(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-15
(54)【発明の名称】シャワーヘッドおよびこれを含む基板処理装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/455 20060101AFI20220308BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20220308BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
C23C16/455
H01L21/31 C
H01L21/302 101B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021543233
(86)(22)【出願日】2019-12-03
(85)【翻訳文提出日】2021-07-26
(86)【国際出願番号】 KR2019016913
(87)【国際公開番号】W WO2020159064
(87)【国際公開日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】10-2019-0010858
(32)【優先日】2019-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504210651
【氏名又は名称】ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウー ラム
(72)【発明者】
【氏名】キム キ バム
(72)【発明者】
【氏名】キム ジャエ ホン
(72)【発明者】
【氏名】リ ギル ジェ
(72)【発明者】
【氏名】リ ジュ ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ハ ユン ギュ
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
4K030EA03
4K030FA03
4K030KA17
5F004BA06
5F004BB13
5F004BB18
5F004BB28
5F004BD04
5F045AA08
5F045DP03
5F045DQ10
5F045EF05
5F045EH14
(57)【要約】
【課題】本発明は、結合手段を用いてシャワーヘッドをサイドウォールに固定させることにより、サイドウォールとシャワーヘッドの離脱現象を防止できるシャワーヘッドおよびこれを含む基板処理装置に関する。
【解決手段】本発明によるシャワーヘッドによれば、結合手段を用いてシャワーヘッドをサイドウォールに固定させることにより、熱膨張によって補助溝の直径が大きくなっても、結合手段の第2端部によって結合手段が補助溝から抜ける現象を防止し、サイドウォールとシャワーヘッドとの結合力を向上させることができ、維持補修作業を進行させる場合にも、補助溝が大きくなる問題が発生せず、結合手段の第2端部をカッティングさえすれば、容易にサイドウォールの取替が可能という利点がある。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置の内部の反応空間に工程ガスを噴射し、サイドウォールによって前記基板処理装置の上部リッドに固定されたシャワーヘッドにおいて、
前記シャワーヘッドと前記サイドウォールを貫通して圧力を加える結合手段を含み、
前記シャワーヘッドの側面は、
前記結合手段によって前記シャワーヘッドと前記サイドウォールの離脱を防止するための1つ以上の据置溝を含むことを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項2】
前記シャワーヘッドの側面は、
前記サイドウォールが挿入可能な固定溝をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
前記シャワーヘッドは、
前記据置溝の下端面に、前記シャワーヘッドと前記サイドウォールを貫通した前記結合手段が挿入可能な補助溝が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のシャワーヘッド。
【請求項4】
前記結合手段は、
第1端部と、
前記第1端部とともに圧力を提供して前記サイドウォールと前記シャワーヘッドを固定させる第2端部とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のシャワーヘッド。
【請求項5】
前記第1端部は、前記シャワーヘッドの外部に位置し、
前記第2端部は、前記据置溝の上部面に位置することを特徴とする請求項4に記載のシャワーヘッド。
【請求項6】
前記結合手段は、
オールロックであることを特徴とする請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項7】
前記サイドウォールは、
前記シャワーヘッドの熱膨張または収縮による応力を減少させることができるように可撓性を有することを特徴とする請求項1または2に記載のシャワーヘッド。
【請求項8】
