(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-10
(54)【発明の名称】センサユニット、慣性計測ユニット及び移動機器
(51)【国際特許分類】
H05K 7/14 20060101AFI20220303BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20220303BHJP
B64C 27/08 20060101ALI20220303BHJP
G01P 15/08 20060101ALI20220303BHJP
G01P 15/18 20130101ALI20220303BHJP
G01C 19/5783 20120101ALI20220303BHJP
【FI】
H05K7/14 A
H05K7/14 F
B64C39/02
B64C27/08
G01P15/08 102Z
G01P15/18
G01C19/5783
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021542110
(86)(22)【出願日】2020-01-20
(85)【翻訳文提出日】2021-07-30
(86)【国際出願番号】 CN2020073259
(87)【国際公開番号】W WO2020151667
(87)【国際公開日】2020-07-30
(31)【優先権主張番号】201910059559.4
(32)【優先日】2019-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517080980
【氏名又は名称】広州極飛科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU XAIRCRAFT TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Bldg.C,115 Gaopu Rd., Tianhe District, Guangzhou,Guangdong 510000,China
(74)【代理人】
【識別番号】230115200
【氏名又は名称】幸谷 泰造
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】呉 斌
(72)【発明者】
【氏名】覃 朝龍
【テーマコード(参考)】
2F105
5E348
【Fターム(参考)】
2F105AA03
2F105BB12
2F105BB17
5E348AA11
5E348AA19
5E348AA30
5E348AA32
5E348AA40
5E348CC06
5E348CC08
(57)【要約】
センサユニット(100)、慣性計測ユニット(10)及び移動機器(1)を開示する。センサユニット(100)は、第1の固定部(110)と、第2の固定部(120)と、少なくとも1つのセンサモジュールが設けられている第1の回路基板(130)とを備える。第2の固定部(120)は第1の固定部(110)に接続され、第2の固定部(120)は第1の固定部(110)に対向し且つ離間して配置されて取り付け空間を画定し、第1の回路基板(130)は取り付け空間に設けられ、第1の回路基板(130)は第1の固定部(110)と第2の固定部(120)とのうちの少なくとも1つに固定接続され、第1の回路基板(130)は少なくとも一部が水平面に対して平行にもならなく垂直にもならない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサユニットであって、
第1の固定部と、
前記第1の固定部に接続され、前記第1の固定部に対向し且つ離間して配置されて取り付け空間を画定する第2の固定部と、
少なくとも1つのセンサモジュールが設けられている第1の回路基板と、を備え、
前記第1の回路基板は前記取り付け空間に設けられ、前記第1の回路基板は前記第1の固定部と前記第2の固定部とのうちの少なくとも1つに固定接続され、前記第1の回路基板は少なくとも一部が水平面に対して平行にもならなく垂直にもならない
ことを特徴とするセンサユニット。
【請求項2】
前記第1の回路基板の第1の方向において、前記第1の回路基板は、互いに対向する第1の端と第2の端を有し、
前記第1の端から前記第2の端に向かう方向において、前記第1の回路基板は、第2の方向に沿って傾斜し、
前記第1の方向は前記水平面に平行し、前記第2の方向は前記水平面に垂直する
ことを特徴とする請求項1に記載のセンサユニット。
【請求項3】
前記第1の固定部は第1の表面を含み、前記第1の表面は前記取り付け空間内に位置し、
前記第1の表面は前記第1の回路基板に平行する
ことを特徴とする請求項2に記載のセンサユニット。
【請求項4】
前記第1の固定部は第2の表面を含み、前記第2の表面は前記第1の表面に対向し、且つ前記第2の表面は前記取り付け空間外に位置し、
前記第2の表面は前記水平面に平行する
ことを特徴とする請求項3に記載のセンサユニット。
【請求項5】
前記第2の固定部は第3の表面を含み、前記第3の表面は前記取り付け空間内に位置し、
前記第3の表面は前記第1の回路基板に平行する
ことを特徴とする請求項2に記載のセンサユニット。
【請求項6】
前記第2の固定部は第4の表面を含み、前記第4の表面は前記第3の表面に対向し、且つ前記第4の表面は前記取り付け空間外に位置し、
前記第4の表面は前記水平面に平行する
ことを特徴とする請求項5に記載のセンサユニット。
【請求項7】
締め付け部材を更に備え、
前記第1の固定部は第1の取付穴を有し、前記第2の固定部は第2の取付穴を有し、前記締め付け部材は前記第1の取付穴及び前記第2の取付穴に挿設される
ことを特徴とする請求項1に記載のセンサユニット。
【請求項8】
前記第1の固定部の、前記第2の固定部に向かう側には第1の取付柱が設けられ、
前記第2の固定部の、前記第1の固定部に向かう側には第2の取付柱が設けられ、前記第2の取付柱は前記第1の取付柱に対向し、
前記第1の回路基板は、前記第1の取付柱と前記第2の取付柱との間に挟まれるように設けられる
ことを特徴とする請求項7に記載のセンサユニット。
【請求項9】
前記第1の取付穴は、前記第1の取付柱に設けられ、且つ前記第1の取付柱及び第1の固定部を貫通し、
前記第2の取付穴は、前記第2の固定部に設けられ、且つ前記第2の取付柱及び第2の固定部を貫通し、
前記第1の回路基板には第3の取付穴が設けられ、
前記締め付け部材は、前記第1の取付穴、前記第3の取付穴及び前記第2の取付穴に順次に挿入するように構成される
ことを特徴とする請求項8に記載のセンサユニット。
【請求項10】
前記第2の取付柱の自由端には突起が設けられており、前記第2の取付穴は前記突起を貫通し、前記突起は前記第3の取付穴に挿設されるように構成される
ことを特徴とする請求項9に記載のセンサユニット。
【請求項11】
慣性計測ユニットであって、
第1のホルダと、第2のホルダと、センサユニットと、第1のバッファ部材と、第2のバッファ部材と、第2の回路基板と、を備え、
前記第2のホルダは、前記第1のホルダに接続され、前記第1のホルダに対向し且つ離間して配置され、
前記センサユニットは請求項1ないし10のいずれか一項に記載のセンサユニットであり、前記センサユニットは前記第1のホルダと前記第2のホルダとの間に位置し、前記センサユニットはフレキシブル回路基板及び第1のコネクタを備え、前記フレキシブル回路基板の一端は前記第1の回路基板に電気的に接続され、前記フレキシブル回路基板のもう一端は前記取り付け空間外に位置し、前記第1のコネクタは前記フレキシブル回路基板のもう一端に電気的に接続され、
前記第1のバッファ部材は前記センサユニットと前記第1のホルダとの間に位置し、
前記第2のバッファ部材は前記センサユニットと前記第2のホルダとの間に位置し、
前記第2の回路基板は前記第2のホルダに接続され、前記第2の回路基板と前記センサユニットは前記第2のホルダの両側に位置し、前記第2の回路基板は前記第1の回路基板に電気的に接続され、前記第2の回路基板には前記第1のコネクタと嵌合接続されるように構成される第2のコネクタが設けられる
ことを特徴とする慣性計測ユニット。
【請求項12】
移動機器であって、
請求項11に記載の慣性計測ユニットを備える
ことを特徴とする移動機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサの技術分野に関し、具体的にセンサユニット、慣性計測ユニット及び移動機器に関する。
【0002】
本願は、2019年1月22日に中国特許局に出願された、優先権番号が「201910059559.4」で発明の名称が「センサユニット、慣性計測ユニット及び移動機器」である中国特許出願の優先権を主張し、そのすべての内容を引用によって本願に組み込む。
【背景技術】
【0003】
移動機器の発展に伴い、特に自動車、ロボット、航空機及び無人キャリアなどの動き制御が必要な機器にとっては、移動機器の動き精度が移動機器の主な競争分野の1つとなっている。慣性計測ユニットは、移動機器の現在の制御状態及び運転状況を特定するために用いられる構成部品である。慣性計測ユニットの計測精度は、移動機器の制御精度及び運転精度にとって極めて重要である。慣性計測ユニットは通常、慣性センサと、慣性センサを接続するための回路基板とを備える。慣性センサは、1つの統合型多軸センサ又は複数の単軸センサを含んでもよく、慣性センサは、移動機器の加速度成分及び角度情報を測定するために用いられてもよい。
