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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-02
(54)【発明の名称】持ち運び可能な食器洗浄機
(51)【国際特許分類】
   A47L 15/42 20060101AFI20220222BHJP
【FI】
A47L15/42 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021539063
(86)(22)【出願日】2019-12-30
(85)【翻訳文提出日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 US2019068903
(87)【国際公開番号】W WO2020142411
(87)【国際公開日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】62/787,979
(32)【優先日】2019-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519005417
【氏名又は名称】ヒートワークス・テクノロジーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】キャラハン,ジェレマイア・エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヴィッツコフスキー,マイケル・ジェイ.
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082BD01
3B082BD02
(57)【要約】
食器洗浄機は、洗浄チャンバ(20)、および洗浄チャンバの方に下方に向く非平坦の表面(214、214”)を含む上壁(204)を有するハウジング(10)を備える。表面は、下に向きかつ、異なる水平方向(H1、H2;HX、HY、HP、HQ)に向く部分(216、218;226、228)を有する。洗浄チャンバ内に取り付けられるノズル(402)は、洗浄チャンバ内に液体を上向きに噴射する。表面部分は、より均一な洗浄作用を実現するように、上向きに噴射された水を水平方向に再分配する。持ち運び可能な食器洗浄機は、ハウジングの洗浄チャンバの下に取り付けられる真水リザーバ(422)と使用済み水リザーバ(430)とを有することができる。使用済み水リザーバは、ハウジングに取り外し可能に取り付けることができ、使用者は、使用済み水リザーバを取り外すことによって使用済みの洗浄水を除去することができる。持ち運び可能な食器洗浄機は、シンクから離れた場所で使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を有する洗浄チャンバを画定し、前記内部空間の方に向く下向き面を有し、前記下向き面が、下に向きかつ第1の水平方向に向く複数の第1の表面部分と、下に向きかつ前記第1の水平方向とは異なる第2の水平方向に向く複数の第2の表面部分とを含むハウジングと、
前記洗浄チャンバ内に配置され、前記洗浄チャンバ内に洗浄液を上向きに噴射するように構成された1つまたは複数のノズルと
を備える食器洗浄機。
【請求項2】
前記ハウジングが、協働して前記洗浄チャンバを画定する上部分と基部とを備え、前記上部分が上壁を含み、前記上壁が前記下向き面を画定する、請求項1に記載の食器洗浄機。
【請求項3】
前記上部分が側壁を含み、前記側壁が後面パネルと、少なくとも1つの側面パネルと、前面パネルとを含む、請求項2に記載の食器洗浄機。
【請求項4】
前記後面パネルと、前記少なくとも1つの側面パネルと、前記前面パネルとが前記基部に固定され、前記前面パネルが、前記洗浄チャンバの開口部を覆う閉位置と、前記開口部を覆わない開位置との間で移動可能である、請求項3に記載の食器洗浄機。
【請求項5】
前記上部分が前記基部から完全に分離可能である、請求項2に記載の食器洗浄機。
【請求項6】
前記下向き面が複数の非平坦特徴部を有し、前記非平坦特徴部のそれぞれが前記第1の表面部分のうちの1つおよび前記第2の表面部分のうちの1つを画定する、請求項1に記載の食器洗浄機。
【請求項7】
前記第1および前記第2の表面部分が、互いに散らばって点在している、請求項6に記載の食器洗浄機。
【請求項8】
前記第1および第2の表面部分が、波状パターンを形成するように交互の順序に配置される、請求項7に記載の食器洗浄機。
【請求項9】
前記第1および第2の表面部分を画定する前記非平坦特徴部が、前記第1および第2の水平方向を横切る水平方向に延在する細長い隆起部を含む、請求項8に記載の食器洗浄機。
【請求項10】
前記食器洗浄機は持ち運び可能な食器洗浄機である、請求項1に記載の食器洗浄機。
【請求項11】
新液リザーバと、1つまたは複数のノズルに新液を供給することができるように、前記新液リザーバと前記1つまたは複数のノズルとの間に連結される入口を有するポンプとをさらに備える、請求項10に記載の食器洗浄機。
【請求項12】
前記洗浄チャンバと連通する使用済み液リザーバをさらに備え、前記新液リザーバと、前記ポンプと、前記使用済み液リザーバとが前記ハウジングの前記基部内に配置される、請求項11に記載の食器洗浄機。
【請求項13】
洗浄チャンバを画定するハウジングを備える食器洗浄機であって、前記ハウジングが、前記洗浄チャンバの方に向く非平坦面を有し、前記非平坦面が、第1および第2の水平方向にそれぞれ向く第1および第2の表面部分を画定する複数の非平坦特徴部を有し、前記第1および第2の表面部分が、互いに散らばって点在する、食器洗浄機。
【請求項14】
前記非平坦面の方に洗浄液を向けるように構成された1つまたは複数のノズルをさらに備える、請求項13に記載の食器洗浄機。
【請求項15】
(a)床を有する洗浄コンパートメントおよび前記床の下の機械スペースを部分的に画定する基部を含み、前記床が1つまたは複数の排出口を有するハウジングと、
(b)前記床から前記機械スペースへと下方に延在し前記排出口のうちの1つを通して前記洗浄コンパートメントと連通する作動サンプと、
(c)前記作動サンプと連通する入口および前記洗浄コンパートメントと連通する出口を有するポンプと、
(d)前記機械スペースに配置された真水リザーバと、前記真水リザーバと前記ポンプの前記入口との間の連通を制御する真水弁と、
(e)前記機械スペースに配置され、かつ、前記排出口のうちの1つを通して前記洗浄チャンバと連通する、前記真水リザーバとは別個の使用済み水リザーバと、前記洗浄チャンバと前記使用済み水リザーバとの間の連通を制御する使用済み水弁と
を備える持ち運び可能な食器洗浄機。
【請求項16】
前記真水リザーバが前記ハウジングに恒久的に取り付けられ、前記使用済み水リザーバが前記ハウジングから取り外し可能である、請求項15に記載の食器洗浄機。
【請求項17】
前記使用済み水リザーバが、前記使用済み弁に連結するように適合された入口と、前記ハウジングから前記使用済み水リザーバを取り外すと前記入口を封鎖するように構成されたクロージャとを含む、請求項16に記載の食器洗浄機。
【請求項18】
前記ハウジングの前記床が、互いに別個の少なくとも2つの排出口を有し、前記作動サンプが前記排出口のうちの第1の排出口を通して前記洗浄コンパートメントと連通し、前記使用済み水リザーバが前記排出口のうちの第2の排出口を通して前記洗浄コンパートメントと連通する、請求項15に記載の食器洗浄機。
【請求項19】
前記ハウジングが前記作動サンプとは別個のコレクタサンプを含み、前記コレクタサンプが前記床から下方に延在し、前記排出口のうちの前記第2の排出口を通して前記洗浄チャンバと連通し、前記使用済み水リザーバが前記使用済み水弁を通して前記コレクタサンプと連通し、したがって前記使用済み水リザーバは前記使用済み水弁と前記コレクタサンプを通して前記洗浄チャンバと連通する、請求項18に記載の食器洗浄機。
