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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-16
(54)【発明の名称】搬送車
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20220309BHJP
【FI】
B65G1/04 555A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021540575
(86)(22)【出願日】2020-01-03
(85)【翻訳文提出日】2021-07-13
(86)【国際出願番号】 CN2020070179
(87)【国際公開番号】W WO2020156026
(87)【国際公開日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】201910108704.3
(32)【優先日】2019-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】320015083
【氏名又は名称】北京京東乾石科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING JINGDONG QIANSHI TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】ROOM A1905, 19TH FLOOR, NO. 2 BUILDING, NO. 18 KECHUANG 11 STREET, BEIJING ECONOMIC AND TECHNOLOGICAL DEVELOPMENT ZONE, BEIJING 100176, PEOPLE’S REPUBLIC OF CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 ▲ジエン▼
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022FF01
3F022JJ13
3F022KK01
3F022MM11
3F022MM13
(57)【要約】
本発明は、搬送車を提供する。当該搬送車は、車体(31)と、前記車体(31)に取り付けられる第1の走行機構(32)とを含み、前記第1の走行機構(32)は、前記車体(31)の対向する両側にそれぞれ設けられる複数のクロールアセンブリ(320)を含み、前記クロールアセンブリ(320)は、前記車体(31)の側部から外部に延在するホイールフレーム(321)と、前記ホイールフレーム(321)に取り付けられており、軸線が前記ホイールフレーム(321)の延在方向に垂直するドライブホイール(322)と、を含み、前記ホイールフレーム(321)は、前記ホイールフレーム(321)の延在方向の中心軸線の周りに回転可能である。このような搬送車は、水平なレールに沿って走行することができると共に、鉛直なレールに沿って走行することができ、さらに、水平なレールと鉛直なレールとの間の切り替えを迅速に行うことができ、走行効率がより高くなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(31)と、前記車体(31)に取り付けられる第1の走行機構(32)とを含み、
前記第1の走行機構(32)は、前記車体(31)の対向する両側にそれぞれ設けられる複数のクロールアセンブリ(320)を含み、
前記クロールアセンブリ(320)は、
前記車体(31)の側部から外部に延在するホイールフレーム(321)と、
前記ホイールフレーム(321)に取り付けられており、軸線が前記ホイールフレーム(321)の延在方向に垂直するドライブホイール(322)と、を含み、
前記ホイールフレーム(321)は、前記ホイールフレーム(321)の延在方向の中心軸線の周りに回転可能であることを特徴とする搬送車。
【請求項2】
前記クロールアセンブリ(320)は、前記ホイールフレーム(321)に取り付けられるガイドホイール(323)をさらに含み、前記ガイドホイール(323)の軸線は、前記ホイールフレーム(321)の延在方向に平行することを特徴とする請求項1に記載の搬送車。
【請求項3】
前記中心軸線は、前記ドライブホイール(322)の中心を通り、前記ガイドホイール(323)は、2つ設けられ、2つの前記ガイドホイール(323)は、前記ドライブホイール(322)の対向する両側にそれぞれ設けられると共に、前記中心軸線までの距離が等しいであることを特徴とする請求項2に記載の搬送車。
【請求項4】
前記ホイールフレーム(321)は、前記車体(31)に引き込んだり、前記車体(31)から突出したりすることができ、
前記搬送車は、車体(31)の底部に設けられる第2の走行機構(8)をさらに含み、前記第2の走行機構(8)は、床面に沿って走行可能であることを特徴とする請求項1に記載の搬送車。
【請求項5】
前記第2の走行機構(8)は、前記車体(31)の底部の両端にそれぞれ位置する複数の全方向輪(81)と、前記車体(31)の底部の中央両側にそれぞれ位置する2つの駆動輪(82)とを含み、前記駆動輪(82)は、自律的に転動することができることを特徴とする請求項4に記載の搬送車。
【請求項6】
前記クロールアセンブリ(320)は、
前記車体(31)にスライド可能に接続される取付座(37)と、
前記取付座(37)に回転可能に接続されており、軸線の周りに回転する回転筒(36)と、
前記ホイールフレーム(321)内に設けられており、前記ドライブホイール(322)に伝動接続される伝動機構(34)と、
前記回転筒(36)を貫通しており、前記第1端から前記ホイールフレーム(321)内に延びると共に、前記伝動機構(34)に伝動接続され、軸線と前記回転筒(36)の軸線がいずれも前記中心軸線に重なり合う入力軸(35)と、をさらに含み、
