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特表2022-517796小型ホモジナイザーを有する画像装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-10
(54)【発明の名称】小型ホモジナイザーを有する画像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20220303BHJP
   G02B 3/08 20060101ALI20220303BHJP
   G02B 5/04 20060101ALI20220303BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20220303BHJP
   F21V 7/00 20060101ALI20220303BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220303BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220303BHJP
   F21Y 113/17 20160101ALN20220303BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02B3/08
G02B5/04 F
F21V8/00 330
F21V7/00 570
F21S2/00 250
F21Y115:10
F21Y113:17
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021541178
(86)(22)【出願日】2020-02-24
(85)【翻訳文提出日】2021-07-15
(86)【国際出願番号】 US2020019541
(87)【国際公開番号】W WO2020150753
(87)【国際公開日】2020-07-23
(31)【優先権主張番号】62/809,457
(32)【優先日】2019-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(71)【出願人】
【識別番号】506144891
【氏名又は名称】イシイ フサオ
(74)【代理人】
【識別番号】100187322
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 直輝
(72)【発明者】
【氏名】油川 雄司
(72)【発明者】
【氏名】中西 美木子
(72)【発明者】
【氏名】市川 一興
(72)【発明者】
【氏名】イシイ フサオ
【テーマコード(参考)】
2H042
2H199
3K244
【Fターム(参考)】
2H042CA01
2H042CA06
2H042CA12
2H042CA17
2H199CA24
2H199CA27
2H199CA30
2H199CA43
2H199CA50
2H199CA64
2H199CA66
3K244AA02
3K244BA26
3K244CA03
3K244DA01
3K244DA13
3K244DA17
3K244EA02
3K244EA12
3K244ED02
3K244ED08
3K244ED13
3K244GA03
3K244GA05
(57)【要約】
従来のプリズム型反射鏡として、距離をおかずに光を反射するフレネルミラーを用いた眼鏡型ディスプレイを実現する、投影ディスプレイ用小型光源を開示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1)複数の可視光の波長を持つ光を照射する光源と、
2)端部からの入射光をフレネルミラー表面で反射するフレネルレンズ面を有する透明導波路と、
3)前記導波路から放射された光を入射する偏光ビームスプリッタ(PBS)と、
4)反射光がPBSに導入され、内部偏光板面が入射光を表示装置の表面に向けて反射し、入射光の偏光を変化させてPBSに向けて反射する表示装置とを有する、
ことを特徴とする画像装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記表示装置が、LCOS、LCDまたはマイクロミラーデバイスである、
ことを特徴とする画像装置。
【請求項3】
請求項1において、
入射光は、フレネルミラーで直接反射されるか、または内部全反射により導波路の平坦面で反射される、
ことを特徴とする画像装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記光源は、3色RGBのLEDからなる、
ことを特徴とする画像装置。
【請求項5】
請求項1において、
前記光源は、連続した色スペクトル光を照射する、
ことを特徴とする画像装置。
【請求項6】
1)複数の可視光の波長を持つ光を照射する光源と、
2)端部からの入射光をフレネルレンズ表面で反射するフレネルレンズ面を有する透明導波路と、
3)表示装置と、
4)前記表示装置の表面の法線方向ではない角度で、前記表示装置に向かって光を反射するプリズムセットとを含む、
ことを特徴とする画像装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記表示装置は、マイクロミラーデバイスである、
ことを特徴とする画像装置。
【請求項8】
請求項6において、
入射光は、フレネルミラーで直接反射されるか、または内部全反射により導波路の平坦面で反射される、
ことを特徴とする画像装置。
【請求項9】
請求項6において、
前記光源は、3色RGBのLEDからなる、
ことを特徴とする画像装置。
【請求項10】
請求項6において、
前記光源は、連続した色スペクトル光を照射する、
