(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-10
(54)【発明の名称】履物物品のための負荷検知デバイス
(51)【国際特許分類】
A43B 3/44 20220101AFI20220303BHJP
A43B 3/40 20220101ALI20220303BHJP
A43B 3/48 20220101ALI20220303BHJP
【FI】
A43B3/44
A43B3/40
A43B3/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021542193
(86)(22)【出願日】2020-01-24
(85)【翻訳文提出日】2021-09-16
(86)【国際出願番号】 EP2020051697
(87)【国際公開番号】W WO2020152305
(87)【国際公開日】2020-07-30
(32)【優先日】2019-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502004995
【氏名又は名称】エッコ スコ アクティーゼルスカブ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パトリツィオ カールッチ
(72)【発明者】
【氏名】パナヨティス ミタロス
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050EA00
4F050GA06
4F050GA30
4F050MA90
4F050NA90
(57)【要約】
靴のための負荷検知デバイスであって、第1の面と、対向する第2の面と、を有するベース部材であって、第1の面は所定領域を有する、ベース部材と、ベース部材の第1の面に位置付けられた、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材と、を備える。第1の負荷検知部材は、第1の面の前記所定領域の第1の領域に位置付けられており、第2の負荷検知部材は、第1の面の所定領域の第2の領域に位置付けられている。第1の負荷検知部材は、使用中、第2の負荷検知部材に対して固定された位置を有し、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材は、第1の面の前記所定領域の少なくとも一部に印加される負荷を測定するように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴のための負荷検知デバイスであって、
第1の面と、対向する第2の面と、を有するベース部材であって、前記第1の面は所定領域を有する、前記ベース部材と、
前記ベース部材の前記第1の面に位置付けられた、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材と、
を備え、
前記第1の負荷検知部材は、前記第1の面の前記所定領域の第1の領域に位置付けられており、
前記第2の負荷検知部材は、前記第1の面の前記所定領域の第2の領域に位置付けられており、
前記第1の負荷検知部材は、使用中、前記第2の負荷検知部材に対して固定された位置を有し、
前記第1の負荷検知部材及び前記第2の負荷検知部材は、前記第1の面の前記所定領域の少なくとも一部に印加される負荷を測定するように構成されている、負荷検知デバイス。
【請求項2】
前記第1の負荷検知部材及び/又は前記第2の負荷検知部材は、複数の負荷の値を測定するように構成されている、請求項1に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項3】
前記第1の面の前記所定領域は、前記靴の踵領域に位置付けられるように構成されている、請求項1又は2に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項4】
前記第1の面の前記所定領域の前記第1の領域は、前記第1の面の前記第2の領域から分離されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項5】
前記第1負荷検知部材及び前記第2の負荷検知部材から電気的構成要素への電気的通信を提供する電気的接続を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項6】
前記ベース部材の前記第1の面、及び/又は、前記第1の負荷検知部材及び/又は前記第2の負荷検知部材を覆う少なくとも第1の側面を有する筐体を備え、
前記筐体の前記第1の側面は柔軟であってよく、前記筐体の表面に印加される力が、前記第1の負荷検知部材及び/又は前記第2の負荷検知部材に伝達されることを可能にする、請求項1から5のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項7】
筐体は、前記ベース部材の前記第2の面を覆う第2の側面を備えてよく、及び/又は、第2の側面は、使用中、前記負荷検知部材に反力を提供するように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項8】
負荷センサは、力検知抵抗器である、請求項1から7のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項9】
前記ベース部材は、剛性部材である、請求項1から8のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項10】
前記ベース部材は、プリント回路基板であり、前記ベース部材の前記第1の面上の前記負荷検知部材から、前記ベース部材の前記第2の面への電気的通信を提供する電気的接続を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項11】
前記第2の面は、1つ又は複数の電気的構成要素を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項12】
前記負荷検知デバイスは、コントローラを備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項13】
前記第1の面は、第3の負荷検知部材及び/又は第4の負荷検知部材、及び/又は後続の負荷検知部材を備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項14】
前記負荷検知デバイスは、加速度、方向、湿度、位置、配向、温度、大気圧、及び/又は角速度のうちの1つ又は複数を測定するための部材を備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項15】
履物物品で負荷測定を得る方法であって、ユーザの足の底から生じる前記負荷測定は、
第1の負荷検知部材を前記履物物品の第1の範囲に位置付けることであって、前記第1の負荷検知部材は、第1の電気的信号を提供する、前記第1の範囲に位置付けることと、
第2の負荷検知部材を前記履物物品の第2の範囲に位置付けることであって、前記第2の負荷検知部材は、第2の電気的信号を提供する、前記第2の範囲に位置付けることと、
使用中、前記第2の負荷検知部材に対して前記第1の負荷検知部材の位置を固定することと、
