IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エコ、エオリック、トップ、システム、ソシエダッド、リミターダの特許一覧

特表2022-516885車両内の運動エネルギーを利用するエコシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-03
(54)【発明の名称】車両内の運動エネルギーを利用するエコシステム
(51)【国際特許分類】
   B60K 16/00 20200101AFI20220224BHJP
   F03D 3/06 20060101ALI20220224BHJP
   F03D 9/32 20160101ALI20220224BHJP
   B62D 37/02 20060101ALI20220224BHJP
【FI】
B60K16/00 B
F03D3/06 E
F03D9/32
B62D37/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021538132
(86)(22)【出願日】2019-12-23
(85)【翻訳文提出日】2021-08-18
(86)【国際出願番号】 EP2019086957
(87)【国際公開番号】W WO2020136176
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】P201831284
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ES
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521282022
【氏名又は名称】エコ、エオリック、トップ、システム、ソシエダッド、リミターダ
【氏名又は名称原語表記】ECO EOLIC TOP SYSTEM S.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】アブドン、ミゲル、エステファン、ベラン
(72)【発明者】
【氏名】カルロス、マウリシオ、バルガス、マチャド
(72)【発明者】
【氏名】ペドロ、アントニオ、フィノ、プエルト
【テーマコード(参考)】
3D235
3H178
【Fターム(参考)】
3D235AA01
3D235BB25
3D235BB26
3D235CC47
3D235DD47
3D235FF13
3D235FF47
3D235HH07
3D235HH16
3H178AA12
3H178AA33
3H178AA43
3H178BB90
3H178CC01
3H178DD12X
(57)【要約】
陸上または海上車両で使用するためのエコシステムが提供され、これは、移動車両の荷重を軽量化できるようにし、電気エネルギーを生成する2つのサブシステムを通過させる、浪費された空気塊を使用する。したがって、燃料、タイヤ、および一般的な保守の節約における経済性、ならびに環境中に放出される汚染物質の削減を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動車両(400)の運動エネルギーを使用するエコシステム(100)であって、
-前記移動車両(400)内で1つ以上の装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射する1つ以上の装置(11-000)
を備え、
-前記1つ以上の装置(11-000)から、前記車両に対する揚力を生成する1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)に向けて発射された空気流を受け取る第1のサブシステム(12-000)、または
-前記1つ以上の装置(11-000)から、1つ以上の電気エネルギー生成タービンに向けて発射された空気流を受け取る第2のサブシステム(13-000)
のいずれかをさらに備える、エコシステム(100)。
【請求項2】
前記第1のサブシステム(12-000)および前記第2のサブシステム(13-000)を備え、前記第1のサブシステム(12-000)および第2のサブシステム(13-000)は、一緒にまたは別々に動作することができる、請求項1に記載の車両(400)の運動エネルギーを使用するエコシステム(100)。
【請求項3】
前記1つ以上の装置(11-000)は、前記システムの前部に配置されており、入力領域で、出力領域に向けて貫通し、圧縮、加速、および誘導される空気流に衝突するものであり、前記1つ以上の装置(11-000)の前記入力領域は、前記出力領域よりも大きく、空気流速度が前記入力領域よりも前記出力領域の方が実質的に高くなっている、請求項1または2に記載のエコシステム(100)。
【請求項4】
前記1つ以上の装置(11-000)の前記入力領域は、前記車両の前記前部の領域の周りにある、請求項3に記載のエコシステム(100)。
【請求項5】
前記1つ以上の装置(11-000)の前記入力領域は、前記システムが動作する前記車両の幅の関数として変化する、請求項3に記載のエコシステム(100)。
【請求項6】
前記1つ以上の装置(11-000)の前記入力領域は、前記システムが動作する前記車両の高さの関数として変化する、請求項3に記載のエコシステム(100)。
【請求項7】
前記1つ以上の装置(11-000)は、1つ以上の入口ポート、圧縮スロットル、および1つ以上の排気ポートをさらに備える、請求項1または2に記載のエコシステム(100)。
【請求項8】
前記1つ以上の装置(11-000)は、1つ以上の入口ポートから1つ以上の排気ポートまで延在する側壁をさらに備える、請求項7に記載のエコシステム(100)。
【請求項9】
前記1つ以上の装置(11-000)は、前記入口ポートから前記排気ポートまで、その角度および長さを変えながら延在する上部圧縮壁(11-300)および下部圧縮壁(11-400)をさらに備える、請求項5に記載のエコシステム(100)。
【請求項10】
前記1つ以上の装置(11-000)は、1つ以上の吸気制御システムをさらに備える、請求項1または2に記載のエコシステム(100)。
【請求項11】
前記1つ以上の吸気制御システムは、1つ以上のグリル(11-100)またはダイアフラムを任意選択的に備える、請求項10に記載のエコシステム(100)。
【請求項12】
前記1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、1つ以上の翼端装置(12-121)を任意選択的に備える、請求項1に記載のエコシステム(100)。
【請求項13】
前記1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、1つ以上の渦発生装置(12-130)を備える、請求項12に記載のエコシステム(100)。
【請求項14】
前記1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、1つ以上の流れガイド(12-140)を備える、請求項12に記載のエコシステム(100)。
【請求項15】
前記1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、前記1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)内に配置された軽量化構造(12-110)を備える、請求項12に記載のエコシステム(100)。
【請求項16】
前記1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、締結手段を通じて前記車両(400)に接合されている、請求項12に記載のエコシステム(100)。
【請求項17】
前記締結手段は、前記車両(400)の1つ以上のダイ(12-122a)内にオスとして貫通する側梁(12-122)、ベルト、ケーブル、ねじ、ボルト、ナット、締結ブローチ、およびコードから選択される、請求項16に記載のエコシステム(100)。
【請求項18】
前記1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、1つ以上の翼端装置(12-121)上に支持される外部支持構造(12-120)を任意選択的に備え、前記翼端装置(12-121)は、前記車両の1つ以上のダイ(12-122a)内にオスとして貫通する側梁(12-122)に順次力を伝達する、請求項12に記載のエコシステム(100)。
【請求項19】
前記1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、1つ以上の高揚力装置(12-150)を備える、請求項12に記載のエコシステム(100)。
【請求項20】
車両(400)の運動エネルギーを使用するエコシステムであって、前記1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、請求項12から19の要素の組合せを備える、エコシステム。
【請求項21】
請求項1または2の車両(400)の運動エネルギーを使用するエコシステム(100)であって、サブシステム(13-000)は、
ハウジング(13-100)と、
1つ以上の伝達システム(13-400)を通じて1つ以上の電気エネルギー発生器モータ(13-220)を駆動する1つ以上のタービン(13-200)と、
タービンユニットに対する1つ以上の内部または外部モータと、
1つ以上の内部または外部伝達システムと、
1つ以上の拡散器またはノイズキャンセリング要素(13-700)と、
1つ以上の排気要素(13-900)と
を備える、エコシステム(100)。
【請求項22】
前記装置(11-000)の圧縮壁(11-400)は、任意選択的に車両の本体(400)である、請求項9に記載のエコシステム(100)。
【請求項23】
前記圧縮壁は下側の壁である、請求項22に記載のエコシステム(100)。
【請求項24】
前記装置(11-000)は、前記装置(11-000)の出力に向けて前記システムの前部を通じて進入する空気を誘導する追加の連結手段(11-600)を備える、請求項1または2に記載のエコシステム(100)。
【請求項25】
前記装置(11-000)は、固定領域または可変領域を有する層流エジェクタ(11-700)をさらに備える、請求項24に記載のエコシステム(100)。
【請求項26】
前記装置(11-000)の前記層流エジェクタは、両方の側壁および/または垂直壁のレールと、前記コンテナ内のその組み立てのための締結手段と、これをシステムから取り付けおよび取り外しするための垂直な支持柱と、これを引きずるための機械装置とを任意選択的に備える、請求項24に記載のエコシステム(100)。
【請求項27】
前記連結手段(11-600)は、空気伝導のための1つ以上の可撓性要素(11-620)を備える、請求項24に記載のエコシステム(100)。
【請求項28】
前記装置(11-000)の前記エジェクタは、前記加速された空気が前記空気力学的プロファイルの縁に向けて層流を送達するためのガイドを備える、請求項27に記載のエコシステム(100)。
【請求項29】
前記支持柱は、圧縮空気、電気、機械、油圧、または手動で動作する、請求項26に記載のエコシステム(100)。
【請求項30】
前記車両(400)は、自動車、バス、ピックアップトラック、ボックストラック、列車、ボート、連結および非連結トラックの中から選択される、請求項1から29のいずれか一項に記載のエコシステム(100)。
【請求項31】
前記車両(400)に適合可能である、請求項1に記載のエコシステム(100)。
【請求項32】
前記1つ以上の装置(11-000)および(14-100)を含むヘッダ(14-000)によって前記車両(400)の一体部分となっている、請求項1に記載のエコシステム(100)。
【請求項33】
前記1つ以上の装置(14-100)は、前記車両(400)の前記ヘッダ(14-000)内に横方向に配置されている、請求項32に記載のエコシステム(100)。
【請求項34】
前記車両(400)の頂部から底部に及ぶ可撓性要素(14-200)をさらに備える、請求項32に記載のエコシステム(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陸上および海上車両に適用される代替エネルギー生成の分野に関する。具体的には、同時にまたは代わりに車両の揚力を通じてその重量を低減するため、および/または電気エネルギーを生成するために、移動車両の運動空気流を使用するエコシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
陸上または海面上を移動し、その移動によって我々の大気を構成する空気塊を変位させる、あらゆる陸上または海上車両は、現在は十分に利用されていない潜在的なエネルギー源である。この供給源は、通常は再生不可能な資源に由来する、燃料および輸送物資の消費の削減、このような物資の使用に関連する残留物の削減、したがって輸送コストの削減、効率の向上に関連する解決策を提案して、我々の惑星に利益をもたらし得る。これらの解決策から得られる利益は、現在および未来の世代にとって確実に具体的であり、その義務は、生産性に影響を及ぼすことなく、再生不可能な資源の消費削減を試みることである。その一方で、環境に優しく、再生不可能な天然資源からのエネルギー生成の使用量および影響を最小限に抑える、安価で入手しやすい代替エネルギー源を見つける必要がある。
【0003】
実際には、適切に誘導されて圧縮された空気塊を変位および圧縮するトラック、自動車、ボート、列車など、移動中のあらゆる車両は、現在は浪費されている新しいエネルギー源として使用されることが可能である。
【0004】
したがって、本発明の発明者らは、周囲の空気塊に貫通して車両に対する揚力を通じてペイロードの減少をもたらす、これらの移動車両によって生成される風力エネルギーの大部分を使用および対処すること、および同時にまたは代わりに、電気エネルギー生成が可能なサブシステムを組み込むことを可能にした。
【0005】
米国特許出願公開第2011/0181072号明細書は、自動車、トラックのロードワゴン、またはトラクタのロードワゴンなどの車両の上部に取り付けられた空気力学的翼を開示している。この機構は、空気中を通る車両の空気力学的運動の改善を可能にする。
【0006】
米国特許第8205932号明細書は、乱流低減、揚力発生、および下向きの力発生など、様々な空力効果を生じるための、トラクタ-トレーラのリグのセミトレーラ用の揚力翼構造を記載している。揚力翼機構は、トレーラシャーシ内に取り付けられており、ほぼトラクタ車室の部分の高さまで上方に延在する。揚力翼機構は、翼部分に接続された1対の接合された垂直油圧シリンダを有する固定台座構造を備える。前記油圧シリンダは、オペレータが車室領域内で遠隔制御を通じて輸送中に翼の高さ調整することを可能にする。
【0007】
米国特許出願第2011/0181072号明細書および米国特許第8205932号明細書は、車両内で空力効果を生じるためのシステムまたは翼構造を記載している。しかし、このようなシステムは、車両サイズに著しい影響を及ぼすことなく車両内の揚力を通じた重量の効率的な低減を可能にする、実際の圧縮を生成する装置または機構を示していない。さらに、このようなシステムは、燃料または物資の消費を著しく低減するための好ましい方程式を商業的に維持する、または車両効率を改善する解決策を提供しない。
【0008】
米国特許第5280827号明細書は、電気モータによって駆動される標準車両と、車両の後部に取り付けられた風力タービン、車両の上部に沿って延在するベンチュリ管、およびタービンに向けられる力を改善するために空気流を誘導する車両の車体の下側に沿って延在する1対の下部ベンチュリ効果管を備える改良された充電システムとを記載している。これは、太陽電池と共に、車両を安定化するための床効果システムも記載している。
【0009】
