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特表2022-518091電池アセンブリロック装置及び無人搬送車
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-14
(54)【発明の名称】電池アセンブリロック装置及び無人搬送車
(51)【国際特許分類】
   B60K 1/04 20190101AFI20220307BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20220307BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20220307BHJP
【FI】
B60K1/04 A
H01M50/244 A
H01M50/249
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021518951
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(85)【翻訳文提出日】2021-04-06
(86)【国際出願番号】 CN2019109584
(87)【国際公開番号】W WO2020078218
(87)【国際公開日】2020-04-23
(31)【優先権主張番号】201821664881.7
(32)【優先日】2018-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519059292
【氏名又は名称】杭州海康机器人技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hangzhou Hikrobot Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 304, Unit B, Building 2, 399 Dangfeng Road, Binjiang District, Hangzhou, Zhejiang 310051, China
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】姜 輝
(72)【発明者】
【氏名】呉 超
(72)【発明者】
【氏名】黄 巨明
(72)【発明者】
【氏名】兪 文涛
【テーマコード(参考)】
3D235
5H040
【Fターム(参考)】
3D235AA16
3D235BB24
3D235CC15
3D235DD37
3D235EE63
5H040AA12
5H040AS04
5H040CC13
5H040CC14
5H040NN03
(57)【要約】
電池アセンブリロック装置、および、電池アセンブリロック装置を含む無人搬送車が開示されている。この電池アセンブリロック装置は、電池アセンブリ(1)と、電池アセンブリ(1)に取り付けられるロックフック(12)と、無人搬送車の車体(3)に取り付けられるロック部材(22)と、電池アセンブリ(1)に取り付けられるロック解除部材(13)とを含み、電池アセンブリ(1)は、ロックフック(12)によりロック部材(22)にロックされることで、無人搬送車の車体(3)にロックされ、ロックフック(12)は、ロック解除部材(13)によりロック部材(22)を押すことで、ロック部材(22)とのロックを解除する。ロックフック(12)とロック部材(22)との組み合わせ及びロック解除部材(13)とロック部材(22)との組み合わせにより、電池アセンブリ(1)を無人搬送車の車体(3)にロックすること、又は、ロックフック(12)とロック部材(22)とのロックを解除することができ、電池アセンブリ(1)と無人搬送車の車体(3)とのロックを解除することにより、電池のロック解除及び取外を容易にすることが図れて、多数の電池の自動化交換にも適する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池アセンブリと、
前記電池アセンブリに取り付けられるロックフックと、
無人搬送車の車体に取り付けられるロック部材と、
前記電池アセンブリに取り付けられるロック解除部材とを含み、
前記電池アセンブリは、前記ロックフックにより前記ロック部材にロックされることで、前記無人搬送車の車体にロックされ、
前記ロックフックは、前記ロック解除部材が前記ロック部材を押すことで、前記ロック部材とのロックが解除される
ことを特徴とする、電池アセンブリロック装置。
【請求項2】
前記ロックフックは、固定コラムとロックコラムとを含み、
前記固定コラムの端部は、前記電池アセンブリに取り付けられ、前記ロックコラムは、前記固定コラムと一体成形され、前記ロック部材にロック可能に構成される
ことを特徴とする、請求項1に記載の電池アセンブリロック装置。
【請求項3】
前記ロック部材は、
前記無人搬送車の車体に取り付けられる固定板と、
