(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-09
(54)【発明の名称】固体廃棄物処理システム
(51)【国際特許分類】
C12M 1/00 20060101AFI20220302BHJP
C12M 1/16 20060101ALI20220302BHJP
【FI】
C12M1/00 D
C12M1/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021526781
(86)(22)【出願日】2019-10-29
(85)【翻訳文提出日】2021-05-14
(86)【国際出願番号】 CN2019113915
(87)【国際公開番号】W WO2020151284
(87)【国際公開日】2020-07-30
(31)【優先権主張番号】201910054883.7
(32)【優先日】2019-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521209694
【氏名又は名称】ベイジン グリーンテック サイエンス アンド テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, シュファン
(72)【発明者】
【氏名】ジォン, ハイシャ
(72)【発明者】
【氏名】ワン, シンミン
(72)【発明者】
【氏名】リャン, チュンリン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, ジンウェイ
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA03
4B029BB01
4B029BB20
4B029CC08
4B029EA07
4B029EA16
4B029EA18
(57)【要約】
【課題】固体廃棄物処理システムの提供。
【解決手段】固体廃棄物処理システムは、貯蔵装置、スマート好気性発酵処理装置、擁壁式発酵領域、及び曝気ステージを含む。前記スマート好気性発酵処理装置は、小型走行台車、昇降機構、材料出し入れ機構、及び前記貯蔵装置から前記擁壁式発酵領域までの方向に沿って直線移動するようにされている大型走行台車を含む。前記曝気ステージは、前記擁壁式発酵領域の底部に設置されている。前記小型走行台車は、前記貯蔵装置から前記擁壁式発酵領域までの方向に垂直な方向に沿って前記大型走行台車上で直線移動するようにされている。前記昇降機構は、前記小型走行台車に取り付けられている。前記材料出し入れ機構は、前記昇降機構の昇降に伴って昇降するように、前記昇降機構に掛けられている。その固体廃棄物処理システムによれば、固体廃棄物を処理する効率が高くなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵装置、スマート好気性発酵処理装置、擁壁式発酵領域、浄化装置、発酵室、及び曝気ステージを含み、前記スマート好気性発酵処理装置は、小型走行台車、昇降機構、材料出し入れ機構、及び前記貯蔵装置から前記擁壁式発酵領域までの方向に沿って直線移動するようにされている大型走行台車を含み、
前記曝気ステージは、前記擁壁式発酵領域の底部に設置され、
前記小型走行台車は、前記貯蔵装置から前記擁壁式発酵領域までの方向に垂直な方向に沿って前記大型走行台車上で直線移動するようにされ、
前記昇降機構は、前記小型走行台車に取り付けられ、前記昇降機構は、上部フレーム、下部フレーム、フォーク構造及び第1の駆動機構を含み、
前記上部フレームは前記小型走行台車に取り付けられ、前記下部フレームは前記フォーク構造を介して前記上部フレームに接続され、前記駆動機構は前記フォーク構造に接続され、
前記材料出し入れ機構は、前記下部フレームの昇降に伴って昇降するように、前記下部フレームに掛けられ、
前記浄化装置の出口は前記曝気ステージに連通され、前記浄化装置の入口は前記擁壁式発酵領域に連通され、前記浄化装置は、複数の第1の吸引器、第1の管路、及び気水分離器を含み、
複数の前記第1の吸引器、前記気水分離器は前記第1の管路に直列接続され、かついずれも前記第1の管路に連通され、
前記擁壁式発酵領域は前記気水分離器に連通され、前記第1の吸引器により前記擁壁式発酵領域内で生成された湿熱気体が前記気水分離器内に送られ気水分離が行われるようにされ、
前記気水分離器は前記曝気ステージに連通され、前記第1の吸引器により前記気水分離器で分離された熱気体が前記曝気ステージ内に送られ曝気が行われるようにされ、
前記発酵室は、前記貯蔵装置、前記スマート好気性発酵処理装置、前記擁壁式発酵領域、前記曝気ステージ及び前記浄化装置の外部を被覆するように設置されていることを特徴とする固体廃棄物処理システム。
【請求項2】
前記材料出し入れ機構は、材料貯蔵ホッパー、複数の材料取り出しシャベル、伝動チェーン構造及び第2の駆動機構を含み、ここで、前記材料貯蔵ホッパーは、頂部が開口したホッパー本体、及び材料排出ドアを含み、
前記材料排出ドアは、前記ホッパー本体の底部に移動可能に設置され、
