(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-15
(54)【発明の名称】霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法及びシリーズ製品
(51)【国際特許分類】
C12G 3/021 20190101AFI20220308BHJP
C12N 1/14 20060101ALN20220308BHJP
C12N 1/16 20060101ALN20220308BHJP
C12G 3/022 20190101ALN20220308BHJP
【FI】
C12G3/021
C12N1/14 B
C12N1/16 A
C12G3/022 119V
C12G3/022 119T
C12G3/022 119N
C12G3/022 119M
C12G3/022 119J
C12G3/022 119H
C12G3/022 119G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540820
(86)(22)【出願日】2020-07-28
(85)【翻訳文提出日】2021-07-13
(86)【国際出願番号】 CN2020105080
(87)【国際公開番号】W WO2021031802
(87)【国際公開日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】201910770479.X
(32)【優先日】2019-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521309167
【氏名又は名称】山西省▲農▼▲業▼科学院食用菌研究所
(71)【出願人】
【識別番号】521309178
【氏名又は名称】山西蕈健生物科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】特許業務法人英知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】郭尚
(72)【発明者】
【氏名】郭霄▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】李▲艶▼▲停▼
(72)【発明者】
【氏名】南▲暁▼▲潔▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼程
(72)【発明者】
【氏名】朱敏
(72)【発明者】
【氏名】秦楠楠
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼欣
(72)【発明者】
【氏名】牛思▲遠▼
【テーマコード(参考)】
4B065
4B115
【Fターム(参考)】
4B065AA60X
4B065AA72X
4B065AC14
4B065BC03
4B065BC08
4B065BD10
4B065BD18
4B065BD50
4B065CA42
4B065CA44
4B115AG02
4B115AG07
4B115CN41
4B115CN46
4B115CN53
4B115CN63
4B115LH01
4B115LH10
(57)【要約】
【課題】霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法及びシリーズ製品を提供する。
【解決手段】霊芝と黄蓍とトウジンシリーズ製品の製造方法及びシリーズ製品であって、原料であるモロコシ、霊芝、トウジン及び黄蓍を準備するステップと、上記準備した原料を混合した後に小麦麹を添加し、容器を密封し、発酵して、蒸留し、発酵穀物は冷却させた後に小麦麹を追加し、発酵して、蒸留し、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒、酒粕を得るステップと、原料である甘いソバ及びキノアを準備するステップと、酒粕、原料である甘いソバ及びキノアを3~4:1に従って混合し、オートクレーブ滅菌し、冷却させた後、霊芝菌株に接種し、菌糸体が一杯になった後、菌塊を菌塊直径の粒子に砕くステップと、原料であるキビを準備するステップと、菌塊粒子とキビを混合し、次にベニコウジと黄酒酵母を添加して、密閉発酵して、圧搾して、濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒で、固体残渣を乾燥して、超微粉砕して霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末を得るステップと、を含む霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法及びシリーズ製品。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モロコシ80部を秤取し、浄水に4~5時間浸し、それを九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却して、予備のモロコシを得るステップ(1)と、
霊芝2~5部、新鮮なトウジン2~10部、新鮮な黄蓍8~10部を秤取し、辺長が5~10mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得るステップ(2)と、
前記ステップ(1)と前記ステップ(2)で製造された原料を混合し、小麦麹8~10部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後に蒸留し、発酵穀物は30℃に冷却させて、小麦麹8~10部を追加し、容器において28日間発酵を続け、蒸留し、前後の2回の酒本体を混合させ、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒になり、酒粕を使用に備えるステップ(3)と、
甘いソバ10~15部とキノア10~20部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収させた後、水を加えて水没させ、25℃条件下で6~10時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得るステップ(4)と、
前記ステップ(3)の酒粕と前記ステップ(4)の原料を3~4:1の比率で混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、10~20日間培養し、菌糸体が一杯になった後、菌塊を直径5~8mm直径の粒子に砕いて菌塊粒子を得るステップ(5)と、
キビ80部を秤取し、4~5時間浄水に浸した後、九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却して、予備のキビを得るステップ(6)と、
前記ステップ(5)で製造した菌塊粒子と前記ステップ(6)で製造した原料を1:2~3に従って混合し、次にベニコウジ2~5部と黄酒酵母1~2部を添加して均一に撹拌し、25~30℃で3~4日間密閉発酵し、20~24℃で24~28時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒で、固体残渣を使用に備えるステップ(7)と、
前記ステップ(7)の固体残渣を60℃で乾燥させ、超微粉砕によって霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末にするステップ(8)と、を含むことを特徴とする霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法。
【請求項2】
