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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-15
(54)【発明の名称】自動車用ロック
(51)【国際特許分類】
   E05B 81/66 20140101AFI20220308BHJP
   E05B 81/68 20140101ALI20220308BHJP
   B60J 5/00 20060101ALI20220308BHJP
   B62D 25/12 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
E05B81/66
E05B81/68
B60J5/00 M
B62D25/12 N
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021540180
(86)(22)【出願日】2019-12-12
(85)【翻訳文提出日】2021-08-03
(86)【国際出願番号】 DE2019101078
(87)【国際公開番号】W WO2020143866
(87)【国際公開日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】102019100593.0
(32)【優先日】2019-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510222604
【氏名又は名称】キーケルト アクツィーエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ロイシュ, マヌエル
【テーマコード(参考)】
2E250
3D004
【Fターム(参考)】
2E250HH01
2E250JJ42
2E250JJ47
2E250KK02
2E250LL01
2E250LL13
2E250LL15
2E250LL20
2E250PP04
2E250PP05
2E250QQ02
2E250SS08
3D004CA41
(57)【要約】
本発明は、車両(100)の可動部(110)のための自動車用ロック(1)であって、少なくとも1つの爪部(3)および1つの回転ラッチ(4)からなるロック機構(2)と、センサ装置(5,6,7)とを備え、センサ装置(5,6,7)は、ロック機構(2)に割り当てられ、固定センサ(6)および感知素子(5)を有し、感知素子(5)は回転ラッチ(4)に設けられ、あるいは、その逆であり、センサ(6)は、センサ(6)の影響区域における感知素子(5)の有無に関連付けられた少なくとも2つの異なる出力信号を発生させることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(100)の可動部(110)のための自動車用ロック(1)において、
少なくとも1つの爪部(3)および1つの回転ラッチ(4)からなるロック機構(2)を備え、センサ装置(5,6,7)を有し、前記センサ装置(5,6,7)は、前記ロック機構(2)に割り当てられ、固定センサ(6)と、前記回転ラッチ(4)上に設けられた感知素子(5)とを有し、あるいは、感知素子(5)と、前記回転ラッチ(4)上に設けられた固定センサ(6)とを有し、前記センサ(6)は、前記センサ(6)の影響区域(E)における前記感知素子(5)の有無に関連付けられた少なくとも2つの異なる出力信号を発生させる自動車用ロック(1)であって、
少なくとも一つの第2感知素子(7)が、提供され、前記爪部(3)に設けられ、前記第1感知素子(5)および前記第2感知素子(7)が前記固定センサによって検出可能であり、前記回転ラッチ(4)の位置(I、II、III、IV)および前記爪部(3)が一つの前記センサ(6)によって検出可能であることを特徴とする自動車用ロック(1)。
【請求項2】
前記センサ装置(5,6,7)は、容量的、誘導的、光学的または磁気的に作用することを特徴とする、請求項1に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項3】
前記センサ装置(5,6,7)は、ホールセンサとして設計されることを特徴とする、請求項1または2に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項4】
前記第1感知素子(5)及び/又は前記第2感知素子(7)は、磁気的に、特に磁石として設計されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項5】
前記磁石は、プラスチックボンド磁石として設計され、特に、前記回転ラッチ(4)及び/又は前記爪部(3)のシース(9)が少なくとも部分的にプラスチックボンド磁石として設計されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項6】
前記第1感知素子(5)及び/又は前記第2感知素子(7)は、挿入部として設計され、特に、前記回転ラッチ(4)及び/又は前記爪部(3)のシース(9)内に配置されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項7】