前記第1の走行機構(32)は、前記入力軸(35)が回転するように駆動するためのクロール駆動アセンブリと、前記回転筒(36)が回転するように駆動するための回転駆動アセンブリとをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の搬送車。
【請求項7】
前記第1の走行機構は、伸縮駆動アセンブリをさらに含み、
前記伸縮駆動アセンブリは、
前記中心軸線に平行し、前記車体(31)に設けられる複数本のスライドレールと、
複数本の前記スライドレールにそれぞれ取り付けられ、複数の前記取付座(37)にそれぞれ接続される複数のスライダと、
前記取付座(37)がスライドするように駆動するためのリニアアクチュエータと、を含むことを特徴とする請求項6に記載の搬送車。
【請求項8】
車体(31)は、前端(41)と、前記前端(41)に対向する後端(42)とを含み、
前記クロールアセンブリ(320)は、少なくとも4つ設けられており、2つのクロールアセンブリ(320)は、前記前端(41)の対向する両側にそれぞれ設けられ、他の2つのクロールアセンブリ(320)は、前記後端(42)の対向する両側にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1に記載の搬送車。
【請求項9】
前記ドライブホイール(322)には、第1の回転軸(325)が設けられ、前記第1の回転軸(325)は、前記ホイールフレーム(321)に回転可能に接続され、
前記伝動機構(34)は、
前記入力軸(35)に外嵌される第1のべベルギヤ(341)と、
前記ホイールフレーム(321)に回転可能に接続されると共に、前記第1の回転軸(325)に平行する第2の回転軸(342)と、
前記第2の回転軸(342)に外嵌されており、前記第1のべベルギヤ(341)に噛合する第2のべベルギヤ(343)と、を含み、
前記第2の回転軸(342)は、前記第1の回転軸(325)に伝動接続されることを特徴とする請求項6に記載の搬送車。
【請求項10】
前記伝動機構(34)は、
前記第1の回転軸(325)に外嵌される第1の平歯車(344)と、
前記第2の回転軸(342)に外嵌される第2の平歯車(345)と、
前記ホイールフレーム(321)に取り付けられると共に、前記第1の回転軸(325)に平行する芯軸(346)と、
前記芯軸(346)に外嵌されると共に、前記芯軸(346)の周りに回転可能であり、前記第1の平歯車(344)及び前記第2の平歯車(345)にそれぞれ噛合する第3の平歯車(347)と、をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の搬送車。
【請求項11】
前記第2の回転軸(342)の中部は、前記ホイールフレーム(321)に回転可能に接続され、前記第2のべベルギヤ(343)及び前記第2の平歯車(345)は、前記第2の回転軸(342)の両端にそれぞれ設けられ、前記第1のべベルギヤ(341)は、前記第2のべベルギヤ(343)と前記第2の平歯車(345)との間に位置することを特徴とする請求項10に記載の搬送車。
【請求項12】
前記ドライブホイール(322)は、フラットホイール、同期ホイール、ギヤ或スプロケットであることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の搬送車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年2月3日に出願された、出願番号が201910108704.3であり、発明の名称が「搬送車」である中国特許出願に基づき優先権を主張し、当該中国特許出願のすべての内容を本願に援用する。
【0002】
本発明は、概して、搬送車の技術に関する。
【背景技術】
【0003】
社会の発展に伴い、生産生活の資料の需要が飛躍的に高まり、商品の交換、流通量や頻度が飛躍的に増加し、速達物流業界の発展を促進している。シャトルカーは、重要な輸送設備として、立体的な倉庫のシャトル棚上を往復走行し、荷台の入出庫を実現することができ、これにより、ピッキング効率を大きく向上させることができ、食品薬品、荷物処理、郵便速達、工業物流等の業界において広く利用されている。
【0004】
シャトル棚は、通常、多段棚の構造に設置され、各段の棚には、いずれも少なくとも1つの水平なシャトルカーレールが設けられる。シャトルカーは、水平なシャトルカーレール上を走行する。リフターは、シャトルカーレールのわきに設置され、シャトルカーが現在のシャトルカーレールから上段又は下段のシャトルカーレールに入る必要がある場合、先にリフターの載置台を現在のシャトルカーレールのわきに走行し、シャトルカーレールがリフターの載置台に入る必要があり、リフターは、載置台を上昇又は下降させて載置台を目的段のシャトルカーレールのわきに到達させ、最後に、シャトルカーは、目的段のシャトルカーレールに入る。
【0005】
注文の出庫、入庫の需要が大きい場合、全てのシャトルカーは、水平なシャトルカーレールに沿って往復走行し、且つシャトルカーレールの切り替え時にリフターの搬送が必要であるため、シャトルカーが渋滞することは避けられない。
【0006】
背景技術の欄で開示された上記の内容は、本発明の背景に対する理解を増進させるためのものだけであり、このため、当業者にとって公知の従来技術を構成しない内容を含んでよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の概要の部分では、一連の簡略化形態の概念が導入され、これを発明を実施するための形態の部分でさらに詳細に説明する。本発明の概要の部分は、保護される技術案の重要な特徴及び必須の技術特徴を限定しようとする意図ではなく、保護される技術案の保護範囲を確定するようとする意図ではない。
【0008】
本発明は、上記の従来技術の少なくとも1つの欠点を解消することを主な目的としてなされたものであり、車体と、前記車体に取り付けられる第1の走行機構とを含む搬送車を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記第1の走行機構は、前記車体の対向する両側にそれぞれ設けられる複数のクロールアセンブリを含み、
前記クロールアセンブリは、
