IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイバージェント テクノロジーズ, インコーポレイテッドの特許一覧

特表2022-517303固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法
<>
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図1
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図2
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図3A
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図3B
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図3C
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図3D
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図4
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図5
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図6
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図7
  • 特表-固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-08
(54)【発明の名称】固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/00 20060101AFI20220301BHJP
   B33Y 80/00 20150101ALI20220301BHJP
   B22F 12/88 20210101ALI20220301BHJP
   B22F 10/25 20210101ALN20220301BHJP
   B22F 10/28 20210101ALN20220301BHJP
   B23P 19/04 20060101ALN20220301BHJP
   B23P 21/00 20060101ALN20220301BHJP
【FI】
B25J13/00 Z
B33Y80/00
B22F12/88
B22F10/25
B22F10/28
B23P19/04 G
B23P21/00 303Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021534991
(86)(22)【出願日】2019-12-17
(85)【翻訳文提出日】2021-08-17
(86)【国際出願番号】 US2019066759
(87)【国際公開番号】W WO2020131817
(87)【国際公開日】2020-06-25
(31)【優先権主張番号】16/222,926
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516093851
【氏名又は名称】ダイバージェント テクノロジーズ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Divergent Technologies, Inc.
【住所又は居所原語表記】19601 Hamilton Avenue,Los Angeles,California 90502 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ツィンガー ルーカス フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ラワス オウッサマ
(72)【発明者】
【氏名】ボウデン ジュニア トーマス サミュエル
(72)【発明者】
【氏名】スミス ロイ
【テーマコード(参考)】
3C030
3C707
4K018
【Fターム(参考)】
3C030CC00
3C707AS06
3C707DS01
3C707JS02
3C707KS17
3C707KS36
3C707KT03
3C707KT06
3C707LV02
3C707LV19
3C707MT04
4K018CA44
4K018EA51
4K018EA60
4K018FA00
4K018KA01
(57)【要約】
1つまたは複数のロボットアームをアセンブリシステム内に配置するアプローチについて、本明細書で説明され得る。例えば、ロボットアセンブリのためのシステムは、第一のロボット、第二のロボット、および制御ユニットを含むことができる。制御ユニットは、第二の目標位置に近位の第一の目標位置を受信するように構成されてもよい。位置は、ロボットが機構を配置する場所を示すことができる。制御ユニットは、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の計算位置を計算し、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定し、第一の計算位置と第一の測定位置との間で第一の変換行列を決定し、第一のロボットを使用して第一のサブコンポーネントの第一の機構を第一の目標位置に再配置するように構成されてもよく、再配置は、第一の変換行列に基づいて行われる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアセンブリの方法であって、
第一のロボットが第一のサブコンポーネントの第一の機構を配置する場所を示す第一の目標位置を受信するステップであって、前記第一の目標位置は、第二のロボットが第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置の近位であり、その結果、前記第一のサブコンポーネントおよび前記第二のサブコンポーネントは、第一の位置の前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構と第二の位置の前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構とが一緒に結合されたとき、コンポーネントを形成する、ステップと、
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の計算位置を計算するステップと、
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の測定位置を測定するステップと、
前記第一の計算位置と前記第一の測定位置との間で第一の変換行列を決定するステップと、
前記第一のロボットを用いて前記第一の目標位置に前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構を再配置するステップであって、前記再配置するステップは前記第一の変換行列に基づく、ステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記第二のロボットが前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置を受信するステップと、
前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構の第二の計算位置を計算するステップと、
前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構の第二の測定位置を測定するステップと、
前記第二の計算位置と前記第二の測定位置との間の第二の変換行列を決定するステップと、
前記第二のロボットを用いて前記第二の目標位置に前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構を再配置するステップであって、前記再配置するステップは前記第二の変換行列に基づく、ステップと、
をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の前記第一の測定位置を測定するステップと、前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構の前記第二の測定位置を測定するステップとは、同じ計測ユニットを使用する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構を再配置するステップと、または前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構を再配置するステップとのうちの少なくとも一方は、前記第一の計算位置と前記第二の計算位置との相対比較にさらに基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第一のサブコンポーネントまたは前記第二のサブコンポーネントのうちの少なくとも一方が、複合構造体を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複合構造体が、輸送構造体のためのシャーシを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第一の目標位置は、ツール中心点(TCP)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第一の目標位置は、ツール中心点(TCP)からオフセットされた位置を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第一のサブコンポーネントを走査して、前記TCPに対する前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の相対位置を決定するステップであって、前記第一のロボットは、前記走査に基づいて前記第一のサブコンポーネントをピックアップするように構成される、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の計算位置