(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-14
(54)【発明の名称】細胞療法での抗CD45抗体-薬物結合体(ADC)の使用経験
(51)【国際特許分類】
A61K 47/68 20170101AFI20220307BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220307BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20220307BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220307BHJP
A61P 35/04 20060101ALI20220307BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20220307BHJP
A61K 35/17 20150101ALI20220307BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20220307BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20220307BHJP
A61K 38/05 20060101ALI20220307BHJP
A61K 38/06 20060101ALI20220307BHJP
A61K 38/12 20060101ALI20220307BHJP
A61K 31/537 20060101ALI20220307BHJP
A61K 31/5517 20060101ALI20220307BHJP
A61K 31/704 20060101ALI20220307BHJP
C07K 16/28 20060101ALN20220307BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20220307BHJP
【FI】
A61K47/68
A61P35/00
A61P37/02
A61P43/00 121
A61P35/04
A61P35/02
A61K35/17 Z
A61K39/395 C
A61K39/395 L
A61K45/00
A61K38/05
A61K38/06
A61K38/12
A61K31/537
A61K31/5517
A61K31/704
C07K16/28 ZNA
C12N15/13
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021539400
(86)(22)【出願日】2020-01-07
(85)【翻訳文提出日】2021-09-01
(86)【国際出願番号】 US2020012637
(87)【国際公開番号】W WO2020146432
(87)【国際公開日】2020-07-16
(32)【優先日】2019-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518445159
【氏名又は名称】マジェンタ セラピューティクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MAGENTA THERAPEUTICS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100175477
【氏名又は名称】高橋 林太郎
(72)【発明者】
【氏名】マイケル クック
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー オー ジラード
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー ボイタノ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C085
4C086
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4C076AA95
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4C076CC41
4C076DD23
4C076DD23D
4C076DD26
4C076DD26Z
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4C076FF11
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4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA72
4H045DA76
4H045EA20
4H045EA28
4H045FA74
(57)【要約】
本発明は、CAR発現免疫細胞の受容を促進するために、キメラ抗原受容体(CAR)免疫療法を受けているヒト患者においてCD45+細胞を枯渇させる方法を提供する。抗CD45抗体薬物複合体(ADC)は、CAR発現免疫細胞がヒト患者によって受容されるように、自己または同種異系CAR発現免疫細胞を投与されているヒト患者に前処置レジメンとして投与される。本発明の組成物および方法は、自己免疫疾患および癌を含むさまざまな病状を処置するために、CAR療法と組み合わせて使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
がんまたは自己免疫疾患を有するヒト被検者においてキメラ抗原受容体(CAR)を発現する免疫細胞の受容を促進する方法であって、前記方法を含む方法、
・ 抗CD45 ADCが、リンカーを介してサイトトキシンに接合された抗CD45抗原結合断片を含む、ガンまたは自己感染症を有する人間被検者への抗CD45(ADC)抗CD45-binding dugetate (ADC)の治療効果的な量を投与すること;
・ CARをヒトの被検者に表現する、治療上治療有効量、CARを投与すること。CARは、細胞外領域を含み、それが、腫瘍抗原または自己感染症に関連する抗原、膜横断領域、および細胞質領域に結合する。
【請求項2】
記載の方法であって、人間の被検者が、アレムツズマブ、それ以前に、同時に、又はそれに工程(b)に投与されていないこと。
【請求項3】
クレーム1又は2の方法で、ヒトの被検者が、(b)に先立ち、それに付随して、又は、それに続く、悪化する低価格の母性剤を投与されない。
【請求項4】
リンパ除去化学療法剤がフルダラビン、シクロホスファミド、ベンダムスチン、および/またはペントスタチンである、請求項3記載の方法。
【請求項5】
claim 1-4のいずれかの手法。さらに、(b)の前にヒトの被検者に反CD45 ADCを投与することを含む。
【請求項6】
請求項1-5のいずれかの手法、すなわち、ヒトの被検者に反CD45 ADCを約12時間から約21日工程まで与えた方法(b)。
【請求項7】
請求項1-6のいずれかの方法。ここでは、非細胞が同種異系細胞または自身の細胞である。
【請求項8】
同種異系T細胞が、同種T細胞または同種NK細胞である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
クレーム1-8のいずれかの方法で、CARを表現する異性細胞の治療効果が約1×10
4から約7.0×10
8細胞/ kgであること。
【請求項10】
ヒト患者に対して、(i)抗CD45 ADCを腫瘍効果のある量を施術すること、すなわち、抗CD45 ADCがリンカーを介してサイトトキシンに接合された抗CD45-抗原結合フラグメントを含むこと、および(ii)約1×10
6から約7×10
8CAR T細胞/kgの腫瘍効果のある量をヒト患者に施術すること、から成る、人の患者に施術効果のある方法。
【請求項11】
前記CAR Tセルの治療的有効量は、約1x10
6 ~約1x10
8セル/kgである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
抗CD45 ADCが、単回用量として、または複数回用量として患者に投与される、請求項1~11のいずれか一項記載の方法。
【請求項13】
ヒト患者が、CARを発現する免疫細胞の投与後に好中球減少症を発症しない、請求項1~12のいずれか一項記載の方法。
【請求項14】
クレーム13において、ニュートロピニアを、1マイクロリットル(1500/マイクロリットル)あたり約1500以下の絶対中性愛カウント(ANC)を有する人間の患者と定義する方法
【請求項15】
ヒト被検者が、CARを発現する免疫細胞の投与に続いて重度の好中球減少症を発症しない、請求項1~12のいずれか一項記載の方法。
【請求項16】
重度の好中球減少症が、500/microL未満のANCとして定義される、請求項15記載の方法。
【請求項17】
CAR-T細胞をヒト患者に投与する前に、治療有効量の抗CD45 ADCをヒト患者に投与することを含む、CAR-T療法のために選択されたヒト患者をリンパ球を除去する方法。
【請求項18】
前記ヒト患者が、前記CAR-T療法のための前処置として、リンパ除去レジメンとしてシクロホスファミドおよび/またはフルダラビンを投与されていない、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ヒト患者が、前記CAR-T療法のための前処置として、リンパ球除去レジメンとしてリンパ球除去化学療法を投与されていない、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
請求項17-19のいずれかの方法で、さらに、ヒト患者にCAR-T療法を実施することを含む。
【請求項21】
クレーム1-20のうちの1つの方法、すなわち、当該抗CD45(又はその抗原結合断片)は、CDR1、CDR2及びCDR3からなる重鎖可変領域を含み、それらはそれぞれ、配列番号:1、2及び3に記載されたアミノ酸配列を有し、また、配列番号:4、5及び6に記載されたアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2及びCDR3からなる軽鎖可変領域を構成する。
【請求項22】
クレーム21は、抗CD45抗原、又はその抗原結合フラグメントをキメリック又は人為化したものである。
【請求項23】
請求項1-22のいずれかの方法、すなわち、抗CD45抗原、又はその抗原結合フラグメントが、IgG1アイソタイプ又はIgG4アイソタイプである。
【請求項24】
請求項1-23の方法で、細胞毒素がマイトチック剤、リボソーム不活性化タンパク質(RIP)、又はリボソーム不活性化されたポリメラーゼ阻害剤である.
【請求項25】
RNAポリメラーゼ阻害剤がアマトキシンである、請求項24記載の方法。
【請求項26】
ここでは、このポリメラーゼ阻害剤はアマニチンである、請求項24記載の方法。
【請求項27】
アマニチンが、α-アマニティン、ベータ-アマニティン、ゲーマ-アマニティン、△アマニティン、アマニナイン、アマニナミド、アマヌリン、アマヌリン酸、プロアマヌリン及びそれらの派生物からなる群から選択される、請求項26記載の方法。
【請求項28】
反CD45 ADCが式(I)で表される請求項1-25のいずれかの方法
[化1]
ここで、R
1は、H、OH、OR
A、またはOR
Cである;
R
2はH、OH、OR
B、またはOR
C;
R
A とR
Bは、もし存在するなら、それらが結合している酸素と結合して、任意に置換された5-族のヘテロシクロアルキル基を形成する;
R
3はH、R
C、またはR
D;
R
4, R
5, R
6, とR
7はそれぞれ個別にH、OH、OR
C, OR
D, R
C、またはR
D;
R
8はOH、NH
2, OR
C, OR
D, NHR
C、またはNR
C R
D;
R
9はH、OH、OR
C、またはOR
D;
X は-S-, -S(O)-, または-SO
2 -;
R
Cは-L-Z;
R
Dは、必要に応じて置換されたアルキル(例えばC
1 -C
6アルキル)、必要に応じて置換されたヘテロアルキル(例えばC
1 -C
6ヘテロアルキル)、必要に応じて置換されたアルケニル(例えばC
2 -C
6アルケニル)、必要に応じて置換されたヘテロアルケニル(例えばC
2 -C
6ヘテロアルケニル)、必要に応じて置換されたアルキニル(例えばC
2 -C
6アルキニル)、必要に応じて置換されたヘテロアルキニル(例えばC
2 -C
6ヘテロアルキニル)、必要に応じて置換されたシクロアルキル、必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキル、必要に応じて置換されたアリール、または必要に応じて置換されたヘテロアリールである;
Lは、任意選択で置換されたアルキレン(例えば、C
1 -C
6アルキレン)、任意選択で置換されたヘテロアルキレン(例えば、C
2 -C
6アルキネレン)、任意選択で置換されたヘテロアルキニレン(例えば、C
2 -C
6アルキニレン)、任意選択で置換されたヘテロアルキネレン、任意選択で置換されたアルキネレン、任意選択で置換されたヘテロアルキレン、-(C=O)-、アルフィド、-(CH
2 CH
2O)-群から選択されるリンカであり、pは、1-6、(CH
2)C
1 -C
6(CH
2)-群からの整数であり、ここで、nおよび各mは、1、2、3、4、7、8、9からそれぞれ独立して選択される。およびその組み合わせ
Zは、Lに存在する反応性代替物Z'と、反CD45の中に存在する反応性代替物又はその抗原結合フラグメントとの間のカップリング反応から形成される化学物質である。
【請求項29】
前記抗有糸分裂薬がメイタンシンまたはアウリスタチンである、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
オーリストタンがモノミル・アウリスタチンF (MMAF)又はモノミル・アウリスタチンE (MMAE)であることを特徴とする記載の方法
【請求項31】
前記抗有糸分裂薬が、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)またはカリケアマイシンである、請求項26に記載の方法
【請求項32】
当該リンカーが、ADCの反応性代用Z'と共に、N-beta-maleimidopropyl-Val-Ala-para-aminobenzyl (BMP-Val-Ala-PAB)である請求項1-31のいずれかの方法。
【請求項33】
ADCが血清半減期が3日以下である請求項1-32のいずれかの方法。
【請求項34】
請求項1-33のうちの1つの方法で、CARの細胞外領域がscFv抗菌または単鎖T細胞レセプター(scTCR)を含むもの。
【請求項35】
請求項1-33のいずれかの方法で、外細胞領域が非感染グロブリンスキャフォールドたんぱく質を含むもの。
【請求項36】
腫瘍抗原が、CD19、CD22、CD30、CD7、BCMA、CD137、CD22、CD20、AFP、GPC3、MUC1、メソテリン、CD38、PD1、EGFR (例えば、EGFRvIII)、MG7、BCMA、TACI、CEA、PSCA、CEA、HER2、MUC1、CD33、ROR2、NKR-2、PSCA、CD28、TAA、NKG2D、またはCD123からなる群より選択される抗原である、請求項1~33のいずれか一項記載の方法。
【請求項37】
CARの細胞質ドメインが、CD28細胞質シグナリングドメイン、CD3ゼータ細胞質シグナリングドメイン、OX40細胞質シグナリングドメイン、および/またはCD137(4-1BB)細胞質シグナリングドメインを含む、請求項1~36のいずれか一項記載の方法。
【請求項38】
請求項1-37のいずれかの方法で、CARの細胞質領域がCD3ゼタ細胞質信号領域を含む。
【請求項39】
癌を有するヒト被験体が、白血病、成人進行癌、膵臓癌、切除不能膵臓癌、結腸直腸癌、卵巣癌、トリプルネガティブ乳癌、結腸癌、肝臓転移、小細胞肺癌、B細胞リンパ腫、再発または難治性B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、再発縦隔大細胞リンパ腫、大細胞B細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、再発または難治性非ホジキンリンパ腫、難治性侵攻性非ホジキンリンパ腫からなる群より選択される癌を有する、請求項1~38のいずれか一項記載の方法 B細胞性非ホジキンリンパ腫、治療抵抗性非ホジキンリンパ腫、胃癌、膵癌、トリプルネガティブ浸潤性乳癌、腎細胞癌、肺扁平上皮癌 急性リンパ性白血病、B細胞性急性リンパ性白血病、B細胞性白血病、成人急性リンパ芽球性白血病、B細胞性前白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、再発性形質細胞性骨髄腫、多発性骨髄腫、再発性または難治性骨髄腫、脳の悪性神経膠腫、骨髄異形成症候群、EGFR陽性結腸直腸癌、多形性膠芽腫、新生物、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍、固形腫瘍、進行性腫瘍、メソテリン陽性腫瘍 血液悪性腫瘍、およびその他の進行した悪性腫瘍。
【請求項40】
抗CD45 ADCが治療有効量で被検者に施され、当該患者内で血液幹細胞(HSC)レベルが維持される請求項1-39のいずれかの手法。
【請求項41】
被検者におけるHSCsの量が、CD45に対抗するADC処理前のHSCsの量と比較して70%以上である記載の方法。
【請求項42】
被検者におけるHSCsの量が、CD45に対抗するADCの処理前のHSCsの量と比較して80%以上である記載の方法。
【請求項43】
被検者におけるHSCsの量が、CD45に対抗するADC処理前のHSCsの量と比較して90%以上である記載の方法。
【請求項44】
抗CD45 ADC処理をT細胞枯渇療法と組み合わせて実施する請求項1-43のいずれかの方法。
【請求項45】
T細胞除去療法が、抗CD45 ADC治療の投与の前、同時に、または後に投与される、請求項44記載の方法。
【請求項46】
T細胞枯渇療法は、ヒトT細胞の細胞表面上で表現される抗原に結合する剤を含む、記載の方法
【請求項47】
T細胞枯渇療法は、活性化されたヒトT細胞の細胞表面上で表現される抗原に結合する剤を含む、記載の方法
【請求項48】
T細胞枯渇療法が、抗CD4抗菌反応を含む記載の方法。
【請求項49】
T細胞枯渇療法が、抗CD8反応を含む記載の方法。
【請求項50】
T細胞枯渇療法が抗CD137抗菌液を含む記載の方法。
【請求項51】
T細胞枯渇療法が、抗CD52抗争を含む記載の方法。
【請求項52】
抗CD52をアレムツズマブとする記載の方法。
【請求項53】
T細胞枯渇療法が抗チモサイトグローブブリン(ATG)を含む記載の方法
【請求項54】
ATGがウサギATG (rATG)である記載の方法。
【請求項55】
ATGが馬のATG (eATG)であることを特徴とする記載の方法。
【請求項56】
T細胞枯渇療法が全身照射(TBI)を含む記載の方法
【請求項57】
抗CD45 ADCの投与後、ヒト被検者における1つ以上のCAR-T接木サイトキンの量が増加する請求項1-56のいずれかの手法。
【請求項58】
CAR-T接木サイトキンがIL-15又はIL-7である請求項57の方法。
【請求項59】
抗CD45 ADCの投与後、1つ以上のサイトキンサイトカイン放出症候群(CRS)-サイトキンのレベルがヒト患者において実質的に増加しない1-58のいずれかのクレームの方法。
【請求項60】
記載の方法で、1つ以上のCRSサイトキンがIFNim、IL-10、IL-6、IL-8、MIP-1α、MIP-1itまたはIL-10であること。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2019年1月7日に出願された米国仮出願No.62/789,462及び2019年5月9日に出願された米国仮出願No.62/845,829を優先権を主張する。優先出願のそれぞれの内容は、援用として組み込まれている。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般に、抗CD45抗体-薬物結合体(ADC)の使用を介して、ヒト被検者においてキメラ抗原レセプター(CAR)を発現する免疫細胞の受容を促進するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
キメラ抗原受容体(CAR)療法は、癌などの特定の疾患に関連する特定の抗原を発現する細胞を破壊するように遺伝子操作された、患者由来または同種ドナー由来のいずれかのリンパ球を用いる免疫学的治療である。例えば、癌において、CAR療法は、患者の免疫系が腫瘍を攻撃する力を強化する。ここ数年、この治療法は有望で革命的な治療法として登場してきた。CAR療法は、細胞質活性シグナル伝達および表面受容体から細胞をシグナル伝達する「共刺激」ドメインと、scFvのような細胞外抗原結合ドメインを結合する、一般的に膜貫通融合タンパク質であるCARを発現する、T細胞のような免疫細胞に基づく。したがって、T細胞などの免疫細胞がCARを発現すると、免疫細胞はCARの抗原結合ドメインの標的となる抗原を発現する細胞(例:腫瘍関連抗原)を認識して殺傷することができる(GeyerとBrentjens (2016) Cytotherapy 18(11): 1393-1409)。
【0004】
CAR療法は非常に強力な技術であるが、深刻な潜在的リスクと副作用(Kay and Turtle (2017) Drugs 77(3): 237-245; Hill et al. (2018) Blood 131:121-130)を伴う。Lymphodepleting chacherationは、患者が処理を受けることによってCAR表明細胞の拒絶を最小限に抑えるために、CAR処理と組み合わせた調整処理として一般的に使用される(Weiら(2017) Exp Hematol Oncol. 6: 10)。例えば、lymphodepleting agentsの組合せと、受取人におけるCAR-T細胞のシクロフォスファミド時間の改善(Turtle et al. (2016) J Clinic Invest 126(6): 2123; US 20170368101も参照)。前処置療法はCAR‐T細胞の有効性を改善したが、リンパ球除去化学療法はしばしば重篤な負の副作用を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、キメリック抗原レセプター(CAR)セラピーと共に使用し、免疫細胞を表すCARの受容を促進するコンディショニングレジームを提供する。ここに記載された方法は、自己細胞を表す自己CAR、あるいは、自己細胞を表す異性CARのいずれかの受容を促進するために使用することができる。従来、このような細胞の受容は、上記除去化学療法治療を用いて達成されてきた。レシピエント患者におけるCAR発現細胞の受容を促進する改良された方法が本明細書に記載される。
【0006】
第1の態様において、本開示は、(a)癌または自己免疫疾患を有するヒト被検者に抗CD45抗体薬物結合体(ADC)を投与することにより、癌または自己免疫疾患を有するヒト被検者においてキメラ抗原レセプター(CAR)を発現する免疫細胞の受容を促進する方法であって、抗CD45抗体またはその抗原結合フラグメントを含み、該抗CD45 ADCは、リンカーを介して細胞毒素に結合され、(b)治療有効量の、CARを発現する免疫細胞を該ヒト被検者に投与することを特徴とし、該CARは、細胞の表面に発現される腫瘍抗原または細胞の表面に発現される自己免疫疾患に関連する抗原に結合する細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、および細胞質ドメインを含む、方法を特徴とする。一実施の形態では、人間被検者は、工程(b)に先立って、同時で、又はそれに続いてアレムツズマブ投与されない。別の実施形態では、ヒト被検者は、工程(b)に先立ち、それに付随して、又は、それに続く、悪化する母性剤を投与していない。さらに他の実施形態において、リンパ除去化学療法剤は、フルダラビン、シクロホスファミド、ベンダムスチン、および/またはペントスタチンである。
【0007】
特定の実施形態において、本手法は、ステップ(b)の前に、ヒトの被検者に反CD45 ADCを投与することを含む。
【0008】
特定の他の実施形態では、方法は、工程(b)の約12時間~約21日(例えば、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、約24時間、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、または約21日)前に、ヒト被検者に抗CD45 ADCを投与することを含む。
【0009】
ある種の実施例において、防除細胞は同種異系細胞または自身の細胞である。さらに別の実施形態では、同種異系T細胞は同種のT細胞または同種のNK細胞である。
【0010】
一定の実施例において、CARを表現する同種細胞の治療効果のある量は、約1×104~約1.0×108セル/ kg (例えば、約1×108セル/kg、約1×104 セル/kg、約1×107セル/kg、約1×104 セル/kg、約1×104 ~約1×105セル/kg、約1×104 セル/kg、約1×108セル/kg、約1×106 ~約1×108セル/kg、又は約1×107 ~約1×108セル/kg)である。
【0011】
もう1つの側面において、本開示は、(i)抗CD45 ADCを投与することにより、患者を治療する方法を特徴としており、これは、抗CD45 ADCが、リンカーを介して、サイトトキシンを結合する、および、(ii)約1×106 から約10×36、約2×106 から約3×106 、約4×106から約4×106 、約5×108から約6×106、約7×106 から約7×106、約8×106 から約9×106、約9×106から約1×106 、約1×107 から約2×106、約2×106から約3×107である 7 約4×107、約4×107 ~約5×107~約6×107、約6×106 ~約76×107 、約8×107 ~約9×107 ~約1×108、約1×106、約1×107 、または約1×108 CAR Tセル/kgである。一実施の形態では、エンジニアドCAR Tセルの治療効果は約1×106、又は約2×106セル/kgである。更に別の実施形態では、反CD45 ADCは、1回又は複数回の量として患者に投与される。
【0012】
特定の実施例では、抗CD45(又はその抗原結合断片)は、それぞれ、配列番号1、2、3に示されるようなアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2、CDR3からなる重鎖可変領域を含み、また、配列番号4、5、および6に示されるようなアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2、およびCDR3からなる軽鎖可変領域を構成する。別の実施形態では、抗CD45の、又はその抗原結合断片は、キメリック又は人間化されている。他の実施形態において、抗CD45抗体またはその抗原結合フラグメントは、配列番号7に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、そしてそれぞれ配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
【0013】
特定の実施例では、抗CD45抗原結合断片は、IgG1アイソタイプまたはIgG4アイソタイプである。
【0014】
特定の実施形態において、細胞毒素は、マイトチック剤であるか、リボソーム不活性化プロテイン(RIP) (例えば、滋賀毒素)であるか、または、リボソーム不活性化剤である。他の実施形態では、RNAポリメラーゼ阻害剤はアマトキシンである。別の実施形態では、このrnaポリメラーゼ阻害剤はアマニチンである。別の実施形態では、アマニアマチン毒素は、α-アマニティン、ベータ-アマニティン、α-アマニティン、ファン-アマニティン、イプタマニティン、アマニナミド、アマニュリン、アマヌリン酸、プロアマヌリンおよびそれらの派生物からなる群から選ばれる。
【0015】
上記のアスペクトのいずれかのいくつかの実施形態において、細胞毒素はアマトキシンであり、抗体またはその抗原結合フラグメントはリンカーおよび化学的部分を介してアマトキシンに結合して式Ab-Z-L-Amで表されるADCを形成し、式中、Abは抗体またはその抗原結合フラグメントであり、Lはリンカーであり、Zは化学的部分であり、Amはアマトキシンである。いくつかの実施形態において、アマトキシンはリンカーに結合する。いくつかの実施形態において、アマトキシン-リンカー結合体Am-L-Zは、式(I)で表され、
[化1]
ここで、R1は、H、OH、ORA、またはORCであり、
R2はH、OH、ORB、またはORC、
RA とRBは、もし存在するなら、それらが結合している酸素と結合して、任意に置換された5-族のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R3はH、RC、またはRD、
R4はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R5はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R6はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R7はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R8はOH、NH2, ORC, ORD, NHRC、またはNRCRD、
R9はH、OH、ORC、またはORD、
X は-S-, -S(O)-, または-SO2-、
RCは-L-Z、
R Dは、必要に応じて置換されたアルキル(例えばC 1 -C 6アルキル)、必要に応じて置換されたヘテロアルキル(例えばC 1 -C 6ヘテロアルキル)、必要に応じて置換されたアルケニル(例えばC 2 -C 6アルケニル)、必要に応じて置換されたヘテロアルケニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルケニル)、必要に応じて置換されたアルキニル(例えばC 2 -C 6アルキニル)、必要に応じて置換されたヘテロアルキニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルキニル)、必要に応じて置換されたシクロアルキル、必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキル、必要に応じて置換されたアリール、または必要に応じて置換されたヘテロアリールであり、
Lは、任意に置換されたアルキレン(例えば、C1 -C6アルキレン)、任意に置換されたヘテロアルキレン(例えば、C2 -C6アルキネレン)、任意に置換されたヘテロアルキニレン(例えば、C2 -C6アルキニレン)、任意に置換されたシクロアルキレン、任意に置換されたヘテロアルキレン、または任意に置換されたヘテロアリン、1-(C=O)-、ジスルフィド、1-(CH2 CH2O)-群であり、pは、1-6、(CH2)C1 -C6(CH2)-群であり、ここでnおよびmはそれぞれ独立に1、2、3、4、7、8、9、および10またはそれらの組み合わせから選択され、
およびZは、反応性の間のカップリング反応から形成される化学部分である L上に存在する置換基Z'と、CD45と結合する、アダプター内に存在する反応性置換基、またはそのエージェント結合フラグメントである。
【0016】
さらに別の態様において、抗有糸分裂薬は、メイタンシンまたはアウリスタチンである。他の実施形態では、アウリスタチンはモノミル・アウリスタチンF (MMAF)またはモノミル・アウリスタチンE (MMAE)である。さらに別の実施形態では、マイトスティック剤はピロロロンベンゾジアゼピン(PBD)またはカリケアマイシンである。
【0017】
ある種の実施例では、ADCのリンカと反応代用Z'は、N-beta-maleimidopropyl-Val-Ala-para-aminobenzyl (BMP-Val-Ala-PAB)である。
【0018】
ある実施態様において、ADCは、血清半減期が3日以下である。
【0019】
ある種の実施例において、CARの細胞外領域は、scFv(scFv)と、単鎖T細胞レセプター(scTCR)とを含む。
【0020】
ある種の実施例において、外細胞領域は非感染免疫グロブリンスキャフォールドタンパク質を含む。
【0021】
特定の実施態様において、腫瘍抗原は、CD19、CD22、CD30、CD7、BCMA、CD137、CD22、CD20、AFP、GPC3、MUC1、メソテリン、CD38、PD1、EGFR (例えば、EGFRvIII)、MG7、BCMA、TACI、CEA、PSCA、CEA、HER2、MUC1、CD33、ROR2、NKR-2、PSCA、CD28、TAA、NKG2D、またはCD123からなる群より選択される抗原である。
【0022】
或る実施態様では、CARの細胞質ドメインは、CD28細胞質シグナル伝達ドメイン、CD3ゼータ細胞質シグナル伝達ドメイン、OX40細胞質シグナル伝達ドメイン、及び/又はCD137(4-1BB)細胞質シグナル伝達ドメインを含む。
【0023】
ある実施例では、CARの細胞質領域はCD3ゼタ細胞質信号領域を構成する。
【0024】
一実施形態では、抗CD45 ADCは、患者において、血液細胞(HSC)レベルを維持する一方で、細胞が枯渇するような治療効果のある量で、CAR治療の前に被検者に施される。1つの実施形態では、被検者におけるHSCの量は、CD45に対抗するADC処理前のHSCの量と比較して約70%以上である。1つの実施形態では、被検者におけるHSCの量は、CD45に対抗するADC処理前のHSCの量と比較して約80%以上である。1つの実施形態では、被検者におけるHSCの量は、CD45に対抗するADC処理前のHSCの量と比較して約90%以上である。
【0025】
或る実施態様では、癌を有するヒト被験体は、白血病、成人進行性癌、膵臓癌、切除不能な膵臓癌、結腸直腸癌、転移性結腸直腸癌、トリプルネガティブ乳癌、結腸肝臓癌、小細胞肺癌、B細胞リンパ腫、再発性或いは難治性B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、再発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、大細胞型B細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、再発或いは難治性非ホジキンリンパ腫、難治性アグレッシブ非ホジキンリンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫からなる群より選択される癌を有する、治療抵抗性非ホジキンリンパ腫、大腸癌、膵癌、トリプルネガティブ浸潤性乳癌、腎細胞癌、肺扁平上皮癌、肝細胞癌、尿路上皮癌、 B細胞性急性リンパ性白血病、成人急性リンパ性白血病、B細胞性前リンパ性白血病、B細胞性急性リンパ芽球性白血病、難治性小児急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ性白血病、前リンパ球性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、再発性形質細胞性骨髄腫、難治性形質細胞性骨髄腫、多発性骨髄腫、骨の多発性骨髄腫、脳の悪性神経膠腫、骨髄異形成症候群、EGFR陽性結腸直腸癌、多形性膠芽腫、新生物、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍、肝転移、固形腫瘍、進行性固形腫瘍、中皮陽性腫瘍、血液悪性腫瘍、その他の進行性悪性腫瘍である。
【0026】
上記のいずれかのアスペクトの特定の実施例において、当該抗CD45(又は抗原結合断片)は、以下の表4に示すように、CDR(すなわち、CDR-H1、CDR-H2、CDR-H3、CDR-L1、CDR-L2及びCDR-L3領域)の組み合わせを含む。特定の実施例において、当該抗CD45抗原、又はその抗原結合フラグメントは、下表4に記載されているように、重鎖可変領域と軽鎖可変領域との組合せを含む。
【0027】
上記のアスペクトのいずれかの特定の実施形態において、抗CD45 ADCは、患者において血液細胞(HSC)レベルが維持されるように、治療効果のある量で被検者に投与される。1つの実施形態では、被検者におけるHSCの量は、CD45に対抗するADC処理前のHSCの量と比較して約70%以上である。1つの実施形態では、被検者におけるHSCの量は、CD45に対抗するADC処理前のHSCの量と比較して約80%以上である。1つの実施形態では、被検者におけるHSCの量は、CD45に対抗するADC処理前のHSCの量と比較して約90%以上である。
【0028】
上記側面のいずれかの特定の実施形態において、CD45 ADC対策は、T細胞枯渇処理と組み合わせて実施される。一実施の形態では、T細胞枯渇療法は、反CD45 ADC療法に先行して、同時に、又はそれに続いて実施される。一実施の形態では、T細胞枯渇療法は、ヒトT細胞の細胞表面上で表現される抗原に結合する剤を含む。一実施の形態では、T細胞枯渇療法は、活性化されたヒトT細胞の細胞表面上で表現される抗原に結合する剤を含む。一実施の形態では、T細胞枯渇療法は、抗CD4抗菌液を含む。一実施の形態では、T細胞枯渇療法は、抗CD8反応を含む。一実施の形態では、T細胞枯渇療法は、抗CD137-bydを含む。
【0029】
一実施の形態では、T細胞枯渇療法は、抗CD52抗菌液を含む。一実施の形態では、T細胞破壊セラピーは、ant-CD4、抗CD8、抗CD137、及び/又は抗CD52 のいずれかからなる。一実施の形態では、抗CD52抗体はアレムツズマブである。一実施の形態では、当該技術は、モノクローン・抗原である。
【0030】
一実施形態では、T細胞枯渇療法は、抗チモサイトグローブブリン(ATG)を含む。一実施の形態では、ATGはウサギATG (rATG)である。1つの実施形態において、ATGは、馬のATG (eATG)である。
【0031】
一実施の形態では、T細胞枯渇療法は全身照射法(TBI)を含む。
【0032】
一実施形態では、リンパ節転移量の抗CD45 ADCが投与される。
【0033】
ある実施形態では、CARを表現した細胞の投与後、人間の被検者はニュートロピニアを発達させない。ある態様において、好中球減少症は、約1500/マイクロリットル未満(例えば、約1500/μL未満、約1400/μL未満、約1300/μL未満、約1200/μL未満、約1100/μL未満、約1000/μL未満、約900/μL未満、約800/μL未満、約700/μL未満、または約600/μL未満)の絶対好中球数(ANC)を有するヒト被検者として定義される。
【0034】
ある実施形態では、CARを表現したヒト細胞の投与後、ヒト被検者は重度のニュートロピニアを発達させない。特定の実施形態では、重度の好中球減少症は、約500/μL未満(例えば、約500/μL未満、約450/μL未満、約400/μL未満、約350/μL未満、約300/μL未満、約250/μL未満、約200/μL未満、約150/μL未満、または約100/μL未満)のANCとして定義される。
【0035】
1つの実施形態において、反CD45 ADCの投与は、ヒト被検者における1つ以上のCAR-T移植サイトキンのレベルを増加させるのに効果的である。特定の実施例において、CAR-T接ぎ木サイトキンはIL-15またはIL-7である。
【0036】
1つの実施形態において、反CD45 ADCの投与は、ヒト被検者における1つ以上のサイトキンサイトカイン放出症候群(CRS)-サイトキンのレベルを実質的に増加させない。特定の実施形態において、1つ以上のCRSサイトキンは、IFNim、IL-10、IL-6、IL-8、MIP-1α、MIP-1itまたはIL-10である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】
図1Aと1Bは、反CD45 ADCと同型ADC制御を用いた細胞殺害アッセイの結果をグラフィックに描写したものである。
図1Aは、防CD45-アマトキシンADC(「CD45-AM」)またはアイソタイプ-アマトキシンADC制御(アイソタイプ-AM)の存在下で、防CD45-アマトキシンADCまたは制御濃度(x軸)の関数として、PBMC死滅アッセイの結果としてPBMC生存率を測定したヒトPBMC死滅アッセイからの結果を図示する。両ADCともDARは2であった。
図1Bは、生きたヒト骨髄CD34+細胞および防CD45-アマトキシンADC(「CD45-AM」)またはアイソタイプ-アマトキシンADC制御(アイソタイプ-AM)の存在下でのそれらの生存率を測定した、インビトロ細胞死滅アッセイの結果を図示する。両ADCともDARは2であった。
【
図2】
図2Aと2Bは、抗CD45 ADCを用いて体外で細胞殺菌法を行った結果をグラフィックに描写したものである。
図2Aは、抗CD45-amatoxin ADC ("CD45-AM")または同型アマトキシンADC制御(y軸)との4日間のインキュベーションの後、CellTiter Glo (CTG)アッセイ(RLU)によって測定されたヒトのPBMC生存性を示す、in vitro cell killing assaysの結果をグラフィックに描写する。両ADCは、生きたヒト骨髄CD90+ CD34+細胞を測定したin vitro cell killingアッセイの結果と、抗CD45-amatoxin ADC ("CD45-AM")または同型アマトキシンADC制御(同型AM)の存在下での生存性をグラフィックに描写する。両ADCともDARは2であった。
【
図3】各種セルサブセットのCD45式のFACSプロファイルを示している。
【
図4】ADC 1(0.3mm/kg)と対照(すなわちPBS)の最初の投与後日数の関数として、細胞数(10
3/mmull)を検出した分析結果を図示している。
【
図5】ADC 1(0.3mm/kg)と対照(すなわちPBS)の初期線量投与後日数の機能として、後トロフィルカウント(10
3/mmull)を検出したアッセイ結果をグラフィックに描写したものである。
【
図6】ADC 1(0.3mm/kg)の線量後1時間の機能としてのADC 1の平均プラズマ濃度を測定した分析結果を図示したものである。
【
図7】
図7A-7Cは、ADC 1(0.3 agle/kg)と対照(PBS)の1時間後の投与機能として、プラズマアラニン・アノトラノスフェラーゼ(ALT; in U/L)(制御7A)、総ビリルビン濃度(mm/dL)(制御7B)、及び血小板数(10
3/mmulL) (制御7C)の検出結果をグラフィックに描写している。
【
図8】
図8A及び
図8Bは、ADC 1後の時間の機能として、IL-15(pg/ml)(
図8A)及びIL-7(pg/ml)(
図8B)の量を測定した結果を図示している。
【
図9】ADC 1の72時間後に、特定のCRSサイトキン(x軸)のプラズマ濃度(pg/ml;y軸)を測定した分析結果を図示している。
【
図10】骨髄(BM)の調整効率を測定した結果を図に示したものである。
【
図11】ドナーキメリズムを3週間で測定した結果を図示している。
【
図12】
図12A~12Cは、hNSGマウスにおけるT細胞枯渇(
図12A)、B細胞枯渇(
図12B)、および骨髄細胞枯渇(
図12C)のレベルを測定するインビボリンパ枯渇アッセイの結果を、抗CD45 ADC (アマトキシン「A」または「B」と表記される2つのアマトキシンのうちの1つを含む「CD45-AM」)またはアイソタイプ-ADC (アマトキシン「A」を含む「アイソタイプ-AM」)の指示された用量を投与14日後に示す。
【
図13】
図13A及び13Bは、hNSGマウスの骨髄中のT細胞数(
図13A)及びHSCs (
図13B)を測定したin vivo劣化アッセイの結果を図で示している。このアマトキシン「A」又は「B」と表記された2つのアマトキシンのうちの1つで構成される抗CD45 ADC(「CD45-AM」)又は同型ADC(「Isotype-AM」で構成されるアマトキシン「A」)の14日後のものである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本開示は、CAR療法を受けている患者に抗CD45抗体薬物結合体(ADC)を投与することによって、CAR療法を受けているヒト被検者においてキメラ抗原受容体(CAR)を発現する免疫細胞(自己または同種)の受容を促進するための方法を提供する。本分野で開示される方法は、抗菌細胞を表現するCARの拒絶を減少させる調整治療として一般的に使用される(または、あるいは、減少させた)細胞に依存せずに、自己又は同性異性細胞(例えばT細胞)の受け入れを改善するために使用することができる。
【0039】
I.定義
ここで用いられるように、「約」という用語は、記載されている値よりも5%上または下の値を意味する。
【0040】
ここで用いられるように、「同種」という用語は、移植の文脈で用いられる場合、同じ種の寄贈者から受領者に移植されるが、同じ被検者ではない細胞(または組織または臓器)を定義するのに用いられる。
【0041】
ここで用いられるように、「自発的」という用語は、供与者と受取人が同じ被検者である細胞またはグラフトを意味する。
【0042】
ここでいう「外来性」とは、ドナーとレシピエントの種が異なる細胞のことである。
【0043】
ここで用いられるように、「immune cell」という用語は、血液学的起点を持ち、かつ、その反応において役割を果たす細胞を含むが、これに限定されない。免疫細胞には、T細胞およびナチュラルキラー(NK)細胞が含まれるが、これらに限定されない。ナチュラルキラー細胞はこの当業者でよく知られている。一実施の形態では、ナチュラルキラー細胞は、NK-92セルのようなセルラインを含む。NK細胞株のさらなる例としては、NKG、YT、NK-YS、HANK-1、YTS細胞、およびNKL細胞が挙げられる。免疫細胞には、同種または自己のものがある。一実施の形態では、免除細胞はTセルである。
【0044】
「エンジニアド・セル」とは、遺伝子、DNAまたはDNA配列、あるいはタンパク質またはポリペプチドの追加または改変によって改変され、変容され、あるいは操作されるあらゆる生物の細胞を意味する。本開示の単離された細胞、宿主細胞、および遺伝子操作された細胞には、CARをコードするDNAまたはRNA配列を含み、細胞表面にCARを発現するNK細胞およびT細胞などの単離された免疫細胞が含まれる。孤立した宿主細胞とエンジニアリングされた細胞は、例えば、NK細胞活性またはT細胞活性の強化、ガンの処理、および自己感染症の処理のように使用されうる。実施の形態では、エンジニアドセルは、例えば、T細胞又はナチュラルキラー(NK細胞)を含んでいる。キメラ抗原レセプター(CAR)を表現する操作細胞ドセルの実施例である。