前記ホッパー本体は前記下部フレームに掛けられ、複数の前記材料取り出しシャベルは前記伝動チェーン構造を介して前記ホッパー本体を取り囲むように設置され、前記伝動チェーン構造は前記第2の駆動機構に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の固体廃棄物処理システム。
【請求項3】
前記擁壁式発酵領域は、密閉されたフェンス式擁壁を含み、
前記フェンス式擁壁は、前記擁壁式発酵領域を形成することを特徴とする請求項1に記載の固体廃棄物処理システム。
【請求項4】
前記フェンス式擁壁は、地面に固定接続された複数のサブ擁壁を含み、
複数の前記サブ擁壁が接続され、密閉された前記フェンス式擁壁が画成されていることを特徴とする請求項3に記載の固体廃棄物処理システム。
【請求項5】
前記曝気ステージは複数の曝気ユニットを含み、ここで、前記曝気ユニットはベース、前記擁壁式発酵領域の底部に設置された曝気板、及び前記擁壁式発酵領域に連通されている曝気ヘッドを含み、前記ベースは対向して設置された2つのサブベースを含み、2つの前記サブベースの間に吸気通路が形成され、
2つの隣接する前記曝気ユニットは互いに接合され、
前記曝気板は2つの前記サブベースの間に位置し、かつそれぞれ2つの前記サブベースに取り外し可能に取り付けられ、
前記曝気板には気孔が開設され、また、前記曝気板には前記気孔に対応する前記曝気ヘッドが取り外し可能に取り付けられ、前記曝気ヘッドは前記気孔に連通されていることを特徴とする請求項1に記載の固体廃棄物処理システム。
【請求項6】
前記貯蔵装置は、互いに独立した補助材料バッファ領域、汚泥バッファ領域及び完成品材料バッファ領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の固体廃棄物処理システム。
【請求項7】
前記スマート好気性発酵処理装置は前記発酵室の底面を走行することを特徴とする請求項1に記載の固体廃棄物処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は2019年1月21日に中国特許庁に提出された、出願番号が201910054883.7、発明名称が「固体廃棄物処理システム」である中国特許出願の優先権を請求し、その全ての内容は引用により本願に組み込まれる。
【0002】
<技術分野>
本発明は、固体廃棄物処理機器の技術分野に関し、特に固体廃棄物処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0003】
中国の都市化レベルの継続的な推進及び環境保護要求の継続的な向上に伴い、有機固体廃棄物の安全処理問題がますます顕著になっている。好気性発酵は、汚泥、ゴミ、糞等の固体廃棄物の無害化処理にとって重要な手段となる。現在、中国の有機固体廃棄物の好気性発酵処理では、一般的に、ストリップスタック式及び溝式を主とし、堆肥化時間が長く、臭気を制御しにくいなどの問題が存在する。また、ストリップスタック式及び溝式堆肥は敷地面積が大きく、土建設コストが高いなどの原因で中小型固体廃棄物の処理需要に対応することが難しい。したがって、中小型固体廃棄物の好気性発酵処理に適用される反応器を開発する必要がある。
【0004】
現在、密閉、環境に優しい反応器堆肥システムの開発は中国国内外の好気性発酵プロセスの発展傾向となっている。中国国内の反応器式堆肥の開発はまだ初期段階にあり、好気性発酵過程に係る発酵に必要な材料の搬送、輸送等はいずれも単なる人力によってなされ、固体廃棄物処理の効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、固体廃棄物を処理する効率が高い固体廃棄物処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決手段を提供する。
【0007】
本発明の一態様によれば、固体廃棄物処理システムを提供する。その固体廃棄物処理システムは、貯蔵装置、スマート好気性発酵処理装置、擁壁式発酵領域、及び曝気ステージを含む。前記スマート好気性発酵処理装置は、小型走行台車、昇降機構、材料出し入れ機構、及び前記貯蔵装置から前記擁壁式発酵領域までの方向に沿って直線移動するようにされている大型走行台車を含む。
【0008】
前記曝気ステージは、前記擁壁式発酵領域の底部に設置されている。
【0009】
前記小型走行台車は、前記貯蔵装置から前記擁壁式発酵領域までの方向に垂直な方向に沿って前記大型走行台車上で直線移動するようにされている。
【0010】
前記昇降機構は、前記小型走行台車に取り付けられている。
【0011】
前記材料出し入れ機構は、前記昇降機構の昇降に伴って昇降するように、前記昇降機構に掛けられている。
【0012】
さらに、前記昇降機構は、上部フレーム、下部フレーム、フォーク構造及び第1の駆動機構を含む。
【0013】
前記上部フレームは前記小型走行台車に取り付けられ、前記下部フレームは前記フォーク構造を介して前記上部フレームに接続され、前記駆動機構は前記フォーク構造に接続されている。
