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特表2022-517260動的割り当て機構によってMACアドレスのタイプを指定するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-07
(54)【発明の名称】動的割り当て機構によってMACアドレスのタイプを指定するための方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 61/50 20220101AFI20220228BHJP
   H04W 76/11 20180101ALI20220228BHJP
   H04L 101/604 20220101ALN20220228BHJP
   H04L 101/622 20220101ALN20220228BHJP
【FI】
H04L61/50
H04W76/11
H04L101:604
H04L101:622
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540858
(86)(22)【出願日】2020-01-17
(85)【翻訳文提出日】2021-09-10
(86)【国際出願番号】 US2020014115
(87)【国際公開番号】W WO2020150620
(87)【国際公開日】2020-07-23
(31)【優先権主張番号】62/794,148
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ベルナルドス、カルロス ヘスス
(72)【発明者】
【氏名】モラド、アラン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD17
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
WTRUによって実行される方法は、インフラストラクチャ機器からコンテキスト情報を受信することと、MACアドレス割り当て用のSLAP象限を選択することとを備えることができる。選択は、WTRUのブートストラップサーバとすることができるインフラストラクチャ機器から受信したコンテキスト情報に基づいて行うことができる。この方法は、DHCPサーバに、選択されたSLAP象限を示すDHCPメッセージを送信することをさらに備えることができる。送信されたDHCPメッセージに応答して、MACアドレスが受信され、WTRUに設定されることができる。コンテキスト情報は、これらに限定されるものではないが、ネットワーク内のノードの数、ネットワーク展開のタイプ、ネットワークのタイプ、モビリティ構成、デバイス管理のタイプ、バッテリ寿命、場所、またはプライバシー構成を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信受信ユニット(WTRU)によって実行される方法であって、
インフラストラクチャ機器からコンテキスト情報を受信することと、
前記コンテキスト情報に基づいて、メディアアクセス制御(MAC)アドレス割り当て用の構造化ローカルアドレスプラン(SLAP)象限を選択することと、
前記選択されたSLAP象限を示すメッセージを送信することと、を含む方法。
【請求項2】
前記メッセージが、動的ホスト制御プロトコル(DHCP)メッセージである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンテキスト情報が、ネットワーク内のノードの数、ネットワーク展開のタイプ、ネットワークのタイプ、モビリティ構成、デバイス管理のタイプ、バッテリ寿命、場所またはプライバシー構成を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記インフラストラクチャ機器が、ブートストラップサーバである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記選択されたSLAP象限が、拡張ローカル識別子(ELI)象限であり、前記コンテキスト情報が、制限されたモビリティまたはモビリティがないことを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記選択されたSLAP象限が、標準割り当て識別子(SAI)象限であり、前記コンテキスト情報がモビリティを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記選択されたSLAP象限が、管理上割り当て識別子(AAI)象限であり、前記コンテキスト情報が、大規模展開を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
DHCPサーバから、MACアドレスを含むDHCPメッセージを受信することをさらに備え、前記MACアドレスが、前記選択されたSLAP象限のものである、
請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記DHCPメッセージが、少なくとも1つのDHCPバージョン6(DHCPv6)リレーを通過する、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記AAI象限からランダムにMACアドレスを選択することをさらに含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項11】
無線送信受信ユニット(WTRU)であって、
コンテキスト情報を記憶するように構成されたメモリと、
前記コンテキスト情報に基づいて、メディアアクセス制御(MAC)アドレス割り当て用の構造化ローカルアドレスプラン(SLAP)象限を選択するように構成された回路と、
メッセージを送信するように構成された送信機であって、前記メッセージが、前記選択されたSLAP象限を示す、送信機と、を備えるWTRU。
【請求項12】
前記メッセージが、動的ホスト制御プロトコル(DHCP)メッセージである、請求項11に記載のWTRU。
【請求項13】
前記コンテキスト情報が、ネットワーク内のノードの数、ネットワーク展開のタイプ、ネットワークのタイプ、モビリティ構成、デバイス管理のタイプ、バッテリ寿命、場所またはプライバシー構成を含む、請求項11に記載のWTRU。
【請求項14】
前記コンテキスト情報が、ブートストラップサーバから受信される、請求項11に記載のWTRU。
【請求項15】
前記選択されたSLAP象限が、拡張ローカル識別子(ELI)象限であり、前記コンテキスト情報が、制限されたモビリティまたはモビリティがないことを示す、請求項11に記載のWTRU。
【請求項16】
前記選択されたSLAP象限が、標準割り当て識別子(SAI)象限であり、前記コンテキスト情報が、モビリティを示す、請求項11に記載のWTRU。
【請求項17】
前記選択されたSLAP象限が、管理上割り当て識別子(AAI)象限であり、前記コンテキスト情報が、大規模展開を示す、請求項11に記載のWTRU。
【請求項18】
前記DHCPサーバから、MACアドレスを含むDHCPメッセージを受信するように構成された受信機をさらに備え、前記MACアドレスが、前記SLAP象限のものである、
請求項12に記載のWTRU。
【請求項19】
前記DHCPメッセージが、少なくとも1つのDHCPバージョン6(DHCPv6)リレーを通過する、請求項12に記載のWTRU。
【請求項20】
前記選択されたAAI象限からランダムにMACアドレスを選択するように構成された回路をさらに備える、
請求項17に記載のWTRU。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年1月18日に出願された米国仮特許出願第62/794,148号の利益を主張し、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0002】
無線送信/受信ユニット(WTRU)によって実行される方法は、インフラストラクチャ機器からコンテキスト情報を受信することと、メディアアクセス制御(MAC)アドレス割り当て用の構造化ローカルアドレスプラン(SLAP)象限を選択することとを備えることができる。選択は、WTRUのブートストラップサーバとすることができるインフラストラクチャ機器から受信したコンテキスト情報に基づいて行うことができる。この方法は、動的ホスト制御プロトコル(DHCP)サーバに、選択されたSLAP象限を示すDHCPメッセージを送信することをさらに備えることができる。送信されたDHCPメッセージに応答して、MACアドレスが受信され、WTRUに設定されることができる。コンテキスト情報は、これらに限定されるものではないが、ネットワーク内のノードの数、ネットワーク展開のタイプ、ネットワークのタイプ、モビリティ構成、デバイス管理のタイプ、バッテリ寿命、場所、またはプライバシー構成を含む。
【0003】
より詳細な理解は、添付の図面と併せて例として与えられた以下の説明から得ることができ、図中の同様の参照符号は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1A図1Aは、1つ以上の開示された実施形態が実装されることができる例示的な通信システムを示すシステム図である。
図1B図1Bは、実施形態にかかる、図1Aに示す通信システム内で使用されることができる例示的な無線送受信ユニット(WTRU)を示すシステム図である。
図1C図1Cは、実施形態にかかる、図1Aに示す通信システム内で使用されることができる例示的な無線アクセスネットワーク(RAN)および例示的なコアネットワーク(CN)を示すシステム図である。
図1D図1Dは、実施形態にかかる、図1Aに示す通信システム内で使用されることができる、さらなる例示的なRANおよびさらなる例示的なCNを示すシステム図である。
図2A図2Aは、48ビット-MACアドレスの4つの最下位ビットを示す例示的な構造である。
図2B図2Bは、YビットおよびZビットを使用して識別された4つのSLAP象限の特徴を概説する表である。
図3A図3Aは、動的ホスト構成プロトコル(DHCP)アーキテクチャとインターフェースするいくつかのモノのインターネット(IoT)ネットワークの描写である。
図3B図3Bは、DHCPアーキテクチャとインターフェースする大規模データセンターの描写である。
図4図4は、スタンドアロン決定モードおよびインフラストラクチャ支援決定モードの双方におけるIoT象限選択のシグナリングを示す図である。
図5図5は、IoT端末の実施形態における象限選択の決定フローチャートである。
図6図6は、クライアント-サーバ拡張を備えたDHCPv6シグナリングフロー図である。
図7図7は、クライアント-リレー-サーバ拡張を備えたDHCPv6シグナリングフロー図である。
図8図8は、象限(IA-LL)オプションフォーマットの描写である。
図9図9は、追加CID(IA-LL)オプションフォーマットの描写である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1Aは、1つ以上の開示された実施形態が実装されることができる例示的な通信システム100を示す図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを複数の無線ユーザに提供するマルチアクセスシステムとすることができる。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共有を通じてそのようなコンテンツにアクセスすることを可能にすることができる。例えば、通信システム100は、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)、ゼロテールユニークワード離散フーリエ変換スプレッドOFDM(ZT-UW-DFT-S-OFDM)、ユニークワードOFDM(UW-OFDM)、リソースブロックフィルタリングOFDM、フィルタバンクマルチキャリア(FBMC)などの1つ以上のチャネルアクセス方式を採用することができる。
