(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-15
(54)【発明の名称】用途の広い食器洗い機
(51)【国際特許分類】
A47L 15/14 20060101AFI20220308BHJP
A47L 15/50 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
A47L15/14
A47L15/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538763
(86)(22)【出願日】2019-12-31
(85)【翻訳文提出日】2021-08-17
(86)【国際出願番号】 CN2019130326
(87)【国際公開番号】W WO2020140885
(87)【国際公開日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】10201811814S
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521288758
【氏名又は名称】ケー-ワン エコ インダストリーズ (グァンヂョウ) カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】K-ONE ECO INDUSTRIES (GUANGZHOU) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】ROOM 322, 3F, No.2 ASCENDAS 1st STREET, SINO-SINGAPORE GUANGZHOU KNOWLEDGE CITY, GUANGZHOU, GUANGDONG 510555, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100083895
【氏名又は名称】伊藤 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【氏名又は名称】海老 裕介
(72)【発明者】
【氏名】コン, ムン チュー
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082FF00
(57)【要約】
用途の広い食器洗い機102は、洗浄器104、食器キャリア106、ドア108を有する。洗浄器104は汚れた食器112の洗浄に使用され;食器キャリア106は、洗浄プロセス中に汚れた食器112を保持するため、および/または汚れた食器112を洗浄器104の外側で集めるために洗浄器104と取り外し可能に結合するように設計され;ドア108には、洗浄プロセス中に食器キャリア106を密閉するための機械的密封構造、ラビリンス密封構造などの密封構造が取り付けられている。洗浄器104はさらに、食器キャリアを受け入れるための入口および/または取り出すための出口としての少なくとも1つの開口部120、122、124を有する。食器キャリア106はさらに、汚れた食器112を床面上で移動するための搬送具270を有する。効率向上や操作容易化のために、他のコンポーネントも用途の広い食器洗い機102で利用可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食器を洗浄するための洗浄ユニットであって、汚れた食器を受け入れるための第1の入口、および洗浄された食器を取り出すための第1の出口、を備える洗浄ユニットと、
食器を保持し運ぶように構成されたキャリアであって、該洗浄ユニットと取り外し可能に結合するように構成されたキャリアと、
を備える、用途の広い食器洗い機。
【請求項2】
洗浄プロセス中に該洗浄ユニットの該第1の入口と該第1の出口のうちの少なくとも1つを覆うように構成されたドアをさらに備える、請求項1に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項3】
該ドアが、該キャリアと該洗浄ユニットのうちの少なくとも1つと取り外し可能に結合するように構成されている、請求項2に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項4】
該キャリアは、食器を収納するバスケットを支持するように構成されたラックを備える、請求項1に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項5】
該キャリアに対する該ラックの位置が調整可能である、請求項4に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項6】
該洗浄ユニットが、汚れた食器を受け入れるための第2の入口と、洗浄された食器を取り出すための第2の出口とを備える、請求項1に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項7】
該第1の入口および該第2の入口は、該洗浄ユニットの異なる側にある、請求項6に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項8】
該第1の入口および該第2の出口は、該洗浄ユニットの同じ側にあり、該第2の入口および該第1の出口は、該洗浄ユニットの同じ側にある、請求項6に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項9】
該洗浄ユニットの前面が該第1の入口を画定し、該前面の反対側である該洗浄ユニットの裏面が該第1の出口を画定する、請求項1に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項10】
該洗浄ユニットは、前面と該前面の反対側の裏面とを含み、該洗浄ユニットの該前面が該第1の入口を画定し、該前面と該裏面との間に配置されている側面が該第1の出口を画定する、請求項1に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項11】
食器を該洗浄ユニットの中へと又は該洗浄ユニットの外へと移動させるように構成されたコンベヤーベルトをさらに備える、請求項1に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項12】
該洗浄ユニットは、食器の入口および出口として機能するように構成された開口部を画定する、請求項1に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項13】
該用途の広い食器洗い機の動作状態をユーザーに警告するように構成された警告装置をさらに備える、請求項1に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項14】
該第1の入口は出口として機能するように再構成することができ、該第1の出口は入口として機能するように再構成することができる、請求項1に記載の用途の広い食器洗い機。
【請求項15】
食器を収納するトレイを上部デッキのコンベヤーベルトに置くことと、
該食器を該上部デッキの下の下部デッキに分別することと、
該下部デッキのタブ内で該食器を洗うことと、
該コンベヤーベルト上でトレイを洗うことと、
該トレイと該食器を収集することと、
を含む、食器を洗浄するための方法。
【請求項16】
無人搬送車で該食器を運ぶことをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
該タブ内の洗浄液が、該食器を洗い流すために再利用される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
食器洗い機であって、
該食器洗い機内に洗浄液を分配するように構成された流体循環システムと、
該洗浄液に微細な気泡を注入するように構成された微細気泡発生器と、
を有し、
該流体循環システムは、洗浄液を再利用するように構成されている、食器洗い機。
【請求項19】
該微細気泡発生器が、微細な気泡を再利用された洗浄液に注入するようにされている、請求項18に記載の食器洗い機。
【請求項20】
該微細な気泡が少なくとも部分的に洗剤に取って代わるようにされている、請求項18に記載の食器洗い機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、食品センターおよびレストランで使用される食器を洗浄するための用途の広い食器洗い機に関する。より具体的には、本開示は、配置変更可能な入口および出口ポートを有する用途の広い食器洗い機に関する。
【背景技術】
【0002】
食品センター(例えば、コーヒーショップまたはホーカーセンター)、ホテル、レストラン、および他の飲食店の多くは、使い捨てではない食器で食べ物および飲み物を提供している。磁器、金属、ガラスの食器が一般的に使われており、繰り返し洗浄されて使用される。多くの場合、食品センター、ホテル、レストランでは、専用の労働者グループを雇用して、汚れた食器を集めて洗浄する。洗浄後、これらの食器は分類され、食品センター、ホテル、レストランのそれぞれの所要位置に戻される。汚れた食器を集め、汚れた食器を洗浄し、きれいな食器を再配布するプロセスは、通常、食品センター、ホテル、レストランの営業時間を通して継続的に繰り返される。汚れた食器をきれいにするために、産業用食器洗い機が、その高い洗浄能力と効率のためにしばしば配備される。しかしながら、従来の産業用食器洗い機での食器の収納・取り出しは、面倒で、単調で、時間がかかる可能性があり、それは必然的に、食品センター、ホテル、およびレストランの運営コストを増加させる。したがって、食器を迅速かつ効率的に収納・取り出しすることができる食器洗い機を作り出すことが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示のいくつかの態様によれば、用途の広い食器洗い機は、食器を洗浄するための洗浄ユニットであって、汚れた食器を受け入れるための第1の入口および洗浄された食器を取り出すための第1の出口を含む洗浄ユニットと、食器を保持し運ぶように構成されたキャリアであって、洗浄ユニットと取り外し可能に結合するように構成されたキャリアとを含むことができる。
【0004】
いくつかの例では、ドアが、洗浄プロセス中に、洗浄ユニットの第1の入口と第1の出口のうちの少なくとも1つを覆うように構成することができる。ドアは、キャリアと洗浄ユニットのうちの少なくとも1つと取り外し可能に結合するように構成することができる。キャリアは、食器を収納するバスケットを支持するように構成されたラックを含むことができる。いくつかの例では、キャリアに対するラックの位置を調整可能とすることができる。洗浄ユニットは、汚れた食器を受け入れるための第2の入口と、洗浄された食器を取り出すための第2の出口とを備える。第1の入口および第2の入口は、洗浄ユニットの異なる側面に設けることができる。第1の入口および第2の出口は、洗浄ユニットの同じ側に設けることができ、第2の入口および第1の出口は、洗浄ユニットの同じ側に設けることができる。