基板処理装置において、
基板処理工程のための反応空間を提供するチャンバと、
前記反応空間を密閉するように前記チャンバの上部に設けられる上部リッドと、
チャンバの内部に設けられて外部から供給される基板を支持するサセプタと、
前記サセプタに対向するように前記上部リッドの下部に設けられるシャワーヘッドと、
前記上部リッドに前記シャワーヘッドを固定させるサイドウォールと、
前記シャワーヘッドと前記サイドウォールを貫通して圧力を加える結合手段とを含み、
前記シャワーヘッドの側面は、
前記結合手段によって前記シャワーヘッドと前記サイドウォールの離脱を防止するための1つ以上の据置溝を含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項9】
前記シャワーヘッドの側面は、
前記サイドウォールが挿入可能な固定溝をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記結合手段は、
オールロックであることを特徴とする請求項8または9に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置の内部の反応空間にガスを供給するためのシャワーヘッドおよびこれを含む基板処理装置に関し、より詳しくは、オールロックを用いてシャワーヘッドをサイドウォールに固定させることにより、サイドウォールとシャワーヘッドの離脱現象を防止できるシャワーヘッドおよびこれを含む基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体素子、平板ディスプレイパネル、太陽電池などを製造するためには、基板の表面に所定の回路パターンまたは光学的パターンを形成しなければならず、このためには、基板処理装置内で基板に特定物質の薄膜を蒸着する薄膜蒸着工程、感光性物質を用いて薄膜を選択的に露出させるフォト工程、選択的に露出した領域の薄膜を除去してパターンを形成するエッチング工程などの基板処理工程を行う。
【0003】
このような半導体製造工程は、当該工程のために最適な環境に設計された基板処理装置の内部で進行し、最近はプラズマを用いて蒸着またはエッチング工程を行う基板処理装置が多く用いられている。
【0004】
プラズマを用いた基板処理装置には、プラズマを用いて薄膜を形成するPECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)装置や、薄膜をエッチングしてパターニングするプラズマエッチング装置などがある。
【0005】
図1は、従来技術によるプラズマを用いた基板処理装置の一実施例を示す断面図である。
【0006】
図1を参照すれば、一般的な基板処理装置は、チャンバ10と、上部リッド20と、サセプタ30と、シャワーヘッド40と、サイドウォール50とを備える。
【0007】
チャンバ10は、基板処理工程のための反応空間を提供する。この時、チャンバ10の一側底面は、反応空間を排気させるための排気口12に連通する。
【0008】
上部リッド20は、反応空間を密閉するようにチャンバ10の上部に設けられ、プラズマを用いた基板処理装置ではプラズマ電極の役割を果たす。上部リッド20の一側は、電源ケーブルを介してRF(Radio Frequency)電源24に電気的に接続される。この時、RF電源24は、RF電力を生成してプラズマ電極である上部リッド20に供給する。また、上部リッド20の中央部分は、基板処理工程のための工程ガスを供給するガス供給管26に連通する。
【0009】
サセプタ30は、チャンバ10の内部に設けられて外部から供給される基板Sを支持する。このようなサセプタ30は、上部リッド20に対向する対向電極であって、サセプタ30を支持する支持軸32を介して電気的に接地される。この時、支持軸32は、支持軸32とチャンバ10の下面を密封するベローズ34によって取り囲まれる。
【0010】
シャワーヘッド40は、サセプタ30に対向するように上部リッド20の下部に設けられる。前記シャワーヘッド40と上部リッド20との間には、上部リッド20を貫通するガス供給管26を通して工程ガスが供給されるガスバッファ空間42が形成される。この時、工程ガスは、基板S上に所定の薄膜を形成するためのソースガスと反応ガスとが混合された形態からなり、前記ガスバッファ空間42に供給される。このようなシャワーヘッド40は、ガスバッファ空間42に連通した複数のガス噴射ホール44を通して工程ガスを反応空間に噴射する。
【0011】
サイドウォール50は、第1端部51が上部リッド20に固定され、第2端部52がシャワーヘッド40を支持し、前記第1端部51および第2端部53が連結部52によって連結される。
【0012】
シャワーヘッド40は、上部リッド20またはチャンバ10の上部壁面に強固に装着することが一般的であった。しかし、このようにシャワーヘッド40を上部リッド20またはチャンバ10の上部壁面に強固に装着した場合、プラズマから供給された熱によってシャワーヘッド40が熱膨張する時、シャワーヘッド40に対して連続的な熱応力が加えられ、この熱応力によってシャワーヘッド40が破損する問題があった。
【0013】
