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特表2022-517797STING活性に関連する状態を治療するための化合物および組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-10
(54)【発明の名称】STING活性に関連する状態を治療するための化合物および組成物
(51)【国際特許分類】
   C07D 209/40 20060101AFI20220303BHJP
   A61K 31/404 20060101ALI20220303BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20220303BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20220303BHJP
   C07D 403/12 20060101ALI20220303BHJP
   A61K 31/4155 20060101ALI20220303BHJP
   C07D 405/12 20060101ALI20220303BHJP
   C07D 409/14 20060101ALI20220303BHJP
   C07D 417/12 20060101ALI20220303BHJP
   A61K 31/454 20060101ALI20220303BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20220303BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220303BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20220303BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20220303BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20220303BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20220303BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
C07D209/40 CSP
A61K31/404
C07D401/14
A61K31/4545
C07D403/12
A61K31/4155
C07D405/12
C07D409/14
C07D417/12
A61K31/454
A61K45/00
A61P43/00 121
A61P35/00
A61P35/02
A61P43/00 111
A61P29/00
A61P19/02
A61P37/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021541215
(86)(22)【出願日】2020-01-16
(85)【翻訳文提出日】2021-09-03
(86)【国際出願番号】 US2020013824
(87)【国際公開番号】W WO2020150439
(87)【国際公開日】2020-07-23
(31)【優先権主張番号】62/793,623
(32)【優先日】2019-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/861,702
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
2.PLURONIC
(71)【出願人】
【識別番号】521005580
【氏名又は名称】アイエフエム デュー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】シーデル ハンス マーティン
(72)【発明者】
【氏名】ラウシュ ウィリアム アール.
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカトラマン シャンカー
【テーマコード(参考)】
4C063
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063AA03
4C063BB07
4C063CC12
4C063CC22
4C063CC62
4C063CC73
4C063CC76
4C063CC92
4C063CC94
4C063DD06
4C063EE01
4C084AA19
4C084NA14
4C084ZA96
4C084ZB07
4C084ZB11
4C084ZB15
4C084ZB26
4C084ZB27
4C084ZC41
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC13
4C086BC17
4C086BC36
4C086BC82
4C086GA02
4C086GA04
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA10
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA96
4C086ZB07
4C086ZB11
4C086ZB15
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC41
4C086ZC75
(57)【要約】
本開示は、STING(Stimulator of Interferon Gene)を阻害(例えば、アンタゴナイズ)する化学的実体(例えば、化合物または該化合物の薬学的に許容される塩および/もしくは水和物および/もしくは共結晶および/もしくは組合せ薬物)を特徴とする。該化学的実体は、例えば、対象(例えば、ヒト)における状態、疾患、または障害(例えば、がん)の病態および/または症状および/または進行にSTING活性化(例えば、STINGシグナル伝達)の増大(例えば、亢進)が寄与する該状態、疾患、または障害を治療するために有用である。本開示はまた、該化学的実体を含有する組成物、ならびに該化学的実体を使用および作製する方法も特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
STINGを、式I:
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはその互変異性体と接触させる工程を含む、STING活性を阻害するための方法であって、
式I中、
LABは、-N(RN)S(O)2-*、-N(RN)S(O)2-(WAB1-WAB2-WAB3)-*、-S(O)2N(RN)-*であり、
アステリスクはBへの結合点を表し、
WAB1は、1~4個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~3アルキレンであり、
WAB2は、結合、-O-、-NRN、または-S-であり、
WAB3は、結合、または1~4個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~3アルキレンであり、
Aは、
(i)5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびSからなる群より独立して選択され、かつ1~5個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択され、但し、少なくとも1個の環原子がR1で置換されている、該ヘテロアリール、ならびに
(ii)7~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~19個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される、該ヘテロアリール
からなる群より選択され、
Bは、
(a)1~6個のRaで置換されていてもよいC1~15アルキル、
(b)1~4個のRbで置換されていてもよいC3~20シクロアルキル、
(c)1~4個のRcで置換されていてもよいC6~20アリール、
(d)5~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、該ヘテロアリール、または
(e)3~16個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、該ヘテロシクリル
であり、
RNは、
(i)H、または
(ii)1~3個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル
であり、
R1は、
(i)-(U1q-U2であって、
・qが0もしくは1であり、
・U1が、1~6個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキレンであり、かつ
・U2が、
(a)1~4個のRbで置換されていてもよいC3~12シクロアルキル、
(b)1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、
(c)5~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、S(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、該ヘテロアリール、もしくは
(d)3~12個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、該ヘテロシクリル
である、
該-(U1q-U2
または
(ii)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル
であり、
R2の各出現は、
(i)1~2個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキル、
(ii)C3~6シクロアルキル、
(iii)3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択される、該ヘテロシクリル、
(iv)-C(O)(C1~4アルキル)、
(v)-C(O)O(C1~4アルキル)、
(vi)-CON(R’)(R’’)、
(vii)-S(O)1~2(NR’R’’)、
(viii)-S(O)1~2(C1~4アルキル)、
(ix)-OH、ならびに
(x)C1~4アルコキシ
からなる群より独立して選択され、
R3の各出現は、ハロ、シアノ、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-NReRf、-OH、オキソ、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C1~4チオアルコキシ、-NO2、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択され、
Raの各出現は、-OH、-F、-Cl、-Br、-NReRf、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、シアノ、および1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルからなる群より独立して選択され、
Rbの各出現は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、C1~4ハロアルキル、-OH、オキソ、-F、-Cl、-Br、-NReRf、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、-C(=O)N(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、シアノ、および-L1-L2-Rhからなる群より独立して選択され、
Rcの各出現は、
(a)ハロ、
(b)シアノ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~15アルキル、
(d)C2~6アルケニル、
(e)C2~6アルキニル、
(g)1~3個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~4アルコキシ、
(h)C1~4ハロアルコキシ、
(i)-S(O)1~2(C1~4アルキル)、
(j)-NReRf
(k)-OH、
(l)-S(O)1~2(NR’R’’)、
(m)-C1~4チオアルコキシ、
(n)-NO2
(o)-C(=O)(C1~4アルキル)、
(p)-C(=O)O(C1~4アルキル)、
(q)-C(=O)OH、
(r)-C(=O)N(R’)(R’’)、および
(s)-L1-L2-Rh
からなる群より独立して選択され、
Rdは、C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(O)(C1~4アルキル)、-C(O)O(C1~4アルキル)、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-OH、およびC1~4アルコキシからなる群より選択され、
ReおよびRfの各出現は、H、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、-C(O)(C1~4アルキル)、-C(O)O(C1~4アルキル)、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-OH、およびC1~4アルコキシからなる群より独立して選択されるか、またはReおよびRfは、それぞれが結合した窒素原子と共に、3~8個の環原子を含む環を形成し、該環は、(a)1~7個の環炭素原子であって、これらの環炭素原子のそれぞれが、HおよびC1~3アルキルより独立して選択される1~2個の置換基で置換されている、該1~7個の環炭素原子と、(b)N(Rd)、NH、O、およびSからなる群よりそれぞれが独立して選択される0~3個の環ヘテロ原子(R’およびR’’に結合した窒素原子に加えて)とを含み、
-L1は結合またはC1~3アルキレンであり、
-L2は、-O-、-N(H)-、-S-、または結合であり、
Rhは、
・ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル(ある特定の態様では、Rhが、1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルである場合、-L1は結合であるか、または-L2は、-O-、-N(H)-、もしくは-S-であると規定される)、
・ヘテロシクリルが3~16個の環原子を含み、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、該ヘテロシクリルが、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、該ヘテロシクリル、
・5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、該ヘテロアリール、ならびに
・ハロ、C1~4アルキル、またはC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、C6~10アリール
より選択され、かつ
R’およびR’’の各出現は、H、C1~4アルキル、ならびに、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルより選択される1~2個の置換基で置換されていてもよいC6~10アリールからなる群より独立して選択されるか、またはR’およびR’’は、それぞれが結合した窒素原子と共に、3~8個の環原子を含む環を形成し、該環は、(a)1~7個の環炭素原子であって、これらの環炭素原子のそれぞれが、HおよびC1~3アルキルからなる群より独立して選択される1~2個の置換基で置換されている、該1~7個の環炭素原子と、(b)N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群よりそれぞれが独立して選択される0~3個の環ヘテロ原子(R’およびR’’に結合した窒素原子に加えて)とを含む、
該方法。
【請求項2】
Aが、7~20個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~19個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
Aが、8~12個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ4~11個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
Aが、8~10個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ4~9個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される、請求項1~3のいずれか一項記載の方法。
【請求項5】
Aが、8~9個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ4~8個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される、請求項1~4のいずれか一項記載の方法。
【請求項6】
Aが、(A-1):
であり、
ここで、
Zが、結合、CH、CR1、CR3、N、NH、N(R1)、およびN(R2)からなる群より選択され、
Y1、Y2、およびY3のそれぞれが、O、S、CH、CR1、CR3、N、NH、N(R1)、およびNR2からなる群より独立して選択され、
Y4がCまたはNであり、
X1が、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、
X2が、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、かつ

が独立して単結合または二重結合であり、但し、Y4、X1、およびX2を含む5員環がヘテロアリールであり、かつZ、Y1、Y2、Y3、およびY4を含む環が芳香族(すなわち、炭素環式芳香族または複素環式芳香族)である、
請求項1~5のいずれか一項記載の方法。
【請求項7】
Zが、CH、CR1、CR3、N、およびN(R2)からなる群より選択される、請求項6記載の方法。
【請求項8】
Zが、CH、CR1、CR3、およびNからなる群より選択される、請求項6または7記載の方法。
【請求項9】
Zが、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択される(例えば、ZがCHである)、請求項6~8のいずれか一項記載の方法。
【請求項10】
Y1、Y2、およびY3のそれぞれが、CH、CR1、CR3、およびNからなる群より独立して選択される、請求項6~9のいずれか一項記載の方法。
【請求項11】
Y1、Y2、およびY3のそれぞれが、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択される、請求項6~10のいずれか一項記載の方法。
【請求項12】
部分が、
であり、m1=0、1、2、または3、かつm3=0、1、2、または3(例えば、m1=0または1、かつm3=0、1、または2)である、請求項6~11のいずれか一項記載の方法。
【請求項13】
Y1、Y2、およびY3のうちの1~2つが独立してNである、請求項6~10のいずれか一項記載の方法。
【請求項14】
Y1、Y2、およびY3のうちの1つが独立してNである、請求項6~10および13のいずれか一項記載の方法。
【請求項15】
残りのY1、Y2、およびY3のそれぞれが、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
部分が、
であり、
アステリスクがY4への結合点を表し、かつ
m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である、
請求項6~10および13~15のいずれか一項記載の方法。
【請求項17】
Y4がCである、請求項1~16のいずれか一項記載の方法。
【請求項18】
X1が、O、S、NH、NR1、およびNR2からなる群より選択される、請求項1~17のいずれか一項記載の方法。
【請求項19】
X1が、NH、NR1、およびNR2からなる群より選択される(例えば、X1がNHであることができる)、請求項1~18のいずれか一項記載の方法。
【請求項20】
X2が、N、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択される、請求項1~19のいずれか一項記載の方法。
【請求項21】
X2が、N、C(C1~3アルキル)、およびCHからなる群より選択される、請求項1~20のいずれか一項記載の方法。
【請求項22】
X2がCHである、請求項1~21のいずれか一項記載の方法。
【請求項23】
X1およびX2が、一緒になって、
であり、アステリスクがY4への結合点を表す、請求項1~22のいずれか一項記載の方法。
【請求項24】
Aが、
であり、m1=0、1、2、または3、かつm3=0、1、2、または3(例えば、m1=0または1、かつm3=0、1、または2)である、1~12および17~23のいずれか一項記載の方法。
【請求項25】
Aが、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である、請求項1~10および13~16のいずれか一項記載の方法。
【請求項26】
Aが、(A-2):
であり、
ここで、
環A3Aが、5~12個の環原子を含む単環式または二環式環であり、ここで、0~2個の環原子がヘテロ原子(Y4がNである場合、Y4を含む)であり、各追加のヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~12個の環原子が環炭素原子であり、各環炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32より独立して選択され、但し、環A3Aが非芳香族であり、
X1が、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、
X2が、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、但し、Y4、X1、およびX2を含む環が複素環式芳香族であり、かつ
Y4がNまたはCより選択される、
請求項1または2記載の方法。
【請求項27】
Y4がNである、請求項26記載の方法。
【請求項28】
環A3Aが、5~11個の環原子を含む単環式または二環式環であり、ここで、1~2個の環原子がヘテロ原子(Y4を含む)であり、追加のヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~11個の環原子が環炭素原子であり、各環炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32より独立して選択され、但し、環A3Aが非芳香族である、請求項27記載の方法。
【請求項29】
環A3Aが、5~11個の環原子を含む単環式または二環式環であり、ここで、2個の環原子がヘテロ原子(Y4を含む)であり、追加のヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~11個の環原子が環炭素原子であり、各環炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32より独立して選択され、但し、環A3Aが非芳香族である、請求項28記載の方法。
【請求項30】
環A3Aが、Y4に加えて追加のヘテロ原子を含有しない二環式環(例えば、スピロ二環式環)である、請求項28記載の方法。
【請求項31】
Aが、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である、請求項30記載の方法。
【請求項32】
環A3Aが、O原子を含有する単環式環である、請求項29記載の方法。
【請求項33】
Aが、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である、請求項32記載の方法。
【請求項34】
X1がNである、請求項26~33のいずれか一項記載の方法。
【請求項35】
X2がCHおよびCR1(例えば、CH)より選択される、請求項26~34のいずれか一項記載の方法。
【請求項36】
Aが、5~6個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびSからなる群より独立して選択され、かつ1~5個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択され、但し、少なくとも1個の環原子がR1で置換されている、請求項1記載の方法。
【請求項37】
Aが、5個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびSからなる群より独立して選択され、かつ1~4個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択され、但し、少なくとも1個の環原子がR1で置換されている、請求項36記載の方法。
【請求項38】
Aが、5個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびSからなる群より独立して選択され、かつ1~4個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択され、但し、1個の環原子が1個のR1で置換されている、請求項36または37記載の方法。
【請求項39】
Aが、(A-3):
であり、
ここで、
Z2が、CH、CR2、およびNより選択され、
X3が、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3より選択され、
Y5およびY6のそれぞれが、O、S、CH、CR1、CR3、NR2、NH、およびNより独立して選択され、かつ

が独立して単結合または二重結合であり、但し、Y5、Y6、X3、およびZ2を含む5員環が複素環式芳香族である、
請求項1および36~38のいずれか一項記載の方法。
【請求項40】
X3がNR1またはCR1である場合、Y5およびY6のそれぞれが、O、S、CH、CR3、NR2、NH、およびNより独立して選択され、かつ
X3が、O、S、N、NH、NR2、CH、およびCR3より選択される場合、Y5およびY6のうちの一方がCR1である(ある特定の態様では、Y5およびY6のうちの他方が、O、S、CH、CR3、NR2、NH、およびNより選択される)、
請求項39記載の方法。
【請求項41】
Z2が、CHおよびNより選択される、請求項39または40記載の方法。
【請求項42】
Z2がCHである、請求項39~41のいずれか一項記載の方法。
【請求項43】
Y6が、N、CH、およびCR3より選択される、請求項39~42のいずれか一項記載の方法。
【請求項44】
Y6がNである、請求項39~43のいずれか一項記載の方法。
【請求項45】
Y5がCR1である、請求項39~44のいずれか一項記載の方法。
【請求項46】
X3が、S、O、NH、およびN(R2)(例えば、NH)より選択される、請求項39~45のいずれか一項記載の方法。
【請求項47】
Aが、
である、請求項39~46のいずれか一項記載の方法。
【請求項48】
R1の各出現が、
(i)-(U1q-U2であって、
・qが0もしくは1であり、
・U1が、1~6個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキレンであり、かつ
・U2が、
(a)1~4個のRbで置換されていてもよいC3~10シクロアルキル、
(b)1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、
(c)5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、S、およびS(O)2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、該ヘテロアリール、または
(d)3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、該ヘテロシクリル
である、
該-(U1q-U2
ならびに
(ii)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキル
より独立して選択される、
請求項1~47のいずれか一項記載の方法。
【請求項49】
R1が-(U1q-U2である、請求項1~48のいずれか一項記載の方法。
【請求項50】
qが0である、請求項1~49のいずれか一項記載の方法。
【請求項51】
U2が、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである、請求項1~50のいずれか一項記載の方法。
【請求項52】
U2が、1~2個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである、請求項1~51のいずれか一項記載の方法。
【請求項53】
U2が、1~2個(例えば、1個)のRcで置換されていてもよいフェニルである、請求項1~52のいずれか一項記載の方法。
【請求項54】
U2上のRc置換基の各出現が、ハロ、シアノ、C1~6アルキル、およびC1~4ハロアルキルより独立して選択される、請求項51~53のいずれか一項記載の方法。
【請求項55】
U2上のRc置換基の各出現がハロより独立して選択される、請求項51~54のいずれか一項記載の方法。
【請求項56】
R1が、1~2個(例えば、0個、例えば、1個)のRcで置換されていてもよいフェニルである、請求項1~55のいずれか一項記載の方法。
【請求項57】
各Rcが、請求項54または55において定義される通りである、請求項56記載の方法。
【請求項58】
R3の各出現が、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-NReRf、-OH、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C1~4チオアルコキシ、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択される、請求項1~57のいずれか一項記載の方法。
【請求項59】
R3の各出現が、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択される、請求項1~58のいずれか一項記載の方法。
【請求項60】
R3の各出現が、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、およびC1~4ハロアルコキシからなる群より独立して選択される(例えば、R3がハロであることができる)、請求項1~59のいずれか一項記載の方法。
【請求項61】
R2の各出現が、
(i)C1~6アルキル(例えば、メチル)、
(ii)C3~6シクロアルキル、
(iv)-C(O)(C1~4アルキル)(例えば、C(O)Me)、
(v)-C(O)O(C1~4アルキル)、
(vi)-CON(R’)(R’’)、
(vii)-S(O)1~2(NR’R’’)、および
(viii)-S(O)1~2(C1~4アルキル)(例えば、S(O)2Me)
より独立して選択される、請求項1~60のいずれか一項記載の方法。
【請求項62】
m1=1である、請求項12、16、24、25、31、および33のいずれか一項記載の方法。
【請求項63】
m3=0である、請求項62記載の方法。
【請求項64】
R1が、請求項48~57のいずれか一項において定義される通りである、請求項62または63項記載の方法。
【請求項65】
m1=0である、請求項12、16、24、25、31、および33のいずれか一項記載の方法。
【請求項66】
m3=0である、請求項65記載の方法。
【請求項67】
m3=1または2(例えば、1)である、請求項65記載の方法。
【請求項68】
R3の各出現が、請求項58~60のいずれか一項において定義される通りである、請求項67記載の方法。
【請求項69】
R3の各出現が独立してハロ(例えば、F)である、請求項68記載の方法。
【請求項70】
Bが、1~4個のRcで置換されたフェニルである、請求項1~69のいずれか一項記載の方法。
【請求項71】
Bが、1~2個のRcで置換されたフェニルであり、1個のRcが、式I中のLAB部分への結合点に対して環炭素パラ位に存在する、請求項1~70のいずれか一項記載の方法。
【請求項72】
Bが、式I中のLAB部分への結合点に対して環炭素パラ位に存在する1個のRcで置換されたフェニルである、請求項1~71のいずれか一項記載の方法。
【請求項73】
B上のRc置換基の各出現が、
(a)ハロ、
(b)シアノ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、
(g)C1~4アルコキシ、
(h)C1~4ハロアルコキシ、
(i)-S(O)1~2(C1~4アルキル)、
(m)-C1~4チオアルコキシ、
(o)-C(=O)(C1~4アルキル)、
(p)-C(=O)O(C1~4アルキル)、
(r)-C(=O)N(R’)(R’’)、および
(s)-L1-L2-Rh
より独立して選択される、請求項70~72のいずれか一項記載の方法。
【請求項74】
B上のRc置換基の各出現が、
(a)ハロ、
(b)シアノ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、
(g)C1~4アルコキシ、
(h)C1~4ハロアルコキシ、および
(s)-L1-L2-Rh
より独立して選択される、請求項70~73のいずれか一項記載の方法。
【請求項75】
B上のRc置換基の各出現が、
(a)ハロ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、および
(s)-L1-L2-Rh
より独立して選択される、請求項70~74のいずれか一項記載の方法。
【請求項76】
Rcの1つの出現が、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキルである、請求項70~75のいずれか一項記載の方法。
【請求項77】
Rcの1つの出現が、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキルである、請求項70~76のいずれか一項記載の方法。
【請求項78】
Rcの1つの出現が、非置換のC1~10アルキルである、請求項70~77のいずれか一項記載の方法。
【請求項79】
Rcの1つの出現が、非置換のC2~10(例えば、C2~3、例えば、C3~4、例えば、C4~10)アルキルである、請求項78記載の方法。
【請求項80】
Rcの1つの出現が、1~6個の独立して選択されるRaで置換されたC1~6アルキルである、請求項70~77のいずれか一項記載の方法。
【請求項81】
Rcの1つの出現が、CF3または
である(例えば、RcがCF3であることができる)、請求項70~77および80のいずれか一項記載の方法。
【請求項82】
存在する場合のRcの第2の出現が独立してハロである、請求項76~81のいずれか一項記載の方法。
【請求項83】
Bが、Rcの1~3つの出現で置換されたフェニルであり、かつRcの1つの出現が、式I中のLAB部分への結合点に対して環炭素パラ位に存在する、請求項76~81のいずれか一項記載の方法。
【請求項84】
Bが、
であり、n1=0または1であり、かつRcAおよびRcBのそれぞれが、独立して選択されるRcである、請求項1~69および83のいずれか一項記載の方法。
【請求項85】
RcBが、請求項76~82のいずれか一項において定義される通りのRcである、請求項84記載の方法。
【請求項86】
RcBが、請求項78または79において定義される通りのRcである、請求項84記載の方法。
【請求項87】
RcBが、請求項80または81において定義される通りのRcである、請求項85記載の方法。
【請求項88】
n1が0である、請求項84~87のいずれか一項記載の方法。
【請求項89】
n1が1であり、かつRcAがハロである、請求項84~87のいずれか一項記載の方法。
【請求項90】
LABが-N(RN)S(O)2-*である、請求項1~89のいずれか一項記載の方法。
【請求項91】
LABが、-N(RN)S(O)2-(WAB1-WAB2-WAB3)-*、例えば、-N(RN)S(O)2-(C1~3アルキレン)-または-N(RN)S(O)2-(C1~3アルキレン)-O-(C1~3アルキレン)である、請求項1~89のいずれか一項記載の方法。
【請求項92】
RNがHである、請求項1~91のいずれか一項記載の方法。
【請求項93】
前記化合物が、式(I-1):