【請求項20】
前記使用済み水リザーバおよび使用済み水弁が、前記コレクタサンプの使用済み水ポートを通して前記コレクタサンプと連通し、前記ポンプ入口が、前記作動サンプの作動ポートを通して前記作動サンプと連通し、前記使用済み水ポートが、前記作動ポートより高いレベルに配置される、請求項19に記載の食器洗浄機。
【請求項21】
前記作動サンプからの水が前記洗浄チャンバを通って前記使用済み水サンプへと排出されるように、前記使用済み水弁を開いた状態で前記ポンプを作動させて水を前記作動サンプから上方へ圧送することによって前記作動サンプから水を排出するように動作する制御システムをさらに備える、請求項20に記載の食器洗浄機。
【請求項22】
前記真水リザーバの下側部分が、前記真水弁および前記ポンプ入口と連通する、請求項15に記載の食器洗浄機。
【請求項23】
前記使用済み水リザーバの内部容積の少なくとも一部が、前記ポンプ入口のレベルより上のレベルに配置される、請求項15に記載の食器洗浄機。
【請求項24】
前記使用済み水リザーバの内部容積の少なくとも一部が、前記真水リザーバの内部容積の最下部のレベルより下のレベルに配置される、請求項15に記載の食器洗浄機。
【請求項25】
前記使用済み水リザーバの少なくとも一部が、前記真水リザーバより下に配置される、請求項24に記載の食器洗浄機。
【請求項26】
前記使用済み水リザーバが前記使用済み水弁および前記作動サンプを通して前記洗浄チャンバと連通するように、前記使用済み水弁は前記作動サンプと前記使用済み水リザーバとの間に連結される、請求項15または25に記載の食器洗浄機。
【請求項27】
複数回の洗浄サイクルに十分な量の洗剤を収容するカートリッジをさらに備え、前記カートリッジは前記基部に取り外し可能に取り付けられ前記ポンプ入口または前記洗浄チャンバと連通する、請求項26に記載の食器洗浄機。
【請求項28】
前記カートリッジからの洗剤の放出を制御するように前記カートリッジと前記ポンプ入口または洗浄チャンバとの間に連結された洗剤分配弁をさらに備える、請求項26に記載の食器洗浄機。
【請求項29】
前記カートリッジが所定構造を有し、前記食器洗浄機が、前記基部に取り付けられ、かつ、前記所定構造とは異なる構造を有するカートリッジの連結または使用を阻止するように適合された1つまたは複数の特徴部を含む、請求項26に記載の食器洗浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、参照により本明細書に組み入れられる、出願日2019年1月3日に出願された米国仮特許出願第62/787,979号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、食器洗浄機に関する。
【背景技術】
【0003】
家庭で使用されている従来型の食器洗浄機は大きいことが多く、また、家庭の配管および排水システムに繋げなければならない。多くの人々は、スペース不足、必要な配管設備の不足、またはその両方により従来型の食器洗浄機の据え付けを行えない家およびアパートで暮らしている。さらに、一時的または恒久的な住居として使用されるトレーラ、レクリエーション用ビークルまたはボートなどのビークルに従来型の食器洗浄機を据え付けることは一般的に非現実的である。
【発明の概要】
【0004】
例えば、国際出願公開WO2006/056514および独国出願公開公報(Offenlegungschrift)DE4438295に示されるような、本明細書では持ち運び可能な食器洗浄機と称される、カウンタートップ食器洗浄機が提案されている。持ち運び可能な食器洗浄機は、配管システムと恒久的な接続の必要なくしてカウンタートップまたは他の表面に一時的に置くことができる。本発明の一態様は、持ち運び可能な食器洗浄機のさらなる改善を提供する。
【0005】
さらに、典型的には、持ち運び可能な食器洗浄機および従来型の食器洗浄機はともに、洗剤が入った水などの洗浄液を洗浄チャンバに収容されている食器に向けて噴射することによって動作する。噴射機構は、経時的に噴射パターンを変化させるように構成することができ、したがって移動する液体が食器の様々な領域に接触して洗浄する。例えば、1つの一般的な配置では、アームは、洗浄チャンバの底近くの水平面内に配置され、概ね上向きのオリフィスを有する。液体がオリフィスから放出されている間、アームは垂直方向軸周りに回転する。本発明のさらなる一態様は、食器洗浄機の洗浄チャンバにおける噴射液体の散布を向上させる装置を提供する。
【0006】
以下の図面を参照して、本開示の様々な実施形態を本明細書に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態による閉じた配置にある食器洗浄機の概略的な斜視図である。
図2図1の方向2-2に沿った概略的な立断面図である。
図3】図の明瞭化のため、いくつかの部分が取り除かれている、図2の方向3-3に沿った概略的な部分平断面図である。
図4図2の方向4-4に沿った概略的な断面図である。
図5】本発明のさらなる実施形態による食器洗浄機の一部分の部分断面図である。
図6】本発明のさらなる実施形態による食器洗浄機の一部分の部分断面図である。
図7】本発明のさらなる実施形態による食器洗浄機の一部分の部分断面図である。
図8】本発明のさらに他の実施形態による食器洗浄機の図4と同様の図である。
図9図3の方向9-9に沿った概略的な断面図である。
図10】本発明のさらに他の実施形態による食器洗浄機の一部分の概略的な部分断面図である。
図11】本発明のさらに他の実施形態による食器洗浄機の図1と同様の図である。
図12】本発明の他の実施形態による食器洗浄機の一部分の概略的な部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書で使用される用語「前面」は、食器洗浄機に関連して使用される場合、食器洗浄機の使用者に最も近い面を指し、用語「後面」は、食器洗浄機に関連して使用される場合、食器洗浄機の使用者から最も遠い面を指す。例えば「垂直」および「水平」といった方向の用語、または「上」、「上方」、「下」、「下方」などの相対的な用語が特定の構成の相対的な位置または向きの説明に使用される場合、これらの用語は、食器洗浄機を通常の動作可能な配置で食器洗浄機の底面をある表面に載せるようにして置いたときに、通常の重力基準の枠組でのこれらの構成の位置を参照するものである。
【0009】
本発明の一実施形態による食器洗浄機は、ハウジング10を含む。ハウジング10は、ハウジング内に破線で示される洗浄チャンバ20を協働して形成する基部100と上部分200を有する。
【0010】
図2に最もよく見えるように、基部100は、上下に延在する側壁102、上壁104および底または基礎壁106を含む。壁102、104および106は、協働して機械スペース108を囲む。基礎壁106は、例えばカウンタートップ、テーブルまたは床である地面に置かれるように構成される。したがって、基礎壁106は、任意選択で、その下向き面に、食器洗浄機を置くカウンタートップまたは他の地面を傷つけないようにするパッドまたは足部(図示せず)を含むこともできる。基部100の上壁104の上向き面112は、洗浄チャンバ20の床面112を構成する。
【0011】
図1を参照すると、ハウジングの上部分200は、側壁202および上面パネル204を含む。側壁202は、上面パネル204および基部100に固定的に連結される、後面パネル208および対向する側面パネル210、212を含む。側壁202は、側面パネル210にヒンジ211によって取り付けられる前面パネル206をさらに含む。図1に示される、前面パネル206が閉位置にあるとき、上部分200および基部100は、洗浄チャンバ20を完全に囲む。弾性ガスケット(図示せず)などのシールは、前面パネルが閉位置にあるときに前面パネルを側面パネル、上面パネルおよび基部100に対して封止するために設けられる。前面パネル206が開位置にあるとき、洗浄チャンバ20は出し入れのためにアクセス可能である。