【0045】
ここで用いられるように、「抗菌」という用語は、特定の抗原に特別に結合するか、あるいは、特定の抗原に対して反応性である、イムグロブリン分子を意味する。抗体としては、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヘテロコンジュゲート抗体(例えば、ビトリおよびクアッド特異性抗体、ジアボディ、トリアボディ、およびテトラボディ)、および抗体フラグメント(すなわち、抗体の抗原結合フラグメント)(例えば、Fab'、F(ab')2、Fab、Fv、rlgG、およびscFvフラグメントを含む)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
本開示の抗生物質は、通常、分離されているか、組換えされている。ここでいう「分離」とは、「分離」とは、ポリペプティド、例えば、それが表明された細胞又は細胞培養特定され、分離され、又は回収された、及び/又は回収された、例えば、「分離」とは、通常、1つ以上の精製工程によって分離された、ポリペプティドを指す。従って、「分離された」とは、異なる抗原性を有する他の抗物質を実質的にフリーとなる、「分離された」ことを意味する。たとえば、CD45に特別に結合する単離された抗生物質には、CD45以外の抗原を特に結合する抗物質は実質的に含まれていない。
【0047】
一般的に、抗原結合領域を含む2つの重鎖及び2つの軽鎖からなる。各重鎖は重鎖可変領域(本出願ではHCVRまたはVHと略)と重鎖定常領域で構成される。鎖定常領域は、CH1、CH2およびCH3の3つのドメインから構成されている。各軽鎖は軽鎖可変領域(本出願ではLCVRまたはVLと略)と軽鎖定常領域で構成される。軽鎖定常領域は一つの領域であるCLから構成されている。VHとVLの領域はさらに、補完性決定領域(CDR)と呼ばれる、より保存されたフレームワーク領域(FR)と呼ばれる領域と隔てられた超変動の領域に小分けすることができる。VHとVLは3つのCDRと4つのFRで構成され、アミノ端からカーボキシル末までFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順に並べられている。重鎖と軽鎖の可変領域は、それぞれ抗原と相互作用する結合領域を含んでいる。抗体の定常領域は、免疫系の種々の細胞(例えば、エフェクター細胞)および古典的補体系の第一成分(Clq)を含む宿主組織または因子への免疫グロブリンの結合を媒介することができる。
【0048】
ここで用いられるように、「相補性決定領域」(CDR)とは、液体の軽鎖および重鎖の両方に見いだされる超可変領域を指す。
【0049】
様々なドメインのより高度に保存された部分は、フレームワーク領域(FRs)と呼ばれる。超可変領域を描写するアミノ酸位置は、当該技術における既知の文脈及び種々の定義に応じて変化し得る。可変ドメイン内のいくつかの位置は、異なる一連の基準の下では超可変ドメイン外であるとみなされる一方で、これらの位置は1組の基準の下で超可変ドメイン内であるとみなすことができる、というハイブリッド超可変位置とみなすことができる。これらの位置のうちの1つ以上は、拡大超可変領域にも見いだすことができる。ここに記載されている抗生物質は、これらのハイブリッド・ハイパーバリアブル・ポジションの変化を含んでいる可能性がある。固有の重鎖と軽鎖の可変ドメインは、それぞれ4つの骨格領域を含んでおり、主に3つのCDRで結ばれたベータシート構造を採用しており、一部のは接続ループを形成し、場合によってはベータシート構造の一部を形成している。各チェーンのCDRは、FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4の骨格領域によって密接に結びついており、また、他の抗生物質チェーンからのCDRと共に、抗物質の標的結合サイトの形成に寄与する(Kabatら、参照、国立健康研究所、Bethesda、MD、1987)。特定の実施形態では、別途記載のない限り、カバトらの(IMGT及びチョチアに限定されないが、いずれかの抗菌番号づけスキームを使用することができるが)、イムグロブリンアミノ酸残基物の番号づけが、イムグロブリンアミノ酸残基物番号づけシステムに従って行われる。
【0050】
ここで使用する「抗原結合フラグメント」という用語は、標的抗原に特別に結合する能力を保持する、1つ以上の部分を指す。抗原結合機能は、完全な抗原のフラグメントによって行うことができる。たとえば、Fab、F(ab')2、scFv、ディアボディ、アボディ、アフィボディ、ナノボディ、アプタマー、またはドメインである。「抗原結合フラグメント」という用語に含まれる結合フラグメントの例としては、(i)VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる一価フラグメント、(ii)F(ab')2フラグメント、ヒンジ領域でジスルフィドブリッジ部でつながれた2つのFabフラグメント、(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFvフラグメント、(iv)単一のVLおよびVHドメインからなるFvフラグメント VHドメインとVLドメインを含むdAbフラグメント、(v)VHドメインとVLドメインを含むdAbフラグメント、(ward et al., Nature 341:544-546, 1989を参照)、(vii)VHドメインまたはVLドメインからなるdAb、(viii)孤立相補性決定領域(CDR)、(ix)2つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ)の組み合わせ(任意に合成リンカーで結合できる)さらに、Fvフラグメント、VLおよびVHの2つの領域は、別個の遺伝子によってコード化されるが、それらは、それらが一価分子(scFvとして知られる)を形成するVLおよびVH領域の一対を形成する単一のタンパク質チェーンとして作ることを可能にするリンカーによって、再結合法を用いて結合することができる(scFv)(例えば、Birdら、Science 242:423-426、1988およびHustonら、Proc.Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-5883, 1988を参照) 。これらの抗体フラグメントは、当業者に公知の従来の技術を使用して得ることができ、断片は、無傷の抗体と同じ様式で有用性についてスクリーニングすることができる。抗ゲン抗原結合フラグメントは、組換えDNA技術、無傷のイムノ免疫グロブリンのエンザイマティックまたは化学的な割断、または、ある場合には、当業者に知られている化学ペプチド合成手順によって作り出すことができる。一実施の形態では、抗菌断片は、Fc領域を含む。
【0051】
本明細書中で使用される「ダイアボディ」という語は、2つのポリペプチド鎖を含む二価抗体を意味し、ここで、各々のポリペプチド鎖は、同じペプチド鎖上のVHおよびVL領域の分子内会合を可能にするには短すぎるリンカー(例えば、5つのアミノ酸からなるリンカー)によって連結されたVHおよびVL領域を含む。この構成によって、各ドメインは別のポリペプチド鎖上の相補的なドメインと対になり、ホモジメリックな構造を形成することになる。従って、「トリアボディ」という用語は、ペプチド・チェーン3つを含む三価の抗性物質を意味し、それぞれは、同じペプチド・チェーン内でVHおよびVL・ドメインの分子内結合を可能にする非常に短いリンカー(例えば、1-2アミノ酸からなるリンカー)に結合した1つのVH領域および1つのVL領域を含む。その固有の構造に折り畳むために、このように構成されたペプチドは、通常、隣接するペプチド鎖のVHおよびVL領域を空間的に互いに近接するように位置付けるように三重化される(例えば、Holligerら、Proc. Natal. Acad. Sci. USA 90:6444-48, 1993を参照)。
【0052】
本明細書で使用される用語「二重特異性抗体」は、例えば、同一または種々の抗原上にあり得る少なくとも2つの種々の抗原または2つの異なるエピトープに結合することができるモノクローナル、例えば、非免疫化またはヒト化抗体を指す。たとえば、結合特異性の1つは、CD45のような血液細胞細胞表面抗原上のエピトープに向けられ、もう1つは、細胞成長を強力にするシグナル変換経路に関与するレセプターまたはレセプターサブユニットのような、異なるセル表面抗原または他の細胞表面タンパク質上でエピトープを特別に結合することができる。いくつかの実施形態において、結合特殊性は、同じ標的抗原上のユニークで重複していないエピトープ(すなわち、バイパラトピック・ビーズ・ビー・アフィンチ)に向けることができる。
【0053】
本稿で使用する「無傷」または「全長」の「完全」の」の「抗菌」とは、2つの重い(H)鎖ポリペプチドと、2つの光(L)鎖のポリペプチドがジスルフィド結合によって相互に結合した「抗菌」を指す。各重鎖は重鎖可変領域(本出願ではHCVRまたはVHと略)と重鎖定常領域で構成される。鎖定常領域は、CH1、CH2およびCH3の3つのドメインから構成されている。各軽鎖は軽鎖可変領域(本出願ではLCVRまたはVLと略)と軽鎖定常領域で構成される。軽鎖定常領域は一つの領域であるCLから構成されている。VHとVL領域はさらに、補完性決定領域(CDR)と呼ばれる超変動の領域と、より保存されたフレームワーク領域(FR)と呼ばれる領域に分けられることができる。VHとVLは3つのCDRと4つのFRで構成され、アミノ端からカーボキシル末までFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順に並べられている。重鎖と軽鎖のいろいろな領域には、抗原と相互作用する結合領域がある。
【0054】
また、ここに記載された配列番号に記載された配列の「保守的な配列変更」、すなわち、核酸配列によってエンコードされた、あるいはアミノ酸配列を含む、抗原との結合を損なわないヌクレオチドおよびアミノ酸の配列変更も提供される。このような控えめな配列変化には、控えめなヌクレオチドとアミノ酸の置換、並びにヌクレオチドとアミノ酸の添加と削除が含まれる。例えば、現場指向の変調剤やPCRを媒介とした変調剤のような、本技術で知られる標準的な技術によって、ここに記載される配列番号に変調を導入することができる。控えめな配列変化としては、控えめなアミノ酸の置換がある。この置換では、アミノ酸残基は、似たような側鎖をもつアミノ酸残基に置き換えられる。側鎖が類似しているアミノ酸残基のファミリーが本技術において定義されている。これらの族には、基礎的な側面鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側面鎖(例えば、アスパルチン酸、グルタミン酸)、非充電極性側面鎖(例えば、グリシン、アスパラジン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン、トリプトファン)、非極性側面鎖(例えば、アラニン、バリン、レウシン、イソレウシン、プロリン、フェニーラニン、メチオニン)、ベータ枝状の側面鎖(例えば、スレオニン、バリン、イソレウシン)、及び芳香族側面鎖(例えば、チロシン、フェニーラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸が含まれる。このように、抗CD45の中の予測される非必須アミノ酸残基は、好ましくは同じ側鎖家庭からの別のアミノ酸残基に置き換えられる。抗原結合を除去しないヌクレオチドとアミノ酸の保守的な置換を同定する方法は、本技術でよく知られている(例えば、Brummellら、Biochem. 32:1180-1187 (1993); KobayashiらProtein Eng. 12(10):879-884 (1999)、Burks et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:412-417 (1997)を参照)。
【0055】
ここで用いられるように、「抗CD45 bid」又は「CD45に結合する抗CD45 ADC」又は「CD45に結合するADC」という用語は、ヒトCD45に特別に結合する1つの反応又は1つのADCを意味する。CD45はリンパ球などの細胞の細胞表面に存在する。抗CD45抗体(または抗CD45 ADC)が結合するヒトCD45のアミノ酸配列である。
【0056】
「特異的に結合する」という用語は、本明細書で使用する場合、抗体(またはADC)が、一般的にタンパク質ではなく特異的なタンパク質構造(エピトープ)を認識し、結合する能力を指し、抗体がエピトープ「A」に特異的である場合、標識された「A」および抗体を含む反応において、エピトープA(または遊離の非標識A)を含有する分子の存在は、抗体に結合した標識されたAの量を減少させる。例として、標識された抗体が、対応する非標識抗体によってその標的から遠ざかるように競合することができる場合、抗体は、標的に「特異的に」結合する。1つの実施形態では、抗体が標的に具体的に拘束される抗体は、例えば、CD45、少なくとも約10M -4以下、約10M -5以下、約10M -6以下、約10M -7 以下、約10M -8 M 以下、約10-9 M 以下、約10-10 M 以下、約10M KD、約10M 以下(例えば、10-13より少ない数字を意味する)である。一実施の形態では、「CD45に比結合する」又は「CD45に固く結合する」という用語は、本項で使用するように、CD45に結合する又はCD45を意味し、表面プラズモン共鳴により決定されるように、酸解離定数(KD)が1.0×10-7 M以下である。一実施形態では、KDは、標準バイオ層干渉法に従って決定される。しかしながら、この抗原は、連続して関連する2つ以上の抗原に特別に結合することができるかもしれないことを理解しなければならない。例えば、一実施の形態では、CD45のヒト及び非ヒト(例えば、マウス又は非ヒト霊長類)の両方のオーソログに、特定的に結合することができる。
【0057】
いくつかの実施形態において、抗CD45抗体は、ヒトCD45RAの様々なアイソフォーム(例えば、CD45RA (ユニプロット受付番号:P08575-8;配列番号: 20)、CD45RO (NCBI受付番号: NP_563578.2;配列番号: 21)、CD45RB (NCBI受付番号: XP_006711537.1;配列番号: 22)、CD45RAB (NCBI受付番号: XP_006711535.1;配列番号: 23)、CD45RBC (NCBI受付番号: XP_006711536.1;配列番号: 24)およびCD45RABC (NCBI受付番号: NP_002829.3;配列番号: 25))の各々の1つの細胞外ドメインに特異的に結合することができる。したがって、特定の実施形態では、本明細書中の抗体は、汎特異的抗CD45抗体(すなわち、6つすべてのヒトCD45アイソフォームの細胞外領域に特異的に結合する抗体)である。
【0058】
ここで用いられる「モノクローン・イノクローン」という用語は、当該技術で利用可能な、又は知られているいかなる方法によっても、真核、原核、又はファージ・クローンを含む、単一クローンから派生したものを指す。本開示で有用なモノクローン・イノクローン・イノベーションは、ハイブリドマ、組み換え及びファージ・ディスプレイ技術を含む、本技術で知られている広範な技術を用いて調製することができる。特に示されていない限り、「モノクローン・イノベーション」(mAb)という用語は、目的タンパク質に特に結合することが可能な、無傷の分子及び(例えば、Fab及びF(ab')2の断片を含む)の両方を含むことを意図している。
【0059】
ここで使用される「キメリック」とは、ネズミまたはマウスのような非ヒトのイムグロブリンから派生した可変配列を有し、また、通常、ヒトのイムグロブリンテンプレートから選択されるヒトのイムグロブリン定常領域を有する「キメリック」という用語を指す。キメラ抗体の作製方法は当技術分野で公知である。例えば、Morrison, 1985, Science 229(4719): 1202-7; Oi et al., 1986, BioTechniques 4:214-221; Gillies et al., 1985, J. Immunol.Method 125:191-202;米国特許No.5,807,715; 4,816,567; 4,816,567; 4,816,397を参照。
【0060】
本明細書で使用される場合、「薬物対抗体比」または「DAR」は、抗体にコンジュゲートされた細胞毒素、例えばアマトキシンの平均数を指す。一般的にADCのDARは約1~約8であるが、それよりも高い負荷を与えることは、抗菌のリンク部位の数によっても可能である。したがって、ある実施例において、ここに記載される反CD45 ADCは、1、2、3、4、5、6、7、または8のDARを有する。
【0061】
ヒト以外(例えば、殺人)の「人為化された」形態の抗生物質は、ヒト以外のイムグロブリンに由来する最小限の配列を含んでいるウィムグロブリンである。一般的に、ヒト化された抗原は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変領域の実質的な全てを含み、CDR領域の全部または実質的に全てが非ヒトゲルウリンの領域に対応し、FR領域の全部または実質的に全てがヒトゲルウリン配列の領域である。ヒト化された抗原はまた、少なくとも、通常、ヒト・イムグロブリンのコンセンサス配列の、イムグロブリン定常領域(Fc)を構成することができる。抗体のヒト化の方法は当技術分野で公知である。例えば、Riechmann et al., 1988, Nature 332:323-7; U.S. PatNo.5,530,101; 5,585,089; 5,585,089; 5,693,761; 5,693,762; および6,180,370 to Queen et al.; EP239400; PCT publication WO 91/09967; U.S. Pat.No. 5,225,539; EP592106; EP519596; Padlan, 1991, Mol.Immunol., 28:489-498; Studnicka et al., 1994, Prot.エング7:805-814; Roguskaら、1994年、Proc. Natl. Acad. Sci. 91:969-973; 米国特許No.5,565,332を参照。
【0062】
ここで用いられるように、「キメラ抗原レセプター」または「CAR」という用語は、抗原、膜横断領域、および少なくとも1つの細胞内シグナルドメインに特に結合することができる、少なくとも非細胞領域を含む組み換えポリペプチドを指す。一般に、CARは、免疫エフェクター細胞の細胞毒性を所定の抗原を提示する細胞に向け直す遺伝子操作されたレセプターである。CARとは、望ましい抗原(例、腫瘍抗原)、自己細胞を活性化するTセルレセプター内領域のために、抗菌をベースとした特殊性を結合し、特定の細胞の抗菌活動を示すキメリックタンパク質を生成する分子である。特に、CARは、細胞外領域(結合領域または抗原特異的結合領域と呼ばれる)、膜横断領域、および細胞内(細胞質)信号領域を含む。標的細胞表面の標的抗原とCARの抗原結合ドメインとの係合はCARのクラスター化をもたらし、CARを含む細胞に活性化刺激をもたらす。CARの主な特徴は、免疫エフェクター細胞特異性を方向転換する能力であり、それにより、主要組織適合性(MHC)非依存的に、標的抗原発現細胞の細胞死を媒介することができる分子の増殖、サイトカイン産生、ファゴサイトーシスまたは産生を誘発し、モノクローナル抗体、可溶性リガンドまたは細胞特異的コ-レセプターの細胞特異的標的能力を利用する。様々な実施形態において、CARは、ヒトCD45を特別に結合する細胞外結合領域、トランスメンブレンド領域、および1つ以上の細胞内シグナル領域を含む。
【0063】
ここで用いられるように、「CAR処理」という用語は、CARを表現するために設計された、ある特定の病気、例えば、ガンまたは自己感染症の処理のための人間の被検者を表すための、非核細胞の投与を意味する。CAR処理とは、エンジニアド・イノベーション・イノベーション・細胞を有する患者の特別な処理を意味し、CAR細胞処理と併用される一般的な処理、例えば、細胞枯渇化学療法、を含むことを意図したものではない。特に、「細胞」という用語が全般にわたって使用される場合は、特に特定しない限り、細胞の集団も用語に含まれる。例えば、CAR療法は、遺伝子操作された細胞の集団の投与を必要とする。
【0064】
ここで用いられるように、「組み合わせ」又は「組み合わせ治療」という用語は、単一の人間の患者において2つ以上の治療法を使用することを意味する。用語は、組み合わせ構成を指すものではない。例えば、ここに記載されているのは、抗CD45 ADCとCARを実施する併用療法である。
【0065】
「コンディショニング」とは、CAR療法を必要とする患者が、適切な状態で調製することを指す。ここで使用される調整には、内生細胞数の減少、サイトキンシンクの除去、1つ以上のホメオスタティックサイトキンまたは前炎症要因の美容レベルの増加、調整付け後に投与されるT細胞のエフェクター機能の強化、細胞活性化および/または入手可能性を抗原提示細胞の強化、またはT細胞療法前のそれらの組み合わせが含まれるが、これに限らない。
【0066】
用語「枯渇」は、CD45発現細胞に対する抗CD45抗体またはADCの効果との関連において、CD45発現細胞の数の減少または除去を意味する。
【0067】
ここで同じように使用される「治療効果量」または「治療効果のある量」という句は、治療剤、例えば、抗CD45 ADCの量または量を指し、これは、患者に1回または複数回の投薬で所望の治療を提供し、所望の結果を達成するか、自己感染症またはがんに影響を与えるのに十分である。治療薬の「治療効果量」は、病気状態、年齢、性別、および個人の体重などの要因により、個人の所望の反応を引き出すことができるように変化することがある。「治療効果量」という語には、被検者(例えば、患者)を「治療する」ことに効果がある量が含まれる。治療量が示されれば、本発明の組成物の正確な量は、年齢、体重、大きさ、感染・移住の程度、患者の状態(被検者)の個人差を考慮して、医師が決めることができる。一実施の形態では、抗CD45 ADCの治療有効量は、悪化している。
【0068】
ここで用いられるように、「悪性用量」という語句は、被検者内で血球(HSC)を実質的に枯渇させない一方で、被検者内で細胞を枯渇させるのに効果的である、例えば、抗CD45/抗CD45 ADCのような治療剤の量を意味する。
【0069】
ここで用いられるように、「半減期」とは、身体中の薬物のプラズマ濃度が、被検者、例えば、人間の被検者において1/2ないし50%減少するのに要する時間をいう。この50%の血清濃度低下は、薬物循環量を反映している。
【0070】
ここで使用する「Fc」、「Fc領域」、「Fcドメイン」、「IgG Fcドメイン」という用語は、IgG分子のパペーン消化によって得られる結晶化可能なフラグメントに相関するイグウリン、例えばIgG分子の一部を指す。Fc領域は、ジスルフィド結合によって結合されたIgG分子の2つの重鎖のC-端子半分を構成する。それは抗原結合作用はないが、炭水化物潤沢を含み、FcRnレセプター(以下参照)を含む補完的およびFcレセプターの結合サイトを含む。例えば、Fcドメインには、第2の定常ドメインCH2(例えば、ヒトIgG1のEU位置231-340の残余)と第3の定常ドメインCH3(例えば、ヒトIgG1のEU位置341-447の残余)が含まれる。ここで用いられるように、Fc領域には「下ヒンジ領域」(例、EU位置におけるヒトIgG1の233-239の残余)が含まれる。
【0071】
Fcは、この領域、すなわち、この領域を、抗菌、抗菌断片、あるいはFc融合性たんぱく質という文脈において、単独で言及することができる。ポリモルフィスは、EUの位置270、272、312、315、356、358を含むが、限定されないFcドメインのいくつかの位置で観察されており、したがって、本技術で知られているインスタント適用に提示される配列と既知の配列とのわずかな差が存在することができる。従って、「野生型IgG Fcドメイン」または「WT IgG Fcドメイン」は、自然に発生するすべてのIgG Fc領域(すなわち、すべてのアレル)を意味する。ヒトIgG1、IgG2、IgG3、IgG4の重鎖の配列は、多数の順序データベース、例えば、アクセッション番号P01857(IGHG1_HUMAN)、P01859(IGHG2_HUMAN)、P01860(IGHG3_HUMAN)、P01861(IGHG1_HUMAN)で見られる。
【0072】
ここで用いられる用語「改良Fc領域」又は「改良Fc領域」は、1つ以上のアミノ酸の置換、削除、挿入又は改良を含むIgG Fcドメインを意味する。特定の態様において、変形IgG Fcドメインは、1以上のアミノ酸代替物を含まない野生型Fcドメインと比較して、FcガンマRおよび/またはC1qに対する1つ以上のアミノ酸代替物またはアブレーション結合親和性の減少またはアブレーション結合親和性をもたらす1つ以上のアミノ酸代替物を含む。さらに、Fc結合相互作用は、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)および補体依存性細胞傷害(CDC)を含むが、これらに限定されない、様々なエフェクター機能および下流シグナル伝達イベントに必須である。従って、特定の態様において、変形したFcドメイン(例えば、接合性たんぱく質又は共役)を含む抗菌は、別の側面では同じアミノ酸配列を有するが、1以上のアミノ酸置換、削除、挿入又は変形、例えば、Fc領域内の対応する位置に天然に起こるアミノ酸残基を含む不変のFc領域を含まないようなものではない、少なくとも1つ以上のFc配位子(例えば、FcガンマRs)に対して変化した結合親和性を示すことができる。
【0073】
様々なFc領域は、それらを構成するアミノ酸の改変によって定義される。Fc領域に関してここで議論したすべてのアミノ酸置換物について、数え方は常にカバトのようにEU指数に従う。したがって、例えば、D265Cは、EU位置265におけるアスパルチン酸(D)のFc変形例であり、親Fc領域に対してシスタイン(C)で置き換えられる。同様に、例えば、D265C/L234A/L235Aは、EU位置265(D~C)、234(L~A)、および、親のFcドメインに対する235(L~A)で代用した変形例Fcを定義する。変種は、EUアミノ酸の変位位置における最終アミノ酸組成によっても指定することができる。たとえば、L234A/L235Aミュータントは「LA」と呼ばれることができる。さらに別の例として、E233P.L234V.L235A.delG236(236の削除)ミュータントは「EPLVLAdelG」と呼ばれることができる。また別の例として、I253A.H310A.H435Aミュータントは「IHH」と呼ばれることができる。置換が提供される順序は、任意であることに注意されたい。
【0074】
ここで用いられる用語「Fcガンマレセプター」または「FcガンマR」は、IgGの抗タンパク質領域を結合し、FcガンマR遺伝子によってエンコードされる、種族のどれかを指す。ヒトにおいて、この族は、アイソフォームFcγRI(CD64)、Fcγリブ、およびFcγRIcを含むFcγRII(CD32)、アイソフォームFcγRIIa(アロタイプH131およびR131を含む)、FcγRIIb(FcγRIIb-1およびFcγRIIb-2を含む)、およびFcγRIII(アイソフォームFcγRIIIa (アロタイプV158およびF158を含む)およびFcγRIIIb (アロタイプFcγRIIIb-NA1およびFcγRIIIb-NA2を含む)を含むFcγRII(CD64)、ならびにあらゆる未発見のヒトFcγRまたはFcγRアイソフォームまたはアロタイプを含む。FcガンマRは、ヒト、マウス、ラット、ウサギおよびサルを含む、しかしそれに限らないあらゆる生き物から得られる。マウスFcガンマRには、FcガンマRI (CD64)、FcガンマRII (CD32)、FcガンマRII (CD16)、FcガンマRII-2(CD16-2)に限らず、未発見のマウスFcガンマRsまたはFcガンマR同型または同類型が含まれる。
【0075】
ここで使用される「エフェクター関数」という用語は、FcレセプターとFcドメインの相互作用から結果生化学的事象を意味する。エフェクター関数には、ADCC、ADCP、CDCが含まれるが、これらに限定されない。ここで使用される「エフェクターセル」とは、1つ以上のFcレセプターを表現し、1つ以上のエフェクター関数を仲介する、イフェクターセルを意味する。エフェクター細胞は、単球、マクロファージ、好中球、樹状細胞、好酸球、マスト細胞、血小板、B細胞、大型顆粒リンパ球、ランゲルハンス細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、およびガンマデルタT細胞を含むが、これらに限定されず、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、およびサルを含むがこれらに限定されない任意の生物由来であり得る。
【0076】
「サイレント」、「サイレンシング」、または「サイレンシング」という用語は、本明細書中で使用される場合、未修飾Fc領域を含む同一抗体のFcγRへの結合(例えば、BLIにより測定される、未修飾Fc領域を含む同一抗体のFcγRへの結合と比較して、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%のFcγRへの結合の減少)に対して、Fcγ受容体(FcγR)への結合が減少した、本明細書中に記載される修飾Fc領域を有する抗体を指す。いくつかの態様において、Fcサイレンシング抗体は、FcγRへの検出可能な結合を有さない。改良されたFc領域を有する抗菌のFcimrRへの結合は、例えば、平衡法(例えば、ELISA;KinExA, Rathanaswamiら)に限定されないが周知の様々な技術を用いて決定することができる。分析生化学Vol.373:52-60, 2008; 2008年;または、ラジオイムノアッセイ(RIA)、または、表面プラズモン共鳴アッセイまたは他のキネティクスベースのアッセイのメカニズム(例えば、BIACORETM分析またはOctetTM分析(forteBIO))、および他の方法(間接結合アッセイ、競争結合アッセイ、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)、ゲル電気泳動法およびクロマトグラフィー(例えば、ゲルろ過))。これらおよび他の方法は、検討中の成分の一つまたはそれ以上のラベルを利用することができ、および/または、発色性、蛍光、発光、または同位体標識を含むが、それに限らない多様な検出方法を使用することができる。結合する親和性と運動学についての詳細な記述は、Paul, W. E., ed., Fundamental Immunology, 4th Ed., Lippincott-Raven, Philadelphia (1999)に見られる。競合結合アッセイの一例は、増大する量の非標識抗原の存在下での標識抗原と目的の抗体とのインキュベーション、および標識抗原に結合した抗体の検出を含むラジオイムノアッセイである。特定の抗原に対する興味のある標本の親和性と結合オフレートは、スキャッチャードプロット分析によりデータから決定することができる。また、ラジオイムノアッセイを用いて、第二の抗菌剤との競合を判断することもできる。この場合、この抗原は、標識されていない第2のビーンズの増加量の存在の中で、標識化された複合物に接合された興味のあるビーンズと共にインキュベートされる。
【0077】
ここで用いられるように、「非改良Fc領域を含む同一抗菌」という用語は、復唱されたアミノ酸の置換(例えば、D265C、H435A、L234Aおよび/またはL235A)が欠けているが、それ以外の場合には、それが比較されているFc改良抗菌と同じアミノ酸配列を有する。
【0078】
ここで使用される「被検者」および「患者」という用語は、ここに記載されているように特定の病気または状態の治療を受けている人間のような有機体を指す。
【0079】
ここで用いられるように、「内生的」という用語は、分子、細胞、組織、または臓器(例えば、CD45+の内生細胞、内生細胞など)のような、ヒト患者のような特定の有機体に自然に見られる物質を意味する。
【0080】
本明細書で使用される場合、「試料」という語は、被検者から採取された試料(例えば、血液、血液成分(例えば、血清または血漿)、尿、唾液、羊水、脳脊髄液、組織(例えば、胎盤または皮膚)、膵液、絨毛サンプル、および細胞)を指す。
【0081】
ここで用いられるように、「実質的に血液から除去される」という句は、患者から分離された血液サンプル中の治療薬の濃度が従来の方法では検出できないような場合(例えば、治療薬が治療薬を検出するために使用された装置のノイズスレッショルドを越えて検出できない、又はアッセイを越えて検出できないような場合)、治療薬(例えば、抗CD45のような、又は抗原結合断片)を患者に投与した後の時点を指す。当技術分野で公知の種々の技術を使用して、抗体、抗体フラグメント、およびタンパク質リガンド、例えば、当技術分野で公知の、または本明細書に記載のELISAベースの検出アッセイを検出することができる。本技術分野で知られているものの中で、アッセイを用いて、抗毒剤、又は抗菌断片を検出することができる追加のアッセイには、予防接種技術及びイムブロットアッセイが含まれる。
【0082】
ここで「治療すること」または「治療」として用いられるように、長期の生存、病気の軽減、および/または代替治療様式の副産物である副作用の軽減などの病気のいかなる結果の向上についても言及し、当技術で容易に理解されるように、完全な根絶は好ましいが、たとえ治療法の要件ではないとしても好まれる。有益または所望の臨床結果は、CAR発現免疫細胞(同種または自己両方ともCAR療法を受けている患者において免疫反応を引き起こし得る)の受領を促進することを含むが、これらに限定されない。本開示の方法が障害の予防に向けられているかぎり、「予防」という用語は、病気状態を完全に妨害することを必要としないことが理解される。むしろ、ここで用いられるように、予防という用語は、当業者が障害に影響されやすい集団を特定する能力を意味し、したがって、本開示の化合物の投与は、病気の発生前に起こり得る。この用語は、病態が完全に回避されていることを意味するものではない。
【0083】
ここで用いられるように、「ベクター」という用語は、プラスミド、DNAベクトル、プラスミド、RNベクトル、ウイルス、または他の適切なレプリコンのような核酸ベクトルを含む。ここに記載される表現ベクトルは、ポリヌクレオチド配列並びに、例えば、タンパク質の表現及び/又はこれらポリヌクレオチド配列を哺乳類細胞のゲノムに積分のに用いられる追加の配列要素を含むことができる。CARまたは抗体の発現に用いることができるある種のベクターは、遺伝子転写を指令するプロモーター領域および向上剤のような調節配列を含むプラスミドを含む。抗体またはCAR発現のための他の有用なベクターは、これらの遺伝子の翻訳速度を高めるか、または遺伝子転写から結果mRNAの安定性または核外輸送を改善するポリヌクレオチド配列を含む。これらの配列要素は、例えば、発現ベクター上に担持された遺伝子の効率的な転写を指示するために、5'および3'非翻訳領域、ならびにポリアデニル化シグナル部位を含み得る。本明細書中に記載される発現ベクターはまた、そのようなベクターを含有する細胞の選択のためのマーカーを符号化するポリヌクレオチドを含有する。適切なマーカーの実施例には、アンピシリン、クロランフェニコール、カナマイシン、ノルソトリシンなどの抗生物質に抵抗性を示す遺伝子が含まれる。
【0084】
ここで使用されるように、「抗染薬」又は「ADC」という用語は、細胞毒素とリンクした抗菌を意味する。ADCは、ある分子の反応性のある機能群、例えば、抗原結合フラグメントと、ここに述べた細胞毒素のような別の分子の適切に反応性のある機能群との間の化学的結合によって形成される。共役には、例えば、抗菌と細胞毒素の間のように、互いに結合した2つの分子間のリンカーが含まれることがある。接合体の形成に使用できるリンカーの実施例には、ペプチドを含むリンカー、例えば、上記に起きている、あるいはD-アミノ酸のような非自然に起きているアミノ酸を含むリンカーが含まれる。リンカーは、本技術に記載され、かつ本技術に知られている様々な戦略を用いて調製することができる。その中の反応性成分に応じて、リンカーは、例えば、加水分解、加水分解、酸性条件下の加水分解、基礎条件下の加水分解、酸化、ジスルフィド還元、核友性切断、または有機メタリック切断(例えば、Leriche et al., Bioorg. Med. Chem., 20:571-582, 2012を参照)によって切断することができる。
【0085】
ここで用いられる「微細管結合剤」という用語は、細胞内の分裂及び相間細胞機能に不可欠な微細管ネットワークを破壊することによって作用する複合物を意味する。マイクロチューブ結合剤の実施例としては、メイタシン、メイタンジノイド、およびそれらの派生物、実施例えば本当業者に記載されているか、またはその派生物、ビンブラスチン、硫酸ビンブラスチン、ビンクリスチン、硫酸ビンクリスチン、ビンデシン、およびビノレルビン、ドセタキセルおよびパクリタキセルのようなタキサン、ディスコデルモリド、コチシンおよびエポチロンのようなマクロライド、およびそれらの派生物、エポチロンBまたはそれらの派生物が含まれるが、これらに限定されない。
【0086】
ここで用いられるように、「アマトキシン」という用語は、Amanita phalloides mushroomsによって生成されるペプチドのアマトキシンファミリーの部材、または、その誘導体、例えば、RNポリメラーゼII活性を抑制することができるその誘導体または誘導体を指す。また、合成アマトキシンも含まれる(例えば、米国特許番号9676702、本文中に含まれる)。ここに記載された組成および方法に有用なアマトキシンには、式(III)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)のアマトキシン(例えば、α-アマニチン、ベータ-アマニチン、000-アマニチン、△アマニチン、アマニナミド、アマニナミド、アマヌリン、アマヌリン酸、プロアマヌリンおよびそれらの派生物など)が含まれるが、これらに限らない。ここに記載されるように、アマトキシンは、例えばリンカー湿度(L)を経由して(したがってADCを形成することにより)、抗原結合フラグメントに結合することができる。このようなADCは、Abがその抗原または抗原結合フラグメントであり、Lがリンカーであり、Zが化学的不安定性であり、Amがアマトキシンであるという式Ab-Z-L-Amに代表される。いくつかの実施形態において、アマトキシンはリンカーに結合する。いくつかの実施形態において、アマトキシンリンク剤Am-L-Zは、式(I)又は(IA)、(IB)、(IV)、(IVA)、又は(IVB)で表される。そのようなプロセスに有用なアマトキシン結合体およびリンカーの例示的な方法を以下に記載する。本書には、組成及び方法に従った、抗原結合フラグメントへの接合に有用なリンカーを含む例示的なアマトキシンも記載されている。
【0087】
ここで使用する「アシル」という用語は、-C(=O)Rを意味し、Rは水素「アルデハイド」、アルキル(例:C 1 -C 12・アルキル)、アルケニール(例:C 2-C 12・アルケニール)、アルキニール(例:C 2 -C 12・アルキンイル)、カルボシクリル(例:C 3 -C 7・カルボシクリル)、アリール(例:C 6-C 20アリール)、ヘテロアリル(例:5-10メンバーのヘテロアリル)、またはヘテロサイクリル(例:5-10メンバーのヘテロサイクリル)である。無制限の実施例としては、フォルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル、およびアクリロイルが挙げられる。
【0088】
ここで使用する「アルキル」という用語は、1から12の炭素原子を持つ、直鎖または枝分かれした、飽和炭化水素を意味する。代表的なC1 -C12のアルキル群としては、-methyl、-ethyl、-n-propyl、-n-butyl、-n-pentyl、-n-hexylなどがあるが、分岐C1 -C12 のアルキルとしては、-isopyl、-sec-butyl、-isobutyl、-tert-butyl、-isopentyl、2-methylbutylなどがあるが、これらに限定されない。C1-C12のアルキル基は、置換されないか、または置換されることができる。
【0089】
ここで使用する「アルケニール」という用語は、非飽和性の少なくとも1つの部位、すなわち、炭素-炭素、sp2の二重結合を持つ、通常、二次、または三次炭素原子を含むC2 -C12炭化水素を指す。例としては、エチレン又はビニル、-アリル、-1-ブテニル、-2-ブテニル、-イソブチレニル、-1-ペンテニル、-2-ペンテニル、-3-メチル-1-ブテニル、-2-メチル-2-ブテニル、-2,3-ジメチル-2-ブテニル等が挙げられるが、これらに限定されない。アルケニール基は置換されないか、あるいは置換されることができる。
【0090】
ここで使用する「アルキニール」は、非飽和性の少なくとも1つの部位、すなわち、炭素-炭素、spトリプル結合を持つ、通常、二次、または三次炭素原子を含むC2 -C12炭化水素を指す。例としては、アセチレン及びプロパルギルが含まれるが、これらに限定されない。アルキニル基は、置換されないか、あるいは置換されることができる。
【0091】
「アリール」は、本明細書中で使用される場合、C 6 -C 20炭素環芳香族基を指す。アリール基の例には、フェニル基、ナフチル及びアントラセニールが含まれるが、これらに限定されない。アリール基は置換されないか、あるいは置換されることができる。
【0092】
ここで使用する「アリラルキル」は、炭素原子に結合した水素原子の1つ、典型的には端子またはsp 3炭素アトムが、アリールの急進的なものに置き換えられる、非環状アルキル基を意味する。代表的なアリールアルキル基としては、ベンジル、2-フェニルエタン-1-イル、2-フェニルエテン-1-イル、ナフチルメチル、2-ナフチルエタン-1-イル、2-ナフチルエテン-1-イル、ナフトベンジル、2-ナフトフェニルエタン-1-イルなどが挙げられるが、これらに限定はされない。アリールアルキル基は6~20個の炭素原子を含み、例えばアリールアルキル基のアルカニル、アルケニルまたはアルキニル基を含むアルキル部分は1~6個の炭素原子であり、アリール部分は5~14個の炭素原子である。アルカリ基は置換されないか、あるいは置換されることができる。
【0093】
本稿で使用する「シクロアルキル」とは、1つまたは二環であるかもしれない、飽和した炭素環状ラジカルを指す。シクロアルキル基には、二環として3~7個の炭素原子を持つ環、または7~12個の炭素原子を持つ環が含まれる。単環式シクロアルキル基の実施例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが含まれる。Cycloalkyl基は代替することもできない。
【0094】
「シクロアルケニル」とは、本明細書中で使用される場合、不飽和炭素環ラジカルをいい、これは、単環または二環であってもよい。シクロアルケニール基には、二環として3~6個の炭素原子を持つ環、または7~12個の炭素原子を含む。単環式シクロアルケニル基の実施例には、1-シクロペント-1-エニル、1-シクロペント-2-エニル、1-シクロペント-3-エニル、1-シクロヘキサ-1-エニル、1-シクロヘキサ-2-エニル、および1-シクロヘキサ-3-エニルが含まれる。シクロアルケニル基は代替または代替することができる。
【0095】
「ヘテロアラルキル」は、本明細書中で使用される場合、炭素原子、典型的には端子またはsp3炭素原子に結合した水素原子の1つがヘテロアリールラジカルで置き換えられた非環状アルキル基を指す。典型的なヘテロアリールアルキル基は、限定されるものではないが、2-ベンズイミダゾリルメチル、2-フリルエチル等を含む。ヘテロアリールアルキル基は、6~20個の炭素原子、例えば、ヘテロアリールアルキル基のアルカニル、アルケニルまたはアルキニル基を含むアルキル部分が1~6個の炭素原子であり、ヘテロアリール部分が5~14個の炭素原子およびN、O、P、およびSから選択される1~3個のヘテロ原子を含み、ヘテロアリールアルキル基のヘテロアリール部分は、3~7個のリング部材(2~6個の炭素原子、または7~10個のリング部材(4~9個の炭素原子およびN、O、P、およびSから選択される1~3個のヘテロ原子)を有する単環、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]システムであり得る。
【0096】
ここで使用する「ヘテロアリル」および「ヘテロシクロアルキル」は、それぞれ、1つ以上の環原子がヘテロ原子、例えば、窒素、酸素および硫黄である芳香性または非芳香性の環系を指す。ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルラジカルは、N、O、P、Sから選ばれた2~20の炭素原子と1~3のヘテロ原子からなる。ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、3~7のリング部材(N、O、P、Sから選ばれた2~6の炭素原子と1~3のヘテロ原子)を持つ単環であってもよいし、7~10のリング部材(N、O、P、Sから選ばれた4~9の炭素原子と、N、O、P、Sから選ばれた1~3のヘテロ原子)を持つ二環であってもよい。例えば、二環[4,5]、[5,5]、[5, 6]、または[6,6]システムであり得る。ヘテロアリルとヘテロシクロアルキルは、置換することができないか、または置換することができる。
【0097】
ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル基は、Paquette, Leo A.;「現代のヘテロ環状化学の原理」(W. A. Benjamin, New York, 1968)、特に第1章、3章、4章、6章、7および9;「複素環化合物の化学、A一連のモノグラフ」(John Wiley & Sons, New York, 1950年から現在まで)、特に巻13, 14, 16, 19および28;およびJ. Am化学協会(1960) 82:5566に記載されている。
【0098】
