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▶ ドラゴンフライ エンドスコピー リミティド ライアビリティー カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-11
(54)【発明の名称】内視鏡装置及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/01 20060101AFI20220304BHJP
   A61B 1/273 20060101ALI20220304BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20220304BHJP
   A61B 1/018 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
A61B1/01 511
A61B1/273
A61B1/00 682
A61B1/018 515
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540327
(86)(22)【出願日】2020-01-10
(85)【翻訳文提出日】2021-09-08
(86)【国際出願番号】 US2020013205
(87)【国際公開番号】W WO2020146812
(87)【国際公開日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】62/791,497
(32)【優先日】2019-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521304922
【氏名又は名称】ドラゴンフライ エンドスコピー リミティド ライアビリティー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100126848
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 昭雄
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー スタークウェザー
(72)【発明者】
【氏名】クリステン スプリングス
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ウィン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン イリザード
(72)【発明者】
【氏名】アミール ゴブリン
(72)【発明者】
【氏名】ドロン カツィール
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA01
4C161CC06
4C161DD04
4C161GG11
4C161GG24
4C161JJ13
4C161LL02
4C161QQ06
(57)【要約】
本開示は、内視鏡装置と、内視鏡装置を操作する方法と、を提供している。内視鏡装置は、チューブ組立体と、内視鏡装置の制御のために円筒形ボディに接続されたスライダ機構と、を含む。チューブ組立体は、近位端及び遠位端を有する円筒形ボディと、円筒形ボディの近位端から遠位端まで延在する複数の開口部と、を有する。スライダ機構は、先端偏向メカニズムと、遊星歯車システムを有する回転組立体と、を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡装置であって、
チューブ組立体を有し、前記チューブ組立体は、
円筒形ボディであって、近位端及び遠位端を有する、且つ、前記円筒形ボディの前記近位端から前記遠位端まで延在する複数の開口部を有する、円筒形ボディと
前記円筒形ボディに接続されたスライダ機構と、
を有し、前記スライダ機構は、
回転組立体と、
先端偏向メカニズムと、
を有する、内視鏡装置。
【請求項2】
前記回転組立体は、遊星歯車システムを有する請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
前記回転組立体は、外側表面と、内側表面と、を有するノブを更に有する請求項1乃至2のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
前記遊星歯車システムは、前記ノブの前記内側表面上においてリングギアを有する請求項3に記載の内視鏡装置。
【請求項5】
前記遊星歯車システムは、少なくとも2つの遊星歯車を有する請求項2乃至4のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項6】
前記ノブは、前記ノブの前記外側表面上において複数の凹部を有する請求項3乃至5のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項7】
前記スライダ機構は、前記円筒形ボディの周りにおいて少なくとも360°だけ回転するように構成されている請求項1乃至6のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項8】
前記スライダ機構は、前記円筒形ボディの前記遠位端に向かって又は前記近位端に向かって移動するように構成されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項9】
前記内視鏡装置は、前記スライダ機構に動作自在に接続されたカテーテルを有する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項10】
前記チューブ組立体は、前記カテーテルに流体接続された少なくとも2つのポートを更に有する請求項9に記載の内視鏡装置。
【請求項11】
前記内視鏡装置は、胆管鏡である請求項1乃至10のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項12】
前記内視鏡装置は、ビデオプロセッサを有する制御組立体を更に有する請求項1乃至11のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項13】
前記制御組立体は、内視鏡アタッチメントを更に有する請求項12に記載の内視鏡装置。
【請求項14】
前記制御組立体は、光源を更に有する請求項12又は13に記載の内視鏡装置。
【請求項15】
前記制御組立体は、無線トランシーバを更に有する請求項12乃至14のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項16】
前記制御組立体は、電池を更に有する請求項12乃至15のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項17】
前記先端偏向メカニズムは、スイッチ、レバー、又は少なくとも1つのボタンである請求項1乃至16のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項18】
前記先端偏向メカニズムは、電源供給されている請求項1乃至17のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項19】
前記チューブ組立体及び前記制御組立体は、ロッキングメカニズムと着脱自税に接続されている請求項1乃至18のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項20】
前記チューブ組立体及び前記制御組立体は、一体的に接続されている請求項1乃至18のいずれか1項に記載の内視鏡装置。
【請求項21】
内視鏡のワーキングチャネルを通じてカテーテルを有する前記内視鏡装置を挿入するステップを有する請求項1乃至20のいずれか1項に記載の前記内視鏡装置を操作する方法。
【請求項22】
前記内視鏡装置の前記カテーテルを回転させるべく、前記円筒形ボディの周りにおいて前記回転組立体を回転させるステップを更に有する請求項21に記載の方法。
【請求項23】
それぞれ、前記カテーテルを延伸又は後退させるべく、前記円筒形ボディの前記遠位端に向かって又は前記近位端に向かって前記スライダ機構を移動させるステップを更に有する請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
先端偏向メカニズムに係合するステップを更に有し、前記先端偏向メカニズムは、スイッチ、レバー、又は少なくとも1つのボタンである請求項21乃至23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記先端偏向メカニズムは、電源供給されている請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記制御組立体内の光源を起動させ、且つ、前記カテーテルの遠位先端からビデオ信号を取得するステップを更に有する請求項21乃至25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