前記爪部(3)及び/又は前記回転ラッチ(4)の切換えカム(8)には、少なくとも1つの感知素子(5,7)が配置されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項8】
前記切換えカム(8)は、前記爪部(3)または前記回転ラッチ(4)の回転運動を、少なくとも1つの感知素子(5,7)の直線運動に変換することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項9】
前記感知素子(5,7)は、前記爪部(3)及び/又は前記回転ラッチ(4)の前記センサ(6)に向けられる側に配置されていることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項10】
前記センサ(6)の出力信号は、前記回転ラッチ(4)の回転角度および/または爪部(3)の回転角度の関数として発生され、特に、前記回転ラッチ(4)及び/又は前記爪部(3)の回転角度の関数として、前記センサ(6)の出力電圧が変化することを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項11】
前記回転ラッチ(4)の前記感知素子(5)と前記爪部(3)の前記感知素子(7)とが同時に前記センサ(6)の影響区域(E)に位置したときに前記出力信号が最大となることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のロックシステムの分野に関するものであり、独立形式の装置クレームの前文による自動車用ロックに関するものである。
【0002】
近年、車両は、爪部や回転ラッチなどのロック部の位置を検出するセンサ有することが多い。このようなセンサ又はスイッチは、ロック機構の少なくとも1つの開放位置及び1つの戻り止め位置を検出することができ、車両の可動部がロックされているか否かを判定することができる。
【0003】
DE10 2007 056 251A1から、互いに対する回転ラッチ及び爪部の位置を検出するためのマイクロスイッチを備えた自動車用ロックが知られている。ロックに割り当てられたロック機構は、マイクロスイッチを作動させる追加の外形レバーと共に作動し、したがって、互いに対する回転ラッチおよび爪部の位置に関する情報を提供することができる。また、DE10 2016 123 328A1から知られている自動車用ロックは、爪部の位置を検出するための誘導センサと、回転ラッチ位置を検出するための追加の誘導センサとを有する。
【0004】
既知の従来技術の欠点は、位置を検出するために、回転ラッチの位置およびラチェット位置を検出するために複数のセンサおよび/または追加のレバーが必要であることである。複数のセンサおよび/または追加のレバーを使用すると、自動車用ロックのコストおよび構造的経費が増大する。
【発明の概要】
【0005】
したがって、本発明は、少なくとも1つの自動車用ロックを提供するという技術的目的に基づいており、従来技術の欠点は少なくとも軽減される。特に、本発明の目的は、回転ラッチの位置および爪部の位置を構造的に簡単に検出することができる自動車用ロックを提案することである。
【0006】
上記目的は、独立形式の請求項1に記載の特徴を有する自動車用ロックによって達成される。
【0007】
本発明の更なる特徴、詳細、有利な開発及び改良は、従属形式のクレーム、明細書及び図面から明らかになる。特許請求の範囲、明細書、図面及び従属形式のクレームに記載された特徴は、相互に組み合わせることができ、又は任意の所望の技術的に実用的な方法で修正することができ、本発明の更なる実施形態を明らかにすることができる。なお、本発明を説明するための以下の実施形態は、これに限定されるものではない。
【0008】
本発明によれば、この目的は、車両の可動部、特にドア、ハッチ、後部ハッチ、シート、充電プラグロック、フード、またはスライドドアのための自動車用ロックによって達成される。自動車用ロックは、少なくとも1つの爪部および1つの回転ラッチから構成されるロック機構と、このロック機構に割り当てられたセンサ装置とを有する。センサ装置は、固定センサと、回転ラッチ上に配置された少なくとも1つの感知素子とを備え、あるいは、少なくとも一つの感知素子と、回転ラッチ上に配置された固定センサとを備え、センサは、センサの影響区域内の感知素子の有無に関連付けられた少なくとも2つの異なる信号を発生させる。本発明によれば、少なくとも1つの第2感知素子が設けられ、第2感知素子は、爪部上に配置され、特に第1感知素子および第2感知素子は、固定センサによって検出可能である。従って、ロック機構、特に回転ラッチ及び爪部の異なる位置が検出可能である。
【0009】
本発明による自動車用ロックの本質的な利点は、ロック機構の複数の位置、特に回転ラッチ及び少なくとも1つの爪部を監視及び認識できることである。したがって、ロック構成要素の正確な位置について正確な結論を出すことができる。本発明によるセンサ装置は、対象が捕捉されたときを確実に検出することができるように、自動車のロックを閉じる補助装置として特に有利に使用することができる。これらの位置は、特に、限定されるものではないが、プリロック位置、一次ロック位置、およびロック機構の少なくとも1つの開放位置とすることができる。
【0010】
