IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ベイジン・ジンドン・チアンシ・テクノロジー・カンパニー・リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表-商品ピッキングシステムおよび方法 図1
  • 特表-商品ピッキングシステムおよび方法 図2
  • 特表-商品ピッキングシステムおよび方法 図3
  • 特表-商品ピッキングシステムおよび方法 図4
  • 特表-商品ピッキングシステムおよび方法 図5
  • 特表-商品ピッキングシステムおよび方法 図6
  • 特表-商品ピッキングシステムおよび方法 図7
  • 特表-商品ピッキングシステムおよび方法 図8
  • 特表-商品ピッキングシステムおよび方法 図9
  • 特表-商品ピッキングシステムおよび方法 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-14
(54)【発明の名称】商品ピッキングシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20220307BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20220307BHJP
   B65G 1/06 20060101ALI20220307BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20220307BHJP
【FI】
B65G1/04 555
B65G1/00 501C
B65G1/06 M
B65G1/137 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021520954
(86)(22)【出願日】2019-08-02
(85)【翻訳文提出日】2021-06-11
(86)【国際出願番号】 CN2019099079
(87)【国際公開番号】W WO2020093744
(87)【国際公開日】2020-05-14
(31)【優先権主張番号】201811309741.2
(32)【優先日】2018-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520208203
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・チアンシ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】汪 ▲ジャオ▼
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022EE09
3F022FF01
3F022JJ11
3F022LL07
3F022MM11
3F522AA02
3F522BB06
3F522BB24
3F522BB35
3F522CC01
3F522JJ02
3F522KK05
(57)【要約】
本開示は、商品ピッキングシステムおよび方法に関する。商品ピッキングシステムは、少なくとも1つのキャリアの層を含む棚であって、キャリアの各層は、商品を保管するための少なくとも1つの商品領域を含む、棚と、棚上を走行するだけでなく、商品を積み降ろしおよび輸送するために棚の外側を走行するようにも構成されたピッキング車両と、を含む。本開示によれば、棚は、空間利用率を高めるために、立体棚を採用し、ピッキング車両は、棚上を走行するだけでなく、商品を積み降ろしおよび輸送するために棚の外側を走行するようにも構成され、ピッキング車両は、商品を人へのピッキング方式を実現するために、走行し、商品を昇降させるとともに積み降ろしするように構成され、ピッキング車両の数は、関連するシャトル車両の柔軟性が低いという問題が解決されるように、要件に従って増やすことができ、また、関連技術における立体棚とピッキングステーションとの間の搬送ライン、昇降機などのような設備が要求されず、そのため、コストが削減される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのキャリアの層を含む棚(1)であって、前記キャリアの各層は、商品を保管するための少なくとも1つの商品領域を含む、棚(1)と、
前記棚(1)上を走行するだけでなく、前記商品を積み降ろすためにおよび輸送するために前記棚(1)の外側を走行するようにも構成されたピッキング車両(2)と、
を備える、商品ピッキングシステム。
【請求項2】
前記ピッキング車両(2)は、前記棚(1)から前記棚(1)から離れた領域まで走行するように構成され、および/または前記ピッキング車両(2)は、前記棚(1)から離れた前記領域から前記棚(1)まで走行するように構成されている、請求項1に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項3】
前記ピッキング車両(2)を前記棚(1)で上および下に走行させて前記商品を積み降ろしするように構成された昇降機構(3)をさらに備える、請求項1に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項4】
少なくとも2つの棚(1)を備え、少なくとも一組の隣接する2つの棚(1)の間に前記ピッキング車両(2)が走行するための車線(13)が形成されている、請求項1に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項5】
前記ピッキング車両(2)の一端と前記車線(13)の一方の側の前記棚(1)との間に配置された第1の昇降機構と、
前記ピッキング車両(2)の他端と前記車線(13)の他方の側の前記棚(1)との間に配置された第2の昇降機構と、
を備える、請求項4に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項6】
前記商品領域は、少なくとも一組の対向して配置されたL型板(12)を含み、対向して配置された前記L型板(12)は、共同で前記商品を支えるように構成されている、請求項1に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項7】