を有し、式(I-1)中、n1=0または1であり、かつRcAおよびRcBのそれぞれが、独立して選択されるRcである、請求項1記載の方法。
【請求項94】
前記化合物が、式(I-2):
を有し、式(I-2)中、n1=0または1であり、かつRcAおよびRcBのそれぞれが、独立して選択されるRcである、請求項1記載の方法。
【請求項95】
Aが、請求項6において定義される通りの(A-1)である、請求項93または94記載の方法。
【請求項96】
Aが、請求項24において定義される通りである、請求項93~95のいずれか一項記載の方法。
【請求項97】
Aが、請求項25において定義される通りである、請求項93~95のいずれか一項記載の方法。
【請求項98】
m1=0である、請求項96または97の方法。
【請求項99】
m3=1である、請求項98記載の方法。
【請求項100】
R3が、請求項48~50のいずれか一項において定義される通りである、請求項99記載の方法。
【請求項101】
m3=0である、請求項98記載の方法。
【請求項102】
Aが、請求項26において定義される通りの(A-2)である、請求項93または94記載の方法。
【請求項103】
Aが、請求項30または31(例えば、請求項31)において定義される通りである、請求項93、94、および102のいずれか一項記載の方法。
【請求項104】
Aが、請求項32または33(例えば、請求項33)において定義される通りである、請求項93、94、および102のいずれか一項記載の方法。
【請求項105】
m1=0である、請求項103または104記載の方法。
【請求項106】
m3=0である、請求項103または104記載の方法。
【請求項107】
Aが、請求項39において定義される通りの(A-3)である、請求項93または94記載の方法。
【請求項108】
Aが、請求項47において定義される通りである、請求項107記載の方法。
【請求項109】
R1が、請求項56または57において定義される通りである、請求項107または108記載の方法。
【請求項110】
RcBが、請求項76~82のいずれか一項において定義される通りのRcである、請求項93~109のいずれか一項記載の方法。
【請求項111】
RcBが、請求項78または79において定義される通りのRcである、請求項93~109のいずれか一項記載の方法。
【請求項112】
RcBが、請求項80または81において定義される通りのRcである、請求項93~109のいずれか一項記載の方法。
【請求項113】
n1が0である、請求項93~112のいずれか一項記載の方法。
【請求項114】
n1が1であり、かつRcAがハロである、請求項93~112のいずれか一項記載の方法。
【請求項115】
Aが、
からなる群より選択され、
m1が0または1であり、かつm3が、0、1、または2であり、
LABが-N(H)S(O)2-*および-NHS(O)2-(WAB1)-*であり、かつ
Bが、
1~4個のRcで置換されたC6アリール、
5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されている、該ヘテロアリール、
9~15個の環原子を含む二環式または三環式ヘテロアリールであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、該二環式または三環式ヘテロアリール、
1~6個のRaで置換されていてもよいC5~15アルキル、
1~4個のRcで置換されていてもよいC6~20アリール、ならびに
7~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、該ヘテロアリール
からなる群より選択される、
請求項1記載の方法。
【請求項116】
前記化合物が、表C1中の化合物またはその薬学的に許容される塩より選択される、請求項1記載の方法。
【請求項117】
請求項1~116のいずれか一項記載の化合物と1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物を投与する工程を含む、請求項1記載の方法。
【請求項118】
阻害することがSTINGをアンタゴナイズすることを含む、請求項1~116のいずれか一項記載の方法。
【請求項119】
インビトロで実行される、請求項1~116および118のいずれか一項記載の方法。
【請求項120】
STINGを含む1つまたは複数の細胞を含む試料を、前記化合物と接触させる工程を含む、請求項119記載の方法。
【請求項121】
前記1つまたは複数の細胞が1つまたは複数のがん細胞である、請求項120記載の方法。
【請求項122】
前記試料が、1つまたは複数のがん細胞をさらに含む(例えば、前記がんが、黒色腫、子宮頸がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、精巣がん、尿路上皮がん、膀胱がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肉腫、結腸直腸腺がん、消化管間質腫瘍、胃食道がん、結腸直腸がん、膵臓がん、腎臓がん、肝細胞がん(hepatocellular cancer)、悪性中皮腫、白血病、リンパ腫、脊髄形成異常症候群、多発性骨髄腫、移行上皮がん、神経芽腫、形質細胞新生物、ウィルムス腫瘍、または肝細胞がん(hepatocellular carcinoma)からなる群より選択される)、請求項120または121記載の方法。
【請求項123】
インビボで実行される、請求項1~116および118のいずれか一項記載の方法。
【請求項124】
疾患の病態および/または症状および/または進行にSTINGシグナル伝達の増大(例えば、亢進)が寄与する該疾患を有する対象に、前記化合物を投与する工程を含む、請求項123記載の方法。
【請求項125】
前記対象がヒトである、請求項124記載の方法。
【請求項126】
前記疾患ががんである、請求項124記載の方法。
【請求項127】
前記がんが、黒色腫、子宮頸がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、精巣がん、尿路上皮がん、膀胱がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肉腫、結腸直腸腺がん、消化管間質腫瘍、胃食道がん、結腸直腸がん、膵臓がん、腎臓がん、肝細胞がん、悪性中皮腫、白血病、リンパ腫、脊髄形成異常症候群、多発性骨髄腫、移行上皮がん、神経芽腫、形質細胞新生物、ウィルムス腫瘍、または肝細胞がんからなる群より選択される、請求項126記載の方法。
【請求項128】
前記がんが難治性がんである、請求項126または127記載の方法。
【請求項129】
前記化合物が、1つまたは複数の追加のがん療法と組み合わせて投与される、請求項124記載の方法。
【請求項130】
前記1つまたは複数の追加のがん療法が、手術、放射線療法、化学療法、毒素療法、免疫療法、寒冷療法、もしくは遺伝子療法、またはそれらの組合せを含む、請求項129記載の方法。
【請求項131】
化学療法が、1つまたは複数の追加の化学療法剤を投与することを含む、請求項130記載の方法。
【請求項132】
前記1つまたは複数の追加の化学療法剤が、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、および/またはオキサリプラチン)、代謝拮抗剤(例えば、アザチオプリンおよび/またはメルカプトプリン)、テルペノイド(例えば、ビンカアルカロイドおよび/またはタキサン、例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、および/またはビンデシン タキソール、パクリタキセル、および/またはドセタキセル)、トポイソメラーゼ(例えば、I型トポイソメラーゼおよび/または2型トポイソメラーゼ、例えば、イリノテカンおよび/またはトポテカンなどのカンプトテシン、アムサクリン、エトポシド、エトポシドホスフェート、および/またはテニポシド)、細胞傷害性抗生物質(例えば、アクチノマイシン、アントラサイクリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、および/またはマイトマイシン)、ホルモン(例えば、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニスト、例えば、ロイプロリジン(leuprolidine)、ゴセレリン、トリプトレリン、ヒストレリン、ビカルタミド、フルタミド、および/またはニルタミド)、抗体(例えば、アブシキシマブ、アダリムマブ、アレムツズマブ、アトリズマブ、バシリキシマブ、ベリムマブ、ベバシズマブ、ブレツキシマブベドチン、カナキヌマブ、セツキシマブ、セルトリズマブペゴル、ダクリズマブ、デノスマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、ゲムツズマブ、ゴリムマブ、ゴリムマブ、イブリツモマブチウキセタン、インフリキシマブ、イピリムマブ、ムロモナブ-CD3、ナタリズマブ、オファツムマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パニツムアブ、ラニビズマブ、リツキシマブ、トシリズマブ、トシツモマブ、および/またはトラスツズマブ)、抗血管新生剤、サイトカイン、血栓剤、増殖阻害性物質、抗蠕虫剤、ならびに、免疫チェックポイント受容体を標的にする免疫チェックポイント阻害物質より選択され、該免疫チェックポイント受容体が、CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-1-PD-L1、PD-1-PD-L2、インターロイキン-2(IL-2)、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)、IL-10、トランスフォーミング増殖因子-β(TGFβ)、T細胞免疫グロブリンおよびムチン3(TIM3またはHAVCR2)、ガレクチン9-TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG3)、MHCクラスII-LAG3、4-1BB-4-1BBリガンド、OX40-OX40リガンド、GITR、GITRリガンド-GITR、CD27、CD70-CD27、TNFRSF25、TNFRSF25-TL1A、CD40L、CD40-CD40リガンド、HVEM-LIGHT-LTA、HVEM、HVEM-BTLA、HVEM-CD160、HVEM-LIGHT、HVEM-BTLA-CD160、CD80、CD80-PDL-1、PDL2-CD80、CD244、CD48-CD244、CD244、ICOS、ICOS-ICOSリガンド、B7-H3、B7-H4、VISTA、TMIGD2、HHLA2-TMIGD2、BTNL2を含むブチロフィリン、シグレックファミリー、TIGITおよびPVRファミリーメンバー、KIR、ILTおよびLIR、NKG2DおよびNKG2A、MICAおよびMICB、CD244、CD28、CD86-CD28、CD86-CTLA、CD80-CD28、CD39、CD73アデノシン-CD39-CD73、CXCR4-CXCL12、ホスファチジルセリン、TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、SIRPA-CD47、VEGF、ニューロピリン、CD160、CD30、ならびにCD155(例えば、CTLA-4またはPD1またはPD-L1)からなる群より選択される、請求項131記載の方法。
【請求項133】
前記化合物が腫瘍内に投与される、請求項124~132のいずれか一項記載の方法。
【請求項134】
そのような治療を必要とする対象に、有効量の請求項1~116のいずれか一項記載の化合物または請求項117記載の薬学的組成物を投与する工程を含む、がんを治療する方法。
【請求項135】
前記がんが、黒色腫、子宮頸がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、精巣がん、尿路上皮がん、膀胱がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肉腫、結腸直腸腺がん、消化管間質腫瘍、胃食道がん、結腸直腸がん、膵臓がん、腎臓がん、肝細胞がん、悪性中皮腫、白血病、リンパ腫、脊髄形成異常症候群、多発性骨髄腫、移行上皮がん、神経芽腫、形質細胞新生物、ウィルムス腫瘍、または肝細胞がんからなる群より選択される、請求項134記載の方法。
【請求項136】
前記がんが難治性がんである、請求項134または135記載の方法。
【請求項137】
前記化合物が、1つまたは複数の追加のがん療法と組み合わせて投与される、請求項134記載の方法。
【請求項138】
前記1つまたは複数の追加のがん療法が、手術、放射線療法、化学療法、毒素療法、免疫療法、寒冷療法、もしくは遺伝子療法、またはそれらの組合せを含む、請求項137記載の方法。
【請求項139】
化学療法が、1つまたは複数の追加の化学療法剤を投与することを含む、請求項138記載の方法。
【請求項140】
前記1つまたは複数の追加の化学療法剤が、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、および/またはオキサリプラチン)、代謝拮抗剤(例えば、アザチオプリンおよび/またはメルカプトプリン)、テルペノイド(例えば、ビンカアルカロイドおよび/またはタキサン、例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、および/またはビンデシン タキソール、パクリタキセル、および/またはドセタキセル)、トポイソメラーゼ(例えば、I型トポイソメラーゼおよび/または2型トポイソメラーゼ、例えば、イリノテカンおよび/またはトポテカンなどのカンプトテシン、アムサクリン、エトポシド、エトポシドホスフェート、および/またはテニポシド)、細胞傷害性抗生物質(例えば、アクチノマイシン、アントラサイクリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、および/またはマイトマイシン)、ホルモン(例えば、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニスト、例えば、ロイプロリジン、ゴセレリン、トリプトレリン、ヒストレリン、ビカルタミド、フルタミド、および/またはニルタミド)、抗体(例えば、アブシキシマブ、アダリムマブ、アレムツズマブ、アトリズマブ、バシリキシマブ、ベリムマブ、ベバシズマブ、ブレツキシマブベドチン、カナキヌマブ、セツキシマブ、セルトリズマブペゴル、ダクリズマブ、デノスマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、ゲムツズマブ、ゴリムマブ、ゴリムマブ、イブリツモマブチウキセタン、インフリキシマブ、イピリムマブ、ムロモナブ-CD3、ナタリズマブ、オファツムマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パニツムアブ、ラニビズマブ、リツキシマブ、トシリズマブ、トシツモマブ、および/またはトラスツズマブ)、抗血管新生剤、サイトカイン、血栓剤、増殖阻害性物質、抗蠕虫剤、ならびに、免疫チェックポイント受容体を標的にする免疫チェックポイント阻害物質より選択され、該免疫チェックポイント受容体が、CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-1-PD-L1、PD-1-PD-L2、インターロイキン-2(IL-2)、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)、IL-10、トランスフォーミング増殖因子-β(TGFβ)、T細胞免疫グロブリンおよびムチン3(TIM3またはHAVCR2)、ガレクチン9-TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG3)、MHCクラスII-LAG3、4-1BB-4-1BBリガンド、OX40-OX40リガンド、GITR、GITRリガンド-GITR、CD27、CD70-CD27、TNFRSF25、TNFRSF25-TL1A、CD40L、CD40-CD40リガンド、HVEM-LIGHT-LTA、HVEM、HVEM-BTLA、HVEM-CD160、HVEM-LIGHT、HVEM-BTLA-CD160、CD80、CD80-PDL-1、PDL2-CD80、CD244、CD48-CD244、CD244、ICOS、ICOS-ICOSリガンド、B7-H3、B7-H4、VISTA、TMIGD2、HHLA2-TMIGD2、BTNL2を含むブチロフィリン、シグレックファミリー、TIGITおよびPVRファミリーメンバー、KIR、ILTおよびLIR、NKG2DおよびNKG2A、MICAおよびMICB、CD244、CD28、CD86-CD28、CD86-CTLA、CD80-CD28、CD39、CD73アデノシン-CD39-CD73、CXCR4-CXCL12、ホスファチジルセリン、TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、SIRPA-CD47、VEGF、ニューロピリン、CD160、CD30、ならびにCD155(例えば、CTLA-4またはPD1またはPD-L1)からなる群より選択される、請求項139記載の方法。
【請求項141】
前記化合物が腫瘍内に投与される、請求項134~140のいずれか一項記載の方法。
【請求項142】
それを必要とする対象に、有効量の請求項1~116のいずれか一項記載の化合物または請求項117記載の薬学的組成物を投与する工程を含む、該対象において免疫応答を誘導する方法。
【請求項143】
前記対象ががんを有する、請求項142記載の方法。
【請求項144】
前記対象が、1つまたは複数のがん療法を受けたことがあり、かつ/または受けており、かつ/または受けることになっている、請求項143記載の方法。
【請求項145】
前記がんが、黒色腫、子宮頸がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、精巣がん、尿路上皮がん、膀胱がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肉腫、結腸直腸腺がん、消化管間質腫瘍、胃食道がん、結腸直腸がん、膵臓がん、腎臓がん、肝細胞がん、悪性中皮腫、白血病、リンパ腫、脊髄形成異常症候群、多発性骨髄腫、移行上皮がん、神経芽腫、形質細胞新生物、ウィルムス腫瘍、または肝細胞がんからなる群より選択される、請求項143記載の方法。
【請求項146】
前記がんが難治性がんである、請求項145記載の方法。
【請求項147】
前記免疫応答が自然免疫応答である、請求項142記載の方法。
【請求項148】
前記少なくとも1つまたは複数のがん療法が、手術、放射線療法、化学療法、毒素療法、免疫療法、寒冷療法、もしくは遺伝子療法、またはそれらの組合せを含む、請求項147記載の方法。
【請求項149】
化学療法が、1つまたは複数の追加の化学療法剤を投与することを含む、請求項148記載の方法。
【請求項150】
前記1つまたは複数の追加の化学療法剤が、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、および/またはオキサリプラチン)、代謝拮抗剤(例えば、アザチオプリンおよび/またはメルカプトプリン)、テルペノイド(例えば、ビンカアルカロイドおよび/またはタキサン、例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、および/またはビンデシン タキソール、パクリタキセル、および/またはドセタキセル)、トポイソメラーゼ(例えば、I型トポイソメラーゼおよび/または2型トポイソメラーゼ、例えば、イリノテカンおよび/またはトポテカンなどのカンプトテシン、アムサクリン、エトポシド、エトポシドホスフェート、および/またはテニポシド)、細胞傷害性抗生物質(例えば、アクチノマイシン、アントラサイクリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、および/またはマイトマイシン)、ホルモン(例えば、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニスト、例えば、ロイプロリジン、ゴセレリン、トリプトレリン、ヒストレリン、ビカルタミド、フルタミド、および/またはニルタミド)、抗体(例えば、アブシキシマブ、アダリムマブ、アレムツズマブ、アトリズマブ、バシリキシマブ、ベリムマブ、ベバシズマブ、ブレツキシマブベドチン、カナキヌマブ、セツキシマブ、セルトリズマブペゴル、ダクリズマブ、デノスマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、ゲムツズマブ、ゴリムマブ、ゴリムマブ、イブリツモマブチウキセタン、インフリキシマブ、イピリムマブ、ムロモナブ-CD3、ナタリズマブ、オファツムマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パニツムアブ、ラニビズマブ、リツキシマブ、トシリズマブ、トシツモマブ、および/またはトラスツズマブ)、抗血管新生剤、サイトカイン、血栓剤、増殖阻害性物質、抗蠕虫剤、ならびに、免疫チェックポイント受容体を標的にする免疫チェックポイント阻害物質より選択され、該免疫チェックポイント受容体が、CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-1-PD-L1、PD-1-PD-L2、インターロイキン-2(IL-2)、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)、IL-10、トランスフォーミング増殖因子-β(TGFβ)、T細胞免疫グロブリンおよびムチン3(TIM3またはHAVCR2)、ガレクチン9-TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG3)、MHCクラスII-LAG3、4-1BB-4-1BBリガンド、OX40-OX40リガンド、GITR、GITRリガンド-GITR、CD27、CD70-CD27、TNFRSF25、TNFRSF25-TL1A、CD40L、CD40-CD40リガンド、HVEM-LIGHT-LTA、HVEM、HVEM-BTLA、HVEM-CD160、HVEM-LIGHT、HVEM-BTLA-CD160、CD80、CD80-PDL-1、PDL2-CD80、CD244、CD48-CD244、CD244、ICOS、ICOS-ICOSリガンド、B7-H3、B7-H4、VISTA、TMIGD2、HHLA2-TMIGD2、BTNL2を含むブチロフィリン、シグレックファミリー、TIGITおよびPVRファミリーメンバー、KIR、ILTおよびLIR、NKG2DおよびNKG2A、MICAおよびMICB、CD244、CD28、CD86-CD28、CD86-CTLA、CD80-CD28、CD39、CD73アデノシン-CD39-CD73、CXCR4-CXCL12、ホスファチジルセリン、TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、SIRPA-CD47、VEGF、ニューロピリン、CD160、CD30、ならびにCD155(例えば、CTLA-4またはPD1またはPD-L1)からなる群より選択される、請求項149記載の方法。
【請求項151】
そのような治療を必要とする対象に、有効量の請求項1~116のいずれか一項記載の化合物または請求項117記載の薬学的組成物を投与する工程を含む、疾患の病態および/または症状および/または進行にSTINGシグナル伝達の増大(例えば、亢進)が寄与する該疾患の治療の方法。
【請求項152】
疾患の病態および/または症状および/または進行にSTINGシグナル伝達の増大(例えば、亢進)が寄与する該疾患を有する対象に、有効量の請求項1~116のいずれか一項記載の化合物または請求項117記載の薬学的組成物を投与する工程を含む、治療の方法。
【請求項153】
対象に請求項1~116のいずれか一項記載の化合物または請求項117記載の薬学的組成物を投与する工程を含み、該化合物または組成物が、疾患の病態および/または症状および/または進行にSTINGシグナル伝達の増大(例えば、亢進)が寄与する該疾患を治療するのに有効な量で投与され、それにより、該疾患が治療される、治療の方法。
【請求項154】
前記疾患ががんである、請求項151~153のいずれか一項記載の方法。
【請求項155】
前記がんが、黒色腫、子宮頸がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、精巣がん、尿路上皮がん、膀胱がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肉腫、結腸直腸腺がん、消化管間質腫瘍、胃食道がん、結腸直腸がん、膵臓がん、腎臓がん、肝細胞がん、悪性中皮腫、白血病、リンパ腫、脊髄形成異常症候群、多発性骨髄腫、移行上皮がん、神経芽腫、形質細胞新生物、ウィルムス腫瘍、または肝細胞がんからなる群より選択される、請求項154記載の方法。
【請求項156】
前記がんが難治性がんである、請求項154または155記載の方法。
【請求項157】
前記化合物が、1つまたは複数の追加のがん療法と組み合わせて投与される、請求項154~156のいずれか一項記載の方法。
【請求項158】
前記1つまたは複数の追加のがん療法が、手術、放射線療法、化学療法、毒素療法、免疫療法、寒冷療法、もしくは遺伝子療法、またはそれらの組合せを含む、請求項157記載の方法。
【請求項159】
化学療法が、1つまたは複数の追加の化学療法剤を投与することを含む、請求項158記載の方法。
【請求項160】
前記1つまたは複数の追加の化学療法剤が、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、および/またはオキサリプラチン)、代謝拮抗剤(例えば、アザチオプリンおよび/またはメルカプトプリン)、テルペノイド(例えば、ビンカアルカロイドおよび/またはタキサン、例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、および/またはビンデシン タキソール、パクリタキセル、および/またはドセタキセル)、トポイソメラーゼ(例えば、I型トポイソメラーゼおよび/または2型トポイソメラーゼ、例えば、イリノテカンおよび/またはトポテカンなどのカンプトテシン、アムサクリン、エトポシド、エトポシドホスフェート、および/またはテニポシド)、細胞傷害性抗生物質(例えば、アクチノマイシン、アントラサイクリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、および/またはマイトマイシン)、ホルモン(例えば、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニスト、例えば、ロイプロリジン、ゴセレリン、トリプトレリン、ヒストレリン、ビカルタミド、フルタミド、および/またはニルタミド)、抗体(例えば、アブシキシマブ、アダリムマブ、アレムツズマブ、アトリズマブ、バシリキシマブ、ベリムマブ、ベバシズマブ、ブレツキシマブベドチン、カナキヌマブ、セツキシマブ、セルトリズマブペゴル、ダクリズマブ、デノスマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、ゲムツズマブ、ゴリムマブ、ゴリムマブ、イブリツモマブチウキセタン、インフリキシマブ、イピリムマブ、ムロモナブ-CD3、ナタリズマブ、オファツムマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パニツムアブ、ラニビズマブ、リツキシマブ、トシリズマブ、トシツモマブ、および/またはトラスツズマブ)、抗血管新生剤、サイトカイン、血栓剤、増殖阻害性物質、抗蠕虫剤、ならびに、免疫チェックポイント受容体を標的にする免疫チェックポイント阻害物質より選択され、該免疫チェックポイント受容体が、CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-1-PD-L1、PD-1-PD-L2、インターロイキン-2(IL-2)、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)、IL-10、トランスフォーミング増殖因子-β(TGFβ)、T細胞免疫グロブリンおよびムチン3(TIM3またはHAVCR2)、ガレクチン9-TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG3)、MHCクラスII-LAG3、4-1BB-4-1BBリガンド、OX40-OX40リガンド、GITR、GITRリガンド-GITR、CD27、CD70-CD27、TNFRSF25、TNFRSF25-TL1A、CD40L、CD40-CD40リガンド、HVEM-LIGHT-LTA、HVEM、HVEM-BTLA、HVEM-CD160、HVEM-LIGHT、HVEM-BTLA-CD160、CD80、CD80-PDL-1、PDL2-CD80、CD244、CD48-CD244、CD244、ICOS、ICOS-ICOSリガンド、B7-H3、B7-H4、VISTA、TMIGD2、HHLA2-TMIGD2、BTNL2を含むブチロフィリン、シグレックファミリー、TIGITおよびPVRファミリーメンバー、KIR、ILTおよびLIR、NKG2DおよびNKG2A、MICAおよびMICB、CD244、CD28、CD86-CD28、CD86-CTLA、CD80-CD28、CD39、CD73アデノシン-CD39-CD73、CXCR4-CXCL12、ホスファチジルセリン、TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、SIRPA-CD47、VEGF、ニューロピリン、CD160、CD30、ならびにCD155(例えば、CTLA-4またはPD1またはPD-L1)からなる群より選択される、請求項159記載の方法。
【請求項161】
前記化合物が腫瘍内に投与される、請求項151~160のいずれか一項記載の方法。
【請求項162】
そのような治療を必要とする対象に、有効量の請求項1~116のいずれか一項記載の化合物または請求項117記載の薬学的組成物を投与する工程を含む、STINGに関連する疾患、障害、または状態の治療の方法。
【請求項163】
前記疾患、障害、または状態が、I型インターフェロン症、エカルディ-グティエール症候群(AGS)、遺伝型のループス、炎症関連障害、および関節リウマチより選択される、請求項162記載の方法。
【請求項164】
前記疾患、障害、または状態がI型インターフェロン症(例えば、乳児発症性STING関連血管炎(SAVI))である、請求項163記載の方法。
【請求項165】
前記I型インターフェロン症が乳児発症性STING関連血管炎(SAVI))である、請求項164記載の方法。
【請求項166】
前記疾患、障害、または状態がエカルディ-グティエール症候群(AGS)である、請求項163記載の方法。
【請求項167】
前記疾患、障害、または状態が遺伝型のループスである、請求項163記載の方法。
【請求項168】
前記疾患、障害、または状態が炎症関連障害である、請求項163記載の方法。
【請求項169】
前記炎症関連障害が全身性エリテマトーデスである、請求項168記載の方法。
【請求項170】
前記疾患、障害、または状態が関節リウマチである、請求項163記載の方法。
【請求項171】
前記対象を同定する工程をさらに含む、請求項118~170のいずれか一項記載の方法。
【請求項172】
式I:
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはその互変異性体:
式I中、
LABは、-N(RN)S(O)2-*、-N(RN)S(O)2-(WAB1-WAB2-WAB3)-*、-S(O)2N(RN)-*であり、
アステリスクはBへの結合点を表し、
WAB1は、1~4個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~3アルキレンであり、
WAB2は、結合、-O-、-NRN、または-S-であり、
WAB3は、結合、または1~4個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~3アルキレンであり、
Aは、
(i)5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびSからなる群より独立して選択され、かつ1~5個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択され、但し、少なくとも1個の環原子がR1で置換されている、該ヘテロアリール、ならびに
(ii)7~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~19個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される、該ヘテロアリール
からなる群より選択され、
Bは、
(a)1~6個のRaで置換されていてもよいC1~15アルキル、
(b)1~4個のRbで置換されていてもよいC3~20シクロアルキル、
(c)1~4個のRcで置換されていてもよいC6~20アリール、
(d)5~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、該ヘテロアリール、または
(e)3~16個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、該ヘテロシクリル
であり、
RNは、
(i)H、または
(ii)1~3個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル
であり、
R1は、
(i)-(U1q-U2であって、
・qが0もしくは1であり、
・U1が、1~6個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキレンであり、かつ
・U2が、
(a)1~4個のRbで置換されていてもよいC3~12シクロアルキル、
(b)1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、
(c)5~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、S(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、該ヘテロアリール、もしくは
(d)3~12個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、該ヘテロシクリル
である、
該-(U1q-U2
または
(ii)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル
であり、
R2の各出現は、
(i)1~2個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキル、
(ii)C3~6シクロアルキル、
(iii)3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択される、該ヘテロシクリル、
(iv)-C(O)(C1~4アルキル)、
(v)-C(O)O(C1~4アルキル)、
(vi)-CON(R’)(R’’)、
(vii)-S(O)1~2(NR’R’’)、
(viii)-S(O)1~2(C1~4アルキル)、
(ix)-OH、ならびに
(x)C1~4アルコキシ
からなる群より独立して選択され、
R3の各出現は、ハロ、シアノ、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-NReRf、-OH、オキソ、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C1~4チオアルコキシ、-NO2、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択され、
Raの各出現は、-OH、-F、-Cl、-Br、-NReRf、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、シアノ、および1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルからなる群より独立して選択され、
Rbの各出現は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、C1~4ハロアルキル、-OH、オキソ、-F、-Cl、-Br、-NReRf、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、-C(=O)N(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、シアノ、および-L1-L2-Rhからなる群より独立して選択され、