ビデオプロセッサによって前記ビデオ信号を処理し、且つ、前記ビデオ信号を外部ディスプレイに送信するステップを更に有する請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ビデオ信号は、無線トランシーバを使用することにより、無線送信されている請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療装置用の組立体と、使用の方法と、を対象にしている。更に詳しくは、本開示は、カテーテルの片手操作用の内視鏡装置組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡は、様々な内視鏡装置に対して機械的支持を提供している。内視鏡装置は、通常、内視鏡装置の遠位端において手術部位に到達するべく、体腔内において位置決めされた内視鏡のワーキングチャネルを通過している。
【0003】
マルチ内視鏡手順は、複数の操作者を必要とする場合があり、この結果、調整、費用、時間と関連する問題をもたらしうる。一人操作型のシステムも、装置を操作するべく、複数の手を必要とする場合があり、直観的ではない制御を含む場合があり、或いは、複数のコントロールを有する場合がある。現時点の内視鏡装置は、遠位先端の正確な回転制御を欠いており、この結果、小さな又は複雑な解剖学的構造を通じたナビゲーションが困難なものになりうる。又、内視鏡装置は、動作のために資本的設備の使用をも必要としており、これは、財政的に、且つ/又は、動かしやすさに起因して、経済的に大きな負担となりうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、その他の使用に加えて、資本的設備の使用を伴うことなしに、内視鏡装置の片手による回転操作を許容する直観的なハンドル組立体に対するニーズが存在している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、円筒形ボディと、スライダ機構と、を含むチューブ組立体を有する内視鏡装置を提供している。円筒形ボディは、円筒形ボディの近位端から遠位端まで延在する複数の開口部を含む。スライダ機構は、円筒形ボディに接続されており、且つ、回転組立体と、先端偏向メカニズムと、を含む。回転組立体は、遊星歯車システムを含むことができる。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、1つ又は複数の回転停止部を含むことができる。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、4:1~1:4の比率において回転を増大又は減少させている。
【0006】
一態様において、回転組立体は、外側表面と、内側表面と、を有するノブを更に含む。一態様において、遊星歯車システムは、ノブの内側表面上においてリングギアを含む。別の態様において、ノブは、ノブの外側表面上において複数の凹部を含む。別の態様において、遊星歯車システムは、少なくとも2つの遊星歯車を含む。
【0007】
一態様において、スライダ機構は、円筒形ボディの周りにおいて回転するように構成されている。いくつかの例において、スライダ機構は、円筒形ボディの周りにおいて、少なくとも360°回転するように構成されている。いくつかの例において、スライダ機構は、時計回り方向に最大で200°まで、且つ、反時計回り方向に最大で200°まで、回転するように構成されている。更なる例において、スライダ機構は、時計回り方向に最大で180°まで、且つ、反時計回り方向に最大で180°まで、回転するように構成されている。
【0008】
特定の変形例において、先端偏向メカニズムは、少なくとも1つのプルワイヤにより、カテーテルの遠位先端に接続されている。いくつかの代替肢において、スライダ機構は、時計回りの方向に最大で100°まで、且つ、反時計回り方向に最大で100°まで、回転するように構成されている。いくつかの代替肢において、スライダ機構は、時計回り方向に最大で90°まで、且つ、反時計回りの方向に最大で90°まで、回転するように構成されている。更なる代替肢において、スライダ機構は、時計回りの方向に最大で70°まで、且つ、反時計回り方向に最大で70°まで、回転するように構成されている。更なる代替肢において、スライダ機構は、時計回りの方向に最大で60°まで、且つ、反時計回りの方向に最大で60°まで、回転するように構成されている。
【0009】
更なる一態様において、先端偏向メカニズムは、少なくとも1つのプルワイヤにより、カテーテルの遠位先端に接続されている。いくつかの変形例において、先端偏向メカニズムは、少なくとも2つのプルワイヤにより、カテーテルの遠位先端に接続されている。更なる変形例において、先端偏向メカニズムは、少なくとも3つのプルワイヤにより、カテーテルの遠位先端に接続されている。
【0010】
その他の態様において、スライダ機構は、円筒形ボディの遠位端に向かって又は近位端に向かって移動するように構成されている。内視鏡装置は、スライダ機構に動作自在に接続されたカテーテルを含む。一態様において、チューブ組立体は、カテーテルに流体接続された少なくとも2つのポートを更に含む。いくつかの変形例において、2つのポートのうちの第1ポートは、回転組立体から近位においてカテーテルに流体接続されており、且つ、2つのポートのうちの第2のポートは、回転組立体から遠位においてカテーテルに流体接続されている。更なる一態様において、内視鏡装置は、胆管鏡である。
【0011】
別の態様において、内視鏡装置は、カテーテルの遠位端において配設された光源を含む。光源は、カテーテル内のチャネルを通じてカテーテルの近位端に動作自在に接続することができる。更なる一態様において、ワーキングチャネルが、近位端から遠位端まで、カテーテルの長さだけ延在している。更なる一態様において、1つ又は複数のプルワイヤチャネルが、近位端から遠位端まで、カテーテルの長さだけ延在している。
【0012】
一態様において、内視鏡装置は、ビデオプロセッサを有する制御組立体を更に含む。様々な態様において、制御組立体は、内視鏡アタッチメント、光源、無線トランシーバ、及び/又は電池を更に含むことができる。先端偏向メカニズムは、スイッチ、レバー、又は少なくとも1つのボタンであってよい。一態様において、先端偏向メカニズムは、電源供給されている。一態様において、チューブ組立体及び制御組立体は、ロッキングメカニズムと着脱自在に接続されている。別の態様において、チューブ組立体及び制御組立体は、一体的に接続されている。
【0013】
本明細書においては、内視鏡装置を操作する方法が更に提供されている。方法は、内視鏡のワーキングチャネルを通じて、カテーテルを有する内視鏡装置を挿入するステップを含むことができる。一態様において、方法は、内視鏡装置のカテーテルを回転させるべく、円筒形ボディの周りにおいて回転組立体を回転させるステップを更に含むことができる。別の態様において、方法は、それぞれ、カテーテルを延伸又は後退させるべく、円筒形ボディの遠位端に向かって又は近位端に向かってスライダ機構を移動させるステップを更に含むことができる。いくつかの態様において、方法は、先端偏向メカニズムに係合するステップを更に含む。別の態様において、方法は、制御組立体内の光源を起動し、且つ、カテーテルの遠位先端からビデオ信号を取得するステップを更に含む。その他の態様において、方法は、ビデオプロセッサによってビデオ信号を処理し、且つ、ビデオ信号を外部ディスプレイに送信するステップを更に含むことができる。ビデオ信号は、いくつかの態様において、無線トランシーバを使用することにより、無線送信されている。
【0014】
更なる態様及び特徴については、部分的に、後続する説明において記述されており、且つ、本明細書を検討した際に、当業者には明らかとなり、或いは、開示された主題の実施により、理解することができる。本開示の特性及び利点の更なる理解は、本明細書の残りの部分及び本開示の一部分を形成する図面を参照することにより、実現することができる。
【0015】
説明については、以下の図を参照することにより、更に十分に理解することができるが、これらの図は、本開示の変形例として提示されるものであり、従って、本開示の範囲の完全な詳述であるものと解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一変形例における、チューブ組立体、制御組立体、及びカテーテルを有する内視鏡装置の図である。
