(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-07
(54)【発明の名称】1または複数の被テストデバイスをテストするための自動テスト装置、および、自動テスト装置を操作するための方法
(51)【国際特許分類】
G01R 1/073 20060101AFI20220228BHJP
G01R 31/28 20060101ALI20220228BHJP
【FI】
G01R1/073 D
G01R31/28 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020561047
(86)(22)【出願日】2020-02-06
(85)【翻訳文提出日】2020-10-30
(86)【国際出願番号】 EP2020053055
(87)【国際公開番号】W WO2021121670
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390005175
【氏名又は名称】株式会社アドバンテスト
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】モッシンガー・マーク
【テーマコード(参考)】
2G011
2G132
【Fターム(参考)】
2G011AA16
2G011AB01
2G011AB08
2G011AC06
2G011AF07
2G132AA20
2G132AF02
2G132AF05
2G132AL06
(57)【要約】
1または複数のDUTをテストするための自動テスト装置はテストヘッドおよびDUTインタフェースを含む。DUTインタフェースは、スプリング搭載ピンの複数のブロック、例えば、スプリング搭載ピンのグループまたはフィールドを含む。例えば、DUTインタフェースは、テストヘッドと、DUTを保持する、または、DUTへの接続を提供するDUTボードまたはロードボードとの間に電子信号経路を確立するよう構成される。自動テスト装置は、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロックの間の距離の変動を可能にするよう構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数の被テストデバイスをテストするための自動テスト装置であって、
テストヘッドと、
被テストデバイスインタフェースと
を備え、
前記被テストデバイスインタフェースは、スプリング搭載ピンの複数のブロックを含み、
前記自動テスト装置は、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロックの間の距離を変動させることを可能にするよう構成される、
自動テスト装置。
【請求項2】
前記自動テスト装置は、スプリング搭載ピンのブロックの2つのグループを含み、
前記自動テスト装置は、スプリング搭載ピンのブロックの第1のグループと、スプリング搭載ピンのブロックの第2のグループとの間の距離を変動させることを可能にするよう構成される、請求項1に記載の自動テスト装置。
【請求項3】
スプリング搭載ピンのブロックの前記第1のグループは、スプリング搭載ピンのブロックの第1の列であり、
スプリング搭載ピンのブロックの前記第2のグループは、スプリング搭載ピンのブロックの第2の列であり、
スプリング搭載ピンのブロックの前記第1の列は、スプリング搭載ピンのブロックの前記第2の列に平行であり、
前記自動テスト装置は、スプリング搭載ピンのブロックの前記第1の列と、スプリング搭載ピンのブロックの前記第2の列との間の距離の変動を可能にするよう構成される、
請求項2に記載の自動テスト装置。
【請求項4】
スプリング搭載ピンの前記ブロックは、可撓性ケーブルを介して前記テストヘッドに結合される、請求項1から3のいずれか一項に記載の自動テスト装置。
【請求項5】
スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックは、直線レールを使用してガイドされ、スプリング搭載ピンの前記ブロックの直線変位を可能にする、請求項1から4のいずれか一項に記載の自動テスト装置。
【請求項6】
スプリング搭載ピンの第1のブロックは、第1の直線レールを使用してガイドされ、
スプリング搭載ピンの第2のブロックは、第2の直線レールを使用してガイドされ、
その結果、スプリング搭載ピンの前記第1のブロックを前記第1の直線レールに沿って、スプリング搭載ピンの前記第2のブロックを前記第2の直線レールに沿って反対方向に変位させることによって、スプリング搭載ピンの前記第1のブロックと、スプリング搭載ピンの前記第2のブロックとの間の距離を変動することができる、請求項1から5のいずれか一項に記載の自動テスト装置。
【請求項7】
スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックは、ヒンジを使用してガイドされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の自動テスト装置。
【請求項8】
スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックは、平行四辺形リンクを使用してガイドされる、請求項1から7のいずれか一項に記載の自動テスト装置。
【請求項9】
前記平行四辺形リンクの基礎部分は、前記テストヘッドに機械的に接続され、
スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックを保持する前記平行四辺形リンクの可動キャリア部分は、前記基礎部分に平行となるようにガイドされる、請求項8に記載の自動テスト装置。
【請求項10】
前記平行四辺形リンクの前記可動キャリア部分は、前記平行四辺形リンクの前記基礎部分と前記平行四辺形リンクの前記可動キャリア部分との間の距離が等しい2つの異なる位置を取るように移動可能である、請求項9に記載の自動テスト装置。