前記固定板における係止アーム回転軸により前記固定板に接続され、前記係止アーム回転軸を軸とする第1の回転自由度を有する係止アームと、
前記係止アーム回転軸と平行する前記固定板におけるロック解除アーム回転軸により前記固定板に接続され、前記ロック解除アーム回転軸を軸とする第2の回転自由度を有するロック解除アームとを含み、
前記係止アームは、第1の係止フランジおよび第2の係止フランジを有し、前記第1の係止フランジと前記第2の係止フランジとの間にロック溝が形成され、前記ロックフックが前記ロック部材にロックされると、前記ロックコラムが前記ロック溝に位置し、
前記ロック解除アームは、第1の位置決めフランジを有し、前記ロックフックが前記ロック部材にロックされると、前記第1の位置決めフランジは、前記第1の係止フランジと前記第2の係止フランジとの間に位置して前記第1の係止フランジに当接する
ことを特徴とする、請求項2に記載の電池アセンブリロック装置。
【請求項4】
前記係止アーム回転軸に第1のねじりスプリングが設置され、前記第1のねじりスプリングの作用によって、前記係止アームは、前記第1の係止フランジから前記ロック溝を介して前記第2の係止フランジの方向への回転傾向があり、
前記ロック解除アーム回転軸に第2のねじりスプリングが設置され、前記第2のねじりスプリングの作用によって、前記ロック解除アームは、前記係止アームの回転傾向と逆の回転傾向があり、
前記固定板は、第1のブロッキングフランジおよび第2のブロッキングフランジをさらに有し、
前記ロック部材と前記ロックフックとのロックが解除されると、前記係止アームが前記第1のねじりスプリングの作用によって回転して前記ロック溝を前記ロックフックに向けさせる時に、前記係止アームにおける前記第2の係止フランジの周縁が前記第1のブロッキングフランジに当接し、
前記ロック解除アームは、第2の位置決めフランジをさらに有し、前記ロックフックが前記ロック部材にロックされると、前記第2の位置決めフランジは、前記第2のねじりスプリングの作用によって前記第2のブロッキングフランジに当接する
ことを特徴とする、請求項3に記載の電池アセンブリロック装置。
【請求項5】
前記ロック解除アームは、前記ロック解除アーム回転軸から離れた前記ロック解除アームの端部に位置するロック解除ハンドルをさらに有し、前記第1の位置決めフランジが前記第1の係止フランジと前記第2の係止フランジとの間に位置して前記第1の係止フランジに当接する時に前記ロック解除ハンドルが前記第1の係止フランジ側から離脱するように、前記ロック解除部材の押しにより前記第2のねじりスプリングの作用に抗する方向に回転する
ことを特徴とする、請求項4に記載の電池アセンブリロック装置。
【請求項6】
前記ロック解除部材は
前記電池アセンブリに取り付けられるロック解除スリーブと、
前記ロック解除スリーブ内に取り付けられ、前記ロック部材の端部に向けて、前記ロック部材に設けられたロック解除ハンドルから第1の距離で離れているロック解除レバーと、
前記第1の距離を増大させる付勢力を前記ロック解除レバーに付与するように、前記ロック解除スリーブ内に取り付けられ、前記ロック解除レバーを覆ってその外部に取り付けられるリセットスプリングとを含む
ことを特徴とする、請求項5に記載の電池アセンブリロック装置。
【請求項7】
前記電池アセンブリは、
電池取付板と
前記電池取付板に取り付けられる電池とを含み、
前記ロックフックは、前記電池取付板に取り付けられ、前記電池取付板の前記電池に向ける側に位置する
ことを特徴とする、請求項1に記載の電池アセンブリロック装置。
【請求項8】
位置決めアセンブリを含み、
前記位置決めアセンブリにより、前記電池アセンブリと前記無人搬送車の車体との位置決めを行う
ことを特徴とする、請求項1に記載の電池アセンブリロック装置。
【請求項9】
前記位置決めアセンブリは、
前記電池アセンブリに取り付けられるガイドスリーブと、
前記無人搬送車の車体に取り付けられるガイドレバーとを含み、
前記ガイドスリーブと前記ガイドレバーとの間の連結により、前記電池アセンブリと前記無人搬送車の車体との位置決めを行う
ことを特徴とする、請求項8に記載の電池アセンブリロック装置。
【請求項10】
前記電池アセンブリは、
電池取付板と、
前記電池取付板に取り付けられる電池と、を含み、
前記ガイドスリーブは、前記電池取付板に取り付けられ、前記電池取付板の前記電池に向ける側に位置し、前記ガイドレバーが挿通されるように前記ガイドレバーに向けるガイドレバー収容チャンバを有する
ことを特徴とする、請求項9に記載の電池アセンブリロック装置。
【請求項11】
前記ロックフックは少なくとも1つであり、前記ロック部材は少なくとも1つであり、前記ロック解除部材は少なくとも1つであり、且つ、前記ロックフックと、前記ロック部材と、前記ロック解除部材との数は同じであり、
前記ロックフックが少なくとも2つである場合に、少なくとも1つのロックフックは他のロックフックの取付方向と平行ではない