【0004】
関連技術においては、1つの統合型多軸センサがベースに平行に固定されるか又は複数の単軸センサがそれぞれベースに平行又は垂直になるようにするために、回路基板は通常、移動機器のベースに平行又は垂直になるように取り付けられる。一般に、移動機器は離陸又は着陸するときに大きな振動が発生する。一方、慣性センサは振動に敏感である。よって、慣性センサが振動環境から受ける影響を低減するために、一部の移動機器は測定レンジがより大きく耐震性能がより強いセンサを採用しており、もう一方の移動機器はより効果的な制振装置を用いているが、これらの手段はいずれも移動機器の生産コスト及び設計上の困難さを増加させてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の技術に存在する少なくとも1つの技術的課題を解決することを目的とする。このため、本発明は、構造が簡単で、検出精度が高いという利点を有するセンサユニットを提供する。
本発明は、さらに、上記センサユニットを備える慣性計測ユニットを提供する。
本発明は、さらに、上記センサユニットを備える移動機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例によるセンサユニットは、第1の固定部と、第1の固定部に接続されるとともに第1の固定部に対向し且つ離間するように配置されて、取り付け空間を画定する第2の固定部と、少なくとも1つのセンサモジュールが設けられている第1の回路基板と、を備える。第1の回路基板は取り付け空間に設けられ、第1の回路基板は第1の固定部と第2の固定部とのうちの少なくとも1つに固定接続され、第1の回路基板は少なくとも一部が水平面に対して平行にもならなく垂直にもならない。
【0007】
本発明の実施例によるセンサユニットによれば、第1の回路基板の少なくとも一部を傾斜して設けることにより、第1の回路基板上のセンサモジュールが水平面に対して傾斜するようにすることができ、したがって、鉛直方向又は水平方向の振動が1つのセンサモジュールに直接的で完全に作用することを回避することができ、一部の振動成分のみがセンサモジュールに伝達されるため、振動がセンサモジュールの検出精度に与える影響を効果的に低減することができ、ひいてはセンサユニットの使用性能を向上させることができる。また、第1の回路基板を傾斜して取り付けることにより、センサユニットの測定レンジを拡大することができる。
【0008】
本発明のいくつかの実施例によれば、第1の回路基板の第1の方向において、第1の回路基板は互いに対向する第1の端と第2の端を有し、第1の端から第2の端に向かう方向において、第1の回路基板は第2の方向に沿って傾斜する。ここで、第1の方向は水平面に平行し、第2の方向は水平面に垂直する。
【0009】
本発明のいくつかの実施例において、第1の固定部は第1の表面を含み、第1の表面は取り付け空間内に位置し、第1の表面は第1の回路基板に平行する。
【0010】
本発明のいくつかの実施例において、第1の固定部は第2の表面を含み、第2の表面は第1の表面に対向し、且つ第2の表面は取り付け空間外に位置し、第2の表面は水平面に平行する。
【0011】
本発明のいくつかの実施例において、第2の固定部は第3の表面を含み、第3の表面は取り付け空間内に位置し、第3の表面は第1の回路基板に平行する。
【0012】
本発明のいくつかの実施例において、第2の固定部は第4の表面を含み、第4の表面は第3の表面に対向し、且つ第4の表面は取り付け空間外に位置し、第4の表面は水平面に平行する。
【0013】
本発明のいくつかの実施例によれば、センサユニットは締め付け部材を更に備え、第1の固定部は第1の取付穴を有し、第2の固定部は第2の取付穴を有し、締め付け部材は第1の取付穴及び第2の取付穴に挿設される。
【0014】
本発明のいくつかの実施例において、第1の固定部の、第2の固定部に向かう側には第1の取付柱が設けられ、第2の固定部の、第1の固定部に向かう側には第2の取付柱が設けられ、第2の取付柱は第1の取付柱に対向し、第1の回路基板は第1の取付柱と第2の取付柱との間に挟まれるように設けられる。
【0015】
本発明のいくつかの実施例において、第1の取付穴は第1の取付柱に設けられ且つ第1の取付柱及び第1の固定部を貫通し、第2の取付穴は第2の固定部に設けられ且つ第2の取付柱及び第2の固定部を貫通し、第1の回路基板には第3の取付穴が設けられ、締め付け部材は第1の取付穴、第3の取付穴及び第2の取付穴を順次に挿入するように設けられる。
【0016】
本発明のいくつかの実施例において、第2の取付柱の自由端には突起が設けられており、第2の取付穴は突起を貫通し、突起は第3の取付穴に挿設されるように構成される。
【0017】
本発明の実施例による慣性計測ユニットは、第1のホルダと、第2のホルダと、上記したようなセンサユニットと、第1のバッファ部材と、第2のバッファ部材と、第2の回路基板と、を備える。第2のホルダは、第1のホルダに接続されるとともに、第1のホルダに対向し且つ離間するように配置される。センサユニットは第1のホルダと第2のホルダとの間に位置し、センサユニットはフレキシブル回路基板及び第1のコネクタを備え、フレキシブル回路基板の一端は第1の回路基板に電気的に接続され、フレキシブル回路基板のもう一端は取り付け空間外に位置し、第1のコネクタはフレキシブル回路基板のもう一端に電気的に接続される。第1のバッファ部材はセンサユニットと第1のホルダとの間に位置する。第2のバッファ部材はセンサユニットと第2のホルダとの間に位置する。第2の回路基板は第2のホルダに接続され、第2の回路基板とセンサユニットは第2のホルダの両側に位置し、第2の回路基板は第1の回路基板に電気的に接続され、第2の回路基板には第1のコネクタと嵌合接続されるように構成される第2のコネクタが設けられている。
【0018】
本発明の実施例による慣性計測ユニットによれば、第1の回路基板の少なくとも一部を傾斜して設けることにより、第1の回路基板上のセンサモジュールが水平面に対して傾斜するようにすることができ、したがって、鉛直方向又は水平方向の振動が1つのセンサモジュールに直接的で完全に作用することを回避して、振動がセンサモジュールの検出精度に与える影響を効果的に低減することができ、ひいてはセンサユニットの使用性能を向上させることができ、センサユニットの測定レンジを拡大することもできる。また、第1のバッファ部材と第2のバッファ部材を設けることにより、第1のバッファ部材が第1のホルダとセンサユニットとの間の動きを緩衝し、第2のバッファ部材が第2のホルダとセンサユニットとの間の動きを緩衝することができるため、慣性計測ユニットの制振性能を向上させ、センサユニットが外力により揺動する確率を低減することができ、ひいてはセンサユニットの検出精度を向上させることができる。また、第1のホルダと第2のホルダの構造は、センサユニットの取り付けを容易にすることができる。
【0019】
本発明の実施例による移動機器は、上記したような慣性計測ユニットを含む。
【0020】
本発明の実施例による移動機器によれば、第1の回路基板の少なくとも一部を傾斜するように移動機器に設けることにより、移動機器が離陸、飛行および着陸中に鉛直方向で発生する振動幅が大きくても、第1の回路基板上のセンサモジュールが水平面に対して傾斜するため、鉛直方向の振動がセンサモジュールに直接作用することを回避することができる。したがって、一部の振動成分のみがセンサモジュールに伝達され、振動がセンサモジュールの検出精度に与える影響を効果的に低減することができ、ひいてはセンサユニットの使用性能を向上させるとともに、センサユニットの測定レンジを拡大することもできる。また、第1のホルダとセンサユニットとの間の動きを緩衝する第1のバッファ部材と、第2のホルダとセンサユニットとの間の動きを緩衝する第2のバッファ部材とを設けることにより、慣性計測ユニットの制振性能を向上させ、センサユニットが外力により揺動する確率を低減することができ、ひいてはセンサユニットの検出精度を向上させることができる。また、第1のホルダと第2のホルダの構造は、センサユニットの取り付けを容易にすることができる。
【0021】
本発明の付加的な態様及び利点は、一部は以下の記述において説明され、一部は以下の記述により明らかになるか又は本発明の実践によって了解されうる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
以下、図面を参照しながら実施例を説明するため、本発明の前述の、及び/又は、付加的な態様及び利点は明確で容易に理解されうるようになる。
【
図1】本発明の実施例によるセンサユニットの構造模式図である。
【
図2】本発明の実施例によるセンサユニットの構造爆発図である。
【
図3】本発明の実施例による慣性計測ユニットの構造模式図である。
【