検出精度を更に高めるために、少なくとも1つの回転ラッチおよび/または少なくとも1つの爪部に複数の感知素子を配置することが考えられる。
【0011】
自動車用ロックは、複数のロック位置を有することができる。たとえば、本発明による自動車用ロックは、少なくとも1つのプリロック位置及び1つの一次ロック位置、並びに開放/アンロック位置を有することができる。加えて、一般的な自動車用ロックは、少なくとも1つのロック用ハウジングと、ロック用カバーと、ロック用ケース(以下では、ロック用ハウジングという用語に包含される)とを有することができ、したがって、ロック機構は、ロック用ハウジングによって実質的に包囲され/閉じられる。本発明によるセンサ装置、特に、好ましくはロック用ハウジング内の固定センサの構成、および少なくとも2つの感知素子の構成によって、少なくとも前述のロック位置を検出することができる。好ましくは、感知素子は、センサと非接触で協働する。しかしながら、追加または代替として、触覚的相互作用も存在し得る。
【0012】
さらに、信号またはデータを処理するための少なくとも1つの処理ユニット、信号またはデータを記憶するための少なくとも1つのメモリユニット、センサからセンサ信号を入力する、またはアクチュエータにデータまたは制御信号を出力するためのセンサまたはアクチュエータへの少なくとも1つのインターフェース、および/または通信プロトコルに組み込まれたデータを入力または出力するための少なくとも1つの通信インターフェースを有する制御ユニットを提供することができる。計算ユニットは、たとえば、信号プロセッサ、マイクロコントローラなどでもよく、メモリユニットは、フラッシュメモリ、EEPROM、または磁気メモリユニットでもよい。通信インターフェースは、無線および/または有線でデータを入力または出力するように設計することができ、たとえば、有線でデータを入力または出力することができる通信インターフェースは、このデータを、対応するデータ伝送ラインから電子的または光学的に入力することができ、または対応するデータ伝送ラインに出力することができる。
【0013】
制御ユニットは、診断ルーチンを実行するように設計することができる。これにより、センサ装置/センサが動作状態にあるか否かをチェックすることができ、また、オプションとして、誤動作があるか否かをチェックすることができる。診断ルーチンに応じて、必要に応じてシステムを再較正したり、システムパラメータをリセットしたり、エラーを表示して保守を可能にすることができる。従って、たとえば一次ロック位置のような予め規定された/所定の位置の関連する目標測定値が記憶され、実際の測定値と比較され、偏差が検出され、起こり得る誤動作についての結論を引き出すことができる。製品のライフサイクルの間に、特に摩耗や亀裂による変化、または外部環境の影響を認識し、位置決定に含めることができる。これにより、位置検出の信頼性が向上する。
【0014】
本発明による自動車用ロックは、有利には、ロック駆動装置、特に閉鎖駆動装置を有することができる。ロック駆動装置は、ロック機構をロックおよび/またはアンロックするために、爪部および/または回転ラッチに直接または間接的に作動的に接続することができる。プリロック位置または一次ロック位置への爪部の取外しまたは挿入が考えられる。閉鎖駆動装置は、好ましくは、回転ラッチと相互作用し、少なくとも開放位置からプリロック位置へ、プリロック位置から一次ロック位置へ、または一次ロック位置からオーバトラベル位置へ、回転ラッチを移動/駆動することができる。閉鎖駆動装置は、回転ラッチに直接的または間接的に作用することができる。
【0015】
特に有利な改良によれば、制御ユニットは、センサからの信号を評価して、ロック駆動、特に閉鎖駆動を制御する。この場合、たとえば、プリロック位置と一次ロック位置との中間位置を検出してもよい。中間位置は、自動車用ロックに関連付けられる自動車のドア、自動車用ハッチ、又は自動車用フードとの間の隙間が非常に小さいので何も捕捉されないことに調和する。このようにして、自動車用ドアが短時間で不完全に押されて閉じられ、閉じられない状況をカバーすることができる。この場合、センサは、中間位置に到達したことを報告するが、この直後に一次ロック位置が想定されたことは報告しない。
【0016】
いずれにしても、本発明に係る自動車用ロックは、構造的に単純で機能的に信頼性のある構造で、不注意による不完全な閉鎖等の、考えられるあらゆるロックシナリオを完全に取り込むことが明らかになる。
【0017】
本発明によれば、ロック機構に割り当てられたセンサ装置をロック用ハウジング内に配置することができる。この結果、コンパクトな設計となり、外部環境の影響に対する保護を達成することができる。
【0018】
