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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-10
(54)【発明の名称】農場管理システム及びその管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20120101AFI20220303BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021539082
(86)(22)【出願日】2019-09-18
(85)【翻訳文提出日】2021-07-02
(86)【国際出願番号】 CN2019106396
(87)【国際公開番号】W WO2020140480
(87)【国際公開日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】201910007339.7
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521285193
【氏名又は名称】豊疆智能科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】FJ DYNAMICS TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No.1, Dongfeng Jingguan Avenue, International Logistics Park, Xiangzhou District Xiangyang, Hubei 441100 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】姚 遠
(72)【発明者】
【氏名】夏 談
(72)【発明者】
【氏名】斉 家園
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】
農場管理システム及びその管理方法であって、前記管理方法は、農場(100)の賃貸可能な耕地(110)を少なくとも1つの賃貸領域(201)に区画するステップ801と、少なくとも1つのクライアントの賃貸耕地ニーズを統合し、前記農場(100)の賃貸耕地の少なくとも1つの分配プランを作成するステップ802と、クライアントが栽培したい少なくとも1種の農作物に、前記農場(100)の少なくとも1つの賃貸領域(201)を選択して分配することで、前記農作物を前記賃貸領域(201)に耕作できるようにするステップ803と、クライアントが賃貸した耕地を管理し、クライアントが栽培した農作物を管理するステップ804と、費用を農場管理者に支払うステップ805とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのクライアントの賃貸耕地ニーズを統合し、農場の賃貸耕地の少なくとも1つの分配プランを作成するステップ(a)と、
クライアントが栽培したい少なくとも1種の農作物に対して、前記農場の少なくとも1つの賃貸領域を選択して分配することで、前記農作物を前記賃貸領域に耕作できるようにするステップ(b)とを含む、ことを特徴とする農場管理方法。
【請求項2】
前記ステップ(a)の前に、
農場の賃貸可能な耕地を少なくとも1つの前記賃貸領域に区画するステップをさらに含む、請求項1に記載の管理方法。
【請求項3】
農場の耕地情報を取得し、前記農場の耕作可能な耕地のタイプに応じて前記農場の前記賃貸領域を区画する、請求項2に記載の管理方法。
【請求項4】
前記農場を建設することで、前記農場の前記賃貸可能な領域を区画し、前記賃貸領域は、少なくとも1種の農作物の栽培に適する、請求項2に記載の管理方法。
【請求項5】
前記ステップ(a)は、
耕地を賃貸するクライアントの賃貸ニーズを取得するステップであって、前記賃貸ニーズは、賃貸耕地面積、賃貸時間、及び栽培する農作物の種類を含むステップと、
前記農場の前記賃貸領域の耕地情報に基づいて、複数のクライアントの賃貸耕地ニーズを統合し、分析して前記クライアントの農作物栽培プランを取得するステップとをさらに含む、請求項1に記載の管理方法。
【請求項6】
前記ステップ(b)では、クライアントが望む農作物を前記農場の前記賃貸領域に分配して栽培する、請求項1に記載の管理方法。
【請求項7】
前記ステップ(b)では、前記農場の前記賃貸領域を選択することで、クライアントが望む農作物を栽培できるようにする、請求項1に記載の管理方法。
【請求項8】
クライアントが賃貸した耕地を管理し、クライアントが栽培した農作物を管理するステップ(c)と、
費用を農場管理者に支払うステップ(d)とをさらに含む、請求項1に記載の管理方法。
【請求項9】
前記ステップ(c)は、
クライアントが指定した農作物をクライアントが賃貸した耕地領域に耕作するステップ(c.1)と、
クライアント及び農場管理者が農作物の成長を管理するために、農作物の成長状況を農場管理者又はクライアントにフィードバックするステップ(c.2)と、
クライアントの賃貸領域内の対応する農作物を収穫するステップ(c.3)とをさらに含む、請求項8に記載の管理方法。
【請求項10】
前記ステップ(d)は、
耕地の賃貸費用及び農場管理費用を農場管理者に支払うステップと、
前記賃貸領域で収穫した農作物を控除し、耕地賃貸費用として支払うステップとをさらに含む、請求項8に記載の管理方法。
【請求項11】
農場を区画して形成された少なくとも1つの賃貸領域を提供する農場領域管理モジュールと、
少なくとも1つの賃貸耕地ニーズを統合し、現在の前記農場を区画して形成された前記賃貸領域の耕地タイプを組み合わせ、前記賃貸領域を選択して分配し、賃貸耕地に農作物を栽培するニーズを満たす耕地賃貸モジュールとを含む、ことを特徴とする農場管理システム。
【請求項12】
前記農場領域管理モジュールは、農場の耕地情報を受信し、耕地情報に基づいて前記賃貸領域を計画し、又は、前記農場を建設することで、前記農場が建設された後に計画された前記賃貸領域を受信する、請求項11に記載の農場管理システム。
【請求項13】
前記農場領域管理モジュールは、
前記農場の耕地情報に基づいて、少なくとも1種の農作物の耕作に適する前記賃貸領域を区画する領域区画モジュールと、
現在の前記農場の各前記賃貸領域における耕作可能な農作物の種類を記録する領域耕作管理モジュールとをさらに含む、請求項12に記載の農場管理システム。
【請求項14】
前記耕地賃貸モジュールは、
クライアントの賃貸耕地情報を取得し、前記賃貸耕地情報が賃貸時間、賃貸耕地面積、及び栽培する農作物の種類を含む賃貸情報取得モジュールと、