前記ピッキング車両(2)は、支持板(22)を含み、前記支持板(22)は、前記棚(1)に対して伸縮動作をして前記商品を積み降ろしするように構成されている、請求項1に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項8】
前記ピッキング車両(2)は、上下に昇降可能なように前記支持板(22)上に配置された位置制限片(23)を含み、前記位置制限片(23)は、前記支持板(22)上の前記商品の位置を制限するために前記支持板(22)に対して上昇状態にある、請求項7に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項9】
前記ピッキング車両(2)は、車体(21)と、前記ピッキング車両(2)が前記棚(1)の外側を走行することを実現するために前記車体(21)に配置された走行車輪(24)および自在車輪(25)と、を含む、請求項1に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項10】
前記昇降機構(3)は、リニアモータ(31)を含み、前記リニアモータ(31)の固定子(311)または回転子(312)が、前記棚(1)に配置され、対応して、前記リニアモータ(31)の前記回転子(312)または前記固定子(311)が、前記ピッキング車両(2)に配置されている、請求項3に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項11】
前記ピッキング車両(2)に配置された前記回転子(312)または前記固定子(311)は、前記ピッキング車両(2)に対して伸長するように、または前記ピッキング車両(2)内へ収縮するように構成されている、請求項10に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項12】
昇降機構(3)は、案内車輪(32)を含み、前記案内車輪(32)は、前記ピッキング車両(2)が前記棚(1)上を走行するときに案内するために、前記ピッキング車両(2)に配置されている、請求項1に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項13】
前記案内車輪(32)は、前記ピッキング車両(2)に対して伸長するように、または前記ピッキング車両(2)内へ収縮するように構成されている、請求項12に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項14】
前記昇降機構(3)は、案内車輪(32)を含み、前記案内車輪(32)は、前記ピッキング車両(2)に配置された前記回転子(312)または前記固定子(311)の両側に配置されている、請求項10に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項15】
前記ピッキング車両(2)によって輸送された前記商品をピッキングするように構成されたピッキングステーション(4)をさらに備える、請求項1に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項16】
前記ピッキングステーション(4)は、
ピッキング位置(41)であって、前記ピッキング車両(2)によって前記ピッキング位置(41)に輸送された前記商品をピッキングするように構成されたピッキング位置(41)と、
前記ピッキング位置(41)に接続された上りランプ(42)であって、前記上りランプに沿って前記ピッキング位置(41)まで上向きに前記ピッキング車両(2)を走行させるように構成された、上りランプ(42)と、
前記ピッキング位置(41)に接続された下りランプ(43)であって、前記下りランプに沿って下向きに前記ピッキング車両(2)を走行させて前記ピッキング位置(41)から離れさせるように構成された、下りランプ(43)と、
を含む、請求項15に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項17】
第1の搬送ライン(5)および第2の搬送ライン(6)をさらに備え、前記第1の搬送ライン(5)は、空の注文ボックス(8)を搬送するように構成され、前記第2の搬送ライン(6)は、荷積み後の注文ボックス(8)を下流のチェックパッケージングステーションに搬送するように構成されている、請求項1に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項18】
第1の搬送ライン(5)および第2の搬送ライン(6)をさらに備え、前記第1の搬送ライン(5)は、商品が入った注文ボックス(8)を搬送するように構成され、前記第2の搬送ライン(6)は、荷降ろし後の空の注文ボックス(8)を下流へ搬送するように構成されている、請求項1に記載の商品ピッキングシステム。
【請求項19】
ピッキング車両(2)が、棚(1)から離れた領域から前記棚(1)まで走行するステップと、
前記ピッキング車両(2)が、商品を積み降ろしするために前記棚(1)上の目標商品領域まで走行するステップと、
前記ピッキング車両(2)が、前記棚から前記棚から離れた前記領域まで走行するステップと、
を含む、請求項1に記載の商品ピッキングシステムの商品ピッキング方法。
【請求項20】
前記ピッキング車両(2)が、棚(1)から離れた領域から前記棚(1)まで走行するステップは、前記ピッキング車両(2)が、前記目標商品領域の下方を走行するステップを含み、
前記ピッキング車両(2)が、前記棚(1)上の目標商品領域まで走行するステップは、前記ピッキング車両(2)が、前記棚(1)に沿って上向きに前記目標商品領域まで走行して、荷積みまたは荷降ろしを完了するステップを含み、
前記ピッキング車両(2)が、前記棚から前記棚から離れた前記領域まで走行するステップは、前記ピッキング車両(2)が、前記棚(1)から離れるように前記棚(1)に沿って下向きに前記棚(1)の底まで走行するステップを含む、
請求項19に記載の商品ピッキングシステムの商品ピッキング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2018年11月6日に出願された中国特許出願第201811309741.2号に基づいており、この中国特許出願の優先権を主張するものであり、このすべての内容全体を、参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本開示は、物流倉庫の分野に関し、特に、商品ピッキングシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