【0006】
図1Aに示すように、通信システム100は、無線送信受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク(CN)106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むことができるが、開示された実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を想定することが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dのそれぞれは、無線環境で動作および/または通信するように構成された任意の種類のデバイスとすることができる。例として、WTRU102a、102b、102c、102d(これらのいずれもステーション(STA)と称されることができる)は、無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよく、ユーザ機器(UE)、モバイルステーション、固定もしくはモバイルサブスクライバーユニット、サブスクリプションベースのユニット、ページャー、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピューター、無線センサ、ホットスポットもしくはMi-Fiデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、時計もしくはその他のウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、車両、ドローン、医療機器およびアプリケーション(例えば、遠隔手術)、産業用デバイスおよびアプリケーション(例えば、産業用および/または自動処理チェーンのコンテキストで動作するロボットおよび/または他の無線デバイス)、家庭用電化製品デバイス、商用および/または産業用無線で動作するデバイスネットワークなどを含むことができる。WTRU102a、102b、102c、および102dのいずれも、交換可能にUEと称されることができる。
【0007】
通信システム100はまた、基地局114aおよび/または基地局114bを含むことができる。基地局114a、114bのそれぞれは、CN106、インターネット110、および/または他のネットワーク112などの、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線インターフェースするように構成された任意の種類のデバイスとすることができる。例として、基地局114a、114bは、基地トランシーバ局(BTS)、NodeB、eNode B(eNB)、ホームNode B、ホームeNode B、gNode B(gNB)、新無線(NR)Node Bなどの次世代Node B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータなどとすることができる。基地局114a、114bは、それぞれ、単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されよう。
【0008】
基地局114aは、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどの他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)も含むことができるRAN104の一部とすることができる。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と呼ばれることができる1つ以上の搬送周波数で無線信号を送信および/または受信するように構成されることができる。これらの周波数は、ライセンススペクトル、非ライセンススペクトル、またはライセンススペクトルと非ライセンススペクトルの組み合わせであってもよい。セルは、比較的固定されているか、時間の経過とともに変化する可能性がある特定の地理的領域に無線サービスのカバレッジを提供することができる。セルは、さらにセルセクタに分割されることができる。例えば、基地局114aに関連するセルは、3つのセクタに分割されることができる。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバ、すなわち、セルの各セクタに1つを含むことができる。実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を採用することができ、セルの各セクタに対して複数のトランシーバを利用することができる。例えば、ビームフォーミングが使用されて、所望の空間方向に信号を送信および/または受信することができる。
【0009】
基地局114a、114bは、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、センチメートル波、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)とすることができるエアインターフェース116を介して、1つ以上のWTRU102a、102b、102c、102dと通信することができる。エアインターフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されることができる。
【0010】
より具体的には、上記のように、通信システム100は、多元接続システムであってもよく、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなどのような1つ以上のチャネルアクセス方式を採用してもよい。例えば、RAN104の基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装することができ、これは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用して、エアインターフェース116を確立することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または発展型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含んでもよい。HSPAは、高速ダウンリンク(DL)パケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンク(UL)パケットアクセス(HSUPA)を含んでもよい。
【0011】
実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、発展型UMTS地上無線アクセス(E-UTRA)などの無線技術を実装することができ、これは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTE-アドバンスト(LTE-A)および/またはLTE-アドバンストプロ(LTE-A Pro)を使用してエアインターフェース116を確立することができる。
【0012】
一実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、NR無線アクセスなどの無線技術を実装することができ、これは、NRを使用してエアインターフェース116を確立することができる。
【0013】
実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、複数の無線アクセス技術を実装することができる。例えば、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、例えば、二重接続(DC)原理を使用して、LTE無線アクセスおよびNR無線アクセスを一緒に実装することができる。したがって、WTRU102a、102b、102cによって利用されるエアインターフェースは、複数の種類の基地局(例えば、eNBおよびgNB)との間で送受信される複数の種類の無線アクセス技術および/または送信によって特徴付けられることができる。
【0014】
他の実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.11(すなわち、無線フィデリティ(WiFi)、IEEE802.16(すなわち、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000EV-DO、暫定規格2000(IS-2000)、暫定規格95(IS-95)、暫定規格856(IS-856)、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)、GSMエボリューションの拡張データレート(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装してもよい。
【0015】
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームNode-B、ホームeNode-B、またはアクセスポイントであってもよく、事業所、家庭、車両、キャンパス、産業施設、(例えば、ドローンが使用するための)空中回廊、道路などの局所領域における無線接続を容易にするために任意の適切なRATを利用してもよい。一実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立するために、IEEE802.11などの無線技術を実装することができる。実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立するために、IEEE802.15などの無線技術を実装することができる。さらに別の実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、セルラーベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、NRなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。図1Aに示されるように、基地局114bは、インターネット110に直接接続することができる。したがって、基地局114bは、CN106を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合がある。
【0016】
RAN104は、CN106と通信することができ、これは、1つ以上のWTRU102a、102b、102c、102dに音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービスを提供するように構成された任意の種類のネットワークとすることができる。データは、異なるスループット要件、遅延要件、エラー許容要件、信頼性要件、データスループット要件、モビリティ要件など、様々なサービス品質(QoS)要件を有することができる。CN106は、呼制御、課金サービス、モバイル位置ベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続、ビデオ配信などを提供し、および/またはユーザ認証などの高レベルのセキュリティ機能を実行することができる。図1Aには示されていないが、RAN104および/またはCN106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを使用する他のRANと直接または間接的に通信することができることが理解されよう。例えば、NR無線技術を利用し得るRAN104に接続されることに加えて、CN106はまた、GSM、UMTS、CDMA2000、WiMAX、E-UTRA、またはWiFi無線テクノロジーを使用する別のRAN(図示せず)と通信してもよい。
