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特表2022-516573閉塞および送達を改善するためのシステム、デバイス、および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-28
(54)【発明の名称】閉塞および送達を改善するためのシステム、デバイス、および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/12 20060101AFI20220218BHJP
【FI】
A61B17/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021539594
(86)(22)【出願日】2020-06-04
(85)【翻訳文提出日】2021-07-06
(86)【国際出願番号】 US2020036213
(87)【国際公開番号】W WO2020247695
(87)【国際公開日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】62/989,977
(32)【優先日】2020-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/857,409
(32)【優先日】2019-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521297716
【氏名又は名称】エンドシェープ,アイエヌシー.
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【弁理士】
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100163544
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 緑
(74)【代理人】
【識別番号】100183656
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 晃
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル、アシュルスト
(72)【発明者】
【氏名】チャールズ、バーケンブス
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン、チョイ
(72)【発明者】
【氏名】リー、ゲイスト
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー、ゴドソー
(72)【発明者】
【氏名】マダリン、ケルン
(72)【発明者】
【氏名】ライアン、リッケルト
(72)【発明者】
【氏名】デビット、ウイレンブリンク
(72)【発明者】
【氏名】ディーン、カーペンター
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160DD03
4C160DD54
4C160DD63
4C160MM33
(57)【要約】
医療用インプラントを送達するための方法およびシステムの例示的な実施態様が開示される。システムの1つは、ブレイドされた細長いポリマー体と、該ポリマー体にカップル化された形状記憶ワイヤーとを有する閉塞デバイスを含む。閉塞デバイスの様々な構成が開示される。また、種々送達システムと共に使用するための移送ツールも開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維で形成されたカバーを含む細長いポリマー体と、
該ポリマー体にカップル化された形状記憶ワイヤーとを備える、閉塞デバイスであって、
該形状記憶ワイヤーが、細長いポリマー体に固定されている閉塞デバイス。
【請求項2】
近位端にカプラーをさらに含み、該カプラーが、前記カバーにカップル化されている、請求項1に記載の閉塞デバイス。
【請求項3】
前記繊維が、ブレイドされている(braided)、請求項1に記載の閉塞デバイス。
【請求項4】
前記繊維が、編まれている(knitted)、請求項1に記載の閉塞デバイス。
【請求項5】
前記形状記憶ワイヤーは、インスティルな(instilled)非直線形状から形成される、請求項1に記載の閉塞デバイス。
【請求項6】
前記カバーが、第1および第2の繊維を含む、請求項1に記載の閉塞デバイス。
【請求項7】
前記形状記憶ワイヤーは、前記カバー内に織り交ぜられている、請求項6に記載の閉塞デバイス。
【請求項8】
前記カバーは、前記形状記憶ワイヤーおよび前記細長いポリマー体の周りを包むように形成される、請求項1に記載の閉塞デバイス。
【請求項9】
前記細長いポリマー体、カバー、および形状記憶ワイヤーは、互いに固定される(secured together)、請求項1に記載の閉塞デバイス。
【請求項10】
前記細長いポリマー体、カバー、および形状記憶ワイヤーが、バンド、クランプ、キャップ、接着剤、または管状要素のうちの少なくとも1つと共に固定される(secured together with)、請求項9に記載の閉塞デバイス。
【請求項11】
前記形状記憶ワイヤーは、前記細長いポリマー体の長さ(length:端から端まで)に沿って1つ以上のセグメントにわたって延在する、請求項1に記載の閉塞デバイス。
【請求項12】
前記形状記憶ワイヤーは、形状記憶金属合金である、請求項1に記載の閉塞デバイス。
【請求項13】
前記形状記憶金属合金が、ニチノール商品名である、請求項12に記載の閉塞デバイス。
【請求項14】
カバーを含む細長いポリマー体と、
ポリマー体にカップル化された形状記憶ワイヤーであって、形状記憶ワイヤーは、細長いポリマー体に固定される、形状記憶ワイヤーと、
細長いポリマー体の近位端に形成された係合構造(カプラーともいう)であって、該係合構造は管(チューブともいう)を含む、係合構造と、
を備える閉塞デバイスであって、
該チューブが該カバーにカップル化される閉塞デバイス。
【請求項15】
前記チューブは、ガースヒッチノット(Girth Hitch Knot)で前記カバーにカップル化される、請求項14に記載の閉塞デバイス。
【請求項16】
前記ポリマー体が、単一のポリマーストランド(single polymer strand)を含む、請求項14に記載の閉塞デバイス。
【請求項17】
前記ポリマー体は、放射線不透過性であり、形状記憶性である、請求項14に記載の閉塞デバイス。
【請求項18】
前記形状記憶ワイヤーは、インスティルな非直線形態で形成されたマルチフィラメントブレイド構造(multifilament braided structure)を含む、請求項14に記載の閉塞デバイス。
【請求項19】
前記形状記憶ワイヤーはマルチフィラメント構造を含み、第1のフィラメントおよび第2のフィラメントを含み、前記第1のフィラメントおよび第2のフィラメントは、それぞれ異なる形状に形成される、請求項14に記載の閉塞デバイス。
【請求項20】
細長いポリマー体を含む閉塞デバイスであって、該細長いポリマー体はカバーを含み、該カバーは繊維から形成され、該ポリマー体は、放射線不透過性および形状記憶特性を含む、閉塞デバイス。
【請求項21】
前記細長いポリマー体が近位端を含み、該近位端がカプラーを含む、請求項20に記載の閉塞デバイス。
【請求項22】
前記ポリマー体が、インスティルな非直線形状に形成される、請求項20に記載の閉塞デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載される本願発明は、人体における血管系を閉塞するためのシステム、デバイス、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの臨床処置の間、医師は治療的利益を得るために、患者の身体の標的領域への血流の減少又は完全な停止を必要とする。閉塞性インプラントは、この目的のためにしばしば使用される。閉塞性インプラントは、血管の閉塞および動脈瘤の閉塞を含む多種多様な適用のために、血流を阻害するために使用され得る。
【0003】
医師は、例えば、動静脈奇形(AVM)、外傷性瘻孔、ある種の動脈瘤修復、子宮筋腫および腫瘍塞栓形成のような、多くの状況を治療するために、血管閉塞のために閉塞性インプラントを使用することを所望する。これらの臨床治療を行うために、血管の標的部分を通る血流は閉塞されなければならない(すなわち、有意に減少されるか、又は完全に停止される)。標的部位に送達された閉塞性インプラントは標的部位を通る血流の当初の削減をもたらし、これは、次に、身体の自然な凝固プロセスを誘発して、インプラントに付着した血栓からなる、より完全な閉塞を形成する。
【0004】
動脈瘤は、血管壁の弱くなった部分に、比較的局在化して、血液で満たされたふくらみ(バルジ)を形成することがよくある。動脈瘤は、どの動脈血管にも発生し、脳動脈瘤、胸部大動脈を侵襲する大動脈瘤、腹部大動脈瘤などがある。動脈瘤の大きさが増加することにつれて、破裂の危険性が増加する。動脈瘤が、破裂すると、出血とそれに続く循環血液量減少性ショックを引き起こし、ひいては死に至る可能性がある。医師は、動脈瘤内、又は、その上方に、1つ以上の閉塞性インプラントを埋め込むことにより、動脈瘤を治療することができる。次いで、閉塞性インプラントは、血栓を形成させ、動脈瘤の範囲内に残存させ、これは、次に、破裂の危険性を減少させ、治癒応答を促進し得る。多くの場合、このような方法で治療された動脈瘤は、数ヶ月又は数週間の方法でほぼ完全に治癒される。
【0005】
閉塞性インプラントは、典型的には体内に経皮的に挿入され、被験者の血管系を通って標的部位に送られる無菌カテーテルを用いて、血管又は動脈瘤に送達される。閉塞性インプラントは、カテーテル内の摺動可能なプッシャを使用して、カテーテルの開放遠位端から動脈瘤又は血管内に押し出すことができる。体内に配置されると、インプラントは血管又は動脈瘤が完全に閉塞されるまで、血流を機械的に阻止し、インプラント上又はインプラントの周りの血栓形成を促進することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、人体内の血管系を閉塞する改善されたシステム、デバイスおよび方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、血管閉塞に関連するシステム、デバイス、および方法の例示的な実施態様が提供される。実施態様は、カップル化(coupled)されてブレイド(braid)若しくはニット(kintting)に形成された繊維を含む細長いポリマー体と、該ポリマー体にカップル化された形状記憶ワイヤーとを含む閉塞デバイスを含む。該形状記憶ワイヤーは、該細長いポリマー体に固定することができ、不安定な(インスティル化:instilled)形状を有することができる。該形状記憶ワイヤーは、螺旋、コイル、ジグザグ形状、又は任意の他の適当な形状のような非直線状のインスティル化形状で形成することができる。