【0014】
前記材料出し入れ機構は、前記下部フレームの昇降に伴って昇降するように、前記下部フレームに掛けられている。
【0015】
さらに、前記材料出し入れ機構は、材料貯蔵ホッパー、複数の材料取り出しシャベル、伝動チェーン構造及び第2の駆動機構を含む。ここで、前記材料貯蔵ホッパーは、頂部が開口したホッパー本体、及び材料排出ドアを含む。
【0016】
前記材料排出ドアは、前記ホッパー本体の底部に移動可能に設置されている。
【0017】
前記ホッパー本体は前記下部フレームに掛けられ、複数の前記材料取り出しシャベルは前記伝動チェーン構造を介して前記ホッパー本体を取り囲むように設置され、前記伝動チェーン構造は前記第2の駆動機構に接続されている。
【0018】
さらに、前記擁壁式発酵領域は、密閉されたフェンス式擁壁を含む。
【0019】
前記フェンス式擁壁は、前記擁壁式発酵領域を形成する。
【0020】
さらに、前記フェンス式擁壁は、地面に固定接続された複数のサブ擁壁を含む。
【0021】
複数の前記サブ擁壁が接続され、密閉された前記フェンス式擁壁が画成されている。
【0022】
さらに、前記曝気ユニットは複数の曝気ユニットを含み、ここで、前記曝気ユニットはベース、前記擁壁式発酵領域の底部に設置された曝気板、及び前記擁壁式発酵領域に連通されている曝気ヘッドを含む。前記ベースは対向して設置された2つのサブベースを含み、2つの前記サブベースの間に吸気通路が形成されている。
【0023】
2つの隣接する前記曝気ユニットは互いに接合されている。
【0024】
前記曝気板は2つの前記サブベースの間に位置し、かつそれぞれ2つの前記サブベースに取り外し可能に取り付けられている。
【0025】
前記曝気板には気孔が開設され、また、前記曝気板には前記気孔に対応する前記曝気ヘッドが取り外し可能に取り付けられ、前記曝気ヘッドは前記気孔に連通されている。
【0026】
さらに、前記貯蔵装置は、互いに独立した補助材料バッファ領域、汚泥バッファ領域及び完成品材料バッファ領域を含む。
【0027】
さらに、前記固体廃棄物処理システムはさらに浄化装置を含む。
【0028】
前記浄化装置の出口は前記曝気ステージに連通され、前記浄化装置の出口は前記擁壁式発酵領域に連通されている。
【0029】
さらに、前記浄化装置は、複数の第1の吸引器、第1の管路、及び気水分離器を含む。
【0030】
複数の前記第1の吸引器、前記気水分離器は前記第1の管路に直列接続され、かついずれも前記第1の管路に連通されている。
【0031】
前記擁壁式発酵領域は前記気水分離器に連通され、前記第1の吸引器により前記擁壁式発酵領域内で生成された湿熱気体が前記気水分離器内に送られ気水分離が行われるようにされている。
【0032】
前記気水分離器は前記曝気ステージに連通され、前記第1の吸引器により前記気水分離器で分離された熱気体が前記曝気ステージ内に送られ曝気が行われるようにされている。
【0033】
さらに、前記固体廃棄物処理システムはさらに発酵室を含む。
【0034】
前記発酵室は、前記貯蔵装置、前記スマート好気性発酵処理装置、前記擁壁式発酵領域、前記曝気ステージ及び前記浄化装置の外部を被覆するように設置されている。
【0035】
前記スマート好気性発酵処理装置は前記発酵室の底面を走行する。
【0036】
本発明の固体廃棄物処理システムによれば、当該固体廃棄物処理システムは、固体廃棄物の処理過程において自動制御システムにより制御され、自動制御システムはスマート好気性発酵処理装置の遷移を制御するようにされている。当該固体廃棄物処理システムが固体廃棄物を処理する過程において、自動制御システムは、貯蔵装置から擁壁式発酵領域までの方向に沿って直線移動するように大型走行台車を制御し、貯蔵装置から擁壁式発酵領域までの方向に垂直な方向に沿って大型走行台車上で直線移動するように小型走行台車を制御し、材料出し入れ機構を昇降駆動するように昇降機構を制御し、また、材料を取り出すと共に擁壁式発酵領域内に材料を投入するように材料出し入れ機構を制御することができるので、大型走行台車、小型走行台車及び昇降機構は、三次元空間内での自動移動が実現され、材料出し入れ機構は自動制御システムの制御により材料の自動的な取り出し及び擁壁式発酵領域内への自動的な投入が実現される。材料出し入れ機構の三次元空間内での自動移動が可能となり、そして、材料出し入れ機構は自動的に材料を取り出すと共に擁壁式発酵領域内に自動的に材料を投入することが可能であるため、材料出し入れ機構は材料を擁壁式発酵領域内に自動的にかつ正確に移動させることができ、単なる人力で材料を搬送し、輸送することを回避し、固体廃棄物処理の効率を向上させることができる。
【0037】
本発明の具体的な実施形態又は従来の技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に具体的な実施形態又は従来の技術の説明に必要な図面を簡単に紹介するが、明らかに、以下に説明する図面は本発明のいくつかの実施形態であり、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明の実施例が提供する固体廃棄物処理システムの構造概略図。