前記履物物品の使用中、処理ユニットによって前記第1の電気信号及び前記第2の電気的信号を受信することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本説明は、履物のための改善された負荷検知デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
靴の快適性は、靴を毎日長時間に亘って着用することが多い人の一般的な健康状態に関してだけでなく、ランニング又はゴルフなどのスポーツアクティビティを行う場合に靴を使用するときの着用者のパフォーマンスに関しても、それを着用する人にとって重要である。
【0003】
靴に接続され、それにより、靴を着用している間に異なる動きパラメータを測定するために使用される、いくつかの異なるデバイスが存在する。例えば、デバイスを有する靴を着用しているランナーの速度及び動きを測定するために、ランニング靴に取り付けられたデバイスなどがある。
【0004】
一般に、このようなデバイスは、別々のユニットとして靴に取り付けられている。
【0005】
さらに、靴の快適性を決定することに関しては、いくつかのパラメータが検出されることがあり、有用な1つのパラメータは、ウォーキング、ランニング、又は他のアクティビティの間、足が靴のソールとどのように連動しているのかを示す。
【0006】
圧力センサが、圧力を測定するためにソールに位置付けられているシステムが存在する。一般に、これらのソリューションでは、圧力センサは、別々のソールユニットとして追加される。ここで、トランスデューサは、ソールに対して異なるエリアに位置付けられており、そして、靴パッドでセンサから中央ユニットへの出力を処理するために電気的回路に接続されている。
【0007】
米国特許第9,763,489号は、センサシステムを開示する。当該センサシステムは、履物物品の使用のために適合され、第1の層及び第2の層を含むインサート部材と、インサートに接続されており、電気モジュールと通信するように構成されたポートと、インサート部材上の複数の力及び/又は圧力センサと、センサをポートに接続する複数の導線と、を含む。複数の圧力センサは、フレキシブルな層上に位置付けられている。フレキシブルな層は、使用中、靴の外形に従うように適合され、それは、力及び/又は圧力センサが、使用中、互いに対して移動することを意味する。さらに、圧力センサは、足の特定の部分における負荷を識別する以外に、センサ間での相関がほとんどないか、又は全くないように、靴の異なる部分に位置付けられている。
【0008】
従来技術からの既知の圧力センサシステムでの問題は、それらが、ソールの様々な場所に配置された部分を接続するために、ソールの長さ及び幅に沿って延びる配線を備える、複雑なシステムであるということである。使用中、ソールは、ユーザの動きにより剪断、圧縮、及び引張りの力の影響を受け、これらの力は、一般的な靴に相当な摩耗を及ぼす。ほとんど多くの場合、物理的な外観がユーザの好みに依存したある閾値よりも下回って低下したとき、ゴム、革、又は頑丈な糸などの固体材料が、摩耗に屈し、靴が履き古されたと見なされる。ソールの長さ及び/又は幅に延びる銅配線は、曲げ、剪断、圧縮、引張、及び湿度の影響を受け、一般に、銅配線がない場合に靴又はソールが履き古されたとみなされる前に劣化及び/又は破損し、それによって、ユーザは、自身の購入品の重要な機能、すなわち、センサを失うか、又は新しい靴もしくはソールを購入しなければならず、靴又はソールの別のまだ機能している材料を無駄にする。予測される長期の着用期間、部材を靴に搭載する場合、デバイスは、頑丈で、耐久性があり、安定した方法で作られていることから相当な恩恵を受け、これにより、デバイスは、靴底が使用中に受ける相当な過度の力に、より十分に耐えることができる。さらに、既存のシステムは、圧力センサと無線送信ユニットとの間の追加のトランスデューサに依存する。
【発明の概要】
【0009】
本説明に従って、第1の面と、対向する第2の面と、を有するベース部材であって、前記第1の面は所定領域を有する、前記ベース部材と、ベース部材の第1の面に位置付けられた、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材と、を備える、靴のための負荷検知デバイスがある。第1の負荷検知部材は、第1の面の前記所定領域の第1の領域に位置付けられており、第2の負荷検知部材は、第1の面の所定領域の第2の領域に位置付けられている。第1の負荷検知部材は、使用中、第2の負荷検知部材に対して固定された位置を有し、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材は、第1の面の前記所定領域の少なくとも一部に印加される負荷を測定するように構成されている。
【0010】
これは、負荷検知デバイスが、ベース領域上の2つの位置から負荷を測定し得ることを意味する。2つの位置の各々は、負荷が、異なる時間に同じ既定のベース領域に印加されていることを表す。したがって、これは、足の底(足の底部)を使用して負荷検知デバイスに印加される負荷と見られ得る、印加されている負荷が、別々の負荷検知デバイスによって測定されることを意味し、それは、測定が段階的にシフトしていると見られ得ることを意味する。一例としては、人が歩くか又は走るときに見られてよく、足の底の一部のみが地面と接触し、動きの間に底が回動し、その結果、底が地面から離れるポイントまで地面との底の接触がより一層少なくなるように動きが逆になるまで、地面との底の接触がより一層多くなる。靴の底の内側に配置され得、少なくとも2つの負荷検知部材を有するベース領域を有するベース部材を提供することによって、負荷検知部材は、ウォーキングの動き、ランニングの動きの間、負荷検知デバイスへの底の接触の異なる部分を測定するか、又は人が静止位置で立っているときに異なる位置で負荷を測定しさえする。
【0011】
固定された位置は、3次元での固定された位置を意味してよく、その結果、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材は、互いに対して移動しない。これは、負荷が第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材の両方に印加されるとき、2つの負荷検知部材は、対応する負荷を測定していることを意味する。負荷検知部材は、測定の軸を有してよく、それは、負荷が第1の負荷検知部材及び/又は第2の負荷検知部材で測定されるとき、測定軸がすべての方向で互いに対して静止していることを意味する。
【0012】
負荷検知デバイスは、靴のソールの内側に位置付けられてよく、その結果、負荷が測定されるとき、靴のソールは、靴によって接触される表面と、負荷検知デバイスの第2の面(地面対向面)との間に位置付けられてよい。
【0013】
「固定」及び「固定された」という用語は、何かを固定、堅固、安定、剛性、又は永久的な位置付けの状態にする意味と理解されてよく、時間の経過又は使用に亘って変わっていないと理解されるべきである。
【0014】
