(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-15
(54)【発明の名称】ごみの分別収集のための装置
(51)【国際特許分類】
B65F 1/00 20060101AFI20220308BHJP
B09B 3/20 20220101ALI20220308BHJP
B65F 1/10 20060101ALI20220308BHJP
B65F 1/16 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
B65F1/00 E
B09B3/00 301B
B65F1/10
B65F1/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021564903
(86)(22)【出願日】2019-12-24
(85)【翻訳文提出日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 EP2019087010
(87)【国際公開番号】W WO2020151895
(87)【国際公開日】2020-07-30
(31)【優先権主張番号】102019000001039
(32)【優先日】2019-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521322340
【氏名又は名称】レポッド エッセ.エッレ.エッレ.
【氏名又は名称原語表記】REPOD S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】サンナ、アルベルト
【テーマコード(参考)】
3E023
4D004
【Fターム(参考)】
3E023AA14
3E023AA18
3E023AA19
3E023HA01
3E023MB01
3E023MB02
3E023MB03
3E023MC02
4D004AA03
4D004AA07
4D004AA12
4D004AC01
4D004CA03
4D004CA04
4D004CA07
4D004CA12
4D004CB08
4D004CB13
4D004CB15
4D004DA01
(57)【要約】
ごみの分別収集のための装置であって、複数のごみ収集容器(13)が存在する内部区画(12)と、ごみを入れるため、少なくとも、外部から内部区画(12)にアクセスするための第1および第2の開口部(14a,14b)とが設けられた収容構造(11)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみの分別収集のための装置であって、
複数のごみ収集用の容器(13)が存在する内部区画(12)と、ごみを入れるため、少なくとも、内部区画(12)に外部からアクセスするための第1および第2の開口部(14a,14b)とが設けられた収容構造(11)を備え、
前記複数の容器(13)が可動支持体(22)上に配置され、
前記可動支持体(22)の駆動がごみの種類を認識する認識手段(23)の作用によって制御され、
前記認識手段(23)は、正しい受け位置に、前記複数の容器(13)のうちの選択された特定の1つを配置するため、前記第1および第2の開口部(14a、14b)に結合されている、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記第1の開口部(14a)は、有機ごみおよびまたは使用済み油のような食品ごみを対象とし、前記第2の開口部(14b)は、紙、ガラス、プラスチック、金属のような他のリサイクル可能なごみを対象とする、装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の装置において、
破砕部材(17)は、前記第2の開口部(14b)に結合され、リサイクル可能なごみを破砕するのに適している、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置において、
前記第2の開口部(14b)は、ごみを入れた後に自動的に閉じるドアを備え、
前記破砕部材(17)は、前記ドアが自動的に閉じた後にしか手動でまたは自動で作動させることができない、装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の装置において、
仮支持体(20)は、前記第2の開口部(14b)に結合されると共に、前記破砕部材(17)によって破砕される前のごみを収容するのに適しており、