【0005】
いくつかの例では、洗浄ユニットの前面が第1の入口を画定し、前面の反対側である洗浄ユニットの裏面が第1の出口を画定する。洗浄ユニットは、前面と、この前面の反対側の裏面とを含むことができ、洗浄ユニットの前面が第1の入口を画定し、前面と裏面の間に配置されている側壁が第1の出口を画定するようにできる。食器を洗浄ユニットに出し入れするようにコンベヤーベルトを構成することができる。洗浄ユニットは、食器の入口および出口として機能するように構成された開口部を画定することができる。警告装置が、用途の広い食器洗い機の動作状態をユーザーに警告するようにすることができる。第1の入口は出口として機能するように再構成することができ、第1の出口は入口として機能するように再構成することができる。
【0006】
いくつかの例では、食器を洗浄するための方法は、食器を含むトレイを上部デッキのコンベヤーベルト上に置くことと、食器を上部デッキの下の下部デッキに分別することと、食器を下部デッキのタブで洗浄することと、コンベヤーベルト上でトレイを洗浄することと、トレイと食器を収集することを含む。いくつかの例では、この方法は、無人搬送車で食器を運ぶことをさらに含む。タブにある洗浄液は、食器を洗い流すために再利用することができる。
【0007】
いくつかの例では、食器洗い機は、食器洗い機内に洗浄液を分配するように構成された流体循環システムと、洗浄液に微細な気泡を注入するように構成された微細気泡発生器とを含む。流体循環システムは、洗浄液を再利用するように構成することができる。微細気泡発生器は、再利用された洗浄液に微細な気泡を注入することができる。微細な気泡は、少なくとも部分的に洗剤に取って代わることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示は、以下の通りの添付の図面と併せて以下の詳細な説明によって容易に理解されるであろう。ここで、同様の参照番号は、同様の構造要素を示している。
【0009】
【
図1】静的作業モードで動作するように構成された第1の用途の広い食器洗い機を示す。
【0010】
【
図2】コンベヤーベルトを含む
図1の第1の用途の広い食器洗い機を示している。
【0011】
【
図3】動的作業モードで動作するように構成された第2の用途の広い食器洗い機を示す。
【0012】
【
図4】食器を収納した状態の
図3の第3の用途の広い食器洗い機の内部構造を示している。
【0013】
【0014】
【0015】
【
図6】食器の前面収納・取り出しプログラムを示している。
【0016】
【
図7】食器の側面収納・取り出しプログラムを示している。
【0017】
【
図8】食器のL字状経路収納・取り出しプログラムを示している。
【0018】
【
図9】食器の貫通経路収納・取り出しプログラムを示している。
【0019】
【
図10】予備洗浄モジュールおよびすすぎモジュールを備えた貫通経路収納・取り出しプログラムを示している。
【0020】
【
図11】食器の貫通経路収納・取り出しプログラムと、側面収納・取り出しプログラムとの組み合わせを示している。
【0021】
【
図12】貫通経路収納・取り出しプログラムと、L字状経路収納・取り出しプログラムと、側面収納・取り出しプログラムの組み合わせを示している。
【0022】
【
図13】本願の用途の広い食器洗い機を製造する方法の流れ図を示している。
【0023】
【
図14】本願の用途の広い食器洗い機を使用する方法の流れ図を示す。
【0024】
【0025】
【
図16】無人搬送車を含むトレイ収集プロセスを示している。
【0026】
【
図17】微細な気泡および再利用プロセスを実施する食器洗い機を示している。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付の図面に示されている代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。寧ろ、添付の特許請求の範囲によって規定されるように、説明された実施形態の意図するものおよび範囲内に含まれ得る代替案、修正、および同等物をカバーすることを意図している。これらおよび他の実施形態は、
図1乃至
図17を参照して以下で説明される。しかしながら、これらの図に関する本明細書での詳細な説明は説明のみを目的としており、限定として解釈されるべきではないことを当業者は容易に理解するであろう。本願は、食品センターまたはレストランで使用される食器などの食器を洗浄するための用途の広い食器洗い機に関する。食器とは、ボウル、皿、カップ、受け皿、トレイ、カトラリー(ナイフ、フォーク等)、および他の食事のために使用する用具を含むもことができる。さらに、本願はまた、用途の広い食器洗い機を製造および使用する方法に関する。
【0028】
本開示の第1の態様として、新規で有用な用途の広い食器洗い機が提供される。用途の広い食器洗い機は、さまざまな使用条件やユーザーの特別な好みに合わせて構成が適応性をもって変えられる。用途の広い食器洗い機は、操縦や操作にほとんどスペースを必要としないため、用途の広い食器洗い機のユーザーのためのスペースも節約できる。
【0029】
いくつかの例では、用途の広い食器洗い機は、汚れた食器を洗浄するための食器洗いユニットなどの洗浄器、食器を保持し、洗浄器と取り外し可能に結合される食器キャリア(単にキャリアとも呼ばれる)、洗浄プロセス中に洗浄器を密閉して洗浄器内に密閉空間を画定するための1つまたは複数のドアまたはゲートを含む。洗浄器はさらに、食器キャリアを受け取りおよび/または取り出しするための1つまたは複数の開口部、ポート、または窓を含むことができる。使用の際には、汚れた食器は集められて食器キャリアに入れられる。次に、食器キャリアを洗浄器に結合し、それにより、洗浄のために食器を洗浄器内に配置する。ドアは、汚れた食器を床面上で移動するために使用される搬送具に取り外し可能に取り付けることもできる。いくつかの例では、搬送具は車輪などの搬送要素を含み、食器を効率的に搬送する。
【0030】
用途の広い食器洗い機は、洗浄器に加えて補助装置を含むことができる。たとえば、複数の洗浄装置を用途の広い食器洗い機と統合して、より優れた洗浄効果を得ることができる。例えば、用途の広い食器洗い機は、食品残渣を除去するための予備洗浄モジュール、すすぎモジュール(例えば、消毒器)、および乾燥モジュールを含むことができる。利便性と効率を高めるために、食器洗い機を支えるためのテーブル、洗浄器に食器を出し入れするための自動移送機構、キャリアを洗浄器に固定するためのロック機構、さまざまなプロセスで食器洗い機の状態をチェックするための制御ユニット、およびキャリアを洗浄器に出し入れするための自動移送機構など、他の補助装置も用途の広い食器洗い機に組み込むことができる。複数の補助装置が利用可能だが、用途の広い食器洗い機は全体としてコンパクトであるため、多くのスペースを占有することなく、食品センター、ホテル、またはレストランに都合よく設置できる。
【0031】
本願の新しく独特な構造により、用途の広い食器洗い機は、産業用食器洗い機および家庭用食器引き出し(すなわち、食器引き出し)の利点を兼ね備える。用途の広い食器洗い機は、産業用食器洗い機と同等の洗浄能力を備えている一方で、さまざまな使用条件、スペースの制約、およびユーザーの特別な好みに対応するための向上した設計の柔軟性という利点も有する。用途の広い食器洗い機は、水、洗浄剤(たとえば、酸とアルカリを提供するための水の電気分解)、蒸気、または油、バター、ソースなどによって引き起こされる頑固な汚れやごみを除去するための他の洗浄剤を使用できる。用途の広い食器洗い機は、さまざまな種類の汚れた食器を洗浄するために、さまざまな洗浄条件(たとえば、洗浄剤の使用法や蒸気温度の変更)を採用することもできる。
【0032】
いくつかの例では、用途の広い食器洗い機のドアは、洗浄プロセス中に洗浄器で囲いを画定するために、洗浄器と取り外し可能に結合されるように特別に構成または適合させることができる。ドアは、1つの単一部品にすることも、複数の小さな部品から構成することもできる。ドアは、恒久的または一時的に洗浄器に接続することができ、また食器キャリアに取り外し可能に結合することができる。例えば、ドアを洗浄器に恒久的に接続して、食器を出し入れするためにドアを開き、洗浄プロセス中には閉じることができる。いくつかの例では、食器を受け取ったり解放したりするためにドアを洗浄器から完全に取り外し、洗浄プロセス中にはドアを洗浄器に結合することができる。いくつかの例では、ドアは、洗浄器ではなく食器キャリアに結合することができる。例えば、ドアは、キャリアに恒久的に固定することができ、またキャリア内の食器を洗浄器に挿入した後に洗浄器と解放可能に結合するように構成することができる。ドアはまた、洗浄プロセス中に食器キャリアと洗浄器との間に液密シールを形成するための密封構造を含むことができる。例えば、いくつかの例では、密封構造はドアの周囲に沿って配置され、ドアの周囲と洗浄器の周囲との間で押圧されるように構成される。
【0033】
いくつかの例では、用途の広い食器洗い機は、複数の作業モードを含むことができる。たとえば、用途の広い食器洗い機は、静的作業モードと動的作業モードを含むことができる。静的作業モードでは、食器キャリアは移動できないようにすることができ、移動するスペースが限られている作業環境に適するようにできる。動的作業モードでは、食器キャリアは、汚れた食器を床面上で移動させるための搬送具を含むことができる。搬送具は、移動カート、移動台車または手押し車などの車輪、または他の適切な輸送要素を含むことができる。いくつかの例では、搬送具は2つの車輪と、自転車スタンドと同様のサポートスタンドとを有し、サポートスタンドは、搬送具がユーザーまたは洗浄器によって支持されていないときに搬送具を支持するために使用することができる。キャリアは、洗浄プロセス前、洗浄プロセス中、および洗浄プロセス後に食器を所定の位置に保持するための1つまたは複数のバスケットを含むことができる。食器は洗浄プロセス中にバスケットに残されるようにできる。言い換えれば、バスケットは食器と一緒に洗浄器内に移動させたり、洗浄器から取り出したりすることができる。いくつかの例では、バスケットは、洗浄器の開口部と実質的に同じ高さに達するように垂直に移動可能である。
【0034】
