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特表2022-518389無線通信ネットワークにおいて端末ケイパビリティを処理する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-15
(54)【発明の名称】無線通信ネットワークにおいて端末ケイパビリティを処理する方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/22 20090101AFI20220308BHJP
   H04W 36/08 20090101ALI20220308BHJP
   H04W 92/20 20090101ALI20220308BHJP
【FI】
H04W8/22
H04W36/08
H04W92/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540090
(86)(22)【出願日】2019-12-11
(85)【翻訳文提出日】2021-08-24
(86)【国際出願番号】 SE2019051267
(87)【国際公開番号】W WO2020145861
(87)【国際公開日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】1950018-0
(32)【優先日】2019-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルヌス,スヴァンテ
(72)【発明者】
【氏名】パレニウス,トールニー
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA11
5K067AA21
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067JJ39
(57)【要約】
【解決手段】無線通信システム(60)のアクセスネットワーク(200)において使用され、ユーザ機器(User Equipment:UE)(1)のケイパビリティ情報を処理するための方法であって、第1のパラメータフィルタ(41)を識別するケイパビリティ照会メッセージ(43)を、前記アクセスネットワークの第1のアクセスノード(20)から前記UEへ送信すること(403)と、前記第1のパラメータフィルタに関連するケイパビリティ情報を識別するケイパビリティ情報メッセージ(44)を、前記UEから、前記第1のアクセスノードにおいて受信すること(407)と、前記第1のアクセスノードに前記ケイパビリティ情報(45)を格納すること(408)と、前記ケイパビリティ情報を識別するメッセージ(47)と前記第1のパラメータフィルタとを、前記第1のアクセスノードから第2のアクセスノード(30)へ送信すること(411)とを含む、方法。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システム(60)のアクセスネットワーク(200)において使用され、ユーザ機器(User Equipment:UE)(1)のケイパビリティ情報を処理するための方法であって、
第1のパラメータフィルタ(41)を識別するケイパビリティ照会メッセージ(43)を、前記アクセスネットワークの第1のアクセスノード(20)から前記UEへ送信すること(403)と、
前記第1のパラメータフィルタに関連するケイパビリティ情報を識別するケイパビリティ情報メッセージ(44)を、前記UEから、前記第1のアクセスノードにおいて受信すること(407)であって、前記第1のパラメータフィルタ(41)は、前記第1のアクセスノードが要求する無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)のリストを含み、前記ケイパビリティ情報(45)は、
前記UEにサポートされ、前記第1のアクセスノードが要求する前記RATに関連する周波数帯の組合せを識別するか、又は、
無線通信の所定の特徴のセットに関連するUE無線ケイパビリティを含む、受信すること(407)と、
前記第1のアクセスノードに前記ケイパビリティ情報(45)を格納すること(408)と、
前記ケイパビリティ情報を識別するメッセージ(47)と前記第1のパラメータフィルタとを、前記第1のアクセスノードから第2のアクセスノード(30)へ送信すること(411)とを含む、方法。
【請求項2】
前記第2のアクセスノードへ送信することは、前記UEと前記第2のアクセスノードの間の接続開始の決定に基づいて実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接続開始は、接続状態に入る前記UEに関連する接続開始を決定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記接続開始は、前記第1のアクセスノードから前記第2のアクセスノードへの前記UEのハンドオーバ開始を決定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記所定の特徴のセットは、Voice over LTE(VoLTE)、Internet of Things(IoT)、及びUltra-Reliable Low-Latency Communication(URLLC)のうちのいずれかに関連付けられている、請求項1~4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
前記第1のパラメータフィルタについての前記情報は、前記UEから受信した前記ケイパビリティ情報に含まれる、請求項1~5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記第1のパラメータフィルタについての前記情報と、前記第1のアクセスノードにおいて、ケイパビリティメッセージ(47)で前記ケイパビリティ情報を識別するデータとを組合せることと、
イントラアクセスノードインターフェースを介して、前記ケイパビリティメッセージを前記第2のアクセスノードへ送信することとをさらに含む、請求項1~5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
受信した前記ケイパビリティ情報メッセージは、前記第1のパラメータフィルタに関連するUEケイパビリティのセットを一意に識別するケイパビリティID(512)を含む、請求項1~7のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
補助パラメータフィルタ(48)を識別するケイパビリティ照会メッセージ(43A)を前記第2のアクセスノードから前記UEへ送信すること(414)をさらに含む、請求項1~8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
ケイパビリティ照会メッセージを送信する前記ステップは、前記第1のパラメータフィルタによって識別されない周波数帯を前記第2のアクセスノードがサポートするかどうかを、第2のアクセスノードにおいて判定することに基づいて行われる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記補助パラメータフィルタ(48)は、前記第1のアクセスノードによってサポートされない周波数帯のリストを識別する、請求項9又は請求項10に記載の方法。
【請求項12】
アクセスネットワーク(200)のアクセスノード(30)において使用され、無線通信システム(60)においてUE(1)のケイパビリティ情報を処理するための方法であって、
前記UEとの接続の開始を決定すること(410)と、
前記UEに関連するケイパビリティ情報(45)と前記ケイパビリティ情報(45)に関連する第1のパラメータフィルタ(41)を識別するメッセージ(47)を、前記アクセスネットワークにおける別のアクセスノード(20)から受信すること(412)であって、前記第1のパラメータフィルタ(41)は、前記別のアクセスノードが要求する無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)のリストを含み、前記ケイパビリティ情報(45)は、
前記UEにサポートされ、前記別のアクセスノードによって要求された前記RATに関連する周波数帯の組合せを識別するか、又は、
無線通信の所定の特徴のセットに関連するUE無線ケイパビリティを含む、受信することと、
ケイパビリティ照会メッセージを前記UEへ送信する必要性を決定するために、前記第1のパラメータフィルタ(41)と、前記アクセスノード(30)に関連する第2のパラメータフィルタ(42)とを相関させることとを含む、方法。
【請求項13】
前記第1のパラメータフィルタによって識別されないUEの特徴を前記アクセスノードがサポートするかどうかを判定することに基づいて、補助パラメータフィルタ(48)を決定すること(413)と、
前記補助パラメータフィルタを識別するケイパビリティ照会メッセージ(43A)を前記UEへ送信することとを、さらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記UEの特徴は、周波数帯又はRATの識別である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
無線通信システム(40)においてUE(1)のケイパビリティ情報を処理するように構成されたアクセスネットワーク(200)のアクセスノード(20、30)であって、
