(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-01
(54)【発明の名称】セカンダリセルのためのビーム障害回復機構
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20220221BHJP
H04W 16/32 20090101ALI20220221BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20220221BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W16/32
H04W24/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538687
(86)(22)【出願日】2019-12-27
(85)【翻訳文提出日】2021-07-21
(86)【国際出願番号】 US2019068744
(87)【国際公開番号】W WO2020142375
(87)【国際公開日】2020-07-09
(32)【優先日】2019-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】キラン・ベニューゴパール
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ホ・リュ
(72)【発明者】
【氏名】マケシュ・プラヴィン・ジョン・ウィルソン
(72)【発明者】
【氏名】タオ・ルオ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA11
5K067BB04
5K067BB21
5K067DD25
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE04
5K067EE10
5K067EE24
5K067FF16
5K067KK02
(57)【要約】
本開示の態様は、ワイヤレス通信ネットワークに関し、より詳細には、セル回復技法に関する。1つの例示的な方法は、一般に、ユーザ機器(UE)において、セカンダリセルを介して少なくとも1つのパイロット信号を受信するステップと、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージを受信するステップと、少なくとも1つのパイロット信号に基づいて、好ましいビームを判定するステップと、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信するステップと、セカンダリセルを介して、かつ好ましいビームを介して、データを通信するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ機器(UE)において、セカンダリセルを介して少なくとも1つのパイロット信号を受信するステップと、
プライマリセルを介して、前記セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージを受信するステップと、
前記少なくとも1つのパイロット信号に基づいて、前記好ましいビームを判定するステップと、
前記プライマリセルを介して、前記少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信するステップと、
前記セカンダリセルを介して、かつ前記好ましいビームを介して、データを通信するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのパイロット信号が複数のビームに関連付けられ、前記好ましいビームが、前記UEにおいて最高品質で受信される前記複数のビームのうちの1つに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1つまたは複数のチャネル測定が前記セカンダリセルに対して実行されることになるかどうかを検出するステップと、
前記プライマリセルを介して、前記検出に基づいて、前記1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになるという指示を送信するステップであって、前記好ましいビームの前記報告をトリガする前記第1のメッセージが、前記プライマリセルへの前記指示の前記送信の後、受信される、送信するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになるという前記指示の送信から開始してプリセットされた時間窓中に前記第1のメッセージを監視するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになるかどうかの前記検出が、前記セカンダリセルに対するビーム障害を検出するステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のメッセージを符号化するために使用されるスクランブリングシーケンスが、前記少なくとも1つの好ましいビームを報告するように前記UEに示す、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のメッセージが復号される探索空間が、前記少なくとも1つの好ましいビームを報告するように前記UEに示す、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のメッセージが、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のメッセージが、前記少なくとも1つの好ましいビームを報告するように前記UEに示す、1つまたは複数のビットを有するダウンリンク制御情報(DCI)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
送信構成状態のアクティブ化を確認する第2のメッセージを前記プライマリセルから受信するステップであって、前記データが、前記送信構成状態に従って前記好ましいビームを介して通信される、受信するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記プライマリセルを介して受信される前記第2のメッセージが、前記セカンダリセルに関連するセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)でスクランブルされたPDCCHを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のメッセージが、前記プライマリセルの制御リソースセットを介して受信される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のメッセージの受信から開始してプリセットされた時間窓中に前記第2のメッセージを監視するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のメッセージが、前記送信構成状態の前記確認を示す媒体アクセス制御(MAC)-制御要素(CE)を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記データが、前記MAC-CEが受信された後、前記送信構成状態に従って前記セカンダリセルを介して通信される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記MAC-CEの受信から開始してプリセットされた時間窓またはプリセットされた数のスロットの後、データ通信のための前記送信構成状態をアクティブ化するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ワイヤレス通信のための方法であって、
プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をユーザ機器(UE)によってトリガする第1のメッセージを送信するステップと、
前記プライマリセルを介して、前記少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を前記UEから受信するステップと、
前記UEとの前記セカンダリセルを介した通信のための前記好ましいビームに従って、送信構成状態を構成するステップと
を含む、方法。
【請求項18】
前記プライマリセルを介して、1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになるという指示を前記UEから受信するステップであって、前記好ましいビームの前記報告をトリガする前記第1のメッセージが、前記指示の前記受信に応じて送信される、受信するステップ
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記送信構成状態を構成するステップが、前記プライマリセルを介して、前記送信構成状態のアクティブ化を確認する第2のメッセージを送信するステップであって、前記第2のメッセージが、前記第1のメッセージの送信から開始してプリセットされた時間窓中に送信される、送信するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のメッセージが、前記1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになるという指示の受信から開始してプリセットされた時間窓中に送信される、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のメッセージを符号化するために使用されるスクランブリングシーケンスが、前記少なくとも1つの好ましいビームを報告するように前記UEに示す、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のメッセージが符号化される探索空間が、前記少なくとも1つの好ましいビームを報告するように前記UEに示す、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のメッセージが、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のメッセージが、前記少なくとも1つの好ましいビームを報告するように前記UEに示す、1つまたは複数のビットを有するダウンリンク制御情報(DCI)を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記送信構成状態を構成するステップが、前記プライマリセルを介して、前記送信構成状態のアクティブ化を確認する第2のメッセージを送信するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
前記プライマリセルを介して送信された前記第2のメッセージが、前記セカンダリセルに関連するセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)でスクランブルされたPDCCHを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第2のメッセージが、前記プライマリセルの制御リソースセットを介して送信される、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記第2のメッセージが、前記送信構成状態の前記確認を示す媒体アクセス制御(MAC)-制御要素(CE)を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
ワイヤレス通信のための装置であって、
トランシーバであって、
ユーザ機器(UE)において、セカンダリセルを介して少なくとも1つのパイロット信号を受信し、
プライマリセルを介して、前記セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージを受信する
ように構成されたトランシーバと、
前記トランシーバに結合され、前記少なくとも1つのパイロット信号に基づいて、前記好ましいビームを判定するように構成された、プロセッサと
を含み、前記トランシーバが、
前記プライマリセルを介して、前記少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信し、
前記セカンダリセルを介して、かつ前記好ましいビームを介して、データを通信する
ようにさらに構成される、装置。
【請求項30】
ワイヤレス通信のための装置であって、
トランシーバであって、
プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームについてのユーザ機器(UE)による報告をトリガする第1のメッセージを送信し、
前記プライマリセルを介して、前記少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を前記UEから受信する
ように構成されたトランシーバと、
前記トランシーバに結合され、前記UEとの前記セカンダリセルを介した通信のための前記好ましいビームに従って、送信構成状態を構成するように構成された、プロセッサと