Rcの各出現は、
(a)ハロ、
(b)シアノ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~15アルキル、
(d)C2~6アルケニル、
(e)C2~6アルキニル、
(g)1~3個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~4アルコキシ、
(h)C1~4ハロアルコキシ、
(i)-S(O)1~2(C1~4アルキル)、
(j)-NReRf
(k)-OH、
(l)-S(O)1~2(NR’R’’)、
(m)-C1~4チオアルコキシ、
(n)-NO2
(o)-C(=O)(C1~4アルキル)、
(p)-C(=O)O(C1~4アルキル)、
(q)-C(=O)OH、
(r)-C(=O)N(R’)(R’’)、および
(s)-L1-L2-Rh
からなる群より独立して選択され、
Rdは、C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(O)(C1~4アルキル)、-C(O)O(C1~4アルキル)、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-OH、およびC1~4アルコキシからなる群より選択され、
ReおよびRfの各出現は、H、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、-C(O)(C1~4アルキル)、-C(O)O(C1~4アルキル)、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-OH、およびC1~4アルコキシからなる群より独立して選択されるか、またはReおよびRfは、それぞれが結合した窒素原子と共に、3~8個の環原子を含む環を形成し、該環は、(a)1~7個の環炭素原子であって、これらの環炭素原子のそれぞれが、HおよびC1~3アルキルより独立して選択される1~2個の置換基で置換されている、該1~7個の環炭素原子と、(b)N(Rd)、NH、O、およびSからなる群よりそれぞれが独立して選択される0~3個の環ヘテロ原子(R’およびR’’に結合した窒素原子に加えて)とを含み、
-L1は結合またはC1~3アルキレンであり、
-L2は、-O-、-N(H)-、-S-、または結合であり、
Rhは、
・ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル(ある特定の態様では、Rhが、1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルである場合、-L1は結合であるか、または-L2は、-O-、-N(H)-、もしくは-S-であると規定される)、
・ヘテロシクリルが3~16個の環原子を含み、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、該ヘテロシクリルが、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、該ヘテロシクリル、
・5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、該ヘテロアリール、ならびに
・ハロ、C1~4アルキル、またはC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、C6~10アリール
より選択され、かつ
R’およびR’’の各出現は、H、C1~4アルキル、ならびに、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルより選択される1~2個の置換基で置換されていてもよいC6~10アリールからなる群より独立して選択されるか、またはR’およびR’’は、それぞれが結合した窒素原子と共に、3~8個の環原子を含む環を形成し、該環は、(a)1~7個の環炭素原子であって、これらの環炭素原子のそれぞれが、HおよびC1~3アルキルからなる群より独立して選択される1~2個の置換基で置換されている、該1~7個の環炭素原子と、(b)N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群よりそれぞれが独立して選択される0~3個の環ヘテロ原子(R’およびR’’に結合した窒素原子に加えて)とを含む。
【請求項173】
Aが、(A-1):
であり、
ここで、
Zが、結合、CH、CR1、CR3、N、NH、N(R1)、およびN(R2)からなる群より選択され、
Y1、Y2、およびY3のそれぞれが、O、S、CH、CR1、CR3、N、NH、N(R1)、およびNR2からなる群より独立して選択され、
Y4がCまたはNであり、
X1が、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、
X2が、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、かつ

が独立して単結合または二重結合であり、但し、Y4、X1、およびX2を含む5員環がヘテロアリールであり、かつZ、Y1、Y2、Y3、およびY4を含む環が芳香族(すなわち、炭素環式芳香族または複素環式芳香族)である、
請求項172記載の化合物。
【請求項174】
部分が、
であり、m1=0、1、2、または3、かつm3=0、1、2、または3(例えば、m1=0または1、かつm3=0、1、または2)である、請求項173記載の化合物。
【請求項175】
Y1、Y2、およびY3のうちの1~2つが独立してNである、請求項173記載の化合物。
【請求項176】
部分が、
であり、アステリスクがY4への結合点を表し、かつm1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である、請求項175記載の化合物。
【請求項177】
Y4がCである、請求項173~176のいずれか一項記載の化合物。
【請求項178】
X1が、NH、NR1、およびNR2からなる群より選択され、例えば、X1がNHである、請求項173~177のいずれか一項記載の化合物。
【請求項179】
X2が、N、C(C1~3アルキル)、およびCHからなる群より選択される、請求項173~178のいずれか一項記載の化合物。
【請求項180】
X2がCHである、請求項173~179のいずれか一項記載の化合物。
【請求項181】
Aが、
であり、m1=0、1、2、または3、かつm3=0、1、2、または3(例えば、m1=0または1、かつm3=0、1、または2)である、請求項172~174のいずれか一項記載の化合物。
【請求項182】
Aが、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である、請求項172、173、175、および176のいずれか一項記載の化合物。
【請求項183】
Aが、(A-2):
であり、
ここで、
環A3Aが、5~12個の環原子を含む単環式または二環式環であり、ここで、0~2個の環原子がヘテロ原子(Y4がNである場合、Y4を含む)であり、各追加のヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~12個の環原子が環炭素原子であり、各環炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32より独立して選択され、但し、環A3Aが非芳香族であり、
X1が、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、
X2が、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、但し、Y4、X1、およびX2を含む環が複素環式芳香族であり、かつ
Y4がNまたはCより選択される、
請求項172記載の化合物。
【請求項184】
Y4がNである、請求項183記載の化合物。
【請求項185】
Aが、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である、請求項183または184記載の化合物。
【請求項186】
Aが、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である、請求項183または184記載の化合物。
【請求項187】
Aが、(A-3):
であり、
ここで、
Z2が、CH、CR2、およびNより選択され、
X3が、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3より選択され、
Y5およびY6のそれぞれが、O、S、CH、CR1、CR3、NR2、NH、およびNより独立して選択され、かつ

が独立して単結合または二重結合であり、但し、Y5、Y6、X3、およびZ2を含む5員環が複素環式芳香族である、
請求項172記載の化合物。
【請求項188】
Aが、
である、請求項172または187記載の化合物。
【請求項189】
R1の各出現が、
(i)-(U1q-U2であって、
・qが0もしくは1であり、
・U1が、1~6個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキレンであり、かつ
・U2が、
1~4個のRbで置換されていてもよいC3~10シクロアルキル、
1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、
5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、S、およびS(O)2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、該ヘテロアリール、または
3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、該ヘテロシクリル
である、
該-(U1q-U2
ならびに
(ii)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキル
からなる群より独立して選択される、請求項172~188のいずれか一項記載の化合物。
【請求項190】
R1が-(U1q-U2である、請求項172~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項191】
qが0である、請求項172~190のいずれか一項記載の化合物。
【請求項192】
U2が、1~2個(例えば、1個)のRcで置換されていてもよいフェニルである、請求項172~191のいずれか一項記載の化合物。
【請求項193】
U2上のRc置換基の各出現が、ハロ、シアノ、C1~6アルキル、およびC1~4ハロアルキルより独立して選択される、請求項190~192のいずれか一項記載の化合物。
【請求項194】
R3の各出現が、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-NReRf、-OH、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C1~4チオアルコキシ、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択される、請求項172~193のいずれか一項記載の化合物。
【請求項195】
R2の各出現が、
(ii)C1~6アルキル(例えば、メチル)、
(iii)C3~6シクロアルキル、
(iv)-C(O)(C1~4アルキル)(例えば、C(O)Me)、
(v)-C(O)O(C1~4アルキル)、
(vi)-CON(R’)(R’’)、
(vii)-S(O)1~2(NR’R’’)、および
(viii)-S(O)1~2(C1~4アルキル)(例えば、S(O)2Me)
より独立して選択される、請求項172~194のいずれか一項記載の化合物。
【請求項196】
m1=1である、請求項174、176、181、182、185、および186のいずれか一項記載の化合物。
【請求項197】
m3=0である、請求項196記載の化合物。
【請求項198】
m3=1または2、かつm1=0である、請求項174、176、181、182、185、および186のいずれか一項記載の化合物。
【請求項199】
Bが、1~4個のRcで置換されたフェニルである、請求項172~198のいずれか一項記載の化合物。
【請求項200】
Bが、1~2個のRcで置換されたフェニルであり、1個のRcが、式I中のLAB部分への結合点に対して環炭素パラ位に存在する、請求項172~199のいずれか一項記載の化合物。
【請求項201】
B上のRc置換基の各出現が、ハロ、シアノ、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-C1~4チオアルコキシ、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)N(R’)(R’’)、および-L1-L2-Rhより独立して選択される、請求項199または200記載の化合物。
【請求項202】
Bが、
であり、n1=0または1であり、かつRcAおよびRcBのそれぞれが、独立して選択されるRcである、請求項172~200のいずれか一項記載の化合物。
【請求項203】
RcBが、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、例えば、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキルであり、
任意で、RcBが、非置換のC1~10アルキル、例えば、非置換のC2~10(例えば、C2~3、例えば、C3~4、例えば、C4~10)アルキルであるか、または
任意で、RcBが、1~6個の独立して選択されるRaで置換されたC1~6アルキルであり、例えば、RcBが、CF3もしくは
であり(例えば、RcがCF3であることができる)、かつ
任意で、RcAが、独立して選択されるハロである、
請求項202記載の化合物。
【請求項204】
n1が0である、請求項202または203記載の化合物。
【請求項205】
n1が1であり、かつRcAがハロである、請求項202または203記載の化合物。
【請求項206】
LABが-N(RN)S(O)2-*である、請求項172~205のいずれか一項記載の化合物。
【請求項207】
LABが、-N(RN)S(O)2-(WAB1-WAB2-WAB3)-*、例えば、-N(RN)S(O)2-(C1~3アルキレン)-または-N(RN)S(O)2-(C1~3アルキレン)-O-(C1~3アルキレン)である、請求項172~205のいずれか一項記載の化合物。
【請求項208】
RNがHである、請求項172~207のいずれか一項記載の化合物。
【請求項209】
式(I-1):
を有し、式(I-1)中、n1=0または1であり、かつRcAおよびRcBのそれぞれが、独立して選択されるRcである、請求項172記載の化合物。
【請求項210】
式(I-2):
を有し、式(I-2)中、n1=0または1であり、かつRcAおよびRcBのそれぞれが、独立して選択されるRcである、請求項172記載の化合物。
【請求項211】
Aが、請求項173において定義される通りの(A-1)である、請求項209または210記載の化合物。
【請求項212】
Aが、
であり、m1=0、1、2、または3、かつm3=0、1、2、または3(例えば、m1=0または1、かつm3=0、1、または2)である、請求項209~211のいずれか一項記載の化合物。
【請求項213】
Aが、Aであり、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である、請求項209~211のいずれか一項記載の化合物。
【請求項214】
m1=0である、請求項212または213記載の化合物。
【請求項215】
m3=1またはm3=2である、請求項214記載の化合物。
【請求項216】
R3の各出現が、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-NReRf、-OH、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C1~4チオアルコキシ、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択される、請求項215記載の化合物。
【請求項217】
m3=0である、請求項214記載の化合物。
【請求項218】
Aが、請求項183において定義される通りの(A-2)である、請求項209または210記載の化合物。
【請求項219】
Aが、請求項185において定義される通りである、請求項209または210記載の化合物。
【請求項220】
Aが、請求項186において定義される通りである、請求項209または210記載の化合物。
【請求項221】
m1=0である、請求項219または220記載の化合物。
【請求項222】
m3=0である、請求項219~221のいずれか一項記載の化合物。
【請求項223】
Aが、請求項187において定義される通りの(A-3)である、請求項209または210記載の化合物。
【請求項224】
Aが、
である、請求項223記載の化合物。
【請求項225】
R1が、1~2個(例えば、0個、例えば、1個)のRcで置換されていてもよいフェニルであり、かつ任意で、R1の各Rc置換基が、ハロ、シアノ、C1~6アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択され、例えば、各Rcが、独立して選択されるハロである、請求項223または224記載の化合物。
【請求項226】
RcBが、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、例えば、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキルであり、
任意で、RcBが、非置換のC1~10アルキル、例えば、非置換のC2~10(例えば、C2~3、例えば、C3~4、例えば、C4~10)アルキルであるか、または
任意で、RcBが、1~6個の独立して選択されるRaで置換されたC1~6アルキルであり、例えば、RcBが、CF3もしくは
であり(例えば、RcがCF3であることができる)、かつ
任意で、RcAが、独立して選択されるハロである、
請求項209~225のいずれか一項記載の化合物。
【請求項227】
RcBが、非置換のC1~10アルキル、例えば、非置換のC2~10(例えば、C2~3、例えば、C3~4、例えば、C4~10)アルキルである、請求項209~226のいずれか一項記載の化合物。
【請求項228】
RcBが、1~6個の独立して選択されるRaで置換されたC1~6アルキルであり、例えば、RcBが、CF3または
である(例えば、RcがCF3であることができる)、請求項209~226のいずれか一項記載の化合物。
【請求項229】
n1が0である、請求項209~228のいずれか一項記載の化合物。
【請求項230】
n1が1であり、かつRcAがハロである、請求項209~228のいずれか一項記載の化合物。
【請求項231】
Aが、
からなる群より選択され、
m1が0または1であり、かつm3が、0、1、または2であり、
LABが-N(H)S(O)2-*および-NHS(O)2-(WAB1)-*であり、かつ
Bが、
1~4個のRcで置換されたC6アリール、
5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されている、該ヘテロアリール、
9~15個の環原子を含む二環式または三環式ヘテロアリールであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、該二環式または三環式ヘテロアリール、
1~6個のRaで置換されていてもよいC5~15アルキル、ならびに
1~4個のRcで置換されていてもよいC8~20アリール
からなる群より選択される、
請求項172記載の化合物。
【請求項232】
m1が0である、請求項231記載の化合物。
【請求項233】
m1が1である、請求項231記載の化合物。
【請求項234】
m3が0である、請求項231~233のいずれか一項記載の化合物。
【請求項235】
m3が1または2、例えば2である、請求項231~233のいずれか一項記載の化合物。
【請求項236】
m1が0であり、かつm3が2である、請求項231記載の化合物。
【請求項237】
Aが、
、例えば、
である、請求項236記載の化合物。
【請求項238】
R3の各出現が、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択される、請求項231~237のいずれか一項記載の化合物。
【請求項239】
LABがNHS(O)2-*である、請求項231~238のいずれか一項記載の化合物。
【請求項240】
LABがNHS(O)2-(C1~3アルキレン)-*である、請求項231~238のいずれか一項記載の化合物。
【請求項241】
Bが、
からなる群より選択され、各RcAおよびRcBが、独立して選択されるRcであり、n1が、0、1、または2であり、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、およびQ6のそれぞれが、NおよびCHからなる群より独立して選択され、但し、Q1およびQ2の少なくとも一方はNであり、かつQ3、Q4、Q5、およびQ6のうちの少なくとも1つがNである、請求項231~240のいずれか一項記載の化合物。
【請求項242】
n1が0である、請求項241記載の化合物。
【請求項243】
n1が1であり、かつRcAが、ハロ(例えば、-F、もしくは-Cl)または1~3個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキル(例えば、メチルもしくはCF3)である、請求項241記載の化合物。
【請求項244】
RcBが、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキルである、請求項241~243のいずれか一項記載の化合物。
【請求項245】
RcBが-L1-L2-Rhである、請求項241~243のいずれか一項記載の化合物。
【請求項246】
Bが、5個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されており、但し、Rcの1つの出現がL1-L2-Rhである、請求項231~240のいずれか一項記載の化合物。
【請求項247】
L1およびL2のそれぞれが結合である、請求項245または246記載の化合物。
【請求項248】
Rhが、
ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC3~6シクロアルキル(ある特定の態様では、Rhが、1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルである場合、-L1は結合であるか、または-L2が、-O-、-N(H)-、もしくは-S-であると規定される)、
5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、該ヘテロアリール、ならびに
ハロ、C1~4アルキル、またはC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC6アリール
からなる群より選択される、請求項245~247のいずれか一項記載の化合物。
【請求項249】
表C1中の化合物またはその薬学的に許容される塩より選択される、請求項172記載の化合物。
【請求項250】
請求項172~249のいずれか一項記載の化合物を含む、薬学的組成物。
【請求項251】
STINGアンタゴニストとしての活性を呈する、請求項172~249のいずれか一項記載の化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年1月17日に出願された米国特許仮出願第62/793,623号、および2019年6月14日に出願された米国特許仮出願第62/861,702号の恩典を主張し、これらの仮出願のそれぞれは参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、STING(Stimulator of Interferon Gene)を阻害(例えば、アンタゴナイズ)する化学的実体(化合物または該化合物の薬学的に許容される塩および/もしくは水和物および/もしくは共結晶および/もしくは組合せ薬物)を特徴とする。化学的実体は、例えば、対象(例えば、ヒト)における状態、疾患、または障害(例えば、がん)の病態および/または症状および/または進行にSTING活性化(例えば、STINGシグナル伝達)の増大(例えば、亢進)が寄与する状態、疾患、または障害を治療するために有用である。本開示はまた、該化学的実体を含有する組成物、ならびに該化学的実体を使用および作製する方法を特徴とする。
【背景技術】
【0003】
背景
膜貫通タンパク質173(TMEM173)およびMPYS/MITA/ERISとしても公知のSTINGは、ヒトにおいてTMEM173遺伝子によりコードされるタンパク質である。STINGは、自然免疫において役割を果たすことが示されている。STINGは、細胞がウイルス、マイコバクテリアおよび細胞内寄生生物などの細胞内病原体に感染した場合に、I型インターフェロン産生を誘導する。STINGにより媒介されるI型インターフェロンは、オートクラインおよびパラクライン方式において局所感染から感染細胞および近くの細胞を保護する。
【0004】
STING経路はサイトゾルDNAの認識の媒介において中枢的である。この文脈において、小胞体(ER)に局在化した膜貫通タンパク質であるSTINGは、dsDNA結合後にcGASにより産生される2',3'サイクリックGMP-AMP(以後、cGAMP)の第2のメッセンジャー受容体として作用する。加えて、STINGはまた、細菌の環状ジヌクレオチド(CDN)および小分子アゴニストに対する主要なパターン認識受容体として機能することができる。内因性または原核性CDNの認識はSTINGのカルボキシ末端ドメインを通じて進行し、該ドメインはサイトゾル中に向いており、STINGホモ二量体により形成されるV形状の結合ポケットを作製する。STINGのリガンド誘導性の活性化はゴルジへのその再局在性を誘発し、これはSTINGのTBK1との相互作用を促進するために必須のプロセスである。このタンパク質複合体は次いで転写因子IRF-3を通じてシグナル伝達を行い、I型インターフェロン(IFN)および他の共調節される抗ウイルス因子を誘導する。加えて、STINGはNF-κBおよびMAPキナーゼの活性化を誘発することが示された。シグナル伝達の開始後、STINGは迅速に分解され、これは炎症応答の終了において重要と考えられる工程である。
【0005】
STINGの活性化亢進は、単一遺伝子性自己炎症状態のサブセット、いわゆるI型インターフェロン症に関連する。これらの疾患の例としては、TMEM173(STINGの遺伝子名)における機能獲得型突然変異により引き起こされる、乳児発症性STING関連血管炎(SAVI)と称される臨床症候群が挙げられる。さらに、STINGは、エカルディ-グティエール症候群(AGS)および遺伝型のループスの病理発生に関与している。SAVIとは対照的に、AGSにおける連続的な自然免疫活性化の基礎となるのは核酸代謝の調節異常である。これらの遺伝性障害とは別に、新興の証拠は、全身性エリテマトーデス、関節リウマチおよびがんなどの広範囲の炎症関連障害におけるSTINGのより一般の病原性の役割を指摘している。そのため、STINGシグナル伝達経路への小分子ベースの薬理学的介入は、広範な疾患の治療のための重大な可能性を保持する。
【発明の概要】
【0006】
概要
本開示は、STING(Stimulator of Interferon Gene)を阻害(例えば、アンタゴナイズ)する化学的実体(化合物または該化合物の薬学的に許容される塩および/もしくは水和物および/もしくは共結晶および/もしくは組合せ薬物)を特徴とする。化学的実体は、例えば、対象(例えば、ヒト)における状態、疾患、または障害(例えば、がん)の病態および/または症状および/または進行にSTING活性化(例えば、STINGシグナル伝達)の増大(例えば、亢進)が寄与する状態、疾患、または障害を治療するために有用である。本開示はまた、該化学的実体を含有する組成物、ならびに該化学的実体を使用および作製する方法を特徴とする。
【0007】
STINGの「アンタゴニスト」としては、STINGの活性が、例えば、阻害、アゴニスト媒介性の応答の遮断もしくは減弱、分布の変更、またはその他により減少されるように、タンパク質レベルでSTINGに直接的に結合するかまたはそれを修飾する、化合物が挙げられる。STINGアンタゴニストとしては、STINGシグナル伝達に干渉するかまたはそれを阻害する、化学的実体が挙げられる。
【0008】
一局面では、式(I):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩が特徴とされ、式(I)中、A、B、およびLABは本明細書中のいずれかの箇所において定義される通りであり得る。
【0009】
一局面では、本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書中で包括的もしくは具体的に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩またはそれを含有する組成物)と、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物が特徴とされる。
【0010】
一局面では、STINGを、本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書中に包括的もしくは具体的に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩またはそれを含有する組成物)と接触させる工程を含む、STING活性を阻害(例えば、アンタゴナイズ)するための方法が特徴とされる。方法は、インビトロの方法、例えば、STINGを含む1つまたは複数の細胞(例えば、自然免疫細胞、例えば、肥満細胞、マクロファージ、樹状細胞(DC)、およびナチュラルキラー細胞)を含む試料を、化学的実体と接触させるインビトロの方法を含む。方法は、インビボの方法、例えば、疾患の病態および/または症状および/または進行にSTINGシグナル伝達の増大(例えば、亢進)が寄与する疾患を有する対象(例えば、ヒト)に化学的実体を投与するインビボの方法をさらに含むことができる。
【0011】
一局面では、STINGをアンタゴナイズすることにより寛解される状態、疾患、または障害を治療する方法、例えば、対象(例えば、ヒト)における状態、疾患、または障害(例えば、がん)の病態および/または症状および/または進行にSTING活性化(例えば、STINGシグナル伝達)の増大(例えば、亢進)が寄与する状態、疾患、または障害を治療する方法が特徴とされる。方法は、そのような治療を必要とする対象に、有効量の本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書中に包括的もしくは具体的に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩またはそれを含有する組成物)を投与する工程を含む。
【0012】
別の局面では、そのような治療を必要とする対象に、有効量の本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書中に包括的もしくは具体的に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩またはそれを含有する組成物)を投与する工程を含む、がんを治療する方法が特徴とされる。
【0013】
さらなる局面では、他のSTING関連状態、例えば、I型インターフェロン症(例えば、乳児発症性STING関連血管炎(SAVI))、エカルディ-グティエール症候群(AGS)、遺伝型のループス、ならびに全身性エリテマトーデスおよび関節リウマチなどの炎症関連障害を治療する方法が特徴とされる。方法は、そのような治療を必要とする対象に、有効量の本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書中に包括的もしくは具体的に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩またはそれを含有する組成物)を投与する工程を含む。
【0014】
別の局面では、それを必要とする対象に、有効量の本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書中に包括的もしくは具体的に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩またはそれを含有する組成物)を投与する工程を含む、対象においてSTING依存性のI型インターフェロン産生を抑制する方法が特徴とされる。
【0015】
さらなる局面では、疾患の病態および/または症状および/または進行にSTING活性化(例えば、STINGシグナル伝達)の増大(例えば、亢進)が寄与する疾患を治療する方法が特徴とされる。方法は、そのような治療を必要とする対象に、有効量の本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書中に包括的もしくは具体的に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩またはそれを含有する組成物)を投与する工程を含む。
【0016】
別の局面では、対象に、有効量の本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書中に包括的もしくは具体的に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩またはそれを含有する組成物)を投与する工程を含み、対象が、疾患の病態および/または症状および/または進行にSTING活性化(例えば、STINGシグナル伝達)の増大(例えば、亢進)が寄与する疾患を有する(または有する素因がある)、治療の方法が特徴とされる。
【0017】
さらなる局面では、治療の方法は対象に本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書中に包括的もしくは具体的に記載される化合物またはその薬学的に許容される塩またはそれを含有する組成物)を投与する工程を含み、化学的実体が、疾患の病態および/また、は症状および/または進行にSTING活性化(例えば、STINGシグナル伝達)の増大(例えば、亢進)が寄与する疾患を治療するのに有効な量で投与され、それにより、疾患が治療される。
【0018】
複数の態様は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0019】
化学的実体は、1つまたは複数の追加の治療剤および/またはレジメンと組み合わせて投与することができる。例えば、方法は、1つまたは複数(例えば、2、3、4、5、6つ、またはそれ以上)の追加の剤を投与する工程をさらに含むことができる。
【0020】
化学的実体は、他のSTING関連状態、例えば、I型インターフェロン症(例えば、乳児発症性STING関連血管炎(SAVI))、エカルディ-グティエール症候群(AGS)、遺伝型のループス、ならびに全身性エリテマトーデスおよび関節リウマチなどの炎症関連障害を治療するために有用な1つまたは複数の追加の治療剤および/またはレジメンと組み合わせて投与することができる。
【0021】