【0017】
CN106はまた、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとして機能することができる。PSTN108は、一般電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話網を含むことができる。インターネット110は、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、および/またはTCP/IPインターネットプロトコルスイートのインターネットプロトコル(IP)などの共通の通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される有線および/または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、1つ以上のRANに接続された別のCNを含んでもよく、これは、RAN104と同じRATまたは異なるRATを使用してもよい。
【0018】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dの一部または全ては、マルチモード機能を含むことができる(例えば、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含むことができる)。例えば、図1Aに示されるWTRU102cは、セルラーベースの無線技術を採用することができる基地局114aと、およびIEEE802無線技術を採用することができる基地局114bと通信するように構成されてもよい。
【0019】
図1Bは、例示的なWTRU102を示すシステム図である。図1Bに示されるように、WTRU102は、とりわけプロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、グローバルポジショニングシステム(GPS)チップセット136、および/または他の周辺機器138を含むことができる。WTRU102は、実施形態と一致性を保ちながら、前述の要素の任意のサブコンビネーションを含むことができることが理解されよう。
【0020】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、その他の種類の集積回路(IC)、ステートマシンなどとすることができる。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作することを可能にする他の任意の機能を実行することができる。プロセッサ118は、トランシーバ120に結合され得、トランシーバ120は、送信/受信要素122に結合されることができる。図1Bは、プロセッサ118およびトランシーバ120を別個のコンポーネントとして示しているが、プロセッサ118およびトランシーバ120は、電子パッケージまたはチップに一体に集積されることができることが理解されよう。
【0021】
送信/受信要素122は、エアインターフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信するか、または基地局から信号を受信するように構成されることができる。例えば、一実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナであってもよい。実施形態では、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成されたエミッタ/検出器であってもよい。さらに別の実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号および光信号の両方を送信および/または受信するように構成されてもよい。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成されることができることが理解されよう。
【0022】
送信/受信要素122は、単一の要素として図1Bに示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含んでもよい。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を採用することができる。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116を介して無線信号を送受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含んでもよい。
【0023】
トランシーバ120は、送信/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成されることができる。上記のように、WTRU102はマルチモード機能を有することができる。したがって、トランシーバ120は、WTRU102が、例えば、NRおよびIEEE802.11などの複数のRATを介して通信することを可能にするための複数のトランシーバを含んでもよい。
【0024】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニットまたは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合され得、そしてそれらからユーザ入力データを受信することができる。プロセッサ118はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128に出力することができる。さらに、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ132などの任意の種類の適切なメモリからの情報にアクセスし、データを記憶することができる。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、または任意の他の種類のメモリ記憶装置を含むことができる。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(図示せず)など、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリから情報にアクセスし、メモリにデータを記憶してもよい。
【0025】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることができ、WTRU102内の他のコンポーネントに電力を分配および/または制御するように構成されることができる。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスとすることができる。例えば、電源134は、1つ以上の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル金属水素化物(NiMH)、リチウムイオン(Liイオン)など)、太陽電池、燃料電池などを含んでもよい。
【0026】
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合されることができ、これは、WTRU102の現在の位置に関する位置情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成されることができる。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116を介して位置情報を受信してもよく、および/または2つ以上の近くの基地局から受信される信号のタイミングに基づいてその位置を判定してもよい。WTRU102は、実施形態と一致性を保ちながら、任意の適切な位置決定方法によって位置情報を取得することができることが理解されよう。
【0027】
プロセッサ118は、追加の特徴、機能、および/または有線または無線接続を提供する1つ以上のソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる他の周辺機器138にさらに結合されることができる。例えば、周辺機器138は、加速度計、eコンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真および/またはビデオ用)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、振動装置、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、ブルートゥース(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、仮想現実および/または拡張現実(VR/AR)デバイス、アクティビティトラッカなどを含むことができる。周辺機器138は、1つ以上のセンサを含むことができる。センサは、ジャイロスコープ、加速度計、ホール効果センサ、磁力計、方向センサ、近接センサ、温度センサ、時間センサ、地理位置情報センサ、高度計、光センサ、タッチセンサ、磁力計、気圧計、ジェスチャセンサ、生体認証センサ、湿度センサなどのうちの1つ以上とすることができる。
【0028】
WTRU102は、UL(例えば、送信用)およびDL(例えば、受信用)の双方の信号の一部または全て(例えば、特定のサブフレームに関連付けられる)の送信および受信が並列および/または同時に行われ得る全二重無線を含むことができる。全二重無線は、ハードウェア(例えば、チョーク)またはプロセッサ(例えば、別個のプロセッサ(図示せず)またはプロセッサ118を介した信号処理)のいずれかを介した自己干渉を低減および/または実質的に排除するための干渉管理ユニットを含むことができる。実施形態では、WRTU102は、信号の一部または全ての送信および受信(例えば、UL(例えば、送信用)またはDL(例えば、受信用)のいずれかの特定のサブフレームに関連付けられる)のための半二重無線を含むことができる。
【0029】
図1Cは、実施形態にかかるRAN104およびCN106を示すシステム図である。上記のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を使用して、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN104はまた、CN106と通信することもできる。
【0030】
RAN104は、eNode-B160a、160b、160cを含むことができるが、RAN104は、実施形態と一致性を保ちながら、任意の数のeNode-Bを含むことができることが理解されるであろう。eNode-B160a、160b、160cは、それぞれ、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含むことができる。一実施形態では、eNode-B160a、160b、160cは、MIMO技術を実装することができる。したがって、eNode-B160aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、および/またはWTRU102aから無線信号を受信することができる。
【0031】