前記仮支持体(20)は、前記第2の開口部(14b)に結合されたドアが閉じられた後にごみを前記破砕部材(17)に排出するように構成されている、装置。
【請求項6】
請求項1~5のうちいずれか一項に記載の装置において、
前記可動支持体(22)上に設けられる前記複数の容器(13)のそれぞれは、ごみの種類および前記可動支持体(22)内の前記容器(13)の位置に応じて他の前記容器(13)から区別することの可能な認識識別子を備えている、装置。
【請求項7】
請求項1~6のうちいずれか一項に記載の装置において、
少なくとも1つの圧縮部材(30)を備え、
前記圧縮部材(30)は、前記容器(13)が前記可動支持体(22)によって前記圧縮部材(30)の下の正しい圧縮位置に移動されたとき、前記容器(13)内のごみを圧縮するように構成されている、装置。
【請求項8】
請求項1~7のうちいずれか一項に記載の装置において、
前記可動支持体(22)は、少なくとも2つの同心の平面(25、26)を備え、
円形平面(25)または中央面では、食品廃棄物を収集するのに適した前記容器(13)が配置され、
環状平面(26)または外周面では、リサイクル可能な廃棄物を分別収集するのに適した前記容器(13)が円形に配置されている、装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置において、
環状平面(26)および円形平面(25)は、第1及び第2の開口部(14a、14b)にそれぞれ対応する第1および第2の正しい受け位置に、選択された前記容器(13)の各位置を、互いに独立して選択的に移動可能である、装置。
【請求項10】
請求項1~9のうちいずれか一項に記載の装置において、
少なくとも1つの充填センサ(28)を備え、
前記充填センサ(28)は、前記容器(13)が正しい受け位置に配置されたときに前記容器(13)の充填を検出するように構成され、
前記可動支持体(22)は、前記容器(13)を交換するために前記収容構造(11)から引き出し可能である、装置。
【請求項11】
請求項5,6,7,10のうちいずれか一項に記載の装置において、
前記破砕部材(17)、圧縮部材(30)、前記仮支持体(20)および前記可動支持体(22)の駆動および移動は、前記認識手段(23)や充填センサ(28)から受信した信号に従って、指示および制御ユニット(19)に記憶された前記容器(13)の認識識別子に従って、自動的に指示される、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に家庭ごみの分別収集のための装置に関するが、これに限定されない。より具体的には、本発明は、ごみの分別収集のための複数の容器が内部に設けられ、例えば、シンク、キャビネット、棚ユニット、箪笥などの家具製品に結合される装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭ごみ、都市ごみ、産業ごみ、その他のごみを分別収集することが知られている。分別収集は、ごみの処理コストを削減したり、材料のリサイクルを促進したり、環境への影響を減らしたりする点で、益々普及し、奨励されている。
【0003】
この種の分別ごみ収集では、紙、プラスチック、ガラス、金属、有機廃棄物であるか否かによって、特定の方法で廃棄および処理されるように、ごみの種類に応じて、ごみが分別されている。
【0004】
この種の収集は、経済的にも環境的にも大きな利益をもたらすものの、ユーザがごみを個別に分離したり、提供される特定の容器に材料毎にごみを分けて入れたりする必要があるため、非現実的で複雑になることがある。
【0005】
ゴミがかなりの大きさになることもある。このため、容器の近くにゴミが残されると、交通や、場合によっては都市環境の整然さにまで問題が生じることがある。
材料の種類毎のゴミ収集の間に数日経過することが多いことを考えると、提供される容器は、対応する材料の一定量のゴミが入るようにするため、比較的かさばる大きさになっている。さらに、このことは、ごみが長期間放置された結果、特に有機性廃棄物の場合に、不快な臭いや、虫が発生したり動物が近付いたりすることの発生要因にもなる。
【0006】
最近、キッチンモジュール内、即ち、適切な引き出しの中に組み付けられたゴミの収集装置が開発されている。これらの装置は、一般に、ごみを分別収集するための2つ以上の異なる容器を有している。
【0007】
この解決策によれば、異なる材料の限定的な分離を可能にする。また、全体の寸法を含みかつそれらを通常の標準寸法内に保つため、容器を頻繁に空にする必要があるかなり小さな容器を有していることが多い。
