IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アポロ ニューロサイエンス インコーポレイテッドの特許一覧

特表2022-517752経皮振動のための波発生のシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-10
(54)【発明の名称】経皮振動のための波発生のシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 21/02 20060101AFI20220303BHJP
【FI】
A61M21/02 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021539138
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(85)【翻訳文提出日】2021-08-25
(86)【国際出願番号】 US2019067769
(87)【国際公開番号】W WO2020142259
(87)【国際公開日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】62/788,564
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/788,605
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/867,591
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】521292940
【氏名又は名称】アポロ ニューロサイエンス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【弁理士】
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】ラビン デヴィッド マイヤー ロウェル
(72)【発明者】
【氏名】ファンタウッツィ キャスリン
(72)【発明者】
【氏名】ペレティエ レイモンド ジー
(57)【要約】
被験者が目標状態に到達することを支援するシステム及び方法は、被験者の目標状態の入力を取得する段階と、被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者の身体の一部分に印加され、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有する経皮振動出力を発生させる段階とを含み、経皮振動出力を発生させる段階は、可変パラメータを目標状態に対応するように修正する段階を更に含む。
【選択図】 図4C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの精神状態又は感情状態に影響を及ぼすために治療セッションを送出する方法であって、
触知経皮振動出力を発生するようになった変換器を有するウェアラブル刺激デバイスを与える段階と、
ユーザインタフェースを用いて、前記ユーザによって体験されることになる事象に関するデータを取得する段階と、
前記ユーザによって体験されることになる事象に関する前記データをコンピュータプロセッサに通信する段階と、
前記コンピュータプロセッサを用いて、
連続する出力セグメントのセットを前記事象に対して割り当てる段階、及び
前記事象に基づいて、経皮振動出力の知覚ピッチと経皮振動出力の知覚ビートとを各出力セグメントに割り当てる段階、
を含む、治療セッションパラメータを生成する段階と、
前記コンピュータプロセッサから、前記治療セッションパラメータを前記変換器に送る段階と、
前記変換器を用いて、前記治療セッションパラメータに基づいて前記治療セッションのための経皮振動出力を発生させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記事象は、運動競技事象、娯楽事象、又はストレス誘起事象のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記事象に関する前記データは、場所に基づくものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記事象に関する前記データは、交通アプリケーションから受け入れられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記事象に関する前記データは、生理学的センサによって収集されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記生理学的センサは、呼吸、体温、GSR、SpO2、肺活量測定、EEG、ECG、EMG、心拍数、HRV、CO2、運動、血圧、又は血糖のうちの少なくとも1つを感知することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記事象に関するデータに基づいて前記治療セッションを修正する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記治療セッションを修正する段階は、少なくとも1つの出力セグメントに対する前記経皮振動出力の前記知覚ピッチ又は知覚ビートを変化させる段階のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記事象に関する前記データは、該事象の変化のデータであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記事象に関する前記データは、交通パターンの変化に関するデータであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記事象は、精神療法セッションであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記精神療法セッション中に薬物を投与する段階を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを前記知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して前記経皮振動出力を生成する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
乗算結合する段階は、関係式:
[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]
に従うものであることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記経皮振動出力は、第1の周波数での第1の振動と、該第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
ユーザの精神状態又は感情状態に影響を及ぼすために治療セッションを送出するためのシステムであって、
触知経皮振動出力を発生するようになった変換器を有するウェアラブル刺激デバイスと、
前記ユーザによって体験されることになる事象に関するデータを取得するようになったユーザインタフェースと通信するプロセッサであって、
連続する出力セグメントのセットを前記事象に対して割り当て、
前記事象に基づいて、経皮振動出力の知覚ピッチと経皮振動出力の知覚ビートとを各出力セグメントに割り当て、かつ
前記治療セッションの少なくとも1つのパラメータに基づいて該治療セッションのための経皮振動出力を前記変換器に放出させる、
ようにプログラムされた前記プロセッサと、
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項17】
前記事象は、運動競技事象、娯楽事象、又はストレス誘起事象のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記事象に関する前記データは、場所に基づくものであることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記事象に関する前記データは、交通アプリケーションから受け入れられることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記事象に関する前記データは、生理学的センサによって収集されることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項21】
前記生理学的センサは、呼吸、体温、GSR、SpO2、肺活量測定、EEG、ECG、EMG、心拍数、HRV、CO2、運動、血圧、又は血糖のうちの少なくとも1つを感知することを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記治療セッションは、前記事象に関するデータに基づいて修正されることを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記治療セッションを修正することは、少なくとも1つの出力セグメントに対する前記経皮振動出力の前記知覚ピッチ又は知覚ビートを変化させることのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記事象に関する前記データは、該事象の変化のデータであることを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項25】
前記事象に関する前記データは、交通パターンの変化に関するデータであることを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項26】
前記事象は、精神療法セッションであることを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項27】
前記精神療法セッション中に薬物を投与することを更に含むことを特徴とする請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
被験者の睡眠障害を処置するコンピュータ実装方法であって、
前記被験者の身体部位に経皮振動出力を放出するように構成された変換器を含む治療刺激デバイスを与える段階と、
前記被験者によって着用された又はそれに近接する少なくとも1つのセンサを用いて生理学的データを発生させる段階と、
前記生理学的データをプロセッサに提供する段階と、
プロセッサを用いて、前記変換器によって放出される経皮振動出力に対する刺激パターンを提供する段階であって、該刺激パターンが、該経皮振動出力の知覚ピッチ、知覚ビート、及び強度を含む前記提供する段階と、
前記プロセッサにより、前記刺激パターンでの前記経皮振動出力を前記変換器に放出させる段階と、
前記生理学的データに基づいて前記被験者が睡眠前状態又は睡眠状態にあるかを決定する段階と、
前記プロセッサにより、前記被験者が睡眠前状態又は睡眠状態のうちの少なくとも一方にあるという決定に基づいて前記刺激パターンを変更する段階と、
を含み、
前記提供された前記刺激パターンを変更する段階が、(i)前記知覚ピッチの周波数を低減する段階、(ii)前記知覚ビートの間隔を増大する段階、又は(iii)前記強度を低減する段階のうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とするコンピュータ実装方法。
【請求項29】
前記被験者が睡眠状態にあるという決定に基づいて前記治療刺激デバイスの電源をオフにする段階を更に含むことを特徴とする請求項28に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項30】
前記知覚ピッチの前記周波数を低減する段階が、該知覚ピッチの該周波数を第1の低減周波数まで低減する段階と、該第1の低減周波数を選択期間にわたって維持する段階とを更に含むことを特徴とする請求項28に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項31】
前記第1の低減周波数を第2の低減周波数まで低減する段階と、該第2の低減周波数を選択期間にわたって維持する段階とを更に含むことを特徴とする請求項30に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項32】
前記知覚ビートの前記間隔を増大する段階が、該知覚ビートの該間隔を第1の増大間隔まで増大する段階と、該第1の増大間隔を選択期間にわたって維持する段階とを更に含むことを特徴とする請求項28に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項33】
前記第1の増大間隔を第2の増大間隔まで増大する段階と、該第2の増大間隔を選択期間にわたって維持する段階とを更に含むことを特徴とする請求項32に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項34】
前記強度を低減する段階が、該強度を第1の低減強度まで低減する段階と、該第1の低減強度を選択期間にわたって維持する段階とを更に含むことを特徴とする請求項28に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項35】
前記第1の低減強度を第2の低減強度まで低減する段階と、該第2の低減強度を選択期間にわたって維持する段階とを更に含むことを特徴とする請求項34に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項36】
前記刺激パターンは、部分的に1~100Hzの範囲にある第1の周波数での第1の振動と、該第1の周波数と0.0001から1.5Hzだけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生されることを特徴とする請求項28に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項37】
前記知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを前記知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して前記経皮振動出力を生成する段階を更に含むことを特徴とする請求項28に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項38】
乗算結合する段階は、関係式:
[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]
に従っていることを特徴とする請求項37に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項39】
被験者の睡眠障害を処置するシステムであって、
経皮振動出力を放出するようになった変換器、
を含む刺激デバイスと、
前記被験者の生理学的データを発生する生理学的センサと、
前記変換器と前記生理学的センサとに電子通信するプロセッサであって、
前記被験者の前記生理学的データを受け入れて知覚ピッチと知覚ビートと強度とを含むパラメータを有する経皮振動出力を含む刺激を前記変換器に放出させるようにプログラムされ、
前記生理学的データに基づいて前記被験者が睡眠前状態又は睡眠状態にあるかを決定し、かつ
前記被験者が睡眠前状態又は睡眠状態のうちの少なくとも一方にあるという決定に基づいて前記経皮振動出力を変更する、
前記プロセッサと、
を含み、
変更が、(i)前記知覚ピッチの周波数を低減すること、(ii)前記知覚ビートの間隔を増大すること、又は(iii)前記経皮振動出力の前記強度を低減することのうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とするシステム。
【請求項40】
前記プロセッサは、前記被験者が睡眠状態にあるという決定に基づいて前記刺激デバイスの電源をオフにするように更にプログラムされることを特徴とする請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記知覚ピッチの前記周波数を低減することが、該知覚ピッチの該周波数を第1の低減周波数まで低減すること、及び該第1の低減周波数を選択期間にわたって維持することを更に含むことを特徴とする請求項39に記載のシステム。
【請求項42】
前記プロセッサは、前記第1の低減周波数を第2の低減周波数まで低減し、かつ該第2の低減周波数を選択期間にわたって維持するようにプログラムされることを特徴とする請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記知覚ビートの間隔を増大することが、該知覚ビートの該間隔を第1の増大間隔まで増大すること、及び該第1の増大間隔を選択期間にわたって維持することを更に含むことを特徴とする請求項39に記載のシステム。
【請求項44】
前記プロセッサは、前記第1の増大間隔を第2の増大間隔まで増大し、かつ該第2の増大間隔を選択期間にわたって維持するように更にプログラムされることを特徴とする請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
前記強度を低減することが、該強度を第1の低減強度まで低減すること、及び該第1の低減強度を選択期間にわたって維持することを更に含むことを特徴とする請求項39に記載のシステム。
【請求項46】
前記プロセッサは、前記第1の低減強度を第2の低減強度まで低減し、かつ該第2の低減強度を選択期間にわたって維持するように更にプログラムされることを特徴とする請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
選択周波数での振動を身体部位に向けて放出するようになった変換器を含む治療刺激デバイスを利用して個人の不眠又は不眠症を処置する方法であって、
異なる周波数を有する2又は3以上の振動を含む治療刺激パターンを選択する段階であって、
前記2又は3以上の振動のうちの第1の振動が、約1から約100Hzの範囲にある開始値を有する第1の周波数を示し、
前記2又は3以上の振動のうちの第2の振動が、前記第1の周波数とは最初に約0.0001から約1Hzだけ異なる第2の周波数を示し、かつ
前記2又は3以上の振動は、ビート出力を共同で形成する、
前記選択する段階と、
前記変換器を用いて、前記ビート出力を選択治療刺激パターンに対応する振動として放出する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項48】
前記ビート出力を放出する段階が、
前記第1の振動を上側閾値周波数で開始する段階と、
前記第1の振動を第1の期間にわたって下側閾値周波数まで漸減する段階と、
前記第1の振動を第2の期間中に前記下側閾値周波数で維持する段階と、
を更に含む、
ことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記第1の振動を前記第1の期間にわたって前記下側閾値周波数まで漸減する段階が、
第1の漸減速度を用いて前記第1の振動を目標周波数まで漸減する段階と、
前記第1の振動が前記目標周波数に到達した時に、該第1の振動を該目標周波数から前記下側閾値周波数まで漸減する時に前記第1の漸減速度を第2の漸減速度まで低減する段階と、
を更に含む、
ことを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記ビート出力を放出する段階が、
前記第2の振動を第1の閾値周波数で開始する段階と、
前記第2の振動を第2の閾値周波数まで漸減する段階と、
前記第2の振動を前記第2の閾値周波数で維持する段階と、
を更に含む、
ことを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記第1の周波数の前記開始値は、約100Hz、約40Hz、約33Hz、約30Hz、又は約1Hzであることを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項52】
前記目標周波数は、約100Hzであり、前記下側閾値周波数は、約40Hz、約33Hz、約30Hz、又は約1Hzであることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項53】
前記第2の期間は、少なくとも5分であることを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項54】
被験者が目標状態に到達することを支援する方法であって、
前記被験者の前記目標状態の入力を取得する段階と、
前記被験者が前記目標状態を達成する際に支援するために該被験者の身体の一部分に印加されることになる経皮振動出力を発生させる段階であって、該経皮振動出力が、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有する前記発生させる段階と、
を含み、
前記経皮振動出力を発生させる前記段階は、
前記可変パラメータを前記目標状態に対応するように修正する段階、
を更に含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項55】
ユーザが前記可変パラメータを前記目標状態に対応するように修正するためのインタフェースを提供する段階を更に含むことを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記可変パラメータを前記目標状態に対応するように修正する段階が、前記知覚ピッチを調節する段階を更に含むことを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記可変パラメータを前記目標状態に対応するように修正する段階が、前記知覚ビートを調節する段階を更に含むことを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項58】
前記可変パラメータを前記目標状態に対応するように修正する段階が、前記知覚強度を調節する段階を更に含むことを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項59】
前記知覚強度は、ユーザの感覚閾値に基づくものであることを特徴とする請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記目標状態は、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、又は幸福感から構成される群から選択されることを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項61】
前記被験者の前記目標状態の入力を取得する前記段階は、該被験者の現在病態の入力を取得する段階を更に含むことを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項62】
前記被験者の前記現在病態の入力を取得する前記段階は、該被験者の生体測定データを収集する段階を更に含むことを特徴とする請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記被験者の生体測定データを収集する前記段階は、センサを用いて該生体測定データを収集する段階を更に含むことを特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記可変パラメータのうちの1又は2以上が、前記目標状態に到達するその後の試みにおいて前記被験者による慣れを回避するために修正されることを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項65】
前記知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを前記知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して前記経皮振動出力を生成する段階を更に含むことを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項66】
乗算結合する段階は、関係式:
[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]
に従っていることを特徴とする請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記経皮振動出力は、部分的に第1の周波数での第1の振動と、該第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生されることを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項68】
被験者が目標状態に到達することを支援する方法であって、
前記被験者が前記目標状態を達成する際に支援するために該被験者の身体の一部分に印加されることになる第1の経皮振動出力を発生させる段階であって、該第1の経皮振動出力が、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有する前記発生させる段階と、
前記被験者の身体の一部分への前記第1の経皮振動出力の印加中に、該被験者が前記目標状態を達成する際に支援するために該被験者の身体の一部分に印加されることになる第2の経皮振動出力を発生するように前記可変パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項69】
ユーザが前記可変パラメータのうちの前記少なくとも1つを変化させるためのインタフェースを提供する段階を更に含むことを特徴とする請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記可変パラメータのうちの前記少なくとも1つを変化させる段階が、前記知覚ピッチを変化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項68に記載の方法。
【請求項71】
前記可変パラメータのうちの前記少なくとも1つを変化させる段階が、前記知覚ビートを変化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項68に記載の方法。
【請求項72】
前記可変パラメータのうちの前記少なくとも1つを変化させる段階が、前記知覚強度を変化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項68に記載の方法。
【請求項73】
前記知覚強度は、ユーザの感覚閾値に基づくものであることを特徴とする請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記目標状態は、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、又は幸福感から構成される群から選択されることを特徴とする請求項68に記載の方法。
【請求項75】
前記可変パラメータのうちの1又は2以上が、前記目標状態に到達するその後の試みにおいて前記被験者による慣れを回避するために修正されることを特徴とする請求項68に記載の方法。
【請求項76】
前記知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを前記知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して前記第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含むことを特徴とする請求項68に記載の方法。
【請求項77】
乗算結合する段階は、関係式:
[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]
に従っていることを特徴とする請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記第1の経皮振動出力は、部分的に第1の周波数での第1の振動と、該第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生されることを特徴とする請求項68に記載の方法。
【請求項79】
目標状態を達成するために知覚ピッチと知覚ビートとを含む触知経皮振動出力信号をユーザに印加するために刺激デバイスに対して該触知経皮振動出力信号を発生させる方法であって、
前記目標状態に基づいて知覚ピッチと知覚ビートを調節する段階と、
前記知覚ピッチを用いてベーストーンを発生させる段階と前記知覚ビートを用いてエンベロープを発生させる段階とを含む前記ユーザへの触知経皮振動出力信号を発生させる段階と、
前記触知経皮振動出力信号を取得するために前記ベーストーンと前記エンベロープを処理する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項80】
ユーザが前記知覚ピッチ及び前記知覚ビートを調節するためのインタフェースを提供する段階を更に含むことを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項81】
調節する段階が、前記知覚ピッチを増大する又は低減する段階のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項82】
調節する段階が、前記知覚ビートを増大する又は低減する段階のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項83】
調節する段階が、知覚強度を変化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項84】
前記目標状態は、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、又は幸福感から構成される群から選択されることを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項85】
前記知覚ピッチ又は前記知覚ビートのうちの1又は2以上が、前記目標状態に到達するその後の試みにおいて被験者による慣れを回避するために修正されることを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項86】
処理する段階が、前記知覚ビートを用いて発生された前記エンベロープを前記知覚ピッチを用いて発生された前記ベーストーンと乗算結合して前記触知経皮振動出力信号を生成する段階を伴うことを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項87】
乗算結合する段階は、関係式:
[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]
に従っていることを特徴とする請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記ベーストーンは、第1の周波数であり、前記エンベロープは、該第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数であることを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項89】
目標状態を達成するために第1のセグメントと第2のセグメントとを含む触知経皮振動出力信号を被験者に印加するための刺激デバイスに対する該触知経皮振動出力信号を発生させる方法であって、
知覚ピッチ及び知覚ビートを前記第1のセグメントに割り当てる段階と、
知覚ピッチ及び知覚ビートを前記第2のセグメントに割り当てる段階と、
前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとを含む前記触知経皮振動出力信号を発生させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項90】
前記触知経皮振動出力信号を前記被験者に投与するための前記刺激デバイスを提供する段階を更に含むことを特徴とする請求項89に記載の方法。
【請求項91】
ユーザが前記知覚ピッチ及び前記知覚ビートを前記第1のセグメント及び前記第2のセグメントに割り当てるためのインタフェースを提供する段階を更に含むことを特徴とする請求項89に記載の方法。
【請求項92】
前記知覚ピッチを増大する又は低減する段階のうちの少なくとも一方によって該知覚ピッチを割り当てる段階を更に含むことを特徴とする請求項89に記載の方法。
【請求項93】
前記知覚ビートを増大する又は低減する段階のうちの少なくとも一方によって該知覚ビートを割り当てる段階を更に含むことを特徴とする請求項89に記載の方法。
【請求項94】
前記目標状態は、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、又は幸福感から構成される群から選択されることを特徴とする請求項89に記載の方法。
【請求項95】
前記知覚ピッチ又は前記知覚ビートのうちの1又は2以上が、前記目標状態に到達するその後の試みにおいて前記被験者による慣れを回避するために修正されることを特徴とする請求項89に記載の方法。
【請求項96】
前記知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを前記知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して前記触知経皮振動出力信号を生成する段階を更に含むことを特徴とする請求項89に記載の方法。
【請求項97】
乗算結合する段階は、関係式:
[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]
に従っていることを特徴とする請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記触知経皮振動出力信号は、部分的に第1の周波数での第1の振動と、該第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生されることを特徴とする請求項89に記載の方法。
【請求項99】
精神健康病態の処置での薬物の悪影響を軽減する方法であって、
治療セッションで被験者に薬物を投与する段階と、
前記治療セッションに対して逆効果である前記薬物の影響を決定する段階と、
被験者への触覚刺激を前記治療セッション中に該被験者の身体の一部分に印加されることになる経皮振動出力を発生する刺激デバイスに提供する段階と、
を含み、
前記経皮振動出力は、前記薬物の前記逆効果を低減するように選択される、
ことを特徴とする方法。
【請求項100】
前記経皮振動出力は、ビート出力を一緒に形成する第1の周波数での主振動と第2の周波数での変調振動とを含む振動の組合せを含むことを特徴とする請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記薬物の前記影響を決定する段階が、センサを利用して前記被験者の生体測定データを発生させる段階を更に含むことを特徴とする請求項99に記載の方法。
【請求項102】
前記薬物の前記逆効果は、不安又は不隠のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記薬物の前記影響に基づいて経皮振動出力を選択する段階を更に含むことを特徴とする請求項101に記載の方法。
【請求項104】
前記被験者に感覚刺激を印加する段階を更に含むことを特徴とする請求項99に記載の方法。
【請求項105】
前記薬物の前記影響に基づいて前記感覚刺激を選択する段階を更に含むことを特徴とする請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記感覚刺激は、視覚刺激を含むことを特徴とする請求項105に記載の方法。
【請求項107】
前記感覚刺激は、嗅覚刺激を含むことを特徴とする請求項105に記載の方法。
【請求項108】
前記感覚刺激は、味覚刺激を含むことを特徴とする請求項105に記載の方法。
【請求項109】
前記薬物は、MDMA、シロシビン、大麻、抗鬱剤、抗不安薬、抗精神薬、及び向精神薬から構成される群から選択されることを特徴とする請求項99に記載の方法。
【請求項110】
知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して前記経皮振動出力を生成する段階を更に含むことを特徴とする請求項99に記載の方法。
【請求項111】
乗算結合する段階は、関係式:
[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]
に従っていることを特徴とする請求項110に記載の方法。
【請求項112】
前記経皮振動出力は、部分的に第1の周波数での第1の振動と、該第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生されることを特徴とする請求項99に記載の方法。
【請求項113】
精神健康病態の処置での薬物の悪影響を軽減する方法であって、
治療セッションで被験者に薬物を投与する段階と、
前記治療セッションに対して逆効果である前記薬物の影響を決定する段階と、
被験者への触覚刺激を前記治療セッション中に該被験者の身体の一部分に印加されることになる選択ベーストーンによって境界付けられた選択エンベロープを有する経皮振動出力を発生する刺激デバイスに提供する段階と、
を含み、
前記経皮振動出力は、前記薬物の前記逆効果を低減するように選択される、
ことを特徴とする方法。
【請求項114】
前記薬物の前記影響に基づいて前記選択エンベロープを選択する段階を更に含むことを特徴とする請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記薬物の前記影響に基づいて前記選択ベーストーンを選択する段階を更に含むことを特徴とする請求項113に記載の方法。
【請求項116】
前記薬物の前記影響を決定する段階は、センサを利用して前記被験者の生体測定データを発生させる段階を更に含むことを特徴とする請求項113に記載の方法。
【請求項117】
前記薬物の前記逆効果は、不安又は不隠のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項113に記載の方法。
【請求項118】
前記薬物は、MDMA、シロシビン、大麻、抗鬱剤、抗不安薬、抗精神薬、及び向精神薬から構成される群から選択されることを特徴とする請求項113に記載の方法。
【請求項119】
知覚ビートを用いて発生された前記選択エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された前記選択ベーストーンと乗算結合して前記経皮振動出力を生成する段階を更に含むことを特徴とする請求項113に記載の方法。
【請求項120】
乗算結合する段階は、関係式:
[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]
に従っていることを特徴とする請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記選択ベーストーンは、第1の周波数でのものであり、前記選択エンベロープは、該第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数でのものであることを特徴とする請求項113に記載の方法。
【請求項122】
被験者を処置する方法であって、
治療セッション中に薬物を投与する段階と、
前記治療セッションに対して逆効果である該治療セッションでの前記被験者に対する前記薬物の影響を決定する段階と、
刺激デバイスを用いて、知覚ピッチと知覚ビートとを有する経皮振動出力を前記被験者の身体の一部分に印加する段階と、
前記薬物の前記影響に基づいて前記知覚ピッチ及び前記知覚ビートを変更する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項123】
前記薬物の前記影響を決定する段階は、センサを利用して前記被験者の生体測定データを発生させる段階を更に含むことを特徴とする請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記薬物は、MDMA、シロシビン、大麻、抗鬱剤、抗不安薬、抗精神薬、及び向精神薬から構成される群から選択されることを特徴とする請求項122に記載の方法。
【請求項125】
前記薬物の前記逆効果は、不安又は不隠のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項122に記載の方法。
【請求項126】
前記知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを前記知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して前記経皮振動出力を生成する段階を更に含むことを特徴とする請求項122に記載の方法。
【請求項127】
乗算結合する段階は、関係式:
[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]
に従っていることを特徴とする請求項126に記載の方法。
【請求項128】
前記経皮振動出力は、部分的に第1の周波数での第1の振動と、該第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生されることを特徴とする請求項122に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔優先権に対する主張〕
この出願は、これによりそれらの全体が引用によって組み込まれる以下の特許仮出願:2019年1月4日出願の米国特許出願第62/788,564号(APLO-0003-P01)、2019年1月4日出願の米国特許出願第62/788,605号(APLO-0004-P01)、及び2019年6月27日出願の米国特許出願第62/867,591号(APLO-0006-P01)の利益を主張するものである。
【0002】
この開示は、神経又は感情状態遷移を容易にするシステム及び方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
自律神経系(ANS)は、末梢神経系及び中枢神経系の一部であり、脳幹と身体の内臓との間を連絡する神経を含む。ANSは、相補的な交感神経又は副交感神経分枝又は系を含む。交感神経系は、それが身体を脅かす状況に対処する時に生存の可能性を高めるために激しい身体活動に向けて身体を準備するので多くの場合に身体の「闘争又は逃走」系と呼ばれる。時として「安静及び消化」系と呼ばれる副交感神経系は、それが身体をリラックスさせるので反対のことを行い、それは、生死に関わる状況を実質的に管理するのに要求される身体の高エネルギ機能の多くを低減又は抑制することができる。
【0004】
ANSは、身体の内部環境の安定性を脅かす動揺に迅速かつ連続的に反応するためにその2つの分枝間の複雑な相互作用を通してヒトの意識レベル下で機能する。従って、交感神経系と副交感神経系は、協働して恒常性を維持する。ANS内の活動は、副交感神経活動を改善する瞑想及び深呼吸のような活動によって意図的に変調することができる。
【0005】
自律神経系は、感覚経路を通じて操作することができる。例えば、共鳴方法では、周期的感覚刺激は、ある一定の刺激周波数でピークに到達する生理学的反応を誘起することができる。これは、周期的感覚信号がある一定の神経回路内に振動モードの励振を誘起するような生理学的反応対周波数のピーク到達によって特徴付けられる共鳴機構を含む。この現象の最も一般的な例は音楽である。音楽は、意識、認識、気分、及び他の多くの感覚において有意なシフトを確実に誘導する機能を有する若干異なるがそれにも関わらず非常に類似の方式で各個人と共鳴する。速くて大音量の音楽は、典型的に交感神経の生理学的及び主観的反応を誘導し、一方でゆっくりした穏やかで静かな音楽は、反対の副交感神経反応を引き出す傾向がある。生理学的及び主観的反応に対する強度及び周波数関係に関するこの一般則は、触覚及び他の殆どの刺激に関して同様である。
【0006】
交感神経及び副交感神経刺激に対する反応は頻繁に拮抗する。例えば、それらは、心拍数に対して相反又は拮抗効果を有する。交感神経分枝の刺激は心拍数を増大させるが、副交感神経分枝の刺激は心拍数を低減する。これに加えて、一方の分枝での活動に対する身体の反応は、他方の分枝での活動レベルに依存する。交感神経及び副交感神経活動は、身体内及び外部環境内の変化する条件に対して連続的に調節する複合的かつ動的なシステムを構築する。ANSは、内部及び外部条件の両方に依存して各分枝での活動を最適化して2つの分枝を実時間で均衡させるように努め、それによって恒常性を維持する。
【0007】
ある一定の疾患及び病態では、交感神経及び副交感神経系活動間の均衡は、因果的に又は試みた修復にそのいずれかに関係している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、ANSの交感神経及び/又は副交感神経分枝の機能を時間に関して緊急的に及び漸進的にその両方で刺激する及び精緻化することによって被験者の健康又は病態に影響を及ぼすための方法が望ましい。本発明の開示は、一般的に、自律神経系の交感神経及び/又は副交感神経分枝に関する情報を用いて交感神経及び/又は副交感神経分枝を刺激する刺激を変調する及び/又はそれを患者に印加することにより(例えば、心拍数の関数として)被験者の健康又は病態に影響を及ぼす方法及びそのための装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の開示を通して、本明細書の方法及びシステムは、被験者が目標状態(例えば、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、幸福感、又はパフォーマンス状態)に到達して目標状態を維持することを支援し、及び/又はユーザが目標状態を達成することができるようにコーチングすることに関する。被験者は、望ましい目標状態に関する入力を変換器に関連付けられたプロセッサに提供することができ、被験者の身体の一部分に印加される経皮振動出力を変換器が発生させることができる。本発明の開示を通して、経皮振動出力は、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有するものとして説明することができる。本発明の開示を通して、経皮振動出力を発生させるために複数の知覚ピッチ及び/又は複数の知覚ビートを使用することができる。本発明の開示を通して、経皮振動出力は、正弦波形エンベロープを式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従うような知覚ピッチを有する波パターンと乗算結合することによって発生させることができる。本発明の開示を通して、ユーザの下側と上側の両方の感覚閾値は、発生される経皮振動出力に対する限度として使用することができる。感覚閾値は、較正手順、アンケート質問を通じた能動的データ収集、又はモバイルデバイス及びアプリケーション使用をモニタすることを通じた受動的データ収集を通じて決定することができる。可変パラメータは、デバイスのユーザインタフェースを通してなど又は自動的に、更に慣れを回避するために望ましい目標状態に基づいて修正することができる。望ましい目標状態は、ユーザ入力によって手動でかつ能動的に決定される又はユーザのモバイル及び環境データ及び生体測定又は生理学的感知を通して受動的に決定されるそのいずれかでの被験者の現在の病態に基づいて推定することができる。本発明の開示を通して、生理学的感知データは、心拍数(HR)、心拍変動(HRV)、電気皮膚反応(GSR)、移動、呼吸数、体温、SpO2、肺活量、EEG、ECG、EMG、CO2、運動、血圧、又は血糖のうちのいずれかを含むことができる。目標状態を達成する段階は、第1が無効である場合などで第2の経皮振動出力、又は複数のセグメントを有する経皮振動出力を発生させる段階を含むことができる。本明細書の実施形態のいずれの場合でも、変換器のプロセッサは、1又は2以上のセンサと、他のシステム、デバイス、又は変換器及びそのいずれかのプロセッサと、又はリモートサーバと通信することができる。
【0010】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することを彼らのフィードバックを補助として用いて支援することに関する。ユーザの望ましい目標状態が決定され、この目標状態を達成すること、目標状態を維持すること、又は目標状態を達成することができるようにユーザをコーチングすることを容易にするように設計又はプログラムされた経皮振動出力が発生される。経皮振動出力は、被験者の身体の一部分に印加され(変換器を用いるなどで)、状態の達成に関するユーザ入力がシステムへのフィードバックとして取得される。目標状態に到達し損ねる結果として、第2の経皮振動出力を印加に向けて発生させることができる。本発明の開示の実施形態のいずれにおいても、変換器を含むデバイスのユーザインタフェース、変換器と通信している第2のデバイス、又は変換器と通信しているモバイルデバイス上で実行されるアプリケーションを用いて目標状態を選択すること及び/又はユーザフィードバックを提供することができる。プロセッサは、変換器及びユーザ入力デバイスと電子通信することができ、プロセッサは、変換器にそれがユーザ入力デバイスから入力又は命令を受け入れた時に経皮振動出力を発生させる。
【0011】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することをセンサベースの測定値又は第三者データソースをフィードバックとして用いて支援することに関する。センサベースの測定値は、心拍数、心拍変動、呼吸数、及び電気皮膚反応を含むことができるがこれらに限定されない。第三者データソースは、健康情報アプリケーション、電子健康記録、病院データシステム、ソーシャルメディア投稿の内容、モバイルデバイス(スマート電話)の使用からのメタデータを含むことができるがこれらに限定されない。ユーザの望ましい目標状態が決定され、この目標状態を達成すること、目標状態を維持すること、又は目標状態を達成することができるようにユーザをコーチングすることを容易にするように設計又はプログラムされた経皮振動出力が発生される。経皮振動出力は、被験者の身体の一部分に印加され(変換器を用いるなどで)、状態の達成に関するセンサベースの測定値又は第三者データがシステムへのフィードバックとして取得される。目標状態に到達し損ねる結果として、第2の経皮振動出力を印加に向けて発生させることができる。目標状態に到達することにより、刺激の中断又は維持刺激プロトコルの発生を引き起こすことができる。本発明の開示の実施形態のいずれにおいても、変換器を含むデバイスのユーザインタフェース、変換器と通信している第2のデバイス、又は変換器と通信しているモバイルデバイス上で実行されるアプリケーションを用いて目標状態を選択すること及びユーザフィードバックを提供することができる。プロセッサは、変換器、生理学的センサ、及び任意的にユーザ入力デバイスと電子通信することができ、プロセッサは、変換器にそれがユーザ入力デバイス、センサ、又は第三者データソースから入力又は命令を受け入れた時に経皮振動出力を発生させ、かつセンサ又は第三者データソースに基づく目標達成の決定に応答して更に別の経皮振動出力を発生させる。
