(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-15
(54)【発明の名称】リアルタイムクロックを有するユーティリティ車両制御システム
(51)【国際特許分類】
B60L 53/30 20190101AFI20220308BHJP
B60L 3/00 20190101ALI20220308BHJP
H02J 7/10 20060101ALI20220308BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
B60L53/30
B60L3/00 J
H02J7/10 J
H02J7/00 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531512
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(85)【翻訳文提出日】2021-06-28
(86)【国際出願番号】 US2019063252
(87)【国際公開番号】W WO2020112772
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521237044
【氏名又は名称】クラブ カー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Club Car, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100170597
【氏名又は名称】松村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ジョン エルドン ロビンズ
(72)【発明者】
【氏名】トッド ピー スティール
(72)【発明者】
【氏名】ブルース ジョセフ テネロウィッツ
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB02
5G503DA08
5G503FA06
5G503GC04
5G503GD03
5H125AA14
5H125AC12
5H125BC21
5H125BE02
5H125CC01
5H125DD03
5H125DD04
(57)【要約】
1つ以上のリアルタイムクロック(RTC)を有する車両制御システムを備えるユーティリティ車両。RTCは、車両制御システム、又は車両制御システムにおけるコンポーネント若しくはサブシステム内に内蔵することができ、また専用電子機器か若しくはソフトウェアに基づくものとするかのいずれかにすることができる。RTCにより得られる情報を用いて車両制御システムにおけるコンポーネント及びサブシステムを同期させることができる。さらに、RTCのこのような組込むことで、車両制御システムは、多数の時間をベースとする機能-例えば、バッテリー充電、コンポーネントの起動及び停止、状態報告、周期的な車両レベルのイベント及びメンテナンス-、並びに、ユーティリティ車両の若しくは車両カメラを含めた車両コンポーネントの時間ベースの動作又は使用の管理を開始することが可能になり得る。
【選択図】
図3a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーティリティ車両の車両制御システムにおけるリアルタイムクロックが提供する情報から第1現在時刻を決定するステップと、
前記車両制御システムによって、かつ前記リアルタイムクロックからの前記第1現在時刻を用いることで、少なくとも前記車両制御システムを使用して実施される動作を開始させる開始時刻に達したか否かを判断するステップと、
前記開始時刻に達した場合、前記車両制御システムに前記動作を開始させるステップと、
前記リアルタイムクロックが提供する情報から前記第1時刻よりも遅い第2現在時刻を決定するステップと、
前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの前記第2現在時刻を用いることで、前記動作の終了時刻に達したか否かを判断するステップと、及び
前記終了時刻に達した場合、前記車両制御システムに前記動作を終了させるステップと、
を備える、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、さらに、
前記車両制御システムが前記リアルタイムクロックにより提供される情報を用いることで、前記動作の開始ステップ及び終了ステップのうち少なくとも一方に関連するイベントのデータにタイムスタンプ付けするステップと、及び
前記イベントを記録するステップと、
を備える、方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法であって、前記動作が前記ユーティリティ車両の1つ以上のバッテリーに対する充電動作であり、またさらに、前記開始時刻は前記充電動作を始める時刻であり、また前記終了時刻は前記充電動作が終了する他の時刻である、方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法であって、前記動作が前記ユーティリティ車両のための動作状態チェックであり、また前記方法は、さらに、前記動作状態チェック中に、運用データ、動作故障データ、及び規定通信バスの動作データを含む、動作データを取得するステップを備える、方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法であって、さらに、
前記車両制御システムが前記リアルタイムクロックからの情報を用いることで、前記動作状態チェック開始、前記動作状態チェック終了、及び前記取得した動作データのうち少なくとも1つに関連するイベントにタイムスタンプ付けするステップと、並びに
前記イベントを記録するステップと、
を備える、方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法であって、さらに、
動作の重要度、メンテナンス、及び安全性のうち少なくとも1つに基づいて前記動作データのうち少なくとも幾つかを予め分類するステップと、並びに
前記取得した動作データが動作データの予め分類したクラスにあることの決定に基づいて、前記記録したイベントの時刻を調整するステップと、
を備える、方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法であって、前記開始時刻が前記ユーティリティ車両の許容車両動作の時間的期間の始まりに対応し、また前記終了時刻が前記ユーティリティ車両の許容車両動作の前記時間的期間の終わりに対応する、方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法であって、さらに、
前記車両制御システムが前記リアルタイムクロックからの情報を用いることで、前記ユーティリティ車両の許容車両動作における前記時間的期間の始まり、及び前記ユーティリティ車両の許容車両動作における前記時間的期間の終わりのうち少なくとも一方に関連するイベントにタイムスタンプ付けするステップと、並びに
前記イベントを記録するステップと、
を備える、方法。
【請求項9】
ユーティリティ車両の車両制御システムにおけるリアルタイムクロックが提供する情報から現在時刻を決定するステップと、
前記車両制御システムが前記リアルタイムクロックからの少なくとも前記現在時刻を用いることで、少なくとも1つの所定起動時刻に達したか否かを判断するステップと、
前記少なくとも1つの所定起動時刻に達した場合、前記車両制御システムによって、起動信号を前記車両制御システムにおける1つ以上のコンポーネントに送信するステップと、
前記車両制御システムによって、前記起動信号の送信に応答して前記車両制御システムにおける前記1つ以上のコンポーネントに対する少なくとも1つの状態チェックを実施するステップと、及び
前記車両制御システムによってまた前記少なくとも1つの状態チェックの完了後に、前記車両制御システムにおける前記1つ以上のコンポーネントをアイドル又はスリープモードに復帰させる信号を送信するステップと、
を備える、方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法であって、さらに、
前記車両制御システムが少なくとも前記リアルタイムクロックからの情報を用いることで、前記起動信号の送信、前記少なくとも1つの状態チェックの実施、及び前記アイドル又はスリープモードに復帰させる信号の送信のうち少なくとも1つに関連するイベントのデータにタイムスタンプ付けするステップと、並びに