別の実施態様では前記ポリマー体が、カップル化された繊維を有する、形状記憶ポリマーにカップル化されていてもよい。
前記ブレイドは、第1および第2の繊維を含むことができ、前記形状記憶ワイヤーは、該第1および第2の繊維の間に配置することができる。該形状記憶ワイヤーは、該ブレイドに組み合わせる(インターレース:interlace)か、又は織り込まれることができる。前記細長いポリマー体、ブレイド、および形状記憶ワイヤーは、少なくとも1つのバンド、クランプ、又は管状要素と共に固定することができる。
【0008】
前記形状記憶ワイヤーは、前記細長いポリマー体と接触し、及び並んでいてもよい。前記ブレイドは、該形状記憶ワイヤーおよび該細長いポリマー体の周りに巻き付けられてもよく、該細長いポリマー体の長(length)の少なくとも一部を覆ってもよい。該ブレイドは、該細長いポリマー体の、少なくとも部分長、大部分長、又は全長を覆ってもよい。
【0009】
前記形状記憶ワイヤーは、前記細長いポリマー体の、少なくとも部分長、大部分長、長に沿った1つ以上のセグメント、又は全長に延在してもよい。該形状記憶ワイヤーは、ニッケル-チタン合金、形状記憶合金、又はニチノール商品名ワイヤーから形成されてもよい。該形状記憶ワイヤーは、第1の部分および第2の部分から形成されてもよく、各部分はそれぞれ、第1および第2の形状を有するように予備成形される。
【0010】
いくつかの実施態様では、前記第1および第2の形状が互いに異なる形状であってもよい。他の実施態様では、該第1および第2の形状が同一の形状であってもよい。前記形状記憶金属合金は、第1の断面を有する第1の部分と、第2の断面を有する第2の部分とを含んでもよい。該第1および第2の断面は、同じ又は異なるサイズであってもよい。
【0011】
前記閉塞デバイスは、該閉塞デバイスの近位端に係合構造を含んでもよい。該係合構造は、チューブを含むことができる。該チューブは、ヒッチ結び目(hitch knot)又は任意の他の適切な結び目(knot)で前記ブレイドにカップル化されてもよい。したがって、該チューブは、繊維カバーを介してインプラントにカップル化されて、可撓性接合部を形成することができる。これは、分離(detachment)の可能性を減少させ得、そして送達の容易性の増加を可能にする。該チューブは、ポリマーで形成されてもよく、次いで、それはガースヒッチノット(ガースヒッチ結び:girth hitch knot)で該ブレイドにカップル化される。該係合構造は、該ブレイドの繊維を用いて該ブレイドにカップル化されうる。
【0012】
前記ポリマー体は、単一のポリマーストランド又は複数のポリマーストランドから作製されてもよい。該ポリマー体は、放射線不透過性であってもよい。前記ブレイドは、該ブレイドの長(length)に沿って1つ以上の繊維を含むことができ、該1つ以上の繊維は、血栓症を誘発するように構成される。
【0013】
閉塞デバイスと、該閉塞デバイスを受容するように構成された管腔(lumen)を有する細長い管状部材(elongate tublar member)と、及び細長いプッシャ(pusher:押し込み、ともいう)部材とを含む送達システムもまた、本明細書に開示される。該細長いプッシャ部材は、形状記憶金属合金ワイヤーを含んでもよい。該閉塞デバイスは、ブレイドがカップル化された細長いポリマー体と、該ポリマー体にカップル化された形状記憶ワイヤーとを含むことができる。
【0014】
閉塞性インプラントを送達する方法もまた、本明細書に開示される。この方法は、細長い管状部材の開放遠位端を標的部位に近接して配置するステップと、該閉塞性インプラントを該細長い管状部材から該標的部位に展開するステップとを含む。該閉塞性インプラントは、細長いポリマー体と、ブレイドと、形状記憶ワイヤーとを含むことができる。
【0015】
閉塞性インプラントを送達する第2の方法もまた、本明細書に開示される。この方法は、細長い管状部材の開放遠位端を標的部位に近接して配置するステップと、第1の閉塞性インプラントを該細長い管状部材から該標的部位に展開するステップと、該細長い管状部材を使用して1つ又は複数の第2の閉塞性インプラントを該標的部位に展開するステップとを含む。該第1の閉塞性インプラントは、第1の細長いポリマー体と、第1のブレードと、形状記憶ワイヤーとを含む。該1つ又は複数の第2の閉塞性インプラントは、第2の細長いポリマー体と、形状記憶ワイヤーを有さない第2のブレイドとを含む。
【0016】
また、本明細書に開示されるのは、細長い管状部材内の前記閉塞性インプラントの位置決めを近似する方法である。前記送達システムの前記プッシャー部材は、視覚的および/又は触覚的インジケーターを作製するために、前記長(length)に沿ってマーキングを含み得る。該細長い管状部材のオペレータに面する端部に対するこれらのインジケータの位置決めは、該オペレータが該管状部材内の該閉塞性インプラントの位置を近似することを可能にする。該閉塞性インプラントの位置決めを近似するこの方法は、手術時間を短縮し、該オペレータおよび患者の両方のための蛍光透視撮像システムからの放射線への曝露を低減することを可能にする。
【0017】
明細書に記載されている特徴及び利点は全てを包含するものではなく、特に、図面、明細書、及びクレームを考慮すると、多くの追加の特徴及び利点は、当業者には明らかであろう。さらに、本明細書で使用される言語は主に、読みやすさおよび説明目的のために選択されたものであり、開示される本願発明を描写又は限定するために選択されたものではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
上述の発明の概要、ならびに以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読まれると、より良く理解される。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付の図面は複数の実施態様を示し、説明とともに、関連する原理を説明し、当業者が開示された技術を作製し、使用することを可能にするのにさらに役立つ。
【0019】
図1図1は、本願発明のいくつかの実施態様による例示的な送達システムを示す斜視図である。
【0020】
図2A図2A~2Cおよび2Gは、本願発明のいくつかの実施態様による閉塞性インプラントの例を示す斜視図である。
図2B】同上
図2C】同上
【0021】
図2D図2D~2Fは、本願発明のいくつかの実施態様による閉塞性インプラントの断面図である。
図2E】同上
図2F】同上
図2G図2A~2Cおよび2Gは、本願発明のいくつかの実施態様による閉塞性インプラントの例を示す斜視図である。
【0022】
図3A図3Aは、本願発明のいくつかの実施態様による、閉塞性インプラントを送達するためのプロセスフローチャートである。
【0023】
図3B図3B~3Cは、本願発明のいくつかの実施態様による、カテーテルを介して送達される閉塞性インプラントを示す側面図である。
図3C】同上
【0024】
図3D図3Dは、一実施態様による閉塞性インプラントを示す。
【0025】
図4図4は、本願発明のいくつかの実施態様による、ラジアル状スロットを有するプッシャの斜視図である。
【0026】
図5図5は、本願発明のいくつかの実施態様による例示的なプッシャ部材の側面図である。
【0027】
図6図6は、本願発明のいくつかの実施態様による閉塞性インプラントの近位部分の拡大斜視図である。
【0028】
図7図7A~Bは、それぞれ、本願発明のいくつかの実施態様による閉塞性インプラントの係合構造の斜視図および側面図である。
【0029】
図8-1】図8A~Bは、本願発明のいくつかの実施態様による、プッシャ部材によって捕捉されている閉塞性インプラントを示す側面図である。
【0030】
図8-2】図8Cは、本願発明のいくつかの実施態様による、カテーテル内のプッシャ部材によって捕捉されている閉塞性インプラントの拡大図である。
【0031】
図9-1】図9Aは、本願発明のいくつかの実施態様による移送/除去ツールの側面図である。図9Bは、図9Aの移送/除去ツールを示す分解側面図である。
【0032】
図9-2】図9Cは、本願発明のいくつかの実施態様による、カテーテルハブにカップル化されたばね式移送/除去(removal)ツールを示す側面図である。
【0033】
図10A図10A~10Cは、長(length)に沿って異なる形状を有する例示的なポリマー体と、しっかりと充填されたインプラントを有する血管の断面図とを示す。
図10B】同上
図10C】同上
【0034】
図面および以下の説明は、単に例示として特定の実施態様を説明する。
当業者は以下の説明から、本明細書で説明される構造および方法の代替実施態様が、本明細書で説明される原理から逸脱することなく使用され得ることを容易に認識するのであろう。ここで、いくつかの実施態様を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。実施可能な場合はいつでも、類似又は類似の機能を示すために、類似又は類似の参照番号を図面で使用することができることに留意されたい。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本願発明は、血管系(例えば、血管又は動脈瘤)内に埋め込みされて、その血管系内又はその血管系への血流を閉塞する、コイルの形成をとることができる閉塞性インプラントの使用に関連する。本願発明は、コイルの形態をとることができるインプラントのみに限定されるものではなく、本願発明は、複数のコイル、構造、又はコイル以外の形態のいずれかを有するインプラントに同様に適用可能である。同様に、本願発明は血管系の閉塞(例えば、末梢血管閉塞)のみに限定されず、本願発明は、心臓の中隔欠損の処置、左心耳の処置などを含み、これらに限定されない、インプラントの受動的又は能動的放出(解放ともいう:release)が望ましい多くのタイプの疾患の処置に適用可能である。
【0036】
図1は、本明細書に記載される全ての実施態様と共に使用され得る、インプラント送達システム100の例示的な実施態様の斜視図である。システム100は、カテーテル、マイクロカテーテル、又はシース(sheath:鞘)として構成することができる細長い管状部材を含む。理解を容易にするために、カテーテル102と呼ばれる管状部材102は、患者の血管系に経皮的に導入され、次いで、直接的に、又はガイドワイヤーの助けを借りて、標的処置部位に送達される。いくつかの実施態様では、管状部材102が、ガイドカテーテル(図示せず)などのより大きな管状部材内で摺動することができる。
【0037】
