(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-07
(54)【発明の名称】遠隔医療オーディオビデオ会議システム
(51)【国際特許分類】
G16H 40/67 20180101AFI20220228BHJP
【FI】
G16H40/67
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021538404
(86)(22)【出願日】2020-01-08
(85)【翻訳文提出日】2021-08-17
(86)【国際出願番号】 DE2020000002
(87)【国際公開番号】W WO2020143871
(87)【国際公開日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】102019000067.6
(32)【優先日】2019-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521285090
【氏名又は名称】リップ,トーマス
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リップ,トーマス
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
本発明は、医者の診療所の場所における基地局(2)及び患者の場所における遠隔局(3)でビデオ会議端末を組み込む遠隔医療オーディオビデオ会議システムに関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
診療所の場所に位置する基地局(2)及び患者の場所に位置する遠隔局(3)における会議端末を特徴付けるオーディオビデオ会議システムであって、少なくとも1つの子局(4)は前記基地局(2)とつなぐことができ、前記オーディオビデオ会議システムは、前記遠隔局(3)から前記基地局(2)及び/または前記子局(4)まで、リアルタイムで、患者の測定データを無線伝送するための伝送デバイス(1)を特徴付け、前記遠隔局(3)は、前記患者(9)の少なくとも1つの医療測定器(8)による測定によって収集された入力患者測定データのための少なくとも1つのデータインターフェースを特徴付け、前記少なくとも1つの医療測定器(8)を特徴付ける前記遠隔局(3)はポータブルであることを特徴とする、オーディオビデオ会議システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの子局(4)は、リアルタイムで前記基地局(2)と接続でき、前記子局(4)のオペレータ(7)は、視覚フォーマット及び/または音響フォーマットの前記患者データにアクセスできることを特徴とする、請求項1に記載のオーディオビデオ会議システム。
【請求項3】
前記遠隔局(3)は、個人(具体的には、前記オペレータ(6))によって運ぶことができ、10kgの最大重量があることを特徴とする、請求項1に記載のオーディオビデオ会議システム。
【請求項4】
前記基地局(2)、前記遠隔局(3)、及び前記子局(4)は、それぞれ、少なくとも、送信側、受信側、ディスプレイ、及び/または視覚信号ならびに/もしくは音響信号ならびに/もしくは測定データのための再生システムを特徴付けることを特徴とする、請求項1に記載のオーディオビデオ会議システム。
【請求項5】
前記遠隔局(3)は、少なくとも、心電計システム(特に、スマートフォン/スマートウオッチ心電計)、聴診器、ダーモスコープ、内視鏡、デジタルカメラ、及びパルスオキシメーターを特徴付け、前記構成要素は、それぞれ、前記遠隔局(3)との前記データインターフェースを介して、測定された生体パラメータを有線接続及び/または無線伝送するためのデータインターフェースを特徴付けることを特徴とする、請求項1に記載のオーディオビデオ会議システム。
【請求項6】
前記遠隔局(3)は、少なくとも、デジタルカメラ及びパルスオキシメーターを特徴付け、前記構成要素は、それぞれ、前記遠隔局(3)との前記データインターフェースを介して、測定された生体パラメータを有線接続及び/または無線伝送するためのデータインターフェースを特徴付けることを特徴とする、請求項1に記載のオーディオビデオ会議システム。