は、特定の時間における移動する第一の機構の計算位置を示す動的公称位置を含み、前記特定の時間は、前記第一の機構の前記第一の位置を前記測定するステップと一致する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記計算、測定、決定、および再配置するステップを繰り返すステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記計算、測定、決定、および再配置するステップを繰り返すステップのうちの少なくとも1つに基づいて、精度境界または利得のうちの少なくとも1つを調整するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記第一のロボットが制御ユニットに信号を送り、前記制御ユニットに、前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の前記第一の測定位置を測定させる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第一の変換行列に基づいて、前記第一のロボットを使用して前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構を前記第一の目標位置に再配置するステップは、前記第一の変換行列を前記第一のロボット内の制御ユニットに送ることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第一のサブコンポーネント上の少なくとも2つの機構を特性評価するステップであって、前記少なくとも2つの機構は前記第一の目標位置を含む、ステップと、
前記少なくとも2つの機構に対する適合を決定するステップと、
をさらに含み、
前記第一のロボットを使用して前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構を前記第一の目標位置に再配置するステップにおいて、前記第一の変換行列に基づいて前記再配置するステップは、前記適合にさらに基づく、
請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の測定位置を測定するステップは、パーツの形状を走査することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の測定位置を測定するステップは、前記第一のサブコンポーネント上に印刷された固定具点を測定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第一のサブコンポーネントを前記第二のサブコンポーネントに取り付けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第一のサブコンポーネントを前記第二のサブコンポーネントに取り付けるステップが、紫外線(UV)接着剤を使用して、前記第一のサブコンポーネントを前記第二のサブコンポーネントに取り付けることを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
ロボットアセンブリのためのシステムであって、
第一のロボットと、
第二のロボットと、
制御ユニットと、
を備え、前記制御ユニットは、
第一のロボットが第一のサブコンポーネントの第一の機構を配置する場所を示す第一の目標位置を受信するステップであって、前記第一の目標位置は、第二のロボットが第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置の近位であり、その結果、前記第一のサブコンポーネントおよび前記第二のサブコンポーネントは、第一の位置の前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構と第二の位置の前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構とが一緒に結合されたとき、コンポーネントを形成する、ステップと、
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の計算位置を計算するステップと、
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の測定位置を測定するステップと、
前記第一の計算位置と前記第一の測定位置との間で第一の変換行列を決定するステップと、
前記第一のロボットを用いて前記第一の目標位置に前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構を再配置するステップであって、前記再配置するステップは前記第一の変換行列に基づく、ステップと、
を行なうように構成される、システム。
【請求項21】
前記制御ユニットは、
前記第二のロボットが前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置を受信するステップと、
前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構の第二の計算位置を計算するステップと、
前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構の第二の測定位置を測定するステップと、
前記第二の計算位置と前記第二の測定位置との間の第二の変換行列を決定するステップと、
前記第二のロボットを用いて前記第二の目標位置に前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構を再配置するステップであって、前記再配置するステップは前記第二の変換行列に基づく、ステップと、
をさらに行うように構成される、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の前記第一の測定位置を測定するステップと、前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構の前記第二の測定位置を測定するステップとは、同じ計測ユニットを使用する、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構を再配置するステップと、または前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構を再配置するステップとのうちの少なくとも一方は、前記第一の計算位置と前記第二の計算位置との相対比較にさらに基づく、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記第一のサブコンポーネントまたは前記第二のサブコンポーネントのうちの少なくとも一方が、複合構造体を備える請求項20に記載のシステム。
【請求項25】
前記複合構造体が、輸送構造体のためのシャーシを備える、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記第一の目標位置は、ツール中心点(TCP)を含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項27】
前記第一の目標位置は、ツール中心点(TCP)からオフセットされた位置を含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項28】
前記第一のサブコンポーネントを走査して、前記TCPに対する前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の相対位置を決定することをさらに含み、前記第一のロボットは、前記走査に基づいて前記第一のサブコンポーネントをピックアップするように構成される、請求項20に記載のシステム。
【請求項29】
前記第一の計算位置は、特定の時間における移動する第一の機構の計算位置を示す動的公称位置を含み、前記特定の時間は、前記第一の機構の前記第一の位置を前記測定するステップと一致する、請求項20に記載のシステム。
【請求項30】
前記制御ユニットは、前記計算、測定、決定、および再配置するステップを繰り返すようにさらに構成される、請求項20に記載のシステム。
【請求項31】
前記制御ユニットは、前記計算、測定、決定、および再配置するステップを繰り返すことのうちの少なくとも1つに基づいて、精度境界または利得のうちの少なくとも1つを調整するようにさらに構成される、請求項25に記載のシステム。
【請求項32】
前記第一のロボットが前記制御ユニットに信号を送り、前記制御ユニットに、前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の前記第一の測定位置を測定させる、請求項20に記載のシステム。
【請求項33】
前記第一の変換行列に基づいて、前記第一のロボットを使用して前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構を前記第一の目標位置に再配置するステップは、前記第一の変換行列を前記制御ユニットに送ることを含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項34】
前記制御ユニットは、
前記第一のサブコンポーネント上の少なくとも2つの機構を特性評価するステップであって、前記少なくとも2つの機構は前記第一の目標位置を含む、ステップと
前記少なくとも2つの機構に対する適合を決定するステップと、
をさらに行うように構成され、
前記第一のロボットを使用して前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構を前記第一の目標位置に再配置するステップにおいて、前記第一の変換行列に基づいて前記再配置するステップは、前記適合にさらに基づく、
請求項20に記載のシステム。
【請求項35】
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の測定位置を測定するステップは、パーツの形状を走査することを含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項36】