化学的実体は、1つまたは複数の追加のがん療法(例えば、手術、放射線療法、化学療法、毒素療法、免疫療法、寒冷療法、もしくは遺伝子療法、またはそれらの組合せ、例えば、1つまたは複数(例えば、2、3、4、5、6つ、またはそれ以上)の追加の化学療法剤を投与することを含む化学療法と組み合わせて投与することができる。追加の化学療法剤の非限定的な例は、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、および/またはオキサリプラチン)、代謝拮抗剤(例えば、アザチオプリンおよび/またはメルカプトプリン)、テルペノイド(例えば、ビンカアルカロイドおよび/またはタキサン、例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、および/またはビンデシン タキソール、パクリタキセル、および/またはドセタキセル)、トポイソメラーゼ(例えば、I型トポイソメラーゼおよび/または2型トポイソメラーゼ、例えば、イリノテカンおよび/またはトポテカンなどのカンプトテシン、アムサクリン、エトポシド、エトポシドホスフェート、および/またはテニポシド)、細胞傷害性抗生物質(例えば、アクチノマイシン、アントラサイクリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、および/またはマイトマイシン)、ホルモン(例えば、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニスト、例えば、ロイプロリジン(leuprolidine)、ゴセレリン、トリプトレリン、ヒストレリン、ビカルタミド、フルタミド、および/またはニルタミド)、抗体(例えば、アブシキシマブ、アダリムマブ、アレムツズマブ、アトリズマブ、バシリキシマブ、ベリムマブ、ベバシズマブ、ブレツキシマブベドチン、カナキヌマブ、セツキシマブ、セルトリズマブペゴル、ダクリズマブ、デノスマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、ゲムツズマブ、ゴリムマブ、ゴリムマブ、イブリツモマブチウキセタン、インフリキシマブ、イピリムマブ、ムロモナブ-CD3、ナタリズマブ、オファツムマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パニツムアブ、ラニビズマブ、リツキシマブ、トシリズマブ、トシツモマブ、および/またはトラスツズマブ)、抗血管新生剤、サイトカイン、血栓剤、増殖阻害性物質、抗蠕虫剤、ならびに、免疫チェックポイント受容体を標的にする免疫チェックポイント阻害物質より選択され、該免疫チェックポイント受容体は、CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-1-PD-L1、PD-1-PD-L2、インターロイキン-2(IL-2)、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)、IL-10、トランスフォーミング増殖因子-β(TGFβ)、T細胞免疫グロブリンおよびムチン3(TIM3またはHAVCR2)、ガレクチン9-TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG3)、MHCクラスII-LAG3、4-1BB-4-1BBリガンド、OX40-OX40リガンド、GITR、GITRリガンド-GITR、CD27、CD70-CD27、TNFRSF25、TNFRSF25-TL1A、CD40L、CD40-CD40リガンド、HVEM-LIGHT-LTA、HVEM、HVEM-BTLA、HVEM-CD160、HVEM-LIGHT、HVEM-BTLA-CD160、CD80、CD80-PDL-1、PDL2-CD80、CD244、CD48-CD244、CD244、ICOS、ICOS-ICOSリガンド、B7-H3、B7-H4、VISTA、TMIGD2、HHLA2-TMIGD2、BTNL2を含むブチロフィリン、シグレックファミリー、TIGITおよびPVRファミリーメンバー、KIR、ILTおよびLIR、NKG2DおよびNKG2A、MICAおよびMICB、CD244、CD28、CD86-CD28、CD86-CTLA、CD80-CD28、CD39、CD73アデノシン-CD39-CD73、CXCR4-CXCL12、ホスファチジルセリン、TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、SIRPA-CD47、VEGF、ニューロピリン、CD160、CD30、ならびにCD155(例えば、CTLA-4またはPD1またはPD-L1)からなる群より選択される。
【0022】
対象はがんを有することができ、例えば、対象は、1つまたは複数のがん療法を受けたことがあり、かつ/または受けており、かつ/または受けることになっている。
【0023】
がんの非限定的な例としては、黒色腫、子宮頸がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、精巣がん、尿路上皮がん、膀胱がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肉腫、結腸直腸腺がん、消化管間質腫瘍、胃食道がん、結腸直腸がん、膵臓がん、腎臓がん、肝細胞がん(hepatocellular cancer)、悪性中皮腫、白血病、リンパ腫、脊髄形成異常症候群、多発性骨髄腫、移行上皮がん、神経芽腫、形質細胞新生物、ウィルムス腫瘍、または肝細胞がん(hepatocellular carcinoma)が挙げられる。ある特定の態様では、がんは難治性がんであり得る。
【0024】
化学的実体は腫瘍内に投与され得る。
【0025】
前記方法は、対象を同定する工程をさらに含むことができる。
【0026】
他の態様としては、詳細な説明および/または請求項に記載のものが挙げられる。
【0027】
追加の定義
本明細書に記載される開示の理解を促すために、多数の追加の用語が以下において定義される。一般に、本明細書において使用される学術用語ならびに本明細書に記載の有機化学、医薬品化学、および薬理学における実験室手順は、当技術分野において周知かつ一般的に用いられるものである。他に定義されなければ、本明細書において使用される全ての科学技術用語は、一般に、本開示が属する技術分野の当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書および添付物の全体を通じて言及される特許、出願、出願公開、および他の刊行物のそれぞれは、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0028】
本明細書において使用される場合、「STING」という用語は、核酸、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、センスおよびアンチセンスポリヌクレオチド鎖、相補的配列、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、相同的および/またはオルソロガスSTING分子、アイソフォーム、前駆体、突然変異体、バリアント、誘導体、スプライスバリアント、アレル、異なる種、ならびにこれらの活性断片を含むことが意味されるがそれに限定されるわけではない。
【0029】
製剤、組成物、または構成要素に関する「許容される」という用語は、本明細書において使用される場合、治療されている対象の全般的健康に対して持続性の有害効果を有しないことを意味する。
【0030】
「API」は活性の薬学的構成要素を指す。
【0031】
「有効量」または「治療有効量」という用語は、本明細書において使用される場合、治療されている疾患または状態の症状のうちの1つまたは複数を何らかの程度まで緩和する投与されている化学的実体の十分な量を指す。結果は、疾患の徴候、症状、もしくは原因の低減および/もしくは緩和、または生物学的システムの任意の他の所望の変更を含む。例えば、治療的使用のための「有効量」は、疾患症状における臨床的に有意な減少を提供するために要求される本明細書に開示されるような化合物を含む組成物の量である。任意の個々の症例における適切な「有効」量は、用量漸増研究などの任意の好適な技術を使用して決定される。
【0032】
「賦形剤」または「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、液体もしくは固体充填剤、希釈剤、担体、溶媒、または被包材料などの薬学的に許容される材料、組成物、または媒体を意味する。一態様では、各成分は、薬学的製剤の他の構成要素と適合性であり、かつ合理的なベネフィット/リスク比に見合う過度の毒性、刺激、アレルギー応答、免疫原性、または他の問題もしくは合併症なしでヒトおよび動物の組織または臓器と接触させて使用するために好適であるという意味で「薬学的に許容される」。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st ed.;Lippincott Williams&Wilkins:Philadelphia,PA,2005;Handbook of Pharmaceutical Excipients,6th ed.;Rowe et al.,Eds.;The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association:2009;Handbook of Pharmaceutical Additives,3rd ed.;Ash and Ash Eds.;Gower Publishing Company:2007;Pharmaceutical Preformulation and Formulation,2nd ed.;Gibson Ed.;CRC Press LLC:Boca Raton,FL,2009を参照。
【0033】
「薬学的に許容される塩」という用語は、顕著な刺激をそれが投与される生物に対して引き起こさずかつ化合物の生物学的活性および特性を妨げない化合物の製剤を指す。ある特定の事例では、薬学的に許容される塩は、本明細書に記載の化合物を、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、およびサリチル酸などの酸と反応させることにより得られる。一部の事例では、薬学的に許容される塩は、本明細書に記載の酸性基を有する化合物を塩基と反応させて、塩、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウムもしくはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウムもしくはマグネシウム塩、有機塩基、例えば、ジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンの塩、およびアミノ酸、例えば、アルギニン、およびリジンなどとの塩などを形成させること、または以前に決定された他の方法により得られる。薬理学的に許容される塩は、医薬において使用できる限り、特に限定されない。本明細書に記載の化合物が塩基と共に形成する塩の例としては、無機塩基、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびアルミニウムとのその塩、有機塩基、例えば、メチルアミン、エチルアミンおよびエタノールアミンとのその塩、塩基性アミノ酸、例えば、リジンおよびオルニチンとのその塩、ならびにアンモニウム塩が挙げられる。塩は酸付加塩であってもよく、これは、鉱酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、およびリン酸、有機酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、およびエタンスルホン酸、酸性アミノ酸、例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸との酸付加塩により特に例示される。
【0034】
「薬学的組成物」という用語は、他の化学成分(本明細書において総称的に「賦形剤」と称される)、例えば、担体、安定化剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、および/または増粘剤との本明細書に記載の化合物の混合物を指す。薬学的組成物は、生物への化合物の投与を促す。化合物を投与する複数の技術が当技術分野において存在し、これには直腸、経口、静脈内、エアロゾル、非経口、眼、肺、および外用投与が含まれるがそれに限定されるわけではない。
【0035】
「対象」という用語は動物を指し、動物としては、霊長動物(例えば、ヒト)、サル、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、またはマウスが挙げられるがそれに限定されるわけではない。「対象」および「患者」という用語は、例えば、ヒトなどの哺乳動物対象への言及において本明細書において交換可能に使用される。
【0036】
疾患または障害の治療の文脈における「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」、および「治療」という用語は、障害、疾患、もしくは状態、もしくは該障害、疾患、もしくは状態に関連する症状のうちの1つもしくは複数を緩和するもしくは妨げることを含むか、または疾患、障害、もしくは状態もしくはそれらの1つもしくは複数の症状の進行、拡大、もしくは悪化を緩慢化させることを含むことが意味される。「がんの治療」は、以下の効果のうちの1つまたは複数を指す:(1)(i)減速および(ii)完全な成長停止を含む、腫瘍成長の何らかの程度までの阻害、(2)腫瘍細胞の数の低減、(3)腫瘍サイズの維持、(4)腫瘍サイズの低減、(5)(i)低減、(ii)減速、もしくは(iii)完全な予防を含む、末梢臓器への腫瘍細胞浸潤の阻害、(6)(i)低減、(ii)減速、もしくは(iii)完全な予防を含む、転移の阻害、(7)(i)腫瘍サイズの維持、(ii)腫瘍サイズの低減、(iii)腫瘍の成長の緩慢化、(iv)浸潤の低減、緩慢化、もしくは予防を結果としてもたらし得る、抗腫瘍免疫応答の増進、ならびに/または(8)障害に関連する1つもしくは複数の症状の重症度もしくは数の何らかの程度までの軽減。
【0037】
「ハロ」という用語は、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、またはヨード(I)を指す。
【0038】
「アルキル」という用語は、直鎖または分岐鎖であってもよい、指し示される数の炭素原子を含有する炭化水素鎖を指す。例えば、C1~10は、基がその中に1~10個(両端の数字を含む)の炭素原子を有してもよいことを指し示す。非限定的な例としては、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、n-ヘキシルが挙げられる。
【0039】
「ハロアルキル」という用語は、1つまたは複数の水素原子が、独立して選択されるハロで置き換えられたアルキルを指す。
【0040】
「アルコキシ」という用語は-O-アルキルラジカル(例えば、-OCH3)を指す。
【0041】
「アルキレン」という用語は二価アルキル(例えば、-CH2-)を指す。
【0042】
「アルケニル」という用語は、1つまたは複数の炭素-炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖であってもよい炭化水素鎖を指す。アルケニル部分は、指し示される数の炭素原子を含有する。例えば、C2~6は、基がその中に2~6個(両端の数字を含む)の炭素原子を有してもよいことを指し示す。
【0043】
「アルキニル」という用語は、1つまたは複数の炭素-炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖であってもよい炭化水素鎖を指す。アルキニル部分は、指し示される数の炭素原子を含有する。例えば、C2~6は、基がその中に2~6個(両端の数字を含む)の炭素原子を有してもよいことを指し示す。
【0044】
「アリール」という用語は、系中の少なくとも1つの環が芳香族であり(例えば、6炭素の単環式、10炭素の二環式、または14炭素の三環式芳香族環系)、かつ各環の0、1、2、3、または4個の原子が置換基により置換されていてもよい、6~20個の炭素の単環式、二環式、三環式、または多環式基を指す。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、およびテトラヒドロナフチルなどが挙げられる。
【0045】
「シクロアルキル」という用語は、本明細書において使用される場合、3~20個の環炭素、好ましくは3~16個の環炭素、より好ましくは3~12個の環炭素または3~10個の環炭素または3~6個の環炭素を有する環状炭化水素基を含み、シクロアルキル基は置換されていてもよい。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられるがそれに限定されるわけではない。シクロアルキルは、複数の縮合および/または架橋環を含んでもよい。縮合/架橋シクロアルキルの非限定的な例としては、ビシクロ[1.1.0]ブタン、ビシクロ[2.1.0]ペンタン、ビシクロ[1.1.1]ペンタン、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、ビシクロ[3.2.0]ヘプタン、ビシクロ[4.1.0]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[4.2.0]オクタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、およびビシクロ[2.2.2]オクタンなどが挙げられる。シクロアルキルとしてはまた、スピロ環式環(例えば、2つの環がただ1つの原子を通じて接続されたスピロ環式二環)が挙げられる。スピロ環式シクロアルキルの非限定的な例としては、スピロ[2.2]ペンタン、スピロ[2.5]オクタン、スピロ[3.5]ノナン、スピロ[3.5]ノナン、スピロ[3.5]ノナン、スピロ[4.4]ノナン、スピロ[2.6]ノナン、スピロ[4.5]デカン、スピロ[3.6]デカン、およびスピロ[5.5]ウンデカンなどが挙げられる。
【0046】
「シクロアルケニル」という用語は、本明細書において使用される場合、3~20個の環炭素、好ましくは3~16個の環炭素、より好ましくは3~12個の環炭素または3~10個の環炭素または3~6個の環炭素を有する部分的に不飽和の環状炭化水素基を含み、シクロアルケニル基は置換されていてもよい。シクロアルケニル基の例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、およびシクロオクテニルが挙げられるがそれに限定されるわけではない。シクロアルケニル基は任意の飽和度を有してもよいが、但し、環系中の環のいずれも芳香族ではなく、かつシクロアルケニル基は全体的に完全には飽和していない。シクロアルケニルは、複数の縮合環および/または架橋環および/またはスピロ環式環を含んでもよい。
【0047】
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書において使用される場合、5~20個の環原子、代替的に5、6、9、10、または14個の環原子を有し、かつ環式アレイ中で共有された6、10、または14個のパイ電子を有する単環式、二環式、三環式、または多環式基を意味し、系中の少なくとも1つの環が芳香族であり(但し、ヘテロ原子を含有する環、例えば、テトラヒドロイソキノリニル、例えば、テトラヒドロキノリルである必要はない)、かつ系中の少なくとも1つの環が、N、O、およびSからなる群より独立して選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含有する。ヘテロアリール基は、非置換であってもよいか、または1つもしくは複数の置換基で置換されていてもよい。ヘテロアリールの例としては、チエニル、ピリジニル、フリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、トリアゾリル、チオジアゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、チアゾリルベンゾチエニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアロリル、シンノリニル、インダゾリル、インドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、プリニル、チエノピリジニル、ピリド[2,3-d]ピリミジニル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、キナゾリニル、キノリニル、チエノ[2,3-c]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-b]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-c]ピリジニル、ピラゾロ[4,3-c]ピリジン、ピラゾロ[4,3-b]ピリジニル、テトラゾリル、クロマン、2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール、2,3-ジヒドロベンゾフラン、テトラヒドロキノリン、2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]オキサチイン、イソインドリン、およびその他が挙げられる。一部の態様では、ヘテロアリールは、チエニル、ピリジニル、フリル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソインドリニル、ピラニル、ピラジニル、およびピリミジニルより選択される。
【0048】
「ヘテロシクリル」という用語は、単環式の場合に1~3個のヘテロ原子、二環式の場合に1~6個のヘテロ原子、または三環式もしくは多環式の場合に1~9個のヘテロ原子を有する3~16個の環原子を有する、単環式、二環式、三環式、または多環式の非芳香族環系(例えば、5~8員の単環式、8~12員の二環式、または11~14員の三環式環系)を指し、該ヘテロ原子が、O、N、またはSより選択され(例えば、炭素原子および単環式、二環式、または三環式の場合にN、O、またはSのそれぞれ1~3、1~6、または1~9個のヘテロ原子)、各環の0、1、2または3個の原子が置換基により置換されていてもよい。ヘテロシクリル基の例としては、ピペラジニル、ピロリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、およびテトラヒドロフラニルなどが挙げられる。ヘテロシクリルは、複数の縮合環および架橋環を含んでもよい。縮合/架橋ヘテオロシクリル(heteorocyclyl)の非限定的な例としては、2-アザビシクロ[1.1.0]ブタン、2-アザビシクロ[2.1.0]ペンタン、2-アザビシクロ[1.1.1]ペンタン、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、5-アザビシクロ[2.1.1]ヘキサン、3-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン、オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、7-アザビシクロ[4.2.0]オクタン、2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン、3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、2-オキサビシクロ[1.1.0]ブタン、2-オキサビシクロ[2.1.0]ペンタン、2-オキサビシクロ[1.1.1]ペンタン、3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン、5-オキサビシクロ[2.1.1]ヘキサン、3-オキサビシクロ[3.2.0]ヘプタン、3-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6-オキサビシクロ[3.1.1]ヘプタン、7-オキサビシクロ[4.2.0]オクタン、2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、および3-オキサビシクロ[3.2.1]オクタンなどが挙げられる。ヘテロシクリルとしてはまた、スピロ環式環(例えば、2つの環がただ1つの原子を通じて接続されたスピロ環式二環)が挙げられる。スピロ環式ヘテロシクリルの非限定的な例としては、2-アザスピロ[2.2]ペンタン、4-アザスピロ[2.5]オクタン、1-アザスピロ[3.5]ノナン、2-アザスピロ[3.5]ノナン、7-アザスピロ[3.5]ノナン、2-アザスピロ[4.4]ノナン、6-アザスピロ[2.6]ノナン、1,7-ジアザスピロ[4.5]デカン、7-アザスピロ[4.5]デカン、2,5-ジアザスピロ[3.6]デカン、3-アザスピロ[5.5]ウンデカン、2-オキサスピロ[2.2]ペンタン、4-オキサスピロ[2.5]オクタン、1-オキサスピロ[3.5]ノナン、2-オキサスピロ[3.5]ノナン、7-オキサスピロ[3.5]ノナン、2-オキサスピロ[4.4]ノナン、6-オキサスピロ[2.6]ノナン、1,7-ジオキサスピロ[4.5]デカン、2,5-ジオキサスピロ[3.6]デカン、1-オキサスピロ[5.5]ウンデカン、3-オキサスピロ[5.5]ウンデカン、および3-オキサ-9-アザスピロ[5.5]ウンデカンなどが挙げられる。
【0049】
加えて、本態様の化合物を構成する原子は、そのような原子の全ての同位体形態を含むことが意図される。同位体は、本明細書において使用される場合、同じ原子数を有するが異なる質量数を有する原子を含む。非限定的に一般の例として、水素の同位体としてはトリチウムおよび重水素が挙げられ、炭素の同位体としては13Cおよび14Cが挙げられる。
【0050】
加えて、本明細書に包括的または具体的に開示される化合物は、全ての互変異型を含むことが意図される。そのため、例として、部分:
を含有する化合物は、部分:
を含有する互変異型を包含する。同様に、ヒドロキシルで置換されていてもよいと記載されるピリジニルまたはピリミジニル部分は、ピリドンまたはピリミドン互変異型を包含する。
【0051】
本発明の1つまたは複数の態様の詳細は、添付の図面および以下の説明に示される。本発明の他の特徴および利点は、説明および図面から、ならびに請求項から明らかであろう。
【発明を実施するための形態】
【0052】
詳細な説明
本開示は、STING(Stimulator of Interferon Gene)を阻害(例えば、アンタゴナイズ)する化学的実体(化合物または該化合物の薬学的に許容される塩および/もしくは水和物および/もしくは共結晶および/もしくは組合せ薬物)を特徴とする。化学的実体は、例えば、対象(例えば、ヒト)における状態、疾患、または障害(例えば、がん)の病態および/または症状および/または進行にSTING活性化(例えば、STINGシグナル伝達)の増大(例えば、亢進)が寄与する状態、疾患、または障害を治療するために有用である。本開示はまた、該化学的実体を含有する組成物、ならびに該化学的実体を使用および作製する方法を特徴とする。
【0053】
式Iの化合物
一局面では、式(I)またはその薬学的に許容される塩の化合物は、
またはその薬学的に許容される塩もしくはその互変異性体が特徴とされる、
式(I)中、
LABは、-N(RN)S(O)2-*、-N(RN)S(O)2-(WAB1-WAB2-WAB3)-*、-S(O)2N(RN)-*であり、
アステリスクはBへの結合点を表し、
WAB1は、1~4個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~3アルキレンであり、
WAB2は、結合、-O-、-NRN、または-S-であり、
WAB3は、結合、または1~4個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~3アルキレンであり、
Aは、
(i)5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびSからなる群より独立して選択され、かつ1~5個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択され、但し、少なくとも1個の環原子がR1で置換されている、ヘテロアリール、ならびに
(ii)7~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~19個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される、ヘテロアリール
からなる群より選択され、
Bは、
(a)1~6個のRaで置換されていてもよいC1~15アルキル、
(b)1~4個のRbで置換されていてもよいC3~20シクロアルキル、
(c)1~4個のRcで置換されていてもよいC6~20アリール、
(d)5~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリール、または
(e)3~16個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
であり、
RNは、
(i)H、または
(ii)1~3個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル
であり、
R1は、
(i)-(U1q-U2であって、
・qは0もしくは1であり、
・U1は、1~6個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキレンであり、かつ
・U2は、
(a)1~4個のRbで置換されていてもよいC3~12シクロアルキル、
(b)1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、
(c)5~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、S(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリール、もしくは
(d)3~12個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
である、
-(U1q-U2
または
(ii)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル
であり、
R2の各出現は、
(i)1~2個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキル、
(ii)C3~6シクロアルキル、
(iii)3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択される、ヘテロシクリル、
(iv)-C(O)(C1~4アルキル)、
(v)-C(O)O(C1~4アルキル)、
(vi)-CON(R’)(R’’)、
(vii)-S(O)1~2(NR’R’’)、
(viii)-S(O)1~2(C1~4アルキル)、
(ix)-OH、ならびに
(x)C1~4アルコキシ
からなる群より独立して選択され、
R3の各出現は、ハロ、シアノ、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-NReRf、-OH、オキソ、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C1~4チオアルコキシ、-NO2、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択され、
Raの各出現は、-OH、-F、-Cl、-Br、-NReRf、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、シアノ、および1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルからなる群より独立して選択され、
Rbの各出現は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、C1~4ハロアルキル、-OH、オキソ、-F、-Cl、-Br、-NReRf、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、-C(=O)N(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、シアノ、および-L1-L2-Rhからなる群より独立して選択され、
Rcの各出現は、
(a)ハロ、
(b)シアノ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~15アルキル、
(d)C2~6アルケニル、
(e)C2~6アルキニル、
(g)1~3個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~4アルコキシ、
(h)C1~4ハロアルコキシ、
(i)-S(O)1~2(C1~4アルキル)、
(j)-NReRf
(k)-OH、
(l)-S(O)1~2(NR’R’’)、
(m)-C1~4チオアルコキシ、
(n)-NO2
(o)-C(=O)(C1~4アルキル)、
(p)-C(=O)O(C1~4アルキル)、
(q)-C(=O)OH、
(r)-C(=O)N(R’)(R’’)、および
(s)-L1-L2-Rh
からなる群より独立して選択され、
Rdは、C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(O)(C1~4アルキル)、-C(O)O(C1~4アルキル)、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-OH、およびC1~4アルコキシからなる群より選択され、
ReおよびRfの各出現は、H、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、-C(O)(C1~4アルキル)、-C(O)O(C1~4アルキル)、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-OH、およびC1~4アルコキシからなる群より独立して選択されるか、またはReおよびRfは、それぞれが結合した窒素原子と共に、3~8個の環原子を含む環を形成し、環は、(a)1~7個の環炭素原子であって、これらの環炭素原子のそれぞれが、HおよびC1~3アルキルより独立して選択される1~2個の置換基で置換されている、1~7個の環炭素原子と、(b)N(Rd)、NH、O、およびSからなる群よりそれぞれが独立して選択される0~3個の環ヘテロ原子(R’およびR’’に結合した窒素原子に加えて)とを含み、
-L1は結合またはC1~3アルキレンであり、
-L2は、-O-、-N(H)-、-S-、または結合であり、
Rhは、
・ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル(ある特定の態様では、Rhが、1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルである場合、-L1は結合であるか、または-L2は、-O-、-N(H)-、もしくは-S-であると規定される)、
・ヘテロシクリルが3~16個の環原子を含み、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、ヘテロシクリルが、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、ヘテロシクリル、
・5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、ヘテロアリール、ならびに
・ハロ、C1~4アルキル、またはC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、C6~10アリール
より選択され、かつ
R’およびR’’の各出現は、H、C1~4アルキル、ならびに、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルより選択される1~2個の置換基で置換されていてもよいC6~10アリールからなる群より独立して選択されるか、またはR’およびR’’は、それぞれが結合した窒素原子と共に、3~8個の環原子を含む環を形成し、環は、(a)1~7個の環炭素原子であって、これらの環炭素原子のそれぞれが、HおよびC1~3アルキルからなる群より独立して選択される1~2個の置換基で置換されている、1~7個の環炭素原子と、(b)N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群よりそれぞれが独立して選択される0~3個の環ヘテロ原子(R’およびR’’に結合した窒素原子に加えて)とを含む。
【0054】
一局面では、式(I)またはその薬学的に許容される塩の化合物は、
またはその薬学的に許容される塩もしくはその互変異性体が特徴とされる、
式(I)中、
LABは-N(RN)S(O)2-*または-S(O)2N(RN)-*であり、アステリスクはBへの結合点を表し、
Aは、
(i)5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびSからなる群より独立して選択され、かつ1~5個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択され、但し、少なくとも1個の環原子がR1で置換されている、ヘテロアリール、ならびに
(ii)7~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~19個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される、ヘテロアリール
からなる群より選択され、
Bは、
(a)1~6個のRaで置換されていてもよいC1~15アルキル、