ことを特徴とする、請求項1に記載の電池アセンブリロック装置。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の電池アセンブリロック装置と、
前記無人搬送車の車体と、を含む、
ことを特徴とする無人搬送車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電池取付構造の分野に関し、特に電池アセンブリロック装置及び当該電池搭載装置を用いる無人搬送車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電池で駆動される搬送車、例えば、無人搬送車(AVG,Automated Guided Vehicle)において、動力駆動に用いられる電池は、ネジで車体に取り付けられている。電池の取り替えの際に、このような構造は、搬送車のケースを取り外してから電池を取り替える必要があるため、電池の迅速な交換に不便である。特に多数の搬送車が電池を交換する必要がある場合には、電池交換の効率が更に低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑みて、本願の実施例は、電池の取付効率を向上させる電池アセンブリロック装置及び当該電池アセンブリロック装置を用いる無人搬送車を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例の技術案は以下のように実現される。
電池アセンブリと、
前記電池アセンブリに取り付けられるロックフックと、
無人搬送車の車体に取り付けられるロック部材と、
前記電池アセンブリに取り付けられるロック解除部材とを含み、
前記電池アセンブリは、前記ロックフックにより前記ロック部材にロックされることで、前記無人搬送車の車体にロックされ、
前記ロックフックは、前記ロック解除部材が前記ロック部材を押すことで、前記ロック部材とのロックが解除される、電池アセンブリロック装置。
【0005】
好ましくは、前記ロックフックは、固定コラムとロックコラムとを含み、
前記固定コラムの端部は、前記電池アセンブリに取り付けられ、前記ロックコラムは、前記固定コラムと一体成形され、前記ロック部材にロック可能である。
【0006】
好ましくは、前記ロック部材は、
前記無人搬送車の車体に取り付けられる固定板と、
前記固定板における係止アーム回転軸により前記固定板に接続され、前記係止アーム回転軸を軸とする第1の回転自由度を有する係止アームと、
前記係止アーム回転軸と平行する前記固定板におけるロック解除アーム回転軸により前記固定板に接続され、前記ロック解除アーム回転軸を軸とする第2の回転自由度を有するロック解除アームとを含み、
前記係止アームは、第1の係止フランジおよび第2の係止フランジを有し、前記第1の係止フランジと前記第2の係止フランジとの間にロック溝が形成され、前記ロックフックが前記ロック部材にロックされると、前記ロックコラムが前記ロック溝に位置し、
前記ロック解除アームは、第1の位置決めフランジを有し、前記ロックフックが前記ロック部材にロックされると、前記第1の位置決めフランジは、前記第1の係止フランジと前記第2の係止フランジとの間に位置して前記第1の係止フランジに当接する。
【0007】
好ましくは、前記係止アーム回転軸に第1のねじりスプリングが設置され、前記第1のねじりスプリングの作用によって、前記係止アームは、前記第1の係止フランジから前記ロック溝を介して前記第2の係止フランジの方向への回転傾向があり、
前記ロック解除アーム回転軸に第2のねじりスプリングが設置され、前記第2のねじりスプリングの作用によって、前記ロック解除アームは、前記係止アームの回転傾向と逆の回転傾向があり、
前記固定板は、第1のブロッキングフランジおよび第2のブロッキングフランジをさらに有し、
前記ロック部材と前記ロックフックとのロックが解除されると、前記係止アームが前記第1のねじりスプリングの作用によって回転して前記ロック溝を前記ロックフックに向けさせる時に、前記係止アームにおける前記第2の係止フランジの周縁が前記第1のブロッキングフランジに当接し、
前記ロック解除アームは、第2の位置決めフランジをさらに有し、前記ロックフックが前記ロック部材にロックされると、前記第2の位置決めフランジは、前記第2のねじりスプリングの作用によって前記第2のブロッキングフランジに当接する。
【0008】
好ましくは、前記ロック解除部材では、
前記ロック解除アームは、前記ロック解除アーム回転軸から離れた端部に位置するロック解除ハンドルをさらに有し、前記第1の位置決めフランジが前記第1の係止フランジと前記第2の係止フランジとの間に位置して前記第1の係止フランジに当接する時に前記ロック解除ハンドルが前記第1の係止フランジ側から離脱するように、前記ロック解除部材の押しにより前記第2のねじりスプリングの作用に抗する方向に回転する。
【0009】
好ましくは、前記ロック解除部材は、
前記電池アセンブリに取り付けられるロック解除スリーブと、
