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特表2022-516937ロボット支援手術システムと関連する装置と方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-03
(54)【発明の名称】ロボット支援手術システムと関連する装置と方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/30 20160101AFI20220224BHJP
【FI】
A61B34/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021539424
(86)(22)【出願日】2020-01-07
(85)【翻訳文提出日】2021-08-16
(86)【国際出願番号】 US2020012533
(87)【国際公開番号】W WO2020146348
(87)【国際公開日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】62/789,029
(32)【優先日】2019-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518408589
【氏名又は名称】バーチャル インシジョン コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】VIRTUAL INCISION CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ファリター、シェーン
(72)【発明者】
【氏名】ウッド、ネイサン
(72)【発明者】
【氏名】シャショ、ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】マツウラ、デイブ
(72)【発明者】
【氏名】マツウラ、ベリンコ
(72)【発明者】
【氏名】シンプソン、フィル
(72)【発明者】
【氏名】リスラー、アレクサンダー
(57)【要約】
本明細書で論じられるのは、さまざまなロボット装置を有するさまざまなロボット手術システムである。さらに本明細書で論じられるのは、ロボット装置、およびロボット装置内におよびそれを通して配置されるカメラアセンブリーにそれぞれが連結され得る、取り外し可能な連結可能な接続ポートである。また本明細書で論じられるのは、細長い装置本体連結機構、カメラアセンブリー連結機構、および/または存在検出機構のうち少なくとも1つを有する取り外し可能な接続ポートである。本明細書でさらに議論されるのは、その操縦可能な遠位先端の動きを作動させるための少なくとも1つの作動機構を備えたカメラアセンブリーである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット手術システムであって、
(a)ロボット手術装置であって、
(i)遠位端および近位端を含む細長い装置本体と、
(ii)前記装置本体の前記近位端に配置される取り外し可能な接続ポートであって、前記接続ポートは、
(A)前記接続ポート内に配置される装置本体連結機構と、
(B)前記接続ポートの近位端に画定されるカメラ受容開口部と、
(C)取り外し可能な接続ポートに配置されるシールパッケージであって、少なくとも2つのシールを含む、シールパッケージと、
(D)前記取り外し可能な接続ポート内に配置されるカメラ連結機構とを含む、接続ポートと、
(ii)前記装置本体の前記遠位端に動作可能に連結される第1および第2のロボットアームとを含む、ロボット手術装置と、
(b)前記カメラ受容開口部内および前記シールパッケージを通して取り外し可能に使い捨て可能な取り外し可能なカメラ構成要素であって、カメラ本体と、細長いカメラ管と、可撓性セクションと、遠位イメージャとを含む、取り外し可能なカメラ構成要素とを含む、ロボット手術システム。
【請求項2】
前記装置本体連結機構が、前記接続ポートにヒンジ連結される第1および第2のヒンジ式連結機構を含む、請求項1に記載のロボット手術システム。
【請求項3】
前記第1および第2のヒンジ式連結機構のそれぞれが、
(a)連結機構本体と、
(b)前記連結機構本体の近位端にあるテンションヒンジであって、
前記接続ポートにヒンジ連結される、テンションヒンジと、
(c)前記連結機構の遠位端にある連結可能な構造であって、前記装置本体の前記近位端にある一致する連結機能、および作動可能なボタンと連結可能であるように構成される少なくとも1つの連結機能を含む連結可能な構造とを含む、請求項2に記載のロボット手術システム。
【請求項4】
前記細長い装置本体が、前記細長い装置本体の近位端に配置されるオスコネクターを含み、前記オスコネクターが前記接続ポートと連結可能である、請求項1に記載のロボット手術システム。
【請求項5】
前記取り外し可能な接続ポートが、前記カメラ連結機構に動作可能に連結される存在検出機構をさらに含む、請求項1に記載のロボット手術システム。
【請求項6】
前記カメラ連結機構が、
(a)前記接続ポート内に配置されるスライド可能な本体と、
(b)前記スライド可能な本体内に画定されるカメラ受容開口部と、
(c)前記スライド可能な本体の第1の端部に取り付けられる作動可能なカメラリリースボタンと、
(d)前記スライド可能な本体の第2の端部に動作可能に連結されるテンションばねとを含む、請求項1に記載のロボット手術システム。
【請求項7】
前記スライド可能な本体が、前記細長い装置本体の長手方向軸を実質的に横切る平面に沿ってスライド可能である、請求項6に記載のロボット手術システム。
【請求項8】
(a)旋回点で前記カメラ連結機構に動作可能に連結される回転可能なレバーであって、前記旋回点の周りに回転する、回転可能なレバーと、
(b)前記回転可能なレバー上に配置される第1の感知構成要素と、
(c)前記細長い本体上に配置される第2の感知構成要素であって、前記第1の感知構成要素の存在または不在を感知するように構成される、第2の感知構成要素とを含む、存在検出機構をさらに含む、請求項1に記載のロボット手術システム。
【請求項9】
前記第1の感知構成要素が磁石である、請求項8に記載のロボット手術システム。
【請求項10】
ロボット手術装置用の取り外し可能な接続ポートであって、
(a)接続ポート本体と、
(b)ポート本体の遠位端に画定される遠位開口部であって、細長い装置本体の近位端を受けいれるようなサイズおよび形状になっている、遠位開口部と、
(c)前記ポート本体の近位端に画定される近位開口であって、カメラアセンブリーを受けいれるようなサイズおよび形状である、近位開口と、
(d)前記接続ポート本体に配置されるシールパッケージであって、
カメラアセンブリーのシャフトを受けいれるように構成される少なくとも2つのシールを含むシールパッケージと、
(e)前記接続ポート本体内に配置される装置本体連結機構であって、前記接続ポート本体にヒンジ連結される第1および第2のヒンジ式連結機構を含む装置本体連結機構と、
(f)前記接続ポート本体内に配置されるカメラ連結機構であって、
(i)前記接続ポート本体内に配置されるスライド可能な本体と、
(ii)前記スライド可能な本体内に画定されるカメラ受容開口部とを含む、カメラ連結機構とを含む、接続ポート。
【請求項11】
前記第1および第2のヒンジ式連結機構のそれぞれが、
(a)連結機構本体と、
(b)前記連結機構本体の近位端にあるテンションヒンジであって、
前記接続ポート本体にヒンジ連結される、テンションヒンジと、
(c)前記連結機構の遠位端にある連結可能な構造であって、前記細長い装置本体の近位端にある一致する連結機能、および作動可能なボタンと連結可能であるように構成される少なくとも1つの連結機能を含む、連結可能な構造とを含む、請求項10に記載の取り外し可能な接続ポート。
【請求項12】
前記遠位開口部は、前記細長い装置本体の前記近位端に配置されるオスコネクターを受けいれるようなサイズおよび形状である、請求項10に記載の取り外し可能な接続ポート。
【請求項13】
前記カメラ連結機構に動作可能に連結される存在検出機構をさらに含む、請求項10に記載の取り外し可能な接続ポート。
【請求項14】
前記カメラ連結機構が、
(a)前記スライド可能な本体の第1の端部に取り付けられる作動可能なカメラリリースボタンと、
(b)前記スライド可能な本体の第2の端部に動作可能に連結されるテンションばねとをさらに含む、請求項10に記載の取り外し可能な接続ポート。
【請求項15】
前記スライド可能な本体が、前記シールパッケージの内腔の長手方向軸を実質的に横切る平面に沿ってスライド可能である、請求項10に記載の取り外し可能な接続ポート。
【請求項16】
(a)旋回点で前記カメラ連結機構に動作可能に連結される回転可能なレバーであって、前記旋回点の周りに回転する、回転可能なレバーと、
(b)前記回転可能なレバー上に配置される第1の感知構成要素であって、前記取り外し可能な接続ポートが前記細長い装置本体に連結されるときに、前記細長い装置本体上に配置される第2の感知構成要素と相互作用するように構成される第1の感知構成要素とを含む、存在検出機構をさらに含む、請求項10に記載の取り外し可能な接続ポート。
【請求項17】
前記第1の感知構成要素は磁石である、請求項16に記載の取り外し可能な接続ポート。
【請求項18】
(a)ロボット手術システムであって、
(i)遠位端および近位端を含む細長い装置本体と、
(ii)前記装置本体の前記近位端に配置される取り外し可能な接続ポートであって、
(A)前記接続ポート内に配置される装置本体連結機構であって、前記接続ポートにヒンジ連結される第1および第2のヒンジ式連結機構を含む装置本体連結機構と、
(B)前記接続ポートの近位端に画定されるカメラ受容開口部と、
(C)前記取り外し可能な接続ポートに配置されるシールパッケージであって、少なくとも2つのシールを含むシールパッケージと、
(D)前記取り外し可能な接続ポート内に配置されるカメラ連結機構であって、
(1)前記接続ポート内にスライド可能に配置されるスライド可能な本体と、
(2)前記スライド可能な本体内に画定されるカメラ受容開口部と、
(3)前記スライド可能な本体の第1の端部に取り付けられる作動可能なカメラリリースボタンと、
(4)前記スライド可能な本体の第2の端部に動作可能に連結されるテンションばねとを含む、カメラ連結機構と、
(E)前記カメラ連結機構に動作可能に連結される存在検出機構であって、
(1)旋回点で前記カメラ連結機構に動作可能に連結される回転可能なレバーであって、前記旋回点の周りに回転する回転可能なレバーと、
(2)前記回転可能なレバー上に配置される第1の感知構成要素と、
(3)前記細長い本体上に配置される第2の感知構成要素であって、
前記第1の感知構成要素の存在または不在を感知するように構成される第2の感知構成要素とを含む、存在検出機構とを含む、接続ポートと、
(iii)前記装置本体の前記遠位端に動作可能に連結される第1および第2のロボットアームとを含む、ロボット手術装置と、
(b)前記カメラ受容開口部内、および前記シールパッケージを介して、取り外し可能に使い捨て可能な取り外し可能なカメラ構成要素であって、カメラ本体と、細長いカメラ管と、可撓性セクションと、遠位イメージャを含む取り外し可能なカメラ構成要素とを含む、ロボット手術システム。
【請求項19】
前記第1および第2のヒンジ式連結機構のそれぞれが、
(a)連結機構本体と、
(b)前記連結機構本体の近位端にあるテンションヒンジであって、
前記接続ポートにヒンジ連結される、テンションヒンジと、
(c)前記連結機構の遠位端にある連結可能な構造であって、前記装置本体の前記近位端にある一致する連結機能、および作動可能なボタンと連結可能であるように構成される少なくとも1つの連結機能を含む連結可能な構造とを含む、請求項18に記載のロボット手術システム。
【請求項20】
前記スライド可能な本体が、前記シールパッケージ内の少なくとも2つのシールによって画定される内腔の長手方向軸を実質的に横切る平面に沿ってスライド可能である、請求項18に記載のロボット手術システム。
【請求項21】
ロボット手術システム用のカメラアセンブリーであって、
(a)細長いカメラシャフトと、
(b)前記細長いカメラシャフトの近位端に連結されるカメラ本体であって、
(i)ロボット装置内に配置可能であるように構成される遠位端であって、
(A)前記細長いシャフトの周りに配置される遠位ノーズコーンと、
(B)前記遠位ノーズコーンの近位に画定される連結機構受容スロットとを含む、遠位端と、
(ii)前記カメラ本体内に配置される少なくとも1つの作動機構であって、
(A)回転可能なシャフトと、
(B)前記回転可能なシャフトにねじ込み可能に連結される第1の駆動キャリッジと、
(C)前記回転可能なシャフトにねじ込み可能に連結される第2の駆動キャリッジとを含む、少なくとも1つの作動機構とを含む、カメラ本体と、
(c)前記細長いカメラシャフトの前記遠位端に配置される操縦可能な先端であって、
(i)カメライメージャと、照明構成要素とを含む操縦可能な先端本体と、
(ii)前記細長いカメラシャフトと前記操縦可能な先端本体に連結される可撓性セクションであって、
前記操縦可能な先端本体が、前記可撓性セクションを介して前記細長いカメラシャフトに対して移動可能である、可撓性セクションとを含む、操縦可能な先端と、
(d)第1の端部で前記第1の駆動キャリッジに連結され、第2の端部で前記操縦可能な先端に連結される第1のケーブルと、
(e)第1の端部で前記第2の駆動キャリッジに連結され、第2の端部で前記操縦可能な先端に連結される第2のケーブルとを含み、
前記作動機構の作動が、前記第1および第2の駆動キャリッジの反対方向への線形移動を引き起こし、それにより、前記第1および第2のケーブルが前記操縦可能な先端を操縦する、カメラアセンブリー。
【請求項22】
前記カメラ本体が、
(a)外部ハウジングと、
(b)円筒形ヒートシンク構造であって、前記外部ハウジング内に配置される円筒形ヒートシンク構造とをさらに含む、請求項21に記載のカメラアセンブリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本出願は、2019年1月7日に出願された「ロボット支援手術システム」と題された米国仮出願62/789,029に対する、35U.S.C.§119(e)に基づく利益を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に開示される実施形態は、ロボットおよび/または生体内の医療装置および関連する構成要素を含む、手術システムを構成することができるさまざまな医療装置および関連する構成要素に関する。特定の実施形態は、体腔内に配置され、体腔内のオリフィスまたは開口部を通して配置される本体または支持構成要素を使用して位置決めされるロボット装置を含む、さまざまなロボット医療装置を含む。他の実施形態は、ロボット手術装置およびコントローラーを有するさまざまなシステムに関する。センサーがコントローラーで使用される情報を送信してモーターを作動させ、ユーザーに触覚型のフィードバックを提供するように、装置は1つまたは複数のセンサーを有し、コントローラーは1つまたは複数のモーターを有する。
【背景技術】
【0003】
侵襲的な外科手術処置は、さまざまな病状に対処するために不可欠である。可能であれば、腹腔鏡検査などの低侵襲手術が推奨される。
ただし、腹腔鏡検査などの既知の低侵襲技術は、1)アクセスポートから挿入された剛性ツールの使用に起因する可動性の制限、および2)限られた視覚的フィードバックのために、範囲と複雑さが制限されている。da Vinci(登録商標)手術システム(カリフォルニア州サニーベールにあるIntuitive Surgical、Inc.から入手可能)などの既知のロボットシステムも、アクセスポートによって制限されるだけでなく、非常に大きく、非常に高価で、ほとんどの病院で利用できなく、および感覚と可動性の能力が限られているという追加の欠点がある。
