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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-04
(54)【発明の名称】自動航空発送システム
(51)【国際特許分類】
   E01F 3/00 20060101AFI20220225BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20220225BHJP
   B64D 9/00 20060101ALI20220225BHJP
   B64F 1/12 20060101ALI20220225BHJP
   B64C 27/04 20060101ALI20220225BHJP
   B64F 1/32 20060101ALI20220225BHJP
   B64D 27/24 20060101ALI20220225BHJP
   B64D 11/00 20060101ALI20220225BHJP
   B64F 1/30 20060101ALI20220225BHJP
   B65G 61/00 20060101ALN20220225BHJP
【FI】
E01F3/00
B64C39/02
B64D9/00
B64F1/12
B64C27/04
B64F1/32
B64D27/24
B64D11/00
B64F1/30
B65G61/00 550
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540321
(86)(22)【出願日】2020-01-10
(85)【翻訳文提出日】2021-09-07
(86)【国際出願番号】 EP2020050575
(87)【国際公開番号】W WO2020144348
(87)【国際公開日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】19151263.1
(32)【優先日】2019-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521304601
【氏名又は名称】アロウテック ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100149032
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 敏明
(72)【発明者】
【氏名】ベナー,ジョシュア
(57)【要約】
本発明は、無人航空機(UAV、3)のための自動ペイロード発送システム(1)に関し、前記自動ペイロード発送システム(1)は、以下を含む:a)無人航空機(UAV、3)、b)前記無人航空機(3)に自動的に解放可能に取り付けできるように構成されている少なくとも1つのペイロードコンテナ(2)であり、前記ペイロードコンテナ(2)は、商品(21)又は人のためのコンテナ容積(22c)を取り囲むコンテナ壁(22)を有し、かつ前記コンテナ壁(22)は、前記無人航空機(3)にエネルギーを提供するためのエネルギーストレージ(10)を含む、前記少なくとも1つのペイロードコンテナ(2)、c)前記無人航空機(3)のための着陸プラットホーム(4)であり、以下を含む:空から前記無人航空機(3)がアクセス可能な高く上げられた着陸エリア(41)、前記着陸エリア(41)を支える支柱(8)であり、前記着陸エリア(41)の高度を提供するための地上(101)から上方向に伸びる前記支柱(8)、前記着陸エリア(41)から前記支柱(8)によって含まれるターミナル(7)でのターミナル位置(71)へ前記ペイロードコンテナ(2)を自動的に輸送するための輸送システム(6)であり、前記地上(101)の人が前記ターミナル位置(71)内の前記ペイロードコンテナ(2)を前記地上レベル(101)からアクセスできるように、前記ターミナル(7)は、前記支柱(8)内に配置される、前記輸送システム(6)。本発明は、前記システム(1)を用いたペイロードの自動的かつ自律的な発送のための方法にさらに関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人航空機(3)のための自動ペイロード発送システム(1)であって、
a) 無人航空機(3)、
b) 前記無人航空機(3)に自動的に解放可能に取り付けできるように構成される少なくとも1つのペイロードコンテナ(2)であり、前記ペイロードコンテナ(2)は、商品(21)又は人のためのコンテナ容積(22c)を取り囲むコンテナ壁(22)を有し、かつ前記コンテナ壁(22)は、エネルギーを前記無人航空機(3)に提供するためのエネルギーストレージ(10)を含む、前記少なくとも1つのペイロードコンテナ(2)、
c) 前記無人航空機(3)のための着陸プラットフォーム(4)であり、前記着陸プラットフォーム(4)は、
- 空から前記無人航空機(3)によってアクセス可能な高く上げられた着陸エリア(41)、
- 前記着陸エリア(41)を支える支柱(8)であり、前記支柱(8)は、前記着陸エリア(41)の高度を提供するために地上(101)から上方向に伸びている、前記支柱(8)、
- 前記ペイロードコンテナ(2)を、前記着陸エリア(41)から前記支柱(8)によって含まれるターミナル(7)のターミナル位置(71)へ自動的に輸送するための輸送システム(6)であり、地上(101)上の人が、地上レベル(101)から前記ターミナル位置(71)の前記ペイロードコンテナ(2)にアクセスできるように、前記ターミナル(7)は、前記支柱(8)内に配置される、前記輸送システム(6)、
を含む、前記着陸プラットフォーム(4)、
を含み、
前記着陸プラットフォーム(4)は、複数のペイロードコンテナ(2)を保管するための高く上げられた保管ユニット(5)をさらに含み、前記保管ユニット(5)は、前記支柱(8)によって支えられ、前記輸送システム(6)は、前記着陸エリア(41)又は前記ターミナル位置(71)から前記保管ユニット(5)の保管位置(51)へ前記ペイロードコンテナ(2)を自動的に輸送するようにさらに構成され、かつ前記着陸エリア(41)及び前記保管ユニット(5)は、人が、地上レベル(101)に立っている場合に、前記着陸エリア(41)及び/又は前記保管ユニット(5)に到達することができないような地上レベル(101)上の高い位置に配置される、
前記自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項2】
前記保管ユニット(5)は、前記地上レベル(101)での前記支柱(8)より大きな円周を有する、請求項1に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項3】
前記地上レベル(101)での前記支柱(8)の円周は、100m未満、16m未満、特に10m未満、特に6m未満である、請求項1又は2に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項4】