【0012】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することを支援する方法及び/又はシステムを較正することに関する。較正方法は、決定されたユーザの目標状態に基づいて第1の経皮振動出力を選択する段階と、この振動出力を印加し、その有効性をセンサ又はユーザフィードバックを用いるなどで測定する段階を含むことができる。次いで、同じ目標状態に到達するために第2の経皮振動出力が使用され、その有効性が同じく測定される。プロセッサは、目標状態を達成する方法を有効性の決定に基づいて較正し、目標状態を達成することを目指すその後の試みに向けて振動出力のうちの1つを選択するか又は第3の経皮振動出力を発生させる。これに代えて、較正方法は、対応するセッションでは、有効性が決定される複数の経皮振動出力を利用することができる。有効な経皮振動出力が識別された状態で、それはデータベースに格納される。このデータベースは、他の有効な経皮振動出力に関するものであり、かつ電子変換器を用いて放出される他の有効な経皮振動出力のうちの1つを選択する。
【0013】
別の較正方法は、ユーザが刺激デバイスの使用を始めると直ぐに開始される。この較正は、ある期間にわたって、センサをモバイルデバイスユーザの通常の評価及びメタデータと組み合わせて用いて生理学的パラメータ(例えば、心拍数(HR)、心拍変動(HRV)、電気皮膚反応(GSR)、移動、呼吸数、体温、SpO2、肺活量測定値、EEG、ECG、EMG、心拍数、CO2、運動、血圧、又は血糖)を定期的に測定することによってユーザのベースラインのストレスのない状態を決定する段階を含む。次いで、センサと通信しているデバイスのプロセッサによって識別されたベースラインからの偏差が存在する時に、それに応じる経皮振動出力が識別され、変換器による発生及び印加に向けてプロセッサに通信される。ユーザは、較正期間中に自分の気分に関する情報を入力することによってベースライン状態を識別することを手伝うことができる。プロセッサは、ベースライン状態、そこからの偏差、又は気分を決定するのにモバイルデバイスから定期的に受け入れる状況データを使用することができる。本発明の開示の実施形態のいずれにおいても使用することができる状況データは、ソーシャルメディアのコンテンツ、ナビゲーションアプリケーション、カレンダーアプリケーション、移動追跡器、モバイルデバイスの使用量、モバイルデバイス内に入力されたキーストローク、又はプロジェクト管理アプリケーションから導出することができる。本明細書の全ての実施形態では、ユーザが目標状態に移行することを支援するのに経皮振動出力が有効ではなかった場合に、この経皮振動出力を修正(例えば、可変パラメータのうちの1又は2以上を変更することなどにより)、中断することができ、又は第2の経皮振動出力を発生して開始することができる。
【0014】
本明細書に開示する方法及びシステムは、ユーザが目標状態を離れようとすること、目標状態にないこと、又は目標状態を達成しようとしていないことを予想し、次いで、ユーザが目標状態に到達することを支援することに関する。予想は、感情状態及び/又は生理学的状態を決定するためにウェアラブルセンサ/デバイスを用いた生理学的状態のうちの少なくとも1つの電子感知を用いて行われ、又は個別のデバイス/データベース(例えば、スマート電話、体力モニタ、スマート腕時計、スマートスピーカ、スマートアイウェア、コネクテッドビークル、又はスマートヘッドフォン)又はユーザの状況データから収集され、次いで、予想状態に対処すること又は予想状態を回避することのための経皮振動出力が発生され、必要に応じて送出される。経皮振動出力は、各々が可変パラメータを有する複数のセグメントを有することができる。本明細書の全ての実施形態では、ユーザが予想状態を回避するか又は目標状態に移行することを支援するのに経皮振動出力が有効ではなかった場合に、この経皮振動出力を修正(例えば、可変パラメータのうちの1又は2以上を変更することなどにより)、中断することができ、又は第2の経皮振動出力を発生して開始することができる。
【0015】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者の下側と上側の両方の感覚閾値を発生される経皮振動出力に対する限度として用いて被験者が目標状態に到達することを支援することに関する。ユーザが特定の障害を有するなどの状態の入力が変換器と通信するプロセッサに行われると、変換器は、識別された障害に基づいて経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値での又はそれよりも高い感覚閾値にある選択パターンの経皮振動出力を発生させるようになっている。自律神経系(ANS)内の均衡失調に関連付けられた様々な低覚醒及び過覚醒の症状の処置では、知覚ビート、知覚ピッチ、及び感覚閾値限界に対する様々な値及び範囲を開示する。
【0016】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することを支援し、ユーザが目標状態にある間のユーザの状況データ又は生体測定データのうちの少なくとも一方をベースライン状態として格納することに関する。例えば、ユーザは、「高揚状態」(最適パフォーマンス状態)を達成するための刺激を望むことができ、そのことをユーザインタフェースに示すことができ、この状態を達成するための経皮振動出力を発生させることができる。ユーザがこの状態を達成すると、それを達成したことをユーザインタフェース内に示すこと又は出力を停止することなどにより、生体測定データ及び状況データが将来に向けて格納される。恐らくは、状況データは、ジムでのユーザの場所を含む。この場所が変換器と通信するプロセッサによって再度知覚された場合に、「高揚状態」を達成した際に発生された経皮振動出力を自動的に開始することができる。
【0017】
本明細書に開示するシステムは、変換器の調整されたシステムを用いて被験者が目標状態に到達することを支援するように構成される。システム内の各変換器は、ユーザの望ましい目標状態に従って経皮振動出力を放出し、各変換器は、知覚ピッチに対する波パターン又は知覚ビートに対する波パターンの一方を放出するか又は異なる経皮振動出力をあるパターン(例えば、同時に、順次に、交替して、調整されて)で放出する。システム内の各変換器は、異なる身体部位上に着用することができる。本明細書の全ての実施形態では、ユーザが目標状態に移行することを支援するのに変換器のうちのいずれかによって放出された経皮振動出力が有効ではなかった場合に、この経皮振動出力を修正(例えば、可変パラメータのうちの1又は2以上を変更することなどにより)、中断することができ、又は変換器のうちの1又は2以上に対する新しい経皮振動出力を発生して開始することができる。一部の実施形態では、第1の変換器のプロセッサは、第2の変換器から受け入れたデータに基づいて第1の経皮振動出力パターンを修正するようにプログラムされる。本明細書の実施形態のいずれでも、変換器のプロセッサは、1又は2以上のセンサ、他のシステム、デバイス、又は変換器及びそのいずれかのプロセッサ、又はリモートサーバと通信することができる。
【0018】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することを経皮振動出力及び別の方式(例えば、感覚刺激(例えば、視覚、嗅覚、触覚のような)、治療(例えば、精神療法、理学療法、マッサージ))を用いて支援することに関する。知覚(例えば、生理学的、生体測定)によって自動的に決定された又はユーザによって入力されたユーザの病態に基づいて、この病態を解決することを支援する経皮振動出力が発生される。更に、ユーザの病態評価又は選択振動出力に基づいて感覚刺激を選択することができる。感覚刺激は、システムのコントローラ又は感覚刺激を送出する感覚出力デバイスと通信するプロセッサが更に開始することができる。一部の実施形態では、感覚刺激は、刺激デバイスを用いて印加される。
【0019】
本明細書に開示する方法及びシステムは、精神健康病態の処置において薬物(例えば、MDMA、シロシビン、大麻、抗鬱剤、抗不安薬、抗精神薬、及び向精神薬)の悪影響を軽減するために経皮振動出力を用いて被験者を支援することに関する。方法は、治療セッションで被験者に薬物を投与する段階と、この治療セッションに対して逆効果であるいずれかの作用(例えば、不安、不隠)を識別する段階とを含むことができる。療法士の入力、センサ(例えば、生理学的又は生体測定)などにより、又はユーザ入力によっていずれかが識別された場合に、その悪影響を軽減又は低減する振動出力を発生させるのに使用される経皮振動出力及び/又は可変パラメータを選択することができる。この振動出力は、発生させて印加することができる。感覚刺激は、いずれかの悪影響識別に応答して被験者によって被験者に印加することもできる。
【0020】
本明細書に開示する方法及びシステムは、ユーザによって体験されることになる事象に基づいて治療セッションのための経皮振動出力を生成することに関する。事象に関するデータは、ユーザインタフェース上への入力を通して、又は治療セッションパラメータを生成するプロセッサへの事象の通信を通して取得することができる。この事象に基づいて、プロセッサは、事象に連続出力セグメントセットを割り当ててこれらのセグメントを発生させるように変換器に命令するか又は変換器に関連付けられたプロセッサに命令を送り、その後に、変換器がこれらのセグメントを発生させる。治療セッションは、事象に従って更に修正することができる。事象は、運動競技事象、娯楽事象、精神療法セッション、又はストレス誘起事象のうちの少なくとも1つとすることができ、事象に関するデータは、場所に基づいており、交通アプリケーションから受け入れ、生理学的センサによって収集することができ、かつ事象の変化、交通パターンの変化である。方法は、精神療法セッション中に薬物を投与する段階を更に含むことができる。
【0021】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が眠ることを経皮振動出力を用いて支援することに関する。ユーザが睡眠状態に移行することをコーチングすることを目的とする経皮振動刺激中に、ユーザが着用しているか又はユーザの近くにある生理学的センサは、被験者が睡眠前状態又は睡眠状態にあるか否かに関するデータを変換器と通信するプロセッサに提供し、このデータに基づいて、プロセッサは、変換器によって放出される刺激パターンの1又は2以上の可変パラメータを変更するか又は変換器を断電することができる。実施形態では、ユーザが眠ろうとするか又は既に眠っていることをデータが示した場合に、ある一定の可変パラメータを漸減させることができる。漸減は、知覚ピッチの周波数を低減する段階、知覚ビートの間隔を増大する段階、及び/又は強度を低減する段階を含むことができ、更に低減された周波数、増大された間隔、及び/又は低減された強度をある期間にわたって維持する段階を任意的に含むことができる。一部の実施形態では、治療刺激パターンは、一方が約1Hzから約100Hzの範囲にあり、他方が最初に約0.0001Hzから約1Hzだけこの第1の周波数と異なり、集合的にビート出力を形成する2又は3以上の振動を含む。
【0022】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することを経皮振動出力を用いて支援することに関する。モバイルデバイス内であるか又はそれと通信しているかの少なくとも一方であるプロセッサは、変換器及びユーザの生体測定データを感知するセンサと電子通信する。変換器は、ユーザに対する目標状態を受け入れて第1の経皮振動出力を発生させる。センサから生体測定データが受け入れられ、ユーザが目標状態を達成したか否か又は達成していないか否かのうちの少なくとも一方の決定がプロセッサによって行われ、ユーザが目標状態を達成していない場合に、プロセッサは、ユーザの現在状態を決定するように更にプログラムされる。モバイルデバイスは、(i)ユーザが目標状態を達成したか否かを示す出力を発生し、(ii)ユーザが目標状態を達成していない場合に目標状態を達成するようにユーザを誘導する(例えば、鼓動する心臓、描写された呼吸リズム)ための出力(例えば、視覚、可聴、又は触覚)を発生させるようになっている。
【0023】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することを家具を通して又はそれによって送出される経皮振動出力を用いて支援することに関する。システムは、変換器を含むシート/背もたれを含むハウジングを含むことができる。生理学的センサは、シートの占有者の注意力の状態を決定することができ、プロセッサは、相応に例えばユーザに覚醒を達成することのための刺激を達成するように変換器を制御することができる。車両センサは、車両作動パラメータ(例えば、車両の運動、フロントガラスワイパが起動されたこと)を感知することができ、プロセッサは、これらの車両作動パラメータを用いて変換器を制御することができる。
【0024】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することを幼児用シートを通して又それによって送出される経皮振動出力を用いて支援することに関する。幼児用シートは、少なくとも部分的にハウジングの中に位置付けられ、シートの占有者(例えば、幼児)に振動刺激を送出するようになっている。マイクロフォンは、幼児からの発声を感知し、それをデータ送信機を用いてプロセッサに送信することができる。プロセッサは、ハウジングから距離を置いて又はハウジング自体の中に位置付けることができる。インジケータは、プロセッサからの信号に応答してモバイルデバイスディスプレイ又は幼児用シート上のディスプレイを通してなどで出力を提供するように適応させることができる。プロセッサは、開始時の発声の音量及び持続時間と現在の音量及び持続時間とを決定し、これらの値の間の差の大きさを決定し、追加の振動刺激を必要とするか否か及び任意的に振動刺激の持続時間又は強度を示す信号を発生させることができる。信号は、システムに関連付けられた1又は2以上のプロセッサに送信することができる。プロセッサは、更に変換器に経皮振動出力を発生させることができる。
【0025】
本明細書に開示する複数の方法、システム、及びキットは、経皮振動出力を用いて後成的変化を引き起こすことに関する。蛋白質又は遺伝子、又は遺伝子又はヒストンのメチル化、アセチル化、又はリン酸化ステータスの制御のうちの少なくとも1つである後成的マーカがユーザ内で測定される。ユーザに目標状態を達成させるための経皮振動出力がユーザに任意的に繰り返し提供され、次いで、ユーザに第1の経皮振動出力又は一連の振動出力を経時的に受けさせた結果としての後成的マーカの態様の変化を識別するために後成的マーカの測定が繰り返される。目標状態の達成は、生理学的センサ及び/又はユーザ入力によって検証することができる。後成的マーカに関するデータに応答して、経皮振動出力を継続、変更、又は中止することができる。後成的マーカを測定する代わりに、ストレスインジケータのような後成的変化のプロキシを測定することができる。ストレスインジケータは、通信又はソーシャルメディア投稿での1又は2以上の肯定的又は否定的な単語の存在、不在、又は頻度とすることができる。ストレスインジケータは、発声のトーン、ピッチ、及び発声速度、連続使用後に目標状態に到達するまでの時間、又は継続使用後の目標状態での滞留時間とすることができる。キットは、刺激デバイスと生理学的センサとユーザインタフェースとを含むことができ、更に生体サンプリングデバイスを含むことができ、ユーザは、表示がユーザが目標状態を達成したというものであるかを検証する後成的変化に関する生体サンプルを提供するようにユーザインタフェースを通して促される。
【0026】
本明細書に開示する方法及びシステムは、慣れを防ぐための動的経皮振動出力を用いて被験者が目標状態に到達することを支援することに関する。慣れを防ぐ段階は、ユーザが目標状態に到達することを支援するために発生されてユーザに印加される経皮振動出力を漸減又は漸増する段階を含むことができる。各その後のセッション実行時に、慣れを防ぐために漸減速度、漸増速度、最高値、又は最低値を修正することができる。更に、漸減段階又は漸増段階は、その後のセッション実行中に1又は2以上の異なる可変パラメータを漸減又は漸増する段階を含むことができる。他の実施形態では、その後のセッション実行に使用される初期経皮振動出力は、直前のセッションに使用されたものとは異なる少なくとも1つの可変パラメータを含むことができる。
【0027】
本明細書に開示する方法及びシステムは、経皮振動出力に対するユーザの感覚閾値を決定することに関する。ユーザの身体の一部分に経皮振動出力を送出し、それが辛うじて認識可能であることをユーザがユーザインタフェース上などに示すまで経皮振動出力の強度を徐々に低減することによって下側感覚閾値が確立され、次いで、例えば、ユーザが目標状態に到達することを支援するためのその後の経皮振動出力が下側感覚閾値の望ましい標準偏差で又は内で送出される。ユーザの身体の一部分に経皮振動出力を送出し、それが注意を散漫にさせることをユーザが示すまで経皮振動出力の強度を徐々に増大させることによって下側感覚閾値が確立され、次いで、例えば、ユーザが目標状態に到達することを支援するためのその後の経皮振動出力が上側感覚閾値の望ましい標準偏差で又は内で送出される。一部の実施形態では、感覚閾値を確立する段階は、経皮振動出力をユーザに送出し、この経皮振動出力が辛うじて認識可能であるか又は注意を散漫にさせる点などまでユーザが知覚強度を調節するためのユーザインタフェースを与えることによって行われる。ユーザインタフェースは、感覚閾値を確立する段階での調節においてユーザを誘導するためのプロンプトを提供することができる。ユーザが調節を完了した後に、知覚強度の最終値が格納され、この最終値が感覚閾値である。
【0028】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することを漸減又は漸増する経皮振動出力を用いて支援することに関する。経皮振動出力の第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上のものの値が上位値にある。第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上は、第1の期間にわたって下位値まで漸減され、下位値に到達した状態で、任意的に維持又は中断される。漸減段階は、最高値と最低値の間の1又は2以上の中間値に到達するための第1の漸減速度を用いて実施することができ、最高値と最底値の間で複数回の漸減段階及び維持段階を実施することができる。中間値間及び中間値と最底値間で他の漸減速度を使用することができる。漸増段階では、経皮振動出力の第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上のものの値は下位値にある。第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上は、第1の期間にわたって高位値まで漸増され、高位値に到達した状態で、任意的に維持又は中断される。漸増段階は、最底値と最高値の間の1又は2以上の中間値に到達するための第1の漸増速度を用いて実施することができ、最底値と最高値の間で複数回の漸増段階及び維持段階を実施することができる。中間値間及び中間値と最高値間で他の漸増速度を使用することができる。
【0029】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することを経皮振動出力を用いて支援することに関連し、センサによって決定された状態の達成、ユーザ入力、又は第三者データに基づいて又はある状態を達成するために外部デバイスを制御する段階を含む。ユーザの目標状態が決定され、経皮振動出力が発生されてユーザに印加される。外部デバイスの制御に関連するアクションが、望ましい目標状態への移行を容易にする目的又は望ましい目標状態に到達したことへの反応のうちの少なくとも一方で引き起こされる。アクションは、ライトをオン/オフにする段階、室温を変更する段階、窓の日よけを下げる/上げる段階、音楽をオン/オフにする段階、マットレス/枕/シート内の補助刺激デバイスをトリガする段階、芳香療法をトリガする段階、又は特定の色をトリガする段階のような環境又はデバイスのパラメータを調節する段階とすることができる。アクションは、アプリケーション及び通信に対するコンテンツ配信設定又はコンテンツフィルタのうちの少なくとも一方を調節する段階とすることができ、コンテンツフィルタは、ユーザに配信されるコンテンツのタイプを決定する。アクションは、着信拒否設定のようなソーシャルメディア設定を調節する段階とすることができる。アクションは、ユーザにある一定のタスクを実行するように促す段階とすることができる。
【0030】
本明細書に開示する方法及びシステムは、被験者が目標状態に到達することを可聴振動出力を用いて支援することに関する。目標状態の入力を取得するか又は目標状態を達成する必要性をセンサ又は第三者データに基づいて決定すると、被験者が目標状態を達成することを支援するために、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを含む可変パラメータを有する可聴出力が発生されて被験者に送出される。経皮振動出力の場合と同様に、ユーザ又はプロセッサは、可変パラメータのうちのいずれか1つを調節し、出力を動的にし、それを漸減し、漸増し、中断又は維持し、較正し、可聴出力に対する感覚閾値を確立し、かつ本明細書に説明する他の方法及びシステムを実施することを可能にすることができる。実施形態では、可聴出力は、知覚ピッチ、知覚ビート、及び知覚強度に対して異なる値を各々が任意的に有する複数のセグメントを含むことができる。一部の実施形態では、可聴出力には、経皮振動出力が伴う場合がある。
【0031】
本発明の開示の上記及び他のシステム、方法、目的、特徴、及び利点は、以下の好ましい実施形態の詳細説明及び図面から当業者には明らかであろう。
【0032】
本明細書で言及する全ての文献は、その全内容が引用によって本明細書に組み込まれている。別途指定するか又は本文から明らかでない限り、単数形の品目の参照は、複数の品目を含み、逆も同様であることを理解しなければならない。別途指定するか又は状況から明らかでない限り、文法的な接続詞は、等位接続された節、文章、及び単語などのいずれか又は全ての離接的及び接続的組合せを表すように意図したものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本発明の開示及びそのある一定の実施形態の以下の詳細説明は、以下の図を参照することによって理解することができる。
【0034】
図1】神経状態遷移を容易にするためのシステムを描く図である。
図2】刺激デバイスのブロック図である。
図3】刺激を提供するデバイスの様々な実施形態を描く図である。
図4A】知覚ピッチを有する波パターンを描く図である。
図4B】正弦波形エンベロープを描く図である。
図4C図4Bに示すエンベロープ又はビートを有する波形を描く図である。
図5A】知覚ピッチを有する周波数を描く図である。
図5B】エンベロープを描く図である。
図5C図5Aの波を図5Bのエンベロープによって変調することによって発生された波形を描く図である。
図6】本明細書に説明する刺激を送出する変換器の調整セットを描く図である。
図7】変化する最高強度を有する波形を描く図である。
図8】増大する知覚ピッチを有する波形を描く図である。
図9】増大するビート周波数を有する波形を描く図である。
図10】増大する知覚ピッチ、知覚ビート、及び強度を有する波形を描く図である。
図11】均等化及び圧縮のためのシステムを描く図である。
図12】振動の別個のフェーズを描く図である。
図13】較正のための処理を描く図である。
図14】刺激デバイスを作動させるための処理を描く図である。
図15】処置の有害な副作用を軽減するための処理を描く図である。
図16】後成的変化を促進するための処理を描く図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
変換器を有する装置は、被験者が神経状態のような目標状態を達成することを可能にするために刺激及び/又は処置を入力に応答して被験者の一部分に送出することができる。本明細書では、そのような「刺激」をより完全に以下に説明する。しかし、ここでは簡潔に、この刺激を経皮振動刺激と呼ぶ。一方、個人は、多くの入力、デバイス、及びストレスソースを有する生態系に存在しており、従って、いずれか1つの状態を達成して維持すること、状態から回復すること、又はストレスのようなある一定の状態に対して立ち直りが早いことが困難である場合がある。本明細書に説明するこの装置、方法、及びシステムは、どのようにして刺激プロトコルとの併用処置の弊害を低減するか、どのようにして特定の神経状態の発現を予想して特定の波形を用いて先行処置を行うか、どのようにして装置の外部のデータを利用して刺激/処置後の被験者の状態及び/又は目標状態の達成を決定するか、どのようにしてユーザの刺激プリファレンス及び刺激/治療計画を発生させる必要性を知るか、どのようにしてユーザの感覚閾値を決定するか、どのようにして刺激又は刺激パターンへの慣れを回避するプロトコルを開発するか、どのようにして刺激プロトコルを漸減又は漸増させるか、どのようにして目標状態を達成するのに必要な刺激を実時間データ又は長期データに基づいて微調整するか、どのようにして刺激のパターン/セッションを送出するようにデバイスをプログラムするか、どのようにして睡眠状態への入りを容易にするか、どのようにして状態への移行を容易にするために状態及び/又は処置プロトコルの視覚フィードバックをユーザに提供するか、どのようにして複数の変換器からの刺激を調整するか、どのようにして刺激治療の態様に基づいて外部デバイスを制御するか、どのようにして瞑想/注意深さの適用を提供するか、どのようにしていずれかの接続ハードウエアを通してユーザに刺激治療を提供するか、どのようにして様々な製品(例えば、シート/家具、可動シート、ゲームシート、幼児用シート、又は他の家具、揺りかご/ほろ付き揺りかご/乳児用ベッド、寝具類、ウェアラブル/衣服、アイウェア、拡張現実アイウェア、ウェアラブルペット製品、ゲーム/娯楽デバイス)内で刺激治療を提供するか、どのようにして複数の周波数の触覚プロトコルを提供するか、どのようにして可聴周波数を用いて処置を提供するか、どのようにして変換器を別のデバイスの構成要素として設けるか(例えば、スマート腕時計又は他のデバイスに通信的に結合されたスマート腕時計バンドの留め金/一部分内に)、又はどのようにして処置の結果としての後成的変化を測定及び追跡するかなどのようなある一定の問題に対するソリューションを提供する。本明細書に説明するある一定のソリューションは、上述の問題を解決することに関するものである。
【0036】
この出願に関する用語法は以下のことを含む。
【0037】
この文書に使用する場合に「a」、「an」、及び「the」は、状況が別途明確に指定しない限り単数及び複数の指示物を含む。別途定めない限り、本明細書に使用する全ての科学技術用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。この文書に使用する場合に「含んでいる」(又は「含む」)は、以下に限定されるものではないが、「含んでいる」(又は「含む」)を意味する。この文書に使用する場合に「例示的」という用語は、「例として」を意味するように意図したものであり、特定の例示的項目が好ましい又は必要とされることを示すように意図したものではない。
【0038】
この文書では、名詞を修飾するために「第1」及び「第2」のような用語を使用する場合にそのような使用は、単純に1つの項目を別のものから区別するように意図したものであり、具体的に述べない限り順番を必要とするように意図したものではない。「約」という用語は、数値との関連に使用する場合に当該数に近いが正確にそのものではない値を含むように意図したものである。例えば、一部の実施形態では、「約」という用語は、当該値の±10パーセント内にある値を含むことができる。
【0039】
この文書に使用する場合に「上部」及び「底部」、「上側」及び「下側」、又は「前部」及び「後部」のような用語は、絶対の向きを有するように意図したものではなく、代わりに様々な構成要素の互いに対する相対位置を説明するように意図したものである。例えば、第1の構成要素及び第2の構成要素がその一部を構成するデバイスが第1の方向に向けられた時に、第1の構成要素を「上側」構成要素とすることができ、第2の構成要素を「下側」構成要素とすることができる。これらの構成要素の相対的な向きは逆転させることができ、又は構成要素を含む構造体の向きが変更された場合にこれらの構成要素は、同じ平面上に存在させることができる。特許請求の範囲は、そのような構成要素を包含するデバイスの全ての向きを含むように意図したものである。
【0040】
「電子デバイス」又は「コンピュータデバイス」は、プロセッサとメモリとを含むデバイス又はシステムを意味する。各デバイスは、独自のプロセッサ及び/又はメモリを有することができ、又はプロセッサ及び/又はメモリは、仮想機械又はコンテナ配置の場合と同じく他のデバイスと共有することができる。メモリは、プロセッサによって実行された時に電子デバイスに1又は2以上の演算を実行させるプログラム命令を収容又は受け入れることになる。電子デバイスの例は、パーソナルコンピュータと、サーバと、メインフレームと、仮想機械と、コンテナと、ゲームシステムと、テレビジョンと、デジタルホームアシスタントと、スマート電話、体力追跡デバイス及びウェアラブル仮想現実デバイスのようなモバイル電子デバイスとを含む。電子デバイスは、スマート腕時計、スマート衣類、及びスマートアイウェアのようなインターネット接続ウェアラブルを含むことができる。電子デバイスは、人間が睡眠中に使用するように設計された枕、マットレス、ベッドパッド、又は寝具類(敷布、枕カバー、毛布のような)のような製品内に埋め込むことができる。クライアント-サーバ配置では、クライアントデバイス及びサーバは電子デバイスであり、この場合に、サーバは、クライアントデバイスが1又は2以上の通信ネットワーク内の1又は2以上の通信リンクを通してアクセスする命令及び/又はデータを含む。仮想機械配置では、サーバを電子デバイスとすることができ、各仮想機械又はコンテナは、電子デバイスと考えることができる。下記の議論では、クライアントデバイス、サーバデバイス、仮想機械、又はコンテナを簡潔化の目的で単純に「デバイス」と呼ぶ場合がある。電子デバイス内に含めることができる追加の要素を下記で図1及び図2の関連で議論する。
【0041】
「プロセッサ」及び「処理デバイス」という用語は、プログラム命令を実行するように構成された電子デバイスのハードウエア構成要素を意味する。別途明示する場合を除き、単数形用語「プロセッサ」及び「処理デバイス」は、単一処理デバイスの実施形態と複数の処理デバイスが連携して又は集合的に処理を実施する実施形態との両方を含むように意図したものである。
【0042】
「メモリ」、「メモリデバイス」、「データストア」、「データストレージ設備」という用語及び類似の用語の各々は、コンピュータ可読データ、プログラム命令、又はこれら両方が格納された非一時的デバイスを意味する。別途明示する場合を除き、「メモリ」、「メモリデバイス」、「データストア」、「データストレージ設備」という用語及び類似の用語は、単一デバイスの実施形態、複数のメモリデバイスが連携して又は集合的にデータ又は命令のセットを格納する実施形態、及びそのようなデバイス内の個々のセクターを含むように意図したものである。
【0043】
本明細書に使用する場合に「処置する」という用語、「処置している」又は「刺激している」という用語は、個人の楽観的見通しを助けるか又は個人の悲観的見通しを抑制することを含む被験者の気分、生理、及び/又は症状を改善することを意味する。そのような改善は、感情状態、認識状態、及び動機付け状態を含む個人の精神的に健康な状態を意味することができる。
【0044】
「鬱」という用語は、病的悲哀、失意、又は塞ぎ込みを意味し、個人が睡眠障害、食欲不振、快感消失又は活力不足、憧倦怠感又は絶望感、集中力の欠如、及び自殺願望のような症状を示す全身病態を含む。
【0045】
本明細書に使用する場合に「副作用」という用語は、被験者に対する医療処置の望ましくない生理学的及び/又は心理学的な作用を意味する。副作用は、その重篤度を低減すること、頻度を低減すること、又は重篤度と頻度の両方を低減することによって低減することができる。振動刺激の印加による自律神経系の刺激(本明細書で議論する)は、薬剤、薬物、大麻、サイコセラピー、又は手術手順などを含むがこれらに限定されない様々な医療処置からの副作用を軽減することができる。
【0046】
本明細書を通じて説明する刺激を経皮振動刺激又は経皮振動出力と呼ぶ。そのような経皮振動刺激又は経皮振動出力の1つの形態は、触覚刺激又は触知刺激とすることができ、この場合に、「触覚」と「触知」は、代替で使用することができる。一方、他の実施形態では、刺激(経皮的であるか否かに関わらず)は可聴とすることができる(従って、被験者が可聴的に体験する)。そのような可聴実施形態は、被験者の聞き取り又は聴取によって目標状態を達成するように設計される。全てのそのような刺激を「治療」又は「治療出力」と呼ぶ場合がある。
【0047】
「被験者」は、デバイスの「ユーザ」又は「着用者」を意味することができる。一部の事例では、「被験者」、すなわち、振動刺激が印加される個人又は生体と、被験者とは別である「ユーザ」とが存在する。従って、本明細書及び特許請求の範囲の状況に基づいて、ユーザは、被験者である場合又はそうでない場合がある。
【0048】
本発明の開示を通して本明細書で更に詳しく以下に説明する実施形態では、被験者を処置するためのシステムは、プロセッサと通信して被験者の身体の一部分に経皮振動出力を放出するように構成された触知変換器を含む刺激デバイスを含むことができる。システムは、同じくプロセッサと通信している感覚出力デバイスを任意的に含むことができる。プロセッサは、実行された時にプロセッサに経皮振動出力を決定させ、任意的に感覚出力を決定させる情報記録媒体を格納するメモリと通信することができ、知覚ピッチと知覚ビートとを含む決定された経皮振動出力を触知変換器に放出させる。プロセッサと通信しているアプリケーションは、刺激デバイス及び埋め込み又は関連のセンサ及びデバイスからデータを受け入れることができ、更に刺激デバイス及び埋め込み又は関連のセンサ及びデバイスを制御することができる。実施形態では、プロセッサは、任意的に、感覚出力デバイスに視覚出力、嗅覚出力、又は可聴出力のうちの少なくとも1つを出力させることができる。システムは、ユーザの病態を示すデータを発生させる生理学的センサ又は生体測定センサのような1又は2以上のセンサを含むことができ、プロセッサは、これらのデータに基づいて経皮振動出力又は感覚出力を決定するように更に構成される。
【0049】
システムは、コントローラ、プロセッサ、ネットワークインフラストラクチャー、クラウドベースのストレージ、入力/出力デバイス、サーバ、クライアントデバイス(例えば、ラップトップ、デスクトップ、端末、モバイルデバイス、及び/又は専用デバイス)、センサ、アクチュエータ、データストレージ又はデータ購読、及び/又はプロセッサによって実行された時にプロセッサに1又は2以上の機能を実施させるコンピュータ可読命令として構成される構成要素を含むことができる。システムは、ウェアラブルデバイスを含むいくつかのデバイスにわたって分散させることができ、及び/又はシステムの機能を1又は2以上のデバイスが協働して実施することができる。
【0050】
システムは、システムの構成要素の間及びシステムからシステムに対して外部であるエンティティまでの間の接続を容易にし、かつユーザによるシステムの作動、プログラム、及び使用を容易にするアプリケーションプログラムインタフェースを含むことができる。構成要素又はシステムへのいずれのインタフェースも、コントローラが制御するか又はそれらがコントローラを制御することができる。一部の実施形態では、ユーザが作動させるモバイルデバイスは、本明細書に説明するシステムの一部分を形成することができる。
【0051】
本明細書に説明するシステムを実施するための構成要素、回路、コントローラ、及び/又はデバイスの構成を決定する際の当業者に対するある一定の考慮事項は、以下に限定されるものではないが、感知又は収集データの利用可能性、1又は2以上のセンサとの通信ステータス、1又は2以上の感覚閾値の知識、ユーザの身体の一部分への適切な変換器の近接度、適切な変換器の利用可能性、命令がユーザによって直接提供されることになるか又はシステムがトリガされることになるか、又は別の処置方式が同時に使用されているか(例えば、薬理的、感覚的、又は治療的)などを含む。
【0052】
本明細書では例示目的でシステム及び考慮事項の特定の例を説明するが、本明細書の開示から利益を受けるいずれのシステム及び本明細書の開示の利益を有する当業者に理解されるいずれの考慮事項も本発明の開示の範囲内で具体的に考えられている。
【0053】
ここで図1を参照すると、神経状態遷移を容易にするためのシステムの実施形態が描かれている。このシステムでは、刺激デバイス102をこの治療デバイスを着用している被験者114に伝達することができる触知振動エネルギ、触覚振動エネルギ、又は経皮振動エネルギのような音響エネルギ及び/又は振動エネルギを供給するようにプログラムすることができる。刺激デバイス102は、それが状態を達成することを可能にすることが意図される被験者の部分に刺激を送出するようになった変換器を有する装置とすることができる。ある一定の実施形態では、刺激は、被験者に出力されるビート周波数を達成する正弦波変化のような様々な周波数の変化を含むことができる。一部の実施形態では、刺激デバイスは、ユーザが目標状態を達成することを支援する第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む経皮振動出力を発生させるようにプロセッサによって構成することができる。刺激デバイス102は、コントローラ212のような刺激デバイス102のユーザインタフェースを通して直接制御することができ、又はモバイルデバイス又はコンピュータデバイス上で実行されるアプリケーションを通して制御することができる。様々な実施形態では、刺激デバイス102のプロセッサを制御する、構成する、又は他にそれと通信するためにリモートサーバを使用するか又はクラウド104内で作動するアプリケーションを使用することができる。刺激デバイス102及び/又は関連のアプリケーション又はシステムによる処理に向けてデータを供給するためにI/Oデバイス110(例えば、第三者デバイス又はソフトウエア)を使用することができる。同様に、刺激デバイス102は、データをI/Oデバイス110に供給及び/又は伝達することができる。取りわけ状態遷移の予想を発生させるために、全ての利用可能ソースから収集されたデータの数学解析を刺激デバイス102のプロセッサ又は刺激デバイスと通信しているアプリケーション/リモートサーバが実施することができる。刺激デバイス102を制御するために携帯電話又はアプリケーション(例えば、医療提供者アプリケーション)のような外部デバイス/システム108を使用することができ、又は刺激デバイス102又はその出力によって外部デバイス/システム108を制御することができる。システム構成要素のいずれも、クラウドを通して直接に又はいずれかの他のリレーによって互いに通信することができる。システムは、リモートサーバ112を含むことができ、刺激デバイス102は、リモートサーバ112と通信してデータ、命令、及びプログラム更新又はファームウエア更新などを受信することができる。
【0054】
センサ118は、刺激デバイス102の外部に存在させるか又はそれと統合することができ、刺激デバイス102の作動の前、最中、又は後にユーザからのフィードバックを取得するのに使用することができ、被験者の状態を決定するために、振動出力を変更するのに有利なデータを供給するために、被験者のベースライン状態を確立するために、ユーザの将来の状態を予想するために、かつ感覚閾値を確立するために本明細書に説明する他の実施形態のうちのいずれかに使用されることになる生体データ、生理学的データ、移動データ、及び/又は状況データを被験者114又はその環境から収集するように構成することができる。本明細書で更に詳しく説明するように、センサ118の読取値は、経皮振動出力(又は時に可聴出力)のパターン、周波数、強度、及び/又は持続時間を場合によって変更する際に使用するフィードバックとしてこのデバイス及び/又は関連アプリケーションによって使用することができる。生理学的センサは、ECG、体温、心拍数、心拍変動(例えば、自律神経系の調子及び感情の安定化機能を表す)、呼吸数、血液体積パルス、血圧、経皮コルチゾール、血糖、発声のトーン/ピッチ/発声速度(例えば、マイクロフォンなどを用いた)、電気皮膚反応、ガンマバンドEEG、瞳孔サイズ/反応性、脳活動(全脳EEG)、筋活動、顔の表情、体温、発汗量、汗成分、又は耳垢成分などを測定することができる。ユーザの状態を更に詳しく評価するのに使用される環境センサは、カレンダー活動、ソーシャルメディア投稿、スクリーンタイム/電話使用、テキストメッセージ送信頻度、画面タップ圧、又はゲームプレイ頻度を含むことができる。ビデオ及び/又は静止画像を取り込むことができる撮像センサ(例えば、カメラ)からデジタル画像フレームを受け入れることができ、カメラは、刺激デバイス又は個別のデバイスに関連付けることができる。システムは、ユーザ又は刺激デバイスの位置、移動、活動、又は場所を検出するための位置センサ560及び/又は運動センサ570を含むことができる。位置センサ560及び/又は運動センサ570は、ユーザが着用するか又はユーザが持ち運ぶデバイスに存在することができる。実施形態では、運動センサ570は、ジャイロスコープ又は加速度計を含むことができる。実施形態では、位置センサ560は、外部GPSネットワークから位置データを受信する全地球測位システム(GPS)センサデバイスを含むことができる。本発明の開示の実施形態のいずれにも使用することができる状況データは、ソーシャルメディアのコンテンツ、ナビゲーションアプリケーション、カレンダーアプリケーション、移動追跡器、場所追跡器、進行方向、モバイルデバイスの使用量、モバイルデバイス内へのキーストローク入力、又はプロジェクト管理アプリケーションから導出することができる。本明細書に説明するセンサデバイスのうちのいずれかによって収集されたデータは、刺激の態様を修正するために刺激を中断するのに使用するか、又は他にフィードバックループ内で使用することができる。センサデバイスは、腕時計、リストバンド、腕輪、シャツ、医療デバイス(例えば、血圧測定カフ、パルスオキシメータ、体温計、光刺激、音刺激)、運動/活動モニタ、又は他のウェアラブル品目のような感知ウェアラブルデバイス内に埋め込むことができる。これに代えて又はこれに加えて、センサデバイスは、ユーザに触れているか又は近接する枕、マットレス、毛布、又は他の寝具類のような個別のデバイス内に埋め込むことができる。
【0055】
刺激デバイス102は、音響振動刺激及び/又は経皮振動刺激を被験者114に提供するように構成することができ、かつ自律神経系を変調するように構成することができる。様々な実施形態では、刺激デバイス102は、人間の手首、耳、首、足首、臀部、膝、足、胸骨、胸、背中、又は全身などであるがこれらに限定されない箇所の周りに着用又は配置することによって刺激を被験者114の1又は2以上の身体部位に印加するように構成することができる。ある一定の実施形態では、刺激デバイス102は、被験者の一部分内に埋め込みなどによって配置されてデバイス102の埋め込みを通して又はデバイス102がインシュリンポンプ又はペースメーカーなどのような別の埋込可能器具に統合された時に刺激を送出するようになっている。従って、振動を放出する刺激デバイス102の部分を適切な身体部位(手首、足首、頭、足のような)の周りに巻き付くバンド、ヘッドフォン又はイヤバッドのセット、帽子又はキャップ、腕時計、シャツのようなウェアラブルデバイス、又は他のウェアラブルデバイス、又は埋込可能デバイスの形態で含めることができる一部の実施形態では、刺激デバイス102は、有効であるためには身体に触れていなければならず、それに対して他の実施形態では、刺激デバイス102は、実際に身体に接触する必要なく有効である。
【0056】
実施形態ではかつここで図3を参照すると、刺激デバイス102は、センサ及び変換器/刺激器を配置するか又は埋め込むことができるウェアラブル(インターネット接続することができる)腕時計、スマート腕時計、スマート電話、コンピュータデバイス、アンクレット、胸帯、スマート衣類/衣服(帽子/シャツ、スカーフ、耳あて、ヘヤバンド)、靴/靴底/靴の中敷き、ヘッドフォン/イヤバッド/イヤホン(例えば、イヤホンを通じた音声刺激)、スマートアイウェア、アイマスク、シート、幼児用シート/揺りかご/家具、ダッシュボード/シート/ハンドル内にセンサを有する車両座席、枕、ベッド、マットレス、ベッドパッド、又は寝具類(例えば、敷布、枕カバー、毛布、加重毛布、動物用毛布のような)、ヨガマット、ペット製品、犬用ベッド、ペット首輪、既製ポッド、又は他の衣類又は家具に具現化することができる。例えば、幼児をなだめるためのシステムは、鎮静状態を誘導するように選択された知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む振動を放出するようになっており、かつ計画的に配置された少なくとも1つの変換器を有するシート(例えば、クッション、マットレス、ベッドパッド、寝具類、枕、動物のぬいぐるみ)を含むことができる。例えば、システムは、ベッドパッド又は枕のような寝具類に具現化することができ、システムは、漸減機能及び/又は睡眠検出停止機能を含む睡眠を容易にする治療刺激を送出することができる。睡眠への移行及び/又は脱出を追跡するために、刺激の有効性に関するフィードバック(例えば、呼吸変化、泣き声の低減)を提供するために、又は刺激を開始する信号を提供する(例えば、マイクロフォンが泣き声を検出する)ために寝具類内にセンサを埋め込むことができる。子守歌、心拍音、白色ノイズ、又は他の鎮静出力を再生するためにスピーカを含めることができる。別の例では、システムは、固定シート又は乗り物の車内のようなシート又は背もたれの中に設けられた変換器を含むことができ、この変換器は、経皮振動刺激をシートの占有者に送出するように構成される。シートの占有者の注意力の状態を決定するために生理学的センサを使用することができ、プロセッサは、応答して変換器を制御することができる。シートが自動車内の場合に、車両センサが車両作動パラメータを感知することができ、プロセッサは、変換器を制御するのに車両作動パラメータを更に利用する。例えば、自動車が依然として動いている時にユーザが目を閉じようとすることを車両センサが示した場合に、シート内の変換器と通信するプロセッサは、変換器を起動して覚醒のための刺激を送出させることができる。更に別の例では、ペット又は動物の首輪は、埋め込みの変換器及びプロセッサを有することができ、このプロセッサは、首輪を着用している動物に本明細書に説明するように変換器を通して刺激を送出するように個別のデバイスによって又はスマート電話、モバイルデバイス、又はコンピュータなどの上で実行されるアプリケーションによってリモート制御することができる。本明細書に説明するようにプロセッサにフィードバックを提供するために、生理学的センサ、マイクロフォン、又はカメラなどを首輪と統合するか又はそれに関連付けることができる。これらの実施形態のうちのいずれにおいても、刺激を発生して送出する段階の制御は、統合された又は関連付けられたプロセッサ内に埋め込まれたファームウエアを用いてこれらの実施形態自体を通したものとすることができ、又はコンピュータ設備上で実行されるソフトウエア又はAPIを通したものとすることができる。
【0057】
一例では、刺激デバイス102がスマート電話に具現化される場合に、スマート電話のコンピュータデバイスを用いて刺激を経皮振動出力又は可聴出力のいずれか又は両方として放出することができる。刺激は、スマート電話の振動モータ又はスピーカのうちの一方又は両方が発生させることができる。実施形態では、治療出力中に他の作用を達成するのに又は他のデバイスを制御するのに使用することができる他のコンテンツは、スマート電話又は他のアプリが送出することができる。別の例では、既製ポッドに具現化される刺激デバイス102は、設計/製品の中に組み込まれるようにシート、睡眠POD、乳児用シート、及びペット首輪などのような他の製品の製造業者に対して販売されるモジュール部品、キット、又は部品を含むことができる。制御オプションを提供するために、API及び無線接続性は、製造業者に対して販売される既製ポッドの構成要素とすることができると考えられる。一部の実施形態では、刺激デバイス102は、拡張現実アイウェア又は仮想現実アイウェア又はこれらの実施形態に関連付けられた他の機器に具現化することができる。例えば、触覚刺激及び任意的に可聴刺激をユーザに送出するために、変換器は、アイウェアのアームに組み込むことができる。触覚と可聴の両方の刺激は、相乗的又は相補的なものとすることができる。実施形態では、拡張現実アイウェアは、刺激と共にコンテンツを送出するようにプログラムすることができる。
【0058】
図2A及び図2Bは、例示的刺激デバイス102のブロック図を示している。図2に示すように、刺激デバイス102は、ハウジング210内に1又は2以上の変換器201と、コントローラ212と、プロセッサ202とを含むことができる。刺激デバイス102は、通信インタフェース203、電源204、任意的なユーザインタフェース205、及びメモリ206と通信する(図2Aに示すように)又はこれらを含む(図2Bの場合のように)ことができる。
【0059】
1又は2以上の変換器201は、振動エネルギ及び/又は音響エネルギをエネルギソースから被験者に刺激の形態で伝達することができるいずれかのデバイスとすることができる。変換器の例は、骨伝導体(例えば、スマートアイウェア又は拡張現実アイウェア内の骨伝導体のような)触知変換器、経皮振動変換器、線形共鳴アクチュエータ、回転モータ、低音シェーカー、又は音声変換器(例えば、スピーカ)を含むことができるがこれらに限定されない。これらの図には示していないが、変換器201は、適切な電圧及び電流の信号が変換器201に印加されるように望ましい刺激信号を増幅及びフィルタリングするドライブからこの刺激信号を受信することができる。
【0060】
プロセッサ202は、被験者への適切な刺激の印加、印加刺激の周波数制御、センサデバイスから受け入れるフィードバックの処理、又はユーザ又は外部システムとの通信などであるがこれらに限定されない刺激デバイス102の1又は2以上の機能を制御するように構成することができる。一部の実施形態では、プロセッサ202は、刺激デバイス102、センサ118、208、570、560からの読取値、ユーザ入力、又はいずれかの他の情報、又はその組合せであるがこれらに限定されないものに基づいて印加刺激(例えば、周波数、持続時間、強度のような)を制御するように構成することができる。プロセッサ202は、刺激デバイス102の他の構成要素の各々と例えば通信バス又はいずれかの他の適切な機構を通して通信することができる。プロセッサ202は、モバイルデバイス、コンピュータデバイス、又はリモートサーバ112上で実行されるアプリケーションが制御することができる。
【0061】
ある一定の実施形態では、刺激デバイス102は、望ましい刺激を被験者に離散期間にわたって経皮振動として印加するように構成することができる。一部の実施形態では、この印加は、周波音の連続印加とすることができる。刺激が印加される時間長は、処置目標の病態の性質及び重篤度、被験者のサイズ、年齢、性別、及び全体的な病態(身体的及び心理的な)のようなファクタに依存して状況毎に異なることが可能である。これに代えて及び/又はこれに加えて、持続時間は、センサ、ユーザから受け入れられる入力、又は第三者データに基づいて定めることができる。一般的に、印加持続時間は、1分から2時間の範囲、任意的に5~15分又は1~5分内にあることが可能である。これに代えて、例えば、数秒又は数分のオン及びオフの繰り返しシーケンスを用いて治療刺激の断続的に(例えば、30秒オン-10秒オフという間欠的に)交替する送出と送出停止とを達成することにより、刺激を送出することができる負荷サイクルを変化方式又はパルス振動方式にすることができる。実施形態では、信号は、追加の振動をその間に挟む一連の離散パルスとすることができる。負荷サイクルは、断続振動を達成するようにプログラムすることができる。