eNode-B160a、160b、160cのそれぞれは、特定のセル(図示せず)に関連付けられることができ、無線リソース管理決定、ハンドオーバー決定、ULおよび/またはDLにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成されることができる。図1Cに示されるように、eNode-B160a、160b、160cは、X2インターフェースを介して互いに通信することができる。
【0032】
図1Cに示されるCN106は、モビリティ管理エンティティ(MME)162、サービングゲートウェイ(SGW)164、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(PGW)166を含むことができる。前述の要素は、CN106の一部として示されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有および/または操作され得ることが理解されよう。
【0033】
MME162は、S1インターフェースを介してRAN104内のeNode-B162a、162b、162cのそれぞれに接続されてもよく、制御ノードとして機能してもよい。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102b、102cなどの最初の接続中に特定のサービングゲートウェイを選択することを担当することができる。MME162は、RAN104と、GSMおよび/またはWCDMAなどの他の無線技術を使用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供することができる。
【0034】
SGW164は、S1インターフェースを介して、RAN104内のeNode-B160a、160b、160cのそれぞれに接続されることができる。SGW164は、一般に、WTRU102a、102b、102cとの間でユーザデータパケットをルーティングおよび転送することができる。SGW164は、eNode-B間ハンドオーバー中にユーザプレーンを固定する、DLデータがWTRU102a、102b、102cに利用可能であるときにページングをトリガーする、WTRU102a、102b、102cなどのコンテキストを管理および記憶するなどの、他の機能を実行することができる。
【0035】
SGW164は、PGW166に接続されることができ、これは、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、WTRU102a、102b、102cにインターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供することができる。
【0036】
CN106は、他のネットワークとの通信を容易にすることができる。例えば、CN106は、WTRU102a、102b、102cと従来の固定電話通信デバイスとの間の通信を容易にするために、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することができる。例えば、CN106は、CN106とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含んでもよく、またはそれと通信してもよい。さらに、CN106は、WTRU102a、102b、102cに、他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される他の有線および/または無線ネットワークを含むことができる他のネットワーク112へのアクセスを提供することができる。
【0037】
WTRUは、無線端末として図1A図1Dに記載されているが、特定の代表的な実施形態では、そのような端末が、通信ネットワークとの有線通信インターフェースを(例えば、一時的または恒久的に)使用することができることが想定される。
【0038】
代表的な実施形態では、他のネットワーク112は、WLANとすることができる。
【0039】
インフラストラクチャ基本サービスセット(BSS)モードのWLANは、BSS用のアクセスポイント(AP)と、APに関連付けられた1つ以上のステーション(STA)とを有することができる。APは、BSSの中へ、および/またはBSSの外へトラフィックを伝送する、ディストリビューションシステム(DS)または別の種類の有線/無線ネットワークへのアクセスまたはインターフェースを有することができる。BSSの外部から発信されたSTAへのトラフィックは、APを介して到着してもよく、STAに配信されてもよい。STAからBSSの外部の宛先に発信されるトラフィックは、APに送信され、それぞれの宛先に配信されてもよい。BSS内のSTA間のトラフィックは、APを介して送信できる。例えば、送信元STAがAPにトラフィックを送信してもよく、APが宛先STAにトラフィックを配信してもよい。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックと見なされ、および/または参照されてもよい。ピアツーピアトラフィックは、ダイレクトリンクセットアップ(DLS)を使用して、送信元STAと宛先STAとの間に(例えば、直接)送信することができる。特定の代表的な実施形態では、DLSは、802.11e DLSまたは802.11zトンネルDLS(TDLS)を使用することができる。独立BSS(IBSS)モードを使用するWLANにはAPがない場合があり、IBSS内またはIBSSを使用するSTA(例えば、全てのSTA)は相互に直接通信する場合がある。IBSS通信モードは、本明細書では「アドホック」通信モードと称される場合がある。
【0040】
802.11acインフラストラクチャモードの動作または同様の動作モードを使用する場合、APはプライマリチャネルなどの固定チャネルでビーコンを送信することができる。プライマリチャネルは、固定幅(例えば、20MHzの広い帯域幅)または動的に設定された幅とすることができる。プライマリチャネルは、BSSの動作チャネルであってもよく、APとの接続を確立するためにSTAによって使用されてもよい。特定の代表的な実施形態では、衝突回避方式搬送波検知多重アクセス(CSMA/CA)は、例えば802.11システムにおいて実装されてもよい。CSMA/CAの場合、APを含むSTA(例えば、全てのSTA)がプライマリチャネルを検知することができる。プライマリチャネルが特定のSTAによって検出/検出および/またはビジーであると判定された場合、特定のSTAはバックオフする可能性がある。1つのSTA(例えば、1つのステーションのみ)は、特定のBSSでいつでも送信することができる。
【0041】
高いスループット(HT)STAは、例えば、一次20MHzチャネルと隣接または非隣接の20MHzチャネルとの組み合わせを介して、40MHz幅チャネルを形成するために、通信のために40MHz幅チャネルを使用することができる。
【0042】
非常に高いスループット(VHT)STAは、20MHz、40MHz、80MHz、および/または160MHz幅のチャネルをサポートすることができる。40MHz、および/または80MHzのチャネルは、連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって形成されることができる。160MHzチャネルは、8つの連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって、または2つの非連続の80MHzチャネルを組み合わせることによって形成されることができ、これは、80+80構成と称されることができる。80+80構成の場合、チャネルエンコード後、データは、データを2つのストリームに分割することができるセグメントパーサを通過することができる。逆高速フーリエ変換(IFFT)処理、および時間領域処理は、各ストリームで個別に実行されることができる。ストリームは、2つの80MHzチャネルにマッピングされてもよく、データは送信STAによって送信されてもよい。受信側STAの受信機では、80+80構成についての上記の動作を逆にすることができ、組み合わされたデータを媒体アクセス制御(MAC)に送信することができる。
【0043】
サブ1GHzの動作モードは、802.11afおよび802.11ahでサポートされている。チャネルの動作帯域幅とキャリアは、802.11nと802.11acで使用されているものと比較して802.11afと802.11ahで減少している。802.11afは、TVホワイト空間(TVWS)スペクトルで5MHz、10MHz、および20MHzの帯域幅をサポートし、802.11ahは、非TVWSスペクトルを使用して1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、および16MHzの帯域幅をサポートする。代表的な実施形態によれば、802.11ahは、マクロカバレッジエリア内のMTCデバイスなどのメーター型制御/マシン型通信(MTC)をサポートすることができる。MTCデバイスは、特定の機能、例えば、特定の帯域幅および/または制限された帯域幅のサポート(例えば、サポートのみ)を含む制限された機能を有していてもよい。MTCデバイスは、(例えば、非常に長いバッテリ寿命を維持するために)閾値を超えるバッテリ寿命を有するバッテリを含むことができる。
【0044】
複数のチャネルをサポートすることができるWLANシステム、および802.11n、802.11ac、802.11af、802.11ahなどのチャネル帯域幅は、プライマリチャネルとして指定されることができるチャネルを含む。プライマリチャネルは、BSS内の全てのSTAでサポートされている最大の共通動作帯域幅に等しい帯域幅を有する場合がある。プライマリチャネルの帯域幅は、最小帯域幅の動作モードをサポートするBSSで動作している全てのSTAの中から、STAによって設定および/または制限される場合がある。802.11ahの例では、APおよびBSS内の他のSTAが2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、および/またはその他のチャネル帯域幅の動作モードをサポートしている場合でも、1MHzモードをサポートする(例えば、サポートするだけの)STA(MTC型のデバイスなど)のプライマリチャネルは1MHz幅であってもよい。キャリア検知および/またはネットワーク割り当てベクトル(NAV)設定は、プライマリチャネルのステータスに依存する場合がある。例えば、STA(1MHzの動作モードのみをサポート)がAPに送信しているために、プライマリチャネルがビジーである場合、利用可能な周波数帯域の大部分がアイドル状態のままであるとしても、利用可能な全周波数帯域がビジーであると見なされる場合がある。
【0045】
米国では、802.11ahで使用されることができる利用可能な周波数帯域は、902MHz~928MHzである。韓国では、利用可能な周波数帯域は917.5MHz~923.5MHzである。日本では、利用可能な周波数帯域は916.5MHz~927.5MHzである。802.11ahで利用可能な合計帯域幅は、国コードに応じて6MHz~26MHzである。
【0046】
図1Dは、実施形態にかかるRAN104およびCN106を示すシステム図である。上記のように、RAN104は、NR無線技術を使用して、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN104はまた、CN106と通信することもできる。
【0047】