コンピュータプログラムコードを実行して、請求項1~14に記載の前記ステップのうちのいずれかを行うよう前記アクセスノードを制御するように構成されたロジック(24)を含む、アクセスノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アクセスネットワークと1つ以上の端末とを含む無線通信システムにおいて端末のケイパビリティを処理する方法及び装置に関する。より具体的には、前記ネットワーク内における様々なエンティティ間でのケイパビリティの識別及び送信のためのソリューションを提供する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP)を介して提供される様々な世代などの無線通信システムにおいて、様々な世代のスペックが提供されており、無線端末と基地局の間のワイヤレス無線インターフェースと前記無線ネットワークの様々なレベルのオペレーションの両方を設定かつ操作するための共通ルールを設定している。3GPPのドキュメンテーションにおいて、無線端末又は無線通信装置を、一般に、ユーザ機器(User Equipment:UE)と称する。基地局は、セルを定義し、セル内でのUEへの無線アクセスを提供することで、UE用無線アクセスを周辺地域に提供するように動作する。本明細書において、基地局をノード又はアクセスノードとも称し、また、異なるタイプのシステム又はスペックに対して、様々な用語を3GPPにおいて用いる。アクセスネットワーク、又は無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)は、典型的には、複数のアクセスノードを含み、とりわけ、他の通信ネットワークへのアクセスを提供するコアネットワーク(Core Network:CN)に接続される。ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System:UMTS)とも称される、いわゆる3Gスペックでは、用語NodeBは、アクセスノードを表すのに使用され、一方、Long-Term Evolution(LTE)も称される、いわゆる4Gスペックでは、用語eNodeB(eNB)が使用される。さらに開発を進めた無線通信用スペックのセットを、New Radio(NR)技術を含む5Gタイプ無線通信システム(5G type radio communication system:5GS)と称し、用語gNBは、アクセスノードを表すのに使用される。
【0003】
UEは、たとえば、UEにおけるモデムプロパティ又はサポートされた機能に関連する無線ケイパビリティなどの多種多様なケイパビリティを有しうる。あるUEにサポートされたケイパビリティを無線ネットワークの様々なエンティティに認識させるために、UEは、それらのケイパビリティを無線ネットワークに示す。これは、通常、UEが無線通信ネットワークに登録する際に行われる。ケイパビリティを、様々なフォーマット、たとえば、メッセージの1つ以上の情報要素に列挙されるパラメータ又は指標で示すことができる。
【0004】
一般に、UEは、複数の異なるケイパビリティを示してもよく、それらのケイパビリティは、たとえば、無線通信システムの関係周波数帯、サポートされた周波数帯の組合せ、異なる変調及び復調フォーマットのサポート、最大データ復調率、3GPPリリースバージョン、又は、装置間通信の中継又はサポートなどの特定機能のためのケイパビリティである。既存の技術では、UEケイパビリティは、やや静的な方法でネットワークに示される。UEケイパビリティ照会を送信するネットワークに応答して、ケイパビリティを、初期ネットワーク登録時に、いくつかのハンドオーバシナリオにおいて示してもよい。UE側からのケイパビリティ情報のアップデートを開始するために、UEは、ネットワークにおける再登録を必要としてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
無線ネットワークで動作するUEの数が増加し、サポート可能なサービス、機能、無線周波数帯域などの数も同時に増加しているため、UEケイパビリティのデータサイズは増加し続けている。現在の3GPPリリースにはすでに、ケイパビリティのサイズに関する問題がある。3GPP内で承認された、改善方法を検討する研究では、ベンダー及びモデル又はハッシュごとに静的ケイパビリティIDを、ケイパビリティの完全セットに割り当てることが提案されている。しかし、これらのソリューションは、ケイパビリティの一部を変更する際には、あまりに静的かつ不便と考えられる可能性がある。これに加えて、ケイパビリティの様々な変化を一時的に動的に示すことができる。たとえば、UEが一時的に過熱した場合、一時的にいくつかの無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)を無効(利用不可)にするような信号を伝達しうる。
【0006】
さらに、事業者又はメーカーがともに所有する中央データベースに標準化UEケイパビリティを都合良く格納することが可能になることは、非現実的である。
【0007】
したがって、UE又は類似の無線通信装置のサポートされたケイパビリティを無線通信ネットワークに効率的に示し、これを効率的な方法で、3GPPネットワーク内において、アクセスネットワーク内及びコアネットワーク間で通信できる技術が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
無線通信システムにおいてUEケイパビリティ情報を処理するための改良されたソリューションを提供することが全体的な目的である。特に、本目的の一態様は、無線ネットワーク内及び無線ネットワークとUEの間でケイパビリティ情報を伝達するのに必要なシグナリング又はデータの量を最小限に抑えることである。前記態様には、そのようなUEケイパビリティ情報の識別、格納、及び送信が含まれる。前記態様は、独立請求項に記載されるソリューションによって提供される。さらに有利な実施形態については、従属請求項に記載する。
【0009】
第1の態様によれば、無線通信システムのアクセスネットワークにおいて使用され、UEのケイパビリティ情報を処理するための方法が提供され、
前記方法は、
第1のパラメータフィルタを識別するケイパビリティ照会メッセージを、アクセスネットワークの第1のアクセスノードからUEへ送信することと、
第1のパラメータフィルタに関連するケイパビリティ情報を識別するケイパビリティ情報メッセージを、UEから第1のアクセスノードにおいて受信することと、
第1のアクセスノードにケイパビリティ情報を格納することと、
ケイパビリティ情報を識別するメッセージと第1のパラメータフィルタを、第1のアクセスノードから第2のアクセスノードへ送信することとを含む。
【0010】
前記方法の技術的な効果は、第2のアクセスノードが、信頼できる情報を取得し、それによって、UEとのエアインターフェースを介するさらなるシグナリングの必要性を抑えることができることである。
【0011】
一実施形態において、第2のアクセスノードへ送信することは、UEと第2のアクセスノードの間の接続開始の決定に基づいて実施される。ケイパビリティ及びフィルタ情報を必要に応じて転送することのみによって、ネットワーク内のシグナリングを最小限に抑えてもよい。
【0012】
一変形例において、前記接続開始として、接続状態に入るUEに関連する接続開始を決定することが挙げられる。これには、UEが、第2のアクセスノードに対して、RRC_Connectedなどの接続状態に入ると、ケイパビリティ情報が第2のアクセスノードに転送されることが含まれうる。
【0013】
別の変形例において、前記接続開始には、第1のアクセスノードから第2のアクセスノードへのUEのハンドオーバ開始を決定することが含まれる。
【0014】
一実施形態において、第1のパラメータフィルタは、無線アクセス技術(Radio Access Technologies)のリスト、又は、第1のアクセスノードがサポートする周波数帯のリストを含み、ケイパビリティ情報は、UEがサポートする前記周波数帯の組合せを識別するものである。そのような実施形態においては、第1のアクセスノードに関連するUEの無線ケイパビリティの情報を第1のアクセスノードにおいて得るために、第1のパラメータフィルタをこのように都合良く使用してもよく、一方、第1のパラメータフィルタは、エアを通して送信されるデータ量を最小限に抑えるように、第1のアクセスノードに関連しない情報を排除することができる。
【0015】
一実施形態において、第1のパラメータフィルタについての情報は、UEから受信したケイパビリティ情報に含まれる。そのような実施形態において、受信したケイパビリティ情報を格納し、その後、第1のアクセスノードにおいてさらなるデータ操作を行うことなく、必要なときに第2のアクセスノードへ転送してもよい。
【0016】
一実施形態において、前記方法は、
第1のパラメータフィルタについての情報と、第1のアクセスノードでケイパビリティメッセージ内のケイパビリティ情報を識別するデータとを組合せることと、
イントラアクセスノードインターフェースを介して、第2のアクセスノードへケイパビリティメッセージを送信することとを含む。前記情報を取得するのに適用したパラメータフィルタで、受信したケイパビリティ情報をコンパイルするようにアクセスノードを構成することによって、そのケイパビリティの報告時にフィルタについての情報をUEが複製する必要がなくなる。
【0017】
一実施形態において、受信したケイパビリティ情報メッセージは、第1のパラメータフィルタに関連するUEケイパビリティのセットを一意に識別するケイパビリティIDを含む。このようにして、大量のケイパビリティ情報のデータを送信することを回避でき、それによってエアトラフィックを最小限に抑えることができる。
【0018】
一実施形態において、前記方法は、
補助パラメータフィルタを識別する補助ケイパビリティ照会メッセージを、第2のアクセスノードからUEへ送信することを含む。このように、第2のアクセスノードは、第1のアクセスノードから中継されない付加的又は他の情報を、必要に応じて取得してもよい。
【0019】
一変形例において、補助ケイパビリティ照会メッセージを送信するステップは、第1のパラメータフィルタによって識別されない周波数帯又はRATを第2のアクセスノードがサポートするかどうかを、第2のアクセスノードにおいて判定することに基づいて行われる。
【0020】
一変形例において、第2のパラメータフィルタは、第1のアクセスノードがサポートしない周波数帯のリスト又は無線アクセス技術の識別を識別する。
【0021】
第2の態様によれば、アクセスネットワークのアクセスノードにおいて使用され、無線通信システムにおいてUEのケイパビリティ情報を処理する方法が提供され、前記方法は、
UEとの接続の開始を決定することと、
UEに関連するケイパビリティ情報とケイパビリティ情報に関連する第1のパラメータフィルタを識別するメッセージを、アクセスネットワークの別のアクセスノードから受信することと、
ケイパビリティ照会メッセージをUEへ送信する必要性を決定するために、第1のパラメータフィルタと、アクセスノードに関連する第2のパラメータフィルタとを相関させることとを含む。
【0022】
このようにして、付加的にケイパビリティを要求する必要性を最小限に抑えることができる。
【0023】
一実施形態において、前記方法は、
第1のパラメータフィルタによって識別されないUEの特徴をアクセスノードがサポートするかどうかを判定することに基づいて、補助パラメータフィルタを決定することと、