電子商取引の急速な発展ならびに消費習慣および消費モードの変化に伴い、電子商取引倉庫業界では解体およびピッキングにおける作業量がますます増えており、要求がますます高くなっている。ピッキング作業の速度および正確性により、しばしば注文処理効率および顧客サービス品質が決まり、したがって、どのようにピッキング速度を上げるかは、電子商取引倉庫および物流企業からますます注目を集めてきた。
【0004】
複数の品種、小さな一回量および複数回分の膨大な数の注文ならびに人件費のますます明白な圧力というピッキングの課題に対処するため、自動化物流システムを採用することが一般的な傾向である。現段階では、ピッキング効率および保管効率が高く、人員および労働力を大きく削減することができる「商品を人へ(goods-to-person)」ピッキングシステムが、物流業界の主流になりつつあり、解体およびピッキング作業に主に従事している電子商取引、医療、衣類、日常化学および他の業界にますます適用されている。
【0005】
「商品を人へ」ピッキングシステム:物流センターのピッキング作業中、自動化物流システムがピッキングのための固定ステーションに商品を運び、すなわち、商品が移動し、人は移動しない。「商品を人へ」ピッキングシステムは、ピッキングオペレータの走行距離を大きく削減し、これによって「人が商品へ」モードの数倍高いピッキング効率を達成し、労働力を大きく削減して、保管密度および人員節約の側面において優れた利点を有する。したがって、「商品を人へ」ピッキングシステムは、物流配送センターにおいて非常に重要なピッキング方法になってきている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在、「商品を人へ」ピッキングシステムは、大量の搬送ラインを含み、コストが高く、一旦棚および搬送ラインを取り付けると拡張が困難であるという問題がある。また、このシステムは、シャトル車両が棚上を走行する方法を採用しており、柔軟性が低い。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のいくつかの実施形態のうちの一態様によれば、商品ピッキングシステムが、少なくとも1つのキャリアの層を含む棚であって、キャリアの各層は、商品を保管するための少なくとも1つの商品領域を含む、棚と、棚上を走行するだけでなく、商品を積み降ろしおよび輸送するために棚の外側を走行するようにも構成されたピッキング車両と、を含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両は、棚から棚から離れた領域まで走行するように構成され、および/またはピッキング車両は、棚から離れた領域から棚まで走行するように構成されている。
【0009】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは、ピッキング車両を棚で上および下に走行させて商品を積み降ろしするように構成された昇降機構をさらに含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは少なくとも2つの棚を含み、少なくとも一組の隣接する2つの棚の間にピッキング車両が走行するための車線が形成されている。
【0011】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは、ピッキング車両の一端と車線の一方の側の棚との間に配置された第1の昇降機構と、ピッキング車両の他端と車線の他方の側の棚との間に配置された第2の昇降機構と、を含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、商品領域は、少なくとも一組の対向して配置されたL型板を含み、対向して配置されたL型板は、共同で商品を支えるように構成されている。
【0013】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両は、支持板を含み、支持板は、棚に対して伸縮動作をして商品を積み降ろしするように構成されている。
【0014】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両は、上下に昇降可能なように支持板上に配置された位置制限片を含み、位置制限片は、支持板上の商品の位置を制限するために支持板に対して上昇状態にある。
【0015】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両は、車体と、ピッキング車両が棚の外側を走行することを実現するために車体に配置された走行車輪および自在車輪と、を含む。
【0016】
いくつかの実施形態において、昇降機構は、リニアモータを含み、リニアモータの固定子または回転子が、棚に配置され、対応して、リニアモータの回転子または固定子が、ピッキング車両に配置されている。
【0017】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両に配置された回転子または固定子は、ピッキング車両に対して伸長するように、またはピッキング車両内へ収縮するように構成されている。
【0018】
いくつかの実施形態において、昇降機構は、案内車輪を含み、案内車輪は、ピッキング車両が棚上を走行するときに案内するためにピッキング車両に配置されている。
【0019】
いくつかの実施形態において、案内車輪は、ピッキング車両に対して伸長するように、またはピッキング車両内へ収縮するように構成されている。
【0020】
いくつかの実施形態において、昇降機構は、案内車輪を含み、案内車輪は、ピッキング車両に配置された回転子または固定子の両側に配置されている。
【0021】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは、ピッキング車両によって輸送された商品をピッキングするように構成されたピッキングステーションを含む。
【0022】
