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<図1>
  • 特表-多層基板およびその製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-03
(54)【発明の名称】多層基板およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20220224BHJP
【FI】
H05K3/46 B
H05K3/46 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540160
(86)(22)【出願日】2020-01-07
(85)【翻訳文提出日】2021-07-09
(86)【国際出願番号】 KR2020000250
(87)【国際公開番号】W WO2020145616
(87)【国際公開日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】10-2019-0003806
(32)【優先日】2019-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517210783
【氏名又は名称】ステムコ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リ,スン ジン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】シン,ス ジョン
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA15
5E316AA29
5E316AA32
5E316AA43
5E316CC04
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC32
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC54
5E316DD02
5E316DD03
5E316DD12
5E316DD13
5E316FF04
5E316FF18
5E316HH11
(57)【要約】
上位金属層と層間絶縁層の間に異種の金属層を形成し、この異種の金属層をビア領域に形成せず配線領域にのみ形成する多層基板およびその製造方法が提供される。多層基板は、基材層と、基材層上に順次積層形成される複数の第1金属層と、互いに異なる二つの第1金属層の間に形成され、第1ビアホールを備え、第1ビアホール内に形成される第3金属層を介して互いに異なる二つの第1金属層を電気的に接続させる層間絶縁層と、互いに異なる二つの第1金属層のうちの上位に位置する階層と層間絶縁層の間に形成される第2金属層を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材層と、
前記基材層上に順次積層形成される複数の第1金属層と、
互いに異なる二つの第1金属層の間に形成され、第1ビアホールを備え、前記第1ビアホール内に形成される第3金属層を介して前記互いに異なる二つの第1金属層を電気的に接続させる層間絶縁層と、
前記互いに異なる二つの第1金属層のうちの上位に位置する階層と前記層間絶縁層の間に形成される第2金属層を含む、多層基板。
【請求項2】
前記第2金属層は前記第1金属層と金属成分が相違するか、または結晶構造が相違する、請求項1に記載の多層基板。
【請求項3】
前記第2金属層が前記第1金属層と結晶構造が相違する場合、前記第2金属層は面心立方構造(face centered cubic structure)を有する金属を含む金属層および体心立方構造(body centered cubic structure)を有する金属を含む金属層のいずれか一つの金属層で形成され、前記第1金属層は他の一つの金属層で形成される、請求項2に記載の多層基板。
【請求項4】
前記第2金属層は前記第1金属層より薄い厚さを有するように形成される、請求項1に記載の多層基板。
【請求項5】
前記第2金属層は1nm~50nmの厚さを有するように形成される、請求項1に記載の多層基板。
【請求項6】
前記第3金属層は前記第1金属層と金属成分が同じであるか、または結晶構造が同じである、請求項1に記載の多層基板。
【請求項7】
前記第1金属層、前記層間絶縁層および前記第2金属層は前記基材層の一面上にのみ形成されるか、前記基材層の両面上に形成される、請求項1に記載の多層基板。
【請求項8】
前記複数の第1金属層のうちの最上位に位置するL1階層上に形成される保護層をさらに含む、請求項1に記載の多層基板。
【請求項9】
外部機器と電気的に接続される素子実装領域をさらに含み、
前記素子実装領域では前記複数の第1金属層のうちの最上位に位置するL1階層より下位に形成される階層が露出する、請求項1に記載の多層基板。
【請求項10】
前記第2金属層上および前記第1ビアホール内に形成される第4金属層をさらに含み、
前記第4金属層は前記第1金属層と金属成分または結晶構造が同じであり、0.01μm~5μmの厚さを有するように形成される、請求項1に記載の多層基板。
【請求項11】
基材層上に第1金属層を形成する段階と、
前記第1金属層上に層間絶縁層を形成する段階と、
前記層間絶縁層上に第2金属層を形成する段階と、
前記第2金属層と前記層間絶縁層を貫いて第1ビアホールを形成する段階と、
前記第1ビアホール内に第3金属層を形成する段階と、
前記第2金属層または前記第3金属層上に前記第1金属層を追加形成する段階を含む、多層基板の製造方法。
