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特表2022-518115多軸インタラクションを備えたモジュラー入力インタフェースデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-14
(54)【発明の名称】多軸インタラクションを備えたモジュラー入力インタフェースデバイス
(51)【国際特許分類】
   G05G 1/10 20060101AFI20220307BHJP
   G05G 1/08 20060101ALI20220307BHJP
   G05G 25/00 20060101ALI20220307BHJP
   G05G 9/02 20060101ALI20220307BHJP
【FI】
G05G1/10 B
G05G1/08 E
G05G25/00 C
G05G9/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021534275
(86)(22)【出願日】2019-10-03
(85)【翻訳文提出日】2021-06-15
(86)【国際出願番号】 US2019054409
(87)【国際公開番号】W WO2020142120
(87)【国際公開日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】PCT/US2019/012411
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592051453
【氏名又は名称】ハーマン インターナショナル インダストリーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ハリス, ダレン
【テーマコード(参考)】
3J070
【Fターム(参考)】
3J070AA05
3J070AA07
3J070AA14
3J070AA24
3J070BA51
3J070CB14
3J070CB37
3J070CC71
3J070DA01
3J070EA12
(57)【要約】
最大7つの運動方向が可能である入力インタフェースを有するハウジングに多軸機能を有するモジュラー入力インタフェースデバイス。モジュラーインタフェースデバイスは、1つ以上の車両システムと関連付けられた少なくとも1つのプロセッサに入力を提供する。1つ以上の実施形態では、モジュラー入力インタフェースデバイスは、ユーザーインタラクションを提供し、回転機能、プッシュ機能、及び摺動機能を1つのインタフェースハウジングに統合する可変的な程度の多軸機能を可能にする。
【選択図】図3B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュラー入力インタフェースデバイスであって、
各面がハウジングの内部への開口部を有する左面、右面、前面、及び後面を有する前記ハウジングと、
前記ハウジングの前記左面、前記右面、前記前面、及び前記後面のそれぞれでの前記ハウジングの外面上の長穴と、
前記ハウジングの底部での前記ハウジングの内部に配置された基部と、
前記ハウジング内の内側基部であって、前記基部と協働し、前記ハウジングに対して静止したままである前記内側基部と、
前記ハウジングの上部の外側リングであって、前記内側基部と協働し、前記内側基部の上方で回転する前記外側リングと、
前記内側基部の回転運動を検出する、前記内側基部上の第1の対のセンサと
を備える、前記モジュラー入力インタフェースデバイス。
【請求項2】
前記外側リングの中心を通って配置されたオス内側ハウジングであって、前記内側基部に取り付けられた前記オス内側ハウジングと、
前記外側リングと前記オス内側ハウジングとの間で円周方向に配置された回転ベアリングと
をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ハウジング内の第1の摺動ケージであって、前記第1の摺動ケージが前記基部と前記内側基部との間に配置され、第1の横方向と第2の横方向での前記外側リングの動きを前記第1の摺動ケージに伝達すること、及び前記第1の摺動ケージの動きを前記第1の横方向と前記第2の横方向のそれぞれで所定の距離に制限することを可能にするために、前記第1の横方向と前記第2の横方向に長穴を有する、前記第1の摺動ケージと、
前記第1の横方向と前記第2の横方向での前記第1の摺動ケージの動きを検出するための第2の対のセンサであって、前記ハウジングの前記左面と前記右面の長穴に配置される前記第2の対のセンサと
をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1の摺動ケージと前記基部との間の前記ハウジング内の第2の摺動ケージであって、第3の横方向と第4の横方向での前記外側リングの動きを前記第2の摺動ケージに伝達すること、及び前記第2の摺動ケージの動きを前記第3の横方向と前記第4の横方向での所定の距離に制限することを可能にするために前記第3の横方向と前記第4の横方向に配置された長穴を有する前記第2の摺動ケージと、
前記第3の横方向と前記第4の横方向での前記第2の摺動ケージの動きを検出するための第3の対のセンサであって、前記ハウジングの前記前面と前記後面の前記長穴に配置された前記第3の対のセンサと
をさらに備える、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第1の対のセンサが、少なくとも1つのプロセッサに通信で結合される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記第1の対のセンサ及び前記第2の対のセンサが、少なくとも1つのプロセッサに通信で結合される、請求項3に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第1の対のセンサ、前記第2の対のセンサ、及び前記第3の対のセンサが、少なくとも1つのプロセッサに通信で結合される、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
モジュラー入力インタフェースデバイスであって、
各面がハウジングの内部に開口部を有する、左面、右面、前面、及び後面を有する前記ハウジングと、
前記ハウジングの前記左面、前記右面、前記前面、及び前記後面のそれぞれでの前記ハウジングの外面上の長穴と、
前記ハウジングの上部の外側リングであって、前記内側ハウジングの上方で回転し、前記ハウジング内で垂直に動く前記外側リングと、
前記ハウジングの底部で前記ハウジングの内部に配置された基部と、
前記基部と協働し、前記ハウジングに対して静止したままであるメス内側基部と、
前記外側リングの中心を通過するオス内側ハウジングであって、前記内側基部に取り付けられた前記オス内側ハウジングと、
前記外側リングと前記オス内側ハウジングとの間で円周方向に配置された回転ベアリングと、
前記外側リングと協働し、前記外側リングの回転運動を検出する、前記メス内側基部上の第1の対のセンサと、