カテーテル102は、閉塞性インプラント104を送達することができる開放遠位端103を含む。閉塞性インプラント104はカテーテル102内でスライド可能であり、カテーテル102内でスライド可能でもある細長いプッシャ部材(本明細書ではプッシャとも略称する)106を用いて前進させることができる。カテーテル102の近位端108は、患者の外部に存在する近位デバイス150とカップル化(coupled)され得、そして送達(埋め込み)手順を達成又は制御するために、医療専門家によって使用されるための1つ以上のインターフェース(図示せず)を含み得る。近位制御デバイス150は、また、システム100の構成要素を導入し、フラッシング(flushing:輝かす)するための1つ以上のポートを有し得る。近位制御デバイス150は、図9A-10Bに関して記載される送達ツールの実施態様として構成される(又は含まれる)。
【0038】
図2Aは、本発明で開示するいくつかの実施態様の一つである、インプラント104を示す。インプラント104は、カバー(cover)200を有する細長いポリマー体(elongate polymer body)205と、細長いワイヤー(elongate wire)210とを含むことができる。カバー200は、ブレイド(組まれた:braided)若しくはニット(編まれた:knitted)繊維構造から形成されうる。
【0039】
ニット若しくはブレイドで形成されたカバーの両方は、それぞれ、ポリマー体205を覆うための管状繊維外側構造(tublar fiber outer structure)を提供されうる。ニット若しくはブレイド構造の両方は、複数のフィラメントから構成することができる。複数のフィラメントは、インプラントの特性、例えば、低摩擦材料、形状記憶、若しくは高い血栓形成性、を調整するために複数の材料を選択する可能性を提供する。
参考:形状記憶ワイヤーは、インスティルな非直線形態で形成されたマルチフィラメントブレイド構造(multifilament braided structure)を含む。形状記憶ワイヤーはマルチフィラメント構造を含み、第1のフィラメントおよび第2のフィラメントを含み、前記第1のフィラメントおよび第2のフィラメントは、それぞれ異なる形状に形成される。
【0040】
いくつかの実施態様では、ブレイドカバー(braided cover)が、ポリマー体205を制約(constrain:コンストレイン)することができる。これにより、インプラントの剛性を調整することができ、これは、より長いインプラント長を形成するのに有利である。ブレイドは、複数の繊維ストランドから形成されてもよい。該複数の繊維ストランドは、異なる別個の繊維材料の混合物であってもよい。該繊維材料の混合物は、減少した表面摩擦およびより高い血栓形成特性を生じる能力を提供する。ブレイド構造(braid structure)は、また、継ぎ目のない近位ループ(loop)の調製を可能にする。つまり、例えば、該ブレイド構造内の繊維を利用して、ブレイドライン(line)のうちの1つを使用して、ブレイドの近位端にループを形成することができる。該ループは、ブレイド構造にシームレスに一体化され、高い引張強度を有する小さな特徴を提供できる。
【0041】
いくつかの実施態様では、前記ニット構造が、所定の位置にロックされ得るか、又はロックされないかのいずれかであり得る、相互接続されたループ構造(interconnected loop structure)を適用しており、これは半径方向および軸方向の展開を制御する能力を提供する。この構造は、インプラントの制約(restriction)を低減させ、高いインプラント適合性を可能にすることができる。このような適合性は、例えば、直径3ミリメートル未満、又は任意の他の適切な直径であるような、より小さい血管又は動脈瘤の閉塞のような、特定の適用について特に有利である。インプラントに対する制約が低減されることにより、インプラントがより大きな形状回復能を有することが可能になり得る。該ニットは、単一繊維ストランドから形成されてもよい。他の実施態様では、該ニットが複数の繊維ストランドから形成されてもよい。
【0042】
ポリマー体205およびワイヤー210は、カバー200によって覆い被されているが、カバー200が部分的に透明にされており、クローズアップで見ることができる。ポリマー体205および細長いワイヤー210の、互いに対する、およびカバー200に対する様々な位置関係は、図2D~2Fを使い以下で説明される。ポリマー体205は、ポリマーの一本鎖のみであってもよく、又は、例えば、束として並んで配置されたポリマーの複数のストランドであってもよい。ポリマー体205は、1つ以上の医療グレードのポリマー又はコポリマーを含むことができる。必須ではないが、ポリマー体205は、好ましくは放射線不透過性ポリマーである。適切な放射線不透過性ポリマーの例は、米国特許公報に記載されている。米国特許出願公開第2013/0225778号、第2015/0374884および第2016/0024239の全てが、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0043】
カバー200は、ポリマー体205上で複数の繊維を交差させることによって形成されてもよく、その結果、ブレイド構造が得られる。カバー200は、1×1、2×1、2×2などの多くの所望の形式でブレイドすることができる。ブレイドは、3つ以上のラインから構成されてもよく、ブレイド角度は、PPI(pics per inch)によって変化してもよい。これにより、ポリマー体205上の繊維の制約(コンストレイン)が変化する。カバー200の使用において、低摩擦繊維材料が使用される場合、ポリマー体205とカテーテル102の内面との間の表面摩擦を低減する点で有利である。人体における厳密な制約は、カテーテル102の内側ルーメン(inner lumen)の直径について、より厳密な制約を課す。例えば、典型的な3フレンチカテーテル(3 French catheter)102は、0.027インチの内径を有することができ、4~5フレンチカテーテルは、0.038インチの内径を有することができる。これらの小さな直径は、インプラント104のかなりの長さと相まって、カテーテル102の内面と接触するインプラント104に大きな表面積を必要とする。これは、インプラント104とカテーテル102との間の高い表面摩擦をもたらすこととなる。これは、カテーテル102およびポリマー体205が、両方ともポリマー表面である場合に特に問題となる。インプラント104が、カテーテル102内で摺動する能力は、カテーテルが人体内でしばしば遭遇する曲がりくねった曲がりを通り抜けるときに実質的に妨げられる。減少した表面摩擦は、医療専門家がカテーテル102内においてインプラントをより容易に前進させることを可能にし、従って、使用され得るインプラントの長さを増加させる。ブレイドは、また、柔軟性および他の性能特性に影響を及ぼし得る。
参考:形状記憶ワイヤーは、カバー内に織り交ぜられている。カバーは、形状記憶ワイヤーおよび細長いポリマー体の周りを包むように形成される。
【0044】
カバー200を使用すると、この表面摩擦はかなり低下させることが可能である。カバー200に使用される場合、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、又は他のポリプロピレンなどの十分な可撓性を有するポリマー材料は、フッ素化ポリマー内部リンニング(裏張)の有無にかかわらず、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX)、ナイロン、ポリウレタン、又は熱可塑性エラストマーから形成されるカテーテルを通って移動するとき、インプラント104に対する表面摩擦を有意に低減し得ることが見出された。カバー200の存在は、また、インプラント自体全体の引張強度を増加させ、インプラントをより伸張しにくくする。UHMWPEは、例えば、インプラントの引張強さを著しく増大させ、摩擦係数を減少させることもできる。
【0045】
細長いワイヤー210は、ポリマー体205の長さに沿った1つ以上の位置で、ポリマー体205に固定され得る。細長いワイヤー210は、ポリマー体205に、緩く又はしっかりと固定することができる。いくつかの実施態様では、細長いワイヤー210を、ポリマー体205又は細長いワイヤー210の、長さのいずれか短い方の、全長にわたって、ポリマー体205に固定することができる。細長いワイヤー210は、バンド、クランプ、管状要素(例えば、ゴムバンドチューブ)、接着剤、又はこれらの組み合わせを使用して、ポリマー体205に固定され得る。細長いワイヤー210は、また、複数のバンド、クランプ、管状要素、若しくはそれらの組み合わせ(例えば、複数のバンドおよびクランプ)を使用して、ポリマー体205に固定され得る。
【0046】
カバー200、ポリマー体205、および細長いワイヤー210は、また、1つ以上のバンド、クランプ、管状要素、接着剤、キャップ、又はそれらの組み合わせを使用して、共に固定され得る。細長いワイヤー210は、カバー200の中間部開口(interstitial opening)の間にインターレース(interlace:組み合わせる若しくは織り交ぜる)することもできる。いくつかの実施態様では、カバー200が、ポリマー体205および細長いワイヤー210の周りに巻き付けられる。カバー200は、ポリマー体205および細長いワイヤー210の1つ又は複数の部分で、ポリマー体205および細長いワイヤー210の周りに巻き付けることができる。
参考:細長いポリマー体、カバー、および形状記憶ワイヤーは、互いに固定される(secured together)。細長いポリマー体、カバー、および形状記憶ワイヤーが、バンド、クランプ、キャップ、接着剤、または管状要素のうちの少なくとも1つと共に固定される(secured together with)。
【0047】
インプラント104は、任意の数の1つ以上の放射線不透過性バンドを含むことができる。図2Bは、4つの放射線不透過性バンド202-1~202-4を有するインプラント104の例示的な実施態様を示す。いくつかの実施態様では、ポリマー体205および細長いワイヤー210がカバー200内で接触して互いに隣り合って配置することができる。図2Dは、放射線不透過性バンド202の位置でインプラント104を横切る図2Bの実施態様の断面図を示し、ポリマー体205およびワイヤー210の両方がカバー200内にある。カバー200とポリマー体205とワイヤー210との間には、可変量の空間220が存在してもよい。カバー200は、いくつかの実施態様では、空間220が最小化されるようにポリマー体205およびワイヤー210の表面に密接に適合することができ、又は図2Dに示すように追加の空間220が存在することができる。この実施態様では、ポリマー体205および細長いワイヤー210の両方がカバー200によって完全に取り囲まれている。放射線不透過性バンド202は、カバー200、ポリマー体205、および細長いワイヤー210を共にしっかりと保持するために固定(例えば、圧着、接着などにより)され得る。いくつかの実施態様では、バンド202が、非放射線不透過性材料から作製することができ、ポリマー体205の任意の放射線不透過性を可視化のために使用することができる。