ヘテロアリール基の実施例としては、ピリジル、チアゾリル基、ピリミジル、ピリミジル、イミダリル、ピリゾリル、インドリル、イソリジニール、イソリジニール、ピリダジニール、3H-インドリル、1H-インドリジル、プリニル、4H-キノリジル、フタジニール、ナフチリジニール、キノザリニール、キノリニル、シニジニール、4aH-カルバリジニール、アクリジニール、ピリミジニール、フェナントロリニール、フェノチアジニール、フラザニール、イソクロマニール、イミダゾリジニール、ピラゾリジニール、ベンゾトリアゾリル、イザチノイルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0099】
ヘテロシクロアルキルの実施例としては、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、テトラヒドロチオフェニル、ピペリジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、2-ピロリドニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ビス-テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、ピペラジニル、キヌクリジニル及びモルホリニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0100】
例として、限定ではなく、炭素結合ヘテロアリールとヘテロシクロアルキルはピリジンの2、3、4、5、6番目、ピリジンの2番目、4番目、5番目、6番目、ピリミジンの2番目、3番目、5番目、6番目、ピラジンの3番目、5番目、または6番目、ピラジンの2番目、3番目、5番目、または6番目、または4番目、または4番目のアゼチジンの4番目、3番目、4番目、5番目、または4番目のアゼチジンの4番目、5番目、5番目、または5番目のアゼチジンの4番目、または8番目イソキノリンが挙げられる。更に典型的には、炭素結合ヘテロシクリルは2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、5-ピリジル、6-ピリジル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、5-ピリダジニル、6-ピリダジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、6-ピリミジニル、2-ピラジニル、3-ピラジニル、5-ピラジニル、6-ピラジニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、又は5-チアゾリルを包含する。
【0101】
限定ではなく例として、窒素結合ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルは、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2-ピロリン、3-ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2-イミダゾリン、3-イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2-ピラゾリン、3-ピラゾリン、ピペリジン、ピペリジン、インドール、インドール、1H-インダゾール、イソインドールの位置2、モルホリンの位置4、およびカルバゾール、またはベータ-カルボリンの位置9で結合される。更に典型的には、窒素結合ヘテロシクリルは1-アジリジル、1-アゼチジル、1-ピロリル、1-イミダゾリル、1-ピラゾリル、及び1-ピペリジニルを包含する。
【0102】
本書で使用され、また上記のアルキル、アルケニール、アルキニール、アリール、アリラルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルなどのいずれにも適用されるような「置換」は、1つ以上の水素原子がそれぞれ別個に置き換えられることを意味する。典型的な置換剤は、-XOBR)3, -CX3, -CN, -OCN, -SCN, -NCO, -NCS, -OOaH, -NC(=O)R, -C(=O)H, -C(=O)R, -C(=O)2, -SO3 -, -SO3 H, -S(=O)2R, -OS(=OFR)2, -S(=O)R, -OP(=O)(OH)2, -OP(=O)(OR)2, -P(=O)(OR)OONN(R)2, -C(=O)SR, -C(=S)SR, -C(=O)NH2, -C(=O)OJS), -R, -OH, -OR, -SH, -SR, NH2, -NHR, -N(R)2, -N+ (R)2、-C(=NH)NH2, -C(=O)N(および-C(=NR)N(R)2を含むが、これらに限定されない。ここで、各々のXは、F、Cl、Br、およびIからのそれぞれのオカレンスに対して独立して選択され、各々のRは、2 OR, -S(=O)2 NH2, -S(=O)2 N(のアルキル、C6 -C20のアリール、, -C(=S)R, -CO2 H, -CO2 R, -CO2 -, -C(=S)OR, -C(=のヘテロシクロアルクまたはヘテロアリールからのオカレンス、保護群およびプロダクトモティーからのそれぞれのオカレンスに対して独立して選択される。群が「任意に置換」と記述されるところでは、どこであれ、その群は、個々の場合とは独立に、上記置換体のうちの1つ以上で置換することができる。置換は、隣接する置換基が閉環を受けて、例えば、ラクタム、ラクトン、環状無水物、アセタール、ヘミアセタール、チオアセタール、アミナール、およびヘミアミナールを形成し、例えば、保護基を与えるために閉環によって形成される、隣接する官能性置換基の閉環などの状況を含み得る。
【0103】
特定のラジカル命名規則には、状況に応じて、モノラル・ラディカルまたはディ・ラディカルのどちらかが含まれることがあることを理解する必要がある。たとえば、置換基が分子の残りの部分に2つの付着点を必要とする場合、その置換基はジラジカルであることがわかる。例えば、2結合点を必要とする「アルキ」として識別される代替物は、-CH2 -, -CH2 CH2 -, -CH2CH(CH3)CH2 -,等のような「ジラジカル」を含む。他の根本的な命名規則は、この急進的なものが、「アルキレン」、「アルケニレン」、「アリーレン」、「ヘテロシクロアルキレン」などのディ・ラジカルであることを明確に示している。
【0104】
「イソメリズム」あるいは「異性体」とは、同一の分子公式を持ちながらも、その原子の結合の順序や空間における原子の配列が異なったものをいう。空間における原子の配置が異なった異性体を「立体異性体」と呼び、互いに鏡像をなぞらえない立体異性体を「ジアステレオ異性体」と呼び、重ね合わせることができない鏡像同士を「エナンチウム」あるいは「光学異性体」と呼ぶこともある。
【0105】
4つの非同一の置換基に結合した炭素原子は「キラル中心」と呼ばれ、「キラルイソマー」は少なくとも1つのキラル中心を持つ複合体を意味し、複数のキラル中心を持つ複合体は、個々のジアステレオマーとして存在するか、「ジアステレオマー混合物」と呼ばれるジアステレオマーの混合物として存在することがある。一つのキラル中心が存在するとき、立体体体はそのキラル中心の絶対的な配置(RまたはS)によって特徴づけられる。絶対配置とは、キラル中心に付着した置換基の空間における配置をいう。検討中のキラル中心に付着した置換基は、Cahn, Ingold,Prelogの配列規則に従ってランク付けされた。(Cahn et al., Angew. Chem. Inter. Edit. 1966, 5, 385; errata 511; Cahn et al., Angew. Chem. 1966, 78, 413; Cahn and Ingold, J. Chem. Soc. 1951 (London), 612; Cahn et al., Experientia 1956, 12, 81; Cahn, J. Chem. Educ.1964, 41, 116)。正反対のキラリティの個々のエナンチメリック形成を等量含む混合物を「ラセミク混合物」と呼ぶ。
【0106】
この説明及びクレームにおいて開示される化合物は、1つ以上の非対称中心を含み、また、各化合物の異なるジアステレオマー及び/又は鏡像異性体が存在することがある。この説明及びクレームのどれかの化合物の記述は、特に記載のない限り、すべての鏡像異性体、ジアステレオマー、及びそれらの混合物を含むことを意図している。加えて、この説明及びクレームのどれかの化合物の記述は、別に記載されていない限り、鏡像異性体の、個々の鏡像異性体、並びに、ラセミク、その他の混合物の両方を含むことを意図したものである。複合物の構造が、特定のエンベンチマーとして描写される場合、本出願の開示は、その特定のエンベンチマーに限定されないことを理解する必要がある。したがって、本開示の構造式の各々の鏡像異性体、光学異性体、およびジアステレオマーが、本明細書中で企図される。本明細書では、複合物の構造式は、便宜上、ある種の異性体を表しているが、本明細書には、幾何学的異性体、非対称炭素に基づく光学異性体、立体異性体、トートマー等の全ての異性体が含まれており、全ての異性体が同じ活動レベルを持つとは限らないことが理解されている。化合物は、異なる互変異性体形態で生じ得る。本開示による化合物は、特に記載のない限り、すべての同性体形成を含むことを意図している。複合物の構造が特定のトートマーとして描写される場合、本出願の開示は、特定のトートマーに限定されないことを理解する必要がある。
【0107】
本明細書に記載される任意の式の化合物は、化合物自体、ならびにそれらの塩、および該当する場合にはそれらの溶媒和物を含む。例えば、塩は、開示の複合体上のアニオンと正電荷を帯びた群(例えば、アミノ)の間で形成することができる。適切なアニオンとしては、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、重硫酸塩、スルファミン、硝酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸塩、グルタメート、グルクロネート、グルクロネート、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、トシレート、サリチル酸エステル、乳酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、および酢酸塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩)が挙げられる。「薬学的に許容されるアニオン」という用語は、薬学的に許容される塩を形成するのに適したアニオンを意味する。同様に、開示の複合体上で、カチオンと負電荷を帯びたグループ(例えばカルボキシレート)の間で塩を形成することもできる。適当なイオンには、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、およびテトラエチランモニウムイオンのようなアンモニウムイオンが含まれる。いくつかの適切な置換アンモニウムイオンの実施例は、エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、およびトロメタミン、ならびにアミノ酸、実施例えばリジンおよびアルギニンから誘導されるものである。開示される化合物にはまた、第四紀窒素原子を含むそれらの塩も含まれる。
【0108】
適当な無機アニオンの実施例としては、以下の無機酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、およびリンから誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されない。適切な有機アニオンの実施例としては、以下の有機酸、2-アセチ安息香、コルビック、安息香、安息香、スルフォニック、ケティック、クエン酸、エタニスルフォニック、エタネスルフォニック、エタネスルフォニック、フマリック、グルプトニック、グルトニック、グルタミン、グルティック、グリコリック、ハイキシマレイク、ハイドロキシマレインカルボキシリック、チオン酸、乳酸、乳酸、ラクトビック、ラウリック、マレイク、マリック、メタネルフォニック、ムカリック、オキサリック、パルミチック、パモアチック、パトセニックが含まれるが、これらに限定されない。適当なポリマー有機アニオンの実施例には、以下のポリマー酸、タンニン酸、カルボキシミルセルロースから得られたものが含まれるが、これらに限定されない。
【0109】
加えて、本開示の化合物の化合物、例えば、塩の化合物は、水分補給または水分補給されていない(無水)形態で存在することもあれば、他の溶媒分子と共にソルベートとして存在することもある。ハイドレートの無限の実施例には、単非、ジハイドレートなどがある。溶媒和物の非限定的な例としては、エタノール溶媒和物、アセトン溶媒和物などが挙げられ、「溶媒和物」とは、化学量論的または非化学量論的な量の溶媒を含有する溶媒付加形態を意味する。いくつかの化合物は、結晶性固体状態において溶媒分子の固定されたモル比を捕捉し、したがって溶媒和物を形成する傾向を有する。溶媒が水の場合、生成する溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールの場合、生成する溶媒和物はアルコラートである。水化物は、水がH2 O.A.ハイドレートと同様に、水がその分子を保持している物質の1分子と、1つ以上の水分子との組合せによって形成される。水化物とは、例えば、一水位体、二水位体、三水位体などを指す。
【0110】
加えて、本明細書に開示される公式により表される化合物またはそれらの塩に対して結晶多型が存在することができる。本開示の範囲には、水晶形成、結晶形成、混合物、無水物化物またはそのハイドレートが含まれることに注意されたい。
【0111】
代替体がディラジカル(すなわち、分子の他の部分に2つの付着点を持つ)として描写される場合、他に示されない限り、代替体はどんな方向にも付着することができることを理解する必要がある。
【0112】
以下のセクションは、CAR療法においてCARを発現する免疫細胞の受容を促進するための、ヒト患者への抗CD45 ADCの投与に基づく方法の説明を提供する。
【0113】
II.抗CD45抗体薬物結合体(ADC)とキメラ抗原受容体(CAR)細胞による治療方法
キメリック抗原レセプター(CAR)療法の課題は、CAR-T細胞のような、エンジニアドCARを表現する細胞を、人間の受信者が受け入れる方法を決定することである。このような操作された免疫細胞の受容は、治療の有効性に影響を及ぼし、また患者に有害な副作用をもたらす可能性がある。
【0114】
リンパ球除去化学療法は、受領を改善するためにレシピエントの免疫系を抑制する従来の方法であるが、一般的に有害な副作用がある。本稿では、CAR療法を受けているヒト患者において、CARを表現するCARの受容を促進する方法について述べた。本稿に記載されている方法は、特にCAR療法を受け、CD45+細胞を有利にするヒト患者のCD45+細胞(例えば、T細胞)を対象としている。本明細書に開示される方法は、リンパ除去化学療法よりも標的化され、自家細胞または同種異系細胞のいずれかを使用することができる手段を提供する。ここに開示される方法の利点は、処理が、それを必要とする患者(すなわちCAR処理を必要とする患者)に衰退しているが、HSCを実質的に減少させていないことである。例えば、本明細書に開示される方法は、骨髄除去、例えば、患者の造血系を回復するためにHSC移植を必要とする骨髄抑制を誘導することなく、それを必要とする患者をリンパ球除去することができる。
【0115】
明細書、CAR表明細胞の受容と有効性を容易にするために、患者の中でCD45の特定細胞(例えば、細胞)の集団を減らすために、抗CD45-doc-druct 結合体(ADCs)を投与する方法である。この免疫系の特定のCD45発現細胞の選択的な枯渇は、自己免疫疾患または癌を治療するためのCAR発現免疫細胞の拒絶のリスクを減少させながら、全体的および無再燃患者の生存を改善する。
【0116】
CAR発現免疫細胞の拒絶のリスクは、CAR細胞療法の投与後も高いままである。ここに開示される方法及び組成は、ヒト患者におけるCAR細胞の拒絶を抑制又は防止するために使用され得る。抗CD45 ADCは、CAR細胞療法を受けている患者においてリンパ球を選択的に標的化するために使用され得る。本稿に記載されているように、Anti-CD45 ADCsは、また、CAR細胞療法を既に受けたヒト患者においてCD45ポジティブ細胞を標的にし、破壊することにより、CAR細胞を拒絶するリスクを低減するために使用することもできる。
【0117】
ここに記載される組成物及び方法は、CAR細胞療法拒絶に関連するCD45+細胞、例えば、細胞を枯渇させるために使用されてもよい。本開示の方法は、例えば、ガン又は自己感染症を有する人間の被検者において、CARを表現する自己細胞の受容を促進する。一実施の形態では、本手法は、CAR療法を受けているか、または受けている人間の被検者に抗CD45抗たんぱく剤(ADC)を与え、また、CARを人間の被検者に表す療法有効量細胞を投与することを含む。CAR発現免疫細胞は、同種または自己であり得る。
【0118】
抗CD45 ADCは、CAR細胞療法の前、同時に、または後に、必要とするヒト患者に投与することができる。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、それを必要とするヒト患者(例えば、CAR細胞セラピーの実施前の約1日から約10日前、約1日から約5日前、約1日から約3日前、約3日前、約2日前、約12時間後)に施術される。抗CD45 ADCの単回投与は、CAR細胞療法の投与の前、後、または同時に、上記単回投与が、免疫細胞を発現するCARの枯渇の危険を防止または減少するのに十分である場合に、ヒト患者に投与することができる。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与の約3日前に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与の約2日前に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの実施の約1日前に、それを必要としている人体に施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与の約20時間前に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施形態において、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与の約18時間前に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与の約15時間前に、それを必要とする人間の患者に施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与の約12時間前に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与の約6時間前に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与の約4時間前に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピアの投与の約2時間前に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施の形態では、CAR細胞セラピアの投与と同時に、それを必要とするヒト患者に、反CD45 ADCが施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与の約2時間後に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与の約4時間後に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR細胞セラピーの投与から約6時間後に、それを必要としている人間の患者に施される。一実施の形態では、CAR細胞セラピーの投与から約12時間後に、抗CD45 ADCがそれを必要としている人間の患者に施される。
【0119】
一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CARを表す細胞がそれを必要としている人体に投与される前に投与される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR療法と併せて人体患者に施術され、抗CD45 ADCは、CAR表現細胞の施術の約12時間前から約21日前までの人間被検者に施術される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR療法と併せて、ヒト患者に施術され、抗CD45 ADCは、CAR表現細胞の施術の約18時間前から約20日前までのヒト被検者に施術される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR療法と併せて、ヒト患者に施術され、抗CD45 ADCは、CAR表現細胞の施術の約20時間前から約18日前までのヒト被検者に施術される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR療法と併せて、ヒト患者に施術され、抗CD45 ADCは、CAR表現細胞の施術の約1日前から約15日前までにヒト被検者に施術される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR療法と併せてヒト患者に施術され、抗CD45 ADCは、CAR表現細胞の施術の約1日前から約10日前までにヒト被検者に施術される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR療法と併せて人体患者に施術され、抗CD45 ADCは、CAR表現細胞の施術の約2日前から約8日前までの人間被検者に施術される。一実施の形態では、抗CD45 ADCは、CAR療法と併せて、ヒト患者に施術され、抗CD45 ADCは、CAR表現細胞の施術の約3日前から約6日前までにヒト被検者に施術される。
【0120】
一実施形態では、リンパ節転移量の抗CD45 ADCが投与される。ヒト患者由来の生物学的試料中のリンパ球の全体的なレベルは、抗CD45 ADCの投与後に試験することができ、ここで、投与前のレベルと比較して抗CD45 ADCの投与後のヒト患者中のリンパ球の全体的な数の減少は、CAR細胞療法の拒絶を防止するための抗CD45 ADCの有効性を示す。ある実施の形態では、ヒト患者の生物学的試料中の内生細胞細胞レベルが、CD45 ADCの投与直前のヒト患者の生物学的試料中の細胞レベル(例えば、血液)と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、又は少なくとも約20%減少する。一実施形態では、ヒト患者由来の生物学的試料中の内因性リンパ球のレベルは、抗CD45 ADCの投与直前のヒト患者由来の生物学的試料(同型の、例えば血液)中のリンパ球のレベルと比較して、約5%~25%、約5%~20%、約5%~15%、または約5%~10%減少する。1つの実施形態では、内生細胞のレベルは、CD45 ADCの投与の1日かそれ以下前に決定される。
【0121】
細胞のレベルは、蛍光活性化細胞選別(FACs)分析又は数学分析器を含むが、それに限らない、本技術で知られている標準的な方法に従って決定することができる。
【0122】
感染症を予防するためには、好中球の量が正常であることが必要である。好中球減少症は、血液中の好中球量が異常に低く、感染に対する感受性の増大につながる場合に起こる(例えば、シュワルツベルク、下肢S.「好中球減少症:病因と病因」、臨床的基礎8(2006): S5-S11を参照)。これは全体的に参考文献によって取り入れられている。好中球減少症は、しばしば化学療法治療、薬物有害反応、または自己免疫疾患によって引き起こされる。被検者の血中の絶対中性基数(ANC)を測定する方法は、本技術に知られており(例えば、Amundsen, Erik K., et al. American journal of clinical pathology. 137.6 (2012): 862-869)、これは、参照全体に含まれている。
【0123】
ここに開示される方法の1つの実施形態において、人間の被検者は、CARを表現した耐性細胞の投与後にニュートロピニアを発達させない。特定の実施形態において、好中球減少症は、血液1マイクロリットル当たり約1500未満(例えば、約1500/μL未満、約1400/μL未満、約1300/μL未満、約1200/μL未満、約1100/μL未満、約1000/μL未満、約900/μL未満、約800/μL未満、約700/μL未満、または約600/μL未満)の絶対好中球数(ANC)を有するヒト被検者として定義される。
【0124】
血液の絶対好中球数が500/μL未満と臨床的に定義される重度の好中球減少症または無顆粒球症は、感染症による罹病率および死亡率を引き起こしうる。ある実施形態では、CARを表現した細胞を投与した後、人間の被検者は重度の中立性を発達させない。ここに開示される方法の特定の実施形態において、厳しいニュートロピニアは、血液の約500/マイクロL未満のANC(例えば、約500/マイクロL未満、約450/マイクロL未満、約400/マイクロL未満、約350/マイクロL未満、約300/マイクロL未満、約250/マイクロL未満、約200/マイクロL未満、約150/マイクロL未満、又は約100/マイクロL未満)と定義される。
【0125】
1つの実施形態において、ADCの投与(例えば、悪化した用量での投与)は、例えば、基準水準に関連して、ヒトの被検者における1つ以上のCAR-T生着サイトキン(すなわち、CAR-T生着に有益であり、CAR-Tの拡大と有効性に関連するサイトキン)のレベルを増加させるのに有効的である。例えば、特定の実施形態において、ADCの投与は、ADCの投与前に、または予め決定された閾値レベルと比較して、ヒト被検者における1つ以上のCAR-T生着サイトカインのレベルを、ヒト被検者における1つ以上のCAR-T生着サイトカインのレベルと比較して上昇させるのに効果的である。特定の実施例において、CAR-T接木サイトキンのレベルは、フルダラビン/シクロホスファミドの化学条件を治療した患者におけるCAR-T接木サイトキンのレベルと同等である(例えば、Kochehnderfer et al. Clin Oncol. 35: 1803-13で開示された患者データを参照)。特定の実施例において、CAR-T接ぎ木サイトキンは、IL-15および/またはIL-7である(例4を参照)。
【0126】
1つの実施形態において、反CD45 ADCの投与(例えば、悪化しつつある用量での投与)は、例えば、基準水準に比べて、ヒト被検者における1つ以上のサイトキンサイトカイン放出症候群(CRS)-サイトキンの水準を実質的に増加させない。例えば、Lee, Daniel W., et al. 血液.124.2 (2014): 188-195.では、CRSおよび関連するCRSサイトキンについて記載されている。特定の実施形態において、反CD45 ADCの投与は、ヒト被検者における1つ以上のCRSサイトキンのレベルを、例えば、ADCの投与前のヒト被検者における1つ以上のCRSサイトキンのレベルまたは事前に決定された閾値レベルと比較して、実質的に増加しない。ある種の実施態様において、CRSサイトキンは、IFNim、IL-10、IL-6、IL-8、MIP-1α、MIP-1αまたはIL-10である。
【0127】
いくつかの実施形態において、ADCの投与(例えば、リンパ除去量で)は、ヒト被検者における1つ以上のCAR-T移植サイトカイン(すなわち、CAR-T生着に有益であり、CAR-T拡大および有効性と関連するサイトカイン)のレベルを増加させるのに効果的であるが、ヒト被検者における1つ以上のサイトカイン放出症候群(CRS)-サイトカインのレベルを増加させない。
【0128】
上述したように、本稿に記載される方法の利点の1つは、低価格の母親療法剤を減少させることができること、またはCAR療法を受けることを計画している人間の患者に施される条件づけレジームに含まれないことである。限定するわけではないが、フルダラビン、シクロホスファミド、ベンダムスチン、および/またはペントスタチンなどの上記除去化学療法剤は、CAR療法を受けているヒトにおいてCAR発現細胞受容を促進するための抗拒絶剤として一般的に使用される。特定の実施形態では、ヒト患者は、CAR発現免疫細胞(例えば、T細胞)の投与前に、例えば、CAR発現免疫細胞(例えば、T細胞)と組み合わせて抗CD45 ADCを投与され、その結果、ヒト患者は、CAR発現免疫細胞の投与の前、同時、またはその後に、リンパ球除去化学療法剤、例えば、フルダラビンおよび/またはシクロフォスファミドを投与されない。
【0129】
特定の実施形態において、抗CD45 ADCは、免疫細胞を表すCARの寛容性を促進するために、他の治療法と組み合わせて使用される。他の免疫枯渇剤の使用は、ヒト被検者の内因性免疫細胞を枯渇させ、CAR発現免疫細胞の拒絶の危険性を減少させる薬剤としての抗CD45 ADCの使用を介して回避または減少させることもできる。例えば、アレムツズマブは、CAR療法を受けているヒトにおけるCAR発現細胞受容を促進するために、CAR療法と組み合わせて、抗拒絶剤として一般的に使用される。特定の実施形態において、ヒト患者が、CARの表現する細胞(例えばT細胞)の投与の前、例えば、事前に、人の患者が、CARの表現する細胞の投与に先立って、同時に、またはそれに続いて、アレムツズマブを受けないように、ADCを、対CD45 ADCと組み合わせて投与する。
【0130】
ここに開示される方法は、CARを表現する自己細胞と同種異系細胞の両方に使用することができる。重要なことは、ここに記載されている反CD45 ADC調整方法は、同種異系細胞の寛容性を提供する手段を提供することによってCAR療法に使用されうるタイプの免疫細胞拡大するのに有用である。1つの実施形態において、耐性細胞を表すCARは、同種異系細胞または自身の細胞である。CARを発現するように操作され得る免疫細胞のタイプの例としては、同種異系T細胞、自己T細胞、自己NK細胞、または同種NK細胞が挙げられるが、これらに限定されない。
【0131】
一実施の形態では、抗CD45-drugencateは、CAR細胞療法の実施後に、抗CD45-drugencateを実施することにより、CD45を表現するドナー細胞、例えば、CD45を表現する細胞を枯渇させるために使用される。1つの実施形態において、CAR細胞セラピーは異性細胞を含む。
【0132】
ここに開示される方法は、これらの1つの障害を有する人間の被検者におけるガンまたは自己感染症の治療に特に有用である。
【0133】
1つの実施形態において、本開示された方法はガンを治療するために使用される。より具体的には、抗CD45 ADCを、CAR療法と組合せてがんを有するヒト被検者に投与する。本明細書に開示された方法を用いて治療することができる癌の種類の例には、成人進行癌、膵臓癌、切除不能な膵臓癌、結腸直腸癌、転移性結腸直腸癌、トリプルネガティブ乳癌、結腸癌、肝小細胞癌、非小細胞肺癌、B細胞リンパ腫、再発性または難治性B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、再発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、大細胞型B細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、再発性または難治性非ホジキンリンパ腫、難治性アグレッシブ非ホジキンリンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、治療抵抗性非ホジキンリンパ腫、大腸癌、膵癌、トリプルネガティブ浸潤性乳癌、腎細胞癌、肺扁平上皮癌、肝細胞癌、尿路上皮癌 急性リンパ性白血病、B細胞性白血病、B細胞性リンパ芽球性白血病、成人急性リンパ性白血病、B細胞性リンパ芽球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、前リンパ球性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、再発性形質細胞性骨髄腫、多発性骨髄腫、骨の多発性骨髄腫、脳の悪性神経膠腫、骨髄異形成症候群、EGFR陽性結腸直腸癌、多形性膠芽腫、新生物、芽球様樹状細胞腫瘍、固形腫瘍、進行性固形腫瘍、メソテリン陽性腫瘍、血液悪性腫瘍 および他の進行した悪性腫瘍が含まれるが、これらに限定されない。
【0134】
一実施の形態では、本開示された方法は、自己感染症を治療するのに用いられる。より具体的には、抗CD45 ADCを、CAR療法と組合せて、自己免疫疾患を有するヒト被検者に投与する。本書に開示された組合せ法を用いて治療することができる自己感染症の実施例には、多発性硬化症、クローン病、陶器性大腸炎、リュウマチ性関節炎、1型糖尿病、ルプス、およびプソリアシスが含まれるが、これらに限定されない。
【0135】
特定の実施形態では、CAR-Tセルセラピーと組み合わせて、対CD45 ADCを人間の患者に施す。一実施形態において、抗CD45 ADCは、CAR-T療法の実施前に、ヒト患者に施される。本書に記載される反CD45 ADCセラピーと組み合わせて使用することができるCAR-Tセルの例には、以下、CD19 CAR-T (例:CART-19-01,02,03)、ダオペカルト(河北省バイオテクノロジー社)、IM19CART/001,YMCART 201702(北京イムノチナメディカルサイエンス&テクノロジー社)、ユニバーサルCD19-CART/SHBYCL001,002(上海バイオレイ研究所)、Genechem/NCT02672501(上海ジェネチェム社)、SenL_19(河北省バイオテクノロジー社)、PCAR-019(Person BioTherapeutics (蘇州)、ICAR19(Immune Cell)WM-CART-02 (Sinobioway Cell Therapy Co.)、HenanCH080,109,152 (HenZhen) Biotechnology Co.)、IM19-CD28、およびIM19-41BB CAR-T細胞 (Beijing Immunochina Medical Science & Technology Company))、CTL019/IT1601-CART19 (北京産水バイオテクノロジー社)、CTL019/CCTL019C2201 (ノバルティス・ファーマシューティカル社)、CD19:4-1BB / FirstShen01 (深セン第二人民病院/ 北京プリジーン・サイエンス・アンド・テクノロジー社)、MB-CART19.1 (上海産子供医療センター/ Miltenyi Biotechnology社)、YMCAR-T細胞(Pinze Lifetechnology社)、2016YJZ12 (北京大学/ マリノ・バイオテクノロジー社)、EGFRt/19-28z/4-1BBL CAR Doing-002 (Beijing Doing Biomedical Co.)、PCAR-019 (Person BioTherapeutics (Suzhou))、C-CAR011 (Peking Union Medical College Hospital / Cellular Biomedical Group Ltd.)、iPD1 CD19 eCAR Cells (Peking University / Marino Biotechnology Co.)、2013-1018/NCT02529813 (M. / HenanCH CAR 2-1 (HenZhen) Biotechnology Co.、JCAR015 (Juno Therapeutics, Inc.)、JCAR017/017004,006 (JCAR017 (Celgen)、TBI-1501 (Takara Bio Inc.)、JMU-CD19CAR (Jichi Medical University)、KTE-C19 (Kite)TriCAR-T-CD19 (Timmune Biotech Inc.)、PF-05175157 (Fred Hutchinson Cancer Research Center.)、CD22/NCT03121625 (Hebei Senlang Biotechnology Inc.)、CD22 (Ruijin-CAR-01 (Ruijin Hospital / Shanghai Unicar-Therapy Bio-medical Technology Co.)、AUTO-PA1、DB1 (Autolus Limited.)、CD20 (Doing-006 (Beijing Biomedical Co.)、またはCD20/CD30 (e.g., SZ5601) 上海蘇州大学第一所属病院/ユニカーセラピーバイオメディテクノロジー(株)が含まれるが、これに限定されない。
【0136】
CAR構築
本開示には、CAR療法の使用と、抗CD45-infer-processing ADCとの組み合わせが含まれる。本開示は、一般に、特定のCAR構築物、例えば、特定の抗原結合領域または細胞内シグナル化領域に限定されない。なぜなら、本開示は、内生CD45+の細胞、例えば内生細胞、内生細胞、内性細胞を燃焼させることにより、CAR表現の受容を促進することにより、CAR療法の調整剤として機能することができることを発見したことに基づくからである。特定のCAR、例えばCD19固有のCARは、ここに考慮され、ここに開示される方法に含まれるが、限定することを意図したものではない。
【0137】
CAR構築物は、当技術分野において知られており、一般に、(a)抗原結合ドメインを含む細胞外領域、(b)トランス膜領域および(c)細胞質シグナル領域を含む。典型的なCARの構成は、本技術分野において知られており、また、本分野に記載された方法では、いかなる好適な形態も使用することができる。例えば、CARは、第1世代、第2世代、又は第3世代のCARであってもよい。例えば、Guedan et al. Molecular Therapy-Methods & 臨床開発12: 145-156 (2019) またはSadelain et al.Cancer discovery 3.4: 388-398 (2013)に記載されているように、内容全体をここに参考文献として取り入れた。簡単に言うと、「第1世代」CARは、(a)細胞外抗原結合ドメイン、(b)膜複数領域、(c)1つ以上の細胞内シグナル化領域、およびオプションで(d)抗原結合ドメインを膜複数領域に結びつけるヒンジ領域を含むことができる。「第2世代」CARは、(a)、(b)、(c)およびオプションで(d)を含むことができ、さらに、共刺激領域、例えばCD28または4-1BBの共刺激領域を含むことができる。A「第3世代」CARは、(a)、(b)、(c)およびオプションで(d)を含むことができ、さらに、CD28と4-1BBの共刺激領域、またはCD28とOX40の共刺激領域を含む。以下に、前記の物質の毎に詳しく説明する。いくつかの実施例において、以下の例示的で制限のない配列によって説明されるCAR分子は、CARの左端から右端まで、N端からC端までであることを理解する必要がある。本開示により説明されるCARは、本説明されるような他の要素の組み合わせを構成するか、さらに構成することができる。その他の例示的なキメリック抗原レセプター構築物は、米国特許第9,328,571号、米国特許第10,714,865号、米国特許第10,7773,896号、米国特許第10,221,245号、米国特許第10,040,865号、米国特許第2018/0256712A1号、米国特許第2018/027190A1号 特許第2018/004424A1号、米国特許第2019/0151363A1号、および米国特許公報第2018/0273601A1号、上記特許および特許公報の各内容は、これらの全体に含まれる。
【0138】
ここに開示される方法で使用されるCARは、細胞外抗原結合ドメインを含んでいる。細胞外抗原結合ドメインは、抗原に結合するあらゆる分子であり得るが、これには、限定されないが、ヒトの抗原、人間化された抗原、またはその機能的断片が含まれる。ある実施態様において、抗原結合ドメインはscFvである。他の実施形態では、細胞外抗原結合ドメインは非感染グロブリンスキャフォールドタンパク質である。他の実施形態において、CARの外細胞外結合ドメインは、単鎖T細胞レセプター(scTCR)を構成する。米国特許に記載されているように。No.5,359,046, 5,686,281 5,686,281および6,103,521、細胞外ドメインはまた、リガンド結合および/またはシグナル伝達に関連する多種多様な細胞外ドメインまたは分泌タンパク質のいずれかから得ることができる。
【0139】
細胞外結合ドメインの分子標的(抗原)の選択は、標的細胞の表面を規定するリガンドの種類と数に依存する。例えば、抗原結合ドメインは、特定の病気状態に関連した標的細胞の細胞表面マーカーとして作用する配位子を認識するために選択され得る。このように、一つの側面において、CARを介在する細胞(例えばT細胞)反応は、希望する抗原をCARに特別に結合する細胞外抗原結合ドメインを工学的に工夫することによって、関心のある抗原に向かうことができる。例えば、抗原結合ドメインは、ガンまたは自己感染病のような特定の病気状態に関連する標的細胞表面マーカーとして作用する配位子を認識するために選択され得る。このように、CARにおける抗原結合ドメインのリガンドとして作用しうる細胞表面マーカーの実施例には、癌細胞と他の病気の細胞に関連したもの、実施例えば、自己感染性細胞と病原体感染細胞が含まれる。いくつかの実施例において、CARは、希望する抗原結合ドメインを工学的に工夫することによって、関心のあるTumo Agentinを標的とするように工夫されている。この領域は、特に、がん細胞上の抗原に結合する。本開示の文脈において、「腫瘍抗原」は、癌のような特定の過剰増殖性障害に共通する抗原を意味する。一実施形態では、抗原は腫瘍抗原であり、その例としては、CD19、CD22、CD30、CD7、BCMA、CD137、CD22、CD20、AFP、GPC3、MUC1、メソテリン、CD38、PD1、EGFR (例えば、EGFRvIII)、MG7、BCMA、TACI、CEA、PSCA、CEA、HER2、MUC1、CD33、ROR2、NKR-2、PSCA、CD28、TAA、NKG2D、またはCD123が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、CARは、CD19、CD22、CD30、CD7、BCMA、CD137、CD22、CD20、AFP、GPC3、MUC1、メソテリン、CD38、PD1、EGFR (例えば、EGFRvIII)、MG7、BCMA、TACI、CEA、PSCA、CEA、HER2、MUC1、CD33、ROR2、NKR-2、PSCA、CD28、TAA、NKG2D、またはCD123に結合するscFvを含む。
【0140】
一実施形態では、特許出願公開第20190388528号(ブルーバードバイオ)に記載されているように、CARはBCMと結合するが、CARに関連する含有量はここに含まれる。
【0141】
別の側面では、CARの細胞外結合領域がAFP (例:ETCHAFPCAR01(イオンセラピューティクス)社/ Eureka Therapeutics Inc.)、GPC3 (例:GeneChem Co.)、302 GPC3-CART (Shanghai GeneChem Co.)、CAR-GPC3細胞(Carsgen Therapeutics)、MUC1 (例:PG-021-001,002 (Person BioTherapeutics (Suzhou) Co.)、mesothelin (例:H2017-01-P01 (Ningbo Cancer Hospital)、TAI-meso-CART (Shanghai GeneChem Co.)、K16-4/NCT0293093 (China Meitan General Hospital / Marino Biotechnology Co.)CD38 (例: Anti-CD38 CAR-T / SOR-CART-MM-001 (Sorrento Therapeutics, Inc.)), herinCAR-PD1 (例), 2016-001/NBYKY2016-002,003 (Ningbo Cancer Hospital)、SIMC-20160101,02,03 (例:上海国際医療センター)、CAR-T細胞(Tscm)、P-BCMA-101-001 (Poseida Therapeutics, Inc.)、HenanCH284 (HenZhen)、バイオテクノロジー企業、LCAR-B38M CAR-T細胞(Nanjing Legend Biotech Co.)、9762/NCT0338972 (Fred Hutchinson Cancer Research Center / Juno Therapeutics, Inc.)、Descartes-08 (Cartesian Therapeutics)、Kite-585 A Gilead Company; bb217 (bluebird bio); bb217 (Celgen); JCARH125 (Juno Therapeutics, Inc.), CD30 (eg., Immune Cell, Inc.), EGFR (eg., EGFR:4-1BB:CD28 modified T cells / First Sceond People's Hospital /) 北京プレジーン・サイエンス・アンド・テクノロジー社、EGFR-IL12-CART (深セン第二人民病院/ The Pregene Co.)、SBNK-2016-01 (北京サンボブレイン病院/マリノバイオテクノロジー社)、MG7 (例:MG7-CART (Xijing Hospital / Shanghai GeneChem Co.)、BCMA (例:Autolus Limited)、CEA (例:383-74/NCT024166 (ロジャー・ウィリアムズ・メディカル・センター/シルテックス・メディカル)(例:NCT03267173 (ハルビン医科大学/上海大学医学工学部)、CD20 (例:EY201605-19 (Beijing Biohealthcare Biotechnology Co.)、CD33 (例:2016-0341/NCT03126864 (M.D. Anderson Cancer Center / Intrexon Corp. / Ziopharm))、EGFR/BCMA (例) .g., EGFRt/BCMA-41BBz CARセル(Memorial Sloan Kettering Cancer Center / Juno Therapeutics, Inc.)、ROR2(例:自ロゴのCCT301-38またはCCT301-59 Tセル(上海シノバイオウェイサンテラバイオテック)、NKR-2(例:CYAD-N2T-002,003,004(Celyad))、PSCA (例:BEllicum Pharmaceuticals)、CD28(例:自ロゴのCSR Tセル(北京サンボブレイン病院/ Marino Biotechnology Co.))、TAA (例:AMG 119(Amgen))、NK2D(例:CM-CS1(Celyad))、CD123(例:UCART123(Cellectis S.A.))に結合する。前述の文章はさらに、当該抗原を結合するCARの実施例(実施例:AMG119(Amgen))を提供する。これらのCAR構築物は、本明細書に開示される調整方法において、反CD45 ADCと共に使用されることができる。