(b)1~4個のRbで置換されていてもよいC3~20シクロアルキル、
(c)1~4個のRcで置換されていてもよいC6~20アリール、
(d)5~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリール、または
(e)3~16個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
であり、
RNは、
(i)H、または
(ii)1~3個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル
であり、
R1は、
(i)-(U1q-U2であって、
・qは0もしくは1であり、
・U1は、1~6個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキレンであり、かつ
・U2は、
(a)1~4個のRbで置換されていてもよいC3~12シクロアルキル、
(b)1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、
(c)5~20個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、S(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリール、もしくは
(d)3~12個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
である、
-(U1q-U2
または
(ii)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル
であり、
R2の各出現は、
(i)1~2個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキル、
(ii)C3~6シクロアルキル、
(iii)3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択される、ヘテロシクリル、
(iv)-C(O)(C1~4アルキル)、
(v)-C(O)O(C1~4アルキル)、
(vi)-CON(R’)(R’’)、
(vii)-S(O)1~2(NR’R’’)、
(viii)-S(O)1~2(C1~4アルキル)、
(ix)-OH、ならびに
(x)C1~4アルコキシ
からなる群より独立して選択され、
R3の各出現は、ハロ、シアノ、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-NReRf、-OH、オキソ、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C1~4チオアルコキシ、-NO2、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択され、
Raの各出現は、-OH、-F、-Cl、-Br、-NReRf、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、シアノ、および1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルからなる群より独立して選択され、
Rbの各出現は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、C1~4ハロアルキル、-OH、オキソ、-F、-Cl、-Br、-NReRf、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、-C(=O)N(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、シアノ、および-L1-L2-Rhからなる群より独立して選択され、
Rcの各出現は、
(a)ハロ、
(b)シアノ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~15アルキル、
(d)C2~6アルケニル、
(e)C2~6アルキニル、
(g)C1~4アルコキシ、
(h)C1~4ハロアルコキシ、
(i)-S(O)1~2(C1~4アルキル)、
(j)-NReRf
(k)-OH、
(l)-S(O)1~2(NR’R’’)、
(m)-C1~4チオアルコキシ、
(n)-NO2
(o)-C(=O)(C1~4アルキル)、
(p)-C(=O)O(C1~4アルキル)、
(q)-C(=O)OH、
(r)-C(=O)N(R’)(R’’)、および
(s)-L1-L2-Rh
からなる群より独立して選択され、
Rdは、C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、-C(O)(C1~4アルキル)、-C(O)O(C1~4アルキル)、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-OH、およびC1~4アルコキシからなる群より選択され、
ReおよびRfの各出現は、H、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、-C(O)(C1~4アルキル)、-C(O)O(C1~4アルキル)、-CON(R’)(R’’)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-OH、およびC1~4アルコキシからなる群より独立して選択されるか、またはReおよびRfは、それぞれが結合した窒素原子と共に、3~8個の環原子を含む環を形成し、環は、(a)1~7個の環炭素原子であって、これらの環炭素原子のそれぞれが、HおよびC1~3アルキルより独立して選択される1~2個の置換基で置換されている、1~7個の環炭素原子と、(b)N(Rd)、NH、O、およびSからなる群よりそれぞれが独立して選択される0~3個の環ヘテロ原子(R’およびR’’に結合した窒素原子に加えて)とを含み、
-L1は結合またはC1~3アルキレンであり、
-L2は、-O-、-N(H)-、-S-、または結合であり、
Rhは、
・ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC3~8シクロアルキル(ある特定の態様では、Rhが、1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルである場合、-L1は結合であるか、または-L2は、-O-、-N(H)-、もしくは-S-であると規定される)、
・ヘテロシクリルが3~16個の環原子を含み、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、ヘテロシクリルが、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、ヘテロシクリル、
・5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、ヘテロアリール、ならびに
・ハロ、C1~4アルキル、またはC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、C6~10アリール
より選択され、かつ
R’およびR’’の各出現は、H、C1~4アルキル、ならびに、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルより選択される1~2個の置換基で置換されていてもよいC6~10アリールからなる群より独立して選択されるか、またはR’およびR’’は、それぞれが結合した窒素原子と共に、3~8個の環原子を含む環を形成し、環は、(a)1~7個の環炭素原子であって、これらの環炭素原子のそれぞれが、HおよびC1~3アルキルからなる群より独立して選択される1~2個の置換基で置換されている、1~7個の環炭素原子と、(b)N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群よりそれぞれが独立して選択される0~3個の環ヘテロ原子(R’およびR’’に結合した窒素原子に加えて)とを含む。
【0055】
記号A
一部の態様では、Aは、7~20個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~19個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される。
【0056】
ある特定の態様では、Aは、8~12個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ4~11個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される。
【0057】
ある特定の態様では、Aは、8~10個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ4~9個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される。
【0058】
ある特定の態様では、Aは、8~9個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ4~8個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32からなる群より独立して選択される。
【0059】
ある特定の態様では、Aは(A-1):
であり、
ここで、
Zは、結合、CH、CR1、CR3、N、NH、N(R1)、およびN(R2)からなる群より選択され、
Y1、Y2、およびY3のそれぞれは、O、S、CH、CR1、CR3、N、NH、N(R1)、およびNR2からなる群より独立して選択され、
Y4はCまたはNであり、
X1は、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、
X2は、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、かつ

は独立して単結合または二重結合であり、但し、Y4、X1、およびX2を含む5員環はヘテロアリールであり、かつZ、Y1、Y2、Y3、およびY4を含む環は芳香族(すなわち、炭素環式芳香族または複素環式芳香族)である。
【0060】
(A-1)の一部の態様では、Zは、CH、CR1、CR3、N、およびN(R2)からなる群より選択される。
【0061】
(A-1)のある特定の態様では、Zは、CH、CR1、CR3、およびNからなる群より選択される。
【0062】
(A-1)のある特定の態様では、Zは、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択される(例えば、ZはCHである)。
【0063】
(A-1)の一部の態様では、Y1、Y2、およびY3のそれぞれは、CH、CR1、CR3、およびNからなる群より独立して選択される。
【0064】
(A-1)のある特定の態様では、Y1、Y2、およびY3のそれぞれは、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択される。
【0065】
(A-1)のある特定の態様では、
部分は、
であり、m1=0、1、2、または3、かつm3=0、1、2、または3(例えば、m1=0または1、かつm3=0、1、または2)である。
【0066】
(A-1)の一部の態様では、Y1、Y2、およびY3のうちの1~2つは独立してNである。
【0067】
(A-1)のある特定の態様では、Y1、Y2、およびY3のうちの1つは独立してNである。
【0068】
以上のある特定の態様では、残りのY1、Y2、およびY3のそれぞれは、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択される。
【0069】
(A-1)の非限定的な例として、
部分は、
であり、
アステリスクはY4への結合点を表し、かつ
m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である。
【0070】
(A-1)の一部の態様では、Y4はCである。
【0071】
(A-1)の一部の態様では、X1は、O、S、NH、NR1、およびNR2からなる群より選択される。
【0072】
(A-1)のある特定の態様では、X1は、NH、NR1、およびNR2からなる群より選択される(例えば、X1はNHであることができる)。
【0073】
(A-1)の一部の態様では、X2は、N、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択される。
【0074】
(A-1)のある特定の態様では、X2は、N、C(C1~3アルキル)、およびCHからなる群より選択される。
【0075】
これらのある特定の態様では、X2はCHである。
【0076】
(A-1)の一部の態様では、X1およびX2は、一緒になって、
であり、アステリスクはY4への結合点を表す。
【0077】
(A-1)の非限定的な例として、Aは、
であり、m1=0、1、2、または3、かつm3=0、1、2、または3(例えば、m1=0または1、かつm3=0、1、または2)である。
【0078】
(A-1)の別の非限定的な例として、Aは、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である。
【0079】
(A-1)の別の非限定的な例として、Aは、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である。
【0080】
(A-1)の別の非限定的な例として、Aは、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である。
【0081】
(A-1)の別の非限定的な例として、Aは、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である。
【0082】
一部の態様では、Aは(A-2):
であり、
ここで、
環A3Aは、5~12個の環原子を含む単環式または二環式環であり、ここで、0~2個の環原子がヘテロ原子(Y4がNである場合、Y4を含む)であり、各追加のヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~12個の環原子が環炭素原子であり、各環炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32より独立して選択され、但し、環A3Aが非芳香族であり、
X1は、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、
X2は、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3からなる群より選択され、但し、Y4、X1、およびX2を含む環は複素環式芳香族であり、かつ
Y4はNまたはCより選択される。
【0083】
(A-2)の一部の態様では、Y4はNである。
【0084】
(A-2)の一部の態様では、環A3Aは、5~11個の環原子を含む単環式または二環式環であり、ここで、1~2個の環原子がヘテロ原子(Y4を含む)であり、追加のヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~11個の環原子が環炭素原子であり、各環炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32より独立して選択され、但し、環A3Aが非芳香族である。
【0085】
これらのある特定の態様では、環A3Aは、5~11個の環原子を含む単環式または二環式環であり、ここで、2個の環原子がヘテロ原子(Y4を含む)であり、追加のヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつ3~11個の環原子が環炭素原子であり、各環炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32より独立して選択され、但し、環A3Aが非芳香族である。
【0086】
ある特定の態様では、環A3Aは、5~11個の環原子を含む単環式または二環式環であり、ここで、1個の環原子がヘテロ原子(Y4を含む)であり、かつ4~11個の環原子が環炭素原子であり、各環炭素原子が、C、CH、CH2、CR1、CHR1、C(R12、CR3、CHR3、およびC(R32より独立して選択され、但し、環A3Aが非芳香族である。
【0087】
以上のある特定の態様では、環A3Aは、Y4に加えて追加のヘテロ原子を含有しない二環式環(例えば、スピロ二環式環)である。
【0088】
(A-2)の非限定的な例として、Aは、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である。
【0089】
(A-2)の一部の態様では、環A3Aは、O原子を含有する単環式環である。
【0090】
(A-2)の非限定的な例として、Aは、
であり、m1=0、1、または2、かつm3=0、1、または2(例えば、m1=0または1、かつm3=0または1)である。
【0091】
(A-2)の一部の態様では、X1はNである。
【0092】
(A-2)の一部の態様では、X2はCHおよびCR1(例えば、CH)より選択される。
【0093】
一部の態様では、Aは、5~6個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびSからなる群より独立して選択され、かつ1~5個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択され、但し、少なくとも1個の環原子がR1で置換されている。
【0094】
これらのある特定の態様では、Aは、5個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびSからなる群より独立して選択され、かつ1~4個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択され、但し、少なくとも1個の環原子がR1で置換されている。
【0095】
以上のある特定の態様では、Aは、5個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(R1)、N(R2)、O、およびSからなる群より独立して選択され、かつ1~4個の環原子が炭素原子であり、各炭素原子が、C、CH、CR1、およびCR3からなる群より独立して選択され、但し、1個の環原子が1個のR1で置換されている。
【0096】
ある特定の態様では、Aは(A-3):
であり、
ここで、
Z2は、CH、CR2、およびNより選択され、
X3は、O、S、N、NH、NR1、NR2、CH、CR1、およびCR3より選択され、
Y5およびY6のそれぞれは、O、S、CH、CR1、CR3、NR2、NH、およびNより独立して選択され、かつ

は独立して単結合または二重結合であり、但し、Y5、Y6、X3、およびZ2を含む5員環は複素環式芳香族である。
【0097】
(A-3)の一部の態様では、
X3がNR1またはCR1である場合、Y5およびY6のそれぞれは、O、S、CH、CR3、NR2、NH、およびNより独立して選択され、かつ
X3が、O、S、N、NH、NR2、CH、およびCR3より選択される場合、Y5およびY6のうちの一方はCR1である(ある特定の態様では、Y5およびY6のうちの他方は、O、S、CH、CR3、NR2、NH、およびNより選択される)。
【0098】
(A-3)の一部の態様では、Z2は、CHおよびNより選択される。
【0099】
(A-3)のある特定の態様では、Z2はCHである。
【0100】
(A-3)の一部の態様では、Y6は、N、CH、およびCR3より選択される。
【0101】
(A-3)のある特定の態様では、Y6はNである。
【0102】
(A-3)の一部の態様では、Y5はCR1である。
【0103】
(A-3)の一部の態様では、X3は、S、O、NH、およびN(R2)(例えば、NH)より選択される。
【0104】
(A-3)の非限定的な例として、Aは、
である。
【0105】
記号R1
一部の態様では、R1の各出現は、
(i)-(U1q-U2であって、
・qが0もしくは1であり、
・U1が、1~6個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキレンであり、かつ
・U2が、
(a)1~4個のRbで置換されていてもよいC3~10シクロアルキル、
(b)1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、
(c)5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、S、およびS(O)2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリール、または
(d)3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より独立して選択され、かつヘテロシクリル環が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
である、
-(U1q-U2
ならびに
(ii)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキル
より独立して選択される。
【0106】
ある特定の態様では、R1は-(U1q-U2である。
【0107】
これらのある特定の態様では、qは0である。
【0108】
ある特定の態様(R1が-(U1q-U2である場合)では、U2は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである。
【0109】
これらのある特定の態様では、U2は、1~2個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである。
【0110】
非限定的な例として、U2は、1~2個(例えば、1個)のRcで置換されていてもよいフェニルである。
【0111】
ある特定の態様(U2が、1~2個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである場合)では、U2上のRc置換基の各出現は、ハロ、シアノ、C1~6アルキル、およびC1~4ハロアルキルより独立して選択される。
【0112】
ある特定の態様(U2が、1~2個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである場合)では、U2上のRc置換基の各出現は、ハロより独立して選択される。
【0113】
ある特定の態様では、R1は、1~2個(例えば、0個、例えば、1個)のRcで置換されていてもよいフェニルである。
【0114】
これらのある特定の態様では、U2上のRc置換基は、ハロ、シアノ、C1~6アルキル、およびC1~4ハロアルキルより独立して選択される。
【0115】
ある特定の態様では、U2上のRc置換基の各出現は、ハロ(例えば、-F)より独立して選択される。
【0116】
記号R3
一部の態様では、R3の各出現は、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-NReRf、-OH、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C1~4チオアルコキシ、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択される。
【0117】
ある特定の態様では、R3の各出現は、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択される。
【0118】
ある特定の態様では、R3の各出現は、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、およびC1~4ハロアルコキシからなる群より独立して選択される(例えば、R3はハロであることができる)。
【0119】
記号R2
一部の態様では、R2の各出現は、
(i)C1~6アルキル(例えば、メチル)、
(ii)C3~6シクロアルキル、
(iv)-C(O)(C1~4アルキル)(例えば、C(O)Me)、
(v)-C(O)O(C1~4アルキル)、
(vi)-CON(R’)(R’’)、
(vii)-S(O)1~2(NR’R’’)、および
(viii)-S(O)1~2(C1~4アルキル)(例えば、S(O)2Me)
より独立して選択される。
【0120】
A、R 1 、およびR 3 の非限定的な組合せ
一部の態様では、Aは、請求項12、16、24、25、31、および33のいずれか一項において定義される通りであり、かつm1=1である。
【0121】
これらのある特定の態様では、m3=0である。
【0122】
ある特定の態様(Aが、請求項12、16、24、25、31、および33のいずれか一項において定義される通りであり、かつm1=1である場合)では、R1は、請求項48~57のいずれか1項において定義される通りである。
【0123】
一部の態様では、Aは、請求項12、16、24、25、31、および33のいずれか一項において定義される通りであり、かつm1=0である。
【0124】
これらのある特定の態様では、m3=0である。
【0125】
ある特定の他の態様では、m3=1または2(例えば、1)である。
【0126】
ある特定の態様(Aが請求項12、16、24、25、31、および33のいずれか一項において定義される通りであり、m1=0、かつm3=1または2(例えば、1)である場合)では、R3の各出現は、請求項58~60のいずれか1項において定義される通りである。
【0127】
以上のある特定の態様では、R3の各出現は独立してハロ(例えば、F)である。
【0128】
記号B
一部の態様では、Bは、1~4個のRcで置換されたフェニルである。
【0129】
ある特定の態様では、Bは、1~2個のRcで置換されたフェニルであり、1個のRcは、式I中のLAB部分への結合点に対して環炭素パラ位に存在する。
【0130】
ある特定の態様では、Bは、式I中のLAB部分への結合点に対して環炭素パラ位に存在する1個のRcで置換されたフェニル(すなわち、
)である。
【0131】
一部の態様(例えば、Bが、1~4個のRcで置換されていてもよいフェニルである場合)では、B上のRc置換基の各出現は、
(a)ハロ、
(b)シアノ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、
(g)C1~4アルコキシ、
(h)C1~4ハロアルコキシ、
(i)-S(O)1~2(C1~4アルキル)、
(m)-C1~4チオアルコキシ、
(o)-C(=O)(C1~4アルキル)、
(p)-C(=O)O(C1~4アルキル)、
(r)-C(=O)N(R’)(R’’)、および
(s)-L1-L2-Rh
より独立して選択される。
【0132】
ある特定の態様では、B上のRc置換基の各出現は、
(a)ハロ、
(b)シアノ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、
(g)C1~4アルコキシ、
(h)C1~4ハロアルコキシ、および
(s)-L1-L2-Rh
より独立して選択される。
【0133】
ある特定の態様では、B上のRc置換基の各出現は、
(a)ハロ、
(b)シアノ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、
(g)1~2個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~4アルコキシ、
(h)C1~4ハロアルコキシ、および
(s)-L1-L2-Rh
より独立して選択される。
【0134】
ある特定の態様では、B上のRc置換基の各出現は、
(a)ハロ、
(c)1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル、および
(s)-L1-L2-Rh
より独立して選択される。
【0135】
ある特定の態様では、Rcの1つの出現は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキルである。
【0136】
ある特定の態様では、Rcの1つの出現は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキルである。
【0137】
これらのある特定の態様では、Rcの1つの出現は、非置換のC1~10アルキルである。
【0138】
非限定的な例として、Rcの1つの出現は、非置換のC2~10(例えば、C2~3、例えば、C3~4、例えば、C4~10)アルキルである。
【0139】
ある特定の態様では、Rcの1つの出現は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されたC1~6アルキルである。
【0140】
非限定的な例として、Rcの1つの出現は、CF3または
(例えば、RcはCF3であることができる)である。
【0141】
以上の任意の態様(例えば、Rcの1つの出現が、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキルである場合)では、存在する場合のRcの第2の出現が独立してハロである。
【0142】
以上の任意の態様(例えば、Rcの1つの出現が、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキルである場合)では、Bは、Rcの1~3つの出現で置換されたフェニルであり、かつRcの1つの出現は、式I中のLAB部分への結合点に対して環炭素パラ位に存在する。
【0143】
ある特定の態様では、Bは、
からなる群より選択され、各RcAおよびRcBは、独立して選択されるRcであり、n1は、0、1、または2であり、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、およびQ6のそれぞれは、NおよびCHからなる群より独立して選択され、但し、Q1およびQ2の少なくとも一方はNであり、かつQ3、Q4、Q5、およびQ6のうちの少なくとも1つはNである。
【0144】
これらのある特定の態様では、n1は0である。
【0145】
ある特定の他の態様では、n1は1である。これらのある特定の態様では、RcAは、ハロ(例えば、-F、もしくは-Cl)または1~3個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキル(例えば、メチルまたはCF3)である。
【0146】
ある特定の態様では、RcBは、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキルである。
【0147】
例えば、RcBは、非置換のC2~10(例えば、C2~3、例えば、C3~4、例えば、C4~10)アルキルであることができる。
【0148】
別の非限定的な例として、RcBは、1~6個の独立して選択されるRaで置換されたC1~6アルキルであることができる。例えば、各Raは、ハロ(例えば、F)、NReRf、OH、C1~3アルコキシ、またはC1~3ハロアルコキシであることができる。
【0149】
ある特定の態様では、RcBは-L1-L2-Rhである。これらのある特定の態様では、L1およびL2のそれぞれは結合である。ある特定の他の態様では、L1は結合であり、かつL2は-O-である。
【0150】
ある特定の態様では、Rhは、
ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC3~6シクロアルキル(ある特定の態様では、Rhが、1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルである場合、-L1は結合であるか、または-L2は、-O-、-N(H)-、もしくは-S-であると規定される)、
5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、ヘテロアリール、ならびに
ハロ、C1~4アルキル、またはC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC6アリール
からなる群より選択される。
【0151】
ある特定の態様では、Bは、5個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されており、但し、Rcの1つの出現がL1-L2-Rhである。これらのある特定の態様では、L1およびL2のそれぞれは結合である。ある特定の他の態様では、L1は結合であり、かつL2は-O-である。
【0152】
ある特定の態様では、Rhは、
ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC3~6シクロアルキル(ある特定の態様では、Rhが、1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルである場合、-L1は結合であるか、または-L2は、-O-、-N(H)-、もしくは-S-であると規定される)、
5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、ヘテロアリール、ならびに
ハロ、C1~4アルキル、またはC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC6アリール
からなる群より選択される。
【0153】
ある特定の態様では、Bは、
であり、n1=0または1であり、かつ
RcAおよびRcBのそれぞれは、独立して選択されるRcである。
【0154】
これらのある特定の態様では、RcBは、請求項76~82のいずれか一項において定義される通りのRcである。
【0155】
以上のある特定の態様では、RcBは、請求項78~79のいずれか一項において定義される通りのRcである。
【0156】
ある特定の態様では、RcBは、非置換のC1~10アルキルである。
【0157】
ある特定の態様では、RcBは、非置換のC2~10(例えば、C2~3、例えば、C3~4、例えば、C4~10)アルキルである。
【0158】
以上のある特定の態様では、RcBは、請求項80~81のいずれか一項において定義される通りのRcである。
【0159】
ある特定の態様では、RcBは、1~6個の独立して選択されるRaで置換されたC1~6アルキルである。
【0160】
ある特定の態様では、RcBは、CF3または
である(例えば、RcはCF3であることができる)。
【0161】
ある特定の態様(Bが、
である場合)では、n1は0である。
【0162】
ある特定の態様(Bが、
である場合)では、n1は1であり、かつRcAはハロである。
【0163】
一部の態様では、Bは、1~6個のRaで置換されていてもよいC5~15(例えば、C5~7、C8~10、C11~13、またはC14~15)アルキルである。
【0164】
ある特定の態様では、Bは、1~3個のRaで置換されていてもよいC5~15(例えば、C5~7、C8~10、C11~13、またはC14~15)アルキルである。
【0165】
ある特定の態様では、Bは、C5~15(例えば、C5~7、C8~10、C11~13、またはC14~15)アルキルである。例えば、Bは、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、またはC15アルキル(例えば、直鎖アルキル)であることができる。
【0166】
記号LAB
一部の態様では、LABは-N(RN)S(O)2-*である。
【0167】
一部の態様では、LABは-S(O)2N(RN)-*である。
【0168】
一部の態様では、LABは-N(RN)S(O)2-(WAB1-WAB2-WAB3)-*である。
【0169】
これらのある特定の態様では、WAB1はC1~3アルキレンである。
【0170】
以上のある特定の態様では、WAB2は結合である。ある特定の他の態様では、WAB2は-O-または-S-(例えば、-O-)である。
【0171】
ある特定の態様では、WAB3は結合である。ある特定の他の態様では、WAB3はC1~3アルキレンである。
【0172】
LABが-N(RN)S(O)2-(WAB1-WAB2-WAB3)-*である場合の非限定的な例として、LABは、CH2、CH2CH2、CH2CH2CH2、またはCH2CH2CH2OCH2*であることができる。
【0173】
一部の態様では、RNはHである。
【0174】
非限定的な組合せ
[I-1]
一部の態様では、化合物は、式(I-1):
を有し、式(I-1)中、n1=0または1であり、かつRcAおよびRcBのそれぞれは、独立して選択されるRcである。
【0175】
[I-2]
一部の態様では、化合物は、式(I-2):
を有し、式(I-2)中、n1=0または1であり、かつRcAおよびRcBのそれぞれは、独立して選択されるRcである。
【0176】
[I-1]および[I-2]の一部の態様では、Aは、請求項6において定義される通りの(A-1)である。