前記ロック解除スリーブ内に取り付けられ、前記ロック部材の端部に向けて、前記ロック部材に設けられたロック解除ハンドルとの間に第1の距離が離れているロック解除レバーと、
前記第1の距離を増大させる付勢力を前記ロック解除レバーに付与するように、前記ロック解除スリーブ内に取り付けられ、前記ロック解除レバーを覆ってその外部に取り付けられるリセットスプリングとを含む。
【0010】
好ましくは、前記電池アセンブリは、
電池取付板と、
前記電池取付板に取り付けられる電池とを含み、
前記ロックフックは、前記電池取付板に取り付けられ、前記電池取付板の前記電池に向ける側に位置する。
【0011】
好ましくは、位置決めアセンブリを含み、
前記位置決めアセンブリにより、前記電池アセンブリと前記無人搬送車の車体との位置決めを行う。
【0012】
好ましくは、前記位置決めアセンブリは、
前記電池アセンブリに取り付けられるガイドスリーブと
前記無人搬送車の車体に取り付けられるガイドレバーとを含み、
前記ガイドスリーブと前記ガイドレバーとの間の連結により、前記電池アセンブリと前記無人搬送車の車体との位置決めを行う。
【0013】
好ましくは、前記電池アセンブリは、
電池取付板と、
前記電池取付板に取り付けられる電池と、を含み、
前記ガイドスリーブは、前記電池取付板に取り付けられ、前記電池取付板の前記電池に向ける側に位置し、前記ガイドレバーが挿通されるように前記ガイドレバーに向けるガイドレバー収容チャンバを有する。
【0014】
好ましくは、前記ロックフックは少なくとも1つであり、前記ロック部材は少なくとも1つであり、前記ロック解除部材は少なくとも1つであり、且つ、前記ロックフックと、前記ロック部材と、前記ロック解除部材との数は同じであり、
前記ロックフックが少なくとも2つである場合に、少なくとも1つのロックフックは他のロックフックの取付方向と平行ではない。
【0015】
好ましくは、位置決めアセンブリは少なくとも1組である。
【0016】
無人搬送車は、前記のいずれか1項に記載の電池アセンブリロック装置と、前記無人搬送車の車体とを含む。
【0017】
以上の構成から、本願の実施例の電池アセンブリロック装置及び無人搬送車は、ロックフックとロック部材とが合致することにより、電池アセンブリを無人搬送車の車体にロックすることができ、電池の取付が簡素化されるとともにロックされることが図られる。また、ロック解除部材とロック部材とが合致することにより、ロック部材とロックフックとのロックを解除することができ、さらに、電池アセンブリと無人搬送車の車体とのロックを解除することができて、電池のロック解除及び取り外しを容易にすることが図られる。このように、電池の迅速な着脱に寄与し、多数の電池の自動交換に適している。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本願の実施例および従来の技術の技術案をより明瞭に説明するために、以下では実施例および従来の技術に必要な図面について簡単に説明するが、無論、以下に説明される図面は単に本願の何らかの実施例に係るものに過ぎず、当業者にとって、創造的な働きをせずに、これらの図面に基づいて他の関連する図面を想到しうる。
【0019】
図1図1は、本願の実施例に係る電池アセンブリロック装置における電池アセンブリの模式図である。
図2図2は、本願の実施例に係る電池アセンブリロック装置の断面図である。
図3図3は、本願の実施例におけるロック部材がロック状態にある場合の模式図である。
図4図4は、本願の実施例におけるロック部材がロック解除状態にある際に、ロック解除アームが上がっている時の模式図である。
図5図5は、本願の実施例におけるロック部材がロック解除状態にある際に、ロック解除アームがリセットされた時の模式図である。
図6図6は、本願の実施例に係る無人搬送車の模式図である。
図7図7は、本願の実施例に係る電池ロック解除装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本願の実施例の目的、技術案、及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら実施例を挙げることで、本願の実施例についてさらに詳細に説明する。無論、説明される実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全部の実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な働きをせずに得られるすべての他の実施例は、いずれも本願の実施例が保護請求する範囲に含まれる。
【0021】
本願の実施例には、電池アセンブリ、ロックフック、ロック部材、及びロック解除部材を含む電池アセンブリロック装置が開示されている。ロックフックは、電池アセンブリに取り付けられ、ロック部材は、無人搬送車の車体に取り付けられ、ロック解除部材は、電池アセンブリに取り付けられる。なお、電池アセンブリは、ロックフックがロック部材にロックされることで、無人搬送車の車体にロックされ、ロックフックは、ロック解除部材がロック部材を押すことで、ロック部材とのロックが解除される。