負荷検知部材は、履物物品に位置付けられてよい。使用中、即ち、測定の間、負荷検知部材の向きは変わらない。したがって、履物物品のソールが曲げられ、圧縮され、伸張され、ねじられ、又は任意の方法で操作される場合でさえ、第1の負荷検知部材の位置は、第2の負荷検知部材に対して同じままである。位置は、第1の次元(x)が幅であり得、第2の次元(x)が長さとして見られ得る、靴の内側の2次元の位置だけでなく、高さである第3の次元としても見られてよい。例えば、柔軟なシート上に位置付けられているか、又は靴のソールで別々に位置付けられたセンサは、靴の任意の部分における任意の動きが第2のセンサに対する一方のセンサの位置付けを変えるため、互いに対してその位置を維持しない。一例では、例えば、第1のセンサが履物の内側の面に位置付けられており、第2のセンサが履物の外側の面に位置付けられているときに見られてよく、一方のセンサへの任意の力の印加は、互いに対して一方のセンサを移動させる。本開示は、一方のセンサ(負荷検知部材)の動きが第2のセンサの対応する動きをもたらすソリューションを提供し、その結果、センサの位置付けは、互いに対して維持される。これは、一方のセンサから他方のセンサに動きを伝達することができるベースプレートを使用することによって得られてよい。本発明の理解の範囲内で、第1及び第2のセンサの位置は、靴のソールアセンブリに対して位置を変えてよい。
【0015】
したがって、負荷検知デバイスは、2つの異なる位置で同じ所定領域への負荷を測定しており、それは、どの負荷検知部材が、例えば、歩行の間、足の表底と負荷検知デバイスとの間の接触の第1の印加を測定しているかが測定され得ることを意味する。ここで、第2の負荷検知部材は、何も測定しなくてもよく、ユーザは、使用中、負荷検知部材の物理的な位置を認識するため、歩行の間、負荷の方向を見ることが可能である。したがって、測定の段階的なシフトによって、負荷が足に印加される方向を推測することが可能である。
【0016】
一例では、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材は、並んで位置付けられてよい。一方の負荷検知部材は、内側の面に位置付けられており、第2の負荷検知部材は、靴のソールの外側の面に位置付けられており、ユーザが、最初の衝突を足の外側の面、あるいは足の内側の面で有するかどうか、又はユーザが、両方の負荷検知部材が実質的に同時に作動される、中立な最初の衝突を有する場合を識別することが可能であり得る。したがって、ユーザが、自分の自然な歩行(動的な位置付け)の間、又は立っている位置(静的な位置付け)の間の自分の足の姿勢で、足の中立な位置、下向きの位置、又は上向きの位置を有するかどうかを識別することが可能であり得る。中立な位置、下向きの位置、又は上向きの位置という用語は、当該技術で既知の歩行分析の理解の範囲内で理解されるべきである。ここで、ユーザの足の位置付けは、動的又は静的な動きの間のユーザの下肢に関して定義される。
【0017】
負荷検知部材の位置付けが異なり得る他の例では、2つの負荷検知部材は、対角線に並んでよく、一方の負荷検知部材は、内側の位置に位置付けられており、第2の負荷検知部材は、外側の位置に位置付けられているが、2つの負荷検知部材は、ソールの長さに沿って異なる長手方向の位置に位置付けられている。代替的に、2つの負荷検知部材は、同じ横断領域(内側の領域、中央の領域、外側の領域)ではあるが、2つの異なる長手方向の位置に位置付けられてよい。
【0018】
ベース部材は、例えば、その第1の面において所定表面領域を有するプレートであってよい。ベース部材は、その面の一つにおいて1つ又は複数の負荷検知部材を保持するように適合されてよく、ベース部材は、互いに関して負荷検知部材の位置を固定するために使用されてよい。ベース部材は、長手方向及び横断方向の両方、ならびに長手方向及び横断方向に垂直な方向で負荷検知部材の位置を固定するように適合されてよい。
【0019】
負荷検知部材は、物理的な力を電気的信号に変換することができる任意の種類の部材であってよい。電気的信号の形態は、負荷検知部材に印加される物理的な力を表す。電気的信号の大きさは、測定されている力に正比例してよい。
【0020】
負荷検知デバイスは、負荷測定デバイスであってよい。ここで、デバイスは、負荷を登録及び測定し、メモリとインターフェース接続することができる。
【0021】
所定ベース領域は、少なくとも2つの負荷検知部材を保持することができるサイズを有してよい。したがって、所定ベース領域は、負荷検知部材を保持する領域のサイズよりも大きいサイズを有してよい。所定ベース領域は、例えば、第1の領域又は第2の領域のサイズの少なくとも2倍のサイズを有してよい。所定ベース領域のサイズは、領域が複数の負荷センサを有するときに、さらに大きくなってよい。ここで、所定ベース領域の最小サイズは、例えば、ベースプレート上に位置付けられる負荷検知部材の全体の領域であってよい。所定ベース領域は、所定ベース表面領域であってよい。ここで、所定ベース領域は、ベース部材上の表面領域であってよい。
【0022】
ベース部材の第1の領域及び/又は第2の領域の表面領域は、2次元で負荷検知部材のサイズに実質的に等しいサイズを有してよい。したがって、ベース部材の表面領域のサイズは、例えば、負荷検知部材の表面領域サイズの少なくとも2倍であってよい。
【0023】
第1負荷検知部材及び/又は第2の負荷検知部材は、ベース部材の第1の面に力が印加されるとき、負荷検知部材が、印加されている負荷を登録及び/又は測定するように構成されるように位置付けられてよい。これは、負荷検知部材が、ベース部材と足との間に位置付けられた層として、ベース部材の上部に位置付けられてよいことを意味する。任意選択的に、負荷検知部材は、ベース部材に埋め込まれてもよい。負荷検知部材の要件は、負荷検知部材が、直接的又は間接的な方法で、ベース部材に印加される力を測定することができるべきであるということのため、本開示の意味の範囲内で、ベース部材と負荷検知部材との間の層への適用、又は負荷検知部材の上部の層への適用は、当該発明の一部として理解されるべきである。
【0024】
靴の負荷検知デバイスを提供し、負荷検知デバイスが、足の表底から地面に向けて伝達され得るユーザの歩行、ユーザの立位、又はユーザの任意の動きを測定することによって、ランニング又はウォーキング分析が、測定場所で、地面での圧力プレート、カメラなどを使用して行われることがよくあるように、当該測定を測定場所に制限しないで、自然な環境で、即ち、ストリートランニング、ゴルフのプレイ、ウォーキングの間に、ユーザに測定を提供することが可能である。したがって、ユーザは、自然なアクティビティの間、負荷検知デバイスを着用してよい。ここで、ユーザは、測定が行われていることを忘れ得、したがって、測定が行われているときに、自身の自然な動きを使用し、自己意識がない。
【0025】
第1の領域及び第2の領域は、互いに分離されてよい。負荷検知部材についての領域は、互いに分離されており、その結果、第1の領域に印加され測定される負荷は、第1の領域上の別々の位置から測定される。したがって、第1の負荷検知部材は、第2の負荷検知部材から分離されてよい。第1負荷検知部材及び第2の負荷検知部材、ならびに存在する場合、次の負荷検知部材は、負荷検知アレイの形態で適用され得る。ここで、各負荷検知部材は、第2の領域、及び任意の次の領域と異なる既定の第1の領域を測定するように適合される。本発明の理解の範囲内で、負荷検知部材の分離は、必ずしも、個々の構成要素(負荷検知部材)の物理的な分離というわけではなく、負荷検知部材の測定エリアの分離として理解されるべきである。
