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特表2022-518734カプセル、ヒート・ノット・バーン(HNB)エアロゾル生成装置、およびエアロゾルを生成する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-16
(54)【発明の名称】カプセル、ヒート・ノット・バーン(HNB)エアロゾル生成装置、およびエアロゾルを生成する方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/42 20200101AFI20220309BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20220309BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021542107
(86)(22)【出願日】2020-01-03
(85)【翻訳文提出日】2021-08-18
(86)【国際出願番号】 US2020012161
(87)【国際公開番号】W WO2020154079
(87)【国際公開日】2020-07-30
(31)【優先権主張番号】16/252,953
(32)【優先日】2019-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517453405
【氏名又は名称】アルトリア クライアント サーヴィシーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】特許業務法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】グリシック,グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】ラウ,レイモンド ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ホーズ,エリック
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB17
4B162AB22
4B162AB23
4B162AC13
4B162AC17
4B162AC22
(57)【要約】
ヒート・ノット・バーン(HNB)エアロゾル生成装置用のカプセルは、第1のヒーターと、第2のヒーターと、第1のヒーターと第2のヒーターとの間に挟まれたフレームと、カンナビノイド含有材料とを含んでもよい。フレームは、その中のオープンスペースを定義してもよく、第1のヒーターおよび第2のヒーターを支持するのに十分な剛性を有していてもよい。フレーム内のオープンスペースは、エアロゾル透過性および毛細管現象のために相互に接続され、サイズが決められていてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置用のカプセルであって、
第1のヒーターと、
第2のヒーターと、
前記第1のヒーターと前記第2のヒーターとの間に挟まれたフレームであって、当該フレームはその中にオープンスペースを定義し、前記第1のヒーターと前記第2のヒーターを支持するのに十分な剛性を有し、当該フレーム内の前記オープンスペースは、エアロゾル透過性と毛細管現象のために相互に接続され、サイズが決められている、フレームと、
カンナビノイド含有材料と、
を備える、カプセル。
【請求項2】
請求項1に記載のカプセルにおいて、
前記第1のヒーターおよび前記第2のヒーターの少なくとも一方がメッシュ状であることを特徴とする、カプセル。
【請求項3】
請求項1に記載のカプセルにおいて、
前記第1のヒーターおよび前記第2のヒーターの少なくとも一方が、有孔フォイル状であることを特徴とする、カプセル。
【請求項4】
請求項1に記載のカプセルにおいて、
前記フレームが0.454g/cm~1.361g/cmの間の密度を有することを特徴とする、カプセル。
【請求項5】
請求項1に記載のカプセルにおいて、
前記フレームがキャビティを定義していることを特徴とする、カプセル。
【請求項6】
請求項5に記載のカプセルにおいて、
前記キャビティがスルーホールであることを特徴とする、カプセル。
【請求項7】
請求項5に記載のカプセルにおいて、
前記フレームの前記キャビティ内にエアロゾル形成基材をさらに備え、前記エアロゾル形成基材は、前記カンナビノイド含有材料を含み、前記第1のヒーターおよび前記第2のヒーターの少なくとも一方によって加熱されたときにエアロゾルを生成するように構成されている、カプセル。
【請求項8】
請求項7に記載のカプセルにおいて、
前記カンナビノイド含有材料が、エアロゾルの一部として化合物を放出するように構成された繊維状材料を含む、カプセル。
【請求項9】
請求項1に記載のカプセルにおいて、
前記フレームは非導電性であり、前記第1のヒーターと前記第2のヒーターとを電気的に分離することを特徴とする、カプセル。
【請求項10】
請求項1に記載のカプセルにおいて、
前記フレームは、多層構造の形態であることを特徴とする、カプセル。
【請求項11】
請求項10に記載のカプセルにおいて、
前記フレームの前記多層構造は、異なるフレーバーを付与するように構成された異なる層を備えることを特徴とする、カプセル。
【請求項12】
請求項10に記載のカプセルにおいて、
前記フレームの前記多層構造の中に第3のヒーターをさらに備えることを特徴とする、カプセル。
【請求項13】
請求項1に記載のカプセルにおいて、
前記フレームが焼結粒子で形成されていることを特徴とする、カプセル。
【請求項14】
請求項1に記載のカプセルにおいて、
前記フレームが固結繊維で形成されていることを特徴とする、カプセル。
【請求項15】
請求項14に記載のカプセルにおいて、
前記フレームの前記固結繊維が植物性繊維であることを特徴とする、カプセル。
【請求項16】
請求項15に記載のカプセルにおいて、
前記植物性繊維が大麻繊維である、カプセル。
【請求項17】
請求項16に記載のカプセルにおいて、
前記大麻繊維が、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)およびテトラヒドロカンナビノール(THC)の少なくとも一つを含む、カプセル。
【請求項18】
請求項16に記載のカプセルにおいて、
前記大麻繊維が、カンナビジオール酸(CBDA)およびカンナビジオール(CBD)の少なくとも一つを含む、カプセル。
【請求項19】
エアロゾル生成装置であって、
第1のヒーター、第2のヒーター、前記第1のヒーターと前記第2のヒーターとの間に挟まれたフレーム、およびカンナビノイド含有材料を備えるカプセルを受け入れるように構成された装置本体と、
前記装置本体の内部に設けられ、前記カプセルの前記第1のヒーターと前記第2のヒーターに電気的に接触するように構成された複数の電極と、
前記複数の電極を介して前記カプセルの前記第1のヒーターおよび前記第2のヒーターに電流を供給するように構成された電力源と、を備える、エアロゾル生成装置。
【請求項20】
エアロゾルを生成する方法であって、
第1のヒーター、第2のヒーター、前記第1のヒーターと前記第2のヒーターとの間に挟まれたフレーム、およびカンナビノイド含有材料を備えるカプセルに、複数の電極を電気的に接触させることと、
前記複数の電極を介して前記カプセルの前記第1のヒーターおよび前記第2のヒーターに電流を供給することと、を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願へのクロスリファレンス]
本出願は、2019年1月21日に出願された米国出願第16/252,953号の優先権を主張するものであり、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、カプセル、ヒート・ノット・バーン(HNB)エアロゾル生成装置、およびエアロゾル形成基材の実質的な熱分解を伴わずにエアロゾルを生成する方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
いくつかの電子機器は、植物材料の実質的な熱分解を避けるために、植物材料の燃焼点以下の温度を維持しながら、植物材料の成分を放出するのに十分な温度に植物材料を加熱するように構成されている。このような装置は、エアロゾル生成装置(例えば、heat-not-burnエアロゾル生成装置)と呼ばれることがあり、加熱された植物材料は、大麻であってもよい。いくつかの例では、植物材料は、エアロゾル生成装置の加熱室に直接導入されてもよい。他の例では、植物材料は、エアロゾル生成装置への挿入およびエアロゾル生成装置からの除去を容易にするために、個々の容器に予め包装されていてもよい。
【0004】
