、前記運転システム13は、前記エンジン12の回転を制御し、前記車体フレーム11の走行をステアリングやブレーキブレーキなどの制御することができる。前記自動変速機20は、エンジン12と車輪との間の伝動比又はシフトを変更するようにエンジン12と車体フレーム11の車輪との間に介装され、前記自動変速機20と前記変速制御装置30とは、前記田植機車体10にそれぞれ設けられ、前記自動変速機20は前記変速制御装置30に制御可能に接続され、前記変速制御装置30は、前記田植機車体10の現在の車速と、直前の未来の車速とに応じて前記自動変速機20を変速制御する。
【0035】
前記運転システム13は、無人運転システムに実施され、前記運転システム13は、さらに、少なくとも一つの走行センサ131と、一つの走行プロセッサ132とを備え、走行センサ131は、エンジンの運転状態を検出するセンサ、人を遠隔制御信号情報として検出するセンサ、少なくとも一対の走行周囲の環境を検出するセンサ、及び走行ルートを検出する検出器等を有し、それぞれ走行に関する情報を検出、あるいはオペレータの運転意図を検出して、検出結果を前記走行プロセッサ132にフィードバックし、前記走行プロセッサ132は、これらの走行に関する情報に基づいて、前記田植機車体10の走行状態を変更することを制御して、方向転換、加速、減速、ブレーキまたは指定田植作業を完了するなどして、知能運転を完了する。
【0036】
特に、前記走行周囲の環境を検出するセンサは、田植機車体10の前側、左側、右側、または後側等にそれぞれ設置されるカメラモジュールの少なくとも一種として実施され、カメラモジュールは、前記田植機車体10の周囲環境状態をリアルタイムで撮像して走行関連情報を取得する。あるいは、前記走行周囲の環境を検出するセンサは、前記田植機車体10に取り付けられ、レーダ検出により前記田植機車体10の周囲環境状態を取得する等、制限のないレーダ装置として実施してもよい。
【0037】
さらに、前記田植機車体10は、ブレーキシステム14を備え、前記ブレーキシステム14は、前記車体フレーム11に取り付けられ、前記田植機車体10の走行中、前記走行センサ131が障害物に遭遇する等の停車を要するブレーキに関する情報を検出すると、走行プロセッサ132は、ブレーキ命令を生成し、ブレーキシステム14にフィードバックし、前記ブレーキシステム14は、ブレーキ操作を完了して、前記田植機車体10を制動状態にする。
【0038】
前記ブレーキシステム14は、図3Aに示すように、具体的には、ドライバ141と、ブレーキアーム142と、ブレーキ装置143とを備え、前記走行プロセッサ132は、前記ドライバ141に電気的に接続され、前記ドライバ141は、前記ブレーキアーム142に機械的に接続され、前記ブレーキアーム142は、前記ブレーキ装置143に接続され、前記ブレーキ装置143は、前記車体フレーム11に装着されてブレーキ作業を完了する。
【0039】
前記運転システム13の前記走行プロセッサ132は、前記田植機車体10の走行中にブレーキすると、前記ブレーキ指令を生成して前記ドライバ141にフィードバックし、前記ドライバ141は、前記ブレーキアーム142が揺動するように駆動し、前記ブレーキアーム142は、前記ブレーキ装置143を従動してブレーキ動作を実行することにより、前記田植機車体10をブレーキ制動させる。
【0040】
理解できるように、前記ドライバ141は、モータとして実施されていてもよいし、前記ブレーキ装置143は、油圧ブレーキ装置として実施されてもよいし、ドラムブレーキまたはディスクブレーキとして実施されてもよく、ここでは制限されない。
【0041】
特に、前記ドライバ141は、前記田植機車体10の制動時に、前記ブレーキアーム142が前記ブレーキ位置に揺動する過程で前記ブレーキ装置143をトリガとしてブレーキ動作を完了するように、前記ブレーキアーム142を初期位置から一定のストロークからブレーキ位置に揺動させる。前記ブレーキアーム142は、前記田植機車体10のブレーキ完了後、次回のブレーキ動作をトリガするために前記初期位置に復帰する。つまり、前記ブレーキアーム142は、前記初期位置と前記ブレーキ位置との間を往復揺動し、前記田植機車体10の制動時に、前記初期位置から前記ブレーキ位置に揺動し、前記田植機車体10の制動が完了した後に、前記ブレーキ位置から前記初期位置に揺動する。