【
図2】本発明の実施例が提供する固体廃棄物処理システムにおける昇降機構の構造概略図。
【
図3】本発明の実施例が提供する固体廃棄物処理システムにおける材料出し入れ機構の構造概略図。
【
図4】本発明の実施例が提供する固体廃棄物処理システムにおける擁壁式発酵領域の構造概略図。
【
図5】本発明の実施例が提供する固体廃棄物処理システムにおける曝気ユニットの構造概略図。
【
図6】本発明の実施例が提供する固体廃棄物処理システムにおける曝気ユニットの構造概略図。
【
図7】本発明の実施例が提供する固体廃棄物処理システムにおける浄化装置の構造概略図。
【符号の説明】
【0039】
10 貯蔵装置
101 補助材料バッファ領域
102 汚泥バッファ領域
103 完成品材料バッファ領域
20 スマート好気性発酵処理装置
201 大型走行台車
202 小型走行台車
203 昇降機構
2031 上部フレーム
2032 フォーク構造
2033 下部フレーム
204 材料出し入れ機構
2041 ホッパー本体
2042 材料取り出しシャベル
2043 伝動チェーン構造
30 擁壁式発酵領域
301 フェンス式擁壁
3011 サブ擁壁
40 曝気ステージ
401 曝気ユニット
4011 サブベース
4012 係止溝
4013 突起
4014 曝気板
4015 曝気ヘッド
4016 支持柱
50 浄化装置
501 第1の管路
502 気水分離器
503 第2の管路
504 換気集気管
505 洗浄塔
506 第3の管路
507 水処理器
508 集水池
60 発酵室
70 自動制御システム
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下に図面を参照しながら本発明の技術的解決手段を明確にかつ完全に説明するが、明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を要さずに想到し得る他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0041】
なお、本発明の説明において、用語「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」等によって指示された方位又は位置関係が図面に基づいて示された方位又は位置関係であるが、これらは本発明の説明の便宜及び説明の簡略化を容易にするために過ぎず、指示された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成され操作されなければならないことを指示又は暗示するものではなく、したがって本発明を限定するものと理解すべきではない。また、用語「第1」、「第2」、「第3」は単に目的を説明するために用いられ、相対的な重要性を指示又は暗示すると理解されるべきではない。
【0042】
なお、本発明の説明において、他に明確な規定や限定がない限り、用語「取り付け」、「つながる」、「接続」は広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体的な接続であってもよい。機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよい。直接接続であってもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、2つの素子内部の連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【実施例】
【0043】
本発明の一態様によれば、固体廃棄物処理システムを提供する。
図1に示すように、その固体廃棄物処理システムは、貯蔵装置10、スマート好気性発酵処理装置20、擁壁式発酵領域30、及び曝気ステージ40を含む。スマート好気性発酵処理装置20は、小型走行台車202、昇降機構203、材料出し入れ機構204、及び貯蔵装置10から擁壁式発酵領域30までの方向に沿って直線移動するようにされている大型走行台車201を含む。
【0044】
曝気ステージ40は、擁壁式発酵領域30の底部に設置されている。
【0045】
小型走行台車202は、貯蔵装置10から擁壁式発酵領域30までの方向に垂直な方向に沿って大型走行台車201上で直線移動するようにされている。
【0046】
昇降機構203は、小型走行台車202に取り付けられている。
【0047】
材料出し入れ機構204は、昇降機構203の昇降に伴って昇降するように、昇降機構203に掛けられている。
【0048】
