IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソリドル・ベスローテン・フェンノートシャップ・メット・ベペルクテ・アーンスプラーケレイクヘイトの特許一覧

<>
  • 特表-改良されたテラス台座 図1
  • 特表-改良されたテラス台座 図2
  • 特表-改良されたテラス台座 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-14
(54)【発明の名称】改良されたテラス台座
(51)【国際特許分類】
   E04F 15/024 20060101AFI20220307BHJP
【FI】
E04F15/024 603F
E04F15/024 603B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021543287
(86)(22)【出願日】2019-11-18
(85)【翻訳文提出日】2021-09-17
(86)【国際出願番号】 IB2019059879
(87)【国際公開番号】W WO2020152520
(87)【国際公開日】2020-07-30
(31)【優先権主張番号】BE2019/5041
(32)【優先日】2019-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521325341
【氏名又は名称】ソリドル・ベスローテン・フェンノートシャップ・メット・ベペルクテ・アーンスプラーケレイクヘイト
【氏名又は名称原語表記】SOLIDOR BVBA
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】デヤンス,エマニュエル
【テーマコード(参考)】
2E220
【Fターム(参考)】
2E220AA14
2E220AA20
2E220AA51
2E220AA55
2E220AA59
2E220AB04
2E220AC03
2E220CA15
2E220GB01X
2E220GB05Y
2E220GB13X
2E220GB25X
2E220GB32X
2E220GB32Y
2E220GB39X
2E220GB43Y
2E220GB44X
2E220GB45X
2E220GB45Y
(57)【要約】
本発明は、1つ又は複数の床板(2)を支持構造の表面から離れた位置に保持するのに適したテラス台座(1)であって、1つ又は複数の床板(2)を支持するのに適した支持板(3)を備え、支持板(3)は、1つ又は複数の床板(2)のためのレベリング体(4)を備え、レベリング体(4)は、瀝青質材料で形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数の床板(2)を支持構造の表面から離間して保持するのに適したテラス台座(1)であって、
1つまたは複数の床板(2)を支持するのに適した支持板(3)を備え、
前記支持板(3)は、1つまたは複数の床板(2)のためのレベリング体(4)を備え、
前記レベリング体(4)は、瀝青質材料で形成され、
前記レベリング体(4)は、除去可能な保護層を含み、
前記レベリング体(4)は、1mm以上10mm以下の厚さを有することを特徴とするテラス台座(1)。
【請求項2】
前記レベリング体(4)は、前記瀝青質材料で被覆されたコアを有することを特徴とする請求項1に記載のテラス台座(1)。
【請求項3】
前記コアは、ガラスクロスによって形成されていることを特徴とする請求項2に記載のテラス台座(1)。
【請求項4】
前記瀝青質材料は、未改質のビチューメンを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のテラス台座(1)。
【請求項5】
前記瀝青質材料の軟化点が45°以上100°以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のテラス台座(1)。
【請求項6】
前記テラス台座(1)は、合成樹脂製、好ましくはPP製であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のテラス台座(1)。
【請求項7】
前記テラス台座(1)は、射出成形又は押出成形により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のテラス台座(1)。
【請求項8】
前記支持構造の表面に載置するためのベース(5)を備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のテラス台座(1)。
【請求項9】
前記テラス台座(1)は、高さ調整可能であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のテラス台座(1)。
【請求項10】
前記レベリング体(4)は、前記支持板(3)の中央に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のテラス台座(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つまたは複数の床板を支持構造の表面から離れた場所に保持するのに適し、1つまたは複数の床板を支持するのに適した支持板を備えるテラス台座に関する。
【0002】
当該床板は、木製又は合成樹脂製の床板でもよいが、好ましくはセラミック製又はコンクリート製の床板又は天然石製の床板である。床板は、特にテラスタイル又はテラス板である。床板は、好ましくはテラス台座の支持板上に直接配置されるが、ディスタンスピース、いわゆるベアリングプロファイル(bearing profile)を用いて支持板上に配置されてもよい。