補助パラメータフィルタを識別するケイパビリティ照会メッセージをUEへ送信することとを含む。
【0024】
このようにして、全ケイパビリティ情報よりも少ないデータのセットをUEから送信するように要求できる。
【0025】
一実施形態において、UEの特徴は、周波数帯又は無線アクセス技術の識別である。
【0026】
第3の態様によれば、アクセスネットワークのアクセスノードが提供される。前記アクセスノードは、無線通信システムにおいてUEのケイパビリティ情報を処理するように構成され、
上述した実施形態のステップのうちのいずれかを実施するアクセスノードを制御するように構成されたロジックを含む。
【0027】
一実施形態において、ロジックノードは、データ記憶装置に接続されたコントローラを含み、前記コントローラは、データ記憶装置に格納された命令により、上述したステップのうちのいずれかにしたがってアクセスノードを操作するように構成されている。
【0028】
第4の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。前記コンピュータプログラム製品は、アクセスノードにおいてロジックのデータ記憶装置に格納されうる命令を含み、データ記憶装置に接続されたコントローラがコンピュータプログラム製品を実行ことで、アクセスノードが上述したステップのうちのいずれかにしたがって操作を実施するように構成されている。
【0029】
本明細書に概説した実施形態及び実施例を、代替案として明記されたものを除き、都合良く組合せてもよいことは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
下記の図面を参照しながら、様々な実施形態について説明する。
【0031】
図1図1は、様々な実施形態に係るネットワークノードを含む無線通信システムのネットワークの概略図である。
図2図2は、様々な実施形態によって構成されたUEに含まれる構成要素を概略図である。
図3A図3Aは、様々な実施形態によって構成されたアクセスノードに含まれる構成要素の概略図である。
図3B図3Bは、様々な実施形態によって構成されたアクセスノードに含まれる構成要素の概略図である。
図3C図3Cは、様々な実施形態によって構成されたコアネットワークノードに含まれる構成要素の概略図である。
図4図4は、無線通信システムにおける様々なノードで実施されるいくつかの方法ステップを含むフローチャートである。以下にさらに詳細に概説するように、実施形態が異なれば、含まれるステップも異なりうる。
図5図5は、様々な実施形態による、UEケイパビリティ情報のデータと、それらに対応するUEケイパビリティIDの算出との構成の概略図である。
図6図6は、無線通信システムにおける様々なノードで実施するいくつかの方法ステップを含むフローチャートである。以下にさらに詳細に概説するように、実施形態が異なれは、含まれるステップも異なりうる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施形態を示す添付図面を参照しながら、以下に、本発明をさらに詳細に説明する。ただし、多種多様な形で本発明を具現してもよく、本発明は、本明細書において示す実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が十分で完全なものとなり、当業者に本発明の範囲を十分に伝えるように提供される。
【0033】
ある構成要素が別の構成要素に「接続」されていると説明した場合、前記構成要素は、前記別の素子に直接接続されるか、又は、介在する構成素子が存在しうることは理解されよう。一方、ある構成要素が別の構成要素に「直接接続」されていると説明した場合、介在する構成要素は存在しない。同じ数字は、同じ構成要素を表す。さらに、本明細書において、第1、第2などの用語は、様々な構成要素を説明するのに用いられうるが、これらの構成要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことは、理解されよう。これらの用語は、単に、ある構成要素と別の構成要素とを区別するために使用される。たとえば、本発明の範囲から逸脱することなく、第1の構成要素を第2の構成要素と称することもでき、同様に、第2の構成要素を第1の構成要素と称することもできる。本明細書において使用するように、用語「及び/又は」は、列挙した関連項目の1つ以上の組合せをすべて含む。
【0034】
周知の機能又は構成は、簡潔及び/又は明瞭に説明するために、詳細には記載されないかもしれない。特に指示のないかぎり、本明細書で使用するすべての用語(科学技術用語を含む)は、本発明が属する業界の技術者により一般に理解される意味と同じ意味を有する。一般に使用される辞書に定義される用語等の用語は、本明細書及び関連技術の文脈におけるそれらの用語の意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書において定義されるように、理想化された、又は過度に形式的な意味において解釈されないものとする。
【0035】
本発明を理想化した実施形態の概略図を参照しながら、本明細書において本発明の実施形態を説明する。よって、結果として生じる、たとえば、製造技術の図解上の形状及び相対的寸法のばらつき及び/又は許容差は予想されるべきである。したがって、本発明の実施形態は、本明細書に示した領域の特定の形状及び相対的寸法に限定されるものと解釈されるべきではなく、たとえば、操作上の異なる制約及び/又は製造上の制約の結果として生じる形状及び/又は相対的寸法の逸脱を含むものとする。したがって、図に示した構成要素は、本質的に模式化されたものであり、その形状は、装置の、ある領域の実際の形状を示したものとして意図されるものではなく、また、本発明の範囲を限定するものと意図されるものでもない。
【0036】
図1は、アクセスネットワーク200を含む無線通信システム60の概略図である。アクセスネットワーク200は、コアネットワーク100に順に接続され、その接続によって、インターネットなどの他の通信ネットワークへのアクセスが提供される。アクセスネットワーク200は、複数のアクセスノード10、20、30を含み、様々なセルに対応するように構成されている。アクセスネットワーク200は、たとえば、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)である。UE1は、無線などによってアクセスネットワーク200のアクセスノードと無線通信するように構成された無線装置である。UEは、据え置き型であっても、携帯型であってもよい。
【0037】
様々な実施形態において、各アクセスノード10、20、30は、基地局と称され、各々、1つのセルに対応する。アクセスネットワーク200は、RAN通知領域(RAN Notification Area:RNA)と称されうる多数のサブエリアを含んでもよい。各RNAは、多数のセルからなり、各セルは、1つのアクセスノード20によって対応される。これらのセルのうちの1つを、アンカーセルと称すこともある。アンカーセルは、アクセスノード20を含み、アクセスノード20は、5GではN2及びN3インターフェースと称される、制御プレーン及びユーザプレーンのためのコアネットワーク100へのインターフェースが構成されている。対応するインターフェースS1-C及びS1-Uは、LTEにおいて提供される。ロジカルノード間インターフェース201によって、RNAの他のセルのアクセスノード10、30をアンカーセル20に接続してもよい。5Gでは、このインターフェース又はインターフェースのセットは、Xnインターフェースと称され、LTE用に定義したX2インターフェースとして類似の目的を有する。
【0038】
CN100は、3GPPリリースにしたがって、又は、無線通信基準の別のセットにしたがって定義されたエンティティ110、ノード111、又は機能120の形をとるか、又は、それらを含む、様々なコアネットワークノード112を含んでもよい。そのようなCNエンティティとして、たとえば、アクセス・モビリティ管理機能(Access & Mobility management Function:AMF)及びセッション管理機能(Session Management Function:SMF)など、UEのモビリティを処理するノード110が挙げられる。CNは、Serving Gateway及びPDNゲートウェイのうちの1つ以上など、ユーザプレーンファンクション(User Plane Function:UPF)120又はゲートウェイ111をさらに含んでもよい。
【0039】
図2は、UE1の概略図である。UE1はアクセスネットワーク200と通信するように構成されていてもよく、少なくともエアインターフェースを介してアクセスネットワーク200と通信するための無線受信機及び送信機などのトランシーバ2を含んでもよい。端末1は、さらにロジック3を含む。ロジック3は、たとえば、コントローラ又はマイクロプロセッサ4を含んでもよい。ロジックはさらに、コンピュータ可読記憶媒体を含むように構成されたデータ記憶装置5を含むか、又はデータ記憶装置5に接続されていてもよい。データ記憶装置5は、メモリを含んでもよく、たとえば、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、リムーバブルメディア、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)、及び他の好適な装置のうちの1つ以上であってもよい。典型的な配置では、データ記憶装置5は、長期データストレージ用不揮発性メモリと、コントローラ4用システムメモリとして機能する揮発性メモリとを含む。データ記憶装置5は、データバスを介して、ロジック3のプロセッサ4とデータを交換してもよい。データ記憶装置5は、非一時的コンピュータ可読媒体とみなされる。本明細書に概説するように、ロジック3の1つ以上のプロセッサは、UE1を操作するために、データ記憶装置又は別のメモリに格納された命令を実行してもよい。UE1は、UEケイパビリティ情報及び関連データを格納するためのデータメモリ6をさらに含んでもよい。データメモリ6は、データ記憶装置5であってもよく、又は、データ記憶装置5の一部を形成してもよく、又は、別のエンティティであってもよいが、アクセス可能で、無線システム60の他のノードに送信可能なケイパビリティデータから、UE1を制御かつ操作するために用いられるデータストレージ5内のコンピュータプログラム又はオペレーティングシステムに関連する格納コード間の、意図した相違を識別するように具体的に図示されている。なお、UE1は、たとえば、1本以上のアンテナ、ユーザインターフェース、電源など、識別されたもの以外の特徴及び機能を明らかに含みうるが、これらの構成要素は、明確に説明するために図2には示されていないことに留意されたい。