農場耕地情報に基づいて、前記賃貸情報取得モジュールにより取得された賃貸耕地情報を統合し、少なくとも1つの耕地賃貸プランを取得する情報統合モジュールと、
前記情報統合モジュールの耕地賃貸プランに基づいて、農作物に対して少なくとも1つの賃貸領域を選択して分配する耕地選択分配モジュールとをさらに含む、請求項11に記載の農場管理システム。
【請求項15】
前記情報統合モジュールは、前記賃貸情報取得モジュールにより取得された賃貸情報を統合し、農作物の耕作時間と、賃貸耕地面積と、農作物との間の栽培マッチング関係を分析し、前記耕地賃貸プランを取得する、請求項14に記載の農場管理システム。
【請求項16】
前記耕地選択分配モジュールは、耕地分配モジュールと耕地選択モジュールとをさらに含み、前記耕地分配モジュールは、クライアントの賃貸栽培ニーズに応じて前記賃貸耕地を分配し、前記耕地選択モジュールは、クライアントが前記農場内の賃貸領域を選択することを可能とする、請求項14に記載の農場管理システム。
【請求項17】
前記農場の農作物を管理することを補助する農作物管理モジュールをさらに含む、請求項11に記載の農場管理システム。
【請求項18】
前記農場の農作物を管理することを補助する農作物管理モジュールをさらに含む、請求項16に記載の農場管理システム。
【請求項19】
前記農作物管理モジュールは、クライアントが現在の農作物の成長状況を把握し、農作物成長を管理するために、農作物栽培及び成長情報を農場管理者又はクライアントにフィードバックする情報フィードバックモジュールをさらに含む、請求項18に記載の農場管理システム。
【請求項20】
農作物管理モジュールは、耕地を賃貸したクライアントが農場管理者に費用を支払う支払いモジュールをさらに含む、請求項11に記載の農場管理システム。
【請求項21】
前記支払いモジュールは、費用支払いモジュールと費用控除モジュールとをさらに含み、
前記費用支払いモジュールは、賃貸クライアントが前記農場管理者に賃貸費用を支払うことを可能とし、
前記費用控除モジュールは、クライアントが農作物を支払うことで費用を控除することを可能とする、請求項20に記載の農場管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業生産管理の分野に関し、特に農場管理システム及びその管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の農業の発展に伴い、栽培条件を満たす状況で、ますます多くの種類の作物を、地域にわたって、季節外に栽培し、各季節や各地域の新鮮な農作物を人々に提供することができる。従って、農場管理者は、農作物の未来を予測するニーズに応じて、適切な農作物を選択して栽培することで、農場農作物の収益を向上させることができる。
【0003】
農場経営者は、現在の予測に基づいて栽培作物を選択するが、栽培プロセスにおいて、天候の影響などの不確定性が存在し、干ばつや洪水時に確実な収穫を達成することは困難である。また、農作物市場に影響を与える多くの要因により、農作物が収穫された後、供給が過剰となるが、市場需要が小さい場合もある。これは、農場生産スタッフにとって、長期にハードワークしても、満足できる収益を得ることができない場合もある。
【0004】
現在、農場管理者は、農場の生産管理を容易にするために、通常、同じ種類の農作物を広く栽培し、その他の種類の作物の栽培を諦める。この結果、農場の農作物の種類が単一になり、栽培リスクが高くなり、耕地利用率が低くなり、それにより、農場の全体収益を低減させる。
【0005】
都市化プロセスの継続的な発展に伴い、耕作可能な土地を所有する人はますます少なくなり、農作物の実際の需要者が自分のニーズに応じて望む作物を栽培することは困難である。近年、食品の安全問題が深刻化する中、ますます多くの人、特に都市で暮らしている人々は、自分が栽培し安心に食べられる農作物食糧を手に入れたいと考えており、例えば、ニーズに応じて、農作物の栽培品種、農薬使用、肥料の使用、農業機械の使用などを選択する。しかし、耕地を持たない人々、特に、ホワイトカラーにとっては、自分が農場の土地を賃貸して農作物を栽培しても、農場で作物を管理する時間とエネルギーを確保することは困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の1つの主な利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、農場の耕地タイプに基づいて農場耕地の栽培を管理し、農場耕地の栽培利用率を向上させる。
【0007】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、ユーザ(賃貸するクライアント)のニーズに応じて、農場に栽培される農作物の種類を管理し、農場管理者の栽培リスクを低減させる。
【0008】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、1つ又は複数のユーザのニーズを統合し、ユーザニーズに応じて農作物耕地を分配し、農場管理者の収益を向上させる。
【0009】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、クライアントの実際のニーズに応じて、農場管理者が現在のクライアントに適する農作物を栽培することを可能とし、農作物を収穫する際の需要と供給の不均衡のリスクを低減させる。
【0010】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、クライアントの実際のニーズに応じて、農場管理者が所定種類の農作物を栽培することを可能とする。つまり、クライアントは、前記農場管理システムによって農場耕地を賃貸し、カスタマイズした農作物を栽培することができる。
【0011】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、複数のクライアントの耕作ニーズに応じて、農場の耕地を均等に分配し、農場土地のアイドル放置率を減少させ、農場耕地の利用率を向上させる。
【0012】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、現在の農場の耕地タイプに基づいて1つ又は複数の栽培領域を区画し、農作物の生産ニーズに応じて適切な農作物を適切な栽培領域に栽培することで、農作物の生産高を向上させる。