【0008】
容器内のごみを粉砕して圧縮するために提供されるシステムも提案されている。しかしながら、これらのシステムは、一般に容積が大きく、特に子供や高齢者にとって潜在的にリスクである。
【0009】
さらに、ごみは、リサイクルのため、リサイクルセンターに送られて自動でおよびまたは手でさらに分離および選択されることが知られている。
さらに、リサイクル処理は、他の専門センターや同様のリサイクルセンターで継続され、破砕、色や組成による分離、洗浄、その他の処理が行われると共に、例えばプラスチック、紙、ガラスおよびまたは金属などの種々のリサイクル可能な材料が、ごみ処理の請負企業やこれらの材料のリサイクルに関心のある産業や工場へと出荷される。
【0010】
その結果、収集及びリサイクル処理は、全体的に、時間、費用、かさの点で、かなり面倒であり、高コストである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の1つの目的は、異なる種類のごみの収集および分別を簡単かつ効果的な方法で実行することを可能にし、ユーザにとって家庭又は家庭以外での分別収集が容易となる、ごみの分別収集のための装置を提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、ごみと容器のかさを減らすと共に、ごみが長期間放置されることによる悪影響、例えば、不快な臭いや浸出や等を抑制することのできる、ごみの分別収集のための装置を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、都市ごみの生成を監視し、リサイクル処理全体を簡素化することを可能にし、例えば、ごみの処理およびまたはリサイクルのためのリサイクルセンターや専門センター等の第三者が行う処理工程を削減し最適化する、ごみの分別収集のための装置を提供する。
【0014】
もう1つの目的は、例えば、排出頻度やごみのかさや重さの量といった各ユーザのリサイクルデータを収集し、そのデータを自治体やリサイクルセンターと共有して、都市廃棄物をより正確に監視し、廃棄物処理を最適化することである。
【0015】
出願人は、従来技術の欠点を解消し、これらおよび他の目的および利点を得るために本発明を考案し、評価し、具体化した。
本発明は、独立請求項に記載され、特徴付けられている。従属請求項には、本発明の他の特徴または主な発明の思想の変形例が記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的に従って、本発明によるごみの分別収集のための装置は、複数のごみ収集容器が存在する内部区画と、ゴミを入れるために、少なくとも、内部区画に外部からアクセスするための第1および第2の開口部とが設けられた収容構造を備える。
【0017】
本発明の一態様によれば、複数のごみ収集容器は、可動支持体上に配置されている。可動支持体の駆動は、例えば自動的に、例えばセンサなどのごみの種類を認識する手段の作用によって制御される。これらの認識手段は、正しい受け位置に、複数の容器のうちの選択された特定の1つを配置するため、第1及び第2の開口部に結合されている。
【0018】
一実施形態によれば、第1の開口部は、有機廃棄物を装置の中に入れるためのものであり、第2の開口部は、例えば、紙、ガラス、プラスチック、金属等のリサイクル可能な廃棄物を入れるためのものである。
【0019】
食品廃棄物とは、非限定的な例としての有機廃棄物、使用済み食用油などとして識別できる有機食品廃棄物に由来するすべての廃棄物を意味する。
リサイクル可能な廃棄物とは、例えば、ガラス、紙、プラスチック、金属など、リサイクル可能な無機廃棄物に由来するすべての廃棄物を意味する。
【0020】
有利なことに、ごみを入れるための開口部が2つしかないため、この装置のユーザの介入が少なくて済み、ユーザにとってごみの分別収集が容易になり、装置の操作が簡素化される。
【0021】
有利なことに、この装置は、異なる種類のリサイクル可能な廃棄物を回収するのに適しており、専門センターでしか実行できないその後のリサイクルおよび処理ステップをサポートすることができる。
【0022】
さらに、有利なことに、ごみが装置の中に入れられたときにごみの種類を認識するセンサの存在により、ユーザが正しい容器を選択して識別する必要がなくなり、非均質なごみの混合や誤りが大幅に減少する。
【0023】