用途の広い食器洗い機の洗浄器は、食器キャリアを出し入れするために、洗浄器の側壁に少なくとも1つの開口部を含むことができる。少なくとも1つの開口部のそれぞれは、水漏れおよび他の危険を防ぐために、ドアの密封構造によって取り外し可能に密封されるように構成することができる。1つまたは複数の開口部は、前面、裏面、左側面または右側面など、洗浄器の1つの面に設けることができる。例えば、第1の開口部および第2の開口部は、洗浄器の前面に設けることができる。第1の開口部は、第2の開口部の下に配置できる。
【0035】
いくつかの例では、開口部は、食器の異なる出し入れプログラムのために洗浄器の2つ以上の面に設けることができる。たとえば、貫通経路収納・取り出しのために、前面に開口部を設け、裏面(前面の反対側)に別の開口部を設けることができる。いくつかの例では、開口部が前面に設けられ、別の開口部が左側面(すなわち、L字状の経路を通しての収納・取り出しのために隣接する側面)に設けられる。
【0036】
いくつかの例では、開口部は、汚れた食器を受け入れるための入口として、および洗浄された食器を取り出すための出口として機能する窓、開口、または開口部を含むことができる。いくつかの例では、この開口部は、汚れた食器を受け入れるための入口として機能するように構成された1つの窓と、洗浄された食器を取り出すための出口として機能する別の窓とを含むことができる。この場合、洗浄器は少なくとも2つの窓を使用して、洗浄プロセスの前に汚れた食器を受け入れ、洗浄プロセスの後に洗浄された食器を取り出す機能を果たす。洗浄器は、入口窓または出口窓としてのみ機能する窓と、作業効率と配置変更性を高めるために入口と出口の両方として機能する窓の混合または組み合わせを持つことができる。洗浄器は、トレイを受け入れるための1つまたは複数のスリットを含むことができる。特定の使用条件とユーザーの特別な好みに応じて、スリットは操作を簡単にするために垂直または水平のいずれかに向けることができる。各スリットは、さまざまなタイプのトレイを受け入れるために、さまざまな形状、サイズ、および位置に構成できる。洗浄器に移した後、トレイは汚れた食器と一緒に、または別々に洗浄することができる。トレイと食器が異なる材料でできている場合において、トレイを食器とは別に洗浄するのであれば、洗浄効果を高めるために適切な洗剤または溶剤を選択することができる。
【0037】
上述したように、用途の広い食器洗い機は、洗浄器に対して取り外し可能、接続可能、および密封係合可能な1つまたは複数のドアを有する。汚れた食器が洗浄器に収納された後、ドアを洗浄器に接続して、開口部を覆ったり塞いだりすることができる。ドアの密封構造は、洗浄プロセス中に食器キャリアを洗浄器に密封係合するためのメカニカルシールまたはラビリンスシールを含むことができる。密封構造は、熱、酸、アルカリ、圧力、またはこれらのいずれかの組み合わせに耐えるように設計して、洗浄プロセス中に用途の広い食器洗い機を密閉することができる。密封構造は、(例えば、配管システムなどの)漏れを防ぎ、圧力を抑えたり、汚染を排除したりすることで、部品やメカニズムを結合するのに役立つ。いくつかの例では、密封構造の有効性は、シーラントの場合は接着力に依存し、ガスケットの場合は圧縮に依存する。一方、開口部は、水漏れやその他の潜在的な危険を防ぐために、ドアによって取り外し可能に密閉されるようにも構成されている。洗浄プロセスの後、ドアを洗浄器から取り外して開口部を露出させることができる。いくつかの例では、ドアは、洗浄プロセス中に開口部を密閉するようにそれぞれ構成された複数の小さな部品またはセクションから構成することができる。ドアのセクションは、互いに独立して動くように構成できる。たとえば、ドアの下部を閉じたまま、ドアの上部を開いて洗浄器の上部を露出することができる。いくつかの例では、ドアの複数の部分またはセクションのそれぞれは、入口または出口のいずれかとしての1つの窓を個別に密閉するように設計することができる。
【0038】
洗浄器は、食器キャリアが洗浄器と結合されたときに該キャリアを収容するのに十分な内部空間を洗浄器に提供する独特の流体循環機構を含むことができる。流体循環機構は、食器洗い機内の汚れた食器に洗浄液(例えば、清浄水、再利用水、および洗剤)を放出するための1つまたは複数のスプレーアームを含むことができる。流体循環機構は、スプレーアームと流体連通しているチューブ、パイプ、または導管を含むことができる。チューブは、洗浄液をタンクなどの外部供給源から洗浄器の流体循環機構のスプレーアームに送るために使用できる。スプレーアームは、汚れた食器の広い領域をカバーするために、所定の範囲(例えば、角度、距離)内で動く(例えば、回転、スイング、シフト、シェイク、振動、または揺れ動く)ように構成することができる。例えば、スプレーアームは、そのスプレー角度を180度として変更することを可能にするロッキング(揺動)機構を含むことができる。洗浄プロセスでチューブのスプレー機構の操作とスプレーアームのロッキング機構の操作を組み合わせた場合、洗浄器の内部空間内の複数の汚れた食器の複数を洗浄液で完全に覆い、完全に洗浄することができる。
【0039】
いくつかの例では、洗浄器は、固体粒子またはスラリーが、用途の広い食器洗い機に接続された内部または外部の排水システムをブロックまたは詰まらせるのを防ぐためのストレーナまたはフィルタを含むことができる。ストレーナは、すすいだ水または使用済みの水を通過させ、そのすすいだ水または使用済みの水を汚れた食器を再び洗い流すために再利用できるようにする。再利用水を使用することで、用途の広い食器洗い機によるきれいな水の消費量を大幅に削減できる。いくつかの例では、ストレーナは、再利用水から固体粒子、スラリー、または食品の破片を自動的に一掃するようにされたサイクロンフィルタを含むことができる。サイクロンは、フィルタースクリーンまたはネットの使用を削減または回避するため、用途の広い食器洗い機は、フィルタースクリーンなどの消耗品の供給にあまり依存しない。
【0040】
ストレーナは、固体粒子またはスラリーを貯蔵するための廃棄物収集器を含むことができる。食品残渣がストレーナを詰まらせたりしないように、廃棄物収集器は定期的に清掃することができる。さらに、固体粒子またはスラリーは、フードコートまたはレストランの下水システムまたは排水システムが詰まらないように、用途の広い食器洗い機からの廃水から除去することができる。ストレーナは、用途の広い食器洗い機からの排水システムに、排水をこぼさずに(例えば、フードコートの床を汚さずに)排出するための流体トラップを含むことができる。
【0041】
いくつかの例では、用途の広い食器洗い機は、食器キャリアを支持するために洗浄器に恒久的または取り外し可能に接続されたテーブルまたは支持面を含むことができる。テーブルの高さは洗浄器の開口部の位置に達するように調整可能であり、洗浄プロセスの前に食器を洗浄器に簡単に収納し、洗浄プロセスの後に洗浄された食器を簡単に取り出すことができる。このようにして、汚れた食器を床面から開口部まで持ち上げ、洗浄した食器を開口部から床面にまで降ろすという骨の折れる作業を回避することができる。
【0042】
いくつかの例では、テーブルはゴミ箱を含むことができる。ゴミ箱は、食器を洗浄器に入れる前に、汚れた食器から大きな食品残渣を受け入れるように構成できる。ごみ箱は、ごみを空にするために、回転可能、取り外し可能、または回転可能且つ取り外し可能にすることができる。作業者は回転可能なゴミ箱を簡単に裏返して空にすることができる。ゴミ箱全体が取り外される場合、汚れた食器から食品残渣の収集を再開するために、空のゴミ箱をテーブルに簡単に取り付けることができる。ごみ箱は相互に重ねた2つの容器を有することができる。内側の容器には、下水を排出して固形食品残渣を収集するための穴があり、外側の容器には、固形食品残渣またはスラリーから滴り落ちた水を保持するための密封底がある。ゴミ箱は、ゴミ箱内のゴミからの水を収集するためのサイドゴミ箱をさらに備えることができる。サイドゴミ箱はゴミ箱の穴あき底に取り付けられ、水がサイドゴミ箱に滴り落ちて集められるようにすることができる。
【0043】
いくつかの例では、用途の広い食器洗い機は、汚れた食器を洗浄器に移動させ、および/または洗浄された食器を洗浄器から移動させるための自動移送機構を含む。上記のテーブルと同様に、自動移送機構の高さは、簡単な操作のために開口部の位置になるように調整可能とされている。このようにして、汚れた食器を洗浄器に移動させ、洗浄された食器を洗浄器から取り出すという骨の折れる作業が回避される。汚れた食器は、洗浄プロセス前、洗浄プロセス中、および洗浄プロセス後にバスケットに入れることができる。言い換えれば、バスケットは洗浄器の中で汚れた食器と一緒に洗浄することができる。いくつかの例では、バスケットは自動移送機構に載せて移動される。
【0044】
食器キャリアは複数のラックを有し、各ラックに1つまたは複数のバスケットを保持するようにすることができる。ラックは、バスケットを受け入れるために食器キャリアと一体的に形成することができる。食器キャリアが長期間使用できるように、1つまたは複数のラックは耐腐食性および/または耐衝撃性を有するものとすることができる。1つまたは複数のラックは、異なる高さの食器を保持するための第1のラックおよび第2のラックを含むことができる。食器は、さまざまな形状、サイズ、および/または高さを持つ。したがって、ラックおよび/またはバスケットは、多様な器具を収容するために変えることができる。食器キャリアの高さが異なる2つ以上のラックが、装填された食器とそれらの上部のラックとの間のスペース/高さを無駄にすることなく、食器をバスケットに入れるための適切なスペースを提供することができる。より多くの食器を食器キャリアに詰めることができるので、食器キャリアの内部空間または空きスペースを効果的に利用することができる。同じサイズのラックを使用する代わりに、ラックの基部から上部のラックの下部までの距離(ラックまたはバスケットの高さ)が短いラックまたはバスケットが適切なサイズの食器を受け入れれば、食器キャリアの積載容量の無駄を減らすことができる。
【0045】
1つまたは複数のラックは、1つまたは複数のバスケットを取り外し可能に保持するように構成することができる。さまざまなサイズのバスケットは、さまざまな食器を保持するのに適しているため、同じ用途の広い食器洗い機でも、さまざまな好み、文化、または用途のフードケータリングに適している。1つまたは複数のラックは、異なる高さのバスケットを保持するための高さ調整機構を含むことができる。高さ調整は段階的または連続的なものとして、さまざまなサイズのバスケットまたは食器を洗浄のために食器キャリアに入れることができる。高さ調整機構は、電気的または機械的に調整できるようにして、高さ調整を簡単、正確、信頼性の高い方法で行うようにすることができる。