【請求項12】
前記第3金属層を形成する段階および前記第1金属層を追加形成する段階は同時に行われる、請求項11に記載の多層基板の製造方法。
【請求項13】
前記第2金属層を形成する段階は前記第1金属層と金属成分が相違するか結晶構造が相違する前記第2金属層を形成し、
前記第3金属層を形成する段階は前記第1金属層と金属成分が同じであるか結晶構造が同じである前記第3金属層を形成する、請求項11に記載の多層基板の製造方法。
【請求項14】
前記第1ビアホールを形成する段階および前記第3金属層を形成する段階の間に行われ、前記第2金属層上および前記第1ビアホール内に第4金属層を形成する段階をさらに含み、
前記第4金属層は前記第1金属層と金属成分が同じであるか結晶構造が同じである、請求項11に記載の多層基板の製造方法。
【請求項15】
前記第2金属層を形成する段階は前記層間絶縁層が積層されていない前記第1金属層上に前記第2金属層を形成し、
前記第3金属層を形成する段階および前記第1金属層を追加形成する段階の間に行われ、前記層間絶縁層が積層されていない前記第1金属層上に形成された前記第2金属層を除去する段階をさらに含む、請求項11に記載の多層基板の製造方法。
【請求項16】
前記第1金属層を追加形成する段階以後に行われ、最上位に位置する前記第1金属層上に保護層を形成する段階をさらに含む、請求項11に記載の多層基板の製造方法。
【請求項17】
前記第1金属層と前記第3金属層は金属成分が同じであるか結晶構造が同じであり、
前記第3金属層を形成する段階および前記第1金属層を追加形成する段階は同時に行われる、請求項11に記載の多層基板の製造方法。
【請求項18】
前記層間絶縁層を形成する段階、前記第2金属層を形成する段階、前記第1ビアホールを形成する段階、前記第3金属層を形成する段階および前記第1金属層を追加形成する段階は保護層を形成する前に複数回繰り返される、請求項11に記載の多層基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は回路基板およびその製造方法に関する。より詳細には、多層回路基板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多層印刷回路基板(Multilayer Printed Circuit Board)は、印刷回路基板(PCB)を複数積層させて三層以上の配線面を設けた基板をいう。このような多層印刷回路基板はベース基板上に層間絶縁層が追加されてレイヤーアップ(layer up)が行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ビルドアップ(Build-Up)タイプの多層基板100は図1に示すように導体層110,130,150と絶縁層120,140が交互に形成されており、層間にはビア(Via,160,170)が形成されており、離隔している導体層110,130,150を電気的に接続させることができる。
【0004】
しかし、導体層L2(130)上にコートされた層間絶縁層120にビアBVH160を形成する場合、ビアBVH160に残るスミア(smear)を除去するためにエッチング工程後ビアの他に露出したパターンの毀損を防止するための保護層を追加的に形成したり、この保護層を再び除去する工程などが別に追加されるので、工程が複雑になる。
【0005】
また、導体層L1(110)を形成するためのフォトリソグラフィー工程(Photo Lithography Process)によりその他にオープンされた領域の回路パターンの表面や線幅などが毀損される現象が発生し得る。
【0006】
また、層間絶縁層120と導体層L1(110)の接合性を向上させるために形成されるニッケル-クロム(Ni-Cr)層180は両層110,120との結合力に優れる物質を含むので、かえってビアBVH160の内部で層間電気的特性および耐久性を低下させることができる。
【0007】
本発明で解決しようとする課題は、上位金属層と層間絶縁層の間に異種(different kind)の金属層を形成し、この異種の金属層をビア領域に形成せず配線領域にのみ形成する多層基板およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を達成するための本発明の多層基板の一面(aspect)は、基材層と、配線のために前記基材層上に順次積層形成される複数の第1金属層と、互いに異なる二つの第1金属層の間に形成され、第1ビアホールを備え、前記第1ビアホール内に形成される第3金属層を介して前記互いに異なる二つの第1金属層を電気的に接続させる層間絶縁層と、前記互いに異なる二つの第1金属層のうちの上位に位置する階層と前記層間絶縁層の間に形成される第2金属層を含む。
【0010】
前記第2金属層は前記第1金属層と金属成分が相違するか、または結晶構造が相違し得る。
【0011】
前記第2金属層が前記第1金属層と結晶構造が相違する場合、前記第2金属層は面心立方構造(face centered cubic structure)を有する金属を含む金属層および体心立方構造(body centered cubic structure)を有する金属を含む金属層のいずれか一つの金属層で形成され、前記第1金属層は他の一つの金属層で形成され得る。
【0012】
前記第2金属層は前記第1金属層より薄い厚さを有するように形成され得る。
【0013】
前記第2金属層は1nm~50nmの厚さを有するように形成され得る。
【0014】