【0004】
当技術分野では、改善された手術方法、システム、および装置が必要とされる。
【発明の概要】
【0005】
本明細書で論じられるのは、さまざまなロボット装置を有するさまざまなロボット手術システムである。特定のロボット装置には、さまざまなカメラアセンブリーを受信して連結する、連結可能な接続ポート(「ネスト」とも呼ばれる)がある。本明細書のさまざまな接続ポートは、ロボット装置および/またはカメラアセンブリーに連結するための連結機構をその中に持つことができる。さらに、特定のポートには存在検出機構もある。本明細書でさらに議論されるのは、その操縦可能な遠位先端の動きを作動させるための作動機構を備えたカメラアセンブリーである。
【0006】
実施例1では、ロボット手術システムは、ロボット手術装置と、取り外し可能なカメラ構成要素とを含む。ロボット手術装置は、遠位端および近位端を含む細長い装置本体と、装置本体の近位端に配置される取り外し可能な接続ポートと、装置本体の遠位端に動作可能に連結される第1および第2のロボットアームとを含む。接続ポートは、接続ポート内に配置される装置本体連結機構と、接続ポートの近位端に画定されるカメラ受容開口部と、取り外し可能な接続ポートに配置されるシールパッケージであって、少なくとも2つのシールを含むシールパッケージと、取り外し可能な接続ポート内に配置されるカメラ連結機構とを含む。取り外し可能なカメラ構成要素は、カメラ受容開口部内およびシールパッケージを通して取り外し可能に使い捨て可能であり、取り外し可能なカメラ構成要素は、カメラ本体と、細長いカメラ管と、可撓性セクションと、遠位イメージャとを含む。
【0007】
実施例2は、実施例1によるロボット手術システムに関し、装置本体連結機構が、接続ポートにヒンジ連結される第1および第2のヒンジ式連結機構を含む。
実施例3は、実施例2に記載のロボット手術システムに関し、第1および第2のヒンジ式連結機構のそれぞれが、連結機構本体と、連結機構本体の近位端にあるテンションヒンジであって、接続ポートにヒンジ連結される、テンションヒンジと、連結機構の遠位端にある連結可能な構造であって、装置本体の近位端にある一致する連結機能および作動可能なボタンと連結可能であるように構成される少なくとも1つの連結機能を含む、連結可能な構造とを含む。
【0008】
実施例4は、実施例1によるロボット手術システムに関し、細長い装置本体が、細長い装置本体の近位端に配置されるオスコネクターを含み、オスコネクターは接続ポートと連結可能である。
【0009】
実施例5は、実施例1によるロボット手術システムに関し、取り外し可能な接続ポートは、カメラ連結機構に動作可能に連結される存在検出機構をさらに含む。
実施例6は、実施例1によるロボット手術システムに関し、カメラ連結機構は、接続ポート内に配置されるスライド可能な本体と、スライド可能な本体内に画定されるカメラ受容開口部と、スライド可能な本体の第1の端部に取り付けられる作動可能なカメラリリースボタンと、スライド可能な本体の第2の端部に動作可能に連結されるテンションばねとを含む。
【0010】
実施例7は、実施例6によるロボット手術システムに関し、スライド可能な本体が、細長い装置本体の長手方向軸を実質的に横切る平面に沿ってスライド可能である。
実施例8は、実施例1によるロボット手術システムに関し、旋回点でカメラ連結機構に動作可能に連結される回転可能なレバーであって、旋回点の周りに回転する回転可能なレバーと、回転可能なレバー上に配置される第1の感知構成要素と、細長い本体上に配置される第2の感知構成要素であって、第1の感知構成要素の存在または不在を感知するように構成される、第2の感知構成要素とを含む、存在検出機構をさらに含む。
【0011】
実施例9は、実施例8によるロボット手術システムに関し、第1の感知構成要素が磁石である。
実施例10では、ロボット手術装置用の取り外し可能な接続ポートは、接続ポート本体と、ポート本体の遠位端に画定される遠位開口部であって、細長い装置本体の近位端を受けいれるようなサイズおよび形状である、遠位開口部と、ポート本体の近位端で画定される近位開口部であって、カメラアセンブリーを受けいれるようなサイズおよび形状である近位開口部と、接続ポート本体に配置されるシールパッケージであって、カメラアセンブリーのシャフトを受けいれるように構成される少なくとも2つのシールを含むシールパッケージと、接続ポート本体内に配置される装置本体連結機構であって、接続ポート本体にヒンジ連結される第1および第2のヒンジ式連結機構を含む装置本体連結機構と、接続ポート本体内に配置されるカメラ連結機構とを含む。カメラ連結機構は、接続ポート本体内に配置されるスライド可能な本体と、スライド可能な本体内に画定されるカメラ受容開口部とを含む。
【0012】
実施例11は、実施例10による取り外し可能な接続ポートに関し、第1および第2のヒンジ式連結機構のそれぞれが、連結機構本体と、連結機構本体の近位端にあるテンションヒンジであって、接続ポート本体にヒンジ連結されるテンションヒンジと、連結機構の遠位端にある連結可能な構造であって、細長い装置本体の近位端にある一致する連結機能および作動可能なボタンと連結可能であるように構成される少なくとも1つの連結機能を含む、連結可能な構造とを含む。
【0013】
実施例12は、実施例10による取り外し可能な接続ポートに関し、遠位開口部は、細長い装置本体の近位端に配置されるオスコネクターを受けいれるようなサイズおよび形状である。
【0014】
実施例13は、実施例10による取り外し可能な接続ポートに関し、カメラ連結機構に動作可能に連結される存在検出機構をさらに含む。
実施例14は、実施例10による取り外し可能な接続ポートに関し、カメラ連結機構は、スライド可能な本体の第1の端部に取り付けられる作動可能なカメラリリースボタンと、スライド可能な本体の第2の端部に動作可能に連結されるテンションばねとをさらに含む。
【0015】
実施例15は、実施例10による取り外し可能な接続ポートに関し、スライド可能な本体が、シールパッケージの内腔の長手方向軸を実質的に横切る平面に沿ってスライド可能である。
【0016】
実施例16は、実施例10による取り外し可能な接続ポートに関し、旋回点でカメラ連結機構に動作可能に連結される回転可能なレバーであって、旋回点の周りに回転する回転可能なレバーと、回転可能なレバー上に配置される第1の感知構成要素であって、取り外し可能な接続ポートが細長い装置本体に連結されるときに、細長い装置本体上に配置される第2の感知構成要素と相互作用するように構成される、第1の感知構成要素とを含む、存在検出機構をさらに含む。
【0017】
実施例17は、実施例16による取り外し可能な接続ポートに関し、第1の感知構成要素は磁石である。
実施例18では、ロボット手術システムは、ロボット手術装置と、取り外し可能なカメラ構成要素とを含む。ロボット手術装置は、遠位端および近位端を含む細長い装置本体と、装置本体の近位端に配置される取り外し可能な接続ポートと、装置本体の遠位端に動作可能に連結される第1および第2のロボットアームとを含む。接続ポートは、接続ポート内に配置される装置本体連結機構であって、接続ポートにヒンジ連結される第1および第2のヒンジ式連結機構を含む装置本体連結機構と、接続ポートの近位端に画定されるカメラ受容開口部と、取り外し可能な接続ポート内に配置されるシールパッケージであって、少なくとも2つのシールを含むシールパッケージと、取り外し可能な接続ポート内に配置されるカメラ連結機構と、カメラ連結機構に動作可能に連結される存在検出機構とを含む。カメラ連結機構は、接続ポート内にスライド可能に配置されるスライド可能な本体と、スライド可能な本体内に画定されるカメラ受容開口部と、スライド可能な本体の第1の端部に取り付けられる作動可能なカメラリリースボタンと、スライド可能な本体の第2の端部に動作可能に連結されるテンションばねとを含む。存在検出機構は、旋回点でカメラ連結機構に動作可能に連結される回転可能なレバーであって、旋回点の周りに回転する回転可能なレバーと、回転可能なレバー上に配置される第1の感知構成要素と、細長い本体上に配置される第2の感知構成要素であって、第1の感知構成要素の存在または不在を感知するように構成される、第2の感知構成要素とを含む。取り外し可能なカメラ構成要素は、カメラ受容開口部内およびシールパッケージを通して取り外し可能に使い捨て可能であり、取り外し可能なカメラ構成要素は、カメラ本体と、細長いカメラ管と、可撓性セクションと、遠位イメージャとを含む。
【0018】
実施例19は、実施例18に記載のロボット手術システムに関し、第1および第2のヒンジ式連結機構のそれぞれが、連結機構本体と、連結機構本体の近位端にあるテンションヒンジであって、接続ポートにヒンジ連結されるテンションヒンジと、連結機構の遠位端にある連結可能な構造であって、装置本体の近位端にある一致する連結機能および作動可能なボタンと連結可能であるように構成される少なくとも1つの連結機能を含む連結可能な構造とを含む。
【0019】
実施例20は、実施例18によるロボット手術システムに関し、スライド可能な本体が、シールパッケージ内の少なくとも2つのシールによって画定される内腔の長手方向軸を実質的に横切る平面に沿ってスライド可能である。
【0020】
実施例21では、ロボット手術システム用のカメラアセンブリーは、細長いカメラシャフトと、細長いカメラシャフトの近位端に連結されるカメラ本体と、細長いカメラシャフトの遠位端に配置される操縦可能な先端と、第1の端部で第1の駆動キャリッジに連結され、第2の端部で操縦可能な先端に連結される第1のケーブルと、第1の端部で第2の駆動キャリッジに連結され、第2の端部で操縦可能な先端に連結される第2のケーブルとを含む。カメラ本体が、ロボット装置内に配置可能であるように構成される遠位端と、カメラ本体内に配置される少なくとも1つの作動機構とを含む。遠位端は、細長いシャフトの周りに配置される遠位ノーズコーンと、遠位ノーズコーンの近位に画定される連結機構受容スロットとを含む。少なくとも1つの作動機構は、回転可能なシャフトと、回転可能なシャフトにねじ込み可能に連結される第1の駆動キャリッジ、と、回転可能なシャフトにねじ切り可能な第2の駆動キャリッジとを含む。操縦可能な先端は、カメライメージャおよび照明構成要素を含む操縦可能な先端本体と、細長いカメラシャフトおよび操縦可能な先端本体に連結される可撓性セクションであって、操縦可能な先端本体が、可撓性を介して細長いカメラシャフトに対して移動可能である、可撓性セクションとを含む。さらに、作動機構の作動は、第1および第2の駆動キャリッジの反対方向への線形移動を引き起こし、それにより、第1および第2のケーブルが操縦可能な先端を操縦する。
【0021】
実施例21は、実施例21によるカメラアセンブリーに関し、カメラ本体が、外部ハウジングおよび円筒形ヒートシンク構造をさらに含み、円筒形ヒートシンク構造が、外部ハウジング内に配置される。
【0022】
複数の実施形態が開示されるが、さらに他の実施形態は、例示的実施形態を示し、説明する以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。実現されるように、さまざまな実施形態は、その精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな明白な態様で修正することができる。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に例示的なものとみなされるべきであり、限定的なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】一実施形態による、手術室におけるロボット手術システムの斜視図である。
図2】一実施形態による、ロボット装置の斜視図である。
図3A】一実施形態による、図2のロボット装置の別の斜視図である。
図3B】一実施形態による、図3Aのロボット装置に挿入可能なカメラの斜視図である。
図3C】一実施形態による、図2のロボット装置の遠位端およびロボットアームの拡大斜視図である。
図4A】別の実施形態による、別のロボット装置の遠位端およびロボットアームの拡大斜視図である。
図4B】一実施形態による、図4Aのロボット装置の遠位端およびロボットアームの別の拡大斜視図である。
図5A】一実施形態による、手術台に連結される支持アームに取り付けられるロボット装置の斜視図である。
図5B】一実施形態による、図5Aの装置クランプおよびロボット装置の拡大斜視図である。
図6】一実施形態による、ロボット装置、および装置内に位置決めされておらず、代わりに患者の別個のポートを介して操作されるカメラ構成要素の概略斜視図である。
図7】一実施形態による、図1の手術システムのコンソールの拡大斜視図である。
図8図8Aは一実施形態によるカメラアセンブリーの側面図であり、図8Bは一実施形態による図8Aのカメラアセンブリーの正面図である。
図9図9Aは一実施形態による図8Aのカメラアセンブリーのカメラ本体の拡大側面図であり、図9Bは一実施形態による図9Aのカメラ本体の拡大断面側面図であり、図9Cは一実施形態による図9Aのカメラ本体の遠位端の拡大断面図である。
図10A】一実施形態による、図9Aのカメラ本体の内部構成要素の断面側面図である。
図10B】一実施形態による、図9Aのカメラ本体の内部構成要素の断面正面図である。
図10C】一実施形態による、図9Aのカメラ本体の作動機構の斜視切取図である。
図10D】一実施形態による、図10Cの作動機構の親ねじの斜視図である。
図10E】一実施形態による、図10Cの作動機構の特定の構成要素の切取図である。
図10F】一実施形態による、図9Aのカメラ本体の特定の構成要素の切取図である。
図11A】一実施形態による、ロボット装置の細長い本体およびロボットアームおよびそれに連結可能なネストの斜視図である。
図11B】一実施形態による、ネストおよびそれに連結されるカメラを備えた図11のロボット装置を、ネスト自体の拡大図とともに示す斜視図である。
図12図12Aは一実施形態による図11Bのネストおよびその中に配置されるシールパッケージの斜視切取図であり、図12Bは一実施形態による図12Aのシールパッケージをその中に配置される2つのシールの拡大図とともに示す断面切取図である。
図13】一実施形態による、図11Bのネストが取り付けられ、そこにカメラが配置される装置本体の近位端の断面切取図である。
図14図14Aは一実施形態による図11Bのネストおよびその中に配置される2つのラッチの切取図であり、図14Bは一実施形態による図14Aのラッチのうちの1つの斜視図である。
図15図15Aは一実施形態による図11Aのロボット装置本体の近位端に隣接して配置される図11Bのネストの側面切取図であり、図15Bは一実施形態による一緒に連結される図15Aのネストおよび装置本体の側面切取図である。
図16図16Aは一実施形態による図11Aの装置本体のオスコネクターに隣接して配置される図11Bのネストの側面切取図であり、図16Bは一実施形態による図16Aのオスコネクターと連結される図16Aのネストの1つのラッチの斜視拡大図である。
図17図17Aは一実施形態による図11Aの装置本体のオスコネクターに隣接して配置される図11Bのネストの側面切取図であり、図17Bは一実施形態による一緒に連結される図17Aのネストおよびオスコネクターの側面切取図である。
図18】一実施形態による、カメラ連結機構がその中に配置される図11Bのネストの斜視切取図である。
図19図19Aは一実施形態によるカメラがまだネストに連結されていない図18のネストおよびカメラ連結機構の側面断面切取図であり、図19Bは一実施形態によるカメラがネスト内の完全に連結される位置に付勢されているがまだ完全には連結されていない図18のネストおよびカメラ連結機構の側面断面切取図であり、図19Cは一実施形態によるカメラがネストに完全に連結される図18のネストおよびカメラ連結機構の側面断面切取図である。
図20】一実施形態による、その中に配置される存在検出機構を備えた図11Bのネストの斜視切取図である。