を含む、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年1月3日に出願した米国仮特許出願第62/787,937号の利益および優先権を主張する、2019年12月26日に出願した米国特許出願第16/727,678号の優先権を主張し、それらの出願の全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【0002】
本開示の態様は、ワイヤレス通信ネットワークに関し、より詳細には、セル回復技法に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、テレフォニー、ビデオ、データ、メッセージング、放送などの様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。これらのワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力など)を共有することによって、複数のユーザとの通信をサポートすることができる多元接続技術を採用することができる。そのような多元接続システムの例は、いくつか例を挙げると第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)システム、LTEアドバンスト(LTE-A)システム、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システムを含む。
【0004】
いくつかの例では、ワイヤレス多元接続通信システムは、ユーザ機器(UE)としても知られている複数の通信デバイスのための通信を各々が同時にサポートすることができる、いくつかの基地局(BS)を含み得る。LTEネットワークまたはLTE-Aネットワークでは、1つまたは複数の基地局のセットがeNodeB(eNB)として定義されてもよい。他の例では(たとえば、次世代ネットワーク、ニューラジオ(NR)ネットワーク、または5Gネットワークでは)、ワイヤレス多元接続通信システムは、いくつかの中央ユニット(CU)(たとえば、中央ノード(CN)、アクセスノードコントローラ(ANC)など)と通信しているいくつかの分散ユニット(DU)(たとえば、エッジユニット(EU)、エッジノード(EN)、ラジオヘッド(RH)、スマートラジオヘッド(SRH)、送信受信点(TRP)など)を含んでもよく、CUと通信する1つまたは複数のDUのセットは、アクセスノード(たとえば、BS、5G NB、次世代NodeB(gNBまたはgNodeB)、送受信点(TRP)などと呼ばれることがある)を定義してもよい。BSまたはDUは、(たとえば、BSまたはDUからUEへの送信のための)ダウンリンクチャネル上で、および(たとえば、UEからBSまたはDUへの送信のための)アップリンクチャネル上で、UEのセットと通信し得る。
【0005】
これらの多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。NR(たとえば、ニューラジオまたは5G無線アクセス)は、新しい電気通信規格の一例である。NRは、3GPPによって公表されたLTEモバイル規格の拡張のセットである。NRは、スペクトル効率を改善し、コストを下げ、サービスを改善し、新たなスペクトルを利用し、ダウンリンク(DL)上およびアップリンク(UL)上でサイクリックプレフィックス(CP:cyclic prefix)とともにOFDMAを使用する他のオープン規格とより良く統合することによって、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをより良くサポートするように設計されている。これらの目的で、NRは、ビームフォーミング、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術、およびキャリアアグリゲーションをサポートする。
【0006】
しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増大し続けるにつれて、NR技術およびLTE技術におけるさらなる改善が必要である。好ましくは、これらの改善は、他の多元接続技術、およびこれらの技術を採用する電気通信規格に適用可能であるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のシステム、方法、およびデバイスはそれぞれ、いくつかの態様を有し、それらのうちの単一の態様だけが、その望ましい属性を担うわけではない。以下の特許請求の範囲によって表される本開示の範囲を限定することなく、いくつかの特徴についてここで簡潔に論じる。この議論を考察した後、詳細には「発明を実施するための形態」と題するセクションを読んだ後、本開示の特徴が、ワイヤレスネットワーク内のアクセスポイントと局との間の通信の改善を含む利点をどのようにもたらすかが理解されよう。
【0008】
いくつかの態様は、ワイヤレス通信のための方法によるワイヤレス通信のための方法を提供する。この方法は、一般に、ユーザ機器(UE)において、セカンダリセルを介して少なくとも1つのパイロット信号を受信するステップと、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージを受信するステップと、少なくとも1つのパイロット信号に基づいて、好ましいビームを判定するステップと、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信するステップと、セカンダリセルを介して、かつ好ましいビームを介して、データを受信するステップとを含む。
【0009】
いくつかの態様は、ワイヤレス通信のための方法によるワイヤレス通信のための方法を提供する。この方法は、一般に、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームについてのUEによる報告をトリガする第1のメッセージを送信するステップと、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告をUEから受信するステップと、UEに対するセカンダリセルを介したデータ通信のための好ましいビームに従って、送信構成状態を構成するステップとを含む。
【0010】
いくつかの態様は、ワイヤレス通信のための装置を提供する。この方法は、一般に、UEにおいて、セカンダリセルを介して少なくとも1つのパイロット信号を受信し、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージを受信するように構成されたトランシーバと、トランシーバに結合され、少なくとも1つのパイロット信号に基づいて、好ましいビームを判定するように構成された、プロセッサとを含み、トランシーバは、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信し、セカンダリセルを介して、かつ好ましいビームを介して、データを通信するようにさらに構成される。
【0011】
いくつかの態様は、ワイヤレス通信のための装置を提供する。この装置は、一般に、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームについてのUEによる報告をトリガする第1のメッセージを送信し、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告をUEから受信するように構成されたトランシーバと、トランシーバに結合され、UEとのセカンダリセルを介した通信のための好ましいビームに従って、送信構成状態を構成するように構成された、プロセッサとを含む。
【0012】
いくつかの態様は、ワイヤレス通信のための装置を提供する。この装置は、一般に、UEにおいて、セカンダリセルを介して少なくとも1つのパイロット信号を受信するための手段と、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージを受信するための手段と、少なくとも1つのパイロット信号に基づいて、好ましいビームを判定するための手段と、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信するための手段と、セカンダリセルを介して、かつ好ましいビームを介して、データを通信するための手段とを含む。
【0013】
いくつかの態様は、ワイヤレス通信のための装置を提供する。この装置は、一般に、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームについてのUEによる報告をトリガする第1のメッセージを送信するための手段と、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告をUEから受信するための手段と、UEとのセカンダリセルを介した通信のための好ましいビームに従って、送信構成状態を構成するための手段とを含む。
【0014】
いくつかの態様は、命令を記憶したコンピュータ可読媒体であって、これらの命令が、装置に、UEにおいて、セカンダリセルを介して少なくとも1つのパイロット信号を受信させ、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージを受信させ、少なくとも1つのパイロット信号に基づいて、好ましいビームを判定させ、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信させ、セカンダリセルを介して、かつ好ましいビームを介して、データを通信させる、コンピュータ可読媒体を対象とする。
【0015】
いくつかの態様は、命令を記憶したコンピュータ可読媒体であって、これらの命令が、装置に、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームについてのUEによる報告をトリガする第1のメッセージを送信させ、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告をUEから受信させ、UEとのセカンダリセルを介した通信のための好ましいビームに従って、送信構成状態を構成させる、コンピュータ可読媒体を対象とする。
【0016】
上記の目的および関係する目的の達成のために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の態様のうちのいくつかの例示的な特徴を詳細に示す。しかしながら、これらの特徴は、様々な態様の原理が採用され得る様々な方法のうちのほんのいくつかを示すものである。
【0017】
本開示の上記の特徴が詳細に理解できるように、図面にその一部が示される態様を参照することによって、上記で概略的に説明した内容についてより具体的な説明を行う場合がある。しかしながら、この説明は他の等しく効果的な態様に通じ得るので、添付の図面は、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本開示のいくつかの態様による、例示的な電気通信システムを概念的に示すブロック図である。
【
図2】本開示のいくつかの態様による、分散型無線アクセスネットワーク(RAN)の例示的な論理アーキテクチャを示すブロック図である。
【
図3】本開示のいくつかの態様による、分散型RANの例示的な物理アーキテクチャを示す図である。
【
図4】本開示のいくつかの態様による、例示的な基地局(BS)およびユーザ機器(UE)の設計を概念的に示すブロック図である。
【
図5】本開示のいくつかの態様による、通信プロトコルスタックを実装するための例を示す図である。
【
図6】本開示のいくつかの態様による、ニューラジオ(NR)システムのためのフレームフォーマットの一例を示す図である。
【
図7】本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のためのUEによる例示的な動作を示す流れ図である。
【
図8】本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のためのBSによる例示的な動作を示す流れ図である。
【
図9】本開示のいくつかの態様による、ビーム回復動作を示すタイミング図である。
【
図10】本開示の態様による、本明細書で開示する技法のための動作を実行するように構成された様々な構成要素を含み得る通信デバイスを示す図である。
【
図11】本開示の態様による、本明細書で開示する技法のための動作を実行するように構成された様々な構成要素を含み得る通信デバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
理解を促すために、可能な場合、図面に共通する同一要素を指すために、同一の参照番号が使用されている。特定の具陳なしに、一態様で開示する要素が他の態様に関して有利に利用される場合があると考えられる。
【0020】
本開示の態様は、プライマリセルを介したセカンダリセル回復のための装置、方法、処理システム、およびコンピュータ可読媒体を提供する。たとえば、セカンダリセルは、ユーザ機器(UE)に対するダウンリンク(DL)送信のためだけに構成され得る。したがって、ビーム障害の際に、セル回復はプライマリセルを介して実行され得る。たとえば、UEは、セカンダリセルのビーム障害を検出するために障害検出リソースを監視し、検出の際に、プライマリセルを介して指示を基地局に送ることができる。プライマリセルは、その場合、セカンダリセルに対するビームフォーミング動作を構成し得る。たとえば、基地局は、セカンダリセルを介した通信のための好ましいビームの報告をUEに要求し得る。UEは、プライマリセルを介して好ましいビームを示す報告を基地局に送信し得、その後に、UEへのDL通信のためのセカンダリセルのアクティブ化および再構成が続く。