【0048】
これらの放射線不透過性バンド202は、インプラント104の長さ(length:端から端まで)に沿って等距離間隔で、可変の異なる間隔で、又はこれら2つの任意の組み合わせで配置され得る。例えば、バンド202-1および202-2は、互いに近接して、かつ、インプラント104の遠位端206に近接して配置され得る。同様に、バンド202-3および202-4は、互いに近接して、かつ、インプラント104の近位端212に近接して配置され得る。いくつかの実施態様では、少なくとも1つのバンドが、遠位端206に又はその近くにあり、かつ、少なくとも別のバンド202が、近位端212に又はその近くにある。ここで、バンド202-1は、インプラント104の遠位末端に近接し、一方、バンド202-4は、インプラント104の近位末端に近接し、そしてバンド202-2および202-3は、中間位置に配置される。
【0049】
いくつかの実施態様では、放射線不透過性(RO)バンド202が、最も遠位の位置および最も近位の位置に配置されてもよく、蛍光透視法を使用して視覚化するため、インプラントの端部を明確に示すためにも使用される。これは、例えば、図2Bにそれぞれ202-1及び202-4として示されている。カテーテル102は、X線透視下で視覚的表示を提供可能にするために、遠位開口部の近くに放射線不透過性マーカーを含んでもよい。プッシャ106は、X線透視下で視覚的表示を提供するROマーカーを含むことができる。
【0050】
いくつかの実施態様では、ROマーカーを使用して、カテーテル102、インプラント104、およびプッシャ106の位置を決定し、インプラント104の送達、展開、および取り外しのプロセスを完了することができる。例示的なプロセスは、以下のステップを含むことができる。第1のステップでは、カテーテル102が、カテーテル102上のマーカーバンドを使用して、所望の位置に配置される。次に、インプラント104は、インプラントの遠位端がカテーテル102の遠位端に到達するまで、インプラント104を、カテーテル102内において前進させる動作として定義されるように、送達される。次に、少なくともインプラントの全長が、カテーテル102の内側に完全に入るまで、蛍光透視法を使用せずにインプラント104をカテーテル102内において前進させる。
次いで、蛍光透視法を使用して、インプラントマーカーを可視化して、インプラント位置を位置決めし、インプラント104の遠位マーカーがカテーテル102 ROマーカーの位置に到達するまで、インプラントを前進させ続けることができる。次いで、インプラント104は、インプラント104の近位マーカーがカテーテルマーカーに近づくまで、カテーテル102の遠位先端の外側でインプラントを前進させることによって、所望の位置に配置され得る。次いで、インプラント104の取り外しは、プッシャマーカーがカテーテル102マーカーを越えて又は遠位に進んだときに可能となる。この時点で、インプラント上の近位係合機構がプッシャから解放され、インプラントの取り外しが完了する。
【0051】
いくつかの実施態様では、キャップ214-1および214-2が、図2Gに描写されるように、バンド202の代わりに、それぞれ、インプラント104の遠位端および近位端の上に配置され得る。あるいは、インプラント104の一方の端部のみ(近位端又は遠位端のいずれか)にキャップを装着することができる。1つ以上のキャップ214は、1つ以上のバンド202と組み合わせて使用され得る。遠位端206は、キャップをかぶされることができ、近位端212は、解放構造(release structure)260で構成され得る。キャップ214は、ワイヤー210、ポリマー体205、および/又はカバー200を捕捉するための閉鎖端および開放端を有することができる。キャップ214は、放射線不透過性マーカーとしても機能することができる。
【0052】
再度、図2Dを参照すると、ポリマー体205は、円形断面を有するように示されているが、ポリマー体205は、図10A~10Cにも示されているように、円形、楕円形、又は多角形などの他の断面形状を有することができる。同様に、細長いワイヤー210は、長円、円、又は多角形の断面形状を有することができる。ポリマー体205の直径は、細長いワイヤー210の直径よりも大きくすることができる。いくつかの実施態様では、ポリマー体205の直径が、細長いワイヤー210の直径と同じであっても、それより小さくてもよい。
【0053】
いくつかの実施態様では、インプラント104が、バンド202を有さない。代わりに、ポリマー体205および細長いワイヤー210は、カバー200によって、又は接着剤、熱収縮性材料、又はクランプなどの他の手段(他に限定されない)によって、共に保持することができる。
例えば、ポリマー体205および細長いワイヤー210は、互いに接着剤で取り付けることができ、その両方を、空隙(void)202の内側に配置し、カバー200によって共に保持することができる。いくつかの実施態様では、ポリマー体205および細長いワイヤー210が、カバー200の内壁225に接着剤で取り付けることができる。
【0054】
図2Eは、細長いワイヤー210が、カバー200内に織り込まられる(バンド202が含まれ得るが、図示されない)インプラント104の例示的な実施態様を描写する断面図である。この実施態様では、細長いワイヤー210が、カバー200に細長いワイヤー210を、織込むか、又は織り交ぜることによって、カバー200に固定され得る。例えば、繊維の2つ以上のストランド(房)が、交差パターンで細長いワイヤー210の周りに巻き付いて、細長いワイヤー210を捕捉するブレイドを形成することができる。例えば、細長いワイヤー210は、細長いワイヤー210の全体がカバー200によって取り囲まれるように、又はワイヤー210の一部が外部に露出されるように、ブレイド材料の1つ以上の繊維の間に織ることができる。細長いワイヤー210は、カバー200の長さに沿った様々な位置で、カバー200の中間部開口(interstitial opening)を介して織り交ぜる(インターレースする:interlace)ことができる。例えば、細長いワイヤー210は、カバー200の1つ以上の部分でカバー200内に織られ、他の部分でカバー200の管腔(lumen)の内側に織られる(図2D)。
【0055】
図2Fは、いくつかの実施態様による、バンド202によってカバー200にカップル化されている細長いワイヤー210を有するインプラント104の断面図である。図示のように、細長いワイヤー210は、カバー200の外側に配置され、バンド202の圧縮力によって適所に保持される。図2D~2Fの実施態様のうちの2つ以上のアプローチは、一実施態様においても同様に組み合わせることができる。
【0056】
ポリマー体205は、長さ(length)に沿って、又は長さ(length:端から端まで)に沿って異なる領域で、可変直径で形成されてもよい。ポリマー体は、また、長さ(length:端から端まで)に沿って、異なる相対配向を有する異なる断面形状で形成された別個の断面を有することも可能である。例えば、ポリマー体は、楕円形断面が異なる平面角度を有するように、円形断面と楕円形断面との混合物を生成するように形成されてもよい。これらの断面は、長さ(length:端から端まで)に沿って等しく繰り返されてもよく、又はランダムなセグメント長で生成されてもよい。これらの特徴は、インプラントの剛性を変化させ、インプラントの屈曲点を形成することによって、インプラントの順応性を増大させ、密な順応空間内に可変的にパックする(pack:組込む)のに有利であり得る。したがって、この密なパッキングは、標的空間内に、標的空間を横切って高い体積密度および十分に分布した断面カバレージを有する閉塞塊を提供し得、これは、長く持続し、耐久性のある閉塞に加えて、急速な急性閉塞をもたらし得る。
【0057】
インプラント104は、細長いワイヤー210を利用しても利用しなくてもよい。インプラント104は、細長いワイヤー210を使用して、インプラントによって押し出される形状および径方向力(shape and radial force)を助けることに利用できる。これは、標的閉塞部位の内側で安定な閉塞塊を構築する際に有利であり得る。細長いワイヤー210を有さないインプラント104は、インプラントの適合性(conformability:なじみ性)を増加させるために有利であり得る。
【0058】
細長いワイヤー210は、ポリマー体205の全長にわたって延びることができる。例えば、細長いワイヤー210は、インプラント104の近位端212から遠位端206まで延びることができる。いくつかの実施態様では、細長いワイヤー210が、ポリマー体205の長さ(length:端から端まで)の部分的に延在することができる。
【0059】
細長いワイヤー210は、ニッケル-チタン合金又は形状記憶合金などの形状保持性金属、合金から作製され得るが、これらに限定されない。いくつかの実施態様では、細長いワイヤー210が、超弾性ニチノール商品名(Nitinol)又は形状保持性ニチノール商品名などのニッケル-チタン合金から形成することができる。さらに、ポリマー体205は放射線不透過性ポリマー又はコポリマーで作製することができ、これは、インプラント104の放射線不透過性をさらに改善することができる。
【0060】
いくつかの実施態様では、形状保持特性が体温によって活性化されてもよく、一方、他の実施態様では、インプラントが、送達デバイスを出るとその形状に戻ることができる。形状保持性金属の使用は、細長いワイヤー210が、その形状をより良好に保持することを可能にし、一方、血管系に展開されるときの径方向力(redial force)も改善し、これにより、より予測可能なアンカーおよびパック形成(anchoring and pack formation)を可能にする。細長いワイヤー210は、材料(例えば、超弾性ニチノール商品名)の一本鎖であってもよい。細長いワイヤー210は、また、2つ以上のニチノール商品名ワイヤーを含むことができる
【0061】
いくつかの実施態様では、単一若しくはマルチフィラメントニチノール商品名ワイヤーを使用して、ポリマー体205に沿ってインプラント長(lenght of implant)を延在する細長いワイヤー210を構築することができる。ニチノール商品名ワイヤーは、ブレイド構造の最遠位マーカーバンドからブレイド構造の最近位マーカーバンドまで延びることができる。ニチノール商品名ワイヤーは、コイル、螺旋形状、多重コイル形状、ボール、多角形、又は他の非直線形状のインスティル(instilled)形状を有することができる。インスチル(instilled)形状は、ワイヤーを物体(例えばマンドレル)に巻き付け、次いでワイヤーを熱処理してワイヤー上に形状を付与することによって、形成することができる。巻き付けパターンおよびマンドレルの形状は、ワイヤー上に異なる種類の形状を付与すために変更することができる。例えば、六角形のマンドレルを使用することができ、巻き付けパターンは、長方形又は円形のパターンを有することができる。熱設定プロファイル(例えば、温度、熱暴露時間)は、変化する可能性があり、使用される金属の種類に依存する。