【0042】
図3Bに示すように、本実施形態の第1変形例では、前記田植機車体10の前記車体フレーム11は、ブレーキペダル111を備え、前記ブレーキペダル111は、前記ブレーキアーム142に接続されており、正常時、前記ブレーキペダル111は自然状態であり、前記ブレーキアーム142は前記初期位置である。前記ブレーキペダル111が踏込み等のように付勢力を受けて下方に移動すると、機械的な連結作用により、前記ブレーキアーム142が前記初期位置から前記ブレーキ位置に揺動し、前記ブレーキ装置143によるブレーキ動作が実行される。前記ブレーキペダル111に踏む力がなくなり自然状態に戻ると、前記ブレーキアーム142も前記初期位置に復帰する。つまり、前記スマート高速田植機は、オペレータが人為的に前記ブレーキペダル111を踏み込むことにより、前記田植機車体10を制動することを許容することができる。
【0043】
理解できるように、前記ブレーキペダル111と前記ドライバ141とは、互いに干渉しないように、前記ブレーキアーム142を前記初期位置と前記ブレーキ位置との間でそれぞれ独立して旋回制御することが可能であることが分かる。あるいは、前記スマート高速田植機は、無人で走行するスマートブレーキを実現するようにしてもよいし、運転者が手動でブレーキを踏むことを許可し、両者を両立させてもよい。
【0044】
さらに、前記自動変速機20は、伝動装置21と、バルブアーム22と、安全クラッチ23とを有し、前記伝動装置21は、前記エンジン12と前記田植機車体10の前記車体フレーム11の車輪との間に設けられて、一定の伝動比を有し、前記車体フレーム11の車輪の回転速度を制御する。前記伝動装置21の伝動比が変更されると、前記エンジン12の出力軸と車輪との間の動力伝達速度もそれに応じて変更される。前記変速制御装置30は、前記伝動装置21に接続されており、前記変速制御装置30は、前記田植機車体10の現在の車速と、直前の未来の車速と、に基づいて、前記伝動装置21の伝動比を変更して自動変速を完了させる。前記バルブアーム22は、前記伝動装置21に連結されるとともに前記伝動装置21のシフトを変更し、前記バルブアーム22は、1の前進位置と、1の中立位置と、1のリバース位置との間で回動する。前記バルブアーム22は、前記前進位置に前記バルブアーム22が位置するとき、前記伝動装置21が前進シフト状態になるように制御し、このとき前記田植機車体10が初めて走行可能である。前記バルブアーム22は、前記中立位置に前記バルブアーム22が位置するとき、前記伝動装置21がゼロレンジ状態又はニュートラル状態になるように制御し、このとき前記伝動装置21は、動力を伝達することを停止し、前記田植機車体10が走行車の駆動を継続できなくなる。前記バルブアーム22は、前記リバース位置に前記バルブアーム22が位置するとき、前記伝動装置21がシフト状態になるように制御し、このとき前記田植機車体10が初めて後進走行可能である。前記安全クラッチ23は、前記エンジン12と前記伝動装置21との間に設けられ、前記エンジン12と前記伝動装置21との動力の伝達を遮断して、前記伝動装置21が安全に伝動比を変更可能である。
【0045】
さらに、前記スマート高速田植機は、走行中にブレーキの際に自動変速機が中立復帰する連動方法であって、前記田植機車体10の前記ブレーキアーム142の揺動に基づいて、前記自動変速機20の前記バルブアーム22が中立位置に引き戻される。
【0046】
図7Aに示すように、前記田植機車体10が前進中にブレーキをかけると、前記田植機車体10の前記ブレーキアーム142の揺動に基づいて、前記自動変速機20の前記安全クラッチ23が分離状態に入り、前記自動変速機20の前記バルブアーム22を中立位置に引き戻す。
【0047】