国際公開第2011011856号パンフレットは、ハウジングが設けられた発電機を備える車両用のエネルギー回収システムを提供し、前記ハウジングは、ハウジング軸の周りで車両に対して配向されている。前記システムはまた、ブレード軸に対して配向されたブレードのセットを含む風力タービンも備える。風力タービンは、ハウジング上に支持されており、その車軸の周りで回転することができる。前記発電機は、風力タービンに結合されており、ブレードのセットの回転運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。
【0010】
米国特許第7808121号明細書は、エネルギー蓄電池を含む電気エネルギー生成を有する陸上車両を提供し、追加の電気エネルギー生成は、ハウジング、ハウジング内の回転ブレードまたはパドルのセット、前記回転ブレードのセットに接続された移動車軸、電力を供給するための蓄電池との電気接続を含む。ハウジングは、少なくとも1つの前面空気入口開口、およびブレードの下流の空気出口開放領域を有し、前面開口は、少なくとも1つのゲートを有する。ゲートは、車両が減速または停止しているときにのみ開放し、車両が移動しているときは閉鎖している。
【0011】
米国特許第5280827号明細書、国際公開第2011011856号パンフレット、および米国特許第7808121号明細書は、風力タービンおよび太陽光パネルを使用する電気エネルギー生成機構を有する車両を開示しているが、前記機構および/または車両によって提供される提案された解決策は、そのサイズおよび有用性に実質的な影響を及ぼし、現在の市場におけるこれらの使用または組合せの商業的実現可能性に影響を及ぼす。その上、これらは、車両の寸法に実質的な影響を及ぼすことなく車両のフィードバックを可能にする、実際の圧縮システムを有していない。
【0012】
したがって、車両寸法に実質的な影響を及ぼすことなく車両の重量を低減するために、および/またはかなりの量の有用な電気エネルギーを生成するために、空気塊の実際の圧縮を提供する移動車両内の空気流を効率的に使用する、陸上輸送車両寸法の現在の規制に準拠した商業的に実現可能なエコシステムが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/0181072号明細書
【特許文献2】米国特許第8205932号明細書
【特許文献3】米国特許第5280827号明細書
【特許文献4】国際公開第2011011856号パンフレット
【特許文献5】米国特許第7808121号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の発明者らは、輸送産業における環境ケア、ならびに重要なお金および資源の経済性を得ることの重要性を認識し、したがって、移動車両の空気流を使用するシステムを提供し、前記システムは、車両および/または電気エネルギー生成に提供される揚力を通じて重量を低減するために、前記流れを1つ以上のサブシステムに向ける。
【0015】
本発明のエコシステムを有することで、移動車両の重量が減少し、このため燃料コスト、タイヤコスト、および一般的な保守コストもまた減少し、したがって環境を汚染する微粒子も減る。さらに、道路網に対する車両の面圧衝撃が低減され、こうして保守コスト削減に寄与する。
【0016】
本発明のエコシステムは、好ましくは、約40km/hを超える速度で空力効果が存在したとしても、約80から120km/hの間の速度に定期的に到達することが可能な車両を対象とする。
【0017】
本発明の目的の1つは、システムによって生成された揚力を通じて車両のペイロードを軽量化することである。
【0018】
移動車両の揚力を増加させることはエコシステムの一部として提供されるので、今日の浪費された空気塊はこれを圧縮し、空気の出力速度が入力速度の約4(4)倍に到達するようにこれを加速する。結果的に、やはり本発明のエコシステムの一部である空気力学的プロファイルに対する空気塊の衝撃速度は、市場の各タイプの車両に対して真に有用な揚力効果を生じる。
【0019】
本発明の別の目的は、電気エネルギーを生成し、大気に放出される汚染物質排出を削減することである。
【0020】
本発明の付加的な目的は、その元の形態を使用して車両の空気力学を使用および最適化し、こうして提案された空気力学的またはエネルギー的結果を得ることである。
【0021】
本発明の別の目的は、車両の元の形態に適合可能であるか、または車両の一体部分である、エコシステムを提供することである。
【0022】
本発明のさらなる目的は、システム構成要素のいくつかによって生じる騒音によって発生する環境への影響を低減する手段を提供することである。
【0023】
本発明の付加的な目的および利点は、図面の説明、発明を実施するための形態、および提案される請求項において明らかになるであろう。
【0024】
定義
【0025】
本発明を容易に理解するために、特定の用語が以下に定義され、いくつかの他の用語は詳細な説明に沿って明らかにされる。
【0026】
迎え角は、翼型の空力コードおよび衝突空気の方向によって形成される角度である。
【0027】
迎え縁は、空気力学的プロファイルにおける空気の初期衝撃点である。
【0028】
漏れ縁は、空気力学的プロファイルからの空気出口の終点である。
【0029】
コードは、迎え縁と漏れ縁との間の直線距離である。
【0030】
風力エネルギーは、この運動を電気に変換するタービンのブレードに衝突する気流によって引き起こされる効果によって生成される運動エネルギーである。
【0031】
発電機は、機械エネルギーを電気エネルギーに変換する2点(極または端子と呼ばれる)間の電位差を維持することが可能な装置である。
【0032】
渦発生器:フィン形状の空力装置であり、通常は揚力翼の裏に取り付けられており、気流に衝突すると、限界層の剥離の遅延を可能にする小さな乱流が生成され、こうして空気力学的プロファイルの角度を増加させるようになっている。
【0033】
空気力学的プロファイルは、空気を通過する時に揚力を生成する圧力分布を生成することが可能な要素の横断領域の形状である。
【0034】
揚力は、翼の重量とは逆に空力表面に生じる圧力または力である。
【0035】
揚力係数(C)は、ここでlは英語の用語lift(揚力)に使用されるが、無次元であってレイノルズ数を用いて測定される空力係数に対応し、空気密度を変化させる。
【0036】
車両は、陸上、水上、または空中を移動することができ、物体、動物、または人々を輸送するのに有用な、エンジンまたはモータを含むかまたは含まない装置または機構である。
【0037】
連結トラック:約10から約40トンの積載量を有する重荷重車両である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明のエコシステム100の一実施形態の一例の断面図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図2】エコシステム100の一実施形態の一例の斜視図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図3】本発明のエコシステム100の一実施形態の一例の断面図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図4】エコシステム100の実施形態の一例の斜視図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図5】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の断面を示す図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図6】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の斜視図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図7】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の分解図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図8】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の断面を示す図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図9】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の斜視図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図10】自動車の分解図であり、タービン(13-200)が示されている。
図11】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の断面を示す図であり、第2のサブシステム13-000およびタービン13-200のハウジング13-100が示されている。
図12】第2のサブシステム13-000、ハウジング13-100、および排気要素13-900がラジアルタービンの実施形態を有する自動車の斜視図である。
図13】タービン(13-200)および排気要素13-900が示されている自動車の分解図である。
図14】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するピックアップトラックの断面を示す図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図15】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するピックアップトラックの斜視図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図16】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するピックアップトラックの断面を示す図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図17】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するピックアップトラックの斜視図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図18】タービン(13-200)および排気要素13-900が示されているピックアップトラックの分解図である。
図19】エコシステム100を有する非連結トラックの断面を示す図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図20】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する非連結トラックの斜視図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図21】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する非連結トラックの分解図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図22】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する非連結トラックの断面を示す図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図23】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する非連結トラックの斜視図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図24】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する非連結トラックの分解図であり、第2のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図25】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの断面を示す図であり、第1のサブシステム12-000および前記装置11-000が示されている。
図26】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの斜視図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図27】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの分解図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図28】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの断面図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図29】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの斜視図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図30】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの分解図であり、その部品を有する第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図31】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する連結トラックの断面を示す図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図32】一実施形態の一例によるエコシステム100を有し、第1のサブシステム12-000を有する連結トラックの斜視図である。
図33】一実施形態の一例によるエコシステム100および第1のサブシステム12-000を有する連結トラックの分解図である。
図34】一実施形態の一例によるエコシステム100および第2のサブシステム13-000を有する連結トラックの断面を示す図である。
図35】一実施形態の一例によるエコシステム100および第2のサブシステム13-000を有する連結トラックの斜視図である。
図36】一実施形態の一例によるエコシステム100および第2のサブシステム13-000を有する連結トラックの分解図である。
図37】結合システムハブ12-122b~ダイ12-122aを示す。
図38】一実施形態の一例によるエコシステム100の装置11-000の断面を示す図である。
図39】一実施形態の一例によるエコシステム100の装置11-000の斜視図である。
図40】第1のサブシステム12-000の軽量化構造12-110の斜視図である。
図41】第1のサブシステム12-000の軽量化構造12-110の斜視図平面である。
図42】装置11-000と第1のサブシステム12-000との結合の断面を示す図である。
図43】折り畳まれた、装置11-000と第1のサブシステム12-000との結合の斜視図である。
図44】第2のサブシステム13-000の正面図である。
図45】第2のサブシステム13-000の斜視図である。
図46】第2のサブシステム13-000の部品の分解図である。
図47】装置11-000および第2のサブシステム13-000の結合の斜視図である。
図48】システムが折り畳まれた、装置11-000および第2のサブシステム13-000の結合の斜視図である。
図49】高揚力装置(12-150)を示す図である。
図50】連結トラック内の装置11-000に結合された第1のサブシステム12-000および第2のサブシステム13-000の組合せを示す図である。
図51】連結トラック内の装置11-000に結合された第1のサブシステム12-000および第2のサブシステム13-000の組合せの斜視図である。