前記イベントを記録するステップと、
を備える、方法。
【請求項11】
車両制御システムを有するユーティリティ車両と、及び
前記車両制御システムに通信で接続される少なくとも1つのリアルタイムクロックであって、前記車両制御システムは、前記少なくとも1つのリアルタイムクロックによって提供され記憶した所定時刻に対応する現在時刻に応答して少なくとも部分的に前記車両制御システムが実施する動作に関連する処理を行うよう構成されている、該リアルタイムクロックと、
を備える、装置。
【請求項12】
請求項11記載の装置であって、前記記憶した所定時刻は、前記動作の開始時刻及び前記動作の終了時刻の双方を有する、装置。
【請求項13】
請求項12記載の装置であって、前記車両制御システムはチャージャー及びバッテリー管理システムを有し、また前記装置は、さらに、前記バッテリー管理システムに電気的に接続される少なくとも1つのバッテリーを備え、前記動作は、前記少なくとも1つのバッテリーを電気的に充電する充電動作であり、また前記開始時刻は前記充電動作を始める時刻であり、及び前記終了時刻は前記充電動作を終了する時刻である、装置。
【請求項14】
請求項13記載の装置であって、前記少なくとも1つのバッテリーはリチウムイオン電池パックを有する、装置。
【請求項15】
請求項14記載の装置であって、前記車両制御システムは、前記リチウムイオン電池パック以外には何らバッテリー源を有していない、装置。
【請求項16】
請求項11記載の装置であって、前記少なくとも1つのリアルタイムクロックは、前記車両制御システムのバッテリー貯蔵モジュール及び前記車両制御システムの車両制御モジュールのうち少なくとも一方に内蔵される、装置。
【請求項17】
請求項11記載の装置であって、前記動作は前記ユーティリティ車両の動作状態チェックであり、また前記車両制御システムは、さらに、前記動作状態チェック中、運用データ、動作故障データ、規定通信バス動作データのうち少なくとも1つを含む動作データを取得するよう構成されている、装置。
【請求項18】
請求項11記載の装置であって、前記動作は前記ユーティリティ車両の許容動作であり、前記記憶した所定時刻は、前記ユーティリティ車両の許容動作が始まる開始時刻、及び前記ユーティリティ車両の許容動作が終了する終了時刻の双方を有する、装置。
【請求項19】
請求項11記載の装置であって、前記動作は起動信号の送信であり、前記記憶した所定時刻は、少なくとも前記起動信号が前記車両制御システムにおける1つ以上のコンポーネントに送信される時刻を有する、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施形態は、概して、ユーティリティ(多用途)車両の制御システムに関する。限定的にではないが、より具体的には、本出願の実施形態は、1つ以上のリアルタイムクロックを有するユーティリティ(多用途)車両制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーティリティ車両は、様々な個人的及び商業的な目的のために使用することができる。したがって、ユーティリティ車両は、広範囲にわたる機能を持つよう設計され得る。異なる機能の範囲を考慮すると、ユーティリティ車両におけるコンポーネント又はサブシステムは、総じて他の機能とは独立して動作することができる。さらに、従来的には、このようなユーティリティ車両の少なくとも制御システムにおけるこのようなコンポーネント又はサブシステム相互間での同期が欠如していることがあり得る。したがって、この技術分野で更なる貢献の必要性がある。
【発明の概要】
【0003】
本出願の一実施形態は、リアルタイムクロックを有するユーティリティ車両のユニークな車両制御システムである。他の実施形態としては、ユーティリティ車両の制御システムにおけるサブシステム又はコンポーネントを同期させるための、装置、システム、デバイス、ハードウェア、方法、及び組合せがある。本出願の別の実施形態、形態、特徴、態様、利益、及び利点は、本明細書に提示する説明及び図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本明細書における説明は添付図面を参照する。図中、複数の図の全体を通して類似参照符号は類似する部材に言及する。
【0005】
【
図1】本出願における図示の実施形態による例示的車両システムの概略的説明図を示す。
【
図2】本出願における図示の実施形態による車両制御システムの例示的サブシステムの概略的説明図を示す。
【
図3a】リチウムイオン電池パックに接続される電子バッテリー制御モジュールを有する車両制御システムのサブシステムにおける例示的アーキテクチャの説明図を示す。
【
図3b】リチウムイオン電池パックに接続される電子バッテリー制御モジュールを有する車両制御システムのサブシステムにおける例示的アーキテクチャの説明図を示す。
【
図4a】リチウムイオン電池パックに接続される電子バッテリー制御モジュールを有する車両制御システムのサブシステムにおける例示的アーキテクチャの説明図を示す。
【
図4b】リチウムイオン電池パックに接続される電子バッテリー制御モジュールを有す。
【
図5a】リチウムイオン電池パック接続される電子バッテリー制御モジュールを有する例示的リチウム/AC車両制御システムアーキテクチャの説明図を示す。このアーキテクチャにおいて、車両制御モジュールが複数のDC給電負荷に対して信号を出力する。
【
図5b】リチウムイオン電池パックに接続される電子バッテリー制御モジュールを有する例示的リチウム/AC車両制御システムアーキテクチャの説明図を示す。このアーキテクチャにおいて、車両制御モジュールが複数のDC給電負荷に対して信号を出力する。
【
図6a】リチウムイオン電池パックに接続される電子バッテリー制御モジュールを有する例示的リチウム/AC車両制御システムアーキテクチャの説明図を示す。このアーキテクチャにおいて、ユーザーディスプレイが補助DC/DCコンバータを介して電力を受け取る。
【
図6b】リチウムイオン電池パックに接続される電子バッテリー制御モジュールを有する例示的リチウム/AC車両制御システムアーキテクチャの説明図を示す。このアーキテクチャにおいて、ユーザーディスプレイが補助DC/DCコンバータを介して電力を受け取る。
【0006】
上述の概要、並びに本発明による若干の実施形態における以下の詳細な説明は、添付図面とともに読むとき、より良く理解されるであろう。本発明を説明する目的のために図面に幾つかの実施形態を示す。しかし、本発明は、添付図面に示した構成及び手段に限定されないと理解すべきである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
或る用語は便宜のため上述の説明で使用されるが限定を意図しない。「上側(upper)」、「下側(lower)」、「頂部(top)」、「底部(bottom)」、「第1(first)」、及び「第2(second)」のような単語としては、参照される図面における方向を示す。この用語としては、特に上述した単語、その派生形、及び同様趣旨の単語を含む。さらに、単語「1つの(a)」及び「一つの(one)」は、特別に記述しない限り1つ以上の言及項目を含むと定義する。2又はそれ以上のリストが続く、例えば、「A、B又はC」のような語句「少なくとも1つの(at least one of)」は、A、B又はCのうち任意な個別の1つ、並びにそれらの任意な組合せを意味する。
【0008】
図1は、本出願における図示の実施形態による例示的車両システム10の概略的説明図を示す。図示のような例示的車両システム10は、関連の車両制御システム14を有するユーティリティ車両12を備えることができる。様々な異なるタイプの車両は、このユーティリティ車両12として使用することができる。さらに、ユーティリティ車両12は、電動化車両とすることができ、他の動力化様態に加えて、例えば、電力、バッテリー、内燃機関、再生エネルギー源、及び/又はそれらの組合せの使用により電動化又は給電される車両とすることができる。1つの特別な形態において、ユーティリティ車両12は、ユーティリティ車両12を動かす駆動力を供するユーティリティ車両12のモータに給電するのに使用される電力を供給する、及び/又はユーティリティ車両12の1つ以上の電気デバイスに電力を供給するよう構成されたリチウムイオン電池パックを備える。さらに、ユーティリティ車両12は、様々な異なるタイプの用途及び/又は使用向けに適合させることができる。例えば、若干の実施形態によれば、ユーティリティ車両12は、電動ゴルフカー又はカートとする。代替的又は付加的に、他の実施形態によれば、ユーティリティ車両12は、完全自律車両、比較的小さい全地形万能ユーティリティ車両、近隣地域車両、又は同様に分類される任意な他の軽量ユーティリティ乗用車である。したがって、「ユーティリティ車両(utility vehicle)」について記述する本明細書で見られる説明は、限定されたものと解すべきではなく、本明細書記載のものより広く適用することができる。