前記着陸エリア(41)及び/又は前記保管ユニット(5)は、地上レベル(101)上の高さが2mを超え、特に4mを超え、より特に6mを超えて、前記支柱(8)上に配置される、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項5】
前記ペイロードコンテナ(2)は、前記コンテナ底部(23)の反対側に施錠ピン(26)を含み、前記施錠ピン(26)は、前記コンテナ壁(22)から延び、各施錠ピン(26)は、前記無人航空機(3)の施錠装置(26c)と係合するための横方向の切り込み(26a)を有し、前記無人航空機(3)は、前記ペイロードコンテナ(2)を前記無人航空機(3)に対して所定の位置に固定するように、前記施錠ピン(26)の横方向の切れ込み(26a)と横方向に係合するように構成された施錠装置(26c)及び前記施錠ピン(26)を受け取るための対応するくぼみを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項6】
前記ペイロードコンテナ壁(22)は、飛行中の抵抗を軽減するための丸くかつ流線型の、特に円筒形の外郭(22a)を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項7】
前記コンテナ(2)は、前記ペイロード(21)を取得及び収集するための開口部を有し、前記ペイロードコンテナ(2)が前記ターミナル(7)の前記ターミナル位置(71)にある場合に、前記ペイロードコンテナ容積(22c)は、前記ペイロードが前記容積(22c)に挿入可能であるか、又は前記容積(22c)から受け取り可能であるように、前記コンテナの開口部を介して人によってアクセス可能であり、前記コンテナ(2)は、前記着陸プラットフォーム(4)へ、特に前記支柱(8)へ、又は前記支柱(8)内に、取り外し不可能に取り付けられている、請求項1~6のいずれか一項に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項8】
前記ペイロードコンテナ(2)は、少なくとも一つの輸送ピン(24)を、特にその底面(23)上に有し、その結果、前記コンテナ(2)は、前記輸送ピン(24)が前記輸送システム(6)の対応するレセプタクルと係合される場合に、前記輸送システム(6)への係合によって動かすことができる、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項9】
前記着陸エリア(41)は、着陸させる無人航空機のためのセンタリングシステムを含み、前記センタリングシステムは、前記ペイロードコンテナ(2)を受け取るための前記着陸エリア(41)内の開口部(42)の周りに配置される少なくとも2つの可動センタリング要素(11)を含み、各センタリング要素(11)は、前記無人航空機(3)の着陸装置(31)の脚を受け取るように、又は前記センタリング要素(11)によって受け取られるように構成及び設計された前記無人航空機(3)のセンタリング突起を受け取るように構成された凹面状の受け取り部分を含み、各凹面状のセンタリング要素(11)は、前記着陸エリア(41)の前記開口部(42)に面し、かつ各センタリング要素(11)は、前記無人航空機(3)を前記開口部(42)に対し中央に合わせるように、前記開口部(42)に向けて前記センタリング要素(11)を動かすように構成される前記センタリングシステムのモーターに接続されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項10】
前記センタリングシステムは、前記着陸エリア(41)に三角形に配置される3つのセンタリング要素(11)を含み、かつ前記無人航空機(3)は、関連したセンタリング要素(11)によって受け取られるための少なくとも3つのセンタリングの突起又は脚を含む、請求項9に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項11】
各センタリング要素(11)は、前記着陸エリア(41)上の対応するガイドトラック(12)に配置され、前記ガイドトラック(12)に沿って対応するセンタリング要素(11)は移動可能であり、前記ガイドトラック(12)は、前記開口部(42)の方を向き、かつ前記着陸エリア(41)に沿って前記開口部(42)から外側に延びる、請求項9又は10に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項12】
前記着陸プラットフォーム(4)、特に前記保管ユニット(5)は、少なくとも1つの充電位置(91)、特に複数の充電位置(91)を、前記充電位置(91)に位置する前記コンテナ(2)の前記エネルギー源(10)を充電するために含み、前記輸送システム(6)は、前記コンテナ(2)を前記少なくとも1つの充電位置(91)へ自動的に動かすように構成され、前記充電位置(91)は、前記コンテナ内の前記エネルギー源を充電するように、前記コンテナ(2)の前記エネルギー源(10)に電力又は燃料などのエネルギーを提供するように構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項13】
前記ペイロードコンテナ(2)は、人のための客室であり、前記輸送システム(1)は、前記客室をターミナル(7)のターミナル位置(71)へ輸送するように構成され、前記ターミナル(7)は、乗客が前記ターミナル(7)にて前記客室に出入りすることができるように構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載の自動ペイロード発送システム(1)。
【請求項14】
無人航空機(3)を用いたペイロードの航空発送のための方法であって、以下の工程:
- 無人航空機(3)に取り付けられたコンテナ(2)を提供する工程、
- 請求項1~13のいずれか一項に記載の無人航空機のための自動ペイロード発送システム上に前記無人航空機(3)を着陸させる工程、
- 自動的に前記コンテナ(2)を解放する工程、
- 前記システム(1)の保管ユニット(5)へ前記コンテナ(2)を自動的に輸送する工程、
- 要求に応じて、前記コンテナ(2)を前記システム(1)の前記ターミナル位置(71)へ輸送する工程であり、前記コンテナ容積(22c)は、人によってアクセス可能であり、前記コンテナ(2)は、前記ターミナル位置(71)にて前記着陸プラットフォーム(4)に取り外し不可能に結合されている、前記工程、
- 特に、前記コンテナ(2)を充電位置(91)へ自動的に輸送する工程であり、前記コンテナ(2)の前記エネルギー源(10)は、充電ユニットによって特に充電される、前記工程、
を含む前記方法。
【請求項15】
ペイロードは、人によって前記ターミナル(7)にて前記ペイロードコンテナ(2)に提供され、前記ペイロードコンテナ(2)は、その後に、着陸した無人航空機(3)に自動的に輸送され、そして前記コンテナ(2)は、前記無人航空機(3)に自動的に取り付けられる、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人航空機(UAV)及び自動的に操作される着陸プラットフォームを備えた自動ペイロード発送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無人航空機は、先行技術で知られているいくつかの適用において使用されている。例えば、無人航空機は、写真及び映画、農業のモニタリング、並びにさらには人々の輸送にも使用することができる。