【0046】
ドアの密封構造に加えて、用途の広い食器洗い機は、密閉ドア、ラッチ、またはその両方などのような、洗浄プロセス中にドアを洗浄器に固定するためのロック機構を含むことができる。ロック機構は、手動または(たとえば、コンピューターに接続しての)自動のいずれかで操作でき、洗浄器が洗浄動作中にドアが外れるのを防ぐ。
【0047】
用途の広い食器洗い機は、その動作を調整し、外部電子デバイスと通信する制御ユニットを含むことができる。制御ユニットは、データ分析と動作監視のために、動作データをリモートコンピュータサーバーに送信できる。ユーザーの好みに応じて、制御ユニットは、洗浄プロセス中に洗浄液の温度を制御するための温度制御ユニット、スプレーアームから噴霧される洗浄液の量と速度を制御するための水制御ユニット、洗剤と水の比率を調整することにより洗浄液の組成を制御するための洗剤制御ユニットなど、さまざまなタイプの制御ユニットを有することができる。
【0048】
いくつかの例では、制御ユニットは、ドア、ロック機構、またはその両方の状態をチェックするための警告装置を含み、洗浄プロセス中に開口部が覆われたままであることを保証する。警告装置は、警告灯、音声警報、および他の適切な通知機構を含むことができる。ドアが洗浄器としっかりと結合されていない場合、またはロック機構がドアを洗浄器に固定していない場合、警告機構は制御ユニットに警告信号を送信し、作業者にアラームを送るように構成できる。警告機構から警告信号を受信した後、制御ユニットは、警告信号がクリアされるまで、および/または警告装置がしっかりとドアが閉まっていることを検出するまで、洗浄器の洗浄プロセスを一時停止または停止することができる。
【0049】
用途の広い食器洗い機は、ガス漏れ、水漏れ、危険な漏電、または他の安全上の問題を検出することができる安全機構を含むことができる。安全機構は、安全性の問題が解決されるまで、用途の広い食器洗い機が洗浄プロセスを開始するのを防ぐことができる。安全機構は警告装置と連動することができる。例えば、食器キャリアと洗浄器がしっかりと結合またはロックされていない場合、安全機構は用途の広い食器洗い機への電力供給を遮断することができ、その間、警告機構は制御ユニットに洗浄プロセスを一時停止または停止するように通知して安全性の問題を解決するように作業者に通知する。
【0050】
用途の広い食器洗い機は、その動作を監視することができる監視システムを含むことができる。監視システムには、用途の広い食器洗い機の動作状態を監視するためのカメラ、コンピューター、センサー、およびガラス窓を含めることができる。カメラには、サーモグラフィックカメラ(赤外線カメラまたは熱画像カメラ)、カムコーダー、デジタルカメラ、およびX線カメラを含めることができる。
【0051】
監視システムは、用途の広い食器洗い機の動作状態を示すための1つまたは複数のインジケータを含むことができる。インジケータは作業者に音声信号または視覚信号を与えることができるため、作業者は用途の広い食器洗い機の状態を観察できる。1つまたは複数のインジケータは、ディスプレイ画面、警告灯、音声警報、ラウドスピーカー、タッチスクリーン、用途の広い食器洗い機の透明な窓、またはこれらのいずれかの組み合わせを含むことができる。これらのインジケータは、用途の広い食器洗い機を調整または監視するためのインターフェイスを提供できる。
【0052】
本願の第2の態様としては、用途の広い食器洗い機を製造する方法を開示している。第一に、洗浄器は上記のような独特の構造を備えていることができる。第二に、独特の構造は、洗浄器に装備されて、特定の作業環境に応じて調整される。第三に、食器キャリアには複数のバスケットを提供することができる。第四に、密封構造を備えたドア(または複数のドアピース)が提供される。第五に、ユーザーの好みに応じて、さまざまな補助装置を提供し、用途の広い食器洗い機に取り付けることができる。そして第六に、洗剤と水からなる洗浄液を流体循環機構に供給することができる。
【0053】
本願の第3の態様としては、用途の広い食器洗い機を使用する方法を開示している。第一に、汚れた食器が、食器キャリアに取り外し可能に取り付けることができる複数のバスケットに入れられる。第二に、食器キャリアが手動でまたは移送機構を介して洗浄器に向かって動かされるようにできる。第三に、静的作業モードまたは動的作業モードを選択して、食器キャリアを洗浄器の開口部に挿入することができる。第四に、特定の使用条件およびユーザーの特別な好みに適した特定の食器収納・取り出しプログラムを選択することができる。第五に、開口部を、ドアまたは複数のドア部品で閉じるか覆うことができ、また密封構造で密封することができる。第六に、洗浄プロセスを、予備洗浄およびすすぎとともに又はそれら無しで、実行することができる。第七に、密封構造を開口部から外して、ドアを開口部から分離または開くことができる。第八に、食器キャリアは、以前に選択された作業モードおよび作業プログラムに従った洗浄プロセスの後に、洗浄器から分離または取り外しすることができる。そして第九に、用途の広い食器洗い機を定期的にメンテナンスすることができる。
【0054】
第3の態様によれば、本願は、汚れた食器を洗浄するための洗浄ステーションを含むことができる用途の広い食器洗い機を提供する。洗浄ステーションは、汚れた食器を受け入れるための1つまたは複数の入口、および/または洗浄された食器を取り出すための1つまたは複数の出口を有する。用途の広い食器洗い機には、食器を受け取って洗浄ステーション内に保持するためのキャリアを含めることもできる。キャリアは、1つもしくは複数の入口、および/または1つもしくは複数の出口で洗浄ステーションと結合するように構成することができる。いくつかの例では、キャリアは、洗浄プロセス中に洗浄ステーションと結合されたままであるか、または洗浄ステーションの洗浄プロセス中に洗浄ステーションから取り外すことができる。1つまたは複数の入口または出口は、窓とも呼ばれ、洗浄ステーションの反対側の面または隣の/隣接した面に配置することができる。たとえば、入口と出口は互いに平行または垂直の関係にすることができる。
【0055】
用途の広い食器洗い機は、洗浄液が洗浄ステーションの密封された内部に保持されるように、洗浄プロセス中に洗浄ステーションの開口部(例えば、入口、出口)を閉じるまたは覆うための1つまたは複数のドアまたはゲートを含むことができる。
【0056】
いくつかの例では、1つまたは複数のドアは、洗浄ステーション、キャリア、または洗浄ステーションとキャリアの両方から取り外し可能であるか、またはそれらと接続可能である。例えば、ドアは、キャリアに固定して取り付けられ、そして汚れた食器を入口で洗浄ステーション内に装填した後に入口を閉じるために洗浄ステーションに取り付けられるようにできる。
【0057】
キャリアは、食器を保持するように構成された1つまたは複数のバスケットを支持するための1つまたは複数の支持体またはラックを含むことができる。1つまたは複数のバスケットは、キャリアで運ばれて汚れた食器を収集し、洗浄プロセス中は洗浄ステーション内に保持されるようにできる。キャリアは、洗浄プロセス中に洗浄ステーションに結合することができる。いくつかの例では、キャリアは、洗浄プロセス中に洗浄ステーションに結合されないが、代わりに、洗浄ステーションへのドアの取り付けによって洗浄ステーションに固定される。いくつかの例では、バスケットはキャリアから取り外されて洗浄ステーションに配置され、キャリアは洗浄ステーションに挿入されずに別個に保たれるようにする。このようにした場合には、キャリアは、食器のバスケットが洗浄ステーション内で洗浄されている間、汚れた食器を収集するためにホーカーセンターまたはレストラン内で使用することができる。
【0058】
キャリアの1つまたは複数のラックは、洗浄ステーションから食器を取り出すために、サイズ、垂直位置、横位置、またはこれらの組み合わせを調整可能とすることができる。例えば、キャリアは、同じキャリアが様々な高さで洗浄ステーションの3つの入口のいずれかにバスケットを供給することができるように、第1の高さ位置、第2の高さ位置、または第3の高さ位置に取り付けることができるラックを含むことができる。
【0059】
1つまたは複数の入口は、汚れた食器を独立して受け入れるための第1の入口、第2の入口、第3の入口、またはさらに多くの入口を含むことができる。同様に、1つまたは複数の出口は、洗浄された食器を取り出すための第1の出口、第2の出口、第3の出口、またはさらに多くの出口を含むことができる。入口のいずれかは、通路またはレールによってそれぞれ出口のいずれかに接続できる。必要に応じて、複数の入口または出口が相互に接続される(たとえば、第1の出口が第3の入口に接続される)。
【0060】
用途の広い食器洗い機は、ドアを洗浄ステーションに固定するためのロック機構をさらに含むことができる。ロック機構は、用途の広い食器洗い機の所定の洗浄ルールに違反する用途の広い食器洗い機の偶発的な操作を防ぐことができる。例えば、ロック機構は、密閉ドア、ラッチ、またはその両方を含むことができる。用途の広い食器洗い機には、動作状態(ドアがしっかり閉まっているかどうかなど)を警告するための警告装置を含めることができる。警告装置は、警告光信号、サイレン、振動、またはユーザーの個人用電子機器(例えば、スマートフォン)に伝達される電子信号を含む。いくつかの例では、ロック機構が固定される前にユーザーが洗浄ステーションを操作しようとすると、警告装置が作動する。
【0061】
用途の広い食器洗い機は、静的動作のための用途の広い食器洗い機の前に、予備洗浄動作用の第1のモジュールと、用途の広い食器洗い機に続くすすぎ動作用の2番目のモジュールを含むことができる。この用途の広い食器洗い機は、ダブルモジュール搬送システムとして知られる。
【0062】
用途の広い食器洗い機は、このダブルモジュール搬送システム、およびこのダブルモジュール搬送システムの第2のモジュールに続く乾燥動作のための第3のモジュールを含むことができる。この用途の広い食器洗い機は、トリプルモジュール搬送システムとしても知られる。
【0063】
第4の態様によれば、用途の広い食器洗い機としても知られている適応可能な食器洗い機は、食器を洗浄するための洗浄器(洗浄ステーションとしても知られている)を含むことができる。用途の広い食器洗い機は、上述したものと実質的に同様のものであり得る。洗浄器は、第1の入口、第2の入口、第1の出口、および第2の出口を含むことができる。洗浄器は、洗浄のために食器を入口の1つから出口の1つに移動させるように構成することができる。
【0064】