前記ステップ(5)と前記ステップ(7)に記載されている混合比率はすべて重量比であることを特徴とする請求項1に記載の霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法。
【請求項3】
霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品には、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒、霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒及び霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末が含まれる霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品であり、
前記霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒のアルコール度数は63±3%Vol、酸度はpH 6.0、エステル類の含有量は0.2~0.6%、高級アルコール含有量は0.15~0.3%、総酸含有量は0.02~0.13%、フルフラール含有量は0.002~0.003%であり、
前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒のアルコール度数は15%vol、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の香気化学成分中のエステル類の相対含有量は70.17%~86.09%、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の多糖類含有量が黄酒本体の3.56%~5.18%を占め、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒のトリテルペノイド類含有量は0.049%、ロバスタチンの含有量は30ppm、ロベチオリンの含有量は1.6mg/L、カリコシン7‐グルコシドの含有量は4.6mg/Lであり、
前記霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末の総食物繊維含有量は52.6~53.8%であり、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末には、微量元素であるマグネシウム、鉄、セレン、およびストロンチウムの栄養成分が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の製造方法で得られた霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品。
【請求項4】
モロコシ80部を秤取し、浄水に4~5時間浸し、それを九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却して、予備のモロコシを得るステップ(A)と、
霊芝2~5部、新鮮なトウジン2~10部、新鮮な黄蓍8~10部を秤取し、辺長が5~10mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得るステップ(B)と、
前記ステップ(A)と前記ステップ(B)で製造された原料を混合し、小麦麹8~10部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後に蒸留し、発酵穀物は30℃に冷却させて、小麦麹8~10部を追加し、容器において28日間発酵を続け、蒸留し、前後の2回の酒本体を混合させ、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒になり、酒粕を使用に備えるステップ(C)と、を含む霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の製造方法。
【請求項5】
甘いソバ10~15部とキノア10~20部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収した後、水を加えて水没させ、25℃条件下で6~10時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得るステップ(a)と、
請求項4に記載の霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の製造方法によって、製造した酒粕と前記ステップ(1)の原料とを3~4:1の比率で混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、10~20日間培養し、菌糸体が一杯になったら、菌塊を直径5~8mm直径の粒子に砕くステップ(b)と、
キビ80部を秤取し、4~5時間浄水に浸した後、九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却させて、予備のキビを得るステップ(c)と、
前記ステップ(b)で製造した菌塊粒子と前記ステップ(c)で製造した原料を1:2~3に従って混合し、次にベニコウジ2~5部と黄酒酵母1~2部を添加して均一に撹拌し、25~30℃で3~4日間密閉発酵し、20~24℃で24~28時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒で、固体残渣を使用に備えるステップ(d)と、を含む霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の製造方法。
【請求項6】
前記ステップ(b)および前記ステップ(c)に記載されている混合比率はすべて重量比であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の製造方法に従って得られた固体残渣を60℃で乾燥させ、超微粉砕によって霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末にするステップを含むことを特徴とする霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末の製造方法。
【請求項8】
前記部数はすべて重量部であることを特徴とする請求項1、4、5及び7のいずれか一項に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、2019年8月20日に中国特許庁に提出された、出願番号が201910770479.Xであり、発明の名称は「霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法」の中国特許出願の優先権を主張し、そのすべての内容は参照によりこの出願に組み込まれている。
【0002】
本発明は、栄養補助食品の技術分野に属し、特に霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法及びシリーズ製品に関する。
【背景技術】
【0003】
