(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-09
(54)【発明の名称】材料の移動点での環境汚染を低減するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
B65G 69/18 20060101AFI20220302BHJP
B65G 47/19 20060101ALI20220302BHJP
B65G 3/04 20060101ALI20220302BHJP
【FI】
B65G69/18
B65G47/19
B65G3/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021531549
(86)(22)【出願日】2018-12-03
(85)【翻訳文提出日】2021-07-20
(86)【国際出願番号】 IB2018059563
(87)【国際公開番号】W WO2019215487
(87)【国際公開日】2019-11-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521238281
【氏名又は名称】セプルベダ グチエレス,ダビド
【氏名又は名称原語表記】SEPULVEDA GUTIERREZ,David
(74)【代理人】
【識別番号】100134647
【氏名又は名称】宮部 岳志
(72)【発明者】
【氏名】セプルベダ グチエレス,ダビド
【テーマコード(参考)】
3F078
3F080
【Fターム(参考)】
3F078AA06
3F078AA07
3F078AA08
3F078BB02
3F078BB06
3F078EA07
3F080AA53
3F080BA01
3F080BF21
3F080CE03
3F080CF05
3F080EA09
3F080EA14
(57)【要約】
マテリアルハンドリング操作で発生する環境汚染を低減するための方法と装置、特に2つのコンベヤーベルト間でのマテリアルの移動、1つはマテリアルの入力用、もう1つは当該マテリアルの出力用で発生する方法と装置をここに開示する。汚染低減メカニズムは、シュート内の活積載在庫を維持するために、材料が材料入力コンベヤーベルトから移動する自由落下距離を短縮することに基づいている。この目的を達成するために、この方法では次のことを考慮する: 材料を使用したシュートの重量の測定。2つのフローのうちの1つの測定。シュートの重量の変化率の計算;シュートへの入口質量流量の調整またはシュートからの出口質量流量の調整。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記システムのシュート構成要素が、シュートに入る材料供給源から材料を受け取り、最終的に、シュートからの前記材料の抽出を調節する下部に位置する構成要素に落下する材料移送システム。シュートに入る材料がシュート内に存在する活積載在庫上に落下するようにシステムが構成されていて、その主な目的は、材料の自由落下の高さを最小限に抑え、そのメカニズムを介してシュートの外側に向かって、浮遊しているほこりで汚染された空気の放出を減少させることであることを特徴とする。
【請求項2】
請求項1に記載の材料移送システムは、前記システムが、シュート内の活積載在庫の永続的な貯蔵を可能にする方法および装置からなることを特徴とする。
【請求項3】
前記方法が以下からなることを特徴とする請求項2に記載の方法。シュート内に存在する材料の量を測定すること。 それは特定の用途に応じて、シュートへの材料の流入またはシュートからの材料の流出の測定、あるいはその両方を測定しても良い。2つの流れのうちの1つの調整において; 数学的計算操作では、シュート内の材料の重量をプログラムされた重量(セットポイント)にできるだけ近づけるために、入力または出力フローの必要な補正とその補正の期間を決定する。
【請求項4】
主装置が以下を可能にする構成要素の使用からなることを特徴とする、請求項2に記載の装置。シュートへの材料の入力流またはシュートからの材料出力流、あるいはその両方を測定する。 シュートへの材料の流入またはシュートからの材料の流出を調整する。シュート内に存在する物質の量の測定。 測定情報を受け取り、計算を実行し、入口または出口のいずれかの流れを制御するハードウェア。 そしてそのようなハードウェアのためのソフトウェア。
【請求項5】
請求項3に記載の方法が、シュート内に存在する材料の物理量「重量」を測定することによって、シュート内に存在する材料の量の測定が行われることを特徴とする。
【請求項6】
シュート内に存在する材料の量を測定するために使用される構成要素がロードセルタイプの重量センサーであることを特徴とする、請求項4および5に記載の装置。
