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特表2022-517600充電インレットアセンブリの端子用の交換可能ピン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-09
(54)【発明の名称】充電インレットアセンブリの端子用の交換可能ピン
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/04 20060101AFI20220302BHJP
【FI】
H01R13/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540300
(86)(22)【出願日】2020-01-06
(85)【翻訳文提出日】2021-09-06
(86)【国際出願番号】 IB2020050049
(87)【国際公開番号】W WO2020144550
(87)【国際公開日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】62/791,066
(32)【優先日】2019-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/511,617
(32)【優先日】2019-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】399132320
【氏名又は名称】ティーイー・コネクティビティ・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】リヨン,ザカリー ウッド
(57)【要約】
充電インレットアセンブリ(100)用の端子(114)が、ヘッド(202)と、嵌合シャフト(204)と、ヘッドに取外し可能に結合された交換可能ピン(200)とを含む。ヘッドは、電力ケーブル(142)に終端するように構成された終端部(223)を有する充電インレットアセンブリのハウジング(110)の端子チャネル(132、134)に固定される。嵌合シャフトは、ねじ山を有する。交換可能ピンは、充電コネクタの充電導体に嵌合して係合するための分離可能な嵌合インターフェースを画定する外面(214)を有する。交換可能ピンは、交換可能ピンの設置または取外しのために、交換可能ピンをヘッドに対して回転させるように、ソケットツール(180)によって係合されるように構成された駆動歯(218)を含む駆動ベース(216)を後部(212)に有する。嵌合シャフトは、ヘッドまたは交換可能ピンのうちの少なくとも1つに、ヘッドまたは交換可能ピンの対応するねじ孔(260)でねじ結合されている。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電インレットアセンブリ(100)用の端子(112)であって、
前記端子の後部に位置するヘッド(202)であって、前記充電インレットアセンブリのハウジング(110)の端子チャネル(134)に前記端子を固定するように、前記充電インレットアセンブリの掛止機構によって係合されるように構成された掛止面226を有し、電力ケーブル(142)に終端するように構成された終端部(223)を有するヘッドと、
ねじ山(254)を有する嵌合シャフト(204)と、
前記端子の前部に位置する交換可能ピン(200)であって、前記ヘッドに取外し可能に結合され、前部(210)および後部(212)を有し、充電コネクタの充電導体に嵌合して係合するための分離可能な嵌合インターフェースを画定する外面(214)を有し、前記交換可能ピンの設置または取外しのために、前記交換可能ピンを前記ヘッドに対して回転させるように、ソケットツール(180)によって係合されるように構成された駆動歯(218)を含む駆動ベース(216)を前記後部に有する交換可能ピンとを備え、
前記嵌合シャフトは、前記ヘッドまたは前記交換可能ピンのうちの少なくとも1つに、前記ヘッドまたは前記交換可能ピンの対応するねじ孔(260)でねじ結合されている、端子(112)。
【請求項2】
前記交換可能ピン(200)は、前記交換可能ピンの設置および取外しのために、前記ヘッド(202)に対して回転可能である、請求項1に記載の端子(114)。
【請求項3】
前記交換可能ピン(200)は、前記外面(214)に沿ってピン径を有し、前記駆動ベース(216)は、前記ピン径より大きいベース径を有する、請求項1に記載の端子(114)。
【請求項4】