【0003】
テラス台座は広く知られており、一般に、床またはテラスのいわゆる載置システムの一部を形成している。この種の載置システムは、例えば、有用な屋外空間のために平坦な屋根を形成したい場合や、アパート、ホテル又はレストランのバルコニーテラスの平らでない下地又は平らな下地にテラスを敷設したい場合によく使用される。
【0004】
テラス台座は、床板(タイル要素)を互いに適切な距離で、支持構造の表面から離れた場所に配置することを可能にする。このようにして、スクリード及びタイル接着剤はもはや必要とされず、雨水はオープンジョイントを通って導出されることができ、ラインは床面の下の空きスペースに簡単に敷設することができる。どこでも同じ接合幅を維持できるように、タイルキャリアの上面には、支持板上で横方向に延びる多数のタイルホルダーが設けられている。床板は、タイルホルダーに隣接して配置されるべきである。
【0005】
ある種の床板、特に天然石製の床板、およびより小さいセラミック製の床板は、全体的に等しい厚さではない。現在、隣接して配置された床板間の高さの差を補正して、床板の表面の凹凸を補正するために、必要に応じて、床板の下にゴム充填片を配置するか、またはタイルの底部の支持点のレベルでスプレーすることが知られている。しかし、このような作業方法は時間がかかる。
【0006】
既存の載置システムのさらなる欠点としては、嵐または強風の突風の際に、1つまたは複数の床板が持ち上げられて損傷する可能性がある。
【0007】
欧州特許公開EP1010833号には、持ち上がった床板を配置する方法と、この方法で使用できる装置(支持体)が開示されている。支持体は、スピンドルナットと関連するスピンドルとが締結された支持管に連結された支持板からなる。支持板はまた、スピンドルを操作することができる中央アクセス開口部を備えている。支持板の角部には、弾性接着片または接着剤が塗布されている。EP1010833によれば、支持板の中央アクセス開口部が開いたままになるように、床板の角部は支持板上に1/4だけ配置されていることが重要である。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、異なる床板、特に天然石やセラミック製の床板間の高さ(厚さ)の(寸法の)ずれを補正することができ、載置後の床板の浮き上がりを防止できるようにすることを目的とする。
【0009】
本発明の目的は、1つ又は複数の床板を支持するのに適した支持板を備え、該支持板は、1つ又は複数の床板のためのレベリング体(レベリングボディ,levelling body)を備え、該レベリング体は、瀝青質材料(ビチューミナスマテリアル,bituminous material)から形成され、レベリング体は、取り外し可能な保護層を備え、レベリング体は、1mm以上10mm以下の厚さを有する、支持構造の表面から離れた位置に1つまたは複数の床板を保持するのに適したテラス台座を提供することによって達成される。この構成によれば、レベリング体は、床板の凹凸や隣接する床板間の厚みの違いを補正し、複数の床板が完全に平坦になるようにします。この補正は、複数の床板が部分的に(軟質の)瀝青質材料に押し込まれるために生じる。瀝青質材料は、好ましくは、未改質のビチューメン(bitumen)を含む。レベリング体は、支持板の中央に設けられていることが好ましい。
【0010】
瀝青質材料の低軟化点、好ましくは、45°以上100°以下であるため、太陽の暖かさおよび重量の影響によって、その上に置かれた物体、好ましくは、床要素またはベアリングプロファイル、への接着性も存在する。この接着性は、一方では、床板は、例えば歩いたときに動かなくなることを確実にする。レベリング体の接着性により、その上にある床板(またはベアリングプロファイル)は適切に固定され、このようなテラス台座を使用してテラスを形成すると、様々なテラス台座とその上に配置された床板が、一体となって動く集合構造として形成される。他方で、これにより、例えば暴風時に個々の床板が持ち上げられるのを防止することができる。既存のシステムとは対照的に、本構造は全体として移動するため、極端な気象条件に対してより耐性がある。
【0011】
好ましくは、レベリング体は、瀝青質材料で被覆されたコアを有する。コアはガラスクロスから形成されることが好ましい。
【0012】
本発明によるテラス台座のレベリング体は、取り外し可能な保護層を備えている。保護層は、床板が置かれる前に除去される。保護層はポリエチレンフィルムであることが好ましい。
【0013】
本発明に係るテラス台座のレベリング体は、厚さが1mm以上10mm以下である。特に、レベリング体の厚みが2mm以上8mm以下であり、特に4mm以上8mm以下である。
【0014】
本発明によるテラス台座の具体的な実施形態によれば、テラス台座は、合成樹脂製、好ましくはPP(ポリプロピレン)製である。例えばポリカーボネートのような他の適切な合成樹脂も考慮することができる。テラス台座は、好ましくは射出成形又は押出成形によって製造される。
【0015】
本発明によるテラス台座のより具体的な実施形態では、それは支持構造の表面上に配置するためのベースを含む。本発明に係るテラス台座は、高さ調整可能であることが好ましい。
【0016】
本発明の特性をより詳細に説明し、その追加の利点および特徴を示すために、本発明によるテラス台座のより詳細な説明が以下に続く。以下に記載されている説明のいかなる部分も、特許請求の範囲で主張されている保護を制限するものとして解釈されるべきではないことを明確にしておく。
【図面の簡単な説明】