参考:形状記憶ワイヤーは、インスティルな非直線形態で形成されたマルチフィラメントブレイド構造(multifilament braided structure)を含む。
【0062】
ニチノール商品名ワイヤーは、複数の別個のセグメントを有することができる。例えば、細長いワイヤー210は、図2Cに示すように、2つの別個のセグメント245および250を有することができる。細長いワイヤー210の第1のセグメント、セグメント245(distal half:遠位ハーフ)は、インプラント104の中間セクション(midsection)255から始まり、インプラント104の遠位端206で終わるポリマー体205にカップル化することができる。第2のセグメント、セグメント250(proximal half:近位ハーフ)は、インプラント104の近位端212から中間セクション255までポリマー体205にカップル化され得る。2つの別個のワイヤーセグメントは、コイル又は他の形状に設定された形状とすることができ、ポリマー体205は、設定された形状を有することができ、又は設定された形状を有さないことができる(例えば、低弾性率を有することができ、自由形態又はフロッピー状態のままであることができる)。セグメント245および250は、同じインスティル化(instilled)形状を有することができ、又は異なるインスティル化(instilled)形状を有することができる。このような構成は、インプラントが様々な領域において形状セット(セット形状)を有し、他の領域において形状セット(セット形状)を欠くことを可能にする。ワイヤーおよびポリマー体205の任意の数の組み合わせは、この形状セット(セット形状)の変化を伴って、又は伴わずに、実施され得る(例えば、ワイヤーは遠位領域のみに、中間領域のみに、近位領域のみに、それらの任意の組み合わせなどに配置される)。
【0063】
ニチノール商品名ワイヤーは、異なる直径領域を有することもできる。例えば、細長いワイヤー210のセグメント245は、第1の直径を有することができ、細長いワイヤー210のセグメント250は、異なる直径を有することができる。例えば、セグメント250は、セグメント245の直径よりも大きな直径を有することができる。細長いワイヤー210は、直径が第1の直径から第2の直径に遷移する、中間セクション255付近又はその付近に遷移領域を有することができる。細長いワイヤー210は、また、細長いワイヤー210の様々な位置又は部分で、様々な寸法を有することができる。
【0064】
いくつかの実施態様では、ニチノール商品名ワイヤーは、また、ワイヤーの異なる領域で異なる断面サイズおよび/又は形状を有する可能性がある。異なる断面サイズおよび/又は形状間の遷移は、即時遷移又は瞬時遷移の代わりに、緩やかであるか、又はテーパ状であることが可能である。例えば、セグメント245は、セグメント250の多角形断面の直径よりも大きい直径を有する円形断面を有することができ、セグメント245と250との間で徐々に遷移する。このようにして、細長いワイヤー210の柔軟性及び操作性は、そのサイズ及び形状を変更することによって操作することができる。細長いワイヤー210は、細長いワイヤー210の全長について同じ断面を有することができる。いくつかの実施態様では、細長いワイヤー210が、2つ以上の断面を有することができる。例えば、近位端付近の細長いワイヤー210の近位半分(proximal half)(セグメント250)は、第1の断面形状を有することができ、細長いワイヤー210の遠位半分(distal half) (セグメント245)は、第2の断面形状を有することができる。第1および第2の断面形状は、同じであっても異なっていてもよい。例えば、セグメント245は、正方形の断面を有することができ、セグメント250は、多角形の断面を有することができる。
【0065】
いくつかの実施態様では、細長いワイヤー210の一部又は全長が、特定の形状記憶を保持するように成形することができる。例えば、セグメント250が、予備成形されていない間、細長いワイヤー210のセグメント245のみが、螺旋形状を保持するように予備成形されてもよい。別の例では、セグメント245が、正方形、六角形、三角形などの異なる断面形状を有することができる。別の例ではセグメント245が、螺旋形状を保持するために熱処理されてもよく、セグメント250は球形状を保持するために熱処理されてもよい。
【0066】
細長いワイヤー210は、各セグメントが、異なる、断面、形状セット、及び/又は直径を有することができる3つ以上の異なるセグメントを有することができる。例えば、第1および第3のセグメントは、大きな直径を有することができ、第2(中間の)セクションは、より小さな直径を有することができる。別の実施例では、第1および第3のセグメントが、第1の形状の断面を有することができ、第2(中間の)セクションは異なる断面を有することができる。別の実施例では、第1および第3のセクションが、同じ形状セットを有することができ、中間セクションは異なる形状セットを有することができる。さらに別の非網羅的な実施例では、第1のセクションが第1の直径および形状セットを有することができ、第2のセクションは第2の直径および形状セットを有することができる。最後に、第3のセクションは、第3の直径および形状セットを有することができる。第1、第2、および第3の直径および形状セットの各々は、同じであっても異なっていてもよい。さらに、第1、第2、および第3の直径および/又は形状セットのうちの1つ又は複数は、同じサイズおよび形状を有することができる。
【0067】
いくつかの実施態様において、カバー200(又は他の場所)からの繊維の1つ以上のストランドが、近位端212から及び近位端まで(extend from and beyond proximal end)延在し、繊維の結び目又はボールであり得る係合構造260(カプラーともいう)を形成することができる(参考 図2B)。構造260は、また、近位端212から延びる繊維の1つ以上のストランドに固形構造(solid structure)を取り付けることによって形成することができる。したがって、チューブは、繊維カバーを介してインプラントにカップル化されて、可撓性接合部を形成することができる。これは、分離の可能性を減少させ得、そして送達の容易性の向上を可能にする。固定構造はニッケル-チタン(例えば、ニチノール商品名)ワイヤーのコイル、繊維のボール、チューブ、又は適切な物理的特性および寸法を有する任意の他の適切な生体適合性固形物であり得る。構造260は、プッシャ106の遠位部分の対応する凹部と係合するように適合される(参考 図8)。これにより、プッシャ106および構造260を互いに解放可能に取り付けることができる。
【0068】
ここで、図3A~3Cについて同時に説明する。図3Aは、1つ以上の閉塞性インプラントの送達プロセス300を示すフローチャートである。図3B~3Dは、本発明において開示するいくつかの実施態様による、血管320内への第1のインプラント104-1、それに続く第2のインプラント104-2および104-3の送達の例を描写する部分断面図である。305において、カテーテル102が血管320に挿入される(図3B参照)。血管320内の意図された送達部位に到達すると、プッシャがカテーテル102を通って前進し、第1のインプラント104-1を血管320内に前進させる(図3Aのステップ310、また図3B)。インプラント104-1は、本明細書に記載される任意のおよび全ての実施態様に従って、ポリマー体、ブレイド、および/又はワイヤーで構成され得る。カテーテル102の拘束から解放されると、インプラント104-1はワイヤー(図示せず)によってそのように構成される場合、血管320の壁内で所定の形状をとることができ、さもなければ、インプラント104-1は、概ねランダムな形状をとることができる。好ましくは、インプラント104-1がインスティル化された形状(例えば、螺旋コイル又は他の2D又は3D形状)を有し、血管320内にフレーム構造を形成することができる。
【0069】
同じカテーテル102(又は異なるカテーテル)を使用して、1つ又は複数の第2のインプラント104-2、104-3を装填し、インプラント104-1の背後に近位に送達することができる(図3Aのステップ315)。図3Cは、第1のインプラント104-1が、血管320内に配置され、続いて第2のインプラント104-2が配置される例を示す。別の第2のインプラント104-3が、カテーテル102からの当初の露出状態を示している。図3Cにおいて、全てのインプラント104-1~104-3は同様のサイズ(例えば、直径および長さ)である。図3Dにおいて、第1のインプラント104-1は、第2のインプラント104-2および104-3よりも比較的大きな直径を有する。いくつかの実施態様では、インプラント104が送達された後、プッシャは(次のインプラント104をカテーテル102の管腔内を通って前進させ、かつそこから前進させるために)完全に除かれる(参考 図3Aのステップ320)。
【0070】
1つ以上の第2のインプラント104は、第1のインプラント104によって形成されるフレーム構造の内側又は直後に送達され得る。第2のインプラント104は、ワイヤー210の有無にかかわらず、インプラント104と同様に構成され得、第2のインプラント104がフレームインプラント104内の開口部に充填されるか、又は第1のインプラント104の背後に第2のインプラント104の充填塊の作製を可能にする必要な形状をとることを可能にする。多くの第2のインプラント104は、第1のインプラント104内の領域をパック(pack:詰め込む)するために送達され得る。
【0071】
図4は、本願発明において開示するいくつかの実施態様におけるプッシャ106の斜視図である。プッシャ106は、中空又は固形(solid)のワイヤーから作ることができる。いくつかの実施態様では、プッシャ106が、管腔(lumen)410を有する管(tube)405から作製され得る。管405は、金属(白金)又はステンレス鋼などの金属合金(ただし、これらに限定されない)から作製することができる。管腔410は、管405の全長を延伸することができる。チューブ405は、遠位部分415と、近位制御デバイス150(図1)の近くにある近位部分(図示せず)とを含む。遠位部分415は、構造250を捕捉又は引っ掛けるように適合されたスロット420を含む。スロット420は、様々な形状を有することができる。例えば、プッシャ106の側面図(長手方向)から見ると、スロット420は長方形の形状を有することができる。スロット420は、正方形、円形、又は逆三角形などの他の形状を有することもできるが、これらに限定されない。
【0072】