【請求項7】
前記遠隔局(3)は、少なくとも、デジタルカメラ及びデータインターフェースを特徴付け、前記データインターフェースは、前記遠隔局(3)との前記データインターフェースを介して、測定された生体パラメータを有線接続及び/または無線伝送することを特徴とする、請求項1に記載のオーディオビデオ会議システム。
【請求項8】
オーディオビデオ会議を開催し、さらに、少なくとも、基地局(2)においてリアルタイムで患者の測定データを送達するための手順であって、少なくとも1つの通信リンク(具体的には、A/V接続)は、前記基地局(2)と遠隔局(3)との間でオペレータ(6)によって確立され、前記オペレータ(6)は、リアルタイムで、前記基地局(2)への患者データの伝送を開始し、前記オペレータ(5)はこの工程ステップを監視し及び/または前記基地局(2)で前記測定データの収集を準備ならびに実行し、前記オペレータ(5)は前記伝達された患者データを精査及び評価する、手順。
【請求項9】
前記患者の測定データを査定するために、リアルタイムで前記基地局(2)と少なくとも1つの子局(4)との間の接続を確立することと、前記子局(4)の前記オペレータ(7)がリアルタイムで前記患者の測定データを査定することとを特徴とする、請求項8に記載の手順。
【請求項10】
前記オペレータ(5)及び/または前記オペレータ(7)はリアルタイムでデータを収集することを特徴とする、請求項8または9に記載の手順。
【請求項11】
前記遠隔局(3)の前記オペレータ(6)は、看護師、患者(9)、介護者、患者9の親戚、または技術指示を受けた他のいずれかの人であることを特徴とする、請求項8に記載の手順。
【請求項12】
遠隔治療の分野におけるリアルタイムのオーディオビデオ会議及び測定データの伝送に関する、請求項1~7の1項に記載のオーディオビデオ会議システムの利用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医者の診療所に位置する基地局及び患者の場所における遠隔局でビデオ会議端末を組み込む遠隔医療オーディオビデオ会議システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、いくつかの遠隔医療オーディオビデオ会議システムが使用されているが、患者の生体パラメータが看護師または同様の人によって特定の場所で取得され、次に、診療所の場所でデータストレージシステムに伝送される。そこで、一般開業医は、生体パラメータ測定値をデータストレージシステムから取り出し、その生体パラメータを検査する。
【0003】
主要都市、供給が劣っているまたは不十分である地域(ほとんどの場合、遠隔地及び田舎)及び老人ホームならびに介護付き住宅では、一般開業医なおさら専門医の不十分な応対に頻繁に悩まされ、これにより、救急処置/緊急措置のさらなる不満、入院及び患者搬送の増加、言い換えれば、不十分な医療、ひいては、費用がかかる集中治療をもたらす。
【0004】
例えば、看護師または医療的に訓練を受けたスタッフは、患者がいる現場に派遣され、患者の場所で一般の医療測定機器でデータを収集し、次に、データを医者の診療所に電子的に伝送する。
【0005】
次のステップでは、看護師は患者の場所から医者に連絡して、医者と患者との通信リンクを確立する。
【0006】
医者は、データの収集をアクティブに影響を及ぼす方法、またはデータの収集を監視する方法がない。さらに、データは、リアルタイムで利用不可能であり、重大な品質の低下を示唆する。
【0007】