いくつかの実施形態において、ピッキングステーションは、ピッキング位置であって、ピッキング車両によってピッキング位置に輸送された商品をピッキングするように構成されたピッキング位置と、ピッキング位置に接続された上りランプであって、この上りランプに沿ってピッキング位置まで上向きにピッキング車両を走行させるように構成された、上りランプと、ピッキング位置に接続された下りランプであって、この下りランプに沿って下向きにピッキング車両を走行させてピッキング位置から離れさせるように構成された、下りランプと、を含む。
【0023】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは、第1の搬送ラインおよび第2の搬送ラインをさらに含み、第1の搬送ラインは、空の注文ボックスを搬送するように構成され、第2の搬送ラインは、荷積み後の注文ボックスを下流のチェックパッケージングステーションに搬送するように構成されている。
【0024】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは、第1の搬送ラインおよび第2の搬送ラインをさらに含み、第1の搬送ラインは、商品が入った注文ボックスを搬送するように構成され、第2の搬送ラインは、荷降ろし後の空の注文ボックスを下流へ搬送するように構成されている。
【0025】
本開示のいくつかの実施形態のうちの一態様によれば、上の商品ピッキングシステムに基づく商品ピッキング方法は、ピッキング車両が、棚から離れた領域から棚まで走行するステップと、ピッキング車両が、商品を積み降ろしするために棚上の目標商品領域まで走行するステップと、ピッキング車両が、棚から棚から離れた領域まで走行するステップと、を含む。
【0026】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両が、棚から離れた領域から棚まで走行するステップは、ピッキング車両が、目標商品領域の下方を走行するステップを含み、ピッキング車両が、棚上の目標商品領域まで走行するステップは、ピッキング車両が、棚に沿って上向きに目標商品領域まで走行して荷積みまたは荷降ろしを完了するステップを含み、ピッキング車両が、棚から棚から離れた領域まで走行するステップは、ピッキング車両が、棚から離れるように棚に沿って下向きに棚の底まで走行するステップを含む。
【0027】
本開示のいくつかの実施形態のうちの一態様によれば、商品ピッキングシステムの棚は、空間利用率を高めるために、立体棚を採用し、商品ピッキングシステムのピッキング車両は、棚上を走行するだけでなく、商品を積み降ろしおよび輸送するために棚の外側を走行するようにも構成され、ピッキング車両は、商品を人へのピッキング方式を実現するために、走行し、商品を昇降させて積み降ろしするように構成され、ピッキング車両の数は、関連するシャトル車両の柔軟性が低いという問題が解決されるように、要件に従って増やすことができ、また、関連技術における立体棚とピッキングステーションとの間の搬送ライン、昇降機などのような設備が要求されず、そのためコストが削減される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本開示のいくつかの実施形態による商品ピッキングシステムの概略立体図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態による商品ピッキングシステムの概略上面図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態による棚の局所構造の概略図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態によるピッキング車両の第1の状態の概略図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態によるピッキング車両の第2の状態の概略図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態による棚に沿って上昇および下降するピッキング車両の概略図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態による棚に沿って上昇および下降するピッキング車両の局所概略図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態によるピッキング車両と昇降機構との間の協働の概略図である。
図9】本開示のいくつかの実施形態によるピッキング車両と昇降機構との間の協働の概略部分拡大図である。
図10】本開示のいくつかの他の実施形態によるピッキング車両と昇降機構との間の協働の概略部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示の実施形態における添付の図面を参照して、実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載の実施形態は、本開示の実施形態のすべてではなく単なる一部である。いかなる創造的な努力をも払うことなく本開示の実施形態に基づいて当業者によって行われるすべての他の実施形態が、本開示の保護範囲に含まれるものとする。
【0030】
本開示の説明において、「中心」、「縦」、「横」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語によって示す方位または位置関係は、添付の図面に基づく方位または位置関係であり、これは、本開示の説明を容易にして説明を簡素化するためだけのものであり、参照された装置または要素が特定の方位を有してその特定の方位で構築および動作を実行せねばならないことを示唆または暗示するものではなく、したがって、これは本開示の保護範囲に対する限定として解釈することはできないということが理解されるべきである。
【0031】
図1および図2は、本開示のいくつかの実施形態による商品ピッキングシステムの概略図である。
【0032】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは棚1を含み、棚1は少なくとも1つのキャリアの層を含み、キャリアの各層は、商品を保管するための少なくとも1つの商品領域を含む。
【0033】
任意選択で、キャリアの各層上のすべての商品領域が一列に配置されている。
【0034】
