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  • 特表-電子デバイスのための相互接続 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-03
(54)【発明の名称】電子デバイスのための相互接続
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/60 20060101AFI20220224BHJP
【FI】
H01L21/92 602G
H01L21/60 311Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021537948
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(85)【翻訳文提出日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 US2019068046
(87)【国際公開番号】W WO2020139779
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】16/233,841
(32)【優先日】2018-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】230129078
【弁護士】
【氏名又は名称】佐藤 仁
(71)【出願人】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
(72)【発明者】
【氏名】パトリック フランシス トンプソン
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ダニエル マナック
(72)【発明者】
【氏名】ステファン ヘルツァー
(72)【発明者】
【氏名】ラクシット アグラワル
【テーマコード(参考)】
5F044
【Fターム(参考)】
5F044QQ02
(57)【要約】
半導体ダイ(94)が、基板(110)と、基板(110)上に設けられ、コンタクト(121)を有する集積回路(120)とを含む。導電性層(130)が、集積回路(120)上に設けられ、コンタクト(121)に電気的に接続される導電性要素を画定する。導電性相互接続(150)は、それぞれの導電性要素と結合されている。導電性相互接続(150)が、互いに異なった寸法又は形状の少なくとも1つを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ダイであって、
基板、
前記基板上に設けられ、コンタクトを有する集積回路、
前記集積回路上に設けられ、前記コンタクトに電気的に接続された導電性要素を画定する導電性層、及び
それぞれの導電性要素に結合される導電性相互接続、
を含み、
前記導電性相互接続が、互いに異なった寸法又は形状の少なくとも1つを有する、
半導体ダイ。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体ダイであって、前記導電性相互接続の少なくとも1つが、厚みに対して垂直に延在する幅よりも大きい前記導電性要素から離れて延在する前記厚みを有する、半導体ダイ。
【請求項3】
請求項1に記載の半導体ダイであって、前記導電性相互接続の少なくとも1つが多角形形状である、半導体ダイ。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体ダイであって、前記導電性相互接続の少なくとも1つが1:1より大きいアスペクト比を有する、半導体ダイ。
【請求項5】
請求項1に記載の半導体ダイであって、前記導電性層の上に設けられ、前記導電性要素を露出させる開口を含む、半導体ダイ。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体ダイであって、前記導電性相互接続が、前記開口を介して前記導電性要素と接するように延在する、半導体ダイ。
【請求項7】
請求項1に記載の半導体ダイであって、各導電性相互接続が、錫を含む第1の部分と、銅を含み前記第1の部分と前記導電性層との間に配置される第2の部分とを含む、半導体ダイ。
【請求項8】
請求項7に記載の半導体ダイであって、前記第2の部分が約25~55μmの厚みを有する、半導体ダイ。
【請求項9】
請求項7に記載の半導体ダイであって、前記導電性相互接続の少なくとも1つが約60μmの厚みを有する、半導体ダイ。
【請求項10】