【0142】
CAR構築物はさらに、細胞外抗原結合ドメインおよび細胞質シグナル伝達ドメインを(文字どおりまたは一般的に近接して、例えばスペーサーと)結合する膜貫通ドメインを含む。一般的に、CARは、scFv、Fab、またはその他の反射分子を含み、一般的には、scFv (または細胞外抗原結合ドメイン)とトランス膜領域の間のヒンジ部またはその他のリンカーを含んでいる。膜貫通ドメインは、CD28またはCD3-ζなどの細胞内シグナル伝達ドメインに結合し、典型的には、以下で論じるように1つ以上の共刺激ドメインを含むであろう。しばしば、スペーサーまたはヒンジは、抗原結合ドメインが抗原認識および結合を容易にする異なる方向に向かうことを可能にする柔軟性を提供するために、外細胞抗原結合ドメインとトランス膜領域の間に導入される。
【0143】
したがって、特定の実施形態では、CARはさらにヒンジ領域を構成することができる。ヒンジ領域は、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、IgD、IgE、IgM、CD28、またはCD8αのヒンジ領域に由来することができる。1つの具体例において、ヒンジ領域はIgG4のヒンジ領域に由来する。別の実施形態では、外細胞結合ドメインとトランス膜ドメインの間のCARのヒンジはCD8ヒンジドメインである(SwissProt/GenBank Acc. No. P01732を参照)。
【0144】
一実施形態では、CARは、細胞外抗原結合ドメインと、CD8ヒンジ部AKPTTTPAPR PPTPAPTIAS QPLSLRPEAC RPAAGGAVHT RGLDFA (配列番号9)を介して連結された膜貫通ドメインとを含む。
【0145】
1つの実施形態において、CARは、ハイブリッドCD8-CD28ヒンジ部AKPTTTPAPR TPAPTIAS QPLSLRPEAC RPAAGGAVHT RGLDFAPRKI EVMYPPPYLD NEKSNGTIIH VKGKHLCPSP LCPLFPKP (配列番号10)を介して連結された細胞外抗原結合ドメインおよび膜貫通ドメインを含む。
【0146】
膜貫通ドメインは、細胞外抗原結合ドメインに寄与するタンパク質、エフェクター機能シグナル伝達ドメインに寄与するタンパク質、増殖シグナル伝達部分に寄与するタンパク質、または全く異なるタンパク質によって寄与され得る。ほとんどの場合、CARの他の領域の一つと自然に関連付けられるようにすることが便利であろう。ある実施形態では、使用されるトランス膜および細胞質領域は、CD28配列の連続した部分である。このように、領域が細胞膜に結合する抗原領域を含むCARを固定することができる限り、本分野で使用することが考えられる。
【0147】
トランスフィルム領域は、自然のものから、あるいは合成源から派生することができる。源が自然な場合、領域はどのような膜に結合したか、あるいは膜を越えたタンパク質から派生しているかもしれない。本開示において特定に使用される膜貫通ドメインは、T細胞レセプターのアルファ、βまたはζ鎖、CD28、CD3イプシロン、CD45、CD4、CD2、CD8、CD9、CD16、CD22、CD33、CD37、CD64、CD80、CD86、CD134、CD137、CD154、LFA-1 T細胞補助レセプター、CD2 T細胞補助レセプター/接着分子、CD8アルファ、およびそれらの断片から誘導され得る(例えば、少なくとも透明膜領域からなる)。透明領域は、例えば、UniProtデータベースを使用することによって、当該技術に知られている、又はここに記載されている方法を用いて特定することができる。
【0148】
いくつかの実施形態において、膜横断領域は、合成され得る。この場合、それは、レウシン及びバリンのような、圧倒的に排水性の残渣からなる。フェニーラニン、トリプトファン、およびフェニルアラニンの3つの組み合わせが、合成膜領域の各端に見られることが望ましい。必要に応じて、短いオリゴまたはポリペプチド・リンカー、できれば長さが2~10のアミノ酸の間が、CARの細胞質信号領域と薄膜領域との間の結びつきを形成することができる。グリシン-セリンのダブルブレットは、特に適切なリンカーを提供する。
【0149】
いくつかの実施形態において、本開示のCARのトランス膜領域は、CD8トランス膜領域である。この目的のためのCD8の配列はPCTパブNo.W02014/055771で教えられる。
【0150】
いくつかの実施形態において、CARのトランス膜領域は、CD8トランス膜領域、またはそれらの機能部分である。例えば、CARは、LDPKLCYLLD GILFIYGVIL TALFLRVK (配列番号11)のアミノ酸配列を有するCD3膜貫通ドメイン、またはLCYLLDGILF IYGVILTALF L(配列番号12)のようなその機能的部分を含むことができる。
【0151】
いくつかの実施形態において、本開示のCARのトランス膜領域は、CD28トランス膜領域である。CD28の例示的な配列が以下に示され、また、例示的な膜横断配列が示されている。いくつかの実施形態において、CD28トランス膜領域は、以下の例示的なトランス膜領域の配列、或いは、細胞膜への配列を含むCARを固定することができるそれらの断片又は変形物を含む。従って、いくつかの実施例において、CARのトランスメンブレンド領域は、以下FWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWV (配列番号: 13)のアミノ酸配列を含むCD28トランスメンブレンドドメインである。1つの実施形態において、CARの膜貫通ドメインは、以下IEVMYPPPYL DNEKSNGTII HVKGKHLCPS PLFPGPSKPF WVLVVVGGVL ACYSLLVTVA FIIFWV (配列番号14)、またはその機能的断片、例えば配列番号13のアミノ酸配列を含有するCD28膜貫通ドメインである。
【0152】
細胞外抗原結合ドメインと膜横断領域に加えて、CARはさらに細胞内(または細胞質)シグニング領域を構成する。
【0153】
内因性TCRのみを介して生成されるシグナルは、T細胞の完全な活性化には不十分であり、二次的または補助刺激シグナルも必要とされる可能性があることが知られている。このように、T細胞の活性化は、二つの異なるクラスの細胞質信号配列によって媒介される。すなわち、TCRを介して抗原依存性の一次活性化を開始させるもの(一次細胞質信号配列)と、抗原非依存的に作用して二次シグナルまたは補助刺激シグナルを提供するもの(二次細胞質信号配列)である。
【0154】
ここで用いられる「細胞内シグナル化ドメイン」または「細胞質シグナル化ドメイン」は、分子の細胞内部分を指す。細胞内シグナル伝達ドメインは、免疫細胞、例えばCAR-T細胞またはCAR発現NK細胞を含むCARの免疫エフェクター機能を促進するシグナルを生成することができる。例えばCART細胞またはCAR発現NK細胞における免疫エフェクター機能の例には、細胞溶解活性およびサイトカインの分泌を含むヘルパー活性が含まれる。実施形態では、細胞内シグナルドメインはエフェクター機能信号を変換し、特殊な機能を実行するようセルに指示する。すべての細胞内シグナリングドメインを使用できるが、多くの場合、チェーン全体を使用する必要はない。細胞内シグナルドメインの切り取られた部分が使用される範囲では、エフェクター機能信号を変換する限り、上記切り取られた部分は、そのままのチェーンの代わりに使用することができる。このように、細胞内シグナル伝達ドメインという用語は、エフェクター機能シグナルを伝達するのに十分な細胞内シグナル伝達ドメインの任意の切断部分を含むことを意味する。
【0155】
一実施形態では、CARの細胞内シグナル領域は、配列番号15に説明されるように、CD3ゼータシグナル領域、又はそのシグナル部分を含む。
RVKFSRSADAPAYQQGQNQLYNELNLGRREEYDVLDKRRGRDPEMGGKPRRKNPQEGLYNELQKDKMAEAYSEIGMKGERRRGKGHDGLYQGLSTATKDTYDALHMQALPPR (配列番号: 15)。
【0156】
細胞質シグナル伝達ドメインは、CD3ゼータ、FcRγ、FcRベータ、CD3γ、CD3デルタ、CD3イプシロン、CDS、CD22、CD79a、CD79b、CD278(「ICOS」)、FcεRI、CD66d、DAP10、およびDAP12に由来するものをさらに含むことができるが、これらに限定されない。
【0157】
CARはさらに、共刺激タンパク質またはサイトカイン産生を増強するCD28および4-1BBなどのタンパク質の細胞内シグナル伝達ドメインに由来するポリペプチド鎖である「細胞内共刺激ドメイン」を含み得る。
【0158】
例示的な共刺激信号領域は、4-1BB、CD21、CD28、CD27、CD127、ICOS、IL-15Rα、およびOX40を含む。
【0159】
ある種の実施例において、CARの細胞質コスティミュレーター領域は、それ自身で4-1BB信号領域を含むか、CARの文脈において有用である他の望ましい細胞質領域と結合する。4-1BBは、GenBank Accとして提供されるアミノ酸配列を有するTNFRスーパーファミリーの一員である。No. AAA62478.2、又はヒト以外の種、例えばマウス、ネズミ、サル、猿等からの同等の残余物、及び「4-1BBコスティミュラティブ・ドメイン」は、GenBank acc noのアミノ酸残留物214-255と定義される。AAA62478.2、又はヒト以外の種、例えば、マウス、ネズミ、サル、猿等からの同等の残留物である。
【0160】
1つの実施形態において、CARの細胞内共刺激シグナル伝達ドメインは、4-1BB (CD137)共刺激シグナル伝達領域、またはKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCEL (配列番号: 16)
のシグナル伝達部分である。
【0161】
1つの実施形態において、CARの共刺激シグナル伝達ドメインは、CARのCD28共刺激シグナル伝達領域配列であり、以下、細胞内ドメイン、CD28共刺激信号領域、またはその信号部分、
RSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRS (第17部)のものである。
【0162】
従って、CARの細胞質領域は、開示のCARの文脈において有用である他の望ましい細胞質領域と結合したCD3-zetaシグナル領域を含む。特定の実施において、CARの細胞質領域は、CD3ゼタ領域と、4-1BB、CD28、およびCD27を含むが、これに限定されない共チム化信号領域を含むことができる。
【0163】
開示のCARの細胞質信号部分内の細胞質信号配列は、ランダムまたは特定の順序で互いに連結され得る。必要に応じて、短いオリゴまたはポリペプチドリンカーまたはスペーサー、できれば5~20のアミノ酸の長さのものを、細胞質の領域の間に挿入することができる。GGGS (配列番号: 18)または(GGGS)×3(配列番号: 19)は、特に適切なリンカを提供する。
【0164】
1つの実施形態において、本分野で用いられるCARは、抗CD19モノクローン抗菌の可変領域の単鎖を含む外細胞領域、ヒンジ部とCD8αのトランス膜領域を含むトランス膜領域、およびCD3ζのシグナル領域と4-1BBのシグナル領域を含む細胞領域を含んでいる。例示的なCARには、Nicholson I, C, et al., Mol Immunol 34:1157-1165 (1997)に記載されている抗CD19モノクローン検出、およびCD8αの21アミノ酸シグナルペプチド(GenBank Accession No. NM_001768の26-88の位置にある63のヌクレオチドから翻訳された)が含まれる。CD8αヒンジ部と膜領域は、GenBank加入番号NM_001768の815-1021の位置にある207のヌクレオチドから翻訳された69のアミノ酸からなる。好ましい実施形態のCD3isignaling領域には、GenBank加入番号NM_000734の1022-1360の位置にある339のヌクレオチドから翻訳された112のアミノ酸が含まれる。
【0165】
細胞外のドメイン(抗原結合ドメインから成る)とCARの膜横断領域、あるいは細胞質領域とCARの膜横断領域の間では、スペーサーまたはヒンジ領域が組み込まれることがある。ここで用いられるように、「スペーサー・ドメイン」という用語は、一般的に、ポリペプチド・チェーン内の細胞外領域および/または細胞質領域とをつなぐ機能を持つオリゴまたはポリペプチドを意味する。ここで用いられるように、ヒンジドメインとは、一般に、CARまたはそのドメインに柔軟性を提供する機能を持つオリゴまたはポリペプチド、ならびに/またはCARまたはそれらのドメインの立体障害を防ぐ機能を持つポリペプチドを意味する。いくつかの実施形態において、スペーサーまたはヒンジ領域は、最大300のアミノ酸、好ましくは10~100のアミノ酸、そして最も好ましくは5~20のアミノ酸を含むことができる。また、開示の側面はこの点で限定されないので、1つ以上のスペーサードメインがCARの他の領域に含まれ得ることを認識する必要がある。
【0166】
CARは、本分野に提供された配列又はその変形物又はその一方のフラグメント(例えば、CAR活性に必要な機能を保持する変形及び/又はフラグメント)を有する領域(例えば、抗原結合ドメイン、膜横断領域、細胞質領域、シグナル領域、安全領域及び/又はリンカー、又はそれらのいずれかの組合せ)を本項に含めることができることを理解する必要がある。CAR活性に必要な機能を保持する変形及び/又はフラグメント)を、本項に記載するCARタンパク質に含めることができる。いくつかの実施形態において、変形体は、図示した配列に対する1、2、3、4、5、6、7、8、9または10のアミノ酸変化を有する。いくつかの実施形態において、変異体は、例示された配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、90%~95%、少なくとも95%または少なくとも99%同一である配列を有する。いくつかの実施形態において、フラグメントは、ここに提供される配列よりも短い1-5、5-10、10-20、20-30、30-40または40-50のアミノ酸である。いくつかの実施形態において、フラグメントは、N-端子、C-端子または提供された配列の両方の端子領域でより短い。いくつかの実施形態において、フラグメントは、本項に記載された配列中のアミノ酸の数の80%~85%、85%~90%、90%~95%、又は95%~99%を含む。
【0167】
他の実施形態において、本発明は、本明細書中に発明されるアミノ酸配列をコードする核酸配列を含む。
【0168】
いくつかの例において、上記の例示的な、制限のない配列は、CARの左から右へ、N端からC端までである。CARは、ここに記載されているように、その他の要素の組み合わせを構成するか、さらに構成することができる。
【0169】
CAR構築物がその様々な部分で同定されると、CAR発現免疫細胞が産生され、それにより免疫細胞がCARを発現する。この方法は、本明細書に記載される核酸分子(例えば、RNA分子、例えば、mRNA)、またはCARを符号化する核酸分子、例えば、本明細書に記載されるCARを含むベクトルを用いて、免疫細胞を導入、例えば、形質導入することを含む。また、本開示は、細胞の集団を生成する方法(例えば、外生のrnaを一時的に表現する、rnaエンジニアリングされた細胞)を提供する。この方法には、ここに記載されているように、細胞内に(例えば、in vitro転写された、または、シンセティック・リボン、本稿に記載されているように、CARポリペプチドをエンコードしているmR配列)を導入することが含まれる。実施形態では、RはCARポリペプチドを一時的に表現する。一実施の形態では、細胞は、ここで説明されるような細胞である。例えば、エフェクター細胞である(例えば、T細胞又はNK細胞、又は細胞集団)。
【0170】
CARは、細胞を投与する被検者の体重1キログラム当たりの細胞(細胞/kg)に基づいて、その細胞を使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、被検者は、約1x106/kg~約1x108(例えば、約 1x106 ~約 2x106、約 2x106 ~約 3x106、 約 3x106 ~ 約 4x106、 約 4x106 ~ 約 5x106、 約 5x106 ~ 約 6x106、 約 6x106 ~ 約 7x106、 約 7x106 ~ 約 8x106、 約 8x106 ~ 約 9x106、 約 9x106 ~ 約 1x107、 約 1x107 ~ 約 2x107、 約 2x107 ~ 約 3x107、 約 3x107 ~ 約 4x107、 約 4x107 ~ 約 5x107、 約 5x107 ~ 約 6x107、 約 6x107 ~ 約 76x107、 約 8x107 ~ 約 9x107、 約 9x107 ~ 約 1x108、 約 1x106、 約 1x107、 または 約 1x108セル/kg)に投与される。一実施形態では、被検者は、約1x106から約2x106セル/kgのエンジニアリングされたCAR Tセル(例えば、約1x106、約1.1x106、約1.2x106、約1.3x106、約1.4x106、約1.5x106、約1.6x106、約1.7x106、約1.8x106、または約1.9x106セル/kg)に与えられる。
【0171】
いくつかの実施形態において、CAR発現免疫細胞用量は、投与の態様および位置に応じて、約104 ~約1010 セル/kg体重、例えば、約105 ~約109、約105 ~約108、約105 ~約107、または約105 ~10である。一般的に、組織的な投与の場合は、当該発明の細胞を領域内で投与する地域投与よりも高い線量が使用される。1×10 4 、1×10 8、3×10 8、1×10 4 、1×10 7、1×10 5 、1×10 4 、1×10 4 ~1×10 8、例えば1×10 4 ~9×10 8、1×10 4 ~8×10 6、1×10 8、1×10 8 ~3×108~2×10、1×105 、1×108~9×104 、1×108~8×105 、1×104 、1×105
710 ~5×10 5 、1×10 8、2×10 ~3×10 7、2×10 5 、2×10 ~1×10 7、2×10 7、2×10 7、2×10 5 ~1×10 5 、2×10 5 ~2×10 7、2×10 ~5×10 5 2×105 、3×107~3×106セル/kgがあるが、これらに限定されない。例示的な線量範囲は、5
×105 ~1×108例えば、6×105 ~1×108、7×105 ~1×10、8×105 ~1×108、9×105 ~1×108、1×106 ~1×108、1×106 ~9×107、1×106 ~8×107、1×106 ~7×107、1×106 ~6×107、1×106 ~5×107、1×106 ~4×107、1×106 ~3×107セル/kgなどを含むことができるが、これらに限定されない。例示的なセルドーズとしては、約1×104、約2×104、約5×104、約7×104、約2×104、約5×104、約7×104、約9×105、約2×105、約3×105、約4×106、約5×104、約6×105、約7×105、約9×107、約2×107、約5×105、約6×106、約7×107、約1×105、約9×105、約106~約108、約3×1010 、約4×104、約5×106、約6×107、約7×106、約8×106、約9×107、約1×106などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0172】
いくつかの実施例において、CAR-T細胞のような、CARを表現する細胞の量は、非重量ベースの決定であり、代わりに投与される細胞の総数に基づいている。例えば、いくつかの実施形態では、被検者は、約1x107~約9x108セル、約1x108~約9x108、約1x107~約1x107、約1x108~約1x107、約1x107~約1x10OOG、約1x10OOG~約1x10OOG、約1x107~約1x107、約2x108~約9x108、約4x10OOG~約7x108、約5x10~約6x108、約6x108~約6x107セル、約4x107~約7x107、約1x10OOG~約1x108の総量を投与する。いくつかの実施形態では、被検者は、約9×108細胞以下(例えば、約9×108以下、約8×108以下、約7×108以下、約6×108以下、約5×108以下、約4×108以下、約3×108以下、約2×108以下、約1×108以下、約9×107以下、約8×107以下、約7×107以下、約6×107以下、約5×107以下、約4×107以下、約3×107以下、約2×107以下、または約1×107以下の細胞)の総投与量で投与される。
【0173】
1つの実施形態において、CAR発現免疫細胞は、CD19指向性遺伝子改変自己T細胞免疫療法であるアキシカブタゲンシロロイセルである。したがって、いくつかの実施形態において、本被検者は、リンパ球除去用量の抗CD45抗体薬物結合体(ADC)で前処理され、ここで、抗CD45 ADCは、リンカーを介して細胞毒素に結合された抗CD45抗体またはその抗原結合フラグメントを、治療有効量のアキシカブタゲンシロロイセルの投与前(例えば、注入によって)に含む。一実施形態では、被検者物にアセトアミノフェン(例えば、650mg経口)およびH1-抗ヒスタミン(例えば、ジフェンヒドラミン12.5mg静脈内または経口)を、アキシカブタゲンシロロイセルの投与の約1時間前に前投薬する。特定の実施形態では、被検者は全身性コルチコステロイドを投与していない。
【0174】
いくつかの実施形態において、アキシカブタゲンシロレウセルの投入は、キメラ抗原レセプター(CAR)正生存可能なT細胞の数に基づいている。特定の実施例において、被検者は、体重1kgあたり2x106 CAR正生存可能T細胞から成るアクシカブタゲンシロレウセルを、最大2×108 CAR正生存可能T細胞と共に、投与される。
【0175】
いくつかの実施例では、被検者の施術されたアクシカブタゲンシロレウセルは、再発したまたは耐久性のある大型B細胞肺を有する成人被検者である。特定の実施形態では、B細胞リンパ腫は、他に特定されないびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、一次縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、高級B細胞リンパ腫、および濾胞性リンパ腫から生じるDLBCLである。いくつかの実施形態において、被検者は、以前に2つ以上の線の体系的治療を受けたことがある。いくつかの実施形態において、本被検者は、一次中枢神経系リンマを有していない。
【0176】
別の実施形態では、人間被検者は、アキシカブタゲンシロレウセルの施用の前に、フルダラビンまたはシクロホスファミドのような、低価格の母性剤を施用しない。
【0177】
1つの実施形態において、CAR発現免疫細胞は、CD19指向性遺伝子改変自己T細胞免疫療法であるtisagenlecleucelである。したがって、いくつかの実施形態において、本被検者は、リンパ球除去用量の抗CD45抗体薬物結合体(ADC)で前処理され、ここで、抗CD45 ADCは、治療的に有効な量のチザンジクルの投与(例えば、注入による)の前に、リンカーを介して細胞毒素に結合した抗CD45抗体またはその抗原結合フラグメントを含む。1つの実施形態において、被検者物は、チザゲヌクレクルの投与の約30分~60分前に、アセトアミノフェンおよびH1-抗ヒスタミン(例えば、ジフェンヒドラミン)で前投薬される。特定の実施形態では、被検者は全身性コルチコステロイドを投与していない。
【0178】
いくつかの実施形態では、ティスエージェントリューセルの投与は、キメラ抗原受容体(CAR)正生存可能T細胞の数に基づく。特定の実施例において、被検者は小児又は若年成人のB細胞ALLを有し、25歳までである。このような実施形態において、小児又は若年成人のB細胞ALLを有する被検者に、(i)0.2~5.0×106 CAR正生存可能T細胞/kg(体重50kg以下の場合)、又は(ii)0.1~2.5×108合計CAR正生存可能T細胞(非重量ベース)を、体重50kg以上の場合、静脈注射で与えている。
【0179】
幾つかの実施例において、被検者投与されたチザングリュセルは、再発した、又は耐火性の高い大型B細胞Lを有する成人被検者である。いくつかの実施形態において、大人再燃または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫を有する被検者に、0.6~6.0×108個のCAR正生存T細胞を含む1回量のチザンジェン核酸を静脈内投与する。特定の実施形態では、B細胞リンパ腫は、他に特定されないびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、一次縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、高級B細胞リンパ腫、および濾胞性リンパ腫から生じるDLBCLである。いくつかの実施形態において、被検者は、以前に2つ以上の線の体系的治療を受けたことがある。いくつかの実施形態において、本被検者は、一次中枢神経系リンマを有していない。
【0180】
別の実施形態では、ヒト被検者は、チザングリクセルの投与に先立って、フルダラビン、シクロホスファミド、またはベンダムスチンのような、低価格の母性剤を投与していない。
【0181】
また、CAR発現免疫細胞の用量は、単回投与されているか、複数回投与されているかを考慮して調整することができる。効果的な用量と考えられる用量の正確な決定は、上述したように、その被検者の規模、年齢、性別、体重、状態など、それぞれの被検者に応じた要因に基づいて行うことができる。当業者は、ここに開示し、また、当業者の知識に基づいて、容易に施策を決定することができる。
【0182】
CAR表現細胞の被検者への投与は、任意の適切な方法ことができる。いくつかの実施形態において、細胞は、患者の皮下、内臓、節内、インメダル、筋内、静脈中(例えば、注射によって)、または腹膜内に投与される。一実施の形態では、細胞は、患者に皮下注射によって投与される。別の実施形態では、細胞は静脈に投与される。ある種の実施例では、細胞を直接、しゅうぶん、節、又は感染部位に注入することができる。必要に応じて、細胞の生体内での製造を増加させるために、細胞の投与前、投与中または投与後に、拡大および/または区別剤を被検者に投与することができる。
【0183】
III.抗CD45抗体薬物結合体(ADC)
本稿に記載されているように、抗CD45ADCは、CAR療法と組み合わせて、ヒトの患者におけるガンまたは自己感染症の治療に使用することができる。より具体的には、抗CD45 ADCを用いて、CAR療法も受けているヒト被検者においてCD45+細胞(例えば、CD45+リンパ球)を枯渇させることができる。患者CD45 ADCは、内因性リンパ球を標的とし、これらの細胞を殺して、患児の免疫系が被検者に投与されたCAR発現免疫細胞(自己または同種)を攻撃しないようにする。したがって、抗CD45 ADCは、レシピエント患者において免疫細胞を発現する遺伝子操作されたCARの受容を促進するために、CAR療法と組み合わせたコンディショニング工程として使用される。コンディショニングレジメンとして抗CD45 ADCを使用する1つの利点は、CD45を発現する内因性リンパ球を、全身リンパ除去化学療法剤を被検者に投与するCAR療法のためのより伝統的なコンディショニング方法と比較して、枯渇のために特異的に標的化することができることである。
【0184】
抗CD45抗体
CD45と結合することができるADCは、CARを発現する免疫細胞の拒絶の危険性を防止または減少させることによって、CARを発現する免疫細胞のヒト患者における受容を促進するための治療薬として使用することができる。
【0185】
ここに記載される抗CD45 ADCは、細胞毒素に関連する抗CD45結合部分を含む。
【0186】
CD45は、T細胞およびB細胞抗原レセプターを介するシグナル伝達に必須の造血細胞特異的膜貫通タンパク質チロシンホスファターゼである。CD45には大きな細胞外ドメインと細胞質ドメインを含むアルカリホスファターゼがある。CD45は、刺激の性質および関与する細胞型に依存して、正および負の両方の調節因子として作用する可能性がある。CD45遺伝子には多数の並べ順列が可能であるが、伝統的にヒトで同定されているアイソフォームはわずか6種類である。アイソフォームは、RA (ユニプロット受付番号:P08575-8;配列番号: 20)、RO (NCBI受付番号: NP_563578.2;配列番号: 21)、RB (NCBI受付番号: XP_006711537.1;配列番号: 22)、RAB (NCBI受付番号: XP_006711535.1;配列番号: 23)、RBC (NCBI受付番号: XP_006711536.1;配列番号: 24)およびRABC (NCBI受付番号: NP_002829.3;配列番号: 25)である(Hermistonら 2003「CD45:免疫細胞におけるシグナル伝達閾値の重要な調節因子」、Annu Rev Immunol. 2:107-137.)。CD45RAはナイーブT細胞に発現し、CD45ROは活性化および記憶部T細胞、一部のB細胞サブセット、活性化単球/マクロファージ、顆粒球に発現する。CD45RBは末梢B細胞、ナイーブT細胞、胸腺細胞、マクロファージ、樹状細胞に弱く発現している。
【0187】
ここに提供される1つの実施例では、Ab1のものに対応する結合領域、例えばCDR、可変領域からなる抗CD45の、又はその抗原結合断片である。Ab1の重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列は、配列番号:7(表4参照)に示されている。Ab1のVH CDRドメインアミノ酸配列は、配列番号: 1(CDR-H1)、配列番号: 2(CDR-H2)、および配列番号: 3(CDR-H3)に記載されている。Ab1の軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列は、配列番号: 8(表4参照)に記載されている。Ab1のVL CDRドメインアミノ酸配列は、配列番号: 4(CDR-L1)、配列番号: 5(CDR-L2)、配列番号: 6(CDR-L3)に記載されている。従って、本実施の形態では、以下のCDRのうちの1つ以上または全部を含むものを含む、本記載の組成物および方法と併せて使用することができる、抗CD45(抗原結合断片)を提供し、
a.アミノ酸配列FTFNNYWMT (配列番号: 1)を有するCDR-H1、
b.アミノ酸配列SISSSGGSIYYPDSVKG (配列番号2)を有するCDR-H2、
c.アミノ酸配列ARDERWAGAMDA (配列番号: 3)を有するCDR-H3、
d.アミノ酸配列KASQNINKNLD (配列番号4)を有するCDR-L1、
e.アミノ酸配列ETNNLQT (配列番号: 5)を有するCDR-L2、および
f.アミノ酸配列YQHNSRFT (配列番号: 6)を有するCDR-L3である。
【0188】
特定の実施例において、本開示は、以下の重鎖及び軽鎖可変領域のうちの1つ以上または全部を有するものを含む組成及び方法と併用することができる、抗CD45抗原結合断片、又はその断片を提供し、
Ab 1 重鎖 (HC)可変領域(下線のCDR):
GSGSVGRPGSVPLVPGSVPGSYYSVGRFTISKGRFTNAKLYLQMNSLRSTATYCARDYCAWGTSVSS (配列番号: 7)、
Ab 1 軽鎖(LC)可変領域(下線のCDR):
QMTQDIQVSPLSPVGDSVGDVLSPVGDVTQNKNIQLDQGETYQAPLGESTYETYQHQNSRFGSTKLEIK (配列番号: 8)である。
【0189】
一定の実施形態では、Afficientは、配列番号: 7または配列番号: 7を含む改良型HC変数領域(HC)を含んでいる。それは、(i)改良型配列番号: 7、または改良型配列番号: 7と異なる。(i)1,2,3または5の中の7は、1,3,4または5のアミノ酸置換、添加または削除であり、(ii)配列番号: 7は、1-5,1-3,2-2または3-5のアミノ酸置換、添加または削除であり、(iv)は、最低でも、75,80,85,96,97%、98%または99%のアミノ酸配列を含んでおり、配列番号: 7は、(i)-(iv)のいずれかにおいて、アミノ酸置換が保守的なアミノ酸置換である可能性があるか、あるいは、非保守的なアミノ酸置換、そして、この改良重鎖可変領域は、配列番号: 7のそれと比較して、強化された生物活動を持っている。
【0190】
一定の実施例では、一定の実施例では、液晶変性光チェーン(LC)領域を含み、配列番号: 8、又は配列番号: 8の変形例(i)は配列番号:1,2,3,5の8と異なり、(ii)は配列番号:1,2,3,5の8と異なり、(iii)は配列番号:1-5,1-3,1-2,2-5または3-5のアミノ酸の置換、追加又は削除、及び/又は(iv)は配列番号: 8と異なり、1-5,1-1,3-2,2または3-5のアミノ酸の置換、追加又は削除、及び/又は(iv)は、最低でも75,80,85,95,96,97,98%又は99%のアミノ酸配列を含み、(i)-(iv)のいずれかにおいて、アミノ酸置換が控えめなアミノ酸置換であり得、 あるいは、非保守的なアミノ酸置換であり、そして、改良された光チェーン可変領域は、配列番号: 8のそれと比較して、より高い生物学的活性を持っている。
【0191】
特定の実施形態では、抗CD45抗体は、本明細書に記載されるCDR(配列番号1~3および4~6)を含み、ここで、CDRは、保存的アミノ酸置換(または2、3、4、または5アミノ酸置換)を含む。
【0192】
Ab1によって結合されたヒトCD45上のエピトープ(またはAb1の結合領域を持つ抗性物質)に結合する、反ヒトCD45、またはそのフラグメントもここに考慮される。更に、Ab1(又はAb1の結合領域を有する抗Human CD45)と競合する抗Human CD45、又はその抗原結合フラグメントである。
【0193】
幾つかの実施例では、抗CD45(又はその抗原結合断片)が、アミノ酸配列RNGPHERYHLEVEAGNT (配列番号: 27)を含む領域で、ヒトCD45に特に結合する。例えば、特定の実施例では、抗CD45(又はその抗原結合断片)は、配列番号: 26(NP_002829.3に対応するCD45イソフォームの断片)のアミノ酸残基486R、493Y、及び502Tにおいて、ヒトCD45に特に結合する。また、RNGPHERYHLEVEAGNT (配列番号:27、太字残基は結合サイトを示す)配列を含む領域内での残基で結合する。幾つかの実施例において、抗CD45(又はその抗原結合断片)は、特にヒトCD45のフィボネクチン領域(例えば、フィボネクチンd4領域)に結合する。
【0194】
1つの実施形態では、分離された抗CD45抗原結合部、又はその抗原結合部が、配列番号: 26の残余486R、493Y、及び502TからなるヒトCD45のエピトープに特に結合し、また、シノモルガス及び/又はレソスCD45に結合する。
【0195】
一実施形態では、単離された抗CD45抗体またはその抗原結合部分は、アミノ酸配列RNGPHERYHLEVEAGNT (配列番号27)を含むヒトCD45のエピトープに特異的に結合し、カニクイザルおよびアカゲザルCD45にも結合する。
【0196】
一実施形態では、単離された抗CD45抗体またはその抗原結合部分は、アミノ酸配列CRPPRDRNGPHERYHLEVEAGNTLVRNESHK (配列番号28)を含むヒトCD45のエピトープに特異的に結合し、カニクイザルおよびアカゲザルCD45に結合する。
【0197】
1つの実施形態において、分離された抗CD45抗体またはその抗原結合部分は、具体的には、配列番号: 26の残存486R、493Yおよび502TからなるヒトCD45のエピソードに結合し、追加されたアミノ酸の少なくとも1つ、追加されたアミノ酸、少なくとも2つの追加アミノ酸、少なくとも3つの追加アミノ酸、少なくとも4つの追加アミノ酸、またはRNGPHERYHLEVEAGNT (配列番号: 27)からなるペプチド中の少なくとも5つの追加アミノ酸に結合し、追加されたアミノ酸残留物が配列番号: 26の残留物486R、493Yおよび502Tではなく、また、シノルガスおよびRhesus CD45にも結合する。
【0198】
幾つかの実施例において、抗CD45の抗たんぱくは、ヒトCD45の各種同質形態の細胞外領域を結合することができる。したがって、特定の実施形態では、本明細書中の抗体は、汎特異的抗CD45抗体(すなわち、6つすべてのヒトCD45アイソフォームに結合する抗体)である。さらに、Ab1(または、この抗生物質の結合領域または特殊性を有する抗生物質)はまた、シノモルガスCD45に結合することができる。
【0199】
例示的な実施形態では、本明細書に記載の調整方法と共に使用される抗CD45抗体は、モノクローナル抗体またはその抗原結合フラグメント、ポリクローナル抗体またはその抗原結合フラグメント、ヒト化抗体またはその抗原結合フラグメント、完全ヒト抗体またはその抗原結合フラグメント、キメラ抗体またはその抗原結合フラグメント、二重特異性抗体またはその抗原結合フラグメント、二重可変免疫グロブリンドメイン、一本鎖Fv分子(scFv)、ダイアボディ、トリアボディ、ナノボディ、抗体様タンパク質足場、Fvフラグメント、Fabフラグメント、F(ab')2分子、またはタンデムジ-scFvであり得る。本書に記載されたADCまたは方法の全体または一部で使用されうる他の典型的なCD45反抗物質は、以下に提供される。
【0200】
一実施の形態では、抗CD45検出法は、BIOLEGEND(R) (カリフォルニア州サンディエゴ)から市販されているクローン化HI30に由来するか、又はそれに由来する。抗生物質の人為化は、当該技術における手順(実施例7、以下に説明されるように)に従い、骨格残渣物および非人的抗菌の一定領域残渣物をゲルムラインヒトのものに置き換えることによって行うことができる。本明細書に記載の方法と併せて使用できる追加の抗CD45抗体には、ABCAM(R) (ケンブリッジ、MA)から市販されている抗CD45抗体ab10558、EP322Y、MEM-28、ab10559、0.N.125、F10-89-4、HIe-1、2B11、YTH24.5、PD7/26/16、F10-89-4、1B7、ab154885、B-A11、蛍光体S1007、ab170444、EP350、Y321、GA90、D3/9、X1 6/99、およびLT45、ならびにそれらのヒト化変異体が含まれる。ここに記載されている患者のコンディショニング手順と併用されることができるさらなるCD45反抗物質には、SIGMA-ALDRICH(R) (セントルイス、ミズーリ州)から市販されている抗CD45のHPA000440およびそれらの人間化されたバリエーションが含まれる。ここに記載されている患者の調整方法と併用できる追加の抗CD45抗生物質は、例えば、Matthewsら、Blood 78:1864-1874、1991において記載されている、ムリンモノクローン抗BC8を含み、これは、抗CD45抗生物質と同様に、それらの人間化改良物に関連し、ここに含まれる。本明細書中に記載される方法と組み合わせて使用され得るさらなる抗CD45抗体は、モノクローナル抗体YAML568を含み、これは、例えば、Glatting et al., J. Nucl.Mid.8:1335-1341, 2006に記載される。この特許は、それが抗CD45抗並びにそれらの人間化された改良物に関するものとして、ここに参考文献に組み込まれている。ここに記載されている患者の調整手順と併用できる追加の抗CD45薬物は、例えばBrenner et al., Ann. N.Y. Acad. Sci. 996:80-88, 2003, 2003に記載されているモノクローナル抗TH54.12およびYTH25.4を含む。この特許は、それが抗CD45抗並びにそれらの人間化された改良物に関するものとして、ここに参考文献に組み込まれている。ここに記載されている患者のコンディショニング法に使用するための追加の抗CD45抗薬は、例えば、Brenner et al., Immunology 64:331-336,1998に記載されている、UCHL1、2H4、SN130、MD4.3、MBI、およびMT2を含んでおり、これらは抗CD45抗薬およびそれらの人間化バリエーションに関連するものとしてここに含まれる。本明細書中に記載される方法と組み合わせて使用され追加のさらなる抗CD45抗体は、American Type Culture Collection (ATCC)アクセッション番号RA3-6132、RA3-2C2、およびTIB122、ならびにJohnsonら、J. Exp. Med.169:1179-1184, 1989, 1989,に記載されているモノクローン抗生物質C363.16Aおよび13/2から産生され、放出されるものを含む。この特許は、それが抗CD45抗並びにそれらの人間化された改良物に関するものとして、ここに参考文献に組み込まれている。本明細書に記載される患者の調整方法と併せて使用することができるさらなる抗CD45抗体には、例えばHarvathら、J. Immunol146:949-957, 1991に記載されているモノクローナル抗体AHN-12.1、AHN-12、AHN-12.2、AHN-12.3、AHN-12.4、HLe-1、およびKC56(T200)が含まれる。この特許は、それが抗CD45抗並びにそれらの人間化された改良物に関するものとして、ここに参考文献に組み込まれている。
【0201】
ここに記載されている患者のコンディショニング法と併用できる追加の抗CD45物質には、例えば米国特許番号7,265,212 (例えば、他のクローンの中でも、抗CD45抗体39E11、16C9、および1G10を記載する)7,160,987(例えば、モノクローナル抗体6G3などのATCC受託番号HB-11873によって産生および放出される抗CD45抗体を記載する)、および6,099,838(例えば、抗CD45抗体MT3、ならびにATCC受託番号HB220(MB23G2とも記載する)およびHB223によって産生および放出される抗体を記載する)、ならびにUS 2004/0096901およびUS 2008/0003224(例えば、ATCC受託番号PTA-7339によって産生および放出される抗CD45抗体、例えば、モノクローナル抗体17.1を記載する)に記載されているものが含まれる。
【0202】
ここに記載された患者のコンディショニング法と併用抗体更なるCD45反抗物質には、ATCCアクセションNos MB4B4, MB23G2, 14.8, GAP 8.3, 74-9-3, I/24.D6, 9.4, 4B2, M1/9.3.4.HL.2、およびそれらの人間化および/または親和性成熟型バリエーションから生産され、放出される抗CD45が含まれる。親和性熟成は、実施例えば、以下の実施例6に説明されるように、本分野に記載された、又は本技術で知られている、ファージディスプレイのようなin vitroディスプレイ技術を用いて行うことができる。
【0203】
ここに記載されている患者のコンディショニング法と併用できる追加の抗CD45 bidodyは、例えば、Morikawa et al., Int. J. ヘマトール.54:495-504, 1991,に記載されている抗CD45 bide T29/33を含んでいる。当該特許の開示は、抗CD45抗薬に関するものとしてここに引用している。
【0204】
ある種の実施例において、抗CD45抗菌液は、アパミスタマブ(別名90Y-BC8、Iomab-B、BC8;例えば、US20170326259、WO2017155937、およびOrozco et al. Blood. 127.3 (2016): 352-359.)またはBC8-B10(説明されるように、例えばLi et al. PloS one 13.10 (2018): e0205135.)から選択され、各参考として組み込まれている。他の反CD45抗性物質は、例えば、WO2003/048327、WO2016/016442、US2017/0226209、US2016/0152733、US9,701,756、US2011/0076270、またはUS7,825,222に記載されており、各々は、その全体として参考文献に組み込まれている。
【0205】
例えば、一実施の形態では、様々な領域、抗CD45抗原結合断片、又はその抗原結合断片は、例えばCDRのような結合領域から成る、アパミスタマブのものに対応する。アパミスタマブの重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列は、配列番号:31(表4参照)に示されている。アパミスタマブの軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列は、配列番号: 32(表4参照)に記載されている。他の実施形態では、抗CD45(又はその抗原結合部)は、配列番号: 31に記載されたアミノ酸残基からなる可変重鎖と、配列番号: 32に記載された軽鎖可変領域からなる。一実施の形態では、抗CD45抗菌液は、アパミスタマブのCDR1、CDR2及びCDR3からなる重鎖と、アパミスタマブのCDR1、CDR2及びCDR3からなる軽鎖可変領域を含む。
【0206】
一実施の形態では、当該抗CD45モノは、本稿に記載した抗CD45モノの重鎖と、本稿に記載した抗CD45モノの軽鎖可変領域からなる。一実施の形態では、当該抗CD45のうちのCDR1、CDR2及びCDR3からなる重鎖と、本項に記載した抗CD45のCDR1、CDR2及びCDR3からなる軽鎖可変領域とを含んでいる。
【0207】