図7Bに示すように、前記田植機車体10が後進中にブレーキをかけると、前記田植機車体10の前記ブレーキアーム142の揺動に基づいて、前記自動変速機20の前記バルブアーム22が中立位置に引き戻される。
【0048】
当該連動方法は、前記走行関連情報の取得を検知することと、この走行に関する情報に基づいて、前記ブレーキアーム142は、ブレーキ揺動を制御する。
【0049】
理解できるように、前記安全クラッチ23が合状態にある場合、前記エンジン12の出力軸と前記自動変速機20の入力軸とが正常に結合されることにより、前記自動変速機20は、通常伝動され、前記田植機車体10は、通常走行可能である。前記安全クラッチ23が分離状態にある場合、前記エンジン12の出力軸と前記自動変速機20の入力軸とが分離されることにより、前記エンジン10がアイドル状態となり、前記伝動装置21が伝動比を安全に切り替えることができる。
【0050】
つまり、前記田植機車体10が前進する場合、前記バルブアーム22は前進シフト位置にあり、前記伝動装置21は前進シフト状態にある。前記田植機車体10が後進する場合、前記バルブアーム22は後進シフト位置にあり、前記伝動装置21は後進シフト状態にある。前記バルブアーム22が前記中立位置にあるとき、前記伝動装置21はニュートラル状態にあり、前記田植機車体10は動力走行を継続することができない。
【0051】
当業者が理解し得るように、前記自動変速機20は、通常、前進ギア群と、後進ギア群と、入力軸と、出力軸とを有し、前記自動変速機20の入力軸は、前記エンジン12の入力軸と結合され、前記自動変速機20の前記出力軸は、前記田植機車体10の車輪に結合され、前記エンジン12の入力軸の回転方向は変わらない。前記田植機車体10が前進を必要とするときには、前記バルブアーム22の舵角が正の値、すなわち、前記前進シフト位置にあり、前記前進ギア群は、前記車輪が正方向に回転駆動されるように前記出力軸に連結されている。前記田植機車体10がニュートラル駐車又は滑走する必要があるときには、前記バルブアーム22の舵角は、0、即ち前記中立位置に位置し、前記自動変速機20の前記出力軸は、前記前進ギア列とは結合せず、前記後進ギア列とも結合せず、前記車輪が回転駆動されないように回転する。前記田植機車体10が後進を必要とするときには、前記バルブアーム22の舵角が負の値、すなわち、前記リバース位置にあり、前記自動変速機20の前記出力軸は、前記車両が逆回転駆動されるように前記後進ギア群に結合されている。
【0052】
具体的には、前記安全クラッチ23は、クラッチプレート231を有し、前記エンジン12は、カム121を有し、前記クラッチプレート231は、前記カム121に結合され、前記クラッチプレート231は、力を受けたときに発生するトルクが予め設定された安全値よりも大きくなったときに一定の角度だけ回転することで、前記エンジン12の出力軸が前記自動変速機20の入力軸から離れるように前記カム121から離れ、分離状態になる。
【0053】
例えば、前記スマート田植機が高速走行中に前記エンジン12の回転速度が低下する、すなわち、前記田植機車体10の走行速度が前記エンジン12の回転速度よりも大きいと、前記クラッチプレート231が前記エンジン12の前記カム121から離れるように、前記クラッチプレート231が受力によって一定の角度だけ回転し、前記スマート田植機は、自身の慣性を利用して高速走行を継続するが、前記エンジン12の回転数に合わせて前記田植機車体の走行速度が低下すると、前記クラッチプレート231が前記エンジン12の前記カム121に自動的に係合して、前記田植機車体10が駆動走行状態に移行し続ける等、制限されることはない。
【0054】
本実施例では、前記自動変速機20は、無段式変速機またはケースであり、前記自動変速機20の前記伝動装置21の前記伝動比が一定範囲内で連続的に変化し得ることを意味し、油圧式や機械式、電力式などの変速機が一般的である。現在の前記自動変速機20は、可変容量型無段変速機とCVT無段変速機に分けられている。無段変速機を採用する利点は、複雑で重いギアの組み合わせ変速機を省き、2組のプーリだけで変速伝達を行うことである。前記自動変速機20は、駆動輪と従動輪伝動帯との接触半径を変更して無段変速を行うことで、無段変速機が伝動比の連続変更を実現できるため、伝動系とエンジン挙動との最適なマッチングが得られ、整車の燃費や動力性を向上させ、車体の走行状況を改善し、よりスムーズ、穏健となる。特に、前記田植機の田植過程では、前記自動変速機20の無段変速により、変速時における車体の振れを防止でき、田植過程をより穏やかに均一にすることが制限されない。