診断的研究の品質を改善するために、または診断的研究を速くするために、さらに技術的能力(例えば、専門医の技術的能力)を下げることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、技術的に単純で、安全で、及び安定したオーディオビデオ会議システムを実現することである。オーディオビデオ会議システムには、患者データ及び患者の測定データを無線伝送するための端末デバイスが装備され、具体的には、2つ以上の場所の間でオーディオビデオ接続のためのブロードバンド接続が可能になり得、リアルタイムの安全なオーディオビデオ会議を可能にし、最短時間で高品質の診断が可能になる。これにより、実際のオーディオビデオ会議と同時に、診療所の場所にいる一般開業医(場合によって、異なる場所にいる専門医)に、リアルタイムで患者の測定データを送達することが可能になるはずである。
【0009】
本発明の課題は、請求項1に記載の特徴を組み込むオーディオビデオ会議システムによって解決される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の本質的特性について、オーディオビデオ会議システムは、リアルタイムで、患者の測定データを遠隔局3から基地局2及び/または子局4に無線伝送するための端末ユニット1を特徴付ける一方、遠隔局3は、患者9の少なくとも1つの医療測定器8によって実行された測定によって収集された入力患者測定データのための少なくとも1つのデータインターフェースを特徴付け、少なくとも1つの医療測定器を特徴付ける遠隔局3はポータブルであることを特徴とする。
【0011】
これは、患者の測定データを、標準方式で遠隔局にデジタルで伝送することと、標準方式で基地局に移送することとを可能にする。これは、暗号化形式で定期的に起こり得る。したがって、患者の測定データは、ビデオ会議中に、一般開業医に送達され、必要に応じて、かなり能力が高い専門医に送達される。
【0012】
本発明に関して、基地局は特定の場所(特に、一般開業医の診療所)に位置し、主治医/一般開業医(すなわち、オペレータ5)はビデオ会議中に位置する。これに関連して、子局は、モバイルプラットフォーム(例えば、スマートフォンまたはタブレット)であり得る。
【0013】
本発明に関して、子局は、特定の場所(特に、専門医(すなわち、オペレータ7)がビデオ会議中に位置する専門医の場所)に位置する。これに関連して、子局は、モバイルプラットフォーム(例えば、スマートフォンまたはタブレット)であり得る。
【0014】
本発明に関連して、遠隔局は、特定の場所(特に、治療される患者及びオペレータ6が、ビデオ会議が開催されるときに位置する患者の場所)に位置する。
【0015】
次に、本発明に従った伝送システムは、技術的に簡単な方法で、標準方式で遠隔局3から別の場所まで、受信される患者の測定データを移送することを可能にし、その測定データを、医師に解読できる形式で、リアルタイムで提示する。
【0016】
この技術的解決策によって、例えば、少なくとも1つの基地局2、遠隔局3、及び少なくとも1つの子局4との間のAV接続(オーディオビデオ)のためのブロードバンド接続を使用することによって、単純で、安全で、及び安定した通信リンクを可能にする。
【0017】
子局4は、以下の分野を最小に統合する、外部の複数の異なる専門分野の遠隔医療相談の事項に関する。
耳鼻咽喉学、
胃腸病学(例えば、直腸鏡検査法)、
婦人科学(外部)、
皮膚科学、
心臓病学、
整形外科学、精神医学、神経学、
泌尿器学(外部)、
外科学、
精神医学、
心理療法、
上記の分野は遠隔会議中に統合され、薬局または他のヘルスケア提供機関等の他の専門医療資格を統合したものである。
【0018】
患者データを無線伝送するための伝送システムは、診療所の場所における少なくとも1つの基地局と、患者の場所における少なくとも1つの遠隔局とを有する一方、遠隔局は、少なくとも1つの測定器によって実行される測定値によって、生体測定対象から収集された入力患者データのための少なくとも1つのデータインターフェースを組み込んでいる。現在、データ伝送は、使用中に、全てのメディアによって、特に、電子メール及び/またはライブ配信によって行われる。
【0019】
非医師の助手(nicht-arztliche Praxisassistenz,NaPA)または臨床講義(患者がビデオ手術に参加している)を開催する関係者によって訓練された経験豊富な看護師がいることで、この目的のためにセットアップされたタブレットを用いた特定の時間における老人ホームでの往診または家族の接触は、この目的にとって好都合である。