【0021】
以下の説明は例を提供するものであり、特許請求の範囲に記載された範囲、適用可能性、または例を限定するものではない。本開示の範囲から逸脱することなく、説明する要素の機能および構成に変更が加えられてもよい。様々な例は、必要に応じて、様々な手順または構成要素を省略、置換、または追加してもよい。たとえば、説明する方法は、説明する順序とは異なる順序で実行されることがあり、様々なステップが追加、省略、または組み合わされることがある。また、いくつかの例に関して説明する特徴は、いくつかの他の例において組み合わされることがある。たとえば、本明細書に記載の任意の数の態様を使用して、装置が実装されてもよく、または方法が実践されてもよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載した本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるそのような装置または方法を包含するものとする。本明細書で開示する本開示のいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化され得ることを理解されたい。「例示的」という語は、本明細書では「一例、事例、または例示としての働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」と説明される任意の態様は、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0022】
本明細書で説明する技法は、LTE、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAおよび他のネットワークなどの様々なワイヤレス通信技術に使用することができる。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装することがある。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))およびCDMAの他の変形態を含む。cdma2000は、IS-2000規格、IS-95規格、およびIS-856規格を対象とする。TDMAネットワークはモバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、NR(たとえば、5G RA)、発展型UTRA(E-UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash-OFDMAなどの無線技術を実装してもよい。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。
【0023】
ニューラジオ(NR)は、5G技術フォーラム(5GTF)とともに開発中の新しいワイヤレス通信技術である。3GPPロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスト(LTE-A)は、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A、およびGSM(登録商標)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と称する組織からの文書に記載されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する組織からの文書に記載されている。本明細書で説明する技法は、上述のワイヤレスネットワークおよび無線技術、ならびに他のワイヤレスネットワークおよび無線技術のために使用され得る。明快のために、一般的に3Gおよび/または4Gワイヤレス技術に関連付けられた用語を使用して態様について本明細書で説明することがあるが、本開示の態様は、NR技術を含めて、5G以降のものなどの他の世代ベースの通信システムにおいて適用され得る。
【0024】
ニューラジオ(NR)アクセス(たとえば、5G技術)は、広帯域幅(たとえば、80MHz以上)をターゲットにする拡張型モバイルブロードバンド(eMBB)、高いキャリア周波数(たとえば、25GHz以上)をターゲットにするミリメートル波(mmW)、非後方互換性MTC技法をターゲットにするマッシブマシンタイプ通信MTC(mMTC)、および/または超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)をターゲットにするミッションクリティカルなど、様々なワイヤレス通信サービスをサポートし得る。これらのサービスは、レイテンシ要件および信頼性要件を含み得る。これらのサービスは、それぞれのサービス品質(QoS)要件を満たすために、異なる送信時間間隔(TTI)をも有し得る。加えて、これらのサービスは、同じサブフレームにおいて共存し得る。
【0025】
例示的なワイヤレス通信システム
図1は、本開示の態様が実行され得る例示的なワイヤレス通信ネットワーク100を示す。たとえば、ワイヤレス通信ネットワーク100は、ニューラジオ(NR)または5Gネットワークであり得る。
図1に示すように、ワイヤレス通信ネットワーク100内のセル102a内のユーザ機器(UE)120など、UEは、ワイヤレス通信ネットワーク100内の基地局(BS)110aなど、サービングBSと通信する。UE120は、BS110aに対するアップリンク送信のための複数の送信構成(たとえば、アンテナアレイ/パネルおよび/またはビーム)で構成され得る。いくつかの態様では、BS110aは、セカンダリセルを介したUE120へのダウンリンク(DL)送信を構成し得る。たとえば、セカンダリセルは、ユーザ機器(UE)に対するダウンリンク(DL)送信のためだけに構成され得る。したがって、ビーム障害の際に、セル回復は、SCell回復モジュールを使用してプライマリセルを介して実行され得る。たとえば、UEは、セカンダリセルのビーム障害を検出するために障害検出リソースを監視し、検出の際に、プライマリセルを介して指示を基地局に送ることができる。プライマリセルは、その場合、セカンダリセルに対するビームフォーミング動作を構成し得る。たとえば、基地局は、プライマリセルを介した通信のための好ましいビームの報告を要求し得る。UEは、
図1に示すように、ビームフォーミングトレーニングモジュールを介してセカンダリセルを介して通信するための好ましいビームを判定し得る。UEは、プライマリセルを介して好ましいビームを示す報告を基地局に送信し得、その後に、UEへのDL通信のためのセカンダリセルのアクティブ化および再構成が続く。
【0026】
図1に示すように、ワイヤレス通信ネットワーク100は、いくつかの基地局(BS)110と他のネットワークエンティティとを含み得る。BSは、ユーザ機器(UE)と通信する局であり得る。各BS110は、特定の地理的領域に通信有効範囲を提供し得る。3GPPでは、「セル」という用語は、この用語が使用される状況に応じて、このカバレージエリアにサービスしているノードB(NB)および/またはNBサブシステムのカバレージエリアを指すことがある。NRシステムでは、「セル」および次世代NodeB(gNBまたはgNodeB)、NR BS、5G NB、アクセスポイント(AP)、または送信受信ポイント(TRP)という用語は交換可能であり得る。いくつかの例では、セルは、必ずしも静止しているとは限らないことがあり、セルの地理的エリアは、モバイルBSのロケーションに従って移動し得る。いくつかの例では、基地局は、任意の好適なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、ワイヤレス接続、仮想ネットワークなど、様々なタイプのバックホールインターフェースを通して、ワイヤレス通信ネットワーク100内で互いに、および/または1つまたは複数の他の基地局もしくはネットワークノード(図示せず)に相互接続され得る。
【0027】
一般に、任意の数のワイヤレスネットワークが、所与の地理的エリアにおいて展開される場合がある。各ワイヤレスネットワークは、特定の無線アクセス技術(RAT)をサポートしてもよく、1つまたは複数の周波数で動作してもよい。RATは、無線技術、エアインターフェースなどと呼ばれることもある。周波数は、キャリア、サブキャリア、周波数チャネル、トーン、サブバンドなどと呼ばれることもある。各周波数は、異なるRATのワイヤレスネットワーク間の干渉を回避するために、所与の地理的領域において単一のRATをサポートしてもよい。場合によっては、NRまたは5G RATネットワークが展開され得る。
【0028】
BSは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または他のタイプのセルのための通信カバレージを提供し得る。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にしてもよい。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にしてもよい。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連を有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスを可能にしてもよい。マクロセルのためのBSは、マクロBSと呼ばれることがある。ピコセルのためのBSは、ピコBSと呼ばれることがある。また、フェムトセルのためのBSは、フェムトBSまたはホームBSと呼ばれることがある。
図1に示す例では、BS110a、110b、および110cは、それぞれ、マクロセル102a、102b、および102cに関するマクロBSであってもよい。BS110xは、ピコセル102xのためのピコBSであり得る。BS110yおよび110zは、それぞれ、フェムトセル102yおよび102zのためのフェムトBSであり得る。BSは1つまたは複数(たとえば、3つ)のセルをサポートしてもよい。
【0029】
ワイヤレス通信ネットワーク100はまた、中継局を含み得る。中継局は、アップストリーム局(たとえば、BSまたはUE)からデータおよび/または他の情報の送信を受信し、ダウンストリーム局(たとえば、UEまたはBS)にデータおよび/または他の情報の送信を送る局である。また、中継局は、他のUEのための送信を中継するUEであってもよい。
図1に示す例では、中継局110rは、BS110aとUE120rとの間の通信を容易にするために、BS110aおよびUE120rと通信してもよい。中継局はまた、リレーBS、リレーなどとも呼ばれることもある。
【0030】
ワイヤレス通信ネットワーク100は、異なるタイプのBS、たとえば、マクロBS、ピコBS、フェムトBS、リレーなどを含む異種ネットワークとすることができる。これらの異なるタイプのBSは、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、およびワイヤレス通信ネットワーク100中の干渉に対する異なる影響を有してもよい。たとえば、マクロBSは高い送信電力レベル(たとえば、20ワット)を有することがあり、一方で、ピコBS、フェムトBS、およびリレーはより低い送信電力レベル(たとえば、1ワット)を有することがある。
【0031】
ワイヤレス通信ネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートすることができる。同期動作の場合、BSは、同様のフレームタイミングを有することができ、異なるBSからの送信は、時間的にほぼ整合させることができる。非同期動作の場合、BSは、異なるフレームタイミングを有する場合があり、異なるBSからの送信は、時間的に整合していない場合がある。本明細書で説明する技法は、同期動作と非同期動作の両方に使用されてもよい。
【0032】
ネットワークコントローラ130は、BSのセットに結合し、これらのBSのための調整および制御を実現してもよい。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してBS110と通信し得る。BS110はまた、(たとえば、直接的または間接的に)ワイヤレスバックホールまたはワイヤラインバックホールを介して互いに通信し得る。
【0033】