【0009】
ユーティリティ車両12内及び/又はその周辺に位置決めすることができる車両制御システム14は、様々な異なるタイプのハードウェア及び/又はソフトウェアを利用することができる。さらに、車両制御システム14は、例えば、少なくとも以下に詳述し、また
図2~6につき図示するものを含めて様々な異なるコンピュータ系アプリケーションを実行するよう構成することができる。加えて、若干の実施形態によれば、車両制御システム14は、種々のコンピュータソフトウェア・アプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール及び/又はデータ構造を実行又はそれらに依存することができる。さらにまた、種々のアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、及び/又はモジュールは、車両制御システム14における1つ以上のプロセッサ上、又は車両制御システム14に接続される他のデバイス若しくはウェブサーバーネットワーク上で実行することができる。
【0010】
図1に示す例示的実施形態によれば、車両制御システム14は、処理デバイス16、入力/出力デバイス18,メモリ20、及び演算論理22を備える。さらに、図示のように、車両制御システム14は、以下に詳述するように、1つ以上の外部デバイス24と通信することができる。入力/出力デバイス18は、車両制御システム14が外部デバイスと通信できるようにする、並びに/又は命令及び/若しくは情報を受信/交信できるようにする任意なタイプのデバイスとすることができる。例えば、若干の実施形態によれば、入力/出力デバイス18は、ネットワークアダプター、ネットワークカード、又はポート(例えば、USBポート、シリアルポート、パラレルポート、VGA、VDI、HDMI、FireWire、CAT5、又は任意な他のポートタイプ)とすることができる。入力/出力デバイス18は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアより成るものとすることができる。入力/出力デバイス18は、これらアダプタ、カード、又はポートのうち1つより多いものを含むことが考えられる。さらに、若干の実施形態によれば、車両制御システム14は、例えば、通信プロトコルのうちとりわけ、1つ以上の無線プロトコル若しくはデータストリームを使用することにより、外部デバイス24と通信するよう構成される1つ以上のトランシーバーを備える、又は接続することができる。
【0011】
外部デバイス24は、車両制御システム14からデータを入力又は出力できるようにする任意なタイプのデバイスとすることができる。2、3の非限定的な実施例について説明すると、外部デバイス24は、携帯デバイス、他のコンピュータ、サーバー、プリンタ、ディスプレイ、アラーム、照明インジケータ、キーボード、マウス、マウスボタン、又はタッチスクリーンディスプレイとすることができる。さらにまた、若干の実施形態によれば、外部デバイス24は車両制御システム14内に統合できることが考えられる。例えば、車両制御システム14は、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、又はタブレットコンピュータとし得る。さらに、若干の実施形態によれば、外部デバイス24のディスプレイは、あるとすれば、車両制御システム14に1つのユニットとして統合させる又はさせないようにすることができ、例えば、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、又はタブレットコンピュータ等々のような若干の外部デバイス24の一般設計に一致させることができる。さらに、車両制御システム14と通信する1つより多い外部デバイスを存在させることが考えられる。
【0012】
処理デバイス16は、プログラム可能なタイプ、専用ハード・ワイヤード状態マシン、又はこれらの組合せとすることができ、またさらに、多重プロセッサ、算術論理演算ユニット(ALUs)、中央処理ユニット(CPUs)又は同様のものを備えることができる。多重処理ユニットを有する処理デバイス16の形態に関しては、分散型、パイプライン型、及び/又は並列型の処理が適切なものとして利用することができる。処理デバイス16は、本明細書記載の動作自体を実施するよう専用化したものとすることができる、又は1つ以上の付加的用途に利用できるものとすることができる。専用化形態では、処理デバイス16は、メモリ20に記憶されたプログラミング命令(ソフトウェア又はファームウェアのような)によって定義される演算論理22に従ってアルゴリズムを実行し、またデータ処理するプログラム可能型がある。代替的又は付加的に、処理デバイス16のための演算論理22は、少なくとも部分的にハード・ワイヤード論理又は他のハードウェアによって定義される。処理デバイス16は、入力/出力デバイス18、外部デバイス24、又は他の場所から受信する信号を処理するのに適した任意なタイプの1つ以上のコンポーネントより成り、並びに所望の出力信号を供給することができる。このようなコンポーネントとしては、デジタル回路、アナログ回路、又はその双方の組合せがあり得る。
【0013】
メモリ20は、固体型、電磁型、光学型、又はこれら型式の組合せのような1つ以上のタイプとすることができる。若干の実施形態によれば、メモリ20は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)デバイス、補助レベルのメモリ(例えば、キャッシュメモリ、不揮発性若しくはバックアップのメモリ(例えば、プログラム可能メモリ若しくはフラッシュメモリ))、リード・オンリー・メモリ、又はそれらの組合せが含まれる。さらに、メモリ20は、揮発性、不揮発性、又はこれらタイプの混成体とすることができ、またメモリ20のうち幾つか又はすべては、可搬式、例えば、ディスク、テープ、メモリスティック、カートリッジ、又は同様のものとすることができる。さらに、メモリ20は、処理デバイス16の演算論理22によって操作されるデータ、例えば、その一実施例に指定される演算論理22を定義するプログラミング命令を記憶することに加えて又はその代わりに、入力/出力デバイス18に対して受信及び/又は送信される信号を表しているデータを記憶することができる。
図1に示すように、若干の実施形態によれば、このメモリ20は、処理デバイス16に含まれる及び/又は処理デバイス16に接続され得る。メモリ20は、例えば、データのうちとりわけ、1つ以上のユーティリティ車両12の少なくともセッティング制御に関するデータを含めて様々なデータを記憶することができる。メモリ20に加えて、車両システム10は、車両システム10のいずれかの場所に配置した他のメモリを備えることができ、例えば、外部デバイス24のCPUにおけるキャッシュメモリ、並びに仮想メモリとして使用される任意な記憶容量(例えば、記憶装置上又は車両システム10に接続される他のコンピュータ上に記憶される)を含むことができる。
【0014】
外部デバイス24は、上述した車両制御システム14の1つ以上の類似特性を有することができる。外部デバイス24を任意の特別なタイプのデバイスに限定することは意図しない。外部デバイス24からのデータは、任意の様々な技術を用いて車両制御システム14に供給することができる。例えば、データは有線又は無線のリンク上で伝送することができ、及び/又はメモリモジュール(例えば、USBスティック)を外部デバイス24から抜き出し、また車両制御システム14に接続することができる。外部デバイス24から車両制御システム14に情報を伝える上述の技術のうちの2つ以上の組合せも考えられる。
【0015】