いくつかの実施形態において、図3に示すように、棚1は、支持のための複数の立柱11と、補強のための横ストラットおよび斜めストラットと、を含む。
【0035】
いくつかの実施形態において、図3に示すように、各商品領域は、一組の対向して配置されたL型板12を含み、対向して配置されたL型板12は、共同で商品を支えるように構成されている。
【0036】
任意選択で、対向して配置されたL型板12はそれぞれ、対向して配置された少なくとも1つの立柱11に取り付けられ、対向して配置された立柱11間の2つのL型板12は、ターンオーバーボックス7を保管するための商品領域を形成する。
【0037】
本開示において、棚1上の商品は、商品領域に直接配置することができ、または棚1上の商品は、ターンオーバーボックス7に配置される形で商品領域に配置される。ピッキング車両2によって商品を積み降ろしすることは、空のターンオーバーボックス7を棚1上に配置すること、または商品が入ったターンオーバーボックスを棚1上に配置することを含み、ピッキング車両2によって商品を積み降ろしすることは、棚1上の商品または商品が入ったターンオーバーボックス7を降ろして輸送することをさらに含む。
【0038】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムはピッキング車両2を含み、ピッキング車両2は、棚1上を走行するだけでなく、商品を積み降ろしおよび輸送するために棚1の外側を走行するようにも構成されている。ピッキング車両2は、棚1上を走行し、かつ棚1から離れて走行するように構成され、高い柔軟性および拡張性を有する。棚1は、倉庫内の空間を充分に活用するために倉庫の高さに従って設置されるように構成され、これによって高い空間利用率を達成する。また、ピッキング車両2は、明確な目的および高いコストパフォーマンスで、棚1から商品をピッキングする、またはピッキングされた商品を棚1の商品領域に搬送する。
【0039】
さらに、商品ピッキングシステムは少なくとも1つのピッキング車両2を含む。ピッキング車両2の数は、要件に従って増やすことができる。
【0040】
ピッキング車両2は、走行し、商品を昇降させるとともに積み降ろしするように構成され、これによって商品を人へのピッキング方式を実現する。
【0041】
棚1は立体棚を採用しており、これによって空間利用率を高めている。
【0042】
ピッキング車両2は、走行し、商品を昇降させるとともに積み降ろしするように構成され、シャトル車両は柔軟性が低いという問題を解決するように、要件に従ってピッキング車両2の数を増やすことができ、また、立体棚とピッキングステーションとの間の搬送ライン、昇降機などのような設備が要求されず、そのためコストが削減される。
【0043】
ピッキング車両2は、走行し、商品を昇降させるとともに積み降ろしするように構成され、棚上を自由に往復し、昇降して地上を走行することができる機能的構造が統合されて、歩行、上昇してボックスを取ることができる多機能ピッキング車両2へと組み合わせられる。
【0044】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2は、棚1から棚1から離れた領域まで走行するように構成されている。
【0045】
任意選択で、棚1上の商品領域から商品をピッキングした後、ピッキング車両2は、棚1から棚1から離れた領域まで商品を運ぶ。またはピッキング車両2がピッキングされた商品を棚1上の商品領域に置いた後、空の車両が棚1から棚1から離れた領域まで走行する。
【0046】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2は、棚1から離れた領域から棚1まで走行するように構成されている。
【0047】
任意選択で、空のピッキング車両2が、棚1から離れた領域から棚1まで走行し、棚1上を目標商品領域まで走行して商品領域内の商品をピッキング車両2内へピッキングする。またはピッキング車両2が棚1から離れた領域から棚1まで商品を運び、棚1上を目標商品領域まで走行した後、ピッキング車両上の商品がピッキングされて商品領域に配置される。
【0048】
いくつかの実施形態において、棚1はブラケット式の棚を含む。
【0049】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは昇降機構3を含み、昇降機構3は、ピッキング車両2を棚1で上および下に走行させて商品を積み降ろしするように構成されている。
【0050】
任意選択で、ピッキング車両2は、昇降機構3を通って棚1を上方に走行して目標商品領域に到着し、商品領域内の商品をピッキング車両2内へピッキングする、またはピッキング車両2が運ぶ商品を目標商品領域に配置する。
【0051】
いくつかの実施形態において、図2に示すように、商品ピッキングシステムは少なくとも2つの棚1を含み、少なくとも一組の隣接する2つの棚1の間にピッキング車両2が走行するための車線13が形成されている。
【0052】
2つの棚1は、一組の立体棚を形成するように一定の間隔で向かい合って配置されている。2つの棚1の間の空間は、ピッキング車両2が走行するための車線13である。
【0053】
いくつかの実施形態において、図6および図7に示すように、昇降機構3は第1の昇降機構を含み、第1の昇降機構は、ピッキング車両2の一端と車線13の一方の側の棚1との間に配置されている。
【0054】
昇降機構3は第2の昇降機構を含み、第2の昇降機構は、ピッキング車両2の他端と車線13の他方の側の棚1との間に配置されている。
【0055】
ピッキング車両2が棚1上を走行する過程において、ピッキング車両2の両端はそれぞれ、昇降機構3を通して1つの棚1に接続されている。ピッキング車両2の両端は均等に応力が加えられ、これによって動作安定性を達成する。
【0056】
いくつかの実施形態において、図4および図5に示すように、ピッキング車両2は車体21を含む。
【0057】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2は支持板22を含み、支持板22は、棚1に対して伸縮動作をして商品を積み降ろしするように構成されている。
【0058】
さらに、支持板22は車体21に配置されている。
【0059】
支持板22は、車体21に対して伸長して棚1上の商品を支持する、または車体21上の商品を棚1に搬送するように構成されている。