【0026】
負荷検知部材は、能動又は受動負荷検知部材であってよい。能動負荷検知部材は、当該技術で既知であり、電気的入力を有する。力の変化は、印加されている負荷に対応する電気的入力、例えば、ひずみゲージ負荷検知部材などの抵抗器での変化を表す。受動負荷検知部材は、例えば、圧電負荷センサ部材であってよい。負荷検知部材、例えば、圧電負荷検知部材に印加される力は、電圧出力を生成する。
【0027】
例示的な一実施形態では、負荷検知デバイスは、複数の負荷検知部材を備えてよい。ここで、各負荷検知部材は、別の負荷検知部材から間隔を空けられている。
【0028】
例示的な一実施形態では、負荷検知デバイスは、人間の歩行の間の負荷を測定するための負荷検知デバイスであってよい。負荷検知デバイスは、ユーザの足と地面との間に位置付けられてよい。負荷検知デバイスは、履物物品に位置付けられてよく、その結果、負荷検知の位置付けは、着用者の足に対して固定され得る。
【0029】
例示的な一実施形態では、第1の負荷検知部材は、ユーザの踵の第1の範囲に印加される負荷を測定するように構成されてよい。第2の負荷検知部材は、ユーザの踵の第2の範囲に印加される負荷を測定するように構成されてよく、踵の第1の範囲は、踵の第2の範囲と異なっている。第3の負荷検知部材は、ユーザの踵の第3の範囲に印加される負荷を測定するように構成されてよい。次の負荷検知部材は、ユーザの踵の次の範囲に印加される負荷を測定するように適合されてよい。ここで、次の範囲は、踵の第1、第2、及び/又は第3の範囲と異なってよい。本発明に従って、ユーザの踵は、足の底の踵範囲として理解されてよい。
【0030】
一実施形態において、第1の負荷検知部材及び/又は第2の負荷検知部材は、複数の負荷の値を測定するように構成されてよい。したがって、これは、負荷検知部材が、測定される負荷の1つ以上の値を登録することができ得ることを意味する。ここで、負荷の値は、1を超えるビット(2つの値)で測定されてよく、それは、負荷が特定の閾値を超えるかどうかを測定することができるだけである。負荷検知部材は、時間変化している連続的な電気的信号を生成してよい。負荷検知部材は、アナログ又はデジタル信号をさらに提供し得るか、又はデジタル信号に変換され得るアナログ信号を提供し得る。負荷の複数の値は、4ビット、8ビット、16ビット、32ビット、又は負荷検知デバイスのユーザによって想定され得る任意の好適な複数の負荷であってよい。
【0031】
一実施形態において、第1の面の所定領域は、靴の踵領域に位置付けられるように構成されてよい。これは、所定領域が、踵領域から別の領域に伸びないことを意味し、これは、自然な動きを防止する。
【0032】
一実施形態において、第1の面の所定領域の第1の領域は、第1の面の第2領域から分離されていてよい。
【0033】
分離は、一実施形態では、ベース領域が、80cm2未満であってよく、50cm2未満であってよく、45cm2未満であってよく、40cm2未満であってよく、30cm2未満であってよく、25cm2未満であってよいことを保証してよい。サイズ42(ヨーロッパサイズ)を有する靴のミッドソール又はアウトソールは、130cm2を超える領域を少なくとも有してよい。ベース領域のサイズが靴のソールのサイズの少なくとも半分未満であることが有利である。ベース領域のサイズは、これよりもさらに小さくてもよい。サイズは、靴のソールのサイズの1/4未満であってよい。ベース領域のサイズの1つの利点は、ベース領域が、靴の特定の領域、すなわち、踵又は足前部で靴内に実装され得る場合に見られてよい。ここで、負荷検知デバイスは、足の表底の限定された領域を測定し、足の多くの部分を測定するわけではない場合がある。本出願の文脈の範囲内で、足の部分は、踵領域、土踏まず領域、及び/又は足前部領域として定義されてよい。したがって、ベース領域は、土踏まず及び/もしくは足前部領域内に伸びることなく、底の踵領域に位置付けられ得るか、ベース領域は、踵及び/もしくは足前部領域内に伸びることなく、底の土踏まず領域に位置付けられ得るか、又はベース領域は、踵及び/もしくは土踏まず領域内に伸びることなく、足前部領域での位置であってよい。
【0034】
一実施形態において、負荷検知部材及びベース部材は、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材から電気的構成要素への電気的通信を提供する電気的接続を備えてもよい。これは、ベース部材が、組み込まれた電気的接続を有してよいことを意味し、それは、一方の構成要素から他方の構成要素への電気的信号の送信を可能にする。これは、一例として、ベース部材が集積回路基板として構築され得る場合であってよい。
【0035】
一実施形において、負荷検知部材は、ベース部材の第1の面、及び/又は、第1の負荷検知部材及び/又は第2の負荷検知部材を覆う少なくとも第1の側面を有する筐体を備えてよく、筐体の第1の側面は柔軟であってよく、筐体の表面に印加される力が、第1の負荷検知部材及び/又は第2の負荷検知部材に伝達されることを可能にする。任意選択的に、筐体の第1の面は、直接的又は間接的な方法で、筐体の第1の面から負荷検知部材へ力を伝達するように構成されてよい。直接的な方法は、筐体の第1の面が、負荷検知部材に直接的に接触する場合であり、一方、間接的な方法は、中間部材が、筐体の第1の面と負荷検知部材との間に位置付けられてよいことを意味してよい。
【0036】
一実施形態において、筐体は、ベース部材の第2の面を覆う第2の側面を備えてよい。第2の側面は、使用中、前記負荷検知部材に反力を提供するように構成されてよい。第2の側面は、ベース部材を支持するように構成されてよく、ベース部材に印加され得る任意の力は、機械的な方法で第2の側面に移され、第2の側面は、接触するように適合されてよい。
【0037】
筐体は、防水及び/又は密閉してシールされた容積を備えてよい。ここで、負荷検知デバイス及び/又は任意の電気的構成要素、電力源、電気的コネクタが収容されてよく、筐体は、外殻を負荷検知デバイスに提供して、湿気、ほこり、衝撃、又は負荷検知デバイスの一部を損傷し得る任意の環境的影響から負荷検知デバイスを保護する。
【0038】
一実施形態において、負荷検知部材は、力検知抵抗器であってよく、あるいは、圧電センサであってよい。力検知抵抗器は、それに印加される力又は圧力を変化させることによって抵抗が変化し得る、特別なタイプの抵抗器として定義され得る。FSRセンサは、その表面に印加される力に基づいてその抵抗を変える特性を有する導電性ポリマーで作られてよい。力検知抵抗器は、2mm未満の厚みを有してよい。力検知抵抗器は、複数の層を有する層状構造であってよい。力検知抵抗器の層の1つは、ベース部材の少なくとも一部であってよい。
【0039】
一実施形態では、負荷検知部材は、外部の負荷を受け入れるように構成された第1の表面、及び/又は剛性表面上に搭載され得る第2の対向する表面を有してよい。ここで、剛性表面は、負荷検知部材が測定するように構成された負荷に反力を提供する。剛性表面は、ベース部材の一部であってよい。剛性表面は、第1及び/又は第2の負荷検知部材を備えてよい。ここで、剛性表面は、使用中、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材の位置を維持することができ、その結果、負荷が、負荷検知部材の1つ又は複数に印加されるとき、剛性表面は、負荷に反力を提供する。