RAN104は、gNB180a、180b、180cを含むことができるが、RAN104は、実施形態と一致性を保ちながら、任意の数のgNBを含むことができることが理解されるであろう。gNB180a、180b、180cはそれぞれ、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含むことができる。一実施形態では、gNB180a、180b、180cは、MIMO技術を実装することができる。例えば、gNB180a、108bは、ビームフォーミングを利用して、gNB180a、180b、180cに信号を送信し、および/またはgNBから信号を受信することができる。したがって、gNB180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、および/またはWTRU102aから無線信号を受信することができる。実施形態では、gNB180a、180b、180cは、キャリアアグリゲーション技術を実装することができる。例えば、gNB180aは、複数のコンポーネントのキャリアをWTRU102a(図示せず)に送信することができる。これらのコンポーネントキャリアのサブセットは、非ライセンススペクトル上にあってもよく、残りのコンポーネントキャリアは、ライセンススペクトル上にあってもよい。実施形態では、gNB180a、180b、180cは、協調マルチポイント(CoMP)技術を実装することができる。例えば、WTRU102aは、gNB180aおよびgNB180b(および/またはgNB180c)から協調送信を受信することができる。
【0048】
WTRU102a、102b、102cは、スケーラブルなヌメロロジに関連する送信を使用して、gNB180a、180b、180cと通信することができる。例えば、OFDMシンボル間隔および/またはOFDMサブキャリア間隔は、異なる送信、異なるセル、および/または無線送信スペクトルの異なる部分に対して変化してもよい。WTRU102a、102b、102cは、様々なまたはスケーラブルな長さのサブフレームまたは送信時間間隔(TTI)を使用して(例えば、様々な数のOFDMシンボルを含み、および/または持続する様々な長さの絶対時間)、gNB180a、180b、180cと通信することができる。
【0049】
gNB180a、180b、180cは、スタンドアロン構成および/または非スタンドアロン構成でWTRU102a、102b、102cと通信するように構成されることができる。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、他のRAN(例えば、eNode-B160a、160b、160cなど)にもアクセスすることなく、gNB180a、180b、180cと通信することができる。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、1つ以上のgNB180a、180b、180cをモビリティアンカーポイントとして利用することができる。スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、ライセンスのない帯域の信号を使用して、gNB180a、180b、180cと通信することができる。非スタンドアロン構成では、WTRU102a、102b、102cは、eNode-B160a、160b、160cなどの別のRANと通信/接続しながら、gNB180a、180b、180cと通信/接続することができる。例えば、WTRU102a、102b、102cは、1つ以上のgNB180a、180b、180cおよび1つ以上のeNode-B160a、160b、160cと実質的に同時に通信するためのDC原理を実装することができる。非スタンドアロン構成では、eNode-B160a、160b、160cは、WTRU102a、102b、102cのモビリティアンカーとして機能してもよく、gNB180a、180b、180cは、WTRU102a、102b、102cにサービスを提供するための追加のカバレッジおよび/またはスループットを提供してもよい。
【0050】
gNB180a、180b、180cのそれぞれは、特定のセル(図示せず)に関連付けられてもよく、無線リソース管理決定、ハンドオーバー決定、ULおよび/またはDLにおけるユーザのスケジューリング、ネットワークスライシングのサポート、DC、NRとE-UTRA間のインターワーキング、ユーザプレーンデータのユーザプレーン機能(UPF)184a、184bへのルーティング、コントロールプレーン情報のアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)182a、182bへのルーティングなどを処理するように構成されてもよい。図1Dに示されるように、gNB180a、180b、180cは、Xnインターフェースを介して互いに通信することができる。
【0051】
図1Dに示されるCN106は、少なくとも1つのAMF182a、182b、少なくとも1つのUPF184a、184b、少なくとも1つのセッション管理機能(SMF)183a、183b、および場合によってはデータネットワーク(DN)185a、185bを含んでもよい。前述の要素は、CN106の一部として示されているが、これらの要素のいずれも、CNオペレータ以外のエンティティによって所有および/または操作され得ることが理解されよう。
【0052】
AMF182a、182bは、N2インターフェースを介してRAN104内の1つ以上のgNB180a、180b、180cに接続されてもよく、制御ノードとして機能してもよい。例えば、AMF182a、182bは、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ネットワークスライシングのサポート(例えば、異なる要件を有する異なるプロトコルデータユニット(PDU)セッションの処理)、特定のSMF183a、183bの選択、登録エリア、非アクセス層(NAS)シグナリングの終了、モビリティ管理などを担当してもよい。ネットワークスライシングは、WTRU102a、102b、102cで利用されているサービスの種類に基づいて、WTRU102a、102b、102cのCNサポートをカスタマイズするために、AMF182a、182bによって使用されることができる。例えば、超高信頼性の低遅延(URLLC)アクセスに依存するサービス、拡張された大規模モバイルブロードバンド(eMBB)アクセスに依存するサービス、MTCアクセスのサービスなど、様々なユースケースに対して様々なネットワークスライスが確立されることができる。AMF182a、182bは、RAN104と、LTE、LTE-A、LTE-A Pro、および/またはWiFiのような非3GPPアクセス技術などの他の無線技術を使用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供することができる。
【0053】
SMF183a、183bは、N11インターフェースを介してCN106内のAMF182a、182bに接続されることができる。SMF183a、183bはまた、N4インターフェースを介してCN106内のUPF184a、184bに接続されることができる。SMF183a、183bは、UPF184a、184bを選択および制御し、UPF184a、184bを通るトラフィックのルーティングを構成することができる。SMF183a、183bは、UE IPアドレスの管理および割り当て、PDUセッションの管理、ポリシー実施およびQoSの制御、DLデータ通知の提供などの他の機能を実行することができる。PDUセッション型は、IPベース、非IPベース、イーサネットベースなどとすることができる。
【0054】
UPF184a、184bは、N3インターフェースを介してRAN104内の1つ以上のgNB180a、180b、180cに接続されることができ、これは、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、WTRU102a、102b、102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供することができる。UPF184、184bは、パケットのルーティングおよび転送、ユーザプレーンポリシーの実施、マルチホームPDUセッションのサポート、ユーザプレーンQoSの処理、DLパケットのバッファリング、モビリティアンカーの提供などの他の機能を実行することができる。
【0055】
CN106は、他のネットワークとの通信を容易にすることができる。例えば、CN106は、CN106とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含んでもよく、またはそれと通信してもよい。さらに、CN106は、WTRU102a、102b、102cに、他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される他の有線および/または無線ネットワークを含むことができる他のネットワーク112へのアクセスを提供することができる。一実施形態では、WTRU102a、102b、102cは、UPF184a、184bへのN3インターフェースおよびUPF184a、184bとDN185a、185bとの間のN6インターフェースを介して、UPF184a、184bを介してローカルDN185a、185bに接続されることができる。
【0056】
図1A図1Dおよび図1A図1Dの対応する説明を考慮して、WTRU102a~d、基地局114a~b、eNode-B160a~c、MME162、SGW164、PGW166、gNB180a~c、AMF182a~b、UPF184a~b、SMF183a~b、DN185a~b、および/または本明細書に記載された任意の他のデバイス(複数可)のうちの1つ以上に関して、本明細書に記載された機能のうちの1つ以上の、または全ての機能は、1つ以上のエミュレーションデバイス(図示せず)によって実行することができる。エミュレーションデバイスは、本明細書に記載の機能の1つ以上、または全てをエミュレートするように構成された1つ以上のデバイスであってもよい。例えば、エミュレーションデバイスは、他のデバイスをテストするために、および/またはネットワークおよび/またはWTRU機能をシミュレートするために使用されてもよい。
【0057】
エミュレーションデバイスは、ラボ環境および/またはオペレータネットワーク環境で他のデバイスの1つ以上のテストを実装するように設計されることができる。例えば、1つ以上のエミュレーションデバイスは、通信ネットワーク内の他のデバイスをテストするために、有線および/または無線通信ネットワークの一部として完全にまたは部分的に実装および/または展開されながら、1つ以上または全ての機能を実行することができる。1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線および/または無線通信ネットワークの一部として一時的に実装/展開されている間に、1つ以上、または全ての機能を実行することができる。エミュレーションデバイスは、テストおよび/または無線経由(over-the-air)無線通信を使用したテストの実行の目的で別のデバイスに直接結合されることができる。
【0058】
1つ以上のエミュレーションデバイスは、有線および/または無線通信ネットワークの一部として実装/展開されていない間に、全てを含む1つ以上の機能を実行することができる。例えば、エミュレーションデバイスは、1つ以上のコンポーネントのテストを実装するために、テストラボでのテストシナリオおよび/または展開されていない(例えば、テスト)有線および/または無線通信ネットワークで利用されてもよい。1つ以上のエミュレーションデバイスは、テスト機器であってもよい。RF回路(例えば、1つ以上のアンテナを含むことができる)を介した直接RF結合および/または無線通信は、データを送信および/または受信するためにエミュレーションデバイスによって使用されることができる。