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の測定位置を測定するステップは、前記第一のサブコンポーネント上に印刷された固定具点を測定することを含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項37】
前記制御ユニットは、前記第一のサブコンポーネントを前記第二のサブコンポーネントに取り付けるステップを行うようにさらに構成される、請求項20に記載のシステム。
【請求項38】
前記第一のサブコンポーネントを前記第二のサブコンポーネントに取り付けるステップが、紫外線(UV)接着剤を使用して、前記第一のサブコンポーネントを前記第二のサブコンポーネントに取り付けることを含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項39】
前記制御ユニットは、前記第一のロボットおよび前記第二のロボットに結合された制御ユニットを備える、請求項20に記載のシステム。
【請求項40】
前記制御ユニットは、前記第一のロボットまたは前記第二のロボットのうちの少なくとも一方に配置された分散制御ユニットを備える、請求項20に記載のシステム。
【請求項41】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと、
を備える、ロボットアセンブリの制御ユニットであって、
前記メモリは、
第一のロボットが第一のサブコンポーネントの第一の機構を配置する場所を示す第一の目標位置を受信するステップであって、前記第一の目標位置は、第二のロボットが第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置の近位であり、その結果、前記第一のサブコンポーネントおよび前記第二のサブコンポーネントは、第一の位置の前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構と第二の位置の前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構とが一緒に結合されたとき、コンポーネントを形成する、ステップと、
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の計算位置を計算するステップと、
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の測定位置を測定するステップと、
前記第一の計算位置と前記第一の測定位置との間で第一の変換行列を決定するステップと、
前記第一のロボットを用いて前記第一の目標位置に前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構を再配置するステップであって、前記再配置するステップは前記第一の変換行列に基づく、ステップと、
を行うように、前記制御ユニットを構成する命令を含む、ロボットアセンブリの制御ユニット。
【請求項42】
ロボットアセンブリのためにコンピュータ実行可能なコードを記憶するコンピュータ可読媒体であって、前記コードは、プロセッサによって実行されたとき、
第一のロボットが第一のサブコンポーネントの第一の機構を配置する場所を示す第一の目標位置を受信するステップであって、前記第一の目標位置は、第二のロボットが第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置の近位であり、その結果、前記第一のサブコンポーネントおよび前記第二のサブコンポーネントは、第一の位置の前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構と第二の位置の前記第二のサブコンポーネントの前記第二の機構とが一緒に結合されたとき、コンポーネントを形成する、ステップと、
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の計算位置を計算するステップと、
前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の測定位置を測定するステップと、
前記第一の計算位置と前記第一の測定位置との間で第一の変換行列を決定するステップと、
前記第一のロボットを用いて前記第一の目標位置に前記第一のサブコンポーネントの前記第一の機構を再配置するステップであって、前記再配置するステップは前記第一の変換行列に基づく、ステップと、
を前記プロセッサに実行させる、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、「固定具なしで高精度にアセンブリするためのシステムおよび方法」と題され、2018年12月17日に出願された米国特許出願第16/222,926号の利益を主張し、その全体が、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
本開示は、自動車、トラック、列車、船舶、航空機、自動二輪車、地下鉄システムなどの輸送構造体に関し、より具体的には、ロボットアームを用いて操作を実行するための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
自動車、トラック、または航空機などの輸送構造体は、多数の内部ノードおよび外部ノードを使用する。これらのノードは、自動車、トラック、および航空機に構造体を提供し、加速や制動のような様々なアクションから発生する、またはそれらの結果から生じる多くの異なる種類の力に適切に対応する。また、これらのノードは、サポートも提供する。様々なサイズおよび形状のノードは、例えば、パネル、押出成形品、および/または他の構造体の間のインターフェースを提供するために、輸送構造体に一体化されてもよい。したがって、ノードは、輸送構造体の不可欠なパーツである。
【0004】
大部分のノードを、安全で十分に設計された方法で、別のパーツまたは構造体に結合しなければならないか、あるいは別のパーツまたは構造体と確実にインターフェースしなければならない。ノードを別のパーツまたは構造体と安全に接続するために、ノードは、1つまたは複数のプロセスを経る必要があり得る。その理由は、ノードが他のパーツまたは構造体と接続するための準備をするためである。例えば、ノードは、様々な他のパーツまたは構造体と接続するために、インターフェースで機械加工されてもよい。プロセスのさらなる例には、表面準備操作、熱処理、電着、電気めっき、陽極酸化、化学エッチング、洗浄、支持体除去、粉末除去などが含まれる。
【0005】
輸送構造体(例えば、車両、航空機、メトロシステムなど)を製造するために、ノードが製造された後に、1つまたは複数のアセンブリ操作を実行することができる。例えば、ノードは、例えば、輸送構造体(例えば、車両シャーシなど)の一部分を形成するために、パーツと接続されてもよい。このようなアセンブリは、例えば、ノードがパーツと確実に接続されるために、アセンブリシステムの1つまたは複数の許容限界内にある精度を含むことができ、したがって、輸送構造体が十分に製造され得ることを保証する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ロボット装置(例えば、ロボット式アームエンド工具中心点)がアセンブリ操作を行う場合、アセンブリ操作を正確に行うために、ロボット装置は正確に配置されるべきである。例えば、ノードが係合されるロボットアームを、ノードがパーツと正確に接続されるように配置してもよい。したがって、種々のアセンブリ操作を行う際に、アセンブリシステムの許容閾値内の精度を有する少なくとも1つのロボット装置(例えば、ロボット式アームエンド工具中心点)を正確に配置するためのアプローチが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、一般に、輸送構造体の製造に関連して実行されるアセンブリ操作に関する。そのようなアセンブリ操作は、ノード(例えば、付加製造されたノード)とパーツおよび/または他の構造体との接続を含むことができる。輸送構造体は、安全で信頼性を有すべきであるため、輸送構造体の製造に関連する種々のアセンブリ操作を正確に実施するためのアプローチは、有益であり得る。種々のアセンブリ操作に対するそのようなアプローチは、コンピュータ生成命令を介して命令され得る少なくとも1つのロボットアームによって実行され得る。したがって、コンピュータは、種々のアセンブリ操作を実行するときに、少なくとも1つのロボットアームを正しく配置させる少なくとも1つのロボットアームに対する命令を生成するための様々な技術を実行し得る。
【0008】
本開示では、ロボットアームを配置するためのシステムおよび方法を説明することができる。一態様では、ロボットアセンブリの方法は、第一のロボットが第一のサブコンポーネントの第一の機構(feature)を配置する場所を示す第一の目標位置を受信するステップを含む。第一の目標位置は、第二のロボットが第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置の近位であってもよく、その結果、第一のサブコンポーネントおよび第二のサブコンポーネントは、第一の位置の第一のサブコンポーネントの第一の機構と第二の位置の第二のサブコンポーネントの第二の機構とが一緒に結合されたとき、コンポーネントを形成する。また、ロボットアセンブリの方法は、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の計算位置を計算するステップと、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定するステップとを含む。さらに、ロボットアセンブリの方法は、第一の計算位置と第一の測定位置との間の第一の変換行列を決定するステップと、第一のロボットを使用して、第一のサブコンポーネントの第一の機構を第一の目標位置に再配置するステップを含む。再配置するステップは、第一の変換行列に基づくことができる。
【0009】