若干の実施形態によれば、ユーティリティ車両12は、1つ以上のネットワークを含む外部デバイス24により外部に情報を通信するよう構成することができる。1つ以上のネットワークの各々は、データを送信及び/又は受信するよう構成されたネットワークのうちとりわけ、例えば、無線LAN(すなわち、Wi-Fi)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、セルラーネットワーク(例えば、3G、4Gロング・ターム・エボリューション(LTE)、5G、等々)及び/又はインターネットを含むローカル・エリア・ネットワーク(LAN)のような、1つ以上のコンピュータネットワークを有する、又はこれと動作可能に通信することができる。
【0016】
図1に示す例示的実施形態において、ユーティリティ車両12は、テレマティクス・システム及び/又は個別テレマティクス・システムとも称することができるナビゲーション及び測位システム(NPS)を備える、又はそれと接続することができる。例えば、若干の実施形態によれば、NPSは、ユーティリティ車両12の外部に備え付けられる全地球測位システム(GPS)、及び/又はユーティリティ車両12に接続される電子水平デバイスである。このような実施形態によれば、NPSは、例えば、データのうちとりわけ、地理的場所データを含む情報の提供及び/又は受信目的で車両制御システム14に電子的に接続することができる。さらに、若干の実施形態によれば、他の追加情報をNPS及び車両制御システム14に対して/から送信することができる。
【0017】
図1に図示した実施形態において、車両制御システム14は、さらに、例えば、ユーティリティ車両12のユーザー又はオペレータが視認できるように位置決めされるディスプレイ26に接続することができる。若干の実施形態において、このディスプレイ26は、タッチスクリーン・インタラクティブ・ディスプレイのような、視覚的表示装置(とりわけ、例えば、モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)パネル、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイパネル)とすることができ、このディスプレイは、ユーティリティ車両12の現在場所に関してリアルタイムにアップデートされる情報、並びに他のユーティリティ車両に関与する情報を含む、様々な情報を表示することができる。
【0018】
図2は、本出願の図示した実施形態による車両制御システム14の例示的サブシステムの説明図を示す。図のように、図示の実施形態によれば、車両制御システム14は、例えば、サブシステムのうちとりわけ、リアルタイムクロック(RTC)100、無線接続モジュール102、ユーザーディスプレイ26、バッテリー管理システム(BMS)又は電子バッテリー制御モジュール104、モータ制御ユニット又はモータコントローラ(MCU)106、電子車両制御モジュール(VCM)108、バッテリーチャージャー110、視覚的ディスプレイユニット112(VDU)、及び/又はエンジン制御モジュール/ユニット(ECU)を有することができる。
図2に示すように、VCM108は、診断ポート114及びエンジン診断ポート116と通信することもできる。車両制御システム14のこのようなサブシステムは、例えば、共通通信バス/プロトコルを介することを含めて様々な異なる通信プロトコルを介して互いに通信することができる。若干の実施形態によれば、サブシステムによるこのような通信に使用される通信プロトコルは、独自通信及び/又は業界標準通信、例えば自動車業界標準をベースとする通信、限定しないが、通信プロトコルのうちとりわけ、LIN、CAN、CANキャリブレーション・プロトコル(CCP)、及び/又はFlexRayとすることができる。
【0019】
車両制御システム14は、1つ以上のRTC100を備えることができる。若干の実施形態によれば、このRTC100は、1つ以上(すべてではなくとも)制御システムコンポーネントに内蔵することができ、また専用電子機器又はソフトウェアに基づくもののいずれかとすることができる。例えば、
図3及び5に示すように、若干の実施形態によれば、RTC100は、VCM108と通信する別個のユニットとすることができる。代案として、若干の実施形態によれば、車両制御システム14のサブシステムにおける1つ以上のコンポーネントは、RTC100を備えるものとする、又はRTC100に個別に接続するものとすることができる。例えば、
図4及び6に示すように、若干の実施形態によれば、VCM108、バッテリーパック118、及びBMS104のうち1つ以上はRTC100を有することができる。さらに、車両制御システム14に設けるRTC100は、ハードウェア、電子回路、又はソフトウェアに基づくものとすることができる。
【0020】
RTC100は、様々な異なる様態で給電することができる。例えば、
図3に示すように、若干の実施形態によれば、RTC100は、RTC100が使用するのに適したレベルの電圧及び/又はアンペア数であるように処理されているメイン電源から電力を給電される、及び/又はリチウムイオン電池パック118により供給される電力のようなBMS104の動作によって供給される電力を介して給電されるよう構成することができる。代案として、若干の実施形態によれば、RTC100は専用電源、例えば、限定しないが、単一セル電池を含めて、使い捨て電池を有することができる。さらに、RTC100は、例えば、或る条件/時間中にはメイン電源から電力を給電される、他の条件/時間中にはBMS104及び/又はバッテリーパック118の動作を介して給電される、或る条件/時間中には、例えば単一セル電池のような専用電源によって給電されることを含める様態の組合せによって給電することができる。例えば、メイン電源からの電力がない場合、RTC100は、BMS104及び/又はバッテリーパック118の動作から電力を受け取ることができ、例えば、BMS104は、RTC100がリチウムイオン電池を有するバッテリーパックによって供給される電力を受け取るよう動作する、及び/又は電力は専用のRTC100バッテリーによって供給することができる。さらに、コンポーネント及びサブシステムのうちとりわけ、RTC100がVCM108又はBMS104のようにサブシステム内に内蔵される、又はバッテリーパック118の一部である実施形態によれば、RTCは、その特定サブシステム又はコンポーネントによって供給又は提供される電力の一部分を受け取ることができる。さらに、車両制御システム14が多重RTCs100を備える実施形態によれば、1つ以上のRTCs100は、少なくとも一部分が他のRTC100が給電される様態とは異なる様態で給電することができる。
【0021】
RTC100は、時間ベースの若しくは代表的な測定値又は指標を提供するよう構成することができる。例えば、若干の実施形態によれば、RTC100は、実際の時刻及び/又は日付の表示を提供することができる。RTC100は、様々な粒度及び/又は精度の度合いを有することができる。例えば、若干の実施形態によれば、RTC100は、時間の増分又は測定代表値のうちとりわけ、1つ以上の時間増分、例えば、年、時間、分、秒、及び/又はナノ秒、並びにそれらの組合せを提供することができる。さらに、このような日付としては、限定しないが、週の曜日、例えば、月曜、及び/又はカレンダー日付があり得る。代案として、RTC100は、他の測定値、例えば、限定しないが、一日、一週及び/又は一月の時間又は期間を含む基準時刻又はイベントに同期し得る計数値を提供することができる。RTC100がリアルタイム及び/又は日付を提供する若干の実施形態によれば、RTC100が提供する時刻及び/又は日付は、完成/統合化した車両レベルで、適切な診断通信プロトコル/接続により、又は限定しないが、Wi-Fi、ブルートゥース(登録商標)、ZigBee(登録商標)、ZWave(登録商標)等々のような無線接続技術により適切な通信プロトコルを用いてサブシステムの製造ラインで初期的に設定することができる。さらに、若干の実施形態によれば、RTC100は、サマータイム調整時間(DST:Daylight Savings Time)を考慮して、ユーティリティ車両12がそのDSTを順守する場所に位置する地域に対してRTC100の設定時刻及び/又は日付を自動的に調整/実装するアルゴリズムを有することができる。
【0022】