また、プッシャ106は、複数のラジアル状(radial:放射状)スロット425および430を含んでもよい。ラジアル状スロット425および430は、チューブ405に切り込まれ、プッシャ106の一部又は全長(スロット420が配置される場所を除く)に沿って分配配置され得る。ラジアル状スロット425および430は、切断の角度で異なるサイズ、形状、長さ、およびピッチを有し得る。ラジアル状スロット425および430は、交互のパターン、又は2つ又は3つのスロット425ごとに1つのスロット430のように、配分することができる。各スロットは、0°の角度で管(tube:チューブ)内に垂直に配置することができる。各スロットは、15°又は20°などの角度で切断することもできる。いくつかの実施態様では、各ラジアル状スロットが、10°の角度で切断することができる。各ラジアル状スロットは、また、管(チューブ)405の円周の4分の3まで達する(run up to)こともできる。
【0073】
スロット420及びラジアル状スロット425及び430は、限定されるものではないが、放電加工機、研削、及びレーザーのような種々の切断方法を用いて、単一のチューブ405から切断することができる。
【0074】
図5は、本願発明において開示のいくつかの実施態様におけるプッシャ106を示す。プッシャ106は、主ワイヤー(例えば、チューブ)510の直径よりも大きい直径を有する遠位部分505を含む。プッシャ106は、また、主ワイヤー510よりも大きいが遠位部分505よりも小さい直径を有する遠位端部分520を含むことができる。遠位端部分520は、遠位部分又は主ワイヤー510と同じ直径を有することができる。
【0075】
遠位部分505は、また、半円、長方形、逆三角形などの異なる形状を有することができるスロット515を含む。スロット515は、閉塞性インプラント104の近位端で係合構造260(例えば、図2B)を捕捉又は感知するように適合される。プッシャ106は、単一の材料又はワイヤー片から作ることができる。プッシャ106は、また、主ワイヤー510の本体に切り込まれたスロット(例えば、溝)を含むことができる。様々な形状、サイズ、およびパターンのスロットを主ワイヤー510上に切断することができる。このようにして、主ワイヤー510の可撓性および剛性を正確に制御することができる。
【0076】
図6は、本願発明のいくつかの実施態様による閉塞性インプラント104の係合構造260を示す拡大図である。図示のように、閉塞性インプラント104の遠位端は、遠位端605に取り付けられた繊維材料、半固形、又は固形材料のボールであり得る係合構造260を含む。係合構造260は、ファイバ又はワイヤーの1つ又は複数のストランドによって遠位端605に取り付けることができる。いくつかの実施態様では、繊維の1つ以上のストランドが、閉塞性インプラント104を包むカバー200を構成する同じ繊維であり得る。また、係合構造は、ボールの代わりに材料であるコイルとすることもできる。
【0077】
図7Aは、本願発明のいくつかの実施態様による、係合構造の一部として巻かれたコイルを有する閉塞性インプラント104の近位部分の斜視図である。図7Bは、図7Aの近位部分閉塞性インプラントの側面図である。図7Aに示すように、閉塞性インプラント104は、係合構造260を有する近位部分を含む。係合構造260は、インプラント本体に対して遠位方向に延在し、バンド715によって固定されるワイヤー725の細長いセクションを有するワイヤーコイル710を含む。バンド715は、ファイバ又はワイヤーの緊密なラップ、又は弾性バンドである。接着剤は、バンド715の代替として、又はバンド715に加えて使用することができる。いくつかの実施態様では、係合構造260が、金属(例えば、ステンレス鋼、白金)、金属合金(例えば、ニッケル-チタン、ステンレス鋼)、又は他の生体適合性材料から作製されたコイルであり得る。コイルの代替として、係合構造260は、球形、円筒形、又はピラミッド形構造などの他のタイプの構造を有することができるが、これらに限定されない。
【0078】
いくつかの実施態様では、細長いセクション725が、閉塞性インプラント104のカバー200の一部であり得、カバー200からの1つ以上の繊維を使用して形成され、次いで、これはコイル710に結合(tie)され得るか、又は、そうでなければカップル化され得る。細長いセクション725は、単一のブレイド、二重ブレイド、逆ブレイド、インチ当たりのクロス(PIC:per inch crosses)変化、又はそれらの組合せを含むことができる。
【0079】
図8Aおよび8Bは、プッシャ(例えば、106)の遠位延長部(distal extension)(例えば、415、505)との嵌合の進行中の係合構造(例えば、260、600、700)の異なるバージョンを示す。例えば、図8Aは、係合構造260がプッシャ106のスロット515にどのように嵌合することができるかを示す。同様に、図8Bは、コイル設計を有する係合構造700が、スロット515にどのように適合するかを示す
【0080】
図8Cは、閉塞性インプラント104が、プッシャによって捕捉された後の、閉塞性インプラント104およびカテーテル102内のプッシャ(例えば、106)を示す。カテーテル102の管腔内に入ると、閉塞性インプラント104は、係合構造260およびカテーテル102の内壁によって固定される。回収処理の間、プッシャ106は、閉塞性インプラント104が、リムーブ(remove)されるまで、カテーテル102の近位端に向かって引っ張られる。インプラント設置(installation)プロセスの間、プッシャ106は、係合構造260およびプッシャ106の遠位部分(distal portion)(例えば、415、505)の両方がカテーテル102の外側になるまで、カテーテル102の遠位端に向かって前進させられる。一旦、カテーテル102の内壁の範囲外になると、係合構造は、遠位部分のスロットを係合解除することによって解放され得る。これは、係合構造が、解除されるまで、プッシャを前後に回転させることによって行うことができる。
【0081】
上述のように、プッシャ106のスロット(例えば、415、515)は、半円、逆三角形、および長方形などの任意の形状を有することができる。スロットの形状がどのようなものであっても、係合構造は、スロットに適合する対応する雄形状を有するように選択される。例えば、スロットが、逆三角形の形状を有する場合、係合構造は、逆三角形の形状に適合する三角形の形状を有することができる。別の例では、スロットが半円の形状を有する場合、係合構造は半円の形状を有することができる。
【0082】
図9Aは、本願発明のいくつかの実施態様による移送/リムーブツール(transfer/removal tool:TRツール)900の側面図である。ツール900は、本明細書に記載のインプラントおよびインプラント送達システムのすべての実施態様と共に使用することができる。図9Bは、TRツール900の分解図であり、図9Cは、カテーテル102の近位ハブ130に取り付けられたTRツール900の側面図である。図9A~9Cを同時に説明する。TRツール900は、異なる製造業者からの複数の種類のカテーテルハブを介したインプラントの導入およびリムーブを容易にするために提供される付属品(補助的な要素:accessory)である。
【0083】
ツール(tool)900は導入シャフト (introducer shaft)902が摺動可能であり、少なくとも部分的に配置される(partially located)ハウジング915を含む。ツールベース(tool base:ツール基部)917は、スプリングシャフト要素912およびスプリング910がシャフト902のハブ920(hub)と接触して(in contact with)その中に保持されるように、ハウジング915に固定され得る。管腔922(lumen)は、近位端(図9Cの左側)から遠位端(図9Cの右側)までツール900〔基部(base)917の第1のポート(port)、基部(base)917、シャフト912、シャフト902、およびシャフト902の遠位末端の反対側のポート〕を通過し、ツール900を通るプッシャ(参考106)およびインプラント(参考104)の移動を可能にする。
【0084】
このツールは、プッシャからインプラントを解放するための受動的な取り外し方法を利用するインプラントの例示的な実施態様に特に適している。このようなことは、例えば、図に関して記載されるように、インプラント(参考104)とプッシャ(参考106)との間の接合部(junction)が、送達カテーテル(delivery catheter)(参考102)の遠位端を出るまで、送達カテーテルによって解放可能な係合で保持されることを必要とし得る。図4図8C。カテーテル(例えば、102)自体は、導入器(introducer)からカテーテルへの移送後、該接合部のカップリングを維持する。しかしながら、移送の前、該カップリングは、該送達カテーテルのテーパ化ハブ(tapered hub)(参考130)を通して(through)維持される必要がある。
【0085】
ツール900は、インプラントとプッシャとの間のカップル化を維持しながら、インプラントが送達カテーテルに装填されることを可能にする。したがって、管腔922は、脱カップル化されることなく、インプラントおよびプッシャがそこを通って移動することを可能にするのに十分な小ささのサイズである。ツール900は、ルアーコネクタ(Luer connector)(又は他の方法)を介してカテーテルハブ(catheter hub)に取り付けられるように設計され、挿入時に前記接合部(junction)のカップリング(カップル化)を維持するために、複数のカテーテルモデルおよびマヌファクチュラー(manufacturers)で稼働可能である。リムーバル(removal)のために、ツール900は、一旦付属品(accessory:参考TRツール)が、送達カテーテルをリムーブすることなく、リムーブされると、使用者が、インプラントを回収する(retrieve)ことができるように、インプラントが十分に後退することを可能にするように設計される。
【0086】