【請求項11】
前記自動テスト装置は、少なくとも第1の平行四辺形リンクおよび第2の平行四辺形リンクを含み、
前記第1の平行四辺形リンクは、スプリング搭載ピンの第1のブロックを保持し、前記第2の平行四辺形リンクは、スプリング搭載ピンの第2のブロックを保持し、
前記第1の平行四辺形リンクおよび前記第2の平行四辺形リンクは、被テストデバイスボード平面に垂直である上面図において見たときに、スプリング搭載ピンの異なるブロックを反対方向に移動させることを可能にするように適用される、請求項1から10のいずれか一項に記載の自動テスト装置。
【請求項12】
前記自動テスト装置は、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロックの間の距離の変動を実現するよう適用される1または複数のアクチュエータを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の自動テスト装置。
【請求項13】
テストヘッドおよび被テストデバイスインタフェースを備える1または複数の被テストデバイスをテストするための自動テスト装置を操作するための方法であって、前記被テストデバイスインタフェースは、スプリング搭載ピンの複数のブロックを備え、前記方法は、
前記被テストデバイスインタフェースのスプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロックの間の距離を変動させる段階を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、1または複数の被テストデバイス(DUT)をテストするための自動テスト装置に関する。更なる実施形態は、1または複数の被テストデバイスをテストするための自動テスト装置を操作するための方法に関する。特に、本開示の実施形態は、柔軟なDUTインタフェースまたは適用可能なDUTインタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体テストシステムは、例えば、半導体デバイスまたは他の電子デバイスのデバイステストに使用される。例えば、1または複数の被テストデバイスは、ウェハ上に配置され得る。テストのために、被テストデバイス(DUT)は、電子機器などのテスト装置に接続される必要性がある。複数のDUTの高速かつ効率的なテストのために、DUTは通常、DUTへのコネクタを提供するDUTボードに配置され、コネクタは、DUTのコネクタの特定の構成に一致するように配置される。また、DUTボードは、DUTインタフェースを介してテストヘッドに接続され得る。テストヘッドは通常、テスト装置への接続を提供する。このように、DUTボード、DUTインタフェースおよびテストヘッドは、DUTとテスト装置との間の接続を提供する。上記のように、DUTの個々の接触パッドを接触させるためのDUTボードのコンタクトは、特定のDUTに一致するように配置され得る。対称的に、DUTインタフェースに接触するコンタクトをDUTに接続するためのDUTボードの反対側のコンタクトは通常、固定レイアウトに従って配置される。これにより、様々なDUTについての複数のDUTボードが、同一のDUTインタフェースと共に使用され得る。換言すると、半導体テストシステムのDUTインタフェースは通常、特定の固定サイズを有し、テストシステムとDUTボード(またはロードボード)との間の接続は、特定の位置に位置する。
【0003】
テストヘッドをDUTボードに接続するための様々な解決手段が存在する。文献SG193487 A1は、半導体プローブを半導体ハンドラに接続するためのドッキング装置を示す。ドッキング装置は、プローブ部およびハンドラ部接続デバイスと、変位デバイスとを有する。これにより、ハンドラ側接続デバイスに対して、プローブ側接続デバイスが、互いに近づくように、および遠ざかるように、ガイドされた並進変位を行うことが可能になる。
【0004】
文献CN101002363Aは、コネクタが一方の側に取り付けられ、プローブが反対側で支持される、タイル状に配置された複数のプローブヘッド基板を含むウェハテストアセンブリを示す。
【0005】
文献US 6377062 B1は、集積回路テストヘッドと、被テスト集積回路にアクセスするロードボードまたはプローブ上の接触パッドとの間に信号経路を提供するフロートインタフェースアセンブリを提供する。接触パッドに接触するためのスプリング搭載ピンまたは他のコンタクタは、インタフェースアセンブリに取り付けられ、可撓性導体によってテストヘッドに連結される。
【0006】
文献JP 2017096949Aは、複数の電気テスト信号を送るために被テストデバイスの複数のパネルの複数のセル接触パッドと同時に電気的に係合するよう配置された複数のプローブピンを含む複数のプローブブロックを有する構成可能なユニバーサルプローブバーを組み込むプローブシステム、および、複数のプローブピンを、被テストデバイスの複数のパネルの複数の自己接触パッドと整列させるよう構成される整列システムを示す。
【0007】
更に、文献WO0073905A2は、電子回路のために超並列インタフェースを示す。文献US9921266B1は、半導体テストのための自動テスト装置のための汎用ユニバーサルデバイスインタフェースを示す。文献WO2008070466A2は、半導体デバイスをテストするためのシステムにおける共有リソースを提供する。文献KR200427961Y1は、パネルを調査するためのデバイスにおけるマニピュレータを示す。文献JP2013137286Aは、電子コンポーネントテストデバイスを示す。
【0008】
それにもかかわらず、異なるDUTのテストにおいて時間効率と費用効率との間のトレードオフの改善を提供する、DUTをテストするための概念に対する需要がまだある。