【0040】
一実施形態では、ベース部材は、剛性部材であってよい剛性部材は、プレート、又は既定の形状、例えば、平面形状を有する部材であってよい。部材の剛性、及び剛性部材への負荷検知部材の取り付けは、負荷検知部材が、剛性部材及び/又は別の負荷検知部材に対して移動しないことを保証し得る。剛性部材は、層状構造であってよい。一方の層は、ベース部材の第1の面を保持してよく、一方、第2の層は、第1の層に剛性を提供するために利用されてよい。すなわち、この一方の層は、他方の層に剛性支持を提供する。代替的に、剛性部材は、単一の層であってよい。負荷検知部材は、剛性部材の一方の面に取り付けられてよい。
【0041】
本開示の文脈の範囲内で、「剛性」という用語は、使用中、その形状を維持するかたさのレベルとして理解されるべきである。使用は、負荷検知デバイスが靴に位置付けられているときに見られ得、剛性表面及び/又は剛性部材は、負荷が負荷検知デバイスに印加されるとき、その形状を維持する。言い換えると、剛性は、相対的な剛性として見られるべきである。剛性は、ベース部材が使用中、靴と共に曲がらないことを保証する。
【0042】
一実施形態において、ベース部材は、プリント基板であってよく、ベース部材の第1の面上の負荷検知部材から、ベース部材の第2の面への電気的通信を提供する電気的接続を有してよい。プリント回路基板は、回路基板の一方の面上に位置付けられた電気的構成要素が、反対の面(ベース部材の第2の面)上に置かれ得るオプションの構成要素に電気的に接続されてよいことを保証してよい。これは、負荷検知部材が、ベース部材の一方の面上に位置付けられてよく、一方、任意のオプションの電気的構成要素が、ベース部材の反対の面上に提供されてよいことを意味する。これは、負荷が、負荷検知部材以外に電気的構成要素がないベース部材の面に印加されるように構成されているため、電気的構成要素が、負荷検知デバイスに印加される負荷から保護され得ることを意味する。したがって、これは、電気的構成要素が、負荷から物理的に隔離されてよいことを意味する。
【0043】
一実施形態では、電気的構成要素は、対向する第2の面上に配置されてよい。構成要素は、ベース部材の第2の面にはんだ付けされてよい。負荷検知部材を電気的構成要素に接続する電気的接続は、ベース部材の第1の面からベース部材の第2の面にベース部材を通じて延在してよい。
【0044】
一実施形態では、負荷検知デバイスは、コントローラ、メモリ、NFCデバイス、電力源、無線充電デバイス、有線及び/又は無線通信デバイスのうちの1つ又は複数を備えてよい。
【0045】
一実施形態では、第1の負荷検知部材の位置は、第2の負荷検知部材の位置に対して固定されてよい。
【0046】
一実施形態において、第1の面は、第3の負荷検知部材及び/又は第4の負荷検知部材、及び又は、後続の負荷検知部材を備えてもよい。第1負荷検知部材及び第2の負荷検知部材に加えて、次の負荷検知部材を第1の面に備えることによって、負荷検知測定は、さらなる入力に依存して、ユーザの歩行を分析することができる。次の負荷検知部材の位置付けは、任意の方向であってよい。(長手方向で)第1負荷検知部材及び/又は第2の負荷検知部材の前又は後に位置付けられた追加の負荷検知部材は、足衝突の間の足の長手方向の動きにさらなる測定部材を追加してよい。(横断方向での)第1負荷検知部材及び/又は第2の負荷検知部材、負荷検知部材の面への追加の負荷検知部材の提供は、例えば、足衝突の間の足の傾く動きにさらなる測定を追加してよい。第1負荷検知部材及び/又は第2の負荷検知部材の前又は後に1つの追加の負荷検知部材を含むことは、第1負荷検知部材及び/又は第2の負荷検知部材の面への追加の負荷検知部材を除外しない。
【0047】
一実施形態において、負荷検知デバイスは、加速度、方向、湿度、位置、配向、温度、大気圧、及び/又は角速度のうちの1つ又は複数を測定するための部材を備えてもよい。2次測定部材は、以下の加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、及びクォータニオンのうちの1つ又は複数であってよい。1つ又は複数の2次測定部材は、ベース部材の第2の面上に位置付けられてよい。
【0048】
一実施形態では、負荷検知デバイスには、モバイルデバイス又はコンピュータなどの周辺デバイスとの通信インターフェースが提供されてよい。操作者は、リアルタイムで負荷検知デバイスの測定を監視することができ、測定は、操作者に対して視覚ディスプレイ上で表されてよい。
【0049】
一実施形態では、負荷検知デバイスには、電力源及びプロセッサならびにユーザフィードバックデバイスが提供されてよい。ユーザフィードバックデバイスは、例えば、視覚フィードバックデバイス、聴覚フィードバックデバイス、触覚フィードバックデバイス、又は他の既知のフィードバックデバイスのうちの1つ又は複数であってよい。ユーザフィードバックデバイスは、負荷検知デバイスによって検出され得る状態をユーザに警告してよい。当該状態は、不安定、引張の減少、特定のタイプの動き、又はユーザの足の動的もしくは静的な動きの間に生じ得る他の状態などのユーザ定義及び/又は一般的な状態であってよい。ユーザフィードバックデバイスは、例えば、動的又は静的な動きの間の特定の動きでユーザを訓練するために利用されてよい。フィードバックデバイスは、好ましくない動きが検出されているかどうかをユーザに知らせてよく、又は望ましい動きが検出されていることをユーザに通知してよい。フィードバックデバイスは、モバイルデバイス、コンピュータ、もしくは任意の種類の周辺デバイスと協働して機能するように適合されてよく、又は負荷検知デバイスから生じる直接的なフィードバックをユーザに提供するように適合されてよい。
【0050】
本開示はまた、履物物品で負荷測定を得る方法であって、ユーザの足の底から生じる負荷測定は、第1の負荷検知部材を履物物品の第1の範囲に位置付けることであって、第1の負荷検知部材は、第1の電気的信号を提供する、第1の範囲に位置付けることと、第2の負荷検知部材を履物物品の第2の範囲に位置付けることであって、第2の負荷検知部材は、第2の電気的信号を提供する、第2の範囲に位置付けることと、使用中、第2の負荷検知部材に対して第1の負荷検知部材の位置を固定することと、履物物品の使用中、処理ユニットによって第1の電気的信号及び第2の電気的信号を受信することと、を含む、方法に関する。
【0051】
方法は、測定を得るために、本開示で開示される負荷検知デバイスを利用してよい。第2のセンサに対する第1のセンサの固定は、使用中、センサの位置を維持するように構成されたベースプレート上に、第1のセンサ及び第2のセンサを位置付けることによって得られてよい。
【0052】
負荷検知デバイスの使用は、ある状況として理解されてよく、負荷検知部材が、履物物品の内側に位置付けられており、ユーザが履物物品を使用している間、歩行の間、ランニングの間、ゴルフのプレイの間、所定の位置で立っている間に、負荷検知部材に印加される負荷に関する情報を収集するために使用され、信号が、さらなる分析のために収集されてよい。他のあらゆる負荷検知部材(第2、第3、第4など)に対する第1の負荷検知部材の固定は、履物底アセンブリの柔らかさ、履物底アセンブリの曲げ、及び靴底アセンブリの異なる厚みなどの信号からのアーチファクトを機械的に除去することが可能であり得ることを意味する。