一実施形態によれば、装置は、ごみのかさを小さくする少なくとも1つのごみ破砕部材を備える。ごみ破砕部材は、少なくとも部分的に剛性材料からなりかつかなりの大きめのリサイクル可能な廃棄物に、特に有用である。
【0024】
別の実施形態によれば、装置は、更に、容器内のごみを圧縮するための少なくとも1つの圧縮部材を備える。
このように、比較的小さな容器であっても、最新技術よりも大量のごみを溜めて押しつぶすことができるため、容器を空にするための操作を頻繁に行う必要がない。これは、特に実用的であり、生成されたごみの分別収集と排出の操作が容易に行えると共に、自治体や請負企業で実行される収集処理が最適化される。これは、装置の全体の寸法を含むことを可能にし、家庭でよく見られる家具製品と結合して装置を配置することができる。こうして、ごみの分別収集は、例えば、キッチン、クローゼット、地下室、浴室、テラス、ガレージなど、ごみがよく生成される場所で直接、効果的かつ便利に実行することができる。
【0025】
本発明のこれらおよび他の特徴は、添付の図面を参照して非限定的な例として与えられた、いくつかの実施形態の以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【発明を実施するための形態】
【0027】
理解を容易にするために、可能な限り、同じ部材番号を使用して、図中の共通要素を特定している。一実施形態の要素および特性は、さらに明確にすることなく、他の実施形態に組み込むことができることを理解すべきである。
【0028】
以下、本発明の様々な実施形態を詳細に説明し、その1つまたは複数の例を添付図面に示す。各実施例は、本発明の例示として提供されるものであり、限定的な例として理解すべきではない。例えば、それらが一実施形態の一部である限り、図示または記載される特性は、他の実施形態に採用するか、他の実施形態と関連して採用することで、別の実施形態を構成することができる。本発明は、そのようなすべての変更例や変形例を含むものとして理解すべきである。
【0029】
図1~
図6を参照して、本発明によるごみの分別収集のための装置または器具が例として示されている。
装置10は、家具の標準寸法を変更することなく、例えば、流しの下、作業面の下、または浴室用キャビネット内など、キッチン用家具の製品と結合して位置決めされる外部構造および全体の寸法を有する容器構造11を備える。例えば、装置10は、キッチンモジュールや適切な区画に挿入される洗濯機、食器洗い機、他の家庭用器具等の標準寸法を有することができる。
【0030】
容器構造11は、非標準または他の方法でカスタマイズ可能な構造および寸法を有することもできる。
装置10は、一戸建て、集合住宅、コンドミニアム、ホテル、キャンプ場、アパート、または中小規模の商業ビルで使用することができる。
【0031】
さらに、装置10は、キャンピングカー、列車、飛行機等の輸送手段、ヨットまたはクルーズ船等の船の上で、様々なフォーマットおよび寸法で使用することもできる。
本発明によれば、収容構造11は、複数のごみ収集用の容器13が存在する内部区画12と、内部区画12に外部からアクセス可能でかつごみを入れることができる少なくとも2つの異なる開口14とを備えている。
【0032】
本発明によれば、収容構造11は、使用中にユーザ側に配置される少なくとも1つのフロントパネル16が取り付けられるフレーム15を備えている。例えば、収容構造11は、フロントパネル16が壁と同一面上に配置されるか、壁ユニットやキッチン用家具の製品モジュールと一体化するように、壁に完全に埋め込まれた状態で設置することができる。
【0033】
容器13は上部が開いており、ごみを容器13に入れるために設けられた投入口13aが設けられている。
一実施形態によれば、フロントパネル16は、容器13を空にするために取り出すことができるように、開くことができるか、部分的に開くことができる。
【0034】
さらに、容器13は、収容構造11の寸法および構造を配慮して相互に寸法決めや構造化が行われることで、収集スペースおよび全体の容積を最適化している。
特定の場合、装置10が流しや調理台や壁の下、または他の専用スペースの中に埋め込まれている場合、ごみ導入開口14a、14bは、ユーザの手が容易に届くように、収容構造11のフロントパネル16上に形成されている。
【0035】
いずれにせよ、両開口14a、14bを収容構造11の上面に設けること、両開口のうちの一方を前面に一方を上側にそれぞれ設けること、収容構造11の任意の側面または壁に設けることは、本発明の範囲内である。
【0036】