【0020】
現在のモデルでは、非医師の助手(NaPA)は、患者と医者との間でビデオ診療(すなわち、目視)を確立する。これは、カメラが患者の体表及び体腔にアクセス可能である範囲内で、患者の体表及び体腔で行われる診断的研究によって完成する。
【0021】
この解決策は、PC等のマイクロプロセッサユニット、リアルタイムで画像ならびにフィルムを伝送するソフトウェアソリューション、電話接続、及び異なる技術モジュールを組み込む、カメラ機器ユニットであり得る。
【0022】
これは、具体的には、血圧、血糖、血液ガス、心電計、咽頭、口、耳、及び鼻の精査データをテレポートし、皮膚ならびに外傷、外陰部ならびに直腸、歩き方、運動シーケンス、酸素飽和度、脈音、肺音、及び心音を査定するために使用できる。
【0023】
画像データは、通常、いずれかの患者情報を含まない。
【0024】
これらの測定では、測定器は、検査される患者に連結されること及び/または適切に定義された方法で、測定されるパラメータを測定もしくはキャプチャし、頻繁に編集し、前方へ移送することが要求される。
【0025】
患者接触または非接触によって測定を行うことができるかについては、測定される身体的特徴、身体機能、または生体パラメータと、使用される測定技術とによって決まる。
【0026】
具体的には、オペレータ5及びオペレータ7として識別される遠隔医療相談セッションに参加する医師は、ビデオ会議または電話によって患者と話し合うことができる。
【0027】
ビデオ会議によるビデオ診療は、各々の患者と連絡しながら、かなり簡単な方法で開催できる。その主な目的は、慢性症状である傾向があり、急性疾患の場合、実際に個人対個人の医師と患者の接触が必要であるかどうか、患者が病院に行くべきかどうか、または非医師の助手(NaPA)、看護師、もしくは遠隔医療を行う一般開業医が、混乱しないで治療を行うことができるかどうか、または患者が専門医に会う必要があるかどうかを決定することである。
【0028】
これは、ライブ配信オーディオビデオ会議、及び直接診断的研究によって、リアルタイムで十分な遠隔治療、ゼネラリスト、及び専門医の専門知識を使用することによって軽減し得る。
【0029】
しかしながら、遠隔治療は、結局、原則に基づいて、医療ケアが全くないエリアを除いて、個人の医師と患者の接触の代わりになることができない。遠隔治療の場合、本質的に急病及び重体を除いて、このアプローチによって、ケアを独占的に及び十分に果たし得る。
【0030】
さらに、便利な遠隔医療ユニットを使用して、専門医によっても、老人ホーム、介護付き住宅、及び寝たきりの患者にリモートでサービス提供できる。
【0031】
また、医師と、患者及び/またはオペレータ7(具体的には、医療的に訓練された人、具体的には、専門医)との間で遠隔会議を確立及び実行することが可能である。
【0032】
本発明と一緒に使用される会議端末デバイスは、オーディオビデオ会議用の標準ソフトウェア及び測定値のディスプレイを組み込む通常のPC、ラップトップ、タブレット、または携帯電話(スマートフォン)であり得る。
【0033】
従属項の請求項2~7は、本発明に制限を課すことなく、本発明の有益な設計特性を提供する。
【0034】
好ましくは、少なくとも1つの子局4は、リアルタイムで、基地局2と接続することが可能であるはずである一方、オペレータ7は、子局4を介して患者データに視覚/音響アクセスできる。
【0035】
オペレータ7は以下の分野の専門医であるはずである。具体的には、外科医、泌尿器科医、神経学者、精神科医、婦人科医、耳鼻咽喉科専門医、皮膚科医、生理学者、整形外科医、心理学者、及び/または心臓専門医が挙げられる。
【0036】
これは、具体的には、参加している専門医に、要求に応じて、視覚、内視鏡、皮膚鏡のリアルタイムビデオの証拠を提供し、診断的研究と連携し、治療を定義することを可能にする。
【0037】
視覚診断的研究では、外側から検査及び撮像できる体表が扱われる。
【0038】