前記交換可能ピン(200)の前記後部(212)と前記ヘッド(202)との間に位置決めされたばね(206)をさらに備え、前記交換可能ピンは、前記ばねによって前方へ付勢されている、請求項1に記載の端子(114)。
【請求項5】
前記ばね(206)は、前記嵌合シャフト(204)を取り囲む波ばねである、請求項4に記載の端子(114)。
【請求項6】
前記交換可能ピン(200)と、前記嵌合シャフト(204)および前記ヘッドのうちの少なくとも1つとの間に、シール(208)をさらに備える、請求項1に記載の端子(114)。
【請求項7】
前記シール(208)はOリングである、請求項6に記載の端子(114)。
【請求項8】
前記嵌合シャフト(204)は、前記ヘッド(202)と一体であり、前記ヘッドの前方へ延び、前記嵌合シャフトは、前記交換可能ピン(200)の孔(260)に受け取られて、前記孔で前記交換可能ピンのめねじ(264)にねじ結合されている、請求項1に記載の端子(114)。
【請求項9】
前記嵌合シャフト(204)は、前記交換可能ピン(200)と一体であり、前記交換可能ピンの前記後部(212)の後方へ延び、前記嵌合シャフトは、前記ヘッド(202)の孔(260)に受け取られて、前記孔で前記ヘッドのめねじ(264)にねじ結合されている、請求項1に記載の端子(114)。
【請求項10】
前記嵌合シャフト(204)は、前記ヘッド(202)と別体で独立し、かつ前記交換可能ピン(200)と別体で独立しており、前記ヘッドは、前記嵌合シャフトにねじ結合されているめねじ(274)を有する孔(270)を前記ヘッドの前部(220)に有し、前記交換可能ピンは、前記嵌合シャフトにねじ結合されているめねじ(264)を有する孔(260)を前記交換可能ピンの前記後部(212)に有する、請求項1に記載の端子(114)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年1月11日に出願された「Replaceable High Power Electric Vehicle Charging Contact」という名称の米国仮特許出願第62/791,066号の利益を主張する。同出願の主題は、全体として参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
本明細書の主題は、一般に、充電インレットアセンブリに関する。電気自動車(EV)またはハイブリッド電気自動車(HEV)の電池を充電するために、車両には充電インレットアセンブリが設けられている。充電コネクタが、充電インレットアセンブリに嵌合するように構成される。充電インレットアセンブリのハウジングのリセプタクルコネクタには、端子が保持される。端子は、ハウジング内のチャネルを通って、ハウジングの後部に位置するチャンバ内へ延び、対応する電力ケーブルに接続する。これらの端子は、過酷な動作環境や充電環境による長期耐久性の問題を有することがある。たとえば、これらの端子は車両の外部に設けられ、したがってごみ、湿気、および他の汚染物質などの環境に露出される。加えて、充電コネクタは、充電インレットアセンブリに差し込まれたときに汚染物質を持ち込むことがある。
端子が充電中に高電流を受けることで、端子の寿命にわたって強い摩耗を受けることがあり、それにより接触抵抗、電力損失、および過剰加熱が増大する。端子が腐食または他の損傷を受けると、通常、ケーブルハーネス全体の交換が必要となるが、これには費用がかかる。交換のためにケーブルハーネスにアクセスするには、充電インレットアセンブリを車両から取り外す必要があり、これには時間がかかり、専門のサービス技術者が必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする課題は、高い費用効果で確実に製造することができる充電インレットアセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、充電インレットアセンブリ用の端子によって解決され、端子の後部にはヘッドが含まれる。ヘッドは、充電インレットアセンブリのハウジングの端子チャネルに端子を固定するように、充電インレットアセンブリの掛止機構によって係合されるように構成された掛止面を有する。ヘッドは、電力ケーブルに終端するように構成された終端部を有する。端子は、ねじ山を有する嵌合シャフトを含む。端子は、端子の前部に交換可能ピンを含む。交換可能ピンは、ヘッドに取外し可能に結合される。交換可能ピンは、前部および後部を有する。交換可能ピンは、充電コネクタの充電導体に嵌合して係合するための分離可能な嵌合インターフェースを画定する外面を有する。