本発明の固体廃棄物処理システムによれば、当該固体廃棄物処理システムは、固体廃棄物の処理過程において自動制御システム70により制御され、自動制御システム70はスマート好気性発酵処理装置20の遷移を制御するようにされている。当該固体廃棄物処理システムが固体廃棄物を処理する過程において、自動制御システム70は、貯蔵装置10から擁壁式発酵領域30までの方向に沿って直線移動するように大型走行台車201を制御し、貯蔵装置10から擁壁式発酵領域30までの方向に垂直な方向に沿って大型走行台車201上で直線移動するように小型走行台車202を制御し、材料出し入れ機構204を昇降駆動するように昇降機構203を制御し、また、材料を取り出すと共に擁壁式発酵領域30内に材料を投入するように材料出し入れ機構204を制御することができるので、大型走行台車201、小型走行台車202及び昇降機構203は、三次元空間内での自動移動が実現され、材料出し入れ機構204は自動制御システムの制御により材料の自動的な取り出し及び擁壁式発酵領域内への自動的な投入が実現される。材料出し入れ機構204の三次元空間内での自動移動が可能となり、そして、材料出し入れ機構204は自動的に材料を取り出すと共に擁壁式発酵領域内に自動的に材料を投入することが可能であるため、材料出し入れ機構204は材料を擁壁式発酵領域30内に自動的にかつ正確に移動させることができ、単なる人力で材料を搬送し、輸送することを回避し、固体廃棄物処理の効率を向上させることができる。
【0049】
なお、大型走行台車201及び小型走行台車202にはいずれも大型走行台車201又は小型走行台車202の移動を駆動することができる駆動機構が設けられ、駆動機構はベルト伝動及びモータ、又は歯車伝動及びモータであってもよく、自動制御システム70はモータに電気的に接続されている。
【0050】
本発明の固体廃棄物処理システムの一実施形態によれば、
図2に示すように、昇降機構203は、上部フレーム2031、下部フレーム2033、フォーク構造2032及び第1の駆動機構を含む。
【0051】
上部フレーム2031は小型走行台車202に取り付けられ、下部フレーム2033はフォーク構造2032を介して上部フレーム2031に接続され、駆動機構はフォーク構造2032に接続されている。
【0052】
材料出し入れ機構204は、下部フレーム2033の昇降に伴って昇降するように、下部フレーム2033に掛けられている。
【0053】
本発明の固体廃棄物処理システムによれば、昇降機構203は、材料出し入れ機構204が必要な発酵材料を取得して擁壁式発酵領域30内に材料を投入する過程において、材料出し入れ機構204が適切な材料取出高さ及び材料投入高さが見つけられるように、主に材料出し入れ機構204の昇降を担当するものである。
【0054】
昇降機構203が作動する時、自動制御システムは第1の駆動機構を制御し、第1の駆動機構はフォーク構造2032を展開するか又は収縮するように駆動することにより、下部フレーム2033を昇降させ、それにより材料出し入れ機構204を昇降させる。
【0055】
ここで、第1の駆動機構はシリンダを含む。
【0056】
具体的には、フォーク構造2032は交差して設置された第1の傾斜ビーム及び第2の傾斜ビームを含む。
【0057】
第1の駆動機構は、第1の傾斜ビーム及び第2の傾斜ビームにそれぞれ接続されている。
【0058】
第1の駆動機構は2つのシリンダを含む。
【0059】
第1の傾斜ビームは一方のシリンダに接続され、第2の傾斜ビームは他方の傾斜ビームに接続されている。
【0060】
第1の駆動機構は2つのシリンダを同期制御することにより、第1の傾斜ビーム及び第2の傾斜ビームを同時に昇降させ、フォーク構造2032の展開又は伸縮を実現するようにされている。
【0061】
本発明の固体廃棄物処理システムの一実施形態によれば、
図3に示すように、材料出し入れ機構204は、材料貯蔵ホッパー、複数の材料取り出しシャベル2042、伝動チェーン構造2043及び第2の駆動機構を含む。ここで、材料貯蔵ホッパーは、頂部が開口したホッパー本体2041、及び材料排出ドアを含む。
【0062】
材料排出ドアは、前記ホッパー本体2041の底部に移動可能に設置されている。
【0063】
ホッパー本体2041は下部フレーム2033に掛けられ、複数の材料取り出しシャベル2042は伝動チェーン構造2043を介してホッパー本体2041を取り囲むように設置され、伝動チェーン構造2043は第2の駆動機構に接続されている。
【0064】
本発明の固体廃棄物処理システムによれば、材料排出ドアはホッパー本体2041の底部に移動可能に設置され、材料排出ドアはホッパー本体2041に対して開閉可能とされ、材料の排出を実現する。具体的には、材料排出ドアの一方の側はホッパー本体2041とヒンジ構造により接続され、材料排出ドアの他方の側はクランクアームロッカー構造によりホッパー本体2041に対する開閉を制御することができ、クランクアームロッカー構造は自動制御システム70により制御される。
【0065】
ここで、第2の駆動機構はモータであり、モータは自動制御システム70により制御され、伝動チェーン構造2043におけるチェーンの正逆運転を実現することができる。
【0066】
好ましくは、材料取り出しシャベル2042は、伝動チェーン構造2043の伝動方向に垂直な方向に沿って伝動チェーン構造2043の外周に設置される。
【0067】