【請求項7】
前記方法が、入力材料の流れまたは出力材料の流れの測定がそれぞれ入力側ベルトまたは出力側ベルトの測定及び材料の質量流量とベルトの速度の間の比例定数を介して間接的に得られることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
シュートへの材料の供給源がコンベヤーベルトまたはフィーダーであるという特徴がある、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
シュートへの材料の供給源が、前記機械が破砕機またはスクリーンであり得る材料処理機械の出口であるという特徴がある、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
入力または出力材料の流れを調整するための方法が、入力または出力ベルトの速度をそれぞれ調整することからなることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項11】
ベルトの速度を変化させるために使用される装置が、前記ベルトのモータの回転数の変動器であり、前記装置がインバーターであり得ることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項12】
入力または出力ベルトの速度を測定するために使用される装置がベルト速度センサーであるという点で特徴付けられる、請求項4および7に記載の装置。
【請求項13】
数学的計算は、調整される入力または出力の質量流量の値を決定することであり、以下からなる; 時間に対する重量の微分係数の値を取得そしてこの値をシュートに入る材料の質量流量とシュートから出る材料の質量流量の差に等しくする; シュート内で一定に保ちたい現在の重量と材料の重量値の差を計算する場合(セットポイント);前の結果と、ケースごとに入力または出力のいずれかの材料の質量流量の1つに基づいて、現在の重量が目的の重量に達するように入力された時間パラメータを入力し、現在の重量が目的の重量値(セットポイント)にできるだけ近づくように調整するマスフロー値を計算することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項14】
ベルト速度の調整は、エンジン回転数と対応するベルト速度との比例係数を考慮して、エンジン回転数の調整を通じて実行されることを特徴とする、請求項10、11、12に記載の方法および装置。
【請求項15】
シュートの入力または出力のいずれかを調整するフローの決定は、入力フローの起点および出力フローの終点に依存することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項16】
流入の起点が材料のストックから来て、目的地が機械である場合、シュート内の材料の重量を制御するために、シュートへの流入を制御することを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
入力フローの起点が機械から来て、終点が材料のストックである場合、シュート内の材料の重量を制御する目的で、シュートの出力フローが調整されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
シュートからの材料の抽出を調節する構成要素がコンベヤーベルトまたはフィーダーであり得るということを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
シュートからの材料の抽出を調節する構成要素が、流出調整装置または材料の通路を開閉する装置であり得るということを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
シュートからの材料の抽出を調節する構成要素が、材料処理機であり、それは破砕機またはスクリーンであり得るという点を特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
ロードセルタイプの重量センサがシュートの支持構造上のシュートの支持体に配置されることを特徴とする、請求項6に記載の方法および装置。
【請求項22】
シュートへの入力材料の質量流量と入力ベルトの速度との間の比例定数が、以下からなる手順によって得られることを特徴とする、請求項7に記載の方法:入力ベルトの速度を一定速度に設定し、その値を測定する;材料の流出を数秒間停止する;流入する質量流量をシュートで測定する;入力質量流量とシュートへの材料入力ベルトの速度の間の商を計算する。この手順は、材料入力ベルトをシュートに受け取るフィードが、シュートの材料入力の質量流量にベルトとそのベルトの速度に直線的に比例するように設定されている場合に有効である。