【0017】
図2】一変形例における、内視鏡アタッチメントを有する、チューブ組立体及び制御組立体を有する内視鏡装置の図である。
【0018】
図3A】一変形例における、内視鏡アタッチメントを有しておらず、且つ、Yコネクタを有する、チューブ組立体及び制御組立体を有する内視鏡装置の図である。
【0019】
図3B】一変形例における、2つの分離されたポートを有するチューブ組立体の図である。
【0020】
図4】一変形例における、チューブ組立体の図である。
【0021】
図5A】一変形例における、円筒形ボディの図である。
【0022】
図5B】一変形例における、スライダ機構の図である。
【0023】
図6A】一変形例における、回転組立体の図である。
【0024】
図6B】一変形例における、遊星歯車システムの図である。
【0025】
図6C】一変形例における、回転組立体の平面図である。
【0026】
図6D】一変形例における、回転組立体内において回転停止部を有するスライダ機構の図である。
【0027】
図7】一変形例における、制御組立体の図である。
【0028】
図8A】一変形例における、カテーテルの図である。
【0029】
図8B】一変形例における、カテーテルの断面図である。
【0030】
図8C】一変形例における、カテーテルの断面図である。
【0031】
図8D】一変形例における、カテーテルの断面図である。
【0032】
図8E】一変形例における、カテーテルの断面図である。
【0033】
図8F】一変形例における、カテーテルの断面図である。
【0034】
図8G】予め形成された遠位端(即ち、先端)を有するカテーテルを示す。
【0035】
図9A】一変形例における、管腔を有するスライダ機構の図である。
【0036】
図9B】一変形例における、管腔を有するスライダ機構の図である。
【0037】
図10A】一変形例における、カテーテルの遠位先端の図である。
【0038】
図10B】一変形例における、カテーテルの遠位先端の図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本開示については、後述する図面との関連において実施される以下の詳細な説明を参照することにより、理解することができる。例証的明瞭性を目的として、様々な図面における特定の要素は、正確な縮尺で描画されていない場合があることに留意されたい。
【0040】
この説明を目的として、「遠位(distal)」は、身体内に延在する端部を意味し、且つ、「近位(proximal)」は、身体から外に延在する端部を意味している。
【0041】
この説明を目的として、「内視鏡装置」は、身体の中空臓器又は空洞の内部に延在する医療装置を意味している。内視鏡装置は、柔軟な内視鏡検査のために使用することができる。いくつかの変形例において、内視鏡装置は、360度回転及び前進及び後退の能力を有する内視鏡装置を制御する能力を有する機械的操作コントローラを含むことができる。
【0042】
「遊星歯車システム」又は遊星歯車列は、一方のギア(gear)の中心が、他方のギアの中心の周りにおいて回転するように配置された少なくとも2つのギアを含む。キャリアが、太陽歯車の周りにおいて遊星歯車を支持するべく、2つのギアの中心を接続し、且つ、回転している。遊星歯車は、しばしば、環状歯車と呼称される、固定された外側リングギアのピッチ円の内側上において回転することができる。
【0043】
この説明を目的として、「~に接続された(connected to)」は、2つの構成部分が、直接的に接続されている、或いは、介在する構成部分を伴って間接的に接続されている、ことを含む。
【0044】
本明細書においては、内視鏡装置を操作するための直観的なハンドル組立体を有する内視鏡装置と、その使用の方法と、が開示されている。開示されている、操作のための装置及び方法は、内視鏡装置と関連するカテーテルの先端をナビゲートする、更なる簡単且つ直観的な方法を提供している。例えば、内視鏡装置は、装置の片手による回転操作を提供することができる。又、本明細書においては、使い捨ての、且つ、資本的設備を必要としていない、内視鏡装置が開示されている。例えば、内視鏡装置は、内視鏡の資本的設備に対するニーズを除去する、統合型のマイクロプロセッサ、光源、及び/又は電源を含むことができる。その他の例において、内視鏡装置は、標準的な内視鏡の資本的設備よりも、小さく、且つ、携帯型である、最小限の資本的設備を含みうる。内視鏡装置は、別の内視鏡に接続することにより、或いは、これとの関連において機能することにより、既存の内視鏡に対する「プラグ・アンド・プレイ」適合を許容することができる。従って、内視鏡装置は、なんらの更なる機器を伴うことなしに、既存の内視鏡と共に使用するべく、適合できる。
【0045】
図1において観察されるように、内視鏡装置100は、円筒形ボディ110と、円筒形ボディに接続されたスライダ機構104と、を有する、チューブ組立体102を含むことができる。一変形例において、内視鏡装置100は、円筒形ボディに装着された制御組立体と、制御組立体を通じて延在し、且つ、スライダ機構に接続する、カテーテルと、を更に含むことができる。一変形例において、チューブ組立体及び制御組立体は、着脱自在に接続することができる。別の変形例において、チューブ組立体及び制御組立体は、一体的なものであってよい。例えば、チューブ組立体及び制御組立体は、分離されていなくてもよく、或いは、制御組立体は、チューブ組立体内において配置されていてもよい。この結果、カテーテルポートが、カテーテルに流体接続しうると共に、スライダ機構に付着することができる。
【0046】
図2は、チューブ組立体102(図4)、制御組立体116(図7)、及び内視鏡アタッチメント118(図2図3B、及び図7)を有する、内視鏡装置100の一変形例を示している。内視鏡アタッチメント118は、内視鏡装置をより大きな内視鏡に接続するように構成されている。一変形例において、より大きな内視鏡は、十二指腸内視鏡である。例えば、内視鏡アタッチメント118は、より大きな内視鏡のエントリポートを内視鏡装置のワーキングチャネルとアライメントすることができる。一変形例において、内視鏡アタッチメントは、円錐形であってもよく、テーパー化されていてもよく、或いは、より大きな内視鏡の入口ポートに接続する能力を有する任意の形状であってもよい。いくつかの変形例において、制御組立体116は、図2に示されているように、内視鏡アタッチメント118に接続されている。その他の変形例において、制御組立体は、チューブ組立体に直接的に接続されてはおらず、且つ、内視鏡アタッチメント118は、図3Bにおいて示されているように、チューブ組立体102の円筒形ボディ110の遠位端に直接的に接続されている。図3Aは、チューブ組立体102及び制御組立体116を有する内視鏡装置100の一変形例を示しており、この場合に、制御組立体は、内視鏡アタッチメントを含んではいない。
【0047】
内視鏡アタッチメントは、より大きな内視鏡チャネルの入口ポートに直接的に結合することができる。内視鏡アタッチメントは、内視鏡を通過する体液を防止するべく、且つ、内視鏡の管腔内において正又は負の圧力を維持するべく、入口ポートにおいて封止を更に備えることができる。いくつかの変形例において、内視鏡アタッチメント118は、限定されず、ねじフィットアタッチメント、スナップフィットアタッチメント、プレスフィットアタッチメント、或いは、圧縮フィットアタッチメントであってよい。
【0048】
図3A図3B、及び図4において観察されるように、チューブ組立体102は、円筒形ボディ110と、スライダ機構104(回転組立体106及び先端偏向メカニズム108を含む)と、を含む。円筒形ボディ110は、図5Aにおいて更に観察されるように、近位端及び遠位端を有することができると共に、近位端から遠位端まで、円筒形ボディ110の長さだけ、延在する、複数の開口部112を含むことができる。一変形例において、開口部は、円筒形ボディが動作のために垂直方向の向きに保持されることに伴って、垂直方向であってよい。垂直方向の開口部は、90%の公差を有することができる。いくつかの変形例において、円筒形ボディは、少なくとも2つの開口部を有することができる。いくつかの変形例において、円筒形ボディは、少なくとも3つの開口部を有することができる。いくつかの変形例において、円筒形ボディは、少なくとも4つの開口部を有することができる。いくつかの変形例において、円筒形ボディは、少なくとも5つの開口部を有することができる。いくつかの変形例において、円筒形ボディは、少なくとも6つの開口部を有することができる。開口部は、円筒形ボディの周囲の周りに対称的に配置することができる。開口部の数及び開口部のサイズは、後述するように、遊星歯車システムにおいて使用されているアームの数及びサイズに対応しうる。一変形例において、それぞれの開口部の幅は、遊星歯車の少なくとも1つのものの直径である。