前記基部と前記メス内側基部との間に配置された前記ハウジング内の第1の摺動ケージであって、前記第1の摺動ケージが、第1の横方向と第2の横方向での前記外側リングの動きを前記第1の摺動ケージの動きに変換することを可能にするために前記第1の横方向と前記第2の横方向で長穴を有し、前記第1の摺動ケージの前記スロットが、前記摺動ケージの動きを所定の距離に制限する、前記第1の摺動ケージと、
前記ハウジングの前記左面と前記右面の前記長穴に配置された第2の対のセンサであって、前記第1の横方向と前記第2の横方向での前記第1の摺動ケージの動きを検出する前記第2の対のセンサと、
前記第1の摺動ケージと前記基部との間に配置された前記ハウジング内の第2の摺動ケージであって、前記第2の摺動ケージが、第3の横方向と第4の横方向での前記外側リングの動きを前記第2の摺動ケージの動きに変換することを可能にするために前記第3の横方向と前記第4の横方向に配置されたスロットを有し、前記第2の摺動ケージの前記スロットが、前記摺動ケージの動きを所定の距離に制限する、前記第2の摺動ケージと、
前記ハウジングの前記前面と前記後面の前記長穴に配置された第3の対のセンサであって、前記第3の横方向と前記第4の横方向での前記第2の摺動ケージの動きを検出する前記第3の対のセンサと
を備え、
前記デバイスが最大7つの運動方向のために構成される、
前記モジュラー入力インタフェースデバイス。
【請求項9】
前記第1の対のセンサ、前記第2の対のセンサ、及び前記第3の対のセンサが、少なくとも1つのプロセッサに通信で結合される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
最大5つの運動方向のために構成可能であり、前記デバイスが、
前記第2の摺動ケージを置き換えるためのスペーサのセットであって、前記第2の摺動ケージ及び前記第3の対のセンサが前記ハウジングから排除され、それによって前記デバイスを5つの運動方向に制限する、前記スペーサのセット
を備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
最大3つの運動方向のために構成可能であり、前記デバイスが、
前記第1の摺動ケージと前記第2の摺動ケージを置き換えるためのスペーサのセットであって、前記第1の摺動ケージ、前記第2の対のセンサ、前記第2の摺動ケージ、及び前記第3の対のセンサが前記ハウジングから排除され、それによって前記デバイスを3つの運動方向に制限する、前記スペーサのセット
を備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
モジュラー入力インタフェースデバイスであって、
複数のセンサ要素を収容するように構成されたハウジングであって、少なくとも1つのセンサ要素が前記ハウジングの内部に配置され、前記ハウジングの内部への開口部を有する複数の面を有する前記ハウジングと、
各長穴が、前記複数の面の各面の外部にある複数の長穴と、
外側リングが、回転し、上下に動き、第1の軸に沿って2つの方向で横方向に動き、第2の軸に沿って2つの方向で横方向に動くことを可能にするように前記ハウジングに取り付けられた前記外側リングであって、前記第1の軸が前記第2の軸に垂直である、前記外側リングと、
前記ハウジングの内部に配置された少なくとも1つのセンサ要素であって、前記外側リングの右回りの回転運動と左回りの回転運動を検知し、前記外側リングの前記回転運動を表す信号を提供する、前記少なくとも1つのセンサ要素と
を備える、前記モジュラー入力インタフェースデバイス。
【請求項13】
前記複数のセンサ要素の少なくとも1つの第2のセンサ要素をさらに備え、前記少なくとも1つの第2のセンサ要素が、前記スロットの1つ以上に配置され、前記面内の前記開口部を通して前記ハウジングの内部に露出され、前記第2のセンサ要素が、前記第1の軸に沿った前記外側リングの横方向の動きを検知し、前記第1の軸に沿った前記外側リングの前記横方向の動きを表す信号を提供する、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記ハウジングに配置され、前記外側リングと協働する第1のケージをさらに備え、前記第1の軸に沿った前記外側リングの任意の横方向の動きによって、前記第1のケージが前記ハウジング内で動き、前記第1のケージの動きが、前記外側リングの動きとして前記少なくとも1つの第2のセンサ要素によって検知される、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記複数のセンサ要素の少なくとも1つの第3のセンサ要素をさらに備え、前記第3のセンサ要素が、前記長穴の少なくとも1つに配置され、前記面の前記開口部を通して前記ハウジングの前記内部に露出され、前記少なくとも1つの第3のセンサ要素が、前記第2のセンサ要素に隣接して配置され、前記少なくとも1つの第3のセンサ要素が、前記第2の軸に沿った前記外側リングの横方向の動きを検知する、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記ハウジングに配置され、前記外側リングと協働する第2のケージをさらに備え、前記第2の軸に沿った前記外側リングの任意の横方向の動きによって、前記第2のケージが前記ハウジング内で動き、前記第2のケージの動きが、前記外側リングの動きとして前記少なくとも1つの第3のセンサ要素によって検知される、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記ハウジングが、前記外側リングの下方への動きを検出するために追加のセンサ要素を受け入れるように構成された基部をさらに備える、請求項12に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、Input Interface with Multi-Axial Interactionと題する、2019年1月4日に出願されたPCT特許出願PCT/US19/012411号の優先権を主張する。
【0002】
本発明の主題は、ユーザー入力インタフェースデバイスを対象とする。
【背景技術】
【0003】
車両内部の表面とスクリーンのデジタル化が進むにつれ、特に、車両運転中に車両内でタスクを実行しようと試みる車両の運転者にとって表面とスクリーンを簡略かつ直感的に保つような方法で、表面とスクリーンとインタラクションするための理想的なインタラクション手順を定義することが重要になっている。例えば、ラジオ、温度調節器の調整など。「ロータリーファースト(rotary first)」方式によって、運転者の手がハンドルの上に留まっている間に全ての基本的なタスクが完了されることが保証され、メニュー構造及びディスプレイのアクティブな領域をナビゲーションするためのカーソルベースのインタラクションは最小限に抑えられる。表面とスクリーンとインタラクションするための手順は、運転者がインタラクションのために使用する入力インタフェースのバージョンを、ユーザー体験を最適化するために特定の環境のためにカスタマイズし得る程度で変化に富んでいる。しかしながら、入力インタフェースの多くの異なるバージョンを設計し、製造し、実装するための複雑度及びコストは、理想的なユーザー体験にとっては法外となる場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つ以上の実施形態では、モジュラー入力インタフェースデバイスは、ユーザーインタラクションを提供し、回転機能、プッシュ機能、及び摺動機能を1つのインタフェースハウジングに統合する可変的な程度の多軸機能を可能にする。
