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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-16
(54)【発明の名称】装填装置を備えた工作機械
(51)【国際特許分類】
   B23Q 7/04 20060101AFI20220309BHJP
【FI】
B23Q7/04 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538856
(86)(22)【出願日】2020-01-28
(85)【翻訳文提出日】2021-07-01
(86)【国際出願番号】 EP2020052008
(87)【国際公開番号】W WO2020157047
(87)【国際公開日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】102019102139.1
(32)【優先日】2019-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521291024
【氏名又は名称】ティーレンハウス・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ルドルフ・シュヴァル
【テーマコード(参考)】
3C033
【Fターム(参考)】
3C033BB01
3C033DD06
3C033HH22
(57)【要約】
本発明は、特に回転対称のワークピース(7)の表面を機械加工するための工作機械に関し、少なくとも1つの機械加工ステーション(1、2)と、機械加工されるワークピースおよび/または機械加工されたワークピースのための、少なくとも1つの装填ステーションおよび/または取り出しステーションと、ワークピース(7)を1つのステーション(1、2、3、4)から隣接したステーション(1、2、3、4)へと搬送するための装填装置(6)と、を備え、装填装置は、回転駆動される摺動装置(8)と、摺動装置(8)のための駆動部(9)と、回転可能に装着されて、制動された案内装置(10)と、を備え、摺動装置(8)の駆動は、摺動装置(8)により案内装置(10)に対してワークピース(7)を初期的に押し付けさせ、その後、摺動装置(8)に対して突き当り、且つ摺動装置(8)により間接的に移動された、制動された案内装置(10)に対して突き当たったワークピース(7)は、1つのステーション(1、2、3、4)から隣接したステーション(1、2、3、4)内へと円弧状トラック上を搬送される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に回転対称のワークピース(7)の表面を機械加工するための工作機械であって、
-少なくとも1つの機械加工ステーション(1、2)と、
-機械加工される前記ワークピース(7)のための少なくとも1つの装填ステーション(3)、および/または機械加工された前記ワークピースのための取り出しステーションと、
-前記ワークピース(7)を1つのステーション(1、2、3、4)から隣接したステーション(1、2、3、4)へと搬送するための装填装置(6)と、
を備え、
前記装填装置(6)は、
-回転駆動される摺動装置(8)と、
-該摺動装置(8)のための駆動部(9)と、
-回転可能に装着された案内装置(10)と、
-該案内装置のためのブレーキと、
を備え、
前記摺動装置(8)の駆動は、該摺動装置(8)により前記案内装置(10)に対してワークピース(7)を初期的に押し付けさせ、その後、前記摺動装置(8)に対して突き当り、且つ前記摺動装置(8)により間接的に移動された、制動された前記案内装置(10)に対して突き当たった前記ワークピース(7)は、1つのステーション(1、2、3、4)から隣接したステーション(1、2、3、4)内へと円弧状トラック上を搬送される、工作機械。
【請求項2】
前記摺動装置(8)および前記案内装置(10)は、各々が複数のアーム(8a、8b、8c、8dおよび10a、10b、10c、10d)を備えている、請求項1に記載の工作機械。
【請求項3】
前記摺動装置(8)は、正確に1つの点状のまたは線状の接触位置において、回転対称な前記ワークピース(7)に対して突き当たるように形成されることが可能である、請求項1または2に記載の工作機械。
【請求項4】