本願の例示的で非限定的な実施形態を、前述した図を参照して説明する。本願の実施形態は、互いに類似または同一である部品または方法ステップを含む。したがって、これらの部品または方法のステップは、類似または同一の名前または参照番号で示されている。方法ステップのこれらの関連部分の説明は、関連がありまたは適切である場合にはいつでも、参照により組み込まれる。
【0065】
食器キャリアのタイプによれば、用途の広い食器洗い機は、2つのオプションの作業モード、すなわち静的作業モードおよび動的作業モードを有することができる。静的作業モードでは、食器キャリアは非可動式であり、移動するための経路がないまたは動きまわるためのスペースが限られている作業環境に適している。動的作業モードでは、食器キャリアは、汚れた食器を床面上で動かすための搬送具を含むことができる。
【0066】
図1および
図2は、本願の第1の実施形態100による静的作業モードの第1の用途の広い食器洗い機を示している。第1の用途の広い食器洗い機102は、第1の洗浄器104、第1の食器キャリア106、第1のドア108、制御ユニット110、およびロック機構130を含むことができる。
【0067】
第1の洗浄器104は、前面114、裏面115(前面114の反対側)、左側面117、および右側面118(前面114と裏面115との間に配置される)を有することができる。前面114、裏面115、左側面117、および右側面118は、内部容積を画定することができる。第1の洗浄器104の各面は、内部容積にアクセスすることができる複数の窓または開口部を含むことができる。例えば、前面114は、前面上段窓120、その下に配置された前面中段窓122、および前面中段窓122の下に配置された前面下段窓124(総称して「前面窓120、122、124」と呼ぶ)を有することができる。前面上段窓120、前面中段窓122、および前面下段窓124は、第1の洗浄器104の前面114において、上から下に垂直方向で整列させることができる。前面窓120、122、124は、それぞれ、汚れた食器112を受け入れるための入口、洗浄された食器112を取り出すための出口、または入口と出口の両方として機能することができる。第1の洗浄器104は、汚れたトレイを受け入れるため、および/またはきれいなトレイを取り出すための少なくとも1つのスリットを含むことができる。例えば、第1の洗浄器104は、垂直に向けられた(すなわち、床面に垂直な)第1のスリット126と、水平に向けられた(すなわち、床面に平行な)第2のスリット128とを含むことができる。
【0068】
第1の洗浄器104はまた、便利な操作のために他の補助装置を有することができる。例えば、固定具(図示せず)を第1の洗浄器104の内部に設けて、洗浄プロセス中に第1の食器キャリア106を第1の洗浄器104の内部に固定するようにできる。
図10を参照してより詳細に論じられるように、第1の洗浄器104は、予備洗浄モジュール、すすぎモジュール、および乾燥モジュール(図示せず)を含むことができる。ゴミ箱を含む予備洗浄モジュールは、洗浄プロセスの前に、汚れた食器112から除去された大きな食べ残しを収集するために使用することができる。予備洗浄モジュールは、収集された大きな食べ残しを第1の洗浄器104から排出するための廃棄物導管に接続することができる。すすぎモジュールは、洗浄プロセスの後に洗浄された食器112から石鹸、洗剤または残留物を除去するために設置することができる。乾燥モジュールは、水または水分を除去するためにすすぎモジュールの後に設置され、洗浄された食器112が第1の洗浄器104から取り出されたときにすぐに使用できるようにすることができる。乾燥モジュールは、UV(紫外線)、赤外線、洗浄された食器112を乾燥させるための加熱風/ガスまたは過熱蒸気を使用することができる。乾燥機は、第1の用途の広い食器洗い機102の様々な位置に配置された1つまたは複数の送風機、ランプ、またはオリフィスを含むことができ、第1の用途の広い食器洗い機102の一部またはすべてを異なる容量または同じ容量で乾燥させることができる。
【0069】
食器キャリア106は、食器112を保持するための第1のバスケット132、第2のバスケット134、および第3のバスケット136を含むことができる。バスケット132、134、136は、さまざまなサイズ、形、重さの食器をしっかりと保持するように構成された様々なタイプのホルダーまたは保持要素を有することができる。例えば、第1のバスケット132、第2のバスケット134、および第3のバスケット136は、第1の食器キャリア106と取り外し可能に結合され、上から下に垂直方向で整列され得る。
【0070】
第1のドア108は、サイドカバー、サイドドア、エンドドアまたはエンドカバーとして構成することができる。第1のドア108は、第1の食器キャリア106および/または第1の洗浄器104と取り外し可能に結合することができる。第1のドア108は、前面114を完全に閉じるまたは覆うのに十分な大きさの単一のユニットであり得る。いくつかの例では、ドア108は、複数の小さな部分またはセクションから構成することができる。複数の小さな部分のそれぞれは、第1の洗浄器104の複数の窓の1つを完全に閉じるために使用することができる。例えば、第1のドア108の第1の部分(図示せず)は、前面114の上段窓120を覆うことができる。第1のドア108は、汚れた食器112が第1の洗浄器104に移された後の洗浄プロセス前に、第1の洗浄器104を第1のドア108でシールするためのメカニカルシール、ラビリンスシールなどのシール構造を含むことができる。
【0071】
ロック機構130は、洗浄プロセス中に第1のドア108を第1の洗浄器104に固定するために使用することができる。ロック機構130は、密閉ドア、ラッチなどであり得る。ロック機構130は、第1のドア108が洗浄プロセス中に外れるのを防ぐように、手動または(例えば、コンピューターに接続して)自動のいずれかで操作できる。
【0072】
第1の制御ユニット110は、第1の用途の広い食器洗い機102の任意の動作を調整し、様々な外部電子デバイスと通信するために使用することができる。第1の制御ユニット110は、データ分析および動作監視のために、動作データをリモートコンピュータサーバーに送信することができる。例えば、制御ユニットは、第1のドア108の状態をチェックするための警告装置(図示せず)を含むことができる。制御ユニット110および警告装置は、洗浄プロセス中に前面114を監視するように構成された安全機構138と通信することができる。警告装置は、警告灯154、音声警報156および他の通知装置を含むことができる。いくつかの例では、第1のドア108が第1の洗浄器104と緊密に結合されていないか、またはロック機構130が第1のドア108を第1の洗浄器104に固定していない場合、警告装置が警告信号を第1の制御ユニット110と作業者に送信するようにすることができる。警告装置から警告信号を受信した後、第1の制御ユニット110は、警告信号によって示される障害が解消されるまで、第1の洗浄器104内での洗浄プロセスを一時停止または停止することができる。
【0073】
第1の用途の広い食器洗い機102は、結合のために第1の食器キャリア106を第1の洗浄器104に向けるための案内機構(図示せず)を含むことができる。案内機構は、第1の食器キャリア106が第1の洗浄器104に容易に案内されるように、第1の食器キャリア106および第1の洗浄器104上にくさび、レール、通路、磁石または他の協働部品を含むことができる。案内機構は、第1の食器キャリア106上に配置された2つのスリーブ、および第1の洗浄器104上に配置された2つのロッドを含むことができる。第1の食器キャリア106および第1の洗浄器104を結合するときに、第1の洗浄器104の2つのロッドは、キャリア106の2つのスリーブにそれぞれ受け入れられる。このようにして、第1の食器キャリア106と第1の洗浄器104は、汚れた食器112を洗浄するために容易に一緒に結合することができる。案内機構は、おそらくそれらの物理的接触の前および/またはそれらの物理的接触の後に、2つの分離された部分(すなわち、第1の食器キャリア106および第1の洗浄器104)を整列させるためのアシストを提供することができる。それにより、案内機構が第1の食器キャリア106と第1の洗浄器104を一緒に容易に結合することを可能にして、衝突またはハードランディングを回避する。
【0074】
図2は、第1のドア108が第1の食器キャリア106から外されたときの静的作業モードの第1の用途の広い食器洗い機102を示す。第1の食器キャリア106は、第1のバスケット132、第2のバスケット134、および第3のバスケット136内に汚れた食器112を積み込むことができる。食器を受け入れた第1のバスケット132は、第1の洗浄器104の前面上段窓120内へと移動させることができる。同様に、食器を受け入れた第2のバスケット134および第3のバスケット136は、それぞれ前面中段窓122および前面下段窓124内へと移動させることができる。このようにして、第1の用途の広い食器洗い機102の作業効率が三重に向上する。バスケット132、134、136は、作業者によって手動で運ばれるか、またはベルトコンベヤシステムなどの自動移送機構によって運ばれるようにできる。ベルトコンベヤシステムは、複数のバスケットを同時に複数の窓内に移動させるための複数のコンベヤーベルトを有することができる。例えば、上部コンベヤーベルト164は、第1のバスケット132を前面上段窓120内へと移動させることができ、中間コンベヤーベルト166は、第2のバスケット134を前面中段窓122内へと移動させることができ、下部のすなわち第3のコンベヤーベルト168は、第3のバスケット136を前面下段窓内へと移動させることができる。いくつかの例では、1つのコンベヤーベルトのみが使用され、コンベヤーベルトの高さを第1の洗浄器104の前面窓120、122、124のそれぞれに達するように調整可能とされる。そのような構成では、3つの前面窓120、122、124は食器を同時には受け入れないようになることを理解されたい。
【0075】
図3は、本願の第2の実施形態200による動的作業モードの第2の用途の広い食器洗い機を示している。第2の用途の広い食器洗い機202は、第2の食器キャリア206が、汚れた食器212を床面上で移動させるための搬送具270をさらに有することを除いて、第1の用途の広い食器洗い機102と実質的に同様である。搬送具270は、第2のドア208と接続可能であり、また第2のドア208から取り外し可能とすることができる。搬送具270は、移動カート、移動台車または手押し車などのように4つの車輪を含むことができる。例えば、搬送具270は、
図3に示されるように、4つの車輪を備えた自立型カートであり得る。他の適切な搬送方法が可能である。