交換可能ピンは、交換可能ピンの設置または取外しのために、交換可能ピンをヘッドに対して回転させるように、ソケットツールによって係合されるように構成された駆動歯を含む駆動ベースを後部に有する。嵌合シャフトは、ヘッドまたは交換可能ピンのうちの少なくとも1つに、ヘッドまたは交換可能ピンの対応するねじ孔でねじ結合されている。
【0005】
次に、添付の図面を参照して、例として本発明について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】例示的な実施形態による端子を含む充電インレットアセンブリの正面斜視図である。
図2】例示的な実施形態による充電インレットアセンブリの断面図である。
図3】例示的な実施形態による端子の取外しおよび設置のためのソケットツールを示す充電インレットアセンブリの分解図である。
図4】例示的な実施形態による端子の側面図である。
図5】例示的な実施形態による端子の斜視図である。
図6】例示的な実施形態による端子の断面図である。
図7】部分的に組み立てられた状態にある端子の斜視図である。
図8】例示的な実施形態による端子の断面図である。
図9】例示的な実施形態による端子の断面図である。
図10】例示的な実施形態によるソケットツールの一部分の背面斜視図である。
図11】例示的な実施形態によるソケットツールの一部分の正面斜視図である。
図12】例示的な実施形態による端子に部分的に嵌合されたソケットツールを示す図である。
図13】例示的な実施形態によるソケットツールの一部分を示す充電インレットアセンブリの一部分の正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、例示的な実施形態による充電インレットアセンブリ100の正面斜視図である。充電インレットアセンブリ100は、電気自動車(EV)またはハイブリッド電気自動車(HEV)などの車両のための充電インレットとして使用される。充電インレットアセンブリ100は、充電コネクタ(図示せず)を嵌合受けするように構成されたリセプタクルコネクタ102を含む。例示的な実施形態では、リセプタクルコネクタ102は、SAE J1772充電コネクタなどのAC充電コネクタに加えて、SAE combo CCS充電コネクタなどのDC高速充電コネクタに嵌合するように構成される。
【0008】
充電インレットアセンブリ100は、端子112および端子114を保持するハウジング110を含む。ハウジング110は、リセプタクルコネクタ102を画定する。端子112、114は、リセプタクルコネクタ102の一部を形成し、充電コネクタに嵌合するように構成される。例示的な実施形態では、端子112はAC端子であり、端子114はDC端子である。端子112は、リセプタクルコネクタ102の第1のコネクタポート116に配置され、端子114は、リセプタクルコネクタ102の第2のコネクタポート118に配置される。
【0009】
充電インレットアセンブリ100は、ハウジング110に結合された取付けフランジ120を含む。取付けフランジ120は、充電インレットアセンブリ100を車両に結合するために使用される。取付けフランジ120は、開口124を有する取付けタブ122を含み、開口124は、充電インレットアセンブリ100を車両に固定するために使用されるファスナ(図示せず)を受け取る。他のタイプの取付け機構を使用して、充電インレットアセンブリ100を車両に固定することもできる。取付けフランジ120は、充電インレットアセンブリ100を車両に封止するためのシールを含むことができる。
【0010】
充電インレットアセンブリ100は、取付けフランジ120および/またはハウジング110にヒンジ式に結合されたカバー126を含む。カバー126は、第2のコネクタポート118を覆うために使用される。図1は、開位置にあるカバー126を示す。
【0011】
例示的な実施形態では、ハウジング110は、充電コネクタを受け取るソケット130をハウジング110の前部に含む。ハウジング110は、上部端子112を受け取る上部端子チャネル132と、下部端子114を受け取る下部端子チャネル134とを含む。端子チャネル132は、上部コネクタポート116に設けられる。端子チャネル134は、下部コネクタポート118に設けられる。
【0012】