【0062】
1又は2以上の実施形態では、通信インタフェース203は、刺激デバイス102の内外へのデータの通信を容易にするように構成することができる。一部の実施形態では、通信インタフェース203は、WiFi送受信機、Bluetooth送受信機、RFID送受信機、イーサネットポート、USBポート、及び/又はいずれかの他のタイプの有線及び/又は無線の通信インタフェースを含むことができるがこれらに限定されない。通信インタフェース203は、刺激デバイス102の中に含まれないコンピュータデバイス、モバイルデバイス、及び/又はネットワークにデータを送信し、これらからデータを受信するように構成することができる。例えば、通信インタフェースは、刺激デバイス102をモバイルデバイスのようなユーザデバイス上で作動するアプリケーションに結合することができる。
【0063】
ある一定の実施形態では、ユーザインタフェース205は、ユーザが刺激デバイス102の中に指令を入力すること又は刺激デバイス102から情報を受け入れることを可能にするいずれかのタイプの入力デバイス及び/又は出力デバイスを含むことができる。任意的なユーザインタフェース205は、指令を受け入れるか又はパラメータを入力するように又は設定を検査又は変更するのに使用されるように構成される要素を含むことができる。これらの例は、キーパッド又はタッチ画面のような触覚入力、マイクロフォン、専用ボタン、ダイヤル、又はスイッチ、又は他のデバイスを含む。実施形態では、ユーザインタフェース205は、動作入力又は口頭入力を受け入れるように適応させることができる。
【0064】
ユーザインタフェース205は、データを出力するように構成されたディスプレイ、発光ダイオード(LED)、経皮振動/触覚機構、又は音声スピーカのような要素を含むことができる。刺激デバイス102からの出力は、デバイス102自体のディスプレイ上、モバイルデバイス上、第三者デバイス上での医療提供者アプリケーションなどに対するものとすることができる。実施形態では、出力は、送出される治療と共にユーザに示されている視覚フィードバックとすることができる。プロセッサは、モバイルデバイス、並びにユーザの生体測定データを感知するセンサと通信することができる。ユーザへの経皮振動出力の送出中に、センサは、ユーザの生体測定データを収集することができる。プロセッサは、この生体測定データを用いてユーザが目標状態を達成したか否か又は達成していないか否かのうちの少なくとも一方を決定し、ユーザが目標状態を達成していない場合に、プロセッサは、目標状態に対するユーザの現在状態を決定するように更にプログラムされる。これらの決定に基づいて、次いで、プロセッサは、モバイルデバイスに(i)ユーザが目標状態を達成したか否かの出力を発生させ、(ii)ユーザが目標状態を達成していない場合は目標状態を達成するようにユーザを誘導するための出力を発生させる。
【0065】
別の実施形態では、ユーザの状態の視覚フィードバックは、刺激デバイス自体のディスプレイ上に提供することができる。例えば、刺激デバイス内のもの又はそれとは別個のもののいずれかであるプロセッサは、変換器、刺激デバイスのディスプレイ、及びセンサと通信することができる。プロセッサは、変換器に第1の経皮振動出力を発生させ、次いで、センサからの生体測定データに基づいて目標状態を達成したか否か又は達成していないか否かのうちの少なくとも一方を決定し、ユーザが目標状態を達成していない場合に、プロセッサは、目標状態に対するユーザの現在状態を決定するように更にプログラムされる。プロセッサは、ディスプレイにユーザが目標状態を達成したか否かの表示を表示させ、ユーザが目標状態を達成していない場合に目標状態を達成するようにユーザを誘導するための情報を表示させる。他の実施形態では、ユーザの状態の視覚フィードバックは、スマート電話、モバイルデバイス、又はコンピュータなどに提供することができる。
【0066】
これらの実施形態のいずれにおいても、出力は、視覚、可聴、又は触覚のうちの少なくとも1つとすることができる。例えば、視覚出力は、個人の実際の心拍を大まかに反映する鼓動する心臓の画像とすることができる。実施形態では、鼓動する心臓は、感知心拍数に従って遅くなるか又は速くなるように構成することができる。ユーザを誘導するための出力は、目標状態に対するユーザの現在状態に基づいて発生させることができる。ユーザを誘導するための出力は、推奨呼吸リズムを通信することができる。プロセッサは、ユーザが依然として望ましい目標状態を達成していないと決定した場合に、出力を修正する必要があるという決定を行い、変換器に第1の振動出力に対して1又は2以上の可変パラメータが異なることが可能な別の経皮振動出力を発生させる。
【0067】
ユーザインタフェース205は、ユーザが刺激デバイス102の作動を制御すること、刺激デバイスの設定(例えば、周波数、強度、持続時間のような)を定めること、刺激デバイスの作動に関する情報を受け入れること、又は刺激デバイスに関連付けられた問題をトラブルシューティングすることなどを可能にすることができる。
【0068】
システムのユーザインタフェースは、ユーザが変換器を起動及び/又は停止すること、本明細書に説明する出力パラメータを修正することを含む刺激パターンを修正すること、及び/又は特定のパターンが心地良いか良くないかを示すことを可能にする入力を含むことができる。システムは、ユーザのプリファレンスに合うように自動的に調節することができるように最も多くの場合に使用されるパターン及び一般的な使用時間のようなユーザの使用パターンを決定し、これらのデータをユーザプロファイルに保存することができる。例えば、特定の治療は、デフォルト持続時間を有し、一般的に、ユーザがこの持続時間の終了前に治療を停止しない場合に、システムは、この治療を再度提供する時にこの持続時間を保持することができる。しかし、一般的に、デフォルト持続時間が終了する前にユーザが刺激を停止する場合に、システムは、ユーザに対するデフォルト持続時間をこのユーザがこの治療を実際に印加する平均又は中間の持続時間に適合させ、任意的に中間値又は平均値を計算する時に印加の閾値である前回の数量又は回数のみを考慮して調節することができる。システムは、実際の使用データに基づいて持続時間を決定する他の関数を使用することができる。同様に、特定の治療は、デフォルト強度レベルを有することができ、ユーザインタフェースは、ユーザが強度レベルを変更することを可能にすることができ、システムは、ユーザの中間又は平均の選択強度レベルに適合するようにデフォルトを自動的に調節することができる。
【0069】
一部の実施形態では、電源204は、刺激デバイス102に電力を提供するように構成することができる。電源204は、再充電可能バッテリ、再充電不能バッテリ、太陽電池、化学反応発電機、外部電力線に接続する電源入力ポート、又は刺激デバイス102及びその構成要素に電力を提供するように構成されたいずれかの他のデバイスのうちの1又は2以上を含むことができる。
【0070】
ハウジング210は、変換器201を被験者に対する刺激の印加部位に固定するように構成することができる。例えば、刺激が被験者の手首に印加されることになる場合に、ハウジングは、リストバンドの形態にすることができる。同様に、刺激が被験者の背中の上の様々な点に印加されることになる場合に、ハウジングは、マットレス、ベッドパッド、敷布又は毛布、ウェアラブルシャツ、シート又はシートクッション、ボディーラップ、又は被験者の背中に接触する他の品目とすることができる。変換器201のようなデバイスの一部の構成要素は、ハウジング上又はその外側に存在させることができ、又は音波伝導性リードが、ハウジングから変換器201から延びることができる。
【0071】
一部の実施形態では、可聴周波数は、刺激デバイス自体によって、接続した音声デバイスによって、又は触覚振動との組合せで送出することができる。アプリケーション又は他のソフトウエアを用いて刺激デバイス又は周囲デバイスを制御すること及び/又は可聴周波数及び/又は振動周波数を放出させることができる。
【0072】
図1は、システム内で刺激デバイス又はそれと通信しているモバイルデバイス又はコンピュータデバイス内のいずれかに含めることができる様々な構成要素も示している。一部の実施形態では、電気バスは、様々な構成要素間の電子通信を可能にすることができ、コントローラ120は、そのような通信を制御することができる。プロセッサ505は、プログラム命令を実行するのに必要とされる計算及び論理演算を実行するように構成することができる。この文書及び特許請求の範囲に使用する場合に「プロセッサ」及び「処理デバイス」という用語は、単一プロセッサ又は演算セットを集合的に実行する中央演算処理装置(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、リモートサーバ、又はその組合せのようなプロセッサセット内のあらゆる数のプロセッサを意味することができる。電子データを格納する機能を有する読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ハードドライブ、及び他のデバイスは、メモリデバイス525の例を構成する。メモリデバイスは、単一デバイス、又はデータ及び/又は命令をそれにわたって格納するデバイスの集合を含むことができる。プロセッサは、刺激デバイス内に埋め込むことができ、又は個別のデバイス内に埋め込むことができる。
【0073】
任意的なディスプレイインタフェース530は、情報を表示デバイス535上に視覚フォーマット、グラフィックフォーマット、又は英数字フォーマットで表示することを可能にすることができる。音声インタフェース及び音声出力(スピーカのような)を提供することができる。外部デバイスとの通信は、デバイスの他の構成要素と1又は2以上の通信システムを通して各々が任意的に通信的に接続することができる無線アンテナ、RFIDタグ、及び/又は短距離又は近距離通信送受信機のような様々な通信デバイス540を用いて発生させることができる。通信デバイス540は、インターネット、ローカルエリアネットワーク、又はセル電話データネットワークのような通信ネットワークに通信的に接続されるように構成することができる。
【0074】
実施形態では、ユーザインタフェース545は、キーボード、キーパッド、マウス、ジョイスティック、タッチ画面、タッチパッド、リモート制御手段、ポインティングデバイス、専用ボタン、ダイヤル、スイッチ、及び/又はマイクロフォンのような入力デバイス550からのデータの受け入れを可能にすることができる。
【0075】
実施形態では、1又は2以上の変換器201は、ユーザに目標状態を達成させるか又は現在状態を維持させるように構成された本明細書に説明する刺激を含む音響エネルギ及び/又は振動エネルギを被験者に伝達することができる波パターンとして提供するように構成することができる。波形を発生させるために、位相アキュムレータ又は数値制御発振器を使用することができる。データストレージ580は、基本振動発生に関するパラメータに関するデータ、関連の治療及び刺激を含む処置プロトコルに関するデータ、生理学的データ及び/又は状況データがどのように解釈されるかに関するデータ、刺激をトリガするのに使用される端点に関するデータ、既知の生理学的パラメータ、感覚閾値、ベースライン状態、パフォーマンス状態、又は典型的な場所などを含むユーザプロファイルデータ、ユーザからの手動収集データ、部分的に生体サンプリングデバイス590から収集されたデータを用いた後成的なデータ、並びにモバイルデバイス及びアプリケーション使用をモニタすることでのデータ、又は類似のデータを含むことができる。基本振動発生のパラメータは、知覚ピッチの周波数、知覚ビートの周波数、及び強度(又は最高強度)である。知覚ピッチの周波数は、ベース(キャリア)トーンを定める。知覚ビート周波数は、ベーストーンの振幅を変調して基本振動を発生させるエンベロープを定める。この変調は、本明細書に説明するように乗算結合を含む。この場合に、強度は、変換器を通じた送出に向けて基本振動をスケーリングする時に使用される。実施形態では、エンベロープは、知覚ビートの周波数の半分の周波数を有する正弦波である。強度は、ユーザの刺激自覚と相関し、必要最低減強度は、ユーザが波/振動を自覚する点であり、最高強度は、ユーザがそれ以上刺激に耐えられない点である。この方式によって基本振動を起こすことは、様々な刺激パターンの利用を容易にすることによってユーザ体験を拡張するという利点を有する。この方式は、ある一定の刺激パターンの発生を例えばこれらの刺激パターンを発生させるための処理考慮事項を引き下げることを含む方法によって干渉パターンを使用する場合に考えられるものよりも遥かに効率的であるようなもの(すなわち、漸減、漸増、及び/又は強度変化)にもする。波形発生に対する乗算方式は、追加の周波数の重ね合わせの効率を実際に干渉パターンを使用する場合を上回って改善する。例えば、波形の最も基本的な形態は、1つの知覚ピッチ及び1つの知覚ビートであるが、本明細書に説明するように、波形を発生させるのに1よりも多い知覚ピッチ及び/又は1よりも多い知覚ビートを使用することができる。本明細書に説明する乗算方式は、1よりも多い知覚ピッチ及び/又は1よりも多い知覚ビートを含めることなどによって重ね合わせを遥かに効率的にすることによって干渉パターンを使用する方式(同じく本明細書に説明する)に優る改善を提供する。干渉パターンを利用する方式に優る乗算方式の改善された効率は、2よりも多い干渉パターンを使用することが周波数を結合することの物理特性に起因して高いレベルの予想不能性を達成することに根本がある。複雑な干渉パターンは予想不能で計算上非効率的であり、それに対して本明細書に説明する乗算方式は、この懸念を低減する。更に、乗算方式は、振動刺激の複数の変数及びセグメントを調節及び選択する高度な手段を提供することによって波形発生に対する高度なユーザ制御を可能にし、最終的に高度なユーザ体験を可能にする。
【0076】
例えば、図4Aに示すグラフは、10Hzの知覚ピッチ402を有し、すなわち、1秒毎に10回変化する1秒間の波パターンを示している。図4Bに示すグラフは、1Hzの周波数を有する正弦波形のエンベロープ404を示している。知覚ビート周波数は、常にエンベロープの周波数の2倍である。従って、この例では、知覚ビート周波数は2Hzである。図4Aに示すベーストーンが図4Bに示すエンベロープ404によって変調されると、図4Cに示す得られる波パターン/基本振動は、2Hzの知覚ビート周波数を示す(すなわち、ユーザは、パターンが1秒間に2回繰り返すことを知覚する)。知覚ピッチの所与の周波数に対する波パターンの形状を求めるために式1が使用される。
【0077】
signal_base_tone=sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t) [式1]
【0078】
この式は、各時点でのベーストーンの信号又は振幅を求めるものである。式1では、freq_perceived_pitchは、Hzを単位とするベーストーンの周波数である。図4Aに示す例では、ベーストーンの周波数は10Hzであり、時間はX軸に沿って変化する。この例では、波は、0.02秒と0.03秒の間で最大正信号(1.0)に達し、次いで、0.05秒と0.06秒の間でゼロまで下げ戻し、0.07秒と0.08秒の間で最大負信号(-1.0)に達し、その後に、0.1秒前後でゼロまで上げ戻す。式1に対する値は、図4Aに示す波パターンの値範囲及び形状を確立させる。
【0079】
所与の知覚ビート周波数に対するエンベロープの形状を求めるために図2が使用される。
【0080】
signal_envelope=sin(π*freq_perceived_beat*t) [式2]
【0081】
式2では、freq_perceived_beatは、Hzを単位とする知覚ビートの周波数である。図4Bに示す例では、知覚ビートの周波数は2Hzであり、時間はX軸に沿って変化する。この例では、波は、0.25秒で最大正信号(1.0)に達し、次いで、約0.5秒でゼロまで下げ戻し、0.75秒で最大負信号(-1.0)に達し、その後に、1秒前後でゼロまで上げ戻す。この例では、波パターンは、図4Bに示するように1Hzで発生される正弦波である。
【0082】
上述の2つの波パターンを結合する結果として、ベーストーンは、正弦波に基づくエンベロープによって変調される。図4Cに示す波パターンを達成するために、図4Aに示す波パターンと図4Bに示す波パターンとが式3に従って乗算結合される。
【0083】
signal_fundamental_vibration=signal_base_tone*signal_envelope [式3]
【0084】
式3では、各時点での式1の結果と式2の結果とが乗算されてこのような特定の時点でのsignal_fundamental_vibrationが発生される。例えば、0.23秒では、signal_base_toneの値は1.0であり、signal_envelopeの値は1.0であり、これらの積又はsignal_fundamental_vibrationは1.0であり、これは結合波パターンに関する最大正信号である。2Hzエンベロープの第2の部分中に0.77秒でこの最大信号に到達する。
【0085】
最終的に、基本振動は、変換器に送られる信号に変換され、この信号は、使用されている変換器及び所与の強度に適切な値範囲に制限される。
【0086】
この実施形態では、強度は、基本振動の振幅を減衰させる0と1の間のスカラー値である。
【0087】
signal_output=signal_fundamental_vibration*intensity [式4]
【0088】
signal_outputは、変換器によって出力される信号として定められる。
【0089】
一部の実施形態では、強度を振幅の減衰として解釈する必要はなく、変換器において測定される信号電力(g-力単位)として解釈しなければならない。変換器又はスピーカに送られる信号は、電圧によって測定される電気信号である。電圧から信号電力への変換は、線形ではない場合がある。堅実な電力レベルを維持するために、振幅を変換器の物理特性に対して調節することができる。一例として、変換器の共鳴周波数に近い周波数を有するベース信号では、出力信号を減衰させる必要はない。
【0090】
実施形態では、基本振動を更に変調することができる。更に別の例では、図5Aはベーストーンを示しており、図5Bはエンベロープを示している。図5Cは、図5Aの波を図5Bのエンベロープによって変調することによって発生される基本振動である。ここで図7を参照すると、図示の期間にわたって変更されない20Hzの知覚ピッチと、図示の期間にわたって同じく変更されない1Hzの知覚ビート周波数とを有する波形が示されている。しかし、最高強度は、図示の期間にわたって変化している。最初のビートの頂点から最後のビートの頂点に引いた線は、この変化が負の傾きを有することを示しており、この変化は、約0.009%の大体の変化率になる。この例では、プログラマーは、波パターンの知覚ピッチ周波数及び知覚ビート周波数、並びに開始強度を既に設定しており、知覚ピッチ又は知覚ビートを変化させることなく強度を0.009%の時間変化率で漸減させるべきであることを示しているとすることができる。従って、この漸減は、エンベロープを変更することなく最高強度を変化させる。
【0091】
図8に示す波(例えば、掃引(知覚ピッチ))では、知覚ピッチは低く開始し、知覚ビートの変化を伴わずに最高強度まで線形に増加する。図9に示す波(例えば、掃引(エンベロープ))では、ピッチ及び強度は経時的に変化せず、ビート周波数が経時的に増加する。図10に示す波では、知覚ピッチ、知覚ビート、及び強度が全て経時的に増加する。
【0092】
上記で示した波形は、本明細書に説明する変換器を通して出力される。得られる波形のピッチ、ビート、及び強度のパラメータを修正する段階を実施して様々なベーストーン/エンベロープ及び治療目標を達成することができる。
【0093】
実施形態では、変換器201は、1~500Hzの範囲の知覚ピッチを有するベーストーン又は波と、0.0001~20Hzの範囲で各個々のユーザの感覚閾値に基づいて決定された知覚強度でベーストーンを変調する知覚ビート周波数を有するエンベロープとの形態で刺激を提供することができる。下側感覚閾値は、ユーザが波/振動を自覚する最低減強度レベルである。感覚閾値の上端は、ユーザが振動を無視し難くなるか又は振動によって注意が散漫になると感じる刺激強度レベルとすることができる。本明細書の他の箇所で説明するように、個々のユーザの感覚閾値を決定する段階は、a)較正、b)能動的データ収集(アプリ内の簡単なアンケート質問による)、及びc)受動的データ収集(モバイルデバイス及びアプリの使用をモニタすることによる)という3つの方法のうちの少なくとも1つによって実施することができる。
【0094】
ベース信号の周波数に対して異なる感度を有する複数のユーザの設定では、強度は、これらのユーザの知覚強度がベース周波数にわたって不変であることを保証するように変換器出力信号の電力を変調するように実施することができる。
【0095】
ある一定の実施形態では、デバイス102によって提供される刺激は、被験者に出力されるビート周波数を達成する様々な周波数の結合正弦波変化とすることができる。主周波数と変調周波数の結合は、本明細書の他の箇所で説明するように、施されている処置及び/又は被験者の生理に基づいて覚醒又は鎮静するように決定された周波数での遅いか又は速い刺激波の感覚をユーザに提供するビート出力を提供する。印加刺激は、単一変調周波数又は複数の変調周波数を含むことができる。干渉パターンを用いた基本振動の発生は、エンベロープによって強度が変調されるベーストーンを使用することに関して説明されたものとは異なる代替実施形態である。この代替実施形態では、信号の「ビート」の知覚ピッチ及び周波数に対する値は、ビート干渉パターンの2つの周波数から次式に従って導出される。
【0096】
freq_perceived_pitch=(freq_interference1+freq_interference2)/2 [式5]
【0097】
freq_perceived_beat=freq_interference1-freq_interference2 [式6]
【0098】
この代替実施形態では、ビート干渉パターンは、WAV音声ファイルから抽出された信号データを用いて事前発生された正弦波から生じることができる。
【0099】
例えば、変換器201は、(i)主周波数と約0.0001~10Hzだけ異なる変調周波数によって変調される1~500Hzの主周波数、(ii)主周波数と約0.0001~1Hzだけ異なる変調周波数によって変調される1~100Hzの主周波数、又は(iii)上記に挙げた範囲にある他の周波数値の形態にある刺激を提供することができる。主周波数と変調周波数の結合は、干渉波パターン及びビート出力を提供する。干渉波パターン及びビート出力は、施されている処置及び/又は被験者の生理に基づいて覚醒又は鎮静するように決定された周波数での遅い刺激波の感覚をユーザに提供することができる。印加刺激は、単一変調周波数又は複数の変調周波数を含むことができる。実施形態では、1つの変換器201が主周波数を送出することができ、一方、別の変換器201が変調周波数又は知覚ビートを送出する。本発明の開示に使用する音響エネルギ又は振動エネルギは、低周波数の音(音響エネルギ)又は振動(機械的エネルギ)とすることができる。例えば、送出される音波振動は、約1~100Hzの1次周波数の形態とすることができる。一部の実施形態では、1次周波数は、約1~40Hz、約1~30Hz、約1~33Hz、又はこれらの範囲の他の値とすることができる。干渉パターンを達成する一部の実施形態では、1次周波数は、それとは異なる約0.0001~1Hzの1つの変調周波数又は1よりも多い変調周波数と結合することができる。2つの周波数は、一緒にビート周波数出力を形成することができる。例えば、被験者を睡眠状態に維持するように設計されたアプリケーションでは、1次周波数は、1~40Hzの範囲にあることができ、それに対して変調周波数は、1次周波数と約0.0001~0.1Hzだけ異なることが可能である。一例では、刺激デバイス102は、ビート出力を共同で形成する20~300Hzの間の主振動と0.05~10Hzの間の変調振動との形態にある振動出力を送出する。刺激デバイス102は、振動、電気出力(例えば、PWM波形のような電圧)、音声出力、又はその組合せの形態で出力を送出するように設計することができる。出力が組み合わされる例では、選択周波数を相補的又は相乗的であるように選択することができる。
【0100】
ここで図12を参照すると、波は、同期、変形、及び安定化という3つのフェーズタイプとすることができる。これらのセグメントは、初期振動から開始して目標基本周波数まで徐々に変化する基本振動のシーケンスである。同期フェーズでは、刺激デバイスは、波を定める時にユーザによって報告された身体/感情状態に対応する基本振動を放出することができる。この初期振動は、全体印加の一部分で浴びせられ、その後に、波は、0又はそれよりも多い変形/安定化フェーズ対に切り換わることになる。変形フェーズ中に、基本振動のパラメータは、それが目標基本振動のものに適合するまで徐々に修正される。安定化では、振動は、予想される気分又は活力の変化がない同期状態を達成するまで浴びせられ、この状態を維持することができる。これらのフェーズを使用することにより、刺激治療を最初にユーザの現在状態に整合させることができ、刺激治療は、次いで、中間状態へ、更に目標状態に徐々に変形する。境界の場合に、波は、基本振動に等しい。境界の場合に、初期基本振動と目標基本振動は同じであり、波の長さは無限である。実施形態では、初期振動又は目標振動に対するフェーズパラメータは、FreqTone=1~300Hz、FreqEnvelope=0.001~10Hzであり、強度は、0と100の間の数値であり、持続時間は数秒である。
【0101】
一部の実施形態では、初期振動パラメータから目標振動パラメータへの変形は、線形とすることができる。同期フェーズのフェーズパラメータと安定化フェーズのフェーズパラメータは、同じ初期振動及び目標振動を有することができる。同じ周波数を有するが異なる強度(フェードインでは最初において0、フェードアウトでは目標において0)を有する初期振動と目標振動を用いてフェードイン/フェードアウト効果を達成することができる。ゼロ持続時間を有するゼロセグメントを使用することによって急激な変更を加えることができる。
【0102】
周波数が経時変化する使用事例では、システムは、全体を通して強度レベルを均等化するように振動強度を動的に調節することができる。すなわち、図11を参照すると、位相アキュムレータ又は数値制御発振器のような波発生器1102によって発生された周波数が経時変化する時に、ユーザによって知覚可能な強度レベルの有意な知覚可能変化が存在しないことが可能である。均等化は、等化器1104が加えることができる調節が、全ての周波数にわたって同じ主観的強度レベルで信号を発生させる最大信号振幅まで加えられることを意味する。調節は、ゼロと1の間の倍率によるとすることができる。信号は、圧縮することができる。圧縮器1108が行うことができる圧縮は、較正中にユーザによって識別され、下側閾値を「唯今感受可能」とタグ付けし、上側閾値を「許容可能最高値」とタグ付けする強度範囲に信号値をマップするように均等化後の信号に調節が加えられることを意味する。圧縮後に、信号は、デジタル/アナログ変換器1110に送られる。圧縮段階には、スピーカ1112への出力電圧が、±0.8ボルトのような範囲を超えないことを保証するための検査が含まれる。
【0103】
実施形態では、システム100は、複数の変換器201の調整されたシステムを使用することができる。システム内の各変換器は、ユーザの望ましい目標状態に従って経皮振動出力を放出し、各変換器は、知覚ピッチに対する波パターン又は知覚ビートに対する波パターンの一方を放出するか又はシステム内の各変換器は、様々な経皮振動出力をあるパターンで(例えば、同時に、順番に、交替して、調整して)放出する。例えば、第1の刺激パターンを本明細書に説明する方式で送出する第1の変換器をユーザの手首に適用されるウェアラブルに配置することができる。第2の変換器を例えば首のようなユーザの身体の異なる部位に提供することができ、この変換器は、第2の刺激パターンを送出することができる。第2の刺激パターンは同じとすることができ、又は異なるとすることができる。実施形態では、第1の変換器を刺激デバイスに配置することができ、第2の変換器をモバイルデバイスのような第三者デバイスに配置することができる。モバイルデバイス内の変換器は、振動又は音を放出するためにモバイルデバイス内に既に組み込まれたタイプとすることができることに注意されたい。第三者デバイスは、ウェアラブルとすることができる。実施形態では、第1の変換器を第三者ウェアラブルに配置することができ、第2の変換器をこの第三者ウェアラブルの腕時計バンド又は腕時計バンドの留め金のようなこのウェアラブルに関連付けられたデバイスに配置することができる。実施形態では、変換器は、スマート腕時計又はスマートデバイスに通信的に結合されたスマート腕時計バンドの留め金/一部分に配置され、留め金又はバンドは、手首の腹側部を含む被験者の手首に動揺/振動刺激を送出するための少なくとも1つの変換器を含む。これら2つのデバイスのタイミング、ビート出力、ピッチ出力は、これらの変換器にわたって特定のシンコペーション又はリズムのような特定の調整パターンを達成するように選択することができる。刺激を送出するのに、これら2つの変換器の間で刺激を調整することができ、実施形態では、この刺激調整は、2つの変換器を有する単一デバイスによって送出される刺激と類似の効果を有する。調整は、刺激デバイス、第三者デバイス、又はモバイルデバイスなどに関連付けられたプロセッサによって行うことができる。単一変換器又は変換器の調整セットのいずれであるかに関わらず、刺激治療は、変換器がユーザの身体上又はその周りのいずれかの場所に配置された時に有効とすることができる。経皮振動出力を発生させる代替方法では、1つの変換器が主周波数を送出することができ、同時に別の変換器が変調周波数を送出する。
【0104】
ここで図6を参照すると、ユーザに振動治療を送出するためのシステムは、第1の経皮振動出力1308を放出するようになった第1の変換器1302と、第2の経皮振動出力1310を放出するようになった第2の変換器1304とを含むことができる。第1の変換器は、ユーザの身体の第1の部位上に着用することができ、一方、第2の変換器は、ユーザの身体の第2の部位上に着用することができる。ユーザは、振動治療によって望ましい目標状態を第1の変換器及び/又は第2の変換器と通信しているユーザインタフェースを用いて選択することができ、経皮振動出力パターンはこの目標状態に基づくことができる。実施形態では、ユーザインタフェースは、モバイルデバイス上のアプリケーション上で作動する。プロセッサは、ユーザインタフェース、第1の変換器、及び第2の変換器と電子通信することができる。プロセッサは、第1又は第2の変換器の一部とすることができ、又は個別のデバイスに存在させることができる。一部の実施形態では、第1の変換器は、第2の変換器と電気連通することができる。プロセッサは、これらの変換器に経皮振動出力パターンを発生させ、これらのパターンに従って経皮振動出力を放出させることができ、各経皮振動出力は、各々を同じか又は異なるとすることができる知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む。
【0105】
実施形態では、第1の経皮振動出力パターンと第2の経皮振動出力パターンは、同時に、順番に、又は交替パターンで放出することができる。実施形態では、第1の経皮振動出力パターンと第2の経皮振動出力パターンは、互いに独立したものとするか又は互いに調整することができる。一部の実施形態では、第2の経皮振動出力が中断され、同時に第1の経皮振動出力が放出され、又はその逆も同様である。一部の実施形態では、プロセッサは、第1の知覚ピッチを修正することによって第1の経皮振動出力パターンを修正し、かつ第2の知覚ピッチを変化させることによって第2の経皮振動出力パターンを修正するようにプログラムすることができる。一部の実施形態では、プロセッサは、第1の知覚ビートを変化させることによって第1の経皮振動出力パターンを修正し、かつ第2の知覚ビートを変化させることによって第2の経皮振動出力パターンを修正するようにプログラムすることができる。一部の実施形態では、プロセッサは、知覚強度を変化させることによって振動パターンを修正するようにプログラムすることができる。一部の実施形態では、第1の変換器のプロセッサは、第2の変換器から受け入れたデータに基づいて第1の経皮振動出力パターンを修正するようにプログラムすることができる。
【0106】
被験者が目標状態に到達することを支援する方法及びシステムでは、可変パラメータが知覚ピッチ、ベース(キャリア)トーンの周波数、知覚ビートの周波数、及び最高強度(簡潔に強度と呼ぶ)である基本振動を使用することができる。経皮振動出力は、被験者が目標状態を達成することを支援するために本明細書に説明するように被験者の身体の一部分に印加することができる。被験者の望ましい目標状態の入力に従って知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有する経皮振動出力を発生させることができる。
【0107】
刺激デバイス102及び/又は関連のアプリケーションは、ユーザに目標状態(例えば、覚醒、リラクセーション、睡眠、より低い心拍数、より低い血圧、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス状態、興奮、幸福感のような)に到達させ、目標状態への移行を容易にし、病態(例えば、不安、不眠症、慢性疼痛、慢性ストレス、自閉症、鬱、精神病、頭痛、偏頭痛、自己免疫障害、高血圧、交感神経系の活動の低下又は均衡失調によって特徴付けられる睡眠発作のような低覚醒に関する障害、疲労、過度の日中傾眠、慢性疲労症候群、便秘、緊張病、代謝症候群、摂食障害、肥満、低血圧、自立神経失調症、注意欠陥障害、注意障害(例えば、処置が、交感神経緊張に対して副交感神経緊張を高めることによって身体の内側への高い注意を達成するか、又は副交感神経に対して交感神経緊張を高めることによって身体の外部の刺激への高い注意を達成する)、乗り物酔い、眩暈、血管迷走神経性反応、インスリン非感度(2型真性糖尿病)及び代謝症候群を含む代謝障害、自律神経障害、自己免疫障害、又は貧血症)を処置し、かつ処置の副作用を軽減するなどを行うように選択されたパラメータを有する刺激を送出するようにプログラムすることができる。各目標状態は、生理学的パラメータ又は生体測定パラメータのようなある一定のパラメータによって定めることができる。例えば、60bpmよりも低い心拍数、80よりも高いHRV、ソーシャルメディアの投稿及びテキストに関する高頻度の肯定的な単語、及び少ない発話量などに基づいて鎮静状態を識別可能とすることができる。別の例では、100bpmよりも高い心拍数、40よりも低いHRV、早口の発話量、及び否定的な単語の使用増加などに基づいて興奮状態を識別可能とすることができる。
【0108】
目標状態を達成するか又は現在状態を維持するように刺激を構成する段階は、可変パラメータのうちの1又は2以上を調節する段階を含むことができる。刺激パラメータのいずれも個々に又は2又は3以上のものの組合せのいずれかで修正することができる。修正は、知覚ピッチ、知覚ビート、又は強度のうちの1又は2以上を増減する段階を含むことができる。例えば、ターゲットがフロー(ピークパフォーマンス)状態に到達することを支援するのに、フロー状態に到達するのに使用される経皮振動出力のパラメータは、ルックアップテーブルから導出することができ、当該被験者に関してフロー状態への移行を過去に成功裏に容易にした経皮振動出力に基づくことができ、センサフィードバックに従って実時間で提供することができ、又は手動で提供することができるなどで提供することができる。例えば、可変パラメータは、刺激デバイス又はそれを制御する関連のデバイスのユーザインタフェースを用いて修正することができる。実施形態では、経皮振動出力の印加中に、被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者の身体の一部分に印加される第2の経皮振動出力を発生させるように可変パラメータのうちの少なくとも1つを変化させることができる。
【0109】
実施形態では、経皮振動出力のパラメータは、慣れを防ぐために動的に調節することができる。ある一定の実施形態では、被験者による慣れを防ぐために、ビート周波数出力は動的であり、一定ではない。この動的性質は、センサデバイス118によって収集されたデータに基づいて、ユーザフィードバックに基づいて、及び/又は自動的に誘導することができる。例えば、交感神経系と副交感神経系の間の均衡がある期間を経て改善されたが、依然として最適レベルにはないことをセンサデバイスによって収集されたデータが示した場合に、1次周波数は、即時の遮断ではなく徐々に漸減することができる。同じ目標状態に到達しようとするその後の試みでは、可変パラメータ(ピッチ、ビート、強度)のうちの1つ又は漸減率又は漸変率は、以前のセッションで慣れを防ぐのに使用されたものから変更することができる。これに代えて及び/又はこれに加えて、システムのユーザインタフェースは、周波数が上側開始点から下側終了点まで漸減する際の速度を増減させることになるモードをユーザが選択することができる入力フィールドを含むことができる。更に別の実施形態では、動的性質は、自動的に誘導することができる。上述のように、システムは、これらのセンサのうちの1又は2以上からのデータが閾値を超えた場合に刺激を再開する(又は停止することを止める)ようにプログラムすることができる。
【0110】
実施形態では、システムは、刺激を手動で開始、中止、又は調節するためのユーザ入力及びユーザフィードバックを例えば刺激デバイスのユーザインタフェース内で、ユーザ入力デバイス内で、マイクロフォンの入力に状態を口頭に示すことにより、又はモバイルデバイス(例えば、スマート電話、スマート腕時計、スマートアイウェアのような)上で実行されるアプリケーションのような刺激デバイスを制御するアプリケーション内でなどで受け入れるようにプログラムすることができる。例えば、ユーザは、現在状態及び/又は望ましい目標状態を入力することができる。ユーザの現在状態又は病態は、ユーザが示す(例えば、「ストレスを感じる」)ことができる。望ましい目標状態に基づいて、ユーザによって示された現在状態に基づいて、任意的に、望ましい目標状態に対する現在状態に基づいて刺激プロトコル又は経皮振動出力を選択することができる。この入力に基づいて、刺激デバイスの変換器は、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含むユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加される第1の経皮振動出力を発生させる。ユーザが意図する目標状態を達成したか否かを決定する段階は、本明細書に説明するようにユーザからの目標達成(例えば、「気分が良い」)の入力を受け入れること、又はユーザが手動で刺激を中断することによって主観的に実施することができる。刺激を通して、ユーザは、依然として目標状態に到達していないと感じているか否か、依然として初期状態にいるか否か、又は中間状態にいると感じるか否かを入力することができ、又は入力するようにユーザを促すことができる。ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、第2の経皮振動出力を刺激デバイスなどによって発生させて、望ましい目標状態を達成しようとするユーザに送出することができる。第2の経皮振動出力は、第1の経皮振動出力とは異なる可変パラメータ(例えば、知覚ピッチ、知覚ビート、及び知覚強度)を有することができる。
【0111】
現在状態、病態、又は目標状態の達成を決定する段階は、生体測定データを用いて、知覚された生理学的データ(例えば、HRV、GSR、心拍数、呼吸数のような)を用いて、センサ読取値を目標生理学的プロファイルとの比較に用いて、使用パターンに従って第三者データに基づいて、又はソーシャルメディアに基づいてなどで実施することができる。様々な実施形態では、目標状態は、例えば、ユーザインタフェース内で又はセンサデバイスによって収集された目標状態に対する必要性を示すデータを用いて示すことができる。実施形態では、目標状態は、特定の健康指標とすることができる。健康指標は、血圧、心拍数、HRV、又はHR/HRV比などのような様々な健康関連尺度の集約とすることができる。
【0112】
実施形態では、センサデバイスによって収集されたデータは、刺激デバイス102を通じた被験者への刺激又は第1の経皮振動出力の印加を開始及び/又は制御するためのフィードバックとして使用することができる。これに加えて及び/又はこれに代えて、センサデバイスによって収集されたデータは、それに基づいて被験者114への刺激の印加を選択及び個人化するのに使用することができる。例えば、周波数範囲、刺激パターン、刺激印加回数、又は刺激印加持続時間などをユーザに対して個人化することができる。センサを用いた連続的又は定期的なモニタは、任意的に既知/格納された状態に関するパラメータとの比較と共に行うことができる。例えば、ユーザが睡眠である目標状態に到達しようと試みる場合に、この状態に関する知覚パラメータは、高HRV、小さい移動、及び小さい可聴音とすることができる。この場合に、運動センサ、生体測定センサ又は生理学的センサ、又はマイクロフォンのうちの1又は2以上を用いて、知覚パラメータの既知の範囲と比較した知覚パラメータの群又はその一部に基づいて睡眠状態への可能性移行に関してユーザをモニタすることができる。別の例では、目標状態が覚醒であり、センサが低HRVを示す場合に、低覚醒に対処する刺激を開始することができる。更に別の実施形態では、身体活動不在時にセンサが高HR及び低HRVを示すことは、過覚醒のための治療刺激をトリガすることができる。センサデバイスは、このセンサフィードバックを用いて、センサによって示される時にユーザが目標状態又は予想状態に到達していない場合(例えば、一般的に、速い高強度振動パターンは、HR、呼吸、血圧、及び発汗を増大させ、一方でHRVを低減することができる。一般的に、遅く緩慢な低減強度振動パターンは、HR、呼吸、血圧、及び発汗を低減し、一方でHRVを増大させることができる)、デバイスの作動を続けるか、ユーザが目標状態に到達した場合に作動を中止するか、ユーザが目標状態に近づいていることをセンサが示した場合に刺激の漸減を開始するか、又は第2の経皮振動出力を発生させるかなどを行うことができる。第2の経皮振動出力は、第1の経皮振動出力とは異なる可変パラメータ(例えば、知覚ピッチ、知覚ビート、及び知覚強度)を有することができる。
【0113】
実施形態では、ユーザの気分を変更するためのシステムは、ユーザ入力デバイスを含み、経皮振動出力を放出するようになった変換器と、ユーザの生理学的パラメータを感知する生理学的センサと、ユーザ入力デバイス、変換器、及び生理学的センサと電子通信するプロセッサとを含む刺激デバイスを含むことができる。システムは、ユーザの望ましい状態の入力を受け入れ、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加される第1の経皮振動出力を相応に変換器に発生させることができる。この実施形態では、第1の経皮振動出力は、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含むパラメータを含むことができる。ユーザの生理学的パラメータは、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定するのに使用することができる。ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、変換器は、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加される第2の知覚ピッチと、第2の知覚ビートと、第2の知覚強度とすることができる知覚強度とを含むパラメータを有する第2の経皮振動出力を発生させることができる。
【0114】
実施形態では、受動的感知(例えば、他の情報ソースから導出)又は能動的感知(例えば、加速度計が無移動を示し、呼吸数が睡眠を示し、位置センサが健康指標/レベルを示す)に示す状態に到達すると刺激を中止することができる。一部の実施形態では、刺激は、状態が変化したことをセンサが示した時に再開することができる。システムは、これらのセンサのうちの1又は2以上からのデータが閾値を超えた場合に、又はこれに代えて持続時間に基づいて刺激を再開する(又は停止することを止めるか、又は漸減時間を延ばす)ようにプログラムすることができる。システムは、特定のセンサ読取値が感受された時にプログラムを開始するようにプログラムすることができる。
【0115】
ある一定の態様では、センサは、ユーザに関する現在の状況的病態又は生理学的病態を決定することができ、1又は2以上の検出状態に基づいて刺激を開始、中止、又は調節することができる。例えば、センサがストレスを示す場合に(例えば、健康指標に基づいて)、他のデータを用いて刺激のオン/オフを変調することができる。一例では、ユーザがある運動速度で移動していることを加速度計が示した場合に、センサ読取値は、ストレスを示さず、代わりに運動を反映する可能性が高い。一部の実施形態では、センサが特定の時間に移動の減速を示す場合に、この減速を睡眠に向けて準備が整ってきていることして解釈することができ、刺激デバイスの睡眠ルーチンを開始することができる。一部の実施形態では、ユーザが自動車内にいるが傾眠を受けていることをセンサが示した場合に、刺激デバイス102に、覚醒を促進するように構成された刺激の送出を開始させることができる。
【0116】
実施形態では、ユーザが刺激の結果としてターゲット状態又は目標状態に到達したか否かを決定する段階は、ユーザ入力により、システムデータ、受動的ユーザデータ又は感知ウェアラブル(例えば、スマート腕時計、医療デバイス(例えば、血圧カフ、パルスオキシメータ、体温計))、運動/活動モニタ、又は他のウェアラブル品目を用いて実施することができ、又は第三者データ、第三者デバイス、SaaSアプリケーション、健康及び体力の情報科学アプリケーション、健康及びフィットネスAPI、病院データシステム、ソーシャルメディア投稿、及び通信などのような外部及び/又は第三者ソースを用いて実施することができる。例えば、刺激デバイスの又はそれに関連付けられたプロセッサは、ユーザのソーシャルメディアの投稿及び批評を受け入れ、使用された文言を緊張及び感情に関して評価するようにプログラムすることができる。一部の実施形態では、ユーザ入力、内部感知、又は外部データ又はソースのあらゆる組合せを用いて、ユーザが目標状態に到達したか否かを決定することができる。外部及び/又は第三者ソースは、生理学的パラメータ(例えば、血圧、HRV、GSR、呼吸数のような)に関するデータを提供することができる。一部の実施形態では、外部及び/又は第三者ソースから目標状態に到達したか否かを決定することに基づいて、第2の刺激を発生し、目標状態に到達するか又はそれを維持することを支援するために被験者に送出/印加することができる。一部の実施形態では、外部及び/又は第三者ソースから目標状態に到達したか否かを決定することに基づいて刺激を中断又は延ばすことができる。
【0117】
目標状態を達成するか又は現在状態を維持するように刺激を構成する段階は、例えば、望ましい状態を達成するための一連の又は連続する刺激パターンを有する刺激のセッションを達成するために1よりも多いセグメントを有する刺激を発生させる段階を含むことができる。一部の実施形態では、このセッションは、娯楽事象、競技事象、ストレス誘導事象、又は精神療法セッションなどのような事象に関連付けることができ、各セグメントは、事象又はセッションをもたらす「全体」体験を達成するように選択される。例えば、飛行機旅行の不安を低減するためのセッションは、被験者が搭乗を待っている間に実行されるセグメント、それに続く機内にいるが離陸を待っている別のセグメント、離陸中のセグメント、及び飛行中のセグメントなどのような複数のセグメントを有することができる。ユーザは、次のセグメントが実行されるように飛行機旅行のステータスが変化した時を手動で示すことができる。次のセグメントが実行されるように飛行機旅行のステータスが変化した時を示す上で、例えば、航空交通管制及び航空路線ステータスのデータのような第三者データのようなデータを使用することができる。1つのセグメントから別のセグメントに移動するために飛行機旅行のステータスを示すために、機内アナウンスを聞き取るためのマイクロフォン、スマートアイウェア内に接続されたカメラ、又は高度を示すための高度計などのようなセンサを使用することができる。実施形態では、ユーザによって体験されることになるか又は現在体験している事象に関するデータは、ユーザインタフェース、状況センサ、生体測定センサ、又は生理学的センサ、及び第三者データ又はアプリケーションなどによって取得することができる。生理学的センサは、呼吸、体温、GSR、SpO2、肺活量測定、EEG、ECG、EMG、心拍数、HRV、CO2、運動、血圧、又は血糖などを含むことができる。生体測定センサは、指紋、視覚/表情の手掛り、発声トーン、発声ピッチ、又は虹彩などに関するデータを取り込むことができる。状況センサは、地理空間環境、場所、気象及び天候、空気汚染/品質、又は洪水モニタなどに関するデータを取り込むことができる。一部の実施形態では、事象に関するデータは、交通パターン変更、離陸遅延、又は有意な天候変化などのような事象の変化である。
【0118】
刺激セッションが有用である場合がある事象の他の例は、競技事象時、演説セッション中、スピーチ又はプレゼンテーション中、通勤通学中、特定の障害(例えば、PTSD)の処置目的、又はその日のための望ましい感情又は望ましい成果の追求などを含む。例えば、通勤通学の場合に、交通アプリケーション、GPSアプリケーション、又はナビゲーションアプリケーションからのようなデータを用いて速度、場所、及び周囲交通量などを決定することができ、これらのデータは、治療セッションパラメータを生成するのに使用することができ、かつ交通が流れている時の1つのセグメント及び交通が渋滞している時の別のセグメントのようなセグメントからセグメントにセッションを移動するのに使用することができる。
【0119】
実施形態では、刺激セグメントの各々は、知覚ピッチと知覚ビートと強度とを含む1又は2以上のパラメータによって定めることができる。各セグメントを発生させるのに、可変パラメータの各々に対する値を各セグメントに対して割り当てることができる。ユーザによって体験されることになる事象に関するデータは、治療セッションパラメータを生成するように構成されたコンピュータプロセッサに通信することができる。治療セッションパラメータは、連続出力セグメントのセットを事象に対して割り当て、この事象に基づいて経皮振動出力の知覚ピッチと経皮振動出力の知覚ビートとを各出力セグメントに割り当てることによって発生させることができる。変換器は、コンピュータプロセッサから治療セッションパラメータを受け入れた時などにこれらの治療セッションパラメータに基づいて治療セッションのための経皮振動出力を発生させる。治療セッションパラメータは、過去の事象に対する過去の反応及びその事象中に又は事象にも関わらず目標状態に到達するのに有利であった過去の刺激の機械学習を通して発生させることができる。
【0120】
実施形態では、セグメントは、直前の事象が終了した直後に開始することができ、刺激は、セグメント間で漸増又は漸減することができる。実施形態では、各セグメントに対する可変パラメータのうちの1又は2以上は、目標状態に従ってプログラムすることができ、プログラミングは、ルックアップテーブルを利用することができ、被験者に対する目標状態への移行を以前に成功裏に容易にした経皮振動出力に基づくことができ、センサフィードバックに従って実時間で行うことができ、又は手動で行うことができるなどで行うことができる。