請求項1に記載の半導体ダイであって、前記複数の導電性要素が、前記第1及び第2の要素に接する前記導電性相互接続と互いにかみ合わされる第1及び第2の要素を含む、半導体ダイ。
【請求項11】
電子機器パッケージであって、
ダイであって、
基板と、
前記基板上に設けられ、コンタクトを有する集積回路と、
前記集積回路上に設けられ、前記コンタクトに電気的に接続される導電性要素を画定する導電性層と、
それぞれの導電性要素に結合され、互いに異なった寸法又は形状の少なくとも1つを有する、導電性相互接続と、
を含むダイ、及び
前記導電性相互接続に固定されるリードフレーム、
を含む、電子機器パッケージ。
【請求項12】
請求項11に記載の電子機器パッケージであって、前記導電性相互接続の少なくとも1つが、厚みに対して垂直に延在する幅よりも大きい、前記導電性要素から離れて延在する前記厚みを有する、電子機器パッケージ。
【請求項13】
請求項11に記載の電子機器パッケージであって、前記導電性相互接続の少なくとも1つが多角形形状である、電子機器パッケージ。
【請求項14】
請求項11に記載の電子機器パッケージであって、前記導電性相互接続の少なくとも1つが1:1より大きいアスペクト比を有する、電子機器パッケージ。
【請求項15】
請求項11に記載の電子機器パッケージであって、前記導電性層の上に設けられ、前記導電性要素を露出させる開口を含む絶縁層をさらに含む、電子機器パッケージ。
【請求項16】
請求項15に記載の電子機器パッケージであって、前記導電性相互接続が前記開口を介して前記導電性要素と接するように延在する、電子機器パッケージ。
【請求項17】
請求項11に記載の電子機器パッケージであって、各導電性相互接続が錫を含む第1の部分と、銅を含み、前記第1の部分と前記導電性層との間に配置される第2部分とを含む、電子機器パッケージ。
【請求項18】
請求項17に記載の電子機器パッケージであって、前記第2の部分が、約25~55μmの厚みを有する、電子機器パッケージ。
【請求項19】
請求項17に記載の電子機器パッケージであって、前記導電性相互接続の少なくとも1つが約60μmの厚みを有する、電子機器パッケージ。
【請求項20】
請求項11に記載の電子機器パッケージであって、前記複数の導電性要素が、前記第1及び第2の要素に接する前記導電性相互接続と互いにかみ合わされる第1及び第2の要素を含む、電子機器パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電子デバイスのための相互接続に関する。
【発明の概要】
【0002】
一例において、半導体ダイが、基板と、基板上に設けられ、コンタクトを有する集積回路とを含む。導電性層が、集積回路上に設けられ、コンタクトに電気的に接続される導電性要素を画定する。導電性相互接続が、それぞれの導電性要素と結合される。導電性相互接続は、互いに異なった寸法又は形状の少なくとも1つを有する。
【0003】
別の例において、電子機器パッケージが、基板と、基板上に設けられた集積回路とを有するダイを含む。集積回路にはコンタクトが含まれる。導電性層が、集積回路上に設けられ、コンタクトに電気的に接続される導電性要素を画定する。導電性相互接続が、それぞれの導電性要素と結合される。導電性相互接続は、互いに異なった寸法又は形状の少なくとも1つを有する。リードフレームが導電性相互接続に固定される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】電子デバイスを形成するための例示のウェハの斜視図である。
【0005】
図2図1の線2‐2に沿った断面図であり、ダイを示す。
【0006】
図3A】ダイ内の導電性相互接続によって接触される導電性要素の概略的な図示である。
【0007】
図3B図3Aの斜視図である。
【0008】
図4】別の例示の電子デバイスの上面図である
【0009】
図5】別の例示の電子デバイスの上面図である。
【0010】
図6】更に別の例示の電子デバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、電子デバイスを形成するために用いられる例示のウェハ90を図示する。電子デバイスは、例えば、集積回路のウェハレベルチップスケールパッケージ(WLCSP)とすることができる。あるいは、電子デバイスは、チップ又はダイスケール、PCBスケール又はパネルスケール、又は電子機器パッケージ上にあってもよい。その結果、電子デバイスは、ミリメートル寸法のスケール又は数フィートまでの寸法とし得る。
【0012】