前記車体の側部から外部に延在するホイールフレームと、
前記ホイールフレームに取り付けられており、軸線が前記ホイールフレームの延在方向に垂直するドライブホイールと、を含み、
前記ホイールフレームは、前記ホイールフレームの延在方向の中心軸線の周りに回転可能である。
【0010】
本発明の一実施形態によると、前記クロールアセンブリは、前記ホイールフレームに取り付けられるガイドホイールをさらに含み、前記ガイドホイールの軸線は、前記ホイールフレームの延在方向に平行する。
【0011】
本発明の一実施形態によると、前記ホイールフレームの延在方向の中心軸線は、前記ドライブホイールの中心を通り、前記ガイドホイールは、2つ設けられ、2つの前記ガイドホイールは、前記ドライブホイールの対向する両側にそれぞれ設けられると共に、前記中心軸線までの距離が等しいである。
【0012】
本発明の一実施形態によると、前記ホイールフレームは、前記車体に引き込んだり、前記車体から突出したりすることができ、
前記搬送車は、車体の底部に設けられる第2の走行機構をさらに含み、前記第2の走行機構は、床面に沿って走行可能である。
【0013】
本発明の一実施形態によると、前記第2の走行機構は、前記車体の底部の両端にそれぞれ位置する複数の全方向輪と、前記車体の底部の中央両側にそれぞれ位置する2つの駆動輪とを含み、前記駆動輪は、自律的に転動することができる。
【0014】
本発明の一実施形態によると、前記クロールアセンブリは、
前記車体にスライド可能に接続される取付座と、
前記取付座に回転可能に接続されており、軸線の周りに回転する回転筒と、
前記ホイールフレーム内に設けられており、前記ドライブホイールに伝動接続される伝動機構と、
前記回転筒を貫通しており、前記第1端から前記ホイールフレーム内に延びると共に、前記伝動機構に伝動接続され、軸線と前記回転筒の軸線がいずれも前記中心軸線に重なり合う入力軸と、をさらに含み、
前記第1の走行機構は、前記入力軸が回転するように駆動するためのクロール駆動アセンブリと、前記回転筒が回転するように駆動するための回転駆動アセンブリとをさらに含む。
【0015】
本発明の一実施形態によると、前記第1の走行機構は、伸縮駆動アセンブリをさらに含み、
前記伸縮駆動アセンブリは、
前記中心軸線に平行し、前記車体に設けられる複数本のスライドレールと、
複数本の前記スライドレールにそれぞれ取り付けられ、複数の前記取付座にそれぞれ接続される複数のスライダと、
前記取付座がスライドするように駆動するためのリニアアクチュエータと、を含む。
【0016】
本発明の一実施形態によると、車体は、前端と、前記前端に対向する後端とを含み、
前記クロールアセンブリは、少なくとも4つ設けられており、2つのクロールアセンブリは、前記前端の対向する両側にそれぞれ設けられ、他の2つのクロールアセンブリは、前記後端の対向する両側にそれぞれ設けられる。
【0017】
本発明の一実施形態によると、前記ドライブホイールには、第1の回転軸が設けられ、前記第1の回転軸は、前記ホイールフレームに回転可能に接続され、
前記伝動機構は、
前記入力軸に外嵌される第1のべベルギヤと、
前記ホイールフレームに回転可能に接続されると共に、前記第1の回転軸に平行する第2の回転軸と、
前記第2の回転軸に外嵌されており、前記第1のべベルギヤに噛合する第2のべベルギヤと、を含み、
前記第2の回転軸は、前記第1の回転軸に伝動接続される。
【0018】
本発明の一実施形態によると、前記伝動機構は、
前記第1の回転軸に外嵌される第1の平歯車と、
前記第2の回転軸に外嵌される第2の平歯車と、
前記ホイールフレームに取り付けられると共に、前記第1の回転軸に平行する芯軸と、
前記芯軸に外嵌されると共に、前記芯軸の周りに回転可能であり、前記第1の平歯車及び前記第2の平歯車にそれぞれ噛合する第3の平歯車と、をさらに含む。
【0019】
本発明の一実施形態によると、前記第2の回転軸の中部は、前記ホイールフレームに回転可能に接続され、前記第2のべベルギヤ及び前記第2の平歯車は、前記第2の回転軸の両端にそれぞれ設けられ、前記第1のべベルギヤは、前記第2のべベルギヤと前記第2の平歯車との間に位置する。
【0020】
本発明の一実施形態によると、前記ドライブホイールは、フラットホイール、同期ホイール、ギヤ或スプロケットである。
【発明の効果】
【0021】
上記の技術案からわかるように、本発明の搬送車の利点及び有利な効果は、以下の通りである。
【0022】
本発明に係る搬送車は、水平なレールに沿って走行することができると共に、鉛直なレールに沿って走行することができ、さらに、水平なレールと鉛直なレールとの間の切り替えを迅速に行うことができ、従来技術における搬送車に比べて、走行方式の柔軟性がより高くなり、特に、水平なレール及び鉛直なレールにより交錯したレール網において、進行方向に渋滞する場合、レールを変更して渋滞しているレールを避けることができ、走行効率がより高くなる。
【0023】
以下、添付する図面に基づいて本発明の好ましい実施形態をより詳細に説明することにより、本発明の様々な目的、特徴及び利点は、より明らかになるであろう。図面は、本発明の例示的な図であり、必ずしも縮尺通りに描かれていない。なお、図面において、同一符号は、同一又は類似する部件を示す。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、一例示的な実施形態に係る立体棚の模式斜視図である。
図2図2は、一例示的な実施形態に係る立体棚の模式的な側面図である。
図3図3は、一例示的な実施形態に係る立体棚の部分正面図である。
図4図4は、一例示的な実施形態に係る転向ガイドレールの模式的な分解図である。
図5図5は、一例示的な実施形態に係る転向ガイドレールの部分断面図である。
図6図6は、一例示的な実施形態に係るガイドレールアセンブリの部分正面図である。
図7図7は、一例示的な実施形態に係る搬送車の模式斜視図である。
図8図8は、一例示的な実施形態に係るクロールアセンブリの模式的な正面図である。
図9図9は、一例示的な実施形態に係るクロールアセンブリの模式的な左側面図である。