【0059】
IEEEは、当初、アドレス空間の半分がローカルで使用するために予約されるように、48ビットMACアドレス空間を構成していた。ユニバーサル/ローカル(U/L)ビットが1に設定されている場合、ローカル使用が構成される。オプションの構造化ローカルアクセスプラン(SLAP)にしたがって、このローカルMACアドレス空間の4つの指定された領域内で異なる割り当てアプローチが使用されることができる。SLAP象限と呼ばれるこれらの4つの領域は、拡張ローカル識別子(ELI)象限、標準割り当て識別子(SAI)象限、管理上割り当て識別子(AAI)象限、および将来の使用のために予約された象限を含む。
【0060】
象限ELI MACアドレスは、24ビットを使用する会社ID(CID)に基づいて割り当てられることができ、残りの24ビットは、ユニキャスト(Mビット=0)およびマルチキャスト(Mビット=1)についての各CIDにローカルに割り当てられたアドレスのために残される。CIDは、IEEE登録認定機関(RA)によって割り当てられる。
【0061】
象限SAI MACアドレスは、IEEE802規格において指定されたプロトコルに基づいて割り当てられる。48ビットMACアドレスの場合、44ビットが利用可能である。SAIを割り当てるための複数のプロトコルは、IEEE規格において指定されることができる。複数のプロトコルの共存は、各プロトコルによる割り当てに利用可能な部分空間を制限することによってサポートされることができる。
【0062】
象限AAI MACアドレスは、管理者によってローカルに割り当てられる。マルチキャストIPv6パケットは、33:33で始まる宛先アドレスを使用し、これはこの空間内にあるため、IPv6マルチキャストアドレスとの競合を回避するために、競合アドレスは使用されるべきではない。48ビットMACアドレスの場合、44ビットが利用可能である。
【0063】
将来の使用のために予約された象限は、MACアドレスがまだ定義されていない新たな方法を使用して、または管理者によって、例えばAAI象限において行われた割り当てと同様に割り当てられることができる領域を定義する。
【0064】
図2Aは、IEEE 48ビット-MACアドレス構造の例示的な構造である。この例では、4つの最下位ビット(LSB)が識別される。LSB M 202は、MACアドレスがユニキャストWTRUまたはWTRUのグループのアドレスであるかどうかを示すMビットの個別/グループ(I/G)インジケータを参照する。LSB Xビット204は、MACアドレスがローカルに割り当てられているかどうかを示す。LSB Y206は、SLAP Yビットを参照し、LSB Z208は、SLAP Zビットを参照する。SLAP YビットおよびXビットは、図2Bに示される表220に詳述されている。
【0065】
図2Bは、4つのSLAP象限の特徴を概説する表220である。表220は、象限222、Yビット224、Zビット226、ローカル識別子タイプ228、およびローカル識別子230に関して編成されている。象限01 232の場合、Yビットが0 240に設定され、zビットが1 248に設定される場合、ローカル識別子タイプは、ローカル256に拡張され、ローカル識別子は、ELI264である。象限11 234の場合、Yビットが1 242に設定され、Zビットが1 250に設定される場合、ローカル識別子タイプは、標準割り当て258であり、ローカル識別子は、SAI266である。象限00 236の場合、Yビットが0 244に設定され、Zビットが0 252に設定される場合、ローカル識別子タイプは、管理上割り当て260であり、ローカル識別子は、AAI268である。象限10 238の場合、Yビットが1 246に設定され、Zビットが0 254に設定される場合、ローカル識別子タイプは、予約262であり、ローカル識別子もまた、予約270である。
【0066】
IEEEは、標準割り当て識別子(SAI)象限にアドレスを割り当てる機構に取り組んでおり、併せて、インターネット・エンジニアリング・タスク・フォース(IETF)は、ローカルMACアドレス割り当てを処理するために、動的ホスト制御プロトコルバージョン6(DHCPv6)の動作を拡張する新たな機構の指定に取り組んでいる。このようにして、MAC割り当ては、動的に処理されることができる。しかしながら、これらの標準化の取り組みは、端末またはクライアントユニットとすることができる要求側WTRUへのMACアドレスの割り当てに使用するためにSLAP象限を選択する方法をサポートする機構を提供しない。実施形態では、DHCPv6プロトコルが拡張されて、DHCPv6クライアントまたはDHCPv6リレーがサーバに優先SLAP象限を示すことができ、その結果、サーバは、それに応じてMACアドレスを特定のクライアントまたはリレーに割り当てることができる。優先SLAP象限にしたがってローカルMACアドレスを割り当てる必要が生じる2つの例示的なアプリケーションについて説明する:(1)個々のWTRU、および(2)例えば、ハイパーバイザーまたは他の仮想化技術によって多くの仮想マシンが管理されるデータセンターなどの大規模仮想化環境。
【0067】
第1のアプリケーションに関しては、今日展開されているほとんどのWTRUは、IEEE 802インターフェースベンダーに割り当てられた24ビット組織的固有識別子(OUI)を使用してユニバーサルアドレス空間から割り当てられた、MACアドレスにおいて「焼き付けられた」プリインストールされたインターフェースを備える。しかしながら、最近、WTRUにローカル(ユニバーサルではなく)MACアドレスを割り当てる必要性が、特にモノのインターネット(IoT)システムおよびプライバシーにおいて明らかになっている。
【0068】
IoTシステムは、安価で、場合によっては寿命が短く、使い捨てのデバイスを多数組み込むことができる。これらのデバイスの場合、MACアドレス空間を必要以上に拡張しないように、MACアドレスの再利用が理想的である。これらのデバイスの例は、以下を含むことができる:ヘルスまたはホーム自動化アプリケーション用のセンサおよびアクチュエータ。これらのシステムでは、最初の起動時に、IoTデバイスが一時的なMACアドレスを使用して、利用可能なDHCPサーバに初期DHCPパケットを送信するのが一般的である。IoTデバイスは、通常、利用可能なネットワークインターフェース、例えば、有線および無線インターフェースごとに単一のMACアドレスを要求する。サーバがMACアドレスを割り当てると、デバイスは、初期DHCPパケットの送信に使用された一時的なMACアドレスを破棄する。このタイプのデバイスは、通常、移動デバイスまたはモバイル性の高いデバイスではない。一般に、アドレスの割り当てには任意のタイプのSLAP象限が適しているが、割り当てられたアドレスがIoT通信デバイスベンダーに割り当てられた会社ID(CID)に属する必要がある場合など、いくつかのシナリオではELI/SAI象限がより適している場合がある。
【0069】
WTRUのプライバシーの懸念に関しては、MACアドレスを公開すると、ユーザの場所を公開することができるため、ユーザの移動の追跡を比較的簡単にすることができる。この問題を軽減するために検討されている機構の1つは、ユーザが異なるネットワークに接続するたびに変更されるローカルランダムMACアドレスの使用である。このシナリオでは、デバイスは、通常、モバイルである。ここで、AAI象限は、アドレスのランダム化に最適であり、ネットワークを変更するときにアドレスが存続する必要がないため、アドレスを割り当てるのに最適なSLAP象限とすることができる。
【0070】
図3Aは、動的ホスト構成プロトコル(DHCP)アーキテクチャとインターフェースするいくつかのモノのインターネット(IoT)ネットワーク302~306の描写300である。IoTネットワーク302~306のそれぞれは、WTRU、家電製品、ドアロック、自転車、フィットネスセンサなどを含む1つ以上のIoTデバイスを備えることができる。IoTネットワーク302~304は、DHCPサーバ312に結合するためのDHCPリレー308、310を含む。IoTネットワーク306は、DHCPリレーを含まなくてもよく、IoTネットワーク306のIoTデバイスは、DHCPサーバ312に直接到達することができる。この例では、単一のELI314、SAI316、およびAAI318が使用されることができる。
【0071】
第2のアプリケーションに関しては、仮想化がローカルMACアドレスの割り当てを促進することができる。例えば、大規模な仮想化環境では、何千もの仮想マシン(VM)がアクティブになっている。これらのVMは、通常、必要に応じてVMの生成および停止を担当するハイパーバイザーによって管理される。ハイパーバイザーはまた、通常、VMへの新たなMACアドレスの割り当ても担当する。そのためのDHCPソリューションが導入されている場合、ハイパーバイザーは、DHCPクライアントとして機能し、利用可能なDHCPサーバにアドレスブロックの1つ以上のMACアドレスを割り当てるように要求する。ハイパーバイザーは、それらのアドレスをそれ自体に使用するのではなく、適切なMACアドレスを有する新たなVMを作成するためにそれらを使用する。各VMは、インスタンス化時に新たなMACアドレスを備えることができる。非常に大規模なデータセンター環境では、異なるネットワーク領域の分割が一般的である。異なるネットワーク領域のそれぞれは、独自のローカルアドレス空間を管理するように構成されている。図3Bに示されているこのシナリオでは、移行可能な機能と移行不可能な機能とを含む2つの要素がある。
【0072】
図3Bは、DHCPアーキテクチャとインターフェースする大規模データセンター332の描写330である。大規模データセンター332は、複数の領域334~340から構成されることができる。領域のそれぞれは、移行可能なVMと移行不可能なVMとを備えることができる。各領域334~340は、DHCPサーバ350との間でDHCPメッセージをリレーするためのDHCPリレー342~348を含むことができる。単一のELI象限352およびSAI象限354が使用されることができる。あるいは、各領域は、AAI象限356~362からアドレスを割り当てることができる。
【0073】
特定の機能を提供するVMが、メンテナンス、復元力、エンドユーザのモビリティなどのためにデータセンターの別の領域に潜在的に移行される必要がある場合、このVMがそのネットワークコンテキストを新たな領域に保持することを要件とすることができ、これは、MACアドレスの保持を含む。したがって、このニーズを満たすために、DHCPサーバによって一元的に割り当てられることができるELI/SAI SLAP象限からアドレスを割り当てることが適切な場合がある。
【0074】
一方、VMがデータセンターの別の領域に移行されない可能性が高いことがわかっている場合、そのMACアドレスに関連付けられた要件がない場合がある。このシナリオでは、AAI SLAP象限からMACアドレスを割り当てる方が効率的であり、これは、全てのデータセンターについて同じである必要はない。実施形態では、各領域は、重複をグローバルにチェックすることなく、それ自体のMACアドレスを管理することができる。
【0075】
使用するMACアドレスと割り当てられたMACアドレスをいつ変更するかとを決定するための端末からのSLAP象限選択の機構は、例えばWTRUなどの端末、または例えば、基地局またはセルラーコアネットワークサーバなどのインフラストラクチャによって示されるコンテキスト情報および/またはプリファレンスに基づいて判定されることができる。本明細書で説明するように、これらの機構は、例えば、IoTアプリケーション、プライバシーに配慮した実装アプリケーション、およびデータセンターアプリケーションなど、上述した各アプリケーション内で実装されることができる。