【0003】
無人航空機という用語は、完全自律で飛行するか、又は前記機体と共に飛行するのではなく地上に静止して位置する操縦者によって制御されるかのいずれの航空機を指す。
【0004】
前記無人機体が完全自律又は準自律で飛行する場合、前記無人航空機は、コンピュータプログラミングされており、かつ専用の測位システムによってその航路を見いだし、及び/又は専用のセンサーシステムによって障害を避けるであろう。
【0005】
特に発送及び配達物流の配送の文脈においてペイロードの輸送のための無人航空機は、例えばドイツ特許第102008014853B4により知られている。ドイツ特許第102008014853B4号は、荷物の輸送のための特に設計された無人マルチコプターを教示し、前記マルチコプターは、視野を提供するように本質的に飛行の方向に沿ったV字型に伸びる回転翼用のフレームを有する。
【0006】
米国特許第2014/975618号は、無人機体での航空荷物配送のために蜂の巣様構造を教示する。しかし、これらの構造の大きさ及びその形状に起因し、これらの構造は、密集した都市部に十分に適さずに、むしろ地方の遠隔地では適するように、比較的大きな地上空間を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ドイツ特許第102008014853B4号
【特許文献2】米国特許第2014/975618号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、特に都市部での一つの挑戦は、適切な着陸プラットフォーム及び無人航空機の配達システムを導入することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、したがって都市部でのペイロードの輸送及び配達に十分に適合されたシステム、及び方法を提供することである。
【0010】
この目的は、請求項1による無人飛行機体のための自動ペイロード発送システム、及び無人飛行機体を用いたペイロードの発送及び配達のための方法によって実現される。
【0011】
有利な実施形態は下位請求項に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1では、航空発送システム1の概略図が示される。
図2図2では、前記着陸プラットフォーム1の概略的な上面断面図が示され、特に前記着陸地域41の下に配置された前記保管ユニット5の内部の平面図が示される。
図3A図3Aでは、前記着陸エリア41の概略的上面図が示される。
図3B】前記センタリングの過程が図3Bで描写される。
図4A図4に、本発明によるペイロードコンテナ2の実施形態の概略図が示される。図4A及び図4Bは、同じペイロードコンテナ2の2つの直角断面図を示す。
図4B図4に、本発明によるペイロードコンテナ2の実施形態の概略図が示される。図4A及び図4Bは、同じペイロードコンテナ2の2つの直角断面図を示す。
図5図5は、前記無人航空機3の電気接点26d、26eを備えた施錠ピン26を通る断面を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
請求項1によると、無人航空機のための自動ペイロード発送システムは、少なくとも以下の構成要素を含む:
a) 無人航空機(UAV)、
b) 前記無人航空機から自動的かつ解放可能に取り付け及び取り外しが可能であるように構成される少なくとも1つのペイロードコンテナであり、前記ペイロードコンテナは、特に商品又は人を輸送するためコンテナ容積を取り囲む特に強固及び/又は防水のコンテナ壁を有し、かつ前記コンテナ壁は、前記無人航空機にエネルギーを提供するためのエネルギーストレージを含み、特に前記エネルギーストレージは、再充電可能なバッテリー又は水素又はメタノールのような流体燃料を含み、特に前記ペイロードコンテナは、着陸プラットフォームに輸送され、かつ前記無人航空機によって解放又は受け取るように構成されている、前記ペイロードコンテナ、
c)前記無人航空機のための着陸プラットフォームであり、
- 空から前記無人航空機によってアクセス可能な高く上げられた着陸エリア、
- 地上から本質的に垂直的に伸びる、前記着陸エリアを支える支柱、
- 前記ペイロードコンテナを前記着陸エリアから前記支柱によって含まれるターミナルのターミナル位置に自動的に輸送するための輸送システムであり、前記ターミナルは、地上の人が地上レベルから前記ターミナル位置のペイロードコンテナにアクセスできるように前記柱内に配置されている、前記輸送システム、
を含む、前記着陸プラットフォーム。
【0014】
一般にUAVと呼ばれる無人航空機は、特に少なくとも4個以上の回転翼を備えたマルチコプターである。フェイルセーフの冗長性及びさらなる揚力を有するために、前記無人航空機は、特に4個を超える、例えば8個、12個又はさらにそれ以上の回転翼を含む。前記無人航空機も垂直離陸及び着陸ができる(VTOL-)UAVでもよい。
【0015】
前記無人航空機は自律飛行及び飛行工程を完全にコンピューター制御することができる。
【0016】
一つの実施形態によれば、前記無人航空機は、出発位置と着陸位置の間の航路を自律的に決定するように構成された自律無人航空機である。
【0017】
この目的のため、前記無人航空機は、前記出発及び着陸位置を適宜プログラミングすることができる。前記プログラミングは、オペレーター又は顧客によって遠隔制御されることが可能である。
【0018】
前記システムは、前記無人航空機から自動的かつ解放可能に取り付け又は取り外しができるペイロードコンテナをさらに含む。
【0019】
本明細書の文脈内での「自動的に」という用語は、人間の介入なしで実行される一種の操作を特に指す。
【0020】
本明細書の文脈内での「自律的な」という用語は、人間の監督の必要なしに飛行航路、充電時間、荷積み、及び荷下ろしのような操作工程を計画及びスケジューリングする独立した操作モードを特に指す。
【0021】
本明細書の文脈内での「地上」及び「地上レベル」という用語は、着陸プラットフォーム、特に前記支柱が建てられている構造を特に指す。
【0022】
したがって、前記地上又は地上レベルとは、例えば、建物の屋根、道路、又は橋である。
【0023】
一つの実施形態によれば、前記ペイロードコンテナは、前記無人航空機の地上に面している側の前記無人航空機の下から取り付けられる。
【0024】
他の実施形態によれば、前記ペイロードコンテナは、前記コンテナが前記無人航空機に取り付けられる場合に、前記開口部は、前記無人航空機によって覆われるように、無人航空機の地上に面する側面へ面している前記コンテナの上側に配置される開口部を有する。
【0025】
前記コンテナは、前記無人航空機に自動的に解放可能に取り付け可能であるよう構成され、かつ前記コンテナは、合体及び切り離しを容易にするための手段を含む。
【0026】
そのような手段は、施錠又は掛け金の機構を含むことができる。
【0027】