前記案内装置(10)は、少なくとも1つのアーム(10a、10b、10c、10d)、および該アーム(10a、10b、10c、10d)に装着された少なくとも1つの受容プリズム(12)を備え、該受容プリズム(12)は、正確に2つの点状のまたは線状の接触位置において、回転対称な前記ワークピース(7)に対して突き当たるように形成されることが可能である、請求項1から3のいずれか一項に記載の工作機械。
【請求項5】
前記受容プリズム(12)は、前記案内装置(10)のアーム(10a、10b、10c、10d)に枢動可能に装着されている、請求項4に記載の工作機械。
【請求項6】
前記受容プリズム(12)の枢動軸受は、少なくとも2つの長穴(13)により実現されている、請求項5に記載の工作機械。
【請求項7】
前記摺動装置(8)および/または前記案内装置(10)は、前記ワークピース(7)が搬送の間に持ち上げられるように準備される、請求項1から6のいずれか一項に記載の工作機械。
【請求項8】
前記摺動装置(8)および前記案内装置(10)の上下移動を生じさせるために、カム(14)が設けられている、請求項7に記載の工作機械。
【請求項9】
少なくとも1つの機械加工ステーション(1、2)は中心出しローラ(15)を備え、該中心出しローラ(15)は下降されることが可能である、請求項1から8のいずれか一項に記載の工作機械。
【請求項10】
前記ワークピース(7)のための少なくとも1つの支持面(16)が、搬送の間に2つの隣接したステーション(1、2、3、4)の間に形成され、前記支持面(16)は少なくとも1つの凹部を備え、該凹部内には、異なった位置に固定可能な支持要素が配置されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に回転対称且つ好適に金属のワークピースの表面を機械加工するための工作機械に関し、この工作機械は、少なくとも1つの機械加工ステーションと、機械加工されるまたは機械加工されたワークピースのための、少なくとも1つの装填ステーションおよび/または取り出しステーションと、1つのステーションから隣接したステーションへとワークピースを搬送するための装填装置と、を備えている。
【背景技術】
【0002】
そのような工作機械においては、加工されるワークピースは、通常は装填ステーションへと搬送トラック上を案内され、装填ステーションにおいて、装填装置がワークピースを把持する。この目的のために、装填装置は、個々に積極的に駆動される少なくとも2つの把持要素を通常は備えている。そのときワークピースは、装填ステーションから装填装置により持ち上げられ、通常は中心出しローラを越えて機械加工ステーション内に移動され、そこで装填装置はワークピースを回転駆動可能なワークピースホルダへと下降させる。把持要素は機械加工ステーションの外側へと移動され、一方でワークピースは機械加工ステーション内で機械加工される。機械加工の後に、装填装置の把持要素はワークピースを再度把持し、ワークピースを持ち上げて、別の機械加工ステーションへまたは取り出しステーションへとワークピースを搬送する。次いで、取り出しステーションから、ワークピースは、搬送トラックを用いて工作機械の外側へと搬送されることが可能である。ワークピースの把持、持ち上げ、および下降は、機械加工ステーションでの準備時間を比較的長くする。加えて、ワークピースを把持するための複数の把持要素の、積極的に生じる動作は、装置および制御技術に関して比較的高い労力を伴って同期されなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の目的は、先行技術に関して記載された問題を解決することであり、特に、工作機械の準備時間が、装置技術に関して簡素な労力を伴って短縮される工作機械を示唆することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
目的は、独立請求項の特徴を備えた工作機械により達成される。工作機械のさらに有利な開発は、独立請求項内におよび明細書内に示されており、さらなる有利な開発の個々の特徴は、技術的に有用な方法で必要に応じて互いに組み合わせることが可能である。
【0005】
特に、目的は冒頭で述べた特徴を備えた工作機械により達成され、この工作機械では、装填装置は、回転駆動される摺動装置と、摺動装置のための駆動部と、回転可能に装着された案内装置と、案内装置のためのブレーキと、を備え、摺動装置の駆動は、摺動装置により案内装置に対してワークピースを初期的に押し付けさせ、その後、摺動装置に対して突き当り、且つ摺動装置により間接的に移動された、制動された案内装置に対して突き当たったワークピースは、1つのステーションから隣接したステーション内へと円弧状トラック上を搬送される。
【0006】