【0022】
本願実施例の電池アセンブリロック装置は、位置決めアセンブリを更に含んでもよく、位置決めアセンブリによって、電池アセンブリと無人搬送車の車体との位置決めを行う。一実現方式において、位置決めアセンブリは少なくとも1組である。
【0023】
本願の実施例において、電池アセンブリは、電池取付板及び電池を含んでもよい。電池は、電池取付板に取り付けられ、ロックフックは、電池取付板に取り付けられ、ロックフックは、電池取付板の電池に向ける側に位置する。
【0024】
本願の実施例において、ロックフックは少なくとも1つであってもよく、ロック部材は少なくとも1つであってもよく、ロック解除部材は少なくとも1つであってもよく、且つ、ロックフックとロック部材とロック解除部材の数が同じである。一実現方式において、ロックフックが少なくとも2つである場合、少なくとも1つのロックフックの取付方向は他のロックフックの取付方向と平行ではない。
【0025】
以下、本願の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1は、一実現方式において本願の実施例の電池アセンブリロック装置の電池アセンブリ1側の構成を示し、図2は、この実現方式において本願の実施例の電池アセンブリロック装置の断面構成を示す。
【0027】
図1及び図2に示すように、この実現方式において本願の実施例の電池アセンブリロック装置は、電池アセンブリ1、位置決めアセンブリ、ロックフック12、ロック部材22、およびロック解除部材13を含む。
【0028】
ここで、電池アセンブリ1と無人搬送車の車体とは、位置決めアセンブリにより互いの位置決めを行う。一実現方式において、位置決めアセンブリは、ガイドスリーブ11とガイドレバー21とを含み、ガイドレバー21とガイドスリーブ11とが合致するため、ガイドレバー21がガイドスリーブ11に挿通され、さらに、電池アセンブリと無人搬送車の車体がガイドスリーブとガイドレバーとの連結によって位置決めを行うことができる。
【0029】
一実現方式において、ロック部材22とロックフック12とが合致することにより、ガイドレバー21がガイドスリーブ11に挿通した後、ロックフック12がロックされる。ここで、ロック解除部材13とロック部材22とが合致することにより、ロック部材22がロックフック12をロックしている際に、ロック部材22とロックフック12とのロックを解除する。
【0030】
本願の実施例において、電池アセンブリ1は電池取付板14、および電池取付板14に取り付けられる電池15を含む。ここで、ガイドスリーブ11は、電池取付板14の電池15に向ける側に取り付けられ、ガイドレバーが挿通されるようにガイドレバー21に向けるガイドレバー収容チャンバーを有する。
【0031】
一実現方式において、ロックフック12は、固定コラム121とロックコラム122とを含み、固定コラム121の端部が電池アセンブリ1に取り付けられる。例えば、電池アセンブリ1は、電池取付板14を含んでもよく、固定コラム121は、電池取付板14の電池15に向ける側に取り付けられてもよく、ロック部材22にロック可能なロックコラム122は固定コラム121と一体成形され、ロック部材22とが合致する。
【0032】
図3は本願の実施例においてロック部材がロック状態にある場合の模式図を示し、図4及び図5が本願の実施例においてロック部材がロック解除状態にある場合の模式図を示し、ここで、図4はロック解除アームが上がっている時の状態を示し、図5はロック解除アームがリセットされた時の状態を示す。
【0033】
図2を加えて、図3図4、及び図5が示すように、本願の実施例において、ロック部材22は、固定板221、係止アーム222、係止アーム回転軸2221、ロック解除アーム223、及びロック解除アーム回転軸2231を含んでもよい。
【0034】
ここで、固定板221は無人搬送車の車体に取り付けられ、係止アーム回転軸2221とロック解除アーム回転軸2231とのいずれも固定板221に位置し、係止アーム222は係止アーム回転軸2221により固定板221に接続され、そして、係止アーム222は係止アーム回転軸2221を軸とする第1の回転自由度を有する。ロック解除アーム223はロック解除アーム回転軸2231により固定板221に接続され、そして、ロック解除アーム223はロック解除アーム回転軸2231を軸とする第2の回転自由度を有する。一実現方式において、ロック解除アーム回転軸2231は係止アーム回転軸2221と平行している。
【0035】
係止アーム222は、第1の係止フランジ2222および第2の係止フランジ2223を有し、第1の係止フランジ2222と第2の係止フランジ2223との間にロック溝2224が形成され、ロックフック12がロック部材22にロックされる際に、ロックコラム122はロック溝2224に位置する(図2参照)。