前記コンテナは、飛行に必要とされるエネルギーを前記無人航空機に提供するためのエネルギー源を備え、前記ペイロードコンテナは、前記無人航空機のためのエネルギー源として働く。
【0028】
したがって、前記コンテナは、前記無人航空機にエネルギーを配達するための手段を含む。
【0029】
このように、コンテナが交換されるたびに、前記無人航空機は、充電されたエネルギー源を提供されることができ、その次の仕事のための速やかな離陸を可能にする。
【0030】
前記ペイロードコンテナのための前記合体及び切り離し機構を操作する基本的な機能を維持するために、及び例えば着陸プラットフォームとの基本的な無線通信を持続するために、前記無人航空機は、独自のエネルギー源を備えることができる。
【0031】
本発明の別の実施形態によれば、前記システムは同様の施錠又は掛け金の機構を使用する前記無人航空機と交換することができる複数のペイロードコンテナを含む。
【0032】
この実施形態は、ペイロードコンテナを素早く交換することを可能にする。さらに、前記それぞれのペイロードを有する前記コンテナの先行載荷は、前記無人航空機がまだ航行中の間に行うことができる。このようにして、前記無人航空機の最短の引き渡し時間が実現される。
【0033】
前記コンテナの容積は、様々な大きさがある。前記コンテナの容積は、人でなく、荷物及び郵便物のみが前記コンテナの容積に適合することができるように小さくてもよい。前記コンテナの容積は、0.001m~1mである。
【0034】
あるいは、前記コンテナは、少なくとも1人を収容するように設計及び適合された客室があってもよい。
【0035】
本発明によると、前記エネルギー源は、前記コンテナ容積の周りの前記コンテナ壁に配置されている。
【0036】
別の実施形態によれば、前記コンテナ壁がコンテナ容積の周りの横方向にのみ延び、及び前記コンテナ壁はコンテナ底面を特に含まない。
【0037】
本発明の別の実施形態によれば、前記コンテナ壁は前記コンテナ容積を取り囲む内側コンテナ壁及び前記ペイロードコンテナの外側に向けて面している外側コンテナ壁を含む。
【0038】
本発明の別の実施形態によれば、前記エネルギー源は、内側コンテナ壁と外側コンテナ壁との間に配置されている。
【0039】
本発明の別の実施形態によれば、前記エネルギー源が、前記ペイロードコンテナを損傷なしに、特に破壊なしに、前記ペイロードコンテナから分離することができないように、前記エネルギー源は前記ペイロードコンテナと一体的に接続されている。
【0040】
前記コンテナ壁は、前記コンテナ底部を特に含む。前記コンテナ底部は、特に、前記コンテナが操作状態の時に地上に面しているコンテナの一部である。前記エネルギー源も底部に延在することができる。
【0041】
あるいは、前記エネルギー源は完全に前記コンテナの底部に含まれる。
【0042】
前記着陸プラットフォームは一度に一台しか無人航空機を受け入れられないように特に設計されている。
【0043】
本発明によると、前記着陸エリアは、その囲まれている地上に対して高く上げられている。
【0044】
前記無人航空機が、垂直に着陸又は離陸ができるように、前記着陸エリアが前記着陸プラットフォーム上に配置されている。前記着陸エリアは特に平面状及び水平に延在する。
【0045】
前記着陸プラットフォームは、前記着陸エリアを支える前記支柱を含む。前記着陸エリアは、単一の支柱のみによって、又は複数の支柱によって支えることができる。
【0046】
前記支柱は、前記囲まれている地上から、例えば、着陸プラットフォームが配置されている道、屋上、海面から本質的に垂直に伸びている。
【0047】
これにより、前記無人航空機が地上の交通機関及びインフラの干渉なしで離着陸することを可能にする。
【0048】
本明細書の文脈内での「地上」という用語は、前記着陸プラットフォームが配置されている、つまり前記支柱が伸びる地上のことを特に指す。したがって、前記地上もまた、屋上または海面であり得る。
【0049】
前記支柱は、着陸した無人航空機の位置を高くすることができ、例えば広域的及び局所的な位置測位システムなどのためのよりよい受信を提供できる。
【0050】
前記着陸エリア上に着陸した前記無人航空機の位置を高くすることはまた、前記無人航空機及び前記ペイロードコンテナ及びしたがって前記ペイロードの内在する盗難防止策も提供している。
【0051】
前記無人航空機によって運ばれたコンテナ内のペイロードを配達するために、前記システムは、特に前記支柱の内部に含む前記輸送システムを含む(別の態様としてはビルトインの盗難防止策に貢献している)。
【0052】
前記輸送システムは、着陸エリアからターミナル位置へ、及びターミナル位置から着陸エリアへ前記コンテナを輸送するように構成され、かつ本発明による前記システムの自動的かつ自律的な操作を可能にする。
【0053】
前記輸送システムは、前記コンテナを前記着陸エリアから前記ターミナル位置へと輸送するために構成されている昇降機を特に含む。
【0054】
例えば、第1の工程では、ペイロードを含むペイロードコンテナを備えた前記無人航空機が着陸プラットフォームの着陸エリアに着陸する。その後、前記輸送システムは、前記無人航空機によって離される前記コンテナと係合する。その後、前記輸送システムは、前記コンテナの内部の前記ペイロードが地上レベルで立っている受取人又は顧客がアクセス可能であるように、前記コンテナを前記ターミナル位置へ輸送する。
【0055】
この目的のために、前記コンテナの少なくとも一つの開口部が、ターミナル位置にて前記受取人又は顧客に提供される。
【0056】
前記コンテナが前記ターミナルから取り外しできないが、前記コンテナの中の商品のみが取り外しできるように、前記ターミナルは特に設計されている。
【0057】
本発明の他の実施形態によれば、前記システムは、複数の無人航空機を含む。
【0058】
本発明の他の実施形態によれば、前記着陸プラットフォームは、複数のペイロードコンテナを保管するために前記着陸エリアの下に特に配置されている高く上げられた保管ユニットを含み、前記保管ユニットは、前記支柱によって支持され、かつ特に支柱の上端に配置され、前記輸送システムは、前記着陸エリア又は前記ターミナル位置から保管ユニット内の保管位置へ前記ペイロードコンテナを自動的に輸送するようにさらに構成され、特に前記保管ユニットは、地上レベルにて前記支柱よりも大きな円周を有する。
【0059】
したがって、前記保管ユニットは、特に、前記支柱によって含まれるのではなく、前記支柱の上部に配置される。前記保管ユニットは、特に、前記支柱よりも地上の上の大きな面積をカバーする。
【0060】
前記高く上げられた保管ユニットは、複数のペイロードコンテナを保管することを可能にし、かつ同時に駐車場又は他のインフラに使用することができる地上の貴重な空間を占有しないことを可能にする。
【0061】
その目的のため、前記保管ユニットは、複数のコンテナのための複数の保管位置を特に含む。各保管位置は、前記輸送システムによって個々に利用可能であり、かつ各コンテナの保管位置は、いつでも再び対処することができるように前記システムの記憶装置に保存することができる。
【0062】