【0053】
さらに、互いに対する負荷セルの固定は、負荷検知デバイスが、同時に同じ方向にユーザの底から伝達される負荷を測定していることを意味する。したがって、第2の負荷検知部材に対する第1の負荷検知部材から受信される信号の違いは、下向き歩行、又は履物物品を介して表面領域と足との間の負荷の伝達がある同様の動きの間に生じるような、一方の位置から他方の位置への足の底の動きを表してよい。
【0054】
開示はまた、方法に関し得、開示及び/又は請求項に従う負荷検知デバイスを操作する方法でもあり得る。
【0055】
様々な例示的な実施形態及び詳細が、関連する場合に図を参照して、以下に記載される。図は、縮尺どおりに描かれても描かれなくてもよいこと、及び同様の構造又は機能の部材が、図全体を通して、同様の参照数字によって表されることに留意されたい。図は、実施形態の説明を容易にすることを意図しただけであることにも留意されたい。それらは、発明の網羅的な説明として、又は発明の範囲に対する限定として意図するものではない。加えて、例示された実施形態は、示されるすべての態様又は利点を有する必要はない。特定の実施形態と関連して記載される態様又は利点は、必ずしもその実施形態に限定されるのではなく、そのように例示されていない場合でさえ、又はそのように明確に記載されていない場合でさえ、任意の他の実施形態で実施されてよい。
【0056】
以下は、図面を参照した例示的な実施形態の説明である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図3】本開示に従う負荷検知デバイスの分解図である。
【
図4a】本開示に従う負荷検知デバイスの概略図である。
【
図4b】本開示に従う負荷検知デバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
「第1」、「第2」、「第3」、「第4」、「1次」、「2次」、「3次」などの用語の使用は、いかなる特定の順序も意味せず、個々の部材を識別するために含まれる。さらに、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」、「1次」、「2次」、「3次」などの用語の使用は、いかなる順序又は重要性も表さず、むしろ、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」、「1次」、「2次」、「3次」などの用語は、ある部材を別の部材と区別するために使用される。「第1」、「第2」、「第3」、「第4」、「1次」、「2次」、「3次」などの単語は、ラベル付けの目的のためだけに本明細書及び他の場所で使用され、いかなる特定の空間的又は時間的な順序を表すことも意図したものではないことに留意されたい。
【0059】
さらに、第1の部材のラベル付けは、第2の部材の存在を意味するのではなく、逆もまた同様である。
【0060】
「備える」という単語は、必ずしも、列挙されるもの以外の他の部材又はステップの存在を除外するわけではないことに留意すべきである。
【0061】
要素に先行する「a」又は「an」という単語は、複数の当該部材の存在を除外しないことに留意すべきである。
【0062】
さらに、任意の参照符号は、特許請求の範囲を限定せず、例示的な実施形態は、ハードウェア及びソフトウェアの両方の手段によって少なくとも部分的に実施されてよく、いくつかの「手段」、「ユニット」、又は「デバイス」は、ハードウェアの同じアイテムによって表されてよいことに留意すべきである。
【0063】
図1は、ベース部材8を有する負荷検知デバイス1の上面図を示す。ベース部材は、第1の面2と、(
図2に示す)反対の第2の面3と、を備える。ベース部材は、第1の負荷検知部材4aと、第2の負荷検知部材4bと、第3の負荷検知部材4cと、第4の負荷検知部材4dと、を備える。第1の面2は、外面5を有する。外面5は、第1の領域6aと、第2の領域6bと、第3の領域6cと、第4の領域6dとに分割されてよく、領域6a~6dの各々は、負荷検知部材4a~4cを備える。この例では、負荷検知部材4a~4cは、ベース部材8の四隅7a~7dに位置付けられており、その結果、負荷検知部材は、互いに分離されており、各負荷検知部材は、ベース部材8の外面5の別々の領域6a~6cにおける力の印加を測定することができる。
【0064】
図1~
図4に示す例示的なデバイスは、4つの負荷検知部材4a~4dを有するデバイスであるが、他の適用では、負荷検知デバイス1は、2つの負荷検知部材、3つの負荷検知部材、6つの負荷検知部材、又は、負荷検知部材のアレイを有してもよい。負荷検知デバイスが複数の負荷検知部材を有する場合、本説明の理解の範囲内で、負荷検知部材のうちの少なくとも2つが互いに分離されていることが理解されるべきである。さらに、2つの負荷検知部材が重複している場合、互いに分離された2つの負荷検知部材を有するために、信号を分離するための信号処理を使用することが可能であってよい。互いに分離されたという用語の意味は、ベース部材での2つの異なる位置から、2つの異なる負荷信号を測定する可能性を有することと理解されてよい。
【0065】
図2は、負荷検知デバイス1のベース部材8の底面図を示す。ベース部材8は、第2の面3、及び、複数の電気的構成要素9a~9hを備える。電気的構成要素9a~9hは、コントローラ、メモリ、無線送信機/受信機、加速度計、ジャイロスコープ、湿度センサ、触覚フィードバックデバイス(バイブレータ)、マルチプレクサ、接続インターフェース、電力インターフェースなどのいずれかであってよい。電気的構成要素9a~9hは、それらの機能に従って互いに接続されてよい。コントローラは、例えば、メモリ、無線インターフェース、接続インターフェース、ベース部材8の反対の面に位置付けられた領域の負荷検知部材4a~4dに接続されてよい。ベース部材は、例えば、プリント基板であってよい。電気的構成要素は、基板にはんだ付けされ、電気的構成要素間の電気的接続は、プリント基板内に組み込まれる。さらに、負荷検知デバイス4a~4dは、ベース部材8を介して、第1の面から第2の面に接続されてよい。電気的構成要素と負荷検知デバイスとの間の電気的接続は、プリント基板に組み込まれている。代替的に、電気的接続は、電気的接続を提供する既知の方法に従った有線であってよい。さらに、電気的構成要素及び/又は負荷検知部材の間の電気的接続は、集積回路及び/又は有線接続の混合であってもよい。
【0066】
図3は、負荷検知デバイスアセンブリ100の分解図を示す。負荷検知デバイスアセンブリ100は、上から下に、第1の筐体部材10、NFCアンテナ11、ホイル12、ベース部材8、インサート13、バッテリ14、充電コイル15、第2の筐体部材16を備える。
【0067】