【0012】
洗浄チャンバ20は、ラック300を受容するように構成される(図2)。ラック300は、食器を受容するように適合される。ラック300は、洗浄液が通過する開口部を有する。例えば、ラックは、食器およびカトラリーを載せられる棒307のような互いに間隔を置いた要素によって形成される1つまたは複数の棚を含むことができる。支柱302は、洗浄チャンバの床112の上で棚を支持する。本明細書で使用されるような用語「食器」は、別段明確に示されない限り、人間およびペットのための食料または飲料を保持、配膳または準備するのに使用される任意の品物を含む。したがって、これは、食卓で食料および飲料を保持することに通常使用される皿、ボールおよびカップなどの品物、ならびに、ポット、鍋および他の料理および食料調理のための用具、ならびにフォーク、スプーン、ナイフ、箸などのカトラリーを含み、さらに、哺乳瓶などの乳児用の食物または飲料を準備するのに使用される品物を含む。
【0013】
噴射システムは、水または水/洗剤混和物などの洗浄液Lを洗浄チャンバ20内に概ね上向きに噴射するように構成される。本開示で使用されるような用語「概ね上向き」は、厳密に垂直上方向と、垂直上方成分と水平成分の両方を有する方向の両方を指す。望ましくは、噴射システムは、ラック300の棚の下から噴射液体を上方に向けるように構成される。この実施形態では、噴射システムは、洗浄チャンバの床面112より上かつラック棚より下に、供給パイプ406に回転可能に取り付けられる中空アーム404を含む。中空アームは、その長さに沿って分配される多数のオリフィスを有する。これらのオリフィスは、オリフィスから放出される液体が概ね上方向の流れで放出されるように構成される複数の噴射ノズル402を形成する。供給パイプ406の両側に配置されるオリフィスは、放出流れによって生成される反力でアームが供給パイプ406の軸周りに回転するように、アームに対して水平方向の両方向に動きの水平方向成分を持つ流れを放出するように構成され得る。以下にさらに論じるように、洗浄液を洗浄パイプ406を通して供給し望ましくは使用済み液体を洗浄チャンバから除去する機構は、基部100によって画定される機械スペース108に収容される。
【0014】
上部分200の上壁204は、概ね下方、したがって洗浄チャンバ20内に向く面214を有する。図2で最もよく見られるように、下向き面214は、複数の非平坦特徴部を含む非平坦面である。複数の非平坦特徴部は、下に向きかつ第1の水平方向H図2に示す右)に向く第1の表面部分216、および下に向きかつ第1の方向とは異なる第2の水平方向H図2に示す左)に向く複数の第2の表面部分218を画定する。換言すると、各第1の表面部分において、表面に対する法線の、表面から外を指すベクトルVN1は、下向き成分と第1の水平方向Hに向く成分を有する。各第2の部分において、表面に対する法線の、表面から外を指すベクトルVN2は、下向き成分と第2の水平方向Hに向く非ゼロ成分を有する。第1のおよび第2の表面部分は、図2の断面図に見られるように湾曲しており、したがって、それらは協働して、床面112からさらに距離を置いた山224へとあがり、さらに山より床面112により近い距離にある谷222へとあがる表面部分による滑らかな波状パターンを形成する。第1および第2の表面部分は、山と谷で互いに接合するように交互配置で互いに散らばって点在する。
【0015】
図4は、洗浄チャンバ20から下向き面214を見上げた概略図である。図4に見られるように、第1および第2の表面部分ならびに山および谷からなるパターンは、表面の相当な部分に延在する。図4では、各山224は、破線で表されており、各谷222は実線で表されている。この実施形態では、非平坦特徴部は、第1および第2の表面を画定しており、山を画定する細長い隆起部であり、谷が隆起部間に点在する。隆起部、したがって山と谷は、全体的に、第1および第2の水平方向HおよびHに対してともに直交する第3の水平方向Hおよび反対の第4の水平方向Hに延在する。しかし、隆起部、したがって山および谷、ならびに第1および第2の表面部分216および218は、第1および第2の水平方向において湾曲している。したがって、第1および第2の表面の向きは、第3および第4の水平方向における位置とともに変わり、したがって第1および第2の表面のいくつかの部分において、法線ベクトルVN1およびVN2は、第1および第2の水平方向の成分に加えて、第3および第4の水平方向の非ゼロ成分を有する。
【0016】
動作において、アーム404(図2)は、供給パイプ406の垂直軸周りに回転し、液体をノズル402から上方に放出する。液体Lの流れは、ラック300を上方に通り抜ける。アームのいくつかの位置にある特定のノズルからの流れは、ラックを通り、さらにラックに配置されている食器およびカトラリーの間を通り抜け、面214に直接衝突することができる。こうして、流れは、円形経路410(図4)の部分を洗い流すことになる。流れは、円形経路の部分に沿って洗い流すとき、第1の表面部分216および第2の表面部分218に何度も衝突することになる。図2に概略的に示されるように、流れLは、実線で示されるように第1の表面部分に衝突すると、動きの第1の水平方向H成分を含む方向へと変えられる。流れは、破線で示されるように第2の表面部分に衝突すると、動きの第2の水平方向H成分を含む方向へと変えられる。方向が変わった液体は、食器およびカトラリーの方に下方に進むことになる。こうして非平坦面は液体を様々な方向に向けることに役立つ。同様の作用は、液体流れが食器またはカトラリーに衝突するとき、および上方に移動する液体が食器およびカトラリーによって非平坦面214へと方向が変えられるときに生じる。こうして、面214は、液体が多くの異なる経路に沿って食器およびカトラリーに到達することを確実にするのに役立つ。これは、効果的な洗浄を促進する。さらに、この効果は、わずかな費用で、または一切の追加費用なしに実現することができる。
【0017】
下向きの非平坦面214の構造は、上述の特定の構造から変えることができる。例えば、山と谷との間の垂直方向距離、したがって第1および第2の表面部分によって画定される波の振幅は、場所によって変わってもよい。さらに、本明細書では波の波長とも称される、山同士の水平方向の間隔は、場所によって変わってもよい。第1および第2の表面部分は、必ずしも断面図に見られるように湾曲していなくてもよい。例えば、図5に示される実施形態では、第1の表面部分226および第2の表面部分228は、第1および第2の表面部分が協働して三角波を形成するような、下に向きかつ、第1および第2の水平方向に向いた面である。第1および第2の表面部分は、連続的な波を形成する必要はない。例えば、図6に見られるように、第1および第2の表面部分236および238は、下向き面が水平方向平坦部分233を有するように、互いに間隔を置いて配置される突出部231によって画定される。同様に、第1および第2の部分は、水平方向平坦部分によって互いに間隔を置いて配置される上壁におけるへこみ(図示せず)によって形成されてもよい。
【0018】
図2および図4を参照して上述した実施形態では、第1および第2の表面は、互いに実質的に類似しているが互いに反対方向を向いており、したがって、各山は、図2の断面図で見られるように実質的に対称になっている。しかし、第1および第2の表面部分は、サイズ、形状またはその両方において互いに異なっていてもよい。例えば、図7に示されるように、第1の水平方向Hに向く第1の表面部分は、第2の表面部分248より大きい。したがって、上向きに流れる液体のより多くが、第2の表面部分よりも第1の表面部分に衝突することになる。これは、液体を主に第1の水平方向に向け直す傾向がある。