【0049】
スライダ機構104は、図5B及び図7A図7Cにおいて更に観察されるように、遊星歯車システム124及び先端偏向メカニズム108を有する回転組立体106を含むことができる。一変形例において、スライダ機構104は、先端偏向メカニズム108に動作自在に接続された回転組立体106を含む。図1を再度参照すれば、スライダ機構104は、ユーザーが、スライダ機構に動作自在に接続されたカテーテル120の運動を操作することを可能にしている。具体的には、回転組立体106は、カテーテル120の回転を与え、先端偏向メカニズム108は、カテーテル120の先端の偏向を与えており、且つ、スライダ機構の全体(回転組立体及び先端偏向メカニズム)は、カテーテル120の前進又は後退を提供するべく、円筒形ボディ110に沿って移動させることができる。スライダ機構104は、回転組立体106により、円筒形ボディ110の周りにおいて回転するように構成されている。これは、カテーテル120の先端の回転制御を結果的にもたらしている。内視鏡装置の操作は、スライダ機構の操作により、類似の方式によってスライダ機構に装着されたカテーテルが操作されるように、直観的なものあってよい。例えば、右への回転組立体の回転は、カテーテルの先端を右に回転させる。同様に、円筒形ボディの近位端に向かうスライダ機構の移動は、移動と同一の又は類似の距離だけ、カテーテルの先端を後退させる。従って、スライダ機構は、先端の偏向及び後退/前進を含む、カテーテルの直観的な制御を許容している。
【0050】
回転組立体106は、限定されず、外側表面及び内側表面を有するノブ122と、遊星歯車システム124と、を含む。図6B及び図6Cにおいて観察されるように、遊星歯車システム124は、遊星歯車128が、中央の太陽歯車126と周囲のリングギア130の間に配置されるように、太陽歯車126と、少なくとも2つの遊星歯車128と、リングギア130と、を含むことができる。一変形例において、太陽歯車、遊星歯車、及びリングギアは、同軸状態にある。遊星歯車システム124は、遊星歯車128を保持するためのキャリア132を更に含むことができる。一変形例において、キャリアは、少なくとも1つの遊星歯車128を保持するように構成された少なくとも2つのアーム134を有することができる。一変形例において、それぞれのアーム134は、2つの遊星歯車128を保持するように構成することができる。一変形例において、キャリア132は、少なくとも3つのアームを有することができる。一変形例において、キャリア132は、少なくとも4つのアームを有することができる。一変形例において、キャリア132は、少なくとも5つのアームを有することができる。一変形例において、キャリア132は、少なくとも6つのアームを有することができる。アーム134は、太陽歯車を中心として対称的であり、且つ、リングギアから太陽歯車まで延在している。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、少なくとも2つのプラットギアを有する。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、少なくとも3つの遊星歯車を含む。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、少なくとも4つの遊星歯車を含む。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、少なくとも5つの遊星歯車を含む。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、少なくとも6つのプラネタリギアを含む。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、少なくとも7つの遊星歯車を含む。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、少なくとも8つの遊星歯車を含む。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、少なくとも9つの遊星歯車を含む。いくつかの変形例において、遊星歯車システムは、少なくとも10個の遊星歯車を含む。
【0051】
一変形例において、遊星歯車システム124は、ダブルピニオン遊星歯車システムである。この変形例において、遊星歯車システムは、太陽歯車とリングギアの間において、2つの噛合する遊星歯車セットを含む。キャリアのアームは、太陽歯車の中心線から異なる半径において、外側遊星歯車及び内側遊星歯車を保持することができると共に、個々の遊星歯車が相互に対して回転することを可能にする。例えば、図6A図6Cにおける遊星歯車システムは、噛合した遊星歯車セットの3つの組を含み、この場合に、これらのそれぞれが、外側遊星歯車及び内側遊星歯車を有する。
【0052】
遊星歯車システム124のサイズは、円筒形ボディのサイズに基づいて変化しうる。いくつかの変形例において、遊星歯車システム内のギアのサイズは、内視鏡装置の用途に伴って変化している。一般に、ダブルピニオン遊星歯車システムにおけるギアの間の関係は、式1によって表すことができる:
r=rS+2・rpi+2・rpo 式1
ここで、rrは、リングギアの半径であり、rSは、太陽歯車の半径であり、rpiは、内側遊星歯車の半径であり、且つ、rpoは、外側遊星歯車の半径である。一変形例において、内側遊星歯車及び外側遊星歯車は、同一のサイズである。別の変形例において、内側遊星歯車及び外側遊星歯車は、異なるサイズである。
【0053】
リングギアは、約2mm~約20mmの範囲の半径を有することができる。一変形例において、リングギアは、少なくとも4mmの直径を有することができる。一変形例において、リングギアは、少なくとも6mmの直径を有することができる。一変形例において、リングギアは、少なくとも10mmの直径を有することができる。一変形例において、リングギアは、少なくとも20mmの直径を有することができる。一変形例において、リングギアは、少なくとも30mmの直径を有することができる。一変形例において、リングギアは、少なくとも40mmの直径を有することができる。
【0054】
一変形例において、遊星歯車128は、静止状態において保持されており、且つ、リングギア130は、入力として使用されている。リングギアと太陽歯車の間に、1つの遊星歯車が存在している場合には、リングギア及び太陽歯車は、反対方向において回転することになる。例えば、リングギアが、時計回りに回転した場合に、太陽歯車は、反時計回りに回転することになる。ダブルピニオン遊星歯車システムは、リングギア及び太陽歯車の相対的な回転方向を逆転させる。従って、ダブルピニオン遊星歯車システム内の噛合した遊星歯車セットは、リングギアの回転が太陽歯車の回転と同一の方向となることを許容している。従って、リングギアが回転した際に、太陽歯車は、同一の方向において回転することになる。一変形例において、回転組立体は、リングギアの回転が、同一の方向において、太陽歯車と、これに装着された任意のもの、の回転を結果的にもたらすように、ダブルピニオン遊星歯車システムを含む。例えば、いくつかの変形例において、カテーテルは、リングギアの回転に基づいて回転するように、太陽歯車に装着することができる。リングギア、太陽歯車、及び遊星歯車は、最大で360°まで回転することができる。
【0055】
一変形例において、遊星歯車システム124は、最大で360°まで回転することができる。一変形例において、遊星歯車システム124は、360°未満、回転することができる。一変形例において、遊星歯車システム124は、180°以下、回転することができる。一変形例において、遊星歯車システム124は、90°以下、回転することができる。一変形例において、遊星歯車システム124は、45°以下、回転することができる。いくつかの例において、遊星歯車システム124は、45°~90°、90°~180°、又は180°~360°の範囲で回転することができる。
【0056】