図4】本発明の実施例による移動機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施例について詳細に記述する。記述される実施例の例は図面に示されており、図面において、同じ又は類似する符号は、同じ又は類似する要素や同じ又は類似する機能を有する要素を示す。以下、図面に基づいて記述される実施例は、本発明を解釈するための例示的なものであり、本発明に対する制限として理解されてはならない。
【0024】
図1及び
図2に示すように、本発明の実施例によるセンサユニット100は、第1の固定部110、第2の固定部120及び第1の回路基板130を含む。
【0025】
具体的に、
図1及び
図2に示すように、第2の固定部120は第1の固定部110に接続され、第2の固定部120は第1の固定部110に対向し且つ離間して、取り付け空間を画定する。例えば、第2の固定部120と第1の固定部110とは、積層され、且つ離間して設けられてもよい。第1の回路基板130は取り付け空間に設けられる。なお、第1の回路基板130は、第1の固定部110と第2の固定部120との間に位置する。例えば、第1の固定部110、第1の回路基板130及び第2の固定部120は順次に積層するように設けられ、第1の回路基板130が第1の固定部110と第2の固定部120との間に挟まれて、「サンドイッチ」のような構造を形成してもよい。第1の回路基板130は、第1の固定部110と第2の固定部120とのうちの少なくとも1つに固定接続される。
【0026】
なお、ここで言及される「固定接続」とは、第1の回路基板130が第1の固定部110及び/又は第2の固定部120に固定されることを意味する。「固定接続」は、取り外し不可能な接続方式であってもよく、取り外し可能な接続方式であってもよい。例えば、第1の回路基板130が第1の固定部110に取り外し可能に接続され、第1の回路基板130が第2の固定部120に取り外し可能に接続される。また、「接続」とは、直接的に接続される接続方式であってもよく、間接的に接続される接続方式であってもよい。
【0027】
第1の回路基板130の少なくとも一部は、水平面に対して平行にもならなく垂直にもならない。なお、「水平面」とは、第1の回路基板130の近くの相対的に完全に静止している水により形成される平面およびその平面に平行な面であってもよい。なお、第1の回路基板130上の一部又は全部の領域は、水平面に対して0度より大きく且つ90度未満の角度をなす。第1の回路基板130には、少なくとも1つのセンサモジュール131が設けられる。例えば、第1の回路基板130に3つのセンサモジュール131が設けられる場合、3つのセンサモジュール131はすべて第1の回路基板130と第1の固定部110との間に位置し、3つのセンサモジュール131はそれぞれ、X方向、Y方向及びZ方向の動き状態値を検出するように構成されることができる。又は、例えば、第1の回路基板130には1つのセンサモジュール131が設けられてもよく、該センサモジュール131はX方向、Y方向及びZ方向の動き状態値を検出することができる。
【0028】
関連技術において、ほとんどの飛行体、特にマルチロータ飛行体は、水平面積が大きいため、その機体の鉛直方向の振動成分が比較的に大きい。また、フライトコントローラは一般的に機体の水平領域に固定されるため、フライトコントローラの中の、飛行体の鉛直方向における動きパラメータを検出するセンサが振動により大きく影響されてしまい、したがってセンサにより採集される物理量がひどく歪む。
【0029】
本発明の実施例によるセンサユニット100では、第1の回路基板130の少なくとも一部を傾斜して設けることにより、第1の回路基板130上のセンサモジュール131を水平面に対して傾斜させるため、鉛直方向の振動は、第1の回路基板130上の傾斜面を基準とする3次元座標系の3つの方向に割り当てられることができる。これにより、センサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータが鉛直方向の振動により完全で単独に影響されることを回避することができ、一部の振動成分のみがセンサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータに反映されるようになって、振動がセンサモジュール131の鉛直方向の検出精度に与える影響を効果的に低減することができ、ひいてはセンサユニット100の使用性能を向上させることができる。また、第1の回路基板130を傾斜して取り付けることにより、センサユニット100の測定レンジを拡大することもできる。
【0030】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例によれば、第1の回路基板130の第1の方向において、第1の回路基板130は互いに対向する第1の端と第2の端を有し、第1の端から第2の端に向かう方向において、第1の回路基板130は第2の方向に沿って傾斜する。ここで、第1の方向は水平面に平行し、第2の方向は水平面に垂直する。つまり、第1の端から第2の端に向かう方向において、第2の端は水平面から漸次に離れる。例えば、第1の回路基板130は矩形の平板部材であり、第1の回路基板130の長さ方向において、第1の回路基板130は互いに対向する第1の端と第2の端を含み、第1の端は水平面内に位置し、第1の端から第2の端に向かう方向において、第1の回路基板130は水平面から漸次に離れ、第2の端は第1の端の上方に位置する。このように、容易に第1の回路基板130を傾斜して配置することができ、センサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータは鉛直方向の一部のみの振動による影響しか受けない。
【0031】
本発明のいくつかの実施例において、第1の回路基板130は、水平面に対して0度より大きく且つ60度未満の角度をなしてもよい。例えば、第1の回路基板130と水平面との夾角は30度又は45度であってもよい。こうすると、水平面に基づく3次元座標系と第1の回路基板130に基づく3次元座標系との間の切り替え演算が容易になり、センサモジュール131により採集される各方向の物理量を合成して水平面に対する水平方向及び垂直方向に基づく物理量を得ることを容易にすることができる。
【0032】
例えば、第1の回路基板130と水平面との夾角が30度であってもよく、第1の回路基板30上のセンサモジュール131により検出される、第1の回路基板130に基づく3次元座標系での慣性採集量がAx、Ay、Azである場合、水平面に基づく3次元座標系での3つの成分に変換すると、Ax×cosa+Az×sina、Ay、Az×cosa-Ax×sinaを得ることができる。
【0033】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、第1の固定部110は第1の表面113を備え、第1の表面113は取り付け空間内に位置し、第1の表面113は第1の回路基板130に平行する。つまり、第1の固定部100の、取り付け空間の一部の壁面を構成する表面は傾斜面であり、言い換えると、第1の固定部100の、取り付け空間の一部の壁面を構成する表面は水平面と0度より大きい角度を挟み、第1の固定部100の、取り付け空間の一部の壁面を構成する表面は第1の回路基板130に適応するように配置される。このように、第1の固定部110が第1の回路基板130に適応するように第1の固定部110の形状を構成することにより、第1の回路基板130の取り付け作業を容易にするとともに、センサユニット100の厚さを減少させることができる。
【0034】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、第1の固定部110は第2の表面114を備え、第2の表面114は第1の表面113に対向し、且つ第2の表面114は取り付け空間外に位置し、第2の表面114は水平面に平行する。つまり、第1の固定部110の、第1の回路基板130から離れた表面は水平面に平行する。こうすると、第1の固定部110の取り付け作業を容易にすることができる。
【0035】
例えば、第1の回路基板130の長さ方向においては第1の表面113と第2の表面114との間の距離が漸次に増大し、第1の回路基板130の幅方向においては第1の表面113と第2の表面114との間の距離が一定である。又は、例えば、第1の回路基板130の幅方向においては第1の表面113と第2の表面114との間の距離が漸次に増大し、第1の回路基板130の長さ方向においては第1の表面113と第2の表面114との間の距離が一定である。
【0036】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、第2の固定部120は第3の表面125を備え、第3の表面125は取り付け空間内に位置し、第3の表面125は第1の回路基板130に平行する。つまり、第2の固定部120の、取り付け空間の一部の壁面を構成する表面は傾斜面となり、言い換えると、第2の固定部120の、取り付け空間の一部の壁面を構成する表面は水平面と0度より大きい角度を挟み、第2の固定部120の、取り付け空間の一部の壁面を構成する表面は第1の回路基板130に適応するように配置される。このように、第2の固定部120が第1の回路基板130に適応するように第2の固定部120の形状を構成することにより、第1の回路基板130の取り付け作業を容易にするとともに、センサユニット100の厚さを減少させることができる。