別の実施形態では、抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書中の抗CD45抗体と少なくとも95%のアイデンティティ、例えば、本明細書中の抗CD45抗体と少なくとも95%、96%、97%、98%、99%、または100%のアイデンティティを有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。一定の実施例では、抗CD45のHC変数領域(HC)を含んでいる。この領域、又はその変形であって、(i)1,2,3,4又は5のアミノ酸の置換、補足又は削除においてAnti-CD45とは異なるり、(ii)最大で5,4,3,2又は1のアミノ酸置換、補足又は削除においてAnti-CD45と異なり、(iii)Anti-CD45の1-5、1-3、1-2、2-5又は3-5のアミノ酸置換、補足又は削除並びに(iv)はAnti-CD45のAnti-CD45とは異なり、(iv)のいずれかにおいて、Anti-CD45のAndi-CD45のAndi-CD45と少なくとも約75%、80%、85%、95%、96%、97%、98%又は99% 控えめなアミノ酸代替であり、そして、改良重鎖可変領域は、抗CD45の重鎖可変領域に比べて、強化された生物学的活性を持ち得る一方で、反CD45結合特異性を保持することができる。
【0208】
一実施の形態では、本明細書に開示される方法及び組成物は、ヒトCD45(及び、おそらく1つ以上の非ヒト種からのCD45)と特別に結合するが、非CD45タンパク質と実質的に結合しない、抗CD45(抗原結合断片)を含んでいる。実施形態において、抗体またはそのフラグメントは、1×10KDM以下の-7、5×10-8M以下のKD、3×10-8M以下のKD、1×10-8M以下のKD、5×10OOIM以下のKD、1×10-10M以下のKD、または1×10-11M以下のOOJでヒトCD45に結合する。
【0209】
さらに、特定の実施形態においては、抗CD45 ADCは、約3日以下の人間被検者での血清半減期を有する。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗CD45は、約24時間以下、約23時間以下、約22時間以下、約21時間以下、約20時間以下、約19時間以下、約18時間以下、約17時間以下、約16時間以下、約15時間以下、約14時間以下、約13時間以下、約12時間以下、または約11時間以下の半減期(例えば、ヒトにおける)を有する。
【0210】
一実施の形態では、ここに記載される抗CD45の半減期(例えばヒト)は、約1~5時間、約5~10時間、約10~15時間、約15~20時間、又は約20~25時間である。
【0211】
本明細書中に記載されるADCにおいて使用され追加のさらなる抗CD45抗体は、ハイブリドーマ産生などの当技術分野で公知の技術を使用して同定される。ハイブリドーマは、ムリンシステムを用いて調製することができる。予防接種及びその後の融合のためのスプレノサイトの分離のためのプロトコルは、本技術で知られている。融合パートナーとハイブリドマ発電の手順も知られている。または、HuMAb-Mouse(R)またはXenoMouseTMを使用して抗CD45 抗生物質を生成することもできる。追加の抗CD45抗薬を作る際、CD45抗原は分離され、および/または浄化される。CD45抗原は、CD45の細胞外ドメインからのCD45の断片であり得る。動物への接種は、本技術に知られているどんな方法でも行うことができる。例えば、Harlow and Lane, Antibodies: A Laboratory Manual, New York: Cold Spring Harbor Press, 1990を参照。マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、豚、牛および馬のような動物の予防接種方法は、当技術においてよく知られている。Harlow and Lane, supra, and U.S. Pat No.5,994,619を参照。CD45抗原は、免疫反応を刺激するためにアジュバントと共に投与することができる。当該技術分野で公知のアジュバントには、完全または不完全フロイントアジュバント、RIBI (ムラミルジペプチド)またはISCOM (免疫刺激複合体)が含まれる。CD45抗原で動物を免疫化した後、免疫化された動物から単離された細胞から抗体産生不死化細胞株を調製する。免疫後、動物を屠殺し、リンパ節および/または脾臓B細胞を、当技術分野で公知の方法(例えば、発癌遺伝子導入、発癌性ウイルス形質導入、発癌性または変異性化合物への暴露、不死化細胞、例えば骨髄腫細胞との融合、および腫瘍抑制遺伝子の不活性化)により不死化する。Harlow and Lane, supraを参照。ハイブリドーマは、頑丈な成長、高い抗菌製造、および望ましい抗菌特性を含む望ましい特性のために、選択し、クローンし、さらにスクリーニングすることができる。
【0212】
本書に記載されている抗CD45 ADCにおいて使用される抗CD45 bydocsは、また、CD45に結合することができる分子のための、高いスループットスクリーニングを用いて、抗CD45のライブラリを特定することができる。このような方法には、ファージディスプレイ、細菌ディスプレイ、酵母ディスプレイ、哺乳類細胞ディスプレイ、リボソームディスプレイ、mrnaディスプレイ、およびcDNAディスプレイなどのような、当業者に知られている体外ディスプレイ技術が含まれる。たとえば、Feliciら、Biotechnol.Annual Rev. 1:149-183, 1995; Katz, Annual Rev. Biophys. Biomol. Struct. 26:27-45, 1997;およびHoogenboom et al., Immunotechnology 4:1-20, 1998年では、生物学的に関連性のある分子を結合する抗物質、抗原結合フラグメント、あるいは配位子を分離するためのファージディスプレイの使用が検討されている。これらの開示は、それぞれがインビトロディスプレイ技術に関連するものとして本明細書に参考として援用される。ランダム化されたコンビナトリアル・ペプチド・ライブラリは、Kay, Perspectドラッグディスカバリー・デス2:251-268, 1995年およびKayら、Mol. Divers. 1:139-140, 1996に記載されているように、細胞表面抗原を結合するポリペプチドを選ぶために構築されている。各開示は、抗原結合分子の発見に関するものであるので、ここに引用して参考文献に組み込まれている。多マー性タンパク質などのタンパク質は、機能分子としてファージ表示に成功している(たとえば、EP 0349578、EP 4527839、EP 0589877、それにChiswell とMcCafferty, Trends Biotechnol10:80-84 1992,を参照)。各開示は、抗原結合分子の発見のためのin vitroディスプレイ技術の使用に関する引用としてここに組み込まれている。加えて、FabやscFvのような機能的な上記断片は、in vitroディスプレイ形式で表現されている(例えば、McCaffertyら、Nature 348:552554、1990; Barbasら、Proc Natl.アカド。科学米国88:7978-7982, 1991; and Clackson et al., Nature 352:624-628, 1991を参照)。各開示は、抗原結合分子の発見のためのin vitroディスプレイプラットフォームに関連するものとしてここに含まれる。
【0213】
体外ディスプレイ技術に加えて、計算モデル技術を用いて、例えば、米国2013/0288373に記載されている手順を用いて、シリコ内の抗CD45、又は、抗CD45、又は、抗シリコの断片を設計し、同定することができる。この開示は、抗CD45、を同定するための分子モデリング法に関するものである。例えば、計算モデル技法を用いて、当業者は、CD45上で特定のエピトープを結合することができる分子、例えばCD45の細胞外エピトープを結合することができるように、シリコ内の上記毒物又は上記菌断片のライブラリーをスクリーニングすることができる。
【0214】
一実施の形態では、ここに記載されるADCにおいて使用される抗CD45抗菌剤は、細胞内に内在化することができる。抗CD45(又はその断片)の同定において、追加の技法は、細胞(例えば、細胞)の表面にCD45を結合する抗物質又は抗原結合フラグメントを同定するのに用いられ、さらに、例えば、レセプター媒介の内細胞により細胞に内在化することができる。例えば、上述したin vitroディスプレイ技術は、血液幹細胞の表面にCD45を結合し、その後内部化される抗物質または抗原結合フラグメントをスクリーニングするのに適応することができる。フェイジ・ディスプレイは、この選別のパラダイムと併用できるそのような手法の一つである。CD45を結合し、後にCD45+細胞を内部化する反CD45抗性物質又はそのフラグメントを特定するために、当業者の1人はWilliamsら、Leukemia 19:1432-1438,2005に記載されているファージディスプレイ技術を使用することができる。
【0215】
例えば、当該技術分野で知られている放射性核種内部化アッセイを用いて、抗CD45の内在化能力またはそのフラグメントを評価することができる。例えば、本明細書に記載される、または当技術分野で公知のインビトロディスプレイ技術を用いて同定される抗CD45抗体またはその断片は、18 F、75 Br、 77 I、123 I、124 I、 125 I、129 I、211 I、67 At、72 Ga、111 In、122Tc、169 Yb、186 Re、64 Cu、67 Cu、225 Lu、77 As、86 Y、99 Y、89 Zr、212Bi、213 Bi、または67 Acのような放射性同位元素の取り込みにより官能化することができる。例えば、18 F、75 Br、 77Br、122 I、124 I、125 I、129 I、131 I、211 Aなどの放射性ハロジェンは、電気的ハロジェン試薬(例えば、イオディネーションビード、サーモフィッシャーサイエンティフィック、ケンブリッジ、マサ)を含む、ポリスチレンビードなどのビードを使用して、上記のフラグメント、または配位子に組み込むことができる。放射性化された抗生物質またはそのフラグメントは、内在化を可能にするのに十分な時間の間、血液細胞と共に育てることができる。内部化された抗体またはそのフラグメントは、回収された洗浄バッファーの放出された照射(例えば、γ照射)と比較して、得られた造血幹細胞の放出された照射(例えば、γ照射)を検出することによって同定することができる。前述の内部化アッセイは、ADCの特徴を明らかにするのにも利用できる。
【0216】
幾つかの実施例において、抗CD45(又はそのフラグメント)は、定義された血清半減期を有する。例えば、抗CD45(又はそのフラグメント)は、ヒト患者において約1-24時間の血清半減期を有することができる。例えば、このような抗CD45抗毒剤を含むADCは、ヒト患者において約1-24時間の血清半減期を持つことができる。血清量の測定によるファーマコキネティック分析は、当該技術分野で知られているアッセイによって行うことができる。
【0217】
抗CD45の遺伝子組み換え生産のために、例えば、上述のように、核酸は、寄ホスト細胞内でさらなるクローン化および/または式のために、1つ以上のベクトルに分離され、挿入される。このような核酸は、従来の方法(例えば、上記の重鎖および軽鎖をコード化する遺伝子に特定的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを使用すること)を用いて、容易に分離および配列決定される。
【0218】
抗菌ベクトルのクローンまたは表現に適した宿主細胞には、ここに記載されている原核細胞または真核細胞が含まれる。例えば、特にグリコシル化とFcエフェクター機能が不要な場合、抗生物質がバクテリアで生産されることがある。バクテリア中の抗菌断片及びポリペプチドの表現については、例えば、米国特許No.5,648,237, 5,789,199, 5,789,199、および5,840,523を参照されたい。 Charlton, Methods in Molecular Biology, Vol. 248 (B.K. C. Lo, ed., Humana Press, Totowa, N.J., 2003), pp. 245-254、E. coliの中の抗菌断片の表現を参照のこと。 発現後、この抗菌は溶解分に含まれる細胞ペーストから分離され、さらに浄化される可能性がある。
【0219】
垂直細胞は宿主としても使用される。例えば、懸濁状態で成長するように適応した哺乳類細胞系が有用である。有用な哺乳類宿主細胞系の他の例としては、SV40(COS-7)によって変換されたサルのキドニー細胞(Grahamら、J. Gen Virol. 36:59(1977))、マウスセルトリ細胞(Mather, Biol. Reprod23:243-251 (1980)などに記載されたTM4細胞)、サルのキドニー細胞(VERO-76)、ヒトの内臓細胞(HELA)、イヌのキドニー細胞(MDCK)、バッファローの肝臓細胞(BRL 3A)、ヒトの肺細胞(Hep G2)、マウスのママリー細胞(MMT 060562)、 TRI細胞(Mather et al. N.Y. Acad. Sci.383:44-68 (1982))、MRC 5細胞、およびFS4細胞がある。その他の有用な哺乳類宿主細胞系には、DHFRCHO細胞(Urlaubら、Proc. Natal. Acad. Sci. USA 77:4216 (1980))を含む中国ハムスター卵巣(CHO)細胞、およびY0、NS0およびSp2/0のような骨髄細胞系が含まれる。抗菌製造に適した哺乳動物のホスト細胞系のレビューについては、例えば、Yazaki and Wu, Methods in Molecular Biology, Vol. 248 (B. K. C. Lo, ed., Humana Press, Totowa, N.J.), pp. 255-268 (2003)を参照されたい。1つの実施例において、例えば、中国のハムスターオヴァリー(CHO)細胞又はリンゴ細胞(例えば、Y0、NS0、Sp20セル)など、宿主細胞は真核生物である。
【0220】
Fc-Modified Antibodies
本開示は、(i)がんや自己感染症を治療するために、上記(ii)移植治療を必要とする患者において、移植された血液幹細胞の移植を容易にするために、例えば、CD45のような細胞に結合することができるFcサイレンシングを可能にするFc修飾を有する、抗生物質又は抗原結合フラグメントが、治療薬として、又はADCとして使用され得るという発見に基づく部分がある。
【0221】
これらの治療活動は、例えば、細胞によって表現されるCD45に結合する抗CD45の結合、又は抗原結合フラグメント(例えば、細胞)によって引き起こされることができる。ここに記載される抗生物質又は結合断片は、また、半減期を増加させる、又はADCCを増加または減少させるもののような、抗物質及び/又は断片の特性を変化させる改変及び/又は突然変異を含む。
【0222】
一実施の形態では、当該反CD45の、又はその結合フラグメントは、野生型Fc領域に関連して、当該改良Fc領域が少なくとも1つのアミノ酸変質を含んでいる改良Fc領域を含み、当該分子がFcgammaR(FcimR)に対する変質した親和性又は結合を有する。Fc領域内のいくつかのアミノ酸位置は、Fcに対して直接接触するための結晶学研究を通して知られている。具体的には、アミノ酸234-239(ヒンジ領域)、アミノ酸265-269(B/Cループ)、アミノ酸297-299(C'/Eループ)、アミノ酸327-332(F/G)ループ(Sondermann et al., 2000 Nature, 406: 267-273 を参照)である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の抗体は、構造的および結晶学的分析に基づいて、FcγRと直接接触する少なくとも1つの残渣の修飾を含む変形例Fc領域を含み得る。一実施の形態では、抗CD45のFc領域(又はそのフラグメント)は、KabatらによればEU指数によれば、アミノ酸265におけるアミノ酸置換を含んでいる。これは、明示的にここに参考文献に含まれているKabatら、「Immunological Interestのタンパク質の配列」、第5版Public Health Service, NH1, MD (1991)によればである。「KabatにおけるようなEUインデックス」とは、ヒトIgG1 EU抗体の番号付けを指す。1つの実施形態では、Fc領域はD265A突然異変を含む。1つの実施形態において、Fc領域はD265C突然異変を含む。いくつかの実施形態では、カバトにおけるように、EU指数によれば、抗菌(又はそのフラグメント)のFc領域は、アミノ酸234におけるアミノ酸置換を含む。
【0223】
一実施の形態では、Fc領域は、D265、V205、H435、I253、および/またはH310のアミノ酸位置における突然異変を含む。例えば、これらの位置における特定の突然変異には、D265C、V205C、H435A、I253A、および/またはH310Aが含まれる。
【0224】
1つの実施形態において、Fc領域はL234A突然異変を含む。いくつかの実施形態において、Anti-CD45のFc領域(又はそのフラグメント)は、カバトにおけるように、EU指数によれば、アミノ酸235におけるアミノ酸置換を含む。1つの実施形態において、Fc領域はL235A突然異変を含む。さらに別の実施形態では、Fc領域はL234AとL235Aの突然変異を含む。更なる実施の形態では、Fc領域はD265C、L234AおよびL235Aの突然変異を含む。さらに別の実施形態では、Fc領域はD265C、L234A、L235AおよびH435Aの突然変異を含む。更なる実施形態では、Fc領域はD265CとH435Aの突然変異を含む。
【0225】
さらに別の実施形態では、Fc領域はL234AとL235Aの突然変異(ここでは「L234A.L235A」または「LA」とも呼ばれる)を含む。別の実施形態では、Fc領域は、Fc領域がP329G突然異変を含まないL234A及びL235A突然異変を含む。更なる実施の形態では、Fc領域は、D265C、L234AおよびL235Aの枝変わり(ここでは「D265C.L234A.L235A」とも呼ばれる)を構成する。別の実施形態では、Fc領域はD265C、L234AおよびL235Aの突然変異を含み、Fc領域はP329Gの突然変異を含まない。さらに別の実施形態では、Fc領域は、D265C、L234A、L235A、およびH435A変異(本明細書では、「D265C.L234A.L235A.H435A」とも呼ばれる)を含む。別の実施形態では、Fc領域はD265C、L234A、L235AおよびH435Aの突然変異を含み、Fc領域はP329G突然変異を含まない。更なる実施の形態では、Fc領域はD265CとH435Aの突然変異(ここでは「D265C.H435A」とも呼ばれる)を含む。さらに別の実施形態では、Fc領域は、D265A、S239C、L234AおよびL235Aの枝変わり(また、ここでは、「D265A.S239C.L234A.L235A」とも呼ばれる)を構成する。さらに別の実施形態では、Fc領域はD265A、S239C、L234AおよびL235Aの突然変異を含み、Fc領域はP329Gの突然変異を含まない。別の実施形態では、Fc領域は、D265C、N297GおよびH435Aの突然変異(本稿では「D265C.N297G.H435A」とも呼ばれる)を含む。別の実施形態では、Fc領域は、D265C、N297QおよびH435Aの突然変わり(ここでは「D265C.N297Q.H435A」とも呼ばれる)を含む。別の実施形態では、Fc領域は、E233P、L234V、L235AおよびdelG236(236の削除)(ここでは「E233P.L234V.L235A.delG236」または「EPLVLAdelG」としても参照される)からなる。別の実施形態では、Fc領域は、E233P、L234V、L235AおよびdelG236(236の削除)突然異変を含み、Fc領域はP329G突然異変を含まない。別の実施形態では、Fc領域は、E233P、L234V、L235A、delG236(236の削除)およびH435Aの突然異変(ここでは「E233P.L234V.L235A.delG236.H435A」または「EPLVLAdelG.H435A」としても参照される)からなる。別の実施形態では、Fc領域はE233P、L234V、L235A、delG236(236の削除)およびH435Aの突然変異を含み、Fc領域はP329G突然異変を含まない。別の実施形態では、Fc領域はL234A、L235A、S239CおよびD265Aの突然変異を含む。別の実施形態では、Fc領域はL234A、L235A、S239CおよびD265Aの突然変異を含み、Fc領域はP329Gの突然変異を含まない。別の実施形態では、Fc領域は、H435A、L234A、L235AおよびD265C突然異変を含む。別の実施形態では、Fc領域はH435A、L234A、L235AおよびD265C突然異変を含み、Fc領域はP329G突然異変を含まない。
【0226】
いくつかの実施形態において、抗体は、未修飾Fc領域を含む同一の抗体のFc Rへの結合と比較して、Fcレセプター(Fc R)への結合の減少を伴う、インビトロエフェクター機能アッセイにおいてエフェクター機能を低下させるように、修飾されたFc領域を有する。いくつかの実施形態では、このような、非改良Fc領域を含む同一のFc領域をFcirRに結合することに関連して、Fcガンマレセプター(FcirR)への結合を減少させるとともに、in vitroエフェクター関数アッセイにおいて、上記抗菌はエフェクター機能を減少させるという、改良Fcc領域を有する。いくつかの実施形態において、FcγRは、FcγR1である。いくつかの実施形態において、FcγRは、FcγR2Aである。いくつかの実施形態において、FcγRは、FcγR2Bである。他の実施形態において、FcγRは、FcγR2Cである。いくつかの実施形態において、FcγRは、FcγR3Aである。いくつかの実施形態において、FcγRは、FcγR3Bである。他の実施形態では、結合の減少は、FcγRに対する未修飾Fc領域を含む同一抗体の結合と比較して、FcγRに対する抗体結合の少なくとも70%の減少、少なくとも80%の減少、少なくとも90%の減少、少なくとも95%の減少、少なくとも98%の減少、少なくとも99%の減少、または100%の減少である。他の実施形態では、結合の減少は、未修飾Fc領域を含む同一抗体のFcγRへの結合と比較して、FcγRに対する抗体結合の少なくとも70%~100%の減少、少なくとも80%~100%の減少、少なくとも90%~100%の減少、少なくとも95%~100%の減少、または少なくとも98%~100%の減少である。
【0227】
いくつかの実施形態において、抗体は、未修飾Fc領域を含む同一抗体のサイトカイン放出と比較して少なくとも50%のサイトカイン放出の減少を伴う、インビトロサイトカイン放出アッセイにおいてサイトカイン放出を減少させるように、修飾Fc領域を有する。いくつかの実施形態において、非修正Fc領域を含むサイトキン放出と比較して、サイトキン放出の減少は少なくとも70%減少、少なくとも80%減少、少なくとも90%減少、少なくとも95%減少、少なくとも98%減少、少なくとも99%減少、又はサイトキン放出の100%減少である。いくつかの実施形態において、サイトキンの放出の減少は、非修正Fc領域を含む同一のサイトキンの放出と比較して、少なくとも70%から100%減少、少なくとも80%から100%減少、少なくとも90%から100%減少、少なくとも95%から100%減少するサイトキンの放出の減少である。特定の実施形態では、サイトカイン放出は、免疫細胞によるものである。
【0228】
いくつかの実施例では、本発明は、上記修正Fc領域を含む同一の抗菌のマスト細胞退化に対して、マスト細胞退化率が少なくとも50%減少するとともに、ヒトマスト細胞退化アッセイにおいて、自己マスト細胞退化を減少させるような改良Fc領域を有する。いくつかの実施態様において、マスト細胞の減少は、非修正Fc領域を含む同一抗菌のマスト細胞の減少に対して、少なくとも70%減少、少なくとも80%減少、少なくとも90%減少、少なくとも95%減少、少なくとも98%減少、少なくとも99%減少、又はマスト細胞の減少を100%減少させる。いくつかの実施形態において、マスト細胞脱顆粒の減少は、非修飾Fc領域を含む同一抗体のマスト細胞脱顆粒と比較して、マスト細胞脱顆粒の少なくとも70%~100%の減少、少なくとも80%~100%の減少、少なくとも90%~100%の減少、または少なくとも95%~100%の減少である。
【0229】
いくつかの実施形態において、抗体は、未修飾Fc領域を含む同一抗体のADCPと比較して少なくとも50%のADCPの減少を伴う、インビトロ抗体依存性細胞食作用アッセイにおいて抗体依存性細胞食作用(ADCP)を減少または防止するように、修飾Fc領域を有する。いくつかの実施態様において、ADCPの減少は、非修正Fc領域を含むサイトキンの同一の領域からのサイトキンの放出と比較して、少なくとも70%減少、少なくとも80%減少、少なくとも90%減少、少なくとも95%減少、少なくとも98%減少、少なくとも99%減少、又はサイトキンの放出の100%減少である。
【0230】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される防HC免疫(例えば、防CD45防)領域は、D265A、D265C / H435A、D265C/LA/H435A、D265A / L235A、D265C / N297G、N265C / H435A、D265C (EPLVLAdelG *)、D265C (EPLVLAdelG) /H435A、D265C / N297Q / H435A、D265C / N297Q、EPLAdelG / H435A、EPLVLAdelG / D265A、N297G、またはN297Qである。本明細書では、抗CD45ボディは、D265A、D265C / H435A、D265C / N297G / H435A、D265C (IgG2*)/ H435A、D265C / N297Q / N297Q、 EPLVLAdelG / H435A、N297A、N297G、またはN297Qのいずれかを含むFc領域を含む。
【0231】
改良Fc領域とFcガンマレセプターとの結合または親和性は、例えば、平衡法(例えば、ELISA; KinExA, Rathanaswami et al. 分析生化学Vol.373:52-60, 2008または、ラジオイムノアッセイ(RIA))または、表面プラズモン共鳴アッセイまたは他のキネティクスベースのアッセイのメカニズム(例えば、BIACORE.RTM.分析またはOctetTM分析(forteBIO))、および他の方法、ならびに間接結合アッセイ、競争結合アッセイ、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)、ゲル電気泳動法およびクロマトグラフィー(例えば、ジェルフィルトレーション) に限定されないが、周知の様々な技術を用いて決定することができる。これらおよび他の方法は、検討中の成分の一つまたはそれ以上のラベルを利用することができ、および/または、発色性、蛍光、発光、または同位体標識を含むが、それに限らない多様な検出方法を使用することができる。結合する親和性と運動学についての詳細な記述は、Paul, W. E., ed., Fundamental Immunology, 4th Ed., Lippincott-Raven, Philadelphia (1999)に見られる。競合結合アッセイの一例は、増大する量の非標識抗原の存在下での標識抗原と目的の抗体とのインキュベーション、および標識抗原に結合した抗体の検出を含むラジオイムノアッセイである。特定の抗原に対する興味のある標本の親和性と結合オフレートは、スキャッチャードプロット分析によりデータから決定することができる。また、ラジオイムノアッセイを用いて、第二の抗菌剤との競合を判断することもできる。この場合、この抗原は、標識されていない第2のビーンズの増加量の存在の中で、標識化された複合物に接合された興味のあるビーンズと共にインキュベートされる。
【0232】
一実施形態では、本明細書に記載されるFc未変性の(例えば、D265C、L234A、L235A、および/またはH435A)を有する抗原修飾は、Fcガンマ受容体への非修飾Fc領域を含む同一の抗菌剤の結合に対する、少なくとも70%減少、少なくとも80%減少、少なくとも90%減少、少なくとも95%減少、少なくとも98%減少、少なくとも99%減少、または100%減少を有する(例えば、バイオレイヤー干渉法(BLI)によって評価される)。
【0233】
いかなる理論にも拘束されることを望まないが、Fcガンマ受容体とのFc領域結合相互作用は、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)および補体依存性細胞傷害(CDC)を含むが、これらに限定されない、様々なエフェクター機能および下流シグナル伝達事象に必須であると考えられる。従って、特定の態様において、改良されたFc領域(例えば、L234A、L235A、および/またはD265C突然異変からなる)を含む抗菌は、エフェクター機能を実質的に減少または廃止した。効果機能は、関心応答に応じて細胞反応(例えば、マスト細胞の退化またはサイトキンの放出)を測定することによって、当該技術に知られている様々な方法を用いて評価することができる。例えば、通常の方法を用いて、例えば、ヒト周辺血液単核細胞によるように、Fc改良型抗生物質は、マスト細胞退化を引き起こすか、あるいはサイトキン放出を引き起こす能力のために、アッセイすることができる。
【0234】
従って、一実施の形態では、Fc領域は、半減期(例えば、非改良Fc領域を有する接合体との関係)の減少をもたらす枝変わりを含んでいる。短い半減期を有する抗菌剤は、短期間の治療として機能することが期待される場合には、ある場合には有利であろう。例えば、本項に記載されている条件付工程において、抗菌剤がCAR療法に続いて行われる場合に有利であろう。理想的には、CAR療法の配布前に、本来は標的抗原(例えばCD45)を表現しているが、内生幹細胞とは異なり、反CD45の標的ではないCAR療法の実質的なクリアとなるだろう。1つの実施形態では、Fc領域は、位置435(カバトによるEUインデックス)の突然異変を含む。1つの実施形態において、この突然変異はH435Aの突然変異である。
【0235】
1つの実施形態において、本明細書に記載の抗CD45は、約24時間以下、約23時間以下、約22時間以下、約21時間以下、約20時間以下、約19時間以下、約18時間以下、約17時間以下、約16時間以下、約15時間以下、約14時間以下、約13時間以下、約12時間以下または約11時間以下の半減期(例えばヒトにおける)を有する。
【0236】
一実施の形態では、ここに記載される抗CD45の半減期は、約1~5時間、約5~10時間、約10~15時間、約15~20時間、又は約20~25時間である。1つの実施形態では、抗HC抗菌作用の半減期は約5~7時間、約5~9時間、約5~11時間、約5~13時間、約5~15時間、約5~20時間、約5~24時間、約7~24時間、約9~24時間、約11~24時間、約12~22時間、約10~20時間、約8~18時間、または約14~24時間である。
【0237】
いくつかの側面では、Fc領域は、半減期を与え、また、抗菌の効果的な機能を減少させる2つ以上の突然変異から成る。いくつかの実施形態では、Fc領域は、半減期の減少とFcirと直接接触できる少なくとも1つの残渣の突然変異をもたらすような(例えば、構造的及び結晶学的分析に基づく)突然変異を含む。1つの実施形態では、Fc領域はH435A突然異変、L234A突然異変、およびL235A突然異変を含む。1つの実施形態において、Fc領域はH435A突然異変とD265C突然異変を含む。1つの実施形態において、Fc領域は、H435A突然異変、L234A突然異変、L235A突然異変、およびD265C突然異変を含む。
【0238】
いくつかの実施例では、それらの抗原結合フラグメントは、抗原結合フラグメントのFc領域内のシステイン残留物またはその抗原結合フラグメントによってサイトトキシン(例、アマトキシン)に結合される。いくつかの実施例では、システイン残留物は、抗原結合フラグメントのFc領域における突然変異によって導入される。たとえば、システイン残基は、Cys118、Cys239、およびCys265からなる群から選ぶことができる。一実施の形態では、抗CD45のFc領域(又はそのフラグメント)は、カバトにおけるように、EU指数によれば、アミノ酸265におけるアミノ酸置換を含む。1つの実施形態において、Fc領域はD265C突然異変を含む。1つの実施形態では、Fc領域はD265CとH435Aの突然変異を含む。1つの実施形態では、Fc領域はD265C、L234AおよびL235Aの突然変異を含む。1つの実施形態では、Fc領域はD265C、L234A、L235AおよびH435Aの突然変異を含む。一実施の形態では、カバトにおけるように、EU指数によると、Anti-CD45のFc領域、又はその抗原結合フラグメントは、アミノ酸239におけるアミノ酸置換を含む。1つの実施形態では、Fc領域はS239C突然異変を含む。1つの実施形態では、Fc領域はL234A突然異変、L235A突然異変、S239C突然異変およびD265A突然異変を含む。別の実施形態では、Fc領域はS239CとH435Aの突然変わりを含む。別の実施形態では、Fc領域はL234A突然異変、L235A突然異変、およびS239C突然異変を含む。さらに別の実施形態では、Fc領域は、H435A突然異変、L234A突然異変、L235A突然異変およびS239C突然異変を含む。さらに別の実施形態では、Fc領域は、H435A突然異変、L234A突然異変、L235A突然異変、S239C突然異変およびD265A突然異変を含む。
【0239】
特に、Fcアミノ酸の位置は、特に示されていない限り、EU番号指数を参考にしている。
【0240】
上述の組成および方法と併用されることができる反体および抗原結合フラグメントには、上述の抗生物質および抗原結合フラグメント、並びに上述の非ヒト抗生物質および抗原結合フラグメントのヒト化改良版ならびに、例えば、競合的抗原結合アッセイによって評価されるように、上述のものと同じエピトープを結合する抗生物質または抗原結合フラグメントが含まれる。
【0241】
本開示の抗性は、例えば、(Dall'Acqua他(2006)J Biol Chem 281: 23514-24)、(Zalevsky他(2010) Nat Biotechol 28: 157-9)、(Hinton他(2004)J Biol Chem 279: 6213-6)、(Shields他(2001)J Biol Chem 276: 6591-604)、(Petkova他(2006) Int Immunol 18: 1759-69)、(Darug Metab Dispos 35: 86-94)、(Vaccaro他(2005) Nat Biotechnol 23: 1283-8)、(Yeung他(2010年)Cancer Res 70: 3269-77 および (Kim et al. (1999) Eur J Immunol 29: 2819-25) であり、位置には、250、252、253、254、256、257、307、376、380、428、434、435が含まれる。特異的に、または組み合わせて行われ得る例示的な変異は、T250Q、M252Y、1253A、S254T、T256E、P2571、T307A、D376V、E380A、M428L、H433K、N434S、N434A、N434H、N434F、H435AおよびH435R変異である。
【0242】
本分野におけるFc改良のいずれかを含める工学的アボディーの方法は周知である。これらの方法には、部位特異的(またはオリゴヌクレオチド媒介)突然変異誘発による調製、PCR突然変異誘発、および抗体または抗体の少なくとも定常領域をコードする調製されたDNA分子のカセット突然変異誘発が含まれるが、これらに限定されない。部位指向型ミュージエージェントは、この当業者でよく知られている(例えば、Carterら、Nucleic Acids Res、13:4431-4443(1985)およびKunkelら、Proc.Natl. Acad. Sci.82:488 (1987)を参照)。PCRのミューテージエージェントは、開始ポリペプチドのアミノ酸配列変形例を作るのにも適している。PCR Protocols, pp. 177-183(Academic Press, 1990)、およびVallette et al., Nuc酸性研究所17:723-733 (1989)を参照されたい。配列変形例であるカセットミューテージエージェントを準備する別の方法は、Wellsら、Gene, 34:315-323 (1985) によって記載された技術に基づいている。
【0243】
細胞毒素
種々の細胞毒素は、本書に記載された併用療法で使用するために、リンカーを介して、反CD45の抗たんぱく化されうる。特に、抗CD45ADCには、細胞傷害性(又はサイトトキシン)に結合した(すなわちリンカーと同価に結合した)抗菌(又は抗原結合フラグメント)が含まれる。様々な実施形態において、細胞毒性部分は、共役中で結合された場合、減少したまたは全く細胞毒性を示さないが、リンカーからの切断後に細胞毒性を再開する。種々の態様において、細胞毒性部分は、リンカーからの切断なしに細胞毒性を維持する。幾つかの実施例において、サイトトキシクル分子は、本明細書に開示されているように、細胞を内部化する抗原結合フラグメントに接合され、このようにして、細胞内集積、又はその断片に続いて、細胞毒素は細胞内ターゲットにアクセスし、例えば、T細胞死を媒介することができる。
【0244】
本書に記載されている抗ボディ、抗原結合フラグメントおよび配位子(例えば、抗物質、抗原結合フラグメント、およびCD45を認識および結合する水溶性配位子)は、細胞毒素と結合する(または結合する)ことができる。
【0245】
したがって、本開示のADCは、抗体またはその抗原結合フラグメント(Ab)が、化学部分(Z)を介してリンカー(L)に結合(共有結合)され、細胞傷害性部分(「薬物」、D)に結合している、一般式Ab-(Z-L-D)nであり得、「n」は、抗体に結合している薬物の数を表し、一般に1~8の範囲である。
【0246】
従って、それらの抗原結合フラグメントは、例えば約1から約20までの範囲のある、抗原毒素1個あたりの平均数を表す整合nによって示されるように、多くの薬物モイートに結合することができる。いくつかの実施形態において、nは1から4である。いくつかの実施形態において、nは1である。共役反応からのADCの調製における、1個当たりの薬物モイティーの平均数は、質量分析、ELISAアッセイ、およびHPLCのような従来の方法によって特徴づけられる。nでのADCの定量的分布も決定できる。場合によっては、nが他の薬物ロードを有するADCからある一定の価値である場合には、逆相HPLCまたは電気泳動によって分離、精製および均質ADCの特性化を達成することができる。
【0247】
一部の抗CD45ADCでは、1個当たりの細胞毒素の平均数は、その抗菌に対する付着部位数によって制限される可能性がある。例えば、接着剤がシステインチオールである場合、1つか複数のシステインチオールグループを持つことができるか、またはリンカーと化学的な部分が付着することができる十分に反応するチオール基つか数つしか持たないことがある。一般的に、抗生物質には、薬物母性と結びついている可能性のある、多くの自由で反応性のあるシステインチオール基が含まれず、主に、システインチオール残渣は、ジスルフィドブリッジ部として存在する。ある種の実施形態では、部分的又は全面的な減少条件下で、ジチオスレイトール(DTT)又はトリカルボンチルフォスフィン(TCEP)のような減少剤により、反応性システインチオールグループを生成するために、抗菌を減少させることができる。ある種の実施形態では、より高い薬物負荷、例えばn>5は、特定の抗ドラッグ共役体の集合、不溶性、有毒または細胞透過性の損を引き起こす可能性がある。
【0248】
ある種の実施形態では、共役反応の間に、薬物モイテイの理論的な最大値よりも少ない数が、抗菌に接合される。たとえば、以下で論じるように、抗菌剤は、薬物-リンカー中間体またはリンカー試薬と反応しないリジン残渣を含むことができる。最も反応性のリジン基のみが、アミン反応性リンカー試薬と反応し得る。ある種の実施形態では、リジンまたはシステインのような反応性の核好性グループを明らかにするために、抗菌は劣化状態にさらされる。
【0249】
ADCの負荷(ドラッグ/ビーチ比)は、例えば、(i)抗たんぱく質リンカー中間体又はリンカー試薬のモル余剰を、たとえば、(ii)共役反応時間または温度を制限すること、(iii)システインチオール修飾の部分的または制限的な条件、(iv)再結合技術により、システイン残留物の数と位置を、リンカー薬物接合の数および/または位置を制御するために変えるような、その抗たんのアミノ酸配列を工学的に調整することによって、異なる方法で制御することができる。
【0250】
ここに記載された組成及び方法で使用するのに適した細胞毒素には、DNAを分解する剤(例えば、アントラサイクリン)、ミトティックスピンドル装置(例えば、ビンカアルカロイド、メイタンシン、メイタンシノイド、およびそれらの派生物)を破壊することができる剤、および、DNAポリメラーゼ阻害剤(例えば、α-アマニチンのようなアマトキシン、およびそれらの派生物)、ならびに、タンパク質の生合成を破壊することができる剤(例えば、サポリンおよびリシンA鎖のようなr看板N-グリコシダーゼ活性を示す剤)が含まれ、他にも知られている。
【0251】
いくつかの実施形態において、細胞毒素は、微小管結合剤(例えば、メイタンシンまたはメイタンシノイド)、アマトキシン、シュードモナス外毒素A、デボウガニン、ジフテリア毒素、サポリン、オーリスタチン、アントラサイクリン、カリケアマイシン、イリノテカン、SN-38、デュオカルマイシン、ピロロベンゾジアゼピン、ピロロベンゾジアゼピン二量体、インドリノベンゾジアゼピン二量体、インドリノベンゾジアゼピン二量体、インドリノベンゾジアゼピン偽二量体、またはその変種、または当技術分野で本明細書に記載もしくは公知の別の細胞毒性化合物である。
【0252】
本開示の方法に有用な反CD45ADCにおいて使用可能な細胞毒素に関する追加の詳細を以下に述べる。
【0253】
アマトキシン
幾つかの実施例において、抗たん薬活用物の細胞毒素は、リボンポリメラーゼ阻害剤である。
【0254】
いくつかの態様において、RNAポリメラーゼ阻害剤は、アマトキシンまたはその誘導体である。幾つかの実施例において、本開示されるような、抗たん毒素-薬物活用剤の細胞毒素は、アマトキシンまたはその派生物であり、たとえば、α-アマニチン、ベータ-アマニチン、ゲータ-アマニティン、イプタマニチン、アマニナミド、アマニナミド、アマヌリン、アマヌリン酸、プロアマヌリン、またはそれらの派生物である。種々の自然に発生するアマトキシンの構造は、式II及び付属の表1に示され、例えば、Zanotti et al., Int. J. ペプティドプロテイン研究所 30, 1987, 450-459に開示される。
[化2]
(II)
【0255】
アマトキシン構造表。
[表1]
【0256】
アマトキシンは様々なキノコ種(例えば、Amanita phalloides、Galerina marginata、Lepiota brunneo-incarnata)から分離されるか、あるいは半合成または合成的に調製されることがある。この族の一員であるα-amanitinは、Wieland, Int J. ペプト.タンパク質研究1983,22(3):257-276に記載されている。アマトキシンの派生物は、天然に存在する複合物(「半化合物」)の化学化によって得ることができるか、あるいは完全に合成された源から得ることができる。様々なアマトキシン誘導体への合成経路は、例えば、米国特許番号9,676,702及びペリン他、J. Am化学協会2018, 140, p. 6513-6517に開示されている。これらはそれぞれ、驚異的な毒素を調製し、導出するための総合的な方法に関して、ここに引用文献全体に組み込まれている。
【0257】
アマトキシンまたはその派生物に関する多くの位置は、結合部L、したがって、それらの抗毒素または抗原結合フラグメントを同価に結合する位置として役立つことができる。いくつかの実施形態において、ここに開示されるADCの細胞毒素は、式(III)で表されるアマトキシンまたはその派生物である。
[化3]
ここで、R1は、H、OH、またはORAであり、
R2はH、OH、またはORBであり、
RA とRBは、もし存在するなら、それらが結合している酸素と結合して、任意に置換された5-族のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R3がHまたはRD、
R4はH、OH、ORD、またはRD、
R5はH、OH、ORD、またはRD、
R6はH、OH、ORD、またはRD、
R7はH、OH、ORD、またはRD、
R8はOH、NH2、またはORD、
R9はH、OH、またはORD、
X -S-, -S(O)-,または-SO 2-、およびR Dは、任意に置換されたアルキル(例えばC 1 -C 6アルキル)、任意に置換されたヘテロアルキル(例えばC 1 -C 6ヘテロアルキル)、任意に置換されたアルケニル(例えばC 2 -C 6アルケニル)、任意に置換されたヘテロアルケニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルケニル)、任意に置換されたアルキニル(例えばC 2 -C 6アルキニル)、任意に置換されたヘテロアルキニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルキニル)、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールである。
【0258】
例えば、一実施の形態では、ここに記載された組成及び方法と関連して有用なアマトキシンには、式(IIA)による化合物が含まれ、
[化4]
R4, R5、X、およびR8は、それぞれ上記で定義されたものである。
【0259】
例えば、一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法と併せて有用なアマトキシンは、以下の式(IIIB)による化合物を含み、
[化5]
ここで、R1は、H、OH、またはORAであえい、
R2はH、OH、またはORBであり、
RA とRBは、もし存在するなら、それらが結合している酸素と結合して、任意に置換された5-族のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R3がHまたはRD、