霊芝多糖類と霊芝トリテルペンは、抗腫瘍、免疫調節、肝臓保護効果について長い間研究されてきた。さらに、霊芝の主要な機能成分である霊芝トリテルペンは、現在、他の賦形剤に置き換えられない。それは特に重要な生理活性を持っているからである。黄蓍とトウジンは、古代中国の処方箋で一般的に使用されている温補薬種である。これらは、多糖類、葉酸、アミノ酸等の体の免疫力を高める有効成分が豊富である。黄蓍は、中国で2000年以上にわたって薬として使用されてきた。肝臓保護、利尿、抗老化、抗ストレス、降圧、幅広い抗菌効果により、漢方薬で高く評価されている。トウジンは胃腸の消化・吸収機能を整えて「気」を生み出し、病気に対する抵抗力を高め、体液や唾液の分泌を促して血液に栄養を与え、また「高血脂肪、高血圧、高血糖」の症状をさまざまな程度に調節および緩和することができる。キビは、主に北部の高山地帯で栽培されている雑穀の一種で、主にキビ米酒の製造に使用されるため、「酒米」とも呼ばれる。キビの発酵産物は微生物酵素によって分解されるため、その中の豊富なタンパク質はペプチドやアミノ酸の形で存在し、人体により吸収されて利用されやすく、高機能オリゴ糖を含み、血清コレステロールを下げる効果があり、ポリフェノール物質、メラノイジン等の生理活性成分が含まれて、フリーラジカルの除去、心血管疾患の予防、抗癌、抗老化などの上で優れた効果を持っている。キビの発酵産物である黄酒は、さまざまな代謝活動に関与する重要な抑制性神経伝達物質γ-アミノ酪酸(GABA)が豊富で、血圧の下げ、脳機能の改善、長期記憶の高め、抗不安、効率的な減量及び肝臓、腎臓機能等の生理活性の改善という利点を有する。キノアは、その包括的な栄養成分でよく知られており、人体必須アミノ酸、多価不飽和脂肪酸、ビタミン、ミネラル等の栄養素含有量が豊富で、健康な人の栄養素摂取状況のバランスをとることができる。他の穀物と比較して、キノアのタンパク質含有量は非常に高く(140.0~220.0g/kg)、さまざまなアミノ酸が豊富で、そのアミノ酸比率は国連食糧農業機関(FAO)によって提案された理想的な比率に近く、脂肪は20.0~100.0g/kgであり、食物繊維が豊富でグルテンフリーであり、そして、さまざまなミネラルやビタミンなどが豊富である。同時に、キノアにはポリフェノール、フラボノイド等の活性植物化合物も豊富に含まれている。甘いソバは栄養、薬、健康に高い価値があり、そのタンパク質組成は一般的な穀物組成とは異なり、主成分は水溶性アルブミンで、含有量が多く(31%.8%~42.3%)、次にはグルテンで、含有量が(24.5%~26.1%)、プロラミン含有量が最も少ない(1.7%~2.3%)。ソバ種子の食物繊維含有量は3.4%~5.2%であり、そのうち20%~30%が可溶性食物繊維であり、現代の研究では、ソバの食物繊維はペプチド等の物質に結合する能力があると考えられているため、消化と胃腸の運動に有益な効果がある。ベニコウジの菌株は、耐高温性、強力な糖化能力、アルコール発酵能力を備えたカビの一種であるモナスカスである。ベニコウジの代謝産物であるロバスタチンは、コレステロールを合成する還元酵素の生成を回避することによく役立ち、それによって人体の高コレステロール状態を調節するのに役立ち、高血圧と高脂血症の問題を解決するのにも役立ち、それは脂肪を減らすのに役立つことができる最も有望な要素の1つと見なされる。
【0004】
上記の原材料はすべて、非常に強力な栄養機能を備えた農産物および微生物製品であり、それらを合理的に配合してそれらの機能を最大化する方法は、当業者が常に追求している目標である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、これらの貴重な原材料の機能性成分を最大限に活用することを目的として、霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法及びシリーズ製品を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、モロコシ80部を秤取し、浄水に4~5時間浸し、それを九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却して、予備のモロコシを得るステップ(1)と、
霊芝2~5部、新鮮なトウジン2~10部、新鮮な黄蓍8~10部を秤取し、辺長が5~10mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得るステップ(2)と、
ステップ(1)と(2)で製造された原料を混合し、小麦麹8~10部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後に蒸留し、発酵穀物は30℃に冷却させて、小麦麹8~10部を追加し、容器において28日間発酵を続け、蒸留し、前後の2回の酒本体を混合させ、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒を製造し、酒粕を使用に備えるステップ(3)と、
甘いソバ10~15部とキノア10~20部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収させた後、水を加えて水没させ、25℃条件下で6~10時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得るステップ(4)と、
ステップ(3)の酒粕とステップ(4)の原料を3~4:1の比率で混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、10~20日間培養し、菌糸体が一杯になった後、菌塊を直径5~8mm直径の粒子に砕いて菌塊粒子を得るステップ(5)と、
キビ80部を秤取し、4~5時間清浄な水に浸した後、九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却させて、予備のキビを得るステップ(6)と、
ステップ(5)で製造した菌塊粒子とステップ(6)で製造した原料を1:2~3に従って混合し、次にベニコウジ2~5部と黄酒酵母1~2部を添加して均一に撹拌し、25~30℃で3~4日間密閉発酵し、20~24℃で24~28時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒で、固体残渣を使用に備えるステップ(7)と、
ステップ(7)の固体残渣を60℃で乾燥させ、超微粉砕によって霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末にするステップ(8)と、を含むことを特徴とする霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法を提供する。
【0007】
好ましくは、ステップ(5)と(7)に記載されている混合比率はすべて重量比である。
【0008】
本発明は、上記の技術的解決手段に記載の製造方法によって製造された前記霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品には、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒、霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒および霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末が含まれる霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品を提供し、
前記霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒のアルコール度数は63±3%Vol、酸度はpH 6.0、エステル類の含有量は0.2~0.6%、高級アルコール含有量は0.15~0.3%、総酸含有量は0.02~0.13%、フルフラール含有量は0.002~0.003%であり、