図21】一実施形態による、カメラがまだネストに連結されていない、図20のネストおよび存在検出機構の側面断面切取図である。
図22】一実施形態による、カメラがネストに連結される、図20のネストおよび存在検出機構の側面断面切取図である。
図23】一実施形態による、カメラ連結機構ボタンが押された、図20のネストおよび存在検出機構の側面断面切取図である。
図24】一実施形態による、前アームの断面切取図である。
図25】一実施形態による、図24の前アームの斜視図である。
図26】一実施形態による、肩ジョイントで装置本体に連結される上アームの断面切取図である。
図27】一実施形態による、図26の装置本体の近位端の断面切取図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書に開示されるさまざまなシステムおよび装置は、医療処置およびシステムで使用するための装置に関する。より具体的には、さまざまな実施形態は、ロボット装置および関連する方法およびシステムを含むさまざまな医療装置に関する。
【0025】
本明細書に開示されるロボット装置および関連する方法およびシステムのさまざまな実施形態は、他の任意の既知の医療装置、システム、および方法に組み込まれるか、または一緒に使用され得ることが理解される。
【0026】
本明細書に開示されるロボット装置および関連する方法およびシステムのさまざまな実施形態は、他の任意の既知の医療装置、システム、および方法に組み込まれるか、または一緒に使用され得ることが理解される。例えば、本明細書に開示されるさまざまな実施形態は、米国特許第8,968,332号(2015年3月3日に発行され、「磁気的に連結可能なロボット装置および関連する方法」と題される)、米国特許第8,834,488号(2014年9月16日に発行され、「磁気的に連結可能な手術用ロボット装置および関連する方法」と題される)、米国特許10,307,199(2019年6月4日に発行され、「ロボット手術装置および関連方法」と題される)、米国特許第9,579,088号(2017年2月28日に発行され、「外科的視覚化および装置操作のための方法、システム、および装置」と題される)、米国特許出願第61/030,588号(2008年2月22日に出願)、米国特許第8,343,171号(2013年1月1日に発行され、「ロボット装置における作動の方法およびシステム」と題される)、米国特許第8,828,024号(2014年9月9日に発行され、「ロボット装置における作動の方法およびシステム」と題される)、米国特許第9,956,043号(2018年5月1日に発行され、「ロボット装置における作動の方法およびシステム」と題される)、米国特許出願第15/966,606号(2018年4月30日に出願され、「外科的アクセスおよび手順のための方法、システム、および装置」と題される)、米国特許出願第12/192,663号(2008年8月15日に出願され、「医療用インフレーション、アタッチメント、および送達装置および関連方法」と題される)、米国特許出願第15/018,530号(2016年2月8日に出願され、「医療用インフレーション、アタッチメント、および送達装置および関連方法」と題される)、米国特許第8,974,440号(2015年3月10日に発行され、「モジュール式および協調型医療装置および関連システムおよび方法」と題される)、米国特許第8,679,096号(2014年3月25日に発行され、「ロボット装置用の多機能操作構成要素」と題される)、米国特許第9,179,981号(2015年11月10日に発行され、「ロボット装置用の多機能操作構成要素」と題される)、米国特許第9,883,911号(2018年2月6日に発行され、「ロボット装置の多機能操作構成要素」と題される)、米国特許出願第15/888,723号(2018年2月5日に出願され、「ロボット装置の多機能操作構成要素」と題される)、米国特許第8,894,633号(2014年11月25日に発行され、「モジュール式および協調型医療装置および関連システムおよび方法」と題される)、米国特許第8,968,267号(2015年3月3日に発行され、「自然オリフィス手術用の材料を取り扱うまたは送達するための方法およびシステム」と題される)、米国特許第9,060,781号(2015年6月23日に発行され、「手術用エンドエフェクターに関連する方法、システム、および装置」と題される)、米国特許第9,757,187号(2017年9月12日に発行され、「手術用エンドエフェクターに関連する方法、システム、および装置」と題される)、米国特許10,350,000(2019年7月16日に発行され、「手術用エンドエフェクターに関連する方法、システム、および装置」と題される)、米国特許出願第16/512,510号(2019年7月16日に出願され、「手術用エンドエフェクターに関連する方法、システム、および装置」と題される)、米国特許第9,089,353号(2015年7月28日に発行され、「ロボット手術装置、システム、および関連方法」と題される)、米国特許10,111,711(2018年10月30日に発行され、「ロボット手術装置、システム、および関連方法」と題される)、米国特許出願第16/123,619号(2018年9月6日に出願され、「ロボット手術装置、システムおよび関連方法」と題される)、米国特許9,770,305(2017年9月26日に発行され、「ロボット手術装置、システム、および関連方法」と題される)、米国特許出願第15/661,147号(2017年7月27日に出願され、「オンボード制御を備えたロボット装置、および関連システム、および装置」と題される)、米国特許出願第13/833,605号(2013年3月15日に出願され、「ロボット手術装置、システム、および関連方法」と題される)、米国特許出願第13/738,706号(2013年1月10日に出願され、「外科的アクセスおよび挿入のための方法、システム、および装置」と題される)、米国特許出願第14/661,465号(2015年3月18日に出願され、「外科的アクセスおよび挿入のための方法、システム、および装置」と題される)、米国特許出願第15/890,860号(2018年2月7日に出願され、「外科的アクセスおよび挿入のための方法、システム、および装置」と題される)、米国特許第9,498,292号(2016年11月22日に発行され、「シングルサイトロボット装置および関連システムおよび方法」と題される)、米国特許第10,219,870号(2019年3月5日に発行され、「シングルサイトロボット装置および関連するシステムと方法」と題される)、米国特許出願第16/293,135号(2019年3月3日に出願され、「シングルサイトロボット装置および関連システムおよび方法」と題される)、米国特許第9,010,214号(2015年4月21日に発行され、「ローカル制御ロボット手術装置および関連方法」と題される)、米国特許10,470,828(2019年11月12日に発行され、「ローカル制御ロボット手術装置および関連方法」と題される)、米国特許出願第16/596,034号(2019年10月8日に出願され、「局所制御ロボット手術装置および関連方法」と題される)、米国特許第9,743,987号(2017年8月29日に発行され、「ロボット手術装置、エンドエフェクター、およびコントローラーに関連する方法、システム、および装置」と題される)、米国特許出願第15/687,787号(2017年8月28日に出願され、「ロボット手術装置、エンドエフェクター、およびコントローラーに関連する方法、システム、および装置」と題される)、米国特許第9,888,966号(2018年2月13日に発行され、「力制御手術システムに関連する方法、システム、および装置」と題される)、米国特許出願第15/894,489号(2018年2月12日に出願され、「力制御手術システムに関連する方法、システム、および装置」と題される)、米国特許出願第14/212,686号(2014年3月14日に出願され、「ロボット手術装置、システム、および関連する方法」と題される)、米国特許出願第14/334,383号(2014年7月17日に出願され、「ロボット外科装置、システム、および関連する方法」)、米国特許出願第14/853,477号(2015年9月14日に出願され、「クイックリリースエンドエフェクターおよび関連システムおよび方法」と題される)、米国特許出願第16/504,793号(2019年7月8日に出願され、「クイックリリースエンドエフェクターおよび関連システムおよび方法」と題される)、米国特許第10,376,322号(2019年8月13日に発行され、「コンパクトなジョイント設計および関連するシステムと方法を備えたロボット装置」と題される)、米国特許出願第16/538,902号(2019年8月13日に出願され、「コンパクトなジョイント設計および関連するシステムと方法を備えたロボット装置」と題される)、米国特許出願15/227,813(2016年8月3日に出願され、ロボット手術装置、システムおよび関連方法と題される)米国特許出願15/599,231(2017年5月18日に出願され、「ロボット手術装置、システム、および関連方法」と題される)、米国特許出願第15/687,113号(2017年8月25日に出願され、「クイックリリースエンドエフェクターツールインターフェイス」と題される)、米国特許出願第15/691,087号(2017年8月30日に出願され、「コンパクトなジョイント設計と追加の自由度および関連するシステムと方法を備えたロボット装置」と題される)、米国特許出願第15/821,169号(2017年11月22日、「グロスポジショニング装置および関連システムと方法」と題される)、米国特許出願第15/826,166号(2017年11月29日に出願され、「ユーザープレゼンス検出および関連するシステムと方法を備えたユーザーコントローラー」と題される)、米国特許出願第15/842,230号(2017年12月14日に出願され、「医療装置および関連システムおよび方法に連結するためのリリース可能なアタッチメント装置」と題される)、米国特許出願第16/144,807号(2018年9月27日に出願され、「追跡カメラ技術を備えたロボット手術装置外および関連システムおよび方法」と題される)、米国特許出願第16/241,263号(2019年1月7日に出願され、「コンパクトジョイント設計および関連システムおよび方法を備えたシングルマニピュレータロボット装置」と題される)、米国特許第7,492,116号(2007年10月31日に出願され、「手術用ロボット」と題される)、米国特許第7,772,796号(2007年4月3日に出願され、「手術用ロボット」と題される)、および米国特許第8,179,073号(2011年5月15日に発行され、「エージェントデリバリー構成要素および関連する方法を備えたロボット装置」と題される)、に開示される医療装置およびシステムのいずれかに組み込まれるか、またはそれらとともに使用され得、これらは全て、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0027】
上記の用途に開示された特定の装置およびシステムの実装は、本明細書に開示されたものと同様の支持構成要素と組み合わせて、患者の体腔内に配置することができ、または装置の一部を体腔内に位置決めすることができる。本明細書で使用される「生体内の装置」は、患者の体腔内に位置決めされる間、ユーザーによって少なくとも部分的に配置、操作、または制御され得る任意の装置を意味し、体腔の開口部またはオリフィスを通して配置されるロッドまたは他のそのような構成要素などの支持構成要素に連結される任意の装置を含み、また、患者の体腔の壁に対して実質的にまたは隣接して位置決めされる任意の装置を含み、内部で作動する(外部の原動力源がない)そのような装置をさらに含み、さらに、外科手術処置中に腹腔鏡下または内視鏡下で使用される可能性のある任意の装置を含む。本明細書で使用される場合、「ロボット」および「ロボット装置」という用語は、自動的にまたはコマンドに応答してタスクを実行することができる任意の装置を指すものとする。
【0028】
特定の実施形態は、空洞の十分な吹送を維持しながら、空洞への本発明の挿入を提供する。さらなる実施形態は、挿入プロセス中の外科医または外科ユーザーと本発明との物理的接触を最小限に抑える。他の実装は、患者および本発明の挿入プロセスの安全性を高める。例えば、いくつかの実施形態は、システム/装置と患者との間に損傷を与える接触が起こらないことを確実にするために、患者の空洞に挿入される本発明の視覚化を提供する。さらに、特定の実施形態は、切開のサイズ/長さの最小化を可能にする。他の実装には、切開または自然オリフィスを介して体内に挿入できる装置が含まれる。さらなる実装は、アクセス/挿入手順および/または手順に必要なステップの複雑さを軽減する。他の実施形態は、最小のプロファイル、最小のサイズを有するか、または一般に、取り扱いおよび使用の容易さを高めるために機能および外観が最小である装置に関する。
【0029】
手動腹腔鏡検査の場合と同様に、既知の吹送システムを使用して、無菌の二酸化炭素(または他のガス)を患者の腹腔に送り込むことができる。これにより、腹壁が臓器から持ち上げられ、ロボット用のスペースが作成される。特定の実装では、システムは吹送システムとの直接インターフェイスを持っていない。あるいは、システムは、吹送システムへの直接インターフェイスを持つことができる。
【0030】
装置が挿入ポートを介して挿入される特定の実装形態では、挿入ポートは、腹部切開を密封および保護するために経腹的に配置される既知の市販の可撓性膜である。この既製の構成要素は、ハンドアシスト腹腔鏡手術(HALS)で実質的に同じ方法で使用されるのと同じ装置または実質的に同じ装置である。唯一の違いは、本明細書のさまざまな実施形態によるロボット装置のアームが、外科医の手ではなく挿入ポートを介して腹腔に挿入されることである。ロボット装置本体が、挿入ポートを通して位置決めされるときに挿入ポートに対してシールし、それによって吹送圧を維持する。ポートは一回の使用で使い捨てである。または、任意の既知のポートを使用できる。さらなる代替案では、装置は、ポートのない切開を通して、または自然オリフィスを通して挿入することができる。
【0031】
本明細書に開示される特定の実装は、さまざまな構成で組み立てることができる「組み合わせ」または「モジュール式」医療装置に関する。このアプリケーションの目的では、「組み合わせ装置」と「モジュール式装置」の両方は、さまざまな異なる構成で配置できるモジュール式または交換可能な構成要素を備えた医療装置を意味するものとする。
【0032】
本明細書に開示または企図される特定の実施形態は、結腸切除、憩室炎、クローン病、炎症性腸疾患および結腸癌などの下部胃腸疾患を有する患者を治療するために行われる外科手術処置に使用することができる。既知の結腸切除術の約3分の2は、8~12インチの切開と最大6週間の回復時間を伴う完全に開いた外科手術処置によって行われる。手順の複雑な性質のため、既存のロボット支援手術装置が結腸切除手術に使用されることはめったになく、手動腹腔鏡アプローチは症例の3分の1でのみ使用される。対照的に、本明細書に開示されるさまざまな実装は、臨床転帰および医療費を改善する可能性を伴って、既知の技術によって通常「オープン」に実行されるさまざまな手順への低侵襲アプローチで使用することができる。さらに、本明細書に開示されるさまざまな実装は、患者の外部から体内に到達する既知のメインフレームのような腹腔鏡手術用ロボットの代わりに、任意の腹腔鏡外科手術処置に使用することができる。すなわち、本明細書に開示されるより低侵襲性のロボットシステム、方法、および装置は、患者の腹部の単一の切開を通して全体が挿入される、小型の自己完結型の手術装置を特徴とする。外科医に馴染みのある既存のツールと技術を利用するように設計され、本明細書に開示された装置は、専用の手術室や特別なインフラストラクチャを必要とせず、サイズがはるかに小さいため、腹腔鏡手術の既存のロボット代替品よりも大幅に安価であると期待される。これらの技術的進歩により、本明細書のさまざまな実施形態は、今日の開腹手術で行われる手技への低侵襲的アプローチを可能にし得る。