一態様では、ロボットアセンブリのためのシステムは、第一のロボットと、第二のロボットと、制御ユニットとを含む。制御ユニットは、第一のロボットが第一のサブコンポーネントの第一の機構を配置する場所を示す第一の目標位置を受信するように構成されてもよい。第一の目標位置は、第二のロボットが第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置の近位であってもよく、その結果、第一のサブコンポーネントおよび第二のサブコンポーネントは、第一の位置の第一のサブコンポーネントの第一の機構と第二の位置の第二のサブコンポーネントの第二の機構とが一緒に結合されたとき、コンポーネントを形成する。制御ユニットは、また、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の計算位置を計算し、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定するように構成されてもよい。さらに、制御ユニットは、第一の計算位置と第一の測定位置との間で第一の変換行列を決定し、第一のロボットを使用して第一のサブコンポーネントの第一の機構を第一の目標位置に再配置するように構成されてもよい。再配置は、第一の変換行列に基づくことができる。
【0010】
一態様では、ロボットアセンブリ制御ユニットは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリとを含む。メモリは、第一のロボットが第一のサブコンポーネントの第一の機構を配置する場所を示す第一の目標位置を受信するように制御ユニットを構成する命令を含む。第一の目標位置は、第二のロボットが第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置の近位であってもよく、その結果、第一のサブコンポーネントおよび第二のサブコンポーネントは、第一の位置の第一のサブコンポーネントの第一の機構と第二の位置の第二のサブコンポーネントの第二の機構とが一緒に結合されたとき、コンポーネントを形成する。メモリは、また、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の計算位置を計算し、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定するように制御ユニットを構成する命令を含む。さらに、メモリは、第一の計算位置と第一の測定位置との間の第一の変換行列を決定し、第一のロボットを使用して第一のサブコンポーネントの第一の機構を第一の目標位置に再配置するように制御ユニットを構成する命令を含む。再配置は、第一の変換行列に基づく。
【0011】
一態様では、コンピュータ可読媒体は、ロボットアセンブリのためにコンピュータ実行可能なコードを記憶する。一態様では、コンピュータ可読媒体は、インターネットに接続されたサーバ上のハードドライブのようなクラウドベースのコンピュータ可読媒体であってもよい。コードは、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、第一のロボットが第一のサブコンポーネントの第一の機構を配置する場所を示す第一の目標位置を受信させる。第一の目標位置は、第二のロボットが第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置の近位であってもよく、その結果、第一のサブコンポーネントおよび第二のサブコンポーネントは、第一の位置の第一のサブコンポーネントの第一の機構と第二の位置の第二のサブコンポーネントの第二の機構とが一緒に結合されたとき、コンポーネントを形成する。コードは、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の計算位置を計算させ、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定させる。コードは、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、第一の計算された位置と第一の測定された位置との間の第一の変換行列を決定させ、第一のロボットを使用して、第一のサブコンポーネントの第一の機構を第一の目標位置に再配置させる。再配置は、第一の変換行列に基づく。
【0012】
付加製造されたコンポーネントを用いて、固定具なしで高精度にアセンブリすることを実現するためのメカニズムの他の態様およびその製造は、以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになることが理解され、ここでは、いくつかの実施形態のみが、例示によって、図示され、説明される。当業者によって実現されるように、開示された主題は、他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、いずれも本発明から逸脱することなく、他の様々な点で修正することができる。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に事例的なものと見なされるべきであり、限定的なものとして見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】直接金属堆積(DMD)3Dプリンタの特定の態様の例示的な実施形態を示す図である。
図2】3Dプリンタを使用する3D印刷プロセスの概念的なフロー図である。
図3A】異なる操作段階中の例示的な粉末床溶融(PBF)システムを示す図である。
図3B】異なる操作段階中の例示的な粉末床溶融(PBF)システムを示す図である。
図3C】異なる操作段階中の例示的な粉末床溶融(PBF)システムを示す図である。
図3D】異なる操作段階中の例示的な粉末床溶融(PBF)システムを示す図である。
図4】固定具として作用する複数のロボットを含む第一のアセンブリシステムの斜視図を示す図である。
図5】固定具として作用する複数のロボットを含む第二のアセンブリシステムの斜視図を示す図である。
図6】パーツ上に直接印刷された固定具点を示す図である。
図7】固定具上でパーツを走査し、適合するのを示す図である。
図8】本明細書で説明されるシステムおよび方法による概念的なフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、様々な例示的な実施形態の説明を提供することを意図しており、本発明を実施することができる唯一の実施形態を表すことを意図するものではない。本開示を通して使用される「例示的」および「事例的」という用語は、「例、実例、または例示として役立つ」ことを意味し、本開示に提示される他の実施形態よりも好ましいもの、あるいは有利であるものと必ずしも解釈されるべきではない。詳細な説明は、本発明の範囲を当業者に完全に伝える十全で完全な開示を提供することを目的とした特定の詳細を含む。しかしながら、本発明は、これらの特定の詳細なしでも実施することができる。場合によっては、本開示全体を通して提示される様々な概念を曖昧にすることを回避するために、周知の構造およびコンポーネントをブロック図の形で示すことも、あるいは完全に省略して示すこともある。さらに、図面は、一定の縮尺で描かれていないこともあり、代わりに、説明されている主題に関連する様々な機構を最も効果的に強調しようとする方法で描かれていることもある。
【0015】
付加製造(3D印刷)。付加製造(AM)は、非設計特有の製造技術であることが有利である。AMは、パーツ内に複合構造体を作り出す能力を提供する。例えば、ノードは、AMを使用して作成できる。ノードは、構造部材であり、構造部材には、管、押出成形品、パネル、他のノードなどの他のスパニングコンポーネントに接続するために使用される1つまたは複数のインターフェースを含むことができる。ノードは、AMを使用して、目的に応じて、追加の機構および機能を含むように構成することができる。例えば、ノードは、1つまたは複数のポートとともに印刷されてもよい。ポートは、複雑な製品を製造する際に従来から行われているように、複数のパーツを一緒に溶接するのではなく、接着剤を注入することによって、ノードが2つのパーツを固定することを可能にする。あるいは、いくつかのコンポーネントは、ろう付けスラリー、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または別の接続機構を使用して接続されてもよく、そのいずれも接着剤の代わりに交換可能に使用され得る。したがって、溶接技術は、特定の実施形態に関して適切であり得るが、付加製造は、代替のまたは追加の接続技術の使用を可能にする際に、有意な柔軟性を提供する。
【0016】
様々な異なるAM技術が、様々なタイプの材料から構成される3D印刷コンポーネントに使用されてきた。多数の利用可能な技術が存在し、より多くの技術が開発されている。例えば、指向性エネルギー蒸着(DED)AMシステムは、金属を溶融するために、レーザまたは電子ビームから供給される指向性エネルギーを使用する。これらのシステムは、粉末供給とワイヤ供給との両方を利用する。ワイヤ供給システムは、有利なことに、他の著名なAM技術よりも高い堆積速度を有する。単一パスジェッティング(SPJ)は、2つの粉末撒布機と1つの印刷ユニットを組み合わせて、金属粉末を撒布し、見かけ上無駄のない動きで構造体を単一のパスで印刷する。別の事例として、電子ビーム付加製造プロセスは、電子ビームを使用して、真空チャンバ内でワイヤ供給原料(wire feedstock)または粉末床の焼結を介して金属を堆積させる。単一パスジェッティングは、従来のレーザベースのシステムよりもはるかに迅速であると開発者によって主張される別の例示的な技術である。原子拡散付加製造(ADAM)は、さらに別の最近開発された技術であり、コンポーネントは、プラスチック結合剤中の金属粉末を用いて、層ごとに印刷される。印刷後、プラスチック結合剤を除去し、パーツ全体を一度に焼結して所望の金属にする。いくつかのそのようなAM技術の1つは、注目されるように、DMDである。
図1は、DMD3Dプリンタ100の特定の態様の例示的な実施形態を示す。DMDプリンタ100は、所定の方向120に移動する供給ノズル102を使用して、粉末流れ104aおよび104bをレーザビーム106内に推進し、このレーザビームは、基板によって支持され得るワークピース112の方へ向けられる。供給ノズルは、また、溶接領域を酸素、水蒸気、または他のコンポーネントから保護するために、シールドガス116を流動させるメカニズムを含んでもよい。
【0017】