図示のように、ウェハ90は、第1の側112及び第2の側114を有する基板110を含む。基板110は、円形とすることができ、例えば、約200又は300mmの直径を有し得る。あるいは、基板110は、正方形又は矩形(図示せず)であってもよい。基板110は、シリコンなどの半導体材料から形成され得る。ウェハ90は、例えば、ステルスダイシングなどによって、ダイシングされて、ウェハを個々のダイ94(図2)に個片化する。ダイ94は、リードフレーム147に接続されるとき、電子機器パッケージ又はデバイス100を形成する。
【0013】
各ダイ94内で、基板110の第2の側114上に集積回路120が製造されるか又は他の方式で提供される。集積回路120は、121で概略的に示される一つ又はそれ以上のコンタクトを含む。集積回路120は、第2の側114について互いに等距離に離間されるグリッド状又はアレイ状に配置され得る。基板110及び集積回路120の寸法に応じて、基板の第2の側114上に数千又は数万の集積回路を製造し得る。各集積回路120は、基板110とは離れて面する表面又は側108を含む。
【0014】
図2及び図3Aを参照すると、導電性材料の層130が、集積回路120の側108上に設けられ、電力を再分配及び/又は配路するための一つ又は複数の導電性の第1、第2、及び第3の要素131、133、135を画定する。層130は、銅又はアルミニウムなどの金属から形成され得る。要素131、133、135は、異なったパターンに形成される導電性ライン及び/又は導電性コンタクトを含み得る。
【0015】
図3Aに示すように、要素131、133は、第1及び第2のラインとして形成される。要素135はコンタクトとして形成される。ライン及びコンタクトの他の転置及び組み合わせも考えられる。各要素131、133は、集積回路内のビア(図示せず)を介して、1つ又は複数のコンタクト121に電気的に接続される。各要素131、133は、少なくとも1つのベース134と、各ベースから1つ又は複数の方向に延在する複数のフィンガー136とを含み得る。ベース134は、例えば、正方形、矩形、又は台形の多角形形状を有し得る。フィンガー136は、概して矩形であり得、幅よりも大きい、ベース134から離れて延在する長さを有する。図示の要素131は、ベース134と、ベース間に延在するフィンガー136との対を含む。少なくとも幾つかのフィンガー136が、ベース134の間で延在し、ベース134を相互接続する。
【0016】
各要素133は、ベース134と、ベースから延在するフィンガー136とを含む。一例において、フィンガー136はベース134から反対方向に延在する。ベース134は、例えば、正方形、矩形、又は台形などの多角形形状を有し得る。フィンガー136は、概して矩形であり得、幅よりも大きい、ベース134から離れて延在する長さを有する。要素133は、要素131のフィンガー136間に配置され、互いに及び要素131から電気的に絶縁されている。一例において、要素133は要素131のフィンガー136と互いにかみ合わされている。要素135は、丸形又は正方形であってもよく、各々、ビア(図示せず)を介して集積回路120内の対応するコンタクト121に電気的に接続される。要素135は、互いから及び要素131、133から電気的に絶縁されている。
【0017】
図2を参照すると、材料の層140が、層130の上に延在し、各集積回路120の側部108全体を覆う。層140は、ポリイミドなどの電気的絶縁材料から形成される。一つ又は複数のスロット又は開口142が、絶縁層140を貫通して延在して、層130の一部を露出させる、すなわち、要素135及び要素131、133の部分を露出させる。しかしながら、層140は省き得る(図示せず)ことが理解されるであろう。
【0018】
開口142は、同じ要素131又は133の異なる一部、又は異なる要素131、133の一部を露出させるような大きさ及び形状にし得る。この目的のために、開口142は、要素131、133のベース134及び/又はフィンガー136と整合され得る。各開口142は、その深さに沿って変化するか又は一定の断面積(図示せず)を有する断面積を有し得る。図示のように、各開口142は、層130から離れて延在する方向に増大する断面積を有する。
【0019】