自動車用ロックの回転ラッチは、通常、ロードアームとキャッチアームによって形成されたフォーク状の入口スロットを有し、ドアまたはハッチが閉じられたときに、車両のドアまたはハッチのロックボルトが入る。次に、ロックボルトは、爪部を介してロック可能な回転ラッチを旋回させる。これにより、ロックボルトは回転ラッチの入口スロットから出ることができなくなる。この戻り止め位置は、一次ロック位置とも呼ばれる。回転ラッチ及び爪部のロックは、好ましくは、回転ラッチのロードアーム上で行うことができる。この目的のために、ロードアームは、爪部が回転ラッチに接触してロックする異なるロック位置(プリロック位置、一次ロック位置)に対応する外形((ロック外形)を有する。センサ装置は、有利には、上述の区域内/上に配置することができる。固定センサは、例えば、回転ラッチ上の感知素子と爪部上の感知素子との相互作用が達成されるように、ロック用ハウジング内に配置することができる。したがって、各々の場合において、感知素子を回転ラッチのロック外形の区域と、接触区域、たとえば爪部のロック表面に配置することが考えられる。その結果、ロック位置、特にプリロック位置及び一次ロック位置は、固定センサ並びに回転ラッチ及び爪部上の感知素子によって特に確実に検出することができる。これにより、回転ラッチ及び爪部の(特に)回転運動を、特にロック部の運動半径に沿って検出することができる。自動車用ロックには、電気および/または電子部品用の、いわゆる電子部品キャリアを設けることもできる。本発明によれば、このような電子部品キャリアに固定センサを配置することができる。電子部品キャリアは、回路基板またはロック用ハウジングの一部であってもよい。
【0019】
好ましくは、感知素子は一般に湾曲している。また、感知要素の湾曲形状が、検出されたロック構成要素の旋回運動に適合される場合にも有用であることが証明されている。感知素子は、一般に、回転ラッチに接続されるか、または回転ラッチの構成要素を構成するか、または構成可能なので、湾曲形状は、通常、回転ラッチの回転軸までの距離に従って測定される関連付けられた半径で構成される。その結果、感知素子の湾曲形状は、検出されたロック構成要素(この場合は、回転ラッチ)の旋回運動に適合される。
【0020】
本発明の状況において、自動車の可動部のための自動車ロックに言及する箇所において、これは、少なくとも、サイドドアロック、ウイングドア、スイングドア、リアドア、テールゲートロックおよびフードロックおよび/またはエンジンフードロックおよび充電コネクタロックを含むと理解されるべきである。これらはすべて、自動車用ロックという総称に該当する。
【0021】
本発明の状況において、センサ装置は、容量的、誘導的、光学的または磁気的に作用、即ち、設計することができる。
【0022】
代替的または追加的に、感知素子は、センサ内に変化する電気抵抗を発生することもできる。この場合、感知素子は、たとえば、直線ポテンショメータにおけるスライド、または回転ポテンショメータにおける回転可能な調整リングである。旋回角度を検出するための、このようなセンサは、自動車の他の場所でも考えられ、例えば、出願人のDE10 2011 119 579A1に詳細に記載されているように、自動車用ドアの旋回角度を検出するために使用される。したがって、センサは抵抗センサとして設計される。この場合、この実施例では、回転ラッチの位置に応じて、センサのほぼ線形の信号が、回転ラッチの回転角度の関数として発生され、この場合、それに応じて電気抵抗が変化する。
【0023】
さらに、感知素子が、センサ内で異なる光強度を発生する追加または代替の可能性がある。この場合、センサは光電子センサとして設計される。たとえば、最も単純な場合には、感知素子は光の反射の程度が変化する表面または線であってもよく、光は、センサによって放射され、センサ上に落ち、関連付けられた受信器によって受信される。すなわち、本実施例の回転ラッチの回転角度に応じて、回転ラッチに付けられた感知素子は、反射率が変化したときに、感知素子で反射された後に光電子センサによって受光される光強度が変化することを保証する。この場合にも、センサまたは光電子センサの測定範囲内の回転ラッチの位置に応じて、感知素子が、回転ラッチの回転角度の関数として概ね線形の信号を発生することが考えられる。可視範囲及びたとえば近赤外範囲の光を用いて作業することが可能である。
【0024】
センサ装置は、ホールセンサ(センサ装置)として設計されることが特に好ましい。特に好ましくはリニアホール効果センサである。このようなホールセンサは、距離測定や回転運動の測定に特に適している。磁界強度に比例した信号を出力する線形出力特性を有するリニアホールセンサを好適に用いることができる。これは、アナログ電圧、パルス幅変調信号(PWM)として、またはSENTプロトコルに従って提供することができる。それらの出力特性を線形化して、磁石または機械的構造の公差を完全に補償することができる。
【0025】
センサは診断可能であり、40mmまでの正確な距離測定、および180度までの角度測定のために設計することができ、かつ/または冗長機能を有することができる。この場合、2つの独立したセンサチップ(デュアルダイ)をTSSOPハウジング内に集積することができる。さらに、直角度ホールセンサ(2D)を使用することができ、これはまた、場の整列を測定することができる。チップ表面に垂直な磁場成分に加えて、垂直ホール素子がチップ面内の成分を検出する。内部信号処理は、ここからの角度情報(360度まで)と位置情報とを計算する。センサ装置、特にセンサが自己較正するように設計されている場合、特に有利である。したがって、測定の不正確さを少なくとも低減することができる。
【0026】