【0005】
1つ以上の実施形態では、モジュラー入力インタフェースデバイスは、入力インタフェースデバイスの様々な運動方向を実装するために修正され得る。モジュラー入力インタフェースデバイスは、最大7つの方向でユーザー入力機構の動きを検知することが可能なモジュラー構成を有するハウジングを有する。1つ以上の実施形態では、モジュラー入力インタフェースデバイスは、ディスプレイなどの1つ以上のシステムと通信し、入力インタフェースデバイスの回転運動及び他の動きが起こっている間に、ディスプレイまたは表示されているコンテンツを定位置に固定して保持するための構造も有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】車両環境におけるモジュラー入力インタフェースデバイスの部分斜視図である。
図1B】車両環境におけるモジュラー入力インタフェースデバイスの部分斜視図である。
図2A】モジュラー入力インタフェースの斜視図である。
図2B】上面にディスプレイ、及びハウジング内にデバイスの横方向の動きを検知するためのセンサを有するモジュラー入力インタフェースデバイスの斜視図である。
図3A】3方向に動くモジュラー入力インタフェースデバイスの斜視図である。
図3B図3Aのモジュラー入力インタフェースデバイスの断面図である。
図3C図3Aのモジュラー入力インタフェースデバイスの分解図である。
図4A】5方向に動くモジュラー入力インタフェースデバイスの斜視図である。
図4B図4Aのモジュラー入力インタフェースデバイスの断面図である。
図4C図4Aに示すデバイスの分解図である。
図5A】7方向に動くモジュラー入力インタフェースデバイスの斜視図である。
図5B図5Aのモジュラー入力インタフェースデバイスの断面図である。
図5C図5Aに示すデバイスの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図中の要素及びステップは、簡単にかつ明確にするために示され、必ずしもいずれかの特定の順序または順番に従って描写されていない。例えば、要素は、本発明の主題の実施形態の理解を高めるのに役立つために特定の配置に配置されて示されている。
【0008】
本発明の主題の様々な態様は、特定の例示的な実施形態に関して説明されているが、本発明の主題は、そのような実施形態に限定されず、追加の変更形態、応用例、及び実施形態は、本発明の主題から逸脱することなく実装され得る。図中では、同様の参照番号は、同一の構成要素を示すために使用される。当業者は、本明細書に説明する様々な構成要素が、本発明の主題の範囲から変わることなく改変され得ることを認識する。
【0009】
本発明の主題が相互に作用するために説明されている、本明細書に説明するサーバ、受信機、またはデバイスの任意の1つ以上は、種々のプログラミング言語及び/または技術を使用し作成されたコンピュータプログラムからコンパイルまたは解釈され得るコンピュータ実行可能命令を含む。一般に、(マイクロプロセッサなどの)プロセッサは、例えばメモリ、コンピュータ可読媒体などから命令を受け取り、命令を実行する。プロセシングユニットは、ソフトウェアプログラムの命令を実行することが可能な非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、それらに限定されないが、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光学記憶デバイス、電磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、またはいずれかの適切なそれらの組み合わせであってもよい。本明細書のデバイスの任意の1つ以上は、オペレーティングシステムとの互換性、改善及び追加の機能、セキュリティ更新などを保証するために、ときどき更新を必要とする場合があるファームウェアに依存する場合がある。接続し、ネットワーク化するサーバ、受信機、またはデバイスは、SATA、Wi-Fi、Lightning、イーサネット(登録商標)、UFS、5Gなどを含むが、これらに限定されない。1つ以上のサーバ、受信機、またはデバイスは、2-3例を挙げるだけで、専用のオペレーティングシステム、グラフィックス、音声、無線ネットワーキング、有効化アプリケーション、車両構成要素の統合ハードウェア、システムなどのインタフェース及びスマートフォン、タブレットなどの外部デバイス用の複数のソフトウェアプログラム及び/またはプラットフォーム、ならびに他のシステムを使用し、動作し得る。
【0010】
本明細書に説明する本発明の主題の例の応用例は、ユーザーがインタラクションし得る計器盤またはコンソールを有する自動車車両の内部キャビンを対象とする。計器盤は、いくつかを例を挙げると、インフォテイメントシステム、オーディオシステム、計器クラスタ、温度調節器システムなどの様々な車両システム、及び座席、ドア、窓、トランクなどの他の車両システム、四輪駆動モード及びクルーズコントロールなどの運転システムに関係する車両の状態を制御するために、ユーザーがアクセスできる複数のディスプレイスクリーンを含み得る。ユーザーは、様々な車両システムの電源をオン-オフし、様々な車両システムを調整するために様々な車両システムとインタラクションする。これは一例であり、本発明の主題は、自動車車両の内部以外の環境においても実装され得る。
【0011】
車両は、車両、ユーザー、及び/または環境を監視するために車両の内外に1つ以上のセンサを含み得る。例えば、1つ以上の圧力センサ、マイク、加速度計、及びカメラ。さらに、車両は、携帯電話、タブレット、コンピュータ、ポータブルメディアプレーヤなどのモバイルデバイス、または小型ウェアラブルデバイスを含む他のモバイルコンピューティングデバイスを検出し、それらに接続するために、通信リンク、または他のセンサを含み得る。通信リンクは、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、モバイルハイデフィニションリンク(MHL)、ハイデフィニションマルチメディアインタフェース(HDMI(登録商標))、及びイーサネット(登録商標)を介して配線され得る。通信リンクは、例えば、Bluetooth(登録商標)、WiFi、WiFi Direct Near-Field Communication、セルラー接続性などの無線であり、モバイルデバイスと車載コンピューティングシステムとの間に双方向通信を提供するように構成され得る。