図2は、例示的な実施形態による充電インレットアセンブリ100の断面図である。図2は、ハウジング110に結合された端子114を示す。端子114は、端子チャネル134に受け取られている。例示的な実施形態では、端子114は、マルチピース端子であり、端子114の前端または嵌合端は、端子114の後部または主要部分の取外しまたは交換を行うことなく、取外し可能および交換可能である。したがって、分離可能な嵌合インターフェースは、端子114のうち充電コネクタに嵌合可能な部分であり、嵌合インターフェースが摩耗、損傷、旧式化したときなどに、端子114の長期保守性のために交換可能である。たとえば、嵌合インターフェースのめっきまたは表面は、時間とともに、何度も繰り返される嵌合、ごみ、湿気、または他の汚染物質との相互作用などを受けて、摩耗または損傷することがある。
端子114の嵌合端は、ハウジング110を車両から取り外す必要なく、取外し可能および交換可能である。端子114の嵌合端は、充電インレットアセンブリ100の他の部分にアクセスする必要なく、ハウジング110の前部150から取外し可能および交換可能である。
【0013】
例示的な実施形態では、端子114は、端子チャネル134から後方へ延びて、ハウジング110の後部152に位置するチャンバ140に入る。端子114は、チャンバ140内の電力ケーブル142に終端することができる。たとえば、電力ケーブル142は、端子114に溶接することができる。電力ケーブル142を端子114(端子114の後端に位置する溶接パッドなど)に超音波溶接して、端子114と電力ケーブル142との間に低抵抗インターフェースをもたらすことができる。他の様々な実施形態では、端子114を電力ケーブル142に圧着することができ、または他の終端プロセスによって電力ケーブル142に終端することができる。
【0014】
例示的な実施形態では、2次ロックアセンブリ144が、端子114のための端子位置保証デバイスおよびロックデバイスである安全機構として使用される。2次ロックアセンブリ144は、ロック位置とアンロック位置との間で可動である。ロック位置で、2次ロックアセンブリ144は端子114に係合し、端子114が端子チャネル134から後退することを阻止する。しかし、端子114が端子チャネル134内へ完全に装着されていない(たとえば、端子チャネル134内へ部分的にしか装着されていない)場合、2次ロックアセンブリ144がロック位置へ滑り込むのを端子114が阻止することになることから、2次ロックアセンブリ144はロック位置へ動くことができない。
したがって、2次ロックアセンブリ144がロック位置へ動くことが阻止された場合、端子114が完全に装着されていないという視覚的な指標を、2次ロックアセンブリ144が作業者に提供する。様々な実施形態では、2次ロックアセンブリ144は、端子114を保持し、端子チャネル134内の端子114の固定された後端が回転しないようにすることで、取外し可能/交換可能な端子114のねじ付きの前端の設置および取外しを可能にすることなどができる。
【0015】
端子チャネル134は、前端154と後端156との間に延びる。中間壁158が、端子チャネル134の前端154および後端156を分離する。端子チャネル134は、中間壁158の前方の端子チャネル134の前端154に、充電コネクタの一部分を受け取るように構成された孔160を含む。孔160は、充電コネクタの充電導体を受け取る空間が端子114の周りに画定されるように、端子114より大きいサイズである。
【0016】
ハウジング110は、端子チャネル134内で端子114に係合して保持するように端子チャネル134内へ延びる1次掛止部162を含む。1次掛止部162は、撓むことができる掛止部とすることができる。1次掛止部162は、ハウジング110と同時成形するなど、ハウジング110と一体にすることができる。図示の実施形態では、1次掛止部162は中間壁158に位置する。1次掛止部162は、端子チャネル134に端子114を軸方向に固定する。1次掛止部162は、端子114が端子チャネル134から後方へ引き出されないようにする。任意選択で、端子114は、端子チャネル134内で回転可能とすることができる。様々な実施形態では、1次掛止部162は、端子114を保持し、端子チャネル134内の端子114の固定された後端が回転しないようにすることで、取外し可能/交換可能な端子114のねじ付きの前端の設置および取外しを可能にすることなどができる。
【0017】
ハウジング110は、端子チャネル134内へ延びて端子チャネル134内の端子114と連係して位置決めする位置決め肩部164を含む。端子114は、位置決め肩部164に当たると最低の位置になる。たとえば、位置決め肩部164は、端子114が端子チャネル134内へさらに前方へ前進することを止めることができる。位置決め肩部164は、ステップ、リブ、タブ、または他の突出部とすることができる。位置決め肩部164は、端子チャネル134の周りに円周方向に延びていてもよく、または端子チャネル134の周りに部分的に円周方向に延びていてもよい。様々な実施形態では、位置決め肩部164は、端子114を保持し、端子チャネル134内の端子114の固定された後端が回転しないようにすることで、取外し可能/交換可能な端子114のねじ付きの前端の設置および取外しを可能にすることなどができる。