[サマリー]
少なくとも1つの実施形態は、ヒート・ノット・バーン(HNB)エアロゾル生成装置用のカプセルに関するものである。例示的な実施形態では、カプセルは、第1のヒーターと、第2のヒーターと、第1のヒーターと第2のヒーターとの間に挟まれたフレームと、カンナビノイド含有材料とを含んでもよい。フレームは、その中にオープンスペースを定義してもよく、第1のヒーターおよび第2のヒーターを支持するのに十分な剛性を有していてもよい。フレーム内のオープンスペースは、エアロゾル透過性と毛細管現象のために相互に接続され、サイズが決められていてもよい。
【0005】
少なくとも1つの実施形態は、ヒート・ノット・バーン(HNB)エアロゾル生成装置用のカプセルのためのヒーターに関する。例示的な実施形態では、ヒーターは、第1のヒーターおよび第2のヒーターを含み、第1のヒーターまたは第2のヒーターの少なくとも一方は、メッシュの形態であってもよい。あるいは、第1のヒーターまたは第2のヒーターの少なくとも一方は、有孔フォイル状である。
【0006】
少なくとも1つの実施形態は、ヒート・ノット・バーン(HNB)エアロゾル生成装置用のカプセルのフレームに関するものである。例示的な実施形態において、フレームは、キャビティを画定してもよい。キャビティは、スルーホールまたは凹部であってもよい。エアロゾル形成基材は、フレームのキャビティ内に配置されてもよい。エアロゾル形成基材は、第1のヒーターまたは第2のヒーターの少なくとも一方によって加熱されると、エアロゾルを生成するように構成される。エアロゾル形成基材は、プレエアロゾル製剤であってもよいし、第1のヒーターまたは第2のヒーターの少なくとも一方によって加熱されたときに化合物を放出するように構成された繊維状材料であってもよい。
【0007】
少なくとも1つの実施形態は、ヒート・ノット・バーン(HNB)エアロゾル生成装置に関するものである。例示的な実施形態では、エアロゾル生成装置は、装置本体、複数の電極、および電源を含むことができる。装置本体は、第1のヒーターと、第2のヒーターと、第1のヒーターと第2のヒーターとの間に挟まれたフレームと、カンナビノイド含有材料とを含むカプセルを受け入れるように構成されている。複数の電極は、装置本体内に配置され、カプセルの第1のヒーターおよび第2のヒーターに電気的に接触するように構成されている。電源は、複数の電極を介して、カプセルの第1のヒーターおよび第2のヒーターに電流を供給するように構成されている。
【0008】
少なくとも1つの実施形態は、エアロゾルを生成する方法に関するものである。例示的な実施形態において、本方法は、第1のヒーター、第2のヒーター、第1のヒーターと第2のヒーターとの間に挟まれたフレーム、およびカンナビノイド含有材料を含むカプセルに、複数の電極を電気的に接触させることを含んでもよい。さらに、この方法は、複数の電極を介してカプセルの第1のヒーターおよび第2のヒーターに電流を供給することを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書の非限定的な実施形態の様々な特徴および利点は、添付の図面と併せて詳細な説明を検討することにより、より明らかになるであろう。添付の図面は、単に説明のために提供されており、特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではない。添付の図面は、明示的に記載されていない限り、縮尺に合わせて描かれているとはみなされない。明確にするために、図面の様々な寸法が誇張されている場合がある。
【0010】
図1図1は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置のカプセルの分解図である。
【0011】
図2図2は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置のための別のカプセルの分解図である。
【0012】
図3図3は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置のための別のカプセルの分解図である。
【0013】
図4図4は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置のための別のカプセルの分解図である。
【0014】
図5図5は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置のための別のカプセルの分解図である。
【0015】
図6図6は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置のための別のカプセルの分解図である。
【0016】
図7図7は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置のための別のカプセルの分解図である。
【0017】
図8図8は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置用の組み立てられたカプセルの透視図である。
【0018】
図9図9は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[詳細説明]
いくつかの詳細な例示的実施形態が本明細書に開示されている。しかし、本明細書に開示されている特定の構造的および機能的な詳細は、例示的な実施形態を説明するための代表的なものに過ぎない。しかし、例示的な実施形態は、多くの代替的な形態で具現化することができ、本明細書に記載された例示的な実施形態のみに限定して解釈されるべきではない。
【0020】
したがって、例示的な実施形態は、様々な変更や代替の形態が可能であるが、その例示的な実施形態は、図面に例として示されており、本明細書では詳細に説明される。しかしながら、例示の実施形態を開示された特定の形態に限定する意図はなく、それどころか、例示の実施形態は、そのすべての変更、等価物、および代替物をカバーするものであることを理解すべきである。同様の番号は、図の説明を通して同様の要素を指す。
【0021】
ある要素または層が、他の要素または層の「上(on)にある」、「接続されている(connected to)」、「結合されている(coupled to)」、「取り付けられている(attached to)」、「隣接している(adjacent to)」、または「覆っている(covering)」と呼ばれる場合、他の要素または層の上に直接、接続されている、結合されている、取り付けられている、隣接している、または覆っていてもよいし、介在する要素または層が存在していてもよいことを理解すべきである。一方、ある要素が他の要素や層に「直接載っている(directly on)」、「直接つながっている(directly connected to)」、「直接結合している(directly coupled to)」と言われる場合は、介在する要素や層が存在しないことになります。本明細書では、同一番号は同一要素を意味する。本明細書では、「および/または(and/or)」という用語は、関連する記載項目の1つまたは複数の任意のおよびすべての組み合わせまたはサブコンビネーションを含む。
【0022】
本明細書では、様々な要素、領域、層、および/またはセクションを説明するために、第1、第2、第3などの用語が使用されることがあるが、これらの要素、領域、層、および/またはセクションは、これらの用語によって限定されるべきではないことを理解する必要がある。これらの用語は、1つの要素、領域、層、またはセクションを別の領域、層、またはセクションと区別するためにのみ使用される。したがって、以下で説明する第1の要素、領域、層、またはセクションは、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2の要素、領域、層、またはセクションと呼ぶことができる。
【0023】
本明細書では、説明を容易にするために、空間的に相対的な用語(例えば、「下方に(beneath)」、「下方に(below)」、「下方に(lower)」、「上方に(above)」、「上方に(upper)」など)を使用して、図に示されているように、ある要素または機能と他の要素または機能との関係を説明することができる。空間的に相対的な用語は、図に描かれている向きに加えて、使用時や操作時における装置の異なる向きを包含することを意図していることを理解すべきである。例えば、図中のデバイスを裏返した場合、他の要素や特徴の「下方(below)」や「下方(beneath)」と記載された要素は、他の要素や特徴の「上方(above)」に向けられることになる。したがって、「下方(below)」という用語は、「上」と「下」の両方の向きを包含する可能性がある。また、デバイスは他の方向に向けてもよく(90度回転させてもよいし、他の方向に向けてもよい)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子はそれに応じて解釈される。