図52】揚力係数(C)および迎え角(アルファ)に関して、本発明の空気力学的プロファイル、タイプE 61 C(Eppler61)の異なる挙動を示す。
図53】プロファイル(A)および4000msnmでの最小揚力値のプロファイル(B)および海面での最大揚力値(C)からの、km/h単位の車両の速度に対する重量キログラムでの異なる揚力結果を示す。
図54】一実施形態の一例による、トラックのヘッド14-000内の装置11-000および第1のサブシステム12-000の斜視図である。
図55】一実施形態の一例による、ヘッド14-000および装置14-100を有するトラックの正面図である。
図56】一実施形態の一例による、ヘッド14-000内のグリル11-100および可撓性要素14-200を有するトラックの側面図である。
図57】装置11-000および第1のサブシステム12-000を有する連結トラックの側面図である。
図58】装置11-000および第1のサブシステム12-000を有する連結トラックの斜視図および正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明は、移動車両(400)の運動エネルギーを使用するエコシステム(100)を提供する。この発明では、車両(400)は、地上、水上、または空中を移動することができ、物体、動物、または人々を輸送するのに有用な、エンジンまたはモータを含んでも含まなくてもよい装置または機構である。前記車両(400)は、自動車、バス、ピックアップトラック、ボックスカー、列車、ボート、連結または非連結トラックから選択される。
【0040】
好ましくは、本発明のエコシステムは、移動中に車両(400)内の1つ以上の装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射する1つ以上の装置(11-000)と、1つ以上の装置(11-000)から車両への揚力を生成する1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)に向けて発射された空気流を受け取る第1のサブシステム(12-000)と、1つ以上の装置(11-000)から1つ以上の発電機タービンに向けて発射された空気流を受け取る第2のサブシステム(13-000)とを備え、第1のサブシステムおよび第2のサブシステムは、一緒にまたは別々に動作することができる。
【0041】
エコシステム(100)の1つ以上の装置(11-000)は、システムの前部に配置されており、空気入力において、進入、圧縮、加速、および出力領域に向けて誘導される空気流に衝突し、1つ以上の装置(11-000)の入力領域は、空気流の速度が入力領域内よりも出力領域内の方が実質的に大きくなるように、出力領域よりも大きい。1つ以上の装置(11-000)の入力領域は、ほぼ車両の前部の領域であり、システムが動作する車両の幅および高さの関数として変化する。
【0042】
具体的には、装置(11-000)の入力領域の高さは、約10cm以上である。好ましくは、約10cmから約2.5mの範囲内であるとわかっている。
【0043】
1つ以上の装置(11-000)は、1つ以上の吸気ポート、圧縮スロート、および1つ以上の排気ポートをさらに備える。
【0044】
1つ以上の装置(11-000)は、グリルまたはダイアフラムタイプ(11-100)などの1つ以上の吸気制御システムを備え、1つ以上の吸気ポートから1つ以上の排気ポートまでの側壁をさらに備える。
【0045】
本発明の一実施形態では、1つ以上の吸気制御システムは、1つ以上のグリル(11-100)を備えてもよい。
【0046】
本発明の別の実施形態では、1つ以上の吸気制御システムは、グリル(11-100)を備えていない。
【0047】
図38は、好適な実施形態の1つとしての装置(11-000)を示し、装置(11-000)のグリル(11-100)および吸気側壁(11-200)が示されており、これはその角度および長さを変化させる吸気ポートから排気ポートまでの上部(11-300)および下部(11-400)圧縮壁も示している。前記図は、連結手段(11-600)、空気誘導ダクト(11-500)、支持梁(11-741)、およびアンカー梁(11-743)も示している。
【0048】
本発明の一実施形態では、装置(11-000)の圧縮壁(11-400)は、任意選択的に車両車体であり、この圧縮壁は下側の壁である。図39は、装置(11-200)の上梁(11-742)、グリル(11-100)、および側壁を示す。
【0049】
本発明のこの実施形態は、装置(11-000)の一部として車両の形態を使用し、車両の形状は空気圧縮に寄与する。
【0050】
図43に示されるような、本発明の別の実施形態は、システムの前部から装置(11-000)の出力に流入空気を誘導する連結手段(11-600)をさらに備える装置(11-000)を示す。前記図は、装置(11-000)が、固定または可変領域の層流エジェクタ(11-700)をさらに備えることも示している。エジェクタは、直方体からなり、側壁および垂直壁を備える、管状本体である。
【0051】
前記連結手段(11-600)は、1つ以上の空気誘導可撓性要素(11-620)を備える。装置(11-000)の層流エジェクタ(11-700)は、空気力学的プロファイルまたはサブシステム(12-000)の縁に向けて層流を送達するための加速エアガイドを備える。可撓性要素の中には、とりわけ、ベローズ、複合材料または織物材料、もしくは要素のダイアフラムがある。
【0052】
本発明のエコシステムの第1のサブシステム(12-000)は、図40に示される1つ以上の翼端装置(12-121)を任意選択的に備える空気力学的プロファイル(12-100)の本体である。1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、やはり図40に示される1つ以上の渦発生器装置(12-130)を備える。1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、図には示されていないが、1つ以上の流れガイド(12-140)を備える。前記空気力学的プロファイル(12-100)は、前記空気力学的プロファイル(12-100)内に配置された図40および図41に示される軽量化構造(12-110)を備える。
【0053】
図40は、穿孔されるリブ、表皮(12-114)、および結合要素(12-115)が示されている構造、または軽量化構造(12-110)のプロファイルを示す。
【0054】
リブ(12-111)は、その頑丈さに影響を及ぼすことなくプロファイルの重量を低減する空気力学的形状に適合された剛性構造であり、表皮がリブ(12-111)に接着されて一緒に第1のサブシステム(12-000)を形成する。
【0055】
図41は、軽量化構造(12-110)、空気力学的プロファイル形状に適合されたリブ(12-111)、リブ(12-111)に接着された表皮(12-114)の平面図であり、全て一緒に空気力学的プロファイル(12-100)を形成する。図41は、リブ(12-111)を結びつけ、システムを翼端装置(12-121)に固定するための構造的支持を提供する梁(12-112)も示し、これはシステムを車両(400)に固定する。
【0056】
本発明の一実施形態では、空気力学的プロファイル(12-100)は、非限定的に、車両(400)の1つ以上のダイ(12-122a)内にオスとして嵌入する側梁(12-122)の選択された締結手段、ベルト、ケーブル、ねじ、ボルト、ナット、コード、または締結ブローチによって車両(400)に接合される。図37は、前記車両(400)の1つ以上のダイ(12-122a)内にオスとして貫通する側梁(12-122)内に配置された1つ以上のハブからなる締結手段の例を示す。
【0057】
一実施形態では、空気力学的プロファイル(12-100)は、車両(400)の1つ以上のダイ(12-122a)内にオスとして貫通する側梁または横梁(12-122)に順次力を伝達する1つ以上の翼端装置(12-121)上に支持される支持外部構造(12-120)を任意選択的に備える。
【0058】
空気力学的プロファイル(12-100)は、高揚力装置(12-150)、翼端装置(12-121)、側梁(12-122)、軽量化構造(12-110)、および流れガイド(12-140)として、要素の組合せを備える。図49は、第1のサブシステム(12-000)を示し、空気力学的プロファイル(12-100)が1つ以上の高揚力装置(12-150)を備えることがわかり、前記高揚力装置(12-150)は、迎え縁またはスラットまたは漏れ縁、またはフラップに配置されることが可能である。図49は、これらをフラップに配置している。
【0059】
図1は、空気を集め、出力における面積減少を通じて、空気力学的プロファイル(12-100)または第1のサブシステム(12-000)に衝突して揚力を生成し、そこから車両(400)重量を減少させるまで、空気流速度の増加を生成する、エコシステム(100)の装置(11-000)を示す。
【0060】
図2は、翼端装置(12-121)が車両(400)内で空気力学的プロファイル(12-100)と装置(11-000)とを統合および固定する二重の機能を有し、第2の機能は、空気力学的プロファイル(12-100)の下で循環する空気流がプロファイル(12-100)上で循環する空気流と混合するのを防止することである、同じ装置(11-000)を示す。翼端装置(12-121)は、流れの混合がエコシステム(100)によって生成された揚力を維持するのを防止する。
【0061】
図3図10図11、および図12は、ハウジング(13-100)、図示されない1つ以上の伝達システム(13-400)を通じて1つ以上の電気エネルギー発生器を駆動する1つ以上のタービン(13-200)、タービンの1つ以上の内部または外部モータ、1つ以上の内部または外部伝達システム、1つ以上のノイズ拡散器またはノイズキャンセラ(13-700)、および1つ以上の排気要素(13-900)を備える、本発明のエコシステムの第2のサブシステム(13-000)を示し、後者の要素は図44および図45に示されている。
【0062】
ハウジング(13-100)は、電気エネルギー生成を可能にするタービン(13-200)を包含し、ハウジング(13-100)は、外側では剛性材料の外構築された構造であり、その内側では、タービン(13-200)によって生じるノイズを軽減するために、好ましくはハニカムタイプの構造である。前記ハウジング(13-100)は、前記サブシステムが後退させられ、こうしてその取り外しおよび輸送を容易にすることが可能なように、その側壁に変位手段、好ましくは1つ以上のレールを有する。
【0063】
タービン(13-200)は、図11に示されるように、縦または軸流タイプであり得る。
【0064】
好適な実施形態では、タービン(13-200)は、衝突空気を圧縮し、これを排気要素(13-900)に向けてノイズキャンセリング要素(13-700)まで送る風力タービンであり、タービン(13-200)は反対方向に回転し、付加的に、空気がそのブレードに衝突するとタービン(13-200)の中心のコイルが回転し、ハウジング内で支持される車軸内で電子流を誘発し、図17に示されるように、エネルギーは変換器またはエネルギー蓄電池(13-310)に分配され、これは任意選択的にシステムの一部であるか、または車両内に収容されることが可能である。
【0065】
ノイズキャンセリング要素(13-700)は、これに対向するタービン(13-200)の内部の空気を混合させ、空気が圧縮されたときに生成される音波が互いを見つけて打ち消し合うことを可能にするシートに対応する。
【0066】
本発明の別の実施形態では、エコシステム(100)の第1のサブシステム(12-000)および第2のサブシステム(13-000)は、一緒に動作する。たとえば、図50および図51は、移動車両(400)の運動エネルギーを使用するエコシステム(100)の好適な実施形態を示し、車両(400)は、一緒に動作するサブシステム(12-000)および(13-000)を有する連結トラックである。
【0067】
本発明の別の実施形態では、サブシステム(13-000)および(12-000)は、エコシステム(100)内で別々に動作する。
【0068】
たとえば、エコシステム実施形態は、移動車両(400)内の装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射する装置(11-000)と、装置(11-000)から車両(400)への揚力を生成する空気力学的プロファイル(12-100)に向けて発射された空気流を受け取るサブシステム(12-000)とを有する。
【0069】
図5図6、および図7は、この実施形態において、車両が自動車、普通車、5ドア車であり、装置(11-000)の入力領域が、車両(400)自体と、空気収集ボクシングシステムと、車両(400)の上部に見られる空気力学的プロファイルとによって形成されることを示している。この実施形態では、システムは、車両(400)内に死角が生じないように、透明または半透明な材料で製造される。
【0070】
図7は、図5および図6に示されるのと同じ車両(400)のエコシステムの分解図を示し、装置(11-000)は車両(400)と接合されたときに構成され、この実施形態の装置(11-000)と組み合わせられた車両(400)の空気力学的特性は、車両(400)の2つの壁、フード、屋根、およびフロントガラスによって形成される。これは、翼端装置(12-121)も示している。
【0071】
図14および図15は、装置(11-000)およびサブシステム(12-000)を備えるエコシステム(100)の構成の別の実施形態を示す。この実施形態では、車両(400)はピックアップトラックである。装置(11-000)は、ダクトおよびピックアップトラック幾何学的形状を形成するハウジングによって形成され、サブシステム(12-000)は、空気力学的プロファイル(12-100)に対応する、ピックアップトラックの車室内に設置される。
【0072】
図19図20、および図21は、装置(11-000)およびサブシステム(12-000)を備えるエコシステム(100)の構成の別の実施形態を示す。この実施形態では、車両(400)は、ボックスカーまたはバンまたは非連結トラックである。バンは、後に空力抵抗を生成する領域を有するので、装置(11-000)は完成し、サブシステム(12-000)または空気力学的プロファイル(12-100)に対してより速い可能な速度を生成するために、その領域を縮小させてバンのヘッドに配置されている。この実施形態では、バンまたは非連結トラックは、装置(11-000)の一部ではなく、前記装置(11-000)は完全に分離されることが可能である。
【0073】
図25図26、および図27は、装置(11-000)およびサブシステム(12-000)を備えるエコシステム(100)の構成の別の実施形態を示し、この実施形態では、車両(400)は標準的なバスである。この実施形態では、装置(11-000)は、より空気力学的な端部を用いてより層的な流れを生成するために、より長い長さを有する。この実施形態でも、装置(11-000)は分離している。
【0074】
図31図32、および図33は、車両(400)が連結トラックである好適な実施形態を示し、装置(11-000)および第1のサブシステム(12-000)が示されている。前記装置(11-000)は、移動中の連結トラック内で装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射し、第1のサブシステム(12-000)は、装置(11-000)から連結トラックへの揚力を生成する空気力学的プロファイル(12-100)に向けて発射された空気流を受け取る。図33は、装置(11-000)の層流エジェクタ(11-700)を明確に示し、これは、両方の側壁および/または垂直壁の変位手段、好ましくはレールと、コンテナ内のその組み立てのための締結手段と、システムおよび把持用の機械装置を取り付けおよび取り外しするための垂直な支持柱とを、任意選択的に備える。