材料取り出しシャベル2042が伝動チェーン構造2043の伝動方向に垂直な方向に沿って伝動チェーン構造2043の外周に設置されることに加えて、材料取り出しシャベル2042の開口方向が伝動チェーン構造2043の伝動方向に平行である。伝動チェーン構造2043の駆動で、材料取り出しシャベル2042がホッパー本体2041の底部に移動した時、可能な限り固体廃棄物を取り出す必要があり、また、材料取り出しシャベル2042がホッパー本体2041の最頂端に移動した時、可能な限りシャベル内の固体廃棄物を落とす必要がある。したがって、総合的に考慮すると、材料取り出しシャベル2042の開口方向が伝動チェーン構造2043の伝動方向に平行であることが好ましい。
【0068】
当該材料出し入れ機構204について、例えば、材料が汚泥である場合、材料出し入れ機構204が汚泥を取得する時、モータは伝動チェーン構造2043が動作するように駆動し、伝動チェーン構造2043が動作すると、複数の材料取り出しシャベル2042がホッパー本体2041周りに運動するように駆動し、材料の取り出しを実現する。材料取り出しシャベル2042がホッパー本体2041の頂部に移動した時、材料取り出しシャベル2042上の汚泥が自然落下し、ホッパー本体2041内に落下する。大型走行台車201、小型走行台車202及び昇降機構203が協働して、材料出し入れ機構204内の汚泥を擁壁式発酵領域30の位置に移動させると、材料排出ドアを開き、ホッパー本体2041内の汚泥が擁壁式発酵領域30内に排出され、材料出し入れ機構204が材料の取り出し及び材料の排出を完了する。
【0069】
また、汚泥を反転撹拌させる必要がある場合、伝動チェーン構造2043は複数の材料取り出しシャベル2042をホッパー本体2041周りに移動させるように駆動し、材料取り出しシャベル2042が底部に位置する擁壁式発酵領域30内の汚泥に接触すると、材料取り出しシャベル2042は汚泥を掬い上げるようにされ、材料取り出しシャベル2042がホッパー本体2041の頂部で回転すると、材料取り出しシャベル2042上の汚泥は自然落下し、汚泥がホッパー本体全体を満たすまでホッパー本体2041内に落下する。汚泥がホッパー本体全体を満たした後、汚泥はそのまま材料取り出しシャベル2042によって走行後方に搬送されて落下し、これによって汚泥の反転撹拌を完了する。
【0070】
擁壁式発酵領域30内の汚泥を搬送していく必要がある場合、材料排出ドアを閉じ、伝動チェーン構造2043は複数の材料取り出しシャベル2042をホッパー本体2041周りに移動させるように駆動し、材料取り出しシャベル2042が底部に位置する擁壁式発酵領域30内の汚泥に接触すると、材料取り出しシャベル2042は汚泥を掬い上げるようにされ、材料取り出しシャベル2042がホッパー本体2041の頂部で回転すると、材料取り出しシャベル2042上の汚泥をホッパー本体2041内に傾倒し、これによって擁壁式発酵領域30内の汚泥を搬送していく。
【0071】
したがって、材料取り出し機構は、大型走行台車201、小型走行台車202及び昇降機構203の協働作用で上記の材料取り出し、材料排出、反転撹拌及び輸送機能を完了することができる。
【0072】
材料取り出しシャベル2042の数は複数である。複数の材料取り出しシャベル2042は伝動チェーン構造2043の外周に同じ間隔で設置されている。複数の材料取り出しシャベル2042は共同で作用し、材料取り出し、材料排出、反転撹拌及び輸送などの過程を行い、作業効率が高い。
【0073】
なお、ホッパー本体2041の底部の材料取り出しシャベル2042は材料排出ドアの開閉に影響を与えず、材料排出ドアは複数に分けられ、材料取り出しシャベル2042の間の間隔配置によって材料排出ドアの開閉に十分な空間を与えている。
【0074】
本発明の固体廃棄物処理システムの一実施形態によれば、
図4に示すように、擁壁式発酵領域30は、密閉されたフェンス式擁壁301を含む。
【0075】
フェンス式擁壁301は擁壁式発酵領域30を形成する。本発明の固体廃棄物処理システムの一実施形態によれば、フェンス式擁壁301は、地面に固定接続された複数のサブ擁壁3011を含む。
【0076】
複数のサブ擁壁3011が接続され、密閉されたフェンス式擁壁301が画成されている。
【0077】
本発明の固体廃棄物処理システムによれば、擁壁式発酵領域について、一体のフェンス式擁壁301の1つで構成されてもよいし、複数のサブ擁壁3011が接続され画成されてもよい。
【0078】
当該フェンス式発酵領域について、大型走行台車の走行が自動制御システムによって制御され、そして位置決め装置等のセンサを結合させて大型走行台車が一定の範囲内で走行するように制御することができ、すなわち、大型走行台車が一定の距離を走行した後に前へ走行しないように制御するようにされている。大型走行台車の走行中、自動制御システムは大型走行台車の走行範囲内で擁壁式発酵領域内に発酵材料を配置するように昇降機構及び材料出し入れ機構を制御するようにされている。そして、発酵材料毎に円錐状スタックを呈するようにして、当該バッチの発酵材料をこの領域内で発酵させ、別のバッチの発酵材料が擁壁式発酵領域に搬送されてきた時、自動制御システムにより発酵材料が別の円錐状スタックを呈するように制御することにより、当該バッチの発酵材料がその前のバッチの発酵材料の発酵に影響を与えないようにし、こうして、擁壁式発酵領域内に複数の異なるバッチの円錐状スタックを形成することができ、擁壁式発酵領域内の空間を合理的に利用できるようにされている。