前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒のアルコール度数は15%vol、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の香気化学成分中のエステル類の相対含有量は70.17%~86.09%、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の多糖類含有量が黄酒本体の3.56%~5.18%を占め、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒のトリテルペノイド類含有量は0.049%、ロバスタチンの含有量は30ppm、ロベチオリンの含有量は1.6mg/L、カリコシン7‐グルコシドの含有量は4.6mg/Lである。
【0009】
前記霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末の総食物繊維含有量は52.6~53.8%であり、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末には、微量元素であるマグネシウム、鉄、セレン、およびストロンチウムの栄養成分が含まれている。
【0010】
本発明は、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の製造方法を提供し、この製造方法は、
モロコシ80部を秤取し、浄水に4~5時間浸し、それを九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却して、予備のモロコシを得るステップ(A)と、
霊芝2~5部、新鮮なトウジン2~10部、新鮮な黄蓍8~10部を秤取し、辺長が5~10mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得るステップ(B)と、
ステップ(A)と(B)で製造された原料を混合し、小麦麹8~10部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後に蒸留し、発酵穀物は30℃に冷却する際に小麦麹8~10部を追加し、缶に入れて28日間発酵を続け、蒸留し、前後の2回の酒本体を混合させ、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒になり、酒粕を使用に備えるステップ(C)と、を含む。
【0011】
本発明は、霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の製造方法を提供し、この製造方法は、
甘いソバ10~15部とキノア10~20部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収させた後、水を加えて水没させ、25℃条件下で6~10時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得るステップ(a)と、
請求項3に記載の製造方法で得られた酒粕と前記ステップ(1)の原料とを3~4:1の比率で混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、10~20日間培養し、菌糸体が一杯になった後、菌塊を直径5~8mm直径の粒子に砕くステップ(b)と、
キビ80部を秤取し、4~5時間浄水に浸した後、九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却して、予備のキビを得るステップ(c)と、
ステップ(b)で製造した菌塊粒子とステップ(c)で製造した原料を1:2~3に従って混合し、次にベニコウジ2~5部と黄酒酵母1~2部を添加して、均一に撹拌し、25~30℃で3~4日間密閉発酵させ、20~24℃で24~28時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒で、固体残渣を使用に備えるステップ(d)と、を含む。
【0012】
好ましくは、ステップ(b)と(c)に記載されている混合比率はすべて、重量比である。
【0013】
本発明はまた、霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末の製造方法を提供し、この製造方法は、
上記の技術的解決手段に記載されている製造方法によって得られた固体残渣を、60℃で乾燥させ、超微粉砕によって、霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末を製造するステップと、を含む。
【0014】
好ましくは、前記部数はすべて重量部である。
【0015】
本発明により提供される霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の製造方法では、黄蓍、トウジンおよび霊芝の特別な香気を具備させるように、プロセスを経て、清香型白酒に特別な薬香を与え、2回の発酵と蒸留の後、霊芝中の揮発性オイルと揮発性アルコール類(ベンジルアルコールとフェネチルアルコールはppmレベルで検出可能)は、ある程度、白酒に特別な香気を与える。
【0016】
本発明によって製造された霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の原酒では、その物理的および化学的指標は、アルコール度数:63±3%Vol、酸度:PH6.0、エステル類含有量0.2~0.6%、高級アルコール含有量0.15~0.3%、および総酸含有量は好ましくは0.02%~0.13%、より好ましくは0.02%~0.05%、フルフラール含有量は0.002~0.003%であることで、安定している。
【0017】
本発明の提供する霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の製造方法では、キビ黄酒発酵基質に、霊芝真菌で発酵させた白酒酒粕、キノア、甘いソバを添加し、酒粕中の霊芝(および霊芝菌糸体)、トウジン、黄蓍は、小麦麹中の豊富な微生物によって長い間発酵されており、次に黄酒発酵中の紅麹によって発酵され、大分子をできるだけ小分子に分解する。
【0018】
本発明により製造された霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒のアルコール度数は15%volであり、香気化学成分は主にエステル類であり、合計32種類の化学成分が特定されており、そのうち、20種類はエステル類で、相対含有量は70.17%~86.09%で、主に酪酸エチルとカプロン酸エチルである。多糖類の含有量は黄酒本体の3.56%~5.18%を占め、トリテルペノイド類は0.049%のレベルに達し、ロバスタチンの含有量は30ppmに達し、ロベチオリンの含有量は1.6mg/L、カリコシン7‐グルコシドの含有量は4.6mg/Lである。体の細胞性免疫機能を改善し、血糖値と血中脂質を低下させる機能がある。
【0019】
本発明により提供される霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末の製造方法は、白酒および黄酒の2回の発酵プロセス後の酒粕可溶物および浸出物が少ない。
【0020】
本発明により提供される霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末は、基本的に食物繊維であり、総食物繊維含有量は52.6~53.8%であり、微量元素であるマグネシウム、鉄、セレン、ストロンチウム等の栄養成分も含む。
【発明の効果】
【0021】