前記着陸エリアに着陸する前記無人航空機によって配達される搬入コンテナは、したがって前記着陸エリアから前記保管ユニットへ前記輸送システムによって輸送できる。前記受取人が配達物を取ることができるように、前記受取人が前記着陸プラットフォームに到着し、かつ前記ペイロードを含む前記コンテナをターミナルへ運ぶために前記輸送システムを始動させるまで、そこで、前記コンテナを保管することができる。
【0063】
前記コンテナ内に含まれる任意の商品を安全に保管できるように、前記保管ユニットは、雨及び他の天気状況から特にカバーされている。
【0064】
前記保管ユニットは、円形の平面図を有し、前記コンテナのための保管位置は、前記円形の平面図の円周上に沿って分配され、特に前記支柱は中心に配置される。
【0065】
この実施形態によると、前記輸送システムは、特に固定のフロアに固定されるそれぞれの保管位置に前記コンテナを輸送するように構成することもできる。
【0066】
この実施形態は、前記輸送システムがメンテナンスのため簡単にアクセス可能であるように、輸送システムが保管ユニットから分離されることを可能にする。
【0067】
あるいは、又は加えて、前記保管ユニットの前記フロアは、前記輸送システムによって含まれ、この選択肢によれば、前記着陸エリア又は前記ターミナルのいずれかへさらに輸送させるために、前記保管位置が、円状に動き、前記コンテナが特定の引き取り位置に動かされることを可能にするように、前記保管位置を含む前記フロアは、そのフロア平面で回転可能である。
【0068】
本発明の別の実施形態によれば、地上レベルでの柱の円周は、100m、16m未満、特に10m未満、特に6m未満である。
【0069】
前記支柱の上部にある前記着陸エリア及び前記保管ユニットは、特に屋根を形成するより大きな円周を有すことができる。この実施形態により、地上の着陸プラットフォームの底面積を減らし、及びしたがって駐車場スペースなどの地上のインフラ、又はアンテナなどの屋根のインフラなどの存在に対して影響を最小限にすることを可能にする。
【0070】
本発明の別の実施形態によれば、着陸エリア及び/又は保管ユニットの側に面する地上、したがってその底部は、人が地上レベルに立っている場合に人は着陸エリア及び/又は保管ユニットに届くことができないような地上レベルから高いところに配置され、特に、前記着陸エリア、及び/又は前記保管ユニットは、2mを超えて、特に4mを超えて、より特に6mを超えて地上レベルから高いところにて前記支柱上に配置される。
【0071】
前記高く上げられた着陸エリアもまた、前記無人航空機へ及び無人航空機からの無線電波のより良好な送信及び受信を提供する。
【0072】
前記高く上げられた着陸エリア及び/又は保管ユニットにより、前記高く上げられた着陸エリア及び/又は前記保管ユニットの下の車の駐車を可能にする。高く上げられた着陸エリア又はストレージユニットは屋根を提供し、地上のインフラストラクチャとの干渉を排除する。
【0073】
本発明の別の実施形態によれば、前記ペイロードコンテナは、前記コンテナの底部と反対側に配置された施錠ピンを含み、前記ピンは、前記コンテナの底面から特に反対の前記コンテナ壁から上向きに伸在し、各ピンは、前記無人航空機の施錠装置と係合するため横方向の切り込みを有し、前記無人航空機は、前記施錠ピンを受け入れるため対応するくぼみを含み、前記無人航空機へ前記ペイロードコンテナを所定の位置に固定するために、前記機体は、施錠ピンの横方向の切り込みに横方向に係合するように構成されている施錠装置をさらに含む。
【0074】
本発明の別の実施形態によれば、特に前記UAVでの輸送のために前記ペイロードコンテナが配置される場合に、前記施錠ピンは、本質的に垂直に上向きに延びる。「垂直に」という用語は、重力に平行又は逆平行な方向を特に指す。
【0075】
別の実施形態によれば、前記施錠ピンは、前記施錠ピンの周りに円周方向に延びる切り込みをそれぞれ含む。
【0076】
本発明の別の実施形態によると、前記施錠ピンは円柱として形成され、前記円柱は、前記UAVの施錠装置が係合できる円周上のくぼみ状の横方向の切り込みをそれぞれ含む。
【0077】
前記施錠ピンで前記施錠装置を横方向へ係合させることにより、特に、重力が係合に対して本質的に垂直に引っ張るために、前記無人航空機への前記コンテナのフェイルセーフな取り付けを可能にする。
【0078】
それ故、飛行時の前記コンテナの離脱が除かれる。特に前記コンテナを解放する力、つまり前記横方向の切り込みから前記施錠装置を引っ込める力は、前記施錠装置にかかる前記コンテナの重量が軽減されるように、前記コンテナが着陸エリアによって支持される場合に特に軽減され、特にコンテナの施錠ピンが前記施錠装置からわずかに施錠装置から持ち上げられる。
【0079】
本発明の別の実施形態によれば、前記エネルギーストレージは、前記無人航空機に飛行のための電力を供給する再充電可能バッテリーのような再充電できる電気エネルギー源を含み、又は前記エネルギーストレージは、前記無人航空機の燃料電池にエネルギーを提供するため圧縮又は液体の水素又はエタノールで充填されるように構成される。
【0080】
本発明の別の実施形態によれば、前記ピンが前記無人航空機のくぼみに入る場合、特に施錠装置と係合する場合に、前記施錠ピンが蓄えた電力を前記無人航空機に前記ペイロードに提供できるように、少なくとも2つの施錠ピンは、導電性があり、かつ前記ペイロードコンテナの再充電可能なエネルギー源に接続される。
【0081】
本発明の別の実施形態によれば、前記ペイロードコンテナ壁は、飛行中の抗力を減らすため丸くかつ空気抵抗の小さい、特に円柱の外郭を有する。
【0082】
前記円柱の外郭コンテナ壁は、飛行中の抗力を減らすために、円形、楕円又は長円形の底部領域を有することができる。
【0083】
前記コンテナ容積に面している前記コンテナ壁の表面は、例えば長方形など別の外郭を有することができることに注意されたい。
【0084】
本発明の別の実施形態によれば、前記ペイロードコンテナは、前記ペイロードを取得及び収集するための開口部を有し、前記ペイロードコンテナが前記ターミナルでの前記ターミナル位置にある場合、例えば、前記輸送システムが、前記ターミナル位置に前記ペイロードコンテナを輸送した場合に、前記ペイロードは前記ペイロードコンテナ容積に挿入可能であるか、又は前記容積から受け取り可能であるように、前記ペイロードコンテナ容積は前記コンテナの開口部から顧客によってアクセス可能であり、前記コンテナが前記ターミナル位置にある場合に、前記コンテナは、前記着陸プラットフォームに取り外し不可能に取り付けられ、特に前記コンテナの内部のペイロードのみ、前記ターミナル位置にてアクセス可能となるが、一方で前記コンテナは取り外しできないようにされる。
【0085】
この実施形態は、前記コンテナが前記着陸プラットフォームから取り外しできず、かつ前記システムにより配達される任意の商品が前記ターミナルからの前記コンテナから直接受け取ることができるシステムを開示する。
【0086】
次いで、発送される任意の商品は、前記コンテナ内へ前記ターミナルにて直接的に郵送する(ポストする)ことができる。
【0087】
このようにして、前記コンテナを再利用することができる自在で柔軟な発送システムが確立される。
【0088】