【0024】
本明細書で使用されている用語は、様々な例示的な実施形態を説明するためだけのものであり、例示的な実施形態を限定することを意図したものではない。本明細書で使用される単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に示す場合を除き、複数形も含むことが意図されている。本明細書で使用される用語「含む(includes)」、「含む(including)」、「備える(comprises)」および/または「備える(comprising)」は、記載された特徴、整数、ステップ、操作、および/または要素の存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではないことがさらに理解されるであろう。
【0025】
本明細書中で、「約(about)」および「実質的に(substantially)」という言葉が数値と関連して使用されている場合、他に明示的に定義されていない限り、関連する数値には、記載された数値の周囲に±10%の公差が含まれることが意図される。
【0026】
特に定義されていない限り、本明細書で使用されているすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、例示された実施形態が属する技術分野の通常の技術者によって一般的に理解されているのと同じ意味を持つ。さらに、一般的に使用されている辞書で定義されているものを含む用語は、関連する技術の文脈における意味と一致する意味を持つものとして解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想化された、または過度に形式的な意味で解釈されることはないことが理解されるであろう。
【0027】
ハードウェアは、1つまたは複数のプロセッサ、1つまたは複数のCPU(Central Processing Unit)、1つまたは複数のマイクロコントローラ、1つまたは複数のALU(Arithmetic Logic Unit)、1つまたは複数のDSP(Digital Signal Processor)、1つまたは複数のマイクロコンピュータ、1つまたは複数のFPGA(Field Programmable Gate Array)、1つまたは複数のSoC(System-on-Chip)、1つまたは複数のプログラマブルロジックユニット(PLU)、1つまたは複数のマイクロプロセッサー、1つまたは複数のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、または定義された方法で命令に応答して実行することができるその他のデバイスなどの処理回路または制御回路を使用して実装することができる(ただし、これらに限定されない)。
【0028】
図1は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置用カプセルの分解図である。図1を参照すると、エアロゾル生成装置(例えば、ヒート・ノット・バーン型エアロゾル生成装置)用のカプセル100は、層状構造を有し、第1のヒーター110a、第2のヒーター110b、および第1のヒーター110aと第2のヒーター110bとの間に挟まれたフレーム130を含む。図示するように、第1のヒーター110a、第2のヒーター110b、およびフレーム130は、平面形状および直方体形状を有している。また、第1のヒーター110a、第2のヒーター110b、およびフレーム130は、平面図に基づいて実質的に同じ大きさ(例えば、所定の寸法の±10%)であってもよい。
【0029】
しかし、カプセル100には、他のサイズ、形態、および形状が採用されてもよいことを理解すべきである。例えば、第1のヒーター110a、第2のヒーター110b、およびフレーム130は、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、または八角形を含む別の多角形(正則または不規則)の形状を有してもよい。あるいは、多角形であることに代えて、カプセル100が円盤状の外観を有するように、形状が円形であってもよい。他の例では、形状は、楕円形またはレーストラックのようであってもよい。カプセル100の層状構造および一般的に平面的な形状は、新しいカプセルを分配するため、または消耗したカプセルを受け取るために、複数のカプセルをエアロゾル生成装置または他のレセプタクルに保管できるように、積み重ねを容易にすることができる。
【0030】
第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bは、熱を発生させるように構成されている。その結果、そのような熱の発生中に、フレーム130の温度が上昇することがある。例示的な実施形態では、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bは、それに電流が印加されるとジュール加熱(オーミック/抵抗加熱とも呼ばれる)を受けるように構成される。より詳細に説明すると、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bは、(同一または異なる)導体で形成され、電流が導体を通過したときに熱を生成するように構成されていてもよい。電流は、エアロゾル生成装置内の電源(例えば、バッテリー)から供給されてもよい。さらに、電源からの電流は、カプセル100がエアロゾル生成装置に挿入されたときに、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bに電気的に接触するように構成された電極を介して伝達されてもよい。非限定的な実施形態では、電極は、カプセル100の第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bとの係合を強化するために、ばね性を有していてもよい。また、電極の移動(例えば、係合、解放)は、機械的な作動によって達成されてもよい。さらに、エアロゾル生成装置からカプセル100への電流の供給は、手動操作(例えば、ボタン操作)であってもよいし、自動操作(例えば、パフ操作)であってもよい。
【0031】
第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bに適した導体は、鉄系合金(例えば、ステンレス鋼)および/またはニッケル系合金(例えば、ニクロム)を含む。一例では、第1のヒーター110aまたは第2のヒーター110bの少なくとも一方は、メッシュの形態をしている。別の例では、第1のヒーター110aまたは第2のヒーター110bの少なくとも一方は、有孔フォイル(例えば、マイクロ多孔質箔)の形態である。このように、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bは、メッシュの形態、有孔フォイルの形態、またはそれらの組み合わせであってもよい。さらに、図1には2つのヒーターが示されているが、いくつかの例示的な実施形態では、第1のヒーター110aまたは第2のヒーター110bのいずれか一方のみが設けられてもよいことを理解すべきである。
【0032】
フレーム130は、非導電性であり、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bを電気的に絶縁している。さらに、フレーム130は、カプセル100の下支え構造として構成されていてもよい。特に、フレーム130は、自重を支えるのに十分な剛性を有していてもよい(例えば、水平に吊り下げたときに重力に応じて曲がらないように)。また、フレーム130は、組み立て後にカプセル100が概ね平面的な形態を維持するように、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bを支持するのに十分な剛性を有していてもよい。フレーム130の厚さは、約0.7mm~約1.3mm(例えば、約1.0mm)であってもよいが、カプセル100の設計に基づいて他の寸法が適していてもよい。図1に示すように、フレーム130は、キャビティ132を規定する。非限定的な実施形態では、キャビティ132は、スルーホールである。
【0033】