【0040】
図3Aは、本明細書において第1のアクセスノード20又は補助アクセスノード20とも称されるアクセスノード20の概略図であり、図3Bは、本明細書において第2のアクセスノード30とも称される別のアクセスノード30の概略図である。様々な実施形態において、第1のアクセスノード20及び第2のアクセスノード30は、類似又は同一であってもよい。他の実施形態において、第1のアクセスノード20及び第2のアクセスノード30は、多少異なっていてもよく、たとえば、サポートされる無線アクセス技術(RAT)やサポートされる周波数帯及び周波数帯の組合せの点で、異なる無線ケイパビリティを有してもよい。機能エンティティの点で、第1のアクセスノード20及び第2のアクセスノード30は、対応する構成要素又は機能を含む。この点において、アクセスノード20、30は、それぞれアクセスノードロジック24、34を含む。アクセスノードロジック24、34は、たとえば、コントローラ又はマイクロプロセッサ25、35を含んでもよい。ロジック24、34は、コンピュータ可読記憶媒体を含むように構成されたデータ記憶装置26、36を、さらに含む、又はデータ記憶装置26、36に接続されてもよい。データ記憶装置26、36は、メモリを含んでもよく、たとえば、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、リムーバブルメディア、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び他の好適な装置のうちの1つ以上であってもよい。典型的な配置では、データ記憶装置26、36は、長期データストレージ用不揮発性メモリと、制御装置用システムメモリとして機能する揮発性メモリとを含む。データ記憶装置26、36は、データバスを介して、ロジック24、34のプロセッサとデータを交換してもよい。前記データ記憶装置は、非一時的コンピュータ可読媒体とみなされる。本明細書に概説するように、ロジック24、34の1つ以上のプロセッサ25、35は、アクセスノード20、30を操作するために、データ記憶装置又は別のメモリに格納された命令を実行してもよい。各アクセスノード20、30は、たとえば電源などの、より多くの構成要素を含んでもよいが、明確に説明するために、これらの構成要素は、図3A及び図3Bに示されていない。アクセスノード20、30は、他のエンティティと通信するための1つ以上のトランシーバ27、37を、さらに含んでもよい。たとえば、トランシーバ27、37は、エアインターフェースを介してUE1と通信するためのアンテナ配置(図示せず)に接続された無線トランシーバを含んでもよい。さらに、トランシーバ27、37は、コアネットワーク100への1つ以上のインターフェースを定義してもよい。アクセスノード20、30は、好ましくは複数のUEのために、UEケイパビリティ情報及び関連データを格納するためのデータメモリ28、38をさらに含んでもよい。データメモリ28、38は、データ記憶装置26、36の一部を形成してもよく、又は別のエンティティであってもよい。実際、データメモリ28、38は、たとえば、同じRNAの一部であってもなくてもよい、いくつかのアクセスノード専用のメモリ28、38において、多くのアクセスノード10、20、30がアクセス可能な場所の中心に配置されてもよい。
【0041】
図3Cは、コアネットワーク(CN)ノード112の概略図であり、コアネットワーク(CN)ノード112は、図1を参照して概説したノード110、111、120のうち1つ以上の部分を含んでもよい。コアネットワークノード112は、CNノードロジック124を含む。CNノードロジック124は、たとえば、コントローラ又はマイクロプロセッサ125を含んでもよい。ロジック124は、コンピュータ可読記憶媒体を含むように構成されたデータ記憶装置126をさらに含む、又は、データ記憶装置126に接続されてもよい。データ記憶装置126は、メモリを含んでもよく、たとえば、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、リムーバブルメディア、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び他の好適な装置のうちの1つ以上であってもよい。典型的な配置では、データ記憶装置126は、長期データストレージ用不揮発性メモリと、制御装置用システムメモリとして機能する揮発性メモリとを含む。データ記憶装置126は、データバスを介して、ロジック124のプロセッサとデータを交換してもよい。データ記憶装置は、非一時的コンピュータ可読媒体とみなされる。本明細書に概説するように、ロジック124の1つ以上のプロセッサ125は、CNノード112を操作するために、データ記憶装置又は別のメモリに格納された命令を実行してもよい。CNノード112は、たとえば電源などの、より多くの構成要素を含んでもよいが、明瞭に説明するために、図3Cには、これらの構成要素は示されていない。CNノード112は、他のエンティティと通信するための1つ以上のトランシーバ又はインターフェース127を、さらに含んでもよい。たとえば、インターフェース127は、インターネットなどの他のネットワークと通信するためのインターフェースを含んでもよい。さらに、インターフェース又はトランシーバ127は、アクセスネットワーク200への1つ以上のインターフェースを定義してもよい。CNノード112は、好ましくは複数のUEのために、UEケイパビリティ情報及び関連データを格納するためのデータメモリ128をさらに含むか、又はデータメモリ128に接続されてもよい。データメモリ128のUEケイパビリティデータは、CN100の中心において、別の記憶装置に物理的に保存されてもよく、一方、データメモリ128は、そのように個別に格納されたUEケイパビリティデータへのアクセスを示す、又はアクセスさせるデータベースを形成する。
【0042】
上述したように、UE1は、たとえばメモリ6に格納されたUEケイパビリティ情報を、アクセスネットワーク200へ送信してもよい。この送信を、たとえば、ビットマップを送信して無線通信ネットワークにそのケイパビリティを示すことで実施してもよい。受信アクセスネットワークは、データメモリ28にケイパビリティ情報を格納してもよく、さらに、データメモリ128の中央ストレージに対して、そのデータをCNに伝達してもよい。無線通信ネットワークにそのケイパビリティを示すために、UE1は、ビットマップをアクセスノード20に送信してもよい。この送信を、アクセスネットワーク200にUE1を最初に登録する際に実施してもよい。しかし、いくつかのシナリオでは、後の時点でビットマップを送信することもできる。たとえば、UE1は、そのケイパビリティのアップデートを示すなどのためにアクセスネットワーク200への接続を維持しながら、ビットマップを送信することもできる。ビットマップは、複数のビットを含んでいてもよく、この複数のビットのうち、1ビット以上のサブセットは、あるケイパビリティがUE1にサポートされているか否か、及び任意でどのような方法でサポートされているかについて示してもよい。たとえば、シングルビット「1」は、ケイパビリティがサポートされていることを示すことができる。マルチビットのサブセットは、複数の選択肢のうちの1つを示すことができる。前記複数の選択肢は、あるケイパビリティをサポートすること、サポート無し、基本的なサポート、及び完全なサポートとを識別するなどのサポートレベル、及び/又は、ケイパビリティを使用する際に最大限にサポートされたビットレートなどのケイパビリティに関連する1つ以上のパラメータである。ビットマップにおけるビット位置へケイパビリティをマッピングすることは、UE1及びアクセスノード20に、事前に構成されていてもよい。そのような事前の構成は、通信基準に基づいていてもよく、工場の設定又はオペレータが定義した設定に基づいていてもよい。したがって、あるケイパビリティのサポートを、2進法で(たとえば「サポートされるか」か「サポートされない」かを示すシングルビットによって)示してもよいが、たとえば、サポートレベル、選択された選択肢、又は、ケイパビリティに関連する1つ以上のパラメータを示すマルチビットによって示してもよい。
【0043】
3GPP用語では、UEケイパビリティレポートは、UE1がネットワーク200に登録される際に、無線インターフェースを介して、UE1から、アクセスノード20などの通信中セルを有するRANノードへ送信される。ネットワーク200は、「UEケイパビリティ照会」メッセージにおいて、関連ケイパビリティを送信するようにUE1に要求する。UEは、「UEケイパビリティ情報」メッセージで応答する。UEケイパビリティ照会は、通常、アップリンクUEケイパビリティ情報が基づいているフィルタを含んでもよい。UEが別のRANノードへハンドオーバするごとに、UEケイパビリティ情報を、RANノード10、20、30間に送信することができる。したがって、UE1が毎回ケイパビリティを送信する必要はない。1つの問題は、UEケイパビリティ照会の要求メッセージを送信した1つのアクセスノード20に対して、UE1が、ネットワークパラメータによって選別されたデータを送信することである。ハンドオーバ後、新しいセルを有するアクセスノード30は、UEケイパビリティ情報を得るが、レポートが基礎としている選別については知らされていない。
【0044】
以下でさらに説明するように、様々な実施形態では、UEケイパビリティ情報に関する完全なデータではなく、UEケイパビリティの様々なセットを示すIDを送信することがある。この目的のために、様々なソリューションが採用されうる。一実施例において、UE1が登録されているネットワーク200によって、あるケイパビリティのセットにIDが割り当てられる。その後、UE1がネットワーク200へケイパビリティを送信すると、それに応じて、UE1は、UE1がPLMN内に存在するかぎり使用することができるIDを受信する。別の可能性は、グローバルデータベースであり、該グローバルデータベースにおいては、各電話会社が、自社のモデルのケイパビリティを提示し、ケイパビリティセットのグローバルIDが作成されている。別の選択肢は、ベンダーと該ベンダーが割り当てた1つのIDとを識別するベンダー固有のIDによって、ケイパビリティIDを定義することである。ベンダー固有のIDは、そのベンダーを識別する単一のIDでなくてもよく、特定のベンダーに割り当てられるTACコードの一部であってもよい。ネットワーク200内でケイパビリティIDを用いるケイパビリティを分配する場合、無線インターフェースを介して全ケイパビリティをシグナリングすることは希でありうる。IDを介してアクセスノード10、20、30間でのケイパビリティの分配を実施することができ、その後、ハンドオーバにおける次のアクセスノード30は、IDに基づく正確なセットのケイパビリティを取得することができる。しかし、ネットワーク200におけるすべてのアクセスノードとすべてのUE1が最新のIDを備えた前記データベースを使用する前に、ケイパビリティを分配するためのセットアップが混在することになる。