第1感知素子および/または第2感知素子が磁気的に、特に磁石として設計されると有利である。これは、センサ装置がホールセンサ(装置)として設計される場合に特に有利である。磁石は、特に好ましくは、回転ラッチ及び爪部中の挿入部品として、特に、回転ラッチ又は爪部のシース内に設計することができる。特に回転ラッチおよび/または爪部のシースに形成されるプラスチックボンド磁石は、更なる有利な実施形態である。プラスチックボンド磁石は、永久磁石粉末をプラスチックバインダに埋め込んだ粒子複合材料である。硬質フェライト(HF)、種々のSmCo-及びNdFeB粉末、および微量のAlNiCo合金が磁性粉末として用いられる。ポリアミド(PA)またはポリフェニレンスルフィド(PPS)などの熱可塑性バインダ、およびエポキシ樹脂などの熱硬化性プラスチックが、磁性粒子を結合するために使用される。材料組成及び製造プロセスに応じて、異なる磁気的及び機械的値を有する等方性及び異方性磁石を製造することができる。磁石およびプラスチック材料の形式だけでなく、充填および整列の程度も複合材料の特性を決定するので、広範囲の磁気パラメータおよびかなり多様な形式および形状がある。磁石は、特に費用効果の高い方法で磁気粘着テープとして設計することができる。これらは、一方の側に接着層を有するテープの形態とすることができ、柔軟に成形することができる。
【0027】
また、爪および/または回転ラッチの切換えカムには、少なくとも1つの感知素子が配置されていると考えられる。切換えカムは、共通軸上に配置され、さらに/または、回転ラッチ若しくは爪部に固定され、又は回転ラッチ若しくは爪部のシースから形成される。
【0028】
本発明による切換えカムは、たとえば、回転ラッチ/回転ラッチ本体又は爪部/爪部本体と感知素子との間の距離を減少させることができる。これにより、構成的自由が達成される。切換えカムは、たとえば、プラスチック材料、特にプラスチック射出成形部品または3Dプリント製品で作ることができ、回転ラッチ、爪部または回転ラッチ用軸またはラチェット用軸に設けることができる。次に、センサが、たとえば、電子構成要素キャリア上に、または、センサ信号がカムを切り換えることなく影響を受けるほどセンサ信号から離れたロック用ハウジング上の点に配置される場合、本発明による切換えカムは、改善を提供することができる。感知素子、特に磁石は、切換えカム上のインサートとして配置することができ、又は切換えカムは、少なくとも部分的に、プラスチック埋め込み磁石として設計される。
【0029】
切換えカムは、有利には、爪部及び/又は回転ラッチの回転運動を少なくとも1つの感知素子の直線運動に変換することができる。その結果、設置スペースの使用のばらつきを改善することができる。たとえば、電気構成要素キャリア(EKT)は、より簡単に設計することができ、センサ装置又はEKTを手間をかけて構成又は適合させる必要がない。
【0030】
感知素子がそれぞれ、センサの方に向けられた爪部及び/又は回転ラッチの一方の側に配置されると有利である。その結果、信号品質を改善することができると同時に、必要な設置スペースを低減することができる。回転式ラッチの少なくとも1つの感知素子と爪部の少なくとも1つの感知素子とが同じ方向に向けられ、センサに向けられている場合、センサは、ロック部の位置を特に容易かつ正確に検出することができる。ここで、「側」とは、例えば、ロック機構が装着されたロックプレート側に向けられた回転ラッチや爪部の側面や、ロックプレートとは反対側に向けられた対応する側面を意味する。このことは、図又は図の説明と共に見た場合に一層明確になる。
【0031】
センサの出力信号は、有利には、回転ラッチの回転角度および/または爪部の回転角度の関数として発生させることができ、特に、センサの出力電圧は、回転ラッチの回転角度および/または爪部の回転角度の関数として変化させることができる。センサが信号の交換を可能にするように制御ユニットに接続されている場合、制御ユニットは、センサの出力信号を処理して、爪部及び回転ラッチの位置を推測することができる。センサは、回転ラッチまたは爪部の回転角度の関数として発生される出力信号として異なる出力電圧を供給することが特に好ましい。従って、出力電圧は、爪部及び回転ラッチの位置に関する情報を提供し、多くの異なる位置を検出することができる。そのため、出力電圧の変化は、移動に伴って変化する複数の、特に正確な位置信号を可能にする。固定センサに沿った感知素子の移動中に、位置に関する情報を提供する多数の異なる出力電圧が発生される。次いで、出力信号の評価は、制御ユニットによって処理され、たとえば、ドア駆動装置、閉鎖補助装置または開放駆動装置を制御および/または調節するために使用される。
【0032】
センサの出力信号、特に出力電圧は回転角度に依存するので、ロック部の移動/回転の方向も決定することができる。したがって、位置または方向の移行も決定することができる。これは、たとえば、アンロック(一次ロック位置から開放位置へ)やロック(開放位置からプリロック位置や一次ロック位置へ)が行われているか否かを、出力信号を用いて推測することができることを意味する。これにより、ロック機構の正確な位置判定だけでなく、開閉処理を検出することができる。
【0033】
有利には、少なくとも1つの感知素子は、そのプロファイルにわたって変化する形状を実質的に有することができる。特に、感知素子は、その長手方向の伸びが変化する幅または厚さを有することができる。このようにして、センサの影響区域における信号の大きさ/強度に影響を与えることができ、その結果、信号は、位置についての正確な情報を提供する。感知素子のサブ区域が、例えば、プリロック位置または一次ロック位置の区域において最大である場合、信号の大きさ/強度は、したがって、最大/最高であり得る。