【0013】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、現在の農場の栽培領域の大きさ及びユーザの栽培ニーズに応じて、1つ又は複数のユーザのニーズ(例えば、栽培作物面積の大きさ、賃貸時間、栽培種類など)を統合し、農場耕地の利用率を向上させることができる。
【0014】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、耕地タイプと少なくとも1種の農作物の成長ニーズに応じて、クライアントに少なくとも1つの栽培プランを提供し、耕地利用率を向上させるとともに、クライアント農作物の収益率を向上させる。
【0015】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、クライアントの栽培ニーズに応じて、クライアントが賃貸した耕地に栽培する農作物の種類を管理し、農作物の栽培品種に対するクライアントのニーズを満たす。
【0016】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、クライアントの栽培管理ニーズに応じて、現在のクライアントが賃貸した耕地に栽培した農作物を管理する。例えば、草刈り、施肥、及びその他の種類の農作物管理を行うことで、農作物の栽培品質に対するクライアントのニーズを満たす。
【0017】
本発明の他の利点は、農場管理システム及びその管理方法を提供することであり、前記農場管理システムは、耕地タイプに応じて、複数のクライアントの栽培ニーズを統合し、耕地タイプに基づいて栽培される農作物の種類を管理し、クライアントの農作物の全体収益率を向上させる。
【0018】
本発明の他の利点及び特徴は、以下の詳細な説明にて、十分に示され、添付の特許請求の範囲に特に示された手段及び装置の組み合わせによって実現される。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の一態様によれば、前述目的及びその他の目的と利点を実現できる本発明の農場管理方法であって、前記管理方法は、
少なくとも1つのクライアントの賃貸耕地ニーズを統合し、前記農場の賃貸耕地の少なくとも1つの分配プランを作成するステップ(a)と、
クライアントが栽培したい少なくとも1種の農作物に対して、前記農場の少なくとも1つの賃貸領域を選択して分配することで、前記農作物を前記賃貸領域に耕作できるようにするステップ(b)とを含む。
【0020】
本発明の一実施例によれば、前記ステップ(a)の前に、前記管理方法は、農場の賃貸可能な耕地を少なくとも1つの前記賃貸領域に区画するステップをさらに含む。
【0021】
本発明の一実施例によれば、上記方法では、農場の耕地情報を取得し、前記農場の耕作可能な耕地のタイプに応じて前記農場の前記賃貸領域を区画する。
【0022】
本発明の一実施例によれば、上記方法では、前記農場を建設することで、前記農場の前記賃貸可能な領域を区画し、前記賃貸領域は、少なくとも1種の農作物の栽培に適する。
【0023】
本発明の一実施例によれば、前記ステップ(a)は、
耕地を賃貸するクライアントの賃貸ニーズを取得するステップであって、前記賃貸ニーズは、賃貸耕地面積、賃貸時間、及び栽培する農作物の種類を含むステップと、
前記農場の前記賃貸領域の耕地情報に基づいて、複数のクライアントの賃貸耕地ニーズを統合し、分析して前記クライアントの農作物栽培プランを取得するステップとをさらに含む。
【0024】
本発明の一実施例によれば、前記ステップ(b)では、クライアントが望む農作物を前記農場の前記賃貸領域に分配して栽培する。
【0025】
本発明の一実施例によれば、前記ステップ(b)では、前記農場の前記賃貸領域を選択することで、クライアントが望む農作物を栽培できるようにする。
【0026】
本発明の一実施例によれば、前記管理方法は、
クライアントが賃貸した耕地を管理し、クライアントが栽培した農作物を管理するステップ(c)と、
費用を農場管理者に支払うステップ(d)とをさらに含む。
【0027】
本発明の一実施例によれば、前記ステップ(c)は、
クライアントが指定した農作物をクライアントが賃貸した耕地領域に耕作するステップ(c.1)と、
クライアント及び農場管理者が農作物の成長を管理するために、農作物の成長状況を農場管理者又はクライアントにフィードバックするステップ(c.2)と、
クライアントの賃貸領域内の対応する農作物を収穫するステップ(c.3)とをさらに含む。
【0028】
本発明の一実施例によれば、前記ステップ(d)は、
耕地の賃貸費用及び農場管理費用を農場管理者に支払うステップと、
前記賃貸領域で収穫した農作物を控除し、耕地賃貸費用として支払うステップとをさらに含む、
【0029】
本発明の別の態様によれば、本発明は、農場管理システムをさらに提供し、前記農場管理システムは、
農場を区画して形成された少なくとも1つの賃貸領域を提供する農場領域管理モジュールと、
少なくとも1つの賃貸耕地ニーズを統合し、現在の前記農場を区画して形成された前記賃貸領域の耕地タイプを組み合わせ、前記賃貸領域を選択して分配し、賃貸耕地に農作物を栽培するニーズを満たす耕地賃貸モジュールとを含む。
【0030】
本発明の一実施例によれば、前記農場領域管理モジュールは、農場の耕地情報を受信し、耕地情報に基づいて前記賃貸領域を計画し、又は、前記農場を建設することで、前記農場が建設された後に計画された前記賃貸領域を受信する。
【0031】
本発明の一実施例によれば、前記農場領域管理モジュールは、
前記農場の耕地情報に基づいて、少なくとも1種の農作物の耕作に適する前記賃貸領域を区画する領域区画モジュールと、
現在の前記農場の各前記賃貸領域における耕作可能な農作物の種類を記録する領域耕作管理モジュールとをさらに含む。
【0032】
本発明の一実施例によれば、前記耕地賃貸モジュールは、
クライアントの賃貸耕地情報を取得し、前記賃貸耕地情報が賃貸時間、賃貸耕地面積、及び栽培する農作物の種類を含む賃貸情報取得モジュールと、
農場耕地情報に基づいて、前記賃貸情報取得モジュールにより取得された賃貸耕地情報を統合し、少なくとも1つの耕地賃貸プランを取得する情報統合モジュールと、
前記情報統合モジュールの耕地賃貸プランに基づいて、農作物に対して少なくとも1つの賃貸領域を選択して分配する耕地選択分配モジュールとをさらに含む。
【0033】
本発明の一実施例によれば、前記情報統合モジュールは、前記賃貸情報取得モジュールにより取得された賃貸情報を統合し、農作物の耕作時間と、賃貸耕地面積と、農作物との間の栽培マッチング関係を分析し、前記耕地賃貸プランを取得する。
【0034】