【発明の概要】
【0009】
本発明による実施形態は、テストヘッドおよびDUTインタフェースを含む、1または複数のDUTをテストするための自動テスト装置を提供する。DUTインタフェースは、スプリング搭載ピンの複数のブロック、例えば、スプリング搭載ピンのグループまたはフィールドを含む。例えば、DUTインタフェースは、テストヘッドと、DUTを保持する、または、DUTへの接続を提供するDUTボードまたはロードボードとの間に電子信号経路を確立するよう構成される。自動テスト装置は、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロックの間の距離の変動を可能にするよう構成される。
【0010】
例えば、テストヘッドは、DUTインタフェースのスプリング搭載ピンとの間で電子信号を送信または受信するよう、または、DUTインタフェースのスプリング搭載ピンと、電気信号の供給元または電気信号の測定デバイスなどのテスト機器との間の電気信号経路を確立するよう構成される。例えば、DUTインタフェースのスプリング搭載ピンは、DUTボードの接触パッドまたはコネクタを接触するよう構成され得る。
【0011】
自動テスト装置は、可変距離を有するスプリング搭載ピンの複数のブロックとのDUTインタフェースは、スプリング搭載ピンのブロックの配置において高い柔軟性を提供するので、DUTインタフェースが接触するDUTボードのレイアウトまたは設計の柔軟性が強化されるという思想に基づく。スプリング搭載ピンは、スプリング搭載ピンと接触パッドまたはコネクタとの間の電気接触がなお非常に良好であり得る一方で、DUTボード、または、別の回路ボードを特に高速に接触するための手段を提供する。例えば、スプリング搭載ピンが接触する接触パッドの中心に対するスプリング搭載ピンの位置は、例えばプラグ/ソケット接続と比較して、当該接続を含むことなく同程度に大きい公差を有し得る。例えばDUTボードは、DUTインタフェースが接触するコンタクトが配置されたDUTボード平面を有し得る。スプリング搭載ピンの使用は、DUTボード平面に対する、スプリング搭載ピンまたはスプリング搭載ピンのブロックの横方向の整列および鉛直または垂直方向の位置の両方について、大きい許容可能な公差を提供し得る。例えば、横方向の公差は、DUTボードの接触パッドの横方向のサイズによって定義され得、鉛直方向の公差は、スプリング搭載ピンの圧縮可能性によって定義され得る。
【0012】
DUTインタフェースのスプリング搭載ピンの2つのブロック間の距離を変動させることにより、スプリング搭載ピンの2つのブロックの位置、すなわち、DUTインタフェースのレイアウトは、DUTボードの接触パッドまたはコネクタのレイアウトまたは位置に適用され得る。このように、様々な異なるDUTボード、例えば、異なるサイズまたは接触パッド空間を有するDUTボードは、自動テスト装置と共に使用され得る。したがって、自動テスト装置は、DUTボードの設計における制約を低減するので、自動テスト装置の適用または交換のための高価な、または更には過剰な労力を生じさせることなく、DUTボードの柔軟な設計を可能にする。互いに遠く離れたテストシステムとDUTボードとの間に接続があることにより、複数のDUT(マルチサイトセットアップ)のための空間が増加し、電子コンポーネント(例えば、リレー、バイパスコンデンサなど)を支持するための空間の量が大きくなる。一方、コネクタを共により近くに配置することにより、DUTボードが小さくなり、DUTのための必要なトレースが安価かつ短くなるので、信号性能の強化につながる。
【0013】
スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロックの間の距離の変動を可能にする自動テスト装置を有することにより、DUTボードのレイアウトに従ってDUTインタフェースのレイアウトを適用することが容易になり、その結果、テストヘッドまたはDUTインタフェースを交換することなく、自動テスト装置を様々なDUTボードに高速に適用することを提供する。このように、異なるテストヘッドまたはDUTインタフェースの広がりが省かれ得、自動テスト装置の時間効率的な操作が可能になり得る。スプリング搭載ピンは、接触パッドに対するスプリング搭載ピンの配置の公差を提供し得るので、スプリング搭載ピンのブロックの位置の変動との組み合わせにおいて、スプリング搭載ピンの使用は非常に有益である。例えば、スプリング搭載ピンのブロックの移動の精度に対する要件は、例えば、プラグ/ソケット接続の使用時と比較して、スプリング搭載ピンの使用によって下げられ得る。
【0014】
本発明の一態様によれば、スプリング搭載ピンのコネクタフィールドまたはブロックは、例えば、より小さいコンポーネント空間を有する、より低費用で、より小さいDUTボード、または、より大きいコンポーネント空間を有する、より大きいDUTボードなど、異なる要件をサポートするために、移動させることができる、または、共に寄せることができる。
【0015】
一実施形態によれば、自動テスト装置は、スプリング搭載ピンのブロックの2つのグループを含み、自動テスト装置は、スプリング搭載ピンのブロックの第1のグループと、スプリング搭載ピンのブロックの第2のグループとの間の距離の変動を可能にするよう構成される。
【0016】
スプリング搭載ピンのブロックの2つのグループ(その間の距離は変動し得る)を有することにより、まとめて移動され得るスプリング搭載ピンのブロックのグループの柔軟な設計が可能になる。グループ内のスプリング搭載ピンのブロックをまとめて移動することにより、スプリング搭載ピンのブロックの高速かつ正確な移動が確実になる。
【0017】