次いで、粉末化された金属は、溶融プール領域108内でレーザ106によって溶融され、次いで、堆積材料110の領域としてワークピース112に結合することができる。希釈領域114は、堆積された粉末がワークピースの局所材料と一体化されるワークピースの領域を含むことができる。供給ノズル102は、コンピュータ数値制御(CNC)ロボットもしくはガントリ、または別のコンピュータ制御メカニズムによって支持されてもよい。供給ノズル102は、堆積材料110の初期層がワークピース112の所望の領域にわたって形成されるまで、基板の所定の方向に沿ってコンピュータ制御の下で複数回移動させることができる。次に、供給ノズル102は、所望の構造が形成されるまで、前の層のすぐ上の領域を走査して、連続する層を堆積させることができる。一般に、供給ノズル102は、3つの軸すべてに対して移動するように構成されてもよく、場合によっては、それ自体の軸上で所定量だけ回転するように構成されてもよい。
【0018】
図2は、3D印刷の例示的なプロセスを示すフロー図200である。印刷されるべき所望の3Dオブジェクトのデータモデルがレンダリングされる(操作210)。データモデルは、3Dオブジェクトの仮想設計である。したがって、データモデルは、3Dオブジェクトの幾何学的および構造的機構も、その材料組成も反映することができる。データモデルは、CAEベースの最適化、3Dモデリング、写真測量ソフトウェア、およびカメラ画像を含む、様々な方法を使用して作成されてもよい。CAEベースの最適化には、例えば、クラウドベースの最適化、疲労解析、線形または非線形有限要素解析、および耐久性解析が含まれ得る。
【0019】
次に、3Dモデリングソフトウェアは、多数の市販の3Dモデリングソフトウェアアプリケーションのうちの1つを含むことができる。データモデルは、適切なコンピュータ支援設計(CAD)パッケージを使用して、例えば、STLフォーマットでレンダリングすることができる。STLは、市販のステレオリソグラフィをベースとするCADソフトウェアに関連するファイルフォーマットの一例である。CADプログラムは、STLファイルとして、3Dオブジェクトのデータモデルを作成するために使用することができる。その後、STLファイルは、ファイル内のエラーが識別され、解決されるプロセスを受けることがある。
【0020】
エラーの解決に続いて、データモデルは、スライサとして知られるソフトウェアアプリケーションによって「スライス」され、それによって、オブジェクトを3D印刷するための命令のセットを生成することができ、命令は、利用される特定の3D印刷技術と互換性があり、関連付けられる(操作220)。多数のスライサプログラムが市販されている。一般に、スライサプログラムは、データモデルを、印刷されているオブジェクトの薄いスライス(例えば、厚さ100μm)を表す一連の個々の層に、これらの連続する個々の層を3D印刷して、データモデルの実際の3D印刷表現を生成するためのプリンタ固有の命令を含むファイルとともに、変換する。
【0021】
3Dプリンタに関連する層および関連する印刷命令は、平面である必要はなく、厚さが同一である必要もない。例えば、いくつかの実施形態では、3D印刷機器の技術的精巧さおよび特定の製造目的などのような要因に応じて、3D印刷構造内の層は、非平面であってもよく、および/または1つまたは複数の場合において、それらの個々の厚さに関して変化してもよい。
【0022】
データモデルを層にスライスするために使用される一般的なタイプのファイルは、Gコードファイルである。Gコードファイルは、オブジェクトを3D印刷するための命令を含む数値制御プログラミング言語である。Gコードファイル、または命令を構成するその他のファイルは、3Dプリンタにアップロードされる(操作230)。これらの命令を含むファイルは、典型的には、特定の3D印刷プロセスで操作可能に構成されるので、使用される3D印刷技術に応じて、命令ファイルの多くのフォーマットが可能であることが理解されるであろう。
【0023】
オブジェクトが何をどのようにレンダリングされるべきかを指示する印刷命令に加えて、オブジェクトをレンダリングする際に3Dプリンタによって使用するのに必要な適切な物理的材料は、いくつかの従来の方法のいずれかを、しばしば、プリンタ固有の方法を使用して、3Dプリンタにロードされる(操作240)。DMD技術では、例えば、1つまたは複数の金属粉末が、このような金属または金属合金で構造体を層状化するために選択され得る。選択的レーザ溶融(SLM)、選択的レーザ焼結(SLS)、および他のPBFベースのAM方法(以下参照)では、材料を、粉末をビルドプラットフォームに供給するチャンバ内に粉末として装填することができる。3Dプリンタに応じて、印刷材料を装填するための他の技法を使用することができる。
【0024】
次に、3Dオブジェクトのそれぞれのデータスライスが、提供された命令に基づいて、材料を使用して、印刷される(操作250)。レーザ焼結を使用する3Dプリンタでは、レーザが粉末床を走査し、構造が望まれる場所で粉末を一緒に溶融し、スライスされたデータが何も印刷されないことを示す領域を走査しないようにする。このプロセスは、所望の構造が形成されるまで何千回も繰り返され、その後、印刷されたパーツがファブリケータ(fabricator)から取り除かれる。溶融堆積モデリングでは、上述のように、モデルおよび支持材料の連続した層を基板に適用することによって、パーツが印刷される。一般に、任意の適切な3D印刷技術を、本開示の目的のために使用することができる。
【0025】
別のAM技術には、粉末床溶融(「PBF」)が含まれる。DMDと同様に、PBFは、層ごとに「ビルドピース」を作成する。各層または「スライス」は、粉末の層を堆積させ、粉末の一部分をエネルギービームに暴露することによって形成される。エネルギービームは、層内のビルドピースの断面と一致する粉体層の溶融領域に適用される。溶解した粉末が冷えて、融合し、ビルドピースのスライスを形成する。このプロセスは、ビルドピースの次のスライスを形成するために繰り返すことができ、以下同様である。各層は、前の層の頂部に堆積される。結果として生じる構造体は、ゼロから最上部まで、スライスごとにアセンブリされたビルドピースである。
【0026】
図3A図3Dは、操作の異なる段階中のPBFシステム300を示している。上述のように、図3A図3Dに示される特定の実施形態は、本開示の原理を採用するPBFシステムの多くの適切な例の1つである。また、図3A図3Dおよび本開示の他の図の要素は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではないが、本明細書で説明される概念をよりよく説明する目的で、より大きくまたは小さく描かれている場合があることに留意すべきである。PBFシステム300は、金属粉末の各層を堆積することのできるデポジッタ301、エネルギービームを生成することのできるエネルギービーム源303、エネルギービームを適用して粉末材料を溶融することのできるデフレクタ305、およびビルドピース309などの1つまたは複数のビルドピースを支持することのできるビルドプレート307を含むことができる。PBFシステム300は、また、粉末床レセプタクル内に配置されたビルドフロア311を含むことができる。粉末床レセプタクル壁312は、一般に、粉末床レセプタクルの境界を画定し、粉末床レセプタクルは、面から壁112の間に挟まれ、下のビルドフロア311の一部分に隣接する。ビルドフロア311は、デポジッタ301が次の層を堆積できるように、ビルドプレート307を徐々に下げることができる。メカニズム全体は、他のコンポーネントを封入することができるチャンバ313内に存在し得、それにより、機器を保護し、大気および温度の調節を可能にし、汚染リスクを軽減する。デポジッタ301は、金属粉末などの粉末317を含むホッパー315と、堆積された粉末の各層の上部を水平にすることができるレベラー319とを含むことができる。
【0027】
特に図3Aを参照すると、この図は、ビルドピース309のスライスが溶融された後、しかし、粉末の次の層が堆積される前のPBFシステム300を示している。実際、図3Aは、PBFシステム300が、複数の層、例えば、150の層でスライスをすでに堆積して、溶融した時点を示し、これは、例えば、150層のスライスで形成されたビルドピース309の現在の状態を形成する。すでに堆積された複数の層は、堆積されたが溶融されていない粉末を含む粉末床321を作成した。
【0028】
図3Bは、ビルドフロア311が粉末層の厚さ323だけ下げることのできる段階におけるPBFシステム300を示している。ビルドフロア311が下がると、ビルドピース309および粉末床321が粉末層の厚さ323だけ下がり、こうして、ビルドピースおよび粉末床の上部は、粉末層の厚さに等しい量だけ、粉末床レセプタクル壁312の上部よりも低くなる。このようにして、例えば、粉末層の厚さ323に等しい一定の厚さを有する空間を、ビルドピース309および粉末床321の上部の上に作成することができる。
【0029】
図3Cは、デポジッタ301が、ビルドピース309および粉末床121の頂部表面の上に作成され、粉末床レセプタクル壁312によって境界付けられた空間に粉末317を堆積するように配置する段階でのPBFシステム300を示す。この例では、デポジッタ301は、ホッパー315から粉末317を放出しながら、定義された空間上を徐々に移動する。レベラー319は、放出された粉末を水平にして、粉末層の厚さ323と実質的に等しい厚さを有する粉末層325を形成することができる(図3Bを参照)。したがって、PBFシステム内の粉末は、例えば、ビルドプレート307、ビルドフロア311、ビルドピース309、壁312などを含むことができる粉末支持構造によって支持することができる。粉末層325の図示された厚さ(すなわち、粉末層の厚さ323(図3B)は、図3Aを参照して上で論じた以前に堆積された350層を含む例に使用される実際の厚さよりも大きいことに留意されたい。
【0030】