【0012】
1つ以上のアプリケーションは、車両内のディスプレイにコンテンツを提供するためにモバイルデバイスまたは車載システムで操作可能であってよい。例えば、音楽プレイリスト、連絡先、カレンダ、場所情報、天気情報、GPSまたはナビゲーションルート情報、気候設定、座席設定、音楽音量設定、ディスプレイ構成設定などの好みを含む場合があるユーザープロファイル、様々な車両システムのハンドル制御、クルーズコントロール、ヘッドライト制御、ペダル設定値などの他の車両設定。
【0013】
ユーザーは、モジュラー入力インタフェースデバイスを介して1つ以上のシステムディスプレイまたはアプリケーションとインタラクションする。1つ以上の実施形態では、モジュラー入力インタフェースデバイスはユーザーインタラクションを受け、回転機能、プッシュ機能、及び横方向の動き機能を単一のインタフェースに統合する複数の方法で多軸機能を可能にする。モジュラー入力インタフェースデバイスは、インタフェースとのユーザーインタラクションの視覚的なフィードバックを提供するデバイスに一体化した出力スクリーンを有する場合がある。モジュラー入力インタフェースは、代わりにまたはさらに、モジュラー入力インタフェースデバイスとは別個の1つ以上のディスプレイスクリーンと通信してもよい。
【0014】
モジュラー入力インタフェースデバイスは、図1A及び図1Bに示すように車両内に配置され得る。例えば、モジュラー入力インタフェースデバイスは、車両のコンソール、ダッシュボード、または計器盤に配置され得る。ダッシュボードでは、モジュラー入力インタフェースデバイスは、中心スタックに配置され得る。モジュラー入力インタフェースデバイスは、1つ以上の追加のディスプレイ及び/または1つ以上の追加のシステムに接続され得る。例えば、モジュラー入力インタフェースデバイスは、ナビゲーションシステムに接続され得る。ナビゲーションシステムは、ナビゲーションルートを出力するなど、ナビゲーションコンテンツ用のディスプレイを含んでよい。入力インタフェースデバイスのディスプレイは、磁心の向きなど、ナビゲーションコンテンツを全体にまたは部分的に複製し得る。
【0015】
モジュラー入力インタフェースデバイスは、車両の中間中心場所に配置され得る。モジュラー入力インタフェースデバイスは、車両の座席にまたは車両の座席に隣接して配置され得る。モジュラー入力インタフェースデバイスは、車両の屋根など車両内の他の場所に配置されてもよい。
【0016】
モジュラー入力インタフェースデバイスは、車両のトリム要素と調和するように設計され得る。これは、トリム要素の色と一致するためにモジュラー入力インタフェースデバイスの色及び/またはモジュラー入力インタフェースデバイスの発出パターンを調整することを含んでよい。トリム要素は、モジュラー入力インタフェースデバイスを取り囲む場合もあれば、入力インタフェースデバイスの上に置かれる場合もある。例えば、モジュラー入力インタフェースデバイスは、静止位置からアクティブ位置に上昇し得る。静止位置では、ディスプレイは、トリム要素と同じ高さであり得る。ディスプレイは、プロセッサを介して、色、パターンなどについて、取り囲むトリム要素と一致するためにコンテンツを調整し得る。代わりに、モジュラー入力インタフェースデバイスは、ディスプレイ上に素材を置かれる場合もある。素材は、トリム要素と同じであってよい。したがって、静止時、素材はトリム要素と一致する。ただし、アクティブなとき、ディスプレイはディスプレイを通してコンテンツを照らす場合がある。したがって、モジュラー入力インタフェースデバイスは、少なくとも静止時に、車両のトリムと継ぎ目なく流れるように設計され得る。
【0017】
モジュラー入力インタフェースデバイスは、後部バックアップカメラなどの車両のカメラに接続され得る。カメラからの画像は、モジュラー入力インタフェースデバイスのディスプレイを通して投影され得る。
【0018】
多軸機能及び出力スクリーンを備えたモジュラー入力インタフェースの特徴は、3、5、または7つの運動方向からの多軸機能、入力インタフェースでの出力スクリーンと多軸機能の統合、単一の入力インタフェースを使用し、コンテキスト情報及び機能の変更を可能にする出力スクリーン、少なくとも7つの別個の軸機能を可能にするための多軸機能と組み合わせた出力スクリーン、エンコーダ用のロック機構、タッチ有効化出力スクリーン、入力機構の外面の近接検出、接近時の近接検出の視覚的な合図、革、木材、または金属などの光の通過を可能にする出力スクリーンの仕上げのための様々な素材、視覚的に魅力的な外観を作り出すためのビデオ処理アルゴリズムとディザリング、個人向けにし得る及び/または改変し得る周囲照明、入力インタフェースの出力スクリーン上での表示のために周辺を取り込み得る車両の外部のカメラを含むが、これらに限定されない。
【0019】
図1A及び図Bは、コンソール102、または類似した内部トリム部分及びディスプレイ104(図1Aにのみ図示)と通信しているモジュラー入力インタフェースデバイス106を有する車両内部100の部分的な図を示す。モジュラー入力インタフェースデバイス106は、いくつかの方向で動くことができ、プロセッサ、及び命令を格納及び記憶することができる非一時的なコンピュータ可読媒体(やはり図1A及び図1Bでは図示せず)を有するコントローラ(図示せず)と通信しているノブデバイスとして示されている。
【0020】
図1A及び図1Bに示すように、モジュラー入力インタフェースデバイス106はまた、上面の上にある、またはモジュラー入力インタフェースデバイス106の上面を形成しているディスプレイ108を含み得る。実際には、このディスプレイ108は、モジュラー入力インタフェースデバイスが静止時にはその周囲と調和し、アクティブ時には可視になるために、その周囲と調和し、パターン、色などを発し得る。モジュラー入力インタフェースデバイス106上のディスプレイ108は、アクティブ時、全体的または部分的のどちらかで、ナビゲーションコンテンツなどの別個のディスプレイ104に表示されているコンテンツを複製し得る。また、モジュラー入力インタフェースデバイス106上のディスプレイ108は、図1Aの別個のディスプレイ104に表示されるコンテンツとは別個の、またはそれに関連する独自のコンテンツも表示し得る。
【0021】
モジュラー入力インタフェースデバイスディスプレイ108に表示されているコンテンツは、モジュラー入力インタフェースデバイス106がユーザーによってどの方向に動かされていても、固定した向きに留まり得る。例えば、ユーザーがモジュラー入力インタフェースデバイス106を回転させる場合、モジュラー入力インタフェースデバイス106と関連付けられたディスプレイ108に表示されているコンテンツは、固定位置に留まる。モジュラー入力インタフェースデバイス106の動きはて、表示されているコンテンツを、モジュラー入力インタフェースデバイス106の動きとともに動かさない。
【0022】