【0079】
本発明の固体廃棄物処理システムの一実施形態によれば、
図5及び
図6に示すように、曝気ステージ40は複数の曝気ユニットを含み、ここで、曝気ユニットはベース、擁壁式発酵領域の底部に設置された曝気板4014、及び擁壁式発酵領域30に連通されている曝気ヘッド4015を含む。ベースは対向して設置された2つのサブベース4011を含み、2つのサブベース4011の間に吸気通路が形成されている。
【0080】
2つの隣接する曝気ユニットは互いに接合されている。
【0081】
曝気板4014は2つのサブベース4011の間に位置し、かつそれぞれ2つのサブベース4011に取り外し可能に取り付けられている。
【0082】
曝気板4014に気孔が開設され、また、曝気板4014に気孔に対応する曝気ヘッド4015が取り外し可能に取り付けられ、曝気ヘッド4015は気孔に連通されている。
【0083】
本発明の固体廃棄物処理システムによれば、当該曝気ユニット401が曝気を行う過程において、気体源はまず吸気通路内に入り、気孔を介して曝気ヘッド4015内に入り、曝気ヘッド4015の曝気孔により曝気が行われるようにされている。
【0084】
2つの隣接する曝気ユニットにおいて、サブベース4011の一方の側に係止溝4012が設けられ、他方の側に係止溝4012に係合する突起4013が設けられている。サブベース4011の係止溝4012は隣接するサブベース4011の突起4013に挿設接続されている。曝気板4014はサブベース4011に螺着又は挿設接続することができ、曝気ヘッド4015は曝気板4014に螺着又は挿設接続することができる。
【0085】
曝気ユニット401はさらに支持柱4016を含む。支持柱4016は曝気板4014に取り外し可能に接続されて曝気板4014を支持するようにされている。支持柱4016はベースを補助して曝気板4014に対する支持作用を果たすことができる。
【0086】
本発明の固体廃棄物処理システムの一実施形態によれば、
図1に示すように、貯蔵装置10は、互いに独立した補助材料バッファ領域101、汚泥バッファ領域102及び完成品材料バッファ領域103を含む。
【0087】
本発明の固体廃棄物処理システムによれば、貯蔵装置10は補助材料バッファ領域101、汚泥バッファ領域102及び完成品材料バッファ領域103を含み、3つの領域は互いに独立して設置され、互いに影響を受けないようにされている。補助材料バッファ領域101は発酵に必要な補助材料を貯蔵するために用いられ、汚泥バッファ領域102は発酵に必要な汚泥を貯蔵するために用いられ、完成品材料バッファ領域103は発酵に必要な完成品材料を貯蔵するために用いられ、それにより補助材料、汚泥及び完成品材料の三種類の材料をよりよく区別して貯蔵し、固体廃棄物処理の効果を向上させる。
【0088】
本発明の固体廃棄物処理システムの一実施形態によれば、
図7に示すように、固体廃棄物処理システムはさらに浄化装置50を含む。
【0089】
浄化装置50の出口は曝気ステージ40に連通され、浄化装置50の出口は擁壁式発酵領域30に連通されている。本発明の固体廃棄物処理システムによれば、具体的には、浄化装置50は、複数の第1の吸引器、第1の管路501、及び気水分離器502を含む。複数の第1の吸引器、気水分離器502は第1の管路501に直列接続され、かついずれも第1の管路501に連通されている。擁壁式発酵領域30は気水分離器502に連通され、第1の吸引器により擁壁式発酵領域30内で生成された湿熱気体が気水分離器502内に送られ気水分離が行われるようにされている。気水分離器502は曝気ステージ40に連通され、第1の吸引器により気水分離器502から分離された熱気体が曝気ステージ40内に送られ曝気が行われるようにされている。
【0090】
固体廃棄物処理システムについて、擁壁式発酵領域30内の材料について好気性発酵が行われ、発酵過程において大量の湿熱気体が生成し、大量の湿熱気体が擁壁式発酵領域30内に貯留するが、第1の吸引器によって、湿熱気体が擁壁式発酵領域30内から気水分離器502内に吸引され気水分離され、熱気体が得られ、第1の吸引器によって熱気体が気水分離器502内から曝気ステージ40内に吸引され曝気補充が行われることにより、擁壁式発酵領域30内の材料に対して好気性発酵が行われるようにされている。熱気体が湿熱気体の熱量を保留するため、熱気体による熱量は、寒い冬及び北方などの室外環境温度が低い擁壁式発酵領域30の発酵効果をよくすることができ、それにより熱気体による熱量をさらに利用し、エネルギーを節約し、外部大気に直接排出することによる浪費を回避する。ここで、第1の吸引器は吸込ファンである。第1の吸引器は