フレーム130は、固体構造であってもよいし、多孔質構造であってもよい。さらに、フレーム130は、不活性材料(例えば、プレエアロゾル製剤などのエアロゾル形成基材に対して不活性)から構成されてもよい。固体の構造に関しては、フレーム130は、ポリマー(例えば、熱可塑性ポリマー)で形成されてもよい。適切なポリマーには、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン(PE)、およびポリプロピレン(PP)が含まれるが、例示的な実施形態はこれに限定されない。フレーム130の本体(例えば、ノンキャビティ)部分は、任意に、その中を空気が流れるようにするための孔(例えば、マイクロパーフォレーション)を備えてもよく、それによって、カプセル100を通る全体的な空気の流れを増加させることができる。
【0034】
多孔質構造に関して、フレーム130は、モノリシック構造であってもよいし、その中にオープンスペースを定義する複合構造であってもよい。その中のオープンスペースは、エアロゾル透過性と毛細管現象の両方を多孔質構造に提供するように、相互に接続され、サイズが決められていてもよい。モノリシック構造を有する多孔質構造を含む非限定的な実施形態では、単一の材料片が、その中に複数の孔を定義してもよい(例えば、多孔質ガラス)。逆に、複合構造を有する多孔質構造を含む非限定的な実施形態では、複数の材料片を(例えば、圧縮された材料として)凝集させて、その間に間隙を定義してもよい。上述したように、上記の例におけるオープンスペース(例えば、孔および/または間隙)は、空気および巻き込んだエアロゾルがフレーム130の本体(例えば、ノンキャビティ)部分を通ってから流れることを可能にするように、相互に接続され、透過性を有するように構成されている。加えて、上記の固体構造を含む例のように、フレーム130の本体(例えば、ノンキャビティ)部分はまた、その中を追加の空気の流れができるように、任意に孔(例えば、マイクロパーフォレーション)を備えてもよく、それによって、カプセル100を通る全体的な空気の流れを増やすことができる。また、上記の例の孔および/または間隙は、液体がフレーム130の多孔質構造と流体連通するときに毛細管力を発揮するように構成されている。その結果、液体は、毛細管現象によってフレーム130の多孔質構造内に引き込まれ、その中に保持されることが任意に可能である。
【0035】
複合構造体のための集約された(例えば、圧縮された)材料の一例として、フレーム130は、固結繊維で形成されてもよい。固結繊維は、所望の密度および多孔性を提供するために、圧縮を介して形成されてもよい。フレーム130を形成するために使用される固結繊維は、天然または人工であってもよい。天然繊維は、植物性の繊維(例えば、セルロース繊維)であってもよい。一例では、植物性の繊維は、板紙またはボール紙に似た形態で連結された木材繊維であってもよい。別の例では、植物性の繊維は、バスト繊維(例えば、大麻繊維)であってもよい。凝集された(例えば、圧縮された)材料の別の例として、フレーム130は、焼結粒子で形成されてもよい。焼結粒子は、焼結セラミック粒子(例えば、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、および/またはジルコニア(ZrO)の粒子)および/または焼結プラスチック粒子(例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン(PE)、および/またはポリプロピレン(PP)の粒子)を含んでもよい(これらに限定されない)。
【0036】
カプセル100は、フレーム130のキャビティ132内にエアロゾル形成基材をさらに含んでいてもよい。エアロゾル形成基材は、カンナビノイドを含有する材料であってもよい。エアロゾル形成基材は、様々な形態を有していてもよい。一例では、エアロゾル形成基材は、プレエアロゾル製剤であってもよい。プレエアロゾル製剤は、エアロゾルに変換され得る材料または材料の組み合わせである。例えば、プレエアロゾル製剤は、水、ビーズ、溶媒、有効成分、植物抽出物、天然または人工のフレーバー、および/またはエアロゾル形成剤を含むが、これらに限定されない液体、固体、および/またはゲル製剤であってもよい。キャビティ132内のプレエアロゾル製剤は、化合物(例えば、カンナビノイド)を含んでいてもよく、プレエアロゾル製剤が第1のヒーター110aまたは第2のヒーター110bの少なくとも一方によって加熱されると、化合物を含むエアロゾルが生成される。加熱は、エアロゾル形成基材の実質的な熱分解または(もしあれば)燃焼副生成物の実質的な生成を伴うことなくエアロゾルを生成するように、燃焼温度以下であってもよい。したがって、例示的な実施形態では、加熱およびその結果としてのエアロゾルの生成中に熱分解は起こらない。他の例では、いくらかの熱分解および燃焼副産物があるかもしれないが、その程度は、比較的軽微なものおよび/または単なる付随的なものと考えられる。本願では、エアロゾルは、開示された装置、請求項に記載された装置、およびそれらの等価物によって生成または出力される物質に関するものである。非限定的な実施形態では、キャビティ132内に配置されたプレエアロゾル製剤は、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bの透過性構造体によって収容可能な固体(例えば、ワックス)の形態であってもよい。
【0037】
プレエアロゾル製剤の代わりに(またはそれに加えて)、カプセル100は、エアロゾル形成基材としてのフレーム130のキャビティ132内に、繊維状材料をさらに含んでいてもよい(全体または一部)。繊維状材料は、植物性材料であってもよい。繊維状材料は、第1のヒーター110aまたは第2のヒーター110bの少なくとも一方によって加熱されると、化合物を放出するように構成されている。化合物は、繊維状材料の天然に存在する成分であってもよい。
【0038】
例えば、繊維状材料は薬用植物であってもよく、放出される化合物は、医学的に認められた治療効果を有する植物の自然発生成分であってもよい。薬用植物は大麻であり、化合物はカンナビノイドであってもよい。カンナビノイドは、体内の受容体と相互作用して、さまざまな効果をもたらす。その結果、カンナビノイドは様々な薬効があるとされている。繊維状材料には、カンナビス・サティバ(Cannabis sativa)、カンナビス・インディカ(Cannabis indica)、カンナビス・ルデラリス(Cannabis ruderalis)など、1種以上のカンナビス植物の葉や花の物質が含まれます。いくつかの実施形態では、繊維状材料は、60~80%(例えば、70%)のカンナビス・サティバと、20~40%(例えば、30%)のカンナビス・インディカとの混合物である。いくつかの実施形態では、フレーム130もカンナビスで形成されてもよい。そのような例では、フレーム130はカンナビス・サティバ(Cannabis sativa)で形成されてもよく、一方、キャビティ132内のエアロゾル形成基板はカンナビス・インディカ(Cannabis indica)で形成されてもよい(またはその逆)が、例示的な実施形態はこれに限定されない。
【0039】
カンナビノイドの例としては、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビジオール(CBD)、カンナビノール(CBN)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビゲロール(CBG)などがある。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)はテトラヒドロカンナビノール(THC)の前駆体であり、カンナビジオール酸(CBDA)はカンナビジオール(CBD)の前駆体である。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)およびカンナビジオール酸(CBDA)は、加熱を介して、それぞれテトラヒドロカンナビノール(THC)およびカンナビジオール(CBD)に変換されてもよい。例示的な実施形態では、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bからの熱は、カプセル100内のテトラヒドロカンナビノール酸(THCA)をテトラヒドロカンナビノール(THC)に変換するように、および/またはカプセル100内のカンナビジオール酸(CBDa)をカンナビジオール(CBD)に変換するように、脱炭酸を引き起こしてもよい。
【0040】
テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)およびテトラヒドロカンナビノール(THC)の両方がカプセル100内(例えば、フレーム130内および/またはキャビティ132内のエアロゾル形成基材)に存在する場合、脱炭酸およびその結果としての変換により、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)の減少およびテトラヒドロカンナビノール(THC)の増加が生じる。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)の少なくとも50%(例えば、少なくとも87%)は、カプセル100の加熱中にテトラヒドロカンナビノール(THC)に変換されてもよい。同様に、カンナビジオール酸(CBDA)およびカンナビジオール(CBD)の両方がカプセル100内(例えば、フレーム130内および/またはキャビティ132内のエアロゾル形成基材)に存在する場合、脱炭酸およびその結果としての変換により、カンナビジオール酸(CBDA)の減少およびカンナビジオール(CBD)の増加が生じる。カプセル100の加熱中に、カンナビジオール酸(CBDA)の少なくとも50%(例えば、少なくとも87%)がカンナビジオール(CBD)に変換されてもよい。
【0041】
あるいは、この化合物は、後に繊維状材料に導入される非天然由来の添加物であってもよい。そのような例では、繊維状材料は、綿、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、それらの組み合わせなどの少なくとも1つを含んでいてもよい(例えば、ガーゼの形で)。別の例では、繊維状材料はセルロース材料であってもよく、導入される化合物は、植物抽出物(例えば、大麻抽出物)によるカンナビノイドおよび/またはフレバラントであってもよい。さらに、上述したように、エアロゾル前の製剤が繊維状材料内に分散されていてもよい。
【0042】
図1において、カプセル100は、第1の接着剤120aおよび第2の接着剤120bをさらに含んでいてもよい。第1の接着剤120aは、第1のヒーター110aをフレーム130に固定するように構成され、第2の接着剤120bは、第2のヒーター110bをフレーム130に固定するように構成される。さらに、第1の接着剤120aは、第1の開口部122aを規定し、第2の接着剤120bは、第2の開口部122bを規定する。カプセル100が組み立てられると、第1の開口部122aおよび第2の開口部122bは、キャビティ132と整列する。その結果、空気は、カプセル100が加熱を受けるときに生成されるエアロゾルを巻き込むために、キャビティ132内のエアロゾル形成基板を通って流れることができる。
【0043】
非限定的な実施形態では、第1の接着剤120aまたは第2の接着剤120bの少なくとも一方は、両面テープである。このような例では、フレーム130の本体(例えば、ノン-キャビティ)部分と一致する両面テープの部分は、カプセル100を通る空気の流れを強化するために、任意で(組み立て前または組み立て後に)穿孔されてもよい。別の実施例では、第1の接着剤120aまたは第2の接着剤120bの少なくとも一方は、液体接着剤であってもよい。他の実施例では、第1の接着剤120aおよび第2の接着剤120bは、他の取り付け技術を優先して省略されてもよい。
【0044】
例えば、第1のヒーター110aおよび/または第2のヒーター110bは、超音波接合、メカニカルファスナー、またはそれらの組み合わせによってフレーム130に取り付けられてもよい。メカニカルファスナーの1つの好適なタイプは、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bの周辺部をフレーム130に固定しつつ、フレーム130の少なくともキャビティ132と一致する開口部を提供するクラムシェル型カバー(1ピースまたは2ピース)であってもよい。このようなクラムシェル型のカバーは、スナップフィット式の嵌合を有していてもよい。あるいは(あるいは加えて)、クラムシェル型のカバーは、超音波接合に適応していてもよい。
【0045】
別の適切なタイプのメカニカルファスナーは、カプセル100の1つまたは複数のエッジのためのクリップであってもよい。クリップは、2つのばね負荷された側面/アームの間にベースを有する弾力性のあるクランプ構造であってもよい。さらに、クリップは、絶縁材料(例えば、プラスチック)で形成されていてもよい。非限定的な実施形態では、クリップは、正方形のU字型断面(例えば、非係合時に内側に傾く側面/アームを有する正方形のU字型断面)を有していてもよい。別の非限定的な実施形態では、クリップは、係合時により大きな把持力を提供するように、三角形の断面(非係合時に側面/アームが互いに接触(またはほぼ接触)する)を有していてもよい。また、クリップは、カプセル100の長さまたは幅の大部分に対応する長さを有する細長い形状であってもよい。組み立てられると、クリップの対向する側面/アームは、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bをフレーム130に確実にグリップする。さらに、第1のヒーター110a、第2のヒーター110b、および/またはフレーム130は、クリップの基部に接していてもよい。例示的な実施形態はこれに限定されないが、一対のクリップは、カプセル100の2つの幅方向の縁および/または2つの長さ方向の縁に設けられてもよい。
【0046】
図2は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置用の別のカプセルの分解図である。図2を参照すると、カプセル200は、第1のヒーター210aと、第2のヒーター210bと、第1のヒーター210aと第2のヒーター210bとの間に挟まれたフレーム230とを含む。第1のヒーター210aおよび第2のヒーター210bは、図1の第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bに関連して上述したようなものであってよく、したがって、関連する開示は、簡潔さのために繰り返さない。図2では、加熱・放出される化合物(例えば、カンナビノイド)は、フレーム230と一体化されていてもよい。その結果、フレーム230は、図1の実施形態に関して説明したようなエアロゾル形成基材(例えば、大麻)で完全に形成されてもよい。カプセル200を通る空気の適切な通過を促進するために、フレーム230は、約0.454g/cm~約1.361g/cm(例えば、約0.907g/cm)の範囲の密度を有してもよい。さらに、空隙率は、フレーム230を通る圧力低下が約5~200mmHO(例えば、約40~100mmHO、約60mmHO)の範囲にあるようなものであってもよい。第1のヒーター210aおよび第2のヒーター210bは、第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bを図1のフレーム130に固定することに関連して上述した任意のオプションを用いて、フレーム230に固定されてもよい。
【0047】
図3は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置のための別のカプセルの分解図である。図3を参照すると、カプセル300は、第1のヒーター310a、第2のヒーター310b、および第1のヒーター310aと第2のヒーター310bとの間に挟まれたフレームを含み、フレームは、多層構造の形態である。フレームの多層構造は、異なるフレーバーを付与するように構成された異なる層を含んでいてもよい。図示するように、フレームの多層構造は、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および第3のフレーム部材330cを含む。第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および第3のフレーム部材330cのそれぞれは、例示的な実施形態がそれに限定されないが、約1/6mm~約1/2mm(例えば、約1/3mm)の厚さを有してもよい。
【0048】
第1のヒーター310aおよび第2のヒーター310bは、図1の第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bに関連して上述したようなものであってもよく、したがって、関連する開示は、簡潔にするために繰り返さない。図3では、加熱・放出される化合物(例えば、カンナビノイド)は、フレームと一体化していてもよい。その結果、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および第3のフレーム部材330cのそれぞれは、その中に所望の化合物が分散されたエアロゾル形成基板または他の多孔質構造(例えば、多孔質ガラス、焼結粒子)で全体的に形成されてもよい。
【0049】