一実施形態によれば、スプリング搭載ピンの第1のグループは、スプリング搭載ピンのブロックの第1の列であり、スプリング搭載ピンのブロックの第2のグループは、スプリング搭載ピンのブロックの第2の列である。スプリング搭載ピンのブロックの第1の列は、スプリング搭載ピンのブロックの第2の列と平行であり、例えば、±1度または±2度または±5度の公差内で平行である。更に、自動テスト装置は、スプリング搭載ピンのブロックの第1の列と、スプリング搭載ピンのブロックの第2の列との間の距離を変動させることを可能にするよう構成される。
【0018】
例えば、スプリング搭載ピンのブロックの第1の列と第2の列との間の距離は、スプリング搭載ピンの列に平行な方向に対して垂直に測定され得る。スプリング搭載ピンのブロックの2つの列の間の距離が変動する結果、距離の変動の前のスプリング搭載ピンの第1の列および第2の列によってカバーされる第1の領域と、距離の変動の後のスプリング搭載ピンの第1の列および第2の列によってカバーされる第2の領域との間の重複が特に小さくなる。換言すると、距離の変動は特に効率的であり得る。
【0019】
一実施形態によれば、DUTインタフェースは、スプリング搭載ピンのブロックの少なくとも1つのグループを含み、スプリング搭載ピンのブロックの少なくとも1つのグループは、スプリング搭載ピンのブロックの少なくとも1つのフィールドを含む。
【0020】
一実施形態によれば、スプリング搭載ピンのブロックは、可撓性ケーブル、例えばポゴケーブルを介して、テストヘッドに結合される。
【0021】
例えば、スプリング搭載ピンは、個々の可撓性ケーブルによって、テストヘッドに個別に接続され得る。スプリング搭載ピンとテストヘッドとの間の柔軟な結合に起因して、スプリング搭載ピンのブロックの間の距離を変動させた後に、テストヘッドにスプリング搭載ピンを再接続する必要性を生じさせることなく、スプリング搭載ピンのブロックは、容易に移動され得る。
【0022】
一実施形態によれば、スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックは、直線レールを使用してガイドされ、スプリング搭載ピンのブロック(個別、または、少なくとも1つのブロックのスプリング搭載ピン)の直線変位、例えば、ガイドされた直線変位を可能にする。直線レールは、スプリング搭載ピンのブロックの正確な移動を可能にする単純な構造物である。
【0023】
一実施形態によれば、スプリング搭載ピンの第1のブロックは、第1の直線レールを使用してガイドされ、スプリング搭載ピンの第2のブロックは、第2の直線レールを使用してガイドされ、その結果、スプリング搭載ピンの第1のブロックおよびスプリング搭載ピンの第2のブロックをそれぞれの直線レールに沿って反対方向に変位させることによって、スプリング搭載ピンの第1のブロックと、スプリング搭載ピンの第2のブロックとの間の距離を変動させることができる。例えば、スプリング搭載ピンの第1のブロックおよびスプリング搭載ピンの第2のブロックは、等しい距離だけ反対方向に変位し得る。
【0024】
スプリング搭載ピンの第1のブロックと、スプリング搭載ピンの第2のブロックとを反対方向に移動させることにより、スプリング搭載ピンの第1および第2のブロックが変位したときに、スプリング搭載ピンの第1および第2のブロックのエンティティの幾何学的中心が、同一位置に、または、その近くに留まり得ることを確実にし得る。このように、スプリング搭載ピンの第1および第2のブロックと、DUTボードとの間の距離を変更させた後、DUTボードに対するDUTインタフェースの整列が単純化され得る。
【0025】
一実施形態によれば、スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックは、ヒンジを使用してガイドされる。ヒンジは回転を並進に変換し得る。回転は機械的に容易に実装され得、費用対効果が高く、特に迅速かつ精密に実行され得る。
【0026】
一実施形態によれば、スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックは、平行四辺形リンクを使用してガイドされる。平行四辺形リンクは、ヒンジを使用する利点を提供し得、更に、スプリング搭載ピンの先端が配置される平面をDUTボード平面に対して平行に整列することを確実にし得る。
【0027】
一実施形態によれば、平行四辺形リンクの基礎部分は、スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックを保持する、例えば±1度以下または±2度以下または±5度以下の公差内で基礎部分に平行となるようにガイドされる平行四辺形リンクの可動キャリア部分、および、テストヘッドに機械的に接続される、例えば取り付けられる。例えば、可動キャリア部分は、可動キャリア部分と基礎部分との間の少なくとも2つの平行リンクを使用してガイドされ得る。
【0028】
一実施形態によれば、平行四辺形リンクの可動キャリア部分は、平行四辺形リンクの基礎部分と平行四辺形リンクの可動キャリア部分との間の距離が等しい、2つの異なる位置を取るように移動可能である。
【0029】
平行四辺形リンクは、2つの異なる位置を取るように移動可能なので、これらの2つの異なる位置は、機械的な停止によって定義され得て、このようにして、特に精度が高くなり得る。更に、DUTボード平面に対して垂直な方向に関する、スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックの鉛直位置は、平行四辺形リンクの2つの異なる位置の両方で等しいことがあり得る。このように、当該構成は、例えば手動による、スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックの位置の精密かつ高速な変更を可能にし得る。このように、当該構成は、自動テスト装置の特に安価かつ精密な実装を提供し得る。
【0030】