【請求項23】
シュート内に存在する材料の量を測定するための装置がレベルセンサーであり得るという点を特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項24】
シュートからの材料の流れを調節する方法は、シュートからの材料の流出の横断面を調節することからなり、この調節は、制御されたサーボアシストゲートによってリモート制御で行うことができることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項25】
対応する材料の流れの調整を通じてシュート内の材料の重量を制御するハードウェアが、PIDタイプのコントローラ(比例、積分、差動)またはPLC(プログラマの論理制御)であることができるということを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項26】
シュート出力側材料の質量流量と出力ベルト速度との間の比例定数が、以下からなる手順によって得られることを特徴とする、請求項7に記載の方法:出力ベルト速度を一定速度に設定し、その値を測定する;材料入口の流れを数秒間停止する;出口側のマスフローの測定をシュートを介して行う;シュートからの質量流出量と材料出口側ベルトの速度の間の商を計算する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料移送ポイント(
図2)でシュート内の材料の活積載在庫で安定した充填レベル条件を得るための装置および方法に関するものであり、その主な目的は、今日発生する環境汚染のレベルを低減することである。
【0002】
好ましい適用分野は、鉱物処理プラントおよびマテリアルハンドリング操作がある同様の産業で、 前記材料供給源がコンベヤーベルトであり得る材料供給源、 前記装置が別のコンベヤーベルトであり得る場合、シュートからの前記材料の出力を調整する装置などが関連する。(
図1)。
【背景技術】
【0003】
この環境汚染の技術的問題に対して業界で適用されている既存の解決策は次のとおりである:
【0004】
加湿システム:これらのシステムは、材料のより細かい粒子が重量を増加させるように材料を湿らせることで構成されるが、コンベヤーベルト間の材料の移動はシュートの外部への埃を伴う気流を生成することを特徴とするため、他のマテリアルハンドリング操作に適用できるが、これらのシステムはそれほど効果的ではない。
【0005】
集塵機:集塵機は、シュートの内側から空気を吸い込んで内部をわずかに真空にし、汚染された空気がシュートの外側に逃げるのを防ぐフィルター付きの吸引機である。
【0006】
これらの装置は、問題の用途では加湿システムよりも効果的だが、強力な排気装置とバグフィルターを収納する広いスペースが必要なため、投資とエネルギー消費の両方の点でコストがかかり、更に、フィルターの清掃に使用される圧縮空気の供給を必要とする。
【0007】
一方、適切なサイジングの基準がないため、通常、投資と運用コストのために目的を効率的に達成できない低容量で設計されている。
【0008】
優れた性能を得るには、必要な真空レベルを達成するために、シュートの内側と外側の間の開口部を十分に密閉する必要がある。
【0009】
これらの機器がクロスフィルターで動作するという事実による別の問題は、湿気やほこりの存在下でクロスが詰まってしまい、クリーニングシステムが表面に形成された「泥」を取り除くことができず、その空気吸引能力が減少し、したがってシュート内で必要な真空生成能力が減少することである。
【0010】
シュートの変更された設計:この汚染問題に対する他の解決策はシュートの設計を参照するが、これらの解決策は問題をごくわずかに改善し、基本的に材料が材料入口ベルトから材料出口ベルトに直接移動するのではなく、一種のステップのように通過させることであるが、それには、流れを止める材料の目詰まりの発生を助長するという欠点がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一つの様相では、シュート内の材料の活積載在庫で安定した充填レベルを達成するための装置が提供される。そのデバイスは、シュート内の活積載在庫レベルを感知し、シュートの入力または出力のいずれかの材料の流れを感知し、シュートへの材料の充填レベルの変化速度を計算し、これにより、調整するためにフローに対して行う必要のある調整が決まるが、これは、シュートの入力または出力でも良い。シュートの充填レベルの安定性の条件はこのようにして得られる。
【0012】