【0060】
支持板22は、車体21に対して収縮して棚1上の商品を車体21にピッキングするように構成され、または支持板22は、棚1上に運ばれた商品を残すために引き込まれるように構成されている。
【0061】
任意選択で、ピッキング車両2は案内レールを含み、支持板22は、案内レールに沿って走行して車体21に対して伸長または収縮する。
【0062】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2は位置制限片23を含み、位置制限片23は、上下に昇降可能なように支持板22上に配置されている。
【0063】
位置制限片23が上昇状態にあるとき、位置制限片23は、支持板22が配置されている平面より高い。位置制限片23は、支持板22上の商品の位置を制限するために支持板22に対して上昇状態にある。
【0064】
位置制限片23が下降状態にあるとき、位置制限片23は、支持板22が配置されている平面より高くない。
【0065】
任意選択で、位置制限片23は、シフティングフォークまたは垂直板を含む。
【0066】
支持板22が車体21に対して伸長して棚1上の商品を支持する過程において、位置制限片23は下降状態にあり、支持板22が配置されている平面より高くない。
【0067】
支持板22が車体21に対して収縮して棚1上の商品を車体21に戻す過程において、位置制限片23は上昇状態にあり、支持板22が配置されている平面より高く、支持板22で棚1上の商品の位置を制限するために商品(ターンオーバーボックス7)の底部まで延在し、また、支持板22を収縮させる過程において、支持板22上の商品は位置制限片23によって制限されて支持板22から商品が落下するのを防止し、棚1上の商品(ターンオーバーボックス7)を車体21に戻す。
【0068】
支持板22が車体21に対して伸長して車体21上の商品を棚1に搬送する過程において、位置制限片23は上昇状態にあり、支持板22上の商品の位置を制限するために支持板22が配置されている平面より高くなって、支持板22から商品が落下するのを防止する。
【0069】
支持板22が車体21に対して収縮して支持板22を引き込み、商品を棚1上に残す過程において、位置制限片23は下降状態にあり、支持板22が配置されている平面より高くない。
【0070】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2は、車体21と、車体21に配置された走行車輪24および自在車輪25と、を含む。走行車輪24および自在車輪25は、ピッキング車両2が棚1の外側を走行することを実現するように構成されている。走行車輪24、自在車輪25および対応する駆動機構は、ピッキング車両2の地上走行、操舵および他の動作を実行するように構成されている。
【0071】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2は無人搬送車(AGV)を含む。
【0072】
いくつかの実施形態において、図8に示すように、昇降機構3はリニアモータ31を含み、リニアモータ31の固定子311または回転子312が棚1に配置され、対応して、リニアモータ31の回転子312または固定子311がピッキング車両2に配置されている。
【0073】
任意選択で、リニアモータ31の固定子311または回転子312は、棚1の立柱11に配置されている。
【0074】
リニアモータ31は、いかなる中間変換機構もなしに電気エネルギーを線形運動の機械エネルギーに直接変換する伝達装置である。リニアモータ31は、回転モータを径方向に沿って分割して平面内へ広がることによって形成されていると見なすことができる。固定子から発生する一方の側を一次側と呼び、回転子から発生する一方の側を二次側と呼ぶ。
【0075】
実際の用途において、要求される移動範囲内で一次側と二次側との間の結合が不変に保持されることを保証するために一次側および二次側を異なる長さに製造することができる。リニアモータは、短い一次側および長い二次側とすることができ、また長い一次側および短い二次側とすることができる。
【0076】
さらに、リニアモータ31は、一次側移動および二次側固定配置方式、または二次側移動および一次側固定配置方式を採用することができる。
【0077】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2に配置された回転子312および立柱11に固定された固定子311は、一組のリニアモータ31を形成してピッキング車両2を垂直に昇降させる動力を提供する。
【0078】
リニアモータ31は、ピッキング車両2の昇降機構3に適用され、一次側および二次側は、それぞれ棚1およびピッキング車両2に取り付けられ、ピッキング車両2が棚1の任意の位置で一組のリニアモータ31を形成することができるように、一次側および二次側を自由に分離および組み合わせすることができる。
【0079】
図9に示すように、リニアモータ31は平板式となるように構成されている。固定子311および回転子312の対向側は平面であり、案内車輪32が回転子312の両側のそれぞれに配置されている。両案内車輪32は、案内のために固定子311の両側の傾斜面と協働し、固定子311の平面および回転子312の平面は、これらの間に空気間隙を備えて、対向して配置されている。
【0080】
図10に示すように、リニアモータ31は、U型溝式となるように構成されている。固定子311はU型として設定され、回転子312はU型溝内に延在し、回転子312の両側と対応する側の固定子311との間に空気間隙bおよび空気間隙cが形成されている。案内車輪32が回転子312の両側のそれぞれに配置され、両案内車輪32は対応して、固定子311のU型溝開口の両側に当接している。
【0081】
本開示において、ピッキング車両2の昇降機構3は、リニアモータ31および案内車輪32によって駆動および案内される。リニアモータ31は、図9および図10に示す形に限定されない。
【0082】
本発明の実施形態によって提供される昇降機構は簡素な構造を有し、安定して移動し、案内車輪32を除いて機械的接触がなく、これによって部品の摩耗および騒音を大きく削減する。