【0076】
IoTアーキテクチャでは、IoT端末は、焼き付けられた一時MACアドレスを使用してWLANネットワークに取り付けることができる。これは、端末が接続を取得し、適切にブートストラップすることを可能にする。このフェーズ中に、端末は、一時的な焼き付けられたアドレスよりも永続的なローカルMACアドレスを設定するために使用するSLAP象限の決定を支援するための情報および/またはプリファレンスを取得することができる。図4に示されるように、IoTデバイスは、ローカルMACアドレスを取得するためにどのSLAP象限を使用するかに関して、スタンドアロンの決定またはインフラストラクチャ支援の決定を行うことができる。
【0077】
図4は、スタンドアロン決定400およびインフラストラクチャ支援決定420モードの双方におけるIoT象限選択のためのシグナリングを示す図である。スタンドアロンの決定400を行う際に、IoTデバイス402は、これらに限定されるものではないが、例えば、産業的、国内、地方などのIoT展開のタイプ、モビリティ、デバイスが管理されているかまたは管理されていないか、および/または動作/バッテリ寿命を含むコンテキスト情報に依存することができる。国内展開などの小規模な展開の場合、IoTデバイス402自体がAAI象限を使用することを決定する場合がある。この決定は、実施形態では、端末自体によって計算されたランダムアドレスを構成する端末によるDHCPの使用を含まない場合がある。そうでなければ、DHCPシグナリング406が使用されることができる。数千の端末が共存する可能性がある産業的または地方の展開などの大規模な展開の場合、IoTデバイス402は、ELIまたはSAI象限を使用することを決定する場合がある。IoTデバイス402が移動することができる場合、または移動する可能性がある場合、別のネットワークに移動するときのアドレスの衝突を最小限に抑えるために、SAIまたはAAI象限を選択することが好ましい場合がある。IoTデバイス402が固定されたままであることがわかっている場合、ELI象限が使用に最も適している場合がある。IoTデバイス402がその寿命中に管理されているかまたは再構成されることができないかに応じて、選択された象限は、異なる場合がある。例えば、それが管理されることができる場合、これは、ネットワークトポロジの変更が、例えば、追加の端末を含む拡張などの展開の変更によって、その寿命中に発生する場合があることを意味し、これは、例えば、将来の潜在的な衝突を回避するために優先象限に影響を与える場合がある。端末の予測寿命に応じて、将来の潜在的なアドレス衝突を最小限に抑えるために、異なる象限が好ましい場合がある。これらは、IoT端末が特定のSLAP象限を選択するために使用することができるパラメータの例である。他のパラメータもまた、依存されることができる。IoT端末は、通常、リソースに制約があるため、例えば、事前構成されたプリファレンスまたは事前構成された設定に基づいて、簡単な決定を行うことができる。
【0078】
IoTシナリオの場合、ほとんどの場合、選択された象限は、ELIであることがさらに予想される。この場合、端末に提供されるMACアドレスは、会社ID(CID)に基づいており、このCIDは、通常、焼き付けられた一時アドレスとして端末において事前設定される。しかしながら、地方または産業的なものなどの大規模なIoT展開では、単一のCIDからのアドレス空間が枯渇する場合がある。この場合、端末は、DHCPサーバ404がMACアドレスを提供するために使用される優先CIDのリストを提供することができる。追加のCIDは、IoT端末メーカーがビジネス関係または契約を結んでいる他のベンダー(例えば、IoT端末ベンダーの子会社)に属している場合がある。端末によって選択された象限がELIである場合、DHCPサーバ404は、プライマリCIDから、追加で提供されたCIDのいずれかから、さらには異なるCIDからアドレスを割り当てることができる。全ての場合において、DHCPサーバ404は、端末にローカルMACアドレスを割り当てることができるCIDをチェックすることができるかまたはチェックする可能性がある。これは、例えば、IoT端末ごとに許可されたCIDのリストを有するDHCPサーバ404によって行うことができる。IoT端末がどのように象限を選択し、ローカルMACアドレス構成を実行することができるかを示す例示的な手順が、図5に示されている。
【0079】
インフラストラクチャ支援決定420を行う際に、IoT端末422は、インフラストラクチャから、ローカルMACアドレスを取得するために使用すべきSLAP象限に関するヒント/プリファレンス/要求426を受信する。IoTシナリオでは、このヒントは、IoT端末422がその構成を完了するために使用するブートストラップ/構成サーバ424からシグナリング426される場合がある。サーバ424はまた、IoT端末の展開環境/コンテキストに相関するパラメータを使用して、(1)IoT展開のタイプ、(2)モビリティ、および/または(3)動作/バッテリ寿命を含む象限選択を実行することができる。
【0080】
図4の右側には、インフラストラクチャ支援決定420の一般的な動作が示されている。IoT端末422は、クラウド上でまたはIoT端末422が展開されているローカルで実行されることができるブートストラップ/構成サーバ424に接続し、ブートストラップ/構成シグナリング426の一部として、DHCPサーバ428によってDHCPシグナリング430において使用される選択されたSLAP象限を受信する。
【0081】
図5は、IoT端末の実施形態における象限選択の決定フローチャート500である。実施形態では、ブートストラップIoTデバイス502は、それが大規模展開504のコンポーネントであるかどうかを判定することができる。それが大規模展開のコンポーネントではない506と判定した場合、IoT端末は、AAI象限508を選択することができる。IoTデバイスは、AAI象限からローカルにランダムアドレスを選択する510ように構成されることができる。ローカルでランダムアドレスを選択するように構成されている場合512、IoTは、AAI象限からランダムアドレス514を選択することができる。反対に516、IoTデバイスは、DHCPサーバまたは他のサーバを用いて、AAI象限を示すDHCPシグナリング518を実行することができる。
【0082】
IoTデバイスが大規模展開520の一部である場合、IoTデバイスは、象限選択を実行する際の要因としてモビリティ522を考慮することができる。デバイスがモバイル524である可能性が高い場合、IoTデバイスは、SAI象限526を使用することができ、SAI528を示すDHCPを実行することができる。
【0083】
IoTデバイスが固定であり、モバイル530ではないと予想される場合、IoTデバイスは、ELI象限532を選択することができ、CID534を含めるべきかどうかを判定することができる。IoTデバイスが536を含むCIDを有する場合、IoTデバイスは、ELI538を示すDHCPシグナリングを実行し、優先CIDを含めることができる。IoTデバイスには、必要に応じて、追加のCIDを含めることができる。IoTデバイスがCIDが使用されていない550と判定した場合534、IoTデバイスは、AAI象限を示すDHCPシグナリング552を実行することができる。
【0084】
IoTデバイスが少なくとも1つのCIDが示されたDHCPシグナリング538を実行すると仮定すると、DHCPサーバは、アドレスがプライマリCID540から利用可能であるかどうかを判定することができる。アドレスがプライマリCID542から利用可能である場合、DHCPサーバは、プライマリCIDからローカルMACアドレスを提供することができる544。利用可能なアドレスがない場合546、DHCPサーバは、追加のCID548からローカルMACアドレスを提供することができる。
【0085】
ローカルMACアドレスをWTRUに割り当てるためのプライバシー強化ソリューションは、追加の手順を定義することができる。これらのシナリオでは、ラップトップやスマートフォンなどのWTRUは、組み込みのMACアドレスを使用してネットワークに接続する。プライバシー/セキュリティ上の懸念から、端末は、ローカルMACアドレスを設定したい場合がある。端末は、ローカルMACアドレス構成に使用するSLAP象限だけでなく、アドレスの変更をいつ実行するかを決定するために、異なるパラメータおよびコンテキスト情報を使用することができる。いくつかの実施形態では、アドレスの変更は、デバイスの寿命にわたって数回実行されることができる。コンテキスト情報は、これらに限定されるものではないが、例えば、公共、職場、自宅などの端末が接続されているネットワークのタイプ、ネットワークが信頼されているかどうか、端末が初めてネットワークにアクセスしているかどうか、ネットワークの地理的位置、端末がモバイルかどうか、セキュリティ/信頼関連のパラメータを含むオペレーティングシステム(OS)ネットワークプロファイル、および/または場所のプライバシーに関してデバイス上で実行されているアプリケーションによって提供されるトリガーを含むことができる。OSネットワークプロファイルに関して、最近のほとんどのOSは、例えばユーザまたは管理者がネットワークに割り当てる信頼のレベルなど、接続することができるかまたは接続する可能性のあるネットワークに関連付けられたメタデータを保持する。この情報は、ネットワーク上でのアドバタイズ自体、ファイアウォール設定などに関して端末がどのように動作するかを構成するために使用されることができる。しかしながら、この情報はまた、ローカルMACアドレスを構成するかどうか、どのSLAP象限から構成するか、およびどのくらいの頻度でそのようにするかを決定するために使用されることができるかまたは使用される可能性がある。アプリケーショントリガーに関しては、アプリケーションは、例えばアプリケーションの性質により、ロケーションプライバシーを最大化するようにOSに要求を提供することができ、これは、OSがローカルMACアドレスの使用または変更を強制することを意味することができる。
【0086】
この情報は、端末がSLAP象限を選択するために使用されることができる。例えば、端末が移動している場合(例えば、空港のパブリックネットワークに接続している場合)、アクセスポイントが数回変更される可能性があるため、アドレスの衝突の可能性を最小限に抑えるために、SAIまたはAAI象限を使用することが最良である。端末が移動しておらず、信頼できるネットワーク(例えば、職場)に接続されていない場合、ELI象限を選択することがおそらく最良である。これらは、この情報を使用して象限を選択する方法のほんの一例である。さらに、この情報はまた、MACアドレスのその後の変更をトリガーし、場所のプライバシーを強化するために使用されることもできる。さらに、使用するSLAP象限を変更することはまた、ユーザの場所を追跡しにくくするための追加の拡張機能としても使用されることができる。
【0087】