このため、従来からサイドウォール50の構造を改善し可撓性をもたせることで、シャワーヘッド40に対して加えられる熱的膨張および収縮による熱応力を最小化させることができる方法が提案された。
【0014】
図2Aおよび
図2Bは、従来技術によるサイドウォールの構造およびシャワーヘッドとの結合を説明するための図である。
【0015】
図2Aおよび
図2Bを参照すれば、従来技術によるサイドウォールの構造は、第1端部51と中心部52および第2端部53がジグザグの形態を有する。
【0016】
この時、第1端部51は、上部リッド20の下部面にボルト51aによって固定され、第2端部53は、シャワーヘッド40に固定されてシャワーヘッド40を支持する。また、連結部52は、可撓性(flexibility)を有して、シャワーヘッドが熱膨張する時、熱膨張による機械的応力を最小化させる。
【0017】
図2Aは、ピン(pin)61を用いてサイドウォールの第2端部53とシャワーヘッド40を固定させるもので、サイドウォールの第2端部53をシャワーヘッド40の対応する溝に嵌合した後、ピン挿入ホールにピンを挿し込んでサイドウォールとシャワーヘッドを固定させる。
【0018】
しかし、熱膨張によってピン挿入ホールが大きくなることによってピンが抜ける問題があり、ピンが抜けないようにするために、ピン挿入ホールに挿入されたピンとシャワーヘッドを溶接によって固定させる過程をさらに必要とした。
【0019】
一方、
図2Bは、リベット(rivet)62を用いてサイドウォールの第2端部53とシャワーヘッドを固定させるもので、サイドウォールの第2端部53とシャワーヘッドを整列させた後、リベット挿入ホールを開けて、前記リベット挿入ホールにリベットを挿入した後、工具を用いてリベット内部のシム(shim)を引っ張ると、リベット内部のシム(shim)の末端部が引き寄せられながらシャワーヘッドをサイドウォールに固定させるようになる。
【0020】
しかし、従来のリベットタイプの場合、熱膨張によってリベット挿入ホールが大きくなることによってリベットが抜ける問題があった。また、従来のリベットタイプの場合、リベットを引っ張ると、リベット挿入ホールの末端が広くなる構成となっていて、維持補修のためにリベットを除去する場合、当該リベット挿入ホールが引き続き大きくなる問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明は、上記の問題を解決するためのものであって、シャワーヘッドとサイドウォールに圧力を加える結合手段を用いてシャワーヘッドとサイドウォールを固定させることにより、シャワーヘッドの熱膨張によって結合手段が貫通する補助溝の直径が大きくなっても、結合手段の端部によって結合手段が抜けるのを防止し、シャワーヘッドからサイドウォールが離脱するのを防止できるようにしたシャワーヘッドおよびこれを含む基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記の技術的課題を達成するための、本発明の一実施例によるシャワーヘッドは、基板処理装置の内部の反応空間に工程ガスを噴射し、サイドウォールによって前記基板処理装置の上部リッドに固定されたシャワーヘッドにおいて、前記シャワーヘッドと前記サイドウォールを貫通して圧力を加える結合手段を含み、前記シャワーヘッドの側面は、前記結合手段によって前記シャワーヘッドと前記サイドウォールの離脱を防止するための1つ以上の据置溝を含むことを特徴とする。
【0023】
上記の技術的課題を達成するための、本発明の一実施例によるシャワーヘッドを含む基板処理装置は、基板処理装置において、基板処理工程のための反応空間を提供するチャンバと、前記反応空間を密閉するように前記チャンバの上部に設けられる上部リッドと、チャンバの内部に設けられて外部から供給される基板を支持するサセプタと、前記サセプタに対向するように前記上部リッドの下部に設けられるシャワーヘッドと、前記上部リッドに前記シャワーヘッドを固定させるサイドウォールと、前記シャワーヘッドと前記サイドウォールを貫通して圧力を加える結合手段とを含み、前記シャワーヘッドの側面は、前記結合手段によって前記シャワーヘッドと前記サイドウォールの離脱を防止するための1つ以上の据置溝を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によるシャワーヘッドによれば、結合手段を用いてシャワーヘッドをサイドウォールに固定させることにより、熱膨張によって結合手段が貫通する補助溝の直径が大きくなっても、結合手段の端部によって結合手段が抜けるのを防止し、サイドウォールとシャワーヘッドとの結合力を向上させることができるという利点がある。
【0025】
また、維持補修作業を進行させる場合にも、結合手段が貫通する補助溝の直径が大きくなる問題が発生せず、結合手段の端部をカッティングさえすれば、容易にサイドウォールの取替が可能という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】従来技術によるプラズマを用いた基板処理装置の概略断面図である。
【