【0019】
下向き非平坦面は、表面の異なる領域に異なる非平坦特徴部を含んでもよい。例えば、図8に示される実施形態は、側壁210、212、前壁206および後壁208によって境界が定められる矩形洗浄チャンバを画定するハウジング、ならびに洗浄チャンバ内に上向きに水を噴射するように構成される回転アーム(図示せず)を含むという点で、図1~4の実施形態と概ね類似している。上壁の下向き面214”は、壁208および210によって形成される矩形ハウジングの1つの角の近くに第1の領域252を含む。第1の領域252は、第1の方向H1Aに向く第1の表面部分256、および第2の方向H2Aに向く第2の表面部分258を有する。この領域における表面部分のパターンは、壁208および210によって形成される角の方に向けて、第1の方向H1Aに液体を優先的に向けるように構成され得る。表面214”の第2の領域254は、壁210および206によって形成される角の近くに配置され、水平方向H1BおよびH2Bにそれぞれ向く第1および第2の表面部分を有する。この領域の表面部分は、壁206および210の角の方に向けて、方向H1Bに液体を優先的に向けるように構成される。同様に、他の角の近くの領域260および262もこれらの角の方に液体を優先的に向けるように構成される表面部分を有する。
【0020】
表面214”の中心近くのさらに他の領域264は、液体を1つの方向に優先的に向けるのではなく液体の再分配を提供するように構成される表面部分を有する。図2~6を参照して上述した構造は、この目的のために使用することができる。しかし、図8に示される実施形態では、領域264は、表面214”から突出した一連の別個のピラミッド形バンプ270の形態の非平坦特徴部を有する。各バンプは、下に向きかつ、4つの異なる水平方向Hx、Hy、HpおよびHqに向いた4つの表面部分を画定する。
【0021】
上述の実施形態では、表面部分を画定する非平坦下向き面は、ハウジング自体の上壁の表面である。しかし、他の実施形態では、ハウジングは、上壁の下の固定位置にプレートのような別個の構成要素を含むことができる。他の実施形態では、上面以外のハウジングの表面が、上部分を参照して上述したものと類似する表面部分を備えることができる。例えば、同様の表面部分は、側面パネル210、側面パネル212、前面パネル206および後面パネル208(図1)の内向き面のような、ハウジングの側面、前面または後面の1つまたは複数の内向き面に設けられてもよい。これらの表面は、概ね垂直方向に延在する。垂直方向に広い面における非平坦特徴部によって画定される表面部分は、互いに反対の水平方向、互いに反対の垂直方向、または水平および垂直方向に対して傾いた互いに反対の方向に向いていてもよい。互いに反対に向く表面部分を画定する非平坦特徴部を有する垂直面は、動きの水平方向成分を持つ洗浄液を水平方向に垂直面の方へと向けるように構成される噴射システム(図示せず)とあわせて使用すると特に効果的である。
【0022】
水平方向に向く表面部分は、下向き面の相当な部分、例えばこの表面の少なくとも10パーセント、より望ましくはこの表面の少なくとも25%、またはこの表面の少なくとも50%を構成することが望ましい。一般に、水平方向に向く表面部分によって構成される表面の割合がより大きいほど、表面部分が洗浄チャンバ内で液体を分散する効果がより高くなる。
【0023】
上述の実施形態では、ハウジングは、全体的に矩形である。しかし、ハウジングは他の形状であってもよい。例えば、側壁202は、例えば全体的に三角形を形成する3枚のパネルを含むなど、4枚未満のパネルを含む、または、側壁が五角形、六角形、八角形などであるように4枚を上回るパネルを含むこともできる。さらなる一変形形態では、側壁は円筒形であってもよい。さらに、ハウジングは、側壁から分離した別個の上壁を含まなくてもよい。例えば、ハウジングは、全体的にドーム形、またはピラミッド形、または囲まれた洗浄チャンバを形成することができる任意の他の形状であってもよい。
【0024】
図1~4を参照して上述した食器洗浄機は、あらゆる適当な支持表面に置くことができ配管または排水設備に連結せずに動作することができる持ち運び可能な食器洗浄機である。洗浄液を噴射システム(図2)の供給パイプ406に供給し使用済みの洗浄液を洗浄チャンバ20から排出する機構は、基部100の機械スペース108に配置され、したがって洗浄チャンバの床面112の下に配置される。
【0025】
図3では、基部の上壁104の部分が、図の明瞭化のために取り除かれている。実際には、上壁104および上壁によって画定される床面112は、基部全体に延在する。図2および3に示されるように、基部の上壁は、第1の排出口130、および第1の排出口とは別の第2の排出口132を画定する。床面は、これらの排出口に向けて下方に傾くように、若干傾斜していることが望ましい。本明細書で「作動(operational)」サンプ(sump)と称される第1のサンプ134(図2)は、第1の排出口130から下方に延在し、第1の排出口を通して洗浄チャンバと連通する。フィルタ136は、作動サンプ130内に取り外し可能に取り付けられる。本明細書では「コレクタ」サンプと称される第2のサンプ138は、第2の排出口132から下方に延在し、第2の排出口を通して洗浄チャンバと連通する。作動サンプ134は、例えば約0.3~0.5米ガロン(1.1~1.9リットル)など相当な容積を有することが望ましい。コレクタサンプ138は、作動サンプ134より小さく、作動サンプより浅いことが望ましい。
【0026】
入口414および出口416を有するポンプ412は、機械スペース108に取り付けられる。例えば、ポンプ412は、遠心ポンプとすることができる。ポンプの入口414は、サンプの底近くの作動ポート420を通して作動サンプと連通する入口導管418によって作動サンプ134に連結される。ポンプの出口416は、供給パイプ406に連結され、したがって噴射アーム404に連結される。
【0027】
真水(fresh water)リザーバ422は、機械スペース108に恒久的に取り付けられる。真水リザーバは、以下に論じるように全洗浄サイクルを完了するのに十分な水を保持するように構成される。例えば、通常の2人用の食器類または等量の他の品物の洗浄を意図する持ち運び可能な食器洗浄機の場合、真水リザーバは、約1~1.3米ガロン(3.8~4.9リットル)を収容し供給するように構成され得る。本開示で使用されるような、リザーバが「恒久的に」取り付けられるという記述は、リザーバが、食器洗浄機の通常運転のコースの間、取り外される必要がないように取り付けられることを意味する。典型的には、恒久的に取り付けられるリザーバは、基部を分解しなければ取り外すことができないように、基部の固定された壁によって基部内に隠され、工具を使用しなければ取り外すことができないように構造の他の要素に恒久的に連結されている。
【0028】
図9に最もよく見えるように、真水リザーバ422は、リザーバの底近くにリザーバの内部と連通する開口部424を有する。真水リザーバは、リザーバの頂部または頂部近くに、リザーバの内部と連通するベント口426をさらに有する。ベント口は、望ましくは、空気は通過できるが水の通過は阻止するように構成される多孔質の疎水性要素が充填される、またはそれによって覆われる。リザーバの開口部424は、電磁駆動弁などの電気制御弁であることが望ましい真水弁428を介して導管入口導管418に連結される。したがって、真水弁428が開けられると、真水リザーバの下側部分は、ポンプ入口414(図3)および作動サンプ134と連通し、真水リザーバは、真水弁が閉じられるとこれらの構成要素から隔てられる。
【0029】