本発明の別の態様では、シュート内の活積載在庫で安定した充填レベルを達成するための方法が提供される。この方法には、次の手順が含まれる:シュート内の活積載在庫のレベルの検知:シュートの入力か出力かにかかわらず、材料の流れの一つを感知:シュートの充填レベルの変化の速度そして、それによりシュートの入力または出力フローで行われる調整を決定する。シュートの充填レベルの安定性の一つの条件はこのようにして得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】この図は、従来の材料移送ポイントにおける主要部品の配置を示している。
【
図2】この図は、本発明の材料移送点における主要部品の配置を示している。
【
図3】この図は、
図2に示したものと同じものを示している。ただし、項目12は今回はサーボアシストアクチュエーターである。
【
図4】この概略図は、最後のベルトがストックパイルに供給される直列のコンベヤーベルトの配置を示している。
【
図5】この概略図は、材料がストックパイルから来て、最終ベルトが機械に供給されるコンベヤーベルトとシュートの配置を示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
関連する方法と装置を以下に説明し、2つの異なる状況を区別する。最初に説明するのは、シュートの充填レベルの調整と制御が、シュートへの材料の入力により行われるもので、二番目は、そのシュートの充填レベルの調整と制御が、シュートからの材料の出力フローの調整と制御を通じて、上記のレベル制御が実行される場合である。
【0015】
シュートのレベルまたはシュートの重量を参照する場合、材料の重量とその体積の両方が材料の見掛け密度に関連しているため、同じ概念であり、これは通常、実用的な効果においては一定数と見なされることを指摘する。
【0016】
「流入するマスフロー制御によるレベル制御」
これは、シュートの出力側のベルトが機械、例えばクラッシャーまたはミルなどに供給される場合で、
図5に示されるように、シュートの出力流量が機械の処理能力によって決定されるため、シュートへの流入の調整および制御を通じてシュートレベル制御を実行しなければならない。この場合、シュートへの材料入力ベルトは 前記ベルトによって運ばれるベルト1メートル当たりの荷重を知ることを可能にする重量メータがない限り、前記ベルトの質量流量は前記ベルトの速度に直線的に比例するように設定されなければならない。
【0017】
理想的な設定は、シュート出口ベルトが機械に供給するシュート入口ベルトが、入口ベルトのメートルあたりの負荷を一定にすることで、それは可能である。
【0018】
上記のように、本発明は、シュートがその内部17(
図2)に常に一定量の活負荷を含むことを確実にすることにあり、その量は材料がシュート内に自由落下するときの高さH19を最小化するために最大であることが望ましい。この目的を達成するために、シュート内の材料の重量を測定するためのシステムがシュートに組み込まれ、前記システムは、
図1の重量センサー10の配置からなり、シュートの重量が前記センサーによって支えられるように、重量センサーはシュートサポートアームに設置する。
【0019】
上記に加えて、インバーターと呼ばれる装置がモーターに組み込まれており、材料入力ベルトをシュートに駆動して、ベルトの速度Veを調整し、質量流量Meを調整するために、更に上記のベルトにスピードセンサーを設置する。
【0020】
システムの別の要素は、PLCまたはPIDコントローラと呼ばれる電子コントローラであり、シュートの重量信号と、シュートへの材料入力ベルトの速度信号を、調整されたシュートの重量値に基づいて受信し、Pp(セットポイント)および範囲の下限Lirと上限Lsrによって定義される許容変動範囲に対して、ベルトの速度Veを制御して、シュートに入る材料の質量流量を制御し、それにより、シュートの充填レベルを制御する。
【0021】
材料の入力Meと出力Msの間の流れの差の計算に関して、これはシュートの充填レベルの変化の可変速度から得られ、この変数は、時間に対する重量微分係数の決定から導き出される:
dP/dt=lim(dtがゼロに近づくときに)(P(t+delta t)-P(t))/delta t
ここで:
dP/dt=Me-Ms
1秒など、それほど小さくないデルタtを使用することを勧める。
【0022】
このようにして、充填レベルdP/dtの変化速度に関する情報をほぼ瞬時に得ることができる。
【0023】
入力流量Meは、入力ベルトの速度Veと、入力質量流量と入力ベルトの速度の間の比例定数Kmveから取得され、従って:
Me=Ve×Kmve
ここでKmveは測定により、つまり1メートルのベルト内の材料の量のフィールドでの測定値によって取得でき、Kmveの単位はKg/mである。
【0024】