【0033】
図1は、以下でさらに詳細に説明されるいくつかの構成要素を有するロボット手術システム10の一実施形態を示す。本明細書で開示または企図されるさまざまなシステム実装の構成要素は、以下でさらに詳細に説明されるように、外部制御コンソール16と、取り外し可能なカメラ14を有するロボット装置12とを含むことができる。図1の実装によれば、ロボット装置12は、既知の市販の支持アーム20を介して手術台18に取り付けられて示される。システム10は、特定の実装形態では、コンソール16で外科医22によって、および手術台18に位置決めされる1人の外科医助手24によって操作され得る。あるいは、1人の外科医22がシステム10全体を操作することができる。さらなる代替案では、3人以上がシステム10の操作に関与することができる。さらに、外科医(またはユーザー)22は、外科医22が手術台18の患者とは異なる都市または国または異なる大陸にいることができるように、手術台18に対して離れた場所に位置することができることが理解される。
【0034】
この特定の実装形態では、カメラ14を備えたロボット装置12は両方ともケーブル、以下でさらに詳細に説明される装置ケーブル24Aおよびカメラケーブル24Bを介して外科医コンソール16に接続される。または、任意の接続構成を使用できる。特定の実装では、システムは、電気外科発電機、挿入ポート、補助モニターなど、使用中に他の装置と相互作用することもできる。
【0035】
図2は、上で論じた例示的なシステム10、または本明細書で開示または企図される任意の他のシステムに組み込むことができるロボット装置40の1つの例示的な実装を示す。装置40は、遠位端42Aおよび近位端42Bを有する本体(または「胴体」)42を有し、上記のように、および以下でさらに詳細に説明するように、撮像装置(または「カメラ」)44がそれを通して配置される。簡単に言えば、ロボット装置40は、それに動作可能に連結される2つのロボットアーム46、48を有し、カメラ44は、本体42を通して取り外し可能に配置可能であり、2つのアーム46、48の間に配置される。すなわち、装置40は、第1の(または「右」)アーム46および第2の(または「左」)アーム48を有し、これらは両方とも、以下でさらに詳細に説明するように、装置40に動作可能に連結される。本実施形態では、示される装置40の本体42は、本体42の内部構成要素および内腔が筐体52内に配置されるように、筐体(「カバー」または「ケーシング」とも呼ばれる)52を有する。装置本体42は、2つの回転可能な円筒形本体(「肩」または「タレット」とも呼ばれる)54A、54B、第1の(または「右」)肩54Aおよび第2の(または「左」)肩54Bを有する。この実装における各アーム46、48はまた、上アーム(本明細書では「内側アーム」、「内側アームアセンブリー」、「内側リンク」、「内側リンクアセンブリー」、「上アームアセンブリー」、「第1のリンク」または「第1のリンクアセンブリー」とも呼ばれる)46A、48A、および前アーム(本明細書では「外側アーム」、「外側アームアセンブリー」、「外側リンク」、「外側リンクアセンブリー」、「前アームアセンブリー」、「第2のリンク」、または「第2のリンクアセンブリー」とも呼ばれる)46B、48Bを有する。右上アーム46Aは、右肩ジョイント46Cで本体42の右肩54Aに動作可能に連結され、左上アーム48Aは、左肩ジョイント48Cで本体42の左肩54Bに動作可能に連結される。さらに、各アーム46、48について、前アーム46B、48Bは、肘ジョイント46D、48Dで上アーム46A、48Aに回転可能に連結される。さまざまな実施形態において、前アーム46B、48Bは、さまざまな取り外し可能で交換可能なエンドエフェクター56A、56Bを受けいれるように構成される。
【0036】
アーム46、48の遠位端のエンドエフェクター56A、56Bは、以下でさらに詳細に説明されるように、さまざまなツール56A、56B(はさみ、把持器、持針器など)であり得る。特定の実装形態では、ツール56A、56Bは、場合によっては、エンドエフェクター56A、56Bをアーム46、48に連結するツールノブの小さなねじれによるものを含めて、取り外し可能であるように設計される。特定の実装形態では、少なくとも2つの使い捨ての交換可能な使い捨ての手術用エンドエフェクターを、本明細書のロボット装置の実施形態(装置40を含む)のいずれかとともに使用することができる。そのようなエンドエフェクターは、双極焼灼が可能な有窓の把持器、単極焼灼を提供するはさみ、単極焼灼を提供するフック、および左右の持針器セットを含むことができるが、これらに限定されない。ツールは、特定の手術タスクに合わせて選択できる。エンドエフェクターの取り外し可能性および互換性を可能にする特定の前アームおよびエンドエフェクターの構成は、上記の参照により組み込まれる米国特許出願第14/853,477号に詳細に開示される。さらに、任意の既知の前アームおよびエンドエフェクターの組み合わせが、本明細書に開示または企図されるロボット装置の実施形態のいずれかで使用できることが理解される。
【0037】
さまざまな実装形態では、本体40およびアーム46、48の各リンクは、さまざまなアクチュエーターまたはモーターを含むことができる。特定の実装形態では、本体40は、その中に配置されるモーターを持たないが、アーム46、48のそれぞれに少なくとも1つのモーターが存在する。一実施形態では、本明細書で論じられ、描かれているモーターのいずれかは、ブラシまたはブラシレスモーターであり得る。さらに、モーターは、例えば、直径6mm、8mm、または10mmのモーターであり得る。あるいは、医療装置に統合できる任意の既知のサイズを使用することができる。さらなる代替では、アクチュエーターは、構成要素の動きまたは動作を作動させるために医療装置で使用される任意の既知のアクチュエーターであり得る。本明細書に記載のモーターに使用できるモーターの例には、EC 10 BLDC+GP10Aプラネタリーギアヘッド、EC 8 BLDC+GP8Aプラネタリーギアヘッド、またはEC 6 BLDC+GP6Aプラネタリーギアヘッドが含まれ、これらは全て、マサチューセッツ州フォールリバーのMaxon Motorsから市販される。これらの動作を作動させる多くの方法があり、例えば、DCモーター、ACモーター、永久磁石DCモーター、ブラシレスモーター、空気圧、リモートモーターへのケーブル、油圧などである。したがって、作動源は、適切な連結または伝達機構(少なくとも1本のケーブル、少なくとも1本の油圧トランスミッションホース、少なくとも1本の空気圧式トランスミッションホース、またはその他の伝達機構など)が本体42を通して配置されるように、少なくとも1つのモーター、油圧源、空気圧源、または装置40から離れてまたは近位に配置される任意の他の作動源であり得る。
【0038】
一実施形態では、本明細書で開示または企図される実施形態のいずれかにしたがって上記で論じたさまざまなジョイントは、装置内に、およびいくつかの実装では、各ジョイントの近くに配置される電気モーターによって駆動することができる。他の実施形態は、本明細書の装置実装のいずれかに空気圧または油圧アクチュエーターを組み込むことを含む。追加の代替的な実施形態では、駆動アクチュエーターは、装置および/または体腔の外側に配置され、電力伝達機構は、外部ソースから本明細書の任意の装置のさまざまなジョイントにエネルギーを伝達するために提供される。そのような伝達機構は、例えば、歯車、駆動シャフト、ケーブル、滑車、または他の既知の機構、あるいはそれらの任意の組み合わせの形をとることができる。
【0039】
図3Aおよび3Bは、一実装による、カメラアセンブリー44が取り外されたロボット装置40の一実施形態を示している。すなわち、図3Aは、カメラが本体42を通して配置されていない装置40を示し、図3Bは、カメラ44の一実施形態を示している。特定の実装形態では、図3Bに最もよく示されるように、カメラ44は、シャフト62がハンドル60の遠位端から遠位に延在するように、それに連結される細長いシャフト62を備えたハンドル(または「カメラ本体」)60を有する。さらに、カメラ44は、以下でさらに詳細に説明するように、操縦可能性がユーザーが視線方向を調整できるように、可撓性セクション68を介してシャフト62の遠位端に連結される操縦可能な先端64を有する。さらに、先端64はまた、所望の画像を撮像するように構成される先端64の遠位端にカメライメージャ66を含む。さらに、特定の実装における先端64は、光が、視野内の物体を照明することができるように、その上に配置される照明ライト(図示せず)を有する。1つの特定の実装形態では、カメラ44は1080p 60Hzデジタルビデオを提供する。あるいは、カメラ44は、任意の既知のビデオ品質を提供することができる。
【0040】
図3Aおよび図3Cに最もよく示されるように、カメラアセンブリー44は、図3Aの矢印Aによって示されるように、ロボット装置40の本体42を通して画定される内腔(図示せず)を通してシャフト62の遠位端を配置することによって、ロボット装置40の本体42に挿入することができる。以下でさらに詳細に説明するように、装置40の特定の実装形態は、本体42の近位端の近くに配置される取り外し可能なネスト(または「ドック」)(図示せず)を含み、患者の空洞がガス注入されたままであることを確実にするために動作するシール(図示せず)を含む。図2および図3Cに最もよく示される特定の実施形態によれば、シャフト62が必要に応じて本体42の内腔を通して挿入されるとき、シャフト62の遠位端は、可撓性セクション68および操縦可能な先端64(イメージャ66)は、本体42の遠位端の開口部から延在し、その結果、先端64は、示されるように、外科的環境において2つのアーム46、48の間に位置決めされる。したがって、イメージャ66は、2つのアーム46、48との間のビューを撮像するように配置され、操縦可能な先端64は、手術用ツールおよび手術対象のビューを提供するように作動させることができる。すなわち、先端64は、手術用ツールおよび/または手術標的がイメージャ66の視野内に撮像されるように移動することができる。このカメラ44の実施形態および本明細書で開示または企図される他のそのようなカメラの実施形態は、それを通して画定されるカメラ内腔を有する任意の同様のロボット装置とともに使用できることが理解される。
【0041】
さまざまな実装形態では、図3Cに最もよく示されるように、操縦可能な先端64、したがってカメライメージャ66もまた、視線の方向を変えるためシャフト62と操縦可能な先端64の間には配置される可撓性セクション68でシャフト62関して、2つの独立した方向に操縦可能か、または移動可能である。すなわち、図3Cは、操縦可能な先端64が、矢印Cによって表されるように、矢印Bまたはピッチ方向(装置40に対して上下)で表されるように、ヨー方向(装置40に対して左右)にロボットで関節運動できることを示している。さまざまな実装において、カメラ44は、コンソール(例えば、上記のコンソール16など)を介してまたは、以下でさらに詳しく説明するように、コントロールボタン(図示せず)を介して制御することができる。一実施形態では、操縦可能な先端の特徴および動作(関節運動を含む)は、米国出願14、334,383および15/227,813に記載される操縦可能な先端と実質的に同様であり、これらは両方とも上記の参照により組み込まれる。あるいは、カメラまたは同様の装置のための任意の既知のロボット関節機構は、本明細書に開示または企図される任意の装置またはシステムで利用される任意のカメラ実施形態に組み込むことができる。
【0042】
さまざまな実装において、カメラ44は、複数の使用のために再滅菌することができる。1つの特定の実施形態では、カメラ44は、最大で100回以上再利用することができる。あるいは、本明細書の任意の実装にしたがって装置本体を通り抜けることができる任意の既知の内視鏡カメラを利用できることが理解される。
【0043】
ここで、図4A図4Bに示される一実施形態によるロボット装置80のロボットアーム82、84に焦点を合わせると、図4Aに最もよく示されるように、この実装における各ロボットアーム82、84は、ツールの開閉機能を含む6つの自由度を有する。この議論の目的のために、図4Aに示されるように、さまざまな自由度が右アーム82の文脈で議論されるが、両方のアームが同じ自由度を有することが理解される。右肩ジョイント86は、人間の肩に似たほぼ球形のジョイントである。上アーム88は、肩ジョイント86(J3)の周りでヨーイング(J1)、ピッチング(J2)、およびローリングすることができる。これらの第1の3つの回転軸は、肩ジョイント86で大まかに交差する。ロボット肘90(J4)は、上アーム88に対して前アーム92の回転を可能にする。最後に、エンドエフェクター94は、ツール94の長軸の周りをローリングすることができ(J5)、前アーム92に交換可能に取り付けることができるいくつかのツールは、開閉作動機能を有する。他方、例えば、フック焼灼ツールは開閉しないことが理解される。
【0044】
この実装におけるロボットアーム82、84は、重要な器用さを有する。図4Bに示されるように、上記の6つの自由度は、アーム82、84が腹腔の閉鎖空間に到達することを可能にする。図4Bは、特定の実装による、ロボット装置80のアーム82、84のワークスペース110全体を概略的に示している。これらの実装において、「ワークスペース」110は、アーム82、84(および/またはそのエンドエフェクター)のいずれかがそのスペース110内でその機能を移動、アクセス、および実行することができるロボット装置80の周りのスペース110を意味する。一実施形態によれば、本明細書のアーム82、84は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開出願2019/0090965に開示されるように、アーム、自由度、および各アームの全体的なワークスペースおよび個々のワークスペースと実質的に同じである。
【0045】
図4Bは、装置80の斜視図を示し、さらに、第1および第2のアーム82、84の集合的なワークスペース110を概略的に示している。各アーム82、84は、装置80の前部112から装置80の後部114まで延在する可動域および対応するワークスペースを有することに留意されたい。したがって、第1のアーム82は、各アーム14、16について、装置本体80Aの軸に対して約180°の空間を通って、前部112および後部114に等しく移動する。2つのアーム82、84の別個のワークスペースに基づく交差または集合的なワークスペース110を構成するこの全体的なワークスペース110は、ロボット装置80が本体80Aを再配置する必要なしに前部112および後部114に対して等しくうまく機能することを可能にする。したがって、ワークスペース110は、左アームと右アームの両方によって到達可能な領域112、114を表し、両手を使うロボットワークスペース110として画定される。この両手を使う領域110で作業する場合、外科医は完全なロボットの器用さを待つ。
【0046】
両手を使うワークスペース110は、肩ピッチジョイント(図4AのJ2)を中心に180度回転する楕円によって近似され、図4Bに示される。特定の設計実装の場合、楕円は長軸で約4.5インチ(11.5cm)、短軸で3.25インチ(8.25cm)である。両手を使うワークスペース110は、ロボット装置80の前から装置80の下まで延在し、また装置80の後ろにもある。ロボットアーム82、84のこの器用さは、外科医がアーム82、84を操作して、この両手を使うワークスペース110内のどこでも等しくうまく機能することを可能にする。
【0047】