モジュラー入力インタフェースデバイス106は、ユーザーによって回転され、押され、引かれ、上に(前方に)動かされ、下方に(後方に)動かされ、左に動かされ、及び右に動かされ得る。動作中、モジュラー入力インタフェースデバイスは、軸に沿って垂直に押され、戻され得る。モジュラー入力インタフェースデバイスは、軸に沿って横方向に前後に摺動し得る。モジュラー入力インタフェースデバイスは、軸上で横方向に左に及び/または右に摺動し得る。また、モジュラー入力インタフェースデバイスは、右周り方向と左回り方向に360°の自由度で軸の周りを回転し得る。ユーザーによる動きは、モジュラー入力インタフェースデバイス106と通信している様々なシステムに調整を加えるために、ユーザーが所望する入力を提供する。例えば、ユーザーの動きは、ナビゲーションユニット、エンターテインメントユニット、または温度調節器システムなどであるが、これらに限定されない1つ以上の車両システムに入力を提供し得る。
【0023】
静止時、ディスプレイ108及びモジュラー入力インタフェースデバイス106は、軸の上で同軸に整列させ得る。インタフェース入力デバイス106が動かされると、ユーザーはおそらく、ディスプレイがノブとともに動くことに気付き、あると期待されている場所にはないインタフェース入力デバイスディスプレイ上に表示されているコンテンツの映像を作成するであろう。しかしながら、ディスプレイ108は、デバイスの可動部分に対して固定されている。インタフェース入力の表示部分は、軸上に固定され得、インタフェースの非表示部分は、表示されているコンテンツの向きに影響を及ぼさずに軸の周りを回転し、軸から外れて動き得る。
【0024】
図2Aは、外側リング202の横方向の動きを検知するためのセンサ(図2Aに図示せず)を受け入れるように構成された長穴230付きのハウジング204を有するモジュラー入力インタフェースデバイス200の斜視図である。図2Bは、外側リング202の上面にディスプレイ208を備えたモジュラー入力インタフェースデバイス200の斜視図である。図2Bに示す図では、2つのセンサ228aと228dしか見ることができない。モジュラー入力インタフェースデバイス200は、それが最大7つの方向で外側リングの動きに対応し得るように修正可能である。各モジュラー構成で、外側リング202は、ハウジングに取り付けられ、ディスプレイ208の周りを自由に回転する。ハウジング204は静止したままであり、その寸法は、モジュラー入力インタフェースデバイス200の構成(3度、5度、または7度の動き)に関わりなく変更されないままである。
【0025】
1つ以上の実施形態では、モジュラー入力インタフェースデバイスは、3つから5つ、7つの運動方向に構成可能である。実施形態の1つ以上では、固定した基部を有する回転可能な外側リング202の構成によって、ディスプレイは、外側リングのどのような動きに対しても固定位置に保たれる。外側リングは、3つ、5つ、または7つの方向に動かされ得るが、外側リングの回転運動及び押引動きが起きている間、ディスプレイを定位置に固定させて保持するための協働構造を含む。ディスプレイは静止したままであるため、表示されているコンテンツも静止したままである。モジュラー入力インタフェースデバイスは、外側リング202の許容できる動きの程度を決定し、モジュラー入力インタフェースデバイスと関連付けられたセンサは、外側リングの3つ、5つ、または7つの運動方向を検知する。また、これは、ディスプレイを静止させながら達成し得る。
【0026】
図3A図3B、及び図3Cでは、3つの運動方向が可能な外側リング302を有するモジュラー入力インタフェースデバイス300が示されている。外側リング302の動きは、固定されたハウジング304との関連で発生する。外側リング302は、右回り方向に回転し得、左回り方向に回転し得、及び垂直に押し得る。本明細書に説明する例では、押す動きは、例えば触覚スイッチ(図示せず)と協働するばね復帰など、自動的に戻る。動作の例では、外側リング302は、所望の位置に回転され、選択を確認するために押され得、その選択はユーザー入力インタフェースデバイス300と関連付けられた1つ以上のシステムにユーザー入力として通信され得る。
【0027】
図3Aに示す斜視図では、モジュラー入力インタフェースデバイス300は、ハウジング304内で回転可能に据え付けられた外側リング302を有する。ハウジング304は、4つの側面、つまり面303a、303b(図3Aでは図示せず)、303c、及び303dを有する。各面303a~303dは、その中に開口部305を有する。基部306は、ハウジングの底部でハウジング304内に配置される。基部306の外側部分は、ハウジング304の底部で内面に当接する。基部306は、基部306をハウジング304に保持するためにハウジング304の開口部305と協働する基部306上の突起307により、図3Aに示すようにハウジング内に保持され得る。
【0028】
ハウジング304の各面303a~303dは、ハウジング304の外面に長穴330を有する。長穴330は、モジュラー入力インタフェースデバイス300のハウジング304の内部での他の要素の動きと協働し、動きを検知するセンサを受け入れるように構成される。しかしながら、3つの運動方向を有する、図3に示しているモジュラー入力インタフェースデバイス300の構成の場合、センサを長穴330に組み込む必要はない。
【0029】
図3Bは、モジュラー入力インタフェースデバイス300の1つ以上の実施形態の断面図である。外側リング302は、回転ベアリングシステム320によってオス内側ハウジング318に回転可能に取り付けられている。オス内側ハウジング318は、基部306と協働するメス内側基部314に固定して取り付けられている。オス内側ハウジング318及びメス内側基部314は、ハウジング304内で、及び外側リング302のどのような回転運動に対しても固定されたままである。また、ディスプレイ(図示せず)は、オス内側ハウジング318に固定されるであろうため、外側リング302が操作されるとき、ディスプレイも影響を受けない。
【0030】
図3Cは、モジュラー入力インタフェースデバイス300の分解図である。図3Cで一対のセンサ310として示されるセンサ要素310は、外側リング302の一部分の回転運動を検出し、プロセッサ311と通信し、プロセッサ311が、表示されているコンテンツと関連付けられた命令を生成及び実行するために必要な情報、及び/または1つ以上の車両システムの1つ以上の設定値を提供する。図3Cに示すセンサ310は光学センサである。しかしながら、パドルスイッチ、Pcapセンサなどの多くの他のセンサも使用し得ることに留意されたい。外側リング302の回転運動及び押す動きによって、モジュラー入力インタフェースデバイス300と関連付けられた任意の1つ以上のディスプレイに表示されているコンテンツに対する調整が生じ得、外側リング302の回転運動及び押す動きによって、車両システムに対する調整を生じさせる1つ以上の関連する車両システムと関連付けられたプロセッサ(図示せず)に命令を通信し得る。外側リング302の回転運動及び/または押す動きによって、表示されている任意のコンテンツに対する調整、及び1つ以上の車両システムの1つ以上の設定値に対する調整が生じ得る。図3Cに示す例では、センサ310は、プロセッサ311を有するプリント基板に取り付けられ、センサは、それらが外側リング302の回転運動を検出または検知するように外側リング302の一部分を受け入れる、または一部分とインタラクションするようにハウジング304に配置される。センサ310によって検出される外側リング302のいずれの回転運動も、プリント基板311上のプロセッサに伝達され得る、及び/または任意の1つ以上の車両システムと関連付けられた1つ以上のプロセッサに伝達されて、表示されているコンテンツに対するまたはシステム設定値に対する調整を生じさせ得る。