【0075】
前記レールは、コンテナおよび/またはトレーラの取り外しが実行されるときに、第1のサブシステム(12-000)が装置(11-000)の内部に摺動することを可能にする。
【0076】
支持柱は、圧縮空気、電気、機械、または手動で動作し、コンテナまたはボックストラックから外されたときにシステムを保持することを可能にする。
【0077】
システムを設置するのに有用な垂直な支持柱は、力を分散させるために車両(400)のシャーシ上に配置されており、その存在がコンテナまたはトレーラに対する車両(400)のヘッドの移動または自然な回転を妨害またはこれに影響を及ぼすことなく、システムがコンテナまたはボックストラックから外されたときに支持体として機能するために、都合よく配置されている。
【0078】
好適な実施形態では、締結手段は、システムをコンテナまたは連結トラックに締結する係留装置であり、好ましくは1つ以上の帯からなる。
【0079】
図42および図43は、第1のサブシステム(12-000)と装置(11-000)との結合を示す。連結手段(11-600)および層流エジェクタ(11-700)もまた示されている。
【0080】
別の実施形態では、エコシステム(100)は、移動車両(400)内の装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射する装置(11-000)と、装置(11-000)から1つ以上の電気エネルギー生成タービン(13-200)に向けて発射された空気流を受け取る第2のサブシステム(13-000)とを備える。この実施形態は、蓄積されてそのまま車両(400)に供給されるために使用され得る電気エネルギーを生成するために、気流を使用する。
【0081】
図3は、エネルギー発生器に対応する第2のサブシステム(13-000)を有する装置(11-000)を示す。同様に、これは、装置(11-000)の入力で見られるグリル(11-100)も示し、本発明のシステムがシステムによって支持されるよりも多くの空気を受け取る場合のバックアップとして有用である。このような場合、エネルギー発生器における不安定性、転倒、またはエネルギーの過充填などの望ましくない影響を回避するために、グリル(11-100)は閉鎖する。また、図4は、そのタービン(13-200)、その空気収集および還元システム、およびその排気管、その出力システムを有するエネルギー発生器を有する第2のサブシステム(13-000)を有する装置(11-000)を示す。
【0082】
図8図9図10図11図12、および図13は、この実施形態において、車両(400)が自動車、普通車、5ドア車であり、装置(11-000)の入力領域が、そのままの車両(400)と、空気収集ボクシングシステムと、車両(400)の上部に見られるサブシステム(13-000)とによって形成されることを示している。
【0083】
図10は、車両(400)と共に装置(11-000)を形成する壁、エネルギー発生器のハウジング(13-100)、共に空気力学的損失を防止するためのギアコレクタを有するタービン(13-200)、ならびに排気要素(13-900)が示されているエネルギー発生器の分解図と共に、装置(11-000)を有するシステム(100)を示しており、タービン(13-200)の空気が組み合わせられて対向位置を生成し、これによって波の対立を引き起こし、こうしてノイズが低減される。
【0084】
図16図17、および図18は、装置(11-000)および第2のサブシステム(13-000)を備えるエコシステム(100)の構成の別の実施形態を示す。この実施形態では、車両(400)はピックアップトラックである。前記装置(11-000)は、ダクトおよびピックアップトラック幾何学的形状を形成するハウジングによって形成され、エネルギー発生器に対応する第2のサブシステム(13-000)が車室内に設置され、これはピックアップトラックの上部に見られる。これらの図では、封止要素(13-800)および排気要素(13-900)が見られる。
【0085】
封止要素(13-800)は、空気が圧縮され、排気要素(13-900)およびノイズキャンセリング要素(13700)に向けて輸送され得るように、タービン(13-200)とのシールを形成する逆円錐形状の構造である。
【0086】
図22図23、および図24は、バンまたは非連結トラックの実施形態のための装置(11-000)およびサブシステム(13-000)の断面図、斜視図、および分解図である。封止要素(13-800)、排気要素(13-900)、タービン(13-200)、およびハウジング(13-100)が示されている。
【0087】
図28図29、および図30は、装置(11-000)および第2のサブシステム(13-000)を備えるエコシステム(100)の構成の別の実施形態を示す。この実施形態では、車両(400)は標準的なバスである。この実施形態でも、装置(11-000)は分離している。封止要素(13-800)、排気要素(13-900)、タービン(13-200)、およびハウジング(13-100)も示されている。
【0088】
図34図35、および図36は、車両(400)が連結トラックであり、装置(11-000)および第2のサブシステム(13-000)が示されている、本発明の好適な実施形態を示しており、前記装置(11-000)は、移動車両(400)内の装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射し、第2のサブシステム(13-000)は、装置(11-000)によって1つ以上の電気エネルギー生成タービン(13-200)に向けて発射された空気流を受け取る。
【0089】
図35および図36はまた、連結手段(11-600)および締結要素(11-744)も示す。
【0090】
図44および図45は、ハウジング(13-100)、タービン(13-200)、ノイズキャンセリング要素(13-700)、および封止要素(13-800)が観察され得る、第2のサブシステム(13-000)の正面図および斜視図を示す。
【0091】
図46は、サブシステム(13-000)の分解図を示し、排気要素(13-800)およびノイズキャンセリング(13700)など、前記サブシステムの異なる部品が示されている。
【0092】
図47は、第2のサブシステム(13-000)と装置(11-000)との結合を示す。
【0093】
図48は、第2のサブシステム(13-000)と装置(11-000)との折り畳まれた結合を示す。
【0094】
本発明のエコシステム(100)は、既存の車両(400)に適合されることが可能である。たとえば、図57および図58は、本発明のエコシステムが異なるタイプのトラックに適合することを示している。
【0095】
本発明の別の実施形態では、本発明のエコシステムは、車両の一体部分であり得る。たとえば、図54図55、および図56では、本発明のエコシステムは、1つ以上の装置(11-000)および(14-100)ならびにグリル(11-100)を含むヘッド(14-000)によるトラックの一体部分であることが観察される。
【0096】
装置(14-100)は、車両(400)のヘッド(14-000)内に横方向に配置される。これらの装置または空気入口(14-100)は、空気流を増加させるために装置(11-000)に内部接続される。これらの吸気口は、グリルを有しても有さなくてもよい。
【0097】
図54および図56は、本発明の一実施形態として、車両(400)の頂部から底部に及ぶ可撓性要素(14-200)を示す。
【0098】
次に、本発明のエコシステムのいくつかの例を開示するが、これらはいずれにせよ限定的であることを意図するが、これらは本発明の技術的な改善および利点を示すことを意図する。
【0099】
これらの例では、本発明のシステムは、約80から約120km/hの速度で走る移動車両(400)を対象とし、表1に示されるような所望の揚力に到達する。
【0100】
本発明のエコシステムは、約550kgの重量であるが、これは、建設材料および異なる実施形態、ならびに本発明の範囲内でなされることが可能であって見出される変更に応じて変化し得る。
【0101】
前記サブシステム(12-000)または空気力学的プロファイルは、約200から約250kgの間の重量を有するが、これもまた、その建設材料および本発明の範囲内でなされ見出される変更に応じて変化し得る。システムは、高さ40cmと測定され、これは、商業的に実現可能なシステムを提供するという本発明の目的の1つに準拠し、貨物車両の国際規格に準拠している。
【実施例
【0102】
実施例1(揚力を通じた車両の重量の軽量化)
【0103】
ボックストラック、連結トラックなどの貨物車両の国際規格の下で、「AASHTO LRFD Bridge design Specifications」6th ed.(2012)および「AASHTO LRFD」Bridge design Specifications 7th Ed.(2014)によれば、車両の最大高さは約4m、最大幅は約2.60m、ブリッジのゲージの最小高さは約5mである。
【0104】
提供することを視野に入れて、商業的に実現可能なシステム、および既存のバイアルインフラストラクチャ規格に準拠すること、ならびに上述の、この例では空気力学的プロファイルタイプE 61 C(Eppler61)が選択されたが、これは、車両寸法、すなわち高さを実質的に変更して上述の規格に付随して準拠することなく、システムの機能にとって効果的な挙動を示す。
【0105】
図52は、異なるレイノルズ(Re)および変化する空気密度に対応する条件にさらされたときの、揚力係数(C)および迎え角(アルファ)に関する空気力学的プロファイルタイプE 61 C(Eppler61)の様々な挙動を示す。図52では、T1は、異なるレイノルズ数について同じ時間または期間に対応する。
【0106】
空気力学的プロファイルタイプE 61 C(Eppler61)は、重荷重輸送のために達成可能な速度でのペイロードを軽量化するために適用可能な揚力を生成するのに十分な揚力係数を示す。これは、ゼロ迎え角で理想的な揚力を生成するプロファイルであり、したがって、このプロファイルは、車両の高さでシステムを使用する衝撃を著しく低減することを可能にする。
【0107】
装置(11-000)のない最新技術のシステムと、装置(11-000)、および装置(11-000)から移動車両を持ち上げることを通じてペイロードの軽量化を生成する空気力学的プロファイル(12-100)に向けて発射された空気流を受け取る第1のサブシステム(12-000)を備える本発明のエコシステムの実施形態との比較を、実施例1について実行した。海面および海抜4,000mでの設計パラメータを使用した。
【0108】
出力空気速度の関係がサブシステム(12-000)または空気力学的プロファイルに対する衝撃空気速度の4倍になるように装置(11-000)の入力領域を4から1に減少させることにより、所望の揚力が得られた。
【0109】
以下の表1および図53は、海抜4,000mでの最小揚力の値(B)および海面での最大揚力の値(C)において本発明の装置(11-000)および第1のサブシステム(12-000)を組み込むことによるプロファイルの使用から到達した揚力の重量キログラム(kgf)での結果に対する、プロファイル(A)の独立した使用から、つまり本システムの特性を組み込むことなく到達した揚力の重量キログラムでの異なる結果を示す。
【0110】
【表1】
【0111】
先の例によれば、海面で120km/hの速度で空気力学的プロファイルのみを使用して生成された揚力は996.66kgfの最大揚力に到達することが見出され、上述の同じ条件下で120km/hの速度で装置(11-000)およびサブシステム(12-000)を備える本発明のシステムを有する空気力学的プロファイルの使用は、10414.07kgfの最小揚力および15946.54kgfの最大揚力に到達することを証明した。
【0112】
本発明のシステムを用いて、10414.07kgfから最大15946.54kgfの揚力が得られる実施例1で証明されたように、輸送される積載量の重量低減が得られる。
【0113】
したがって、120km/hの速度で海抜4000mの高さでシステムによって生成される効果は、約10000Kgである。
【0114】
実施例2は、貨物輸送の経済的および生体環境的条件を考慮した、このような効果の影響分析を示す。
【0115】
実施例2(システムの経済性および生体環境)
【0116】
この実施例2は、Detroit DD15エンジンを有する商標名Freightliner Cascadiaのトラック牽引車両を基準として使用し、ユーロIV排出基準を考慮した。
【0117】
欧州の3つの異なるルートで同じ車両について分析を実行した。
【0118】
ルート1:マドリッド-パリ、距離1270km
【0119】
ルート2:フランクフルト-ハンブルク、距離489km
【0120】
ルート3:マルセイユ-ラブレ、距離1649km
【0121】
ルート1(マドリッド-パリ)距離1270km、平均速度100km/h
【0122】
以下の表2Aおよび2Bに示されるように、システム(装置(11-000)および第1のサブシステム(12-000))を示す本発明の実施形態の1つを用いて、燃料、一般的な保守、およびタイヤにおける経済性および生体環境が得られることがわかった。
【0123】
【表2】
【0124】
【表3】
【0125】
A=システムなしの車両
AD=本発明のシステムを有する車両
T=トン
*2018年8月27日のヨーロッパ共同体燃料履歴に基づく。
【0126】
表2Aおよび2Bの結果は、以下の結論を提供する。
【0127】
-燃料の19%削減が得られ、マドリッド(スペイン)およびパリ(フランス)の都市間の1270kmの総距離で計算すると、1回走ると237ユーロの経済性を生み出す。
【0128】
-本発明のシステムの使用は、ルート1に等しいルートにおける自己移動の自律性を19%の同じ割合で増加させることになる。
【0129】
ルート2(フランクフルト-ハンブルク)距離489km、平均速度100km/h:
【0130】
以下の表3Aおよび表3Bに示されるように、システム(装置(11-000)およびサブシステム(12-000))を示す本発明の実施形態の1つを用いて、燃料、一般的な保守、およびタイヤにおける経済性および生体環境が得られることがわかった。
【0131】
【表4】
【0132】
【表5】
【0133】
A=システムなしの車両
AD=本発明のシステムを有する車両
T=トン
*2018年8月27日のヨーロッパ共同体燃料履歴に基づく。
【0134】
表3Aおよび3Bの結果は、以下の結論を提供する。
【0135】
-燃料の18%削減が得られ、フランクフルト(ドイル)およびハンブルク(フランス)の都市間の489kmの総距離で計算すると、1回走ると93ユーロの経済性を生み出す。
【0136】
-本発明のシステムの使用は、ルート2に等しいルートにおける自己移動の自律性を18%の同じ割合で増加させることになる。
【0137】
ルート3(マルセイユ-ラブレ)距離1649km、平均速度100km/h:
【0138】
以下の表4Aおよび4Bに示されるように、システム(装置(11-000)およびサブシステム(12-000))を示す本発明の実施形態の1つを用いて、燃料、一般的な保守、およびタイヤにおける経済性および生体環境が得られることがわかった。
【0139】
【表6】
【0140】
【表7】
【0141】
A=システムなしの車両
AD=本発明のシステムを有する車両
T=トン
*2018年8月27日のヨーロッパ共同体燃料履歴に基づく。
【0142】
表4Aおよび4Bの結果は、以下の結論を提供する。
【0143】
-燃料の18%削減が得られ、マルセイユおよびラブレの都市間の1649kmの総距離で計算すると、1回走ると357ユーロの経済性を生み出す。
【0144】
-本発明のシステムの使用は、ルート3に等しいルートにおける自己移動の自律性を18%の同じ割合で増加させることになる。
【0145】
実施例3(エネルギー生成)
【0146】