【0045】
初期リリースにおいて多くの周波数帯及び周波数帯の組合せをサポートするUEでは、無線インターフェースを介して全ケイパビリティを送信することに問題がある。したがって、ネットワーク200において利用可能なケイパビリティは、アクセスノードにおいて利用可能な機能によって選別される。今日、通常のUE1にとって、目下のUEがサポートしているケイパビリティのセット全体がケイパビリティ照会メッセージのメッセージ構造に適合しないという大きな問題がある。したがって、UEが実行又はサポートされたケイパビリティのサブセットで応答するのみでよいようにケイパビリティを選別することが非常に一般的である。目下の選別メカニズムは、ネットワーク200、具体的にはケイパビリティ照会メッセージを送信するアクセスノード20が、UE1に詳細なフィルタ情報を送信するので、応答メッセージで除外すべきケイパビリティをUE1が正確に知ることができ、かつ応答メッセージにはどのように選別が実行されたかに関する高レベルな情報が含まれるように定義されている。ネットワーク200が、UE1に対して、第2のアクセスノード30へのハンドオーバを実施する場合、新しいアクセスノード30に送信されるUEコンテキストは、UEケイパビリティを含む。
【0046】
アクセスノード20がUE1から受信した、報告されたケイパビリティは、アクセスノード20がUE1からどのようなフィルタを要求したかについてのいくつかの情報を含んでもよい。報告されたケイパビリティは、その特徴がアクセスノード20によってサポートされていない、又は要求されていないことにかかわらず、同じである。しかし、UE1から報告されたケイパビリティは、第2のアクセスノード30がUE1のサポートされた特徴を評価するために使用するのに十分ではない。たとえば、報告されたケイパビリティがNRのためのサポートを含んでいない場合、その理由は、UEがサポートしていないからであるのか、又は、アクセスノード20が要求しなかったからであるのかが、第2のアクセスノード30には不明である。
【0047】
上述したように、UE1がネットワーク200に報告したケイパビリティを選別し、それによって、ケイパビリティレポートのサイズを制限してもよい。RRCメッセージ「ケイパビリティ照会」でアクセスノード20からUE1へ選別を要求してもよい。しかし、ケイパビリティ情報が格納されるアクセスノード20におけるUEコンテキストは、最先端技術において使用されるフィルタを含まない。このことは、関心対象のケイパビリティをすでに要求しているため目下のアクセスノード20にとって問題ではないが、(LTEに加え、NRなど)他のRATや周波数帯などをサポートしうる別のアクセスノード30にケイパビリティを送信する際、選別の情報は非常に重要となる。しかし、第2のアクセスノード30が、ケイパビリティレポートが基づいている選別の詳細を知らない場合、第2のアクセスノード30は、その選別が関連しているかどうかを知らないという理由だけで、UE1に新しいUEケイパビリティ情報レポートを要求しなければならないことが多い。
【0048】
本明細書に概説する様々な実施形態によれば、第1のアクセスノード20に格納され、かつ、たとえば、ハンドオーバの最中か、又は第2のアクセスノード30との接続状態に入るUE1に関連する接続開始時に、S1又はX2/Xnなどのイントラアクセスノードインターフェースを介して信号伝達されたUEケイパビリティ情報に、フィルタ定義を付与することによって、前記問題は克服される。使用するフィルタが含まれている場合、新しいアクセスノード30は、どのようなフィルタが使用されるかについての情報を取得する。たとえば、第2のアクセスノード30が動作させる、あるRAT、周波数帯、又は周波数帯の組合せに関連するケイパビリティなどが失われている場合、第2のアクセスノード30は、ケイパビリティ情報の失われた部分を要求するのみでもよい。より具体的には、第2のアクセスノード30は、信頼できる情報を取得する。一例として、ケイパビリティ情報が、あるパラメータ、たとえば、あるRATなどのためのサポートを示していないが、そのパラメータが、ネットワーク200からUE1に送信されたケイパビリティ照会メッセージにおいて適用された第1のパラメータフィルタに含まれている場合、第2のアクセスノード30からUE1に新しいケイパビリティ照会メッセージを送信する必要はない。これによって、第2のアクセスノード30にとっての問題、つまり、現行システムにおいて、UEが無線アクセス技術(RAT)などの特定の特徴のサポートを示さない場合、あるRATについての情報を第1のアクセスノード20が要求しなかったこと、又は、UEがそれをサポートしていないことに起因しうるという問題も解決しうる。
【0049】
図4は、フローチャートの概略図であり、無線通信システム60の様々な要素間で通信するための方法ステップを概説する。具体的には、前記フローチャートは、UE1、第1のアクセスノード20、及び第2のアクセスノード30に関連するステップを示す。様々な実施形態において、図4に示したステップのサブセット、たとえば実線で示されているステップのみなどを含んでもよく、一方、他の実施形態では、図4が示した、より多くの、又はすべてのステップを含んでもよい。図1を参照すると、無線通信システム60のアクセスネットワーク200の一部のためのアクセスノード20、30は、セルラー通信システム60の様々なセルのための基地局として動作するように構成されてもよい。アクセスネットワーク200を都合良く動作するために、UEは、無線ケイパビリティなどのケイパビリティについてネットワークに情報を伝達するように構成されている。
【0050】
ステップ401では、第1のアクセスノード20において、又は第1のアクセスノード20のために、第1のパラメータフィルタ41を定義してもよい。本明細書に概説するように、UEがサポートするRAT、無線周波数帯、周波数帯の組合せ、又は他のUEケイパビリティなど、第1のアクセスノード20に関連し、エアインターフェースを介してUEと通信するために重要な、又は第1のアクセスノードによって要求されうる、UEケイパビリティ情報を、部分的又は詳細に定義するように第1のパラメータフィルタ41を構成してもよい。いくつかの実施形態では、第1のパラメータフィルタ41は、このように、第1のアクセスノードによって要求されたRATのリストを含む。
【0051】
ステップ402においても極めて同様に、第2のアクセスノード30において、又は第2のアクセスノード30のために、第2のパラメータフィルタ42を定義してもよい。これに応じて、第2のアクセスノード30に関連するUEケイパビリティ情報を部分的に又は詳細に定義するように第2のパラメータフィルタ42を構成してもよい。
【0052】
ステップ403では、第1のアクセスノード20は、典型的には、エアインターフェースを介して、UE1にケイパビリティ照会メッセージ43を送信する。ケイパビリティ照会メッセージ43は、第1のパラメータフィルタ41を識別するものである。様々な実施形態において、第1のパラメータフィルタは、RAT又は周波数帯のリストなど、UE1のケイパビリティ情報を要求する1つ以上のパラメータのリストを含んでもよい。いくつかの実施形態において、そのようなリストは、ケイパビリティ照会メッセージ43に含まれていてもよく、一方、他の実施形態においては、ケイパビリティ照会メッセージ43は、たとえば、ルックアップテーブルによって、又はUE1に格納されているハッシュ関数を用いて、UE1において前記リストにリンク付け又はマッピングされうるコード又は他のデータを含んでもよい。
【0053】
ステップ404では、UE1は、第1のパラメータフィルタ41を識別するケイパビリティ照会メッセージ43を受信する。
【0054】
ステップ405では、ケイパビリティ照会メッセージ43の受信に応じて、UE1はケイパビリティ応答をコンパイルしてもよい。受信した第1のパラメータフィルタ41が、どのような情報が要求されたかを明示しない場合、例示したように、たとえば、ルックアップテーブルをアドレス指定するか、又は第1のパラメータフィルタ41を復号することで、UE1において第1のパラメータフィルタ41を処理して前記情報を取得することが伴われうる。このステップは、第1のパラメータフィルタ41にしたがって、UE1の全UEケイパビリティを部分的又は詳細に準備することを、代わりに、又は、さらに含んでもよい。
【0055】
ステップ406では、UE1は、ケイパビリティ情報メッセージ44を第1のアクセスノード20に送信してもよい。ケイパビリティ情報メッセージ44は、第1のパラメータフィルタ41に関連するケイパビリティ情報を識別する。この点において、ケイパビリティ情報メッセージ44は、第1のパラメータフィルタで照会されたパラメータとして同定された1つ以上の特徴、たとえば1つ以上のRATの種類などが、UE1にサポートされているかどうかを具体的に識別してもよい。
【0056】
ステップ407では、第1のアクセスノード20は、UE1からケイパビリティ情報メッセージ44を受信する。
【0057】
ステップ408では、第1のアクセスノード20は、UE1に関連するケイパビリティ情報45を格納する。一実施形態において、前記情報は、ステップ407においてケイパビリティ情報メッセージ44で受信したようなケイパビリティ情報45であってもよい。別の実施形態において、たとえば、ケイパビリティ情報メッセージ44が、ケイパビリティ情報を明示するデータではなくケイパビリティIDとして提供される場合、格納するステップ408は、UE1に関してそのIDのみを格納すること、又は、アクセスノード20もしくはコアネットワーク100において、又は、たとえば、受信したケイパビリティ情報メッセージ44に関連するハッシュ関数を用いることによって、データストレージからケイパビリティ情報を取得することを含んでもよい。ケイパビリティ情報45は、UEにサポートされ、第1のアクセスノード20が要求したRATに関連する周波数帯の組合せを識別するものであってもよく、かつ/又は、無線通信の所定の特徴のセットに関連するUE無線ケイパビリティを含んでもよい。所定の特徴のセットは、Voice over LTE(VoLTE)、Internet of Things(IoT)、Ultra-Reliable Low-Latency Communication(URLLC)、及び他の特徴のうちのいずれかに関連するものであってもよい。