これは、複数の専門医のつながり、一般開業医と専門医とのつながり、専門医と一般開業医とのつながり、または老人ホームと医師とのつながりを含み得る。
【0039】
また、サービス提供機関(薬局、補聴器音響技師、心理療法士、心理学者、作業療法士)及び専門医をつなぐことも考えられる。
【0040】
好ましくは、遠隔局3は、1人(具体的には、オペレータ6)によって運ぶことが可能になり、10kg以下の重量であるはずである。
【0041】
遠隔局3は、可能な限り技術的に単純であり、小さく設計されており、搬送の労力を最小にするように、女性によっても容易に運ぶことが可能である。
【0042】
遠隔局3の技術的構成要素の選択は適切に一致している。
【0043】
遠隔局3のこれらの技術的構成要素は、ラップトップ、携帯電話、携帯電話に取り付けた内視鏡、携帯電話に取り付けたダーモスコープ、及び内視鏡であり得る。最小伝送性能のADSL6000でのインターネットアクセスが要求される。解決策により、職業上の行動要件及び一般的な法定要件(データセキュリティ等の要件)の全ての現行のルールが満足される。
【0044】
好ましくは、遠隔局3は、少なくとも、デジタルカメラが装備されるはずである。
【0045】
好ましくは、遠隔局3は、少なくとも、心電計ユニット(具体的には、スマートフォン/スマートウオッチ心電計)、聴診器、ダーモスコープ、内視鏡、デジタルカメラ、及びパルスオキシメーターを含むはずであり、これらの構成要素は、それぞれ、遠隔局3とのデータインターフェースを介して、測定された生体パラメータを有線接続及び/または無線伝送するための遠隔局3にリンクされるデータインターフェースを有する。
【0046】
前述の電気機器の上記の選択は、広範な試験に基づいて行われたものである。これに関連して、係る機器だけが遠隔局に組み込まれることが必要である。遠隔局は、特定の統計頻度における診断的研究で必要とされ、オペレータ6(多くの場合、女性である)によって患者がいる場所に運ぶことができる。したがって、遠隔局の総重量は最高で10kgくらいになる。
【0047】
前述の遠隔局構成要素は、バックパック、スーツケース等の標準的搬送用入れ物に格納され得る。
【0048】
本発明と一緒に使用されるデジタルカメラは、記録媒体としてフィルムの代わりにデジタル記憶媒体を使用するカメラであり、画像は電子画像コンバータによって事前にデジタル化される。デジタルカメラは他の機器に統合される。最新の全ての携帯電話及びスマートフォンは内蔵式デジタルカメラを特徴付ける。
【0049】
好ましくは、少なくとも1つの基地局2と子局4との間で少なくとも1つのオーディオビデオ接続のためのブロードバンド接続が存在するはずである。
【0050】
本発明に関して、少なくとも1つのオーディオビデオ接続のためのブロードバンド接続は、少なくとも現時点で、独国で標準的であり、よく知られた接続である。
【0051】
好ましくは、基地局2、遠隔局3、及び子局4は、少なくとも、送信側、受信側、ディスプレイ、及び/または視覚信号ならびに/もしくは音響信号ならびに/もしくは患者の測定データのための再生システムを含むはずである。
【0052】
本発明の課題は、請求項8に記載の特徴を含むプロセスによって解決される。
【0053】
これに関連して、本発明の本質的な特性として、少なくとも1つの通信リンク(具体的には、A/V接続)によってリアルタイムで少なくとも1つの基地局2に生体測定対象の患者の測定データを送達するために使用されるプロセスは、基地局2と遠隔局3との間でオペレータ6によって確立され、オペレータ6は、リアルタイムで、基地局2への患者データの伝送を開始し、オペレータ5はこの工程ステップを監視し及び/または基地局2で測定データの収集を準備ならびに実行し、オペレータ5は伝達された患者データを精査及び/または評価する(さらなる措置を講じる)ことである。
【0054】
医者(特に、一般開業医/主治医)と患者とのオーディオビデオ会議の全期間にわたって、目視が可能になる。
【0055】
従属項の請求項9及び請求項11は、本発明に制限を課すことなく、本発明の有益な設計特性を提供する。
【0056】