一実施形態によれば、自動テスト装置は、少なくとも第1の平行四辺形リンクと、第2の平行四辺形リンクとを含む。第1の平行四辺形リンクは、スプリング搭載ピンの第1のブロックを保持し、第2の平行四辺形リンクは、スプリング搭載ピンの第2のブロックを保持する。スプリング搭載ピンの異なるブロックが、DUTボード平面に垂直である上面図において見たときに、反対方向に移動することを可能にするべく、例えば、DUTボード平面に対するスプリング搭載ピンの2つの異なるブロックの動きベクトルの射影が反対方向であるように、平行四辺形リンクが適用される、例えば、配置および/または整列される。この実施形態は、平行四辺形リンクの利点と、スプリング搭載ピンの2つのブロックの、直線レールに沿った反対方向の変位とを組み合わせる。
【0031】
一実施形態によれば、自動テスト装置は、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロックの間の距離の変動を実現するよう適用された1または複数のアクチュエータ、例えば、電気モーターまたは空気圧シリンダを含む。アクチュエータは、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロックの間の距離の特に精密な変動を可能にし得、更に距離の自動変動を可能にし得る。このように、自動テスト装置は自動テストシステムにおいて実装され得る。
【0032】
本発明による別の実施形態は、1または複数の被テストデバイスをテストするための自動テスト装置を操作するための方法を提供し、当該自動テスト装置は、テストヘッドおよびDUTインタフェースを備え、ここで、DUTインタフェースは、スプリング搭載ピンの複数のブロックを含み、当該方法は、DUTインタフェースのスプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロックの間の距離を変動させる段階を含む。
【0033】
当該方法は、対応する自動テストデバイスと同一の想定に基づいていることに留意すべきである。更に、当該方法は、自動テストデバイスに関して本明細書に記載される機構、機能および詳細のいずれかによって(個別または組み合わせの両方)補完され得る。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本出願に記載の実施形態は、添付の図面を参照して以下で説明される。
【0035】
【0036】
【
図2】一実施形態による自動テスト装置およびDUTボードの構成を示す。
【0037】
【
図3a】一実施形態による、直線レールを有する自動テスト装置を示す。
【
図3b】一実施形態による、直線レールを有する自動テスト装置を示す。
【0038】
【
図4】一実施形態による、平行四辺形リンクを有する自動テスト装置を示す。
【
図5】一実施形態による、平行四辺形リンクを有する自動テスト装置を示す。
【0039】
【
図6】一実施形態による、アクチュエータを有する自動テスト装置を示す。
【0040】
【
図7】一実施形態による、DUTインタフェースのスプリング搭載ピンのブロックのグループの構成を示す。
【0041】
【
図8】一実施形態による、DUTインタフェースの2つのレイアウトを示す。
【0042】
【
図9】一実施形態による、自動テスト装置を操作するための方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下の説明において、実施形態を詳細に説明する。しかしながら、実施形態は、デバイステストおよびDUTインタフェースに関する様々な幅広い適用において具現化され得る多くの適用可能な概念を提供することが理解されるべきである。説明される特定の実施形態は単に、本発明の概念を実装および使用するための特定の手段の例示であり、実施形態の範囲を限定するものではない。以下の実施形態の説明において、同一または類似の要素、または、同一の機能を有する要素には、同一の参照符号が付与される、または、同一名称で識別される。同一の参照番号が付与される、または、同一名称で識別される要素の繰り返しの説明は通常、省略される。したがって、同一または類似の参照番号を有する、または、同一名称で識別される要素について提供される説明は、互いに交換可能である、または、異なる実施形態において互いに適用され得る。以下の説明において、本開示の実施形態のより完全な説明を提供するために、複数の詳細が説明される。しかしながら、これらの具体的な詳細無しで他の実施形態が実施され得ることは、当業者にとって明らかである。他の場合において、本明細書に記載の例を曖昧にすることを回避するべく、既知の構造およびデバイスが、詳細に示される代わりにブロック図の形態で示されている。更に、別段の具体的な記載が無い限り、本明細書に記載の異なる実施形態の機構は、互いに組み合わされ得る。
【0044】
図1は、一実施形態による1または複数のDUTをテストするための自動テスト装置10の概略図を示す。自動テスト装置10は、テストヘッド18およびDUTインタフェース11を含む。DUTインタフェース11は、スプリング搭載ピン14の複数のブロック12を含む。自動テスト装置10は、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロック12の間の距離の変動を可能にするよう構成される。
【0045】