RTC100が提供する情報を使用して、車両制御システム14のコンポーネント及びサブシステムを同期させることができる。例えば、とりわけCANのような通信プロトコルを用いてRTC100から情報を受取り/検索できるVCM108は、車両制御システム14における異なるサブシステムの動作を同一時刻及び/又は日付に同期させるためRTC100からの情報を使用することができ、この時刻及び/又は日付は、やはり実際の現在時刻及び日付であってもなくともよい。このような同期は、ユーティリティ車両制御システム14が、若干のイベント、例えば、VCM108によって及び/又は車両制御システム14の特定サブシステムの動作によって開始される時間ベースのイベントがいつ使用可能/開始状態又は使用不能/終了状態のいずれかになるかを決定できるようにし得る。例えば、以下で詳述するように、RTC100が提供する情報をVCM108により使用することで、車両制御システム14は、ユーティリティ車両12及び/又は関連のバッテリーに対する時間ベースの充電イベントを開始又は終了し、ユーティリティ車両12の電子コンポーネントのうちとりわけ、車両制御システム14のコンポーネントの時間ベースの起動又は停止を開始又は終了し、システム状態報告-車両制御システム14及び/又はその選択したコンポーネントの状態報告を含むがそれに限定されない-を開始又は終了し、周期的な車両レベルのイベント及びメンテナンスを開始又は終了し、ユーティリティ車両12の時間ベースの動作を管理及び/又は制御し、ユーティリティ車両12,車両制御システム14,及び/又はそのコンポーネントのイベント及び/又は運用データのタイムスタンプ付けを可能にし、後方/前方対向カメラを使用可能状態又は使用不能状態にすることが可能となる。さらに、以下に詳述するように、RTC100を組み込むことは、車両制御システム14が、少なくともイベント、運用データ、並びに/又はユーティリティ車両12及び/若しくは車両制御システム14の動作に関与するデータに対してタイムスタンプ付けするよう構成するのを容易にすることができる。さらに、車両制御システム14のサブシステム又はコンポーネントは、RTC100からの情報又はデータを用いて、車両制御システム14内で生成、通信、記憶又は送信される任意な及びすべてのデータパラメータに対してタイムスタンプ付けすることができる。このことは、限定しないが、メッセージ、コマンド、確認、データパラメータ、故障情報、及び/又はソフトウェア変数、並びにそれらの様々な組合せがあり得る。さらに、このようなデータとしては、車両制御システム14の内部データ情報、並びに例えば、車両モニタリングシステム又は外部デバイス24のような、外部に送信される任意なデータ情報の双方を含むことができる。
【0023】
若干の実施形態によれば、RTC100が提供する情報をVCM108により使用することは、結果として、ユーティリティ車両12の時間ベースの充電を、またより具体的には、ユーティリティ車両12の充電を所定時刻に開始及び/又は終了させることになるようVCM108を動作させることができる。例えば、若干の実施形態によれば、VCM108がRTC100から提供/検索される情報は、バッテリーチャージャー110及び/又はBMS104に通信して充電プロセスを開始/終了できるようにする。充電プロセスのこのような開始/終了は、単一の時刻イベント又は無限数の時刻イベントに基づくことができる。例えば、若干の実施形態によれば、イベント開始時刻、終了時刻、及び/又は充電プロセスの持続時間を設定することに関与する情報は、VCM108に対して、例えば、入力/出力デバイス18及び/又は外部デバイス24をユーザーが操作することによって通信することができる、及び/又はプログラムすることができる。さらに、充電プロセスのイベント開始時刻及び終了時刻に関する情報は、例えば、メモリ20内を含めて場所のうちとりわけ、車両制御システム14内に記憶することができる。
【0024】
例えば、VCM108のような車両制御システム14は、RTC100が提供する時刻が充電プロセスのための所定又は予め選択した開始時刻である、又はそれを満足するものであるか否かを決定するようRTC100をモニタリングすることができる。RTC100が提供する時刻に基づいて、時刻及び/又は日付に達したか、又は充電プロセスのための所定若しくは予め選択した開始時刻であるかをVCM108が決定する場合、及びユーティリティ車両12が外部電源、例えば、商用電源に接続される場合、VCM108は、バッテリー充電を始めるよう信号又はコマンドをバッテリーチャージャー110及び/又はBMS104に発出することができる。VCM108は、例えば、連続的に若しくは所定時間間隔でRTC100のモニタリングを継続し、またRTC100が提供する終了時刻及び/又は日付に達したか、又は充電プロセスのための所定若しくは予め選択した終了時刻にあるか否かを決定することができる。RTC100が提供する終了時刻及び/又は日付に達したか、又は充電プロセスのための所定若しくは予め選択した終了時刻にある場合、VCM108は、少なくとも外部電源により供給される電力によるバッテリー充電を停止するよう信号又はコマンドをバッテリーチャージャー110及び/又はBMS104に発出することができる。さらに、充電イベントの開始/終了は、以下に詳述するように履歴及び診断目的のためにタイムスタンプ付けすることもできる。さらに、このようなこのようなタイムスタンプ付け情報は、例えば、メモリ20によって車両制御システム14により記憶することができる、又は例えば、外部デバイス24に関連するデータベースのような他のデータベースに記憶することができる。
【0025】
上述したように、RTC100が提供する情報は、さらに、車両制御システム14における1つ以上のコンポーネント又はサブシステムの時間ベースの起動若しくは停止を開始及び/又は終了するのに使用することができる。例えば、車両制御システム14における1つ以上のコンポーネント又はサブシステムが、例えば、ユーティリティ車両12の非運用及び/又は保管期間に関連し得るエネルギー節約モードのうちとりわけ、保留、アイドル、又は休止モードに移行するとき時間中、車両制御システム14は、車両制御システム14のすべてのコンポーネント、又は代案として、単一コンポーネントを起動しておくよう設計することができる。若干の実施形態によれば、このような起動は、例えば、車両制御システム14の1つ以上の通信バス120に接続される任意な又はすべてのコンポーネントを含めて、車両制御システム14に接続される任意な又はすべてのコンポーネントにおける状態/健常性チェックの実施を開始することができる。このような起動を受けることができるこのようなコンポーネントとしては、車両制御システム14のコンポーネント、ユーティリティ車両通信バス120に直接接続されたテレメトリ/テレマティクス・コンポーネント、及び/又は車両通信バス120に無線で接続されるコンポーネントがあり得るがそれらに限定されない。車両制御システム14は、RTC100が提供する情報及び/又はデータをモニタリングし、また例えば、プリセット時刻、所定時間間隔、及び/又はその後に不作動期間が開始する所定時間経過を含めて、所定時刻に起動コマンドを開始することができる。
【0026】
若干の実施形態によれば、このような起動信号は、車両制御システム14における可能なコンポーネントのうちとりわけ、VCM108及び/又はRTC100によって生成することができる。さらに、この起動信号に応答して車両制御システム14又は適切なサブシステム若しくはコンポーネントは、例えば、VCM108を含めて車両制御システム14は、適切なシステムコンポーネントに対して先行状態、例えば、アイドル若しくはスリーブモードに復帰させるコマンドを発令する前に、特定の規定システムイベントを実行することができる。さらに、このようなシステムイベント、並びにイベントに関連して収集したデータの開始及び/又は終了は、例えば、イベントに関連して収集した他のデータと同様に、RTC100からの情報を使用して履歴及び/又は診断目的のために、タイムスタンプ付けすることができる。さらに、このようなタイムスタンプ付けした情報は、例えば、メモリ20によってのように車両制御システム14によって記憶する、又は例えば、外部デバイス24に関連するデータベースのような他のデータベース内に記憶することができる。
【0027】