図10図10は、一例示的な実施形態に係る搬送車が立体棚に走行する模式図である。
図11図11は、一例示的な実施形態に係る搬送車が立体棚に走行する模式図である。
図12図12は、一例示的な実施形態に係るクロールアセンブリの全断面模式図である。
図13図13は、一例示的な実施形態に係るクロールアセンブリの模式的な分解図である。
図14図14は、一例示的な実施形態に係る搬送車の模式斜視図である。
図15図15は、一例示的な実施形態に係る搬送車がレールアセンブリから脱離する状態にある模式斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して例示的な実施形態を詳細に説明する。しかし、例示的な実施形態は、多様な形態で実施されることができ、ここで説明する実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。逆に、これらの実施形態は、本発明が完全になり、例示的な実施形態の構想が当業者に完全に伝達されるように提供される。なお、図における同一符号は、同一又は類似する構成を示すので、その詳細な説明を省略する。
【0026】
図1、2を参照すると、図1、2は、本実施形態における立体棚1を示す図である。立体棚1は、棚本体20と、棚本体20の一側に設けられるガイドレールアセンブリ10とを含む。1つの倉庫において、立体棚1は、複数設けられてもよい、複数の立体棚1は、並設され、立体棚1の数は、4個であってもよい。図2に示すように、隣接する2つの立体棚1を一組とし、同一組における2つの立体棚1は、互いに離間してこの2つの立体棚1の間に均一な幅の通路を形成する。立体棚1上のガイドレールアセンブリ10は、立体棚1の通路に近接する一側に設けられ、このように、通路の両側には、2つのガイドレールアセンブリ10がそれぞれ設けられる。搬送車3の両側のクロールアセンブリ320は、2つのガイドレールアセンブリ10にそれぞれ結合して、ガイドレールアセンブリ10に沿って走行することができ、これにより、通路内での搬送車3の走行を実現することができる。
【0027】
図3を参照すると、ガイドレールアセンブリ10は、転向ガイドレール11と、第1のレール13と、第2のレール14とを含む。転向ガイドレール11と、第1のレール13と、第2のレール14は、いずれも棚本体20に取り付けられる。第1のレール13と、第2のレール14と、転向ガイドレールとは、いずれも同一の平面に設けられ、当該平面は、鉛直平面であることが好ましい。第1のレール13は、水平な直線に沿って延在する。第2のレール14は、鉛直方向に沿って延在する。第1のレール13と第2のレール14とは、垂直に交差する。転向ガイドレール11は、第1のレール13と第2のレール14との交差部に取り付けられる。第1のレール13と第2のレール14は、いずれも転向ガイドレール11により複数段に分割される。
【0028】
図4、5を参照すると、転向ガイドレール11は、取付ベースプレート111と、回転部112とを含む。取付ベースプレート111は、直立柱22に取り付けられる。回転部112は、取付ベースプレート111に取り付けられると共に、取付ベースプレート111の棚本体20とは反対側に位置する。回転部112は、取付ベースプレート111に回転可能に接続されており、回転部112は、取付ベースプレート111に対して回転可能である。回転部112は、ガイドレール溝113の底面に垂直する中軸線の周りに回転する。中軸線は、前記ガイドレール溝113の中心を通ると共に、ガイドレール溝113の底面に垂直する1つの直線である。回転部112は、ガイドレール溝113を含む。ガイドレール溝113は、回転部112の棚本体20とは反対側に位置する。ガイドレール溝113は、2つの条状の直線溝を含む。2つの条状の直線溝の長さは、等しいである。2つの条状の直線溝は、垂直に交差し、交点は、それぞれの中点であり、当該交点は、ガイドレール溝113の中心である。2つの条状の直線溝は、いずれも回転部112の回転軸線に垂直し、当該回転軸線は、ガイドレール溝113の中心を通る。ガイドレール溝113は、十字状であってもよい。条状の直線溝の両端は、回転部112の対向する両側の縁までそれぞれ延在する。
【0029】
本実施形態において、取付ベースプレート111には、取付孔114が設けられ、取付孔114は、円孔である。取付孔114は、取付ベースプレート111の中部に設けられる。取付孔114は、貫通孔であってもよい。回転部112には、回転軸115が設けられる。回転軸115は、回転部112の取付ベースプレート111に近接する一側に設けられる。回転軸115は、取付孔114内に伸びる。回転軸115の直径は、取付孔114の直径よりも小さい、回転軸115の軸線は、取付孔114の軸線と同軸に形成される。
【0030】
転向ガイドレール11は、回転軸受116をさらに含む。回転軸受116は、内輪と、外輪と、内輪と外輪との間に設けられるころとを含む。回転軸受116は、ボール軸受であることが好ましい。回転軸受116の内輪は、回転軸115に外嵌され、当該内輪は、回転軸115に締り嵌めされることが好ましい。回転軸受116の外輪の外周壁は、取付孔114の内周壁に当接し、回転軸受116の外輪と取付孔114とは、締り嵌めされる。
【0031】
このように、取付ベースプレート111と回転部112とは、回転軸受116により回転可能に接続され、取付ベースプレート111と回転部112との回転結合は、精密である。
【0032】
転向ガイドレール11は、スラスト軸受117をさらに含む。当該スラスト軸受117は、スラスト円筒ころ軸受、スラスト円錐ころ軸受、及びスラスト玉軸受のいずれか1つであってもよい。スラスト軸受117は、取付ベースプレート111と回転部112との間に挟まれる。スラスト軸受117は、回転軸受116と同軸に配置される。
【0033】
このように、スラスト軸受117は、最大部分の軸方向荷重を載せることができ、回転軸受116の使用寿命は、より長くなる。また、取付ベースプレート111と回転部112との結合もより緊密となり、相対的にがたつき難くなる。
【0034】