実施例3は、Cummins Aeos車両を基準として使用し、これは100%の電気推進力を有するトラックトラクタである。
【0147】
車両の最大容量は重量で8トンであり、140kw/hのバッテリを用いて、その自律性は160kmである。
【0148】
この例では、100km/hの中距離で実施形態(装置(11-000)およびサブシステム(13-000))を使用して本発明のシステムが設置されたとき、190kmの平均距離を有するマドリッド-バリャドリッド間のルートを使用して、以下のデータが得られ、表5に示されたことが、示されている。
【0149】
【表8】
【0150】
AP:連結トラックcummins(見つかった統計データ)を指す。
A*本発明のシステムのない連結トラックを指す。
AE:本発明のシステムを有する連結トラックを指す。
【0151】
この例で得られた結果から、車両A(システムなし)の自律性を考慮に入れて、ルート(マドリッド-バリャドリッド)について、車両は、その目的地に到着するためにルート内で平均1(1)時間の再充電を必要とし、したがってこれが配達タイミング、および輸送機器の動作効率を増加させることがわかった。
【0152】
本発明のエコシステム(装置(11-000)およびサブシステム(13-000))を用いて、追加の10kwhを得ることができ、したがって、車両AEが動作する時間ごとに、車両が移動している時間後との車両の自律性の平均約7%の増加を得ることができる。
【0153】
実施例3 A(汚染物質排出削減(gCO2/km)
【0154】
この例では、基準はDetroit DD15エンジンを有する連結トラック牽引車両Freighliner Cascadiaであり、汚染物質排出基準ユーロIVが考慮された。
【0155】
ディーゼルの排出平均値は、今日、このタイプの車両でより商業的により多く使用されるタイプの燃料であるため、これを統計データとして使用した。
【0156】
・ディーゼル:2.61kgのCO2/リットル
【0157】
システム(装置(11-000)およびサブシステム(12-000))を示す本発明の実施形態の1つを用いると、以下の表6に示されるような本発明のシステムのない車両と比較して、約11から13%の汚染物質排出の削減が得られることがわかった。
【0158】
走行距離の関数としての排出量は、たとえば車両の特性、許容される速度、および道路形態などの複数の要因に応じて変化する。表6は、排出係数(g CO2/km)を示す。
【0159】
【表9】
【0160】
注記:上記の全てのデータは、気候変動、温室効果排出ガス計算のための実用的ガイドについて、カタルーニャ省から取得された。
【0161】
A:本発明のシステムを有する車両を指す。
AD:本発明のシステムのない車両を指す。
B:本発明のシステムを有する車両を指す。
BD:システムのない車両を指す。
【0162】
表6は車両Aおよび車両Bを示し、これらは異なる重量を搬送し、3つの異なるシナリオで一定の平均速度で走行しながら、ルート内を移動する。
【0163】
-都市速度(12km/h)
-中間道路速度(54km/h)
-高速道路速度(84km/h)
【0164】
表6の結果は、以下の結論を示す。
【0165】
-84km/hの平均速度で、本発明のシステムは、本発明のシステムを持たない車両BDと比較して、連結車両Bの11%の排出削減(g CO2/km)を可能にする。
【0166】
-84km/hの平均速度で、本発明のシステムは、本発明のシステムを持たない車両ADと比較して、車両Aの13%の排出量の削減(g CO2/km)を可能にする。
【0167】
上記の図は本発明の異なる実施形態を説明し、本発明の技術的効果および利点のいくつかを示す例が提供されるが、本発明の他の実施形態が、以下の請求項で定義されるような本発明の範囲内にあり得るので、本発明は前記の図および例によって限定されない。
【符号の説明】
【0168】
100 エコシステム
400 車両
11-000 装置
11-100 グリル
11-200 装置が進入する側壁
11-300 上部圧縮壁
11-400 下部圧縮壁
11-500 ダクト
11-600 連結の手段
11-610 結合手段
11-620 空気伝導可撓性要素
11-700 層流エジェクタ
11-730 オスレール
11-731 メスレール
11-740 システム支持体
11-741 支持柱
11-742 上梁
11-742a ダイ
11-742b ハブ
11-743 アンカー梁
11-744 締結要素
11-745 エアガイド
12-000 第1のサブシステム
12-100 空気力学的プロファイル
12-110 軽量化構造
12-111 リブ
12-112 梁
12-114 表皮
12-115 結合要素
12-120 外部構造
12-121 翼端装置
12-122 横梁
12-122a ダイ
12-122b ハブ
12-130 渦発生器装置
12-140 流れガイド
12-150 高揚力装置
12-151 フラップ軸
12-152 継手
13-000 第2のサブシステム
13-100 ハウジング
13-200 タービン
13-210 ブレード
13-220 タービン車軸
13-310 エネルギー蓄電池
13-400 伝達システム
13-700 ノイズキャンセリング要素
13-800 封止要素
13-900 排気要素
14-000 車両に一体化されたヘッド
14-100 側方装置
14-200 可撓性要素またはベローズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56
図57
図58
【手続補正書】
【提出日】2021-08-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陸上および海上車両に適用される代替エネルギー生成の分野に関する。具体的には、同時にまたは代わりに車両の揚力を通じてその重量を低減するため、および/または電気エネルギーを生成するために、移動車両の運動空気流を使用するエコシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
陸上または海面上を移動し、その移動によって我々の大気を構成する空気塊を変位させる、あらゆる陸上または海上車両は、現在は十分に利用されていない潜在的なエネルギー源である。この供給源は、通常は再生不可能な資源に由来する、燃料および輸送物資の消費の削減、このような物資の使用に関連する残留物の削減、したがって輸送コストの削減、効率の向上に関連する解決策を提案して、我々の惑星に利益をもたらし得る。これらの解決策から得られる利益は、現在および未来の世代にとって確実に具体的であり、その義務は、生産性に影響を及ぼすことなく、再生不可能な資源の消費削減を試みることである。その一方で、環境に優しく、再生不可能な天然資源からのエネルギー生成の使用量および影響を最小限に抑える、安価で入手しやすい代替エネルギー源を見つける必要がある。
【0003】
実際には、適切に誘導されて圧縮された空気塊を変位および圧縮するトラック、自動車、ボート、列車など、移動中のあらゆる車両は、現在は浪費されている新しいエネルギー源として使用されることが可能である。
【0004】
したがって、本発明の発明者らは、周囲の空気塊に貫通して車両に対する揚力を通じてペイロードの減少をもたらす、これらの移動車両によって生成される風力エネルギーの大部分を使用および対処すること、および同時にまたは代わりに、電気エネルギー生成が可能なサブシステムを組み込むことを可能にした。
【0005】
米国特許出願公開第2011/0181072号明細書は、自動車、トラックのロードワゴン、またはトラクタのロードワゴンなどの車両の上部に取り付けられた空気力学的翼を開示している。この機構は、空気中を通る車両の空気力学的運動の改善を可能にする。
【0006】
米国特許第8205932号明細書は、乱流低減、揚力発生、および下向きの力発生など、様々な空力効果を生じるための、トラクタ-トレーラのリグのセミトレーラ用の揚力翼構造を記載している。揚力翼機構は、トレーラシャーシ内に取り付けられており、ほぼトラクタ車室の部分の高さまで上方に延在する。揚力翼機構は、翼部分に接続された1対の接合された垂直油圧シリンダを有する固定台座構造を備える。前記油圧シリンダは、オペレータが車室領域内で遠隔制御を通じて輸送中に翼の高さ調整することを可能にする。
【0007】
米国特許出願第2011/0181072号明細書および米国特許第8205932号明細書は、車両内で空力効果を生じるためのシステムまたは翼構造を記載している。しかし、このようなシステムは、車両サイズに著しい影響を及ぼすことなく車両内の揚力を通じた重量の効率的な低減を可能にする、実際の圧縮を生成する装置または機構を示していない。さらに、このようなシステムは、燃料または物資の消費を著しく低減するための好ましい方程式を商業的に維持する、または車両効率を改善する解決策を提供しない。
【0008】
米国特許第5280827号明細書は、電気モータによって駆動される標準車両と、車両の後部に取り付けられた風力タービン、車両の上部に沿って延在するベンチュリ管、およびタービンに向けられる力を改善するために空気流を誘導する車両の車体の下側に沿って延在する1対の下部ベンチュリ効果管を備える改良された充電システムとを記載している。これは、太陽電池と共に、車両を安定化するための床効果システムも記載している。
【0009】
国際公開第2011011856号パンフレットは、ハウジングが設けられた発電機を備える車両用のエネルギー回収システムを提供し、前記ハウジングは、ハウジング軸の周りで車両に対して配向されている。前記システムはまた、ブレード軸に対して配向されたブレードのセットを含む風力タービンも備える。風力タービンは、ハウジング上に支持されており、その車軸の周りで回転することができる。前記発電機は、風力タービンに結合されており、ブレードのセットの回転運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。
【0010】
米国特許第7808121号明細書は、エネルギー蓄電池を含む電気エネルギー生成を有する陸上車両を提供し、追加の電気エネルギー生成は、ハウジング、ハウジング内の回転ブレードまたはパドルのセット、前記回転ブレードのセットに接続された移動車軸、電力を供給するための蓄電池との電気接続を含む。ハウジングは、少なくとも1つの前面空気入口開口、およびブレードの下流の空気出口開放領域を有し、前面開口は、少なくとも1つのゲートを有する。ゲートは、車両が減速または停止しているときにのみ開放し、車両が移動しているときは閉鎖している。
【0011】
米国特許第5280827号明細書、国際公開第2011011856号パンフレット、および米国特許第7808121号明細書は、風力タービンおよび太陽光パネルを使用する電気エネルギー生成機構を有する車両を開示しているが、前記機構および/または車両によって提供される提案された解決策は、そのサイズおよび有用性に実質的な影響を及ぼし、現在の市場におけるこれらの使用または組合せの商業的実現可能性に影響を及ぼす。その上、これらは、車両の寸法に実質的な影響を及ぼすことなく車両のフィードバックを可能にする、実際の圧縮システムを有していない。
【0012】
国際公開第01/36255号パンフレットは、車両のトラクション強化装置を開示している。
【0013】
米国特許出願公開第2017/342963号明細書は、環境流体の流れを利用した発電構造体を開示している。
【0014】
したがって、車両寸法に実質的な影響を及ぼすことなく車両の重量を低減するために、および/またはかなりの量の有用な電気エネルギーを生成するために、空気塊の実際の圧縮を提供する移動車両内の空気流を効率的に使用する、陸上輸送車両寸法の現在の規制に準拠した商業的に実現可能なエコシステムが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/0181072号明細書
【特許文献2】米国特許第8205932号明細書
【特許文献3】米国特許第5280827号明細書
【特許文献4】国際公開第2011011856号パンフレット
【特許文献5】米国特許第7808121号明細書
【特許文献6】国際公開第01/36255号パンフレット
【特許文献7】米国特許第7808121号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の発明者らは、輸送産業における環境ケア、ならびに重要なお金および資源の経済性を得ることの重要性を認識し、したがって、移動車両の空気流を使用するシステムを提供し、前記システムは、車両および/または電気エネルギー生成に提供される揚力を通じて重量を低減するために、前記流れを1つ以上のサブシステムに向ける。
【0017】
本発明のエコシステムを有することで、移動車両の重量が減少し、このため燃料コスト、タイヤコスト、および一般的な保守コストもまた減少し、したがって環境を汚染する微粒子も減る。さらに、道路網に対する車両の面圧衝撃が低減され、こうして保守コスト削減に寄与する。
【0018】
本発明のエコシステムは、好ましくは、約40km/hを超える速度で空力効果が存在したとしても、約80から120km/hの間の速度に定期的に到達することが可能な車両を対象とする。
【0019】
本発明の目的の1つは、システムによって生成された揚力を通じて車両のペイロードを軽量化することである。
【0020】
移動車両の揚力を増加させることはエコシステムの一部として提供されるので、今日の浪費された空気塊はこれを圧縮し、空気の出力速度が入力速度の約4(4)倍に到達するようにこれを加速する。結果的に、やはり本発明のエコシステムの一部である空気力学的プロファイルに対する空気塊の衝撃速度は、市場の各タイプの車両に対して真に有用な揚力効果を生じる。
【0021】
本発明の別の目的は、電気エネルギーを生成し、大気に放出される汚染物質排出を削減することである。
【0022】
本発明の付加的な目的は、その元の形態を使用して車両の空気力学を使用および最適化し、こうして提案された空気力学的またはエネルギー的結果を得ることである。
【0023】
本発明の別の目的は、車両の元の形態に適合可能であるか、または車両の一体部分である、エコシステムを提供することである。
【0024】
本発明のさらなる目的は、システム構成要素のいくつかによって生じる騒音によって発生する環境への影響を低減する手段を提供することである。
【0025】
本発明の付加的な目的および利点は、図面の説明、発明を実施するための形態、および提案される請求項において明らかになるであろう。
【0026】
定義
【0027】
本発明を容易に理解するために、特定の用語が以下に定義され、いくつかの他の用語は詳細な説明に沿って明らかにされる。
【0028】
迎え角は、翼型の空力コードおよび衝突空気の方向によって形成される角度である。
【0029】
迎え縁は、空気力学的プロファイルにおける空気の初期衝撃点である。
【0030】
漏れ縁は、空気力学的プロファイルからの空気出口の終点である。
【0031】
コードは、迎え縁と漏れ縁との間の直線距離である。
【0032】
風力エネルギーは、この運動を電気に変換するタービンのブレードに衝突する気流によって引き起こされる効果によって生成される運動エネルギーである。
【0033】
発電機は、機械エネルギーを電気エネルギーに変換する2点(極または端子と呼ばれる)間の電位差を維持することが可能な装置である。
【0034】
渦発生器:フィン形状の空力装置であり、通常は揚力翼の裏に取り付けられており、気流に衝突すると、限界層の剥離の遅延を可能にする小さな乱流が生成され、こうして空気力学的プロファイルの角度を増加させるようになっている。
【0035】
空気力学的プロファイルは、空気を通過する時に揚力を生成する圧力分布を生成することが可能な要素の横断領域の形状である。
【0036】
揚力は、翼の重量とは逆に空力表面に生じる圧力または力である。
【0037】
揚力係数(C)は、ここでlは英語の用語lift(揚力)に使用されるが、無次元であってレイノルズ数を用いて測定される空力係数に対応し、空気密度を変化させる。
【0038】