【0121】
一部の実施形態では、治療セッションは、化合物(例えば、薬剤、向精神剤のような)の送出、音楽演奏、背中マッサージ、ある一定の芳香の放出、又はライトの減光などのような他の治療又は関連の治療介入を伴う場合がある。
【0122】
刺激を実質的に提供するために、最初に、デバイス102及び/又は関連のアルゴリズムを較正することができる。較正は、説明するようにいくつかの方法で進めることができる。一態様では、較正は、ベースライン状態、無ストレス状態、及び健康指標の特性、又は様々な非ベースライン状態のシグニチャーを確立する段階を含むことができる。例えば、刺激デバイスの初期使用と、埋め込みセンサ又は関連のセンサのいずれかによるユーザに関する様々なパラメータの継続的な記録とにより、アルゴリズムが将来の呼び出しに向けて格納されたパラメータを識別状態に関連付けるように、ユーザは、ストレスを受けている時及び受けていない時を示すことができる。それに応答して、健康指標に基づいて、ある範囲の周波数を送出することができる。例えば、1つの範囲は、鬱を処置するのに有利とすることができ、それに対して別の範囲は、睡眠を容易にするのに有利とすることができる。一部の実施形態では、ベースライン状態及び健康指標の定期的又は継続的なモニタは、応答して送出される周波数の範囲を個々にかつ時間的にカスタマイズするために較正を微調整することを可能にすることができる。
【0123】
ストレス関連の遷移及び不要なストレスを検出することができる別の較正方法は、特定の状態(例えば、安静状態、ストレス状態、疲労状態、又は他のユーザ指定状態)への移行を当該状態を達成することが既知である一定の刺激を送出し、次いで、刺激の送出後及びこの特定の状態への移行後のユーザの特性を将来の参照に向けて格納することによって能動的に促進することとすることができる。状態への移行の確認は、ユーザによって又はセンサ入力によって行うことができる。別の実施形態では、注意深さアプリケーション、瞑想アプリケーション、及び/又は刺激の使用などによってリラックス状態に移行するようにユーザに促すことができ、次いで、ある状態を達成することが既知である異なる刺激の送出を行い、ユーザ特性を探知してこの状態に関連付けることができる。例えば、ユーザは、ストレス状態への移行を達成するために交感神経緊張の増大と副交感神経緊張の低下とを達成することが既知である刺激に露出することができ、その上でデバイス102は、ストレス状態の特性を探知することができる。
【0124】
受動較正の1つの方法では、ユーザをある範囲の刺激パターンに露出し、次いで、知覚パラメータを用いてユーザが目標状態に到達したか否かを決定することができる。繰り返し試みた後に、最良の鎮静パターンと最良の覚醒パターンを選択することができる。受動較正の別の方法では、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含むパラメータを用いて第1の経皮振動出力がユーザに送出される。第1の経皮振動出力のパラメータは、データベースから選択されるもの又は予想によって選択されるようなユーザの望ましい目標状態を決定した後に選択することができる。第1の経皮振動出力の送出の後又は最中に、生理学的感知データ又はユーザ入力のようなデータを用いて、ユーザが目標状態に到達したか否かが決定される。この受動較正の途中に経皮振動出力に修正を加えて第2の経皮振動出力を発生させることができる。次いで、第2の経皮振動出力が、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含むパラメータを用いてユーザに送出され、ここでもまた、データを用いてユーザが目標状態に到達したか否かが決定される。第1及び第2の経皮振動出力の有効性に基づいて、プロセッサを用いて、ユーザが目標状態を達成することを支援するのに以後使用すべき第1又は第2の経皮振動出力の一方を選択することができる。実施形態では、プロセッサは、ユーザが目標状態に到達することを支援するのに有効な経皮振動出力パラメータセットを求めるために経皮振動出力を反復的に修正し続けることを優先して第1及び第2の経皮振動出力のいずれも選択しない場合がある。
【0125】
実施形態では、較正セッションに対して使用すべき望ましい目標状態に基づいて複数の経皮振動出力を選択することができる。経皮振動出力の各々は、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含むパラメータに基づくことができ、データベースから選択するか又は予想によって選択することができる。対応するセッションでは、ユーザの身体の一部分と接触している電子変換器を用いるなどで複数の経皮振動出力の各々を放出する最中又は放出した後に、ユーザが対応するセッションの各々において望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを取得することができる(例えば、生理学的センサを用いて又はユーザ入力から)。これらのデータに基づいて複数の経皮振動出力の各々の有効性を決定した後に、複数の経皮振動出力のうちの1つをユーザに対して望ましい目標状態への移行を支援するのに有効なものとして選択することができる。選択される経皮振動出力は、次いで、望ましい目標状態に対して有効であると決定された他の経皮振動出力を含むデータベースに通信することができる。データベースは、他の有効経皮振動出力を識別するのにアクセス可能である。電子変換器を用いて放出されることになる1又は2以上の他の有効経皮振動出力をデータベースから選択することができる。これらの複数の振動出力は、1人のユーザからのものである可能性があるが、他の実施形態では、データベースは、これらの振動出力(及び複数のユーザに対して有効と見なされるもの)を格納し、従って、複数のユーザに対する有効性を改善するのに使用することができる。
【0126】
個人化された受動較正では、ユーザがデバイス102を用い始めた後のある期間にわたって一日の様々な時点で定期的な測定を行うことができる。これらの測定は、生理学的センサ、カメラ、又はマイクロフォンなどのような1又は2以上のセンサにより、デバイス作動のユーザの手動調節から収集されたデータを併せて行うことができる。例えば、センサによって知覚される生理学的パラメータは、移動、心拍数、GSR、及び体温などとすることができる。使用1週目のようなある期間の途中の評価を用いて、ユーザのベースライン状態を決定することができる。
【0127】
本明細書に説明する実施形態のいずれにおいても、ユーザのベースライン状態は、本明細書に説明する1又は2以上のセンサからの読取値に基づいて計算することができる。ベースライン状態は、ユーザに関して朝ベースライン対夕ベースラインのように一日のうちのある期間にわたって決定することができる。一部の実施形態では、ベースライン状態を確立するのにセンサ読取値を使用するのに加えて、自分の気分に関する情報又は評価をモバイルデバイスのユーザインタフェース内などに提供するようにユーザを促すことができる。気分情報は、ベースラインのセンサに基づく確立を確認するのに使用するか、又はベースライン状態の確立での別のデータ点として使用することができる。更に他の実施形態では、更に、ユーザのベースライン状態は、ユーザのモバイルデバイスから受信した状況データに基づくことができる。状況データは、モバイルデバイスの使用量を示すことができる。状況データは、モバイルデバイス内へのキーストローク入力とすることができる。状況データは、ユーザの気分(例えば、否定的、肯定的、欲求不満、怒り、不安、注意散漫のような)を示すことができる。状況データは、ソーシャルメディア投稿の内容とすることができ、この内容は、ユーザの気分(例えば、否定的、肯定的、欲求不満、怒り、不安、注意散漫のような)を示すのに使用される。更に、他の実施形態では、ユーザのベースライン状態を確立するのに、生理学的データ、ユーザ入力、顔認識データ、状況データ、又はこれらのあらゆる組合せを使用することができる。すなわち、一個人のベースライン状態は、別の個人のベースライン状態と異なるとすることができる。
【0128】
システムは、ベースライン状態をユーザプロファイルに保存することができ、将来当該ユーザに刺激を印加する時にパラメータ(持続時間及びタイミング、周波数、及び/又は強度のような)を設定するためにこのユーザプロファイルにアクセス可能である。システムは、ユーザがデバイスを使用する時に新しいデータを収集し続けることができ、このデータをユーザプロファイルに相補すること、及び/又は新しいデータを受け入れた時にこの新しいデータで最も古いデータを置換することができる。
【0129】
センサを用いた継続測定を用いてベースライン状態からの偏差を決定することができる。ベースライン状態からの偏差は、ユーザがストレスファクタを体験していることを示すことができる。ベースライン状態からの偏差は、センサ読取値の変化又はセンサ読取値群の変化によって検出することができる。例えば、このシフトは、ユーザのベースラインからの1標準偏差シフトとすることができる。シフトの検出に応答して、治療刺激の開始、送出される特定の経皮振動出力を選択する段階、又は治療刺激を開始する要求をトリガする段階のような下流のアクションをトリガすることができる。
【0130】
ベースラインからの偏差の大きさに基づいて、ユーザの現在状態に対処した適切な経皮振動出力を選択することができる。例えば、ユーザが、自分のベースラインからの1標準偏差シフトのみを体験している場合に、目標状態に到達するように選択される経皮振動出力は、ユーザがベースラインからのより大きいシフトを体験する場合よりもより低い強度で開始することができる。別の例では、ベースラインからのより小さいシフトは、ユーザがベースラインから遠い場合よりも短い持続時間の刺激しか必要としない。ベースラインがどこにあるか及び現時点でユーザがベースラインからどの程度離れているかを知ると、ユーザがどのような現在状態にいようと、そこから目標状態に到達することを支援するように経皮振動出力を動的に選択することができる。ユーザが、個人化された受動較正に基づいて選択される第1の経皮振動出力を用いても目標状態に到達しない場合に、目標状態に到達することを支援する方法内でユーザへの印加に向けて第2の経皮振動出力を選択して発生させることができる。経皮振動出力は、慣れを回避するために動的に選択することができる。
【0131】
個人化された受動較正は、本明細書に説明する刺激デバイスと、ユーザの少なくとも1つの生理学的パラメータのデータを定期的に測定する刺激デバイスの生理学的センサと、モバイルデバイス及び刺激デバイスと電子通信するプロセッサとを含むシステムに実施することができる。図13を参照すると、プロセッサは、(i)センサからの個人の少なくとも1つの生理学的パラメータの定期的な測定値に基づいてユーザのベースライン状態を決定する段階1320と、(ii)センサからのユーザの少なくとも1つの生理学的パラメータのデータに基づいてベースラインからの偏差を決定する段階1322と、(iii)偏差に基づいて、目標状態を達成するためにユーザの身体の一部分に印加される経皮振動出力を決定する段階1324と、(iv)決定された経皮振動出力を刺激デバイスに通信する段階1328とを実施するようにプログラムすることができる。決定されて通信された経皮振動出力に基づいて、刺激デバイスの変換器は、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含むユーザの身体の一部分に印加される経皮振動出力を発生させる。プロセッサは、本明細書に説明するようにユーザの気分のデータをモバイルデバイスの中に入力するようにユーザを促すことによって、状況データを用いて、又はその組合せでユーザのベースライン状態を決定するように更にプログラムすることができる。本明細書に説明する実施形態のうちのいずれにおいても、プロセッサは、ユーザが目標状態を達成したか否かを決定し(例えば、センサ又はユーザ入力により)、ユーザが目標状態を達成していない場合は、ユーザが目標状態を達成することを支援するために、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含むユーザの身体の一部分に印加される第2の経皮振動出力を第2の変換器に発生させるように更にプログラムすることができる。
【0132】
継続収集ベースラインデータは、格納して長期データセットを形成することができる。送出周波数の反復的な実時間変調及び最適化は、この長期データに基づくことができる。例えば、ユーザのベースラインが経時変化した場合に、治療刺激は、新しいベースラインからの偏差がある時にしか正確にトリガされない。この例を続けると、ユーザがデバイス102の使用を進め、ベースラインが、時により静かなベースライン状態に変化すると、ベースラインからの偏差の検出後に使用される治療刺激プロトコルは、ユーザの状態に影響を及ぼすための態様(例えば、周波数、強度、及び/又は持続時間)において変更する必要がある場合がある。
【0133】
上述のように、個々のユーザの感覚閾値を決定する段階は、a)本明細書に説明する較正、b)能動的データ収集(簡単なアプリ内アンケート質問による)、c)受動的データ収集(モバイルデバイス及びアプリの使用をモニタしてユーザが刺激をどの程度弱めたか又はどの程度強めたかを決定することによる)によって実施することができる。実施形態では、ユーザに対する感覚閾値は、較正試験などによって決定することができる。感覚閾値は、ユーザが手動で調節することができる。処置周波数の強度は、感覚閾値から1標準偏差内で送出することができる。下側感覚閾値は、ユーザが振動に意識を集中した時に辛うじて認識可能であるが、ユーザが意識しなければ振動が注意を散漫にさせることはなく、背景ノイズに溶け込む。上側感覚閾値は、刺激が注意を散漫にする可能性がある場所である。下側感覚閾値を確立する段階は、経皮振動出力をユーザの身体の一部分に送出し、刺激デバイス又はそれを制御するアプリケーションユーザインタフェースを用いるなどで刺激が辛うじて認識可能であることをユーザが示すまで経皮振動出力の強度を徐々に低減することによって実施することができる。上側感覚閾値を確立する段階は、経皮振動出力をユーザの身体の一部分に送出し、刺激デバイス又はそれを制御するアプリケーションユーザインタフェースを用いるなどで刺激によって注意が散漫になったことをユーザが示すまで経皮振動出力の強度を徐々に増大させることによって実施することができる。これに代えて、刺激が下端で辛うじて知覚可能になるまで又は上端で注意を散漫にするまで刺激の強度を手動で調節することによってユーザが下側及び上側の感覚閾値を自分で確立することができ、最終調節値が感覚閾値として格納される。
【0134】
刺激の送出は、刺激が感覚閾値を超えず、感覚閾値から1標準偏差に又はその範囲に又は刺激が過度に注意を散漫にするか又は不快であるような気がするか又は実際にそうであることがないような感覚閾値に対するいずれかの他の点にあるように構成することができる。刺激パラメータが第2の刺激を発生させるように変更される場合に、本明細書の様々な実施形態で説明するように、第2の刺激も、感覚閾値を超えず、感覚閾値から1標準偏差に又はその範囲に又は刺激が過度に注意を散漫にするか又は不快であるような気がするか又は実際にそうであることがないような感覚閾値に対するいずれかの他の点にあるように構成することができる。
【0135】
治療刺激の送出は、例えば、漸減する刺激を送出することなどのために感覚閾値を利用することができる。漸減刺激の強度は、感覚閾値の上端で開始し、第1の期間(約2分から15分までのような)にわたってある速度(例えば、約10%毎分)で辛うじて知覚可能なレベルまで低下することができる。実施形態では、強度は、残りの刺激持続時間(例えば、更に別の15~25分間)にわたって最終レベルに留まることができる。
【0136】
漸減後に、刺激は、ある期間の後(例えば、1次周波数がある期間にわたって最低レベルで印加された後)に自動的に停止することができる。漸減後に、刺激は、ある期間(例えば、少なくとも30分)にわたって全サイクル(開始値から最低レベルまで)が印加され終わった後に自動的に停止することができる。刺激強度は、望ましい結果を達成するためにユーザの感覚閾値の中央値の1標準偏差に又はその範囲内に留まることができる。
【0137】
交感神経系の活動亢進によって特徴付けられる睡眠障害、慢性疼痛、トラウマ後ストレス障害、慢性ストレス、自閉症、自己免疫障害、不安、高血圧、頻拍、又は不整脈などのような過覚醒に関する障害の処置のためのような刺激パターンを含むいくつかの処置アプリケーションでは、知覚ピッチは、約1~200Hzとするか又はそこで開始することができ、知覚ビートは、0.0001~4Hzの間であるとすることができる。1よりも多い知覚ピッチと1よりも多い知覚ビートとが存在することも可能である。
【0138】
自律神経系の過覚醒に関する障害を治療する段階は、過覚醒障害の入力と経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値とを取得する段階を含むことができる。過覚醒障害の入力は、プロセッサと通信しているユーザインタフェースを用いて取得することができる。これに代えて、過覚醒障害の入力は、感知データ又は第三者データを通して取得することができる。ユーザの感覚閾値は、本明細書に説明するように決定される。過覚醒障害に基づいて、プロセッサは、刺激デバイスの変換器によって放出される経皮振動出力に対する知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含むパラメータに基づく刺激パターンを選択することができる。コンピュータプロセッサは、経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値又はそれよりも大きい感覚閾値の値において選択刺激パターンの変換器に経皮振動出力を発生させることができる。
【0139】
本明細書では、ある一定の過覚醒障害を処置するのに使用される知覚ピッチ及び知覚ビートの例を以下の通り提供する。
【0140】
慢性疼痛の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の1.5標準偏差内にある強度での約200Hz又はそれよりも低い知覚ピッチと約0.25Hzに等しいか又はそれよりも低い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0141】
慢性ストレスの処置は、任意的にユーザの感覚閾値の1標準偏差の強度での200Hz又はそれよりも低い知覚ピッチと約4Hzに等しいか又はそれよりも低い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0142】
自閉症の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の2標準偏差内にある強度での約200Hz又はそれよりも低い知覚ピッチと約10Hzに等しいか又はそれよりも低い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0143】
自己免疫障害の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の2標準偏差内にある強度での約200Hz又はそれよりも低い知覚ピッチと約10Hzに等しいか又はそれよりも低い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0144】
不安の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の1標準偏差内にある強度での約200Hz又はそれよりも低い知覚ピッチと4Hzに等しいか又はそれよりも低い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0145】
高血圧の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の1標準偏差内にある強度での約200Hz又はそれよりも低い知覚ピッチと4Hzに等しいか又はそれよりも低い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0146】
ある一定の他のアプリケーションでは(例えば、交感神経系の経時的な活動の低下又は均衡失調によって特徴付けられる鬱、睡眠発作、疲労、便秘、緊張病、代謝症候群、摂食障害、低血圧、注意障害のような低覚醒に関する障害の処置のための)、知覚ピッチは約40~500Hzとすることができ、知覚ビートは約0.1~20Hzとすることができる。一部の実施形態では、低覚醒に関する障害の処置は、40Hzから500Hzの間であるレベルの(又はそこで開始する)知覚ピッチを0.1~10Hzの知覚ビートと共に使用することができる。
【0147】
自律神経系の低覚醒に関する障害を処置する段階は、低覚醒障害の入力と経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値とを取得する段階を含むことができる。低覚醒疾患の入力は、プロセッサと通信しているユーザインタフェースを用いて取得することができる。これに代えて、低覚醒障害の入力は、感知データ又は第三者データを通して取得することができる。ユーザの感覚閾値は、本明細書に説明するように決定される。低覚醒障害に基づいて、プロセッサは、刺激デバイスの変換器によって放出される経皮振動出力に対する知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含むパラメータを有する刺激パターンを選択することができる。コンピュータプロセッサは、経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値又はそれよりも大きい感覚閾値の値において選択刺激パターンの変換器に経皮振動出力を発生させることができる。
【0148】
本明細書では、ある一定の低覚醒障害を処置するのに使用される知覚ピッチ及び知覚ビートの例を以下の通り提供する。
【0149】
鬱の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の2標準偏差内にある強度での約10Hz又はそれよりも高い知覚ピッチと約0.05Hzに等しいか又はそれよりも高い知覚ビートとの印加を含むことができる。実施形態では、鬱を処置するのに、刺激と共に抗鬱医薬化合物及び/又は注意深さ活動を使用することができる。
【0150】
疲労、睡眠発作、過度の日中傾眠、及び慢性疲労症候群などの処置は、任意的にユーザの感覚閾値の上側2標準偏差内にある強度での40Hz又はそれよりも高い知覚ピッチと約0.1Hzに等しいか又はそれよりも高い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0151】
緊張病の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の1標準偏差内にある強度での約10Hz又はそれよりも高い知覚ピッチと約0.01Hzに等しいか又はそれよりも高い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0152】
便秘の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の上側2標準偏差内にある強度での約20Hz又はそれよりも高い知覚ピッチと約0.05Hzに等しいか又はそれよりも高い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0153】
注意欠陥障害及び他の注意及び集中力の問題の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の1標準偏差内にある強度での約40Hz又はそれよりも高い知覚ピッチと約0.1Hzに等しいか又はそれよりも高い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0154】
インスリン非感度(すなわち、2型真性糖尿病)及び代謝症候群を含む代謝障害の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の2標準偏差内にある強度での約10Hz又はそれよりも高い知覚ピッチと0.001Hzに等しいか又はそれよりも高い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0155】
低血圧及び自立神経失調症の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の上側2標準偏差内にある強度での約20Hz又はそれよりも高い知覚ピッチと0.001Hzに等しいか又はそれよりも高い知覚ビートとの印加を含むことができる。
【0156】
過覚醒障害の症状を低減するために、これらの層状振動は、ユーザの現在エネルギレベルに対応するより高い周波数で開始し、甚深リラクセーション及び/又は傾眠(この場合の目標状態)に関するエネルギの上側閾値レベルに対応するより緩慢な振動まで漸減することができる。例えば、知覚ピッチは、デフォルトであること、ユーザ選択可能入力に基づくこと、「気分はいかが」のようなある一定の質問へのユーザの反応に基づくこと、又は加速度計のようなセンサを有するユーザのモバイル電子デバイス及び/又はウェアラブルデバイスから収集されたデータに基づくことなどのあらゆる適切な手段によって確立された開始値(100Hzのような)で開始することができる。ルックアップテーブル又は入力詳細の組合せを考慮するアルゴリズムなどによって様々な入力を様々な開始値に関連付けることができる。一般的に、睡眠アプリケーションでは、一部の実施形態での知覚ピッチの開始値は、200Hzよりも高くないと考えられる。
【0157】
一実施形態では、知覚ピッチは、次に、開始値(例えば、200Hz)から上側閾値(約40Hzのような)レベルに到達するまで10~20秒(約)毎に約5~10Hzの速度で低下することができると考えられる。知覚ピッチは、約60秒のような保持期間(安定化フェーズ)にわたって上側閾値に留まることができる。次いで、知覚ピッチは、第1の閾値よりも低い(約30Hz又は第1の閾値の約75%のような)第2の閾値(安定化フェーズ)に到達するまで10秒(約)毎に約1Hzの速度で低下することができる。知覚ピッチは、保持期間にわたって第2の閾値に留まることができる。その後に、知覚ピッチは、第2の閾値よりも低い(20Hz又は上側閾値の約50%のような)第3の閾値に到達するまで10秒(約)毎に約1Hzの速度で低下し、有効期間(約20分のような)にわたって20Hzに留まることができる。この有効期間は、部分的にソフトウエア時間制限(最短5分/最長60分)により、及び/又は部分的にユーザによって決定することができる。
【0158】
この処理中に、知覚ビートは、第1のレベル(0.2Hzのような)で開始し、約0.1Hzに到達するまで15秒毎に約0.025Hzの速度で低下することができる。知覚ビートは、約120秒にわたって約0.1Hzに留まることができる。次いで、知覚ビートは、望ましい結果を達成するのに望ましい周波数(例えば、約0.05Hz)に到達するまで30秒毎に約0.01Hzだけ低下することができる。知覚ビートは、有効期間(最大で20分のような)にわたって又は知覚ピッチが変化するまで0.05Hzに留まることができる。
【0159】
例として、約100Hzで開始する知覚ピッチを最長/最遅の漸減(例えば、60分サイクル)を有するオプションとして利用可能にすることができ、約40Hzを知覚ピッチに対する平均開始点(例えば、30分サイクル)と考えることができ、約33Hzを最短/最速の漸減(例えば、10分サイクル)に対する知覚ピッチの開始点と考えることができる。同様に、知覚ピッチと知覚ビートは、独立に又は連携して漸減することができる。急速なリラクセーションに対するこの処理の1回の反復は、200Hzで開始して5分間に40Hzまで漸減し、次いで、更に10分にわたって40Hzで安定化し、一方、知覚ビートは2Hzで開始し、15分にわたって徐々に0.1Hzまで漸減する。各場合に、1次振動及び2次振動が各々ゼロに到達する前にこれらの振動が互いに非常に近く、例えば、約0.0001Hzの差しかないように、これらの差の値が経時的に漸減することができる。任意的に、知覚ビートの漸減は、特にユーザがデバイスを使用する前に強めの症状を示す場合は最終的に望ましい効果に達する前にユーザにより覚醒した状態を通過する可能性があるので、知覚ピッチの漸減よりも長い期間を有することができる。一般的に、各周波数に関して、漸減の速度が高いほど(各周波数状態では短い時間しか費やされない)、ユーザは、有症状から無症状に急速に遷移する可能性が高い。特定の結合は、例えば、(A)約100Hzで開始し、遮断までに20Hzまで漸減する知覚ピッチと、最初に1次から約1Hzだけ異なる知覚ビートとのものであり、差が0.01Hzまで経時的に漸減する結合、(B)約40Hzで開始し、遮断までに10Hzまで漸減する知覚ピッチと、最初に1次から約0.2Hzだけ異なる知覚ビートとのものであり、遮断までに差が0.001Hzまで経時的に漸減する結合、及び(C)約33Hzで開始し、遮断までに1Hzまで漸減する知覚ピッチと、最初に1次から約0.1Hzだけ異なる知覚ビートとのものであり、遮断までに差が0.0001Hzまで経時的に漸減する結合を含むことができる。
【0160】
同様に、正弦波を重ねて干渉パターンを達成する代替実施形態を利用する一部のアプリケーションでは(例えば、経時的な交感神経系の活動亢進によって特徴付けられる睡眠障害、慢性疼痛、トラウマ後ストレス障害、慢性ストレス、自閉症、自己免疫障害、不安、又は高血圧などのような過覚醒に関する障害の処置のための)、1次周波数は、約1~200Hzとすることができ、変調周波数は、1次周波数から約0.0001~4Hz異なるとすることができる。一部の実施形態では、知覚ビートは、部分的に10Hzから200Hzまでのレベルの(又はそこで開始する)1次周波数と、0.0001又はそれよりも大きくこの1次周波数と異なる2次周波数とで発生される。
【0161】
これらの例は、以下を含むことができるがそれらに限定されない。
【0162】
慢性疼痛の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の1標準偏差内にある強度での約100Hz又はそれよりも低い主周波数と、約0.2Hzに等しいか又はそれよりも低い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0163】
慢性ストレスの処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の1標準偏差の強度での約200Hz又はそれよりも低い主周波数と、約4Hzに等しいか又はそれよりも低い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0164】
自閉症の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の2標準偏差内にある強度での約200Hz又はそれよりも低い主周波数と、約4Hzに等しいか又はそれよりも低い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0165】
自己免疫障害の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の1標準偏差内にある強度での約200Hz又はそれよりも低い主周波数と、約1Hzに等しいか又はそれよりも低い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0166】
不安の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の1標準偏差内にある強度での約200Hz又はそれよりも低い主周波数と、4Hzに等しいか又はそれよりも低い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0167】
高血圧の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の1標準偏差内にある強度での約100Hz又はそれよりも低い主周波数と、4Hzに等しいか又はそれよりも低い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0168】
ある一定の他のアプリケーションでは(例えば、交感神経系の経時的な活動の低下又は均衡失調によって特徴付けられる鬱、睡眠発作、疲労、便秘、緊張病、代謝症候群、摂食障害、低血圧、注意障害のような低覚醒に関する障害の処置のための)、主周波数は、約40~500Hzとすることができ、変調周波数は、この1次周波数から約0.1~10Hz異なるとすることができる。一部の実施形態では、低覚醒に関する障害の処置は、40Hzから200Hzの間であるレベルの(又はそこで開始する)1次周波数を0.1~10Hzだけ1次周波数とは異なる2次周波数と共に使用することができる。刺激の知覚ビートは、部分的に1次周波数と2次周波数との差によって発生される。
【0169】
これらの例を続けると、例は、以下を含むことができるがそれらに限定されない。
【0170】
鬱の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の上側2標準偏差内にある強度での約40Hz又はそれよりも高い主周波数と、約0.1Hz~4Hzに等しいか又はそれよりも高い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0171】
疲労、睡眠発作、過度の日中傾眠、及び慢性疲労症候群などの処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の上側2標準偏差内にある強度での89Hz又はそれよりも高い主周波数と、約0.1Hzに等しいか又はそれよりも高い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0172】
緊張病の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の1標準偏差内にある強度での約10Hz又はそれよりも高い主周波数と、約0.1Hzに等しいか又はそれよりも高い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0173】
便秘の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の上側2標準偏差内にある強度での約20Hz又はそれよりも高い主周波数と、約0.1Hzに等しいか又はそれよりも高い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0174】
注意欠陥障害及び他の注意及び集中力の問題の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の1標準偏差内にある強度での約40Hz又はそれよりも高い主周波数と、約0.1Hzに等しいか又はそれよりも高い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0175】
インスリン非感度(2型真性糖尿病)及び代謝症候群を含む代謝障害の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の2標準偏差内にある強度での約40Hz又はそれよりも高い主周波数と、約0.1Hzに等しいか又はそれよりも高い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0176】
低血圧及び自立神経失調症の処置は、任意的にユーザの感覚閾値の中央値の上側2標準偏差内にある強度での約60Hz又はそれよりも高い主周波数と、約0.1Hzに等しいか又はそれよりも高い周波数だけこの1次周波数と異なる変調周波数との印加を含むことができる。
【0177】
過覚醒障害の症状を低減するために、振動は、ユーザの現在のエネルギレベルに対応するより高い周波数で開始し、甚深リラクセーション及び/又は傾眠に関するエネルギの上側閾値レベルに対応する周波数まで漸減することができる。例えば、1次周波数は、デフォルトであること、ユーザ選択可能入力に基づくこと、「気分はいかが」のようなある一定の質問へのユーザの反応に基づくこと、又は加速度計のようなセンサを有するユーザのモバイル電子デバイス及び/又はウェアラブルデバイスから収集されたデータに基づくことなどのあらゆる適切な手段によって確立された開始値(100Hzのような)で開始することができる。ルックアップテーブル又は入力詳細の組合せを考慮するアルゴリズムなどによって様々な入力を様々な開始値に関連付けることができる。一般的に、睡眠アプリケーションでは、一部の実施形態での1次周波数の開始値は、100Hzよりも高くないと考えられる。
【0178】
1次周波数は、次に、開始値から上側閾値レベル(約40Hzのような)に到達するまで20秒(約)毎に約5~10Hzの速度で低下することができる。1次周波数は、約60秒のような保持期間にわたって上側閾値に留まることができる。次いで、1次周波数は、第1の閾値よりも低い(約30Hz又は第1の閾値の約75%のような)第2の閾値に到達するまで10秒(約)毎に約1Hzの速度で低下することができる。1次周波数は、保持期間にわたって第2の閾値に留まることができる。その後に、1次周波数は、第2の閾値よりも低い(20Hz又は上側閾値の約50%のような)第3の閾値に到達するまで10秒(約)毎に約1Hzの速度で低下し、有効期間(約20分のような)にわたって20Hzに留まることができる。この有効期間は、部分的にソフトウエア時間制限(最短5分/最長60分)により、及び/又は部分的にユーザによって決定することができる。
【0179】
この処理中に、2次周波数は、第1のレベル(0.2Hzのような)で開始し、約0.1Hzに到達するまで15秒毎に約0.025Hzの速度で低下することができる。2次周波数は、約120秒にわたって約0.1Hzに留まることができる。次いで、2次周波数は、症状を緩和するのに望ましい周波数(例えば、約0.05Hz)に到達するまで30秒毎に約0.01Hzだけ低下することができる。2次周波数は、有効期間(最大で20分のような)にわたって又は1次周波数が変化するまで0.01Hzに留まることができる。
【0180】
例として、約100Hzで開始する1次周波数を最長/最遅の漸減(例えば、60分サイクル)を有するオプションとして利用可能にすることができ、約40Hzを1次周波数に対する平均開始点(例えば、30分サイクル)と考えることができ、約33Hzを最短/最速の漸減(例えば、10分サイクル)に対する1次周波数の開始点と考えることができる。同様に、1次周波数と2次周波数(すなわち、変調周波数)の間の差も、約>2Hz=最長漸減、約0.2~2Hz=緩慢漸減、及び約0.2Hz=最短漸減の1次周波数からの差などから開始して漸減することができる。各場合に、1次振動及び2次振動が各々ゼロに到達する前にこれらの変化が互いに非常に近ぃ、例えば、約0.0001Hzの差しかないように、これらの差の値が経時的に漸減することができる。任意的に、2次周波数の漸減は、特にユーザがデバイスを使用する前に強めの症状を示す場合は最終的に望ましい効果に達する前にユーザにより覚醒した状態を通過する可能性があるので、1次周波数の漸減よりも長い期間を有することができる。一般的に、各周波数に関して、漸減の速度が高いほど(各周波数状態では短い時間しか費やされない)、ユーザは、有症状から無症状に急速に遷移する可能性が高い。特定の結合は、例えば、(A)約100Hzで開始し、遮断までに20Hzまで漸減する1次周波数と最初に1次から約1Hzだけ異なる2次周波数とのものであり、差が0.01Hzまで経時的に漸減する結合、(B)約40Hzで開始し、遮断までに10Hzまで漸減する1次周波数と最初に1次から約0.2Hzだけ異なる2次周波数とのものであり、遮断までに差が0.001Hzまで経時的に漸減する結合、及び(C)約33Hzで開始し、遮断までに1Hzまで漸減する1次周波数と最初に1次から約0.1Hzだけ異なる2次周波数とのものであり、遮断までに差が0.0001Hzまで経時的に漸減する結合を含むことができる。
【0181】
同様に、低覚醒障害の症状を低減するために、振動は、ユーザの現在のエネルギレベルに対応するより低い周波数で開始し、ユーザを賦活することに関するエネルギの閾値レベルに対応する周波数まで増大することができる。例えば、1次周波数は、デフォルトであること、ユーザ選択可能入力に基づくこと、「気分はいかが」のようなある一定の質問へのユーザの反応に基づくこと、又は加速度計のようなセンサを有するユーザのモバイル電子デバイス及び/又はウェアラブルデバイスから収集されたデータに基づくことなどのあらゆる適切な手段によって確立された開始値(40Hzのような)で開始することができる。ルックアップテーブル又は入力詳細の組合せを考慮するアルゴリズムなどによって様々な入力を様々な開始値に関連付けることができる。
【0182】
1次周波数は、次に、開始値から上側閾値レベル(約40Hzのような)に到達するまで20秒(約)毎に約5~10Hzの速度で増大することができる。1次周波数は、約60秒のような保持期間にわたって上側閾値に留まることができる。1次周波数は、次に、開始値から第1の閾値よりも高い第2の閾値(約600Hzのような)に到達するまで10秒(約)毎に約1Hzの速度で増大することができる。1次周波数は、保持期間にわたって第2の閾値に留まることができる。その後に、1次周波数は、第2の閾値よりも高い(100Hzのような)第3の閾値に到達するまで10秒(約)毎に約1Hzの速度で増大し、有効期間(約20分のような)にわたって100Hzに留まることができる。この有効期間は、部分的にソフトウエア時間制限(最短5分/最長60分)により、及び/又は部分的にユーザによって決定することができる。
【0183】
この処理中に、2次周波数は、第1のレベル(0.2Hzのような)で開始し、約1Hzに到達するまで15秒毎に約0.025Hzの速度で増大することができる。2次周波数は、約120秒にわたって約1Hzに留まることができる。次いで、2次周波数は、症状を緩和するのに望ましい周波数(例えば、約5Hz)に到達するまで30秒毎に約0.01Hzだけ低下することができる。2次周波数は、有効期間(最大で20分のような)にわたって又は1次周波数が変化するまで5Hzに留まることができる。
【0184】
刺激は、人体の最適な機能に必要とされる自律神経系の交感神経構成要素と副交感神経構成要素との間の均衡を改善することによって機能する。刺激デバイス102が処置治療を送出することを可能にする1つの方法は、音響誘導及び/又は振動誘導の刺激によって副交感神経活動を亢進すること、交感神経活動を抑制すること、交感神経活動を亢進すること、及び/又は副交感神経活動を抑制することであり、これらを全称して自律神経系の変調と呼ぶ。上述の周波数範囲は、単なる例示目的で提示したものであり、下記で説明するフィードバックループを用いて被験者の生理学的反応に基づいて被験者に対して調節又は変調することができる。具体的には、上述の周波数は、センサデバイス第1によって収集された生体測定データ(例えば、心拍数、心拍変動、血圧、呼吸、発汗レベル、安静時脈拍数、脳活動のような)及び/又はユーザフィードバックに基づいて被験者に対して個人化することができる。
【0185】
一般的に、低周波音(又は振動)の印加からもたらされる副交感神経系と交感神経系との均衡の改善は知覚可能であり、実時間でモニタすることができ、それによって刺激の結果、及び変調、制御、又は取り消しの必要に応じての入念なモニタを可能にする。ある一定の実施形態では、結果は、例えば、ユーザインタフェースによって及び/又はユーザデバイス上のアプリケーションを通して被験者に提供することができる。更に、低周波音の継続的送出又は間欠的送出のいずれかが処置目標の被験者の特定の状況に依存して数日、数週、数ヶ月の期間、又は更に数年もの期間にわたって実施される処置計画を設計することができる。
【0186】
治療刺激は、睡眠状態への移行を容易にすることができる。殆どの人々は、人生のいずれかの時点で睡眠状態に落ちる及び/又は睡眠状態に留まるのに困難を覚える。不眠は、個人の生涯でストレスの多い事象を受けて、通常の身体リズムが混乱をきたす旅行中に、人が就寝前に刺激活動に携わるのに応答して、又は他の理由から発生することがある。多くの人々は、一週間のうちの数夜にわたって繰り返し不眠を受け、そのような病態を急性不眠症と見なすことができる。このパターンが数ヶ月にわたって続く場合を慢性不眠症と見なすことができる。
【0187】
毎年、人口の25パーセントから30パーセントが急性不眠症を受けると推定されている。この理由から、不眠症を処置することを支援する多くの処置が提供されている。これらの処置は、ベンゾジアゼピン鎮静剤及び非ベンゾジアゼピン鎮静剤のような薬剤処置から自然介入までの広い範囲にわたる。多くの薬剤処置は、不要な副作用を達成する場合があり、他の薬物との相互作用をモニタしなければならず、更に個人の望ましい睡眠時間を超えて続く眠気を達成する場合がある。高照度光療法及び認識行動療法のような非薬剤処置は、時間を消費し、治療過程を続けるためには本人による多大な量の自己鍛錬を必要とする可能性がある。従って、不眠症及び他の形態の不眠を処置するためのより優れた方法が望ましい。
【0188】
本発明の開示は、交感神経系の交感神経構成要素と副交感神経構成要素の間の均衡を改善するパターンの振動刺激又は音波刺激を人体に印加し、かつ除去することによって不眠を処置する方法及びシステムを提供する。この刺激は、脊髄及び脳内で副交感神経系と神経網を構成して迷走神経及びその側枝を主構成要素として含む肌及び深層組織内の求心性感覚線維を活性化することによって副交感神経系活動を改善し、それによって自律神経系内の活動を均衡させることができる。副交感神経活動のこの改善は、交感神経系活動での異常又は不要な活動の低減を達成する。
【0189】
本発明の開示に関する用語法は、「不眠」という用語を含む。不眠は、個人が睡眠状態に落ちる及び/又は短期間(僅かに1時間から3時間程度)よりも長い期間にわたって睡眠状態に留まる機能の欠如をもたらす全身病態を含む。「不眠症」は、個人が一週間に数夜不眠を受ける病態を意味する。慢性不眠症は、一週間に少なくとも三夜発生し、少なくとも三ヶ月続く不眠症である。より短い期間にわたって継続的に発現する不眠症は、急性不眠症と見なすことができる。
【0190】
覚醒状態にある被験者において睡眠を達成する甚深リラクセーション及び/又は傾眠を誘導するために、経皮振動出力は、ユーザの現在エネルギレベルに対応するより高い周波数/ピッチ/ビート/強度で開始し、甚深リラクセーション及び/又は傾眠に関するエネルギの上側閾値レベルに対応する周波数/ピッチ/ビート/強度まで漸減することができる。例えば、1次周波数又は知覚ピッチは、デフォルトであること、ユーザ選択可能入力に基づくこと、「気分はいかが」のようなある一定の質問へのユーザの反応に基づくこと、又は加速度計のようなセンサを有するユーザのモバイル電子デバイス及び/又はウェアラブルデバイスから収集されたデータに基づくことなどのあらゆる適切な手段によって確立された開始値で開始することができる。ルックアップテーブル又は入力詳細の組合せを考慮するアルゴリズムなどによって様々な入力を様々な開始値に関連付けることができる。
【0191】
一部の実施形態では、経皮振動出力は、例えば、ある一定の時点で、又はユーザが睡眠前状態にあることを示すデータをユーザが着用しているセンサがプロセッサに提供するのに応答して自動的に開始することができる。例えば、加速度計は、睡眠待機状態を示す緩慢化又は運動の不在を示すことができる。
【0192】
図14を参照すると、データを受け入れる段階1402の後に、プロセッサは、変換器によって放出される経皮振動出力に対する刺激パターンを変換器に供給することができる1404。刺激パターンは、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含むパラメータを有することができる。一部の実施形態では、刺激パターンは、1~100Hzの間である知覚ピッチと、0.0001Hzと1.5Hzの間である第2の周波数の知覚ビートとを含むことができる。他の実施形態では、知覚ビートは、部分的に1~100Hzの範囲の第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数と0.0001Hzから1.5Hzだけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される。センサが、データを収集し続けてユーザの睡眠状態(例えば、睡眠前、ほぼ睡眠状態、睡眠状態)を決定することができる1408。センサによって決定された睡眠状態に基づいて、プロセッサは、漸減を開始する段階1412、漸減を加速する段階1414、刺激パターンを中断する段階1418、ユーザが睡眠状態にある時にデバイスの電源をオフにする段階1420、又は刺激パターンの持続時間を延長する段階1422などのような刺激パターンを変更する段階1410を実施することができる。刺激パターンを変更する段階は、(i)知覚ピッチの周波数を低減する段階1424、(ii)知覚ビートの間隔を増大する段階1428、又は(iii)強度を低減する段階1430のうちの少なくとも1つを含むことができる。一部の実施形態では、刺激パターンは、睡眠状態に適応させることができる。例えば、加速度計が活動の緩慢化を示すが、ユーザが睡眠待機状態にあるが睡眠状態にはないことを他のインジケータが示唆した場合に、睡眠への最終的な遷移を容易にするために特定のリラックス周波数を放出し始めることができる。
【0193】
知覚ピッチの周波数が、第1の低減知覚ピッチまで低減されると、選択期間にわたって又は刺激パターンの別の変更を必要とする可能性があるユーザの睡眠状態の変化をセンサが示すまで第1の低減知覚ピッチを維持することができる。例えば、ユーザがほぼ睡眠状態に到達したことをセンサが示した場合に、刺激パターンの第2の変更をトリガすることができ、第1の低減知覚ピッチを第2の低減知覚ピッチまで低減することができ、選択期間にわたって又は刺激パターンの別の変更を必要とする可能性があるユーザの睡眠状態の変化をセンサが示すまでこの第2の低減知覚ピッチを維持することができる。例えば、睡眠中に、加速度計は、悪夢中の運動を感知する場合があり、睡眠状態への再移行を促進する刺激パターンがトリガされる場合がある。
【0194】
知覚ビートの間隔が第1の増大知覚ビートまで低減されると、選択期間にわたって又は刺激パターンの別の変更を必要とする可能性があるユーザの睡眠状態の変化をセンサが示すまで第1の低減知覚ビートを維持することができる。例えば、ユーザがほぼ睡眠状態に到達したことをセンサが示した場合に、刺激パターンの第2の変更をトリガすることができ、第1の低減知覚ビートを第2の低減知覚ビートまで低減することができ、選択期間にわたって又は刺激パターンの別の変更を必要とする可能性があるユーザの睡眠状態の変化をセンサが示すまでこの第2の低減知覚ビートを維持することができる。
【0195】
強度が第1の低減強度まで低減されると、選択期間にわたって又は刺激パターンの別の変更を必要とする可能性があるユーザの睡眠状態の変化をセンサが示すまでこの第1の低減強度を維持することができる。例えば、ユーザがほぼ睡眠状態に到達したことをセンサが示した場合に、刺激パターンの第2の変更をトリガすることができ、第1の低減強度を第2の低減強度まで低減することができ、選択期間にわたって又は刺激パターンの別の変更を必要とする可能性があるユーザの睡眠状態の変化をセンサが示すまで第2の低減強度を維持することができる。
【0196】