【0058】
ステップ411では、第1のアクセスノード20は、UE1のためのケイパビリティ情報45を識別するメッセージ47と第1のパラメータフィルタとを、第2のアクセスノード30に送信してもよい。さらにまた、格納されるようにUE1のための明示的なケイパビリティ情報を送信する、又は、UE1のための前記ケイパビリティ情報に一意に関連するIDのみを送信することによって前記送信を行ってもよい。様々な実施形態において、メッセージ47を送信するステップは、個別のメッセージ中の選別されたケイパビリティ情報45及び第1のパラメータフィルタ41を送信することを伴ってもよい。様々な実施形態において、前記ステップは、受信したケイパビリティ情報に、RATに関する情報を、第1のアクセスノード20が加えることを伴ってもよく、前記情報は、前記メッセージ又は第2のアクセスノードへ信号で伝達されたメッセージ47中に、サポートされた周波数帯又は周波数帯の組合せについての情報を含んでもよい。一実施例として、第1のアクセスノードは、LTE RATの下で動作するように構成されていてもよく、多くの周波数帯又は周波数帯の組合せに関して、ケイパビリティ照会メッセージ43におけるUE1からのケイパビリティ情報を要求している。LTEに加えてNRなど、第1のアクセスノード20以外に、第2のアクセスノード30は、様々なRAT下で動作するように構成されていてもよい。その後、UE1から受信したケイパビリティ情報45を、ケイパビリティ照会メッセージ43が関連していたRAT(LTE)の表示と、第1のアクセスノード20において組合せる。このようにして、第2のアクセスノード30は、ケイパビリティ情報が示す様々な周波数でのサポートが、あるRATに当てはまるか否かを認識する。
【0059】
ステップ412では、第2のアクセスノードは、ケイパビリティ情報の識別及び第1のパラメータフィルタの識別を受信してもよく、前記識別は、第1のパラメータフィルタ41に関連するRATの識別を含む、又は、前記RATの識別が追加されうる。
【0060】
様々な実施形態において、ケイパビリティ情報の識別及び第1のパラメータフィルタの識別の第2のアクセスノード30への送信を、UE1と第2のアクセスノード30間の接続の開始を検出又は決定することで引き起こしてもよい。この送信はハンドオーバ状況に関連してもよい。前記ハンドオーバ状況において、UE1は、第1のアクセスノード20に関連する接続状態から、第2のアクセスノード30に関連する接続状態へと変化する。別のシナリオでは、前記送信は、たとえばUE1の停止状態から、UE1の接続状態の開始を伴ってもよい。前記送信は、たとえば、メッセージがUE1へ送信される場合は、ネットワーク200によって引き起こされ、又は、UE1がメッセージを送信するか、もしくはそうでなければネットワーク200へのアクセスを要求する場合は、UE1によって引き起こされてもよい。これは、通常、RRCシグナリングを伴ってもよい。
【0061】
ステップ409では、UE1が接続開始を決定するシナリオが提供される。
【0062】
ステップ410では、第2のアクセスノード30が接続開始を決定するシナリオが提供される。
【0063】
なお、UE1とネットワーク200の間の接続開始の決定は、第1のアクセスノード20を関与させてもよく、UE1が第1のアクセスノード20に接続される場合、該決定はハンドオーバである。
【0064】
ステップ413では、第2のアクセスノード30は、アクセスノード30に関連する第2のパラメータフィルタ42と第1のパラメータフィルタ41とを相関させて、UEへのケイパビリティ照会メッセージを送信する必要性を決定してもよい。本ステップは、第1のパラメータフィルタ41に含まれない第2のパラメータフィルタ42のフィルタ特徴を決定することを伴ってもよい。このステップはさらに、ケイパビリティ情報45が、第2のアクセスノード30にサポートされているすべてのRATに関連しているかどうかを判定することを含んでもよい。また、このステップは、第2のアクセスノード30における補助パラメータフィルタ48を決定することを含んでもよい。第2のアクセスノード30は、第1のパラメータフィルタ41、及び第1のパラメータフィルタ41に基づいて提供されたUEケイパビリティ情報をすでに認識しているため、第2のアクセスノード30がUE1に照会する必要があるケイパビリティパラメータがさらに存在するかどうかを、第2のパラメータフィルタ42への相関性によって判定してもよい。様々な実施形態において、したがって、補助パラメータフィルタ48は、あるRATに関連する特徴など、受信したケイパビリティ情報45に提供されるデータがないケイパビリティパラメータを含んでもよい。つまり、第1のパラメータフィルタ41によって定義されるように、第2のパラメータフィルタ42にしたがって要求されるケイパビリティ情報がすでに提供されている場合、補助パラメータフィルタ48は、第2のパラメータフィルタ42によって定義されるような完全なセットのデータよりも小さなセットのデータを照会するように定義してもよい。
【0065】
ステップ414では、第2のアクセスノード30がUE1に照会する必要があるケイパビリティパラメータがさらに存在するかどうかの判定に基づいて、第2のアクセスノード30がケイパビリティ照会メッセージ43Aを送信してもよい。一実施例として、第2のアクセスノード30が、第1のパラメータフィルタ41によって識別されないRATをサポートしていると判定したかもしれない。ステップ414は、第2のパラメータフィルタ42と同じ補助パラメータフィルタ48を識別するケイパビリティ照会メッセージを、第2のアクセスノード30からUE1へ送信することを含んでもよい。別の実施形態において、ステップ414は、完全な第2のパラメータフィルタ42の識別を送信するのではなく、第1のアクセスノード20から受信しなかったケイパビリティ情報のみを示す。補助パラメータフィルタ48を識別するケイパビリティ照会メッセージ43Aを送信することを伴ってもよい。このように、UE1から要求されるデータを限定してもよい。
【0066】
ステップ415では、補助パラメータフィルタ48を識別するケイパビリティ照会メッセージ43AをUE1で受信する。
【0067】
ステップ416では、ケイパビリティ照会メッセージ43Aの受信に応じて、UE1はケイパビリティ応答をコンパイルしてもよい。どのような情報が要求されたかを受信した補助パラメータフィルタ48が明示しない場合、例示したように、たとえばルックアップテーブルをアドレス指定するか、又は、補助パラメータフィルタ41のケイパビリティIDを復号することによって、UE1において補助パラメータフィルタ48を処理することで、前記情報を取得することを伴ってもよい。このステップは、補助パラメータフィルタ48にしたがって、UE1の全UEケイパビリティを部分的又は詳細に準備することを、代わりに、又は、さらに含んでもよい。
【0068】
ステップ417では、UE1が、第2のアクセスノード30にケイパビリティ情報メッセージ44Aを送信してもよい。ケイパビリティ情報メッセージ44Aは、補助パラメータフィルタ48に関連するケイパビリティ情報を識別するものである。
【0069】
ステップ418では、第2のアクセスノード30が、UE1からケイパビリティ情報メッセージ44Aを受信する。
【0070】
ステップ419では、第2のアクセスノード30が、UE1に関連するケイパビリティ情報を格納する。一実施形態において、この情報は、ステップ418におけるケイパビリティ情報メッセージ44Aと組合せて、ステップ407においてケイパビリティ情報メッセージ44で受信したようなケイパビリティ情報であってもよい。別の実施形態においては、たとえば、ケイパビリティ情報メッセージ44及び/又は44Aが、ケイパビリティ情報の明示的なデータとしてではなく、ケイパビリティIDとして提供される場合、格納するステップ419は、UE1に関してそのIDだけを格納すること、又は、アクセスノード30もしくはコアネットワーク100において、又は、たとえば、受信したケイパビリティ情報メッセージ44及び/又は44Aに関連するハッシュ関数を用いて、データストレージからケイパビリティ情報を取得することを含んでもよい。
【0071】
様々な実施形態において、図面を参照して概説したソリューションを、無線ケイパビリティなどのUEケイパビリティ情報を定義するIDを使用するアイデアと組合せてもよい。上述したように、IDは、UE1とアクセスノード20、30の間のシグナリングを制限するために使用されるが、ハンドオーバ時又は他の接続開始時にアクセスノード間のケイパビリティを信号伝達するために、IDを使用してシグナリングの負荷を制限することもできる。この場合、IDは、UE1から報告された、選別されたUEケイパビリティに基づいている。
【0072】
標的アクセスノード30においても必要とされる第1のパラメータフィルタ41などのフィルタ定義を、メッセージ47がアクセスノード間で送信される際に、ケイパビリティIDへ関連付けるか、又は、新しいIDを、ケイパビリティ情報45のセットとフィルタ41の組合せに基づいて作成してもよい。いずれにせよ、ケイパビリティIDとフィルタIDを使用する場合は、ケイパビリティIDとフィルタIDを新しいアクセスノード30に送信することができ、その後、ケイパビリティ情報とフィルタ定義を、受信するノード30において単一又は複数のIDから再現することができる。
【0073】