ことを特徴とする画像装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は非仮出願であり、2019年2月22日に出願された米国仮特許出願第62/809,457号の優先日を主張する。本出願は、2019年1月19日に出願された米国特許出願第16/252,267号の一部継続出願である。米国仮特許出願第16/252,627号は、2016年6月21日に出願された米国仮特許出願第62/493,077号の非仮出願である、2017年6月21日に出願された特許出願PCT/US17/38523号の一部継続(CIP)出願である。
【0002】
本発明は、画像投影用ウェアラブル表示システムの照明システムを有する画像装置に関する。より詳細には、本発明は、非常に小型のフォームファクタを有するウェアラブルディスプレイに適した、非常に小型の照明器を有する画像装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ウェアラブルディスプレイは、ハンズフリーで操作できるだけでなく、それを身につけている人に通常の視覚と同じ距離で画像を見せることができるという利点がある。しかしながら、頭部装着型ディスプレイ(head mount display)、ヘッドアップディスプレイ(head up display)、眼鏡型ディスプレイ(eye glass type display)等の従来のニアアイディスプレイ(near eye display)は、重すぎたり、大きすぎたり、暗すぎることが多く、満足のいくウェアラブルディスプレイソリューションを見る者に提供していない。よって、高輝度、高解像度および透視性光路(see-through viewing optical path)を有する軽量で小型なウェアラブル表示装置を提供することが強く望まれている。
【0004】
新しいウェアラブル装置は、妥当なより低いコストで製造することができ、大きな画像を表示できることがさらに望ましい。そのようなウェアラブル装置を装着していることを表面上、他人に気づかれることなく、密かに身に着けられることがさらに望ましい。LEDおよびレーザ光源を実装する表示システムは、光強度の不均一な分布に伴う技術的問題を有しており、通常、ホモジナイザーが画像の均一な輝度を提供するために必要である。3つの異なる有色光源が、表示装置上に投影する前に、結合して単一の光線になることが必要である。小型の眼鏡型ディスプレイを可能にするためには、ホモジナイザーおよび結合器の両方を有する非常に小型のシステムが必要である。過去にいくつかのシステムが提案されている。
【0005】
図1に示すように、Takedaらは、米国特許第8711487号明細書において、透視機能を実装する眼鏡型表示システムを開示している。このシステムは、導波路とハーフミラーを有する。このシステムには、ディスプレイとして透過型LCDが組み込まれており、照明システムは、光源からの光を拡散するバックライト型光導波路である。このシステムは透過型LCDに適しているが、LCOSやDMDなどの他の表示装置に適しているとは限らない。
【0006】
図2および図2Aに示すように、Takahashiらは、米国特許出願公開第2013/0021581号明細書において、小型軽量化のための照明器およびディスプレイを開示している。このシステムは、LEDおよびレーザ(11)などの多色光源と、コリメートするためのマイクロレンズ(116)と、図2Aに示すように光線を結合するための複数のダイクロイックミラー(117)と、LCOS(17)と垂直な方向に配置された偏光ビームスプリッタ(PBS、16)とを備える。このシステムが眼鏡型ディスプレイに使用され、眼鏡のつるに埋め込まれる場合、この照明器は眼鏡のつるから突き出る。図2において、LED(11B、11G、11R)からの光線は、集光レンズ(14)およびマイクロレンズアレイ(15)によって集光され、PBS(16、偏光ビームスプリッタ)に導かれ、次いで、レンズセット(18a、18b、18c)によってカバーガラス(30)を通して集束される。図2Aにおいて、光源(11R、11G、11B)は光線(Lr、Lg、Lb)を放射し、前記光線はフレーム(116s)によって保持されたコリメーションレンズ(116a、116b、116c、116)によってコリメートされ、コリメートされた光線はフィルタ(118)を介してミラー(117c)およびダイクロイックミラー(117a、117b)によって反射される。
【0007】
図3に示すように、Katsumataらは、特開2013-195603号公報において、平面光波回路(PLC)を開示している。レーザダイオードからの光線は光導波路に導かれ、光波の光エネルギーは特定の条件下で隣接する光導波路に伝達される。この方法は、レーザ光源の結合器に適しており、大きな将来性を有するが、大量生産にはさらなる研究を必要とする。図3はKatsumataらにより開示された図である。特開2013-195603号公報には、平面光波回路(10、220、PLC)が開示されている。レーザダイオードからの光線は、光導波路および光波の光エネルギーへ導かれる。これも、複数の光を一つに結合する方法の一つである。レーザ光線は、光ファイバ(101、102、103)の開口部(101a、102a、103a)から入射する。光線は、積分器(110、120、130)および位相コントローラ(140)で積分される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
この画像タイプは、超小型の平型ホモジナイザーおよび拡散器である。このタイプは、フレネルレンズ導波路、表示装置および立方体のPBSを含む。このタイプの小型ディスプレイは、ウェアラブルディスプレイに適している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】Takedaらによって示されたシースルーディスプレイの構造を示す図であり、米国特許第8711487号に開示されている。LCD表示パネル用照明器としては、バックライトモジュールを用いた。
図2】Takahashiらによって示された図である。米国特許出願公開第2013/0021581号明細書では、エキスパンダレンズおよびマイクロレンズと呼ばれるものが、PBSに光を提供するために使用される。