図4Aに見られるように、この例示的な実装におけるアーム82、84は、アーム82、84および肩タレット98A、98Bの上に配置される成形シリコン保護スリーブ96を有する。一実施形態では、スリーブ96は、アーム82、84およびロボット装置80を流体の侵入から保護し、また、手術後の洗浄および滅菌を単純化するのに役立つように、流体的に密封される。流体的に密封されたスリーブ96は、米国出願14/334,383、15/227,813、および16/144,807に開示または企図されるスリーブの実施形態のいずれかと実質的に同様であり、これらは全て上記の参照により組み込まれる。
【0048】
ロボット装置の追加の特徴および構成要素には、米国出願14/334,383、15/227,813、および16/144,807に開示されるものが含まれ、これらは全て、上記の参照により組み込まれる他の全ての特許および出願とともに、上記の参照により組み込まれる。本明細書に開示または企図される任意のロボット装置の実施形態(例えば、上記のロボット装置12、40、80を含む)は、本明細書に開示されるシステム実施形態だけでなく、任意の他の既知のロボット手術システムに組み込むことができることが理解される。さらに、特定の実装によれば、本明細書に開示または企図される任意のロボット装置は、複数の使用のために洗浄および滅菌できるように構成できることが理解される。いくつかの実施形態では、装置は、最大10回以上再利用することができる。
【0049】
図5Aおよび図5Bに示されるように(および図1に関して上で論じられるように)、装置12は、支持アーム20を介して手術台18に取り付けられる。より具体的には、支持アーム20は、示されるように、一端で手術台18に連結される。さらに、支持アーム20は、クランプ116が、図5Bに最もよく示されるように、装置本体42の筐体52の外側表面に画定されるクランプインターフェイスリング118に連結することができるように、アーム20のもう一方の端部にロボット装置本体クランプ116を有する。クランプ116の特定の実施形態は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国公開出願第2017/0035526号にさらに詳細に開示される。さらに、支持アーム20は、取り付けられる装置12が必要に応じて多数の異なる位置オプションに再配置され得るようにアーム20を調整することを可能にする調整ノブ119を有する。したがって、装置12は、アーム20を介してテーブル18に調整可能に取り付けられている。あるいは、任意の既知の支持アームを使用して、本明細書のさまざまなロボット装置の実施形態を支持することができる。したがって、上記のような装置12およびアーム46、48の位置決めに加えて、さまざまな実装において、ロボット装置12は、「グロスポジショニング」を介して処置中に容易に再配置できるので、手術空洞の任意の領域に到達することができる。すなわち、装置12は、外部支持アーム20およびロボットクランプ116を手動で調整することによって、ほんの数秒で迅速に動かすことができる。上記のようなロボット装置12のグロスポジショニングとロボットアーム46、48の器用さの組み合わせにより、外科医は装置12を配置することができ、特定の実施形態では、本明細書の他の場所で論じられているように、アーム46、48が、所与の手順に対して十分に三角測量される状態で、装置12を患者の標的空洞内のどこでも動作させることができる。
【0050】
本明細書のさまざまなカメラの実施形態(例えば、カメラ14および44を含む)は、特定の実装形態では、それが、任意の構成、位置決め、および装置の使用に対して、カメラ、アーム、エンドエフェクターの間の協調される三角測量生成するように連結される装置と協調され得る。さらに、そのようなカメラの操縦可能な先端は、自動的に、またはシステムコンソールを使用する外科医による制御を介して、視野を再配置するようにロボットで関節運動させることができる。すなわち、カメラは関節運動を行い、外科医がロボットアームの全ての可能な位置と手術現場の望ましい領域を表示できるようにする。さらに、ロボットアームが動くと、操作可能なカメラの先端をアームと調整して、アクティブジョイントを使用してアームの動きと調整し、ロボットワークスペース全体を表示できる。特定の実装では、カメラのジョイントは、モーターおよびセンサー、ならびにプロセッサー(および、いくつかの実装形態では、そこに含まれる制御アルゴリズム)を使用して能動的に制御される。これらの実装形態では、プロセッサーは、ロボット装置に対するピッチ(a)および/またはヨー(b)回転の周りのカメラ12の自動および/または半自動の位置決めおよび再位置決めを可能にする。カメラと装置(およびアーム)との間のそのような調整を有するシステムおよび装置のさまざまな実施形態、ならびにその結果として生じる特徴は、上記の参照により組み込まれる米国公開出願2019/0090965に詳細に開示されることが理解される。
【0051】
あるいは、図6に示される特定の実装では、カメラ44をロボット装置40から取り外して、標準的な手動腹腔鏡で通常使用される別の既知の腹腔鏡ポート120を通して配置することができる。したがって、本実施形態では、装置40は、メインポート(「挿入ポート」としても知られる)122を介して配置され、カメラ44は、示されるように、既知の腹腔鏡ポート120を介して位置決めされる。この配置は、ロボット装置40を視覚化して、メインポート122を介した安全な挿入および抽出を確実にするのに有用であり得ることが理解される。さまざまな実施形態によれば、カメラ44はまた、光学系を洗浄し、カメラ44を修理することができよう、またはカメラ44を取り除くことが有益である他の任意の理由でロボット装置40から取り外され得る。装置40およびカメラ44が本明細書で描写および説明されるが、本明細書で開示または企図される任意の実装による任意の装置またはカメラも同様の配置で使用でき、任意のそのようなカメラを本明細書で説明する理由のために、任意の装置から取り外すことができることを理解されたい。
【0052】
挿入ポート122はまた、本明細書で開示または企図される任意のロボット装置の実施形態が、本明細書で企図される任意の手順(カメラ44が装置40を通して位置決めされる手順を含む)のために位置決めされるポート122を表すことができることが理解される。一実施形態では、挿入ポート122は、腹部切開を密封および保護し、それを通して装置40の本体42を配置することを可能にするために、経腹的に配置される単回使用の市販の可撓性膜であり得る。特定の実装では、挿入ポート122は、図6に示される例示的なポート122を含む、ハンドアシスト腹腔鏡手術(HALS)で使用されるのと同じ装置であり、一実施形態によれば、GelPort(登録商標)122である。装置本体42は、挿入ポート122に対してシールし、それにより、流体シールを確立し、したがって、吹送圧力を維持する。あるいは、本明細書に開示されるものと同様の装置を受けいれるように構成される任意の既知の挿入ポート(または切開)を使用することができる。
【0053】
図1に示され上で論じられたシステム10などのシステム全体の実施形態に戻ると、ロボット装置(装置12または装置40など)は、特定の実施形態にしたがって、外科医コンソール16を介して、図1および7に示すように、操縦することができる。外科医コンソール16のこの例示的な実装は、ロボット制御機能、システム監視、および本明細書の任意の実施形態によるシステムを制御するために必要または有益な他の任意の既知のプロセスまたは機能を実行するメインプロセッサー(図示せず)を含む。これらの実装形態では、コンソール16はまた、カメラ(カメラ14または44など)の出力を使用して手術環境のリアルタイム画像を表示することができるリアルタイムディスプレイ130を有する。一実施形態では、ディスプレイ130は、高解像度ディスプレイ130である。あるいは、任意の既知のディスプレイを使用することができる。さらに、コンソール16はまた、コンソール16および装置12(または装置40)のいくつかの機能を制御するために使用することができるタッチスクリーンインターフェイス132を有することができる。特定の実装形態では、タッチスクリーン132は、ロボット装置12(または40)またはシステム10の他の任意の構成要素の状態に関するさまざまなタイプの情報を表示することもできる。あるいは、任意の既知のコンソールを、本明細書に開示または企図されるシステムのさまざまな実装とともに使用することができる。
【0054】
この実装におけるコンソール16はまた、その動きを含む、装置12、40および/またはカメラ14、44のさまざまな態様を制御するために使用することができる右側および左側のコントローラー(または「入力装置」)134A、134Bを有する。外科医は、入力装置134A、134Bが外科医の手の動きを追跡できるように、外科医の手を使用して入力装置134A、134Bとインターフェイスすることができる。特定の実施形態では、入力装置134A、134Bのそれぞれは、外科医の手が適切に係合されるかどうかを追跡するための外科医存在センサーを有することができる。1つの例示的な実施形態では、ユーザー存在センサーは、上記の参照により組み込まれる米国特許出願第15/826,166号に開示または企図される実施形態のいずれかである。特定の実装形態では、入力装置134A、134Bは、両方とも上記の参照により組み込まれる、米国特許出願第15/227,813号および米国特許第9,888,966号に詳細に記載されるように、ワークスペースの境界やロボットアーム間の衝突などを示すために外科医の手を押すことによって触覚型のフィードバックを提供するように構成することもできる。さまざまな実施形態によれば、入力装置134A、134Bはまた、ロボットのエンドエフェクターの開閉機能を制御することができる。
【0055】
いくつかの実装によれば、外科医コンソール16はまた、例えば、クラッチング、カメラの動き、およびさまざまな電気焼灼機能を含むさまざまなロボット機能を制御するために外科医の足によって操作可能であるように構成されるフットペダル136を有することができる。あるいは、ペダル136を使用して、ロボット装置12、40またはシステム10の他の任意の構成要素の任意の既知の機能を操作することができる。さらなる代替では、コンソール16上の他の任意の入力装置を使用して、それらのさまざまな機能を制御することができる。
【0056】
特定の実装による外科医コンソール16は、座位(直観的なda Vinciコンソールと同様)または立位(手動腹腔鏡検査と同様)のいずれかに位置決めされる外科医によって操作され得るように構成することができる。この例示的な実施形態のコンソール16は、キャスター138および輸送ハンドル140を使用して手術室間で容易に輸送されるように設計される。特定の実施形態では、コンソール16の高さは調整可能である。
【0057】
本明細書に開示または企図される任意のシステムに組み込むことができる他のコンソールおよびシステムの実施形態は、これらは全てが、上記の参照により組み込まれた他の関連する特許および出願ともに上記の参照により組み込まれる、米国特許出願第14/334,383号、第15/227,813号、および第16/144,807号に開示されている。アプリケーションのさまざまな構成要素には、例えば、コンパニオンカート、インターフェイスポッド、電気外科用発電機、および適切なケーブルおよび接続が含まれる。さらに、他の任意の既知のコンソールまたはコントローラーは、本明細書に開示または企図される任意のロボット装置またはシステムとともに利用できることが理解される。
【0058】
別のカメラの実施形態が、カメラアセンブリー150が、シャフト154がハンドル152の遠位端から遠位に延在するように、細長いシャフト154が連結されるハンドル(または「カメラ本体」)152を有する、図8Aおよび図8Bに示される(図8Aは側面図を示し、図8Bは正面図を示す)。さらに、カメラ150は、以下でさらに詳しく説明するように、操縦可能性がユーザーが見る方向を調整することを可能にするように、先端156をシャフト154に連結する可撓性セクション158を介してシャフト154の遠位端に連結される操縦可能な先端156を有する。先端156は、光学部品および支持電子機器(図示せず)とともに、所望の画像を撮像するように構成される先端156の遠位端にカメライメージャ(「撮像センサー」とも呼ばれる)160を含む。本実施形態では、カメラ150はまた、シャフト154、光ファイバーが、撮像のための手術標的を照らすために先端156で光出力を提供するように、可撓性セクション158、および先端156を通して配置される光ファイバー(図示せず)を有する。さらに、アセンブリー150は、ケーブル162が、ビデオ信号ならびに任意の電力および他の信号またはカメラ150を操作するために必要な情報を含む、カメラ150との間の電気信号を提供することができるように、ハンドル152に連結され、そこから外部コントローラー(上記のコンソール16またはその他のコントローラーなど)まで延在するケーブル162を有する。
【0059】
一実施形態によれば、操縦可能な先端156は、2つの独立した方向にロボットで関節運動することができる。より具体的には、カメラアセンブリー44の実施形態に関してさらに詳細に論じられ、図3Cに示されるように、操縦可能な先端156は、ピッチ方向およびヨー方向の両方に移動するように関節運動することができる。
【0060】
図9A図9B、および図9Cは、一実施形態によるカメラハンドル152の拡大図である。この例示的な実装では、カメラハンドル152は、図9Bに最もよく示されるように、内側ハウジング182が筐体180内に配置される状態で、図9Aに最もよく示されるように、外側筐体(「外部ハウジング」、「ハウジング」、または「筐体」とも呼ばれる)180を有する。特定の実施形態では、内側ハウジング182は、カメラハンドル外部ハウジング180の内部に熱を分配するように機能することができる内側熱分配シンク182である。より具体的には、熱分配シンク182は、筐体180内およびハンドル152の内部構成要素の周囲に配置される任意の適切な形状のシリンダー182または構造182である。シンク182は、構造182全体に熱を分散し、熱に対する熱容量を有する材料でできている。1つの特定の実施形態では、材料はアルミニウムである。あるいは、シンク182は、任意の既知のヒートシンク材料で作ることができる。外側筐体180は、ヒートシンク182およびハンドル152の内部の機械的および電気部品を封入するのに役立つ。
【0061】
さらに、さまざまな実装によるハンドル152はまた、ケーブル162が緩和アセンブリー184を通して配置されるように、ハンドル152の近位端から延びるケーブル歪み緩和アセンブリー184を有する。一実施形態では、緩和アセンブリー184は、力がケーブル162に加えられたときにケーブル162に加えられるひずみを低減するために緩和アセンブリー184が補強された構造を有するようにケーブル162を配置することができるチューブ184または他の細長い構造184である。ケーブル歪み緩和アセンブリー184は、歪み緩和を提供するための任意の既知の構造であり得ることが理解される。あるいは、アセンブリー184は、任意の既知のケーブル歪み緩和アセンブリーであり得る。
【0062】
カメラハンドル152はまた、この特定の実装では、ケーブル接続188の周りに配置される2つのOリングシール186A、186Bを有する。シール186A、186Bは、接続188とハウジング180との間に配置され、それにより、間に流体シールを確立し、したがって、流体の侵入を防止するのを助ける。あるいは、接続188の周りに配置される1つのシール、3つのシール、または任意の数のシールがあり得る。さらなる代替案では、シールは、Oリングシールである必要はなく、代わりに、任意の既知のタイプのシールであり得る。
【0063】