例えば、約100Hzで開始する知覚ピッチは、最長/最遅の漸減(例えば、30分サイクル)を有するオプションとして利用可能にすることができ、約40Hzを知覚ピッチに対する平均開始点(例えば、20分サイクル)と考えることができ、約30Hz又は約33Hzを最短/最速の漸減(例えば、10分サイクル)に対する知覚ピッチの開始点と考えることができる。同様に、知覚ビートも、最長漸減では約0.2~1Hz、緩慢漸減では約0.1~0.2Hz、及び最短漸減では約0.05~0.1Hzなどで開始して知覚ピッチとは独立に漸減することができる。各場合に、知覚ピッチ及び/又は知覚ビートの周波数は、経時的に漸減することができる。任意的に、知覚ビートの漸減は、特にユーザがデバイスを使用する前により高い賦活状態/覚醒状態にあった場合は最終的に望ましい効果に達する前にユーザにより覚醒した状態を通過させる可能性があるので、知覚ピッチの漸減よりも長い期間を有することができる。一般的に、各周波数に関して、漸減の速度が高いほど(各周波数状態では短い時間しか費やされない)、ユーザは、覚醒状態から睡眠に急速に遷移する可能性が高い。特定の結合は、例えば、(A)約100Hzで開始し、遮断までに1Hzまで漸減する知覚ピッチと、1Hzで開始し、経時的に0.0001Hzまで漸減する知覚ビートとの結合、(B)約40Hzで開始し、遮断までに1Hzまで漸減する知覚ピッチと、約0.2Hzで開始し、遮断までに0.0001Hzまで経時的に漸減する知覚ビートとの結合、及び(C)約33Hzで開始し、遮断までに1Hzまで漸減する知覚ピッチと、遮断までに0.0001Hzまで経時的に漸減する約0.1Hzの知覚ビートとの結合を含むことができる。
【0197】
干渉パターンを発生させる層状正弦波の代替実施形態では、1次周波数は、100Hzのような開始値から上側閾値レベル(約40Hzのような)に到達するまで低下することができる。刺激を漸減させる速度は、プログラムすることができる。例えば、漸減速度は、20秒毎に約5~10Hzの速度とすることができる。1次周波数は、約60秒のような保持期間にわたって上側閾値に留まることができる。次いで、1次周波数は、第1の閾値よりも低い(約30Hz又は第1の閾値の約75%のような)第2の閾値に到達するまで低下することができる(例えば、10秒毎に約1Hzの速度で)。1次周波数は、保持期間にわたって第2の閾値に留まることができる。その後に、1次周波数は、第2の閾値よりも低い(10Hz又は上側閾値の約25%のような)第3の閾値に到達するまで低下し(例えば、10秒毎に約1Hzの速度で)、睡眠期間(約20分のような)にわたって第3の閾値に留まることができる。
【0198】
干渉パターンを発生させる層状正弦波の実施形態を続けると、この処理中に、2次周波数は、第1のレベル(0.2Hzのような)で開始し、この例では約0.1Hzのような第2のレベルに到達するまで低下することができる(例えば、15秒毎に約0.025Hzの速度で)。2次周波数は、ある持続時間(例えば、約240秒)にわたって第2のレベルに留まることができる。次いで、2次周波数は、睡眠に望ましい周波数(例えば、約0.01Hz)に到達するまで低下することができる(例えば、30秒毎に約0.01Hzの速度などで)。2次周波数は、睡眠期間(最大で20分のような)にわたって又は1次周波数が変化するまで望ましい周波数に留まることができる。
【0199】
例として、干渉パターンを発生させる層状正弦波の実施形態を続けると、約100Hzで開始する1次周波数を最長/最遅の漸減(例えば、30分サイクル)を有するオプションとして利用可能にすることができ、約40Hzを1次周波数に対する平均開始点(例えば、20分サイクル)と考えることができ、約30Hz又は約33Hzを最短/最速の漸減(例えば、10分サイクル)に対する1次周波数の開始点と考えることができる。同様に、1次周波数と2次周波数(すなわち、変調周波数)の間の差も、最長漸減では約0.2~1Hz、緩慢漸減では約0.1~0.2Hz、及び最短漸減では約0.5Hzの1次周波数からの差などから開始して漸減することができる。各場合に、1次振動及び2次振動が各々ゼロに到達する前にこれらの振動が互いに非常に近く、例えば、約0.0001Hzの差しかないことが可能であるように、これらの差の値が経時的に漸減することができる。任意的に、2次周波数の漸減は、特にユーザがデバイスを使用する前により高い賦活状態/覚醒状態にあった場合に最終的に望ましい効果に達する前にユーザにより覚醒した状態を通過させる可能性があるので、1次周波数の漸減よりも長い期間を有することができる。一般的に、各周波数に関して、漸減の速度が高いほど(各周波数状態では短い時間しか費やされない)、ユーザは、覚醒状態から睡眠に急速に遷移する可能性が高い。特定の結合は、例えば、(A)約100Hzで開始し、遮断までに1まで漸減する1次周波数と最初に1次から約1Hzだけ異なる2次周波数とのものであり、差が0.0001Hzまで経時的に漸減する結合、(B)約40Hzで開始し、遮断までに1まで漸減する1次周波数と最初に1次から約0.2Hzだけ異なる2次周波数とのものであり、遮断までに差が0.0001Hzまで経時的に漸減する結合、及び(C)約33Hzで開始し、遮断までに1まで漸減する1次周波数と最初に1次から約0.1Hzだけ異なる2次周波数とのものであり、遮断までに差が0.0001Hzまで経時的に漸減する結合を含むことができる。実施形態では、2回又は3回以上の振動の1回目の振動は、約1Hzから約100Hzの範囲にある開始値を有する第1の周波数を示すことができ、2回又は3回以上の振動の2回目の振動は、最初に約0.0001Hzから約1Hzだけ第1の周波数とは異なる第2の周波数を示すことができる。2回又は3回以上の振動は、集合的にビート出力を形成する。
【0200】
一部の実施形態では、システムのユーザインタフェースは、周波数が上側開始点から下側終了点まで漸減する際の速度を増減させることになるモードをユーザが選択することができる入力フィールドを含むことができる。例えば、即時に睡眠状態に落ちたいユーザは、周波数がスペクトルの終了時により急速に漸減するモードを選択することができ、より緩慢に落ち着こうとする(段階的にくつろごうとする)ユーザ又は就寝前により高い賦活状態にあるユーザは、スペクトルの終了時により遅延して漸減する周波数を有することを選択することができる。ユーザは、この選択をスライダー又はダイヤルにより、数値を入力することにより、又は様々なモード(各モードが、様々な割り当て時間及び割り当て閾値を有することになる)から1つを選択することによって行うことができる。
【0201】
一部の実施形態では、振動の周波数が漸減する時に、振動の強度も強い値から弱い値に又はその反対に漸変される。すなわち、各周波数、知覚ピッチ、知覚ビート、及び知覚強度は、互いに独立に変調することができる。デバイスは、この変調を変換器のコイルに印加される電流を低減することによって行うことができ、同じくデバイスは、音波放出の周波数も低減する。振動の強度は、感覚閾値の上端(ユーザが、振動を無視することが困難になると考えられる点)で開始することができる。次いで、強度は、辛うじて知覚可能なレベル(感覚閾値の底端にある)まで第1の期間(約15分のような)にわたってある速度(例えば、約10%毎分)で低下することができる。速度は、直前の1分間に存在していたレベルから測定することができる。強度は、残りの刺激持続時間(更に別の15~25分)にわたって最終レベルに留まることができる。少なめの閾値が使用される場合はより短い期間を使用することができる。他の実施形態では、刺激の強度は、望ましい結果を達成するためにユーザの感覚閾値の中央値の1標準偏差に又はその範囲内に留まることができる。
【0202】
刺激は、1次周波数が最低レベルで印加された後、又は全サイクル(開始値から最低レベルまでの)がある期間(例えば、少なくとも30分)にわたって印加された後のようなある期間の後に自動的に停止することができる。自動遮断をトリガするのに他の時間値を使用することができる。音波振動は、望ましい安静又は処置の期間(6時間、7時間、又は8時間)に関連付けられたより長い期間にわたってオンに留まることができ、又はユーザが覚醒して振動を停止するまで継続することができる。任意的に、システムは、ユーザが望ましい測定可能生体測定状態(目標の呼吸速度、心拍数、脈拍、移動のような)に依然として到達していないことを示すデータを刺激デバイス102又はそのコントローラと通信しているセンサデバイスが示さない限り初期サイクル(20~30分)後に遮断するようにデフォルト設定することができる。そのようなデータは、睡眠サイクルの終了の直前の指定期間(例えば、睡眠サイクルの終了前の1分、睡眠サイクルの終了前の3分のような)中にユーザが移動していること又はある閾値レベルよりも大きく移動したことを示すユーザが着用している身体移動センサからのデータを含むことができる。身体移動センサは、ユーザが睡眠状態に落ちたことの表示とすることができるユーザがもはや移動していないことを示すことができ、刺激は、中断する、速めの速度で漸減する、又は睡眠維持のためのレベルに即座に切り換えることができる。
【0203】
任意的に、音波振動は、ユーザが睡眠状態に落ちたいと望む前の1時間以内に開始することができる。しかし、刺激は、3分という短さでリラクセーション及び傾眠の状態を誘導し始めることができる。刺激は、1次周波数が変調周波数の結合で少なくとも15分のような持続時間で印加される時に有効とすることができる。一部の実施形態では、睡眠モードは、刺激を予め決められた持続時間(例えば、30~40分)にわたって印加することができる。一部の実施形態では、システムは、ユーザがプログラムの持続時間を選択することを可能にすることができる。
【0204】
態様では、ユーザ刺激を送出及び漸減する方法は、第1の振動(主周波数又はベーストーンとしても公知)を第1の期間にわたって上側閾値周波数から下側閾値周波数まで漸減する段階と、第2の期間(例えば、5分)中に第1の振動/ベーストーンを下側閾値周波数で維持する段階とを含むことができる。漸減は、第1の漸減速度を利用して第1の振動/ベーストーンを目標周波数(例えば、100Hz、40Hz、33Hz、30Hz、又は1Hzなど)まで漸減することができ、第1の振動/ベーストーンが目標周波数に到達した時に、第1の振動/ベーストーンを目標周波数から下側閾値周波数(例えば、40Hz、33Hz、30Hz、又は1Hzなど)に漸減する時に第2の漸減速度に漸減速度を変更する。実施形態では、第1の振動/ベーストーンの目標周波数は、0.1Hzから100Hzまで(例えば、100Hz,40Hz,33Hz,30Hz,又は1Hzなど)から選択される周波数のようないずれかの周波数とすることができる。刺激デバイス102は、第2の振動(変調周波数又は知覚ビート周波数としても公知)を第1の閾値周波数で開始する段階と、第2の振動を第1の期間にわたって第2の閾値周波数まで漸減する段階と、第2の振動を第2の期間中に第2の閾値周波数で維持する段階とを含むことができる治療刺激パターンに対応する振動としてビート出力を放出することができる。漸減速度は、ユーザカスタム化可能及びユーザ調節可能とすることができる。上側閾値周波数は、現在活動、現在ユーザ表現感情、望ましい感情、ルックアップテーブルに基づいて、又は入力詳細の組合せを考慮するアルゴリズムによってユーザ設定することができる。
【0205】
実施形態では、漸減サイクルの持続時間は、開始振動と共に変化する場合がある。例えば、漸減サイクルは、30分、20分、又は10分などとすることができる。一部の実施形態では、変調周波数は、1次周波数に関して本明細書で上述したように漸減させることができる。例えば、変調周波数又は知覚ビートは、最長漸減では約1Hz、緩慢漸減では約0.1~0.2Hz、又は最短漸減では約0.05Hzで開始することができる。
【0206】
実施形態では、主周波数と変調周波数が各々ゼロに到達する前に互いに非常に近くなるように、主周波数と変調周波数の間の差の値を経時的に漸減することができる。一部の実施形態では、2次又は変調の周波数の漸減は、1次周波数の漸減よりも長い期間を有する場合がある。一部の実施形態では、特定の期間の後、又は1次周波数が最低レベルである期間にわたって印加された後に遮断をトリガすることができる。
【0207】
実施形態では、ユーザの望ましい目標状態に基づいて、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含むパラメータを含む第1の経皮振動出力が、ユーザの身体部位への印加に向けて発生される。第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上の値は、上位値で始まり、望ましい目標状態に到達するのに必要とされる刺激プロトコルに基づいて第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって下位値まで漸減することにより、第1の経皮振動出力を漸減させることができる。この下位値は、第2の期間中に維持することができる。第1の漸減速度を用いて第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートを下位値の前に目標周波数まで漸減することができる。目標周波数に到達した後に、目標状態に既に到達れていることをセンサが示した場合などに漸減又は刺激を中断することができ、又は第2の漸減速度を用いて目標周波数から下位値まで漸減することができる。下位値に到達するのに、同じか又は異なる漸減速度で値を減分的に引き下げる多くの漸減セグメントを使用することができる。
【0208】
実施形態では、治療刺激は、開始値から増加して目標値まで漸増することができる。例えば、知覚ピッチ、知覚ビート周波数、又は強度のうちの1又は2以上は、開始値から目標値まで漸増させることができる。開始値は、下側閾値周波数とすることができる。目標値は、治療目標に対応するように選択することができ、上側閾値周波数などとすることができる。漸増は、ある速度である期間にわたって行うことができ、この速度自体は、可変とするか又は漸増させることができる。最高値に到達するのに、同じか又は異なる漸増速度で値を区分的により高い値に漸増する多くの漸増セグメントを使用することができる。実施形態では、目標値が到達された状態で、それは、第2の期間にわたって又はそれが例えばセンサフィードバックに応答して又は手動入力によって中止される又は漸減されるまで維持することができる。
【0209】
実施形態では、システムは、ユーザに関して感情状態のような状態の発現を予想することができる場合がある。様々な感情状態は、怒り、恐れ、苛立ち、悲しみ、不安、無気力、欲求不満、又は注意散漫などを含む。状態の発現を予想する段階は、システムにユーザの現在状態に対処させるか又は予想状態を回避させることができる。対処段階又は回避段階は、状態の発現を低減するか又は状態を処置するための刺激のような刺激プロトコルをトリガする段階を含むことができる。ユーザの予想状態は、ユーザの生理学的状態又はユーザの状況データのうちの少なくとも一方を電子的に感知することによって決定することができる。一部の実施形態では、予想状態は、ユーザの生理学的状態を電子的に感知し、ユーザの状況データを収集することによって決定することができる。生理学的状態は、ウェアラブルデバイスのセンサを用いて感知することができる。感知ウェアラブル及び/又は第三者ソース(例えば、ソーシャルメディア)からの情報を用いてユーザの病態を決定し、適切な刺激治療の送出を調整することができる。
【0210】
一例では、センサはHRVを決定することができる。別の例では、センサは、あくび、ため息、叫び声、発声ピッチ、発声トーン、発話速度、発声量、音響特性、などのような発声データを感知する音声センサとすることができる。状況データは、ウェアラブルデバイスとは別個のデバイス(例えば、スマート電話、体力モニタ、スマート腕時計、スマートスピーカ、スマートアイウェア、コネクテッドビークル、スマートヘッドフォンのような)、ソーシャルメディアプラットフォーム、環境センサ、又は第三者データなどから感知又は収集することができる。例えば、ユーザの気分(例えば、否定的、肯定的、欲求不満、怒り、不安、注意散漫のような)を示すものを導出するためにソーシャルメディア投稿を分析することができる。状況データの別の例では、ユーザの移動又は場所のデータをユーザのモバイルデバイスなどから感知又は収集することができる。システムは、ユーザの場所がユーザの気分を示す又は予想するか否かを決定することができる。他の状況ユーザデータは、刺激の態様を修正するための又は刺激をトリガ又は中断するためのカレンダーの入力項目、プロジェクト管理の入力項目、ソーシャルメディアのコンテンツ、スクリーンタイム、又は現在知覚活動(例えば、飛行、通勤通学、渋滞中)を含むことができる。実施形態では、いつユーザが人生を素敵と感じるか(ユーザに対する目標状態又は目標状態とすることができる)、いつ不満に感じるか、又はこれらの間のいずれかの状態にあるかに関するユーザに関連付けられたデータのシグニチャーを取得するために、任意的に他のデータと組み合わされた状況ユーザデータからユーザ活動の様々なメトリックを推定することができる。いつユーザの全体的な幸福の気分又は感情が減退し始めるか、例えば、ユーザの人生シグニチャーが素敵状態から不満状態に向けて移動し始める時を予想するために、個人化された目標状態とすることができるこの人生シグニチャーをシステムがモニタすることができる。予想又は実際の減退を検出した時に、システムは、更に別の減退を低減すること及び/又は肯定的な感情を支援することを意図することができる刺激をトリガすることができる。減退する人生シグニチャーに寄与する検出可能パターンの1つのそのような例は、ウェアラブルアクティグラフィーによって堅実な睡眠不足が検出される時と考えられる。
【0211】
本明細書に説明する感知データ又は収集データ(例えば、生理学的、状況、環境のような)を用いて、ランニング目標状態/シグニチャー、睡眠目標状態/シグニチャー、就業時目標状態/シグニチャー、パフォーマンス状態、リラックス状態、又は集中状態などのような様々な他の個人化された目標状態に対するシグニチャーを発展させることができる。個人化された目標状態を確立する1つの方法では、望ましい目標状態を達成するために第1の経皮振動出力を受けている間に、ユーザは、目標状態に到達したか否かに関するフィードバックを提供することができる。ユーザがユーザインタフェースを用いて目標状態を選択すること又はユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを入力することができる。ユーザが望ましい目標状態を達成した場合に、ユーザが目標状態にある間のユーザの状況データ又は生体測定データ少なくとも一方を取得することができる。生体測定データは、任意的に着用可能な電子センサを用いて取得することができる。状況データを取得する段階は、第三者アプリケーションからデータを受け入れる段階を含むことができる。ユーザが目標状態にある間のユーザの状況データ又は生体測定データ少なくとも一方は、ユーザプロファイル内などにベースライン状態又は個人化された目標状態として格納することができる。個人化された目標状態は、この状態に関する識別データ及び刺激パラメータのようないずれかの他の追加データと共にユーザプロファイルに格納することができる。特定の刺激パターン及びその送出に関するパラメータを個人化された目標状態を維持する段階又はこの状態への移行を促進する段階に関連付けることができる。本方法を続けると、ユーザの状況データ及び/又は生体測定データは、再度、定期的に、又は継続的に収集され、ユーザがベースライン状態にないか否かを決定するのに使用することができる。ユーザがベースライン状態にないと決定された場合に、ユーザがこの状態を達成することを支援することを目的とする経皮振動出力が、ユーザの身体の一部分への印加に向けて発生される。第1又は第2のいずれかの経皮振動出力も、電子変換器を用いて又はそれを通して放出することができる。
【0212】
予想状態が識別された時に、治療刺激パターンの送出をトリガ、中断、修正、漸減、又は漸増することができる。システムは、ユーザが予想状態に対処すること又はそれを回避することのうちの少なくとも一方を支援するためにウェアラブルデバイスを用いるなどでユーザの身体の一部分に印加される経皮振動出力を発生又はトリガすることができる。本明細書に説明するように、経皮振動出力は、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有することができ、これらの可変パラメータの各々は、例えば、予想感情状態、生理学的状態、又は状況データに基づいて動的に修正することができる。一部の実施形態では、経皮振動出力は、複数のセグメントを有することができ、各セグメントは、割り当て知覚ピッチ、割り当て知覚ビート、及び割り当て知覚強度のうちの少なくとも1つを有することができ、これらの変数の各々は、セグメント間で異なる又は同じとすることができる。知覚ピッチを割り当てる段階は、知覚ピッチを増大させること又は低減することのうちの少なくとも一方によるとすることができる。知覚ビートを割り当てる段階は、知覚ビートを増大させること又は低減することのうちの少なくとも一方によるとすることができる。
【0213】
トリガする段階は、刺激が予想状態の回避を達成するように予想状態の実際の発現の前に十分な余裕を持たせることができる。実施形態では、推定状態が決定された時に、ユーザへの通知をトリガすることができる。通知は、治療刺激プロトコルが開始されるという示唆を含むことができ、ユーザは、プロトコルを手動で開始することを選択することができる。刺激に対する反応(例えば、ウェアラブル内のセンサからの)、移動データ、及び/又は治療刺激への手動/挙動的応答(例えば、刺激を停止する段階、強度を増大する段階、設定を変更する段階)は、システムへのフィードバックとして使用することができる。フィードバックは、ユーザの現在の生理学的状態を識別するのに使用することができ、かつ可変パラメータを動的に修正するのに使用することができる。例えば、第1の経皮振動出力の印加中に第2の経皮振動出力を発生して印加するために、フィードバックに基づいて知覚ピッチ、知覚ビート、及び知覚強度のうちのいずれか1つを修正することができる。
【0214】
ある一定の実施形態では、システムは、現時点で公知又は今後公知になるいずれかの機械学習アルゴリズムを用いて、収集された生体測定データ又はユーザに印加された刺激に応答するユーザの手動調節などに基づいてユーザに対する新しい刺激パターンを定めること及び/又は既存刺激パターンを更新することができる(システムをトレーニングするために及び/又は実時間のいずれかで)。一部の実施形態では、システムは、機械学習をセンサデータと共に利用して推定状態を予想することができ、新しい予想状態に応じたアクションを引き起こす又はトリガすることができる。機械学習は、既知の状態に関する時点データ、傾向データ、及び長期データを含むセンサデータを含むユーザからのトレーニングデータを利用することができる。アルゴリズムは、トレーニングデータを用いてセンサデータと状態の間の相関関係を学習することができ、ユーザがどのような状態にあるか又は状態が差し迫っていることを予想することができる。例えば、トレーニング、検証、又は使用のためのセンサデータは、GSR、心拍数、HF-HRV、HRV間隔、他のHRVパラメータ(LF、IBI、トータルパワー、LF/HF比、RMSSDのような)、血圧、脳波(EEG)、顔認識、口調、モバイルデバイス使用データ、及び顔認識などを含む本明細書に説明するセンサデータタイプのうちのいずれかを含むことができる。機械学習を用いてユーザのベースライン状態を学習し、状態が変化していること又は変化したこと、及び複数の実施形態では新しい状態が不安、微睡、又は覚醒状態などのようなどのような状態であるかを予想することができる。実施形態では、推定状態が予想された時に、治療刺激プロトコルをトリガすることができる。トリガする段階は、刺激が予想状態の回避を達成するように予め十分な余裕を持たせることができる。実施形態では、推定状態が決定された時に、ユーザへの状態通知をトリガすることができる。通知は、治療刺激プロトコルが開始されるという示唆を含むことができる。治療刺激への生体測定反応(例えば、ウェアラブル内のセンサからの)、移動データ、及び/又は治療刺激への手動/挙動的応答(例えば、刺激を停止する段階、強度を増大せせる段階、設定を変更する段階)を機械学習に対するシードとして使用することができる。
【0215】
実施形態では、本明細書に説明する刺激の送出は、接触、視覚の刺激/視覚、音、嗅覚の刺激/匂い、味覚、又は電気などのような1又は2以上の他の感覚刺激122と対にする、調整する、及び/又は同期させることができる。例えば、刺激デバイスを用いて、ユーザの身体の一部分に印加される第1の経皮振動出力を発生させることができる。一部の実施形態では、感覚刺激122は、刺激デバイスを用いて印加することができ、又は個別のデバイス内とすることができる。刺激デバイスは、変換器と感覚出力デバイスの両方を含むことができる。実施形態では、ユーザの病態を評価することができる。この病態に基づいて、刺激及び/又は対にされた感覚刺激の1又は2以上の態様を選択又は変更することができる。一部の実施形態では、感覚刺激は、ユーザの評価された病態又は選択されたビート出力パターンのうちの少なくとも一方に基づくことができる。
【0216】
上述の実施形態のうちのいずれにおいても、経皮振動出力は、処置方式(例えば、精神療法、理学療法、注意深さ活動)を用いて印加することができ、この処置方式は、被験者の病態又は被験者の目標状態に基づいている。これらの実施形態では、経皮振動出力は、この処置方式と相乗的に作用するか又はそれを増強し、有効な成果を達成するか又は処置方式への介入を強めることができる。誘導された注意深さのためのアプリケーションは、刺激治療の送出をプログラミング及び/又は開始し、送出中に誘導聴覚セッションのような一連の注意深さプロンプトを通してユーザを誘導するための機構を含むことができる。このアプリケーションは、誘導の一部として刺激治療の送出を開始することに関してユーザを定期的に促すことができる。アプリケーションユーザインタフェースは、誘導中に生体測定表示がユーザ体験を変化させることを視覚的に描くことができる。
【0217】
様々な病態及び障害を処置するために、処方薬物療法のような医療処置が広く使用されている。多くの処方薬物は、かなりの不快感及び貧弱な生活の質を生じる可能性がある副作用及び有害反応を被験者内に生成する。そのような薬物はある一定の障害を低減することができるが、他の障害を悪化させる場合がある。例えば、様々な薬物の副作用は、睡眠障害、食欲不振又は他の摂食障害、鬱、ストレス、高血圧、消化器系の問題、疼痛、認識機能障害などである場合がある。同様に、他の医療処置(例えば、入院加療、手術、入院患者手順、精神療法)も、ストレス、鬱、睡眠障害、高血圧のような副作用を生じる場合がある。
【0218】
これらの副作用うちの少なくとも一部は、自律神経系(ANS)の交感神経分枝と副交感神経分枝の間の均衡失調に起因して引き起こされる場合がある。従って、ANSの交感神経及び/又は副交感神経分枝を刺激することによって医療処置の副作用をモニタして低減するための方法が望ましい。
【0219】
1又は2以上の実施形態では、システム100を用いて、医療処置に帰する場合がある被験者の機能の生理学的及び/又は心理的態様(例えば、精神療法の薬物副作用、入院患者手順の作用のような)に対処することができる。この対処は、施されている医療処置によって被験者の機能のどの態様が影響を受けたかをセンサデバイスを用いて被験者から生理学的データを収集することによって決定する段階と、生理学的データを分析して被験者のベースライン状態と比較する段階と、振動エネルギを適切な周波数、強度、持続時間などで被験者に印加する段階とを含むことができる。
【0220】
図15を参照すると、1又は2以上の実施形態では、被験者のベースライン状態は、医療処置の開始前(例えば、薬物療法が開始される前、入院加療の前のような)の被験者の状態に対応することができ、医療処置の開始前に被験者から収集された生理学的データ(測定可能な生理学的属性に対応する)を含むことができる1502。そのような生理学的データは、例えば、心拍数、血中代謝発生物濃度、呼吸数、血圧、又は医療処置の潜在的副作用と相関関係を有する可能性がある他の定量可能データを含むことができるがこれらに限定されない。例えば、ストレスの一部の表示は、より高い安静時脈拍数、心拍数の頻繁な鋭いスパイク、浅い呼吸、閾値期間にわたる移動の低下、高い血圧、低い心拍変動しか伴わない高い心拍数(身体活動不在時)、急激で極端な発汗量の増加(身体活動不在時)、又はその組合せを含む。従って、医療処置の潜在的副作用がストレスである場合に、ベースライン状態は、安静時脈拍数、心拍数、呼吸数、血圧などを含むことができる。医療処置は、開始することができ1504、システムは、医療処置の開始後に被験者から生理学的データを継続的及び/又は定期的に収集し1508、それを分析してストレスに対する上述の表示のうちの1又は2以上が存在するか否かを決定する1510。センサデバイスによって収集された1又は2以上のデータがストレス病態に相関する場合に、ストレスの低減のためのビート周波数での振動エネルギを被験者に印加することができる1512。
【0221】
これに代えて及び/又はこれに加えて、医療処置中に一部の副作用は許容可能である場合があり、及び/又はベースラインが異なる場合があり(すなわち、これらの副作用を予め決められたレベルまで許容可能にすることができる)、ユーザ又は医療実務者は、ベースライン状態を相応に定めることができる。
【0222】
医療処置の潜在的な副作用又は不要な作用を識別するために医療処置の施行中に及び/又は医療処置の完了後の予め決められた時間にわたって被験者をモニタすることができる。医療処置中に医療処置の完了後と比較して副作用表示が異なる場合があり、及び/又はベースラインが異なる場合がある。
【0223】
実施形態では、本明細書に説明する刺激の送出は、医薬化合物、向精神化合物(例えば、MDMA)、幻覚剤(例えば、シロシビン)、抗鬱剤、抗不安薬、アンフェタミン、医薬品、治療薬、又は大麻などのような化合物と共に提供することができる。一部の実施形態では、刺激は、化合物及び/又は治療体験に関連付けられた不隠又は不安を低減することなどによって化合物の有害な副作用を軽減することができる。この実施形態では、刺激デバイス又は関連のデバイスは、化合物に起因する可能性があるユーザの状態のパラメータの変化を解釈し、次いで、化合物の有害な副作用を軽減すること、及び/又は化合物の有益又は有効な作用との相乗影響を及ぼすか又はこれらの作用を増強することによって化合物の利益を改善するか又は増強する刺激を印加することができる。一部の実施形態では、化合物及び刺激の投与は、精神療法セッションのような制御式セッションにおいて行うことができる。多くの向精神薬に頻繁に関連付けられる不隠のようなある一定の薬物の副作用を軽減することにより、PTSD又は鬱のようなある一定の障害の精神療法処置でのこれらの薬物の使用を改善することができ、かつ患者が治療により有効に関わることを可能にすることができる。
【0224】
実際に、治療セッションでは、向精神化合物(例えば、MDMA、シロシビン)、向精神化合物、幻覚剤、治療薬、大麻、又はいずれかの他のハーブ化合物又は医薬化合物又は治療薬のうちの1つである薬物又は他の化合物が被験者に投与される場合がある。薬物の影響が治療セッションに対して逆効果(例えば、不安、不隠)であるか否かを決定するために被験者をモニタすることができる。モニタは、被験者の生体測定データを発生させるセンサを用いて行うことができ、又は治療セッションでの別の参加者が行うことができる。センサは、刺激デバイスの一部とすることができ、又は別のデバイス又は環境の一部とすることができる。例えば、不安に関連付けられる可能性があるHRVを決定するためのセンサを使用することができる。別の例では、センサは、叫び声、泣き声、又は高い発声トーンなどのような発声データを感知する音声センサとすることができる。
【0225】
薬物が有害な副作用を有することが決定された状態で、治療セッション中に触覚刺激を被験者に提供するために刺激デバイスをトリガすることができ、薬物の望ましくないか又は不要な作用を低減するように経皮振動出力及び/又はその根底にある複数の可変パラメータのうちのいずれかが選択され1514、かつ一部の実施形態では体験している作用タイプに基づく場合がある。別の参加者が有害な副作用に関して被験者をモニタしている場合に、刺激デバイスを手動でトリガして経皮振動出力を選択すること及び/又は送出することができる。経皮振動出力は、本明細書に説明するように振動の組合せ(例えば、ビート出力を共同で形成する第1の周波数の知覚ピッチ又は主振動と第2の周波数での変調振動、ベーストーンが境界として接する選択エンベロープ、知覚ピッチと知覚ビート)とすることができる。一部の実施形態では、ビート及び/又はピッチは、薬物の影響に基づいて選択することができる。一部の実施形態では、知覚ピッチ及び/又は知覚ビートは、薬物の影響に基づいて変更することができる。
【0226】
ある一定の薬物の有害な副作用を軽減するために刺激を印加するのに加えて、感覚刺激を被験者に印加することができる。感覚刺激は、視覚刺激、嗅覚刺激、味覚刺激、接触、又は音のうちの1又は2以上とすることができ、薬物の影響に基づいて選択することができる。更に、処置は、処置のための又は測定のための1又は2以上のデバイス(例えば、血圧測定カフ、パルスオキシメータ、聴覚刺激、光刺激、音楽)と調整することができる。
【0227】
この実施形態及び本明細書に開示する実施形態のいずれにおいても、印加経皮振動エネルギのパラメータ(例えば、周波数、強度、持続時間のような)は、センサデバイス118によって収集された生理学的データに基づいて決定することができる。一般的に、速くて高強度の振動は、心拍数、呼吸数、血圧、及び発汗を増大させ、一方、心拍変動を低減する。それに対して、遅くて緩慢な低減強度振動は、心拍数、呼吸数、血圧、及び発汗を低減し、一方、心拍変動を増大させる。
【0228】
更に、本発明の開示でのパラメータ値及び例は、単なる例示目的で提供するものであり、被験者の生理学的な反応及びデータに基づいて本明細書に説明するフィードバックループを用いて被験者に対して調節又は変調することができる。特に、パラメータは、センサデバイス118によって収集された生理学的データ(例えば、心拍数、心拍変動、血圧、呼吸数、発汗レベル、安静時脈拍数、脳活動のような)及び/又はユーザフィードバックに基づいて被験者に対して個人化することができる。特に、様々な実施形態では、センサデバイス118によって収集されたデータをフィードバックループ内に用いて刺激デバイス102による被験者への刺激の印加を開始及び/又は制御することができる。これに加えて及び/又はこれに代えて、被験者114に対して刺激の印加を選択及び個人化するためにセンサデバイスによって収集されるデータは、センサデバイス118によって収集されるデータに基づくことができる。例えば、周波数範囲、刺激パターン、刺激印加時間、又は刺激印加持続時間などは、ユーザに対して個人化することができる。
【0229】
更に、刺激の根底を構成する周波数をビート周波数の印加への被験者の反応に基づいて実時間方式で調節することができる。例えば、初期刺激がストレス症状を低減しなかった(例えば、安静時脈拍数がストレスのないレベルまで低下しなかった)ことをセンサデバイス118によって収集されたデータが示した場合に、望ましい効果が提供されるまで印加周波数を徐々に増大させることができる。これに代えて及び/又はこれに加えて、刺激が被験者内のストレスを低減している(例えば、安静時脈拍数が緩慢に低下している)ことをセンサデバイス118によって収集されたデータが示した場合に、印加周波数を作動停止レベルまで徐々に漸減させることができる。
【0230】
センサデバイス118によって収集されたデータに基づいてビート周波数が実時間で制御されるのに加えて、ユーザフィードバックを用いて刺激の印加を制御することができる(例えば、停止する、強度を上げる、設定を変更するのような)。
【0231】
ある一定の実施形態では、被験者のベースライン状態は、医療処置を受ける被験者と類似の身体的属性(例えば、同じ性別、体重、身長、BMIのような)を有する平均的な人の状態に対応することができる。例えば、ストレスの一部の表示は、健康な男性では約60拍毎分(bpm)及び健康な女性では約70bpmよりも高い安静時脈拍数、心拍数の頻繁な鋭いスパイク、約12呼吸/分よりも高い速度の浅い呼吸、閾値期間にわたる移動の低下、健康な男性で120/80mmHgよりも高い血圧(身体活動不在時)、低い心拍変動しか伴わない高い心拍数(身体活動不在時)、急激で極端な発汗量の増加(身体活動不在時)、又はその組合せを含むがこれらに限定されない。
【0232】
実施形態では、センサ、外部データソース、又はユーザ入力によって決定されるような現在状態又は目標状態の達成に基づいて外部の又は補助的なデバイス及びサービスを制御することができる。第三者デバイスの作動を制御する段階は、予想状態又は刺激治療の送出に基づいて達成された実際の状態に基づくことができる。例えば、ユーザがある状態に到達した時に、刺激パターンを送出するように、及び/又はライトをオン/オフにする段階、ライトの色を変更する段階、室温を変更する段階、芳香療法を開始/中断する段階、窓の日よけを下げる/上げる段階、音楽をオン/オフにする段階、マットレス/枕内の補助刺激デバイスをトリガする段階のような環境調節を行うように刺激デバイスをトリガすることができる。別の実施形態では、刺激(例えば、かなり覚醒的な)を印加した後にユーザがある状態に到達する時に、振動する自動車マッサージシートをトリガすることができる。別の実施形態では、ユーザが昼寝からの覚醒の状態に到達した時に、昼寝を抜け出すことを助けるために赤色光を高い周波数で照明することができる。別の実施形態では、ユーザがある状態に到達した時に、アプリケーション及び通信に対するコンテンツ配信設定又はコンテンツフィルタのうちの少なくとも一方を調節することができる。コンテンツフィルタは、ユーザに配信されるコンテンツのタイプを決定することができる。設定は、着信拒否設定とすることができる。別の実施形態では、ユーザがある状態に到達した時に、着信拒否設定又はコンテンツ配信設定のようなソーシャルメディア設定を調節することができる。別の実施形態では、ユーザがある状態に到達した時に、ユーザにある一定のタスクを実行するように促すことができる。上述の例のいずれにおいても、作動及びサービスを制御する段階は、刺激デバイス又は別のデバイス/サーバ又はシステムコントローラに命令又はトリガを送信する関連のセンサ又はプロセッサによって起こすことができる。これに代えて、他のデバイス又はサーバは、刺激デバイス、関連のセンサ/プロセッサ、又はこれらからのデータを集積するリモートロケーションを定期的に検査し、トリガ事象又はデータ点が発生したか否かを決定することができる。実施形態では、刺激デバイスは、第三者デバイス又はコントローラがアクションをトリガするのにアクセス可能なリモートサーバ又はクラウドロケーションにデータを送信することができる。
【0233】
実施形態では、システムは、刺激治療の送出に基づいてある状態を達成するように第三者デバイスの作動を制御することができる。例えば、鎮静経皮振動出力が開始される時に、システムは、付近のライトの減光を命じることができる。それとは逆に、目覚まし治療が始まる場合に、ライトを明るくし、窓のブラインドを上げる命令を送ることができる。
【0234】
実施形態では、本明細書に説明する別のソリューションは、本明細書に説明する方法及びデバイスを使用する結果として後成的変化を引き起こし、かつそれを追跡する方法である。遺伝子発現の後成的制御が、トラウマ露出に関連し、かつPTSD患者での病態生理及び処置反応に関わる場合があり、後成的制御及びエピゲノムの修飾が、恒久的であり、時にその後の世代に遺伝する可能性があるという証拠が増えてきている。これらの証拠のうちの一部は、最終的に蛋白質に転写及び変換されるある一定の遺伝子の様々な部分の発現レベルを制御することに関するこれらの遺伝子のメチル化及びアセチル化のパターンに関する。図16を参照すると、一部の実施形態では、目標状態(例えば、精神状態の確立、フロー、最適なパフォーマンス、リラクセーション、非鬱状態のような)を達成するための治療刺激を本発明の開示に従って1回、断続的、又はある期間にわたる繰り返しのいずれかで印加する1604ことにより、ある一定の蛋白質(例えば、ストレスホルモン、受容体、受容体リガンド、及び増殖ファクタなど)、遺伝子又はヒストンのメチル化/アセチル化/リン酸化パターンの心理状態関連、病気関連、障害関連、トラウマ関連、又はストレス関連の制御、又は報酬反応の遺伝子又は蛋白質(例えば、神経伝達物質、神経伝達物質受容体、及びイオンチャネルなど)の制御の発生時に測定可能な後成的変化の原因又はこの変化へのコーチングを達成することができ、制御は、レベルを増大させる段階、レベルを低減する段階、及び沈静化段階などのうちのいずれかとすることができる。刺激の後成的影響を評価するために、後成的マーカを経皮振動刺激の前1602及び後1608に測定することができる。後成的変化の原因又はこの変化へのコーチングは、治療刺激自体の結果、目標状態及びそれに関連付けられたこの状態の身体的発現の達成(例えば、共鳴周波数又は共鳴状態の達成、副交感神経系と交感神経系の間の改善された均衡、HRVの増大のような)、受容体又は受容体親和性の機械感度変化、受容体又は受容体親和性の機械感度変化の下流の作用、又はこれらのあらゆる組合せとすることができる。本明細書に説明するように後成的変化を直接測定する段階(例えば、処置付近のある一定の遺伝子のメチル化又はアセチル化のプロファイルを測定する段階、報酬反応蛋白質又はストレス関連蛋白質の発現レベルを測定する段階のような)の不在時に、後成的変化を推定するのにプロキシ測定を有利とすることができる。1つのプロキシは、ソーシャルメディア投稿、モバイルデバイス使用、テキスト、又は通話など、使用された肯定的又は否定的な単語の存在、不在、又は頻度、又は人生シグニチャーに関する発声トーン/ピッチ/発声速度のような通信でのストレスインジケータとすることができる。別のプロキシは、継続使用後の目標状態に到達するより短い時間とすることができる。別のプロキシは、目標状態でのより長い滞留とすることができる。実施形態では、後成的変化を引き起こすことを意図する刺激治療は、感覚刺激、理学療法/マッサージ、及び/又は薬剤処置と共に送出することができる。
【0235】
本発明の開示の追加の記述
【0236】
一部の実施では、上側及び下側感覚閾値の受動的決定のためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0237】
条項セットA
【0238】
条項1.知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む経皮振動出力をユーザの身体の一部分に送出し、ユーザが知覚強度を調節するためのユーザインタフェースを提示し、ユーザが調節を完了した後に、感覚閾値である知覚強度の最終値を格納することによって感覚閾値を確立する段階と、ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、第1の経皮振動出力の知覚強度が感覚閾値の1標準偏差に又はその範囲内にある第1の経皮振動出力を発生させる段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0239】
条項2.調節が、知覚強度がユーザの注意を散漫にさせるまで知覚強度を増大させることである条項1の方法。
【0240】
条項3.感覚閾値が、上側感覚閾値である条項1の方法。
【0241】
条項4.調節が、知覚強度がユーザによって辛うじて認識可能になるまで知覚強度を低減することである条項1の方法。
【0242】
条項5.感覚閾値が、下側感覚閾値である条項1の方法。
【0243】
条項6.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを取得し、ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含み、第2の知覚強度が感覚閾値の1標準偏差内にある第2の経皮振動出力を発生させる段階を更に含む条項1の方法。
【0244】
条項7.発生された第1の経皮振動出力及び経皮振動出力を電子変換器を用いて放出する段階を更に含む条項1の方法。
【0245】
条項8.ユーザが目標状態を選択するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項1の方法。
【0246】
条項9.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを入力するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項6の方法。
【0247】
条項10.データがユーザ入力である条項6の方法。
【0248】
条項11.データが、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定するためにユーザの生理学的パラメータを測定するセンサから取得される条項6の方法。
【0249】
条項12.ユーザの生理学的パラメータが、心拍変動、心拍数、呼吸量、又は電気皮膚反応のうちの少なくとも1つである条項11の方法。
【0250】
条項13.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項1の方法。
【0251】
条項14.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項13の方法。
【0252】
条項15.第1の経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項1の方法。
【0253】
条項16.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む経皮振動出力をユーザの身体の一部分に送出し、ユーザが知覚強度を調節するためのユーザインタフェースを提示し、ユーザが調節を完了した後に、感覚閾値である知覚強度の最終値を格納することによって感覚閾値を確立し、(ii)ユーザの望ましい目標状態の入力をユーザ入力デバイスから受け入れ、(iii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、第1の経皮振動出力の第1の知覚強度が感覚閾値の1標準偏差に又はその範囲内にある第1の経皮振動出力を変換器に発生させるようにプログラムされたユーザ入力デバイス及び変換器と電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0254】
条項17.プロセッサが、(i)ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを受け入れ、かつ(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含み、第2の知覚強度が感覚閾値の1標準偏差内にある第2の経皮振動出力を変換器に発生させるように更にプログラムされる条項16のシステム。
【0255】
条項18.調節が、知覚強度がユーザの注意を散漫にさせるまで知覚強度を増大させることである条項16のシステム。
【0256】
条項19.感覚閾値が、上側感覚閾値である条項16のシステム。
【0257】
条項20.調節が、知覚強度がユーザによって辛うじて認識可能になるまで知覚強度を低減することである条項16のシステム。
【0258】
条項21.感覚閾値が、下側感覚閾値である条項16のシステム。
【0259】
条項22.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを取得し、ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含み、第2の知覚強度が感覚閾値の1標準偏差内にある第2の経皮振動出力を発生させる段階を更に含む条項16のシステム。
【0260】
条項23.発生された第1の経皮振動出力及び経皮振動出力を電子変換器を用いて放出する段階を更に含む条項16のシステム。
【0261】
条項24.入力デバイスが、ユーザが目標状態を選択するためのユーザインタフェースを含む条項16のシステム。
【0262】
条項25.入力デバイスが、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータをユーザが入力するためのユーザインタフェースを含む条項17のシステム。
【0263】
条項26.データが、ユーザ入力である条項17のシステム。
【0264】
条項27.データが、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定するためにユーザの生理学的パラメータを測定するセンサから取得される条項17のシステム。
【0265】
条項28.ユーザの生理学的パラメータが、心拍変動、心拍数、呼吸量、又は電気皮膚反応のうちの少なくとも1つである条項27のシステム。
【0266】
一部の実施では、経皮振動刺激を漸減及び漸増するためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0267】
条項セットB
【0268】
条項29.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上のものの値が上位値にある第1の経皮振動出力を発生させる段階と、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって下位値まで漸減する段階と、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第2の期間中に下位値に維持する段階とを含む方法。
【0269】
条項30.第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって下位値まで漸減する段階が、第1の漸減速度を用いて第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートを目標周波数まで漸減する段階と、第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートが目標周波数に到達した時に、第1の漸減速度を第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートを目標周波数から下位値まで漸減する時に第2の漸減速度に修正する段階とを含む条項29の方法。
【0270】
条項31.第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第3の期間にわたって第2の下位値まで漸減する段階と、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第4の期間中に第2の下位値に維持する段階とを更に含む条項29の方法。
【0271】
条項32.第3の期間にわたる漸減段階が、第2の漸減速度を使用することによって実施される条項31の方法。
【0272】
条項33.最低値に到達すること又は第1の経皮振動出力が中止されることのうちの少なくとも一方になるまで漸減段階及び維持段階を繰り返す段階を更に含む条項29の方法。
【0273】
条項34.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項29の方法。
【0274】
条項35.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項34の方法。
【0275】
条項36.第1の経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項29の方法。
【0276】