図2A】従来の基板処理装置においてピンを用いてサイドウォールとシャワーヘッドを固定させることを示す図である。
【
図2B】従来の基板処理装置においてリベットを用いてサイドウォールとシャワーヘッドを固定させることを示す図である。
【
図3】本発明によるシャワーヘッドを含む基板処理装置の概略断面図である。
【
図4】
図3の本発明によるシャワーヘッドのコーナー部分の拡大断面図である。
【
図5】
図3の本発明の他の実施例によるシャワーヘッドのコーナー部分の拡大断面図である。
【
図6A】結合手段によってシャワーヘッドがサイドウォールに固定される原理を説明するための図である。
【
図6B】結合手段によってシャワーヘッドがサイドウォールに固定される原理を説明するための図である。
【
図7】結合手段によってシャワーヘッドがサイドウォールに固定されることを説明するための部分分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0028】
図3は、本発明によるシャワーヘッドを含む基板処理装置の概略断面図である。
図4は、
図3の本発明によるシャワーヘッドのコーナー部分の拡大断面図であり、
図5は、
図3の本発明の他の実施例によるシャワーヘッドのコーナー部分の拡大断面図であり、
図6Aおよび
図6Bは、結合手段によってシャワーヘッドがサイドウォールに固定される原理を説明するための図である。
【0029】
図3~
図6Aおよび
図6Bを参照して、本発明によるオールロックによってサイドウォールに固定されたシャワーヘッドを説明する。
【0030】
本発明によるシャワーヘッド340は、基板処理装置300の内部の反応空間Pに工程ガスを噴射し、サイドウォール350によって前記基板処理装置300の上部リッド320の下部に固定される。
【0031】
前記シャワーヘッド340は、工程ガスを反応空間に噴射する複数のガス噴射ホール344が形成された中心部341と、前記サイドウォール350の第2端部が固定される側面部342とを含む。この時、前記シャワーヘッドは、上部から眺める時、円形または長方形の形態を有することが好ましい。
【0032】
前記サイドウォール350は、第1端部351と、第2端部353と、連結部352とを備える。第1端部351は、前記基板処理装置300の上部リッド320の下部にボルト351aで固定され、第2端部353は、前記シャワーヘッド340の側面部342に固定されて前記シャワーヘッド340を支持する。連結部352は、一端が前記第1端部351の一端に連結され、他の一端が前記第2端部353の一端に連結される。
【0033】
前記サイドウォールは、第1端部351が上部リッド320の下部にボルト351aで固定され、第2端部353が前記シャワーヘッド340の側面部342に固定されて、上部リッド320とシャワーヘッド340との間で反応ガスが拡散する空間を提供する。また、上部リッド320とシャワーヘッド340との間で密閉された空間を提供し、反応ガスがチャンバ310の側壁に拡散するのを防止する役割を果たす。
【0034】
この時、サイドウォールは、シャワーヘッドの熱的膨張または熱的収縮による熱応力を最小化するために、可撓性(flexibility)を有する構造に形成することが好ましい。
【0035】
一方、結合手段360は、第1端部361と、外部ケース362と、内部シム363と、突出端部364と、引出部365とを備える。補助溝に結合手段360を挿入した後、工具を用いて引出部365を引き寄せると、内部シム363および突出端部364が引き上げられ、これによって外部ケース362の部分が押されながら第2端部366を形成するようになる。
【0036】
結合手段としては多様な実施例が存在することができ、本発明では、その一例としてオールロックを用いると説明しており、オールロックの構造はすでに公知の一般的なものであるので、詳しい説明は省略する。
【0037】
前記シャワーヘッド340が結合手段360によってサイドウォール350に固定されるためには、シャワーヘッド340の本体に結合手段の第2端部366が形成可能な空間を必要とする。
【0038】
したがって、本発明によるシャワーヘッド340は、側面部342の側面に結合手段360が挿入可能な補助溝342aと、結合手段の第2端部366が形成可能な空間である据置溝342bとを含むことを特徴とする。
【0039】
シャワーヘッド340をサイドウォール350に固定させる過程は、次の通りである。
【0040】
まず、サイドウォール350の第2端部353をシャワーヘッド340の側面部342のサイドウォール据置部342cに載せて、第2端部353とシャワーヘッド340の側面部342に結合手段が貫通可能な補助溝342aを開ける。
【0041】
また、シャワーヘッド340の側面部342の側面には、Tカッタ(T-cutter)またはその他の器具を用いて結合手段の第2端部366が置かれる空間である据置溝342bを構成する。
【0042】
次いで、補助溝342aに結合手段360を挿入した後、工具を用いて引出部365を引き寄せると、内部シム363および突出端部364が引き上げられ、これによって外部ケース362の部分が押されながら結合手段の第2端部366が据置溝342bに形成され、これによってシャワーヘッド340がサイドウォール350に固定される。