【0031】
スペーサ308は、図3B及び図3Cに示す例で使用され、メス内側基部314と基部306との間の任意の距離をオフセットするために必要な支持構造を提供する。固締具312は、メス内側基部314をスペーサ308に取り付け得る。スペーサ308は、例えば基部306の表面上の隆起したこぶまたは小塊309上など、外側基部306の上に載り得る。スペーサ308は、モジュラー入力インタフェースデバイス300をそれが適用されている環境の中に組み込むために、必要に応じて、外側リング302をハウジング304に対して所定の高さに保つ。
【0032】
オス内側ハウジング318は、外側リング302の内径など、外側リング302の中心開口部に配置される。オス内側ハウジング318は、ハウジング304の(メス内側基部314などの)内部構造に固定され、静止したままである。外側リング302は、回転ベアリングシステム320を通してオス内側ハウジング318の周りを自由に回転する。図3Cでは、回転ベアリング320は、外側リング302とオス内側ハウジング318との間に配置されたケージとして図3Cに示されている。ケージ320によって、外側リング302はオス内側ハウジング318の周りを回転することができ、一方オス内側ハウジング318は、メス内側基部314によって支持され、それに取り付けられる。固締具316は、オス内側ハウジング318をメス内側基部314に取り付け得る。
【0033】
1つ以上の実施形態では、スイッチ(図示せず)は、外側リング302の押す動きを検知するために基部306に配置され得る。スイッチは図3Cに示されていないが、モジュラー入力インタフェース装置の押す動きを1つ以上のプロセッサに伝達するためにマットスイッチまたは他のタイプの触覚スイッチであるであろう。
【0034】
図4A図4B、及び図4Cでは、5つの運動方向が可能なモジュラー入力インタフェースデバイス400が示されている。図4A図4Cの要素を提示する参照番号は、番号付けが3の代わりに4で始まることを除き、図3A図3Cに関して提示された類似する参照番号によって表される。図3A図3Cに提示された類似した要素は、このフォーマットで図4A図4Cに表され、簡単にするためにここでは繰り返さない。図4Aに示す斜視図では、モジュラー入力インタフェースデバイス400は、ハウジング404内に回転可能に据え付けられた外側リング402を有する。外側リング402が回転されるとき、ハウジング404は静止したままである。図4A図4Cに関して説明するモジュラー入力インタフェースデバイス400の構成では、外側リング402は、第1の軸に沿って2つの方向で横方向に動かされてもよい。例のために、第1の軸に沿った2つの方向は、左右の横方向の動きとして説明される。
【0035】
ハウジング404は、4つの面403a、403b(図4Aでは図示せず)、403c、及び403dを有する。各面403a~403dは、その中に開口部405を有する。基部406は、ハウジング304の底部でハウジング404の内部に配置される。ハウジング404の各面403a~403dは、ハウジング404の外面上に長穴430を有する。
【0036】
第1の軸に沿って2つの方向での横方向の動きを検知するために、長穴430は、一対のセンサ428aと428bとして示すセンサ要素を受け入れる。428bは、図4Aに示す図では見えないが、センサ428aを受け入れる長穴430の反対側の長穴430に保持されている。一対のセンサ428aと428bは、長穴430の開口部405を通る外側リング402の左右の横方向の動きを検知する(この特徴は、図4Cに最も明確に示されている)。5つの運動方向を有するモジュラー入力インタフェースデバイス400の場合、4つの長穴430のうちの2つしか利用されない。
【0037】
図4Bは、5つの方向、つまり図4Bの複数の矢印で示すように、右回り方向の360度の回転運動、左回り方向の360度の回転運動、押す垂直の動き、横方向の左方の動き、及び横方向の右方の動きでデバイスが動くことを可能にするモジュラー入力インタフェースデバイス400の1つ以上の実施形態の断面図である。外側基部406はハウジング404の内部に配置される。外側リング402は、外側リング402の中心に配置されたオス内側ハウジング418に回転可能に取り付けられている。外側リング402とオス内側ハウジング418との間で円周方向に載っているケージなどの回転ベアリングシステム420によって、オス内側ハウジング418は、メス内側基部414と協働することができ、一方外側リング402はオス内側ハウジング418の周りを自由に回転する。固締具416を使用し、オス内側ハウジング418は、メス内側基部414に取り付けられる。
【0038】
図4Cは、モジュラー入力インタフェースデバイス400の分解図である。センサ410は、外側リング402の回転運動を検出及び検知し、プロセッサが、任意の関連する車両システム設定値及び/または任意のディスプレイ設定値を調整する命令を生成及び実行するために必要な情報を提供する。光学センサは図4Cに示されている。しかしながら、多くの他のタイプのセンサも使用され得ることに留意されたい。さらに、検出された動きは、プロセッサに送信され、モジュラー入力インタフェースデバイスの回転運動、押/引動き及び横方向の動きに関わりなく、モジュラー入力インタフェースデバイスのディスプレイに表示されているコンテンツの固定された向きを維持するために必要に応じて利用され得る。プロセッサ411aを有するプリント基板は、センサ410及びメインプリント基板(図示せず)と通信している。外側リング402のどのような動きも、センサ410によってのように、検出され、命令が任意の関連する車両システムとの間で通信されるように、1つ以上の車両システム(図示せず)と関連付けられた1つ以上のプロセッサ(図示せず)に伝達され得る。また、命令によって、プロセッサは、ユーザー選択の結果としてディスプレイに表示されているコンテンツを変更する場合がある。
【0039】