【0083】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2に配置された回転子312または固定子311は、ピッキング車両2に対して伸長して(図5に示すように)棚1に配置された固定子311または回転子312と協働して棚1上を走行するように構成されている。ピッキング車両2に配置された回転子312または固定子311は、ピッキング車両2に対してピッキング車両2内へ収縮するように構成され(図4に示すように)、これは、ピッキング車両2が棚1の外側を走行するのに有益である。
【0084】
すなわち、リニアモータ31が作動状態にあるとき、ピッキング車両2に配置された回転子312または固定子311は、ピッキング車両2に対して伸長するように構成されている。リニアモータ31が非作動状態にあるとき、ピッキング車両2に配置された回転子312または固定子311は、ピッキング車両2に対してピッキング車両2内へ収縮するように構成されている。
【0085】
いくつかの実施形態において、昇降機構3は案内車輪32を含み、案内車輪32は、ピッキング車両2が棚1に対して昇降するときに案内するためにピッキング車両2に配置されている。
【0086】
いくつかの実施形態において、案内車輪32は、ピッキング車両2に対して伸長するように構成され(図5に示すように)、案内車輪32は、ピッキング車両2内へ収縮するように構成されている(図4に示すように)。
【0087】
すなわち、リニアモータ31が作動状態にあるとき、ピッキング車両2に配置された案内車輪32は、ピッキング車両2の動作を案内するためにピッキング車両2に対して伸長するように構成されている。リニアモータ31が非作動状態にあるとき、ピッキング車両2に配置された案内車輪32は、ピッキング車両2に対してピッキング車両2内へ収縮するように構成されている。
【0088】
いくつかの実施形態において、案内車輪32は、ピッキング車両2に配置された回転子312または固定子311の両側に配置されている。
【0089】
両案内車輪32および固定子311の両傾斜面は、一組の線形案内機構を形成してピッキング車両2を垂直に昇降させるための案内を提供する。
【0090】
いくつかの実施形態において、昇降機構3はブレーキ33を含み、ブレーキ33は車体21に伸縮可能に配置されている。作動中、ブレーキ33は車体21から伸長して(図4に示すように)立柱11を保持してブレーキ力を生成し、これは、ピッキング車両2が棚1上の商品をピッキングする、またはその上の商品を棚1上に置くのに有益である。ブレーキ33が作動しないとき、ブレーキ33は車体21内へ収縮する(図5に示すように)。
【0091】
いくつかの実施形態において、リニアモータ31に加えて、昇降機構3は、互いに協働し、棚1およびピッキング車両2に配置されているギア/ラック構造、チェーン車輪/チェーン構造または同期ベルト車輪/同期ベルト構造を用いることができる。または昇降機構3は、棚1および他の昇降方式に配置されたウィンチ/スチールワイヤロープ構造をさらに含むことができる。
【0092】
いくつかの実施形態において、図1および図2に示すように、商品ピッキングシステムはピッキングステーション4を含み、ピッキングステーション4は、ピッキング車両2によって輸送された商品をピッキングするように構成されている。
【0093】
いくつかの実施形態において、図1に示すように、商品ピッキングステーション4はピッキング位置41を含み、ピッキング位置41は、ピッキング車両2によってここに輸送された商品をピッキングするように構成されている。
【0094】
いくつかの実施形態において、ピッキングステーション4は上りランプ42を含み、上りランプ42はピッキング位置に接続され、ピッキング車両2を上りランプに沿って上向きにピッキング位置41まで走行させるように構成されている。
【0095】
いくつかの実施形態において、ピッキングステーション4は下りランプ43を含み、下りランプ43はピッキングステーションに接続され、ピッキング車両2を下りランプに沿って下向きに走行させてピッキング位置41から離れさせるように構成されている。
【0096】
ピッキングステーション4は手動ピッキングステーションである。ピッキング車両2が棚1上のターンオーバーボックス7を降ろした後、ターンオーバーボックス7は、オペレータが商品をピッキングするためにピッキングステーション4のピッキング位置41に搬送される。
【0097】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは第1の搬送ライン5を含み、第1の搬送ライン5は、空の注文ボックスおよび荷積み後の注文ボックスを搬送するように構成されている。
【0098】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは第2の搬送ライン6を含み、第2の搬送ライン6は、荷積み後の注文ボックスを下流のチェックパッケージングステーションに搬送するように構成されている。
【0099】
空の注文ボックス8は、上流から第2の搬送ライン6を通って搬送されて第1の搬送ライン5に入り、所定の位置で停止する。オペレータは、ピッキングされた商品を第1の搬送ライン5上の注文ボックス8内へ入れる。ボックスが満杯になった後、ボックスは第2の搬送ライン6に戻され、次いでチェックパッケージングステーションへと下流へ継続して搬送される。
【0100】
いくつかの実施形態において、第1の搬送ライン5は、商品が入った注文ボックス8を搬送するように構成され、第2の搬送ライン6は、荷降ろし後の空の注文ボックス8を下流に搬送するように構成されている。
【0101】
商品が入った注文ボックス8は、上流から第2の搬送ライン6を通って搬送されて第1の搬送ライン5に入り、所定の位置で停止する。オペレータは、第1の搬送ライン5上の注文ボックス8内の商品をピッキング車両2内へピッキングし、空のボックスは、第2の搬送ライン6へと下流へ戻される。
【0102】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムは充電位置9を含み、タスクのないピッキング車両2は、充電位置9内へ駆動されて充電され、新たなタスクを待つ。
【0103】
いくつかの実施形態は、
ピッキング車両2が棚1から離れた領域から棚1まで走行するステップと、
ピッキング車両2が商品を積み降ろしするために棚1上の目標商品領域まで走行するステップと、