図3Bを参照すると、導電性相互接続150が、各開口142(存在する場合)を介して、要素135及び要素131、133の露出された部分と接して延在する。各相互接続150は、第1の部分又はバンプ152と、第1の部分とそれぞれの要素131、133、135との間に配置される第2の部分又はポスト154とを含む。あるいは、第1の部分152は省き得る(図示せず)。各第2の部分154は、要素135、又は関連する開口142によって露出される要素131、133の一部と係合する。相互接続150は、図1において単一の集積回路120上にのみ図示されているが、基板110上の任意の数の集積回路が任意の数の相互接続を含み得ることを理解されたい。
【0020】
第1の部分152は、ダイ94をリードフレーム147に固定するためにはんだリフローを受ける、例えばSnAg又はNiSnAgなどの錫はんだのような、導電性材料から形成し得る。これを念頭において、リードフレーム147は、ウェハ90のダイへの個片化の前にダイ94に固定され得る。その結果、リードフレーム147の一部が個片化中に切り離され、リードフレームの残りは個片化後も電子デバイス内に残る。したがって、リードフレーム147は、電子デバイス内にフレーム形状を有していなくてもよい。
【0021】
いずれの場合においても、第2の部分154は、銅などの導電性材料から形成し得る。第1の部分152は約5~30μmの厚みtを有し得る。第2の部分154は約25~55μmの厚みt2を有し得る。相互接続150は約60μmの全厚みTを有し得る。相互接続150の厚みTは、厚みに垂直に(図示では左から右に)延在する幅とは異なっていてもよく、すなわち、厚みは幅よりも大きくても小さくてもよい。相互接続150は、第1の部分152及び第2の部分154を絶縁層140上に直接電気めっきし、開口142を介して要素135と要素131、133の露出部分と接触させることによって形成され得る。相互接続150は、開口142の外の絶縁層140と係合するオーバーハング又はリップ160を有し得る。言い換えれば、相互接続150は、開口142よりも大きなフットプリントを有し得、(図示のように)上方から開口の周り全体に延在するか又はそれを取り囲み得る。リップ160は、層130における開口142の最小断面積に対して約25μmの幅wを有し得る。
【0022】
相互接続150は、各集積回路120上で広範囲の形状及び寸法を有し得る。特に、相互接続150は、任意の形状又は断面の、例えば、正方形又は矩形(図3を参照)、円形、多角形及び/又は細長い、任意の個数の真っ直ぐな及び/又は湾曲した側部を有し得る。単一の集積回路120に関連する相互接続150は、互いに異なる寸法及び/又は異なる形状を有し得る。一例において、相互接続150は、約150~500μmの幅及び約150~500μmの長さを有し得る。相互接続150は、少なくとも1:1から約5:1までのアスペクト比を有し得る。それにかかわらず、相互接続150は各開口142を完全に満たし、相互接続の形状は、開口の形状によって画定される。すなわち、要素131、133の特定の部分を露出させるように開口142を構成することにより、開口内に延在する相互接続150が、これらの露出された部分に容易に接することが可能になる。
【0023】
これを念頭に置くと、絶縁層140内の開口142の形状によって、相互接続150は、任意の数の要素131、133、135に接し得る。図3Aに示す例では、絶縁層140内の5つの開口142が、5つの相互接続150が、コンタクトとして形成された露出した個々の要素135と接触することを可能にする。要素135に接する相互接続150は、円形、丸形、又は正方形(図示せず)とし得る。
【0024】
別の細長い開口部142が、要素131上のフィンガー136及び複数要素133のベース134を露出させる。したがって、この開口142を介して電気めっきされた相互接続150は、要素131上のフィンガー136ならびに要素133のベース134と接する。その結果、さもなければ互いに電気的に絶縁される要素131、133は、相互接続150によって互いに電気的に接続される。従って、露出された要素131、133に電気的に接続された同じ集積回路120内の複数のコンタクト121が、互いに電気的に接続される。これは、例えば、電子デバイス100がダイシングされると複数の集積回路120が同じ集積回路に対して意図される場合、又は、一つ又は複数の集積回路への電力搬送を増大させることが望ましい場合に望ましい。
【0025】
単一の相互接続150が、要素131、133の離間した部分(図示せず)を電気的に接続するために、複数のディスクリート開口142内に延在し得ることが理解されよう。いずれにせよ、絶縁層140全体にわたる開口142は、開口内に相互接続150を設けることで単一の集積回路120内のコンタクト121を電気的に接続するように、層130の一部を露出させるような大きさ及び形状とされる。これは、所望の方式で、電子デバイス100上のすべての集積回路120にわたって繰り返される。