左右の横方向の動きを促進するために、モジュラー入力インタフェースデバイス400は、摺動外側フレーム422、第1の摺動ケージ424a、及び第1の摺動内側フレーム426aを有する。第1の摺動内側フレーム426aは、第1の摺動ケージ424aと相互に作用して、左右方向に横方向での外側リングの制限された跳ね返る動きを可能にする。第1の摺動内側フレーム426aは、固定具412を介して、メス内側基部414の底面へ付着する。一対のセンサ428aと428bは、長穴430でハウジング404に保持される。センサ428aと428bは、外側リング402がいつ左にまたは右に横方向に動くのかを検出する。センサ428aと428bは、プロセッサ411bも含むプリント基板に取り付けられ得る。図4Cに示すセンサは、2~3の例を挙げただけでも、スイッチマットTACTスイッチ、容量性タッチゾーンなどの任意の形の触覚デバイスであってよい。
【0040】
スペーサ408は、外側基部406とメス内側基部414との間の取り付け距離をオフセットする。固締具412は、メス内側基部414をスペーサ408に取り付ける。スペーサ408は外側基部406に載っている。5度の動きに対応するためにモジュラー入力インタフェースデバイス400に追加されている部品に起因して外側基部406とメス内側基部414との間の距離がより小さいため、モジュラー入力インタフェースデバイス400のスペーサ408は、図3Cに提示したスペーサ308と比較するとより短い。
【0041】
図4A図4Cに示すモジュラー入力インタフェースデバイス400は、外側リング402を5つの方向に動かすことができるように構成される。外側リング402は、右回りに回転し、左回りに回転し、垂直に押されてよく、横方向に左に動き、横方向に右に動く。第1の摺動内側フレーム426aは、ハウジング404の長穴430の中のセンサ428aと428bの場所と整列する長穴432を有する。したがって、外側リング402が左右方向に動かされると、動きは、摺動外側フレーム422と第1の摺動内側フレーム426aとの間の限られた空間内で自由に摺動する第1の摺動ケージ424aに伝達される。横方向の動きは、センサ428aと428bによって検知され、信号は、1つ以上のディスプレイ及び/または1つ以上の車両システムと関連付けられた任意の関連するプロセッサに通信される。
【0042】
センサ410が回転運動を検出し、センサ428a、428bが左右の動きを検出すると、センサは、メインプロセッサに通信され、表示されているコンテンツと表示されているコンテンツと関連付けられた車両システム、及びモジュラー入力インタフェースデバイス400の動きによって決定されたユーザー選択に加える必要がある変更を決定するために使用され得る信号データを1つ以上のプロセッサ411a、411bに提供する。
【0043】
図5A図5B、及び図5Cでは、7つの運動方向を有するモジュラー入力インタフェースデバイス500が示されている。図5A図5Cの要素を提示する参照番号は、番号付けが3の代わりに4で始まることを除き、図4A図4Cに関して提示された類似する参照番号によって表される。図4A図4Cに提示された類似した要素は、このフォーマットで図5A図5Cに表され、簡単にするためにここでは繰り返さない。図5Aに示す斜視図では、モジュラー入力インタフェースデバイス500は、ディスプレイ(図示せず)を受け入れ得る外側リング502を有する。センサ528aと528dは、第1の軸に沿った2つの方向(左、右)での、及び第2の軸に沿った2つの方向での外側リング502の動きを検出するために長穴530内に示されている。例のために、第2の軸に沿った2つの方向は、前方向と後方向として説明される。
【0044】
図5Bは、7つの方向、つまり図5Bの矢印で示すように、360度の右回りの回転運動、360度の左回りの回転運動、押す動き、横方向左方の動き、横方向右方の動き、横方向前方の動き、及び横方向後方の動きでデバイスが動くことを可能にする、モジュラー入力インタフェースデバイス500の1つ以上の実施形態の断面図である。
【0045】
外側基部506は、ハウジング504の内部に配置され、メス内側基部514と協働する。オス内側ハウジング518は、メス内側基部514に固定して取り付けられている。外側リング502は、ケージ520として示される回転ベアリングシステム520によってオス内側ハウジング518の周りを回転する。外側リング502の回転運動は、センサ510によって検出され、1つ以上のプロセッサに伝達されて、モジュラー入力インタフェースデバイス500の外側リング502の動きによってなされたユーザー選択の結果として、プロセッサに、ディスプレイ(図示せず)に表示されているコンテンツを変更させ得る、または1つ以上の車両システムに変更を加えさせ得る。
【0046】
オス内側ハウジング518は、外側リング502の中心に配置され、ケージ520は、外側リング502とオス内側ハウジング518との間で円周方向に載っている。ケージによって、外側リング502は、オス内側ハウジング518の周りを回転することができ、一方オス内側ハウジング518はメス内側基部514と協働する。固締具516を使用し、オス内側ハウジングは、メス内側基部514に取り付けられる。外側リング502は、オス内側ハウジング518のどのような回転運動も生じさせることなく、オス内側ハウジング518の周りを回転する。センサ510は、外側リング502の回転運動を検出し、プロセッサ511aなどの1つ以上のプロセッサに動きを伝達する。光学センサが図5Cに示されている。しかしながら、多くの他のタイプのセンサも使用され得ることに留意されたい。
【0047】
動作中、外側リング502は、ユーザーによって回転される。ハウジング504、オス内側ハウジング518、基部506、センサ510、及びメス内側基部514は静止したままとなり、外側リング502とともに回転しない。センサ510は、外側リング502の回転運動を検出する。センサ510は、動きを検出すると、プロセッサ511に信号データを提供して、外側リング502の動きに応えて車両システムを改変する場合がある任意の命令を示す。プロセッサは、ディスプレイ(図示せず)に表示されているコンテンツに、またはディスプレイと関連付けられたディスプレイ設定値に加える必要があり得る変更を決定し、通信し得る。
【0048】
図5Cは、モジュラー入力インタフェースデバイス500の分解図である。図3C及び図4Cに関して上述した目的のために組み込まれた、図5Cに図示しないスペーサは、外側リング502の7つの運動方向に対応するために加えられた追加の構造のため、図5Cでは必要とされない。メス内側基部514と協働して、モジュラー入力インタフェースデバイス500はまた、外側リング502に影響を及ぼすことなく、左方向と右方向での外側リング502の制限された動き及び跳ね返る動きを可能にするために、摺動外側フレーム522、第1の摺動ケージ524a、及び第1の摺動内側フレーム526aも有する。第1の摺動内側フレーム526aは、メス内側基部514の底面に付着する。一対のセンサ528aと528bは、長穴530によってハウジング504内に保持される。センサ528aと528bは、外側リング502がいつ左にまたは右に動くのかを検出する。センサ528aと528bは、プロセッサ511bも含むプリント基板に取り付けられる。
【0049】