前記第3金属層は前記第1金属層と金属成分が同じであるか、結晶構造が同じであり得る。
【0015】
前記第1金属層、前記層間絶縁層および前記第2金属層は前記基材層の一面上にのみ形成されるか、前記基材層の両面上に形成され得る。
【0016】
前記多層基板は前記複数の第1金属層のうちの最上位に位置するL1階層上に形成される保護層をさらに含み得る。
【0017】
前記多層基板は外部機器と電気的に接続される素子実装領域をさらに含み、前記素子実装領域では前記複数の第1金属層のうちの最上位に位置するL1階層より下位に形成される階層が露出し得る。
【0018】
前記多層基板は前記第2金属層上および前記第1ビアホール内に形成される第4金属層をさらに含み、前記第4金属層は前記第1金属層と金属成分または結晶構造が同じであり、0.01μm~5μmの厚さを有するように形成され得る。
【0019】
前記課題を達成するための本発明の多層基板の製造方法の一面は、基材層上に第1金属層を形成する段階と、前記第1金属層上に層間絶縁層を形成する段階と、前記層間絶縁層上に第2金属層を形成する段階と、前記第2金属層と前記層間絶縁層を貫いて第1ビアホールを形成する段階と、前記第1ビアホール内に第3金属層を形成する段階と、前記第2金属層および前記第3金属層上に前記第1金属層を追加形成する段階を含む。
【0020】
前記第3金属層を形成する段階および前記第1金属層を追加形成する段階は同時に行われ得る。
【0021】
前記第2金属層を形成する段階は前記第1金属層と金属成分が相違するか結晶構造が相違する前記第2金属層を形成し、前記第3金属層を形成する段階は前記第1金属層と金属成分が同じであるか結晶構造が同じである前記第3金属層を形成し得る。
【0022】
前記第1ビアホールを形成する段階および前記第3金属層を形成する段階の間に行われ、前記第2金属層上および前記第1ビアホール内に第4金属層を形成する段階をさらに含み、前記第4金属層は前記第1金属層と金属成分が同じであるか結晶構造が同じであり得る。
【0023】
前記第2金属層を形成する段階は前記層間絶縁層が積層されていない前記第1金属層上に前記第2金属層を形成し、前記第3金属層を形成する段階および前記第1金属層を追加形成する段階の間に行われ、前記層間絶縁層が積層されていない前記第1金属層上に形成された前記第2金属層を除去する段階をさらに含み得る。
【0024】
前記第1金属層を追加形成する段階以後に行われ、最上位に位置する前記第1金属層上に保護層を形成する段階をさらに含み得る。
【0025】
前記第1金属層と前記第3金属層は金属成分が同じであるか結晶構造が同じであり、前記第3金属層を形成する段階および前記第1金属層を追加形成する段階は同時に行われ得る。
【0026】
前記層間絶縁層を形成する段階、前記第2金属層を形成する段階、前記第1ビアホールを形成する段階、前記第3金属層を形成する段階および前記第1金属層を追加形成する段階は保護層を形成する前に複数回繰り返され得る。
【0027】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、一つ以上の層間絶縁層と第1金属層が基材層の一面上に交互に形成されるとき、配線領域には上位の第1金属層と成分が異なるか結晶構造が異なる第2金属層が層間絶縁層と上位の第1金属層の間に形成され、ビア領域には上位の第1金属層と成分が同じであるか結晶構造が同じである第3金属層が形成される多層基板に関する。
【0029】
本発明はこのような構造により次のような効果を得ることができる。
【0030】
第一に、多層パターンの形成過程でスミア除去のためのエッチング(etching)の際第2金属層により層間絶縁層の表面およびILBパターンを保護することができる。
【0031】
第二に、ビアホール内に同種金属がメッキされて層間信頼性を確保することができる。
【0032】
第三に、抵抗特性を改善することができる。
【0033】
第四に、多層基板の製造工程を単純化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】ビルドアップタイプの多層基板を示す断面図である。
図2】本発明の一実施形態による多層基板の断面図である。
図3】本発明の他の実施形態による多層基板の断面図である。
図4】本発明のまた他の実施形態による多層基板の断面図である。
図5】本発明の一実施形態による多層基板の製造方法を概略的に示す流れ図である。
図6】本発明の一実施形態による多層基板の製造方法により行われる各段階の結果物を示す参照図である。
図7】本発明の一実施形態による多層基板の製造方法により行われる各段階の結果物を示す参照図である。
図8】本発明の一実施形態による多層基板の製造方法により行われる各段階の結果物を示す参照図である。
図9】本発明の一実施形態による多層基板の製造方法により行われる各段階の結果物を示す参照図である。
図10】本発明の一実施形態による多層基板の製造方法により行われる各段階の結果物を示す参照図である。
図11】本発明の一実施形態による多層基板の製造方法により行われる各段階の結果物を示す参照図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、添付する図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。
【0036】