使用済み水リザーバ430は、基部の機械スペース108に取り外し可能に取り付けられる。本明細書で使用されるような、リザーバが「取り外し可能に」取り付けられるという記述は、食器洗浄機の通常運転中に一般使用者がリザーバを最も好ましくは工具を使用せずに容易に取り外すことができることを意味する。基部は、基部の前面の垂直壁102に開口部150を有する。スカート250は、パネル206が図1に示される閉位置にあるときスカートが開口部150を覆うように、上側ハウジング部分200(図1)の前面パネル206の底に取り付けられる。しかし、パネル206が開けられると、開口部150は見えるようになり、したがって使用者は使用済み水リザーバを把持しそれをハウジングから引き出すことができる。使用済み水リザーバは、このプロセスを助けるハンドル(図示せず)を備えることができる。1つまたは複数の容易に解放可能なキャッチ(catches)または戻り止め(図示せず)は、使用済み水リザーバを基部内の所定位置に保持するために設けられ得る。
【0030】
使用済み水リザーバは、真水リザーバの容積と少なくとも等しい容積を有することが望ましい。使用済み水リザーバは、リザーバの頂部近くに配置されることが望ましい入口開口部432を有する。ばね436に取り付けられたボール434として概略的に図示されているクロージャは、入口開口部432の方に向けて付勢され、開口部に着座してそれを閉鎖するように構成される。使用済み水リザーバは、取り外し可能キャップ438によって通常は閉じられている出口開口部437をさらに有する。
【0031】
使用済み水導管440は、コレクタサンプの底近くの使用済み水ポート442(図2)を通してコレクタサンプ132と連通する。使用済み水ポート442は、作動ポート420より高いレベルに配置されることが望ましい。使用済み水弁444は、開けられると導管440を通る流れを可能にし、閉じられると流れを阻止するように構成される。使用済み水導管は、リザーバが基部の所定位置にあるとき、リザーバ430の入口開口部432と液密連結を形成するように構成される。この実施形態では、導管の端部は、開口部432内に入りこむように構成され、導管の壁に係合するOリングまたは他の弾性シールを有する。導管の端部は、クロージャ434を開口部432から遠ざけてクロージャが開口部を封鎖しないようにする。導管の端部は、クロージャが導管を封鎖しないように、溝付き(castellated)構造を有することができる。したがって、使用済み水リザーバが図示ように所定位置にあるとき、使用済み水リザーバは、導管440と連通し、弁444が開けられると、コレクタサンプ132と連通する。
【0032】
機構は、ヒータをさらに含む。ヒータは、作動サンプ134に配置される従来の抵抗ヒータ450とすることができ、または電流を水を通して流すことによって、流れる水を加熱するように構成されるオーミックヒータとすることもできる。そのようなヒータは、入口導管418内に取り付けられ得る。サーモスタット(図示せず)は、入口導管またはポンプを通って循環する水の温度を測定するために設けられ得る。さらに、機構は、真水リザーバおよび使用済み水リザーバ内の水位を検出するように構成される、例えば容量センサまたは各リザーバの重量を検出するセンサなどの、水位センサ(図示せず)を含むことができる。ヒータ機構は、従来の家庭用電源コンセント(electric power outlet)への接続のためのプラグを備えることができる電力供給接続部(図示せず)を含む。例えば、米国で使用する場合、プラグは、標準的な110ボルト、15アンペアのコンセントに接続するように構成され得る。機構は、以下に論じる運転を実施するように構成される制御回路(図示せず)をさらに含む。制御回路は、プログラマブルロジックコントローラなどの素子、ならびに電力供給接続部からポンプ、ヒータおよび弁にこれらの要素を作動させるために電力を供給するための適切なドライバを含むことができる。機構の構成要素は、図を明瞭化するため、図2、3および9においてそれらの間に実質的な隙間があるかたちで示されているが、実際は、所与のサイズの基部に大きな真水および使用済み水リザーバを設けるように、基部の機械スペース108内に構成要素を密に集めることが望ましい。
【0033】
運転開始のとき、制御システムは、真水弁428を開け、使用済み水弁440を閉じる。使用者は、前面パネル206を開けて、食器、カトラリーまたは他の調理用具を洗浄チャンバ20に入れ、水を洗浄チャンバ20に注ぐ。水は、作動サンプ134へと流れる。一部の水は、ポンプへと流れ、それによってポンプに呼び水が差され、一部の水は、作動サンプに残るが、大部分の水は真水リザーバ422へ流れる。このようにして真水リザーバが満たされた後、使用者は、洗剤を洗浄チャンバに入れ、前面パネルを閉じる。制御システムがポンプを作動させ、それによって真水リザーバから水が引かれ、この水が、噴射システムを通って洗浄チャンバ内を循環し、そこで洗剤と混ざって洗浄液を形成する。レベルセンサによって示されるような所定量の水をポンプがリザーバから引くと、制御システムは、真水弁440を閉じるが、ポンプは運転を継続し、洗浄液を洗浄チャンバ内で循環させ、そこで洗浄液を作動リザーバへと排出してポンプおよび洗浄チャンバを通って戻るようにする。洗浄液が循環している間、ポンプは、洗浄液を加熱するために比較的高い電力レベルでヒータを作動させる。この運転段階では、制御システムは、ポンプおよびヒータによって電源から取り出される総電力が、家庭用回路から利用可能な電力を超えないように、ポンプを比較的低い電力レベルで動作させることが望ましい。循環している洗浄液が予め設定された洗浄温度に達すると、制御システムは、ヒータへの電力を減少させ、洗浄チャンバ内に洗浄液の強力な噴射を提供するようにポンプへの電力を増加させる。上述したように、洗浄液は、洗浄チャンバ内に分散され、食器と効果的に接触する。洗浄液は、循環中、作動リザーバ134に断続的に排出されて戻ることができる。比較的大容量の作動リザーバは、ポンプが乾燥し呼び水がなくならないように、ポンプへの洗浄液の連続的な供給を維持する。作動リザーバのフィルタは、大きな粒子を捕らえ、それらが弁またはポンプを詰まらせる、または損傷を与えることを防ぐ。
【0034】
適当な洗浄の間隔を置いた後、制御システムは使用済み水弁440を開け、それによって洗浄液がコレクタサンプ138を通って使用済み水リザーバ内に排出される。洗浄液が排出されている間、ポンプは運転を継続し、作動リザーバに入る洗浄液を圧送して洗浄チャンバへ戻すことができ、この液の少なくともいくらかはコレクタサンプへと排出される。この段階の運転が継続すると、コレクタサンプへ排出される洗浄液の量は減少し、したがって、ポンプが継続して運転することで、コレクタサンプ内の洗浄液のレベルが、このレベルが最終的に作動サンプ内のポート420に達するまで、引き下げられる。この時点で、作動リザーバ134、入口導管およびポンプ内には、洗浄液が少量だけ残っている。食器をすすぐため、制御システムは、使用済み水弁440を閉じ、真水弁428を開け、ポンプを再始動させて、真水リザーバがほぼ空になるまで真水リザーバ422から真水を引き出し、次いで真水弁428を閉じる。すすぎサイクルのはじめに作動リザーバ内に留まっている洗浄液の体積は、すすぎサイクルに導入される真水の体積に比べて小さいので、留まっている洗浄液とすすぎ水の混合は、すすぎサイクルを大きく妨げることはない。ポンプは、食器をすすぐのに十分な間、洗浄チャンバに真水を循環させ続け、次いで、制御システムは、使用済みすすぎ水が使用済み水容器に排出されるように、使用済み水弁444を開ける。ここで再び、ポンプは運転し続けて使用済みすすぎ水を作動サンプから引き出し、それを洗浄チャンバへと上方へ圧送し、そこで使用済みすすぎ水はコレクタサンプおよび使用済み水リザーバ430へと排出される。使用済み水ポートは、比較的高いレベルに配置されているので、使用済みすすぎ水は、使用済み水リザーバがほぼ満杯のときでも、使用済み水リザーバ430へと重力により排出され続けることになる。換言すると、比較的高い使用済み水ポート442を含む別個のコレクタサンプによって、使用済み水リザーバの内部容積の上側部分の効果的な使用が可能になる。すすぎ水の排出後、使用者は、前面パネル206を開け、洗浄とすすぎが終わった食器を取り出し、使用済み水リザーバ430を食器洗浄機から取り出すことができる。クロージャ434は、使用済み水が使用済み水リザーバからあふれ出ないように、入口開口部432を自動的に封鎖する。使用者は、使用済み水リザーバをシンクまたは排水設備へと運び、キャップ438を取り外し、使用済み水をリザーバからあけることができる。