条項37.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、ユーザ入力デバイス及び変換器と電子通信するプロセッサであって、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力をユーザ入力デバイスから受け入れ、(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上のものの値が上位値にある第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって下位値まで変換器に漸減させ、(iv)第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第2の期間中に下位値に維持するようにプログラムされるプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0277】
条項38.変換器が、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を目標周波数まで第1の期間にわたって第1の漸減速度を用いて漸減し、第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートが目標周波数に到達した時に、第1の漸減速度が、第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートを目標周波数から下位値まで漸減する時に第2の漸減速度に修正される条項37のシステム。
【0278】
条項39.プロセッサが、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第2の下位値まで第3の期間にわたって漸減し、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第4の期間中に第2の下位値に維持するように更にプログラムされる条項37のシステム。
【0279】
条項40,第3の期間にわたる漸減段階が、第2の漸減速度を使用することによって実施される条項39のシステム。
【0280】
条項41.プロセッサが、最低値に到達すること又は第1の経皮振動出力が中止されることのうちの少なくとも一方になるまで漸減段階及び維持段階を繰り返すように更にプログラムされる条項37のシステム。
【0281】
条項42.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上のものの値が下位値にある第1の経皮振動出力を発生させる段階と、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって高位値まで漸増する段階と、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第2の期間中に高位値に維持する段階とを含む方法。
【0282】
条項43.第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって高位値まで漸増する段階が、第1の漸増速度を用いて第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートを目標周波数まで漸増する段階と、第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートが目標周波数に到達した時に、第1の漸増速度を第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートを目標周波数から上位値まで漸増する時に第2の漸増速度に修正する段階とを含む条項42の方法。
【0283】
条項44.第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第3の期間にわたって第2の高位値まで漸増する段階と、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第4の期間中に第2の高位値に維持する段階とを更に含む条項42の方法。
【0284】
条項45.第3の期間にわたる漸増段階が、第2の漸増速度を使用することによって実施される条項44の方法。
【0285】
条項46.最高値に到達すること又は第1の経皮振動出力が中止されることのうちの少なくとも一方になるまで漸増段階及び維持段階を繰り返す段階を更に含む条項42の方法。
【0286】
条項47.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項42の方法。
【0287】
条項48.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項47の方法。
【0288】
条項49.第1の経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項42の方法。
【0289】
条項50.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力をユーザ入力デバイスから受け入れ、(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上のものの値が下位値にある第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって高位値まで変換器に漸増させ、(iv)第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第2の期間中に高位値に維持するようにプログラムされてユーザ入力デバイス及び変換器と電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0290】
条項51.変換器が、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって第1の漸増速度を用いて目標周波数まで漸増し、第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートが目標周波数に到達した時に、第1の漸増速度が、第1の知覚ピッチ又は第1の知覚ビートを目標周波数から高位値まで漸増する時に第2の漸増速度に修正される条項50のシステム。
【0291】
条項52.プロセッサが、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第3の期間にわたって第2の高位値まで漸増し、(iv)第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の知覚強度のうちの1又は2以上を第4の期間中に第2の高位値に維持する条項50のシステム。
【0292】
条項53.第3の期間にわたる漸増段階が、第2の漸増速度を使用することによって実施される条項52のシステム。
【0293】
条項54.プロセッサが、最高値に到達すること又は第1の経皮振動出力が中止されることのうちの少なくとも一方になるまで漸増段階及び維持段階を繰り返すように更にプログラムされる条項50のシステム。
【0294】
一部の実施では、状態の達成に基づいて外部デバイスを制御するための及び/又は目標状態を達成するためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0295】
条項セットC
【0296】
条項55.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を発生させる段階と、望ましい目標状態への移行を容易にすること又は望ましい目標状態に到達することに反応することのうちの少なくとも一方のためのアクションを引き起こす段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0297】
条項56.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定する段階を更に含む条項55の方法。
【0298】
条項57.決定段階が、ユーザの生理学的パラメータを生理学的センサを用いて測定する段階を含む条項55の方法。
【0299】
条項58.ユーザの生理学的パラメータが、心拍数又は心拍変動のうちの少なくとも一方である条項57の方法。
【0300】
条項59.ユーザの生理学的パラメータが、呼吸数である条項57の方法。
【0301】
条項60.ユーザの生理学的パラメータが、電気皮膚反応である条項57の方法。
【0302】
条項61.決定段階が、第三者データソースに基づいている条項55の方法。
【0303】
条項62.第三者データソースが、健康情報アプリケーション、電子健康記録、病院データシステム、ソーシャルメディア投稿の内容、又は通信の内容のうちの少なくとも1つである条項61の方法。
【0304】
条項63.アクションが、環境又はデバイスのパラメータを調節する段階である条項55の方法。
【0305】
条項64.環境又はデバイスのパラメータを調節する段階が、ライトをオン/オフにする段階、室温を変更する段階、窓の日よけを下げる/上げる段階、音楽をオン/オフにする段階、マットレス/枕/シート内の補助刺激デバイスをトリガする段階、芳香療法をトリガする段階、又は特定の色をトリガする段階のような環境又はデバイスのパラメータを調節する段階のうちの少なくとも1つを含む条項63の方法。
【0306】
条項65.アクションが、アプリケーション及び通信に対するコンテンツ配信設定又はコンテンツフィルタのうちの少なくとも一方を調節する段階である条項55の方法。
【0307】
条項66.コンテンツフィルタが、ユーザに配信されるコンテンツのタイプを決定する条項65の方法
【0308】
条項67.アクションが、ソーシャルメディア設定を調節する段階である条項55の方法。
【0309】
条項68.設定が、着信拒否設定である条項67の方法。
【0310】
条項69.アクションが、ユーザにある一定のタスクを実行するように促す段階である条項55の方法。
【0311】
条項70.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項55の方法。
【0312】
条項71.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項70の方法。
【0313】
条項72.第1の経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項55の方法。
【0314】
条項73.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力を受け入れ、(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)外部データソース又はデバイスから取得したデータに基づいて、ユーザが望ましい目標状態に達成したか否かを決定し、(iv)望ましい目標状態への移行を容易にすること又は望ましい目標状態に到達することに反応することのうちの少なくとも一方のためのアクションを引き起こすようにプログラムされ、ユーザ入力デバイス、変換器、及び外部のデータソース又はデバイスと電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0315】
条項74.アクションが、ユーザにある一定のタスクを実行するように促す段階である条項73のシステム。
【0316】
条項75.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定する段階が、ユーザの生理学的パラメータを生理学的センサを用いて測定する段階を含む条項73のシステム。
【0317】
条項76.ユーザの生理学的パラメータが、心拍数又は心拍変動のうちの少なくとも一方である条項75のシステム。
【0318】
条項77.ユーザの生理学的パラメータが、呼吸数である条項75のシステム。
【0319】
条項78.ユーザの生理学的パラメータが、電気皮膚反応である条項75のシステム。
【0320】
条項79.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定する段階が、第三者データソースに基づいている条項73のシステム。
【0321】
条項80.第三者データソースが、健康情報アプリケーション、電子健康記録、病院データシステム、ソーシャルメディア投稿の内容、又は通信の内容のうちの少なくとも1つである条項79のシステム。
【0322】
条項81.アクションが、環境又はデバイスのパラメータを調節する段階である条項73のシステム。
【0323】
条項82.環境又はデバイスのパラメータを調節する段階が、ライトをオン/オフにする段階、室温を変更する段階、窓の日よけを下げる/上げる段階、音楽をオン/オフにする段階、マットレス/枕/シート内の補助刺激デバイスをトリガする段階、芳香療法をトリガする段階、又は特定の色をトリガする段階のような環境又はデバイスのパラメータを調節する段階のうちの少なくとも1つを含む条項81のシステム。
【0324】
条項83.アクションが、アプリケーション及び通信に対するコンテンツ配信設定又はコンテンツフィルタのうちの少なくとも一方を調節する段階である条項73のシステム。
【0325】
条項84.コンテンツフィルタが、ユーザに配信されるコンテンツのタイプを決定する条項83のシステム。
【0326】
条項85.アクションが、ソーシャルメディア設定を調節する段階である条項73のシステム。
【0327】
条項86.設定が、着信拒否設定である条項85のシステム。
【0328】
一部の実施では、可聴周波数を知覚ピッチと知覚ビートとを用いて発生させるためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0329】
条項セットD
【0330】
条項87.被験者の目標状態の入力を取得する段階と、被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者に送出され、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有する可聴出力を発生させる段階とを含み、可聴出力を発生させる段階が、目標状態に対応するように可変パラメータを修正する段階を更に含む被験者が目標状態に到達することを支援する方法。
【0331】
条項88.ユーザが、目標状態に対応するように可変パラメータを修正するためのインタフェースを提供する段階を更に含む条項87の方法。
【0332】
条項89.目標状態に対応するように可変パラメータを修正する段階が、知覚ピッチを調節する段階を更に含む条項87の方法。
【0333】
条項90.目標状態に対応するように可変パラメータを修正する段階が、知覚ビートを調節する段階を更に含む条項87の方法。
【0334】
条項91.目標状態に対応するように可変パラメータを修正する段階が、知覚強度を調節する段階を更に含む条項87の方法。
【0335】
条項92.知覚強度が、ユーザの感覚閾値に基づいている条項91の方法。
【0336】
条項93.目標状態が、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、又は幸福感から構成される群から選択される条項87の方法。
【0337】
条項94.被験者の目標状態の入力を取得する段階が、被験者の現在病態の入力を取得する段階を更に含む条項87の方法。
【0338】
条項95.被験者の現在病態の入力を取得する段階が、被験者の生体測定データを収集する段階を更に含む条項94の方法。
【0339】
条項96.被験者の生体測定データを収集する段階が、センサを用いて生体測定データを収集する段階を更に含む条項95の方法。
【0340】
条項97.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して可聴出力を提供する段階を更に含む条項87の方法。
【0341】
条項98.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項97の方法。
【0342】
条項99.可聴出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項87の方法。
【0343】
条項100.被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者に送出され、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有する第1の可聴出力を発生させる段階と、第1の可聴出力の送出中に、被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者に送出される第2の可聴出力を発生させるようにパラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階とを含む被験者が目標状態に到達することを支援する方法。
【0344】
条項101.ユーザがパラメータのうちの少なくとも1つを変化させるためのインタフェースを提供する段階を更に含む条項100の方法。
【0345】
条項102.パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階が、知覚ピッチを変化させる段階を更に含む条項100の方法。
【0346】
条項103.パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階が、知覚ビートを変化させる段階を更に含む条項100の方法。
【0347】
条項104.パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階が、知覚強度を変化させる段階を更に含む条項100の方法。
【0348】
条項105.知覚強度が、ユーザの感覚閾値に基づいている条項104の方法。
【0349】
条項106.目標状態が、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、又は幸福感から構成される群から選択される条項100の方法。
【0350】
条項107.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の可聴出力を提供する段階を更に含む条項100の方法。
【0351】
条項108.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項107の方法。
【0352】
条項109.第1の可聴出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項100の方法。
【0353】
条項110.目標状態に基づいて知覚ピッチと知覚ビートとを調節する段階と、知覚ピッチと知覚ビートとを含むユーザへの可聴出力信号を少なくとも2つの周波数波形を選択し、これらを結合することによって発生させる段階とを含むユーザが目標状態を達成するための刺激デバイスに対する知覚ピッチと知覚ビートとを含む可聴出力信号を発生させる方法。
【0354】
条項111.ユーザが知覚ピッチ及び知覚ビートを調節するためのインタフェースを提供する段階を更に含む条項110の方法。
【0355】
条項112.パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階が、知覚ピッチを増大する又は低減する段階のうちの少なくとも一方を更に含む条項110の方法。
【0356】
条項113.パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階が、知覚ビートを増大する又は低減する段階のうちの少なくとも一方を更に含む条項110の方法。
【0357】
条項114.パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階が、知覚強度を変化させる段階を更に含む条項110の方法。
【0358】
条項115.目標状態が、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、又は幸福感から構成される群から選択される条項110の方法。
【0359】
条項116.知覚ピッチ及び知覚ビートを第1のセグメントに割り当てる段階と、知覚ピッチ及び知覚ビートを第2のセグメントに割り当てる段階と、第1のセグメントと第2のセグメントとを含む可聴出力信号を発生させる段階とを含む被験者が目標状態を達成するために刺激デバイスに対する第1のセグメントと第2のセグメントとを含む可聴出力信号を発生させる方法。
【0360】
条項117.可聴出力信号を被験者に送出するための刺激デバイスを与える段階を更に含む条項116の方法。
【0361】
条項118.ユーザが知覚ピッチ及び知覚ビートを第1及び第2のセグメントに割り当てるためのインタフェースを提供する段階を更に含む条項116の方法。
【0362】
条項119.知覚ピッチを増大する又は低減する段階のうちの少なくとも一方によって知覚ピッチを割り当てる段階を更に含む条項116の方法。
【0363】
条項120.知覚ビートを増大する又は低減する段階のうちの少なくとも一方によって知覚ビートを割り当てる段階を更に含む条項116の方法。
【0364】
条項121.目標状態が、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、又は幸福感から構成される群から選択される条項116の方法。
【0365】
条項122.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して可聴出力信号を生成する段階を更に含む条項116の方法。
【0366】
条項123.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項122の方法。
【0367】
条項124.可聴出力信号が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項116の方法。
【0368】
条項125.被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者に送出され、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有する第1の可聴出力を発生させる段階と、第1の可聴出力の送出中に、被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者に送出される第2の経皮振動出力を発生させるようにパラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階とを含む被験者が目標状態に到達することを支援する方法。
【0369】
条項126.目標状態が、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、又は幸福感から構成される群から選択される条項125の方法。
【0370】
条項127.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の可聴出力を提供する段階を更に含む条項125の方法。
【0371】
条項128a.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項127の方法。
【0372】
条項128b.第1の可聴出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項127の方法。
【0373】
一部の実施では、状態のユーザフィードバックを用いて目標状態に到達するために刺激治療を印加するためのシステムは、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0374】
条項セットE
【0375】
条項129.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を発生させる段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータのユーザ入力を取得し、ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を発生させる段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0376】
条項130.発生された第1の経皮振動出力を電子変換器を用いて放出する段階を更に含む条項129のコンピュータ実装方法。
【0377】
条項131.発生された第2の経皮振動出力を電子変換器を用いて放出する段階を更に含む条項130のコンピュータ実装方法。
【0378】
条項132.第1の経皮振動出力が、電子変換器を通して放出される条項129のコンピュータ実装方法。
【0379】
条項133.知覚強度が、ユーザの感覚閾値に基づいている条項129のコンピュータ実装方法。
【0380】
条項134.ユーザが目標状態を選択するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項129のコンピュータ実装方法。
【0381】
条項135.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータをユーザが入力するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項129のコンピュータ実装方法。
【0382】
条項136.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項129のコンピュータ実装方法。
【0383】
条項137.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項136のコンピュータ実装方法。
【0384】
条項138.第1の経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項129のコンピュータ実装方法。
【0385】
条項139.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力をユーザ入力デバイスから受け入れ、(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータをユーザ入力デバイスから受け入れ、かつ(iv)ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を変換器に発生させるようにプログラムされてユーザ入力デバイス及び変換器と電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0386】
条項140.発生された第1の経皮振動出力が、電子変換器を用いて放出される条項139のシステム。
【0387】
条項141.発生された第2の経皮振動出力が、電子変換器を用いて放出される条項140のシステム。
【0388】
条項142.経皮振動出力が、電子変換器を通して放出される条項139のシステム。
【0389】
条項143.知覚強度が、ユーザの感覚閾値に基づいている条項139のシステム。
【0390】
条項144.ユーザ入力デバイスが、ユーザが目標状態を選択するためのユーザインタフェースを含む条項139のシステム。
【0391】
条項145.ユーザ入力デバイスが、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータをユーザが入力するためのユーザインタフェースを含む条項139のシステム。
【0392】
一部の実施では、状態のセンサフィードバックを用いて目標状態に到達するための刺激治療を印加し、目標状態が提供されたか否かを外部のデバイス及びシステムから決定するためのシステムは、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0393】
条項セットF
【0394】
条項146.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を発生させる段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を発生させる段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0395】
条項147.発生された第1の経皮振動出力を電子変換器を用いて放出する段階を更に含む条項146のコンピュータ実装方法。
【0396】
条項148.発生された第2の経皮振動出力を電子変換器を用いて放出する段階を更に含む条項146のコンピュータ実装方法。
【0397】
条項149.知覚強度が、ユーザの感覚閾値に基づいている条項146のコンピュータ実装方法。
【0398】
条項150.ユーザが目標状態を選択するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項146のコンピュータ実装方法。
【0399】
条項151.決定段階が、ユーザの生理学的パラメータを生理学的センサを用いて測定する段階を含む条項146のコンピュータ実装方法。
【0400】
条項152.ユーザの生理学的パラメータが、心拍数又は心拍変動のうちの少なくとも一方である条項151のコンピュータ実装方法。
【0401】
条項153.ユーザの生理学的パラメータが、呼吸数である条項151のコンピュータ実装方法。
【0402】
条項154.ユーザの生理学的パラメータが、電気皮膚反応である条項151のコンピュータ実装方法。
【0403】
条項155.決定段階が、第三者データソースに基づいている条項146のコンピュータ実装方法。
【0404】
条項156.第三者データソースが、健康情報アプリケーション、電子健康記録、病院データシステム、ソーシャルメディア投稿の内容、又は通信の内容のうちの少なくとも1つである条項155のコンピュータ実装方法。
【0405】
条項157.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項146のコンピュータ実装方法。
【0406】
条項158.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項157のコンピュータ実装方法。
【0407】
条項159.第1の経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項146のコンピュータ実装方法。
【0408】
条項160.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、ユーザの生理学的パラメータを感知する生理学的センサと、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力を受け入れ、(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)ユーザの生理学的パラメータに基づいて、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定し、(iv)ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を変換器に発生させるようにプログラムされてユーザ入力デバイス、変換器、及び生理学的センサと電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0409】
条項161.知覚強度が、ユーザの感覚閾値に基づいている条項160のシステム。
【0410】
条項162.ユーザの生理学的パラメータが、心拍変動、心拍数、呼吸数、又は電気皮膚反応の少なくとも1つである条項160のシステム。
【0411】
条項163.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力を受け入れ、(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)外部のデータソース又はデバイスから取得しデータに基づいて、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定し、(iv)ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を変換器に発生させるようにプログラムされ、ユーザ入力デバイス、変換器、及び外部のデータソース又はデバイスと電子通信するプロセッサプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0412】
条項164.外部データソースが、健康情報アプリケーション、電子健康記録、病院データシステム、ソーシャルメディア投稿の内容、又は通信の内容のうちの少なくとも1つである条項163のシステム。
【0413】
条項165.プロセッサが、ソーシャルメディア投稿の内容からユーザの気分を決定する条項164のシステム。
【0414】
条項166.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を発生させる段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成した場合に、第1の経皮振動出力を中断する段階、又はユーザが望ましい目標状態を維持することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を発生させる段階のうちの少なくとも一方を実施する段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0415】
条項167.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項166のコンピュータ実装方法。
【0416】
条項168.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項167のコンピュータ実装方法。
【0417】
条項169.第1の経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項166のコンピュータ実装方法。
【0418】
条項170.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、ユーザの生理学的パラメータを感知する生理学的センサと、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力を受け入れ、(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)ユーザの生理学的パラメータに基づいて、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定し、(iv)ユーザが望ましい目標状態を達成した場合に、第1の経皮振動出力を中断する段階、又はユーザが望ましい目標状態を維持することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を変換器に発生させる段階のうちの少なくとも一方を変換器に実施させるようにプログラムされてユーザ入力デバイス、変換器、及び生理学的センサと電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0419】
条項171.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力を受け入れ、(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)外部のデータソース又はデバイスから取得しデータに基づいて、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定し、(iv)ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を変換器に発生させるようにプログラムされてユーザ入力デバイス、変換器、及び外部のデータソース又はデバイスと電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0420】
一部の実施では、受動的又は主観的な治療較正のためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0421】
条項セットG
【0422】
条項172.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、プロセッサを用いて、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含むパラメータを有する第1の経皮振動出力を選択する段階と、第1の経皮振動出力をユーザの身体の部分と接触している電子変換器を用いて放出する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを取得する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータに基づいて第1の経皮振動出力の有効性を決定する段階と、プロセッサを用いて、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含むパラメータを有する第2の経皮振動出力を選択する段階と、第2の経皮振動出力をユーザの身体の一部分と接触している電子変換器を用いて放出する段階と、プロセッサを用いて、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータに基づいて第2の経皮振動出力の有効性を決定する段階と、プロセッサを用いてかつ第1及び第2の経皮振動出力の有効性に基づいて、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加される第1の経皮振動出力、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを有する第2の経皮振動出力、又は第3の経皮振動出力のうちの少なくとも1つを選択する段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0423】
条項173.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータが、生理学的センサから取得される条項172のコンピュータ実装方法。
【0424】
条項174.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータが、ユーザ入力から取得される条項172のコンピュータ実装方法。
【0425】
条項175.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項172のコンピュータ実装方法。
【0426】
条項176.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項175のコンピュータ実装方法。
【0427】
条項177.第1の経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項172のコンピュータ実装方法。
【0428】
条項178.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、プロセッサを用いて、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含むパラメータを有する複数の経皮振動出力を選択する段階と、複数の経皮振動出力の各々を対応するセッションにおいてユーザの身体の一部分と接触している電子変換器を用いて放出する段階と、各対応するセッションにおいてユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを取得する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータに基づいて複数の経皮振動出力の各々の有効性を決定する段階と、プロセッサを用いてかつ複数の経皮振動出力の有効性に基づいて、ユーザに対する望ましい目標状態に対して有効な経皮振動出力を選択する段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0429】
条項179.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータが、生理学的センサから取得される条項178のコンピュータ実装方法。
【0430】
条項180.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータが、ユーザ入力から取得される条項178のコンピュータ実装方法。
【0431】
条項181.ユーザに対する望ましい目標状態に対して有効な経皮振動出力を望ましい目標状態に対して有効であると決定された他の経皮振動出力を含むデータベースに通信する段階を更に含む条項180のコンピュータ実装方法。
【0432】
条項182.他の有効経皮振動出力に関してデータベースにアクセスし、電子変換器を用いて放出される他の有効経皮振動出力を選択する段階を更に含む条項181のコンピュータ実装方法。
【0433】
条項183.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して複数の経皮振動出力のうちの少なくとも1つを達成する段階を更に含む条項178のコンピュータ実装方法。
【0434】
条項184.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項183のコンピュータ実装方法。
【0435】
条項185.複数の経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項178のコンピュータ実装方法。
【0436】
一部の実施では、個人化された受動較正のためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0437】
条項セットH
【0438】
条項186.経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、ユーザの少なくとも1つの生理学的パラメータのデータを定期的に測定する生理学的センサと、(i)生理学的センサからの個人の少なくとも1つの生理学的パラメータの定期的な測定値に基づいてユーザのベースライン状態を決定し、(ii)生理学的センサからのユーザの少なくとも1つの生理学的パラメータのデータに基づいてベースラインからの偏差を決定し、(iii)偏差に基づいて、目標状態を達成するためにユーザの身体の一部分に印加される経皮振動出力を決定し、決定された経皮振動出力を刺激デバイスに通信し、決定されて通信された経皮振動出力に基づいて、変換器が、ユーザが目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む経皮振動出力を発生させてモバイルデバイス及び刺激デバイスと電子通信するプロセッサとを含むユーザに治療を送出するためのシステム。
【0439】
条項187.プロセッサが、ユーザに自分の気分のデータをモバイルデバイスの中に入力するように促すことによってユーザのベースラインを決定するように更にプログラムされる条項186のシステム。
【0440】
条項188.ユーザの少なくとも1つの生理学的パラメータが、移動である条項186のシステム。
【0441】
条項189.プロセッサが、ユーザの少なくとも1つの生理学的パラメータに基づいて、ユーザが目標状態を達成したか否かを決定し、ユーザが目標状態を達成していない場合に、ユーザが目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を変換器に発生させるように更にプログラムされる条項186のシステム。
【0442】
条項190.プロセッサが、モバイルデバイスから受け入れた状況データに基づいてユーザのベースライン状態を決定するように更にプログラムされる条項186のシステム。
【0443】
条項191.状況データが、モバイルデバイスの使用量を示す条項190のシステム。
【0444】
条項192.状況データが、モバイルデバイスの中に入力されるキーストロークである条項190のシステム。
【0445】
条項193.状況データが、ユーザの気分を示す条項190のシステム。
【0446】
条項194.ユーザの気分が、否定的である条項193のシステム。
【0447】
条項195.ユーザの否定的な気分が、欲求不満、不安、又は怒りのうちの1つである条項194のシステム。
【0448】
条項196.ユーザの気分が、肯定的である条項193のシステム。
【0449】
条項197.ユーザの気分が、注意散漫である条項193のシステム。
【0450】
条項198.状況データが、ソーシャルメディア投稿の内容である条項186のシステム。
【0451】
条項199.プロセッサが、ソーシャルメディア投稿の内容がユーザの気分を示すか否かを決定する条項198のシステム。
【0452】
条項200.ユーザの気分が、否定的である条項199のシステム。
【0453】
条項201.ユーザの否定的な気分が、欲求不満、不安、又は怒りのうちの1つである条項200のシステム。
【0454】
条項202.ユーザの気分が、肯定的である条項199のシステム。
【0455】
条項203.ユーザの気分が、注意散漫である条項199のシステム。
【0456】
条項204.(i)個人の身体の一部分に経皮振動出力を送出するように構成された変換器と個人の少なくとも1つの生理学的パラメータのデータを発生させるセンサとを有するウェアラブルデバイスのセンサを用いて個人の少なくとも1つの生理学的パラメータを定期的に測定する段階と、(ii)個人の少なくとも1つの生理学的パラメータのデータをコンピュータプロセッサに通信する段階と、(iii)個人の気分を示す個人の状況データを取得する段階と、(iv)個人の状況データをコンピュータプロセッサに通信する段階と、(v)コンピュータプロセッサを用いてユーザのベースライン状態を(a)個人の少なくとも1つの生理学的パラメータのデータと(b)個人の気分を示す状況データとに基づいて決定する段階と、(vi)個人の少なくとも1つの生理学的パラメータのデータ又は個人の気分を示す状況データに基づいてベースラインからの偏差を決定する段階と、(vii)偏差に基づいて目標状態を達成するために個人の身体の一部分に印加される経皮振動出力を決定する段階と、(viii)決定された経皮振動出力を刺激デバイスに通信し、決定されて通信された経皮振動出力に基づいて、変換器が、個人が目標状態を達成することを支援するために個人の身体の一部分に印加され、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む経皮振動出力を発生させる段階とを含む個人の生理学的状態又は精神状態を変更するために個人に振動治療を送出するコンピュータ実装方法。
【0457】
条項205.ユーザに自分の気分のデータをモバイルデバイスの中に入力するように促すことによってユーザのベースラインを決定する段階を更に含む条項204のコンピュータ実装方法。
【0458】
条項206.ユーザの少なくとも1つの生理学的パラメータが、移動である条項204のコンピュータ実装方法。
【0459】
条項207.ユーザの生理学的パラメータに基づいて、ユーザが目標状態を達成したか否かを決定し、ユーザが目標状態を達成していない場合に、ユーザが目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を変換器に発生させる段階を更に含む条項204のコンピュータ実装方法。
【0460】
条項208.モバイルデバイスから受け入れられた状況データに基づいてユーザのベースライン状態を決定する段階を更に含む条項204のコンピュータ実装方法。
【0461】
条項209.状況データが、モバイルデバイスの使用量を示す条項208のコンピュータ実装方法。
【0462】
条項210.状況データが、モバイルデバイスの中に入力されるキーストロークである条項208のコンピュータ実装方法。
【0463】
条項211.状況データが、ユーザの気分を示す条項208のコンピュータ実装方法。
【0464】
条項212.ユーザの気分が、否定的である条項211のコンピュータ実装方法。
【0465】
条項213.ユーザの否定的な気分が、欲求不満、不安、又は怒りのうちの1つである条項212のコンピュータ実装方法。
【0466】
条項214.ユーザの気分が、肯定的である条項211のコンピュータ実装方法。
【0467】
条項215.ユーザの気分が、注意散漫である条項211のコンピュータ実装方法。
【0468】
条項216.状況データが、ソーシャルメディア投稿の内容である条項204のコンピュータ実装方法。
【0469】
条項217.プロセッサが、ソーシャルメディア投稿の内容がユーザの気分を示すか否かを決定する条項216のコンピュータ実装方法。
【0470】
条項218.ユーザの気分が、否定的である条項217のコンピュータ実装方法。
【0471】
条項219.ユーザの否定的な気分が、欲求不満、不安、又は怒りのうちの1つである条項218のコンピュータ実装方法。
【0472】
条項220.ユーザの気分が、肯定的である条項217のコンピュータ実装方法。
【0473】
条項221.ユーザの気分が、注意散漫である条項217のコンピュータ実装方法。
【0474】
条項222.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項204のコンピュータ実装方法。
【0475】
条項223.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項222のコンピュータ実装方法。
【0476】
条項224.経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項204のコンピュータ実装方法。
【0477】
一部の実施では、感情の発現を予想し、それに対処するためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0478】
条項セットI
【0479】
条項225.ユーザの生理学的状態又は状況データのうちの少なくとも一方を電子的に感知する段階と、ユーザの少なくとも1つの生理学的状態又は状況データに基づいて感情状態の発現を予想する段階と、被験者が予想感情状態に対処すること又はそれを回避することのうちの少なくとも一方を支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有する経皮振動出力を発生させる段階とを含み、経皮振動出力を発生させる段階が、可変パラメータのうちの少なくとも1つを動的に修正する段階を更に含むユーザの気分を変更する方法。
【0480】
条項226.可変パラメータのうちの少なくとも1つを動的に修正する段階が、予想感情状態又は少なくとも1つの生理学的状態又は状況データに基づいている条項225の方法。
【0481】
条項227.被験者が予想感情状態に対処すること又はそれを回避することのうちの少なくとも一方を支援するためにユーザの身体の一部分に印加される経皮振動出力を発生させる段階が、第1の経皮振動出力を発生させる段階を含む条項225の方法。
【0482】
条項228.可変パラメータのうちの少なくとも1つを動的に修正する段階が、被験者が予想感情状態に対処すること又はそれを回避することのうちの少なくとも一方を支援するためにユーザの身体の一部分に印加される第2の経皮振動出力を発生し、第2の経皮振動出力が発生される条項227の方法。
【0483】
条項229.経皮振動出力が、ウェアラブルデバイスを用いて発生される条項225の方法。
【0484】
条項230.ウェアラブルデバイスが、ユーザの生理学的状態を感知する段階を実施するための生理学的センサを含む条項229の方法。
【0485】
条項231.ウェアラブルデバイスが、ユーザの生理学的状態を感知する段階を実施するための生理学的センサを含む条項229の方法。