図6を参照すると、第1のレール13は、直線レールである。第1のレール13には、第1の条状溝131が設けられる。第1の条状溝131は、第1のレール13に沿って延在し、即ち、第1の条状溝131は、水平方向に沿って延在する。第2のレール14は、直線レールである。第2のレール14には、第2の条状溝141が設けられる。第2の条状溝141は、第2のレール14に沿って延在し、即ち、第2の条状溝141は、水平方向に沿って延在する。第1の条状溝131と第2の条状溝141との一端は、いずれも回転部112まで延在する。回転部112が回転する場合、回転部112は、ガイドレール溝113が第1の条状溝131及び第2の条状溝141にそれぞれ連通する位置、即ち、ガイドレール溝113における1つの条状の直線溝が第1の条状溝131に連通し、他の一つの条状の直線溝が第2の条状溝141に連通する位置までに回転可能である。
【0035】
第1の条状溝131と第2の条状溝141とガイドレール溝113との2つの条状の直線溝の底壁には、いずれも条状溝の延在方向に沿って延在する伝動部品が設けられてもよい、当該伝動部品は、タイミングベルト、ラックまたはチェーンであってもよい。
【0036】
第1のレール13と第2のレール14とは、いずれも複数設けられている。第1のレール13は、格納トレー21に一対一に対応して設けられ、各第1のレール13は、それに対応する格納トレー21の縁に設けられる。複数の第2のレール14は、それぞれ複数の直立柱22に設けられる。第2のレール14は、立体棚1の同一側に位置する直立柱22に一対一に対応して設けられ、各第2のレール14は、それに対応する直立柱22に設けられる。複数の第1のレール13と複数の第2のレール14とは、いずれも同一の鉛直平面に位置し、複数の第1のレール13と複数の第2のレール14は、レール網にインターリーブされる。転向ガイドレールも複数設けられ、複数の転向ガイドレールは、レール網における各交点にそれぞれ設けられる。
【0037】
図7に示すように、図7は、本実施形態に係る搬送車3を示す図である。このような搬送車3は、無人搬送車(Automated Guided Vehicle)であることが好ましい。
【0038】
当該搬送車3は、車体31と第1の走行機構32とを含む。第1の走行機構32は、車体31に取り付けられる。第1の走行機構32は、車体31をガイドレールアセンブリ10に沿って走行させるためのものである。車体31は、略矩形状の構造に設置されてもよい。車体31は、前端41と、前端41に対向する後端42とを含む。前端41は、車体31の前端41であってもよい、後端42は、車体31の後端42であってもよい。
【0039】
第1の走行機構32は、4つのクロールアセンブリ320を含む。4つのクロールアセンブリ320は、車体31の対向する両側にそれぞれ設けられる。搬送車3は、レールに沿ってクロールする場合、2つのガイドレールアセンブリ10との間に位置し、搬送車3の両側のクロールアセンブリ320は、搬送車3を支持するように、両側に位置するガイドレールアセンブリ10にそれぞれ当接する。
【0040】
本実施形態において、2つのクロールアセンブリ320は、車体31の前端41の対向する両側にそれぞれ設けられ、他の2つのクロールアセンブリ320は、車体31の後端42の対向する両側に設けられる。4つのクロールアセンブリ320は、車体31の4つの角に近接する位置から車体31を支持することにより、より安定で信頼性が高い。
【0041】
図8、9を参照すると、各クロールアセンブリ320は、いずれも、ホイールフレーム321と、ドライブホイール322と、ガイドホイール323とを含む。ホイールフレーム321は、ほぼ直線的な条状に構成され、ホイールフレーム321は、車体31の側部から外部へ延在する。ホイールフレーム321は、第1端と、第1端に対向する第2端とを含む。ホイールフレーム321の第1端は、車体31に向き、ホイールフレーム321の第2端は、車体31から離れている。ホイールフレーム321の第2端は、車体31の側面から外側へ突出することができる。ドライブホイール322とガイドホイール323とは、いずれもホイールフレーム321の第2端に取り付けられる。ドライブホイール322の軸線は、ホイールフレーム321の延在方向に垂直する。ガイドホイール323は、ドライブホイール322の一側に設けられ、ガイドホイール323の軸線は、ホイールフレーム321の延在方向に平行する。ガイドホイール323の軸線は、ドライブホイール322の中心を通り且つドライブホイール322の軸線に垂直する平面内に位置し、これにより、ドライブホイール322の外周面は、ガイドホイール323に向き、ガイドホイール323は、常にドライブホイール322の進行方向にある。
【0042】
本実施形態において、ホイールフレーム321は、その延在方向の中心軸線の周りに回転可能であり、当該中心軸線は、ドライブホイール322の軸線に垂直する。当該中心軸線は、ドライブホイール322の中心を通ることが好ましい。ホイールフレーム321がその中心軸線の周りに回転可能であるため、ホイールフレーム321を回転させることによりドライブホイール322の進行方向を変更することができる。
【0043】
第1の条状溝131と第2の条状溝141とガイドレール溝113との幅は、いずれもガイドホイール323の直径よりも大きい、ガイドホイール323は、第1の条状溝131、第2の条状溝141及びガイドレール溝113内に進入可能である。搬送車3が第1の条状溝131に沿って水平に走行する場合、ガイドホイール323の直径がドライブホイール322の幅よりも大きいため、ガイドホイール323は、第1の条状溝131の側壁に掛けられると共に、車体31を担持し、ドライブホイール322が第2の条状溝141に沿って鉛直に走行する場合、ドライブホイール322は、車体31を担持し、ガイドホイール323は、第2の条状溝141の側壁と相互作用して、ドライブホイール322が第1の条状溝131に沿って移動するように案内する。
【0044】