【0177】
[I-1]および[I-2]のある特定の態様では、Aは、請求項24において定義される通りである。
【0178】
[I-1]および[I-2]のある特定の態様では、Aは、請求項25において定義される通りである。
【0179】
[I-1]および[I-2]のある特定の態様(Aが請求項24において定義される通りである場合、またはAが請求項25において定義される通りである場合)では、m1=0である。
【0180】
これらのある特定の態様では、m3=1である。
【0181】
以上のある特定の態様では、R3は、請求項48~50のいずれか一項において定義される通りである。
【0182】
[I-1]および[I-2]のある特定の態様(Aが請求項24において定義される通りである場合、またはAが請求項25において定義される通りであり、かつm1=0である場合)では、m3=0である。
【0183】
[I-1]および[I-2]の一部の態様では、Aは、請求項26において定義される通りの(A-2)である。
【0184】
[I-1]および[I-2]のある特定の態様では、Aは、請求項30~31のいずれか一項(例えば、請求項31)において定義される通りである。
【0185】
[I-1]および[I-2]のある特定の態様では、Aは、請求項32~33のいずれか一項(例えば、請求項33)において定義される通りである。
【0186】
[I-1]および[I-2]のある特定の態様(Aが請求項30~31のいずれか一項(例えば、請求項31)において定義される通りである場合、またはAが請求項32~33のいずれか一項(例えば、請求項33)において定義される通りである場合)では、m1=0である。
【0187】
これらのある特定の態様では、m3=0である。
【0188】
[I-1]および[I-2]の一部の態様では、Aは、請求項39において定義される通りの(A-3)である。
【0189】
以上のある特定の態様では、Aは、請求項47において定義される通りである。
【0190】
[I-1]および[I-2]のある特定の態様(Aが請求項39において定義される通りの(A-3)である場合)では、R1は、請求項56~57のいずれか一項において定義される通りである。
【0191】
[I-1]および[I-2]の一部の態様では、RcBは、請求項76~82のいずれか一項において定義される通りのRcである。
【0192】
[I-1]および[I-2]の一部の態様では、RcBは、請求項78~79のいずれか一項において定義される通りのRcである。
【0193】
[I-1]および[I-2]の一部の態様では、RcBは、請求項80~81のいずれか一項において定義される通りのRcである。
【0194】
[I-1]および[I-2]の一部の態様では、n1は0である。
【0195】
[I-1]および[I-2]の一部の態様では、n1は1であり、かつRcAはハロである。
【0196】
[I-3]
一部の態様では、Aは、
からなる群より選択され、
R2NはHまたはR2であり、
m1は0または1であり、かつm3は、0、1、または2であり、
LABは-N(H)S(O)2-*および-NHS(O)2-(WAB1)-*であり、かつ
Bは、
1~4個のRcで置換されたC6アリール、
5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されている、ヘテロアリール、
9~15個の環原子を含む二環式または三環式ヘテロアリールであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、二環式または三環式ヘテロアリール、
1~6個のRaで置換されていてもよいC5~15アルキル、ならびに
1~4個のRcで置換されていてもよいC8~20アリール
からなる群より選択される。
【0197】
[I-3]のある特定の態様では、R2NはHである。
【0198】
[I-3]のある特定の態様では、m1は0である。
【0199】
[1-3]のある特定の他の態様では、m1は1である。
【0200】
[I-3]のある特定の態様では、m3は0である。
【0201】
ある特定の他の態様では、m3は1または2である。
【0202】
[1-3]のある特定の態様では、m1は0であり、かつm3は1または2(例えば、2)である。
【0203】
[1-3]のある特定の態様では、Aは、
である。例えば、各R3はハロ(例えば、F)であることができる。
【0204】
[1-3]のある特定の態様では、R3の各出現は、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、C1~4ハロアルコキシ、-S(O)1~2(C1~4アルキル)、-S(O)1~2(NR’R’’)、-C(=O)(C1~4アルキル)、-C(=O)O(C1~4アルキル)、-C(=O)OH、および-C(=O)N(R’)(R’’)からなる群より独立して選択される。
【0205】
[1-3]のある特定の態様では、R3の各出現は、ハロ、シアノ、C1~4アルコキシ、およびC1~4ハロアルコキシからなる群より独立して選択される(例えば、R3はハロであることができる)。
【0206】
[1-3]のある特定の態様では、R1は-(U1q-U2である。
【0207】
これらのある特定の態様では、qは0である。
【0208】
[1-3]のある特定の態様(R1が-(U1q-U2である場合)では、U2は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである。
【0209】
[1-3]のこれらのある特定の態様では、U2は、1~2個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである。
【0210】
非限定的な例として、U2は、1~2個(例えば、1個)のRcで置換されていてもよいフェニルである。
【0211】
[1-3]のある特定の態様(U2が、1~2個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである場合)では、U2上のRc置換基の各出現は、ハロ、シアノ、C1~6アルキル、およびC1~4ハロアルキルより独立して選択される。
【0212】
[1-3]のある特定の態様(U2が、1~2個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである場合)では、U2上のRc置換基の各出現はハロより独立して選択される。
【0213】
[1-3]のある特定の態様では、LABはNHS(O)2-*である。ある特定の他の態様では、LABはNHS(O)2-(C1~3アルキレン)-*である。
【0214】
[1-3]のある特定の態様では、Bは、
からなる群より選択され、各RcAおよびRcBは、独立して選択されるRcであり、n1は、0、1、または2であり、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、およびQ6のそれぞれは、NおよびCHからなる群より独立して選択され、但し、Q1およびQ2の少なくとも一方はNであり、かつQ3、Q4、Q5、およびQ6のうちの少なくとも1つはNである。
【0215】
これらのある特定の態様では、n1は0である。
【0216】
ある特定の他の態様では、n1は1である。これらのある特定の態様では、RcAは、ハロ(例えば、-F、もしくは-Cl)または1~3個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキル(例えば、メチルまたはCF3)である。
【0217】
ある特定の態様では、RcBは、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキルである。
【0218】
例えば、RcBは、非置換のC2~10(例えば、C2~3、例えば、C3~4、例えば、C4~10)アルキルであることができる。
【0219】
別の非限定的な例として、RcBは、1~6個の独立して選択されるRaで置換されたC1~6アルキルであることができる。例えば、各Raは、ハロ(例えば、F)、NReRf、OH、C1~3アルコキシ、またはC1~3ハロアルコキシであることができる。
【0220】
ある特定の態様では、RcBは-L1-L2-Rhである。これらのある特定の態様では、L1およびL2のそれぞれは結合である。ある特定の他の態様では、L1は結合であり、かつL2は-O-である。
【0221】
ある特定の態様では、Rhは、
ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC3~6シクロアルキル(ある特定の態様では、Rhが、1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルである場合、-L1は結合であるか、または-L2は、-O-、-N(H)-、もしくは-S-であると規定される)、
5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、ヘテロアリール、ならびに
ハロ、C1~4アルキル、またはC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC6アリール
からなる群より選択される。
【0222】
[1-3]のある特定の態様では、Bは、5個の環原子を含むヘテロアリールであり、ここで、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、1~4個の独立して選択されるRcで置換されており、但し、Rcの1つの出現がL1-L2-Rhである。これらのある特定の態様では、L1およびL2のそれぞれは結合である。ある特定の他の態様では、L1は結合であり、かつL2は-O-である。
【0223】
ある特定の態様では、Rhは、
ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC3~6シクロアルキル(ある特定の態様では、Rhが、1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよいC3~6シクロアルキルである場合、-L1は結合であるか、または-L2は、-O-、-N(H)-、もしくは-S-であると規定される)、
5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、各ヘテロ原子が、N、N(H)、N(Rd)、O、およびS(O)0~2からなる群より独立して選択され、かつヘテロアリール環が、ハロ、C1~4アルキル、およびC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよい、ヘテロアリール、ならびに
ハロ、C1~4アルキル、またはC1~4ハロアルキルからなる群より独立して選択される1~4個の置換基で置換されていてもよいC6アリール
からなる群より選択される。
【0224】
非限定的な例示的な化合物
一部の態様では、化合物は、以下:
(表C1)
、またはそれらの薬学的に許容される塩より選択される。
【0225】
本明細書の最後に170項の請求項が記載されていれる。閲覧を容易にするために、ある特定の記号の定義は、1つまたは複数の特有の請求項番号を参照し、そのため、参照される各請求項の主題全体が、それが参照される本開示の部分に参照により全体が組み込まれることが理解される。疑義を回避するためおよび非限定的な例として、「Aは請求項24において定義される通りである」などの語句の使用は、以下の一連の定義:
Aが、
であり、
m1=0、1、2、または3、かつm3=0、1、2、または3(例えば、m1=0または1、かつm3=0、1、または2)である:
についての簡略化表現を表すことが意図される。
【0226】
薬学的組成物および投与
概要
一部の態様では、化学的実体(例えば、STINGを阻害(例えば、アンタゴナイズ)する化合物、またはその薬学的に許容される塩、および/もしくは水和物、および/もしくは共結晶、および/もしくは組合せ薬物)は、化学的実体と1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤、および任意で本明細書に記載されるような1つまたは複数の追加の治療剤とを含む薬学的組成物として投与される。
【0227】
一部の態様では、化学的実体は、1つまたは複数の従来の薬学的賦形剤と組み合わせて投与することができる。薬学的に許容される賦形剤としては、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、自己乳化性薬物送達システム(SEDDS)、例えば、コハク酸d-α-トコフェロールポリエチレングリコール1000、Tweenなどの薬学的投薬形態において使用される界面活性剤、ポロキサマーまたは他の類似したポリマー性送達マトリックス、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えば、リン酸塩、トリス、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸塩、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレンブロックポリマー、および羊毛脂が挙げられるがそれに限定されるわけではない。α、β、およびγ-シクロデキストリンなどのシクロデキストリン、または2-および3-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを含むヒドロキシアルキルシクロデキストリンなどの化学修飾誘導体、または他の可溶化された誘導体もまた、本明細書に記載の化合物の送達を増進するために使用することができる。0.005%~100%の範囲内の本明細書に記載されるような化学的実体を含有し、残部は非毒性の賦形剤から構成された投薬形態または組成物が調製されてもよい。想定される組成物は、0.001%~100%、一態様では0.1~95%、別の態様では75~85%、さらなる態様では20~80%の本明細書において提供される化学的実体を含有してもよい。そのような投薬形態を調製する実際の方法は当業者に公知、または明らかであり、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,22ndEdition(Pharmaceutical Press,London,UK. 2012)を参照。
【0228】
投与の経路および組成物成分
一部の態様では、本明細書に記載の化学的実体またはその薬学的組成物は、任意の承認される投与経路によりそれを必要とする対象に投与することができる。許容される投与経路としては、頬側、皮膚、子宮頸管内、洞内(endosinusial)、気管内、経腸、硬膜外、間質、腹部内、動脈内、気管支内、滑液包内、脳内、大槽内、冠内、皮内、腺管内、十二指腸内、硬膜内、表皮内、食道内、胃内、歯肉内、回腸内、リンパ内、髄内、髄膜内、筋肉内、卵巣内、腹腔内、前立腺内、肺内、洞内(intrasinal)、脊髄内、滑液嚢内、精巣内、髄腔内、管内、腫瘍内、子宮内、血管内、静脈内、経鼻、経鼻胃、経口、非経口、経皮(percutaneous)、硬膜周囲、直腸、呼吸(吸入)、皮下、舌下、粘膜下、外用、経皮(transdermal)、経粘膜、経気管、尿管、尿道および膣が挙げられるがそれに限定されるわけではない。ある特定の態様では、好ましい投与経路は非経口(例えば、腫瘍内)である。
【0229】
組成物は、非経口投与用に製剤化することができ、例えば、静脈内、筋肉内、皮下、またはさらには腹腔内経路を介する注射用に製剤化することができる。典型的には、そのような組成物は、注射可能液として、液体溶液または懸濁液のいずれかとして調製することができ、注射前に液体を添加して溶液または懸濁液を調製する使用のために好適な固体形態もまた調製することができ、調製物はまた、乳化され得る。そのような製剤の調製は、本開示に照らして当業者に公知である。
【0230】
注射可能な使用のために好適な薬学的形態としては、無菌水性溶液または分散体、ゴマ油、ピーナッツ油、または水性プロピレングリコールを含む製剤、および無菌の注射可能な溶液または分散体の即席調製用の無菌粉末が挙げられる。全ての場合に、形態は無菌でなければならず、容易に注射され得る程度まで流体でなければならない。それはまた、生産および貯蔵の条件下で安定であるべきであり、細菌および真菌などの微生物の夾雑作用に対して保護されなければならない。
【0231】
担体はまた、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)、これらの好適な混合物、および植物油を含有する溶媒または分散媒体であることができる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用により、分散体の場合には要求される粒子サイズの維持により、および界面活性剤の使用により維持することができる。微生物の作用の予防は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、およびチメロサールなどによりもたらすことができる。多くの場合、等張剤、例えば、糖または塩化ナトリウムを含めることが好ましい。注射可能な組成物の持続吸収は、吸収を遅延させる剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの組成物中での使用によりもたらすことができる。
【0232】
無菌の注射可能な溶液は、要求に応じて、上記に列記される様々な他の成分と共に適切な溶媒中に要求される量の活性化合物を組み込み、続いて滅菌濾過することにより調製される。一般に、分散体は、基本的な分散媒体および上記に列記されるものからの要求される他の成分を含有する無菌媒体中に様々な滅菌された活性成分を組み込むことにより調製される。無菌の注射可能な溶液の調製用の無菌粉末の場合、調製の好ましい方法は真空乾燥およびフリーズドライ技術であり、これは、活性成分と、以前に滅菌濾過されたその溶液からの任意の追加の所望の成分との粉末をもたらす。
【0233】
腫瘍内注射は、例えば、以下において議論されている:Lammers,et al.,“Effect of Intratumoral Injection on the Biodistribution and the Therapeutic Potential of HPMA Copolymer-Based Drug Delivery Systems”Neoplasia. 2006,10,788-795。
【0234】
ゲル、クリーム、浣腸、または直腸用坐剤として直腸組成物中で使用可能な薬理学的に許容される賦形剤としては、ココアバターグリセリド、合成ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、PEG(PEG軟膏など)、グリセリン、グリセリンゼラチン、水添植物油、ポロキサマー、様々な分子量のポリエチレングリコールおよびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルの混合物、ヴァセリン、無水ラノリン、サメ肝油、サッカリン酸ナトリウム、メントール、甘扁桃油、ソルビトール、安息香酸ナトリウム、アノキシドSBN、バニラ精油、エアロゾル、フェノキシエタノール中のパラベン、p-オキシ安息香酸メチルナトリウム、p-オキシ安息香酸プロピルナトリウム、ジエチルアミン、カルボマー、カーボポール、メチルオキシベンゾエート、マクロゴールセトステアリルエーテル、ココイルカプリロカプレート、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、液体パラフィン、キサンタンガム、カルボキシ-メタ重亜硫酸塩、エデト酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、グレープフルーツ種子抽出物、メチルスルホニルメタン(MSM)、乳酸、グリシン、ビタミン、例えば、ビタミンAおよびE、ならびに酢酸カリウムのうちの任意の1つまたは複数が挙げられるがそれに限定されるわけではない。
【0235】
ある特定の態様では、坐剤は、本明細書に記載の化学的実体を、周囲温度において固体であるが体温において液体であり、したがって直腸中で溶けて活性化合物を放出する好適な非刺激性の賦形剤または担体、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤ワックスと混合することにより調製することができる。他の態様では、直腸投与用の組成物は浣腸の形態である。
【0236】
他の態様では、本明細書に記載の化合物またはその薬学的組成物は、経口投与を介する消化管またはGI管への局所送達のために好適である(例えば、固体または液体投薬形態)。
【0237】
経口投与用の固体投薬形態としては、カプセル、錠剤、丸剤、粉末、および顆粒が挙げられる。そのような固体投薬形態において、化学的実体は、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤、例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウム、ならびに/または、a)充填剤もしくは増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸、b)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアなど、c)湿潤剤、例えば、グリセロール、d)崩壊剤、例えば、アガー-アガー、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウム、e)溶液遅延剤、例えば、パラフィン、f)吸収促進剤、例えば、第四級アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなど、h)吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイトクレイ、およびi)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ならびにこれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤および丸剤の場合、投薬形態はまた、緩衝化剤を含んでもよい。類似した種類の固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖などのような賦形剤の他に高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として用いることができる。
【0238】
一態様では、組成物は、丸剤または錠剤などの単位投薬形態の形態をとり、そのため、組成物は、本明細書において提供される化学的実体と共に、希釈剤、例えば、ラクトース、スクロース、またはリン酸二カルシウムなど、潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムなど、および結合剤、例えば、デンプン、アカシアガム、ポリビニルピロリジン、ゼラチン、セルロース、またはセルロース誘導体などを含有してもよい。別の固体投薬形態において、粉末、マルメ(marume)、溶液または懸濁液(例えば、炭酸プロピレン、植物油、PEG、ポロキサマー124またはトリグリセリド中)はカプセル(ゼラチンまたはセルロース基剤カプセル)中に被包される。本明細書において提供される1つまたは複数の化学的実体または追加の活性剤が物理的に分離されている単位投薬形態、例えば、各薬物の顆粒を有するカプセル(またはカプセル中の錠剤)、2層錠剤、2コンパートメントゲルキャップなどもまた想定される。腸溶性コーティングまたは遅延放出経口投薬形態もまた想定される。
【0239】
他の生理学的に許容される化合物としては、湿潤剤、乳化剤、分散剤、または微生物の成長もしくは作用を予防するために具体的に有用な防腐剤が挙げられる。様々な防腐剤が周知であり、これには、例えば、フェノールおよびアスコルビン酸が含まれる。
【0240】
ある特定の態様では、賦形剤は無菌であり、かつ望ましくない物質を概して含まない。これらの組成物は、従来の周知の滅菌技術により滅菌することができる。錠剤およびカプセルなどの様々な経口投薬形態の賦形剤について、無菌状態は要求されない。USP/NF標準で通常十分である。
【0241】
ある特定の態様では、固体経口投薬形態は、胃または下部GI、例えば、上行結腸および/もしくは横行結腸および/もしくは遠位結腸および/もしくは小腸への化学的実体の送達のための化学的および/または構造的な素因を組成物に与える1つまたは複数の成分をさらに含むことができる。例示的な製剤技術は、例えば、参照により全体が本明細書に組み込まれるFilipski,K. J.,et al.,Current Topics in Medicinal Chemistry,2013,13,776-802において記載されている。
【0242】
例としては、上部GIターゲティング技術、例えば、Accordion Pill(Intec Pharma)、フローティングカプセル、および粘膜壁に接着できる材料が挙げられる。
【0243】
他の例としては、下部GIターゲティング技術が挙げられる。腸管中の様々な領域を標的にするために、いくつかの腸溶性/pH応答性コーティングおよび賦形剤が使用可能である。これらの材料は、典型的には、所望の薬物放出のGI領域に基づいて選択される特定のpH範囲において溶解または侵食するように設計されるポリマーである。これらの材料はまた、酸不安定性薬物を胃液から保護するように、または、活性成分が上部GIに対して刺激性であり得る場合に曝露を制限するように機能する(例えば、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース系列、Coateric(ポリ酢酸フタル酸ビニル)、酢酸フタル酸セルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、Eudragit系列(メタクリル酸-メチルメタクリレートコポリマー)、およびMarcoat)。他の技術としては、GI管中での局所的なフローラに応答する投薬形態、圧力制御結腸送達カプセル、およびPulsincapが挙げられる。
【0244】
眼用組成物は、ビスコーゲン(例えば、カルボキシメチルセルロース、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール)、安定化剤(例えば、Pluronic(トリブロックコポリマー)、シクロデキストリン)、防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、ETDA、SofZia(ホウ酸、プロピレングリコール、ソルビトール、および塩化亜鉛、Alcon Laboratories,Inc.)、Purite(安定化オキシクロロ複合体、Allergan,Inc.))のうちのいずれかの1つまたは複数を含むことができるがそれに限定されるわけではない。
【0245】
外用組成物としては、軟膏およびクリームを挙げることができる。軟膏は、典型的にはワセリンまたは他の石油誘導体に基づく半固体調製物である。選択される活性剤を含有するクリームは、多くの場合に水中油または油中水のいずれかの、典型的には粘性液体または半固体エマルションである。クリーム基剤は典型的には水可洗性であり、油相、乳化剤および水性相を含有する。「内」相と呼ばれることもある油相は、一般に、ワセリンおよび脂肪族アルコール、例えば、セチルまたはステアリルアルコールを含み、水性相は、必ずしもそうではないが通常、体積において油相を上回り、一般に湿潤剤を含有する。クリーム製剤中の乳化剤は、一般に、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性または両性の界面活性剤である。他の担体または媒体と同様に、軟膏基剤は、不活性、安定、非刺激性および非感作性であるべきである。
【0246】
前記の任意の態様において、本明細書に記載の薬学的組成物は、脂質、二重層間架橋マルチラメラ小胞、生分解性(biodegradeable)ポリ(D,L-乳酸-コ-グリコール酸)[PLGA]ベースまたはポリ無水物ベースのナノ粒子またはマイクロ粒子、およびナノポーラス粒子サポート脂質二重層のうちの1つまたは複数、1つまたは複数を含むことができる。
【0247】
投薬量
投薬量は、患者の要求、治療されている状態の重症度および用いられている具体的な化合物に依存して変動してもよい。具体的な状況のための適切な投薬量の決定は、医療分野の当業者により決定され得る。合計の1日当たりの投薬量は、1日を通して小分けで、または連続的な送達を提供する手段により、分割して投与されても投与されてもよい。
【0248】
一部の態様では、本明細書に記載の化合物は、約0.001mg/Kg~約500mg/Kg(例えば、約0.001mg/Kg~約200mg/Kg、約0.01mg/Kg~約200mg/Kg、約0.01mg/Kg~約150mg/Kg、約0.01mg/Kg~約100mg/Kg、約0.01mg/Kg~約50mg/Kg、約0.01mg/Kg~約10mg/Kg、約0.01mg/Kg~約5mg/Kg、約0.01mg/Kg~約1mg/Kg、約0.01mg/Kg~約0.5mg/Kg、約0.01mg/Kg~約0.1mg/Kg、約0.1mg/Kg~約200mg/Kg、約0.1mg/Kg~約150mg/Kg、約0.1mg/Kg~約100mg/Kg、約0.1mg/Kg~約50mg/Kg、約0.1mg/Kg~約10mg/Kg、約0.1mg/Kg~約5mg/Kg、約0.1mg/Kg~約1mg/Kg、約0.1mg/Kg~約0.5mg/Kg)の投薬量で投与される。
【0249】
レジメン
前記の投薬量は、1日毎を基準にして(例えば、単回用量としてまたは2つもしくはそれ以上の分割用量として)または1日毎を基準とせずに(例えば、1日おき、2日毎、3日毎、週に1回、週に2回、2週毎に1回、月に1回)投与することができる。
【0250】
一部の態様では、本明細書に記載の化合物の投与の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、3週、4週、5週、6週、7週、8週、9週、10週、11週、12週、4か月、5か月、6か月、7か月、8か月、9か月、10か月、11か月、12か月、またはそれ以上である。さらなる態様では、投与が中止される期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、3週、4週、5週、6週、7週、8週、9週、10週、11週、12週、4か月、5か月、6か月、7か月、8か月、9か月、10か月、11か月、12か月、またはそれ以上である。一態様では、治療用化合物は、ある期間に、続いて別々の期間に個体に投与される。別の態様では、治療用化合物は、第1の期間に、および第2の期間中に投与が中止される第1の期間後の第2の期間に、続いて治療用化合物の投与が開始される第3の期間に、次に投与が中止される第3の期間後の第4の期間に投与される。この態様の一局面では、治療用化合物の投与の期間、続いて投与が中止される期間は、決定されたまたは未決定の期間にわたり繰り返される。さらなる態様では、投与の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、3週、4週、5週、6週、7週、8週、9週、10週、11週、12週、4か月、5か月、6か月、7か月、8か月、9か月、10か月、11か月、12か月、またはそれ以上である。さらなる態様では、投与が中止される期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、3週、4週、5週、6週、7週、8週、9週、10週、11週、12週、4か月、5か月、6か月、7か月、8か月、9か月、10か月、11か月、12か月、またはそれ以上である。
【0251】
治療の方法
一部の態様では、状態、疾患、または障害(例えば、免疫障害、がん)の病態および/または症状および/または進行にSTING活性(例えば、STINGシグナル伝達など)の増大(例えば、亢進)が寄与する、状態、疾患、または障害を有する対象を治療するための方法が提供される。
【0252】
適応症
一部の態様では、状態、疾患、または障害はがんである。がんの非限定的な例としては、黒色腫、がん腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫、および白血病またはリンパ系悪性腫瘍が挙げられる。そのようながんのより具体的な例としては、乳がん、結腸がん、直腸がん、結腸直腸がん、腎臓の(kidney)または腎臓(renal)がん、明細胞がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、肺の腺がんおよび肺の扁平がんを含む肺がん、扁平細胞がん(例えば、上皮扁平細胞がん)、子宮頸がん、卵巣がん、前立腺がん、前立腺新生物、肝臓がん、膀胱がん、腹膜のがん、肝細胞がん、胃腸がんを含む胃の(gastric)または胃(stomach)がん、消化管間質腫瘍、膵臓がん、頭頸部がん、膠芽腫、網膜芽腫、星状細胞腫、莢膜細胞腫、アレノブラストーマ、ヘパトーマ、非ホジキンリンパ腫(NHL)、多発性骨髄腫、脊髄形成異常障害、骨髄増殖性障害、慢性骨髄性白血病、および急性血液学的悪性腫瘍を含む血液学的悪性腫瘍、子宮内膜または子宮がん、子宮内膜症、子宮内膜間質肉腫、線維肉腫、絨毛がん、唾液腺がん、外陰部がん、甲状腺がん(thyroid cancer)、食道がん、肝がん、肛門がん、陰茎がん、鼻咽頭がん、喉頭がん、カポジ肉腫、肥満細胞肉腫、卵巣肉腫、子宮肉腫、黒色腫、悪性中皮腫、皮膚がん、神経鞘腫、乏突起膠腫、神経芽腫、神経外胚葉性腫瘍、横紋筋肉腫、骨原性肉腫、平滑筋肉腫、ユーイング肉腫、末梢性未分化神経外胚葉性腫瘍、尿路がん、甲状腺がん(thyroid carcinoma)、ウィルムス腫瘍の他に、母斑症に関連する異常な血管増殖、浮腫(例えば、脳腫瘍に関連するもの)、ならびにメーグス症候群が挙げられる。一部の場合には、がんは黒色腫である。
【0253】