【0034】
センサ信号が最大になるのが、回転ラッチの感知素子と爪部の感知素子とが同時にセンサの影響を受ける区域に位置するときであることは有利である。これは特に好ましくは一次ロック位置に対応する。一次ロック位置では、爪部の感知素子と回転ラッチの感知素子の両方が、センサの影響を受ける区域に配置される。感知素子は、完全に、または、センサの影響を受ける区域内に部分的にのみ配置することができる。したがって、センサの出力電圧は、両方のセンサ素子がセンサの影響を受ける区域にあるときに最大になると考えられる。これは、センサの出力電圧が一次ロック位置で最大となるように、一次ロック位置に対応することが好ましい。
【0035】
本発明を改良するさらなる手段は、図に概略的に示される本発明の一部の実施形態の以下の説明から得られる。これらの図は、説明的な特徴のみを有するものであり、本発明を何ら制限するものではないことに留意されたい。したがって、図に明示的に示されていない、または説明されていないが、特徴の別個の組合せによって説明された実施形態から出現し、製造することができる実施形態も、本発明によって構成され、開示されるものとみなすべきである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図面において、特に断らない限り、同一の参照符号は、同一又は機能的に同一の構成要素を示す。
図1図1は、開放位置にある本発明による自動車用ロックの可能な実施形態である。
図2図2は、プリロック位置における図1からの可能な実施形態である。
図3図3は、一次ロック位置における図1および図2からの可能な実施形態である。
図4図4は、任意の中間位置における、図1図2図3からの可能な実施形態である。
【0037】
【発明の詳細な説明】
【0038】
図1は、本発明による自動車用ロック1の可能な実施形態を示す。自動車用ロック1は、実質的に爪部3及び回転ラッチ4からなるロック機構と、固定センサ6を有するセンサ装置5,6,7と、回転ラッチ4上に設けられた感知素子5と、爪部3上に設けられた感知素子7とを備える。爪部3と回転ラッチ4とは、図1においてロック作動接続されておらず、その結果、ロック1はアンロックされて開放位置Iに位置する。センサ6は、影響区域Eを有する。この影響区域Eにおいて、センサ6は、感知素子5,7の有無を検出し、対応する出力信号を発生させることができる。示された開放位置Iでは、回転ラッチ4の感知素子5も、爪部3の感知素子7も、センサ6の影響区域Eにはない。このようにして、センサ6は、感知素子5,7の不在を検出し、開放位置Iに対応する出力信号を発生する。次いで、ロック1又は車両の制御ユニット11は、信号を更に処理又は評価し、たとえば、ロック駆動装置12、特に閉鎖駆動装置12、ドア駆動装置等を制御及び/又は調節することができる。
【0039】
爪部3の感知素子7及び回転ラッチ4の感知素子5は、それぞれ、爪部3又は回転ラッチ4のシース9内に配列することができる。シース9は、好ましくは、スリーブであり、スリーブは、少なくとも一部にプラスチック材料を備え、爪部3または回転ラッチ4を被覆する。シース9は、特に騒音を低減するために使用される。感知素子5,7は、たとえば、プラスチック材料を含むシース9に挿入又は注入することができ、または、プラスチックボンド磁石としてシース9内に形成することができる。
【0040】
回転ラッチ4は、キャッチアーム4.1とロードアーム4.2とを有し、感知素子5は、回転ラッチ4のロードアーム4.2内に配置される。実施形態に示されるように、感知素子5は、プリロック外形部4.3および一次ロック外形部4.4の区域において、ロードアーム4.2上に置かれるのが好ましい。一実施例として、回転ラッチ4の感知素子5は、細長い形状であり、一次ロック位置外形部4.4からプリロック外形部4.3まで実質的に円弧状に延びている。爪部3の感知素子7は、爪部3のロック用外形部3.1上に配置される。ここでも、感知素子7は、たとえば、弓状に設計され、ロック用外形部3.1に沿って延びている。
【0041】
回転ラッチ4が回転ラッチ用軸4.5の周りを回転し、さらに/または、爪部3が爪部用軸3.2の周りを回転すると、それに応じて感知素子5,7の位置も変化する。回転中またはロック位置に到達したとき、センサ6の影響区域E内には、1つまたは両方の感知素子5,7を置くことができない。図2において、爪部3は、爪部用軸3.2を中心に回転ラッチ4の方向に旋回され、同時に、回転ラッチ4は、回転ラッチ用軸4.5を中心に旋回され、ロック用外形部3.1を有する爪部3は、回転ラッチ4のプリロック位置外形部4.3とロック作動接続する。回転ラッチ4の感知素子5は、センサ6の影響区域E内の一部において、図示のプリロック位置IIに置かれる。示された実施形態によると、爪部3の感知素子7は、プリロック位置において影響区域Eの外側に配置される。したがって、センサ6は、影響区域Eに置かれる感知素子5、特に感知素子5の一部のみを検出する。これにより、センサ6は、プリロック位置IIに対応する出力信号を発生する。
【0042】