本発明の一実施例によれば、前記耕地選択分配モジュールは、耕地分配モジュールと耕地選択モジュールとをさらに含み、前記耕地分配モジュールは、クライアントの賃貸栽培ニーズに応じて前記賃貸耕地を分配し、前記耕地選択モジュールは、クライアントが前記農場内の賃貸領域を選択することを可能とする。
【0035】
本発明の一実施例によれば、前記農場管理システムは、前記農場の農作物を管理することを補助する農作物管理モジュールをさらに含む。
【0036】
本発明の一実施例によれば、前記農作物管理モジュールは、クライアントが現在の農作物の成長状況を把握し、農作物成長を管理するために、農作物栽培及び成長情報を農場管理者又はクライアントにフィードバックする情報フィードバックモジュールをさらに含む。
【0037】
本発明の一実施例によれば、前記農作物管理モジュールは、耕地を賃貸したクライアントが農場管理者に費用を支払う支払いモジュールをさらに含む。
【0038】
本発明の一実施例によれば、前記支払いモジュールは、費用支払いモジュールと費用控除モジュールとをさらに含み、前記費用支払いモジュールは、賃貸クライアントが前記農場管理者に賃貸費用を支払うことを可能とし、前記費用控除モジュールは、クライアントが農作物を支払うことで費用を控除することを可能とする。
【0039】
以下の説明及び図面についての理解を通して、本発明のさらなる目的及び利点は、十分に示される。
【0040】
本発明のこれら目的、他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明、図面及び特許請求の範囲を通して十分に示される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の1つの好適な実施例による、農場管理システムが農場賃貸状態を管理する模式図である。
図2A】本発明の上記好適な実施例による、前記農場管理システムが前記農場耕地を区画する1つの任意選択的な実施形態の模式図である。
図2B】本発明の上記好適な実施例による、前記農場管理システムが前記農場耕地を区画する別の任意選択的な実施形態の模式図である。
図3A】本発明の上記好適な実施例による、前記農場管理システムが栽培される農作物を分配するシーンの模式図である。
図3B】本発明の上記好適な実施例による、前記農場管理システムが栽培される農作物を分配する別のシーンの模式図である。
図3C】本発明の上記好適な実施例による、前記農場管理システムが栽培される農作物を分配する別のシーンの模式図である。
図4】本発明の上記好適な実施例による、前記農場管理システムが前記農場耕作状態を管理する模式図である。
図5】本発明の1つの好適な実施例による、前記農場管理システムの管理模式図である。
図6】本発明の上記好適な実施例による、前記農場管理システムのシステムアーキテクチャの模式図である。
図7】本発明の上記好適な実施例による、前記農場管理システムの耕地賃貸方法のブロック図である。
図8】本発明の上記好適な実施例による、前記農場管理システムの農場管理フローチャートである。
図9】本発明の上記好適な実施例による、前記農場管理システムの賃貸支払い方式の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下の説明は、当業者が本発明を実施できるように、本発明を開示するために使用される。
【0043】
以下の説明における好ましい実施形態は単なる例であり、当業者は他の明白な変形を想到することができる。
【0044】
以下の説明で定義される本発明の基本原理は、他の実施形態、変形形態、改善形態、同等形態、及び本発明の精神及び範囲から逸脱しない他の技術的解決策に適用することができる。
【0045】
当業者は、本発明の説明において、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などのような用語により示される方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、本発明の説明及び説明の簡単化のために過ぎず、示される装置又は要素が特定方位を有したり、特定方位で構成又は操作されたりすることを指示又は示唆するものではなく、よって、上記用語は、本発明に対する限定としては理解されない。
【0046】
「1つ」という用語は、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」として理解されるべきである。すなわち、一実施形態では、要素の数は1であり得る、そして別の実施形態では、要素の数は複数にすることができ、「1つ」という用語は数の制限として理解すべきではない。
【0047】
本発明の明細書の添付図面の図1図4を参照すると、本発明の1つの好適な実施例による農場管理システム及び前記農場管理システムの管理方法は、以下の説明に記載される。農場オーナー、農場管理者、又は農場スタッフ(説明の便宜上、以下、農場管理者と総称される)は、該農場管理システムによって、農場の全て又は一部の耕地を貸し出す。クライアント、又は、賃貸者は、前記農場管理システムによって前記農場管理者の農場耕地を賃貸し、自分の現在の栽培ニーズに応じて、適切な農作物を選択して栽培する。農場管理者は、現在の農場の賃貸可能な耕地の状況、例えば、現在の農場内の賃貸可能な土地の土地面積、土地に栽培可能な農作物の種類、賃貸可能時間、土壌内の各種の元素の含有量などを測定する。
【0048】
図1に示すように、農場100の少なくとも1つの賃貸可能な耕地110とは、前記農場管理者が貸し出して使用できる耕地であり、前記賃貸可能な耕地110は、農作物が栽培されていない土地だけではなく、他の農作物を栽培可能な耕地をさらに含む。対応して、前記農場は、非賃貸土地120、例えば、農作物が生産中の耕地をさらに含む可能性がある。前記農場の耕地が時間変化及び賃貸取引とともに変わることができることが理解され得る。賃貸期限切れの前記非賃貸耕地120は、賃貸可能な土地110に変わる。好ましくは、前記賃貸可能な土地110は、賃貸されると、所定の時間内において同じ種類の農作物の賃貸可能な土地として、他の人に再び貸し出すことができない。前記農場管理システムは、前記農場100の賃貸プランに基づいて、前記賃貸可能な耕地110及び前記非賃貸耕地120の使用状態を計算して管理する。
【0049】
現在の耕地の土地タイプ、土壌面積、賃貸可能時間、栽培可能な農作物の種類、及び土壌内の元素含有量などの複数種の要素に基づいて、前記農場100の前記賃貸可能な耕地110を1つ又は1つ以上の耕作領域に区画することができる。農場管理者は、前記賃貸可能な耕地110の前記耕作領域のタイプに基づいて、対応する種類の農作物を適時に耕作することができる。