一実施形態によれば、開口14a、14bは、有機廃棄物およびまたは使用済み油などの食品廃棄物のための第1の開口部14aと、例えば、紙、ガラス、プラスチック、金属等のリサイクル可能な廃棄物のための第2の開口部14bとを区別して、設けることができる。
【0037】
第1の開口部14aは、2つの別個の入口18に有利に接続することができ、例えば、両入口のうちの一方を使用済み食用油を入れるものとし、一方を有機廃棄物を入れるものとする。このように、例えば、肥料や燃料の生産のための原料として、処理またはリサイクルのために様々な処理を要する異なる種類の食品廃棄物は、互いに速やかに分離される。
【0038】
別の実施形態によれば、破砕部材17は、紙、ガラス、プラスチック、金属などのリサイクル可能な廃棄物をすりつぶしたり、細かく砕くための第2の開口部14bに結合されている。
【0039】
破砕部材17は、例えば、ステンレス鋼のグラインダである。
一実施形態によれば、開口14a、14bは、パネル、シャッター、ブックまたは他の既知の種類のドア(図示せず)を備えることができる。このドアは、手でまたは自動で開く種類のものであってもよい。
【0040】
ドアの自動開放は、ドアにごみが近づいたことを検出する少なくとも1つの運動センサに関連付けることができる。
一実施形態によれば、第2の開口部14bは、有利には、ごみが導入された後に自動的に閉じるドアを備えている。別の実施形態では、破砕部材17は、上記のように自動的に閉じた後にしか手動または自動で作動させることができない。
【0041】
その結果、第2の開口部14bと外部とを連通させるドアの自動閉鎖は、ユーザが偶然または自発的に破砕部材17と接触することがないように、ユーザにとっての安全性の第1のレベルを保証している。
【0042】
一実施形態によれば、装置10は、ドアから閉鎖信号を受信し、破砕部材17のスイッチオンオフを指示するように構成された、少なくとも1つの指示および制御ユニット19、または制御パネルを備えることができる。
【0043】
ドアの自動閉鎖は、例えば、一定の時間間隔の後にドアを自動的に閉鎖するタイマーを用いて、指示および制御ユニット19によって、制御することができる。
一実施形態によれば、第2の開口部14bと共に、破砕部材17によって破砕される前のごみを収容するのに適した仮支持体20を備えることができる。仮支持体20は、開口14bを破砕部材17から分離する。特に、仮支持体20は、ごみが一時的に保持される第2の開口部14bに直接結合される第1の位置と、ごみが破砕部材17に向かって排出される第2の位置とを有する。
【0044】
一実施形態によれば、仮支持体20は、第2の開口部14bに結合されたドアの閉鎖後に破砕部材17に向かってごみを排出位置へと移動させるように構成されている。このようにして、仮支持体20は、ユーザと破砕部材17との間の接触を防ぐための更なる安全性のレベルを提供している。
【0045】
一実施形態によれば、仮支持体20は、ハッチからなる。
別の実施形態によれば、仮支持体20は、例えばカップ形状等の凹状または半円筒形状の回転棚であり、仮指示体20上にあるすべてのごみを破砕部材17に完全に排出できるようにするため、少なくとも180度回転可能である。
【0046】
一実施形態によれば、回転する仮支持体20の回転は、ドアが閉じられると、フロントパネル16に設けられた指示インターフェース27によって、ユーザによって手動で指示される。
【0047】
別の実施形態によれば、仮支持体20は、その回転が電子的に指示されるように、指示および制御ユニット19に接続されている。これにより、ユーザにとってより高い安全性を確保している。
【0048】
変形例によれば、仮支持体20と破砕部材17との間に、ごみを破砕部材17に良好に導くように構成された装填漏斗21を設けることができる。
本発明の一態様によれば、複数の容器13は、可動支持体22上に配置されている。移動手段37による可動支持体22の駆動は、開口部14a、14bに結合されたごみの種類を認識する認識手段23の作用によって、以下に説明するモードで、正しい受け位置に、複数の容器13のうちの選択された特定の1つを配置するように制御される。
【0049】
移動手段37は、非限定的な例として、1つまたは複数の電気モータ、1つまたは複数の空気圧または油圧アクチュエータ、または他の同様の要素等が挙げられるが、任意である。一般のブレーキ、クッション手段、運動制御手段を、制御された運動を管理および促進するために、可動支持体22に結合することができる。
【0050】