UE120(たとえば、120x、120yなど)は、ワイヤレス通信ネットワーク100の全体にわたって分散されてよく、各UEは静止であってよく、またはモバイルであってもよい。UEは、移動局、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局、カスタマ構内設備(CPE:Customer Premises Equipment)、セルラーフォン、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレットコンピュータ、カメラ、ゲームデバイス、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、アプライアンス、医療デバイスまたは医療機器、生体センサー/デバイス、スマートウォッチ、スマート衣料、スマートグラス、スマートリストバンド、スマートジュエリー(たとえば、スマートリング、スマートブレスレットなど)などのウェアラブルデバイス、娯楽デバイス(たとえば、音楽デバイス、ビデオデバイス、衛星無線など)、車両コンポーネントもしくは車両センサー、スマートメータ/センサー、工業生産機器、全地球測位システムデバイス、またはワイヤレス媒体またはワイヤード媒体を介して通信するように構成された任意の他の好適なデバイスと呼ばれる場合もある。一部のUEは、マシンタイプ通信(MTC)デバイスまたは発展型MTC(eMTC)デバイスと見なされる場合がある。MTC UEおよびeMTC UEは、BS、別のデバイス(たとえば、遠隔デバイス)、または何らかの他のエンティティと通信することができる、たとえば、ロボット、ドローン、遠隔デバイス、センサー、メータ、モニタ、ロケーションタグなどを含む。ワイヤレスノードは、たとえば、ワイヤード通信リンクまたはワイヤレス通信リンクを介して、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための接続性、またはネットワークへの接続性を提供し得る。一部のUEは、モノのインターネット(IoT)デバイスと見なされ得、モノのインターネット(IoT)デバイスは、狭帯域IoT(NB-IoT)デバイスであり得る。
【0034】
特定のワイヤレスネットワーク(たとえば、LTE)は、ダウンリンク上で直交周波数分割多重化(OFDM)を利用し、かつアップリンク上でシングルキャリア周波数分割多重化(SC-FDM)を利用する。OFDMおよびSC-FDMは、システム帯域幅を、一般に、トーン、ビンなどとも呼ばれる、複数の(K個の)直交サブキャリアに区分する。各サブキャリアは、データによって変調されてもよい。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数ドメインにおいて、SC-FDMでは時間ドメインにおいて送られる。隣接するサブキャリア同士の間の間隔は固定される場合があり、サブキャリアの総数(K)は、システム帯域幅に依存する場合がある。たとえば、サブキャリアの間隔は15kHzであってもよく、最小のリソース割振り(「リソースブロック」(RB)と呼ばれる)は12個のサブキャリア(または180kHz)であってもよい。結果的に、公称の高速フーリエ変換(FFT)サイズは、1.25、2.5、5、10、または20メガヘルツ(MHz)のシステム帯域幅に対して、128、256、512、1024、または2048にそれぞれ等しい場合がある。システム帯域幅はまた、サブバンドに区分されてもよい。たとえば、サブバンドは、1.8MHz(すなわち、6個のリソースブロック)をカバーすることができ、1.25、2.5、5、10、または20MHzのシステム帯域幅に対して、それぞれ、1、2、4、8、または16個のサブバンドが存在し得る。
【0035】
本明細書で説明する例の態様はLTE技術に関連し得るが、本開示の態様は、NRなど、他のワイヤレス通信システムに適用可能であり得る。NRは、アップリンクおよびダウンリンク上でCPを用いてOFDMを利用することができ、TDDを使用して半二重動作に対するサポートを含み得る。ビームフォーミングがサポートされ得、ビーム方向が動的に構成され得る。プリコーディングを用いたMIMO送信もサポートされ得る。DLにおけるMIMO構成は、最高で8個のストリームおよびUEごとに最高で2個のストリームを用いたマルチレイヤDL送信で最高で8個の送信アンテナをサポートし得る。UEごとに最高で2個のストリームを用いたマルチレイヤ送信がサポートされ得る。最高で8個のサービングセルを用いて複数のセルのアグリゲーションがサポートされ得る。
【0036】
いくつかの例では、エアインターフェースに対するアクセスがスケジュールされ得る。スケジューリングエンティティ(たとえば、BS)は、いくつかのまたはすべてのデバイスおよびそのサービスエリアまたはセル内の機器の間の通信のためにリソースを割り振る。スケジューリングエンティティは、1つまたは複数の従属エンティティのためのリソースのスケジューリング、割当て、再構成、および解放を担い得る。すなわち、スケジュールされた通信のために、従属エンティティは、スケジューリングエンティティによって割り振られるリソースを利用する。基地局は、スケジューリングエンティティとして機能し得る唯一のエンティティではない。いくつかの例では、あるUEは、スケジューリングエンティティとして機能することができ、1つまたは複数の従属エンティティ(たとえば、1つまたは複数の他のUE)のためのリソースをスケジュールすることができ、その他のUEは、ワイヤレス通信のためにあるUEによってスケジュールされたリソースを利用することができる。いくつかの例では、UEは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク内、および/またはメッシュネットワーク内で、スケジューリングエンティティとして機能し得る。メッシュネットワーク例では、UEは、スケジューリングエンティティと通信することに加えて、互いに直接通信し得る。
【0037】
図1では、両側に矢印がある実線は、UEとサービングBSとの間の所望の送信を示し、BSは、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でUEにサービスするように指定されたeNBである。両側に矢印がある細い破線は、UEとBSとの間の干渉送信を示す。
【0038】
図2は、
図1に示したワイヤレス通信ネットワーク100内で実装され得る分散無線アクセスネットワーク(RAN)200の例示的な論理アーキテクチャを示す。5Gアクセスノード206は、アクセスノードコントローラ(ANC)202を含み得る。ANC202は分散RAN200の中央ユニット(CU)であってよい。次世代コアネットワーク(NG-CN)204に対するバックホールインターフェースはANC202において終結し得る。隣接の次世代アクセスノード(NG-AN)210に対するバックホールインターフェースはANC202において終結し得る。ANC202は、1つまたは複数のTRP208(たとえば、セル、BS、gNBなど)を含むことができる。
【0039】
TRP208は、分散ユニット(DU)であり得る。TRP208は、単一のANC(たとえば、ANC202)に接続されてよく、または2つ以上のANC(図示せず)に接続されてもよい。たとえば、RAN共有、ラジオアズアサービス(RaaS:radio as a service)などの無線、およびサービス固有のAND展開の場合、TRP208は2つ以上のANCに接続され得る。TRP208はそれぞれ、1つまたは複数のアンテナポートを含んでもよい。TRP208は、個々に(たとえば、動的選択)または一緒に(たとえば、ジョイント送信)UEに対するトラフィックをサービスするように構成され得る。
【0040】
分散RAN200の論理アーキテクチャは、異なる展開タイプにわたるフロントホールソリューションをサポートし得る。たとえば、論理アーキテクチャは、送信ネットワーク容量(たとえば、帯域幅、レイテンシ、および/またはジッタ)に基づき得る。
【0041】
分散RAN200の論理アーキテクチャは、機能および/または構成要素をLTEと共有し得る。たとえば、次世代アクセスノード(NG-AN)210は、NRとの二重接続性をサポートすることができ、LTEおよびNRに対する共通フロントホールを共有し得る。
【0042】
分散RAN200の論理アーキテクチャは、ANC202を介して、TRP208同士の間の、たとえば、TRP内の、かつ/またはTRPにわたる協働を可能にし得る。TRP間インターフェースは使用されなくてよい。
【0043】
論理機能は、分散RAN200の論理アーキテクチャ内で動的に分散され得る。
図5を参照してより詳細に説明するように、無線リソース制御(RRC)レイヤ、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、および物理(PHY)レイヤは、DU(たとえば、TRP208)またはCU(たとえば、ANC202)に適応可能に位置し得る。
【0044】
図3は、本開示のいくつかの態様による、分散RAN300の1つの例示的な物理アーキテクチャを示す。集中型コアネットワークユニット(C-CU)302は、コアネットワーク機能をホストし得る。C-CU302は、中央に展開され得る。C-CU302機能は、ピーク容量を処理するために、(たとえば、アドバンストワイヤレスサービス(AWS)に)オフロードされ得る。
【0045】
集中型RANユニット(C-RU)304は、1つまたは複数のANC機能をホストし得る。オプションで、C-RU304は、コアネットワーク機能をローカルにホストし得る。C-RU304は、分散型展開を有し得る。C-RU304は、ネットワークエッジに近くてもよい。
【0046】
DU306は、1つまたは複数のTRP(エッジノード(EN)、エッジユニット(EU)、無線ヘッド(RH)、スマート無線ヘッド(SRH)など)をホストし得る。DUは、無線周波数(RF)機能を備えたネットワークのエッジに位置し得る。
【0047】
図4は、本開示の態様を実装するために使用され得る、(
図1に示すような)BS110およびUE120の例示的な構成要素を示す。たとえば、UE120のアンテナ452、プロセッサ466、458、464、および/もしくはコントローラ/プロセッサ480、ならびに/またはBS110のアンテナ434、プロセッサ420、430、438、および/もしくはコントローラ/プロセッサ440は、本明細書で説明する様々な技法および方法を実行するために使用され得る。
【0048】
BS110において、送信プロセッサ420は、データソース412からデータを受信し、コントローラ/プロセッサ440から制御情報を受信することができる。制御情報は、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)、物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、グループ共通PDCCH(GC PDCCH)などに関する場合がある。データは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)などに関する場合がある。プロセッサ420は、データおよび制御情報を処理(たとえば、符号化およびシンボルマッピング)して、それぞれ、データシンボルおよび制御シンボルを取得することができる。プロセッサ420はまた、たとえば、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、およびセル固有基準信号(CRS)に関する基準シンボルを生成してもよい。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ430は、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、および/または基準シンボルに対する空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行することができ、変調器(MOD)432a~432tに出力シンボルストリームを提供することができる。各変調器は、(たとえば、OFDMなどのための)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得することができる。各変調器432は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)し、ダウンリンク信号を取得してもよい。変調器432a~432tからのダウンリンク信号は、それぞれ、アンテナ434a~434tを介して送信されてもよい。
【0049】
UE120において、アンテナ452a~452rは、基地局110からダウンリンク信号を受信してもよく、受信信号を、それぞれトランシーバ内の復調器(DEMOD)454a~454rに提供してもよい。各復調器454は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)し、入力サンプルを取得することができる。各復調器は、(たとえば、OFDMなどのための)入力サンプルをさらに処理して、受信シンボルを取得することができる。MIMO検出器456は、すべての復調器454a~454rから受信シンボルを取得し、適用可能な場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供することができる。受信プロセッサ458は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)し、UE120のための復号されたデータをデータシンク460に提供し、復号制御情報をコントローラ/プロセッサ480に提供することができる。
【0050】