【0037】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、第2の固定部120は第4の表面126を備え、第4の表面126は第3の表面125に対向し、且つ第4の表面126は取り付け空間外に位置し、第4の表面126は水平面に平行する。つまり、第2の固定部120の、第1の回路基板130から離れた表面は水平面に平行する。こうすると、第2の固定部120の取り付け作業を容易にすることができる。
【0038】
例えば、第1の回路基板130の長さ方向においては第3の表面125と第4の表面126との間の距離が漸次に増大し、第1の回路基板130の幅方向においては第3の表面125と第4の表面126との間の距離が一定である。又は、例えば、第1の回路基板130の幅方向においては第3の表面125と第4の表面126との間の距離が漸次に増大し、第1の回路基板130の長さ方向においては第3の表面125と第4の表面126との間の距離が一定である。
【0039】
本発明のいくつかの実施例によれば、センサモジュール131は加速度センサ又は速度センサであってもよい。例えば、センサモジュール131は、統合型6軸センサ(3軸ジャイロと3軸加速度計)チップであってもよい。センサユニット100は、移動機器1の運転速度及び加速度を計測するために構成されることができ、したがって移動機器1の位置及び姿勢を把握して、移動機器1に対して更なる動き制御を行うことができる。
【0040】
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例によれば、センサユニット100は締め付け部材140を更に備える。第1の固定部110は第1の取付穴111を有し、第2の固定部120は第2の取付穴121を有し、締め付け部材140は第1の取付穴111及び第2の取付穴121に挿設される。例えば、第1の取付穴111は第1の固定部110の厚さ方向に沿って第1の固定部110を貫通してもよく、第2の取付穴121は第2の固定部120上の溝として形成され且つ第2の固定部120を貫通せず、締め付け部材140は第1の取付穴111を通し且つその一端が第2の取付穴121に差し込まれてもよい。又は、例えば、第1の取付穴111は第1の固定部110の厚さ方向に沿って第1の固定部110を貫通してもよく、第2の取付穴121は第2の固定部120の厚さ方向に沿って第2の取付穴121を貫通してもよく、締め付け部材140は第1の取付穴111を通し且つその一端が第2の取付穴121に差し込まれてもよい。こうすると、締め付け部材140によって第1の固定部110と第2の固定部120とを接続することができ、構造が簡単で且つ操作が便利であり、センサユニット100の取り付け作業を簡略化することができる。
【0041】
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、締め付け部材140はねじ型の締め付け部材であってもよい。本発明のいくつかの実施例において、締め付け部材140は螺着、係合又は締まり嵌めによって第2の取付穴121に接続されてもよい。本発明のいくつかの実施例において、締め付け部材140は螺着、係合又は締まり嵌めによって第1の取付穴111に接続されてもよい。本発明のいくつかの実施例において、締め付け部材140と第1の取付穴111の周壁面との間には隙間を有してもよく、締め付け部材140の、第2の取付穴121から離れた一端は第1の固定部110に当接する。
【0042】
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、第1の取付穴111は複数であってもよく、第2の取付穴121は複数の第1の取付穴111に1対1に対応するように複数であってもよく、締め付け部材140は複数の第1の取付穴111に1対1に対応するように複数であってもよい。なお、ここで言及される「複数」とは、2つおよび2つ以上を意味する。例えば、第1の取付穴111は4つであり、4つの第1の取付穴111は間隔を空けて配列され、第2の取付穴121は4つであり、4つの第2の取付穴121は4つの第1の取付穴111に1対1に対応し、各第2の取付穴121はそれに対応する第1の取付穴111に対向し、締め付け部材140は4つであり、各締め付け部材140は、1つの第2の取付穴121及び該第2の取付穴121に対応する第1の取付穴111に挿設されることができる。こうすることにより、第1の固定部110と第2の固定部120との間の接続の安定性を向上させることができ、したがって第1の回路基板130及びセンサモジュール131の取り付けの安定性を向上させることができ、ひいてはセンサユニット100の構造安定性を向上させることができる。
【0043】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、第1の固定部110の、第2の固定部120に向かう側には第1の取付柱112が設けられ、第2の固定部120の、第1の固定部110に向かう側には第2の取付柱122が設けられ、第2の取付柱122は第1の取付柱112に対向し、第1の回路基板130は第1の取付柱112と第2の取付柱122との間に挟まれる。つまり、第1の取付柱112と第2の取付柱122はいずれも第1の固定部110と第2の固定部120との間に位置し、第1の取付柱112は第1の固定部110に接続され、第2の取付柱122は第2の固定部120に接続され、第1の取付柱112の自由端の端面と第2の取付柱122の自由端の端面とは互いに対向し且つ離間して設けられ、第1の回路基板130は第1の取付柱112の自由端の端面と第2の取付柱122の自由端の端面との間に挟まれる。このように、第1の回路基板130を第1の固定部110と第2の固定部120との間に限定するとともに、第1の回路基板130の着脱を容易にすることができる。
【0044】
センサユニット100を取り付けるとき、まずは第1の回路基板130の1つの表面を第2の取付柱122の自由端の端面に接触させ、次に第1の取付柱112の自由端の端面を第1の回路基板130のもう1つの表面に接触させることにより、第1の回路基板130が第1の取付柱112と第2の取付柱122との間に挟まれるようにしてから、締め付け部材140によって第1の固定部110と第2の固定部120とを接続する。
【0045】
本発明のいくつかの実施例において、第1の取付柱112の自由端の端面は平面又は斜面であってもよい。さらに、第1の取付柱112は、円柱、多角柱又は多角錐であってもよい。本発明のいくつかの実施例において、第1の取付柱112は、第1の固定部110に垂直に接続される。本発明のいくつかの実施例において、第2の取付柱122の構造は第1の取付柱112の形状と同じである。
【0046】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、第1の取付穴111は、第1の取付柱112に設けられ、且つ第1の取付柱112及び第1の固定部110を貫通する。第2の取付穴121は、第2の固定部120に設けられ、且つ第2の取付柱122及び第2の固定部120を貫通する。第1の回路基板130には第3の取付穴133が設けられる。締め付け部材140は、第1の取付穴111、第3の取付穴133及び第2の取付穴121を順次に貫通するように設けられる。このように、締め付け部材140は第1の固定部110、第2の固定部120及び第1の回路基板130を接続することができ、第1の回路基板130の取り付け安定性を向上させるとともに、第1の固定部110及び第2の固定部120の構造及び接続作業を簡略化することができる。
【0047】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、第2の取付柱122の自由端には突起123が設けられ、第2の取付穴121は突起123を貫通し、突起123は第3の取付穴133に挿設されるように構成される。例えば、突起123の一端は第2の取付柱122の自由端の端面に接続され、突起123のもう一端は第1の回路基板130に向かって延在し、突起123は第3の取付穴133に挿設されてもよく、締め付け部材140は第1の取付穴111及び第2の取付穴121を貫通してもよい。こうすることにより、締め付け部材140と第1の回路基板130との接続を省略することができる。
【0048】
さらに、突起123の外周壁は、第3の取付穴133の壁面に接し合うように設けられてもよい。これにより、第1の回路基板130の変位を制限して、第1の回路基板130を突起123に位置決めすることができる。