第2の筐体部材16は、負荷検知デバイス1の内部構成要素を収容するように構成された内部容積17を備える。この例では、第1の筐体部材10及び第2の筐体部材16は、負荷検知デバイス1が組み立てられた状態にあるとき、負荷検知デバイス1の外面を提供する。第2の筐体部材には、充電コイル15が備えられてよく、それは、第2の筐体部材の内部容積17の内側に備えられたバッテリ14の無線充電を可能にする。インサート13は、第2の筐体部材の内面18と直接的又は間接的に、機械的に接触することとなるように構成された下部19を有してよく、一方で、インサート13の上部20は、ベース部材8の第2の面3に当接する。インサート13は、第2の筐体部材16の内面18に、ベース部材に印加される力を伝達することができる。インサート13はまた、ベース部材8に安定性を提供してよい。これは、負荷がベース部材の第1の面に印加されるときに、第2の筐体部材が、ベース部材への反力として機能し得ることを意味する。
【0068】
第1の筐体部材10の周縁21は、第2の筐体部材16の内部容積17内に嵌まってよく、又は、第2の筐体部材16の周縁22の外側で延在してもよい。これは、第1の筐体部材10及び第2の筐体部材16が、負荷検知デバイスの外面を提供することを意味する。第1の筐体部材10は、上面23を有する。上面23は、上面23に印加される任意の力が少なくとも4つの柔軟領域24a~24dで上面を曲がらせるように、柔軟な材料で作られてよい。柔軟領域24a~24dは、(
図1aに示す)負荷検知部材4a~4dの上に位置付けられており、上面及び/又は柔軟領域24a~24dへの力の印加の間に負荷検知部材4a~4dに力が伝達されることを可能にする。任意選択的に、全体の上面23が、柔軟な材料から作られてよい。柔軟領域24a~24は、フレキシブルな上面の一体部分である。
【0069】
デバイス1は、NFCアンテナ11が備えられてよい。NFCアンテナ11は、ベース部材8と第1の筐体部材10との間に位置付けられている。さらに、ホイル12は、NFCアンテナ11とベース部材との間で絶縁を提供するために、NFCアンテナ11とベース部材3の第1の面2との間に備えられてよい。ホイルは、柔軟性であってよく、第1の筐体部材に印加される力が、ベース部材8の負荷検知部材4a~4cに伝達されることを可能にする。
【0070】
図4aは、例示的な負荷検知デバイスの概略図を示す。負荷検知部材4a~4dは、インターフェース25に接続されている。インターフェース25は、コントローラなどの電気的構成要素の一部であってよく、又は、接続インターフェースを電気的構成要素に提供するように適合された別々の物(entity)であってよい。
【0071】
図4bは、例示的な負荷検知デバイス1の概略図を示す。負荷検知デバイス1は、処理ユニット9aと、メモリ9bと、インターフェース9cと、を備える。処理ユニット9aは、
図4aに示す負荷検知デバイス4a~4dと通信するために使用されてよく、負荷検知デバイス4a~4dから電気的信号を受信し、任意選択的に、値をメモリ9bに記憶する。インターフェース9cは、有線又は無線インターフェースであってよい。インターフェースは、コンピュータ(不図示)と負荷検知デバイス1との間の通信を提供するために使用されてよい。負荷検知デバイスは、加速度計9dと、ジャイロスコープ9eと、湿度センサ9fと、をさらに備えてよく、それらは、加速度計9d、ジャイロスコープ9e、及び湿度センサ9fから電気的信号を受信することができる処理ユニット9aに接続されており、これらを例えばメモリに記憶する。
【0072】
特徴が示され、記載されているが、それらは、請求された発明を限定することを意図したものではないことが理解され、様々な変更及び修正が、請求された発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが当業者に明らかにされるであろう。それに応じて、明細書及び図面は、制限的な意味ではなくむしろ例示的な意味で考慮されるべきである。請求された発明は、すべての代替、修正、及び等価物を包含することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2021-11-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴のための負荷検知デバイスであって、
第1の面と、対向する第2の面と、を有するベース部材であって、前記第1の面は所定領域を有する、前記ベース部材と、
前記ベース部材の前記第1の面に位置付けられた、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材と、
を備え、
前記第1の負荷検知部材は、前記第1の面の前記所定領域の第1の領域に位置付けられており、
前記第2の負荷検知部材は、前記第1の面の前記所定領域の第2の領域に位置付けられており、
前記第1の負荷検知部材は、使用中、前記第2の負荷検知部材に対して固定された位置を有し、
前記第1の負荷検知部材及び前記第2の負荷検知部材は、前記第1の面の前記所定領域の少なくとも一部に印加される負荷を測定するように構成されている、負荷検知デバイス。
【請求項2】
前記第1の負荷検知部材及び/又は前記第2の負荷検知部材は、複数の負荷の値を測定するように構成されている、請求項1に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項3】
前記第1の面の前記所定領域は、前記靴の踵領域に位置付けられるように構成されている、請求項1又は2に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項4】
前記第1の面の前記所定領域の前記第1の領域は、前記第1の面の前記第2の領域から分離されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項5】
前記第1負荷検知部材及び前記第2の負荷検知部材から電気的構成要素への電気的通信を提供する電気的接続を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項6】
前記ベース部材の前記第1の面、及び/又は、前記第1の負荷検知部材及び/又は前記第2の負荷検知部材を覆う少なくとも第1の側面を有する筐体を備え、
前記筐体の前記第1の側面は柔軟であ
り、かつ、前記筐体の表面に印加される力が、前記第1の負荷検知部材及び/又は前記第2の負荷検知部材に伝達されることを可能にする、請求項1から5のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項7】
筐体は、前記ベース部材の前記第2の面を覆う第2の側面を備
え、
第2の側面は、使用中、前記負荷検知部材に反力を提供するように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項8】
負荷センサは、力検知抵抗器である、請求項1から7のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項9】
前記ベース部材は、剛性部材である、請求項1から8のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項10】
前記ベース部材は、プリント回路基板であり、前記ベース部材の前記第1の面上の前記負荷検知部材から、前記ベース部材の前記第2の面への電気的通信を提供する電気的接続を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項11】