一実施形態によれば、可動支持体22上に配置された容器13の数は、特定の収集要件、および利用できる全体の容積に応じて変更してもよい。
各容器13は、1種類のごみ毎に使用される。特に、容器13は、選択的には、プラスチック、紙、金属、ガラス、有機廃棄物、および使用済み油の分別収集を対象としている。
【0051】
一実施形態によれば、正しい受け位置は、認識手段23によって識別されるごみの種類によって定義される。
正しい受け位置は、特定の容器13の投入口13aが開口14a、14bのごみの排出に対応して配置されて位置合わせされたときに得られる。
【0052】
言い換えれば、認識手段23が開口14a、14bの1つから装置内部に排出されるごみの種類を識別したとき、対応する容器13をごみの受け位置に配置するように、可動支持体22が作動する。
【0053】
一実施形態によれば、認識手段23は、色、重量、組成又はそれらの組み合わせに基づいてごみを認識および区別するのに適したセンサ、カメラまたは他のデバイスを含むことができる。
【0054】
認識手段23は、例えば、光学的、容量的、磁気的、または他の適切な種類等、任意であり、排出されるごみの種類を瞬時にほぼ識別できる処理ユニットに対して一体的に組み付けられるか接続されてもよく、そうでなくてもよい。
【0055】
認識手段23は、第1の開口部14aおよび第2の開口部14bの両方に結合することができる。
排出されるごみの種類が認識されると、ごみの排出経路に結合した正しい受け位置に特定の容器13を配置するように、移動支持体22が駆動される。
【0056】
一実施形態によれば、ごみの種類が有機食品廃棄物である場合、第1の受け位置が、第1の開口部14aの真下に配置される。
一実施形態によれば、ごみの種類がリサイクル可能なごみである場合、すなわち、プラスチック、金属、紙、またはガラスである場合、第2の受け位置は、第2の開口部14bの真下に配置される。
【0057】
一実施形態によれば、第2の受け位置は、破砕部材17の出口の真下に配置される。
破砕部材17の下に、破断され粉砕されたごみを、ごみに使用される容器13に導くために、排出漏斗24を設けることができる。
【0058】
可動支持体22は、少なくとも2つの同心の平面25、26を備える。例えば、円形平面25または中央面には、例えば、有機廃棄物および使用済み油等の食品廃棄物を収集するのに適した容器13が配置されている。環状平面26または外周面には、ガラス、紙、プラスチック、金属などのリサイクル可能な廃棄物を分別収集するのに適した容器13が、互いに隣接して円形に配置されている。
【0059】
有利には、環状平面26は、円形平面25よりも多くの容器13を含むことができる。したがって、リサイクル可能な廃棄物を分別収集する容器13を環状面26に配置することは、分離される材料の種類と生成されるごみの量とに応じて多数の容器13を収容できる点で、有利である。
【0060】
しかしながら、リサイクル可能な廃棄物を分別収集する容器13を円形平面25上に配置し、食品廃棄物用の容器13を環状平面26上に配置することは、排除しない。
円形平面25上の容器13の数は、例えば、容積およびユーザのニーズに応じて、2から6、好ましくは3から5の間で変更することができる。
【0061】
リサイクル可能な廃棄物を収集するための環状平面26上の容器13の数は、収集時に分離されるごみの種類の数や、発生する異なる種類のごみの量に応じて、例えば、4から15、好ましくは8から12の間で変更することができる。
【0062】
一実施形態によれば、円形平面25は、固定され、有機材料および使用済み食用油をそれぞれ受け入れるために、入口18の真下の第1の受け位置に配置された少なくとも2つの容器13を備えることができる。このようにすることで、有機材料と使用済み油とは混合されない。また、それらは、収容構造11内の適切な容器13に収集されると共に、ユーザと直接接触することはない。よって、不快な臭いの拡散および虫の発生を防止できる。
【0063】
別の実施形態によれば、円形平面25は回転可能であり、前の容器13がどれだけ満たされているかに応じて、受け位置に選択的に移動可能な少なくとも2つの容器13を備える。このようにすることで、有利には、小さなスペースに大量の食品廃棄物を溜め込むことが可能である。
【0064】
変形例によれば、円形平面25と環状平面26との間に、例えば、使用済み油の入口18の下の第1の受け位置に、使用済み油を対象とする容器13を選択的に移動させるのに適した別の同心の中間平面を設けることもできる。
【0065】