一実施形態によれば、カメラハンドル152の遠位端は、そこから延在するノーズコーン190を有する。図9Cに最もよく示されるように、ノーズコーン190は、ハンドル152から遠位に延在する遠位構造190である。ノーズコーン190は、ノーズコーン190の遠位端にあるノーズコーン先端192と、先端192の近位にあるノーズコーンに画定されるスロット194とを含む。一実施形態では、ノーズコーンスロット194は、以下でさらに詳細に論じられるカメララッチ420がスロット194内に受容され得るように、カメラ連結機構受容スロット194である。したがって、カメララッチ受容スロット194は、カメララッチ420と連動して動作して、以下に詳細が論じられるように、ネスト構造346を介して、カメラを細長い装置40(または本明細書の他の任意の装置実施形態)の細長い本体42に取り付けるのを支援することができる。
【0064】
さらに、ノーズコーン190は、コーン190の周りに配置され、図示のように突起196に取り付けられる外側Oリングシール198Aおよび内側Oリングシール198Bの両方を有する突起(または「カラー」)196を有する。外側Oリングシール198Aは、シール198Aがカラー196とカメラ本体筐体180との間に配置されるように、カラー196の外周に配置される。さらに、内側Oリングシール198Bは、シール198Bがカラー196とコーン190との間に配置されるように、カラー196の内周に配置される。したがって、シール198A、198Bは、ノーズコーン190とカメラハウジング180との間に流体シールを確立するのに役立ち、それにより、使用および洗浄中に内部の機械的および電気部品を保護するのに役立つ密封されたカメラハンドル152を作成する。
【0065】
使用中、カメラアセンブリー150は、典型的には、カメラ150が装置本体42(または本明細書の実施形態の他の任意の装置本体)の周りに移動され、その中に挿入またはそこから取り外されるときに(または上記のように任意のロボット装置とは独立して使用されるとき)、カメラハンドル/本体152を介してユーザー(外科医助手および/または外科医など)によって保持される。さらに、ハンドル152のノーズコーン190は、以下でさらに詳細に論じられるように、細長い本体42(または本明細書の他の任意の装置本体の実施形態)と連結し、取り付けを支援するようなサイズおよび形状である。
【0066】
図10Aおよび10Bに示される一実施形態によれば、カメラ本体/ハンドル152は、いくつかの内部構成要素を含むことができる。図10Aは、ハンドル152の内部構成要素の側面図(図8A図9A、および図9Bで提供されるものと同じ図)であり、図10Bは、正面図(図8Bと同じ図)である。図10Aに最もよく示されるように、本実装のハンドル152は、光源220からハンドル152の内部を通って、カメラシャフト154に向かっておよびそれを通って向かってシャフト154の遠位先端まで延在する2つの光透過ファイバー222A、222Bが連結される、LED光源220を有する。したがって、ファイバー222A、222Bは、光源220からファイバー222A、222Bに沿って、上記のようにイメージャ160の視野に光を送信する。したがって、光源220からの光は、最終的に、撮像ターゲットを照らす。光源220は、そこから生成される光強度を調整するための既知の方法で、コントローラーまたはコンソール16内のソフトウェアを介することを含む、コントローラー(コンソール16など)を介して調整され得ることが理解される。あるいは、ハンドル152は、2つのLED光源を有することができ、それぞれの別個の光源は、2つの伝送ファイバーのうちの異なる1つに連結される。さらなる代替案では、1つの伝送ファイバーを使用することができ、または3つ以上のファイバーを使用することができる。さらに別の代替案では、操縦可能な先端156に光を伝達するための任意の構成を、本明細書に開示または企図されるカメラの実施形態のいずれかに組み込むことができる。
【0067】
さらに、カメラ本体152はまた、その中に配置される少なくとも1つの回路基板224を有する。一実施形態では、少なくとも1つの回路基板224を使用して、任意の数の既知の方法でカメラアセンブリー150を制御することができる。いくつかの非限定的な実施例では、少なくとも1つの回路基板224は、光源220または照明の任意のファセット、ビデオ信号、画像センサー160、作動機構226A、226B、またはカメラ150上のまたはその中の任意の場所に存在する任意のセンサーを制御することができる。あるいは、カメラ本体152は、カメラ150のさまざまな構成要素および/または機能を制御するための2つ以上の回路基板を有することができる。さらに、カメラ本体152はまた、操縦可能な先端156を作動させるアクチュエーターユニット(本明細書では「間接ユニット」とも呼ばれる)226を有する。すなわち、アクチュエーターユニット226は、アクチュエーターユニット226が、本明細書でさらに詳細に説明されるように、両方向、ピッチおよびヨー方向に移動するように先端156を作動させるように、操縦可能な先端156に動作可能に連結される。この特定の実施形態では、アクチュエーターユニット226は、実際には、2つのアクチュエーター機構、第1の(またはヨーまたは左/右)作動機構226Aおよび第2の(またはピッチまたは北/南)作動機構226Bから構成される。以下でさらに詳細に説明するように、2つの機構のそれぞれは、本明細書で説明するように操縦可能な先端156を動かすために使用する原動力を伝達するために使用できるケーブルを介して操縦可能な先端156に連結される。図10Bに最もよく示される一実施形態では、2つの機構のそれぞれは、第1の機構226Aが、ケーブル対228を介して先端156に連結され、第2の機構226Bが、ケーブルペア230を介して先端156に連結される状態で、ケーブル対を介して操縦可能な先端156に連結される。すなわち、図10Aの側面図に最もよく示されるように、第1の対のケーブル228A、228Bは、対228A、228Bの近位端で第1の機構226Aに連結され、さらに、対228A、228Bの遠位端で操縦可能な先端156に連結される。同様に、図10Bのプロファイルに示されるように、第2の対のケーブル230は、その近位端で第2の機構226Bに連結され、対230の遠位端で操縦可能な先端156に連結される。一実施形態では、ケーブル対228、230は、以下でさらに詳細に説明されるように、既知のボーデンケーブル228、230である。
【0068】
図10Cは、一実施形態による、2つの作動機構のうちの1つを示す。すなわち、第1の作動機構226Aが図10Cに示されるが、一実施形態によれば、第2の作動機構226Bは類似の構成要素を有し、同様の方法で動作することが理解される。機構226Aは、駆動モーター240、駆動モーター240に回転連結されるギアトレイン242、およびギアトレイン242に回転連結される二条ねじ親ねじ244を有する。したがって、駆動モーター240の作動は、親ねじ244の回転を引き起こす、ギアトレイン242の回転を引き起こす。あるいは、モーター240は、任意のギアまたは他の回転連結の組み合わせを介して親ねじ244に回転連結することができる。一実装によれば、作動機構226Aはまた、親ねじ244の角度位置を測定するために使用される2つのセンサー262、264を有することができる。1つのセンサー262は、センサー262が絶対位置測定を提供するように、親ねじ244に回転可能に連結される磁石262を有する。この実装における他のセンサー264は、示されるように位置決めセンサー264である。これらのセンサー262、264のいずれかが、親ねじ244の位置を追跡するための任意の既知のセンサーであり得ることが理解される。特定の実装によれば、作動機構226Aはまた、親ねじ244を手動で駆動することを可能にする。すなわち、本実施形態は、手動駆動入力部266を有し、この例示的な実施形態では、レンチまたはユーザーの指などの単純なツールを使用して回転させることができるナット266である。この手動駆動機構266は、作動機構226Aの組み立てまたはサービス中の動力のない移動に使用することができる。
【0069】
図10Cおよび図10Dに最もよく示されるように、二条ねじ親ねじ244は、2組のねじ、第1の組のねじ山246Aおよび第2の組のねじ山246Bを有する。一実施形態では、2組のねじ山246A、246Bは、反対のねじを有する。すなわち、2つの組のねじ山246A、246Bのうちの1つは右ねじを有し、他方の組は左ねじを有する。図10Cおよび図10Eに最もよく示されるように、作動機構226Aはまた、二条ねじ親ねじ244にねじ込み可能に連結される2つのキャリッジを有する。より具体的には、第1のキャリッジ248Aは、第1の組のねじ山246Aにねじ込み可能に連結され、一方、第2のキャリッジ248Bは、第2の組のねじ山246Bにねじ込み可能に連結される。2つのキャリッジ248A、248Bのそれぞれは、ロッド(「線形ベアリング」とも呼ばれる)250A、250Bに沿って作動機構226A内にスライド可能に配置される。すなわち、キャリッジ248A、248Bのそれぞれは、ロッド250A、250Bがそれを通して配置されるように示されるように、それを通して配置される内腔252A、252B、254A、254Bを有する。言い換えれば、図示のように、第1のキャリッジ248Aは、内腔252A、252Bを介してロッド250A、250B上にスライド可能に配置され、第2のキャリッジ248Bは、内腔254A、254Bを介してロッド250A、250B上にスライド可能に配置される。したがって、ねじ山246A、246Bの組が反対のねじ山を有するとすると、親ねじ244を一方向に回転させると、キャリッジ248A、248Bは互いに直線的に(互いに接近して)移動し、一方、親ねじ244を反対方向に回転させると、キャリッジ248A、248Bは、互いに直線的に離れて(さらに離れて)移動する。特定の実施形態によれば、2つの組246A、246Bのねじ山が同じピッチを有する場合、キャリッジ248A、248Bは、等しく反対方向に移動することが理解される。
【0070】
さらに、各キャリッジ248A、248Bは、図10Aおよび図10Bに関して前述したように、ケーブル対228の2つのケーブルのうちの別個の1つに連結される。より具体的には、第1のキャリッジ248Aは、対228の第1のケーブル228Aに連結され、第2のキャリッジ248Bは、第2のケーブル228Bに連結される。図10Cに最もよく示されるような1つの特定の実施形態では、各キャリッジは、ケーブル228A、228Bを所定の位置に取り付けるために使用される連結構造258A、258Bを有する。すなわち、第1のキャリッジ248Aは、ケーブル228Aをキャリッジ248Aに取り外し可能に連結することができる第1の連結構造258Aを有する。同様に、第2のキャリッジ258Bは、ケーブル228Bをキャリッジ248Bに取り外し可能に連結することができる第2の連結構造258Bを有する。この特定の実装では、連結構造258A、258Bは、ねじ260A、260Bを使用して、クランプ構造258A、258Bを緩めたり締めたりして、ケーブル228A、228Bをそれに取り外し可能に連結することができる、クランプ構造258A、258Bである。さらに、連結構造258A、258Bのそれぞれはまた、ケーブル228A、228Bが、半内腔261A、261B内に配置され得、およびクランプ構造258A、258Bが、ケーブル228A、228Bに対して配置され、ケーブル228A、228Bを所定の位置に固定するために、ねじ260A、260Bで締め付けられ得るように、各キャリッジ248A、248Bの側面に画定される半内腔261A、261Bを有する。上記のように、ケーブル228A、228Bは、それらの遠位端で操縦可能な先端156に連結されることが理解される。より具体的には、2つのケーブル228A、228Bの一方は、そのケーブル228A、228Bの作動により先端156が左に移動するように操縦可能な先端156に連結され、一方、2つのケーブル228A、228Bの他方は、そのケーブル228A、228Bの作動により、先端156が右に移動するように、先端156に連結される。
【0071】
図10Fは、一実施形態による、カメラ本体152の内部構成要素を示す図10Aの断面の拡大図を示す。より具体的には、図10Fは、ケーブル228A、228Bと、作動機構226Aの遠位に配置される接続アセンブリー280A、280Bとの間の関係を示している。この例示的な実装では、ケーブル228A、228Bのそれぞれは、内側ケーブルの長さの一部に沿ってケーブルハウジング内にスライド可能に配置される内側ケーブルを有する既知のボーデンケーブルである。より具体的には、第1のケーブル228Aは、内側ケーブル282Aおよびハウジング282Bの両方を有する。内側ケーブル282Aは、作動アセンブリー226Aから操縦可能な先端156まで延在し、一方、ハウジング282Bは、接続アセンブリー280Aから操縦可能な先端156まで延在する。同様に、第2のケーブル228Bは、作動アセンブリー226Aから操縦可能な先端156まで延在する内側ケーブル284Aと、接続アセンブリー280Bから操縦可能な先端156まで延在するハウジング284Bとを有する。したがって、内側ケーブル282Aの遠位長さは、ケーブルハウジング282B内にスライド可能に配置され、一方、内側ケーブル282Aの近位長さは、接続アセンブリー280Aでハウジング282Bから延在し、矢印Dで示されるように作動アセンブリー226Aに向かって延在する。同様に、内側ケーブル284Aの遠位長さは、ケーブルハウジング284B内にスライド可能に配置され、一方、内側ケーブル284Aの近位長さは、接続アセンブリー280Bでハウジング284Bから延在し、矢印Eで示されるように作動アセンブリー226Aに向かって延在する。したがって、内側ケーブル282A、284Aは、内側ケーブル282A、284Aの線形移動を介して操縦可能な先端156を関節運動させるために、上記のように作動アセンブリー226Aによって作動可能である。一実施形態では、ケーブルハウジング282B、284Bのそれぞれは、(内側ケーブルの移動を容易にするために)内側ライニングを備えた既知の複合構造でできており、長手方向に非圧縮性である。
【0072】
各接続アセンブリー280A、280Bは、引っ張りばねアセンブリー286A、286Bおよび張力調整機構288A、288Bの両方を有し、これらの両方について、以下で詳細に説明する。
【0073】
一実施形態によれば、各引っ張りばねアセンブリー286A、286Bは、ケーブルハウジング282B、284Bに加えられる力を吸収し、それによってそれに加えられるひずみを低減し、結果として生じる損傷を潜在的に防止するように動作可能である。すなわち、各引っ張りばねアセンブリー286A、286Bは、ブッシング302A、302B、および本体壁306に画定される開口部304A、304Bを通してスライド可能に配置される引っ張りばね保持体300A、300Bを有する。各ブッシング302A、302Bは、各ばね保持体300A、300Bが本体152に対してスライド可能であるように、本体壁306に固定的に取り付けられている。各保持体300A、300Bは、各引っ張りばね308A、308Bが、伸長状態(アセンブリー280Aに示されるように)と圧縮状態(アセンブリー280Bに示されるように)との間を移動できるように、本体300A、300Bの周囲に配置され、保持体300A、300B上のリップ307A、307Bと本体壁306との間に位置決めされる、引っ張りばね308A、308Bを有する。さらに、各保持体300A、300Bは、保持体300A、300Bの遠位端から延びる延長可能なバレル310A、310Bを有する。図示のように、各ケーブルハウジング282B、284Bは、延長可能なバレル310A、310Bに連結される。保持体300A、300Bおよび延長可能なバレル310A、310Bの両方が、内側ケーブル282A、284Aが示されるようにそれを通して延在することができるように、示されるようにそれを通して画定される内腔312A、312Bを有することが理解される。