【0035】
上述の運転順序の一変形形態では、2つ以上の順次的なすすぎ運転が用いられ得る。したがって、制御回路は、第1のすすぎ運転において真水弁を作動させてすすぎ水の第1の部分を提供し、続いて使用済み水弁を作動させ、留まっていた洗浄液が混ざったすすぎ水の第1の部分を排出し、続いてリザーバからの残りの真水を用いたさらなるすすぎサイクルになる。
【0036】
食器洗浄機は、排水ホースを必要としないので、任意のシンクまたは排水設備から離れた場所で運転することができる。これによって、食器洗浄機は、シンク近くのスペースが限られる住宅またはビークルでの使用に特に良好に適するようになる。さらに、使用者は、使用済みの水に触れるまたはそれを見なくて済む。使用者は、きれいな水を食器洗浄機に運ぶのに水差しなどのあらゆる用具を用いることができる。
【0037】
図2、3および9を参照して上述した実施形態では、真水リザーバ422および使用済み水リザーバ430は、別個のサンプに連結される。図10に概略的に示される一変形形態では、両方のリザーバが、ポンプ入口導管418’および作動サンプ134’の底近くのポート420’を通して作動サンプ134’に連結される。したがって、真水入口弁428’は、真水リザーバ422’とポンプ入口導管との間に連結され、使用済み水弁440’は、使用済み水リザーバ430’と導管との間に連結される。さらなる一変形形態では、使用済み水リザーバは、使用済み水弁を介して作動サンプの底近くの別個のポートに接続され得る。これらの変形形態のどちらにおいても、図2、3および9の実施形態で使用されるコレクタサンプ138および関連の排出口132は省かれる。これらの特徴は、図2および3に示されるように、真水リザーバと使用済み水リザーバが隣り合わせに配置される場合に使用することができる。サイクルの洗浄部分からの洗浄液を保持しておくのに十分な、使用済み水リザーバの内部容積の少なくとも一部分は、使用済み水リザーバに連結される作動サンプのポートの下にあることが望ましい。これは、すすぎサイクルより前に作動サンプからのほぼ完全な排水を可能にし、さらに、ポンプと入口導管から排水を行うことができる。真水弁が開けられると、作動サンプが再び満たされ、ポンプに再び呼び水が差される。
【0038】
図10の実施形態では、使用済み水の排出に使用されるサンプ内のポート420’のレベルの下に配置される使用済み水リザーバ430’の容積は、使用済みすすぎ水がすすぎサイクルの終わりに作動サンプから排出され得るように、真水リザーバの使用可能容積と等しい、またはそれを上回る。真水リザーバ422’の内部容積のすべてまたは実質的にすべては、真水リザーバを作動サンプに連結するポート420’のレベルより上に配置されることが望ましい。これは、運転の任意の段階で、作動リザーバが再充填され、ポンプに再び呼び水が差され得ることをさらに確実にする。図10の実施形態では、真水リザーバ422’は、使用済み水リザーバ430’より上に配置される。この配置では、リザーバは、互いに部分的または完全にオーバーラップすることができる。
【0039】
上述の実施形態では、噴射システムは回転アームを含む。しかし、上述の特徴は、例えば固定または時間的に変化する噴射パターンを有する固定ノズル、および回転アーム以外の可動要素に取り付けられたノズルなどの他の噴射要素を用いる食器洗浄機に適用されてもよい。
【0040】
さらなる一変形形態では、ハウジングの上部分は、基部から分離可能であってもよい。図11の実施形態では、上部分200’は、一体型中空本体として形成され、すべての垂直パネルが上面パネルに固定されている。ここでまた、上部分には底面パネルがない。図示の閉位置では、上部分は、基部100’上に配置されている。使用者が食器をラック(図示せず)に載せ、作動サンプ(図示せず)に真水を注ぐために基部へのアクセスを得ることができるように、上部分200’は、基部から容易に取り外せるようになっている。
【0041】
本発明のさらに他の態様によれば、持ち運び可能な食器洗浄機は、取り外し可能かつ交換可能な充填済み洗剤カートリッジを備える。したがって、図12に示されるように、ハウジングの基部100”は、カートリッジ502と係合するように適合されたソケット500を備えることができる。カートリッジ503は、複数回の洗浄サイクルに十分な洗剤の量を収容することが望ましい。例えば、洗剤は、液体形態とすることができる。カートリッジは、出口嵌合部504を備える。食器洗浄機の機構は、食器洗浄機の制御システム(図示せず)に接続された洗剤分配弁508を介してポンプ412”の入口と連通する洗剤入口嵌合部506を含む。ソケット500は、カートリッジがソケットに挿入されると、出口嵌合部504が洗剤入口嵌合部506と連通し望ましくは2つの嵌合部が封止連結を形成するように構成される。
【0042】
ソケット500”は、望ましくは、1つまたは複数の突出部510のような特徴部を有し、カートリッジ502は、ソケットの特徴部と対応するように適合された1つまたは複数のくぼみ512のような特徴部を有する。対応するこれらの特徴部は、対応する特徴部512を含むカートリッジだけを、洗剤入口嵌合部506との連通を確立するようにソケットに挿入できることを確実にするように構成される。対応する特徴部は、図示の構成の代わりに、またはそれに加えて嵌合部504および506に設けることもできる。さらに、対応する特徴部は、スプライン、キー溝、ねじ付き要素、バヨネット係止要素および他の機械的特徴部などの要素を含むことができる。さらなる一変形形態では、カートリッジは、食器洗浄機の制御システムに接続された電気、磁気または光センサなどのセンサで検出され得る1つまたは複数の特徴部を備えてもよく、制御システムは、正しい特徴部が検出されない限り洗剤分配弁508を閉じたままにするように構成することができる。他の点では、図12の食器洗浄機は、上述したものと同じであってもよい。
【0043】
食器洗浄機の運転中、制御システムは、洗浄サイクルの間、洗剤分配弁508を作動させ、それによって洗剤がカートリッジ502から引き出され、ポンプ412”により循環する水と混ざって洗浄液を形成し、その洗浄液が噴射システムを通って食器洗浄機の洗浄チャンバへと出る。カートリッジから引き出される洗剤の量は、洗剤分配弁の開期間を制御することによって制御され得る。制御システムは、ソケット内のカートリッジが所定数のサイクルに使用されたときに警告灯(図示せず)を作動させることなどで、使用者にカートリッジの交換を合図するように構成され得る。別法として、またはそれに加えて、制御システムは、供給元が、使用者と供給元との間のサブスクリプション契約(subscription agreement)に従って食器洗浄機の使用者に交換カートリッジを発送することができるように、信号を通信ネットワーク(図示せず)、例えばインターネットを介して供給元に送るように構成されてもよい。
【0044】