車両は、陸上、水上、または空中を移動することができ、物体、動物、または人々を輸送するのに有用な、エンジンまたはモータを含むかまたは含まない装置または機構である。
【0039】
連結トラック:約10から約40トンの積載量を有する重荷重車両である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明のエコシステム100の一実施形態の一例の断面図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図2】エコシステム100の一実施形態の一例の斜視図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図3】本発明のエコシステム100の一実施形態の一例の断面図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図4】エコシステム100の実施形態の一例の斜視図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図5】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の断面を示す図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図6】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の斜視図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図7】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の分解図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図8】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の断面を示す図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図9】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の斜視図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図10】自動車の分解図であり、タービン(13-200)が示されている。
図11】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する自動車の断面を示す図であり、第2のサブシステム13-000およびタービン13-200のハウジング13-100が示されている。
図12】第2のサブシステム13-000、ハウジング13-100、および排気要素13-900がラジアルタービンの実施形態を有する自動車の斜視図である。
図13】タービン(13-200)および排気要素13-900が示されている自動車の分解図である。
図14】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するピックアップトラックの断面を示す図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図15】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するピックアップトラックの斜視図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図16】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するピックアップトラックの断面を示す図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図17】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するピックアップトラックの斜視図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図18】タービン(13-200)および排気要素13-900が示されているピックアップトラックの分解図である。
図19】エコシステム100を有する非連結トラックの断面を示す図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図20】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する非連結トラックの斜視図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図21】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する非連結トラックの分解図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図22】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する非連結トラックの断面を示す図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図23】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する非連結トラックの斜視図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図24】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する非連結トラックの分解図であり、第2のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図25】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの断面を示す図であり、第1のサブシステム12-000および前記装置11-000が示されている。
図26】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの斜視図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図27】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの分解図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図28】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの断面図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図29】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの斜視図であり、第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図30】一実施形態の一例によるエコシステム100を有するバスの分解図であり、その部品を有する第2のサブシステム13-000および装置11-000が示されている。
図31】一実施形態の一例によるエコシステム100を有する連結トラックの断面を示す図であり、第1のサブシステム12-000および装置11-000が示されている。
図32】一実施形態の一例によるエコシステム100を有し、第1のサブシステム12-000を有する連結トラックの斜視図である。
図33】一実施形態の一例によるエコシステム100および第1のサブシステム12-000を有する連結トラックの分解図である。
図34】一実施形態の一例によるエコシステム100および第2のサブシステム13-000を有する連結トラックの断面を示す図である。
図35】一実施形態の一例によるエコシステム100および第2のサブシステム13-000を有する連結トラックの斜視図である。
図36】一実施形態の一例によるエコシステム100および第2のサブシステム13-000を有する連結トラックの分解図である。
図37】結合システムハブ12-122b~ダイ12-122aを示す。
図38】一実施形態の一例によるエコシステム100の装置11-000の断面を示す図である。
図39】一実施形態の一例によるエコシステム100の装置11-000の斜視図である。
図40】第1のサブシステム12-000の軽量化構造12-110の斜視図である。
図41】第1のサブシステム12-000の軽量化構造12-110の斜視図平面である。
図42】装置11-000と第1のサブシステム12-000との結合の断面を示す図である。
図43】折り畳まれた、装置11-000と第1のサブシステム12-000との結合の斜視図である。
図44】第2のサブシステム13-000の正面図である。
図45】第2のサブシステム13-000の斜視図である。
図46】第2のサブシステム13-000の部品の分解図である。
図47】装置11-000および第2のサブシステム13-000の結合の斜視図である。
図48】システムが折り畳まれた、装置11-000および第2のサブシステム13-000の結合の斜視図である。
図49】高揚力装置(12-150)を示す図である。
図50】連結トラック内の装置11-000に結合された第1のサブシステム12-000および第2のサブシステム13-000の組合せを示す図である。
図51】連結トラック内の装置11-000に結合された第1のサブシステム12-000および第2のサブシステム13-000の組合せの斜視図である。
図52】揚力係数(C)および迎え角(アルファ)に関して、本発明の空気力学的プロファイル、タイプE 61 C(Eppler61)の異なる挙動を示す。
図53】プロファイル(A)および4000msnmでの最小揚力値のプロファイル(B)および海面での最大揚力値(C)からの、km/h単位の車両の速度に対する重量キログラムでの異なる揚力結果を示す。
図54】一実施形態の一例による、トラックのヘッド14-000内の装置11-000および第1のサブシステム12-000の斜視図である。
図55】一実施形態の一例による、ヘッド14-000および装置14-100を有するトラックの正面図である。
図56】一実施形態の一例による、ヘッド14-000内のグリル11-100および可撓性要素14-200を有するトラックの側面図である。
図57】装置11-000および第1のサブシステム12-000を有する連結トラックの側面図である。
図58】装置11-000および第1のサブシステム12-000を有する連結トラックの斜視図および正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明は、移動車両(400)の運動エネルギーを使用するエコシステム(100)を提供する。この発明では、車両(400)は、地上、水上、または空中を移動することができ、物体、動物、または人々を輸送するのに有用な、エンジンまたはモータを含んでも含まなくてもよい装置または機構である。前記車両(400)は、自動車、バス、ピックアップトラック、ボックスカー、列車、ボート、連結または非連結トラックから選択される。
【0042】
好ましくは、本発明のエコシステム(100)は、移動中に車両(400)内の1つ以上の装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射する1つ以上の装置(11-000)と、1つ以上の装置(11-000)から車両への揚力を生成する1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)に向けて発射された空気流を受け取る第1のサブシステム(12-000)と、1つ以上の装置(11-000)から1つ以上の発電機タービンに向けて発射された空気流を受け取る第2のサブシステム(13-000)とを備え、第1のサブシステム(12-000)および第2のサブシステム(13-000)は、一緒にまたは別々に動作することができる。
【0043】
エコシステム(100)の1つ以上の装置(11-000)は、システムの前部に配置されており、空気入力において、進入、圧縮、加速、および出力領域に向けて誘導される空気流に衝突し、1つ以上の装置(11-000)の入力領域は、空気流の速度が入力領域内よりも出力領域内の方が実質的に大きくなるように、出力領域よりも大きい。1つ以上の装置(11-000)の入力領域は、ほぼ車両の前部の領域であり、システム(100)が動作する車両の幅および高さの関数として変化する。
【0044】
具体的には、装置(11-000)の入力領域の高さは、約10cm以上である。好ましくは、約10cmから約2.5mの範囲内であるとわかっている。
【0045】
1つ以上の装置(11-000)は、1つ以上の吸気ポート、圧縮スロート、および1つ以上の排気ポートをさらに備える。
【0046】
1つ以上の装置(11-000)は、グリルまたはダイアフラムタイプ(11-100)などの1つ以上の吸気制御システムを備え、1つ以上の吸気ポートから1つ以上の排気ポートまでの側壁(11-200)をさらに備える。
【0047】
本発明の一実施形態では、1つ以上の吸気制御システムは、1つ以上のグリル(11-100)を備えてもよい。
【0048】
本発明の別の実施形態では、1つ以上の吸気制御システムは、グリル(11-100)を備えていない。
【0049】
図38は、好適な実施形態の1つとしての装置(11-000)を示し、装置(11-000)のグリル(11-100)および吸気側壁(11-200)が示されており、これはその角度および長さを変化させる吸気ポートから排気ポートまでの上部(11-300)および下部(11-400)圧縮壁も示している。前記図は、連結手段(11-600)、空気誘導ダクト(11-500)、垂直支持柱(11-741)、およびアンカー梁(11-743)も示している。
【0050】
本発明の一実施形態では、装置(11-000)の下側圧縮壁(11-400)は、任意選択的に車両車体であり、この圧縮壁は下側の圧縮(11-400)である。図39は、装置(11-200)の上梁(11-742)、グリル(11-100)、および側壁を示す。
【0051】
本発明のこの実施形態は、装置(11-000)の一部として車両(400)の形態を使用し、車両の形状は空気圧縮に寄与する。
【0052】
図43に示されるような、本発明の別の実施形態は、システム(100)の前部から装置(11-000)の出力に流入空気を誘導する連結手段(11-600)をさらに備える装置(11-000)を示す。前記図は、装置(11-000)が、固定または可変領域の層流エジェクタ(11-700)をさらに備えることも示している。層流エジェクタ(11-700)は、直方体からなり、側壁および垂直壁を備える、管状本体である。
【0053】
前記連結手段(11-600)は、1つ以上の空気伝導可撓性要素(11-620)を備える。装置(11-000)の層流エジェクタ(11-700)は、空気力学的プロファイルまたはサブシステム(12-000)の縁に向けて層流を送達するための加速エアガイド(11-745)を備える。可撓性要素の中には、とりわけ、ベローズ、複合材料または織物材料、もしくは要素のダイアフラムがある。
【0054】
本発明のエコシステム(100)の第1のサブシステム(12-000)は、図40に示される1つ以上の翼端装置(12-121)を任意選択的に備える空気力学的プロファイル(12-100)の本体である。1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、やはり図40に示される1つ以上の渦発生器装置(12-130)を備える。1つ以上の空気力学的プロファイル(12-100)は、図には示されていないが、1つ以上の流れガイド(12-140)を備える。前記空気力学的プロファイル(12-100)は、前記空気力学的プロファイル(12-100)内に配置された図40および図41に示される軽量化構造(12-110)を備える。