【0049】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例によれば、第1の回路基板130には素子が設けられていてもよく、第1の固定部110と第2の固定部120とのうちの少なくとも1つには、素子を収容するための回避溝が設けられる。例えば、素子はセンサモジュール131と同一の第1の回路基板130の表面に位置してもよく、且つ該表面は第2の固定部120に向かい、第2の固定部120には回避溝が設けられており、素子は回避溝内に位置することができる。こうすることにより、センサユニット100の厚さを減少させることができる。
【0050】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、回避溝は複数であってもよく、複数の回避溝のうちの一部は素子を収容するために用いられ、複数の回避溝のうちの別の一部はセンサモジュール131を収容するために用いられることができる。本発明の他のいくつかの実施例において、回避溝は1つであってもよく、素子とセンサユニット100はすべて回避溝内に位置する。こうすることにより、センサユニット100の構造を簡素化することができる。
【0051】
本発明のいくつかの実施例によれば、第1の固定部110は金属ブロックであり、第2の固定部120は金属ブロックである。こうすると、センサユニット100の重量を高めるとともに、第1の固定部110及び第2の固定部120がセンサユニット100の重りとなって、センサユニット100の取り付け安定性を向上させることができ、センサユニット100が外力(例えば風による力)を受けて揺動してセンサモジュール131の検出精度に影響を及ぼすことを避けることができる。
【0052】
図3に示すように、本発明の実施例による慣性計測ユニット10は、第1のホルダ200、第2のホルダ300、センサユニット100、第1のバッファ部材500、第2のバッファ部材600及び第2の回路基板700を備える。センサユニット100は上記したようなセンサユニット100であり、第2のホルダ300は第1のホルダ200に接続され、第2のホルダ300は第1のホルダ200に対向し且つ離間して配置される。例えば、第2のホルダ300は少なくとも一部が第1のホルダ200と積層し且つ離間して設けられることができる。センサユニット100は第1のホルダ200と第2のホルダ300との間に位置し、第1のバッファ部材500はセンサユニット100と第1のホルダ200との間に位置し、第2のバッファ部材600はセンサユニット100と第2のホルダ300との間に位置する。第2の回路基板700は第2のホルダ300に接続され、第2の回路基板700とセンサユニット100は第2のホルダ300の両側に位置する。例えば、第1のホルダ200、第1のバッファ部材500、センサユニット100、第2のバッファ部材600、第2のホルダ300及び第2の回路基板700は、順次に積層するように配置されてもよい。第2の回路基板700は第1の回路基板130に電気的に接続される。
【0053】
図3に示すように、センサユニット100はフレキシブル回路基板134及び第1のコネクタ135を備えてもよい。フレキシブル回路基板134の一端は第1の回路基板130に電気的に接続され、フレキシブル回路基板134のもう一端は取り付け空間外に位置する。第1のコネクタ135はフレキシブル回路基板134のもう一端に電気的に接続され、第2の回路基板700には第1のコネクタ135と嵌合接続されるように構成される第2のコネクタ710が設けられる。こうすることにより、センサモジュール131により検出される情報は、フレキシブル回路基板134を介して第2の回路基板700に伝送されることができる。第2の回路基板700には、センサモジュール131の検出情報を記憶することができるコントローラが設けられてもよい。
【0054】
本発明の実施例による慣性計測ユニット10では、第1の回路基板130の少なくとも一部を傾斜して設けることにより、第1の回路基板130上のセンサモジュール131が水平面に対して傾斜するようになるため、鉛直方向の振動は、第1の回路基板130上の傾斜面を基準とする3次元座標の3つの方向に割り当てられることができる。こうすることにより、センサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータが、鉛直方向の振動による影響を完全で単独に受けることを避けることができ、一部のみの振動成分がセンサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータに反映され、したがって振動がセンサモジュール131の鉛直方向の検出精度に与える影響を効果的に低減することができ、ひいてはセンサユニット100の使用性能を向上させるとともに、センサユニット100の測定レンジを拡大することができる。
【0055】
さらに、第1のホルダ200とセンサユニット100との間の動きを緩衝する第1のバッファ部材500と、第2のホルダ300とセンサユニット100との間の動きを緩衝する第2のバッファ部材600とを設けることにより、慣性計測ユニット10の制振性能を向上させ、センサユニット100が外力により揺動する確率を低減することができ、ひいてはセンサユニット100の検出精度を向上させることができる。また、第1のホルダ200と第2のホルダ300の構造によって、センサユニット100の取り付け作業が容易になる。
【0056】
本発明のいくつかの実施例によれば、第1のバッファ部材500は制振用のコットンであってもよく、第2のバッファ部材600は制振用のコットンであってもよい。第1のバッファ部材500はセンサユニット100に貼り付けられてもよく、第2のバッファ部材600はセンサユニット100に貼り付けられてもよい。例えば、第1のバッファ部材500は、両面テープによってセンサユニット100に貼り付けられてもよく、第2のバッファ部材600は、両面テープによってセンサユニット100に貼り付けられてもよい。第1のバッファ部材500は第1のホルダ200に貼り付けられてもよく、第2のバッファ部材600は第2のホルダ300に貼り付けられてもよい。例えば、第1のバッファ部材500は両面テープによって第1のホルダ200に貼り付けられてもよく、第2のバッファ部材600は両面テープによって第2のホルダ300に貼り付けられてもよい。本発明のいくつかの実施例において、第1のバッファ部材500はリング状であってもよく、第2のバッファ部材600はリング状であってもよい。
【0057】
図3に示すように、本発明のいくつかの実施例によれば、慣性計測ユニット10は、間隔を空けて配列される複数の支持柱400を更に備えることができる。支持柱400の一端は第1のホルダ200に接続され、支持柱400のもう一端は第2のホルダ300に接続される。なお、ここで言及される「複数」とは、2つおよび2つ以上を意味する。例えば、支持柱400は4つであってもよく、4つの支持柱400は間隔を空けて配列される。4つの支持柱400を設けることにより、第1のホルダ200を第2のホルダ300から離間させて、センサユニット100を取り付けるための取り付けチャンバを画定することができる。
【0058】
図3に示すように、本発明のいくつかの実施例において、支持柱400の一端はねじ型の締め付け部材を介して第1のホルダ200に接続され、支持柱400のもう一端はねじ型の締め付け部材を介して第2のホルダ300に接続され、第2の回路基板700はねじ型の締め付け部材を介して第2のホルダ300に接続される。例えば、第1のホルダ200には第1のねじ穴が設けられてもよく、そのうちの1つのねじ型の締め付け部材が第1のねじ穴に嵌合接続されることができ、第2のホルダ300には第2のねじ穴が設けられてもよく、もう1つのねじ型の締め付け部材が第2のねじ穴に嵌合接続されてもよい。こうすることにより、慣性計測ユニット10の組み立て及び取り外しが容易になる。本発明のいくつかの実施例において、第1のコネクタ135と第2のコネクタ710とは差し込み方式によって接続されてもよい。
【0059】
図4に示すように、本発明の実施例による移動機器1は、上記したような慣性計測ユニット10を備える。
【0060】
本発明の実施例による移動機器1では、第1の回路基板130の少なくとも一部を傾斜して設けることにより、第1の回路基板130上のセンサモジュール131が水平面に対して傾斜するため、鉛直方向の振動は、第1の回路基板130上の傾斜面を基準とする3次元座標の3つの方向に割り当てられることができる。これにより、鉛直方向の振動がセンサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータに完全で単独に影響を与えることを回避することができ、一部のみの振動成分がセンサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータに反映され、振動がセンサモジュール131の鉛直方向の検出精度に与える影響を効果的に低減することができ、ひいてはセンサユニット100の使用性能を向上させるとともに、センサユニット100の測定レンジを拡大することができる。また、第1のホルダ200とセンサユニット100との間の動きを緩衝する第1のバッファ部材500と、第2のホルダ300とセンサユニット100との間の動きを緩衝する第2のバッファ部材600とを設けることにより、慣性計測ユニット10の制振性能を向上させ、センサユニット100が外力により揺動する確率を低減することができ、ひいてはセンサユニット100の検出精度を向上させることができる。さらに、第1のホルダ200と第2のホルダ300の構造によって、センサユニット100の取り付けが容易になる。