素子(elements)または層が他の素子または層「上(on)」または「の上(on)」と称されるのは他の素子または層の真上だけでなく中間に他の層または他の素子が介在する場合をすべて含む。反面、素子が「直接の上(directly on)」または「真上」と称される場合は中間に他の素子または層を介在しない場合を示す。
【0037】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは図面に示されているように一つの素子または構成要素と他の素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使われる。空間的に相対的な用語は図面に示されている方向に加えて使用時または動作時の素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。例えば、図面に示されている素子をひっくり返す場合、他の素子の「下(below)」または「下(beneath)」と記述された素子は他の素子の「上(above)」に置かれ得る。したがって、例示的な用語の「の下」は下と上の方向をすべて含み得る。素子は他の方向にも配向され得、そのため空間的に相対的な用語は配向によって解釈されることができる。
【0038】
第1、第2等が多様な素子、構成要素および/またはセクションを叙述するために使われるが、これらの素子、構成要素および/またはセクションはこれらの用語によって制限されないのはもちろんである。これらの用語は単に一つの素子、構成要素またはセクションを他の素子、構成要素またはセクションと区別するために使う。したがって、以下で言及される第1素子、第1構成要素または第1セクションは本発明の技術的思想内で第2素子、第2構成要素または第2セクションであり得るのはもちろんである。
【0039】
本明細書で使われた用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数形は文面で特記しない限り、複数形も含む。明細書で使われる「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は言及された構成要素、段階、動作および/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0040】
他に定義のない限り、本明細書で使われるすべての用語(技術的および科学的用語を含む)は本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に共通して理解される意味で使われる。また、一般に使われる辞典に定義されている用語は明白に特に定義されていない限り理想的にまたは過度に解釈されない。
【0041】
以下、添付する図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明し、添付図面を参照して説明するにあたり図面符号に関係なく同じであるか対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。
【0042】
以下では図面などを参照して本発明について詳しく説明する。
【0043】
図2は本発明の一実施形態による多層基板の断面図である。
【0044】
図2によれば、本発明による多層基板200は基材層210、第1金属層220、層間絶縁層230、第2金属層240および保護層250を含んで構成されることができる。
【0045】
基材層210は所定の厚さ(例えば、5μm~100μm)を有するベース基材(base film)である。このような基材層210はフィルム形態で形成され得るが、フレキシブルフィルム(flexible film)で形成されることができ、リジットフィルム(rigid film)、リジットフレキシブルフィルム(rigid flexible film)などで形成されることも可能である。
【0046】
基材層210はポリイミド(polyimide)、ポリエチレンテレフタレート(PET;Poly-Ethylene Terephthalate)、ポリエチレンナフタレート(PEN;Poly-Ethylene Naphthalate)、ポリカーボネート(polycarbonate)、エポキシ(epoxy)、ガラス繊維(glass fiber)などの高分子物質のうち少なくとも一つの物質を素材にして形成されることができる。基材層210はこの他に多様な高分子物質を素材にして形成されることも可能である。本実施形態では基材層210をポリイミドフィルムと定義して説明するが、基材層210がポリイミドフィルムに限定される必要はない。
【0047】
基材層210の一面上または両面上にはシード層(seed layer;図示せず)(または下地層(under layer))が形成されることができる。このようなシード層(または下地層)は基材層210と第1金属層220の間の接合性を向上させるために伝導性物質で構成されて形成されることができる。
【0048】
一例としてシード層(または下地層)は、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銅(Cu)、金(Au)などから選択される少なくとも一つの金属を素材にして形成されることができ、蒸着(vacuum evaporation)、接着(adhesion)、メッキなどの方法を用いて基材層210上に形成されることができる。
【0049】
第1金属層220は多層基板200上に実装される電子部品を電気的に接続させる配線機能をする。このような第1金属層220は基材層210上に形成される。
【0050】