本発明の別の実施形態によれば、前記コンテナの前記開口部は、前記コンテナの上部、つまり、前記コンテナの底部の反対に配置されている前記コンテナの側面上にある。
【0089】
これにより、前記無人航空機による輸送の間はカバーされる開口コンテナを有することが可能であり、かつそのペイロードは、受取人又は顧客によって容易にアクセス可能である。
【0090】
本発明の別の実施形態によれば、前記ペイロードコンテナは、前記輸送システムの対応するレセプタクルと係合するための輸送ピンを有し、その結果、特に前記無人航空機から離されるときの前記コンテナは、輸送ピンがレセプタクルに係合される場合に、輸送システムへの係合によって動かすことができるようになる。
【0091】
前記輸送ピンは、前記コンテナ容積に干渉しないように、つまり前記ピンは、前記コンテナ容積を減らさないように、前記輸送ピンは、底部に配置され、及び底部から反対に特に垂直に伸びている。
【0092】
本発明の別の実施形態によれば、前記着陸エリアは、着陸される無人航空機のためのセンタリングシステムを含み、前記センタリングシステムは、前記ペイロードコンテナを受け取るための着陸エリア内の開口部の周りに配置される少なくとも2つの可動センタリング要素を含み、各センタリング要素は、前記無人航空機の着陸装置(landing gear)の脚を受けるように、又は前記センタリング要素によって受けとるために構成及び設計された前記無人航空機のセンタリング突起を受けるように構成された凹状の受け取り部分を含み、各凹状センタリング要素は、前記着陸エリア内の前記開口部のその凹状表面に面し、各センタリング要素は、特に別個に前記開口部の方へ、又は前記開口部から離れる方へ、前記センタリング要素を動かすように構成される前記センタリングシステムのモーターに接続され、これは、前記無人航空機が前記開口部の中心にある場合に、前記コンテナが前記開口部で前記輸送システムによって受け取られ、かつ着陸プラットフォームのそれぞれの位置に輸送することができるように、前記無人航空機を前記開口部の中心に置くようにするためである。
【0093】
前記センタリングシステムは、前記システムの自律的、自動的、及び監視なしの操作を可能にする。
【0094】
本発明の別の実施形態によれば、前記センタリングシステムは、着陸エリア上で三角形に配置される3つのセンタリング要素を含み、及び前記無人航空機は、関連したセンタリング要素が受け取るための少なくとも3つのセンタリングの突起又は脚を含む。
【0095】
3つのセンタリング要素を有することにより、センタリング要素の最小数でその着陸方向と無関係に前記無人航空機を中心に合わせることが可能になる。
【0096】
本発明の別の実施形態によれば、各センタリング要素は、前記対応するセンタリング要素が可動である着陸エリア上の対応したガイドトラックに配置され、前記無人航空機が着陸エリアの周辺から前記開口部の方へ前記センタリング要素を動かすことによって中心に合わせられることができるように、前記ガイドトラックは、前記開口部の方向を向き、かつ開口部から着陸エリアに沿って外側へまっすぐに延びている。
【0097】
本発明の別の実施形態によれば、前記着陸プラットフォーム、特に保管ユニットは、少なくとも一つの充電位置、特に前記充電位置に位置する前記コンテナのエネルギー源を充電するための複数の充電位置を含み、前記輸送システムは、前記コンテナを自動的に少なくとも一つの充電位置へと動かすように構成され、前記充電位置は、前記コンテナ内のエネルギー源を充電するための電気又は燃料などのエネルギーを前記コンテナのエネルギー源に提供するように構成され、特に前記充電位置は、前記コンテナの保管位置であり得る。
【0098】
この実施形態により、前記コンテナが前記着陸プラットフォームに保管される場合に、前記コンテナのバッテリーの充電、特に再充電を可能にする。
【0099】
前記コンテナが保管位置と同一であり得る充電位置へ前記輸送システムによって輸送される場合、充電は、例えば、前記コンテナの前記ピンを接触させる充電位置での接触によって実現することができる。
【0100】
この実施形態により、自律的、自動的及び監視なしでの前記エネルギーストレージの再充電、及びしたがって監視なしの前記システムの操作を可能にする。
【0101】
本発明の別の実施形態によれば、前記着陸プラットフォームは、前記ペイロードコンテナを提供するために配置及び設計された充電装置、特に前記充電位置にて電力又は燃料を備えた前記コンテナによって備えられる特に前記エネルギー源を含む。
【0102】
本発明の別の実施形態によれば、前記ペイロードコンテナは、人用の客室であり、前記輸送システムは、前記ターミナルにて前記ターミナル位置へ前記客室を輸送するように構成され、前記ターミナルは、乗客が前記ターミナルにて客室を出入りできるように構成されている。
【0103】
本発明による問題は、無人航空機でのペイロードの航空発送の方法によってさらに解決され、以下の工程を含む:
- 無人航空機に取り付けられるペイロードコンテナを提供する工程、
- 本発明による無人航空機のための自動ペイロード発送システムに前記無人航空機を着陸させる工程、
- 自動的に前記ペイロードを解放する工程、
- 前記輸送システムで前記システムの保管ユニットへ前記コンテナを自動的に輸送する工程、
- 要求に応じて、前記ペイロードコンテナを前記システムのターミナル位置へ輸送する工程であり、前記コンテナ容積は、顧客によってアクセス可能であり、前記ペイロードコンテナは、着陸プラットフォームに取り外し不可能に取り付けられている、前記工程、
- 特に前記コンテナを充電位置へ自動的に輸送する工程であり、特に前記充電位置は保管ユニット内の保管位置と同一であり、前記コンテナの前記エネルギー源は、充電装置によって特に充電される、前記工程。
【0104】
前記システムの用語及び定義は、本方法に適用可能である。
【0105】
本発明による前記方法により、前記自動発送システムの自律的な操作を可能にする。
【0106】
本発明の別の実施形態によれば、ペイロードは、顧客によって前記ターミナルにてコンテナへ提供され、前記コンテナはその後に、前記輸送システムによって着陸プラットフォーム上の着陸した無人航空機へ自動的に輸送され、かつ前記ペイロードコンテナは、前記無人航空機に自動で取り付けられ、前記無人航空機は離陸し、受取人又は受け取りステーションへ前記ペイロードを配達する。
【0107】
前記受取人又は受け取りステーションは、本明細書に記載されるとおり、別の着陸プラットフォームであり得る。
【0108】
以下では、本発明は、図及び例示的な実施形態によって説明される。
【符号の説明】
【0109】
符号の一覧
1 システム
2 ペイロードコンテナ
21 ペイロード
22 コンテナ壁
22a 外壁
22b 内壁
22c コンテナ容積
23 コンテナ底部
24 輸送ピン
25 コンテナの上側
26 施錠ピン
26a 横方向の切り込み
26b 絶縁層
26c 施錠装置
26d 電気接点、データケーブル
26e 電気接点
3 無人航空機/マルチコプター
31 着陸装置(landing gear)
4 着陸プラットフォーム
41 着陸エリア
42 着陸エリアの開口部
5 保管ユニット
51 保管位置