ツール900は、ツール900と送達カテーテルハブとの嵌合を可能にする、導入シャフト(introducer shaft)902の遠位端906上のテーパ904を含み得る(例えば、図9B,9Cを参照のこと)。したがって、良好な接触を維持し、デカップリング(脱カップル化)の機会を減少させるために、スプリングシャフト(又はポスト)912の上に受け入れられたスプリング910を含むスプリングアセンブリが提供される。スプリング910は、ツール900が完全に組み立てられたときに、導入器(introducer)902のハブ920に対して、および組み立てられたツール900内のスプリングポスト912のハブ921に対して付勢するように構成される。挿入シャフト(insertion shaft)902の先端が、カテーテル102のハブと接触すると、テーパ904はカテーテルハブの内側テーパに嵌合することができ、一方、ばね910は、挿入シャフト(insertion shaft)902を前方に押し、カテーテルハブ130との一定の接触を維持することができる。換言すれば、ばね910は、テーパ904が、カテーテルハブ130の内側のテーパとの接触を維持することを可能にするように前方に押す。これは良好な接触を維持し、送達カテーテルのモデルおよび製造業者(manufacturers)に応じて異なる幾何学的形状で問題となり得る、テーパ904とカテーテルハブ130との間の不十分なカップル化の機会を減少させるのを助けることができる。テーパ904は、その最も狭い幅でのテーパが比較的小さい内径を有する送達カテーテルハブ130と接触し、カップル化し、その最も広い幅でのテーパ904が比較的大きい内径を有する送達カテーテルハブ130と接触し、カップル化するようなサイズにされる。したがって、ツール900は、多数の製造業者(manufacturers)によって様々な形状で製造されたカテーテルハブとカップル化可能であり、この意味では「万能」と記述することができ、ツールベース917は、標準的なシリンジとの接続を可能にする雌型ルアーであり得る。
【0087】
挿入シャフト902は、導入器(introducer)902の長軸に沿って、ハウジング915内で摺動可能であり、これは、カテーテルのハブに接続する遠位に配置された雄ルアーを有することができる。摺動可能な動作の範囲は、ワイヤー910のサイズおよび長さ、ならびにポスト(post)912の長さによって調整することができる。例えば、ポスト912の長さを増加させ、より長いバネを使用することによって、摺動可能な動作の範囲を増加させることができる。この実施態様では、バネ910が、螺旋バネであるが、ツール900の他の実施態様では、他のバネ構成(例えば、板、ねじりなど)を使用することができる。ばね910は、弾性特性を有するエラストマー又は他の材料から作製することができる。
【0088】
本願明細書に記載のインプラントおよびインプラント送達システムと共に使用することに加えて、ツール900は、患者の組織に液体塞栓を注入するように適合されたマイクロカテーテルへのインターフェースとして使用することができる。マイクロカテーテルは、1つ以上の液体塞栓を一緒に又は連続して注入するために使用され得、そして塞栓は、生理食塩水よりも比較的粘性であり得る。
【0089】
本願発明の様々な態様は、以下の実施態様の相互関係および互換性に重点を置いて、これまでに説明された実施態様を検討し、かつ/又は補足して、以下に記載される。言い換えれば、実施態様の各特徴は、明示的にその他述べられていない限り、又は論理的に暗黙のうちに述べられていない限り、互いに、またすべての他の特徴と組み合わせることができるという事実に重点が置かれている。
【0090】
多くの実施態様では、閉塞デバイスが、それにカップル化されたブレイドを有する細長いポリマー体と、ポリマー体にカップル化された形状記憶ワイヤーとを含むことができる。
【0091】
いくつかの実施態様では、形状記憶ワイヤーは、細長いポリマー体に固定することができる。
【0092】
いくつかの実施態様において、形状記憶ワイヤーは、コイル形状等のインスティル化(instilled)形状を有することができる。
【0093】
いくつかの実施態様において、形状記憶ワイヤーは、インスティル化(不安定な)非直線形状を有することができる。
【0094】
上記の実施態様のいずれにおいても、ブレイド(braid)は、第1および第2の繊維を含むことができ、形状記憶ワイヤーは、第1および第2の繊維の間に配置することができる。
【0095】
上記の実施態様のいずれにおいても、形状記憶ワイヤーは、ブレイド(braid)に組み合わされることができる。
【0096】
上記の実施態様のいずれにおいても、細長いポリマー体、ブレイド、および形状記憶ワイヤーを共に固定することができる。
【0097】
上記の実施態様のいずれにおいても、細長いポリマー体、ブレイド、および形状記憶ワイヤーは、バンド、クランプ、キャップ、接着剤、又は管状要素のうちの少なくとも1つと共に固定され得る。細長いポリマー体、ブレイド、および形状記憶ワイヤーは、複数のバンド、クランプ、又は管状要素と共に固定することもできる。形状記憶ワイヤーは、細長いポリマー体と接触し、それと並んでいることができる。ブレイドは、形状記憶ワイヤーおよび細長いポリマー体の周りに巻き付けることができる。形状記憶ワイヤーは、細長いポリマー体の少なくとも部分的な長さ(lenght)にわたって延在することができる。形状記憶ワイヤーは、また、細長いポリマー体の長さ(lenght)の大部分を延在することができる。形状記憶ワイヤーは、また、細長いポリマー体の全長にわたって延在することができる。ブレイドは、細長いポリマー体の長さ(lenght)の少なくとも一部を覆うことができる。ブレイドはまた、細長いポリマー体の全長を覆うことができる。
【0098】
上記実施態様のいずれにおいても、形状記憶ワイヤーは、ニッケル-チタン合金であってもよい。上記の実施態様のいずれにおいても、形状記憶ワイヤーはニチノール商品名であってもよい。
【0099】
上記の実施態様のいずれにおいても、閉塞デバイスは、閉塞デバイスの近位端に係合構造を有することができる。係合構造(カプラーともいう)は、ブレイドにカップル化することができるチューブ(
管)を含むことができる。該チューブはポリマーチューブであってもよく、ポリマーチューブはガースヒッチノット(girth hitch knot:周囲係合結び)でブレイドにカップル化されてもよい。
【0100】
いくつかの実施態様では、係合構造(カプラーともいう)が、ブレイドの繊維でブレイドとカップル化することができる。
【0101】
上記の実施態様のいずれにおいても、ポリマー体は、単一のポリマーストランドのみ、又は複数のポリマーストランドを含む。ポリマー体は、放射線不透過性であってもよい。
【0102】
上記の実施態様のいずれにおいても、形状記憶ワイヤーは、第1の形状と第2の形状をそれぞれ有するように予め成形された第1の部分と第2の部分とを含むことができ、第1の形状と第2の形状は異なることができる。
【0103】
上記実施態様のいずれにおいても、形状記憶ワイヤーは、第1の断面を有する第1の部分と、第2の断面を有する第2の部分とを含むことができ、第1の断面と第2の断面は、異なる形状を有する。
【0104】
上記実施態様のいずれにおいても、形状記憶金属合金は、第1の断面を有する第1の部分と、第2の断面を有する第2の部分とを含むことができ、第1及び第2の断面は、異なるサイズを有する。
【0105】
いくつかの実施態様では、ブレイドが、ブレイドの長さ(lenght:端から端まで)に沿って複数の繊維を含むことができ、複数の繊維は血栓を誘発するように構成される。
【0106】
多くの実施態様では、送達システムが上記実施態様のいずれかによる閉塞デバイスと、閉塞デバイスを受容するように構成された管腔を有する細長い管状部材(elongate tubular member)と、形状記憶金属合金管を含む細長いプッシャ部材(elongate pusher member)とを含むことができる。
【0107】
いくつかの実施態様では、送達システムのプッシャ部材が視覚的及び/又は触覚的インジケータを作製するために、長さ(length)に沿ってマーキングを含み得る。前記細長い管状部材における、オペレータに面する端部に対するこれらのインジケータの位置決めは、オペレータが該管状部材内の閉塞性インプラントの位置を近似することを可能にする。閉塞性インプラントの位置決めを近似するこの方法は、手術時間を短縮し、操作者及び患者の両方のための蛍光透視撮像システムからの放射線への曝露を低減することを可能にする。
【0108】
いくつかの実施態様では、前記細長いプッシャ部材は、固形ワイヤープッシャである。
【0109】
多くの実施態様では、閉塞性インプラントを送達する方法は、閉塞性インプラントが前記細長い管状部材の管腔内に位置する場合に、標的部位に近接して細長い管状部材の開放遠位端の位置決めをすることを含むことができる。該閉塞性インプラントは、細長いポリマー体と、ブレイドと、形状記憶ワイヤーとを含むことができる。該閉塞性インプラントを送達する方法は、また、閉塞性インプラントを細長い管状部材から標的部位に展開することを含むことができる。
【0110】
いくつかの実施態様では、前記閉塞性インプラントが、上記の実施態様のうちの1つ又は複数の1つ又は複数の特徴を有することができる。該インプラントは、前記細長い管状部材が、管腔内でプッシャ部材を受け入れることができる態様で、プッシャ部材を含むことができる。
【0111】
いくつかの実施態様では、前記閉塞性インプラントを展開することは、前記細長い管状部材の開放遠位端から該閉塞性インプラントを展開するために、該細長い管状部材に対して(with respect to)前記プッシャ(pusher:押込)部材を前進させることを含むことができる。該閉塞性インプラントを展開することは、また、該細長い管状部材の開放遠位端から該閉塞性インプラントを展開するために、該プッシャ(押込)部材に対して(with respect to)該細長い管状部材を後退させることを含むことができる。
【0112】
多くの実施態様では、閉塞性インプラントを送達する方法が、細長い管状部材の開放末端を標的部位に近接して配置することを含むことができ、第1の閉塞性インプラントは、該細長い管状部材の管腔内に配置することができる。該第1の閉塞性インプラントは、第1の細長いポリマー体と、第1のブレイドと、形状記憶ワイヤーとを含むことができる。閉塞性インプラントを送達する方法は、該第1の閉塞性インプラントを該細長い管状部材から該標的部位に展開するステップと、細長い管状部材を使用して1つ又は複数の第2の閉塞性インプラントを該標的部位に展開するステップとをさらに含むことができ、ここで、該1つ又は複数の第2の閉塞性インプラントは、第2の細長いポリマー体及び第2のブレイドを含む。閉塞性インプラントを送達する方法は、上記実施態様のいずれかに従い、第1の閉塞性インプラントを含むことができる。
【0113】
閉塞性インプラントを送達する方法は、上記実施態様のいずれかによるプッシャ部材を含むことができ、前記細長い管状部材は、前記管腔(lumen)内で前記プッシャ部材を受容することができる。
【0114】
多くの実施態様では、インプラント移送ツールが、ツールベース(tool base:ツールの基部)とカップル化されたハウジングと、先細の先端部及び導入シャフトハブをもつ導入シャフト(introducer shaft)と、バネシャフトハブをもつバネシャフトと、バネシャフトハブと挿入シャフト(insertion shaft)ハブとの間にカップル化されたバネとを含み、該挿入シャフトは、該ハウジングに対して摺動可能であり、該バネによって遠位位置に向かって付勢されている。該ツールは、塞栓(embolic)が該ツールを通過することを可能にする大きさの管腔を含むことができる。
【0115】