アップリンク上では、UE120において、送信プロセッサ464が、データソース462からの(たとえば、物理アップリンク共用チャネル(PUSCH)のための)データと、コントローラ/プロセッサ480からの(たとえば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のための)制御情報とを受信し、処理することができる。送信プロセッサ464はまた、基準信号のための(たとえば、サウンディング基準信号(SRS)のための)基準シンボルを生成することができる。送信プロセッサ464からのシンボルは、適用可能な場合、TX MIMOプロセッサ466によってプリコーディングされ、(たとえば、SC-FDM用などに)トランシーバ内の復調器454a~454rによってさらに処理され、基地局110に送信され得る。
図4に示すように、送信プロセッサ464は、プライマリセルを介したセカンダリセルのセル回復を実行し得るビームトレーニングモジュールを有する。BS110において、UE120からのアップリンク信号は、アンテナ434によって受信され、変調器432によって処理され、適用可能な場合、MIMO検出器436によって検出され、受信プロセッサ438によってさらに処理されて、UE120によって送られた復号されたデータおよび制御情報を取得することができる。受信プロセッサ438は、復号データをデータシンク439に供給し、復号制御情報をコントローラ/プロセッサ440に供給することができる。
【0051】
コントローラ/プロセッサ440および480は、それぞれBS110およびUE120における動作を指示し得る。プロセッサ440ならびに/またはBS110における他のプロセッサおよびモジュールは、本明細書で説明する技法のためのプロセスを実行するか、またはプロセスの実行を指示することができる。たとえば、
図4に示すように、プロセッサ440は、本明細書でより詳細に説明するように、UEへのDL通信のためにセカンダリセルの回復を支援し得るセカンダリセル回復モジュールを有する。メモリ442および482は、それぞれ、BS110およびUE120に関するデータおよびプログラムコードを記憶することができる。スケジューラ444は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジュールし得る。
【0052】
図5は、本開示の態様による、通信プロトコルスタックを実装するための例を示す
図500を示す。示された通信プロトコルスタックは、5Gシステム(たとえば、アップリンクベースのモビリティをサポートするシステム)など、ワイヤレス通信システム内で動作するデバイスによって実装され得る。
図500は、RRCレイヤ510、PDCPレイヤ515、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530を含む、通信プロトコルスタックを示す。様々な例では、プロトコルスタックのレイヤは、ソフトウェアの個別のモジュール、プロセッサもしくはASICの部分、通信リンクによって接続された非コロケートデバイスの部分、またはそれらの様々な組合せとして実装され得る。コロケート実装形態および非コロケート実装形態は、たとえば、ネットワークアクセスデバイス(たとえば、AN、CU、および/またはDU)またはUEのためのプロトコルスタックの中で使用されてよい。
【0053】
第1のオプション505-aは、プロトコルスタックの実装が集中ネットワークアクセスデバイス(たとえば、
図2のANC202)と分散ネットワークアクセスデバイス(たとえば、
図2のDU208)との間で分割される、プロトコルスタックの分割実装形態を示す。第1のオプション505-aでは、RRCレイヤ510およびPDCPレイヤ515は、中央ユニットによって実装されてよく、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530は、DUによって実装されてよい。様々な例では、CUおよびDUは、コロケートされてよく、またはコロケートされなくてもよい。第1のオプション505-aは、マクロセル配置、マイクロセル配置、またはピコセル配置において有用であり得る。
【0054】
第2のオプション505-bは、プロトコルスタックが単一のネットワークアクセスデバイスの中で実装される、プロトコルスタックの統合実装形態を示す。第2のオプションでは、RRCレイヤ510、PDCPレイヤ515、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530は各々、ANによって実装され得る。第2のオプション505-bは、たとえば、フェムトセル配置において有用であり得る。
【0055】
ネットワークアクセスデバイスがプロトコルスタックの一部を実装するのかまたはプロトコルスタックの全部を実装するのかにかかわらず、UEは、505-cに示すような全プロトコルスタック(たとえば、RRCレイヤ510、PDCPレイヤ515、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530)を実装してよい。
【0056】
LTEでは、基本送信時間間隔(TTI)またはパケット持続時間は1msサブフレームである。NRでは、サブフレームは依然として1msであるが、基本TTIはスロットと呼ばれる。サブフレームは、サブキャリア間隔に応じて、可変数のスロット(たとえば、1、2、4、8、16、...個のスロット)を含む。NR RBは、12個の連続する周波数サブキャリアである。NRは、15kHzのベースサブキャリア間隔をサポートすることができ、ベースサブキャリア間隔、たとえば、30kHz、60kHz、120kHz、240kHzなどに関して他のサブキャリア間隔が定義されてもよい。シンボルおよびスロット長は、サブキャリア間隔に対応する。CP長もやはりサブキャリア間隔に依存する。
【0057】
図6は、NRのためのフレームフォーマット600の一例を示す図である。ダウンリンクおよびアップリンクの各々に対する送信タイムラインは、無線フレームの単位に区分されてもよい。各無線フレームは、所定の持続時間(たとえば、10ms)を有してもよく、0~9というインデックスを有する、各々が1msの10個のサブフレームに区分されてもよい。各サブフレームは、サブキャリア間隔に応じて、可変数のスロットを含み得る。各スロットは、サブキャリア間隔に応じて、可変数のシンボル期間(たとえば、7個から14個のシンボル)を含み得る。各スロット内のシンボル期間は、インデックスを割り当てられ得る。サブスロット構造と呼ばれることがあるミニスロットは、1スロット(たとえば、2、3または4個のシンボル)よりも短い持続時間を有する送信時間間隔を指す。
【0058】
スロット内の各シンボルは、データ送信のためのリンク方向(たとえば、DL、UL、またはフレキシブル)を示し得、各サブフレームに関するリンク方向を動的に切り替えることができる。リンク方向は、スロットフォーマットに基づき得る。各スロットは、DL/ULデータならびにDL/UL制御情報を含み得る。
【0059】
NRにおいて、同期信号(SS)ブロックが送信される。SSブロックは、PSS、SSS、および2個のシンボルPBCHを含む。SSブロックは、
図6に示すように、シンボル0~3など、固定スロットロケーション内で送信され得る。PSSおよびSSSは、セル探索およびセル捕捉のためにUEによって使用されてもよい。PSSは、ハーフフレームタイミングを提供することができ、SSは、CP長およびフレームタイミングを提供することができる。PSSおよびSSSは、セル識別情報を提供し得る。PBCHは、ダウンリンクシステム帯域幅、無線フレーム内のタイミング情報、SSバーストセット周期性、システムフレーム番号など、何らかの基本システム情報を搬送する。SSブロックは、ビーム掃引をサポートするために、SSバーストに編成され得る。残存最小システム情報(RMSI:remaining minimum system information)、システム情報ブロック(SIB)、他のシステム情報(OSI)など、さらなるシステム情報が、いくつかのサブフレーム内で物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上で送信され得る。SSブロックは、たとえば、mmWに対して最高で64個の異なるビーム方向で、最高で64回送信され得る。最高で64回のSSブロック送信は、SSバーストセットと呼ばれる。SSバーストセット内のSSブロックは、同じ周波数領域内で送信され、異なるSSバーストセット内のSSブロックは異なる周波数ロケーションで送信され得る。
【0060】
いくつかの状況では、2つ以上の下位エンティティ(たとえば、UE)はサイドリンク信号を使用して互いと通信することができる。そのようサイドリンク通信の現実世界の適用例は、公共安全、近接サービス、UE-ネットワーク中継、車両間(V2V)通信、あらゆるモノのインターネット(IoE)通信、IoT通信、ミッションクリティカルなメッシュ、および/または様々な他の好適な適用例を含み得る。一般に、サイドリンク信号は、スケジューリングおよび/または制御のためにスケジューリングエンティティが利用され得るにもかかわらず、スケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)を通じてその通信を中継せずに、ある下位エンティティ(たとえば、UE1)から別の下位エンティティ(たとえば、UE2)に通信される信号を指す場合がある。いくつかの例では、サイドリンク信号は、(一般に、無認可スペクトルを使用するワイヤレスローカルエリアネットワークとは異なり)認可スペクトルを使用して通信され得る。
【0061】
UEは、リソースの専用セットを使用してパイロットを送信することに関連する構成(たとえば、無線リソース制御(RRC)専用状態など)、またはリソースの共通セットを使用してパイロットを送信することに関連する構成(たとえば、RRC共通状態など)を含む、様々な無線リソース構成において動作することが可能である。RRC専用状態において動作するとき、UEは、パイロット信号をネットワークに送信するために、リソースの専用セットを選択し得る。RRC共通状態において動作するとき、UEは、パイロット信号をネットワークに送信するために、リソースの共通セットを選択し得る。いずれの場合も、UEによって送信されるパイロット信号は、ANもしくはDU、またはそれらの部分などの、1つまたは複数のネットワークアクセスデバイスによって受信され得る。各受信ネットワークアクセスデバイスは、リソースの共通セット上で送信されるパイロット信号を受信および測定するとともに、ネットワークアクセスデバイスがUEのためのネットワークアクセスデバイスの監視セットのメンバーであるUEに割り振られたリソースの専用セット上で送信されるパイロット信号も受信および測定するように構成され得る。受信ネットワークアクセスデバイスのうちの1つもしくは複数、または受信ネットワークアクセスデバイスがパイロット信号の測定値を送信する先のCUは、UE用のサービングセルを識別するために、またはUEのうちの1つもしくは複数のためのサービングセルの変更を開始するために、測定値を使用し得る。
【0062】
セカンダリセル(SCell)に対する例示的な回復機構
第5世代(5G)ワイヤレス技術に関するなど、いくつかのシステムにおいて、プライマリセル(PCell)(たとえば、周波数範囲1(FR1))およびセカンダリセル(SCell)は、ユーザ機器(UE)と通信するために使用され得る。ダウンリンク(DL)に依存するトラフィックを用いるシナリオなど、場合によっては、SCellは、順方向リンク(DL)のみを有し得る。本開示のいくつかの態様は、ビーム対応仮説を有するSCell(周波数範囲2(FR2))にも適用可能である。たとえば、本明細書で説明する態様は、DLに対して使用される受信ビームがアップリンク(UL)に対するビームと同じであると仮定され得るビーム相反性に対して使用され得る。したがって、好ましいDLビームの判定の際に、DLビームはUL通信のためにも使用され得る。
【0063】
レイテンシを低減するために、DLビームはリンク使用に先立ってアクティブであり得る。したがって、ビーム障害回復手順は、UEにおいてDLビームを監視し、ビーム障害を検出する際に、基地局(BS)(たとえば、gNB)サイドにおいて送信構成インジケータ(TCI)再構成を可能にするように定義され得る。たとえば、BSは、SCellに対するチャネル測定を(たとえば、CSI-RSを介して)トリガし得る。
【0064】
チャネル測定は、BSがSCell DLをスケジュールしなければならないとき、またはビーム障害の際に、トリガされ得る。UEは、次いで、PCellを介して上位n個のビームインデックスおよび基準信号受信電力(RSRP)を報告し、nは、1以上の整数である。たとえば、UEは、媒体アクセス制御(MAC)-制御要素(CE)、または物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を介して、ビームインデックスを報告し得る。UE報告に基づいて、BSは、セカンダリセルを介した通信のためのビームを判定し得る。
【0065】
図7は、本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のための例示的な動作700を示す流れ図である。動作700は、UE120などのUEによって実行され得る。
【0066】
動作700は、1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、