第1金属層220は、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)などの金属のうち少なくとも一つの金属を素材にして形成基材層210上に形成されることができる。第1金属層220は印刷、フォトリソグラフィー(photo lithography)、コーティング、接着などの工法を用いて基材層210上に形成されることができる。
【0051】
第1金属層220は基材層210の一面上に順次積層されて複数の階層で形成されることができる。一例として第1金属層220は図2に示すようにL1階層221、L2階層222など二つの階層で形成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1金属層220は図3に示すようにL1階層221、L2階層222、L3階層223など三個の階層で形成されるか、四個以上の階層で形成されることも可能である。図3は本発明の他の実施形態による多層基板の断面図である。
【0052】
再び図2を参照して説明する。
【0053】
第1金属層220が基材層210の一面上に複数の階層で形成される場合、層間絶縁層230を間に置いて下位に位置する階層は上位に位置する階層よりさらに広い面積を有するように形成されることができる。一例として第1金属層220がL1階層221、L2階層222などで形成される場合、L2階層222はL1階層221より広い面積を有するように形成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1金属層220を構成する複数の階層のうちいくつかの階層が同じ面積を有するように形成されるか、または複数の階層がいずれも同じ面積を有するように形成されることも可能である。
【0054】
第1金属層220が基材層210の一面上に複数の階層で形成される場合、上下に位置する二つの階層は第1ビアホール231内に充填(fill up)される第3金属層を介して電気的に接続され得る。この時、第1ビアホール231内に充填される第3金属層は第1金属層220と同じ金属を素材にして形成されるが、第1金属層220と他の金属を素材にして形成されることも可能である。
【0055】
第1金属層220が基材層210の一面上に複数の階層で形成される場合、この複数の階層は同じ厚さを有するように形成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。複数の階層のうちいくつかの階層は同じ厚さを有するように形成され、いくつかの階層は互いに異なる厚さを有するように形成されることができる。複数の階層がすべて互いに異なる厚さを有するように形成されることも可能である。
【0056】
第1金属層220は図4に示すように基材層210の両面上に形成されることもできる。第1金属層220が基材層210の両面上に形成される場合、基材層210は少なくとも一つの第2ビアホール211を備える。基材層210の両面上に形成される第1金属層220は第2ビアホール211に充填される金属層を介して電気的に接続されるように構成されることができる。図4は本発明のまた他の実施形態による多層基板の断面図である。
【0057】
第1金属層220が基材層210の両面上に複数の階層で形成される場合、基材層210の両面上に同一個数の階層で形成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1金属層220は基材層210の両面上に互いに異なる個数の階層で形成されることも可能である。
【0058】
再び図2を参照して説明する。
【0059】
層間絶縁層230は絶縁体(または誘電体)の役割をする。このような層間絶縁層230は基材層210の一面上に上下に形成される二つの第1金属層220、すなわちL1階層221とL2階層222の間に形成される。
【0060】
層間絶縁層230は基材層210と同じ物質を素材にして形成されることができる。一例として層間絶縁層230はポリイミド(例えば、液相ポリイミド)を素材にして形成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。層間絶縁層230は基材層210と他の物質のうち絶縁体役割をすることができる物質を素材にして形成されることも可能である。
【0061】
層間絶縁層230は印刷、コーティング、接着、フォトリソグラフィーなどの工法を用いて上下に位置する二つの第1金属層220(L1階層221とL2階層222)の間に形成されることができる。この時、層間絶縁層230は下位に位置するL2階層222の上面の一部または上面のすべてを覆うように形成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。層間絶縁層230はL2階層222上に複数の領域に分離して形成されることも可能である。
【0062】
層間絶縁層230は少なくとも一つの第1ビアホール231を備える。第1ビアホール231は第3金属層として充填されて上下に位置する二つの第1金属層220(L1階層221とL2階層222)を電気的に接続させる役割をする。
【0063】
第1ビアホール231はプラズマエッチング(plasma etching)、レーザー穴あけ(laser drilling)などの方法を用いて層間絶縁層230に形成されることができる。第1ビアホール231はこれ以外の他の方法を用いて層間絶縁層230に形成されることも可能である。
【0064】