図3Dは、粉末層325(図3C)の堆積に続いて、エネルギービーム源303がエネルギービーム327を生成し、デフレクタ305がエネルギービームを適用してビルドピース309内の次のスライスを溶融する段階におけるPBFシステム300を示す。様々な例示的な実施形態において、エネルギービーム源303は電子ビーム源であり得、その場合、エネルギービーム327は電子ビームを構成する。デフレクタ305は、偏向板を含むことができ、偏向板は、電子ビームを選択的に偏向させて、電子ビームを溶融するように指定された領域を横切って走査させる電場または磁場を生成することができる。様々な実施形態において、エネルギービーム源303は、レーザであり得、その場合、エネルギービーム327は、レーザビームである。デフレクタ305は、反射および/または屈折を使用してレーザビームを操作して、溶融される選択された領域を走査する光学システムを含むことができる。
【0031】
様々な実施形態において、デフレクタ305は、エネルギービーム源を回転および/または並進移動させてエネルギービームを配置することができる1つまたは複数のジンバルおよびアクチュエータを含むことができる。様々な実施形態において、エネルギービーム源303および/またはデフレクタ305は、エネルギービームを変調することができ、例えば、エネルギービームが粉末層の適切な領域にのみ適用されるように、デフレクタが走査するときに、エネルギービームをオンおよびオフにすることができる。例えば、様々な実施形態において、エネルギービームは、デジタル信号プロセッサ(DSP)によって変調することができる。
【0032】
本開示は、アセンブリシステム内の少なくとも1つのロボットアームを配置するための種々のアプローチを提示する。例えば、アセンブリシステムは、2つのロボットを含んでもよく、そのそれぞれは、それぞれのロボットアームを含んでもよい。第一のロボットアームは、ノードで実行される様々な操作中にノードと係合するように構成され得る。例えば、第一のロボットアームは、パーツと接続されるノードと係合することができ、そのパーツは、第二のロボットアームと係合することができる。ノードで実行される様々な操作(例えば、ノードをパーツに接続する)は、比較的高い精度で実行されてもよい。したがって、ロボットアームの少なくとも1つを、操作に見合った精度に従って機能するために、ノードを用いた操作中に配置(例えば、再配置)することができる。
【0033】
いくつかの態様において、第一のロボットアームは、ノードと係合してもよく、第二のロボットアームは、パーツと係合してもよい。ノードとの操作は、ノードをパーツと接続することを含むことができる。したがって、第一のロボットアームを、第二のロボットアームに対して配置してもよく、および/または第二のロボットアームを、第一のロボットアームに対して配置してもよい。第一および/または第二のロボットアームが移動するように構成される場合、第一および/または第二のロボットアームを、第一および/または第二のロボットアームの他方の1つに対して、配置(例えば、再配置)してもよい。そのような配置は、ノードを用いた操作、例えば、ノードを第一および第二のロボットアームによってパーツに接続することを含む操作に必要な精度を維持するために、第一および/または第二のロボットアームの位置を補正することができる。
【0034】
本開示は、アセンブリプロセスおよび/または後処理操作のために、アセンブリシステムの1つまたは複数のロボットアームを配置する様々な異なる実施形態を提供する。本明細書に記載される様々な実施形態が一緒に実施され得ることが理解されるであろう。例えば、本開示の1つの例示に関して記載された実施形態は、本開示の別の例示に関して記載された別の実施形態において実施されてもよい。
【0035】
図4は、2つのノード406、408に対する固定具として作用する複数のロボット402、404を含む第一のアセンブリシステム400の斜視図を示す図である。アセンブリシステム400は、ノードベースの輸送構造体のアセンブリに関連する様々な操作で使用することができる。一実施形態では、アセンブリシステム400は、固定具なしで、ノードベースの輸送構造体のアセンブリの少なくとも一部分を実行することができる。例えば、アセンブリシステム400は、第一のノード406(ノード1)を第二のノード408(ノード2)に接続するために実装されてもよい(ただし、本開示の範囲から逸脱することなく、他の実装も可能である)。一態様では、第一のノード406(例えば、第一のサブコンポーネント)または第二のノード408(例えば、第二のサブコンポーネント)のうちの少なくとも一方は、輸送構造体のためのシャーシなどの複合構造体を含むことができる。
【0036】
アセンブリシステム400は、第一のロボット402(ロボット1)上の第一のロボットアーム410を含んでもよい。第一のロボットアーム410は、遠位端414および近位端416を有し得る。遠位端414は、例えば、ノードおよび/またはパーツ、例えば、第一のノード406に関連する操作のために、移動するように構成されてもよい。近位端416は、第一のロボットアーム410を、例えば、基部418に固定し得る。
【0037】
第一のロボットアーム410の遠位端414は、ツールフランジで接続されてもよい。
ツールフランジは、1つまたは複数のコンポーネント(例えば、ツール)と接続するように構成され、その結果、第一のロボットアーム410は、1つまたは複数のコンポーネントと接続して、第一のロボットアーム410が移動するときに、1つまたは複数のコンポーネントを配置することができるようになっている。
【0038】
図示の実施形態では、第一のロボットアーム410の遠位端414は、例えば、ツールフランジによって、エンドエフェクタに接続されてもよい。すなわち、エンドエフェクタは、ツールフランジと接続されてもよく、ツールフランジは、第一のロボットアーム410の遠位端414と接続されてもよい。エンドエフェクタは、様々なパーツ、ノード、および/または他の構造とインターフェースするように構成されたコンポーネントであってもよい。事例的に、エンドエフェクタは、ノード406と係合するように構成されてもよい(しかしながら、エンドエフェクタは、パーツまたは他の構造体と係合するように構成されてもよい)。エンドエフェクタの例は、ジョー、グリッパ、ピン、またはノード、パーツ、または他の構造体に係合することができる他の同様のコンポーネントを含むことができる。
【0039】
図示されるように、アセンブリシステム400は、第二のロボット404上に第二のロボットアーム412をさらに含んでもよい。第二のロボットアーム412は、遠位端420および近位端422を有し得る。第二のロボットアーム412の近位端422は、例えば、第二のロボットアーム412を固定するために、基部424に接続されてもよい。事例的に、第一のロボットアーム410および第二のロボットアーム412は、互いにほぼ対面するようにアセンブリシステム400内に位置することができ、例えば、その結果、第一のロボットアーム410の遠位端414が第二のロボットアーム412の遠位端420に向かって延在し、それに対応して、第二のロボットアーム412の遠位端420が第一のロボットアーム410の遠位端414に向かって延在するようになる。しかしながら、第一および第二のロボットアーム410、412は、他の実施形態において、例えば、実行されるべきアセンブリ操作に従って、アセンブリシステム400内に異なるように位置されてもよい。
【0040】
第一のロボットアーム410と同様に、第二のロボットアーム412の遠位端420は、ツールフランジで接続されてもよく、ツールフランジは、エンドエフェクタで接続されてもよい。エンドエフェクタは、ノード406に接続されるノード408(ノード2)などのノード、パーツ、または他の構造体と係合するように構成されてもよい。
【0041】
産業用ロボットは、再現性の高い動きを生成する場合がある。例えば、ロボット402、404は、それぞれのロボットアーム410、412のそれぞれを繰り返し配置することができる。配置の再現性は、一例では、別の配置と比較した場合、約60μmまで正確であり得る。しかしながら、特定の配置または絶対配置に対する配置は、より低い精度、例えば、約400μmに悩まされることがある。
【0042】
したがって、ロボットアーム410、412の配置は、以前の配置に対して正確であり得るが、絶対位置、例えば、ロボットが制御ユニットによって方向付けられ得る特定のx、y、z位置に対してそれほど正確ではないため、ロボット402、404は、一般に、高精度な固定具としての使用に適さない場合がある。アセンブリハードポイントが公称位置データによって駆動される場合、絶対配置精度の問題が増幅される可能性がある。例えば、パーツ公差は、ロボットによる配置が使用されるときに、アセンブリされたパーツの公差に悪影響を与えるような方法で付加され得る。
【0043】
計測学とは、計測の科学である。ロボットを案内するための測定値を使用して、図5に関してより詳細に議論されるように、計測ガイダンスを使用して、アセンブリ固定具としてロボット402、404を案内してもよい。例えば、計測システムは、約30μmの範囲の精度を提供し得る。計測システム産業用ロボットのガイダンスを使用すると、大幅に改善された精度(ミクロンスケール)を実現できる。この精度向上により、産業用ロボットの工具中心点(TCP)を高精度のフレキシブル固定具として使用することができる。
【0044】
図5は、固定具として作用する複数のロボット502、504を含む第二のアセンブリシステム500の斜視図を示す図である。第二のアセンブリシステム500は、一般に、アセンブリシステム400と同様であるが、ロボットを案内するために測定値を使用することのさらなる詳細を含む。ロボット502、504をアセンブリ固定具として案内するために、計測ガイダンスが使用されてもよい。第二のアセンブリシステム500は、計測装置526、計測目標528、およびセルフレーム530を含む。セルフレームは、作業領域を画定し、作業領域内に基準フレームを提供することができる。
【0045】
計測のシステム精度は、複数のロボットのクリティカルな運動経路セグメントに適用されてもよい。一態様では、固定具なしでアセンブリするプロセスは、コンピュータ支援設計(CAD)を使用して作成され得るセル基準フレームを含み得る。セル基準フレームは、物理的なロボットセルにマッチングされてもよい。
【0046】
計測装置は、レーザ、グレースケールカメラ、または計測目標に基づいて測定を行うことができる別の装置などの計測ユニットとすることができる。計測目標528は、ロボットフランジ上に取り付けられ、ロボットTCPにオフセットされてもよい。