R4はH、OH、ORD、またはRD、
R5はH、OH、ORD、またはRD、
R6はH、OH、ORD、またはRD、
R7はH、OH、ORD、またはRD、
R8はOH、NH2、またはORD、
R9はH、OH、またはORD、
X -S-, -S(O)-,または-SO 2-、およびR Dは、任意に置換されたアルキル(例えばC 1 -C 6アルキル)、任意に置換されたヘテロアルキル(例えばC 1 -C 6ヘテロアルキル)、任意に置換されたアルケニル(例えばC 2 -C 6アルケニル)、任意に置換されたヘテロアルケニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルケニル)、任意に置換されたアルキニル(例えばC 2 -C 6アルキニル)、任意に置換されたヘテロアルキニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルキニル)、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールである。
【0260】
一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法と併せて有用なアマトキシンはまた、以下の式(IIIC)による化合物を含み、
[化6]
ここで、R1は、H、OH、またはORAであり、
R2はH、OH、またはORB、
RA とRBは、もし存在するなら、それらが結合している酸素と結合して、任意に置換された5-族のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R3がHまたはRD、
R4はH、OH、ORD、またはRD、
R5はH、OH、ORD、またはRD、
R6はH、OH、ORD、またはRD、
R7はH、OH、ORD、またはRD、
R8はOH、NH2、またはORD、
R9はH、OH、またはORD、
X -S-, -S(O)-,または-SO 2-、およびR Dは、任意に置換されたアルキル(例えばC 1 -C 6アルキル)、任意に置換されたヘテロアルキル(例えばC 1 -C 6ヘテロアルキル)、任意に置換されたアルケニル(例えばC 2 -C 6アルケニル)、任意に置換されたヘテロアルケニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルケニル)、任意に置換されたアルキニル(例えばC 2 -C 6アルキニル)、任意に置換されたヘテロアルキニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルキニル)、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールである。
【0261】
1つの実施形態において、細胞毒素はアマニチンである。
【0262】
ここに記載されているように、アマトキシンは、例えば、リンカー潤沢の方法により、抗原結合フラグメント、または、抗原結合フラグメントに結合することができる。このようなプロセスに有用なアマトキシンの活用法およびリンカーの例は、「化学結合のリンカー」と題するセクションと、下の表1に記載されている。ここに記載されている組成物及び方法に従い、抗CD45の接合に有用なリンカー含有アマトキシン、または抗原結合フラグメントを含む例示的なアマトキシンは、ここに参照されている構造式(I)、(I)、(IB)、(IV)、(IVA)、(IVB)、(IVB)、および(IVB)に示されている。
【0263】
例えば、ここに記載されている抗原結合フラグメント、又は抗原結合フラグメントは、Abが自己、又はその抗原結合フラグメントであるAb-Z-L-Amに代表される接合体を形成するために、アマトキシンに結合してもよい。Lはリンカーであり、Zは化学潤滑剤であり、Amはアマトキシンである。アマトキシンまたはその派生物に関する多くの位置は、結合部L、したがって、それらの抗毒素または抗原結合フラグメントを同価に結合する位置として役立つことができる。いくつかの実施形態において、アマトキシン-リンカー結合体Am-L-Zは、式(I)で表され、
[化7]
ここで、R1は、H、OH、ORA、またはORCであり、
R2はH、OH、ORB、またはORC、
RA とRBは、それらが結合している酸素原子と結合して、任意に置換された5-族のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R3はH、RC、またはRD、
R4はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R5はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R6はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R7はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R8はOH、NH2, ORC, ORD, NHRC、またはNRCRD、
R9はH、OH、ORC、またはORD、
X は-S-, -S(O)-, または-SO2-、
RCはL-Z、
R Dは、任意選択的に置換されたC 1 -C 6アーキクル、任意選択的に置換されたC 1 -C 6ヘテロアルキル、任意選択的に置換されたC 2 -C 6アルキニール、任意選択的に置換されたC 2 -C 6アルキニール、任意選択的に置換されたC 2 -C 6ヘテロアルキニール、任意選択的に置換されたシクロアルキ、任意選択的に置換されたヘテロシクロアルキ、任意選択的に置換されたアリール、または任意選択的に置換されたヘテロアリールであり、
Lは、場合により置換されたC1 -C6アルキレン、場合により置換されたC1 -C6ヘテロアルケニレン、場合により置換されたC2 -C6ヘテロアルキニレン、場合により置換されたシクロアルキニレン、場合により置換されたヘテロシクロアルキレン、場合により置換されたヘテロアリーレン、ペプチド(例えば、ジペプチド)、-(C=O)-、ヒドラゾン、-(CH2 CH2 O)p-基などのリンカーであり、ここで、pは、1-6、((CH2)O)n(C2 -C6)C2 -C6-基であり、nおよびmはそれぞれ独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択され、Zは、L上に存在する反応性置換基と抗体、その抗原結合断片、またはCD45に結合する可溶性リガンド内に存在する反応性置換基との間のカップリング反応を形成する化学部分である。
【0264】
いくつかの実施形態において、細胞毒素は、1つのRC代替物を含む。
【0265】
いくつかの実施形態では、RA およびRBは、それらが結合されている原子と共に、結合して形成され、
[化8]
ここで、Yは、-(C=O)-, -(C=S)-, -(C=NRE) -,または-(CRE RE’)-であり、REおよびRE’は、それぞれ独立に、置換されたC1-C6アルキレン、オプションで置換されたC2 -C6アルキレン、オプションで置換された-RCヘテロアルケニレン-RC、オプションで置換されたC2 -C6アルキニレン-RC、オプションで置換された-RCヘテロアルキニレンC1 -C6、オプションで置換されたシクロアルキレン、オプションで置換されたヘテロシクロアルキレン、オプションで置換されたアルキレン、オプションで置換されたアルキレン-RC、またはオプションで置換されたヘテロC2-C6の-RCである。
【0266】
いくつかの実施形態において、Am-L-Zは、式(I)によって表され、
R1はH、OH、ORA、またはORC、
R2はH、OH、ORB、またはORC、
RA とRBは、それらが結合されている原子と共に、結合して形成され、
[化9]
R3がHまたはRC、
R4はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R5はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R6はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R7はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R8はOH、NH2, ORC、またはNHRC、
R9は、HまたはOHであり、RCおよびRDは、それぞれ上記で定義されたとおりである。
【0267】
いくつかの実施形態において、Am-L-Zは式(I)で表され、
R1はH、OH、ORA、またはORC、
R2はH、OH、ORB、またはORC、
RA とRBは、それらが結合されている原子と共に、結合して形成され、
[化10]
R3がHまたはRC、
R4とR5はそれぞれ個別にH、OH、ORC, RC、またはORD、
R6とR7はそれぞれH、
R8はOH、NH2, ORC、またはNHRC、
R9は、HまたはOHであり、ここで、XおよびRCは、上記で定義されたとおりである。
【0268】
いくつかの実施形態において、Am-L-Zは、R1がH、OH、またはORAである数式(I)によって表され、
R2はH、OH、またはORB、
RA とRBは、それらが結合されている原子と共に、結合して形成され、
[化11]
R3, R4, R6、およびR7はそれぞれH、
R5がORC、
R8がOHまたはNH2、
R9はHまたはOHであり、RCは上記で定義されたとおりである。このようなアマトキシン活用は、例えば、特許出願公開第2016/0002298号に記載されているが、この開示は、その全体としてここに参考文献に含まれる。
【0269】
いくつかの実施形態において、Am-L-Zは、式(I)によって表され、
R1とR2 はそれぞれ独立してHまたはOHであり、
R3がRC、
R4, R6、およびR7はそれぞれH、
R5は、H、OH、またはOC1 -C6のバイトであり、
R8がOHまたはNH2、
R9はHまたはOHであり、RCは上記で定義されたとおりである。
【0270】
いくつかの実施形態において、Am-L-Zは式(I)で表され、
R1とR2はそれぞれ独立してHまたはOHであり、
R3, R6、およびR7はそれぞれH、
R4とR5はそれぞれ個別にH、OH、ORC、またはRC、
R8がOHまたはNH2、
R9はHまたはOHであり、RCは上記で定義されたとおりである。上記アマトキシン共役は、例えば、米国特許出願公開第2015/0218220号に記載されており、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0271】
いくつかの実施形態において、Am-L-Zは、式(I)によって表され、
R1とR2はそれぞれ独立してHまたはOHであり、
R3, R6、およびR7はそれぞれH、
R4とR5はそれぞれ独立してHまたはOHであり、
R8はOH、NH2, ORC、またはNHRC、
R9はHまたはOHであり、RCは上記で定義されたとおりである。上記アマトキシン共役は、例えば、米国特許番号9,233,173、9,399,681に記載され、各開示は、ここに引用により、それらの全体として取り入れられている。
[化12]
【0272】
幾つかの実施例では、L-Zとして一緒に取られたリンカーLと化学物質Zは、Sが、CD45を結合する(例えば、システイン残基の-SHグループからの)抗原結合フラグメントの中に存在する反応性代替物を表す硫黄原子である場合である。
【0273】
いくつかの実施形態において、L-Zは、
[化13]
である。
【0274】
いくつかの実施形態において、L-Zは、
[化14]
である。
【0275】
いくつかの実施形態において、Am-L-Zは、式(IA)で表され、
[化15]
R1はH、OH、ORA、またはORC、
R2はH、OH、ORB、またはORC、
RA とRBは、もし存在するなら、それらが結合している酸素と結合して、任意に置換された5-族のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R3はH、RC、またはRD、
R4はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R5はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R6はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R7はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R8はOH、NH2, ORC, ORD, NHRC、またはNRCRD、
R9はH、OH、ORC、またはORD、
X は-S-, -S(O)-, または-SO2-、
RCは-L-Z、
R Dは、必要に応じて置換されたアルキル(例えばC 1 -C 6アルキル)、必要に応じて置換されたヘテロアルキル(例えばC 1 -C 6ヘテロアルキル)、必要に応じて置換されたアルケニル(例えばC 2 -C 6アルケニル)、必要に応じて置換されたヘテロアルケニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルケニル)、必要に応じて置換されたアルキニル(例えばC 2 -C 6アルキニル)、必要に応じて置換されたヘテロアルキニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルキニル)、必要に応じて置換されたシクロアルキル、必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキル、必要に応じて置換されたアリール、または必要に応じて置換されたヘテロアリールであり、
Lは、任意選択で置換されるアルキレン(例えば、C1 -C6アルキレン)、任意選択で置換されるヘテロアルキレン(例えば、C2 -C6アルキネレン)、任意選択で置換されるヘテロアルキネレン(例えば、C2 -C6アルキニレン)、任意選択で置換されるヘテロアルキネレン、任意選択で置換されるアルキネレン、任意選択で置換されるヘテロアルキレン、-(C=O)-、ジスルフィド、-(CH2 CH2O)-グループ、ここでpは1-6からの整数、(CH2)C1 -C6(CH2)-グループ、ここでnはそれぞれ独立に1、2、3、4、7、8から選択される 9、10、またはその組み合わせであり、
Zは、Lに存在する反応性代替物Z'と、CD45を結合する抗原結合フラグメント、すなわちAmが正確に1RCの代替物を含んでいる中に存在する反応性代替物との間のカップリング反応から形成される化学物質である。
【0276】
いくつかの実施形態において、Am-L-Zは式(IB)で表され、
[化16]
R1はH、OH、ORA、またはORC、
R2はH、OH、ORB、またはORC、
RA とRBは、もし存在するなら、それらが結合している酸素と結合して、任意に置換された5-族のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R3はH、RC、またはRD、
R4はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R5はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R6はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R7はH、OH、ORC, ORD, RC、またはRD、
R8はOH、NH2, ORC, ORD, NHRC、またはNRCRD、
R9はH、OH、ORC、またはORD、
X は-S-, -S(O)-, または-SO2-、
RCは-L-Z、
R Dは、必要に応じて置換されたアルキル(例えばC 1 -C 6アルキル)、必要に応じて置換されたヘテロアルキル(例えばC 1 -C 6ヘテロアルキル)、必要に応じて置換されたアルケニル(例えばC 2 -C 6アルケニル)、必要に応じて置換されたヘテロアルケニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルケニル)、必要に応じて置換されたアルキニル(例えばC 2 -C 6アルキニル)、必要に応じて置換されたヘテロアルキニル(例えばC 2 -C 6ヘテロアルキニル)、必要に応じて置換されたシクロアルキル、必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキル、必要に応じて置換されたアリール、または必要に応じて置換されたヘテロアリールであり、
Lは、任意選択で置換されるアルキレン(例えば、C1 -C6アルキレン)、任意選択で置換されるヘテロアルキレン(例えば、C2 -C6アルキネレン)、任意選択で置換されるヘテロアルキネレン(例えば、C2 -C6アルキニレン)、任意選択で置換されるヘテロアルキネレン、任意選択で置換されるアルキネレン、任意選択で置換されるヘテロアルキレン、-(C=O)-、アルフィド、-(CH2 CH2O)-群であり、pは、1~6の整数、(CH2)C1 -C6(CH2)-群であり、ここで、nおよび各mは、1、2、3、4、7、8、9、10またはその組み合わせからそれぞれ独立して選択され、
Zは、Lに存在する反応性代替物Z'と、CD45を結合する抗原結合フラグメント、すなわちAmが正確に1RCの代替物を含んでいる中に存在する反応性代替物との間のカップリング反応から形成される化学物質である。
【0277】
いくつかの実施形態において、リンカーは-(CH)2n-単位を構成し、nは2-6の整数である。いくつかの実施形態において、リンカーは、nが6である-(CH2)nを含む。
[化17]
【0278】
幾つかの実施例では、L-Zとして一緒に取られたリンカーLと化学物質Zは、Sが、CD45を結合する(例えば、システイン残基の-SHグループからの)抗原結合フラグメントの中に存在する反応性代替物を表す硫黄原子である場合である。
【0279】
いくつかの実施形態において、L-Zは、
[化18]
である。
【0280】
いくつかの実施形態において、L-Zは、
[化19]
である。
【0281】
いくつかの実施形態において、共役Am-L-Z-Abは、以下の構造公式のいずれかによって表される。
[化20]
【0282】
いくつかの実施形態において、Am-L-Z-Abは、構造式によって表される。
[化21]
【0283】
いくつかの実施形態において、Am-L-Z'がAm-L-Z-Abの前駆体であるAm-L-Z'は、
[化22]
であり、マレイミド(反応性代替物質Z')は、抗菌のシステインに発見されたチオール基と反応する。
【0284】
いくつかの実施形態において、Am-L-Zは、式(IV)、式(IVA)、又は式(IVB)で表され、
[化23]
ここで、Xは、S、SOまたはSO2である場合、Xは、R1であり、リンカー上に存在する反応性置換基Z'と抗体内に存在する反応性置換基との間のカップリング反応から形成される化学部分Zまたはその抗原結合フラグメントを介して抗体またはその抗原結合フラグメントに共有結合するHまたはリンカーであり、R2は、リンカー上に存在する反応性置換基Z'と抗体内に存在する反応性置換基との間のカップリング反応から形成される化学部分Zまたはその抗原結合フラグメントを介して抗体またはその抗原結合フラグメントに共有結合するHまたはリンカーであり、R1がHである場合、および、R2がHである場合、R1はリンカーである。
【0285】
いくつかの実施形態において、リンカーは、-(CH2)n-ユニットを含む。ここで、nは、2-6からの整数である。いくつかの実施形態において、R1はリンカーであり、R2はHであり、L-Zと同様に、リンカーとケミカルマテュートは、以下である。
[化24]
【0286】
いくつかの実施形態において、R1はリンカーであり、R2はHであり、L-Zと同様に、リンカーとケミカルマテュートは、以下である。
[化25]
【0287】
いくつかの実施形態において、Am-L-Z-Abは、以下である。
[化26]
【0288】
いくつかの実施形態において、Ab-Z-L-Amは、以下である。
[化27]
【0289】
いくつかの実施形態において、Am-L-Z-Abは、以下である。
[化28]
【0290】
いくつかの実施形態において、Am-L-Z-Ab前兆現象(すなわち、Am-L-Z')は次のうちの1つであり、
[化29]
マレイミドはCD-45の中のシステインに発見されたチオール基と反応する。
【0291】
本明細書に記載される組成物および方法による抗体またはその抗原結合フラグメントへの共役のために使用され得る追加のアマトキシンは、例えば、国際公開第2016/142049号;国際公開第2016/071856号;および国際公開第2017/046658号に記載されており、これらの開示はそれぞれ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例えば、CD45を認識し結合する抗原結合フラグメント、および配位子は、米国2015/0218220に記載されているように、α-アマニチンまたはその変形物に結合することができる。この開示は、例えば、アマトキシン、例えば、α-アマニチンおよびその変形物、ならびにそれらの同価結合に用いることができる同価リンカーに関連する。アマトキシンの合成方法は、例えば、ここに開示された合成方法に関してここに参考文献に含まれる米国特許第9,676,702号に記載されている。
【0292】
リンカーLは、いくつかの考えられる位置のうちの任意の1つ(例えば、R1-R9のいずれか)でアマトキシン(例えば、式III、IIIA、IIIB、またはIIICのアマトキシン)に結合して、式I、IA、IB、IV、IVA、またはIVBのアマトキシン-リンカー結合体を提供することができる。
【0293】
また、実施形態によっては、R1の位置にリンカーを取り付けることもある。また、実施形態によっては、R2の位置にリンカーを取り付けることもある。また、実施形態によっては、R3の位置にリンカーを取り付けることもある。また、実施形態によっては、R4の位置にリンカーを取り付けることもある。また、実施形態によっては、R5の位置にリンカーを取り付けることもある。また、実施形態によっては、R6の位置にリンカーを取り付けることもある。また、実施形態によっては、R7の位置にリンカーを取り付けることもある。また、実施形態によっては、R8の位置にリンカーを取り付けることもある。また、実施形態によっては、R9の位置にリンカーを取り付けることもある。
【0294】
いくつかの実施形態において、細胞毒素はα-アマニチンである。いくつかの実施形態において、リンカーは、ハイドラジン、ジスルフィド、チオエーテルまたはジペプチドを含む。いくつかの実施形態において、リンカーは、Val-AlaおよびVal-Citから選ばれたジペプチドを含む。いくつかの実施形態において、リンカーはパラ・アミノベンジル基(PAB)を含む。幾つかの実施例において、リンカーは、湿気PAB-Cit-Valを含む。幾つかの実施例において、リンカーは、湿気PAB-Ala-Valを含む。いくつかの実施形態において、リンカーは、-((C=O)(CH2)n -単位を含み、ここでnは、1~6の整数である。
【0295】
いくつかの実施形態において、リンカーは、-(CH2)n -単位を含む。ここで、nは、2-6からの整数である。いくつかの実施形態において、リンカーは、-PAB-Cit-Val-((C=O)(CH2)n -である。いくつかの実施形態において、リンカーは、-PAB-Ala-Val-((C=O)(CH2)n -)である。いくつかの実施形態において、L-ZとしてまとめられたリンカーLと化学物質Zは、以下のとおりである。
[化30]
【0296】
オーリスタチン
本書に記載されている抗CD45抗毒剤及び抗原結合フラグメントは、アウリスタチンである細胞毒素(米国特許番号5,635,483; 5,780,588)と結合することができる。オーリスタチンは、微小管動態、GTP加水分解、および核と細胞分裂を妨害する抗有糸分裂剤である(Woykeら(2001) Antimicrob.Agent.Chemother.45(12):3580-3584) 抗癌剤(米国特許第5,663,149号)および抗真菌活性(Pettit et al (1998) Antimicrob剤.チェマ.42:2961-2965)(米国特許番号5,635,483; 5,780,588)を有する。アウリスタチン薬物部分は、ペプチド性薬物部分のN(アミノ)末端またはC(カルボキシル)末端を介して抗体に結合され得る(国際公開第02/088172号)。
【0297】
例示的なアウリスタチン実施形態は、2004年3月28日に発表された米国癌研究協会第45巻要約書数623号のSenterらのProceedingsに開示されたN末端結合モノメチルアウリスタチン薬物部分DEおよびDF (それぞれMMAEおよびMMAF)を含み、その開示はその全体が参照により明示的に援用される。
【0298】
例示的なオーリスタチン実施形態は、MMAEであり、
[化31]
ここでいう「波線」とは、ビーズリンカーのリンカー(-L-Z-Ab、以下に記載)への等価な付着点を指す。
【0299】
もう一つの典型的なレストランの実施形態はMMAFであり、
[化32]
ここで、ウェーブラインとは、US 2005/0238649に開示されているように、Ad-linkerコンジゲート(-L-Z-Ab、以下に記載)のリンカーへの同価な付着点を示す。
【0300】
オーリスタチンは、米国特許No.5,635,483;米国特許No. 5,780,588; Pettit et al (1989) J. Am.化学協会111:5463-5465; Pettit et al (1998) Anti-Cancer Drug Design 13:243-277; Pettit, G. R., et al.統合、1996, 719-725; Pettit et al (1996) J. Chem Soc.パーキントランス15:859-863; and Doronina (2003) Nat.バイオテクノル。21(7):778-784. の方法に従って調製することができる。
【0301】
メイタンシノイド
ここに記載されている抗ボディおよび抗原結合フラグメントは、微管結合剤である細胞毒素と結合することができる。いくつかの態様において、微小管結合剤は、メイタンシン、メイタンシノイドまたはメイタンシノイドアナログである。メイタンシノイドは、微小管と結合し、チューブリン重合を阻害することによって作用する有糸分裂阻害剤である。メイタンシンは、東アフリカの低木Maytenus serrata(米国特許番号3,896,111)から最初に分離された。その後、ある種の微生物はメイタンシノールやC-3メイタンシノールエステル(米国特許第4,151,042号)のようなメイタンシノールをも生成することが発見された。合成メイタンシノール及びその誘導体並びにそれらの類似物は、例えば米国特許No.4,137,230; 4,248,870; 4,248,870; 4,248,746; 4,260,608; 4,265,14,294,57; 4,307,57; 4,307,16; 4,308,268; 4,308,269; 4,309,428,428,946; 4,315,929; 4,317,821; 4,322,348,598; 4,361,650; 4,364,866; 4,4に開示される。メイタンシノイド医薬品モイティーは、(i)発酵または化学修飾によって調製することが比較的容易であり、(ii)非ジスルフィドリンカーを介して抗物質に接合するのに適した官能基をもって導出されることが可能であり、(iii)プラズマ中で安定であり、(iv)種々のがん細胞系に対して有効である、という理由から、抗薬物活用における麻薬モイティーが魅力的である。
【0302】
適当なメイタンシノイドの実施例には、メイタンシノールのエステル、合成メイタンシノール、及びメイタンシノールアナログ及び誘導体が含まれる。ここに含まれる細胞毒素は、メイタンシノイド、メイタンシノール、メイタンシノール類似物、およびメイタンシノール類似物、および派生物のように、微小管形成を抑制し、哺乳類細胞に極めて有毒である。
【0303】
適当なメイタンジノールエステルの実施例には、改良された芳香性のリングを有するもの及び他の位置で改変を有するものが含まれる。このような適当なメイタンシノイドは、米国特許No.4,137,230; 4,151,042; 4,151,042; 4,266,67; 4,266,408,57; 4,308,268; 4,309,4,313,94,29; 4,317,821; 4,322,348,064; 5,4,4,363; 5,416,064; 5,485,492; 5,846,410; 7,276,497および7,473,796に開示され、これらはメイタンシノイドおよびそれらの派生物に関するものである。
【0304】
幾つかの実施例では、本開示の抗薬物結合体(ADCs)は、細胞傷害性剤としてチオールを含むメイタンシノイド(DM1)を使用している。これは、正式に「N2'-deacetyl-N2'-(3-mercapto-1-oxopropyl)-maytansine」と呼ばれている。DM1は次のような構造式で表される。
[化33]
【0305】
別の実施例では、本開示の活用者は、チオールを含むメイタンシノイドN2'-deacetyl-N2'(4-mel-4-mercapto-1-oxopentyl)-メイタンジン(例、DM4)を細胞傷害性剤として利用する。DM4は次のような構造式で表される。
[化34]
【0306】
立体的に邪魔されたチオール結合を含む側鎖からなるもう一つのメイタンシノイドは、N2'-deacetyl-N-2'(4-mercapto-1-oxopentyl)-maytansine(DM3と呼ばれる)で、以下の構造式に代表される。
[化35]
【0307】
メイタンシノイドの各々は、米国特許No.5,208,020 また、7,276,497で教えられ、本開示の活用においても使用できる。これに関連して、米国特許No.5,208,020及び7,276,697のすべての開示がここに参考文献として組み込まれている。
【0308】
メイタンシノイド上の多くの位置は、結合分子を同価に結合する位置として機能することができ、したがって、それらの抗物質または抗原結合フラグメント(-L-Z-Ab、以下に記載)である。例えば、水酸塩基を有するC-3の位置、水酸エチルで改良されたC-14の位置、水酸塩で改良されたC-15の位置、水酸基を有するC-20の位置は、いずれも有用であると期待される。いくつかの実施形態では、C-3の位置は、リンカー部を互換的に結合する位置であり、いくつかの特定の実施例では、メイタンジノールのC-3の位置は、結合部を互換的に結合する位置である。当該技術分野では、例えば米国特許で開示されたものを含む、Adbid-maytansinoid結合体を作ることで知られている多くの結合したグループが存在する。No.5,208,020, 6,441,163, 6,441,163, and EP Patent No. 0425235 B1, Chari et al., Cancer Research 52:127-131 (1992), and U.S. 2005/0169933 A1、これらの開示はここに引用により明確に組み込まれている。追加の結合基をここに説明し、例示した。
【0309】
本開示はまた、様々な異性体およびメイタンシノイドと共役体の混合物を含んでいる。本ダイクロスの幾つかの化合物と結合体は、様々な立体異性体、エナンチオメリック、およびジアステレオメリックの形成で存在する可能性がある。このようなメイタンシノイド共役を作るためのいくつかの記述が米国特許No.5,208,020; 5,416,064; 5,416,064; 6,333,410; 6,441,163; 6,716,821; および7,368,565に提供され、各々が、ここに全体として組み込まれている。
【0310】
アントラサイクリン
他の実施形態では、ここに記載されている抗物質及び抗原結合フラグメントは、アントラサイクリン分子である細胞毒素に結合することができる。アントラサイクリンは、細胞毒活性を示す抗生物質化合物である。研究は、アントラサイクリンが、以下を含む多くの異なるメカニズムによって細胞を殺すように作動する可能性があることを示し、1)細胞のDNAへの薬物分子のインターカレーション、それによってDNA依存性核酸合成を阻害し、2)次いで細胞への損傷を引き起こすフリーラジカルの薬物による製造、または3)薬物分子と細胞膜との相互作用[例えば、C. Petersonら、Anthracycline In Experimental Systems and Human Leukemia」のAnthracycline Antibiotics In Cancer Therapy; N.R. Bachur、"Free Radical Damage" id. at pp.97-102.アントラサイクリン系薬物は細胞毒性を有する可能性があるため、白血病、乳癌、肺癌、卵巣腺癌および肉腫など多数の癌の治療に使用されている[例えば、アントラサイクリンのP.HWiernik、現在の状態と新たな展開p 11参照]。一般的に使用されるアントラサイクリンには、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシンおよびダウノマイシンがある。いくつかの実施形態において、細胞毒素は、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、およびイダルビシンからなる群より選択されるアントラサイクリンである。アントラサイクリンの代表的な例としては、ダウノルビシン(セルビジン; Bedford Laboratories)、ドキソルビシン(アドリアマイシン; Bedford Laboratories;塩酸ドキソルビシン、水酸基ダウノルビシン、およびルベックスとも呼ばれる)、エピルビシン(エラレンス;ファイザー)、およびイダルビシン(イダマイシン;ファイザー社)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0311】
アントラサイクリンアナログ、ドキソルビシン(ADRIAMYCINO)は、転写のためにDNAを巻き戻す酵素トポイソメラーゼIIのインターカレーションおよび進行の抑制によりDNAと相互作用すると考えられている。ドキソルビシンは、複製のためのDNA鎖を切断した後、トポイソメラーゼII錯体を安定化し、DNA二重らせんが再結合するのを妨げ、それによって複製過程を停止させる。ドキソルビシンおよびダウノルビシン(DAUNOMYCIN)は、プロトタイプの細胞傷害性天然物アントラサイクリン化学療法薬(Sessaら、(2007) Cardiovasc)である。トキシコール。7:75-79).
本書で使用する適当なアントラサイクリンの制限のない例は、PNU-159682("PNU")である。PNUは親nemorubicinと比較して3000倍以上の細胞毒を示す(Quintieri et al., Clinical Cancer Research 2005, 11, 1608-1617)。PNUは構造式で表される。
[化36]
PNUのようなアントラサイクリン上の複数の位置は、結合基を同価に結合する位置として機能することができ、したがって、本稿に記載されているように、抗CD45抗物質または抗原結合フラグメントである。例えば、リンカーは、水酸エチルケトン側鎖に変形を通して導入することができる。
【0312】
いくつかの実施形態において、細胞毒素は構造式によって表されるPNU誘導体である。
[化37]
ウェーブラインとは、以下に述べるように、ADCのリンカーへの等価な付着点を示す。
【0313】
いくつかの実施形態において、細胞毒素は構造式によって表されるPNU誘導体である。
[化38]
ウェーブラインとは、以下に述べるように、ADCのリンカーへの等価な付着点を示す。
【0314】
ピロロベンゾジアゼピン(PBD)
他の実施形態では、ここに記載されている抗CD45抗たんぱく質又は抗原結合フラグメントは、ピロロロンボンゾディアゼピン(PBD)又はPBDを含む細胞毒素に結合することができる。PBDは、特定のアクチノミセートによって生成される天然産物であり、配列選択的DNAアルキル化化合物であることが示されている。PBD細胞毒素としては、アントラマイシン、二量体PBD、および例えばHartley, JA (2011) The development of pyrrolobenzodiazepines as antitumour agentsが挙げられるが、これらに限定されない。エキスパートOpin Inv drug, 20(6), 733-744 and Antonow D, Thurston DE (2011) DNA-インタラクティブピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン(PBDs)の合成。Chem Rev 111: 2815-2864。
【0315】
いくつかの実施形態において、細胞毒素は、以下の公式に表されるピロロロンボゾジアゼピンダイマーであることができる:
[化39]
ウェーブラインはリンカーの付着点を示す。
【0316】
幾つかの実施形態において、細胞毒素は、マレイミドカプロイルリンカーを経由して、抗原結合フラグメント、すなわちそれに対する接合体である。
【0317】
いくつかの実施形態では、リンカーは、ペプチド、オリゴ糖OBC=O)(CH2CH2 O)t -, -(NHCH2 CH2)u-, -PAB、Val-Cit-PAB、Val-Ala-PAB、Val-Lys(Ac)-PAB、Phe-Lys-PAB、Phe-Lys(Ac)-PAB、D-Val-Leu-Lys、Gly-Gly-Arg、Ala-Ala-Asn-PAB、またはAla-PABのうちの1つ以上を含み、p、q、r、t、およびuのそれぞれは、出現ごとに独立して選択される1~12の整数である。
【0318】
いくつかの実施形態において、リンカーは公式の構造を持つ。
[化40]
ここで、R1 はCH3(Ala) または(CH2)3 NH(CO)NH2(Cit) である。
【0319】
いくつかの実施形態では、リンカーは、抗菌への接合前に、L-Z'として一緒に取られた反応性代用Z'を含む、構造を有する:
[化41]
,
ウェーブラインは細胞毒素(例えばPBD)への付着点を示す。特定の実施形態では、R
1はCH
3である。
【0320】
いくつかの実施形態において、細胞毒素リンカー活用物は、接合前に、反応性代替物Z'を含む、Cy-L-Z'としてまとめられた、公式の構造を有する。
[化42]
この特定の細胞毒素リンク剤はテシリン(SG3249)として知られており、例えば、Howardら、ACS Medに記載されている。Chem. Lett.2016, 7(11), 7(11)、983-987、その開示は、ここにその全体として参考文献に含まれる。
【0321】
いくつかの実施形態において、細胞毒素は、式に代表されるピロロロンボゾジアゼピンダイマーであることができる:
[化43]
ウェーブラインはリンカーの付着点を示します。
いくつかの実施形態において、細胞毒素リンカー活用物は、接合前に、反応性代替物Z'を含む、Cy-L-Z'としてまとめられた、公式の構造を有する:
[化44]
この特定の細胞毒素リンク剤はタリリンとして知られ、例えば、ADCバダスツキシマブタリリン(SGN-CD33A)、Mantaj他、Angewandte Chemie International Edition English 2017,56,462-488に関連して記述されている。この開示は、本文中でその全体に含まれている。
【0322】
いくつかの実施形態において、細胞毒素は、公式の構造を有するインドリノベンゾジアゼピンの擬似物であることがある:
[化45]
ウェーブラインはリンカーの付着点を示す。
【0323】
いくつかの実施形態において、細胞毒素リンカー活用物は、接合前に、反応性代替物Z'を含む、Cy-L-Z'としてまとめられた、公式の構造を有する:
[化46]
これは、例えば、参考文献に含まれる国際特許出願No. WO2017004026に開示されているADC IMGN632を構成する。
【0324】
カリケアマイシン
他の実施例では、ここに記載されているこれらの抗生物質及び抗原結合フラグメントは、エネジイン抗がん抗生物質であるサイトトキシン(例えば、カリケアミシン、オゾガミシン)に結合することができる。抗生物質のカリケミシンファミリーは、ピコモラル以下の濃度で、二鎖DNAされたDNAの破れを作ることができる。カリケミシンファミリーの活用の準備については、米国特許を参照のこと。No.5,712,374; 5,714,586; 5,714,586; 5,739,116; 5,767,285; 5,770,701; 5,770,710; 5,773,001; 5,877,296 (すべて米国シアナミド会社)。使用されうるカリケミカルの構造的類似物は、例えば、Hinmanら、Cancer Research 53:3336-3342(1993)、Lodeら、Cancer Research 58:2925-2928(1998)、および前述の米国シアナミド特許を含むが、これに限定されない。
【0325】
ここでは単にガンマとして参照され、構造式を有する、例示的な1は、ガンマとして指定されるカリケアマイシンである:
[化47]
【0326】
幾つかの実施例において、カリケアミシンは、ガンマ‐カリケアミシン派生体またはN‐アセチルガムマ‐カリケアミシン派生体であることができる。使用されうるカリケミカルの構造的類似物は、例えば、Hinmanら、Cancer Research 53:3336-3342(1993)、Lodeら、Cancer Research 58:2925-2928(1998)、および前述の米国特許を含んでいるが、これに限定されない。カリケアミシンは、ジスルフィドを形成するために適当なチオールと反応することができる三硫化塩基を含み、同時に、リンカーを経由して、本項に記載されているような反CD45の抗原結合フラグメントにカリケアミシン誘導体を付着させるのに有用な官能基を導入する。カリケミシンファミリーの活用の準備については、米国特許を参照のこと。No.5,712,374; 5,714,586; 5,714,586; 5,739,116; 5,767,285; 5,770,701; 5,770,710; 5,773,001; 5,877,296 (すべて米国シアナミド会社)。使用されうるカリケミカルの構造的類似物は、例えば、Hinmanら、Cancer Research 53:3336-3342(1993)、Lodeら、Cancer Research 58:2925-2928(1998)、および前述の米国シアナミド特許を含むが、これに限定されない。
【0327】
一実施形態では、本明細書で開示されるようなADCの細胞毒素は、式で表されるカリケアマイシンジスルフィド誘導体であってもよい:
[化48]
ウェーブラインはリンカーの付着点を示す。
【0328】
リボソーム不活性化タンパク質(RIP)
いくつかの実施形態では、抗CD45の抗タンパク質に結合した細胞毒素はリボソーム不活性化プロテイン(RIP)である。リボソーム不活性化タンパク質はタンパク質合成インヒビターであり、通常は不可逆的にリボソームに作用する。RIPはバクテリアだけでなく植物にも見られる。RIPの実施例としては、サポリン、リシン、アブリン、ゲロニン、シュードモナス外毒素(または外毒素A)、トリコサンチン、ルフィン、凝集素およびジフテリア毒素が挙げられるが、これらに限定されない。
【0329】
ここに開示されるADCおよび方法で使用され得るRIPの別の実施例は、滋賀毒素(Stx)または滋賀のような毒素(SLT)である。志賀毒素(Stx)は、Shigella dysenteriae 1およびEscherichia coli (大腸菌ではStx1と呼ばれる)の一部の血清群(血清型O157:H7、O104:H4を含む)で認められる強力な細菌毒素である。Stx1に加えて、一部の大腸菌株はStx/Stx1と同じ作用様式をもつが抗原的に異なる第2の型のStx (Stx2)を産生する。SLTはEscherichia coliが産生する毒素の類似または同一の歴史的用語である。各毒素のサブタイプが同定されているため、現在では各グループの原型毒素をStx1aまたはStx2aと命名している。Stx1aおよびStx2aは、様々な細胞型に対する細胞毒性の差を示し、受容体類似体または模倣体に異なって結合し、異なるケモカイン応答を誘導し、いくつかの特徴的な構造特性を有する。
【0330】
滋賀毒素家庭の一員は、構造的および機能的に関連する自然起源のタンパク質毒素の家庭の一員であり、特にS. dysenteriaeおよびE. coliから分離された毒素を指す(Johannes L, Romer W, Nat Rev Microbiol 8: 105-16 (2010)))。例えば、志賀毒素家庭は、S. dysenteriae血清型1から単離された真の志賀毒素(Stx)、腸管出血性E. coliの血清型から単離された志賀様毒素1変異体(SLT1またはStx1またはSLT-1またはSlt-I)、および腸管出血性E. coliの血清型から単離された志賀様毒素2変異体(SLT2またはStx2またはSLT-2)を包含する。SLT1 はStx とは1 つの残渣だけで異なり、どちらもVerotoxins またはVerotoxins (VTs) (O'Brien A et al., Curr Top Microbiol Immunol 180: 65-94 (1992)) と呼ばれています。SLT1とSLT2変形例は、アミノ酸配列レベルではお互いにほぼ53-60%しか似ていないと報告されているが、それらは滋賀毒素家庭のメンバーと共通している(Johannes, Nat Rev Microbiol 8: 105-16 (2010)))。
【0331】
志賀毒素家庭のメンバーは、AサブユニットとBサブユニットの2つのサブユニットをもつ。毒素のBサブユニットは、糖脂質グロボトリアオシルセラミド(Gb3)として知られる細胞膜の成分に結合する。サブユニットBがGb3に結合すると、狭い管状の膜陥入が誘導され、バクテリアが細胞内に取り込まれるために内向きの膜細管が形成される。志賀毒素(非細孔形成毒素)は、ゴルジ網および小胞体を介して細胞質ゾルに移行する。ゴルジ体毒素から小胞体に輸送される。滋賀毒素は、リコソーム(Sandvig and van Deurs)(2000) EMBO J 19(220:5943)と同様のメカニズムにより、標的細胞内のタンパク質合成を抑制する働きをする。細胞内に入った後、毒素のAサブユニットはリボソームの60Sサブユニットの28S Ranから特定のアデニンヌクレオジン塩基を分裂させ、それによってタンパク質合成を停止させる(Donohue-Rolfe et al. (2010)感染症13供給のレビュー)。4(7): S293-297).