遊星歯車システムは、1つの方向におけるギアの更なる回転を防止するための留め具を更に含むことができる。この結果、回転組立体が回転するのに伴う、管腔/カテーテルの折り曲げ又は拘束を防止又は低減することができる。いくつかの変形例において、留め具は、例えば、図6Dにおいて観察されるように、1つ又は複数の固定ストップ133と、1つの回転停止部135と、を含むことができる。回転停止部135が固定ストップ133に接触した際に、遊星歯車システム124は、その方向における更なる回転が防止される。一変形例において、遊星歯車システム124は、1つの留め具を含むことができると共に、単一方向において最大で180°だけ回転することができる(例えば、±180°)。一変形例において、遊星歯車システム124は、2つの留め具を含むことができると共に、単一方向において最大で90°だけ回転することができる(例えば、±90°)。一変形例において、遊星歯車システム124は、3つの留め具を含むことができると共に、単一方向において最大で45°だけ回転することができる(例えば、±45°)。留め具の数は、カテーテルの先端の偏向のために含まれるプルワイヤの数に依存しうる。例えば、遊星歯車システム内の留め具の数は、カテーテルの先端の偏向のために使用されるプルワイヤの数以下であってよい。
【0057】
遊星歯車システム124は、4:1~1:4の範囲の比率において、ノブからカテーテルに、回転を増大又は減少させることができる。回転の増大用の比率を使用することにより、ノブの小さな回転が、使用の容易性を目的として、且つ、動きを極小化するべく、カテーテルの大きな回転に変換されることが可能になり、これにより、装置の片手による操作が許容される。一変形例において、遊星歯車システム124は、ノブからカテーテルに、4:1の比率で回転を増大させることができる。一変形例において、遊星歯車システム124は、ノブからカテーテルに、3:1の比率で回転を増大させることができる(例えば、ノブの120°の回転は、360°のカテーテルの回転に等しい)。一変形例において、遊星歯車システム124は、ノブからカテーテルに、2:1の比率において回転を増大させることができる。一変形例において、遊星歯車システム124は、1:1の比率で、ノブからカテーテルに、回転をマッチングすることができる。回転の減少用の比率を使用することにより、ノブの大きな回転が、分解能又は感度の改善のために、カテーテルの小さな回転に変換されることが許容される。一変形例において、遊星歯車システム124は、ノブからカテーテルに、1:2の比率で回転を減少させることができる。一変形例において、遊星歯車システム124は、ノブからカテーテルに、1:3の比率で回転を減少させることができる。一変形例において、遊星歯車システム124は、ノブからカテーテルに、1:3の比率で回転を減少させることができる。一変形例において、遊星歯車システム124は、ノブからカテーテルに、1:4の比率で回転を減少させることができる。
【0058】
一変形例において、太陽歯車は、円筒形ボディの内側において配置することができると共に、リングギアは、円筒形ボディの外側において配置することができる。この結果、キャリアのアームは、遊星歯車を太陽歯車及びリングギアに接続するべく、円筒形ボディ内の対応する開口部を通じて延在することができる。この構成は、スライダ機構が、線形運動において、円筒形ボディに押し上げられ、且つ、押し下げられ、且つ、依然として、チューブ組立体の外側から内側へ回転運動を伝達することを許容している。いくつかの変形例において、ノブは、遊星歯車システムと一体的であり、或いは、これに接続されている。ノブの内側表面は、遊星歯車システムと係合することができると共に、ノブの外側表面は、ユーザーが、遊星歯車システムを調節又は操作することを許容することができる。例えば、遊星歯車システムは、図6A及び図6Cにおいて観察されるように、リングギアをノブの内側表面上において含むことができる。従って、ユーザーは、太陽歯車と、カテーテルなどの、太陽歯車に装着された任意のものと、の回転を実現するべく、ノブを回転させることができる。
【0059】
図6Aにおいて観察されるように、ノブ122の外側表面は、ユーザーの人差し指、中指、薬指、小指、又は親指を受け入れるための少なくとも1つの凹部136を含むことができる。凹部は、ノブ及び内視鏡装置を把持する際に、ユーザーを支援することができる。又、凹部は、カテーテルの位置決めのための向きを与えることもできる。その他の変形例において、ノブは、ノブの外側表面上において複数の凹部を有する。いくつかの変形例において、ノブは、ノブの外側表面の周囲に沿って少なくとも1つの凹部を含むことができる。一変形例において、ノブは、少なくとも2つの凹部を含むことができる。一変形例において、ノブは、少なくとも3つの凹部を含むことができる。一変形例において、ノブは、少なくとも4つの凹部を含むことができる。一変形例において、ノブは、少なくとも5つの凹部を含むことができる。一変形例において、ノブは、少なくとも6つの凹部を含むことができる。一変形例において、ノブは、少なくとも10個の凹部を含むことができる。一変形例において、ノブは、ノブの外側表面の周囲に沿って少なくとも15個の凹部を含むことができる。一変形例において、少なくとも1つの凹部は、ほぼ平均的な親指の幅である。
【0060】
又、スライダ機構104は、円筒形ボディ110の遠位端に向かって又は近位端に向かって移動するように構成されている。スライダ機構の移動は、スライダ機構に接続されたカテーテルの前進又は後退を与える。スライダ機構は、円筒形ボディに沿って移動することが可能であり、その理由は、円筒形ボディ110上の開口部112が、円筒形ボディの長さに亘って延在し、且つ、回転組立体106内のキャリア132のアーム134とアライメントしている、からである。従って、開口部により、遊星歯車は、スライダ機構の全体が移動することをも許容しつつ、ノブの内側表面上のリングギアと係合することができる。いくつかの変形例において、スライダ機構は、回転組立体を回転させることなしに、円筒形ボディの長さに沿って移動させることができる。その他の変形例において、スライダ機構は、回転組立体を回転させつつ、円筒形ボディの長さに沿って移動させることができる。
【0061】
図5Bにおいて観察されるように、スライダ機構104は、先端偏向メカニズム108を更に含むことができる。先端偏向メカニズム108は、先端偏向メカニズム及び回転メカニズムの両方が、一緒に、移動し、且つ、回転するように、回転メカニズム106に動作自在に接続されている。先端偏向メカニズムは、スライダ機構に接続されたカテーテルの遠位先端を偏向させることを許容している。一変形例において、先端偏向メカニズムは、先端偏向メカニズムに係合することにより、プルワイヤが引っ張られ、且つ、先端が単一方向において移動又は偏向するように、カテーテルの遠位先端に動作自在に接続された単一プルワイヤを制御することができる。別の変形例において、先端偏向メカニズムは、先端偏向メカニズムに係合することにより、プルワイヤが引っ張られ、且つ、先端が最大2方向に移動又は偏向するように、カテーテルの遠位先端に動作自在に接続された2つのプルワイヤを制御することができる。別の変形例において、先端偏向メカニズムは、先端偏向メカニズムに係合することにより、プルワイヤが引っ張られ、且つ、先端が最大3方向に移動又は偏向するように、カテーテルの遠位先端に動作自在に接続された3つのプルワイヤを制御することができる。
【0062】
先端偏向メカニズムは、限定を伴うことなしに、スイッチ、レバー、又は少なくとも1つのボタンを含むことができる。一変形例において、レバーの先端偏向メカニズムは、少なくとも、まっすぐな構成におけるカテーテルの先端に対応する第1位置と、偏向した構成におけるカテーテルの先端に対応する第2位置と、を有することができる。一変形例において、スイッチの先端偏向メカニズムは、少なくとも、まっすぐな構成におけるカテーテルの先端に対応する第1位置と、偏向した構成におけるカテーテルの先端に対応する第2位置と、を有することができる。一変形例において、ボタンの先端偏向メカニズムは、少なくとも、まっすぐな構成におけるカテーテルの先端に対応する第1ボタンと、偏向した構成におけるカテーテルの先端に対応する第2ボタンと、を有することができる。いくつかの変形例において、先端偏向メカニズムは、少なくとも1つのボタン、少なくとも2つのボタン、又は少なくとも3つのボタンを含むことができる。
【0063】