たとえば、位置決め肩部164は、端子114の対応する平坦面に係合するように構成された平坦面を含むことができる。
【0018】
端子チャネル134は、後端156に沿って内面166を含む。内面166は、干渉嵌めなどによって、端子114の外面に係合し、端子114を端子チャネル134にしっかりと保持する。例示的な実施形態では、端子114を内面166に封止することができる。様々な実施形態では、内面166は、端子114を保持し、端子チャネル134内の端子114の固定された後端が回転しないようにすることで、取外し可能/交換可能な端子114のねじ付きの前端の設置および取外しを可能にすることなどができる。たとえば、内面166は、端子114の対応する平坦面に係合するように構成された平坦面を含むことができる。
【0019】
図3は、例示的な実施形態による充電インレットアセンブリ100の分解図である。図3は、充電インレットアセンブリ100のハウジング110に対して離れた位置にある端子114を示す。図3は、端子114の交換可能な部分の設置および取外しのために使用されるように構成されたソケットツール180を示す。ソケットツール180は、ソケットレンチ182と、ソケットレンチ182に結合されたソケットツール本体184とを含む。ソケットレンチ182は、ソケットツール本体184を回転させて端子114の交換可能な部分を締めたり緩めたりするために使用される。
【0020】
端子114は、交換可能ピン200と、ヘッド202と、ヘッド202または交換可能ピン200のうちの少なくとも1つにねじ結合された嵌合シャフト204とを含む。ヘッド202は、端子チャネル134内でハウジング110に固定されるように構成される。交換可能ピン200は、端子チャネル134内に受け取られるように構成されており、端子チャネル134内で充電コネクタに嵌合可能である。交換可能ピン200は、ヘッド202に取外し可能に結合するように構成されており、ソケットツール180を使用してハウジング110の前部150から取外し可能である。例示的な実施形態では、端子114は、交換可能ピン200とヘッド202との間に位置決めされたばね206を含む。
ばね206は、交換可能ピン200および/または嵌合シャフト204および/またはヘッド202の機械的および/または電気的および/または熱的な結合などのために、交換可能ピン200を前方方向に付勢するために使用される。例示的な実施形態では、端子114は、交換可能ピン200とヘッド202および/または嵌合シャフト204との間に位置決めされたシール208を含む。シール208は、Oリング、ガスケットなどとすることができる。代替実施形態では、シール208は、グリースまたは別のタイプの封止剤とすることができる。
【0021】
図4は、例示的な実施形態による端子114の側面図である。図5は、例示的な実施形態による端子114の斜視図である。端子114は、交換可能ピン200と、交換可能ピン200に電気的に結合されたヘッド202とを含む。交換可能ピン200は、充電コネクタに嵌合するように構成される。ヘッド202は、電力ケーブル142(図3に示す)に終端するように構成される。交換可能ピン200は、ヘッド202とは別体で独立している。
【0022】
交換可能ピン200は導電性を有する。たとえば、交換可能ピン200は、銅材料などの金属材料から製造することができる。様々な実施形態では、交換可能ピン200は、銀めっきなどによってめっきされる。交換可能ピン200は、前部210と後部212との間に延びる。交換可能ピン200は、充電コネクタに嵌合するように構成された外面214を前部210に含む。外面214は、めっき層によって画定することができる。例示的な実施形態では、交換可能ピン200は円筒形である。
【0023】
交換可能ピン200は、後部212に駆動ベース216を含む。駆動ベース216は、交換可能ピン200の設置または取外しのために、交換可能ピン200をヘッド202に対して回転させるように、ソケットツール180(図3に示す)によって係合されるように構成された駆動歯218を含む。駆動歯218は、駆動ベース216の周囲に円周方向に延びる。駆動歯218は、径方向外方へ延びる。任意選択で、駆動ベース216および駆動歯218は、ソケットツール180によって回転させられるように構成された駆動歯車を画定する。例示的な実施形態では、駆動ベース216および駆動歯218は、交換可能ピン200の外面214の直径より大きい直径を有する。任意選択で、ばね206が駆動ベース216に係合する。任意選択で、シール208が前部フランジ238に係合することができる。