【0486】
条項232.ユーザの状況データを感知する段階が、ウェアラブルデバイスとは別個の少なくとも1つのデバイスからのデータを感知する段階を更に含む条項229の方法。
【0487】
条項233.ウェアラブルデバイスとは別個の少なくとも1つのデバイスが、スマート電話、体力モニタ、スマート腕時計、スマートスピーカ、スマートアイウェア、コネクテッドビークル、及びスマートヘッドフォンから構成される群から選択される条項232の方法。
【0488】
条項234.ユーザの状況データを感知する段階が、ソーシャルメディアプラットフォーム、ナビゲーションアプリケーション、カレンダーアプリケーション、又はプロジェクト管理アプリケーションのうちの少なくとも1つからのデータを感知する段階を更に含む条項225の方法。
【0489】
条項235.感情状態が、怒り、恐れ、苛立ち、悲しみ、不安、無気力、欲求不満、及び注意散漫から構成される群から選択される条項225の方法。
【0490】
条項236.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項225の方法。
【0491】
条項237.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項236の方法。
【0492】
条項238.経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項225の方法。
【0493】
条項239.触知経皮振動出力を放出するようになった変換器と、ユーザの生理学的パラメータを感知する生理学的センサと、(i)ユーザの生理学的状態に基づいて感情状態の発現を予想し、(ii)知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有する経皮振動出力パターンを発生し、(iii)経皮振動出力パターンに基づいて変換器に経皮振動出力を放出させ、かつ(iv)ユーザの予想感情状態又は生理学的状態に基づいてパターンを修正するようにプログラムされて変換器及び生理学的センサと電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0494】
条項240.刺激デバイスが、ウェアラブルである条項239のシステム。
【0495】
条項241.プロセッサが、知覚ピッチを変化させることによってパターンを修正するように更にプログラムされる条項239のシステム。
【0496】
条項242.プロセッサが、知覚ビートを変化させることによってパターンを修正するように更にプログラムされる条項239のシステム。
【0497】
条項243.プロセッサが、知覚強度を変化させることによってパターンを修正するように更にプログラムされる条項239のシステム。
【0498】
条項244.感情状態が、怒り、恐れ、苛立ち、悲しみ、不安、無気力、欲求不満、及び注意散漫から構成される群から選択される条項239のシステム。
【0499】
条項245.経皮振動出力が、知覚ビートに基づく正弦波形エンベロープを知覚ピッチに基づく波パターンと乗算結合することによって発生される条項239のシステム。
【0500】
条項246.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項245のシステム。
【0501】
条項247.ユーザの生理学的データを電子的に感知するか又はユーザの状況データを収集する段階と、ユーザの生理学的データ又は状況データに基づいて感情状態を決定する段階と、被験者が決定感情状態に対処すること又はそれを回避することのうちの少なくとも一方を支援するために被験者の身体の一部分に印加され、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む可変パラメータを有する第1の経皮振動出力を発生させる段階と、被験者の身体の一部分への第1の経皮振動出力の印加中に、被験者が決定感情状態に対処するか又はそれを回避することを支援するために被験者の身体の一部分に印加される第2の振動出力を発生させるように可変パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階とを含むユーザの気分を変更する方法。
【0502】
条項248.第2の経皮振動出力を発生させるための可変パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階が、ユーザの生理学的データ又はユーザの状況データのうちの少なくとも一方に基づいている条項247の方法。
【0503】
条項249.経皮振動出力が、ウェアラブルデバイスを用いて発生される条項247の方法。
【0504】
条項250.ウェアラブルデバイスが、ユーザの生理学的状態を感知する段階を実施するための生理学的センサを含む条項249の方法。
【0505】
条項251.ユーザの状況データを収集する段階が、ウェアラブルデバイスとは別個の少なくとも1つのデバイスからデータを収集する段階を更に含む条項249の方法。
【0506】
条項252.ウェアラブルデバイスとは別個の少なくとも1つのデバイスが、スマート電話、体力モニタ、スマート腕時計、スマートスピーカ、スマートアイウェア、コネクテッドビークル、及びスマートヘッドフォンから構成される群から選択される条項251の方法。
【0507】
条項253.ユーザの状況データを収集する段階が、ソーシャルメディアプラットフォーム、ナビゲーションアプリケーション、カレンダーアプリケーション、又はプロジェクト管理アプリケーションのうちの少なくとも1つからのデータを収集する段階を更に含む条項247の方法。
【0508】
条項254.ソーシャルメディア投稿の内容を解析する段階を更に含む条項253の方法。
【0509】
条項255.ソーシャルメディア投稿の内容を解析する段階が、内容がユーザの気分を示すか否かを決定する条項254の方法。
【0510】
条項256.ユーザの気分が、否定的である条項255の方法。
【0511】
条項257.ユーザの否定的な気分が、欲求不満、不安、又は怒りのうちの1つである条項256の方法。
【0512】
条項258.ユーザの気分が、肯定的である条項255の方法。
【0513】
条項259.ユーザの気分が、注意散漫である条項255の方法。
【0514】
条項260.状況データを収集する段階が、ユーザの移動データを収集する段階を含む条項247の方法。
【0515】
条項261.移動データを収集する段階が、ユーザのモバイルデバイスから移動データを収集する段階を更に含む条項260の方法。
【0516】
条項262.状況データを収集する段階が、ユーザの場所のデータを収集する段階を更に含む条項247の方法。
【0517】
条項263.ユーザの場所がユーザの気分を示すか否かを決定する段階を更に含む条項262の方法。
【0518】
条項264.ユーザの気分が、否定的である条項263の方法。
【0519】
条項265.ユーザの否定的な気分が、欲求不満、不安、又は怒りのうちの1つである条項264の方法。
【0520】
条項266.ユーザの気分が、肯定的である条項263の方法。
【0521】
条項267.ユーザの気分が、注意散漫である条項263の方法。
【0522】
条項268.パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階が、知覚ピッチを変化させる段階を更に含む条項247の方法。
【0523】
条項269.パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階が、知覚ビートを変化させる段階を更に含む条項247の方法。
【0524】
条項270.パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階が、知覚強度を変化させる段階を更に含む条項247の方法。
【0525】
条項271.知覚強度が、ユーザの感覚閾値に基づいている条項270の方法。
【0526】
条項272.感情が、怒り、恐れ、苛立ち、悲しみ、不安、無気力、欲求不満、及び注意散漫から構成される群から選択される条項247の方法。
【0527】
条項273.経皮振動出力が、知覚ビートに基づく正弦波形エンベロープを知覚ピッチに基づく波パターンと乗算結合することによって発生される条項247の方法。
【0528】
条項274.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項273の方法。
【0529】
条項275.経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項247の方法。
【0530】
条項276.ユーザの生理学的データを電子的に感知するか又はユーザの状況データを収集する段階と、ユーザの生理学的データ又は状況データに基づいて感情状態を決定する段階と、ユーザの決定感情状態に基づいて知覚ピッチ及び知覚ビートを第1のセグメントに割り当てる段階と、ユーザの感情状態に基づいて知覚ピッチ及び知覚ビートを第2のセグメントに割り当てる段階と、第1のセグメントと第2のセグメントとを含む触知経皮振動出力信号を発生させる段階とを含む、被験者の感情状態に対処するか又はそれを回避するために被験者に印加するための第1のセグメントと第2のセグメントとを含む刺激デバイスに対する触知経皮振動出力信号を発生させる方法。
【0531】
条項277.触知経皮振動出力信号を被験者に投与するための刺激デバイスを与える段階を更に含む条項276の方法。
【0532】
条項278.知覚ピッチを増大する又は低減する段階のうちの少なくとも一方によって知覚ピッチを割り当てる段階を更に含む条項276の方法。
【0533】
条項279.知覚ビートを増大する又は低減する段階のうちの少なくとも一方によって知覚ビートを割り当てる段階を更に含む条項276の方法。
【0534】
条項280.感情が、怒り、恐れ、苛立ち、悲しみ、不安、無気力、欲求不満、及び注意散漫から構成される群から選択される条項276の方法。
【0535】
条項281.目標状態が、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、又は幸福感から構成される群から選択される条項276の方法。
【0536】
条項282.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して触知経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項276の方法。
【0537】
条項283.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項282の方法。
【0538】
条項284.触知経皮振動出力が、部分的に第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項276の方法。
【0539】
一部の実施では、状態がXであって周波数がYである時に刺激治療を印加するためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0540】
条項セットJ
【0541】
条項285.被験者の身体部位に経皮振動出力を放出するように構成された変換器を含む治療刺激デバイスを与える段階と、コンピュータプロセッサを用いて被験者の低覚醒障害の入力を取得する段階と、コンピュータプロセッサを用いて経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値の入力を取得する段階と、コンピュータプロセッサを用いてかつ被験者の低覚醒障害の入力に基づいて、変換器によって放出される経皮振動出力に対する知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む刺激パターンを選択する段階と、コンピュータプロセッサを用いて、経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値にあるか又はそれよりも大きい感覚閾値で選択パターンの経皮振動出力を変換器に発生させる段階とを含む自律神経系の低覚醒に関する障害を治療するコンピュータ実装方法。
【0542】
条項286.感覚閾値が、較正手順、アンケート質問による能動的データ収集、並びにモバイルデバイス及びアプリケーションの使用をモニタすることによる受動的データ収集のうちの1つによって決定される条項285の方法。
【0543】
条項287.刺激パターンが、40~500Hzの範囲の第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数と0.1Hzだけ又はそれよりも多く異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項285の方法。
【0544】
条項288.刺激パターンが、40~500Hzの範囲の第1の周波数での第1の振動と、0.1~20Hzの範囲の第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項285の方法。
【0545】
条項289.知覚ピッチが、10Hzに等しいか又はそれよりも高く、知覚ビートが、0.05Hzに等しいか又はそれよりも高い条項288の方法。
【0546】
条項290.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の上側2標準偏差内にある条項289の方法。
【0547】
条項291.低覚醒障害が、鬱である条項290の方法。
【0548】
条項292.知覚ピッチが、40Hzに等しいか又はそれよりも高く、知覚ビートが、0.1Hzに等しいか又はそれよりも高い条項288の方法。
【0549】
条項293.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の上側2標準偏差内にある条項292の方法。
【0550】
条項294.低覚醒障害が、疲労、睡眠発作、過度の日中傾眠、又は慢性疲労症候群のうちの少なくとも1つである条項293の方法。
【0551】
条項295.知覚ピッチが、20Hzに等しいか又はそれよりも高く、知覚ビートが、0.05Hzに等しいか又はそれよりも高い条項288の方法。
【0552】
条項296.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の上側2標準偏差内にある条項295の方法。
【0553】
条項297.低覚醒障害が、便秘である条項296の方法。
【0554】
条項298.知覚ピッチが、30Hzに等しいか又はそれよりも高く、知覚ビートが、0.01Hzに等しいか又はそれよりも高い条項288の方法。
【0555】
条項299.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の1標準偏差内にある条項298の方法。
【0556】
条項300.低覚醒障害が、緊張病、注意欠陥障害、又はインスリン非感度のうちの少なくとも1つである条項299の方法。
【0557】
条項301.知覚ピッチが、20Hzに等しいか又はそれよりも高く、知覚ビートが、0.001Hzに等しいか又はそれよりも高い条項288の方法。
【0558】
条項302.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の上側2標準偏差内にある条項301の方法。
【0559】
条項303.低覚醒障害が、低血圧又は自立神経失調症のうちの少なくとも一方である条項302の方法。
【0560】
条項304.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項285の方法。
【0561】
条項305.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項304の方法。
【0562】
条項306.第1の周波数をその開始値から上側閾値レベルに到達するまで増大させる段階を更に含む条項287の方法。
【0563】
条項307.第1の周波数を上側閾値レベルから条項2の閾値レベルに到達するまで増大させる段階を更に含む条項306の方法。
【0564】
条項308.第1の周波数を第2の上側閾値レベルから第3の閾値レベルに到達するまで増大させる段階を更に含む条項307の方法。
【0565】
条項309.ユーザインタフェースと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、ユーザインタフェースから目標ユーザの低覚醒障害の入力を受け入れ、(i)被験者に関する経皮振動出力の感覚閾値、(ii)変換器によって放出される経皮振動出力に対する知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む刺激パターンを被験者の低覚醒障害の入力に基づいて選択し、かつ(iii)経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値にあるか又はそれよりも大きい感覚閾値で選択パターンの経皮振動出力を変換器に発生させるようにプログラムされ、ユーザインタフェース及び変換器と電子通信するプロセッサとを含む被験者の低覚醒障害を処置するためのシステム。
【0566】
条項310.感覚閾値が、較正手順、アンケート質問による能動的データ収集、並びにモバイルデバイス及びアプリケーションの使用をモニタすることによる受動的データ収集のうちの1つによって決定する条項309のシステム。
【0567】
条項311.刺激パターンが、部分的に40~500Hzの範囲の第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数と0.1Hzだけ又はそれよりも多く異なる第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項309のシステム。
【0568】
条項312.刺激パターンが、部分的に40~500Hzの範囲の第1の周波数での第1の振動と、0.1~20Hzの範囲の第2の周波数での第2の振動とによって発生される条項309のシステム。
【0569】
条項313.知覚ピッチが、10Hzに等しいか又はそれよりも高く、知覚ビートが、0.05Hzに等しいか又はそれよりも高い条項312のシステム。
【0570】
条項314.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の上側2標準偏差内にある条項313のシステム。
【0571】
条項315.低覚醒障害が、鬱である条項314のシステム。
【0572】
条項316.知覚ピッチが、40Hzに等しいか又はそれよりも高く、知覚ビートが、0.1Hzに等しいか又はそれよりも高い条項312のシステム。
【0573】
条項317.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の上側2標準偏差内にある条項316のシステム。
【0574】
条項318.低覚醒障害が、疲労、睡眠発作、過度の日中傾眠、又は慢性疲労症候群のうちの少なくとも1つである条項317のシステム。
【0575】
条項319.知覚ピッチが、20Hzに等しいか又はそれよりも高く、知覚ビートが、0.05Hzに等しいか又はそれよりも高い条項312のシステム。
【0576】
条項320.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の上側2標準偏差内にある条項319のシステム。
【0577】
条項321.低覚醒障害が、便秘である条項320のシステム。
【0578】
条項322.知覚ピッチが、30Hzに等しいか又はそれよりも高く、知覚ビートが、0.01Hzに等しいか又はそれよりも高い条項312のシステム。
【0579】
条項323.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の1標準偏差内にある条項322のシステム。
【0580】
条項324.低覚醒障害が、緊張病、注意欠陥障害、又はインスリン非感度のうちの少なくとも1つである条項323のシステム。
【0581】
条項325.知覚ピッチが、20Hzに等しいか又はそれよりも高く、知覚ビートが、0.001Hzに等しいか又はそれよりも高い条項312のシステム。
【0582】
条項326.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の上側2標準偏差内にある条項325のシステム。
【0583】
条項327.低覚醒障害が、低血圧又は自立神経失調症のうちの少なくとも一方である条項326のシステム。
【0584】
条項328.被験者の身体部位に経皮振動出力を放出するように構成された変換器を含む治療刺激デバイスを与える段階と、コンピュータプロセッサを用いて被験者の過覚醒障害の入力を取得する段階と、コンピュータプロセッサを用いて経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値の入力を取得する段階と、コンピュータプロセッサを用いてかつ被験者の過覚醒障害の入力に基づいて、変換器によって放出される経皮振動出力に対する知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む刺激パターンを選択する段階と、コンピュータプロセッサを用いて、経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値にあるか又はそれよりも大きい感覚閾値で選択パターンの経皮振動出力を変換器に放出させる段階とを含む自律神経系の過覚醒に関する障害を治療するコンピュータ実装方法。
【0585】
条項329.感覚閾値が、較正手順、アンケート質問による能動的データ収集、並びにモバイルデバイス及びアプリケーションの使用をモニタすることによる受動的データ収集のうちの1つによって決定する条項328の方法。
【0586】
条項330.刺激パターンが、10~200Hzの範囲の第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数と0.0001Hzだけ又はそれよりも多く異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項328の方法。
【0587】
条項331.刺激パターンが、1~200Hzの範囲の第1の周波数での第1の振動と、0.0001~4Hzの範囲又はそれよりも多い第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項328の方法。
【0588】
条項332.知覚ピッチが、200Hzに等しいか又はそれよりも低く、知覚ビートが、0.25Hzに等しいか又はそれよりも低い条項331の方法。
【0589】
条項333.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の1.5標準偏差内にある条項332の方法。
【0590】
条項334.過覚醒障害が、慢性疼痛である条項333の方法。
【0591】
条項335.知覚ピッチが、200Hzに等しいか又はそれよりも低く、知覚ビートが、4Hzに等しいか又はそれよりも低い条項328の方法。
【0592】
条項336.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の1標準偏差内にある条項335の方法。
【0593】
条項337.過覚醒障害が、慢性ストレス、高血圧、又は不安のうちの少なくとも1つである条項336の方法。
【0594】
条項338.知覚ピッチが、150Hzに等しいか又はそれよりも低く、知覚ビートが、10Hzに等しいか又はそれよりも低い条項328の方法。
【0595】
条項339.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の上側2標準偏差内にある条項328の方法。
【0596】
条項340.過覚醒障害が、自閉症である条項339の方法。
【0597】
条項341.知覚ピッチが、200Hzに等しいか又はそれよりも低く、知覚ビートが、10Hzに等しいか又はそれよりも低い条項328の方法。
【0598】
条項342.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の2標準偏差内にある条項341の方法。
【0599】
条項343.過覚醒障害が、自己免疫障害である条項342の方法。
【0600】
条項344.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項328の方法。
【0601】
条項345.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項344の方法。
【0602】
条項346.ユーザインタフェースと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、ユーザインタフェースから目標ユーザの過覚醒障害の入力を受け入れ、(i)被験者に関する経皮振動出力の感覚閾値、(ii)変換器によって放出される経皮振動出力に対する知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む刺激パターンを被験者の過覚醒障害の入力に基づいて選択し、かつ(iii)経皮振動出力に対する被験者の感覚閾値にあるか又はそれよりも大きい感覚閾値で選択パターンの経皮振動出力を変換器に発生させるようにプログラムされ、ユーザインタフェース及び変換器と電子通信するプロセッサとを含む被験者の過覚醒障害を処置するためのシステム。
【0603】
条項347.感覚閾値が、較正手順、アンケート質問による能動的データ収集、並びにモバイルデバイス及びアプリケーションの使用をモニタすることによる受動的データ収集のうちの1つによって決定する条項346のシステム。
【0604】
条項348.刺激パターンが、10~200Hzの範囲の第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数と0.0001Hzだけ又はそれよりも多く異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項346のシステム。
【0605】
条項349.刺激パターンが、1~200Hzの範囲の第1の周波数での第1の振動と、0.0001~4Hzの範囲又はそれよりも多い第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項346のシステム。
【0606】
条項350.知覚ピッチが、200Hzに等しいか又はそれよりも低く、知覚ビートが、0.25Hzに等しいか又はそれよりも低い条項349のシステム。
【0607】
条項351.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の1.5標準偏差内にある条項350のシステム。
【0608】
条項352.過覚醒障害が、慢性疼痛である条項351のシステム。
【0609】
条項353.知覚ピッチが、200Hzに等しいか又はそれよりも低く、知覚ビートが、4Hzに等しいか又はそれよりも低い条項349のシステム。
【0610】
条項354.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の1標準偏差内にある条項353のシステム。
【0611】
条項355.過覚醒障害が、慢性ストレス、高血圧、又は不安のうちの少なくとも1つである条項354のシステム。
【0612】
条項356.知覚ピッチが、150Hzに等しいか又はそれよりも低く、知覚ビートが、10Hzに等しいか又はそれよりも低い条項349のシステム。
【0613】
条項357.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の上側2標準偏差内にある条項356のシステム。
【0614】
条項358.過覚醒障害が、自閉症である条項357のシステム。
【0615】
条項359.知覚ピッチが、200Hzに等しいか又はそれよりも低く、知覚ビートが、10Hzに等しいか又はそれよりも低い条項349のシステム。
【0616】
条項360.感覚閾値が、被験者の感覚閾値の2標準偏差内にある条項359のシステム。
【0617】
条項361.過覚醒障害が、自己免疫障害である条項360のシステム。
【0618】
一部の実施では、個人化された目標状態設定のためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0619】
条項セットK
【0620】
条項362.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加される出力であって、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を発生させる段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを取得する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成した場合に、ユーザが目標状態にある間のユーザの状況データ又は生体測定データのうちの少なくとも一方を取得する段階と、ユーザが目標状態にある間のユーザの状況データ又は生体測定データのうちの少なくとも1つをベースライン状態として格納する段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0621】
条項363.目標状態が、パフォーマンス状態、リラックス状態、及び集中状態のうちの少なくとも1つである条項362の方法。
【0622】
条項364.ユーザの状況データ又は生体測定データのうちの第2の少なくとも一方を取得する段階を更に含む条項362の方法。
【0623】
条項365.ユーザの状況データ又は生体測定データのうちの第2の少なくとも一方のものに基づいてユーザがベースライン状態にないか否かを決定する段階を更に含む条項364の方法。
【0624】
条項366.ユーザがベースライン状態にないと決定された場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加される第1の経皮振動出力を発生させる段階を更に含む条項365の方法。
【0625】
条項367.生体測定データを取得する段階が、生体測定データを電子センサを用いて感知する段階を更に含む条項362の方法。
【0626】
条項368.センサが、ウェアラブルである条項367の方法。
【0627】
条項369.状況データを取得する段階が、第三者アプリケーションからのデータを受け入れる段階を更に含む条項362の方法。
【0628】
条項370.発生された第1の経皮振動出力を電子変換器を用いて放出する段階を更に含む条項362の方法。
【0629】
条項371.発生された第2の経皮振動出力を電子変換器を用いて放出する段階を更に含む条項370の方法。
【0630】
条項372.経皮振動出力が、電子変換器を通して放出される条項362の方法。
【0631】
条項373.ユーザが目標状態を選択するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項362の方法。
【0632】
条項374.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータをユーザが入力するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項362の方法。
【0633】
条項375.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項362の方法。
【0634】
条項376.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項375の方法。
【0635】
条項377.第1の経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項362の方法。
【0636】
条項378.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)ユーザの望ましい状態の入力をユーザ入力デバイスから受け入れ、(ii)ユーザが望ましい状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、知覚ピッチと知覚ビートと強度とを含む第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータをユーザ入力デバイスから受け入れ、かつ(iv)ユーザが望ましい目標状態を達成した場合に、ユーザが目標状態にある間のユーザの状況データ又は生体測定データのうちの少なくとも一方を利用してベースライン状態を定めるようにプログラムされ、ユーザ入力デバイス及び変換器と電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0637】
条項379.目標状態が、パフォーマンス状態、リラックス状態、及び集中状態のうちの少なくとも1つである条項378のシステム。
【0638】
条項380.プロセッサが、ユーザの状況データ又は生体測定データのうちの第2の少なくとも一方を取得するように更にプログラムされる条項378のシステム。
【0639】
条項381.プロセッサが、ユーザの状況データ又は生体測定データのうちの第2の少なくとも一方のものに基づいて、ユーザがベースライン状態にないか否かを決定するように更にプログラムされる条項380のシステム。
【0640】
条項382.ユーザがベースライン状態にないと決定された場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加されるものを変換器に放出させるように更にプログラムされる条項381のシステム。
【0641】
条項383.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、予め決められた期間にわたってユーザの生体測定データ又は状況データのうちの少なくとも一方を複数個取得する段階と、予め決められた期間にわたるユーザの生体測定データ又は状況データのうちの少なくとも一方の複数個のものに基づいてユーザのベースライン状態を確立する段階と、ユーザの生体測定値を取得すること又はユーザの現在状況データを利用することのうちの少なくとも一方によってユーザがベースライン状態にあるか否かを決定する段階と、ユーザがベースライン状態にない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、知覚ピッチと知覚ビートと知覚強度とを含む経皮振動出力を発生させる段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0642】
条項384.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項383の方法。
【0643】
条項385.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項384の方法。
【0644】
条項386.経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項383の方法。
【0645】
一部の実施では、変換器の調整されたシステムのためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0646】
条項セットL
【0647】
条項387.第1の経皮振動出力を放出するようになった第1の変換器と、第2の経皮振動出力を放出するようになった第2の変換器と、第1の変換器及び第2の変換器と通信中又は通信状態のうちの少なくとも一方にあり、ユーザの目標状態のユーザ選択を受け入れるユーザインタフェースと、(i)第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含む第1の経皮振動出力パターンを発生し、(ii)第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含む第2の経皮振動出力パターンを発生し、(iii)第1の経皮振動出力パターンに基づいて第1の経皮振動出力を第1の変換器に放出させ、かつ(iv)第2の経皮振動出力パターンに基づいて第2の経皮振動出力を第2の変換器に放出させるようにプログラムされ、ユーザインタフェース、第1の変換器、及び第2の変換器と電子通信するプロセッサとを含むユーザに振動治療を送出するためのシステム。
【0648】
条項388.プロセッサが、目標状態に基づいて第1の経皮振動出力パターン及び第2の経皮振動出力パターンを発生させるようにプログラムされる条項387のシステム。
【0649】
条項389.第1の変換器が、ユーザの身体の第1の部位上に着用されるようになっている条項387のシステム。
【0650】
条項390.第2の変換器が、ユーザの身体の第2の部位上に着用されるようになっている条項387のシステム。
【0651】
条項391.第1の経皮振動出力パターンと第2の経皮振動出力パターンが同時に放出される条項387のシステム。
【0652】
条項392.第1の経皮振動出力パターンと第2の経皮振動出力パターンが順番に放出される条項387のシステム。
【0653】
条項393.第1の経皮振動出力パターンと第2の経皮振動出力パターンが交替パターンで放出される条項387のシステム。
【0654】
条項394.プロセッサが、第1の経皮振動出力が放出される間に第2の経皮振動出力を停止させるように更にプログラムされる条項387のシステム。
【0655】
条項395.ユーザの生体測定パラメータを感知する生理学的センサを更に含む条項387のシステム。
【0656】
条項396.処理ユニットが、第1の知覚ピッチを変化させることによって第1の経皮振動出力パターンを修正するように更にプログラムされる条項387のシステム。
【0657】
条項397.処理ユニットが、第2の知覚ピッチを変化させることによって第2の経皮振動出力パターンを修正するように更にプログラムされる条項396のシステム。
【0658】
条項398.処理ユニットが、第1の知覚ビートを変化させることによって第1の経皮振動出力パターンを修正するように更にプログラムされる条項397のシステム。
【0659】
条項399.処理ユニットが、第2の知覚ビートを変化させることによって第2の経皮振動出力パターンを修正するように更にプログラムされる条項398のシステム。
【0660】
条項400.処理ユニットが、第1の知覚強度を変化させることによってパターンを修正するように更にプログラムされる条項387のシステム。
【0661】
条項401.第1の振動パターンと第2の振動パターンが互いに独立している条項387のシステム。
【0662】
条項402.第1の振動パターンと第2の振動パターンが互いに調整される条項387のシステム。
【0663】
条項403.第1の変換器が、第2の変換器と電子通信する条項387のシステム。
【0664】
条項404.第1の変換器が、プロセッサを有する条項403のシステム。
【0665】
条項405.第1の変換器のプロセッサが、第2の変換器から受け入れたデータに基づいて第1の経皮振動出力パターンを修正するようにプログラムされる条項404のシステム。
【0666】
条項406.ユーザインタフェースがモバイルデバイス上である条項387のシステム。
【0667】
条項407.第1の経皮振動出力が、第1の知覚ビートに基づく正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチに基づく波パターンと乗算結合することによって発生される条項387のシステム。
【0668】
条項408.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項407のシステム。
【0669】
条項409.第1の経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項387のシステム。
【0670】
一部の実施では、刺激に他の非薬剤処置方式を加えたもののためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0671】
条項セットM
【0672】
条項410.刺激デバイスを用いて、ビート出力を共同で形成する第1の周波数での振動と第2の周波数での変調振動とを含む振動の組合せを含むユーザの身体の一部分に印加される経皮振動出力である第1の出力を発生させる段階と、ユーザに経皮振動出力と共に感覚刺激を印加する段階とを含むユーザに刺激治療を提供する方法。
【0673】
条項411.ユーザの病態を評価する段階を更に含む条項410の方法。
【0674】
条項412.ユーザの病態評価に基づいてビート出力パターンを選択する段階を更に含む条項411の方法。
【0675】
条項413.ユーザの病態評価に基づいて感覚刺激を選択する段階を更に含む条項411の方法。
【0676】
条項414.ユーザの病態評価又は選択ビート出力パターンのうちの少なくとも一方に基づいて感覚刺激を選択する段階を更に含む条項412の方法。
【0677】
条項415.感覚刺激が、視覚刺激を含む条項410の方法。
【0678】
条項416.感覚刺激が、嗅覚刺激を含む条項410の方法。
【0679】
条項417.感覚刺激が、味覚刺激を含む条項410の方法。
【0680】
条項418.感覚刺激が、刺激デバイスを用いて印加される条項410の方法。
【0681】
条項419.結合段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項410の方法。
【0682】
条項420.刺激デバイスを用いて、知覚ピッチに基づく第1の振動と知覚ビートの第2の振動とを含む振動の組合せを含む刺激である経皮振動出力を被験者の身体の一部分に印加する段階と、被験者の病態又は被験者の目標状態のうちの少なくとも一方の評価に基づいて知覚ピッチ及び知覚ビートを変化させる段階と、同時に被験者に感覚刺激を印加する段階とを含む被験者を処置する方法。
【0683】
条項421.ユーザの病態を評価する段階を更に含む条項420の方法。
【0684】
条項422.ユーザの病態評価に基づいてビート出力パターンを選択する段階を更に含む条項421の方法。
【0685】
条項423.ユーザの病態評価に基づいて感覚刺激を選択する段階を更に含む条項421の方法。
【0686】
条項424.ユーザの病態評価又は選択ビート出力パターンのうちの少なくとも一方に基づいて感覚刺激を選択する段階を更に含む条項422の方法。
【0687】
条項425.感覚刺激が、視覚刺激を含む条項420の方法。
【0688】
条項426.感覚刺激が、嗅覚刺激を含む条項420の方法。
【0689】
条項427.感覚刺激が、味覚刺激を含む条項420の方法。
【0690】
条項428.感覚刺激が、刺激デバイスを用いて印加される条項420の方法。
【0691】
条項429.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項420の方法。
【0692】
条項430.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項429の方法。
【0693】
条項431.経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項420の方法。
【0694】
条項432.刺激デバイスを用いて被験者の身体の一部分に知覚ピッチと知覚ビートとを有する経皮振動出力を印加する段階と、被験者の病態又は被験者の目標状態のうちの少なくとも一方に基づいて知覚ピッチ及び知覚ビートを変化させる段階と、同時に被験者の病態又は被験者の目標状態のうちの少なくとも一方に基づいて処置方式を適用する段階とを含む被験者を処置する方法。
【0695】
条項433.処置方式が、精神療法を含む条項432の方法。
【0696】
条項434.処置方式が、理学療法を含む条項432の方法。
【0697】
条項435.ユーザの病態を評価する段階を更に含む条項432の方法。
【0698】
条項436.ユーザの病態評価に基づいてビート出力パターンを選択する段階を更に含む条項435の方法。
【0699】
条項437.ユーザの病態評価に基づいて感覚刺激を選択する段階を更に含む条項435の方法。
【0700】
条項438.ユーザの病態評価又は選択ビート出力パターンのうちの少なくとも一方に基づいて感覚刺激を選択する段階を更に含む条項436の方法。
【0701】
条項439.感覚刺激が、視覚刺激を含む条項437の方法。
【0702】
条項440.感覚刺激が、嗅覚刺激を含む条項437の方法。
【0703】
条項441.感覚刺激が、味覚刺激を含む条項437の方法。
【0704】
条項442.感覚刺激が、刺激デバイスを用いて印加される条項437の方法。
【0705】
条項443.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項432の方法。
【0706】
条項444.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項443の方法。
【0707】
条項445.経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項432の方法。
【0708】
条項446.被験者の身体の一部分に経皮振動出力を放出するように構成された触知変換器と、感覚出力デバイスと、変換器及び感覚出力デバイスと通信するプロセッサと、プロセッサと通信しており、実行時にプロセッサに経皮振動出力及び感覚出力を決定させる命令が格納されたメモリとを含む刺激デバイスを含み、プロセッサが、プロセッサによって決定された経皮振動出力を触知変換器に放出させ、経皮振動出力が知覚ピッチと知覚ビートとを含み、プロセッサが、視覚出力、嗅覚出力、又は可聴出力のうちの少なくとも1つを感覚出力デバイスに出力させる被験者を処置するためのシステム。
【0709】
条項447.経皮振動出力が、知覚ピッチに基づく第1の振動と知覚ビートに基づく第2の振動とを結合することによって発生される条項446のシステム。
【0710】
条項448.ユーザの病態を示すデータを発生させる生体測定センサを更に含む条項446のシステム。
【0711】
条項449.プロセッサが、ユーザの病態を示すデータに基づいて経皮振動出力又は感覚出力を決定するように更に構成される条項448のシステム。
【0712】
一部の実施では、ユーザインタフェース視覚変異のためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0713】
条項セットN
【0714】
条項450.経皮振動出力を放出するようになった変換器と、モバイルデバイスとの電子通信範囲又は電子通信状態のうちの少なくとも一方にあり、変換器と電子通信しているプロセッサと、ユーザの生体測定データを感知するセンサとを含む刺激デバイスを含み、プロセッサが、(i)ユーザの目標状態のデータを受け入れ、(ii)ユーザが目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)センサからの生体測定データを受け入れ、かつ(iv)センサからの生体測定データからユーザが目標状態を達成したか否か又は達成していないか否かのうちの少なくとも一方を決定するようにプログラムされ、ユーザが目標状態を達成していない場合に、プロセッサが、目標状態からの距離を決定し、かつ(v)モバイルデバイスに(i)ユーザが目標状態を達成したか否かを示す出力を発生させる段階及び(ii)ユーザが目標状態を達成していない場合に目標状態を達成するようにユーザを誘導するための出力を発生させる段階を実施させるように更にプログラムされるユーザの気分を変更するためのシステム。
【0715】
条項451.出力が、視覚出力、可聴出力、又は触知出力のうちの少なくとも1つである条項450のシステム。
【0716】
条項452.ユーザを誘導するための出力が、目標状態からの距離に基づいて発生される条項451のシステム。
【0717】
条項453.ユーザを誘導するための出力が、心拍である条項452のシステム。
【0718】
条項454.ユーザを誘導するための出力が、推奨呼吸リズムを伝達する条項452のシステム。
【0719】
条項455.ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、プロセッサが、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を変換器に発生させるように更にプログラムされる条項450のシステム。
【0720】
条項456.経皮振動出力が、知覚ピッチと知覚ビートとを乗算結合することによって発生される条項450のシステム。
【0721】
条項457.経皮振動出力を放出するようになった変換器と、ユーザの生体測定データを感知するセンサと、ディスプレイと、(i)ユーザの目標状態のデータを受け入れ、(ii)ユーザが目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)センサからの生体測定データからユーザが目標状態を達成したか否か又は達成していないか否かのうちの少なくとも一方を決定するようにプログラムされ、ユーザが目標状態を達成していない場合に、目標状態からの距離を決定し、(iv)ディスプレイにユーザが目標状態を達成したか否かを示す表示を表示させ、(ii)ユーザが目標状態を達成していない場合に、目標状態を達成するようにユーザを誘導するための情報を表示させるように更にプログラムされ、変換器、センサ、及びディスプレイと通信するプロセッサとを含む刺激デバイス。
【0722】
条項458.ユーザを誘導するための情報が、目標状態からの距離に基づいて発生される条項457の装置。
【0723】
条項459.ユーザを誘導するための情報が、グラフィック示される心拍である条項458の装置。
【0724】
条項460.ユーザを誘導するための情報が、推奨呼吸リズムを伝達する条項458の装置。
【0725】
条項461.ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、プロセッサが、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと知覚強度とを含む第2の経皮振動出力を変換器に発生させるように更にプログラムされる条項457の装置。
【0726】
一部の実施では、経皮振動出力を送出する1つの家具のためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0727】
条項セットO
【0728】
条項462.i)シート/背もたれを含むハウジングと、ii)少なくとも部分的にハウジングの中に位置付けられ、シートの占有者に振動刺激を送出するようになった少なくとも1つの変換器と、iii)シートの占有者の覚醒状態を決定するための生理学的センサと、iv)生理学的センサからのデータを受け入れ、相応に変換器を制御するプロセッサとを含むシステム。
【0729】
条項463.車両作動パラメータを感知する車両センサを更に含み、プロセッサが、更に車両作動パラメータを利用して変換器を制御する条項462のシステム。
【0730】
一部の実施では、経皮振動出力を送出する可動シートのためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0731】
条項セットP
【0732】
条項464.i)シートを含むハウジングと、ii)少なくとも部分的にハウジングの中に位置付けられ、シートの占有者に振動刺激を送出するようになった少なくとも1つの変換器と、iii)シートの占有者からの発声を決定するためのマイクロフォン、及びマイクロフォンからのデータをハウジングから離れた場所に位置付けられたプロセッサに送信するようになったデータ送信機と、iv)プロセッサからの信号に応答して人間が認識可能なフォーマットで出力を提供するようになったインジケータとを含み、a)開始時の発声の音量及び持続時間を決定し、b)現在の音量及び持続時間を決定し、c)現在の音量と開始時の音量とを比較して差の大きさを決定し、d)段階(c)での比較に基づいて追加の振動刺激を必要とするか否か、及び任意的に振動刺激の持続時間又は強度を示す第1の信号を発生し、e)第1の信号をシステムのインジケータに送信するように構成されたシステム。