一部の態様では、状態、疾患、または障害は神経学的障害であり、これには中枢神経系(脳、脳幹および小脳)、末梢神経系(頭蓋神経を含む)、および自律神経系(その部分は中枢および末梢神経系の両方に位置する)を伴う障害が含まれる。がんの非限定的な例としては、後天性てんかん性失語症、急性散剤性脳脊髄炎、副腎白質ジストロフィー、加齢黄斑変性症、脳梁の形成不全、失認症、アイカルディ症候群、アレキサンダー病、アルパーズ病、交互性片麻痺、アルツハイマー病、血管性認知症、筋萎縮性側索硬化症、無脳症、アンジェルマン症候群、血管腫症、無酸素症、失語症、失行症、クモ膜嚢胞、クモ膜炎、アンロンル(Anronl)-キアリ奇形、動静脈奇形、アスペルガー症候群、毛細血管拡張性運動失調症(ataxia telegiectasia)、注意欠陥多動性障害、自閉症、自律機能障害、背部痛、バッテン病、ベーチェット病、ベル麻痺、良性本態性眼瞼痙攣、良性巣状(benign focal)、筋萎縮、良性頭蓋内高血圧、ビンスワンガー病、眼瞼痙攣、ブロッホ・サルツバーガー症候群、上腕神経叢傷害、脳膿瘍、脳傷害、脳腫瘍(多形膠芽腫を含む)、脊髄腫瘍、ブラウン-セカール症候群、カナバン病、手根管症候群、灼熱痛、中枢性疼痛症候群、橋中心髄鞘融解、頭部障害、脳動脈瘤、脳動脈硬化症、脳萎縮、脳性巨人症、脳性麻痺、シャルコーマリートゥース病、化学療法誘発性ニューロパチーおよび神経障害性疼痛、キアリ奇形、舞踏病、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、慢性疼痛、慢性局所疼痛症候群、コフィン・ローリー症候群、持続性植物状態を含む昏睡、先天性顔面両麻痺、大脳皮質基底核変性症、頭蓋動脈炎、頭蓋縫合早期癒合症、クロイツフェルト・ヤコブ病、累積外傷性障害、クッシング症候群、巨細胞封入体症、サイトメガロウイルス感染症、ダンシングアイズ-ダンシングフィート症候群、ダンディー・ウォーカー症候群、ドーソン病、ドモルシア症候群、デジェリーヌ-クランケ(Klumke)麻痺、認知症、皮膚筋炎、糖尿病性ニューロパチー、びまん性硬化症、自律神経失調症、書字障害、失読症、ジストニア、早期乳児てんかん性脳症、エンプティセラ症候群、脳炎、脳ヘルニア、大脳三叉神経性血管腫症、癲癇、エルブ麻痺、本態性振戦、ファブリー病、ファール症候群、失神、家族性痙性麻痺、熱性発作、フィッシャー症候群、フリードライヒ運動失調症、前頭側頭型認知症および他の「タウオパチー」、ゴーシェ病、ゲルストマン症候群、巨細胞性動脈炎、巨細胞封入体病、グロボイド細胞白質ジストロフィー、ギラン・バレー症候群、HTLV-1関連脊髄症、ハラーホルデン-スパッツ病、頭部傷害、頭痛、片側顔面攣縮、遺伝性痙性対麻痺、多発神経炎型遺伝性失調症、耳帯状疱疹、帯状疱疹、平山症候群、HIV関連認知症およびニューロパチー(AIDSの神経学的症状でもある)、全前脳胞症、ハンチントン病および他のポリグルタミンリピート病、水頭性無脳症、水頭症、高コルチゾール症、低酸素、免疫介在性脳脊髄炎、封入体筋炎、色素失調症、乳児フィタン酸蓄積症、乳児レフサム病、点頭てんかん、炎症性ミオパチー、頭蓋内嚢胞、頭蓋内高血圧、ジュベール症候群、カーンズ-セイヤー症候群、ケネディ病、キンスボーン症候群、クリッペル・ファイル症候群、クラッベ病、クーゲルベルグ-ウェランダー病、クールー、ラフォラ病、ランバート・イートン筋無力症候群、ランダウ-クレフナー症候群、延髄外側(ワレンベルグ)症候群、学習障害、リー病、レノックス-ガストー(Lennox-Gustaut)症候群、レッシュ-ナイハン症候群、白質ジストロフィー、レビー小体型認知症、滑脳症、閉じ込め症候群、ルー-ゲーリッグ病(すなわち、運動ニューロン疾患または筋萎縮性側索硬化症)、腰椎椎間板症、ライム病-神経学的続発症、マチャド-ジョセフ病、大脳症(macrencephaly)、巨脳症(megalencephaly)、メルカーソン-ローゼンタール症候群、メニエール病(Menieres disease)、髄膜炎、メンケス病、異染性白質ジストロフィー、小頭症、片頭痛、ミラー・フィッシャー症候群、小卒中、ミトコンドリアミオパチー、メビウス症候群、単肢筋萎縮、運動ニューロン疾患、もやもや病、ムコ多糖症、多発梗塞性(milti-infarct)認知症、多巣性運動ニューロパチー、多発性硬化症および他の脱髄性障害、起立性低血圧を伴う多系統萎縮(multiple system atrophy)、p筋ジストロフィー(p muscular dystrophy)、重症筋無力症、髄鞘破壊性(myelinoclastic)びまん性硬化症、乳児のミオクローヌス性脳症、ミオクローヌス、ミオパチー、先天性筋硬直症、ナルコレプシー、神経線維腫症、神経遮断薬悪性症候群、AIDSの神経学的症状、ループスの神経学的続発症、神経性筋強直症、神経セロイドリポフスチン症、ニューロン移動障害、ニーマン-ピック病、オサリバン-マクロード症候群、後頭神経痛、潜在性脊椎癒合不全症(occult spinal dysraphism sequence)、大田原症候群、オリーブ橋小脳萎縮症、オプソクローヌス-ミオクローヌス、視神経炎、起立性低血圧、過用症候群、知覚異常、パーキンソン病、先天性パラミオトニア、傍腫瘍随伴性疾患(paraneoplastic disease)、発作、ペイリー・ロンベルク症候群、ペリツェウス-メルツバッハー病、周期性麻痺、末梢性ニューロパチー、有痛性ニューロパチーおよび神経障害性疼痛、持続性植物状態、広汎性発達障害、光くしゃみ反射、フィタン酸蓄積症、ピック病、圧迫神経(pinched nerve)、下垂体腫瘍、多発性筋炎、孔脳症、ポストポリオ症候群、帯状疱疹後神経痛、感染後脳脊髄炎、起立性低血圧、プラダー-ウィリ症候群、原発性側索硬化症、プリオン病、進行性片側顔面萎縮、進行性多巣性白質脳症、進行性硬化性ポリオジストロフィー、進行性核上麻痺、偽脳腫瘍、ラムゼイ-ハント症候群(I型およびII型)、ラスムッセン脳炎、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、レフサム病、反復性運動障害、反復性ストレス傷害、レストレスレッグ症候群、レトロウイルス関連脊髄症、レット症候群、ライ症候群、舞踏病、サンドホッフ病、シルダー病、裂脳症、中隔視神経異形成症、乳幼児揺さぶられ症候群、帯状疱疹、シャイ-ドレーガー症候群、シェーグレン症候群、睡眠時無呼吸、ソトス症候群、痙縮、二分脊椎、脊髄傷害、脊髄腫瘍、脊髄性筋萎縮症、スティッフパーソン症候群、卒中、スタージ-ウェーバー症候群、亜急性硬化性全脳炎、皮質下動脈硬化性脳症、シデナム舞踏病、失神、脊髄空洞症、遅発性ジスキネジア、テイ-サックス病、側頭動脈炎、脊髄係留症候群、トムゼン病、胸郭出口症候群、三叉神経痛、トッド麻痺、トゥレット症候群、一過性虚血発作、伝達性海綿状脳症、横断性脊髄炎、外傷性脳傷害、振戦、三叉神経痛、熱帯性痙性対麻痺、結節硬化症、血管性認知症(多発梗塞性認知症)、側頭動脈炎を含む血管炎、フォンヒッペル-リンドウ病、ワレンベルグ症侯群、ウェルドニッヒ-ホフマン病、ウエスト症候群、むち打ち症、ウィリアムズ症候群、ウィルドン病(Wildon's disease)、筋萎縮性(amyotrophe)側索硬化症、ならびにツェルウェーガー症候群が挙げられる。
【0254】
一部の態様では、状態、疾患、または障害は、STING関連状態、例えば、I型インターフェロン症(例えば、乳児発症性STING関連血管炎(SAVI))、エカルディ-グティエール症候群(AGS)、遺伝型のループス、ならびに全身性エリテマトーデスおよび関節リウマチなどの炎症関連障害である。ある特定の態様では、状態、疾患、または障害は、自己免疫疾患(例えば、サイトゾルDNA誘発性自己炎症性疾患)である。非限定的な例としては、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、多遺伝子感受性を伴う慢性炎症状態であるクローン病(CD)および潰瘍性大腸炎(UC)を含む炎症性腸疾患(IBD)が挙げられる。ある特定の態様では、状態は炎症性腸疾患である。ある特定の態様では、状態は、クローン病、自己免疫性大腸炎、医原性自己免疫性大腸炎、潰瘍性大腸炎、1つまたは複数の化学療法剤により誘導される大腸炎、養子細胞療法を用いる治療により誘導される大腸炎、1つまたは複数の同種免疫疾患(例えば、移植片対宿主病、例えば、急性移植片対宿主病および慢性移植片対宿主病)に関連付けられる大腸炎、放射線性腸炎、膠原性大腸炎、リンパ球性大腸炎、顕微鏡的大腸炎、および放射線性腸炎である。これらのある特定の態様では、状態は、同種免疫疾患(例えば、移植片対宿主病、例えば、急性移植片対宿主病および慢性移植片対宿主病)、セリアック病、過敏性腸症候群、関節リウマチ、ループス、強皮症、乾癬、皮膚T細胞リンパ腫、ぶどう膜炎、および粘膜炎(例えば、口腔粘膜炎、食道粘膜炎または腸粘膜炎)である。
【0255】
一部の態様では、STINGによる免疫系のモジュレーションは、外来因子により引き起こされる疾患を含む疾患の治療を提供する。本発明の方法により治療および/または予防され得る外来因子による例示的な感染症としては、細菌(例えば、グラム陽性またはグラム陰性細菌)による感染症、真菌による感染症、寄生生物による感染症、およびウイルスによる感染症が挙げられる。本発明の一態様では、感染症は、細菌感染症(例えば、大腸菌(E. coli)、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、シュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、ストレプトコッカス属菌(Streptococcus spp.)、またはバンコマイシン耐性エンテロコッカス(enterococcus)による感染症)、または敗血症である。別の態様では、感染症は真菌感染症(例えば、カビ、酵母、または高等真菌による感染症)である。さらに別の態様では、感染症は、寄生生物感染症(例えば、ジアルジア・デュオデナリス(Giardia duodenalis)、クリプトスポリジウム・パルブム(Cryptosporidium parvum)、サイクロスポラ・カイエタネンシス(Cyclospora cayetanensis)、およびトキソプラスマ・ゴンジズ(Toxoplasma gondiz)を含む、単細胞または多細胞寄生生物による感染症)である。さらに別の態様では、感染症は、ウイルス感染症(例えば、AIDS、鳥インフルエンザ、水痘、口唇ヘルペス、感冒、胃腸炎、腺の発熱、インフルエンザ、麻疹、おたふく風邪、咽頭炎、肺炎、風疹、SARS、および下または上気道感染症(例えば、呼吸器合胞体ウイルス)に関連するウイルスによる感染症)である。
【0256】
一部の態様では、状態、疾患、または障害はB型肝炎(hepatits B)である(例えば、国際公開第2015/061294号パンフレットを参照)。
【0257】
一部の態様では、状態、疾患、または障害は心臓血管疾患(例えば、心筋梗塞を含む)より選択される。
【0258】
一部の態様では、状態、疾患、または障害は加齢黄斑変性症である。
【0259】
一部の態様では、状態、疾患、または障害は、単独または組合せのいずれかでの化学療法または放射線療法の他に、放射線療法の状況外の放射線への曝露により引き起こされる損傷の結果としてとして起こり得る、口内炎(stomatitits)としても公知の粘膜炎である。
【0260】
一部の態様では、状態、疾患、または障害は、ぶどう膜の炎症であるぶどう膜炎(例えば、前部ぶどう膜炎、例えば、虹彩毛様体炎もしくは虹彩炎、中間部ぶどう膜炎(毛様体扁平部炎としても公知)、後部ぶどう膜炎、または脈絡網膜炎、例えば、汎ぶどう膜炎)である。
【0261】
一部の態様では、状態、疾患、または障害は、がん、神経学的障害、自己免疫疾患、B型肝炎、ぶどう膜炎(uvetitis)、心臓血管疾患、加齢黄斑変性症、および粘膜炎からなる群より選択される。
【0262】
さらに他の例としては、本明細書および想定される併用療法レジメンにおいて以下に議論される適応症を挙げることができる。
【0263】
併用療法
本開示は、単剤療法レジメンの他に併用療法レジメンの両方を想定する。
【0264】
一部の態様では、本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の化合物の投与と組み合わせて1つまたは複数の追加の療法(例えば、1つもしくは複数の追加の治療剤および/または1つもしくは複数の治療レジメン)を投与する工程をさらに含むことができる。
【0265】
ある特定の態様では、本明細書に記載の方法は、1つまたは複数の追加のがん療法を投与する工程をさらに含むことができる。
【0266】
1つまたは複数の追加のがん療法としては、手術、放射線療法、化学療法、毒素療法、免疫療法、寒冷療法、がんワクチン(例えば、HPVワクチン、B型肝炎ワクチン、Oncophage、Provenge)、および遺伝子療法の他に、それらの組合せを挙げることができるがそれに限定されるわけではない。免疫療法としては、養子細胞療法、幹細胞および/もしくは樹状細胞の誘導、輸血、洗浄、ならびに/または、腫瘍の凍結が挙げられるがそれに限定されるわけではない他の治療が挙げられるがそれに限定されるわけではない。
【0267】
一部の態様では、1つまたは複数の追加のがん療法は化学療法であり、これは1つまたは複数の追加の化学療法剤を投与することを含むことができる。
【0268】
ある特定の態様では、追加の化学療法剤は免疫調節部分、例えば、免疫チェックポイント阻害物質である。これらのある特定の態様では、免疫チェックポイント阻害物質は、免疫チェックポイント受容体を標的にし、該免疫チェックポイント受容体は、CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-1-PD-L1、PD-1-PD-L2、インターロイキン-2(IL-2)、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)、IL-10、トランスフォーミング増殖因子-β(TGFβ)、T細胞免疫グロブリンおよびムチン3(TIM3またはHAVCR2)、ガレクチン9-TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG3)、MHCクラスII-LAG3、4-1BB-4-1BBリガンド、OX40-OX40リガンド、GITR、GITRリガンド-GITR、CD27、CD70-CD27、TNFRSF25、TNFRSF25-TL1A、CD40L、CD40-CD40リガンド、HVEM-LIGHT-LTA、HVEM、HVEM-BTLA、HVEM-CD160、HVEM-LIGHT、HVEM-BTLA-CD160、CD80、CD80-PDL-1、PDL2-CD80、CD244、CD48-CD244、CD244、ICOS、ICOS-ICOSリガンド、B7-H3、B7-H4、VISTA、TMIGD2、HHLA2-TMIGD2、BTNL2を含むブチロフィリン、シグレックファミリー、TIGITおよびPVRファミリーメンバー、KIR、ILTおよびLIR、NKG2DおよびNKG2A、MICAおよびMICB、CD244、CD28、CD86-CD28、CD86-CTLA、CD80-CD28、CD39、CD73アデノシン-CD39-CD73、CXCR4-CXCL12、ホスファチジルセリン、TIM3、ホスファチジルセリン-TIM3、SIRPA-CD47、VEGF、ニューロピリン、CD160、CD30、ならびにCD155、例えば、CTLA-4またはPD1またはPD-L1)からなる群より選択される。例えば、Postow,M. J. Clin. Oncol. 2015,33,1を参照。
【0269】
これらのある特定の態様では、免疫チェックポイント阻害物質は、ウレルマブ、PF-05082566、MEDI6469、TRX518、バリルマブ、CP-870893、ペムブロリズマブ(PD1)、ニボルマブ(PD1)、アテゾリズマブ(旧名MPDL3280A)(PDL1)、MEDI4736(PD-L1)、アベルマブ(PD-L1)、PDR001(PD1)、BMS-986016、MGA271、リリルマブ、IPH2201、エマクツズマブ、INCB024360、ガルニセルチブ、ウロクプルマブ、BKT140、バビツキシマブ、CC-90002、ベバシズマブ、およびMNRP1685A、およびMGA271からなる群より選択される。
【0270】
ある特定の態様では、追加の化学療法剤はアルキル化剤である。アルキル化剤は、がん細胞が挙げられるがそれに限定されるわけではない細胞中に存在する条件下で多くの求核性官能基をアルキル化するその能力のためにそのように命名されている。さらなる態様では、アルキル化剤は、シスプラチン、カルボプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、および/またはオキサリプラチンを含むがそれに限定されるわけではない。一態様では、アルキル化剤は、生物学的に重要な分子中のアミノ、カルボキシル、スルフヒドリル、およびリン酸基と共有結合を形成することにより細胞機能を障害することにより機能することができるか、またはそれらは、細胞のDNAを修飾することにより働くことができる。さらなる態様では、アルキル化剤は、合成、半合成または誘導体である。
【0271】
ある特定の態様では、追加の化学療法剤は代謝拮抗剤である。代謝拮抗剤は、DNAのビルディングブロックであるプリンまたはピリミジンになりすまし、一般に、(細胞周期の)「S」期の間にこれらの物質がDNAに組み込まれることを予防して、正常な発生および分裂を中止させる。代謝拮抗剤はまた、RNA合成に影響することができる。一態様では、代謝拮抗物質は、アザチオプリンおよび/またはメルカプトプリンを含むがそれに限定されるわけではない。さらなる態様では、代謝拮抗剤は、合成、半合成または誘導体である。
【0272】
ある特定の態様では、追加の化学療法剤は植物アルカロイドおよび/またはテルペノイドである。これらのアルカロイドは植物に由来し、一般に、微小管機能を予防することにより細胞分裂を遮断する。一態様では、植物アルカロイドおよび/またはテルペノイドは、ビンカアルカロイド、ポドフィロトキシンおよび/またはタキサンである。ビンカアルカロイドは、一般に、チューブリン上の特定の部位に結合して、一般に細胞周期のM期の間に、微小管へのチューブリンのアセンブリーを阻害する。一態様では、ビンカアルカロイドは、マダガスカル・ペリウィンクル(Madagascar periwinkle)、カタランタス・ロゼウス(Catharanthus roseus)(かつてはビンカ・ロセア(Vinca rosea)として公知)に由来するがそれに限定されるわけではない。一態様では、ビンカアルカロイドは、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビンおよび/またはビンデシンを含むがそれに限定されるわけではない。一態様では、タキサンは、タキソール、パクリタキセル、および/またはドセタキセルを含むがそれに限定されるわけではない。さらなる態様では、植物アルカロイドまたはテルペノイド(terpernoid)は、合成、半合成または誘導体である。さらなる態様では、ポドフィロトキシンはエトポシドおよび/またはテニポシドであるがそれに限定されるわけではない。一態様では、タキサンはドセタキセルおよび/またはオルタタキセルであるがそれに限定されるわけではない。[021]一態様では、がん治療剤はトポイソメラーゼである。トポイソメラーゼは、DNAのトポロジーを維持する必須の酵素である。I型またはII型トポイソメラーゼの阻害は、適切なDNAスーパーコイル形成を混乱させることによりDNAの転写および複製の両方に干渉する。さらなる態様では、トポイソメラーゼはI型トポイソメラーゼ阻害物質またはII型トポイソメラーゼ阻害物質であるがそれに限定されるわけではない。一態様では、I型トポイソメラーゼ阻害物質はカンプトテシンであるがそれに限定されるわけではない。別の態様では、カンプトテシンは、エキサテカン、イリノテカン、ルルトテカン、トポテカン、BNP 1350、CKD 602、DB 67(AR67)および/またはST 1481であるがそれに限定されるわけではない。一態様では、II型トポイソメラーゼ阻害物質はエピポドフィロトキシンであるがそれに限定されるわけではない。さらなる態様では、エピポドフィロトキシンは、アムサクリン、エトポシド(etoposid)、エトポシドホスフェート、および/またはテニポシドであるがそれに限定されるわけではない。さらなる態様では、トポイソメラーゼは、合成、半合成または誘導体であり、これには、アメリカメイアップル(ポドフィルム・ペルタツム(Podophyllum peltatum))の根に天然に存在する物質であるエピポドフィロトキシンなどであるがそれに限定されるわけではない天然に見出されるものが含まれる。
【0273】
ある特定の態様では、追加の化学療法剤はスチルベノイドである。さらなる態様では、スチルベノイドとしては、レスベラトロール、ピセアタンノール、ピノシルビン、プテロスチルベン、アルファ-ビニフェリン、アンペロプシンA、アンペロプシンE、ジプトインドネシンC、ジプトインドネシンF、イプシロン-ビンフェリン(Epsilon-Vinferin)、フレクスオソールA(Flexuosol A)、グネチンH、ヘムスレヤノールD、ホペアフェノール、トランス-ジプトインドネシンB、アストリンギン、ピセイドおよびジプトインドネシンAが挙げられるがそれに限定されるわけではない。さらなる態様では、スチルベノイドは、合成、半合成または誘導体である。
【0274】
ある特定の態様では、追加の化学療法剤は細胞傷害性抗生物質である。一態様では、細胞傷害性抗生物質は、アクチノマイシン、アントラセンジオン、アントラサイクリン、サリドマイド、ジクロロ酢酸、ニコチン酸、2-デオキシグルコースおよび/またはクロファジミン(chlofazimine)であるがそれに限定されるわけではない。一態様では、アクチノマイシンは、アクチノマイシンD、バシトラシン、コリスチン(ポリミキシンE)および/またはポリミキシンBであるがそれに限定されるわけではない。別の態様では、アントラセンジオン(antracenedione)はミトキサントロンおよび/またはピクサントロンであるがそれに限定されるわけではない。さらなる態様では、アントラサイクリンは、ブレオマイシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン(ダウノマイシン)、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン、プリカマイシン、および/またはバルルビシンであるがそれに限定されるわけではない。さらなる態様では、細胞傷害性抗生物質は、合成、半合成または誘導体である。
【0275】
ある特定の態様では、追加の化学療法剤は、エンドスタチン、アンギオゲニン、アンジオスタチン、ケモカイン、アンジオアレスチン、アンジオスタチン(プラスミノーゲン断片)、基底膜コラーゲン由来抗血管新生因子(タムスタチン、カンスタチン、またはアレスチン)、抗血管新生性アンチトロンビンIII、シグナル伝達阻害物質、軟骨由来阻害物質(CDI)、CD59補体断片、フィブロネクチン断片、gro-ベータ、ヘパリナーゼ、ヘパリン六糖断片、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、インターフェロンアルファ/ベータ/ガンマ、インターフェロン誘導性タンパク質(IP-10)、インターロイキン-12、クリングル5(プラスミノーゲン断片)、メタロプロテイナーゼ阻害物質(TIMP)、2-メトキシエストラジオール、胎盤リボヌクレアーゼ阻害物質、プラスミノーゲン活性化因子阻害物質、血小板因子-4(PF4)、プロラクチン16kD断片、プロリフェリン関連タンパク質(PRP)、様々なレチノイド、テトラヒドロコルチゾール-S、トロンボスポンジン-1(TSP-1)、トランスフォーミング増殖因子-ベータ(TGF-β)、バスキュロスタチン、およびバソスタチン(カルレチクリン断片)などより選択される。
【0276】
ある特定の態様では、追加の化学療法剤は、酢酸アビラテロン、アルトレタミン、アンヒドロビンブラスチン、アウリスタチン、ベキサロテン、ビカルタミド、BMS 184476、2,3,4,5,6-ペンタフルオロ-N-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、ブレオマイシン、N,N-ジメチル-L-バリル-L-バリル-N-メチル-L-バリル-L-プロリ(proly)-1-Lプロリン-t-ブチルアミド、カケクチン、セマドチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、3',4'-ジデヒドロ-4'-デオキシ-8'-ノルビン-カロイコブラスチン、ドセタキソール、ドキセタキセル(doxetaxel)、シクロホスファミド、カルボプラチン、カルムスチン、シスプラチン、クリプトフィシン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン(DTIC)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン ドラスタチン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エトポシド、5-フルオロウラシル、フィナステリド、フルタミド、ヒドロキシウレアおよびヒドロキシウレアタキサン(hydroxyureataxanes)、イホスファミド、リアロゾール、ロニダミン、ロムスチン(CCNU)、MDV3100、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード)、メルファラン、イセチオン酸ミボブリン、リゾキシン、セルテネフ(sertenef)、ストレプトゾシン、マイトマイシン、メトトレキサート、タキサン、ニルタミド、オナプリストン、パクリタキセル、プレドニムスチン、プロカルバジン、RPR109881、リン酸ストラムスチン(stramustine phosphate)、タモキシフェン、タソネルミン、タキソール、トレチノイン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン硫酸塩、およびビンフルニンより選択される。
【0277】
ある特定の態様では、追加の化学療法剤は、白金、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、アザチオプリン、メルカプトプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、エトポシドおよびテニポシド、パクリタキセル、ドセタキセル、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、エトポシド、エトポシドホスフェート、テニポシド、5-フルオロウラシル、ロイコボリン、メトトレキサート、ゲムシタビン、タキサン、ロイコボリン、マイトマイシンC、テガフール-ウラシル、イダルビシン、フルダラビン、ミトキサントロン、イホスファミドおよびドキソルビシンである。追加の剤としてはmTOR(ラパマイシンの哺乳動物標的)の阻害物質が挙げられ、これには、ラパマイシン、エベロリムス、テムシロリムスおよびデホロリムスが含まれるがそれに限定されるわけではない。
【0278】
さらに他の態様では、追加の化学療法剤は、参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,927,613号において詳細に記述されるものより選択ことができる。
【0279】
一部の態様では、追加の治療剤および/またはレジメンは、他のSTING関連状態、例えば、I型インターフェロン症(例えば、乳児発症性STING関連血管炎(SAVI))、エカルディ-グティエール症候群(AGS)、遺伝型のループス、ならびに全身性エリテマトーデスおよび関節リウマチなどの炎症関連障害などを治療するために使用できるものである。
【0280】
関節リウマチを治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、非ステロイド抗炎症薬物(NSAID、例えば、イブプロフェンおよびナプロキセン)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD、例えば、メトトレキサート(Trexall(登録商標)、Otrexup(登録商標)、Rasuvo(登録商標)、Rheumatrex(登録商標))、レフルノミド(Arava(登録商標))、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil)、PF-06650833、イグラチモド、トファシチニブ(Xeljanz(登録商標))、ABBV-599、エボブルチニブ、およびスルファサラジン(Azulfidine(登録商標)))、および生物製剤(例えば、アバタセプト(Orencia(登録商標))、アダリムマブ(Humira(登録商標))、アナキンラ(Kineret(登録商標))、セルトリズマブ(Cimzia(登録商標))、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、ゴリムマブ(Simponi(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、トシリズマブ(Actemra(登録商標))、ボバリリズマブ、サリルマブ(Kevzara(登録商標))、セクキヌマブ、ABP 501、CHS-0214、ABC-3373、およびトシリズマブ(ACTEMRA(登録商標)))が挙げられる。
【0281】
ループスを治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、ステロイド、外用免疫調節剤(例えば、タクロリムス軟膏(Protopic(登録商標))およびピメクロリムスクリーム(Elidel(登録商標)))、サリドマイド(Thalomid(登録商標))、非ステロイド抗炎症薬物(NSAID、例えば、イブプロフェンおよびナプロキセン)、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil))、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)および免疫調節剤(例えば、エボブルチニブ、イベルドミド、ボクロスポリン、セネリモド、アザチオプリン(Imuran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標)、Endoxan(登録商標))、およびサイクロスポリン(Neoral、Sandimmune(登録商標)、Gengraf(登録商標))、およびミコフェノール酸モフェチル)バリシチニブ(baricitinb)、イグラチモド、フィルゴチニブ(filogotinib)、GS-9876、ラパマイシン、およびPF-06650833)、および生物製剤(例えば、ベリムマブ(Benlysta(登録商標))、アニフロルマブ、プレザルマブ(prezalumab)、MEDI0700、オビヌツズマブ、ボバリリズマブ、ルリズマブ(lulizumab)、アタシセプト、PF-06823859、およびルプゾール(lupizor)、リツキシマブ、BT063、BI655064、BIIB059、アルデスロイキン(Proleukin(登録商標))、ダピロリズマブ、エドラチド、IFN-α-キノイド、OMS721、RC18、RSLV-132、セラリズマブ、XmAb5871、およびウステキヌマブ(Stelara(登録商標)))が挙げられる。例えば、全身性エリテマトーデスに対する非限定的な治療としては、非ステロイド抗炎症薬物(NSAID、例えば、イブプロフェンおよびナプロキセン)、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil))、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)および免疫調節剤(例えば、イベルドミド、ボクロスポリン、アザチオプリン(Imuran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標)、Endoxan(登録商標))、およびサイクロスポリン(Neoral、Sandimmune(登録商標)、Gengraf(登録商標))、およびミコフェノール酸モフェチル、バリシチニブ、フィルゴチニブ、およびPF-06650833)、および生物製剤(例えば、ベリムマブ(Benlysta(登録商標))、アニフロルマブ、プレザルマブ、MEDI0700、ボバリリズマブ、ルリズマブ、アタシセプト、PF-06823859、ルプゾール、リツキシマブ、BT063、BI655064、BIIB059、アルデスロイキン(Proleukin(登録商標))、ダピロリズマブ、エドラチド、IFN-α-キノイド、RC18、RSLV-132、セラリズマブ、XmAb5871、およびウステキヌマブ(Stelara(登録商標)))が挙げられる。別の例として、皮膚ループスに対する治療の非限定的な例としては、ステロイド、免疫調節剤(例えば、タクロリムス軟膏(Protopic(登録商標))およびピメクロリムスクリーム(Elidel(登録商標)))、GS-9876、フィルゴチニブ、およびサリドマイド(Thalomid(登録商標))が挙げられる。薬物誘導性および/または新生児ループスを治療するための剤およびレジメンもまた投与することができる。
【0282】
乳児発症性STING関連血管炎(SAVI)を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、JAK阻害物質(例えば、トファシチニブ、ルキソリチニブ、フィルゴチニブ、およびバリシチニブ)が挙げられる。
【0283】
エカルディ-グティエール症候群(AGS)を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、理学療法、呼吸器合併症に対する治療、発作に対する抗痙攣療法、経管栄養、ヌクレオシド逆転写酵素阻害物質(例えば、エムトリシタビン(例えば、Emtriva(登録商標))、テノホビル(例えば、Viread(登録商標))、エムトリシタビン/テノホビル(例えば、Truvada(登録商標))、ジドブジン、ラミブジン、およびアバカビル)、およびJAK阻害物質(例えば、トファシチニブ、ルキソリチニブ、フィルゴチニブ、およびバリシチニブ)が挙げられる。
【0284】
IBDを治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、6-メルカプトプリン、AbGn-168H、ABX464、ABT-494、アダリムマブ、AJM300、アリカホルセン、AMG139、アンルキンズマブ、アプレミラスト、ATR-107(PF0530900)、自己CD34選択末梢血幹細胞移植、アザチオプリン、ベルチリムマブ、BI 655066、BMS-936557、セルトリズマブペゴル(Cimzia(登録商標))、コビトリモド、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン)、CP-690,550、CT-P13、サイクロスポリン、DIMS0150、E6007、E6011、エトラシモド、エトロリズマブ、糞便微生物移植、フィルゴチニブ(figlotinib)、フィンゴリモド、フィラテグラスト(SB-683699)(旧名T-0047)、GED0301、GLPG0634、GLPG0974、グセルクマブ、ゴリムマブ、GSK1399686、HMPL-004(アンドログラフィス・パニクラータ(Andrographis paniculata)抽出物)、IMU-838、インフリキシマブ、インターロイキン2(IL-2)、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害物質、ラキニモド、マシチニブ(AB1010)、マトリックスメタロプロテイナーゼ9(MMP 9)阻害物質(例えば、GS-5745)、MEDI2070、メサラミン、メトトレキサート、ミリキズマブ(LY3074828)、ナタリズマブ、NNC 0142-0000-0002、NNC0114-0006、オザニモド、ペフィシチニブ(JNJ-54781532)、PF-00547659、PF-04236921、PF-06687234、QAX576、RHB-104、リファキシミン、リサンキズマブ、RPC1063、SB012、SHP647、スルファサラジン、TD-1473、サリドマイド、チルドラキズマブ(MK 3222)、TJ301、TNF-Kinoid(登録商標)、トファシチニブ、トラロキヌマブ、TRK-170、ウパダシチニブ、ウステキヌマブ、UTTR1147A、V565、バテリズマブ(vatelizumab)、VB-201、ベドリズマブ、およびビドフルジムス(vidofludimus)が挙げられる。
【0285】
過敏性腸症候群を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、アロセトロン、胆汁酸封鎖剤(bile acid sequesterant)(例えば、コレスチラミン、コレスチポール、コレセベラム)、クロライドチャネル活性化剤(例えば、ルビプロストン)、コーティングペパーミント油カプセル、デシプラミン、ジサイクロミン、エバスチン、エルキサドリン、ファルネソイドX受容体アゴニスト(例えば、オベチコール酸)、糞便マイクロバイオータ移植、フルオキセチン、ガバペンチン、グアニル酸シクラーゼ-Cアゴニスト(例えば、リナクロチド、プレカナチド)、イボデュタント(ibodutant)、イミプラミン、JCM-16021、ロペラミド、ルビプロストン、ノルトリプチリン、オンダンセトロン、オピオイド、パロキセチン、ピナベリウム、ポリエチレングリコール、プレガバリン、プロバイオティクス、ラモセトロン、リファキシミン、およびテナパノール(tanpanor)が挙げられる。
【0286】
強皮症を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、非ステロイド抗炎症薬物(NSAID、例えば、イブプロフェンおよびナプロキセン)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)、免疫調節剤(例えば、アザチオプリン、メトトレキサート(Trexall(登録商標)、Otrexup(登録商標)、Rasuvo(登録商標)、Rheumatrex(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標)、Endoxan(登録商標))、およびサイクロスポリン(Neoral(登録商標)、Sandimmune(登録商標)、Gengraf(登録商標))、抗胸腺細胞グロブリン、ミコフェノール酸モフェチル、静脈内免疫グロブリン、リツキシマブ、シロリムス、およびアレファセプト)、カルシウムチャネル遮断剤(例えば、ニフェジピン)、アルファ遮断剤、セロトニン受容体アンタゴニスト、アンギオテンシンII受容体阻害物質、スタチン、局所硝酸塩、イロプロスト、ホスホジエステラーゼ5阻害物質(例えば、シルデナフィル)、ボセンタン、テトラサイクリン抗生物質、エンドセリン受容体アンタゴニスト、プロスタノイド、およびチロシンキナーゼ阻害物質(例えば、イマチニブ、ニロチニブおよびダサチニブ)が挙げられる。
【0287】
クローン病(CD)を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、アダリムマブ、自己CD34選択末梢血幹細胞移植、6-メルカプトプリン、アザチオプリン、セルトリズマブペゴル(Cimzia(登録商標))、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)、エトロリズマブ、E6011、糞便微生物移植、フィルゴチニブ、グセルクマブ、インフリキシマブ、IL-2、JAK阻害物質、マトリックスメタロプロテイナーゼ9(MMP 9)阻害物質(例えば、GS-5745)、MEDI2070、メサラミン、メトトレキサート、ナタリズマブ、オザニモド、RHB-104、リファキシミン、リサンキズマブ、SHP647、スルファサラジン、サリドマイド、ウパダシチニブ、V565、およびベドリズマブが挙げられる。