【0024】
ヘッド202は、交換可能ピン200の後方に位置する。ヘッド202は、前部220と後部222との間に延びる。例示的な実施形態では、ヘッド202は、後部222に終端部223を有する。終端部223は、電力ケーブル142に終端するように構成される。図示の実施形態では、端子114は、ヘッド202の後部222に結合された溶接キャップ224を終端部223に含む。任意選択で、溶接キャップ224は、ヘッド202とは別体で独立し、電力ケーブル142に終端するためのインターフェースを画定することができる。たとえば、電力ケーブル142を溶接キャップ224に溶接することができる。別法として、後部222に形成または機械加工するなど、溶接キャップ224をヘッド202と一体にすることができる。
様々な実施形態では、溶接キャップ224は、端子114を保持し、端子チャネル134内などでヘッド202を回転しないようにすることで、交換可能ピン200の設置および取外しを可能にすることができる。たとえば、溶接キャップ224は、交換可能ピン200がヘッド202にねじ結合されている間にヘッド202が回転するのを止めるように、ヘッド202を位置合わせまたは固定する。
【0025】
例示的な実施形態では、ヘッド202は、ヘッド202の前部220付近などで、ヘッド202の周りに円周方向に形成された掛止溝226を含む。例示的な実施形態では、ヘッド202は、ヘッド202の周りに円周方向に形成された位置決め肩部228を含む。位置決め肩部228は、交換可能ピン200を端子チャネル134に位置決めするために使用される。様々な実施形態では、位置決め肩部228は、交換可能ピン200がヘッド202にねじ結合されている間にハウジング110に係合してヘッド202が回転するのを止める1つまたは複数の平坦面、先端、ポスト、または他の機構などの機構を含むことができる。
【0026】
ヘッド202は、後部222に後部フランジ230を含む。後部フランジ230は、2次ロックアセンブリ144(図2に示す)を受け取る溝232を含む。ヘッド202は、後部フランジ230から後方へ延びる後部取付けポスト236(想像線で示す)を含む。溶接キャップ224は、後部取付けポスト236に圧入することができる。後部取付けポスト236を円筒形とすることで、溶接キャップ224がヘッド202に回転可能に位置決め可能となるようにすることなどができる。ヘッド202は、前部220に前部フランジ238を含む。交換可能ピン200は、前部フランジ238の前方へ延びる。任意選択で、ばね206が前部フランジ238に係合する。任意選択で、シール208が前部フランジ238に係合することができる。
【0027】
例示的な実施形態では、交換可能ピン200は、交換可能ピン200の先端242にキャップ240を含む。キャップ240は、プラスチック材料などの誘電体材料から製造される。キャップ240により、ハウジング110の前部で端子114に安全に触れることができるようになる。
【0028】
図6は、例示的な実施形態による端子114の断面図である。図6は、ヘッド202から延びる嵌合シャフト204を示す。例示的な実施形態では、嵌合シャフト204は、ヘッド202と一体である。たとえば、嵌合シャフト204およびヘッド202は、単体の一体構造である。嵌合シャフト204は、交換可能ピン200とは別体で独立している。
【0029】
嵌合シャフト204は、前部フランジ238の前方へ延びる。嵌合シャフト204は、前端250へ延びる。嵌合シャフト204は、嵌合シャフト204に沿っておねじ254を有する。例示的な実施形態では、ねじ山254は、嵌合シャフト204の長さの大部分にわたって延びる。任意選択で、ねじ山254は、嵌合シャフト204の実質上長さ全体にわたって延びることができる。
【0030】
例示的な実施形態では、ばね206は、嵌合シャフト204の上に延び、前部フランジ238に当接する。ばね206は、波ばね(ウェーブスプリング、wave spring)とすることができる。ばね206は、皿ばね(円盤ばね)とすることもできる。ばね206は、嵌合シャフト204を受け取る開口256を含む。ばね206は、ヘッド202と交換可能ピン200との間で圧縮される。ばね206は、嵌合シャフト204のねじ山254などに対して、交換可能ピン200を前方へ付勢する。例示的な実施形態では、シール208は、嵌合シャフト204の上に延びる。シール208は、前部フランジ238および/または駆動ベース216および/または嵌合シャフト204を封止することができる。