したがって、本発明の基礎的な考えは、1つのみの装置がワークピースを把持するために駆動されなければならず、この装置は、ワークピース自身と、ワークピースを搬送するための積極的に直接駆動されていない案内装置と、間にワークピースを把持する。
【0007】
したがって、1つのみの駆動部が摺動装置のために設けられ、摺動装置を回転駆動する必要がある。これに対して、案内装置は回転可能に装着されることのみが必要とされ、ワークピースが、摺動装置により案内装置に対して押し付けられるように設計されている。結果として、別個の駆動部、ひいては機械的または電気的制御器は、摺動装置を案内装置と結合するためには必要とされない。ワークピースは、これにより1つのステーション(例えば機械加工ステーション、装填ステーション、または取り出しステーション)から隣接したステーションへと容易に且つ素早く搬送されることが可能である。
【0008】
一実施形態においては、ワークピースが移動する移動経路は、水平面内で円弧状とされており、これによりワークピースは、1つのステーションから隣接したステーションへの搬送の間に持ち上げられない。そのような実施形態においては、機械加工ステーションは中心出しローラを備え、このローラは、ワークピースを1つのステーションから隣接したステーションへと搬送する間に下降される。
【0009】
水平面内でのワークピースの搬送の間、原則としてワークピースは工作機械の支持面状に位置している。工作機械が異なったワークピースに使用されることを可能にするために、支持面は、少なくとも1つの凹部を備えることが可能であり、この凹部内には、例えば少なくとも1つの中心出しローラまたは別の要素が、機械加工ステーションでの機械加工の間に、ワークピースを搭載/案内するために配置されることが可能である。凹部は、それ以前の幾何学的寸法以外のワークピースを加工する場合に、中心出しローラが、機械加工ステーションに対して多様な位置に配置されることを可能にするような寸法とされている。中心出しローラが多様な位置に重なっている場合でも、ワークピースが、1つのステーションから隣接したステーションへと移動されることを可能にするように、支持要素は多様な位置において凹部内に固定され、これにより支持要素は少なくとも部分的に凹部に接近し、ワークピースは、搬送の間に、凹部の領域内において少なくとも一時的に支持要素上に位置することが可能である。
【0010】
代替的な実施形態において、機械加工ステーションの中心出しローラを下降させる必要をなくするために、駆動された摺動装置および制動された案内装置が、ワークピースを搬送する間に軸方向に上下に移動し、その結果として、ワークピースは搬送の間に持ち上げられ、次いで再度下降されるように提供されることも可能である。上から見ると、ワークピースはこれにより、搬送の間に円弧移動を実行し続け、一方でワークピースは、垂直方向において上下移動も実行する。このようにして、ワークピースは、ステーション間に配置された要素により持ち上げられることが可能である。
【0011】
摺動装置および案内装置が、回転移動の間に上下移動を実行するために、特に(対になった)カムが設けられ、これらのカムは、摺動装置および案内装置の回転移動の間に互いに作用しあって、これによりこれらの装置は、特に垂直方向において一体となって上下移動を実行する。上下移動のこの積極的な発生は、上下移動のためのあらゆる追加の駆動部無しに、ワークピースを持ち上げることを可能にしている。この場合、摺動装置および案内装置は、回転可能であるだけでなく、持ち上げる目的のために必要な上下移動に要求される大きさのオーダーに関して、軸方向に移動可能に搭載されている。
【0012】
複数(少なくとも2つ)のワークピースが、異なったステーションから個々に隣接したステーションへと同時に搬送されることを可能にするように、摺動装置および案内装置は好適に設計されている。
【0013】
特に、工作機械は、少なくとも1つの機械加工ステーションと同様に、装填ステーションおよび追加の取り出しステーションを備え、好適に少なくとももしくはちょうど2つの、または少なくとも3つの機械加工ステーションを備えている。
【0014】
特に、摺動装置および案内装置は、各々が複数のアームを備えた一体型装填十字架を好適に備え、アームの数は工作機械のステーションの数に一致している。結果的に、複数のワークピースが、これにより異なったステーションから個々の隣接したステーションへと搬送されることが可能である。装填十字架は、好適に水平面内に広がっている。
【0015】