第1ビアホール231は上部の幅と下部の幅が互いに異なるように形成されることができる。一例として第1ビアホール231は上部の幅が下部の幅より広く形成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第1ビアホール231は上部の幅が下部の幅より狭く形成されるか、または上部の幅と下部の幅が同一であるように形成されることも可能である。
【0065】
一方、第1ビアホール231内に充填(fill up)される第3金属層はメッキ、印刷などの方法を用いて第1ビアホール231に充填される。この時、第3金属層は第1金属層220と同じ成分または同じ結晶構造の金属を素材にして形成されるが、これに限定されず、第1金属層220と他の金属を素材にして形成されることも可能である。
【0066】
一方、図4に示すように基材層210の一面に形成される第1金属層220と基材層210の他面に形成される第1金属層220を電気的に接続させるために、基材層210に少なくとも一つの第2ビアホール211が形成されることができる。
【0067】
第2ビアホール211は第1ビアホール231と同様の方法で基材層210に形成されることができ、第1ビアホール231と同じ形態で基材層210に形成されることができる。しかし、本実施形態で第2ビアホール211の形成方法および形状はこれに限定されるものではない。
【0068】
層間絶縁層230は基材層210の一面上に少なくとも一つの階層で形成されることができる。このような層間絶縁層230は二つの第1金属層220の間にすべて形成され、第1金属層220が基材層210の一面上にN(ここで、Nは自然数)個の階層で形成される場合、N-1個の階層で形成されることができる。一例として第1金属層220が図2に示すようにL1階層221、L2階層222など二つの階層で形成される場合、層間絶縁層230はP1階層など1個の階層で形成されることができ、第1金属層220が図3に示すようにL1階層221、L2階層222、L3階層223など三個の階層で形成される場合、層間絶縁層230はP1階層232、P2階層233など二つの階層で形成されることができる。
【0069】
しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。層間絶縁層230はいくつかの二つの第1金属層220の間に形成されないので、第1金属層220が基材層210の一面上にN個の階層で形成される場合、N-1個より少ない個数の階層で形成されることもできる。
【0070】
層間絶縁層230が基材層210の一面上に複数の階層で形成される場合、いくつかの階層はその下に位置する第1金属層220の上面の一部を覆うように形成されることができ、いくつかの階層はその下に位置する第1金属層220の上面のすべてを覆うように形成されることができる。図3においてP1階層232はその下に位置するL2階層222の上面の一部を覆うように形成される場合の例示であり、P2階層233はその下に位置するL3階層223の上面のすべてを覆うように形成される場合の例示である。
【0071】
層間絶縁層230が基材層210の一面上に複数の階層で形成される場合、この複数の階層はすべて同じ厚さを有するように形成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。複数の階層のうちいくつかの階層は同じ厚さを有するように形成され、残りの階層は互いに異なる厚さを有するように形成されることができる。または複数の階層のすべてが互いに異なる厚さを有するように形成されることも可能である。
【0072】
一方、層間絶縁層230は上下に位置する二つの第1金属層220の間で単一階層で形成されるが、複数階層で形成されることも可能である。層間絶縁層230が二つの第1金属層220の間で複数階層で形成される場合、上位に位置する階層は下位に位置する階層よりさらに狭い面積を有するように形成されるが、下位に位置する階層と同一面積を有するように形成されることも可能である。
【0073】
一方、層間絶縁層230上に形成される第1金属層220(例えばL1階層221)は層間絶縁層230の上面のすべてを覆うように形成されることができ、層間絶縁層230の上面の一部を覆うように形成されることも可能である。
【0074】
第2金属層240は上位に位置する第1金属層220、すなわちL1階層221とその下に位置する層間絶縁層230、すなわちP1階層の間に形成される。このような第2金属層240は第1金属層220と成分が異なるか結晶構造が異なる金属を素材にして形成されることができる。
【0075】
層間絶縁層230に第1ビアホール231を形成する場合、第1ビアホール231の側面や下部には層間絶縁層230を構成する物質が残り得る。したがって、プラズマエッチングなどの方法でこの残余物(smear)を除去しなければならない。
【0076】
しかし、本実施形態から分かるように層間絶縁層230(および層間絶縁層230が積層されていないL2階層222の上面の一部)上に第2金属層240が形成されていれば、残余物を除去する工程(desmear)が行われる際に第2金属層240により層間絶縁層230(および層間絶縁層230が積層されていないL2階層222の上面の一部)の変質や毀損を防止することが可能になる。
【0077】
第2金属層240は第1金属層220と層間絶縁層230の間ごとに形成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第2金属層240はいくつかの第1金属層220と層間絶縁層230の間に形成され、残りの第1金属層220と層間絶縁層230の間には形成されないことも可能である。一例として第2金属層240は最上位に位置する第1金属層220とその下に位置する層間絶縁層230の間に形成され、その他には形成されないことも可能である。