52 配達位置
6 輸送システム
7 ターミナル
71 ターミナル位置
8 支柱
91 充電位置
10 バッテリー/エネルギー源
11 センタリング要素
12 トラック
100 人
101 地上レベル
102 車
103 円形軌道
【実施例
【0110】
図1では、航空発送システム1の概略図が示される。図1は、着陸プラットフォーム4上に着陸されるマルチコプターの形式の無人航空機3を描写する。前記着陸プラットフォーム4は、上部で平らに及び水平に延在する着陸エリア41を有し、前記無人航空機3は、着陸及び離陸することができる。前記着陸エリア41の下では、ペイロードを備えている、又は備えていないコンテナ2を保管するように構成されている保管ユニット5がある。この目的のため、前記保管ユニット5は複数の保管位置51を含み、コンテナ2を保管することができる。前記保管ユニット5は防水であり、かつ特に人々がアクセス可能ではない。
【0111】
前記保管ユニット5のさらに詳細な記述及び実施例が図2で示される。
【0112】
前記保管ユニット5及び前記着陸エリア41は支柱8の上端に配置される。前記支柱8は、前記地上101から垂直に伸びる。この実施例において、前記支柱8の高さは、人の大きさの約2倍であり、約4mである。前記支柱8は、ペイロードコンテナ2が前記着陸エリア41又は前記保管ユニット5から前記支柱8内の地上レベル101に位置するターミナル7へその内部で輸送できる輸送経路を有する。前記ターミナル7へ輸送される前記ペイロードコンテナ2は、ターミナル位置71に保持されるであろう。前記ターミナル位置71にて前記コンテナ壁によって取り囲まれる前記ペイロードコンテナ容積は、ペイロード21を郵送(投かん)又は受け取りのために顧客とアクセス可能である。
【0113】
前記ペイロード21を受け取るために、前記ターミナル7は、権限者のみが開けられる掛け金又は扉を備えることができる。
【0114】
例えば、着陸プラットフォーム4にて発送を待つ人は、固有の暗号又は識別子を例えば携帯通信又はインターネット経由で前記システムによって提供されるだろう。あるいは、前記人は、前記システムが発送物を引き取りに来た前記人が本当に正しい受取人だと立証することが可能なIDを所有している。
【0115】
前記発送物を引き取るために、前記人は前記着陸プラットフォーム4、より特に前記ターミナル7に近いインターフェースにて、前記固有の暗号又は識別子を入力するか、又はIDでその人自身を識別する。
【0116】
前記IDが提供される前記システム1は、前記人の前記発送物21を含む前記ペイロードコンテナ2の前記保管位置51を識別するだろう。前記コンテナ2は、次いで前記保管位置51から前記ターミナル位置71へ輸送され、前記人はここでその人の発送物を受け取る。前記コンテナは何度も再利用することができるように、前記コンテナ2は前記ターミナル7にて前記着陸プラットフォーム4から取り外すことができないことに注意されたい。
【0117】
空の前記コンテナ2は次いで新しいペイロードが前記着陸プラットフォーム4で提供されるまで、又は前記コンテナ2が前記無人航空機3によって異なる所在地へ運ばれるまでのいずれかまで、前記輸送システム6によって保管位置51へ戻され得る。
【0118】
前記ペイロードコンテナ2を前記着陸エリア41から前記保管位置51及び/又はターミナル7へ輸送するために、前記システム1は、そのように構成されている輸送システム6を含む。
【0119】
前記着陸エリア41は、コンテナ2を前記保管ユニット5の内部へ輸送することができる開口部42を含む。天気状況が前記着陸プラットフォーム4の内部に影響しないように、前記開口部42は適切な手段で自動的に閉めることができる。
【0120】
前記システム1を完全自動操作にするために、ペイロードコンテナ2を取り付けた着陸した無人航空機3は前記ペイロードコンテナ2を前記着陸エリア41の適切な位置にて自動的に離すように構成されている必要がある。
【0121】
この目的のため、前記着陸プラットフォーム4との特定の無線電信、無線に基づく伝達手段は前記システム1に組み込むことができる。
【0122】
各発送物の追跡は前記システム1によって容易であるように、各コンテナ2は固有の識別子に関連付けられることが可能である。
【0123】
一度、前記コンテナ2が解放されると、又はその解放にさらに先だって、前記輸送システム6は前記ペイロードコンテナ2と係合し、それを前記保管ユニット5内の前記保管位置51へ、又は速やかな配達又は発送が予定されている場合にはさらに直接前記ターミナル7へ輸送される。
【0124】
空のコンテナが前記ターミナル7にて顧客に提供され、前記顧客が異なるロケーションに発送される予定のペイロードを入れるように、ペイロードの発送及び受け取りの全プロセスは逆にすることができることは自明である。発送まで、前記ペイロードコンテナ2は、前記保管ユニット5で保管することができる。一度、輸送のために無人航空機3が利用可能となると、前記輸送システム6は、前記コンテナ2を前記無人航空機3へ輸送し、前記コンテナ2は輸送のために無人航空機3に自動的に取り付けられる。
【0125】
その後に、前記ペイロードは別の着陸プラットフォーム4又は物流センターに運ぶことができる。
【0126】
図1からわかるように、前記支柱8は、比較的小さい直径及び円周を有し、前記保管ユニット5及び前記着陸エリア41はより大きな円周を有する。
【0127】
このように、車が前記保管ユニット5の下に駐車することができるように、例えば、歩道又は車道に近い高人口密度の都市部でさえ、前記着陸プラットフォーム4を導入することが可能である。この設計は、前記システム1及び地上エリアが覆われる屋根に対して特に小さい設置面積を提供する。
【0128】
図2では、前記着陸プラットフォーム1の概略的な上面断面図が示され、特に前記着陸地域41の下に配置された前記保管ユニット5の内部の平面図が示される。
【0129】
前記保管ユニット5は、円形であり、かつペイロードコンテナ2のためにその周辺の複数の保管位置51は、円形軌道103に沿って提供される。前記輸送システム6は前記保管位置51からコンテナ2を配置及び取り除くことができる。この目的のために、前記コンテナ2は、特定のコンテナ2をある所定の配達位置52へ運ぶための円形軌道103に沿って動かすことができる。前記配達位置52から、前記コンテナ2は前記ターミナル7へ、又は前記着陸エリア41へ輸送される。
【0130】
前記輸送システム6は、したがって、周辺の前記保管ユニット5に配置される前記保管位置51と前記配達位置52との間で前記コンテナ2を回転するように構成されるカルーセル式装置を含む。前記コンテナ2及び前記保管位置51を速やかに回転できるか(図2で示されるとおり)、又は前記カルーセル式装置が任意の前記保管位置51にて前記コンテナ2を引き取る手段を有し、かつそれをさらに前記ターミナル7又は前記着陸エリア41へ輸送するかのいずれかのように、前記カルーセル式装置は構成及び設計されている。さらに、前記輸送システム6は、前記コンテナ2が前記着陸エリア41の前記開口部まで上方向に、又は前記ターミナル位置71まで下方向へのいずれかに輸送することができる場所から、前記保管ユニット5の中心へペイロード2を運ぶための輸送装置を含む。