Kmveの計算に使用できる別のオプションは、入力ベルトの速度Veの測定と、シュートへの材料の入力質量流量Meの測定で、これは、シュートからの材料出口ベルトを短い時間間隔で停止することで測定でき、これにより、dP/dtは入力質量流量Meに等しくなるが、これは、dP/dtが入力質量流量から出力質量流量を引いた差に等しいためであり、この状況では出力ベルトが停止すると、Msはゼロに等しくなり、dP/dtは入力質量流量Meに等しくなる。
Kmve=Me/Ve
【0025】
Kmveを取得するためのこの手順を使用すると、その値を継続的にチェックでき、自動的にチェックすることもできる。
【0026】
この手順のもう1つの利点は、プラントの運転でベルト負荷を変化させてベルト負荷を増加または減少させ、それぞれ低速または高速のベルト速度で運転できることで、この場合、Kmve測定システムがこの状態を検出し、そして、その新しい値を計算する。
【0027】
材料の流出に関しては、次の関係から得ることができる:
Ms=Me-dP/dt なぜならば:
dP/dt=Me-Ms
【0028】
シュートの充填レベルが、質量流量がベルトの速度に直線的に比例することを保証する特定の値を超えている場合にのみ、出力ベルト速度Vsおよび出力質量流量と出力ベルト速度の間の比例定数Kmvsから出力質量流量Msを取得することも可能である。
【0029】
Kmvsに関しては、Kmveを取得するために適用された手順と同様の手順で取得されるが、短時間停止するベルトが今回はシュートへの材料入力ベルトである点が異なる。
【0030】
シュートへの材料入力ベルトの速度Veの調整に関して、これは、そのベルトを駆動するモーターの毎分の回転数Neの調整によって行われるが、ここで、両方の変数間の関係は次のとおりである:
Ne=Ve×Knve
【0031】
ここで、Knveは、モーターの毎分の回転数Neとシュートへの材料の入力ベルトの速度Veとの間の比例定数で、ここで、定数Knveは、モーター回転数センサーの組み込みにより、速度Ve信号とNeの信号から取得できる。従って:
Knve=Ne/Ve
【0032】
流入質量流量Meの調整と制御に作用するシュートレベル制御手順は、次の段階で構成される:
パラメータの定義:
シュート内で一定に保つようにプログラムされた重量Pp(セットポイント)。
下限Lirと上限Lsrによって決定されるPpに関する許容変動の範囲。
修正のための時間ta。
【0033】
シュートの重量P(t)とシュートへの材料入力ベルトの速度Ve、およびオプションで出力速度Vsに関する情報を受信する。
【0034】
材料入力ベルトからシュートへの流入質量流量Me、および流入質量流量Meとベルトの速度Veの間の比例定数Kmveの計算、即ち:
Me=Ve×Kmve
【0035】
シュート重量測定システムの精度に応じた適切なデルタtを考慮した、上記の導関数の定義からのシュートの充填レベルの変化速度dP/dtの計算。
【0036】
シュート材料の出口の質量流量の計算を次に示す:
Ms=Me-dP/dt
【0037】
現在の重量P(t)が許容可能な重量範囲外であるかどうかを判断し、範囲外でない場合は、手順の最初に戻り、範囲外にある場合は、つまり、P(t)<LirまたはP(t)>Lsrの場合、次の手順に従う:
現在の重量P(t)とプログラムされた調整重量Pp(セットポイント)の間の重量差DPの計算、
DP=P(t)-Pp
【0038】
dP/dtを修正するためのdP/dt,cの次のような計算:
dP/dt,c=-DP/ta
ここで、taは調整が行われる予定の時間である。
【0039】
入力質量流量を補正するための、出力質量流量Msと、シュートの重量を補正するための変化速度dP/dt,cとの関数としてのMe,cの計算。
Me,c=Ms+dP/dt,c
【0040】
補正される入力質量流量と比例定数Kmveから、補正される入力ベルトの新しい速度Ve,cを計算する。
Ve,c=Me,c/Kmve
【0041】
モーターの毎分の回転数Neを修正するためのシュートへの材料入力ベルトモーターの毎分の回転数修正Ne,cを、材料入力ベルトの速度を補正するVe,cおよびシュートへの材料入力ベルトの速度Veの間の比例定数Knveにより計算する。
Ne,c=Ve,c×Knve
【0042】
時間間隔taの間にモーターのインバーターを介してモーターの毎分の回転数の変更を実行する。
【0043】
次に、シュートへの材料入力ベルトのモーターの毎分の回転数を、入力質量流量が出力質量流量に等しい状態に対応する計算をする。
【0044】
レベル制御手順が繰り返される。
【0045】
「出力側マスフロー制御によるレベル制御」
このタイプの制御は、