好ましくは、遠隔局3のオペレータ6は、看護師、患者9、介護者、患者9の親戚、または技術指示を受けた他のいずれかの人であるはずである。
【0057】
本発明の課題は、請求項12に記載の特徴を含む本発明に従った伝送デバイスを含むことによって解決される。
【0058】
適用の分野は、曖昧または複雑な診断の提示を含み得、セカンドオピニオンが受け入れられる。
【0059】
患者の個人的な提示は、とにかく常に可能である。
【0060】
安全なビデオ会議との即時の接触を確実にするために、少なくとも各分野の複数の代表者は参加するべきであり、選択可能であるはずである。また、遅い時間に専門医を呼ぶオプションがある。
【実施例1】
【0061】
耳鼻咽喉の症状に基づく遠隔医療相談の説明
看護師(すなわち、オペレータ6)は、患者の場所(例えば、老人ホームまたは患者の住居であり得る場所)にいる患者まで、車、モペッド、または自転車を運転して向かう。
【0062】
看護師は、ライブ配信を介して、診療所の場所において基地局2を動作させる一般開業医及び/またはオペレータ5とつながり、したがって、ライブ配信で患者、看護師、及び医者の間の連絡を確立する。
【0063】
また、これは医者と患者で目視を可能にする一方、例えば、統合型デジタルカメラまたはスタンド搭載式のiPad(登録商標)またはiPhone(登録商標)は標準方式で配置される。
【0064】
次のステップでは、つながった医師による指示どおりに患者を検査する。
【0065】
これは、心電計等のデータを収集し、リアルタイムで医師に送達されることを意味する。
【0066】
医師は、目視で、看護師に指示することによって、看護師によって器具(例えば、内視鏡/カメラ)を制御し得、したがって、実質的に、看護師の手を誘導し、咽頭または耳を検査する。すなわち、医師は、伝送された画像だけではなく、発見物(例えば、斑点)も直接検査し、医師の延長線上にいるような看護師によって、遠隔機器を制御する。いわば、これは、医師による看護師への直接的補助である。
【0067】
したがって、必要に応じてライブ配信を介して追加の医師を参加させるオプションにより、医師は特定の「場所」に出席することになる。したがって、他の分野の関係者を直接つなげて、三者間(例えば、医者-患者/看護師-専門医)のビデオ会議を仮想的に経験させる。
【0068】
ここでは、患者データはリアルタイムで少なくともこの1つの基地局2に提供される一方、少なくとも1つの通信リンク(特に、A/V接続)は、オペレータ6によって、基地局2と遠隔局3との間で確立される。
【0069】
基地局2を動作させるオペレータ5は、これらの工程ステップを監視できる、及び/または患者の測定データの収集を準備ならびに実行できる。これは、リアルタイムで一般開業医、オペレータ5、場合によって、専門医によって、リアルタイムで伝送された患者データの査定及び評価を可能にする。
【0070】
現在応対できる専門医は例えばコンピュータデータベースに示され得、これにより、リアルタイムで応対できる専門医につなぐことができる。
【0071】
この目的のために、外部にいる専門医との通信リンクを確立する一方、少なくとも1つの子局4は、リアルタイムで基地局2と接続される。患者データの少なくとも一部は、子局4を介して、基地局2を介してオンラインのオペレータ7(すなわち、専門医)に視覚的及び/または音響的に送達される。
【0072】
また、これにより、患者が医師と「対面で」座る「人を介さない」診察室が作り出され、看護師は指示を直接実行するために実際に本人が存在する。さらに、専門医が仮想的に部屋に入り、患者が存在するように相談が行われる。相談において、以下の(1)~(3)が行われる。また、以下の実施例A~Bの技術的要件が求められる。
1)医師への生体パラメータのデータ伝送:温度、血圧、血糖、パルスオキシメーター、体重(体重計)、肺活量計、心電計等のデータ
2)写真の伝送:ダーモスコピー/カメラ
3)(ライブ)ビデオの伝送:内視鏡/カメラ
【0073】
実施例A:
技術的要件:
2つ以上の診療所の場所の間のAV接続(音声/ビデオ)のためのブロードバンド接続
実施例B:
技術的要件:
・医者のPC、ヘッドセット
・最小性能のADSL6000による接続の利用可能性
・データ安全性(サーバ)
・内視鏡ユニット:テレパック
・内視鏡(耳鼻咽喉)
・ダーモスコープ(皮膚)
・直腸鏡(肛門)
・パートタイムの第2のカメラ(例えば、リモートの内視鏡検査用のカメラ)
【実施例2】
【0074】
耳鼻咽喉の症状に関連する遠隔医療相談のステップの説明
患者は、耳鼻咽喉に関する問題を一般開業医/家庭医に提示する。医者は、遠隔医療相談によって専門医に連絡し、専門医からの補助により内視鏡によって患者を検査し、耳鼻咽喉科専門医と診断について話し合う。
【0075】
携帯電話(スマートフォン)またはタブレットのデジタルカメラはスタンド搭載式であり、医者が患者を見ることができるように患者に向かって配向する。看護師は、標準方式で遠隔局の測定器の1つによって測定を行う。患者の測定データは、リアルタイムで、携帯電話(スマートフォン)またはタブレットのデジタルカメラによって、一般開業医及び/または専門医に別々に(すなわち、部分的に)送達される。
【0076】
一般開業医は、必要に応じて、さらなる診断的研究の全てを決定する。次に、患者は、要求に応じて、治療のために耳鼻咽喉科専門医に対して全部の診断所見を受け入れる。これは、多くの有益性を患者にもたらす。患者は、最初の相談で直接的に専門医の支援を得て、一般開業医または専門医の診療における移動時間及び待機時間の減少を受け、治療プロセス全体を効率化できる。
【実施例3】
【0077】
耳鼻咽喉の症状に関連する遠隔医療相談のステップの説明
オペレータ6(例えば、患者9)は、ライブ配信を介して、診療所の場所において基地局2を動作させる一般開業医及び/またはオペレータ5とつながり、したがって、ライブ配信で患者9と医者との間の連絡を確立する。
【0078】
これにより、医者と患者で目視を可能にする一方、例えば、標準方式で、スタンド搭載式のiPad(登録商標)またはiPhone(登録商標)の統合型デジタルカメラを配置する。
【0079】
代替として、デジタルカメラが装備される標準PCは、標準方式で遠隔局3として使用できる。
【0080】
次のステップでは、呼ばれた医師の指示に従って、患者を検査する。
【0081】
これは、データを収集し、リアルタイムで医師に送達されることを意味する。
【0082】
医師は、患者に指示することによって視覚監視の下で器具(具体的には、デジタルカメラ)を制御し得、したがって、患者9の手を実質的に誘導し、咽頭または耳を検査する。すなわち、医師は、伝送された画像のいずれかではなくむしろ、発見物(例えば、斑点)を検査し、遠隔機器を制御し、これにより、患者は医師の延長線上にいるようになる。いわば、これは、医師による患者9への直接的補助である。
【0083】
これは、必要に応じてライブ配信を介して追加の医師を呼ぶオプションにより、医師に特定の「場所」に参加させ、したがって、他の分野の関係者を直接つなげて、三者間(例えば、医者-患者-専門医)のビデオ会議を仮想的に経験させる。
【0084】
ここでは、患者データはリアルタイムで少なくともこの単一の基地局2に提供される一方、少なくとも1つの通信リンク(特に、A/V接続)は、オペレータ6によって、基地局2と遠隔局3との間で確立される。
【0085】
基地局2を動作させるオペレータ5は、これらの工程ステップを監視できる、及び/または患者の測定データの収集を準備ならびに実行できる。これは、リアルタイムで一般開業医、オペレータ5、場合によって、専門医によって、リアルタイムで伝送された患者データの査定及び評価を可能にする。
【0086】
この目的のために、外部にいる専門医との通信リンクを確立する一方、少なくとも1つの子局4は、リアルタイムで基地局2と接続される。患者データの少なくとも一部は、子局4を介して、基地局2で応対できるオペレータ7(すなわち、専門医)に視覚的及び/または音響的に送達される。
【0087】
これにより、患者9が医者と「対面で」座る「人を介さない」診察室が作り出される。さらに、専門医が仮想的に部屋に入り、患者が存在するように相談が行われる。
【国際調査報告】