このようにして、円形平面25は、有機廃棄物用の容器13にのみ使用することができ、同心の中間平面または外周の環状平面26とは独立して回転または移動することができる。
【0066】
一実施形態によれば、環状平面26および同心の円形平面25は、第1及び第2の開口部14a、14bにそれぞれ対応する第1および第2の正しい受け位置に、複数の容器13のうちの選択された容器の各位置を、互いに独立して選択的に移動可能である。
【0067】
例えば、環状平面26は、同心の円形平面25に対して選択的に回転可能であるように構成されている。このようにして、回転する環状平面26は、認識手段23により得られたリサイクル可能な廃棄物の種類の識別に応じて、第2の開口部14bの下の第2の受け位置に、リサイクル可能な廃棄物に使用される容器13を移動させる。一実施形態によれば、装置10は、金属廃棄物用に別個の容器13を少なくとも2つ備え、非鉄金属用の容器を1つ、鉄金属用の容器を1つ備えている。
【0068】
一実施形態によれば、装置10は、組成および色に応じて種類が異なるプラスチック用に別個の容器13を備えている。
一実施形態によれば、装置10は、紙および厚紙用の少なくとも1つの容器13を備えている。
【0069】
一実施形態によれば、装置10は、色に応じて種類が異なるガラス用に別個の容器13を備えている。
このようにして、装置10は、有利には、ユーザの介入が少なくて済み、ごみ収集後の第三者による後続のリサイクル処理により大きな利益をもたらしながら、より具体的に詳細に分別収集することができる。
【0070】
可動支持体22に設けられる各容器13は、容器13内のごみの種類、および可動支持体22内の容器13の位置に応じて、他の容器13から区別する認識識別子を備えている。
【0071】
一実施形態によれば、移動支持体22は、正しい受け位置に、認識手段23によって検出されたごみの種類に対応する識別子を有する容器13を移動させるように構成されている。こうして、有利には、分別収集は、装置10によって自動的に実行および管理される。
【0072】
各認識識別子は、認識手段23によって識別されたごみの種類に応じて、識別されたごみを対象とする容器13を正しい受け位置へと選択的に回転させることを指示する指示および制御ユニット19に記憶することができる。
【0073】
一実施形態によれば、装置10は、少なくとも1つの圧縮部材30を備える。圧縮部材30は、可動支持体22によって正しい圧縮位置、すなわち容器13の真下に容器13が移動したときに、容器13内のごみを圧縮するように構成されている。このようにすることで、容器13自体の充填スペースが最大化される。
【0074】
特に、圧縮部材30には、伸長可能アーム33が設けられている。伸長可能アーム33の端部には、各容器13内を選択的に移動するのに適したプレート34が設けられている。伸長可能なアーム33は、伸縮式である。
【0075】
プレート34は、容器13の断面に実質的に一致する形状を有している。この形状は、容器13内のすべてのごみを容器13の底部に向けて圧縮するように、装填開口13aから挿入されるのに適している。
【0076】
圧縮部材30は、電気ピストンを含む。
一実施形態によれば、圧縮部材30は、容器13が正しい圧縮位置に配置されたときに、環状平面26上で回転可能な各容器13のごみを順番に圧縮するように構成されている。こうして、有利には、環状平面26上に存在する各容器13のすべてのリサイクル可能な廃棄物を圧縮するため、収容構造11に一体的に取り付けられた圧縮部材30を1つだけ備える。
【0077】
変形例によれば、圧縮部材30は、円形平面上25に配置された容器13の食品廃棄物を圧縮するように、収容構造11内を、より内側にある同心の平面、例えば、円形平面25に向けて選択的に平行移動可能である。
【0078】
場合によっては、可動支持体22に存在する同心の平面25、26のそれぞれに圧縮部材30を1つずつ設けてもよい。
一実施形態によれば、装置10は、破砕部材17を駆動するのに適した少なくとも1つのモータ31を備える。モーター31は、例えば適切な運動学的チェーンによって圧縮部材30を駆動するように適合させることもできる。2つの破砕部材17及び圧縮部材30は、互いに独立して駆動することもできる。
【0079】
一実施形態によれば、モータ31は、自動化された方法で駆動を指示する指示および制御ユニット19に結合することができる。
一実施形態によれば、モータ31は、装置10のフロントパネル16に設けられた指示インターフェース27を介してユーザによって駆動される。