食器洗浄機の機構は、カートリッジ502から洗剤を強制的に排出させるように構成される、512で概略的に図示される分配アクチュエータを含むことができる。例えば、カートリッジがピストン(図示せず)のような可動要素を含む場合、分配アクチュエータは、モータ(図示せず)に接続されたラムを含み、カートリッジ内でピストンを前進させることができる。カートリッジが折り畳めるまたは部分的に折り畳める場合、分配アクチュエータは、カートリッジを押しつぶすように構成されてもよい。分配アクチュエータが使用される場合、制御システムは、分配アクチュエータの動作を制御することによって、カートリッジから排出される洗剤の量を制御するように構成され得る。
【0045】
さらなる一変形形態では、洗剤分配弁が、ポンプの入口ではなく洗浄チャンバ(図示せず)に連結されてもよく、それによってカートリッジから分配される洗剤が洗浄チャンバ自体で水と混ざることができる。
【0046】
さらに他の変形形態では、洗剤は、粉末形態とすることができる。分配アクチュエータは、カートリッジから所定量の粉末を排出させるピストンまたはねじなどの機構を含むことができる。
【0047】
さらなる一変形形態では、真水リザーバは、ハウジング内に取り外し可能に取り付けられ、使用者が真水リザーバをハウジングに挿入する前にそれを満たすことができるように構成され得る。真水リザーバは、使用済み水リザーバ430(図3)を参照して上述した特徴と同様の特徴を備えることができる。例えば、真水弁は、真水入口弁428と封止的に解放可能に対応するように適合された開口部を有することができ、真水リザーバがハウジングから取り外されたときにその開口部を封止するように構成される、クロージャ434(図3)と同様のクロージャを有することができる。この構成では、真水リザーバは、使用者が真水リザーバをシンクまたは他の供給源から満たすことができるように、取り外し可能なキャップを含む別個の充填開口部を有することができる。
【0048】
さらに他の変形形態では、食器洗浄機は、使用済み水リザーバの代わりに、またはそれに加えて、排水ホースを組み入れることができる。例えば、使用者が食器洗浄機をシンク近くに置きたい場合、排水ホースは、上述の実施形態いずれにおいても取り外し可能な使用済み水リザーバの代わりに、使用済み水弁に接続することができる。別の例では、食器洗浄機は、取り外し可能な使用済み水リザーバのための連結部の代わりに排水ホースのための連結部を備えることができる。
【0049】
本発明の特徴は、持ち運び可能な食器洗浄機を参照して上記で述べてきたが、上記で論じた特徴は、所定位置に固定され、建物の配管および排水システムに恒久的に連結される従来の食器洗浄機にも適用可能である。単なる一例として、洗浄チャンバの方に向く下向き面を有するハウジングであって、この下向き面のいくつかの部分が図2および図4~8を参照して上述したような互いに反対の水平方向に向いているハウジングを、固定された食器洗浄機に適用することもできる。
【0050】
以上、本発明を特定の実施形態を参照して説明してきたが、これらの実施形態は、本発明の原理および用途の単なる例示にすぎないことを理解されたい。したがって、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に対して多くの修正がなされてもよく、他の構成が考案されてもよいことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2021-09-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)床を有する洗浄コンパートメントおよび前記床の下の機械スペースを部分的に画定する基部を含み、前記床が1つまたは複数の排出口を有するハウジングと、
(b)前記床から前記機械スペースへと下方に延在し前記排出口のうちの1つを通して前記洗浄コンパートメントと連通する作動サンプと、
(c)前記作動サンプと連通する入口および前記洗浄コンパートメントと連通する出口を有するポンプと、
(d)前記機械スペースに配置された真水リザーバと、前記真水リザーバと前記ポンプの前記入口との間の連通を制御する真水弁と、
(e)前記機械スペースに配置され、かつ、前記排出口のうちの1つを通して前記洗浄チャンバと連通する、前記真水リザーバとは別個の使用済み水リザーバと、前記洗浄チャンバと前記使用済み水リザーバとの間の連通を制御する使用済み水弁と
を備える持ち運び可能な食器洗浄機であって、
前記真水リザーバが前記ハウジングに恒久的に取り付けられ、前記使用済み水リザーバが前記ハウジングから取り外し可能であり、
前記使用済み水リザーバが、前記使用済み弁に連結するように適合された入口と、前記ハウジングから前記使用済み水リザーバを取り外すと前記入口を封鎖するように構成されたクロージャとを含む、食器洗浄機
【請求項2】
前記ハウジングの前記床が、互いに別個の少なくとも2つの排出口を有し、前記作動サンプが前記排出口のうちの第1の排出口を通して前記洗浄コンパートメントと連通し、前記使用済み水リザーバが前記排出口のうちの第2の排出口を通して前記洗浄コンパートメントと連通する、請求項に記載の食器洗浄機。
【請求項3】
前記ハウジングが前記作動サンプとは別個のコレクタサンプを含み、前記コレクタサンプが前記床から下方に延在し、前記排出口のうちの前記第2の排出口を通して前記洗浄チャンバと連通し、前記使用済み水リザーバが前記使用済み水弁を通して前記コレクタサンプと連通し、したがって前記使用済み水リザーバは前記使用済み水弁と前記コレクタサンプを通して前記洗浄チャンバと連通する、請求項に記載の食器洗浄機。
【請求項4】
前記使用済み水リザーバおよび使用済み水弁が、前記コレクタサンプの使用済み水ポートを通して前記コレクタサンプと連通し、前記ポンプ入口が、前記作動サンプの作動ポートを通して前記作動サンプと連通し、前記使用済み水ポートが、前記作動ポートより高いレベルに配置される、請求項に記載の食器洗浄機。
【請求項5】
前記作動サンプからの水が前記洗浄チャンバを通って前記使用済み水リザーバへと排出されるように、前記使用済み水弁を開いた状態で前記ポンプを作動させて水を前記作動サンプから上方へ圧送することによって前記作動サンプから水を排出するように動作する制御システムをさらに備える、請求項に記載の食器洗浄機。
【請求項6】
前記真水リザーバの下側部分が、前記真水弁および前記ポンプ入口と連通する、請求項に記載の食器洗浄機。
【請求項7】
前記使用済み水リザーバの内部容積の少なくとも一部が、前記ポンプ入口のレベルより上のレベルに配置される、請求項に記載の食器洗浄機。
【請求項8】
前記使用済み水リザーバの内部容積の少なくとも一部が、前記真水リザーバの内部容積の最下部のレベルより下のレベルに配置される、請求項に記載の食器洗浄機。
【請求項9】
前記使用済み水リザーバの少なくとも一部が、前記真水リザーバより下に配置される、請求項に記載の食器洗浄機。
【請求項10】
前記使用済み水リザーバが前記使用済み水弁および前記作動サンプを通して前記洗浄チャンバと連通するように、前記使用済み水弁は前記作動サンプと前記使用済み水リザーバとの間に連結される、請求項1または9に記載の食器洗浄機。
【請求項11】
複数回の洗浄サイクルに十分な量の洗剤を収容するカートリッジをさらに備え、前記カートリッジは前記基部に取り外し可能に取り付けられ前記ポンプ入口または前記洗浄チャンバと連通する、請求項10に記載の食器洗浄機。
【請求項12】
前記カートリッジからの洗剤の放出を制御するように前記カートリッジと前記ポンプ入口または洗浄チャンバとの間に連結された洗剤分配弁をさらに備える、請求項11に記載の食器洗浄機。
【請求項13】
前記カートリッジが所定構造を有し、前記食器洗浄機が、前記基部に取り付けられ、かつ、前記所定構造とは異なる構造を有するカートリッジの連結または使用を阻止するように適合された1つまたは複数の特徴部を含む、請求項11に記載の食器洗浄機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