【0031】
例示的な実施形態では、交換可能ピン200は、後部212に孔260を含む。孔260は、嵌合シャフト204を受け取る開口262を後部212に有する。孔260は、嵌合シャフト204のおねじ254と連係するめねじ264を含む。交換可能ピン200は、嵌合シャフト204にねじ結合される。交換可能ピン200は、交換可能ピン200を嵌合シャフト204に設置するように、または交換可能ピン200を嵌合シャフト204から取り外すように、ソケットツール180(図3に示す)などを使用して回転させられる。ばね206は、交換可能ピン200を前方へ付勢して、交換可能ピン200のねじ山264を嵌合シャフト204のねじ山254に押圧し、交換可能ピン200と嵌合シャフト204との間の機械的、電気的、および熱的な結合を維持する。ばね206は、交換可能ピン200および嵌合シャフト204の熱膨張および収縮中に、ねじ山254、264間の正の力を維持する。
【0032】
図7は、部分的に組み立てられた状態にある端子114の斜視図である。図7は、嵌合シャフト204のねじ山254に部分的にねじ留めされた交換可能ピン200を示す。シール208およびばね206は、ヘッド202の前部フランジ238と交換可能ピン200の駆動ベース216との間に位置決めされる。
【0033】
図8は、例示的な実施形態による端子114の断面図である。図8は、ヘッド202ではなく交換可能ピン200から延びる嵌合シャフト204を示す。例示的な実施形態では、嵌合シャフト204は交換可能ピン200と一体である。たとえば、嵌合シャフト204および交換可能ピン200は、単体の一体構造である。嵌合シャフト204は、ヘッド202とは別体で独立している。
【0034】
嵌合シャフト204は、駆動ベース216の後方へ延びる。嵌合シャフト204は、後端251へ延びる。嵌合シャフト204は、嵌合シャフト204に沿っておねじ254を有する。図示の実施形態では、複数のばね206が、ヘッド202の前部フランジ238と交換可能ピン200の駆動ベース216との間に積層配置された状態で、嵌合シャフト204の上に延びる。図示の実施形態では、ばね206は前部と後部が向き合うように配置されており、互いに入れ子状である。複数のばね206を提供することで、交換可能ピン200とヘッド202との間に作用するばね力が増大する。
【0035】
例示的な実施形態では、ヘッド202は、前部220に孔270を含む。孔270は、嵌合シャフト204を受け取る開口272を前部220に有する。孔270は、嵌合シャフト204のおねじ254と連係するめねじ274を含む。ヘッド202は、嵌合シャフト204にねじ結合される。交換可能ピン200および嵌合シャフト204は、交換可能ピン200をヘッド202に設置するように、または交換可能ピン200をヘッド202から取り外すように、ソケットツール180(図3に示す)などを使用して回転させられる。ばね206は、交換可能ピン200を前方へ付勢して、嵌合シャフト204のねじ山254をヘッド202のねじ山274に押圧し、嵌合シャフト204とヘッド202との間の機械的、電気的、および熱的な結合を維持する。ばね206は、嵌合シャフト204およびヘッド202の熱膨張および収縮中に、ねじ山254、274間の正の力を維持する。
【0036】
図9は、例示的な実施形態による端子114の断面図である。図9は、交換可能ピン200とヘッド202との間に延びる嵌合シャフト204を示す。例示的な実施形態では、嵌合シャフト204は、交換可能ピン200と別体で独立し、かつヘッド202と別体で独立している。たとえば、嵌合シャフト204は、ねじ付きのロッドであり、嵌合シャフト204の両端など、嵌合シャフト204の実質上長さ全体に沿ってねじ付きである。嵌合シャフト204の頂部は、ヘッド202の孔270に受け取られて、ヘッド202にねじ結合され、嵌合シャフト204の底部は、交換可能ピン200の孔260に受け取られて、交換可能ピン200にねじ結合される。嵌合シャフト204のねじ山254は、交換可能ピン200のねじ山264にねじ係合し、ヘッド202のねじ山274にねじ係合する。
【0037】