少なくとも運用の所定時間中には、車両制御システム14は、車両制御システム14のすべての又は単一のコンポーネント若しくはサブシステムを停止させるよう設計することができる。例えば、少なくとも動作条件中に、例えば、VCM108を含めて車両制御システム14は、エネルギーを保存するよう、車両制御システム14におけるすべてではない幾つかのコンポーネント又はサブシステムの停止を開始することができ、この保存されるエネルギーとしては、例えば、車両制御システム通信バス120に接続される任意な又はすべてのコンポーネントから引き出されるエネルギーがある。とくに、このような停止としては、車両制御システム14のコンポーネント、ユーティリティ車両通信バス120に直接接続されるテレメトリ/テレマティクス・コンポーネント、及び/又はユーティリティ車両通信バス120に無線接続されるコンポーネントの停止があり得るがそれらに限定されない。若干の実施形態によれば、このような停止は、車両制御システム14のコンポーネント及び/又はメモリ20に記憶することができるユーザー定義パラメータで開始することもできる。例えば、若干の実施形態によれば、車両制御システム14は、所定不作動時間後及び/又は車両出力低下シーケンスの実行又は完了の際に、任意な及びすべての付属品又はユーティリティ車両12全体の自動停止を可能にするよう構成することができる。さらに、その後に車両制御システム14又はそのコンポーネントがアイドル又はスリープモードになり、停止する上述した起動コマンドと同様に、例えばVCM108を含めて車両制御システム14は、RTC100からの情報及びデータをモニタリングし、また所定時刻に起動コマンドを開始することができる。さらに、その後に起動コマンドを受け取るスリープ又はアイドルモードからの上述した起動と同様に、起動したコンポーネント、サブシステム、又は車両制御システム14は、例えば、VCM108のような車両制御システム14が、適切なシステムコンポーネント又はサブシステムに対して、それらの先行状態、例えば、アイドル又はスリープモードに復帰させる信号又はコマンドを発令する前に、1つ以上の規定システムイベントを実行することができる。システムの停止、起動、及び実行を含めて、このようなシステムイベントの開始又は終了、及び/又はコンポーネント若しくはサブシステムの先行状態への復帰は、例えば、RTC100からの情報の使用により、履歴及び診断目的のためにタイムスタンプ付けすることができる。さらに、このようなスタンプ付けされた情報は、車両制御システム14によって、例えば、メモリ20によって、又は例えば、外部デバイス24に関連するデータベースのような他のデータベースに記憶することができる。
【0028】
車両制御システム14及びそのコンポーネント又はサブシステムは、さらに、動作状態に関連する情報又はデータをモニタリングするよう設計することもできる。このようなモニタリングされるデータとしては、データのうちとりわけ、運用状態、動作故障データ、及び規定の通信バスの動作データがあり得る。さらに、このようなモニタリングされる動作データは、車両制御システム14によって及び/又は外部デバイス24によって内部でログ付け/記憶することができる。若干の実施形態によれば、このようなモニタリングされる動作データは、通信バス120上で通信され、またユーティリティ車両12の動作に関するリアルタイム計算中、並びに動作モードの変更に関連して使用される。このようなモニタリングされる動作データは、ユーティリティ車両12の内部又は外部に存在し得る車両モニタリングシステムに報告することもできる。このような報告は、例えば、少なくとも所定時間間隔を含めて、多様な異なる時刻で行うことができ、このような所定時間間隔は、車両制御システム14に記憶される。したがって、例えば、VCM108を含めて車両制御システム14は、RTC100をモニタリングし、また記憶した任意な又はすべてのデータを報告することができる。さらに、車両モニタリングシステムにプッシュされるデータは、車両制御システム14におけるコンポーネント又はサブシステム内の制御システムによって定義することができる。他のタスクと同様に、このような動作データのモニタリング及び収集、並びにあらゆる関連報告又はデータプッシュは、RTC100の使用により、履歴及び診断目的のためにタイムスタンプ付けすることができる。さらに、このようなタイムスタンプ付けされた情報は車両制御システム14によって、例えば、メモリ20によって、又は例えば、外部デバイス24に関連するデータベースのような他のデータベース内に記憶することができる。
【0029】
若干の実施形態によれば、モニタリングされる動作データのうち少なくとも幾つかは、動作の重要度、メンテナンス、及び安全性に基づいて予め分類することができる。このようなデータは、他のモニタリングされる動作データと同様に、車両制御システム14に記憶することができる所定時間間隔で車両モニタリングシステムに報告することもできる。しかし、代案として、このような予め分類されるモニタリング動作データは、故障レベル分類に基づいて車両モニタリングシステムに即座に報告することもできる。例えば、若干の実施形態によれば、少なくとも若干の予め分類されるモニタリング動作データに関連する深刻度は、車両モニタリングシステムに即刻報告され、ユーティリティ車両12の定期的車両レベルイベント及び/又はメンテナンスの開始又は終了を容易にすることができる。さらに、このような予め分類されるモニタリング動作データ、並びに任意な関連報告、データプッシュ、及び/又は関連イベントは、他のモニタリングされる動作データと同様に、RTC100の使用により、履歴及び診断目的のためにタイムスタンプ付けすることができる。さらに、このようなタイムスタンプ付けされた情報は車両制御システム14によって、例えば、メモリ20によって、又は例えば、外部デバイス24に関連するデータベースのような他のデータベース内に記憶することができる。
【0030】
若干の実施形態によれば、RTC100は、ユーティリティ車両12の時間をベースとする動作を管理及び/又は制御することに関連して使用することもできる。さらに、若干の実施形態によれば、車両制御システム14は、ユーティリティ車両12の動作のために規定及び/又は選択される時間に関連してRTC100からのデータを利用することができる。例えば、若干の実施形態によれば、ユーティリティ車両12のユーザー又はオペレータは、ユーティリティ車両12が動作する又は動作しない時間的期間、並びにこのような動作の持続時間に関連する時刻を設定することができる。例えば、このような動作時刻は、ユーティリティ車両12の開始時からの動作の持続時間、ユーティリティ車両12の利用可能な動作のための1日における期間、及び/又は週の曜日を規定することができる。例えば、ユーザーがユーティリティ車両12を操作-たとえば運転-できる若しくは操作できない(複数の)日の中でのある時間範囲を設定することができる。ユーザーは、例えば、ディスプレイ26のタッチスクリーン、及び/又は外部デバイス24を含んで、入力/出力デバイス18経由を含む様々な異なる様態でこのような動作設定を設定することができる。さらに、このようなデータは、車両制御システム14において、例えばメモリ20において、及び/又は外部デバイス24によって記憶することができる。さらに、車両制御システム14、例えば、VCM108は、RTC100が提供する時刻をモニタリングして車両動作にわたり適切な制御を強化することができる。
【0031】
例えば、RTC100が提供する情報を用いて、車両制御システム14-例えばVCM108-は、ユーティリティ車両12の動作、及び/又は動作させようとする試みが、上述したような、ユーティリティ車両12の使用が許可されている事前設定された時間内の期間中-例えばユーティリティ車両12の運転が許可されている事前選択期間中-に生じているか否かを判断することができる。ユーティリティ車両12のこのような使用又は試用が車両制御システム14によって事前設定された動作時間内であることが、少なくともRTC100が提供する現在時刻の情報と、使用が許されている事前設定された動作時間に関する記憶又は記録されたデータとの比較に基づいて決定される場合、車両制御システム14は、ユーザーがユーティリティ車両12を動作-例えば運転-することを許可することができる。しかし、ユーティリティ車両12の使用又は試用が記憶又は記録した事前設定された動作時間内でないことを車両制御システム14、例えば、VCM108が判断する場合、車両制御システム14はこのようなユーティリティ車両12の使用又は試用を禁止及び/又は終了する。さらに、ユーティリティ車両12のこのような動作又は試し動作の開始、試し開始、及び/又は終了は、例えば、履歴及び診断目的のためにRTC100からの情報、並びにこのようなイベントが収集した任意なデータにより、タイムスタンプ付けすることができる。さらに、このようなタイムスタンプ付けされた情報は車両制御システム14によって、例えば、メモリ20によって、又は例えば、外部デバイス24に関連するデータベースのような他のデータベース内に記憶することができる。
【0032】