【0332】
本項で使用する滋賀家庭毒素とは、自然発生性たんぱく質毒素(例、S. dysenteriaeおよびE. coliから分離された毒素)の滋賀家庭の一員のうち、構造的および機能的に関連するものをいう。例えば、志賀毒素家庭は、S. dysenteriae血清型1から単離された真の志賀毒素(Stx)、腸管出血性E. coliの血清型から単離された志賀様毒素1変異体(SLT1またはStx1またはSLT-1またはSlt-I)、および腸管出血性E. coliの血清型から単離された志賀様毒素2変異体(SLT2またはStx2またはSLT-2)を包含する。本項でいう「滋賀家毒素A」又は「滋賀家毒素A」とは、滋賀県毒素又は滋賀県毒素を含む滋賀家のいずれかの構成員の構成サブユニットAをいう。
【0333】
1つの実施形態において、抗CD45 ADCは、滋賀家庭毒素サブユニットA、又はサイトトキシック活動、すなわちリボソーム抑制活動を有する滋賀家庭毒素サブユニットAの一部に結合された抗CD45を含む。滋賀毒素サブユニットAのサイトトキシック活性には、例えば、リボソーム不活化、たんぱく質合成抑制、N-グリコシダーゼ活性、ポリヌクレオチド:アデノシングリコシダーゼ活性、RNAase活性、およびDNAase活性が含まれる。志賀毒素エフェクター活性のアッセイの非限定的例は、タンパク質合成阻害活性、脱プリン活性、細胞増殖の阻害、細胞毒性、超らせんDNA緩和活性、およびヌクレアーゼ活性を測定する。
【0334】
特定の実施例では、抗CD45抗原結合断片、又はその抗原結合断片が、滋賀ファミリーの毒素Aサブユニット、又はリボソーム抑制活性を有するその断片に結合される。志賀家庭毒素サブユニットAの実施例は、志賀様毒素1サブユニットA (SLT-1A)であり、そのアミノ酸配列を以下に示す
(配列番号: 33)。
【0335】
志賀家庭毒素サブユニットAのもう一つの実施例は、志賀毒素サブユニットA (StxA)であり、そのアミノ酸配列を以下に示す
(配列番号: 34)。
【0336】
志賀家庭毒素サブユニットAの別の実施例は、志賀様毒素2サブユニットA (SLT-2A)であり、そのアミノ酸配列を以下に示す
(配列番号: 35)。
【0337】
ある状況下では、自然に発生する滋賀家庭毒素サブユニットAは、それらのアミノ端子における約22のアミノ酸のシグナル配列を含む前駆体または形態を含んでおり、それらは、成熟した滋賀家庭毒素Aサブユニットを作るために除去され、熟練した作業者に認識されることができる。滋賀家庭毒素サブユニットAのサイトトキシック・フラグメントまたは切り詰めたものもまた、ここに開示されるADCおよび方法において使用され得る。
【0338】
ある実施例において、滋賀家庭毒素サブユニットAは、自然に発生している滋賀家庭毒素AサブユニットAとは、最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40以上のアミノ酸残留物(しかし、最低でも85%、90%、95%、99%、またはそれ以上のアミノ酸配列同一性を保持するものに限る)により異なる。いくつかの実施例において、滋賀家庭毒素サブユニットAは、自然に発生している滋賀家庭毒素AサブユニットAとは、最大で1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40以上のアミノ酸残基(しかし、最低でも85%、90%、95%、99%以上のアミノ酸配列同一性を保持するものに限る)により異なる。従って、滋賀毒素族の部材のサブAに由来するポリペプチド領域は、少なくとも85%、90%、95%、99%以上のアミノ酸配列同一性が自然に発生する滋賀家庭毒素サブユニットAに保持されている限り、元の配列からの添加、削除、切り詰め、またはその他の変更を含むことができる。
【0339】
したがって、特定の実施形態では、志賀家庭毒素サブユニットAは、SLT-1A(配列番号33)、StxA (配列番号34)、および/またはSLT-2A(配列番号35)などの天然に存在する志賀家庭毒素サブユニットAと少なくとも55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、99.5%または99.7%の全配列同一性を有するアミノ酸配列を含むか、または本質的にそのアミノ酸配列からなる。
【0340】
細胞毒素として好適なShiga毒素およびRIPは、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれているUS20180057544に開示されている。
【0341】
追加の細胞毒素
他の実施形態において、本項に記載されている抗毒素及び抗原結合フラグメントは、上記に開示されている細胞毒素以外の、又はそれに加えて細胞毒素と結合することができる。本明細書に記載される組成物および方法での使用に適した追加のサイトトキシンは、限定されるものではないが、5-エチニルウラシル、アビラテロン、アドゼレシン、アルデスレタミン、アムスチン、アミドックス、アミノレブリン酸、アムサクリン、アナストロゾール、アンドログラホリド、血管新生阻害剤、アンタレリクス、抗背側形成タンパク質-1、抗アンドロゲン、前立腺癌、抗ネオプラストン、抗ネオプラストン、抗センスオリゴヌクレオチド、アフィジコリングリシネート、アポトーシス調節剤、アプリン酸、アスウラクリン、アタメスタン、アキシナスタチン1、アキシナスタチン2、アザセトロン、アザチロシン、バカチンIII誘導体を含む バラノール、BCR/ABL拮抗薬、ベンゾクロリン、βラクタム誘導体、ベタクラミンB、ベツリン酸、ビカルタミド、ビサントレミン、ビスナフィド、ビゼレシンA、ブレオマイシンA2、ブレオマイシンB2、ブロピリミン、ブチオニンスルホキシミン、カルシポトリオール、カルホスチンC、カンプトテシン誘導体(例えば、10-ヒドロキシ-カンプトテシン)、カペシタビン、カルボキサミド-アミノ-トリアゾール、 カルボキシアミドトリアゾール、カルゼレシン、カセリン、クロロリクス、クロロキノキサリンスルホンアミド、シカプロスト、シスポルフィリン、クロトリマゾール、クロトリマゾールA、コルブレタスタチンA4、コンブレタスタチンアナログ、コナゲニン、クリプトフィシン816、クリプトフィシンA誘導体、クラシンA、シクロペンタントラキノン、シペマイシン、シタラビンオクホスファート、細胞溶解因子、サイトスタチン、ダクリキシマブ、デシタビン、デヒドロジデムニンB、2'デオキシコホルマイシン(DCF)、デスロレリン、デクスファミド、デクスラゾキサン、デクスラパミル ジアジクオン、ジデムニンB、ジヒドロノルスペルミン、ジヒドロキサシチジン、ジヒドロキサシチジン、ドロキソサノール、ドロキシフェン、ドロナビノール、デュオカルマイシンSA、エブセレン、エコムスチン、エドレクロマブ、エフロルニチン、エミテフル、エポチロン、エプリステリド、エトポシド、エトポシド4'-リン酸(エトポフオスともいう)、エキセメスタン、ファザラビン、フェンレチニド、フィラステリド、フラボピリドール、フラゼラスチン、フルダラビン、フルオロダウニシン、 フェニメク、ギャドリニウムテキサフィリン、ギロシタビン、ガロシタビン、ゲムシタビン、グルタチオン阻害薬、ヘプスルファン、ホモハリンギシン、イドキシフェン、イロマスタット、イミダゾクリドン、イミキモド、免疫刺激ペプチド、ヨードキソルビシン、イリノテカン、イリノグラジン、イソベンガゾール、ジャスファリドF、ラメラリン-Nトリアセテート、レナマイシン、レノグラスチム、レプトルスタチン、レトロゾール、脂溶性白金化合物、リスソクリナミド7、ロバプラチン メトレキソール、ロニダミン、ロキサントロン、ロキソリビン、ロキソトリビン、マソプロテイナーゼ阻害薬、マソプロテイナーゼ、メノガリン、メテロシナーゼ、メチオニナーゼ、MIF阻害薬、イフェプリストン、ミルテホシン、ミリモスチム、ミトガゾン、ミトキサントロン、ミトキサントロン、モファロテン、ミリアポロンB、N-アセチルジナリン、ナフェルスティプ、ナフテルピン、ナルグラスチム、ネモルビシン、ニルタミド、ニトルリン、オクトレオチド、イセノン, オナプリストン、オキサリプラチン、オキサロマイシン、パルミトキシン、パミドロン酸、パルミトリオール、パゼリン、ペグアスパラガーゼ、パゼリプチン、ポリ硫酸ナトリウム、ペントスタチン、ペントロゾール、ペルフルブロン、ペルフルブロン、フェナジノマイシン、ピシバニール、ピラルビシン、ポドフィロトキシン、ポルフィロマイシン、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤、ラルチトレキセド、リゾキシン、ロヒツカイン、ルビギノンB1、ルフィン、サルコフィトールA、サルガモスチム、ソブゾキサン、スパルフォシンD、スピロムスチン ピスチアミド、スルフィノシン、テモゾロミド、テニポシド、タリブラスチン、チオコラザミン、トポテカン、トプセンチン、トリシリビン、トリメトレキサート、ビノレルビン、ビンキサルチン、ボロゾール、ゼニプラチン、およびジラスコルブ。
【0342】
リンカー
種々のリンカーは、ここに記載されている抗原結合フラグメント、および配位子(例えば、抗毒物、抗原結合フラグメント、およびCD45を認識および結合する水溶性配位子)をサイトトキシクル分子と結合するために使用することができる。
【0343】
ここで使用される「リンカー」という用語は、本開示の(ADCs; Ab-Z-L-D、ここでDが細胞毒素である場合)において、薬物モイティー(D)に等価な結合またはそれらの断片(Ab)を同価に付着させる原子の連鎖を含む同価な化学物質を意味する。適切なリンカーは2つの反応性末端を有し、一方は抗体への結合のためであり、他方は細胞毒素への結合のためである。リンカーの抗体共役反応性末端(反応性部分、Z)は、典型的には、抗体上のシステインチオールまたはリジンアミン基を介して抗体に共役することができる部位であり、したがって、典型的には、二重共役(マレイミド中のような)またはクロロ、ブロモ、ヨード、もしくはR-スルファニル基のような脱離基、またはカルボキシル基のようなアミン反応性基のようなチオール反応性基であり;一方、リンカーの細胞毒素共役反応性末端は、典型的には、細胞毒素に共役することができる部位である。リンカー-細胞毒素の活用の限定されていない例は、例えば、リンカー上のカルボキシル又は基礎アミングループを経由して、細胞毒素上の基本アミド又はカルボキシルグループとのアミド結合を、あるいは、例えばリンカー上の脱離基経由して、細胞毒素上のOHグループのアルキル化を経て、エーテル又はそれに類するものの形成を含む。いくつかの実施形態において、細胞毒素リンカーの活用は、細胞毒素上の基本アミン又はカルボキシル基とのアミド結合の形成を通して行われ、したがって、リンカー上の反応性代替物は、それぞれカルボキシル又は基礎アミン基である。リンカーを活用形で説明する際に「リンカー」という用語を使用する場合、反応性ターミニの一方又は両者は、リンカーと細胞毒素の間の結合の形成、並びにリンカー及び/又はそれらのリンカー又はそれらの抗原結合フラグメントの間の結合のために、不完全(例えば、反応性モーイジーZが化学モイティーZに変換された)又は不完全(例えば、カルボキシル酸のカルボニールのみである)ではなくなる。このような上記反応については、ここでさらに詳しく説明する。
【0344】
いくつかの実施形態において、リンカーは、細胞内条件下では切り離すことができ、このようにして、リンカーの切り離しにより、細胞内環境中で、薬物ユニットから離すことができる。他の実施形態においては、リンカーユニットはクリーニング可能ではなく、薬物は例えば、反応劣化によって放出される。発明ADCに有用なリンカーは、好ましくは、極めて安定で、ADC分子の集積を防ぎ、ADCを水媒体及び単子状態で自由に溶解させる。細胞への搬送や送達の前に、ADCは安定しており、無傷であることが望ましい。すなわち、抗原体は薬物潤滑剤と結びついている。このリンカーは、標的細胞の外で安定であり、細胞内である効率的速度で切断され得る。効果的なリンカーは、(i)抗たん剤の特定の結合特性を維持すること、(ii)共役体または薬物の部分の細胞内伝達を可能にすること、(iii)共役体がその標的サイトに届けられるか、輸送されるまで、安定かつ無傷のままであること、(iv)サイトトキシック、細胞殺菌効果またはサイトトキシック作用を維持すること、である。上記ADCの安定性は、標準的な分析技術(例えば、質量分析法、HPLC、および分離/分析技術LC/MS)により測定され得る。上記抗体および薬物部分の共有結合は、リンカーが2つの反応性官能基(すなわち、反応の意味において二価)を有することを要する。ペプチド、核酸、薬方法、毒素、抗毒素、ハプテン、およびレポーターグループのような、2つ以上の機能的または生方法学的に活発なモイテイを付着させるのに有用な二価リンカー試薬が知られており、その結果として生じた結合方法(Hermanson, G. T. (1996) バイオコンジュゲートテクニック; アカデミックプレス: ニューヨーク、234-242ページ)が記載されている。
【0345】
リンカーには、例えば、加水分解、加水分解、酸性条件下の加水分解、基礎条件下の加水分解、酸化、ジスルフィド還元、核フィル化分裂、または有機メタリック分裂(例えば、Leriche et al., Bioorg. Med. Chem., 20:571-582, 2012を参照のこと。それらの開示は、同価な活用に適したリンカーに関連するものとして、ここに含まれる。
酸性条件下で加水分解可能なリンカーには、例えば、ヒドラゾン化合物、セミカルバゾン、チオセミカルバゾン、cis-アコニットアミド、オルトエステル、アセタール、ケタールなどが含まれる。(例えば米国特許を参照。No.5,122,368; 5,824,805; 5,824,805; 5,622,929; Dubowchik and Walker, 1999, Pharm.Therapeutics 83:67-123; Neville et al., 1989, Biol.Chem. 264:14653-14661、各開示は、同価活用に適したリンカーに関連するので、ここにその全体として参考文献に含まれる。このようなリンカーは血液中のような中性のpH条件下では比較的安定であるが、pH 5.5または5.0(リソソームの上記pH)以下では不安定である。
還元条件下で掃除可能なリンカーには、例えばジスルフィドが含まれる。例えば、アドバンストテクノロジアタッチメント(N-スクシンイミジル-S-アセチルチオアセテート)、SPDP (N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオナート)、SPDB (N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)酪酸)及びSMPT (N-スクシンイミジル-オキシカルボニル-α-メチル-α-(2-ピリジル-ジチオ)トルエン)、SPDB及びSMPTを用いて形成することができるものを含む、種々のジスルフィドリンカーが当該技術分野において公知である(例えば、Thorpe et al., 1987, Cancer Res)。47:5924-5931; Wawrzynczak et al., In Immunoconjugates: Antibody Conjugates in Radioimagery and Therapy of Cancer (C. W. Vogel ed., Oxford U. Press, 1987.米国特許も参照のこと。No. 4,880,935は、各々の開示が、共有結合共役に適したリンカーに関連するので、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0346】
酸性条件下で加水分解可能なリンカーには、例えば、ヒドラゾン化合物、セミカルバゾン、チオセミカルバゾン、cis-アコニットアミド、オルトエステル、アセタール、ケタールなどが含まれる。(例えば米国特許を参照。No.5,122,368; 5,824,805; 5,824,805; 5,622,929; Dubowchik and Walker, 1999, Pharm.Therapeutics 83:67-123; Neville et al., 1989, Biol.Chem. 264:14653-14661、各開示は、同価活用に適したリンカーに関連するので、ここにその全体として参考文献に含まれる。このようなリンカーは血液中のような中性のpH条件下では比較的安定であるが、pH 5.5または5.0(リソソームの上記pH)以下では不安定である。
還元条件下で掃除可能なリンカーには、例えばジスルフィドが含まれる。例えば、アドバンストテクノロジアタッチメント(N-スクシンイミジル-S-アセチルチオアセテート)、SPDP (N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオナート)、SPDB (N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)酪酸)及びSMPT (N-スクシンイミジル-オキシカルボニル-α-メチル-α-(2-ピリジル-ジチオ)トルエン)、SPDB及びSMPTを用いて形成することができるものを含む、種々のジスルフィドリンカーが当該技術分野において公知である(例えば、Thorpe et al., 1987, Cancer Res)。47:5924-5931; Wawrzynczak et al., In Immunoconjugates: Antibody Conjugates in Radioimagery and Therapy of Cancer (C. W. Vogel ed., Oxford U. Press, 1987.米国特許も参照のこと。No. 4,880,935は、各々の開示が、共有結合共役に適したリンカーに関連するので、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0347】
酵素的加水分解に感受性のリンカーは、例えば、細胞内ペプチダーゼまたはプロテアーゼ酵素(リソソームまたはエンドソームプロテアーゼを含むが、これらに限定されない)によって切断されるペプチド含有リンカーであり得る。治療薬剤の細胞内プロテオリズム放出を使用することの1つの利点は、その薬品が接合されたときに典型的に減衰され、接合体の美容安定性が一般的に高いことである。いくつかの実施形態において、ペプティルリンカーは少なくとも2つのアミノ酸が長いか少なくとも3つのアミノ酸が長い。典型的なアミノ酸リンカーには、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチドまたはペンタペプティドが含まれる。適切なペプチドの例には、バリン、アラニン、シトルリン、フェニルアラニン、リジン、ロイシン、およびグリシンのようなアミノ酸を含有するものが含まれる。アミノ酸リンカー成分を構成するアミノ酸残留物には、天然のものに加え、マイナーなアミノ酸や、シトルリン等の非天然のアミノ酸類似物が含まれる。典型的なジペプチドには、フェニルアラニン-シトルリン(vcまたはval-cit)およびアラニーン-フェニーラニン(afまたはala-phe)が含まれる。例示的なトリプペプチドには、グリシン-フェニルアラニン-シトルリン(gly-val-cit)とグリシン-glycine-glycine (gly-gly-gly)が含まれる。いくつかの実施形態において、リンカーは、Phe-Lys、Val-Lys、Phe-Ala、Phe-Cit、Val-Ala、Val-Cit、およびVal-Argからなるグループから選ばれたジペプチドを含む。いくつかの実施形態において、リンカーは、Val-Cit、Ala-Val、又はPhe-Lys、Val-Lys、Ala-Lys、Phe-Cit、Leu-Cit、Ile-Cit、Phe-Arg又はTrp-Citのようなジペプチドを含む。Val-CitやPhe-Lysのようなジペプチドを含むリンカーは、例えば米国特許に開示される。No.6,214,345。この開示は、本引用文献全体として、同価活用に適したリンカーに関するものであるから、ここに組み込まれている。いくつかの実施形態において、リンカーは、Val-AlaおよびVal-Citから選ばれたジペプチドを含む。
【0348】
本明細書中に記載される抗体、抗原結合フラグメント、および配位子を細胞傷害性分子に結合させるのに適したリンカーには、1,6-脱離処理によって細胞毒素を放出することができるものが含まれる。この脱離処理が可能な化学部分は、p-アミノベンジル(PAB)基、6-マレイミドヘキサン酸、pH感受性炭酸塩、およびJainら、Pharmに記載されるような他の試薬を含む。研究32:3526-3540, 2015, 2015, それらの開示は、それが同価活用に適したリンカーに関連するので、ここにその全体として参考文献に組み込まれている。
【0349】
いくつかの態様において、リンカーは、例えば、Carlら、J. Medに開示されている、前述のPABまたはPABC (パラ-アミノベンジルオキシカルボニル)などの「自己不溶性」基を含む。Chem. (1981) 24:479-480; Chakravarty et al (1983) J. Med.Chem. 26:638-644; US 6214345; US20030130189; US20030096743; US6759509; US20040052793; US6218519; US6835807; US6268488; US20040018194; W098/13059; US20040052793; US6677435; US5621002; US20040121940; W02004/032828).このプロセスが可能な他のそのような化学部分(「自己非揮発性リンカー」)には、メチレンカルバメートおよびアミノチアゾール、アミノイミダゾール、アミノピリミジンなどのヘテロアリール基が含まれる。このようなヘテロ循環的な自己グループを含むリンカーは、例えば、米国特許公開番号に開示される。20160303254および20150079114、ならびに米国特許第7,754,681号; Hayら(1999) Bioorg。中央値。Chem. Lett.9:2237; 米国2005/0256030; de Groot et al. (2001) J. Org.Chem. 66:8815-8830; およびUS 7223837。いくつかの実施形態において、ジペプチドは、自己不滅リンカーと組み合わせて使用される。
【0350】
いくつかの態様において、リンカーは、例えば、Carlら、J. Medに開示されている、前述のPABまたはPABC (パラ-アミノベンジルオキシカルボニル)などの自己非揮発性基を含む。Chem. (1981) 24:479-480; Chakravarty et al (1983) J. Med.Chem. 26:638-644; US 6214345; US20030130189; US20030096743; US6759509; US20040052793; US6218519; US6835807; US6268488; US20040018194; W098/13059; US20040052793; US6677435; US5621002; US20040121940; W02004/032828).このプロセスが可能な他のそのような化学部分(「自己非揮発性リンカー」)には、メチレンカルバメートおよびアミノチアゾール、アミノイミダゾール、アミノピリミジンなどのヘテロアリール基が含まれる。このようなヘテロ循環的な自己グループを含むリンカーは、例えば、米国特許公開番号に開示される。20160303254および20150079114、ならびに米国特許第7,754,681号; Hayら(1999) Bioorg。中央値。Chem. Lett.9:2237; 米国2005/0256030; de Groot et al. (2001) J. Org.Chem. 66:8815-8830; およびUS 7223837。
【0351】
本明細書での使用に適したリンカは、さらに、C1-C6アルキレン、C1 -C6ヘテロアルキレン、C2 -C6アルケニレン、C2-C6ヘテロアルケニレン、C2 -C6 アルキニレン、C2 -C6 ヘテロアルキニレン、C3-C6 シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、ヘテロアルリレン、およびそれらの組合せから選択される1つ以上の群を含み、それらの各々は任意に置換されてもよい。このようなグループの非限定的な例は、(CH2)p, (CH2 CH2 O)p,および-(C=O)(CH2)p -ユニットを含み、ここでpは、各場面に対して独立に選択される1から6の整数である。
【0352】
いくつかの実施形態において、それぞれのC 1-C 6アルキレン、C 1 -C 6ヘテロアルキレン、C 2 -C 6アルケニレン、C 2-C 6 ヘテロアルキニレン、C 2 -C 6 ヘテロアルキニレン、C 3 -C 6 シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキアリール、ヘテロアリール、アミノ、アンモニウム、アシル、アシルオキシ、アシルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、ウレイド、カルバメート、アリール、ヘテロアリール、スルフィニル、スルホニル、ヒドロキシル、アルコキシ、スルファニル、ハロゲン、カルボキシ、トリハロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メルカプト、およびニトロからなる群からそれぞれ独立に選択される1~5個の置換基で置換されていてもよい。
【0353】
いくつかの実施形態において、それぞれのC1-C6アルキレン、C1 -C6ヘテロアルキレン、C2 -C6アルケニレン、C2-C6ヘテロアルケニレン、C2 -C6 アルキニレン、C2 -C6 ヘテロアルキニレン、C3-C6 シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、任意にO、SおよびNから選択される1つ以上のヘテロアトによって中断されてもよい。
【0354】
いくつかの実施形態において、C 1 -C 6アルキレン、C 2 -C 6アルケニレン、C 2-C 6アルケニレン、ヘテロアルケニレン、C 2 -C 6 アルキニレン、ヘテロアルキニレン、C 3 -C 6 シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、またはヘテロアリーレンは、O、Sから選択される1つ以上のヘテロ原子によって任意に中断され、アルキル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アミノ、アシル、アシルオキシ、アシルアミノカルボニル、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、ウレイド、カルバメート、アリール、ヘテロアリール、スルホニル、ヒドロキシル、スルホニル、アルコキシ、スルファニル、ハロゲン、カルボキシ、トリハロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メルカプト、およびニトロからなる群より独立して選択される1~5の置換基で任意に置換され得る。
【0355】
適切なリンカー、溶解性を高める特性を有するグループを含むことができる。(CH2 CH2 O)p単位(ポリエチレングリコール、PEG、式中、pは1~6の整数である)、および(CH2)m( n)m-単位を含むリンカーであって、nおよびmはそれぞれ独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10から選択される)を含み、例えば、アミノ酸、スルホン酸、ホスホン酸またはリン酸残基で置換されたアルキル鎖と同様に、溶解性を高めることができる。このようなモイテイを含むリンカーは、例えば、米国特許番号に開示される。8,236,319 そして、9,504,756であり、それらの各開示は、同価活用に適したリンカーに関連するので、ここにその全体として参考文献に含まれる。さらなる溶解性強化基は、例えば、アシルおよびカルバモイルスルファミド基を含み、その構造を有する。
[化49]
aが0または1であること;
R 10は、水素、C 1 -C 24アルキル基、C 3 -C 24シクロアルキル基、C 1-C 24(ヘテロ)アリール基、C 1-C 24アルキル(ヘテロ)アリール基及びC 1 -C 24(ヘテロ)アリールアルキル基、C 3 -C 24シクロアルキル基、C 2-C 24(ヘテロ)アリール基、C 3-C 24アルキル(ヘテロ)アリール基及びC 3 -C 24(ヘテロ)アリールアルキル基からなる群から選択され、これらの各々は、O、S及びNR 11R 12から選択される1つ以上のヘテロ原子によって置換され及び/又は場合により中断されてもよく、ここで、R 11及びC 1 -C 24は、水素及びC 1-C 4アルキル基からなる群から独立して選択され;又はR 10はサイトトキシンであり、サイトトキシンは、スペーサ部分を介してNに任意に連結されている。このようなグループを含むリンカーについては、例えば、米国特許第9,636,421号及び特許出願公開第2017/0298145号において記載されているが、これらの開示は、細胞毒素及び抗原結合フラグメントへの同価な活用に適したリンカーに関するものとして、ここにその全体として参考文献に含まれている。
【0356】
いくつかの実施例では、リンカには、1つ以上のハイドラジン、ジスルフィド、チオエテル、ペプチド、p-aminzyl (PAB)グループ、選択的に置き換えられたC 1-C 6 ・ヘテロ周期性アルキル、選択的に置き換えられたC 1-C 6・ヘテロアルキル、選択的に置き換えられたC 2 -C 6・ヘテロアルケニール、選択的に置き換えられたC 2 -C 6 ・ヘテロアルキニール、選択的に置き換えられたC 2 -C 6 ・アルキニール、選択的に置き換えられたC 2 -C 6 ・ヘテロアルキニール、選択的に置き換えられたC 3 -C 6 ・シクロアルキル、選択的に置き換えられたヘテロシクロアルキル、選択的に置き換えられたアリール、選択的に置き換えられたヘテロアリール、溶解性強化グループ、アシル、-(C=O)-、または-(CH 2 CH 2O)p-グループが含まれ、このうちpは1-6の整合体である。当業者は、リストされたグループのうちの1つ以上が、二価(ジラディカル)種、例えばC1 -C6アルキレン等の形で存在することを認識するであろう。いくつかの実施形態において、リンカーLは、部分*-L1 L2 -**を含む:
L1がないか-(CH2)mNR13 C(=O)-, -(CH2)m NR13 -, -(CH2)mX3 (CH2)mである。
[化50]
L2が存在しないか、-(CH2)m -、-(CH2)R13 C(=O)Nm -、-(CH2)13 C(=O)Nm -、-(CH2)C(=O)X4、-((CH2)CH2)m -((CH2)m -(CH2)m n -(CH2)m -、-(NR13)(CH2)X3 (CH2)m -、-NR13(CH2)m X3 (CH2)m -、-X1 X2 C(=O)m -、-(CH2)m -(CH2)m -、-(CH2)m (CH2)n、-(CH2)m NR13(m)m -、-(CH2)m NR13 C(=O)(CH2)m X3 (CH2)m -(CH2)m C(=O)NR13 (CH2)mNR13 C(=O)(CH2)m -, -(CH2)mC(=O)-, - (m)m NR13 (CH2)mC(=O)X2 X1 C(=O)-, -(CH2)m)X2X1 C(=O)-, - (CH2)mm -, -(CH2)mC(=O)NR13 (CH2)m X3 (CH2)mCH2)m NR13 C(=O)(CH2)m-, -(CH2)m X3 (CH2)mC(=O)NR13 (CH2)m -, - (CH2)mO)n (CH2)m NR13 C(=O)m X3(CH2)m C(=Om X3 (O(CH2)m)nm(O(CH2)m)n -, - (CH2)m(O(CH2)m C(=O)NR13 (CH2))nC(=O)-, -(-, -(CH2)m X3 (CH2)mNR13 (CH2)m C(=O)-, -(CH2)mC(=O)NR13 (CH2)m NR13 C(=O)-, -(CH2)m(O(CH2)CH2)n X3 (CH2)m-, - (CH2)(CH2)m -, -(CH2) X3((m C(=O)NR13 (CH2))m O)CH2)mX3 (CH2)m C(=O)-, - (CH2)mC(=O)NR13 (CH2)m O)n (CH2)mX3 (CH2)m -, - (CH2)m X3(CH2)m (O(CH2)m)n NR13C(=O)(CH2)m -, -(CH2)m X3(CH2)m (O(CH2)m)n CmCH2)m)n-, -(CH2)m C(=O)n (CH2)m-, -(CH2-, -(CH2)m C(=O)NR13 (CH2)m(O(CH2)m)n C(=O)-, -((m)mO)n (CH2)m NR13 C(=O)(=O)-, -(CH2)mX3 (CH2)m (O(CH2mm -, -(CH2)mNR13 C(=O)(CH2)m NR13 C(=O)(CH2) -(CH2)NR13 (CH2)m C(=O))NR13-, -(CH2)m C(=O)NR13 -, -(CH2)mX3 -, -C(R13)2 (CH2)m -, -(CH2)m C(R13)2 NR13 -, -(CH2)m (CH2)m -, -(CH2) m C(=O)NR13 (CH2)=O)m C(=O)NR13(CH2))m X3 (CH2)mC(=O=O)X2 X1 C(=O)-, - C(R13)2 (CH2)mNR13 C(=O)(CH2)m -, -(CH2)CH2mC(R13)2 NR13 -, - C(R13)2(CH2)C(=O)NR13 (CH2)mNR13-, - (CH2)m C()NR13 (CH2)mNR13 C(=O NR13 -, -(CH2)m C(NR13(CH2)m -, -(CH2)m NR13C(=O)O(CH2)m C(R13)2 NR13-, -(CH2)m
m C(=O)NR13 (CH2)CH2)mX3 (CH2)m -, -()CH2) m X3(CH2)m C(R13)2 NR13 -, -C(R13)2 (CH2)m OC(=O)O)NR13(CH2)m (O(CH2)m)X3 (CH2)mNR13 -, -()m S(=O)2 -, - (CH2)mC(=O)NR13
n NR13 -, -(CH2)m(CH2)m X3 (CH2)m (O(CH2mn NR13 -, -(CH2)m NR13-, -(CH2)m C(=)(CH2)m S(=O)2O(m))O(CH2)m-, -(CH2))-, -(CH2)m X3 (CH2)nC(=O)X2 X1 C(=O(m S(=O)2 -, -)))m)nX2 X1 C(=O)-, - -, -(CH2)m (O(CH2m
n X2 X1 C(=O)-, -)n NR13-, -(CH2 CH2 O)n (CH2)m-, -(CH2))(CH2)m X3 (CH2)mCO)-)(CH2)m X2 X1 C(=O) -, -(CH2)m(O(C(=O)(m (OCH2 CH2)n; -(CH2)m)(mO)(=O)-, -(CH2)C(=O)-, -(CH2O)m X3(CH2)m C(=O ((CH2)m X3(CH2)m X2 X1)C(=O)-, -(CH2- またはCH2
m (O(CH2)m)n C C(=O)-;
(式中、
X1は
[化51]
X2は
[化52]
X3は
[化53]
X4は
[化54]
(式中、
R13は、HおよびC1 -C6のアルキルからそれぞれ独立に選択される;
mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10の各機会ごとに選択される;
n は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14 からそれぞれの機会に独立して選択される。
【0357】
単一の星印(*)は細胞毒素(例:アマトキシン)への付着点を示し、二重の星印(**)は反応性代替物質Z'または化学物質Zへの付着点を示し、L1とL2の両方が欠けていないことを条件とする。
いくつかの実施形態において、リンカーは、p-aminobenzyl基(PAB)を含む。ある実施形態では、p-アミノベンジル基は、リンカー内の部位トキシック薬物とプロテアーゼ切断部位の間に処分される。1つの実施形態において、p-アミノベンジル基はp-アミノベンジルオキシカルボニル単位の一部である。一実施の形態では、p-aminobenzyl基は、p-aminobenzylamido単位の一部である。
【0358】
いくつかの実施形態において、リンカーはPAB、Val-Cit-PAB、Val-Ala-を含む。
PAB、Val-Lys(Ac)-PAB、Phe-Lys-PAB、Phe-Lys(Ac)-PAB、D-Val-Leu-Lys、Gly-Gly-Arg、Ala-Ala-Asn-PAB、またはAla-PAB。
いくつかの実施形態において、リンカーは、以下の組み合わせを構成する。ポリゴサッカライド, -(CH2)p-, -(CH2 CH2 O)p -,PAB、Val-Cit-PAB、Val-Ala-PAB、Val-Lys(Ac)-PAB、Phe-Lys-PAB、Phe-Lys(Ac)-PAB、D-Val-Leu-Lys、Gly-Gly-Arg、Ala-Ala-Asn-PAB、またはAla-PABの1つ以上。
【0359】
いくつかの実施形態では、リンカーは、(CH2)m(n)m-nおよびそれぞれmがそれぞれ独立に1、2、3、4、5、6、7、8、9および10から選択されるヘテロアリール基グループとを含み、ここで、ヘテロアリールグループは、トリアゾールである。いくつかの実施形態において、(CH2)m (m O) n - 群およびトリアゾールは、一緒に包含される。
[化55]
nは1から10までで、波線は追加のリンカー成分、化学物質Z、またはアマトキシンへの付着点を示している。
【0360】
いくつかの実施形態において、リンカーは、Val-AlaおよびVal-Citから選ばれたジペプチドを含む。いくつかの実施形態において、ジペプチドは、自己不滅リンカーと組み合わせて使用される。いくつかの実施形態において、リンカーは、p-aminobenzyl基(PAB)を含む。ある実施形態では、p-アミノベンジル基は、リンカー内の部位トキシック薬物とプロテアーゼ切断部位の間に処分される。1つの実施形態において、p-アミノベンジル基はp-アミノベンジルオキシカルボニル単位の一部である。一実施の形態では、p-aminobenzyl基は、p-aminobenzylamido単位の一部である。
【0361】
いくつかの実施形態において、リンカーは、-(C=O)(CH2)p-単位を含み、pは、1~6の整数である。
【0362】
ある実施形態では、リンカーは-(CH2)n-ユニットを含み、nは2から6の整数である。
【0363】
一つの具体的な実施例において、リンカーは、構造を構成する。
[化56]
ウェーブラインは細胞毒素と反応性の部分Zへの付着点を示すが、別の具体的な実施形態では、リンカーは構造を構成する
[化57]
ウェーブラインは、細胞毒素及び反応性潤滑剤Zへの付着点を示しており、このようなPAB-ジペプチド-プロピオニールリンカーは、例えば、特許出願番号WO2017/149077に開示されているが、これは、その全体において、引用により組み込まれている。さらに、WO2017/149077に開示された細胞毒素は、援用として組み込まれている。
【0364】
特定の実施例において、ADCのリンカは、N-beta-maleimidopyl-Val-Ala-para-aminobenzyl (BMP-Val-Ala-PAB)を含む。ある実施例において、ADCのリンカは、N-beta-maleimidopropyl-Val-Ala-para-aminobenzyl (BMP-Val-Ala-PAB)である。
【0365】
ある態様において、ADCのリンカーは、マレイミドカプロイル-Val-Ala-パラ-アミノベンジル(mc-Val-Ala-PAB)である。
【0366】
ある態様において、ADCのリンカーは、マレイミドカプロイル-Val-Cit-パラ-アミノベンジル(mc-vc-PAB)である。
【0367】
いくつかの実施形態において、リンカーは、以下のうちの1つを構成する:
[化58]
たとえば、リンカーの宝石-ジメル末端が、三硫化カリケアミシン族の低下によって生成されるカリケアミシン派のジスルフィド基に付着している。このようなリンカーは、例えば、国際特許出願No. WO2016/172273に開示されているが、これは、引用文献全体に含まれている。
いくつかの実施例において、リンカーは、4-(4'-アセチルフェノキシ)ブタノン酸潤いを含む。いくつかの実施形態において、リンカーはハイドゾーンを構成する。いくつかの実施例において、リンカーは、以下の公式に表される4-(4'-アセチルフェノキシ)ブタノン酸潤沢及びハイドゾーンからなる:
[化59]
たとえば、リンカーのジメルターミナルが、三硫化カリケアミシン族の低下によって生成されるカリケアミシン派のジスルフィド基に付着している。このようなリンカーは、例えば、米国特許第5,606,040号において開示されており、上記は、ここに全体として参考文献に含まれる。
いくつかの実施形態において、リンカーはMCC (4-[N-maleimidomethyl]シクロヘキサン-1-カルボキシレート)を含む。
【0368】
抗体、その抗原結合フラグメント、または配位子を細胞傷害性薬剤に結合させるために使用することができるリンカーには、リンカーの他端で細胞傷害性薬剤に共有結合するものが含まれ、リンカーの他方の末端では、リンカー上に存在する反応性置換基と抗体内に存在する反応性置換基、その抗原結合フラグメント、またはCD45に結合する配位子とのカップリング反応から形成される化学部分が含まれる。抗体、その抗原結合フラグメント、またはCD45に結合する配位子内に存在し得る反応性置換基には、限定されるものではないが、セリン、トレオニン、およびチロシン残基のヒドロキシル部分;リジン残基のアミノ部分;アスパラギン酸およびグルタミン酸残基のカルボキシル部分;ならびにシステイン残基のチオール部分;ならびにプロパルギル、アジド、ハロアリール、ハロヘテロアリール(例えば、フルオロヘテロアリール)、ハロアルキル、および非天然アミノ酸のハロヘテロアルキル部分が含まれる。ADCの合成に有用なリンカーの実施例としては、特に、アミンやチオールモイティーのような抗原結合フラグメントまたは抗原結合内に存在する核好性代替物との反応に適した、マイケルアクセプター(実施例、マレイミデス)、活性化エステル、電子欠乏カルボニール化合物、アルデハイドなどのような、エレクトロフィルを含むものが含まれる。例えば、ADCの合成に適したリンカーには、限定されるものではないが、スクシンイミジル4-(N-マレイミドメチル)-シクロヘキサン-L-カルボキシレート(SMCC)、Nスクシンイミジルヨードアセテート(SIA)、スルホ-SMCC、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミジルエステル(MBS)、スルホ-MBS、およびスクシンイミジルヨードアセテートが含まれ、その開示は、例えば、Liuら、18:690-697、1979に記載されており、その開示は、化学的共役のためのリンカーに関連するので、参照により本明細書に組み込まれる。
【0369】
本分野の当業者は、本分野で開示されるどれかの化学グループ、モイティーおよび特徴のいずれかが、本分野で開示されるように、抗毒素および細胞毒素の活用に有用なリンカーを形成するために、複数の方法で結合することができることを認識するであろう。ここに記載された組成物及び方法と関連して有用な更なるリンカーが、例えば、米国特許出願公報第2015/0218220号に記載されており、これは、その全体としてここに参考文献に含まれている。
ある実施形態では、リンカーの前駆体である中間体が、適切な条件下で薬物潤沢と反応する。ある実施態様においては、薬品及び/又は中間又はリンカー上に反応グループが使用される。薬と中間体、あるいは導出された薬の反応の産物は、適切な条件下で、後に、抗原結合フラグメント、あるいは抗原結合フラグメントと反応する。あるいは、リンカーまたは中間体を最初に抗体または誘導体化抗体と反応させ、次いで薬物または誘導体化薬物と反応させてもよい。このような活用反応については、もう少し詳しく説明しよう。
【0370】
リンカー又はその抗原結合フラグメントへの薬物リンカー活用数の同価な付着には、多くの異なる反応が利用可能である。抗体分子上の適当な付着点には、リジンのアミン基、グルタミン酸およびアスパラギン酸の遊離カルボン酸基、システインのスルフヒドリル基、および芳香族アミノ酸の種々の部分が含まれる。例えば、非特異的共有結合は、カルボジイミド反応を用いて、化合物上のカルボキシ(またはアミノ)基を抗体部分上のアミノ(またはカルボキシ)基に結合させることにより行うことができる。加えて、ジアルデハイドまたはイミドエステルのような二機能性物質もまた、複合体上のアミノ基を、抗生物質上のアミノ基と結びつけるために使用することができる。また、拘束薬物への麻薬取付部材も可能であるが、これはSchiffベースの反応である。この方法は、グリコールまたは水酸基を含む薬物の周期性酸化を含み、それによってアルデハイドを形成し、それが結合剤と反応する。結合剤のアミノ基を持つSchiff基の形成により付着する。イソチオシアナートはまた、結合剤として、結合剤に薬物を同等に付着させるために使用されることもある。他の技術は、当業者に知られており、本開示の範囲内である。