図3は、本発明による自動車用ロック1の可能な実施形態を示し、ロック機構2は一次ロック位置IIIにある。爪部3のロック用外形部3.1は、一次ロック用外形部4.4まで下がり、回転ラッチ4の一次ロック用外形部4.4上で支持され、ロックホルダのロック用ボルトが回転ラッチ4に固定され、車両の可動部が閉鎖位置に保持される。
【0043】
一次ロック位置IIIでは、ロック用外形部3.1の区域に配置された爪部3の感知素子7及び回転ラッチ4の感知素子5は、固定センサ6の影響区域Eの少なくとも一部に位置している。センサ6はホールセンサとして設計され、感知素子5、7は磁石として設計されることが特に好ましい。本実施形態では、センサ6の出力信号は、示された一次ロック位置IIIで最大となる。したがって、出力信号は、両方の感知素子5,7が少なくともセンサ6の影響区域E内の少なくとも一部に置かれるときに最大/最強となる。感知要素5及び/又は7は、磁石として、たとえばインサートとして、爪部又は回転ラッチのシース9に一体化されるか、又はプラスチック材料からなるシース9によりオーバーモールドされることが好ましい。
【0044】
図3から特に明らかなように、本発明は、爪部3上の感知素子7及び回転ラッチ4の感知素子5を備えたセンサ6の使用、並びにロック機構2、すなわち回転ラッチ4及び爪部3の多数の位置の検出を可能にする。したがって、ロック機構の位置、少なくとも開放位置I、プリロック位置II、および/または一次ロック位置IIIを検出するために、別のセンサおよび/または追加のレバーは絶対に必要ではない。好ましくは固定されたセンサ6は、回転ラッチ4の感知素子5及び爪部3の感知素子7と同様に、本発明に従って、1つのセンサ6のみで複数の位置を検出できるように自動車用ロック1に配置される。
【0045】
図4は、一次ロック位置IIIとプリロック位置IIとの間に置かれたロック機構2の中間位置IVを示す。この任意に選択された中間位置IVも、本発明によるセンサ装置5,6,7によって確実に検出することができる。たとえば、中間位置IVは、対象が捕捉されている場合として定義することができる。回転ラッチ4の感知素子5は、少なくとも、回転ラッチの一次ロック位置外形部4.4とプリロック外形部4.3との間に延び、このピース/距離に対するセンサ6の影響区域Eによって感知素子5を検出することができる。回転ラッチ4の感知素子5が、示されたようにセンサ6の影響区域E内に置かれる場合、センサ6によって出力信号が発生され、この出力信号は、センサ6の影響区域E内の感知素子5、したがって回転ラッチ4の存在を反映する。同時に、爪部3の感知素子7は、センサ6の影響区域Eの外側に置かれる。たとえば、信号の交換を可能にするようにセンサ6に接続可能な制御ユニット11は、出力信号を評価し、従ってロック機構2の位置を決定し、特に、閉鎖補助装置のようなロック駆動装置12を作動または作動停止することができる。このようにして、検出された中間位置IVに基づいて、捕捉されている対象が認識され、制御ユニット11は、閉鎖駆動装置12を非作動にしたり、後退させたりすることができる。
【0046】
本発明によれば、回転ラッチ4および/または爪部3の移動方向を、本発明に係るセンサ装置5,6,7によって検出することもできる。これは、一次ロック位置IIIからプリロック位置IIまたは開放位置Iの方向への移動、および、逆に、開放位置Iからプリロック位置IIまたは一次ロック位置III、および中間位置IVの方向への移動を検出することができることを意味する。センサ装置5,6,7は、出力信号が、感知素子5,7の有無の検出の結果として、移動方向についての結論を与えるように設計される。最初に回転ラッチ4の感知素子5がセンサ6の影響区域Eで検出され、その後にのみ爪部3の感知素子7が検出される場合には、出力信号は対応して異なってもよい。逆に、センサ6は、爪部3、したがって、感知素子7が回転ラッチ4から持ち上げられたとき、すなわち、ロック2がアンロックされ、感知素子7がセンサ6の影響区域EEから消失したとき、対応する出力信号を発生させることができる。
【0047】
さらに、センサ6の出力信号の強度は、たとえば、移動の方向を認識することができるように、感知素子5および/または7のジオメトリを介して影響を受けることができる。したがって、回転ラッチ4のプリロック外形部と一次ロック外形部との間で、感知素子5の厚さまたは幅が変化することが考えられる。たとえば、一次ロック外形部4.4の区域における感知素子5の幅又は厚さは、プリロック外形部4.3の区域における幅又は厚さよりも大きくすることができる。したがって、出力信号は、感知素子5の、より厚い/より広い領域、したがって、一次ロック外形部4.4の区域で増幅される。この構成は、爪部3に対して追加的または代替的に考えることもできる。特に、ホールセンサの形態のセンサ6および磁気的に設計された感知素子5,7の場合、上述の実施形態が有利であり得る。
【0048】
前述の説明は、特定の実施を参照して説明する目的で提示されている。しかしながら、上記の例示的な検討は、網羅的であることを意図するものではなく、また、開示された正確な形態に特許請求の範囲を限定するものでもない。上記の教示に照らして、多くの修正および変形が可能である。実施態様は、クレーム及びその実際の適用の基礎となる原理を最もよく説明するように選択されており、それによって、当業者は、特に、意図された特定の適用に対して適切であり得る種々の修正を伴って、実施態様を使用することができる。