図4のようにシュートの出力側ベルトが材料のストック、例えば、ストックパイルに供給するときに実行する必要があり、シュートへのフィードベルトが機械、例えばクラッシャー、の出口から来る場合、流入量は機械の処理能力によって決められるので、従って、シュートレベルの調整はシュートの出力側の質量流量を調整および制御することによって行わなければならない。
【0046】
この場合の手順は、流入量を制御することによるレベル制御手順と非常に似ており、場合によっては上記の手順が参照される:
この場合のレベル制御は、シュートからの出力質量流量Msを制御することによって実行されるため、速度センサーとベルトの速度Vsを制御するためのインバーターを装備する必要があるのは出口側ベルトである。
【0047】
選択肢としては、出力側のベルトのモーターの毎分の回転数を調整する代わりに、シュートの出口にあるゲートにリモートでのコマンド制御が可能なアクチュエータと位置インジケーターを装備して、出力流量の調整と制御を実行するオプションもある。以下に説明する手順は、インバーターの代わりにゲートを使用した場合の手順と非常によく似ている。
【0048】
今回PLCが受信する信号は、材料出口ベルトの速度信号とシュートの重量信号であり、制御はそのベルトに対して行われるが、シュートへの材料の入力ベルトの速度信号も受信できることを損なうわけではない。
【0049】
出力質量流量Msは、出力ベルト速度Vsと、出力質量流量と出力ベルト速度Vsの間の比例定数Kmvsから得られる、従って:
Ms=Vs×Kmvs
Kmvs値を取得する方法についてはすでに説明した。
【0050】
材料の流入は、次の関係から取得できる。
Me=Ms+dP/dt
流入質量流量Meに関しては、流入質量流量Meが必ずしもベルトの速度Veに比例するとは限らないため、一定のKmveと入力ベルトの速度Veからそれを取得することはできない。
【0051】
材料出力ベルトのモーターの毎分の回転数Nsに関して、関係は次のとおりである。
Ns=Vs×Knvs
前の手順と同様に、Knvsは前に説明したのと同じ方法で取得できる。
【0052】
流出流に作用するシュートレベル制御手順は、以下の段階で構成されている:
パラメータの定義:
シュート内で一定に保つようにプログラムされた重量Pp(セットポイント)。
下限Lirと上限Lsrによって決定されるPpに関する許容変動の範囲。
修正のための時間ta。
【0053】
シュート重量情報P(t)と出力ベルト速度Vsの受信。
【0054】
出力ベルト速度Vsとシュートからの出力質量流量Ms、出力質量流量Msと出力ベルト速度Vsの間の比例定数Kmvsの計算、即ち:
Ms=Vs×Kmvs
【0055】
上記のように、dP/dtの計算。
【0056】
シュートへの材料の入力フローの計算は次のとおり:
Me=Ms+dP/dt
【0057】
現在の重量P(t)が許容可能な重量範囲外であるかどうかを判断し、範囲外でない場合は、手順の最初に戻り、範囲外にある場合は、つまり、P(t)<LirまたはP(t)>Lsrの場合、次の手順に従う:
上記のように、DPの計算。
【0058】
dP/dtを修正するためのdP/dt,cの次のような計算:
dP/dt,c=-DP/ta
ここで、taは調整が行われる予定の時間である。
【0059】
出力質量流量を補正するための、入力質量流量Meと、シュートの重量を補正するための変化速度dP/dt,cとの関数としてのMs,cの計算。
Ms,c=Me-dP/dt,c
ここで、Me=Ms+dP/dt
【0060】
補正される出力質量流量と比例定数Kmvsから、補正される出力ベルトの新しい速度Vs,cを計算する。
Vs,c =Ms,c/Kmvs
【0061】
補正される出力ベルトモーターの回転数Ns,cの計算は、補正される出力ベルトの速度Vs,c、およびモーターの回転数Nsと出力ベルトの速度Vsの間の比例定数Knvsから計算される。
Ns,c=Vs,c×Knvs
【0062】
時間間隔taの間にモーター周波数インバーターを介してモーターの毎分の回転数の変更を実行する。
【0063】
次に、出力ベルトモーターの毎分の回転数が入力質量流量に等しい出力質量流量の条件になるように、対応する計算が行われる。
【0064】
レベル制御手順が繰り返さる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
好ましい適用分野は、鉱物処理プラントおよびマテリアル操作がある同様の産業分野で、次のようなものが作動する場所である:シュート、コンベヤーベルトであり得る材料供給源、前記装置が別のコンベヤーベルトであり得るシュートからの前記材料の出口を調整する装置。
図1。
【0066】