【0074】
したがって、各引っ張りばねアセンブリー286A、286Bは、歪み緩和を提供するように構成される。例えば、操縦可能な先端156が外部ソースからそれに加えられる力(ユーザーの手または先端156と物体との衝突など)がある場合、その外力は、ケーブルハウジング282B、284Bの一方または両方に加えられる。ケーブルハウジング282B、284Bのそれぞれが長手方向に非圧縮性であるとすると、力は、ハウジング282B、284Bの長さに沿って軸方向に伝達され、保持体300A、300Bに伝達され、これにより、引っ張りばね308A、308Bがその弛緩状態から圧縮状態または拡張状態のいずれかに向かって付勢される。これは全て、外力が内側ケーブル282A、284Aに加えられることなく発生する。したがって、各引っ張りばねアセンブリー286A、286Bは、ケーブルハウジング282B、284Bおよび引っ張りばね308A、308Bを介してケーブル228A、228Bへの外力の印加を吸収することによって、ケーブル228A、228Bへの損傷を防止するのに役立つ。すなわち、引っ張りばね308A、308Bの圧縮は、内側ケーブル282A、284Aをその外力から保護しながら、外力の結果としてケーブルハウジング282B、284Bの長さの調整を可能にする。
【0075】
あるいは、引っ張りばねアセンブリー286A、286Bの構成は、その特定の構成要素に限定される必要はない。外力からのひずみを吸収するための任意の既知のアセンブリーを本明細書に組み込むことができることが理解される。
【0076】
ここで、張力調整機構288A、288Bに目を向けると、そのような各アセンブリー288A、288Bは、各内側ケーブル282A、284Aの張力を手動で調整することを可能にするように動作可能である。すなわち、ユーザーが、ケーブル282A、284Aのいずれかが緩すぎるかまたはきつすぎると判断した場合、ユーザーは、適切な調整機構288A、288Bを利用して、その張力を調整することができる。各機構288A、288Bは、上で論じたように、保持体300A、300Bの遠位端から延びる延長可能なバレル310A、310Bを含む。各調整可能バレル310A、310Bは、ユーザーによるナット314A、314Bのいずれかの回転がそれぞれのバレル310A、310Bの軸方向の伸長または収縮を引き起こすように、バレル310A、310Bにねじ込み可能に連結されるアジャスタナット314A、314Bを有する。したがって、ケーブル282A、284Aのいずれかが緩すぎる場合、ユーザーは、ナット314A、314Bのいずれかを回転させて、それぞれのバレル310A、310Bを長くし、それによってケーブル282A、284Aを締めることができる。他方、ケーブル282A、284Aのいずれかがきつすぎる場合、ユーザーは、ナット314A、314Bのいずれかを回転させて適切なバレル310A、310Bを短くし、それによってケーブル282A、284Aを緩めることができる。
【0077】
あるいは、張力調整アセンブリー286A、286Bの構成は、その特定の構成要素に限定される必要はない。ケーブルの張力を調整するための任意の既知のアセンブリーを本明細書に組み込むことができることが理解される。
【0078】
さらに、本明細書で開示または企図されるさまざまなカメラ本体の実施形態は、上記で論じた特定の構成要素および特徴に限定されないことが理解される。すなわち、カメラ本体/ハンドルには、照明、エネルギー/情報の送信、関節運動、調整/歪み緩和メカニズムの既知のメカニズムまたは構成要素を組み込むことができる。
【0079】
図11Aおよび図11Bに示されるように、ロボット装置340のさまざまな実装は、装置本体342の近位端に取り外し可能に連結可能で(図11Aに最もよく示されるように)、挿入可能なカメラアセンブリー344を受けいれるように設計され(例えば、本明細書に開示または企図される任意のカメラの実施形態を含む)、図13に示すように、装置340とカメラ344を一緒に連結またはロックする、取り外し可能なネスト346を含むことができる。すなわち、ネスト346は、(図11Bおよび図13に最もよく示されるように)3つの構成要素342、344、346が一緒に連結される場合、ネスト346が、装置本体342とカメラ344との間に配置されるように、示されるように、装置340とカメラ344の両方に連結することができる連結構成要素またはポートである。本実施形態では、ネスト346は、図11Aに最もよく示されるように、細長い本体342の近位部分に取り外し可能に取り付けられ、(2つのボタン348のうちの1つが見え、もう一方のボタンはネスト346の反対側に配置される)図11Bに最もよく示されるように、ネストリリースボタン348によってそこから解放され得る。リリースボタン348については、以下でさらに詳細に説明する。さらに、図11Bに最もよく示されるように、ネスト346は、カメラ344が開口部350内のネスト346と機械的に連結または嵌合するように、カメラ(カメラ344など)を受けいれるカメラ受けいれ開口部350としても知られている近位開口部350を有する。本実施形態の開口部350のリップ352は、カメラ344が、ネスト346と1つの特定の配向で、完全に嵌合することを確実にするために、カメラ344上のマッチングフィーチャ(この場合、突起)と嵌合する回転レジストレーションフィーチャ354である、スロット354を含む。さらに、ネスト346はまた、患者の標的空洞内の吹送圧がカメラ344が内腔内に配置されるかどうかに関係なく、装置本体342のカメラ内腔(図示せず)を通して漏れないことを確実にするのに役立つ、その中に配置されるシールパッケージ356を有する。さらに、ネスト346は、示されるように、カメラロック/リリースボタン358を有する。シールパッケージ356およびボタン358の両方について、以下でさらに詳細に説明する。
【0080】
シールパッケージ356の一実施形態は、図12Aおよび図12Bに示される。図12Aに最もよく示されるように、シールパッケージ356が、ネスト346内に位置決めされ、したがって、(図13に示されるように)装置本体342内に配置されて連結されるとき、シールパッケージ356がカメラ(カメラ344など)を受けいれるように、ネスト346内に配置される。シールパッケージ356は、カメラの存在下または非存在下で流体シールを確立するためにその中に配置される少なくとも1つのシールを有する任意の構造であることが理解される。さまざまな実装において、構造356は、本明細書に記載されるように流体シールを維持するために必要に応じて、1つのシール、2つのシール、3つのシール、または任意の数のシールを有することができる。図12Bに最もよく示されるように、この例示的な実施形態のシールパッケージ356は、2つのシール、第1のシール358および第2のシール360を有する。示される一実施形態では、第1のシール358は、第2のシール360の上方に配置される。あるいは、第2のシール360は、第1のシール358の上方に配置することができる。
【0081】
図12Bに最もよく示されるように、第1のシール358は、カメラ344を受け取り、カメラ344とシール358との間の流体シールを維持するように構成される。示される例示的な実施形態では、シール358は、開口部364が画定される張力をかけられたシール壁362を備えた円形シールである。開口部364は、それを通して位置決めされるカメラ344の外径よりも小さい直径を有する。カメラ344が第1のシール358の開口部364を通して配置されるとき(例えば、図13に示されるように)、壁362が、開口部364のより小さな直径の結果として、シール358の中心から離れるように付勢され、これにより、壁362の張力が増加する。したがって、壁362の張力により、壁362がカメラ344に向かって付勢され、それにより、それらの間にシールが確立される。あるいは、第1のシール358は、それを介してカメラを受け取り、シールとカメラとの間に流体シールを確立することができる任意のシールであり得る。
【0082】
第2のシール360は、カメラがシールパッケージ356を通して配置されていないときに流体シールを維持するように構成される。示されるように、本実施形態では、シール360は、閉じた壁366が流体シールを確立するように、開いた位置(カメラがそこを通して配置される場合)と閉じた位置(カメラが存在しない場合)との間を移動できるヒンジ付きシール壁366を有する円形シールである。一実装によれば、シール壁366は、患者の標的空洞内のより高いガス圧によって閉じられるように付勢され、それによって、結果として、空気圧の漏れまたは喪失を低減または防止する。あるいは、第2のシール360は、それを介してカメラを受け取り、カメラが存在しないときに流体シールを確立することができる任意のシールであり得る。
【0083】
図12Bに続き、シール構造356はまた、上部フレーム構造370と、上部フレーム構造370に連結される底部フレーム構造372とを有するフレーム368を有する。2つのシール358、360は、示されるように、上部フレーム構造と底部フレーム構造370、372との間に配置される。一実施形態では、底部フレーム構造372はまた、その中に配置される第3のシール374を有する。より具体的には、この特定の実施形態では、第3のシール374は、Oリングシール374である。あるいは、第3のシール374は、任意の既知のシールであり得る。
【0084】
使用中、シールパッケージ356は、吹送の損失の危険を冒すことなく、処置中を含むいつでもカメラ344を挿入または取り外すことを可能にする。すなわち、第1のシール358は、カメラ344が存在する間(図13に示されるように)流体シールを維持し、第2のシール360は、カメラ344が存在しない間、流体シールを維持する。
【0085】
本明細書に開示または企図されるシール構造346の実施形態は、本明細書に開示または企図される任意のネストの実施形態に組み込むことができることが理解される。さらに、他の既知のシール機構または構造を使用して、本明細書の任意のカメラ実施形態を受けいれるための任意のネスト実施形態内に流体シールを確立することができることも理解される。
【0086】
ネスト346の装置本体342の近位端への連結に戻ると、図14Aは、ラッチ380A、380Bを使用してネスト346を装置本体342に連結することができるように、ネスト346内に配置される2つのヒンジ式ラッチ380A、380Bを示し、図14Bは、それらのラッチ380Bのうちの1つの拡大図を示す。ラッチ380A、380Bは、ネスト346を装置本体342の近位端に連結すること、およびそこから連結を解除することの両方に使用することができる連結機構である。図14Bは、ラッチ380Bをさらに詳細に説明する目的で、ヒンジ式ラッチ380Bのみを示しているが、他のヒンジ式ラッチ380Aが、実質的に同じまたは類似の構成要素を有することが理解される。ラッチ380Bは、ラッチ380Bの遠位端384がネスト346に対して移動可能であるように、ネスト346の内部部分にヒンジ連結または片持ち梁で連結される近位端382を有する。さらに、各ラッチ380A、380Bは、ラッチ380A、380Bが半径方向内側に押しやられるとき、力がそれらをそれらの自然な状態に戻すように付勢するように向けられるように(したがって、力は、ラッチ380A、380Bが半径方向外向きに押されるように加えられる)、力がラッチ380A、380Bに加えられるように、ラッチ380A、380Bが引っ張られるようにヒンジで取り付けられている。さらに、図11Bに関して上で論じたラッチボタン348は、ボタン348が、ラッチ本体386からある距離に配置されるように、ラッチボタン348が、アーム388を介してラッチ本体386に連結される状態で、ラッチ380Bの遠位端に配置される。アーム388は、装置本体342に関連してラッチ380Bとの相互作用およびラッチ380Bの連結/連結解除を支援するいくつかの構造的特徴を有する。すなわち、アーム388は、突起390の側面に傾斜面392、および突起390の上部にネストラッチ面394を備えた突起または突起本体390を含む。さらに、アーム388の側面は、案内面396である。これらの表面の機能については、以下で詳しく説明する。
【0087】
図15Aおよび図15Bは、ネスト346の装置本体342の近位端への連結を示している。より具体的には、図15Aは、本体342の近位端に近接して位置決めされるネスト346を示し、図15Bは、本体342の近位端に連結されるネスト346を示している。装置本体342の近位端は、ネスト346がオスコネクター400に連結されるときに、ネスト346がオスコネクター400上に配置されるように、ネスト346と連結するように構成される、本体342の近位端に配置されるオスコネクター400を有する。
【0088】
図16A図17Bは、ネスト346を装置本体342に連結する際のヒンジ式ラッチ380A、380Bの動作を示している。図16Aおよび図16Bに最もよく示されるように、オスコネクター400は、その両側に画定されるV字型の受けスロット402を有し、スロット402のうちの1つのみが図に示される。スロット402は、コネクター400の両側に配置され、2つのヒンジ式ラッチ380A、380Bを受けいれるように位置合わせされる。さらに、図16Aおよび図16Bにも示されるように、スロット402(およびコネクター400の反対側にある図示されていないスロット)は、コネクター400の側面に画定される突起受容開口部404と連絡している。コネクターは2つのそのような突起受容開口部を有し、1つのそのような開口部404が示され、他方の開口部はコネクター400の反対側に位置決めされるが、図には示されていない。
【0089】
したがって、ネスト346がオスコネクター400に向かって下向きに付勢されると、ラッチ380A、380Bは、アーム388の案内面396が同様に整列するように、図16Aに最もよく示されるように、V字型スロット(スロット402を含む)と整列する。ラッチ380A、380Bの遠位端384がコネクター400に接近して接触すると(図17Aに最もよく示されるように)、アーム388はV字型スロット402と整列し、傾斜面392はコネクター400の内壁408と接触する。したがって、ネスト346がさらに下向きに付勢されると、V字型スロット402は、ラッチ380A、380Bのアーム388を案内するのに役立ち、内壁408に接触する傾斜面392は、ラッチ380A、380Bの遠位端を図17Aの矢印Fによって示されるように、半径方向内側に付勢する。ネスト346がコネクター400と完全に接続するように付勢されると、ラッチ380A、380Bの突起390は、ラッチ380A、380Bの張力がかかった性質により、ラッチ380A、380Bが、突起390が開口部404に付勢されるように、半径方向外側に付勢される結果をもたらすように、突起受容開口部404と平行に位置決めされる。すなわち、ラッチ380A、380Bの遠位端およびその上のボタン348は、図17Bの矢印Gによって示されるように、半径方向外向きに付勢される。この時点で、ネストラッチ面394は、開口部404の上部壁406と接触するように配置され、それにより、ラッチ380A、380Bを所定の位置に保持する。
【0090】
ネスト346が本明細書で説明されるように装置本体342に連結されるとき、ラッチ380A、380Bは、上記で説明されるように、オスコネクター400に解放可能にロックされる。したがって、ネスト346を取り外すために、ユーザーは、ラッチ380A、380Bの両方のボタン348を押すことによって上記のプロセスを逆にし、それによって、ラッチ380A、380Bの遠位端を、ネストラッチ面394が上部壁406ともはや接触していないように、半径方向内側になるように促す必要がある。したがって、ボタン348が十分に押し下げられると、ラッチ380A、380Bが解放され、ネスト346は、装置本体342の近位端から近位方向に付勢され、それによって、装置340からネストを取り外すことができる。