本出願の実施形態における一態様は、車両制御システムを有するユーティリティ車両と、及び前記車両制御システムに通信で接続される少なくとも1つのリアルタイムクロックとを備える装置を含む。
【0033】
本出願の特徴は、リチウムイオン電池パックを有するユーティリティ車両を含む。
【0034】
本出願の他の特徴は、車両制御システムの車両制御モジュールに接続されるリチウムイオン電池パックを含む。
【0035】
本出願のさらに他の特徴は、チャージャー及びリチウムイオン電池パックに接続されるバッテリー管理システムを有する車両制御システムを含む。
【0036】
本出願の別の特徴は、車両制御システムがリチウムイオン電池パック以外にはいかなるバッテリー電源をも持たないことである。
【0037】
本出願の他の特徴は、少なくとも1つのリアルタイムクロックが電池貯蔵モジュールに内蔵されていることを含む。
【0038】
本出願の別の特徴は、少なくとも1つのリアルタイムクロックが車両制御システムの電池貯蔵モジュールに内蔵されていることを含む。
【0039】
本出願の別の特徴は、少なくとも1つのリアルタイムクロックが車両制御システムの車両制御モジュールに内蔵されていることを含む。
【0040】
本出願のさらに別の特徴は、リアルタイムクロックが、実際の時刻、週の実際の曜日、年の実際の日付、及び実際のカレンダー年を提供するよう構成されていることを含む。
【0041】
本出願のさらに他の特徴は、車両制御システムが、リアルタイムクロックによって提供される情報又はデータをモニタリングするよう構成されていることを含む。
【0042】
本出願の他の特徴は、車両制御システムが、ユーティリティ車両のバッテリーにおける充電プロセスの開始時刻及び終了時刻のうち少なくとも一方に関する情報を記憶するよう構成され、開始時刻は、予め決定されておりかつ少なくとも充電プロセスを開始する時刻を表し、また終了時刻は、予め決定されておりかつ少なくとも充電プロセスを終了する時刻を表すことを含む。
【0043】
本出願のさらに他の特徴は、車両制御システムが、リアルタイムクロックが提供する情報又はデータに基づいて、充電プロセスの開始時刻又は充電プロセスの終了時刻のうち少なくとも一方に達したか否かを判断するよう構成されていることを含む。
【0044】
本出願の実施形態における他の態様は、充電プロセスの開始時刻及び終了時刻のうち少なくとも一方を、ユーティリティ車両の車両制御システムのメモリ、又は前記ユーティリティ車両に少なくとも通信で接続される外部デバイスに記憶するステップと、前記ユーティリティ車両の車両制御システムにおけるリアルタイムクロックが提供する情報から現在時刻を決定するステップと、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの前記現在時刻を用いることで、充電プロセスの開始時刻に達したか否かを判断するステップと、前記開始時刻に達した場合、前記車両制御システムに前記充電プロセスを開始させるステップと、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの前記現在時刻を用いることで、前記充電プロセスの終了時刻に達したか否かを判断するステップと、及び前記終了時刻に達した場合、前記車両制御システムに充電プロセスを終了させるステップと、を備える方法である。
【0045】
本出願のさらに他の特徴は、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの現在時刻を用いることで、前記充電プロセスの開始ステップ及び終了ステップの少なくとも一方に関連するイベントのデータにタイムスタンプ付けするステップと、及び前記イベントを記録するステップと、を含む。
【0046】
本出願のさらに他の特徴は、前記イベントを車両モニタリングシステムに報告するステップを含む。
【0047】
本出願の実施形態における別の態様は、少なくとも1つの所定起動時刻を、ユーティリティ車両の車両制御システムのメモリ、又は前記ユーティリティ車両に少なくとも通信で接続される外部デバイスに記憶するステップと、前記ユーティリティ車両の前記車両制御システムにおけるリアルタイムクロックが提供する情報から現在時刻を決定するステップと、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの前記現在時刻を用いることで、前記少なくとも1つの所定起動時刻に達したか否かを判断するステップと、前記少なくとも1つの所定起動時刻に達した場合、前記車両制御システムが起動信号を送信するステップと、前記車両制御システムによって、前記起動信号の送信に応答して前記車両制御システムにおける1つ以上のコンポーネントに対する少なくとも1つのチェックを実施するステップと、前記車両制御システムによってまた前記少なくとも1つのチェックの完了後にアイドル又はスリープモードに復帰させる信号を送信するステップと、を備える方法である。
【0048】
本出願のさらに他の特徴は、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの現在時刻を用いることで、前記起動信号の送信、前記少なくとも1つのチェックの実施、及び前記アイドル又はスリープモードに復帰させる信号の送信のうち少なくとも1つに関連するイベントのデータにタイムスタンプ付けするステップと、及び前記イベントを記録するステップと、を含む。
【0049】
本出願のさらに他の特徴は、前記イベントを車両モニタリングシステムに報告するステップを含む。
【0050】
本出願の実施形態における別の態様は、ユーティリティ車両に対する動作状態チェックのための開始時刻及び終了時刻のうち少なくとも一方を、ユーティリティ車両の車両制御システムのメモリ、又は前記ユーティリティ車両に少なくとも通信で接続される外部デバイスに記憶するステップと、前記ユーティリティ車両の前記車両制御システムにおけるリアルタイムクロックが提供する情報から現在時刻を決定するステップと、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの前記現在時刻を用いることで、前記動作状態チェックの開始時刻に達したか否かを判断するステップと、前記開始時刻に達した場合、前記車両制御システムに前記動作状態チェックを開始させるステップと、前記動作状態チェックから、運用データ、動作故障データ、規定通信バス動作データのうち少なくとも1つを含む動作データを取得する取得ステップと、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの前記現在時刻を用いることで、前記動作状態チェックの終了時刻に達したか否かを判断するステップと、及び前記終了時刻に達した場合、前記車両制御システムに前記動作状態チェックを終了させるステップと、を備える方法である。
【0051】
本出願のさらに他の特徴は、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの現在時刻を用いることで、前記動作状態チェックの開始、前記動作状態チェックの終了、及び前記取得したデータのうち少なくとも1つに関連するイベントのデータにタイムスタンプ付けするステップと、及び前記イベントを記録するステップと、を含む。
【0052】
本出願のさらに他の特徴は、前記イベントを車両モニタリングシステムに報告するステップを含む。
【0053】
本出願のさらに他の特徴は、動作の重要度、メンテナンス、及び安全性のうち少なくとも1つに基づいて前記動作データのうち少なくとも幾つかを予め分類するステップと、及び前記取得した動作データが動作データの予め分類されるクラスにあることの決定に基づき、前記イベントを報告する時刻を調整するステップとを含む。
【0054】
本出願の実施形態における他の態様は、許容車両動作の開始時刻及び終了時刻のうち少なくとも一方を、ユーティリティ車両の車両制御システムのメモリ、又は前記ユーティリティ車両に少なくとも通信で接続される外部デバイスに記憶するステップと、前記ユーティリティ車両の車両制御システムにおけるリアルタイムクロックが提供する情報から現在時刻を決定するステップと、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの前記現在時刻を用いることで、前記許容車両動作の開始時刻に達したか否かを判断するステップと、前記開始時刻に達した場合、前記車両制御システムに、前記ユーティリティ車両の運転を可能にすることを含む前記車両の運用を許可する許可ステップと、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの前記現在時刻を用いることで、前記許容車両動作の終了時刻に達したか否かを判断するステップと、及び前記終了時刻に達した場合、前記車両制御システムに前記車両の運用を終了させるステップと、を備える方法である。