搬送車3が第1のレール13から第2のレール14まで走行する必要がある場合、ガイドレール溝113がそれぞれ第1の条状溝131及び第2の条状溝141に連通する位置まで、予め回転部112を回転させ、ドライブホイール322を駆動して、クロールアセンブリ320を第1の条状溝131からガイドレール溝113に進入させ、この時、クロールアセンブリ320と回転部112との状態は、図10に示されている。その後、ホイールフレーム321が90°回転するように駆動し、ホイールフレーム321が回転すると、回転部112が回転し、回転部112が90°回転した後、ガイドレール溝113は、再び第1の条状溝131及び第2の条状溝141にそれぞれ連通し、この時、クロールアセンブリ320と回転部112との状態は、図11に示されており、搬送車3は、第2の条状溝141に進入するまでに、第2の条状溝141に向かって移動し続けることができ、このように、搬送車3の第1のレール13から第2のレール14までの走行が完了する。同様に、搬送車3も、第2のレール14から第1のレール13まで走行することができる。このように、搬送車3は、ガイドレールアセンブリ10沿って水平方向に走行することができると共に、鉛直方向に走行することができ、搬送車3の走行経路は、より柔軟になる。
【0045】
レール網は、矩形格子状であり、最小セルは、矩形格子であり、搬送車3は、レール網に沿って走行可能であり、搬送車3は、各転向ガイドレール11で転向してレールを任意に切り替えることができ、これにより、搬送車3の走行経路は、より多様になる。搬送車3の進行方向のレールが渋滞された場合、搬送車3は、レールを切り替えることにより、当該渋滞まれた部位を迂回することができ、当該レールの疎通を待つ必要がなく、搬送車3の搬送効率を大幅に向上することができる。
【0046】
ドライブホイール322は、フラットホイール、同期ホイール、ギヤまたはスプロケットであってもよい。ドライブホイール322は、同期ホイール、ギヤまたはスプロケットである場合、第1の条状溝131、第2の条状溝141及びガイドレール溝113の2つの条状の直線溝内に取り付けられる対応する伝動部品と噛合して、滑りを防止することができる。
【0047】
さらに、2つのガイドホイール323が設けられる。2つのガイドホイール323は、いずれもホイールフレーム321の第2端の端部に設けられる。2つのガイドホイール323は、ドライブホイール322の対向する両側にそれぞれ位置する。ホイールフレーム321は、この中心軸線の周りに回転し、当該中心軸線は、ドライブホイール322の中心を通ると共に、当該中心軸線から2つのガイドホイール323の軸線までの距離は、等しい。
【0048】
ドライブホイール322は、2つのガイドホイール323との間に設けられ、ドライブホイール322と条状溝の側壁が互いに摩擦することを完全に回避することができる。搬送車3が第1の条状溝131を水平に走行する場合、2つのガイドホイール323は、第1の条状溝131の側壁に掛けられると共に、車体31を担持し、さらに、2つのガイドホイール323からホイールフレーム321の中心軸線までの距離は等しい、2つのガイドホイール323によりホイールフレーム321に加えるヨーイングモーメントは、互いに相殺し、ホイールフレーム321にかかる力は、より合理になる。
【0049】
さらに、図12、13を参照すると、クロールアセンブリ320は、いずれも伝動機構34と、入力軸35と、回転筒36と、取付座37とを含む。
【0050】
取付座37は、車体31に設けられる。本実施形態において、取付座37は、底板371と、2つの側板372とを含む。2つの側板372は、底部の同一側に位置し、且つ、いずれも底板371に垂直する。2つの側板372は、互いに平行する。2つの側板372には、いずれも取付貫通孔373が設けられ、取付貫通孔373は、円形の貫通孔である。2つの取付貫通孔373は、互いに揃えられ、即ち、2つの取付貫通孔373は、同軸に配置される。
【0051】
回転筒36は、筒体361を含む。筒体361は、円筒形である。筒体361の直径は、取付貫通孔373の直径よりも小さい。筒体361は、取付貫通孔373内に設けられる。筒体361と取付座37とは、回転可能に接続される。本実施形態において、クロールアセンブリ320は、2つの回転軸受374をさらに含み、2つの回転軸受374の内輪は、それぞれ筒体361の両端に外嵌される。回転軸受374は、ラジアル軸受であってもよい、深溝玉軸受であってもよい。2つの回転軸受374の外輪は、取付貫通孔373内に取り付けられ、取付貫通孔373との間に固定接続を形成する。回転軸受374の外輪と取付貫通孔373とは、締り嵌めされてもよい。このように、回転筒36は、回転軸受374を介して取付座37と回転可能に接続される。なお、回転軸受374を設けなくてもよい、取付貫通孔373と回転筒36とは、隙間嵌めによって回転筒36と取付座37との間の回転接続を実現してもよい。
【0052】
ホイールフレーム321の第1端は、回転筒36の端部に固定接続される。ホイールフレーム321の第1端の端部と回転筒36の端部は、互いに溶接されてもよい、ネジで接続されてもよい、または、ボルトで接続されてもよい。このように、ホイールフレーム321は、回転筒36に取り付けられると共に、回転筒36は、ホイールフレーム321を回転筒36の軸線の周りに回転させることができる。この時、ホイールフレーム321の延在方向の中心軸線と回転筒36の軸線とは重なり合う。
【0053】
ドライブホイール322は、ローラ本体324と、第1の回転軸325とを含む。ローラ本体324は、円形であり、中部には、貫通孔が設けられる。第1の回転軸325は、円柱形である。第1の回転軸325は、ローラ本体324と同軸に配置される。ドライブホイール322は、第1の回転軸325に外嵌されると共に、第1の回転軸325に固定接続される。ドライブホイール322と第1の回転軸325との間は、締り嵌めされてもよい。第1の回転軸325は、ホイールフレーム321の第2端に回転可能に接続される。第1の回転軸325の延在方向とホイールフレーム321の延在方向とは、互いに垂直する。本実施形態において、ホイールフレーム321の第2端には、2つの軸受326が設けられ、これらの2つの軸受326の内輪は、第1の回転軸325の両端にそれぞれ外嵌される。ホイールフレーム321の両側の内壁には、2つの貫通孔327がそれぞれ設けられ、2つの軸受326の外輪は、これらの2つの貫通孔327にそれぞれ設けられると共に、取付貫通孔373に固定接続される。このように設置した後、ドライブホイール322とホイールフレーム321との間は、回転可能に接続される。ローラ本体324は、一部がホイールフレーム321内に収容され、一部がホイールフレーム321の第2端から突出する。