図示の実施形態では、複数のばね206が、ヘッド202の前部フランジ238と交換可能ピン200の駆動ベース216との間に積層配置された状態で、嵌合シャフト204の上に延びる。図示の実施形態では、ばね206は、ばねが反対の方向を向くように、後部と後部が向き合うように配置されており、したがって前部と後部が向き合う配置(図8)と比較すると、前部フランジ238と駆動ベース216との間のばね間隙が増大する。
【0038】
図10は、例示的な実施形態によるソケットツール180の一部分の背面斜視図である。図11は、例示的な実施形態によるソケットツール180の一部分の正面斜視図である。図10および図11は、端子の交換可能ピン200(図3に示す)を締めたり緩めたりするために使用されるソケットツール本体184を示す。
【0039】
ソケットツール本体184は、前部186と後部188との間に延びる。ソケットツール本体184は、正方形の駆動開口などの駆動開口189(図11)を前部186に含む。様々な実施形態では、駆動開口189は、1/4インチ角の駆動開口とすることができる。駆動開口189は、ソケットレンチ182(図2に示す)を受け取る。
【0040】
ソケットツール本体184は、前部186と後部188との間に延びる孔190を含む。孔190は、交換可能ピン200を受け取る。例示的な実施形態では、孔190は、挿入、取外し、回転、または他の操作中に交換可能ピン200の外面214を擦傷または損傷から保護するために、熱可塑性ライニング192を有する。熱可塑性ライニング192は、ポリプロピレンライニングとすることができる。例示的な実施形態では、孔190は、締めたり緩めたりする際のソケットツール本体184と交換可能ピン200との間の揺れまたは動きの制限などのために、交換可能ピン200を孔190で密接に保持するように、外面214の直径にほぼ等しい孔径を有する。
【0041】
ソケットツール本体184は、後部188にピン開口194(図10)を含む。ピン開口194は、交換可能ピン200の駆動ベース216を受け取り、交換可能ピン200を駆動および回転するために使用される。ピン開口194は、ポケット198によって分離された駆動壁196を含む。ポケット198は、交換可能ピン200の駆動ベース216の駆動歯218を受け取る。ポケット198は、駆動歯218を受け取るようなサイズおよび形状である。ポケット198は、ソケットツール本体184のポイント(突端、point)を画定する。図示の実施形態では、ソケットツール本体184は、16個のポケット198および16個の駆動壁196を有する16ポイントのソケットツール本体であるが、代替実施形態では、ソケットツール本体184は、より多いまたは少ないポイントを有することができる。
任意選択で、ポケット198の端部を平坦にすることができる。しかし、代替実施形態では、ポケット198の端部を湾曲または屈曲させることができる。駆動壁196は、ポケット198間に延びる。様々な実施形態では、駆動壁196は、U字形などのように湾曲している。しかし、駆動壁196は、V字形の壁などの屈曲した壁とすることができ、または平坦な断面を含むなど、他の形状を有することができる。例示的な実施形態では、ソケットツール本体184は、孔径より大きいピン開口194のピン開口径を有する。たとえば、駆動壁196およびポケット198は、孔190と比較すると、外方へ段状になっている。
【0042】
図12は、端子114に部分的に嵌合されたソケットツール180を示しており、ソケットツール本体184が交換可能ピン200の駆動ベース216に対して位置決めされている様子を示している。ソケットツール本体184は、ヘッド202に対する交換可能ピン200の設置および取外しのために、駆動ベース216に結合し、交換可能ピン200に係合して回転させるように構成される。ソケットツール本体184のピン開口194は、駆動ベース216を受け取り、駆動歯218に係合して交換可能ピン200を回転させる。
【0043】
図13は、充電インレットアセンブリ100の一部分の正面斜視図であり、端子114の取外しのために、対応する端子114上でハウジング110内へ装着されたソケットツール本体184を示す。ソケットツール本体184は、端子チャネル134内へ装着されて交換可能ピン200に係合し、端子114全体をハウジング110から取り外すことも、ハウジング110を車両から取り外すこともなく、交換可能ピン200を取り外す。
図1
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図7
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図10
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【国際調査報告】