従来技術と比較して、本発明は、霊芝、トウジン、黄蓍などの食用および薬用真菌並びにヘルスケアの薬材を原料に使用し、製品のヘルスケア機能を強化することを目的としている。本発明は、白酒と黄酒の製造プロセスの技術の一部を吸収して製造プロセスに適用し、白酒と黄酒の連続生産のための新しいプロセスを創造的に開発し、最後に酒粕を食用繊維粉末に再加工し、すべての原料を十分に活用できる。本発明の製品は、貴重な食用菌および薬種の使用を可能にし、「栄養剤で体に栄養をつける」から「カジュアルで体に栄養をつける」に変えるように消費者を導き、「栄養剤で体に栄養をつける」を意識していないうちに完成させ、白酒小麦麹における多菌株を使用して、霊芝、トウジン、黄蓍を分解し、その後のプロセスでは、さらに霊芝菌を使用して、甘いソバ、キノア、酒粕を再発酵させ、発酵産物を穀物と配合した後、ベニコウジと酵母で3回目の発酵を行い、複数回に発酵させた後の植物性および真菌性の薬用および食品同種の可溶性物質が最終的に黄酒本体に入り、その栄養強壮機能と「佐薬」で「栄養をつける」効果は、現代の消費者の健康ニーズと一致している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法を提供し、この製造方法は、
モロコシ80部を秤取し、浄水に4~5時間浸し、それを九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却して、予備のモロコシを得るステップ(1)と、
霊芝2~5部、新鮮なトウジン2~10部、新鮮な黄蓍8~10部を秤取し、辺長が5~10mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得るステップ(2)と、
ステップ(1)と(2)で製造された原料を混合し、小麦麹8~10部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後、蒸留し、発酵穀物を30℃に冷却させて、小麦麹8~10部を追加し、容器において28日間発酵を続け、蒸留し、前後の2回の酒本体を混合させ、霊芝と黄蓍とトウジン白酒になり、酒粕を使用に備えるステップ(3)と、
甘いソバ10~15部とキノア10~20部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収させた後、水を加えて水没させ、25℃条件下で6~10時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得るステップ(4)と、
ステップ(3)の酒粕とステップ(4)の原料を3~4:1の比率で混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、10~20日間培養し、菌糸体が一杯になった後、菌塊を直径5~8mm直径の粒子に砕いて菌塊粒子を得るステップ(5)と、
キビ80部を秤取し、4~5時間浄水に浸した後、九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却して、予備のキビを得るステップ(6)と、
ステップ(5)で製造した菌塊粒子とステップ(6)で製造した原料を1:2~3に従って混合し、次にベニコウジ2~5部と黄酒酵母1~2部を添加して均一に撹拌し、25~30℃で3~4日間密閉発酵し、20~24℃で24~28時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒であり、固体残渣を使用に備えるステップ(7)と、
ステップ(7)の固体残渣を60℃で乾燥させ、超微粉砕によって霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末にするステップ(8)と、を含む。
【0023】
本発明によれば、モロコシの80部を浄水に4~5時間浸し、次に9分熟まで蒸し、30~60分間乾燥冷却して予備のモロコシを得る。本発明において、浸漬の方法に要件はなく、当業者によく知られている方法を使用するだけである。本発明では、モロコシを9分熟まで蒸す方法は、小麦麹微生物の発酵に有益であると同時に、過度に長い蒸し時間によるエネルギーの浪費を回避することができる。
【0024】
本発明は、霊芝2~5部、新鮮なトウジン2~10部、および新鮮な黄蓍8~10部を秤取し、辺長が5~10mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得る。本発明において、前記部数はいずれも好ましくは重量部である。本発明において、切る方法の要件はなく、当業者によく知られている方法を使用すればよい。本発明における特定のサイズの塊の使用は、材料の十分な吸水を助長するだけでなく、材料がこの体積の下で形状を維持できることを保証することができ、また、発酵穀物をある程度サポートすることもできる。
【0025】
本発明は、上記のステップで製造した予備のモロコシを第一予備の混合原料と混合し、小麦麹8~10部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後に蒸留し、第一酒本体及び発酵穀物を得て、発酵穀物は30℃に冷却する際に小麦麹8~10部を追加し、容器において28日間発酵を続け、蒸留して第二酒本体を得て、第一酒本体と第二酒本体を混合して、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒を製造し、酒粕を使用に備える。本発明において、前記部数はいずれも好ましくは重量部である。本発明において、霊芝、トウジン及び黄蓍は、小麦麹微生物によって2回発酵され、澱粉を最大限に活用する目的を達成した。
【0026】
本発明では、甘いソバ10~15部とキノア10~20部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収した後、水を加えて水没させ、25℃条件下で6~10時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得る。本発明において、前記部数はいずれも好ましくは重量部である。本発明において、混合方法の要件はなく、当業者に周知の技術的解決手段を使用すればよい。本発明は、甘いソバの穀粒およびキノアを水没して、材料を水と完全に接触させ、それにより浸透効果を高める。
【0027】
本発明では、霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒を製造する際に得られる前述の酒粕と前記第二混合原料を3~4:1の比率で混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、10~20日間培養し、菌糸体が一杯になった後、菌塊を直径5~8mm直径の粒子に砕いて菌塊粒子を得る。本発明において、小麦麹微生物には、アミラーゼ、プロテアーゼ、アルコール酵素が豊富であり、小麦麹微生物の十分な発酵が完了した後、その上に霊芝を接種すると、原料がさらに加水分解でき、生理学的に活性なより多くの二次代謝産物を生成する。
【0028】
本発明によれば、キビの80部を浄水に4~5時間浸し、次に9分熟まで蒸し、30~60分間乾燥冷却して予備のキビを得る。本発明において、前記部数はいずれも好ましくは重量部である。本発明において、浸漬の方法に要件はなく、当業者によく知られている方法を使用すればよい。
【0029】
本発明において、菌塊粒子と予備のキビを、1:2~3の比率で混合し、次にベニコウジ2~5部と黄酒酵母1~2部を添加して均一に撹拌し、25~30℃で3~4日間密閉発酵し、20~24℃で24~28時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒であり、固体残渣を使用に備える。本発明において、前記部数はいずれも好ましくは重量部であり、前記混合比率はすべて重量比である。本発明において、圧搾および濾過にいかなる特定の制限はなく、当業者に周知の特定の方法を使用すればよい。本発明において、白酒醸造と黄酒醸造を組み合わせることで、揮発性物質を収集するだけでなく、薬用および食品同種の物質における水溶性および一部の脂溶性不揮発性物質を黄酒の中に保持し、各材料を十分に活用する。