【0043】
以後、リペア(repair)作業が必要な場合には、Tカッタ(T-cutter)を用いて結合手段の第2端部366のみをカッティングした後、シャワーヘッド340をサイドウォール350から分離することにより、容易にリペア作業を行うことができる。
【0044】
したがって、シャワーヘッド340の母材にクラック(crack)が発生するなどの場合でなければ、シャワーヘッド340の寿命を増大させることができるというさらなる利点がある。
【0045】
図4は、本発明の一実施例によるシャワーヘッドを示すもので、サイドウォール350の第2端部353がシャワーヘッド340の側面部342のサイドウォール据置部342cに載せられた状態で、結合手段がシャワーヘッド340とサイドウォール350を貫通することを示している。一方、
図5は、本発明の他の実施例によるシャワーヘッドを示すもので、サイドウォール350の第2端部353がシャワーヘッド340の側面部342の固定溝342dに挿入された状態で、結合手段がシャワーヘッド340とサイドウォール350を貫通することを示している。
【0046】
図3に示されるように、本発明によるシャワーヘッドを含む基板処理装置300は、チャンバ310と、上部リッド320と、サセプタ330と、シャワーヘッド340と、サイドウォール350とを含む。
【0047】
チャンバ310は、基板処理工程のための反応空間を提供する。この時、チャンバ310の一側底面は、反応空間を排気させるための排気口312に連通する。
【0048】
上部リッド320は、反応空間を密閉するようにチャンバ310の上部に設けられ、プラズマ電極の役割を果たす。上部リッド20の一側は、電源ケーブルを介してRF(Radio Frequency)電源324に電気的に接続される。この時、RF電源324は、RF電力を生成してプラズマ電極である上部リッド320に供給する。また、上部リッド320の中央部分は、基板処理工程のための工程ガスを供給するガス供給管326に連通する。
【0049】
サセプタ330は、チャンバ310の内部に設けられて外部からローディングされる基板Sを支持する。このようなサセプタ330は、上部リッド320に対向する対向電極であって、サセプタ330を支持する支持軸332を介して電気的に接地される。この時、支持軸332は、支持軸332とチャンバ310の下面を密封するベローズ334によって取り囲まれる。
【0050】
シャワーヘッド340は、サセプタ330に対向するように上部リッド320の下部に設けられる。前記シャワーヘッド340と上部リッド320との間には、上部リッド320を貫通するガス供給管326から供給される工程ガスが供給されるガスバッファ空間342が形成される。この時、工程ガスは、基板S上に所定の薄膜を形成するためのソースガスと反応ガスとが混合された形態からなり、前記ガスバッファ空間342に供給される。このようなシャワーヘッド340は、ガスバッファ空間342に連通した複数のガス噴射ホール344を通して工程ガスを反応空間に噴射する。
【0051】
サイドウォール350は、第1端部351が上部リッド320に固定され、第2端部352がシャワーヘッド40を支持し、前記第1端部351および第2端部353が連結部352によって連結される。
【0052】
図3に示された本発明によるシャワーヘッドを含む基板処理装置300は、他の構成は従来のプラズマを用いた基板処理装置と同一であるが、先に説明したように、シャワーヘッド340が結合手段360によってサイドウォール350に固定される構成を特徴としている。
【0053】
図7は、結合手段によってシャワーヘッドがサイドウォールに固定されることを説明するための部分分解斜視図である。
【0054】
図7を参照すれば、シャワーヘッド340の側面部342の側面には、補助溝342aと、結合手段の第2端部が置かれる空間である据置溝342bとが複数個形成されていることが分かる。
【0055】
この時、補助溝342aと据置溝342bは、サイドウォール350とシャワーヘッド340との間の結合力とシャワーヘッド自体の剛性を考慮して適切な個数で設けることが好ましい。
【0056】
上述のように、本発明によるシャワーヘッドによれば、結合手段を用いてシャワーヘッドをサイドウォールに固定させることにより、熱膨張によって結合手段が挿入される補助溝の直径が大きくなっても、結合手段の第2端部によって結合手段が補助溝から抜ける現象を防止し、サイドウォールとシャワーヘッドとの結合力を向上させることができ、維持補修作業時、結合手段の第2端部をカッティングさえすれば、サイドウォールの取替が可能で、シャワーヘッドの寿命を向上させることができるという利点がある。
【0057】
以上、本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲がこれに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲で定義する本発明の基本概念に基づいてより多様な実施例で実現可能であり、これらの実施例も本発明の権利範囲に属する。
【国際調査報告】