図4のコントローラ/プロセッサ480)上で実行され(executed)、実行される(run)ソフトウェア構成要素として実装され得る。さらに、動作700におけるUEによる信号の送信および受信は、たとえば、1つまたは複数のアンテナ(たとえば、
図4のアンテナ452)によって可能にされ得る。いくつかの態様では、UEによる信号の送信および/または受信は、信号を取得および/または出力する1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、コントローラ/プロセッサ480)のバスインターフェースを介して実装され得る。
【0067】
動作700は、ブロック702において、UEにおいて、セカンダリセルを介して少なくとも1つのパイロット信号を受信し、ブロック704において、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージを受信することによって開始する。たとえば、ブロック704aにおいて、UEは、レイヤ1(たとえば、物理(PHY)レイヤ) L1イベントを検出し得る。L1イベントは、一般に、現在アクティブなビームよりも良いビームへの切替えが保証されることを示唆する任意のイベントを指す。たとえば、L1測定は、たとえば、現在アクティブなビームに関連する劣化信号品質を示すL1イベントをもたらす基準信号(RS)測定を含み得る。L1イベントは、L1レイヤに報告され得、より良いビームへの切替えが保証されることを示唆する。たとえば、UEは、セカンダリセルに対するビーム障害を検出することによって、1つまたは複数のチャネル測定がセカンダリセルに対して実行されることになるかどうかを検出し得る。ブロック704bにおいて、UEは、プライマリセルを介して、L1イベントの検出の指示を送信し得る。この場合、少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージは、L1イベントの指示の送信の後に受信され得る。
【0068】
ブロック706において、UEは、少なくとも1つのパイロット信号に基づいて、好ましいビームを判定し、ブロック708において、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信する。好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージは、プライマリセルへの指示の送信の前に受信され得る。ブロック710において、データは、セカンダリセルおよび好ましいビームを介して通信され得る。いくつかの態様では、好ましいビームを判定することは、UEにおいて最高品質で受信される複数のビームのうちの1つのビームを判定することを含む。
【0069】
図8は、本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信のための例示的な動作800を示す流れ図である。動作800は、基地局110などの基地局(たとえば、gNB)によって実行され得る。
【0070】
動作800は、1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、
図4のコントローラ/プロセッサ440)上で実行され(executed)、実行される(run)ソフトウェア構成要素として実装され得る。さらに、動作800におけるBSによる信号の送信および受信は、たとえば、1つまたは複数のアンテナ(たとえば、
図4のアンテナ434)によって可能にされ得る。いくつかの態様では、BSによる信号の送信および/または受信は、信号を取得および/もしくは出力する1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、コントローラ/プロセッサ440)のバスインターフェースを介して実装され得る。
【0071】
動作800は、ブロック802において、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームについてのUEによる報告をトリガする第1のメッセージを送信し、ブロック804において、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告をUEから受信することによって開始する。いくつかの態様では、動作800は、ブロック802aにおいて、プライマリセルを介して、L1イベントが検出されている(たとえば、1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになる)という指示をUEから受信するステップを含んでもよい。この場合、好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージは、L1イベントの指示の受信に応じて送信される。ブロック806において、基地局は、UEとのセカンダリセルを介したデータ通信のための好ましいビームに従って、送信構成状態を構成する。
【0072】
図9は、本開示のいくつかの態様による、セカンダリセル回復のための例示的な動作900を示すタイミング図である。示すように、UE120はSCell924に対するDLビームフォーミングおよび送信構成インジケータ(TCI)状態アクティブ化のためにPCell922の支援を活用し得る。たとえば、ブロック902において、UE120は、ビーム障害を検出するために、SCell924を介してDLに対してBSによって構成された障害検出リソースを監視する。ビーム障害(または、いずれかのL1イベント)の検出の際に、UE120は、PCell922を介して、ビーム障害を示すメッセージ904(たとえば、ビーム障害回復要求(BFRQ))をBSに送ることができる。BSは、ビーム障害指示を受信する際に、L1報告を要求し得る。たとえば、BSは、示すように、L1報告を要求するPDCCHトリガメッセージ906をUE120に送ることができる。UE120は、次いで、SCell924と通信するための好ましいビームを示すL1報告908を送る。たとえば、好ましいビームは、SCell924を介して送信されるパイロット信号に基づいて選択され得る。パイロット信号は、SCell924を介して周期的に、またはPDCCHトリガメッセージが送信された後、送信され得る。BSは、次いで、SCell TCI状態のアクティブ化/再構成を確認するメッセージ910をUE120に送ることができる。ブロック912において、SCell924に対するDLチャネルが回復され、SCell924を介したUEへのDLデータ通信を可能にする。
【0073】
本開示のいくつかの態様は、PDCCHトリガ、ならびに候補ビーム要求およびアクティブ化確認メッセージを区別するための技法を提供する。たとえば、UE120からの候補ビームをSCell924に要求するPDCCHトリガメッセージ906をスクランブルするために、一意のシーケンスが使用され得る。したがって、UE120がPDCCHトリガメッセージ906を復号するために使用するシーケンスは、PDCCHが、SCellに対する好ましいビームを示すL1報告の報告をトリガしていることをUE120に示す。いくつかの態様では、UEは、プリセットされた時間窓中にPDCCHトリガメッセージ906を監視し得る。いくつかの態様では、PDCCHトリガメッセージ906が、BSによって符号化され、UE120によって復号される探索空間は、PDCCHがL1報告の報告をトリガしていることをUEに示す。
【0074】
いくつかの態様では、PDCCHトリガメッセージ906内のダウンリンク制御情報(DCI)内の1つまたは複数のビットは、PDCCHトリガメッセージ906がSCellに対して好ましいビームの報告を要求していることを示し得る。PDCCHトリガメッセージ906を送信した後、BSは、PCellを介してUEからSCell L1報告を受信するのを待つ。
【0075】
いくつかの態様では、新しいTCI状態のアクティブ化を確認するメッセージ910は、SCell924の識別子(または、SCellに関連する任意のプリセットされたシーケンス)でスクランブルされたセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)にアドレス指定されたPCell PDCCHを介して送られ得る。いくつかの態様では、UE120は、メッセージ906の受信から開始して、プリセットされた時間窓中にメッセージ910を監視し得る。場合によっては、ビーム回復制御リソースセット(CORSET)(たとえば、一意のまたは別個のCORSET)は、メッセージ910の通信のためにPCell922に割り当てられ得る。メッセージ910は、TCI状態アクティブ化の確認がSCell924に対することを示すためのPCell922内の一意のMAC-CEフォーマットを有するMAC-CEであってよい。
【0076】
図10は、
図7に示した動作など、本明細書で開示する技法のための動作を実行するように構成された(たとえば、ミーンズプラスファンクション構成要素に対応する)様々な構成要素を含み得る通信デバイス1000を示す。通信デバイス1000は、トランシーバ1008に結合された処理システム1002を含む。トランシーバ1008は、たとえば、異なる送信構成を用いてアップリンク送信を送信するために、本明細書で説明するような様々な信号などの、通信デバイス1000のための信号を、アンテナ1010を介して送信および受信するように構成される。処理システム1002は、通信デバイス1000によって受信および/または送信されることになる信号の処理を含めて、通信デバイス1000用の処理機能を実行するように構成され得る。
【0077】
処理システム1002は、バス1006を介してコンピュータ可読媒体/メモリ1012に結合されたプロセッサ1004を含む。いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体/メモリ1012は、プロセッサ1004によって実行されると、
図7に示す動作、またはビーム回復のために本明細書で論じる様々な技法を実行するための他の動作を、プロセッサ1004に実行させる命令(たとえば、コンピュータ実行可能コード)を記憶するように構成される。いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体/メモリ1012は、少なくとも1つのパイロット信号を受信するためのコード1015、少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガするメッセージを受信するためのコード1017、好ましいビームを判定するためのコード1019、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信するためのコード1021、およびデータを通信するためのコード1023を記憶する。いくつかの態様では、プロセッサ1004は、コンピュータ可読媒体/メモリ1012内に記憶されたコードを実装するように構成された回路を有する。プロセッサ1004は、少なくとも1つのパイロット信号を受信するための回路1014、少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガするメッセージを受信するための回路1016、好ましいビームを判定するための回路1018、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信するための回路1020、およびデータを通信するための回路1022を含む。
【0078】
図11は、
図8に示した動作など、本明細書で開示する技法のための動作を実行するように構成された(たとえば、ミーンズプラスファンクション構成要素に対応する)様々な構成要素を含み得る通信デバイス1100を示す。通信デバイス1100は、トランシーバ1108に結合された処理システム1102を含む。トランシーバ1108は、たとえば、アップリンク送信を受信するために、本明細書で説明するような様々な信号などの、通信デバイス1100のための信号を、アンテナ1110を介して送信および受信するように構成される。処理システム1102は、アップリンク送信のための干渉制御など、通信デバイス1100によって受信および/または送信されることになる信号の処理を含めて、通信デバイス1100用の処理機能を実行するように構成され得る。
【0079】
処理システム1102は、バス1106を介してコンピュータ可読媒体/メモリ1112に結合されたプロセッサ1104を含む。いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体/メモリ1112は、プロセッサ1104によって実行されると、
図8に示した動作、またはアップリンク送信のための干渉制御のために本明細書で説明する様々な技法を実行するための他の動作をプロセッサ1104に実行させる命令(たとえば、コンピュータ実行可能コード)を記憶するように構成される。いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体/メモリ1112は、少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガするメッセージを送信するためのコード1114、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を受信するためのコード1116、および送信構成状態を構成するためのコード1118を記憶する。いくつかの態様では、プロセッサ1104は、コンピュータ可読媒体/メモリ1112内に記憶されたコードを実装するように構成された回路を有する。プロセッサ1104は、少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガするメッセージを送信するための回路1115、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を受信するための回路1117、および送信構成状態を構成するための回路1119を含む。