【0026】
この目的のために、図4に示す別の例示のダイ94では、相互接続150の対が、ダイ内の3つのコンタクト121に対して表面108上に設けられている。第1の概して正方形の相互接続150が、絶縁層140内の類似形状の開口142を通して延在して、相互接続が、開口(図示せず)と整合した露出要素135と接することができるようにする。第2の概して矩形の相互接続150が、絶縁層140内の類似形状の開口142を通して延在して、相互接続が、開口(図示せず)と整合した複数の要素131、133の部分に接することを可能にする。
【0027】
図5に示される別の例示の電子デバイス構成では、電子デバイスが、例えばステルスダイシングなどによるダイシングによって、ウェハ90を分割することによって形成されるダイ200である。ダイ94内の13個のコンタクト121に対して、9個の相互接続150が表面108上に設けられている。5つの相互接続150は、正方形であり、要素135に接する。残りの相互接続150は、細長く、複数の要素131、133の一部に接する。
【0028】
図6に示す別の例では、電子デバイスは、大電流応用例のためのWLCSP300である。その結果、導電性材料は、基板110内の複数の層230内に形成される。層230は、ダマシン銅から形成され得、ゲート(図示せず)、ドレイン(D)、及びソース(S)を含む、1つ又は複数の電界効果トランジスタを画定し得る。層230は、集積回路120の厚みを介して配置され、ビア(図示せず)と協働して、集積回路120内のコンタクト121を互いに電気的に接続し、構造体を相互接続250に電気的に接続する。
【0029】
相互接続150、250を複数の寸法及び/又は形状に形成し得ることは、好都合にも、相互接続が、集積回路120に増大したレベルで電力を伝達することを可能にする。より具体的には、単一の相互接続150が、従来の球形はんだボールよりも大きな表面面積にわたって導電性層130に接し得、それによって、それと電気的に接続された集積回路120内のコンタクト121への単一の相互接続を介して、より多くの電力を流すことができる。したがって、層130/相互接続150、250インタフェースを通過し得る符号化メッセージの周波数は増加する。
【0030】
一例において、相互接続150、250は、球形はんだボールによって提供される面積と比較して、Vss面積を少なくとも80%、I/O面積を少なくとも30%、Vin面積を少なくとも100%、Vsw面積を少なくとも120%増加させることができる。その結果、相互接続150、250は、関連する集積回路120の寸法を増大させることなく、又は表面実装技術能力を侵害することなく、電子デバイス内の電力及び論理相互接続の寸法を最大にするように設計し得る。したがって、本明細書で説明する相互接続150は、パワーデバイスのために用いることができる。
【0031】
本明細書に記載する非円形相互接続150、250はまた、従来の球形はんだ接続によって通常必要とされる基板内の伝導性層配線を有利に緩和するか又は実質的に低減し得る。特に、いくつかの既存の電子デバイスは、基板の対向する側の複数の集積回路を電気的に接続するために、基板内の多レベル導電性金属配路を必要とする。一方、本明細書に記載される導電性相互接続は、単一集積回路内の複数の電気的に絶縁されたコンタクト又は構造を、効率的でコスト効果的な方法で接触させることができる。
【0032】
また、相互接続150、250は、球形相互接続と比較して厚みを減少させることができ、その結果、より薄い非円形の相互接続を介してより大きな熱伝達が生じるので、熱的性能が改善される。より具体的には、より短い相互接続がより少ない抵抗を提供し、より少ない熱損を生成する。その結果、本願明細書に記載される相互接続150、250は、相互接続と電気的要素との間の重要な相互接続面積を増大させながら、電子デバイスのエレクトロマイグレーション抵抗及び熱効率を改善するように、電気的配線における柔軟性を増大させることができる。また、相互接続は、機能デバイスのために基板空間をより効率的に用いることを可能にする。
【0033】
本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に改変が成され得、他の実施例が可能である。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
【国際調査報告】