一変形例において、先端偏向メカニズムは、電源供給されていなくてもよい。例えば、先端偏向メカニズムは、機械的に動作させることができる。先端偏向メカニズムは、電源供給されていないレバーであってよい。別の変形例において、先端偏向メカニズムは、電源供給されていてもよく、或いは、動力化されていてもよい。例えば、先端偏向メカニズムは、ギア装備及び電源供給源又は電源供給源に対するアクセスを含むことができる。いくつかの例において、先端偏向メカニズム用のモーターの電源供給源は、チューブ組立体と一体化された、或いは、その外部に位置する、制御組立体内に存在しうる。電源供給された先端偏向メカニズムは、ワイヤのより高度な制御及び正確な移動を提供することができると共に、従って、カテーテルの遠位先端の更なる高度な制御及び正確な移動を提供することができる。先端偏向メカニズムは、電源供給されたレバー、電源供給されたスイッチ、又は電源供給されたボタンであってよい。先端偏向メカニズムは、カテーテルの先端の偏向の程度を計測するように構成されたセンサを更に含むことができる。センサは、遠位先端の場所、或いは、遠位先端がまっすぐな構成との関係において偏向している程度、を判定するように構成することができる。例えば、センサは、後からカテーテルの遠位先端の運動に変換されうる、電源供給された先端偏向メカニズム内におけるギアの運動を計測することができる。一変形例において、チューブ組立体は、カテーテルの遠位先端の場所、或いは、遠位先端の偏向の変化量、に関する情報を提供するべく、センサに動作自在に接続されたインジケータを更に含むことができる。一変形例において、インジケータは、ディスプレイであってよい。
【0064】
内視鏡装置100は、スライダ機構104に動作自在に接続されたカテーテル120を更に含むことができる。この結果、一変形例においては、スライダ機構の動作により、カテーテルの遠位端を操作することができる。一変形例において、カテーテルは、カテーテルに沿って長手方向に延在する少なくとも2つの管腔を含むことができる。図8Aは、カテーテル120の一部分を示し、且つ、図8B図8Fは、カテーテル120の様々な断面を示している。一変形例において、カテーテルは、カテーテルに沿って長手方向において延在する少なくとも3つの管腔を含むことができる。一変形例において、カテーテルは、カテーテルに沿って長手方向において延在する少なくとも4つの管腔を含むことができる。一変形例において、カテーテルは、カテーテルに沿って長手方向において延在する少なくとも5つの管腔を含むことができる。
【0065】
図3A及び図3Bを参照すれば、チューブ組立体102は、カテーテルに流体接続された1つ又は複数のポートを更に含むことができる(図示されてはいない)。チューブ組立体102は、カテーテルに流体接続された、少なくとも1つのポート、少なくとも2つのポート、又は少なくとも3つのポート、を含むことができる。又、いくつかの変形例においては、ポートは、スライダ機構104が円筒形ボディ110に沿って移動した際にポートも移動するように、スライダ機構104に接続することもできる。ポートは、カテーテルの1つ又は複数の管腔へのアクセスを可能にすることができる。いくつかの変形例において、ポートは、灌注のために1つ又は複数の管腔に接続されたフラッシュポート137であってよい。フラッシュポート137は、生理食塩水などの、灌注流体の供給源に接続するように構成することができる。いくつかの変形例において、ポートは、ワーキングチャネルアクセスのために1つ又は複数の管腔に接続されたアクセスポート139であってよい。一変形例において、チューブ組立体は、2つのフラッシュポートを含む。別の変形例において、チューブ組立体は、フラッシュポート137と、ワーキングチャネルアクセスポート139と、を含む。いくつかの例において、チューブ組立体102は、図3Aにおいて観察されるように、Yコネクタ138を介してチューブ組立体上の同一の場所において2つのポートを含んでいてもよく、或いは、図3Bにおいて観察されるように、チューブ組立体に沿って、ある距離だけ分離された2つのポートを含んでいてもよい。図3Aは、チューブ組立体102上においてスライダ機構104に装着されたカテーテル120の管腔に流体的にアクセスするべく、カテーテルポートを有するYコネクタ138を示している。一変形例において、Yコネクタ138及び/又はポートは、円筒形ボディ110上の複数の開口部の1つを通じて延在することができる。
【0066】
図8B図8Fにおいて観察されるように、管腔は、灌注チャネル、プルワイヤチャネル、電気チャネル、及び/又はワーキングチャネルであってよい。例えば、カテーテル120は、少なくとも1つ又は少なくとも2つの灌注チャネル140、少なくとも1つの電気チャネル141、少なくとも1つのワーキングチャネル142、及び少なくとも1つのプルワイヤチャネル143を含むことができる。灌注チャネル140は、カテーテルの遠位端に流体を供給するべく、使用することができる。1つ又は複数の電気チャネル141は、カテーテルの遠位端においてカメラ及び/又は光源用の接続を保持するべく、使用することができる。ワーキングチャネルは、カテーテルの遠位端へのアクセスを提供するべく、使用することができる。治療装置、診断装置、又は周辺装置は、カテーテルの遠位端において使用されるように、ワーキングチャンネルを通過させることができる。又、ワーキングチャネルは、カテーテルの内外において流体を吸引及び/又は吐出するべく、使用することができる。プルワイヤチャネルは、カテーテルの偏向を操作するために、1つ又は複数のプルワイヤを保持するべく使用することができる。一変形例において、カテーテルは、少なくとも1つのプルワイヤチャネルを含むことができる。別の変形例において、カテーテルは、少なくとも2つのプルワイヤチャネルを含むことができる。別の変形例において、カテーテルは、少なくとも3つのプルワイヤチャネルを含むことができる。複数のプルワイヤチャネルが存在している際には、これらは、カテーテルの先端の偏向の更なる高度な制御を許容するべく、互いに反対側において配置することができると共に/又は、互いに、等距離に位置しうる。
【0067】
図8Bにおいて観察されるように、少なくとも1つの変形例において、カテーテル120は、2つの灌注チャネル140、2つの電気チャネル141、1つのワーキングチャネル142、及び1つのプルワイヤチャネル143を含むことができる。図8Cにおいて観察されるように、少なくとも1つの変形例において、カテーテル120は、2つの灌注チャネル140、1つの電気チャネル141、1つのワーキングチャネル142、及び1つのプルワイヤチャネル143を含むことができる。この変形例において、1つの電気チャネル141は、楕円の断面形状を有するように、且つ、カメラ及び1つ又は複数の光源の両方用の接続を保持するように構成されうるように、スロットを有することができる。図8Dにおいて観察されるように、少なくとも1つの変形例において、カテーテル120は、1つの灌注チャネル140、1つの電気チャネル141、1つのワーキングチャネル142、及び2つのプルワイヤチャネル143を含むことができる。この変形例において、灌注チャネル140及び電気チャネル141は、スロットを有し、且つ、その形状が湾曲している。図8Eにおいて観察されるように、少なくとも1つの変形例において、カテーテル120は、2つの灌注チャネル140、2つの電気チャネル141、1つのワーキングチャネル142、及び2つのプルワイヤチャネル143を含むことができる。図8Fにおいて観察されるように、少なくとも1つの変形例において、カテーテル120は、2つの灌注チャネル140、2つの電気チャネル141、1つのワーキングチャネル142、及び3つのプルワイヤチャネル143を含むことができる。
【0068】
図8Gは、予め形成された遠位端(即ち、先端)202を有するカテーテル200を示している。図8Gにおいて示されているように、遠位端は、設定された位置204において、このケースにおいては、カテーテルの中心軸に対して垂直(90°)になるように予め形成されている。プルワイヤからの張力が存在していない場合には、予め形成された遠位端202は、90°のままになっている。張力が先端偏向メカニズム及びプルワイヤを介して印加された際に、遠位端202は、反対の方向に、即ち、最大で-90°まで偏向させることができる。いくつかの変形例において、遠位端202は、反対方向において、最大で-90度まで偏向させることができる(位置206)。その他の変形例において、遠位端202は、カテーテルの中心軸と一致するように偏向させることができる(位置208)。予め形成された端部を有するカテーテルを使用することにより、遠位端が、1つのプルワイヤを用いて、±90°だけ偏向することを可能にすることができる。90°は、例示を目的としたものに過ぎず、予め形成された設定された位置は、0~180°の任意の角度にありうることを理解されたい。
【0069】