【0036】
ロック解除アーム223は、第1の位置決めフランジ2232を有し、ロックフック12がロック部材22にロックされる際に、第1の位置決めフランジ2232は第1の係止フランジ2222と第2の係止フランジ2223の間に位置し、第1の位置決めフランジ2232は第1の係止フランジ2222に当接する(図2および図3参照)。
【0037】
他の具体的な実施例において、係止アーム回転軸2221に第1のねじりスプリング(図示せず)が設置され、第1のねじりスプリングの作用によって、係止アーム222は、ロック溝2224を介して第1の係止フランジ2222から第2の係止フランジ2223の方向への回転傾向、すなわち、図3図4および図5において左回りの回転傾向がある。ロック解除アーム回転軸2231に第2のねじりスプリング(図示せず)が設置され、第2のねじりスプリングの作用によって、ロック解除アーム223は、係止アーム222の回転傾向とは逆の回転傾向、すなわち、図3図4および図5において右回りの回転傾向がある。
【0038】
図3図4および図5に示すように、固定板221は第1のブロッキングフランジ2211および第2のブロッキングフランジ2212をさらに有する。ロック部材22とロックフック12とのロックが解除されると、すなわち、ロック部材22がロック解除状態にある際に、係止アーム222は第1のねじりスプリングの作用によって回転して、ロック溝2224をロックフック12(すなわち、図4における係止アーム222の回転位置)に向けさせると、係止アーム222における第2の係止フランジ2223の周縁が第1のブロッキングフランジ2211にちょうどよく当接することで、係止アーム222が回転し続けることを阻止する。
【0039】
図3および図2に示すように、ロック解除アーム223は第2の位置決めフランジ2233をさらに有し、ロックフック12がロック部材22にロックされると、すなわち、ロック部材22がロック状態にある際に、第2の位置決めフランジ2233は第2のねじりスプリングの作用によって第2のブロッキングフランジ2212に当接することにより、ロック解除アーム223が回転し続けることを阻止し、さらに、第1の位置決めフランジ2232が係止アーム222のロックフック12の方向への回転を阻止することで、ロックフック12をロックする目的を実現する。
【0040】
図2図3図4、および図5に示すように、ロック解除アーム223は、ロック解除ハンドル2234をさらに有し、ロック解除ハンドル2234は、ロック解除アーム223においてロック解除アーム回転軸2231から離れた端部に位置し、第1の位置決めフランジ2232が第1の係止フランジ2222と第2の係止フランジ2223の間に位置して第1の係止フランジ2222に当接する時に、ロック解除ハンドル2234を第1の係止フランジ2222側からロック溝2224を離脱させるように、ロック解除部材13の押しにより第2のねじりスプリングの作用に抗する方向(図3図4、および図5において右回りの方向)に回転する。
【0041】
例えば、図3図4、および図5に示す実施例において、ロック解除ハンドル2234はロック解除アーム223におけるロック解除アーム回転軸2231から離れた端部に位置し、ロック解除アーム223を左回りに回転させるように、ロック解除部材の押しにより上方に移動し、さらに、図3に示す第1の位置決めフランジ2232が第1の係止フランジ2222側からロック溝2224を離脱し、その後、係止アーム222は第1のねじりスプリングの作用によって回転して、ロック溝2224をロックフック12に向けさせる時に、係止アーム222における第2の係止フランジ2223の周縁が第1のブロッキングフランジ2211にちょうどよく当接することで、係止アーム222が回転し続けることを阻止して、これにより、図4に示すような構造変化形態が形成される。その後、図5に示すように、ロック解除ハンドル2234に対するロック解除部材13の作用が止まり、ロック解除アーム223は第2のねじりスプリングの作用によって図3に示すのと同様な元の位置にリセットされる。
【0042】
図2に示すように、本願の実施例において、ロック解除部材13は、ロック解除スリーブ131、ロック解除レバー132、およびリセットスプリング133を含む。ここで、ロック解除スリーブ131は、電池アセンブリ1に取り付けられ、例えば、電池アセンブリ1は、電池取付板14を含んでよく、ロック解除スリーブ131は、電池取付板14の電池15に向ける側に取り付けられてもよい。ロック解除レバー132は、ロック解除スリーブ131に取り付けられ、ロック解除レバー132は、ロック部材22の端部に向け、そして、ロック解除レバー132とロック解除ハンドル2234の間に第1の距離が離れている。リセットスプリング133は、第1の距離を増大させる付勢力をロック解除レバー132に付与するように、ロック解除スリーブ131に取り付けられ、ロック解除レバー132の外部に外嵌されている。外力を付与しない場合に、ロック解除レバー132は、リセットスプリング133の作用によって、第1の距離を増大させる付勢力を受けて、ロック解除ハンドル2234から離れる。外力を付与することで、ロック解除レバー132は、リセットスプリング133の作用に抗し、ロック解除ハンドル2234に近づくことができ、これにより、ロック解除レバー132をロック解除ハンドル2234に当接させ、さらにロック部材22のロックを解除することができる。