さらに、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および第3のフレーム部材330cのそれぞれの構成は、所望の官能的な魅力を提供するために、同じであっても異なっていてもよい。例えば、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、及び第3のフレーム部材330cのそれぞれに、異なる植物材料シートを用いてもよい。そのような例では、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および第3のフレーム部材330cは、それぞれ、カンナビス・サティバ(Cannabis sativa)、カンナビス・インディカ(Cannabis indica)およびカンナビス・ルデラリス(Cannabis ruderalis)で形成されていてもよい。別の実施例では、第1のフレーム部材330aおよび第3のフレーム部材330cは、カンナビス・サティバ(Cannabis sativa)で形成されてもよく、第2のフレーム部材330bは、カンナビス・インディカ(Cannabis indica)で形成されてもよい。他の実施例では、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および第3のフレーム部材330cは、異なる種類および/または量のカンナビノイドを有していてもよい。例えば、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、及び第3のフレーム部材330cは、それぞれ、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール(CBD)、カンナビノール(CBN)を含んでもよい。
【0050】
カプセル300内の空気の適切な通過を促進するために、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および第3のフレーム部材330cのそれぞれは、約0.454g/cm~約1.361g/cm(例えば、約0.907g/cm)の範囲の密度を有してもよい。さらに、空隙率は、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および第3のフレーム部材330cを通る圧力低下が、約5~200mmHO(例えば、約40~100mmHO、約60mmHO)の範囲内であるようなものであってもよい。また、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および第3のフレーム部材330cのそれぞれの密度および/または空隙率は、カプセル300を通る所望の空気の流れを提供するために、それらの組成および/または位置に基づいて個別に変化してもよい。さらに、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および/または第3のフレーム部材330cは、カプセル300を通る空気の流れを強化するために、穿孔されていてもよい。穿孔のサイズ、配置、および数量は、第1のフレーム部材330a、第2のフレーム部材330b、および/または第3のフレーム部材330cのそれぞれについて変化させることができる。第1のヒーター310aおよび第2のヒーター310bは、上述したオプションのいずれかを用いてフレームに固定されてもよい。
【0051】
図4は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置用の別のカプセルの分解図であり、フレームの内側の層は、加熱および放出される化合物を保持するように構成されたキャビティを定義する。図4を参照すると、カプセル400は、第1のヒーター410a、第2のヒーター410b、および第1のヒーター410aと第2のヒーター410bとの間に挟まれたフレームを含み、フレームは、多層構造の形態である。フレームの多層構造は、異なるフレーバーを付与するように構成された異なる層を含んでいてもよい。図示するように、フレームの多層構造は、第1のフレーム部材430a、(キャビティ432を画定する)第2のフレーム部材430b、および第3のフレーム部材430cを含む。図4のフレームの多層構造は、図1および図3の構成のハイブリッドと見なすことができる。
【0052】
第1のヒーター410aおよび第2のヒーター410bは、図1の第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bに関連して上述したとおりであってもよい。第1のフレーム部材430aおよび第3のフレーム部材430cは、図3の第1のフレーム部材330aおよび第3のフレーム部材330cに関連して上述したようなものであってもよい。また、第2のフレーム部材430bは、図1のフレーム130に関連して上述したようなものであってもよい。第1のヒーター410aおよび第2のヒーター410bは、上述したオプションのいずれかでフレームに固定されてもよい。したがって、上記の関連する開示は、簡潔にするために繰り返さない。
【0053】
図5は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置用の別のカプセルの分解図であり、フレームの層は、加熱および放出される化合物を保持するように構成された凹部を定義する。図5を参照すると、カプセル500は、第1のヒーター510a、第2のヒーター510b、および第1のヒーター510aと第2のヒーター510bとの間に挟まれたフレームを含み、フレームは、多層構造の形態である。図示されているように、フレームの多層構造は、第1のフレーム部材530aおよび第2のフレーム部材530bを含み、これらは、キャビティ532を規定する。非限定的な実施形態では、キャビティ532は、凹部(例えば、ブラインドホール)である。
【0054】
第1のヒーター510aおよび第2のヒーター510bは、図1の第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bに関連して上述したとおりであってよい。第1のフレーム部材530aは、図3の第1のフレーム部材330aに関連して上述したようなものであってもよい。また、第2のフレーム部材530bは、図4の第2のフレーム部材430bと第3のフレーム部材430cとの組み合わせとみなしてもよい。第1のヒーター510aおよび第2のヒーター510bは、上述したオプションのいずれかでフレームに固定されてもよい。したがって、上記の関連する開示内容は、簡潔さのために繰り返さない。
【0055】
図6は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置用の別のカプセルの分解図であり、フレームの層が複数のセグメントで形成されている。図6を参照すると、カプセル600は、第1のヒーター610a、第2のヒーター610b、および第1のヒーター610aと第2のヒーター610bとの間に挟まれたフレームを含み、フレームは、多層構造の形態である。図示するように、フレームの多層構造は、第1のフレーム部材630a、フレームセグメント634a/634b/634c、および第2のフレーム部材630bを含む。
【0056】
第1のヒーター610aおよび第2のヒーター610bは、図1の第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bに関連して上述したとおりであってよい。第1のフレーム部材630aは、図3の第1のフレーム部材330aに関連して上述したようなものであってもよい。フレームセグメント634a/634b/634cは、図2のフレーム230のセグメントと見なされてもよい。その結果、セグメントのうち、フレームセグメント634a/634b/634cの各々は、所望の官能的魅力を提供するために、異なる組成(例えば、カンナビノイドの)および/または密度を有してもよい。第1のヒーター610aおよび第2のヒーター610bは、上述したオプションのいずれかでフレームに固定されてもよい。したがって、上記の関連する開示は、簡潔にするために繰り返さない。
【0057】
図7は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置用の別のカプセルの分解図であり、フレームの隣接する層の間に内側のヒーターが設けられている。図7を参照すると、カプセル700は、第1のヒーター710aと、第2のヒーター710bと、第3のヒーター710cとを含む。第1のフレーム部材730aは、第1のヒーター710aと第2のヒーター710bとの間に挟まれている。さらに、第2のフレーム部材730bは、第2のヒーター710bと第3のヒーター710cとの間に挟まれている。
【0058】
第1のヒーター710a、第2のヒーター710b、および第3のヒーター710cは、図1に関連して説明した第1のヒーター110aおよび第2のヒーター110bに類似していてもよい。また、第1のフレーム部材730aおよび第2のフレーム部材730bは、図3の第1のフレーム部材330aおよび第3のフレーム部材330cに関連して前述したようなものであってもよい。第1のヒーター710a、第2のヒーター710b、および第3のヒーター710cは、上述したオプションのいずれかでフレームに固定されてもよい。したがって、上記の関連する開示内容は、簡潔さのために繰り返さない。