【0061】
本発明のいくつかの実施例によれば、移動機器1は、無人キャリア、飛行体、ロボットなどであってもよい。
【0062】
なお、本発明の記述において、「第1の」、「第2の」という用語は説明のために用いられるものに過ぎず、相対的な重要性を示すか又は暗示するもの或いは対応する技術的構成の数を示すものとして理解されてはならない。すなわち、「第1の」、「第2の」により限定されている構成は1つ又は複数の該構成を、明示的または暗示的に含むことができる。本発明の記述において、「複数」とは、明確で具体的な限定がない限り、2つ又は2つ以上を意味する。
【0063】
本発明において、明確な規定や限定がない限り、「取り付ける」、「連結する」、「接続する」、「固定する」などの用語は、広義的に理解されるべきである。例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体化されてもよい。機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、通信であってもよい。直接接続であってもよく、中間媒体を介して間接的に繋がってもよく、2つの要素の内部の連通又は2つの要素の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、本発明における上記の用語の具体的な意味を具体的な状況に応じて理解することができる。
【0064】
本発明において、明確な規定及び限定がない限り、第1の構成が第2の構成の「上」又は「下」にあるとは、第1の構成と第2の構成とが直接接触するか、又は第1の構成と第2の構成が中間媒体を介して間接的に接触することを意味するものであってもよい。また、第1の構成が第2の構成の「上」、「上方」又は「上部」にあるとは、第1の構成が第2の構成の真上又は斜め上方にあることを意味するか、又は、単に第1の構成の水平高さが第2の構成より高いことを意味するものであってもよい。第1の構成が第2の構成の「下」、「下方」又は「下部」にあるとは、第1の構成が第2の構成の真下又は斜め下方にあることを意味するか、又は、単に第1の構成の水平高さが第2の構成より低いことを意味するものであってもよい。
【0065】
本明細書の記述において、「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」などの用語は、対応する実施例又は例に記載の具体的な特徴、構造、材料、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施例又は例に含まれていることを意味する。本明細書において、上記の用語に対する例示的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を対象とする必要はない。また、記述される具体的な特徴、構造、材料、又は特性は、いずれか1つ又は複数の実施例や例において適切に結合されてもよい。なお、互いに矛盾しない限り、当業者は、本明細書で記述された異なる実施例又は例、及び、異なる実施例又は例による構成を結合及び組み合わせてもよい。
【0066】
本発明の実施例を図示し且つ説明したが、本発明の原理及び趣旨を逸脱しない範囲において、これら実施例は様々な変化、修正、差し替え、変形が行われることが可能であること、及び、本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等物により決められることを、当業者であれば理解することができる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明の実施例による上述の案は、センサの設計及び生産プロセスに適用されることができる。少なくとも一部の第1の回路基板を、移動機器に対して傾斜するように配置することにより、移動機器が離陸、飛行及び着陸するときに鉛直方向において発生する振動の幅が大きくても、第1の回路基板上のセンサモジュールが水平面に対して傾斜するため、鉛直方向における振動がセンサモジュールに直接作用してしまうことを避けることができ、センサモジュールに伝わるのが一部のみの振動分量しかないので、振動がセンサモジュールの検出精度に与える影響を効果的に低減することができ、ひいてはセンサユニットの使用性能を向上させるとともに、センサユニットの測定レンジを拡大することができる。また、第1のホルダとセンサユニットとの間の動きを緩衝する第1のバッファ部材と、第2のホルダとセンサユニットとの間の動きを緩衝する第2のバッファ部材とを設けることにより、慣性計測ユニットの制振性能を向上させ、センサユニットが外力により揺動する確率を下げることができ、ひいてはセンサユニットの検出精度を向上させることができる。さらに、第1のホルダ及び第2のホルダの構造によって、センサユニットの取り付け作業が容易になる。
【符号の説明】
【0068】
1 移動機器
10 慣性計測ユニット
100 センサユニット
110 第1の固定部、111 第1の取付穴、112 第1の取付柱、113 第1の表面、114 第2の表面
120 第2の固定部、121 第2の取付穴、122 第2の取付柱、123 突起、125 第3の表面、126 第4の表面
130 第1の回路基板、131 センサモジュール、133 第3の取付穴、134 フレキシブル回路基板、135 第1のコネクタ
140 締め付け部材
200 第1のホルダ、300 第2のホルダ、400 支持柱、500 第1のバッファ部材、600 第2のバッファ部材、700 第2の回路基板、710 第2のコネクタ
【手続補正書】
【提出日】2021-07-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサユニットであって、
第1の固定部と、
前記第1の固定部に接続され、前記第1の固定部に対向し且つ離間して配置されて取り付け空間を画定する第2の固定部と、
少なくとも1つのセンサモジュールが設けられている第1の回路基板と、を備え、
前記第1の回路基板は前記取り付け空間に設けられ、前記第1の回路基板は前記第1の固定部と前記第2の固定部とのうちの少なくとも1つに固定接続され、前記第1の回路基板は少なくとも一部が水平面に対して平行にもならなく垂直にもならない
ことを特徴とするセンサユニット。
【請求項2】
前記第1の回路基板の第1の方向において、前記第1の回路基板は、互いに対向する第1の端と第2の端を有し、
前記第1の端から前記第2の端に向かう方向において、前記第1の回路基板は、第2の方向に沿って傾斜し、
前記第1の方向は前記水平面に平行し、前記第2の方向は前記水平面に垂直する
ことを特徴とする請求項1に記載のセンサユニット。
【請求項3】
前記第1の固定部は第1の表面を含み、前記第1の表面は前記取り付け空間内に位置し、
前記第1の表面は前記第1の回路基板に平行する
ことを特徴とする請求項2に記載のセンサユニット。
【請求項4】
前記第1の固定部は第2の表面を
更に含み、前記第2の表面は前記第1の表面に対向し、且つ前記第2の表面は前記取り付け空間外に位置し、
前記第2の表面は前記水平面に平行する
ことを特徴とする請求項3に記載のセンサユニット。
【請求項5】
前記第2の固定部は第3の表面を含み、前記第3の表面は前記取り付け空間内に位置し、
前記第3の表面は前記第1の回路基板に平行する
ことを特徴とする請求項2
ないし4のいずれか一項に記載のセンサユニット。
【請求項6】
前記第2の固定部は第4の表面を
更に含み、前記第4の表面は前記第3の表面に対向し、且つ前記第4の表面は前記取り付け空間外に位置し、
前記第4の表面は前記水平面に平行する
ことを特徴とする請求項5に記載のセンサユニット。
【請求項7】
締め付け部材を更に備え、
前記第1の固定部は第1の取付穴を有し、前記第2の固定部は第2の取付穴を有し、前記締め付け部材は前記第1の取付穴及び前記第2の取付穴に挿設される
ことを特徴とする請求項1
ないし6のいずれか一項に記載のセンサユニット。
【請求項8】
前記第1の固定部の、前記第2の固定部に向かう側には第1の取付柱が設けられ、
前記第2の固定部の、前記第1の固定部に向かう側には第2の取付柱が設けられ、前記第2の取付柱は前記第1の取付柱に対向し、
前記第1の回路基板は、前記第1の取付柱と前記第2の取付柱との間に挟まれるように設けられる
ことを特徴とする請求項7に記載のセンサユニット。
【請求項9】
前記第1の取付穴は、前記第1の取付柱に設けられ、且つ前記第1の取付柱及び第1の固定部を貫通し、
前記第2の取付穴は、前記第2の固定部に設けられ、且つ前記第2の取付柱及び第2の固定部を貫通し、
前記第1の回路基板には第3の取付穴が設けられ、
前記締め付け部材は、前記第1の取付穴、前記第3の取付穴及び前記第2の取付穴に順次に挿入するように構成される
ことを特徴とする請求項8に記載のセンサユニット。
【請求項10】