【0043】
何らかの具体的な実施例において、ガイドスリーブ11が少なくとも1つであってもよく、ロックフック12が少なくとも1つであってもよく、ロック解除部材13が少なくとも1つであってもよく、ガイドレバー21が少なくとも1つであってもよく、ロック部材22が少なくとも1つであってもよく、且つ、ガイドスリーブ11とガイドレバー21との数が同じであり、ロックフック12とロック解除部材13とロック部材22との数が同じである。本願の図面の実施例において、ガイドスリーブ11は2つ、ロックフック12は2つ、ガイドレバー21は2つ、ロック部材22は2つである。複数のガイドスリーブ11、ロックフック12、ガイドレバー21、およびロック部材22を用いて、取り付けは安定な位置合わせを図ることができ、位置決めアセンブリの揺れによる電池アセンブリ1と無人搬送車の車体との間の位置決めが正確でないことを抑えることができる。
【0044】
何らかの具体的な実施例において、ロックフック12が少なくとも2つである場合に、少なくとも1つのロックフック12の取付方向は他のロックフック12の取付方向と平行ではない。例えば、本願の図面の実施例において、2つのロックフック12の取付方向は平行ではなく、2つのロックフック12のロックコラム122は互いに垂直である。
【0045】
本願実施例では、電池アセンブリ1は電池コネクタメス端子16を含み、電池コネクタメス端子16は、電池取付板14に取り付けられ、電池15に接続され、電池コネクタメス端子16は電池取付板14の電池15に向ける側に取り付けられ、これに対して、位置決めアセンブリは電池コネクタメス端子16の位置に対応する電池コネクタオス端子(図示せず)を含む。電池の取付を行う時、電池コネクタメス端子16と電池コネクタオス端子との間の位置を同時に位置決めできるため、電池回路の接続を実現する。
【0046】
本願実施例において、電池の取付作業は下記のように行われる。
電池アセンブリ1を押して位置決めアセンブリの方向に移動させ、大まかに位置決めを行うことで、ガイドレバー21をガイドスリーブ11に入れさせ、さらにガイドレバー21がガイドスリーブ11に入った後、ロックフック12と電池15との位置をガイドレバー21およびガイドスリーブ11のガイド作用により自己適応的に調整させ、電池アセンブリ1を押し続けることで、電池コネクタメス端子16を電池コネクタオス端子と接続させるとともに、ロックフック12とロック部材22とがロックされて電池の取付が完成する。
【0047】
本願の実施例において、ロックフック12がロック部材22にロックされる作業は下記の通りである。
ロックフック12がロック部材22に近づいてロック溝2224に押圧され(この時、ロック部材22の構造変化形態は、図4に示すように、ロック溝2224がロックフック12のロックコラム122に向けられている)、さらに、ロックコラム122がロック溝2224において第1の係止フランジ2222に位置する側を押圧することで、第1のねじりスプリングの作用に抗して、係止アーム回転軸2221を軸として係止アーム222を回転させ、さらに第1の係止フランジ2222が近づいて第1の位置決めフランジ2232に接触し、さらに第1の係止フランジ2222が第1の位置決めフランジ2232を押してロック解除アーム223を駆動することで、第2のねじりスプリングの作用に抗してロック解除アーム223を回転させ、第1の係止フランジ2222が第1の位置決めフランジ2232を越えるまで、すなわち、第1の係止フランジ2222が第1の位置決めフランジ2232に付与する力が消えるまで、その後、ロック解除アーム223が第2のねじりスプリングの作用によって回転して、第2の位置決めフランジ2233を第2のブロッキングフランジ2212に当接させ、この時、第1の位置決めフランジ2232が第1の係止フランジ2222と第2の係止フランジ2223との間に位置し第1の係止フランジ2222に当接し、これにより、ロック解除レバー132に外力が付与されていない場合で、ロック解除アーム223が第2のねじりスプリングと第2のブロッキングフランジ2212との協働により位置決めされ、係止アーム222が第1の位置決めフランジ2232と第1のねじりスプリングとの協働により位置決めされて、ロックフック12がロック溝2224から離脱することを防ぐ。
【0048】
本願実施例において、電池の取外作業は下記のように行われる。