図5は、ケイパビリティIDを使用してケイパビリティ情報を報告する実施形態の概略図である。前記ケイパビリティIDを、たとえば図4を参照して本明細書で説明した実施形態に関連して用いてもよい。本実施形態によれば、全UEケイパビリティ情報50は、いくつかのデータブロック51~54に分割され、各データブロックは、UEケイパビリティ情報のサブセットを含むか、又は表す。個別のUEケイパビリティID512、522、532、542を決定して、各データブロックを識別する。好ましくは、データ51のブロック用UEケイパビリティID512を、ブロック51のデータに基づき所定のハッシュメカニズム55を用いて算出したハッシュ512と決定する。ハッシュメカニズム55は、たとえば、SHA-2又はSHA-3であってもよい。ここで、SHAはセキュアハッシュアルゴリズム(Secure Hash Algorithm)を表す。ハッシュ512は、常に、ビットの特定の数、たとえば128ビットを有し、データ51の指紋を構成する。具体的には、アクセスノード100などの装置は、ひとたびデータブロック51にアクセスすると、ハッシュメカニズム55を用いて正確に同じハッシュ512を算出することができてもよい。一方、ハッシュ関数55は複雑で、ハッシュ512及びハッシュ関数55に単にアクセスするだけではデータブロック51のデータを再構成するのに十分ではない。様々な実施形態において、ハッシュより複雑ではない複素関数によって、対応又は関連するデータブロック51のデータに基づいて、ケイパビリティID512を決定してもよい。
【0074】
様々な実施形態において、ケイパビリティIDは、装置メーカー固有のコード56に基づいて、少なくとも部分的に決定する。一実施形態において、ハッシュは、ハッシュメカニズム55によってデータブロック51のデータから算出され、次に、ケイパビリティID512を形成するように、算出したハッシュに装置メーカー固有のコード56を付加してもよい。
【0075】
各ブロック51~54はそれぞれ、所定の共通の最大データサイズに対して決定されているデータサイズ511、521、531、541を有するように、UEケイパビリティ情報をブロックに分割することが好ましい。したがって、UE又はモデムのメーカーは、各データブロック51~54が最大限度サイズを超えないかぎり、任意の特定の方法でUEケイパビリティ情報を分割するようにUEモデルを構成してもよい。好ましい実施形態において、最大限度サイズは、UE1とアクセスノード20の間もしくはアクセスネットワーク200とコアネットワーク100の間で、又はコアネットワーク100内の他のインターフェースにおいて、無線通信システム60でデータを伝達するためのデータメッセージフォーマットのペイロードサイズであってもよい。様々な実施形態において、最大限度サイズは、たとえば、UMTSのためのTS25.323、LTEのためのTS36.323、5G New Radio(NR)のためのTS38.323、又はその他において、3GPPによって特定されるパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol)で定義されるような、オクテット数として定義してもよい。最大限度サイズは、たとえば、9000バイト又は8188バイトなど、所定のバイト数であってもよい。
【0076】
様々な実施形態において、無線ネットワークへの登録後であっても、変動し、また、変更されうるUEケイパビリティパラメータを、1つのデータブロック51で回収するように、UEを構成してもよい。このように、ひとたび、その、又は、それらのデータブロック51のUEケイパビリティ情報がネットワーク200、100に伝達かつ格納されると、UE1のケイパビリティが変更される場合にUEケイパビリティID512のみを送信すればよい。さらに、UE又はモデムのメーカーは、1つ又はいくつかのブロック51~54のケイパビリティ情報が、いくつか又はすべてのUEモデルにとって、常に又は多くの場合、一般的であるように、UEケイパビリティを構成してもよい。このように、ひとたび、それ、又はそれらのデータブロック51のUEケイパビリティ情報が、ネットワーク200、100に伝達かつ格納されると、UEケイパビリティID512のみを、新しく登録されたUE1から送信すればよく、さらに、ネットワーク100、200は、そのUE1のUEケイパビリティ情報を決定することができる。さらに、全UEケイパビリティ情報を、新しい情報を有するブロック51~54に対して、UE1から送信するのみでよい。
【0077】
図5において、データブロック51~53は、実質的に同じサイズを有しており、一方、データブロック54は、より小さい。上述したように、無線通信システムにおけるデータ送信を最小限に抑えるように、前記分割を都合良く実施してもよい。実際、1つ以上のデータブロックが他のデータブロックよりかなり小さくなってもよく、この場合、前記1つ以上のデータブロックは、UEモデル間もしくは個々のUE間で一般に異なるUEケイパビリティ情報を含むと考えられるか、又は、過熱による分類の低減に関連するUEケイパビリティ情報など、頻繁に変化しうるUEケイパビリティ情報に関係する。
【0078】
図6は、ケイパビリティIDを用いてケイパビリティ情報を伝達するために、無線通信システム60において協働するエンティティが実施するいくつかの方法ステップを示すフローチャートである。このフローチャートは、特にエアを介して送信された実際のデータの量を最小限に抑えながら、ケイパビリティ情報を報告する方法を示す。図4を参照して提供したように動作する実施形態においても、図6の一般的な概念を採用してもよい。さらに、多くの方法ステップ及びメッセージが示されているが、各実施形態において、それらすべてのステップ及びメッセージを含む必要があるというわけではないことは留意されるべきである。しかし、便宜上、図6を参照して、多くの異なる実施形態を以下に概説する。少なくとも破線で示されたステップは、任意のものであって、ある実施形態にのみ含まれていてもよい。
【0079】
図では、UE1が実施したステップは、左方に示される。これらのステップを、図2にしたがって、UEが実施してもよい。
【0080】
アクセスネットワーク200で実施されるステップを、フローチャートの中央に示す。これらのステップを、図3にしたがってアクセスノードにより実施してもよい。図6は、これらステップをアクセスノード20が実行する場合を示す。しかし、アクセスネットワーク200における様々なステップを、異なるアクセスノード10、20、30が実施してもよいことは明らかであろう。UE1は、たとえば、第1のアクセスノード20を使用してアクセスネットワーク200に登録し、次に、後の段階で第2のアクセスノード30を介して最新のケイパビリティ情報又はUEケイパビリティIDをアクセスネットワーク200へ送信してもよい。また、UEケイパビリティ情報及びUEケイパビリティIDは、1つのアクセスノード20に格納されてもよく、また、同じアクセスネットワーク200の別のアクセスノード10によってアクセスされてもよい。
【0081】
コアネットワーク100で実施するステップを右方に示す。これらのステップを、図4にしたがって、コアネットワークノードにより実施してもよい。図6は、これらのステップを、5GネットワークのAMFなどモビリティ管理を処理するように構成されたコアネットワークノード112で実施する場合を示す。しかし、コアネットワーク100で実施されるステップを、実際には、他の又はいくつかのコアネットワークノードで実施してもよい。
【0082】
図6を参照しながら、UE1において使用される方法であって、アクセスネットワーク200を含む無線通信システム60においてUEケイパビリティ情報を処理する方法を提供する。
【0083】
ステップ602では、UEは、複数のデータブロック51~54に分割されたUEケイパビリティ情報50を格納する。各データブロックは、UEケイパビリティ情報のサブセットを含む。UE1又はUE1中のモデムのメーカーが前記格納を行ってもよい。代わりに、又は、加えて、様々なUEケイパビリティ情報を、Universal Integrated Circuit Card(UICC)などのSubscriber Identity Module(SIM)についてデータへのアクセスを介して、アクセスネットワーク200のオペレータが決定し、UE1が評価してもよい。様々な実施形態において、UEケイパビリティ情報の、ブロック51~54への実際の分割を、UEメーカーが決定してもよい。
【0084】
様々な実施形態において、各データブロック、又はデータブロック51~54のうちの少なくとも1つは、所定のRAT、無線周波数、RATの無線周波数に関連するUE無線ケイパビリティを含む。このように、様々な実施形態は、たとえば、3つのグループのUEケイパビリティ情報サブセットを含んでもよく、これらのグループは、対応する周波数6GHz、28GHz、36GHzに関連するケイパビリティを備える3つのブロック51~53に分割されたものである。
【0085】
いくつかの実施形態において、各データブロック、又はデータブロック51~54の少なくとも1つは、無線通信の所定の特徴のセットに関連するUE無線ケイパビリティを含む。そのような実施形態において、UEケイパビリティ情報のサブセットのグループを、対応するケイパビリティ情報、たとえばVoLTE、IoT、又はURLLCなどに関連する情報を備えるブロックに分割してもよい。
【0086】
ステップ603では、UE1は、各データブロックに対して、対応するケイパビリティID512、522、532、542を決定する。ケイパビリティIDは各々、1つのデータブロックに一意に対応することが好ましい。したがって、各ケイパビリティID512を、関連するデータブロック51のデータ、たとえば、関連するデータブロック51のデータに基づき所定の機能55により算出したハッシュ又はハッシュ値512などに基づいて、決定することが好ましい。様々な実施形態において、UE1は、UEケイパビリティ情報50によって決定された所定のUEケイパビリティのセットを有してもよく、事前に構成された1つ以上のデータブロック、たとえばブロック51~54のサブセットのうちのすべて又は1つなどを有してもよい。さらに、事前に構成された各データブロックのための所定のケイパビリティIDを備えるように、UE1を事前に構成してもよい。そのような実施形態において、対応するケイパビリティIDを決定するステップは、事前に構成されたケイパビリティIDを、算出するのではなく、メモリ6から入手することを含む。
【0087】
ステップ604では、UE1は、すべての所定のケイパビリティIDなど所定のケイパビリティIDの少なくとも1つを含むケイパビリティメッセージ61を、アクセスネットワーク200へ送信する。無線ネットワークへの最初の登録では、各データブロック51~54に対応するケイパビリティID512、522、532、542を送信することが好ましい。UEケイパビリティの直近の更新時には、変更されているデータブロックの所定のケイパビリティIDのみを送信する必要がある。様々な実施形態において、ネットワーク200への登録時又はネットワーク200による要求時に、いずれかのケイパビリティIDが変更されようとされまいと、UE1で利用可能なすべての決定済みケイパビリティIDは、常に送信される。
【0088】