【0054】
入力軸35は、直線的な条状である。入力軸35は、回転筒36と同軸に配置される。入力軸35の直径は、入力軸35の内孔の直径よりも小さい。入力軸35は、回転筒36を貫通すると共に、ホイールフレーム321の第1端からホイールフレーム321内に延びる。入力軸35は、ホイールフレーム321に対して移動可能であり、その回転方式は、自身の軸線の周りに回転することである。本実施形態において、クロールアセンブリ320は、入力軸35と回転筒36との間に設けられる軸受351をさらに含む。軸受351は、回転筒36内に設けられ、軸受351の内輪は、入力軸35に外嵌され、軸受351の外輪は、回転筒36の内壁に当接する。軸受351は、2つ設けられてもよい、2つの軸受351は、回転筒36の両端にそれぞれ設けられる。入力軸35の軸線は、ドライブホイール322の中心を通ると共に、ドライブホイール322の軸線に垂直する。
【0055】
伝動機構34は、ホイールフレーム321内に設けられる。伝動機構34は、入力軸35及びドライブホイール322にそれぞれ伝動接続され、入力軸35から伝達されたトルクをドライブホイール322に伝達して、ドライブホイール322が転動するように駆動する。伝動機構34は、第1のべベルギヤ341と、第2の回転軸342と、第2のべベルギヤ343とを含む。第2の回転軸342は、第1の回転軸325に平行する。第2の回転軸342は、ホイールフレーム321の第1端に設けられる。第2のべベルギヤ343は、第2の回転軸342に外嵌されると共に、第2の回転軸342に固定接続される。第2の回転軸342は、ホイールフレーム321内の1つの軸孔内に挿入されると共に、当該軸孔に隙間嵌められ、第2の回転軸342は、当該軸孔内に自身の軸線の周りに回転可能である。第1のべベルギヤ341は、入力軸35のホイールフレーム321内に延びる一端に外嵌されると共に、第2のべベルギヤ343に噛合し、両軸の交差角は、90°である。第1のべベルギヤ341と第2のべベルギヤ343とは、互いに噛合して、入力されたトルクの方向を変更することができる。
【0056】
第2の回転軸342と第1の回転軸325とは、伝動接続される。第2の回転軸342と第1の回転軸325との間は、ベルト伝動、チェーン伝動またはギヤ伝動であってもよい。本実施形態において、第2の回転軸342と第1の回転軸325との間は、ギヤ伝動を使用し、伝動機構34は、第1の平歯車344と、第2の平歯車345と、第3の平歯車347と、芯軸346とをさらに含む。第1の平歯車344は、第1の回転軸325に外嵌されると共に、第1の回転軸325に固定接続される。第2の平歯車345は、第2の回転軸342に外嵌されると共に、第2の回転軸342に固定接続される。芯軸346は、第1の回転軸325と第2の回転軸342との間に設けられると共に、第1の回転軸325に平行する。第3の平歯車347は、芯軸346に外嵌され、第3の平歯車347は、芯軸346の軸線の周りに回転可能である。芯軸346は、ホイールフレーム321の内壁に固定され、第3の平歯車347と芯軸346とは、隙間嵌められ、第3の平歯車347は、芯軸346の周りに回転可能である。第1の平歯車344は、第3の平歯車347に噛合し、第3の平歯車347は、第2の平歯車345に噛合する。
【0057】
本実施形態において、入力軸35が外力を受けて自身の軸線の周りに回転した後、入力軸35は、第1のべベルギヤ341を回転させ、第1のべベルギヤ341は、第2の回転軸342を回転させ、第2の回転軸342は、第2の平歯車345を回転させ、第2の平歯車345は、第3の平歯車347を回転させ、第3の平歯車347は、第1の平歯車344を回転させ、第1の平歯車344は、ドライブホイール322が転動するように駆動する。これにより、入力軸35から入力されたトルクは、ドライブホイール322が転動するように駆動することができる。
【0058】
第1の走行機構32は、クロール駆動アセンブリと回転駆動アセンブリとをさらに含み、クロール駆動アセンブリと回転駆動アセンブリとは、いずれも車体31の内部に設けられる。クロール駆動アセンブリは、入力軸35が回転するように駆動するためのものである。クロール駆動アセンブリは、4つの第1のモータを含んでもよい、4つの第1のモータの主軸は、4本の入力軸35にそれぞれ伝動接続され、各第1のモータは、1本の入力軸35が回転するように駆動する。第1のモータの主軸と入力軸35との間は、ギヤ伝動であってもよい。回転駆動アセンブリは、回転筒36が回転するように駆動するためのものである。回転駆動アセンブリは、4つの第2のモータを含んでもよい、4つの第2のモータの主軸は、4つの回転筒36にそれぞれ伝動接続される。各第2のモータは、1つの回転筒36が回転するように駆動する。第2のモータの主軸と回転筒36との間は、ギヤ伝動であってもよい。
【0059】
ドライブホイール322は、ホイールフレーム321に取り付けられ、ホイールフレーム321は、回転筒36に取り付けられ、回転駆動アセンブリは、回転筒36を駆動して、ドライブホイール322の進行方向を変更することができる。入力軸35の軸線がドライブホイール322の中心を通ると共に、ドライブホイール322の軸線に垂直し、さらに、入力軸35が回転筒36と同軸に配置されるため、回転筒36はドライブホイール322が転向するように駆動することと、及び入力軸35はドライブホイール322が転動するように駆動することとの間に、互いに渉することがない。同時に、入力軸35は、車体31の内部に延在され、車体31の内部に設けられたクロール駆動アセンブリにより駆動されて回転して、ドライブホイール322を転動させることができ、クロール駆動アセンブリをホイールフレーム321に設ける必要がなく、これにより、搬送車3全体の構成がよりコンパクトになる。