【0055】
さらに、前記中立復帰連動機構40は、第1連動部材41と、第2連動部材42と、を有し、前記第1連動部材41は、前記ブレーキアーム142と前記安全クラッチ23との間に連動可能に設けられ、前記ブレーキアーム142は、前記田植機車体10に基づいて前進中にブレーキをかけると、前記第1連動部材41を連れ動かし、前記第1連動部材41は、前記安全クラッチ23を分離状態に伝動して前記バルブアーム22を前記中立位置に復帰させ、前記第2連動部材42は、前記ブレーキアーム142と前記バルブアーム22との間に連動可能に設けられ、前記田植機車体10による後進過程でブレーキのと、前記ブレーキアーム142が前記第2連動部材42を連れ動かし、前記バルブアーム22が前記中立位置に引き込まれる。
【0056】
図5A、5Bに示すように、つまり、前記田植機車体10の前進走行において、前記ブレーキシステム14がブレーキ操作を実行すると、前記ブレーキアーム142は、前記初期位置から前記ブレーキ位置に揺動し、前記ブレーキ装置143は、前記田植機車体10を制動するブレーキ動作を実行し、前記第1連動部材41は、前記ブレーキアーム142が対応する距離だけ移動して前記安全クラッチ23に作用することで、前記安全クラッチ23が前記分離状態に入り、前記安全クラッチ23が前記前進位置から前記中立位置まで強制的に引き戻される。そして、前記ブレーキアーム142は、前記田植機車体10の制動が完了した後、前記初期位置に復帰し、前記自動変速機20は、ゼロシフト状態又はニュートラル状態にあり、前記安全クラッチ23は、前記合状態を復帰する。
【0057】
図6A、6Bに示すように、つまり、前記田植機車体10の後進走行において前記ブレーキシステム14がブレーキ操作を実行すると、前記ブレーキアーム142は、前記初期位置から前記ブレーキ位置に揺動し、前記ブレーキ装置143は、前記田植機車体10を制動するブレーキ動作を実行し、前記第1連動部材42は、前記ブレーキアーム142が対応する距離だけ移動して、前記バルブアーム22が前記後進位置から前記中立位置まで引き戻される。そして、前記ブレーキアーム142は、前記田植機車体10の制動が完了した後、前記初期位置に復帰し、前記自動変速機20は、ゼロシフト状態又はニュートラル状態にある。
【0058】
特に、第2連動部材42は、前記田植機車体10が前進中にブレーキを掛けるときにも対応する距離だけ移動するが、前記バルブアーム22には働かない一方で、前進位置から中立位置へと前記バルブアーム22が移動するのを回避するための退避空間を設ける。
【0059】
具体的には、前記第1連動部材41は、第1ブレーキ端部411と、第1連動本体412と、第1クラッチ端部413と、を有し、前記第1ブレーキ端部411と前記第1クラッチ端部413とは、それぞれ、前記第1連動本体412の両端に一体成形され、前記第1ブレーキ端部411は、前記ブレーキアーム142に接続され、前記第1クラッチ端部413は、前記安全クラッチ23の前記クラッチプレート231の下端部2311に接続されている。前記田植機車体10の前車での制動時に、前記ブレーキアーム142が前記初期位置から前記ブレーキ位置に揺動するのに伴って、前記第1連動本体412もそれに応じて一定の距離だけ移動し、前記第1クラッチ端部413は、前記安全クラッチ23のクラッチプレート231が力を受けて回転するように、前記安全クラッチ23のクラッチプレート231の下端部2311を牽引し、トルクが予め設定されたフェール値よりも大きくなると、前記クラッチプレート231の上端部2312が前記エンジン12の前記カム121から離脱し、前記安全クラッチ23が分離状態になる。
【0060】