【0055】
本出願のさらに他の特徴は、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの現在時刻を用いることで、前記車両の運用を許可及び終了する前記ステップのうち少なくとも一方に関連するイベントのデータにタイムスタンプ付けするステップと、及び前記イベントを記録するステップと、を含む。
【0056】
本出願のさらに他の特徴は、前記イベントを車両モニタリングシステムに報告するステップを含む。
【0057】
本出願の実施形態における別の態様は、ユーティリティ車両の車両制御システムにおけるリアルタイムクロックが提供する情報から第1現在時刻を決定するステップと、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの前記第1現在時刻を用いることで、少なくとも前記車両制御システムを使用して実施される動作を開始させる開始時刻に達したか否かを判断するステップと、前記開始時刻に達した場合、前記車両制御システムに前記動作を開始させるステップと、前記リアルタイムクロックが提供する情報から前記第1時刻よりも遅い第2現在時刻を決定するステップと、前記車両制御システムによって、また前記リアルタイムクロックからの前記第2現在時刻を用いることで、前記動作の終了時刻に達したか否かを判断するステップと、及び前記終了時刻に達した場合、前記車両制御システムに前記動作を終了させるステップと、を備える方法である。
【0058】
本出願のさらに他の特徴は、前記車両制御システムが前記リアルタイムクロックにより提供される情報を用いることで、前記動作の開始ステップ及び終了ステップのうち少なくとも一方に関連するイベントのデータにタイムスタンプ付けするステップと、及び前記イベントを記録するステップと、を含む。
【0059】
本出願のさらに他の特徴は、前記動作が前記ユーティリティ車両の1つ以上のバッテリーに対する充電動作であり、またさらに、前記開始時刻は前記充電動作を始める時刻であり、また前記終了時刻は前記充電動作が終了する他の時刻であることを含む。
【0060】
本出願の他の特徴は、前記動作が前記ユーティリティ車両のための動作状態チェックであり、また前記方法は、さらに、前記動作状態チェック中に、運用データ、動作故障データ、及び規定通信バスの動作データを含む、動作データを取得するステップを含む。
【0061】
本出願の別の特徴は、さらに、動作の重要度、メンテナンス、及び安全性のうち少なくとも1つに基づいて、前記動作データのうち少なくとも幾つかを予め分類するステップと、並びに前記取得した動作データが動作データの予め分類されるクラスにあることの決定に基づいて、前記記録したイベントの時刻を調整するステップとを含む。
【0062】
本出願のさらに別の特徴は、前記開始時刻が前記ユーティリティ車両の許容車両動作の時間的期間における始まりに対応し、また前記終了時刻が前記ユーティリティ車両の許容車両動作における前記時間的期間の終わりに対応する。
【0063】
本出願の実施形態における別の態様は、ユーティリティ車両の車両制御システムにおけるリアルタイムクロックが提供する情報から現在時刻を決定するステップと、前記車両制御システムが前記リアルタイムクロックからの少なくとも前記現在時刻を用いることで、少なくとも1つの所定起動時刻に達したか否かを判断するステップと、前記少なくとも1つの所定起動時刻に達した場合、前記車両制御システムによって起動信号を前記車両制御システムにおける1つ以上のコンポーネントに送信するステップと、前記車両制御システムによって、前記起動信号の送信に応答して前記車両制御システムにおける前記1つ以上のコンポーネントに対する少なくとも1つの状態チェックを実施するステップと、及び前記車両制御システムによってまた前記少なくとも1つの状態チェックの完了後に、前記車両制御システムにおける前記1つ以上のコンポーネントをアイドル又はスリープモードに復帰させる信号を送信するステップと、を備える。
【0064】
本出願の別の特徴は、さらに、前記車両制御システムが少なくとも前記リアルタイムクロックからの情報を用いることで、前記起動信号の送信、前記少なくとも1つの状態チェックの実施、及び前記アイドル又はスリープモードに復帰させる信号の送信のうち少なくとも1つに関連するイベントのデータにタイムスタンプ付けするステップと、並びに前記イベントを記録するステップと、を含む。
【0065】
本出願の実施形態における別の態様としては、車両制御システム及び前記車両制御システムに通信で接続される少なくとも1つのリアルタイムクロックを備えるユーティリティ車両を含む。前記車両制御システムは、前記少なくとも1つのリアルタイムクロックによって提供され記憶した所定時刻に対応する現在時刻に応答して少なくとも部分的に前記車両制御システムが実施する動作に関連する処理を行うよう構成されている。
【0066】
本出願の別の特徴は、前記記憶した所定時刻は、前記動作の開始時刻及び前記動作の終了時刻の双方を有することを含む。
【0067】
本出願の他の特徴は、チャージャー及びバッテリー管理システムを有する車両制御システムを備え、前記装置は、さらに、前記バッテリー管理システムに電気的に接続される少なくとも1つのバッテリーを備え、前記動作は、前記少なくとも1つのバッテリーを電気的に充電する充電動作であり、また前記開始時刻は前記充電動作を始める時刻であり、及び前記終了時刻は前記充電動作を終了する時刻であることを含む。
【0068】
本出願のさらに別の特徴は、前記少なくとも1つのバッテリーはリチウムイオン電池パックを有することを含み、他方で他の態様は、車両制御システムは、前記リチウムイオン電池パック以外には何らバッテリー源を有していないことを含む。
【0069】
本出願のさらに別の特徴は、前記少なくとも1つのリアルタイムクロックは、前記車両制御システムのバッテリー貯蔵モジュール及び前記車両制御システムの車両制御モジュールのうち少なくとも一方に内蔵されることを含む。
【0070】
本出願のさらに別の特徴は、前記動作は前記ユーティリティ車両の動作状態チェックであり、また前記車両制御システムは、さらに、前記動作状態チェック中、運用データ、動作故障データ、規定通信バス動作データのうち少なくとも1つを含む動作データを取得するよう構成されていることを含む。
【0071】
本出願のまたさらに別の特徴は、前記動作は前記ユーティリティ車両の許容動作であり、前記記憶した所定時刻は、前記ユーティリティ車両の許容動作が始まる開始時刻、及び前記ユーティリティ車両の許容動作が終了する終了時刻の双方を有することを含む。
【0072】
本出願のよりさらに別の特徴は、前記動作は起動信号の送信であり、前記記憶した所定時刻は、少なくとも前記起動信号が前記車両制御システムにおける1つ以上のコンポーネントに送信される時刻を有することを含む。
【0073】
本発明は、現在最も実用的でありかつ好適な実施形態であるとみなされるものにつき説明してきたが、本発明は、記載された実施形態に限定せず、特許請求の範囲の精神及び範囲内に含まれる種々の変更例及び等価的構成をカバーすることを意図し、この範囲は、特許法の下で許可されるすべての変更例及び等価的構造を包括するよう最も広い解釈に従うべきであると理解されたい。さらにまた、上述した説明における、好ましい、好適には、又は好適なという用語の使用は、そのように記載された特徴がより望ましいものであり得ることを示すとともに、それにもかかわらず、必須ではないこともあり得るもので、またそれが欠けているいかなる実施形態も発明の範囲内であると見なすことができ、その範囲は特許請求の範囲によって定義されると理解すべきである。特許請求の範囲を読むにあたり、「1つ(a)」、「1つ(an)」、「少なくとも1つ(at least one)」、「少なくとも一部分(at least a portion)」の用語を使用するとき、特許請求の範囲でそれ以外を特別に表現しない限り特許請求の範囲を1つの言及項目に限定することは意図しない。さらに、「少なくとも一部分(at least a portion)」及び/又は「一部分(a portion)」という語句を使用するとき、その言及項目は、それ以外を特別に表現しない限り、対象項目の一部分及び/又は全体を含むことができる。
【国際調査報告】