例えば、DUTインタフェース11は、複数のスプリング搭載ピン14を含む。スプリング搭載ピン14は、電導性の先端を含み得、スプリング搭載ピン14の先端は、DUTインタフェース11の主平面15上に配置される。スプリング搭載ピン14の先端は、主平面15に対して垂直な方向に、スプリング搭載ピン14の本体に対して移動可能であり得る。例えば、スプリング搭載ピン14は、主平面に対して垂直な方向に圧縮され得る。DUTインタフェース11のスプリング搭載ピン14は、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロック12にグループ化される。スプリング搭載ピンのブロック12のスプリング搭載ピン14の本体は、絶縁材料によって互いに機械的に取り付けられ得る。一方、スプリング搭載ピンのブロック12の個々のスプリング搭載ピン14の先端は、主平面に対して垂直な方向に個別に移動し得る。DUTインタフェース11がDUTボードに押し当てられる場合、スプリング搭載ピン14は圧縮され得る。スプリング搭載ピン14の各々が個別に圧縮され得るので、DUTインタフェースが押し当てられるDUTボードの表面が不均一である場合でも、または、DUTインタフェースの主平面、および、DUTインタフェースが押し当てられるDUTボードの表面が完全に平行でない場合でも、スプリング搭載ピン14は、DUTボード上の接触パッドに良好な電気接触を提供し得る。
【0046】
スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロック12の間の変動し得る距離16は、DUTインタフェースの主平面15に対して平行に測定され得る。
【0047】
DUTインタフェース11のスプリング搭載ピン14は、例えば個別に、テストヘッド18に接続され得る。テストヘッド18は、複数のスプリング搭載ピンの個々の接続を電子機器に提供し得る。
【0048】
自動テスト装置10は任意で、他の実施形態に関して本明細書において説明される機構、機能および詳細のいずれかによって(個別および組み合わせの両方で)補完され得る。
【0049】
図2は、一実施形態による自動テスト装置20の概略図を示す。自動テスト装置20は、自動テスト装置10に対応し得る。自動テスト装置10は、テストヘッド28およびDUTインタフェース21を含む。これらはそれぞれ、テストヘッド18およびDUTインタフェース11に対応し得る。
図2は更に、自動テスト装置20によって接触される例示的なDUTボード29を示す。
【0050】
自動テスト装置20は、スプリング搭載ピンのブロック、例えば、
図1のブロック12の2つのグループ23、27を含む。自動テスト装置20は、スプリング搭載ピンのブロックの第1のグループ23と、スプリング搭載ピンのブロックの第2のグループ27との間の距離26の変動を可能にするよう構成される。例えば、スプリング搭載ピンのブロックは、互いに取り付けられ得、スプリング搭載ピンのブロックのグループ23、27を形成する。
【0051】
図7は、DUTインタフェース81の主平面15に垂直な方向に沿った視点におけるDUTインタフェース81の概略図を示す。DUTインタフェース81は、DUTインタフェース11、21に対応し得る。例えば、
図2は、DUTインタフェース21、81の断面図を示し得る。DUTインタフェース81は、スプリング搭載ピンのブロックのフィールド82に配置されるスプリング搭載ピンの複数のブロックを含む。DUTインタフェース81のフィールド82が8のサブグループ84にグループ化される。サブグループ84は、スプリング搭載ピンのブロックの第1のグループ83および第2のグループ87を形成するよう配置される。これらはそれぞれ、スプリング搭載ピンのブロックのグループ23、27に対応し得る。スプリング搭載ピンのブロックのグループ82、83の間の距離86は変動し得る。例えば、距離86は
図2の距離26に対応し得る。
【0052】
従って、スプリング搭載ピンのブロックの第1のグループ83は、スプリング搭載ピンのブロックの第1の列であり得、スプリング搭載ピンのブロックの第2のグループ87は、スプリング搭載ピンのブロックの第2の列であり得る。スプリング搭載ピンのブロックの第1の列は、スプリング搭載ピンのブロックの第2の列に平行であり得る。自動テスト装置は、スプリング搭載ピンのブロックの第1の列と、スプリング搭載ピンのブロックの第2の列との間の距離86の変動を可能にするよう構成され得る。
【0053】
例えば、DUTインタフェース81は8のグループを有し得る。例えば、すべてのグループは、スプリング搭載ピンの9のブロックを各々が有する2つのフィールドから成る。
【0054】
一実施形態によれば、スプリング搭載ピンのブロックは、可撓性ケーブル25を介してテストヘッド28に結合される。例えば、スプリング搭載ピンのブロックのスプリング搭載ピン14は、可撓性ケーブルを介して、テストヘッド18、28に結合され得る。この機構は、スプリング搭載ピンのブロック12をスプリング搭載ピンのブロック12のグループ23、27にグループ化することから独立している。
【0055】
一実施形態によれば、更なる柔軟性のために、スプリング搭載ピンのブロックは任意で、1つより多くの位置に移動させることができる。
【0056】
図3aおよび
図3bは、一実施形態による自動テスト装置30の概略図を示す。自動テスト装置30は自動テスト装置10、20に対応し得る。自動テスト装置30は、テストヘッド28を含み、更に、スプリング搭載ピンの第1のブロック32、および、スプリング搭載ピンの第2のブロック33を含む。スプリング搭載ピンのブロック32、33は、スプリング搭載ピン14に対応し得るスプリング搭載ピン24を含む。自動テスト装置30は直線レール37、38を含む。直線レール37、38は、DUTインタフェース31の主面25に平行であり得るデューティインタフェース31の主平面に平行に、スプリング搭載ピンのブロック32、33を変位または移動させるための手段を提供する。主面25は、
図1に関して紹介されるような主面15に対応し得る。
【0057】
スプリング搭載ピン32、33のブロックのスプリング搭載ピン24は、可撓性ポゴケーブル25を介してテストヘッド28に接続される。
図3aおよび
図3bは、スプリング搭載ピンのブロック32、33の2つの異なる位置を示す。例えば、
図3aは、内側位置におけるスプリング搭載ピンのブロックの構成を示し、