さらに、前記クラッチプレート231の前記上端部2312と前記自動変速機20の前記バルブアーム22との間には、トランスミッションが設けられ、換言すると、当該トランスミッションは、前記安全クラッチ23の前記クラッチプレート231の前記上端部2312と前記バルブアーム22との間に伝動可能に連結されている。前記クラッチプレート231の上端部2312が一定の距離だけ回転して前記エンジン12の前記カム121から離脱すると、前記クラッチプレート231は、前記トランスミッションを一定距離移動し、前記トランスミッションは、前記バルブアーム22を前記前進位置から前記中立位置に引き戻す。当業者は、前記伝動子を金属ロッドとして実施することが好ましいと理解すべきであり、ここでは制限されない。
【0061】
前記第1ブレーキ端部411は、前記ブレーキアーム142にネジ止めによって接続されることが好ましく、前記ブレーキアーム142が一定の距離を揺動すると、前記ネジの接続作用により、前記第1連動本体412が、対応する距離ストロークを同期して移動することができ、それによって、前記第1バルブアーム端部413も対応する距離だけ移動して前記安全クラッチ23を前記分離状態に進入させ、さらに前記バルブアーム22が前記中立位置に引き戻される。
【0062】
前記第1クラッチ端部413は、第1可動孔4131を有することが好ましく、前記クラッチプレート231は、第1ボス2313を有し、前記第1ボス2313は、前記第1可動孔4131内に相対的に移動するように設けられている。前記ブレーキアーム142が初期位置、すなわち、前記田植機車体10が制動されていないときには、前記第1ボス2313は、前記第1可動孔の側に近づく。前記田植機車体10が前進時にブレーキをかけると、前記ブレーキアーム142が前記初期位置から前記ブレーキ位置に移動する過程で、前記第1連動部材41の第1クラッチ端部413が前記クラッチプレート231の下端部2311の第1ボス2313を引いて対応する距離だけ移動し、更に、前記クラッチプレート231が受けるトルクを、前記所定の安全値よりも大きくして、前記分離状態に移行させる。
【0063】
このように、前記田植機車体10が正常に走行する中で、前記第1可動孔4131は、前記安全クラッチ23の前記クラッチプレート231を回避する通常動作時の回避空間を提供していることが分かる。すなわち、前記田植機車体10がブレーキをかけていない場合、前記安全クラッチ23は、合状態と分離状態との間で切り替えられている間に、前記第1クラッチ端部413の前記第1可動孔4131は静止して、前記クラッチプレート231の第1ボス2313は、前記第1可動孔4131内で移動し、第1連動部材41によって阻害されない。
【0064】
具体的には、前記第2連動部材42は、第2ブレーキ端部421と、第2連動本体422と、第2バルブアーム端部423と、を有し、前記第2ブレーキ端部421と前記第2バルブアーム端部423とは、それぞれ、前記第2連動本体422の両端に一体成形され、前記第2ブレーキ端部421は、前記ブレーキアーム142に接続され、前記第2バルブアーム端部423は、前記バルブアーム22に接続されている。前記田植機車体10の後進走行中で制動時には、前記ブレーキアーム142が前記初期位置から前記ブレーキ位置に揺動するのに伴って、前記第2連動本体422もそれに応じて一定の距離だけ移動し、さらに前記第2バルブアーム端部423が前記バルブアーム22を前記リバース位置から前記中立位置に引き戻す。
【0065】
さらに、前記第1ブレーキ端部421は、前記ブレーキアーム142にネジ止めによって接続されることが好ましく、前記ブレーキアーム142が一定の距離を揺動すると、前記ネジの接続作用により、前記第2連動本体422が、対応する距離ストロークを同期して移動することができ、それによって、前記第2バルブアーム端部423も対応する距離だけ移動して、前記バルブアーム22を前記中立位置に引き戻す。
【0066】