【0059】
図8は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置のための組み立てられたカプセルの透視図である。図8を参照すると、カプセル800は、第1のヒーター810aと、第2のヒーター810bと、第1のヒーター810aと第2のヒーター810bとの間に挟まれたフレーム830とを含む。第1のヒーター810a、第2のヒーター810b、およびフレーム830は、図2の第1のヒーター210a、第2のヒーター210b、およびフレーム230に関連して上述したようなものであってもよく、したがって、関連する開示は、簡潔にするために繰り返さない。
【0060】
さらに、カプセル800の1つまたは複数のエッジにメカニカルファスナーを設けてもよい。 例えば、メカニカルファスナーは、第1のクリップ840aおよび第2のクリップ840bを含んでもよい。第1のクリップ840aおよび第2のクリップ840bのそれぞれは、例示的な実施形態がそれに限定されないが、2つのばね負荷された側面/アームの間に基部を有する弾力性のあるクランプ構造であってもよい。さらに、第1のクリップ840aおよび第2のクリップ840bは、絶縁材料(例えば、プラスチック)で形成されていてもよい。非限定的な実施形態において、第1のクリップ840aまたは第2のクリップ840bの少なくとも一方は、正方形のU字型断面(例えば、非係合時に内側に傾いた側面/アームを有する正方形のU字型断面)を有してもよい。別の非限定的な実施形態では、第1のクリップ840aまたは第2のクリップ840bの少なくとも一方は、係合時により大きな把持力を提供するように、三角形の断面(非係合時に側面/アームが互いに接触(またはほぼ接触)する)を有していてもよい。
【0061】
また、第1のクリップ840aまたは第2のクリップ840bの少なくとも一方は、カプセル800の長さまたは幅の大部分に対応する長さを有する細長い/帯状の形態を有していてもよい。図8に示されるように、第1のクリップ840aおよび第2のクリップ840bは、カプセル800の2つの幅の縁に設けられてもよい。しかしながら、第1のクリップ840aおよび第2のクリップ840bは、追加的に(または代替的に)、カプセル800の2つの長さの縁に設けられてもよいことを理解すべきである。組み立てられると、第1のクリップ840aおよび第2のクリップ840bの対向する側面/アームは、第1のヒーター810aおよび第2のヒーター810bをフレーム830に確実にグリップする。さらに、第1のヒーター810a、第2のヒーター810b、および/またはフレーム830は、クリップの基部に接していてもよいが、例示的な実施形態はこれに限定されない。
【0062】
図9は、例示的な実施形態によるエアロゾル生成装置の概略図である。図9を参照すると、エアロゾル生成装置1000(例えば、ヒート・ノット・バーンエアロゾル生成装置)は、マウスピース1015および装置本体1025を含んでもよい。電源1035および制御回路1045は、エアロゾル生成装置1000の装置本体1025内に配置されてもよい。エアロゾル生成装置1000は、カプセル900を受け取るように構成されており、このカプセルは、図1~8の実施形態のいずれかに関連して記載されたものであってもよい。エアロゾル生成装置1000はまた、カプセル900に電気的に接触するように構成された第1の電極1055a、第2の電極1055b、第3の電極1055c、および第4の電極1055dを含んでもよい。例示的な実施形態において、カプセル900が図1のカプセル100に類似した構造を有する場合、第1の電極1055aおよび第3の電極1055cは、第1のヒーター110aに電気的に接触してもよく、第2の電極1055bおよび第4の電極1055dは、第2のヒーター110bに電気的に接触してもよい。しかし、1つのヒーターのみを有するカプセルを含む非限定的な実施形態では、第1の電極1055aおよび第3の電極1055c(または第2の電極1055bおよび第4の電極1055d)が省略されてもよいことを理解すべきである。
【0063】
カプセル900がエアロゾル生成装置1000に挿入されると、制御回路1045は、第1の電極1055a、第2の電極1055b、第3の電極1055c、および/または第4の電極1055dに電流を供給するように電源1035に指示してもよい。電源1035からの電流の供給は、手動操作(例えば、ボタン作動)または自動操作(例えば、パフ作動)に応じて行われてもよい。電流の結果として、カプセル900が加熱されてエアロゾルを生成してもよい。エアロゾルは、医学的に認められた治療効果(例えば、痛み、吐き気、てんかん、精神疾患の治療)を提供する化合物(例えば、カンナビノイド)を含んでいてもよい。マウスピース1015、装置本体1025、電源1035、制御回路1045、第1の電極1055a、第2の電極1055b、第3の電極1055c、および第4の電極1055dを含む、カプセル900およびエアロゾル生成装置1000の追加の詳細、ならびに治療方法は、2017年12月18日に出願された「VAPORIZING DEVICES AND METHODS FOR DELIVERING A COMPOUND USING THE SAME」と題された米国出願第15/845,501号(Atty.Dkt.No.24000DM-000012-US)に記載されており、その開示内容は参照により全体が本明細書に組み込まれている。
【0064】
本明細書で説明した例に加えて、(エアロゾルで放出される化合物のための)媒体は、充填材で作られたマトリクスの形であってもよい。放出される化合物は、充填材に導入されるプレエアロゾル製剤などの添加物の一部であってもよい。プレエアロゾル製剤は、フレーバリングおよび/またはカンナビノイドを含んでいてもよい。
【0065】
非限定的な実施形態では、充填材は、(充填材の)より小さい別個のピースに加工されてもよく、それらはその後、マトリクスを形成するために結合される。加工は、充填材を断片に切断することを含んでもよい。たとえば、充填材は、ストリップに切断されたシートの形態であってもよい。このような例では、ストリップは、マトリクスを通過する空気流の道を提供する間隙(interstitial space)を定義する。シートは、70μm~130μm(例えば、約100μm)の厚さと、約65g/cm2~約110g/cm2(例えば、約87g/cm2)の面密度(またはグラム数)を有していてもよい。ストリップは、約1mm~約3mm(例えば、約2mm)の幅を有していてもよく、厚さは、ストリップが切り取られたシートの厚さに対応していてもよい。本明細書の値や範囲は、限定することを意図したものではなく、実施形態によって異なる可能性があることを理解すべきである。
【0066】
また、充填材は、シュレッダー、スライシング、ダイシングなどの適切な技術を用いて、より小さい個別のピースに加工してもよい。例えば、充填材をストランドに押し出してもよい。このような例では、充填材は、ストランドを形成するためにダイに押し込まれる柔軟な(例えば、パルプのような)塊の形態であってもよい。
【0067】
別の非限定的な実施形態では、充填材を別々のピースに加工する代わりに(またはそれに加えて)、1つまたは複数の充填材を折り畳んだり、束ねたり、クシャクシャにしたり、その他の方法で圧縮して組み合わせて、マトリクスを形成することができる。このような例では、充填材の折り目が、空気がマトリクスを流れる間隙を規定することがある。例示的な実施形態では、充填材は、マトリクスを形成するために、充填材の断片(例えば、切断を介して)が、折り畳まれ、束ねられ、および/またはクシャクシャにされた(そして切断されていない)別の充填材と組み合わされるように処理されてもよい。
【0068】
また、マトリクスの充填材は、メッシュなどの多孔質材料であってもよい。そのような例示的な実施形態では、平均細孔径は約10~12マイクロメートル(例えば、約11マイクロメートル)であってもよい。任意で、充填材(例えば、非多孔性または低多孔性シートの形態である場合)は、マトリクスのための充填材を通る多孔性および/または流路を増加させるために穿孔されてもよい。
【0069】
充填材および得られるマトリクスは、大麻および/または非大麻の材料から作られた複合材料であってもよい。マトリクスは、フレーバーまたはフレーバーシステムを備えていてもいなくてもよい。また、マトリクスは、カンナビノイドを含んでいてもいなくてもよい。さらに、充填材は、利便性のためにロールとして処理および/または保存される、平坦で連続したシート状の材料であってもよい。ロールは、任意に、充填材が巻かれるマンドレルを含んでもよい。あるいは、充填材は、ブロック状の材料、押し出された材料、または平らなシート以外の形状の材料であってもよい。