【0078】
第2金属層240は蒸着、印刷、コーティング、接着、フォトリソグラフィー、メッキなど多様な物理的/化学的方式を用いて層間絶縁層230上に形成されることができる。本実施形態では蒸着方式を採択して第2金属層240を層間絶縁層230上に形成できるが、本実施形態は必ずしもこれに限定される必要はない。
【0079】
第2金属層240は第1金属層220より薄い厚さを有するように形成されることができる。一例として第2金属層240は1nm~50nmの厚さを有するように形成されることができる。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。第2金属層240は第1金属層220と同じ厚さを有するように形成されるか、または第1金属層220より厚い厚さを有するように形成されることも可能である。
【0080】
第2金属層240はニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銅(Cu)、銀(Ag)、白金(Pt)などの金属のうち少なくとも一つの金属を素材にして層間絶縁層230上に形成されることができる。先立って説明した通り第2金属層240は第1金属層220と成分が相違する金属(または合金)を素材にして形成されることができる。
【0081】
第2金属層240は第1金属層220と結晶構造が相違する金属(または合金)を素材にして形成されることも可能である。一例として第1金属層220は面心立方構造(face centered cubic structure)を有する金属(または合金)で形成され、第2金属層240は体心立方構造(body centered cubic structure)を有する金属(または合金)で形成されることができる。
【0082】
保護層250は多層基板200上に露出する第1金属層220と層間絶縁層230を保護するためのものとして、外部機器と電気的に接続する素子実装領域320を除いた残りの領域上に形成される。このような保護層250は上位に位置する第1金属層220、すなわちL1階層221を覆うように形成され得、これと共に外部に露出した層間絶縁層230の上面の一部、すなわち第2金属層240およびL1階層221が積層されていない層間絶縁層230の上面の一部を覆うように形成されることもできる。
【0083】
保護層250は絶縁性物質を素材にして形成されることができる。一例として保護層250はソルダレジスト(solder resist)を素材にして形成され得、印刷、コーティング、フォトリソグラフィーなどの工法を用いて素子実装領域320を除いた残りの領域上に形成されることができる。
【0084】
一方、多層基板200はビア領域310、素子実装領域320、配線領域330などを含み得る。
【0085】
ビア領域310は第1ビアホール231、第2ビアホール211などが形成される領域をいう。ここで第1ビアホール231は層間絶縁層230に形成されるビアホールを意味し、第2ビアホール211は基材層210に形成されるビアホールを意味する。本実施形態では第1ビアホール231が形成される領域のみをビア領域310と定義することも可能である。
【0086】
素子実装領域320はICチップや外部素子が接合される領域をいう。
【0087】
配線領域330は上位に配線パターンの役割をする第1金属層220(例えば、L1階層221)が形成されている領域をいう。
【0088】
一方、素子実装領域320に形成される第1金属層220(例えば、外部に露出するL2階層222の上面の一部)上にはメッキ層(図示せず)がさらに形成されることができる。素子実装領域320に形成される第1金属層220上にメッキ層が形成されると、多層基板200と外部素子(またはICチップ)の間の電気的接続力を向上させることができる。
【0089】
以上、図2ないし図4を参照して本発明による多層基板200について説明した。以下では多層基板200の製造方法について説明する。
【0090】
図5は本発明の一実施形態による多層基板の製造方法を概略的に示す流れ図である。以下説明は図2および図5を参照する。
【0091】
先に、基材層210上に第1金属層220を構成するL2階層222を形成する(S310)。図6はS310段階により基材層210上に形成されるL2階層222を示す。
【0092】
基材層210上には伝導性物質で構成されるシード層(または下地層)が形成される。基材層210上にシード層(または下地層)が形成されると、基材層210とL2階層222の接合性を向上させることができる。基材層210上にシード層(または下地層)が形成される場合、S310段階以前に基材層210上にシード層(または下地層)を形成する段階が行われ得る。
【0093】
その後、L2階層222上に層間絶縁層230を形成する(S320)。図7はS320段階によりL2階層222上に形成される層間絶縁層230を示す。
【0094】
その後、層間絶縁層230上に第2金属層240を形成する(S330)。第2金属層240は層間絶縁層230の上面の一部に形成されるが、層間絶縁層230の上面の全部に形成されることも可能である。一方、層間絶縁層230が積層されていないL2階層222の上面の一部にも第2金属層240が形成されることができる。図8はS330段階により層間絶縁層230上および層間絶縁層230が積層されていないL2階層222の上面の一部に形成される第2金属層240を示す。