【0050】
図2Aに示すように、前記農場管理システムは、前記農場の前記賃貸可能な耕地110の土地情報、賃貸情報、及び現在の農作物の栽培状況などを取得し、現在の前記農場の前記賃貸可能な土地110を少なくとも1つの賃貸領域201に区画し、前記賃貸領域201は、賃貸領域201a、201b、201c、201dなどをさらに含む。前記農場100の前記賃貸可能な耕地110は、現在の耕地の地勢、位置、耕作面積、又は土地タイプに基づいて、前記賃貸可能な耕地110を複数の前記賃貸領域201に区画できることが理解され得る。前記区画された前記農場100の前記賃貸領域201には、少なくとも1種の農作物を栽培することができ、例えば、同一の賃貸領域201の耕地には、農作物A、農作物Bなどの食糧作物を耕作してもよく、さらに、農作物C、農作物Dなどの野菜を耕作してもよい。
【0051】
図2Bに示すように、前記農場管理システムは、前記農場の前記賃貸可能な耕地110の土地情報、賃貸情報、現在の農作物の栽培状況など、及び前記賃貸可能な耕地110の別の選択可能な区画形態を取得する。前記農場管理システムは、現在の前記農場100の前記賃貸可能な土地110を少なくとも1つの賃貸領域202に区画し、前記賃貸領域202は、賃貸領域202a、202b、202c、及び202dなどをさらに含む。前記農場管理システムは、農作物の成長に適する環境に応じて、現在の前記賃貸可能な領域110を区画し、前記賃貸可能な領域110を区画するとき、前記賃貸可能な領域110の各部分には、少なくとも1種の農作物を栽培することができる。異なる種類の農作物に対応する賃貸領域202が交差したり、重なったりし、つまり、同一の前記賃貸可能な領域110には、同じ栽培時間に、1種以上の農作物を栽培できることが理解され得る。図2Bに示すように、前記賃貸領域202aと202bとの重なり部分には、前記賃貸領域202aに栽培しやすい前記農作物を栽培してもよく、さらに、前記賃貸領域202bに栽培しやすい農作物を栽培してもよい。
【0052】
なお、前記農場100の前記賃貸領域201と前記賃貸領域202との領域区画境界、及び前記賃貸領域の大きさ、形状は、ここで、例示的なものに過ぎず、実際の農場についての説明ではない。従って、前記農場100の境界、耕地の領域の形状や大きさなどが実際の状況に応じて決定され、ここで限定するものではないことは、当業者にとって理解できるものである。
【0053】
現在の農場管理者は、操作して前記賃貸可能な耕地110の領域を区画してもよく、例えば、特定の農作物の耕作に適するように、前記農場管理者が現在の農場耕地を建設して計画することは、当業者にとって理解できるものである。農場管理者は、前記農場100を1つ又は1つ以上の賃貸可能な領域201に手動で区画又は建設することができ、例えば、農場管理者は、異なる季節及び環境での農作物の成長習慣に適するように、特定の1種又は複数種の農作物の成長に適する栽培基地を建設する。好ましくは、前記賃貸可能な耕地110の領域を農作物の栽培及び成長の適応性に基づいて区画する。前記農場管理システムは、前記農場管理者が現在の前記農場100の賃貸可能な耕地110の領域を区画した情報を取得でき、それにより、耕地を賃貸するクライアントが前記農場100の賃貸可能な耕地110の情報に基づいて、栽培に適する耕地領域を選択する。
【0054】
1つ又は1つ以上の賃貸者又はクライアントは、前記農場100の賃貸可能な耕地110の一部又は全ての耕地を賃貸する。前記農場管理システムは、栽培する農作物の種類、賃貸時間、賃貸面積などの前記クライアントの栽培ニーズに応じて、現在の農場100の賃貸可能な耕地110の土地状況を組み合わせ、農作物の栽培領域をマッチングし、又は、前記農場管理システムは、クライアントの栽培ニーズに応じて、現在の農場100の賃貸可能な耕地110を組み合わせ、現在の農作物の栽培に適する前記農場の前記賃貸可能な土地110をクライアントの栽培ニーズにマッチングする。要するに、前記農場100の耕地資源を統合し、クライアントの耕作ニーズを解決し、前記農場100の耕地を貸し出す。
【0055】
図3A図3Cに示すように、前記農場管理システムは、現在の農場100の賃貸可能な耕地110の情報及びクライアントの耕地ニーズの情報に基づいて、クライアントのニーズに、適切な賃貸可能耕地をマッチングする。クライアントは、自分のニーズに応じて、賃貸したい耕地の面積の大きさ、賃貸時間、農作物の栽培種類などの情報を前記農場管理システムに提供することができる。前記農場管理システムは、クライアントの賃貸耕地ニーズに応じて、クライアントの農作物に対して、前記賃貸可能な耕地110の少なくとも1つの賃貸領域201又は賃貸領域202を選択して分配し、又は、クライアントは、前記農場管理システムによって、前記農場100の少なくとも1つの前記賃貸領域201又は賃貸領域202を選択する。
【0056】
図3Aに示すように、複数のクライアント、例えば、クライアント甲、クライアント乙、クライアント丙、クライアント丁は、それぞれ、自分の栽培ニーズに応じて、前記農場100の賃貸可能な耕地110内の一部の領域を賃貸する。前記農場管理システムは、複数のクライアントの賃貸ニーズを統合し、クライアントの賃貸耕作ニーズに応じて、クライアントに対して適切な賃貸栽培領域を選択して分配し、又は、クライアントは、自分の賃貸耕作ニーズに応じて、前記農場管理システムによって、前記農場100の前記賃貸可能な耕地110の領域を選択する。クライアント甲、クライアント乙、クライアント丙、クライアント丁は、それぞれ、自分の賃貸及び耕作面積ニーズに応じて選択し、又は、前記農場管理システムは、クライアントの農作物に対して、少なくとも1つの適切な前記賃貸領域201、賃貸領域202を選択して分配する。なお、クライアントは、選択された又は選択して分配された前記賃貸領域に適切な農作物を耕作し、又は、前記農場管理システムは、現在のクライアントの代わりとして、農作物を栽培して管理する。各クライアントは、現在賃貸している前記農場100の前記賃貸領域201に1種又は1種以上の農作物を栽培することができる。
【0057】
図3Bに示すように、前記農場管理システムは、複数のクライアントの賃貸耕作面積、及び栽培される農作物の種類を統合し、少なくとも1つの賃貸クライアントに対して、前記農場100の少なくとも1つの賃貸領域201を選択して分配し、クライアントの賃貸ニーズを満たす。なお、前記農場100の隣接する前記賃貸領域201に栽培可能な農作物の種類は、異なる。例えば、クライアント甲は、前記賃貸領域201aに農作物Aを栽培することを選択し、クライアント乙は、前記賃貸領域201aに農作物A又は選択可能な農作物Bを栽培し、賃貸領域201bに農作物B又は農作物Cを栽培することを選択する。要するに、前記農場管理システムは、2つ又は2つ以上のクライアントが同一の前記賃貸領域201に、選択可能な1種又は1種以上の農作物を栽培することを可能とする。