工具を用いて電池取付板14側からロック解除レバー132を押し、ロック解除レバー132がロック部材22を押し上げることで、ロックフック12とロック部材22とのロックを解除させ、その後、電池アセンブリ1を引き抜いて、電池の取外が完成する。
【0049】
本願実施例において、ロックフック12とロック部材22とのロックを解除する作業は下記の通りである。
ロック解除レバー132は、外力を作用させることでリセットスプリング133の作用に抗してロック解除ハンドル2234を押すことによって、ロック解除アーム223を第2のねじりスプリングの作用に抗して回転させ、第1の位置決めフランジ2232を第1の係止フランジ2222側からロック溝2224に離脱させ、さらに、係止アーム222は、第1のねじりスプリングの作用によって回転して、ロックフック12がロック溝2224から離脱可能になり、そして、第1のブロッキングフランジ2211が当接したことにより係止アーム222が回転し続けることが停止され、ロック解除レバー132への外力作用が止まると、リセットスプリング133の作用によってロック解除レバー132がロック解除ハンドル2234から離間し、さらに、ロック解除アーム223が第2のねじりスプリングの作用により、第2の位置決めフランジ2233が第2のブロッキングフランジ2212に当接するまで回転する。
【0050】
本願の実施例は無人搬送車をさらに提供し、図6に示すように、この無人搬送車は、車体3と、上記実施例で説明した電池アセンブリロック装置とを備える。ここで、図2を加えて、図6に示すように、位置決めアセンブリが無人搬送車の車体3に取り付けられ、これにより、電池アセンブリ1がガイドスリーブ11とガイドレバー21とが合致することを利用して無人搬送車の車体3との間のブラインド挿入を実現できる。また、図6に示す実施例において、電池アセンブリ1を、無人搬送車の車体3の下方から車体3に挿入することもできる。
【0051】
本願の実施例は、更に、電池ロック解除装置と、上記実施例で説明した電池アセンブリロック装置とを含む電池取外システムを提供する。ここで、電池ロック解除装置は、図7に示すように、ロック解除板41と、ロック解除板41に取り付けられたロック解除ボタン42とを備え、ロック解除ボタン42は、ロック解除部材13と合致する。使用する際に、ロック解除板41を電池取付板14に近づかせることで、ロック解除ボタン42とロック解除部材13との位置を合わせて、ロック解除板41を強く押すことにより、ロック解除ボタン42がロック解除レバー132を押圧してロック解除を実現する。本願の実施例のロック解除板41によれば、複数のロック解除部材13の同時ロック解除が可能となり、多数の電池を交換する必要がある場合、迅速な取外が可能となり、電池の交換効率を向上させることができる。
【0052】
本願の実施例の電池アセンブリロック装置、無人搬送車、及び電池取外ユニットは、本願の実施例のロックフックとロック部材とが合致することにより、電池の設置が簡素化されるとともにロックされることが図られる。また、本願の実施例の電池取外ユニットにおける電池ロック解除装置によれば、電池アセンブリの複数箇所にあるロック解除レバーを同時に押し上げることを実現し、電池の取外を容易にすることが図られる。
【0053】
以上は本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の主旨と原則において行われた任意の修正、均等物による置換え、および改良等は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0054】
本願は、2018年10月15日に中国国家知的財産権局へ提出された、出願番号が201821664881.7であり、発明の名称が「電池アセンブリロック装置及び無人搬送車」である中国特許出願に基づき優先権を主張し、その全体が参照により本開示に組み込まれる。
【符号の説明】
【0055】
図面において、各符号が代表する部材の名称は以下の通りである。
1 電池アセンブリ
11 ガイドスリーブ
12 ロックフック
121 固定コラム
122 ロックコラム
13 ロック解除部材
131 ロック解除スリーブ
132 ロック解除レバー
133 リセットスプリング
14 電池取付板
15 電池
16 電池コネクタメス端子
21 ガイドレバー
22 ロック部材
221 固定板
2211 第1のブロッキングフランジ
2212 第2のブロッキングフランジ
222 係止アーム
2221 係止アーム回転軸
2222 第1の係止フランジ
2223 第2の係止フランジ
2224 ロック溝
223 ロック解除アーム
2231 ロック解除アーム回転軸
2232 第1の位置決めフランジ
2233 第2の位置決めフランジ
2234 ロック解除ハンドル
3 車体
41 ロック解除板
42 ロック解除ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】