好適に、摺動装置の各アームに固定されているのは、スライダとしても称される要素であり、この要素は、ワークピースの搬送の間にワークピースと接触する。このスライダは、回転対称なワークピースに対して点状のまたは線状の接触位置においてのみ突き当たるように、好適に設計されている。このようにして、スライダが、点状または線状の突き当りが与えられたワークピースの幾何形状に調節される必要がないので、異なったワークピースの寸法および/または幾何形状に関してスライダを使用することが可能である。
【0016】
ワークピースの突き当てに関して、案内装置は、特に案内装置のアームに装着された個々の受容プリズムを好適に備え、受容プリズムは、正確に2つの点状のまたは線状の接触位置において、ワークピースに対して突き当たる。特に、そのような受容プリズムは、互いに対して傾斜して配置された2つの支持面を備え、これにより受容プリズムは、直径の観点において異なった、特に多様なワークピースに関して使用されることが可能である。
【0017】
受容プリズムは、案内装置のアームに枢動可能に好適に装着されており、これにより受容プリズムは、搬送されるワークピースの直径により異なった枢動位置を取ることが可能である。点状または線状にのみワークピースに対して突き当たるスライダと組み合わせて、自身をワークピースに合わせる特有の三点システムが設けられ、このシステムは、ワークピースの寸法とは無関係に、異なったワークピースに関して使用されることが可能である。したがって、装填装置は、工作機械を工具交換して、異なった寸法を有するワークピースを機械加工する場合に、高コストな交換を行う必要がない。特に、受容プリズムは、案内装置の各アームに配置されている。
【0018】
特に、受容プリズムは、2つの円弧形状の長穴を用いて枢動可能に装着されており、個々のピンは各長穴内に係合している。長穴は、受容プリズム内に直接形成されることが可能であり、一方で、ピンは個々のアームに形成されている。その逆の配置も可能である。これにより、単純な枢動軸受が得られ、長穴またはピンは、受容プリズムに偏心して配置される。
【0019】
摺動装置の装填十字架は、摺動装置の駆動部としての電気モータの駆動軸と好適に直接連結されており、これにより駆動軸の回転は、装填十字架の回転移動へと好適に直接変換される。摺動装置の装填十字架の回転移動は、案内装置の装填十字架から初期的に切り離されている。案内装置の装填十字架が、摺動装置の装填十字架と案内装置の装填十字架との間に配置されたワークピースにより間接的に駆動された場合にのみ、案内装置の装填十字架の移動が生じる。好適な実施形態においては、摺動装置の装填十字架は、案内装置の装填十字架の上または下に配置されている。
【0020】
案内装置のブレーキは、摺動装置により加速された案内装置が、摺動装置によりそれ以上連続的に加速されることなく直ちに停止するように設計されている。例えば、ブレーキ装置はディスクスプリングブレーキとして設計され、案内装置の装填十字架に作用することが可能である。
【0021】
少なくとも1つの機械加工ステーションは、仕上げのために好適に準備され、これは機械加工仕上げまたはマイクロフィニッシュ加工としても知られている。特に、機械加工ステーションは、回転可能に駆動可能なワークピースホルダおよび工具ホルダを備え、工具ホルダおよびワークピースホルダは、好適に互いに対して揺動移動を実行することが可能であり、この揺動は、特にワークピースの回転移動に対して側方に、またはワークピースの回転軸に平行に、整列されている。このことは、ワークピースのいわゆるロングストロークおよび/またはショートストローク機械加工を可能にしている。特に、放射状に整列されたワークピースの内表面または外表面は、工具を用いて機械加工される。特に、機械加工ステーションは、転動軸受のリングを機械加工するために準備されることが可能である。機械加工仕上げのために使用される工具は、幾何形状的に不確定の切刃を備え、切削材料は、接合材料内で結合される。
【0022】
本発明および技術的環境は、図に基づいて以下に例示的に説明される。図は概略的に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】工作機械を示した平面図である。
図2】装填位置にある工作機械をより詳細に示した平面図である。
図3】把持位置にある、図2による工作機械を示した平面図である。