【0058】
図3Cに示すように、前記農場管理システムは、複数のクライアントの賃貸耕作ニーズを統合し、複数の前記クライアントの共通の耕作ニーズに応じて、前記農場100の同一の賃貸領域201に栽培する。例えば、複数のクライアントは、それぞれ、クライアント甲、クライアント乙、クライアント丙、クライアント丁であり、複数のクライアントは、全て、共通の賃貸耕作ニーズ、すなわち、同じ種類の農作物A、農作物B、農作物Cを栽培するニーズを有する。前記農場管理システムは、現在の複数のクライアントの共通の栽培ニーズに応じて、現在の複数のクライアントが全て栽培したい農作物を前記農場100の同一の領域に栽培することで、栽培管理過程において農作物の成長を管理する。つまり、同じ農作物Aに対する複数のクライアントの栽培ニーズが前記農場管理システムにより統合された後に、農作物Aが1つの賃貸領域201aに栽培され、前記農作物Bが1つの賃貸領域201bに栽培される。
【0059】
前記農場管理システムは、クライアントの賃貸栽培ニーズを受信し、1つ又は1つ以上のクライアントの農作物栽培ニーズを統合し、栽培面積、及び農作物の栽培種類に対するクライアントのニーズに応じて、対応するクライアントに対して、前記農場100の前記賃貸領域201の適切な面積を選択して分配することによって、賃貸耕作に対するクライアントのニーズを満たし、前記農場の耕地栽培問題を解決することが理解され得る。前記農場管理システムは、クライアントが賃貸した耕地の耕作面積及び栽培する農作物の種類ニーズに応じて、現在のクライアントに、適切な面積の大きさ且つ前記農作物品種の耕作に適する耕地をマッチングすることによって、耕地を賃貸して農作物を栽培するという現在のクライアントのニーズを満たす。前記農場管理システムは、前記農場100の前記賃貸耕地110を賃貸時間、賃貸面積及び賃貸農作物の栽培種類に応じて、1つ又は1つ以上のクライアントに分配することによって、クライアントに前記農場100の賃貸可能な耕地110を最大限に貸し出し、農場オーナーの収益を向上させる。
【0060】
図4に示すように、前記農場管理システムは、クライアントの前記農場100の賃貸時間及び現在栽培されている農作物の栽培時間を計算して管理する。異なる種類の農作物は、耕作時間が異なり、成熟及び成長期間も同じではなく、前記農場管理システムは、クライアントの賃貸時間を管理することで、賃貸期限切れの後に再び貸し出し、耕地の長時間のアイドル放置を回避する。前記農場100の前記異なる領域における農作物の成長状態が異なり、例えば、農作物の成長状態、製品の未収穫状態、農場の未賃貸状態、農場の賃貸済み状態、耕地の未播種状態などがある。クライアントは、前記農場管理システムにおける前記農場100の表示状態により、適切な賃貸耕作土地を選択し、適切な耕作時間を選択し、又は、耕作のために用意する。
【0061】
本発明の明細書の添付図面の図5図9を参照すると、前記農場管理システムは、前記農場100の耕地を管理し、クライアントのニーズを満たすために、適切な賃貸耕地を提供し、前記農場100の農作物成長を管理し、クライアントから農場管理者への支払いを管理する。クライアントは、前記農場管理システムによって、前記農場管理者の前記農場100の耕地を賃貸し、農場管理者は、クライアントの耕地賃貸費用をもらい、クライアントが前記農場100の耕地を使用することを可能とする。賃貸耕地では、クライアントは、農作物、例えば、農作物の耕作、成長管理、及び収穫を自由に管理し、又は、現在の農場管理システムは、対応するスタッフを派遣し又は操作装置を指定し、耕地及び農作物を管理させ、又は、前記農場100の農場管理者は、対応する管理タスクを受信すると、現在の農場100の耕地を管理する。耕作過程、及び後続の耕地管理過程において、前記農場管理システムは、クライアントが自分のニーズに応じて、賃貸耕地に農作物を栽培して管理することを可能とする。
【0062】
農場管理者は、前記農場100の耕地を貸し出してクライアントの賃貸費用をもらい、また、クライアント又は前記農場管理システムによって送信された農作物を管理する操作命令を受信し、農作物の栽培、成長管理、及び収穫などを行うことで労働報酬をもらう。対応して、クライアントは、前記農場100の耕地を賃貸することで、自分が望む農作物を栽培する。賃貸期間に、クライアントは、実際のニーズに応じて、現在の農場の農作物の栽培、成長、及び収穫を、自ら管理し又はシステムにスタッフを派遣させて管理させ、農作物収穫後に自分が望む農作物を取得する。クライアントは、自分のニーズに応じて前記農場管理システムによって、カスタマイズした農作物を栽培することが理解され得る。
【0063】
図6に示すように、前記農場管理システムは、農場領域管理モジュール10と、耕地賃貸モジュール20と、農作物管理モジュール30と、支払いモジュール40とを含み、前記農場管理モジュール10は、農場管理者により提供された現在の農場100の賃貸情報に基づいて、現在の前記農場100の前記賃貸可能な耕地110を区画して形成された1つ又は1つ以上の賃貸領域201又は賃貸領域202を提供する。前記耕地賃貸モジュール20は、クライアントが申し込んだ又は提供した農作物耕作及び賃貸情報に基づいて、現在のクライアントに対して、前記農場100の適切な耕作領域を選択して分配し、又は、現在のクライアントは、前記農場100の賃貸可能な情報に基づいて適切な農場耕地を選択する。前記農作物管理モジュール30は、クライアントにより賃貸された前記賃貸領域201又は202における農作物(例えば、耕作作業、成長管理、農作物収穫など)を管理する。クライアントは、前記支払いモジュール40によって、前記農場を賃貸した耕地使用費用を前記農場の管理者に支払い、賃貸土地の成長に必要とされる管理費用などを支払う。
【0064】
詳しくは、前記農場管理システムの前記農場領域管理モジュール10は、前記農場100の前記賃貸可能な耕地110を1つ又は1つ以上の前記賃貸領域201に区画し、各前記賃貸領域201における耕作可能な農作物の情報、耕作時間、賃貸時間、賃貸したクライアントの情報、賃貸面積などを統計する。つまり、前記農場領域管理モジュール10は、現在の農場100のデータ情報及び前記農場100内に栽培された農作物などを記録する。
【0065】