カテーテル内の管腔のサイズ及び形状は、管腔の数及びカテーテル内の構成に応じて変化しうる。例えば、管腔は、円形、楕円、正方形、矩形、湾曲、星形、又は不規則な断面形状を有することができる。電気チャネル、ワーキングチャネル、及び/又は灌注チャネル用の異なる管腔は、異なる形状又は同一の形状を有することができる。1つ又は複数のプルワイヤチャネルの追加は、電気チャネル、ワーキングチャネル、及び/又は灌注チャネルのサイズを変更しうる。一変形例において、ワーキングチャネルは、1.5mm超の直径を有することができる。一変形例において、ワーキングチャネルは、少なくとも1.8mmの直径を有することができる。一変形例において、ワーキングチャネルは、少なくとも1.9mmの直径を有することができる。一変形例において、ワーキングチャネルは、少なくとも2mmの直径を有することができる。例えば、ワーキングチャネルは、標準的な内視鏡装置内のワーキングチャネル(通常は、1.2mm)よりも20%~50%だけ大きくてもよい。一変形例において、ワーキングチャネルは、標準的な内視鏡装置内のワーキングチャネルよりも20%だけ大きくてもよい。一変形例において、ワーキングチャネルは、標準的な内視鏡装置内のワーキングチャネルよりも30%だけ大きくてもよい。一変形例において、ワーキングチャネルは、標準的な内視鏡装置内のワーキングチャネルよりも40%だけ大きくてもよい。いくつかの変形例において、内視鏡装置は、胆管鏡である。一変形例において、ワーキングチャネルは、標準的な内視鏡装置内のワーキングチャネルよりも50%だけ大きくてもよい。一変形例において、ワーキングチャネルは、標準的な内視鏡装置内のワーキングチャネルよりも60%だけ大きくてもよい。一変形例において、ワーキングチャネルは、標準的な内視鏡装置内のワーキングチャネルよりも70%だけ大きくてもよい。より大きなワーキングチャネルは、より大きく且つ様々な治療及び診断装置及び周辺装置が、ワーキングチャネル内に配置されることを許容する。ワーキングチャネル142は、鉗子、レーザープローブ、電気油圧式砕石術(EHL)プローブ、又は高周波アブレーション(RFA)プローブ等、これらに限定することなく、治療プローブ用のアクセスをカテーテルの先端に備えることができる。一例において、胆管鏡と共に使用されるカテーテルのワーキングチャネルは、標準的な胆管鏡カテーテル(即ち、SpyGlass(商標))におけるワーキングチャネルよりも約50%大きくてもよい。より大きなワーキングチャネルは、60%大きな生体組織検査用の容積を有していてもよく、或いは、導管の間隙に対して改善された吸引を行うことができる。
【0070】
カテーテル120は、少なくとも3mmの外径を有することができる。一変形例において、カテーテルは、少なくとも3.5mmの直径を有することができる。一変形例において、カテーテルは、少なくとも4mmの直径を有することができる。一変形例において、カテーテルは、少なくとも4.5mmの直径を有することができる。一変形例において、カテーテルは、少なくとも5mmの直径を有することができる。その他の変形例において、カテーテルサイズは、約5(French)フレンチ~約15フレンチの範囲であってよい。一変形例において、カテーテルは、少なくとも5フレンチの直径を有することができる。一変形例において、カテーテルは、少なくとも7フレンチの直径を有することができる。一変形例において、カテーテルは、少なくとも10フレンチの直径を有することができる。一変形例において、カテーテルは、少なくとも11フレンチの直径を有することができる。一変形例において、カテーテルは、少なくとも13フレンチの直径を有することができる。一変形例において、カテーテルは、少なくとも15フレンチの直径を有することができる。別の変形例において、カテーテルは、10フレンチ以下の直径を有することができる。カテーテルのサイズは、内視鏡装置の使用法と、それが使用されることになる身体内の場所と、に基づいて選択することができる。
【0071】
図9A及び図9Bを参照すれば、カテーテルの管腔の1つ又は複数は、1つ又は複数のポート又は先端偏向メカニズム108への接続のために、スライダ機構104に接続していてもよく、或いは、これを通じて延在していてもよい。例えば、図9Aは、回転組立体106を通過するワーキングチャネル142及びプルワイヤチャネル142を示している。一変形例において、ワーキングチャネル142は、ワーキングチャネルアクセスポート内において終端することができる(図示されてはいない)。別の変形例において、プルワイヤチャネル143は、プルワイヤチャネル143内のプルワイヤが先端偏向メカニズム108によって制御されうるように、先端偏向メカニズム108に接続することができる。別の例において、図9Bは、回転組立体106に接続された灌注チャネル140を示している。一変形例において、灌注チャネル140は、フラッシュポート137内において終端することができる。
【0072】
図10A及び図10Bを参照すれば、カテーテル120は、カテーテルの遠位端においてカメラ144を更に含むことができる。カメラ144は、チューブ組立体102に接続することができる。一例において、カメラ144は、カテーテル120内の電気チャネル141に接続することができる。カメラ144は、電気チャネル121を通じて電力を受け取ることができると共に/又は、信号を送信することができる。一変形例において、カメラは、COMSカメラであってよい。カメラは、少なくとも100000ピクセルの分解能を有することができる。一変形例において、カメラは、少なくとも120000ピクセルの分解能を有することができる。一変形例において、カメラは、少なくとも140000ピクセルの分解能を有することができる。一変形例において、カメラは、少なくとも160000ピクセルの分解能を有することができる。一変形例において、カメラは、少なくとも100°の視野を有することができる。一変形例において、カメラは、少なくとも110°の視野を有することができる。一変形例において、カメラは、少なくとも120°の視野を有することができる。カメラは、良性及び悪性腫瘍の改善された視覚的検査を提供することができると共に、内視鏡装置の診断能力を改善することができる。カテーテル内のカメラによって提供されるより良好な視覚化は、内視鏡装置によって提供される治療的介入を改善することができる。
【0073】
一変形例において、カテーテル120は、カメラ144用のライトを提供するべく、その遠位端において光源146を更に含むことができる。カテーテルは、少なくとも1つの光源又は少なくとも2つの光源を含むことができる。一変形例において、光源は、カテーテルの遠位端において配置されたLEDであってよい。別の変形例において、光源146は、図10A及び図10Bにおいて観察されるように、カテーテルの遠位端における2つのLEDであってもよい。LEDは、形状が円形又は矩形でありうると共に、カメラ144のいずれかの側部において配置することができる。一変形例において、光源は、LED及びカメラが同一の面上において配置されないように、カテーテルの遠位端から凹入した少なくとも1つのLEDであってもよい。例えば、LEDは、カテーテルの遠位端からある距離にあってもよく、且つ、カテーテルの遠位端は、半透明の遠位端がLEDからの光を分散させるように、且つ、カテーテルの遠位端が発光するようにするべく、半透明であってもよい。別の変形例において、カテーテルは、カテーテルの外部の光源からの光をカテーテルの遠位端に伝達する少なくとも1つの光ファイバを含むことができる。例えば、光源は、制御組立体内にあってもよく、或いは、内視鏡装置の外部にあってもよく、且つ、光ファイバを通じて送信された光信号であってもよい。
【0074】
内視鏡装置100は、柔軟な胃腸内視鏡検査のために使用することができる。内視鏡装置の非限定的な例は、喉頭鏡、食道鏡、上部消化管内視鏡、小腸内視鏡、大腸内視鏡、十二指腸鏡、胆管鏡、直腸鏡、又は肛門鏡を含む。一変形例において、内視鏡装置は、胆管鏡である。一例において、胆管鏡は、内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)又は腺管内内視鏡検査及び胆管膵臓造影(IECP)において使用することができる。内視鏡装置は、ビデオ撮像能力を含んでいてもよく、或いは、含んでいなくてもよい。
【0075】
図2及び図8において観察されるように、内視鏡装置100は、制御組立体116を更に含むことができる。一変形例において、制御組立体116は、マイクロプロセッサを含むことができる。例えば、マイクロプロセッサは、ビデオプロセッサであってよい。ビデオプロセッサは、カテーテル内のカメラに動作自在に接続することができる。ビデオプロセッサは、観察のために送信されるように、カメラからのビデオ信号を処理するべく構成することができる。ビデオ信号は、有線又は無線を介して、観察のためにディスプレイに送信することができる。又、一変形例において、制御組立体116は、無線トランシーバを含む。いくつかの変形例において、無線トランシーバは、Wifi又はBluetooth(登録商標)トランシーバであってよい。無線トランシーバは、ビデオ信号などの、信号を送受信するように構成することができる。その他の変形例において、制御組立体は、WiFi又はBluetooth(登録商標)トランスミッタを含むことができる。一変形例において、無線トランシーバは、ビデオプロセッサからビデオディスプレイにビデオ信号を送信するように構成することができる。ビデオ信号の送信は、内視鏡装置の操作者が、リアルタイムでカテーテルの遠位端の場所を観察しうるように、内視鏡装置の動作と同時であってよい。その他の変形例において、ビデオプロセッサは、ワイヤ又はケーブルを介してディスプレイに接続することができる。