ピッキング車両2が棚から棚から離れた領域まで走行するステップと、
を含む、商品ピッキングシステムに基づく商品ピッキング方法を提供する。
【0104】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2が棚1から離れた領域から棚1まで走行するステップは、ピッキング車両2が目標商品領域の下方を走行するステップを含む。
【0105】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2が棚1上の目標商品領域まで走行するステップは、ピッキング車両2が棚1に沿って目標商品領域まで上向きに走行するステップを含む。
【0106】
いくつかの実施形態において、ピッキング車両2が棚から棚から離れた領域まで走行するステップは、ピッキング車両2が棚1から離れるように棚1に沿って棚1の底部まで下向きに走行するステップを含む。
【0107】
いくつかの実施形態において、商品ピッキングシステムに基づく商品ピッキング方法は、
ピッキング車両2が、目標商品が配置されている棚1まで走行するステップと、
ピッキング車両2が、目標商品が配置されている積み荷層まで昇降機構3によって上昇するステップと、
ピッキング車両2が目標商品をピッキングするステップと、
ピッキング車両2が昇降機構3によって地面へ降下するステップと、
ピッキング車両2がピッキングされた商品を輸送するステップと、
を含む。
【0108】
図1および図2に示すように、商品ピッキングシステムの具体的な一実施形態の作業過程を以下に列挙する。
【0109】
倉庫制御システムソフトウェア(WCS)が注文タスクを発行し、目標商品ボックスの近くのタスクのないピッキング車両2にタスクを配送する。
【0110】
ピッキング車両2は自動的に経路を計画し、経路に従って目標商品ボックスが配置されている車線13に入る。
【0111】
ピッキング車両2は車線13に入り、商品ボックスが配置されている棚の下方の位置まで走行する。
【0112】
ピッキング車両2は、昇降機構3を立柱11と揃えるように位置を微調整する。
【0113】
昇降機構3の両案内車輪32が所定の位置に伸長し、このとき、案内車輪群(両案内車輪32)は、立柱11上の固定子311の両側の傾斜面に当接して一組のリニア案内機構を形成する。
【0114】
昇降機構3の回転子312が所定の位置に伸長し、このとき、立柱11上の回転子および固定子311が一組のリニアモータ31を形成する。
【0115】
リニアモータ31の一次側が帯電すると、空気間隙において磁場が発生することになる。磁場は二次側と相互作用して電磁推力を生成し、ピッキング車両2全体が電磁推力の作用下で案内に沿って垂直に上昇し始める。
【0116】
ピッキング車両2が、目標商品領域が配置されている層まで上昇した後、ブレーキ33が作動し、リニアモータ31の電源がオフになり、ピッキング車両2が現在位置で停止する。
【0117】
支持板22が作用して、案内レールに沿って商品領域上のターンオーバーボックス7まで伸長し、支持板22が所定の位置にきた後に位置制限片23が上昇し、次いで支持板22が作用し続けて車体内へ収縮し、このとき、位置制限片23が棚上のターンオーバーボックス7を車体へ戻すことができる。
【0118】
リニアモータ31の電磁推力が調整され、ブレーキ33が収縮ブレーキを解放し、ピッキング車両2が地面まで下降し始める。
【0119】
ピッキング車両2が地面上へ落下した後、昇降機構3の回転子312および案内車輪32が車体内へ収縮して棚1と切断される。
【0120】
ピッキング車両2は自動的に経路を計画し、経路に従って車線13から出てピッキングステーション4に入る。
【0121】
ピッキングステーション4に到着した後、ピッキング車両2は、上りランプ42に沿ってピッキング位置41内へ駆動される。
【0122】
オペレータは、表示情報に従ってピッキング車両2上のターンオーバーボックス7から商品をピッキングし、自身の傍の第1の搬送ライン5上の注文ボックス8内へ商品を入れる。
【0123】
ピッキングが完了した後、ピッキング車両2は駆動されて、下りランプ43に沿ってピッキングステーション4から離れる。
【0124】
ピッキングステーション4から離れて駆動された後、ピッキング車両2は再び車線13内へ駆動され、上の動作を繰り返して車両上のターンオーバーボックス7を棚1に戻す。
【0125】
地上に降下した後、ピッキング車両2は、新たなタスクを受け入れ続け、タスクがなければ、待機のために充電位置9内へ駆動される。
【0126】
注文ボックス8が満杯になった後、第1の搬送ライン5は、注文ボックス8を第2の搬送ライン6へ搬送するように作用し、第2の搬送ライン6は、注文ボックス8をチェックパッケージングステーションへと下流へ搬送し続ける。
【0127】
本開示の説明において、部品を限定するための「第1」、「第2」などの用語は、単に部品を区別するのに便利であるということが理解されるべきである。特に明記しない限り、上の用語は特別な意味を有さず、本開示の保護範囲に対する限定として解釈することはできない。
【0128】
最後に、上の実施形態は単に本開示の技術的解決策を例示するように意図されており、これらを限定するものではないということが留意されるべきである。好ましい実施形態を参照して本開示を詳細に説明してきたが、当業者は、本開示の具体的な実施形態に修正を加えることができ、技術的特徴の一部に均等な置換を行うことができるということを理解すべきであり、修正および均等な置換は、本開示の技術的解決策の精神から逸脱することなく、本開示によって特許請求される技術的解決策の保護範囲内にカバーされるべきである。
【符号の説明】
【0129】
1 棚
11 立柱
12 L型板
13 車線
2 ピッキング車両
21 車体
22 支持板
23 位置制限片
24 走行車輪
25 自在車輪
3 昇降機構
31 リニアモータ
311 固定子
312 回転子
32 案内車輪
33 ブレーキ
4 ピッキングステーション
41 ピッキング位置
42 上りランプ
43 下りランプ
5 第1の搬送ライン
6 第2の搬送ライン
7 ターンオーバーボックス
8 注文ボックス
9 充電位置
a、b、c 空気間隙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】