前記第2の面は、1つ又は複数の電気的構成要素を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項12】
前記負荷検知デバイスは、コントローラを備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項13】
前記第1の面は、第3の負荷検知部材及び/又は第4の負荷検知部材、及び/又は後続の負荷検知部材を備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項14】
前記負荷検知デバイスは、加速度、方向、湿度、位置、配向、温度、大気圧、及び/又は角速度のうちの1つ又は複数を測定するための部材を備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
【請求項15】
履物物品で負荷測定を得る方法であって、ユーザの足の底から生じる前記負荷測定は、
第1の負荷検知部材を前記履物物品の第1の範囲に位置付けることであって、前記第1の負荷検知部材は、第1の電気的信号を提供する、前記第1の範囲に位置付けることと、
第2の負荷検知部材を前記履物物品の第2の範囲に位置付けることであって、前記第2の負荷検知部材は、第2の電気的信号を提供する、前記第2の範囲に位置付けることと、
使用中、前記第2の負荷検知部材に対して前記第1の負荷検知部材の位置を固定することと、
前記履物物品の使用中、処理ユニットによって前記第1の電気信号及び前記第2の電気的信号を受信することと、を含む、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
特徴が示され、記載されているが、それらは、請求された発明を限定することを意図したものではないことが理解され、様々な変更及び修正が、請求された発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが当業者に明らかにされるであろう。それに応じて、明細書及び図面は、制限的な意味ではなくむしろ例示的な意味で考慮されるべきである。請求された発明は、すべての代替、修正、及び等価物を包含することが意図される。
以下の項目は、国際出願時の請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
靴のための負荷検知デバイスであって、
第1の面と、対向する第2の面と、を有するベース部材であって、前記第1の面は所定領域を有する、前記ベース部材と、
前記ベース部材の前記第1の面に位置付けられた、第1の負荷検知部材及び第2の負荷検知部材と、
を備え、
前記第1の負荷検知部材は、前記第1の面の前記所定領域の第1の領域に位置付けられており、
前記第2の負荷検知部材は、前記第1の面の前記所定領域の第2の領域に位置付けられており、
前記第1の負荷検知部材は、使用中、前記第2の負荷検知部材に対して固定された位置を有し、
前記第1の負荷検知部材及び前記第2の負荷検知部材は、前記第1の面の前記所定領域の少なくとも一部に印加される負荷を測定するように構成されている、負荷検知デバイス。
(項目2)
前記第1の負荷検知部材及び/又は前記第2の負荷検知部材は、複数の負荷の値を測定するように構成されている、項目1に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目3)
前記第1の面の前記所定領域は、前記靴の踵領域に位置付けられるように構成されている、項目1又は2に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目4)
前記第1の面の前記所定領域の前記第1の領域は、前記第1の面の前記第2の領域から分離されている、項目1から3のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目5)
前記第1負荷検知部材及び前記第2の負荷検知部材から電気的構成要素への電気的通信を提供する電気的接続を備える、項目1から4のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目6)
前記ベース部材の前記第1の面、及び/又は、前記第1の負荷検知部材及び/又は前記第2の負荷検知部材を覆う少なくとも第1の側面を有する筐体を備え、
前記筐体の前記第1の側面は柔軟であってよく、前記筐体の表面に印加される力が、前記第1の負荷検知部材及び/又は前記第2の負荷検知部材に伝達されることを可能にする、項目1から5のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目7)
筐体は、前記ベース部材の前記第2の面を覆う第2の側面を備えてよく、及び/又は、第2の側面は、使用中、前記負荷検知部材に反力を提供するように構成される、項目1から6のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目8)
負荷センサは、力検知抵抗器である、項目1から7のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目9)
前記ベース部材は、剛性部材である、項目1から8のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目10)
前記ベース部材は、プリント回路基板であり、前記ベース部材の前記第1の面上の前記負荷検知部材から、前記ベース部材の前記第2の面への電気的通信を提供する電気的接続を有する、項目1から9のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目11)
前記第2の面は、1つ又は複数の電気的構成要素を備える、項目1から10のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目12)
前記負荷検知デバイスは、コントローラを備える、項目1から11のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目13)
前記第1の面は、第3の負荷検知部材及び/又は第4の負荷検知部材、及び/又は後続の負荷検知部材を備える、項目1から12のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目14)
前記負荷検知デバイスは、加速度、方向、湿度、位置、配向、温度、大気圧、及び/又は角速度のうちの1つ又は複数を測定するための部材を備える、項目1から13のいずれか一項に記載の靴のための負荷検知デバイス。
(項目15)
履物物品で負荷測定を得る方法であって、ユーザの足の底から生じる前記負荷測定は、
第1の負荷検知部材を前記履物物品の第1の範囲に位置付けることであって、前記第1の負荷検知部材は、第1の電気的信号を提供する、前記第1の範囲に位置付けることと、
第2の負荷検知部材を前記履物物品の第2の範囲に位置付けることであって、前記第2の負荷検知部材は、第2の電気的信号を提供する、前記第2の範囲に位置付けることと、
使用中、前記第2の負荷検知部材に対して前記第1の負荷検知部材の位置を固定することと、
前記履物物品の使用中、処理ユニットによって前記第1の電気信号及び前記第2の電気的信号を受信することと、を含む、方法。
【国際調査報告】