【0047】
公称目標フレームは、ロボットプログラム、PLC、計測ソフトウェア、または別のデータベースに記憶することができる。公称フレームは、以下の図6に関して議論されるように、動的であってもよく、走査結果および/またはプローブ結果によって駆動されてもよい。各ロボット制御ユニット532は、計測ユニットおよび計測ソフトウェアにデジタル接続されてもよい。
【0048】
一態様では、計測処理は、ノードベースの構造をアセンブリするという文脈において、クリティカルな位置を狙い/焦点を合わせるために、計測ユニットに信号を送る第一のロボットを含んでもよい。計測ユニットは、目標を含む位置に狙いまたは焦点を合わせ、その目標にロックすることができる。例えば、計測ユニットは、小径の走査およびロックを使用してもよい。
【0049】
計測ユニットは、ロボットのTCP位置、または目標からオフセットされたの別のクリティカルな機構を測定する。一態様は、測定された位置の値を動的公称位置の値と比較することができる。例えば、システムは、ロボットが考えるノードの位置する場所を、ノードが実際に位置する場所と比較することができる。次いで、システムは、現在の位置から目標位置に移動するために変換行列を計算することができる。変換行列は、ロボット制御ユニット/PLC532に適用されてもよく、ロボットは、所望の位置に移動してもよい。確認測定を行ってもよい。精度の境界は、ゲインまたは他の値がサイクル時間を最小化するなど、調整可能であってもよい。加えて、第二のロボットは、位置に狙い/焦点を合わせるために、信号を計測ユニットに送信してもよい。このプロセスは、継続し、繰り返すことができる。
【0050】
一態様では、制御ユニット532は、スキャナ534に第一のサブコンポーネントを走査させて、TCPに対する第一のサブコンポーネントの第一の機構の相対位置を決定させることができる。ロボット502、504は、走査に基づいて、第一のサブコンポーネントをピックアップするように構成されてもよい。
【0051】
一態様では、複数の計測ユニットおよび/または種類の計測ユニットが、サイクルタイムを短縮するために統合されてもよい。測定は、また、並列に適用される補正と並列に行われてもよい。補正は、ロボット経路の特定のセグメントにのみ適用することができる。
1つの計測システムを使用して、n個のロボットに補正を適用してもよい。
【0052】
図5に示す制御ユニット532は、ロボットアセンブリ制御ユニット532であってもよい。ロボットアセンブリ制御ユニット532は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリとを含むことができる。メモリは、第一のロボット(例えば、ロボット1)が第一のサブコンポーネントの第一の機構を配置すべき場所を示す第一の目標528の位置を受信するように制御ユニット532を構成する命令を含むことができる。第一の目標528位置は、第二のロボット(例えば、ロボット2)が第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置の近位であり、その結果、第一のサブコンポーネントおよび第二のサブコンポーネントは、第一の位置の第一のサブコンポーネントの第一の機構と第二の位置の第二のサブコンポーネントの第二の機構とが一緒に結合されたとき、コンポーネントを形成する。
【0053】
制御ユニット532は、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の計算位置を計算し、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定することができる。さらに、制御ユニット532は、第一の計算位置と第一の測定位置との間で第一の変換行列を決定し、第一のロボットを使用して、第一のサブコンポーネントの第一の機構を第一の目標位置に再配置することができ、再配置は、第一の変換行列に基づく。一態様では、第一のサブコンポーネントの第一の機構の再配置、および/または第二のサブコンポーネントの第二の機構の再配置は、第一の計算位置と第二の計算位置との相対比較にさらに基づくことができる。したがって、サブコンポーネント上の機構は、セルフレームに対する絶対基準ではなく、別の基準フレームに対してではなく、互いに対して直接配置されてもよい。したがって、制御ユニット532は、計測装置526およびロボット(例えば、ロボット1およびロボット2)に結合されてもよい。
【0054】
したがって、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定し、第二のサブコンポーネントの第二の機構の第二の測定位置を測定することは、同じ計測ユニット、例えば、計測装置526を使用してもよい。計測装置526からの情報を使用して、制御ユニット532は、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の計算位置を計算し、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定することができる。次いで、制御ユニット532は、第一の変換行列を決定することができる。変換行列は、ロボットアーム510、512によって保持されるコンポーネントの位置を調整するために適用されてもよい。測定および計算は、コンポーネントまたはノードがタスクに必要なだけ正確に配置されるまで、反復的に完了することができる。例えば、2つのノードは、固定具が2つのノードを接続するのに十分に正確に配置されてもよい。
【0055】
制御ユニット532は、ロボット(ロボット1およびロボット2)および計測装置526に結合される個々のユニットとして、図5に図示される。他の態様では、制御ユニット532は、複数のサブ制御ユニットから構成され得る。これらの複数のサブ制御ユニットは、異なるデバイス間に分散されてもよい。例えば、制御ユニット532は、別個のユニットのいくつかの組み合わせの間で、1つまたは複数のロボット内で、および/または1つまたは複数の計測装置526内で、分散されてもよい。例えば、処理機能性は、計測装置526、第一のロボット(ロボット1)、第二のロボット(ロボット2)、および、例えば、計測装置526、第一のロボット(ロボット1)、第二のロボット(ロボット2)に結合された外部制御ユニット内に位置されてもよい。
【0056】
図6は、パーツ600に直接印刷された固定具点602を示す図である。パーツは、パーツグリッパ部分604を含む。ロボットアーム510、512の端部は、パーツグリッパ部分604でパーツを把持することができる。したがって、パーツ600は、ロボットアーム510、512によって配置することができる。したがって、制御ユニット532は、計測装置526からの測定値を使用して、目標528位置を決定してもよい。次いで、制御ユニット532は、ロボット(ロボット1および/またはロボット2)を制御して、ロボットアーム510、512によって保持されるコンポーネントを配置することができる。
【0057】
パーツ600は、特性評価すること、例えば、走査、探査、または他の方法で測定することができる。特性評価の一部として、ジョイント、ボルト位置、または他の機構のような機構は、CADモデルを使用して、公称データへの適合であってもよい。例えば、特性評価の一部として、ジョイント、ボルト位置、または他の機構のような機構は、CADモデルまたは他の適合、例えば、2つの機構間の正確な特性評価を決定するための任意の適合を使用して、公称データに最良適合するものであってもよい。特性評価は、TCPフレーム606に対するパーツを測定することができる。最良適合は、TCPフレーム606に対する機構の形状に基づいて計算されてもよい。機構の最良適合が一旦実行されると、パーツ上の固定具点602は、計算された最良適合の積として計算され得る。固定具点602によって、物理的なパーツが最も正確なアセンブリを導くことになる固定具位置を決定することが可能になり得る。固定具点602は、ロボットTCPが固定具として作用する状態で製品に直接印刷されてもよく、固定具の走査は、ロボットインターフェースがその上にある状態で構築されてもよい。計算された最良適合を用いて、適応的な固定具位置をリアルタイムで再配置することができる。固定具点の再配置は、製品の精度を最大化し、アセンブリ全体の許容誤差を最小化するために、製品の形状によって駆動されてもよい。
【0058】
例えば、パーツ600は、球608を含むことができる。固定具点602は、球608の中心にあってもよい。しかしながら、球608は、不完全であってもよい。したがって、パーツを特性評価して、固定具点のための最良の位置を選択してもよい。固定具点602は、TCPフレームに対してオフセットされていてもよい。
【0059】
図5の制御ユニット532は、スキャナ534に第一のサブコンポーネント(例えば、パーツ600)を走査させて、TCPに対する第一のサブコンポーネント(例えば、パーツ600)の第一の機構(例えば、固定具点602)の相対位置を決定させることができる。ロボット502、504は、走査に基づいて、第一のサブコンポーネントをピックアップするように構成されてもよい。例えば、ロボット502、504は、走査に基づいて、TCPまたはその近くで、第一のサブコンポーネントをピックアップすることができる。一態様では、ロボット502、504は、走査に基づいて、TCPに沿ってパーツグリッパまたはその近くで、第一のサブコンポーネントをピックアップすることができる。したがって、システムは、ロボット502、504が走査に基づいて第一のサブコンポーネント(例えば、パーツ600)をピックアップする場所に基づいて、第一のサブコンポーネント(例えば、パーツ600)の第一の機構(例えば、固定具点602)をTCPに対して位置付けることができる。
【0060】
図7は、固定具上でパーツ700を走査し、適合するのを示す図である。この図は、パーツ700を走査し(1)、パーツ700の適合を決定し(2)、パーツ700のフレームからデルタを計算することを示す。
【0061】