【0076】
又、いくつかの変形例において、制御組立体116は、光源を含む。この結果、制御組立体内の光源からの光信号は、光ファイバにより、カテーテルの遠位端に送信することができる。その他の変形例において、光源は、カテーテルの遠位端に位置していてもよく、或いは、内視鏡装置の外部に配置されていてもよい。いくつかの変形例において、制御組立体116は、電源を更に含むことができる。例えば、電源は、電池であってよい。電池は、廃棄可能又は充電可能であってよい。その他の変形例において、制御組立体は、外部電源によって電源供給することができる。例えば、制御組立体は、USB接続を通じて電源供給することができる。又、制御組立体は、内視鏡アタッチメント118に接続することもできる。内視鏡アタッチメント118は、相対的に大きな内視鏡のワーキングチャネルの一部の内部にフィットするように構成することができる。
【0077】
制御組立体及びチューブ組立体は、カテーテルが、制御組立体を通じて、且つ、チューブ組立体内に、通過しうるように、流体接続することができる。一変形例において、チューブ組立体102及び制御組立体116は、着脱自在に接続することができる。例えば、図2において観察されるように、チューブ組立体102及び制御組立体116は、ロッキングメカニズム114と接続することができる。この変形例において、チューブ組立体及び制御組立体のうちの一方又は両方は、廃棄可能であってよい。別の変形例において、チューブ組立体及び制御組立体は、単一の組立体として一体的に接続されている。例えば、チューブ組立体及び制御組立体は、分離不能であってよい。別の変形例において、制御組立体は、チューブ組立体内において配置することができる。チューブ組立体及び制御組立体が一体的に接続されている際には、チューブ組立体及び制御組立体は、いずれも、使い捨て/廃棄可能である。内視鏡装置内に制御組立体が設けられることにより、臨床医は、資本的設備を必要とすることなしに、装置を使用することが可能になる。例えば、内視鏡装置は、統合型のマイクロプロセッサ、光源、及び/又は電源を含んでいてもよく、この結果、内視鏡の資本的設備に関するニーズが不要となる。この結果、臨床医に、内視鏡装置の利用の機会を増やすことができる。その理由は、彼らが、内視鏡装置を動作させるべく、資本的設備に投資する必要がないからである。その代わりに、必要とされるすべての機器が、内視鏡装置に含まれている。更には、内視鏡装置の使い捨ての態様は、患者間の汚染を防止することができる。別の変形例において、制御組立体は、チューブ組立体とは別個であり、その外部に位置している。例えば、制御組立体は、別個のボックス内に配置できると共に、周辺装置のケーブル接続を使用して、チューブ組立体及び/又はカテーテルに接続することができる。別個の制御組立体は、先端の偏向のためのモーター、LEDを処理/制御するべく、且つ/又は、ビデオを処理するべく、構成することができると共に、USB又は電池を通じて電源供給することができる。いくつかの例において、別個の制御組立体は、ビデオ信号がモニターに送付される前に、処理のためにビデオ信号を捕捉することができる。内視鏡装置内における制御組立体の分離は、内視鏡装置のサイズを低減する。これに加えて、別個の制御組立体は、患者と患者の間において再使用することもできる。別個の制御組立体は、標準的な内視鏡検査の資本的設備よりも小さくなることができると共に、部屋、病院、又は場所の間において容易に搬送又は移動することができる。この結果、臨床医に、内視鏡装置の利用の機会をより大きくすることができるが、その理由は、彼らが、内視鏡装置を動作させるべく、大きな又は高価な資本的設備に投資する必要がないからである。
【0078】
本明細書においては、内視鏡のワーキングチャネルを通じてカテーテルを有する内視鏡装置を挿入することにより、内視鏡装置を操作する方法が更に提供されている。方法は、内視鏡装置のカテーテルを回転させるべく、円筒形ボディの周りにおいて回転組立体を回転させるステップを更に含むことができる。いくつかの変形例において、回転組立体は、最大で360°まで回転することができる。いくつかの変形例において、回転組立体は、最大で180°まで回転することができる。いくつかの変形例において、回転組立体は、最大で90°まで回転することができる。いくつかの変形例において、回転組立体は、最大で60°まで回転することができる。これは、最大で360°までカテーテルを回転させうる、留め具及び/又はプルワイヤの数に依存しうる。
【0079】
いくつかの変形例において、回転組立体は、時計回りに且つ反時計回りに、最大で200°まで回転することができる。いくつかの変形例において、回転組立体は、時計回りに且つ反時計回りに、最大で100°まで回転することができる。いくつかの変形例において、回転組立体は、時計回りに且つ反時計回りに、最大で70°まで回転することができる。
【0080】
方法は、それぞれ、カテーテルを延伸又は後退させるべく、円筒形ボディの遠位端に向かって又は近位端に向かってスライダ機構を移動させるステップを更に含むことができる。方法は、カテーテルの先端を偏向させるべく、先端偏向メカニズムに係合するステップを更に含むことができる。スライダ機構の運動(回転、前進、及び/又は後退、並びに、先端の偏向)は、内視鏡装置と関連するカテーテルの直観的な片手による操作を提供すると共に、既存の装置よりも高度なカテーテルの制御を提供している。
【0081】
方法は、制御組立体内の、又は、カテーテルの遠位先端における、光源を起動し、且つ、カテーテルの遠位先端におけるカメラからビデオ信号を取得するステップを更に含むことができる。方法は、灌注流体によってカテーテルの遠位端を洗い流すステップを更に含むことができる。この結果、相対的にクリアなビデオ画像を提供するべく、カメラの前の領域をクリアにすることができる。方法は、制御組立体内のビデオプロセッサによってカメラからのビデオ信号を処理し、且つ、ビデオ信号を外部ディスプレイに送信するステップを更に含むことができる。ビデオ信号は、無線トランシーバを使用することにより、無線送信することができる。ビデオ信号の送信は、ユーザーがリアルタイムでカテーテルの遠位端において解剖学的構造を観察することを可能にすることができる。この結果、内視鏡装置のチューブ組立体を用いたカテーテルの更なる操作のためにフィードバックを提供することができる。
【0082】
内視鏡装置は、内視鏡検査用の単一の変形例を表しており、且つ、特許請求されている主題は、任意の特定の変形例に制限されるものではない、ことに留意されたい。例えば、内視鏡装置は、その他の内視鏡装置又はカテーテル操作メカニズムとの関連において使用されてもよく、且つ、限定を伴うことなしに、人間の患者、動物の患者の、食道、結腸、又は胆管を含む、体腔内に前進させることができる。その他の変形例は、生物及び/又は機械的装置の内部構造内の物体を観察又は精査するべく使用されうる、その他のタイプのプロービング装置の使用を伴う場合があり、従って、特許請求されている主題は、この観点において限定されるものではない。
【0083】
以上、いくつかの変形例について説明したが、当業者は、様々な変形例、代替構造、及び均等物が、本発明の精神を逸脱することなしに、使用されうることを認識するであろう。これに加えて、いくつかの周知のプロセス及び要素については、本発明を不必要にあいまいにすることを回避するべく、その説明を省略している。従って、以上の説明は、本発明の範囲を限定するものとして解釈してはならない。
【0084】
当業者は、本明細書において開示されている変形例が、限定ではなく、例示を目的として教示していることを理解するであろう。従って、以上の説明において含まれている、或いは、添付図面において示されている、事柄は、限定の意味においてではなく、例示を目的としたものとして解釈することを要する。添付の請求項は、本明細書において記述されているすべての一般的且つ特定の特徴のみならず、言語の問題として、その間に含まれるものと表現されうる、本方法及びシステムの範囲のすべての記述をカバーしているものと解釈されたい。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図9A
図9B
図10A
図10B
【国際調査報告】