対応して、前記農場領域管理モジュール10は、領域区画モジュール11と、領域耕作管理モジュール12と、賃貸状態管理モジュール13とをさらに含む。前記領域区画モジュール11は、前記農場100の農場管理者により提供された農場データ情報に基づいて前記農場の賃貸可能な土地を区画し、又は、前記農場100の農場管理者は、区画された農場データ情報を前記領域区画モジュール11に提供し、前記領域区画モジュール11は、農作物の耕作種類、耕作時間などに基づいて前記農場100の前記賃貸可能な土地110を区画する。前記領域耕作管理モジュール12は、現在の前記農場100の各前記賃貸領域201における耕作可能な農作物の種類、農作物の耕作管理情報などを記録する。
【0066】
なお、前記耕地賃貸モジュール20は、前記領域耕作管理モジュール12に記録された前記耕作領域201の農作物耕作情報に基づいて、クライアントに対して、農作物の成長に適する耕地領域を選択して分配する。前記賃貸状態管理モジュール13は、前記農場100の各前記賃貸領域201の状態データ、例えば、現在の賃貸領域201の農作物栽培状態、耕地状態、賃貸状態などを記録して管理する。
【0067】
図6に示すように、前記耕地賃貸モジュール20は、クライアントが賃貸したい耕地のデータ情報、及び栽培したい作物種類を取得し、耕作するクライアントにより選択された農作物に適するように、現在の農場の耕地タイプに基づいて、クライアントに対して、適切な賃貸土地を選択して分配する。前記耕地賃貸モジュール20は、賃貸情報取得モジュール21と、情報統合モジュール22と、耕地選択分配モジュール23とをさらに含み、前記賃貸情報取得モジュール21は、クライアントからの賃貸情報を取得し、前記賃貸情報は、賃貸耕地面積、耕地賃貸時間、栽培する農作物の種類などを含む。前記情報統合モジュール22は、前記賃貸情報取得モジュール21により取得された賃貸情報に基づいて、複数のクライアントの賃貸情報を統合することによって、適切な賃貸耕地の分配プランを取得する。前記耕地賃貸モジュール20の前記耕地選択分配モジュール23は、現在のクライアントに対して、適切な賃貸可能耕地を選択して分配する。
【0068】
前記情報統合モジュール22は、前記賃貸情報取得モジュール21により取得された複数のクライアントの賃貸情報を統合して計算することによって、分析して合理的な賃貸プランを取得し、農場土地を合理的に利用することを満たすとともに、クライアントの賃貸耕地ニーズを満たす。対応して、前記情報統合モジュール22は、耕作時間分析モジュール221と、耕地面積分析モジュール222と、農作物マッチング分析モジュール223とをさらに含む。前記時間分析モジュール221は、クライアント賃貸時間、農作物の耕作時間、農作物の成長期間などの要素に基づいて分析する。前記時間分析モジュール221は、栽培周期が同じ、かつ栽培時間が同じ農作物を統合して賃貸土地分配プランを作成することが好ましい。前記耕地面積分析モジュール222は、複数のクライアントの賃貸申し込みを統合し、賃貸面積の大きさに基づいて、クライアントに対して分配プランを計算し、現在の農場の賃貸可能な耕地を最大限に利用する。前記農作物マッチング分析モジュール223は、クライアント賃貸申し込みの農作物種類情報を分析し、クライアントにより提供された農作物の栽培種類に応じて、前記農作物マッチング分析モジュール223によって、賃貸領域の農作物栽培プランを計算する。つまり、前記農作物マッチング分析モジュール223は、農作物の栽培位置、栽培割合などの問題を分析することで、クライアントの農作物の生産高及び回収率を向上させる。
【0069】
前記耕地選択分配モジュール23は、耕地分配モジュール231と耕地選択モジュール232とをさらに含み、前記耕地分配モジュール231は、クライアントの賃貸ニーズに応じて、クライアントの農作物を前記農場100の特定の賃貸領域に分配する。前記耕地選択モジュール232は、ユーザが前記農場100の賃貸可能な領域を選択し、賃貸耕地の大きさ、賃貸時間などの情報を選択することを可能とする。
【0070】
なお、前記耕地選択分配モジュール23の前記耕地分配モジュール231は、前記情報統合モジュール22により統合された耕地分配プランに基づいて、クライアントに、合理的な栽培分配プランを作成し、前記農場の耕地を最大限に利用する。
【0071】
前記耕地賃貸モジュール20がクライアントの賃貸耕作ニーズに応じて、クライアントに賃貸耕作プランを提供した後、クライアントは、前記支払いモジュール40によって、農場オーナー又は農場管理者に賃貸費用を支払うことが理解され得る。
【0072】
図6に示すように、前記農作物管理モジュール30は、農場管理者又はクライアントが前記農場100の賃貸可能な耕地110内の農作物を管理することを補助する。詳しくは、前記農作物管理モジュール30は、農作物の栽培、成長管理、及び農作物収穫などを補助する。前記農作物管理モジュール30は、情報フィードバックモジュール31と、耕作管理モジュール32と、成長管理モジュール33と、収穫管理モジュール34とをさらに含む。前記耕作管理モジュール32は、賃貸土地に栽培すべき農作物の種類、栽培方式及び栽培時間などを管理する。クライアントは、ニーズに応じて、適切な農作物のシードを提供又は選択し、農場管理者又は他のスタッフに操作させて前記農作物のシードを耕作させる。つまり、クライアントは、農作物の栽培段階に、自分のニーズに応じて、選択した又は提供した農作物の品種を自ら栽培するか、又は、農場管理者を指定して栽培させる。成長管理モジュール33は、農作物の成長中の栄養補充、草刈り、殺虫などを管理する。クライアントは、農作物の栽培ニーズに応じて、前記成長管理モジュール33を介して要求命令を適時に送信し、農場管理者に、前記成長管理モジュール33の命令に基づいて農場内の農作物の成長を管理させる。なお、クライアントは、前記成長管理モジュール33によって、農作物の成長中に使用される薬品(例えば、肥料種類、使用量、農薬の使用種類)などを選択する。前記収穫管理モジュール34は、賃貸土地における農作物の収穫を管理し、農作物が成熟した後、農作物を収穫し、農作物の実を貯蔵することを補助する。
【0073】
なお、クライアントは、栽培した農作物を収穫した後、前記支払いモジュール40によって、収穫した農作物を前記農場管理者に費用として支払い、例えば、耕地賃貸費用、農作物管理費用などとして支払う。つまり、農作物が収穫した後、クライアントは、前記支払いモジュール40によって、農場管理者に農作物製品を支払い、賃貸費用、農場の管理費用などを控除する。
【0074】