一例では、固定具は、ロボットTCPを表すために容易にプロービングまたは走査することができる(1)機構を有することができる。例えば、2つの平坦部710を有する球708は、その中心がロボットグリッパ/TCP712の中心と同心になるように位置合わせされる。各パーツのCADファイルは、各パーツ700に取り付けられた固定具714を含む。
【0062】
適合を決定するとき(2)、走査750は、パーツ700と固定具714の両方の走査であってもよい。次いで、走査750は、機構が適合するようにCAD設計752でオーバーレイされる。機構は、最良適合計算において、様々な有意性を有してもよい。主要な機構のみを用いて、適合は、例えば、固定具球の中心で、TCP754の新しい位置を決定するために使用され得る。TCP754の新しい位置は、パーツのCAD表現756を表すフレームと、新しく配置されたTCP754を有する実際の物理的パーツに基づくフレーム758とから計算されたデルタとして記録されてもよい。TCP754の新しい位置は、デジタル信号を介してアセンブリセルソフトウェアにリアルタイムで通信され得る。TCP754の新しい位置は、計測システムがロボットTCPを754に補正するためのセル作業フレーム756を参照して、ゴールフレーム758になる。ゴールフレーム758は、理想化されたCAD設計からの理想的な固定具位置(TCP)の代わりに使用されてもよい。ゴールフレーム758は、製品の幾何形状に基づいてもよく、実際の物理的パーツのアセンブリプロセスにリアルタイムで適用されてもよい。例えば、最良適合または他の適合は、例えば、2つの機構間の正確な特性評価を決定するための適合である。
【0063】
図8は、本明細書で説明されるシステムおよび方法による概念的なフロー図である。802において、制御ユニット532は、第一のロボットが第一のサブコンポーネントの第一の機構を配置する場所を示す第一の目標位置を受信することができる。第一の目標位置は、第二のロボットが第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置の近位であってもよく、その結果、第一のサブコンポーネントおよび第二のサブコンポーネントは、第一の位置の第一のサブコンポーネントの第一の機構と第二の位置の第二のサブコンポーネントの第二の機構とが一緒に結合されたとき、コンポーネントを形成する。第一の目標位置は、工具中心点(TCP)であること、および/またはTCPからのオフセットされていることもある。
【0064】
したがって、制御ユニット532は、計測装置526から目標528の位置情報を受信する。位置情報は、ロボットアームによって保持されるノードの位置を示すことができる。例えば、ノードの位置は、目標528に対して既知であってもよい。一態様では、第一のサブコンポーネントの少なくとも1つは、複合構造体であってもよい。複合構造体は、自動車のシャーシであってもよい。
【0065】
804において、制御ユニット532は、第一のサブコンポーネントの前記第一の機構の第一の計算位置を計算することができる。第一の計算位置は、特定の時間における移動する第一の機構の計算された位置を示す動的な公称位置を含むことができる。特定の時間は、第一の機構の第一の位置の測定値と一致してもよい。
【0066】
例えば、制御ユニット532は、計測装置526から受信した位置情報を使用して、位置を計算することができる。ノードの位置は目標528に対して既知であるので、制御ユニット532は、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の計算位置を計算することができる。
【0067】
806において、制御ユニット532は、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定することができる。第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定することは、そのパーツの形状を走査することを含むことができる。さらに、パーツの形状を走査することは、パーツ(例えば、第一のサブコンポーネント)を走査して、パーツのTCPに対するパーツの第一の機構の相対位置を決定することを含むことができる。第一のロボットは、走査に基づいて、パーツをピックアップするように構成されてもよい。例えば、第一のロボットは、TCP上の第一のサブコンポーネントをピックアップすることができる。したがって、第一のロボットは、TCPに対する第一の機構の相対位置に基づいて、第一の機構を配置することができる。
【0068】
第一のロボットは、制御ユニット532に第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定させるように制御ユニット532に信号を送ることができる。一態様では、第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定することと、第二のサブコンポーネントの第二の機構の第二の測定位置を測定することは、同じ測定ユニットを使用する。
【0069】
808において、制御ユニット532は、第一の計算位置と第一の測定位置との間の第一の変換行列を決定することができる。第一のサブコンポーネントの第一の機構の第一の測定位置を測定することは、第一のサブコンポーネント上に印刷された固定具点を測定することを含む。例えば、制御ユニット532は、CAD設計に基づく理想化されたCAD設計と、理想化されたフレームとは異なることもある実際の物理的装置に基づくフレームからフレームデルタを計算することができる。(理想化されたCAD設計とは、本出願人は、公差を含まないモデル設計を意味する。実際のCAD設計は、一般に公差を含む。公差内で作られるパーツは、フレームデルタを用いて本明細書に記載されるようにモデル化されてもよい。公差内で作られないパーツは、廃棄されてもよい。)
【0070】
810において、制御ユニット532は、第一のロボットを使用して、第一のサブコンポーネントの第一の機構を第一の目標位置に再配置してもよい。再配置は、第一の変換行列に基づく。第一の変換行列に基づいて第一のロボットを使用して第一のサブコンポーネントの第一の機構を第一の目標位置に再配置することは、第一の変換行列を第一のロボット内の制御ユニット532に送ることを含む。第一のサブコンポーネントの第一の機構を再配置することは、第一の計算された位置と第二の計算された位置との相対比較にさらに基づくことができる。
【0071】
一態様では、制御ユニット532は、計算ステップ804、測定ステップ806、決定ステップ808、および再配置ステップ810を繰り返すことができる。別の態様では、制御ユニット532は、802、804、806、808、および810のうちの1つまたは複数を繰り返すことができる。一態様では、802、804、806、808、および810のうちの1つまたは複数の繰り返しは、第二の目標に対するものとすることができる。例えば、制御ユニット532は、第二のロボットが第二のサブコンポーネントの第二の機構を配置する場所を示す第二の目標位置を受信することができる。制御ユニット532は、第二のサブコンポーネントの第二の機構の第二の計算位置を計算することができる。制御ユニット532は、また、第二のサブコンポーネントの第二の機構の第二の測定位置を測定することができる。さらに、制御ユニット532は、第二の計算位置と第二の測定位置との間の第二の変換行列を決定することができる。また、制御ユニット532は、第二のロボットを使用して、第二のサブコンポーネントの第二の機構を第二の目標位置に再配置してもよい。再配置は、第二の変換行列に基づくことができる。
【0072】
812において、制御ユニット532は、計算、測定、決定、および再配置するステップを繰り返すステップのうちの少なくとも1つに基づいて、精度境界または利得のうちの少なくとも1つを調整してもよい。
【0073】
814において、制御ユニット532は、第一のサブコンポーネント上の少なくとも2つの機構を特性評価することができ、少なくとも2つの機構は、第一の目標位置を含む。
【0074】
816において、制御ユニット532は、少なくとも2つの機構について、最良適合などの適合を決定することができる。第一のサブコンポーネントの第一の機構を第一の目標位置に再配置することは、第一のロボットを使用することができる。再配置は、第一の変換行列に基づくことができ、最良適合にさらに基づくことができる。
【0075】
818において、制御ユニット532は、第一のサブコンポーネントを第二のサブコンポーネントに取り付けることができる。第一のサブコンポーネントを第二のサブコンポーネントに取り付けることは、紫外線(UV)接着剤を使用して、第一のサブコンポーネントを第二のサブコンポーネントに取り付けることを含むことができる。
【0076】
本開示は、本明細書で説明される様々な態様を当業者が実施できるようにするために提供される。本開示を通して提示されるこれらの例示的な実施形態に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書に開示される概念は、ノードと相互接続を印刷するための他の技術に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本開示を通して提示される例示的な実施形態に限定されることを意図するものではなく、請求項の文言と一致する全範囲に与えられるべきである。当業者に知られている、または当業者に今後知られるようになる本開示を通して説明される例示的な実施形態の要素に対するすべての構造的および機能的な均等物は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。さらに、本明細書に開示されているものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に捧げられることを意図していない。請求項のいかなる要素も、その要素が「のための手段」という語句を使用して明示的に列挙されていない限り、あるいは方法の請求項において、その要素が「のためのステップ」という語句を使用して列挙されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定に基づいて、あるいは適用される管轄区域の類似法に基づいて解釈されるべきではない。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】