前記第2の取付柱の自由端には突起が設けられており、前記第2の取付穴は前記突起を貫通し、前記突起は前記第3の取付穴に挿設されるように構成される
ことを特徴とする請求項9に記載のセンサユニット。
【請求項11】
前記センサユニットはフレキシブル回路基板及び第1のコネクタを更に備え、前記フレキシブル回路基板の一端は前記第1の回路基板に電気的に接続され、前記フレキシブル回路基板のもう一端は前記取り付け空間外に位置し、前記第1のコネクタは前記フレキシブル回路基板のもう一端に電気的に接続される
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載のセンサユニット。
【請求項12】
慣性計測ユニットであって、
第1のホルダと、第2のホルダと、
を備え、
前記第2のホルダは、前記第1のホルダに接続され、前記第1のホルダに対向し且つ離間して配置され、
前記センサユニットは請求項1ないし
11のいずれか一項に記載のセンサユニットであり、前記センサユニットは前記第1のホルダと前記第2のホルダとの間に位置
する
ことを特徴とする慣性計測ユニット。
【請求項13】
前記慣性計測ユニットは、第1のバッファ部材と、第2のバッファ部材と、を更に備え、
前記第1のバッファ部材は前記センサユニットと前記第1のホルダとの間に位置し、
前記第2のバッファ部材は前記センサユニットと前記第2のホルダとの間に位置
する
ことを特徴とする請求項12に記載の慣性計測ユニット。
【請求項14】
前記慣性計測ユニットは、第2の回路基板を更に備え、
前記センサユニットは請求項11に記載のセンサユニットであり、
前記第2の回路基板は前記第2のホルダに接続され、前記第2の回路基板と前記センサユニットは前記第2のホルダの両側に位置し、前記第2の回路基板は前記第1の回路基板に電気的に接続され、前記第2の回路基板には前記第1のコネクタと嵌合接続されるように構成される第2のコネクタが設けられる
ことを特徴とする
請求項12または請求項13に記載の慣性計測ユニット。
【請求項15】
移動機器であって、
請求項
12ないし14のいずれか一項に記載の慣性計測ユニットを備える
ことを特徴とする移動機器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明のいくつかの実施例において、第1の固定部は第2の表面を更に含み、第2の表面は第1の表面に対向し、且つ第2の表面は取り付け空間外に位置し、第2の表面は水平面に平行する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明のいくつかの実施例において、第2の固定部は第4の表面を更に含み、第4の表面は第3の表面に対向し、且つ第4の表面は取り付け空間外に位置し、第4の表面は水平面に平行する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
本発明の実施例による慣性計測ユニットは、第1のホルダと、第2のホルダと、上記したようなセンサユニットと、第1のバッファ部材と、第2のバッファ部材と、第2の回路基板と、を備える。第2のホルダは、第1のホルダに接続されるとともに、第1のホルダに対向し且つ離間するように配置される。センサユニットは第1のホルダと第2のホルダとの間に位置し、センサユニットはフレキシブル回路基板及び第1のコネクタを更に備え、フレキシブル回路基板の一端は第1の回路基板に電気的に接続され、フレキシブル回路基板のもう一端は取り付け空間外に位置し、第1のコネクタはフレキシブル回路基板のもう一端に電気的に接続される。第1のバッファ部材はセンサユニットと第1のホルダとの間に位置する。第2のバッファ部材はセンサユニットと第2のホルダとの間に位置する。第2の回路基板は第2のホルダに接続され、第2の回路基板とセンサユニットは第2のホルダの両側に位置し、第2の回路基板は第1の回路基板に電気的に接続され、第2の回路基板には第1のコネクタと嵌合接続されるように構成される第2のコネクタが設けられている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
以下、図面を参照しながら実施例を説明するため、本発明の前述の、及び/又は、付加的な態様及び利点は明確で容易に理解されうるようになる。
【
図1】本発明の実施例によるセンサユニットの構造模式図である。
【
図2】本発明の実施例によるセンサユニットの構造爆発図である。
【
図3】本発明の実施例による移動機器の構造模式図である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例によれば、第1の回路基板130の第1の方向において、第1の回路基板130は互いに対向する第1の端と第2の端を有し、第1の端から第2の端に向かう方向において、第1の回路基板130は第2の方向に沿って傾斜する。ここで、第1の方向は水平面に平行し、第2の方向は水平面に垂直する。つまり、第1の端から第2の端に向かう方向において、
第1の回路基板130は水平面から漸次に離れる。例えば、第1の回路基板130は矩形の平板部材であり、第1の回路基板130の長さ方向において、第1の回路基板130は互いに対向する第1の端と第2の端を含み、第1の端は水平面
上に位置し
てもよく、第1の端から第2の端に向かう方向において、第1の回路基板130は水平面から漸次に離れ、第2の端
が位置する高さは第1の端
より高い。このように、容易に第1の回路基板130を傾斜して配置することができ、センサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータは鉛直方向の一部のみの振動による影響しか受けない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
例えば、第1の回路基板130と水平面との夾角が30度であってもよく、第1の回路基板130上のセンサモジュール131により検出される、第1の回路基板130に基づく3次元座標系での慣性採集量がAx、Ay、Azである場合、水平面に基づく3次元座標系での3つの成分に変換すると、Ax×cosa+Az×sina、Ay、Az×cosa-Ax×sinaを得ることができる。ここで、aは第1の回路基板130と水平面とが挟む角度である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
図1及び
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例において、第1の固定部110は第1の表面113を備え、第1の表面113は取り付け空間内に位置し、第1の表面113は第1の回路基板130に平行する。つまり、第1の固定部
110の、取り付け空間の一部の壁面を構成する表面は傾斜面であり、言い換えると、第1の固定部
110の、取り付け空間の一部の壁面を構成する表面は水平面と0度より大きい角度を挟み、第1の固定部
110の、取り付け空間の一部の壁面を構成する表面は第1の回路基板130に適応するように配置される。このように、第1の固定部110が第1の回路基板130に適応するように第1の固定部110の形状を構成することにより、第1の回路基板130の取り付け作業を容易にするとともに、センサユニット100の厚さを減少させることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
例えば、第1の回路基板130の長さ方向においては第1の表面113と第2の表面114との間の距離が漸次に縮小し、第1の回路基板130の幅方向においては第1の表面113と第2の表面114との間の距離が一定である(すなわち、第1の固定部110の厚さは第1の回路基板130の長さ方向に沿って漸次に小さくなり、且つ第1の固定部110の、幅方向における断面形状は矩形である)。又は、例えば、第1の回路基板130の幅方向においては第1の表面113と第2の表面114との間の距離が漸次に増大し、第1の回路基板130の長さ方向においては第1の表面113と第2の表面114との間の距離が一定である。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
図2に示すように、本発明のいくつかの実施例によれば、センサユニット100は締め付け部材140を更に備える。第1の固定部110は第1の取付穴111を有し、第2の固定部120は第2の取付穴121を有し、締め付け部材140は第1の取付穴111及び第2の取付穴121に挿設される。例えば、第1の取付穴111は第1の固定部110の厚さ方向に沿って第1の固定部110を貫通してもよく、第2の取付穴121は第2の固定部120上の溝として形成され且つ第2の固定部120を貫通せず、締め付け部材140は第1の取付穴111を通し且つその一端が第2の取付穴121に差し込まれてもよい。又は、例えば、第1の取付穴111は第1の固定部110の厚さ方向に沿って第1の固定部110を貫通してもよく、第2の取付穴121は第2の固定部120の厚さ方向に沿って