データセンターアプリケーションでは、ハイパーバイザーがローカルMACアドレスを仮想マシンに割り当てるように要求する場合がある。他の実施形態のように、ハイパーバイザーは、ハイパーバイザー上で実行されているクラウド管理システム(CMS)または仮想化インフラストラクチャマネージャ(VIM)によって提供される情報を使用して、優先SLAP象限を選択することができる。この情報は、これらに限定されるものではないが、VMが移行可能または移行不可能なVMであるかどうか、および/または例えば、スタンドアロン、プールの一部、サービスグラフ/チェーンの一部などのVM接続特性を含むことができる。VMが移行可能であるかどうかは、大規模データセンターでの移行をサポートするには一部の象限(例えば、ELI/SAI)の方が適しているため、SLAP象限のプリファレンスに影響を与える。VM接続特性は、既知の場合、ハイパーバイザーが最適なSLAP象限を選択するために使用されることができる。
【0088】
上記WTRUまたはデータセンターアプリケーションのいずれかに関連して、要求元のDHCPv6クライアントの設定にしたがって、ローカルMACアドレスのSLAP象限を選択することを可能にするステップの概要を示す様々なDHCPv6拡張機能が定義されることができる。そのようなステップは、SLAP象限が例えば端末/IoTデバイスなどのDHCPクライアントによって示されているのか、DHCPリレーによって示されているのかによって異なる場合がある。
【0089】
図6は、優先SLAP象限がDHCPクライアントによって示されるときにアドレス割り当てを許可するための例示的な拡張において定義されたステップを示している。ステップ1では、リンク層アドレス(すなわち、MACアドレス)がブロック単位で割り当てられる。最小のブロックは、単一のアドレスである。割り当てを要求するために、クライアントは、メッセージにIA_LLオプションを含む要請メッセージ606を送信する。IA_LLオプションは、LLADDRオプションを含む必要がある。優先SLAP象限を示すために、IA_LLオプションは、優先象限を含む新たな象限IA-LLオプションを含む。ステップ2では、サーバは、IA_LLオプションを受信すると、そのコンテンツを検査し、ポリシーにしたがって各LLADDRオプションのアドレスを提供することができる。サーバは、提供されているアドレスを指定するLLADDRオプションを含むIA_LLオプションを含むアドバタイズメッセージ608を返送する。サーバが新たな象限IA-LLオプションをサポートし、要求された象限に属するアドレスのブロックを管理する場合、提供されるアドレスは、要求された象限に属する必要がある。サーバが要求された象限からのアドレスを有しない場合、サーバは、ステータスがNoQuadAvailに設定されたステータスコードオプションを含むIA_LLオプションを返す必要がある。ステップ3では、クライアントは、利用可能なサーバがアドバタイズ応答を送信するのを待ち、1つのサーバを抽出する。次に、クライアントは、選択されたサーバによって送信されたアドバタイズメッセージからコピーされたLLADDRオプションを備えたIA_LLコンテナオプションを含む要求メッセージ610を送信する。それは、新たな象限IA-LLオプションの優先SLAP象限を含む。ステップ4では、IA_LLコンテナオプションを備えた要求メッセージ610を受信すると、サーバは、要求されたアドレスを割り当てる。サーバは、この時点で割り当てを変更してもよい。次に、応答メッセージ612を生成し、クライアントに返送する。応答メッセージ612を受信すると、クライアントは、IA_LLコンテナオプションを解析614し、提供された全てのアドレスの使用を開始することができる。要請に迅速コミットオプションを含めたクライアントは、要請に応答して応答を受信し、上記アドバタイズおよびリクエストのステップをスキップする場合があることに留意されたい(標準のDHCPv6手順にしたがう)。ステップ5では、割り当てられたアドレスがまもなく満了するとき616、クライアントは、更新メッセージ618を送信する。ステップ6では、サーバは、延長された寿命を有するLLADDRオプションを含む応答メッセージ620によって応答する。
【0090】
図7は、優先SLAP象限がDHCPリレーによって示されるときにアドレス割り当てを可能にするための例示的な拡張において定義されたステップを示している。これは、DHCPサーバが、各領域が異なる要件を有する可能性がある、異なるネットワーク領域に分割された大規模なインフラストラクチャ上で動作している場合に役立つ。この例は、IoTと通常のWiFi対応のエンドユーザ端末が共存しているが、それぞれが異なるDHCPv6リレーによって管理されている2つの異なるWiFiネットワークに分割されている展開である。ステップ1では、リンク層アドレス(すなわち、MACアドレス)がブロックで割り当てられる。最小のブロックは、単一のアドレスである。割り当てを要求するために、クライアントは、メッセージにIA_LLオプションを含む要請メッセージ708を送信する。IA_LLオプションは、LLADDRオプションを含む必要がある。ステップ2で、DHCPリレーは、要請メッセージを受信し、それをリレー-転送メッセージ710にカプセル化する。ローカル知識およびポリシーに基づくリレーは、リレーエージェントリモートIDオプションに優先象限を含む。リレーは、ローカル構成(例えば、提供されるネットワークにIoTデバイスのみが含まれているため、ELI/SAIが必要)またはクライアントからの要請メッセージの分析に基づくなどの他の手段に基づいて、要求する象限を認識していることができる。ステップ3では、サーバは、IA_LLオプションを含む転送された要請メッセージを受信すると、そのコンテンツを検査し、そのポリシーにしたがって各LLADDRオプションのアドレスを提供することができる。サーバは、提供されているアドレスを指定するLLADDRオプションを含むIA_LLオプションを含むアドバタイズメッセージを返送する。このメッセージは、リレー-応答メッセージ712においてリレーに送信される。サーバがリレーエージェントリモートIDオプションに含まれる優先象限のセマンティクスをサポートし、要求された象限に属するアドレスのブロックを管理する場合、提供されるアドレスは、要求された象限に属する必要がある。ステップ4では、リレーは、受信したアドバタイズメッセージ714をクライアントに送信する。ステップ5では、クライアントは、利用可能なサーバがアドバタイズ応答を送信するのを待ち、1つのサーバを抽出する。次に、クライアントは、選択されたサーバによって送信されたアドバタイズメッセージからコピーされたLLADDRオプションを備えたIA_LLコンテナオプションを含む要求メッセージ716を送信する。ステップ6では、リレーは、受信した要求をリレー-転送メッセージ718において転送する。優先象限にリレーエージェントリモートIDオプションを追加する。ステップ7では、IA_LLコンテナオプションを使用して転送された要求メッセージを受信すると、サーバは、要求されたアドレスを割り当てる。サーバは、この時点で割り当てを変更してもよい。次に、応答メッセージを生成し、リレー-応答720においてリレーに返送する。ステップ8では、応答メッセージ722を受信すると、クライアントは、IA_LLコンテナオプションを解析し、提供された全てのアドレスの使用を開始することができる。ステップ9では、割り当てられたアドレス724がまもなく満了するとき726、クライアントは、更新メッセージ728を送信する。ステップ10では、このメッセージは、リレー-転送メッセージ730においてリレーによって転送される。ステップ11では、サーバは、延長された寿命を有するLLADDRオプションを含む応答メッセージによって応答する。このメッセージは、リレー-応答メッセージ732において送信される。ステップ12では、リレーは、応答メッセージ734をクライアントに返送する。
【0091】
本明細書でさらに開示されるのは、1つ以上の優先象限を示すために使用される様々な新たなDHCPv6オプションおよび値である。
【0092】
図8は、象限(IA-LL)オプション800のフォーマット例を、フィールド例の説明とともに提供する。図4を参照して論じたように、象限(IA-LL)オプションを使用して、IA_LL内の選択された象限のプリファレンスを指定することができる。オプションは、IA_LLオプションのIA_LL-オプションフィールドにカプセル化されることができる。この例では、16ビットのオプション_象限フィールド802を、インターネット割り当て番号機関(IANA)によって割り当てられる値に設定されることができる。16ビットのオプション-長フィールド804は、象限(IA-LL)オプション800に含まれる象限およびプリファレンスの数を表すことができる。フィールド象限-1 806およびプリファレンス-1 808は、象限識別子およびプリファレンスを参照することができる。第2の象限およびプリファレンスは、象限-2 810およびプリファレンス-2 812フィールドによって示されることができる。32ビット814は、将来の使用のために予約されることができるか、または追加の象限および/またはプリファレンスを示すために使用されることができる。実施形態では、象限は、プリファレンスの順序でリスト化されることができるため、プリファレンスは、明示的に示される必要はなくてもよい。
【0093】
図9は、含まれるフィールドの説明とともに、追加CID(IA-LL)オプション900のフォーマット例を提供する。追加CIDオプション900は、IA_LL内のメッセージの送信元アドレスとして使用されるもの(すなわち、書き込まれた一時的なもの)に加えて、追加CIDを転送するために使用されることができる。このオプションは、ELIが象限IA_LLオプションの優先SLAP象限の1つとして含まれている場合に使用される必要がある。
【0094】
追加CID(IA-LL)オプション900は、IANAによって割り当てられた値とすることができる16ビットのオプション_CIDフィールド902を含む。オプション-長フィールドは、追加CID(IA-LL)オプション900に含まれるCIDの数を示すために使用されることができる。示されている例では、cid-1 906、cid-2 908a~908b、およびcid-3 910の3つのCIDが含まれている。
【0095】
リレーエージェントリモートIDオプションはまた、DHCPv6シグナリングに象限を含めるために使用されることができる。リレーエージェントリモートIDオプションにおいて使用される値の定義は、ベンダー固有である。ベンダーは、オプションの企業番号フィールドに示される。リモート-idフィールドは、優先SLAP象限を符号化するために使用されることができる。
【0096】
特徴および要素が特定の組み合わせで上記に説明されているが、当業者は、各特徴または要素が単独で、または他の特徴および要素と任意の組み合わせで使用されることができることを理解するであろう。さらに、本明細書に記載の方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行するために、コンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアに実装することができる。コンピュータ可読媒体の例は、電子信号(有線接続または無線接続を介して送信される)およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクやリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体、CD-ROMディスクなどの光学媒体、デジタル多用途ディスク(DVD)などを含むが、これらに限定されるものではない。ソフトウェアに関連するプロセッサを使用して、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータで使用するための無線周波数トランシーバを実装することができる。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】