【0055】
図40は、穿孔されるリブ(12-111)、表皮(12-114)、および結合要素(12-115)が示されている構造、または軽量化構造(12-110)のプロファイルを示す。
【0056】
リブ(12-111)は、その頑丈さに影響を及ぼすことなくプロファイルの重量を低減する空気力学的形状に適合された剛性構造であり、表皮(12-114)がリブ(12-111)に接着されて一緒に第1のサブシステム(12-000)を形成する。
【0057】
図41は、軽量化構造(12-110)、空気力学的プロファイル形状に適合されたリブ(12-111)、リブ(12-111)に接着された表皮(12-114)の平面図であり、全て一緒に空気力学的プロファイル(12-100)を形成する。図41は、リブ(12-111)を結びつけ、システムを翼端装置(12-121)に固定するための構造的支持を提供する梁(12-112)も示し、これはシステムを車両(400)に固定する。
【0058】
本発明の一実施形態では、空気力学的プロファイル(12-100)は、非限定的に、車両(400)の1つ以上のダイ(12-122a)内にオスとして嵌入する側梁(12-122)の選択された締結手段、ベルト、ケーブル、ねじ、ボルト、ナット、コード、または締結ブローチによって車両(400)に接合される。図37は、前記車両(400)の1つ以上のダイ(12-122a)内にオスとして貫通する側梁(12-122)内に配置された1つ以上のハブ(12-122b)からなる締結手段の例を示す。
【0059】
一実施形態では、空気力学的プロファイル(12-100)は、車両(400)の1つ以上のダイ(12-122a)内にオスとして貫通する側梁または横梁(12-122)に順次力を伝達する1つ以上の翼端装置(12-121)上に支持される支持外部構造(12-120)を任意選択的に備える。
【0060】
空気力学的プロファイル(12-100)は、高揚力装置(12-150)、翼端装置(12-121)、側梁(12-122)、軽量化構造(12-110)、および流れガイド(12-140)として、要素の組合せを備える。図49は、第1のサブシステム(12-000)を示し、空気力学的プロファイル(12-100)が1つ以上の高揚力装置(12-150)を備えることがわかり、前記高揚力装置(12-150)は、迎え縁またはスラットまたは漏れ縁、またはフラップ軸(12-151)に配置されることが可能である。図49は、これらをフラップ軸(12-151)に配置している。
【0061】
図1は、空気を集め、排気ポートにおける面積減少を通じて、空気力学的プロファイル(12-100)または第1のサブシステム(12-000)に衝突して揚力を生成し、そこから車両(400)重量を減少させるまで、空気流速度の増加を生成する、エコシステム(100)の装置(11-000)を示す。
【0062】
図2は、翼端装置(12-121)が車両(400)内で空気力学的プロファイル(12-100)と装置(11-000)とを統合および固定する二重の機能を有し、第2の機能は、空気力学的プロファイル(12-100)の下で循環する空気流が空気力学的プロファイル(12-100)上で循環する空気流と混合するのを防止することである、同じ装置(11-000)を示す。翼端装置(12-121)は、流れの混合がエコシステム(100)によって生成された揚力を維持するのを防止する。
【0063】
図3図10図11、および図12は、ハウジング(13-100)、図示されない1つ以上の伝達システム(13-400)を通じて1つ以上の電気エネルギー発生器を駆動する1つ以上のタービン(13-200)、タービン(13-200)の1つ以上の内部または外部モータ、1つ以上の内部または外部伝達システム、1つ以上のノイズ拡散器またはノイズキャンセリング要素(13-700)、および1つ以上の排気要素(13-900)を備える、本発明のエコシステム(100)の第2のサブシステム(13-000)を示し、後者の要素は図44および図45に示されている。
【0064】
ハウジング(13-100)は、電気エネルギー生成を可能にするタービン(13-200)を包含し、ハウジング(13-100)は、外側では剛性材料の外構築された構造であり、その内側では、タービン(13-200)によって生じるノイズを軽減するために、好ましくはハニカムタイプの構造である。前記ハウジング(13-100)は、前記サブシステムが後退させられ、こうしてその取り外しおよび輸送を容易にすることが可能なように、その側壁に変位手段、好ましくは1つ以上のレールを有する。
【0065】
タービン(13-200)は、図11に示されるように、縦または軸流タイプであり得る。
【0066】
好適な実施形態では、タービン(13-200)は、衝突空気を圧縮し、これを排気要素(13-900)に向けてノイズキャンセリング要素(13-700)まで送る風力タービンであり、タービン(13-200)は反対方向に回転し、付加的に、空気がそのブレード(13-210)に衝突するとタービン(13-200)の中心のコイルが回転し、ハウジング(13-100)内で支持されるタービン車軸(13-220)内で電子流を誘発し、図17に示されるように、エネルギーは変換器またはエネルギー蓄電池(13-310)に分配され、これは任意選択的にシステム(100)の一部であるか、または車両(400)内に収容されることが可能である。
【0067】
ノイズキャンセリング要素(13-700)は、これに対向するタービン(13-200)の内部の空気を混合させ、空気が圧縮されたときに生成される音波が互いを見つけて打ち消し合うことを可能にするシートに対応する。
【0068】
本発明の別の実施形態では、エコシステム(100)の第1のサブシステム(12-000)および第2のサブシステム(13-000)は、一緒に動作する。たとえば、図50および図51は、移動車両(400)の運動エネルギーを使用するエコシステム(100)の好適な実施形態を示し、車両(400)は、一緒に動作するサブシステム(12-000)および(13-000)を有する連結トラックである。
【0069】
本発明の別の実施形態では、サブシステム(13-000)および(12-000)は、エコシステム(100)内で別々に動作する。
【0070】
たとえば、エコシステム(100)実施形態は、移動車両(400)内の装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射する装置(11-000)と、装置(11-000)から車両(400)への揚力を生成する空気力学的プロファイル(12-100)に向けて発射された空気流を受け取るサブシステム(12-000)とを有する。
【0071】
図5図6、および図7は、この実施形態において、車両(400)が自動車、普通車、5ドア車であり、装置(11-000)の入力領域が、車両(400)自体と、空気収集ボクシングシステムと、車両(400)の上部に見られる空気力学的プロファイルとによって形成されることを示している。この実施形態では、システムは、車両(400)内に死角が生じないように、透明または半透明な材料で製造される。
【0072】
図7は、図5および図6に示されるのと同じ車両(400)のエコシステム(100)の分解図を示し、装置(11-000)は車両(400)と接合されたときに構成され、この実施形態の装置(11-000)と組み合わせられた車両(400)の空気力学的特性は、車両(400)の2つの壁、フード、屋根、およびフロントガラスによって形成される。これは、翼端装置(12-121)も示している。
【0073】
図14および図15は、装置(11-000)およびサブシステム(12-000)を備えるエコシステム(100)の構成の別の実施形態を示す。この実施形態では、車両(400)はピックアップトラックである。装置(11-000)は、ダクトおよびピックアップトラック幾何学的形状を形成するハウジングによって形成され、サブシステム(12-000)は、空気力学的プロファイル(12-100)に対応する、ピックアップトラックの車室内に設置される。
【0074】
図19図20、および図21は、装置(11-000)およびサブシステム(12-000)を備えるエコシステム(100)の構成の別の実施形態を示す。この実施形態では、車両(400)は、ボックスカーまたはバンまたは非連結トラックである。バンは、後に空力抵抗を生成する領域を有するので、装置(11-000)は完成し、サブシステム(12-000)または空気力学的プロファイル(12-100)に対してより速い可能な速度を生成するために、その領域を縮小させてバンのヘッドに配置されている。この実施形態では、バンまたは非連結トラックは、装置(11-000)の一部ではなく、前記装置(11-000)は完全に分離されることが可能である。
【0075】
図25図26、および図27は、装置(11-000)およびサブシステム(12-000)を備えるエコシステム(100)の構成の別の実施形態を示し、この実施形態では、車両(400)は標準的なバスである。この実施形態では、装置(11-000)は、より空気力学的な端部を用いてより層的な流れを生成するために、より長い長さを有する。この実施形態でも、装置(11-000)は分離している。
【0076】
図31図32、および図33は、車両(400)が連結トラックである好適な実施形態を示し、装置(11-000)および第1のサブシステム(12-000)が示されている。前記装置(11-000)は、移動中の連結トラック内で装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射し、第1のサブシステム(12-000)は、装置(11-000)から連結トラックへの揚力を生成する空気力学的プロファイル(12-100)に向けて発射された空気流を受け取る。図33は、装置(11-000)の層流エジェクタ(11-700)を明確に示し、これは、両方の側壁(11-200)および/または垂直上部(11-300)または下部圧縮(11-400)の変位手段、好ましくはレール、オスおよびメスのレール(11-730、11-740)と、コンテナ内のその組み立てのための締結手段(11-744)と、システムおよび把持用の機械装置を取り付けおよび取り外しするための垂直な支持柱(11-741)とを、任意選択的に備える。
【0077】
前記レール(11-730、11-740)は、コンテナおよび/またはトレーラの取り外しが実行されるときに、第1のサブシステム(12-000)が装置(11-000)の内部に摺動することを可能にする。
【0078】
垂直支持柱(11-741)は、圧縮空気、電気、機械、または手動で動作し、コンテナまたはボックストラックから外されたときにシステム(100)を保持することを可能にする。
【0079】
システム(100)を設置するのに有用な垂直な支持柱(11-741)は、力を分散させるために車両(400)のシャーシ上に配置されており、その存在がコンテナまたはトレーラに対する車両(400)のヘッダー(14-000)の移動または自然な回転を妨害またはこれに影響を及ぼすことなく、システム(100)がコンテナまたはボックストラックから外されたときに支持体として機能するために、都合よく配置されている。
【0080】
好適な実施形態では、締結手段(11-744)は、システム(100)をコンテナまたは連結トラックに締結する係留装置であり、好ましくは1つ以上の帯からなる。
【0081】
図42および図43は、第1のサブシステム(12-000)と装置(11-000)との結合を示す。連結手段(11-600)および層流エジェクタ(11-700)もまた示されている。
【0082】
別の実施形態では、エコシステム(100)は、移動車両(400)内の装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射する装置(11-000)と、装置(11-000)から1つ以上の電気エネルギー生成タービン(13-200)に向けて発射された空気流を受け取る第2のサブシステム(13-000)とを備える。この実施形態は、蓄積されてそのまま車両(400)に供給されるために使用され得る電気エネルギーを生成するために、気流を使用する。
【0083】
図3は、エネルギー発生器に対応する第2のサブシステム(13-000)を有する装置(11-000)を示す。同様に、これは、装置(11-000)の入力で見られるグリル(11-100)も示し、本発明のシステム(100)がシステム(100)によって支持されるよりも多くの空気を受け取る場合のバックアップとして有用である。このような場合、エネルギー発生器における不安定性、転倒、またはエネルギーの過充填などの望ましくない影響を回避するために、グリル(11-100)は閉鎖する。また、図4は、そのタービン(13-200)、その空気収集および還元システム、およびその排気管、その出力システムを有するエネルギー発生器を有する第2のサブシステム(13-000)を有する装置(11-000)を示す。
【0084】
図8図9図10図11図12、および図13は、この実施形態において、車両(400)が自動車、普通車、5ドア車であり、装置(11-000)の入力領域が、そのままの車両(400)と、空気収集ボクシングシステムと、車両(400)の上部に見られるサブシステム(13-000)とによって形成されることを示している。
【0085】
図10は、車両(400)と共に装置(11-000)を形成する壁、エネルギー発生器のハウジング(13-100)、共に空気力学的損失を防止するためのギアコレクタを有するタービン(13-200)、ならびに排気要素(13-900)が示されているエネルギー発生器(第2のサブシステム(13-000))の分解図と共に、装置(11-000)を有するシステム(100)を示しており、タービン(13-200)の空気が組み合わせられて対向位置を生成し、これによって波の対立を引き起こし、こうしてノイズが低減される。
【0086】
図16図17、および図18は、装置(11-000)および第2のサブシステム(13-000)を備えるエコシステム(100)の構成の別の実施形態を示す。この実施形態では、車両(400)はピックアップトラックである。前記装置(11-000)は、ダクトおよびピックアップトラック幾何学的形状を形成するハウジングによって形成され、エネルギー発生器に対応する第2のサブシステム(13-000)が車室内に設置され、これはピックアップトラックの上部に見られる。これらの図では、封止要素(13-800)および排気要素(13-900)が見られる。
【0087】
封止要素(13-800)は、空気が圧縮され、排気要素(13-900)およびノイズキャンセリング要素(13700)に向けて輸送され得るように、タービン(13-200)とのシールを形成する逆円錐形状の構造である。
【0088】
図22図23、および図24は、バンまたは非連結トラックの実施形態のための装置(11-000)およびサブシステム(13-000)の断面図、斜視図、および分解図である。封止要素(13-800)、排気要素(13-900)、タービン(13-200)、およびハウジング(13-100)が示されている。
【0089】
図28図29、および図30は、装置(11-000)および第2のサブシステム(13-000)を備えるエコシステム(100)の構成の別の実施形態を示す。この実施形態では、車両(400)は標準的なバスである。この実施形態でも、装置(11-000)は分離している。封止要素(13-800)、排気要素(13-900)、タービン(13-200)、およびハウジング(13-100)も示されている。
【0090】
図34図35、および図36は、車両(400)が連結トラックであり、装置(11-000)および第2のサブシステム(13-000)が示されている、本発明の好適な実施形態を示している。前記装置(11-000)は、移動車両(400)内の装置(11-000)によって捕捉された空気塊を誘導、圧縮、加速、および発射し、第2のサブシステム(13-000)は、装置(11-000)によって1つ以上の電気エネルギー生成タービン(13-200)に向けて発射された空気流を受け取る。
【0091】