本実施例では、前記第2バルブアーム端部423は第2可動孔4231を形成し、前記バルブアーム22は、第2ボス221を有し、前記第2ボス221は、前記第2可動孔4231内に設けられて相対的に移動する。前記ブレーキアーム142が前記初期状態にあるとき、前記田植機車体10の後進過程では、前記バルブアーム22は前記リバース位置にあり、前記バルブアーム22は前記第2可動孔4231に近い側に位置し、前記田植機車体10の後進過程でブレーキをかけるときは、前記ブレーキアーム142は、前記第2連動部材42を駆動して、対応する距離を移動させ、前記第2連動部材42の第2バルブアーム端部423は、前記バルブアーム22を前記リバース位置から前記中立位置に引き戻す。
【0067】
前記ブレーキアーム142が前記初期状態にあるとき、前記バルブアーム22が前記中立位置にあるとき、前記第2ボス221は、前記第2可動孔4231の中間位置にあると理解される。前記バルブアーム22が前記中立位置から前記リバース位置に移動する際、前記第2ボス221は、前記第2可動孔4231の一側位置まで相対的に移動する。前記バルブアーム22が前記中立位置から前記前進位置に移動する際、前記第2ボス221は、前記第2可動孔4231の他側位置まで相対的に移動する。従って、前記第2連動部材42の第2可動孔4231は、前記バルブアーム22が非制動時に前記前進位置、前記中立位置、及び前記リバース位置の間を移動自在に支持する退避空間を提供する。
【0068】
当業者が理解し得ることは、前記第1クラッチ端部413の前記第1可動孔4131は、前記第1ボス2313の位置と互換性があるということである。つまり、前記第1クラッチ端部413が前記第1ボス2313を有し、前記クラッチプレート231が前記第1可動孔4131を有することも、前記目的を達成できるということは、言うまでもない。前記第2バルブアーム端部423の前記第2可動孔4231と前記第2ボスの位置も交換可能であり、ここでは説明を省略する。
【0069】
実動作中、前記第1連動部材41と前記第2連動部材42との間は、互いに干渉しない、または、前記第1連動部材41の可動空間と、前記第2連動部材42の可動空間とは、互いに独立している。
【0070】
本実施形態において、前記変速制御装置30は、少なくとも未来車速センサ31、少なくとも1つの車速センサ32、コントローラ33及びモータ34を含み、前記未来車速センサ31は、前記エンジン12の出力動力を検出するように設けられ、前記車速センサ32は、前記スマート高速田植機の現在の実車速を検出し、前記コントローラ33は、前記エンジン12の出力動力と、前記スマート高速田植機の現在の実車速のフィードバック情報とに基づいて、前記田植機車体10が行う直前の走行状態の未来車速を算出して判定し、前記未来速度に基づいて前記モータ34に速度信号を伝達し、そして、前記モータ34に応じて前記伝動比が前記未来速度に駆動できるように伝動比を変更制御して前記田植機を自動変速を完了させ、その直前に行なえるべき走行状態を前記田植機車体10が確保できるようにする。なお、前記モータ34は、本好適実施例又は本第1変形例に係る前記モータ34と同様に、前記AT又はCVT無段変速機の変速比の変更を制御できるように、原理的に一致し、ここでは説明を省略する。
【0071】
つまり、前記未来車速センサ31は、前記自動変速機20の駆動ハウジングに装着され、前記自動変速機20の入力軸の回転数を検出して前記エンジンの出力動力に関する情報を取得して前記コントローラ33にフィードバックするパワーセンサとして実施される。つまり、前記コントローラ33は、前記自動変速機20の入力軸の回転数に基づいて、前記スマート高速田植機の直前の走り状態の未来の車速を解析する。
【0072】
また、他の一態様では、前記未来車速センサ31は、前記運転システム13Bが前記エンジン12の出力動力を変更するように制御する相関動力情報を取得するために実施され、あるいは、前記運転システム13に電気的に接続され、前記運転システム13は、エンジン12の出力動力を変更する制御を行い、前記運転システム13は、前記エンジン12を今回制御する制御情報を前記未来車速センサ31に送信し、さらに、前記コントローラ33が前記エンジン12の出力動力の情報に基づいて、前記スマート高速田植機の直前の走り状態の未来車速を算出する。