図4】工作機械を通じた垂直断面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図示された工作機械は、第1機械加工ステーション1、第2機械加工ステーション2、装填ステーション3、および取り出しステーション4を備え、機械加工されるワークピース7は、搬送トラック5を用いて装填ステーション3へと搬送され、機械加工されたワークピース7は、搬送トラック5から工作機械の外側へと搬送される。停止プリズム20が設けられて、搬送トラック5から装填ステーション3内へと供給されるワークピース7を保持する。
【0025】
工作機械は、図2に詳細が示されて図3に異なった位置において示された装填装置6をさらに備えている。
【0026】
装填装置6は、4つのアーム8a、8b、8c、8dを備えた装填十字架として設計された摺動装置8を備えている。装填装置6は、同様に4つのアーム10a、10b、10c、10dを備えた装填十字架として設計された案内装置10をさらに備えている。スライダ11は、摺動装置の各アーム8a、8b、8c、8dに配置され、一方で受容プリズム12は、案内装置10の各アーム10a、10b、10c、10dに配置されている。個々の受容プリズム12は、2つの円弧状長穴13を用いて、案内装置10の個々のアーム10a、10b、10c、10dに枢動可能に装着されている。
【0027】
工作機械は、凹部17が形成された支持面16を追加で備えている。凹部17内には、多様な位置に固定されることが可能な支持要素18が配置されている。
【0028】
加えて、機械加工ステーション1および2は、各々が中心出しローラ15を備えている。
【0029】
特に図4から明らかなように、摺動装置8は駆動部9を用いて積極的に駆動され、一方で回転可能に装着された案内装置10は、例えばディスクスプリングブレーキとして設計されたブレーキ19を用いて受動的に減速される。カム14は、案内装置10と、駆動部9の駆動軸を取り囲んだスリーブと、の間に形成されて、回転移動の間に摺動装置8と案内装置10とを上下移動させることが可能である。
【0030】
ここで、装填装置6の装填位置が図2に示されており、この位置において、スライダ11を備えたアーム8a、8b、8c、8dまたは受容プリズム12を備えたアーム10a、10b、10c、10dは、個々のワークピース7から離間されている。ワークピース7を把持するために、専ら摺動装置8が駆動部9を用いてここでは駆動され、その結果、個々のワークピース7は、案内装置10の個々のアーム10a、10b、10c、10dの個々の受容プリズム12に対して、個々のアームa、8b、8c、8dのスライダ11により初期的に押し付けられる。スライダ11および個々のプリズム12は、3つの点状のまたは線状の突き当て位置を形成し、これによりワークピース7は正確にクランプされる。摺動装置8の追加の駆動部は、円弧状トラック上において時計回りに個々のワークピース7を次のステーションへと搬送し、摺動装置8および案内装置10は、互いに重なり合って作動するカム14により、一体となって上下に移動され、その結果、ワークピース7は上昇させられ、これにより中心出しローラ15を通じて持ち上げられる。
【0031】
それとは異なり、中心出しローラ15を下降させて、一方でワークピースを搬送することが可能である。
【0032】
ワークピース7を隣接したステーションに搬送する間に、案内装置10は摺動装置8により間接的にのみ駆動され、ブレーキ19に起因した制動力に打ち勝つ。摺動装置8により駆動部9が終端となった後に、案内装置10は、摺動装置8により以前に規定された位置に留まる。
【0033】
次のステーションに到着した後に、摺動装置8は反対方向に駆動され、これによりワークピース7は解放される。ワークピース7が機械加工ステーション1および2内で機械加工された後に、新しい装填工程および取り出し工程が続く。
【0034】
本発明は、1つのステーションから隣接したステーションへの短い準備時間でのワークピースの容易な搬送を可能にしている。
【符号の説明】
【0035】
1 ・・・第1機械加工ステーション
2 ・・・第2機械加工ステーション
3 ・・・装填ステーション
4 ・・・取り出しステーション
5 ・・・搬送トラック
6 ・・・装填装置
7 ・・・ワークピース
8 ・・・摺動装置
8a、8b、8c、8d ・・・アーム
9 ・・・駆動部
10 ・・・案内装置
10a、10b、10c、10d ・・・アーム
11 ・・・スライダ
12 ・・・受容プリズム
13 ・・・長穴
14 ・・・カム
15 ・・・中心出しローラ
16 ・・・支持面
17 ・・・凹部
18 ・・・支持要素
19 ・・・ブレーキ
20 ・・・停止プリズム
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】