【0017】
この説明では、参照番号を使用して添付の図面を参照する。
図1】2つの床板を支持構造の表面から離れた位置に保持する本発明によるテラス台座の正面図。
図2】木製のベアリングプロファイルを支持構造の表面から離れた位置に保持する本発明によるテラス台座の斜視図。
図3】中央にレベリング体が設けられた支持板を備えた支持体を示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係るテラス台座(1)は、図1及び図2に示すように、1枚もしくは複数の床板2を支持構造の表面から離れた位置に保持するのに適している。
【0019】
テラス台座(1)は、多数の要素からなり、
1又は複数の床板(2)を支持するのに適した支持体(3)ないし支持板と、
支持構造の表面上に配置されるベース(5)と、
ベース(5)と支持板(3)との接続を形成する連結片(6)とを備える。
【0020】
連結片(6)は、リング状に形成され、ベース(5)に回転可能に設けられている。連結片(6)には、その周囲にベース(5)の内側に存在するねじ山と係合するねじ山が設けられているので、テラス台座(1)の高さを調節することができる。テラス台座(1)の高さは、連結片(6)をベース(5)に対して任意に適当な工具によって回転させることによって調整可能である。この種の高さ調節可能なテラス台座(1)は、あらゆるところが平らになっていない下地上に配置することもできるという利点を有する。テラス台座(1)の良好な配置を確保するために、好適な実施形態では、ベース(5)の下面に、厚さ2~25mmの減衰層を設けることができ、これは、例えば、PE(ポリエチレン)、発泡PE(発泡ポリエチレン)、PVC(塩化ビニル樹脂)、発泡PVC(発泡塩化ビニル樹脂)、またはこれらの材料のうちの1つまたは複数の混合物から形成される。
【0021】
本発明によれば、瀝青質材料(ビチューミナスマテリアル,bituminous material)で形成されたレベリング体4(レベリングボディ,levelling body)が支持板(3)に載置され、より具体的には、レベリング体は、瀝青質材料、好ましくは未改質のビチューメン(bitumen)で被覆されたガラスクロスのコアを有する。この配合により、瀝青質材料は、テラス台座、より具体的には支持板(3)が形成される材料に良好に接着する。標準として、テラス台座(1)および支持板(3)は、合成樹脂製、特にポリプロピレン製である。支持板(3)はさらに、床板(2)のホルダ(8)として、又は、該当する場合は、ベアリングプロファイル7(bearing profile)のホルダ(8)として機能する垂直エッジを備えている。
【0022】
レベリング体は、好ましくは、5cm以上15cm以下の直径を有する円形断面を有する。四角形、長方形、葉形状等の他の構成も可能であることは明らかである。レベリング体(4)の厚さは、1mm以上10mm以下である。
【0023】
レベリング体(4)には、レベリング体(4)の上に対象物が載置される前に除去されるポリエチレンの除去可能な保護層または保護膜が設けられている。
【0024】
テラス台座(1)には、図1に示すように、床板(2)をレベリング体(4)に直接載置してもよい。床板(2)は、図1に示すように、合成樹脂、天然石、セラミック材料、ゴム等から作られたタイル要素であってもよいが、例えば、無垢材、木材ベースの材料、または合成樹脂で作られている板状要素であってもよい。床板はまた、金属、合成樹脂等で作られた格子状要素であってもよい。
【0025】
しかしながら、床板(2)は、図2に示すように、レベリング体(4)上に直接配置されず、1つまたは複数の床板を載置するのに適したベアリングプロファイル(7)上に配置されてもよい。この場合、ベアリングプロファイル(7)はレベリング体(4)の上に配置される。前記ベアリングプロファイルは、アルミニウム、無垢材、木材ベースの材料、または合成樹脂から製造することができる。
【0026】
本発明に係るレベリング体(4)によれば、必要に応じて、例えば隣接する2つの床板(2)の厚さの違いや、表面の凹凸により完全に平坦にならない場合は、1つの床板をレベリング体(4)にもう少し押し込んで、高さの差を補正し、床板が完全に平坦になるようにできる。
【0027】
記載されたレベリング体(4)の付加的な効果は、載置後に、床板(2)または該当する場合はベアリングプロファイル(7)が、太陽の暖かさおよび荷重により、レベリング体に接着することである。これは、レベリング体(4)が形成される(瀝青)材料が低い軟化点を有するためである。これにより、床板(2)(ベアリングプロファイル)が一旦配置されると、歩いたときに、移動したり傾斜したりしにくくなる。既存のシステムでは、タイルを歩くと傾くことがあり、その結果、不快なカチカチという音がする。接着の結果として、床板は、暴風雨やスコールではもはや持ち上げられない。
【0028】
図3は、上記のように支持板(3)とレベリング体(4)とからなる支持体を示している。この種の支持体(9)は、本発明に係るテラス台座(1)の一部を構成している。しかしながら、この種の支持体(9)は、他の物体または構造体を互いに適切に平坦に配置するために、および/または、レベリング体(4)とその上に配置された物体または構造体との間の接着が達成するために使用される。他のオプションとして、支持板をL字状にし、その垂直部分にレベリング体(4)を設けることも可能である。そして、この種の支持体は、フローリングシステムにおいて、例えば、段差を形成するために、水平に配置された床板の横方向の縁に対して垂直に床板を配置することができる。
図1
図2
図3
【国際調査報告】