第1の軸に沿った2つの方向、左から右への方向での外側リング502のどのような横方向の動きも、センサ528a、528bによって検出される。第1の摺動内側フレーム526aは、センサ528aと528bの場所と整列する長穴532を有する。したがって、外側リング502が左から右へ動くと、動きはセンサ528aと528bによって検出される。第1の摺動ケージ524aは、摺動外側フレーム522と第1の摺動内側フレーム526aとの間の空間内で自由に摺動する。
【0050】
第2の軸に沿った2方向での外側リング502の横方向の動きは、外側リング502の制限された動き及び跳ね返る動きを可能にするために第2の摺動ケージ534a及び第2の摺動内側フレーム536aを組み込むことによって検出され得る。追加の対のセンサ528cと528dは、長穴530によってハウジング504内に保持される。センサ528cと528dは、第2の摺動ケージ534aがいつ前方にまたは後方に動くのかを検出する。センサ528cと528dは、プロセッサ511cを含むプリント基板に取り付けられ得る。
【0051】
左右方向での外側リング502のどのような横方向の動きも、摺動ケージ524aに伝達され、センサ528a、528bによって検出される。前後方向での外側リング502のどのような横方向の動きも、摺動ケージ534aに伝達され、センサ528cと528dによって検出される。モジュラー入力インタフェースデバイス500は、外側リング502が7つの方向で動き、右回りに回転し、左回りに回転し、押す/引く、横方向左、横方向右、横方向前方、及び横方向後方を可能にする。
【0052】
センサ510が回転運動を検出し、センサ528a、528bが左右の動きを検出し、センサ528c、528dが前後の動きを検出すると、センサは、1つ以上のプロセッサ(図示せず)に通信され、表示されているコンテンツ及び/または表示されているコンテンツと関連付けられた1つ以上の車両システムの設定値、ならびにモジュラー入力インタフェースデバイス500の動きによって決定されたユーザー選択に対して加える必要のある変更を決定するために使用された信号データをプロセッサ511a、511bに提供する。
【0053】
センサ510が回転運動を検出し、センサ528a、528bが左右の動きを検出し、センサ528c、528dが前後の動きを検出すると、センサはまた、ユーザーの選択を表す信号データもプロセッサ511a、511bに提供する。ユーザー入力はメインプリント基板(図示せず)に通信され、モジュラー入力インタフェースデバイスの動きに基づいて、表示されているコンテンツ及び/または表示されているコンテンツと関連付けられた車両システムに対して加える必要がある変更を決定するために使用される。
【0054】
ディスプレイがモジュラー入力インタフェースデバイスの一部を形成し、モジュラー入力インタフェースデバイスの動きが軸から外れて伝達されると、ディスプレイ自体もモジュラー入力インタフェースデバイスとともに動く。したがって、モジュラー入力インタフェースデバイスのどのような軸外の動きにも関係なく、表示されているコンテンツの向きに対処し、表示されているコンテンツの固定向きを維持することが必要になる。これは、動きを検知し、モジュラー入力インタフェースデバイスのディスプレイに表示されているコンテンツにデフォルトの向きを維持する命令を生成しながら、3つ、5つ、または7つの方向に自由に動くモジュラー入力インタフェースデバイスを実装することによって達成される。
【0055】
1つ以上の実施形態では、プロセッサのいずれか1つは、ディスプレイを含むユーザーインタフェース入力デバイスが押される、引かれる、軸の周りを回転される、及び左右と前後から軸外に動かされる間にも、コンテンツがデフォルトの向きに留まるようにディスプレイに表示されているコンテンツを調整するために加えなければならないディスプレイ設定値を決定し得る。1つ以上の実施形態では、ユーザーインタフェース入力デバイスの動きは制限されていない場合があり、プロセッサは、軸に対してデフォルトの向きに留まるためにディスプレイ上のコンテンツを調整するが、ユーザーインタフェース入力デバイスは軸の周りを回転し、軸から外れて動く場合がある。ユーザーインタフェースデバイスの動きは、センサの任意の1つ以上によって検出及び測定され得る。デバイスの動きを検出するセンサは、表示されているコンテンツをデフォルト向きに維持するためにディスプレイで設定値を調整する能力を有するプロセッサに入力を提供する。
【0056】
上述の明細書では、本発明の主題は、特定の例示的な実施形態に関して説明されている。しかしながら、特許請求の範囲に説明される本発明の主題の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を加え得る。本明細書及び図は、制限的ではなく例示的であり、修正は、本発明の主題の範囲内に含まれることが意図される。したがって、本発明の主題の範囲は、単に説明されている例によってではなく、特許請求の範囲及びその法的な均等物によって決定されるべきである。
【0057】
例えば、任意の方法請求項またはプロセス請求項に記載されるステップは、任意の順序で実行され得、特許請求の範囲に提示する特定の順序に限定されない。加えて、いずれかの装置の請求項に記載される構成要素及び/または要素は、組み立てられてもよく、またはそうでなければ、様々な置換において動作可能に構成されてもよく、したがって、特許請求の範囲に記載される特定の構成に限定されない。
【0058】
特定の実施形態に関する利点、他の有利な点、及び問題への解決策が上記説明されてきたが、いずれかの利点、有利な点、問題への解決策、またはいずれかの特定の利点、有利な点、もしくは解決策を生じさせ、またはより明白にさせることができるいずれかの要素は、いずれかまたは全ての請求項の重要な、必要とされる、または必須の特徴または構成要素として解釈されることにはならない。
【0059】
用語「を備える(comprise)」、「を備える(comprises)」、「を備える(comprising)」、「を有する(having)」、「を含む(including)」、「を含む(includes)」、またはそれらのいずれかの変形は、要素のリストを含む処理、方法、項目、組成物、または装置が、記載されるそれらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されていない、他の要素、またはそのような処理、方法、項目、組成物、もしくは装置に特有な他の要素をも含んでもよいように、非排他的包含に言及することが意図される。特に記載されていないものに加え、本発明の主題の実施において使用される上述された構造、配置、用途、比率、要素、材料、または構成要素の他の組み合わせ及び/または修正は、その一般的な原理から逸脱することなく、変えられてもよく、またはそれ以外の場合、特定の環境、製造仕様、設計パラメータ、もしくは他の動作要件に特に適合されてもよい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
【国際調査報告】