【0371】
本明細書中に記載されるような抗体または抗原結合フラグメントへの結合に有用なリンカーは、以下の表2に示されるようなカップリング反応によって形成される化学部分Zを含有するリンカーを含むが、これらに限定されない。曲線は、それぞれ、抗原結合フラグメントや抗原結合分子への付着点を示している。
【0372】
[表2]
【0373】
当業者の1人は、リンカーに付着した反応性代替物Zと、それらの抗原結合フラグメント上の反応性代替物が、化学物質Zを生成するための同価カップリング反応に従事しており、反応性残留物Z'を認識することを認識するであろう。したがって、本明細書に記載の方法と併せて有用な抗体-薬物結合体は、本明細書に記載のリンカーまたは細胞毒素-リンカー結合体と、抗体上の反応性置換基またはその抗原結合フラグメントとの反応に適した反応性置換基Z'を含むリンカーまたは細胞毒素-リンカー結合体、またはその抗原結合フラグメントとの反応によって形成されて、化学部分Zを形成することができる。
【0374】
いくつかの実施形態において、Z'は、-NR13 C(=O)CH=CH2, -N3, -SH, -S(=O)2(CH=CH2), -(CH2)2 S(=O)2 (CH=CH2), -NR13 S(=O)2 (CH=CH2), -NR13C(=O)CH2 R14, -NR13 C(=O)CH2 Br、-NR13 C(=O)CH2 I、-NHC(=O)CH2Br、-NHC(=O)CH2 I、-ONH、-C(O)NHNH2、-CO2 H、-NH2、-NH(C=O)、-NC(=S)、
[化60]
(式中、
R13は、HおよびC1 -C6のアルキルからそれぞれ独立に選択される;
R14が-S(CH2)nCHR15 NHC(=O)R13;
R15がR13または-C(=O)OR13;
R16は、H、C1-C6 Alk、F、Cl、および-OH からそれぞれ個別に選択されます;
R17は、H, C1 -C6 alkyl, F, Cl, -NH2, -OCH3, -OCH2 CH3, -N(CH3)2, -CN, -NO2, -OHからそれぞれ独立に選択される。
R18は、H、-C(=O)OHで置換されたC1 -C6 alkyl、F、ベンジロキシ、-C(=O)OHで置換されたベンジル、-C(=O)OHで置換されたC1 -C4 アルコキシ基、-C(=O)OHで置換されたC1 -C4 アルコキシ基、および-C(=O)OHで置換された;
m は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10 から、それぞれの機会ごとに選択され、
n は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14 の各時点から独立して選択されます。
【0375】
表2に示されるように、リンカー上の適切に反応性の代替物およびそれらの抗原結合フラグメントの例には、求核/エレクトロフィルペア(例えば、チオール/ハロアルキルペア、アミン/カルボニールペア、またはチオール/α、非飽和カルボニールペアなど)、ジエン/ジエノフィルペア(例えば、アジド/アルキンペア、またはジエン/α、ベータ不飽和カルボニールペアなど)などが含まれる。化学部分Zを形成するための反応性置換基間のカップリング反応としては、チオールアルキル化、ヒドロキシルアルキル化、アミンアルキル化、アミンまたはヒドロキシルアミン縮合、ヒドラジン形成、アミド化、エステル化、ジスルフィド形成、環状付加(例えば、とりわけ、[4+2] Diels-Alder環状付加、[3+2] Huisgen環状付加)、芳香族求核置換、芳香族求電子置換、および本明細書に記載される他の反応様式が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、リンカーは、反応のために、反応のために、核酸官能基を、又はそれらの抗原結合フラグメントを含む電気親水性基を含む。
【0376】
本明細書に開示されているように、抗原結合フラグメント、すなわち、抗原結合フラグメントに存在しうる反応性代替物には、(i)N-端子アミン基、(ii)側鎖アミン基、例えばリジン、(iii)側鎖チオール基、例えばシステイン、(iv)糖水酸基又はその抗原がグリコシル化されるアミノ基を含むが、これに限定されない。本明細書に開示されるように、抗体またはその抗原結合フラグメント内に存在し得る反応性置換基は、限定されるものではないが、セリン、トレオニン、およびチロシン残基のヒドロキシル部分;リジン残基のアミノ部分;アスパラギン酸およびグルタミン酸残基のカルボキシル部分;ならびにシステイン残基のチオール部分;ならびにプロパルギル、アジド、ハロアリール、ハロヘテロアリール(例えば、フルオロヘテロアリール)、ハロアルキル、および非天然アミノ酸のハロヘテロアルキル部分を含む。いくつかの態様において、抗体内に存在する反応性置換基、または本明細書に開示されるその抗原結合フラグメントは、アミンまたはチオール部分を含む。ある種の抗体は還元可能な鎖間ジスルフィド、すなわちシステインブリッジ部を有する。抗体は、DTT (ジチオトレイトール)などの還元剤で処理することによって、リンカー試薬との結合のために反応性にされ得る。このように、システインのブリッジ部はそれぞれ、理論的には二つの反応性のあるチオールヌクレオフィルを形成する。さらに、2-イミノチオラン(Trautの試薬)によるリジンの反応を通して、アミンをチオールに変換させることによって、抗物質に加えた核基を導入することができる。反応性チオール基は、1、2、3、4、またはそれ以上のシステイン残留物(例えば、1つ以上の非ネイティブシステインアミノ酸残留物からなる交配抗物質を調製すること)を導入することによって、その(またはそれらの断片)に導入され得る。米国特許No.7,521,541は反応性システインアミノ酸の導入による工学的な抗生物質を教えている。
【0377】
いくつかの態様において、リンカーに結合した反応性置換基Z'は、抗体上に存在する求電子性と反応性である求核基である。抗体上の有用な親電子性基は、限定されるものではないが、アルデヒドおよびケトンカルボニル基を含む。求核基のヘテロ原子は抗体上の求電子性と反応し、抗体と共有結合を形成する。有用な求核基としては、ヒドラジド、オキシム、アミノ、水酸基、ヒドラジン、チオセミカルバゾン、カルボン酸ヒドラジン、およびアリールヒドラジドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0378】
幾つかの実施例において、Zは、アミン及びチオールモイテイのような、抗原結合フラグメント、並びに反応性の電好性代替物Z'の中に存在する反応性の核塩基置換体の間の反応の産物である。例えば、Z'はマイケル受け入れ子(例えばマレイミド)、活性化エステル、電子欠乏カルボニール複合体、およびアルデハイドなどである。
反応性代替物の代表的な、及び限定されないいくつかの実施例と、その結果非ずる化学的元素は表3に示されている。
【0379】
[表3]
【0380】
例えば、ADCの合成に適したリンカーには、マレイミドまたはハロアルキル基のような、限定上記代替物Zが含まれる。これらは、とりわけLiuら、18:690-697、1979に記載されている、スクシンイミジル4-(N-マレイミドメチル)-シクロヘキサン-L-カルボキシレート(SMCC)、Nスクシンイミジルヨードアセテート(SIA)、スルホ-SMCC、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミジルエステル(MBS)、スルホ-MBS、およびスクシンイミジルヨードアセテートなどの試薬によってリンカーに結合されてもよく、これらの開示は、化学的結合のためのリンカーに関連するので、参照により本明細書に組み込まれる。
【0381】
いくつかの実施例において、リンカーLに付着する反応性代替物Z'は、マレイミド、アジド、またはアルキンである。マレイミドを含むリンカーの実施例は、非開けられないマレイミドカプロイルベースリンカーであり、これは、アウリスタチンのような微小管破壊剤の活用に特に有用である。上記リンカーは、Doroninaら、Bioconjugate Chem. 17:14-24, 2006により記載されており、その開示は、化学的結合のためのリンカーに関連するものとして、参照により本明細書に組み込まれる。
【0382】
幾つかの実施例では、反応性代替物Z'は、-(C=O)又は-NH(C=O)-であり、このようなことから、リンカーは、それぞれ、アミドまたは尿素不安によって、上記リンカーを、抗原結合フラグメントに結合することができる。このようなことは、それらの-(C=O)又は-NH(C=O)グループが、それらの抗原結合フラグメントのアミノ基を有する反応の結果である。
【0383】
いくつかの実施形態において、反応性置換基Z'は、N-マレイミド基、ハロゲン化N-アルキルアミド基、スルホニルオキシN-アルキルアミド基、カーボネート基、スルホニルハライド基、チオール基またはその誘導体、内部炭素-炭素三重結合を含むアルキニル基、(ヘット-エロ)シクロアルキニル基、(ヘット-エロ)シクロアルキニル基、ビシクロ[6.1.0]非-4-イン-9-イル基、内部炭素-炭素二重結合を含むアルケニル基、シクロアルケニル基、テトラジニル基、アジド基、ホスフィン基、ニトロンオキシド基、ニトロンイミン基、ニトリルイミン基、ジアゾ基、ケトン基、(O-アルキル)ヒドロキシルアミノ基、ヒドラジン基、ハロゲン化N-マレイミジル基、1,1-ビス(スルホニルメチル)メチルカルボニル基またはその脱離誘導体、ハロゲン化カルボニル基、いくつかの態様において、反応性副成分は、シクロアルケン基、シクロアルキン基、または置換されていてもよい(ヘテロ)シクロアルキニル基を含む。
【0384】
本明細書に記載の方法と組み合わせて有用な例示的な抗体-薬物結合体および配位子-薬物結合体は、抗体、その抗原結合フラグメント、または配位子と、抗体上の反応性残基、その抗原結合フラグメント、または配位子との反応に適した置換基を含有するリンカーと結合したアマトキシンとの反応によって形成され得る。反応性の代替物Z'を含むアマトキシンリンク剤の限定されない例には、限定されないが、以下が含まれる。7'C-(4-(6-(マレイミド)ピペラジン-1-アマキシン;7'C-(6-(マレイミド)ピペラジン-1-イリル)アマキシン;7'C-(4-(マレイミド)ピペラジン-1-イリル)シクロヘキサンミド-1-イリル;7'C-(4-(6-(マレイミド)ピペラジン-1-イリル)アマキシン;7'C-(2-(6-(マレイミド)ヘキサンミド)ピペリジン-1-イリル;7' (2-(6-(6-(6-(メレミド)ヘキサナミド)エチル)ピペリジン-1-アマキシン、(4-(2-(マレイミド)メキシコ)ピペリジン-1-イリド、7'C-(4-(3-カルボキシプロパナミド)ピペリジン-1-イリド)-アマキシン、(7'C-(4-(2-ブロモアセタミド)ピペリジン-1-イリル)アマキシン 7'C-(2-(ピリジン-2-イリルファニール)プロパナミド)ピペリジン-1-イリド、7'C-(2-(4-(マレイミド)) (4-(2-(マレイミド)ピペリジン-1-yl;7'C-(マレイミド)ピペリジン-1-yl;7'C-(マレイミド)ピペリジン-1-yl;7'C-(-(マレイミド)ピペリジン-1-yl;7'C-(-(マレイミド)myl)ピロリジン-1-amatoxin;7'C-(-(6-(マレイミド)myl)pyrrolidin-1-yl;(7'(C-(6-(マレイミド)ヘキサナミド)メル)ピロリジン-1-アマキシン、(4-(マレイミド)メル)シクロヘキサミド)ピロイジン-1 (-(6-(2-(2-(2-(2-)メルヘキサンミド)メキシコ)ピロリディン-1-イリル;7'(-(2-(2-(2-)メキシコ)アマミド)ピペリディン-1-イリル;7'C-(-(2-(2-)アマゾン)アセタミド)ピペリディン-1-イリル;7'C-(-(4-(2-)アマゾン)ペリディン-1-イリル;7'C-(-(2-(アマノキシ)ヘキサノイリ)ピペラジン-1-イリル)アマキシン;(7'C-(6-(マレイミド)ヘキサナミド)ピペリジン-1-yl)アマキシン、7'C-((4-) (-(6-(6-(マレイミド)ヘキサナミド)エチル;(6-(マレイミド)-1-アマド)ピラジン-1-yl;(6-(マレイミド)メキシコ)ピラジン-1-yl)メキシン;(-(6-(マレイミド)メキシコ)ピラジン-1-yl)アマキシン;(-(6-(6-(マレイミド)ヘキサナミド)ピペリジン-1-yl)メキシン;7'(C-(4-(マレイミド)メトル)ピペリジン-1-イリド、7'(C-(2-(6-(4-)マレイミド)) (4-(2-(C-)アマチル)ピペリド(2-(マレイミド)メキシコ)ピペリド(6-(マレイミド)ヘキサナミド)エチル)ペピラジン-1-yl)アマキシン、(7'(-(4-(4-(マレイミド)メキシコ)シクロヘキサミド)ピペラジン-1-yl)メキシン、(2-(6-(2-(マレイミド)メキシコ)ペラジン-1-yl)7'(C-(2-(6-(マレミド)メキシコヘキサナミド)エチル)ピラジン-1-アマキシン、7'(-(6-(マレミド)ヘキサナミド)-S-メキシコ)ピロリディン-1-イリ、7'C-(-) (-(6-(6-(マレイミド)-R-ヘキサナミド:7'メル)ピロリディン-1-イリル)ピロリディン-1-イリ-アマトキシン(-(3-(マレイミド)メル)ピロリディン-1-イリ;7'(-(6-(マレイミド)メル)シクロヘキサナミド)メル)ピロリディン-1-イリ-アマキシン 7'(C-(2-(3-カルボキシプロパナミド)エチル)ピペラジン-1-yl)アマキシン、7'(-(6-(マレーミド)ヘキサノミド)ピペラジン-1-yl)アマキシン、7'C-(-((4-(6-) (4-(2-(マレイミド)メキシコ)ピペラジン-1-イリル(4-(マレイミド)ピペラジン-1)メキシン;(4-(マレイミド)ピペラジン-1-イリル)メキシン;(4-(マレイミド)ピペラジン-1-イリル)メキシン;7'C-(-(4-(2-(マレイミド)ブタナミド)ピペリジン-1-イリル)メキシン;(7'(C-(4-(マレイミド)メキシコヘキサナミド)エチル)ピペリジン-1-イリド)アマトキシン; (-(3-(6-(メレミド)メキシコ)アゼチジン-(2-(6-(マレミド)メキシ)2-(6-(マレミド)メキシコ)アゼチジン-1)メキシ、(7-(3-(2-(マレミド)メキシコ)シクロヘキサミド)メキシコ)アマキシン、(3-(2-(4-(マレミド)メキシコ)シクロヘキサミド)メキシコ)アマキシン、(3-(6-(2-(6-(メリミド)メキシコ)メキシコ)7'(C-(2-(6-(マレイミド)メキシコヘキサナミド)エチル)アゼチジン-1-アマキシン、7'(-((2-(6-(マレイミド)-N-メルヘキサナミド)エチル)アマトキシン、7'(-(4-(6-(マレイミド)マレイミド)) (-(2-(2-(6-(メルヘキサナミド)エチル)アマトキシン;7'C-(2-(メルヘキサナミド)エチル)アマキシン-1-yl)アマキシン;7'(-(6-(2-(アマノキシ)ヘキサノミド)ヘキサノミド)ペラジン-1-yl)メキシン;7'(C-(1-(アミノキシ)-2-オクシ-6,9,12-テトラオキサ-3-アゼプタデカン-17-オイル)ピペラジン-1)イリル;7'(-(2-(アミノキシ)アセタミド)ピペラジン-1-イリル)アマキシン;7'C-(4) (2-(2-(2-(アミノキシ-1)プロパノキシン-イリ)ペタミド;7'(2-(アミノキシ)ペタミド-1)メキシン;7'(-(2-(2-(2-(アミノキシ)アセタミド)エチル)ピペリジン-1-イリル)アマキシン;7'C-(-(2-(2-(アミノキシ)ブタミド)エチル)ピペリジン-1-イリル;(7'C-(20-(アミノキシ)-4,19-ジオクソ-6,9,12-テトラオキサ-3,18-ジアザイコシル)ピペリジン-1-イリ)アマキシン ; (-(2-(2-(6-(2-(アミノキシ)エチル)アマミド:7-(2-(アミノキシ)ナミド)(2-(N-(アミノキシ)エチル)-アマド)(6-(メル)メキシコ)プトキシン-1)-アマキシン;7'(-(6-(4-(マレイミド)メキシコ)カルボヘキサナミド)-R-ピロリディン-1)メキシン;(7'(-(6-(4-(メリミド)メキシコ)ヘキサナミド)-R-メキシコ)7'(C-(2-ブロモアセタミド)エチル)ピペラジン-1-yl)アマキシン、7'(-(2-ブロモアセタミド)ピペリジン-1-yl) (4-(2-(2-(ピリジン-2-アマトキシン)プロパナミド;7-(2-ピリジン-2-プロパナミド)エチル;6-(オ-(マレイミド)ヘキシル)-アマキシン;6'O-(6-(マレイミド)ヘキシル)-アマキシン;6'O-(6-(マレイミド)カルバモイル)-アマキシン;6'O-(-(6-(マレイミド)メキシク)シクロヘキサミド)カルバモキシン;6'O-(6-(2-ブロモアセタミド)ヘキシン;7'C-(6-(アジド)ヘキサナミド)ピペリジン-1-ylamino;7'C-(4-(ヘクス-5-ynoylamino)) (2-(6-(6-(2-(6-)マレミド)ペイパニド-1-アマキシン;7-(マレミド)ペイパナミド)ペラジン-1-イリル;6-(6-ジハイドロ-5,6-ジハイドロ-ジベンズ[b,f]アゾシン-5-イリ)-ヘキシル)-アマキシン;6'O-(6-(ヘクシル-5-イノラミノ)-アマキシン;6'O-(2-(アミノキシル)ヘキシル)-アマキシン;6-(2-ヨードアセタミド)ヘキシン
【0385】
いくつかの実施形態において、ADCは、リンカーLおよび化学部分Zを介して、本明細書に開示される式III、IIIA、IIIB、またはIIICのいずれかのアマトキシンに結合された抗CD45抗体を含み、リンカーは、ヒドラジン、ジスルフィド、チオエーテルまたはペプチドを含む。いくつかの実施形態において、リンカーはジペプチドを含む。いくつかの実施形態において、リンカーは、Val-AlaおよびVal-Citから選ばれたジペプチドを含む。いくつかの実施形態において、リンカーはパラ・アミノベンジル基(PAB)を含む。幾つかの実施例において、リンカーは、湿気PAB-Cit-Valを含む。幾つかの実施例において、リンカーは、湿気PAB-Ala-Valを含む。いくつかの実施形態において、リンカーは、-((C=O)(CH2)n -単位を含み、ここでnは、1~6の整数である。いくつかの実施形態において、リンカーは、-PAB-Cit-Val-((C=O)(CH2)n -である。
【0386】
いくつかの実施形態において、リンカーは、-(CH2)n -単位を含む。ここで、nは、2-6からの整数である。いくつかの実施形態において、リンカーは、-PAB-Cit-Val-((C=O)(CH2)n -である。いくつかの実施形態において、リンカーは、-PAB-Ala-Val-((C=O)(CH2)n -)である。いくつかの実施形態において、リンカーは-(CH2)n -である。ある実施形態では、リンカーは-(CH2)n -であり、nは6である。
【0387】
いくつかの実施形態において、化学物質Zは表2から選択される。いくつかの実施形態において、化学物質Zは、以下のとおりである。
[化61]
,
ここで、Sは、抗菌内に存在する反応性代替物を表す硫黄原子、又はその抗原結合フラグメントであり、CD45を結合するもの(例えば、システイン残基の-SHグループから)である。
【0388】
いくつかの実施形態において、L-ZとしてまとめられたリンカーLと化学物質Zは、以下のとおりである。
[化62]
【0389】
当業者は、抗体またはその抗原結合フラグメントとの共役の前に、基Zとしてマレイミドを含む、リンカー部分およびアマトキシン-リンカーコンジュゲート、とりわけ本明細書に記載される組成物および方法と組み合わせて有用であるものは、例えば、米国特許出願公開第2015/0218220号および特許出願公開第WO2017/149077号に記載されており、これらの開示はそれぞれその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0390】
いくつかの実施例では、リンカー反応性代替体群構造L-Z'は、それが、抗原結合フラグメントと接合する前に、以下のとおりである:
[化63]
【0391】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるようなアマトキシンは、以下の式を有するリンカー反応性部分-L-Z'にコンジュゲートされる:
[化64]
ウェーブラインはアマトキシンへの付着点を示す。
【0392】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるようなアマトキシンは、以下の式を有するリンカー反応性置換基-L-Z'にコンジュゲートされる:
[化65]
ウェーブラインはアマトキシンへの付着点を示す。
【0393】
上述のリンカモイテイ及びアマトキシンリンク剤は、特にここに記載された組成物及び方法と関連して有用であるが、例えば、米国特許出願公報第2015/0218220号及び特許出願第WO2017/149077号に記載されている。これらは、ここにその全体として参考文献に含まれている。
【0394】
抗体-薬物結合体の調製
本明細書に開示されている、公式(I)及び(II)のADCにおいて、当該抗CD45抗原結合断片は、本明細書に開示されているリンカーL及び化学物質Zを通して、1つ以上のサイトトキシックドラッグモイテ(D)、例えば、1個から約20個のドラッグモイテイにコンジュゲートされる。本開示のADCは、当業者に知られた有機化学反応、条件、及び試薬を用いて、幾つかの経路によって作成され得る。例えば、(1)本項に記載されているように、Ab-Z-Lを形成するための二価リンカー試薬と、Ab-Z-Lを形成するための二価リンカー試薬との反応代替物又はその抗原結合フラグメントとの反応、(2)D-L-Zを形成するための二価リンカー試薬とのドラッグモイティーの反応代替物の反応、続いて、本項に記載されているように、反応代替物又は抗原結合フラグメントとの反応である。ADCを準備するための追加の方法をここに述べる。
【0395】
もう1つの側面において、当該抗CD45/抗原結合断片は、1つ以上のスルフハイドリル基を導入するために化学的に改変することができる1つ以上のリジン残渣を有する。次いで、ADCは、本明細書中上記のように、スルフヒドリル基の硫黄原子を通る共役によって形成される。リジンを修飾するために使用できる試薬には、N-スクシンイミジルS-アセチルチオアセテート(SATA)および2-イミノチオラン塩酸塩(Traut試薬)が含まれるが、これらに限定されない。
別の側面では、抗CD45抗原結合断片又はその抗原結合断片は、1以上のスルフハイドリル基を有するように化学的に改変することができる1つ以上の炭水化物グループを有することができる。次いで、ADCは、本明細書中上記のように、スルフヒドリル基の硫黄原子を通る共役によって形成される。
【0396】
更に別の側面では、抗CD45検出法は、アルデハイド(-CHO)グループ(例えば、Laguzza, et al., J. Med. Chem. 1989, 32(3), 548-55)を提供するために酸化することができる1つ以上の炭水化物グループを有することができる。次いで、ADCは、本明細書中上記のように、対応するアルデヒドを通る共役によって形成される。細胞毒素の付着または結合のためのタンパク質の改変のための他のプロトコールはColiganら、現在のタンパク質サイエンスのプロトコール、volに記載されている。2, John Wiley & Sons (2002)は、ここに参考文献として含んでいる。
例えば、米国特許には、細胞を標的としたタンパク質(例えば、抗物質、イムグロブリン、又はそのフラグメント)へのリンカードラッグ・モイテイの活用法が発見されている。No.5,208,020;米国特許。No. 6,441,163; WO2005037992; WO2005081711; およびWO2006/034488は、これらすべてを引用文献全体に明示的に組み入れたものである。
【0397】
別の方法として、例えば、組換え技術またはペプチド合成により、抗菌剤とサイトトキシク剤からなる融合タンパク質を作ることができる。DNAの長さは、結合体の2つの部分をコードするそれぞれの領域を、互いに隣接するか、または結合体の所望の特性を破壊しないリンカーペプチドをコードする領域によって分離されてもよい。
【0398】
治療的用途
前述したように、ADCの使用量はCAR細胞療法を拒否した細胞を枯渇させるのに十分な量でなければならない。1つの実施形態では、反CD45 ADCの治療効果のある用量は、反CD45 ADCのコンディショニングに使用される用量よりも低い。しかしながら、治療効果のある線量の判定は、本技術の実務家の能力の範囲内である。例えば、ADCの治療のための体系的な投与を用いて本説明する方法の実施例では、効果的な人間の線量は、約0.001約150ag/kg、例えば約0.1~約150ag/kg(例えば、約5ag/kg、約10ag/kg、約25ag/kg、約50ag/kg、約75 grep/kg、約100ag/kg、約150ag/kg等)の範囲内である。1つの実施形態において、人の患者におけるCAR治療の前のADCに対する治療効果のあるCD45 ADCの量は、被検者において一般にHSCを減少させない一方で、被検者中の細胞を減少させる量である。より高い量で、例えば、幹細胞移植治療のための条件づけでは、抗CD45 ADCは、人間のHSCを枯渇させるために使用されることがある(例えば、WO 2017/219025を参照)。以下の実施例で述べるように、CD45に対する防御策としてのADCは、使用されることがあり、この場合、より高量のCD45に対する防御策として、ADCを使用することにより、細胞とHSCの両方を枯渇させることができる。したがって、被検者におけるCAR療法前のリンパ球除去のための抗CD45 ADCの治療有効量は、リンパ球を枯渇させながら、患者における全体HSC生存を維持する用量である。例えば、いくつかの実施例において、CAR療法の前に、CAR療法のために有効なADCを、CAR療法のために使用することは、大幅に細胞を枯渇させる一方で、患者のHSC全体の生存を大幅に維持する量であることができる。
【0399】
ここに記載する抗CD45 ADCの有効量は、例えば、単一の投与(ボーラス)、複数の投与、または継続的な投与1つあたり約0.001~約100kgの体重/kg、または、抗CD45 ADCの最適な美容濃度(例えば、約0.0001約5000mm/mlの美容濃度)を達成することができる。抗CD45 ADCの送達後の時点でCAR療法を受けているか、同時に受けているか、または受けているであろうヒト被検者に、抗CD45 ADCの投与を1日当たり1回以上(例えば、2~10回)、1週間、または1ヶ月間投与してもよい。抗CD45 ADCは、ヒト患者に1回または複数回用量することができる。一実施の形態では、抗CD45 ADCを、ホスト反応性細胞の量を、例えば、CAR療法前に、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%以上減少させるのに十分な量で投与することができる。
【0400】
一実施の形態では、ヒト患者に施されるサイトトキシンへのリンカーを介して結合される抗CD45の量は、約0.1mm/kgであり、約0.3mm/kgである。
【0401】
一実施の形態では、ヒト患者に施されるサイトトキシンへのリンカーを介して結合される抗CD45の量は、約0.15mm/kg~約0.3mm/kgである。
【0402】
一実施の形態では、ヒト患者に施されるサイトトキシンへのリンカーを介して結合される抗CD45の量は、約0.15mm/kg~約0.25mm/kgである。
【0403】
一実施の形態では、ヒト患者に施されるサイトトキシンへのリンカーを介して結合される抗CD45の量は、約0.2mm/kgであり、約0.3mm/kgである。
【0404】
一実施の形態では、ヒト患者に施されるサイトトキシンへのリンカーを介して結合される抗CD45の量は、約0.25mm/kg~約0.3mm/kgである。
【0405】
一実施の形態では、ヒト患者に施されるサイトトキシンへのリンカーを介して結合される抗CD45の量は、約0.1mm/kgである。
【0406】
一実施の形態では、ヒト患者に施されるサイトトキシンへのリンカーを介して結合される抗CD45の量は、約0.2mm/kgである。
【0407】
一実施の形態では、ヒト患者に施されるサイトトキシンへのリンカーを介して結合される抗CD45の量は、約0.3mm/kgである。
【0408】
一実施形態では、ヒト患者に投与される抗CD45 ADCのドーズは、約0.001mg/kgから10mg/kg、約0.01mg/kgから9.5mg/kg、約0.1mg/kgから8.5mg/kg、約0.1mg/kgから7.5mg/kg、約0.1mg/kgから6.5mg/kg、約0.1mg/kgから5.5mg/kg、約0.1mg/kgから5.5mg/kg、約0.1mg/kgから4.5mg/kgである。約0.1mg/kg~4 mg 約0.5mg/kgから3.5mg/kg、約0.5mg/kgから3mg/kg、約1mg/kgから10mg/kg、約1mg/kgから9mg/kg、約1mg/kgから8mg/kg、約1mg/kgから7mg/kg、約1mg/kgから6mg/kg、約1mg/kgから5mg/kg、約1mg/kgから4mg/kg、または約1mg/kgから3mg/kg。
【0409】
一実施の形態では、ここに記載された、人間の患者の処理または調整のために使用されるCD45対策ADCは、24時間以下、22時間以下、20時間以下、18時間以下、16時間以下、14時間以下、13時間以下、12時間以下、11時間以下、10時間以下、9時間以下、8時間以下、7時間以下、6時間以下、5時間以下である。ある実施形態では、Anti-HC ADCの半減期は5時間~7時間、5時間~9時間、15時間~11時間、5~13時間、5~15時間、5~20時間、5~24時間、7~24時間、9~24時間、11~24時間、12~22時間、10~20時間、8~18時間、14~24時間である。
【0410】
一実施の形態では、ここに開示される方法は、コンディショニングのためにADCを受け取る患者の肝臓毒を最小限に抑える。例えば、特定の実施形態において、本明細書に開示される方法は、約24時間、約48時間、約72時間、または約96時間を超えて、患者において既知の毒性レベル未満に残る肝臓マーカーレベルをもたらす。他の実施形態において、本開示された方法は、約24時間、約48時間、約72時間、又は約96時間以上にわたり、患者のリファレンス温度範囲内に残る肝臓マーカーレベルをもたらす。特定の実施例において、本開示された方法は、基準範囲の約1.5倍以下、基準範囲の約3倍以下、基準範囲の約5倍以下、又は基準範囲の約24時間、約48時間、約72時間、又は約96時間以上にわたり、基準範囲の約10倍以下の、肝臓マーカーレベルの上昇をもたらす。毒性試験に使用できる肝マーカーの実施例としては、アラニンアミノトランスアミナーゼ(ALT)、乳酸脱水素酵素(LDH)、アミノトランスフェラーゼアミノトランスアミナーゼ(AST)などがある。特定の実施形態において、本説明のようなADCの投与、すなわち、単一の量の代わりに2回の量を施す場合、肝臓マーカー、例えばAST、LDH、および/またはALTの一時的な増加をもたらす。いくつかの例では、毒性を示す肝臓マーカーの高レベルに達することができるが、ある期間、例えば、約12時間、約18時間、約24時間、約36時間、約48時間、約72時間、約3日、約3.5日、約4日、約4.5日、約5日、約5.5日、約6日、約6.5日、約7日、約7.5日、または1週間未満の範囲内で、肝臓マーカーレベルは、肝臓毒性に関連しない正常レベルに戻る。例えば、ヒト(平均成人男性)では、通常の無毒ALTのレベルはリットル当たり7~55単位(U/L)であり、通常の無毒ASTのレベルは8~48U/Lである。特定の実施態様において、患者の血液AST、ALTまたはLDHレベルの少なくとも1つは、ADCの第1回目の投与から患者への第1回目の投与の14日後までの間、有毒なレベルに達しない。例えば、患者は、初回投与を受けてから例えば5、10、または14日以内に、初回投与を受け、その後、2回目の投与、3回目の投与、4回目の投与、またはそれ以上の投与を受けても、患者の血中AST、ALT、またはLDHレベルの少なくとも1つは、ADCの初回投与の投与から患者への初回投与の14日後までの間に毒性レベルに達しない。
特定の実施例において、患者の血液AST、ALT、またはLDHレベルの少なくとも1つは、通常レベルを上回らず、通常レベルを1.5倍以下に上昇しない、通常レベルを3倍以下に上昇しない、通常レベルを5倍以下に上昇しない、または通常レベルを10倍以下に上昇しない。
【0411】
投与経路が推奨用量に影響を及ぼす可能性がある。例えば、採用された投与方法によっては、CAR-T細胞拒絶の危険を減らすなど、有効なレベルを維持するために、繰り返し全身性用量が検討される。
【0412】
本書に記載される反CD45ADCは、口頭、経皮、皮下、内臓、静脈、筋肉中、眼内、親愛のような様々な経路によって投与され得る。どのような場合でも、どのADC、患者、製薬方法、投与方法(投与時間、投与経路など)、年齢、体重、性別、疾病の重症度、食事、排せつ率などによって最適な投与経路が決まる。
【0413】
本書に記載されるADCは、上述のように、様々な量の形態で患者(例えば、感染症またはガンに苦しむ人間)に投与することができる。例えば、ここに記載されるADCは、1種以上の薬事的に受け入れられる補助剤を含む水性液体のような水性液体の形成で、病気またはガンに苦しむ患者に与えられる。本明細書中に記載される組成物および方法と共に使用するための適切な薬学的に許容される賦形剤は、粘度改変剤を含む。水溶液は、既知の技術を用いて殺菌することができる。
【0414】
本明細書に記載されるような抗CD45 ADCを含む医薬製剤は、凍結乾燥製剤または水溶液の形態で、このようなADCを1つ以上の任意の薬学的に許容可能な担体(Remington's Pharmaceutical Sciences 16th edition, Osol, A. Ed. (1980))と混合することによって調製される。薬学的に許容される担体は、一般に、使用される用量および濃度でレシピエントに対して非毒性であり、リン酸塩、クエン酸塩および他の有機酸などの緩衝液;酸化防止(オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライドなど;塩化ベンザルコニウム;フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール; 3-ペンタノール;およびm-クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質(例えば、血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン);親水性ポリマー(例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、またはリジン);単糖、二糖類を含むが、これらに限定されない およびグルコース、マンノースまたはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTAのようなキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトールのような糖;ナトリウムのような塩を形成する対イオン;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質複合体);および/または非イオン性界面活性剤 ポリエチレングリコール(PEG)など。
【実施例】
【0415】
以下の実施例は、ここに説明される組成物及び方法がどのように使用され、作られ、評価され、本発明の純粋に模範的なものであり、発明者が発明とみなす範囲を限定することを意図したものではないことを説明するために、当業者に提供するために提示されている。
【0416】
(実施例1)In vitro cell killing assayを用いた抗CD45-amatoxin抗体薬物結合体(ADC)のin vitro解析
以下の実施例で用いられている反CD45 ADCは、アマニチン(すなわち、Anti-CD45-AM;DAR of 2;すなわち、ADC 1)に結合されたAb1(Andi-CD45-AM;高速半減期変形例D265C, H435A)である。Ab1の配列は、配列番号:1~7に記載されています。この実施例で使用されているアマトキシンは、式(I)でR8結合で表される。
【0417】
ヒトPBMCを用いた体内殺菌法のために、PBMCは、抗CD45-AMまたは制御の存在下で栽培された。細胞生存性を測定した(
図1Aと
図2A)。ヒトHSC(すなわち、CD34+またはCD34+ CD90+細胞)を用いるインビトロ死滅アッセイのために、ヒトBMCを抗CD45-AMまたは制御とともに培養した。生細胞数はフローサイトメトリーによって決定された。細胞の殺害を測定し、その結果を図に示した。1Bと2B。
【0418】
その結果、図が得られた。1Aと2Aは、反CD45-AMが人間のPBMCを殺すのに非常に効果的であることを示している(
図1A;IC
50=55pM;
図2A; IC
50= 7 pM)。抗CD45-AMは、ヒトおよびサイノPBMCの両方を殺傷する上で同様の効率を示す(約2倍の差;結果は示さず)。さらに、反CD45-AMは、ヒト骨髄CD34+細胞(
図1B; IC
50 = 914 pM)とヒト骨髄CD34+ CD90+細胞(
図2B; IC
50 = 186 pM)を殺すのにも効果がある。しかしながら、これらのデータは、ヒトのHSCs (
図2B; IC
50 = 186 pM)と比較して、ヒトの細胞に対する差異的な有毒性(
図2A; IC
50 = 7 pM)を示しており、それは、ヒトの細胞の優先的な枯渇をもたらす。
【0419】
(実施例2)抗CD45-アマトキシン抗体薬物結合体(ADC)を用いたin vivo試験
以下の実施例で用いられる反CD45 ADCは、式(I)で表されるアマトキシンとR8リンク(実施例1で説明されるのと同じADC)と結合したAb1である。サル群に、T = 0で反CD45 ADC (0.3ag/kg)または制御(PBS)を与えた。その後、フローサイトメトリーを用いて細胞を分析した。
図3は、細胞の表現型分析を示す。
図4は、ADC 1または制御で処理したサルにおける末梢リンパ球の枯渇をグラフで示す。
図5は、ADC 1または制御で治療されたサルの中性愛のレベルを図で示している。
【0420】
図3の結果は、ADC 1の標的式プロフィールにより、HSCを回避しながらも、摂取することにより、白血球を減少させることが可能であることを示している。
図4および
図5の結果は、ADC 1(0.3mg/kg)の単回投与が末梢リンパ球の急速な枯渇(すなわち、急速かつ深いリンパ球枯渇を達成する;
図4)をもたらす一方、リンパ枯渇用量ではサルで好中球減少症は観察されなかったことを示している;
図5)。
【0421】
(実施例3)抗CD45-amatoxin抗体薬物結合体 (ADC) の体内動態解析
以下の実施例で使用される抗CD45 ADC は、実施例1 で説明されているのと同じADC である。サル群に、T = 0で反CD45 ADC (0.3ag/kg)または制御(PBS)を与えた。Anti-CD45 ADCの平均プラズマ濃度を測定し、時間(すなわち投与後の時間)の関数としてグラフィック的に描写した(
図6)。ALT (アラニン・アラノトラノスフェラーゼ;
図7A)とビリビン・
図7Bのプラズマレベルを、数学分析器を用いて測定し、図に示すように線量投与後の日数の関数としてグラフィカルに表現した。7Aと7B。プラテレット細胞数は、
図7Cに示すように、血球分析器を用いて測定し、線量投与後の日数の関数としてグラフィカルに表現した。これらの結果は、ADCが血小板細胞数またはALTまたはビリルビンの血漿レベルに影響を及ぼさなかったことを示している。
図6の結果は、ADC 1のリンパ枯渇用量(速い半減期)が投与後48時間までに除去され、その結果、ADCはCAR-T注入の電位窓中に検出上記ないことを示す。その結果、図が得られた。7A-7Cは、ADC 1のリンパ除去用量(速い半減期)は、良好な忍容性を示し、血小板減少の観察はなく、ここでは、肝臓および腎臓機能に対する臨床化学値は、全てリンパ除去用量で制御パラメータ内である。
【0422】
(実施例4)抗CD45-アマトキシン抗体薬物結合体(ADC)のリンパ除去用量の投与時のサイトカインレベルの分析
以下の実施例で使用される抗CD45 ADC は、実施例1 で説明されているのと同じADC です。サル群には、T = 0で反CD45 ADC (0.3ag/kg)または制御(PBS)を、IL-15(pg/ml;
図8A)およびIL-7(pg/ml;
図8A)の量を測定し、時間の関数としてグラフィカルに描写した(ADC 1 administration後の時間)。ある種の他のサイトカイン放出症候群(CRS)関連サイトカインのレベルも、ADC 1投与後72時間で測定し、
図9に図示した。
【0423】
図8Aおよび
図8Bの結果は、ADC 1のリンパ球除去用量が、フルダラビン/シクロフォスファミド化学的調整と比較して、IL-15レベル(
図8A)およびIL-7レベル(
図8B)を増加させ、同等レベルのCAR-T-生着性サイトカイン(すなわち、IL-15およびIL-7)を提供することを示す(例えば、KochehnderferらのClin Oncol.35: 1803-13に開示された患者データを参照のこと)。IL-15およびIL-7の増加は、CAR-Tの拡大および有効性と関連している。結果はまた、ADC 1のリンパ除去用量が、主要なCRS-サイトカイン、例えば、IFNγ、IL-10、IL-6、IL-8、MIP-1α、MIP-1β、およびIL-10のレベルを上昇させないことを示す(
図9)。
【0424】
(実施例5)同種移植のための抗CD45 ADCとT細胞除去の併用療法
対照としてCD45 ADC (CD45)または照射を条件付けた後、B6ネズミにおいて同種移植(2x107 Balb/c CD45.1 TCR BM B6)を行った。調整は、全身照射(TBI)、3mg/kg用量のCD45‐PBD ADC、1mg/kg用量のCD45‐PBD ADC、3mg/kgのCD45‐PBD ADCとT細胞除去療法(抗CD4とCD8抗体)の組み合わせ、またはナイーブ制御のいずれかを投与することによって行われた。
【0425】
実験の結果を
図10と
図11に示す。CD45-PBD ADCを単剤で調整した後、ドナーキメリズムが観察されたのは10%未満であった(拒絶反応の3週間前まで生存)。対照的に、CD45-PBDとT細胞除去療法(例えば、抗CD4およびCD8 mAb)との併用によるコンディショニング後に、完全なドナーキメリズムが達成された。
図10および11に提供される結果は、単剤としてのCD45-PBDを上記T細胞枯渇のレベルが、CD45 ADC療法と、抗CD4抗体、抗CD8抗体、抗胸腺細胞グロブリン(「ATG」)(例えば、ウサギATG、ウマATG、およびそれらの組合せ)、抗CD52抗体(例えば、アレムツズマブ)、TBI、およびそれらの組合せなどのT細胞枯渇療法とを組み合わせることによって増強され得ることを示唆する。いくつかの実施例において、T細胞枯渇療法は、モノクローン・ドメインであることがある。
【0426】
(実施例6)抗CD45 ADC投与時のhNSGマウスにおけるリンパ球減少および骨髄性減少のin vivo解析
以下の実施例で使用されているAb1は、R8リンク(A)またはR5リンク(B)で表される2つのアマトキシン(この実施例では"A"および"B")のうちの1つに接合され、アマニチン("CD45-AM")に接合されたアイソタイプおよび反CD45のうちの1つを、表示された用量(1mm/kg、3mm/kg、または6kg/kg)で人間化されたNSG (hNSG)マウスに与えた。ADC投与後のマウスにおけるT細胞、B細胞、および骨髄細胞のレベルを測定するために、末梢血(7日目および14日目)および骨髄(14日目)をサンプリングし、フローサイトメトリーを介して分析した。
【0427】
図12A-12C,に示すように。1mg/kg用量レベルでの投与14日後、CD45-AM ADCはヒトリンパ球(TおよびB)の延長した枯渇を媒介し、ヒト骨髄性系列の一過性の枯渇のみを伴った。さらに、全ての用量レベルにおいて、CD45-AM ADCは、骨髄におけるヒトT細胞の実質的な枯渇を媒介した(
図13A)。対照的に、1mg/kgでは、hNSGマウスのBM中のHSCに対するCD45-AM ADCの影響は観察されなかった(
図13B)。>3mg/kgでは、CD45-AM ADCは、hNSGマウスのBMにおいてHSCの実質的な枯渇を媒介した(
図13B)。
【0428】
これらの結果は、hNSGマウスにおいてCD45‐AMの骨髄非破壊的用量で末梢血と骨髄で長期リンパ枯渇が達成できることを示している。
【0429】
[表4]
【0430】
その他の実施形態
本明細書で言及されている全ての出版物、特許、特許出願は、各独立出版物又は特許出願が、引用により具体的かつ個別に組み込まれることを指摘されたかのように、ここに同程度の引用文献として組み込まれている。
【0431】
本発明は、その特定の実施形態に関連して説明されているが、それは、さらなる変更が可能であり、この出願は、本発明の原則に従い、本発明が関連する技術の中で既知の又は慣習的な慣行の範囲内にある本発明からの逸脱を含む本発明のあらゆるバリエーション、使用又は適応をカバーすることを意図していると理解され、本請求の範囲に従う。
【配列表】
【国際調査報告】