【0131】
この実施例において、前記コンテナ2は、前記コンテナ壁22及び/又は前記コンテナ底部23内の再充電可能なバッテリー10を含むために、一つの実施例において、前記コンテナ2が前記保管位置51内にあるとき、前記保管ユニット5内の各保管位置51も前記コンテナ2の充電バッテリー10のための充電装置もまた装備される。
【0132】
これにより、前記バッテリー10を前記コンテナ2の保管と同時に充電することを可能にする。前記コンテナ2内の前記バッテリー10は、前記無人航空機3の飛行のための主なエネルギー源であり、かつ取り付けられた前記コンテナ2と前記航空機3との間で確立された電気接点による電気エネルギーを前記航空機3に提供できるように構成されている。
【0133】
図3Aでは、前記着陸エリア41の概略的上面図が示される。二つの凹面状のセンタリング要素11は、前記着陸エリア41に移動可能に配置される。前記センタリング要素11は、前記開口部42に向けて又はそれから離れてトラック12(破線で描写したように)に沿って動かすことができる。前記開口部42は、前記ペイロードコンテナ2を受け取るように構成されている。
【0134】
図3の小さな2つの円は、前記無人航空機3の着陸装置の脚31、又は前記センタリング要素11によって受け取られるために構成及び設計された前記無人航空機3のセンタリング突起をそれぞれ描写している。
【0135】
前記センタリング要素11を適切に動かすことによって、前記開口部42に中心からずれて着陸した前記無人航空機3を中央に合わせることが可能である。一度、前記無人航空機3が前記開口部42上に中心が合わせられると、前記コンテナ2を、前記輸送システム6によって解放及び受け取り、並びに輸送することができる。
【0136】
逆に、前記コンテナ2なしの着陸した無人航空機3は、コンテナ2が前記無人航空機3に取り付けられる前に、前記着陸エリア41の前記開口部42の上部で中央に合わせられる必要がある。
【0137】
前記センタリングの過程は図3Bで描写される。最初に(位置A)、前記センタリング要素11は、着陸エリア41の極めて端に配置される。一度前記無人航空機3が、ここでは前記開口部42の左端に着陸すると、前記左側のセンタリング要素11は前記無人航空機3の前記着陸装置の脚31に係合し、かつ前記着陸エリア41の中心の前記開口部42に向けてそれを押す(位置B)。前記センタリング要素11の凹面形状のために、中央にある前記無人航空機3が前記着陸エリア41上で十分に定義された方向に適合するように、前記無人航空機3も適宜その軸の周りで回転する。これは、前記ペイロードコンテナ2のその後の自動的な過程の工程の複雑さを軽減する。さらに、前記無人航空機3が前記着陸エリア41のいずれの方向又は位置でも着陸することができるように、前記センタリング要素の凹面形状は、前記無人航空機3の自動的及び受動的キャッチング機構を提供する。これは着陸及びコンテナの輸送過程の複雑さを軽減する。前記センタリング要素11は、前記トラック12に沿って動き、各センタリング要素11は、別個のモーターによって作動させることができる。一度、例えば、無線通信によって前記着陸プラットフォーム1へと指示された前記無人航空機3が着陸されると、前記センタリング要素11は周辺から中心に向かって対称的(同じ速さで)に動き始める。前記無人航空機3の着陸位置及び方向から独立して、前記無人航空機3は前記凹面状のセンタリング要素11によって中心に合わせられるだろう。
【0138】
図4に、本発明によるペイロードコンテナ2の実施形態の概略図が示される。
【0139】
図4A及び図4Bは、同じペイロードコンテナ2の2つの直角断面図を示す。
【0140】
前記ペイロードコンテナ2は、本質的に、飛行の全方向に沿った抵抗を減らす流線型の外形を提供する円筒状である。
【0141】
したがって、前記外側のコンテナ壁22aは円状の断面図を有し、前記コンテナ壁22bの内部は長方形の断面図を有する。前記コンテナ壁22aの外側及び前記コンテナ壁22bの内部によって含まれる容積において、前記再充電可能バッテリー10が配置される。前記コンテナ2の前記底部分23内に前記バッテリーを配置することもできる。
【0142】
前記内側のコンテナ壁22bは、前記コンテナ容積22cを取り囲み、ペイロードを配置することができる。
【0143】
前記ペイロードコンテナ2の前記底部側面23上で、少なくとも一つの輸送ピン、好ましくは複数の輸送ピン24が配置され、各輸送ピン24は、対応したレセプタクルを含む前記輸送システム6と係合するように構成されている。
【0144】
前記ペイロードコンテナ2の上部側面25は、前記無人航空機3と係合するように構成されている施錠ピン26を含む。このため、前記無人航空機3は対応したレセプタクルを含む。前記無人航空機3の前記施錠装置26cが前記施錠ピン26と横方向に係合することができるように、前記施錠ピン24は、これらの側面に横方向の切れ込み26aをそれぞれ有する。これは、図5で概略的に示される。前記無人航空機3に飛行のための電気を提供するために、少なくとも一つの施錠ピン26、それだけでなく好ましくは複数又は全ての施錠ピン26は、前記無人航空機3と電気的に接触するために電気的接点26d、26eを含む。それにもかかわらず、前記無人航空機3は、無線通信、及び施錠装置26cの施錠及び解錠のような基本的機能の維持のため、自身のエネルギー源を持ち得る。
【0145】
前記電気接点26eは、接地電位であり得るが、一方で前記電気接点26dは温接点であり得、つまり接地電位であり得ない。2つの前記電気接点を離すために、特に接地電位から電気接点26dを離すために、絶縁層26bが電気接点26dの周りに配置される。
【0146】
図5は、前記無人航空機3の電気接点26d、26eを備えた施錠ピン26を通る断面を概略的に示す。
【0147】
前記施錠ピン26は、横方向の切れ込み26aと横方向に係合する施錠装置26cを受け取るために設計された横方向の切り込み26aをそれぞれ有する。
【0148】
こうすることで、前記無人航空機3への確実な取り付けが容易になる。
【0149】
この実施例における前記施錠ピン26は、前記電気接点26dを含むことができるテータケーブルを有する。したがって、前記電気接点26dは、例えば前記バッテリー10の充電及び操作状態を提供するような前記バッテリー10と前記無人航空機3との間のデータ通信を確立するように構成されている。
【0150】
本発明による前記システムは、受取人が配達物を引き取ることができる場所から、着陸プラットフォームへの、ペイロード、特に荷物の自動的及び自律的な発送及び配達を可能にする。さらに、前記システムは、荷物の前記着陸プラットフォームから受取人への自動発送を可能にする。
【0151】
任意に、前記システムは、前記ペイロードコンテナに含まれる前記エネルギー源の自動再充電を可能にする。前記発送は、マルチコプターなどの少なくとも1つの無人航空機によって容易になる。前記コンテナは、前記無人航空機へ、自動的に、特に繰り返して、解放可能に取り付け可能である。

図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
【国際調査報告】