図2A】Takahashiらによって示された図である。米国特許出願公開第2013/0021581号明細書では、エキスパンダレンズおよびマイクロレンズと呼ばれるものが、PBSに光を提供するために使用される。
図3】Katsumataらにより開示された図である。特開2013-195603号公報には、平面光波回路(PLC)が開示されている。レーザダイオードからの光線は、光導波路および光波の光エネルギーへ導かれる。これも、複数の光を一つに結合する方法の一つである。
図4】好ましい実施形態に係る画像装置1001の断面図である。
図5】好ましい実施形態に係る透明導波路1031の詳細な断面図である。
図6】本発明を用いた眼鏡型ディスプレイの例を示す図である。
図7】本発明の他の例を示す図である。光源1001から放射された光は、ホモジナイザー1005の内部を伝播し、上面および底面の両方による全反射(TIR)により反射され、フレネルミラー(1008)の面によって外部に反射される。
図8】本発明の他の例を示す図である。光源(1001)から放射された光は、ホモジナイザー(1005)の内部を伝播し、TIRにより反射される。他端面(1010)では、内部光を反射して戻し、二方向フレネルミラーの面で出力を増大させる。
図9】本発明の他の例を示す図である。光源(1001)から放射された光は、ホモジナイザー(1003)により、プリズムセット(1005、1006)に向けて反射される。プリズムセット(1005、1006)はしばしば、TIRプリズムと呼ばれる。前記TIRプリズムによって反射された光は、表示装置(1008)に導かれ、前記TIRプリズムを通して反射される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図4は、好ましい実施形態1に係る画像装置1001の断面図である。画像装置1001は、頭部装着型ディスプレイまたは眼鏡型ディスプレイに組み込まれて、図6に示すように画像を形成する。図5は、好ましい実施形態に係る透明導波路1031の詳細な断面を示す。
【0011】
画像装置1001は、光源1011、レンズ1021、透明導波路1031、偏光ビームスプリッタ(PBS)1041および表示装置1051からなる。
【0012】
また、光源1011は、3色RGBのLEDからなる光源1011を有する光源である。可視光は、RGB光である。また、光源1011は、連続した色スペクトル光を照射してもよい。
【0013】
導波路1031は、ホモジナイザーおよび拡散器としての機能を有する。導波路1031において、光源1011から照射された可視光は、レンズ1021を通って導波路の端部1032から入射する。導波路1031は、複数のフレネルレンズ表面1033を有する。端部1071cから入射した可視光は、フレネルレンズ表面1033(鋸形状)で反射する。光1071aは光1072aとして反射する。光1071bは光1072bとして反射する。光1071cは光1072cとして反射する。光1071a、1071bおよび1071cの光軸中心は互いに平行ではない。しかし、フレネルレンズ表面1033での反射により、光1072a、1072bおよび1072cの光軸中心は互いに平行となる。そして、光1072a、1072bおよび1072cは導波路表面1034を出る。
【0014】
PBS1041は、内部偏光板面1042を有する立方体状の構造である。光1072a、1072bおよび1072cは、内部偏光板面1042で反射し、光1073a、1073bおよび1073cとして表示装置1051に到達する。
【0015】
表示装置1051は、シリコン上の液晶(LCOS)からなる画像生成装置である。表示装置1051は、回路基板1061上に設置される。光1073a、1073bおよび1073cは、LCOSに照射される。LCOSは、回路基板1061上に画像を形成するように制御される。そして、前記画像に対応する光1074a、1074bおよび1075cを反射する。光1074a、1074bおよび1074cはPBS1041に入射し、内部偏光板面1042を通って、PBS1041を出る。光1074a、1074bおよび1075cは、頭部装着型ディスプレイを構成する他の光学システムを通して、人の目に画像を写す。表示装置1051は、液晶表示装置(LCD)またはマイクロミラーデバイスである。
【0016】
図6に本発明の例を示す。光源(1084)は、レンズ(1083)を通して、本発明のホモジナイザー(1077)に光を放射する。ホモジナイザー(1077)は、PBS(1071)に、光を一様な分布で出力する。PBSは、入射光を表示装置(1074)に反射し、前記表示装置は、PBSを通して光をレンズセット(1085)に反射し、画像を導波路(1086)に投影し、その光は前記導波路内を内部全反射(TIR)しながら伝搬し、見る者の目(1089)に反射する。
【0017】
上記構成により、平型ホモジナイザーとして働く極めて超平型導波路により、平行な単色光をPBSへ照射できる。したがって、透明な光路を用いて、高輝度および高解像度を有する小型のウェアラブル表示装置を提供することができる。
【0018】
図5は、ホモジナイザー(1031)の片側にフレネルミラーを用いたホモジナイザーの実施形態の例を示し、光源からの光線は、TIRせずに次のターゲットに直接反射される。
【0019】
図7は、ホモジナイザーの本発明の実施形態の例を示し、入射光は、TIRにより内部反射して、外部へ反射する。
【0020】
図8は、実施形態の他の例を示し、上面および底面で反射し、さらに、側端面で反射された入射光を、二方向フレネルミラーによって反射する。
【0021】
図9は、本発明の例であり、ホモジナイザーから出力された光は、プリズム(TIRプリズム)セットに導かれ、表示装置で投影レンズセットに向かって反射する。
図1
図2
図2A
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】