【0070】
例示的な実施形態では、充填材は、非大麻セルロースである。非大麻セルロースは、シート状(例えば、紙状)の形態を有するように、充填材にキャストまたは製造されてもよい。非大麻セルロースは、大麻抽出物を含んでいてもよい。一例では、非大麻セルロースは、水不溶性の有機ポリマー材料であり、植物材料(例えば、木材、綿)、植物由来の材料、植物細胞壁、植物繊維、多糖類、グルコース単位(モノマー)の鎖、酢酸セルロース、これらの材料の組み合わせまたはサブコンビネーションなどから作られてもよい。別の例では、非大麻セルロースは、部分的に水溶性であり、同じ材料、またはこれらの材料の組み合わせ、またはサブコンビネーションなどから作られている。
【0071】
充填材は、植物材料から作られた約30%~99%のα-セルロース材料と、約0.01%~2%の灰分とを含み、残りはヘミセルロースであってもよい。ヘミセルロースは、β-セルロース、γ-セルロース、バイオポリマー、またはそれらの組み合わせ、もしくはサブコンビネーションを含む植物由来の材料であってもよい。充填材の一次強度および水不溶性の特性は、充填材内のα-セルロースの含有量に由来するものであってもよい。例示的な実施形態では、充填材は水不溶性であり、植物材料から作られた98%以上のα-セルロース材料と、約0.01%から2%の灰分であり、残りはヘミセルロースである。本明細書の値や範囲は、限定することを意図したものではなく、実施形態に応じて変化する可能性があることを理解すべきである。
【0072】
別の例示的な実施形態では、充填材は大麻セルロースである。大麻セルロースは、シート状(例えば、紙状)の形態を有するように、充填材にキャストまたは製造されてもよい。大麻セルロースは、大麻抽出物を含んでいてもいなくてもよい。大麻セルロースは、水不溶性の材料であってもよいし、代わりに、部分的に水溶性の材料であってもよい。
【0073】
充填材は、約30%~99%の大麻セルロースと約0.01%~2%の灰分で、残りはヘミセルロースであってもよい。例示的な実施形態では、フィラー材料は水不溶性であり、98%以上の大麻セルロースと約0.01%~2%の灰分であり、残りはヘミセルロースである。本明細書の値や範囲は、限定することを意図したものではなく、実施形態に応じて変化する可能性があることを理解すべきである。
【0074】
フレーバリング、フレバラント、またはフレーバーシステムは、フレーバーおよび/またはアロマを放出するために、マトリクスの充填材に含まれてもよい(例えば、加熱時および/または気流がマトリクスを通過するとき)。例えば、フレーバリングは、揮発性の大麻フレーバー化合物を含んでいてもよい。また、フレーバリングは、大麻フレーバー化合物の代わりに(またはそれに加えて)、他のフレーバー化合物を含んでもよい。
【0075】
フレーバリングは、天然フレバラント、人工フレバラント、または天然フレバラントと人工フレバラントの組み合わせのうちの少なくとも1つであってもよい。例えば、メンソール、ウィンターグリーン、ペパーミント、シナモン、クローブ、それらの組み合わせ、およびそれらの抽出物が含まれています。さらに、ハーブフレーバー、フルーツフレーバー、ナッツフレーバー、リキュールフレーバー、ローストフレーバー、ミントフレーバー、セイボリーフレーバー、それらの組み合わせ、およびその他の所望のフレーバーを提供するために、フレバラントを含むことができる。
【0076】
フレーバリングは、充填材が加工される(例えば、シート状にされる)前、その間、および/または後に、充填材に添加されてもよい。また、フレーバリングは、充填材がピースに分割される(例えば、ストリップにカットされる)前および/または後に添加されてもよい。一例では、フレーバリングは、充填材の最初の形成の前および/または間に添加される(例えば、注入される)。さらに(または代わりに)、充填材の形成後、フレーバリングの添加は、充填材および/またはピースをフレーバリングに浸すこと、充填材および/またはピースにフレーバリングを分散させること、または他の方法で充填材および/またはピースをフレーバリングにさらすことによって達成され得る。別の例では、充填材および/またはピースをフレーバーなしにして、フレーバーをマトリクスに含まないようにする。
【0077】
カプセル内のマトリクスには、生成されるエアロゾルに含まれる化合物が約1~15mg含まれうる。特に、マトリクスは、マトリクスからの最初の(最初の)5回のドローが、ドローごとに約100~500マイクログラムの化合物を含むように、十分な量の化合物を含むように設計されてもよい。実施形態の例では、「ドロー」とは、カプセルからまたはカプセルを介して約3~5秒間流れる約55cm流の流体(例えば、周囲の空気およびエアロゾル)のことである。
【0078】
カンナビノイドは、充填材が加工される(例えば、シート状構造にされる)前、その間、および/または後に、充填材に添加されてもよい。また、カンナビノイドは、充填材が分割される(例えば、ストリップに切断される)前および/または後に添加されてもよい。一例では、カンナビノイドは、充填材の最初の形成の前および/または間に添加される(例えば、注入される)。さらに(または代わりに)、充填材の形成後、カンナビノイドの添加は、充填材および/またはピースをカンナビノイドに噴霧または浸漬すること、充填材および/またはピースにカンナビノイドを分散させること、または他の方法で充填材および/またはピースをカンナビノイドにさらすことによって達成され得る。
【0079】
フレーバリングおよびカンナビノイドは、充填材に注入されるプレエアロゾル製剤に含まれていてもよい。あるいは、プレエアロゾル製剤は、フレーバリングおよび/またはカンナビノイドとは別個のものであってもよく、したがって、充填材に別々に注入される。
【0080】
プレエアロゾル製剤は、少なくとも1つのエアロゾル形成剤を含んでいてもよい。適切なエアロゾル形成剤には、ジオール(例えば、プロピレングリコールおよび/または1,3-プロパンジオール)、グリセリン、それらの組み合わせ、またはサブコンビネーションが含まれる。エアロゾル形成剤の使用量は様々である。例えば、エアロゾル形成剤は、プレエアロゾル製剤の重量を基準にして、約20重量%~90重量%(例えば、約50%~80%、約55%~75%、約60%~70%)の範囲の量で含まれていてもよい。さらに、プレエアロゾル製剤は、例示的な実施形態がそれに限定されないが、約1:4~4:1(例えば、約3:2)の範囲のジオールとグリセリンの重量比を含んでもよい。
【0081】
プレエアロゾル製剤は、プレエアロゾル製剤の重量を基準にして約5%~40%(例えば、約10%~15%)の範囲の量で水を含んでもよいが、例示的な実施形態はこれに限定されない。さらに、プレエアロゾル製剤の水ではない残りの部分(およびカンナビノイドおよび/またはフレーバリング化合物)は、エアロゾル形成剤であってもよい。非限定的な実施形態では、エアロゾル形成剤は、約30~70重量%のプロピレングリコールであり、残りはグリセリンである。
【0082】
プレエアロゾル製剤は、約0.2%~15重量%(例えば、約1%~12%、約2%~10%、約5%~8%)の範囲の量のフレバラントを含んでもよい。さらに、プレエアロゾル製剤は、約1重量%~10重量%(例えば、約2%~9%、約2%~8%、約2%~6%)の量の(生成されたエアロゾル中に入る)化合物を含んでいてもよい。プレエアロゾル製剤はまた、10~15重量%の水を含み、プレエアロゾル製剤の残りの部分(フレバラントまたは化合物ではない)は、ジオールとグリセリンを重量比で約2:3~3:2の割合で混合したものであってもよい。
【0083】
本明細書で説明するマトリクスは、2018年9月7日に出願された米国出願第16/125,293号(タイトルは「CAPSULE CONTAINING A MATRIX, DEVICE WITH THE MATRIX, AND METHOD OF FORMING THE MATRIX」Atty.Dkt.No.24000NV-000461-US)に詳細に記載されており、その開示内容は参照により全体が本明細書に組み込まれている。
【0084】
本明細書では、多数の例示的な実施形態を開示してきたが、他の変形が可能であることを理解すべきである。そのような変形は、本開示の精神および範囲から逸脱したものとみなされるべきではなく、当業者には明らかであろうすべてのそのような変更は、以下の請求項の範囲内に含まれることが意図される。
図1
図2
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図9
【国際調査報告】