図35および図36はまた、連結手段(11-600)および締結要素(11-744)も示す。
【0092】
図44および図45は、ハウジング(13-100)、タービン(13-200)、ノイズキャンセリング要素(13-700)、および封止要素(13-800)が観察され得る、第2のサブシステム(13-000)の正面図および斜視図を示す。
【0093】
図46は、サブシステム(13-000)の分解図を示し、排気要素(13-00)およびノイズキャンセリング要素(13700)など、前記サブシステムの異なる部品が示されている。
【0094】
図47は、第2のサブシステム(13-000)と装置(11-000)との結合を示す。
【0095】
図48は、第2のサブシステム(13-000)と装置(11-000)との折り畳まれた結合を示す。
【0096】
本発明のエコシステム(100)は、既存の車両(400)に適合されることが可能である。たとえば、図57および図58は、本発明のエコシステム(100)が異なるタイプのトラックに適合することを示している。
【0097】
本発明の別の実施形態では、本発明のエコシステム(100)は、車両(400)の一体部分であり得る。たとえば、図54図55、および図56では、本発明のエコシステム(100)は、1つ以上の装置(11-000)および(14-100)ならびにグリル(11-100)を含むヘッダー(14-000)によるトラックの一体部分であることが観察される。
【0098】
装置(14-100)は、車両(400)のヘッダー(14-000)内に横方向に配置される。これらの側方装置または空気入口(14-100)は、空気流を増加させるために装置(11-000)に内部接続される。これらの側方装置(14-100)は、グリルを有しても有さなくてもよい。
【0099】
図54および図56は、本発明の一実施形態として、車両(400)の頂部から底部に及ぶ可撓性要素(14-200)を示す。
【0100】
次に、本発明のエコシステム(100)のいくつかの例を開示するが、これらはいずれにせよ限定的であることを意図するが、これらは本発明の技術的な改善および利点を示すことを意図する。
【0101】
これらの例では、本発明のシステム(100)は、約80から約120km/hの速度で走る移動車両(400)を対象とし、表1に示されるような所望の揚力に到達する。
【0102】
本発明のエコシステム(100)は、約550kgの重量であるが、これは、建設材料および異なる実施形態、ならびに本発明の範囲内でなされることが可能であって見出される変更に応じて変化し得る。
【0103】
前記サブシステム(12-000)または空気力学的プロファイルは、約200から約250kgの間の重量を有するが、これもまた、その建設材料および本発明の範囲内でなされ見出される変更に応じて変化し得る。システム(100)は、高さ40cmと測定され、これは、商業的に実現可能なシステムを提供するという本発明の目的の1つに準拠し、貨物車両の国際規格に準拠している。
【実施例
【0104】
実施例1(揚力を通じた車両の重量の軽量化)
【0105】
ボックストラック、連結トラックなどの貨物車両の国際規格の下で、「AASHTO LRFD Bridge design Specifications」6th ed.(2012)および「AASHTO LRFD」Bridge design Specifications 7th Ed.(2014)によれば、車両の最大高さは約4m、最大幅は約2.60m、ブリッジのゲージの最小高さは約5mである。
【0106】
提供することを視野に入れて、商業的に実現可能なシステム、および既存のバイアルインフラストラクチャ規格に準拠すること、ならびに上述の、この例では空気力学的プロファイルタイプE 61 C(Eppler61)が選択されたが、これは、車両寸法、すなわち高さを実質的に変更して上述の規格に付随して準拠することなく、システムの機能にとって効果的な挙動を示す。
【0107】
図52は、異なるレイノルズ(Re)および変化する空気密度に対応する条件にさらされたときの、揚力係数(C)および迎え角(アルファ)に関する空気力学的プロファイルタイプE 61 C(Eppler61)の様々な挙動を示す。図52では、T1は、異なるレイノルズ数について同じ時間または期間に対応する。
【0108】
空気力学的プロファイルタイプE 61 C(Eppler61)は、重荷重輸送のために達成可能な速度でのペイロードを軽量化するために適用可能な揚力を生成するのに十分な揚力係数を示す。これは、ゼロ迎え角で理想的な揚力を生成するプロファイルであり、したがって、このプロファイルは、車両(400)の高さでシステムを使用する衝撃を著しく低減することを可能にする。
【0109】
装置(11-000)のない最新技術のシステムと、装置(11-000)、および装置(11-000)から移動車両を持ち上げることを通じてペイロードの軽量化を生成する空気力学的プロファイル(12-100)に向けて発射された空気流を受け取る第1のサブシステム(12-000)を備える本発明のエコシステムの実施形態との比較を、実施例1について実行した。海面および海抜4,000mでの設計パラメータを使用した。
【0110】
出力空気速度の関係がサブシステム(12-000)または空気力学的プロファイル(12-100)に対する衝撃空気速度の4倍になるように装置(11-000)の入力領域を4から1に減少させることにより、所望の揚力が得られた。
【0111】
以下の表1および図53は、海抜4,000mでの最小揚力の値(B)および海面での最大揚力の値(C)において本発明の装置(11-000)および第1のサブシステム(12-000)を組み込むことによるプロファイルの使用から到達した揚力の重量キログラム(kgf)での結果に対する、プロファイル(A)の独立した使用から、つまり本システムの特性を組み込むことなく到達した揚力の重量キログラムでの異なる結果を示す。
【0112】
【表1】
【0113】
先の例によれば、海面で120km/hの速度で空気力学的プロファイル(12-100)のみを使用して生成された揚力は996.66kgfの最大揚力に到達することが見出され、上述の同じ条件下で120km/hの速度で装置(11-000)およびサブシステム(12-000)を備える本発明のシステムを有する空気力学的プロファイル(12-100)の使用は、10414.07kgfの最小揚力および15946.54kgfの最大揚力に到達することを証明した。
【0114】
本発明のシステム(100)を用いて、10414.07kgfから最大15946.54kgfの揚力が得られる実施例1で証明されたように、輸送される積載量の重量低減が得られる。
【0115】
したがって、120km/hの速度で海抜4000mの高さでシステムによって生成される効果は、約10000Kgである。
【0116】
実施例2は、貨物輸送の経済的および生体環境的条件を考慮した、このような効果の影響分析を示す。
【0117】
実施例2(システムの経済性および生体環境)
【0118】
この実施例2は、Detroit DD15エンジンを有する商標名Freightliner Cascadiaのトラック牽引車両を基準として使用し、ユーロIV排出基準を考慮した。
【0119】
欧州の3つの異なるルートで同じ車両について分析を実行した。
【0120】
ルート1:マドリッド-パリ、距離1270km
【0121】
ルート2:フランクフルト-ハンブルク、距離489km
【0122】
ルート3:マルセイユ-ラブレ、距離1649km
【0123】
ルート1(マドリッド-パリ)距離1270km、平均速度100km/h
【0124】
以下の表2Aおよび2Bに示されるように、システム(100)(装置(11-000)および第1のサブシステム(12-000))を示す本発明の実施形態の1つを用いて、燃料、一般的な保守、およびタイヤにおける経済性および生体環境が得られることがわかった。
【0125】
【表2】
【0126】
【表3】
【0127】
A=システムなしの車両
AD=本発明のシステムを有する車両
T=トン
*2018年8月27日のヨーロッパ共同体燃料履歴に基づく。
【0128】
表2Aおよび2Bの結果は、以下の結論を提供する。
【0129】
-燃料の19%削減が得られ、マドリッド(スペイン)およびパリ(フランス)の都市間の1270kmの総距離で計算すると、1回走ると237ユーロの経済性を生み出す。
【0130】
-本発明のシステムの使用は、ルート1に等しいルートにおける自己移動の自律性を19%の同じ割合で増加させることになる。
【0131】
ルート2(フランクフルト-ハンブルク)距離489km、平均速度100km/h:
【0132】
以下の表3Aおよび表3Bに示されるように、システム(100)(装置(11-000)およびサブシステム(12-000))を示す本発明の実施形態の1つを用いて、燃料、一般的な保守、およびタイヤにおける経済性および生体環境が得られることがわかった。
【0133】
【表4】
【0134】
【表5】
【0135】
A=システムなしの車両
AD=本発明のシステムを有する車両
T=トン
*2018年8月27日のヨーロッパ共同体燃料履歴に基づく。
【0136】
表3Aおよび3Bの結果は、以下の結論を提供する。
【0137】
-燃料の18%削減が得られ、フランクフルト(ドイル)およびハンブルク(フランス)の都市間の489kmの総距離で計算すると、1回走ると93ユーロの経済性を生み出す。
【0138】
-本発明のシステムの使用は、ルート2に等しいルートにおける自己移動の自律性を18%の同じ割合で増加させることになる。
【0139】
ルート3(マルセイユ-ラブレ)距離1649km、平均速度100km/h:
【0140】
以下の表4Aおよび4Bに示されるように、システム(100)(装置(11-000)およびサブシステム(12-000))を示す本発明の実施形態の1つを用いて、燃料、一般的な保守、およびタイヤにおける経済性および生体環境が得られることがわかった。
【0141】
【表6】
【0142】
【表7】
【0143】
A=システムなしの車両
AD=本発明のシステムを有する車両
T=トン
*2018年8月27日のヨーロッパ共同体燃料履歴に基づく。
【0144】
表4Aおよび4Bの結果は、以下の結論を提供する。
【0145】
-燃料の18%削減が得られ、マルセイユおよびラブレの都市間の1649kmの総距離で計算すると、1回走ると357ユーロの経済性を生み出す。
【0146】
-本発明のシステムの使用は、ルート3に等しいルートにおける自己移動の自律性を18%の同じ割合で増加させることになる。
【0147】
実施例3(エネルギー生成)
【0148】
実施例3は、Cummins Aeos車両を基準として使用し、これは100%の電気推進力を有するトラックトラクタである。
【0149】
車両の最大容量は重量で8トンであり、140kw/hのバッテリを用いて、その自律性は160kmである。
【0150】
この例では、100km/hの中距離で実施形態(装置(11-000)およびサブシステム(13-000))を使用して本発明のシステム(100)が設置されたとき、190kmの平均距離を有するマドリッド-バリャドリッド間のルートを使用して、以下のデータが得られ、表5に示されたことが、示されている。
【0151】
【表8】
【0152】
AP:連結トラックcummins(見つかった統計データ)を指す。
A*本発明のシステムのない連結トラックを指す。
AE:本発明のシステムを有する連結トラックを指す。
【0153】
この例で得られた結果から、車両A(システムなし)の自律性を考慮に入れて、ルート(マドリッド-バリャドリッド)について、車両は、その目的地に到着するためにルート内で平均1(1)時間の再充電を必要とし、したがってこれが配達タイミング、および輸送機器の動作効率を増加させることがわかった。
【0154】
本発明のエコシステム(100)(装置(11-000)およびサブシステム(13-000))を用いて、追加の10kwhを得ることができ、したがって、車両AEが動作する時間ごとに、車両が移動している時間後との車両の自律性の平均約7%の増加を得ることができる。
【0155】
実施例3 A(汚染物質排出削減(gCO2/km)
【0156】
この例では、基準はDetroit DD15エンジンを有する連結トラック牽引車両Freighliner Cascadiaであり、汚染物質排出基準ユーロIVが考慮された。
【0157】
ディーゼルの排出平均値は、今日、このタイプの車両でより商業的により多く使用されるタイプの燃料であるため、これを統計データとして使用した。
【0158】
・ディーゼル:2.61kgのCO2/リットル
【0159】
システム(100)(装置(11-000)およびサブシステム(12-000))を示す本発明の実施形態の1つを用いると、以下の表6に示されるような本発明のシステムのない車両と比較して、約11から13%の汚染物質排出の削減が得られることがわかった。
【0160】
走行距離の関数としての排出量は、たとえば車両の特性、許容される速度、および道路形態などの複数の要因に応じて変化する。表6は、排出係数(g CO2/km)を示す。
【0161】
【表9】
【0162】
注記:上記の全てのデータは、気候変動、温室効果排出ガス計算のための実用的ガイドについて、カタルーニャ省から取得された。
【0163】
A:本発明のシステムを有する車両を指す。
AD:本発明のシステムのない車両を指す。
B:本発明のシステムを有する車両を指す。
BD:システムのない車両を指す。
【0164】
表6は車両Aおよび車両Bを示し、これらは異なる重量を搬送し、3つの異なるシナリオで一定の平均速度で走行しながら、ルート内を移動する。
【0165】
-都市速度(12km/h)
-中間道路速度(54km/h)
-高速道路速度(84km/h)
【0166】
表6の結果は、以下の結論を示す。
【0167】
-84km/hの平均速度で、本発明のシステムは、本発明のシステムを持たない車両BDと比較して、連結車両Bの11%の排出削減(g CO2/km)を可能にする。
【0168】
-84km/hの平均速度で、本発明のシステムは、本発明のシステムを持たない車両ADと比較して、車両Aの13%の排出量の削減(g CO2/km)を可能にする。
【0169】
上記の図は本発明の異なる実施形態を説明し、本発明の技術的効果および利点のいくつかを示す例が提供されるが、本発明の他の実施形態が、以下の請求項で定義されるような本発明の範囲内にあり得るので、本発明は前記の図および例によって限定されない。
【符号の説明】
【0170】
100 エコシステム
400 車両
11-000 装置
11-100 グリル
11-200 装置が進入する側壁
11-300 上部圧縮壁
11-400 下部圧縮壁
11-500 空気誘導ダクト
11-600 連結の手段
11-610 結合手段
11-620 空気伝導可撓性要素
11-700 層流エジェクタ
11-730 オスレール
11-731 メスレール
11-740 システム支持体
11-741 垂直支持柱
11-742 上梁
11-742a ダイ
11-742b ハブ
11-743 アンカー梁
11-744 締結手段
11-745 加速式エアガイド
12-000 第1のサブシステム
12-100 空気力学的プロファイル
12-110 軽量化構造
12-111 リブ
12-112 梁
12-114 表皮
12-115 結合要素
12-120 外部構造
12-121 翼端装置
12-122 横梁
12-122a ダイ
12-122b ハブ
12-130 渦発生器装置
12-140 流れガイド
12-150 高揚力装置
12-151 フラップ軸
12-152 継手
13-000 第2のサブシステム
13-100 ハウジング
13-200 タービン
13-210 ブレード
13-220 タービン車軸
13-310 エネルギー蓄電池
13-400 伝達システム
13-700 ノイズキャンセリング要素
13-800 封止要素
13-900 排気要素
14-000 車両に一体化されたヘッダー
14-100 側方装置
14-200 可撓性要素またはベローズ
【国際調査報告】