図3aに示されるようなスプリング搭載ピンのブロック32、33の間の距離26は、限定されたボード空間を有し得るが、故に空間が限定される適用に適用され得る、より小さいDUTボードのために使用され得る。増加したボード空間を提供する、より大きいDUTボードについては、外側位置におけるスプリング搭載ピンのブロックの構成を表し得る
図3bに示されるように、スプリング搭載ピンのブロック32、33の間の距離26は増加し得る。
【0058】
従って、スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロック32は、直線レール37、38を使用してガイドされ得る。これにより、スプリング搭載ピンのブロック32の直線変位を可能にする。
【0059】
換言すると、一実装思想(本発明の態様)は、直線レールの使用によって空間を増加させることである。
【0060】
例えば、スプリング搭載ピンの第1のブロック32は、第1の直線レール37を使用してガイドされ、スプリング搭載ピンの第2のブロック33は、第2の直線レール38を使用してガイドされる。スプリング搭載ピンの第1のブロック32およびスプリング搭載ピンの第2のブロック33を、それぞれ直線レール37、38に沿って反対方向に変位させることによって、スプリング搭載ピンの第1のブロック32と、スプリング搭載ピンの第2のブロック33との間の距離26を変動させることができるように、スプリング搭載ピンの第1のブロック32およびスプリング搭載ピンの第2のブロック33はガイドされ得る。
【0061】
一実施形態によれば、スプリング搭載ピンの第1のブロック32、および、スプリング搭載ピンの第2のブロック33は、等しい距離だけ反対方向に変位され得る。
【0062】
図4および
図5は、別の実施形態による自動テスト装置40の概略図を示す。自動テスト装置40は、自動テスト装置10、20に対応し得る。自動テスト装置40は、DUTインタフェース11、21に対応し得るテストヘッド28およびDUTインタフェース41を含む。DUTインタフェース41は、スプリング搭載ピンのブロック32、33を含む。スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックは、ヒンジを使用してガイドされ得る。例えば、スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロックは、平行四辺形リンク、例えば、
図4および
図5に示されるような平行四辺形リンク47、48を使用してガイドされ得る。換言すると、別の実装思想(発明の態様)は、ヒンジの使用によって空間を増加させることである。
【0063】
一実施形態によれば、平行四辺形リンク47、48の基礎部分45は、テストヘッド28に機械的に接続され、スプリング搭載ピンの少なくとも1つのブロック32、33を保持する平行四辺形リンク47、48の可動キャリア部分46は、基礎部分に平行にガイドされる。
【0064】
例えば、可動キャリア部分46は基礎部分45に対して移動され得る。平行四辺形リンク47、48は、基礎部分45に対して可動キャリア部分46の移動をガイドし得る。その結果、基礎部分45に対する可動キャリア部分46の角度の整列または回転は、移動中に一定のままであり得る。例えば、可動キャリア部分46および基礎部分45は、平行のままであり得る。例えば、平行四辺形リンク47の基礎部分45および可動キャリア部分46は、少なくとも2つの平行リンク49によって接続され得る。
【0065】
図4は、スプリング搭載ピンのブロック32、33の間の距離26が、第2の値より小さい第1の値を有する、平行四辺形リンク47、48の第1の位置を示す。
図5は、スプリング搭載ピンのブロック32、33の間の距離26が第2の値を有する、平行四辺形リンク47、48の第2の位置を示す。平行四辺形リンク47、48の第2の位置における、
図1のDUTインタフェース11の主平面15に対応し得る、DUTインタフェース41の主平面44とテストヘッドとの間の距離43の値は、平行四辺形リンク47、48の第1の位置における距離43の値に等しいことがあり得る。換言すると、
図4および
図5はそれぞれ、内側位置および外側位置におけるスプリング搭載ピンのブロックの構成を表し得る。
【0066】
従って、平行四辺形リンク47の可動キャリア部分46は、平行四辺形リンク47の基礎部分45と、平行四辺形リンク47の可動キャリア部分46との間の距離43が等しい、2つの異なる位置を取るように移動可能である。
【0067】
一実施形態によれば、自動テスト装置40は、少なくとも第1の平行四辺形リンク47と、第2の平行四辺形リンク48とを含む。第1の平行四辺形リンク47は、スプリング搭載ピンの第1のブロック32を保持し、第2の平行四辺形リンク48は、スプリング搭載ピンの第2のブロック33を保持する。DUTボード平面に対して垂直な上面図を見たときに、スプリング搭載ピンの異なるブロック、例えば、スプリング搭載ピンのブロック32、33が反対方向に移動することを可能にするために、平行四辺形リンク47、48が適用される。例えば、DUTボード平面は、例えば±5度の公差内で、DUTインタフェース41の主平面44に平行であり得る。
【0068】
一実施形態によれば、自動テスト装置10、20、30、40は、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロックの間の距離の変動を実現するよう適用された1または複数のアクチュエータ67を含む。換言すると、本発明の一態様によれば、位置の間の変化は、例えば、手動で、または、アクチュエータを介して行われ得る。アクチュエータは例えば、空気式(例えばシリンダ)、または電気式(例えばモーター)であり得る。
【0069】
例えば、