【0060】
さらに、芯軸346は、前記第1の回転軸325と前記第2の回転軸342との間に設けられ、且つ、第1の回転軸325、第2の回転軸342及び芯軸346の軸線は、同一の平面にある。このように、第1の平歯車344、第2の平歯車345、第3の平歯車347は、直線に沿って順次に配置され、これにより、ホイールフレーム321の体積は、より小さくなる。
【0061】
さらに、第2の回転軸342の中部は、ホイールフレーム321に回転可能に接続される。第2のべベルギヤ343と第2の平歯車345とは、第2の回転軸342の両端にそれぞれ設けられ、第1のべベルギヤ341は、第2のべベルギヤ343と第2の平歯車345との間に位置する。このように、伝動機構34をよりコンパクトになり、体積をより小さくなることができ、さらに、第2の回転軸342にかかる力は、より合理になることができる。
【0062】
さらに、回転筒36は、フランジ362をさらに含む。フランジ362は、筒体361のホイールフレーム321に接続される一端に設けられ、フランジ362は、筒体361の端部から径方向外側に突出する。フランジ362は、円環状である。フランジ362の外径は、取付貫通孔373の内径よりも大きい。クロールアセンブリ320は、スラスト軸受38をさらに含む。スラスト軸受38は、筒体361と同軸に配置される。スラスト軸受38は、フランジ362と取付座37の外壁との間に挟まれる。このように、スラスト軸受38は、ホイールフレーム321から伝達された軸方向の荷重を受けることができ、回転軸受374が過大な軸方向の荷重を受けることを回避することができる。さらに、フランジ362の外縁の取付座37に近接する一側には、内側に凹む環状の凹部が形成され、スラスト軸受38は、環状の凹部に取り付けられる。このように、スラスト軸受38に対して位置制限を行い、これにより、スラスト軸受38が自由に移動することを回避することができる。
【0063】
さらに、第1の走行機構32は、伸縮駆動アセンブリをさらに含む。伸縮駆動アセンブリは、複数本のスライドレールと、複数のスライダと、リニアアクチュエータとを含む。スライドレールは、いずれも車体31に取り付けられる。スライドレールは、ホイールフレーム321の延在方向に平行する。複数のスライダは、複数本のスライドレールにそれぞれ設けられる。スライダは、ガイドレールに沿ってスライド可能である。スライダの数は、取付座37の数と同じであり、スライダは、取付座37に一対一に対応して設けられ、取付座37は、それに対応するスライダに取り付けられる。このように、取付座37と車体31との間に、スライド接続を形成する。
【0064】
リニアアクチュエータは、車体31に取り付けられる。リニアアクチュエータは、取付座に接続され、リニアアクチュエータは、取付座を押してスライドレールに沿って移動させて、クロールアセンブリ320を車体31に引き込ませたり、車体31から突出させたりすることができる。リニアアクチュエータは、プッシュロッドモータであってもよい。
【0065】
リニアアクチュエータが取付座37を同時に駆動して車体31内にスライドさせる場合、クロールアセンブリ320は、ガイドレールアセンブリ10を開放して車体31内に引き込ませることができる。リニアアクチュエータが取付座37を同時に駆動して車体31の外部へスライドさせる場合、クロールアセンブリ320は、ガイドレールアセンブリ10と結合可能である。
【0066】
さらに、図14を参照すると、搬送車3は、車体31の底部に設けられる第2の走行機構8をさらに含む。第2の走行機構8は、床面に沿って走行することができる。第2の走行機構8は、複数の全方向輪81と、2つの駆動輪82とを含む。複数の全方向輪81は、車体31の底部の両端にそれぞれ位置する。全方向輪81は、4個設けてもよい、車体31の底部の四隅にそれぞれ設けられ、全方向輪81は、車体31を支持している。2つの駆動輪82は、車体31の底部の中央両側にそれぞれ位置する。各駆動輪82は、自律的に転動して車体31を床面に沿って走行させる。2つの駆動輪82が差動走行することは、搬送車を転向させることができる。
【0067】
図15を参照すると、第2のレール14は、棚本体20の底端まで延在する。搬送車3は、物品を他の場所から立体棚1の付近まで床面に沿って搬送し、その後、2つの立体棚1の間の通路に進入し、次に、クロールアセンブリ320を車体31の両側から突出させると共に、搬送車3の両側に位置する第2のレール14内に入れる。このように、搬送車3は、クロールアセンブリ320によって立体棚1上をクロールして、搬送車3のアウトフォークアセンブリによって搬送車3上の物品を棚本体20の格納トレー21上に搬送することができる。対応的に、搬送車3のアウトフォークアセンブリは、立体棚1から物品を取り出し、その後、搬送車1の第2の走行機構8が着地するまで、クロールアセンブリ320によって立体棚1において立体棚1の底部にクロールし、その後、クロールアセンブリ320を車体31内に引き込んでクロールアセンブリ320を第2のレール14から分離させ、その後、物品を床面に沿って所定の場所に搬送することができる。これにより、搬送車3は、床面に沿って走行することができ、且つ立体棚1において走行することもでき、このため、このような搬送車3は、適応性がより広くなり、機能がより強くなる。
【0068】
本発明は、特定の実施形態を参照して開示されたが、本発明の範囲および範疇から逸脱することなく、説明された実施形態に様々な変形および補正を行うことができる。したがって、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その保護範囲は、添付されている特許請求の範囲の記載及びその均等物によって定められるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】