【0076】
第1のドア108と同様に、第2のドア208は、第2の食器キャリア206および第2の洗浄器204と取り外し可能に結合することができる。いくつかの例では、食器キャリア206の複数のバスケット232、234、236は、汚れた食器212が第2の洗浄器204に積み込まれている間、第2のドア208から取り外されない。代わりに、第2の食器キャリア206は、バスケット232、234、236を第2の洗浄器内に入れるように、搬送具270上で移動することができる。搬送具270は、洗浄プロセスの際には第2の洗浄器204に結合されたままであり得、洗浄プロセスが完了した後には第2の食器キャリア206を洗浄された食器212とともに第2の洗浄器204からを移動させることができる。バスケット132、134、136が手動でまたはベルトコンベヤシステムによって自動的に複数の窓120、122、124内に移動される第1の実施形態100と比較して、第2の実施形態200の搬送具270は、バスケット232、234、236をそれぞれ窓220、222、224内へと直接移動させることができる。これにより、ベルトコンベヤシステムを設置するための追加スペースが不要になる。さらに、食品センター、ホテル、またはレストランにおいて搬送具270上の第2の食器キャリア206を移動させることによって、汚れた食器212を収集することもより便利となり得る。第2の洗浄器204は、トレイを収納・取り出しするための1つまたは複数のスリット226および228をさらに含むことができる。
【0077】
図4は、第2の用途の広い食器洗い機202の内側に設けられた内部構造を示す。装填された第2の食器キャリア206は、
図3を参照して説明した上記の第2の実施形態200に従って、第2の洗浄器204と結合することができる。第2の洗浄器204は、洗浄プロセス中に汚れた食器212に洗浄液を放出するための流体循環機構272(洗浄機構272としても知られている)を含むことができる。いくつかの例では、流体循環機構272は、上部スプレーアーム273、中間部スプレーアーム274、276、下部スプレーアーム278、およびチューブ280を含むことができる。スプレーアーム273、274、276、278は、上から下へ整列されている。スプレーアーム273、274、276、278はそれぞれチューブ280に接続され、洗浄液がチューブ280からスプレーアーム273、274、276、278に供給されて洗浄液を放出するようにしている。
【0078】
洗浄プロセスが始まる前に、第2の食器キャリア206および搬送具270を第2の洗浄器204に押し込むことができる。キャリア206および搬送具270は、洗浄プロセス中に、全体として第2の洗浄器204に挿入されるか、またはキャリア206のある部分(例えば、バスケット232、234、および236)だけが第2の洗浄器204に挿入されるようにすることができる。したがって、第2の洗浄器204は、特に第2の食器キャリア206を収納するのに十分な内部空間を備える設計とすることができる。いくつかの例では、チューブ280を第2の洗浄器204のコーナー282に配置して、第2の洗浄器204の内部空間を節約することができる。第1のバスケット232は、上部スプレーアーム273と第1の中間部スプレーアーム274との間に適切に挿入することができる。第2のバスケット234は、第1の中間部スプレーアーム274と第2の中間部スプレーアーム276との間に適切に挿入することができる。第3のバスケット236はまた、第2の中間部スプレーアーム276と下部スプレーアーム278及び搬送具270の上面との間に適切に挿入することができる。この配置では、上部スプレーアーム272、中間部スプレーアーム274、276および下部スプレーアーム278から、第1のバスケット232、第2のバスケット234、および第3のバスケット236に収納された汚れた食器212へ、洗浄液を放出することができる。
【0079】
図5Aは、流体循環機構272のスプレーアーム273、276、278の例を示している。スプレーアーム273、276、278のそれぞれは、スプレーヘッドおよび回転チューブを含むことができる。スプレーアーム273、276、278は、垂直方向に重ねられ、互いに平行にすることができる。いくつかの例では、上部スプレーヘッド284および上部回転チューブ296が結合されて上部スプレーアーム273を形成する。上部スプレーアームは、洗浄液を第1のバスケット232に向かって下向きに噴霧するように構成することができる。中間部スプレーヘッド286および中間部回転チューブ297は、洗浄液を上方に噴霧するために、それらの中心で一緒に結合することができる。いくつかの例では、中間部スプレーヘッド286は、洗浄液を上向きおよび下向きの両方に噴霧するように構成することができる。同様に、下部スプレーヘッド288および下部回転チューブ298は、洗浄液を上方に噴霧するために流体循環機構272に接続することができる。スプレーアーム273、276、278はまた、回転チューブ296、297、298を回転させるように構成された回転ディスクを含むことができる。3つのスプレーヘッド284、286、288はすべて、清浄な流体の供給を受けるためにチューブ280に連結され得る。いくつかの例では、中間部スプレーアーム276は、上部スプレーアーム273と同様に、洗浄液を下向きに噴霧するように構成することができる。さらに、スプレーヘッド284、286、288は、複数の汚れた食器をカバーするために、所定の範囲(例えば、角度、距離)内で動く(例えば、回転、スイング、シフト、振とう、振動、揺動する)ように構成することができる。キャリア206は、垂直柱299に結合され、それによって支持され得るバスケット232および234を含むことができる。柱299の底部は、搬送具270と結合され得る。
【0080】
食器キャリアを洗浄器に収納・取り出しするための様々なプログラムが、
図6から
図12に記載されている。本願において用途の広い食器洗い機によって採用され得るプログラムは、以下に示される実施形態に限定されない。
【0081】
図5Bは、動的なスプレーヘッド284、286の例を示している。いくつかの例では、スプレーヘッド284、286は、噴霧される洗浄液の方向が約30~60度だけ行ったり来たりするように、それぞれ振動または揺れ動くように構成することができる。動的なスプレーヘッド284、286は、食器212の死角または隠れた部分に到達することができるようにするより広い洗浄範囲を提供することができる。いくつかの例では、食器212およびバスケット232は、洗浄液を下向きに噴霧するよう構成された第1の動的なスプレーヘッド284と洗浄液を上向きに噴霧するように構成された第2の動的なスプレーヘッド286との間に配置される。
図5Bはスプレーヘッド284および286の回転運動を示しているが、より効率的な洗浄を提供するために他の運動も企図されている。例えば、スプレーヘッド284および286は、食器212に対して横方向に移動するように構成することができる。いくつかの例では、バスケット232自体が、スプレーヘッドに対して移動して、洗浄液がより広い領域に到達できるように構成される。
【0082】
図6は、本願の第3の実施形態300による前面収納・取り出しプログラムを示している。第3の実施形態300は、第1および第2の用途の広い食器洗い機102、202と実質的に同様であり得る第3の用途の広い食器洗い機302を含むことができる。第3の用途の広い食器洗い機302は、第3の洗浄器304および第3の食器キャリア(図示せず)を含むことができる。第3の食器キャリアは、第1の実施形態100の静的作業モードまたは第2の実施形態200の動的作業モードのいずれかの下で動作することができる。
図6に示すように、状況によっては、第3の洗浄器304は左側及び右側の両方でブロックされる。例えば、左側308は、低い位置にあるテーブル312および調理器314によってブロックされ、また高い位置にある排気フード316によってブロックされ、一方で、右側310は、壁318によってブロックされ得る。したがって、第3の洗浄器304の裏側もほとんどのフードコート、ホテルまたはレストランにおけるようにブロックされている場合、第3の洗浄器304は、食器の収納。取り出しのためのアクセスが前面320に制限される。前面320は、上段窓326、中段窓328、および下段窓330を含むことができる。第3の食器キャリアは、上段窓326、中段窓328および下段窓330にそれぞれ入るように構成された第1のバスケット332、第2のバスケット334、および第3のバスケット336を含むことができる。
【0083】
前面収納・取り出しプログラムのいくつかの例では、窓326、328、330のそれぞれが、入口、出口、またはその両方として機能することができる。例えば、上段窓326は、第1のバスケット332を受け入れるための入口として機能することができ(上段窓326を指す矢印によって示される)、中段窓328は、第2のバスケット334を取り出すための出口として機能することができる(中段窓328から離れる方向を指す矢印によって示される)。したがって、入口としての上段窓326および出口としての中段窓328の組み合わせは、第3の用途の広い食器洗い機302の動作を満たすことができる。いくつかの例では、下段窓330は、第3のバスケット336を受け入れるための入口と、第3のバスケット336を取り出すための出口の両方であり得る。さらに、前面320は、汚れた食器と一緒に又は別々に洗浄するためにトレイ340を第3の洗浄器304に受け入れるためのスリット332を含むことができる。
【0084】
図7は、本願の第4の実施形態400による側面収納・取り出しプログラムを示している。第4の用途の広い食器洗い機402は、第4の洗浄器404および第4の食器キャリア(図示せず)を含むことができる。第4の用途の広い食器洗い機402は、上述した用途の広い食器洗い機と実質的に同様であり得る。第4の食器キャリアは、第1の実施形態100の静的作業モードまたは第2の実施形態200の動的作業モードのいずれかの下で動作することができる。第4の洗浄器404の左側面414は、汚れた食器を受け取り、取り出すために使用できる。例えば、前面408、裏面410、および右側面412がブロックされている場合、第4の洗浄器404の左側面414を使用して、汚れた食器を受け取り、取り出すことができる。
図7に示すように、左側面414は、上段窓416、中段窓418、および下段窓420を画定することができる。汚れた食器を収納した第1のバスケット422は上段窓416内に移動させることができる。一方で、洗浄された食器を収納した第2のバスケット424は中段窓418から取り出される。したがって、入口としての上段窓416および出口としての中段窓418の組み合わせは、第4の用途の広い食器洗い機402の動作を満たすことができる。いくつかの例では、下段窓420は、第3のバスケット426を受け入れるための入口と、第3のバスケット426を取り出すための出口の両方であり得る。