以上、本発明を特定の実施形態を参照して説明してきたが、これらの実施形態は、本発明の原理および用途の単なる例示にすぎないことを理解されたい。したがって、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に対して多くの修正がなされてもよく、他の構成が考案されてもよいことを理解されたい。
出願時の特許請求の範囲は以下の通り。
[請求項1]
内部空間を有する洗浄チャンバを画定し、前記内部空間の方に向く下向き面を有し、前記下向き面が、下に向きかつ第1の水平方向に向く複数の第1の表面部分と、下に向きかつ前記第1の水平方向とは異なる第2の水平方向に向く複数の第2の表面部分とを含むハウジングと、
前記洗浄チャンバ内に配置され、前記洗浄チャンバ内に洗浄液を上向きに噴射するように構成された1つまたは複数のノズルと
を備える食器洗浄機。
[請求項2]
前記ハウジングが、協働して前記洗浄チャンバを画定する上部分と基部とを備え、前記上部分が上壁を含み、前記上壁が前記下向き面を画定する、請求項1に記載の食器洗浄機。
[請求項3]
前記上部分が側壁を含み、前記側壁が後面パネルと、少なくとも1つの側面パネルと、前面パネルとを含む、請求項2に記載の食器洗浄機。
[請求項4]
前記後面パネルと、前記少なくとも1つの側面パネルと、前記前面パネルとが前記基部に固定され、前記前面パネルが、前記洗浄チャンバの開口部を覆う閉位置と、前記開口部を覆わない開位置との間で移動可能である、請求項3に記載の食器洗浄機。
[請求項5]
前記上部分が前記基部から完全に分離可能である、請求項2に記載の食器洗浄機。
[請求項6]
前記下向き面が複数の非平坦特徴部を有し、前記非平坦特徴部のそれぞれが前記第1の表面部分のうちの1つおよび前記第2の表面部分のうちの1つを画定する、請求項1に記載の食器洗浄機。
[請求項7]
前記第1および前記第2の表面部分が、互いに散らばって点在している、請求項6に記載の食器洗浄機。
[請求項8]
前記第1および第2の表面部分が、波状パターンを形成するように交互の順序に配置される、請求項7に記載の食器洗浄機。
[請求項9]
前記第1および第2の表面部分を画定する前記非平坦特徴部が、前記第1および第2の水平方向を横切る水平方向に延在する細長い隆起部を含む、請求項8に記載の食器洗浄機。
[請求項10]
前記食器洗浄機は持ち運び可能な食器洗浄機である、請求項1に記載の食器洗浄機。
[請求項11]
新液リザーバと、1つまたは複数のノズルに新液を供給することができるように、前記新液リザーバと前記1つまたは複数のノズルとの間に連結される入口を有するポンプとをさらに備える、請求項10に記載の食器洗浄機。
[請求項12]
前記洗浄チャンバと連通する使用済み液リザーバをさらに備え、前記新液リザーバと、前記ポンプと、前記使用済み液リザーバとが前記ハウジングの前記基部内に配置される、請求項11に記載の食器洗浄機。
[請求項13]
洗浄チャンバを画定するハウジングを備える食器洗浄機であって、前記ハウジングが、前記洗浄チャンバの方に向く非平坦面を有し、前記非平坦面が、第1および第2の水平方向にそれぞれ向く第1および第2の表面部分を画定する複数の非平坦特徴部を有し、前記第1および第2の表面部分が、互いに散らばって点在する、食器洗浄機。
[請求項14]
前記非平坦面の方に洗浄液を向けるように構成された1つまたは複数のノズルをさらに備える、請求項13に記載の食器洗浄機。
[請求項15]
(a)床を有する洗浄コンパートメントおよび前記床の下の機械スペースを部分的に画定する基部を含み、前記床が1つまたは複数の排出口を有するハウジングと、
(b)前記床から前記機械スペースへと下方に延在し前記排出口のうちの1つを通して前記洗浄コンパートメントと連通する作動サンプと、
(c)前記作動サンプと連通する入口および前記洗浄コンパートメントと連通する出口を有するポンプと、
(d)前記機械スペースに配置された真水リザーバと、前記真水リザーバと前記ポンプの前記入口との間の連通を制御する真水弁と、
(e)前記機械スペースに配置され、かつ、前記排出口のうちの1つを通して前記洗浄チャンバと連通する、前記真水リザーバとは別個の使用済み水リザーバと、前記洗浄チャンバと前記使用済み水リザーバとの間の連通を制御する使用済み水弁と
を備える持ち運び可能な食器洗浄機。
[請求項16]
前記真水リザーバが前記ハウジングに恒久的に取り付けられ、前記使用済み水リザーバが前記ハウジングから取り外し可能である、請求項15に記載の食器洗浄機。
[請求項17]
前記使用済み水リザーバが、前記使用済み弁に連結するように適合された入口と、前記ハウジングから前記使用済み水リザーバを取り外すと前記入口を封鎖するように構成されたクロージャとを含む、請求項16に記載の食器洗浄機。
[請求項18]
前記ハウジングの前記床が、互いに別個の少なくとも2つの排出口を有し、前記作動サンプが前記排出口のうちの第1の排出口を通して前記洗浄コンパートメントと連通し、前記使用済み水リザーバが前記排出口のうちの第2の排出口を通して前記洗浄コンパートメントと連通する、請求項15に記載の食器洗浄機。
[請求項19]
前記ハウジングが前記作動サンプとは別個のコレクタサンプを含み、前記コレクタサンプが前記床から下方に延在し、前記排出口のうちの前記第2の排出口を通して前記洗浄チャンバと連通し、前記使用済み水リザーバが前記使用済み水弁を通して前記コレクタサンプと連通し、したがって前記使用済み水リザーバは前記使用済み水弁と前記コレクタサンプを通して前記洗浄チャンバと連通する、請求項18に記載の食器洗浄機。
[請求項20]
前記使用済み水リザーバおよび使用済み水弁が、前記コレクタサンプの使用済み水ポートを通して前記コレクタサンプと連通し、前記ポンプ入口が、前記作動サンプの作動ポートを通して前記作動サンプと連通し、前記使用済み水ポートが、前記作動ポートより高いレベルに配置される、請求項19に記載の食器洗浄機。
[請求項21]
前記作動サンプからの水が前記洗浄チャンバを通って前記使用済み水サンプへと排出されるように、前記使用済み水弁を開いた状態で前記ポンプを作動させて水を前記作動サンプから上方へ圧送することによって前記作動サンプから水を排出するように動作する制御システムをさらに備える、請求項20に記載の食器洗浄機。
[請求項22]
前記真水リザーバの下側部分が、前記真水弁および前記ポンプ入口と連通する、請求項15に記載の食器洗浄機。
[請求項23]
前記使用済み水リザーバの内部容積の少なくとも一部が、前記ポンプ入口のレベルより上のレベルに配置される、請求項15に記載の食器洗浄機。
[請求項24]
前記使用済み水リザーバの内部容積の少なくとも一部が、前記真水リザーバの内部容積の最下部のレベルより下のレベルに配置される、請求項15に記載の食器洗浄機。
[請求項25]
前記使用済み水リザーバの少なくとも一部が、前記真水リザーバより下に配置される、請求項24に記載の食器洗浄機。
[請求項26]
前記使用済み水リザーバが前記使用済み水弁および前記作動サンプを通して前記洗浄チャンバと連通するように、前記使用済み水弁は前記作動サンプと前記使用済み水リザーバとの間に連結される、請求項15または25に記載の食器洗浄機。
[請求項27]
複数回の洗浄サイクルに十分な量の洗剤を収容するカートリッジをさらに備え、前記カートリッジは前記基部に取り外し可能に取り付けられ前記ポンプ入口または前記洗浄チャンバと連通する、請求項26に記載の食器洗浄機。
[請求項28]
前記カートリッジからの洗剤の放出を制御するように前記カートリッジと前記ポンプ入口または洗浄チャンバとの間に連結された洗剤分配弁をさらに備える、請求項26に記載の食器洗浄機。
[請求項29]
前記カートリッジが所定構造を有し、前記食器洗浄機が、前記基部に取り付けられ、かつ、前記所定構造とは異なる構造を有するカートリッジの連結または使用を阻止するように適合された1つまたは複数の特徴部を含む、請求項26に記載の食器洗浄機。
【国際調査報告】