【0080】
例示的な態様
第1の態様では、ワイヤレス通信のための方法は、ユーザ機器(UE)において、セカンダリセルを介して少なくとも1つのパイロット信号を受信するステップと、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージを受信するステップと、少なくとも1つのパイロット信号に基づいて、好ましいビームを判定するステップと、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告を送信するステップと、セカンダリセルを介して、かつ好ましいビームを介して、データを通信するステップとを含む。
【0081】
第2の態様では、第1の態様と組み合わせて、少なくとも1つのパイロット信号は複数のビームに関連付けられ、好ましいビームは、UEにおいて最高品質で受信される複数のビームのうちの1つに対応する。
【0082】
第3の態様では、第1の態様および第2の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、この方法は、1つまたは複数のチャネル測定がセカンダリセルに対して実行されることになるかどうかを検出するステップと、プライマリセルを介して、検出に基づいて、1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになるという指示を送信するステップであって、好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージが、プライマリセルへの指示の送信の後、受信される、送信するステップとを含んでもよい。
【0083】
第4の態様では、第3の態様、および第1および第2の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、この方法は、1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになるという指示の送信から開始してプリセットされた時間窓中に第1のメッセージを監視するステップを含んでもよい。
【0084】
第5の態様では、第3の態様、および第1および第2の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになるかどうかの検出は、セカンダリセルに対するビーム障害を検出するステップを含む。
【0085】
第6の態様では、第1から第5の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、第1のメッセージを符号化するために使用されるスクランブリングシーケンスは、少なくとも1つの好ましいビームを報告するようにUEに示す。
【0086】
第7の態様では、第1から第6の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、第1のメッセージが復号される探索空間は、少なくとも1つの好ましいビームを報告するようにUEに示す。
【0087】
第8の態様では、第1から第7の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、第1のメッセージは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含む。
【0088】
第9の態様では、第1から第8の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、第1のメッセージは、少なくとも1つの好ましいビームを報告するようにUEに示す、1つまたは複数のビットを有するダウンリンク制御情報(DCI)を含む。
【0089】
第10の態様では、第1から第9の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、この方法は、送信構成状態のアクティブ化を確認する第2のメッセージをプライマリセルから受信するステップであって、データが、送信構成状態に従って好ましいビームを介して通信される、受信するステップを含んでもよい。
【0090】
第11の態様では、第10の態様、および第1から第9の態様のうちの1つまたはと組み合わせて、プライマリセルを介して受信される第2のメッセージは、セカンダリセルに関連するセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)でスクランブルされたPDCCHを含む。
【0091】
第12の態様では、第10の態様、および第1から第9の態様のうちの1つまたはと組み合わせて、第2のメッセージは、プライマリセルの制御リソースセットを介して受信される。
【0092】
第13の態様では、第10の態様、および第1から第9の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、この方法は、第1のメッセージの受信から開始してプリセットされた時間窓中に第2のメッセージを監視するステップを含んでもよい。
【0093】
第14の態様では、第10の態様、および第1から第9の態様のうちの1つまたはと組み合わせて、第2のメッセージは、送信構成状態の確認を示す媒体アクセス制御(MAC)-制御要素(CE)を含む。
【0094】
第15の態様では、第14の態様、および第1から第9の態様のうちの1つまたはと組み合わせて、データは、MAC-CEが受信された後、送信構成状態に従ってセカンダリセルを介して通信される。
【0095】
第16の態様では、第15の態様、および第1から第9の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、この方法は、MAC-CEの受信から開始してプリセットされた時間窓またはプリセットされた数のスロットの後、データ通信のための送信構成状態をアクティブ化するステップを含んでもよい。
【0096】
第17の態様では、ワイヤレス通信のための方法は、プライマリセルを介して、セカンダリセルを介した通信のための少なくとも1つの好ましいビームの報告をユーザ機器(UE)によってトリガする第1のメッセージを送信するステップと、プライマリセルを介して、少なくとも1つの好ましいビームを示す報告をUEから受信するステップと、UEとのセカンダリセルを介した通信のための好ましいビームに従って、送信構成状態を構成するステップとを含む。
【0097】
第18の態様では、第17の態様と組み合わせて、この方法は、プライマリセルを介して、1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになるという指示をUEから受信するステップであって、好ましいビームの報告をトリガする第1のメッセージが、指示の受信に応じて送信される、受信するステップを含んでもよい。
【0098】
第19の態様では、第17から第18の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、送信構成状態を構成するステップは、プライマリセルを介して、送信構成状態のアクティブ化を確認する第2のメッセージを送信するステップであって、第2のメッセージが、第1のメッセージの送信から開始してプリセットされた時間窓中に送信される、送信するステップを含む。
【0099】
第20の態様では、第17から第19の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、第1のメッセージは、1つまたは複数のチャネル測定が実行されることになるという指示の受信から開始してプリセットされた時間窓中に送信される。
【0100】
第21の態様では、第17から第20の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、第1のメッセージを符号化するために使用されるスクランブリングシーケンスは、少なくとも1つの好ましいビームを報告するようにUEに示す。
【0101】
第22の態様では、第17から第21の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、第1のメッセージが符号化される探索空間は、少なくとも1つの好ましいビームを報告するようにUEに示す。
【0102】
第23の態様では、第17から第22の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、第1のメッセージは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含む。
【0103】
第24の態様では、第17から第23の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、第1のメッセージは、少なくとも1つの好ましいビームを報告するようにUEに示す、1つまたは複数のビットを有するダウンリンク制御情報(DCI)を含む。
【0104】
第25の態様では、第17から第24の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、送信構成状態を構成するステップは、プライマリセルを介して、送信構成状態のアクティブ化を確認する第2のメッセージを送信するステップを含む。
【0105】
第26の態様では、第25の態様、および第17から第24の態様のうちの1つまたはと組み合わせて、プライマリセルを介して送信された第2のメッセージは、セカンダリセルに関連するセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)でスクランブルされたPDCCHを含む。
【0106】
第27の態様では、第25の態様、および第17から第24の態様のうちの1つまたはと組み合わせて、第2のメッセージは、プライマリセルの制御リソースセットを介して送信される。
【0107】
第28の態様では、第25の態様、および第17から第24の態様のうちの1つまたはと組み合わせて、第2のメッセージは、送信構成状態の確認を示す媒体アクセス制御(MAC)-制御要素(CE)を含む。
【0108】
本明細書で開示した方法は、方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。方法ステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく互いに入れ替えられてもよい。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく修正されてもよい。さらに、破線を用いて流れ図において示す動作は、随意の特徴を示す。
【0109】
本明細書で使用する項目の列挙「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素による任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、または、a、b、およびcの任意の他の順序)をカバーすることが意図される。
【0110】
本明細書で使用する「判定すること」という用語は、幅広い様々なアクションを包含する。たとえば、「判定すること」は、算出すること、計算すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造においてルックアップすること)、確認することなどを含んでもよい。また、「判定する」は、受信する(たとえば、情報を受信する)、アクセスする(たとえば、メモリ内のデータにアクセスする)などを含み得る。また、「判定する」は、解決する、選択する、選出する、確立するなどを含み得る。
【0111】
前述の説明は、いかなる当業者も、本明細書で説明した様々な態様を実践することが可能になるように提供される。これらの態様の様々な修正は、当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は、他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示す態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲の文言と一致する全範囲が与えられるべきであり、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」ではなく、むしろ「1つまたは複数の」を意味するものとする。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は1つまたは複数を指す。当業者に知られているか、または後で知られることになる、本開示全体にわたって説明した様々な態様の要素のすべての構造的および機能的等価物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されるものとする。さらに、本明細書で開示したものはいずれも、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に列挙されているか否かにかかわらず、公に捧げられることを意図するものではない。請求項のいかなる要素も、「のための手段」という句を使用して要素が明示的に列挙されていない限り、または方法クレームの場合、「のためのステップ」という句を使用して要素が列挙されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定の下で解釈されるべきではない。