第2の固定部120を貫通してもよく、締め付け部材140は第1の取付穴111を通し且つその一端が第2の取付穴121に差し込まれてもよい。こうすると、締め付け部材140によって第1の固定部110と第2の固定部120とを接続することができ、構造が簡単で且つ操作が便利であり、センサユニット100の取り付け作業を簡略化することができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
本発明の実施例による慣性計測ユニットは、第1のホルダ、第2のホルダ、センサユニット100、第1のバッファ部材、第2のバッファ部材及び第2の回路基板を備える。センサユニット100は上記したようなセンサユニット100であり、第2のホルダは第1のホルダに接続され、第2のホルダは第1のホルダに対向し且つ離間して配置される。例えば、第2のホルダは少なくとも一部が第1のホルダと積層し且つ離間して設けられることができる。センサユニット100は第1のホルダと第2のホルダとの間に位置し、第1のバッファ部材はセンサユニット100と第1のホルダとの間に位置し、第2のバッファ部材はセンサユニット100と第2のホルダとの間に位置する。第2の回路基板は第2のホルダに接続され、第2の回路基板とセンサユニット100は第2のホルダの両側に位置する。例えば、第1のホルダ、第1のバッファ部材、センサユニット100、第2のバッファ部材、第2のホルダ及び第2の回路基板は、順次に積層するように配置されてもよい。第2の回路基板は第1の回路基板130に電気的に接続される。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
図2に示すように、センサユニット100はフレキシブル回路基板134及び第1のコネクタ135を備えてもよい。フレキシブル回路基板134の一端は第1の回路基板130に電気的に接続され、フレキシブル回路基板134のもう一端は取り付け空間外に位置する。第1のコネクタ135はフレキシブル回路基板134のもう一端に電気的に接続され、第2の回路基板には第1のコネクタ135と嵌合接続されるように構成される第2のコネクタが設けられる。こうすることにより、センサモジュール131により検出される情報は、フレキシブル回路基板134を介して第2の回路基板に伝送されることができる。第2の回路基板には、センサモジュール131の検出情報を記憶することができるコントローラが設けられてもよい。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
本発明の実施例による慣性計測ユニットでは、第1の回路基板130の少なくとも一部を傾斜して設けることにより、第1の回路基板130上のセンサモジュール131が水平面に対して傾斜するようになるため、鉛直方向の振動は、第1の回路基板130上の傾斜面を基準とする3次元座標の3つの方向に割り当てられることができる。こうすることにより、センサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータが、鉛直方向の振動による影響を完全で単独に受けることを避けることができ、一部のみの振動成分がセンサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータに反映され、したがって振動がセンサモジュール131の鉛直方向の検出精度に与える影響を効果的に低減することができ、ひいてはセンサユニット100の使用性能を向上させるとともに、センサユニット100の測定レンジを拡大することができる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
さらに、第1のホルダとセンサユニット100との間の動きを緩衝する第1のバッファ部材と、第2のホルダとセンサユニット100との間の動きを緩衝する第2のバッファ部材とを設けることにより、慣性計測ユニットの制振性能を向上させ、センサユニット100が外力により揺動する確率を低減することができ、ひいてはセンサユニット100の検出精度を向上させることができる。また、第1のホルダと第2のホルダの構造によって、センサユニット100の取り付け作業が容易になる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
本発明のいくつかの実施例によれば、第1のバッファ部材は制振用のコットンであってもよく、第2のバッファ部材は制振用のコットンであってもよい。第1のバッファ部材はセンサユニット100に貼り付けられてもよく、第2のバッファ部材はセンサユニット100に貼り付けられてもよい。例えば、第1のバッファ部材は、両面テープによってセンサユニット100に貼り付けられてもよく、第2のバッファ部材は、両面テープによってセンサユニット100に貼り付けられてもよい。第1のバッファ部材は第1のホルダに貼り付けられてもよく、第2のバッファ部材は第2のホルダに貼り付けられてもよい。例えば、第1のバッファ部材は両面テープによって第1のホルダ200に貼り付けられてもよく、第2のバッファ部材は両面テープによって第2のホルダに貼り付けられてもよい。本発明のいくつかの実施例において、第1のバッファ部材はリング状であってもよく、第2のバッファ部材はリング状であってもよい。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
本発明のいくつかの実施例によれば、慣性計測ユニットは、間隔を空けて配列される複数の支持柱を更に備えることができる。支持柱の一端は第1のホルダに接続され、支持柱のもう一端は第2のホルダに接続される。なお、ここで言及される「複数」とは、2つおよび2つ以上を意味する。例えば、支持柱は4つであってもよく、4つの支持柱は間隔を空けて配列される。4つの支持柱を設けることにより、第1のホルダを第2のホルダから離間させて、センサユニット100を取り付けるための取り付けチャンバを画定することができる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
本発明のいくつかの実施例において、支持柱の一端はねじ型の締め付け部材を介して第1のホルダに接続され、支持柱のもう一端はねじ型の締め付け部材を介して第2のホルダに接続され、第2の回路基板はねじ型の締め付け部材を介して第2のホルダに接続される。例えば、第1のホルダには第1のねじ穴が設けられてもよく、そのうちの1つのねじ型の締め付け部材が第1のねじ穴に嵌合接続されることができ、第2のホルダには第2のねじ穴が設けられてもよく、もう1つのねじ型の締め付け部材が第2のねじ穴に嵌合接続されてもよい。こうすることにより、慣性計測ユニットの組み立て及び取り外しが容易になる。本発明のいくつかの実施例において、第1のコネクタ135と第2のコネクタとは差し込み方式によって接続されてもよい。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
図3に示すように、本発明の実施例による移動機器1は、上記したような慣性計測ユニット10を備える。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
本発明の実施例による移動機器1では、第1の回路基板130の少なくとも一部を傾斜して設けることにより、第1の回路基板130上のセンサモジュール131が水平面に対して傾斜するため、鉛直方向の振動は、第1の回路基板130上の傾斜面を基準とする3次元座標の3つの方向に割り当てられることができる。これにより、鉛直方向の振動がセンサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータに完全で単独に影響を与えることを回避することができ、一部のみの振動成分がセンサモジュール131により検出される鉛直方向の動きパラメータに反映され、振動がセンサモジュール131の鉛直方向の検出精度に与える影響を効果的に低減することができ、ひいてはセンサユニット100の使用性能を向上させるとともに、センサユニット100の測定レンジを拡大することができる。また、第1のホルダとセンサユニット100との間の動きを緩衝する第1のバッファ部材と、第2のホルダとセンサユニット100との間の動きを緩衝する第2のバッファ部材とを設けることにより、慣性計測ユニットの制振性能を向上させ、センサユニット100が外力により揺動する確率を低減することができ、ひいてはセンサユニット100の検出精度を向上させることができる。さらに、第1のホルダと第2のホルダの構造によって、センサユニット100の取り付けが容易になる。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
1 移動機器
100 センサユニット
110 第1の固定部、111 第1の取付穴、112 第1の取付柱、113 第1の表面、114 第2の表面
120 第2の固定部、121 第2の取付穴、122 第2の取付柱、123 突起、125 第3の表面、126 第4の表面
130 第1の回路基板、131 センサモジュール、133 第3の取付穴、134 フレキシブル回路基板、135 第1のコネクタ
140 締め付け部材
【手続補正21】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】