【0085】
図8は、本願の第5の実施形態500によるL字状経路収納・取り出しプログラムを示している。第5の用途の広い食器洗い機502は、第5の洗浄器504および第5の食器キャリア(図示せず)を含むことができる。第5の食器キャリアは、第1の実施形態100の静的動作モードまたは第2の実施形態200の動的動作モードのいずれかの下で動作することができる。いくつかの例では、前面512および左側面514が、汚れた食器を受け取り、取り出すために使用される。
【0086】
図8に示されるように、前面512は、前面上段窓516、前面中段窓518、および前面下段窓520を画定することができる。一方、左側面514は、左側面上段窓522、左側面中段窓524、および左側面下段窓526を画定することができる。汚れた食器を入れた第1のバスケット526は左側面上段窓522内へと移動され、そして洗浄プロセス後に前面上段窓516から取り出され得る。汚れた食器を入れた第2のバスケット528は前面中段窓518から移動され、そして洗浄プロセス後に左側面中段窓524から取り出され得る。したがって、入口としての左側面上段窓522と出口としての前面上段窓516との組み合わせは、第5の用途の広い食器洗い機502の動作を満たすことができる。同様に、入口としての前面上段窓516と出口としての左側面中段窓524との組み合わせもまた、L字状経路収納・取り出しプログラム500を構成することができる。いくつかの例では、前面下段窓520および左側面下段窓526は、バスケット530の入口および出口の両方として動作することができる。
【0087】
バスケット526、528、530は、作業者によって手動で運ばれるか、またはベルトコンベヤシステムなどの自動移送機構532によって移動され得る。ベルトコンベヤシステム532は、複数のバスケットを複数の窓に移動させるための複数のコンベヤーベルトを有することができる。例えば、第1のベルトコンベヤシステム534は、汚れた食器を入れた第1のバスケット526を左側面上段窓522に自動的に移動させることができる。第2のベルトコンベヤシステム536はまた、左側面中段窓524から洗浄された食器を入れた第2のバスケット528を自動的に受け取ることができる。いくつかの例では、1つの単一の自動移送機構532が使用され、コンベヤーベルトの高さが、所望の窓のそれぞれの高さとなるように調整可能とされる。
【0088】
自動移送機構532は、大きな残留片および他の食品残渣を除去するためのごみ箱540をさらに含むことができる。例えば、第1のベルトコンベヤシステム534は、左側面上段窓522の手前に配置されたゴミ箱540を含むことができる。さらに、第5の洗浄器504はまた、汚れたトレイ544を受け入れるためのスリット542を含むことができる。いくつかの例では、第5の洗浄器504は、トレイを受け入れるかまたは分散させるために、複数の側面に複数のスリットを含む。
【0089】
より高い効率のために、L字状経路収納・取り出しプログラム500に加えて、汚れた食器を前面窓520に移動させ、洗浄した食器を前面窓520から回収することによる前面収納・取り出しプログラム(例えば、プログラム300)も同時に実施することができる。
【0090】
図9は、本願の第6の実施形態600による貫通経路収納・取り出しプログラムを示している。第6の用途の広い食器洗い機602は、第6の洗浄器604および第6の食器キャリア(図示せず)を含むことができる。第6の食器キャリアは、第1の実施形態100の静的動作モードまたは第2の実施形態200の動的動作モードのいずれかの下で動作することができる。いくつかの例では、前面612および裏面614は、食器を受け取り、取り出すために使用される。
【0091】
図9に示されるように、前面612は、前面上段窓616および前面中段窓618を有することができる。一方、裏面614は、裏面上段窓(図示せず)および裏面中段窓(図示せず)を有することができる。汚れた食器が収納された第1のバスケット624は、前面上段窓616内に移動されて洗浄プロセス後に裏面上段窓から取り出され、一方、汚れた食器が収納された第2のバスケット626は裏面中段窓内から移動されて洗浄プロセス後に前面中段窓618から取り出される。いくつかの例では、前面上段窓616および前面中段窓618の両方ともがバスケットを受け入れ、裏面上段窓および裏面中段窓の両方ともがバスケットを送り出す。したがって、入口としての前面上段窓616と出口としての裏面上段窓620との組み合わせは、第6の用途の広い食器洗い機602の動作を満たすことができる。同様に、入口としての裏面中段窓および出口としての前面中段窓618の組み合わせもまた、貫通経路収納・取り出しプログラム600を構成することができる。
【0092】
バスケット624および626は、作業者によって手動で運ばれるか、またはベルトコンベヤシステムなどの自動移送機構628によって移動され得る。ベルトコンベヤシステム628は、複数のバスケットを複数の窓に移動させるための複数のコンベヤーベルトを有することができる。例えば、第1のベルトコンベヤシステム630は、汚れた食器を備えた第2のバスケット626を裏面中段窓に自動的に移動させ、洗浄された食器を備えた第2のバスケット626を前面中段窓618から受け入れることができる。第2のベルトコンベヤシステム632は、洗浄された食器を備えた第2のバスケット626を前面中段窓618から自動的に受け入れることができる。いくつかの例では、1つの単一の自動移送機構628が使用され、コンベヤーベルトの高さは、窓616および618のそれぞれに達するように調整可能である。
【0093】
自動移送機構628は、大きな残留片および他の食品残渣を除去するためのごみ箱634をさらに有することができる。例えば、第2のベルトコンベヤシステム630は、前面中段窓618の手前に配置されたごみ箱634を有する。さらに、第6の洗浄器604はまた、前面、裏面、またはその両方にスリットを有する。例えば、スリット636は、汚れたトレイ638を受け入れるために前面612に配置することができる。
【0094】
図10を参照すると、第6の用途の広い器洗い機602の作業効率をさらに高めるために、予備洗浄モジュール640および/またはすすぎモジュール642などの補助洗浄装置を設置することもできる。予備洗浄モジュール640は、汚れた食器から大きな食品残渣を除去するための入口としてのごみ箱634と前面612との間に設置することができる。予備洗浄モジュール640は、収集された大きな食品残渣をこの第1の洗浄器から移送するための廃棄物導管に接続することができる。汚れた食器をごみ箱634および予備洗浄モジュール640に通すことによって、満足のいく洗浄効果が達成することができる。水道による水洗い、メッシュによるふるい分け、ブラシによる拭き取り、またはそれらの組み合わせなど、様々な洗浄方法を予備洗浄モジュール640に採用することができる。すすぎモジュール642はまた、洗浄ユニット604の裏側の後ろに設置して、洗浄された食器をきれいな水ですすぎ、石鹸、洗剤またはいずれの残留物をも除去するようにすることができる。さらに、乾燥モジュール(図示せず)をすすぎモジュール642の後ろに設置して、水または水分を除去し、食器が第6の洗浄器604から取り出されたときにすぐに使用できるようにすることができる。乾燥モジュールは、洗浄された食器を乾燥させるために、UV(紫外線)、赤外線、熱風/ガス、または過熱蒸気を利用できる。乾燥機は、第6の用途の広い食器洗い機602の部分または全体を異なるまたは同じ容量で乾燥できるように、第6の用途の広い食器洗い機602の様々な場所に配置された1つまたは複数の送風機、ランプまたはオリフィスを含むことができる。
【0095】
適切な使用条件下およびユーザーの特別な好みの下、上記の作業プログラム、例えば、第3の実施形態300の前面収納・取り出しプログラム、第4の実施形態400の側面収納・取り出しプログラム、第5の実施形態500のL字状経路収納・取り出しプログラム、および第6の実施形態600の貫通経路収納・取り出しプログラムを任意に組み合わせることができる。
【0096】
本願の第7の実施形態700によれば、
図11は、第4の実施形態400の側面収納・取り出しプログラムと第6の実施形態600の貫通経路収納・取り出しプログラムとを組み合わせた第7の用途の広い食器洗い機702を示す。特定の作業要件を満たすために、低容量化のために2つのプログラムを個別に実行するか、または高作業効率化のために同時に実行することができる。第7の用途の広い食器洗い機702は、第7の洗浄器704および第7の食器キャリア(図示せず)を含むことができる。第7の洗浄器704は、前面708、裏面710、および左側面712に開口部を画定することができる。前面708は、前面上段窓716および前面中段窓718を有する。そして、裏面710は、それに応じて、裏面上段窓(図示せず)および裏面中段窓(図示せず)を有する。左側面712は、左側面上段窓724、左側面中段窓726、および左側面下段窓728を画定することができる。
【0097】
第6の実施形態600と同様に、前面上段窓716が出口として機能し、裏面上段窓が入口として機能することができるようにして、第1の貫通経路収納・取り出しプログラムを構成することができる。一方、前面中段窓718が入口として機能し、裏面中段窓が出口として機能することができるようにして、第2の貫通経路収納・取り出しプログラムを構成することができる。一方、左側面上段窓724が入口として機能し、左側面中段窓726が出口として機能できるようにして、第1の左側面収納・取り出しプログラムを構成しながら、左側面下段窓728が、第2の左側面収納・取り出しプログラムのための入口および出口の両方として機能するようにすることができる。
【0098】
第7の用途の広い食器洗い機702は、前面708の近くに配置された第1の自動移送機構738と、左側面712の近くに配置された第2の自動移送機構740とを含むことができる。自動移送機構738および740は両方とも、予備洗浄の目的のためにゴミ箱を含むことができる。さらに、第7の洗浄器704はまた、汚れたトレイ744を受け入れるための1つまたは複数のスリット742を含むことができる。
【0099】
本願の第8の実施形態800に従って、