【0080】
可能な実施形態によれば、同心の平面25、26は、同心の平面25、26の選択的回転を指示する互いに独立した移動手段37をそれぞれ備えることができる。例えば、移動手段37は、可動支持体22に結合された台32の内側に設置することができる。
【0081】
可能な実施形態によれば、移動手段37は、例えばステッピング型の電気モータと、同心の平面25、26に結合される歯付きホイールとを備えることができる。
一実施形態によれば、上記の移動手段37の駆動は、指示および制御ユニット19によって、自動的に指示される。
【0082】
可能な実施形態によれば、上記の移動手段37の駆動は、ユーザが開口部14a、14bに入れたごみの種類に応じて容器13の選択を能動的に行えるように、指示インターフェース27からユーザが指示することができる。
【0083】
一実施形態によれば、可動支持体22は、容器13を交換するために収容構造11から引き出すことができる。
可動支持体22は、収容構造11の内部区画12に設けられた引き出し可能な引き出し35の内側に配置されている。この引き出し35は、ホイール、ガイド、スライドブロックなどの適切なスライド手段によって、収容構造11に結合されている。
【0084】
このようにして、引き出し可能な引き出し35は、開口14a、14bと対応する位置に容器13を保持する収容構造11の内部区画12内の位置と、ごみ処理のために可動支持体22から容器13を取り出すことができる収容構造11の少なくとも部分的に外側の第2の位置との間を、選択的に移動可能である。
【0085】
容器13は、選択的に解放可能な方法で取り付けられた可動支持体22上に取り付けられるか、上記の可動支持体22内に設けられた適切な座部36内に挿入される。
一実施形態によれば、装置10は、なくとも1つの充填センサ28を備える。充填センサ28は、容器13が正しい受け位置に配置されたときに容器13の充填を検出するように構成されている。
【0086】
特に、充填センサ28は、第2の受け位置に配置される環状平面26の容器13の充填を検出するように、排出漏斗24に対応して破砕部材17の下に確実に配置することができる。
【0087】
可能な変形実施形態によれば、各容器13は、容器13がその最大容量に到達したときを検出する充填センサ28に結合することができる。
この最大容量は、取り付けられた充填センサ28の種類に応じて、重量およびまたは体積を対象としている。例えば、充填センサ28は、容器がごみでいっぱいであるときの容器の重量を測定する荷重センサである。荷重センサは、各容器13の横方向、または各容器13の下に配置することができる。
【0088】
充填センサ28は、静電容量式または光学式であり、容器13の容積的な充填を視覚的に検出するように、容器13の装填開口13aと内部で結合されている。
変形例によれば、破砕部材17、圧縮部材30、仮支持体20および可動支持体22の駆動および移動は、認識手段23や充填センサ28から受信した信号に従って、指示および制御ユニット19に記憶された容器13の認識識別子に従って、自動的に指示することができる。
【0089】
一実施形態によれば、各充填センサ28は、最大容量に達したときにユーザに警告する音発生装置に結合することができる。
別の実施形態によれば、各充填センサ28は、容器13を空にする必要性をユーザに通知する指示インターフェース27に結合することができる。
【0090】
別の実施形態によれば、各充填センサ28は、容器13が空になる頻度、及び毎日、毎週、毎月およびまたは毎年生成されるごみの量に関して、充填センサ28が検出したデータを監視および記憶する、指示および制御ユニット19又は別の制御システムに結合することができる。
【0091】
記憶されたデータは、共有手段によって、ユーザに直接送信することができる。また、自治体やリサイクルセンターやごみ処理の請負企業内に設置された専用の管理センターに送信することもできる。
【0092】
共有手段は、例えば、専用アプリおよびまたはブルートゥース(登録商標)またはワイヤレスデバイスである。
明らかに、本発明の分野および範囲から逸脱することなく、これまでに説明した装置10を修正したり、およびまたは追加したりすることができる。
【0093】
いくつかの特定の例を参照して本発明を説明してきたが、当業者であれば、明らかに、特許請求の範囲に記載されかつそれにより定義された保護の分野にかなり近い特徴を有する装置10の他の多くの同等物を確実に達成することができる。
【国際調査報告】