いくつかの実施態様では、前記ハウジングが、ルアーカップリング(Luer coupling)を含むことができ、及び、前記ツールベースが、ルアーカップリングを含むことができる。
【0116】
いくつかの実施態様では、前記ハウジングが、前記塞栓を該ツールに導入するように適合されたカテーテルとカップル化するように適合される。該塞栓は、インプラントでありえ、該ツールは、プッシャとカップル化されたインプラントが、該ツールを通過することを可能にするように適合させることができる。前記ツールベースは、シリンジとカップル化するように適合され得る。
【0117】
いくつかの実施態様では、前記導入シャフトの前記先細の遠位端が、カテーテルハブの内側管腔内に嵌合するように適合させることができる。
【0118】
いくつかの実施態様では、前記導入シャフトの前記先細の遠位端が、様々な直径を有する異なるカテーテルハブの内側管腔内に嵌合するように適合させることができる。
【0119】
いくつかの実施態様では、前記インプラント移送ツールが、上記の実施態様のいずれかによる送達システムとカップル化するように適合され得る。前記塞栓は、また、上記実施態様のいずれかに従う閉塞デバイスを含むことができる。該塞栓は、液体塞栓であってもよい。該ツールは、該液体塞栓を注入するように適合されたカテーテルとカップル化するように適合され得る。
【0120】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかにそわないと指示しない限り、複数の指示対象を含む。
【0121】
本明細書における「一つの実施態様」又は「ある実施態様」への言及は、特定の特徴、構造、又は特性を1つ又は複数の実施態様で使用することができることを、及び、用語「一つの実施態様」又は「ある実施態様」の異なる例示は、同じ又は異なる実施態様を広く指すことを、広くカバーすることを意図している。
【0122】
本明細書で提供される任意の実施態様に関して説明されるすべての特徴、要素、成分、機能、及び工程は、任意の他の実施態様からのものと自由に組み合わせ可能であり、置換可能であることが意図されることに留意されたい。特定の特徴、要素、成分、機能、又は工程が、1つの実施態様のみに関して説明される場合、特徴、要素、成分、機能、又は工程は、明示的に別段の記載がない限り、本明細書で説明される他のすべての実施態様とともに使用され得ることを理解されたい。したがって、この段落は、特定の事例において、そのような組み合わせ若しくは置換が可能であることを明示的に記述しない場合であっても、異なる実施態様からの特徴、要素、成分、機能、及び工程を組み合わせるか、又は一実施態様からの特徴、要素、成分、機能、及び工程を別の実施態様のものと置換する、請求項をサポートするための先行的な基礎及び文書として、いつでも役立つものである。全ての可能な組み合わせ及び置換の明示的な記載は、特に、各々および全てのそのような組み合わせおよび置換の許容性が当業者によって容易に認識されることを考慮すると、過度に煩わしいことが明白に認められる。
【0123】
実施態様は、様々な修正形態および代替形態が可能であるが、その特定の例が図面に示され、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、これらの実施態様は開示された特定の形態に限定されるべきではなく、反対に、これらの実施態様は、本願発明の技術思想内にある全ての修正、均等物、および代替物を包含するものであることを理解されたい。さらに、実施態様の任意の特徴、機能、工程、又は要素は、特許請求の範囲に記載又は追加されてもよく、その範囲内にない特徴、機能、工程、又は要素によって特許請求の範囲の進歩性の範囲を定義する、否定的限定も、同様に、特許請求の範囲に記載又は追加されてもよい。
【符号の説明】
【0124】
100:インプラント送達システム(implant delivery system)
102:カテーテル(catheter)
102:管状部材(tubular member)
102:典型的な3フレンチカテーテル(typical 3 French catheter)
103:開放遠位端(open distal end)
104:インプラント(implant)
104:閉塞性インプラント(occulusive implant)
104-1:第1のインプラント(primary implant)
104-2および104-3:第2のインプラント(secondary implant)
106:プッシャ(pusher)
106:細長いプッシャ部材(本明細書ではプッシャーと略称)(elongate pusher member)
108:カテーテル102の近位端(proximal end of catheter 102)
130:カテーテル102の近位ハブ(proximal hub of a catheter 102)
130:送達カテーテルハブ(delivery catheter hubs)
150:患者の外部に存在する近位デバイス(proximal device that resides outside of the patient)
150:近位制御デバイス(Proximal control device)
200:カバー(cover or covering)
202:バンド(band)
202:放射線不透過性バンド(radiopaque band)
202-1~202-4:放射線不透過性バンド(radiopaque band)
205:ポリマー体(polymer body)
205:細長いポリマー体(elongate polymer body)
206:遠位端(distal end)
210:ワイヤー(wire)
210:細長いワイヤー(elongate wire)
212:近位端(proximal end)
214:キャップ(cap)
214-1および214-2:キャップ(cap)
220:可変量の空間(variable amount of space)
220:空間(sapce)
245および250:2つの別個のセグメント(two distinct segments)
250:構造(structure)、セグメント(segment)
255:中間セクション(midsection)
260,600,700:係合構造の異なるバージョン(different versions of an engagement)
260:解放構造(release structure)
260:係合構造(engagement structure) (メモ:カプラーともいう)
300:1つ以上の閉塞性インプラントの送達プロセスを示すフローチャート(flow chart illustrating a delivery process)
305:カテーテル102が血管320に挿入される(catheter 102 is inserted into vessel 320)
310:プッシャがカテーテル102を通って前進し、第1のインプラント104-1を血管320内に前進させる(a pusher is advanced through catheter 102 to advance primary implant 104-1 into vessel 320)
315:1つ又は複数の第2のインプラント104-2、104-3を装填し、インプラント104-1の背後に近位に送達(one or more secondary implants 104-2, 104-3 can be loaded and delivered proximally behind implant 104-1)
320:血管(vessel)
405:チューブ(tube)
405:管(tube)
410:管腔(lumen)
415,505:プッシャ(例えば、106)の遠位延長部(distal extension of a pusher (e.g., 106))
415、505:プッシャ106の遠位部分(distal portion of pusher 106)
415、515:プッシャ106のスロット(slot of a pusher 106)
415:遠位部分(distal portion)
420:スロット(slot)
425および430:複数のラジアル状(放射状)スロット(plurality of radial slots)
505:主ワイヤー(例えば、チューブ)510の直径よりも大きい直径を有する遠位部分(distal portion with a diameter larger than the diameter of the main wire (e.g., tube) 510)
510:主ワイヤー(例えば、チューブ)(main wire (e.g., tube))
515:スロット(slot)
520:主ワイヤー510よりも大きいが遠位部分505よりも小さい直径を有する遠位端部分(a distal end portion that has a larger diameter than main wire 510 but smaller than distal portion 505)
605:遠位端(distal end)
710:ワイヤーコイル(wire coil)
715:バンド(band)
725:ワイヤーの細長いセクション(elongate section of the wire)
725:細長いセクション(elongate section)
900:ツール(tool)
900:ツール (基部917の第1のポート、基部917、シャフト912、シャフト902、およびシャフト902の遠位末端の反対側のポート)(tool:a first port of base 917, base 917, shaft 912, shaft 902, and an opposite port at distal terminus of shaft 902)
900:移送/リムーブツール(TRツール)(transfer/removal tool)
902:シャフト(shaft )
902:挿入シャフト(insertion shaft)
902:導入シャフト(introducer shaft)
902:導入器(introducer)
904:テーパ(taper)
906:導入シャフト(introducer shaft)902の遠位端(distal end of introducer shaft 902)
910:スプリング(spring)
910:バネ
910:ばね
910:ワイヤー
912:スプリングシャフト(又はポスト)
912:スプリングシャフト要素
915:ハウジング
917:基部(base)
917:ツールベース(tool base)
920:ハブ
920:導入器(introducer)902のハブ
921:スプリングポスト912のハブ
922:管腔(lumen)
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
図8-1】
図8-2】
図9-1】
図9-2】
図10A
図10B
図10C
【国際調査報告】