(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-03
(54)【発明の名称】改良された誘導加熱調理システム
(51)【国際特許分類】
H05B 6/12 20060101AFI20220224BHJP
【FI】
H05B6/12 304
H05B6/12 305
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021539956
(86)(22)【出願日】2019-12-06
(85)【翻訳文提出日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 IT2019000111
(87)【国際公開番号】W WO2020144718
(87)【国際公開日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】102019000000427
(32)【優先日】2019-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521300083
【氏名又は名称】ファビタ エッセ.エッレ.エッレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アドリアーノ 、ダビデ
(72)【発明者】
【氏名】アドリアーノ 、ガブリエレ
【テーマコード(参考)】
3K151
【Fターム(参考)】
3K151BA06
3K151BA33
3K151BA61
3K151CA93
(57)【要約】
柔軟性のある構成の誘導加熱調理システム1が説明されている。本システムは、誘導加熱調理面3を備えるだけの可動調理器組立体2と、誘導加熱調理面3に動作電気エネルギーを送るためのそれぞれの接続手段7によって、誘導加熱調理面3に接続された制御手段を備える制御ステーション5であって、制御手段が、それぞれの接続手段7によって調理面3の誘導動作を駆動及び管理するようにプログラムされた処理手段を備え、接続手段7が可撓性送電ケーブルである、制御ステーション5とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟性のある構成の誘導加熱調理システム(1)において、該誘導加熱調理システム(1)が、
誘導加熱調理面(3)のみを備える少なくとも1つの可動調理器組立体(2)と、
少なくとも1つの前記誘導加熱調理面(3)に動作電気エネルギーを送るための少なくとも1つのそれぞれの接続手段(7)によって少なくとも1つの前記誘導加熱調理面(3)に接続された制御手段を備える少なくとも1つの制御ステーション(5)と
を備え、
前記制御手段が、前記それぞれの接続手段(7)によって前記調理面(3)の少なくとも1つの誘導動作を駆動及び管理するようにプログラムされた処理手段を備え、
前記接続手段(7)が少なくとも1つの可撓性送電ケーブルであることを特徴とする誘導加熱調理システム(1)。
【請求項2】
前記接続手段(7)が、前記誘導加熱調理面(3)の少なくとも1つの動作の制御信号を前記制御手段に送信するようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の誘導加熱調理システム(1)。
【請求項3】
前記制御ステーション(5)が壁(W)に接続されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の誘導加熱調理システム(1)。
【請求項4】
前記制御ステーション(5)が、作業面(P)の隣の壁(W)に接続されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一項に記載の誘導加熱調理システム(1)。
【請求項5】
前記制御ステーション(5)が作業面(P)に接続されているか、又は置かれていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の誘導加熱調理システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は改良された誘導加熱調理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術では、いわゆる「自立」タイプ、すなわち1つ又は複数の誘導加熱調理面及び関係する電気及び電子システムを組み込んで、動作と主電源及びバッテリーの両方からの給電とを制御する単一の構造体から構成されるタイプの誘導加熱調理器が数多く知られている。
【0003】
しかしながら、その特定の構成において、このような公知の調理器は、棚及び作業面上で、とりわけ台所では比較的邪魔になり(したがって、ときどき、壁に掛けられるように設計されるが、そのような状況であっても、重いことは変わらず、ほとんど取り扱うことができない)、様々な調理状況によって必要とされる柔軟性のある使用にはあまり適さない(例えば、調理容器が大きなサイズのとき。この場合、同じ調理器の固定された位置に配置されるので、必然的に隣り合う多くの調理面に対して容器が重なることが多くなる)。
【0004】
独国特許出願公開第102006039087号、国際公開第2018/153505号、欧州特許出願公開第2790467号、及び欧州特許出願公開第3082380号には、請求項1の前提部に記載された誘導加熱調理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第102006039087号明細書
【特許文献2】国際公開第2018/153505号
【特許文献3】欧州特許出願公開第2790467号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第3082380号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、従来技術の調理器に対してより柔軟性のある使用をすることができる、改良された誘導加熱調理システムを提供することによって上の従来技術の問題を解決することである。