【0030】
固体残渣が得られた後、本発明は前記固体残渣を60℃で乾燥し、超微粉砕によって霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末にする。
【0031】
本発明はさらに、前記霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品には、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒、霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒および霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末が含まれる、上記の技術的解決手段に記載の製造方法によって得られた霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品を提供する。
前記霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒のアルコール度数は63±3%Vol、酸度はpH6.0、エステル類の含有量は0.2~0.6%、高級アルコール含有量は0.15~0.3%、総酸含有量は、好ましくは0.02~0.13%、より好ましくは0.02%~0.05%、フルフラール含有量は0.002~0.003%であり、前記含有量は、好ましくは質量体積含有量である。
【0032】
前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒のアルコール度数は15%vol、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の香気化学成分中のエステル類の相対含有量は70.17%~86.09%、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の多糖類含有量が黄酒本体の3.56%~5.18%を占め、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒のトリテルペノイド類含有量は0.049%、ロバスタチンの含有量は30ppm、ロベチオリンの含有量は1.6mg/L、カリコシン7‐グルコシドの含有量は4.6mg/Lであり、体の細胞性免疫機能を改善し、血糖値と血中脂質を低下させる機能がある。本発明において、前記香気化学成分は、好ましくは主にエステル類であり、合計32種類の化学成分が特定されており、そのうち20種類はエステル類で、主に酪酸エチルとカプロン酸エチルである。本発明において、キビ黄酒発酵基質に、霊芝真菌で発酵させた白酒酒粕、キノア、甘いソバを添加し、酒粕中の霊芝(および霊芝菌糸体)、トウジン、黄蓍は、小麦麹中の豊富な微生物によって長い間発酵されており、次に黄酒発酵中の紅麹によって発酵され、大分子はできるだけ小分子に分解される。
【0033】
前記霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末の総食物繊維含有量は52.6~53.8%であり、本発明において、白酒と黄酒の2回の発酵プロセス後の酒粕の可溶物および浸出物はより少なく、基本的に食物繊維であり、前記霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末には、微量元素であるマグネシウム、鉄、セレン、およびストロンチウムの栄養成分が含まれている。
【0034】
本発明は、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の製造方法を提供し、この製造方法は、
モロコシ80部を秤取し、浄水に4~5時間浸し、それを九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却して、予備のモロコシを得るステップ(A)と、
霊芝2~5部、新鮮なトウジン2~10部、新鮮な黄蓍8~10部を秤取し、辺長が5~10mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得るステップ(B)と、
ステップ(A)と(B)で製造された原料を混合し、小麦麹8~10部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後に蒸留し、発酵穀物は30℃に冷却する際に小麦麹8~10部を追加し、容器において28日間発酵を続け、蒸留し、前後の2回の酒本体を混合させ、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒になり、酒粕を使用に備えるステップ(C)と、を含む。
【0035】
本発明の前記霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の製造方法の技術的解決手段は、前述の霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法における霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の製造段階と同じであり、ここでは更に説明しない。
【0036】
この出願、霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の製造方法を提供し、この製造方法は、
甘いソバ10~15部とキノア10~20部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収した後、水を加えて水没させ、25℃条件下で6~10時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得るステップ(a)と、
上記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の製造方法で得られた酒粕と前記第二混合原料を3~4:1に従って混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、10~20日間培養し、菌糸体が一杯になった後、菌塊を直径5~8mm直径の粒子に砕いて菌塊粒子を得るステップ(b)と、
キビ80部を秤取し、4~5時間浄水に浸した後、九分熟に蒸して、30~60分間乾燥冷却して、予備のキビを得るステップ(c)と、
ステップ(b)で製造した菌塊粒子とステップ(c)で製造した原料を1:2~3に従って混合し、次にベニコウジ2~5部と黄酒酵母1~2部を添加して均一に撹拌し、25~30℃で3~4日間密閉発酵し、20~24℃で24~28時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒で、固体残渣を使用に備えるステップ(d)と、を含む。
【0037】
本発明の前記霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の製造方法の技術的解決手段は、前述の霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法における霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の製造段階と同じであり、ここでは更に説明しない。
【0038】