図7に示されず、第1の管路501上の関連バルブも
図7に示されない。
【0091】
浄化装置50はさらに複数の第2の吸引器、第2の管路503、換気集気管504及び洗浄塔505を含む。複数の第2の吸引器、換気集気管504及び洗浄塔505は第2の管路503に直列接続され、かついずれも第2の管路503に連通されている。換気集気管504は擁壁式発酵領域30内に取り付けられている。換気集気管504は洗浄塔505に連通され、第2の吸引器により擁壁式発酵領域内の排気ガスが洗浄塔505内に送られ処理されるようにされている。
【0092】
擁壁式発酵領域30において、長時間、複数回の発酵後、擁壁式発酵領域30内の排気ガスを外部大気に排出して擁壁式発酵領域30内の気体を浄化する必要がある。したがって、擁壁式発酵領域30内の排気ガスは換気集気管504及び第2の吸引器により洗浄塔505に送られ処理された後に標準に達して外部大気に排出することができる。ここで、第2の吸引器は吸込ファンである。第2の吸引器は
図7に示されず、第2の管路503上の関連バルブも
図7に示されない。
【0093】
浄化装置50はさらに複数の第3の吸引器、複数の第3の管路506、水処理器507及び集水池508を含む。各第3の管路506に1つの第3の吸引器が直列接続されている。集水池508は3つの第3の管路506によりそれぞれ擁壁式発酵領域、気水分離器502及び洗浄塔505に連通され、第3の吸引器により擁壁式発酵領域内の凝縮水、気水分離器502内の分離された分離水及び洗浄塔505内の洗浄水を収集するようにされている。水処理器507は1つの第3の管路506により集水池508に連通され、第3の吸引器により集水池508内に収集された水が処理された後に標準に達して排出されるようにされている。
【0094】
擁壁式発酵領域において、長時間、複数回の発酵後、その内部に大量の凝縮水が生成され、凝縮水には発酵により生成された廃水が含まれ、気水分離器502及び洗浄塔505のいずれにおいても廃水があり、第3の吸引器及び集水池508により擁壁式発酵領域30内の凝縮水、気水分離器502内の凝縮水及び洗浄塔505内の凝縮水を水処理器507内に送り浄化処理を行い、標準に達した後に排出することができる。ここで、第3の吸引器は水ポンプである。第3の吸引器は
図7に示されず、第3の管路506上の関連バルブも
図7に示されない。
【0095】
本発明の固体廃棄物処理システムの1つの実施形態によれば、
図1に示すように、固体廃棄物処理システムはさらに発酵室60を含む。
【0096】
発酵室60は貯蔵装置10、スマート好気性発酵処理装置20、擁壁式発酵領域30、曝気ステージ40及び浄化装置50の外部を被覆するように設置されている。
【0097】
スマート好気性発酵処理装置20は発酵室60の底面に摺動可能に接続されている。
【0098】
本発明の固体廃棄物処理システムによれば、発酵室60は密閉、保温、防雨の機能を果たすことができる。発酵室60は保温材料を用いて太陽光を吸収したり、太陽光パネルを使用したりすることが好ましく、これによってより優れた保温作用を果たすことができる。
【0099】
発酵室60の底面には大型走行台車201が移動するためのスライドレールが設置されている。
【0100】
本発明の固体廃棄物処理システムの一実施形態によれば、小型走行台車202は固定フレームを含む。
【0101】
固定フレームの頂部は上部フレーム2031に固定接続され、固定フレームの底部は大型走行台車201上を走行する。
【0102】
本発明の固体廃棄物処理システムによれば、大型走行台車201はメインビーム、支持脚及びアンダービームを含み、大型走行台車のメインビームの頂部に第1のレールが設けられ、固定フレームの底部に第1の車輪が設けられ、第1の車輪は第1のレールを走行するようにされ、第1の車輪は固定フレームが大型走行台車201で移動する速度を向上させる。
【0103】
そして、小型走行台車202の底部にはさらに複数種の監視感知素子が設置され、発酵過程における複数のデータのパラメータを監視するようにされている。
【0104】
また、大型走行台車201の支持脚には第2の車輪が設けられ、発酵室60の底面には第2のレールが設けられている。第2の車輪は第2のレールに沿って走行するようにされ、第2の車輪は大型走行台車が発酵室60内で移動する速度を向上させる。
【0105】
なお、以上の各実施例は本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではない。上述の各実施例を参照して発明を詳細に説明したが、当業者であれば、上述の各実施例に記載の技術的解決手段を修正したり、そのうちの一部又は全部の技術的特徴を同等置換したりすることができ、それらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本発明の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱させるものではないと理解すべきである。
【国際調査報告】