図6は、一実施形態による自動テスト装置60の概略図を示す。自動テスト装置60は、自動テスト装置10、20、30に対応し得る。自動テスト装置60は、テストヘッド28と、スプリング搭載ピンのブロック32、33を含むDUTインタフェース61とを備える。DUTインタフェース61はDUTインタフェース11、21に対応し得る。DUTインタフェース61は、スプリング搭載ピンのブロック32、33の間の距離26を変動させるためのアクチュエータ67を含む。例えば、スプリング搭載ピンのブロック32、33の各々は、別個のアクチュエータ67によって移動または変位され得る。別の例によれば、1つのアクチュエータ67は、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロック32、33を変位または移動させるために使用され、その結果、スプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロック32、33の移動は、反対方向になり得るが、移動の速度は等しい。例えば、スプリング搭載ピンのブロック32、33は、直線レール、例えば直線レール37、38によってガイドされ得る。
【0070】
図8は、DUTインタフェースの主平面に対して垂直な方向に沿った、上面図におけるDUTインタフェース90、91のレイアウトの2つの例を示す。DUTインタフェース90、91は、スプリング搭載ピンのブロックの第1のグループ93および第2のグループ97にグループ化されたスプリング搭載ピンのブロック92を含む。DUTインタフェースレイアウトの2つの示される例は、スプリング搭載ピンのブロックの第1のグループ93と第2のグループ97との間で、距離96の値が異なる。例えば、自動テスト装置10、20、30、40、60は、距離96を適用することによって、DUTインタフェースレイアウト90とDUTインタフェースレイアウト91との間で切り換可能であり得る。
【0071】
図9は、テストヘッド18、28およびDUTインタフェース11、21、31、41、61を備える、一実施形態による、1または複数のDUTをテストするための自動テスト装置10、20、30、40、60を操作するための方法1000のフローチャートを示す。方法1000は、DUTインタフェース11、21、31、41、61のスプリング搭載ピンの少なくとも2つのブロック12、32、33、92の間の距離16、26、86、96を変動させる段階1010を含む。
【0072】
更なる実施形態は、本明細書に開示される任意の詳細および機構および機能と組み合わされ得る、または、それらによって補完され得る以下の態様によって定義される。当該態様は、個別に、または組み合わされて使用され得る。
【0073】
本発明による実施形態は、DUTインタフェースにサイズ変更可能手段(またはサイズを変更するための手段)を提供する。
【0074】
一実施形態によればサイズ変更可能手段は、直線レールから成る、または、それを含む。
【0075】
一実施形態によれば、サイズ変更可能手段は、ヒンジタイプまたはヒンジから成る、または、それを含む。
【0076】
一実施形態によれば、サイズ変更可能手段は、スプリング搭載ピンのブロックの位置を変更するために使用される。
【0077】
一実施形態によれば、位置は、内側位置から外側位置に変更され得る。
【0078】
一実施形態によれば、位置は手動で変更され得る。
【0079】
一実施形態によれば、位置はアクチュエータによって変更され得る。
【0080】
一実施形態によれば、アクチュエータは、空気圧シリンダまたは電気モーターから成る。
【0081】
一実施形態によれば、DUTインタフェースは、可撓性ケーブル、例えば、ポゴケーブルと、信号伝送のためのスプリング搭載ピンのブロックとを有する。
【0082】
いくつかの態様が機器の文脈で機構として説明されたが、そのような説明は、方法の対応する機構の説明としてもみなされ得ることは明らかである。いくつかの態様が方法の文脈で機構として説明されたが、そのような説明は、機能に関する、機器の対応する機構の説明としてもみなされ得ることは明らかである。
【0083】
方法の段階の一部または全部は、ハードウェア機器、例えば、マイクロプロセッサ、プログラマブルコンピュータ、または電子回路によって(またはそれらを使用することによって)実行され得る。いくつかの実施形態において、もっとも重要な方法の段階の1または複数は、そのような機器によって実行され得る。
【0084】
上記の詳細な説明において、開示を分かりやすくする目的のための例として、様々な機構が共にグループ化されることが分かる。本開示のこの方法は、主張される例が、各請求項において明示的に引用される機構より多くを要求する意図を反映するものとして解釈されるべきでない。むしろ、以下の特許請求の範囲では、主題は、単一の開示される例の全部の機構より少ない機構を有し得ることにあり得る。このように、以下の特許請求の範囲は、本明細書で詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別の例として、それ自体で成立し得る。各請求項は、別の例として、それ自体で成立し得る一方で、特許請求の範囲において従属請求項が1または複数の他の請求項との特定の組み合わせに言及し得るが、他の例はまた、他の各従属請求項の主題との従属請求項の組み合わせ、または、他の従属または独立請求項との各機構の組み合わせを含み得ることに留意すべきである。そのような組み合わせが本明細書において提示されるが、特定の組み合わせが意図されないことが記載される場合を除く。更に、請求項の機構を任意の他の独立請求項に含めることが意図される。この請求項が当該独立請求項に直接従属していない場合でも同様である。
【0085】
上記の実施形態は単に、本開示の原理を例示するものである。構成の修正および変形、ならびに、本明細書に説明される詳細は、当業者に明らかであることが理解される。したがって、本明細書の実施形態の記載および説明によって示される具体的な詳細によってではなく、出願中の特許請求の範囲のみによって限定されることが意図されている。
【国際調査報告】