前記農作物管理モジュール30の前記情報フィードバックモジュール31は、農場100のクライアントの農作物情報を農場管理者又は/及びクライアントにフィードバックし、クライアントは、前記情報フィードバックモジュール31によってフィードバックされた農作物情報に基づいて前記耕作管理モジュール32、前記成長管理モジュール33、及び前記収穫管理モジュール34に管理制御命令を送信する。前記情報フィードバックモジュール31は、農場に設けられた撮像装置、又はその他の情報取得装置として実施され、前記情報フィードバックモジュール31により取得された農場の農作物の情報は、クライアント、農場管理者にフィードバックされる。農場管理者及びクライアントは、前記情報フィードバックモジュール31によって、農場内の農作物の成長状況をリアルタイムに観察することができ、それにより、農作物を管理すべき場合、農場内の農作物をリアルタイムに管理することが理解され得る。
【0075】
図9に示すように、前記農場管理システムの前記支払いシステム40は、クライアントが農場耕地の賃貸過程において農場管理者の賃貸費用、農場管理費用、農作物の栽培及び収穫費用などを支払うことを可能とする。前記支払いシステム40は、費用控除モジュール41と、費用支払いモジュール42とをさらに含み、前記費用控除モジュール41は、クライアントが収穫した農作物を見返りとして、クライアントの耕地賃貸費用を控除し、農場管理者の管理費用を控除することを可能とする。クライアントは、賃貸するとき、さらに前記費用支払いモジュール42によって、農場管理者に所定の賃貸費用、農作物管理費用などを一括又は分割して支払う。
【0076】
本発明の明細書の添付図面の図7及び図8に示すように、前記農場管理システムが前記農場100を管理する賃貸プログラムは、以下のとおりである。農場耕地領域の区画:賃貸すべき土地を1つ又は1つ以上の賃貸領域に区画し、任意の前記賃貸領域には、少なくとも1種の農作物を栽培することができる。農場管理システムは、農場管理者により提供された前記農場100のデータ情報及び農作物情報などに基づいて、前記賃貸領域を自動的に区画し、又は、農場管理者は、農作物の成長に適する賃貸領域を建設する。
【0077】
クライアントの賃貸情報の取得:前記耕地賃貸モジュール20の前記賃貸情報取得モジュール21は、クライアントによる農場の賃貸耕地に関するデータ情報を取得する。複数のクライアントの賃貸データ情報(賃貸面積の大きさ、時間の長さ、栽培する農作物の種類などの情報を含む)を統合する。前記情報統合モジュール22は、前記賃貸情報取得モジュール21により取得されたデータ情報に基づいて、賃貸耕地に対する複数のクライアントのニーズを統合して計算し、分析して合理的な耕地賃貸プランを取得する。クライアントの農作物に対して、前記農場100の対応する賃貸耕地を選択して分配する。前記農場管理システムの前記耕地選択分配モジュール23は、前記情報統合モジュール22により統合された賃貸分配プランに基づいて、クライアントが栽培した農作物に対して少なくとも1つの賃貸可能な領域を選択して分配し、又は、クライアントは、前記農場100の賃貸領域を選択する。
【0078】
前記農場100の賃貸耕地内の農作物の管理:クライアントが指定した農作物の種類に応じて、農作物を前記農場100の賃貸領域に栽培し、クライアントの農作物管理命令に従って、賃貸領域内の農作物を管理し、賃貸耕地内の農作物製品を収穫する。農作物の栽培及び成長状況をクライアント又は農場管理者にフィードバックすることで、クライアント及び農場管理者は、農作物の成長状況を観察して農作物成長を管理する。
【0079】
図8に示すように、本発明の別の態様によれば、本発明は、農場管理システムの管理方法をさらに提供し、前記管理方法は、
農場100の賃貸可能な耕地110を少なくとも1つの賃貸領域201に区画するステップ801と、
1つ又は1つ以上のクライアントの賃貸耕地ニーズを統合し、農場賃貸耕地の少なくとも1つの分配プランを作成するステップ802と、
クライアントが栽培したい少なくとも1種の農作物に対して、前記農場100の前記賃貸領域201を選択して分配するステップ803と、
クライアントが賃貸した耕地を管理し、クライアントが栽培した農作物を管理するステップ804と、
費用を農場管理者に支払うステップ805とを含む。
【0080】
上記管理方法では、前記方法801においては、農場100の耕地情報を取得し、前記農場100の耕作可能な耕地のタイプに応じて現在の農場の賃貸領域を区画する。上記方法のステップ801は、前記農場100を建設することで、前記農場100の前記賃貸可能な領域201を区画するステップを含むことができ、前記賃貸領域201は、少なくとも1種の農作物の栽培に適する。
【0081】
上記管理方法では、前記方法のステップ802は、
耕地を賃貸するクライアントの賃貸ニーズを取得するステップであって、前記賃貸ニーズは、賃貸耕地面積、賃貸時間、及び栽培する農作物の種類を含むステップ8021と、
前記農場100の前記賃貸領域の耕地情報に基づいて、複数のクライアントの賃貸耕地ニーズを統合し、分析して前記クライアントの農作物栽培プランを取得するステップ8022とをさらに含む。
【0082】
上記管理方法では、前記方法のステップ803は、クライアントが望む農作物を前記農場100の前記賃貸領域201に分配して栽培するステップをさらに含む。上記方法のステップ803は、前記農場100の前記賃貸領域201を選択することで、クライアントが望む農作物を栽培できるようにするステップをさらに含むことができる。
【0083】
上記管理方法では、前記方法のステップ804は、以下の管理方法をさらに含む。
ステップ8041において、クライアントが指定した農作物をクライアントが賃貸した耕地領域201に耕作する。
ステップ8042において、クライアント及び農場管理者が農作物の成長を管理するために、農作物の成長状況を農場管理者又はクライアントにフィードバックする。
ステップ8043において、クライアントの賃貸領域201内の対応する農作物を収穫する。
【0084】
方法のステップ805は、
耕地の賃貸費用及び農場管理費用を農場管理者に支払うステップ8051と、
前記賃貸領域で収穫した農作物を控除し、耕地賃貸費用として支払うステップ8052とをさらに含む。
【0085】
当業者は、以上の説明及び図面に示される本発明の実施形態は単なる例であり、本発明を限定するものではないことを理解すべきである。本発明の目的は、完全かつ効果的に達成された。本発明の機能および構造原理は、実施形態において示され、説明されている。原理から逸脱することなく、本発明の実施形態は、任意の変形及び修正が可能である。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】