各ブロック51~54は、仕様によって決定されうる所定の共通の最大データサイズを有することが好ましい。最大データサイズを、バイト数又はオクテット数によって、又は、別のデータオブジェクト又はオブジェクトサイズを参照することによって、定義してもよい。様々な実施形態において、最大データサイズは、例証したように、無線システム60において使用されるペイロードサイズの所定のデータメッセージと等しい、又は、関連付けられていてもよい。
【0089】
ステップ604を参照して説明したステップ及び特徴は、たとえば、図4のステップ406に組み込まれてもよく、この場合、メッセージ61はメッセージ44に対応する。
【0090】
ステップ613では、UE1は、アクセスネットワークのアクセスノード20から、前記データブロックのうち少なくとも1つを識別するケイパビリティ要求メッセージ64を受信する。様々な実施形態において、ケイパビリティ要求メッセージ64は、ケイパビリティメッセージ61で送信された1つ以上のケイパビリティIDを含む。別の実施形態において、データブロック順の識別など、さらに簡潔な識別を行ってもよい。UE1が、たとえば4つのケイパビリティID512、522、532、542を送信した場合、ケイパビリティ要求メッセージ64は、単に「3、4」と示して、第3のケイパビリティIDに関連するデータブロック53及び第4のケイパビリティIDに関連するデータブロック54が要求されていることを明確化してもよい。ケイパビリティ要求メッセージ64を受信することで、要求メッセージで識別されたデータブロックがアクセスノード20にとって利用可能ではないことが示される。
【0091】
ステップ614では、UE1は、ケイパビリティ要求メッセージ64の受信に応じて、アクセスノードへ、前記ケイパビリティ要求メッセージによって識別されたケイパビリティIDに対応するデータブロックを送信する。提供する実施例において、UE1は、第3のデータブロック53及び第4のデータブロック54を送信する。さらに、UEケイパビリティ情報はブロックに分割されるため、識別された各データブロック53、54は、個別のメッセージ65でアクセスノードへ送信され、それゆえ、図には2つの送信が表示されている。
【0092】
UE1に関連する特徴に加えて、アクセスノード20において使用される方法であって、少なくとも1つのUE1を含む無線通信システム60のアクセスネットワーク200においてUEケイパビリティ情報を処理するための方法を提供する。具体的には、前記方法は、全UEケイパビリティ情報へのアクセスを元来有していないアクセスノード20に関連するUE1のためのUEケイパビリティ情報を処理又は入手することに関する。なお、アクセスノード20は、過去に、UEケイパビリティ情報をコアネットワークノード112又は他のUEへ送信又はコアネットワークノード112又は他のUEから受信したかもしれず、また、コアネットワークノードは、過去に、UEケイパビリティ情報をアクセスネットワーク200へ送信、又はアクセスネットワーク200から受信したかもしれない。そのように過去に受信したUEケイパビリティ情報のすべて又は一部をアクセスネットワーク200におけるメモリ28に格納してもよく、この場合、前記UEケイパビリティ情報がアクセスノード20にとって利用可能となる。ある時点で、UE1は、アクセスノード20が属するネットワークに登録されてもよく、そうでなければ、そのケイパビリティ状況を更新することを要求し、それによって、ケイパビリティIDを送信する。
【0093】
ステップ605で、アクセスノード20は、1つ以上のケイパビリティID512、522、532、542を含むケイパビリティメッセージ61をUE1から受信する。この場合、各ケイパビリティIDは、UE1のUEケイパビリティ情報のサブセットを含む、対応するデータブロック51~54に関連する。少なくとも、UE1をアクセスノード20が属するネットワークに登録する場合、ケイパビリティメッセージ61は、前記UE1のためのケイパビリティ情報の各データブロックに対応するケイパビリティIDを含むことが好ましい。
【0094】
ステップ605に関して説明した特徴は、たとえば図4のステップ407に組み込まれてもよい。
【0095】
ステップ606では、アクセスノード20は、データメモリ28にアクセスするなどして、受信したケイパビリティIDに対応するUEケイパビリティ情報を利用することが可能かを判定する。通常、これは、受信したケイパビリティIDをメモリ28のデータベースにおいて探索するステップと、データベースにおけるケイパビリティIDの発見に応じて、データメモリ28において、ケイパビリティIDが対応するデータブロックから、関連するUEケイパビリティのサブセットを入手するステップとを含んでもよい。しかし、受信した1つ以上のケイパビリティIDがアクセスノード20にとって利用不可能な場合、前記データを取得しなくてはならない。前記取得は、まず、ステップ607をコアネットワーク100から試み、次に、ステップ612をUE1から試みることが好ましい。
【0096】
ステップ607では、アクセスノード20が、無線通信システムにおいて、アクセスノード20にとって利用不可能な少なくとも1つのデータブロックに関連するケイパビリティIDを識別するケイパビリティ要求メッセージ62を、異なるノードに送信する。上述したように、ケイパビリティ要求メッセージ62を、主に、コアネットワークノード112などコアネットワーク100に送信してもよい。
【0097】
ステップ611において、アクセスノードは、コアネットワークノード112から、少なくとも1つの前記データブロックを、利用可能であれば、受信する。
【0098】
各ケイパビリティIDに対応するデータブロックがアクセスノード20において利用不可能な場合、又は、コアネットワークノード112からメッセージ63を受信した場合、UE1自体が、欠落しているUEケイパビリティ情報について照会される。
【0099】
ステップ612では、アクセスノード20は、アクセスノード20が未だ利用できないデータブロックに対応するケイパビリティIDを識別するケイパビリティ要求メッセージ64を、UE1に送信する。
【0100】
ステップ615では、未だ利用不可能なデータブロックをUE1から受信する。
【0101】
したがって、図4の実施形態に関して、ステップ408で格納したケイパビリティ情報45は、UE1、コアネットワーク100、又はUE1とコアネットワーク100の組合せのいずれかから受信した情報を含む。
【0102】
このように配置することで、エアを介したデータ送信は最小限に抑えられる。まず、局所記憶されたデータ28を確認し、次に、コアネットワークから前記データを取得することを試みる。さらに、UEケイパビリティ情報をデータブロックに分割することによって、あるUEのためのUEケイパビリティ情報を伝達するように要求される各送信が有利に最小限に抑えられる。これは、UEケイパビリティ情報のサブセット1つを各々が含む多数又はすべてのデータブロックがすでに利用可能であるかもしれないからである。さらに、1つのブロックに含まれるUEケイパビリティ情報が失われている場合、そのブロックのデータのみを送信すればよい。
【0103】
ステップ616では、アクセスノード20は、ステップ615でUE1が受信したデータブロックを、ステップ616で検証するように構成してもよい。前記検証は、
‐ステップ615で受信した少なくとも1つのデータブロック各々に基づいて、ケイパビリティID算出用の所定の機能55を用いて、ケイパビリティIDを算出し、
‐算出したケイパビリティIDを、受信したケイパビリティメッセージ61のケイパビリティIDと比較することによって、行われる。
【0104】
ステップ617では、アクセスノード20は、UE1からのメッセージ65で取得したいずれかのデータブロックを、コアネットワークノード112へ送信してもよい。
【0105】
UE1及びアクセスノード20に関連する特徴に加えて、コアネットワークノード112で使用される方法であって、少なくとも1つのUE1及びアクセスネットワーク200を含む無線通信システム60において、ユーザ装置、UE、及びケイパビリティ情報を処理するための方法が提供される。
【0106】
ステップ608では、コアネットワークノードは、1つ以上のケイパビリティID512、522、532、542を含むケイパビリティ要求メッセージ62を、アクセスネットワークのアクセスノード20から受信する。この場合、ケイパビリティIDはそれぞれ、対応するデータブロック51~54に関連付けられており、データブロック51~54は、UE1のUEケイパビリティ情報のサブセットを含む。
【0107】
ステップ609では、コアネットワークノードは、受信したケイパビリティIDに対応するUEケイパビリティ情報の利用可能性を決定してもよい。
【0108】
ステップ610では、コアネットワークノードは、受信したケイパビリティIDに対応する利用可能なデータブロックすべてを、アクセスノード20へ送信してもよい。
【0109】
ステップ618では、コアネットワークノードは、過去に利用不可能であったデータブロックであって、受信したケイパビリティIDに対応するデータブロックすべてを、アクセスノード20から受信してもよい。
【0110】
ステップ619では、コアネットワークノードは、アクセスノード20から受信した任意のデータブロックを、たとえばデータメモリ128に格納してもよい。この場合、前記データブロックは、ステップ608で受信したように対応するケイパビリティIDに関連する。
【0111】
提案した前記ソリューションは、いくつかのメリットを提供する。一般に、提案した前記ソリューションによって、UEケイパビリティを処理するために無線通信システム60の様々なノード間で送信しなければいけないデータの量が最小限に抑えられる。具体的には、アクセスネットワークにおいて、あるアクセスノードから別のアクセスノードで受信したUEのコンテキストに関して、高い信頼が得られる。さらに、様々な実施形態において、既存のメッセージサイズを維持し、単一のUE無線ケイパビリティブロックを1つのメッセージに適合されることが可能である。たとえば、わずかなUE無線ケイパビリティの変更によりソフトウェアをアップグレードする場合、変更したUEケイパビリティ情報のサブセットを含むデータブロックのみを、転送し、更新すればよい。これによって、ある期間にわたってケイパビリティを追加/変更することを可能にする柔軟なソリューションが可能となる。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
【国際調査報告】