【0049】
実施形態が、第1特徴と第2特徴との間に「および/または」接続詞を含む場合、これは、一実施形態による実施形態が、第1特徴および第2特徴、さらなる実施形態によると、第1特徴のみ、又は第2特徴のみを有するように読み取られるべきである。
【0050】
【符合の説明】
【0051】
1…自動車用ロック、2…ロック機構、3…爪部、3.1…ロック用外形部、3.2…爪部用軸、4…回転ラッチ、4.1…キャッチアーム、4.2…ロードアーム、4.3…プリロック用外形部、4.4…一次ロック用外形部、4.5…回転ラッチ用軸、5…回転ラッチの感知要素、6…センサ、7…爪部の感知センサ、8…切換えカム、9…シース、10…ロック用ハウジング、11…制御ユニット、12…ロック駆動装置、閉鎖駆動装置、E…センサの影響区域、I…開放位置、II…プリロック位置、III…一次ロック位置、IV…中間位置。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2020-11-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(100)の可動部(110)のための自動車用ロック(1)において、
少なくとも1つの爪部(3)および1つの回転ラッチ(4)からなるロック機構(2)を備え、センサ装置(5,6,7)を有し、前記センサ装置(5,6,7)は、前記ロック機構(2)に割り当てられ、固定センサ(6)と、前記回転ラッチ(4)上に設けられた感知素子(5)とを有し、あるいは、感知素子(5)と、前記回転ラッチ(4)上に設けられた固定センサ(6)とを有し、前記センサ(6)は、前記センサ(6)の影響区域(E)における前記感知素子(5)の有無に関連付けられた少なくとも2つの異なる出力信号を発生させる自動車用ロック(1)であって、
少なくとも一つの第2感知素子(7)が、提供されて前記爪部(3)に設けられ、前記第1感知素子(5)および前記第2感知素子(7)が前記固定センサによって検出可能であり、前記回転ラッチ(4)の位置(I、II、III、IV)および前記爪部(3)が一つの前記センサ(6)によって検出可能であり、前記ロック(2)の少なくとも1つのプリロック位置(II)、1つの一次ロック位置(III)、および1つの開放位置(I)を検出することができ、前記センサ装置(5,6,7)がホールセンサとして設計され、前記センサ(6)の出力信号が前記回転ラッチ(4)の回転角度および/または爪部(3)の回転角度の関数として発生されることを特徴とする、自動車用ロック(1)。
【請求項2】
前記センサ装置(5,6,7)は、容量的、誘導的、光学的または磁気的に作用することを特徴とする、請求項1に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項3】
前記第1感知素子(5)及び/又は前記第2感知素子(7)は、磁気的に、特に磁石として設計されることを特徴とする、請求項1~2のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項4】
前記磁石は、プラスチックボンド磁石として設計され、特に、前記回転ラッチ(4)及び/又は前記爪部(3)のシース(9)が少なくとも部分的にプラスチックボンド磁石として設計されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項5】
前記第1感知素子(5)及び/又は前記第2感知素子(7)は、挿入部として設計され、特に、前記回転ラッチ(4)及び/又は前記爪部(3)のシース(9)内に配置されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項6】
前記爪部(3)及び/又は前記回転ラッチ(4)の切換えカム(8)には、少なくとも1つの感知素子(5,7)が配置されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項7】
前記切換えカム(8)は、前記爪部(3)または前記回転ラッチ(4)の回転運動を、少なくとも1つの感知素子(5,7)の直線運動に変換することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項8】
前記感知素子(5,7)は、前記爪部(3)及び/又は前記回転ラッチ(4)の前記センサ(6)に向けられる側に配置されていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項9】
前記回転ラッチ(4)及び/又は前記爪部(3)の回転角度の関数として、前記センサ(6)の出力電圧が変化することを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【請求項10】
前記回転ラッチ(4)の前記感知素子(5)と前記爪部(3)の前記感知素子(7)とが同時に前記センサ(6)の影響区域(E)に位置したときに前記出力信号が最大となることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の自動車用ロック(1)。
【国際調査報告】