【0288】
UCを治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、AbGn-168H、ABT-494、ABX464、アプレミラスト、PF-00547659、PF-06687234、6-メルカプトプリン、アダリムマブ、アザチオプリン、ベルチリムマブ、ブラジクマブ(MEDI2070)、コビトリモド、セルトリズマブペゴル(Cimzia(登録商標))、CP-690,550、コルチコステロイド(例えば、マルチマックスブデソニド(multimax budesonide)、メチルプレドニゾロン)、サイクロスポリン、E6007、エトラシモド、エトロリズマブ、糞便微生物移植、フィルゴチニブ、グセルクマブ、ゴリムマブ、IL-2、IMU-838、インフリキシマブ、マトリックスメタロプロテイナーゼ9(MMP9)阻害物質(例えば、GS-5745)、メサラミン、メサラミン、ミリキズマブ(LY3074828)、RPC1063、リサンキズマブ(BI 6555066)、SHP647、スルファサラジン、TD-1473、TJ301、チルドラキズマブ(MK 3222)、トファシチニブ、トファシチニブ、ウステキヌマブ、UTTR1147A、およびベドリズマブが挙げられる。
【0289】
自己免疫性大腸炎を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、ジフェノキシレート/アトロピン、インフリキシマブ、ロペラミド、メサラミン、TIP60阻害物質(例えば、米国特許出願公開第2012/0202848号を参照)、およびベドリズマブが挙げられる。
【0290】
医原性自己免疫性大腸炎を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、ジフェノキシレート/アトロピン、インフリキシマブ、ロペラミド、TIP60阻害物質(例えば、米国特許出願公開第2012/0202848号を参照)、およびベドリズマブが挙げられる。
【0291】
1つまたは複数の化学療法剤により誘導される大腸炎を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、ジフェノキシレート/アトロピン、インフリキシマブ、ロペラミド、メサラミン、TIP60阻害物質(例えば、米国特許出願公開第2012/0202848号を参照)、およびベドリズマブが挙げられる。
【0292】
養子細胞療法を用いる治療により誘導される大腸炎を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、ジフェノキシレート/アトロピン、インフリキシマブ、ロペラミド、TIP60阻害物質(例えば、米国特許出願公開第2012/0202848号を参照)、およびベドリズマブが挙げられる。
【0293】
1つまたは複数の同種免疫疾患に関連する大腸炎を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、スルファサラジン、およびエイコサペンタエン酸(eicopentaenoic acid)が挙げられる。
【0294】
放射線性腸炎(radaiation enteritis)を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、テデュグルチド、アミホスチン、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害物質(例えば、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、およびトランドラプリル)、プロバイオティクス、セレニウム補充、スタチン(例えば、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン、およびピタバスタチン)、スクラルファート、およびビタミンEが挙げられる。
【0295】
膠原性大腸炎を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、6-メルカプトプリン、アザチオプリン(azathaioprine)、次サリチル酸ビスマス(bismuth subsalicate)、ボスウェリア・セラータ(Boswellia serrata)抽出物、コレスチラミン、コレスチポール、コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、ロペラミド、メサラミン、メトトレキサート、プロバイオティクス、およびスルファサラジンが挙げられる。
【0296】
リンパ球性(lyphocytic)大腸炎を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、6-メルカプトプリン、アザチオプリン、次サリチル酸ビスマス、コレスチラミン、コレスチポール、コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、ロペラミド、メサラミン、メトトレキサート、およびスルファサラジンが挙げられる。
【0297】
顕微鏡的大腸炎を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、6-メルカプトプリン、アザチオプリン、次サリチル酸ビスマス、ボスウェリア・セラータ抽出物、コレスチラミン、コレスチポール、コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、糞便微生物移植、ロペラミド、メサラミン、メトトレキサート、プロバイオティクス、およびスルファサラジンが挙げられる。
【0298】
同種免疫疾患を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、子宮内血小板輸血、静脈内免疫グロブリン(intravenous immunoglobin)、母体ステロイド、アバタセプト、アレムツズマブ、アルファ1-アンチトリプシン、AMG592、抗胸腺細胞グロブリン、バリシチニブ(barcitinib)、バシリキシマブ、ボルテゾミブ、ブレンツキシマブ、カンナビジオール、コルチコステロイド(例えば、メチルプレドニゾロン(methylprednisone)、プレドニゾン)、サイクロスポリン、ダクリズマブ(dacilzumab)、デフィブロチド(defribrotide)、デニロイキンジフチトクス、グラスデギブ、イブルチニブ、IL-2、インフリキシマブ、イタシチニブ、LBH589、マラビロク、ミコフェノール酸モフェチル、ナタリズマブ、ネモリズマブ(neihulizumab)、ペントスタチン、ペボネジスタット、フォトバイオモジュレーション、フォトフェレーシス、ルキソリチニブ、シロリムス、ソニデギブ、タクロリムス、トシリズマブ、およびビスモデギブが挙げられる。
【0299】
多発性硬化症(MS)を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、アレムツズマブ(Lemtrada(登録商標))、ALKS 8700、アミロライド、ATX-MS-1467、アザチオプリン、バクロフェン(Lioresal(登録商標))、ベータインターフェロン(例えば、IFN-β-1a、IFN-β-1b)、クラドリビン、コルチコステロイド(例えば、メチルプレドニゾロン)、ダクリズマブ、フマル酸ジメチル(Tecfidera(登録商標))、フィンゴリモド(Gilenya(登録商標))、フルオキセチン、グラチラマー酢酸塩(Copaxone(登録商標))、ヒドロキシクロロキン、イブジラスト、イデベノン、ラキニモド、リポ酸、ロサルタン、マシチニブ、MD1003(ビオチン)、ミトキサントロン、モンテルカスト、ナタリズマブ(Tysabri(登録商標))、NeuroVax(商標)、オクレリズマブ、オファツムマブ、ピオグリタゾン、およびRPC1063が挙げられる。
【0300】
移植片対宿主病を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、アバタセプト、アレムツズマブ、アルファ1-アンチトリプシン、AMG592、抗胸腺細胞グロブリン、バリシチニブ、バシリキシマブ、ボルテゾミブ、ブレンツキシマブ、カンナビジオール、コルチコステロイド(例えば、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン)、サイクロスポリン、ダクリズマブ、デフィブロチド、デニロイキンジフチトクス、グラスデギブ、イブルチニブ、IL-2、イマチニブ、インフリキシマブ、イタシチニブ、LBH589、マラビロク、ミコフェノール酸モフェチル、ナタリズマブ、ネモリズマブ、ペントスタチン、ペボネジスタット、フォトバイオモジュレーション、フォトフェレーシス、ルキソリチニブ、シロリムス、ソニデギブ、タクロリムス、トシリズマブ、およびビスモデギブが挙げられる。
【0301】
急性移植片対宿主病を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、アレムツズマブ、アルファ-1アンチトリプシン、抗胸腺細胞グロブリン、バシリキシマブ、ブレンツキシマブ、コルチコステロイド(例えば、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン)、サイクロスポリン、ダクリズマブ、デフィブロチド、デニロイキンジフチトクス、イブルチニブ、インフリキシマブ、イタシチニブ、LBH589、ミコフェノール酸モフェチル、ナタリズマブ、ネモリズマブ、ペントスタチン、フォトフェレーシス、ルキソリチニブ、シロリムス、タクロリムス、およびトシリズマブが挙げられる。
【0302】
慢性移植片対宿主病を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、アバタセプト、アレムツズマブ、AMG592、抗胸腺細胞グロブリン、バシリキシマブ、ボルテゾミブ、コルチコステロイド(例えば、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン)、サイクロスポリン、ダクリズマブ、デニロイキンジフチトクス、グラスデギブ、イブルチニブ、IL-2、イマチニブ、インフリキシマブ、ミコフェノール酸モフェチル、ペントスタチン、フォトバイオモジュレーション、フォトフェレーシス、ルキソリチニブ、シロリムス、ソニデギブ、タクロリムス、トシリズマブ、およびビスモデギブが挙げられる。
【0303】
セリアック病を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、AMG 714、AMY01、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)プロリルエンドプロテアーゼ、BL-7010、CALY-002、GBR 830、Hu-Mik-Beta-1、IMGX003、KumaMax、酢酸ララゾチド、Nexvan2(登録商標)、パンクレリパーゼ、TIMP-GLIA、ベドリズマブ、およびZED1227が挙げられる。
【0304】
乾癬を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、外用コルチコステロイド、外用クリサボロール/AN2728、外用SNA-120、外用SAN021、外用タピナロフ、外用トカフィニブ(tocafinib)、外用IDP-118、外用M518101、外用カルシポトリエンおよびジプロピオン酸ベタメタゾン(例えば、MC2-01クリームおよびTaclonex(登録商標))、外用P-3073、外用LEO 90100(Enstilar(登録商標))、外用ジプロピオン酸ベタメタゾン(betamethasone dipropriate)(Sernivo(登録商標))、プロピオン酸ハロベタゾール(Ultravate(登録商標))、ビタミンDアナログ(例えば、カルシポトリエン(Dovonex(登録商標))およびカルシトリオール(Vectical(登録商標)))、アントラリン(例えば、Dritho-scalp(登録商標)およびDritho-creme(登録商標))、外用レチノイド(例えば、タザロテン(例えば、Tazorac(登録商標)およびAvage(登録商標)))、カルシニューリン阻害物質(例えば、タクロリムス(Prograf(登録商標))およびピメクロリムス(Elidel(登録商標)))、サリチル酸、コールタール、保湿剤、光線療法(例えば、太陽光への曝露、UVB光線療法、ナローバンドUVB光線療法、ゲッケルマン療法、ソラレン+紫外線A(PUVA)療法、およびエキシマレーザー)、レチノイド(例えば、アシトレチン(Soriatane(登録商標)))、メトトレキサート(Trexall(登録商標)、Otrexup(登録商標)、Rasuvo(登録商標)、Rheumatrex(登録商標))、Apo805K1、バリシチニブ、FP187、KD025、プルリソル(prurisol)、VTP-43742、XP23829、ZPL-389、CF101(ピクリデノソン)、LAS41008、VPD-737(セルロピタント)、ウパダシチニブ(ABT-494)、アプレミラスト(aprmilast)、トファシチニブ(tofacitibin)、サイクロスポリン(Neoral(登録商標)、Sandimmune(登録商標)、Gengraf(登録商標))、生物製剤(例えば、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、エタネルセプト-szzs(entanercept-szzs)(Elrezi(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、アダリムマブ(Humira(登録商標))、アダリムマブ-adbm(Cyltezo(登録商標))、ウステキヌマブ(Stelara(登録商標))、ゴリムマブ(Simponi(登録商標))、アプレミラスト(Otezla(登録商標))、セクキヌマブ(Cosentyx(登録商標))、セルトリズマブ(certolixumab)ペゴル、セクキヌマブ、チルドラキズマブ-asmn、インフリキシマブ-dyyb、アバタセプト、イキセキズマブ(Taltz(登録商標))、ABP 710、BCD-057、BI695501、ビメキズマブ(UCB4940)、CHS-1420、GP2017、グセルクマブ(CNTO 1959)、HD203、M923、MSB11022、ミリキズマブ(LY3074828)、PF-06410293、PF-06438179、リサンキズマブ(BI655066)、SB2、SB4、SB5、シリク(siliq)(ブロダルマブ)、ナミルマブ(MT203、チルドラキズマブ(MK-3222)、およびイキセキズマブ(Taltz(登録商標)))、チオグアニン、ならびにヒドロキシウレア(例えば、Droxia(登録商標)およびHydrea(登録商標))が挙げられる。
【0305】
皮膚T細胞リンパ腫を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、光線療法(例えば、太陽光への曝露、UVB光線療法、ナローバンドUVB光線療法、ゲッケルマン療法、ソラレン+紫外線A(PUVA)療法、およびエキシマレーザー)、体外フォトフェレーシス、放射線療法(例えば、スポット放射線および全身皮膚電子線療法)、幹細胞移植、コルチコステロイド、イミキモド、ベキサロテンゲル、外用ビス-クロロエチル-ニトロウレア(bis-chloroethyl-nitrourea)、メクロレタミンゲル、ボリノスタット(Zolinza(登録商標))、ロミデプシン(Istodax(登録商標))、プララトレキサート(Folotyn(登録商標))生物製剤(例えば、アレムツズマブ(Campath(登録商標))、ブレンツキシマブベドチン(SGN-35)、モガムリズマブ、およびIPH4102)が挙げられる。
【0306】
ぶどう膜炎を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、コルチコステロイド(例えば、硝子体内トリアムシノロンアセトニド注射可能懸濁液)、抗生物質、抗ウイルス剤(例えば、アシクロビル)、デキサメタゾン、免疫調節剤(例えば、タクロリムス、レフルノミド、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標)、Endoxan(登録商標))、およびサイクロスポリン(Neoral(登録商標)、Sandimmune(登録商標)、Gengraf(登録商標))、クロラムブシル、アザチオプリン、メトトレキサート、およびミコフェノール酸モフェチル)、生物製剤(例えば、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、アダリムマブ(Humira(登録商標))、エタネルセプト(Enbrel(登録商標))、ゴリムマブ(Simponi(登録商標))、セルトリズマブ(Cimzia(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、アバタセプト(Orencia(登録商標))、バシリキシマブ(Simulect(登録商標))、アナキンラ(Kineret(登録商標))、カナキヌマブ(Ilaris(登録商標))、ゲボキズマブ(gevokixumab)(XOMA052)、トシリズマブ(Actemra(登録商標))、アレムツズマブ(Campath(登録商標))、エファリズマブ(Raptiva(登録商標))、LFG316、シロリムス(Santen(登録商標))、アバタセプト、サリルマブ(Kevzara(登録商標))、およびダクリズマブ(Zenapax(登録商標)))、細胞傷害性薬物、外科用インプラント(例えば、フルオシノロン挿入物)、および硝子体切除術が挙げられる。
【0307】
粘膜炎を治療するための追加の治療剤および/またはレジメンの非限定的な例としては、AG013、SGX942(デュスケチド(dusquetide))、アミホスチン(Ethyol(登録商標))、寒冷療法、セパコールロゼンジ(cepacol lonzenge)、カプサイシンロゼンジ、粘膜付着剤(例えば、MuGard(登録商標))経口ジフェンヒドラミン(例えば、Benadry(登録商標)エリキシル)、経口生体付着剤(oral bioadherent)(例えば、ポリビニルピロリドン-ヒアルロン酸ナトリウムゲル(Gelclair(登録商標)))、経口潤滑剤(例えば、Oral Balance(登録商標))、カフォゾール(caphosol)、カモミラ・レクティタ(chamomilla recutita)マウスウォッシュ、食用ブドウ植物エキソソーム、消毒用マウスウォッシュ(例えば、クロルヘキシジングルコン酸塩(例えば、Peridex(登録商標)またはPeriogard(登録商標))、外用疼痛緩和剤(例えば、リドカイン、ベンゾカイン、ジクロニン塩酸塩、キシロカイン(例えば、粘性キシロカイン2%)、およびUlcerease(登録商標)(0.6%のフェノール))、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)、ペインキラー(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、アセトアミノフェン、およびオピオイド)、GC4419、パリフェルミン(ケラチノサイト増殖因子、Kepivance(登録商標))、ATL-104、クロニジンラウリアド(clonidine lauriad)、IZN-6N4、SGX942、レバミピド、ネピデルミン、可溶性β-1,3/1,6グルカン、P276、LP-0004-09、CR-3294、ALD-518、IZN-6N4、ケルセチン、バクシニウム・ミルティルス(vaccinium myrtillus)抽出物を含む顆粒、マクレアヤ・コルダータ(macleaya cordata)アルカロイドおよびエキナセア・アングスティフォリア(echinacea angustifolia)抽出物(例えば、SAMITAL(登録商標))、および胃腸カクテル(酸低減剤、例えば、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム(例えば、Maalox)、抗真菌剤(例えば、ナイスタチン)、および鎮痛剤(例えば、hurricane liquid))が挙げられる。例えば、口腔粘膜炎に対する治療の非限定的な例としては、AG013、アミホスチン(Ethyol(登録商標))、寒冷療法、セパコールロゼンジ、粘膜付着剤(例えば、MuGard(登録商標))経口ジフェンヒドラミン(例えば、Benadry(登録商標)エリキシル)、経口生体付着剤(例えば、ポリビニルピロリドン-ヒアルロン酸ナトリウムゲル(Gelclair(登録商標)))、経口潤滑剤(例えば、Oral Balance(登録商標))、カフォゾール、カモミラ・レクティタマウスウォッシュ、食用ブドウ植物エキソソーム、消毒用マウスウォッシュ(例えば、クロルヘキシジングルコン酸塩(例えば、Peridex(登録商標)またはPeriogard(登録商標))、外用疼痛緩和剤(例えば、リドカイン、ベンゾカイン、ジクロニン塩酸塩、キシロカイン(例えば、粘性キシロカイン2%)、およびUlcerease(登録商標)(0.6%のフェノール))、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)、ペインキラー(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、アセトアミノフェン、およびオピオイド)、GC4419、パリフェルミン(ケラチノサイト増殖因子、Kepivance(登録商標))、ATL-104、クロニジンラウリアド、IZN-6N4、SGX942、レバミピド、ネピデルミン、可溶性β-1,3/1,6グルカン、P276、LP-0004-09、CR-3294、ALD-518、IZN-6N4、ケルセチン、および胃腸カクテル(酸低減剤、例えば、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム(例えば、Maalox)、抗真菌剤(例えば、ナイスタチン)、および鎮痛剤(例えば、hurricane liquid))が挙げられる。別の例として、食道粘膜炎に対する治療の非限定的な例としては、キシロカイン(例えば、ゲル粘性キシロカイン2%)が挙げられる。別の例として、腸粘膜炎に対する治療、腸粘膜炎を修飾するための治療、ならびに腸粘膜炎の徴候および症状に対する治療としては、胃腸カクテル(酸低減剤、例えば、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム(例えば、Maalox)、抗真菌剤(例えば、ナイスタチン)、および鎮痛剤(例えば、hurricane liquid))が挙げられる。
【0308】
ある特定の態様では、第2の治療剤またはレジメンは、化学的実体と接触させまたはそれを投与する前(例えば、約1時間前、または約6時間前、または約12時間前、または約24時間前、または約48時間前、または約1週間前、または約1か月前)に対象に投与される。
【0309】
他の態様では、第2の治療剤またはレジメンは、化学的実体と接触させるかまたはそれを投与するのとおおよそ同じ時間に対象に投与される。例として、第2の治療剤またはレジメンおよび化学的実体は、同じ投薬形態中で同時に対象に提供される。別の例として、第2の治療剤またはレジメンおよび化学的実体は、別々の投薬形態中で並行して対象に提供される。
【0310】
さらに他の態様では、第2の治療剤またはレジメンは、化学的実体と接触させたかまたはそれを投与した後(例えば、約1時間後、または約6時間後、または約12時間後、または約24時間後、または約48時間後、または約1週間後、または約1か月後)に対象に投与される。
【0311】
患者選択
一部の態様では、本明細書に記載の方法は、そのような治療を必要とする対象(例えば、患者)を(例えば、生検、内視鏡検査、または当技術分野において公知の他の従来法を介して)同定する工程をさらに含む。ある特定の態様では、STINGタンパク質は、ある特定の種類のがん、例えば、結腸がんおよび前立腺がん用のバイオマーカーとして役立つことができる。他の態様では、対象を同定する工程は、T細胞の非存在および/または疲弊したT細胞の存在について患者の腫瘍微環境、例えば、1つまたは複数の冷腫瘍を有する患者をアッセイすることを含むことができる。そのような患者としては、チェックポイント阻害物質を用いる治療に抵抗性の患者を挙げることができる。ある特定の態様では、そのような患者は、例えば、T細胞を腫瘍にリクルートするために、本明細書における化学的実体を用いて治療することができ、一部の場合には、例えば、T細胞が疲弊したら、1つまたは複数のチェックポイント阻害物質を用いてさらに治療することができる。
【0312】
一部の態様では、本明細書に記載の化学的実体、方法、および組成物は、ある特定の治療抵抗性の患者集団(例えば、チェックポイント阻害物質に抵抗性の患者、例えば、1つまたは複数の冷腫瘍、例えば、T細胞または疲弊したT細胞を欠いた腫瘍を有する患者)に投与することができる。
【0313】
化合物調製
当業者により認められ得るように、本明細書中の式の化合物を合成する方法は当業者に明らかである。本明細書に記載の化合物の合成において有用な合成化学の変換および保護基の方法論(保護および脱保護)は当技術分野において公知であり、例えば、R. Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers(1989);T. W. Greene and RGM. Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,2d. Ed.,John Wiley and Sons(1991);L. Fieser and M. Fieser,Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1994);およびL. Paquette,ed.,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1995)、およびこれらのその後の版に記載されるようなものが挙げられる。本発明の化合物の調製において使用される出発材料は公知であるか、公知の方法により作られるか、または商業的に入手可能である。当業者はまた、本明細書に記載の条件および試薬は、当技術分野において認識される代替的な均等物で相互交換できることを認識する。例えば、多くの反応において、トリエチルアミンは、非求核性塩基(例えば、ジイソプロピルアミン、1,8-ジアザビシクロウンデカ-7-エン、2,6-ジ-tert-ブチルピリジン、またはテトラブチルホスファゼン)などの他の塩基で相互交換することができる。
【0314】
当業者は、本明細書に記載の化合物を特徴決定するために使用することができる様々な分析方法を認識し、これには、例えば、1H NMR、異種核NMR、質量分析、液体クロマトグラフィー、および赤外分光法が含まれる。以上のリストは、当業者にとって使用可能な特徴決定方法のサブセットであり、限定的であることは意図されない。
【0315】
前記をさらに説明するために、以下の非限定的な、例示的な合成スキームが含められる。請求項の範囲内にあるこれらの実施例のバリエーションは当業者の活動範囲内にあり、記載されるような発明の範囲内に入ると考えられ、本出願において請求される。本開示、および当技術分野における技能を備えた当業者は、網羅的な例なしで本発明を調製および使用できることを読み手は認識する。
【0316】
以下の略語は示された意味を有する。
【実施例
【0317】
実例的な目的のために、式Iの化合物を合成する例示的な一般の方法がスキーム1および2に示される。
【0318】
スキーム1を参照すると、LABが式Iについて定義される通りの-N(RN)S(O)2-*であり、RN、A、およびBが式Iについて定義される通りである、式Iの化合物(スキーム1において化合物3-Iとして示される)は、1-Iおよびアミン2-Iのカップリングを通じて調製することができる(1-Iにおいて、Bは式Iについて定義される通りであり、Lgは脱離原子(例えば、Cl、Br)または脱離基(例えば、OMs、OTf、OTs)であり、2-Iにおいて、RNおよびAは式Iについて定義される通りである)。
【0319】
スキーム2を参照すると、LABが式Iについて定義される通りの-S(O)2N(RN)-*であり、RN、A、およびBが式Iについて定義される通りである、式Iの化合物(スキーム2において化合物3-IIとして示される)は、1-IIおよび2-IIのカップリングを通じて調製することができる(1-IIにおいて、RNおよびBは式Iについて定義される通りであり、2-IIにおいて、Aは式Iについて定義される通りであり、Lgは脱離原子(例えば、Cl、Br)または脱離基(例えば、OMs、OTf、OTs)である)。
【0320】
以下の化合物は、スキーム1および2に示される方法にしたがって調製される。
【0321】
化学用語の略語
DCM=ジクロロメタン
DMF=N,N-ジメチルホルムアミド
HATU=N-[(ジメチルアミノ)-1H-1,2,3-トリアゾロ-[4,5-b]ピリジン-1-イルメチレン]-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロリン酸N-オキシド
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
LCMS=液体クロマトグラフィー-質量分析
NMR=核磁気共鳴
DIEA=N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン
FA=ギ酸
TFA=トリフルオロ酢酸
Speedvac=Savant SC250EXP SpeedVac Concentrator
【0322】
LCMS分析条件
方法A
機器: DADおよびELSD検出器を備えたAgilent LCMSシステム。
イオンモード: ポジティブ。
カラム: Waters X-Bridge C18、50*2.1mm*5μmまたは同等。
移動相: A: H2O(0.04% TFA)、B: CH3CN(0.02% TFA)。
勾配: 4.5分の勾配方法、実際の方法は化合物のclogPに依存する。
流速: 0.6mL/分または0.8mL/分。
カラム温度: 40℃または50℃。
UV: 220nm。
【0323】
方法B
機器: DADおよびELSD検出器を備えたAgilent LCMSシステム。
イオンモード: ポジティブ。
カラム: Waters X-Bridge ShieldRP18、50*2.1mm*5μmまたは同等。
移動相: A: H2O(0.05% NH3・H2O)または10mMのアンモニア重炭酸塩、B: CH3CN。
勾配: 4.5分の勾配方法、実際の方法は化合物のclogPに依存する。
流速: 0.6mL/分または0.8mL/分。
カラム温度: 40℃。
UV: 220nm。
【0324】
分取HPLC条件
機器:
1. GILSON 281およびShimadzu LCMS 2010A
2. GILSON 215およびShimadzu LC-20AP
3. GILSON 215
【0325】
移動相:
A: NH4OH/H2O=0.05% v/v; B: ACN
A: FA/H2O=0.225% v/v; B: ACN
【0326】
カラム
Xtimate C18 150*25mm*5μm
流速: 25mL/分または30mL/分。
モニター波長: 220および254nm。
勾配: 実際の方法は化合物のclog Pに依存する。
検出器: MS TriggerまたはUV。
【0327】
実施例1: 化合物113の合成
手順2:
N-(5,6-ジフルオロ-1H-インドール-3-イル)-4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミドの合成
5,6-ジフルオロ-1H-インドール-3-アミン(42.8mg、0.255mmol、1.0当量)をDCM(2.0mL)に溶解させた。DIEA(168μl、1.02mmol、4.0当量)およびピリジン(82μl、1.02mmol、4.0当量)を次に加えた。1.0mLのDCMに溶解させた4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニルクロリド(72.8mg、280.0μmol、1.1当量)の溶液を反応混合物に加えた。反応混合物を30℃で16時間撹拌した。反応混合物をSpeedvacにより濃縮した。結果としてもたらされた残留物を分取HPLCにより精製してN-(5,6-ジフルオロ-1H-インドール-3-イル)-4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホンアミド(10.2mg、26.0μmol)を得た。MS-ESI,393.1[M+H]。
【0328】
(表E1)
表E1中の化合物を上記の手順を使用して調製した。
【0329】
実施例31: 化合物143の合成
5-クロロ-N-(5,6-ジフルオロ-1H-インドール-3-イル)ピリジン-3-スルホンアミドの合成
5,6-ジフルオロ-1H-インドール-3-アミン(8.4mg、50.0μmol、1.0当量)および5-クロロピリジン-2-スルホニルクロリド(11.5mg、55.0μmol、1.1当量)をマイクロ波チューブに入れ、ピリジン(0.3mL)に溶解させた。密閉したチューブをマイクロ波条件下60℃で15分間加熱した。反応混合物を55℃に冷却した後、混合物をマイクロ波条件下90℃で15分間再び加熱した。6つの並列反応バッチを実行した。6つのバッチの反応混合物を合わせ、Speedvacにより濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製して5-クロロ-N-(5,6-ジフルオロ-1H-インドール-3-イル)ピリジン-2-スルホンアミド(27.2mg、79.3μmol)を得た。MS-ESI,344.0[M+H]。
【0330】
(表3)
表3中の化合物を上記の手順を使用して調製した。
【0331】
生物学的アッセイ
本明細書に記載の化合物によるSTING経路活性化をTHP1-Dual(商標)細胞(KO-IFNAR2)を使用して測定した。
【0332】
THP1-Dual(商標)KO-IFNAR2細胞(invivogenより入手)をRPMI、10%のFCS、5mlのP/S、2mMのL-glut、10mMのHepes、および1mMのピルビン酸ナトリウム中に維持した。化合物を0.0017~100μMの最終濃度でEchoにより空の384ウェル組織培養プレート(Greiner 781182)にスポッティングした。細胞を40μL/ウェル、2×10E6細胞/mLでTCプレートにプレーティングした。STINGリガンドを用いる活性化のために、2'3'cGAMP(MW 718.38、Invivogenより入手)をOptimem培地中に調製した。
【0333】
以下の溶液を各1×384プレートについて調製した:
〇溶液A: 以下の刺激のうちの1つと共に2mLのOptimem:
・60uLの10mMの2'3'cGAMP->150μMのストック、
〇溶液B: 60μLのLipofectamine 2000と共に2mLのOptimem->RTで5分インキュベート。
【0334】
2mLの溶液Aおよび2mlの溶液Bを混合し、室温(RT)で20分間インキュベートした。20μLのトランスフェクション溶液(A+B)をプレーティングした細胞の上に加え、最終2'3'cGAMP濃度を15μMとした。プレートを次に直ちに340gで1分間遠心分離した後、37℃、5%のCO2、>98%の湿度で24hインキュベートした。ルシフェラーゼレポーター活性を次に測定した。当技術分野において公知の標準的な方法を使用することによりEC50値を算出した。
【0335】
ルシフェラーゼレポーターアッセイ: アッセイからの10μLの上清を、平底および四角形のウェルを有する白色384プレートに移した。1袋のQUANTI-Luc(商標)Plusを25mLの水に溶解させた。25mLのQUANTI-Luc(商標)Plus溶液当たり100μLのQLC Stabilizerを加えた。ウェル当たり50μLのQUANTI-Luc(商標)Plus/QLC溶液を次に加えた。発光をプレートリーダー(例えば、Spectramax I3X(Molecular Devices GF3637001))で測定した。
【0336】
ルシフェラーゼレポーター活性を次に測定した。当技術分野において公知の標準的な方法を使用することによりEC50値を算出した。
【0337】
表BAは、STINGレポーターアッセイにおける化合物の活性を示す。<0.008μM=’’++++++’’;≧0.008かつ<0.04μM=’’+++++’’;≧0.04かつ<0.2μM=’’++++’’;≧0.2かつ<1μM=’’+++’’;≧1かつ<5μM=’’++’’;≧5かつ<100μM=’’+’’。
【0338】
(表BA)
【国際調査報告】