【0095】
その後、ビア領域310内に第1ビアホール231を形成する(S340)。第1ビアホール231は二つの第1金属層220、すなわちL1階層221とL2階層222が電気的に接続されるように第2金属層240および層間絶縁層230を貫いて形成されることができる。図9はS340段階によりビア領域310内に形成される第1ビアホール231を示す。
【0096】
その後、第1ビアホール231を金属で充填させて第1ビアホール231内に第3金属層を形成する(S350)。
【0097】
第1ビアホール231は第1金属層220と同じ金属で充填される。第1ビアホール231内にこのように第3金属層が形成されると、第3金属層とL2階層222の間の電流の流れが円滑になり抵抗性を低下させることができ、そのため多層基板200の電気的特性を向上させることが可能になる。
【0098】
一方、本実施形態では第1ビアホール231内に第3金属層を形成する前に(すなわち、S340段階とS350段階の間に)、第1金属層220と同じ金属を用いて第2金属層240上および第1ビアホール231の内側面に所定の厚さ(例えば、0.01μm~5μm)の第4金属層を形成することができる。第2金属層240上および第1ビアホール231の内側面に第4金属層を形成すると、第3金属層が第1ビアホール231内に容易に離脱することを防止することができる。
【0099】
一方、第4金属層は第2金属層240上にのみ形成されるか、第1ビアホール231の内側面にのみ形成されることも可能である。
【0100】
その後、第2金属層240上および第3金属層上に第1金属層220を構成するL1階層221を形成する(S360)。先立って説明した通り第1金属層220と第3金属層が成分が同じであるか結晶構造が同じである金属で形成されると、L2階層222、第4金属層およびL1階層221の間の相互結合力が向上し、そのため層間信頼性と多層基板200の電気的特性を向上させることができる。図10は第2金属層240上および第3金属層上に形成されるL1階層221を示す。
【0101】
一方、第2金属層240上および第1ビアホール231上にL1階層221を形成する前に(すなわちS350段階とS360段階の間に)、層間絶縁層230の上面の一部、素子実装領域320内のL2階層222の上面などで第2金属層240を除去する段階が行われる。図11は層間絶縁層230の上面の一部、素子実装領域320内のL2階層222の上面などで除去される第2金属層240を示す。第2金属層240は素子実装領域320内のL2階層222の上面でのみ除去されることも可能である。
【0102】
一方、前記ではS350段階とS360段階を区分して説明したが、S350段階とS360段階は同時に行われることも可能である。
【0103】
その後、素子実装領域320を除いた残りの領域上に保護層250を形成する(S370)。この時、保護層250はL1階層221上、層間絶縁層230上などに形成されることができる。保護層250は層間絶縁層230で外部に露出した上面の一部に形成されるが、その上面全体に形成されることも可能である。図2は素子実装領域320を除いた残りの領域上に形成される保護層250を示す。
【0104】
一方、素子実装領域320内のL2階層222上にはメッキ層が形成される。メッキ層を形成する段階はS370段階以後に行われるが、S370段階以前に行われることも可能である。
【0105】
一方、本実施形態では層間絶縁層230上に第2金属層240を形成した後、ビア領域310内に第1ビアホール231を形成し、その後にL1階層221と第3金属層を同時に形成することも可能である。
【0106】
また、本実施形態では第1ビアホール231内に第4金属層を形成した後、層間絶縁層230上および第4金属層上に第2金属層240を形成することも可能である。
【0107】
一方、基材層210の一面上に第1金属層220が三個以上の階層で形成されて層間絶縁層230が二個以上の階層で形成される場合、S360段階が行われた後、S320段階ないしS360段階が続いて順次繰り返し行われ得る。
【0108】
一例として第1金属層220が図3に示すようにL1階層221、L2階層222、L3階層223など三個の階層で形成され、層間絶縁層230がP1階層232、P2階層233など二つの階層で形成される場合、基材層210上にL3階層223を形成し、その上にP2階層233および第2金属層240を順次積層形成した後、P2階層233に第1ビアホール231を形成して第1ビアホール231内に第3金属層を形成する段階、P2階層233上にL2階層222を形成する段階、L2階層222上にP1階層232および第2金属層240を順次積層形成する段階などが順次行われる。
【0109】
一方、第1金属層220が基材層210の両面上に形成される場合、S310段階ないしS370段階は基材層210の一面上に対して行われた後、基材層210の他面上に対して行われ得る。しかし、本実施形態はこれに限定されるものではない。S310段階ないしS370段階は基材層210の両面上に対して同時に行われることも可能である。
【0110】
以上と添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は回路基板に適用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2021-07-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3
【国際調査報告】