本発明はまた、霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末の製造方法を提供し、この製造方法は、
霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒の製造方法で得られた固体残渣を60℃で乾燥させ、超微粉砕によって霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末にするステップを含む。
【0039】
本発明の前記霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の製造方法の技術的解決手段は、前述の霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法の解決手段における霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の製造段階と同じであり、ここでは更に説明しない。
【0040】
本発明をさらに説明するために、以下の実施例を用いて、本発明によって提供される霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法及びシリーズ製品、並びに霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒、霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒、霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末の製造方法を詳細に説明する。しかし、それらは、本発明の保護の範囲を制限するものとして理解することはできない。
【0041】
実施例1
質量部で材料の準備:モロコシ80部、霊芝2部、新鮮トウジン2部、新鮮な黄蓍8部、小麦麹16部、甘いソバ10部、キノア10部、キビ80部、ベニコウジ2部及び黄酒酵母1部。ここで、部数はすべて重量部であり、混合比率はすべて重量比である。
【0042】
霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法であって、それは、
モロコシ80部を秤取し、浄水に4時間浸し、それを九分熟に蒸して、30分間乾燥冷却して、予備のモロコシを得たステップ(1)と、
霊芝2部、新鮮なトウジン2部、新鮮な黄蓍8部を秤取し、辺長が5~10mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得たステップ(2)と、
ステップ(1)と(2)で製造された原料を混合し、小麦麹8部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後に蒸留し、発酵穀物は30℃に冷却する際に小麦麹8部を追加し、容器において28日間発酵を続け、蒸留し、前後の2回の酒本体を混合させ、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒を製造し、酒粕を使用に備えたステップ(3)と、
甘いソバ10部とキノア10部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収させた後、水を加えて水没させ、25℃条件下で6時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得たステップ(4)と、
ステップ(3)の酒粕とステップ(4)の原料を3:1の比率で混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、10日間培養し、菌糸体が一杯になった後、菌塊を直径5mm直径の粒子に砕いて菌塊粒子を得たステップ(5)と、
キビ80部を秤取し、4時間浄水に浸した後、九分熟に蒸して、30分間乾燥冷却させて、予備のキビを得たステップ(6)と、
ステップ(5)で製造した菌塊粒子とステップ(6)で製造した原料を1:2に従って混合し、次にベニコウジ2部と黄酒酵母1部を添加して均一に撹拌し、25℃で3日間密閉発酵し、20℃で24時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒であり、固体残渣を使用に備えたステップ(7)と、
ステップ(7)の固体残渣を60℃で乾燥させ、超微粉砕によって霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末にしたステップ(8)と、を含む。
【0043】
実施例2
質量部で材料の準備:モロコシ80部、霊芝5部、新鮮トウジン10部、新鮮な黄蓍10部、小麦麹20部、甘いソバ15部、キノア20部、キビ80部、ベニコウジ5部及び黄酒酵母2部。ここで、部数はすべて重量部であり、混合比率はすべて重量比である。
【0044】
霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法であって、それは、
モロコシ80部を秤取し、浄水に5時間浸し、それを九分熟に蒸して、60分間乾燥冷却して、予備のモロコシを得たステップ(1)と、
霊芝2部、新鮮なトウジン5部、新鮮な黄蓍8部を秤取し、辺長が6mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得たステップ(2)と、
ステップ(1)と(2)で製造された原料を混合し、小麦麹10部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後に蒸留し、発酵穀物は30℃に冷却する際に小麦麹10部を追加し、容器において28日間発酵を続け、蒸留し、前後の2回の酒本体を混合させ、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒を製造し、酒粕を使用に備えたステップ(3)と、
甘いソバ15部とキノア20部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収させた後、水を加えて水没させ、25℃条件下で10時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得たステップ(4)と、
ステップ(3)の酒粕とステップ(4)の原料を4:1の比率で混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、20日間培養し、菌糸体が一杯になったら、菌塊を直径6mm直径の粒子に砕いて菌塊粒子を得たステップ(5)と、
キビ80部を秤取し、5時間浄水に浸した後、九分熟に蒸して、60分間乾燥冷却して、予備のキビを得たステップ(6)と、
ステップ(5)で製造した菌塊粒子とステップ(6)で製造した原料を1:3に従って混合し、次にベニコウジ5部と黄酒酵母2部を添加して均一に撹拌し、25~30℃で4日間密閉発酵し、22℃で28時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒であり、固体残渣を使用に備えたステップ(7)と、
ステップ(7)の固体残渣を60℃で乾燥させ、超微粉砕によって霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末にしたステップ(8)と、を含む。
【0045】
実施例3
質量部で材料の準備:モロコシ80部、霊芝4部、新鮮トウジン6部、新鮮な黄蓍9部、小麦麹18部、甘いソバ12部、キノア15部、キビ80部、ベニコウジ3部及び黄酒酵母1.5部。ここで、部数はすべて重量部であり、混合比率はすべて重量比である。
【0046】
霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法であって、それは、
モロコシ80部を秤取し、浄水に4時間浸し、それを九分熟に蒸して、60分間乾燥冷却して、予備のモロコシを得たステップ(1)と、
霊芝4部、新鮮なトウジン6部、新鮮な黄蓍9部を秤取し、辺長が7mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得たステップ(2)と、
ステップ(1)と(2)で製造された原料を混合し、小麦麹9部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後に蒸留し、発酵穀物は30℃に冷却させて、小麦麹9部を追加し、容器において28日間発酵を続け、蒸留し、前後の2回の酒本体を混合させ、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒を製造し、酒粕を使用に備えたステップ(3)と、
甘いソバ12部とキノア15部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収させた後、水を加えて水没させ、25℃条件下で8時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得たステップ(4)と、
ステップ(3)の酒粕とステップ(4)の原料を3.5:1の比率で混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、16日間培養し、菌糸体が一杯になった後、菌塊を直径7mm直径の粒子に砕いて菌塊粒子を得たステップ(5)と、
キビ80部を秤取し、4.5時間浄水に浸した後、九分熟に蒸して、50分間乾燥冷却させたステップ(6)と、
ステップ(5)で製造した菌塊粒子とステップ(6)で製造した原料を1:2.5に従って混合し、次にベニコウジ3部と黄酒酵母1.5部を添加して均一に撹拌し、24℃で3.5日間密閉発酵し、24℃で26時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒であり、固体残渣を使用に備えたステップ(7)と、
ステップ(7)の固体残渣を60℃で乾燥させ、超微粉砕によって霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末にしたステップ(8)と、を含む。
【0047】
実施例4
質量部で材料の準備:モロコシ80部、霊芝2部、新鮮トウジン2部、新鮮な黄蓍8部、小麦麹16部、甘いソバ10部、キノア10部、キビ80部、ベニコウジ2部及び黄酒酵母1部。ここで、部数はすべて重量部であり、混合比率はすべて重量比である。
【0048】
霊芝と黄蓍とトウジンとのシリーズ製品の製造方法であって、それは、
モロコシ80部を秤取し、浄水に4時間浸し、それを九分熟に蒸して、30分間乾燥冷却して、予備のモロコシを得たステップ(1)と、
霊芝2部、新鮮なトウジン2部、新鮮な黄蓍2部を秤取し、辺長が5~10mmの塊に切り、予備の第一混合原料を得たステップ(2)と、
ステップ(1)と(2)で製造された原料を混合し、小麦麹8部を添加し、均一に撹拌し、次に、容器を密封し、20~25℃の温度条件下で28日間発酵した後に蒸留し、発酵穀物は30℃に冷却する際に小麦麹8部を追加し、容器において28日間発酵を続け、蒸留し、前後の2回の酒本体を混合させ、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒になり、酒粕を使用に備えたステップ(3)と、
甘いソバ10部とキノア10部を秤取し、均一に混合した後に、浄水に浸し、水を吸収させた後、水を加えて水没させ、25℃条件下で6時間浸し、水気を切り、予備の第二混合原料を得たステップ(4)と、
ステップ(3)の酒粕とステップ(4)の原料を3:1の比率で混合し、121℃で30分間オートクレーブ滅菌し、25℃に冷却させた後、霊芝菌株に接種し、25℃で、10日間培養し、菌糸体が一杯になったら、菌塊を直径5mm直径の粒子に砕いて菌塊粒子を得たステップ(5)と、
キビ80部を秤取し、4時間浄水に浸した後、九分熟に蒸して、30分間乾燥冷却して、予備のキビを得たステップ(6)と、
ステップ(5)で製造した菌塊粒子とステップ(6)で製造した原料を1:3に従って混合し、次にベニコウジ2部と黄酒酵母1部を添加して均一に撹拌し、25℃で3日間密閉発酵し、20℃で24時間発酵を続け、次に、圧搾して濾過し、上澄み液は霊芝と黄蓍とトウジンとの黄酒であり、固体残渣を使用に備えたステップ(7)と、
ステップ(7)の固体残渣を60℃で乾燥させ、超微粉砕によって霊芝と黄蓍とトウジンとの食物繊維粉末にしたステップ(8)と、を含む。
【0049】
実施例1~4で製造して得られた白酒と黄酒、および従来のプロセスで製造して得られた白酒に対して、ガスクロマトグラフィーを使用して、エステル類、アルコール類、およびアルデヒド類物質を検出し、検出結果を表1に示している。ここで、実施例1~4はテストグループ1~4として記録され、従来のプロセスで製造して得られたものはCKグループとして記録された。
【0050】
表1実施例1~4で製造して得られた白酒および従来のプロセスで製造して得られた白酒の検出データ(mg/L)
【表1】
【0051】
実施例1~4で製造して得られた白酒および従来のプロセスで製造して得られた白酒に対して、アルコール度数を65度で計算して、主要な食料に対する酒本体の割合重量比を使用して酒の収量を検出し、検出結果を表2に示した。ここで、実施例1~4はテストグループ1~4として記録され、従来のプロセスで製造して得られたものはCKグループとして記録された。
【0052】
表2実施例1~4で製造して得られた白酒および従来のプロセスで製造して得られた白酒の収量検出データ
【表2】
【0053】
本機関の予備テスト後の結果を表1と表2に示し、従来の清香型白酒と比較して、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒の総エステルは対照より60%以上高く、清香型白酒の国家標準を参照して、他の指標はすべて合理的な範囲内にあり、酒鑑定士とランダムな官能評価によって、霊芝と黄蓍とトウジンとの白酒は、香気と味の点ですべて対照グループよりも有意に優れている。次に、酒の収量は対照グループと比較して27%増加した。且つ本発明において、霊芝と他の材料が製造プロセスに入り、白酒、黄酒、食物繊維粉末を形成し、製造プロセスによる廃棄物の残留がなく、白酒の収量とエステル香が改善され、材料のすべての部分がさまざまな形で製品に参加し、これらの貴重な材料の機能成分を最大限に活用した。
【0054】
実施例1~4で製造した黄酒と従来のプロセスで製造した黄酒を、アルコール抽出比色法により黄酒総トリテルペノイド含有量について試験し、試験結果を表3に示している。ここで、実施例1~4はテストグループ1~4として記録され、従来のプロセスで製造して得られたものはCKグループとして記録された。
【0055】
表3実施例1~4で製造して得られた黄酒および従来のプロセスで製造して得られた黄酒の検出データ(mg/100ml)
【表3】
【0056】
黄酒の部分では、対照グループと比較して、霊芝と黄蓍とトウジンとの最高の総トリテルペノイド含有量は49.5mg/100mlであり、これは従来の黄酒よりも大幅に優れている。
【0057】
上記の内容は、本発明を実施するための形態がこれらの説明に限定されるとみなすことはできない。本発明の適用の範囲内で行われるすべての同等の変更および修正は、本発明によって提出された特許請求の範囲によって決定される特許保護範囲内にあるものとする。
【国際調査報告】