【0073】
理解できるように、前記未来車速センサ31は、少なくとも1つの撮像装置またはレーダ装置などのように、前記運転システム13の前記走行センサとしても実施可能であり、前記未来車速センサ31によって、前記田植機車体10の前記走行関連情報が検出されて前記コントローラ33にフィードバックされ、前記コントローラ33により前記走行関連情報に基づいて、前記田植機車体10が行う直前の前記未来の車速が分析される。あるいは、前記走行処理モジュール132は、前記コントローラ33に接続され、前記走行処理モジュール132は、前記走行関連情報を前記コントローラ33に送信し、前記コントローラ33により前記走行関連情報に基づいて前記田植機車体10が行う直前の前記未来車速を取得する。
【0074】
さらに、前記コントローラ33は、前記未来車速センサ31及び前記車速センサ32のフィードバック情報に基づいて、前記スマート高速田植機を得た未来車速及び現在の実車速を算出し、更に、前記自動変速機20を制御して伝動比を変更させ、更に、直前の走行状態に入るように前記スマート高速田植機の車速を自動的に変更させ、走行環境に適合させるように前記モータ34を制御する。
【0075】
特に、本実施形態又は前記第1変形例に係る前記車速センサ32は、いずれも前記自動変速機20の出力軸の回転速度を検出して、前記スマート高速田植機の実車速を取得するために実施してもよい。しかしながら、前記自動変速機20の出力軸に空転等の異常回動が生じると、前記スマート高速田植機の実車速に対する前記車速センサ32の検出に影響が及ぶ可能性があり、例えば、前記自動変速機20の前記出力軸がアイドリングすると、前記車速センサ32が検出する現在の車速の検出値は、前記スマート高速田植機の実際の車速の真実値よりも一般に大きく、更に、本実施形態又は本第1変形例に係る前記スマート高速田植機の前記変速制御装置30は、前記自動変速機20の出力軸に異常回動が発生した場合に、前記スマート高速田植機が行う直前の走車状態に前記変速制御装置30が変更する前記自動変速機20の伝動比が駆動できず、ひいては深刻な走車事故につながる可能性がある。
【0076】
従って、前記車速センサ32が前記スマート高速田植機の現在の実車速の真実値を検出したことを保証するために、前記変速制御装置30によって制御される前記自動変速機20の変更する伝動比を、前記スマート高速田植機が行う直前の走行状態に必ずしも適用することを保証する必要がある。前記車速センサ32は、前記田植機車体10のいずれかの前記車輪に取り付けられ、当該車輪の現在の回転速度を検出することで前記スマート高速田植機の現在の実車速の真実値を取得し、不測の事故の発生を防止する。
【0077】
特に、前記車速センサ32は、各車輪14にそれぞれ取り付けられ、複数組のデータの検出によって当該スマート高速田植機の現在の実車速の真実値を判定して、検出データの正確性を向上させること等が制限されることなく複数実施可能である。
【0078】
もちろん、本実施形態の他の一態様では、前記田植機車体10は、シフト軸を含んでもよく、ドライブ変速時、前記運転システム13の前記走行プロセッサ132は、前記シフト軸を一定の角度だけ回動するように制御する。前記未来車速センサ31は、角度センサとして実施され、前記未来車速センサ31は、前記シフト軸の回動角度を検出することにより、前記田植機車体10の前記未来車速を得る。
【0079】
もちろん、運転者は、前記シフト軸を手動で操作して、シフト回転数を実現することも可能である。
【0080】
上記の説明及び図面に示された本発明の実施例は、本発明を限定するものではなく例としてのみ用いられることを当業者は理解できるであろう。本発明は、全体的に且つ効率的に実現することを目的とする。本発明の機能および構造原理は、実施形態において示され、説明されており、本発明の実施形態は、上記原理から逸脱することなく、任意の変形または変形があってもよい。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
【国際調査報告】