【0112】
上述の方法の様々な動作は、対応する機能を実行することができる任意の好適な手段によって実行されてもよい。この手段は、限定はしないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、様々なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素および/またはモジュールを含んでもよい。概して、図に示した動作がある場合、それらの動作は、同様の番号を付された対応する同等のミーンズプラスファンクション構成要素を有してもよい。
【0113】
本開示に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア構成要素、または、本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってよいが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPおよびマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装することもできる。
【0114】
ハードウェアとして実装される場合、例示的なハードウェア構成は、ワイヤレスノード内の処理システムを備えてもよい。処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装されてもよい。バスは、処理システムの特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含んでもよい。バスは、プロセッサ、機械可読媒体、およびバスインターフェースを含む、様々な回路を互いにリンクさせる場合がある。バスインターフェースは、バスを介して、とりわけ、処理システムにネットワークアダプタを接続するために使用されてもよい。ネットワークアダプタは、PHYレイヤの信号処理機能を実装するために使用されてもよい。ユーザ端末120(
図1参照)の場合、ユーザインターフェース(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)もバスに接続され得る。バスは、タイミングソース、周辺装置、電圧調整器、電力管理回路などの様々な他の回路をリンクさせることもできるが、これらの回路は当技術分野でよく知られており、したがって、これ以上は説明しない。プロセッサは、1つまたは複数の汎用および/または専用プロセッサを用いて実装されてもよい。例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、およびソフトウェアを実行することができる他の回路がある。当業者は、特定の用途とシステム全体に課せられた全体的な設計制約とに応じて処理システムに関する上述の機能を最も適切に実装するにはどうすべきかを認識するであろう。
【0115】
ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはその他の名称で呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、データ、またはそれらの任意の組合せを意味するように広く解釈されるものである。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの伝達を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。プロセッサは、機械可読記憶媒体に記憶されたソフトウェアモジュールの実行を含む、バスおよび一般的な処理を管理することを担い得る。コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサがその記憶媒体から情報を読み取ることができ、かつその記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合されてもよい。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体であってもよい。例として、機械可読媒体は、送信線路、データによって変調された搬送波、および/またはワイヤレスノードとは別個の命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、これらはすべて、バスインターフェースを介してプロセッサによってアクセスされる場合がある。代替としてまたは追加として、機械可読媒体またはその任意の部分は、キャッシュおよび/または汎用レジスタファイルと同様にプロセッサに統合されてよい。機械可読記憶媒体の例としては、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読取り専用メモリ)、PROM(プログラマブル読取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、EEPROM(電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、もしくは他の任意の好適な記憶媒体、またはそれらの任意の組合せを含めてもよい。機械可読媒体はコンピュータプログラム製品内で具現化されてもよい。
【0116】
ソフトウェアモジュールは、単一の命令または多くの命令を備えてよく、いくつかの異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラム間で、また複数の記憶媒体にわたって、分散されてもよい。コンピュータ可読媒体は、いくつかのソフトウェアモジュールを含んでもよい。ソフトウェアモジュールは、プロセッサなどの装置によって実行されると、処理システムに様々な機能を実行させる命令を含む。ソフトウェアモジュールは、送信モジュールと受信モジュールとを含んでもよい。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶デバイス内に存在しても、または複数の記憶デバイスにわたって分散されてもよい。例として、トリガイベントが発生したときに、ソフトウェアモジュールは、ハードドライブからRAMにロードされてもよい。ソフトウェアモジュールの実行中、プロセッサは、アクセス速度を高めるために、命令のうちのいくつかをキャッシュにロードしてもよい。1つまたは複数のキャッシュラインが、次いで、プロセッサによって実行されるように汎用レジスタファイルの中にロードされてよい。以下でソフトウェアモジュールの機能に言及する場合、そのような機能は、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行するときにプロセッサによって実装されることが理解されよう。
【0117】
また、あらゆる接続が、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線(IR)、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は媒体の定義に含まれる。本明細書において使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常はデータを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザを用いてデータを光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を備えてもよい。加えて、他の態様の場合、コンピュータ可読媒体は、一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を備えてもよい。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0118】
したがって、いくつかの態様は、本明細書で提示した動作を実行するためのコンピュータプログラム製品を含んでもよい。たとえば、そのようなコンピュータプログラム製品は、本明細書で説明した動作を実行するように1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令が記憶された(および/または符号化された)コンピュータ可読媒体を含んでもよい。たとえば、本明細書で説明し、
図7および
図8に示した動作を実行するための命令。
【0119】
さらに、本明細書で説明した方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合にユーザ端末および/または基地局によってダウンロードおよび/または他の方法で取得され得ることを理解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明した方法を実行するための手段の転送を容易にするためにサーバに結合することができる。あるいは、本明細書で説明した様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が、記憶手段をデバイスに結合または提供する際に様々な方法を取得できるように、記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理記憶媒体)を介して提供され得る。さらに、本明細書で説明した方法および技法をデバイスに提供するための任意の他の適切な技法が利用され得る。
【0120】
特許請求の範囲が上記で示した厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、上記で説明した方法および装置の構成、動作、および詳細において、様々な修正、変更、および変形が加えられてもよい。
【符号の説明】
【0121】
100 ワイヤレス通信ネットワーク
102a マクロセル
102b マクロセル
102c マクロセル
102x ピコセル
102y フェムトセル
102z フェムトセル
110 BS、基地局(BS)
110a BS
110b BS
110c BS
110r 中継局
110x BS
110y BS
110z BS
120 UE、ユーザ機器(UE)、ユーザ端末
120r UE
120x UE
120y UE
130 ネットワークコントローラ
200 分散RAN
202 アクセスノードコントローラ(ANC)、ANC
204 次世代コアネットワーク(NG-CN)
206 5Gアクセスノード(AN)
208 TRP、DU
210 次世代アクセスノード(NG-AN)
300 分散RAN
302 集中型コアネットワークユニット(C-CU)
304 集中型RANユニット(C-RU)
306 DU
412 データソース
420 送信プロセッサ、プロセッサ
430 TX MIMOプロセッサ、送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ
432 変調器
432a~432t 復調器/変調器
434 アンテナ
434a~434t アンテナ
436 MIMO検出器
438 受信プロセッサ、プロセッサ
439 データシンク
440 コントローラ/プロセッサ
442 メモリ
444 スケジューラ
452a~452r アンテナ
454 復調器
454a~454r 復調器/変調器(DEMOD)
456 MIMO検出器
458 受信プロセッサ、プロセッサ
460 データシンク
462 データソース
464 送信プロセッサ、プロセッサ
466 TX MIMOプロセッサ、プロセッサ
480 コントローラ/プロセッサ
482 メモリ
500 図
505-a 第1のオプション
505-b 第2のオプション
510 RRCレイヤ
515 PDCPレイヤ
520 RLCレイヤ
525 MACレイヤ
530 PHYレイヤ
600 フレームフォーマット
700 動作
800 動作
900 動作
904 メッセージ
906 メッセージ、PDCCHトリガメッセージ
908 L1報告
910 メッセージ
922 PCell
924 SCell
1000 通信デバイス
1002 処理システム
1004 プロセッサ
1006 バス
1008 トランシーバ
1010 アンテナ
1012 コンピュータ可読媒体/メモリ
1015 コード
1017 コード
1019 コード
1021 コード
1023 コード
1014 回路
1016 回路
1018 回路
1020 回路
1022 回路
1100 通信デバイス
1102 処理システム
1104 プロセッサ
1108 トランシーバ
1110 アンテナ
1112 コンピュータ可読媒体/メモリ
1114 コード
1115 回路
1116 コード
1117 回路
1118 コード
1119 回路
【国際調査報告】