【0091】
本明細書に開示または企図されるラッチ380A、380Bの実施形態は、本明細書に開示または企図される任意のネスト実施形態に組み込むことができ、本明細書に開示または企図される任意の装置本体に連結するために使用できることが理解される。さらに、他の任意の既知の取り付け機構を使用して、本明細書の任意のネストの実施形態を本明細書の任意の装置本体に取り外し可能に連結できることも理解される。
【0092】
図18に示すように、ネスト346が上記のように装置本体342に連結されると、ネスト346は、一実施形態によれば、カメラ(カメラ344など)をネスト346、したがって装置340に連結するために使用できるカメラ連結機構(または「ラッチ機構」)420を有することができる。さらに、機構420はまた、カメラ344を装置本体342から解放または連結解除するために使用することができる。さらに、機構420はまた、ラッチ機構420と連動して動作して、カメラ344の存在または不在を検出することができる、それに連結される存在検出機構422を有することができる。カメラ連結機構420および存在検出機構422の両方について、以下でさらに詳細に説明する。
【0093】
図18を続けると、カメララッチ機構420は、図示のようにその中に画定されるカメラ受容開口部426を備えたスライド可能なラッチ本体424を有する。カメラ受容開口部426は、示されるように、シールパッケージ356内のカメラ内腔432の上に配置される。さらに、連結機構420はまた、図示のように、片側で本体424に取り付けられるラッチボタン428と、ボタン428の反対側の片側で本体424に取り付けられる引っ張りばね430とを有する。引っ張りばね430は、開口部426がシールパッケージ356内のカメラ内腔432と整列しないように、矢印FIによって示されるように、ラッチ本体424をばね430から遠ざけるように付勢するように構成される。
【0094】
次に、一実施形態による、カメラ150のネスト346(したがって装置340)への挿入、およびカメララッチ機構420との結果として生じる相互作用について、図19A図19Cに関して説明する。図19Aに示されるように、カメラ(カメラ150など)のシャフト154がネスト346に挿入されるが、ハンドル152の遠位端がラッチ機構420に到達する前に、引っ張りばね430は矢印Iによって表される方向のボタンに向かって機構420を付勢し続ける。図19Bに示されるように、カメラ150が、ノーズコーン先端192がラッチ本体424の開口部426を通って付勢されるように、ネスト346内に遠位方向に付勢されるとき、先端192は、本体424に接触し、矢印Jによって表されるように本体424を引っ張りばね430に向かって付勢する。これにより、先端192がラッチ本体424の開口部426を通過することが可能になる。図19Cに示されるように、先端192が開口部426を通過すると、ラッチ受けスロット194は、開口部426に配置され、先端192によって加えられた力を解放し、引っ張りばね430の力が、再び矢印Iによって表されるように、ラッチ本体424をばね430から離れるように再び付勢することを可能にする。これにより、ラッチ本体424をカメラ150のスロット294に付勢し、それにより、カメラ150がネスト346、したがって細長い本体342内の所定の位置にロックされるように、ラッチ機構420とカメラ150を連結する。カメラ150を取り外すことが望ましい場合、ユーザーは、ボタン428を押し、それによって、ラッチ機構420をラッチばねに向かって付勢し、それによって、ラッチ本体424を、ユーザーがネスト346および装置本体342から近位方向にそれを取り除くことができるように、カメラ150を解放する、スロット194から付勢する。
【0095】
本明細書に開示または企図されるカメラ連結機構420の実施形態は、本明細書に開示または企図される任意のネスト実施形態に組み込むことができ、本明細書に開示または企図されるカメラ実施形態に連結するために使用できることが理解される。さらに、他の任意の既知のカメラ連結機構を使用して、本明細書の任意のカメラ実施形態を本明細書の任意の装置本体に取り外し可能に連結できることも理解される。
【0096】
上記のように、ネスト346はまた、一実施形態によれば、図20図22Bに関して詳細に説明される存在検出機構422を有する。機構422は、図21に最もよく示されるように、旋回点442でラッチ本体424に枢動可能に連結されるレバー440を含む。レバー440は、示されるように、レバー440の一端に接触パッド444を有し、レバー440の反対側の端に磁石446を有する。さらに、検出機構422はまた、図20および図21に最もよく示されるように、矢印Kによって識別されるレバーに沿った点でレバー440と接触する引っ張りばね448を含み、その結果、引っ張りばね448は、図21に示されるように、レバー440を旋回点442の周りを時計回りに回転させる。さらに、検出機構422は、以下でさらに詳細に説明するように、レバー440上の磁石446がセンサー450と相互作用するように構成されるように、装置本体342の近位端に配置されるセンサー450を含む。
【0097】
一実施形態によれば、存在検出機構422は、3つの異なる構成、(1)完全に設置されたカメラ(カメラ150など)の存在、(2)ネスト346の装置本体342への適切な連結、および(3)ユーザーによるカメラリリースボタン428の作動を検出することができる。これらのそれぞれについて、以下で順番に説明する。
【0098】
図21は、カメラ150がまだネスト346および装置本体342に適切に連結されていないときの存在検出機構422を示している。カメラ本体152は、接触パッド444に隣接しておよび接触して配置されていないので、引っ張りばね448によって加えられる力は、レバー440の部分を前方に付勢し、磁石446をセンサー450から遠ざけるように付勢する。磁石446とセンサー450との間のギャップにより、センサー450は、磁石446がセンサー450と接触していないことを示し、それにより、カメラ150が装置本体342に適切に連結されていないことを示す。
【0099】
図22は、カメラ150がネスト346および装置本体342に適切に連結される場合の現在の検出機構422を示している。カメラ本体152が接触パッド444と接触して位置決めされる状態で、接触パッド444、したがって矢印Lで表されるように半径方向外向きの旋回点442の上のレバー440の部分を付勢する。したがって、磁石446は、センサー450が磁石446の存在を示すように、センサー450と接触するように付勢され、それにより、カメラ150が装置本体342に適切に連結されることを示す。さらに、レバー440のこの位置および磁石446のセンサー450との接触はまた、ネスト346が装置本体342に適切に連結されることを示している。
【0100】
図23は、矢印Mによって示されるように、ユーザーによってカメララッチボタン428が押されたときの現在の検出機構422を示す。レバー440が旋回点442でラッチ本体424に枢動可能に連結されるとすると、ラッチボタン428の押し下げは、旋回点442をボタン428から離れるように(矢印Mの方向に)移動させる。引っ張りばね448によって加えられる力と組み合わされた旋回点442の動きは、磁石446がセンサー450から離れるように付勢されるように、旋回点442の下のレバー440の部分を半径方向外向きに動かす。磁石446とセンサー450との間のギャップにより、センサー450は、磁石446がセンサー450と接触していないことを示し、それにより、ボタン428が押されたことを示す。ボタン428の押し下げのこの表示は、カメラの取り外しの前兆である。したがって、特定の実施形態では、システム全体がこの情報を使用して、より簡単に取り外すことができるようにするか、または他の同様の手順を実行することができるように、カメラ先端を真っ直ぐに(先端をカメラシャフトと同軸にする)する。
【0101】
あるいは、磁石446は磁石である必要はない。代わりに、レバー440の端部の構成要素は、センサー450と相互作用して、レバー440のその端部が、センサー450と接触しているか(または近接しているか)、またはセンサー450に近接していないかどうかを示すことができる任意のセンサー構成要素またはセンサー検出可能構成要素であり得る。例えば、構成要素446およびセンサー450の両方は、他のセンサーの存在を感知することができるセンサーであり得る。あるいは、構成要素446およびセンサー450は、レバー440のその端部の存在または不在を感知することを提供する任意のタイプの機構であり得る。
【0102】
本明細書に開示または企図される存在検出機構の実施形態は、本明細書に開示または企図される任意のネストの実施形態に組み込むことができることが理解される。さらに、他の任意の既知の存在検出機構を、本明細書の任意のネストの実施形態で使用して、本明細書の任意のカメラ実施形態の存在を検出できることも理解される。
【0103】
本明細書に開示または企図されるさまざまなネストの実施形態は、本明細書に記載の例示的なネストの実施形態に関して上記の特定の連結および連結解除メカニズム、センサーなどに限定されないことが理解される。同じ結果を達成することができる他の既知のメカニズムまたは構成要素を本明細書に組み込むことができることが理解される。
【0104】
一実装では、本明細書のさまざまな装置の実施形態は、装置内の全ての潜在的な流体入口点に流体シールを有することができ、それにより、流体が装置の内部領域または構成要素のいずれかに入るリスクを低減または排除する。例えば、一実施形態では、装置内のロボットアームのそれぞれは、アーム内の特定の位置に配置される流体シールを有して、アームの内部部分への流体アクセスを低減または防止することができる。さらに、アームはまた、上記のように、アームの周りに配置される可撓性の保護スリーブを有することができる。一端のスリーブは細長い装置本体の遠位端に取り付けられ、他端のスリーブは各アームの前アームの遠位端に取り付けられる。
【0105】
一実施形態による、適切な流体シールを備えた1つの例示的な前アーム460が、図23および図24に示される。図23に最もよく示されるように、前アーム460は、その中に画定されるツール内腔462を有し、ツールドライブ464が、内腔462の近位端に配置される。さらに、前アーム460は、前アーム本体470の周りに保護スリーブ472を有し、内腔462の両端に流体シール、近位端に近位シール468、および遠位端にシールの配置を有する。図24に最もよく示されるように、前アーム460の遠位端でのシールの配置は、保護スリーブ472と係合し、それをツール内腔462への開口部の周りの所定の位置に保持するシール476(圧縮リング476であり得る)を含む。シール476は、保護スリーブ472に成形することができ、あるいは、別個の構成要素にすることができる。さらに、遠位シールの配置はまた、前アーム本体470の内腔開口部にねじ込まれるねじ付きシールホルダー478を含む。このホルダー478は、シール476および保護スリーブ472を圧縮し、それにより、保護スリーブ472とねじ付きシールホルダー478との間に流体シールを形成する。特定の実装では、ねじ付きシールホルダー478は取り外し可能であり、それにより、保護スリーブ472を必要に応じて取り外して交換することができる。さらに、遠位シールの配置は、ツール内腔462と前アーム本体470との間の相対的回転を可能にしながら、ねじ付きシールホルダー478とツール内腔462との間にシールを形成するように位置付けできるリングシール466を含む。最後に、ツールバヨネット480が図のようにシールアセンブリーの上に位置決めされる。バヨネット480は、ツール内腔462に挿入された任意の交換可能なエンドエフェクター(図示せず)を受け取り、それに連結するように構成される。バヨネットインターフェイス480を使用して、特定のエンドエフェクターのみを前アーム460に挿入できるようにすることができることが理解される。
【0106】
流体シール466、468は、ツール内腔462と前アーム本体470の内部領域および構成要素との間に流体シールを確立する。より具体的には、流体シール466、468のそれぞれは、ツール内腔本体474が前アーム本体470に対して回転することを可能にしながら、流体の侵入を防止する。遠位シール466は、上記のように、ツール内腔462と保護スリーブ472との間に流体シールを確立し、一方、近位468シールは、ツール内腔462と本体470の内部部分との間に流体シールを確立し、それによって、内腔462に入る流体が本体470の内部部分にアクセスするのを防ぐ。したがって、保護スリーブ472および上記で論じた遠位シールアセンブリーの残りと組み合わせた2つのシール466、468は、エンドエフェクター(図示せず)がツール内腔462に存在しない場合でも、流体が前アーム本体470に入るのを防ぐ。
【0107】
図25に示されるように、流体シールはまた、装置本体502と上アーム504との間の肩ジョイント500で確立される。上で論じたように、保護スリーブ472は、上アーム504の周りに配置され、肩ジョイント500を横切って細長い本体502まで延在する。示される一実施形態では、スリーブ472は、バンド506がスリーブ472を溝508に引っ張るように、本体502に形成される溝508でスリーブ472の周りに配置される保持バンド506を用いて、細長い本体502に対して機械的に保持される。さらに、特定の実装によれば、スリーブ472は、示されるように、スリーブ472自体に成形または他の方法で形成される2つのシール510を有することができる。これらのバンド510は、スリーブ472の外周の周りに延在し、スリーブ472(バンド510で)とロボットアセンブリーとの間に冗長な圧縮シールを確立することによって、2つのOリングと同様に機能する。装置本体502内のカメラ内腔512は、カメラ(図示せず)がそれを通り抜けて位置付けられ保護スリーブ472を通過し、邪魔されずに本体502の前に延びることを可能にするように、スリーブ472を越えておよび隣接して延在する。
【0108】
図26に示されるように、流体シールはまた、流体の侵入を防ぐために、いくつかのシールを介して細長い装置本体502の近位端に確立される。最初に、本体ハウジング520は、シール524(例えば、Oリング524など)で溝リング本体522に連結されて、ハウジング520と溝リング本体522との間に流体シールを確立する。さらに、流体シールは、別のシール528(例えば、Oリングシール528など)を用いて、溝リング本体522とライトリング526との間に確立される。最後に、流体シールが、別のシール532(例えば、Oリングシール532など)を用いて、ライトリング526とオスコネクター530との間に確立される。特定の実施形態では、電気ケーブル536が細長い本体502に入るシール534、および細長い本体がカメラ内腔512によって貫通されるシール538もあり得る。
【0109】
本明細書に開示または企図される流体シールは、本明細書に開示または企図される任意の装置実施形態に組み込むことができることが理解される。さらに、他の任意の既知のシール機構を使用し、本明細書の任意の装置実施形態において任意の既知の方法で配置して、本明細書の任意の装置実施形態の流体シールを確立できることも理解される。
【0110】
さまざまな発明が好ましい実施形態を参照して説明されてきたが、当業者は、その精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細において変更を行うことができることを認識するであろう。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図18
図19A
図19B
図19C
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
【国際調査報告】