【0733】
条項465.経皮振動出力が、第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合することによって発生される条項464のシステム。
【0734】
条項466.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項465のシステム。
【0735】
条項467.振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項464のシステム。
【0736】
一部の実施では、分子後成的変化の測定のためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0737】
条項セットQ
【0738】
条項468.蛋白質又は遺伝子又は遺伝子又はヒストンのメチル化、アセチル化、又はリン酸化の制御のうちの少なくとも1つであるユーザ内の後成的マーカを測定する段階と、ユーザが目標状態を達成することを支援するように選択され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力をユーザに受けさせる段階と、後成的マーカの測定を繰り返してユーザに第1の経皮振動出力を受けさせる結果としての後成的マーカの態様の変化を識別する段階とを含むユーザ内に後成的変化を引き起こす方法。
【0739】
条項469.反復測定が後成的変化を明らかにしなかった場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するための第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含む第2の経皮振動出力をユーザに受けさせる段階を更に含む条項468の方法。
【0740】
条項470.目標状態が、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、及び幸福感のうちの少なくとも1つである条項468の方法。
【0741】
条項471.測定が繰り返される前にユーザに第1の経皮振動出力を受けさせる段階が複数回繰り返される条項468の方法。
【0742】
条項472.ユーザの生理学的パラメータを感知してユーザが目標状態を達成したか否かを決定する段階を更に含む条項468の方法。
【0743】
条項473.ユーザが目標状態を達成していない場合に、測定を繰り返す前にユーザに第1の経皮振動出力を受けさせ続ける段階、又はユーザが目標状態を達成することを支援するための第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含む第2の経皮振動出力をユーザに受けさせる段階のうちの少なくとも一方を実施する条項472の方法。
【0744】
条項474.ユーザからユーザ入力を受け入れてユーザが目標状態を達成したか否かを決定する段階を更に含む条項468の方法。
【0745】
条項475.ユーザが目標状態を達成していない場合に、測定を繰り返す前にユーザに第1の経皮振動出力を受けさせ続ける段階、又はユーザが目標状態を達成することを支援するための第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含む第2の経皮振動出力をユーザに受けさせる段階のうちの少なくとも一方を実施する条項474の方法。
【0746】
条項476.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項468の方法。
【0747】
条項477.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項476の方法。
【0748】
条項478.第1の経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項468の方法。
【0749】
条項479.ユーザによる通信内で1又は2以上のストレスインジケータを測定する段階と、ユーザが目標状態を達成することを支援するように選択され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む第1の経皮振動出力をユーザに受けさせる段階と、ストレスインジケータの測定を繰り返してユーザに第1の経皮振動出力を受けさせた結果としての後成的変化を識別する段階とを含むユーザ内に後成的変化を引き起こす方法。
【0750】
条項480.ストレスインジケータが、1又は2以上の肯定的な単語の存在、不在、又は頻度である条項479の方法。
【0751】
条項481.ストレスインジケータが、1又は2以上の否定的な単語の存在、不在、又は頻度である条項479の方法。
【0752】
条項482.ストレスインジケータが、発声のトーン、ピッチ、及び発声速度のうちの少なくとも1つである条項479の方法。
【0753】
条項483.ストレスインジケータが、連続使用後に目標状態に到達するまでの時間である条項479の方法。
【0754】
条項484.ストレスインジケータが、連続使用後の目標状態での滞留時間である条項479の方法。
【0755】
条項485.反復測定が後成的変化を明らかにしなかった場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するための第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含む第2の経皮振動出力をユーザに受けさせる段階を更に含む条項479の方法。
【0756】
条項486.目標状態が、鎮静、集中、フロー、充実感、睡眠、覚醒、リラックス、興奮、及び幸福感のうちの少なくとも1つである条項479の方法。
【0757】
条項487.測定が繰り返される前にユーザに第1の経皮振動出力を受けさせる段階が複数回繰り返される条項479の方法。
【0758】
条項488.ユーザの生理学的パラメータを感知してユーザが目標状態を達成したか否かを決定する段階を更に含む条項479の方法。
【0759】
条項489.ユーザが目標状態を達成していない場合に、測定を繰り返す前にユーザに第1の経皮振動出力を受けさせ続ける段階、又はユーザが目標状態を達成することを支援するための第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含む第2の経皮振動出力をユーザに受けさせる段階のうちの少なくとも一方を実施する条項488の方法。
【0760】
条項490.ユーザからユーザ入力を受け入れてユーザが目標状態を達成したか否かを決定する段階を更に含む条項479の方法。
【0761】
条項491.ユーザが目標状態を達成していない場合に、測定を繰り返す前にユーザに第1の経皮振動出力を受けさせ続ける段階、又はユーザが目標状態を達成することを支援するための第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含む第2の経皮振動出力をユーザに受けさせる段階のうちの少なくとも一方を実施する条項490の方法。
【0762】
条項492.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項479の方法。
【0763】
条項493.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項492の方法。
【0764】
条項494.第1の経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項479の方法。
【0765】
条項495.ユーザが目標状態を達成することを支援するための第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと知覚強度とを含む経皮振動出力を放出するように構成され、ユーザが目標状態を達成したか否かを決定するためにユーザの生理学的パラメータを感知するように構成された生理学的センサを含み、刺激デバイスのユーザインタフェースが、生理学的パラメータに基づいてユーザが目標状態を達成したという表示を出力するように構成される刺激デバイスと、生体サンプリングデバイスとを含み、表示がユーザが目標状態を達成したというものであるか否かを検証する後成的変化に関する生体サンプルを提供するようにユーザがユーザインタフェースを通して促されるキット。
【0766】
一部の実施では、慣れを防ぐための動的刺激のためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0767】
条項セットR
【0768】
条項496.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度の各々又は2又は3以上のものの値が第1の値にある第1の経皮振動出力を発生させる段階と、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって第1の漸減速度を用いて第1の値の大きさよりも小さい大きさを有する第2の値まで漸減する段階と、方法のその後の実行中に慣れを防ぐために第1の漸減速度を修正する段階とを含む方法。
【0769】
条項497.第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上を第2の期間中に第2の値に維持する段階と、最低値に到達すること又は第1の経皮振動出力が中止されることのうちの少なくとも一方になるまで漸減段階及び維持段階を繰り返す段階とを更に含む条項496の方法。
【0770】
条項498.方法のその後の実行中に最低値を修正する段階を更に含む条項497の方法。
【0771】
条項499.方法のその後の実行中に第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上のうちの異なるものが第2の値まで漸減される条項496の方法。
【0772】
条項500.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項496の方法。
【0773】
条項501.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項500の方法。
【0774】
条項502.第1の経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項496の方法。
【0775】
条項503.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力をユーザ入力デバイスから受け入れ、(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の強度とを含み、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上のものの値が第1の値にある第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって第1の漸減速度を用いて第1の値の大きさよりも小さい大きさを有する第2の値まで変換器に漸減させ、かつ(iv)段階i、ii、及びiiiのその後の実行中に慣れを防ぐために第1の漸減速度を修正するようにプログラムされ、ユーザ入力デバイス及び変換器と電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0776】
条項504.プロセッサが、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上を第2の期間中に第2の値に維持するように更にプログラムされる条項503のシステム。
【0777】
条項505.プロセッサが、最低値に到達すること又は第1の経皮振動出力が中止されることのうちの少なくとも一方になるまでの期間にわたって段階iiiを繰り返し、かつ維持するように更にプログラムされる条項504のシステム。
【0778】
条項506.システムのその後の使用中に最低値を修正する段階を更に含む条項505のシステム。
【0779】
条項507.ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の強度とを含み、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上のものの値が第1の値にある第1の経皮振動出力を発生させる段階と、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって第1の漸増速度を用いて第1の値の大きさよりも大きい大きさを有する第2の値まで漸増する段階と、方法のこれらの段階のその後の実行中に慣れを防ぐために第1の漸増速度を修正する段階とを含む方法。
【0780】
条項508.第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上を第2の期間中に第2の値に維持する段階と、最高値に到達すること又は第1の経皮振動出力が中止されることのうちの少なくとも一方になるまで漸増段階及び維持段階を繰り返す段階とを更に含む条項507の方法。
【0781】
条項509.方法のその後の実行中に最高値を修正する段階を更に含む条項508の方法。
【0782】
条項510.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項507の方法。
【0783】
条項511.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項510の方法。
【0784】
条項512.第1の経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項507の方法。
【0785】
条項513.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力をユーザ入力デバイスから受け入れ、(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の強度とを含み、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上のものの値が第1の値にある第1の経皮振動出力を変換器に発生させ、(iii)第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上を第1の期間にわたって第1の漸増速度を用いて第1の値の大きさよりも大きい大きさを有する第2の値まで変換器に漸増させ、かつ(iv)i、ii、及びiiiの段階のその後の実行中に慣れを防ぐために第1の漸増速度を修正するようにプログラムされ、ユーザ入力デバイス及び変換器と電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0786】
条項514.プロセッサが、第1の知覚ピッチ、第1の知覚ビート、及び第1の強度のうちの1又は2以上を第2の期間中に第2の値に維持するように更にプログラムされる条項513のシステム。
【0787】
条項515.プロセッサが、最高値に到達すること又は第1の経皮振動出力が中止されることのうちの少なくとも一方になるまでの期間にわたって段階iiiを繰り返し、かつ維持するように更にプログラムされる条項514のシステム。
【0788】
条項516.システムのその後の使用中に最高値を修正する段階を更に含む条項515のシステム。
【0789】
条項517.被験者の目標状態の入力を取得する段階と、被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者の身体の一部分に印加され、知覚ピッチと知覚ビートと強度とを含む可変パラメータを有する経皮振動出力を発生させる段階とを含み、経皮振動出力を発生させる段階が、現在のセッションの直前のセッションにおいて目標状態に到達するために前回使用された可変パラメータの値を決定する段階と、可変パラメータを目標状態に対応するように修正する段階とを更に含み、少なくとも1つの可変パラメータに関して、可変パラメータの値が、直前のセッションに使用されたものと異なる現在のセッションにおいて被験者が目標状態に到達することを支援する方法。
【0790】
条項518.知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項517の方法。
【0791】
条項519.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項518の方法。
【0792】
条項520.経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項517の方法。
【0793】
一部の実施では、下側感覚閾値の能動的決定のためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0794】
条項セットS
【0795】
条項521.ユーザの身体の一部分に経皮振動出力を送出し、経皮振動出力が辛うじて認識可能であることをユーザが示すまで経皮振動出力の強度を徐々に低減することによって下側感覚閾値を確立する段階と、ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、その第1の知覚強度が下側感覚閾値の1標準偏差に又はその範囲内にある第1の経皮振動出力を発生させる段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0796】
条項522.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを取得し、ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含み、第2の知覚強度が下側感覚閾値の1標準偏差内にある第2の経皮振動出力を発生させる段階を更に含む条項521の方法。
【0797】
条項523.発生された第1の経皮振動出力及び第2の経皮振動出力を電子変換器を用いて放出する段階を更に含む条項521の方法。
【0798】
条項524.ユーザが目標状態を選択するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項521の方法。
【0799】
条項525.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを入力するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項522の方法。
【0800】
条項526.ユーザが経皮振動出力をもはや認識しない時をユーザが示すためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項521の方法。
【0801】
条項527.データが、ユーザ入力である条項522の方法。
【0802】
条項528.データが、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定するためにユーザの生理学的パラメータを測定するセンサから取得される条項522の方法。
【0803】
条項529.ユーザの生理学的パラメータが、心拍変動、心拍数、呼吸量、又は電気皮膚反応のうちの少なくとも1つである条項528の方法。
【0804】
条項530.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項521の方法。
【0805】
条項531.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項530の方法。
【0806】
条項532.第1の経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項521の方法。
【0807】
条項533.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)ユーザの身体の一部分に経皮振動出力を送出し、経皮振動出力が辛うじて認識可能であることをユーザが示すまで経皮振動出力の強度を徐々に低減することによって下側感覚閾値を確立し、(ii)ユーザの望ましい目標状態の入力をユーザ入力デバイスから受け入れ、(iii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、その第1の知覚強度が下側感覚閾値の1標準偏差に又はその範囲内にある第1の経皮振動出力を変換器に発生させるようにプログラムされ、ユーザ入力デバイス及び変換器と電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0808】
条項534.プロセッサが、(i)ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを受け入れ、かつ(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含み、第2の知覚強度が下側感覚閾値の1標準偏差内にある第2の経皮振動出力を変換器に発生させるように更にプログラムされる条項533のシステム。
【0809】
条項535.発生された第1の経皮振動出力及び経皮振動出力が、電子変換器を用いて放出される条項533のシステム。
【0810】
条項536.ユーザ入力デバイスが、ユーザが経皮振動出力をもはや認識しない時をユーザが示すためのユーザインタフェースを含む条項533のシステム。
【0811】
条項537.ユーザ入力デバイスが、ユーザが目標状態を選択するためのユーザインタフェースを含む条項533のシステム。
【0812】
条項538.ユーザ入力デバイスが、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータをユーザが入力するためのユーザインタフェースを含む条項533のシステム。
【0813】
条項539.データが、ユーザ入力デバイスから受け入れられるユーザ入力である条項534のシステム。
【0814】
条項540.データが、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定するためにユーザの生理学的パラメータを測定するセンサから取得される条項534のシステム。
【0815】
条項541.ユーザの生理学的パラメータが、心拍変動、心拍数、呼吸量、又は電気皮膚反応のうちの少なくとも1つである条項540のシステム。
【0816】
一部の実施では、上側感覚閾値の能動的決定のためのシステム及び方法は、以下の条項に説明することができ、又は他に本明細書に説明することができる。
【0817】
条項セットT
【0818】
条項542.ユーザの身体の一部分に経皮振動出力を送出し、経皮振動出力が注意を散漫にさせることをユーザが示すまで経皮振動出力の強度を徐々に増大させることによって上側感覚閾値を確立する段階と、ユーザの望ましい目標状態を決定する段階と、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、その第1の知覚強度が上側感覚閾値の1標準偏差に又はその範囲内にある第1の経皮振動出力を発生させる段階とを含むユーザが目標状態に到達することを支援するコンピュータ実装方法。
【0819】
条項543.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを取得し、ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含み、第2の知覚強度が上側感覚閾値の1標準偏差に又はその範囲内にある第2の経皮振動出力を発生させる段階を更に含む条項542の方法。
【0820】
条項544.発生された第1の経皮振動出力及び経皮振動出力を電子変換器を用いて放出する段階を更に含む条項542の方法。
【0821】
条項545.ユーザが目標状態を選択するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項542の方法。
【0822】
条項546.ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを入力するためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項543の方法。
【0823】
条項547.経皮振動出力が注意を散漫にさせることをユーザが示すためのユーザインタフェースを与える段階を更に含む条項542の方法。
【0824】
条項548.データが、ユーザ入力である条項542の方法。
【0825】
条項549.データが、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定するためにユーザの生理学的パラメータを測定するセンサから取得される条項542の方法。
【0826】
条項550.ユーザの生理学的パラメータが、心拍変動、心拍数、呼吸量、又は電気皮膚反応のうちの少なくとも1つである条項549の方法。
【0827】
条項551.第1の知覚ビートを用いて発生された正弦波形エンベロープを第1の知覚ピッチを用いて発生された波パターンと乗算結合して第1の経皮振動出力を生成する段階を更に含む条項542の方法。
【0828】
条項552.乗算結合する段階が、関係式[sin(2.0*π*freq_perceived_pitch*t)]*[sin(π*freq_perceived_beat*t)]に従う条項551の方法。
【0829】
条項553.第1の経皮振動出力が、第1の周波数での第1の振動と、第1の周波数とは10Hz未満だけ異なる第2の周波数での第2の振動とによって部分的に発生される条項552の方法。
【0830】
条項554.ユーザ入力デバイスと、経皮振動出力を放出するようになった変換器を含む刺激デバイスと、(i)ユーザの身体の一部分に経皮振動出力を送出し、経皮振動出力が注意を散漫にさせることをユーザが示すまで経皮振動出力の強度を徐々に増大させることによって上側感覚閾値を確立し、(i)ユーザの望ましい目標状態の入力をユーザ入力デバイスから受け入れ、(iii)ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第1の知覚ピッチと第1の知覚ビートと第1の知覚強度とを含み、その第1の知覚強度が上側感覚閾値の1標準偏差内にある第1の経皮振動出力を変換器に発生させるようにプログラムされ、ユーザ入力デバイス及び変換器と電子通信するプロセッサとを含むユーザの気分を変更するためのシステム。
【0831】
条項555.プロセッサが、(i)ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータを受け入れ、かつ(ii)ユーザが望ましい目標状態を達成していない場合に、ユーザが望ましい目標状態を達成することを支援するためにユーザの身体の一部分に印加され、第2の知覚ピッチと第2の知覚ビートと第2の知覚強度とを含み、第2の知覚強度が上側感覚閾値の1標準偏差に又はその範囲内にある第2の経皮振動出力を変換器に発生させるように更にプログラムされる条項554のシステム。
【0832】
条項556.発生された第1の経皮振動出力及び経皮振動出力が、電子変換器を用いて放出される条項554のシステム。
【0833】
条項557.ユーザ入力デバイスが、経皮振動出力が注意を散漫にさせることをユーザが示すためのユーザインタフェースを含む条項554のシステム。
【0834】
条項558.ユーザ入力デバイスが、ユーザが目標状態を選択するためのユーザインタフェースを含む条項554のシステム。
【0835】
条項559.ユーザ入力デバイスが、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かに関するデータをユーザが入力するためのユーザインタフェースを含む条項554のシステム。
【0836】
条項560.データが、ユーザ入力デバイスから受け入れられるユーザ入力である条項554のシステム。
【0837】
条項561.データが、ユーザが望ましい目標状態を達成したか否かを決定するためにユーザの生理学的パラメータを測定するセンサから取得される条項554のシステム。
【0838】
条項562.ユーザの生理学的パラメータが、心拍変動、心拍数、呼吸量、又は電気皮膚反応のうちの少なくとも1つである条項561のシステム。
【0839】
条項563.被験者の目標状態の入力を取得する段階と、被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者の身体の一部分に印加され、複数の知覚ピッチと複数の知覚ビートと複数の知覚強度とを含む可変パラメータを有する経皮振動出力を発生させる段階とを含み、経皮振動出力を発生させる段階が、可変パラメータを目標状態に対応するように修正する段階を更に含む被験者が目標状態に到達することを支援する方法。
【0840】
条項564.被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者の身体の一部分に印加され、複数の知覚ピッチと複数の知覚ビートと複数の知覚強度とを含む可変パラメータを有する第1の経皮振動出力を発生させる段階と、被験者の身体の一部分への第1の経皮振動出力の印加中に被験者が目標状態を達成することを支援するために被験者の身体の一部分に印加される第2の経皮振動出力を発生させるように可変パラメータのうちの少なくとも1つを変化させる段階とを含む被験者が目標状態に到達することを支援する方法。
【0841】
本発明の開示の少数の実施形態のみを示して説明したが、当業者には、以下の特許請求の範囲に説明する本発明の開示の精神及び範囲から逸脱することなくこれらの実施形態に多くの変形及び修正を加えることができることが明らかであろう。本明細書で引用する国外と国内の両方の全ての特許出願及び特許、並びに全ての他の文献は、その全内容が法律によって許される最大範囲まで本明細書に組み込まれている。
【0842】
本明細書に説明する方法及びシステムは、コンピュータソフトウエア、プログラムコード、及び/又は命令をプロセッサ上で実行する機械によって部分的又は全体的に実施することができる。本発明の開示は、機械上の方法として、機械の一部として、又は関連のシステム又は装置として、又はコンピュータ可読媒体内に具現化され、複数の機械のうちの1又は2以上の上で実行されるコンピュータプログラム製品として実施することができる。実施形態では、プロセッサは、サーバ、クラウドサーバ、クライアント、ネットワークインフラストラクチャー、モバイルコンピュータプラットフォーム、常設コンピュータプラットフォーム、又は他のコンピュータプラットフォームの一部とすることができる。プロセッサは、プログラム命令、コード、及びバイナリ命令などを実行する機能を有するいずれかのタイプの計算デバイス又は処理デバイスとすることができる。プロセッサは、シングルプロセッサ、デジタルプロセッサ、埋め込みプロセッサ、マイクロプロセッサ、又はいずれかの変形、例えば、これらのプロセッサ上に格納されたプログラムコード又はプログラム命令の実行を直接的又は間接的に容易にすることができるコプロセッサ(数値演算コプロセッサ、グラフィックコプロセッサ、及び通信コプロセッサなど)などとすることができる又はこれらを含むことができる。更に、プロセッサは、複数のプログラム、スレッド、及びコードでの実行を可能にすることができる。これらの複数のスレッドは、プロセッサの性能を改善するために及びアプリケーションの同時作動を容易にするために同時に実行することができる。実施目的で、本明細書に説明する方法、プログラムコード、及びプログラム命令などは、1又は2以上のスレッドに実施することができる。スレッドは、関連の割り当て優先度を有することができる他のスレッドをスポーンすることができ、プロセッサは、これらのスレッドを優先度又はプログラムコード内に提供された命令に基づくいずれかの他の順序に基づいて実行することができる。プロセッサ又はプロセッサを利用するいずれかの機械は、本明細書及び他の箇所で説明する方法、コード、命令、及びプログラムを格納する非一時的メモリを含むことができる。プロセッサは、本明細書及び他の箇所で説明する方法、コード、及び命令を格納することができる非一時的ストレージ媒体にインタフェースを通してアクセス可能である。方法、プログラム、コード、プログラム命令、又はコンピュータデバイス又は処理デバイスによって実行される機能を有する他のタイプの命令を格納するためにプロセッサに関連付けられたストレージ媒体は、以下に限定されるものではないが、CD-ROM、DVD、メモリ、ハードディスク、フラッシュドライブ、RAM、ROM、及びキャッシュなどのうちの1又は2以上を含むことができる。
【0843】
プロセッサは、マルチプロセッサの速度及び性能を改善することができる1又は2以上のコアを含むことができる。実施形態では、プロセッサは、2又は3以上の独立したコア(ダイと呼ぶ)を組み合わせるデュアルコアプロセッサ、四重極コアプロセッサ、及び他のチップレベルマルチプロセッサなどとすることができる。
【0844】
本明細書に説明する方法及びシステムは、サーバ、クライアント、ファイアウォール、ゲートウェイ、ハブ、ルータ、又は他のそのようなコンピュータ及び/又はネットワーク接続ハードウエア上でコンピュータソフトウエアを実行する機械によって部分的又は全体的に実施することができる。ソフトウエアプログラムは、ファイルサーバ、プリントサーバ、ドメインサーバ、インターネットサーバ、イントラネットサーバ、クラウドサーバ、並びに他の変形、例えば、2次サーバ、ホストサーバ、及び分散サーバなどを含むことができるサーバに関連付けることができる。サーバは、メモリ、プロセッサ、コンピュータ可読一時的媒体及び/又は非一時的媒体、ストレージ媒体、ポート(物理的及び仮想)、通信デバイス、並びに有線又は無線の媒体などを通して他のサーバ、クライアント、機械、及びデバイスにアクセスする機能を有するインタフェースのうちの1又は2以上を含むことができる。本明細書及び他の箇所で説明する方法、プログラム、又はコードは、サーバによって実行することができる。これに加えて、この文書に説明する方法の実行に必要とされる他のデバイスは、サーバに関連付けられたインフラストラクチャーの一部と考えることができる。
【0845】
サーバは、クライアント、他のサーバ、プリンタ、データベースサーバ、プリントサーバ、ファイルサーバ、通信サーバ、分散サーバ、及びソーシャルネットワークなどを含むがこれらに限定されない他のデバイスへのインタフェースを提供することができる。更に、この結合及び/又は接続は、ネットワークを跨ぐプログラムのリモート実行を容易にすることができる。これらのデバイスの一部又は全てのもののネットワーク接続は、1又は2以上の場所でのプログラム又は方法の並列処理を本発明の開示の範囲から逸脱することなく容易にすることができる。更に、インタフェースを通してサーバに接続されたデバイスのうちのいずれも、方法、プログラム、コード、及び/又は命令を格納する機能を有する少なくとも1つのストレージ媒体を含むことができる。中央リポジトリは、様々なデバイス上で実行されることになるプログラム命令を提供することができる。この実施では、リモートリポジトリは、プログラムコード、命令、及びプログラムに対するストレージ媒体として機能することができる。
【0846】
ソフトウエアプログラムは、ファイルクライアント、プリントクライアント、ドメインクライアント、インターネットクライアント、イントラネットクライアント、並びに他の変形、例えば、2次クライアント、ホストクライアント、及び分散クライアントなどを含むことができるクライアントに関連付けることができる。クライアントは、メモリ、プロセッサ、コンピュータ可読一時的媒体及び/又は非一時的媒体、ストレージ媒体、ポート(物理的及び仮想)、通信デバイス、並びに有線又は無線の媒体などを通して他のクライアント、サーバ、機械、及びデバイスにアクセスする機能を有するインタフェースのうちの1又は2以上を含むことができる。本明細書及び他の箇所で説明する方法、プログラム、又はコードは、クライアントによって実行することができる。更に、この文書に説明する方法の実行に必要とされる他のデバイスは、クライアントに関連付けられたインフラストラクチャーの一部と考えることができる。
【0847】
クライアントは、サーバ、他のクライアント、プリンタ、データベースサーバ、プリントサーバ、ファイルサーバ、通信サーバ、分散サーバ、及びソーシャルネットワークなどを含むがこれらに限定されない他のデバイスへのインタフェースを提供することができる。更に、この結合及び/又は接続は、ネットワークを跨ぐプログラムのリモート実行を容易にすることができる。これらのデバイスの一部又は全てのもののネットワーク接続は、1又は2以上の場所でのプログラム又は方法の並列処理を本発明の開示の範囲から逸脱することなく容易にすることができる。更に、インタフェースを通してクライアントに接続されたデバイスのうちのいずれも、方法、プログラム、アプリケーション、コード、及び/又は命令を格納する機能を有する少なくとも1つのストレージ媒体を含むことができる。中央リポジトリは、様々なデバイス上で実行されることになるプログラム命令を提供することができる。この実施では、リモートリポジトリは、プログラムコード、命令、及びプログラムに対するストレージ媒体として機能することができる。
【0848】
実施形態では、例えば、本明細書に説明する機能のうちの1又は2以上をハードウエア(場合によって速度、エネルギ性能、入出力性能が促進された)で提供するために、本発明の開示を通して説明するコントローラ、回路、システム、データコレクター、ストレージシステム、又はネットワーク要素などのうちの1又は2以上は、アナログ信号回路、デジタル信号回路、又は混合信号回路、例えば、マイクロプロセッサ、プログラマブル論理部コントローラ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は他の回路のような集積回路内又は上に具現化することができる。これは、基板レベルの集積と比較して高速処理、低い電力散逸、及び低い製造コストを容易にする小さい空間内に最大で数十億個の論理ゲート、フリップフロップ、マルチプレクサ、及び他の回路を有する回路を設定する段階を含むことができる。実施形態では、本明細書に説明する回路、コントローラ、及び他のシステムに含まれるような複雑な論理部を具現化するために、デジタルIC、典型的にはマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、又はマイクロコントローラなどは、デジタル信号を処理するためのブール代数を使用することができる。実施形態では、データコレクター、エキスパートシステム、又はストレージシステムなどは、デジタル集積回路(「IC」)、例えば、論理IC、メモリチップ、インタフェースIC(例えば、レベルシフタ、シリアライザ、及びデシリアライザなど)、パワーマネージメントIC、及び/又はプログラム可能デバイス、アナログ集積回路、例えば、リニアIC、又はRF ICなど又は混合信号IC、例えば、データ取得IC(A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、デジタル電位差計を含む)及び/又はクロック/タイミングICとして具現化することができる。
【0849】
本明細書に説明する方法及びシステムは、ネットワークインフラストラクチャーによって部分的又は全体的に実施することができる。ネットワークインフラストラクチャーは、コンピュータデバイス、サーバ、ルータ、ハブ、ファイアウォール、クライアント、パーソナルコンピュータ、通信デバイス、経路制御デバイス、並びに当業技術で公知の他の能動的及び受動的なデバイス、モジュール、及び/又は構成要素のような要素を含むことができる。ネットワークインフラストラクチャーに関連付けられたコンピュータデバイス及び/又は非コンピュータデバイスは、他の構成要素以外に、フラッシュメモリ、バッファ、スタック、RAM、及びROMなどのようなストレージ媒体を含むことができる。本明細書及び他の箇所で説明する処理、方法、プログラムコード、命令は、ネットワークインフラストラクチャー要素のうちの1又は2以上によって実行することができる。本明細書に説明する方法及びシステムは、ソフトウエア・アズ・ア・サービス(「SaaS」)、プラットフォーム・アズ・ア・サービス(「PaaS」)、及び/又はインフラストラクチャー・アズ・ア・サービス(「IaaS」)の特徴を有するものを含むいずれかのタイプの個人、公衆、又は混成のクラウドコンピュータネットワーク又はクラウドコンピュータ環境との併用に向けて構成することができる。
【0850】
本明細書及び他の箇所で説明する方法、プログラムコード、及び命令は、複数のセルを有するセルラーネットワーク上に実施することができる。セルラーネットワークは、周波数分割多重アクセス(「FDMA」)ネットワーク又はコード分割多重アクセス(「CDMA」)ネットワークのいずれかとすることができる。セルラーネットワークは、モバイルデバイス、セルサイト、基地局、リピータ、アンテナ、及びタワーなどを含むことができる。セルネットワークは、GSM、GPRS、3G、EVDO、メッシュ、又は他のネットワークタイプとすることができる。
【0851】
本明細書及び他の箇所で説明する方法、プログラムコード、及び命令は、モバイルデバイス上に又はそれを通して実施することができる。モバイルデバイスは、ナビゲーションデバイス、セル電話、携帯電話、モバイル携帯情報端末、ラップトップ、パームトップ、ネットブック、ポケットベル、電子書籍リーダ、及び音楽プレーヤなどを含むことができる。これらのデバイスは、他の構成要素以外に、フラッシュメモリ、バッファ、RAM、ROMのようなストレージ媒体と、1又は2以上のコンピュータデバイスとを含むことができる。モバイルデバイスに関連付けられたコンピュータデバイスは、そこに格納されたプログラムコード、方法、及び命令を実行する機能を有することができる。これに代えて、モバイルデバイスは、他のデバイスと協働して命令を実行するように構成することができる。モバイルデバイスは、サーバとインタフェースで接続されてプログラムコードを実行するように構成された基地局と通信することができる。モバイルデバイスは、ピアツーピアネットワーク、メッシュネットワーク、又は他の通信ネットワーク上で通信することができる。プログラムコードは、サーバに関連付けられたストレージ媒体上に格納することができ、サーバの中に埋め込まれたコンピュータデバイスを実行することができる。基地局は、コンピュータデバイスとストレージ媒体とを含むことができる。ストレージデバイスは、基地局に関連付けられたコンピュータデバイスによって実行されるプログラムコード及び命令を格納することができる。
【0852】
コンピュータソフトウエア、プログラムコード、及び/又は命令は、計算するのに使用されるデジタルデータをある期間にわたって保持するコンピュータの構成要素、デバイス、及び記録媒体、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)として公知の個人ストレージ、光ディスクなど、ハードディスク、テープ、ドラム、カード、及び他のタイプのような形態の磁気ストレージのような一般的に永久格納のための大容量ストレージ、プロセッサレジスタ、キャッシュメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、CD、DVDのような光ストレージ、フラッシュメモリ(例えば、USBスティック又はUSBキー)、フロッピーディスク、磁気テープ、紙テープ、パンチカード、独立タイプRAMディスク、ジップドライブ、取り外し可能大容量ストレージ、及びオフラインなどのような取り外し可能媒体、動的メモリ、静的メモリ、読取/書込みストレージ、可変ストレージ、読取専用、ランダムアクセス、逐次アクセス、ロケーションアドレス可能、ファイルアドレス可能、コンテンツアドレス可能なネットワークアタッチトストレージ、ストレージエリアネットワーク、バーコード、及び磁気インクなどを含むことができる機械可読の一時的媒体及び/又は非一時的媒体上に格納する及び/又はそこでアクセス可能である。
【0853】
本明細書に説明する方法及びシステムは、有形及び/又は無形品目を1つの状態から別の状態に変換することができる。本明細書に説明する方法及びシステムは、有形及び/又は無形品目を表すデータを1つの状態から別の状態に変換することができる。
【0854】
図を通して流れ図及びブロック図を含む本明細書に説明及び描く要素は、要素間の論理境界を内含する。しかし、ソフトウエア又はハードウエアのエンジニアリング慣例により、図示の要素及びその機能は、モノリシックソフトウエア構造として、独立タイプソフトウエアモジュールとして、又は外部のルーチン、コード、及びサービス等々又はこれらのあらゆる組合せを使用するモジュールとして格納されたプログラム命令を実行する機能を有するプロセッサを有するコンピュータ実行可能な一時的媒体及び/又は非一時的媒体によって機械上に実施することができ、全てのそのような実施は、本発明の開示内であるとすることができる。そのような機械の例は、以下に限定されるものではないが、携帯情報端末、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、他の手持ち式コンピュータデバイス、医療機器、有線又は無線通信デバイス、変換器、チップ、計算機、衛星、タブレットPC、電子書籍、ガジェット、電子デバイス、人工知能を有するデバイス、コンピュータデバイス、ネットワーク接続機器、サーバ、及びルータなどを含むことができる。更に、流れ図及びブロック図に示す要素又はいずれかの他の論理構成要素は、プログラム命令を実行する機能を有する機械上に実施することができる。すなわち、上述の図面及び説明は、本発明の開示のシステムの機能態様を示すが、明示するか又は他に状況から明らかでない限り、これらの機能態様を実施するためのソフトウエアの特定の構成をこれらの説明から推定すべきではない。同様に、上記に示して説明した様々な段階は、変更することができ、段階の順序は、本明細書に開示する技術の特定の用途に適応させることができることは理解されるであろう。全てのそのような変形及び修正は、本発明の開示に収まる。従って、特定の用途によって必要とされるか又は明示するか又は他に状況から明らかでない限り、様々な段階に対する順序の表示及び/又は説明は、これらの段階に対して特定の実行順序を必要とするものと理解すべきではない。
【0855】
上述した方法及び/又は処理及びそれに関連付けられた段階は、特定の用途に適するハードウエア、ソフトウエア、又はハードウエアとソフトウエアのあらゆる組合せで実現することができる。ハードウエアは、汎用コンピュータ及び/又は専用コンピュータデバイス、又は特殊コンピュータデバイス又はその特定の態様又は構成要素を含むことができる。処理は、内部メモリ及び/又は外部メモリと共に1又は2以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、埋め込みマイクロコントローラ、プログラム可能デジタル信号プロセッサ、又は他のプログラム可能デバイスで実現することができる。処理は、同じく又は代わりに特定用途向け集積回路、プログラム可能ゲートアレイ、プログラム可能アレイ論理部、又は電子信号を処理するように構成することができるいずれかの他のデバイス又はその組合せの中に埋め込むことができる。処理のうちの1又は2以上は、機械可読媒体上で実行される機能を有するコンピュータ実行可能コードとして実現することができることは更に認められるであろう。
【0856】
コンピュータ実行可能コードは、上述のデバイス、並びにプロセッサ、プロセッサアーキテクチャの異種組合せ、様々なハードウエアとソフトウエアの組合せ、又はプログラム命令を実行する機能を有するいずれかの他の機械のうちの1つの上に格納し、その上で作動するようにコンパイル実行又はインタープリター実行することができるCのような構造化プログラミング言語、C++のようなオブジェクト指向プログラミング言語、又はいずれかの他の高レベル又は低レベルのプログラミング言語(アセンブリ言語、ハードウエア説明言語、及びデータベースプログラミングの言語及び技術)を用いて生成することができる。
【0857】
すなわち、一態様では、上述の方法及びその組合せは、1又は2以上のコンピュータデバイス上で実行された時に方法の段階を実施するコンピュータ実行可能コードに具現化することができる。別の態様では、方法は、その段階を実施するためのシステムに具現化することができ、いくつかの方式で複数のデバイスにわたって分散させることができ、又は機能の全てを専用独立タイプデバイス又は他のハードウエアの中に統合することができる。別の態様では、上述の処理に関連付けられた段階を実施するための手段は、上述したハードウエア及び/又はソフトウエアのうちのいずれかを含むことができる。全てのそのような組み替え及び組合せは、本発明の開示に収まるように意図している。
【0858】
本発明の開示は、詳細に図示して説明した好ましい実施形態に関して開示したが、当業者には、これらの実施形態に対する様々な修正及び改善が直ちに明らかになるであろう。従って、本発明の開示の精神及び範囲は、上述の例によって限定すべきではなく、法律によって許容される最も広義の意味で理解されなければならない。
【0859】
本発明の開示を説明する状況(特に以下の特許請求の範囲の状況)での「a」及び「an」及び「the」及び類似の指示物の使用は、本明細書で他に示す又は状況が明確に矛盾することのない限り、単数と複数の両方を網羅する。「備える」、「有する」、「含む」、及び「含有する」という用語は、別途指摘しない限り、非限定的用語として解釈しなければならない(すなわち、「含むが限定されない」を意味する)。本明細書に対する値の範囲の列挙は、本明細書で別途示さない限り、当該範囲に収まる各別個の値を個々に記す略記法として機能するように意図したものに過ぎず、各別個の値は、それが本明細書で個々に列挙されているかのように本明細書に組み込まれている。本明細書に説明する全ての方法は、本明細書で別途示すか又は状況が明らかに矛盾することのない限り、あらゆる適切な順序で実施することができる。本明細書に提供するいずれか及び全ての例又は例示的な文言(例えば、「のような」)の使用は、本発明の開示をより明確に指定するように意図したものに過ぎず、別途主張しない限り、本発明の開示に対して制限を課すことはない。本明細書のいずれの文言も、いずれかの非請求要素が本発明の開示の実施に対して不可欠であることを示すと解釈すべきではない。
【0860】
上述の書面での説明は、当業者が現時点で最良のモードであると考えられるものを製造及び使用することを可能にするが、当業者は、本明細書の特定の実施形態、方法、及び実施例の変形、組合せ、及び均等物の存在を理解し、かつ認めるであろう。従って、本発明の開示は、上述の実施形態、方法、及び実施例によってではなく、本発明の開示の範囲及び精神での全ての実施形態及び方法によって限定されるものである。
【0861】
特許請求の範囲では、指定する機能を実施する「ための手段」又は指定する機能を実施する「のための段階」を明示的に説明しないいずれかの要素も「35 U.S.C.§112(f)」に規定されている「手段」条項又は「段階」条項として解釈すべきではない。特に、特許請求の範囲での「の段階」のいずれの使用も、「35 U.S.C.§119(f)」の規定を行使するように意図したものではない。
【0862】
当業者は、多くの設計構成が本発明のシステムの機能的利益を享受する可能性を有することができることを認めることができる。従って、本発明の実施形態の広範な構成及び配置を前提として、本発明の範囲は、上述の実施形態によって狭められるのではなく、下記の特許請求の範囲によって反映される。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】