これが解決する主な技術的問題は、これらの物質移動操作によって発生する大きな環境汚染に関連しているが、これは、物質がシュート内を移動する自由落下の高さが高いためであり、汚染は、空気中に浮遊する粉塵により発生し、呼吸すると人々によって、それは珪肺症のような異なる種類の病気を引き起こす、更に汚染問題に加えて、環境汚染を緩和するために使用されるシステムのエネルギー、供給、および保守の高コストの問題もあり、これまでこの問題について満足できるような解決策はなかった。
【0067】
本発明の目的は、シュートが可能な限り高い活積載在庫の充填レベルを常に維持することを可能にする方法および装置を提供することであり、
図2、シュートに入る材料が材料の上に落ちるようにして、シュートの内壁や材料出口コンベヤーベルトの上に落ちないようにすることである。
【0068】
これにより得られる結果は、
図2の落下高さH19のようにシュートに入る材料の自由落下する高さが減少し、これにより、発生する空気中の浮遊粉塵の量が減少するが、本発明のシュートで発生する浮遊物中の粉塵を伴う空気の量は、
図2の落下高さH19を
図1の落下高さで割ったものに比例して、従来のシュートで発生するほこりの多い空気よりもその発生が減少する。言い換えれば、浮遊粉塵を伴う空気の生成の重要な削減は、集塵システムのサイズ、消費エネルギー、および保守コストの点で大きく節約でき、その結果としての環境条件の改善に寄与することができる。
【0069】
別の技術的問題は、最終目的地がストックであるシュート出口コンベヤーにおける本発明で回避できるエネルギー消費である。
図4、これらのベルトは、上流で発生する材料の最大質量流量を輸送できる速度で恒久的に動作する必要があるためであるが、最大流量がいつ発生するかを予測することはできないため、流量が落ちても同じ速度で動作し続けなければならない。
【0070】
この問題に加えて、同じ問題から派生するものであるが、例えば破砕などのプロセスの固有の流れ変動のために、材料の質量流量を高精度で測定することは不可能であるが、これも本発明で解決される、なぜならば、シュートから出てくるベルトの材料負荷は、たとえばベルト1メートルあたりのKgで表されるため、一定に保たれ、出口ベルトの速度及び出力流量と出力ベルト速度間の比例定数Kmvsを測定するだけで、出口側の質量流量を算出することができる。そこでその定数は軽量システムを備えたシュートにより得られる。
【0071】
そして、本発明で解決される他の問題は、シュートコーティングの維持費に関してであり、シュート材料出口およびアイドラーステーション用のコンベヤーベルトに属するベルトは、これらのコンポーネントに自由落下する材料により発生する打撃により大きな摩耗を受ける。また、事実、材料が材料の上に落下することにより、シュートの内部コーティングの摩耗がほぼゼロになり、落下する材料による打撃からベルトとシュートの下部にあるベルトアイドラーステーションが保護される。
【0072】
図1は、通常の「材料移送ポイント」の図を示しており、これは基本的にコンベヤーベルトの最終セクション、略称CTEと呼ばれる材料入力コンベヤーベルト1からなり、また別の最初のセクションからなるコンベヤーベルト、略称CTSで呼ぶ材料出口コンベヤーベルト2、両方のベルトに加えて、システムはシュート3及び次のような他の要素により構成されている:シュート材料の出口に位置するゲート4、通常は手動で操作される12、シュートの内部空間を外部から密閉するためのガードと要素、そして通常、汚染された空気がシュートの外部に排出されるのを軽減するための集塵装置が装備されている。
【0073】
従来のシステムでは、
図1に示されるように、CTE1によって輸送された材料はシュート3に注がれ、材料5の流れを生成し、それはCTS2ベルトに自由落下し、高さH19を移動し、そこでCTS2ベルトはシュートから材料を抽出して、それを別の場所に輸送するが、その別の場所は、機械、たとえばクラッシャー、またはストック、たとえばストックパイルまたは別のコンベヤーベルトなどであっても良い。
【0074】
浮遊粉塵を含む空気の量を説明する物理的メカニズムは、材料が落下したレベルに対する、落下の開始時に材料が有する潜在的エネルギーであり、そして材料が落下中に空気を捕捉しているという事実に関しては、材料が落下する途中では空気流の断面は一定であるとみなすと、そして落下速度が増加するので、落下中に取得する速度に比例して空気が空気流の内部に入り、そして地面に到達すると、背後から来るすべての鉱石が一種のピストンとして機能するため、空気が材料から激しく放出されることは当然である。
【0075】
材料の自由落下の高さが高いほど、浮遊ダストを伴う空気の量が多くなるという論拠を支持するもう1つの理由は、観測と、計算された集塵機の空気吸引量を決定するために使用されるシミュレーションモデルに基づいていて、他の変数の中でも、材料の自由落下高さの関数である。
【国際調査報告】