【0007】
本発明の別の目的は、たとえ大きなサイズの調理容器を使用しても、様々な調理面を容易に利用することができる、改良された誘導加熱調理システムを提供することである。
【0008】
さらに、本発明の目的は、従来技術のステーションに対して、作業面に占めるスペースを減らすことができる、且つ/又は最適化することができる、改良された誘導加熱調理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記及び他の目的及び利点は、以下の説明から明らかになるように、請求項1に請求されるような誘導加熱調理システムで得られる。
【0010】
本発明の好ましい実施例及び重要な変形は従属項の主題である。
【0011】
すべての添付の請求項は、本説明の一部分であることを意図する。
添付の請求項で明らかになるように、本発明の範囲から逸脱することなく、ここで説明されることに対して(例えば、同等な機能を有する形状、大きさ、配置、及び部品に関した)多くの変形及び修正を行うことができることは直ちに明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】様々な動作位置にある本発明による誘導加熱調理システムの好ましい具体例の斜視図
【
図2】様々な動作位置にある本発明による誘導加熱調理システムの好ましい具体例の斜視図
【
図3】様々な動作位置にある本発明による誘導加熱調理システムの好ましい具体例の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、添付の図面(
図1、
図2、及び
図3は、様々な動作位置にある本発明による誘導加熱調理システムの好ましい具体例の斜視図を示す)を参照して非限定的な例として提供されるいくつかの好ましい具体例によってよりよく説明される。
【0014】
したがって、図を参照すると、本発明による誘導加熱調理システム1が、
- 少なくとも1つの誘導加熱調理面3を備える少なくとも1つの可動調理器組立体2
- このような誘導加熱調理面3のうちの少なくとも1つに動作電気エネルギーを送るための、例えば、主電源からの電力を取り出すための少なくとも1つのそれぞれの接続手段7によって、このような誘導加熱調理面3のうちの少なくとも1つに接続された制御手段を備える少なくとも1つの制御ステーション5
を備えることに気付くことできる。
【0015】
特に、制御ステーション5は、それぞれの接続手段7を通して少なくとも1つの調理面3の誘導動作を駆動及び管理するようにプログラムされた処理手段を備えることができる。
【0016】
接続手段7はさらに、このような制御手段から少なくとも1つの誘導加熱調理面3の動作の制御信号を送信するように企図することができる。
【0017】
本発明によるシステム1の好ましい実施例では、制御ステーション5は、例えば、作業面Pの隣に、例えば、合せ釘、釘、ねじ、接着剤、糊などの適切な留め手段によって壁Wに接続されるように企図される。
【0018】
図から気付くことができるように、本発明によるシステム1の可能なそれぞれの可動調理器組立体2は両方とも、制御ステーション5が備える適切な接続手段によって、個々に作業面Pに置くことができ(
図2及び
図3)、また、制御ステーション5に接続されて又は掛けられて、使用者の必要性にしたがって作業面Pにスペースを取り戻すことができる(
図1及び
図2)。
【0019】
明らかに、例えば、合せ釘、釘、ねじ、接着剤、糊などの適切な留め手段によって常に制御ステーションを作業面Pに接続することができること、又は制御ステーションを作業面Pに単に置くこともまた可能である。
【0020】
接続手段7は、適切な長さの少なくとも1つの可撓性送電ケーブルとすることができることが好ましい。
【0021】
明らかに、本発明によるシステム1の調理器組立体2の数は、本発明の範囲から逸脱しないで、変えることができる。
【0022】
同様に、あらゆる可動調理器組立体2に配置される誘導加熱調理面3の数も、本発明の範囲から逸脱しないで、変えることができる。
【0023】
したがって、上記のような本発明による誘導加熱調理システムによって、予め設定された目的を達成することができる。
【0024】
実際、可動調理器組立体2は、すべての制御及び管理構成要素が、制御ステーション2に配置された制御手段に移されているので、従来技術の「自立」誘導加熱調理器に対して簡単で軽くて使いやすいことは有利である。
【0025】
さらに、関係する制御手段を有する同じ制御ステーション2が、(多数であっても)様々な数の調理器組立体2、及び関係する誘導加熱調理面3の動作を管理することができる。
【0026】
さらに、接続手段7を構成する送電ケーブルを適切な可撓性及び長さにすることにより、関係する可動調理器組立体2を使用者にとって最も適切で快適な作業面Pの位置に配置することができる。
【0027】
さらに、多くの可動調理器組立体2が存在する場合、関係する接続手段7を構成する送電ケーブルを適切な可撓性と長さに常にすることにより、同じ可動調理器組立体2を互いに最も適切な位置に配置することができ、それによって、それぞれの誘導加熱調理面3の配置を極めて柔軟な構成にすることができる。
【0028】
さらに、大型の調理容器(ポット、鍋、皿、ベッドパンなど)がこのような調理面の多くを占める可能性がある、多くの固定された誘導加熱調理面を備える従来技術の調理器組立体と異なり、多くの調理器組立体2を備える本発明によるシステム1では、必要に応じて、これらの調理容器を適切に配置して、それぞれの誘導加熱調理面3を離間させることができ、その結果、不必要にシステム1の他の可能な誘導加熱調理面3をも関わらせることなく、大型の調理容器であっても、単一のこのような誘導加熱面3を個別に使用することができる。
【国際調査報告】