図12は、第4の実施形態400の側面収納・取り出しプログラム、L字状経路収納・取り出しプログラム500、および第6の実施形態600の貫通経路収納・取り出しプログラムを組み合わせた第8の用途の広い食器洗い機802を示している。特定の作業要件を満たすために、低容量化のために3つのプログラムを個別に実行したり、高作業効率化のために同時に実行したりすることができる。第8の用途の広い食器洗い機802は第8の洗浄器804および第8の食器キャリア(図示せず)を含むことができる。第8の洗浄器804は、前面808、裏面810、および左側面812に開口部を画定することができる。前面808は、前面上段窓816、前面中段窓818、および前面下段窓820を含むことができる。裏面810は、前面上段窓816に対応する裏面上段窓(図示せず)、前面中段窓818に対応する裏面中段窓(図示せず)、および前面下段窓820に対応する裏面下段窓(図示せず)を含むことができる。左側面812は、左側面上段窓830、左側面中段窓832、および左側面下段窓834を画定することができる。
【0100】
第6の実施形態600と同様に、貫通経路収納・取り出しプログラムを構成するため、前面上段窓816は入口として機能し、裏面上段窓は出口として機能するようにすることができる。一方、左側面中段窓832は入口として機能し、前面中段窓818は出口として機能して、L字状収納・取り出しプログラムを構成することができる。一方、前面下段窓820および左側面上段窓830は、それぞれ、前面収納・取り出しプログラムおよび側面収納・取り出しプログラムの入口および出口の両方として機能することができる。スリット、ゴミ箱、自動移送機構などの他の補助部品も設置して、作業効率を高めることができる。
【0101】
図13は、上述の特定の態様による用途の広い食器洗い機を製造する方法1000を示している。ステップ1020では、特定の使用条件およびユーザーの特別な好みに適した開口部を備えた洗浄器が提供される。ステップ1040では、スプレーアームおよびチューブを備えた流体循環機構を含む、様々な内部部品が洗浄器内に取り付けられる。ステップ1060では、複数のバスケットを備えた食器キャリアが提供される。バスケットは、食器キャリアに取り外し可能に結合される。食器キャリアはさらに、食器キャリアを床面上で、特に洗浄器に向けて移動させるための搬送具を有することができる。ステップ1080では、密封構造を備えたドアが提供される。ステップ1100では、制御ユニットなどの様々な補助部品も提供され、用途の広い食器洗い機に取り付けられる。ステップ1120では、洗剤と水からなる洗浄液が流体循環機構に供給される。
【0102】
図14は、上述の特定の態様に従って用途の広い食器洗い機を使用する方法2000を示している。ステップ2020では、食器キャリアに連結されている複数のバスケットに汚れた食器が積み込まれる。ステップ2040において、食器キャリアが、手動でまたは搬送具を介して洗浄器の近くに移動される。ステップ2060において、食器キャリアは、静的作業モードまたは動的作業モードに基づいて、洗浄器の開口部に連結される。ステップ2080において、特定の使用条件およびユーザーの特別な好みに適した食器の収納・取り出しプログラムが選択される。ステップ2100において、開口部は、密封構造が設けられているドアで閉じられる。ステップ2120において、洗浄プロセスが、予備洗浄プロセスおよびすすぎプロセスと共にまたはそれら無しで実行される。ステップ2140において、密封構造が外されてドアが開かれる。ステップ2160において、以前に選択された作業モードおよび作業プログラムに従って洗浄した後に、食器キャリアが洗浄器から取り外される。ステップ2180では、用途の広い食器洗い機が定期的にメンテナンスされる。
【0103】
図15は、上部デッキ3004および下部デッキ3008を含むマルチレベル洗浄装置3000を示している。マルチレベル洗浄器3000は、食器3012をトレイ3016から分別するように構成することができる。いくつかの例では、トレイ3016上に配置された食器3012は、上部デッキ3004内のコンベヤーベルト3020に沿って輸送される。コンベヤーベルト3020は、1つまたは複数のスプレーヘッド3024a、3024bの下に配置することができる。スプレーヘッド3024aは、石鹸などの洗浄液を食器3012およびトレイ3016に噴霧するように構成された洗浄ステーションであり得る。コンベヤーベルト3020に沿って配置された第2のスプレーヘッド3024bは、トレイ3016にきれいな水を噴霧するように構成された浄水ステーションであり得る。いくつかの例では、食器3012は、上部デッキ3004から下部デッキ3008に落下するようにしてトレイ3016から分別される。
【0104】
下部デッキ3008は、洗浄液を含むタブまたは洗浄ステーション3028を含むことができる。下部デッキ3008はまた、食器3012からスラッジを収集するためのジグザグストレーナなどのストレーナまたはフィルタ3032を含むことができる。食器3012がタブ3028内で洗浄されると、ラックまたは角度付きコンベヤーベルト3036が、食器3012をタブ3028からターンテーブルまたは分配ステーション3040に移動させることができる。下部デッキ3008は、ラック3036上に配置された洗浄された食器3012をすすぐように構成された浄水スプレーヘッド3024cを含むことができる。下部デッキ3008は、ラック3036および/または分配ステーション3040上の洗浄された食器3012を乾燥させるように構成された乾燥機(図示せず)を含むことができる。上部デッキ3004上で、トレイ3016が食器3012から分別されると、そのトレイ3016が上部デッキ3004のコンベヤーベルト3020上に留まるようにすることができる。トレイ3016は、コンベヤーベルト3020の上のスプレーヘッド3024によってさらにすすがれ、および/または洗浄され得る。いくつかの例では、コンベヤーベルト3020は、トレイ3016をトレイスタック位置またはトレイスタッカー3024に移送することができ、そこでトレイ3016が積み重ねられ、さらなる使用のために準備される。
【0105】
図16に示されるように、無人搬送車(AGV)3044を使用して、トレイ3016および食器3012を収集、移送、および配布することができる。
図16は、
図15で説明したコンベヤーベルト3020を示し、さらに、積み重ねられたトレイ3016を収集するように配置されたAGVを含む。いくつかの例では、トレイ3016は、AGV上に直接積み重ねることができ、または最初にトレイスタッカー3024上に集められ、次いで、AGVに載せられ、指定された貯蔵ステーションに戻され得る。いくつかの例では、AGVは、食器3012を収集および移送するためにも使用される。
【0106】
図17は、再利用プロセスならびに微細気泡またはナノ気泡発生器4004を含む食器洗い機4000を示している。食器洗い機4000は、上述した食器洗い機のいずれかと実質的に同様であり得る。いくつかの例では、微細気泡発生器4004を使用して、微細な気泡をタブ4028および/または流体循環システム4008並びにスプレーアーム4024に分散させる。微細気泡発生器4004からの微細な気泡の使用により、洗剤、高圧水、または温水の必要性を排除することができる。微細な気泡は、超音波手段を含む任意の既知の方法によって生成することができる。いくつかの例では、再利用された洗浄液または水が食器4012を洗い流すために使用される。例えば、タブ4028は、先に皿をきれいにするために使用された汚れた水を含むことができる。汚れた水はタブ4028から汲み上げられて、汚れた食器4012から残っている食物を洗い流すために使用される。次に、食器を浄水で洗浄することができるが、再利用水を使用して最初に食器4012を洗い流すことにより、浄水の必要性が減少する。さらに、汚れた水にすでに微細な気泡を注入されているようにし、それにより微細な気泡を浄水に注入する必要性を減少させることができる。
【0107】
本開示を通して、特定の実施形態は範囲形式で開示され得る。範囲形式での説明は、単に便宜上および簡潔にするためのものであり、開示された範囲に対する柔軟性のない制限として解釈されるべきではない。したがって、範囲の説明は、すべての可能なサブ範囲と、その範囲内の個々の数値を具体的に開示していると見なす必要がある。たとえば、1から6などの範囲の記述は、1から3、1から4、1から5、2から4、2から6、3から6などのサブ範囲、およびその範囲内の個々の数値、1、2、3、4、5、6などを具体的に開示していると見なす必要がある。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
【0108】
前述の開示を読んだ後、本願の精神および範囲から逸脱することなく、本願の様々な他の修正および適合が当業者に明らかになるであろうし、そのようなすべての修正および適合は、添付の特許請求の範囲内のものであることが意図されている。
【0109】
本明細書で使用される場合、外部、外側、内部、内側、頂部、底部、前面、裏面、左、右、上、および下という用語は、参照目的でのみ使用される。コンポーネントの外部または外側部分は、コンポーネントの外面の一部を形成することができるが、必ずしもその外面の外側全体を形成するとは限らない。同様に、コンポーネントの内部または内側は、コンポーネントの内部または内側を形成または画定し得るが、コンポーネントの外部または外面の一部を形成または画定し得るものである。コンポーネントの頂部は、コンポーネントのいくつかの配向で底部より上に位置し得るものであるが、コンポーネントの配向によっては、底部と一致、下、またはその他の空間的関係となり得るものである。
【0110】
本明細書では、ある特定の実施形態および実施例を参照して、様々な発明が記載されている。しかしながら、当業者には、それらは本明細書に開示される発明の範囲および精神から逸脱することなく多くの変形が可能であり、添付の特許請求の範囲に記載されているこれらの発明は、発明の精神から逸脱することなく、開示された発明のすべての変形および修正を網羅することを意図していることが認識されるであろう。「含む」および「有する」という用語は明細書で使用されているとおりであり、特許請求の範囲では「備える」という用語と同じ意味を有するものとする。
【0111】
上述の説明は、説明の目的で、説明された実施形態の完全な理解を提供するために特定の命名法を使用した。しかしながら、記載された実施形態を実施するためにこの特定の詳細が必要とされないことは当業者には明らかであろう。すなわち、本明細書に記載の特定の実施形態の上述の説明は、例示および説明の目的で提示されている。それらは、網羅的なものではなく、または実施形態を開示された正確な形態に限定することを目的とするものではない。上記の教示を考慮すると、多くの修正および変形が可能であることは当業者には明らかであろう。
【国際調査報告】